(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-13
(54)【発明の名称】製品を保存又は製品上の病原体を阻害するように構成されたパッケージ、並びにその少なくとも一部を作製及び使用する方法
(51)【国際特許分類】
B65D 81/26 20060101AFI20230606BHJP
B32B 27/00 20060101ALI20230606BHJP
【FI】
B65D81/26 P
B32B27/00 H
B65D81/26 S
B65D81/26 T
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022562863
(86)(22)【出願日】2021-04-22
(85)【翻訳文提出日】2022-10-14
(86)【国際出願番号】 US2021028605
(87)【国際公開番号】W WO2021216843
(87)【国際公開日】2021-10-28
(32)【優先日】2020-04-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】501014005
【氏名又は名称】シーエスピー テクノロジーズ,インコーポレイティド
【住所又は居所原語表記】960 West Veterans Boulevard, Auburn, Alabama 36832 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110000523
【氏名又は名称】アクシス国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ニール・ディー・ワトソン
(72)【発明者】
【氏名】マイケル・エイ・ジョンストン
(72)【発明者】
【氏名】ジェイソン・プラット
(72)【発明者】
【氏名】ジェームス・エス・ホリンガー
【テーマコード(参考)】
3E067
4F100
【Fターム(参考)】
3E067AA11
3E067AB01
3E067BA10A
3E067BB14A
3E067BC07A
3E067CA04
3E067CA24
3E067EA06
3E067EB27
3E067EE25
3E067FA01
3E067FC01
3E067GB12
3E067GB13
3E067GD01
4F100AK01B
4F100AK07C
4F100AK42C
4F100AT00A
4F100BA02
4F100BA03
4F100BA07
4F100DG12A
4F100DG15A
4F100GB18
4F100JC00B
4F100JD14B
4F100JD16B
(57)【要約】
内部の製品を保存又は製品の病原体の阻害を通じて汚染を防止するように構成されたパッケージ(10)は、担体(24)に共押出された活性部材(26)を含む。組み合わされた活性部材及び担体は、パッケージ、任意選択的に、パッケージのトレイによって形成された空洞を密閉する蓋フィルム(22)の内面に取り付けられ得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部の製品を保存又は前記製品上の病原体を阻害するように構成されたパッケージであって、
担体に共押出された活性部材を含み、前記組み合わされた活性部材及び担体が、前記パッケージによって形成された空洞を密閉する蓋フィルムの内面に取り付けられている、パッケージ。
【請求項2】
前記組み合わされた活性部材及び担体が、前記蓋フィルムの前記内面に点結合されている、請求項1に記載のパッケージ。
【請求項3】
前記活性部材が、ベースポリマー及び活性剤を有する捕捉ポリマーフィルムを含む、先行請求項のいずれか一項に記載のパッケージ。
【請求項4】
前記捕捉ポリマーフィルムが、チャネリング剤を更に含む、請求項3に記載のパッケージ。
【請求項5】
活性部材が、吸収、吸着、放出活性、又は放出能力のうちの少なくとも1つを有するフィルムの形態である、請求項1又は2に記載のパッケージ。
【請求項6】
前記担体が、不織布材料で形成されている、先行請求項のいずれか一項に記載のパッケージ。
【請求項7】
前記担体が、織布材料で形成されている、請求項1~5のいずれか一項に記載のパッケージ。
【請求項8】
前記蓋フィルムが、可撓性ポリマー、任意選択でポリエチレンテレフタレート(PET)又はキャストポリプロピレン(CPP)で形成されている、先行請求項のいずれか一項に記載のパッケージ。
【請求項9】
前記活性部材が、前記蓋フィルムと前記担体との間に配置されている、先行請求項のいずれか一項に記載のパッケージ。
【請求項10】
前記担体が、前記蓋フィルムと前記活性部材との間に配置されている、請求項1~8のいずれか一項に記載のパッケージ。
【請求項11】
前記活性部材が、ガス又は他の揮発性成分を放出するように構成されている、請求項1又は2に記載のパッケージ。
【請求項12】
前記活性部材が吸収又は吸着能力を有する、請求項1又は2に記載のパッケージ。
【請求項13】
パッケージ中の製品を保存するか、又は前記パッケージ中の前記製品上の病原体を阻害する方法であって、
活性部材及び担体を共押出することであって、前記活性部材が、吸収又は吸着能力を有する捕捉ポリマーフィルムである、共押出することと、
