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特表2023-524191アレイ基板、アレイ基板を検出するための方法、ならびにスプライシングディスプレイパネル
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-09
(54)【発明の名称】アレイ基板、アレイ基板を検出するための方法、ならびにスプライシングディスプレイパネル
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/30 20060101AFI20230602BHJP
   G09F 9/33 20060101ALI20230602BHJP
   G09G 3/32 20160101ALI20230602BHJP
   G09G 3/20 20060101ALI20230602BHJP
   H01L 33/62 20100101ALI20230602BHJP
【FI】
G09F9/30 338
G09F9/33
G09G3/32 A
G09G3/20 670A
H01L33/62
G09G3/20 621M
G09G3/20 623V
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022528657
(86)(22)【出願日】2021-04-08
(85)【翻訳文提出日】2022-05-17
(86)【国際出願番号】 CN2021085957
(87)【国際公開番号】W WO2021227713
(87)【国際公開日】2021-11-18
(31)【優先権主張番号】202010404359.0
(32)【優先日】2020-05-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.10 Jiuxianqiao Rd.,Chaoyang District,Beijing 100015,CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チェン ハオ
(72)【発明者】
【氏名】ジャン ジェンユー
(72)【発明者】
【氏名】ジャオ ジアオ
(72)【発明者】
【氏名】シアオ リー
(72)【発明者】
【氏名】リウ ドンニー
(72)【発明者】
【氏名】ジョン ハオリアン
(72)【発明者】
【氏名】チェン リアン
(72)【発明者】
【氏名】シュエン ミンホワ
(72)【発明者】
【氏名】ヤン ミン
(72)【発明者】
【氏名】ルー シンホン
(72)【発明者】
【氏名】チー チー
【テーマコード(参考)】
5C080
5C094
5C380
5F142
【Fターム(参考)】
5C080AA07
5C080BB05
5C080CC03
5C080FF09
5C080HH13
5C080JJ02
5C080JJ03
5C080JJ06
5C080JJ07
5C094AA22
5C094AA37
5C094BA02
5C094BA25
5C094CA19
5C094DA09
5C094DB04
5C380AA02
5C380AA03
5C380AB06
5C380AB34
5C380AB41
5C380BA11
5C380BA17
5C380CC59
5C380CC62
5C380FA02
5C380GA03
5F142AA34
5F142BA32
5F142CB14
5F142CB23
5F142CD02
5F142DB24
(57)【要約】
本発明は、アレイ基板、アレイ基板を検出するための方法およびスプライシングディスプレイパネルを開示する。アレイ基板のピクセル1は、少なくとも3色のサブピクセル01と、各サブピクセル01の発光を駆動するピクセル駆動チップ02とを含み、各サブピクセル01は、少なくとも1つの無機発光ダイオードを含み、表示領域A1は、無機発光ダイオードの正極に接続された正の信号線Hmと、ピクセル駆動チップ02に接続されたデータ信号線Dmと、走査線Snと、参考信号線Vmとを含み、ピクセル駆動チップ02は、走査線Snの制御下に、データ信号線Dmの信号を、時分割で、異なる色のサブピクセル01に書き込むように構成される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アレイ基板であり、
前記アレイ基板は、表示領域およびベゼル領域を含み、前記表示領域は、複数の走査線と、複数のデータ信号線と、複数の正の信号線と、複数の参考信号線と、アレイ状に配置される複数のピクセルとを含み、
前記複数のピクセルのうちの少なくとも1つは、少なくとも3色のサブピクセルと、各前記サブピクセルの発光を駆動するピクセル駆動チップとを備え、
各前記サブピクセルは、少なくとも1つの無機発光ダイオードを含み、
前記ピクセル駆動チップは、それが駆動する各前記サブピクセルにおける前記無機発光ダイオードの正極、前記複数のデータ信号線のうちの1つ、前記複数の走査線のうちの1つおよび前記複数の参考信号線のうちの1つに接続され、
前記ピクセル駆動チップは、前記走査線の制御下に、前記データ信号線の信号を、時分割で、異なる色のサブピクセルに書き込むように構成され、前記参考信号線は、前記無機発光ダイオードと前記ピクセル駆動チップとの間に電流回路が形成されるように、前記ピクセル駆動チップに負極信号を提供するように構成されることを特徴とするアレイ基板。
【請求項2】
前記複数のピクセルは、第1の方向に配置されるN個のピクセル行および第2の方向に配置されたM列のピクセル列を含み、NおよびMは両方とも1よりも大きい整数であり、
複数の前記走査線は、前記第1の方向に延在し、前記第2の方向に配置され、前記複数のデータ信号線は、前記第2の方向に延在し、前記第1の方向に配置され、前記複数の正の信号線は、前記第2の方向に延在し、前記第1の方向に配置され、前記複数の参考信号線は、前記第2の方向に延在し、前記第1の方向に配置され、
前記第1の方向は、前記第2の方向とは異なることを特徴とする請求項1に記載のアレイ基板。
【請求項3】
前記ピクセル行のそれぞれは、前記複数の走査線の1つに対応し、前記ピクセル列のそれぞれは、前記複数のデータ信号線の1つ、前記複数の参考信号線の1つおよび前記複数の正の信号線の1つに対応することを特徴とする請求項2に記載のアレイ基板。
【請求項4】
前記ピクセルは、第1の色のサブピクセル、第2の色のサブピクセルおよび第3の色のサブピクセルを含み、
前記ピクセル行のそれぞれは、前記複数の走査線の1つに対応し、前記ピクセル列のそれぞれは、前記複数のデータ信号線の1つ、前記複数の参考信号線の1つおよび前記複数の正の信号線の2つに対応し、
前記2つの正の信号線の1つは、前記第1の色のサブピクセルにおける無機発光ダイオードの正極に接続され、他の1つの正の信号線は、前記第3の色のサブピクセルおよび前記第2の色のサブピクセルにおける無機発光ダイオードの正極に接続されることを特徴とする請求項2に記載のアレイ基板。
【請求項5】
