(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-09
(54)【発明の名称】カプセル内視鏡の制御方法及びシステム
(51)【国際特許分類】
A61B 1/00 20060101AFI20230602BHJP
A61B 1/045 20060101ALI20230602BHJP
【FI】
A61B1/00 611
A61B1/00 C
A61B1/00 552
A61B1/045 610
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023504690
(86)(22)【出願日】2021-04-08
(85)【翻訳文提出日】2022-12-09
(86)【国際出願番号】 CN2021085891
(87)【国際公開番号】W WO2021204182
(87)【国際公開日】2021-10-14
(31)【優先権主張番号】202010268293.7
(32)【優先日】2020-04-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522398348
【氏名又は名称】上▲海▼安▲翰▼医▲療▼技▲術▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110001896
【氏名又は名称】弁理士法人朝日奈特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】段 ▲曉▼▲東▼
(72)【発明者】
【氏名】王 青青
【テーマコード(参考)】
4C161
【Fターム(参考)】
4C161DD07
4C161FF15
4C161GG28
4C161HH55
4C161TT15
(57)【要約】
カプセル内視鏡の制御方法及びシステムを開示し、前記方法は、カプセル内視鏡がある環境の磁界値を測定することと、前記磁界値に基づいて前記カプセル内視鏡の限界浮上磁界値を取得することと、前記限界浮上磁界値に基づいて前記カプセル内視鏡の受ける牽引力を調整することと、水平及び/又は垂直方向に運動するように前記カプセル内視鏡を制御することとを含み、そのうち、前記第2の磁石を移動させることで、運動するように前記第1の磁石を制御し、前記カプセル内視鏡は、水平及び/又は垂直方向に運動する時に準浮上状態にある。本出願のカプセル内視鏡の制御方法及びシステムは、準浮上状態になるようにカプセル内視鏡を制御することにより、移動中にカプセル内視鏡とターゲット領域壁との間の摩擦力を低減させて、ターゲット領域に対するスキャンをより正確にする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カプセル内視鏡の制御システムであって
画像収集モジュールと、第1の磁石と、電池モジュールと、無線モジュールと、検知モジュールとを含むカプセル内視鏡と、
前記カプセル内視鏡により伝送されたデータを受信して限界浮上磁界値を計算し、且つ前記限界浮上磁界値に基づいて制御信号を得るための制御ユニットと、
移動ユニットと、
第2の磁石とを含み、
前記移動ユニットは、前記制御信号に基づいて、水平及び/又は垂直方向に運動するように前記第2の磁石を制御し、
前記第2の磁石を移動させることで、運動するように前記第1の磁石を制御し、前記カプセル内視鏡は、胃壁に沿って水平及び/又は垂直方向に運動する時に準浮上状態にあり、前記カプセル内視鏡により伝送されたデータは、浮力、重力、及び磁力を含む、カプセル内視鏡の制御システム。
【請求項2】
前記検知モジュールは、磁気センサと、加速度センサとを含む、請求項1に記載の制御システム。
【請求項3】
前記磁気センサは、前記第1の磁石から離れ、前記加速度センサは、重力センサである、請求項2に記載の制御システム。
【請求項4】
前記磁気センサ及び前記加速度センサの検知方向は、前記カプセル内視鏡の長軸に沿っている、請求項2に記載の制御システム。
【請求項5】
前記第1の磁石の磁化方向は、前記カプセル内視鏡の長軸に沿っている、請求項1に記載の制御システム。
【請求項6】
前記第2の磁石の磁化方向と垂直方向とは、大きさが0~20°の挟角が存在する、請求項1に記載の制御システム。
【請求項7】
前記移動ユニットは、3次元運動のロボット、直交ロボット又はロボットアームを含む、請求項1に記載の制御システム。
【請求項8】
前記第2の磁石は、永久磁石又は電磁石を含む、請求項1に記載の制御システム。
【請求項9】
前記カプセル内視鏡により撮影された複数の画像を受信し、且つターゲット領域の3次元空間構造の構築を行うための画像ユニットをさらに含む、請求項1に記載の制御システム。
【請求項10】
