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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-08
(54)【発明の名称】細胞の培養方法
(51)【国際特許分類】
   C12N 5/0783 20100101AFI20230601BHJP
   C12N 5/10 20060101ALI20230601BHJP
   C12N 5/0735 20100101ALI20230601BHJP
   C12N 5/0789 20100101ALI20230601BHJP
   A61K 35/15 20150101ALI20230601BHJP
   A61K 35/12 20150101ALI20230601BHJP
   A61K 35/76 20150101ALI20230601BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20230601BHJP
   A61P 35/02 20060101ALI20230601BHJP
   C12N 15/13 20060101ALN20230601BHJP
   C12N 15/12 20060101ALN20230601BHJP
   C12N 15/62 20060101ALN20230601BHJP
   C12N 15/867 20060101ALN20230601BHJP
   C12N 15/864 20060101ALN20230601BHJP
   C12N 15/861 20060101ALN20230601BHJP
   C12N 15/866 20060101ALN20230601BHJP
【FI】
C12N5/0783
C12N5/10
C12N5/0735
C12N5/0789
A61K35/15
A61K35/12
A61K35/76
A61P35/00
A61P35/02
C12N15/13
C12N15/12
C12N15/62 Z
C12N15/867 Z
C12N15/864 100Z
C12N15/861 Z
C12N15/866 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022566107
(86)(22)【出願日】2021-04-28
(85)【翻訳文提出日】2022-12-23
(86)【国際出願番号】 US2021029762
(87)【国際公開番号】W WO2021222479
(87)【国際公開日】2021-11-04
(31)【優先権主張番号】63/016,907
(32)【優先日】2020-04-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522421853
【氏名又は名称】ライエル・イミュノファーマ・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】LYELL IMMUNOPHARMA, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【弁理士】
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100138911
【弁理士】
【氏名又は名称】櫻井 陽子
(72)【発明者】
【氏名】ボドナラ,スマン クマール
(72)【発明者】
【氏名】アイル,ロバート ラングランド
(72)【発明者】
【氏名】レスティフォ,ニコラス ピー
【テーマコード(参考)】
4B065
4C087
【Fターム(参考)】
4B065AA93X
4B065AA94X
4B065AA94Y
4B065AB01
4B065AC14
4B065BA02
4B065BB02
4B065BB03
4B065BB15
4B065BB19
4B065BB34
4B065BB40
4B065CA24
4B065CA44
4C087AA01
4C087AA02
4C087BB37
4C087BB64
4C087BC83
4C087CA12
4C087NA05
4C087ZB26
4C087ZB27
(57)【要約】
本開示は、細胞、例えば、万能性細胞、多能性細胞、及び/または免疫細胞(例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTIL)を、少なくとも約5mMのカリウムイオンを含む培地中で培養する方法を提供し、培地は高張ではない。いくつかの態様では、培地は低張である。いくつかの態様では、本明細書に開示される方法は、細胞集団中において低分化細胞の数を増加させる。いくつかの態様では、培養細胞は、例えば、キメラ抗原受容体または操作T細胞受容体を含むように操作される。いくつかの態様では、細胞は、それを必要とする対象に投与される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エクスビボまたはインビトロ培養中のヒト免疫細胞及び/またはヒト幹細胞の収量を、前記ヒト免疫細胞及び/または前記ヒト幹細胞の幹細胞性を高めながら増加させる方法であって、40mM~80mMの濃度のカリウムイオン及び30mM~100mMの濃度のNaClを含む培地中でヒト免疫細胞及び/またはヒト幹細胞を培養することを含み、カリウムイオン及びNaClの総濃度が110mM~140mMである、前記方法。
【請求項2】
免疫療法のためのヒト免疫細胞及び/またはヒト幹細胞の集団の調製方法であって、40mM~80mMの濃度のカリウムイオン及び30mM~100mMの濃度のNaClを含む培地中でヒト免疫細胞及び/またはヒト幹細胞を培養することを含み、カリウムイオン及びNaClの総濃度が110mM~140mMである、前記方法。
【請求項3】
免疫療法を目的とした、エクスビボまたはインビトロ培養中におけるヒト免疫細胞の幹細胞性の増加方法であって、40mM~80mMの濃度のカリウムイオン及び30mM~100mMの濃度のNaClを含む培地中でヒト免疫細胞を培養することを含み、カリウムイオン及びNaClの総濃度が110mM~140mMである、前記方法。
【請求項4】
前記カリウムイオン及び前記NaClの総濃度が、120mM~140mMである、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記カリウムイオンの濃度が、約40mM、約45mM、約50mM、約55mM、約60mM、約65mM、約70mM、約75mM、及び約80mMからなる群から選択される、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記カリウムイオンの濃度が50mM~60mMである、請求項1~8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記カリウムイオンの濃度が約50mMである、請求項1~6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記カリウムイオンの濃度が約50mMであり、前記NaClの濃度が90mM未満である、請求項1~7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記カリウムイオンの濃度が約55mMである、請求項1~6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記カリウムイオンの濃度が約55mMであり、前記NaClの濃度が85mM未満である、請求項1~6及び9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
前記カリウムイオンの濃度が約60mMである、請求項1~6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
前記カリウムイオンの濃度が約60mMであり、前記NaClの濃度が80mM未満である、請求項1~6及び11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
前記カリウムイオンの濃度が、60mM~70mMである、請求項1~5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
前記カリウムイオンの濃度が約65mMである、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記カリウムイオンの濃度が約65mMであり、前記NaClの濃度が75mM未満である、請求項13または14に記載の方法。
【請求項16】
前記カリウムイオンの濃度が約70mMである、請求項13に記載の方法。
【請求項17】
前記カリウムイオンの濃度が約70mMであり、前記NaClの濃度が70mM未満である、請求項13または16に記載の方法。
【請求項18】
前記カリウムイオンの濃度が約75mMである、請求項13に記載の方法。
【請求項19】
前記カリウムイオンの濃度が約75mMであり、前記NaClの濃度が65mM未満である、請求項13または18に記載の方法。
【請求項20】
前記培地が1つ以上のサイトカインをさらに含む、請求項1~19のいずれか1項に記載の方法。
【請求項21】
前記1つ以上のサイトカインが、インターロイキン-2(IL-2)、インターロイキン-7(IL-7)、インターロイキン-21(IL-21)、インターロイキン-15(IL-15)、またはそれらの任意の組合せを含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記1つ以上のサイトカインが、IL-2、IL-7、及びIL-15を含む、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
前記細胞がヒト免疫細胞を含む、請求項1~22のいずれか1項に記載の方法。
【請求項24】
前記ヒト免疫細胞が、T細胞、TIL、NK細胞、TIL、Treg、またはそれらの任意の組合せを含む、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記細胞がヒト幹細胞を含む、請求項1~22のいずれか1項に記載の方法。
【請求項26】
前記細胞が、キメラ抗原受容体(CAR)を発現する、請求項1~25のいずれか1項に記載の方法。
【請求項27】
前記細胞が、操作T細胞受容体(TCR)を発現する、請求項1~25のいずれか1項に記載の方法。
【請求項28】
前記培地が、カルシウムイオン、グルコース、またはそれらの任意の組合せをさらに含む、請求項1~27のいずれか1項に記載の方法。
【請求項29】
前記培地が細胞増殖剤をさらに含む、請求項1~28のいずれか1項に記載の方法。
【請求項30】
前記細胞増殖剤が、GSK3B阻害剤、ACLY阻害剤、PI3K阻害剤、AKT阻害剤、またはそれらの任意の組合せを含む、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
PI3K阻害剤が、LY294002、ピクチリシブ、CAL101、IC87114、及びそれらの任意の組合せから選択される、請求項27に記載の方法。
【請求項32】
前記AKT阻害剤が、MK2206、A443654、AKTi-VIII、及びそれらの任意の組合せから選択される、請求項30に記載の方法。
【請求項33】
前記培地が、出発細胞集団と比較した場合に最終細胞産物において、
a.低分化及び/または未分化細胞の数及び/またはパーセンテージを増加できる、
b.形質導入効率を増加できる、
c.幹様免疫細胞を増加できる、
d.インビボ生存能を増加できる、
e.分化能を増加できる、
f.細胞疲弊を回避できる、あるいは
g.それらの任意の組合せ
である、請求項1~32のいずれか1項に記載の方法。
【請求項34】
前記培地がグルコースをさらに含む、請求項1~33のいずれか1項に記載の方法。
【請求項35】
前記グルコースの濃度が約10mM超である、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記グルコースの濃度が、約10mM~約25mM、約10mM~約20mM、約15mM~約25mM、約15mM~約20mM、約15mM~約19mM、約15mM~約18mM、約15mM~約17mM、約15mM~約16mM、約16mM~約20mM、約16mM~約19mM、約16mM~約18mM、約16mM~約17mM、約17mM~約20mM、約17mM~約19mM、または約17mM~約18mMである、請求項34または35に記載の方法。
【請求項37】
前記グルコースの濃度が、約10mM、約11mM、約12mM、約13mM、約14mM、約15mM、約16mM、約17mM、約18mM、約19mM、約20mM、約21mM、約22mM、約23mM、約24mM、または約25mMである、請求項34~36のいずれか1項に記載の方法。
【請求項38】
前記グルコースの濃度が、約15.4mM、約15.9mM、約16.3mM、約16.8mM、約17.2mM、または約17.7mMである、請求項34~37のいずれか1項に記載の方法。
【請求項39】
前記培地がカルシウムイオンをさらに含む、請求項1~38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項40】
前記カルシウムイオンの濃度が約0.4mM超である、請求項39に記載の方法。
【請求項41】
前記カルシウムイオンの濃度が、約0.4mM~約2.5mM、約0.5mM~約2.0mM、約1.0mM~約2.0mM、約1.1mM~約2.0mM、約1.2mM~約2.0mM、約1.3mM~約2.0mM、約1.4mM~約2.0mM、約1.5mM~約2.0mM、約1.6mM~約2.0mM、約1.7mM~約2.0mM、約1.8mM~約2.0mM、約1.2~約1.3mM、約1.2~約1.4mM、約1.2~約1.5mM、約1.2~約1.6mM、約1.2~約1.7mM、約1.2~約1.8mM、約1.3~約1.4mM、約1.3~約1.5mM、約1.3~約1.6mM、約1.3~約1.7mM、約1.3~約1.8mM、約1.4~約1.5mM、約1.4~約1.6mM、約1.4~約1.7mM、約1.4~約1.8mM、約1.5~約1.6mM、約1.5~約1.7mM、約1.5~約1.8mM、約1.6~約1.7mM、約1.6~約1.8mM、または約1.7~約1.8mMである、請求項39または40に記載の方法。
【請求項42】
前記カルシウムイオンの濃度が、約1.0mM、約1.1mM、約1.2mM、約1.3mM、約1.4mM、約1.5mM、約1.6mM、約1.7mM、約1.8mM、約1.9mM、または約2.0mMである、請求項39~41のいずれか1項に記載の方法。
【請求項43】
前記培地が、約50mMのカリウムイオン及び
(i)約80.5mMのNaCl、
(ii)約17.7mMのグルコース、
(iii)約1.8mMのカルシウムイオン、または
(iv)(i)~(iii)の任意の組合せ
を含む、請求項1~42のいずれか1項に記載の方法。
【請求項44】
前記培地が、約55mMのカリウムイオン及び
(i)約76mMのNaCl、
(ii)約17.2mMのグルコース、
(iii)約1.7mMのカルシウムイオン、または
(iv)(i)~(iii)の任意の組合せ
を含む、請求項1~42のいずれか1項に記載の方法。
【請求項45】
前記培地が、約60mMのカリウムイオン及び
(i)約72.2mMのNaCl、
(ii)約16.8mMのグルコース、
(iii)約1.6mMのカルシウムイオン、または
(iv)(i)~(iii)の任意の組合せ
を含む、請求項1~42のいずれか1項に記載の方法。
【請求項46】
前記培地が、約65mMのカリウムイオン及び
(i)約67.6mMのNaCl、
(ii)約16.3mMのグルコース、
(iii)約1.5mMのカルシウムイオン、または
(iv)(i)~(iii)の任意の組合せ
を含む、請求項1~42のいずれか1項に記載の方法。
【請求項47】
前記培地が、約70mMのカリウムイオン及び
(i)約63.9mMのNaCl、
(ii)約15.9mMのグルコース、
(iii)約1.4mMのカルシウムイオン、または
(iv)(i)~(iii)の任意の組合せ
を含む、請求項1~42のいずれか1項に記載の方法。
【請求項48】
前記培地が、約75mMのカリウムイオン及び
(i)約59.3mMのNaCl、
(ii)約15.4mMのグルコース、
(iii)約1.3mMのカルシウムイオン、または
(iv)(i)~(iii)の任意の組合せ
を含む、請求項1~42のいずれか1項に記載の方法。
【請求項49】
前記培地が、約80mMのカリウムイオン及び
(i)約55.6mMのNaCl、
(ii)約15mMのグルコース、
(iii)約1.2mMのカルシウムイオン、または
(iv)(i)~(iii)の任意の組合せ
を含む、請求項1~42のいずれか1項に記載の方法。
【請求項50】
前記免疫細胞が、培養後にCD3+、CD45RO-、CCR7+、CD45RA+、CD62L+CD27+、CD28+、もしくはTCF7+、またはそれらの任意の組合せである、請求項1~49のいずれか1項に記載の方法。
【請求項51】
前記培地が、約0.1ng/mL~約20ng/mL、約1ng/mL~約20ng/mL、約1ng/mL~約15ng/mL、約1ng/mL~約14ng/mL、約1ng/mL~約13ng/mL、約1ng/mL~約12ng/mL、約1ng/mL~約11ng/mL、約1ng/mL~約10ng/mL、約1ng/mL~約9ng/mL、約1ng/mL~約8ng/mL、約1ng/mL~約7ng/mL、約1ng/mL~約6ng/mL、約1ng/mL~約5ng/mL、約1ng/mL~約4ng/mL、約1ng/mL~約3ng/mL、約1ng/mL~約2ng/mL、約5ng/mL~約15ng/mL、約5ng/mL~約10ng/mL、約10ng/mL~約20ng/mL、約10ng/mL~約15ng/mL、または約15ng/mL~約20ng/mLの濃度でIL-2を含む、請求項1~50のいずれか1項に記載の方法。
【請求項52】
前記IL-2の濃度が、約0.1ng/mL、約0.5ng/mL、約1ng/mL、約2ng/mL、約3ng/mL、約4ng/mL、約5ng/mL、約6ng/mL、約7ng/mL、約8ng/mL、約9ng/mL、約10ng/mL、約11ng/mL、約12ng/mL、約13ng/mL、約14ng/mL、約15ng/mL、約16ng/mL、約17ng/mL、約18ng/mL、約19ng/mL、または約20ng/mLである、請求項51に記載の方法。
【請求項53】
前記IL-2の濃度が約1.0ng/mLである、請求項51または52に記載の方法。
【請求項54】
前記IL-2の濃度が約10ng/mLである、請求項51または52に記載の方法。
【請求項55】
前記培地が、約0.1ng/mL~約20ng/mL、約1ng/mL~約20ng/mL、約1ng/mL~約15ng/mL、約1ng/mL~約14ng/mL、約1ng/mL~約13ng/mL、約1ng/mL~約12ng/mL、約1ng/mL~約11ng/mL、約1ng/mL~約10ng/mL、約1ng/mL~約9ng/mL、約1ng/mL~約8ng/mL、約1ng/mL~約7ng/mL、約1ng/mL~約6ng/mL、約1ng/mL~約5ng/mL、約1ng/mL~約4ng/mL、約1ng/mL~約3ng/mL、約1ng/mL~約2ng/mL、約5ng/mL~約15ng/mL、約5ng/mL~約10ng/mL、約10ng/mL~約20ng/mL、約10ng/mL~約15ng/mL、または約15ng/mL~約20ng/mLの濃度でIL-21を含む、請求項1~54のいずれか1項に記載の方法。
【請求項56】
前記IL-21の濃度が、約0.1ng/mL、約0.5ng/mL、約1ng/mL、約2ng/mL、約3ng/mL、約4ng/mL、約5ng/mL、約6ng/mL、約7ng/mL、約8ng/mL、約9ng/mL、約10ng/mL、約11ng/mL、約12ng/mL、約13ng/mL、約14ng/mL、約15ng/mL、約16ng/mL、約17ng/mL、約18ng/mL、約19ng/mL、または約20ng/mLである、請求項55に記載の方法。
【請求項57】
前記IL-21の濃度が約1.0ng/mLである、請求項55または56に記載の方法。
【請求項58】
前記IL-21の濃度が約10ng/mLである、請求項55または56に記載の方法。
【請求項59】
前記培地が、約0.1ng/mL~約20ng/mL、約1ng/mL~約20ng/mL、約1ng/mL~約15ng/mL、約1ng/mL~約14ng/mL、約1ng/mL~約13ng/mL、約1ng/mL~約12ng/mL、約1ng/mL~約11ng/mL、約1ng/mL~約10ng/mL、約1ng/mL~約9ng/mL、約1ng/mL~約8ng/mL、約1ng/mL~約7ng/mL、約1ng/mL~約6ng/mL、約1ng/mL~約5ng/mL、約1ng/mL~約4ng/mL、約1ng/mL~約3ng/mL、約1ng/mL~約2ng/mL、約5ng/mL~約15ng/mL、約5ng/mL~約10ng/mL、約10ng/mL~約20ng/mL、約10ng/mL~約15ng/mL、または約15ng/mL~約20ng/mLの濃度でIL-7を含む、請求項1~58のいずれか1項に記載の方法。
【請求項60】
前記IL-7の濃度が、約0.1ng/mL、約0.5ng/mL、約1ng/mL、約2ng/mL、約3ng/mL、約4ng/mL、約5ng/mL、約6ng/mL、約7ng/mL、約8ng/mL、約9ng/mL、約10ng/mL、約11ng/mL、約12ng/mL、約13ng/mL、約14ng/mL、約15ng/mL、約16ng/mL、約17ng/mL、約18ng/mL、約19ng/mL、または約20ng/mLである、請求項56に記載の方法。
【請求項61】
前記IL-7の濃度が約1.0ng/mLである、請求項59または60に記載の方法。
【請求項62】
前記IL-7の濃度が約10ng/mLである、請求項59または60に記載の方法。
【請求項63】
前記培地が、約0.1ng/mL~約20ng/mL、約1ng/mL~約20ng/mL、約1ng/mL~約15ng/mL、約1ng/mL~約14ng/mL、約1ng/mL~約13ng/mL、約1ng/mL~約12ng/mL、約1ng/mL~約11ng/mL、約1ng/mL~約10ng/mL、約1ng/mL~約9ng/mL、約1ng/mL~約8ng/mL、約1ng/mL~約7ng/mL、約1ng/mL~約6ng/mL、約1ng/mL~約5ng/mL、約1ng/mL~約4ng/mL、約1ng/mL~約3ng/mL、約1ng/mL~約2ng/mL、約5ng/mL~約15ng/mL、約5ng/mL~約10ng/mL、約10ng/mL~約20ng/mL、約10ng/mL~約15ng/mL、または約15ng/mL~約20ng/mLの濃度でIL-15を含む、請求項1~62のいずれか1項に記載の方法。
【請求項64】
前記IL-15の濃度が、約0.1ng/mL、約0.5ng/mL、約1ng/mL、約2ng/mL、約3ng/mL、約4ng/mL、約5ng/mL、約6ng/mL、約7ng/mL、約8ng/mL、約9ng/mL、約10ng/mL、約11ng/mL、約12ng/mL、約13ng/mL、約14ng/mL、約15ng/mL、約16ng/mL、約17ng/mL、約18ng/mL、約19ng/mL、または約20ng/mLである、請求項63に記載の方法。
【請求項65】
前記IL-15の濃度が約1.0ng/mLである、請求項63または64に記載の方法。
【請求項66】
前記IL-15の濃度が約10ng/mLである、請求項63または64に記載の方法。
【請求項67】
前記免疫細胞及び/または前記幹細胞が、キメラ抗原受容体(CAR)、操作T細胞受容体、またはそれらの任意の組合せを含む、請求項1~66のいずれか1項に記載の方法。
【請求項68】
前記免疫細胞及び/または前記幹細胞が、培養後にヒト対象に投与される、請求項1~67のいずれか1項に記載の方法。
【請求項69】
前記細胞が、さらにベクターで形質導入される、請求項1~68のいずれか1項に記載の方法。
【請求項70】
前記ベクターが、キメラ抗原受容体(CAR)、T細胞受容体(TCR)、またはTCR模倣物をコードする導入遺伝子を含む、請求項69に記載の方法。
【請求項71】
前記CARが、CD19、TRAC、TCRβ、BCMA、CLL-1、CS1、CD38、CD19、TSHR、CD123、CD22、CD30、CD70、CD171、CD33、EGFRvIII、GD2、GD3、Tn Ag、PSMA、ROR1、ROR2、GPC1、GPC2、FLT3、FAP、TAG72、CD44v6、CEA、EPCAM、B7H3、KIT、IL-13Ra2、メソテリン、IL-11Ra、PSCA、PRSS21、VEGFR2、ルイスY、CD24、PDGFR-ベータ、SSEA-4、CD20、葉酸受容体アルファ、ERBB2(Her2/neu)、MUC1、MUC16、EGFR、NCAM、プロスターゼ、PAP、ELF2M、エフリンB2、IGF-I受容体、CAIX、LMP2、gp100、bcr-abl、チロシナーゼ、EphA2、フコシルGM1、sLe、GM3、TGS5、HMWMAA、o-アセチル-GD2、葉酸受容体ベータ、TEM1/CD248、TEM7R、CLDN6、GPRC5D、CXORF61、CD97、CD179a、ALK、ポリシアル酸、PLAC1、グロボH、NY-BR-1、UPK2、HAVCR1、ADRB3、PANX3、GPR20、LY6K、OR51E2、TARP、WTl、NY-ESO-1、LAGE-1a、MAGE-A1、レグマイン、HPV E6、E7、MAGE A1、ETV6-AML、精子タンパク質17、XAGE1、Tie2、MAD-CT-1、MAD-CT-2、Fos関連抗原1、p53、p53変異体、プロステイン、サバイビン、テロメラーゼ、PCTA-1/ガレクチン8、メランA/MART1、Ras変異体、hTERT、肉腫転座切断点、ML-IAP、ERG(TMPRSS2 ETS融合遺伝子)、NA17、PAX3、アンドロゲン受容体、サイクリンB1、MYCN、RhoC、TRP-2、CYP1B1、BORIS、SART3、PAX5、OY-TES1、LCK、AKAP-4、SSX2、RAGE-1、ヒトテロメラーゼ逆転写酵素、RU1、RU2、腸カルボキシルエステラーゼ、mut hsp70-2、CD79a、CD79b、CD72、LAIR1、FCAR、LILRA2、CD300LF、CLEC12A、BST2、EMR2、LY75、GPC3、FCRL5、IGLL1、CD2、CD3ε、CD4、CD5、CD7、APRILタンパク質の細胞外部分、またはそれらの任意の組合せを標的とする、請求項26及び67~70のいずれか1項に記載の方法。
【請求項72】
前記TCRが、AFP、CD19、TRAC、TCRβ、BCMA、CLL-1、CS1、CD38、CD19、TSHR、CD123、CD22、CD30、CD171、CD33、EGFRvIII、GD2、GD3、Tn Ag、PSMA、ROR1、ROR2、GPC1、GPC2、FLT3、FAP、TAG72、CD44v6、CEA、EPCAM、B7H3、KIT、IL-13Ra2、メソテリン、IL-11Ra、PSCA、PRSS21、VEGFR2、ルイスY、CD24、PDGFR-ベータ、SSEA-4、CD20、葉酸受容体アルファ、ERBB2(Her2/neu)、MUC1、MUC16、EGFR、NCAM、プロスターゼ、PAP、ELF2M、エフリンB2、IGF-I受容体、CAIX、LMP2、gp100、bcr-abl、チロシナーゼ、EphA2、フコシルGM1、sLe、GM3、TGS5、HMWMAA、o-アセチル-GD2、葉酸受容体ベータ、TEM1/CD248、TEM7R、CLDN6、GPRC5D、CXORF61、CD97、CD179a、ALK、ポリシアル酸、PLAC1、グロボH、NY-BR-1、UPK2、HAVCR1、ADRB3、PANX3、GPR20、LY6K、OR51E2、TARP、WTl、NY-ESO-1、LAGE-1a、MAGE-A1、レグマイン、HPV E6、E7、MAGE A1、ETV6-AML、精子タンパク質17、XAGE1、Tie2、MAD-CT-1、MAD-CT-2、Fos関連抗原1、p53、p53変異体、プロステイン、サバイビン、テロメラーゼ、PCTA-1/ガレクチン8、メランA/MART1、Ras変異体、hTERT、肉腫転座切断点、ML-IAP、ERG(TMPRSS2 ETS融合遺伝子)、NA17、PAX3、アンドロゲン受容体、サイクリンB1、MYCN、RhoC、TRP-2、CYP1B1、BORIS、SART3、PAX5、OY-TES1、LCK、AKAP-4、SSX2、RAGE-1、ヒトテロメラーゼ逆転写酵素、RU1、RU2、腸カルボキシルエステラーゼ、mut hsp70-2、CD79a、CD79b、CD72、LAIR1、FCAR、LILRA2、CD300LF、CLEC12A、BST2、EMR2、LY75、GPC3、FCRL5、IGLL1、CD2、CD3ε、CD4、CD5、CD7、APRILタンパク質の細胞外部分、またはそれらの任意の組合せを標的とする、請求項27及び67~70のいずれか1項に記載の方法。
【請求項73】
前記ベクターが、レトロウイルスベクター、レンチウイルスベクター、アデノ随伴ウイルス(AAV)、アデノウイルス、AAVハイブリッドウイルス、バキュロウイルス、またはそれらの任意の組合せである、請求項69~72のいずれか1項に記載の方法。
【請求項74】
前記カリウムイオンが塩化カリウムを含む、請求項1~73のいずれか1項に記載の方法。
【請求項75】
請求項1~74のいずれか1項に記載の方法によって調製される、細胞の集団。
【請求項76】
細胞の集団であって、CD3+、CD45RO-、CCR7+、CD45RA+、CD62L+、CD27+、CD28+、及びTCF7+である前記細胞を少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、または少なくとも約70%含み、前記細胞が、請求項1~74のいずれか1項に記載の方法に従って培養される、前記細胞の集団。
【請求項77】
請求項1~74のいずれか1項に記載の方法に有用な、細胞培養培地。
【請求項78】
(i)40mMよりも高い濃度のカリウムイオン及び(ii)100mM未満の濃度のNaClを含む、細胞培養培地。
【請求項79】
前記カリウムイオンの濃度が、少なくとも約45mM、少なくとも約50mM、少なくとも約55mM、少なくとも約60mM、少なくとも約65mM、少なくとも約70mM、約75mM、約80mM、約85mM、約90mM、約95mM、または約100mMである、請求項78に記載の培養培地。
【請求項80】
a.約45mMのカリウムイオン及び95mM未満のNaCl、
b.約50mMのカリウムイオン及び90mM未満のNaCl、
c.約55mMのカリウムイオン及び85mM未満のNaCl、
d.約60mMのカリウムイオン及び80mM未満のNaCl、
e.約65mMのカリウムイオン及び75mM未満のNaCl、
f.約70mMのカリウムイオン及び70mM未満のNaCl、
g.約75mMのカリウムイオン及び65mM未満のNaCl、
h.約80mMのカリウムイオン及び60mM未満のNaCl、
i.約85mMのカリウムイオン及び55mM未満のNaCl、または
j.約90mMのカリウムイオン及び50mM未満のNaCl
を含む、請求項78または79に記載の培養培地。
【請求項81】
1つ以上のサイトカインをさらに含む、請求項78~90のいずれか1項に記載の培養培地。
【請求項82】
前記1つ以上のサイトカインが、IL-2、IL-7、IL-15、IL-21、及びそれらの任意の組合せからなる群から選択される、請求項91に記載の培養培地。
【請求項83】
前記カリウムイオンが塩化カリウムを含む、請求項78~82のいずれか1項に記載の培養培地。
【請求項84】
疾患または状態の処置を必要とする対象の疾患または状態の処置方法であって、請求項75または76に記載の細胞の集団を前記対象に投与することを含む、前記方法。
【請求項85】
前記疾患または前記状態が、乳癌、頭頸部癌、子宮癌、脳癌、皮膚癌、腎癌、肺癌、結腸直腸癌、前立腺癌、肝臓癌、膀胱癌、腎臓癌、膵臓癌、甲状腺癌、食道癌、眼癌、胃(stomach)(胃(gastric))癌、胃腸癌、卵巣癌、癌腫、肉腫、白血病、リンパ腫、骨髄腫、またはそれらの組合せを含むがんに由来する腫瘍を含む、請求項84に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2020年4月28日出願の米国仮特許出願第63/016,907号の優先権及び利益を主張し、その全体が参照によって本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、細胞、例えば、万能性、多能性、及び/または免疫細胞(例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTIL)を培養する方法に関する。いくつかの態様では、本明細書に開示される方法は、培養下で低分化細胞及び/または未分化細胞の濃縮を促進する。本明細書に開示される方法を使用して培養される細胞は、新生抗原特異的T細胞療法を含む、キメラ抗原受容体(CAR)T細胞療法及びTCR T細胞療法を含むが、これらに限定されない様々な細胞療法に使用され得る。
【背景技術】
【0003】
がん免疫療法は、T細胞(感染細胞及び疾患細胞の免疫系の主な殺傷細胞)を利用して、腫瘍細胞を攻撃及び死滅させることに依拠する。しかしながら、免疫療法には重大な障害があり、これはT細胞の殺傷能力が低下し得ることであり、この現象は、多くの場合にT細胞の疲弊または最終分化と称される。免疫チェックポイント遮断、エクスビボ増殖腫瘍浸潤リンパ球(TIL)療法、キメラ抗原受容体(CAR)T細胞療法、及びT細胞受容体操作(TCR)T細胞療法は、患者から単離した機能的に活性なT細胞を活用し、効果を発揮するためには、高度に機能的なT細胞を必要とする処置である。これらのT細胞は、標的がん細胞上の抗原を認識するようにエクスビボで操作及び増殖される。T細胞療法は固形がんの治癒に一貫して効果的であるというわけではなく、その理由の1つは、T細胞が経時的に増殖または殺傷能力を失うためである。
【0004】
T細胞疲弊を克服する1つの手段は、低分化状態を有するT細胞を選択的に投与することである。例えば、Tメモリー幹細胞(TSCM)は、より分化したTセントラルメモリー(TCM)細胞またはTエフェクターメモリー(TEM)細胞よりも、投与後の患者においてより長い期間持続し、TSCMは、より分化した細胞よりも、腫瘍サイズに対してより顕著で長期的な効果を発揮する。しかしながら、当該技術分野では、単離したT細胞の混合集団から低分化及び/またはナイーブT細胞を効率的に濃縮する方法が依然として必要である。
【発明の概要】
【0005】
本開示のある特定の態様は、免疫細胞及び/または幹細胞をエクスビボまたはインビトロで培養する方法を対象とし、本方法は、40mMよりも高い濃度でカリウムイオンを含む培地中に免疫細胞及び/または幹細胞を置くことを含み、培地は高張ではない。本開示のある特定の態様は、免疫細胞及び/または幹細胞の集団を調製する方法を対象とし、本方法は、40mMよりも高い濃度でカリウムイオンを含む培地中に免疫細胞及び/または幹細胞を置くことを含み、培地は高張ではない。
【0006】
いくつかの態様では、培地は、1つ以上のサイトカインをさらに含む。いくつかの態様では、1つ以上のサイトカインは、インターロイキン-2(IL-2)、インターロイキン-21(IL-21)、インターロイキン-15(IL-15)、インターロイキン-7(IL-7)、またはそれらの任意の組合せを含む。
【0007】
本開示のある特定の態様は、未分化または低分化細胞の数またはパーセンテージをエクスビボまたはインビトロで増加させる方法を対象とし、本方法は、40mMよりも高い濃度でカリウムイオンを含む培地中で免疫細胞及び/または幹細胞を培養することを含み、培地はIL-2を含むが、IL-7及びIL-15を含まない。いくつかの態様では、培養後の免疫細胞及び/または幹細胞は、IL-2、IL-7、及びIL-15を含む培地中で培養される免疫細胞及び/または幹細胞と比較して、より大きい数及び/またはより高いパーセンテージの未分化または低分化免疫細胞及び/または幹細胞を含む。
【0008】
本開示のある特定の態様は、未分化または低分化免疫細胞及び/または幹細胞の数及び/またはパーセンテージをエクスビボまたはインビトロで増加させる方法を対象とし、本方法は、40mMよりも高い濃度でカリウムイオンを含む培地中に免疫細胞及び/または幹細胞を置くことを含み、培地はIL-7及びIL-21を含むか、または培地はIL-2、IL-7及びIL-15を含む。
【0009】
本開示のある特定の態様は、未分化または低分化免疫細胞及び/または幹細胞の数またはパーセンテージをエクスビボまたはインビトロで増加させる方法を対象とし、本方法は、40mMよりも高い濃度でカリウムイオンを含む培地中に免疫細胞及び/または幹細胞を置くことを含み、培地はIL-15及びIL-21を含む。
【0010】
いくつかの態様では、細胞は免疫細胞を含む。いくつかの態様では、免疫細胞は、T細胞、TIL、NK細胞、TIL、Treg、及びそれらの任意の組合せを含む。いくつかの態様では、細胞は幹細胞を含む。いくつかの態様では、細胞は、キメラ抗原受容体(CAR)を発現する。いくつかの態様では、細胞はT細胞受容体(TCR)を発現し、これは操作TCRであってよい。いくつかの態様では、培地は低張である。いくつかの態様では、培地は、ナトリウムイオン、例えば、NaCl、カルシウムイオン、グルコース、及び/またはそれらの任意の組合せをさらに含む。
【0011】
いくつかの態様では、培地は、細胞増殖剤をさらに含む。いくつかの態様では、細胞増殖剤は、GSK3B阻害剤、ACLY阻害剤、PI3K阻害剤、AKT阻害剤、またはそれらの任意の組合せを含む。いくつかの態様では、PI3K阻害剤は、LY294002、ピクチリシブ、CAL101、IC87114、及びそれらの任意の組合せから選択される。いくつかの態様では、AKT阻害剤は、MK2206、A443654、AKTi-VIII、及びそれらの任意の組合せから選択される。いくつかの態様では、培地は、例えば、出発細胞集団と比較した場合に最終細胞産物において、低分化及び/または未分化細胞の数及び/またはパーセンテージを増加できる、形質導入効率を増加できる、幹様免疫細胞を増加できる、インビボ生存能を増加できる、分化能を増加できる、細胞疲弊を回避できる、あるいはそれらの任意の組合せである。
【0012】
いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、少なくとも約45mM、少なくとも約50mM、少なくとも約55mM、少なくとも約60mM、少なくとも約65mM、少なくとも約70mM、約75mM、約80mM、約85mM、約90mM、約95mM、または約100mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約45mM~約110mM、約45mM~約100mM、約45mM~約90mM、約45mM~約80mM、約45mM~約70mM、約45mM~約60mM、約45mM~約50mM、約50mM~約110mM、約50mM~約100mM、約50mM~約90mM、約50mM~約80mM、約50mM~約70mM、約60mM~約110mM、約60mM~約100mM、約60mM~約90mM、約60mM~約80mM、約60mM~約70mM、約70mM~約100mM、約70mM~約90mM、約70mM~約80mM、約80mM~約110mM、約80mM~約100mM、約80mM~約90mM、約90mM~約110mM、約90mM~約100mM、または約100mM~約110mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約50mM~約90mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約50mM~約80mMである。
【0013】
いくつかの態様では、培地は、約280mOsm/L未満の浸透圧を有する。いくつかの態様では、培地は、約100mOsm/L~約280mOsm/L、約125mOsm/L~約280mOsm/L、約150mOsm/L~約280mOsm/L、約175mOsm/L~約280mOsm/L、約200mOsm/L~約280mOsm/L、約210mOsm/L~約280mOsm/L、約220mOsm/L~約280mOsm/L、約225mOsm/L~約280mOsm/L、約230mOsm/L~約280mOsm/L、約235mOsm/L~約280mOsm/L、約240mOsm/L~約280mOsm/L、約245mOsm/L~約280mOsm/L、約250mOsm/L~約280mOsm/L、約255mOsm/L~約280mOsm/L、約260mOsm/L~約280mOsm/L、約265mOsm/L~約280mOsm/L、約270mOsm/L~約280mOsm/L、または約275mOsm/L~約280mOsm/Lの浸透圧を有する。いくつかの態様では、培地は、約100mOsm/L~約280mOsm/L、約125mOsm/L、約150mOsm/L、約175mOsm/L、約200mOsm/L、約210mOsm/L、約220mOsm/L、約225mOsm/L、約230mOsm/L、約235mOsm/L、約240mOsm/L、約245mOsm/L、約250mOsm/L、約255mOsm/L、約260mOsm/L、約265mOsm/L、約270mOsm/L、または約275mOsm/Lの浸透圧を有する。
【0014】
いくつかの態様では、培地は、約250の浸透圧を有する。いくつかの態様では、培地は、約255の浸透圧を有する。いくつかの態様では、培地は、約260の浸透圧を有する。
【0015】
いくつかの態様では、培地は等張である。いくつかの態様では、培地は、約280mOsm/L~約285mOsm/L、約280mOsm/L~約290mOsm/L、約280mOsm/L~約295mOsm/L、約280mOsm/L~約300mOsm/L、約280mOsm/L~約305mOsm/L、約280mOsm/L~約310mOsm/L、約280mOsm/L~約315mOsm/L、または約280mOsm/L~320mOsm/L未満の浸透圧を有する。いくつかの態様では、培地は、約285mOsm/L、約290mOsm/L、約295mOsm/L、約300mOsm/L、約305mOsm/L、約310mOsm/L、または約315mOsm/Lの浸透圧を有する。
【0016】
いくつかの態様では、培地は、ナトリウムイオンをさらに含む。いくつかの態様では、ナトリウムイオンの濃度は、約25mM~約100mMである。いくつかの態様では、ナトリウムイオンの濃度は、約30mM~約40mM、約30mM~約50mM、約30mM~約60mM、約30mM~約70mM、約30mM~約80mM、約40mM~約50mM、約40mM~約60mM、約40mM~約70mM、約40mM~約80mM、約50mM~約55mM、約50mM~約60mM、約50mM~約65mM、約50mM~約70mM、約50mM~約75mM、約50mM~約80mM、約55mM~約60mM、約55mM~約65mM、約55mM~約70mM、約55mM~約75mM、約55mM~約80mM、約60mM~約65mM、約60mM~約70mM、約60mM~約75mM、約60mM~約80mM、約70mM~約75mM、約70mM~約80mM、または約75mM~約80mMである。いくつかの態様では、ナトリウムイオンの濃度は、約30mM、約35mM、約40mM、約45mM、約50mM、約55mM、約60mM、約65mM、約70mM、約75mM、または約80mMである。
【0017】
いくつかの態様では、ナトリウムイオンの濃度は、約55mMである。いくつかの態様では、ナトリウムイオンの濃度は、約60mMである。いくつかの態様では、ナトリウムイオンの濃度は、約65mMである。いくつかの態様では、ナトリウムイオンの濃度は、約70mMである。いくつかの態様では、ナトリウムイオンの濃度は、約75mMである。いくつかの態様では、ナトリウムイオンの濃度は、約80~約85mMである。いくつかの態様では、ナトリウムイオンの濃度は、約80~約90mMである。
【0018】
いくつかの態様では、培地は、グルコースをさらに含む。いくつかの態様では、グルコースの濃度は、約10mM超である。いくつかの態様では、グルコースの濃度は、約10mM~約25mM、約10mM~約20mM、約15mM~約25mM、約15mM~約20mM、約15mM~約19mM、約15mM~約18mM、約15mM~約17mM、約15mM~約16mM、約16mM~約20mM、約16mM~約19mM、約16mM~約18mM、約16mM~約17mM、約17mM~約20mM、約17mM~約19mM、または約17mM~約18mMである。いくつかの態様では、グルコースの濃度は、約10mM、約11mM、約12mM、約13mM、約14mM、約15mM、約16mM、約17mM、約18mM、約19mM、約20mM、約21mM、約22mM、約23mM、約24mM、または約25mMである。いくつかの態様では、グルコースの濃度は、約15.4mM、約15.9mM、約16.3mM、約16.8mM、約17.2mM、または約17.7mMである。
【0019】
いくつかの態様では、培地は、カルシウムイオンをさらに含む。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約0.4mM超である。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約0.4mM~約2.5mM、約0.5mM~約2.0mM、約1.0mM~約2.0mM、約1.1mM~約2.0mM、約1.2mM~約2.0mM、約1.3mM~約2.0mM、約1.4mM~約2.0mM、約1.5mM~約2.0mM、約1.6mM~約2.0mM、約1.7mM~約2.0mM、約1.8mM~約2.0mM、約1.2~約1.3mM、約1.2~約1.4mM、約1.2~約1.5mM、約1.2~約1.6mM、約1.2~約1.7mM、約1.2~約1.8mM、約1.3~約1.4mM、約1.3~約1.5mM、約1.3~約1.6mM、約1.3~約1.7mM、約1.3~約1.8mM、約1.4~約1.5mM、約1.4~約1.6mM、約1.4~約1.7mM、約1.4~約1.8mM、約1.5~約1.6mM、約1.5~約1.7mM、約1.5~約1.8mM、約1.6~約1.7mM、約1.6~約1.8mM、または約1.7~約1.8mMである。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約1.0mM、約1.1mM、約1.2mM、約1.3mM、約1.4mM、約1.5mM、約1.6mM、約1.7mM、約1.8mM、約1.9mM、または約2.0mMである。
【0020】
いくつかの態様では、培地は、約50mMのカリウムイオン及び(i)約80.5mMのナトリウムイオン、(ii)約17.7mMのグルコース、(iii)約1.8mMのカルシウムイオン、または(iv)(i)~(iii)の任意の組合せを含む。いくつかの態様では、培地は、約254.7mOsmolの浸透圧を有する。
【0021】
いくつかの態様では、培地は、約55mMのカリウムイオン及び(i)約76mMのナトリウムイオン、(ii)約17.2mMのグルコース、(iii)約1.7mMのカルシウムイオン、または(iv)(i)~(iii)の任意の組合せを含む。いくつかの態様では、培地は、約255.2mOsmolの浸透圧を有する。
【0022】
いくつかの態様では、培地は、約60mMのカリウムイオン及び(i)約72.2mMのナトリウムイオン、(ii)約16.8mMのグルコース、(iii)約1.6mMのカルシウムイオン、または(iv)(i)~(iii)の任意の組合せを含む。いくつかの態様では、培地は、約257.2mOsmolの浸透圧を有する。
【0023】
いくつかの態様では、培地は、約65mMのカリウムイオン及び(i)約67.6mMのナトリウムイオン、(ii)約16.3mMのグルコース、(iii)約1.5mMのカルシウムイオン、または(iv)(i)~(iii)の任意の組合せを含む。いくつかの態様では、培地は、約257.5mOsmolの浸透圧を有する。
【0024】
いくつかの態様では、培地は、約70mMのカリウムイオン及び(i)約63.9mMのナトリウムイオン、(ii)約15.9mMのグルコース、(iii)約1.4mMのカルシウムイオン、または(iv)(i)~(iii)の任意の組合せを含む。いくつかの態様では、培地は、約259.7mOsmolの浸透圧を有する。
【0025】
いくつかの態様では、培地は、約75mMのカリウムイオン及び(i)約59.3mMのナトリウムイオン、(ii)約15.4mMのグルコース、(iii)約1.3mMのカルシウムイオン、または(iv)(i)~(iii)の任意の組合せを含む。いくつかの態様では、培地は、約260mOsmolの浸透圧を有する。
【0026】
いくつかの態様では、培地は、約80mMのカリウムイオン及び(i)約55.6mMのナトリウムイオン、(ii)約15mMのグルコース、(iii)約1.2mMのカルシウムイオン、または(iv)(i)~(iii)の任意の組合せを含む。いくつかの態様では、培地は、約262.26mOsmolの浸透圧を有する。
【0027】
いくつかの態様では、免疫細胞は、培養後にCD3+、CD45RO-、CCR7+、CD45RA+、CD62L+CD27+、CD28+、もしくはTCF7+、またはそれらの任意の組合せである。
【0028】
いくつかの態様では、IL-2の濃度は、約0.1ng/mL~約20ng/mL、約1ng/mL~約20ng/mL、約1ng/mL~約15ng/mL、約1ng/mL~約14ng/mL、約1ng/mL~約13ng/mL、約1ng/mL~約12ng/mL、約1ng/mL~約11ng/mL、約1ng/mL~約10ng/mL、約1ng/mL~約9ng/mL、約1ng/mL~約8ng/mL、約1ng/mL~約7ng/mL、約1ng/mL~約6ng/mL、約1ng/mL~約5ng/mL、約1ng/mL~約4ng/mL、約1ng/mL~約3ng/mL、約1ng/mL~約2ng/mL、約5ng/mL~約15ng/mL、約5ng/mL~約10ng/mL、約10ng/mL~約20ng/mL、約10ng/mL~約15ng/mL、または約15ng/mL~約20ng/mLである。
【0029】
いくつかの態様では、IL-2の濃度は、約0.1ng/mL、約0.5ng/mL、約1ng/mL、約2ng/mL、約3ng/mL、約4ng/mL、約5ng/mL、約6ng/mL、約7ng/mL、約8ng/mL、約9ng/mL、約10ng/mL、約11ng/mL、約12ng/mL、約13ng/mL、約14ng/mL、約15ng/mL、約16ng/mL、約17ng/mL、約18ng/mL、約19ng/mL、または約20ng/mLである。いくつかの態様では、IL-2の濃度は、約1.0ng/mLである。いくつかの態様では、IL-2の濃度は、約10ng/mLである。
【0030】
いくつかの態様では、IL-21の濃度は、約0.1ng/mL~約20ng/mL、約1ng/mL~約20ng/mL、約1ng/mL~約15ng/mL、約1ng/mL~約14ng/mL、約1ng/mL~約13ng/mL、約1ng/mL~約12ng/mL、約1ng/mL~約11ng/mL、約1ng/mL~約10ng/mL、約1ng/mL~約9ng/mL、約1ng/mL~約8ng/mL、約1ng/mL~約7ng/mL、約1ng/mL~約6ng/mL、約1ng/mL~約5ng/mL、約1ng/mL~約4ng/mL、約1ng/mL~約3ng/mL、約1ng/mL~約2ng/mL、約5ng/mL~約15ng/mL、約5ng/mL~約10ng/mL、約10ng/mL~約20ng/mL、約10ng/mL~約15ng/mL、または約15ng/mL~約20ng/mLである。いくつかの態様では、IL-21の濃度は、約0.1ng/mL、約0.5ng/mL、約1ng/mL、約2ng/mL、約3ng/mL、約4ng/mL、約5ng/mL、約6ng/mL、約7ng/mL、約8ng/mL、約9ng/mL、約10ng/mL、約11ng/mL、約12ng/mL、約13ng/mL、約14ng/mL、約15ng/mL、約16ng/mL、約17ng/mL、約18ng/mL、約19ng/mL、または約20ng/mLである。いくつかの態様では、IL-21の濃度は、約1.0ng/mLである。いくつかの態様では、IL-21の濃度は、約10ng/mLである。
【0031】
いくつかの態様では、IL-7の濃度は、約0.1ng/mL~約20ng/mL、約1ng/mL~約20ng/mL、約1ng/mL~約15ng/mL、約1ng/mL~約14ng/mL、約1ng/mL~約13ng/mL、約1ng/mL~約12ng/mL、約1ng/mL~約11ng/mL、約1ng/mL~約10ng/mL、約1ng/mL~約9ng/mL、約1ng/mL~約8ng/mL、約1ng/mL~約7ng/mL、約1ng/mL~約6ng/mL、約1ng/mL~約5ng/mL、約1ng/mL~約4ng/mL、約1ng/mL~約3ng/mL、約1ng/mL~約2ng/mL、約5ng/mL~約15ng/mL、約5ng/mL~約10ng/mL、約10ng/mL~約20ng/mL、約10ng/mL~約15ng/mL、または約15ng/mL~約20ng/mLである。いくつかの態様では、IL-7の濃度は、約0.1ng/mL、約0.5ng/mL、約1ng/mL、約2ng/mL、約3ng/mL、約4ng/mL、約5ng/mL、約6ng/mL、約7ng/mL、約8ng/mL、約9ng/mL、約10ng/mL、約11ng/mL、約12ng/mL、約13ng/mL、約14ng/mL、約15ng/mL、約16ng/mL、約17ng/mL、約18ng/mL、約19ng/mL、または約20ng/mLである。いくつかの態様では、IL-7の濃度は、約1.0ng/mLである。いくつかの態様では、IL-7の濃度は、約10ng/mLである。
【0032】
いくつかの態様では、IL-15の濃度は、約0.1ng/mL~約20ng/mL、約1ng/mL~約20ng/mL、約1ng/mL~約15ng/mL、約1ng/mL~約14ng/mL、約1ng/mL~約13ng/mL、約1ng/mL~約12ng/mL、約1ng/mL~約11ng/mL、約1ng/mL~約10ng/mL、約1ng/mL~約9ng/mL、約1ng/mL~約8ng/mL、約1ng/mL~約7ng/mL、約1ng/mL~約6ng/mL、約1ng/mL~約5ng/mL、約1ng/mL~約4ng/mL、約1ng/mL~約3ng/mL、約1ng/mL~約2ng/mL、約5ng/mL~約15ng/mL、約5ng/mL~約10ng/mL、約10ng/mL~約20ng/mL、約10ng/mL~約15ng/mL、または約15ng/mL~約20ng/mLである。いくつかの態様では、IL-15の濃度は、約0.1ng/mL、約0.5ng/mL、約1ng/mL、約2ng/mL、約3ng/mL、約4ng/mL、約5ng/mL、約6ng/mL、約7ng/mL、約8ng/mL、約9ng/mL、約10ng/mL、約11ng/mL、約12ng/mL、約13ng/mL、約14ng/mL、約15ng/mL、約16ng/mL、約17ng/mL、約18ng/mL、約19ng/mL、または約20ng/mLである。いくつかの態様では、IL-15の濃度は、約1.0ng/mLである。いくつかの態様では、IL-15の濃度は、約10ng/mLである。
【0033】
いくつかの態様では、免疫細胞及び/または幹細胞は、キメラ抗原受容体、操作T細胞受容体、またはそれらの任意の組合せを含む。
【0034】
いくつかの態様では、免疫細胞及び/または幹細胞は、培養後にヒト対象に投与される。
【0035】
いくつかの態様では、細胞は、さらにベクターで形質導入される。いくつかの態様では、ベクターは、キメラ抗原受容体(CAR)、T細胞受容体(TCR)、またはTCR模倣物をコードする導入遺伝子を含む。いくつかの態様では、CARは、CD19、TRAC、TCRβ、BCMA、CLL-1、CS1、CD38、CD19、TSHR、CD123、CD22、CD30、CD70、CD171、CD33、EGFRvIII、GD2、GD3、Tn Ag、PSMA、ROR1、ROR2、GPC1、GPC2、FLT3、FAP、TAG72、CD44v6、CEA、EPCAM、B7H3、KIT、IL-13Ra2、メソテリン、IL-11Ra、PSCA、PRSS21、VEGFR2、ルイスY、CD24、PDGFR-ベータ、SSEA-4、CD20、葉酸受容体アルファ、ERBB2(Her2/neu)、MUC1、MUC16、EGFR、NCAM、プロスターゼ、PAP、ELF2M、エフリンB2、IGF-I受容体、CAIX、LMP2、gp100、bcr-abl、チロシナーゼ、EphA2、フコシルGM1、sLe、GM3、TGS5、HMWMAA、o-アセチル-GD2、葉酸受容体ベータ、TEM1/CD248、TEM7R、CLDN6、GPRC5D、CXORF61、CD97、CD179a、ALK、ポリシアル酸、PLAC1、グロボH、NY-BR-1、UPK2、HAVCR1、ADRB3、PANX3、GPR20、LY6K、OR51E2、TARP、WTl、NY-ESO-1、LAGE-1a、MAGE-A1、レグマイン、HPV E6、E7、MAGE A1、ETV6-AML、精子タンパク質17、XAGE1、Tie2、MAD-CT-1、MAD-CT-2、Fos関連抗原1、p53、p53変異体、プロステイン、サバイビン、テロメラーゼ、PCTA-1/ガレクチン8、メランA/MART1、Ras変異体、hTERT、肉腫転座切断点、ML-IAP、ERG(TMPRSS2 ETS融合遺伝子)、NA17、PAX3、アンドロゲン受容体、サイクリンB1、MYCN、RhoC、TRP-2、CYP1B1、BORIS、SART3、PAX5、OY-TES1、LCK、AKAP-4、SSX2、RAGE-1、ヒトテロメラーゼ逆転写酵素、RU1、RU2、腸カルボキシルエステラーゼ、mut hsp70-2、CD79a、CD79b、CD72、LAIR1、FCAR、LILRA2、CD300LF、CLEC12A、BST2、EMR2、LY75、GPC3、FCRL5、IGLL1、CD2、CD3ε、CD4、CD5、CD7、APRILタンパク質の細胞外部分、またはそれらの任意の組合せを標的とする。いくつかの態様では、TCRは、AFP、CD19、TRAC、TCRβ、BCMA、CLL-1、CS1、CD38、CD19、TSHR、CD123、CD22、CD30、CD171、CD33、EGFRvIII、GD2、GD3、Tn Ag、PSMA、ROR1、ROR2、GPC1、GPC2、FLT3、FAP、TAG72、CD44v6、CEA、EPCAM、B7H3、KIT、IL-13Ra2、メソテリン、IL-11Ra、PSCA、PRSS21、VEGFR2、ルイスY、CD24、PDGFR-ベータ、SSEA-4、CD20、葉酸受容体アルファ、ERBB2(Her2/neu)、MUC1、MUC16、EGFR、NCAM、プロスターゼ、PAP、ELF2M、エフリンB2、IGF-I受容体、CAIX、LMP2、gp100、bcr-abl、チロシナーゼ、EphA2、フコシルGM1、sLe、GM3、TGS5、HMWMAA、o-アセチル-GD2、葉酸受容体ベータ、TEM1/CD248、TEM7R、CLDN6、GPRC5D、CXORF61、CD97、CD179a、ALK、ポリシアル酸、PLAC1、グロボH、NY-BR-1、UPK2、HAVCR1、ADRB3、PANX3、GPR20、LY6K、OR51E2、TARP、WTl、NY-ESO-1、LAGE-1a、MAGE-A1、レグマイン、HPV E6、E7、MAGE A1、ETV6-AML、精子タンパク質17、XAGE1、Tie2、MAD-CT-1、MAD-CT-2、Fos関連抗原1、p53、p53変異体、プロステイン、サバイビン、テロメラーゼ、PCTA-1/ガレクチン8、メランA/MART1、Ras変異体、hTERT、肉腫転座切断点、ML-IAP、ERG(TMPRSS2 ETS融合遺伝子)、NA17、PAX3、アンドロゲン受容体、サイクリンB1、MYCN、RhoC、TRP-2、CYP1B1、BORIS、SART3、PAX5、OY-TES1、LCK、AKAP-4、SSX2、RAGE-1、ヒトテロメラーゼ逆転写酵素、RU1、RU2、腸カルボキシルエステラーゼ、mut hsp70-2、CD79a、CD79b、CD72、LAIR1、FCAR、LILRA2、CD300LF、CLEC12A、BST2、EMR2、LY75、GPC3、FCRL5、IGLL1、CD2、CD3ε、CD4、CD5、CD7、APRILタンパク質の細胞外部分、またはそれらの任意の組合せを標的とする。いくつかの態様では、ベクターは、レトロウイルスベクター、レンチウイルスベクター、アデノ随伴ウイルス(AAV)、アデノウイルス、AAVハイブリッドウイルス、バキュロウイルス、またはそれらの任意の組合せである。本開示のある特定の態様は、本明細書に開示される方法によって調製される細胞の集団を対象とする。本開示のある特定の態様は、CD3+、CD45RO-、CCR7+、CD45RA+、CD62L+、CD27+、CD28+、及びTCF7+である細胞を少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、または少なくとも約70%含む細胞の集団を対象とし、細胞は、本明細書に開示される方法に従って培養される。本開示のある特定の態様は、本明細書に開示される方法に有用な細胞培養培地を対象とする。本開示のある特定の態様は、(i)本明細書に開示されるような免疫細胞または幹細胞及び(ii)40mMよりも高い濃度のカリウムイオンを含む細胞培養培地を対象とし、培養培地は高張ではない。
【0036】
いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、少なくとも約45mM、少なくとも約50mM、少なくとも約55mM、少なくとも約60mM、少なくとも約65mM、少なくとも約70mM、約75mM、約80mM、約85mM、約90mM、約95mM、または約100mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約50mM、約60mM、約70mM、または約80mMである。いくつかの態様では、培養培地は、1つ以上のサイトカインをさらに含む。いくつかの態様では、1つ以上のサイトカインは、IL-2、IL-7、IL-15、IL-21、またはそれらの任意の組合せである。本開示のある特定の態様は、疾患または状態の処置を必要とする対象の疾患または状態を処置する方法に関し、本方法は、本明細書に開示される細胞の集団を対象に投与することを含む。いくつかの態様では、疾患または状態は、乳癌、頭頸部癌、子宮癌、脳癌、皮膚癌、腎癌、肺癌、結腸直腸癌、前立腺癌、肝臓癌、膀胱癌、腎臓癌、膵臓癌、甲状腺癌、食道癌、眼癌、胃(stomach)(胃(gastric))癌、胃腸癌、卵巣癌、癌腫、肉腫、白血病、リンパ腫、骨髄腫、またはそれらの組合せを含むがんに由来する腫瘍を含む。
【0037】
態様
態様1.免疫細胞及び/または幹細胞のエクスビボまたはインビトロでの培養方法であって、40mMよりも高い濃度でカリウムイオンを含む培地中に免疫細胞及び/または幹細胞を置くことを含み、前記培地が高張ではない、前記方法。
【0038】
態様2.免疫細胞及び/または幹細胞の集団の調製方法であって、40mMよりも高い濃度でカリウムイオンを含む培地中に免疫細胞及び/または幹細胞を置くことを含み、前記培地が高張ではない、前記方法。
【0039】
態様3.前記培地が、1つ以上のサイトカインをさらに含む、態様1または2に記載の方法。
【0040】
態様4.前記1つ以上のサイトカインが、インターロイキン-2(IL-2)、インターロイキン-7、インターロイキン21、インターロイキン-15(IL-15)、またはそれらの任意の組合せを含む、態様3に記載の方法。
【0041】
態様5.未分化または低分化細胞の数またはパーセンテージのエクスビボまたはインビトロでの増加方法であって、40mMよりも高い濃度でカリウムイオンを含む培地中で免疫細胞及び/または幹細胞を培養することを含み、前記培地がIL-2を含むが、IL-7及びIL-15を含まない、前記方法。
【0042】
態様6.前記培養後の前記免疫細胞及び/または前記幹細胞が、IL-2、IL-7、及びIL-15を含む培地中で培養される免疫細胞及び/または幹細胞と比較して、より大きい数及び/またはより高いパーセンテージの未分化または低分化免疫細胞及び/または幹細胞を含む、態様5に記載の方法。
【0043】
態様7.未分化または低分化免疫細胞及び/または幹細胞の数及び/またはパーセンテージのエクスビボまたはインビトロでの増加方法であって、40mMよりも高い濃度でカリウムイオンを含む培地中に免疫細胞及び/または幹細胞を置くことを含み、前記培地がIL-7及びIL-21を含む、前記方法。
【0044】
態様8.未分化または低分化免疫細胞及び/または幹細胞の数またはパーセンテージのエクスビボまたはインビトロでの増加方法であって、40mMよりも高い濃度でカリウムイオンを含む培地中に前記免疫細胞及び/または前記幹細胞を置くことを含み、前記培地がIL-15及びIL-21を含む、前記方法。
【0045】
態様9.前記細胞が免疫細胞を含む、態様1~8のいずれか1つに記載の方法。
【0046】
態様10.前記免疫細胞が、T細胞、TIL、NK細胞、TIL、Treg、及びそれらの任意の組合せを含む、態様8に記載の方法。
【0047】
態様11.前記細胞が幹細胞を含む、態様1~8のいずれか1つに記載の方法。
【0048】
態様12.前記細胞が、キメラ抗原受容体(CAR)を発現する、態様1~11のいずれか1つに記載の方法。
【0049】
態様13.前記細胞が、操作T細胞受容体(TCR)を発現する、態様1~11のいずれか1つに記載の方法。
【0050】
態様14.前記培地が低張である、態様1~13のいずれか1つに記載の方法。
【0051】
態様15.前記培地が、ナトリウムイオン、カルシウムイオン、グルコース、及び/またはそれらの任意の組合せをさらに含む、態様1~14のいずれか1つに記載の方法。
【0052】
態様16.前記培地が細胞増殖剤をさらに含む、態様1~15のいずれか1つに記載の方法。
【0053】
態様17.前記細胞増殖剤が、GSK3B阻害剤、ACLY阻害剤、PI3K阻害剤、AKT阻害剤、またはそれらの任意の組合せを含む、態様16に記載の方法。
【0054】
態様18.前記PI3K阻害剤が、LY294002、ピクチリシブ、CAL101、IC87114、及びそれらの任意の組合せから選択される、態様17に記載の方法。
【0055】
態様19.前記AKT阻害剤が、MK2206、A443654、AKTi-VIII、及びそれらの任意の組合せから選択される、態様17に記載の方法。
【0056】
態様20.前記培地が、a.低分化及び/または未分化細胞の前記数及び/または前記パーセンテージを増加できる、b.形質導入効率を増加できる、c.幹様免疫細胞を増加できる、d.インビボ生存能を増加できる、e.分化能を増加できる、f.細胞疲弊を回避できる、あるいはg.それらの任意の組合せである、態様1~19のいずれか1つに記載の方法。
【0057】
態様21.前記カリウムイオンの濃度が、少なくとも約45mM、少なくとも約50mM、少なくとも約55mM、少なくとも約60mM、少なくとも約65mM、少なくとも約70mM、約75mM、約80mM、約85mM、約90mM、約95mM、または約100mMである、態様1~20のいずれか1つに記載の方法。
【0058】
態様22.前記カリウムイオンの濃度が、約45mM~約110mM、約45mM~約100mM、約45mM~約90mM、約45mM~約80mM、約45mM~約70mM、約45mM~約60mM、約45mM~約50mM、約50mM~約110mM、約50mM~約100mM、約50mM~約90mM、約50mM~約80mM、約50mM~約70mM、約60mM~約110mM、約60mM~約100mM、約60mM~約90mM、約60mM~約80mM、約60mM~約70mM、約70mM~約100mM、約70mM~約90mM、約70mM~約80mM、約80mM~約110mM、約80mM~約100mM、約80mM~約90mM、約90mM~約110mM、約90mM~約100mM、または約100mM~約110mMである、態様1~21のいずれか1つに記載の方法。
【0059】
態様23.前記カリウムイオンの濃度が、約50mM~約90mMである、態様1~22のいずれか1つに記載の方法。
【0060】
態様24.前記カリウムイオンの濃度が、約50mM~約80mMである、態様1~23のいずれか1つに記載の方法。
【0061】
態様25.前記培地が、約280mOsm/L未満の浸透圧を有する、態様1~24のいずれか1つに記載の方法。
【0062】
態様26.前記培地が、約100mOsm/L~約280mOsm/L、約125mOsm/L~約280mOsm/L、約150mOsm/L~約280mOsm/L、約175mOsm/L~約280mOsm/L、約200mOsm/L~約280mOsm/L、約210mOsm/L~約280mOsm/L、約220mOsm/L~約280mOsm/L、約225mOsm/L~約280mOsm/L、約230mOsm/L~約280mOsm/L、約235mOsm/L~約280mOsm/L、約240mOsm/L~約280mOsm/L、約245mOsm/L~約280mOsm/L、約250mOsm/L~約280mOsm/L、約255mOsm/L~約280mOsm/L、約260mOsm/L~約280mOsm/L、約265mOsm/L~約280mOsm/L、約270mOsm/L~約280mOsm/L、または約275mOsm/L~約280mOsm/Lの浸透圧を有する、態様1~25のいずれか1つに記載の方法。
【0063】
態様27.前記培地が、約100mOsm/L~約280mOsm/L、約125mOsm/L、約150mOsm/L、約175mOsm/L、約200mOsm/L、約210mOsm/L、約220mOsm/L、約225mOsm/L、約230mOsm/L、約235mOsm/L、約240mOsm/L、約245mOsm/L、約250mOsm/L、約255mOsm/L、約260mOsm/L、約265mOsm/L、約270mOsm/L、または約275mOsm/Lの浸透圧を有する、態様1~26のいずれか1つに記載の方法。
【0064】
態様28.前記培地が、約250の浸透圧を有する、態様1~27のいずれか1つに記載の方法。
【0065】
態様29.前記培地が、約255の浸透圧を有する、態様1~28のいずれか1つに記載の方法。
【0066】
態様30.前記培地が、約260の浸透圧を有する、態様1~29のいずれか1つに記載の方法。
【0067】
態様31.前記培地が等張である、態様1~24のいずれか1つに記載の方法。
【0068】
態様32.前記培地が、約280mOsm/L~約285mOsm/L、約280mOsm/L~約290mOsm/L、約280mOsm/L~約295mOsm/L、約280mOsm/L~約300mOsm/L、約280mOsm/L~約305mOsm/L、約280mOsm/L~約310mOsm/L、約280mOsm/L~約315mOsm/L、または約280mOsm/L~320mOsm/L未満の浸透圧を有する、態様31に記載の方法。
【0069】
態様33.前記培地が、約285mOsm/L、約290mOsm/L、約295mOsm/L、約300mOsm/L、約305mOsm/L、約310mOsm/L、または約315mOsm/Lの浸透圧を有する、態様31または32に記載の方法。
【0070】
態様34.前記培地がナトリウムイオンをさらに含む、態様1~33のいずれか1つに記載の方法。
【0071】
態様35.前記ナトリウムイオンの濃度が、約25mM~約100mMである、態様34に記載の方法。
【0072】
態様36.前記ナトリウムイオンの前記濃度が、約30mM~約40mM、約30mM~約50mM、約30mM~約60mM、約30mM~約70mM、約30mM~約80mM、約40mM~約50mM、約40mM~約60mM、約40mM~約70mM、約40mM~約80mM、約50mM~約55mM、約50mM~約60mM、約50mM~約65mM、約50mM~約70mM、約50mM~約75mM、約50mM~約80mM、約55mM~約60mM、約55mM~約65mM、約55mM~約70mM、約55mM~約75mM、約55mM~約80mM、約60mM~約65mM、約60mM~約70mM、約60mM~約75mM、約60mM~約80mM、約70mM~約75mM、約70mM~約80mM、または約75mM~約80mMである、態様34または35に記載の方法。
【0073】
態様37.前記ナトリウムイオンの前記濃度が、約30mM、約35mM、約40mM、約45mM、約50mM、約55mM、約60mM、約65mM、約70mM、約75mM、または約80mMである、態様34~36のいずれか1つに記載の方法。
【0074】
態様38.前記ナトリウムイオンの前記濃度が約55mMである、態様34~37のいずれか1つに記載の方法。
【0075】
態様39.前記ナトリウムイオンの前記濃度が約60mMである、態様34~38のいずれか1つに記載の方法。
【0076】
態様40.前記ナトリウムイオンの前記濃度が約65mMである、態様34~39のいずれか1つに記載の方法。
【0077】
態様41.前記培地がグルコースをさらに含む、態様1~40のいずれか1つに記載の方法。
【0078】
態様42.前記グルコースの濃度が、約10mM超である、態様41に記載の方法。
【0079】
態様43.前記グルコースの濃度が、約10mM~約25mM、約10mM~約20mM、約15mM~約25mM、約15mM~約20mM、約15mM~約19mM、約15mM~約18mM、約15mM~約17mM、約15mM~約16mM、約16mM~約20mM、約16mM~約19mM、約16mM~約18mM、約16mM~約17mM、約17mM~約20mM、約17mM~約19mM、または約17mM~約18mMである、態様41または42に記載の方法。
【0080】
態様44.前記グルコースの濃度が、約10mM、約11mM、約12mM、約13mM、約14mM、約15mM、約16mM、約17mM、約18mM、約19mM、約20mM、約21mM、約22mM、約23mM、約24mM、または約25mMである、態様41~43のいずれか1つに記載の方法。
【0081】
態様45.前記グルコースの濃度が、約15.4mM、約15.9mM、約16.3mM、約16.8mM、約17.2mM、または約17.7mMである、態様41~44のいずれか1つに記載の方法。
【0082】
態様46.前記培地がカルシウムイオンをさらに含む、態様1~45のいずれか1つに記載の方法。
【0083】
態様47.前記カルシウムイオンの濃度が、約0.4mM超である、態様46に記載の方法。
【0084】
