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特表2023-523796同期ヘッダを生成または受信するための装置および方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-07
(54)【発明の名称】同期ヘッダを生成または受信するための装置および方法
(51)【国際特許分類】
   H04L 7/04 20060101AFI20230531BHJP
   H04L 25/49 20060101ALI20230531BHJP
【FI】
H04L7/04 100
H04L7/04 300
H04L25/49 A
H04L25/49 C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022566187
(86)(22)【出願日】2021-04-28
(85)【翻訳文提出日】2022-12-23
(86)【国際出願番号】 EP2021061129
(87)【国際公開番号】W WO2021219713
(87)【国際公開日】2021-11-04
(31)【優先権主張番号】PCT/EP2020/062147
(32)【優先日】2020-04-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Blu-ray
(71)【出願人】
【識別番号】500341779
【氏名又は名称】フラウンホーファー-ゲゼルシャフト・ツール・フェルデルング・デル・アンゲヴァンテン・フォルシュング・アインゲトラーゲネル・フェライン
(74)【代理人】
【識別番号】100085660
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 均
(74)【代理人】
【識別番号】100149892
【弁理士】
【氏名又は名称】小川 弥生
(74)【代理人】
【識別番号】100185672
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 雅人
(72)【発明者】
【氏名】ゼルナ,コンラッド
(72)【発明者】
【氏名】ナーゲル,ペーター
【テーマコード(参考)】
5K029
5K047
【Fターム(参考)】
5K029FF01
5K047FF17
5K047HH12
5K047HH44
5K047HH54
(57)【要約】
一実施形態による、データストリームを生成するための装置(100)が提供される。装置(100)は、データストリームがヘッダデータおよびペイロードデータを含むようにデータストリームを生成するように構成される。装置(100)は、ヘッダデータが同期ヘッダを含むようにヘッダデータを生成するように構成される。その上、装置(100)は、バイナリコーディングを使用して同期ヘッダを生成するように構成される。さらに、装置(100)は、同期ヘッダが、複数のビットを含む事前定義されたビットシーケンスである同期シーケンスを含むように、同期ヘッダを生成するように構成される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
データストリームを生成するための装置(100)であって、
前記装置(100)は、前記データストリームがヘッダデータおよびペイロードデータを含むように前記データストリームを生成するように構成され、
前記装置(100)は、前記ヘッダデータが同期ヘッダを含むように前記ヘッダデータを生成するように構成され、
前記装置(100)は、バイナリコーディングを使用して前記同期ヘッダを生成するように構成され、
前記装置(100)は、前記同期ヘッダが、複数のビットを含む事前定義されたビットシーケンスである同期シーケンスを含むように、前記同期ヘッダを生成するように構成される、装置(100)。
【請求項2】
前記装置(100)は、前記同期シーケンス内の、第1のビット値から前記第1のビット値とは異なる第2のビット値への遷移および前記第2のビット値から前記第1のビット値への遷移の総数が、前記同期シーケンスのビットの数の35%以上であるように、いくつかのビットを含む前記同期シーケンスを生成するように構成される、
請求項1に記載の装置(100)。
【請求項3】
前記装置(100)は、前記同期シーケンス内の遷移の前記総数が前記同期シーケンスの前記ビットの前記数の50%以上であるように前記同期シーケンスを生成するように構成される、
請求項2に記載の装置(100)。
【請求項4】
前記装置(100)は、前記同期ヘッダが擬似ランダム・バイナリ・シーケンスを含むように前記同期ヘッダを生成するように構成される、
請求項1から3のいずれか一項に記載の装置(100)。
【請求項5】
前記装置(100)は、第1の数のビットを含む前記同期シーケンスを、
前記同期シーケンス内の、第1のビット値から前記第1のビット値とは異なる第2のビット値への遷移および前記第2のビット値から前記第1のビット値への遷移の第1の総数の
ビットの前記第1の数
に対する
第1の比率が、
第2の数のビットを含む前記擬似ランダム・バイナリ・シーケンス内の、前記第1のビット値から前記第2のビット値への遷移および前記第2のビット値から前記第1のビット値への遷移の第2の総数の
ビットの前記第2の数
に対する
第2の比率
よりも大きくなるように生成するように構成される、
請求項4に記載の装置(100)。
【請求項6】
前記装置(100)は、線形フィードバック・シフト・レジスタを用いることによって前記擬似ランダム・バイナリ・シーケンスを生成するように構成される、
請求項4または5に記載の装置(100)。
【請求項7】
前記装置(100)は、前記擬似ランダム・バイナリ・シーケンスが前記同期シーケンスとは異なるように前記擬似ランダム・バイナリ・シーケンスを生成するように構成される、
請求項4から6のいずれか一項に記載の装置(100)。
【請求項8】
前記装置(100)は、定義されたシード値で開始し、前記シード値にリセットする前に事前定義された数のシフトにわたってランすることによって、部分的にのみ、前記擬似ランダム・バイナリ・シーケンスを生成するように構成される、
請求項4から7のいずれか一項に記載の装置(100)。
【請求項9】
前記装置(100)は、前記擬似ランダム・バイナリ・シーケンス内の、第1のビット値から前記第1のビット値とは異なる第2のビット値への遷移および前記第2のビット値から前記第1のビット値への遷移の総数が、前記擬似ランダム・バイナリ・シーケンスのビットの数の15%以上であるように、いくつかのビットを含む前記擬似ランダム・バイナリ・シーケンスを生成するように構成される、
請求項4から8のいずれか一項に記載の装置(100)。
【請求項10】
前記装置(100)は、前記擬似ランダム・バイナリ・シーケンス内の遷移の前記総数が前記擬似ランダム・バイナリ・シーケンスの前記ビットの前記数の30%以上であるように前記擬似ランダム・バイナリ・シーケンスを生成するように構成される、
請求項9に記載の装置(100)。
【請求項11】
前記擬似ランダム・バイナリ・シーケンスが、選択された擬似ランダム・バイナリ・シーケンスであり、
前記装置(100)は、初期擬似ランダム・バイナリ・シーケンスを生成し、前記初期擬似ランダム・バイナリ・シーケンスよりも小さい前記初期擬似ランダム・バイナリ・シーケンスの一部を、前記選択された擬似ランダム・バイナリ・シーケンスとして選択するように構成される、
請求項4から7のいずれか一項に記載の装置(100)。
【請求項12】
前記装置(100)は、前記擬似ランダム・バイナリ・シーケンスのビットを前記同期ヘッダのビット位置に割り当てるように構成され、前記装置(100)は、前記同期シーケンスのビットを挿入するように構成されるが、前記擬似ランダム・バイナリ・シーケンスの前記ビットを前記同期ヘッダに挿入しないように構成される、
請求項4から11のいずれか一項に記載の装置(100)。
【請求項13】
前記装置(100)は、前記装置(100)が前記同期シーケンスのビットを前記同期ヘッダに挿入するとき、前記擬似ランダム・バイナリ・シーケンスのビットの使用を停止するように構成され、
前記装置(100)は、前記装置(100)が前記同期シーケンスの前記ビットを前記同期ヘッダに挿入した後に、前記擬似ランダム・バイナリ・シーケンスの次のビットを前記同期ヘッダに挿入し続けるように構成される、
請求項4から11のいずれか一項に記載の装置(100)。
【請求項14】
前記装置(100)は、前記擬似ランダム・バイナリ・シーケンスの2つ以上のビットの各々の2倍または3倍を前記同期ヘッダに挿入するように構成される、
請求項4から13のいずれか一項に記載の装置(100)。
【請求項15】
前記装置(100)は、前記同期ヘッダが前記同期シーケンスを少なくとも2回含むように、例えば、前記同期ヘッダが前記同期シーケンスを少なくとも2回含むように前記同期ヘッダを生成するように構成される、
請求項1から14のいずれか一項に記載の装置(100)。
【請求項16】
前記装置(100)は、前記同期ヘッダが前記同期シーケンスを2回よりも多い回数含むように前記同期ヘッダを生成するように構成される、
請求項15に記載の装置(100)。
【請求項17】