前記画像ユニットは、前記複数の画像に基づいてターゲット領域のパノラマ画像を得、且つ前記画像ユニットは、前記パノラマ画像に基づいて前記ターゲット領域の3次元空間構造を得る、請求項9に記載の制御システム。
【請求項11】
前記カプセル内視鏡の位置情報及び/又は移動軌跡を記録するための測位ユニットをさらに含み、前記画像ユニットは、前記測位ユニットの位置情報及び/又は移動軌跡に基づいて前記ターゲット領域の3次元空間構造を得る、請求項9に記載の制御システム。
【請求項12】
水平及び/又は垂直方向に運動するように前記第2の磁石を制御する方式は、移動ユニットにより制御される手動制御と、制御ユニットにより制御される自動制御とを含む、請求項1に記載の制御システム。
【請求項13】
内部の第1の磁石と外部の第2の磁石とを含むカプセル内視鏡の制御方法であって、
カプセル内視鏡がある環境の磁界値を測定することと、
前記磁界値に基づいて前記カプセル内視鏡の限界浮上磁界値を取得することと、
前記限界浮上磁界値に基づいて前記カプセル内視鏡の受ける牽引力を調整することと、
水平及び/又は垂直方向に運動するように前記カプセル内視鏡を制御することとを含み、
前記第2の磁石を移動させることで、運動するように前記第1の磁石を制御し、前記カプセル内視鏡は、胃壁に沿って水平及び/又は垂直方向に運動する時に準浮上状態にある、カプセル内視鏡の制御方法。
【請求項14】
前記磁界値は、磁気センサによって測定される、請求項13に記載の制御方法。
【請求項15】
前記限界浮上磁界値は、前記カプセル内視鏡の重量、傾斜角度及び浮力に基づいて得られる、請求項13に記載の制御方法。
【請求項16】
前記限界浮上磁界値に基づいて前記カプセル内視鏡の受ける牽引力を調整するステップは、
前記限界浮上磁界値に基づいて修正後の磁界値を取得することと、
前記修正後の磁界値に基づいて前記第2の磁石の高さを調整することで、前記カプセル内視鏡の受ける牽引力を調整することとを含む、請求項13に記載の制御方法。
【請求項17】
前記カプセル内視鏡の傾斜角度がゼロよりも大きい場合、前記カプセル内視鏡が障害物にあったと判断する、請求項15に記載の制御方法。
【請求項18】
前記カプセル内視鏡が障害物にあうと、前記第2の磁石の垂直方向での磁界値の勾配変化により、垂直方向に移動するように前記カプセル内視鏡を制御し、且つ前記第2の磁石の水平方向での移動により、水平方向に移動し、故障物を超えるように前記カプセル内視鏡を制御する、請求項17に記載の制御方法。
【請求項19】
水平及び/又は垂直方向に運動するように前記カプセル内視鏡を制御する方式は、手動制御と自動制御とを含む、請求項13に記載の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、出願日が2020年4月8日で、出願番号が2020102682937で、名称が「カプセル内視鏡の制御方法及びシステム」の中国発明出願の優先権を主張するとともに、上記中国発明出願の全ての明細書、請求項、図面及び要約は、参照により、本出願に取り込まれる。
【0002】
[技術分野]
本発明は、カプセル内視鏡の技術分野に関し、特にカプセル内視鏡の制御方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
磁気制御カプセル内視鏡の発展に伴い、磁気制御カプセルは、胃部検査時の正確性が従来の胃鏡と一致し、快適で安全な胃部内視鏡の検査方式である。磁気制御カプセル内視鏡の内部は、磁石を含み、外部磁石と内部磁石との間の相互作用力によって、胃部を移動するようにカプセル内視鏡を制御する。
【0004】
磁気制御カプセル内視鏡を使用する時に、一般的に、胃部の表面をドラッグ走行する方式を用いる。この方式は、直感的な制御方式であるが、カプセル内視鏡と胃壁との間の摩擦力が局部環境及びカプセル内視鏡の受力状況に関連するためによるものであり、従って、一般的に、不確実性があることにより、ドラッグ走行の失敗を招く。
【発明の概要】
【0005】
上記問題により、本発明の目的は、カプセル内視鏡がある部位を検出して、カプセル内視鏡を準浮上状態にするに必要な牽引力をさらに計算することで、カプセル内視鏡とターゲット領域壁との間の摩擦力を大幅に減少させ、移動を容易にする、カプセル内視鏡の制御方法及びシステムを提供することである。
【0006】
本発明の一態様によれば、カプセル内視鏡の制御システムを提供し、このカプセル内視鏡の制御システムは、画像収集モジュールと、第1の磁石と、電池モジュールと、無線モジュールと、検知モジュールとを含むカプセル内視鏡と、前記カプセル内視鏡により伝送されたデータを受信して限界浮上磁界値を計算し、且つ前記限界浮上磁界値に基づいて制御信号を得るための制御ユニットと、前記移動ユニットは、前記制御信号に基づいて、水平及び/又は垂直方向に運動するように前記第2の磁石を制御する移動ユニット及び第2の磁石とを含み、そのうち、前記第2の磁石を移動させることで、運動するように前記第1の磁石を制御し、前記カプセル内視鏡は、水平及び/又は垂直方向に運動する時に準浮上状態にある。