前記共押出された活性部材及び担体をパッケージの内面に取り付けることと、を含む、方法。
【請求項14】
前記共押出された活性部材及び担体が、前記パッケージの蓋フィルムの内面に取り付けられている、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記共押出された活性部材及び担体を前記パッケージの前記蓋フィルムの前記内面に取り付けることが、前記共押出された活性部材及び担体を前記パッケージの前記蓋フィルムに点結合することを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記担体が、不織布材料から形成されている、請求項13~15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記担体が、織布材料から形成されている、請求項13~15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記捕捉ポリマーフィルムが、ベースポリマー及び活性剤を含む、請求項13~15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記捕捉ポリマーフィルムが、チャネリング剤を更に含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記蓋フィルムが、可撓性ポリマー、任意選択でポリエチレンテレフタレート(PET)又はキャストポリプロピレン(CPP)で形成されている、請求項13~15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
前記共押出された活性部材及び担体が前記蓋フィルムに取り付けられているときに、前記活性部材が、前記蓋フィルムと前記担体との間に配置される、請求項13~15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項22】
前記共押出された活性部材及び担体が前記蓋フィルムに取り付けられているときに、前記担体が、前記蓋フィルムと前記活性部材との間に配置される、請求項13~15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項23】
内部の製品を保存又は前記製品上の病原体を阻害するように構成されたパッケージであって、前記製品が、
底及び前記底から上方に延在し、リム内に終端する側壁を有するトレイであって、前記リムが前記トレイの上部開口部を取り囲んでいる、トレイと、
前記トレイの空洞内に形成された製品を密閉するために前記リムに取り付けられた蓋フィルムであって、前記蓋フィルムが、可撓性ポリマー、任意選択でポリエチレンテレフタレート(PET)又はキャストポリプロピレン(CPP)で形成されている、蓋フィルムと、
担体に共押出された活性部材であって、前記活性部材が吸着若しくは吸収能力を有するか、又はガス若しくは他の揮発性成分を放出することができ、前記担体が不織布から形成され、前記組み合わされた活性部材と担体とが前記蓋フィルムの内面に取り付けられている、活性部材と、を含む、パッケージ。
【請求項24】
前記組み合わされた活性部材及び担体が、前記蓋フィルムの前記内面に点結合されている、請求項23に記載のパッケージ。
【請求項25】
前記活性部材が、ベースポリマー及び活性剤を有する捕捉ポリマーフィルムを含む、請求項24に記載のパッケージ。
【請求項26】
前記活性部材が、前記蓋フィルムと前記担体との間に配置されている、請求項23~25のいずれか一項に記載のパッケージ。
【請求項27】
前記担体が、前記蓋フィルムと前記活性部材との間に配置されている、請求項21~23のいずれか一項に記載のパッケージ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2020年4月22日に出願され、「パッケージ構成保存生鮮製品、及び少なくともその一部を作製及び使用する方法」と題された、米国仮出願第63/013,658号の優先権を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示の技術は、一般に、限定されないが、食品若しくは生鮮品などの製品を含有するためのパッケージ、並びに/又は製品を保存する及び/若しくは製品の汚染を防止するために活性部材の有効性を増加させるために、活性部材を担体に取り付けるための方法に関する。
【背景技術】
【0003】
様々なタイプの包装は、制御された環境条件を必要とするか、又は少なくともその恩恵を受ける。例えば、一部の製品は、パッケージ内の相対湿度のために、特定の狭い窓を備えた水分の不在又は環境を必要とする。他の生成物はエチレンの存在下で分解する。それでもなお、他の製品、例えば、レタスなどの製品は、汚染に曝露される危険性があり、そのような汚染に対処する手段、例えば、パッケージのヘッドスペース内の抗菌化合物の放出を通じて利益を得る。
【0004】
