IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 新田 健明の特許一覧

特表2023-523933改良された媒体指向アセンブリ構造体を有するチューブおよびチャンバ型熱交換装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-08
(54)【発明の名称】改良された媒体指向アセンブリ構造体を有するチューブおよびチャンバ型熱交換装置
(51)【国際特許分類】
   F28F 9/24 20060101AFI20230601BHJP
   F28D 3/04 20060101ALI20230601BHJP
【FI】
F28F9/24
F28D3/04
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022564334
(86)(22)【出願日】2021-04-19
(85)【翻訳文提出日】2022-12-15
(86)【国際出願番号】 US2021027907
(87)【国際公開番号】W WO2021216416
(87)【国際公開日】2021-10-28
(31)【優先権主張番号】16/853,582
(32)【優先日】2020-04-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522412002
【氏名又は名称】新田 健明
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】新田 健明
【テーマコード(参考)】
3L065
3L103
【Fターム(参考)】
3L065EA03
3L065EA10
3L103AA01
3L103AA05
3L103AA37
3L103AA39
3L103BB01
3L103BB37
3L103BB50
3L103DD08
3L103DD36
3L103DD61
(57)【要約】
内部に中空空間を画定するチャンバ組立体を有する熱交換器は、熱交換媒体の入力と排出手段とを有する。チャンバ組立体内には、媒体指向アセンブリが配置されている。媒体指向アセンブリは、チャンバ組立体の長手方向軸方向特性に対して鋭角に配置された複数のパネル部材によって構成されていて、角度が付けられた側縁を有し、それによって第1及び第2の長手方向端部がより広い横幅を有し、媒体指向組立体の中間部分では実質的に幅狭である。チャンバ組立体と熱交換媒体との接触を最大にするために、チャンバ組立体内に直列に相互接続された複数の区画配分を提供する媒体指向アセンブリは、熱交換媒体のための構造化された流路構成と、望ましい結果を得るために熱交換媒体の流れを乱流化する手段とを提供する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱交換器であって、
内部に中空室を画成する長手方向に延在するチャンバ本体であって、前記チャンバ本体に熱交換媒体を導入して排出するための入口及び出口手段を備え、前記チャンバ本体はさらに、熱交換媒体への初期の流れを確立させる、チャンバ本体と、
前記チャンバ本体内には媒体指向体が配置されていて、その前記媒体指向体は前記チャンバ本体によって確立された長手方向軸方向特性に対して鋭角に配置された複数の平面板部材から構成されている、媒体指向体と、
を備え、
前記媒体指向体の第1の長手方向端部は、分岐された形状状に配置された複数の板部材を含み、前記複数の板部材の第1の長手方向端部は、前記チャンバ本体に係合し、前記複数の板部材の第2の長手方向端部は、互いに係合させ、
前記媒体指向体の第2の長手方向端部は、分岐された形状状に配置された複数の板部材を含み、前記複数の板部材の第1の長手方向端部は互いに係合し、前記複数の板部材の第2の長手方向端部は、前記チャンバ本体に係合させ、
前記複数の板部材を含む前記媒体指向体は、それぞれの前記板部材が、第1の側縁と第2の側縁とで終端され、
前記媒体指向体の前記第1の長手方向端部を画定する前記複数の板部材は、角度が付けられた第1の側縁部と第2の側縁部とを備え、それにより、前記第2の長手方向端部は、前記第1の長手方向端部よりも垂直方向及び横方向に前記チャンバ本体から離れた距離に配置して、
前記媒体指向体の前記第2の長手方向端部を画定する複数の板部材は、角度が付けられた第1の側縁部と第2の側縁部とを備えており、これにより、前記第1の長手方向端部を、前記第2の長手方向端部よりも垂直方向及び横方向に、前記チャンバ本体から離れた距離に配置させ、
前記媒体指向体は前記チャンバ本体の長手方向全長を延長する複数の流路を画定し、さらに、前記チャンバ本体と前記媒体指向体との間にその前記複数の流路を配置させ、前記初期の流れと同様にして前記複数の流路に前記熱交換媒体を導入させ、
前記媒体指向体は前記チャンバ本体内に直列に接続された複数の区画された間を画定し、前記入口と前記媒体指向体の第1の長手方向端との間の区画と、前記媒体指向体の第1の長手方向端部と前記媒体指向体の第2の長手方向端部との間の区画と、前記媒体指向体の第2の長手方向端部と前記出口手段との間に配置された区画とを有し、
前記複数の板部材から形成される前記媒体指向体により提供される複数の平面は前記熱交換媒体の前記初期の流れを終結させ、熱交換媒体の流れを横方向に誘導し弓形の流れに転換し、前記複数の流路内の熱交換媒体の流れと衝突させ前記チャンバ本体の隣接表面とも衝突させることを特徴とする熱交換器。
【請求項2】
前記媒体指向体の前記第1の長手方向端部を画定する前記複数の平面板部材は、交差平面上の前記第1の側縁部と前記第2の側縁部とを備えていることを特徴とする請求項1に記載の熱交換器。
【請求項3】
前記媒体指向体の前記第2の長手方向端部を画定する前記複数の平面板部材は、交差平面上の前記第1の側縁部と前記第2の側縁部とを備えていることを特徴とする請求項1に記載の熱交換器。
【請求項4】
前記複数の平面板部材は、前記チャンバ本体のそれぞれの隣接する面によって確立された平面に対して鋭角に設定された第1の側縁及び第2の側縁を備えていることを特徴とする請求項1に記載の熱交換器。
【請求項5】
前記複数の平面板部材は、前記チャンバ本体のそれぞれの隣接する面によって確立された平面に対して3-42度の角度で設定された第1の側縁部及び第2の側縁部を備えていることを特徴とする請求項1に記載の熱交換器。
【請求項6】
前記複数の平面板部材は、前記チャンバ本体のそれぞれの隣接する面によって確立された少なくとも2つの別個の平面に対して角度をなして設定された第1の側縁部及び第2の側縁部を備えていることを特徴とする請求項1に記載の熱交換器。
【請求項7】
前記複数の平面板部材は、前記チャンバ本体の各隣接面によって確立される少なくとも2つの別個の平面に対して、3-42度の角度で設定された第1の側縁部及び第2の側縁部を備えていることを特徴とする請求項1に記載の熱交換器。
【請求項8】
前記チャンバ本体は、長手方向に延在する複数の平面状の板部材から構成されていることを特徴とする請求項1に記載の熱交換器。
【請求項9】
前記複数の流路は、前記チャンバ本体の長手方向全長に対して物理的に障害がないことを特徴とする請求項1に記載の熱交換器。
【請求項10】
前記媒体指向体の前記第1の長手方向端部を画定する前記複数の平面板部材は、前記チャンバ本体の中心軸上の平面に沿って対称であることを特徴とする請求項1に記載の熱交換器。
【請求項11】
前記媒体指向体の前記第2の長手方向端部を画定する前記複数の平面板部材は、前記チャンバ本体の中心軸上の平面に沿って対称であることを特徴とする請求項1に記載の熱交換器。
【請求項12】
前記媒体指向体の前記第1の長手方向端部を画定する前記複数の平面板部材の前記第1の長手方向端部の横方向幅が、前記チャンバ本体内の前記中空室の横方向幅の少なくとも80%であることを特徴とする請求項1に記載の熱交換器。
【請求項13】
前記媒体指向体の前記第2の長手方向端部を画定する前記複数の平面板部材の前記第2の長手方向端部の横方向幅が、前記チャンバ本体内の前記中空室の横方向幅の少なくとも80%であることを特徴とする請求項1に記載の熱交換器。
【請求項14】
前記媒体指向体の前記第1の長手方向端部を画定する前記複数の平面板部材の前記第1の長手方向端部は、前記チャンバ本体によって確立された長手方向軸方向特性に対して横断面上に整列されていることを特徴とする請求項1に記載の熱交換器。
【請求項15】
前記媒体指向体の前記第2の長手方向端部を画定する前記複数の平面板部材の前記第2の長手方向端部は、前記チャンバ本体によって確立された長手方向軸方向特性に対して横断面上に整列されていることを特徴とする請求項1に記載の熱交換器。
【請求項16】
前記媒体指向体を画定する少なくとも一対の平面板部材が長手方向に整列されていることを特徴とする請求項1に記載の熱交換器。
【請求項17】
前記媒体指向体を画定する少なくとも一対の前記平面板部材が垂直に整列されていることを特徴とする請求項1に記載の熱交換器。
【請求項18】
前記媒体指向体を画定する一対の平面板部材が、垂直に整列された他の一対の平面板部材にさらに長手方向に整列して垂直に整列されていることを特徴とする請求項1に記載の熱交換器。
【請求項19】
前記チャンバ本体は、容器に収容されていることを特徴とする請求項1に記載の熱交換器。
【請求項20】
前記入口及び出口は、熱交換媒体供給源に係合されていることを特徴とする請求項1に記載の熱交換器。
【請求項21】
前記媒体指向体の前記第1の長手方向端部を画定する前記複数の板部材の前記第1の長手方向端部は、前記チャンバ本体の両端部に結合されていることを特徴とする請求項1に記載の熱交換器。
【請求項22】
前記媒体指向体の前記第2の長手方向端部を画定する前記複数の板部材の前記第2の長手方向端部は、前記チャンバ本体の両端部に結合されていることを特徴とする請求項1に記載の熱交換器。
【請求項23】
前記熱交換器を複数連結して熱交換器組立体を形成することを特徴とする請求項1に記載の熱交換器。
【請求項24】
前記複数の熱交換器は、第1の長手方向端部及び第2の長手方向端部にスリーブと連結されていることを特徴とする請求項23に記載の熱交換器。
【請求項25】
前記熱交換器組立体に複数の容器が係合連結されていることを特徴とする請求項23に記載の熱交換器。
【請求項26】
前記複数のチャンバ本体は、直線状で隣接して配置されていることを特徴とする請求項23に記載の熱交換器。
【請求項27】
前記複数のチャンバ本体は、千鳥状に隣接して配置されていることを特徴とする請求項23に記載の熱交換器。
【請求項28】
熱交換器組立体は
互いに隣接して結合されている複数のチャンバ本体を備え、
前記複数のチャンバ本体の第1の長手方向端部は、第1の熱交換媒体を第1の流れとして受け取るように配置され、
前記チャンバ本体は前記第1の熱交換媒体を導入し排出する目的のための入口及び出口手段を備え、第1の長手方向端部及び第2の長手方向端部上のスリーブにさらに連結され、前記スリーブ間に第2の熱交換媒体のための流路を画定し、

前記複数のチャンバ本体は第2の熱交換媒体の入口手段のための流路と流体連通している第1の容器に連結され、
前記複数のチャンバ本体は、前記第2の熱交換媒体の前記出口手段のための前記流路と流体連通している第2の容器に連結され、

前記複数のチャンバ本体の各々内に配置された媒体指向体が前記チャンバ本体によって確立された長手方向軸方向特性に対して鋭角に配置された複数の平面板部材を含み、
前記媒体指向体の第1の長手方向端部は、分岐された形状に配置された複数の板部材を含み、前記複数の板部材の第1の長手方向端部は前記チャンバ本体に係合し、前記複数の板部材の第2の長手方向端部は互いに係合し、
前記媒体指向体の第2の長手方向端部は、分岐された形状で平面が配置された複数の板部材を含み、前記複数の板部材の第1の長手方向端部が互いに係合し、前記媒体指向体の第2の長手方向端部は前記チャンバ本体に係合し、
各横方向に終端された前記媒体指向体の前記複数の板部材は、それぞれ、第1の側縁と第2の側縁とで終端され、
前記媒体指向体の前記第1の長手方向端部を画定する前記複数の板部材は、角度が付けられた第1の側縁部と第2の側縁部とを備え、これにより、前記第2の長手方向端部は、前記第1の長手方向端部よりも垂直方向及び横方向にチャンバ本体より距離を置き配置され、
前記媒体指向体の前記第2の長手方向端部を画定する前記複数の板部材は、角度が付けられた第1の側縁部と第2の側縁部とを備え、これにより、前記第1の長手方向端部を、前記第2の長手方向端部よりも垂直方向及び横方向にチャンバ本体より距離を置き配置され、
前記媒体指向体は前記チャンバ本体の長手方向全長を延長する前記第1の熱交換媒体のための複数の流路を画定し、さらにその前記流路をチャンバ本体と媒体指向体との間に複数の流路を配置し、前記第1の熱交換媒体を前記第1の流れとして前記複数の流路に誘導させ、
前記媒体指向体により複数の区画された空間を画定し、最低(1つ)の空間を前記チャンバ本体の前記入口と前記媒体指向体の前記第1の長手方向端との間に設け、(1つ)の空間を前記媒体指向体の前記第1の長手方向端部と前記第2の長手方向端部との間に設け、(1つ)の空間を前記チャンバ本体の前記出口手段と前記媒体指向体の前記第2の長手方向端部との間に設け、
前記第1の熱交換媒体の流れを終端する前記媒体指向体を画定する複数の板部材の平坦な表面は、前記第1の熱交換媒体の流れを横方向に分散され弓形の流れで分流し、前記複数の流路内の第1の熱交換媒体の流れと衝突し、且つ、隣接するチャンバ本体の表面とに衝突することを特徴とする熱交換器組立体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、1つの熱交換媒体から他の熱交換媒体へ熱を移動させるために利用される熱交換器に関しており、より明確には、媒体指向アセンブリを有するチューブ及びチャンバ型熱交換装置で、望ましい効果を得るために熱交換媒体の流れ形成を強化するための媒体指向アセンブリをチャンバア組立体内に配置させたチューブおよびチャンバ型熱交換装置に関する。
【背景技術】
【0002】
典型的なチューブおよびチャンバ型熱交換器では、中空室を有したチャンバー組立体内に媒体指向インサートを備え、チャンバ組立体内の熱交換媒体の望ましい流れを容易にする。一般に、少なくとも(2つ)の熱交換媒体が、(2つ)の熱交換媒体間の熱伝達を容易にするために、チューブおよびチャンバ型熱交換器において利用される。第1の熱交換媒体は、一般的にチャンバ組立体内に供給され、第2の熱交換媒体はチャンバ組立体の外部に流れるようにされる。チャンバ組立体は、一般に、第1の熱交換媒体と第2の熱交換媒体との間の熱伝達を容易にするためとして作用する。
【0003】
チャンバ組立体は、一般に中空体であり、第1の熱交換媒体の流れを望ましい方法で分流させるために、チャンバ組立体内に配置された媒体指向性インサートを備え、第1の熱交換媒体が媒体指向性インサートに衝撃を与える結果として、一般に(2つ)の分散した半円形の流れをもたらす。チャンバ組立体は、一般に、第1の熱交換媒体をチャンバ組立体に導入するための手段としてチャンバ入口を備え、第1の熱交換媒体をチャンバア組立体から排出する為にチャンバ出口を備える。チャンバ入口およびチャンバ出口は、期待される熱伝達性能向上のために、第1の熱交換媒体の望ましい流れを得るためにさらに利用される。一般的には、チャンバ入口およびチャンバ出口は、チャンバ組立体とは異なる形状をとるように構成される。
