IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 京東方科技集團股▲ふん▼有限公司の特許一覧 ▶ 成都京東方光電科技有限公司の特許一覧

<>
  • 特表-表示基板及び表示装置 図1
  • 特表-表示基板及び表示装置 図2A
  • 特表-表示基板及び表示装置 図2B
  • 特表-表示基板及び表示装置 図2C
  • 特表-表示基板及び表示装置 図3
  • 特表-表示基板及び表示装置 図4
  • 特表-表示基板及び表示装置 図5
  • 特表-表示基板及び表示装置 図6
  • 特表-表示基板及び表示装置 図7
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-12
(54)【発明の名称】表示基板及び表示装置
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/00 20060101AFI20230605BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20230605BHJP
   G06F 3/041 20060101ALI20230605BHJP
   G06F 3/044 20060101ALI20230605BHJP
   H10K 59/12 20230101ALI20230605BHJP
   H10K 59/40 20230101ALI20230605BHJP
   H10K 77/10 20230101ALI20230605BHJP
   H10K 59/122 20230101ALI20230605BHJP
   H10K 50/844 20230101ALI20230605BHJP
   H10K 50/81 20230101ALI20230605BHJP
   H10K 59/179 20230101ALI20230605BHJP
   H10K 59/123 20230101ALI20230605BHJP
   H10K 59/95 20230101ALI20230605BHJP
   H10K 59/65 20230101ALI20230605BHJP
【FI】
G09F9/00 366A
G09F9/30 365
G09F9/30 349Z
G09F9/30 336
G09F9/30 338
G09F9/30 308Z
G06F3/041 420
G06F3/044 120
H10K59/12
H10K59/40
H10K77/10
H10K59/122
H10K50/844
H10K50/81
H10K59/179
H10K59/123
H10K59/95
H10K59/65
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021573139
(86)(22)【出願日】2020-02-25
(85)【翻訳文提出日】2021-12-08
(86)【国際出願番号】 CN2020076564
(87)【国際公開番号】W WO2021168646
(87)【国際公開日】2021-09-02
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.10 Jiuxianqiao Rd.,Chaoyang District,Beijing 100015,CHINA
(71)【出願人】
【識別番号】511121702
【氏名又は名称】成都京東方光電科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】CHENGDU BOE OPTOELECTRONICS TECHNOLOGY CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1188,Hezuo Rd.,(West Zone),Hi-tech Development Zone,Chengdu,Sichuan,611731,P.R.CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】110002000
【氏名又は名称】弁理士法人栄光事務所
(72)【発明者】
【氏名】リョウ チ
(72)【発明者】
【氏名】ファン ツォン
(72)【発明者】
【氏名】ドン シャンダン
【テーマコード(参考)】
3K107
5C094
5G435
【Fターム(参考)】
3K107AA01
3K107BB01
3K107BB08
3K107CC41
3K107DD17
3K107DD21
3K107DD39
3K107DD89
3K107EE03
3K107EE46
3K107EE66
3K107FF15
5C094AA04
5C094AA43
5C094AA55
5C094AA60
5C094BA03
5C094BA12
5C094BA27
5C094CA19
5C094CA20
5C094CA24
5C094DA06
5C094DA13
5C094DB01
5C094EA10
5C094FA01
5C094FA02
5C094FA03
5C094FA04
5C094FB02
5C094FB12
5C094JA01
5G435AA16
5G435AA17
5G435BB05
5G435CC09
5G435CC12
5G435HH12
(57)【要約】
本発明は表示基板及び表示装置を提供する。該表示基板はベース基板、第1金属信号線層及び金属タッチ層を含む。第1金属信号線層はベース基板に位置し、第1方向に沿って延在する複数の第1金属信号線を含み、2つごとの隣接する第1金属信号線の間に複数の金属接続信号線が含まれ、金属接続信号線が2つの隣接する第1金属信号線を接続する。金属タッチ層は第1金属信号線層のベース基板から離れる側に位置し、交差する複数のグリッド線を含む。金属接続信号線の少なくとも一部は金属タッチ層のグリッド線に平行し、且つベース基板に垂直する方向において、金属接続信号線の金属タッチ層のグリッド線に平行する部分は金属タッチ層のグリッド線とオーバーラップする。該表示基板の金属接続信号線は金属タッチ層のグリッド線に平行し、且つ金属タッチ層のグリッド線とオーバーラップし、第1金属信号線層と金属タッチ層とが表示基板を遮る面積を減少させることができる。
【選択図】図2A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示基板であって、
ベース基板と、
前記ベース基板に位置し、第1方向に沿って延在する複数の第1金属信号線を含み、2つごとの隣接する前記第1金属信号線の間に複数の金属接続信号線が含まれ、前記金属接続信号線が隣接する前記第1金属信号線を接続する第1金属信号線層と、
前記第1金属信号線層の前記ベース基板から離れる側に位置し、交差する複数のグリッド線を含み、前記複数のグリッド線がアレイ状に配列される複数のグリッドを形成する金属タッチ層と、を含み、
前記金属接続信号線の少なくとも一部は前記金属タッチ層のグリッド線に平行し、且つ前記ベース基板に垂直する方向において、前記金属接続信号線の前記金属タッチ層のグリッド線に平行する部分は前記金属タッチ層のグリッド線と少なくとも部分的にオーバーラップする表示基板。
【請求項2】
前記金属接続信号線は折れ線であり、互いに接続される第1金属接続線分及び第2金属接続線分を含む請求項1に記載の表示基板。
【請求項3】
前記第1金属接続線分は前記第1方向に垂直する第2方向に沿って延在し、前記第2金属接続線分は前記第1方向に対して鋭角又は鈍角をなす方向に沿って延在する請求項2に記載の表示基板。
【請求項4】
前記第2金属接続線分は前記金属タッチ層のグリッド線に平行し、且つ前記ベース基板に垂直する方向において、前記第2金属接続線分は前記金属タッチ層のグリッド線とオーバーラップする請求項2又は3に記載の表示基板。
