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特表2023-524575アクセスが制限されたエリアにアクセスするための携帯型且つ使い捨て型の装置、関連するアクセスキー生成システム、及び関連するアクセス制御方法
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  • 特表-アクセスが制限されたエリアにアクセスするための携帯型且つ使い捨て型の装置、関連するアクセスキー生成システム、及び関連するアクセス制御方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-12
(54)【発明の名称】アクセスが制限されたエリアにアクセスするための携帯型且つ使い捨て型の装置、関連するアクセスキー生成システム、及び関連するアクセス制御方法
(51)【国際特許分類】
   G16H 10/65 20180101AFI20230605BHJP
【FI】
G16H10/65
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022567563
(86)(22)【出願日】2021-05-06
(85)【翻訳文提出日】2022-12-26
(86)【国際出願番号】 FR2021050778
(87)【国際公開番号】W WO2021224578
(87)【国際公開日】2021-11-11
(31)【優先権主張番号】2004576
(32)【優先日】2020-05-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522432583
【氏名又は名称】グラップヒール
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】ジョアリアン,ベナズ
(72)【発明者】
【氏名】ブキア,ヴィンセント
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA21
(57)【要約】
本発明は、支持部(8)、センサ(10)、及びアクセス制御ステージ(18)を有する制限されたアクセスを有するエリア又はアクセスが制御されているエリアにアクセスするための装置(4)に関し、支持部(8)は、廃棄される部分(24)及び保持される部分(26)を有し、センサ(10)は、廃棄される部分(24)によって保持され、且つ、対象の健康の少なくとも1つのパラメータを計測するように且つそれぞれの健康パラメータの計測を表す検出信号を供給するように構成されており、アクセス制御ステージ(18)は、保持される部分(26)によって保持され、且つ、センサ(10)によって供給される検出信号に応じてアクセス情報を保存するように構成されており、保持される分(26)は、アクセス情報に応じて、制限されたアクセスを有するエリアへの又はアクセスが制御されているエリアへのアクセスを許容する又は許容しないアクセスキーを形成するように、廃棄される部分(24)から機械的に分離することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アクセスが制限されたエリアにアクセスするための携帯型の且つ使い捨て型の装置(4)であって、
支持部(8)、センサ(10)、及びアクセス制御ステージ(18)を有し、
前記支持部(8)は、廃棄可能な部分(24)及び保持可能な部分(26)を有し、
前記センサ(10)は、前記支持部(8)の前記廃棄可能な部分(24)によって担持され、且つ、対象の少なくとも1つの健康パラメータを計測するように且つそれぞれの健康パラメータの前記計測を表す検出信号を供給するように構成されており、
前記アクセス制御ステージ(18)は、前記支持部(8)の前記保持可能な部分(26)によって担持され、且つ、前記センサ(10)によって供給される前記検出信号に応じてアクセス情報を好ましくは暗号化された形態において保存するように構成されており、
前記支持部(8)の前記保持可能な部分(26)は、前記アクセス情報に応じて前記アクセスが制限されたエリアへのアクセスを許可する又は禁止するアクセスキーを形成するために、前記廃棄可能な部分(24)から機械的に分離することができることを特徴とする装置。
【請求項2】
前記センサ(10)は、対象から取得された生物学的サンプルとの接触状態になるように意図されており、前記センサ(10)は、前記生物学的サンプル中における少なくとも1つの既定の検体の存在又は不存在を表す検出信号を供給するように更に構成され、前記検出信号は、また、前記生物学的サンプル中における少なくとも1つの既定の検体の前記存在又は不存在を表している請求項1に記載のアクセス装置(4)。
【請求項3】
前記センサ(10)は、グラフェンシートを有し、前記グラフェンシートは、所与の検体に固有の官能基を有する薄い層によってカバーされている請求項1又は2に記載のアクセス装置(4)。
【請求項4】
前記アクセス情報は、前記検出信号及び/又は前記対象から取得された生物学的サンプル中における少なくとも1つの既定の検体の前記存在又は不存在に関係するデータ及び/又はタイムスタンプに且つアクセス認可の有効性の期間に関係するデータ及び/又は前記アクセス認可の有効性の場所に関係するデータ、並びに、好ましくは前記対象の一意の識別子を有する請求項1、2、又は3に記載のアクセス装置(4)。
【請求項5】
前記アクセス制御ステージ(18)は、前記対象の一意の識別子を保存するように更に構成されている請求項1乃至4のいずれか1項に記載のアクセス装置(4)。
【請求項6】
前記アクセス制御ステージ(18)は、前記検出信号を受け取るように構成され、
前記アクセス制御ステージ(18)は、好ましくは暗号化された無線リンク(20)を外部データ処理ユニット(6)との間において確立するように且つ前記センサ(10)から受け取られた前記検出信号を前記無線リンク(20)を介して前記データ処理ユニット(6)に送信するように更に構成されており、
前記アクセス制御ステージ(18)は、また、前記検出信号に基づいて確立された且つ前記アクセス情報を有する分析信号を前記無線リンク(20)を介して前記データ処理ユニット(6)から受け取るように構成されている請求項1乃至5のいずれか1項に記載のアクセス装置(4)。
【請求項7】
前記アクセス制御ステージ(18)は、また、前記無線リンク(20)を介してエネルギーを受け取るように構成されており、前記アクセス制御ステージは、前記センサ(10)用のインテロゲーション信号を生成するために前記受け取られたエネルギーの少なくとも一部分を取得するように構成され、前記センサ(10)は、前記アクセス制御ステージ(18)によって生成された前記インテロゲーション信号の受信に続いて前記検出信号を供給するように構成されている請求項6に記載のアクセス装置(4)。
【請求項8】
前記アクセス制御ステージ(18)は、接続バス(14)を利用して前記センサ(10)に電気的に接続されており、前記支持部(8)の前記保持可能な部分(26)は、既定のフラクチャライン(28)に沿って破断することによって前記廃棄可能な部分(24)から分離されるように構成され、前記接続バス(14)は、前記廃棄可能な部分(24)からの前記保持可能な部分(26)の分離の際に、好ましくは前記フラクチャライン(28)において切断されるように構成されている請求項1乃至7のいずれか1項に記載のアクセス装置(4)。
【請求項9】
前記アクセス制御ステージ(18)は、接続バス(14)を利用して前記センサ(10に電気的に接続されており、前記支持部(8)の前記保持可能な部分(26)は、既定の接合ゾーン(30)において引き剥がされることにより、前記廃棄可能な部分(24)から分離されるように構成され、前記接合ゾーン(30)内の前記接続バス(14)の前記電気的連続性は、導電性接着剤により、或いは、前記引き剥がしの際に破断するように構成されたビアにより、提供されている請求項1乃至7のいずれか1項に記載のアクセス装置(4)。