トレイの蓋フィルムに抗菌フィルムをヒートステークすることが知られている。ヒートステークは、2つ以上の部分を結合するパルス加熱プロセスである。このプロセスは、一定の時間、熱と力を使用して材料を変形させる。結合は、材料の一方を他方に固定するために、一方の材料を部分的に変形させることによって作られる。この方法の問題は、抗菌フィルムが脆くなり、蓋フィルムから脱落又は分離し、しばしば小片に崩壊し、パッケージ内の製品の汚染の危険となる可能性があることである。この方法の別の問題は、抗菌フィルムの表面積のいくらか(例えば、半分)が、水分取り込み及び結果として生じる抗菌ガスのヘッドスペースへの放出のために利用可能ではないか、又はアクセス可能ではないことである(すなわち、蓋フィルムへの取り付けによって遮断されるため)。
【発明の概要】
【0005】
本開示の技術は、従来技術の上記及び他の欠点を克服する。
【0006】
特定の製品の包装のための制御された環境条件の必要性に対処する1つの方法は、任意選択的に、何らかの種類の吸収、吸着、及び/又は放出活性若しくは能力を有するフィルムの形態で、活性部材を提供することである。かかる活性部材は、任意選択で、活性剤、例えば、乾燥剤ポリマー又は抗菌剤放出ポリマーを有する捕捉ポリマーフィルムであり得る。任意選択的に、捕捉ポリマーフィルムは、所与の材料の吸着又は放出を調節するのに役立つチャネリング剤も含むことができる。
【0007】
従来技術の上記及び/又は他の欠陥を克服するために、本開示の技術は、任意選択的に、抗菌フィルムの形態で、制限するものではないが、不織布材料等の担体とともに活性部材を共押出することを任意選択的に対象とする。共押出とは、2つ以上の材料を同じダイに押し込んで1つのピースを製造するプロセスである。その結果、単一の材料とは異なる特性をもたらすことができる。本開示の技術のこの任意選択の方法は、活性材料のより効率的な使用を可能にする。
【図面の簡単な説明】
【0008】
前述の概要、及び本開示の技術の以下の詳細な説明は、添付の図面と併せて読むとより十分に理解され、同様の数字は全体を通して同様の要素を示す。本開示の技術を例示する目的で、図面には様々な例示的な実施形態が示される。しかしながら、本開示の技術は、示される詳細な配置及び手段に限定されないことを理解されたい。図面中、
【
図1】本開示の技術の任意選択的な一実施形態によるパッケージの斜視図であり、共押出された活性部材及び担体、並びに製品は、本発明の明確さのためにのみファントムで示され、
【
図2】
図1の線A-Aに沿ったパッケージの断面立面図であり、共押出された活性部材及び担体の1つの構成は、本発明の明確さのためにのみ拡大された状態で示されており、
【
図3】
図1の線A-Aに沿ったパッケージの断面立面図であり、共押出された活性部材及び担体の別の構成は、本発明の明確さのためにのみ拡大された状態で示されており、
【
図4】本開示の技術の別の任意選択的な実施形態によるパッケージの斜視図であり、共押出された活性部材及び担体は、本発明の明確さのためにのみファントムで示される。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書では、システム、デバイス、及び方法が、実施例及び実施形態によって記載されるが、当業者は、本開示技術が、記載される実施形態又は図面に限定されないことを認識する。むしろ、本開示の技術は、添付の特許請求の範囲の趣旨及び範囲内にある全ての変形物、同等物、及び代替物を包含する。本明細書に開示される任意の1つの実施形態の特徴は、別の実施形態において省略又は組み込まれ得る。
【0010】
本明細書で使用される任意の見出しは、整理の目的のためだけにあり、本明細書又は特許請求の範囲を限定することを意味しない。本明細書で使用される場合、「し得る(may)」という言葉は、必須の意味(すなわち、しなければならないの意味)ではなく、許容的な意味(すなわち、する可能性を有するという意味)において使用される。本明細書に具体的に記載されない限り、「a」、「an」、及び「the」という用語は、1つの要素に限定されるものではなく、代わりに、「少なくとも1つ」を意味するように読まれるべきである。用語には、上記の単語、その派生語、及び同様の意味の単語が含まれる。
【0011】
本明細書で使用される場合、「活性」という用語は、本開示の技術による、選択された材料(例えば、水分又は酸素)に作用、相互作用、又は反応することができるものとして定義される。このような作用又は相互作用の例として、選択された材料の吸収、吸着、又は放出を挙げることができる。「活性」の別の例は、放出された材料の放出を引き起こすために、選択された材料に作用する、それと相互作用する、又はそれと反応することができる薬剤である。
【0012】
本明細書で使用される場合、「活性剤」という用語は、(1)ベースポリマーと非相溶性であり得、ベースポリマー及びチャネリング剤と混合及び加熱された場合、溶融しない、すなわち、ベースポリマー又はチャネリング剤のいずれについての融点よりも高い融点を有し、(2)選択された材料に作用し、それと相互作用し、又はそれと反応する材料として定義される。「活性剤」という用語は、選択された材料を吸収、吸着、又は放出する材料を含み得るが、これらに限定されない。
【0013】
本開示の技術の一実施形態の活性剤は、限定されないが、二酸化塩素ガスなどの抗菌ガスを放出するものである。本開示の技術による活性剤は、鉱物等の粒子(例えば、乾燥剤の場合、モレキュラーシーブ又はシリカゲル)の形態であり得るが、本開示の技術は、粒子状活性剤のみに限定されるとみなされるべきではない。例えば、いくつかの実施形態において、酸素除去配合物は、活性剤として、又は活性剤の構成要素として機能する樹脂から作製され得る。