前記装置(100)は、前記同期ヘッダが前記同期ヘッダの先頭において前記同期シーケンスを含むように、および前記同期ヘッダが前記同期ヘッダの最後において前記同期シーケンスを含むように前記同期ヘッダを生成するように構成される、
請求項15または16に記載の装置(100)。
【請求項18】
前記装置(100)は、前記同期ヘッダが前記同期シーケンスを、前記同期ヘッダの前記先頭において、連結されて2回含み、前記同期ヘッダの前記最後において、連結されて2回含むように、前記同期ヘッダを生成するように構成される、
請求項17に記載の装置(100)。
【請求項19】
前記装置(100)は、前記同期ヘッダ内の前記同期シーケンスの第1の出現の直後に前記同期シーケンスの第2の出現が生じるように前記同期ヘッダを生成するように構成される、
請求項15から18のいずれか一項に記載の装置(100)。
【請求項20】
前記同期シーケンスが第1の同期シーケンスであり、
前記装置(100)は、前記ヘッダデータが前記第1の同期シーケンスおよび第2の同期シーケンスを含むように前記ヘッダデータを生成するように構成され、前記第2の同期シーケンスが前記第1の同期シーケンスとは異なる、
請求項1から19のいずれか一項に記載の装置(100)。
【請求項21】
前記装置(100)は、前記同期ヘッダが前記第1の同期シーケンスおよび前記第2の同期シーケンスを含むように前記同期ヘッダを生成するように構成される、
請求項20に記載の装置(100)。
【請求項22】
前記装置(100)は、前記同期ヘッダ内の、第1のビット値から前記第1のビット値とは異なる第2のビット値への遷移および前記第2のビット値から前記第1のビット値への遷移の総数が、前記同期ヘッダのビットの数の15%以上であるように、いくつかのビットを含む前記同期ヘッダを生成するように構成される、
請求項1から21のいずれか一項に記載の装置(100)。
【請求項23】
前記装置(100)は、前記同期ヘッダ内の遷移の前記総数が前記同期ヘッダの前記ビットの前記数の30%以上であるように前記同期ヘッダを生成するように構成される、
請求項22に記載の装置(100)。
【請求項24】
前記装置(100)は、前記同期ヘッダが事前定義されたショートコードを含むように前記同期ヘッダを生成するように構成される、
請求項1から23のいずれか一項に記載の装置(100)。
【請求項25】
前記装置(100)は、前記事前定義されたショートコードが8B10Bおよび4B5Bであるように前記同期ヘッダを生成するように構成される、
請求項24に記載の装置(100)。
【請求項26】
前記装置(100)は、初期シーケンスの各ビットを2倍または3倍にすることによって前記同期シーケンスの第1のバージョンを生成するように構成され、
前記装置(100)は、前記同期ヘッダが前記同期シーケンスの前記第1のバージョンを含むように前記ヘッダデータを生成するように構成される、
請求項1から25のいずれか一項に記載の装置(100)。
【請求項27】
前記装置(100)は、前記同期ヘッダが前記同期シーケンスの第2のバージョンをさらに含むように前記ヘッダデータを生成するように構成され、前記同期シーケンスの前記第2のバージョンが前記初期シーケンスに等しい、
請求項26に記載の装置(100)。
【請求項28】
前記装置(100)は、前記ヘッダデータ内で前記同期シーケンスの前記第1のバージョンが前記同期シーケンスの前記第2のバージョンに先行するように前記ヘッダデータを生成するように構成される、
請求項27に記載の装置(100)。
【請求項29】
前記装置(100)は、前記初期シーケンスのビットの位置を変更することによって前記初期シーケンスから前記同期シーケンスを取得するように構成される、
請求項26から28のいずれか一項に記載の装置(100)。
【請求項30】
前記装置(100)は、定義された波形に応じて前記初期シーケンスの前記ビットの前記位置を変更するように構成される、
請求項29に記載の装置(100)。
【請求項31】
前記定義された波形が、三角形状を有するかまたは正弦波であり、あるいは、長方形状を有するかまたは鋸歯状を有する、
請求項30に記載の装置(100)。
【請求項32】
前記装置(100)は、前記初期シーケンスの前記ビットの前記位置を変更するためにクロック制御されたデジタル波形を用いるように構成される、
請求項30または31に記載の装置(100)。
【請求項33】
前記装置(100)は、擬似ランダム信号に応じて前記初期シーケンスの前記ビットの前記位置を変更するように構成される、
請求項29に記載の装置(100)。
【請求項34】
前記装置(100)は、増倍率に応じて前記初期シーケンスの前記ビットの前記位置を変更するように構成され、前記増倍率は、前記同期シーケンスが前記装置(100)によって前記ヘッダデータにすでに何回挿入されているかに依存する、
請求項29から33のいずれか一項に記載の装置(100)。
【請求項35】
前記同期ヘッダへの前記同期シーケンスの第2の挿入について、前記増倍率の第2の値が、前記ヘッダデータへの前記同期シーケンスの第1の挿入のために使用される前記増倍率の第1の値の半分である、
請求項34に記載の装置(100)。
【請求項36】
前記増倍率の前記第1の値が2であり、前記増倍率の前記第2の値が1である、
請求項35に記載の装置(100)。
【請求項37】
前記装置(100)は、前記同期ヘッダが事前定義された長さを有することを示すための前記同期ヘッダへの事前定義されたフィールドを前記同期ヘッダが含むように前記同期ヘッダを生成するように構成される、
請求項1から36のいずれか一項に記載の装置(100)。
【請求項38】
前記装置(100)は、前記同期ヘッダが事前定義された長さを有する情報フィールドを含むように前記同期ヘッダを生成するように構成され、前記情報フィールドが追加情報を含む、
請求項1から37のいずれか一項に記載の装置(100)。
【請求項39】
前記装置(100)は、前記データストリームの前記同期ヘッダが前記データストリーム内で前記データストリームの前記ペイロードデータに先行するように前記データストリームを生成するように構成される、
請求項1から38のいずれか一項に記載の装置(100)。
【請求項40】
前記装置(100)は、前記ペイロードデータがバイナリ符号化されるように前記データストリームを生成するように構成される、
請求項1から39のいずれか一項に記載の装置(100)。
【請求項41】
前記装置(100)は、前記ペイロードデータがマルチレベル符号化されるように前記データストリームを生成するように構成される、
請求項1から39のいずれか一項に記載の装置(100)。
【請求項42】
前記装置(100)は、前記同期ヘッダが事前定義された長さを有するように前記同期ヘッダを生成するように構成される、
請求項1から41のいずれか一項に記載の装置(100)。
【請求項43】
前記装置(100)は、前記同期ヘッダが2つ以上の事前定義されたヘッダフィールドを含むように前記同期ヘッダを生成するように構成される、
請求項1から42のいずれか一項に記載の装置(100)。
【請求項44】
前記装置(100)は、パルス振幅変調を使用して前記データストリームを生成するように構成される、
請求項1から43のいずれか一項に記載の装置(100)。
【請求項45】
前記装置(100)は、前記データストリームを受信機に送信するように構成される、
請求項1から44のいずれか一項に記載の装置(100)。
【請求項46】
前記装置(100)は、共有媒体を介して前記データストリームを送信するように構成される、
請求項45に記載の装置(100)。
【請求項47】
前記装置(100)は、自動車環境または航空宇宙環境において用いられるのに適している、
請求項1から46のいずれか一項に記載の装置(100)。
【請求項48】
データストリームを受信するための装置(200)であって、
前記データストリームがヘッダデータおよびペイロードデータを含み、前記ヘッダデータが同期ヘッダを含み、前記同期ヘッダがバイナリ符号化され、前記同期ヘッダが、複数のビットを含む事前定義されたビットシーケンスである同期シーケンスを含み、
前記装置(200)は、前記データストリームの前記同期ヘッダの前記同期シーケンスを使用して前記データストリームの前記ペイロードデータを取得するように構成される、装置(200)。
【請求項49】
前記同期シーケンスがいくつかのビットを含み、
前記同期シーケンス内の、第1のビット値から前記第1のビット値とは異なる第2のビット値への遷移および前記第2のビット値から前記第1のビット値への遷移の総数が、前記同期シーケンスの前記ビットの数の35%以上である、
請求項48に記載の装置(200)。
【請求項50】
前記同期シーケンス内の遷移の前記総数が前記同期シーケンスの前記ビットの前記数の50%以上である、
請求項49に記載の装置(200)。
【請求項51】
前記同期ヘッダが擬似ランダム・バイナリ・シーケンスを含む、
請求項48から50のいずれか一項に記載の装置(200)。
【請求項52】
前記同期シーケンスが第1の数のビットを含み、
前記同期シーケンス内の、第1のビット値から前記第1のビット値とは異なる第2のビット値への遷移および前記第2のビット値から前記第1のビット値への遷移の第1の総数の
ビットの前記第1の数
に対する
第1の比率が、
第2の数のビットを含む前記擬似ランダム・バイナリ・シーケンス内の、前記第1のビット値から前記第2のビット値への遷移および前記第2のビット値から前記第1のビット値への遷移の第2の総数の