前記表示領域は、複数の前記走査線のそれぞれに1対1の対応で接続された走査信号ルーティングワイヤをさらに含み、前記走査信号ルーティングワイヤは、前記第2の方向に延在することを特徴とする請求項3または請求項4に記載のアレイ基板。
【請求項6】
N=M、各前記ピクセル列の片側には、対応して、1つの前記走査信号ルーティングワイヤが配置され、隣接する2つのピクセル列の間に1つの前記走査信号ルーティングワイヤのみが配置されることを特徴とする請求項5に記載のアレイ基板。
【請求項7】
N>M、少なくとも1つのピクセル列の2つの側のそれぞれに少なくとも1つの前記走査信号ルーティングワイヤが配置され、
隣接する2つのピクセル列の少なくとも一部の間に少なくとも1つの前記走査信号ルーティングワイヤが配置され、隣接する2つのピクセル列の間の前記走査信号ルーティングワイヤは、2つを超えないことを特徴とする請求項5に記載のアレイ基板。
【請求項8】
前記走査線は、第1の金属層に配置され、前記走査信号ルーティングワイヤ、前記データ信号線、前記参考信号線および前記正の信号線は、第2の金属層に配置されることを特徴とする請求項5に記載のアレイ基板。
【請求項9】
前記データ信号線の一端に配置される前記ベゼル領域は、前記表示領域から順次遠く離れた屈曲領域、配線領域およびボンディング領域を含み、
前記ボンディング領域には、少なくとも1つの第1のチップおよび少なくとも1つの第2のチップが配置され、
前記走査信号ルーティングワイヤと前記データ信号線は、前記屈曲領域および前記配線領域に配置されるルーティングワイヤを介して前記第1のチップと順次接続され、
前記参考信号線および前記正の信号線は、前記屈曲領域および前記配線領域に配置されるルーティングワイヤを介して前記第2のチップと順次接続されることを特徴とする請求項8に記載のアレイ基板。
【請求項10】
前記ボンディング領域に複数の前記第1のチップおよび複数の前記第2のチップが配置され、
前記第1のチップおよび前記第2のチップは、前記ボンディング領域において間隔を置いて配置されることを特徴とする請求項9に記載のアレイ基板。
【請求項11】
前記屈曲領域のルーティングワイヤはすべて前記第2の金属層に配置されることを特徴とする請求項9に記載のアレイ基板。
【請求項12】
前記配線領域において、前記走査信号ルーティングワイヤに接続されたルーティングワイヤおよび前記データ信号線に接続されたルーティングワイヤは、すべて前記第1の金属層に配置され、
前記配線領域において、前記参考信号線に接続されたルーティングワイヤおよび前記正の信号線に接続されたルーティングワイヤはすべて前記第2の金属層に配置されることを特徴とする請求項9に記載のアレイ基板。
【請求項13】
前記配線領域において、前記走査信号ルーティングワイヤに接続されたルーティングワイヤおよび前記データ信号線に接続されたルーティングワイヤはすべて前記第2の金属層に配置され、
前記配線領域において、前記参考信号に接続されたルーティングワイヤおよび前記正の信号線に接続されたルーティングワイヤは、すべて前記第1の金属層に配置されることを特徴とする請求項9に記載のアレイ基板。
【請求項14】
前記走査信号ルーティングワイヤ、前記データ信号線、前記参考信号線および前記正の信号線は、すべて縦方向信号線であり、
前記ベゼル領域は、前記配線領域から遠く離れた前記ボンディング領域の側に配置される第1の信号入力領域と、前記屈曲領域から遠く離れた前記データ信号線側に配置される第2の信号入力領域とをさらに含み、
前記第1の信号入力領域に前記縦方向信号線それぞれと1対1で対応する第1の入力電極が配置され、前記表示領域内の各前記縦方向信号線は、前記屈曲領域および前記配線領域に配置されるルーティングワイヤを介して対応する前記第1の入力電極に順次接続され、
前記第2の信号入力領域に各前記縦方向信号線と1対1で対応接続された第2の入力電極側に配置されることを特徴とする請求項9に記載のアレイ基板。
【請求項15】
前記走査線の一端の前記ベゼル領域は、第3の信号入力領域を含み、
前記走査線の別の端の前記ベゼル領域は、第4の信号入力領域を含み、
前記第3の信号入力領域は、前記走査線それぞれと1対1で対応接続された第3の入力電極が配置され、
前記第4の信号入力領域に各前記走査線と1対1で対応接続された第4の入力電極側に配置されることを特徴とする請求項14に記載のアレイ基板。
【請求項16】
請求項1から請求項15のいずれかの一項に記載のアレイ基板を含むことを特徴とするスプライシングディスプレイパネル。
【請求項17】
請求項14または請求項15に記載のアレイ基板を検出するための方法であって、
前記表示領域内の前記縦方向信号線および前記走査線を検出される線とし、
前記検出方法は、
前記検出される線ごとに、前記検出される線に接続された1つの入力電極にテスト信号を入力するステップと、
前記検出される線に接続された別の入力電極が信号を出力するかどうかを検出し、検出される線に接続された別の入力電極が信号を出力しない検出結果であれば、前記検出される線が切断されていると判断するステップと、
前記テスト信号が入力された前記検出される線以外の別の検出される線の入力電極が信号を出力するかどうかを検出し、別の検出される線の入力電極が信号を出力する検出結果であれば、前記テスト信号が入力された前記検出される線と入力電極が信号を出力する別の前記検出される線との間で短絡が発生したと判断するステップと
を備えることを特徴とする請求項14または請求項15に記載のアレイ基板を検出するための方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディスプレイの技術分野に関し、特にアレイ基板およびアレイ基板を検出するための方法、ならびにスプライシングディスプレイパネルに関する。
【0002】
[関連出願の相互参照]
本出願は、2020年05月13日に中国特許局に提出し、出願番号が202010404359.0であり、発明名称が「アレイ基板、アレイ基板を検出するための方法、ならびにスプライシングディスプレイパネル」との中国特許出願を基礎とする優先権を主張し、その開示の総てをここに取り込む。
【背景技術】
【0003】
有機発光ダイオード(OLED)と比較して、無機発光ダイオードの原理に基づくサブミリメートルレベルまたはミクロンレベルの発光ダイオードは、OLEDのような自発光デバイスに属し、また、OLEDと同様に、高輝度、超低待ち時間、超大視野角などの一連の利点がある。無機発光ダイオードは、より安定した特性とより低い抵抗の金属半導体(有機物ではない)に基づいて発光するため、OLEDと比較して、消費電力が低く、高温および低温に対する耐性が高く、耐用年数が長いという利点がある。
【発明の概要】
【0004】
本発明の実施形態は、アレイ基板、アレイ基板を検出するための方法、ならびにスプライシングディスプレイパネルを提供する。具体的な解決策は以下の通りである。
【0005】