態様48.前記カルシウムイオンの濃度が、約0.4mM~約2.5mM、約0.5mM~約2.0mM、約1.0mM~約2.0mM、約1.1mM~約2.0mM、約1.2mM~約2.0mM、約1.3mM~約2.0mM、約1.4mM~約2.0mM、約1.5mM~約2.0mM、約1.6mM~約2.0mM、約1.7mM~約2.0mM、約1.8mM~約2.0mM、約1.2~約1.3mM、約1.2~約1.4mM、約1.2~約1.5mM、約1.2~約1.6mM、約1.2~約1.7mM、約1.2~約1.8mM、約1.3~約1.4mM、約1.3~約1.5mM、約1.3~約1.6mM、約1.3~約1.7mM、約1.3~約1.8mM、約1.4~約1.5mM、約1.4~約1.6mM、約1.4~約1.7mM、約1.4~約1.8mM、約1.5~約1.6mM、約1.5~約1.7mM、約1.5~約1.8mM、約1.6~約1.7mM、約1.6~約1.8mM、または約1.7~約1.8mMである、態様46または47に記載の方法。
【0085】
態様49.前記カルシウムイオンの濃度が、約1.0mM、約1.1mM、約1.2mM、約1.3mM、約1.4mM、約1.5mM、約1.6mM、約1.7mM、約1.8mM、約1.9mM、または約2.0mMである、態様46~48のいずれか1つに記載の方法。
【0086】
態様50.前記培地が、約50mMのカリウムイオン及び(i)約80.5mMのナトリウムイオン、(ii)約17.7mMのグルコース、(iii)約1.8mMのカルシウムイオン、または(iv)(i)~(iii)の任意の組合せを含む、態様1~49のいずれか1つに記載の方法。
【0087】
態様51.前記培地が、約254.7mOsmolの浸透圧を有する、態様50に記載の方法。
【0088】
態様52.前記培地が、約55mMのカリウムイオン及び(i)約76mMのナトリウムイオン、(ii)約17.2mMのグルコース、(iii)約1.7mMのカルシウムイオン、または(iv)(i)~(iii)の任意の組合せを含む、態様1~49のいずれか1つに記載の方法。
【0089】
態様53.前記培地が、約255.2mOsmolの浸透圧を有する、態様52に記載の方法。
【0090】
態様54.前記培地が、約60mMのカリウムイオン及び(i)約72.2mMのナトリウムイオン、(ii)約16.8mMのグルコース、(iii)約1.6mMのカルシウムイオン、または(iv)(i)~(iii)の任意の組合せを含む、態様1~49のいずれか1つに記載の方法。
【0091】
態様55.前記培地が、約257.2mOsmolの浸透圧を有する、態様54に記載の方法。
【0092】
態様56.前記培地が、約65mMのカリウムイオン及び(i)約67.6mMのナトリウムイオン、(ii)約16.3mMのグルコース、(iii)約1.5mMのカルシウムイオン、または(iv)(i)~(iii)の任意の組合せを含む、態様1~49のいずれか1つに記載の方法。
【0093】
態様57.前記培地が、約257.5mOsmolの浸透圧を有する、態様56に記載の方法。
【0094】
態様58.前記培地が、約70mMのカリウムイオン及び(i)約63.9mMのナトリウムイオン、(ii)約15.9mMのグルコース、(iii)約1.4mMのカルシウムイオン、または(iv)(i)~(iii)の任意の組合せを含む、態様1~49のいずれか1つに記載の方法。
【0095】
態様59.前記培地が、約259.7mOsmolの浸透圧を有する、態様58に記載の方法。
【0096】
態様60.前記培地が、約75mMのカリウムイオン及び(i)約59.3mMのナトリウムイオン、(ii)約15.4mMのグルコース、(iii)約1.3mMのカルシウムイオン、または(iv)(i)~(iii)の任意の組合せを含む、態様1~49のいずれか1つに記載の方法。
【0097】
態様61.前記培地が、約260mOsmolの浸透圧を有する、態様60に記載の方法。
【0098】
態様62.前記培地が、約80mMのカリウムイオン及び(i)約55.6mMのナトリウムイオン、(ii)約15mMのグルコース、(iii)約1.2mMのカルシウムイオン、または(iv)(i)~(iii)の任意の組合せを含む、態様1~49のいずれか1つに記載の方法。
【0099】
態様63.前記培地が、約262.26mOsmolの浸透圧を有する、態様62に記載の方法。
【0100】
態様64.前記免疫細胞が、培養後にCD3+、CD45RO-、CCR7+、CD45RA+、CD62L+CD27+、CD28+、もしくはTCF7+、またはそれらの任意の組合せである、態様9~55のいずれか1つに記載の方法。
【0101】
態様65.前記IL-2の濃度が、約0.1ng/mL~約20ng/mL、約1ng/mL~約20ng/mL、約1ng/mL~約15ng/mL、約1ng/mL~約14ng/mL、約1ng/mL~約13ng/mL、約1ng/mL~約12ng/mL、約1ng/mL~約11ng/mL、約1ng/mL~約10ng/mL、約1ng/mL~約9ng/mL、約1ng/mL~約8ng/mL、約1ng/mL~約7ng/mL、約1ng/mL~約6ng/mL、約1ng/mL~約5ng/mL、約1ng/mL~約4ng/mL、約1ng/mL~約3ng/mL、約1ng/mL~約2ng/mL、約5ng/mL~約15ng/mL、約5ng/mL~約10ng/mL、約10ng/mL~約20ng/mL、約10ng/mL~約15ng/mL、または約15ng/mL~約20ng/mLである、態様4~6及び9~64のいずれか1つに記載の方法。
【0102】
態様66.前記IL-2の濃度が、約0.1ng/mL、約0.5ng/mL、約1ng/mL、約2ng/mL、約3ng/mL、約4ng/mL、約5ng/mL、約6ng/mL、約7ng/mL、約8ng/mL、約9ng/mL、約10ng/mL、約11ng/mL、約12ng/mL、約13ng/mL、約14ng/mL、約15ng/mL、約16ng/mL、約17ng/mL、約18ng/mL、約19ng/mL、または約20ng/mLである、態様65に記載の方法。
【0103】
態様67.前記IL-2の濃度が約1.0ng/mLである、態様65または66に記載の方法。
【0104】
態様68.前記IL-2の濃度が約10ng/mLである、態様65または66に記載の方法。
【0105】
態様69.前記IL-21の濃度が、約0.1ng/mL~約20ng/mL、約1ng/mL~約20ng/mL、約1ng/mL~約15ng/mL、約1ng/mL~約14ng/mL、約1ng/mL~約13ng/mL、約1ng/mL~約12ng/mL、約1ng/mL~約11ng/mL、約1ng/mL~約10ng/mL、約1ng/mL~約9ng/mL、約1ng/mL~約8ng/mL、約1ng/mL~約7ng/mL、約1ng/mL~約6ng/mL、約1ng/mL~約5ng/mL、約1ng/mL~約4ng/mL、約1ng/mL~約3ng/mL、約1ng/mL~約2ng/mL、約5ng/mL~約15ng/mL、約5ng/mL~約10ng/mL、約10ng/mL~約20ng/mL、約10ng/mL~約15ng/mL、または約15ng/mL~約20ng/mLである、態様4、7、及び8~68のいずれか1つに記載の方法。
【0106】
態様70.前記IL-21の濃度が、約0.1ng/mL、約0.5ng/mL、約1ng/mL、約2ng/mL、約3ng/mL、約4ng/mL、約5ng/mL、約6ng/mL、約7ng/mL、約8ng/mL、約9ng/mL、約10ng/mL、約11ng/mL、約12ng/mL、約13ng/mL、約14ng/mL、約15ng/mL、約16ng/mL、約17ng/mL、約18ng/mL、約19ng/mL、または約20ng/mLである、態様69に記載の方法。
【0107】
態様71.前記IL-21の濃度が約1.0ng/mLである、態様69または70に記載の方法。
【0108】
態様72.前記IL-21の濃度が約10ng/mLである、態様69または70に記載の方法。
【0109】
態様73.前記IL-7の濃度が、約0.1ng/mL~約20ng/mL、約1ng/mL~約20ng/mL、約1ng/mL~約15ng/mL、約1ng/mL~約14ng/mL、約1ng/mL~約13ng/mL、約1ng/mL~約12ng/mL、約1ng/mL~約11ng/mL、約1ng/mL~約10ng/mL、約1ng/mL~約9ng/mL、約1ng/mL~約8ng/mL、約1ng/mL~約7ng/mL、約1ng/mL~約6ng/mL、約1ng/mL~約5ng/mL、約1ng/mL~約4ng/mL、約1ng/mL~約3ng/mL、約1ng/mL~約2ng/mL、約5ng/mL~約15ng/mL、約5ng/mL~約10ng/mL、約10ng/mL~約20ng/mL、約10ng/mL~約15ng/mL、または約15ng/mL~約20ng/mLである、態様5~7及び9~72のいずれか1つに記載の方法。
【0110】
態様74.前記IL-7の濃度が、約0.1ng/mL、約0.5ng/mL、約1ng/mL、約2ng/mL、約3ng/mL、約4ng/mL、約5ng/mL、約6ng/mL、約7ng/mL、約8ng/mL、約9ng/mL、約10ng/mL、約11ng/mL、約12ng/mL、約13ng/mL、約14ng/mL、約15ng/mL、約16ng/mL、約17ng/mL、約18ng/mL、約19ng/mL、または約20ng/mLである、態様73に記載の方法。
【0111】
態様75.前記IL-7の濃度が約1.0ng/mLである、態様73または74に記載の方法。
【0112】
態様76.前記IL-7の濃度が約10ng/mLである、態様73または74に記載の方法。
【0113】
態様77.前記IL-15の濃度が、約0.1ng/mL~約20ng/mL、約1ng/mL~約20ng/mL、約1ng/mL~約15ng/mL、約1ng/mL~約14ng/mL、約1ng/mL~約13ng/mL、約1ng/mL~約12ng/mL、約1ng/mL~約11ng/mL、約1ng/mL~約10ng/mL、約1ng/mL~約9ng/mL、約1ng/mL~約8ng/mL、約1ng/mL~約7ng/mL、約1ng/mL~約6ng/mL、約1ng/mL~約5ng/mL、約1ng/mL~約4ng/mL、約1ng/mL~約3ng/mL、約1ng/mL~約2ng/mL、約5ng/mL~約15ng/mL、約5ng/mL~約10ng/mL、約10ng/mL~約20ng/mL、約10ng/mL~約15ng/mL、または約15ng/mL~約20ng/mLである、態様4~6及び8~76のいずれか1つに記載の方法。
【0114】
態様78.前記IL-15の濃度が、約0.1ng/mL、約0.5ng/mL、約1ng/mL、約2ng/mL、約3ng/mL、約4ng/mL、約5ng/mL、約6ng/mL、約7ng/mL、約8ng/mL、約9ng/mL、約10ng/mL、約11ng/mL、約12ng/mL、約13ng/mL、約14ng/mL、約15ng/mL、約16ng/mL、約17ng/mL、約18ng/mL、約19ng/mL、または約20ng/mLである、態様77に記載の方法。
【0115】
態様79.前記IL-15の濃度が約1.0ng/mLである、態様77または78に記載の方法。
【0116】
態様80.前記IL-15の濃度が約10ng/mLである、態様77または78に記載の方法。
【0117】
態様81.前記免疫細胞及び/または前記幹細胞が、キメラ抗原受容体、操作T細胞受容体、またはそれらの任意の組合せを含む、態様1~80のいずれか1つに記載の方法。
【0118】
態様82.前記免疫細胞及び/または前記幹細胞が、培養後にヒト対象に投与される、態様1~81のいずれか1つに記載の方法。
【0119】
態様83.前記細胞が、さらにベクターで形質導入される、態様1~82のいずれか1つに記載の方法。
【0120】
態様84.前記ベクターが、キメラ抗原受容体(CAR)、T細胞受容体(TCR)、またはTCR模倣物をコードする導入遺伝子を含む、態様83に記載の方法。
【0121】
態様85.前記CARが、CD19、TRAC、TCRβ、BCMA、CLL-1、CS1、CD38、CD19、TSHR、CD123、CD22、CD30、CD70、CD171、CD33、EGFRvIII、GD2、GD3、Tn Ag、PSMA、ROR1、ROR2、GPC1、GPC2、FLT3、FAP、TAG72、CD44v6、CEA、EPCAM、B7H3、KIT、IL-13Ra2、メソテリン、IL-11Ra、PSCA、PRSS21、VEGFR2、ルイスY、CD24、PDGFR-ベータ、SSEA-4、CD20、葉酸受容体アルファ、ERBB2(Her2/neu)、MUC1、MUC16、EGFR、NCAM、プロスターゼ、PAP、ELF2M、エフリンB2、IGF-I受容体、CAIX、LMP2、gp100、bcr-abl、チロシナーゼ、EphA2、フコシルGM1、sLe、GM3、TGS5、HMWMAA、o-アセチル-GD2、葉酸受容体ベータ、TEM1/CD248、TEM7R、CLDN6、GPRC5D、CXORF61、CD97、CD179a、ALK、ポリシアル酸、PLAC1、グロボH、NY-BR-1、UPK2、HAVCR1、ADRB3、PANX3、GPR20、LY6K、OR51E2、TARP、WTl、NY-ESO-1、LAGE-1a、MAGE-A1、レグマイン、HPV E6、E7、MAGE A1、ETV6-AML、精子タンパク質17、XAGE1、Tie2、MAD-CT-1、MAD-CT-2、Fos関連抗原1、p53、p53変異体、プロステイン、サバイビン、テロメラーゼ、PCTA-1/ガレクチン8、メランA/MART1、Ras変異体、hTERT、肉腫転座切断点、ML-IAP、ERG(TMPRSS2 ETS融合遺伝子)、NA17、PAX3、アンドロゲン受容体、サイクリンB1、MYCN、RhoC、TRP-2、CYP1B1、BORIS、SART3、PAX5、OY-TES1、LCK、AKAP-4、SSX2、RAGE-1、ヒトテロメラーゼ逆転写酵素、RU1、RU2、腸カルボキシルエステラーゼ、mut hsp70-2、CD79a、CD79b、CD72、LAIR1、FCAR、LILRA2、CD300LF、CLEC12A、BST2、EMR2、LY75、GPC3、FCRL5、IGLL1、CD2、CD3ε、CD4、CD5、CD7、APRILタンパク質の細胞外部分、またはそれらの任意の組合せを標的とする、態様84に記載の方法。
【0122】
態様86.前記TCRが、AFP、CD19、TRAC、TCRβ、BCMA、CLL-1、CS1、CD38、CD19、TSHR、CD123、CD22、CD30、CD171、CD33、EGFRvIII、GD2、GD3、Tn Ag、PSMA、ROR1、ROR2、GPC1、GPC2、FLT3、FAP、TAG72、CD44v6、CEA、EPCAM、B7H3、KIT、IL-13Ra2、メソテリン、IL-11Ra、PSCA、PRSS21、VEGFR2、ルイスY、CD24、PDGFR-ベータ、SSEA-4、CD20、葉酸受容体アルファ、ERBB2(Her2/neu)、MUC1、MUC16、EGFR、NCAM、プロスターゼ、PAP、ELF2M、エフリンB2、IGF-I受容体、CAIX、LMP2、gp100、bcr-abl、チロシナーゼ、EphA2、フコシルGM1、sLe、GM3、TGS5、HMWMAA、o-アセチル-GD2、葉酸受容体ベータ、TEM1/CD248、TEM7R、CLDN6、GPRC5D、CXORF61、CD97、CD179a、ALK、ポリシアル酸、PLAC1、グロボH、NY-BR-1、UPK2、HAVCR1、ADRB3、PANX3、GPR20、LY6K、OR51E2、TARP、WTl、NY-ESO-1、LAGE-1a、MAGE-A1、レグマイン、HPV E6、E7、MAGE A1、ETV6-AML、精子タンパク質17、XAGE1、Tie2、MAD-CT-1、MAD-CT-2、Fos関連抗原1、p53、p53変異体、プロステイン、サバイビン、テロメラーゼ、PCTA-1/ガレクチン8、メランA/MART1、Ras変異体、hTERT、肉腫転座切断点、ML-IAP、ERG(TMPRSS2 ETS融合遺伝子)、NA17、PAX3、アンドロゲン受容体、サイクリンB1、MYCN、RhoC、TRP-2、CYP1B1、BORIS、SART3、PAX5、OY-TES1、LCK、AKAP-4、SSX2、RAGE-1、ヒトテロメラーゼ逆転写酵素、RU1、RU2、腸カルボキシルエステラーゼ、mut hsp70-2、CD79a、CD79b、CD72、LAIR1、FCAR、LILRA2、CD300LF、CLEC12A、BST2、EMR2、LY75、GPC3、FCRL5、IGLL1、CD2、CD3ε、CD4、CD5、CD7、APRILタンパク質の細胞外部分、またはそれらの任意の組合せを標的とする、態様84に記載の方法。
【0123】
態様87.前記ベクターが、レトロウイルスベクター、レンチウイルスベクター、アデノ随伴ウイルス(AAV)、アデノウイルス、AAVハイブリッドウイルス、バキュロウイルス、またはそれらの任意の組合せである、態様84に記載の方法。
【0124】
態様88.態様1~87のいずれか1つに記載の方法によって調製される、細胞の集団。
【0125】
態様89.細胞の集団であって、CD3+、CD45RO-、CCR7+、CD45RA+、CD62L+、CD27+、CD28+、及びTCF7+である前記細胞を少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、または少なくとも約70%含み、前記細胞が、態様1~87のいずれか1つに記載の方法に従って培養される、前記細胞の集団。
【0126】
態様90.態様1~87のいずれか1つに記載の方法に有用な、細胞培養培地。
【0127】
態様91.細胞培養培地であって、(i)態様1~87に記載されるような免疫細胞または幹細胞及び(ii)40mMよりも高い濃度のカリウムイオンを含み、前記培養培地が高張ではない、前記細胞培養培地。
【0128】
態様92.前記カリウムイオンの前記濃度が、少なくとも約45mM、少なくとも約50mM、少なくとも約55mM、少なくとも約60mM、少なくとも約65mM、少なくとも約70mM、約75mM、約80mM、約85mM、約90mM、約95mM、または約100mMである、態様91に記載の培養培地。
【0129】
態様93.前記カリウムイオンの前記濃度が、約50mM、約60mM、約70mM、または約80mMである、態様91または92に記載の培養培地。
【0130】
態様94.1つ以上のサイトカインをさらに含む、態様91~93のいずれか1つに記載の培養培地。
【0131】
態様95.前記1つ以上のサイトカインが、IL-2、IL-7、IL-15、IL-21、及びそれらの任意の組合せから選択される、態様94に記載の培養培地。
【0132】
態様96.疾患または状態の処置を必要とする対象の疾患または状態の処置方法であって、態様88または89に記載の細胞の集団を前記対象に投与することを含む、前記方法。
【0133】
態様97.前記疾患または前記状態が、乳癌、頭頸部癌、子宮癌、脳癌、皮膚癌、腎癌、肺癌、結腸直腸癌、前立腺癌、肝臓癌、膀胱癌、腎臓癌、膵臓癌、甲状腺癌、食道癌、眼癌、胃(stomach)(胃(gastric))癌、胃腸癌、卵巣癌、癌腫、肉腫、白血病、リンパ腫、骨髄腫、またはそれらの組合せを含むがんに由来する腫瘍を含む、態様96に記載の方法。
【図面の簡単な説明】
【0134】
図1A】「幹細胞様」細胞、例えば、T細胞を正確に定義する、FACS分析のための厳密な細胞表面マーカー及び転写因子を示す。
図1B】様々な表現型の特徴及びバイオマーカー発現プロファイルで注釈を付けた、例示的な細胞、例えば、T細胞の進行性分化の図である。
図2】Aは、様々なカリウム濃度での相対的な細胞の幹様集団を示す散布図であり、培地は250mOsmolの張度を有する。Bは、様々なカリウム濃度での相対的な細胞の幹様集団を示す散布図であり、培地は280mOsmolの張度を有する。Cは、様々なカリウム濃度での相対的な細胞の幹様集団を示す散布図であり、培地は320mOsmolの張度を有する。Dは、様々なカリウム濃度での相対的な収量を示す散布図であり、培地は250mOsmolの張度を有する。Eは、様々なカリウム濃度での相対的な収量を示す散布図であり、培地は280mOsmolの張度を有する。Fは、様々なカリウム濃度での相対的な収量を示す散布図であり、培地は320mOsmolの張度を有する(円形:50mMのカリウムイオン、四角形:60mMのカリウムイオン、三角形:70mMのカリウムイオン、逆三角形:80mMのカリウムイオン、菱形:90mMのカリウムイオン、白丸:対照)。Gは、対照培地または250mOsmolの張度を有する低張培地中での培養後の相対的な幹様集団を示す折れ線グラフである。培地の張度を、表2に示したようなカリウム及びNaClの濃度に基づいて算出した。
図3A】低張培養条件において高カリウム中でT細胞を培養する効果を示す。本明細書に開示されるいくつかの態様と一致するT細胞培養スキームを示す。
図3B】低張培養条件において高カリウム中でT細胞を培養する効果を示す。様々な培養条件下でのCD45RA CCR7の発現のFACS分析を示す。
図3C】低張培養条件において高カリウム中でT細胞を培養する効果を示す。様々な培養条件下でのCD45RA及びCD62Lの発現のFACS分析を示す。
図3D】低張培養条件において高カリウム中でT細胞を培養する効果を示す。様々な培養条件下でのT細胞持続性関連マーカーCD27及びCCR7の発現のFACS分析を示す。
図3E】低張培養条件において高カリウム中でT細胞を培養する効果を示す。様々な培養条件下でのTCF7及びCD39の発現のFACS分析を示す。
図3F】低張培養条件において高カリウム中でT細胞を培養する効果を示す。TCF7発現及びCD3のFACs分析を示す。
図3G】低張培養条件において高カリウム中でT細胞を培養する効果を示す。対照培地及び高カリウム培養条件を用いた低張改変培地からのTCF7細胞のパーセンテージを示す。
図4A】インビトロ増殖中のT細胞の収量及び生存率を示す。対照培地及び改変(低張)培地、すなわち、カリウムイオン及びNaClの組合せが140mM未満となるように高カリウム及びNaClを含有する培地中で培養したT細胞の増殖倍率(10)を示す。
図4B】インビトロ増殖中のT細胞の収量及び生存率を示す。対照培地及び改変(低張)培地、すなわち、カリウムイオン及びNaClの組合せが140mM未満となるように高カリウム及びNaClを含有する培地中で培養したT細胞の生存率を示す。
図5A】低張コンディショニング培地で濃縮した「幹細胞様」T細胞を示す。対照培地中で培養したCD4及びCD8T細胞からの「幹細胞様」マーカーのFACS分析を示す。
図5B】低張コンディショニング培地で濃縮した「幹細胞様」T細胞を示す。改変(低張)培地、すなわち、カリウムイオン及びNaClの組合せが140mM未満となるように高カリウム及びNaClを含有する培地中で培養したCD4及びCD8T細胞からの「幹細胞様」マーカーのFACS分析を示す。
図6】形質導入効率に対する改変培地の効果を示す。改変(低張)培地は、カリウムイオン及びNaClの組合せが140mM未満となるように高カリウム及びNaClを有する。
図7】TSCM集団に対する改変培地中の高カリウムの効果を示す。
図8A】TSCM集団のエフェクター機能の運命に対する高カリウムの効果を示す。CCR7+細胞におけるIL-2発現の濃縮及びCD19-CAR操作CD4T細胞におけるIFN-γの減少を示すFACSプロットを示す。
図8B】TSCM集団のエフェクター機能の運命に対する高カリウムの効果を示す。CCR7+細胞におけるIL-2発現の濃縮及びCD19-CAR操作CD8T細胞におけるIFN-γの減少を示すFACSプロットを示す。
図8C】TSCM集団のエフェクター機能の運命に対する高カリウムの効果を示す。対照条件及び低張培養条件における高カリウム中でのIL-2及びIFN-γ発現の定量化を示す。
図9A】対照培地(左パネル)または高カリウム及び低張培養条件を用いた改変(低張)培地(右パネル)中におけるTSCM集団に対するサイトカインの効果を示す。IL-2、IL-7、及びIL-15の組合せの効果を示す。
図9B】対照培地(左パネル)または高カリウム及び低張培養条件を用いた改変(低張)培地(右パネル)中におけるTSCM集団に対するサイトカインの効果を示す。IL-7及びIL-21の組合せの効果を示す。
図10A】サイトカインの組合せと共に、対照培地中で、及び高カリウムを含む改変(低張)培地中の低張培養条件における高カリウム中で培養したCAR操作産物中のTSCM細胞の数を示す。ドナー1からのCAR操作産物中のTSCM細胞の数を示す。左から右へ、細胞を、IL-2、IL-7、及びIL-15、IL-2(10ng/mL)、IL-2及びIL-21(1ng/mL)、IL-7及びIL-21(1ng/ml)、IL-15及びIL-21(1ng/mL)、カリウムならびにIL-2、IL-7、及びIL-15、カリウム及びIL-2(10ng/mL)、カリウムならびにIL-2及びIL-21(1ng/mL)、カリウムならびにIL-7及びIL-21(1ng/mL)、カリウムならびにIL-15及びIL-21(1ng/mL)と共に培養した。
図10B】サイトカインの組合せと共に、対照培地中で、及び高カリウムを含む改変(低張)培地中の低張培養条件における高カリウム中で培養したCAR操作産物中のTSCM細胞の数を示す。ドナー1からのCAR操作産物中のTSCM細胞の数を示す。左から右へ、細胞を、IL-2、IL-7、及びIL-15、IL-2(10ng/mL)、IL-2及びIL-21(1ng/mL)、IL-7及びIL-21(1ng/ml)、IL-15及びIL-21(1ng/mL)、カリウムならびにIL-2、IL-7、及びIL-15、カリウム及びIL-2(10ng/mL)、カリウムならびにIL-2及びIL-21(1ng/mL)、カリウムならびにIL-7及びIL-21(1ng/mL)、カリウムならびにIL-15及びIL-21(1ng/mL)と共に培養した。
図11】示されるように、IL-2及び/またはIFNγを発現する細胞のパーセントの棒グラフであり、これは対照培地または低張培地(すなわち、カリウムイオン及びNaClの組合せが140mM未満となるように高カリウム及びNaClを含有する改変培地)中で培養したROR1キメラ抗原受容体(CAR)T細胞の分化状態を示している。
図12】対照培地(「ROR1 CAR」)またはカリウムイオン及びNaClの組合せが140mM未満となるように高カリウム及びNaClを含有する改変低張培地中で共培養したROR1 CAR T細胞の経時的死滅データのグラフ表示である。
図13A】対照培地またはカリウムイオン及びNaClの組合せが140mM未満となるように高カリウム及びNaClを含有する培地中でH1975細胞と共培養したCAR-T細胞のIL-2分泌を示す棒グラフである。
図13B】対照培地またはカリウムイオン及びNaClの組合せが140mM未満となるように高カリウム及びNaClを含有する培地中でH1975細胞と共培養したCAR-T細胞のIFNγ分泌を示す棒グラフである。
図14】対照培地(「ROR1 CAR」)ならびにカリウムイオン及びNaClの組合せが140mM未満となるように高カリウム及びNaClを含有する培地中でのH1975標的細胞との共培養におけるROR1 CAR T細胞増殖を示す折れ線グラフである。
【発明を実施するための形態】
【0135】
本開示は、細胞を培養する方法、本方法によって調製される細胞、及び/または細胞培養方法のための組成物もしくはキットを対象とする。本開示の細胞培養方法は、培養細胞の多能性及び/または万能性を増加できるか、あるいは細胞がベクターで形質導入されている場合の形質導入効率を増加できる。いくつかの態様では、培養方法は、細胞が培養される場合、及び/または細胞がインビボでの療法に使用される場合に細胞疲弊を減少及び/または回避できる。いくつかの態様では、培養方法はまた、インビボ生存能、インビボ持続性、インビボエフェクター機能、またはそれらの任意の組合せを増加できる。いくつかの態様では、本開示は、細胞、例えば、万能性、多能性、及び/または免疫細胞を培養する方法を対象とし、本方法は、少なくとも約5mM(例えば、5mMよりも高い)濃度でカリウムを含む培地中に細胞を置くことを含み、培地は高張ではなく、例えば、低張または等張である。本開示のいくつかの態様は、細胞、例えば、万能性、多能性、及び/または免疫細胞を培養する方法を対象とし、本方法は、40mMよりも高い濃度、例えば、約50mM~80mMのカリウムを含む培地中に細胞を置くことを含む。いくつかの態様では、細胞は免疫細胞である。いくつかの態様では、免疫細胞は、T細胞、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)、ナチュラルキラー(NK)細胞、制御性T(Treg)細胞、またはそれらの任意の組合せを含む。いくつかの態様では、細胞は多能性細胞である。いくつかの態様では、細胞は万能性細胞である。いくつかの態様では、万能性細胞は、人工万能性幹細胞または胚性幹細胞である。いくつかの態様では、細胞は造血幹細胞である。
【0136】
本開示のいくつかの態様は、エクスビボまたはインビトロ培養中のヒト免疫細胞及び/または幹細胞の収量を、ヒト免疫細胞及び/または幹細胞の幹細胞性を高めながら増加させる方法を対象とし、本方法は、40mM~80mMの濃度のカリウムイオン及び30mM~100mMの濃度のNaClを含む培地中でヒト免疫細胞及び/または幹細胞を培養することを含み、カリウムイオン及びNaClの総濃度は、110~140mMである。本開示のいくつかの態様は、免疫療法のためのヒト免疫細胞及び/または幹細胞の集団を調製する方法を対象とし、本方法は、40mM~80mMの濃度のカリウムイオン及び30mM~100mMの濃度のNaClを含む培地中でヒト免疫細胞及び/または幹細胞を培養することを含み、カリウムイオン及びNaClの総濃度は、110~140mMである。本開示のいくつかの態様は、免疫療法のために、エクスビボまたはインビトロ培養中のヒト免疫細胞の幹細胞性を高める方法を対象とし、本方法は、40mM~80mMの濃度のカリウムイオン及び30mM~100mMの濃度のNaClを含む培地中でヒト免疫細胞を培養することを含み、カリウムイオン及びNaClの総濃度は、110~140mMである。いくつかの態様では、ヒト免疫細胞はT細胞である。
【0137】
いくつかの態様では、培地は低張である。いくつかの態様では、培地は等張である。ある特定の態様では、培地は、インターロイキン(IL)-2、IL-21、IL-7、IL-15、またはそれらの任意の組合せをさらに含む。いくつかの態様では、培地は、IL-2、IL-7及びIL-15を含む。いくつかの態様では、培地は、IL-2及びIL-21を含む。いくつかの態様では、培地は、ナトリウムイオン、カルシウムイオン、グルコース、またはそれらの任意の組合せをさらに含む。
【0138】
本開示がより詳細に記載される前に、本開示は、記載される特定の組成物またはプロセスステップに限定されず、したがって、当然のことながら変更され得ると理解されるべきである。本開示を読むことで当業者には明らかであるように、本明細書に記載及び図示される個々の態様の各々は、本開示の範囲または趣旨から逸脱することなく、他のいくつかの態様のいずれかから容易に分離され得るか、またはそれらの特徴と組み合わされ得る別個の構成要素及び特徴を有する。列挙されるいずれの方法も、列挙される事象の順序で、または論理的に可能な任意の他の順序で実施され得る。
【0139】
本明細書に提供される見出しは、本開示の様々な態様を限定するものではなく、これは本明細書全体を参照することによって定義され得る。本明細書に使用される専門用語は、特定の態様を記載することのみを目的とし、限定することを意図するものではないこともまた理解されるべきである。
【0140】
I.用語
本開示がより容易に理解され得るように、ある特定の用語が最初に定義される。本出願で使用される場合、本明細書に明示的な別段の定めがない限り、以下の用語の各々は、以下に記載される意味を有することとする。追加の定義が、本出願全体を通して記載される。
【0141】
本開示全体を通して、用語「a」または「an」要素は、その要素のうち1つ以上を指し、例えば、「キメラポリペプチド(a chimeric polypeptide)」は、1つ以上のキメラポリペプチドを表すと理解される。したがって、「a」(または「an」)、「1つ以上」、及び「少なくとも1つ」という用語は、本明細書では交換可能に使用され得る。加えて、「または」は、リスト内の構成要素のオープンリストを意味するために使用される。例えば、「XはAまたはBを含む」は、XがAを含む、XがBを含む、XがA及びBを含む、またはXがAもしくはB及び任意の他の構成要素を含むことを意味する。
【0142】
さらに、「及び/または」は、本明細書で使用される場合、2つの指定された特徴または構成要素の各々の、他方を伴うか、または伴わない特定の開示とみなされるべきである。したがって、「及び/または」という用語は、本明細書で「A及び/またはB」などの語句で使用される場合、「A及びB」、「AまたはB」、「A」(単独)、ならびに「B」(単独)を含むことを意図する。同様に、「及び/または」という用語は、「A、B、及び/またはC」などの語句で使用される場合、以下の態様の各々を包含することを意図する:A、B、及びC、A、B、またはC、AまたはC、AまたはB、BまたはC、A及びC、A及びB、B及びC、A(単独)、B(単独)、ならびにC(単独)。
【0143】
本明細書において「含む」という言葉で態様が記載される場合は必ず、「からなる(consisting of)」及び/または「から本質的になる(consisting essentially of)」という用語で記載される別の類似の態様も提供されると理解される。
【0144】
別段の規定がない限り、本明細書で使用される全ての専門用語及び科学用語は、本開示が関連する分野の当業者によって一般に理解されるものと同じ意味を有する。例えば、Concise Dictionary of Biomedicine and Molecular Biology,Juo,Pei-Show,2nd ed.,2002,CRC Press;The Dictionary of Cell and Molecular Biology,3rd ed.,1999,Academic Press、及びOxford Dictionary of Biochemistry and Molecular Biology,Revised,2000,Oxford University Pressは、本開示で使用される用語の多くに関する一般的な辞書を当業者に提供する。
【0145】
単位、接頭辞、及び記号は、それらの国際単位系(SI)で承認された形式で示される。数値範囲は、範囲を定義する数を含む。
【0146】
本明細書で使用される略語は、本開示全体を通して定義される。本開示の様々な態様が、以下の小節においてさらに詳しく記載される。
【0147】
「約」または「本質的に含む」という用語は、当業者によって決定されるような特定の値または組成物の許容誤差範囲内にある値または組成物を指し、これは値または組成物が測定または決定される方法、すなわち、測定システムの限界に部分的に依存することになる。例えば、「約」または「本質的に含む」は、当該技術分野における慣習に従って、1または1を超える標準偏差内を意味し得る。あるいは、「約」または「本質的に含む」は、最大10%の範囲を意味し得る。さらに、特に生物系またはプロセスに関して、本用語は、最大1桁または最大5倍の値を意味し得る。特定の値または組成物が本出願及び特許請求の範囲で提供される場合、別段の記載がない限り、「約」または「本質的に含む」の意味は、その特定の値または組成物の許容誤差範囲内にあると想定されるべきである。
【0148】
本明細書で使用される場合、「およそ」という用語は、目的の1つ以上の値に適用される場合、規定の参照値と類似している値を指す。ある特定の態様では、「およそ」という用語は、別段の記載がない限り、または別の方法が文脈から明らかでない限り(そのような数が可能な値の100%を超えることになる場合を除く)、規定の参照値から10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、またはそれ未満の値内にいずれの方向にも(上回るか、または下回る)含まれる値の範囲を指す。
【0149】
本明細書に記載される通り、任意の濃度範囲、パーセンテージ範囲、比率範囲または整数範囲は、別段の指示がない限り、列挙される範囲内の任意の整数の値を含み、適切な場合、その分数(整数の10分の1及び100分の1など)を含むと理解されるべきである。
【0150】
本明細書で使用される場合、「万能性細胞」という用語は、例えば、人体において任意の細胞型に分化できる自己複製細胞を指す。
【0151】
本明細書で使用される場合、「多能性細胞」は自己複製細胞を指し、これは2つ以上の分化した子孫細胞に分化できる。
【0152】
本明細書で使用される場合、「免疫細胞」という用語は、免疫系の細胞を指す。いくつかの態様では、免疫細胞は、Tリンパ球(「T細胞」)、Bリンパ球(「B細胞」)、ナチュラルキラー(NK)細胞、マクロファージ、好酸球、肥満細胞、樹状細胞または好中球から選択される。本明細書で使用される場合、「T細胞」及び「Tリンパ球」という用語は交換可能であり、胸腺によって産生または処理されるあらゆるリンパ球を指す。T細胞の非限定的なクラスとしては、エフェクターT細胞及びTh細胞(CD4またはCD8T細胞など)が挙げられる。いくつかの態様では、免疫細胞はTh1細胞である。いくつかの態様では、免疫細胞はTh2細胞である。いくつかの態様では、免疫細胞はTc17細胞である。いくつかの態様では、免疫細胞はTh17細胞である。いくつかの態様では、免疫細胞は、腫瘍浸潤細胞(TIL)である。いくつかの態様では、免疫細胞は、Treg細胞である。
【0153】
本明細書で使用される場合、「メモリー」T細胞という用語は、これまでにそれらの同種抗原に遭遇し、応答した(例えば、インビボ、インビトロ、もしくはエクスビボで)T細胞または例えば、抗CD3抗体で刺激した(例えば、インビトロもしくはエクスビボで)T細胞を指す。免疫細胞は、二次曝露時に「メモリー様」表現型を有し、そのようなメモリーT細胞は、一次曝露中よりも迅速かつ強力な免疫応答を開始するために複製し得る。いくつかの態様では、メモリーT細胞は、セントラルメモリーT細胞(TCM細胞)、エフェクターメモリーT細胞(TEM細胞)、組織常在性メモリーT細胞(TRM細胞)、幹細胞様メモリーT細胞(TSCM細胞)、またはそれらの任意の組合せを含む。
【0154】
本明細書で使用される場合、「幹細胞様メモリーT細胞」、「Tメモリー幹細胞」、または「TSCM細胞」という用語は、CD95、CD45RA、CCR7、及びCD62Lを発現するメモリーT細胞を指し、自己複製する幹細胞様能力ならびにメモリー及びエフェクターT細胞サブセットの範囲全体を再構成する多能性を付与されている。
【0155】
本明細書で使用される場合、「セントラルメモリーT細胞」または「TCM細胞」という用語は、CD45RO、CCR7、及びCD62Lを発現するメモリーT細胞を指す。セントラルメモリーT細胞は、一般にリンパ節内及び末梢循環で見られる。
【0156】
本明細書で使用される場合、「エフェクターメモリーT細胞」または「TEM細胞」という用語は、CD45ROを発現するが、CCR7及びCD62Lの発現を欠いているメモリーT細胞を指す。エフェクターメモリーT細胞は、リンパ節ホーミング受容体(例えば、CCR7及びCD62L)を欠いているため、これらの細胞は通常、末梢循環及び非リンパ組織で見られる。
【0157】
本明細書で使用される場合、「組織常在性メモリーT細胞」または「TRM細胞」という用語は、循環せず、皮膚、肺、及び胃腸管などの末梢組織に常在しているメモリーT細胞を指す。ある特定の態様では、組織常在性メモリーT細胞は、エフェクターメモリーT細胞でもある。
【0158】
本明細書で使用される場合、「ナイーブT細胞」または「T細胞」という用語は、CD45RA、CCR7、及びCD62Lを発現するが、CD95は発現しないT細胞を指す。T細胞は、T細胞系統の中で最も未分化な細胞である。T細胞と抗原提示細胞(APC)との間の相互作用によって、活性化TEFF細胞へのT細胞の分化及び免疫応答が誘導される。
【0159】
「培養」という用語は、本明細書で使用される場合、エクスビボ及び/またはインビトロでの制御されている細胞の成長を指す。本明細書で使用される場合、「培養」は、細胞増殖中、または細胞操作(例えば、CAR、TCR、もしくはTCRmを発現するための構築物による形質導入)中の細胞、例えば、T細胞及び/またはNK細胞の成長を含む。いくつかの態様では、培養細胞は、対象、例えば、ヒト対象から得られる。いくつかの態様では、培養細胞は、ヒト対象から得られるT細胞またはNK細胞を含む。いくつかの態様では、T細胞及び/またはNK細胞は、培養前に精製される。いくつかの態様では、T細胞及び/またはNK細胞は、腫瘍浸潤T細胞及び/またはNK細胞である。いくつかの態様では、細胞培養は、例えば、細胞の増殖を増加させるために、培養細胞の数を増大させることを意図する。
【0160】
本明細書で使用される場合、「細胞操作」は、細胞、例えば、本明細書に開示される万能性細胞、多能性細胞、または免疫細胞の標的改変を指す。いくつかの態様では、細胞操作は、ウイルス遺伝子操作、非ウイルス遺伝子操作、腫瘍特異的標的化を可能にする受容体(例えば、TCR、TCRm、及び/またはCAR)の導入、T細胞機能を改善する1つ以上の内因性遺伝子の導入、T細胞機能を改善する1つ以上の合成遺伝子の導入、あるいはそれらの任意の組合せを含む。
【0161】
本明細書で使用される場合、「幹細胞性」、「幹細胞様」、「幹様」、または「低分化」という用語は、よりナイーブな表現型と一致するマーカーを発現する細胞、例えば、万能性細胞、多能性細胞、または免疫細胞(例えば、T細胞、NK細胞、もしくはTIL)を指す。例えば、低分化T細胞は、T細胞またはTSCM細胞に特徴的な1つ以上のマーカーを発現し得る。いくつかの態様では、「低分化」または「幹様」T細胞は、CD45RA、CCR7、及びCD62Lを発現し、CD45ROは発現しない。いくつかの態様では、本明細書に開示される方法は、低分化の表現型を有する細胞、例えば、万能性細胞、多能性細胞、または免疫細胞(例えば、T細胞、NK細胞、もしくはTIL)を促進する。いかなる特定の機構にも束縛されるものではないが、いくつかの態様では、本明細書に開示される方法は、低分化細胞、例えば、万能性細胞、多能性細胞、または免疫細胞(例えば、T細胞、NK細胞、もしくはTIL)の分化を遮断、阻害、または制限し、培養下において幹様細胞の数の増加をもたらす。例えば、腫瘍を効果的に制御するには、幹細胞様メモリーまたはセントラルメモリー表現型を有する低分化免疫細胞、例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTILの養子移入が好ましいと一般的に考えられている。Lynn,R.C.,et al.,Nature 576(7786):293-300(2019)、及びGattinoni,L.,et al.,Nat Med 17(10):1290-1297(2011)を参照のこと。
【0162】
幹細胞性は、自己複製能力、多能性、及び増殖能の持続性を特徴とする。いくつかの態様では、幹細胞性は、特定の遺伝子シグネチャー、例えば、多数の遺伝子にわたる発現の組合せパターンを特徴とする。いくつかの態様では、遺伝子シグネチャーは、ACTN1、DSC1、TSHZ2、MYB、LEF1、TIMD4、MAL、KRT73、SESN3、CDCA7L、LOC283174、TCF7、SLC16A10、LASS6、UBE2E2、IL7R、GCNT4、TAF4B、SULT1B1、SELP、KRT72、STXBP1、TCEA3、FCGBP、CXCR5、GPA33、NELL2、APBA2、SELL、VIPR1、FAM153B、PPFIBP2、FCER1G、GJB6、OCM2、GCET2、LRRN1、IL6ST、LRRC16A、IGSF9B、EFHA2、LOC129293、APP、PKIA、ZC3H12D、CHMP7、KIAA0748、SLC22A17、FLJ13197、NRCAM、C5orf13、GIPC3、WNT7A、FAM117B、BEND5、LGMN、FAM63A、FAM153B、ARHGEF11、RBM11、RIC3、LDLRAP1、PELI1、PTK2、KCTD12、LMO7、CEP68、SDK2、MCOLN3、ZNF238、EDAR、FAM153C、FAAH2、BCL9、C17orf48、MAP1D、ZSWIM1、SORBS3、IL4R、SERPINF1、C16orf45、SPTBN1、KCNQ1、LDHB、BZW2、NBEA、GAL3ST4、CRTC3、MAP3K1、HLA-DOA、RAB43、SGTB、CNN3、CWH43、KLHL3、PIM2、RGMB、C16orf74、AEBP1、SNORD115-11、SNORD115-11、GRAP、及びそれらの任意の組合せから選択される1つ以上の遺伝子を含む(例えば、Gattinoni(2011)を参照のこと)。いくつかの態様では、遺伝子シグネチャーは、NOG、TIMD4、MYB、UBE2E2、FCER1G、HAVCR1、FCGBP、PPFIBP2、TPST1、ACTN1、IGF1R、KRT72、SLC16A10、GJB6、LRRN1、PRAGMIN、GIPC3、FLNB、ARRB1、SLC7A8、NUCB2、LRRC7、MYO15B、MAL、AEBP1、SDK2、BZW2、GAL3ST4、PITPNM2、ZNF496、FAM117B、C16orf74、TDRD6、TSPAN32、C18orf22、C3orf44、LOC129293、ZC3H12D、MLXIP、C7orf10、STXBP1、KCNQ1、FLJ13197、LDLRAP1、RAB43、RIN3、SLC22A17、AGBL3、TCEA3、NCRNA00185、FAM153B、FAM153C、VIPR1、MMP19、HBS1L、EEF2K、SNORA5C、UBASH3A、FLJ43390、RP6-213H19.1、INPP5A、PIM2、TNFRSF10D、SNRK、LOC100128288、PIGV、LOC100129858、SPTBN1、PROS1、MMP28、HES1、CACHD1、NSUN5C、LEF1、TTTY14、SNORA54、HSF2、C16orf67、NSUN5B、KIAA1257、NRG2、CAD、TARBP1、STRADB、MT1F、TMEM41B、PDHX、KDM6B、LOC100288322、UXS1、LGMN、NANOS2、PYGB、RASGRP2、C14orf80、XPO6、SLC24A6、FAM113A、MRM1、FBXW8、NDUFS2、KCTD12、及びそれらの任意の組合せから選択される1つ以上の遺伝子を含む(例えば、Gattinoni,L.,et al.,Nat Med 17(10):1290-1297(2011)を参照のこと)。
【0163】
多くのがんなどにおける長期的な抗原曝露の存在下で、より分化した免疫細胞、例えば、エフェクター及びエフェクターメモリーT細胞は、多くの場合に疲弊し、それらの抗腫瘍機能を失う。バイオマーカー、例えば、T細胞マーカーは、任意の方法を使用して測定され得る。いくつかの態様では、T細胞は、抗体染色に続いてゲーティングしたフローサイトメトリーを使用して同定される。
【0164】
本明細書で使用される場合、「張度」という用語は、細胞膜に対する有効浸透圧勾配の尺度を指す。張度は、溶液、例えば、培地の浸透圧によって表され得る。本明細書で使用される場合、溶液、例えば、培地は、培地中の溶質の濃度が細胞内部の溶質の濃度と等しい場合に「等張」とみなされる。本明細書で使用される場合、等張培地は、約280mOsm/Lの浸透圧を有する。本明細書で使用される場合、溶液、例えば、培地は、溶液中の溶質の濃度が細胞中の溶質の濃度よりも低い場合に「低張」とみなされる。本明細書で使用される場合、低張液は、280mOsm/L未満の張度を有する。いくつかの態様では、低張培地は、少なくとも約220mOsm/L~約280mOsm/L未満の張度を有する。いくつかの態様では、低張培地は、少なくとも約230mOsm/L~約280mOsm/L未満の張度を有する。いくつかの態様では、低張培地は、少なくとも約240mOsm/L~約280mOsm/L未満の張度を有する。いくつかの態様では、本明細書に記載される低張培地は、約250mOsm/Lの張度を有する。本明細書で使用される場合、溶液、例えば、培地は、溶液中の溶質の濃度が細胞中の溶質の濃度よりも高い場合に「高張」とみなされる。本明細書で使用される場合、高張液は、300mOsm/L超の浸透圧を有する。いくつかの態様では、本明細書に記載される高張培地は、約320mOsm/Lの浸透圧を有する。ある特定の態様では、溶液、例えば、培地の張度は、カリウムイオン、ナトリウムイオン、グルコース、及びそれらの任意の組合せから選択される1つ以上の溶質の濃度を増加または減少させることによって調整される。いくつかの態様では、溶液、例えば、培地の張度は、カリウムイオン及びNaClの濃度を増加または減少させることによって調整される。いくつかの態様では、培地の張度は、ある溶質の増加を第2の溶質の減少で相殺することによって維持され得る。例えば、ナトリウムイオンの濃度を変えることなく培地中のカリウムイオンの濃度を増加させると、培地の張度が増加し得る。しかしながら、カリウムイオンの濃度が増加し、ナトリウムイオンの濃度が減少する場合、元の培地の張度は維持され得る。本明細書で使用される場合、培地の張度は、カリウム濃度及びNaCl濃度の合計に2を乗じたものによって定義される。表2を参照のこと。
【0165】
本明細書で使用される場合、「カリウム」、「カリウムイオン」、「カリウムカチオン」、及び「K+」という用語は交換可能に使用され、元素カリウムを指す。元素カリウムは溶液中に陽イオンとして存在する。しかしながら、カリウムイオンを含む溶液を調製する標準的な手段は、カリウム含有塩(例えば、KCl)を溶液中に希釈することを含むことが、当業者には容易に明らかとなる。したがって、あるモル(M)濃度のカリウムイオンを含む溶液、例えば、培地は、等モル(M)濃度のカリウムを含む塩を含むと記載され得る。
【0166】
本明細書で使用される場合、「基本」培地という用語は、本明細書に開示される追加の要素、例えば、カリウム、ナトリウム、カルシウム、グルコース、IL-2、IL-7、IL-15、IL-21、及びそれらの任意の組合せのうち1つ以上を補充した任意の開始培地を指す。基本培地は、免疫細胞、例えば、T細胞を培養するための任意の培地であり得る。いくつかの態様では、基本培地は、平衡塩類溶液(例えば、PBS、DPBS、HBSS、EBSS)、ダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)、最小必須培地(MEM)、基本培地イーグル(BME)、F-10、F-12、RPMI1640、グラスゴー最小必須培地(GMEM)、アルファ最小必須培地(アルファMEM)、イスコフ改変ダルベッコ培地(IMDM)、M199、OPTMIZER(商標)CTS(商標)T細胞増殖基本培地(ThermoFisher)、OPTMIZER(商標)完全、IMMUNOCULT(商標)XF(STEMCELL(商標)Technologies)、IMMUNOCULT(商標)XF、AIM V、TEXMACS(商標)培地、及びそれらの任意の組合せから選択される。いくつかの態様では、基本培地は、PRIME-XV T細胞CDMを含む。いくつかの態様では、基本培地は、OPTMIZER(商標)を含む。いくつかの態様では、基本培地は、OPTMIZER(商標)Proを含む。いくつかの態様では、基本培地は、X-VIVO(商標)15(LONZA)を含む。いくつかの態様では、基本培地は、IMMUNOCULT(商標)を含む。いくつかの態様では、基本培地は、クリック培地を含む。いくつかの態様では、基本培地は、TRANSACT(商標)TIL増殖培地を含む。いくつかの態様では、基本培地は、TIL急速増殖培地を含む。いくつかの態様では、基本培地は無血清である。いくつかの態様では、基本培地は、免疫細胞血清置換(ICSR)をさらに含む。例えば、いくつかの態様では、基本培地は、ICSRを補充したOPTMIZER(商標)完全、ICSRを補充したAIM V、ICSRを補充したIMMUNOCULT(商標)XF、ICSRを補充したRPMI、ICSRを補充したTEXMACS(商標)、またはそれらの任意の組合せを含む。いくつかの態様では、好適な基本培地としては、クリック培地、OpTimizer(登録商標)(CTS(登録商標))培地、Stemline(登録商標)T細胞増殖培地(Sigma-Aldrich)、AIM V(登録商標)培地(CTS(登録商標))、TexMACS(登録商標)培地(Miltenyi Biotech)、ImmunoCult(登録商標)培地(Stem Cell Technologies)、PRIME-XV(登録商標)T細胞増殖XSFM(Irvine Scientific)、イスコフ培地、及び/またはRPMI-1640培地が挙げられる。いくつかの態様では、基本培地は、NaCl不含CTS(商標)OpTimizer(商標)を含む。いくつかの態様では、基本培地は、張度を制御するために添加されるNaCl、例えば、カリウムイオンと組み合わせて添加されるNaClに加えて1つ以上のナトリウム塩を含む。
【0167】
本明細書で使用される場合、「サイトカイン」という用語は、細胞間の相互作用及び伝達に対して特定の効果を有する、細胞によって放出される小さな分泌タンパク質を指す。サイトカインの非限定的な例としては、インターロイキン(例えば、インターロイキン(IL)-1、IL-2、IL-4、IL-7、IL-9、IL-13、IL-15、IL-3、IL-5、IL-6、IL-11、IL-10、IL-20、IL-14、IL-16、IL-17、IL-21及びIL-23)、インターフェロン(IFN、例えば、IFN-α、IFN-β、及びIFN-γ)、腫瘍壊死因子(TNF)ファミリーメンバー、ならびにトランスフォーミング増殖因子(TGF)ファミリーメンバーが挙げられる。本開示のある特定の態様は、サイトカインを含む培地中において細胞、例えば、T細胞及び/またはNK細胞を培養する方法を対象とする。いくつかの態様では、サイトカインはインターロイキンである。いくつかの態様では、サイトカインは、IL-2、IL-7、IL-15、IL-21及びそれらの任意の組合せから選択される。IL-2(UniProtKB-P60568)は、抗原刺激または分裂促進刺激に応答してT細胞によって産生される。IL-2は、T細胞増殖及び免疫応答の制御に重要な他の活性を刺激することが知られている。IL-7(UniProtKB-P13232)は、リンパ球前駆細胞の増殖を刺激できる造血成長因子である。IL-7は、B細胞成熟のある特定の段階中に増殖において役割を果たすと考えられている。IL-15(UniProtKB-P40933)は、IL-2と同様に、Tリンパ球の増殖を刺激するサイトカインである。IL-21(UniProtKB-Q9HBE4)は、免疫調節活性を有するサイトカインである。IL-21は、自然免疫と適応免疫との間の移行を促進し、B細胞中でIgG1及びIgG3の産生を誘導すると考えられている。IL-21はまた、IL-15との相乗作用でナチュラルキラー(NK)細胞の増殖及び成熟において役割を果たす場合があり、IL-21は、活性化刺激に応答して成熟B細胞及びT細胞の増殖を制御する場合がある。IL-15及びIL-18との相乗作用により、IL-15は、T細胞及びNK細胞中においてインターフェロンガンマ産生も刺激し、IL-21は、T細胞媒介性免疫応答中に樹状細胞の活性化及び成熟を阻害する場合もある。
【0168】
本明細書で使用される場合、「よりも高い」という用語は、それを超えるが、等しくはないことを意味する。例えば、「4mMよりも高い」は、4mMを超えるが、4mMを含まない任意の量を意味する。
【0169】
本明細書で使用される場合、「投与すること」は、様々な方法及び送達システムのいずれかを使用して、治療剤または治療剤を含む組成物を対象に物理的に導入することを指す。本明細書に記載される治療剤(例えば、本明細書に記載されるように培養したT細胞またはNK細胞)のための異なる投与経路としては、静脈内、腹腔内、筋肉内、皮下、脊髄または他の非経口投与経路、例えば、注射もしくは注入によるものが挙げられる。
【0170】
「非経口投与」という語句は、本明細書で使用される場合、経腸及び局所投与以外の、通常は注射による投与方法を意味し、これとしては、静脈内、腹腔内、筋肉内、動脈内、髄腔内、リンパ内、病巣内、嚢内、眼窩内、心臓内、皮内、経気管、気管内、経肺、皮下、表皮下、関節内、被膜下、くも膜下、心室内、硝子体内、硬膜外、及び胸骨内注射及び注入に加えて、インビボエレクトロポレーションが挙げられるが、これらに限定されない。
【0171】
あるいは、本明細書に記載される治療剤(例えば、本明細書に記載されるように培養したT細胞またはNK細胞)は、非経口経路、例えば、局所、表皮、または粘膜投与経路などによって、例えば、鼻腔内、経口、経膣、経直腸、舌下、または局所投与され得る。投与することはまた、例えば、1回、複数の回数、及び/または1以上の長期間にわたって実施され得る。
【0172】
本明細書で使用される場合、「抗原」という用語は、タンパク質、ペプチド、またはハプテンなどの任意の天然または合成免疫原性物質を指す。本明細書で使用される場合、「同種抗原」という用語は、免疫細胞(例えば、T細胞)が認識することによって免疫細胞の活性化を誘導する(例えば、サイトカイン産生などのエフェクター機能を誘導する、及び/または細胞増殖のために細胞内シグナルを誘導する)抗原を指す。
【0173】
「がん」は、体内における異常細胞の制御不能な成長を特徴とする様々な疾患の広範な群を指す。無秩序な細胞の分裂及び成長は悪性腫瘍の形成をもたらし、これは隣接組織に浸潤し、リンパ系または血流を通って身体の遠位部に転移もし得る。「がん」は、本明細書で使用される場合、原発性がん、転移がん及び再発がんを指す。
【0174】
「血液悪性腫瘍」または「血液癌」という用語は、造血及びリンパ組織の哺乳動物のがん及び腫瘍を指す。血液悪性腫瘍の非限定的な例としては、血液、骨髄、リンパ節、及びリンパ系の組織に影響を及ぼすようなものが挙げられ、これらとしては、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、慢性リンパ球性リンパ腫(CLL)、小リンパ球性リンパ腫(SLL)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄性白血病(CIVIL)、急性単球性白血病(AMoL)、ホジキンリンパ腫、及び非ホジキンリンパ腫が挙げられる。血液悪性腫瘍はまた、「液性腫瘍」とも称される。液性腫瘍癌としては、白血病、骨髄腫、及びリンパ腫に加えて、他の血液悪性腫瘍が挙げられるが、これらに限定されない。
【0175】
「固形腫瘍」は、本明細書で使用される場合、組織の異常な腫瘤を指す。固形腫瘍は、良性または悪性の場合がある。固形腫瘍の非限定的な例としては、肉腫、癌腫、及びリンパ腫、例えば、肺、乳房、前立腺、結腸、直腸、及び膀胱のがんなどが挙げられる。固形腫瘍の組織構造は、実質(がん細胞)及びがん細胞が分散し、関連する微小環境を提供する場合がある関連する間質細胞を含む相互依存性組織区画を含む。
【0176】
いくつかの態様では、がんは、副腎皮質癌、進行癌、肛門癌、再生不良性貧血、胆管癌、膀胱癌、骨癌、骨転移、脳腫瘍、脳癌、乳癌、小児癌、原発不明癌、キャッスルマン病、子宮頸癌、結腸/直腸癌、子宮内膜癌、食道癌、ユーイングファミリー腫瘍、眼癌、胆嚢癌、消化管カルチノイド腫瘍、消化管間質腫瘍、妊娠性絨毛性疾患、ホジキン病、カポジ肉腫、腎細胞癌、喉頭及び下咽頭癌、急性リンパ性白血病、急性骨髄性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、慢性骨髄単球性白血病、肝臓癌、非小細胞肺癌、小細胞肺癌、肺カルチノイド腫瘍、皮膚のリンパ腫、悪性中皮腫、多発性骨髄腫、骨髄異形成症候群、鼻腔及び副鼻腔癌、上咽頭癌、神経芽細胞腫、非ホジキンリンパ腫、口腔及び中咽頭癌、骨肉腫、卵巣癌、膵臓癌、陰茎癌、下垂体腫瘍、前立腺癌、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、唾液腺癌、成人軟部組織の肉腫、基底細胞及び扁平上皮細胞皮膚癌、黒色腫、小腸癌、胃癌、精巣癌、咽頭癌、胸腺癌、甲状腺癌、子宮肉腫、膣癌、外陰癌、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、ウィルムス腫瘍ならびにがん処置によって引き起こされる二次癌から選択される。いくつかの態様では、がんは、軟骨肉腫、線維肉腫、リンパ肉腫、黒色肉腫、粘液肉腫、骨肉腫、アバーネシー肉腫、脂肪肉腫(adipose sarcoma)、脂肪肉腫(liposarcoma)、胞巣状軟部肉腫、エナメル芽細胞肉腫、ブドウ状肉腫、緑色腫肉腫(chloroma sarcoma)、絨毛癌、胎児性肉腫、ウィルムス腫瘍肉腫、子宮内膜肉腫、間質肉腫、ユーイング肉腫、筋膜肉腫、線維芽細胞肉腫、巨細胞肉腫、顆粒球肉腫、ホジキン肉腫、特発性多発性色素性出血性肉腫(idiopathic multiple pigmented hemorrhagic sarcoma)、B細胞の免疫芽球性肉腫、リンパ腫、T細胞の免疫芽球性肉腫、イエンセン肉腫、カポジ肉腫、クッパー細胞肉腫、血管肉腫、白血肉腫、悪性間葉腫肉腫、傍骨性肉腫、網状赤血球肉腫、ラウス肉腫、漿液嚢胞性肉腫、滑膜肉腫、または毛細血管拡張性肉腫から選択される。いくつかの態様では、がんは、末端黒子型黒色腫、無色素性黒色腫、良性若年性黒色腫、クラウドマン黒色腫、S91黒色腫、ハーディング・パッセー黒色腫、若年性黒色腫、悪性黒子型黒色腫、悪性黒色腫、転移性黒色腫、結節性黒色腫、爪下黒色腫、または表在拡大型黒色腫から選択される。いくつかの態様では、がんは、腺房癌(acinar carcinoma)、小葉癌(acinous carcinoma)、腺嚢胞癌、腺様嚢胞癌、腺癌(carcinoma adenomatosum)、副腎皮質癌、肺胞癌、肺胞細胞癌、基底細胞癌(basal cell carcinoma)、基底細胞癌(carcinoma basocellulare)、類基底癌、基底扁平上皮癌、気管支肺胞癌、細気管支癌、気管支原性肺癌、大脳様癌、胆管細胞癌、絨毛癌、膠様癌(colloid carcinoma)、面皰癌、子宮体部癌、篩状癌、鎧状癌、皮膚癌、円柱上皮癌(cylindrical carcinoma)、円柱細胞癌、管癌、硬性癌(carcinoma durum)、胎児性癌、脳様癌(encephaloid carcinoma)、類表皮癌腫、腺上皮癌(carcinoma epitheliale adenoides)、外方発育癌(exophytic carcinoma)、潰瘍癌(carcinoma ex ulcere)、線維癌、膠様癌(gelatiniform carcinoma)、膠様癌(gelatinous carcinoma)、巨細胞癌(giant cell carcinoma)、巨細胞癌(carcinoma gigantocellulare)、腺癌、顆粒膜細胞癌、毛母組織癌、血様癌、肝細胞癌、ヒュルトレ細胞癌(Hurthle cell carcinoma)、硝子状癌(hyaline carcinoma)、副腎様癌(hypemephroid carcinoma)、乳児性胎児性癌、上皮内癌(carcinoma in situ)、表皮内癌、上皮内癌(intraepithelial carcinoma)、クロムペッヘル癌(Krompecher’s carcinoma)、クルチツキー細胞癌(Kulchitzky-cell carcinoma)、大細胞癌、レンズ状癌(lenticular carcinoma)、レンズ状癌(carcinoma lenticulare)、脂肪腫様癌、リンパ上皮癌、髄様癌(carcinoma medullare)、髄様癌(medullary carcinoma)、黒色癌、軟性癌、粘液性癌(mucinous carcinoma)、粘液分泌癌、粘液細胞癌、粘表皮癌、粘液癌、粘液性癌(mucous carcinoma)、粘液腫様癌、上咽頭癌、燕麦細胞癌、骨化性癌、類骨癌、乳頭癌、門脈周囲癌、前浸潤癌、有棘細胞癌、軟性癌(pultaceous carcinoma)、腎臓の腎細胞癌、予備細胞癌、肉腫様癌、シュナイダー癌、硬癌(scirrhous carcinoma)、陰嚢癌、印環細胞癌、単純癌、小細胞癌、バレイショ状癌(solanoid carcinoma)、球状細胞癌(spheroidal cell carcinoma)、紡錘細胞癌、海綿様癌、扁平上皮癌、扁平上皮細胞癌、紐様癌(string carcinoma)、毛細血管拡張癌(carcinoma telangiectaticum)、毛細血管拡張癌(carcinoma telangiectodes)、移行上皮癌、結節癌(carcinoma tuberosum)、結節癌(tuberous carcinoma)、疣状癌、または絨毛癌(carcinoma viflosum)から選択される。いくつかの態様では、がんは、白血病、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫、多発性骨髄腫、神経芽細胞腫、乳癌、卵巣癌、肺癌、横紋筋肉腫、原発性血小板増加症、原発性マクログロブリン血症、小細胞肺腫瘍、原発性脳腫瘍、胃癌、結腸癌、悪性膵インスリノーマ(insulanoma)、悪性カルチノイド、膀胱癌、前悪性皮膚病変、精巣癌、リンパ腫、甲状腺癌、甲状腺乳頭癌、神経芽細胞腫、神経内分泌癌、食道癌、尿生殖路癌、悪性高カルシウム血症、子宮頸癌、子宮内膜癌、副腎皮質癌、前立腺癌、ミュラー管癌、卵巣癌、腹膜癌、卵管癌、または子宮体部漿液性腺癌から選択される。
【0177】
本明細書で使用される場合、「免疫応答」という用語は、外来作用物質に対する脊椎動物内の生物学的応答を指し、この応答は、これらの作用物質及びそれらに起因する疾患から生物を保護する。免疫応答は、免疫系の細胞(例えば、Tリンパ球、Bリンパ球、ナチュラルキラー(NK)細胞、マクロファージ、好酸球、肥満細胞、樹状細胞または好中球)ならびにこれらの細胞のいずれかまたは肝臓で産生される可溶性高分子(抗体、サイトカイン、及び補体を含む)の作用によって媒介され、この応答は、侵入病原体、病原体に感染した細胞もしくは組織、がん性細胞もしくは他の異常細胞、または自己免疫もしくは病的炎症の場合には、正常なヒトの細胞もしくは組織の選択的標的化、結合、損傷、破壊、及び/または脊椎動物の身体からの排除をもたらすものである。免疫反応としては、例えば、T細胞、例えば、エフェクターT細胞もしくはTh細胞、例えば、CD4もしくはCD8T細胞などの活性化もしくは阻害、またはTreg細胞の阻害が挙げられる。本明細書で使用される場合、「T細胞」及び「Tリンパ球」という用語は交換可能であり、胸腺によって産生または処理されるあらゆるリンパ球を指す。いくつかの態様では、T細胞はCD4+T細胞である。いくつかの態様では、T細胞はCD8+T細胞である。いくつかの態様では、T細胞はNKT細胞である。
【0178】
本明細書で使用される場合、「抗腫瘍免疫応答」という用語は、腫瘍抗原に対する免疫応答を指す。
【0179】
「対象」は、あらゆるヒトまたは非ヒト動物を含む。「非ヒト動物」という用語としては、非ヒト霊長類、ヒツジ、イヌ、ならびにマウス、ラット及びモルモットなどのげっ歯類などの脊椎動物が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの態様では、対象はヒトである。「対象」及び「患者」という用語は、本明細書では交換可能に使用される。本明細書で使用される場合、「それを必要とする対象」という語句は、例えば、腫瘍成長を制御するための、本明細書に記載されるように培養したT細胞の投与から恩恵を受けることになる、哺乳動物対象などの対象を含む。
【0180】
「治療有効量」または「治療上有効な投与量」という用語は、所望の生物学的結果、治療結果、及び/または予防結果をもたらす作用物質(例えば、本明細書に記載されるように培養したT細胞またはNK細胞)の量を指す。その結果は、疾患の徴候、症状、または原因のうち1つ以上の減少、改善、緩和、軽減(lessening)、遅延、及び/または軽減(alleviation)、あるいは生物系の任意の他の所望の変化であり得る。固形腫瘍に関して、有効量は、腫瘍を縮小させる、及び/または腫瘍の成長速度を減少させる(腫瘍成長を抑制するなど)、あるいは他の望ましくない細胞増殖を防止または遅延させるのに十分な量を含む。いくつかの態様では、有効量は、腫瘍発達を遅延させるのに十分な量である。いくつかの態様では、有効量は、腫瘍再発を防止または遅延させるのに十分な量である。有効量は、1回以上の投与で投与され得る。
【0181】
有効量の組成物(例えば、本明細書に記載されるように培養した細胞)は、例えば、(i)がん細胞の数を減少させ得る、(ii)腫瘍サイズを縮小し得る、(iii)末梢器官へのがん細胞の浸潤を阻害し、遅延させ、ある程度まで遅らせてそれを停止し得る、(iv)阻害し得る(すなわち、腫瘍転移をある程度まで遅らせてそれを停止し得る)、(v)腫瘍成長を阻害し得る、(vi)腫瘍の発生及び/または再発を防止もしくは遅延させ得る、及び/または(vii)がんと関連する症状のうち1つ以上をある程度まで軽減し得る。
【0182】
いくつかの態様では、「治療有効量」は、本明細書に開示される組成物(例えば、本明細書に記載されるように培養したT細胞)の量であり、これは進行性固形腫瘍などのがんの著しい減少またはがんの進行の緩徐化(退縮)をもたらすことが臨床的に証明されている。疾患退縮を促進する本開示の治療剤(例えば、本明細書に記載されるように培養したT細胞)の能力は、当業者に既知の様々な方法を使用して、例えば、臨床試験中のヒト対象で、ヒトでの効力を予測する動物モデル系で、またはインビトロアッセイで薬剤の活性をアッセイすることなどによって評価され得る。
【0183】
処置に関する「有効」及び「有効性」という用語は、薬理学的有効性及び生理学的安全性の両方を含む。薬理学的有効性は、本明細書に開示される組成物(例えば、本明細書に記載されるように培養した細胞)が患者のがん退縮を促進する能力を指す。生理学的安全性は、本明細書に開示される組成物(例えば、本明細書に記載されるように培養した細胞)の投与に起因する毒性、あるいは細胞、器官、及び/または生物レベルでの他の有害生理作用(有害作用)のレベルを指す。
【0184】
「キメラ抗原受容体」または「CAR」という用語は、本明細書で使用される場合、抗原と細胞外ドメインとの結合時に特殊な機能を細胞に実施させる、細胞内ドメインに結合した抗原特異的細胞外ドメインを有する組換え融合タンパク質を指す。いくつかの態様では、本明細書に開示されるキメラ抗原受容体は、本開示のキメラポリペプチドを含む。
【0185】
「人工T細胞受容体」、「キメラT細胞受容体」、及び「キメラ免疫受容体」という用語は各々、本明細書では「キメラ抗原受容体」という用語と交換可能に使用され得る。キメラ抗原受容体は、MHC非依存性抗原と結合し、その細胞内ドメインを介して活性化シグナルを伝達するその両方の能力によって他の抗原結合剤とは区別される。
【0186】
キメラ抗原受容体の抗原特異的細胞外ドメインは、抗原、典型的には悪性腫瘍の表面発現抗原を認識し、それと特異的に結合する。抗原特異的細胞外ドメインが抗原と特異的に結合するのは、例えば、そのドメインが、約0.1pM~約10μM、例えば、約0.1pM~約1μMまたは約0.1pM~約100nMの親和性定数または相互作用の親和性(K)で抗原と結合する場合である。相互作用の親和性を決定する方法は、当該技術分野において既知である。本開示のCARでの使用に適した抗原特異的細胞外ドメインは、任意の抗原結合ポリペプチドであり得、多種多様のポリペプチドが当該技術分野において既知である。いくつかの態様では、抗原結合ドメインは、一本鎖Fv(scFv)である。他の抗体ベースの認識ドメイン、例えば、cAb VHH(ラクダ科抗体可変ドメイン)及びそのヒト化型、IgNAR VH(サメ抗体可変ドメイン)及びそのヒト化型、sdAb VH(単一ドメイン抗体可変ドメイン)、ならびに「ラクダ化」抗体可変ドメインなども、本開示のCARでの使用に適している。いくつかの態様では、T細胞受容体(TCR)ベースの認識ドメイン、例えば、一本鎖TCR(scTv、すなわち、Vアルファ、Vベータを含有する一本鎖2ドメインTCR)なども、本開示のTCRでの使用に適している。
【0187】
本明細書で使用される場合、「T細胞受容体」または「TCR」という用語は、α鎖及びβ鎖の2本の異なる膜貫通ポリペプチド鎖で構成されるヘテロ二量体を指し、鎖の各々が、鎖をT細胞表面膜内に固定する定常領域、及びMHCによって提示される抗原を認識し、それに結合する可変領域からなる。TCR複合体は、2つのヘテロ二量体のCD3γε及びCD3δε、ならびに1つのホモ二量体のCD3ζを形成する6つのポリペプチドと会合し、これらが共にCD3複合体を形成する。T細胞受容体操作T細胞療法は、これらの複合体を保持するT細胞の改変を利用して、特定の腫瘍細胞によって発現される抗原を特異的に標的とする。本明細書で使用される場合、「TCR」という用語は、天然に存在するTCR及び操作されたTCRを含む。
【0188】
本明細書で使用される場合、「操作TCR」または「操作T細胞受容体」は、選択され、クローニングして、及び/またはその後に免疫細胞、例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTILの集団に導入される、主要組織適合遺伝子複合体(MHC)/ペプチド標的抗原に所望の親和性で特異的に結合するように操作されているT細胞受容体(TCR)を指す。
【0189】
「TCR模倣物」または「TCRm」は、ペプチド及びMHC-I分子の両方を含むエピトープを認識する抗体の型を指し、T細胞上のTCRによるそのような複合体の認識と同様である。
【0190】
本明細書で使用される場合、「ug」及び「uM」という用語は、それぞれ「μg」及び「μΜ」と交換可能に使用される。
【0191】
本明細書に記載される様々な態様は、以下の小節においてさらに詳しく記載される。
【0192】
II.本開示の方法
本開示は、エクスビボまたはインビトロで細胞を培養する方法を対象とする。いくつかの態様では、本開示の方法は、細胞、例えば、万能性細胞、多能性細胞、または免疫細胞(例えば、T細胞、NK細胞、もしくはTIL)を培養条件で培養すること、または培養条件中に置くことを含み、培養(例えば、培地の張度、サイトカイン、及び/またはそれらの任意の組合せ)は、細胞の分化を制限または防止し、それによって細胞療法におけるそれらの使用に影響を及ぼすか、またはそれを改善できる。
【0193】
細胞培養培地は、様々な疾病の処置を目的として、細胞を増殖及び活性化するために使用される細胞産物のインビトロ増殖に有用である。最も緊急性の高い満たされていないニーズの1つは、療法に使用され得る細胞、例えば、がん細胞を破壊し得る細胞の増殖である。転移性固形腫瘍は、米国だけで500,000人を超える死者数の原因である。Tリンパ球は、他の利用可能な処置が無効な状況において腫瘍を死滅させることができると知られている。例えば、外科手術、化学療法、放射線療法及び「標的」または小分子療法は、多くの一般的な種類の転移がん、例えば、結腸、乳房、肺、膵臓、前立腺、胆管及び他の組織型のがんなどには効果的ではない。細胞ベースのがん免疫療法は、これらの組織型における根治療法を表し得る。