【0007】
好適には、前記検知モジュールは、磁気センサと加速度センサとを含む。
【0008】
好適には、前記磁気センサは、前記第1の磁石から離れ、前記加速度センサは、重力センサである。
【0009】
好適には、前記磁気センサ及び前記加速度センサの検知方向は、前記カプセル内視鏡の長軸に沿っている。
【0010】
好適には、前記第1の磁石の磁化方向は、前記カプセル内視鏡の長軸に沿っている。
【0011】
好適には、前記第2の磁石の磁化方向と垂直方向とは、大きさが0~20°の挟角が存在する。
【0012】
好適には、前記移動ユニットは、3次元運動のロボット、直交ロボット又はロボットアームを含む。
【0013】
好適には、前記第2の磁石は、永久磁石又は電磁石を含む。
【0014】
好適には、前記カプセル内視鏡により撮影された複数の画像を受信し、且つターゲット領域の3次元空間構造の構築を行うための画像ユニットをさらに含む。
【0015】
好適には、前記画像ユニットは、前記複数の画像に基づいてターゲット領域のパノラマ画像を得、且つ前記画像ユニットは、前記パノラマ画像に基づいて前記ターゲット領域の3次元空間構造を得る。
【0016】
好適には、前記カプセル内視鏡の位置情報及び/又は移動軌跡を記録するための測位ユニットをさらに含み、前記画像ユニットは、前記測位ユニットの位置情報及び/又は移動軌跡に基づいて前記ターゲット領域の3次元空間構造を得る。
【0017】
好適には、水平及び/又は垂直方向に運動するように前記第2の磁石を制御する方式は、移動ユニットにより制御される手動制御と、制御ユニットにより制御される自動制御とを含む。
【0018】
本発明の別の態様によれば、内部の第1の磁石と外部の第2の磁石とを含むカプセル内視鏡の制御方法を提供し、前記制御方法は、カプセル内視鏡がある環境の磁界値を測定することと、前記磁界値に基づいて前記カプセル内視鏡の限界浮上磁界値を取得することと、前記限界浮上磁界値に基づいて前記カプセル内視鏡の受ける牽引力を調整することと、水平及び/又は垂直方向に運動するように前記カプセル内視鏡を制御することとを含み、そのうち、前記第2の磁石を移動させることで、運動するように前記第1の磁石を制御し、前記カプセル内視鏡は、水平及び/又は垂直方向に運動する時に準浮上状態にあり。
【0019】
好適には、前記磁界値は、磁気センサによって測定される。
【0020】
好適には、前記限界浮上磁界値は、前記カプセル内視鏡の重量、傾斜角度及び浮力に基づいて得られる。
【0021】
好適には、前記限界浮上磁界値に基づいて前記カプセル内視鏡の受ける牽引力を調整するステップは、前記限界浮上磁界値に基づいて修正後の磁界値を取得することと、前記修正後の磁界値に基づいて前記第2の磁石の高さを調整することで、前記カプセル内視鏡の受ける牽引力を調整することとを含む。
【0022】
好適には、前記カプセル内視鏡の傾斜角度がゼロよりも大きい場合、前記カプセル内視鏡が障害物にあったと判断する。
【0023】
好適には、前記カプセル内視鏡が障害物にあうと、前記第2の磁石の垂直方向での磁界値の勾配変化により、垂直方向に移動するように前記カプセル内視鏡を制御し、且つ前記第2の磁石の水平方向での移動により、水平方向に移動し、故障物を超えるように前記カプセル内視鏡を制御する。
【0024】
好適には、水平及び/又は垂直方向に運動するように前記カプセル内視鏡を制御する方式は、手動制御と自動制御とを含む。
【0025】
本発明によるカプセル内視鏡の制御方法及びシステムでは、準浮上状態になるように前記カプセル内視鏡を制御し、即ち第2の磁石と第1の磁石の相互吸引力は、ターゲット領域の上壁ではカプセル内視鏡の重量に等しく又はやや大きく、ターゲット領域下壁ではカプセル内視鏡の重量に等しく又はやや小さく、ターゲット領域に液体ある場合、浮力を減算するため、カプセル内視鏡とターゲット領域壁との間の圧力は、ゼロになる傾向があり、摩擦力が大幅に減少し、ターゲット領域に対するスキャンがより正確になる。
【0026】
本発明によるカプセル内視鏡の制御方法及びシステムは、カプセル内視鏡が障害物にあうと、第2の磁石の垂直方向での磁界値の勾配変化により、カプセル内視鏡の垂直方向での運動を制御することによって、障害を乗り越える目的を達成する。
【0027】