第1の態様では、本発明の実施形態によって提供されるアレイ基板は、
前記アレイ基板は、表示領域およびベゼル領域を含み、前記表示領域にアレイモードに配置された複数のピクセルと、複数の走査線と、複数のデータ信号線と、複数の正の信号線と、複数の参考信号線とを有し、
前記複数のピクセルのうちのいずれかの1つは、少なくとも3色のサブピクセルと、各前記サブピクセルの発光を駆動するピクセル駆動チップとを備え、
各前記サブピクセルは、少なくとも1つの無機発光ダイオードを含み、
前記ピクセル駆動チップは、それが駆動する各前記サブピクセルにおける前記無機発光ダイオードの正極、前記複数のデータ信号線のうちの1つ、前記複数の走査線のうちの1つおよび前記複数の参考信号線のうちの1つに接続され、
前記ピクセル駆動チップは、前記走査線の制御下に、前記データ信号線の信号を、時分割で、異なる色のサブピクセルに書き込むように構成され、前記参考信号線は、前記無機発光ダイオードと前記ピクセル駆動チップとの間に電流経路を形成するように、前記ピクセル駆動チップに負の信号を提供するように構成される。
【0006】
任意選択で、本発明の実施形態によって提供されるアレイ基板において、
前記複数のピクセルは、第1の方向に配置されたN個のピクセル行および第2の方向に配置されたM個のピクセル列を含み、NおよびMは両方とも1よりも大きい整数であり、
複数の前記走査線は、前記第1の方向に延在し、前記第2の方向に配置され、前記複数のデータ信号線は、前記第2の方向に延在し、前記第1の方向に配置され、前記複数の正の信号線は、前記第2の方向に延在し、前記第1の方向に配置され、前記複数の参考信号線は、前記第2の方向に延在し、前記第1の方向に配置され、
前記第1の方向は、前記第2の方向とは異なる。
【0007】
任意選択で、本発明の実施形態によって提供されるアレイ基板において、
前記ピクセル行のそれぞれは、前記複数の走査線の1つに対応し、前記ピクセル列のそれぞれは、前記複数のデータ信号線の1つ、前記複数の参考信号線の1つおよび前記複数の正の信号線の1つに対応する。
【0008】
任意選択で、本発明の実施形態によって提供されるアレイ基板において、
前記ピクセルは、第1の色のサブピクセル、第2の色のサブピクセルおよび第3の色のサブピクセルを含み、
前記ピクセル行のそれぞれは、前記複数の走査線の1つに対応し、前記ピクセル列のそれぞれは、前記複数のデータ信号線の1つ、前記複数の参考信号線の1つおよび前記複数の正の信号線の2つに対応し、
前記2つ正の信号線の1つは、前記第1の色のサブピクセルにおける無機発光ダイオードの正極に接続され、他の1つの正の信号線は、前記第3の色のサブピクセルおよび前記第2の色のサブピクセルにおける無機発光ダイオードの正極に接続される。
【0009】
任意選択で、本発明の実施形態によって提供されるアレイ基板において、
前記表示領域は、複数の前記走査線のそれぞれに1対1の対応で接続された走査信号ルーティングワイヤをさらに含み、前記走査信号ルーティングワイヤは、前記第2の方向に延在する。
【0010】
任意選択で、本発明の実施形態によって提供されるアレイ基板において、
N=M、各前記ピクセル列の片側には、対応して、1つの前記走査信号ルーティングワイヤが配置され、隣接する2つのピクセル列の間に1つの前記走査信号ルーティングワイヤのみが配置される。
【0011】
任意選択で、本発明の実施形態によって提供されるアレイ基板において、
N>M、少なくとも1つのピクセル列の2つの側のそれぞれに少なくとも1つの前記走査信号ルーティングワイヤが配置され、
隣接する2つのピクセル列の少なくとも一部の間に少なくとも1つの前記走査信号ルーティングワイヤが配置され、隣接する2つのピクセル列の間の前記走査信号ルーティングワイヤは、2つを超えない。
【0012】
任意選択で、本発明の実施形態によって提供されるアレイ基板において、
前記走査線は、第1の金属層に配置され、前記走査信号ルーティングワイヤ、前記データ信号線、前記参考信号線および前記正の信号線は、第2の金属層に配置される。
【0013】
任意選択で、本発明の実施形態によって提供されるアレイ基板において、
前記データ信号線の一端に配置される前記ベゼル領域は、前記表示領域から順次遠く離れた屈曲領域、配線領域およびボンディング領域を含み、
前記ボンディング領域には、少なくとも1つの第1のチップおよび少なくとも1つの第2のチップが配置され、
前記走査信号ルーティングワイヤと前記データ信号線は、前記屈曲領域および前記配線領域に配置されるルーティングワイヤを介して前記第1のチップと順次接続され、
前記参考信号線および前記正の信号線は、前記屈曲領域および前記配線領域に配置されるルーティングワイヤを介して前記第2のチップと順次接続される。
【0014】
任意選択で、本発明の実施形態によって提供されるアレイ基板において、
前記ボンディング領域に複数の前記第1のチップおよび複数の前記第2のチップが配置され、
前記第1のチップおよび前記第2のチップは、前記ボンディング領域において間隔を置いて配置される。
【0015】
任意選択で、本発明の実施形態によって提供されるアレイ基板において、
前記屈曲領域のルーティングワイヤはすべて前記第2の金属層に配置される。
【0016】
任意選択で、本発明の実施形態によって提供されるアレイ基板において、
前記配線領域において、前記走査信号ルーティングワイヤに接続されたルーティングワイヤおよび前記データ信号線に接続されたルーティングワイヤは、すべて前記第1の金属層に配置され、
前記配線領域において、前記参考信号線に接続されたルーティングワイヤ以および前記正の信号線に接続されたルーティングワイヤはすべて前記第2の金属層に配置される。
【0017】
任意選択で、本発明の実施形態によって提供されるアレイ基板において、
前記配線領域において、前記走査信号ルーティングワイヤに接続されたルーティングワイヤおよび前記データ信号線に接続されたルーティングワイヤはすべて前記第2の金属層に配置され、
前記配線領域において、前記参考信号に接続されたルーティングワイヤおよび前記正の信号線に接続されたルーティングワイヤは、すべて前記第1の金属層に配置される。
【0018】
任意選択で、本発明の実施形態によって提供されるアレイ基板において、
前記走査信号ルーティングワイヤ、前記データ信号線、前記参考信号線および前記正の信号線は、すべて縦方向信号線であり、
前記ベゼル領域は、前記配線領域から遠く離れた前記ボンディング領域の側に配置される第1の信号入力領域と、前記屈曲領域から遠く離れた前記データ信号線側に配置される第2の信号入力領域とをさらに含み、
前記第1の信号入力領域に前記縦方向信号線それぞれと1対1で対応する第1の入力電極が配置され、前記表示領域内の各前記縦方向信号線は、前記屈曲領域および前記配線領域に配置されるルーティングワイヤを介して対応する前記第1の入力電極に順次接続され、
前記第2の信号入力領域に各前記縦方向信号線と1対1で対応接続された第2の入力電極側に配置される。
【0019】