【請求項10】
前記アクセス制御ステージ(18)は、接続バス(14)を利用して前記センサ(10)に電気的に接続されており、前記支持部(8)の前記保持可能な部分(26)は、例えば、USBキーシステム又はメモリカードなどのマルチ接点コネクタ(50)によって前記廃棄可能な部分(24)に接続され、且つ、前記保持可能な部分(26)は、接続解除により、前記廃棄可能な部分(24)から分離されるように構成され、前記接続バス(14)は、前記廃棄可能な部分(24)からの前記保持可能な部分(26)の分離の際に、好ましくは前記接続解除エリアにおいて、中断されるように構成され、前記コネクタ(50)のオス部分は、前記保持可能な部分(26)上において又は前記廃棄可能な部分(24)上において収容され得る請求項1乃至7のいずれか1項に記載のアクセス装置(4)。
【請求項11】
前記アクセス制御ステージ(18)は、好ましくは近距離通信を実装し得る無線タグの少なくとも一部分を形成している請求項1乃至10のいずれか1項に記載のアクセス装置(4)。
【請求項12】
前記センサ(10)及び前記支持部(8)の前記保持可能な部分(26)は、相互に離隔しており、前記センサ(10)と前記支持部(8)の前記保持可能な部分(26)間の距離は、既定の汚染限度超である請求項1乃至11のいずれか1項に記載のアクセス装置(4)。
【請求項13】
請求項1乃至12のいずれか1項に記載の前記アクセス装置(4)と、前記検出信号を受け取るように、前記受け取られた検出信号から前記アクセス情報を有する分析信号を生成するように、且つ、前記分析信号を前記アクセス制御ステージ(18)に提供するように、構成されたデータ処理ユニット(6)と、を有するアクセスキー生成システム(2)。
【請求項14】
アクセスが制限されたエリアへの対象のアクセスを認可する又は認可しないためのアクセス制御方法であって、前記方法は、請求項1乃至13のいずれか1項に記載の前記アクセス装置(4)を使用しており、且つ、
-前記センサ(10)を利用して前記対象の少なくとも1つの健康パラメータを計測するステップと、
-前記検出信号に従って前記アクセス情報を生成するステップと、
-前記アクセス制御ステージ(18)内において前記アクセス情報を保存するステップと、
-前記アクセスキーを形成するために前記廃棄可能な部分(24)から前記支持部(8)の前記保持可能な部分(26)を分離するステップであって、好ましくは、前記アクセス制御ステージ(18)内において前記対象の一意の識別子を記録するステップを更に有するステップと、
を有する方法。
【請求項15】
-好ましくは暗号化された状態において無線リンク(20)を介してデータ処理ユニット(6)に前記センサ(10)によって供給された前記検出信号を送信することと、
-それぞれの健康パラメータの値を判定するために、前記センサ(10)によって供給された前記検出信号を分析するために前記データ処理ユニット(6)を使用し、且つ、前記検出信号の前記分析に従って前記アクセス情報を生成することと、
-前記アクセス情報が前記データ処理ユニット(6)によって生成された後に、前記無線リンクを介して前記データ処理ユニット(6)から前記生成されたアクセス情報を有する分析信号を前記アクセス制御ステージ(18)に送信することと、
を更に有する請求項14に記載のアクセス制御方法。
【請求項16】
-前記アクセスが制限されたエリアへの入口が装備している読取機に前記形成されたアクセスキーを提示するステップと、
-前記読取機を利用して前記アクセスキーの前記アクセス制御ステージ(18)内において保存されている前記アクセス情報を読み取るステップと、
-前記読み取られたアクセス情報に従って前記アクセスが制限されたエリアへの前記対象のアクセスを認可する又は認可しないステップであって、好ましくは、この方法においては、前記アクセスが制限されたエリアへの前記アクセスの前記認可又は非認可の際に、前記アクセスが制限されたエリアへの前記アクセスは、前記アクセス情報が前記対象から取得された生物学的サンプル中における少なくとも1つの既定の検体の不存在を通知している場合に、或いは、健康パラメータの値が既定の範囲内に含まれている場合に、認可され、且つ、さもなければ、アクセスは禁止されている、ステップと、
を更に有する請求項14又は15に記載のアクセス制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
説明
技術分野
本発明は、アクセスが制限されたエリアにアクセスするための携帯型且つ使い捨て型の装置に関する。また、本発明は、このようなアクセス装置を有するアクセスキー生成システム及びアクセスが制限されたエリアへのアクセスを制御する方法にも関する。
【0002】
本発明は、汚染のリスクの制限が求められているアクセスが制限されたエリアに対するそのアクセスを認可する又は認可しないことを狙いとして、人間又は動物内の健康パラメータの計測、特に生物学的サンプルの分析、特に病原体の保持の影響を受けやすい人物又は動物から得られた生物学的サンプルの分析、に適用される。
【背景技術】
【0003】
従来技術
対象の、即ち、人物又は動物などの生物の、健康状態が、アクセスが制限されたエリアへのその進入と適合しているかどうかの判定が求められていることが知られている。このような評価は、例えば、しばしば地球規模において、実際の健康に関係する人道的且つ経済的な惨事をもたらす可能性が高い且つその損傷効果が長期にわたって残る可能性が高い伝染病の制御において有意である。この例には、COVID-19感染症がぴたりと当て嵌まる。
【0004】
現時点の解決策は、一般に、制限されたエリアへのそのアクセスが許容されているかどうかの判定が望ましい対象から取得された生物学的サンプルを試験することを有する。或いは、この代わりに、又はこれと共に、このような試験は、対象に対して直接的に実施されている。
【0005】
「制限されたエリア」という用語は、アクセスが特定のカテゴリの人物又は動物について厳格に制限されているエリア又は進入のフローを制御することが望ましいエリアを意味するものと理解されたい。
【0006】
「健康パラメータ」という用語は、本発明の文脈においては、人物又は動物の健康と関連する状態の定性化及び/又は定量化を可能にする生物学的、生理学的、又は化学的パラメータを意味するものと理解されたい。
【0007】
「生物学的サンプル」という用語は、本発明の文脈においては、対象から取得された且つ少なくとも1つの既定の検体を有しているかどうかを判定することが望ましい液体、気体、又は固体サンプルを意味するものと理解されたい。生物学的サンプルは、血液、唾液、眼流体、脳脊髄液、汗、尿、糞便、精液、乳、腹水、粘膜、滑液、腹腔液、羊水、組織、培養細胞、又はこれらに類似したものを含む生理学的流体などの任意の生物学的ソースに由来し得る。
【0008】
収集された生物学的材料は、取得された際に入手された形態において直接的に又はその特性を変更するために実行された事前処理の終了時点において生物学的サンプルとして使用することができる。例えば、固体又は半固体の生物学的材料は、まず、適切な液体媒体中において溶解又は懸濁させることにより、液体とすることができる。
【0009】
「検体」という用語は、本発明の文脈においては、生物学的サンプル及び/又は濃縮物中における存在の判定が求められている、恐らくは感染性を有する、特に汚染微生物から導出された核酸又は蛋白質であり得る、生物学的起源の化合物を意味するものと理解されたい。具体的には、本発明は、DNA(deoxyribonucleic acid)又はRNA(riboNucleic acid)鎖又は感染性の汚染に関与するバクテリア、ウイルス、菌類、及び寄生虫の特定の蛋白質を検出するために非常に有用であり得るが、これらの中でも、例として、SARS(severe acute respiratory syndrome)、HIV(human immunodeficiency virus)、インフルエンザ、エボラウイルス、デング、チクングニア、又はジカというコロナウイルス科に言及することができる。これに加えて、検体のその他のタイプは、生物学的サンプル及び/又は濃縮物中における存在の判定が求められているホルモン、酵素、グルコース、外因性化合物(エタノール、調剤又は麻酔化合物及び/又はその代謝産物)、凝固パラメータ(特に、血漿中に存在している因子VII、V、X、II、及びフィブリノゲン)、内因性蛋白質(例えば、心筋によって放出される蛋白質)、代謝産物、核酸、などであってよい。