ビットの前記第2の数
に対する
第2の比率
よりも大きい、
請求項51に記載の装置(200)。
【請求項53】
前記擬似ランダム・バイナリ・シーケンスが前記同期シーケンスとは異なる、
請求項51または52に記載の装置(200)。
【請求項54】
前記擬似ランダム・バイナリ・シーケンスがいくつかのビットを含み、前記擬似ランダム・バイナリ・シーケンス内の、第1のビット値から前記第1のビット値とは異なる第2のビット値への遷移および前記第2のビット値から前記第1のビット値への遷移の総数が、前記擬似ランダム・バイナリ・シーケンスの前記ビットの数の15%以上である、
請求項51から53のいずれか一項に記載の装置(200)。
【請求項55】
前記擬似ランダム・バイナリ・シーケンス内の遷移の前記総数が、前記擬似ランダム・バイナリ・シーケンスの前記ビットの前記数の30%以上である、
請求項54に記載の装置(200)。
【請求項56】
前記同期ヘッダが、前記擬似ランダム・バイナリ・シーケンスの2つ以上のビットの各々の2倍または3倍を含む、
請求項51から55のいずれか一項に記載の装置(200)。
【請求項57】
前記同期ヘッダが前記同期シーケンスを少なくとも2回含み、例えば、前記同期ヘッダが前記同期シーケンスを少なくとも2回含む、
請求項48から56のいずれか一項に記載の装置(200)。
【請求項58】
前記同期ヘッダが前記同期シーケンスを2回よりも多い回数含む、
請求項57に記載の装置(200)。
【請求項59】
前記同期ヘッダが前記同期ヘッダの先頭において前記同期シーケンスを含み、前記同期ヘッダが前記同期ヘッダの最後において前記同期シーケンスを含む、
請求項57または58に記載の装置(200)。
【請求項60】
前記同期ヘッダが前記同期シーケンスを、前記同期ヘッダの前記先頭において、連結されて2回含み、前記同期ヘッダの前記最後において、連結されて2回含む、
請求項59に記載の装置(200)。
【請求項61】
前記同期ヘッダ内の前記同期シーケンスの第1の出現の直後に前記同期シーケンスの第2の出現が生じる、
請求項57から60のいずれか一項に記載の装置(200)。
【請求項62】
前記同期シーケンスが第1の同期シーケンスであり、
前記ヘッダデータが前記第1の同期シーケンスおよび第2の同期シーケンスを含み、前記第2の同期シーケンスが前記第1の同期シーケンスとは異なる、
請求項48から61のいずれか一項に記載の装置(200)。
【請求項63】
前記同期ヘッダが前記第1の同期シーケンスおよび前記第2の同期シーケンスを含む、
請求項62に記載の装置(200)。
【請求項64】
前記同期ヘッダは、前記同期ヘッダ内の、第1のビット値から前記第1のビット値とは異なる第2のビット値への遷移および前記第2のビット値から前記第1のビット値への遷移の総数が、前記同期ヘッダのビットの数の15%以上であるように、いくつかのビットを含む、
請求項48から53のいずれか一項に記載の装置(200)。
【請求項65】
前記同期ヘッダ内の遷移の前記総数が前記同期ヘッダの前記ビットの前記数の30%以上である、
請求項64に記載の装置(200)。
【請求項66】
前記同期ヘッダが事前定義されたショートコードを含む、
請求項48から65のいずれか一項に記載の装置(200)。
【請求項67】
前記事前定義されたショートコードが8B10Bおよび4B5Bである、
請求項66に記載の装置(200)。
【請求項68】
前記同期ヘッダが前記同期シーケンスの第1のバージョンを含み、前記第1のバージョンが、初期シーケンスの各ビット2倍または3倍を含む、
請求項48から67のいずれか一項に記載の装置(200)。
【請求項69】
前記同期ヘッダが前記同期シーケンスの第2のバージョンをさらに含み、前記同期シーケンスの前記第2のバージョンが前記初期シーケンスに等しい、
請求項68に記載の装置(200)。
【請求項70】
前記ヘッダデータ内で前記同期シーケンスの前記第1のバージョンが前記同期シーケンスの前記第2のバージョンに先行する、
請求項69に記載の装置(200)。
【請求項71】
前記同期ヘッダは、前記同期ヘッダが事前定義された長さを有することを示すための前記同期ヘッダへの事前定義されたフィールドを含む、
請求項48から70のいずれか一項に記載の装置(200)。
【請求項72】
前記同期ヘッダが、事前定義された長さを有する情報フィールドを含み、前記情報フィールドが追加情報を含む、
請求項48から71のいずれか一項に記載の装置(200)。
【請求項73】
前記データストリームの前記同期ヘッダが、前記データストリーム内で前記データストリームの前記ペイロードデータに先行する、
請求項48から72のいずれか一項に記載の装置(200)。
【請求項74】
前記ペイロードデータがバイナリ符号化される、
請求項48から73のいずれか一項に記載の装置(200)。
【請求項75】
前記ペイロードデータがマルチレベル符号化される、
請求項48から74のいずれか一項に記載の装置(200)。
【請求項76】
前記同期ヘッダが事前定義された長さを有する、
請求項48から75のいずれか一項に記載の装置(200)。
【請求項77】
前記同期ヘッダが2つ以上の事前定義されたヘッダフィールドを含む、
請求項48から76のいずれか一項に記載の装置(200)。
【請求項78】
前記データストリームがパルス振幅変調符号化される、
請求項48から77のいずれか一項に記載の装置(200)。
【請求項79】
前記装置(200)は、送信機から前記データストリームを受信するように構成される、
請求項48から78のいずれか一項に記載の装置(200)。
【請求項80】
前記装置(200)は、共有媒体を介して前記データストリームを受信するように構成される、
請求項79に記載の装置(200)。
【請求項81】
前記装置(200)は、自動車環境または航空宇宙環境において用いられるのに適している、
請求項48から80のいずれか一項に記載の装置(200)。
【請求項82】
前記装置(200)は、前記データストリームの前記同期ヘッダの前記同期シーケンスを使用してクロックタイミングを同期させるように構成され、
前記装置(200)は、前記クロックタイミングを前記使用することを使用して前記データストリームの前記ペイロードデータを取得するように構成される、
請求項48から81のいずれか一項に記載の装置(200)。
【請求項83】
前記装置(200)は、前記クロックタイミングを同期させるために前記データストリームの前記同期ヘッダの前記同期シーケンスを使用してサンプリングクロックの位相を同期させるように構成される、
請求項82に記載の装置(200)。
【請求項84】
前記装置(200)は、前記装置(200)が前記データストリームの受信を開始したとき、前記同期ヘッダを使用して前記クロックタイミングを回復するように構成される、
請求項82または83に記載の装置(200)。
【請求項85】
前記装置(200)は、前記同期ヘッダを使用して前記クロックタイミングを回復するように構成される、
請求項82から84のいずれか一項に記載の装置(200)。
【請求項86】
前記装置(200)は、前記データストリームの受信中に前記クロックタイミングの周波数を追跡するように構成される、
請求項82から85のいずれか一項に記載の装置(200)。
【請求項87】
前記装置(200)は、前記擬似ランダム・バイナリ・シーケンスを使用して前記クロックタイミングを回復するように構成される、
請求項51から56のいずれか一項にさらに従属する、請求項82から86のいずれか一項に記載の装置(200)。
【請求項88】
前記装置(200)は、前記同期シーケンスを使用して前記データストリームの前記ペイロードデータの先頭を検出するように構成される、
請求項48から87のいずれか一項に記載の装置(200)。
【請求項89】
前記装置(200)は、前記同期ヘッダを使用してシンボル期間において前記サンプリングクロックをセンタリングするように構成される、
請求項48から88のいずれか一項に記載の装置(200)。
【請求項90】
前記装置(200)は、相関を用いることによって前記データストリーム内の前記同期シーケンスを識別するように構成される、
請求項48から89のいずれか一項に記載の装置(200)。
【請求項91】
データストリームを生成するための請求項1から47のいずれか一項に記載の装置(100)と、
前記データストリームを受信するための請求項48から90のいずれか一項に記載の装置(200)と
を備え、
請求項1から47のいずれか一項に記載の前記装置(100)は、前記データストリームがヘッダデータおよびペイロードデータを含むように前記データストリームを生成するように構成され、
請求項1から47のいずれか一項に記載の前記装置(100)は、前記ヘッダデータが同期ヘッダを含むように前記ヘッダデータを生成するように構成され、
請求項1から47のいずれか一項に記載の前記装置(100)は、バイナリコーディングを使用して前記同期ヘッダを生成するように構成され、
請求項1から47のいずれか一項に記載の前記装置(100)は、前記同期ヘッダが、複数のビットを含む事前定義されたビットシーケンスである同期シーケンスを含むように、前記同期ヘッダを生成するように構成され、