任意選択で、本発明の実施形態によって提供されるアレイ基板において、
前記走査線の一端の前記ベゼル領域は、第3の信号入力領域を含み、
前記走査線の別の端の前記ベゼル領域は、第4の信号入力領域を含み、
前記第3の信号入力領域は、前記走査線それぞれと1対1で対応接続された第3の入力電極が配置され、
前記第4の信号入力領域に各前記走査線と1対1で対応接続された第4の入力電極側に配置される。
【0020】
第2の態様では、本発明の実施形態は、本発明の実施形態によって提供される複数の任意のアレイ基板を含む、スプライシングディスプレイパネルをさらに提供する。
【0021】
第3の態様では、本発明の実施形態は、上記の任意のアレイ基板を検出するための方法をさらに提供する。表示領域の縦方向信号線および走査線は、すべて検出される線である。前記検出方法は、
前記検出される線ごとに、前記検出される線に接続された1つの入力電極にテスト信号を入力するステップと、
前記検出される線に接続された別の入力電極が信号を出力するかどうかを検出し、検出される線に接続された別の入力電極が信号を出力しない検出結果であれば、前記検出される線が切断されていると判断するステップと、
前記テスト信号が入力された前記検出される線以外の別の検出される線の入力電極が信号を出力するかどうかを検出し、別の検出される線の入力電極が信号を出力する検出結果であれば、前記テスト信号が入力された前記検出される線と入力電極が信号を出力する別の前記検出される線との間で短絡が発生したと判断するステップとを備える。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明の実施形態によって提供されるアレイ基板の概略構造図である。
図2】本発明の実施形態によって提供される別のアレイ基板の概略構造図である。
図3】本発明の実施形態によって提供されるアレイ基板内のピクセルの概略構造図である。
図4】本発明の実施形態によって提供される別のアレイ基板内のピクセルの概略構造図である。
図5】本発明の実施形態によって提供されるさらに別のアレイ基板の概略構造図である。
図6】本発明の実施形態によって提供されるさらに別のアレイ基板の概略構造図である。
図7】本発明の実施形態によって提供されるアレイ基板内のピクセルが対応するアレイレイアウトの概略構造図である。
図8】本発明の実施形態によって提供されるアレイ基板内のピクセルが対応する別のアレイレイアウトの概略構造図である。
図9】本発明の実施形態によって提供されるさらに別のアレイ基板の概略構造図である。
図10】本発明の実施形態によって提供されるアレイ基板内の配線領域の概略構造局所断面図である。
図11】本発明の実施形態によって提供されるアレイ基板内の走査信号ルーティングワイヤの概略構造断面図である。
図12】本発明の実施形態によって提供されるアレイ基板内の参考信号線の概略構造断面図である。
図13】本発明の実施形態によって提供されるさらに別のアレイ基板の概略構造図である。
図14】本発明の実施形態によって提供されるアレイ基板を検出するための方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
発明者は、ミニ発光ダイオードおよびマイクロ発光ダイオードが、低電流密度下での輝度均一性が悪いという問題を有することを発見したので、ミニ発光ダイオードおよびマイクロ発光ダイオードは、大きな電流密度を使用して発光する。マイクロ無機発光ダイオードの電流密度は、有機発光ダイオードの電流密度より少なくとも2桁大きいため、マイクロ無機発光ダイオードは、有機発光ダイオードのように、薄膜トランジスタによって形成されたピクセル回路によって駆動される。薄膜トランジスタによって形成されたピクセル回路によって駆動される場合、大きな電流密度を生成するために薄膜トランジスタのサイズを大きくする必要がある。薄膜トランジスのサイズが大きくなると均一性が低下し、消費電力が大きくなり、既存の有機発光ダイオードのピクセル回路をマイクロ無機光グダイオードに直接適用することはできない。
【0024】
これを考慮して、本発明の実施形態は、アレイ基板、アレイ基板を検出するための方法、およびスプライシングディスプレイパネルを提供する。
【0025】
本発明の上記の目的、特徴および利点をより明確かつより理解しやすくするために、本発明は、添付の図面および実施形態を参照して以下でさらに説明される。本明細書に記載の実施に限定されるものとして構築されるべきではなく、むしろこれらの実施は、本発明をより包括的かつ完全にするために提供され、例示的な実施の概念は、当技術分野の当業者に包括的に伝えられる。図面中の参照番号は同一または類似の構造を表しているため、繰り返しの説明は省略する。本発明に記載されている位置および方向を示す言葉は、例えば図面を用いて作成された説明であり、必要に応じて変更することもできる。このような変更は、本発明の保護範囲に含まれる。本発明の図面は、相対的な位置関係を説明することのみを目的としており、真の縮尺を表すものではない。
【0026】
本発明を完全に理解するために、以下の説明に特定の詳細が記載されていることに留意されたい。しかし、本発明は、本明細書で行われた説明とは異なる他の多くのモードで実施することができ、当技術分野は、本発明の意図から逸脱することなく同様の普及を行うことができる。したがって、本発明は、以下に開示される特定の実施によって制限されない。本明細書の後続の説明は、本出願を実施するための好ましい実施であり、本出願の一般原則であるが、本出願の範囲を限定することを意図するものではない。本出願の保護範囲は、添付の特許請求の範囲で定義されるものによって決定される。
【0027】
本発明の実施形態によって提供されるアレイ基板、アレイ基板を検出するための方法、およびスプライシングディスプレイパネルは、図面を参照して以下に詳細に説明される。
【0028】
図1および図2に示されるように、本発明の実施形態によって提供されるアレイ基板は、表示領域A1およびベゼル領域A2を含む。表示領域A1は、アレイモードに配置された複数のピクセル1、複数の走査線Sn、複数のデータ信号線Dm、複数の正の信号線Hmおよび複数の参考信号線Vmを含む。
【0029】
図3に示すように、複数のピクセル1のそれぞれは、少なくとも3色のサブピクセル01と、サブピクセル01のそれぞれを駆動して発光するピクセル駆動チップ02とを含む。
【0030】
サブピクセルO1のそれぞれは、少なくとも1つの無機発光ダイオードを含む。
【0031】
ピクセル駆動チップ2は、それが駆動するサブピクセル01のそれぞれにおKERU無機発光ダイオードの正極、複数のデータ信号線Dmのうちの少なくとも1つ、複数のデータ信号線Snのうちの少なくとも1つである。走査線Snおよび複数の参考信号線Vmのうちの少なくとも1つと接続される。
【0032】