【0004】
媒体指向性インサートは、一般に、第1平面側と第2平面側とを有する矩形状の単一平面板部材として構成することができる。第1の平面側は、一般に、チャンバ組立体によって確立された長手方向の軸方向特性に対して角度をなしてチャンバ組立体内に配置され、一方、チャンバの入口とほぼ対向している。第2の平面側は同様に、チャンバ組立体内に角度をなして配置され、一方、チャンバの出口とほぼ対向している。媒体指向性インサートは、第1の側縁部と第2の側縁部とを備え、媒体指向性案インサートの各側縁部は一般的に共通平面に整列するように配置されている。それぞれの側方縁部は、さらに、チャンバ組立体から離間して配置され、第1の熱交換媒体は、チャンバ組立体によって確立された長手方向の軸方向特性に対してほぼ垂直に流れることを可能にする。媒体指向性インサートの第1の垂直縁部と、媒体指向性インサートの第2の垂直縁部とは、一般に、チャンバ組立体に係合する。
【0005】
媒体指向性インサートは、チャンバ組立体内に導入された第1の熱交換媒体に望ましい混合および攪拌効果を誘導し、対流熱伝達を改善するために、一般に、チャンバ組立体内で利用される。一般に、チャンバ入口からチャンバ組立体内に導入された第1の熱交換媒体は、撹拌効果を最大にするために、媒体指向インサートの第1の平面側に衝突するように向けられている。改良された対流熱伝達は、熱交換媒体の熱伝達効率を高めるために当該技術分野において一般に知られており、これにより、熱交換器全体の有効性が向上する。熱交換器の用途に応じて、熱交換器の内部から外部へ、またはその逆に熱を伝達することができる。
【0006】
従来のチューブおよびチャンバ型熱交換器は、典型的なチューブおよびチャンバ型熱交換器の設計目的から、最短の空間全長における熱伝達効率を最大にするために、一般的に第1の熱交換媒体に比較的高い圧力損失を誘起する。このような設計目的は、同じ熱伝達容量の従来の熱交換器と比較して、より小型化な熱交換器を実現することができる。しかしながら、上述したように、より高い圧力損失効果のような設計方法論には欠点がある。典型的なチューブおよびチャンバ型熱交換器では、第1の熱交換媒体は、一般に、媒体指向インサートの第1の平面側に衝突するために、第1の流れ軸においてチャンバアセンブリ内に向けられる。次に、第1の熱交換媒体は、一般に、流れの第1の流れ軸に対して軸方向に垂直な方向で、媒体指向性インサートによって第2の流れ軸の流れに向けられる。次に、媒体指向性インサートは、第3の流れ軸の構成を容易にし、媒体指向性インサートの横方向の回避、一般的には、横方向に分散する(2つ)の半円形の流れを構成する。第3の流れ軸は、一般に、第1の流れ軸に対して垂直に、チャンバアセンブリ内の輪郭に追従する。第3の流れ軸の流れは、媒体指向インサートの第2の平面側に向けられる。第1の熱交換媒体の流れが媒体指向性インサートの第2の平面側に向けられると共に、第3の流れ軸に対して更に垂直に方向転換され、チャンバアセンブリから排出される前に第1の流れ軸と一致する流れに形成される。
【0007】
媒体指向性インサートによって促進される熱交換媒体の流れ方向の変化の全ては、熱交換媒体の流れに対するかなりの方向の変化を含み、一般に垂直な様式で、第1の熱交換媒体の対流熱伝達効果を改善することにより、熱伝達効率を向上させる。さらに、全ての流れ方向の変化は比較的短い長手方向距離で達成され、より小さな熱交換器を設計することができ、より少ない実装空間内で賄える。典型的なチューブおよびチャンバ型熱交換器の設計方法論は、チャンバアセンブリ内に導入された第1の熱交換媒体の全てを媒体指向性インサートの第1の平面側に導くとともに、チャンバアセンブリから排出する前に、媒体指向性インサートの第2の平面側に第1の熱交換媒体のすべてを収束させることを特徴とする。これらの全ての特性は、一般に、第1の熱交換媒体の流れに対するより高い圧力損失をもたらし、これは、一般に、熱交換器の性能を低下させ、第1の熱交換媒体のより多く流す事を容易にするために大きなポンプ機構を必要とするので望ましくない。又、大きなポンプ機構を設けることが可能でない場合は、望ましい性能を達成するために熱交換器を拡大される必要があり、これは一般に、より大きなパッケージ空間を必要とするだけでなく、より高い費用をもたらす。
【0008】
別の従来技術で一般にチューブとフィン熱交換器と呼ばれる熱交換器では、熱交換器の構成が複数の管状部材とフィン部材との相互に積層されている。管状部材は、管状部材の外側を流れる第1の熱交換媒体と、管状部材の内部を流れる第2の熱交換媒体との間で熱を伝達するための導管として作用する。典型的なチューブおよびフィン熱交換器では、第1の熱交換媒体は、フィン部材の周りと同様に、チューブ部材の外面の周りを流れるように向けられている。フィン部材は、第1の熱交換媒体と第2の熱交換媒体との間で熱を伝達する際にチューブ部材を補足するために、チューブ部材の外面に取り付けられ、管状部材によって提供される一次伝熱面の補足をもたらす。その結果、チューブ及びフィン熱交換器は、一般に、望ましい熱伝達性能を得るために熱交換器内にパッケージされたフィン部材の密度に依存する。
【0009】
チューブおよびフィン熱交換器は、一般的には、望ましい熱伝達効率を得るためにフィン部材を形成するために極めて薄い板状フィンストック材料の使用に依存する。フィン部材の脆弱性のために、フィン部材への損傷の発生は一般的であり、一般に熱交換器の有効性を低下させるか、またはある場合には、第1の熱交換媒体の流れを致命的に制限させ、熱交換器が動作不能となる。さらに、より高いフィン部材密度は、一般に、このような収縮を介して供給される第1の熱交換媒体の圧力損失を大幅に増加させ、その結果、熱交換器の有効性を低下させる。熱交換器の性能が負の影響を受けると、熱交換器は望ましい性能を達成するために物理的な寸法を大きくする必要があり、これは一般に追加の原材料を必要とし、その結果、熱交換器配置のための追加の実装空間を必要とするだけでなく、追加の重量および費用をもたらす。
【0010】
さらに、フィン部材の形態の二次伝熱面は、一般に、管部材によって提供される一次表面よりも熱を伝達するのに有効ではないと当該技術分野において知られている。従って、二次伝熱面より1次伝熱面を主表面として比を最大にすることが望ましい。チューブ及びフィン熱交換器では、その設計構成により、一次表面は、一般に、管状部材によって提供され、熱交換媒体の典型的な流路の頂部および底部垂直部にのみ設けられ、一方、第1熱交換媒体のための流路の二つの側部は、一般に、フィン部材の形態で二次表面によって提供され、一般に、熱交換のための一次表面の比率が高い熱交換器と比較すると性能は衰える。
【0011】
チューブ及びフィン熱交換器の別の実施形態では、複数のフィン部材が突起または壁状フィン延長部の形態で設けられ、このような特徴の基部は、平面状のベース材料、一般的には平面状フィンストック材料に取り付けられ、一方、構造的剛性を補足するために追加の支持材料を必要とせずに、突起部の前縁は露出されている。このような設計特徴におけるフィンまたは突起の前縁は、一般的には、特徴の前縁にわたって望ましい熱交換媒体の流れ特徴を形成させるために意図的に露出される。前縁が熱交換器内の何らかの他の構成要素に何らかの方法で取り付けられるか又は係合されると、望ましい効果は一般的には達成されず、結果として熱交換器の伝熱性能が低下する。しかしながら、この特徴は、特に熱交換媒体のより高い速度の流れ、または熱が加えられたときに、流れによって変形する傾向があるので望ましくない。さらに、このような熱交換器の設計で利用される典型的な突起または拡張機能は、望ましい効果を得るために、一般的にはベース平面に対して45度以上の急な角度で垂直に整列されるように配置され、そのような特徴の周りの流れに向けられた熱交換媒体へのより高い圧力損失を誘起する。
【0012】
又、さらに、突起または拡張機能を利用する典型的なチューブおよびフィン熱交換器は、熱交換媒体のための流路内に縦方向及び横方向に広くその突起特徴の密度に依存する。このような特徴は、一般的な設計において数百または数千もの数となるので、このような特徴を通って流れる熱交換媒体へのより高い圧力損失効果を寄与する。さらに、突出部または拡張機能を利用する典型的なチューブおよびフィン熱交換器の設計では、熱交換媒体の流れ方向は、一般的には、複数の突出部または延長部を内蔵する管状部材により形成される為、熱交換媒体の流れを区別化して適用する事は困難とし、特に第1次表面の有効活用に際しては乏しく、性能向上は期待出来ない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、第1の熱交換媒体から第2の熱交換媒体へ熱を伝達することが望まれる熱交換器用途に使用するための強化されたチューブおよびチャンバ型熱交換器である。熱交換器は、チャンバ組立体を備え、チャンバ組立体は、一般に、長手方向に延びる中空チャンバの形態をとる。本発明の一実施形態では、チャンバ組立体は、直方体形状に形成されてもよい。チャンバ組立体は、チャンバ入口を設けチャンバ組立体内への第1の熱交換媒体の流れを容易にし、その後、チャンバ組立体から第1の熱交換媒体を排出するための手段としてチャンバ出口を備えている。チャンバ入口は、一般に、チャンバ組立体の第1の長手方向端部上に配置され、一方、チャンバ出口は、一般に、チャンバ組立体の第2の長手方向端部上に配置される。典型的な熱交換器の用途では、第1の熱交換媒体は、チャンバ組立体の内部を流れるように誘導され、第2の熱交換媒体は、チャンバ組立体の外面の周りを流れるように向けられる。チャンバ組立体を構成する材料は、第1の熱交換媒体と第2の熱交換媒体との間の熱の流れを容易にするための一次表面として作用する。熱は、熱交換器の用途の性質に依存して、熱交換器内部に向けて移動させるかまたは熱交換器の外に向けて移動することができる。
【0014】
チャンバ組立体内部に配置されているのは、媒体指向アセンブリである。媒体指向アセンブリは、第1の熱交換媒体の望ましい流れ配置を容易にするための手段として提供され、一般に、第1の熱交換媒体の対流熱伝達効果を向上させることが望まれており、第1の熱交換媒体の流れに混合および渦流効果を加え、当該技術分野において知られている熱交換器性能向上効果をもたらす。媒体指向アセンブリはまた、チャンバアセンブリ内に配置されて、チャンバ本体の内面に一般的に隣接する複数の乱流化された第1の熱交換媒体流を形成し、配置し、それによって、第1の熱交換媒体と第2の熱交換媒体との間の熱伝導を容易にする第1の表面に隣接する乱流化された流れを配置することによって、より大きな熱伝達効果を促進する。媒体指向アセンブリは、さらに、チャンバ組立体の長手方向軸に沿って延びる複数の流路を形成し、第1の熱交換媒体への圧力損失効果を過度に増大させることなく媒体指向アセンブリによって構成された複数の極めて乱流化された流れを利用して、熱伝達効果を容易にする。
【0015】
流路がチャンバ本体によって提供される主表面に隣接して配置されているので、より大きな熱伝達効果を達成することができる。流路は、一般に、各流路の長手方向軸に対する物理的な障害を受けず、第1の熱交換媒体への圧力損失効果を最小にする。媒体指向アセンブリはさらに、チャンバ組立体内の長手方向に直列接続した複数の区画空間を形成して熱交換媒体の望ましい流れを得るためにさらに利用され、チャンバ組立体の長手方向軸全体が十分に利用され、熱伝達の目的のために有効に利用され、それによってチャンバアセンブリの熱伝達率を最大にする。選択された区画部分は、更なる物理的構成要素をチャンバ組立体に追加部品を取り付ける事なく可能にし、価格を最小にしながら通常のチューブおよびチャンバ型熱交換器で一般的に使用される入口管および出口管のような機能として利用される。
【0016】
機能において、第1の熱交換媒体は、一般に、媒体指向アセンブリの表面に衝撃を与えて望ましい流れ構成を達成するように向けられている。このような作用により、媒体指向アセンブリはまた、熱流の方向に依存する放熱面または熱吸収面としても作用し、媒体指向アセンブリを構成する複数の媒体指向パネル部材を位置決めするために鋭角を使用することにより、本発明で可能とされた長手方向に延在する媒体指向組立体の配置は、望ましい性能向上を可能にする。一般に(3)から(42)度の範囲の鋭角の使用は、媒体指向組立体を長手方向に伸長させることを可能にし、一般にチャンバ組立体の長手方向軸全体に延長し、それによって伝熱面の最大限の性能向上を図り、熱交換器の性能を向上させる。さらに、結果として、チャンバ入口を通ってチャンバ組立体内に導かれる第1の熱交換媒体の主要部分は、媒体指向アセンブリに衝突するように向けられる。
【0017】
本発明は、典型的なチューブおよびチャンバ型熱交換器の優位的な特徴を保持し、媒体指向アセンブリによって容易に望ましい混合および渦流効果を維持し、熱交換媒体が複数の媒体指向パネルをそれぞれの媒体指向パネル部材との衝突時に横方向に迂回するので、(2つ)の分散弧状流れを生成する。分散され媒体指向組立体によって側縁を流れる弓形の流れは、第1の熱交換媒体に混合および渦流効果を与え、それによって第1の熱交換媒体の対流熱伝達効果を効果的に高め、延いて熱交換器の性能を向上させる。さらに、活発化された流れを利用して、物理的な閉塞手段を使用することなく、チャンバ組立体内に設けられた流路内の流れに向けられた第1の熱交換媒体の混合を第1の熱交換媒体への圧力損失効果を過度に増大させることなく容易にし、対流熱伝達の向上を達成する。チャンバ組立体は第1の熱交換媒体と第2の熱交換媒体との間で熱を伝達するための主体として機能する熱伝達の目的のための一次表面であるので、第1の熱交換媒体は、一次表面によって全ての垂直及び側面に囲まれるように構成され、フィンのような二次表面より一次表面の使用率を著しく増加させ、熱伝達性能を大幅に向上させる。一般に、本発明によれば、完全に二次表面の使用を除去されない場合には、二次表面の使用を大幅に最小化することができる。
【0018】
本発明はさらに、コスト効率が高く、製造が容易な方法で望ましい効果を達成し、それによって価格的にも競争力を可能とする熱交換器の製造を実現させる。このような熱交換器は、例えば、自動車、工業用、商業用、または消費者用電子機器および機器用途のような種々の熱交換用途に使用することが望ましい。本発明は、熱交換器のために設けられたパッケージ空間が一般に限定されるか、または熱交換器の重量の減少が望まれる場合に特に望ましい。本発明は、熱交換媒体の流れを容易にするためにファンを利用する用途においては熱交換媒体への圧力低下効果に特に敏感であるので、特に望ましい。
【0019】
結果として、本発明は、例えば、ラジエータ、ヒータコア、蒸発器、または圧縮器用途に使用するのに適している。さらに、本発明は、熱交換媒体流路閉塞を起こしやすい望ましい伝熱性能を得るためのフィン材料の密度の最大化に依存しないので、本発明の熱交換器は、第1の熱交換媒体が、例えば、砂、堆積物、ホコリ、炭素残渣、汚染物、またはゴミなどの異物で汚染され得る環境での使用に特に望ましい。