【0010】
更には、このような生物学的、生理学的、又は物理学的パラメータは、例えば、体温、血圧、心拍数、血中酸素レベル、pH、などである。
【0011】
従来、生物学的サンプルを取得し且つこれを研究室において分析することが知られている。この後に、生物学者が分析レポートを作成しており、且つ、サンプルが取得された対象は、このレポートの内容に応じて、アクセスが制限されたエリアへの進入が認可されるか又は認可されていない。
【0012】
但し、このような手順は、十分に満足できるものではない。
【0013】
実際に、このような手順の自動化には、なんらかの困難が伴う場合があり、且つ、これは、特に取得されたサンプルの取り扱いと関連するロジスティクスにリンクされた際に時間を所要しており、これには、その健康の状態又はその汚染のレベルに応じて飛行機又は列車チケットを予約したそれぞれの人物が搭乗し得るかどうかを判定するために、例えば、密閉型の輸送手段(航空機、列車、船舶、など)への入口において適用され得ないという結果が伴っている。但し、このような輸送手段は、利用客によって又は従業員によって誘発される健康状態の影響を特に受け易く、その理由は、具体的には、これらがユーザーの安全性を危険に晒し得る又は汚染を生成し得るからである。
【0014】
同一の方式で、このような手順は、例えば、スポーツ、文化、又は宗教的な集会に出席する潜在的な参加者及びフタッフを試験するために、或いは、例えば、要支援高齢者用の居住事業所などの社会、社会医学、又は健康事業所の訪問者又はスタッフをスクリーニングするために、大規模に適用することができない。
【0015】
使用を制限している現時点の理由は、具体的には、試験結果を取得するための最小時間(一般には、10分程度超である)、試験の中程度の信頼性(小さくない偽陰性のレートの存在)、並びに、遅延、誤り、又は詐欺をもたらし得るサンプルの困難な追跡可能性である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
従って、本発明の目的は、簡単な、迅速な、且つ、自動化された方式で対象がその健康の状態に従ってスクリーニングされることを許容するアクセスキーを生成することを可能にするアクセス装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
発明の開示
これを目的として、本発明は、支持部、センサ、及びアクセス制御ステージを有する上述のタイプのアクセス装置に関し、支持部は、廃棄可能な部分及び保持可能な部分を有し、センサは、支持部の廃棄可能な部分によって担持され、且つ、対象の少なくとも1つの健康パラメータを計測するように且つそれぞれの健康パラメータの計測を表す検出信号を供給するように構成され、アクセス制御ステージは、支持部の保持可能な部分によって担持され、且つ、好ましくは暗号化された形態においてセンサによって供給された検出信号に応じてアクセス情報を保存するように構成されており、支持部の保持可能な部分は、アクセス情報に応じてアクセスが制限されたエリアへのアクセスを許可又は禁止するアクセスキーを形成するために廃棄可能な部分から機械的に分離することができる。従って、保持可能な部分は、廃棄可能な部分とは独立的に機能可能なユニットを形成するように構成されている。廃棄可能な部分からのその分離に続いて、保持可能な部分は、廃棄可能な部分とは独立的に使用され得るキーを形成している。分離は、キー部分を新しい廃棄可能なセンサ部分に再接続することを可能にする完全な分離又は接続解除を意味しており、この結果、後からのキーの再使用が可能になっていることを理解されたい。
【0018】
実際に、このようなアクセス装置は、
-例えば、対象から取得された生物学的サンプル中における少なくとも1つの既定の検体の存在を計測するために、自律的且つオンボード方式で対象のそれぞれの健康パラメータを計測するように意図されたセンサ、及び、
-このような検出に応じて情報を保存するように意図された且つバイオメトリックデータに結合された又は結合されていないアクセス制御ステージ、
を組み合わせている。
【0019】
(アクセス制御ステージが提供された)保持可能な部分を(使用済みのバイオセンサを収容する)廃棄可能な部分から分離することにより、アクセス許可として使用され得るアクセスキーが取得されている。
【0020】
この結果、生物学者の介入が必要とされておらず、且つ、対象は、アクセスキーを迅速且つ自動的に取得することができる。これに加えて、潜在的に汚染されている(或いは、場合によっては汚染させている)廃棄可能な部分は、例えば、試験サイトにおいて提供された安全コンテナ内において簡単に廃棄することが可能であり、及び/又は、自身が課し得る任意の可能な危険性を中和するために消毒薬溶液中において浸漬することができる。
【0021】
例えば、アクセスが制限されたエリアへの入口において配置された読取機によって読み取られたアクセスキー上において保存されているアクセス情報に応じて、対象が前記エリアにアクセスすることを認可することもでき、或いは、認可しないこともできる。
【0022】
この結果、本発明によるアクセス装置は、以下の利点を有する。
-人間工学及び衛生:試験は、(例えば、生物学的サンプルとしての対象の唾液の使用に基づいている際に)潜在的に非侵襲的であり、これにより、人間の対象が自身でこれを実施することが許容されている。潜在的に、汚染されたセンサは、取り外され且つ廃棄されている。これに加えて、例えば、自動化されたガントリを利用してなんらの人間介入を伴うことなしに試験対象のスクリーニングを実行することができる。
-製造費用:その構造に起因して、このような装置は、製造が簡単であり、且つ、従って、小さな製造費用を有する。
-試験の速度:センサは、わずかに数分間の後に検出信号を供給するように最適化することができる。これに加えて、法律が許可しているテリトリ内においては、アクセスキーが迅速に取得され得るように、試験を生物学者の介入を伴うことなしに実行することができる。
【0023】
本発明のその他の有利な態様によれば、アクセス装置は、隔離状態において又は任意の技術的に可能な組合せにおいて、以下の特徴の1つ又は複数を有する。
-センサは、対象から取得された生物学的サンプルとの接触状態となるように意図されており、センサは、生物学的サンプル中における少なくとも1つの既定の検体の存在又は不存在を表す検出信号を供給するように更に構成され、検出信号は、また、生物学的サンプル中における少なくとも1つの既定の検体の存在を又は不存在を表しており、
-アクセス情報は、検出信号及び/又は対象から取得された生物学的サンプル中における少なくとも1つの既定の検体の存在又は不存在に関係するデータ及び/又はタイムスタンプに且つアクセス認可の有効性の期間に関係するデータ及び/又はアクセス認可の有効性の場所に関係するデータ、並びに、好ましくは、対象の一意の識別子を有しており、
-アクセス制御ステージは、生物学的サンプルが取得された対象の一意の識別子を保存するように更に構成されており、
-アクセス制御ステージは、検出信号を受け取るように構成されており、アクセス制御ステージは、外部データ処理ユニットとの間において好ましくは暗号化された無線リンクを確立するように且つデータ処理ユニットに無線リンクを介してセンサから受け取られた検出信号を送信するように更に構成され、アクセス制御ステージは、また、データ処理ユニットから無線リンクを介して検出信号に基づいて確立された且つアクセス情報を有する分析信号を受け取るように構成されており、