各ピクセル駆動チップ2は、走査線Snの制御下で、データ信号線Dmの信号を時分割で異なる色のサブピクセル01に書き込むように構成される。参考信号線Vmは、ピクセル駆動チップ2と無機発光ダイオードとの間に電流経路を形成するように、ピクセル駆動チップ2に負の信号を提供するように構成される。
【0033】
本発明の実施形態によって提供されるアレイ基板において、各ピクセルは、少なくとも3色のサブピクセルと、各サブピクセルを駆動して発光するピクセル駆動チップと、を含む。各サブピクセルは、少なくとも1つの無機発光ダイオードを含む。表示領域には、無機発光ダイオードの正極に接続された正の信号線、ピクセル駆動チップに接続されたデータ信号線、走査線、および参考信号線を含む。ピクセル駆動チップは、走査線の制御下で時間分割において異なる色のサブピクセルにデータ信号線の信号を書き込むように構成される。すなわち、本発明の実施形態では、また、全ピクセルをピクセル駆動チップで直接駆動することで表示を実現し、全ピクセルをピクセル駆動チップで直接駆動できるため、マイクロ無機発光ダイオードに大きな電流密度を提供することができる。
【0034】
特定の実施中、本発明の実施形態によって提供されるアレイ基板において、無機発光ダイオードは、ミニ発光ダイオード(Mini Light Emitting Diode, Mini LED)またはマイクロ発光ダイオード(Micro Light Emitting Diode, Micro LED)であり得、これはここに限定されない。
【0035】
特定の実施中、本発明の実施形態によって提供されるアレイ基板において、サブピクセルのそれぞれは、少なくとも1つの無機発光ダイオードを含み、例えば、サブピクセルのそれぞれは、1つの無機発光ダイオード、2つの無機発光ダイオード、3つの無機発光ダイオードまたは複数の無機発光ダイオードを含み、本明細書に限定されない、本発明の図面は、サブピクセルのそれぞれが、2つの無機発光ダイオードを含むの例を示す。
【0036】
任意選択で、本発明の実施形態によって提供されるアレイ基板において、図1および図3に示されるように、表示領域A1は、第1の方向Xに配置されたN個のピクセル行および第2の方向Yに配置されたM個のピクセル列を含む。ここで、NおよびMは両方とも1より大きい整数である。
【0037】
複数の走査線Snは、第1の方向Xに延在し、第2の方向Yに配置され、複数のデータ信号線Dmは、第2の方向Yに延在し、第1の方向Xに配置される。複数の正の信号線Hmは、第2の方向Yに延在し、第1の方向Xに配置され、複数の参考信号線Vmは、第2の方向Yに延在し、第1の方向Xに配置される。
【0038】
第1の方向Xおよび第2の方向Yは異なる。任意選択で、図1および図3に示されるように、本発明の実施形態によって提供されるアレイ基板において、表示領域内のワイヤの量を減らすために、各ピクセル行は、複数の走査線Snの1つに対応して接続される。各ピクセル列は、複数のデータ信号線Dmの1つ、複数の参考信号線Vmの1つ、および複数の正の信号線Hmの1つに対応して接続される。
【0039】
特定の実施中、第1色無機発光ダイオードと第2色無機発光ダイオードの電流変換効率がわずかに異なり、第1色無機発光ダイオードと第2色無機発光ダイオードの両方の電流変換効率と第3色無機発光ダイオードの電流変換効率とは大きく異なるため、第1色無機発光ダイオードの正極が受信する必要のある電気信号の強度は、第2色無機発光ダイオードと第3色無機発光ダイオードの正極が受信する必要のある電気信号の強度と大きく異なる。同じピクセル内の異なる色のサブピクセルが同じ1つの正の信号線に対応する場合、正の信号線によって提供される信号が必要となり、第1色無機発光ダイオード、第2色無機発光ダイオードおよび第3色無機発光ダイオードが最大輝度で発光でき、消費電力が増加する。任意選択で、本発明の実施形態によって提供されるアレイ基板において、図2および図4に示されるように、ピクセル1は、第1の色のサブピクセル01(R)、第2の色のサブピクセル01(B)および第3の色のサブピクセル01(G)を含む。
【0040】
ピクセル行のそれぞれは、複数の走査線Snの1つに対応して接続され、ピクセル列のそれぞれは、複数のデータ信号線Dmの1つ、複数の参考信号線Vmの1つ、および複数の正の信号線の2つ(Hm1とHm2)に対応して接続される。
【0041】
2つの正信号線Hm1およびHm2のうちの1つの正の信号線Hm1は、第1色サブピクセル01(R)の無機発光ダイオードの正電極に接続され、他の正信号線Hm2は、第3色サブピクセル01(G)および第2色サブピクセル01(B)の無機発光ダイオードの正極に接続されている。したがって、第3の色のサブピクセル01(G)および第2の色のサブピクセル01(B)内の無機発光ダイオードの正極が受信する信号は、同じであり得る。第1色サブピクセル01(R)の無機発光ダイオードの正極によって受信される信は、他の2色のサブピクセルが受信する信号よりも振幅が大きいため、3色のサブピクセルの正極すべてが、3色のピクセル中、最大の信号振幅が必要とするピクセルの信号を受信するのを防ぐことができ、消費電力を削減できる。
【0042】
特定の実施中、第1色、第2色、または第3色は、赤、青、および緑のいずれかであり得る。例えば、第1色は赤であり、第2色は青であり、第3色は緑である。任意選択で、本発明の実施形態によって提供されるアレイ基板において、図5に示されるように、表示領域A1は、複数の走査線Snと1対1で対応接続する走査信号ルーティングワイヤCnをさらに含む。走査信号ルーティングワイヤCnは、第2の方向Yに延在する。このようにして、走査信号を提供するための信号源が走査信号配線Cnの両端に配置されることができるように、走査信号配線Cnを介して対応する走査線Snに走査信号を提供することができる。これにより、走査信号を提供するためのチップが走査線Snの両端に配置されることが防止される。
【0043】
任意選択で、本発明の実施形態によって提供されるアレイ基板において、図5に示されるように、表示領域A1内のピクセル行の量Nが表示領域A1のピクセル列の量Mと同じである場合。つまり、N=Mである。
【0044】
ピクセル列のそれぞれの片側は、対応して、走査信号ルーティングワイヤCnの1つを備えており、走査信号ルーティングワイヤCnのうちの1つだけが、2つの隣接するピクセル列ごとに配置されている。
【0045】
任意選択で、本発明の実施形態によって提供されるアレイ基板において、図6に示されるように、表示領域A1のピクセル行の量Nが表示領域A1のピクセル列の量Mよりも大きい場合、すなわち、N>Mである。
【0046】
少なくとも1つの走査信号ルーティングワイヤCnは、少なくとも1つのピクセル列の2つの側のそれぞれに配置される(例えば、図6では、1つの走査信号ルーティングワイヤC1は、第2ピクセル列の左側に配置され、および2つの走査信号ルーティングワイヤC2およびC3が第2ピクセル列の右側に配置される)。および走査信号ルーティングワイヤCnの少なくとも1つは、隣接する2つのピクセル列ごとの少なくとも一部の間に配置される。
【0047】