【請求項5】
前記ベース基板に垂直する方向において、前記第2金属接続線分と前記グリッド線とがオーバーラップする面積は前記金属接続信号線の面積の50%より大きい請求項4に記載の表示基板。
【請求項6】
前記ベース基板に垂直する方向において、前記第1金属接続線分は前記グリッドの曲がり角に位置する前記グリッド線と少なくとも部分的にオーバーラップする請求項2~5のいずれか1項に記載の表示基板。
【請求項7】
前記第1金属接続線分と前記グリッドの曲がり角に位置する前記グリッド線とのオーバーラップ面積は前記第2金属接続線分と前記金属タッチ層のグリッド線とのオーバーラップ面積より小さい請求項6に記載の表示基板。
【請求項8】
前記グリッド線は複数のブレークポイントを含み、前記ベース基板に垂直する方向において、前記第2金属接続線分は少なくとも一部の前記ブレークポイントとオーバーラップする請求項4~7のいずれか1項に記載の表示基板。
【請求項9】
前記第2金属接続線分の長さは前記第1金属接続線分の長さより大きい請求項2~8のいずれか1項に記載の表示基板。
【請求項10】
アレイ状に配列される複数の発光素子を含み、隣接する前記発光素子の間に透光隙間が含まれ、前記ベース基板に垂直する方向において、前記発光素子は前記金属タッチ層と前記第1金属信号線層との間に位置し、前記グリッドは前記発光素子に1対1で対応し、各前記発光素子の前記ベース基板での正投影は対応の前記グリッドの前記ベース基板での正投影内に位置し、且つ前記発光素子の前記ベース基板での正投影の面積は対応の前記グリッドの前記ベース基板での正投影の面積より小さい請求項1~9のいずれか1項に記載の表示基板。
【請求項11】
前記発光素子は赤色発光素子、緑色発光素子及び青色発光素子を含み、前記ベース基板に垂直する方向において、前記緑色発光素子に対応する第1金属接続線分の中間部分は前記グリッド線とオーバーラップせず、前記緑色発光素子に対応する前記第1金属接続線分の両端は前記グリッド線とオーバーラップし、
前記赤色発光素子に対応する前記第1金属接続線分は前記グリッド線と完全にオーバーラップし、
前記青色発光素子に対応する前記第1金属接続線分の中間部分は前記グリッド線とオーバーラップせず、前記青色発光素子に対応する前記第1金属接続線分の両端は前記グリッド線とオーバーラップする請求項10に記載の表示基板。
【請求項12】
前記第1金属信号線層の前記ベース基板に近接する側に位置する第2金属信号線層を更に含み、前記第2金属信号線層は前記第1方向に沿って延在する複数の第2金属信号線を含み、前記複数の第2金属信号線は前記複数の第1金属信号線に電気的に接続される請求項1~11のいずれか1項に記載の表示基板。
【請求項13】
前記ベース基板に垂直する方向において、前記金属接続信号線は前記発光素子とオーバーラップしない請求項10に記載の表示基板。
【請求項14】
更に画素限定層を含み、前記画素限定層はアレイ状に配列される複数の開口を含み、前記開口は前記発光素子に1対1で対応し、前記画素限定層の開口は前記発光素子の有効発光領域を限定する請求項10又は11に記載の表示基板。
【請求項15】
前記発光素子を被覆するパッケージ層を更に含み、前記金属タッチ層は前記パッケージ層の前記ベース基板から離れる側に位置する請求項10又は11に記載の表示基板。
【請求項16】
更にデータ線を含み、前記データ線は第2金属信号線層と同一層であり、第2金属信号線に平行し且つ前記第2金属信号線と絶縁される請求項2~15のいずれか1項に記載の表示基板。
【請求項17】
前記金属タッチ層は積層設置されるタッチ電極ブリッジ層、絶縁層及びタッチ電極層を含み、前記絶縁層は前記タッチ電極ブリッジ層と前記タッチ電極層との間に位置し、且つ前記絶縁層は前記タッチ電極ブリッジ層と前記タッチ電極層とを接続するビアを含む請求項1~16のいずれか1項に記載の表示基板。
【請求項18】
前記第1金属信号線は正極電源コードである請求項1~17のいずれか1項に記載の表示基板。
【請求項19】
前記ベース基板と発光素子との間に位置する少なくとも1つの薄膜トランジスタ及び接続電極を更に含み、
前記少なくとも1つの薄膜トランジスタは前記ベース基板に位置するアクティブ層と、前記アクティブ層の前記ベース基板から離れる側に位置するゲート電極と、前記ゲート電極の前記ベース基板から離れる側に位置するソース電極及びドレイン電極とを含み、
前記接続電極は前記少なくとも1つの薄膜トランジスタと前記発光素子との間に位置し、前記少なくとも1つの薄膜トランジスタのドレイン電極及び前記発光素子に電気的に接続され、
前記第1金属信号線層は前記接続電極と同一層に設置され、前記第2金属信号線層は前記ソース電極と同一層に設置される請求項12に記載の表示基板。
【請求項20】
前記ベース基板は可撓性ベース基板である請求項1~19のいずれか1項に記載の表示基板。
【請求項21】
請求項1~20のいずれか1項に記載の表示基板を含む表示装置。
【請求項22】
更に指紋センサを含み、前記指紋センサは前記ベース基板の前記第1金属信号線層から離れる側に位置し、表示基板上の指紋を検出するように構成される請求項21に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施例は表示基板及び表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
有機発光ダイオード(OLED、Organic Light Emitting Diode)表示パネルは重量が軽く、能動的に発光し、視角が広く、駆動電圧が低く、発光効率が高く、消費電力が少なく、応答速度が速いという利点を有するため、既に様々な電子製品に広く応用されている。現在、指紋検出は既に電子製品の重要な検証方法となり、特にディスプレイ指紋検出技術は表示パネルの狭額縁設計を実現することに役立つ。現在、業界で提案されている電子製品に用いられるディスプレイ指紋検出解決手段はますます多くなり、該解決手段は主に光学式、超音波式及び静電容量方式ディスプレイ指紋検出を含むが、現在最も広く応用されているのは光学式ディスプレイ指紋検出技術である。光学式ディスプレイ指紋検出技術は光線反射により指紋回路を探知して、取得された指紋画像をデータベースにおける画像と比較し、指紋検出の目的を実現する。光学式ディスプレイ指紋検出技術は特にOLED表示パネルに広く応用されている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本開示の実施例は表示基板及び表示装置を提供する。該表示基板の金属接続信号線の少なくとも一部は金属タッチ層のグリッド線に平行し、且つ金属タッチ層のグリッド線とオーバーラップし、第1金属信号線層と金属タッチ層とが表示基板の透光隙間を遮る面積を減少させることができ、それにより該表示基板を用いた表示装置のディスプレイ指紋検出感度を向上させる。
【0004】
本開示の一実施例は表示基板を提供し、ベース基板と、前記ベース基板に位置し、第1方向に沿って延在する複数の第1金属信号線を含み、2つごとの隣接する前記第1金属信号線の間に複数の金属接続信号線が含まれ、前記金属接続信号線が隣接する前記第1金属信号線を接続する第1金属信号線層と、前記第1金属信号線層の前記ベース基板から離れる側に位置し、交差する複数のグリッド線を含み、前記複数のグリッド線がアレイ状に配列される複数のグリッドを形成する金属タッチ層と、を含み、前記金属接続信号線の少なくとも一部は前記金属タッチ層のグリッド線に平行し、且つ前記ベース基板に垂直する方向において、前記金属接続信号線の前記金属タッチ層のグリッド線に平行する部分は前記金属タッチ層のグリッド線と少なくとも部分的にオーバーラップする。
【0005】