【0194】
細胞免疫療法の有効性は、インビボでの持続性、多能性、及び非対称細胞分裂(T細胞幹細胞性の表現型の特徴)に依存する。治療用細胞の培養及び/または操作に用いられる培地は、細胞の代謝、エピジェネティック、及び表現型の特質に大きな影響を与え得る。現在使用されている培地の配合は、およそ40年間大きく変化していない(Moore et al.,JAMA 199(8):519-24(1967)を参照し、その全体が参照によって本明細書に組み込まれる)。しかしながら、本明細書に開示される信頼性の高い前臨床データは、イオン、特にカリウム(K+)、栄養素、及び/またはサイトカインの濃度が、エクスビボ操作中にT細胞の多能性に著しく影響を及ぼし得ることを実証している。この効果は多因子的であり、治療用細胞の標的、腫瘍微小環境内の細胞機能、及び移入前の治療用細胞の品質に依存する。本明細書に開示されるのは、例えば、養子移入前に抗腫瘍細胞の幹細胞性を促進するための戦略である。
【0195】
本開示のいくつかの態様は、細胞、例えば、万能性、多能性、及び/または免疫細胞(例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTIL)を、従来の免疫細胞培養培地と比較して、漸増濃度のカリウムイオン(例えば、約40mM超、約45mM超、約50mM超、約55mM超、約60mM超、約65mM超、または約70mM超)を含む培地中で培養する方法を対象とする。いくつかの態様では、高カリウムを含む培地は、低張または等張である。
【0196】
本開示のいくつかの態様は、エクスビボまたはインビトロ培養中のヒト免疫細胞及び/または幹細胞の収量を、ヒト免疫細胞及び/または幹細胞の幹細胞性を高めながら増加させる方法を対象とし、本方法は、40mM~80mMの濃度のカリウムイオン及び30mM~100mMの濃度のNaClを含む培地中でヒト免疫細胞及び/または幹細胞を培養することを含み、カリウムイオン及びNaClの総濃度は、110~140mMである。本開示のいくつかの態様は、免疫療法のためのヒト免疫細胞及び/または幹細胞の集団を調製する方法を対象とし、本方法は、40mM~80mMの濃度のカリウムイオン及び30mM~100mMの濃度のNaClを含む培地中でヒト免疫細胞及び/または幹細胞を培養することを含み、カリウムイオン及びNaClの総濃度は、110~140mMである。本開示のいくつかの態様は、免疫療法のために、エクスビボまたはインビトロ培養中のヒト免疫細胞の幹細胞性を高める方法を対象とし、本方法は、40mM~80mMの濃度のカリウムイオン及び30mM~100mMの濃度のNaClを含む培地中でヒト免疫細胞を培養することを含み、カリウムイオン及びNaClの総濃度は、110~140mMである。
【0197】
いくつかの態様では、本開示の方法は、細胞、例えば、免疫細胞、例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTILを、少なくとも約5mMの濃度でカリウムイオンを含む培地中に置くこと、培地中で成長、または培養することを含み、培地は低張である。ある特定の態様では、カリウムイオンの濃度は、少なくとも約50mMである。いくつかの態様では、本開示の方法は、細胞、例えば、T細胞を、約40mMよりも高い濃度でカリウムイオンを含む培地中に置くこと、培地中で成長、または培養することを含み、培地は低張または等張である。ある特定の態様では、カリウムイオンの濃度は、少なくとも約50mMである。いくつかの態様では、本開示の方法は、細胞、例えば、T細胞を、少なくとも約50mMの濃度でカリウムイオンを含む培地中に置くこと、培地中で成長、または培養することを含み、培地は低張または等張である。本開示のいくつかの態様は、キメラ抗原受容体(CAR)またはTCR発現免疫細胞、例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTILの集団を調製する方法を対象とし、本方法は、少なくとも約5mMの濃度でカリウムイオンを含む培地中に細胞を置くことを含み、培地は低張である。ある特定の態様では、カリウムイオンの濃度は、少なくとも約50mMである。本開示のいくつかの態様は、キメラ抗原受容体(CAR)またはTCR発現免疫細胞、例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTILの集団を調製する方法を対象とし、本方法は、少なくとも約5mMの濃度でカリウムイオンを含む培地中に細胞を置くことを含み、培地は高張ではない、例えば、培地は低張または等張である。本開示のいくつかの態様は、キメラ抗原受容体(CAR)またはTCR発現免疫細胞、例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTILの集団を調製する方法を対象とし、本方法は、少なくとも約50mMの濃度でカリウムイオンを含む培地中に細胞を置くことを含む。いくつかの態様では、培地は低張または等張である。培地は、十分な量のカリウム塩を添加することによって調製され得る。培地の張度は、カリウムイオンの濃度に対して培地中のNaClの濃度を制御することによって変更され得る。いくつかの態様では、カリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。
【0198】
いくつかの態様では、本開示はまた、高濃度のカリウムイオン(例えば、約5mMよりも高い、例えば、40mMよりも高い、例えば、55mM~70mM)を有するが、等張または低張である培地中で成長させた細胞、例えば、万能性、多能性、及び/または免疫細胞(例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTIL)が、高張である培地中で成長させた細胞よりも分化が最小限の、より幹様な表現型を保持できることも提供する。したがって、いくつかの態様では、カリウム塩を添加した後、培地は高張ではない。いくつかの態様では、培地は低張である。いくつかの態様では、培地は等張である。ある特定の態様では、培地は、インターロイキン(IL)-2、IL-21、IL-7、IL-15、またはそれらの任意の組合せをさらに含む。いくつかの態様では、培地は、ナトリウムイオン、カルシウムイオン、グルコース、またはそれらの任意の組合せをさらに含む。
【0199】
ある特定の態様では、本明細書に開示される方法を使用して培養した細胞、例えば、万能性、多能性、及び/または免疫細胞(例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTIL)の集団は、例えば、5mM未満のカリウムイオンを有する培地中において、または高張条件下で従来の方法を使用して培養した細胞の集団と比較して幹様細胞数の増加を呈する。いくつかの態様では、細胞、例えば、万能性、多能性、及び/または免疫細胞(例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTIL)は、出発細胞集団と比較して幹様細胞に特徴的なマーカーの発現増加を呈する。いくつかの態様では、出発細胞集団は、ヒト対象から得られる細胞を含む。いくつかの態様では、出発細胞集団は、ヒト対象から得られるT細胞を含む。いくつかの態様では、出発T細胞集団は、T細胞、TSCM細胞、TCM細胞、TEM細胞、またはそれらの任意の組合せを含む。
【0200】
細胞多能性の増加は、当該技術分野において既知の任意の方法を使用して測定され得る。ある特定の態様では、細胞の幹細胞性は、抗体染色に続いてゲーティングしたフローサイトメトリーによって測定される。いくつかの態様では、細胞の幹細胞性は、オートファジーフラックスによって測定される。いくつかの態様では、細胞の幹細胞性は、グルコース取込みによって測定される。いくつかの態様では、細胞の幹細胞性は、脂肪酸取込みによって測定される。いくつかの態様では、細胞の幹細胞性は、ミトコンドリア量によって測定される。いくつかの態様では、細胞の幹細胞性は、RNA定量化/発現分析(例えば、マイクロアレイ、qPCR(taqman)、RNA-Seq.、単一細胞RNA-Seq.、またはそれらの任意の組合せ)によって測定される。いくつかの態様では、細胞の幹細胞性は、代謝アッセイ(例えば、Seahorse代謝アッセイ、細胞外酸性化速度(ECAR)の分析、酸素消費速度(OCR)の分析、予備呼吸能の分析、及び/またはミトコンドリア膜電位(TMRM)の分析)によって測定される。いくつかの態様では、幹細胞性は、1つ以上のインビボ機能アッセイ(例えば、細胞持続性、抗腫瘍能、抗腫瘍クリアランス、ウイルスクリアランス、多能性、及びそれらの任意の組合せをアッセイすること)を使用して測定される。
【0201】
いくつかの態様では、細胞、例えば、万能性細胞、多能性細胞、及び/または免疫細胞(例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTIL)の分化状態は、低分化細胞に特有のマーカーを発現する細胞数の増加を特徴とする。いくつかの態様では、幹様T細胞数の増加は、T及び/またはTSCM細胞に特有のマーカーを発現するT細胞数の増加を特徴とする。ある特定の態様では、幹様T細胞数の増加は、TSCM細胞に特有のマーカーを発現するT細胞数の増加を特徴とする。いくつかの態様では、T細胞は、CD45RAを発現するT細胞数の増加を呈する。いくつかの態様では、T細胞は、CCR7を発現するT細胞数の増加を呈する。いくつかの態様では、T細胞は、CD62Lを発現するT細胞数の増加を呈する。いくつかの態様では、T細胞は、CD28を発現するT細胞数の増加を呈する。いくつかの態様では、T細胞は、CD95を発現するT細胞数の増加を呈する。いくつかの態様では、T細胞は、CD45ROを発現しない。いくつかの態様では、T細胞は、CD95、CD45RA、CCR7、及びCD62LであるT細胞数の増加を呈する。いくつかの態様では、T細胞は、TCF7を発現する細胞数の増加を呈する。いくつかの態様では、T細胞は、CD95、CD45RA、CCR7、CD62L、及びTCF7であるT細胞数の増加を呈する。いくつかの態様では、T細胞はCD3を発現する。いくつかの態様では、T細胞は、CD3、CD95、CD45RA、CCR7、CD62L、及びTCF7であるT細胞数の増加を呈する。いくつかの態様では、T細胞はCD27を発現する。いくつかの態様では、T細胞は、CD27、CD3、CD95、CD45RA、CCR7、CD62L、及びTCF7であるT細胞数の増加を呈する。いくつかの態様では、T細胞は、TSCM細胞数の増加を呈する。いくつかの態様では、T細胞は、T細胞数の増加を呈する。いくつかの態様では、T細胞は、TSCM及びT細胞数の増加を呈する。
【0202】
いくつかの態様では、培養物中の幹様細胞の数は、培養前の幹様細胞の数と比較して、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、または少なくとも約100%増加する。いくつかの態様では、培養物中の幹様細胞の数は、培養前の幹様細胞の数と比較して、少なくとも約1.5倍、少なくとも約2倍、少なくとも約2.5倍、少なくとも約3倍、少なくとも約3.5倍、少なくとも約4倍、少なくとも約4.5倍、少なくとも約5倍、少なくとも約6倍、少なくとも約7倍、少なくとも約8倍、少なくとも約9倍、少なくとも約10倍、少なくとも約15倍、または少なくとも約20倍増加する。
【0203】
いくつかの態様では、本明細書に開示される方法によるT細胞の培養後、幹様T細胞は、培養物中におけるCD8T細胞の総数の少なくとも約1%、少なくとも約2%、少なくとも約3%、少なくとも約4%、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%を構成する。
【0204】
いくつかの態様では、本明細書に開示される方法によるT細胞の培養後、幹様Tは、培養物中におけるCD4T細胞の総数の少なくとも約1%、少なくとも約2%、少なくとも約3%、少なくとも約4%、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%を構成する。
【0205】
いくつかの態様では、本明細書に開示される方法に従って培養した細胞、例えば、万能性、多能性、及び/または免疫細胞(例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTIL)は、形質導入効率の増加を呈する。いくつかの態様では、形質導入後、本明細書に開示される方法に従って培養した細胞は、従来の方法を使用して同様に形質導入して培養した細胞と比較した場合に、例えば、CAR、TCR、またはTCRmをコードする標的導入遺伝子を発現する細胞のパーセンテージが高い。ある特定の態様では、細胞、例えば、万能性、多能性、及び/または免疫細胞(例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTIL)は、ウイルスベクターを使用して形質導入される。いくつかの態様では、ウイルスベクターはAAVを含む。いくつかの態様では、ウイルスベクターはレトロウイルスを含む。いくつかの態様では、ウイルスベクターはレンチウイルスを含む。ある特定の態様では、本明細書に開示される方法に従って培養した細胞は、細胞のレンチウイルス形質導入後、従来の方法を使用して同様に形質導入して培養した細胞と比較した場合に、CARまたはTCRを発現するパーセンテージが高い。いくつかの態様では、形質導入効率は、従来の方法を使用して同様に形質導入して培養した細胞と比較して、少なくとも1.5倍増加する。いくつかの態様では、形質導入効率は、従来の方法を使用して同様に形質導入して培養した細胞と比較して、少なくとも2倍増加する。
【0206】
いくつかの態様では、細胞、例えば、万能性、多能性、及び/または免疫細胞(例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTIL)は、本明細書に開示される方法に従って培養する前に形質導入される。いくつかの態様では、細胞、例えば、万能性、多能性、及び/または免疫細胞(例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTIL)は、本明細書に開示される方法に従って培養した後に形質導入される。いくつかの態様では、細胞、例えば、万能性、多能性、及び/または免疫細胞(例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTIL)は、本明細書に開示される方法に従って、例えば、形質導入前、形質導入中、及び形質導入後に、少なくとも50mMのカリウムイオンを含む低張または等張培地中で培養される。
【0207】
ある特定の態様では、本明細書に開示される方法に従って培養した細胞、例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTILの養子移入時に、移入細胞は、従来の培養条件を使用して培養した細胞と比較した場合、細胞疲弊の減少を呈する。ある特定の態様では、培養細胞の養子移入時に、移入細胞は、従来の培養条件を使用して培養した細胞と比較した場合、インビボでより長い期間持続する。いくつかの態様では、移入細胞、例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTILは、従来の培養条件を使用して培養した細胞と比較した場合、より高いインビボ有効性、例えば、殺腫瘍活性を有する。いくつかの態様では、従来の培養条件を使用して培養した細胞と比較した場合、対象での応答、例えば、腫瘍体積の減少を誘発するために必要な、本明細書に開示される方法に従って培養した細胞の用量が低い。
【0208】
本開示のある特定の態様は、細胞、例えば、万能性、多能性、及び/または免疫細胞(例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTIL)を、少なくとも約5mMの濃度でカリウムイオンを含む培地中で培養する方法を対象とし、培地は低張である。本開示のいくつかの態様は、細胞、例えば、万能性、多能性、及び/または免疫細胞(例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTIL)を、40mMよりも高い濃度でカリウムイオンを含む培地中で培養する方法を対象とする。本開示のいくつかの態様は、細胞、例えば、万能性、多能性、及び/または免疫細胞(例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTIL)を、少なくとも約50mMの濃度でカリウムイオンを含む培地中で培養する方法を対象とする。本開示のいくつかの態様は、細胞、例えば、万能性、多能性、及び/または免疫細胞(例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTIL)を、少なくとも約50mMの濃度でカリウムイオンを含む培地中で培養する方法を対象とし、培地は低張または等張である。いくつかの態様では、細胞、例えば、T細胞、NK細胞、またはTILは、対象から単離されると直ちに、例えば、少なくとも約50mMの濃度でカリウムイオンを含む、本明細書に開示される培地中で培養される。いくつかの態様では、細胞、例えば、T細胞、NK細胞、またはTILは、細胞の増殖中に、例えば、少なくとも約50mMの濃度でカリウムイオンを含む、本明細書に開示される培地中で培養される。いくつかの態様では、細胞、例えば、T細胞、NK細胞、またはTILは、細胞の操作中に、例えば、CARまたはTCRをコードする構築物による形質導入中に、例えば、少なくとも約50mMの濃度でカリウムイオンを含む、本明細書に開示される培地中で培養される。いくつかの態様では、細胞、例えば、T細胞、NK細胞、またはTILは、細胞の操作後に、例えば、CARまたはTCRをコードする構築物による形質導入後に、例えば、少なくとも約50mMの濃度でカリウムイオンを含む、本明細書に開示される培地中で培養される。いくつかの態様では、細胞、例えば、T細胞、NK細胞、またはTILは、増殖及び操作全体にわたって、例えば、少なくとも約50mMの濃度でカリウムイオンを含む、本明細書に開示される培地中で培養される。ある特定の態様では、細胞、例えば、T細胞、NK細胞、またはTILは、ウイルス遺伝子操作全体にわたって、例えば、少なくとも約50mMの濃度でカリウムイオンを含む、本明細書に開示される培地中で培養される。ある特定の態様では、細胞、例えば、T細胞、NK細胞、またはTILは、非ウイルス遺伝子操作全体にわたって、例えば、少なくとも約50mMの濃度でカリウムイオンを含む、本明細書に開示される培地中で培養される。ある特定の態様では、細胞、例えば、T細胞、NK細胞、またはTILは、腫瘍特異的標的化を可能にするための受容体(例えば、TCR、TCRm、及び/またはCAR)の導入中に、例えば、少なくとも約50mMの濃度でカリウムイオンを含む、本明細書に開示される培地中で培養される。ある特定の態様では、細胞、例えば、T細胞、NK細胞、またはTILは、T細胞機能を改善する1つ以上の内因性遺伝子の導入全体にわたって、例えば、少なくとも約50mMの濃度でカリウムイオンを含む、本明細書に開示される培地中で培養される。ある特定の態様では、細胞、例えば、T細胞、NK細胞、またはTILは、T細胞機能を改善する1つ以上の合成遺伝子の導入全体にわたって、例えば、少なくとも約50mMの濃度でカリウムイオンを含む、本明細書に開示される培地中で培養される。
【0209】
いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、少なくとも約5mM、少なくとも約10mM、少なくとも約15mM、少なくとも約20mM、少なくとも約25mM、少なくとも約30mM、少なくとも約35mM、少なくとも約40mM、または少なくとも約45mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、少なくとも約50mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約5mM、約10mM、約15mM、約20mM、約25mM、約30mM、約35mM、約40mM、または約45mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約40mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約45mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約50mMである。
【0210】
いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、少なくとも約55mM、少なくとも約60mM、少なくとも約65mM、少なくとも約70mM、少なくとも約75mM、少なくとも約80mM、少なくとも約85mM、少なくとも約90mM、少なくとも約95mM、少なくとも約100mM、少なくとも約105mM、少なくとも約110mM、少なくとも約115mM、少なくとも約120mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約55mM、約60mM、約65mM、約70mM、約75mM、約80mM、約85mM、約90mM、約95mM、約100mM、約105mM、約110mM、約115mM、約120mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約55mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約60mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約65mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約70mMである。
【0211】
いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約5mM~約100mMであり、培地は低張である。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約5mM~約90mM、約5mM~約80mM、約5mM~約70mM、約5mM~約60mM、または約5mM~約50mMであり、培地は低張である。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約25mM~約100mMであり、培地は低張である。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約25mM~約90mM、約25mM~約80mM、約25mM~約70mM、約25mM~約60mM、または約25mM~約50mMであり、培地は低張である。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約40mM~約100mMであり、培地は低張である。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約40mM~約90mM、約40mM~約85mM、約40mM~約80mM、約40mM~約75mM、約40mM~約70mM、約40mM~約65mM、約40mM~約60mM、約40mM~約55mM、または約40mM~約50mMであり、培地は低張である。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約50mM~約90mM、約50mM~約85mM、約50mM~約80mM、約50mM~約75mM、約50mM~約70mM、約50mM~約65mM、約50mM~約60mM、または約50mM~約55mMである。いくつかの態様では、培地は低張である。いくつかの態様では、培地は、少なくとも約50mMのカリウムイオン及び約90mM未満のNaClを含む。いくつかの態様では、カリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。
【0212】
いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約50mM~約120mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約50mM~約115mM、約50mM~約110mM、約50mM~約105mM、約50mM~約100mM、約50mM~約95mM、約50mM~約90mM、約50mM~約85mM、約50mM~約80mM、約50mM~約75mM、約50mM~約70mM、約50mM~約65mM、約50mM~約60mM、または約50mM~約55mMである。いくつかの態様では、培地は低張である。いくつかの態様では、培地は、少なくとも約50mM~約120mMのカリウムイオン及び約90mM未満~約20mMのNaClを含む。いくつかの態様では、カリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。
【0213】
いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約55mM~約120mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約55mM~約115mM、約55mM~約110mM、約55mM~約105mM、約55mM~約100mM、約55mM~約95mM、約55mM~約90mM、約55mM~約85mM、約55mM~約80mM、約55mM~約75mM、約55mM~約70mM、約55mM~約65mM、または約55mM~約60mMである。いくつかの態様では、培地は低張である。いくつかの態様では、培地は、少なくとも約55mM~約120mMのカリウムイオン及び約85mM未満~約20mMのNaClを含む。いくつかの態様では、カリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。
【0214】
いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約60mM~約120mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約60mM~約115mM、約60mM~約110mM、約60mM~約105mM、約60mM~約100mM、約60mM~約95mM、約60mM~約90mM、約60mM~約85mM、約60mM~約80mM、約60mM~約75mM、約60mM~約70mM、または約60mM~約65mMである。いくつかの態様では、培地は低張である。いくつかの態様では、培地は、少なくとも約60mM~約120mMのカリウムイオン及び約80mM未満~約20mMのNaClを含む。いくつかの態様では、カリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。
【0215】
いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約65mM~約120mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約65mM~約115mM、約65mM~約110mM、約65mM~約105mM、約65mM~約100mM、約65mM~約95mM、約65mM~約90mM、約65mM~約85mM、約65mM~約80mM、約65mM~約75mM、または約65mM~約70mMである。いくつかの態様では、培地は低張である。いくつかの態様では、培地は、少なくとも約65mM~約120mMのカリウムイオン及び約75mM未満~約20mMのNaClを含む。いくつかの態様では、カリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。
【0216】
いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約70mM~約120mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約70mM~約115mM、約70mM~約110mM、約70mM~約105mM、約70mM~約100mM、約70mM~約95mM、約70mM~約90mM、約70mM~約85mM、約70mM~約80mM、または約70mM~約75mMである。いくつかの態様では、培地は低張である。いくつかの態様では、培地は、少なくとも約70mM~約120mMのカリウムイオン及び約70mM未満~約20mMのNaClを含む。いくつかの態様では、カリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。
【0217】
いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約75mM~約120mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約75mM~約115mM、約75mM~約110mM、約75mM~約105mM、約75mM~約100mM、約75mM~約95mM、約75mM~約90mM、約75mM~約85mM、または約75mM~約80mMである。いくつかの態様では、培地は低張である。いくつかの態様では、培地は、少なくとも約75mM~約120mMのカリウムイオン及び約65mM未満~約20mMのNaClを含む。いくつかの態様では、カリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。
【0218】
いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約80mM~約120mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約80mM~約115mM、約80mM~約110mM、約80mM~約105mM、約80mM~約100mM、約80mM~約95mM、約80mM~約90mM、または約80mM~約85mMである。いくつかの態様では、培地は低張である。いくつかの態様では、培地は、少なくとも約80mM~約120mMのカリウムイオン及び約60mM未満~約20mMのNaClを含む。いくつかの態様では、カリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。
【0219】
いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約85mM~約120mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約85mM~約115mM、約85mM~約110mM、約85mM~約105mM、約85mM~約100mM、約85mM~約95mM、または約85mM~約90mMである。いくつかの態様では、培地は低張である。いくつかの態様では、培地は、少なくとも約85mM~約120mMのカリウムイオン及び約65mM未満~約20mMのNaClを含む。いくつかの態様では、カリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。
【0220】
いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約90mM~約120mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約90mM~約115mM、約90mM~約110mM、約90mM~約105mM、約90mM~約100mM、または約90mM~約95mMである。いくつかの態様では、培地は低張である。いくつかの態様では、培地は、少なくとも約90mM~約120mMのカリウムイオン及び約50mM未満~約20mMのNaClを含む。いくつかの態様では、カリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。
【0221】
いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約95mM~約120mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約95mM~約115mM、約95mM~約110mM、約95mM~約105mM、または約95mM~約100mMである。いくつかの態様では、培地は低張である。いくつかの態様では、培地は、少なくとも約95mM~約120mMのカリウムイオン及び約55mM未満~約20mMのNaClを含む。いくつかの態様では、カリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。
【0222】
いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約100mM~約120mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約100mM~約115mM、約100mM~約110mM、または約100mM~約105mMである。いくつかの態様では、培地は低張である。いくつかの態様では、培地は、少なくとも約100mM~約120mMのカリウムイオン及び約50mM未満~約20mMのNaClを含む。いくつかの態様では、カリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。
【0223】
いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約105mM~約120mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約105mM~約115mM、または約105mM~約110mMである。いくつかの態様では、培地は低張である。いくつかの態様では、培地は、少なくとも約105mM~約120mMのカリウムイオン及び約35mM未満~約20mMのNaClを含む。いくつかの態様では、カリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。
【0224】
いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約110mM~約120mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約110mM~約115mMである。いくつかの態様では、培地は低張である。いくつかの態様では、培地は、少なくとも約110mM~約120mMのカリウムイオン及び約30mM未満~約20mMのNaClを含む。いくつかの態様では、カリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。
【0225】
いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約50mM~約90mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約50mM~約80mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約60mM~約90mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約60mM~約80mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約70mM~約90mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約70mM~約80mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約80mM~約90mMである。
【0226】
いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約50mM~約90mMであり、NaClの濃度は約90mM未満~約50mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約50mM~約80mMであり、NaClの濃度は約90mM未満~約60mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約60mM~約90mMであり、NaClの濃度は約90mM未満~約60mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約60mM~約80mMであり、NaClの濃度は約80mM未満~約60mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約70mM~約90mMであり、NaClの濃度は約70mM未満~約50mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約70mM~約80mMであり、NaClの濃度は約70mM未満~約60mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約80mM~約90mMであり、NaClの濃度は約60mM未満~約50mMである。いくつかの態様では、カリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。
【0227】
いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約50mM~約55mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約50mM~約55mMであり、NaClの濃度は約90未満~約85である。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約55mM~約60mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約55mM~約60mMであり、NaClの濃度は約85未満~約80である。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約60mM~約65mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約60mM~約65mMであり、NaClの濃度は約80mM未満~約75mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約65mM~約70mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約65mM~約70mMであり、NaClの濃度は約75mM未満~約70mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約70mM~約75mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約70mM~約75mMであり、NaClの濃度は約70mM未満~約65mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約75mM~約80mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約75mM~約80mMであり、NaClの濃度は約65未満~約60である。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約80mM~約85mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約80mM~約85mMであり、NaClの濃度は約60mM未満~約55mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約85mM~約90mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約85mM~約90mMであり、NaClの濃度は約55mM未満~約50mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約90mM~約95mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約90mM~約95mMであり、NaClの濃度は約50未満~約45である。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約95mM~約100mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約95mM~約100mMであり、NaClの濃度は約45mM未満~約40mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約100mM~約105mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約100mM~約105mMであり、NaClの濃度は約40mM未満~約35mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約105mM~約110mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約105mM~約110mMであり、NaClの濃度は約35未満~約30である。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約110mM~約115mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約110mM~約115mMであり、NaClの濃度は約30mM未満~約25mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約115mM~約120mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約115mM~約120mMであり、NaClの濃度は約25mM未満~約20mMである。いくつかの態様では、カリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。
【0228】
ある特定の態様では、カリウムイオンの濃度は約40mM~約90mMであり、培地は低張である。ある特定の態様では、カリウムイオンの濃度は約40mM~約80mMであり、培地は低張である。ある特定の態様では、カリウムイオンの濃度は約40mM~約70mMであり、培地は低張である。ある特定の態様では、カリウムイオンの濃度は約50mM~約90mMであり、培地は低張である。ある特定の態様では、カリウムイオンの濃度は約50mM~約80mMであり、培地は低張である。ある特定の態様では、カリウムイオンの濃度は約50mM~約70mMであり、培地は低張である。ある特定の態様では、カリウムイオンの濃度は約55mM~約90mMであり、培地は低張である。ある特定の態様では、カリウムイオンの濃度は約55mM~約80mMであり、培地は低張である。ある特定の態様では、カリウムイオンの濃度は約55mM~約70mMであり、培地は低張である。ある特定の態様では、カリウムイオンの濃度は約60mM~約90mMであり、培地は低張である。ある特定の態様では、カリウムイオンの濃度は約60mM~約80mMであり、培地は低張である。ある特定の態様では、カリウムイオンの濃度は約60mM~約70mMであり、培地は低張である。ある特定の態様では、カリウムイオンの濃度は約65mM~約90mMであり、培地は低張である。ある特定の態様では、カリウムイオンの濃度は約65mM~約80mMであり、培地は低張である。ある特定の態様では、カリウムイオンの濃度は約65mM~約70mMであり、培地は低張である。
【0229】
いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約40mMよりも高く、培地は低張である。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約40mMであり、培地は低張である。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約41mMよりも高く、培地は低張である。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約41mMであり、培地は低張である。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約42mMよりも高く、培地は低張である。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約42mMであり、培地は低張である。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約43mMよりも高く、培地は低張である。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約43mMであり、培地は低張である。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約44mMよりも高く、培地は低張である。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約44mMであり、培地は低張である。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約45mMよりも高く、培地は低張である。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約45mMであり、培地は低張である。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約46mMよりも高く、培地は低張である。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約46mMであり、培地は低張である。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約47mMよりも高く、培地は低張である。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約47mMであり、培地は低張である。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約48mMよりも高く、培地は低張である。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約48mMであり、培地は低張である。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約49mMよりも高く、培地は低張である。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約49mMであり、培地は低張である。
【0230】
いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約40mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約40mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約41mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約41mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約42mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約42mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約43mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約43mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約44mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約44mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約45mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約45mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約46mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約46mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約47mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約47mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約48mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約48mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約49mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約49mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。
【0231】
いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約50mMよりも高い。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約50mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約51mMよりも高い。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約51mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約52mMよりも高い。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約52mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約53mMよりも高い。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約53mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約54mMよりも高い。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約54mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約55mMよりも高い。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約55mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約56mMよりも高い。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約56mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約57mMよりも高い。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約57mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約58mMよりも高い。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約58mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約59mMよりも高い。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約59mMである。ある特定の態様では、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は等張である。
【0232】
いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約50mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約50mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約51mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約51mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約52mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約52mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約53mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約53mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約54mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約54mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約55mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約55mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約56mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約56mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約57mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約57mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約58mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約58mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約59mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約59mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。
【0233】
いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約60mMよりも高い。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約60mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約61mMよりも高い。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約61mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約62mMよりも高い。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約62mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約63mMよりも高い。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約63mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約64mMよりも高い。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約64mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約65mMよりも高い。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約65mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約66mMよりも高い。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約66mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約67mMよりも高い。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約67mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約68mMよりも高い。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約68mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約69mMよりも高い。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約69mMである。ある特定の態様では、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は等張である。
【0234】
いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約60mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約60mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約61mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約61mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約62mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約62mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約63mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約63mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約64mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約64mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約65mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約65mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約66mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約66mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約67mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約67mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約68mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約68mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約69mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約69mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。
【0235】
いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約70mMよりも高い。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約70mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約71mMよりも高い。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約71mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約72mMよりも高い。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約72mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約73mMよりも高い。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約73mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約74mMよりも高い。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約74mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約75mMよりも高い。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約75mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約76mMよりも高い。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約76mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約77mMよりも高い。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約77mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約78mMよりも高い。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約78mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約79mMよりも高い。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約79mMである。ある特定の態様では、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は等張である。
【0236】
いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約70mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約70mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約71mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約71mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約72mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約72mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約73mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約73mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約74mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約74mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約75mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約75mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約76mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約76mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約77mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約77mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約78mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約78mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約79mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約79mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。
【0237】
いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約80mMよりも高い。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約80mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約81mMよりも高い。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約81mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約82mMよりも高い。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約82mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約83mMよりも高い。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約83mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約84mMよりも高い。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約84mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約85mMよりも高い。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約85mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約86mMよりも高い。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約86mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約87mMよりも高い。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約87mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約88mMよりも高い。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約88mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約89mMよりも高い。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約89mMである。ある特定の態様では、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は等張である。
【0238】
いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約80mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約80mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約81mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約81mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約82mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約82mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約83mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約83mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約84mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約84mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約85mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約85mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約86mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約86mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約87mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約87mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約88mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約88mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約89mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約89mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。
【0239】
いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約90mMよりも高い。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約90mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約91mMよりも高い。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約91mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約92mMよりも高い。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約92mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約93mMよりも高い。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約93mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約94mMよりも高い。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約94mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約95mMよりも高い。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約95mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約96mMよりも高い。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約96mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約97mMよりも高い。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約97mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約98mMよりも高い。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約98mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約99mMよりも高い。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約99mMである。ある特定の態様では、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は等張である。