本発明によるカプセル内視鏡の制御方法及びシステムは、自動スキャン及び手動スキャンの2つの制御方式を有し、自動スキャンにより取得された画像に重点的に見たい部位がある場合、手動スキャンの方式により、ターゲット領域の指定された位置に移動してスキャンするようにカプセル内視鏡を制御し、検査の効率及び正確性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図面を参照した本発明の実施例についての以下の記述により、本発明の上記及び他の目的、特徴及び利点は、より明瞭になり、図面において、
【0029】
【
図1】
図1は本発明の実施例のカプセル内視鏡を示す構造概略図である。
【
図2a】
図2aは本発明の実施例のカプセル内視鏡の制御方法における様々な状況を示す概略図である。
【
図2b】
図2bは本発明の実施例のカプセル内視鏡の制御方法における様々な状況を示す概略図である。
【
図2c】
図2cは本発明の実施例のカプセル内視鏡の制御方法における様々な状況を示す概略図である。
【
図2d】
図2dは本発明の実施例のカプセル内視鏡の制御方法における様々な状況を示す概略図である。
【
図2e】
図2eは本発明の実施例のカプセル内視鏡の制御方法における様々な状況を示す概略図である。
【
図2f】
図2fは本発明の実施例のカプセル内視鏡の制御方法における様々な状況を示す概略図である。
【
図3】
図3は本発明の実施例のカプセル内視鏡制御システムを示す概略図である。
【
図4】
図4は本発明の実施例のカプセル内視鏡による胃壁に対するジグザグスキャンを示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、図面を参照して本発明の様々な実施例についてより詳細に説明する。各図面において、同様の素子は、同様又は類似している符号を用いて表される。明確にするために、図面における各部分は、比例して描かれていない。
【0031】
移動するようにカプセル内視鏡を制御する方法では、通常、カプセル内視鏡の外部磁石と内部磁石との間の相互作用力の大きさを制御することにより、ターゲット領域(例えば胃部)でのカプセル内視鏡の移動を制御する。このターゲット領域は、密閉空間であり、例えば、模倣された胃部、胃部モデル、体から取られた動物胃部、又は人体の胃部であってもよい。このような移動は、具体的に、ターゲット領域の表面でのドラッグ走行であり、この方式は、カプセル内視鏡とターゲット領域壁(例えば胃壁)との間の摩擦力が局部環境及びカプセル内視鏡の受力状況に関連するためによるものであり、従って、一般的に、不確実性があることにより、ドラッグ走行の失敗を招く。
【0032】
以下、図面及び実施例を結び付けながら、本発明の具体的な実施の形態について、詳細に記述する。
【0033】
本発明のカプセル内視鏡の制御方法及びシステムは、外部の第2の磁石とカプセル内視鏡における第1の磁石との間の相互作用力を制御することにより、ターゲット領域のカプセル内視鏡を準浮上状態にし、カプセル内視鏡とターゲット領域壁(例えば胃壁)との間の摩擦力を大幅に低減させ、移動効率を高める。
【0034】
準浮上状態は、カプセル内視鏡の受ける下向きの力が上向きの力にほぼ等しく、支持のない空中でほぼ浮上しており垂直方向での運動がない時の状態である。この状態の時に、カプセル内視鏡を水平方向に移動させる時に、ターゲット領域壁(例えば胃壁)に対する摩擦力が大幅に減少する。
【0035】
図1は、本発明の実施例のカプセル内視鏡の構造概略図を示す。図に示すように、カプセル内視鏡110は、画像収集モジュール111と、第1の磁石112と、電池モジュール113と、無線モジュール114と、検知モジュール115とを少なくとも含む。
【0036】
そのうち、画像収集モジュール111は、1つであってもよく、2つであってもよく、ターゲット領域画像を撮影し且つ画像データを出力するために用いられる。
【0037】
第1の磁石112は、外部磁石との相互作用力によりカプセル内視鏡110を移動させる。そのうち、第1の磁石112の分極方向は、カプセル内視鏡110の長軸方向に沿っている(
図1における破線に示す)。
【0038】
無線モジュール114は、無線通信により外部装置に画像データ及び検知データを送信する。
【0039】
検知モジュール115は、加速度センサと磁気センサとを含み、加速度センサは、カプセル内視鏡の傾斜角度を測定するために用いられ、磁気センサは、カプセル内視鏡の環境磁界を測定するために用いられる。検知モジュール115は、ターゲット領域に液体があるかどうかを検出し、液体浮力を測定するためのセンサをさらに含む。他の実施例では、前記加速度センサは、カプセル内視鏡の傾斜角度を測定するために、ジャイロ、又は重力センサであってもよい。
【0040】
そのうち、磁気センサは、第1の磁石から離れた位置に位置し、飽和を避けるべきである。カプセル内視鏡110が磁界源から離れた時の磁界の示度を第1の磁石112の示度とし、前記磁気センサにより測定されたカプセル内視鏡の環境磁界から第1の磁石112の示度を減算したものは、環境における外部磁石の示度である。