請求項48から90のいずれか一項に記載の装置(200)は、前記データストリームの前記同期ヘッダの前記同期シーケンスを使用して前記データストリームの前記ペイロードデータを取得するように構成される、システム。
【請求項92】
データストリームを生成するための方法であって、
前記データストリームがヘッダデータおよびペイロードデータを含むように前記データストリームを生成すること
を含み、
前記ヘッダデータを生成することが、前記ヘッダデータが同期ヘッダを含むように行われ、
前記同期ヘッダを生成することが、バイナリコーディングを使用して行われ、
前記同期ヘッダを生成することが、前記同期ヘッダが、複数のビットを含む事前定義されたビットシーケンスである同期シーケンスを含むように行われる、方法。
【請求項93】
データストリームを受信するための方法であって、
前記データストリームがヘッダデータおよびペイロードデータを含み、前記ヘッダデータが同期ヘッダを含み、前記同期ヘッダがバイナリ符号化され、前記同期ヘッダが、複数のビットを含む事前定義されたビットシーケンスである同期シーケンスを含み、
前記方法は、前記データストリームの前記同期ヘッダの前記同期シーケンスを使用して前記データストリームの前記ペイロードデータを取得することを含む、方法。
【請求項94】
コンピュータまたは信号プロセッサ上で実行されると請求項92または93に記載の方法を実施するためのコンピュータプログラム。
【請求項95】
ヘッダデータおよびペイロードデータを含むデータストリームであって、
前記ヘッダデータが同期ヘッダを含み、
前記同期ヘッダがバイナリ符号化され、
前記同期ヘッダが、複数のビットを含む事前定義されたビットシーケンスである同期シーケンスを含む、データストリーム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、同期ヘッダを生成または受信する装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ほとんどの通信システムでは、バースト的送信が生じる。これは、時間とともに、データが送信されない静止ギャップがあり、次いで、ペイロードがトランスポートされるデータバーストが生じることを意味する。
複数の通信システムおよび通信適用例の場合、受信機がデータバーストの先頭においてタイミングを回復することが望ましい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、データ通信のための改善された概念を提供することである。本発明の目的は、請求項1に記載の装置、請求項48に記載の装置、請求項91に記載のシステム、請求項92に記載の方法、請求項93に記載の方法、請求項94に記載のコンピュータプログラム、および請求項95に記載のデータストリームによって解決される。
【課題を解決するための手段】
【0004】
一実施形態による、データストリームを生成するための装置が提供される。本装置は、データストリームがヘッダデータおよびペイロードデータを含むようにデータストリームを生成するように構成される。本装置は、ヘッダデータが同期ヘッダを含むようにヘッダデータを生成するように構成される。その上、本装置は、バイナリコーディングを使用して同期ヘッダを生成するように構成される。さらに、本装置は、同期ヘッダが、複数のビットを含む事前定義されたビットシーケンスである同期シーケンスを含むように、同期ヘッダを生成するように構成される。
その上、一実施形態による、データストリームを受信するための装置が提供される。データストリームは、ヘッダデータおよびペイロードデータを含む。ヘッダデータは、同期ヘッダを含む。同期ヘッダはバイナリ符号化され、同期ヘッダは、複数のビットを含む事前定義されたビットシーケンスである同期シーケンスを含む。本装置は、データストリームの同期ヘッダの同期シーケンスを使用してデータストリームのペイロードデータを取得するように構成される。
さらに、システムが提供される。本システムは、データストリームを生成するための装置と、データストリームを受信するための装置とを備える。データストリームを生成するための装置は、データストリームがヘッダデータおよびペイロードデータを含むようにデータストリームを生成するように構成される。その上、データストリームを生成するための装置は、ヘッダデータが同期ヘッダを含むようにヘッダデータを生成するように構成される。さらに、データストリームを生成するための装置は、バイナリコーディングを使用して同期ヘッダを生成するように構成され、データストリームを生成するための装置は、同期ヘッダが、複数のビットを含む事前定義されたビットシーケンスである同期シーケンスを含むように、同期ヘッダを生成するように構成される。データストリームを受信するための装置は、データストリームの同期ヘッダの同期シーケンスを使用してデータストリームのペイロードデータを取得するように構成される。
その上、一実施形態による、データストリームを生成するための方法が提供される。本方法は、データストリームがヘッダデータおよびペイロードデータを含むようにデータストリームを生成することを含む。ヘッダデータを生成することは、ヘッダデータが同期ヘッダを含むように行われる。同期ヘッダを生成することは、バイナリコーディングを使用して行われる。同期ヘッダを生成することは、同期ヘッダが、複数のビットを含む事前定義されたビットシーケンスである同期シーケンスを含むように、行われる。
さらに、一実施形態による、データストリームを受信するための方法が提供される。データストリームは、ヘッダデータおよびペイロードデータを含む。ヘッダデータは、同期ヘッダを含む。同期ヘッダはバイナリ符号化され、同期ヘッダは、複数のビットを含む事前定義されたビットシーケンスである同期シーケンスを含む。本方法は、データストリームの同期ヘッダの同期シーケンスを使用してデータストリームのペイロードデータを取得することを含む。
その上、コンピュータプログラムが提供され、コンピュータプログラムの各々は、コンピュータまたは信号プロセッサ上で実行されると、上記で説明された方法のうちの1つを実施するように構成される。
さらに、一実施形態によるヘッダデータおよびペイロードデータを含むデータストリームが提供される。ヘッダデータは、同期ヘッダを含む。同期ヘッダはバイナリ符号化される。その上、同期ヘッダは、複数のビットを含む事前定義されたビットシーケンスである同期シーケンスを含む。
以下では、本発明の実施形態が、図面を参照してより詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図1】一実施形態による、データストリームを生成するための装置を示す図である。
図2】一実施形態による、データストリームを受信するための装置を示す図である。
図3】一実施形態による、システムを示す図である。
図4】一実施形態による、PAM表現で同期シーケンスの一例を示す図である。
図5図4に示された実施形態の同期シーケンスを0/1表現で示す図である。
図6】一実施形態による、第1の挿入およびその周りのPRBSが2倍のビットを有する、同期ヘッダのバージョンを示す図である。
図7】別の実施形態による、第1の挿入が2倍のビットを有する同期ヘッダのバージョンを示す図である。
図8】さらなる実施形態による、すべての挿入がシングルビットのみを有するがシーケンス全体が繰り返される、同期ヘッダのバージョンを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
図1は、一実施形態による、データストリームを生成するための装置100を示す。
装置100は、データストリームがヘッダデータおよびペイロードデータを含むようにデータストリームを生成するように構成される。
装置100は、ヘッダデータが同期ヘッダを含むようにヘッダデータを生成するように構成される。その上、装置100は、バイナリコーディングを使用して同期ヘッダを生成するように構成される。
さらに、装置100は、同期ヘッダが、複数のビットを含む事前定義されたビットシーケンスである同期シーケンスを含むように、同期ヘッダを生成するように構成される。
一実施形態によれば、装置100は、例えば、同期シーケンス内の、第1のビット値から第1のビット値とは異なる第2のビット値への遷移および第2のビット値から第1のビット値への遷移の総数が、同期シーケンスのビットの数の35%以上であるように、いくつかのビットを含む同期シーケンスを生成するように構成され得る。
一実施形態では、装置100は、例えば、同期シーケンス内の遷移の総数が同期シーケンスのビットの数の50%以上であるように同期シーケンスを生成するように構成され得る。
一実施形態によれば、装置100は、例えば、同期ヘッダが擬似ランダム・バイナリ・シーケンスを含むように同期ヘッダを生成するように構成され得る。
【0007】
一実施形態では、装置100は、例えば、第1の数のビットを含む同期シーケンスを、
同期シーケンス内の、第1のビット値から第1のビット値とは異なる第2のビット値への遷移および第2のビット値から第1のビット値への遷移の第1の総数の
ビットの第1の数
に対する
第1の比率が、
第2の数のビットを含む擬似ランダム・バイナリ・シーケンス内の、第1のビット値から第2のビット値への遷移および第2のビット値から第1のビット値への遷移の第2の総数の
ビットの第2の数
に対する