特定の実施中、K個の隣接するピクセル列はすべてリピート要素のグループであり、リピート要素の各グループにおいて、少なくとも1つの走査信号ルーティングワイヤが、1つのピクセル列の2つの側面のそれぞれに配置される。ピクセル列の片側に2つ走査信号ルーティングワイヤが配置され、ピクセル列のもう一方の片側に最大で1本の走査信号ルーティングワイヤが配置される。残りの(K-1)のピクセル列の2つの側面のそれぞれに、最大で1本の走査信号ルーティングワイヤが配置される。たとえば、1つの走査信号ルーティングワイヤが(K-1)ピクセル列のそれぞれの片側に配置され、(K-1)ピクセル列のそれぞれのもう一方の片側に走査信号ルーティングワイヤは配置されない(たとえば、当該ピクセル列はディスプレイパネルの最も外側に配置される)か、または1本の走査信号配線(たとえば、当該ピクセル列がディスプレイパネルの最も外側ではない側にある)のみが、配置されている。ここで、K=(min[N,M]) / |N-M|である。
【0048】
N = 135およびM = 120を例にとると、2つの走査信号ルーティングワイヤは、15ピクセル列それぞれの両側に対応して配置される。当該15ピクセル列を120ピクセル列の間で均一に分配するために、少なくとも1本の走査信号ルーティングワイヤを、それぞれ8ピクセル列ごとに1ピクセル列の両側に配置する必要がある。隣接する8ピクセル列ごとにリピート要素のグループと見なされ、合計15グループのリピート要素がある。リピート要素の各グループから1つのピクセル列が選択され、少なくとも1つの走査信号ルーティングワイヤが当該選択されたピクセル列の両側のそれぞれに配置され、最大で1つの走査信号ルーティングワイヤが他の7ピクセル列のそれぞれの両側に配置される。
【0049】
任意選択で、本発明の実施形態によって提供されるアレイ基板では、図7および図8に示されるように、走査線Snが同じ第1の金属層に配置され、走査信号ルーティングワイヤCn、データ信号線Dm、参考信号線Vm、および正の信号線Hm1およびHm2は、同じ第2の金属層に配置されている。
【0050】
本発明の実施形態では、2つの構造が「同層配置」または「同じ層に配置される」とは、両方が同じフィルム形成プロセスまたは同じパターニングプロセスで形成されることを意味し得る。またはカスケード関係で同じ層に配置されているか、両方と基板の間の等距離を表す場合がある。
【0051】
具体的には、本発明の実施形態により提供されるアレイ基板において、第1の金属層は、ベース基板100から遠く離れた第2の金属層の片側に配置され得るか、または第2の金属層は、ベース基板100から遠く離れた第1の金属層の側面に配置され本明細書で限定されない。
【0052】
特定の実施中、図7および図8に示されるように、各ピクセル駆動チップ(図7および図8には示されていない)は、第1の信号端O1、第2の信号端O2、第3の信号端O3、第4の信号端O4、第5の信号端O5および第6の信号端O6を有する。第1の信号端O1は、第1色無機発光ダイオードの負極R-に接続され、ピクセル駆動チップの第2の信号端O2は、第3色無機発光ダイオードの負極G-に接続され、ピクセル駆動チップの第3信号端O3は、第2色無機発光ダイオードの負極B-に接続され、ピクセル駆動チップの第4の信号端O4は走査線Snに接続され、ピクセル駆動チップの第5の信号端O5はビアホールP1を介してデータ信号線Dnに接続され、ピクセル駆動チップの第6の信号端O6は、ビアホールP2を介して、参考信号線Vmに接続される。第1色無機発光ダイオードの正極R+がビアホールP5を介して正の信号線Hm1に接続され、第3色無機発光ダイオードの正極G+がビアホールP4を介して正の信号線Hm2に接続されている。第2色無機発光ダイオードの正極B+は、ビアホール4を介して正の信号線Hm2に接続されている。
【0053】
図7は、ピクセル列の両側に1本の走査信号ルーティングワイヤCnのみを行方向に配置した概略構造図であり、図7では、走査信号ルーティングワイヤCnは、ビアホールP3を介して走査線Snに接続されている。
【0054】
図8は、ピクセル列の両側にそれぞれ行方向に走査信号ルーティングワイヤ(CnおよびCn + 1)を配置する概略構造図であり、図8では、走査信号ルーティングCnは、ビアホールP3を介して走査線Snに接続され、走査信号ルーティングワイヤCn+1は、他の走査線(図8には示されていない)に接続される。
【0055】
任意選択で、本発明の実施形態によって提供されるアレイ基板において、図9に示されるように、データ信号線Dmの一端に位置するベゼル領域A2は、表示領域から順次遠く離れた、屈曲領域A21、配線領域A22、およびボンディング領域A23を含む。
【0056】
ボンディング領域A23は、少なくとも1つの第1のチップIC1および少なくとも1つの第2のチップIC2を備えている。
【0057】
走査信号ルーティングワイヤCnおよびデータ信号ラインDmは、屈曲領域A21および配線領域A22に配置されたルーティングワイヤを介して、第1のチップIC1と順次接続される。
【0058】
参考信号線Vmおよび正の信号線Hmは、屈曲領域A21および配線領域A22に配置されたルーティングワイヤを介して、第2のチップIC2と順次接続されている。
【0059】
特定の実施中に、本発明の実施形態によって提供されるアレイ基板では、1つの第1のチップおよび1つの第2のチップのみがボンディング領域に配置され得る。このようにして、チップの量を減らすことができる。
【0060】
特定の実施中に、例えば、図13に示すように、1つの第1のチップIC1および1つの第2のチップIC2のみがA23をボンディング領域に配置される場合、第1のチップIC1は左側に配置され、第2のチップはIC2は右側に配置されているので、配線領域A22の左側のルーティングワイヤは、第1のチップIC1に近く、第2のチップIC2から遠い。配線領域A22の右側の配線は、第1のチップIC1から遠く、第2チップIC2に近い。すなわち、配線領域A22の左側のルーティングワイヤと配線領域A22の右側のルーティングワイヤとは、同じチップからの距離が異なる。これは、配線領域内のルーティングワイヤの長さの大きな違い、すなわち、配線の不整合な負荷につながり、その結果、表示が不均一になる。
【0061】
特定の実施中に、走査信号ルーティングワイヤは、データ信号線上の信号をピクセル駆動チップにいつ書き込むかを制御するように機能するデジタル電圧信号を提供する。したがって、走査信号ルーティングワイヤおよびデータ信号線上のブレークオーバー電流は、小さく、配線領域のルーティングワイヤによって生成されるIRドロップ(IR drop)の影響を受けないため、配線領域では、対応するルーティングワイヤの幅を比較的狭く配置したり、および/または長さを比較的長く配置したりすることができる。参考信号線と正の信号線はすべて固定電圧信号であるが、無機発光ダイオードの電流経路に直列に接続されており、電流経路にはmAの大きさの電流が流れているため、配線領域ルーティングワイヤによって生成されたIRドロップが電流経路の信号に影響を与える可能性がある。この場合、配線領域ルーティングワイヤの幅と長さについて、線幅を広くしたり、および/または線長をできるだけ短くしたりする必要がある。