【0240】
いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約90mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約90mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約91mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約91mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約92mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約92mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約93mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約93mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約94mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約94mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約95mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約95mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約96mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約96mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約97mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約97mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約98mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約98mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約99mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約99mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。
【0241】
いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約100mMよりも高い。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約100mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約101mMよりも高い。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約101mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約102mMよりも高い。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約102mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約103mMよりも高い。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約103mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約104mMよりも高い。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約104mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約105mMよりも高い。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約105mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約106mMよりも高い。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約106mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約107mMよりも高い。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約107mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約108mMよりも高い。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約108mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約109mMよりも高い。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約109mMである。ある特定の態様では、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は等張である。
【0242】
いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約100mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約100mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約101mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約101mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約102mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約102mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約103mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約103mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約104mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約104mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約105mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約105mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約106mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約106mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約107mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約107mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約108mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約108mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約109mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約109mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。
【0243】
いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約110mMよりも高い。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約110mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約111mMよりも高い。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約111mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約112mMよりも高い。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約112mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約113mMよりも高い。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約113mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約114mMよりも高い。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約114mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約115mMよりも高い。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約115mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約116mMよりも高い。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約116mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約117mMよりも高い。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約117mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約118mMよりも高い。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約118mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約119mMよりも高い。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約119mMである。ある特定の態様では、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は等張である。
【0244】
いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約110mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約110mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約111mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約111mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約112mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約112mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約113mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約113mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約114mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約114mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約115mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約115mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約116mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約116mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約117mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約117mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約118mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約118mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約119mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約119mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。
【0245】
いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約120mMよりも高い。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約120mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約121mMよりも高い。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約121mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約122mMよりも高い。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約122mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約123mMよりも高い。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約123mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約124mMよりも高い。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約124mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約125mMよりも高い。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約125mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約126mMよりも高い。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約126mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約127mMよりも高い。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約127mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約128mMよりも高い。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約128mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約129mMよりも高い。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約129mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約130mMよりも高い。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は、約130mMである。ある特定の態様では、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は等張である。
【0246】
いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約120mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約120mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約121mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約121mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約122mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約122mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約123mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約123mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約124mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約124mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約125mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約125mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約126mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約126mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約127mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約127mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約128mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約128mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約129mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約129mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約130mMよりも高く、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度は約130mMであり、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。
【0247】
いくつかの態様では、高濃度のカリウムイオンを含む培地は、培地中に十分な量のカリウム塩を添加することによって調製され得る。いくつかの態様では、カリウム塩の非限定的な例としては、アミントリクロロ白金酸カリウム(potassium aminetrichloroplatinate)、アクアペンタクロロルテニウム酸カリウム(potassium aquapentachlororuthenate)、ビス(オキサラト)白金(II)酸カリウム二水和物、硫酸水素カリウム、水素化ホウ素カリウム、臭化カリウム、炭酸カリウム、塩化カリウム、クロム酸カリウム、重クロム酸カリウム、ジシアノ銀酸カリウム、ジシアノ金酸カリウム、フッ化カリウム、フルオロ硫酸カリウム、ヘキサクロロイリジウム酸カリウム、ヘキサクロロオスミウム酸カリウム、ヘキサクロロパラジウム酸カリウム、ヘキサクロロ白金酸カリウム、ヘキサクロロレニウム酸カリウム、ヘキサシアノクロム酸カリウム、ヘキサシアノ鉄酸カリウム、ヘキサシアノルテニウム(II)酸カリウム水和物、ヘキサフルオロアンチモン酸カリウム、ヘキサフルオロニッケル酸カリウム、ヘキサフルオロリン酸カリウム、ヘキサフルオロチタン酸カリウム、ヘキサフルオロジルコン酸カリウム、ヘキサヒドロキソアンチモン酸カリウム、ヘキサヨード白金酸カリウム、ヘキサヨードレニウム酸カリウム、水酸化カリウム、ヨウ素酸カリウム、ヨウ化カリウム、マンガン酸カリウム、メタバナジン酸カリウム、モリブデン酸カリウム、硝酸カリウム、ニトロソジスルホン酸カリウム、オスミウム(VI)酸カリウム二水和物、ペンタクロロニトロシルルテニウム酸カリウム、過塩素酸カリウム、過レニウム酸カリウム、過ルテニウム酸カリウム、過硫酸カリウム、リン酸二カリウム、リン酸一カリウム、ピロリン酸カリウム、セレノシアン酸カリウム、セレノシアン酸カリウム、スズ酸カリウム三水和物、硫酸カリウム、テルル酸カリウム水和物、亜テルル酸カリウム、四ホウ酸カリウム四水和物、テトラブロモ金酸カリウム、テトラブロモパラジウム酸カリウム、テトラクロロパラジウム酸カリウム、テトラクロロ白金酸カリウム、テトラシアノパラジウム酸カリウム、テトラシアノ白金酸カリウム、テトラフルオロホウ酸カリウム、テトラニトロ白金酸カリウム、テトラチオン酸カリウム、p-トルエンチオスルホン酸カリウム、及びヒドロキシクエン酸カリウム三塩基性一水和物が挙げられる。ある特定の態様では、カリウム塩は、塩化カリウム(KCl)を含む。ある特定の態様では、カリウム塩は、グルコン酸カリウムを含む。ある特定の態様では、カリウム塩は、クエン酸カリウムを含む。ある特定の態様では、カリウム塩は、ヒドロキシクエン酸カリウムを含む。
【0248】
いくつかの態様では、培地は、本明細書に開示される濃度でカリウムイオンを含み、培地は、約250mOsmolの浸透圧を有する。いくつかの態様では、培地は、本明細書に開示される濃度でカリウムイオンを含み、培地は、約280mOsmolの浸透圧を有する。
【0249】
いくつかの態様では、培地は約50mMのカリウムイオンを含み、培地は、約255mOsmolの浸透圧を有する。いくつかの態様では、培地は約50mMのカリウムイオンを含み、培地は、約250mOsmol~約260mOsmolの浸透圧を有する。いくつかの態様では、培地は約50mMのカリウムイオンを含み、培地は、約254mOsmol~約256mOsmolの浸透圧を有する。いくつかの態様では、培地は約50mMのカリウムイオンを含み、培地は、約254.7mOsmolの浸透圧を有する。
【0250】
いくつかの態様では、培地は、約51mM、約52mM、約53mM、または約54mMのカリウムイオンを含み、培地は、約255mOsmolの浸透圧を有する。いくつかの態様では、培地は、約51mM、約52mM、約53mM、または約54mMのカリウムイオンを含み、培地は、約250mOsmol~約260mOsmolの浸透圧を有する。いくつかの態様では、培地は、約51mM、約52mM、約53mM、または約54mMのカリウムイオンを含み、培地は、約254mOsmol~約256mOsmolの浸透圧を有する。いくつかの態様では、培地は、約51mM、約52mM、約53mM、または約54mMのカリウムイオンを含み、培地は、約254.7mOsmolの浸透圧を有する。いくつかの態様では、培地は、約51mM、約52mM、約53mM、または約54mMのカリウムイオンを含み、培地は、約255.2mOsmolの浸透圧を有する。
【0251】
いくつかの態様では、培地は約55mMのカリウムイオンを含み、培地は、約255mOsmolの浸透圧を有する。いくつかの態様では、培地は約55mMのカリウムイオンを含み、培地は、約250mOsmol~約260mOsmolの浸透圧を有する。いくつかの態様では、培地は約55mMのカリウムイオンを含み、培地は、約254mOsmol~約256mOsmolの浸透圧を有する。いくつかの態様では、培地は約55mMのカリウムイオンを含み、培地は、約255.2mOsmolの浸透圧を有する。
【0252】
いくつかの態様では、培地は、約56mM、約57mM、約58mM、または約59mMのカリウムイオンを含み、培地は、約256mOsmolの浸透圧を有する。いくつかの態様では、培地は、約56mM、約57mM、約58mM、または約59mMのカリウムイオンを含み、培地は、約250mOsmol~約260mOsmolの浸透圧を有する。いくつかの態様では、培地は、約56mM、約57mM、約58mM、または約59mMのカリウムイオンを含み、培地は、約255mOsmol~約258mOsmolの浸透圧を有する。いくつかの態様では、培地は約60mMのカリウムイオンを含み、培地は、約257.2mOsmolの浸透圧を有する。
【0253】
いくつかの態様では、培地は約60mMのカリウムイオンを含み、培地は、約257mOsmolの浸透圧を有する。いくつかの態様では、培地は約60mMのカリウムイオンを含み、培地は、約250mOsmol~約260mOsmolの浸透圧を有する。いくつかの態様では、培地は約60mMのカリウムイオンを含み、培地は、約256mOsmol~約258mOsmolの浸透圧を有する。いくつかの態様では、培地は約60mMのカリウムイオンを含み、培地は、約257.2mOsmolの浸透圧を有する。
【0254】
いくつかの態様では、培地は、約61mM、約62mM、約63mM、または約64mMのカリウムイオンを含み、培地は、約257mOsmolの浸透圧を有する。いくつかの態様では、培地は、約61mM、約62mM、約63mM、または約64mMのカリウムイオンを含み、培地は、約250mOsmol~約260mOsmolの浸透圧を有する。いくつかの態様では、培地は、約61mM、約62mM、約63mM、または約64mMのカリウムイオンを含み、培地は、約256mOsmol~約258mOsmolの浸透圧を有する。いくつかの態様では、培地は、約61mM、約62mM、約63mM、または約64mMのカリウムイオンを含み、培地は、約257.2mOsmolの浸透圧を有する。いくつかの態様では、培地は、約61mM、約62mM、約63mM、または約64mMのカリウムイオンを含み、培地は、約257.5mOsmolの浸透圧を有する。
【0255】
いくつかの態様では、培地は約65mMのカリウムイオンを含み、培地は、約257mOsmolの浸透圧を有する。いくつかの態様では、培地は約65mMのカリウムイオンを含み、培地は、約250mOsmol~約260mOsmolの浸透圧を有する。いくつかの態様では、培地は約65mMのカリウムイオンを含み、培地は、約257mOsmol~約258mOsmolの浸透圧を有する。いくつかの態様では、培地は約65mMのカリウムイオンを含み、培地は、約257.5mOsmolの浸透圧を有する。
【0256】
いくつかの態様では、培地は、約66mM、約67mM、約68mM、または約69mMのカリウムイオンを含み、培地は、約257mOsmolの浸透圧を有する。いくつかの態様では、培地は、約66mM、約67mM、約68mM、または約69mMのカリウムイオンを含み、培地は、約255mOsmol~約265mOsmolの浸透圧を有する。いくつかの態様では、培地は、約66mM、約67mM、約68mM、または約69mMのカリウムイオンを含み、培地は、約257mOsmol~約260mOsmolの浸透圧を有する。いくつかの態様では、培地は、約66mM、約67mM、約68mM、または約69mMのカリウムイオンを含み、培地は、約257.5mOsmolの浸透圧を有する。いくつかの態様では、培地は、約66mM、約67mM、約68mM、または約69mMのカリウムイオンを含み、培地は、約259.7mOsmolの浸透圧を有する。
【0257】
いくつかの態様では、培地は約70mMのカリウムイオンを含み、培地は、約259mOsmolの浸透圧を有する。いくつかの態様では、培地は約70mMのカリウムイオンを含み、培地は、約255mOsmol~約265mOsmolの浸透圧を有する。いくつかの態様では、培地は約70mMのカリウムイオンを含み、培地は、約259mOsmol~約261mOsmolの浸透圧を有する。いくつかの態様では、培地は約70mMのカリウムイオンを含み、培地は、約259.7mOsmolの浸透圧を有する。
【0258】
いくつかの態様では、培地は、約71mM、約72mM、約73mM、または約74mMのカリウムイオンを含み、培地は、約259mOsmolの浸透圧を有する。いくつかの態様では、培地は、約71mM、約72mM、約73mM、または約74mMのカリウムイオンを含み、培地は、約255mOsmol~約265mOsmolの浸透圧を有する。いくつかの態様では、培地は、約71mM、約72mM、約73mM、または約74mMのカリウムイオンを含み、培地は、約259mOsmol~約261mOsmolの浸透圧を有する。いくつかの態様では、培地は、約71mM、約72mM、約73mM、または約74mMのカリウムイオンを含み、培地は、約259.7mOsmolの浸透圧を有する。いくつかの態様では、培地は、約71mM、約72mM、約73mM、または約74mMのカリウムイオンを含み、培地は、約260mOsmolの浸透圧を有する。
【0259】
いくつかの態様では、培地は約75mMのカリウムイオンを含み、培地は、約260mOsmolの浸透圧を有する。いくつかの態様では、培地は約75mMのカリウムイオンを含み、培地は、約255mOsmol~約265mOsmolの浸透圧を有する。いくつかの態様では、培地は約75mMのカリウムイオンを含み、培地は、約259mOsmol~約261mOsmolの浸透圧を有する。いくつかの態様では、培地は約75mMのカリウムイオンを含み、培地は、約260mOsmolの浸透圧を有する。
【0260】
いくつかの態様では、培地は、約81mM、約82mM、約83mM、または約84mMのカリウムイオンを含み、培地は、約260mOsmolの浸透圧を有する。いくつかの態様では、培地は、約81mM、約82mM、約83mM、または約84mMのカリウムイオンを含み、培地は、約261mOsmolの浸透圧を有する。いくつかの態様では、培地は、約81mM、約82mM、約83mM、または約84mMのカリウムイオンを含み、培地は、約262mOsmolの浸透圧を有する。いくつかの態様では、培地は、約81mM、約82mM、約83mM、または約84mMのカリウムイオンを含み、培地は、約263mOsmolの浸透圧を有する。いくつかの態様では、培地は、約81mM、約82mM、約83mM、または約84mMのカリウムイオンを含み、培地は、約255mOsmol~約265mOsmolの浸透圧を有する。いくつかの態様では、培地は、約81mM、約82mM、約83mM、または約84mMのカリウムイオンを含み、培地は、約261mOsmol~約263mOsmolの浸透圧を有する。いくつかの態様では、培地は、約81mM、約82mM、約83mM、または約84mMのカリウムイオンを含み、培地は、約262.26mOsmolの浸透圧を有する。
【0261】
いくつかの態様では、培地は約80mMのカリウムイオンを含み、培地は、約262mOsmolの浸透圧を有する。いくつかの態様では、培地は約80mMのカリウムイオンを含み、培地は、約255mOsmol~約265mOsmolの浸透圧を有する。いくつかの態様では、培地は約80mMのカリウムイオンを含み、培地は、約261mOsmol~約263mOsmolの浸透圧を有する。いくつかの態様では、培地は約80mMのカリウムイオンを含み、培地は、約262.26mOsmolの浸透圧を有する。
【0262】
いくつかの態様では、培地は、約81mM、約82mM、約83mM、約84mM、または約85mMのカリウムイオンを含み、培地は、約262mOsmolの浸透圧を有する。いくつかの態様では、培地は、約81mM、約82mM、約83mM、約84mM、または約85mMのカリウムイオンを含み、培地は、約263mOsmolの浸透圧を有する。いくつかの態様では、培地は、約81mM、約82mM、約83mM、約84mM、または約85mMのカリウムイオンを含み、培地は、約264mOsmolの浸透圧を有する。いくつかの態様では、培地は、約81mM、約82mM、約83mM、約84mM、または約85mMのカリウムイオンを含み、培地は、約265mOsmolの浸透圧を有する。いくつかの態様では、培地は、約81mM、約82mM、約83mM、約84mM、または約85mMのカリウムイオンを含み、培地は、約255mOsmol~約265mOsmolの浸透圧を有する。いくつかの態様では、培地は、約81mM、約82mM、約83mM、約84mM、または約85mMのカリウムイオンを含み、培地は、約260mOsmol~約270mOsmolの浸透圧を有する。いくつかの態様では、培地は、約81mM、約82mM、約83mM、約84mM、または約85mMのカリウムイオンを含み、培地は、約261mOsmol~約263mOsmolの浸透圧を有する。いくつかの態様では、培地は、約81mM、約82mM、約83mM、約84mM、または約85mMのカリウムイオンを含み、培地は、約263mOsmol~約265mOsmolの浸透圧を有する。
【0263】
いくつかの態様では、培地は、細胞増殖剤をさらに含む。本明細書で使用される場合、「細胞増殖剤」は、培養細胞、例えば、万能性、多能性、及び/または免疫細胞(例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTIL)のインビトロ及び/またはエクスビボ成長及び増殖を促進する薬剤、例えば、小分子、ポリペプチド、またはそれらの任意の組合せを指す。いくつかの態様では、細胞増殖剤は、PI3K阻害剤を含む。いくつかの態様では、培地は、AKT阻害剤をさらに含む。いくつかの態様では、培地は、PI3K阻害剤及びAKT阻害剤をさらに含む。いくつかの態様では、PI3K阻害剤は、LY294002を含む。いくつかの態様では、PI3K阻害剤は、IC87114を含む。いくつかの態様では、PI3K阻害剤は、イデラリシブを含む(例えば、Peterson et al.,Blood Adv.2(3):210-23(2018)を参照のこと)。いくつかの態様では、培地は、GSK3B阻害剤をさらに含む。いくつかの態様では、GSK3B阻害剤は、TWS119を含む。いくつかの態様では、培地は、ACLY阻害剤をさらに含む。いくつかの態様では、ACLY阻害剤は、ヒドロキシクエン酸カリウム三塩基性一水和物を含む。いくつかの態様では、PI3K阻害剤は、クエン酸ヒドロキシルを含む。いくつかの態様では、PI3K阻害剤は、ピクチリシブを含む。いくつかの態様では、PI3K阻害剤は、CAL-101を含む。いくつかの態様では、AKT阻害剤は、MK2206、A443654、またはAKTi-VIII(CAS 612847-09-3)を含む。
【0264】
いくつかの態様では、細胞、例えば、万能性、多能性、及び/または免疫細胞(例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTIL)は、エクスビボ培養の全体にわたって、例えば、T細胞が対象から単離された時から、成長、増殖、操作を経て投与まで本明細書に開示される培地中で培養される。いくつかの態様では、細胞、例えば、万能性、多能性、及び/または免疫細胞(例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTIL)は、増殖期間中、本明細書に開示される培地中で培養される。いくつかの態様では、細胞、例えば、万能性、多能性、及び/または免疫細胞(例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTIL)は、増殖期間中、本明細書に開示される培地中で培養される。いくつかの態様では、細胞、例えば、万能性、多能性、及び/または免疫細胞(例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTIL)は、生細胞、例えば、万能性、多能性、及び/または免疫細胞(例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTIL)の総数が、少なくとも約10、5×10、10、5×10、10、または5×10個の総細胞数となるまで本明細書に開示される培地中で培養される。
【0265】
II.A.ナトリウム
本開示のある特定の態様は、細胞、例えば、万能性、多能性、または免疫細胞(例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTIL)を培養する方法を対象とし、本方法は、(i)少なくとも約5mMの濃度のカリウムイオン及び(ii)約115mM未満の濃度のナトリウムイオンを含む培地中に細胞を置くことを含み、培地は低張または等張である。本開示のいくつかの態様は、細胞、例えば、万能性、多能性、及び/または免疫細胞(例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTIL)を培養する方法を対象とし、本方法は、(i)40mMよりも高い濃度のカリウムイオン及び(ii)約115mM未満の濃度のナトリウムイオンを含む培地中に細胞を置くことを含む。本開示のある特定の態様は、T細胞を培養する方法を対象とし、本方法は、(i)少なくとも約50mMの濃度のカリウムイオン及び(ii)約115mM未満の濃度のナトリウムイオンを含む培地中にT細胞を置くことを含む。いくつかの態様では、培地は低張である。いくつかの態様では、培地は等張である。
【0266】
いくつかの態様では、ナトリウムの目標濃度は、より高濃度のナトリウムイオンを含む基本培地から開始し、ナトリウムイオンの目標濃度に到達するように溶液を希釈することによって達成される。いくつかの態様では、ナトリウムの目標濃度は、1つ以上のナトリウム塩を添加することにより、ナトリウムイオンの濃度を上昇させることによって達成される。ナトリウム塩の非限定的な例としては、(メタ)過ヨウ素酸ナトリウム、酒石酸アルセニルナトリウム水和物(sodium arsenyl tartrate hydrate)、アジ化ナトリウム、ナトリウムベンジルオキシド、臭化ナトリウム、炭酸ナトリウム、塩化ナトリウム、クロム酸ナトリウム、シクロヘキサン酪酸ナトリウム、ナトリウムエタンチオラート、フッ化ナトリウム、フルオロリン酸ナトリウム、ギ酸ナトリウム、ヘキサクロロイリジウム(III)酸ナトリウム水和物、ヘキサクロロイリジウム(IV)酸ナトリウム六水和物、ヘキサクロロ白金(IV)酸ナトリウム六水和物、ヘキサクロロロジウム(III)酸ナトリウム、ヘキサフルオロアルミン酸ナトリウム、ヘキサフルオロアンチモン(V)酸ナトリウム、ヘキサフルオロヒ(V)酸ナトリウム、ヘキサフルオロ鉄(III)酸ナトリウム、ヘキサフルオロリン酸ナトリウム、ヘキサフルオロケイ酸ナトリウム、ヘキサヒドロキシ白金(IV)酸ナトリウム、ヘキサメタリン酸ナトリウム、二フッ化水素ナトリウム、硫酸水素ナトリウム、ナトリウム水素シアナミド、水酸化ナトリウム、ヨウ化ナトリウム、メタホウ酸ナトリウム四水和物、メタケイ酸ナトリウム九水和物、メタバナジン酸ナトリウム、モリブデン酸ナトリウム、硝酸ナトリウム、亜硝酸ナトリウム、シュウ酸ナトリウム、過ホウ酸ナトリウム一水和物、過炭酸ナトリウム、過塩素酸ナトリウム、過ヨウ素酸ナトリウム、過マンガン酸ナトリウム、過レニウム酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリウム、セレン酸ナトリウム、亜セレン酸ナトリウム、スズ酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、亜テルル酸ナトリウム、四ホウ酸ナトリウム、テトラクロロアルミン酸ナトリウム、テトラクロロ金(III)酸ナトリウム、テトラクロロパラジウム(II)酸ナトリウム、テトラクロロ白金(II)酸ナトリウム、チオリン酸ナトリウム三塩基性(sodium thiophosphate tribasic)、チオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム五水和物、オキシフッ化イットリウムナトリウム(sodium yttrium oxyfluoride)、トリメタリン酸三ナトリウム、及びそれらの任意の組合せが挙げられる。ある特定の態様では、ナトリウム塩は、塩化ナトリウム(NaCl)を含む。ある特定の態様では、ナトリウム塩は、グルコン酸ナトリウムを含む。ある特定の態様では、ナトリウム塩は、重炭酸ナトリウムを含む。ある特定の態様では、ナトリウム塩は、ヒドロキシクエン酸ナトリウムを含む。ある特定の態様では、ナトリウム塩は、リン酸ナトリウムを含む。
【0267】
いくつかの態様では、ナトリウムイオンの濃度は、基本培地の濃度よりも低い。いくつかの態様では、ナトリウムイオンの濃度は、カリウムイオンの濃度が増加するにつれて減少する。いくつかの態様では、ナトリウムイオンの濃度は、約25mM~約115mMである。いくつかの態様では、ナトリウムイオンの濃度は、約25mM~約100mM、約30mM~約40mM、約30mM~約50mM、約30mM~約60mM、約30mM~約70mM、約30mM~約80mM、約40mM~約50mM、約40mM~約60mM、約40mM~約70mM、約40mM~約80mM、約50mM~約55mM、約50mM~約60mM、約50mM~約65mM、約50mM~約70mM、約50mM~約75mM、約50mM~約80mM、約55mM~約60mM、約55mM~約65mM、約55mM~約70mM、約55mM~約75mM、約55mM~約80mM、約60mM~約65mM、約60mM~約70mM、約60mM~約75mM、約60mM~約80mM、約70mM~約75mM、約70mM~約80mM、または約75mM~約80mMである。ある特定の態様では、ナトリウムイオンの濃度は、約40mM~約80mMである。ある特定の態様では、ナトリウムイオンの濃度は、約50mM~約85mMである。ある特定の態様では、ナトリウムイオンの濃度は、約55mM~約80mMである。ある特定の態様では、ナトリウムイオンの濃度は、約30mM~約35mMである。ある特定の態様では、ナトリウムイオンの濃度は、約35mM~約40mMである。ある特定の態様では、ナトリウムイオンの濃度は、約40mM~約45mMである。ある特定の態様では、ナトリウムイオンの濃度は、約45mM~約50mMである。ある特定の態様では、ナトリウムイオンの濃度は、約50mM~約55mMである。ある特定の態様では、ナトリウムイオンの濃度は、約55mM~約60mMである。ある特定の態様では、ナトリウムイオンの濃度は、約60mM~約65mMである。ある特定の態様では、ナトリウムイオンの濃度は、約65mM~約70mMである。ある特定の態様では、ナトリウムイオンの濃度は、約70mM~約75mMである。ある特定の態様では、ナトリウムイオンの濃度は、約75mM~約80mMである。ある特定の態様では、ナトリウムイオンの濃度は、約80mM~約85mMである。ある特定の態様では、ナトリウムイオンの濃度は、約80mM~約90mMである。
【0268】
いくつかの態様では、ナトリウムイオンの濃度は、約30mM、約35mM、約40mM、約45mM、約50mM、約55mM、約60mM、約65mM、約70mM、約75mM、約80mM、約85mM、または約90mMである。ある特定の態様では、ナトリウムイオンの濃度は、約40mMである。ある特定の態様では、ナトリウムイオンの濃度は、約45mMである。ある特定の態様では、ナトリウムイオンの濃度は、約50mMである。ある特定の態様では、ナトリウムイオンの濃度は、約55mMである。ある特定の態様では、ナトリウムイオンの濃度は、約55.6mMである。ある特定の態様では、ナトリウムイオンの濃度は、約59.3mMである。ある特定の態様では、ナトリウムイオンの濃度は、約60mMである。ある特定の態様では、ナトリウムイオンの濃度は、約63.9mMである。ある特定の態様では、ナトリウムイオンの濃度は、約65mMである。ある特定の態様では、ナトリウムイオンの濃度は、約67.6mMである。ある特定の態様では、ナトリウムイオンの濃度は、約70mMである。ある特定の態様では、ナトリウムイオンの濃度は、約72.2mMである。ある特定の態様では、ナトリウムイオンの濃度は、約75mMである。ある特定の態様では、ナトリウムイオンの濃度は、約76mMである。ある特定の態様では、ナトリウムイオンの濃度は、約80mMである。ある特定の態様では、ナトリウムイオンの濃度は、約80.5mMである。
【0269】
いくつかの態様では、培地は、約50mM~約75mMのカリウムイオン及び約80mM~約90mMのナトリウムイオンを含む。いくつかの態様では、培地は、約55mM~約75mMのカリウムイオン及び約80mM~約90mMのナトリウムイオンを含む。いくつかの態様では、培地は、約60mM~約75mMのカリウムイオン及び約80mM~約90mMのナトリウムイオンを含む。いくつかの態様では、培地は、約65mM~約75mMのカリウムイオン及び約80mM~約85mMのナトリウムイオンを含む。いくつかの態様では、培地は、約65mMのカリウムイオン及び約80mM~約85mMのナトリウムイオンを含む。いくつかの態様では、培地は、約66mMのカリウムイオン及び約80mM~約85mMのナトリウムイオンを含む。いくつかの態様では、培地は、約67mMのカリウムイオン及び約80mM~約85mMのナトリウムイオンを含む。いくつかの態様では、培地は、約68mMのカリウムイオン及び約80mM~約85mMのナトリウムイオンを含む。いくつかの態様では、培地は、約69mMのカリウムイオン及び約80mM~約85mMのナトリウムイオンを含む。いくつかの態様では、培地は、約70mMのカリウムイオン及び約80mM~約85mMのナトリウムイオンを含む。いくつかの態様では、培地は、約71mMのカリウムイオン及び約80mM~約85mMのナトリウムイオンを含む。いくつかの態様では、培地は、約72mMのカリウムイオン及び約80mM~約85mMのナトリウムイオンを含む。いくつかの態様では、培地は、約73mMのカリウムイオン及び約80mM~約85mMのナトリウムイオンを含む。いくつかの態様では、培地は、約74mMのカリウムイオン及び約80mM~約85mMのナトリウムイオンを含む。いくつかの態様では、培地は、約75mMのカリウムイオン及び約80mM~約85mMのナトリウムイオンを含む。いくつかの態様では、培地は、約65mMのカリウムイオン及び約80mMのナトリウムイオンを含む。いくつかの態様では、培地は、約65mMのカリウムイオン及び約85mMのナトリウムイオンを含む。いくつかの態様では、培地は、約65mMのカリウムイオン及び約90mMのナトリウムイオンを含む。いくつかの態様では、培地は、約70mMのカリウムイオン及び約80mMのナトリウムイオンを含む。いくつかの態様では、培地は、約70mMのカリウムイオン及び約85mMのナトリウムイオンを含む。いくつかの態様では、培地は、約70mMのカリウムイオン及び約90mMのナトリウムイオンを含む。いくつかの態様では、培地は、約75mMのカリウムイオン及び約80mMのナトリウムイオンを含む。いくつかの態様では、培地は、約75mMのカリウムイオン及び約85mMのナトリウムイオンを含む。いくつかの態様では、培地は、約75mMのカリウムイオン及び約90mMのナトリウムイオンを含む。
【0270】
いくつかの態様では、培地は、約40mM~約90mMのカリウムイオン及び約30mM~約109mMのNaClを含み、NaClの濃度(mM)は、(135-カリウムイオン濃度)以下である。いくつかの態様では、培地は、約40mMのカリウムイオン及び約95mM以下のNaCl(例えば、約95mM、約94mM、約93mM、約92mM、約91mM、約90mM、約85mM、約80mM、約75mM、約70mM、約65mM、約60mM、約55mM、または約50mMのNaCl)を含む。いくつかの態様では、培地は、約45mMのカリウムイオン及び約90mM以下のNaCl(例えば、約90mM、約89mM、約88mM、約87mM、約86mM、約85mM、約80mM、約75mM、約70mM、約65mM、約60mM、約55mM、または約50mMのNaCl)を含む。いくつかの態様では、培地は、約50mMのカリウムイオン及び約85mM以下のNaCl(例えば、約85mM、約84mM、約83mM、約82mM、約81mM、約80mM、約75mM、約70mM、約65mM、約60mM、約55mM、または約50mMのNaCl)を含む。いくつかの態様では、培地は、約55mMのカリウムイオン及び約80mM以下のNaCl(例えば、約80mM、約79mM、約78mM、約77mM、約76mM、約75mM、約70mM、約65mM、約60mM、約55mM、または約50mMのNaCl)を含む。いくつかの態様では、培地は、約60mMのカリウムイオン及び約75mM以下のNaCl(例えば、約75mM、約74mM、約73mM、約72mM、約71mM、約70mM、約65mM、約60mM、約55mM、または約50mMのNaCl)を含む。いくつかの態様では、培地は、約65mMのカリウムイオン及び約70mM以下のNaCl(例えば、約70mM、約69mM、約68mM、約67mM、約66mM、約65mM、約60mM、約55mM、または約50mMのNaCl)を含む。いくつかの態様では、培地は、約70mMのカリウムイオン及び約70mM以下のNaCl(例えば、約65mM、約64mM、約63mM、約62mM、約61mM、約60mM、約55mM、または約50mMのNaCl)を含む。いくつかの態様では、培地は、約75mMのカリウムイオン及び約60mM以下のNaCl(例えば、約60mM、約59mM、約58mM、約57mM、約56mM、約55mM、約50mM、約45mM、または約40mMのNaCl)を含む。いくつかの態様では、培地は、約80mMのカリウムイオン及び約55mM以下のNaCl(例えば、約55mM、約54mM、約53mM、約52mM、約51mM、約50mM、約45mM、約40mM、または約35mMのNaCl)を含む。いくつかの態様では、培地は、約85mMのカリウムイオン及び約50mM以下のNaCl(例えば、約50mM、約49mM、約48mM、約47mM、約46mM、約45mM、約40mM、約35mM、または約30mMのNaCl)を含む。いくつかの態様では、培地は、約90mMのカリウムイオン及び約45mM以下のNaCl(例えば、約45mM、約44mM、約43mM、約42mM、約41mM、約40mM、約35mM、約30mM、または約25mMのNaCl)を含む。いくつかの態様では、培地は、約70mMのカリウムイオン及び約60mMのNaClを含む。いくつかの態様では、培地は、約70mMのカリウムイオン及び約61mMのNaClを含む。いくつかの態様では、培地は、約70mMのカリウムイオン及び約62mMのNaClを含む。
【0271】
いくつかの態様では、培地は、約50mMのカリウムイオン及び約80.5mMのナトリウムイオンを含む。いくつかの態様では、培地は低張である。いくつかの態様では、培地は等張である。いくつかの態様では、培地は、約50mMのカリウムイオン及び約80.5mMのナトリウムイオンを含み、培地は、約254.7mOsmolの浸透圧を有する。
【0272】
いくつかの態様では、培地は、約55mMのカリウムイオン及び約76mMのナトリウムイオンを含む。いくつかの態様では、培地は低張である。いくつかの態様では、培地は等張である。いくつかの態様では、培地は、約55mMのカリウムイオン及び約76mMのナトリウムイオンを含み、培地は、約255.2mOsmolの浸透圧を有する。
【0273】
いくつかの態様では、培地は、約60mMのカリウムイオン及び約72.2mMのナトリウムイオンを含む。いくつかの態様では、培地は低張である。いくつかの態様では、培地は等張である。いくつかの態様では、培地は、約60mMのカリウムイオン及び約72.2mMのナトリウムイオンを含み、培地は、約257.2mOsmolの浸透圧を有する。
【0274】
いくつかの態様では、培地は、約65mMのカリウムイオン及び約67.6mMのナトリウムイオンを含む。いくつかの態様では、培地は低張である。いくつかの態様では、培地は等張である。いくつかの態様では、培地は、約65mMのカリウムイオン及び約67.6mMのナトリウムイオンを含み、培地は、約257.5mOsmolの浸透圧を有する。
【0275】
いくつかの態様では、培地は、約70mMのカリウムイオン及び約63.9mMのナトリウムイオンを含む。いくつかの態様では、培地は低張である。いくつかの態様では、培地は等張である。いくつかの態様では、培地は、約70mMのカリウムイオン及び約63.9mMのナトリウムイオンを含み、培地は、約259.7mOsmolの浸透圧を有する。
【0276】
いくつかの態様では、培地は、約75mMのカリウムイオン及び約59.3mMのナトリウムイオンを含む。いくつかの態様では、培地は低張である。いくつかの態様では、培地は等張である。いくつかの態様では、培地は、約75mMのカリウムイオン及び約59.3mMのナトリウムイオンを含み、培地は、約260mOsmolの浸透圧を有する。
【0277】
いくつかの態様では、培地は、約80mMのカリウムイオン及び約55.6mMのナトリウムイオンを含む。いくつかの態様では、培地は低張である。いくつかの態様では、培地は等張である。いくつかの態様では、培地は、約80mMのカリウムイオン及び約55.6mMのナトリウムイオンを含み、培地は、約262.26mOsmolの浸透圧を有する。
【0278】
いくつかの態様では、培地は、約50mMのカリウムイオン及び約75mMのナトリウムイオンを含む。いくつかの態様では、培地は低張である。いくつかの態様では、培地は等張である。
【0279】
本開示のいくつかの態様は、細胞、例えば、万能性、多能性、及び/または免疫細胞(例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTIL)を培養する方法を対象とし、本方法は、(i)40mMよりも高い濃度のカリウムイオン及び(ii)約100mM未満の濃度のNaClを含む培地中に細胞を置くことを含む。本開示のある特定の態様は、T細胞を培養する方法を対象とし、本方法は、(i)少なくとも約50mMの濃度のカリウムイオン及び(ii)約90mM未満の濃度のNaClを含む培地中にT細胞を置くことを含む。
【0280】
II.B.糖類
本開示のある特定の態様は、細胞、例えば、万能性、多能性、及び/または免疫細胞(例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTIL)を培養する方法を対象とし、本方法は、(i)少なくとも約5mMの濃度のカリウムイオン及び(ii)糖類を含む培地中に細胞を置くことを含み、培地は低張または等張である。本開示のある特定の態様は、細胞、例えば、万能性、多能性、及び/または免疫細胞(例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTIL)を培養する方法を対象とし、本方法は、(i)40mMよりも高い濃度のカリウムイオン及び(ii)糖類を含む培地中に細胞を置くことを含む。本開示のある特定の態様は、細胞、例えば、万能性、多能性、及び/または免疫細胞(例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTIL)を培養する方法を対象とし、本方法は、(i)少なくとも約50mMの濃度のカリウムイオン及び(ii)糖類を含む培地中に細胞を置くことを含む。いくつかの態様では、培地は低張である。いくつかの態様では、培地は等張である。本開示のある特定の態様は、細胞、例えば、万能性、多能性、及び/または免疫細胞(例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTIL)を培養する方法を対象とし、本方法は、(i)少なくとも約50mMの濃度のカリウムイオン及び(ii)糖類を含む培地中に細胞を置くことを含み、カリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。
【0281】
いくつかの態様では、糖類の目標濃度は、より高濃度の糖類を含む基本培地から開始し、糖類の目標濃度に到達するように溶液を希釈することによって達成される。いくつかの態様では、糖類の目標濃度は、所望の濃度に到達するまで糖類を添加することにより、糖類の濃度を上昇させることによって達成される。
【0282】
いくつかの態様では、糖類は、単糖、二糖、または多糖である。いくつかの態様では、糖類は、グルコース、フルクトース、ガラクトース、マンノース、マルトース、スクロース、ラクトース、トレハロース、及びそれらの任意の組合せから選択される。ある特定の態様では、糖類はグルコースである。いくつかの態様では、培地は、(i)少なくとも約5mMの濃度のカリウムイオン及び(ii)グルコースを含む。いくつかの態様では、培地は、(i)40mMよりも高い濃度のカリウムイオン及び(ii)グルコースを含む。いくつかの態様では、培地は、(i)少なくとも約5mMの濃度のカリウムイオン及び(ii)マンノースを含む。いくつかの態様では、培地は、(i)少なくとも約50mMの濃度のカリウムイオン及び(ii)マンノースを含む。いくつかの態様では、培地は低張である。いくつかの態様では、培地は等張である。いくつかの態様では、培地は、(i)40mMよりも高い濃度のカリウムイオン及び(ii)グルコースを含み、カリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、培地は、(i)50mMよりも高い濃度のカリウムイオン及び(ii)グルコースを含み、カリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、培地は、(i)少なくとも約40mMの濃度のカリウムイオン及び(ii)マンノースを含み、カリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、培地は、(i)少なくとも約50mMの濃度のカリウムイオン及び(ii)マンノースを含み、カリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。
【0283】
いくつかの態様では、糖類、例えば、グルコースの濃度は、約4.29g/L未満である。いくつかの態様では、糖類、例えば、グルコースの濃度は、約24mM未満である。いくつかの態様では、糖類、例えば、グルコースの濃度は、約5mM超である。いくつかの態様では、糖類、例えば、グルコースの濃度は、約5mMである。いくつかの態様では、糖類、例えば、グルコースの濃度は、約5mM~約20mMである。いくつかの態様では、糖類、例えば、グルコースの濃度は、約10mM~約20mMである。いくつかの態様では、糖類、例えば、グルコースの濃度は、約10mM~約25mM、約10mM~約20mM、約10mM~約5mM、約15mM~約25mM、約15mM~約20mM、約15mM~約19mM、約15mM~約18mM、約15mM~約17mM、約15mM~約16mM、約16mM~約20mM、約16mM~約19mM、約16mM~約18mM、約16mM~約17mM、約17mM~約20mM、約17mM~約19mM、または約17mM~約18mMである。いくつかの態様では、糖類、例えば、グルコースの濃度は、約5mM~約20mMである。いくつかの態様では、糖類、例えば、グルコースの濃度は、約10mM~約20mMである。いくつかの態様では、糖類、例えば、グルコースの濃度は、約10mM~約15mMである。いくつかの態様では、糖類、例えば、グルコースの濃度は、約14mM~約14.5mMである。いくつかの態様では、糖類、例えば、グルコースの濃度は、約14.5mM~約15mMである。いくつかの態様では、糖類、例えば、グルコースの濃度は、約15mM~約15.5mMである。いくつかの態様では、糖類、例えば、グルコースの濃度は、約15.5mM~約16mMである。いくつかの態様では、糖類、例えば、グルコースの濃度は、約16mM~約16.5mMである。いくつかの態様では、糖類、例えば、グルコースの濃度は、約16.5mM~約17mMである。いくつかの態様では、糖類、例えば、グルコースの濃度は、約17mM~約17.5mMである。いくつかの態様では、糖類、例えば、グルコースの濃度は、約17.5mM~約18mMである。
【0284】
いくつかの態様では、糖類、例えば、グルコースの濃度は、約5mM、約6mM、約7mM、約8mM、約9mM、約10mM、約10.5mM、約11mM、約11.5mM、約12mM、約12.5mM、約13mM、約13.5mM、約14mM、約14.5mM、約15mM、約15.5mM、約16mM、約16.5mM、約17mM、約17.5mM、約18mM、約18.5mM、約19mM、約19.5mM、約20mM、約20.5mM、約21mM、約22mM、約23mM、約24mM、または約25mMである。
【0285】
いくつかの態様では、糖類、例えば、グルコースの濃度は、約5mMである。いくつかの態様では、糖類、例えば、グルコースの濃度は、約6mMである。いくつかの態様では、糖類、例えば、グルコースの濃度は、約7mMである。いくつかの態様では、糖類、例えば、グルコースの濃度は、約8mMである。いくつかの態様では、糖類、例えば、グルコースの濃度は、約9mMである。いくつかの態様では、糖類、例えば、グルコースの濃度は、約10mMである。いくつかの態様では、糖類、例えば、グルコースの濃度は、約10.5mMである。いくつかの態様では、糖類、例えば、グルコースの濃度は、約11mMである。いくつかの態様では、糖類、例えば、グルコースの濃度は、約11.5mMである。いくつかの態様では、糖類、例えば、グルコースの濃度は、約12mMである。いくつかの態様では、糖類、例えば、グルコースの濃度は、約12.5mMである。いくつかの態様では、糖類、例えば、グルコースの濃度は、約13mMである。いくつかの態様では、糖類、例えば、グルコースの濃度は、約13.5mMである。いくつかの態様では、糖類、例えば、グルコースの濃度は、約14mMである。いくつかの態様では、糖類、例えば、グルコースの濃度は、約14.5mMである。いくつかの態様では、糖類、例えば、グルコースの濃度は、約15mMである。いくつかの態様では、糖類、例えば、グルコースの濃度は、約15.4mMである。いくつかの態様では、糖類、例えば、グルコースの濃度は、約15.9mMである。いくつかの態様では、糖類、例えば、グルコースの濃度は、約16.3mMである。いくつかの態様では、糖類、例えば、グルコースの濃度は、約16.8mMである。いくつかの態様では、糖類、例えば、グルコースの濃度は、約17.2mMである。いくつかの態様では、糖類、例えば、グルコースの濃度は、約17.7mMである。
【0286】
いくつかの態様では、培地は、約50mMのカリウムイオン及び約17.7mMのグルコースを含む。いくつかの態様では、培地は低張である。いくつかの態様では、培地は等張である。いくつかの態様では、培地は、約50mMのカリウムイオン及び約17.7mMのグルコースを含み、培地は、約254.7mOsmolの浸透圧を有する。
【0287】
いくつかの態様では、培地は、約55mMのカリウムイオン及び約17.2mMのグルコースを含む。いくつかの態様では、培地は低張である。いくつかの態様では、培地は等張である。いくつかの態様では、培地は、約55mMのカリウムイオン及び約17.2mMのグルコースを含み、培地は、約255.2mOsmolの浸透圧を有する。
【0288】
いくつかの態様では、培地は、約60mMのカリウムイオン及び約16.8mMのグルコースを含む。いくつかの態様では、培地は、約60mMのカリウムイオン及び約16.8mMのグルコースを含み、培地は低張である。いくつかの態様では、培地は等張である。いくつかの態様では、培地は、約257.2mOsmolの浸透圧を有する。
【0289】
いくつかの態様では、培地は、約65mMのカリウムイオン及び約16.3mMのグルコースを含む。いくつかの態様では、培地は低張である。いくつかの態様では、培地は等張である。いくつかの態様では、培地は、約65mMのカリウムイオン及び約16.3mMのグルコースを含み、培地は、約257.5mOsmolの浸透圧を有する。
【0290】
いくつかの態様では、培地は、約70mMのカリウムイオン及び約15.9mMのグルコースを含む。いくつかの態様では、培地は低張である。いくつかの態様では、培地は等張である。いくつかの態様では、培地は、約70mMのカリウムイオン及び約15.9mMのグルコースを含み、培地は、約259.7mOsmolの浸透圧を有する。
【0291】
いくつかの態様では、培地は、約75mMのカリウムイオン及び約15.4mMのグルコースを含む。いくつかの態様では、培地は低張である。いくつかの態様では、培地は等張である。いくつかの態様では、培地は、約75mMのカリウムイオン及び約15.4mMのグルコースを含み、培地は、約260mOsmolの浸透圧を有する。
【0292】
いくつかの態様では、培地は、約80mMのカリウムイオン及び約15mMのグルコースを含む。いくつかの態様では、培地は低張である。いくつかの態様では、培地は等張である。いくつかの態様では、培地は、約80mMのカリウムイオン及び約15mMのグルコースを含み、培地は、約262.26mOsmolの浸透圧を有する。
【0293】
II.C.カルシウム
本開示のある特定の態様は、細胞、例えば、万能性、多能性、及び/または免疫細胞(例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTIL)を培養する方法を対象とし、本方法は、(i)少なくとも約5mMの濃度のカリウムイオン及び(ii)ナトリウムイオンを含む培地中に細胞を置くことを含み、培地は低張または等張である。本開示のある特定の態様は、細胞、例えば、万能性、多能性、及び/または免疫細胞(例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTIL)を培養する方法を対象とし、本方法は、(i)40mMよりも高い濃度のカリウムイオン及び(ii)ナトリウムイオンを含む培地中に細胞を置くことを含む。本開示のある特定の態様は、細胞、例えば、万能性、多能性、及び/または免疫細胞(例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTIL)を培養する方法を対象とし、本方法は、(i)少なくとも約50mMの濃度のカリウムイオン及び(ii)ナトリウムイオンを含む培地中に細胞を置くことを含む。いくつかの態様では、培地は低張である。いくつかの態様では、培地は等張である。本開示のある特定の態様は、細胞、例えば、万能性、多能性、及び/または免疫細胞(例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTIL)を培養する方法を対象とし、本方法は、(i)少なくとも約40mMの濃度のカリウムイオン及び(ii)NaClを含む培地中に細胞を置くことを含み、カリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。本開示のある特定の態様は、細胞、例えば、万能性、多能性、及び/または免疫細胞(例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTIL)を培養する方法を対象とし、本方法は、(i)少なくとも約50mMの濃度のカリウムイオン及び(ii)NaClを含む培地中に細胞を置くことを含み、カリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。
【0294】
いくつかの態様では、カルシウムの目標濃度は、より高濃度のカルシウムイオンを含む基本培地から開始し、カルシウムイオンの目標濃度に到達するように溶液を希釈することによって達成される。いくつかの態様では、カルシウムの目標濃度は、1つ以上のカルシウム塩を添加することにより、カルシウムイオンの濃度を上昇させることによって達成される。カルシウム塩の非限定的な例としては、臭化カルシウム、炭酸カルシウム、塩化カルシウム、カルシウムシアナミド、フッ化カルシウム、水素化カルシウム、水酸化カルシウム、ヨウ素酸カルシウム、ヨウ化カルシウム、硝酸カルシウム、亜硝酸カルシウム、シュウ酸カルシウム、過塩素酸カルシウム四水和物、第一リン酸カルシウム、リン酸三カルシウム、硫酸カルシウム、チオシアン酸カルシウム四水和物、ヒドロキシアパタイト、及びそれらの任意の組合せが挙げられる。いくつかの態様では、カルシウム塩は、塩化カルシウム(CaCl)を含む。いくつかの態様では、カルシウム塩は、グルコン酸カルシウムを含む。
【0295】
いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、基本培地の濃度よりも低い。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、基本培地の濃度よりも高い。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約0.4mM超である。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約2.8mM未満である。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約2.5mM未満である。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約2.0mM未満である。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約1.9mM未満である。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約1.8mM未満である。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約1.7mM未満である。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約1.6mM未満である。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約1.5mM未満である。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約1.4mM未満である。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約1.3mM未満である。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約1.2mM未満である。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約1.1mM未満である。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約1.0mM未満である。
【0296】
いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約0.4mM~約2.8mM、約0.4mM~約2.7mM、約0.4mM~約2.5mM、約0.5mM~約2.0mM、約1.0mM~約2.0mM、約1.1mM~約2.0mM、約1.2mM~約2.0mM、約1.3mM~約2.0mM、約1.4mM~約2.0mM、約1.5mM~約2.0mM、約1.6mM~約2.0mM、約1.7mM~約2.0mM、約1.8mM~約2.0mM、約0.8~約0.9mM、約0.8~約1.0mM、約0.8~約1.1mM、約0.8~約1.2mM、約0.8~約1.3mM、約0.8~約1.4mM、約0.8~約1.5mM、約0.8~約1.6mM、約0.8~約1.7mM、約0.8~約1.8mM、約0.9~約1.0mM、約0.9~約1.1mM、約0.9~約1.2mM、約0.9~約1.3mM、約0.9~約1.4mM、約0.9~約1.5mM、約0.9~約1.6mM、約0.9~約1.7mM、約0.9~約1.8mM、約1.0~約1.1mM、約1.0~約1.2mM、約1.0~約1.3mM、約1.0~約1.4mM、約1.0~約1.5mM、約1.0~約1.6mM、約1.0~約1.7mM、約1.0~約1.8mM、約1.1~約1.2mM、約1.1~約1.3mM、約1.1~約1.4mM、約1.1~約1.5mM、約1.1~約1.6mM、約1.1~約1.7mM、約1.1~約1.8mM、約1.2~約1.3mM、約1.2~約1.4mM、約1.2~約1.5mM、約1.2~約1.6mM、約1.2~約1.7mM、約1.2~約1.8mM、約1.3~約1.4mM、約1.3~約1.5mM、約1.3~約1.6mM、約1.3~約1.7mM、約1.3~約1.8mM、約1.4~約1.5mM、約1.4~約1.6mM、約1.4~約1.7mM、約1.4~約1.8mM、約1.5~約1.6mM、約1.5~約1.7mM、約1.5~約1.8mM、約1.6~約1.7mM、約1.6~約1.8mM、または約1.7~約1.8mMである。
【0297】
いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約0.8mM~約1.8mMである。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約0.9mM~約1.8mMである。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約1.0mM~約1.8mMである。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約1.1mM~約1.8mMである。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約1.2mM~約1.8mMである。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約0.8mM~約1.8mMである。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約0.8mM~約0.9mMである。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約0.9mM~約1.0mMである。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約1.0mM~約1.1mMである。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約1.1mM~約1.2mMである。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約1.2mM~約1.3mMである。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約1.3mM~約1.4mMである。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約1.4mM~約1.5mMである。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約1.5mM~約1.6mMである。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約1.7mM~約1.8mMである。
【0298】
いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約0.6mM、約0.7mM、約0.8mM、約0.9mM、約1.0mM、約1.1mM、約1.2mM、約1.3mM、約1.4mM、約1.5mM、約1.6mM、約1.7mM、約1.8mM、約1.9mM、または約2.0mMである。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約0.6mMである。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約0.7mMである。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約0.8mMである。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約0.9mMである。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約1.0mMである。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約1.1mMである。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約1.2mMである。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約1.3mMである。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約1.4mMである。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約1.5mMである。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約1.6mMである。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約1.7mMである。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約1.8mMである。
【0299】
いくつかの態様では、培地は、約50mMのカリウムイオン及び約1.8mMのカルシウムイオンを含む。いくつかの態様では、培地は低張である。いくつかの態様では、培地は等張である。いくつかの態様では、培地は、約50mMのカリウムイオン及び約1.8mMのカルシウムイオンを含み、培地は、約254.7mOsmolの浸透圧を有する。いくつかの態様では、培地は、約50mMのカリウムイオン、約1.8mMのカルシウムイオン、及びNaClを含み、カリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。
【0300】
いくつかの態様では、培地は、約55mMのカリウムイオン及び約1.7mMのカルシウムイオンを含む。いくつかの態様では、培地は低張である。いくつかの態様では、培地は等張である。いくつかの態様では、培地は、約55mMのカリウムイオン及び約1.7mMのカルシウムイオンを含み、培地は、約255.2mOsmolの浸透圧を有する。いくつかの態様では、培地は等張である。いくつかの態様では、培地は、約55mMのカリウムイオン、約1.7mMのカルシウムイオン、及びNaClを含み、カリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。
【0301】
いくつかの態様では、培地は、約60mMのカリウムイオン及び約1.6mMのカルシウムイオンを含む。いくつかの態様では、培地は低張である。いくつかの態様では、培地は等張である。いくつかの態様では、培地は、約60mMのカリウムイオン及び約1.6mMのカルシウムイオンを含み、培地は、約257.2mOsmolの浸透圧を有する。いくつかの態様では、培地は、約60mMのカリウムイオン、約1.6mMのカルシウムイオン、及びNaClを含み、カリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。
【0302】
いくつかの態様では、培地は、約65mMのカリウムイオン及び約1.5mMのカルシウムイオンを含む。いくつかの態様では、培地は低張である。いくつかの態様では、培地は等張である。いくつかの態様では、培地は、約65mMのカリウムイオン及び約1.5mMのカルシウムイオンを含み、培地は、約257.5mOsmolの浸透圧を有する。いくつかの態様では、培地は、約65mMのカリウムイオン、約1.5mMのカルシウムイオン、及びNaClを含み、カリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。
【0303】
いくつかの態様では、培地は、約70mMのカリウムイオン及び約1.4mMのカルシウムイオンを含む。いくつかの態様では、培地は低張である。いくつかの態様では、培地は等張である。いくつかの態様では、培地は、約70mMのカリウムイオン及び約1.4mMのカルシウムイオンを含み、培地は、約259.7mOsmolの浸透圧を有する。いくつかの態様では、培地は、約70mMのカリウムイオン、約1.4mMのカルシウムイオン、及びNaClを含み、カリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。
【0304】
いくつかの態様では、培地は、約75mMのカリウムイオン及び約1.3mMのカルシウムイオンを含む。いくつかの態様では、培地は低張である。いくつかの態様では、培地は等張である。いくつかの態様では、培地は、約75mMのカリウムイオン及び約1.3mMのカルシウムイオンを含み、培地は、約260mOsmolの浸透圧を有する。いくつかの態様では、培地は、約75mMのカリウムイオン、約1.3mMのカルシウムイオン、及びNaClを含み、カリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。
【0305】
いくつかの態様では、培地は、約80mMのカリウムイオン及び約1.2mMのカルシウムイオンを含む。いくつかの態様では、培地は低張である。いくつかの態様では、培地は等張である。いくつかの態様では、培地は、約80mMのカリウムイオン及び約1.2mMのカルシウムイオンを含み、培地は、約262.26mOsmolの浸透圧を有する。いくつかの態様では、培地は、約80mMのカリウムイオン、約1.2mMのカルシウムイオン、及びNaClを含み、カリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。
【0306】
II.D.張度
本開示のある特定の態様は、細胞、例えば、万能性細胞、多能性細胞、または免疫細胞(例えば、T細胞、NK細胞、もしくはTIL)を、従来の培地よりも高濃度のカリウムイオン(例えば、約5mM超のカリウムイオン)を含む培地中で培養する方法を対象とし、培地は高張ではない。驚くべきことに、高カリウムイオン濃度(例えば、5mM超のカリウムイオン)を有する非高張培地中で万能性/多能性/免疫細胞を培養すると、培養物中の幹様(例えば、低分化または未分化)細胞数の増加がもたらされることを見出した。この効果は、(i)培地が高濃度のカリウム(例えば、5mM超、例えば、50mM超)を有し、培地が低張または等張である場合に最も顕著である。したがって、培養培地中のカリウムイオンを増加させると、調整しなければ張度が上昇する可能性があるが、本明細書に開示されるデータは、カリウムイオンのみの増加は、低張または等張条件下でのカリウムイオンの増加と比べて、細胞集団における幹様特性の促進に効果的ではないことを示唆している。
【0307】
本開示のいくつかの態様では、培地の張度は調整される。いくつかの態様では、培地の張度は、基本培地の張度よりも低い。いくつかの態様では、培地の張度は、基本培地の張度よりも高い。いくつかの態様では、培地の張度は、基本培地の張度と同じである。
【0308】
本開示で使用される培地は、低張または等張であり得る。培地の張度は、培地中のカリウムイオンの濃度を含む、多数の要因によって影響を受け得る。いくつかの態様では、カリウムイオン濃度の増加は、1つ以上の他の要因の濃度の増加または減少と対になる。いくつかの態様では、この組合せは、培地の張度に影響を及ぼす。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度が増加する一方で、ナトリウムイオン、例えば、NaClの濃度が減少する。
【0309】
いくつかの態様では、本発明の培地に有用な培地は、カリウムイオンの機能及び張度に基づいて調製され得る。表2を参照のこと。例えば、いくつかの態様では、本開示に有用な培地が低張(例えば、280mOsm未満)であり、少なくとも約50mMのカリウムイオンを含む場合、低張として培地を維持するのに十分なNaClの濃度は、次の式に基づいて決定され得る:NaCl濃度=(所望の張度(280)/2)-カリウムイオン濃度(すなわち、NaClの濃度(mM)が(140-カリウムイオン濃度)以下である)。いくつかの態様では、本明細書に開示される低張培地は、110mM~140mMのカリウムイオン及びNaClの総濃度を含む。したがって、低張培地の場合、カリウムイオン及びNaClの総濃度が110mM~140mMである限り、カリウムイオンの濃度は、50mM~90mMの濃度に設定され得、ナトリウムイオン濃度は、90mM~50mM、またはそれ未満であり得る。いくつかの態様では、本明細書に開示される低張培地は、115mM~140mMのカリウムイオン及びNaClの総濃度を含む。いくつかの態様では、本明細書に開示される低張培地は、120mM~140mMのカリウムイオン及びNaClの総濃度を含む。
【0310】
いくつかの態様では、培地は等張(280mOsm~300mOsm)であり、約50mM~70mMの濃度のカリウムイオンを含む。対応するナトリウムイオンの濃度が、次の式に基づいて再度算出され得る:NaCl濃度=(所望の張度/2)-カリウムイオン濃度。例えば、カリウムイオンの濃度が50mMであり、所望の張度が300mOsmである場合、ナトリウム濃度は100mMであり得る。
【0311】
いくつかの態様では、培地は等張である。いくつかの態様では、培地は、約280mOsm/Lの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、280mOsm/Lの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、280mOsm/L±1mOsm/Lの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、280mOsm/L±2mOsm/Lの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、280mOsm/L±3mOsm/Lの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、280mOsm/L±4mOsm/Lの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、280mOsm/L±5mOsm/Lの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、280mOsm/L±6mOsm/Lの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、280mOsm/L±7mOsm/Lの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、280mOsm/L±8mOsm/Lの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、280mOsm/L±9mOsm/Lの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、280mOsm/L±10mOsm/Lの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約280mOsm/L~約285mOsm/L、約280mOsm/L~約290mOsm/L、約280mOsm/L~約295mOsm/L、約280mOsm/L~約300mOsm/L、約280mOsm/L~約305mOsm/L、約280mOsm/L~約310mOsm/L、約280mOsm/L~約315mOsm/L、または約280mOsm/L~320mOsm/L未満の張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約285mOsm/L、約290mOsm/L、約295mOsm/L、約300mOsm/L、約305mOsm/L、約310mOsm/L、または約315mOsm/Lの張度を有する。
【0312】
いくつかの態様では、培地は低張である。いくつかの態様では、培地は、約280mOsm/L未満の張度を有する。いくつかの態様では、培地は、カリウムイオン濃度及びNaCl濃度を加算し、2を乗じることによって測定されるように(表2を参照のこと)、約280mOsm/L未満の張度を有する。いくつかの態様では、培地は、280mOsm/L未満の張度を有する。いくつかの態様では、培地は、カリウムイオン濃度及びNaCl濃度を加算し、2を乗じることによって測定されるように、280mOsm/L未満の張度を有する。いくつかの態様では、培地は、275mOsm/L未満の張度を有する。いくつかの態様では、培地は、カリウムイオン濃度及びNaCl濃度を加算し、2を乗じることによって測定されるように、カリウムイオン濃度及びNaCl濃度を加算し、2を乗じることによって測定されるように、275mOsm/L未満の張度を有する。いくつかの態様では、培地は、270mOsm/L未満の張度を有する。いくつかの態様では、培地は、カリウムイオン濃度及びNaCl濃度を加算し、2を乗じることによって測定されるように、270mOsm/L未満の張度を有する。いくつかの態様では、培地は、265mOsm/L未満の張度を有する。いくつかの態様では、培地は、カリウムイオン濃度及びNaCl濃度を加算し、2を乗じることによって測定されるように、265mOsm/L未満の張度を有する。いくつかの態様では、培地は、260mOsm/L未満の張度を有する。いくつかの態様では、培地は、カリウムイオン濃度及びNaCl濃度を加算し、2を乗じることによって測定されるように、260mOsm/L未満の張度を有する。いくつかの態様では、培地は、265mOsm/L未満の張度を有する。いくつかの態様では、培地は、カリウムイオン濃度及びNaCl濃度を加算し、2を乗じることによって測定されるように、265mOsm/L未満の張度を有する。いくつかの態様では、培地は、260mOsm/L未満の張度を有する。いくつかの態様では、培地は、カリウムイオン濃度及びNaCl濃度を加算し、2を乗じることによって測定されるように、260mOsm/L未満の張度を有する。いくつかの態様では、培地は、255mOsm/L未満の張度を有する。いくつかの態様では、培地は、カリウムイオン濃度及びNaCl濃度を加算し、2を乗じることによって測定されるように、255mOsm/L未満の張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約250mOsm/L未満の張度を有する。いくつかの態様では、培地は、カリウムイオン濃度及びNaCl濃度を加算し、2を乗じることによって測定されるように、約250mOsm/L未満の張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約245mOsm/L未満の張度を有する。いくつかの態様では、培地は、カリウムイオン濃度及びNaCl濃度を加算し、2を乗じることによって測定されるように、約245mOsm/L未満の張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約240mOsm/L未満の張度を有する。いくつかの態様では、培地は、カリウムイオン濃度及びNaCl濃度を加算し、2を乗じることによって測定されるように、約240mOsm/L未満の張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約235mOsm/L未満の張度を有する。いくつかの態様では、培地は、カリウムイオン濃度及びNaCl濃度を加算し、2を乗じることによって測定されるように、約235mOsm/L未満の張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約230mOsm/L未満の張度を有する。いくつかの態様では、培地は、カリウムイオン濃度及びNaCl濃度を加算し、2を乗じることによって測定されるように、約230mOsm/L未満の張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約225mOsm/L未満の張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約225mOsm/L未満の張度を有する。いくつかの態様では、張度は、カリウムイオン濃度及びNaCl濃度を加算し、2を乗じることによって測定されるように、約220mOsm/Lよりも高い。いくつかの態様では、培地は、約230mOsm/L~約280mOsm/Lの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約240mOsm/L~約280mOsm/Lの張度を有する。
【0313】
いくつかの態様では、培地は、約220mOsm/L未満の張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約215mOsm/L未満の張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約210mOsm/L未満の張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約205mOsm/L未満の張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約200mOsm/L未満の張度を有する。
【0314】
いくつかの態様では、培地は、約100mOsm/L~約280mOsm/L、約125mOsm/L~約280mOsm/L、約150mOsm/L~約280mOsm/L、約175mOsm/L~約280mOsm/L、約200mOsm/L~約280mOsm/L、約210mOsm/L~約280mOsm/L、約220mOsm/L~約280mOsm/L、約225mOsm/L~約280mOsm/L、約230mOsm/L~約280mOsm/L、約235mOsm/L~約280mOsm/L、約240mOsm/L~約280mOsm/L、約245mOsm/L~約280mOsm/L、約250mOsm/L~約280mOsm/L、約255mOsm/L~約280mOsm/L、約260mOsm/L~約280mOsm/L、約265mOsm/L~約280mOsm/L、約270mOsm/L~約280mOsm/L、または約275mOsm/L~約280mOsm/Lの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約250mOsm/L~約270mOsm/Lの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約250mOsm/L~約255mOsm/L、約250mOsm/L~約260mOsm/L、約250mOsm/L~約265mOsm/L、約255mOsm/L~約260mOsm/L、約255mOsm/L~約265mOsm/L、約255mOsm/L~約265mOsm/L、約260mOsm/L~約265mOsm/L、または約254mOsm/L~約263mOsm/Lの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約254mOsm/L~約255mOsm/Lの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約255mOsm/L~約256mOsm/Lの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約256mOsm/L~約257mOsm/Lの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約257mOsm/L~約258mOsm/Lの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約258mOsm/L~約259mOsm/Lの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約260mOsm/L~約261mOsm/Lの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約261mOsm/L~約262mOsm/Lの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約262mOsm/L~約263mOsm/Lの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約263mOsm/L~約264mOsm/Lの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約264mOsm/L~約265mOsm/Lの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、カリウムイオン濃度及びNaCl濃度を加算し、2を乗じることによって測定されるように、約220mOsm/L~約280mOsm/Lの張度を有する。
【0315】
いくつかの態様では、培地は、約100mOsm/L、約125mOsm/L、約150mOsm/L、約175mOsm/L、約200mOsm/L、約210mOsm/L、約220mOsm/L、約225mOsm/L、約230mOsm/L、約235mOsm/L、約240mOsm/L、約245mOsm/L、約250mOsm/L、約255mOsm/L、約260mOsm/L、約265mOsm/L、約270mOsm/L、または約275mOsm/Lの張度を有する。いくつかの態様では、張度は、カリウムイオン濃度及びNaCl濃度を加算し、2を乗じることによって測定される。
【0316】
いくつかの態様では、培地は、約250mOsm/Lの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約262.26mOsm/Lの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約260mOsm/Lの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約259.7mOsm/Lの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約257.5mOsm/Lの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約257.2mOsm/Lの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約255.2mOsm/Lの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約254.7の張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約255mOsm/Lの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約260mOsm/Lの張度を有する。いくつかの態様では、張度は、カリウムイオン濃度及びNaCl濃度を加算し、2を乗じることによって測定される。
【0317】
いくつかの態様では、培地は、約50mMのカリウムイオン及び(i)約80.5mMのナトリウムイオン、(ii)約17.7mMのグルコース、(iii)約1.8mMのカルシウムイオン、または(iv)(i)~(iii)の任意の組合せを含む。いくつかの態様では、培地は低張である。いくつかの態様では、培地は等張である。いくつかの態様では、培地は、約50mMのカリウムイオン及び(i)約80.5mMのナトリウムイオン、(ii)約17.7mMのグルコース、(iii)約1.8mMのカルシウムイオン、または(iv)(i)~(iii)の任意の組合せを含み、培地は約254.7mOsmolの浸透圧を有する。いくつかの態様では、培地は、約50mMのカリウムイオン及び(i)約80.5mMのNaCl、(ii)約17.7mMのグルコース、(iii)約1.8mMのカルシウムイオン、または(iv)(i)~(iii)の任意の組合せを含む。いくつかの態様では、培地は、約50mMのカリウムイオンならびに(i)約80.5mMのNaCl、(ii)約17.7mMのグルコース、及び(iii)約1.8mMのカルシウムイオンを含む。
【0318】
いくつかの態様では、培地は、約55mMのカリウムイオン及び(i)約76mMのナトリウムイオン、(ii)約17.2mMのグルコース、(iii)約1.7mMのカルシウムイオン、または(iv)(i)~(iii)の任意の組合せを含む。いくつかの態様では、培地は低張である。いくつかの態様では、培地は等張である。いくつかの態様では、培地は、約55mMのカリウムイオン及び(i)約76mMのナトリウムイオン、(ii)約17.2mMのグルコース、(iii)約1.7mMのカルシウムイオン、または(iv)(i)~(iii)の任意の組合せを含み、培地は約255.2mOsmolの浸透圧を有する。いくつかの態様では、培地は、約55mMのカリウムイオン及び(i)約76mMのNaCl、(ii)約17.2mMのグルコース、(iii)約1.7mMのカルシウムイオン、または(iv)(i)~(iii)の任意の組合せを含む。いくつかの態様では、培地は、約55mMのカリウムイオンならびに(i)約76mMのNaCl、(ii)約17.2mMのグルコース、及び(iii)約1.7mMのカルシウムイオンを含む。
【0319】
いくつかの態様では、培地は、約60mMのカリウムイオン及び(i)約72.2mMのナトリウムイオン、(ii)約16.8mMのグルコース、(iii)約1.6mMのカルシウムイオン、または(iv)(i)~(iii)の任意の組合せを含む。いくつかの態様では、培地は低張である。いくつかの態様では、培地は等張である。いくつかの態様では、培地は、約60mMのカリウムイオン及び(i)約72.2mMのナトリウムイオン、(ii)約16.8mMのグルコース、(iii)約1.6mMのカルシウムイオン、または(iv)(i)~(iii)の任意の組合せを含み、培地は約257.2mOsmolの浸透圧を有する。いくつかの態様では、培地は、約60mMのカリウムイオン及び(i)約72.2mMのNaCl、(ii)約16.8mMのグルコース、(iii)約1.6mMのカルシウムイオン、または(iv)(i)~(iii)の任意の組合せを含む。いくつかの態様では、培地は、約60mMのカリウムイオンならびに(i)約72.2mMのNaCl、(ii)約16.8mMのグルコース、及び(iii)約1.6mMのカルシウムイオンを含む。
【0320】
いくつかの態様では、培地は、約65mMのカリウムイオン及び(i)約67.6mMのナトリウムイオン、(ii)約16.3mMのグルコース、(iii)約1.5mMのカルシウムイオン、または(iv)(i)~(iii)の任意の組合せを含む。いくつかの態様では、培地は低張である。いくつかの態様では、培地は等張である。いくつかの態様では、培地は、約65mMのカリウムイオン及び(i)約67.6mMのナトリウムイオン、(ii)約16.3mMのグルコース、(iii)約1.5mMのカルシウムイオン、または(iv)(i)~(iii)の任意の組合せを含み、培地は約257.5mOsmolの浸透圧を有する。いくつかの態様では、培地は、約65mMのカリウムイオン及び(i)約67.6mMのNaCl、(ii)約16.3mMのグルコース、(iii)約1.5mMのカルシウムイオン、または(iv)(i)~(iii)の任意の組合せを含む。いくつかの態様では、培地は、約65mMのカリウムイオンならびに(i)約67.6mMのNaCl、(ii)約16.3mMのグルコース、及び(iii)約1.5mMのカルシウムイオンを含む。
【0321】
いくつかの態様では、培地は、約70mMのカリウムイオン及び(i)約63.9mMのナトリウムイオン、(ii)約15.9mMのグルコース、(iii)約1.4mMのカルシウムイオン、または(iv)(i)~(iii)の任意の組合せを含む。いくつかの態様では、培地は低張である。いくつかの態様では、培地は等張である。いくつかの態様では、培地は、約70mMのカリウムイオン及び(i)約63.9mMのナトリウムイオン、(ii)約15.9mMのグルコース、(iii)約1.4mMのカルシウムイオン、または(iv)(i)~(iii)の任意の組合せを含み、培地は約259.7mOsmolの浸透圧を有する。いくつかの態様では、培地は、約70mMのカリウムイオン及び(i)約63.9mMのNaCl、(ii)約15.9mMのグルコース、(iii)約1.4mMのカルシウムイオン、または(iv)(i)~(iii)の任意の組合せを含む。いくつかの態様では、培地は、約70mMのカリウムイオンならびに(i)約63.9mMのNaCl、(ii)約15.9mMのグルコース、及び(iii)約1.4mMのカルシウムイオンを含む。
【0322】
いくつかの態様では、培地は、約75mMのカリウムイオン及び(i)約59.3mMのナトリウムイオン、(ii)約15.4mMのグルコース、(iii)約1.3mMのカルシウムイオン、または(iv)(i)~(iii)の任意の組合せを含む。いくつかの態様では、培地は低張である。いくつかの態様では、培地は等張である。いくつかの態様では、培地は、約75mMのカリウムイオン及び(i)約59.3mMのナトリウムイオン、(ii)約15.4mMのグルコース、(iii)約1.3mMのカルシウムイオン、または(iv)(i)~(iii)の任意の組合せを含み、培地は約260mOsmolの浸透圧を有する。いくつかの態様では、培地は、約75mMのカリウムイオン及び(i)約59.3mMのNaCl、(ii)約15.4mMのグルコース、(iii)約1.3mMのカルシウムイオン、または(iv)(i)~(iii)の任意の組合せを含む。いくつかの態様では、培地は、約75mMのカリウムイオンならびに(i)約59.3mMのNaCl、(ii)約15.4mMのグルコース、及び(iii)約1.3mMのカルシウムイオンを含む。
【0323】
いくつかの態様では、培地は、約80mMのカリウムイオン及び(i)約55.6mMのナトリウムイオン、(ii)約15mMのグルコース、(iii)約1.2mMのカルシウムイオン、または(iv)(i)~(iii)の任意の組合せを含む。いくつかの態様では、培地は低張である。いくつかの態様では、培地は等張である。いくつかの態様では、培地は、約80mMのカリウムイオン及び(i)約55.6mMのナトリウムイオン、(ii)約15mMのグルコース、(iii)約1.2mMのカルシウムイオン、または(iv)(i)~(iii)の任意の組合せを含み、培地は約262.26mOsmolの浸透圧を有する。いくつかの態様では、培地は、約80mMのカリウムイオン及び(i)約55.6mMのNaCl、(ii)約15mMのグルコース、(iii)約1.2mMのカルシウムイオン、または(iv)(i)~(iii)の任意の組合せを含む。いくつかの態様では、培地は、約80mMのカリウムイオンならびに(i)約55.6mMのNaCl、(ii)約15mMのグルコース、及び(iii)約1.2mMのカルシウムイオンを含む。
【0324】
培地の浸透圧は、任意の時点で、例えば、本明細書に開示される等張または低張状態に調整され得る。いくつかの態様では、培地の浸透圧は、細胞が培地に添加される前に、例えば、本明細書に開示される等張または低張状態に調整され得る。いくつかの態様では、細胞は、細胞操作前、例えば、CARまたはTCRを発現する構築物による形質導入前に低張または等張培地中で培養される。いくつかの態様では、細胞は、細胞操作中、例えば、CARまたはTCRを発現する構築物による形質導入中に低張または等張培地中で培養される。いくつかの態様では、細胞は、細胞操作後、例えば、CARまたはTCRを発現する構築物による形質導入後に低張または等張培地中で培養される。いくつかの態様では、細胞は、細胞増殖全体を通して低張または等張培地中で培養される。
【0325】
II.E.サイトカイン
本開示のある特定の態様は、細胞、例えば、万能性、多能性、及び/または免疫細胞(例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTIL)を培養する方法を対象とし、本方法は、(i)本明細書に開示されるように、少なくとも約5mMの濃度のカリウムイオン、及び(ii)サイトカインを含む培地中に細胞を置くことを含み、培地は低張または等張である。本開示のある特定の態様は、細胞、例えば、万能性、多能性、及び/または免疫細胞(例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTIL)を培養する方法を対象とし、本方法は、(i)本明細書に開示されるように、40mMよりも高い濃度のカリウムイオン、及び(ii)サイトカインを含む培地中に細胞を置くことを含む。本開示のある特定の態様は、細胞、例えば、万能性、多能性、及び/または免疫細胞(例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTIL)を培養する方法を対象とし、本方法は、(i)本明細書に開示されるように、少なくとも約50mMの濃度のカリウムイオン、及び(ii)サイトカインを含む培地中に細胞を置くことを含む。いくつかの態様では、培地は低張である。いくつかの態様では、培地は等張である。
【0326】
本開示のいくつかの態様は、多数の低分化免疫細胞、例えば、幹様T細胞、NK細胞、またはTIL、例えば、1つ以上のTSCM様表現型及び/または機能を有する細胞を、免疫細胞中においてエクスビボまたはインビトロで増加させる方法を対象とし、本方法は、(i)本明細書に開示されるように、少なくとも約5mMの濃度のカリウム、及び(ii)サイトカインを含む培地中に細胞を置くことを含み、培地は低張または等張である。本開示のいくつかの態様は、多数の低分化免疫細胞、例えば、幹様T細胞、NK細胞、またはTIL、例えば、1つ以上のTSCM様表現型及び/または機能を有する細胞を、免疫細胞中においてエクスビボまたはインビトロで増加させる方法を対象とし、本方法は、(i)本明細書に開示されるように、少なくとも約50mMの濃度のカリウム、及び(ii)サイトカインを含む培地中に細胞を置くことを含む。いくつかの態様では、培地は低張である。いくつかの態様では、培地は等張である。いくつかの態様では、サイトカインは、IL-2、IL-7、IL-15、IL-21、及びそれらの任意の組合せから選択される。
【0327】
サイトカインは、任意の時点で培地に添加され得る。いくつかの態様では、サイトカインは、細胞が培地に添加される前に培地に添加される。いくつかの態様では、細胞は、細胞操作前、例えば、CARまたはTCRを発現する構築物による形質導入前に、(i)本明細書に開示される濃度のカリウム、及び(ii)サイトカインを含む培地中で培養される。いくつかの態様では、細胞は、細胞操作中、例えば、CARまたはTCRを発現する構築物による形質導入中に、(i)本明細書に開示される濃度のカリウム、及び(ii)サイトカインを含む培地中で培養される。いくつかの態様では、細胞は、細胞操作後、例えば、CARまたはTCRを発現する構築物による形質導入後に、(i)本明細書に開示される濃度のカリウム、及び(ii)サイトカインを含む培地中で培養される。いくつかの態様では、細胞は、細胞増殖全体を通して(i)本明細書に開示される濃度のカリウム、及び(ii)サイトカインを含む培地中で培養される。
【0328】
いくつかの態様では、培地は、(i)少なくとも約5mMのカリウムイオン及び(ii)IL-2を含む。いくつかの態様では、培地は、(i)40mM超のカリウムイオン及び(ii)IL-2を含む。いくつかの態様では、培地は、(i)少なくとも約50mMのカリウムイオン及び(ii)IL-2を含む。いくつかの態様では、培地は、(i)少なくとも約5mMのカリウムイオン及び(ii)IL-7を含む。いくつかの態様では、培地は、(i)40mM超のカリウムイオン及び(ii)IL-7を含む。いくつかの態様では、培地は、(i)少なくとも約50mMのカリウムイオン及び(ii)IL-7を含む。いくつかの態様では、培地は、(i)少なくとも約5mMのカリウムイオン及び(ii)IL-15を含む。いくつかの態様では、培地は、(i)40mM超のカリウムイオン及び(ii)IL-15を含む。いくつかの態様では、培地は、(i)少なくとも約50mMのカリウムイオン及び(ii)IL-15を含む。いくつかの態様では、培地は、(i)少なくとも約5mMのカリウムイオン及び(ii)IL-21を含む。いくつかの態様では、培地は、(i)40mM超のカリウムイオン及び(ii)IL-21を含む。いくつかの態様では、培地は、(i)少なくとも約50mMのカリウムイオン及び(ii)IL-21を含む。いくつかの態様では、培地は、(i)少なくとも約5mMのカリウムイオン及び(ii)IL-2を含み、培地はIL-7を含まない。いくつかの態様では、培地は、(i)40mM超のカリウムイオン及び(ii)IL-2を含み、培地はIL-7を含まない。いくつかの態様では、培地は、(i)少なくとも約50mMのカリウムイオン及び(ii)IL-2を含み、培地はIL-7を含まない。いくつかの態様では、培地は、(i)少なくとも約5mMのカリウムイオン及び(ii)IL-2を含み、培地はIL-15を含まない。いくつかの態様では、培地は、(i)40mM超のカリウムイオン及び(ii)IL-2を含み、培地はIL-15を含まない。いくつかの態様では、培地は、(i)少なくとも約50mMのカリウムイオン及び(ii)IL-2を含み、培地はIL-15を含まない。いくつかの態様では、培地は、(i)少なくとも約5mMのカリウムイオン及び(ii)IL-2を含み、培地はIL-7及びIL-15を含まない。いくつかの態様では、培地は、(i)40mM超のカリウムイオン及び(ii)IL-2を含み、培地はIL-7及びIL-15を含まない。いくつかの態様では、培地は、(i)少なくとも約50mMのカリウムイオン及び(ii)IL-2を含み、培地はIL-7及びIL-15を含まない。いくつかの態様では、培地は、(i)少なくとも約5mMのカリウムイオンならびに(ii)IL-2及びIL-21を含む。いくつかの態様では、培地は、(i)40mM超のカリウムイオンならびに(ii)IL-2及びIL-21を含む。いくつかの態様では、培地は、(i)少なくとも約50mMのカリウムイオンならびに(ii)IL-2及びIL-21を含む。いくつかの態様では、培地は、(i)少なくとも約5mMのカリウムイオンならびに(ii)IL-7及びIL-21を含む。いくつかの態様では、培地は、(i)40mM超のカリウムイオンならびに(ii)IL-7及びIL-21を含む。いくつかの態様では、培地は、(i)少なくとも約50mMのカリウムイオンならびに(ii)IL-7及びIL-21を含む。いくつかの態様では、培地は、(i)少なくとも約5mMのカリウムイオンならびに(ii)IL-15及びIL-21を含む。いくつかの態様では、培地は、(i)40mM超のカリウムイオンならびに(ii)IL-15及びIL-21を含む。いくつかの態様では、培地は、(i)少なくとも約50mMのカリウムイオンならびに(ii)IL-15及びIL-21を含む。いくつかの態様では、培地は低張である。いくつかの態様では、培地は等張である。いくつかの態様では、培地はNaClをさらに含み、カリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。
【0329】
本開示のある特定の態様は、多数の低分化免疫細胞、例えば、幹様T細胞、NK細胞、またはTIL、例えば、TSCM様表現型を有する細胞を、免疫細胞中においてエクスビボまたはインビトロで増加させる方法を対象とし、本方法は、少なくとも約50mMの濃度でカリウムイオンを含む培地中で細胞を培養することを含み、培地はIL-2を含む。いくつかの態様では、培地は、IL-7及び/またはIL-15を含まない。いくつかの態様では、培地中での培養後に低分化細胞、例えば、幹様T細胞、NK細胞、またはTIL、例えば、TSCM様表現型を有する細胞の数が、IL-2、IL-7、及びIL-15を含む培地中で培養した低分化細胞の数よりも高い。
【0330】
いくつかの態様では、培地は、少なくとも約0.1ng/mLのIL-2を含む。いくつかの態様では、培地は、約0.1ng/mL~約20ng/mL、約1ng/mL~約20ng/mL、約1ng/mL~約15ng/mL、約1ng/mL~約14ng/mL、約1ng/mL~約13ng/mL、約1ng/mL~約12ng/mL、約1ng/mL~約11ng/mL、約1ng/mL~約10ng/mL、約1ng/mL~約9ng/mL、約1ng/mL~約8ng/mL、約1ng/mL~約7ng/mL、約1ng/mL~約6ng/mL、約1ng/mL~約5ng/mL、約1ng/mL~約4ng/mL、約1ng/mL~約3ng/mL、約1ng/mL~約2ng/mL、約5ng/mL~約15ng/mL、約5ng/mL~約10ng/mL、約10ng/mL~約20ng/mL、約10ng/mL~約15ng/mL、または約15ng/mL~約20ng/mLのIL-2を含む。
【0331】
いくつかの態様では、培地は、少なくとも約0.1ng/mL、少なくとも約0.5ng/mL、少なくとも約1ng/mL、少なくとも約2ng/mL、少なくとも約3ng/mL、少なくとも約4ng/mL、少なくとも約5ng/mL、少なくとも約6ng/mL、少なくとも約7ng/mL、少なくとも約8ng/mL、少なくとも約9ng/mL、少なくとも約10ng/mL、少なくとも約11ng/mL、少なくとも約12ng/mL、少なくとも約13ng/mL、少なくとも約14ng/mL、少なくとも約15ng/mL、少なくとも約16ng/mL、少なくとも約17ng/mL、少なくとも約18ng/mL、少なくとも約19ng/mL、または少なくとも約20ng/mLのIL-2を含む。いくつかの態様では、培地は、少なくとも約1.0ng/mLのIL-2を含む。いくつかの態様では、培地は、少なくとも約2.0ng/mLのIL-2を含む。いくつかの態様では、培地は、少なくとも約3.0ng/mLのIL-2を含む。いくつかの態様では、培地は、少なくとも約4.0ng/mLのIL-2を含む。いくつかの態様では、培地は、少なくとも約5.0ng/mLのIL-2を含む。いくつかの態様では、培地は、少なくとも約6.0ng/mLのIL-2を含む。いくつかの態様では、培地は、少なくとも約7.0ng/mLのIL-2を含む。いくつかの態様では、培地は、少なくとも約8.0ng/mLのIL-2を含む。いくつかの態様では、培地は、少なくとも約9.0ng/mLのIL-2を含む。いくつかの態様では、培地は、少なくとも約10ng/mLのIL-2を含む。
【0332】
いくつかの態様では、培地は、少なくとも約0.1ng/mLを含む。いくつかの態様では、培地は、約0.1ng/mL~約20ng/mL、約1ng/mL~約20ng/mL、約1ng/mL~約15ng/mL、約1ng/mL~約14ng/mL、約1ng/mL~約13ng/mL、約1ng/mL~約12ng/mL、約1ng/mL~約11ng/mL、約1ng/mL~約10ng/mL、約1ng/mL~約9ng/mL、約1ng/mL~約8ng/mL、約1ng/mL~約7ng/mL、約1ng/mL~約6ng/mL、約1ng/mL~約5ng/mL、約1ng/mL~約4ng/mL、約1ng/mL~約3ng/mL、約1ng/mL~約2ng/mL、約5ng/mL~約15ng/mL、約5ng/mL~約10ng/mL、約10ng/mL~約20ng/mL、約10ng/mL~約15ng/mL、または約15ng/mL~約20ng/mLのIL-21を含む。
【0333】
いくつかの態様では、培地は、少なくとも約0.1ng/mL、少なくとも約0.5ng/mL、少なくとも約1ng/mL、少なくとも約2ng/mL、少なくとも約3ng/mL、少なくとも約4ng/mL、少なくとも約5ng/mL、少なくとも約6ng/mL、少なくとも約7ng/mL、少なくとも約8ng/mL、少なくとも約9ng/mL、少なくとも約10ng/mL、少なくとも約11ng/mL、少なくとも約12ng/mL、少なくとも約13ng/mL、少なくとも約14ng/mL、少なくとも約15ng/mL、少なくとも約16ng/mL、少なくとも約17ng/mL、少なくとも約18ng/mL、少なくとも約19ng/mL、または少なくとも約20ng/mLのIL-21を含む。いくつかの態様では、培地は、少なくとも約1.0ng/mLのIL-21を含む。いくつかの態様では、培地は、少なくとも約2.0ng/mLのIL-21を含む。いくつかの態様では、培地は、少なくとも約3.0ng/mLのIL-21を含む。いくつかの態様では、培地は、少なくとも約4.0ng/mLのIL-21を含む。いくつかの態様では、培地は、少なくとも約5.0ng/mLのIL-21を含む。いくつかの態様では、培地は、少なくとも約6.0ng/mLのIL-21を含む。いくつかの態様では、培地は、少なくとも約7.0ng/mLのIL-21を含む。いくつかの態様では、培地は、少なくとも約8.0ng/mLのIL-21を含む。いくつかの態様では、培地は、少なくとも約9.0ng/mLのIL-21を含む。いくつかの態様では、培地は、少なくとも約10ng/mLのIL-21を含む。
【0334】
いくつかの態様では、培地は、少なくとも約0.1ng/mLのIL-7を含む。いくつかの態様では、培地は、約0.1ng/mL~約20ng/mL、約1ng/mL~約20ng/mL、約1ng/mL~約15ng/mL、約1ng/mL~約14ng/mL、約1ng/mL~約13ng/mL、約1ng/mL~約12ng/mL、約1ng/mL~約11ng/mL、約1ng/mL~約10ng/mL、約1ng/mL~約9ng/mL、約1ng/mL~約8ng/mL、約1ng/mL~約7ng/mL、約1ng/mL~約6ng/mL、約1ng/mL~約5ng/mL、約1ng/mL~約4ng/mL、約1ng/mL~約3ng/mL、約1ng/mL~約2ng/mL、約5ng/mL~約15ng/mL、約5ng/mL~約10ng/mL、約10ng/mL~約20ng/mL、約10ng/mL~約15ng/mL、または約15ng/mL~約20ng/mLのIL-7を含む。
【0335】
いくつかの態様では、培地は、少なくとも約0.1ng/mL、少なくとも約0.5ng/mL、少なくとも約1ng/mL、少なくとも約2ng/mL、少なくとも約3ng/mL、少なくとも約4ng/mL、少なくとも約5ng/mL、少なくとも約6ng/mL、少なくとも約7ng/mL、少なくとも約8ng/mL、少なくとも約9ng/mL、少なくとも約10ng/mL、少なくとも約11ng/mL、少なくとも約12ng/mL、少なくとも約13ng/mL、少なくとも約14ng/mL、少なくとも約15ng/mL、少なくとも約16ng/mL、少なくとも約17ng/mL、少なくとも約18ng/mL、少なくとも約19ng/mL、または少なくとも約20ng/mLのIL-7を含む。いくつかの態様では、培地は、少なくとも約1.0ng/mLのIL-7を含む。いくつかの態様では、培地は、少なくとも約2.0ng/mLのIL-7を含む。いくつかの態様では、培地は、少なくとも約3.0ng/mLのIL-7を含む。いくつかの態様では、培地は、少なくとも約4.0ng/mLのIL-7を含む。いくつかの態様では、培地は、少なくとも約5.0ng/mLのIL-7を含む。いくつかの態様では、培地は、少なくとも約6.0ng/mLのIL-7を含む。いくつかの態様では、培地は、少なくとも約7.0ng/mLのIL-7を含む。いくつかの態様では、培地は、少なくとも約8.0ng/mLのIL-7を含む。いくつかの態様では、培地は、少なくとも約9.0ng/mLのIL-7を含む。いくつかの態様では、培地は、少なくとも約10ng/mLのIL-7を含む。
【0336】
いくつかの態様では、培地は、少なくとも約0.1ng/mLのIL-15を含む。いくつかの態様では、培地は、約0.1ng/mL~約20ng/mL、約1ng/mL~約20ng/mL、約1ng/mL~約15ng/mL、約1ng/mL~約14ng/mL、約1ng/mL~約13ng/mL、約1ng/mL~約12ng/mL、約1ng/mL~約11ng/mL、約1ng/mL~約10ng/mL、約1ng/mL~約9ng/mL、約1ng/mL~約8ng/mL、約1ng/mL~約7ng/mL、約1ng/mL~約6ng/mL、約1ng/mL~約5ng/mL、約1ng/mL~約4ng/mL、約1ng/mL~約3ng/mL、約1ng/mL~約2ng/mL、約5ng/mL~約15ng/mL、約5ng/mL~約10ng/mL、約10ng/mL~約20ng/mL、約10ng/mL~約15ng/mL、または約15ng/mL~約20ng/mLのIL-15を含む。
【0337】
いくつかの態様では、培地は、少なくとも約0.1ng/mL、少なくとも約0.5ng/mL、少なくとも約1ng/mL、少なくとも約2ng/mL、少なくとも約3ng/mL、少なくとも約4ng/mL、少なくとも約5ng/mL、少なくとも約6ng/mL、少なくとも約7ng/mL、少なくとも約8ng/mL、少なくとも約9ng/mL、少なくとも約10ng/mL、少なくとも約11ng/mL、少なくとも約12ng/mL、少なくとも約13ng/mL、少なくとも約14ng/mL、少なくとも約15ng/mL、少なくとも約16ng/mL、少なくとも約17ng/mL、少なくとも約18ng/mL、少なくとも約19ng/mL、または少なくとも約20ng/mLのIL-15を含む。いくつかの態様では、培地は、少なくとも約1.0ng/mLのIL-15を含む。いくつかの態様では、培地は、少なくとも約2.0ng/mLのIL-15を含む。いくつかの態様では、培地は、少なくとも約3.0ng/mLのIL-15を含む。いくつかの態様では、培地は、少なくとも約4.0ng/mLのIL-15を含む。いくつかの態様では、培地は、少なくとも約5.0ng/mLのIL-15を含む。いくつかの態様では、培地は、少なくとも約6.0ng/mLのIL-15を含む。いくつかの態様では、培地は、少なくとも約7.0ng/mLのIL-15を含む。いくつかの態様では、培地は、少なくとも約8.0ng/mLのIL-15を含む。いくつかの態様では、培地は、少なくとも約9.0ng/mLのIL-15を含む。いくつかの態様では、培地は、少なくとも約10ng/mLのIL-15を含む。いくつかの態様では、培地はNaClをさらに含み、カリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。
【0338】
ある特定の態様では、培地は、40mM超のカリウムイオン及び約10ng/mLのIL-2を含み、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約45mMのカリウムイオン及び約10ng/mLのIL-2を含み、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約50mMのカリウムイオン及び約10ng/mLのIL-2を含み、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約55mMのカリウムイオン及び約10ng/mLのIL-2を含み、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約60mMのカリウムイオン及び約10ng/mLのIL-2を含み、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約65mMのカリウムイオン及び約10ng/mLのIL-2を含み、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約70mMのカリウムイオン及び約10ng/mLのIL-2を含み、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約75mMのカリウムイオン及び約10ng/mLのIL-2を含み、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約80mMのカリウムイオン及び約10ng/mLのIL-2を含み、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約85mMのカリウムイオン及び約10ng/mLのIL-2を含み、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約90mMのカリウムイオン及び約10ng/mLのIL-2を含み、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は、(i)少なくとも約70mMのカリウムイオン、(ii)約60mMのナトリウム、(iii)約1.4mMのカルシウム、(iv)約16mMのグルコース、及び(v)約10ng/mLのIL-2を含み、培地は低張である。
【0339】
ある特定の態様では、培地は、40mM超のカリウムイオンならびに約10ng/mLのIL-2及び約1ng/mLのIL-7を含み、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約45mMのカリウムイオンならびに約10ng/mLのIL-2及び約1ng/mLのIL-7を含み、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約40mMのカリウムイオンならびに約50ng/mLのIL-2及び約1ng/mLのIL-7を含み、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約55mMのカリウムイオンならびに約10ng/mLのIL-2及び約1ng/mLのIL-7を含み、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約60mMのカリウムイオンならびに約10ng/mLのIL-2及び約1ng/mLのIL-7を含み、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約65mMのカリウムイオンならびに約10ng/mLのIL-2及び約1ng/mLのIL-7を含み、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約70mMのカリウムイオンならびに約10ng/mLのIL-2及び約1ng/mLのIL-7を含み、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約75mMのカリウムイオンならびに約10ng/mLのIL-2及び約1ng/mLのIL-7を含み、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約80mMのカリウムイオンならびに約10ng/mLのIL-2及び約1ng/mLのIL-7を含み、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約85mMのカリウムイオンならびに約10ng/mLのIL-2及び約1ng/mLのIL-7を含み、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約90mMのカリウムイオンならびに約10ng/mLのIL-2及び約1ng/mLのIL-7を含み、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は、(i)少なくとも約70mMのカリウムイオン、(ii)約60mMのナトリウム、(iii)約1.4mMのカルシウム、(iv)約16mMのグルコース、(v)約10ng/mLのIL-2、及び(vi)約1ng/mLのIL-7を含み、培地は低張である。
【0340】
ある特定の態様では、培地は、40mM超のカリウムイオンならびに約10ng/mLのIL-2及び約1ng/mLのIL-15を含み、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約45mMのカリウムイオンならびに約10ng/mLのIL-2及び約1ng/mLのIL-15を含み、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約50mMのカリウムイオンならびに約10ng/mLのIL-2及び約1ng/mLのIL-15を含み、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約55mMのカリウムイオンならびに約10ng/mLのIL-2及び約1ng/mLのIL-15を含み、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約60mMのカリウムイオンならびに約10ng/mLのIL-2及び約1ng/mLのIL-15を含み、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約65mMのカリウムイオンならびに約10ng/mLのIL-2及び約1ng/mLのIL-15を含み、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約70mMのカリウムイオンならびに約10ng/mLのIL-2及び約1ng/mLのIL-15を含み、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約75mMのカリウムイオンならびに約10ng/mLのIL-2及び約1ng/mLのIL-15を含み、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約80mMのカリウムイオンならびに約10ng/mLのIL-2及び約1ng/mLのIL-15を含み、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約85mMのカリウムイオンならびに約10ng/mLのIL-2及び約1ng/mLのIL-15を含み、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約90mMのカリウムイオンならびに約10ng/mLのIL-2及び約1ng/mLのIL-15を含み、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は、(i)少なくとも約70mMのカリウムイオン、(ii)約60mMのナトリウム、(iii)約1.4mMのカルシウム、(iv)約16mMのグルコース、(v)約10ng/mLのIL-2、及び(vi)約1ng/mLのIL-15を含み、培地は低張である。
【0341】
ある特定の態様では、培地は、40mM超のカリウムイオンならびに約10ng/mLのIL-2、約1ng/mLのIL-7、及び約1ng/mLのIL-15を含み、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約45mMのカリウムイオンならびに約10ng/mLのIL-2、約1ng/mLのIL-7、及び約1ng/mLのIL-15を含み、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約50mMのカリウムイオンならびに約10ng/mLのIL-2、約1ng/mLのIL-7、及び約1ng/mLのIL-15を含み、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約55mMのカリウムイオンならびに約10ng/mLのIL-2、約1ng/mLのIL-7、及び約1ng/mLのIL-15を含み、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約60mMのカリウムイオンならびに約10ng/mLのIL-2、約1ng/mLのIL-7、及び約1ng/mLのIL-15を含み、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約65mMのカリウムイオンならびに約10ng/mLのIL-2、約1ng/mLのIL-7、及び約1ng/mLのIL-15を含み、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約70mMのカリウムイオンならびに約10ng/mLのIL-2、約1ng/mLのIL-7、及び約1ng/mLのIL-15を含み、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約75mMのカリウムイオンならびに約10ng/mLのIL-2、約1ng/mLのIL-7、及び約1ng/mLのIL-15を含み、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約80mMのカリウムイオンならびに約10ng/mLのIL-2、約1ng/mLのIL-7、及び約1ng/mLのIL-15を含み、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約85mMのカリウムイオンならびに約10ng/mLのIL-2、約1ng/mLのIL-7、及び約1ng/mLのIL-15を含み、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約90mMのカリウムイオンならびに約10ng/mLのIL-2、約1ng/mLのIL-7、及び約1ng/mLのIL-15を含み、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は、(i)少なくとも約70mMのカリウムイオン、(ii)約60mMのナトリウム、(iii)約1.4mMのカルシウム、(iv)約16mMのグルコース、(v)約10ng/mLのIL-2、(vi)約1ng/mLのIL-7、及び(vii)約1ng/mLのIL-15を含み、培地は低張である。
【0342】
ある特定の態様では、培地は、40mM超のカリウムイオンならびに約10ng/mLのIL-2及び約1ng/mLのIL-21を含み、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約45mMのカリウムイオンならびに約10ng/mLのIL-2及び約1ng/mLのIL-21を含み、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約50mMのカリウムイオンならびに約10ng/mLのIL-2及び約1ng/mLのIL-21を含み、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約55mMのカリウムイオンならびに約10ng/mLのIL-2及び約1ng/mLのIL-21を含み、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約60mMのカリウムイオンならびに約10ng/mLのIL-2及び約1ng/mLのIL-21を含み、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約65mMのカリウムイオンならびに約10ng/mLのIL-2及び約1ng/mLのIL-21を含み、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約70mMのカリウムイオンならびに約10ng/mLのIL-2及び約1ng/mLのIL-21を含み、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約75mMのカリウムイオンならびに約10ng/mLのIL-2及び約1ng/mLのIL-21を含み、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約80mMのカリウムイオンならびに約10ng/mLのIL-2及び約1ng/mLのIL-21を含み、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約85mMのカリウムイオンならびに約10ng/mLのIL-2及び約1ng/mLのIL-21を含み、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約90mMのカリウムイオンならびに約10ng/mLのIL-2及び約1ng/mLのIL-21を含み、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は、(i)少なくとも約70mMのカリウムイオン、(ii)約60mMのナトリウム、(iii)約1.4mMのカルシウム、(iv)約16mMのグルコース、(v)約10ng/mLのIL-2、及び(vi)約1ng/mLのIL-21を含み、培地は低張である。
【0343】
ある特定の態様では、培地は、40mM超のカリウムイオンならびに約1ng/mLのIL-7及び約1ng/mLのIL-21を含み、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約45mMのカリウムイオンならびに約1ng/mLのIL-7及び約1ng/mLのIL-21を含み、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約50mMのカリウムイオンならびに約1ng/mLのIL-7及び約1ng/mLのIL-21を含み、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約55mMのカリウムイオンならびに約1ng/mLのIL-7及び約1ng/mLのIL-21を含み、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約60mMのカリウムイオンならびに約1ng/mLのIL-7及び約1ng/mLのIL-21を含み、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約65mMのカリウムイオンならびに約1ng/mLのIL-7及び約1ng/mLのIL-21を含み、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約70mMのカリウムイオンならびに約1ng/mLのIL-7及び約1ng/mLのIL-21を含み、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約75mMのカリウムイオンならびに約1ng/mLのIL-7及び約1ng/mLのIL-21を含み、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約80mMのカリウムイオンならびに約1ng/mLのIL-7及び約1ng/mLのIL-21を含み、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約85mMのカリウムイオンならびに約1ng/mLのIL-7及び約1ng/mLのIL-21を含み、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約90mMのカリウムイオンならびに約1ng/mLのIL-7及び約1ng/mLのIL-21を含み、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は、(i)少なくとも約70mMのカリウムイオン、(ii)約60mMのナトリウム、(iii)約1.4mMのカルシウム、(iv)約16mMのグルコース、(v)約1ng/mLのIL-7、及び(vi)約1ng/mLのIL-21を含み、培地は低張である。
【0344】
ある特定の態様では、培地は、40mM超のカリウムイオンならびに約1ng/mLのIL-15及び約1ng/mLのIL-21を含み、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約45mMのカリウムイオンならびに約1ng/mLのIL-15及び約1ng/mLのIL-21を含み、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約50mMのカリウムイオンならびに約1ng/mLのIL-15及び約1ng/mLのIL-21を含み、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約55mMのカリウムイオンならびに約1ng/mLのIL-15及び約1ng/mLのIL-21を含み、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約60mMのカリウムイオンならびに約1ng/mLのIL-15及び約1ng/mLのIL-21を含み、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約65mMのカリウムイオンならびに約1ng/mLのIL-15及び約1ng/mLのIL-21を含み、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約70mMのカリウムイオンならびに約1ng/mLのIL-15及び約1ng/mLのIL-21を含み、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約75mMのカリウムイオンならびに約1ng/mLのIL-15及び約1ng/mLのIL-21を含み、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約80mMのカリウムイオンならびに約1ng/mLのIL-15及び約1ng/mLのIL-21を含み、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約85mMのカリウムイオンならびに約1ng/mLのIL-15及び約1ng/mLのIL-21を含み、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約90mMのカリウムイオンならびに約1ng/mLのIL-15及び約1ng/mLのIL-21を含み、培地は低張である。ある特定の態様では、培地は、(i)少なくとも約70mMのカリウムイオン、(ii)約60mMのナトリウム、(iii)約1.4mMのカルシウム、(iv)約16mMのグルコース、(v)約1ng/mLのIL-15、及び(vi)約1ng/mLのIL-21を含み、培地は低張である。
【0345】
ある特定の態様では、培地は、40mM超のカリウムイオン、NaCl、及び約10ng/mLのIL-2を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約45mMのカリウムイオン、NaCl、及び約10ng/mLのIL-2を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約50mMのカリウムイオン、NaCl、及び約10ng/mLのIL-2を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約55mMのカリウムイオン、NaCl、及び約10ng/mLのIL-2を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約60mMのカリウムイオン、NaCl、及び約10ng/mLのIL-2を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約65mMのカリウムイオン、NaCl、及び約10ng/mLのIL-2を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約70mMのカリウムイオン、NaCl、及び約10ng/mLのIL-2を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約75mMのカリウムイオン、NaCl、及び約10ng/mLのIL-2を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約80mMのカリウムイオン、NaCl、及び約10ng/mLのIL-2を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約85mMのカリウムイオン、NaCl、及び約10ng/mLのIL-2を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約90mMのカリウムイオン、NaCl、及び約10ng/mLのIL-2を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。ある特定の態様では、培地は、(i)少なくとも約70mMのカリウムイオン、(ii)約60mMのNaCl、(iii)約1.4mMのカルシウム、(iv)約16mMのグルコース、及び(v)約10ng/mLのIL-2を含む。
【0346】