第2の比率
よりも大きくなるように生成するように構成され得る。
【0008】
一実施形態では、装置100は、例えば、線形フィードバック・シフト・レジスタを用いることによって擬似ランダム・バイナリ・シーケンスを生成するように構成され得る。
一実施形態によれば、装置100は、例えば、擬似ランダム・バイナリ・シーケンスが同期シーケンスとは異なるように擬似ランダム・バイナリ・シーケンスを生成するように構成され得る。
一実施形態によれば、装置100は、例えば、定義されたシード値で開始し、シード値にリセットする前に事前定義された数のシフトにわたってラン(run)することによって、部分的にのみ、擬似ランダム・バイナリ・シーケンス(PRBS)を生成するように構成され得る。シード値およびランレングスは、例えば、PRBS次数に近い、最も長い同シンボル・ラン・レングスが、PRBSの使用されるフラグメント中に含まれないように選択され得る。これは、ビットパターンの高い変動性を依然として提供しながら、CDRのデッドタイムが長くなるのを回避する。
【0009】
一実施形態では、装置100は、例えば、擬似ランダム・バイナリ・シーケンス内の、第1のビット値から第1のビット値とは異なる第2のビット値への遷移および第2のビット値から第1のビット値への遷移の総数が、擬似ランダム・バイナリ・シーケンスのビットの数の15%以上であるように、いくつかのビットを含む擬似ランダム・バイナリ・シーケンスを生成するように構成され得る。
例えば、シーケンス0001110001は、10ビット、0から1への2つの遷移および1から0への1つの遷移、すなわち、3の遷移の総数を含む。シーケンス0001110001のこの例では、遷移の総数は、シーケンスのビットの数の30%未満である(実際に、それは30%=3/10である)。
【0010】
別の例では、シーケンス0101010101は、10ビット、0から1への5つの遷移および1から0への4つの遷移、すなわち、9の遷移の総数を含む。シーケンス0101010101のこの例では、遷移の総数は、シーケンスのビットの数の30%以上である(実際に、それは90%=9/10である)。
例えば、図4または図5によって示されている同期シーケンスは、40ビット値および21個の遷移の総数(-1から+1への/0から1への10個の遷移と、+1から-1への/1から0への11個の遷移)を有する。これは、21/40=52.5%の、遷移の総数対ビット数値をもたらす。
【0011】
一実施形態によれば、装置100は、例えば、擬似ランダム・バイナリ・シーケンス内の遷移の総数が擬似ランダム・バイナリ・シーケンスのビットの数の30%以上であるように擬似ランダム・バイナリ・シーケンスを生成するように構成され得る。
相関によって同期シーケンスを効率的に見つけるために、同期シーケンス(ここでは、例えば、PRBSベースシーケンス)に近い部分は、同期シーケンスと比較して異なる遷移密度を有するべきである。例えば、同じシンボルの短い(サブ)シーケンスとともに高い密度が生じ得、例えば、ベースシーケンスの部分がより高い程度まで同期シーケンスに似るように、多くの繰返しが生じ得る。さらに、遷移密度が高いと、多くのエネルギーが狭い周波数帯域内に集中し、より高いエネルギー放出をもたらす。
【0012】
一実施形態では、40ビット同期シーケンス、例えば、図4および図5の40ビット同期シーケンスは、あまりに多くのエネルギーが放出されることを回避するために、例えば、ディザリングされ得る。
一実施形態によれば、例えば、PRBS10~PRBS30は、例えば、擬似ランダム・バイナリ・シーケンスのために用いられ得る。
PRBS10は、擬似ランダム値の長さ210-1のシーケンスを生成する。その後、シーケンスは、同じ以前の値を再び生成する(以前の値を繰り返す)。
PRBS30は、擬似ランダム値の長さ230-1のシーケンスを生成する。その後、シーケンスは、同じ以前の値を再び生成する(以前の値を繰り返す)。
概して、PRBSxは、擬似ランダム値の長さ2-1のシーケンスを生成する。その後、シーケンスは、同じ以前の値を再び生成する(以前の値を繰り返す)。
【0013】
一実施形態では、擬似ランダム・バイナリ・シーケンスは、例えば、選択された擬似ランダム・バイナリ・シーケンスであり得、装置100は、例えば、初期擬似ランダム・バイナリ・シーケンスを生成し、初期擬似ランダム・バイナリ・シーケンスよりも小さい初期擬似ランダム・バイナリ・シーケンスの一部を、選択された擬似ランダム・バイナリ・シーケンスとして選択するように構成され得る。これは、最終的に選択されたPRBSにおいてさらなるランダム性が生成されるように、例えば、必要以上に大きいxを有するPRBSxが用いられ得るという利点を有する。
例えば、一実施形態では、PRBS19シーケンスの一部が例えば使用され得、PRBS19シーケンスは、例えば、19個の続く1の値を含むシーケンスとは異なり(および例えば、19個の続く0の値を含むシーケンスとは異なり)得る。概して、十分な遷移が生じ、同時に、概して、シーケンスにおいて十分な変動性が存在する。したがって、高速ロックCDRと低放出との間の妥協が達成される。
【0014】
一実施形態では、装置100は、例えば、擬似ランダム・バイナリ・シーケンスのビットを同期ヘッダのビット位置に割り当てるように構成され得、装置100は、例えば、同期シーケンスのビットを挿入するように構成され得るが、例えば、擬似ランダム・バイナリ・シーケンスの前記ビットを同期ヘッダに挿入しないように構成され得る。
一実施形態によれば、装置100は、例えば、装置100が同期シーケンスのビットを同期ヘッダに挿入するとき、擬似ランダム・バイナリ・シーケンスのビットの使用を停止するように構成され得る。装置100は、例えば、装置100が同期シーケンスのビットを同期ヘッダに挿入した後に、擬似ランダム・バイナリ・シーケンスの次のビットを同期ヘッダに挿入し続けるように構成され得る。
【0015】
一実施形態では、装置100は、例えば、擬似ランダム・バイナリ・シーケンスの2つ以上のビットの各々の2倍または3倍を同期ヘッダに挿入するように構成され得る。
一実施形態によれば、装置100は、例えば、同期ヘッダが同期シーケンスを少なくとも2回含むように、例えば、同期ヘッダが同期シーケンスを少なくとも2回含むように同期ヘッダを生成するように構成され得る。
一実施形態では、装置100は、例えば、同期ヘッダが同期シーケンスを2回よりも多い回数含むように同期ヘッダを生成するように構成され得る。
一実施形態によれば、装置100は、例えば、同期ヘッダが、例えば、同期ヘッダの先頭において同期シーケンスを含み得るように、および同期ヘッダが、例えば、同期ヘッダの最後において同期シーケンスを含み得るように、同期ヘッダを生成するように構成され得る。
一実施形態では、装置100は、例えば、同期ヘッダが同期シーケンスを、同期ヘッダの先頭において、連結されて2回含み、同期ヘッダの最後において、連結されて2回含むように、同期ヘッダを生成するように構成され得る。言い換えれば、同期ヘッダの先頭において、同期ヘッダは2つの同期シーケンスの連結を含み、同期ヘッダの最後においても、同期ヘッダは2つの同期シーケンスの連結を含む。
【0016】
一実施形態によれば、装置100は、例えば、同期ヘッダ内の同期シーケンスの第1の出現の直後に同期シーケンスの第2の出現が生じるように同期ヘッダを生成するように構成され得る。
一実施形態では、同期シーケンスは、例えば、第1の同期シーケンスであり得る。装置100は、例えば、ヘッダデータが第1の同期シーケンスおよび第2の同期シーケンスを含むようにヘッダデータを生成するように構成され得、第2の同期シーケンスが第1の同期シーケンスとは異なる。
一実施形態によれば、装置100は、例えば、同期ヘッダが第1の同期シーケンスおよび第2の同期シーケンスを含むように同期ヘッダを生成するように構成され得る。
一実施形態では、装置100は、例えば、同期ヘッダ内の、第1のビット値から第1のビット値とは異なる第2のビット値への遷移および第2のビット値から第1のビット値への遷移の総数が、同期ヘッダのビットの数の15%以上であるように、いくつかのビットを含む同期ヘッダを生成するように構成され得る。
【0017】
一実施形態によれば、装置100は、例えば、同期ヘッダ内の遷移の総数が同期ヘッダのビットの数の30%以上であるように同期ヘッダを生成するように構成され得る。
一実施形態では、装置100は、例えば、同期ヘッダが事前定義されたショートコードを含むように同期ヘッダを生成するように構成され得る。
一実施形態によれば、装置100は、例えば、事前定義されたショートコードが8B10Bおよび4B5Bであるように同期ヘッダを生成するように構成され得る。
一実施形態では、装置100は、例えば、初期シーケンスの各ビットを2倍または3倍にすることによって同期シーケンスの第1のバージョンを生成するように構成され得、
装置100は、例えば、同期ヘッダが同期シーケンスの第1のバージョンを含むようにヘッダデータを生成するように構成され得る。
一実施形態によれば、装置100は、例えば、同期ヘッダが同期シーケンスの第2のバージョンをさらに含むようにヘッダデータを生成するように構成され得、同期シーケンスの第2のバージョンは初期シーケンスに等しい。
【0018】