【0062】
したがって、本発明の実施形態により提供されるアレイ基板では、図9に示すように、ボンディング領域A23に複数の第1のチップIC1および複数の第2のチップIC2が配置され、第1のチップIC1と第2のチップIC2は、ボンディング領域A23内に間隔を置いて配置されているため、配線領域のルーティングワイヤの長さの差を小さくすることができる。
【0063】
さらに、第1の駆動チップは、ボンディング領域の中心により近い位置に配置され得、第2のチップは、ボンディング領域の両側により近い位置に配置され得る。これにより、第1のチップに接続されたルーティングワイヤは比較的長く配置され得、第2のチップに接続されたルーティングワイヤは比較的短く配置され得る。
【0064】
さらに、本発明の実施形態によって提供されるアレイ基板では、信号線の機能が異なるため、異なるチップを使用して信号を提供する必要があるが、シングルチップで信号を提供することもできる。この場合、当該チップのピン配置は、上記の規則を参照して配置することもできる。たとえば、走査信号ルーティングワイヤに信号を提供するピンとデータ信号線に信号を提供するピンをチップの中央領域に配置し、および、参考信号線と正の信号線に信号を提供するピンは、チップの両端に配置される。任意選択で、本発明の実施形態によって提供されるアレイ基板において、図9に示されるように、屈曲領域A21のルーティングワイヤ03はすべて、第2の金属層に配置されている。
【0065】
任意選択で、本発明の実施形態によって提供されるアレイ基板において、図9および図10に示されるように、配線領域A22において、走査信号ルーティングワイヤCnに接続されたルーティングワイヤ041およびデータ信号線Dmに接続されたルーティングワイヤ042は、すべて第1の金属層に配置されている。
【0066】
配線領域A22において、参考信号線Vmに接続されたルーティングワイヤ051および正の信号線Hmに接続されたルーティングワイヤ052は、すべて第2の金属層に配置されている。例えば、図10は、第2の金属層が第1の金属層とベース基板100との間に配置される例を示す。具体的には、平坦化層101が第1の金属層と第2の金属層との間にさらに配置され、保護層102が第1の金属層上にさらに配置される。
【0067】
特定の実施中、平坦化層の材料は、酸化ケイ素または窒化ケイ素または他の無機材料であり得るか、または本明細書に限定されない樹脂などの有機材料であり得る。
【0068】
特定の実施中、保護層の材料は、酸化ケイ素または窒化ケイ素または他の無機材料であり得るか、または本明細書に限定されない樹脂などの有機材料であり得る。
【0069】
または、任意選択で、本発明の実施形態によって提供されるアレイ基板において、配線領域において、走査信号ルーティングワイヤに接続されたルーティングワイヤおよびデータ信号線に接続されたルーティングワイヤは、すべて第2の金属層に配置される。
【0070】
配線領域において、参考信号に接続されたルーティングワイヤおよび正の信号線に接続されたルーティングワイヤは、すべて第1の金属層に配置されている。
【0071】
特定の実施中に、本発明の実施形態によって提供されるアレイ基板において、配線領域において、配線領域の限られたスペースの問題を解決することができるように、ルーティングワイヤは2つの金属層に配置される。
【0072】
特定の実施中、本発明の実施形態によって提供されるアレイ基板において、アレイ基板の製造手順が完了した後、配線領域およびボンディング領域は、屈曲領域を介してディスプレイパネルの背面に曲げられ、ディスプレイパネルのベゼルを減らすことができる。
【0073】
特定の実施中、本発明の実施形態によって提供されるアレイ基板において、図9に示されるように、走査信号ルーティングワイヤCn、データ信号線Dm、参考信号線Vm、および正の信号線Hmはすべて縦方向の信号線になるように調整されている。
【0074】
ベゼル領域A2はさらに、配線領域A22から遠く離れたボンディング領域A23の片側に位置する第1の信号入力領域A24と、屈曲領域A21から遠く離れたデータ信号線Dmの片側に位置する第2の信号入力領域A25とを含む。
【0075】
全縦信号線と1対1で対応する第1入力電極Tp1は、第1の信号領域A24に配置され、表示領域A1のすべての縦信号線は、屈曲領域A21と配線領域A22にあるルーティングワイヤを順番に通過して、対応する第1の入力電極Tp1に接続される。
【0076】
全縦方向信号線と1対1で対応する第2の入力電極Tp2は、第2の信号入力領域A25に配置されている。
【0077】
例えば、配線領域A22において、走査信号ルーティングワイヤCnに接続されたルーティングワイヤ041およびデータ信号線Dmに接続されたルーティングワイヤ042は、すべて第1の金属層に配置されている。配線領域A22において、参考信号線Vmに接続されたルーティングワイヤ051および正の信号線Hmに接続されたルーティングワイヤ052は、すべて第2の金属層に配置されている。
【0078】
具体的には、図11に示すように、第2の金属層に配置された走査信号ルーティングワイヤCnは、屈曲領域A21と第2の金属層に位置するルーティングワイヤ03、配線領域A22と第1の金属層に位置するルーティングワイヤ041を順次に介して、透明導電層103において、ボンディング領域A23の第1のチップIC1と結合し、かつ、第1の信号入力領域A24の第1の入力電極Tp1に接続される。ここで、データ信号線のフィルム層の関係は、走査信号ルーティングワイヤと同じであり、本明細書では詳細に繰り返されない。
【0079】
具体的には、図12に示すように、第2の金属層に位置する参考信号線Vmは、屈曲領域A21と第2の金属層に位置するルーティングワイヤ03、配線領域A22と第2の金属層に位置するルーティングワイヤ051を順次に介して、第1の金属層および透明導電層103により、ボンディング領域A23の第2のチップIC2と結合し、かつ、第1の信号入力領域A24に第1の入力電極Tp1に接続される。ここで、正の信号線のフィルム層の関係は、参考信号線と同じであり、本明細書では詳細に繰り返されない。
【0080】
任意選択で、本発明の実施形態によって提供されるアレイ基板において、図9に示されるように、走査線Snの一端に位置するベゼル領域A2は、第3の信号入力領域A26を含む。走査線Sn別の端に位置する前記ベゼル領域は、第4の信号入力領域A27を含む。第3の信号入力領域A26には、各走査線Snと1対1で対応接続する第3の入力電極Tp3が配置される。第4の信号入力領域A27には、各走査線Snと1対1で対応接続する第4の入力電極Tp4が配置される。
【0081】