【0041】
この実施例では、加速度センサ及び磁気センサは、3次元センサであることが好適であり、一次元センサであってもよいが、一次元センサである場合、検知方向は、カプセル内視鏡110の長軸に沿うべきである。
【0042】
この実施例では、カプセル内視鏡の傾斜角度及び環境磁界を測定することにより、カプセル内視鏡が準浮上状態に達するに必要な外部磁力及び方向をさらに計算して、準浮上状態でカプセル内視鏡を移動させることができる。
【0043】
そのうち、カプセル内視鏡110の重心は、カプセル内視鏡110の長軸線の近くにあり、距離偏差が2ミリメートルよりも小さく、距離偏差が0.5ミリメートルよりも小さいことが好適である。
【0044】
図2a~
図2fは、本発明の実施例のカプセル内視鏡の制御方法における様々な状況を示す概略図である。この実施例では、ダブルレンズのカプセル内視鏡を採用することが好適であり、シングルレンズのカプセル内視鏡を用いてもよいが、カプセル内視鏡がターゲット領域の下壁にある時に、180°反転してレンズを下に向ける必要がある。下記実施例は、ダブルレンズのカプセル内視鏡を例にするため、ターゲット領域の上壁でもターゲット領域の下壁でも、カプセル内視鏡の向きを変える必要はない。
図2a~
図2fの記述では、ダブルレンズのカプセル内視鏡が胃上壁及び胃下壁にある状況について紹介する。
【0045】
この実施例では、カプセル内視鏡110における第1の磁石の磁化方向は、カプセルの長軸に沿っており、画像を撮影する時に、カプセル内視鏡110は、垂直に上に向いている。第2の磁石の磁化方向は、第1の磁石の磁化方向と一致することが好適であるが、この場合、完全な対称により、カプセル内視鏡110は、限界浮上時に、自己回転して画像の撮影が不明瞭になってしまうため、第2の磁石の磁化方向を地面に対して0~20°の小さな角度だけ傾斜させ、傾斜角度は、5°であることが好適である。以下の実施例では、第2の磁石の磁化方向が第1の磁石の磁化方向と一致することは、第2の磁石を地面に対して小さな角度だけ傾斜させることを意味する。
【0046】
図2a及び
図2bは、胃部に空気がある時に、カプセル内視鏡がそれぞれ胃上壁及び胃下壁に位置する状況を示す。
【0047】
図2a及び
図2bを参照すると、カプセル内視鏡110の磁化方向(図における矢印に示す方向)は、外部の第2の磁石230の磁化方向と一致し、第2の磁石230は、カプセル内視鏡110の直上に位置し、カプセル内視鏡110は、胃上壁130の下方(又は胃下壁130の上方)に位置し、第2の磁石230との距離がdであり、前記距離は、カプセル内視鏡110の中心と第2の磁石230の中心との間の距離である。
【0048】
この時に、カプセル内視鏡110の受ける力は、第2の磁石230から与えられた上向きの牽引力F
磁力及びカプセル内視鏡110自体の重力W
カプセルがあり、カプセル内視鏡110が準浮上状態にある時に、F
磁力=W
カプセルであるため、下記式(1)~(3)に基づいて式(4)を取得することができる。
【0049】
ただし、カプセル内視鏡110にける磁気センサが探知して得られた限界浮上磁界値B
crは、以下のとおりである。
【0050】
上記式(1)~(4)では、Mは、第2の磁石230の磁気モーメントで、mは、カプセル内視鏡110にける第1の磁石の磁気モーメントで、μ0は、真空透磁率で、dは、2つの磁石間の距離で、Wは、カプセルの重量で、Fは、第2の磁石(外磁石)230と第1の磁石(カプセル内磁石)との間の吸引力である。
【0051】
カプセル内視鏡110が胃上壁に位置する時に、B>Bcrで、例えばB設定=1.05Bcrであり、
カプセル内視鏡110が胃下壁に位置する時に、B>Bcrで、例えばB設定=0.95Bcrである。
【0052】
B及びB設定は、第2の磁石230の磁界値で、B設定は、修正後の磁界値であり、この時の摩擦力f摩擦=μNで、B~Bcr,f摩擦≒0であるため、カプセル内視鏡が準浮上状態になるように、常にB設定の値に基づいて第2の磁石の高さを調整し、第2の磁石230の水平移動に合わせて、カプセル内視鏡の近似浮上並進を実現することができる。
【0053】
図2c及び
図2dは、胃部に障害物がある時に、カプセル内視鏡がそれぞれ胃上壁及び胃下壁に位置する状況を示す。
【0054】
図2c及び