【0020】
本発明の一実施形態では、媒体指向アセンブリは、一般に、チャンバアセンブリ内に長手方向に配置され、(4つ)の媒体指向パネル部材を含む。媒体指向パネル部材の各々は、第1の表面と第2の表面とを有する厚さを有する平面板材料であり、第2の表面は、第1の表面とは反対側に位置する。各媒体指向パネル部材は、第1の側縁部と第2の側縁部とによって横方向に終端されている。
【0021】
第1及び第2の媒体指向パネル部材は、チャンバ組立体のチャンバ入口に向かって配置されている。第1の媒体指向パネル部材の第1の長手方向端部は、一般にチャンバ入口に向かって傾斜した上昇角度で延び、チャンバ組立体の内面とほぼ第1の垂直方向に係合し、第2の媒体指向パネル部材の第1の長手方向端部は、チャンバ入口に向かって下降角度で延び、チャンバ組立体の内面とほぼ第2の垂直方向に係合する。各媒体指向パネル部材の第1の長手方向端部がチャンバアセンブリの対向する垂直方向の端部に向かって延びているので、それぞれの第1の長手方向端部の間に空間が形成され、その間に第1の熱交換媒体の流れを可能にする。一方、各媒体指向パネルの第2の長手方向端部は、互いに係合し、そこから第1の熱交換媒体の更なる長手方向の流れを終端する。
【0022】
第3及び第4の媒体指向パネル部材は、チャンバ組立体のチャンバ出口に向かって配置されている。第3の媒体指向パネル部材は、チャンバアセンブリ内で長手方向に延び、上昇角度でチャンバ出口に向かって延び、第3の媒体指向パネル部材の第1の長手方向端部は、チャンバ入口およびチャンバ出口から長手方向に離間して配置され、チャンバアセンブリの内部表面から垂直方向に離間して配置されている。第3の媒体指向パネル部材の第2の長手方向端部は、チャンバ組立体の内面と第1の垂直方向に係合する。第4の媒体指向パネル部材も同様の方法でチャンバ組立体内で配置されながら、長手方向に下降角度で延びる様、配置される。但し、第4の媒体指向パネル部材の第2の長手方向端部はチャンバ組立体の第2の垂直方向に係合するように形成される。各パネル部材の第1の長手方向端部は互いに係合し、第1の熱交換媒体の流れを第3及び第4の媒体指向パネル部材のそれぞれの第1の平面に係合させ、第1の熱交換媒体の物理的撹拌を最大にし、それによって第1の熱交換媒体のより大きな混合効果を容易にし、延いて熱交換器の伝熱性能を高める。
【0023】
第1の媒体指向パネル部材および第2の媒体指向パネル部材は、それぞれ、角度が付けられた第1の側縁部及び第2の側縁部を備え、結果として、それぞれの側縁部を交差する平面上に配置することにより、それぞれの媒体指向パネル部材が第1の長手方向端部から第2の長手方向端部に延びるときに、それぞれの側縁部をチャンバ組立体の内壁からチャンバ組立体の中心軸に向かって形成させる。その結果、チャンバ組立体の内壁と各媒体指向パネル部材との間の横方向の間隔は、第1の長手方向端部よりも第2の長手方向端部において大きい。第3の媒体指向パネル部材および第4の媒体指向パネル部材は、それぞれ、交差する平面上にそれぞれの側縁を配置する角度を有する第1の側縁部及び第2の側縁部をそれぞれ備えている。但し、第3及び第4の媒体案内パネル部材の第1の側縁部及び第2の側縁部は、それぞれの媒体案内パネル部材の第1の長手方向端部上でチャンバ組立体から離間されており、それぞれの側縁がそれぞれの媒体案内パネル部材の第2の長手方向縁部に向かって延びると共に、横方向の縁部をチャンバ組立体の内面に向けるように角度付けされている。その結果、チャンバ組立体と各媒体指向パネル部材との間の横方向の間隔は、それぞれの媒体指向パネル部材の第2の長手方向端部よりも第1の長手方向端部において大きい。
【0024】
本発明の実施形態では、媒体指向アセンブリは、複数の区間化された空間を形成すると共に流路を形成するために、チャンバ組立体内に配置される。媒体指向性パネルの側縁は、側方のチャンバ組立体によって確立された平面に対して角度が付けられているので、媒体指向組立体の第1及び第2の側方側に空間が形成され、媒体指向組立体の各側方側に流路を形成する。流路は、一般に物理的な障害を伴わずに、チャンバ組立体の全長を伸びる。媒体指向アセンブリは、さらに、望ましい結果を得るために、(4つ)の媒体指向パネル部材を意図的に配置する複数の長手方向に分割された空間を形成するために利用される。本発明の一実施形態では、媒体指向アセンブリは、1:1の比でチャンバ組立体に対にされる。
【0025】
媒体指向アセンブリの第1の長手方向端部は、第1の媒体指向パネル部材と第2の媒体指向パネル部材とを含む。チャンバ入口と媒体指向アセンブリの第1の長手方向端部との間には中空空間の第1の集結場が設けられ、チャンバ組立体に導入された第1の熱交換媒体の流れを形成するために利用される。媒体指向アセンブリの第2の長手方向端部は、第3の媒体指向パネル部材と第4の媒体指向パネル部材とを含む。媒体指向アセンブリの第1の長手方向端部と第2の長手方向端部との間には、中空室が配置されている。中空室の第1及び第2の長手方向端部は、媒体指向アセンブリの第1の長手方向端部および第2の長手方向端部によって確定され、中空室の垂直境界及び横方向の境界は、チャンバ組立体の内部表面によって画定される。
【0026】
媒体指向アセンブリの第2の長手方向端部とチャンバ出口の間には中空空間の第2の集結場が設けられ、第1の熱交換媒体の流れを中空室から排出される際に第1の熱交換媒体の流れを形成するために利用される。
【0027】
本発明の別の実施形態では、複数の熱交換器を結合して、より大きな熱交換器アセンブリを形成することができる。複数の熱交換器は、直列に接続されていてもよいし、並列に結合されていてもよい。本発明のさらに別の実施形態では、複数の熱交換器を直列及び並列の方法で結合されてもよい。熱交換器アセンブリは、一対のタンクに連結されて、第2の熱交換媒体の入力およびその後の排出を容易にすることができる。
【0028】
本発明の一実施形態では、熱交換器または熱交換器アセンブリの様々な構成要素が、種々の熱伝導性材料から製造され得る。種々の構成要素は、同じ材料から製造されてもよいし、異種材料から製造されてもよい。様々な結合、溶接、および他の結合手段を利用して、組み立てを容易にすることができる。本発明のさらに別の実施形態では、熱交換器を構成する部品または全ての部品は、当技術分野で知られている付加製造技術によって製造することができる。
【0029】
本発明の一実施形態では、第1の熱交換媒体および第2の熱交換媒体として、種々の熱交換媒体を用いることができる。熱交換媒体は、気体、空気、または流体であってもよい。当該技術分野で知られている利用可能な熱交換媒体は、例えば、様々な組み合わせで利用することができる。
【0030】
本発明の他の特徴および利点は、添付の図面を参照して以下の説明を読むことによってよりよく理解されるので、容易に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】本発明の一実施形態に係る熱交換器の正面図である。
図2】本発明の他の実施形態に係る熱交換器の正面図である。
図3】本発明の一実施形態に係る熱交換器の斜視図である。
図4】本発明の一実施形態による媒体指向アセンブリの平面図である。
図5】本発明の一実施形態による媒体指向アセンブリの正面図である。
図6】本発明の一実施形態による媒体指向アセンブリの側面図である。
図7】本発明の一実施形態による媒体指向アセンブリの斜視図である。
図8】本発明の一実施形態に係る熱交換器の概略側面図であり、第1の熱交換媒体の一般の流れを矢印で示している。
図9】本発明の一実施形態に係る熱交換器の概略正面図であり、第1の熱交換媒体一般の流れを矢印で示している。
図10】第1の熱交換媒体の一般的な流れ方を矢印で示す本発明の実施形態による熱交換器の概略背面図である。
図11】第1の熱交換媒体の一般的な流れ方を矢印で示す本発明の実施形態による熱交換器の概略平面図である。
図12】本発明の実施形態による熱交換器アセンブリの正面図である。
図13】本発明の一実施形態による熱交換器アセンブリの斜視図である。
図14】本発明の一実施形態による熱交換器コアの正面図である。
図15】本発明の一実施形態に係る熱交換器コアの平面図である。
図16】本発明の一実施形態に係る熱交換器コアの背面図である。
図17】本発明の実施形態による熱交換器コアの部分的に分解された側面図である(第2の側壁(265)は、明瞭化のために除去される)。
図18】本発明の実施形態による媒体指向アセンブリ構成要素を指示する側面図である。
図19】図(18)に示す媒体指向アセンブリ構成要素の組立状態を示す側面図である。
図20】は、本発明の別の実施形態による媒体指向アセンブリ構成要素を指示する側面図である。
図21図20に示す媒体指向組アセンブリ構成要素の組立状態を示す側面図である。
図22】は、本発明のさらに別の実施形態による媒体指向アセンブリ構成要素を指示する側面図である。
図23図22に示す媒体指向組アセンブリ構成要素の組立状態を示す側面図である。
図24】は、本発明の実施形態による媒体指向アセンブリ構成要素を指示する側面図である。
図25図24に示す媒体指向アセンブリ構成要素の組立状態を示す側面図である。
図26】本発明の別の実施形態による媒体指向アセンブリ構成要素を指示する側面図である。
図27図26に示す媒体指向アセンブリ構成要素の組立状態を示す側面図である。
図28】本発明のさらに別の実施形態による媒体指向アセンブリ構成要素を指示する側面図である。
図29図28に示す媒体指向アセンブリ構成要素の組立状態を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
本発明の実施の形態について詳細に説明する
【0033】
図を参照して、特に図1及び図3を参照すると、熱交換器(100)の実施形態が示されている。熱交換器(100)は、一般に、熱を第1の熱交換媒体から第2の熱交換媒体に伝達されることが望まれるときに使用される。熱交換器(100)の適用の性質に依存して、熱交換器(100)の内部または熱交換器(100)の外部に熱を移動することができる。熱交換器(100)はチャンバ組立体(105)が備えされ、チャンバ組立体(105)の第1の長手方向端部の位置にチャンバ入口(155)を備え第2の長手方向端部の位置にチャンバ出口(160)を備える。チャンバ組立体(105)は、中空内部を有する長手方向に延在する本体であり、チャンバ組立体(105)内に第1の熱交換媒体の流れを許容する。チャンバ入口(155)は、チャンバ組立体(105)内の中空内部に流体的に接続された開口部であり、第1の熱交換媒体をチャンバ組立体(105)内部に導入させる為に寄与する。チャンバ出口(160)も同様開口部であり、チャンバ組立体(105)の中空内部に流体的に接続され、チャンバ組立体(105)から第1の熱交換媒体を排出するための手段を提供する。
【0034】
本発明の一実施形態では、チャンバ組立体(105)は、複数の平面板部材を含む直方体形状であることができる。チャンバ組立体(105)の頂部垂直部分は、第1の垂直室パネル部材(110)によって提供され得り、チャンバ組立体(105)の底部垂直部分は、所定の距離で第1の垂直室パネル部材(110)から垂直方向に離間して配置され第2の垂直室パネル部材115)によって提供されてもよい。チャンバ組立体(105)の第1の側面は、第1の横室パネル部材(120)によって提供されてもよく、一方、チャンバ組立体(105)の第2の側面は、所定の距離で第1の横室パネル部材(120)から横方向に離間して配置された第2の横室パネル部材(125)によって提供されてもよい。第1の垂直室パネル部材(110)、第2の垂直室パネル部材(115)、第1の横室パネル部材(120)、及び第2の横室パネル部材(125)は、共に結合されて中空の面取りされた本体を形成する。しかしながら、本発明の他の実施形態では、チャンバ組立体(105)は、例えば、円筒状、卵形、または多角形の他の幾何学的形状であってもよい。チャンバ組立体(105)を構成する平面板部材の数は、本発明の実施形態で取られるチャンバ組立体(105)の幾何学的形状に依存して変化し得る。
【0035】
本発明の一実施形態では、第2の熱交換媒体は、チャンバ組立体(105)の外側に向けられ流れ、チャンバ組立体(105)の外面に接触し、チャンバ組立体(105)を形成する材料は、一般に、第1の熱交換媒体と第2の熱交換媒体との間の熱の流れを促進するための一次表面として作用する。従って、一般に、高熱伝導性であることが当該技術分野で一般に知られている材料をチャンバ組立体(105)に例として選択することが望ましい。熱交換器(100)の適用の性質に依存して、熱の伝達は第1の熱交換媒体から第2の熱交換媒体、またはその逆も可能である。本発明の実施形態では、チャンバ組立体(105)の外部は、第2の熱交換媒体の収容手段を容易にするとともに、入口手段及び出口手段を備え、例えば第2の熱交換媒体の望ましい流れを得るために活用されてもよい(図示せず)。
【0036】
ここで再び図1を参照すると、チャンバ組立体(105)の内部には媒体指向アセンブリ(130)が配置される。媒体指向アセンブリ(130)は、一般に、第1の熱交換媒体の対流熱伝達効果を向上させるための手段として提供され、一般に、熱交換器(100)の全体的な性能を向上させることが望まれている。媒体指向アセンブリ(130)は、一般に、チャンバ組立体(105)内に長手方向に配置され、特定の向き、角度、および配置に配置された複数の平面板部材を含み、第1の熱交換媒体の流れを操作することによって望ましい対流熱伝達改善を得る。
【0037】
図7を参照すると、本発明の一実施形態では、媒体指向アセンブリ(130)は、第1の媒体指向パネル部材(135)と、第2の媒体指向パネル部材(140)と、第3の媒体指向パネル部材(145)と、第4の媒体指向パネル部材(150)とを備え、各媒体指向パネル部材は、第1の面と第2の面とを有する厚さを有し、第1の面とは反対の平面側の第2の面を有する平面部材である。さらに、媒体指向アセンブリ(130)を含む複数の媒体指向パネル部材は、一般に、チャンバ組立体(105)の長手方向に延在する本体内に、チャンバ組立体(105)を構成する垂直パネル部材によって設けられた平面に対して3度から42度の範囲の角度で配置された各媒体指向パネル部材によって設けられた平面とほぼ鋭角で長手方向に配置されており、これにより、媒体指向アセンブリ(130)は、概して、チャンバ組立体(105)の長手方向スパンを延長しているが、本発明の他の実施形態では、媒体指向アセンブリ(130)は、チャンバ組立体(105)の長手方向軸全長に対して少なくとも55%にわたって延在してもよい。
【0038】
媒体指向アセンブリ(130)を含む長手方向に延在する媒体指向パネル部材の配置によって与えられるより大きな表面は、熱交換器(100)の熱吸収効率または放熱効率を向上させ、例として熱交換器(100)の全体的の効率を向上させる。さらに、拡張された長さの媒体指向パネル部材を適度の鋭角に配置することにより、当業界で一般的にこのような突出部または延長部材が取り付けられるベース部材によって確立された平面に対して45度を超える急角度で配置され使用され得る突出部または延長部材に対する第1の熱交換媒体への圧力損失効果と比較すると最小限に抑える事を可能とする。