特定の実施中に、アレイ基板上のすべての縦方向信号線が正常であるかどうかは、1つの入力電極に信号を入力し、他の入力電極の信号を検出するモードで検出することができる。検出後、欠陥のない製品であると確認した後、信号入力領域を遮断することができ、これは、パネルの後の段階での使用に影響を与えない。
【0082】
同じ発明の思想に基づいて、本発明の実施形態は、本発明の実施形態によって提供される任意のアレイ基板を検出するための方法をさらに提供する。ここで、表示領域内の縦方向信号線および走査線は、検出される線であり、図14に示すように、この方法には次のステップが含まれる。
【0083】
S101、検出される線のそれぞれについて、テスト信号を、当該検出される線に接続された1つの入力電極に入力する。
【0084】
S102、当該検出される線に接続された別の入力電極が信号を出力するかどうかを検出し、検出される線に接続された別の入力電極が信号を出力しない検出結果であれば、検出される線が切断されていると判断される。
【0085】
S103、テスト信号が入力されている検出される線以外の他の検出される線の入力電極が信号を出力するかどうかを検出し、別の検出される線の入力電極が信号を出力する検出結果であれば、テスト信号が入力されている検出される線と入力電極が信号を出力する別の検出される線との間に短絡していると判断される。
【0086】
本発明の実施形態により提供される検出方法により、入力電極に信号を入力し、別の検出される線の入力電極が信号を出力するかどうかを検出することにより、検出される線が短絡または切断されているかを確認することができ、当該検出方法は、簡単であり、コストを削減するために、アレイ基板電極の製造プロセスに適用される。
【0087】
特定の実施中、本発明の実施形態によって提供される方法では、ステップS102およびステップS103の順番は限定されない。ステップS102は、ステップS103の前に実行され得、逆もまた同様であり、これは本明細書に限定されない。
【0088】
本発明の実施形態によって提供されるアレイ基板を検出するための方法の適用は、一実施形態を通じて以下に説明される。
【0089】
特定の実施中、例えば、製造中に第1の金属層の下に位置する第2の金属層を取り上げて、第2の金属層が最初に製造され、走査信号ルーティングワイヤ、データ信号線、参考信号線と正の信号線は第2の金属層に形成される。参考信号線と正の信号線について、現時点では、参考信号線と正の信号線が正常であるかどうかを検出するために第1の信号入力領域の第1の入力電極と第2の信号入力領域の第2の入力電極とを互いに協力して使用する。例えば、参考信号線の第1の入力電極にテスト信号を入力し、当該参考信号線に接続された第2の入力電極が信号を出力するかどうかを検出し、信号を出力する検出結果であれば、参考信号線が正常であると判断し、信号を出力しない検出結果であれば、参考信号線が切断されたと判断して、修理する。当該参考信号線以外の別の信号線に接続された第1の入力電極または第2の入力電極が信号を出力するかどうかを検出し、信号を出力する検出結果であれば、当該参考信号線と別の信号線との間に短絡が発生していないと判断し、信号を出力しない検出結果であれば、当該参考信号線と別の信号線との間に短絡が発生したと判断して、短絡の信号線を修理する。すべての参考信号線と正の信号線に異常がないなら、平坦化層は堆積し続け、平坦化層にビアホールが形成される。現時点では、参考信号線と正の信号線の検出が繰り返される。検出結果が正常になった後、第2の金属層は堆積され続け、走査線は第2の金属層に形成され、データ信号線および走査信号ルーティングワイヤが、第1の出力電極との信号間の接続が完了する。現時点で、アレイ基板上のすべての信号線が正常であるかどうかを検出するために、第1の信号入力領域の第1の入力電極、第2の信号入力領域の第2の入力電極、第3の信号入力領域の第3の入力電極および第4の信号入力領域の第4の入力電極は、相互に協力して使用される。短絡または切断が発生した場合は、すべての信号線が正常になるまで、修理を行う。これにより、信号線の異常によりアレイ基板が削られてしまう事態が回避され、製造コストが削減される。
【0090】
同じ発明の概念に基づいて、本発明の実施形態は、本発明の実施形態によって提供される複数のアレイ基板を含むスプライシングディスプレイパネルをさらに提供する。当該ディスプレイパネルの問題を解決する原理は、上記のアレイ基板と類似するため、当該スプライシングディスプレイパネルの実装は、上記のアレイ基板の実装を参照することができ、繰り返しは省略される。
【0091】
特定の実施中に、本発明の実施形態によって提供されるスプライシングディスプレイパネルにおいて、アレイ基板の第2の信号入力領域、第3の信号入力領域、および第4の信号入力領域は、アレイ基板の製造が完成した後、カットでき、その後のスプライシング製造手順に影響を与えない。配線領域とボンディング領域が、ディスプレイパネルのベゼルの幅ができるように、屈曲領域を介してディスプレイパネルの背面に曲げられる。
【0092】
特定の実施中に、本発明の実施形態によって提供されるスプライシングディスプレイパネルにおいて、複数のアレイ基板の配線領域およびボンディング領域は、屈曲領域を介してディスプレイパネルの背面に曲げられ、その技術的価値は、パターニングプロセスが少ない、バックプロセスが不要、プロセスの複雑さが低い、ベゼルが小さいなどの利点があるため、非常に高くなっている。
【0093】
本発明の実施形態によって提供されるアレイ基板、アレイ基板を検出するための方法、ならびにスプライシングディスプレイパネルにおいて、アレイ基板内のピクセルは、少なくとも3色のサブピクセルおよび各サブピクセルを駆動して発光するピクセル駆動チップを含む。各サブピクセルは、少なくとも1つの無機発光ダイオードを含む。表示領域は、無機発光ダイオードの正極に接続された正の信号線と、ピクセル駆動チップに接続されたデータ信号線と、走査線と、参考信号線とをさらに含む。ピクセル駆動チップは、走査線の制御下で、データ信号線の信号を時分割で異なる色のサブピクセルに書き込むように構成される。すなわち、本発明の実施形態では、表示を実現するために、すべてのピクセルがピクセル駆動チップを介して直接駆動される。さらに、すべてのピクセルがピクセル駆動チップを介して直接駆動されるため、マイクロ無機発光ダイオードに大きな電流密度を提供することができる。
【0094】
当技術分野の当業者は、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、本発明のために様々な変更および変換を行うことができる。この場合、本発明のこれらの変更および変換が範囲内にある場合、本発明の特許請求の範囲およびそれらに相当するもののうち、本発明はまた、これらの変更および変換を含むことを意図している。
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【国際調査報告】