図2dを参照すると、胃部に障害物101があるため、カプセル内視鏡110は、胃壁に沿って走行する時に、障害物101にあって傾斜し、この時に、カプセル内視鏡110の磁化方向(図における矢印に示す方向)と外部の第2の磁石230の磁化方向とは、角度差即ち挟角θがあり、第2の磁石230は、カプセル内視鏡110の直上に位置し、カプセル内視鏡110は、胃上壁130の下方(又は胃下壁130の上方)に位置し、第2の磁石230との距離がdであり、前記距離は、カプセル内視鏡110の中心と第2の磁石230の中心との間の距離である。
【0055】
この時に、カプセル内視鏡110の受ける力は、第2の磁石230から与えられた上向きの牽引力F
磁力及びカプセル内視鏡110自体の重力W
カプセルがあるが、カプセル内視鏡110が障害物にあって傾斜したため、加速度センサがカプセル内視鏡110の傾斜角度を計算する必要があるため、カプセル内視鏡110が準浮上状態にある時に、下記式(5)~(7)に基づいて式(8)を取得することができる。
【0056】
ただし、カプセル内視鏡110にける磁気センサが探知して得られた限界浮上磁界値B
crは、以下のとおりである。
【0057】
上記式(5)~(8)では、Mは、第2の磁石230の磁気モーメントで、mは、カプセル内視鏡110にける第1の磁石の磁気モーメントで、μ
0は、真空透磁率で、dは、2つの磁石間の距離で、Wは、カプセルの重量で、Fは、第2の磁石(外磁石)230と第1の磁石(カプセル内磁石)との間の吸引力で、g
zは、カプセルの軸方向加速成分で、gは、重力加速度である。本発明の実施例では、重力加速度gは、加速度センサが測定して得られた総加速度であり、
であり、数値は、9.8と大差がない。代替的な実施例では、重力加速度gが既知のパラメータ(9.8)であると考えることができ、加速度センサの代わりに重力センサを用いてコストを低減し、計算量を低減することができる。
【0058】
カプセルが胃上壁に位置する時に、B>Bcr(θ)で、例えばB設定(θ)=1.05Bcr(θ)である。
【0059】
カプセルが胃下壁に位置する時に、B>Bcr(θ)で、例えばB設定(θ)=0.95Bcr(θ)である。
【0060】
Bは、第2の磁石230の磁界値である。カプセルが垂直に上に向いており、即ち
θ=0°で、cosθ=1であり、この時に、障害物がない時のカプセルの浮上状況であるため、Bcr(θ)の計算式は、カプセルが垂直に上に向いている状況を含み、障害物の有無の場合の一般式である。
【0061】
この時の摩擦力f摩擦=μNで、B~Bcr,f摩擦≒0であるため、常にB設定の値に基づいて第2の磁石の高さを調整することで、カプセル内視鏡の近似浮上並進を実現することができる。
【0062】
この実施例では、第2の磁石とカプセル内視鏡110との距離を変えることにより、カプセル内視鏡110が長軸方向に受ける牽引力の大きさを変えて、カプセル内視鏡を長軸方向に移動させ、それによって、カプセル内視鏡は、準浮上状態に達し、第2の磁石230の水平移動に合わせて、さらに障害物を乗り越える目的を達成する。第2の磁石の垂直方向での磁界の変化勾配を利用して障害物を乗り越えるため、障害物の大きさにかかわらず成功することができる。
【0063】
図2e及び
図2fは、胃部に液体102がある時に、カプセル内視鏡110がそれぞれ胃上壁及び胃下壁に位置する状況を示す。
【0064】
図2e及び
図2fを参照すると、カプセル内視鏡110の磁化方向(図における矢印に示す方向)は、外部の第2の磁石230の磁化方向と一致し、第2の磁石230は、カプセル内視鏡110の直上に位置し、カプセル内視鏡110は、胃上壁130の下方(又は胃下壁130の上方)に位置し、第2の磁石230との距離がdであり、前記距離は、カプセル内視鏡110の中心と第2の磁石230の中心との間の距離である。
【0065】
この時に、カプセル内視鏡110の受ける力は、第2の磁石230から与えられた上向きの牽引力F
磁力、浮力及びカプセル内視鏡110自体の重力W
カプセルがあるため、カプセル内視鏡110が準浮上状態にある時に、下記式(9)~(12)に基づいて式(13)を取得することができる。
【0066】
ただし、カプセル内視鏡110にける磁気センサが探知して得られた限界浮上磁界値B
crは、以下のとおりである。
【0067】
上記式(9)~(13)では、Mは、第2の磁石230の磁気モーメントで、mは、カプセル内視鏡110にける第1の磁石の磁気モーメントで、μ
0は、真空透磁率で、dは、2つの磁石間の距離で、Wは、カプセルの重量で、Fは、第2の磁石(外磁石)230と第1の磁石(カプセル内磁石)との間の吸引力で、θは、カプセル内視鏡110の傾斜角度で、g
zは、カプセルの軸方向加速成分で、gは、重力加速度で、ρは、胃内の液体の比重で、vは、カプセルの体積である。本発明の実施例では、重力加速度gは、加速度センサが測定して得られた総加速度であり、
であり、数値は、9.8と大差がない。代替的な実施例では、重力加速度gが既知のパラメータ(9.8)であると考えることができ、加速度センサの代わりに重力センサを用いてコストを低減し、計算量を低減することができる。