【0039】
又、さらに、中程度の鋭角に配置することにより、平面板部材は、チャンバ組立体(105)内で長手方向に延ばした配置を可能にし、それによって、媒体指向パネル部材の到達率を延長して、第1の熱交換媒体の流れを最小の構成要素で費用を最小限に賄いながら組立も簡易化を実現し、チャンバ組立体(105)の長手方向軸に沿って大部分に拡張させられる。ここで、図1及び図5を参照すると、チャンバ組立体(105)によって確立された長手方向軸方向特性に対して横断面と一致するチャンバ入口(155)を前方に向けて見たときに、チャンバ組立体(105)内の中空チャンバによって提供される表面積に対する媒体指向アセンブリ(130)によって占有される表面積は、一般に51%より大きい。この平面から見て、媒体指向アセンブリ(130)によって占有されていない空間は、第1の流路(205)および第2の流路(210)のために割り当てられた空間を表す。本発明の実施形態では、チャンバ組立体(105)によって確立された長手方向の軸方向特性に対して横断面と一致するチャンバ入口(155)を前方に向けて見たときに、チャンバ組立体(105)内の中空チャンバによって提供される表面積に対する媒体指向アセンブリ(130)によって占有される表面積の割合は、一般に51%と92%の間の範囲内に配置され、それによって、第1の熱交換媒体が衝突する表面積をより多くして望ましい効果を与える。
【0040】
図6を特に参照すると、媒体指向アセンブリ(130)は、一般に、側面図から観察されると、媒体指向アセンブリ(130)のほぼ中心軸から分岐して延びる複数の平面板部材を有する対角線の交差形状をとることができる。本発明の一実施形態では、図8を参照すると、第1の媒体指向パネル部材(135)および第2の媒体指向パネル部材(140)は、概して、チャンバ入口(155)に面するチャンバ組立体(105)の第1の長手方向端部に向かって配置され、第1の媒体指向パネル部材(135)は、第2の媒体指向パネル部材(140)の上方にほぼ垂直に配置されてもよく、媒体指向アセンブリ(130)を含む複数の平面板部材は、均一な角度で配置されてもよい。しかしながら、本発明の他の実施形態では、複数の平面板部材は、例えば、異なる角度で、個別に配置されてもよい(図示せず)。さらに、本発明の実施形態では、媒体指向アセンブリ(130)を含む複数の平面板部材は、均一な寸法であることが示され得る。しかしながら、本発明の他の実施形態では、複数の平面板部材は、例えば、異なる寸法または形状で形成されてもよい(図示せず)。
【0041】
本発明の一実施形態では、第1の媒体指向パネル部材(135)の第1の長手方向端部は、チャンバ組立体(105)によって確立された長手方向の軸方向特性に対して上り傾斜の角度でチャンバ入口(155)に向かって延び、チャンバ組立体(105)内面を第1の垂直室パネル部材(110)にて係合し、対して第2の媒体指向パネル部材(140)の第1の長手方向端部は下り傾斜の角度でチャンバ入口(155)に向かって延び、第2の垂直室パネル部材(115)においてチャンバ組立体(105)(図8参照)の内面と係合する。第1の媒体指向パネル部材(135)の第1の長手方向端部と第2の媒体指向パネル部材(140)は分岐された位置特徴を持ち形成される為、第1の媒体指向パネル部材(135)と第2の媒体指向パネル部材(140)の第1の長手方向端部との間に垂直方向の間隔が形成され、それによって、第1の熱交換媒体を間に流れることを容易にする手段を提供する。さらに、本発明の一実施形態では、第1媒体指向パネル部材(135)及び第2の媒体指向パネル部材(140)のそれぞれの第1の長手方向端部は、第1垂直室パネル部材(110)及び第2垂直室パネル部材(115)と接続され、第1熱交換媒体の流れは、第1媒体指向パネル部材(135)および第2媒体指向パネル部材(140)のそれぞれの第1平面に向けられ、望ましい効果を得ることができる。
【0042】
さらに、本発明の一実施形態では、第1の媒体指向パネル部材(135)および第2の媒体指向パネル部材(140)のそれぞれの第1の長手方向端部は、チャンバ組立体(105)によって確立された長手方向の軸方向特性に対してほぼ横平面に整列されていることが示され、その結果、第1の媒体指向パネル部材(135)および第2の媒体指向パネル部材(140)は、チャンバ組立体105の中心軸(図1参照)に沿った中心平面上でほぼ対称的に示され得る。
【0043】
第1の媒体指向パネル部材(135)及び第2の媒体指向パネル部材(140)のそれぞれの第2の長手方向端部は、チャンバ入口(155)とチャンバ出口(160)の両方から長手方向に離間して配置され、これにより、第1の媒体指向パネル部材(135)と第2の媒体指向パネル部材(140)とによって確立された平面が、本発明の実施形態では、第1の媒体指向パネル部材(135)と第2の媒体指向パネル部材(140)とのそれぞれの長手方向の軸方向特性に関して角度を付けられており、これにより、第1の媒体指向パネル部材(135)および第2の媒体指向パネル部材(140)の第2の長手方向端部が互いに係合し、それによって第1の熱交換媒体の更なる長手方向の移動を制限する。本発明の他の実施形態では、第1の媒体指向パネル部材(135)と第2の媒体指向パネル部材(140)とは互いに係合し得るが、第1の媒体指向パネル部材(135)の第2の長手方向端部は、第2の媒体指向パネル部材(140)の第1の長手方向端部と第2の長手方向端部との間に位置する位置で、第2の媒体指向パネル部材(140)の第1の平面に係合することができ、その反対の関係性にて係合することもできる(図示せず)。
【0044】
チャンバ組立体(105)内にチャンバ出口(160)と対面する第2の長手方向端部に向かって長手方向に配置されるのは、本発明の実施形態において、媒体指向アセンブリ(130)の第3の媒体指向パネル部材(145)および第4の媒体指向パネル部材(150)とすることができる。図7を参照すると、第3の媒体指向パネル部材(145)は、第1の媒体指向パネル部材(135)とほぼ長手方向に軸方向に整列されていて、第4の媒体指向パネル部材(150)は、本発明の実施形態では、第2の媒体指向パネル部材(140)とほぼ長手方向に軸方向に整列されていることが示されている。第3の媒体指向パネル部材(145)はまた、第4の媒体指向パネル部材(150)の鉛直上方に配置されてもよく、それによって、本発明の実施形態では、第3の媒体指向パネル部材(145)と第4の媒体指向パネル部材(150)とを含む複合構造が、側面視点からは第1の媒体指向パネル部材(135)と第2の媒体指向パネル部材(140)とを含む複合構造に対してほぼ対称的な外観を与える。
【0045】
第3の媒体指向パネル部材(145)は、チャンバ組立体(105)内で長手方向に延びており、第3の媒体指向パネル部材(145)の第1の長手方向端部は、チャンバ入口(155)とチャンバ出口(160)の両方から長手方向に離間して配置され、一方、本発明の実施形態では、チャンバ組立体(105)の第1の垂直室パネル部材(110)および第2の垂直室パネル部材(115)から垂直方向に離間して配置されている。第3の媒体指向パネル部材(145)の第2の長手方向端部は、チャンバ組立体(105)によって確立された長手方向の軸方向特性に対して上り傾斜した角度でチャンバ出口(160)に向かって延び、本発明の実施形態では、チャンバ組立体(105)の内面(図8参照)と第1の垂直室パネル部材(110)と係合させる。
【0046】
図8を参照すると、本発明の実施形態においては第4の媒体指向パネル部材(150)は、同様に、チャンバ組立体(105)内で下降角度で長手方向に延びていて、第4の媒体指向パネル部材(150)の第1の長手方向端部はチャンバ入口(155)とチャンバ出口(160)の両方から長手方向に離間して配置され、更に第1の垂直室パネル部材(110)および第2の垂直室パネル部材(115)との間に垂直方向に離間して配置されている。一方、第4の媒体指向パネル部材(150)の第2の長手方向端部は、本発明の一実施形態では、下降角度でチャンバ出口(160)に向かって延びてチャンバ組立体(105)の内面の第2の垂直室パネル部材(115)と係合する。
【0047】
第3の媒体指向パネル部材(145)によって一般的に確立される平面は、チャンバ組立体(105)によって確立された長手方向の軸方向特性に対して上がり傾斜した角度で配置されているのに加えて、第4の媒体指向パネル部材(150)によって一般的に確立された平面は下降角度で配置されている為、第3の媒体指向パネル部材(145)と第4の媒体指向パネル部材(150)の第2の長手方向端部の間には空間が設けられ、それによって、第1の熱交換媒体の流れを容易にする。図6及び図7に見られるように、本発明の一実施形態では、第3の媒体指向パネル部材(145)及び第4の媒体指向パネル部材(150)のそれぞれの第1の長手方向端部は、本発明の実施形態において、第1熱交換媒体の流れを妨げるように互いに係合することが示されてもよい。
【0048】
さらに、第3の媒体指向パネル部材(145)によって一般的に確立された平面と、第4の媒体指向パネル部材(150)によって確立された平面とは、それぞれ、チャンバ組立体(105)によって確立された長手方向の軸方向特性に対して角度をなして配置され、それによって、第1の熱交換媒体の望ましい流れ方を得る。また、さらに、本発明の一実施形態では、第3の媒体指向パネル部材(145)及び第4の媒体指向パネル部材(150)のそれぞれの第2の長手方向端部は、チャンバ組立体(105)の中心軸線に沿って確立された中央平面上でほぼ対称的に示されてもよく、第3の媒体指向パネル部材(145)及び第4の媒体指向パネル部材(150)のそれぞれの第2の長手方向端部は、それぞれ、第1の垂直室パネル部材(110)および第2の垂直室パネル部材(115)と係合することができ、第1の熱交換媒体の流れは、望ましい効果を得る為に、そこからさらに長手方向への移動から制限される。
【0049】
本発明の実施形態では、媒体指向アセンブリ(130)の(4つ)の媒体指向パネル部材は、第1の媒体指向パネル部材(135)、第2の媒体指向パネル部材(140)、第3の媒体指向パネル部材(145)、および第4の媒体指向パネル部材(150)を含み、それぞれ横方向に第1の側縁と第2の側縁とによって終端される。図7を参照すると、第1の媒体指向パネル部材(135)は、第1の指向パネルの第1の側縁部(165)によって第1の側縁上で横方向に終端され、一方、第1の指向パネルの第2の側縁部(170)によって第2の側縁上で終端され、第2の媒体指向パネル部材(140)において、第1の側縁は、第2の指向性パネルの第1の側縁部 (175)によって終端され、第2の側縁は、第2の指向パネルの第2の側縁部(180)によって終端され、本発明の実施形態では、それぞれの側縁は、直線状の側縁であることが示されている。しかしながら、本発明の他の実施形態では、それぞれの側縁部は、例えば図示しない円弧状の縁部またはギザギザ状の縁部を有するように示されてもよい。
【0050】
第1の媒体指向パネル部材(135)と第2の媒体指向パネル部材(140)とのそれぞれの第1の側縁部及び第2の側縁部の第1の長手方向端部は、第1の指向パネルの第1の側縁部(165)、第1の指向パネルの第2の側縁部(170)、第2の指向パネルの第1の側縁部(175)及び第2の指向パネルの第2の側縁部(180)から形成され、それぞれがチャンバ組立体(105)の横手方向の内面と一般に隣接する。本発明の実施形態では、第1の指向パネルの第1の側縁部(165)の第1の長手方向端部および第2の指向パネルの第1の側縁部(175)の第1の長手方向端部は、第1の横室パネル部材(120)におけるチャンバ組立体(105)の内部表面と係合することを概ね示してもよい、なお、第1の指向パネルの第2の側縁部(170)の第1の長手方向端部および第2の指向パネルの第2の側縁部(180)は、チャンバ組立体(105)の内面である第2の横室パネル部材(125)に係合する(図9参照)ことが一般的に示されてもよい。
【0051】
このように、第1の媒体指向パネル部材(135)および第2の媒体指向パネル部材(140)のそれぞれの第1の長手方向端部は、本発明の実施形態では、チャンバ組立体(105)内の中空内部の横方向幅とほぼ同様の長さで横方向に延びている(図1参照)。しかしながら、本発明の他の実施形態では、第1の媒体指向パネル部材(135)及び第2の媒体指向パネル部材(140)のそれぞれの第1の長手方向端部は、チャンバ組立体(105)内の中空内部の各横方向に隣接する面に隣接して横方向に延びていてもよいが、本発明のこのような実施形態では、第1の媒体指向パネル部材(135)および第2の媒体指向パネル部材(140)のそれぞれの第1の長手方向端部の横方向幅は、チャンバ組立体(105)内の中空内部によって提供される横方向幅の少なくとも80%となるように配置されてもよい。
【0052】
さらに、図4及び図9を参照すると、第1の媒体指向パネル部材(135)および第2の媒体指向パネル部材(140)のそれぞれの第1の側縁及び第2の側縁は、交差する平面上に配置され、チャンバ組立体(105)の各横方向及び垂直方向に隣接する内面によって確立された平面に対して鋭角に配向されており、それによって、それぞれの側縁がそれぞれの媒体指向パネル部材の第2の長手方向端部に向かって延びると共に、それぞれの側縁部がチャンバ組立体(105)の中心軸に向かって延びているので、それぞれの媒体指向パネル部材の第1の側縁部及び第2の側縁部がチャンバ組立体(105)の内面から離れるように配置される。本発明の一実施形態では、各媒体指向パネル部材の側縁部は、チャンバ組立体(105)の各横方向及び垂直方向に隣接する面によって確立された平面に対して、一般に、概ね3度から42度の鋭角の角度で傾斜している。
【0053】
この結果、本発明の一実施形態では、第1の指向パネルの第1の側縁部(165)は、第1の横室パネル部材(120)によって横方向に確立された平面に対して角度をなして設定され、垂直方向において第1の垂直室パネル部材(110)によって確立された平面に対して角度をもって設定される。一方、第1の指向パネルの第2側縁部(170)は、第2横室パネル部材(125)によって横方向に設定された平面に対して角度をなして設定され、第1の垂直室パネル部材(110)によって設定された平面に対して垂直方向に角度が設定されている。一方、第2の指向パネルの第1の側縁部(175)は、第1の横室パネル部材120)によって横方向に設定された平面に対して角度をなし、第2の垂直室パネル部材(115)によって設定された平面に対して垂直方向に角度が設定されている。最後に、第2の指向パネルの第2の側縁部(180)は、第2の横室パネル部材(125)によって横方向に確立された平面に対して角度をなして設定され、第2の垂直室パネル部材(115)によって確立された平面に対して垂直方向に角度をなすように設定されている。
【0054】