-また、アクセス制御ステージは、無線リンクを介してエネルギーを受け取るように構成されており、アクセス制御ステージは、センサ用のインテロゲーション信号を生成するために、受け取られたエネルギーの少なくとも一部分を取得するように構成され、センサは、アクセス制御ステージによって生成されたインテロゲーション信号の受信に続いて検出信号を供給するように構成されており、
-アクセス制御ステージは、接続バスを利用してセンサに電気的に接続されており、支持部の保持可能な部分は、既定のフラクチャラインに沿って破断されることにより、廃棄可能な部分から分離されるように構成され、接続バスは、廃棄可能な部分からの保持可能な部分の分離の際に、好ましくはフラクチャラインにおいて切断させるように構成されている。
【0024】
例として、この特定の実施形態においては、保持可能な部分は、いくつかの取り外し可能な部分から構成することが可能であり、そのそれぞれは、同一のサンプルから情報を受け取るように、アクセス制御ステージを収容しており、且つ、順番に配置され、且つ、接続バスによって1つにリンクされている。試験が実行されたら、接続バスにおけるフラクチャは、1つ又は複数のアクセス制御ステージに既に送信済みである情報に対して影響を及ぼさないことに留意することが重要であり、或いは、
-アクセス制御ステージは、接続バスを利用してセンサに電気的に接続されており、支持部の保持可能な部分は、既定の接合ゾーンにおいて引き剥がされることにより、廃棄可能な部分から分離されるように構成され、接合ゾーン内の接続バスの電気的連続性は、導電性接着剤により、或いは、引き剥がしの際に破断するように構成されたビアにより、提供されている。試験が実行されたら、接続バスにおける引き剥がしは、アクセス制御ステージに既に送信済みである情報に対して影響を及ぼさないことに留意することが重要であり、或いは、
-アクセス制御ステージは、接続バスを利用してセンサに電気的に接続されており、支持部の保持可能な部分は、接続解除によって廃棄可能な部分から分離されるように構成され、2つの部分は、例えば、USBキーシステム又はメモリカードなどのマルチ接点コネクタによって相互に接続されている。コネクタのオス部分は、保持可能な部分上において又は廃棄可能な部分上において収容することができる。このケースにおいては、接続バスは、廃棄可能な部分24からの保持可能な部分26の分離の際に、好ましくは接続解除ゾーンにおいて中断されるように構成されており、且つ、この結果、保持可能なPASS部分は、リセットされたら、新しい廃棄可能なセンサ部分と共に再使用可能である。試験が実行されたら、接続解除は、アクセス制御ステージに既に送信済みである情報に対して影響を及ぼさないことに留意することが重要であり、
-アクセス制御ステージは、好ましくは近距離通信を実装する能力を有する無線タグの少なくとも一部分を形成しており、
-センサ及び支持部の保持可能な部分は、相互に離隔しており、センサと支持部の保持可能な部分の間の距離は、既定の汚染限度超である。
【0025】
これに加えて、本発明は、上述のように定義されたアクセス装置と、検出信号を受け取るように、受け取られた検出信号からアクセス情報を有する分析信号を生成するように、且つ、分析信号をアクセス制御ステージに提供するように、構成されたデータ処理ユニットと、を有するアクセスキー生成システムに関する。
【0026】
これに加えて、本発明は、アクセスが制限されたエリアへの対象のアクセスを認可する又は認可しないためのアクセス制御方法に関し、方法は、上述のように定義されたアクセス装置を使用しており、且つ、
・センサを利用して、対象の少なくとも1つの健康パラメータを計測するステップと、
・検出信号に従ってアクセス情報を生成するステップと、
・アクセス制御ステージ内においてアクセス情報を保存するステップと、
・アクセスキーを形成するために、廃棄可能な部分から支持部の保持可能な部分を分離するステップと、
を有する。
【0027】
本発明の別の有利な態様によれば、アクセス制御方法は、隔離状態において又は任意の技術的に可能な組合せにおいて取得される以下の特徴の1つ又は複数を有する。
-方法は、これに加えて、アクセス制御ステージ内において生物学的サンプルが取得された対象の一意の識別子を記録することを有し、
-方法は、
・センサによって供給された検出信号を好ましくは暗号化された状態において無線リンクを介してデータ処理ユニットに送信するステップと、
・それぞれの健康パラメータの値を判定するために、センサによって供給された検出信号を分析するためにデータ処理ユニットを使用する且つ検出信号の分析に従ってアクセス情報を生成するステップと、
・アクセス情報がデータ処理ユニットによって生成された後に、データ処理ユニットから無線リンクを介して生成されたアクセス情報を有する分析信号をアクセス制御ステージに送信するステップと、
を更に有し、
-方法は、これに加えて、
・アクセスが制限されたエリアへの入口が装備している読取機に形成されたアクセスキーを提示するステップと、
・読取機を利用して、アクセスキーのアクセス制御ステージ内において保存されているアクセス情報を読み取るステップと、
・読み取られたアクセス情報に従って、アクセスが制限されたエリアへの対象のアクセスを認可する又は認可しないステップと、
を有し、
-アクセスが制限されたエリアへのアクセスの認可又は非認可の際に、アクセスが制限されたエリアへのアクセスは、アクセス情報が対象から取得された生物学的サンプル中における少なくとも1つの既定の検体の不存在を通知している場合に、或いは、健康パラメータの値が既定の範囲又は閾値内に含まれている場合に、認可され、且つ、さもなければ、アクセスは禁止されている。
【0028】
図面の簡単な説明
本発明については、非限定的な例としてのみ付与されている且つ以下のとおりである添付図面を参照して実施されている以下の説明から、更に十分に理解することができよう。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】本発明によるアクセスキー生成システムの概略図である。
図2図1のアクセスキー生成システムのアクセス装置の第1実施形態の支持部のフラクチャラインの概略斜視図である。
図3図1のアクセスキー生成システムのアクセス装置の第2実施形態の支持部の引き剥がしゾーンの概略斜視図である。
図4】接続解除によって廃棄可能な部分から分離されるように構成された支持部の保持可能な部分を示す。
【発明を実施するための形態】
【0030】
詳細な説明
図1には、本発明によるアクセスキー生成システム2が示されている。
【0031】
この種の生成システム2は、例えば、唾液サンプルの電子的なバイオ検出によるウイルス負荷用の高速免疫自己試験として使用されるように意図されている。
【0032】
生成システム2は、対象がアクセスが制限されたエリアにアクセスするように認可されているかどうかを判定することを可能にするアクセスキーを提供することができる。以下の説明から明らかとなるように、このようなアクセスキーは、物理的な物体であり、且つ、仮想的なものではない。
【0033】
生成システム2は、アクセス装置4と、アクセスキーのパラメータを設定するためにアクセス装置4と協働するように構成されたデータ処理ユニット6と、を有する。
【0034】
構造
アクセス装置
以下の説明から明らかとなるように、アクセス装置6は、携帯型且つ使い捨て型の装置である。
【0035】
更に正確には、本発明の文脈における「使い捨て型」は、所与のアクセス装置4において、単一の対象又はさもなければ単一の生物学的サンプルが試験されており、この場合に、アクセス装置のセンサ10が、このような試験の後に、好ましくは廃棄されている(或いは、場合によっては、破壊されている)ことを意味している。その一方で、且つ、後述するように、アクセスキー自体は、制限された又は制限されていない時間ウィンドウ内において、対象が1つ又は複数のアクセスが制限されたエリアにアクセスするように認可されているのか又は認可されていないのかを判定するように意図されたチェックの際に、多数回にわたって提示することができる。