ある特定の態様では、培地は、40mM超のカリウムイオン、NaCl、ならびに約10ng/mLのIL-2及び約1ng/mLのIL-7を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約45mMのカリウムイオン、NaCl、ならびに約10ng/mLのIL-2及び約1ng/mLのIL-7を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約40mMのカリウムイオン、NaCl、ならびに約50ng/mLのIL-2及び約1ng/mLのIL-7を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約55mMのカリウムイオン、NaCl、ならびに約10ng/mLのIL-2及び約1ng/mLのIL-7を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約60mMのカリウムイオン、NaCl、ならびに約10ng/mLのIL-2及び約1ng/mLのIL-7を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約65mMのカリウムイオン、NaCl、ならびに約10ng/mLのIL-2及び約1ng/mLのIL-7を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約70mMのカリウムイオン、NaCl、ならびに約10ng/mLのIL-2及び約1ng/mLのIL-7を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約75mMのカリウムイオン、NaCl、ならびに約10ng/mLのIL-2及び約1ng/mLのIL-7を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約80mMのカリウムイオン、NaCl、ならびに約10ng/mLのIL-2及び約1ng/mLのIL-7を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約85mMのカリウムイオン、NaCl、ならびに約10ng/mLのIL-2及び約1ng/mLのIL-7を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約90mMのカリウムイオン、NaCl、ならびに約10ng/mLのIL-2及び約1ng/mLのIL-7を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。ある特定の態様では、培地は、(i)少なくとも約70mMのカリウムイオン、(ii)約60mMのNaCl、(iii)約1.4mMのカルシウム、(iv)約16mMのグルコース、(v)約10ng/mLのIL-2、及び(vi)約1ng/mLのIL-7を含む。
【0347】
ある特定の態様では、培地は、40mM超のカリウムイオン、NaCl、ならびに約10ng/mLのIL-2及び約1ng/mLのIL-15を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約45mMのカリウムイオン、NaCl、ならびに約10ng/mLのIL-2及び約1ng/mLのIL-15を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約50mMのカリウムイオン、NaCl、ならびに約10ng/mLのIL-2及び約1ng/mLのIL-15を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約55mMのカリウムイオン、NaCl、ならびに約10ng/mLのIL-2及び約1ng/mLのIL-15を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約60mMのカリウムイオン、NaCl、ならびに約10ng/mLのIL-2及び約1ng/mLのIL-15を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約65mMのカリウムイオン、NaCl、ならびに約10ng/mLのIL-2及び約1ng/mLのIL-15を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約70mMのカリウムイオン、NaCl、ならびに約10ng/mLのIL-2及び約1ng/mLのIL-15を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約75mMのカリウムイオン、NaCl、ならびに約10ng/mLのIL-2及び約1ng/mLのIL-15を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約80mMのカリウムイオン、NaCl、ならびに約10ng/mLのIL-2及び約1ng/mLのIL-15を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約85mMのカリウムイオン、NaCl、ならびに約10ng/mLのIL-2及び約1ng/mLのIL-15を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約90mMのカリウムイオン、NaCl、ならびに約10ng/mLのIL-2及び約1ng/mLのIL-15を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。ある特定の態様では、培地は、(i)少なくとも約70mMのカリウムイオン、(ii)約60mMのNaCl、(iii)約1.4mMのカルシウム、(iv)約16mMのグルコース、(v)約10ng/mLのIL-2、及び(vi)約1ng/mLのIL-15を含む。
【0348】
ある特定の態様では、培地は、40mM超のカリウムイオン、NaCl、ならびに約10ng/mLのIL-2、約1ng/mLのIL-7、及び約1ng/mLのIL-15を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約45mMのカリウムイオン、NaCl、ならびに約10ng/mLのIL-2、約1ng/mLのIL-7、及び約1ng/mLのIL-15を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約50mMのカリウムイオン、NaCl、ならびに約10ng/mLのIL-2、約1ng/mLのIL-7、及び約1ng/mLのIL-15を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約55mMのカリウムイオン、NaCl、ならびに約10ng/mLのIL-2、約1ng/mLのIL-7、及び約1ng/mLのIL-15を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約60mMのカリウムイオン、NaCl、ならびに約10ng/mLのIL-2、約1ng/mLのIL-7、及び約1ng/mLのIL-15を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約65mMのカリウムイオン、NaCl、ならびに約10ng/mLのIL-2、約1ng/mLのIL-7、及び約1ng/mLのIL-15を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約70mMのカリウムイオン、NaCl、ならびに約10ng/mLのIL-2、約1ng/mLのIL-7、及び約1ng/mLのIL-15を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約75mMのカリウムイオン、NaCl、ならびに約10ng/mLのIL-2、約1ng/mLのIL-7、及び約1ng/mLのIL-15を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約80mMのカリウムイオン、NaCl、ならびに約10ng/mLのIL-2、約1ng/mLのIL-7、及び約1ng/mLのIL-15を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約85mMのカリウムイオン、NaCl、ならびに約10ng/mLのIL-2、約1ng/mLのIL-7、及び約1ng/mLのIL-15を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約90mMのカリウムイオン、NaCl、ならびに約10ng/mLのIL-2、約1ng/mLのIL-7、及び約1ng/mLのIL-15を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。ある特定の態様では、培地は、(i)少なくとも約70mMのカリウムイオン、(ii)約60mMのNaCl、(iii)約1.4mMのカルシウム、(iv)約16mMのグルコース、(v)約10ng/mLのIL-2、(vi)約1ng/mLのIL-7、及び(vii)約1ng/mLのIL-15を含む。
【0349】
ある特定の態様では、培地は、40mM超のカリウムイオン、NaCl、ならびに約10ng/mLのIL-2及び約1ng/mLのIL-21を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約45mMのカリウムイオン、NaCl、ならびに約10ng/mLのIL-2及び約1ng/mLのIL-21を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約50mMのカリウムイオン、NaCl、ならびに約10ng/mLのIL-2及び約1ng/mLのIL-21を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約55mMのカリウムイオン、NaCl、ならびに約10ng/mLのIL-2及び約1ng/mLのIL-21を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約60mMのカリウムイオン、NaCl、ならびに約10ng/mLのIL-2及び約1ng/mLのIL-21を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約65mMのカリウムイオン、NaCl、ならびに約10ng/mLのIL-2及び約1ng/mLのIL-21を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約70mMのカリウムイオン、NaCl、ならびに約10ng/mLのIL-2及び約1ng/mLのIL-21を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約75mMのカリウムイオン、NaCl、ならびに約10ng/mLのIL-2及び約1ng/mLのIL-21を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約80mMのカリウムイオン、NaCl、ならびに約10ng/mLのIL-2及び約1ng/mLのIL-21を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約85mMのカリウムイオン、NaCl、ならびに約10ng/mLのIL-2及び約1ng/mLのIL-21を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約90mMのカリウムイオン、NaCl、ならびに約10ng/mLのIL-2及び約1ng/mLのIL-21を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。ある特定の態様では、培地は、(i)少なくとも約70mMのカリウムイオン、(ii)約60mMのNaCl、(iii)約1.4mMのカルシウム、(iv)約16mMのグルコース、(v)約10ng/mLのIL-2、及び(vi)約1ng/mLのIL-21を含む。
【0350】
ある特定の態様では、培地は、40mM超のカリウムイオン、NaCl、ならびに約1ng/mLのIL-7及び約1ng/mLのIL-21を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約45mMのカリウムイオン、NaCl、ならびに約1ng/mLのIL-7及び約1ng/mLのIL-21を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約50mMのカリウムイオン、NaCl、ならびに約1ng/mLのIL-7及び約1ng/mLのIL-21を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約55mMのカリウムイオン、NaCl、ならびに約1ng/mLのIL-7及び約1ng/mLのIL-21を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約60mMのカリウムイオン、NaCl、ならびに約1ng/mLのIL-7及び約1ng/mLのIL-21を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約65mMのカリウムイオン、NaCl、ならびに約1ng/mLのIL-7及び約1ng/mLのIL-21を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約70mMのカリウムイオン、NaCl、ならびに約1ng/mLのIL-7及び約1ng/mLのIL-21を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約75mMのカリウムイオン、NaCl、ならびに約1ng/mLのIL-7及び約1ng/mLのIL-21を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約80mMのカリウムイオン、NaCl、ならびに約1ng/mLのIL-7及び約1ng/mLのIL-21を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約85mMのカリウムイオン、NaCl、ならびに約1ng/mLのIL-7及び約1ng/mLのIL-21を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約90mMのカリウムイオン、NaCl、ならびに約1ng/mLのIL-7及び約1ng/mLのIL-21を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。ある特定の態様では、培地は、(i)少なくとも約70mMのカリウムイオン、(ii)約60mMのNaCl、(iii)約1.4mMのカルシウム、(iv)約16mMのグルコース、(v)約1ng/mLのIL-7、及び(vi)約1ng/mLのIL-21を含む。
【0351】
ある特定の態様では、培地は、40mM超のカリウムイオン、NaCl、ならびに約1ng/mLのIL-15及び約1ng/mLのIL-21を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約45mMのカリウムイオン、NaCl、ならびに約1ng/mLのIL-15及び約1ng/mLのIL-21を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約50mMのカリウムイオン、NaCl、ならびに約1ng/mLのIL-15及び約1ng/mLのIL-21を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約55mMのカリウムイオン、NaCl、ならびに約1ng/mLのIL-15及び約1ng/mLのIL-21を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約60mMのカリウムイオン、NaCl、ならびに約1ng/mLのIL-15及び約1ng/mLのIL-21を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約65mMのカリウムイオン、NaCl、ならびに約1ng/mLのIL-15及び約1ng/mLのIL-21を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約70mMのカリウムイオン、NaCl、ならびに約1ng/mLのIL-15及び約1ng/mLのIL-21を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約75mMのカリウムイオン、NaCl、ならびに約1ng/mLのIL-15及び約1ng/mLのIL-21を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約80mMのカリウムイオン、NaCl、ならびに約1ng/mLのIL-15及び約1ng/mLのIL-21を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約85mMのカリウムイオン、NaCl、ならびに約1ng/mLのIL-15及び約1ng/mLのIL-21を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。ある特定の態様では、培地は、少なくとも約90mMのカリウムイオン、NaCl、ならびに約1ng/mLのIL-15及び約1ng/mLのIL-21を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。ある特定の態様では、培地は、(i)少なくとも約70mMのカリウムイオン、(ii)約60mMのNaCl、(iii)約1.4mMのカルシウム、(iv)約16mMのグルコース、(v)約1ng/mLのIL-15、及び(vi)約1ng/mLのIL-21を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。
【0352】
いくつかの態様では、培地は、40mM超のカリウムイオン、NaCl、約200IU/mLのIL-2、約1200IU/mLのIL-7、約200IU/mLのIL-15を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、培地は、約50mMのカリウムイオン、NaCl、約200IU/mLのIL-2、約1200IU/mLのIL-7、約200IU/mLのIL-15を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、培地は、約55mMのカリウムイオン、NaCl、約200IU/mLのIL-2、約1200IU/mLのIL-7、約200IU/mLのIL-15を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、培地は、約60mMのカリウムイオン、NaCl、約200IU/mLのIL-2、約1200IU/mLのIL-7、約200IU/mLのIL-15を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、培地は、約65mMのカリウムイオン、NaCl、約200IU/mLのIL-2、約1200IU/mLのIL-7、約200IU/mLのIL-15を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、培地は、約70mMのカリウムイオン、NaCl、約200IU/mLのIL-2、約1200IU/mLのIL-7、約200IU/mLのIL-15を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、培地は、約75mMのカリウムイオン、NaCl、約200IU/mLのIL-2、約1200IU/mLのIL-7、約200IU/mLのIL-15を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。いくつかの態様では、培地は、約80mMのカリウムイオン、NaCl、約200IU/mLのIL-2、約1200IU/mLのIL-7、約200IU/mLのIL-15を含み、培地中のカリウムイオン及びNaClの総濃度は、110mM~140mMである。
【0353】
II.F.基本培地
本開示のある特定の態様は、細胞、例えば、万能性、多能性、及び/または免疫細胞(例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTIL)を培養する方法を対象とし、本方法は、少なくとも約5mMの濃度のカリウムイオンを含む培地中に細胞を置くことを含み、培地は低張または等張である。本開示のいくつかの態様は、細胞、例えば、万能性、多能性、及び/または免疫細胞(例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTIL)を培養する方法を対象とし、本方法は、40mMよりも高い濃度のカリウムイオンを含む培地中に細胞を置くことを含む。本開示のいくつかの態様は、細胞、例えば、万能性、多能性、及び/または免疫細胞(例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTIL)を培養する方法を対象とし、本方法は、40mMよりも高い濃度のカリウムイオン及び100mM未満の濃度のNaClを含む培地中に細胞を置くことを含む。本開示のいくつかの態様は、細胞、例えば、万能性、多能性、及び/または免疫細胞(例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTIL)を培養する方法を対象とし、本方法は、少なくとも約50mMの濃度のカリウムイオンを含む培地中に細胞を置くことを含む。本開示のいくつかの態様は、細胞、例えば、万能性、多能性、及び/または免疫細胞(例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTIL)を培養する方法を対象とし、本方法は、少なくとも約50mMの濃度のカリウムイオン及び90mM未満の濃度のNaClを含む培地中に細胞を置くことを含む。いくつかの態様では、培地は、基本培地にカリウムイオンを添加することによって調製される。細胞、例えば、万能性、多能性、及び/または免疫細胞(例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTIL)を培養するために使用される、当該技術分野において既知の任意の基本培地が使用され得る。
【0354】
いくつかの態様では、基本培地は、1つ以上の必須アミノ酸をさらに含む。いくつかの態様では、基本培地は、L-アルギニン、L-シスチン、L-イソロイシン、L-ロイシン、L-リジン、L-メチオニン、L-フェニルアラニン、L-スレオニン、L-トリプトファン、L-ヒスチジン、L-チロシン、L-バリン、及びL-グルタミン、またはそれらの任意の組合せから選択される1つ以上の必須アミノ酸を含む。いくつかの態様では、基本培地はL-グルタミンを含む。
【0355】
いくつかの態様では、基本培地は、少なくとも約0.01mMの1つ以上の必須アミノ酸を含む。いくつかの態様では、基本培地は、約0.01mM~約10mMの1つ以上の必須アミノ酸を含む。いくつかの態様では、基本培地は、約0.01mM~約10mM、約0.01mM~約9mM、約0.01mM~約8mM、約0.01mM~約7mM、約0.01mM~約6mM、約0.01mM~約5mM、約0.01mM~約4mM、約0.01mM~約3mM、約0.01mM~約2mM、約0.01mM~約1mM、約0.1mM~約10mM、約0.1mM~約9mM、約0.1mM~約8mM、約0.1mM~約7mM、約0.1mM~約6mM、約0.1mM~約5mM、約0.1mM~約4mM、約0.1mM~約3mM、約0.1mM~約2mM、約0.1mM~約1mM、約1mM~約10mM、約1mM~約9mM、約1mM~約8mM、約1mM~約7mM、約1mM~約6mM、約1mM~約5mM、約1mM~約4mM、約1mM~約3mM、または約1mM~約2mMの1つ以上の必須アミノ酸を含む。
【0356】
いくつかの態様では、基本培地は、少なくとも約0.01mM、少なくとも約0.1mM、少なくとも約0.5mM、少なくとも約1.0mM、少なくとも約2mM、少なくとも約3mM、少なくとも約4mM、少なくとも約5mM、少なくとも約6mM、少なくとも約7mM、少なくとも約8mM、少なくとも約9mM、少なくとも約10mM、少なくとも約11mM、少なくとも約12mM、少なくとも約13mM、少なくとも約14mM、もしくは少なくとも約15mMまたは少なくとも約50mMの1つ以上の必須アミノ酸を含む。
【0357】
ある特定の態様では、基本培地は、約0.01mM、約0.05mM、約0.1mM、約0.2mM、約0.3mM、約0.4mM、約0.5mM、約0.6mM、約0.7mM、約0.8mM、約0.9mM、約1mM、約1.1mM、約1.2mM、約1.3mM、約1.4mM、約1.5mM、約1.6mM、約1.7mM、約1.8mM、約1.9mM、約2.0mM、約2.1mM、約2.2mM、約2.3mM、約2.4mM、約2.5mM、約2.6mM、約2.7mM、約2.8mM、約2.9mM、約3.0mM、約3.1mM、約3.2mM、約3.3mM、約3.4mM、約3.5mM、約3.6mM、約3.7mM、約3.8mM、約3.9mM、約4.0mM、約4.1mM、約4.2mM、約4.3mM、約4.4mM、約4.5mM、約4.6mM、約4.7mM、約4.8mM、約4.9mM、約5.0mM、約5.1mM、約5.2mM、約5.3mM、約5.4mM、約5.5mM、約5.6mM、約5.7mM、約5.8mM、約5.9mM、約6.0mM、約6.1mM、約6.2mM、約6.3mM、約6.4mM、約6.5mM、約6.6mM、約6.7mM、約6.8mM、約6.9mM、または約7.0mMの1つ以上の必須アミノ酸を含む。
【0358】
いくつかの態様では、基本培地はL-グルタミンを含む。いくつかの態様では、基本培地は、少なくとも約0.01mMのL-グルタミンを含む。いくつかの態様では、基本培地は、約0.01mM~約10mMのL-グルタミンを含む。いくつかの態様では、基本培地は、約0.01mM~約10mM、約0.01mM~約9mM、約0.01mM~約8mM、約0.01mM~約7mM、約0.01mM~約6mM、約0.01mM~約5mM、約0.01mM~約4mM、約0.01mM~約3mM、約0.01mM~約2mM、約0.01mM~約1mM、約0.1mM~約10mM、約0.1mM~約9mM、約0.1mM~約8mM、約0.1mM~約7mM、約0.1mM~約6mM、約0.1mM~約5mM、約0.1mM~約4mM、約0.1mM~約3mM、約0.1mM~約2mM、約0.1mM~約1mM、約1mM~約10mM、約1mM~約9mM、約1mM~約8mM、約1mM~約7mM、約1mM~約6mM、約1mM~約5mM、約1mM~約4mM、約1mM~約3mM、または約1mM~約2mMのL-グルタミンを含む。
【0359】
いくつかの態様では、基本培地は、少なくとも約0.01mM、少なくとも約0.1mM、少なくとも約0.5mM、少なくとも約1.0mM、少なくとも約2mM、少なくとも約3mM、少なくとも約4mM、少なくとも約5mM、少なくとも約6mM、少なくとも約7mM、少なくとも約8mM、少なくとも約9mM、少なくとも約10mM、少なくとも約11mM、少なくとも約12mM、少なくとも約13mM、少なくとも約14mM、もしくは少なくとも約15mMまたは少なくとも約50mMのL-グルタミンを含む。
【0360】
ある特定の態様では、基本培地は、約0.01mM、約0.05mM、約0.1mM、約0.2mM、約0.3mM、約0.4mM、約0.5mM、約0.6mM、約0.7mM、約0.8mM、約0.9mM、約1mM、約1.1mM、約1.2mM、約1.3mM、約1.4mM、約1.5mM、約1.6mM、約1.7mM、約1.8mM、約1.9mM、約2.0mM、約2.1mM、約2.2mM、約2.3mM、約2.4mM、約2.5mM、約2.6mM、約2.7mM、約2.8mM、約2.9mM、約3.0mM、約3.1mM、約3.2mM、約3.3mM、約3.4mM、約3.5mM、約3.6mM、約3.7mM、約3.8mM、約3.9mM、約4.0mM、約4.1mM、約4.2mM、約4.3mM、約4.4mM、約4.5mM、約4.6mM、約4.7mM、約4.8mM、約4.9mM、約5.0mM、約5.1mM、約5.2mM、約5.3mM、約5.4mM、約5.5mM、約5.6mM、約5.7mM、約5.8mM、約5.9mM、約6.0mM、約6.1mM、約6.2mM、約6.3mM、約6.4mM、約6.5mM、約6.6mM、約6.7mM、約6.8mM、約6.9mM、または約7.0mMのL-グルタミンを含む。いくつかの態様では、基本培地は、約1.7mMのL-グルタミンを含む。ある特定の態様では、基本培地は、約1.68mMのL-グルタミンを含む。
【0361】
いくつかの態様では、基本培地は、約0.14mMのL-グルタミンを含む。いくつかの態様では、基本培地は、約0.15mMのL-グルタミンを含む。いくつかの態様では、基本培地は、約1.76mMのL-グルタミンを含む。いくつかの態様では、基本培地は、約1.83mMのL-グルタミンを含む。いくつかの態様では、基本培地は、約1.84mMのL-グルタミンを含む。いくつかの態様では、基本培地は、約1.97mMのL-グルタミンを含む。いくつかの態様では、基本培地は、約2.05mMのL-グルタミンを含む。いくつかの態様では、基本培地は、約2.11mMのL-グルタミンを含む。いくつかの態様では、基本培地は、約2.18mMのL-グルタミンを含む。いくつかの態様では、基本培地は、約5.41mMのL-グルタミンを含む。いくつかの態様では、基本培地は、約5.47mMのL-グルタミンを含む。いくつかの態様では、基本培地は、約0.10mM未満のL-グルタミンを含む。
【0362】
いくつかの態様では、基本培地はL-グルタミン酸を含む。いくつかの態様では、基本培地は、少なくとも約0.01mMのL-グルタミン酸を含む。いくつかの態様では、基本培地は、約0.01mM~約10mMのL-グルタミン酸を含む。いくつかの態様では、基本培地は、約0.01mM~約10mM、約0.01mM~約9mM、約0.01mM~約8mM、約0.01mM~約7mM、約0.01mM~約6mM、約0.01mM~約5mM、約0.01mM~約4mM、約0.01mM~約3mM、約0.01mM~約2mM、約0.01mM~約1mM、約0.1mM~約10mM、約0.1mM~約9mM、約0.1mM~約8mM、約0.1mM~約7mM、約0.1mM~約6mM、約0.1mM~約5mM、約0.1mM~約4mM、約0.1mM~約3mM、約0.1mM~約2mM、約0.1mM~約1mM、約1mM~約10mM、約1mM~約9mM、約1mM~約8mM、約1mM~約7mM、約1mM~約6mM、約1mM~約5mM、約1mM~約4mM、約1mM~約3mM、または約1mM~約2mMのL-グルタミン酸を含む。
【0363】
いくつかの態様では、基本培地は、少なくとも約0.01mM、少なくとも約0.1mM、少なくとも約0.5mM、少なくとも約1.0mM、少なくとも約2mM、少なくとも約3mM、少なくとも約4mM、少なくとも約5mM、少なくとも約6mM、少なくとも約7mM、少なくとも約8mM、少なくとも約9mM、少なくとも約10mM、少なくとも約11mM、少なくとも約12mM、少なくとも約13mM、少なくとも約14mM、もしくは少なくとも約15mMまたは少なくとも約50mMのL-グルタミン酸を含む。
【0364】
ある特定の態様では、基本培地は、約0.01mM、約0.05mM、約0.1mM、約0.2mM、約0.3mM、約0.4mM、約0.5mM、約0.6mM、約0.7mM、約0.8mM、約0.9mM、約1mM、約1.1mM、約1.2mM、約1.3mM、約1.4mM、約1.5mM、約1.6mM、約1.7mM、約1.8mM、約1.9mM、約2.0mM、約2.1mM、約2.2mM、約2.3mM、約2.4mM、約2.5mM、約2.6mM、約2.7mM、約2.8mM、約2.9mM、約3.0mM、約3.1mM、約3.2mM、約3.3mM、約3.4mM、約3.5mM、約3.6mM、約3.7mM、約3.8mM、約3.9mM、約4.0mM、約4.1mM、約4.2mM、約4.3mM、約4.4mM、約4.5mM、約4.6mM、約4.7mM、約4.8mM、約4.9mM、約5.0mM、約5.1mM、約5.2mM、約5.3mM、約5.4mM、約5.5mM、約5.6mM、約5.7mM、約5.8mM、約5.9mM、約6.0mM、約6.1mM、約6.2mM、約6.3mM、約6.4mM、約6.5mM、約6.6mM、約6.7mM、約6.8mM、約6.9mM、または約7.0mMのL-グルタミン酸を含む。
【0365】
いくつかの態様では、基本培地は、約0.15mMのL-グルタミン酸を含む。いくつかの態様では、基本培地は、約0.17mMのL-グルタミン酸を含む。いくつかの態様では、基本培地は、約0.18mMのL-グルタミン酸を含む。いくつかの態様では、基本培地は、約0.19mMのL-グルタミン酸を含む。いくつかの態様では、基本培地は、約0.85mMのL-グルタミン酸を含む。いくつかの態様では、基本培地は、約0.86mMのL-グルタミン酸を含む。いくつかの態様では、基本培地は、約0.9mMのL-グルタミン酸を含む。いくつかの態様では、基本培地は、約0.95mMのL-グルタミン酸を含む。いくつかの態様では、基本培地は、約1.06mMのL-グルタミン酸を含む。いくつかの態様では、基本培地は、約1.09mMのL-グルタミン酸を含む。いくつかの態様では、基本培地は、約0.10mM未満のL-グルタミン酸を含む。
【0366】
いくつかの態様では、基本培地はジペプチドを含む。いくつかの態様では、基本培地は、グルタミン-グルタミン(Gln-Gln)を含む。いくつかの態様では、基本培地は、アラニル-グルタミン(Ala-Gln)を含む。
【0367】
いくつかの態様では、基本培地は、少なくとも約0.1mMのジペプチド(例えば、Ala-Gln)を含む。いくつかの態様では、基本培地は、約0.1mM~約50mMのジペプチド(例えば、Ala-Gln)を含む。いくつかの態様では、基本培地は、約0.1mM~約40mM、約0.1mM~約35mM、約0.1mM~約30mM、約0.1mM~約25mM、約0.1mM~約20mM、約1mM~約20mM、約2mM~約20mM、約3mM~約20mM、約4mM~約20mM、約5mM~約20mM、約6mM~約20mM、約7mM~約20mM、約8mM~約20mM、約9mM~約20mM、約10mM~約20mM、約1mM~約10mM、約2mM~約10mM、約3mM~約10mM、約4mM~約10mM、約5mM~約10mM、約6mM~約10mM、約7mM~約10mM、約8mM~約10mM、または約9mM~約10mMのジペプチド(例えば、Ala-Gln)を含む。
【0368】
いくつかの態様では、基本培地は、少なくとも約0.1mM、少なくとも約1.0mM、少なくとも約2mM、少なくとも約3mM、少なくとも約4mM、少なくとも約5mM、少なくとも約6mM、少なくとも約7mM、少なくとも約8mM、少なくとも約9mM、少なくとも約10mM、少なくとも約11mM、少なくとも約12mM、少なくとも約13mM、少なくとも約14mM、少なくとも約15mM、少なくとも約16mM、少なくとも約17mM、少なくとも約18mM、少なくとも約19mM、少なくとも約20mM、少なくとも約25mM、少なくとも約30mM、または少なくとも約50mMのジペプチド(例えば、Ala-Gln)を含む。
【0369】
ある特定の態様では、基本培地は、約1mM、約1.1mM、約1.2mM、約1.3mM、約1.4mM、約1.5mM、約1.6mM、約1.7mM、約1.8mM、約1.9mM、または約2.0mMのジペプチド(例えば、Ala-Gln)を含む。いくつかの態様では、基本培地は、約1.7mMのジペプチド(例えば、Ala-Gln)を含む。ある特定の態様では、基本培地は、約1.68mMのジペプチド(例えば、Ala-Gln)を含む。
【0370】
ある特定の態様では、基本培地は、約6mM、約6.1mM、約6.2mM、約6.3mM、約6.4mM、約6.5mM、約6.6mM、約6.7mM、約6.8mM、約6.9mM、約7.0mM、約7.1mM、または約7.2mMのジペプチド(例えば、Ala-Gln)を含む。いくつかの態様では、基本培地は、約6.8mMのジペプチド(例えば、Ala-Gln)を含む。いくつかの態様では、基本培地は、約6.81mMのジペプチド(例えば、Ala-Gln)を含む。いくつかの態様では、基本培地は、約6.9mMのジペプチド(例えば、Ala-Gln)を含む。いくつかの態様では、基本培地は、約6.96mMのジペプチド(例えば、Ala-Gln)を含む。ある特定の態様では、基本培地は、約7.0mMのジペプチド(例えば、Ala-Gln)を含む。
【0371】
ある特定の態様では、基本培地は、約5mM未満のアンモニア(NH)を含む。いくつかの態様では、基本培地は、約4mM未満、約3.5mM未満、約3mM未満、約2.5mM未満、約2mM未満、約1.5mM未満、約1mM未満、約0.5mM未満、約0.4mM未満、約0.3mM未満、約0.2mM未満、または約0.1mM未満のアンモニアを含む。ある特定の態様では、基本培地は、約0.01mMのアンモニア~約2mM未満のアンモニア、約0.01mMのアンモニア~約1.9mM未満のアンモニア、約0.01mMのアンモニア~約1.8mM未満のアンモニア、約0.01mMのアンモニア~約1.7mM未満のアンモニア、約0.01mMのアンモニア~約1.6mM未満のアンモニア、約0.01mMのアンモニア~約1.5mM未満のアンモニア、約0.01mMのアンモニア~約1.4mM未満のアンモニア、約0.01mMのアンモニア~約1.3mM未満のアンモニア、約0.01mMのアンモニア~約1.2mM未満のアンモニア、約0.01mMのアンモニア~約1.1mM未満のアンモニア、約0.01mMのアンモニア~約1mM未満のアンモニア、約0.01mMのアンモニア~約0.9mM未満のアンモニア、約0.01mMのアンモニア~約0.8mM未満のアンモニア、約0.01mMのアンモニア~約0.7mM未満のアンモニア、約0.01mMのアンモニア~約0.6mM未満のアンモニア、約0.01mMのアンモニア~約0.5mM未満のアンモニア、約0.01mMのアンモニア~約0.4mM未満のアンモニア、約0.01mMのアンモニア~約0.3mM未満のアンモニア、約0.01mMのアンモニア~約0.2mM未満のアンモニア、または約0.01mMのアンモニア~約0.1mM未満のアンモニアを含む。いくつかの態様では、基本培地は、約1.2mMのアンモニアを含む。いくつかの態様では、基本培地は、約1.25mMのアンモニアを含む。いくつかの態様では、基本培地は、約1.259mMのアンモニアを含む。いくつかの態様では、基本培地は、約1.28mMのアンモニアを含む。いくつかの態様では、基本培地は、約1.3mMのアンモニアを含む。いくつかの態様では、基本培地は、約0.3mMのアンモニアを含む。いくつかの態様では、基本培地は、約0.34mMのアンモニアを含む。いくつかの態様では、基本培地は、約0.35mMのアンモニアを含む。いくつかの態様では、基本培地は、約0.36mMのアンモニアを含む。いくつかの態様では、基本培地は、約0.37mMのアンモニアを含む。いくつかの態様では、基本培地は、約0.3mM未満のアンモニアを含む。いくつかの態様では、基本培地は、約0.29mM未満のアンモニアを含む。いくつかの態様では、基本培地は、約0.28mM未満のアンモニアを含む。いくつかの態様では、基本培地は、約0.278mM未満のアンモニアを含む。いくつかの態様では、基本培地はアンモニアを含まない。
【0372】
いくつかの態様では、基本培地は乳酸塩を含む。ある特定の態様では、基本培地は乳酸塩を含まない。
【0373】
いくつかの態様では、基本培地はカリウムを含み、例えば、基本培地は、本明細書に記載されるように、カリウムの添加前にカリウムを含む。いくつかの態様では、基本培地は、約10mM未満のカリウムイオンを含む。いくつかの態様では、基本培地は、約0.1mM、約0.2mM、約0.3mM、約0.4mM、約0.5mM、約0.6mM、約0.7mM、約0.8mM、約0.9mM、約1.0mM、約1.1mM、約1.2mM、約1.3mM、約1.4mM、約1.5mM、約1.6mM、約1.7mM、約1.8mM、約1.9mM、約2.0mM、約2.1mM、約2.2mM、約2.3mM、約2.4mM、約2.5mM、約2.6mM、約2.7mM、約2.8mM、約2.9mM、約3.0mM、約3.1mM、約3.2mM、約3.3mM、約3.4mM、約3.5mM、約3.6mM、約3.7mM、約3.8mM、約3.9mM、約4.0mM、約4.1mM、約4.2mM、約4.3mM、約4.4mM、約4.5mM、約4.6mM、約4.7mM、約4.8mM、約4.9mM、約5.0mM、約5.1mM、約5.2mM、約5.3mM、約5.4mM、約5.5mM、約5.6mM、約5.7mM、約5.8mM、約5.9mM、または約6.0mMのカリウムイオンを含む。ある特定の態様では、基本培地は、約4mMのカリウムイオンを含む。
【0374】
いくつかの態様では、基本培地は、平衡塩類溶液(例えば、PBS、DPBS、HBSS、EBSS)、ダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)、最小必須培地(MEM)、基本培地イーグル(BME)、F-10、F-12、RPMI1640、グラスゴー最小必須培地(GMEM)、アルファ最小必須培地(アルファMEM)、イスコフ改変ダルベッコ培地(IMDM)、M199、OpTmizer(商標)CTS(商標)T細胞増殖基本培地(ThermoFisher)、OPTMIZER(商標)完全、IMMUNOCULT(商標)XF(STEMCELL(商標)Technologies)、IMMUNOCULT(商標)XF、AIM V、TEXMACS(商標)培地、及びそれらの任意の組合せから選択される。いくつかの態様では、基本培地は、PRIME-XV T細胞CDMを含む。いくつかの態様では、基本培地は、OPTMIZER(商標)を含む。いくつかの態様では、基本培地は、OPTMIZER(商標)Proを含む。いくつかの態様では、基本培地は、X-VIVO(商標)15(LONZA)を含む。いくつかの態様では、基本培地は、IMMUNOCULT(商標)を含む。いくつかの態様では、基本培地は無血清である。いくつかの態様では、基本培地は、免疫細胞血清置換(ICSR)をさらに含む。例えば、いくつかの態様では、基本培地は、ICSRを補充したOPTMIZER(商標)完全、ICSRを補充したAIM V、ICSRを補充したIMMUNOCULT(商標)XF、ICSRを補充したRPMI、ICSRを補充したTEXMACS(商標)、またはそれらの任意の組合せを含む。特定の態様では、基本培地は、OPTMIZER(商標)完全を含む。
【0375】
II.G.細胞
本開示のいくつかの態様は、細胞を培養する方法を対象とし、本方法は、本明細書に開示されるように、少なくとも約5mMの濃度のカリウムイオンを含む低張または等張培地中に細胞を置くことを含む。本開示のある特定の態様は、細胞を培養する方法を対象とし、本方法は、本明細書に開示されるように、40mMよりも高い濃度のカリウムイオンを含む培地中に細胞を置くことを含む。本開示のある特定の態様は、細胞を培養する方法を対象とし、本方法は、本明細書に開示されるように、少なくとも約50mMの濃度のカリウムイオンを含む培地中に細胞を置くことを含む。
【0376】
本開示のいくつかの態様は、細胞(例えば、本明細書に開示されるヒト免疫細胞及び/または幹細胞)を培養する方法を対象とし、本方法は、本明細書に開示されるように、少なくとも約40mMの濃度のカリウムイオン及び100mM未満の濃度のNaClを含む培地中に細胞を置くことを含む。本開示のある特定の態様は、細胞(例えば、本明細書に開示されるヒト免疫細胞及び/または幹細胞)を培養する方法を対象とし、本方法は、本明細書に開示されるように、少なくとも約50mMの濃度のカリウムイオン及び90mM未満の濃度のNaClを含む培地中に細胞を置くことを含む。
【0377】
培地中に置かれる細胞は、療法を必要とする対象から収集及び/または単離されている細胞であり得る。いくつかの態様では、培地中に置かれる細胞は、培養前に操作されている。いくつかの態様では、培地中に置かれる細胞は、増殖している。培地中に置かれる細胞は、出発(初期、すなわち、患者試料、アフェレーシス試料、バフィーコート)細胞と称され得る。本明細書に開示される培地中でそれらを培養することから生じる細胞は、結果として得られる(培養した)細胞と称され得る。
【0378】
本明細書に開示される方法は、培養万能性細胞または多能性細胞の低分化表現型を促進する培養条件を提供する。したがって、本明細書に開示される方法及び培地は、多能性(例えば、万能性)細胞型の培養に有用である。いくつかの態様では、本明細書に開示される方法を使用して培養可能な細胞は、多能性細胞である。いくつかの態様では、細胞は万能性細胞である。ある特定の態様では、万能性細胞は、胚性幹細胞(ESC)を含む。ある特定の態様では、万能性細胞は、人工多能性幹細胞(iPSC)を含む。いくつかの態様では、細胞は造血幹細胞である。
【0379】
ある特定の態様では、細胞は免疫細胞である。いくつかの態様では、出発免疫細胞は、ヒト対象から単離される。いくつかの態様では、出発免疫細胞は、同種細胞療法のためにヒト対象から単離される。いくつかの態様では、出発免疫細胞は、自己細胞療法のためにヒト対象から単離される。いくつかの態様では、細胞はT細胞である。いくつかの態様では、細胞はNK細胞である。いくつかの態様では、細胞はTILである。いくつかの態様では、細胞はTregである。いくつかの態様では、細胞、例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTILは、ヒト対象から単離される。いくつかの態様では、免疫細胞は、腫瘍浸潤T細胞または腫瘍浸潤NK細胞である。ある特定の態様では、細胞、例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTILは操作される。いくつかの態様では、免疫細胞、例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTILは、キメラ抗原受容体(CAR)を含むように操作される。いくつかの態様では、免疫細胞、例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTILは、操作T細胞受容体(TCR)を含むように操作される。
【0380】
いくつかの態様では、細胞、例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTILは、本明細書に開示される方法に従って培養前に操作される。いくつかの態様では、細胞、例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTILは、本明細書に開示される方法に従って培養後に操作される。いくつかの態様では、細胞、例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTILは、本明細書に開示される方法に従って、例えば、細胞操作前、細胞操作中、及び細胞操作後に、少なくとも50mMのカリウムイオンを含む低張または等張培地中で培養される。いくつかの態様では、細胞、例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTILは、キメラ抗原受容体(CAR)を発現するように操作される。いくつかの態様では、細胞、例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTILは、操作T細胞受容体(TCR)を発現するように操作される。ある特定の態様では、細胞、例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTILを、本明細書に開示される条件下で、例えば、少なくとも約50mMのカリウムイオンを含む低張または等張培地中で培養すると、より高い形質導入効率がもたらされる。いくつかの態様では、形質導入効率は、4mM以下のカリウムイオンを含む培地中で培養した細胞、例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTILと比較した場合、本明細書に開示される方法に従って、少なくとも約60mMのカリウムイオンを含む低張または等張培地中で培養した細胞、例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTILでは少なくとも約2倍高い。いくつかの態様では、形質導入効率は、4mM以下のカリウムイオンを含む培地中で培養した細胞、例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTILと比較した場合、本明細書に開示される方法に従って、少なくとも約65mMのカリウムイオンを含む低張または等張培地中で培養した細胞、例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTILでは少なくとも約2.5倍高い。
【0381】
いくつかの態様では、細胞は、抗原受容体及び/または別の追加のポリペプチドを発現する構築物を含む。いくつかの態様では、抗原受容体は、抗体、scFvなどの操作抗体、CAR、操作TCR、TCR模倣物(例えば、抗体-T細胞受容体(abTCR)もしくはキメラ抗体-T細胞受容体(caTCR))、またはキメラシグナル伝達受容体(CSR)を含む。例として、TCRは、TCR(例えば、アルファ/ベータTCRまたはガンマ/デルタTCR)の抗原結合ドメインが、抗体(抗体の定常ドメインの有無にかかわらず)の抗原結合ドメインで置き換えられている操作TCRを含み得、次いで操作TCRは、TCRのシグナル伝達機能を保持しながら抗体の抗原に特異的となる。キメラシグナル伝達受容体は、(1)細胞外結合ドメイン(例えば、天然/改変受容体細胞外ドメイン、天然/改変リガンド細胞外ドメイン、scFv、ナノボディ、Fab、DARPin、及びaffibody)、(2)膜貫通ドメイン、ならびに(3)細胞内シグナル伝達ドメイン(例えば、転写因子を活性化するドメイン、あるいはJAK/STAT、キナーゼ、ホスファターゼ、及びユビキチンを動員及び/または活性化するドメイン、SH3、SH2、及びPDZ)を含み得る。例えば、EP340793B1、WO2017/070608、WO2018/200582、WO2018/200583、WO2018/200585、及びXu et al.,Cell Discovery(2018)4:62を参照のこと。
【0382】
いくつかの態様では、抗原受容体は、目的の抗原(例えば、腫瘍抗原または病原体の抗原)を標的とする。抗原としては、AFP(アルファ-フェトプロテイン)、αvβ6または別のインテグリン、BCMA、B7-H3、B7-H6、Braf、CA9(炭酸脱水酵素9)、CCL-1(C-Cモチーフケモカインリガンド1)、CD5、CD19、CD20、CD21、CD22、CD23、CD24、CD30、CD33、CD38、CD40、CD44、CD44v6、CD44v7/8、CD45、CD47、CD56、CD66e、CD70、CD74、CD79a、CD79b、CD98、CD123、CD138、CD171、CD352、CEA(がん胎児性抗原)、クローディン18.2、クローディン6、c-MET、DLL3(デルタ様タンパク質3)、DLL4、ENPP3(エクトヌクレオチドピロホスファターゼ/ホスホジエステラーゼファミリーメンバー3)、EpCAM、EPG-2(上皮糖タンパク質2)、EPG-40、エフリンB2、EPHa2(エフリン受容体A2)、ERBB二量体、エストロゲン受容体、ETBR(エンドセリンB受容体)、FAP-α(線維芽細胞活性化タンパク質α)、胎児AchR(胎児アセチルコリン受容体)、FBP(葉酸結合タンパク質)、FCRL5、FR-α(葉酸受容体アルファ)、GCC(グアニルシクラーゼC)、GD2、GD3、GPC2(グリピカン-2)、GPC3、gp100(糖タンパク質100)、GPNMB(糖タンパク質NMB)、GPRC5D(Gタンパク質共役受容体5D)、HER2、HER3、HER4、B型肝炎表面抗原、HLA-A1(ヒト白血球抗原A1)、HLA-A2(ヒト白血球抗原A2)、HMW-MAA(ヒト高分子量黒色腫関連抗原)、IGF1R(インスリン様成長因子1受容体)、Igカッパ、Igラムダ、IL-22Ra(IL-22受容体アルファ)、IL-13Ra2(IL-13受容体アルファ2)、KDR(キナーゼ挿入ドメイン受容体)、LI細胞接着分子(LI-CAM)、Liv-1、LRRC8A(8ファミリーメンバーAを含有するロイシンリッチリピート)、ルイスY、黒色腫関連抗原(MAGE)-A1、MAGE-A3、MAGE-A6、MART-1(メランA)、マウスサイトメガロウイルス(MCMV)、MCSP(黒色腫関連コンドロイチン硫酸プロテオグリカン)、メソテリン、ムチン1(MUC1)、MUC16、MHC/ペプチド複合体(例えば、AFP、KRAS、NY-ESO、MAGE-A、及びWT1に由来するペプチドと複合化したHLA-A)、NCAM(神経細胞接着分子)、ネクチン-4、NKG2D(ナチュラルキラー群2メンバーD)リガンド、NY-ESO、腫瘍胎児抗原、PD-1、PD-L1、PRAME(黒色腫優先発現抗原)、プロゲステロン受容体、PSA(前立腺特異抗原)、PSCA(前立腺幹細胞抗原)、PSMA(前立腺特異的膜抗原)、ROR1、ROR2、SIRPα(シグナル調節タンパク質α)、SLIT、SLITRK6(NTRK様タンパク質6)、STEAP1(前立腺の6回膜貫通上皮抗原1)、サバイビン、TAG72(腫瘍関連糖タンパク質72)、TPBG(栄養膜糖タンパク質)、Trop-2、VEGFR1(血管内皮増殖因子受容体1)、VEGFR2、ならびにHIV、HBV、HCV、HPV、及び他の病原体に由来する抗原が挙げられ得るが、これらに限定されない。
【0383】
ある特定の態様では、抗原受容体は、hTERTを標的とする。いくつかの態様では、抗原受容体は、KRASを標的とする。いくつかの態様では、抗原受容体は、Brafを標的とする。いくつかの態様では、抗原受容体は、TGFβRIIを標的とする。いくつかの態様では、抗原受容体は、MAGE A10/A4を標的とする。いくつかの態様では、抗原受容体は、AFPを標的とする。いくつかの態様では、抗原受容体は、PRAMEを標的とする。いくつかの態様では、抗原受容体は、MAGE A1を標的とする。いくつかの態様では、抗原受容体は、WT-1を標的とする。いくつかの態様では、抗原受容体は、NY-ESOを標的とする。いくつかの態様では、抗原受容体は、PRAMEを標的とする。いくつかの態様では、抗原受容体は、NY-ESOを標的とする。いくつかの態様では、抗原受容体は、CD19を標的とする。
【0384】
いくつかの態様では、抗原受容体は、BCMAを標的とする。いくつかの態様では、抗原受容体は、CD147を標的とする。いくつかの態様では、抗原受容体は、CD19を標的とする。いくつかの態様では、抗原受容体は、CD19及びCD22を標的とする。いくつかの態様では、抗原受容体は、CD19及びCD28を標的とする。いくつかの態様では、抗原受容体は、CD20を標的とする。いくつかの態様では、抗原受容体は、CD20及びCD19を標的とする。いくつかの態様では、抗原受容体は、CD22を標的とする。いくつかの態様では、抗原受容体は、CD30を標的とする。いくつかの態様では、抗原受容体は、CEAを標的とする。いくつかの態様では、抗原受容体は、DLL3を標的とする。いくつかの態様では、抗原受容体は、EGFRvIIIを標的とする。いくつかの態様では、抗原受容体は、GD2を標的とする。いくつかの態様では、抗原受容体は、HER2を標的とする。いくつかの態様では、抗原受容体は、IL-1RAPを標的とする。いくつかの態様では、抗原受容体は、メソテリン(mesothelin)を標的とする。いくつかの態様では、抗原受容体は、メソテリン(methothelin)を標的とする。いくつかの態様では、抗原受容体は、NKG2Dを標的とする。いくつかの態様では、抗原受容体は、PSMAを標的とする。いくつかの態様では、抗原受容体は、TnMUC1を標的とする。
【0385】
II.G.1.キメラ抗原受容体(CAR)
いくつかの態様では、細胞、例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTILは、CARを含む。いくつかの態様では、CARを発現するように調製され得る細胞(例えば、CAR T細胞)は、例えば、CD8+T細胞またはCD4+T細胞である。いくつかの態様では、本明細書に開示されるCAR発現細胞は、CAR T細胞、例えば、モノCAR T細胞、ゲノム編集CAR T細胞、二重CAR T細胞、またはタンデムCAR T細胞である。そのようなCAR T細胞の例は、国際出願第PCT/US2019/044195号で提供される。
【0386】
いくつかの態様では、CARは、腫瘍細胞、例えば、悪性B細胞、悪性T細胞、または悪性形質細胞などで発現される1つ以上の抗原と特異的に結合する(すなわち、標的とする)。
【0387】
いくつかの態様では、CARは、CD19、TRAC、TCRβ、BCMA、CLL-1、CS1、CD38、CD19、TSHR、CD123、CD22、CD30、CD70、CD171、CD33、EGFRvIII、GD2、GD3、Tn Ag、PSMA、ROR1、ROR2、GPC1、GPC2、FLT3、FAP、TAG72、CD44v6、CEA、EPCAM、B7H3、KIT、IL-13Ra2、メソテリン、IL-11Ra、PSCA、PRSS21、VEGFR2、ルイスY、CD24、PDGFR-ベータ、SSEA-4、CD20、葉酸受容体アルファ、ERBB2(Her2/neu)、MUC1、MUC16、EGFR、NCAM、プロスターゼ、PAP、ELF2M、エフリンB2、IGF-I受容体、CAIX、LMP2、gp100、bcr-abl、チロシナーゼ、EphA2、フコシルGM1、sLe、GM3、TGS5、HMWMAA、o-アセチル-GD2、葉酸受容体ベータ、TEM1/CD248、TEM7R、CLDN6、GPRC5D、CXORF61、CD97、CD179a、ALK、ポリシアル酸、PLAC1、グロボH、NY-BR-1、UPK2、HAVCR1、ADRB3、PANX3、GPR20、LY6K、OR51E2、TARP、WTl、NY-ESO-1、LAGE-1a、MAGE-A1、レグマイン、HPV E6、E7、MAGE A1、ETV6-AML、精子タンパク質17、XAGE1、Tie2、MAD-CT-1、MAD-CT-2、Fos関連抗原1、p53、p53変異体、プロステイン、サバイビン、テロメラーゼ、PCTA-1/ガレクチン8、メランA/MART1、Ras変異体、hTERT、肉腫転座切断点、ML-IAP、ERG(TMPRSS2 ETS融合遺伝子)、NA17、PAX3、アンドロゲン受容体、サイクリンB1、MYCN、RhoC、TRP-2、CYP1B1、BORIS、SART3、PAX5、OY-TES1、LCK、AKAP-4、SSX2、RAGE-1、ヒトテロメラーゼ逆転写酵素、RU1、RU2、腸カルボキシルエステラーゼ、mut hsp70-2、CD79a、CD79b、CD72、LAIR1、FCAR、LILRA2、CD300LF、CLEC12A、BST2、EMR2、LY75、GPC3、FCRL5、IGLL1、CD2、CD3ε、CD4、CD5、CD7、APRILタンパク質の細胞外部分、またはそれらの任意の組合せからなる群から選択される抗原と特異的に結合する(すなわち、標的とする)。
【0388】
いくつかの態様では、CARは、BCMAを標的とする。いくつかの態様では、CARは、CD147を標的とする。いくつかの態様では、CARは、CD19を標的とする。いくつかの態様では、CARは、ROR1を標的とする。いくつかの態様では、CARは、GPC3を標的とする。いくつかの態様では、CARは、GPC2を標的とする。いくつかの態様では、CARは、CD19及びCD22を標的とする。いくつかの態様では、CARは、CD19及びCD28を標的とする。いくつかの態様では、CARは、CD20を標的とする。いくつかの態様では、CARは、CD20及びCD19を標的とする。いくつかの態様では、CARは、CD22を標的とする。いくつかの態様では、CARは、CD30を標的とする。いくつかの態様では、CARは、CEAを標的とする。いくつかの態様では、CARは、DLL3を標的とする。いくつかの態様では、CARは、EGFRvIIIを標的とする。いくつかの態様では、CARは、GD2を標的とする。いくつかの態様では、CARは、HER2を標的とする。いくつかの態様では、CARは、IL-1RAPを標的とする。いくつかの態様では、CARは、メソテリン(mesothelin)を標的とする。いくつかの態様では、CARは、メソテリン(methothelin)を標的とする。いくつかの態様では、CARは、NKG2Dを標的とする。いくつかの態様では、CARは、PSMAを標的とする。いくつかの態様では、CARは、TnMUC1を標的とする。
【0389】
ある特定の態様では、CARは、MHCと複合化した抗原と特異的に結合する抗原結合ドメインを含む。いくつかの態様では、CARは、TCRm、例えば、本明細書に開示される任意のTCRmに由来する抗原結合ドメインを含む。
【0390】
II.G.2.T細胞受容体操作(TCR)細胞
いくつかの態様では、本明細書に開示される免疫細胞、例えば、T細胞、NK細胞、またはTILは、T細胞受容体(TCR)、例えば、操作TCRを含む。いくつかの態様では、TCRは、腫瘍抗原に特異的に結合する。本明細書で使用される場合、「操作TCR」または「操作T細胞受容体」という用語は、選択され、クローニングして、及び/またはその後に免疫細胞、例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTILの集団に導入される、主要組織適合遺伝子複合体(MHC)/ペプチド標的抗原に所望の親和性で特異的に結合するように操作されているT細胞受容体(TCR)を指す。いくつかの態様では、TCRは、がん患者から同定される新生抗原と特異的に結合する。
【0391】
いくつかの態様では、TCRは、腫瘍細胞、例えば、悪性B細胞、悪性T細胞、または悪性形質細胞などで発現される1つ以上の抗原と特異的に結合する(すなわち、標的とする)。
【0392】
ある特定の態様では、本開示の操作細胞は、抗原を標的とするT細胞受容体(TCR)を発現し得る。いくつかの態様では、TCR操作細胞は、共通の腫瘍関連抗原(共通TAA)及び特有の腫瘍関連抗原(特有TAA)、または腫瘍特異的抗原という主な種類を標的とし得る。前者としては、がん精巣(CT)抗原、過剰発現抗原、及び分化抗原が挙げられ得るが、これらに限定されない一方で、後者としては、新生抗原及びオンコウイルス抗原が挙げられ得るが、これらに限定されない。ヒトパピローマウイルス(HPV)E6タンパク質及びHPV E7タンパク質は、オンコウイルス抗原の分類に属する。
【0393】
いくつかの態様では、TCR操作細胞は、CT抗原、例えば、黒色腫関連抗原(MAGE)、例えば、MAGE-A1、MAGE-A2、MAGE-A3、MAGE-A4、MAGE-A6、MAGE-A8、MAGE-A9.23、MAGE-A10、及びMAGE-A12を含むが、これらに限定されないMAGEを標的とし得る。いくつかの態様では、TCR操作細胞は、黒色腫及び正常なメラノサイトで主に見られる、糖タンパク質(gp100)、T細胞によって認識される黒色腫抗原(MART-1)、及び/またはチロシナーゼを標的とし得る。いくつかの態様では、TCR操作細胞は、ウィルムス腫瘍1(WT1)、すなわち、ほとんどの急性骨髄性白血病(AML)、急性リンパ性白血病、ほぼ全種類の固形腫瘍及びいくつかの決定組織、例えば、心臓組織などで高発現される過剰発現抗原の一種を標的とし得る。いくつかの態様では、TCR操作細胞は、メソテリン、すなわち、中皮腫で高発現されるが、気管を含む、いくつかの組織の中皮細胞上にも存在する別の種類の過剰発現抗原を標的とし得る。
【0394】
いくつかの態様では、TCR操作細胞は、個々の腫瘍に特異的なランダムな体細胞変異によって形成され得る、任意の新生抗原を標的とし得る。いくつかの態様では、TCRは、AFP、Braf、CD19、TRAC、TCRβ、BCMA、CLL-1、CS1、CD38、CD19、TSHR、CD123、CD22、CD30、CD171、CD33、EGFRvIII、GD2、GD3、Tn Ag、PSMA、ROR1、ROR2、GPC1、GPC2、FLT3、FAP、TAG72、CD44v6、CEA、EPCAM、B7H3、KIT、IL-13Ra2、メソテリン、IL-11Ra、PSCA、PRSS21、VEGFR2、ルイスY、CD24、PDGFR-ベータ、SSEA-4、CD20、葉酸受容体アルファ、ERBB2(Her2/neu)、MUC1、MUC16、EGFR、NCAM、プロスターゼ、PAP、ELF2M、エフリンB2、IGF-I受容体、CAIX、LMP2、gp100、bcr-abl、チロシナーゼ、EphA2、フコシルGM1、sLe、GM3、TGS5、HMWMAA、o-アセチル-GD2、葉酸受容体ベータ、TEM1/CD248、TEM7R、CLDN6、GPRC5D、CXORF61、CD97、CD179a、ALK、ポリシアル酸、PLAC1、グロボH、NY-BR-1、UPK2、HAVCR1、ADRB3、PANX3、GPR20、LY6K、OR51E2、TARP、WTl、NY-ESO-1、LAGE-1a、MAGE-A1、レグマイン、HPV E6、E7、MAGE A1、ETV6-AML、精子タンパク質17、XAGE1、Tie2、MAD-CT-1、MAD-CT-2、Fos関連抗原1、p53、p53変異体、プロステイン、サバイビン、テロメラーゼ、PCTA-1/ガレクチン8、メランA/MART1、Ras変異体、hTERT、肉腫転座切断点、ML-IAP、ERG(TMPRSS2 ETS融合遺伝子)、NA17、PAX3、アンドロゲン受容体、サイクリンB1、MYCN、RhoC、TRP-2、CYP1B1、BORIS、SART3、PAX5、OY-TES1、LCK、AKAP-4、SSX2、RAGE-1、ヒトテロメラーゼ逆転写酵素、RU1、RU2、腸カルボキシルエステラーゼ、mut hsp70-2、CD79a、CD79b、CD72、LAIR1、FCAR、LILRA2、CD300LF、CLEC12A、BST2、EMR2、LY75、GPC3、FCRL5、IGLL1、CD2、CD3ε、CD4、CD5、CD7、APRILタンパク質の細胞外部分、またはそれらの任意の組合せからなる群から選択されるがん抗原と特異的に結合する(すなわち、標的とする)。
【0395】
ある特定の態様では、TCRは、hTERTと特異的に結合する(すなわち、標的とする)。いくつかの態様では、TCRは、KRASと特異的に結合する(すなわち、標的とする)。いくつかの態様では、TCRは、Brafと特異的に結合する(すなわち、標的とする)。いくつかの態様では、TCRは、TGFβRIIと特異的に結合する(すなわち、標的とする)。いくつかの態様では、TCRは、MAGE A10/A4と特異的に結合する(すなわち、標的とする)。いくつかの態様では、TCRは、AFPと特異的に結合する(すなわち、標的とする)。いくつかの態様では、TCRは、PRAMEと特異的に結合する(すなわち、標的とする)。いくつかの態様では、TCRは、MAGE A1と特異的に結合する(すなわち、標的とする)。いくつかの態様では、TCRは、WT-1と特異的に結合する(すなわち、標的とする)。いくつかの態様では、TCRは、NY-ESOと特異的に結合する(すなわち、標的とする)。いくつかの態様では、TCRは、PRAMEと特異的に結合する(すなわち、標的とする)。いくつかの態様では、TCRは、NY-ESOと特異的に結合する(すなわち、標的とする)。いくつかの態様では、TCRは、CD19と特異的に結合する(すなわち、標的とする)。ある特定の態様では、TCRは、がん患者から同定される新生抗原と特異的に結合する。
【0396】
いくつかの態様では、TCRは、細胞内ガンマ/デルタドメインを含む。いくつかの態様では、TCRは、抗体-T細胞受容体(AbTCR)である(例えば、Xu et al.,Cell Discovery 4:62(2018)を参照し、その全体が参照によって本明細書に組み込まれる。
【0397】
II.G.3.T細胞受容体模倣物(TCRm)
いくつかの態様では、本明細書に開示される免疫細胞、例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTILは、TCR様抗体としても知られる、T細胞受容体模倣物(TCRm)を含む。TCRmは、ペプチド及びMHC-I分子の両方を含むエピトープを認識する抗体の型であり、T細胞上のTCRによるそのような複合体の認識と同様である(例えば、Traneska et al.,Front.Immunol.8(1001):1-12(2017)を参照し、その全体が参照によって本明細書に組み込まれる)。いくつかの態様では、TCRmは、腫瘍抗原に特異的に結合する。ある特定の態様では、TCRmは、がん患者から同定される新生抗原と特異的に結合する。
【0398】
いくつかの態様では、TCRmは、腫瘍細胞、例えば、悪性B細胞、悪性T細胞、または悪性形質細胞などで発現される1つ以上の抗原と特異的に結合する(すなわち、標的とする)。いくつかの態様では、TCRmは、モノクローナル抗体である。いくつかの態様では、TCRmは、WT1に特異的に結合する。いくつかの態様では、TCRmは、WT1の断片に特異的に結合する。いくつかの態様では、TCRmは、ESK1を含む(例えば、Ataie et al.,J.Mol.Biol.428(1):194-205(2016)を参照し、その全体が参照によって本明細書に組み込まれる)。いくつかの態様では、TCRmは、MAGE-A1に特異的に結合する。いくつかの態様では、TCRmは、p68 RNAヘリカーゼ/HLA-A*02:01に特異的に結合する。いくつかの態様では、TCRmは、hCG-b/HLAA*02:01に特異的に結合する。いくつかの態様では、TCRmは、Her2-E75/HLA-A*02:01に特異的に結合する。いくつかの態様では、TCRmは、HLA-A*02:01との関連でPR-1に特異的に結合する(例えば、Oncoimmunology 5(1):e1049803(June 2015)を参照し、その全体が参照によって本明細書に組み込まれる)。いくつかの態様では、TCRmは、HLA-A*24上に提示される、サバイビン-2B由来の九量体ペプチドであるAYACNTSTL(SV2B80-88)(SV2B80-88/HLA-A*24)に特異的に結合する(例えば、Kurosawa et al.,Nature Scientific Reports 9(9827):1-11(2019)を参照し、その全体が参照によって本明細書に組み込まれる)。いくつかの態様では、TCRmは、1つ以上の腫瘍関連PRAMEペプチド/HLA-I抗原と特異的に結合する(例えば、J Clin Invest.127(7):2705-18(2017)を参照し、その全体が参照によって本明細書に組み込まれる)。いくつかの態様では、TCRmは、チロシナーゼに特異的に結合する。いくつかの態様では、TCRmは、テロメラーゼ触媒サブユニットと特異的に結合する。いくつかの態様では、TCRmは、糖タンパク質100(gp100)に特異的に結合する。いくつかの態様では、TCRmは、ムチン1(MUC1)に特異的に結合する。いくつかの態様では、TCRmは、ヒトテロメラーゼ逆転写酵素(hTERT)に特異的に結合する。いくつかの態様では、TCRmは、NYESO-1に特異的に結合する。いくつかの態様では、TCRmは、MART-1に特異的に結合する。いくつかの態様では、TCRmは、PRAMEに特異的に結合する。
【0399】
いくつかの態様では、TCRmは、ウイルス抗原に特異的に結合する。いくつかの態様では、TCRmは、Env183/A2(Hep B/HLA-A*02:01)に特異的に結合する。いくつかの態様では、TCRmは、KP14/1及びKP15/11(HIVエンベロープgp160/HLAA*02:01)に特異的に結合する。いくつかの態様では、TCRmは、RL36A(ウエストナイルウイルス/マウスH-2Db)に特異的に結合する。いくつかの態様では、TCRmは、HTLVに由来するウイルスエピトープに特異的に結合する。いくつかの態様では、TCRmは、インフルエンザに由来するウイルスエピトープに特異的に結合する。いくつかの態様では、TCRmは、CMVに由来するウイルスエピトープに特異的に結合する。いくつかの態様では、TCRmは、HIVに由来するウイルスエピトープに特異的に結合する。
【0400】
III.本開示の組成物
III.A.細胞培養培地
本開示のいくつかの態様は、本明細書に開示されるように、少なくとも約5mMのカリウムイオンを含む低張または等張細胞培養培地を対象とする。本開示のある特定の態様は、本明細書に開示されるように、40mMよりも高いカリウムイオンを含む細胞培養培地を対象とする。本開示のある特定の態様は、本明細書に開示されるように、少なくとも約50mMのカリウムイオンを含む細胞培養培地を対象とする。いくつかの態様では、培地は低張である。いくつかの態様では、培地は等張である。
【0401】
本開示のいくつかの態様は、本明細書に開示されるように、少なくとも約50mMのカリウムイオン及び90mM未満のNaClを含む細胞培養培地を対象とする。いくつかの態様では、カリウムイオン及びNaClの総濃度は、少なくとも110mMである。
【0402】
いくつかの態様では、培地は約40mMのカリウムイオンを含み、培地は約250mOsmolの張度を有する。いくつかの態様では、培地は約41mMのカリウムイオンを含み、培地は約250mOsmolの張度を有する。いくつかの態様では、培地は約42mMのカリウムイオンを含み、培地は約250mOsmolの張度を有する。いくつかの態様では、培地は約43mMのカリウムイオンを含み、培地は約250mOsmolの張度を有する。いくつかの態様では、培地は約44mMのカリウムイオンを含み、培地は約250mOsmolの張度を有する。いくつかの態様では、培地は約45mMのカリウムイオンを含み、培地は約250mOsmolの張度を有する。いくつかの態様では、培地は約46mMのカリウムイオンを含み、培地は約250mOsmolの張度を有する。いくつかの態様では、培地は約47mMのカリウムイオンを含み、培地は約250mOsmolの張度を有する。いくつかの態様では、培地は約48mMのカリウムイオンを含み、培地は約250mOsmolの張度を有する。いくつかの態様では、培地は約49mMのカリウムイオンを含み、培地は約250mOsmolの張度を有する。
【0403】
いくつかの態様では、培地は約50mMのカリウムイオンを含み、培地は約255mOsmolの張度を有する。いくつかの態様では、培地は約50mMのカリウムイオンを含み、培地は、約250mOsmol~約260mOsmolの張度を有する。いくつかの態様では、培地は約50mMのカリウムイオンを含み、培地は、約254mOsmol~約256mOsmolの張度を有する。いくつかの態様では、培地は約50mMのカリウムイオンを含み、培地は約254.7mOsmolの張度を有する。