いくつかの例では、前記金属接続信号線は折れ線であり、互いに接続される第1金属接続線分及び第2金属接続線分を含む。
【0006】
いくつかの例では、前記第1金属接続線分は前記第1方向に垂直する第2方向に沿って延在し、前記第2金属接続線分は前記第1方向に対して鋭角又は鈍角をなす方向に沿って延在する。
【0007】
いくつかの例では、前記第2金属接続線分は前記金属タッチ層のグリッド線に平行し、且つ前記ベース基板に垂直する方向において、前記第2金属接続線分は前記金属タッチ層のグリッド線とオーバーラップする。
【0008】
いくつかの例では、前記ベース基板に垂直する方向において、前記第2金属接続線分と前記グリッド線とのオーバーラップする面積は前記金属接続信号線の面積の50%より大きい。
【0009】
いくつかの例では、前記ベース基板に垂直する方向において、前記第1金属接続線分は前記グリッドの曲がり角に位置する前記グリッド線と少なくとも部分的にオーバーラップする。
【0010】
いくつかの例では、前記第1金属接続線分と前記グリッドの曲がり角に位置する前記グリッド線とのオーバーラップ面積は前記第2金属接続線分と前記金属タッチ層のグリッド線とのオーバーラップ面積より小さい。
【0011】
いくつかの例では、前記グリッド線は複数のブレークポイントを含み、前記ベース基板に垂直する方向において、前記第2金属接続線分は少なくとも一部の前記ブレークポイントとオーバーラップする。
【0012】
いくつかの例では、前記第2金属接続線分の長さは前記第1金属接続線分の長さより大きい。
【0013】
いくつかの例では、前記表示基板はアレイ状に配列される複数の発光素子を含み、隣接する前記発光素子の間に透光隙間が含まれ、前記ベース基板に垂直する方向において、前記発光素子は前記金属タッチ層と前記第1金属信号線層との間に位置し、前記グリッドは前記発光素子に1対1で対応し、各前記発光素子の前記ベース基板での正投影は対応の前記グリッドの前記ベース基板での正投影内に位置し、且つ前記発光素子の前記ベース基板での正投影の面積は対応の前記グリッドの前記ベース基板での正投影の面積より小さい。
【0014】
いくつかの例では、前記発光素子は赤色発光素子、緑色発光素子及び青色発光素子を含み、前記ベース基板に垂直する方向において、前記緑色発光素子に対応する前記第1金属接続線分の中間部分は前記グリッド線とオーバーラップせず、前記緑色発光素子に対応する前記第1金属接続線分の両端は前記グリッド線とオーバーラップし、前記赤色発光素子に対応する第1金属接続線分は前記グリッド線と完全にオーバーラップし、前記青色発光素子に対応する前記第1金属接続線分の中間部分は前記グリッド線とオーバーラップせず、前記青色発光素子に対応する前記第1金属接続線分の両端は前記グリッド線とオーバーラップする。
【0015】
いくつかの例では、前記表示基板は、前記第1金属信号線層の前記ベース基板に近接する側に位置する第2金属信号線層を更に含み、前記第2金属信号線層は前記第1方向に沿って延在する複数の第2金属信号線を含み、前記複数の第2金属信号線は前記複数の第1金属信号線に電気的に接続される。
【0016】
いくつかの例では、前記ベース基板に垂直する方向において、前記金属接続信号線は前記発光素子とオーバーラップしない。
【0017】
いくつかの例では、前記表示基板は更に画素限定層を含み、前記画素限定層はアレイ状に配列される複数の開口を含み、前記開口は前記発光素子に1対1で対応し、前記画素限定層の開口は前記発光素子の有効発光領域を限定する。
【0018】
いくつかの例では、前記表示基板は、前記発光素子を被覆するパッケージ層を更に含み、前記金属タッチ層は前記パッケージ層の前記ベース基板から離れる側に位置する。
【0019】
いくつかの例では、前記表示基板は更にデータ線を含み、前記データ線は前記第2金属信号線層と同一層であり、前記第2金属信号線に平行し且つ前記第2金属信号線と絶縁される。
【0020】
いくつかの例では、前記金属タッチ層は積層設置されるタッチ電極ブリッジ層、絶縁層及びタッチ電極層を含み、前記絶縁層は前記タッチ電極ブリッジ層と前記タッチ電極層との間に位置し、且つ前記絶縁層は前記タッチ電極ブリッジ層と前記タッチ電極層とを接続するビアを含む。
【0021】
いくつかの例では、前記第1金属信号線は電源コードである。
【0022】
いくつかの例では、前記表示基板は、前記ベース基板と前記発光素子との間に位置する少なくとも1つの薄膜トランジスタ及び接続電極を更に含み、前記少なくとも1つの薄膜トランジスタは前記ベース基板に位置するアクティブ層と、前記アクティブ層の前記ベース基板から離れる側に位置するゲート電極と、前記ゲート電極の前記ベース基板から離れる側に位置するソース電極及びドレイン電極とを含み、前記接続電極は前記少なくとも1つの薄膜トランジスタと前記発光素子との間に位置し、前記少なくとも1つの薄膜トランジスタのドレイン電極及び前記発光素子に電気的に接続され、前記第1金属信号線層は前記接続電極と同一層に設置され、前記第2金属信号線層は前記ソース電極と同一層に設置される。
【0023】
いくつかの例では、前記ベース基板は可撓性ベース基板である。
【0024】
本開示の一実施例は上記いずれか1項に記載の表示基板を含む表示装置を更に提供する。
【0025】
いくつかの例では、前記表示装置は更に指紋センサを含み、前記指紋センサは前記ベース基板の前記第1金属信号線層から離れる側に位置し、前記表示基板上の指紋を検出するように構成される。
【0026】
本開示の実施例の技術案をより明確に説明するために、以下に実施例の図面を簡単に説明する。明らかに、以下に説明される図面は本開示のいくつかの実施例に関わるものに過ぎず、本開示を制限するためのものではない。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1図1はディスプレイ指紋検出機能を持つOLED表示パネルの模式図である。
図2A図2Aは本開示の一実施例に係る表示基板の平面構造模式図である。
図2B図2B図2Aに示される表示基板のA-A線に沿う断面構造模式図である。
図2C図2C図2Aにおける点線枠Dに示される表示基板の部分拡大模式図である。
図3図3は本開示の一実施例に係る第1金属信号線層の平面構造模式図である。
図4図4は本開示の一実施例に係る金属タッチ層の平面構造模式図である。
図5図5は本開示の一実施例に係る発光素子の平面構造模式図である。
図6図6は本開示の一実施例に係る表示基板の平面構造の部分模式図である。
図7図7は本開示の一実施例に係る表示装置の断面構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本開示の実施例の目的、技術案及び利点をより明確にするために、以下に本開示の実施例の図面を参照しながら本開示の実施例の技術案を明確且つ完全に説明する。明らかに、説明される実施例は本開示の一部の実施例であり、全部の実施例ではない。説明される本開示の実施例に基づいて、当業者が進歩性のある労働を必要とせずに取得する他の実施例は、いずれも本開示の保護範囲に属する。
【0029】
特に定義しない限り、本開示に使用される技術用語又は科学用語は本開示の属する分野内で当業者が理解する通常の意味であるべきである。本開示に使用される「第1」、「第2」及び類似する言葉はいかなる順序、数又は重要性を示すものではなく、異なる構成部分を区別するためのものに過ぎない。「含む」又は「含み」等の類似する言葉は、該言葉の前に記載された素子又は部材が該言葉の後に列挙した素子又は部材及びそれらと同等のものをカバーすることを指し、他の素子又は部材を排除しない。「接続」又は「連結」等の類似する言葉は物理的又は機械的な接続に限定されるのではなく、直接的又は間接的接続にかかわらず、電気的接続も含む。「上」、「下」、「左」、「右」等は相対的な位置関係を指すだけであり、説明された対象の絶対的な位置が変化すると、該相対的な位置関係も対応して変化する可能性がある。