【0036】
アクセス装置4は、支持部8と、センサ10と、接続バス14を利用してセンサ10に電気的に接続された集積回路12と、を有する。
【0037】
センサ10は、対象の少なくとも1つの健康パラメータを計測するように構成されており、この場合に、それぞれの健康パラメータは、対象の健康の状態を表している。
【0038】
例えば、センサ10は、(対象との接触を伴って又は伴うことなしに)対象の体温又は血圧を計測するように、或いは、場合によっては、対象から得られた生物学的サンプルのpHを計測するように、構成されている。
【0039】
別の例によれば、センサ10は、少なくとも1つの既定の検体に対して感度を有する。このケースにおいては、センサ10は、それぞれの既定の検体の存在又は不存在、或いは、場合によっては、生物学的サンプル中のその濃度、を計測するために、対象から取得された試験対象の生物学的サンプルとの接触状態となるように意図されている。
【0040】
例えば、既定の検体は、ウイルス又はバクテリア汚染物質などの微生物学的汚染物質を表す核酸又は蛋白質などの化合物及び/又は所与の抗原に固有の抗体及び/又は健康の及び/又は中毒の及び/又は濃度の或いは物理化学的パラメータの値の変更された状態を表す検体である。
【0041】
更には、センサ10は、それぞれの既定の健康パラメータの計測値を表す検出信号を供給するように構成されている。例えば、センサ10は、それぞれの既定の検体ごとに、検出信号が生物学的サンプル中における検体の存在及び/又は濃度を表すように構成されている。
【0042】
例として、生物学的サンプルは、息、唾液、痰、皮脂、汗、血液、又は傷からの滲出液などの体液である。例えば、生物学的サンプルは、対象の鼻咽頭管から又は口腔から取得されたサンプル(唾液、痰、など)から取得されている。
【0043】
例えば、センサ10が少なくとも1つの既定の検体に感度を有するケースにおいては、前記センサ10は、剛性基材(例えば、シリコーン)上において又は曲がりやすい基材(ポリマー)上において堆積されたグラフェンシートを有する高感度表面を有する。グラフェンは、その大量生産に起因して、本発明のために特に有利な材料であり、これにより、低減された費用における使い捨て用の正確なセンサの開発と、界面化学の分野におけるその使用と、が許容されている。このケースにおいては、グラフェンシートは、所与の検体に固有の官能基(例えば、DNA鎖、オリゴヌクレオチド、アプタマー、ペプチド、酵素、又は抗体)を有する薄い層によってカバーされている。生物学的サンプルが検体を有する場合には、官能基と前記検体の間の生物学的認識反応が発生し、これにより、検体の不動化がもたらされ、これが、グラフェンシートの表面において誘発される静電荷の変動を結果的にもたらす。具体的には、このような静電荷の変動は、いずれも、生物学的サンプル中における検体の濃度が大きいほど、大きくなる。この静電荷の変動は、グラフェンシートの導電度の変化をもたらし、その振幅は、検体の濃度を反映している。このような導電度の変化は、センサ10によって供給される検出信号から判定することができる。
【0044】
集積回路12は、センサ10によって供給される且つ接続バス14によって伝達される検出信号を受け取るように構成されており、この場合に、接続バス14は、例えば、導電性トラック15を利用して生成されている。
【0045】
また、集積回路12は、アクセスキーの生成のために、無線通信により、データ処理ユニット6との間において信号を交換するように構成されている。
【0046】
また、有利には、無線通信モジュール12は、無線でデータ処理ユニット6からエネルギーを受け取るように構成されている。このようなエネルギー伝送は、例えば、誘導により、実現されている。
【0047】
このような無線エネルギー伝送の実装は、アクセス装置4のレベルにおいて電気エネルギー保存手段を使用することがもはや不要であるという意味において有利である。
【0048】
例として、集積回路12は、後述する無線リンク20からエネルギーを取得するように構成されている。
【0049】
集積回路12は、相互に電気的に接続されたデジタル化ステージ16及びアクセス制御ユニット18を有する。
【0050】
デジタル化ステージ16は、センサ10によって供給されるアナログ検出信号を受け取るように且つこれをアクセス制御ステージ18の入力に印加されるデジタル検出信号に変換するように、センサ10に接続されている。
【0051】
一変形として、デジタル化ステージ16は、集積回路12内に統合されてはおらず、且つ、独立的な電気コンポーネントを利用して実装されている。別の変形によれば、デジタル化機能は、アクセス制御ステージ18自体によって実行されている。
【0052】
アクセス制御ステージ18は、センサ10用のインテロゲーション信号を生成するように構成されている。このケースにおいては、センサ10は、アクセス制御ステージ18によって供給されるインテロゲーション信号の受信に続いて、検出信号を供給するように構成されている。具体的には、アクセス制御ステージ18は、データ処理ユニット6から集積回路12によって受け取られたエネルギーの少なくとも一部分からインテロゲーション信号を生成するように構成されている。
【0053】
これに加えて、アクセス制御ステージ18は、好ましくは暗号化された無線リンク20をデータ処理ユニット6との間において確立するように構成されている。これに加えて、アクセス制御ステージ18は、センサ10から受け取られた検出信号を無線リンク20を介してデータ処理ユニット6に送信するように構成されている。
【0054】
このような無線リンク20は、特にアクセス制御ステージ18のアンテナ(図示されてはいない)を利用して確立されている。
【0055】
無線リンク20の暗号化は、このようなリンクが、生物学的サンプルが取得された対象に関係する、例えば、機密データなどの極秘データを抽出することが可能である検出信号を送信しているという意味において有利である。
【0056】
また、好ましくは、アクセス制御ステージ18は、無線リンク20を介してデータ処理ユニット6にセンサ10に関係する情報を送信するように構成されている。センサ10に関係するこのような情報は、例えば、アクセス装置4の製造の際にアクセス制御ステージ18内において登録されており、且つ、後述するように、検出信号の分析の際にデータ処理ユニット6によって使用することができる。
【0057】
また、アクセス制御ステージ18は、無線リンク20を介してデータ処理ユニットから、検出信号から確立された且つアクセス情報を有する分析信号を受け取るように構成されている。
【0058】
有利には、アクセス制御ステージ18は、これに加えて、その1つ又は複数の健康パラメータが計測されている対象の一意の識別子を保存するように構成されている。例えば、一意の識別子は、無線リンク20を介してデータ処理ユニット6によってアクセス制御ステージ18に送信されている。
【0059】
有利には、アクセス制御ステージ18は、RFID(Radio Frequency IDentification)タグとも呼称される無線タグの少なくとも一部分を形成している。このケースにおいては、無線タグは、好ましくは、近距離通信(NFC)を実装することができる。一変形として、無線タグは、例えば、EPCglobal又はISO18000-6C規格によって定義されているものなどの無線通信などの極超短波ドメインに属する搬送波周波数、特に860MHz(メガヘルツ)~960MHz、を有する無線通信を実装することができる。
【0060】
RFID技術の使用は、特に製造費用の観点から、特に有利である。実際に、このような特性は、アクセス装置4(特に無線通信モジュール12)における製造の高度な簡潔性を付与している。その結果、無線タグが一般に非常に廉価であることから、本発明によるアクセス装置4は、大量生産によって且つ非常に小さな費用において製造することができる。