第1の媒体指向パネル部材(135)及び第2の媒体指向パネル部材(140)の側縁は、以前の説明の通りチャンバ組立体(105)の横方向、及びチャンバ組立体(105)の垂直方向に隣接する内面に角度付けされ、第1の指向パネルの第1の側縁部(165)と、第1の指向パネルの第2の側縁部(170)と、第2の指向パネルの第1の側縁部(175)と、第2の指向パネルの第2の側縁部(180)とを含み、それぞれの媒体指向パネル部材は、チャンバ組立体(105)の第2の長手方向端部に向かってチャンバ組立体(105)内で長手方向に延びている。それぞれの媒体指向パネル部材がチャンバ組立体(105)の第2の長手方向端部に向かってチャンバ組立体(105)内で長手方向に延びると共に、チャンバ組立体(105)の内面と第1の媒体指向パネル部材(135)および第2の媒体指向パネル部材(140)のそれぞれの側縁との間の横方向及び垂直方向の間隔が増大する。
【0055】
図7及び図10を参照すると、第1の媒体指向パネル部材(135)および第2の媒体指向パネル部材(140)のそれぞれの第1の側縁及び第2の側縁は、それぞれの側縁がチャンバ組立体(105)の第2の長手方向端部に向かって延在するとき、チャンバ組立体(105)の内面からチャンバ組立体(105)の中心軸に向かって離れるように角度付けされているが、本発明の実施形態では、第3の媒体指向パネル部材(145)および第4の媒体指向パネル部材(150)を終端する側縁は、一般に、それぞれの側縁に反対の効果をもって配向されている。本発明の一実施形態では、各横方向側縁は直線状の側縁であることが示されている。しかしながら、本発明の他の実施形態では、それぞれの側縁部は、例えば円弧状の縁部またはギザギザ状の縁部を有するように示されてもよい(図示しなし)。
【0056】
図7を参照すると、第3の媒体指向パネル部材(145)は、第1の縁側に第3の指向パネルの第1の側縁(185)と第2の縁側に第3の指向パネルの第2の側縁(190)によって終端される。一方、第4の媒体指向パネル部材(150)においては、図10を参照すると第1の縁側に第4の指向パネルの第1の側縁(195)と第2の縁側においては第4の指向パネルの第2の縁側(200)によって終端される。第3の媒体指向パネル部材(145)及び第4の媒体指向パネル部材(150)のそれぞれの第1の側縁及び第2の側縁の第1の長手方向端部は、一般に、第3の指向パネルの第1の側縁(185)と第3の指向パネルの第2の側縁(190)、第4の指向パネルの第1の側縁(195)、第4の指向パネルの第2の縁側(200)から構成され、第2の側方の第1の垂直室パネル部材110)と第2の側方の第2の垂直室パネル部材115)とから離間して配置され、第1の側方側の第1の横室パネル部材(120)と第2の側方の第2の横室パネル部材(125)とは、本発明の実施形態では、それぞれの側縁をチャンバ組立体(105)の中心軸に向けて横方向に離間して配置されている。
【0057】
さらに、第3の媒体指向パネル部材(145)および第4の媒体指向パネル部材(150)のそれぞれの第1の側縁及び第2の側縁はチャンバ組立体(105)のそれぞれの隣接する面に対して概ね3-42度の鋭角に設定される。その結果、第3の指向パネルの第1の側縁(185)は、横方向において第1の横室パネル部材(120)によって確立された平面に対して角度をなして設定され、垂直方向において第1の垂直室パネル部材(110)によって確立された平面に対して角度をなすように設定される。
【0058】
第3の指向パネルの第2の側縁(190)は、第2の横室パネル部材(125)によって横方向に設定された平面に対して角度をなして設定され、第1の垂直室パネル部材(110)によって設定された平面に対して垂直方向に角度が設定されている。一方、第4の指向パネルの第1の側縁(195)は、第1横室パネル部材(120)によって横方向に設定された平面に対して角度をなして設定されており、第2の垂直室パネル部材(115)によって設定された平面に対して垂直方向に角度が設定されている。最後に、第4の指向パネルの第2の側縁(200)は、第2横室パネル部材(125)によって横方向に設定された平面に対して角度をなして設定され、第2の垂直室パネル部材(115)によって設定された平面に対して垂直方向に角度が設定されている。
【0059】
第3の媒体指向パネル部材(145)及び第4の媒体指向パネル部材(150)の側縁は、チャンバ組立体(105)のそれぞれの隣接する内面に対して先に説明したように角度付けされているので、第3の指向パネルの第1の側縁(185)、第3の指向パネルの第2の側縁(190)、第4の指向パネルの第1の側縁(195)、第4の指向パネルの第2の側縁(200)、それぞれの媒体指向パネル部材が第1の長手方向端部から第2の長手方向端部に向かって長手方向に延びると共に、第3の媒体指向パネル部材(145)及び第4の媒体指向パネル部材(150)のそれぞれの側縁部が隣接するチャンバ組立体(105)の内部面との間の横方向及び垂直方向の間隔が減少する。本発明の一実施形態では、第3の指向パネルの第1の側縁(185)の第2の長手方向端部及び第4の指向パネルの第1の側縁(195)の第2の長手方向端部は、チャンバ組立体(105)の第1の横室パネル部材(120)の内面に係合することが示され、第3の指向パネルの第2の側縁(190)および第4の指向パネルの第2の側縁(200)の第2の長手方向端部は、チャンバ組立体(105)の第2の横室パネル部材125(図10参照)に係合することが示されている。
【0060】
結果として、第3の媒体指向パネル部材(145)および第4の媒体指向パネル部材(150)のそれぞれの第2の長手方向端部は、本発明の実施形態では、チャンバ組立体(105)内の中空内部の横方向幅とほぼ同様の長さで横方向に延びている。しかしながら、本発明の他の実施形態では、第3の媒体指向パネル部材(145)及び第4の媒体指向パネル部材(150)のそれぞれの第2の長手方向端部は、チャンバ組立体(105)内の中空内部の各横方向に隣接する面に隣接して横方向に延びていてもよいが、しかし、本発明の他の実施形態では、第3の媒体指向パネル部材(145)および第4の媒体指向パネル部材(150)のそれぞれの第2の長手方向端部の横方向幅は、チャンバ組立体(105)内の中空内部によって提供される横方向幅の少なくとも80%となるように配置されてもよい。
【0061】
図7及び図8を参照すると、本発明の一実施形態では、媒体指向アセンブリ(130)の第1の側縁は、第1の指向パネルの第1の側縁部(165)、第2の指向性パネルの第1の側縁部(175)、第3の指向パネルの第1の側縁(185)、および第4の指向パネルの第1の側方縁(195)から形成される。各側縁は、第1の横室パネル部材(120)によって確立された平面に対して鋭角に配置されている。その結果、第1の流路(205)はそれらの間に形成される(図9参照)。第1の流路(205)は、第1の熱交換媒体が流動するために設けられた中空の空間であり、一般に、チャンバ組立体(105)の長手方向に延長し、第1の流路(205)は、一般に、第1の熱交換媒体の流れに対する圧力損失作用につながる物理的な障壁または障害なしに、長手方向全長に延長する。
【0062】
図9及び図10を参照すると、本発明の一実施形態では、媒体指向アセンブリ(130)の第2の側縁は、第1の指向パネルの第2の側縁部 (170)と、第2の指向パネルの第2の側縁部(180)と、第3の指向パネルの第2の側方縁(190)と、第4の指向性パネルの第2の側縁(200)から形成さる。各側縁は、第2の横室パネル部材(125)によって確立された平面に対して鋭角に配置されている。その結果、第2の流路(210)は、それらの間に形成される。第2の流路(210)はまた、第1の熱交換媒体が流動するために設けられた中空空間であって、一般にチャンバ組立体(105)の長手方向に延長しており、第2の流路(210)は、一般に、第1の熱交換媒体の流れに対する圧力損失作用につながる物理的な障壁または障害物なしに、長手方向全長に延長する。
【0063】
図8及び図11を参照すると、中空室チャンバ領域(225)は、チャンバ組立体(105)の中空を画定区画化し形成され、第1の熱交換媒体への望ましい混合および撹拌効果を容易にし、第1の熱交換媒体の対流熱伝達効果を高め、それによって、延いて熱交換器(100)の熱伝達効率を高める。本発明の一実施形態では、中空室チャンバ領域(225)の第1の長手方向端部は、媒体指向アセンブリ(130)の第1の長手方向端部によって画定され、第1の媒体指向パネル部材(135)と第2の媒体指向パネル部材(140)とによって画定されても良い。一方、第2の長手方向端部では、中空室チャンバ領域(225)は、媒体指向アセンブリ(130)の第2の長手方向端部によって画定され、本発明の実施形態では、中空室チャンバ領域(225)の第2の長手方向端部は、第3の媒体指向パネル部材(145)及び第4の媒体指向パネル部材(150)を含む。中空室チャンバ領域(225)の垂直境界及び横方向境界は、チャンバ組立体(105)の内面によって画定されている。本発明の実施形態では、中空室チャンバ領域(225)の垂直及び横方向境界は、第1の垂直室パネル部材(110)、第2の垂直室パネル部材(115)、第1の横室パネル部材(120)、および第2の横室パネル部材(125)によって画定されてもよい。
【0064】
図8及び図9を参照すると、第1のステージング領域(215)は、チャンバ入口(155)と媒体指向アセンブリ(130)の第1の長手方向端部との間に位置する空間内に画定され、第1のステージング領域(215)は、チャンバ入口(155)によってチャンバ組立体(105)内に第1の熱交換媒体が導入される際に望ましい流れを容易にするために利用される。第1のステージング領域(215)の第1の長手方向端部は、チャンバ入口(155)によって画定され、一方、媒体指向アセンブリ(130)の第1の長手方向端部によって第2の長手方向端部に画定される。垂直境界もまた、媒体指向アセンブリ(130)の第1の長手方向端部によって画定され、一方、横方向の境界は、チャンバ組立体(105)の内面によって画定される。本発明の実施形態では、横方向の境界は、第1の横室パネル部材(120)と第2の横室パネル部材(125)とによって画定されてもよい。
【0065】
図8及び図10を参照すると、本発明の一実施形態では、第2のステージング領域(220)は、媒体指向アセンブリ(130)の第2の長手方向端部とチャンバ出口(160)との間に位置する空間内に画定されてもよく、第2のステージング領域(220)は、チャンバ組立体(105)内の第1の熱交換媒体の望ましい流れを容易にするために利用され、第1の熱交換媒体は、チャンバ組立体(105)からチャンバ出口(160)を通って望ましい効果を得る為に排出される前に、第1の熱交換媒体の望ましい流れを得るために利用される。第2のステージング領域(220)は、媒体指向アセンブリ(130)の第2の長手方向端部によって第1の長手方向端部上に画定され、一方、第2の長手方向端部はチャンバ出口(160)によって画定される。垂直境界はまた、媒体指向アセンブリ(130)の第2の長手方向端部によって画定され、一方、横方向の境界は、チャンバ組立体(105)の内面によって画定され、本発明の実施形態では、横方向の境界は、第1の横室パネル部材(120)と第2の横室パネル部材(125)とによって画定されてもよい。
【0066】
本発明の実施形態では、図8の矢印i'で示されるチャンバ組立体(105)内に向けられた第1の熱交換媒体の初期流れは図8を参照するとI1'と示され、チャンバ入口(155)より均一な単一の流れとして一般的に導入される。第1の熱交換媒体は、さらに、チャンバ組立体(105)内部に向けられ、第1の熱交換媒体は、第1のステージング領域(215)に向けられるが、ここで、第1の熱交換媒体は、ここから、分散流路に分流される。図8を参照すると、第1のステージング領域(215)から、第1の熱交換媒体は、例えば、本発明の一実施形態において、(3つ)の別個の流路に分岐されて示されてもよい。図8および図9を参照すると、第1のステージング領域(215)から、第1の流れ構成として第1の熱交換媒体は、i1'およびi2'の流れとして矢印で示すように、媒体指向アセンブリ(130)に衝突するように向けられてもよい。第1の熱交換媒体のための第2の流れ構成は、矢印i3'によって示される第1の流路(205)に向かって流れることができ、一方、第1の熱交換媒体の第3の流れ構成は、矢印i4'で示されるように、第2の流路(210)に向かって流れるように分流されてもよい。第1の流路(205)及び第2の流路(210)に分流された第1の熱交換媒体は、チャンバ組立体(105)の長手方向の長手軸を概ね延長する長手方向に延びる流れであり、媒体指向アセンブリ(130)の第1の側方と第2の側方、且つ、媒体指向アセンブリ(130)の第1の側方と第2の側方それぞれが隣接するチャンバ組立体(105)の内面位置する面、本発明の一実施形態ではそれぞれが第1の横室パネル部材(120)と第2の横室パネル部材(125)との間にそれぞれが配置されている為、第1の熱交換媒体から第2の熱交換媒体との間で熱伝達を行い、且つ、熱伝達の為に1次表面を提供するチャンバ組立体(105)を効果的に活用する事を導く。
【0067】
本発明の一実施形態では、第1の熱交換媒体の流れを容易にするために管状構造を利用することができる従来の熱交換器における一般的な熱交換媒体の流れとは異なり、第1の熱交換媒体は、チャンバ組立体(105)によって確立された長手方向の軸方向特性の流れに適合する流れから分散した複数の流路に流れるように向けられる。管状構造を利用する従来の熱交換器では、突出部材として複数のフィンや突起部が配置されていてもよい。又、第1の熱交換媒体は、一般に、管状構造体によって発生する管状構造の長手方向の軸方向特性に適合する流れとして構成される。このように、従来の熱交換器は、一般的には、第1の熱交換媒体を最も効果的に適用することを考慮することなく設計される。本発明において観察される流路制御のための配置および考慮は、一般に、チャンバ組立体(105)によって提供される熱伝導のための主表面の有効性を最大にし、例えば、延いて熱交換器(100)の全体的な熱伝達性能を高められる。
【0068】
図1を参照すると、媒体指向アセンブリ(130)は、第1の横室パネル部材(120)および第2の横室パネル部材(125)にそれぞれ隣接する様に第1の流路(205)及び第2の流路(210)をそれぞれ配置するように配置されてもよい。しかしながら、本発明の他の実施形態では、図2を参照すると、媒体指向アセンブリ(130)は、第2の垂直室パネル部材(115)および第1の垂直室パネル部材(110)にそれぞれ隣接する様に第1の流路(205)および第2の流路(210)をそれぞれ配置されてもよい。第1の流路(205)及び第2の流路(210)の位置の他の変動は、例えば、本発明の他の実施形態におけるチャンバ組立体(105)を構成するチャンバパネル部材の数に基づいて、媒体指向アセンブリ(130)の異なる位置および位置決め手段によって可能であり得る。
【0069】