【0068】
カプセルが胃上壁に位置する時に、B>Bcr(θ)で、例えばB設定(θ)=1.05Bcr(θ)である。
【0069】
カプセルが胃下壁に位置する時に、B>Bcr(θ)で、例えばB設定(θ)=0.95Bcr(θ)である。
【0070】
この時の摩擦力f摩擦=μNで、B~Bcr,f摩擦≒0であるため、常にB設定の値に基づいて磁石の高さを調整し、且つ第2の磁石230の水平移動に合わせて、カプセル内視鏡の近似浮上並進を実現することができる。
【0071】
図2a~
図2fに示す実施例では、限界浮上磁界値B
crは、式により計算して得られ、他の実施例では、実験テスト結果により得られてもよい。具体的には、実験テスト結果により限界浮上磁界値B
crを得るステップは、カプセル内視鏡を第2の磁石の直下に置き、比較的小さい距離で第2の磁石の高さを調整し、カプセルが第2の磁石により吸い上げられたり落下したりしようとする時に、限界浮上磁界値B
crを記録することと、カプセル内視鏡がある環境を変え、例えば第2の磁石の直下の液体内に置き、比較的小さい距離で第2の磁石の高さを調整することで、カプセルが第2の磁石により吸い上げられたり落下したりしようとする時に、限界浮上磁界値B
crを記録することと、複数回の試験を行ってデータを記録し、正確な限界浮上磁界値B
crを取得することとを含む。
【0072】
図3は、本発明の実施例のカプセル内視鏡制御システムの概略図を示す。
図3を参照すると、カプセル内視鏡制御システム200は、カプセル内視鏡110と、外部の制御ユニット210と、移動ユニット220と、第2の磁石230と、画像ユニット240と、測位ユニット250とを含む。
【0073】
制御ユニット210は、カプセル内視鏡110における磁気センサ及び加速度センサにより測定された磁界データ及び加速度データを受信し、且つ磁界データ及び加速度データに基づいて、カプセル内視鏡110を準浮上状態にする時に必要な牽引力を計算し、そして制御信号を生成する。
【0074】
移動ユニット220は、制御信号を受信し、且つ制御信号に基づいて第2の磁石230を水平又は垂直方向に移動させ、さらに水平又は垂直方向に移動するようにターゲット領域に位置するカプセル内視鏡110を制御する。移動ユニット220は、具体的に3次元ロボット、直交ロボット又はロボットアームなどであってもよい。
【0075】
第2の磁石230は、永久磁石であってもよく、電磁石であってもよい。第2の磁石230が永久磁石である場合、第2の磁石230と第1の磁石との垂直方向での距離を変えることで、カプセル内視鏡110の受ける牽引力を制御し、第2の磁石230が電磁石である場合、第2の磁石と第1の磁石との垂直方向での距離又は第2の磁石230の電流大きさを制御することで、カプセル内視鏡110の受ける牽引力を制御して、カプセル内視鏡110を準浮上状態にする。
【0076】
画像ユニット240は、カプセル内視鏡110により撮影された複数の画像を受信し、且つこれらの画像に基づいてターゲット領域のパノラマ画像を合成するために用いられる。カプセル内視鏡110は、第2の磁石230の制御下でターゲット領域においてターゲット領域壁に沿って移動し且つターゲット領域画像を撮影するため、これらのターゲット領域画像に基づいて、ターゲット領域のパノラマ画像を合成することができる。同時に、さらにパノラマ画像に基づいてターゲット領域の3次元空間構造を構築することができ、ターゲット領域に対する検査を容易にし、正確性を高める。
【0077】
測位ユニット250は、カプセル内視鏡110の位置情報及び移動軌跡を記録するために用いられる。カプセル内視鏡110がターゲット領域壁に沿って移動する時に、測位ユニット250は、カプセル内視鏡110の位置情報及び移動軌跡をリアルタイムに記録し、又は一定時間ごとにカプセル内視鏡110の位置情報を1回記録することができ、画像ユニット240は、位置情報及び/又は移動軌跡に基づいてターゲット領域の3次元空間構造を構築することができ、ターゲット領域に対する検査を容易にし、正確性を高める。
【0078】
この実施例では、カプセル内視鏡制御システム200は、手動制御又は自動制御の2つの方式を用いてカプセル内視鏡110を移動させることにより、ターゲット領域画像を収集することができる。
【0079】