【0061】
また、これに加えて、RFID技術の使用は、保存されているデータの且つ無線で交換される信号の暗号化を可能にしている。この結果、生物学的サンプル試験の1つ又は複数の結果が変更不能且つ機密状態となる可能性が存在している。
【0062】
支持部8は、好ましくは、細長い形状を有する。例えば、支持部8は、ストリップ、スティック、スワブ、タブ、などの形態を有する。
【0063】
支持部8は、相互に機械的に接続された廃棄可能な部分24及び保持可能な部分26を有する。
【0064】
更に正確には、且つ、図1に示されているように、廃棄可能な部分24は、センサ10を装備している。これに加えて、保持可能な部分26は、アクセス制御ステージ18を装備している。更には、デジタル化ステージ16は、集積回路12内において含まれていない際には、廃棄可能な部分24により、或いは、支持部8の保持可能な部分26により、担持されている。
【0065】
支持部8の保持可能な部分26は、アクセスキーを形成するために廃棄可能な部分24から機械的に分離されることが可能であり、このアクセスキーが、アクセス情報に応じて、アクセスが制限されたエリアに対するアクセスを許可又は禁止している。
【0066】
当然のことながら、アクセスキー自体は、使い捨てではなく、且つ、その代わりに、複数のチェックの際に提示されることが可能であり、この場合に、これらのチェックのそれぞれのものは、前記キーと関連付けられた対象による同一のアクセスが制限されたエリアへの又は異なるアクセスが制限されたエリアへのアクセスを認可するように又は認可しないように意図されている。
【0067】
更に正確には、支持部8の保持可能な部分26は、破断、切断、引き裂き、又は引き剥がしにより、廃棄可能な部分24から機械的に分離されるように構成されている。これに加えて、接続バス14は、特に廃棄可能な部分24及び保持可能な部分26の容易な分離を許容するような方式でこのような分離の際に切断されるように構成されている。
【0068】
図2によって示されている例によれば、支持部8の保持可能な部分26は、破断により、更に正確には既定のフラクチャライン28に沿った破断により、廃棄可能な部分24から分離されるように構成されている。このケースにおいては、接続バス14は、特に1つ又は複数のフラクチャライン28のレベルにおいて切断されるように構成されている。
【0069】
このケースにおいては、支持部8は、例えば、成形されたポリマープラスチックから製造されたコンポーネントであり、その構造は、支持部8に印加された機械的な捩れの際に破断することを許容するためにフラクチャライン28を定義している切り欠きを有する。トラック15は、例えば、支持部8内において埋め込まれたプラスチックチャネル内において銀粒子を内蔵する導電性ポリマーなどの、例えば、容易に破断可能な導電性材料から製造されている。この結果、アクセスキーは、アクセスバッジ又はプレカットクレジットカードのように使用することができる。
【0070】
図3によって示されている別の例によれば、支持部8の保持可能な部分26は、既定の接合ゾーン30において引き剥がされることにより、廃棄可能な部分24から分離されるように構成されている。このケースにおいては、支持部8の廃棄可能な部分24及び保持可能な部分26が機械的に分離されていない際には、接合ゾーン30のレベルにおける接続バス14の電気的連続性は、導電性接着剤(例えば、銀微粒子が充填された導電性接着剤)及び/又はビア32によって提供されている。このようなビア32は、保持可能な部分26の引き剥がしの際に破断するように構成されている。同一の方式で、導電性接着剤は、保持可能な部分26が引き剥がされた後に接続バス14の電気的連続性をもはや提供しないように構成されている。
【0071】
このケースにおいては、保持可能な部分26は、例えば、RFIDインレイと一般に呼称されている、導電性インクから又は薄いエッチングされた金属性層から製造された曲がりやすい印刷された構造の形態においてアクセス制御ステージのアンテナを有する紙又はポリマー支持部である。有利には、保持可能な部分26の引き剥がしを促進するために、廃棄可能な部分24は、適切な非接着層を伴って、接合ゾーン30において提供されている。
【0072】
有利には、アクセスキーは、接着性表面を有する。この結果、アクセスキーは、ステッカの方式で使用することが可能であり、且つ、例えば、身分証明書、搭乗券、などの上部に貼り付けることができる。
【0073】
図4に示されている一例によれば、支持部8の保持可能な部分26は、接続解除によって廃棄可能な部分24から分離されるように構成されており、更に詳しくは、2つの部分は、例えば、USBキーシステム又はメモリカードなどのマルチ接点コネクタ50により、相互に接続されている。コネクタのオス部分は、保持可能な部分26上において又は廃棄可能な部分24上において収容することができる。このケースにおいては、接続バスは、廃棄可能な部分24からの保持可能な部分26の分離の際に、好ましくは接続解除ゾーンのレベルにおいて中断されるように構成されている。このようにして廃棄可能な部分24から接続解除された保持可能な部分26は、次いで、処理ユニット6と協働するように使用することができる。
【0074】
すべての例示用の実施形態によれば、保持可能な部分26は、廃棄可能な部分とは独立的に主要機能を実行するように構成されている。従って、上述の機能可能な要素(例えば、集積回路、エネルギーストレージ、情報ストレージ)は、保持可能な部分が独立的にその主要機能を実行することを許容するような方式によって廃棄可能な部分と保持可能な部分の間において分散されている。
【0075】
好ましくは、アクセス装置4は、支持部8の保持可能な部分26からの廃棄可能な部分24の分離の前にセンサ10と支持部8の保持可能な部分26が相互に離隔するようになっており、この場合に、センサ10と支持部8の保持可能な部分26の間の距離は、既定の汚染限度超である。これは、生物学的サンプルを試験するためのアクセス装置4の使用の際に、結果的に、保持可能な部分26の汚染が潜在的に回避されるという意味において有利である。
【0076】
データ処理ユニット
上述のように、図1において示されているデータ処理ユニット6は、無線リンク20を介してアクセス制御ステージ18から検出信号を受け取るように且つ前記検出信号を分析するように構成されている。具体的には、データ処理ユニット6は、例えば、生物学的サンプル中におけるそれぞれの対応する既定の検体の存在及び/又は濃度を判定するためなどのように、健康パラメータを判定するために、好ましくは、前記検出信号が由来するセンサ10との対応関係において、検出信号を分析することができる。
【0077】
例えば、データ処理ユニット6は、既定のセンサ10によって提供される検出信号を処理するための専用のアプリケーションを稼働させるスマートフォンである。
【0078】
また、データ処理ユニット6は、受け取られた検出信号のこのような分析から、対応するアクセス情報を生成するように構成されている。
【0079】
好ましくは、アクセス情報は、生物学的サンプル中におけるそれぞれの既定の検体の存在又は不存在に、或いは、場合によっては、生物学的サンプル中のその濃度に、関係する、或いは、さもなければ、既定の物理的、生理学的、又は生物学的パラメータの値に関係する、データを有する。
【0080】
更に好ましくは、アクセス情報は、アクセス認可のタイムスタンプに且つ有効性の期間に関係するデータ及び/又はアクセス認可の有効性の場所に関係するデータを有する。これは、生成システム2を利用して実行された対象の及び/又は前記対象から取得された生物学的サンプルの試験の結果の有効性が、結果的に、所与の空間-時間ウィンドウに制限されているという意味において有利である。このような空間-時間ウィンドウは、例えば、限定を伴うことなしに、所与の商用フライトに搭乗するフェーズなどの所与のイベントと関連付けられている。当然のことながら、このような空間-時間ウィンドウは、アクセスが制限されたエリアへのアクセスの可能性を対象に提供するために対象の監視を必要としている任意のイベントと関連付けることができる。