【0404】
いくつかの態様では、培地は、約51mM、約52mM、約53mM、または約54mMのカリウムイオンを含み、培地は、約255mOsmolの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約51mM、約52mM、約53mM、または約54mMのカリウムイオンを含み、培地は、約250mOsmol~約260mOsmolの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約51mM、約52mM、約53mM、または約54mMのカリウムイオンを含み、培地は、約254mOsmol~約256mOsmolの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約51mM、約52mM、約53mM、または約54mMのカリウムイオンを含み、培地は、約254.7mOsmolの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約51mM、約52mM、約53mM、または約54mMのカリウムイオンを含み、培地は、約255.2mOsmolの張度を有する。
【0405】
いくつかの態様では、培地は約55mMのカリウムイオンを含み、培地は約255mOsmolの張度を有する。いくつかの態様では、培地は約55mMのカリウムイオンを含み、培地は、約250mOsmol~約260mOsmolの張度を有する。いくつかの態様では、培地は約55mMのカリウムイオンを含み、培地は、約254mOsmol~約256mOsmolの張度を有する。いくつかの態様では、培地は約55mMのカリウムイオンを含み、培地は約255.2mOsmolの張度を有する。
【0406】
いくつかの態様では、培地は、約56mM、約57mM、約58mM、または約59mMのカリウムイオンを含み、培地は、約256mOsmolの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約56mM、約57mM、約58mM、または約59mMのカリウムイオンを含み、培地は、約250mOsmol~約260mOsmolの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約56mM、約57mM、約58mM、または約59mMのカリウムイオンを含み、培地は、約255mOsmol~約258mOsmolの張度を有する。いくつかの態様では、培地は約60mMのカリウムイオンを含み、培地は約257.2mOsmolの張度を有する。
【0407】
いくつかの態様では、培地は約60mMのカリウムイオンを含み、培地は約257mOsmolの張度を有する。いくつかの態様では、培地は約60mMのカリウムイオンを含み、培地は、約250mOsmol~約260mOsmolの張度を有する。いくつかの態様では、培地は約60mMのカリウムイオンを含み、培地は、約256mOsmol~約258mOsmolの張度を有する。いくつかの態様では、培地は約60mMのカリウムイオンを含み、培地は約257.2mOsmolの張度を有する。
【0408】
いくつかの態様では、培地は、約61mM、約62mM、約63mM、または約64mMのカリウムイオンを含み、培地は、約257mOsmolの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約61mM、約62mM、約63mM、または約64mMのカリウムイオンを含み、培地は、約250mOsmol~約260mOsmolの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約61mM、約62mM、約63mM、または約64mMのカリウムイオンを含み、培地は、約256mOsmol~約258mOsmolの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約61mM、約62mM、約63mM、または約64mMのカリウムイオンを含み、培地は、約257.2mOsmolの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約61mM、約62mM、約63mM、または約64mMのカリウムイオンを含み、培地は、約257.5mOsmolの張度を有する。
【0409】
いくつかの態様では、培地は約65mMのカリウムイオンを含み、培地は約257mOsmolの張度を有する。いくつかの態様では、培地は約65mMのカリウムイオンを含み、培地は、約250mOsmol~約260mOsmolの張度を有する。いくつかの態様では、培地は約65mMのカリウムイオンを含み、培地は、約257mOsmol~約258mOsmolの張度を有する。いくつかの態様では、培地は約65mMのカリウムイオンを含み、培地は約257.5mOsmolの張度を有する。
【0410】
いくつかの態様では、培地は、約66mM、約67mM、約68mM、または約69mMのカリウムイオンを含み、培地は、約257mOsmolの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約66mM、約67mM、約68mM、または約69mMのカリウムイオンを含み、培地は、約255mOsmol~約265mOsmolの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約66mM、約67mM、約68mM、または約69mMのカリウムイオンを含み、培地は、約257mOsmol~約260mOsmolの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約66mM、約67mM、約68mM、または約69mMのカリウムイオンを含み、培地は、約257.5mOsmolの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約66mM、約67mM、約68mM、または約69mMのカリウムイオンを含み、培地は、約259.7mOsmolの張度を有する。
【0411】
いくつかの態様では、培地は約70mMのカリウムイオンを含み、培地は約259mOsmolの張度を有する。いくつかの態様では、培地は約70mMのカリウムイオンを含み、培地は、約255mOsmol~約265mOsmolの張度を有する。いくつかの態様では、培地は約70mMのカリウムイオンを含み、培地は、約259mOsmol~約261mOsmolの張度を有する。いくつかの態様では、培地は約70mMのカリウムイオンを含み、培地は約259.7mOsmolの張度を有する。
【0412】
いくつかの態様では、培地は、約71mM、約72mM、約73mM、または約74mMのカリウムイオンを含み、培地は、約259mOsmolの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約71mM、約72mM、約73mM、または約74mMのカリウムイオンを含み、培地は、約255mOsmol~約265mOsmolの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約71mM、約72mM、約73mM、または約74mMのカリウムイオンを含み、培地は、約259mOsmol~約261mOsmolの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約71mM、約72mM、約73mM、または約74mMのカリウムイオンを含み、培地は、約259.7mOsmolの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約71mM、約72mM、約73mM、または約74mMのカリウムイオンを含み、培地は、約260mOsmolの張度を有する。
【0413】
いくつかの態様では、培地は約75mMのカリウムイオンを含み、培地は約260mOsmolの張度を有する。いくつかの態様では、培地は約75mMのカリウムイオンを含み、培地は、約255mOsmol~約265mOsmolの張度を有する。いくつかの態様では、培地は約75mMのカリウムイオンを含み、培地は、約259mOsmol~約261mOsmolの張度を有する。いくつかの態様では、培地は約75mMのカリウムイオンを含み、培地は約260mOsmolの張度を有する。
【0414】
いくつかの態様では、培地は、約81mM、約82mM、約83mM、または約84mMのカリウムイオンを含み、培地は、約260mOsmolの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約81mM、約82mM、約83mM、または約84mMのカリウムイオンを含み、培地は、約261mOsmolの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約81mM、約82mM、約83mM、または約84mMのカリウムイオンを含み、培地は、約262mOsmolの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約81mM、約82mM、約83mM、または約84mMのカリウムイオンを含み、培地は、約263mOsmolの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約81mM、約82mM、約83mM、または約84mMのカリウムイオンを含み、培地は、約255mOsmol~約265mOsmolの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約81mM、約82mM、約83mM、または約84mMのカリウムイオンを含み、培地は、約261mOsmol~約263mOsmolの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約81mM、約82mM、約83mM、または約84mMのカリウムイオンを含み、培地は、約262.26mOsmolの張度を有する。
【0415】
いくつかの態様では、培地は約80mMのカリウムイオンを含み、培地は約262mOsmolの張度を有する。いくつかの態様では、培地は約80mMのカリウムイオンを含み、培地は、約255mOsmol~約265mOsmolの張度を有する。いくつかの態様では、培地は約80mMのカリウムイオンを含み、培地は、約261mOsmol~約263mOsmolの張度を有する。いくつかの態様では、培地は約80mMのカリウムイオンを含み、培地は約262.26mOsmolの張度を有する。
【0416】
いくつかの態様では、培地は、約81mM、約82mM、約83mM、約84mM、または約85mMのカリウムイオンを含み、培地は、約262mOsmolの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約81mM、約82mM、約83mM、約84mM、または約85mMのカリウムイオンを含み、培地は、約263mOsmolの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約81mM、約82mM、約83mM、約84mM、または約85mMのカリウムイオンを含み、培地は、約264mOsmolの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約81mM、約82mM、約83mM、約84mM、または約85mMのカリウムイオンを含み、培地は、約265mOsmolの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約81mM、約82mM、約83mM、約84mM、または約85mMのカリウムイオンを含み、培地は、約255mOsmol~約265mOsmolの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約81mM、約82mM、約83mM、約84mM、または約85mMのカリウムイオンを含み、培地は、約260mOsmol~約270mOsmolの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約81mM、約82mM、約83mM、約84mM、または約85mMのカリウムイオンを含み、培地は、約261mOsmol~約263mOsmolの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約81mM、約82mM、約83mM、約84mM、または約85mMのカリウムイオンを含み、培地は、約263mOsmol~約265mOsmolの張度を有する。
【0417】
いくつかの態様では、培地はナトリウムイオンを含む。いくつかの態様では、ナトリウムイオンの濃度は、基本培地の濃度よりも低い。いくつかの態様では、ナトリウムイオンの濃度は、カリウムイオンの濃度が増加するにつれて減少する。いくつかの態様では、ナトリウムイオンの濃度は、約25mM~約115mMである。いくつかの態様では、ナトリウムイオンの濃度は、約25mM~約100mM、約30mM~約40mM、約30mM~約50mM、約30mM~約60mM、約30mM~約70mM、約30mM~約80mM、約40mM~約50mM、約40mM~約60mM、約40mM~約70mM、約40mM~約80mM、約50mM~約55mM、約50mM~約60mM、約50mM~約65mM、約50mM~約70mM、約50mM~約75mM、約50mM~約80mM、約55mM~約60mM、約55mM~約65mM、約55mM~約70mM、約55mM~約75mM、約55mM~約80mM、約60mM~約65mM、約60mM~約70mM、約60mM~約75mM、約60mM~約80mM、約70mM~約75mM、約70mM~約80mM、または約75mM~約80mMである。ある特定の態様では、ナトリウムイオンの濃度は、約50mM~約85mMである。ある特定の態様では、ナトリウムイオンの濃度は、約55mM~約80mMである。ある特定の態様では、ナトリウムイオンの濃度は、約30mM~約35mMである。ある特定の態様では、ナトリウムイオンの濃度は、約35mM~約40mMである。ある特定の態様では、ナトリウムイオンの濃度は、約40mM~約45mMである。ある特定の態様では、ナトリウムイオンの濃度は、約45mM~約50mMである。ある特定の態様では、ナトリウムイオンの濃度は、約50mM~約55mMである。ある特定の態様では、ナトリウムイオンの濃度は、約55mM~約60mMである。ある特定の態様では、ナトリウムイオンの濃度は、約60mM~約65mMである。ある特定の態様では、ナトリウムイオンの濃度は、約65mM~約70mMである。ある特定の態様では、ナトリウムイオンの濃度は、約70mM~約75mMである。ある特定の態様では、ナトリウムイオンの濃度は、約75mM~約80mMである。ある特定の態様では、ナトリウムイオンの濃度は、約80mM~約85mMである。
【0418】
いくつかの態様では、ナトリウムイオンの濃度は、約30mM、約35mM、約40mM、約45mM、約50mM、約55mM、約60mM、約65mM、約70mM、約75mM、約80mM、約85mM、または約90mMである。ある特定の態様では、ナトリウムイオンの濃度は、約55mMである。ある特定の態様では、ナトリウムイオンの濃度は、約55.6mMである。ある特定の態様では、ナトリウムイオンの濃度は、約59.3mMである。ある特定の態様では、ナトリウムイオンの濃度は、約60mMである。ある特定の態様では、ナトリウムイオンの濃度は、約63.9mMである。ある特定の態様では、ナトリウムイオンの濃度は、約65mMである。ある特定の態様では、ナトリウムイオンの濃度は、約67.6mMである。ある特定の態様では、ナトリウムイオンの濃度は、約70mMである。ある特定の態様では、ナトリウムイオンの濃度は、約72.2mMである。ある特定の態様では、ナトリウムイオンの濃度は、約75mMである。ある特定の態様では、ナトリウムイオンの濃度は、約76mMである。ある特定の態様では、ナトリウムイオンの濃度は、約80mMである。ある特定の態様では、ナトリウムイオンの濃度は、約80.5mMである。
【0419】
いくつかの態様では、培地は、約50mMのカリウムイオン及び約80.5mMのナトリウムイオンを含む。いくつかの態様では、培地は、約254.7mOsmolの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約55mMのカリウムイオン及び約76mMのナトリウムイオンを含む。いくつかの態様では、培地は、約255.2mOsmolの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約60mMのカリウムイオン及び約72.2mMのナトリウムイオンを含む。いくつかの態様では、培地は、約257.2mOsmolの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約65mMのカリウムイオン及び約67.6mMのナトリウムイオンを含む。いくつかの態様では、培地は、約257.5mOsmolの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約70mMのカリウムイオン及び約63.9mMのナトリウムイオンを含む。いくつかの態様では、培地は、約259.7mOsmolの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約75mMのカリウムイオン及び約59.3mMのナトリウムイオンを含む。いくつかの態様では、培地は、約260mOsmolの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約80mMのカリウムイオン及び約55.6mMのナトリウムイオンを含む。いくつかの態様では、培地は、約262.26mOsmolの張度を有する。
【0420】
いくつかの態様では、培地は、約40mMのカリウムイオン及び100mMのNaCl濃度を含む。いくつかの態様では、培地は、約41mMのカリウムイオン及び99mMのNaCl濃度を含む。いくつかの態様では、培地は、約42mMのカリウムイオン及び98mMのNaCl濃度を含む。いくつかの態様では、培地は、約43mMのカリウムイオン及び97mMのNaCl濃度を含む。いくつかの態様では、培地は、約44mMのカリウムイオン及び96mMのNaCl濃度を含む。いくつかの態様では、培地は、約45mMのカリウムイオン及び95mMのNaCl濃度を含む。いくつかの態様では、培地は、約46mMのカリウムイオン及び94mMのNaCl濃度を含む。いくつかの態様では、培地は、約47mMのカリウムイオン及び93mMのNaCl濃度を含む。いくつかの態様では、培地は、約48mMのカリウムイオン及び92mMのNaCl濃度を含む。いくつかの態様では、培地は、約49mMのカリウムイオン及び91mMのNaCl濃度を含む。
【0421】
いくつかの態様では、培地は、約50mMのカリウムイオン及び90mMのNaCl濃度を含む。いくつかの態様では、培地は、約51mMのカリウムイオン及び89mMのNaCl濃度を含む。いくつかの態様では、培地は、約52mMのカリウムイオン及び88mMのNaCl濃度を含む。いくつかの態様では、培地は、約53mMのカリウムイオン及び87mMのNaCl濃度を含む。いくつかの態様では、培地は、約54mMのカリウムイオン及び86mMのNaCl濃度を含む。いくつかの態様では、培地は、約55mMのカリウムイオン及び85mMのNaCl濃度を含む。いくつかの態様では、培地は、約56mMのカリウムイオン及び84mMのNaCl濃度を含む。いくつかの態様では、培地は、約57mMのカリウムイオン及び83mMのNaCl濃度を含む。いくつかの態様では、培地は、約58mMのカリウムイオン及び82mMのNaCl濃度を含む。いくつかの態様では、培地は、約59mMのカリウムイオン及び81mMのNaCl濃度を含む。
【0422】
いくつかの態様では、培地は、約60mMのカリウムイオン及び80mMのNaCl濃度を含む。いくつかの態様では、培地は、約61mMのカリウムイオン及び79mMのNaCl濃度を含む。いくつかの態様では、培地は、約62mMのカリウムイオン及び78mMのNaCl濃度を含む。いくつかの態様では、培地は、約63mMのカリウムイオン及び77mMのNaCl濃度を含む。いくつかの態様では、培地は、約64mMのカリウムイオン及び76mMのNaCl濃度を含む。いくつかの態様では、培地は、約65mMのカリウムイオン及び75mMのNaCl濃度を含む。いくつかの態様では、培地は、約66mMのカリウムイオン及び74mMのNaCl濃度を含む。いくつかの態様では、培地は、約67mMのカリウムイオン及び73mMのNaCl濃度を含む。いくつかの態様では、培地は、約68mMのカリウムイオン及び72mMのNaCl濃度を含む。いくつかの態様では、培地は、約69mMのカリウムイオン及び71mMのNaCl濃度を含む。
【0423】
いくつかの態様では、培地は、約70mMのカリウムイオン及び70mMのNaCl濃度を含む。いくつかの態様では、培地は、約71mMのカリウムイオン及び69mMのNaCl濃度を含む。いくつかの態様では、培地は、約72mMのカリウムイオン及び68mMのNaCl濃度を含む。いくつかの態様では、培地は、約73mMのカリウムイオン及び67mMのNaCl濃度を含む。いくつかの態様では、培地は、約74mMのカリウムイオン及び66mMのNaCl濃度を含む。いくつかの態様では、培地は、約75mMのカリウムイオン及び65mMのNaCl濃度を含む。いくつかの態様では、培地は、約76mMのカリウムイオン及び64mMのNaCl濃度を含む。いくつかの態様では、培地は、約77mMのカリウムイオン及び63mMのNaCl濃度を含む。いくつかの態様では、培地は、約78mMのカリウムイオン及び62mMのNaCl濃度を含む。いくつかの態様では、培地は、約79mMのカリウムイオン及び61mMのNaCl濃度を含む。
【0424】
いくつかの態様では、培地は、約80mMのカリウムイオン及び60mMのNaCl濃度を含む。いくつかの態様では、培地は、約81mMのカリウムイオン及び59mMのNaCl濃度を含む。いくつかの態様では、培地は、約82mMのカリウムイオン及び58mMのNaCl濃度を含む。いくつかの態様では、培地は、約83mMのカリウムイオン及び57mMのNaCl濃度を含む。いくつかの態様では、培地は、約84mMのカリウムイオン及び56mMのNaCl濃度を含む。いくつかの態様では、培地は、約85mMのカリウムイオン及び55mMのNaCl濃度を含む。いくつかの態様では、培地は、約86mMのカリウムイオン及び54mMのNaCl濃度を含む。いくつかの態様では、培地は、約87mMのカリウムイオン及び53mMのNaCl濃度を含む。いくつかの態様では、培地は、約88mMのカリウムイオン及び52mMのNaCl濃度を含む。いくつかの態様では、培地は、約89mMのカリウムイオン及び51mMのNaCl濃度を含む。
【0425】
いくつかの態様では、培地は、約890mMのカリウムイオン及び50mMのNaCl濃度を含む。いくつかの態様では、培地は、約91mMのカリウムイオン及び49mMのNaCl濃度を含む。いくつかの態様では、培地は、約92mMのカリウムイオン及び48mMのNaCl濃度を含む。いくつかの態様では、培地は、約93mMのカリウムイオン及び47mMのNaCl濃度を含む。いくつかの態様では、培地は、約94mMのカリウムイオン及び46mMのNaCl濃度を含む。いくつかの態様では、培地は、約95mMのカリウムイオン及び45mMのNaCl濃度を含む。いくつかの態様では、培地は、約96mMのカリウムイオン及び44mMのNaCl濃度を含む。いくつかの態様では、培地は、約97mMのカリウムイオン及び43mMのNaCl濃度を含む。いくつかの態様では、培地は、約98mMのカリウムイオン及び42mMのNaCl濃度を含む。いくつかの態様では、培地は、約99mMのカリウムイオン及び41mMのNaCl濃度を含む。
【0426】
いくつかの態様では、培地はNaClを含む。いくつかの態様では、NaClの濃度は、基本培地の濃度よりも低い。いくつかの態様では、NaClの濃度は、カリウムイオンの濃度が増加するにつれて減少する。いくつかの態様では、NaClの濃度は、約25mM~約115mMである。いくつかの態様では、NaClの濃度は、約25mM~約100mM、約30mM~約40mM、約30mM~約50mM、約30mM~約60mM、約30mM~約70mM、約30mM~約80mM、約40mM~約50mM、約40mM~約60mM、約40mM~約70mM、約40mM~約80mM、約50mM~約55mM、約50mM~約60mM、約50mM~約65mM、約50mM~約70mM、約50mM~約75mM、約50mM~約80mM、約55mM~約60mM、約55mM~約65mM、約55mM~約70mM、約55mM~約75mM、約55mM~約80mM、約60mM~約65mM、約60mM~約70mM、約60mM~約75mM、約60mM~約80mM、約70mM~約75mM、約70mM~約80mM、または約75mM~約80mMである。ある特定の態様では、NaClの濃度は、約50mM~約85mMである。ある特定の態様では、NaClの濃度は、約55mM~約80mMである。ある特定の態様では、NaClの濃度は、約30mM~約35mMである。ある特定の態様では、NaClの濃度は、約35mM~約40mMである。ある特定の態様では、NaClの濃度は、約40mM~約45mMである。ある特定の態様では、NaClの濃度は、約45mM~約50mMである。ある特定の態様では、NaClの濃度は、約50mM~約55mMである。ある特定の態様では、NaClの濃度は、約55mM~約60mMである。ある特定の態様では、NaClの濃度は、約60mM~約65mMである。ある特定の態様では、NaClの濃度は、約65mM~約70mMである。ある特定の態様では、NaClの濃度は、約70mM~約75mMである。ある特定の態様では、NaClの濃度は、約75mM~約80mMである。ある特定の態様では、NaClの濃度は、約80mM~約85mMである。
【0427】
いくつかの態様では、培地はカルシウムイオンを含む。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約0.4mM超である。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約2.8mM未満である。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約2.5mM未満である。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約2.0mM未満である。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約1.9mM未満である。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約1.8mM未満である。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約1.7mM未満である。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約1.6mM未満である。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約1.5mM未満である。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約1.4mM未満である。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約1.3mM未満である。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約1.2mM未満である。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約1.1mM未満である。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約1.0mM未満である。
【0428】
いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約0.4mM~約2.8mM、約0.4mM~約2.7mM、約0.4mM~約2.5mM、約0.5mM~約2.0mM、約1.0mM~約2.0mM、約1.1mM~約2.0mM、約1.2mM~約2.0mM、約1.3mM~約2.0mM、約1.4mM~約2.0mM、約1.5mM~約2.0mM、約1.6mM~約2.0mM、約1.7mM~約2.0mM、約1.8mM~約2.0mM、約0.8~約0.9mM、約0.8~約1.0mM、約0.8~約1.1mM、約0.8~約1.2mM、約0.8~約1.3mM、約0.8~約1.4mM、約0.8~約1.5mM、約0.8~約1.6mM、約0.8~約1.7mM、約0.8~約1.8mM、約0.9~約1.0mM、約0.9~約1.1mM、約0.9~約1.2mM、約0.9~約1.3mM、約0.9~約1.4mM、約0.9~約1.5mM、約0.9~約1.6mM、約0.9~約1.7mM、約0.9~約1.8mM、約1.0~約1.1mM、約1.0~約1.2mM、約1.0~約1.3mM、約1.0~約1.4mM、約1.0~約1.5mM、約1.0~約1.6mM、約1.0~約1.7mM、約1.0~約1.8mM、約1.1~約1.2mM、約1.1~約1.3mM、約1.1~約1.4mM、約1.1~約1.5mM、約1.1~約1.6mM、約1.1~約1.7mM、約1.1~約1.8mM、約1.2~約1.3mM、約1.2~約1.4mM、約1.2~約1.5mM、約1.2~約1.6mM、約1.2~約1.7mM、約1.2~約1.8mM、約1.3~約1.4mM、約1.3~約1.5mM、約1.3~約1.6mM、約1.3~約1.7mM、約1.3~約1.8mM、約1.4~約1.5mM、約1.4~約1.6mM、約1.4~約1.7mM、約1.4~約1.8mM、約1.5~約1.6mM、約1.5~約1.7mM、約1.5~約1.8mM、約1.6~約1.7mM、約1.6~約1.8mM、または約1.7~約1.8mMである。
【0429】
いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約0.8mM~約1.8mMである。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約0.9mM~約1.8mMである。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約1.0mM~約1.8mMである。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約1.1mM~約1.8mMである。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約1.2mM~約1.8mMである。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約0.8mM~約1.8mMである。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約0.8mM~約0.9mMである。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約0.9mM~約1.0mMである。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約1.0mM~約1.1mMである。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約1.1mM~約1.2mMである。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約1.2mM~約1.3mMである。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約1.3mM~約1.4mMである。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約1.4mM~約1.5mMである。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約1.5mM~約1.6mMである。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約1.7mM~約1.8mMである。
【0430】
いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約0.6mM、約0.7mM、約0.8mM、約0.9mM、約1.0mM、約1.1mM、約1.2mM、約1.3mM、約1.4mM、約1.5mM、約1.6mM、約1.7mM、約1.8mM、約1.9mM、または約2.0mMである。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約0.6mMである。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約0.7mMである。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約0.8mMである。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約0.9mMである。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約1.0mMである。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約1.1mMである。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約1.2mMである。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約1.3mMである。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約1.4mMである。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約1.5mMである。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約1.6mMである。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約1.7mMである。いくつかの態様では、カルシウムイオンの濃度は、約1.8mMである。
【0431】
いくつかの態様では、培地は、約50mMのカリウムイオン及び約1.8mMのカルシウムイオンを含む。いくつかの態様では、培地は、90mM未満のNaClをさらに含む。
【0432】
いくつかの態様では、培地は、約55mMのカリウムイオン及び約1.7mMのカルシウムイオンを含む。いくつかの態様では、培地は、85mM未満のNaClをさらに含む。
【0433】
いくつかの態様では、培地は、約60mMのカリウムイオン及び約1.6mMのカルシウムイオンを含む。いくつかの態様では、培地は、約257.2mOsmolの浸透圧を有する。いくつかの態様では、培地は、80mM未満のNaClをさらに含む。
【0434】
いくつかの態様では、培地は、約65mMのカリウムイオン及び約1.5mMのカルシウムイオンを含む。いくつかの態様では、培地は、75mM未満のNaClをさらに含む。
【0435】
いくつかの態様では、培地は、約70mMのカリウムイオン及び約1.4mMのカルシウムイオンを含む。いくつかの態様では、培地は、70mM未満のNaClをさらに含む。
【0436】
いくつかの態様では、培地は、約75mMのカリウムイオン及び約1.3mMのカルシウムイオンを含む。いくつかの態様では、培地は、65mM未満のNaClをさらに含む。
【0437】
いくつかの態様では、培地は、約80mMのカリウムイオン及び約1.2mMのカルシウムイオンを含む。いくつかの態様では、培地は、60mM未満のNaClをさらに含む。
【0438】
いくつかの態様では、培地は糖類を含む。いくつかの態様では、糖類は、単糖、二糖、または多糖である。いくつかの態様では、糖類は、グルコース、フルクトース、ガラクトース、マンノース、マルトース、スクロース、ラクトース、トレハロース、及びそれらの任意の組合せから選択される。ある特定の態様では、糖類はグルコースである。いくつかの態様では、培地は、(i)少なくとも約50mMの濃度のカリウムイオン及び(ii)グルコースを含む。いくつかの態様では、培地は、(i)少なくとも約50mMの濃度のカリウムイオン及び(ii)マンノースを含む。いくつかの態様では、培地は、2つ以上の糖類を含む。いくつかの態様では、培地は、グルコース及びガラクトースを含む。いくつかの態様では、培地は、グルコース及びフルクトースを含む。いくつかの態様では、培地は、グルコース及びマンノースを含む。いくつかの態様では、培地は、グルコース及びマルトースを含む。いくつかの態様では、培地は、グルコース及びスクロースを含む。いくつかの態様では、培地は、グルコース及びラクトースを含む。いくつかの態様では、培地は、グルコース及びトレハロースを含む。
【0439】
いくつかの態様では、糖類、例えば、グルコースの濃度は、約4.29g/L未満である。いくつかの態様では、糖類、例えば、グルコースの濃度は、約24mM未満である。いくつかの態様では、糖類、例えば、グルコースの濃度は、約5mM超である。いくつかの態様では、糖類、例えば、グルコースの濃度は、約5mM超である。いくつかの態様では、糖類、例えば、グルコースの濃度は、約5mM~約20mMである。いくつかの態様では、糖類、例えば、グルコースの濃度は、約10mM~約20mMである。いくつかの態様では、糖類、例えば、グルコースの濃度は、約10mM~約25mM、約10mM~約20mM、約10mM~約5mM、約15mM~約25mM、約15mM~約20mM、約15mM~約19mM、約15mM~約18mM、約15mM~約17mM、約15mM~約16mM、約16mM~約20mM、約16mM~約19mM、約16mM~約18mM、約16mM~約17mM、約17mM~約20mM、約17mM~約19mM、または約17mM~約18mMである。いくつかの態様では、糖類、例えば、グルコースの濃度は、約5mM~約20mMである。いくつかの態様では、糖類、例えば、グルコースの濃度は、約10mM~約20mMである。いくつかの態様では、糖類、例えば、グルコースの濃度は、約10mM~約15mMである。いくつかの態様では、糖類、例えば、グルコースの濃度は、約14mM~約14.5mMである。いくつかの態様では、糖類、例えば、グルコースの濃度は、約14.5mM~約15mMである。いくつかの態様では、糖類、例えば、グルコースの濃度は、約15mM~約15.5mMである。いくつかの態様では、糖類、例えば、グルコースの濃度は、約15.5mM~約16mMである。いくつかの態様では、糖類、例えば、グルコースの濃度は、約16mM~約16.5mMである。いくつかの態様では、糖類、例えば、グルコースの濃度は、約16.5mM~約17mMである。いくつかの態様では、糖類、例えば、グルコースの濃度は、約17mM~約17.5mMである。いくつかの態様では、糖類、例えば、グルコースの濃度は、約17.5mM~約18mMである。
【0440】
いくつかの態様では、糖類、例えば、グルコースの濃度は、約5mM、約6mM、約7mM、約8mM、約9mM、約10mM、約10.5mM、約11mM、約11.5mM、約12mM、約12.5mM、約13mM、約13.5mM、約14mM、約14.5mM、約15mM、約15.5mM、約16mM、約16.5mM、約17mM、約17.5mM、約18mM、約18.5mM、約19mM、約19.5mM、約20mM、約20.5mM、約21mM、約22mM、約23mM、約24mM、または約25mMである。
【0441】
いくつかの態様では、糖類、例えば、グルコースの濃度は、約13mMである。いくつかの態様では、糖類、例えば、グルコースの濃度は、約13.5mMである。いくつかの態様では、糖類、例えば、グルコースの濃度は、約14mMである。いくつかの態様では、糖類、例えば、グルコースの濃度は、約14.5mMである。いくつかの態様では、糖類、例えば、グルコースの濃度は、約15mMである。いくつかの態様では、糖類、例えば、グルコースの濃度は、約15.4mMである。いくつかの態様では、糖類、例えば、グルコースの濃度は、約15.9mMである。いくつかの態様では、糖類、例えば、グルコースの濃度は、約16.3mMである。いくつかの態様では、糖類、例えば、グルコースの濃度は、約16.8mMである。いくつかの態様では、糖類、例えば、グルコースの濃度は、約17.2mMである。いくつかの態様では、糖類、例えば、グルコースの濃度は、約17.7mMである。
【0442】
いくつかの態様では、培地は、約50mMのカリウムイオン及び約17.7mMのグルコースを含む。いくつかの態様では、培地は、90mM未満のNaClをさらに含む。
【0443】
いくつかの態様では、培地は、約55mMのカリウムイオン及び約17.2mMのグルコースを含む。いくつかの態様では、培地は、85mM未満のNaClをさらに含む。
【0444】
いくつかの態様では、培地は、約60mMのカリウムイオン及び約16.8mMのグルコースを含む。いくつかの態様では、培地は、80mM未満のNaClをさらに含む。
【0445】
いくつかの態様では、培地は、約65mMのカリウムイオン及び約16.3mMのグルコースを含む。いくつかの態様では、培地は、75mM未満のNaClをさらに含む。
【0446】
いくつかの態様では、培地は、約70mMのカリウムイオン及び約15.9mMのグルコースを含む。いくつかの態様では、培地は、70mM未満のNaClをさらに含む。
【0447】
いくつかの態様では、培地は、約75mMのカリウムイオン及び約15.4mMのグルコースを含む。いくつかの態様では、培地は、65mM未満のNaClをさらに含む。
【0448】
いくつかの態様では、培地は、約80mMのカリウムイオン及び約15mMのグルコースを含む。いくつかの態様では、培地は、60mM未満のNaClをさらに含む。
【0449】
いくつかの態様では、培地は等張である。いくつかの態様では、培地は、約280mOsm/Lの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、280mOsm/Lの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、280mOsm/L±1mOsm/Lの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、280mOsm/L±2mOsm/Lの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、280mOsm/L±3mOsm/Lの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、280mOsm/L±4mOsm/Lの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、280mOsm/L±5mOsm/Lの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、280mOsm/L±6mOsm/Lの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、280mOsm/L±7mOsm/Lの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、280mOsm/L±8mOsm/Lの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、280mOsm/L±9mOsm/Lの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、280mOsm/L±10mOsm/Lの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約280mOsm/L~約285mOsm/L、約280mOsm/L~約290mOsm/L、約280mOsm/L~約295mOsm/L、約280mOsm/L~約300mOsm/L、約280mOsm/L~約305mOsm/L、約280mOsm/L~約310mOsm/L、約280mOsm/L~約315mOsm/L、または約280mOsm/L~320mOsm/L未満の張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約285mOsm/L、約290mOsm/L、約295mOsm/L、約300mOsm/L、約305mOsm/L、約310mOsm/L、または約315mOsm/Lの張度を有する。いくつかの態様では、張度は、カリウムイオン及びNaClの濃度を加算し、2を乗じることによって測定される。
【0450】
いくつかの態様では、培地は低張である。いくつかの態様では、培地は、約280mOsm/L未満の張度を有する。いくつかの態様では、培地は、280mOsm/L未満の張度を有する。いくつかの態様では、培地は、275mOsm/L未満の張度を有する。いくつかの態様では、培地は、270mOsm/L未満の張度を有する。いくつかの態様では、培地は、265mOsm/L未満の張度を有する。いくつかの態様では、培地は、260mOsm/L未満の張度を有する。いくつかの態様では、培地は、265mOsm/L未満の張度を有する。いくつかの態様では、培地は、260mOsm/L未満の張度を有する。いくつかの態様では、培地は、255mOsm/L未満の張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約250mOsm/L未満の張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約245mOsm/L未満の張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約240mOsm/L未満の張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約235mOsm/L未満の張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約230mOsm/L未満の張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約225mOsm/L未満の張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約220mOsm/L未満の張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約215mOsm/L未満の張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約210mOsm/L未満の張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約205mOsm/L未満の張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約200mOsm/L未満の張度を有する。いくつかの態様では、張度は、カリウムイオン及びNaClの濃度を加算し、2を乗じることによって測定される。
【0451】
いくつかの態様では、培地は、約100mOsm/L~約280mOsm/L、約125mOsm/L~約280mOsm/L、約150mOsm/L~約280mOsm/L、約175mOsm/L~約280mOsm/L、約200mOsm/L~約280mOsm/L、約210mOsm/L~約280mOsm/L、約220mOsm/L~約280mOsm/L、約225mOsm/L~約280mOsm/L、約230mOsm/L~約280mOsm/L、約235mOsm/L~約280mOsm/L、約240mOsm/L~約280mOsm/L、約245mOsm/L~約280mOsm/L、約250mOsm/L~約280mOsm/L、約255mOsm/L~約280mOsm/L、約260mOsm/L~約280mOsm/L、約265mOsm/L~約280mOsm/L、約270mOsm/L~約280mOsm/L、または約275mOsm/L~約280mOsm/Lの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約250mOsm/L~約270mOsm/Lの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約250mOsm/L~約255mOsm/L、約250mOsm/L~約260mOsm/L、約250mOsm/L~約265mOsm/L、約255mOsm/L~約260mOsm/L、約255mOsm/L~約265mOsm/L、約255mOsm/L~約265mOsm/L、約260mOsm/L~約265mOsm/L、または約254mOsm/L~約263mOsm/Lの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約254mOsm/L~約255mOsm/Lの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約255mOsm/L~約256mOsm/Lの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約256mOsm/L~約257mOsm/Lの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約257mOsm/L~約258mOsm/Lの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約258mOsm/L~約259mOsm/Lの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約260mOsm/L~約261mOsm/Lの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約261mOsm/L~約262mOsm/Lの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約262mOsm/L~約263mOsm/Lの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約263mOsm/L~約264mOsm/Lの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約264mOsm/L~約265mOsm/Lの張度を有する。いくつかの態様では、張度は、カリウムイオン及びNaClの濃度を加算し、2を乗じることによって測定される。
【0452】
いくつかの態様では、培地は、約100mOsm/L、約125mOsm/L、約150mOsm/L、約175mOsm/L、約200mOsm/L、約210mOsm/L、約220mOsm/L、約225mOsm/L、約230mOsm/L、約235mOsm/L、約240mOsm/L、約245mOsm/L、約250mOsm/L、約255mOsm/L、約260mOsm/L、約265mOsm/L、約270mOsm/L、または約275mOsm/Lの張度を有する。いくつかの態様では、張度は、カリウムイオン及びNaClの濃度を加算し、2を乗じることによって測定される。
【0453】
いくつかの態様では、培地は、約250mOsm/Lの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約262.26mOsm/Lの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約260mOsm/Lの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約259.7mOsm/Lの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約257.5mOsm/Lの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約257.2mOsm/Lの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約255.2mOsm/Lの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約254.7の張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約255mOsm/Lの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約260mOsm/Lの張度を有する。いくつかの態様では、張度は、カリウムイオン及びNaClの濃度を加算し、2を乗じることによって測定される。
【0454】
いくつかの態様では、培地は、約50mMのカリウムイオン及び(i)約80.5mMのナトリウムイオン、(ii)約17.7mMのグルコース、(iii)約1.8mMのカルシウムイオン、または(iv)(i)~(iii)の任意の組合せを含む。いくつかの態様では、培地は、約254.7mOsmolの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約50mMのカリウムイオン及び(i)約80.5mMのNaCl、(ii)約17.7mMのグルコース、(iii)約1.8mMのカルシウムイオン、または(iv)(i)~(iii)の任意の組合せを含む。
【0455】
いくつかの態様では、培地は、約55mMのカリウムイオン及び(i)約76mMのナトリウムイオン、(ii)約17.2mMのグルコース、(iii)約1.7mMのカルシウムイオン、または(iv)(i)~(iii)の任意の組合せを含む。いくつかの態様では、培地は、約255.2mOsmolの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約55mMのカリウムイオンならびに(i)約76mMのナトリウムイオン、(ii)約17.2mMのグルコース、及び(iii)約1.7mMのカルシウムイオンを含み、培地は、約255.2mOsmolの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約55mMのカリウムイオン及び(i)約76mMのNaCl、(ii)約17.2mMのグルコース、(iii)約1.7mMのカルシウムイオン、または(iv)(i)~(iii)の任意の組合せを含む。
【0456】
いくつかの態様では、培地は、約60mMのカリウムイオン及び(i)約72.2mMのナトリウムイオン、(ii)約16.8mMのグルコース、(iii)約1.6mMのカルシウムイオン、または(iv)(i)~(iii)の任意の組合せを含む。いくつかの態様では、培地は、約257.2mOsmolの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約60mMのカリウムイオンならびに(i)約72.2mMのナトリウムイオン、(ii)約16.8mMのグルコース、及び(iii)約1.6mMのカルシウムイオンを含み、培地は、約257.2mOsmolの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約60mMのカリウムイオン及び(i)約72.2mMのNaCl、(ii)約16.8mMのグルコース、(iii)約1.6mMのカルシウムイオン、または(iv)(i)~(iii)の任意の組合せを含む。
【0457】
いくつかの態様では、培地は、約65mMのカリウムイオン及び(i)約67.6mMのナトリウムイオン、(ii)約16.3mMのグルコース、(iii)約1.5mMのカルシウムイオン、または(iv)(i)~(iii)の任意の組合せを含む。いくつかの態様では、培地は、約257.5mOsmolの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約65mMのカリウムイオンならびに(i)約67.6mMのナトリウムイオン、(ii)約16.3mMのグルコース、及び(iii)約1.5mMのカルシウムイオンを含み、培地は、約257.5mOsmolの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約65mMのカリウムイオン及び(i)約67.6mMのNaCl、(ii)約16.3mMのグルコース、(iii)約1.5mMのカルシウムイオン、または(iv)(i)~(iii)の任意の組合せを含む。
【0458】
いくつかの態様では、培地は、約70mMのカリウムイオン及び(i)約63.9mMのナトリウムイオン、(ii)約15.9mMのグルコース、(iii)約1.4mMのカルシウムイオン、または(iv)(i)~(iii)の任意の組合せを含む。いくつかの態様では、培地は、約259.7mOsmolの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約70mMのカリウムイオンならびに(i)約63.9mMのナトリウムイオン、(ii)約15.9mMのグルコース、及び(iii)約1.4mMのカルシウムイオンを含み、培地は、約259.7mOsmolの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約70mMのカリウムイオン及び(i)約63.9mMのNaCl、(ii)約15.9mMのグルコース、(iii)約1.4mMのカルシウムイオン、または(iv)(i)~(iii)の任意の組合せを含む。
【0459】
いくつかの態様では、培地は、約75mMのカリウムイオン及び(i)約59.3mMのナトリウムイオン、(ii)約15.4mMのグルコース、(iii)約1.3mMのカルシウムイオン、または(iv)(i)~(iii)の任意の組合せを含む。いくつかの態様では、培地は、約260mOsmolの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約75mMのカリウムイオンならびに(i)約59.3mMのナトリウムイオン、(ii)約15.4mMのグルコース、及び(iii)約1.3mMのカルシウムイオンを含み、培地は、約260mOsmolの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約75mMのカリウムイオン及び(i)約59.3mMのNaCl、(ii)約15.4mMのグルコース、(iii)約1.3mMのカルシウムイオン、または(iv)(i)~(iii)の任意の組合せを含む。
【0460】
いくつかの態様では、培地は、約80mMのカリウムイオン及び(i)約55.6mMのナトリウムイオン、(ii)約15mMのグルコース、(iii)約1.2mMのカルシウムイオン、または(iv)(i)~(iii)の任意の組合せを含む。いくつかの態様では、培地は、約262.26mOsmolの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約80mMのカリウムイオンならびに(i)約55.6mMのナトリウムイオン、(ii)約15mMのグルコース、及び(iii)約1.2mMのカルシウムイオンを含み、培地は、約262.26mOsmolの張度を有する。いくつかの態様では、培地は、約80mMのカリウムイオン及び(i)約55.6mMのNaCl、(ii)約15mMのグルコース、(iii)約1.2mMのカルシウムイオン、または(iv)(i)~(iii)の任意の組合せを含む。
【0461】
III.B.本方法に従って調製される細胞
本開示のある特定の態様は、本明細書に開示される方法に従って培養した1つ以上の万能性、多能性、及び/または免疫細胞(例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTIL)を含む細胞組成物を対象とする。本開示のいくつかの態様は、エクスビボまたはインビトロ培養中のヒト免疫細胞及び/または幹細胞の収量を、ヒト免疫細胞及び/または幹細胞の幹細胞性を高めながら増加させる方法によって作製される細胞組成物を対象とし、本方法は、40mM~80mMの濃度のカリウムイオン及び100mM~30mMの濃度のNaClを含む培地中でヒト免疫細胞及び/または幹細胞を培養することを含み、カリウムイオン及びNaClの総濃度は、110~140mMである。本開示のいくつかの態様は、免疫療法のためのヒト免疫細胞及び/または幹細胞の集団を調製する方法によって作製される細胞組成物を対象とし、本方法は、40mM~80mMの濃度のカリウムイオン及び100mM~30mMの濃度のNaClを含む培地中でヒト免疫細胞及び/または幹細胞を培養することを含み、カリウムイオン及びNaClの総濃度は、110~140mMである。本開示のいくつかの態様は、免疫療法のために、エクスビボまたはインビトロ培養中のヒト免疫細胞の幹細胞性を高める方法によって作製される細胞組成物を対象とし、本方法は、40mM~80mMの濃度のカリウムイオン及び100mM~30mMの濃度のNaClを含む培地中でヒト免疫細胞を培養することを含み、カリウムイオン及びNaClの総濃度は、110~140mMである。
【0462】
本方法に従って、及び/または本明細書に開示される培地中で培養した細胞は、従来の方法に従って培養した同等の細胞と比較した場合、低分化細胞数が増加している。いくつかの態様では、本明細書に開示される方法に従って培養した細胞は、幹様表現型に特有の1つ以上のマーカーの発現増加を呈する。いくつかの態様では、本明細書に開示される方法に従って培養した細胞は、形質導入効率の増加を呈する。いくつかの態様では、本明細書に開示される方法に従って培養した細胞は、対象への移植時にインビボ生存能の増加を呈する。いくつかの態様では、本明細書に開示される方法に従って培養した細胞は、分化能の増加を呈する。いくつかの態様では、本明細書に開示される方法に従って培養した細胞は、細胞疲弊の減少を呈する。いくつかの態様では、本明細書に開示される方法に従って培養した細胞は、対象への移植時にインビボ持続性の増加を呈する。いくつかの態様では、本明細書に開示される方法に従って培養した細胞は、対象への移植時にインビボ活性の増加を呈する。いくつかの態様では、本明細書に開示される方法に従って培養した細胞は、対象への移植時により持続的なインビボ応答を呈する。いくつかの態様では、対象はヒトである。
【0463】
いくつかの態様では、細胞組成物中における少なくとも約5%の細胞が、幹様表現型を有する。いくつかの態様では、細胞組成物中における少なくとも約10%の細胞が、幹様表現型を有する。いくつかの態様では、細胞組成物中における少なくとも約15%の細胞が、幹様表現型を有する。いくつかの態様では、細胞組成物中における少なくとも約20%の細胞が、幹様表現型を有する。いくつかの態様では、細胞組成物中における少なくとも約25%の細胞が、幹様表現型を有する。いくつかの態様では、細胞組成物中における少なくとも約30%の細胞が、幹様表現型を有する。いくつかの態様では、細胞組成物中における少なくとも約35%の細胞が、幹様表現型を有する。いくつかの態様では、細胞組成物中における少なくとも約40%の細胞が、幹様表現型を有する。いくつかの態様では、細胞組成物中における少なくとも約45%の細胞が、幹様表現型を有する。いくつかの態様では、細胞組成物中における少なくとも約50%の細胞が、幹様表現型を有する。
【0464】
いくつかの態様では、細胞組成物中における幹様表現型を有する細胞の数は、培養前の細胞組成物中における細胞の数と比較した場合に少なくとも約1.5倍増加する。いくつかの態様では、細胞組成物中における幹様表現型を有する細胞の数は、培養前の細胞組成物中における細胞の数と比較した場合に少なくとも約2.0倍増加する。いくつかの態様では、細胞組成物中における幹様表現型を有する細胞の数は、培養前の細胞組成物中における細胞の数と比較した場合に少なくとも約2.5倍増加する。いくつかの態様では、細胞組成物中における幹様表現型を有する細胞の数は、培養前の細胞組成物中における細胞の数と比較した場合に少なくとも約3.0倍増加する。いくつかの態様では、細胞組成物中における幹様表現型を有する細胞の数は、培養前の細胞組成物中における細胞の数と比較した場合に少なくとも約3.5倍増加する。いくつかの態様では、細胞組成物中における幹様表現型を有する細胞の数は、培養前の細胞組成物中における細胞の数と比較した場合に少なくとも約4.0倍増加する。いくつかの態様では、細胞組成物中における幹様表現型を有する細胞の数は、培養前の細胞組成物中における細胞の数と比較した場合に少なくとも約4.5倍増加する。いくつかの態様では、細胞組成物中における幹様表現型を有する細胞の数は、培養前の細胞組成物中における細胞の数と比較した場合に少なくとも約5.0倍増加する。いくつかの態様では、細胞組成物中における幹様表現型を有する細胞の数は、培養前の細胞組成物中における細胞の数と比較した場合に少なくとも約5.5倍増加する。いくつかの態様では、細胞組成物中における幹様表現型を有する細胞の数は、培養前の細胞組成物中における細胞の数と比較した場合に少なくとも約6.0倍増加する。いくつかの態様では、細胞組成物中における幹様表現型を有する細胞の数は、培養前の細胞組成物中における細胞の数と比較した場合に少なくとも約6.5倍増加する。いくつかの態様では、細胞組成物中における幹様表現型を有する細胞の数は、培養前の細胞組成物中における細胞の数と比較した場合に少なくとも約7.0倍増加する。いくつかの態様では、細胞組成物中における幹様表現型を有する細胞の数は、培養前の細胞組成物中における細胞の数と比較した場合に少なくとも約7.5倍増加する。いくつかの態様では、細胞組成物中における幹様表現型を有する細胞の数は、培養前の細胞組成物中における細胞の数と比較した場合に少なくとも約8.0倍増加する。いくつかの態様では、細胞組成物中における幹様表現型を有する細胞の数は、培養前の細胞組成物中における細胞の数と比較した場合に少なくとも約9.0倍増加する。いくつかの態様では、細胞組成物中における幹様表現型を有する細胞の数は、培養前の細胞組成物中における細胞の数と比較した場合に少なくとも約10倍増加する。いくつかの態様では、細胞組成物中における幹様表現型を有する細胞の数は、培養前の細胞組成物中における細胞の数と比較した場合に少なくとも約15倍増加する。いくつかの態様では、細胞組成物中における幹様表現型を有する細胞の数は、培養前の細胞組成物中における細胞の数と比較した場合に少なくとも約20倍増加する。いくつかの態様では、細胞組成物中における幹様表現型を有する細胞の数は、培養前の細胞組成物中における細胞の数と比較した場合に少なくとも約30倍増加する。いくつかの態様では、細胞組成物中における幹様表現型を有する細胞の数は、培養前の細胞組成物中における細胞の数と比較した場合に少なくとも約40倍増加する。いくつかの態様では、細胞組成物中における幹様表現型を有する細胞の数は、培養前の細胞組成物中における細胞の数と比較した場合に少なくとも約50倍増加する。いくつかの態様では、細胞組成物中における幹様表現型を有する細胞の数は、培養前の細胞組成物中における細胞の数と比較した場合に少なくとも約75倍増加する。いくつかの態様では、細胞組成物中における幹様表現型を有する細胞の数は、培養前の細胞組成物中における細胞の数と比較した場合に少なくとも約100倍増加する。いくつかの態様では、細胞組成物中における幹様表現型を有する細胞の数は、培養前の細胞組成物中における細胞の数と比較した場合に少なくとも約500倍増加する。いくつかの態様では、細胞組成物中における幹様表現型を有する細胞の数は、培養前の細胞組成物中における細胞の数と比較した場合に少なくとも約1000倍増加する。
【0465】
いくつかの態様では、細胞組成物は、免疫細胞、例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTILを含む。いくつかの態様では、細胞組成物は、免疫細胞、例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTILの割合増加を含み、これらの細胞はCD95を発現する。いくつかの態様では、細胞組成物は、免疫細胞、例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTILの割合増加を含み、これらの細胞はCD45ROを発現しない。いくつかの態様では、細胞組成物は、免疫細胞、例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTILの割合増加を含み、これらの細胞はCD45RAを発現する。いくつかの態様では、細胞組成物は、免疫細胞、例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTILの割合増加を含み、これらの細胞はCCR7を発現する。いくつかの態様では、細胞組成物は、免疫細胞、例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTILの割合増加を含み、これらの細胞はCD62Lを発現する。いくつかの態様では、細胞組成物は、免疫細胞、例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTILの割合増加を含み、これらの細胞はTCF7を発現する。いくつかの態様では、細胞組成物は、免疫細胞、例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTILの割合増加を含み、これらの細胞はCD3を発現する。いくつかの態様では、細胞組成物は、免疫細胞、例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTILの割合増加を含み、これらの細胞はCD27を発現する。いくつかの態様では、細胞組成物は、免疫細胞、例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTILの割合増加を含み、これらの細胞はCD95及びCD45RAを発現する。いくつかの態様では、細胞組成物は、免疫細胞、例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTILの割合増加を含み、これらの細胞はCD95、CD45RA、及びCCR7を発現する。いくつかの態様では、細胞組成物は、免疫細胞、例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTILの割合増加を含み、これらの細胞はCD95、CD45RA、CCR7、及びCD62Lを発現する。いくつかの態様では、細胞組成物は、免疫細胞、例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTILの割合増加を含み、これらの細胞はCD95、CD45RA、CCR7、CD62L、及びTCF7を発現する。いくつかの態様では、細胞組成物は、免疫細胞、例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTILの割合増加を含み、これらの細胞はCD95、CD45RA、CCR7、CD62L、TCF7、及びCD27を発現する。いくつかの態様では、細胞組成物は、免疫細胞、例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTILの割合増加を含み、これらの細胞はCD95、CD45RA、CCR7、CD62L、TCF7、及びCD27を発現し、CD45ROを発現しない。
【0466】
いくつかの態様では、細胞組成物は、1つ以上の免疫細胞、例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTILを含み、これらは遺伝子操作される。いくつかの態様では、細胞組成物は、1つ以上の免疫細胞、例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTILを含み、これらはキメラ抗原受容体(CAR)を発現するように操作される。本明細書、例えば、上記節II.G.1.に開示される任意のCARが、細胞組成物の細胞に使用され得る。
【0467】
いくつかの態様では、細胞組成物は、1つ以上の免疫細胞、例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTILを含み、これらはT細胞受容体(TCR)、例えば、操作TCRを発現するように操作される。本明細書、例えば、上記節II.G.2.に開示される任意のTCRが、細胞組成物の細胞に使用され得る。
【0468】
いくつかの態様では、細胞組成物は、1つ以上の免疫細胞、例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTILを含み、これらはTCRmを発現するように操作される。本明細書、例えば、上記節II.G.3.に開示される任意のTCRmが、細胞組成物の細胞に使用され得る。
【0469】
いくつかの態様では、本明細書に記載される任意の方法によって得られる細胞組成物(例えば、療法として使用するための最終細胞産物の収量)は、少なくとも約1×10、5×10、1×10、5×10、1×10、5×10、1×10、5×10、1×10、または5×10個の細胞を含む。いくつかの態様では、本明細書に記載される任意の方法によって得られる細胞組成物は、少なくとも約1×10、5×10、1×10、5×10、1×10、5×10、1×10、5×10、1×10、5×10、1×10、5×10、1×10、または5×10個の幹様細胞を含む。いくつかの態様では、本明細書に記載される任意の方法によって得られる細胞組成物は、少なくとも約5×10、6×10、7×10、8×10、9×10、1×1010、2×1010、3×1010、4×1010、5×1010、6×1010、7×1010、8×1010、9×1010、10×1010、11×1010、12×1010、13×1010、14×1010、または15×1010個の細胞を含む。いくつかの態様では、本明細書に記載される任意の方法によって得られる細胞組成物は、少なくとも約1×10個の細胞を含む。いくつかの態様では、本明細書に記載される任意の方法によって得られる細胞組成物は、少なくとも約1×10個の幹様細胞を含む。いくつかの態様では、本明細書に記載される任意の方法によって得られる細胞組成物は、少なくとも約1×1010個の細胞を含む。いくつかの態様では、本明細書に記載される任意の方法によって得られる細胞組成物は、少なくとも約2×1010個の細胞を含む。いくつかの態様では、本明細書に記載される任意の方法によって得られる細胞組成物は、少なくとも約3×1010個の細胞を含む。いくつかの態様では、本明細書に記載される任意の方法によって得られる細胞組成物は、少なくとも約4×1010個の細胞を含む。いくつかの態様では、本明細書に記載される任意の方法によって得られる細胞組成物は、少なくとも約5×1010個の細胞を含む。いくつかの態様では、本明細書に記載される任意の方法によって得られる細胞組成物は、少なくとも約6×1010個の細胞を含む。いくつかの態様では、本明細書に記載される任意の方法によって得られる細胞組成物は、少なくとも約7×1010個の細胞を含む。いくつかの態様では、本明細書に記載される任意の方法によって得られる細胞組成物は、少なくとも約8×1010個の細胞を含む。いくつかの態様では、本明細書に記載される任意の方法によって得られる細胞組成物は、少なくとも約9×1010個の細胞を含む。いくつかの態様では、本明細書に記載される任意の方法によって得られる細胞組成物は、少なくとも約10×1010個の細胞を含む。いくつかの態様では、本明細書に記載される任意の方法によって得られる細胞組成物は、少なくとも約11×1010個の細胞を含む。いくつかの態様では、本明細書に記載される任意の方法によって得られる細胞組成物は、少なくとも約12×1010個の細胞を含む。いくつかの態様では、本明細書に記載される任意の方法によって得られる細胞組成物は、少なくとも約13×1010個の細胞を含む。いくつかの態様では、本明細書に記載される任意の方法によって得られる細胞組成物は、少なくとも約14×1010個の細胞を含む。いくつかの態様では、本明細書に記載される任意の方法によって得られる細胞組成物は、少なくとも約15×1010個の細胞を含む。いくつかの態様では、細胞収量は、CD3+細胞の総数を表す。