【0030】
ディスプレイ指紋検出方法は一般的に表示パネル自体の表示のための光を光源として用い、指紋センサは一般的に表示パネルの非表示側に設置され、又は表示パネルの機能層内に統合され、これによりディスプレイ指紋検出機能を実現する。OLEDは能動的に発光する特性を有し、且つその発光は更に必要に応じて制御又は変調されることができ、指紋画像の収集に便宜を提供することができ、且つ電子装置の集積度を向上させることに役立つ。現在、ロック解除又は他の機能を実現するよう、OLED表示パネルは常に光学式ディスプレイ指紋検出方法を用いる。
【0031】
図1はディスプレイ指紋検出機能を持つOLED表示パネルの模式図である。図1に示すように、該OLED表示パネルは最上層フィルム21、薄膜パッケージ層22、画素ユニットアレイ23及びベース基板24を含む。
【0032】
ベース基板24はその上に位置する他の構造及び機能層に保護及び支持機能を提供し、例えば、プラスチック基板又はガラス基板である。
【0033】
画素ユニットアレイ23はベース基板24に形成され、所定のアレイ状に配列される複数の画素ユニットを含む。画素ユニットが発する光101は表示に使用され、且つディスプレイ指紋検出のための光とされる。
【0034】
薄膜パッケージ層22は外部の水蒸気が画素ユニットアレイ23に入ってその老化又は劣化を引き起こすことを防止するように画素ユニットアレイ23を被覆し、複数層の薄膜パッケージ層であってもよく、例えば、積層設置される無機パッケージ層及び有機パッケージ層等を含む。
【0035】
指紋画像を収集する指紋センサ25はベース基板24の画素ユニットアレイ23から離れる側(即ち、図中の下側)に設置され(例えば、光学透明接着剤(OCA)によりベース基板24の画素ユニットアレイ23から離れる側に接着される)、最上層フィルム21の表面の指紋30から反射された指紋検出のための反射光102を検出することに用いられる。指紋センサ25は一定の面積を有し、例えば、所定のアレイ状に配列される複数の検出ユニットを含む。
【0036】
必要に応じて、該OLED表示パネルは更に他の構造又は機能層を含みてもよい。例えば、該OLED表示パネルはタッチ機能を実現するためにタッチ構造を含みてもよい。該タッチ構造は例えば画素ユニットアレイ23に内蔵され、又は最上層フィルム21に形成され、又はパッケージ構造22等に形成されてもよく、例えば、静電容量方式、抵抗方式等であってもよい。
【0037】
ディスプレイ指紋検出機能を実現するために、上記最上層フィルム21、薄膜パッケージ22及びベース基板24は少なくとも部分的に透明なもの又は半透明なものであり、又は画素ユニットアレイ23における隣接する画素ユニットの間に透光隙間231が形成され、これにより、最上層フィルム21の表面の指紋の反射光は透明/半透明フィルム層又は透光隙間を通過して指紋センサ25に入射することができ、それにより指紋画像を取得する。
【0038】
本願の発明者が発見したのは、OLED表示基板に複数種類の金属配線(例えば、電源信号線、ゲート信号線、データ信号線、金属タッチ層、タッチ信号線等)が存在し、上記複数種類の金属配線が積み重ねられると、上記透明/半透明フィルム層又は透光隙間231を遮ることとなり、それにより指紋検出の感度に影響してしまうことである。
【0039】
上記問題に対して、本開示の実施例は表示基板及び表示装置を提供する。該表示基板はベース基板、第1金属信号線層及び金属タッチ層を含む。第1金属信号線層はベース基板に位置し、第1方向に沿って延在する複数の第1金属信号線を含み、2つごとの隣接する第1金属信号線の間に複数の金属接続信号線が含まれ、金属接続信号線が隣接する第1金属信号線を接続する。金属タッチ層は第1金属信号線層のベース基板から離れる側に位置し、交差する複数のグリッド線を含み、複数のグリッド線がアレイ状に配列される複数のグリッドを形成する。金属接続信号線の少なくとも一部は金属タッチ層のグリッド線に平行し、且つベース基板に垂直する方向において、金属接続信号線の金属タッチ層のグリッド線に平行する部分は金属タッチ層のグリッド線とオーバーラップする。該表示基板の金属接続信号線は金属タッチ層のグリッド線に平行し、且つ金属タッチ層のグリッド線とオーバーラップし、第1金属信号線層と金属タッチ層とが表示基板の透明/半透明フィルム層又は透光隙間を遮る面積を減少させることができ、それにより該表示基板を用いた表示装置のディスプレイ指紋検出感度を向上させ、且つ大面積のディスプレイ指紋認識を実現することができる。
【0040】
以下、図面を参照しながら本開示の実施例に係る表示基板及び表示装置を説明する。
【0041】
本開示の一実施例は表示基板を提供する。図2Aは本開示の一実施例に係る表示基板の平面構造模式図であり、図2B図2Aに示される表示基板のA-A線に沿う断面構造模式図である。なお、第1金属信号線層と金属タッチ層とのオーバーラップ関係をより明確に示すために、図2Aは非表示側から表示側に向かって見る表示基板の平面構造模式図であり、従って、図2Aでは第1金属信号線層は金属タッチ層の上面に位置する。
【0042】
図2A及び図2Bに示すように、表示基板はベース基板100と、ベース基板100に位置する第1グリッドパターンを有する第1金属信号線層200と、第1金属信号線層200のベース基板100から離れる側に位置する第2グリッドパターンを有する金属タッチ層300と、第1金属信号線層200と金属タッチ層300との間に位置する発光素子520とを含む。図2Aには該表示基板の第1金属信号線層200、金属タッチ層300及び発光素子520の平面構造、並びにそれらの位置関係を模式的に示す。図2Aに示すように、ベース基板100に垂直する方向(即ち、図中のX-Y平面に垂直する方向)において、第1金属信号線層200は金属タッチ層300と互いにオーバーラップする。図3図5にはそれぞれ第1金属信号線層200、発光素子520及び金属タッチ層300の平面構造を示す。図3は第1金属信号線層200の平面構造模式図であり、図4は金属タッチ層300の平面構造模式図であり、図5は発光素子520の平面構造模式図である。
【0043】
例えば、図2A及び図3に示すように、第1金属信号線層200は第1方向Yに沿って延在する複数の第1金属信号線210を含み、2つごとの隣接する第1金属信号線210の間に複数の金属接続信号線220が含まれ、複数の金属接続信号線220により隣接する第1金属信号線210が接続され、複数の第1金属信号線210及び複数の金属接続信号線220に第1金属信号線層200の第1グリッドパターンを構成させる。
【0044】
例えば、図4に示すように、第2グリッドパターンを有する金属タッチ層300は互いに接続される複数のグリッド線320を含み、複数のグリッド線320により複数のアレイ状に配列されるグリッド310が形成される。例えば、図4に示すように、グリッド線320は第1方向Yに対して鋭角夾角をなす方向に沿って延在する複数の第1グリッド線321と、第1グリッド線321に垂直する複数の第2グリッド線322とを含む。複数の第1グリッド線321と複数の第2グリッド線322とにより複数の矩形グリッド310が囲まれてなる。例えば、図4に示すように、複数の矩形のグリッド310の形状及び寸法は不完全に同じである。当然ながら、図4は一例に過ぎず、本開示の実施例は第1グリッド線321が第2グリッド線322に垂直することが限定されていない。例えば、第2グリッド線322と第1グリッド線321とが垂直することではなく交差してもよく、このとき、複数の第1グリッド線321と複数の第2グリッド線322とにより複数の平行四辺形のグリッド310が囲まれてなる。