【0081】
更には、データ処理ユニット6は、無線リンク20を介して分析信号をアクセス制御ステージ18に送信するように構成されており、この場合に、分析信号は、生成されたアクセス情報を有する。この結果、分析信号は、センサ10によって供給される検出信号に依存している。
【0082】
また、有利には、アクセス情報は、その健康パラメータが(例えば、前記対象から取得された生物学的サンプルを使用して)計測された対象の一意の識別子を有する。このような特徴は、アクセスキーの追跡可能性を補強し且つ詐欺のリスクを低減するという意味において有利である。
【0083】
例えば、この後者のケースにおいては、データ処理ユニット6は、対象がセキュアポータルを利用して自身を識別する可能性を提供するように構成されている。当然のことながら、対象を明白に識別する任意のその他の手段も想定可能である。
【0084】
機能
以下、生成システム2の機能について説明することとする。
【0085】
対象がアクセスが制限されたエリアにアクセスするように認可されているかどうかを判定するために、この生成システム2のアクセス装置4のセンサ10を利用して対象のそれぞれの既定の健康パラメータが計測されている。例えば、生物学的サンプルが前記対象から取得され、次いで、センサ10が、取得された生物学的サンプルとの接触状態となっている。
【0086】
次いで、センサ10は、デジタル化ステージ16によってデジタル化された且つアクセス制御ステージ18の入力に印加される対応する検出信号を供給している。次いで、センサ10によって供給された検出信号は、例えば、生物学的サンプル中における少なくとも1つの検体の存在又は不存在を判定するなどのためにそれぞれの健康パラメータを判定するために、且つ、検出信号の前記分析の結果に応じてアクセス情報を生成するために、分析されている。
【0087】
具体的には、好ましくは暗号化された無線リンク20が、アクセス制御ステージ18とデータ処理ユニット6の間において確立されている。このケースにおいては、アクセス制御ステージ18によって受け取られた且つセンサ10から到来した検出信号は、検出信号の分析及びアクセス情報の生成がデータ処理ユニット6によって実行されるように、無線リンク20を介してデータ処理ユニット6に送信されている。
【0088】
次いで、アクセス情報がアクセス制御ステージ18内において保存されている。好ましくは、アクセス情報は、暗号化された形態においてアクセス制御ステージ18内において保存されている。この結果、アクセス制御ステージ18内において保存されているアクセス情報は、これを暗号解読するように特別に構成された読取機によってのみ読み取ることができる。これは、アクセスキーのセキュリティを増大させ、且つ、自身が収容している情報が悪意を有する第三者によって書き換えられる可能性を低減している。
【0089】
具体的には、このようなアクセス情報の保存を許容するために、データ処理ユニット6は、無線リンク20を介してアクセス制御ステージ18にアクセス情報を有する分析信号を送信している。
【0090】
最後に、アクセスキーを形成するために、支持部4の保持可能な部分26が廃棄可能な部分24から分離されている。
【0091】
好ましくは、分析信号は、生物学的サンプルが取得された対象の一意の識別子を更に有する。また、このケースにおいては、データ処理ユニット6は、アクセス制御ステージ内におけるその保存のために一意の識別子を送信している。
【0092】
アクセスキーが支持部8の廃棄可能な部分24から取り外されたら、アクセスキーは、アクセスが制限されたエリアへの入口が装備している読取機に提示されている。
【0093】
次いで、読取機は、アクセスキーのアクセス制御ステージ18内において保存されているアクセス情報を読み取り、その後に、読み取られたアクセス情報に応じて、対象は、アクセスが制限されたエリアにアクセスするように認可されるか又は認可されない。
【0094】
例えば、アクセスが制限されたエリアへのアクセスは、アクセス情報が生物学的サンプル中における少なくとも1つの検体の不存在を通知している場合には、或いは、健康パラメータの値が既定の範囲又は閾値内に含まれている場合には、認可され、且つ、さもなければ、アクセスは禁止されている。
【0095】
更には、支持部8の保持可能な部分26から分離された支持部8の廃棄可能な部分24は、好ましくは、生物学的廃棄物処理ストリームに転送されており、及び/又は、その可能な危険性を中和させるために消毒薬溶液中において浸漬されている。
【0096】
一変形として、データ処理ユニットは、アクセスが制限されたエリアへの対象のアクセスを認可するように又は認可しないように意図された読取機内において統合されており、この場合には、従って、読取機が検出信号の分析を実行している。
【0097】
このケースにおいては、アクセス制御ステージ18内において保存されている検出信号は、アクセス情報の少なくとも一部分を形成している。このような一変形においては、無線リンクは、検出信号の送信のために読取機との間において直接的に確立されている。
【0098】
これに加えて、このケースにおいては、アクセス装置4は、好ましくは、その動作に必要とされているエネルギーをアクセス制御ステージに供給するように意図されたエネルギー保存部材を装備している。
【0099】
このようなエネルギー保存部材は、例えば、アクセス装置4の製造の時点において充電されている。別の例によれば、エネルギー保存部材は、無線リンクを利用して充電されており、この場合に、前記無線リンクは、例えば、前記対象の健康パラメータが前記センサ10によって計測される前に、対象の一意の識別子をアクセス制御ステージ18に送信するように確立されている。
【0100】
別の変形によれば、アクセスキー生成システム2は、データ処理ユニットを有してはおらず、この場合には、アクセス制御ステージ18は、アクセス情報を確立するために検出信号を分析するように構成されている。
【0101】
また、このケースにおいては、エネルギー保存部材は、有利には、その動作に必要とされているエネルギーをアクセス制御ステージ18に供給するために、アクセス装置4内において提供されている。
図1
図2
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2021-11-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アクセスが制限されたエリアにアクセスするための携帯型装置(4)において、使い捨て型であり、且つ、支持部(8)、センサ(10)、及びアクセス制御ステージ(18)を有し、
前記携帯型アクセス装置は、前記センサ(10)が、対象から取得された生物学的サンプルとの接触状態になるように意図されているという点において、使い捨て型であり、
前記支持部(8)は、廃棄可能な部分(24)と、保持可能な部分(26)と、を有し、
前記センサ(10)は、前記支持部(8)の前記廃棄可能な部分(24)によって担持されており、且つ、対象の少なくとも1つの健康パラメータを計測するように且つそれぞれの健康パラメータの前記計測を表す検出信号を供給するように構成され、
前記アクセス制御ステージ(18)は、前記支持部(8)の前記保持可能な部分(26)によって担持されており、且つ、前記センサ(10)によって供給される前記検出信号に応じてアクセス情報を好ましくは暗号化された形態において保存するように構成され、
前記支持部(8)の前記保持可能な部分(26)は、前記アクセス情報に応じて前記アクセスが制限されたエリアへのアクセスを許可又は禁止するアクセスキーを形成するために、前記廃棄可能な部分(24)から機械的に分離され得ることを特徴とする装置。