図9を参照すると、第1の媒体指向パネル部材(135)および第2の媒体指向パネル部材(140)に流れi1’とi2’とそれぞれの長手方向全長にわたって第1熱交換媒体が媒体指向アセンブリ(130)に向けられ、第1の媒体指向パネル部材(135)および第2の媒体指向パネル部材(140)のそれぞれの第1平面への衝撃を与えてもよい。本発明の一実施形態では、第1の媒体指向パネル部材(135)及び第2の媒体指向パネル部材(140)のそれぞれの第2長手方向端部が互いに係合している為、そこから第1熱交換媒体がさらに長手方向に移動するのを防止するので、衝撃の影響を特に向上させる特徴性を持つ。
【0070】
第1の媒体指向パネル部材(135)の第1の平面と第2の媒体指向パネル部材(140)の第1の平面との衝突時の流れi1'、i2'は、第1の媒体指向パネル部材(135)の第1の平面と第2の媒体指向パネル部材(140)のそれぞれの側縁に誘導され、(2つ)の横方向に分散する弓形の流れに導かれる。本発明の一実施形態では、第1の指向パネルの第1の側縁部(165)、第1の指向パネルの第2の側縁部(170)、第2の指向パネルの第1の側縁部 (175)及び第2の指向パネルの第2の側縁部(180)を含むことができ、その結果、流れi1'は第1の媒体指向パネル部材(135)に向けられ衝撃した結果、弓形の流れmd1-1'とmd1-2'として横方向に分散される。
【0071】
流れmd1-1'およびmd1-2'は、第1の指向パネルの第1の側縁部(165)と第1の指向パネルの第2の側縁部(170)とによってそれぞれ設けられた側方の縁を覆っており、これは、第1の熱交換媒体の流れを混合および渦運動し、ここで第1の熱交換媒体の流れを乱流化された流れc1-1'およびc1-2'として変換する。同様に、第2の媒体指向パネル部材(140)に衝撃を与えるように向けられた第1の熱交換媒体は、流れmd2-1'とmd2-2'とによって示される(2つ)の横方向に分散する弓形の流れに方向転換され、第2の指向パネルの第1の側縁部 (175)および第2の指向パネルの第2の側縁部 (180)によってそれぞれ設けられた側方の縁を覆っており、同様に、混合および渦運動し、第1の熱交換媒体の流れを乱流化した流れ、c2-1'およびc2-2'として変換する。
【0072】
図9及び図11に示された第1の熱交換媒体の流れの概略図を参照すると、第1の媒体指向パネル部材(135)と第2の媒体指向パネル部材(140)とのそれぞれの第1の側縁の周りに円弧状に分流された第1の熱交換媒体は、本発明の実施形態では、第1の横室パネル部材(120)であってもよいチャンバ組立体(105)のそれぞれの横方向に隣接する内面に衝撃を与えるように一般的に向けられている。その結果、それぞれc1-1’とc2-1’として示されている第1の指向パネルの第1の側縁部(165)の周りと第2の指向パネルの第1の側縁(175)に一般的に発生する第1の熱交換媒体の乱流化された流れは、第1の横室パネル部材(120)に隣接して配置された流れるi3'として示される第1の流路(205)内の第1の熱交換媒体の流れと衝突し、結果として第1の流路205内を流れる第1の熱交換媒体に混合および渦流効果を誘発する。上述したように第1の熱交換器への混合効果は、中空室チャンバ領域(225)内で一般的に発生し、ここで、第1の熱交換媒体の乱流化された流れは、チャンバ組立体(105)によって提供される熱伝導目的のための一次表面によって直接上下左右に囲まれており、熱交換器(100)の性能をさらに高める。
【0073】
さらに、媒体指向アセンブリ(130)によって与えられる弓形の流れ方向の変化、第1の熱交換媒体への乱流化効果、および第1の流路(205)に流れる第1の熱交換媒体と衝突する作用は、第1の熱交換器に望ましい混合および渦流効果を導入し、第1の熱交換媒体の対流熱伝達効果を向上させ、それによって熱交換器(100)の熱伝達性能を延いて向上させる。さらに、第1の熱交換媒体の流れに対する圧力損失作用を最小限に抑えながら、第1の熱交換媒体への混合および渦流効果が達成されるが、混合および渦流効果は、第1の熱交換媒体、特に第1の流路(205)および中空室チャンバ領域(225)の中で、第1の熱交換媒体の流れを妨げる可能性のある最小の物理的障害によって達成される。また、熱交換器(100)における熱伝導が促進される一次面と隣接している場所で効果はもたらされている為、熱交換器(100)の性能向上に繋がる。また、第1の熱交換媒体の渦流された流れは、熱交換器(100)の第2の長手方向端部に加えて、第1の長手方向端部及び第2の媒体指向パネル部材(140)の第2の平面側並びに熱伝導目的のための第3の媒体指向パネル部材(145)及び第4の媒体指向パネル部材(150)の第1の平面側を利用して伝道効率を向上させて、熱交換器(100)の性能を延いて高める。
【0074】
図9及び図11を再び参照すると、第1の媒体指向パネル部材(135)および第2の媒体指向パネル部材(140)のそれぞれの第2の側縁の周りに円弧状に迂回された第1の熱交換媒体もまた、第1の指向性パネル第2の側縁部 (170)および第2の指向パネルの第2の側縁部(180)を含み、また、本発明の実施形態では、第2の横室パネル部材(125)とすることができるチャンバ組立体(105)のそれぞれの横方向に隣接する内面に衝撃を与える。その結果、一般に、第1の指向パネル第2の側縁部 (170)と第2の指向パネルの第2の側縁部(180)の周りに発生する第1の熱交換媒体の乱流化された流れ、それぞれc1-2’とc2-2’として示される流れは、第2の横室パネル部材(125)に隣接して配置された第2の経路(210)内の第1の熱交換媒体の流れと衝突し、第2の流路(210)内を流れる第1の熱交換媒体に混合および渦流効果を誘発し、それによって、より大きな熱伝達効果を促進する。
【0075】
第1の熱交換媒体の乱流化された流れは、一般に中空室チャンバ領域(225)内にて行われ、第1の熱交換媒体の乱流化された流れが、垂直方向及び横方向にチャンバ組立体(105)の主表面によって囲まれている為伝道効率を向上させ、延いて熱交換器(100)の熱交換器性能を高める。又、第1の長手方向端部及び第2の長手方向端部は第1の媒体指向パネル部材(135)と第2の媒体指向パネル部材(140)の第2の平面側、並びに熱伝導目的のための第3の媒体指向パネル部材(145)及び第4の媒体指向パネル部材(150)の第1の平面側を熱伝導の為利用する事から、熱交換器(100)の全体的な性能を延いて向上する事に繋がる。
【0076】
媒体指向アセンブリ(130)によって与えられる円弧状の流れ方向の変化、第1の熱交換媒体への混合および渦流効果を媒体の流れに導入する作用、第2の流路(210)内を流れる第1の熱交換媒体に衝突する作用は、第1の熱交換媒体に望ましい混合および渦流効果を導入し、第1の熱交換媒体の乱流化された流れの作用は、第1の熱交換媒体の対流熱伝達効果を改善し、それによって熱交換器(100)の熱伝達性能を拡張する。
【0077】
さらに、第1の熱交換媒体の流れに対する圧力損失作用を最小にしながら、第1の熱交換媒体への混合および渦流効果が達成され、第1の熱交換媒体の流れを妨げ得る物理的障害物を使用せず、特に第2の流路(210)および中空室チャンバ領域(225)の範囲内での混合および渦流効果を達成する。第1の熱交換器に発生する混合および渦流効果はまた、チャンバ組立体(105)の内面に隣接して生じ、熱交換器(100)によって熱伝導目的のために設けられた主表面に隣接して乱流化された対流熱伝達効果を配置することによって、熱交換器(100)の全体的な熱伝達効果をさらに改善する。
【0078】
中空室チャンバ領域(225)の内側では、第1の媒体指向パネル部材(135)の側方から、流れるc1-1'及び流れc1-2'において、乱流化された第1の熱交換媒体と、第2の媒体指向パネル部材(140)の側方から一般に発生する乱流化された第1の熱交換媒体の流れc2-1'及び流れc2-2'とは、中空室チャンバ領域(225)の第1の長手方向端部から中空室チャンバ領域(225)の第2の長手方向端部に向かって乱流化された状態で流れ、チャンバ組立体(105)によって提供される熱伝導面を有効に利用する。
【0079】
第1の熱交換媒体が中空室チャンバ領域(225)の第2の長手方向端部に接近すると、第1の熱交換媒体は、第3の媒体指向パネル部材(145)及び第4の媒体指向パネル部材(150)のそれぞれの第1の平面に衝突するように指向される。本発明の一実施形態では、第1の媒体指向パネル部材(135)の側方から発生する乱流化された流れc1-1'及び流れc1-2'においては、第3の媒体指向パネル部材(145)の第1の平面に衝突するように流れMC1’として指向され流れを向けられ、一方、第2の媒体指向パネル部材(140)の側方から発生する乱流化された流れc2-1'および流れc2-2'においては、流れMC2'として、第4の媒体指向パネル部材(150)の第1の平面に衝突するように指向され得る。
【0080】
図8を参照すると、第3の媒体指向パネル部材(145)および第4の媒体指向パネル部材(150)のそれぞれの第1の平面に衝突したときの流れmc1'、mc2'は、第3の媒体指向パネル部材(145)および第4の媒体指向パネル部材(150)のそれぞれの側縁の長手方向に沿って横方向に分散する弓形の流れにさらに横方向に方向転換される。本発明の一実施形態では、横方向の縁部は、第3の指向パネルの第1の側縁(185)、第3の指向パネルの第2の側縁(190)、第4の指向パネルの第1の側縁(195)、および第4の指向パネルの第2の側縁(200)から形成されることができる。
【0081】
図11を参照すると、流れmc1'として第3の媒体指向パネル部材(145)に向けられた第1の熱交換媒体の流れは、第3の媒体指向パネル部材(145)の第1の平らな表面との衝突時に流れmd3-1'およびmd3-2'として示される横方向に分散する円弧状の流れに指向され、流れmd3-1'およびmd3-2'は、第1の熱交換媒体の流れを混合および渦流効果で乱流化し、ここで第1の熱交換媒体の流れを乱流化された流れc3-1'およびc3-2'として変換する(図10参照)。同様に、第4の媒体指向パネル部材(150)に衝撃を与えるように向けられた第1の熱交換媒体の流れmd4-1'とmd4-2'も横方向に分散する弓形の流れに方向転換され、同様に、混合および渦流効果を伴って流れを乱流化し、第1の熱交換媒体の流れを乱流化された流れc4-1'およびc4-2'として変換する(図10を参照)。
【0082】
図10及び図11に示す第1の熱交換媒体の流れの概略図を参照すると、第3の指向パネルの第1の側縁(185)と第3の指向パネルの第2の側縁(190)から構成される第3の媒体指向パネル部材(145)および第4の媒体指向パネル部材(150)のそれぞれ第1の側縁の周りに円弧状に分流された第1の熱交換媒体は、本発明の実施形態において、第1の横室パネル部材(120)となるチャンバ組立体(105)の横方向に隣接する内面に衝撃を与えるように一般的に向けられている。その結果、一般に、第3の指向パネルの第1側縁(185)と第4指向パネル第1側縁(185)から流れるc3-1’とc4-1’の第1熱交換媒体の乱流化された流れは、第1横室パネル部材(120)に隣接して配置された第1流路(205)内に含まれる第1の熱交換媒体の流れi3’に影響を与え、第1流路(205)内を流れる第1の熱交換媒体にさらに混合および渦流効果を誘発し、チャンバ組立体(105)の横方向に隣接する、例えば第1横室パネル部材(120)内面横にて混合および渦流効果を与える。
【0083】
第1の熱交換媒体の乱流化された流れは、第2のステージング領域(220)内で一般的に行われ、第1の熱交換媒体の乱流化された流れは、媒体指向アセンブリ(130)によって提供される熱伝導目的のために、媒体指向アセンブリ(130)の第2の長手方向端部によって垂直に画定され横手方向ではチャンバ組立体(105)の熱伝導の為に用意されている1次表面から構成されている事から、熱交換器(100)の熱交換伝導率をさらに高める。さらに、媒体指向アセンブリ(130)による、第1の熱交換媒体への流路方向転換、乱流化効果、並びに第1の流路(205)内を流れる第1の熱交換媒体への対流効果は熱伝達効果を向上させ、それによって延いて熱交換器(100)の伝熱性能を向上させる。
【0084】
さらに、第1の熱交換媒体への混合および渦流効果は圧力損失を最小にしながら達成され、第1の熱交換媒体、特に第1の流路(205)および第2のステージング領域(220)の中では、第1の熱交換媒体の流れを妨げる可能性のある最小の物理的障害が無い状態で達成される。また、混合および渦流効果は熱交換器(100)における熱伝導が促進される一次表面に隣接している空間で行われる為、熱交換器(100)の全体の性能をさらに向上させる。また、第2のステージング領域(220)内を流れる第1の熱交換媒体の乱流化された流れは、長手方向と垂直方向共に媒体指向アセンブリ(130)により形成されている為、第3の媒体指向パネル部材(145)及び第4の媒体指向パネル部材(150)の第2の平面側を効果的に熱伝導に利用し、結果として熱交換器(100)の性能を増大させる。
【0085】
図10及び図11を再び参照すると、第3の指向パネルの第2の側縁(190)と第4の指向パネルの第2の側縁(200)から構成される第3の媒体指向パネル部材(145)および第4の媒体指向パネル部材(150)のそれぞれの第2の側縁の周りに円弧状に迂回された第1の熱交換媒体もまた、チャンバ組立体(105)の横方向に隣接する内面に衝撃を与えるようになっていて、本発明の実施形態において、その内面は第2の横室パネル部材(125)とすることができる。
【0086】
その結果、図10を参照すると、一般に、第3指向性パネル第2側縁(190)に由来する第1熱交換媒体の乱流化された流れC3-2’と第4の指向パネルの第2側縁(200)に由来する第1熱交換媒体の乱流化された流れC4-2’は、第2の流路(210)内に流れる第1熱交換媒体の流れI4’に直撃する様形成され、第2の横室パネル部材 (125)に隣接して配置される様位置される為、第1熱交換媒体にさらに混合および渦流効果を誘発する。
【0087】
第1の熱交換媒体の乱流化された流れは、第2のステージング領域(220)内で行われ、媒体指向アセンブリ(130)の第2の長手方向端部によって垂直方向に画定され、横手方向はチャンバ組立体(105)によって提供される熱伝導目的のために提供された主表面によって画定されている為、熱交換器(100)の性能はさらに向上される。加えて、第2のステージング領域(220)内では乱流化された第1の熱交換媒体の流れは第1の長手方向で媒体指向アセンブリ(130)によって画定されている為、第3の媒体指向パネル部材(145)および第4の媒体指向パネル部材(150)の第2の平面側を効果的に熱伝導目的の為に効果的に活用する事が出来て、結果として熱交換器(100)の性能を増大させる事が出来る。
【0088】