【0045】
例えば、図2Aに示すように、金属接続信号線220の少なくとも一部は金属タッチ層300のグリッド線320に平行し、且つベース基板100に垂直する方向において、金属接続信号線220の金属タッチ層300のグリッド線320に平行する部分は金属タッチ層300のグリッド線320とオーバーラップする。例えば、金属接続信号線220及び金属タッチ線300の互いに平行し且つ対応する部分は完全に重複してもよく、又は部分的に重複してもよい。例えば、金属接続信号線220及び金属タッチ層300のグリッド線320の互いに平行し且つ対応する部分の幅は同じであってもよく、又は異なってもよい。例えば、金属接続信号線220及び金属タッチ層300のグリッド線320の互いに平行し且つ対応する部分において、金属接続信号線220の対応部分のベース基板での正投影は金属タッチ層300のグリッド線320の対応部分のベース基板での正投影内に完全に位置してもよく、又は、金属タッチ層300のグリッド線320の対応部分のベース基板での正投影は金属接続信号線220の対応部分のベース基板での正投影内に完全に位置する。このような場合、金属タッチ層のグリッド線及び金属接続信号線の遮光範囲を最大限に減少させることができる。いくつかの例では、金属接続信号線220及び金属タッチ層300のグリッド線320の互いに平行し且つ対応する部分の延在方向に垂直する方向において、金属タッチ層300のグリッド線320の対応部分と金属接続信号線220の対応部分は互いにずらすが、両方は少なくとも部分的に重複する。このような場合、金属タッチ層のグリッド線及び金属接続信号線の遮光範囲を減少させることもできる。
【0046】
なお、上記金属接続信号線の少なくとも一部は金属タッチ層のグリッド線に平行するが、絶対的に平行するとは限らず、一定の誤差範囲が許容される。上記金属接続信号線の金属タッチ層のグリッド線に平行する部分が金属タッチ層のグリッド線とオーバーラップすることとは、金属接続信号線の金属タッチ層のグリッド線に平行する部分のベース基板での正投影が金属タッチ層のグリッド線のベース基板での正投影と少なくとも部分的に重複することを意味する。
【0047】
上述のように、上記方式で金属タッチ層のグリッド線を金属接続信号線と少なくとも部分的に重複することにより、両方の遮光範囲を減少させることができる。
【0048】
いくつかの例では、金属タッチ層が設置される領域(即ち、タッチ領域)内において、金属接続信号線220の金属タッチ層のグリッド線320に平行且つオーバーラップする部分の長さは金属接続信号線220の全長の50%以上を占有する。
【0049】
例えば、図2Aに示すように、ベース基板100に垂直する方向において、第1金属接続線分221はグリッド310の曲がり角に位置するグリッド線320と少なくとも部分的にオーバーラップする。例えば、第1金属接続線分と曲がり角でのグリッド線とが複数の位置でオーバーラップする(その中の1つのオーバーラップ位置は図中の矩形点線枠Cに示される)。例えば、第1金属接続線分221とグリッド310の曲がり角に位置するグリッド線320とのオーバーラップ面積は第2金属接続線分222と金属タッチ層300のグリッド線320とのオーバーラップ面積より小さい。
【0050】
例えば、図2A及び図4に示すように、金属タッチ層のグリッド線320は複数のブレークポイント321を含み、ベース基板に垂直する方向において、第2金属接続線分222は少なくとも一部のブレークポイント320とオーバーラップする。なお、図2Aから第2金属接続線分222とオーバーラップしないブレークポイント320が見えるが、第2金属接続線分222とオーバーラップする複数のブレークポイント320が見えない。見えない理由は、第2金属接続線分222とオーバーラップするブレークポイント321が第2金属接続線分222で遮られるためである。
【0051】
例えば、ベース基板100は無機材料、例えばガラス板、石英板、金属板等であってもよい。例えば、ベース基板の材料は更に有機材料を含んでもよく、例えば、該有機材料はポリイミド、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルホン、ポリエチレンテレフタレート及びポリエチレンナフタレート等の樹脂系材料であってもよい。ベース基板100は可撓性基板又は非可撓性基板であってもよく、本開示の実施例はこれを制限しない。
【0052】
例えば、第1金属信号線層200及び金属タッチ層300の材料は金属材料又は合金材料を含んでもよく、単層の金属又は複数層の金属積層であってもよい。例えば、第1金属信号線層200及び金属タッチ層300はいずれもチタン、アルミニウム及びチタンの三層の金属積層(Ti/Al/Ti)で作製されてもよい。
【0053】
図5は表示基板の発光素子の平面構造模式図である。例えば、図2A図2B及び図5に示すように、表示基板はアレイ状に配列される複数の発光素子520を更に含み、ベース基板100に垂直する方向において、発光素子520は金属タッチ層300と第1金属信号線層200との間に位置する。隣接する発光素子520の間に透光隙間530が含まれ、表示基板の表示側(図2Bにおける頂部)により反射された反射光102が通過することが許容され得る。なお、透光隙間530は必ず透光な割れ目を指すとは限らず、表示基板の透光可能領域であってもよい。例えば、金属タッチ層のグリッド310は発光素子520に1対1で対応してもよく、各発光素子520のベース基板100での正投影は対応のグリッド310のベース基板100での正投影内に位置し、且つ発光素子520のベース基板100での正投影の面積は対応のグリッド310のベース基板100での正投影の面積より小さい。例えば、図2Aに示すように、発光素子520のベース基板100での正投影と対応のグリッド310のベース基板100での正投影とが共同で透光隙間530を複数の環状隙間に分割する。
【0054】
図2C図2Aにおける点線枠Dに示される表示基板の部分拡大模式図である。例えば、図2A図2C及び図5に示すように、発光素子520は赤色発光素子R、緑色発光素子G及び青色発光素子Bを含む。1つの赤色発光素子R、2つの緑色発光素子G及び1つの青色発光素子Bにより1つの画素ユニット(図5における点線枠に示される)が構成される。図2Aに示すように、ベース基板に垂直する方向において、緑色発光素子Gに対応する第1金属接続線分221はグリッド線320と不完全にオーバーラップする。例えば、図2Cに示すように、緑色発光素子Gに対応する第1金属接続線分221の中間部分2211はグリッド線320とオーバーラップせず、緑色発光素子Gに対応する第1金属接続線分221の両端2212は曲がり角でのグリッド線320とオーバーラップする。例えば、図2Cに示すように、赤色発光素子Rに対応する第1金属接続線分221はグリッド線320と完全にオーバーラップする。例えば、図2Cに示すように、青色発光素子Bに対応する第1金属接続線分221の中間部分2213はグリッド線320とオーバーラップせず、青色発光素子Bに対応する第1金属接続線分221の両端2214は曲がり角でのグリッド線320とオーバーラップする。
【0055】
なお、緑色発光素子Gに対応する第1金属接続線分221とは該緑色発光素子Gの位置するグリッドの第1金属接続線分221を指す。赤色発光素子R及び青色発光素子Bに対応する第1金属接続線分221とは第1方向Yに沿ってそれぞれ図2Aにおける該赤色発光素子R及び青色発光素子Bの上方に位置する第1金属接続線分221を指す。また、緑色発光素子G、赤色発光素子R及び青色発光素子Bの位置は交換可能であり、本開示はこれを制限しない。
【0056】