【0470】
IV.細胞培養培地の調製方法
本開示のある特定の態様は、本明細書に開示される細胞培養培地を作製する方法を対象とする。本開示のいくつかの態様は、少なくとも約5mMのカリウムイオンを含む低張または等張細胞培養培地を作製する方法を対象とする。本開示のいくつかの態様は、少なくとも約50mMのカリウムイオンを含む細胞培養培地を作製する方法を対象とする。本開示のいくつかの態様は、少なくとも約50mMのカリウムイオン及び90mM未満のNaClを含む細胞培養培地を作製する方法を対象とする。いくつかの態様では、培地は、市販の培地、例えば、本明細書に開示される基本培地を、少なくとも約5mMの濃度のカリウムイオンならびにナトリウムイオン、カルシウムイオン、糖類(例えば、グルコース)、ならびにサイトカイン(例えば、IL-2、IL-7、IL-15、及び/またはIL-21)のうち1つ以上に変更することによって調製される。
【0471】
いくつかの態様では、基本培地は、本明細書に開示される任意の基本培地、例えば、上記節II.F.に記載される基本培地である。いくつかの態様では、基本培地は、5mM未満の濃度でカリウムイオンを含む。いくつかの態様では、基本培地は、50mM未満の濃度でカリウムイオンを含む。いくつかの態様では、基本培地は、ナトリウムイオン、カルシウムイオン、糖類(例えば、グルコース)、ならびにサイトカイン(例えば、IL-2、IL-7、IL-15、及び/またはIL-21)のうち1つ以上を含む。
【0472】
いくつかの態様では、基本培地は、平衡塩類溶液(例えば、PBS、DPBS、HBSS、EBSS)、ダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)、最小必須培地(MEM)、基本培地イーグル(BME)、F-10、F-12、RPMI1640、グラスゴー最小必須培地(GMEM)、アルファ最小必須培地(アルファMEM)、イスコフ改変ダルベッコ培地(IMDM)、M199、OPTMIZER(商標)CTS(商標)T細胞増殖基本培地(ThermoFisher)、OPTMIZER(商標)完全、IMMUNOCULT(商標)XF(STEMCELL(商標)Technologies)、IMMUNOCULT(商標)XF、AIM V、TEXMACS(商標)培地、及びそれらの任意の組合せから選択される。いくつかの態様では、基本培地は、PRIME-XV T細胞CDMを含む。いくつかの態様では、基本培地は、OPTMIZER(商標)を含む。いくつかの態様では、基本培地は、OPTMIZER(商標)Proを含む。いくつかの態様では、基本培地は、X-VIVO(商標)15(LONZA)を含む。いくつかの態様では、基本培地は、IMMUNOCULT(商標)を含む。いくつかの態様では、基本培地は無血清である。いくつかの態様では、基本培地は、免疫細胞血清置換(ICSR)をさらに含む。例えば、いくつかの態様では、基本培地は、ICSRを補充したOPTMIZER(商標)完全、ICSRを補充したAIM V、ICSRを補充したIMMUNOCULT(商標)XF、ICSRを補充したRPMI、ICSRを補充したTEXMACS(商標)、またはそれらの任意の組合せを含む。特定の態様では、基本培地は、OPTMIZER(商標)完全を含む。
【0473】
いくつかの態様では、本明細書に記載される細胞培養培地を調製する方法は、カリウムイオンが所望の濃度に到達するまで基本培地にカリウムイオンを添加することを含む。いくつかの態様では、カリウムイオンは、培地中に十分な量のカリウム塩を添加することによって基本培地に添加される。いくつかの態様では、カリウム塩の非限定的な例としては、アミントリクロロ白金酸カリウム(potassium aminetrichloroplatinate)、アクアペンタクロロルテニウム酸カリウム(potassium aquapentachlororuthenate)、ビス(オキサラト)白金(II)酸カリウム二水和物、硫酸水素カリウム、水素化ホウ素カリウム、臭化カリウム、炭酸カリウム、塩化カリウム、クロム酸カリウム、重クロム酸カリウム、ジシアノ銀酸カリウム、ジシアノ金酸カリウム、フッ化カリウム、フルオロ硫酸カリウム、ヘキサクロロイリジウム酸カリウム、ヘキサクロロオスミウム酸カリウム、ヘキサクロロパラジウム酸カリウム、ヘキサクロロ白金酸カリウム、ヘキサクロロレニウム酸カリウム、ヘキサシアノクロム酸カリウム、ヘキサシアノ鉄酸カリウム、ヘキサシアノルテニウム(II)酸カリウム水和物、ヘキサフルオロアンチモン酸カリウム、ヘキサフルオロニッケル酸カリウム、ヘキサフルオロリン酸カリウム、ヘキサフルオロチタン酸カリウム、ヘキサフルオロジルコン酸カリウム、ヘキサヒドロキソアンチモン酸カリウム、ヘキサヨード白金酸カリウム、ヘキサヨードレニウム酸カリウム、水酸化カリウム、ヨウ素酸カリウム、ヨウ化カリウム、マンガン酸カリウム、メタバナジン酸カリウム、モリブデン酸カリウム、硝酸カリウム、ニトロソジスルホン酸カリウム、オスミウム(VI)酸カリウム二水和物、ペンタクロロニトロシルルテニウム酸カリウム、過塩素酸カリウム、過レニウム酸カリウム、過ルテニウム酸カリウム、過硫酸カリウム、リン酸二カリウム、リン酸一カリウム、ピロリン酸カリウム、セレノシアン酸カリウム、セレノシアン酸カリウム、スズ酸カリウム三水和物、硫酸カリウム、テルル酸カリウム水和物、亜テルル酸カリウム、四ホウ酸カリウム四水和物、テトラブロモ金酸カリウム、テトラブロモパラジウム酸カリウム、テトラクロロパラジウム酸カリウム、テトラクロロ白金酸カリウム、テトラシアノパラジウム酸カリウム、テトラシアノ白金酸カリウム、テトラフルオロホウ酸カリウム、テトラニトロ白金酸カリウム、テトラチオン酸カリウム、p-トルエンチオスルホン酸カリウム、及びヒドロキシクエン酸カリウム三塩基性一水和物が挙げられる。ある特定の態様では、カリウム塩は、塩化カリウム(KCl)を含む。ある特定の態様では、カリウム塩は、クエン酸カリウムを含む。ある特定の態様では、カリウム塩は、ヒドロキシクエン酸カリウムを含む。
【0474】
本開示のいくつかの態様では、細胞培養培地は、少なくとも約5mMの濃度のカリウムイオン及びナトリウムイオンを含み、培地は低張または等張である。本開示のいくつかの態様では、細胞培養培地は、少なくとも約50mMの濃度のカリウムイオン及びナトリウムイオンを含む。いくつかの態様では、本明細書に記載される細胞培養培地を調製する方法は、ナトリウムイオンが所望の濃度に到達するまで基本培地にナトリウムイオンを添加することを含む。いくつかの態様では、ナトリウムイオンは、1つ以上のナトリウム塩を添加する基本培地に添加される。ナトリウム塩の非限定的な例としては、(メタ)過ヨウ素酸ナトリウム、酒石酸アルセニルナトリウム水和物(sodium arsenyl tartrate hydrate)、アジ化ナトリウム、ナトリウムベンジルオキシド、臭化ナトリウム、炭酸ナトリウム、塩化ナトリウム、クロム酸ナトリウム、シクロヘキサン酪酸ナトリウム、ナトリウムエタンチオラート、フッ化ナトリウム、フルオロリン酸ナトリウム、ギ酸ナトリウム、ヘキサクロロイリジウム(III)酸ナトリウム水和物、ヘキサクロロイリジウム(IV)酸ナトリウム六水和物、ヘキサクロロ白金(IV)酸ナトリウム六水和物、ヘキサクロロロジウム(III)酸ナトリウム、ヘキサフルオロアルミン酸ナトリウム、ヘキサフルオロアンチモン(V)酸ナトリウム、ヘキサフルオロヒ(V)酸ナトリウム、ヘキサフルオロ鉄(III)酸ナトリウム、ヘキサフルオロリン酸ナトリウム、ヘキサフルオロケイ酸ナトリウム、ヘキサヒドロキシ白金(IV)酸ナトリウム、ヘキサメタリン酸ナトリウム、二フッ化水素ナトリウム、硫酸水素ナトリウム、ナトリウム水素シアナミド、水酸化ナトリウム、ヨウ化ナトリウム、メタホウ酸ナトリウム四水和物、メタケイ酸ナトリウム九水和物、メタバナジン酸ナトリウム、モリブデン酸ナトリウム、硝酸ナトリウム、亜硝酸ナトリウム、シュウ酸ナトリウム、過ホウ酸ナトリウム一水和物、過炭酸ナトリウム、過塩素酸ナトリウム、過ヨウ素酸ナトリウム、過マンガン酸ナトリウム、過レニウム酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリウム、セレン酸ナトリウム、亜セレン酸ナトリウム、スズ酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、亜テルル酸ナトリウム、四ホウ酸ナトリウム、テトラクロロアルミン酸ナトリウム、テトラクロロ金(III)酸ナトリウム、テトラクロロパラジウム(II)酸ナトリウム、テトラクロロ白金(II)酸ナトリウム、チオリン酸ナトリウム三塩基性(sodium thiophosphate tribasic)、チオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム五水和物、オキシフッ化イットリウムナトリウム(sodium yttrium oxyfluoride)、トリメタリン酸三ナトリウム、及びそれらの任意の組合せが挙げられる。ある特定の態様では、ナトリウム塩は、塩化ナトリウム(NaCl)を含む。ある特定の態様では、ナトリウム塩は、重炭酸ナトリウムを含む。ある特定の態様では、ナトリウム塩は、ヒドロキシクエン酸ナトリウムを含む。ある特定の態様では、ナトリウム塩は、リン酸ナトリウムを含む。本開示のいくつかの態様では、細胞培養培地は、少なくとも約50mMの濃度のカリウムイオン及び90mM未満の濃度のNaClを含む。いくつかの態様では、本明細書に記載される細胞培養培地を調製する方法は、ナトリウムイオンが所望の濃度に到達するまで基本培地にNaClを添加することを含み、カリウム及びNaClの総濃度は110mM超~140mM未満である。
【0475】
いくつかの態様では、ナトリウムイオンの所望の濃度は、基本培地の濃度よりも低い。したがって、いくつかの態様では、ナトリウムイオンの所望の濃度は、ナトリウムイオンを欠くか、またはより低濃度のナトリウムイオンを有する好適な溶液で基本培地を希釈することによって達成される。
【0476】
本開示のいくつかの態様では、細胞培養培地は、少なくとも約5mMの濃度のカリウムイオン及びカルシウムイオンを含み、培地は低張または等張である。本開示のいくつかの態様では、細胞培養培地は、少なくとも約50mMの濃度のカリウムイオン及びカルシウムイオンを含む。本開示のいくつかの態様では、細胞培養培地は、少なくとも約50mMの濃度のカリウムイオン、90mM未満の濃度のNaCl及びカルシウムイオンを含む。いくつかの態様では、本明細書に記載される細胞培養培地を調製する方法は、カルシウムイオンが所望の濃度に到達するまで基本培地にカルシウムイオンを添加することを含む。いくつかの態様では、カルシウムイオンは、1つ以上のカルシウム塩を添加する基本培地に添加される。カルシウム塩の非限定的な例としては、臭化カルシウム、炭酸カルシウム、塩化カルシウム、カルシウムシアナミド、フッ化カルシウム、水素化カルシウム、水酸化カルシウム、ヨウ素酸カルシウム、ヨウ化カルシウム、硝酸カルシウム、亜硝酸カルシウム、シュウ酸カルシウム、過塩素酸カルシウム四水和物、第一リン酸カルシウム、リン酸三カルシウム、硫酸カルシウム、チオシアン酸カルシウム四水和物、ヒドロキシアパタイト、及びそれらの任意の組合せが挙げられる。いくつかの態様では、カルシウム塩は、塩化カルシウム(CaCl)を含む。
【0477】
いくつかの態様では、カルシウムイオンの所望の濃度は、基本培地の濃度よりも低い。したがって、いくつかの態様では、カルシウムイオンの所望の濃度は、カルシウムイオンを欠くか、またはより低濃度のカルシウムイオンを有する好適な溶液で基本培地を希釈することによって達成される。
【0478】
本開示のいくつかの態様では、細胞培養培地は、少なくとも約5mMの濃度のカリウムイオン及び糖類、例えば、グルコースを含み、培地は低張または等張である。本開示のいくつかの態様では、細胞培養培地は、少なくとも約50mMの濃度のカリウムイオン及び糖類、例えば、グルコースを含む。いくつかの態様では、本明細書に記載される細胞培養培地を調製する方法は、糖類、例えば、グルコースが所望の濃度に到達するまで基本培地に糖類、例えば、グルコースを添加することを含む。糖類の非限定的な例としては、グルコース、フルクトース、ガラクトース、マンノース、マルトース、スクロース、ラクトース、トレハロース、及びそれらの任意の組合せが挙げられる。いくつかの態様では、糖類はグルコースを含む。
【0479】
いくつかの態様では、糖類、例えば、グルコースの所望の濃度は、基本培地の濃度よりも低い。したがって、いくつかの態様では、糖類、例えば、グルコースの所望の濃度は、糖類、例えば、グルコースを欠くか、またはより低濃度の糖類、例えば、グルコースを有する好適な溶液で基本培地を希釈することによって達成される。
【0480】
いくつかの態様では、培地の張度は、目標浸透圧に到達するように調整される。いくつかの態様では、培地の目標浸透圧は、基本培地の浸透圧よりも低い。いくつかの態様では、培地の目標浸透圧は、基本培地の浸透圧よりも高い。いくつかの態様では、培地の目標浸透圧は、基本培地の浸透圧と同じである。
【0481】
培地は、低張、等張、または高張であり得る。培地の張度は、培地中のカリウムイオンの濃度を含む、多数の要因によって影響を受け得る。いくつかの態様では、カリウムイオン濃度の増加は、1つ以上の他の要因の濃度の増加または減少と対になる。いくつかの態様では、この組合せは、培地の張度に影響を及ぼす。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度が増加する一方で、ナトリウムイオンの濃度は減少する。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度が増加する一方で、糖類、例えば、グルコースの濃度は減少する。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度が増加する一方で、カルシウムイオンの濃度は減少する。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度が増加する一方で、ナトリウムイオン及び糖類、例えば、グルコースの濃度は減少する。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度が増加する一方で、ナトリウムイオン及びカルシウムイオンの濃度は減少する。いくつかの態様では、カリウムイオンの濃度が増加する一方で、ナトリウムイオン、糖類(例えば、グルコース)、及びカルシウムイオンの濃度は減少する。いくつかの態様では、カリウムイオン、ナトリウムイオン、及び/または糖類(例えば、グルコース)の濃度は、目標張度を得るために調整される。
【0482】
IV.処置方法
本開示のある特定の態様は、本明細書に開示される方法のいずれかに従って培養した細胞、例えば、万能性、多能性、及び/または免疫細胞(例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTIL)の集団を対象とする。ある特定の態様では、細胞は免疫細胞である。いくつかの態様では、細胞はT細胞である。いくつかの態様では、細胞はNK細胞である。いくつかの態様では、免疫細胞、例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTILは、ヒト対象から単離される。いくつかの態様では、免疫細胞は、腫瘍浸潤T細胞または腫瘍浸潤NK細胞である。ある特定の態様では、免疫細胞、例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTILは操作される。いくつかの態様では、免疫細胞、例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTILは、キメラ抗原受容体(CAR)を含むように操作される。いくつかの態様では、免疫細胞、例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTILは、操作T細胞受容体(TCR)を含むように操作される。いくつかの態様では、TCRは、がん患者で同定される新生抗原を認識する。
【0483】
いくつかの態様では、免疫細胞、例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTILは、CARを含む。いくつかの態様では、T細胞は、CD8+T細胞またはCD4+T細胞である。いくつかの態様では、T細胞は、Th1、Th2、Th17、またはTc17細胞である。いくつかの態様では、CAR発現細胞は、CAR T細胞、例えば、モノCAR T細胞、ゲノム編集CAR T細胞、二重CAR T細胞、またはタンデムCAR T細胞である。そのようなCAR T細胞の例は、国際出願第PCT/US2019/044195号で提供される。
【0484】
いくつかの態様では、細胞は、抗原受容体及び/または別の追加のポリペプチドを発現する構築物を含む。いくつかの態様では、抗原受容体は、抗体、scFvなどの操作抗体、CAR、操作TCR、TCR模倣物(例えば、抗体-T細胞受容体(abTCR)もしくはキメラ抗体-T細胞受容体(caTCR))、またはキメラシグナル伝達受容体(CSR)を含む。例として、TCRは、TCR(例えば、アルファ/ベータTCRまたはガンマ/デルタTCR)の抗原結合ドメインが、抗体(抗体の定常ドメインの有無にかかわらず)の抗原結合ドメインで置き換えられている操作TCRを含んでよく、次いで操作TCRは、TCRのシグナル伝達機能を保持しながら抗体の抗原に特異的となる。キメラシグナル伝達受容体は、(1)細胞外結合ドメイン(例えば、天然/改変受容体細胞外ドメイン、天然/改変リガンド細胞外ドメイン、scFv、ナノボディ、Fab、DARPin、及びaffibody)、(2)膜貫通ドメイン、ならびに(3)細胞内シグナル伝達ドメイン(例えば、転写因子を活性化するドメイン、あるいはJAK/STAT、キナーゼ、ホスファターゼ、及びユビキチンを動員及び/または活性化するドメイン、SH3、SH2、及びPDZ)を含んでよい。例えば、EP340793B1、WO2017/070608、WO2018/200582、WO2018/200583、WO2018/200585、及びXu et al.,Cell Discovery(2018)4:62を参照のこと。
【0485】
いくつかの態様では、抗原受容体は、目的の抗原(例えば、腫瘍抗原または病原体の抗原)を標的とする。抗原としては、AFP(アルファ-フェトプロテイン)、αvβ6または別のインテグリン、BCMA、Braf、B7-H3、B7-H6、CA9(炭酸脱水酵素9)、CCL-1(C-Cモチーフケモカインリガンド1)、CD5、CD19、CD20、CD21、CD22、CD23、CD24、CD30、CD33、CD38、CD40、CD44、CD44v6、CD44v7/8、CD45、CD47、CD56、CD66e、CD70、CD74、CD79a、CD79b、CD98、CD123、CD138、CD171、CD352、CEA(がん胎児性抗原)、クローディン18.2、クローディン6、c-MET、DLL3(デルタ様タンパク質3)、DLL4、ENPP3(エクトヌクレオチドピロホスファターゼ/ホスホジエステラーゼファミリーメンバー3)、EpCAM、EPG-2(上皮糖タンパク質2)、EPG-40、エフリンB2、EPHa2(エフリン受容体A2)、ERBB二量体、エストロゲン受容体、ETBR(エンドセリンB受容体)、FAP-α(線維芽細胞活性化タンパク質α)、胎児AchR(胎児アセチルコリン受容体)、FBP(葉酸結合タンパク質)、FCRL5、FR-α(葉酸受容体アルファ)、GCC(グアニルシクラーゼC)、GD2、GD3、GPC2(グリピカン-2)、GPC3、gp100(糖タンパク質100)、GPNMB(糖タンパク質NMB)、GPRC5D(Gタンパク質共役受容体5D)、HER2、HER3、HER4、B型肝炎表面抗原、HLA-A1(ヒト白血球抗原A1)、HLA-A2(ヒト白血球抗原A2)、HMW-MAA(ヒト高分子量黒色腫関連抗原)、IGF1R(インスリン様成長因子1受容体)、Igカッパ、Igラムダ、IL-22Ra(IL-22受容体アルファ)、IL-13Ra2(IL-13受容体アルファ2)、KDR(キナーゼ挿入ドメイン受容体)、LI細胞接着分子(LI-CAM)、Liv-1、LRRC8A(8ファミリーメンバーAを含有するロイシンリッチリピート)、ルイスY、黒色腫関連抗原(MAGE)-A1、MAGE-A3、MAGE-A6、MART-1(メランA)、マウスサイトメガロウイルス(MCMV)、MCSP(黒色腫関連コンドロイチン硫酸プロテオグリカン)、メソテリン、ムチン1(MUC1)、MUC16、MHC/ペプチド複合体(例えば、AFP、KRAS、NY-ESO、MAGE-A、及びWT1に由来するペプチドと複合化したHLA-A)、NCAM(神経細胞接着分子)、ネクチン-4、NKG2D(ナチュラルキラー群2メンバーD)リガンド、NY-ESO、腫瘍胎児抗原、PD-1、PD-L1、PRAME(黒色腫優先発現抗原)、プロゲステロン受容体、PSA(前立腺特異抗原)、PSCA(前立腺幹細胞抗原)、PSMA(前立腺特異的膜抗原)、ROR1、ROR2、SIRPα(シグナル調節タンパク質α)、SLIT、SLITRK6(NTRK様タンパク質6)、STEAP1(前立腺の6回膜貫通上皮抗原1)、サバイビン、TAG72(腫瘍関連糖タンパク質72)、TPBG(栄養膜糖タンパク質)、Trop-2、VEGFR1(血管内皮増殖因子受容体1)、VEGFR2、ならびにHIV、HBV、HCV、HPV、及び他の病原体に由来する抗原が挙げられてよいが、これらに限定されない。
【0486】
ある特定の態様では、抗原受容体は、hTERTを標的とする。いくつかの態様では、抗原受容体は、KRASを標的とする。いくつかの態様では、抗原受容体は、Brafを標的とする。いくつかの態様では、抗原受容体は、TGFβRIIを標的とする。いくつかの態様では、抗原受容体は、MAGE A10/A4を標的とする。いくつかの態様では、抗原受容体は、AFPを標的とする。いくつかの態様では、抗原受容体は、PRAMEを標的とする。いくつかの態様では、抗原受容体は、MAGE A1を標的とする。いくつかの態様では、抗原受容体は、WT-1を標的とする。いくつかの態様では、抗原受容体は、NY-ESOを標的とする。いくつかの態様では、抗原受容体は、PRAMEを標的とする。いくつかの態様では、抗原受容体は、NY-ESOを標的とする。いくつかの態様では、抗原受容体は、CD19を標的とする。
【0487】
いくつかの態様では、抗原受容体は、BCMAを標的とする。いくつかの態様では、抗原受容体は、CD147を標的とする。いくつかの態様では、抗原受容体は、CD19を標的とする。いくつかの態様では、抗原受容体は、CD19及びCD22を標的とする。いくつかの態様では、抗原受容体は、CD19及びCD28を標的とする。いくつかの態様では、抗原受容体は、CD20を標的とする。いくつかの態様では、抗原受容体は、CD20及びCD19を標的とする。いくつかの態様では、抗原受容体は、CD22を標的とする。いくつかの態様では、抗原受容体は、CD30を標的とする。いくつかの態様では、抗原受容体は、CEAを標的とする。いくつかの態様では、抗原受容体は、DLL3を標的とする。いくつかの態様では、抗原受容体は、EGFRvIIIを標的とする。いくつかの態様では、抗原受容体は、GD2を標的とする。いくつかの態様では、抗原受容体は、HER2を標的とする。いくつかの態様では、抗原受容体は、IL-1RAPを標的とする。いくつかの態様では、抗原受容体は、メソテリン(mesothelin)を標的とする。いくつかの態様では、抗原受容体は、メソテリン(methothelin)を標的とする。いくつかの態様では、抗原受容体は、NKG2Dを標的とする。いくつかの態様では、抗原受容体は、PSMAを標的とする。いくつかの態様では、抗原受容体は、TnMUC1を標的とする。
【0488】
いくつかの態様では、CARは、腫瘍細胞、例えば、悪性B細胞、悪性T細胞、または悪性形質細胞などで発現される1つ以上の抗原と特異的に結合する(すなわち、標的とする)。いくつかの態様では、CARは、CD19、TRAC、TCRβ、BCMA、CLL-1、CS1、CD38、CD19、TSHR、CD123、CD22、CD30、CD70、CD171、CD33、EGFRvIII、GD2、GD3、Tn Ag、PSMA、ROR1、ROR2、GPC1、GPC2、FLT3、FAP、TAG72、CD44v6、CEA、EPCAM、B7H3、KIT、IL-13Ra2、メソテリン、IL-11Ra、PSCA、PRSS21、VEGFR2、ルイスY、CD24、PDGFR-ベータ、SSEA-4、CD20、葉酸受容体アルファ、ERBB2(Her2/neu)、MUC1、MUC16、EGFR、NCAM、プロスターゼ、PAP、ELF2M、エフリンB2、IGF-I受容体、CAIX、LMP2、gp100、bcr-abl、チロシナーゼ、EphA2、フコシルGM1、sLe、GM3、TGS5、HMWMAA、o-アセチル-GD2、葉酸受容体ベータ、TEM1/CD248、TEM7R、CLDN6、GPRC5D、CXORF61、CD97、CD179a、ALK、ポリシアル酸、PLAC1、グロボH、NY-BR-1、UPK2、HAVCR1、ADRB3、PANX3、GPR20、LY6K、OR51E2、TARP、WTl、NY-ESO-1、LAGE-1a、MAGE-A1、レグマイン、HPV E6、E7、MAGE A1、ETV6-AML、精子タンパク質17、XAGE1、Tie2、MAD-CT-1、MAD-CT-2、Fos関連抗原1、p53、p53変異体、プロステイン、サバイビン、テロメラーゼ、PCTA-1/ガレクチン8、メランA/MART1、Ras変異体、hTERT、肉腫転座切断点、ML-IAP、ERG(TMPRSS2 ETS融合遺伝子)、NA17、PAX3、アンドロゲン受容体、サイクリンB1、MYCN、RhoC、TRP-2、CYP1B1、BORIS、SART3、PAX5、OY-TES1、LCK、AKAP-4、SSX2、RAGE-1、ヒトテロメラーゼ逆転写酵素、RU1、RU2、腸カルボキシルエステラーゼ、mut hsp70-2、CD79a、CD79b、CD72、LAIR1、FCAR、LILRA2、CD300LF、CLEC12A、BST2、EMR2、LY75、GPC3、FCRL5、IGLL1、CD2、CD3ε、CD4、CD5、CD7、APRILタンパク質の細胞外部分、またはそれらの任意の組合せからなる群から選択される抗原と特異的に結合する(すなわち、標的とする)。
【0489】
いくつかの態様では、CARは、BCMAを標的とする。いくつかの態様では、CARは、CD147を標的とする。いくつかの態様では、CARは、CD19を標的とする。いくつかの態様では、CARは、CD19及びCD22を標的とする。いくつかの態様では、CARは、CD19及びCD28を標的とする。いくつかの態様では、CARは、CD20を標的とする。いくつかの態様では、CARは、CD20及びCD19を標的とする。いくつかの態様では、CARは、CD22を標的とする。いくつかの態様では、CARは、CD30を標的とする。いくつかの態様では、CARは、CEAを標的とする。いくつかの態様では、CARは、DLL3を標的とする。いくつかの態様では、CARは、EGFRvIIIを標的とする。いくつかの態様では、CARは、GD2を標的とする。いくつかの態様では、CARは、HER2を標的とする。いくつかの態様では、CARは、IL-1RAPを標的とする。いくつかの態様では、CARは、メソテリン(mesothelin)を標的とする。いくつかの態様では、CARは、メソテリン(methothelin)を標的とする。いくつかの態様では、CARは、NKG2Dを標的とする。いくつかの態様では、CARは、PSMAを標的とする。いくつかの態様では、CARは、TnMUC1を標的とする。
【0490】
いくつかの態様では、本明細書に開示される免疫細胞、例えば、T細胞、NK細胞、及び/またはTILは、T細胞受容体(TCR)、例えば、操作TCRを含む。いくつかの態様では、操作TCRは、腫瘍抗原に特異的に結合する。本明細書で使用される場合、「操作TCR」または「操作T細胞受容体」という用語は、選択され、クローニングして、及び/またはその後にT細胞の集団に導入される、主要組織適合遺伝子複合体(MHC)/ペプチド標的抗原に所望の親和性で特異的に結合するように操作されているT細胞受容体(TCR)を指す。
【0491】
いくつかの態様では、TCRは、腫瘍細胞、例えば、悪性B細胞、悪性T細胞、または悪性形質細胞などで発現される1つ以上の抗原と特異的に結合する(すなわち、標的とする)。
【0492】
ある特定の態様では、本開示の操作細胞は、抗原を標的とするT細胞受容体(TCR)を発現する。いくつかの態様では、TCR操作細胞は、共通の腫瘍関連抗原(共通TAA)を標的とする。いくつかの態様では、TCR操作細胞は、特有の腫瘍関連抗原(特有TAA)を標的とする。いくつかの態様では、TCR操作細胞は、腫瘍特異的抗原を標的とする。いくつかの態様では、TCR操作細胞は、CT抗原、例えば、黒色腫関連抗原(MAGE)、例えば、MAGE-A1、MAGE-A2、MAGE-A3、MAGE-A4、MAGE-A6、MAGE-A8、MAGE-A9.23、MAGE-A10、及びMAGE-A12を含むが、これらに限定されないMAGEを標的とし得る。いくつかの態様では、TCR操作細胞は、黒色腫及び正常なメラノサイトで主に見られる、糖タンパク質(gp100)、T細胞によって認識される黒色腫抗原(MART-1)、及び/またはチロシナーゼを標的とし得る。いくつかの態様では、TCR操作細胞は、ウィルムス腫瘍1(WT1)、すなわち、ほとんどの急性骨髄性白血病(AML)、急性リンパ性白血病、ほぼ全種類の固形腫瘍及びいくつかの決定組織、例えば、心臓組織などで高発現される過剰発現抗原の一種を標的とし得る。いくつかの態様では、TCR操作細胞は、メソテリン、すなわち、中皮腫で高発現されるが、気管を含む、いくつかの組織の中皮細胞上にも存在する別の種類の過剰発現抗原を標的とし得る。
【0493】
いくつかの態様では、TCR操作細胞は、個々の腫瘍に特異的なランダムな体細胞変異によって形成され得る、任意の新生抗原を標的とし得る。いくつかの態様では、TCRは、AFP、CD19、TRAC、TCRβ、BCMA、CLL-1、CS1、CD38、CD19、TSHR、CD123、CD22、CD30、CD171、CD33、EGFRvIII、GD2、GD3、Tn Ag、PSMA、ROR1、ROR2、GPC1、GPC2、FLT3、FAP、TAG72、CD44v6、CEA、EPCAM、B7H3、KIT、IL-13Ra2、メソテリン、IL-11Ra、PSCA、PRSS21、VEGFR2、ルイスY、CD24、PDGFR-ベータ、SSEA-4、CD20、葉酸受容体アルファ、ERBB2(Her2/neu)、MUC1、MUC16、EGFR、NCAM、プロスターゼ、PAP、ELF2M、エフリンB2、IGF-I受容体、CAIX、LMP2、gp100、bcr-abl、チロシナーゼ、EphA2、フコシルGM1、sLe、GM3、TGS5、HMWMAA、o-アセチル-GD2、葉酸受容体ベータ、TEM1/CD248、TEM7R、CLDN6、GPRC5D、CXORF61、CD97、CD179a、ALK、ポリシアル酸、PLAC1、グロボH、NY-BR-1、UPK2、HAVCR1、ADRB3、PANX3、GPR20、LY6K、OR51E2、TARP、WTl、NY-ESO-1、LAGE-1a、MAGE-A1、レグマイン、HPV E6、E7、MAGE A1、ETV6-AML、精子タンパク質17、XAGE1、Tie2、MAD-CT-1、MAD-CT-2、Fos関連抗原1、p53、p53変異体、プロステイン、サバイビン、テロメラーゼ、PCTA-1/ガレクチン8、メランA/MART1、Ras変異体、hTERT、肉腫転座切断点、ML-IAP、ERG(TMPRSS2 ETS融合遺伝子)、NA17、PAX3、アンドロゲン受容体、サイクリンB1、MYCN、RhoC、TRP-2、CYP1B1、BORIS、SART3、PAX5、OY-TES1、LCK、AKAP-4、SSX2、RAGE-1、ヒトテロメラーゼ逆転写酵素、RU1、RU2、腸カルボキシルエステラーゼ、mut hsp70-2、CD79a、CD79b、CD72、LAIR1、FCAR、LILRA2、CD300LF、CLEC12A、BST2、EMR2、LY75、GPC3、FCRL5、IGLL1、CD2、CD3ε、CD4、CD5、CD7、APRILタンパク質の細胞外部分、またはそれらの任意の組合せからなる群から選択されるがん抗原と特異的に結合する(すなわち、標的とする)。
【0494】
ある特定の態様では、TCRは、hTERTと特異的に結合する(すなわち、標的とする)。いくつかの態様では、TCRは、KRASと特異的に結合する(すなわち、標的とする)。いくつかの態様では、TCRは、Brafと特異的に結合する(すなわち、標的とする)。いくつかの態様では、TCRは、TGFβRIIと特異的に結合する(すなわち、標的とする)。いくつかの態様では、TCRは、MAGE A10/A4と特異的に結合する(すなわち、標的とする)。いくつかの態様では、TCRは、AFPと特異的に結合する(すなわち、標的とする)。いくつかの態様では、TCRは、PRAMEと特異的に結合する(すなわち、標的とする)。いくつかの態様では、TCRは、MAGE A1と特異的に結合する(すなわち、標的とする)。いくつかの態様では、TCRは、WT-1と特異的に結合する(すなわち、標的とする)。いくつかの態様では、TCRは、NY-ESOと特異的に結合する(すなわち、標的とする)。いくつかの態様では、TCRは、PRAMEと特異的に結合する(すなわち、標的とする)。いくつかの態様では、TCRは、NY-ESOと特異的に結合する(すなわち、標的とする)。いくつかの態様では、TCRは、CD19と特異的に結合する(すなわち、標的とする)。いくつかの態様では、TCRは、がん患者で同定される新生抗原と特異的に結合する。
【0495】
いくつかの態様では、細胞、例えば、万能性細胞、多能性細胞、または免疫細胞(例えば、T細胞、NK細胞、もしくはTIL)は、それを必要とする対象に投与される。いくつかの態様では、本明細書に開示される方法を使用して調製される細胞、例えば、万能性細胞、多能性細胞、または免疫細胞(例えば、T細胞、NK細胞、もしくはTIL)は、がん、例えば、腫瘍を処置するために対象に投与される。いくつかの態様では、処置方法は、有効量の本開示の細胞組成物、例えば、本明細書に開示される方法に従って調製される細胞、例えば、本明細書に開示されるキメラポリペプチドまたはTCRを発現するT細胞を対象に投与することを含む。
【0496】
本開示はまた、対象の標的細胞集団または組織に対するT細胞媒介性免疫応答を刺激する方法も提供し、本方法は、有効量の本開示の細胞組成物、例えば、本明細書に開示される方法に従って調製される細胞、例えば、本明細書に開示されるキメラポリペプチドまたはTCRを発現するT細胞を投与することを含む。
【0497】
本開示はまた、抗腫瘍免疫を必要とする対象に抗腫瘍免疫を提供する方法も提供し、本方法は、本開示の細胞組成物、例えば、本明細書に開示される方法に従って調製される細胞、例えば、本明細書に開示されるキメラポリペプチドまたはTCRを発現するT細胞を対象に投与することを含む。
【0498】
いくつかの態様では、本開示の細胞組成物で投与される細胞は、T細胞である。いくつかの態様では、細胞は自己T細胞である。
【0499】
いくつかの態様では、本開示の細胞組成物(例えば、本明細書に開示される方法に従って調製されるCARまたはTCRを発現するT細胞などの免疫細胞)を投与することは、参照腫瘍体積と比較して対象の腫瘍体積を減少させる。いくつかの態様では、参照腫瘍体積は、操作細胞の投与前における対象の腫瘍体積である。さらなる態様では、参照腫瘍体積は、投与を受けなかった対応する対象の腫瘍体積である。いくつかの態様では、対象の腫瘍体積は、参照腫瘍体積と比較して、投与後に少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、または少なくとも約100%減少する。
【0500】
いくつかの態様では、腫瘍を処置することは、対象の腫瘍重量を減少させることを含む。ある特定の態様では、本開示の細胞組成物(例えば、本明細書に開示される方法に従って調製されるCARまたはTCRを発現するT細胞などの免疫細胞)を投与することは、対象に投与される場合に対象の腫瘍重量を減少させ得る。いくつかの態様では、腫瘍重量は、参照腫瘍重量と比較して、投与後に少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、または少なくとも約100%減少する。いくつかの態様では、参照腫瘍重量は、本開示の細胞組成物の投与前における対象の腫瘍重量である。さらなる態様では、参照腫瘍重量は、投与を受けなかった対応する対象の腫瘍重量である。
【0501】
いくつかの態様では、本開示の細胞組成物(例えば、本明細書に開示される方法に従って調製されるCARまたはTCRを発現するT細胞などの免疫細胞)を、例えば、腫瘍に罹患している対象に投与することは、対象の腫瘍及び/または腫瘍微小環境(TME)内におけるTIL(例えば、CD4またはCD8)の数及び/またはパーセンテージを増加し得る。ある特定の態様では、腫瘍及び/またはTME内におけるTILの数及び/またはパーセンテージは、参照値(例えば、本開示の細胞組成物を受けなかった対象または本開示の細胞組成物の投与前における同じ対象の対応する値)と比較して、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約100%、少なくとも約110%、少なくとも約120%、少なくとも約130%、少なくとも約140%、少なくとも約150%、少なくとも約160%、少なくとも約170%、少なくとも約180%、少なくとも約190%、少なくとも約200%、少なくとも約210%、少なくとも220%、少なくとも約230%、少なくとも約240%、少なくとも約250%、少なくとも約260%、少なくとも約270%、少なくとも約280%、少なくとも約290%、もしくは少なくとも約300%またはそれを超えて増加する。
【0502】
いくつかの態様では、本開示の細胞組成物(例えば、本明細書に開示される方法に従って調製されるCARまたはTCRを発現するT細胞などの免疫細胞)を、例えば、腫瘍に罹患している対象に投与することは、従来の方法に従って調製される細胞、例えば、少なくとも50mMのカリウムイオン濃度を含まない培地中で培養した細胞を含む同様の細胞療法を投与した対象における免疫応答の持続時間と比較して、対象の免疫応答の持続時間を増加させ得る。ある特定の態様では、免疫応答の持続時間は、参照値(例えば、従来の方法に従って調製される細胞、例えば、少なくとも50mMのカリウムイオン濃度を含まない培地中で培養した細胞を含む同様の細胞療法を投与した対象)と比較して、少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約75%、少なくとも約100%、少なくとも約150%、少なくとも約200%、少なくとも約300%、少なくとも約400%、少なくとも約500%、もしくは少なくとも約1000%またはそれを超えて増加する。ある特定の態様では、免疫応答の持続時間は、参照値(例えば、従来の方法に従って調製される細胞、例えば、少なくとも50mMのカリウムイオン濃度を含まない培地中で培養した細胞を含む同様の細胞療法を投与した対象)と比較して、少なくとも約2倍、少なくとも約3倍、少なくとも約4倍、少なくとも約5倍、少なくとも約6倍、少なくとも約7倍、少なくとも約8倍、少なくとも約9倍、もしくは少なくとも約10倍またはそれを超えて増加する。
【0503】
上記に加えて、本開示の細胞組成物(例えば、本明細書に開示される方法に従って調製されるCARまたはTCRを発現するT細胞などの免疫細胞)を投与することは、腫瘍の処置に寄与する他の効果を有し得る。
【0504】
本明細書に記載されるように、本開示の細胞組成物(例えば、本明細書に開示される方法に従って調製されるCARまたはTCRを発現するT細胞などの免疫細胞)は、様々ながん型、例えば、乳癌、頭頸部癌、子宮癌、脳癌、皮膚癌、腎癌、肺癌、結腸直腸癌、前立腺癌、肝臓癌、膀胱癌、腎臓癌、膵臓癌、甲状腺癌、食道癌、眼癌、胃(stomach)(胃(gastric))癌、胃腸癌、卵巣癌、癌腫、肉腫、白血病、リンパ腫、骨髄腫、またはそれらの組合せを含むがんに由来する腫瘍を処置するために使用され得る。
【0505】
いくつかの態様では、本開示の細胞組成物(例えば、本明細書に開示される方法に従って調製されるCARまたはTCRを発現するT細胞などの免疫細胞)は、他の治療剤(例えば、抗がん剤及び/または免疫調節剤)と組み合わせて使用され得る。したがって、ある特定の態様では、本明細書に開示される腫瘍を処置する方法は、本開示の細胞組成物を1つ以上の追加の治療剤と組み合わせて投与することを含む。
【0506】
いくつかの態様では、本開示の細胞組成物(例えば、本明細書に開示される方法に従って調製されるCARまたはTCRを発現するT細胞などの免疫細胞)は、免疫経路の複数の要素が標的とされ得るように、1つ以上の抗がん剤と組み合わせて使用され得る。いくつかの態様では、抗がん剤は、免疫チェックポイント阻害剤を含む(すなわち、特定の免疫チェックポイント経路を介するシグナル伝達を遮断する)。
【0507】
本発明の方法に使用され得る免疫チェックポイント阻害剤の非限定的な例は、CTLA-4アンタゴニスト(例えば、抗CTLA-4抗体)、PD-1アンタゴニスト(例えば、抗PD-1抗体、抗PD-L1抗体)、TIM-3アンタゴニスト(例えば、抗TIM-3抗体)、またはそれらの組合せを含む。いくつかの態様では、チェックポイント阻害剤は、PD-1アンタゴニストである。いくつかの態様では、チェックポイント阻害剤は、抗PD-1抗体である。いくつかの態様では、チェックポイント阻害剤は、抗PD-L1抗体である。併用療法の包括的かつ非限定的な一覧は、本出願の他の箇所で詳細に開示される。
【0508】
いくつかの態様では、本開示の細胞組成物(例えば、本明細書に開示される方法に従って調製されるCARまたはTCRを発現するT細胞などの免疫細胞)は、追加の治療剤の投与前または投与後に対象に投与される。他の態様では、本開示の細胞組成物(例えば、本明細書に開示される方法に従って調製されるCARまたはTCRを発現するT細胞などの免疫細胞)は、追加の治療剤と同時に対象に投与される。ある特定の態様では、本開示の細胞組成物(例えば、本明細書に開示される方法に従って調製されるCARまたはTCRを発現するT細胞などの免疫細胞)及び追加の治療剤は、薬学的に許容される担体内の単一の組成物として同時に投与され得る。他の態様では、本開示の細胞組成物(例えば、本明細書に開示される方法に従って調製されるCARまたはTCRを発現するT細胞などの免疫細胞)及び追加の治療剤は、別個の組成物として同時に投与される。
【0509】
いくつかの態様では、対象は、ラットまたはマウスなどの非ヒト動物である。いくつかの態様では、対象はヒトである。
【0510】
いくつかの態様では、本明細書に開示される細胞組成物(例えば、本明細書に開示される方法に従って調製されるCARまたはTCRを発現するT細胞などの免疫細胞)は、他の治療剤(例えば、抗がん剤及び/または免疫調節剤)と組み合わせて使用され得る。したがって、ある特定の態様では、本明細書に開示される腫瘍を処置する方法は、本開示の細胞組成物(例えば、本明細書に開示される方法に従って調製されるCARまたはTCRを発現するT細胞などの免疫細胞)を1つ以上の追加の治療剤と組み合わせて対象に投与することを含む。そのような薬剤としては、例えば、化学療法薬、標的抗がん療法、腫瘍溶解薬、細胞傷害剤、免疫ベースの療法、サイトカイン、外科的処置、放射線治療、共刺激分子の活性剤、免疫チェックポイント阻害剤、ワクチン、細胞免疫療法、またはそれらの任意の組合せを挙げられ得る。
【0511】
いくつかの態様では、本明細書に開示される細胞組成物(例えば、本明細書に開示される方法に従って調製されるCARまたはTCRを発現するT細胞などの免疫細胞)は、標準治療(例えば、外科手術、放射線、及び化学療法)と組み合わせて使用され得る。本明細書に記載される方法は、維持療法、例えば、腫瘍の発生または再発を防止することを目的とした療法としても使用され得る。
【0512】
いくつかの態様では、本開示の細胞組成物(例えば、本明細書に開示される方法に従って調製されるCARまたはTCRを発現するT細胞などの免疫細胞)は、免疫経路の複数の要素が標的とされ得るように、1つ以上の抗がん剤と組み合わせて使用され得る。そのような組合せの非限定的なものとしては、腫瘍抗原提示を増強する療法(例えば、樹状細胞ワクチン、GM-CSF分泌細胞ワクチン、CpGオリゴヌクレオチド、イミキモド)、例えば、CTLA-4及び/またはPD-1/PD-L1/PD-L2経路の阻害、及び/またはTregもしくは他の免疫抑制細胞(例えば、骨髄系由来サプレッサー細胞)の枯渇もしくは遮断によって、負の免疫制御を阻害する療法、例えば、CD-137、OX-40、及び/またはCD40もしくはGITR経路を刺激する、及び/またはT細胞エフェクター機能を刺激するアゴニストを用いた、正の免疫制御を刺激する療法、抗腫瘍T細胞の発生頻度を全身で増加させる療法、例えば、CD25のアンタゴニスト(例えば、ダクリズマブ)を使用して、またはエクスビボ抗CD25ビーズ枯渇によって腫瘍中のTregなどのTregを枯渇させる、または阻害する療法、腫瘍中のサプレッサー骨髄細胞の機能に影響を与える療法、腫瘍細胞の免疫原性を増強する療法(例えば、アントラサイクリン)、遺伝子操作細胞、例えば、キメラ抗原受容体を発現するように操作された細胞(CAR-T療法)を含む養子T細胞またはNK細胞移入、代謝酵素、例えば、インドールアミンジオキシゲナーゼ(IDO)、ジオキシゲナーゼ、アルギナーゼ、または一酸化窒素合成酵素などを阻害する療法、T細胞アネルギーまたは疲弊を逆転させる/防止する療法、腫瘍部位の自然免疫活性化及び/または炎症を誘発する療法、免疫刺激性サイトカインの投与、免疫抑制サイトカインの遮断、あるいはそれらの任意の組合せが挙げられる。
【0513】
いくつかの態様では、抗がん剤は、免疫チェックポイント阻害剤を含む(すなわち、特定の免疫チェックポイント経路を介するシグナル伝達を遮断する)。本発明の方法に使用され得る免疫チェックポイント阻害剤の非限定的な例は、CTLA-4アンタゴニスト(例えば、抗CTLA-4抗体)、PD-1アンタゴニスト(例えば、抗PD-1抗体、抗PD-L1抗体)、TIM-3アンタゴニスト(例えば、抗TIM-3抗体)、またはそれらの組合せを含む。そのような免疫チェックポイント阻害剤の非限定的な例としては、以下のものが挙げられる:抗PD1抗体(例えば、ニボルマブ(OPDIVO(登録商標))、ペンブロリズマブ(KEYTRUDA(登録商標)、MK-3475)、ピジリズマブ(CT-011)、PDR001、MEDI0680(AMP-514)、TSR-042、REGN2810、JS001、AMP-224(GSK-2661380)、PF-06801591、BGB-A317、BI754091、SHR-1210、及びそれらの組合せ)、抗PD-L1抗体(例えば、アテゾリズマブ(TECENTRIQ(登録商標)、RG7446、MPDL3280A、RO5541267)、デュルバルマブ(MEDI4736、IMFINZI(登録商標))、BMS-936559、アベルマブ(BAVENCIO(登録商標))、LY3300054、CX-072(Proclaim-CX-072)、FAZ053、KN035、MDX-1105、及びそれらの組合せ)、ならびに抗CTLA-4抗体(例えば、イピリムマブ(YERVOY(登録商標))、トレメリムマブ(チシリムマブ、CP-675,206)、AGEN-1884、ATOR-1015、及びそれらの組合せ)。
【0514】
いくつかの態様では、抗がん剤は、免疫チェックポイント活性剤を含む(すなわち、特定の免疫チェックポイント経路を介するシグナル伝達を促進する)。ある特定の態様では、免疫チェックポイント活性剤は、OX40アゴニスト(例えば、抗OX40抗体)、LAG-3アゴニスト(例えば抗LAG-3抗体)、4-1BB(CD137)アゴニスト(例えば、抗CD137抗体)、GITRアゴニスト(例えば、抗GITR抗体)、TIM3アゴニスト(例えば、抗TIM3抗体)、またはそれらの組合せを含む。
【0515】
いくつかの態様では、本明細書に開示される細胞組成物(例えば、本明細書に開示される方法に従って調製されるCARまたはTCRを発現するT細胞などの免疫細胞)は、追加の治療剤の投与前または投与後に対象に投与される。他の態様では、本明細書に開示される細胞組成物(例えば、本明細書に開示される方法に従って調製されるCARまたはTCRを発現するT細胞などの免疫細胞)は、追加の治療剤と同時に対象に投与される。ある特定の態様では、本明細書に開示される細胞組成物(例えば、本明細書に開示される方法に従って調製されるCARまたはTCRを発現するT細胞などの免疫細胞)及び追加の治療剤は、薬学的に許容される担体内の単一の組成物として同時に投与され得る。他の態様では、本明細書に開示される細胞組成物(例えば、本明細書に開示される方法に従って調製されるCARまたはTCRを発現するT細胞などの免疫細胞)及び追加の治療剤は、別個の組成物として同時に投与される。いくつかの態様では、追加の治療剤及び本明細書に開示される細胞組成物(例えば、本明細書に開示される方法に従って調製されるCARまたはTCRを発現するT細胞などの免疫細胞)は、順次投与される。
【0516】
本開示のある特定の態様は、自己免疫疾患を処置する方法を対象とし、本方法は、本明細書に開示される方法のいずれかに従って培養した細胞、例えば、Treg細胞を投与することを含む。本開示の他の態様は、炎症病態を処置する方法を対象とし、本方法は、本明細書に開示される方法のいずれかに従って培養した細胞、例えば、Treg細胞を投与することを含む。いくつかの態様では、炎症病態は、サイトカイン放出症候群を含む。いくつかの態様では、炎症病態は敗血症を含む。いくつかの態様では、炎症病態は、移植片対宿主病を含む。いくつかの態様では、細胞、例えば、Treg細胞は操作される。
【実施例
【0517】
実施例1.方法
培地調製:T細胞馴化培地(TCM)に、immune Cell Serum Replacement(Thermo Fisher)、2mMのL-グルタミン(Gibco)、2mMのGlutamax(Gibco)、MEM非必須アミノ酸溶液(Gibco)、ピルビン酸ナトリウム(Gibco)、IL-2(200IU/mL)、IL-7(120IU/ml)、IL-15(20IU/ml)を補充した。
【0518】
低張コンディショニング培地の場合、様々な濃度のナトリウム、カリウム、グルコース及びカルシウムを含むTCM培地を、NaCl、グルコース、及びカルシウム不含RPMIを添加することによって調整した。規定のNaCl不含RPMIをTCMに添加した後、最終濃度を、NaCl(40~80mM)、KCl(40~80mM)、カルシウム(0.5~2.8mM)、グルコース(10~24mM)及び浸透圧(約250~260mOsmol)の範囲内とした。表1を参照のこと。
【表1】
【0519】
また、本発明者らは、様々なカリウム濃度で一定の張度条件(250mOsmol-低張、280mOsmol-等張、320mOsmol-高張)を維持することによってT細胞に対する張度の効果を試験した。低張条件での最終濃度、NaCl(35~75mM)、KCl(50~90mM)、等張条件での最終濃度、NaCl(50~90mM)、KCl(50~90mM)、高張条件での最終濃度、NaCl(70~110mM)、KCl(50~90mM)。表2を参照のこと。
【表2】
【0520】
細胞培養及び形質導入:健康なドナーの凍結保存されたヒトCD4及びCD8細胞を、T細胞馴化培地-TCM、基本培地、または低張コンディショニング培地中でTransAct(Miltenyi)を用いて活性化した。TCMまたは低張コンディショニング培地中における24時間の活性化後、T細胞をレンチウイルス粒子で形質導入し、Grexプレート(Wilson Wolf)内にキメラ抗原受容体(抗CD19 CAR)を導入した。形質導入の翌日、T細胞に新鮮な培地を補充し、TransActを希釈してT細胞活性化を終了させた。細胞の成長及び密度に応じて、Grexプレート中の培地の半分を吸引することによって、T細胞に温かい2倍サイトカイン培地を与えた。7日目に、細胞を回収して計数し、フローサイトメトリーによって幹細胞性マーカーの発現を分析した。
【0521】
細胞内サイトカインアッセイ:7日目に、T細胞を洗浄して対照培地内に置き、ブレフェルジンAの存在下においてホルボールミリステートアセテート(PMA)及びイオノマイシンを用いた5時間の再刺激に供し、細胞内サイトカインのIL-2、IFNγ、及びTNFαを測定した。T細胞を、固定可能な生/死溶液(fixable live/dead solution)を含有するFACS緩衝液中において表面抗体染色で染色した。固定及び透過処理後、細胞を細胞内サイトカインに対する各々の抗体で染色した。細胞内サイトカイン発現の定量化を、フローサイトメトリーを使用して評価した。
【0522】
フローサイトメトリーによる幹細胞性表現型CAR発現測定:7日目に、各々の処理からの生T細胞をフローサイトメトリーによって評価した。細胞を最初に細胞染色緩衝液で洗浄し、抗CCR7を用いて37℃で15分間染色した。その後、いくつかの他の抗原に対する抗体(以下に詳述)の2倍マスターミックスを細胞に添加し、4℃で20分間インキュベートした。細胞を細胞染色緩衝液で洗浄し、製造業者のプロトコールに従ってfoxp3染色キット(ebioscience)で透過処理した。固定後、細胞をTCF7について4℃で20分間染色し、その後、aurora(cytek)上でのフローサイトメトリーによって細胞を分析した。以下は、幹細胞性マーカーの評価に使用した抗体の一覧である:CD8(BD-#563795)、CD4(BD-#612936)、CD27(BD-#612829)、CD3(Thermo-#612893)、CD28(Biolegend-#302936)、CD62L、CAR-EGFR(Thermo-#352911)、CD45RO(BD#564290)、CD39(Biolegend-#328236)、TCF7(Cell signaling-#14456)、CCR7(BD-#562381)、CD127(Bio legend-#351324)、CD45RA(BD-#560673)。
【0523】
実施例2.結果
培地成分の操作に関する複数の手段は、生成したT細胞産物に重大な変化をもたらし得る。要するに、本発明者らは、次の項目:張度、無機塩、栄養素(グルコース)、及び/またはサイトカイン含有量のうち1つ以上を順次及び並行の両方で操作した。本発明者らは、希釈張度の操作から開始し、複数の表面マーカーによって評価したように、最終的なT細胞の幹細胞性に影響を及ぼすその役割を評価した。最終的なT細胞集団の幹細胞性をまとめるために、本発明者らは、フローサイトメトリーゲーティングスキーマを示して、最高量の相対的な幹細胞性を有するT細胞の所望の亜集団の相対的な集団を定量化した(図1A)。示したフローサイトメトリースキーマは、得られたT細胞の予想した幹細胞性、代謝機能、及びインビボ挙動についての一般に認められている代用物である(図1B)。
【0524】
本発明者らは、細胞計数及び多色フローサイトメトリーによって評価したように、CD3、CD45RO、CCR7、CD45RA、CD62L、CD27、CD28、及びTCF7であったT細胞の相対数によってこれらの介入の効果を定量化した(図2A~2F)。張度と並行して、本発明者らは、Na、K、及びCa2+を同時に変更したが、その理由は、これらが全て、T細胞の運命及び機能を制御する役割が報告されているからである(Trebak&Kinet,Nature reviews(2019),Verkhratsky et al,Exp.Physio(2019))。塩化物を、記載した陽イオンへの変更に合わせてさらに変更した。本発明者らは、高濃度のカリウム、より低濃度のNa、及び低濃度のCaを含む相対的「低張」液が、最大数の幹様細胞をもたらしたことを見出した(図2A~2F)。特に、50mM、55mM、または60mMのカリウムを有する低張培地(280mOsm/L未満)中でのT細胞の培養によって、対照培地中で培養したT細胞と比較した場合、幹様細胞の相対数が少なくとも1倍増加し、最大2.5倍増加した(典型的には範囲の上限に近い)。さらに、65mM、70mM、75mM、80mM、85mM、または90mMのカリウムを有する低張培地中でのT細胞の培養によって、対照培地中で培養したT細胞と比較した場合、幹様細胞の相対数が少なくとも2.5倍増加し、最大15倍増加した(典型的には少なくとも4~5倍の増加)。同様に、50mM、55mM、60mM、65mM、または70mMのカリウムを有する等張培地(約270~300mOsm/L)中で培養したT細胞は、対照培地中で培養したT細胞と比較した場合、幹様細胞の相対数が少なくとも1倍増加し、最大2.5倍増加した(典型的には範囲の上限に近い)。
【0525】
カリウムレベルの増加は一般に、許容される、またはさらに改善された細胞収量とある程度相関した。特に、50mM、55mM、60mM、65mM、70mM、または75mMのカリウムを有する低張培地または等張培地中で培養したT細胞は、対照培地中で培養したT細胞と比較した場合、治療上許容される細胞収量を有した。逆に、70~75mMを超えるK+濃度の増加は、複数のドナーにわたって細胞収量に対して再現性よく有害であった(図2D~2F)。
【0526】
グルコース濃度を、これらの滴定に対してさらに操作した。栄養制限はT細胞の幹細胞性及び寿命を促進すると報告されていて、解糖の阻害は幹細胞性を促進する。逆に、グルコース濃度が高くなると、エフェクター機能が促進され、同時に幹細胞性が消失する。このことと一致して、最も望ましいT細胞プロファイルを実証した培地配合は、より低いグルコース濃度を有していた。したがって、本発明者らは、最高数の幹様T細胞からなる、最も望ましい細胞産物を含む再配合培地は、対照培地条件と比較して、低張、中程度の高カリウム、低ナトリウム、低カルシウム、及び低血糖であると結論づける。
【0527】
低張培養条件におけるイオン塩の滴定(図3A)にわたって、本発明者らは、リンパ節ホーミング分子CCR7、CD62L、及びT細胞持続性関連マーカーCD27と共にCD45RAの発現増加を見出した(図3B~3D)。表1は、カリウム(50~90mM)、塩化ナトリウム(50~90mM)、グルコース(15~20mM)、カルシウム(1.2~2.0mM)、浸透圧、及び張度を含む各培地を示している。表1はまた、対照培地、すなわち、約103mMのNaClを含有する、RPMI基本培地中に高カリウム(55.3mM)を含む高張培地も含む(この実験のデータは示さず)。対照条件と比較して、高カリウムを含む低張培地は、約30~50%のCD45RA、CCR7発現の増加、約30~50%のCD45RA、CD62L発現の増加、及び約10~20%のCCR7CD27細胞の増加をもたらした(図3B~3D)。CD39は、活性化T細胞上で発現されるエクトATP/ADPアーゼであり、T細胞エフェクターの分化、疲弊及びアポトーシスに関与する。CD39の発現増加は、促進老化及び幹細胞様表現型の同時消失の尺度である。対照条件と比較して、低張馴化培地は、約20~30%のCD39発現の減少をもたらした(図3E)。これらの結果は、高カリウムが、T細胞の疲弊を防ぎながら低分化細胞を濃縮することを示している。結果はまた、低張コンディショニングが、CART細胞においてTCF7を増加させ、CD39発現を減少させたことを示している(図3E)。転写因子TCF7は、T幹細胞様表現型の維持、ならびに自己複製能力及びより多くのエフェクターT細胞を産生する能力において主要な役割を果たす。対照条件と比較して、60mM~80mMの範囲の高カリウムを含む培地は、約20~40%のTCF7発現の増加をもたらした(図3F~3G)。これらの結果は、CAR-TまたはT細胞産物に対する低張コンディショニングが、養子移入後の生存及び持続能力と関連していることを示している。
【0528】
低張コンディショニングでの培養は、インビトロ増殖中のT細胞の収量または生存率に影響を及ぼさなかった(図4A~4B)。T細胞の収量及び生存率は、複数のドナー間で一貫しており、これは低張培地を効果的に使用し、臨床グレード試薬を使用して低分化細胞を含有する細胞産物を産生し得ることを実証した。
【0529】
高カリウムコンディショニングによって低分化細胞が濃縮されたため、本発明者らは、次に「幹様」T細胞を正確に定義する厳密な表面マーカー及び転写因子(図1A)を使用してTSCM集団を確認しようと努めた(例えば、Gattinoni et al,Nature Medicine 2011を参照のこと)。本発明者らの結果は、低張コンディショニングによって、CD4及びCD8 CART細胞の両方でCD45ROCCR7CD45RACD62LCD27CD28TCF7が濃縮されたことを示した(図5A~5B)。対照条件と比較して、低張馴化培地は、形質導入効率を約2~3倍増加させた(図6)。これらのストリンジェントな基準を使用して、本発明者らは、対照条件と比較して高カリウムによって、幹様集団が3~8倍増加することを見出した(図7)。
【0530】
これまでの報告では、インビトロで完全なエフェクター機能を獲得すると、養子移入したT細胞の有効性が損なわれ、細胞あたりのIFNγの産生が、このエフェクター機能獲得の信頼できる代用となることが示されている(Gattinoni et al,JCI 2005)。逆に、IL-2産生能を保持しているそれらのT細胞は、幹細胞能を保持している集団を表す(Gattinoni et al.,JCI(2005)、Wang et al.,STM(2012))。したがって、本発明者らは、低張馴化培地を使用して生成したT細胞集団のエフェクター機能の運命を評価した。対照条件と比較して、低張馴化培地はリンパ球ホーミング受容体を保持し、IL-2発現を3倍増強し、IGNγ発現を3分の1に減少させた(図8A~8C)。IGNγ及びIL-2の相反する効果は、T細胞のインビトロ増殖中に低分化状態を維持するために重要である。この現象は、CCR7発現を消失させることなく、CD4及びCD8サブセットの両方で観察されている(図8A~8B)。
【0531】
これまでの報告では、IL-2が多数の活性化T細胞の産生に非常に有用な一方で、T細胞のIL-2分化及び増殖へのインビトロでの曝露後に、急速分化が同時に起こり、同時に幹細胞性が消失することも観察されることを示している(Waldmann et al,Nat Rev Immunol,2006)。逆に、以前の報告(Hinrichs et al,Blood,2008)では、代替の一般的なガンマ鎖サイトカインを利用すると、T細胞の幹細胞性が比較的保持された状態で同様の細胞収量が得られ得ることが示されている。この目的のために、本発明者らは、これらのサイトカインの異なる組合せの滴定量が、T細胞の幹細胞性及び総細胞収量に関して、本発明者らが別の方法で再配合した培地に追加の利点を提供し得るかどうかを試験した。本発明者らの結果は、IL-7及びIL-21の組合せが、低分化産物を濃縮するのに十分であったことを示した(図9A~9B)。これらのサイトカインの組合せは、標準的な培養条件と比較して、ナイーブ様細胞の濃縮に対する効果が非常にわずかであった。しかしながら、CD45ROCCR7CD45RACD62LCD27CD28TCF7を含む厳密なマーカーを使用すると、本発明者らの結果は、標準的な培養条件と比較して、高カリウム及び低張培養条件と組み合わせたIL-7、IL-21が、CAR操作産物中において比較的高い数(約20倍超)の幹様細胞をもたらしたことを示している(図10A~10B)。
【0532】
高カリウムを含む低張培地でCAR操作T細胞を培養する効果は、組換えTCR改変免疫細胞でも観察した。上に記載した通り、T細胞をNY-ESO-1 TCRでトランスフェクトし、高カリウムを含む低張培地中で培養した。高カリウムを含む低張培地中におけるそのようなTCR改変免疫細胞の培養は、高カリウムを含む同様の低張条件下で培養したCAR-T細胞と同様の細胞収量(約15000万細胞)、生存率(90%以上)、ならびに幹様表現型(約50%のCCR7及びCD45RAを発現したCD3細胞)をもたらした(データは示さず)。
【0533】
実施例3.低張培地中で培養したCAR T細胞の特徴付け
CD4+及びCD8+ドナー適合T細胞を、対照培地または上に記載したように高カリウムを含む低張培地中で培養し、その両方に200IU/mlのIL-2、1200IU/mlのIL-7、及び200IU/mlのIL-15(R&D systems)を補充し、Transact(Miltenyi Biotec)を使用して活性化した。活性化から24または48時間後、細胞を、ROR1キメラ抗原受容体(CAR)をコードするレンチウイルスで形質導入した。T細胞を2.5e6生T細胞/mlで対照培地または高カリウムを含む低張培地中のいずれかに再懸濁させ、200IU/mlのIL-2、1200IU/mlのIL-7、及び200IU/mlのIL-15を補充した。一晩インキュベートした後、細胞をG-REX(登録商標)プレート(Wilson Wolf)に移し、活性化後に7日間増殖させてから、以下に記載したアッセイに後で使用するために凍結保存した。
【0534】
高カリウムを含む低張培地中での培養は、産生中の低分化T細胞の定着を大幅に改善する。そのような幹様T細胞はまた、標的刺激時の増殖能及び腫瘍細胞殺傷能が高い(データは示さず)。
【0535】
増殖後7日目に、群あたり1×10個のCAR T細胞を、PMA及びイオノマイシンカクテルで刺激し、続いてゴルジ阻害剤(Biolegend、製造業者の指示に従って)で刺激した。サイトカイン産生を、細胞内染色及びフローサイトメトリーを介して生/CD3+/CAR+によって測定し、次いでIL-2+、IFNγ+、IL-2+/IFNγのダブルポジティブ、及びダブルネガティブサブセットを比較して評価した。
【0536】
高カリウムを含む低張培地中で増殖させたCAR T細胞は、対照培地中で増殖させたCAR T細胞と比較して、IL-2+及びIL-2+/IFNγ+ダブルポジティブT細胞の濃縮を示す(図11、3人の個別ドナーの平均)。このサイトカインプロファイルは表面マーカー分析と一致し、その場合に高カリウムを含む低張培地中で細胞を培養すると、低分化で幹様のT細胞が多いCAR T細胞集団が産生される。T細胞中におけるIL-2産生は、IFNγの産生のみ、またはサイトカインを産生しない場合と比較して低分化T細胞を示している。さらに、IL-2産生の増加はCAR T細胞の持続性を支持し、それゆえ、より良好な治療薬となる。
【0537】
T細胞傷害性を評価するために、上に記載したように生成したROR1 CAR T細胞を、Nuclight Red標識(NLR)H1975-ROR1+標的腫瘍細胞と共に1:5(E:T)の比で、CAR T条件ごとに3つの技術的複製物を含んで24ウェルプレート中に播種した。腫瘍細胞の死滅を、腫瘍細胞単独の場合と比較して平均NLR強度の経時的なIncucyte蛍光測定によって決定した。3日間の培養後、T細胞の3分の1を標的細胞ウェルから取り出し、新鮮な標的細胞上に播種してIncucyte内で置き換えた。これを3日または4日のいずれかの間隔で、さらに最大で3~4回繰り返した。
【0538】
高カリウムを含む低張培地中で培養したCAR T細胞は、対照培地中で培養したCAR T細胞と比較した場合に細胞傷害性の増強を示した(図12、y軸は標的細胞密度を表す)。対照培地中で培養したCAR T細胞は、経時的に標的腫瘍細胞の成長を制御する能力を失う。この細胞傷害性の増加は、高カリウムを含む低張培地中で培養したCAR T細胞が、より大きく、かつより持続的な抗腫瘍効果を有することを示している。
【0539】
上記の経時的死滅アッセイからのCAR T細胞のサイトカイン分泌を評価した。簡潔に述べると、各刺激後(例えば、3日目、7日目、及び10日目)、標的腫瘍細胞との共培養の24時間後に培地上清を収集した。サイトカイン分泌を、V-PLEX Proinflammatory Panel 1 Human Kit(MSD)を使用して測定した。
【0540】
高カリウムを含む低張培地中で培養したROR1 CAR T細胞は、対照培地中で培養したCAR T細胞と比較した場合、H1975標的腫瘍細胞との共培養において有意に多くのIL-2(図13A)及びIFNγ(図13B)を産生した。図11に示したPMA/イオノマイシンで刺激したT細胞で得られたデータと同様に、高カリウムを含む低張培地中で培養したCAR T細胞は、ELISAによって評価したように、標的腫瘍細胞と共培養した場合、IL-2分泌の増加(約4倍)及びIFNγ分泌の増加(約4倍)を示す。刺激を繰り返すと、全ての試料でIL-2分泌が消失するが、高カリウムを含む低張培地中で培養したCAR T細胞は、3回の標的細胞刺激全体を通して著しく高いIFNγを示した。高カリウムを含む低張培地中で培養したCAR T細胞によるサイトカイン分泌の規模及び持続時間の増加は、CAR T細胞の最終分化の遅延によるより強力な抗腫瘍応答を示している。
【0541】
高カリウムを含む低張培地中で培養したCAR T細胞はまた、経時的死滅アッセイにおいてH1975標的腫瘍細胞との共培養で増殖の増強を示す(図26)。増殖の増大は、高カリウムを含む低張培地が、高い増殖能を伴うより幹様な細胞を産生したことを示している。増殖の増加はまた、高カリウムを含む低張培地中で培養することによって産生したCAR T細胞が、優れた抗腫瘍応答を有することも裏付けている。
【0542】
実施例4.培地の調製方法及びTILの培養方法
市販のT細胞培地(例えば、CTS(商標)OpTimizer(商標)、IMMUNOCULT(商標)またはTEXMACS(商標))を調製した。高カリウムを含む低張コンディショニング培地も調製した:T細胞培地の無機塩イオン濃度を、NaCl不含T細胞培地を使用して調整した。低張コンディショニング培地の最終濃度は、以下の通りであった:NaCl(40~80mM)、KCl(40~90mM)、カルシウム(0.5~2.8mM)、及びグルコース(10~24mM)。
【0543】
TILを、対照培地、または2.5%血清サプリメント(CTS(商標)Immune Cell SR、Thermo Fisher)、2mMのL-グルタミン(Gibco)、2mMのL-glutamax(Gibco)、MEM非必須アミノ酸溶液(Gibco)、Pen-strep(Gibco)、20μg/mlのFUNGIN(商標)(InvivoGen)、ピルビン酸ナトリウム(Gibco)、及び1mMのO-アセチル-L-カルニチン塩酸塩(Sigma)を補充した、高カリウムを含む低張コンディショニング培地中のいずれかで培養した。
【0544】
TILを、様々な腫瘍型(結腸、肺、肝細胞癌、腎臓、膵臓、乳房、黒色腫、及び前立腺)から外科的に切除した複数の腫瘍から単離し、対照培地または高カリウムを含む低張培地中のいずれかに播種して培養した。次いで、最終増殖のためにTILを新鮮な対照培地に移した。
【0545】
高カリウムを含む低張培地中で培養したTILは、低分化で幹様表現型を有するTILを示す(データは示さず)。
【0546】
発明を実施するための形態節は、特許請求の範囲を解釈するために使用されることを意図し、発明の概要及び要約節はそれを意図しないと理解されるべきである。発明の概要及び要約節は、本発明者ら(複数可)によって企図されるような本開示の、全てではないが1つ以上の例示的な実施形態を記載する場合があり、したがって、本開示及び添付の特許請求の範囲を決して限定することを意図するものではない。
【0547】
本開示は、特定の機能及びそれらの関係性の実施を示す機能的構成要素を使用して上に記載されている。これらの機能的構成要素の境界は、記載の便宜上、本明細書では任意に定義されている。特定の機能及びそれらの関係性が適切に実施されている限り、別の境界が定義され得る。
【0548】
特定の実施形態の前述した記載は、本開示の一般的性質を完全に明らかにすることになるため、他者が、当業者の技能範囲内の知識を適用することによって、本開示の一般概念から逸脱することなく、そのような特定の実施形態を様々な用途に合わせて過度な実験を行うことなく、容易に修正及び/または適合させ得る。したがって、そのような適合及び修正は、本明細書に提示される教示及び指針に基づいて、開示される実施形態と同等の意味及び範囲内にあることを意図する。本明細書の表現または用語は、制限ではなく説明を目的としており、そのため本明細書の用語または表現は、当業者によって教示及び指針に照らして解釈されると理解されるべきである。
【0549】
本開示の幅広さ及び範囲は、上記の例示的な実施形態のいずれによっても限定されるべきではなく、以下の特許請求の範囲及びその等価物に従ってのみ定義されるべきである。
【0550】
本出願全体を通して引用される全ての引用文献(文献参照、米国または外国特許または特許出願、及びウェブサイトを含む)の内容は、その全体があらゆる目的のために本明細書に記載されているかのように参照によって本明細書に明示的に組み込まれ、本明細書で引用される参考文献も同様である。何らかの矛盾が生じる場合、本明細書に文章で開示される内容が優先される。
図1A
図1B
図2
図3A
図3B
図3C
図3D
図3E
図3F
図3G
図4A
図4B
図5A
図5B
図6
図7
図8A
図8B
図8C
図9A
図9B
図10A
図10B
図11
図12
図13A
図13B
図14
【国際調査報告】