媒体指向アセンブリ(130)によって与えられる円弧状の流れ方向の変化、第1の熱交換媒体への乱流化効果、第2の横室パネル部材(125)に横方向に隣接する側への乱流化された流れの影響、および第2の流路(210)内を流れる第1の熱交換媒体に衝突する作用は、第1の熱交換媒体に望ましい混合および渦流効果をもたらし、それによって第1の熱交換媒体の対流熱伝達効果を向上させ、それによって熱交換器(100)の熱伝達性能を拡張する。さらに、第1の熱交換媒体の流れに対する圧力損失作用を最小限に抑えながら、第1の熱交換媒体への混合および渦流効果が達成され、第1の熱交換媒体の流れを妨げ得る物理的な障害物の使用する事なく、特に第2の流路(210)および第2のステージング領域(220)の範囲内での混合および渦流効果を達成する。第1の熱交換器に生じる混合および渦流効果はまた、チャンバ組立体(105)の内面に横方向に隣接して生じ、熱交換器(100)の全体的な熱伝達効果をさらに改善する為に、混合および渦流効果する第1の熱交換媒体を熱交換器(100)によって熱伝導目的のために設けられた主表面に隣接する様、配置する。
【0089】
図10を参照すると、第1の熱交換媒体が、乱流化された状態で第2のステージング領域(220)に入ると、c3-1'、c3-2'、c4-1'、およびc4-2'で表される流れが、第2のステージング領域(220)の第1の長手方向端部から第2のステージング領域(220)の第2の長手方向端部まで、乱流化された状態で延びる。第1の流路(205)並びに第2の流路(210)を流れる第1の熱交換媒体は、第2のステージング領域(220)内を攪拌と乱流化された状態とした流れとして保持され流れる。第1の熱交換媒体の全ての流れが第2のステージング領域(220)の第2の長手方向端部に到達すると、第1の熱交換媒体は、チャンバ出口(160)を通ってチャンバ組立体(105)から流れo'として流出される。
【0090】
図12及び図13を参照すると、本発明の一実施形態では、複数の熱交換器(100)を一緒に連結して熱交換器組立体(230)を形成してもよく、特に図12を参照すると、熱交換器組立体(230)に組み合わされた熱交換器(100a)の量が増加するにつれて、熱交換器の性能容量が一般に増加する。その結果、熱交換器組立体(230)に熱交換器(100a)の量を加えて、望ましい伝熱性能を得ることができる。複数の熱交換器(100a)は、並列に接続されていてもよい(図12参照)。本発明の他の実施形態では、複数の熱交換器(100)または熱交換器(100a)は、直列及び並列方向(図示せず)の組み合わせで組み合わされてもよい。本発明の一実施形態では、熱交換器組立体(230内の複数の熱交換器(100a)は、隣接する熱交換器(100a)の位置決めに対して直列状に配置されていることが示されている。本発明の他の実施形態では、複数の熱交換器(100a)は、隣接する熱交換器(100a)の位置決めに対して千鳥状に配置されていてもよい(図示せず)。
【0091】
図14を参照すると、熱交換器組立体(230)の組み立てをより容易にするために、複数の熱交換器(100a)は、熱交換器コア(235)として一緒に束ねられてもよく、熱交換器(100a)は、熱交換器(100a)の第1の長手方向端部および第2の長手方向端部にそれぞれ連結された第1の仕切りスリーブ(270)及び第2の仕切りスリーブ(275)を備えていてもよい。第1の仕切りスリーブ(270)及び第2の仕切りスリーブ(275)は、一般に、熱交換器(100a)の外形寸法にほぼ一致する内部寸法を有する中空の管状部材であり、一方、各仕切りスリーブの外形寸法は、一般に熱交換器(100a)よりも大きい外形寸法を有し、それによって第1の仕切りスリーブ(270)と第2の仕切りスリーブ(275)とが厚さを与える。本発明の一実施形態では、第1の仕切りスリーブ(270)および第2の仕切りスリーブ(275)は、略直方体形状を示すことができる。しかしながら、本発明の他の実施形態では、各仕切りスリーブは、例えば、本発明の他の実施形態において異なる形状をとるように構成された熱交換器(100a)の形状に適合するように他の幾何学的形状をとることができる。
【0092】
図15及び図17を参照すると、第1の仕切りスリーブ(270)および第2の仕切りスリーブ(275)は、一般に、複数の熱交換器(100a)の間の望ましい間隔を得るために、熱交換器コア(235)において利用される。第1の仕切りスリーブ(270)と第2の仕切りスリーブ(275)とは、熱交換器(100a)の長手方向の長さよりも実質的に短い長手方向の長さに設定されているので、第1の仕切りスリーブ(270)と第2の仕切りスリーブ(275)との間に長手方向に延びる間隙が、熱交換器(100a)の第1の長手方向端部および第2の長手方向端部の間に形成される。結果として、第1の仕切りスリーブ(270)および第2の仕切りスリーブ(275)は、流体通路(280)の形成を可能とし、複数の熱交換器(100a)の間に望ましい垂直及び横方向の間隔を提供し、熱交換器コア(235)を形成する。本発明の実施形態では、第1の仕切りスリーブ(270)および第2の仕切りスリーブ(275)は、一般に、同じ長手方向の全長及び材料の厚さを有することが示されている。しかしながら、本発明の他の実施形態では、第1の仕切りスリーブ(270)および第2の仕切りスリーブ(275)は、望ましい効果を得るために、異なる長手方向の全長または異なる材料の厚さを備えることができる。
【0093】
図13及び図15を参照すると、本発明の一実施形態では、熱交換器組立体(230)は、熱交換器コア(235)の第1の側面に密封結合された第1の側壁(260)を備え、一方、熱交換器コア(235)の第2の側面に密封結合された第2の側壁(265)を備え、第1の側壁(260)および第2の側壁(265)は、一般に、厚さを有する平面部材である。熱交換器組立体(230)は、入口マニホールド(240)に連結されてもよく、バッフルを備えていてもよく、バッフルを備えていなくてもよい。タンク部材は、熱交換器組立体(230)に流入する第2の熱交換媒体の望ましい流れ特性を得るために、熱交換器組立体(230)の第2の垂直方向端部に、バッフルを備えていてもよく、バッフルを備えていなくてもよい。入口マニホールド(240)は、第2の熱交換媒体を熱交換器組立体(230)内に導入の手段を提供するためとして中空管状部材の入口菅(250)が提供されても良く、一方、別の中空管状部材の出口管(255)も第2の熱交換媒体を熱交換器組立体(230)から排出するための手段を提供するために出口マニホールド(245)に連結されてもよい。
【0094】
本発明の一実施形態では、熱交換器(100)は、様々な構成の媒体指向アセンブリ(130)と対をなすことができる。媒体指向アセンブリ(130)は、図18図20図22図24図26、および図28に示される構成要素の様々な組み合わせから構成されても良く、例えば、図19図21図23図25図27、および図29にそれぞれ示されている組み立てられた状態で望ましい効果を得てもよい。
【0095】
図18及び図19を参照すると、本発明の一実施形態では、媒体指向アセンブリ(130a)は、例えば、第1のアセンブリ(285a)と第2のアセンブリ(290a)とを含む(2つ)の別個の事前構成要素を組み合わせて構成されてもよい。第1のアセンブリ(285a)および第2のアセンブリ(290a)は、互いに結合された厚さを有する複数のほぼ平坦な板部材を含む。第1のアセンブリ(285a)は、チャンバ組立体(105)によって確立された長手方向の軸方向特性に対して分岐された角度で配置された第1の媒体指向パネル部材(135a)および第2の媒体指向パネル部材(140a)を含み、それによって、それぞれの媒体指向パネル部材の第2の長手方向端部を互いに係合させた状態で、垂直方向に離間して配置された各媒体指向パネル部材の第1の長手方向端部を有する。第2のアセンブリ(290a)は、チャンバ組立体(105)によって確立された長手方向の軸方向特性に対して分岐された角度で配置された第3の媒体指向パネル部材(145a)および第4の媒体指向パネル部材(150a)を含み、それによって、互いに係合した各媒体指向パネル部材の第1の長手方向端部を有し、一方、各媒体指向パネル部材の第2の長手方向端部は、垂直方向に離間して配置されている。
【0096】
ここで図19を参照すると、第1のアセンブリ(285a)および第2のアセンブリ(290a)は、媒体指向アセンブリ(130a)を形成するために一緒に結合されてもよい。本発明の実施形態では、第1のアセンブリ(285a)および第2のアセンブリ(290a)は、全体として対称な形状で示されてもよい。しかしながら、本発明の他の実施形態では、第1のアセンブリ(285a)および第2のアセンブリ(290a)は、異なる形状をとるように構成されてもよい。また、第1の媒体指向パネル部材(135a)と、第2の媒体指向パネル部材(140a)と、第3の媒体指向パネル部材(145a)と、第4の媒体指向パネル部材(150a)とは、例えば、角度の向きと共に変化する形状をとるように構成されていてもよい。
【0097】
図20及び図21を参照すると、本発明の別の実施形態では、媒体指向アセンブリ(130b)は、例えば、第1のアセンブリ(285b)と第2アセンブリ(290b)とを含む(2つ)の別個の事前構成要素を組み合わせて構成されてもよい。第1のアセンブリ(285b)および第2のアセンブリ(290b)は、厚さを有するほぼ平坦な板部材を含む。第1のアセンブリ(285b)は、チャンバ組立体(105)によって確立された長手方向の軸方向特性に対して分岐された角度で配置された第1の媒体指向パネル部材(135b)および第2の媒体指向パネル部材(140b)を含み、それによって、垂直方向に離間して配置された各媒体指向パネル部材の第1の長手方向端部を有し、各媒体指向パネル部材の第2の長手方向端部は垂直部材(305b)と係合する。
【0098】
同様にして、第2のアセンブリ(290b)は、チャンバ組立体(105)によって確立された長手方向の軸方向特性に対して分岐された角度で配置された第3の媒体指向パネル部材(145b)および第4の媒体指向パネル部材(150b)を含み、それによって、垂直部材(305b)と係合する各媒体指向パネル部材の第1の長手方向端部を有し、一方、各媒体指向パネル部材の第2の長手方向端部は、垂直方向に離間して配置されている。垂直部材(305b)は、チャンバ組立体(105)によって確立された長手方向軸方向特性に対して垂直に一般的に配置された厚さを有する平面板部材であり、垂直部材(305b)は、媒体指向アセンブリ(130b)を含む各媒体指向パネル部材の長手方向全長に対してチャンバ組立体(105)の長手方向全長が相対的に短い場合に、媒体指向アセンブリ(130b)を含む媒体指向パネル部材に対して適度な鋭角を維持することが望まれる場合に特に望ましい。
【0099】
ここで図21を参照すると、第1のアセンブリ(285b)および第2のアセンブリ(290b)は、媒体指向アセンブリ(130b)を形成するために結合されてもよい。本発明の実施形態では、第1のアセンブリ(285b)および第2のアセンブリ(290b)は、全体として対称な形状で示されてもよい。しかしながら、本発明の他の実施形態では、第1のアセンブリ(285b)および第2のアセンブリ(290b)は、異なる形状をとるように構成されてもよい。さらに、第1の媒体指向パネル部材(135b)と、第2の媒体指向パネル部材(140b)と、第3の媒体指向パネル部材(145b)と、第4の媒体指向パネル部材(150b)とは、例えば、角度の向きと共に異なる形状をとるように構成されていてもよい。
【0100】
ここで、図22および図23を参照するが、本発明のさらに別の実施形態では、媒体指向アセンブリ(130c)は、例えば、第1のアセンブリ(285c)と第2のアセンブリ(290c)とを含む(2つ)の別個の事前構成要素を組み合わせて構成されてもよい。第1のアセンブリ(285c)および第2のアセンブリ(290c)は、厚さを有するほぼ平坦な板部材を含む。第1のアセンブリ(285c)は、第1の媒体指向パネル部材(135c)と、第1の媒体指向パネル部材(135c)の第2の長手方向端部と第3の媒体指向パネル部材(145c)の第1の長手方向端部とが水平部材(310c)と相互接続され、一方、第1の媒体指向パネル部材の第1の長手方向端部と第3の媒体指向パネル部材(145c)の第2の長手方向端部とが、チャンバ組立体(105)によって確立された長手方向の軸方向特性に対して分岐された角度で延びている。
【0101】
同様に、第2のアセンブリ(290c)は、第2の媒体指向パネル部材(140c)の第2の長手方向端部と、第4の媒体指向パネル部材(150c)の第1の長手方向端部とが、水平部材(310c)と相互接続されていて、第2の媒体指向パネル部材(140c)の第1の長手方向端部と、第4の媒体指向パネル部材(150c)の第2の長手方向端部はチャンバ組立体(105)によって確立された長手方向の軸方向特性に対して分岐された角度で延びている。
【0102】
本発明の一実施形態では、水平部材(310c)は、ほぼ水平に配置された厚さを有する平面板部材であり、一般的には、チャンバ組立体(105)によって確立された長手方向軸方向特性に適合している。チャンバ組立体(105)の長手方向全長が、媒体指向アセンブリ(130c)を構成させるそれぞれの媒体指向パネル部材の長手方向全長に対して相対的に長い場合、水平部材(310c)は、媒体指向アセンブリ(130c)を含む各媒体指向パネル部材の望ましい鋭角を維持することが望まれる場合に特に望ましい。
【0103】
ここで図23を参照すると、第1のアセンブリ(285c)および第2のアセンブリ(290c)は、媒体指向アセンブリ(130c)を形成するために結合されてもよい。結合された際には第1の媒体指向パネル部材(135c)と第2の媒体指向パネル部材(140c)の互いの第2の長手方向端部と係合する。同様に、第3の媒体指向パネル部材(145c)及び第4の媒体指向パネル部材(150c)のそれぞれの第1の長手方向端部は互いに係合する。本発明の一実施形態では、第1のアセンブリ(285c)および第2のアセンブリ(290c)は、概して対称な形状で示されてもよい。しかしながら、本発明の他の実施形態では、第1のアセンブリ(285c)および第2のアセンブリ(290c)は、異なる形状をとるように構成されてもよい。また、第1の媒体指向パネル部材(135c)と、第2の媒体指向パネル部材(140c)と、第3の媒体指向パネル部材(145c)と、第4の媒体指向パネル部材(150c)とは、例えば、角度の向きと異なる形状をとるように構成されていてもよい。
【0104】
図24及び図25を参照すると、本発明の一実施形態では、媒体指向アセンブリ(130d)は、例えば、第1のアセンブリ(285d)と第2のアセンブリ(290d)とを含む(2つ)の別個の事前構成要素を組み合わせて構成され得る。第1のアセンブリ(285d)および第2のアセンブリ(290d)は、厚さを有するほぼ平坦な板部材を含む。第1のアセンブリ(285d)は、チャンバ組立体(105)によって確立された長手方向の軸方向特性に対して分岐された角度で配置され得る第1の媒体指向パネル部材(135d)および第2の媒体指向パネル部材(140d)を含み、それによって、各媒体指向パネル部材の第1の長手方向端部は垂直方向に離間されていて、それぞれの媒体指向パネル部材の第2の長手方向端部は互いに係合するように配置される。