例えば、本開示の一実施例に係る表示基板は更に画素限定層510を含む。図2A図2B及び図5に示すように、画素限定層510はアレイ状に配列される複数の開口511を含み、開口511は発光素子520に1対1で対応し、発光素子520の少なくとも一部は対応の開口511内に位置する。上記透光隙間530は隣接する開口511の間に位置する。
【0057】
なお、図面2Bには発光素子520が画素限定層510の開口内に設置される状況を模式的に示すが、本開示の実施例はこのような状況に限らない。例えば、発光素子520は電界発光層と、電界発光層の両側に位置する陽極及び陰極とを含みてもよい。例えば、電界発光層は有機発光層であってもよい。例えば、有機発光層は蒸着等の方式で製造されてもよく、連続した層であってもよいが、開口511内に位置する一部の有機発光層は画素ユニットの有効発光領域である。本開示の実施例に説明される発光素子520は開口511内に位置する有機発光層のみを含みてもよく、即ち、発光素子520は画素ユニットの有効発光領域のみを含みてもよい。更に例えば、発光素子520を形成する陽極は更に画素限定層510の開口外に形成されてもよい。発光素子520の具体的な構造については、以下に図7を参照しながら更に説明する。
【0058】
例えば、図2Bに示すように、画素限定層510は一定の透光率を有する層であり、発光素子520間の画素限定層510は反射光102が通過することが許容され得る。即ち、発光素子520間の画素限定層510は透光隙間530とされてもよい。
【0059】
例えば、画素限定層510の材料はポリイミド、フタルイミド、フタルアミド、アクリル樹脂、ベンゾシクロブテン又はフェノール樹脂等の有機絶縁材料を含んでもよく、又は酸化ケイ素、窒化ケイ素等の無機絶縁材料を含み、本開示の実施例はこれを制限しない。
【0060】
本開示の一実施例に係る表示基板において、金属接続信号線の少なくとも一部は金属タッチ層のグリッド線に平行し、且つ金属タッチ層のグリッド線とオーバーラップし、金属接続信号線と金属タッチ層とが表示基板の透光隙間を遮る面積を減少させることができ、それにより該表示基板を用いた表示装置のディスプレイ指紋検出感度を向上させ、且つ大面積のディスプレイ指紋認識を実現することができる。また、金属タッチ層のグリッド線を金属接続信号線と少なくとも部分的に重複することにより、更に非透光の回路を設置するための面積を減少させることができ、それにより表示基板の画素開口率を向上させる。
【0061】
例えば、図2Aに示すように、発光素子520は矩形であり、グリッド310も矩形である。当然ながら、発光素子520及びグリッド310の形状は矩形に限らない。例えば、図2A及び図5に示される発光素子の形状及び寸法がいずれも同じであるが、本開示の実施例はこれに限らない。実際の必要に応じて、異なる発光素子520の形状及び寸法は不完全に同じでなくてもよいことに対応して、グリッド310の形状及び寸法も不完全に同じでなくてもよい。
【0062】
図6は表示基板の平面構造の部分模式図であり、発光素子520及び金属タッチ層のグリッド310の構造を模式的に示す。例えば、図6に示すように、表示基板の発光素子520は矩形の発光素子であり、異なる寸法を有する第1発光素子5201及び第2発光素子5202を含む。タッチ金属層300のグリッド310は矩形グリッドであり、異なる寸法を有する第1グリッド3101及び第2グリッド3102を含む。第1発光素子5201は第1グリッド3101に対応し、第2発光素子5202は第2グリッド3102に対応する。例えば、第1発光素子5201の面積は第2発光素子5202の面積より大きいことに対応して、第1グリッド3101の面積も第2グリッド3102の面積より大きい。そうすると、各画素の周りにできる限り大きな透光領域を有するようにできる限り維持することができ、指紋検出の感度を確保する。
【0063】
例えば、表示基板は発光素子520を駆動するための画素駆動回路を含む。第1金属信号線210は画素駆動回路の電源コードであり、画素駆動回路に電源信号を提供するように構成され、該電源信号は例えば高電圧電源信号(VDD信号)、低電圧電源信号(VSS信号)又は電流電源信号である。複数の第1金属信号線210と複数の金属接続信号線220とにより第1金属信号線層200の第1グリッドパターンが構成され、表示基板の第1方向Yに垂直する第2方向Xにおける電圧又は電流信号の均一性を確保することができ、それにより画面表示品質を向上させる。
【0064】
いくつかの例では、図2A及び図2Bに示すように、本開示の一実施例に係る表示基板は、第1金属信号線層200のベース基板100に近接する側に位置する第2金属信号線層400を更に含む。第2金属信号線層400と第1金属信号線層200との間に第1平坦化層570が含まれ、第1平坦化層570に複数のビア610が開設される。第2金属信号線層400は第1方向Yに沿って延在する複数の第2金属信号線410を含み、第2金属信号線410は第1金属信号線210に1対1で対応し、且つベース基板に垂直する方向において互いにオーバーラップし、且つ各第2金属信号線410はビア610によって対応の第1金属信号線210に電気的に接続される。第2金属信号線410も画素駆動回路の電源コード例えば正極電源コード(VDD電源コード)であり、発光素子520に電源信号を提供するように構成される。
【0065】
例えば、第2金属信号線層400の材料は金属材料又は合金材料を含んでもよく、単層の金属又は複数層の金属積層であってもよい。例えば、第1金属信号線層200及び金属タッチ層300はいずれもチタン、アルミニウム及びチタンの三層の金属積層(Ti/Al/Ti)で作製されてもよい。
【0066】
本開示の一実施例に係る表示基板において、第2金属信号線は第1金属信号線に1対1で対応して電気的に接続される。このように、第1金属信号線210及び第2金属信号線410は並列接続される二層の金属配線方式(例えば、画素駆動回路としての電源正極)を用い、抵抗を低減し、表示基板の第1方向Yにおける信号の均一性を確保することができ、それにより画面表示品質を向上させる。
【0067】
なお、図2Aには第2金属信号線410の第2方向Xにおける幅が第1金属信号線210の第2方向Xにおける幅より小さい場合を示すが、これに限らない。例えば、第2金属信号線410の第2方向Xにおける幅は第1金属信号線210の第2方向Xにおける幅に等しく、このとき、第2金属信号線410のベース基板100での正投影は第1金属信号線210のベース基板100での正投影と基本的に重複する。更に例えば、第2金属信号線410の第2方向Xにおける幅は第1金属信号線210の第2方向Xにおける幅より大きい。更に例えば、第2金属信号線410又は第1金属信号線210の異なる位置の第2方向Xにおける幅は変化するのであり、いくつかの位置で第2金属信号線410の幅は第1金属信号線210の幅より大きいが、他の位置で第2金属信号線410の幅は第1金属信号線210の幅以下であってもよい。
【0068】
例えば、図2A及び図3に示すように、金属接続信号線220は折れ線であり、互いに接続される第1金属接続線分221及び第2金属接続線分222を含む。第1金属接続線分221は第1方向Yに垂直する第2方向Xに沿って延在し、第2金属接続線分222は第1方向Yに対して鋭角又は鈍角をなす方向に沿って延在する。
【0069】
例えば、図2Aに示すように、第2金属接続線分222は金属タッチ層300のグリッド線320に平行し、且つベース基板100に垂直する方向において、第2金属接続線分222は金属タッチ層300とオーバーラップする。なお、図2Aには第2金属接続線分222の幅が金属タッチ層300のグリッド線320の幅に等しい場合を示すが、これに限らない。例えば、第2金属接続線分222の幅は更に金属タッチ層300のグリッド線320の幅より小さくてもよく、又は金属タッチ層300のグリッド線320の幅より大きくてもよい。例えば、第2金属接続線分222の幅は金属タッチ層300のグリッド線320の幅以下であり、第2金属接続線分222のベース基板100での正投影は金属タッチ層300のベース基板100での正投影内に位置する。