手動制御方式では、まずカプセル内視鏡110をターゲット領域に置く必要がある。具体的なステップは、1、移動ユニットによりカプセル内視鏡をターゲット領域の第1の点に置くことと、2、カプセル内視鏡をターゲット領域の上壁に吸引し、上壁準浮上モードを起動し、第2の磁石が高さを自動的に調整することと、3、移動ユニットにより、水平方向に沿って走行し且つピクチャーを撮影するようにカプセル内視鏡を制御することと、4、下浮上モードに切り替え、外磁石が高さを自動的に調整することと、5、移動ユニットにより、水平方向に沿って走行し且つピクチャーを撮影するようにカプセル内視鏡を制御することと、6、ターゲット領域の姿態を変換し、上記ステップを繰り返すこととを含む。
【0080】
手動制御方式では、制御システム200は、テストして得られた限界浮上磁界値Bcrに基づいて、常に第2の磁石の高さを自動的に調整し、即ちカプセル内視鏡のZ方向(垂直方向)での高さをシステムにより自動的に調節することで、近似浮上並進を実現するため、操作者が水平方向での移動を制御すれば、ターゲット領域における対応する位置の画像を得ることができる。
【0081】
この実施例では、手動制御方式は、指定された部位まで移動して画像収集を行うようにカプセル内視鏡110を制御することができ、ターゲット領域をスキャンする正確性を高める。
【0082】
自動制御方式では、具体的なステップは、1、カプセル内視鏡をターゲット領域の第1の点に置くことと、2、カプセル内視鏡をターゲット領域の上壁に吸引し、上壁準浮上モードを起動し、外磁石が高さを自動的に調整することと、3、ターゲット領域の上壁に対してジグザグスキャンを行うことと、4、ターゲット領域の下壁に対してジグザグスキャンを行うこととを含む。この自動制御方式は、制御ユニットの命令に従って完了する。
【0083】
自動制御方式では、
図4を参照すると、ジグザグスキャンの具体的なステップは、3.1、XY平面においてある角度だけ傾斜させて直線運動を行い、ターゲット領域の表面が弧形であるため、第2の磁石がZ方向にカプセル内視鏡のフィードバックによりカプセルの高さを制御することと、3.2、カプセル内視鏡の直線運動中に、Z方向での低下勾配が閾値を超えると、ターゲット領域のエッジに到達したと考え、直線がXY平面においてθ挟角だけ偏向し、運動を継続し、スキャンルートを緊密にする必要がある場合、θ角を減少させ、スキャンルートが緊密すぎる場合、θ角を増大させることと、3.3、XY直線上のZ軸勾配がいずれも閾値よりも大きくなるまで、3.1~3.2を繰り返すこととを含む。
【0084】
この実施例では、自動制御方式は、検査効率を高め、医療者は、自動制御方式で取得された画像により提供されるターゲット領域の画像に基づいて、病変位置をほぼ決定することができ、それによって、手動制御方式を用いて病変位置をさらに検査し、検査効率及び正確性を高める。
【0085】
上記自動及び/又は手動方式では、ターゲット領域の上壁パターンとターゲット領域の下壁パターンを合成することにより、ターゲット領域のパノラマ写真及び3次元空間形状を得ることができる。
【0086】
カプセル内視鏡が準浮上状態にあるため、ターゲット領域との間の摩擦力が大幅に減少し、移動時、ターゲット領域への損傷も大幅に低減する。
【0087】
本発明によるカプセル内視鏡の制御方法及びシステムでは、準浮上状態になるように前記カプセル内視鏡を制御し、即ち第2の磁石と第1の磁石の相互吸引力は、ターゲット領域の上壁ではカプセル内視鏡の重量に等しく又はやや大きく、ターゲット領域下壁ではカプセル内視鏡の重量に等しく又はやや小さく、ターゲット領域に液体ある場合、浮力を減算するため、カプセル内視鏡と胃壁との間の圧力は、ゼロになる傾向があり、摩擦力が大幅に減少し、ターゲット領域に対するスキャンがより正確になる。
【0088】
本発明によるカプセル内視鏡の制御方法及びシステムは、カプセル内視鏡が障害物にあうと、第2の磁石の垂直方向での磁界値の勾配変化により、カプセル内視鏡の垂直方向での運動を制御して、カプセル内視鏡を準浮上状態にし、且つ第2の磁石の水平方向での水平移動に合わせて、障害を乗り越える目的を達成する。
【0089】
本発明によるカプセル内視鏡の制御方法及びシステムは、自動スキャン及び手動スキャンの2つの制御方式を有し、自動スキャンにより取得された画像に重点的に見たい部位がある場合、手動スキャンの方式により、ターゲット領域の指定された位置に移動してスキャンするようにカプセル内視鏡を制御し、検査の効率及び正確性を高めることができる。
【0090】
本発明による実施例は、上述した通りであり、これらの実施例は、すべての詳細を詳述しておらず、本発明が単に前述した特定の実施例であることを限定するものではない。明らかに、上記の説明によれば、多くの修正と変更が可能である。本明細書がこれらの実施形態を選択して具体的に説明するのは、本発明の原理と実際の応用をよりよく解釈することにより、当業者が本発明と本発明に基づく修正使用をうまく利用できるようにするためである。本発明は、特許請求の範囲及びその全ての範囲と等価物によってのみ制限される。
【国際調査報告】