【請求項2】
前記センサ(10)は、前記生物学的サンプル中における少なくとも1つの既定の検体の存在又は不存在を表す検出信号を供給するように構成されており、前記検出信号は、また、前記生物学的サンプル中における少なくとも1つの既定の検体の前記存在又は不存在を表している請求項1に記載のアクセス装置(4)。
【請求項3】
前記センサ(10)は、グラフェンシートを有し、前記グラフェンシートは、所与の検体に固有の官能基を有する薄い層によってカバーされている請求項1又は2に記載のアクセス装置(4)。
【請求項4】
前記アクセス情報は、前記検出信号及び/又は前記対象から取得された生物学的サンプル中における少なくとも1つの既定の検体の前記存在又は不存在に関係するデータ及び/又はタイムスタンプに且つアクセス認可の有効性の期間に関係するデータ及び/又は前記アクセス認可の有効性の場所に関係するデータ、並びに、好ましくは前記対象の一意の識別子を有する請求項1、2、又は3に記載のアクセス装置(4)。
【請求項5】
前記アクセス制御ステージ(18)は、前記対象の一意の識別子を保存するように更に構成されている請求項1乃至4のいずれか1項に記載のアクセス装置(4)。
【請求項6】
前記アクセス制御ステージ(18)は、前記検出信号を受け取るように構成され、
前記アクセス制御ステージ(18)は、好ましくは暗号化された無線リンク(20)を外部データ処理ユニット(6)との間において確立するように且つ前記センサ(10)から受け取られた前記検出信号を前記無線リンク(20)を介して前記データ処理ユニット(6)に送信するように更に構成されており、
前記アクセス制御ステージ(18)は、また、前記検出信号に基づいて確立された且つ前記アクセス情報を有する分析信号を前記無線リンク(20)を介して前記データ処理ユニット(6)から受け取るように構成されている請求項1乃至5のいずれか1項に記載のアクセス装置(4)。
【請求項7】
前記アクセス制御ステージ(18)は、また、前記無線リンク(20)を介してエネルギーを受け取るように構成されており、前記アクセス制御ステージは、前記センサ(10)用のインテロゲーション信号を生成するために前記受け取られたエネルギーの少なくとも一部分を取得するように構成され、前記センサ(10)は、前記アクセス制御ステージ(18)によって生成された前記インテロゲーション信号の受信に続いて前記検出信号を供給するように構成されている請求項6に記載のアクセス装置(4)。
【請求項8】
前記アクセス制御ステージ(18)は、接続バス(14)を利用して前記センサ(10)に電気的に接続されており、前記支持部(8)の前記保持可能な部分(26)は、既定のフラクチャライン(28)に沿って破断することによって前記廃棄可能な部分(24)から分離されるように構成され、前記接続バス(14)は、前記廃棄可能な部分(24)からの前記保持可能な部分(26)の分離の際に、好ましくは前記フラクチャライン(28)において切断されるように構成されている請求項1乃至7のいずれか1項に記載のアクセス装置(4)。
【請求項9】
前記アクセス制御ステージ(18)は、接続バス(14)を利用して前記センサ(10に電気的に接続されており、前記支持部(8)の前記保持可能な部分(26)は、既定の接合ゾーン(30)において引き剥がされることにより、前記廃棄可能な部分(24)から分離されるように構成され、前記接合ゾーン(30)内の前記接続バス(14)の前記電気的連続性は、導電性接着剤により、或いは、前記引き剥がしの際に破断するように構成されたビアにより、提供されている請求項1乃至7のいずれか1項に記載のアクセス装置(4)。
【請求項10】
前記アクセス制御ステージ(18)は、接続バス(14)を利用して前記センサ(10)に電気的に接続されており、前記支持部(8)の前記保持可能な部分(26)は、例えば、USBキーシステム又はメモリカードなどのマルチ接点コネクタ(50)によって前記廃棄可能な部分(24)に接続され、且つ、前記保持可能な部分(26)は、接続解除により、前記廃棄可能な部分(24)から分離されるように構成され、前記接続バス(14)は、前記廃棄可能な部分(24)からの前記保持可能な部分(26)の分離の際に、好ましくは前記接続解除エリアにおいて、中断されるように構成され、前記コネクタ(50)のオス部分は、前記保持可能な部分(26)上において又は前記廃棄可能な部分(24)上において収容され得る請求項1乃至7のいずれか1項に記載のアクセス装置(4)。
【請求項11】
前記アクセス制御ステージ(18)は、好ましくは近距離通信を実装し得る無線タグの少なくとも一部分を形成している請求項1乃至10のいずれか1項に記載のアクセス装置(4)。
【請求項12】
前記センサ(10)及び前記支持部(8)の前記保持可能な部分(26)は、相互に離隔しており、前記センサ(10)と前記支持部(8)の前記保持可能な部分(26)間の距離は、既定の汚染限度超である請求項1乃至11のいずれか1項に記載のアクセス装置(4)。
【請求項13】
請求項1乃至12のいずれか1項に記載の前記アクセス装置(4)と、前記検出信号を受け取るように、前記受け取られた検出信号から前記アクセス情報を有する分析信号を生成するように、且つ、前記分析信号を前記アクセス制御ステージ(18)に提供するように、構成されたデータ処理ユニット(6)と、を有するアクセスキー生成システム(2)。
【請求項14】
アクセスが制限されたエリアへの対象のアクセスを認可する又は認可しないためのアクセス制御方法であって、前記方法は、請求項1乃至13のいずれか1項に記載の前記アクセス装置(4)を使用しており、且つ、
-前記センサ(10)を利用して前記対象の少なくとも1つの健康パラメータを計測するステップと、
-前記検出信号に従って前記アクセス情報を生成するステップと、
-前記アクセス制御ステージ(18)内において前記アクセス情報を保存するステップと、
-前記アクセスキーを形成するために前記廃棄可能な部分(24)から前記支持部(8)の前記保持可能な部分(26)を分離するステップであって、好ましくは、前記アクセス制御ステージ(18)内において前記対象の一意の識別子を記録するステップを更に有するステップと、
を有する方法。
【請求項15】
-好ましくは暗号化された状態において無線リンク(20)を介してデータ処理ユニット(6)に前記センサ(10)によって供給された前記検出信号を送信することと、
-それぞれの健康パラメータの値を判定するために、前記センサ(10)によって供給された前記検出信号を分析するために前記データ処理ユニット(6)を使用し、且つ、前記検出信号の前記分析に従って前記アクセス情報を生成することと、
-前記アクセス情報が前記データ処理ユニット(6)によって生成された後に、前記無線リンクを介して前記データ処理ユニット(6)から前記生成されたアクセス情報を有する分析信号を前記アクセス制御ステージ(18)に送信することと、
を更に有する請求項14に記載のアクセス制御方法。
【請求項16】
-前記アクセスが制限されたエリアへの入口が装備している読取機に前記形成されたアクセスキーを提示するステップと、
-前記読取機を利用して前記アクセスキーの前記アクセス制御ステージ(18)内において保存されている前記アクセス情報を読み取るステップと、
-前記読み取られたアクセス情報に従って前記アクセスが制限されたエリアへの前記対象のアクセスを認可する又は認可しないステップであって、好ましくは、この方法においては、前記アクセスが制限されたエリアへの前記アクセスの前記認可又は非認可の際に、前記アクセスが制限されたエリアへの前記アクセスは、前記アクセス情報が前記対象から取得された生物学的サンプル中における少なくとも1つの既定の検体の不存在を通知している場合に、或いは、健康パラメータの値が既定の範囲内に含まれている場合に、認可され、且つ、さもなければ、アクセスは禁止されている、ステップと、
を更に有する請求項14又は15に記載のアクセス制御方法。
【国際調査報告】