【0070】
本開示の一実施例に係る表示基板において、第2金属接続線分は金属タッチ層のグリッド線に平行し、且つ金属タッチ層のグリッド線とオーバーラップし、第2金属接続線分が表示基板の透光隙間を遮る面積を減少させることができ、それにより該表示基板を用いた表示装置のディスプレイ指紋検出感度を向上させ、且つ大面積のディスプレイ指紋認識を実現する。
【0071】
例えば、図2A及び図3に示すように、第2金属接続線分222の長さは第1金属接続線分221の長さより大きく、又は第1金属接続線分221の長さに等しい。即ち、第2金属接続線220の金属タッチ層と重複する部分は金属タッチ層と重複しない部分より大きく、又は、ベース基板100に垂直する方向において、第2金属接続線分222と金属タッチ層のグリッド線320とのオーバーラップ面積は金属接続信号線220の面積の50%より大きい。このように、第2金属接続線が表示基板の透光隙間を遮る面積を減少させることに役立ち、それにより該表示基板を用いた表示装置のディスプレイ指紋検出感度を向上させ、且つ大面積のディスプレイ指紋認識を実現する。
【0072】
例えば、図2A及び図3に示すように、金属接続信号線220は発光素子520とオーバーラップせず、表示基板の画素開口率を向上させることに役立つ。
【0073】
例えば、図2Bには更に発光素子520及びスイッチング素子540の構造を模式的に示す。例えば、図2Bに示すように、本開示の一実施例に係る表示基板は更に少なくとも1つのスイッチング素子540を含み、各発光素子520にはいずれも対応するスイッチング素子540があり、それにより発光素子520を制御してオン又はオフさせる。また、説明されるように、各発光素子520を制御する画素回路には複数のスイッチング素子が含まれてもよく、簡単のために、図2Bにはその中の1つのスイッチング素子のみを模式的に示す。
【0074】
例えば、図2Bに示すように、スイッチング素子540は薄膜トランジスタ540である。薄膜トランジスタ540はベース基板100に位置するアクティブ層543と、アクティブ層543のベース基板100から離れる側に位置するゲート電極544と、ゲート電極544のベース基板から離れる側に位置するソース電極及びドレイン電極541とを含む。
【0075】
例えば、図2Bに示すように、本開示の実施例に係る表示基板は更に接続電極580を含む。接続電極は薄膜トランジスタと発光素子との間に位置し、それぞれ薄膜トランジスタのドレイン電極及び発光素子に電気的に接続される。
【0076】
例えば、第1金属信号線層200は接続電極580と同一層に設置され、第2金属信号線層400はソース電極又はドレイン電極と同一層に設置される。
【0077】
発光素子520は薄膜トランジスタ540のベース基板100から離れる側に位置する。各発光素子520は、ベース基板に垂直する方向に沿って積層設置される陽極522、電界発光層521及び陰極523を更に含み、電界発光層521は陽極522と陰極523との間に位置し、陽極及び陰極の共同作用によって発光することができる。例えば、各発光素子の陽極522は互いに絶縁される。各発光素子の陰極523は互いに接続されて、連続した陰極層を構成する。例えば、陽極522は画素電極とされてもよく、これにより、表示を行うよう、各発光素子の輝度は独立して制御されることができる。
【0078】
例えば、図2Bに示すように、薄膜トランジスタ540のアクティブ層はソース電極領域と、ドレイン電極領域と、ソース電極領域とドレイン電極領域との間に位置するチャネル領域とを含む。薄膜トランジスタ540はソース電極及びドレイン電極541を含み、ソース電極及びドレイン電極はそれぞれビアによってソース電極領域及びドレイン電極領域に電気的に接続される。ゲート電極はベース基板100に垂直する方向においてアクティブ層におけるソース電極領域とドレイン電極領域との間に位置するチャネル領域と重複する。
【0079】
例えば、図2Aに示すように、表示基板は、第1方向Yに沿って延在する複数のデータ線542を更に含む。データ線542は画素駆動回路にデータ信号を提供するように構成される。例えば、第1金属信号線210と第2金属信号線410とが並列接続される二層の配線構造と異なり、データ線542は単層の金属配線構造を用いる。
【0080】
例えば、データ線542は第2金属信号線410と同一層に設置され、且つデータ線542は第2金属信号線410に平行し且つ第2金属信号線410と絶縁される。例えば、データ線542の幅は第2金属信号線410の幅より小さい。
【0081】
例えば、データ線542並びにソース電極及びドレイン電極541の材料は金属材料又は合金材料を含んでもよく、単層の金属又は複数層の金属積層であってもよく、例えば、チタン、アルミニウム及びチタンの三層の金属積層(Ti/Al/Ti)で作製される。データ線542並びにソース電極及びドレイン電極541は第2金属信号線410と同一層に設置され、同じパターニングプロセスにより製造されてもよく、それにより表示基板の作製プロセスを簡素化し、製造コストを節約する。
【0082】
例えば、図2Bに示すように、表示基板は更に第1平坦化層570を含み、第1平坦化層570はソース電極及びドレイン電極541の上方に位置し、薄膜トランジスタのベース基板から離れる側の表面を平坦化することに用いられる。第1平坦化層570上に接続電極580が形成され、ベース基板に垂直する方向において、接続電極580は陽極522とオーバーラップする。表示基板は更に第2平坦化層590を含み、第2平坦化層590は陽極522と接続電極580との間に位置し、接続電極580のベース基板から離れる側の表面を平坦化することに用いられる。接続電極580はビアによってソース電極及びドレイン電極541に電気的に接続され、陽極522はビアによって接続電極580に電気的に接続され、それにより陽極522とソース電極及びドレイン電極541との電気的接続を実現する。該接続電極は直接に第1平坦化層及び第2平坦化層内に孔径のより大きく且つ直接連通するビアを形成することを回避することができ、それによりビアの電気的接続品質を改善する。
【0083】
例えば、接続電極580は第1金属信号線層200内に位置し、即ち、接続電極580は第1金属信号線210及び金属接続信号線220と同一層に設置される。このように、接続電極、第1金属信号線及び金属接続信号線は同じパターニングプロセスにより製造されてもよく、それにより表示基板の作製プロセスを簡素化し、製造コストを節約する。
【0084】
例えば、図2Bに示すように、表示基板は、ベース基板100とアクティブ層543との間に位置する第1緩衝層110を更に含む。表示基板は、第1平坦化層570とソース電極及びドレイン電極541との間に位置する不活性化層620を更に含む。表示基板は、第2無機パッケージ層730上に位置する第2緩衝層740を更に含む。
【0085】
例えば、陽極522は反射層を含みてもよく、陰極523は透明層又は半透明層を含みてもよい。例えば、陽極522の面積は開口511内に位置する電界発光層521の面積より大きく、隣接する発光素子520の間の透光隙間530は更に隣接する陽極522の間の隙間を指してもよい。これにより、陽極522は発光素子520における電界発光層521から発射した光を反射することができ、該部分の光は陰極523を通過して外部環境に発射され、それにより光出射率を向上させることができる。同時に、陽極522は反射層を含み、更に発光素子が光を下向きに発射して、指紋反射光とともに指紋センサに入射して、指紋検出に干渉し、指紋検出の感度及び精度に影響することを防止することができる。