一実施形態では、装置100は、例えば、ヘッダデータ内で同期シーケンスの第1のバージョンが同期シーケンスの第2のバージョンに先行するようにヘッダデータを生成するように構成され得る。
一実施形態によれば、装置100は、例えば、初期シーケンスのビットの位置を変更することによって初期シーケンスから同期シーケンスを取得するように構成され得る。
一実施形態では、装置100は、例えば、定義された波形に応じて初期シーケンスのビットの位置を変更するように構成され得る。
一実施形態によれば、定義された波形は、例えば三角形状を有し得るか、または例えば正弦波であり得、あるいは、例えば長方形状を有し得るか、または例えば鋸歯状を有し得る。
一実施形態では、装置100は、例えば、初期シーケンスのビットの位置を変更するためにクロック制御されたデジタル波形を用いるように構成され得る。
【0019】
一実施形態によれば、装置100は、例えば、擬似ランダム信号に応じて初期シーケンスのビットの位置を変更するように構成され得る。
一実施形態では、装置100は、例えば、増倍率に応じて初期シーケンスのビットの位置を変更するように構成され得、増倍率は、同期シーケンスが装置100によってヘッダデータにすでに何回挿入されているかに依存する。
一実施形態によれば、同期ヘッダへの同期シーケンスの第2の挿入について、増倍率の第2の値が、例えば、ヘッダデータへの同期シーケンスの第1の挿入のために使用される増倍率の第1の値の半分であり得る。
一実施形態では、増倍率の第1の値は、例えば2であり得、増倍率の第2の値は、例えば1であり得る。
【0020】
一実施形態によれば、装置100は、例えば、同期ヘッダが事前定義された長さを有することを示すための同期ヘッダへの事前定義されたフィールドを同期ヘッダが含むように同期ヘッダを生成するように構成され得る。
一実施形態では、装置100は、例えば、同期ヘッダが事前定義された長さを有する情報フィールドを含むように同期ヘッダを生成するように構成され得、情報フィールドは追加情報を含む。
一実施形態によれば、装置100は、例えば、データストリームの同期ヘッダがデータストリーム内でデータストリームのペイロードデータに先行するようにデータストリームを生成するように構成され得る。
一実施形態では、装置100は、例えば、ペイロードデータがバイナリ符号化されるようにデータストリームを生成するように構成され得る。
【0021】
一実施形態によれば、装置100は、例えば、ペイロードデータがマルチレベル符号化されるようにデータストリームを生成するように構成され得る。
一実施形態では、装置100は、例えば、同期ヘッダが事前定義された長さを有するように同期ヘッダを生成するように構成され得る。
一実施形態によれば、装置100は、例えば、同期ヘッダが2つ以上の事前定義されたヘッダフィールドを含むように同期ヘッダを生成するように構成され得る。
一実施形態では、装置100は、例えば、パルス振幅変調を使用してデータストリームを生成するように構成され得る。
一実施形態によれば、装置100は、例えば、データストリームを受信機に送信するように構成され得る。
一実施形態では、装置100は、例えば、共有媒体を介してデータストリームを送信するように構成され得る。
一実施形態によれば、装置100は、例えば、自動車環境または航空宇宙環境において用いられるのに適していることがある。
【0022】
図2は、一実施形態による、データストリームを受信するための装置200を示す。
データストリームは、ヘッダデータおよびペイロードデータを含む。ヘッダデータは、同期ヘッダを含む。同期ヘッダはバイナリ符号化され、同期ヘッダは、複数のビットを含む事前定義されたビットシーケンスである同期シーケンスを含む。
一実施形態によれば、同期シーケンスは、例えば、いくつかのビットを含み得る。同期シーケンス内の、第1のビット値から第1のビット値とは異なる第2のビット値への遷移および第2のビット値から第1のビット値への遷移の総数は、例えば、同期シーケンスのビットの数の35%以上であり得る。
一実施形態では、同期シーケンス内の遷移の総数は、例えば、同期シーケンスのビットの数の50%以上であり得る。
一実施形態によれば、同期ヘッダは、例えば、擬似ランダム・バイナリ・シーケンスを含み得る。
【0023】
一実施形態では、同期シーケンスは、例えば、第1の数のビットを含み得る。
同期シーケンス内の、第1のビット値から第1のビット値とは異なる第2のビット値への遷移および第2のビット値から第1のビット値への遷移の第1の総数の
ビットの第1の数
に対する
第1の比率は、例えば、
第2の数のビットを含む擬似ランダム・バイナリ・シーケンス内の、第1のビット値から第2のビット値への遷移および第2のビット値から第1のビット値への遷移の第2の総数の
ビットの第2の数
に対する
第2の比率
よりも大きくなり得る。
【0024】
一実施形態によれば、装置200は、例えば、データストリームの同期ヘッダの同期シーケンスを使用してクロックタイミングを同期させるように構成され得る。装置200は、例えば、クロックタイミングを使用することを使用してデータストリームのペイロードデータを取得するように構成され得る。
一実施形態では、装置200は、例えば、クロックタイミングを同期させるためにデータストリームの同期ヘッダの同期シーケンスを使用してサンプリングクロックの位相(サンプリング位相)を同期させるように構成され得る。
一実施形態によれば、同期ヘッダは擬似ランダム・バイナリ・シーケンスを含む。
一実施形態では、擬似ランダム・バイナリ・シーケンスは、例えば、同期シーケンスとは異なり得る。
一実施形態によれば、擬似ランダム・バイナリ・シーケンスは、例えば、いくつかのビットを含み得、擬似ランダム・バイナリ・シーケンス内の、第1のビット値から第1のビット値とは異なる第2のビット値への遷移および第2のビット値から第1のビット値への遷移の総数は、擬似ランダム・バイナリ・シーケンスのビットの数の15%以上である。
【0025】
一実施形態では、擬似ランダム・バイナリ・シーケンス内の遷移の総数は、例えば、擬似ランダム・バイナリ・シーケンスのビットの数の30%以上であり得る。
一実施形態によれば、同期ヘッダは、例えば、擬似ランダム・バイナリ・シーケンスの2つ以上のビットの各々の2倍または3倍を含み得る。
一実施形態では、同期ヘッダは、例えば、同期シーケンスを少なくとも2回含み得、例えば、同期ヘッダは、例えば、同期シーケンスを少なくとも2回含み得る。
一実施形態によれば、同期ヘッダは、例えば、同期シーケンスを2回よりも多い回数含み得る。
一実施形態では、同期ヘッダは、例えば、同期ヘッダの先頭において同期シーケンスを含み得、同期ヘッダは、例えば、同期ヘッダの最後において同期シーケンスを含み得る。
一実施形態によれば、同期ヘッダは、例えば、同期シーケンスを、同期ヘッダの先頭において、連結されて2回含み、同期ヘッダの最後において、連結されて2回含み得る。
一実施形態では、例えば、同期ヘッダ内の同期シーケンスの第1の出現の直後に同期シーケンスの第2の出現が生じ得る。
【0026】
一実施形態によれば、同期シーケンスは、例えば、第1の同期シーケンスであり得る。装置100は、例えば、ヘッダデータが第1の同期シーケンスおよび第2の同期シーケンスを含むようにヘッダデータを生成するように構成され得、第2の同期シーケンスが第1の同期シーケンスとは異なる。
一実施形態では、装置100は、例えば、同期ヘッダが第1の同期シーケンスおよび第2の同期シーケンスを含むように同期ヘッダを生成するように構成され得る。
一実施形態によれば、同期ヘッダは、例えば、同期ヘッダ内の、第1のビット値から第1のビット値とは異なる第2のビット値への遷移および第2のビット値から第1のビット値への遷移の総数が、例えば、同期ヘッダのビットの数の15%以上であり得るように、いくつかのビットを含み得る。
【0027】
一実施形態では、同期ヘッダ内の遷移の総数は、例えば、同期ヘッダのビットの数の30%以上であり得る。
一実施形態によれば、同期ヘッダは、例えば、事前定義されたショートコードを含み得る。
一実施形態では、事前定義されたショートコードは、例えば、8B10Bおよび4B5Bであり得る。
一実施形態によれば、同期ヘッダは、例えば、同期シーケンスの第1のバージョンを含み得、第1のバージョンが、初期シーケンスの各ビットの2倍または3倍を含む。
【0028】
一実施形態では、同期ヘッダは、例えば、同期シーケンスの第2のバージョンをさらに含み得、同期シーケンスの第2のバージョンは、例えば、初期シーケンスに等しいことがある。
一実施形態によれば、例えば、ヘッダデータ内で同期シーケンスの第1のバージョンが同期シーケンスの第2のバージョンに先行し得る。
一実施形態では、同期ヘッダは、例えば、同期ヘッダが事前定義された長さを有することを示すための同期ヘッダへの事前定義されたフィールドを含み得る。
一実施形態によれば、同期ヘッダは、例えば、事前定義された長さを有する情報フィールドを含み得、情報フィールドは追加情報を含む。
一実施形態では、データストリームの同期ヘッダは、例えば、データストリーム内でデータストリームのペイロードデータに先行し得る。
【0029】
一実施形態によれば、ペイロードデータは、例えば、バイナリ符号化され得る。
一実施形態では、ペイロードデータは、例えば、マルチレベル符号化され得る。
一実施形態によれば、同期ヘッダは、例えば、事前定義された長さを有し得る。