【0105】
第2のアセンブリ(290d)は、第3の媒体指向パネル部材(145d)と、チャンバ組立体(105)によって確立された長手方向の軸方向特性に対して分岐された角度で配置された第4の媒体指向パネル部材(150d)とを含み、それによって、それぞれの媒体指向パネル部材の第1の長手方向端部が互いに係合し、一方、各媒体指向パネル部材の第2の長手方向端部は、垂直方向に離れて設置されている。さらに、第1の媒体指向パネル部材(135d)および第2の媒体指向パネル部材(140d)のそれぞれの第1の長手方向端部と、第3の媒体指向パネル部材(145d)及び第4の媒体指向パネル部材(150d)の第2の長手方向端部とは、連結面(315d)を備えていてもよい。連結面(315d)は、媒体指向アセンブリ(130d)とチャンバ組立体(105)の内面との間の接触面を大きくしやすい略平面状の板部材であり、結結面(315d)によって確立される平面は、一般に、チャンバ組立体(105)の中空領域の内面によって確立される長手方向の軸方向特性に一致し、結結面(315d)は、熱交換器(100)において付加的な構造的剛性が望まれる場合に特に望ましい。
【0106】
図25を参照すると、第1のアセンブリ(285d)および第2のアセンブリ(290d)は、媒体指向アセンブリ(130d)を形成するために一緒に結合されてもよい。本発明の実施形態では、第1のアセンブリ(285d)および第2のアセンブリ(290d)は、全体として対称な形状で示されてもよい。しかしながら、本発明の他の実施形態では、第1のアセンブリ(285d)および第2のアセンブリ(290d)は、異なる形状をとるように構成されてもよい。さらに、第1の媒体指向パネル部材(135d)と、第2の媒体指向パネル部材(140d)と、第3の媒体指向パネル部材(145d)と、第4の媒体指向パネル部材(150d)とは、例えば、角度の向きと共に異なる形状をとるように構成されていてもよい。媒体指向アセンブリ(130d)は、チャンバ組立体(105d)に組み立てられる前にアセンブリとして一緒に結合されてもよく、媒体指向アセンブリ(130d)の別の実施形態では、第1のアセンブリ(285d)および第2のアセンブリ(290d)は、チャンバ組立体(105)に個別に組み立てられてもよい。
【0107】
ここで、図26および図27を参照すると、媒体指向アセンブリ(130e)のさらに別の本発明の実施形態が示されている。媒体指向アセンブリ(130e)は、第1のアセンブリ(285e)と第2のアセンブリ(290e)とを含み、第1のアセンブリ(285e)と第2のアセンブリ(290e)の両方が、一般に、厚さを有するほぼ平坦な板部材の形状をとる。第1のアセンブリ(285e)では、第1の側縁が全体の長さを全体的に切断箇所や切れ目なく形成されていて、一方、第2の側縁では、切り込み(320e)が設けられる。切り込み(320e)は、形成された空間であり、この場合、材料は、組み立てを容易にするために奪われる。第1の長手方向端部には、第1の媒体指向パネル部材(135e)が形成され、第2の長手方向端部には、第4の媒体指向パネル部材(150e)が形成されている。第1の媒体指向パネル部材(135e)および第4の媒体指向パネル部材(150e)は、その結果、切り込み(320e)によって交差される。第2のアセンブリ(290e)では、第1側縁に切り込み(320e)で遮断され、第2側縁では、切り込み無く延長する。第1の長手方向端部には、第2の媒体指向パネル部材(140e)が形成され、第2の長手方向端部には、第3の媒体指向パネル部材(145e)が形成されている。第2の媒体指向パネル部材(140e)および第3の媒体指向パネル部材(145e)は、その結果、切り込み(320e)によって交差される。
【0108】
ここで図27を参照すると、第1のアセンブリ(285e)および第2のアセンブリ(290e)は、第1のアセンブリ(285e)に配置された切り込み(320e)および第2のアセンブリ(290e)において互いに係合連結されてもよい。組み立てられた状態では、第1の媒体指向パネル部材(135e)と第2の媒体指向パネル部材(140e)とのそれぞれの第2の長手方向端部は互いに係合する。同様に、第3の媒体指向パネル部材(145e)及び第4の媒体指向パネル部材(150e)のそれぞれの第1の長手方向端部は互いに係合する。媒体指向アセンブリ(130e)は、製造を容易にすると共に製造価格を最小にする際に特に望ましい。
【0109】
本発明の一実施形態では、第1のアセンブリ(285e)および第2のアセンブリ(290e)は、一般に形状が類似していることが示されている。しかしながら、本発明の他の実施形態では、第1のアセンブリ(285e)および第2のアセンブリ(290e)は、異なる形状をとるように構成されてもよい。また、第1の媒体指向パネル部材(135e)と、第2の媒体指向パネル部材(140e)と、第3の媒体指向パネル部材(145e)と、第4の媒体指向パネル部材(150e)とは、例えば、角度の向きと共に異なる形状をとるように構成されていてもよい。
【0110】
図28及び図29を参照すると、媒体指向アセンブリ(130f)の別の実施形態が示されている。媒体指向アセンブリ(130f)は、媒体指向アセンブリ(130f)の様々な物理的構成の個々の調節可能性が望ましい場合に特に望ましい。本発明の一実施形態では、媒体指向アセンブリ(130f)は、第1のアセンブリ(285f)と、第2のアセンブリ(290f)と、第3のアセンブリ(295f)と、互いに結合された第4のアセンブリ(300f)とを含む。第1のアセンブリ(285f)は、第1の媒体指向パネル部材(135f)と、チャンバ組立体(105)によって確立された長手方向の軸方向特性に対して角度をなして配置された厚さを有する略平面状の板部材とを備え、第1の媒体指向パネル部材(135f)の第1の長手方向端部は、結結面(315f)に結合されている。連結面(315f)は、厚さを有する略平面状の板部材であり、チャンバ組立体(105)の内面との追加的な接触面を容易にする。
【0111】
第1の媒体指向パネル部材(135f)の第2の長手方向端部に結合されるのは支持面(325f1)である。支持面(325f1)は、チャンバ組立体(105f)によって確立された長手方向の軸方向特性に対して垂直な角度で一般的に配置された厚さを有する略平面状の板部材であり、支持面(325f1)の第1の垂直方向端部は、結結面(315f)に結合され、支持面(325f1)の第2の垂直方向端部は、第1の媒体指向パネル部材(135f)の第2の長手方向端部に結合されている。
【0112】
同様に、第2のアセンブリ(290f)は、第2の媒体指向パネル部材(140f)と、チャンバ組立体(105f)によって確立された長手方向の軸方向特性に対して角度をなすように配置された厚さを有する略平面状の板部材とを含み、第2の媒体指向パネル部材(140f)の第1の長手方向端部は、結結面(315f)に結合され、第2の媒体指向パネル部材(140f)の第2の長手方向端部は、支持面(325f2)に結合されている。支持面(325f2)は、チャンバ組立体(105f)によって確立された長手方向の軸方向特性に対して垂直な角度で一般的に配置された厚さを有する略平面状の板部材であり、支持面(325f2)の第1の垂直方向端部は、結結面(315f)に結合され、支持面(325f2)の第2の垂直方向端部は、第2の媒体指向パネル部材(140f)の第2の長手方向端部に結合されている。
【0113】
第3のアセンブリ(295f)は、第3の媒体指向パネル部材(145f)と、チャンバ組立体(105)によって確立された長手方向の軸方向特性に対して角度をなして配置された厚さを有する略平面状の板部材と、支持面(325f3)に結合された第3の媒体指向パネル部材(145f)の第1の長手方向端部とを含む。支持面(325f3)は、チャンバ組立体(105f)によって確立された長手方向の軸方向特性に対して垂直な角度で一般的に配置された厚さを有する略平面状の板部材であり、支持面(325f3)の第1の垂直方向端部は、結結面(315f)に結合され、支持面(325f3)の第2の垂直方向端部は、第3の媒体指向パネル部材(145f)の第1の長手方向端部に結合されている。第3の媒体指向パネル部材(145f)の第2の長手方向端部に結合されるのは結結面(315f)である。
【0114】
第4のアセンブリ(300f)は、第4の媒体指向パネル部材(150f)と、チャンバ組立体(105)によって確立された長手方向の軸方向特性に対して角度をなして配置された厚さを有する略平面状の板部材と、支持面(325f4)に結合された第4の媒体指向パネル部材(150f)の第1の長手方向端部とを含む。支持面(325f4)は、チャンバ組立体(105f)によって確立された長手方向の軸方向特性に対して垂直な角度で一般的に配置された厚さを有する略平面状の板部材であり、支持面(325f4)の第1の垂直方向端部は、結結面(315f)に結合され、支持面(325f4)の第2の垂直方向端部は、第4の媒体指向パネル部材(150f)の第1の長手方向端部に結合されている。第4の媒体指向パネル部材(150f)の第2の長手方向端部に結合されるのは結結面(315f)である。本発明の一実施形態では、第1のアセンブリ(285f)、第2のアセンブリ(290f)、第3のアセンブリ(295f)及び第4のアセンブリ(300f)は、一般に形状が類似して示されている。
【0115】
しかしながら、本発明の他の実施形態では、第1のアセンブリ(285f)、第2のアセンブリ(290f)、第3のアセンブリ(295f)、及び第4のアセンブリ(300f)は、異なる形状をとるように構成されてもよい。このように、第1の媒体指向パネル部材(135f)と、第2の媒体指向パネル部材(140f)と、第3の媒体指向パネル部材(145f)と、第4の媒体指向パネル部材(150f)とは、例えば、角度の向きと共に異なる形状をとるように構成することができる。図29を参照すると、媒体指向アセンブリ(130f)は、チャンバ組立体(105f)に組み付けられる前に一緒に結合されてもよく、媒体指向アセンブリ(130f)、第1のアセンブリ(285f)、第2のアセンブリ(290f、)第3のアセンブリ(295f)及び第4のアセンブリ(300f)の別の実施形態では、第1の媒体指向パネル部材(135f)及び第2の媒体指向パネル部材(140f)のそれぞれの第2長手方向端部が互いに係合する。同様にして、第3の媒体指向パネル部材(145f)および第4の媒体指向パネル部材(150f)のそれぞれの第1の長手方向端部も互いに係合する。
【0116】
本発明は、一般的に、典型的なチューブおよびチャンバ型熱交換器に見られるチャンバ組立体(105)によって確立された長手方向の軸方向特性に対して垂直な角度に接近する急激な流れ方向の変化を伴わずに、第1の熱交換媒体に適用される流れ方向の変化が一般的に適度な鋭角、一般的には長手方向に延びる様式で発生し、それによって、第1の熱交換媒体への有害な圧力低下効果なしに望ましい熱伝達効果を達成することを可能としながら典型的なチューブおよびチャンバ型熱交換器内に設けられる第1の熱交換媒体の特性を保持する。圧力低下効果を最小にすることにより、熱交換器(100)または熱交換器組立体(230)は、第1の熱交換媒体が最小の圧力損失効果でより有効に利用されるので、典型的なチューブおよびチャンバ型熱交換器または当該技術分野で公知の他の従来の熱交換器の同じ伝熱性能を達成しながら、より小さく設計されることを可能にする。
【0117】
より小さい熱交換器の設計は、熱交換器(100)または熱交換器組立体(230)を製造するために必要とされる材料が少なく済み、全体のコストが低減されるので、一般に望ましい。さらに、熱交換器(100)または熱交換器組立体(230)の占有する表面が小さいほど、熱交換器(100)または熱交換器組立体(230)の典型的な用途においては、パッケージ空間をより小さくすることができ、また、媒体指向アセンブリ(130)は、チャンバ組立体(105)内の空間の仕切りと共にチャンバ入口チューブ、又はチャンバ出口チューブの形状に別個の部品を結合する必要なしに、第1の熱交換媒体の望ましい分流をもたらすことを可能にし、これは、例えば、従来技術のチューブおよびチャンバ型熱交換器において必要とされ、別の部品として用意する必要が無い場合は、例えば、製造の複雑さを最小化するだけでなく、製造価格の低減につながる可能性がある。
【0118】
熱交換器(100)または熱交換器組立体(230)は、冷却器、ヒータ、凝縮器、蒸発器、放熱器、ヒータコア、または第1の熱交換媒体から第2の熱交換媒体への熱の伝達を必要とする任意の他の用途として利用することができる。熱交換器(100)または熱交換器組立体(230)は、例えば、熱交換器(100)または熱交換器組立体(230)のために提供されるパッケージング空間が一般に制限されるか、または熱交換器(100)または熱交換器組立体(230)の重量の減少が望まれる場合に、様々な熱交換用途に使用することができる。第1の熱交換媒体ならびに熱交換器(100)または熱交換器組立体(230)で利用される第2の熱交換媒体は、当該技術分野で知られている空気、液体、または気体であってもよい。本発明の一実施形態では、1種類以上の熱交換媒体を利用することができる。
【0119】
本発明の一実施形態では、熱交換器(100)または熱交換器組立体(230)の種々の構成要素は、鉄または非鉄材料で製造することができる。同様に、構成要素はプラスチックまたは複合材料で作ることができる。種々の構成要素は、同じ材料から製造されてもよいし、異種材料から製造されてもよい。例えば、溶接、接着剤、エポキシ、またはろう付けおよびはんだ付けを含むがこれらに限定されない種々の結合手段を利用することができる。これらの構成要素は、例えば、クリンピングまたは折り畳み手段などの機械的手段によって一緒に結合されてもよい。
【0120】
本発明の一実施形態では、熱交換器(100)または熱交換器組立体(230)の種々の構成要素は、当該技術分野で公知の種々の製造方法を用いて製造され得る。製造方法は、例えば、成形、機械加工、板金加工、鍛造、または鋳造であってもよい。また、本発明の一実施形態では、複数の製造方法を組み合わせてもよい。
【0121】
本発明の他の実施形態では、例えば、レーザ溶接、スポット溶接、超音波溶接のような追加の接合材料なしで種々の構成要素を溶接することができる。本発明のさらに別の実施形態では、熱交換器(100)または熱交換器組立体(230)を構成する部品または全ての構成要素は、当技術分野で知られている付加製造技術によって製造することができる。また、本発明の一実施形態では、様々な結合手段と結合手段の組み合わせを利用してもよい。
【0122】
本発明は、例示的な方法で説明された。使用されてきた用語は、限定ではなく説明の語の性質を意図していることが理解されるべきである。
【0123】
上記の教示に照らして、本発明の多くの修正および変形が可能である。従って、添付の特許請求の範囲の範囲内で、本発明は、具体的に説明した以外にも実施することができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
【国際調査報告】