【0086】
なお、上記発光素子の寸法とは各発光素子の陽極の寸法を指してもよく、一般的に陽極の寸法は発光素子の有効発光領域より大きいが、発光素子の陽極の周りの領域は透光隙間として設置され、指紋検出のための光が通過することに供する。
【0087】
例えば、陽極522の材料は少なくとも1つの透明導電酸化物材料を含んでもよく、酸化インジウムスズ(ITO)、インジウム酸化亜鉛(IZO)、酸化亜鉛(ZnO)等を含む。また、陽極522は高反射率を有する金属例えば銀(Ag)を反射層として含んでもよい。
【0088】
例えば、OLEDに対して、電界発光層521の材料は小分子有機材料又は重合体分子有機材料を含んでもよく、蛍光発光材料又は燐光発光材料であってもよく、赤色光、緑色光、青色光を発することができ、又は白色光を発することができ、且つ、必要に応じて、電界発光層は更に電子注入層、電子輸送層、正孔注入層、正孔輸送層等の機能層を含みてもよい。
【0089】
例えば、陰極523は様々な導電性材料を含んでもよい。例えば、陰極523はリチウム(Li)、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、銀(Ag)等の金属材料を含んでもよい。
【0090】
例えば、図2Bに示すように、表示基板は、発光素子520を被覆するパッケージ層700を更に含む。金属タッチ層300はパッケージ層700のベース基板100から離れる側に位置する。パッケージ層700は発光素子520を密封し、それにより環境に含まれる湿気又は酸素による発光素子520の劣化を低減又は防止することができる。パッケージ層700は単層構造であってもよく、又は複合層構造であってもよく、該複合層構造は無機層と有機層とが積み重ねる構造を含む。例えば、図2Bに示すように、パッケージ層700は順に設置される第1無機パッケージ層710、有機パッケージ層720及び第2無機パッケージ層730を含む。
【0091】
例えば、該パッケージ層の材料は窒化ケイ素、酸化ケイ素、オキシ窒化ケイ素、高分子樹脂等の絶縁材料を含んでもよい。窒化ケイ素、酸化ケイ素、オキシ窒化ケイ素等の無機材料の緻密性が高く、水、酸素等の侵入を防止することができ、有機パッケージ層の材料は乾燥剤を含有する高分子材料又は水蒸気を阻止できる高分子材料等、例えば高分子樹脂等であってもよく、それにより表示基板の表面に対して平坦化処理を行い、且つ第1無機パッケージ層及び第2無機パッケージ層の応力を緩和することができ、更に乾燥剤等の吸水性材料を含んでもよく、それにより内部に侵入した水、酸素等の物質を吸収する。
【0092】
例えば、図2Bに示すように、表示基板は、第2無機パッケージ層730のベース基板100から離れる側に位置する第2緩衝層740を更に含む。例えば、表示基板は、第2緩衝層740のベース基板100から離れる側に位置する絶縁層750を更に含む。例えば、絶縁層750は窒化ケイ素層であってもよい。
【0093】
例えば、本開示の実施例に係る表示基板はタッチ機能を有し、金属タッチ層300により実現される。タッチ機能を実現するためのタッチ構造は自己容量型又は相互容量型であってもよい。自己容量型タッチ構造はアレイ状に配列される(同一層に位置する)複数の自己容量電極を含み、各自己容量電極はタッチ導線によってタッチ処理回路(タッチチップ)に電気的に接続される。タッチ時に例えば指の近接による自己容量電極の電気容量の変化を検出することにより位置の検出を実現する。相互容量型タッチ構造は第1方向に沿って延在する複数の第1タッチ信号線と、第2方向に沿って延在する複数の第2タッチ信号線とを含み、第1タッチ信号線及び第2タッチ信号線はいずれもタッチ導線によってタッチ処理回路(タッチチップ)に電気的に接続される。第1方向と第2方向とが互いに交差し且つ開口を形成し、これにより、第1タッチ信号線と第2タッチ信号線との交差位置でタッチ容量を形成し、タッチ時に例えば指の近接による該タッチ容量の変化を検出することにより位置の検出を実現する。本開示の実施例は相互容量型タッチ構造を例として説明する。
【0094】
金属タッチ層300は積層設置されるタッチ電極ブリッジ層、タッチ電極絶縁層及びタッチ電極層を含む。タッチ電極層は互いに絶縁される複数の駆動電極及び複数のセンシング電極を含む。金属タッチ層の第2グリッドパターンはタッチ電極層に位置し、第2グリッドパターンにおける複数の金属グリッドにより1つの駆動電極又はセンシング電極が構成され、複数の駆動電極が接続されて駆動電極線が形成され、複数のセンシング電極が接続されてセンシング電極線が形成される。タッチ電極絶縁層はタッチ電極ブリッジ層とタッチ電極層との間に位置し、且つタッチ電極絶縁層は複数のビアを含む。複数のビアはタッチ電極ブリッジ層とタッチ電極層とを電気的に接続させることによりブリッジタッチ電極層の駆動電極又はセンシング電極の作用を果たす。
【0095】
例えば、図2Bに示すように、金属タッチ層300はパッケージ層700上に位置する。タッチ構造を直接にパッケージ層上に形成し、例えば第2無機パッケージ層730上に直接に金属タッチグリッドを製造することにより、表示基板の集積度を向上させることに役立ち、それにより表示基板の厚さを低減し、表示基板の折り畳み性能を向上させる。
【0096】
例えば、図2Bに示すように、表示基板は更にカバープレート800を含む。カバープレート800は例えばガラス又はプラスチックで作製された基板又は膜層であり、表示基板に支持及び保護を提供することに用いられ、ユーザーがタッチ操作を行うことに供することに用いられてもよい。
【0097】
本開示の一実施例は上記いずれか1つの実施例に係る表示基板10を含む表示装置を提供する。
【0098】
図7は本開示の一実施例に係る表示装置の断面構造模式図である。いくつかの例では、図7に示すように、表示装置は更に指紋センサ20を含み、該指紋センサ20はベース基板100の第1金属信号線層200から離れる側に位置し、表示基板10上の指紋30を検出するように構成される。例えば、指紋センサ20は光学透明接着剤(OCA)によりベース基板100の第1金属信号線層200から離れる側(即ち、図中の下側)に接着され、カバープレート800の表面から反射された指紋検出のための反射光102を検出することに用いられる。指紋センサ20は一定の面積を有し、発光素子に対応する複数の領域を含む。該指紋センサ20は例えば導線によって指紋検出処理装置(例えば、集積回路チップ)に結合され、それにより収集された指紋画像をデータ信号の方式で該指紋検出処理装置に伝送することができる。指紋センサ20は電荷結合装置(CCD)型又は相補型金属酸化物半導体(CMOS)型画像センサ等の様々な適切なタイプの指紋センサであってもよい。
【0099】
例えば、本開示の実施例に係る表示装置は携帯電話、タブレットコンピュータ、テレビ、ディスプレイ、ノートパソコン、デジタルフォトフレーム、カーナビゲーション等のいかなる表示機能を持つ製品又は部材であってもよい。
【0100】
説明する必要がある点は以下のとおりである。
【0101】
第(1)としては、本開示の実施例の図面は本開示の実施例に関わる構造のみに関し、他の構造は通常の設計を参照してもよい。
【0102】
第(2)としては、衝突しない限り、本開示の実施例及び実施例の特徴は互いに組み合わせられてもよく、それにより新たな実施例を取得する。
【0103】
以上は本開示の具体的な実施形態であって、本開示の保護範囲を制限するためのものではない。当業者が本開示に開示される技術的範囲内で容易に想到し得る変更や置換は、いずれも本開示の保護範囲内に含まれるべきである。従って、本開示の保護範囲は特許請求の範囲に準じるべきである。
図1
図2A
図2B
図2C
図3
図4
図5
図6
図7
【国際調査報告】