一実施形態では、同期ヘッダは、例えば、2つ以上の事前定義されたヘッダフィールドを含み得る。
一実施形態によれば、データストリームは、例えば、パルス振幅変調符号化され得る。
一実施形態では、装置200は、例えば、送信機からデータストリームを受信するように構成され得る。
一実施形態によれば、装置200は、例えば、共有媒体を介してデータストリームを受信するように構成され得る。
一実施形態では、装置200は、例えば、自動車環境または航空宇宙環境において用いられるのに適していることがある。
一実施形態によれば、装置200は、例えば、装置200がデータストリームの受信を開始したとき、同期ヘッダを使用してクロックタイミングを回復するように構成され得る。
一実施形態では、装置200は、例えば、同期ヘッダを使用してクロックタイミングを回復するように構成され得る。
【0030】
一実施形態によれば、装置200は、例えば、データストリームの受信中にクロックタイミングの周波数を追跡するように構成され得る。
一実施形態では、装置200は、例えば、同期シーケンスを使用してデータストリームのペイロードデータの先頭を検出するように構成され得る。
一実施形態によれば、装置200は、例えば、同期ヘッダを使用してシンボル期間においてサンプリングクロックをセンタリングするように構成され得る。
一実施形態では、装置200は、例えば、擬似ランダム・バイナリ・シーケンスを使用してクロックタイミングを回復するように構成され得る。
一実施形態によれば、装置200は、例えば、相関を用いることによってデータストリーム内の同期シーケンスを識別するように構成され得る。
【0031】
図3は、一実施形態による、システムを示す。
本システムは、データストリームを生成するための装置100と、データストリームを受信するための装置200とを備える。
データストリームを生成するための装置100は、データストリームがヘッダデータおよびペイロードデータを含むようにデータストリームを生成するように構成される。その上、データストリームを生成するための装置100は、ヘッダデータが同期ヘッダを含むようにヘッダデータを生成するように構成される。さらに、データストリームを生成するための装置100は、バイナリコーディングを使用して同期ヘッダを生成するように構成され、データストリームを生成するための装置100は、同期ヘッダが、複数のビットを含む事前定義されたビットシーケンスである同期シーケンスを含むように、同期ヘッダを生成するように構成される。
データストリームを受信するための装置200は、データストリームの同期ヘッダの同期シーケンスを使用してクロックタイミングを同期させるように構成される。その上、データストリームを受信するための装置200は、クロックタイミングを使用してデータストリームのペイロードデータを取得するように構成される。
【0032】
以下では、本発明のさらなる実施形態が提供される。
実施形態のうちのいくつかは、バースト的送信を伴うデータ通信システムに関する。すでに概説したように、これは、時間とともに、データが送信されない静止ギャップがあり、次いで、ペイロードがトランスポートされるデータバーストが生じることを意味する。
このモードでは、受信機は、データバーストの先頭においてタイミングを回復することになる。これは、たいてい、データバースト全体の間に周波数が追跡/回復されるようなサンプリングクロックの位相である。この目的で、データバーストに同期ヘッダ(synchronization header)(略して、同期ヘッダ(sync header)とも呼ばれる)が先行する。
一実施形態では、静止ギャップは、電力節約の目的では、データ通信リンクの状態、および/または、例えば、(ケーブル、指向性RFリンク、光ファイバなどを介した)半二重データ通信などの共有媒体のためのものである。
【0033】
一実施形態によれば、静止ギャップからデータバースト内のペイロードへの遷移は、帯域幅効率および電力効率のために高速に発生することになるが、それは、この遷移段階がペイロードデータを搬送せず、電力を節約していないからである。
一実施形態では、各データバーストに、同期または再同期ヘッダ(同期ヘッダ)が先行する。この同期ヘッダは、ペイロードの先頭を知り、データを正しく復号することができるように、シンボル位置のロバストな検出のために使用される。以下で、同期ヘッダに言及する場合、特に、同期ヘッダが、例えば、再同期ヘッダであり得ることを理解されたい。
【0034】
同期ヘッダはまた、例えば、ペイロードが開始するとき、サンプリングクロックをセンタリングしてターゲット信号対雑音比を達成するために、クロック(位相)回復のために受信機によって使用され得る。
同時に、同期ヘッダは、例えば、繰返し同一シーケンスのために放出を制限/回避する特性を有し得る。これは、特に、固定周期タイミングを伴うデータバーストおよび静止ギャップのサイクルにとって重要である。
ペイロードは、例えば、任意の種類のコーディング(バイナリまたはマルチレベル)によって実装され得、一方、同期ヘッダは、例えば、検出におけるさらなるロバスト性および高速ロックCDR(クロックおよびデータ回復)のためのクリアシンボル遷移のために、バイナリコーディングを使用して実装され得る。
一実施形態では、同期ヘッダは、例えば、原則として固定長であり得る。1つの任意の例外について、以下で述べる。同期ヘッダは、例えば、少なくとも5つまたは6つの、いくつかのフィールドから構築され得る。
【0035】
代替実施形態では、代替的な説明は、(同期シーケンス(synchronization sequence)、略して同期シーケンス(sync sequence)と呼ばれる)少なくとも2つの別個のパターンが挿入されるベースパターンがある(ベースパターンの部分を置き換える)というものである。同期シーケンスは、例えば、2回よりも多い回数挿入され得、これにより、5つまたは6つを超えるフィールドを有する同期ヘッダが効果的に作成される。
【0036】
一実施形態によれば、ベースパターンは、例えば、位相回復のために使用され得る。したがって、それは、CDRがより大きいオフセットを高速に補正することを可能にするのに十分に高い遷移密度を有するべきである。単純な1-0交互のようなパターン、または8B10Bおよび4B5Bのようなショートコードからのコードワードが、この特性を提供する。しかしながら、これらのパターンの規則的な性質は、スペクトル内のピーク/トーンにもつながる。
1からある最大値の間で統計的に分布したエッジ密度(同じシンボル・ランニング・レングス)を有するパターンのクラスは、PRBS(擬似ランダム・バイナリ・シーケンス)であり、これは、線形フィードバック・シフト・レジスタ(LFSR)によって生成され得る。
PRBSの次数は、より高速のCDRロックを可能にするために多くのシンボル遷移(短い同シンボル・ラン・レングス)を有するものであることが好ましい。同時に、PRBSは、(チャネルによって歪められた)同期シーケンスと同期ヘッダとの相関が偽陽性をもたらさないように、同期シーケンスと十分異なるものでなければならない。そのようなPRBS次数は、例えば、10~19の範囲内にある。
一実施形態では、同期シーケンスは、例えば、相関によってうまく見つけることができる定義されたビットシーケンスであり得る。
【0037】
図4は、一実施形態による、-1値および+1値によって表されている同期シーケンスの一例を示す(PAM表現)。
図5は、図4の同期シーケンスを示し、同期シーケンスは0値および1値によって表される(0/1表現)。
一実施形態では、値は、例えば、すでにPAM2信号レベル(PAM2:パルス振幅変調2)にマッピングされ得る。0/1シーケンスは、例えば、すべての「-1」値を「0」に設定することによって取得され得る。任意の円順列および円順列の任意の反転は、例えば、同等の特性のシーケンスをもたらし得る。それらの順列/反転のいずれかのビット順序を逆にすることも、同等の特性を維持する。
シーケンスの正確な長さは二次的である。しかしながら、このシーケンスは、次数10以上のベースPRBSと組み合わせた(を伴う)検出においてロバストであるという重要な特性を有する。それらのシーケンスの連結では、同期シーケンスの反転(反転された受信機入力)も、容易に見つけ、したがって補正することができる。PRBSの反転を検出するために、完全なPRBSシーケンスに近いものが相関によって探索される。
【0038】
一実施形態によれば、同期シーケンスは、例えば、先頭および最後において同期ヘッダに挿入され得る。これは、例えば、同期シーケンスの単一のインスタンスまたは2つ以上の連結された同期シーケンスで毎回行われ得る。
一実施形態では、同期シーケンスは、例えば、定義された距離で(時間的に)複数回挿入され得る。これは、相関ピークの距離が評価され得るため、検出ロバスト性を助けることができる。
代替的に、別の実施形態では、例えば、より長い同期シーケンスが使用され得る。これは、受信機中の相関器におけるハードウェアの労力が増大するという欠点を有する。
同期シーケンスが挿入されると、ベースパターンPRBSは、例えば、停止され、再び開始され得るか、または、例えば、同期ヘッダ全体にわたって、ただランし続けることがあり、例えば、同期シーケンスが挿入される間、マスキングされ得る。
【0039】
一実施形態によれば、同期シーケンスの第1の挿入は、例えば、各ビット/シンボルが2倍または3倍にされて(または、より頻繁に繰り返されて)行われ得る。受信機は同じ繰返しシンボルから2つ以上のサンプルを自動的に取得するので、シンボルを繰り返すことは、検出のロバスト性を改善し、さらに、粗い位相補正のために使用され得る。これにより、チャネルからの雑音および外乱を抑制するための追加のフィルタリングおよびデータ処理が可能になる。
一実施形態では、第1の挿入の周りのPRBSは、例えば、シンボル繰返しなしで維持され得るか、または同様に、繰返しシンボルを伴って挿入され得る。著しく拡大された同期シーケンスはPRBSとの相関の偽陽性をもたらすため、同期シーケンス内のシンボルの繰返しは、PRBS内のシンボルの繰返しを少量だけ超えることができる。
【0040】
一実施形態では、同期シーケンスの第2の(または最後の)挿入は、例えば、相関が正確なビット位置を与え、ペイロードデータの整合復号を可能にすることができるように、シンボルの繰返しを伴わないことがあり得る。
一実施形態によれば、ヘッダ内の同期シーケンスの位置は、例えば、送信機スペクトル(パワースペクトル密度)のピークを低減/回避するためにディザリングされ得、これは、自動車および航空宇宙など、電磁感受性の応用にとって重要である。ディザリングは、同期シーケンスの位置を整数個のシンボルだけシフトすること、例えば、それを、同期ヘッダ後のペイロードデータの開始に対して、ディザリングされていない「0位置」に関してより早くまたは遅く、同期ヘッダに挿入することを意味する。
一実施形態では、ディザリングソースは、例えば、定義された波形(三角形、正弦波、長方形、鋸歯状...)であり得るか、または、例えば、PRBSのような擬似ランダム信号であり得る。一実施形態によれば、例えば、繰返し可能な結果のクロック制御されたデジタル波形が用いられ得る。
一実施形態によれば、各同期ヘッダで、ディザリングソースは、例えば、新しい位置について評価され得、これは、例えば、次いで、それらの「0位置」に対して(1つまたは複数の)同期シーケンスを挿入するために使用され得る。
【0041】
一実施形態では、例えば、ディザリングソースによって取得された位置についての増倍率があり得る。この率は、例えば、同期シーケンスの第1の挿入と同期シーケンスの第2の(または最後の)挿入とで異なり得る。
例えば、一実施形態では、2倍のビット/シンボルを有する同期シーケンスの第1の挿入は、例えば、係数2でシフトされ得、第2の(または最後の)挿入は、例えば、係数1で(またはより一般的には、例えば、第1の同期シーケンス係数の値の1/2であり得る整数比係数で)シフトされ得る。これは、第1の同期シーケンス~第2の/最後の同期シーケンスの相関器ピークの距離が、1つのデータバーストから次のデータバーストまでの距離とは異なる(およびディザリングソースから取得された異なる位置値ごとに固有である)ことを意味する。この特性は、ディザリングソースの期間内のどの同期ヘッダ(またはデータバースト)が現在評価されているかを識別するのに役立つことがある。
同期シーケンスの第1の挿入では、同期シーケンスにPRBSのフィールドが先行することは重要でない。一実施形態では、PRBSのこのスニペットは、例えば、送信されないことがある。これは、ディザリングソースの評価ごとに長さが変動する同期ヘッダをもたらす。第1のフィールドが送信される場合、同期ヘッダの長さは、例えば、ディザリング状態にかかわらず常に同じであり得る。これは、CDRロックに有利であり得る。
一実施形態によれば、同期ヘッダは、例えば、データ・バースト・ペイロード以外のデータをトランスポートするために使用され得る固定長情報フィールドを付加され得る。
【0042】
図6は、一実施形態による、第1の挿入およびその周りのPRBSが2倍のビットを有する、同期ヘッダのバージョンを示す。
図7は、別の実施形態による、第1の挿入が2倍のビットを有する同期ヘッダのバージョンを示す。
図8は、さらなる実施形態による、すべての挿入がシングルビットのみを有するがシーケンス全体が繰り返される、同期ヘッダのバージョンを示す。
【0043】
いくつかの態様は装置の文脈で説明されたが、これらの態様が対応する方法の説明をも表すことは明らかであり、ブロックまたはデバイスは、方法ステップまたは方法ステップの特徴に対応する。同様に、方法ステップの文脈で説明された態様は、対応する装置の対応するブロックまたは項目または特徴の説明をも表す。方法ステップの一部または全部は、例えば、マイクロプロセッサ、プログラマブルコンピュータまたは電子回路のようなハードウェア装置によって(またはそれを使用して)実行され得る。いくつかの実施形態では、最も重要な方法ステップのうちの1つまたは複数は、そのような装置によって実行され得る。
特定の実装要件に応じて、本発明の実施形態は、ハードウェアまたはソフトウェアで、あるいは少なくとも部分的にハードウェアでまたは少なくとも部分的にソフトウェアで、実装され得る。実装は、電子的に読取り可能な制御信号を記憶したデジタル記憶媒体、例えばフロッピーディスク、DVD、Blu-Ray、CD、ROM、PROM、EPROM、EEPROMまたはフラッシュメモリを使用して実行され得、これらは、それぞれの方法が実行されるようにプログラマブル・コンピュータ・システムと協働する(または協働することができる)。したがって、デジタル記憶媒体は、コンピュータ可読であり得る。
【0044】
本発明によるいくつかの実施形態は、本明細書で説明された方法のうちの1つが実行されるように、プログラマブル・コンピュータ・システムと協働することができる、電子的に読取り可能な制御信号を有するデータキャリアを含む。
概して、本発明の実施形態は、プログラムコードを有するコンピュータプログラム製品として実装され得、プログラムコードは、コンピュータプログラム製品がコンピュータ上で動作すると方法のうちの1つを実行するように動作可能である。プログラムコードは、例えば、機械可読キャリアに記憶され得る。
他の実施形態は、機械可読キャリアに記憶された、本明細書で説明された方法のうちの1つを実行するためのコンピュータプログラムを含む。
言い換えれば、本発明の方法の一実施形態は、したがって、コンピュータプログラムがコンピュータ上で動作すると本明細書で説明された方法のうちの1つを実行するためのプログラムコードを有するコンピュータプログラムである。
【0045】
本発明の方法のさらなる実施形態は、したがって、本明細書で説明された方法のうちの1つを実行するためのコンピュータプログラムを記録して含むデータキャリア(あるいは、デジタル記憶媒体またはコンピュータ可読媒体)である。データキャリア、デジタル記憶媒体または記録媒体は、通常、有形および/または非一時的である。
本発明の方法のさらなる実施形態は、したがって、本明細書で説明された方法のうちの1つを実行するためのコンピュータプログラムを表すデータストリームまたは信号のシーケンスである。データストリームまたは信号のシーケンスは、例えば、データ通信接続を介して、例えばインターネットを介して、転送されるように構成され得る。
さらなる実施形態は、本明細書で説明された方法のうちの1つを実行するように構成または適合された処理手段、例えばコンピュータ、またはプログラマブル論理デバイスを含む。
さらなる実施形態は、本明細書で説明された方法のうちの1つを実行するためのコンピュータプログラムがインストールされたコンピュータを含む。
【0046】
本発明によるさらなる実施形態は、本明細書で説明された方法のうちの1つを実行するためのコンピュータプログラムを受信機に(例えば、電子的または光学的に)転送するように構成された装置またはシステムを含む。受信機は、例えば、コンピュータ、モバイルデバイス、メモリデバイスなどであり得る。装置またはシステムは、例えば、コンピュータプログラムを受信機に転送するためのファイルサーバを備え得る。
いくつかの実施形態では、本明細書で説明された方法の機能の一部または全部を実行するために、プログラマブル論理デバイス(例えば、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ)が使用され得る。いくつかの実施形態では、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイは、本明細書で説明された方法のうちの1つを実行するためにマイクロプロセッサと協働し得る。概して、方法は、任意のハードウェア装置によって実行されることが好ましい。
【0047】
本明細書で説明された装置は、ハードウェア装置を使用して、またはコンピュータを使用して、あるいはハードウェア装置とコンピュータとの組合せを使用して実装され得る。
本明細書で説明された方法は、ハードウェア装置を使用して、またはコンピュータを使用して、あるいはハードウェア装置とコンピュータとの組合せを使用して実行され得る。
上記で説明された実施形態は、本発明の原理の例示にすぎない。本明細書で説明された構成および詳細の修正および変形が、当業者には明らかであることを理解されたい。したがって、本明細書の実施形態の記述および説明として提示された特定の詳細によってではなく、すぐ後の特許請求の範囲によってのみ限定されることが意図される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【国際調査報告】