【0014】
「抗菌剤放出剤」という用語は、放出された抗菌物質を、例えばガス形態で放出することができる活性剤を指す。この活性剤は、抗菌ガスを放出するように構成された配合物(例えば、粉末混合物)中に、活性成分及び他の成分(触媒及びトリガーなど)を含んでもよい。「放出された抗菌物質」は、微生物の増殖及び増殖を阻害若しくは防止する、並びに/又は微生物を殺す化合物、例えば、二酸化塩素ガスである。放出された抗菌物質は、抗菌剤放出剤によって放出される。単に例として、抗菌剤放出剤は、選択された材料(水分など)との接触によって(例えば、化学反応又は物理的変化によって)トリガーされ得る。例えば、水分は抗菌剤放出剤と反応して、薬剤に、放出された抗菌物質を放出させ得る。
【0015】
本明細書で使用される場合、「ベース材料」という用語は、捕捉された材料のための構造を提供する、活性剤以外の捕捉された活性材料の成分(好ましくはポリマー)である。
【0016】
本明細書で使用される場合、「ベースポリマー」という用語は、任意選択的に、選択された材料の気体透過度が、チャネリング剤のものよりも大幅に低い、低い、又は実質的に同等である気体透過速度を有するポリマーである。例として、選択された材料が水分であり、活性剤が水分又は吸水性乾燥剤によって活性化される抗菌ガス放出剤である実施形態において、そのような透過度は、水蒸気透過速度である。この活性剤は、抗菌ガスを放出するように構成された配合物中に、活性成分及び他の成分を含んでもよい。一実施形態において、ベースポリマーの主な機能は、捕捉ポリマーのための構造を提供することである。
【0017】
本発明で使用するのに好適なベースポリマーとしては、熱可塑性ポリマー、例えば、ポリプロピレン及びポリエチレン等のポリオレフィン、ポリイソプレン、ポリブタジエン、ポリブテン、ポリシロキサン、ポリカーボネート、ポリアミド、エチレン-酢酸ビニルコポリマー、エチレン-メタクリレートコポリマー、ポリ(塩化ビニル)、ポリスチレン、ポリエステル、ポリ無水物、ポリアクリリアニトリル、ポリスルホン、ポリアクリル酸エステル、アクリル、ポリウレタン、及びポリアセタール、又はそれらのコポリマー若しくは混合物が挙げられる。
【0018】
ベースポリマー及びチャネリング剤の水蒸気透過速度のそのような比較を参照すると、一実施形態において、チャネリング剤は、ベースポリマーの少なくとも2倍の水蒸気透過速度を有する。別の実施形態において、チャネリング剤は、ベースポリマーの少なくとも5倍の水蒸気透過速度を有する。別の実施形態において、チャネリング剤は、ベースポリマーの少なくとも10倍の水蒸気透過速度を有する。また別の実施形態において、チャネリング剤は、ベースポリマーの少なくとも20倍の水蒸気透過速度を有する。また別の実施形態において、チャネリング剤は、ベースポリマーの少なくとも50倍の水蒸気透過速度を有する。また別の実施形態において、チャネリング剤は、ベースポリマーの少なくとも100倍の水蒸気透過速度を有する。
【0019】
本明細書で使用される場合、「チャネリング剤(channeling agent)」又は「チャネリング剤(channeling agents)」という用語は、ベースポリマーと不混和性であり、ベースポリマーよりも速い速度で気相物質を輸送するような親和性を有する材料として定義される。任意選択的に、チャネリング剤は、チャネリング剤をベースポリマーと混合することによって形成されるときに、捕捉ポリマーを通るチャネルを形成することができる。任意選択的に、そのようなチャネルは、選択された材料を、ベースポリマーのみの場合よりも速い速度で捕捉ポリマーを通して透過させることが可能である。
【0020】
本明細書で使用される場合、「チャネル」又は「相互接続チャネル」という用語は、ベースポリマーを貫通し、互いに相互接続され得る、チャネリング剤で形成された通路として定義される。
【0021】
本明細書で使用される場合、「捕捉ポリマー」という用語は、少なくともベースポリマー、活性剤、及び任意選択的に、全体にわたって捕捉されたか、又は分散されたチャネリング剤からも形成されたモノリシック材料として定義される。したがって、捕捉ポリマーは、少なくとも2つの相(チャネリング剤を含まない)又は少なくとも3つの相(チャネリング剤を含む)を含む。「鉱物充填ポリマー」は、活性剤が鉱物、例えば、モレキュラーシーブ又はシリカゲル等の鉱物粒子の形態である、一種の捕捉ポリマーである。「捕捉材料」という用語は、本明細書では、ベース材料に捕捉された活性剤を含むモノリシック材料を意味するために使用され、ベース材料はポリマーであってもポリマーでなくてもよい。
【0022】
本明細書で使用される場合、「モノリシック」、「モノリシック構造」又は「モノリシック組成物」という用語は、2つ以上の別個の巨視的な層又は部分からなるものではない組成物又は材料として定義される。したがって、「モノリシック組成物」は、多層複合体を含まないが、モノリシック組成物は、任意選択で、多層複合体の別個の層として機能し得る。
【0023】
本明細書で使用される場合、「相」という用語は、構造又は組成物にそのモノリシック特性を与えるように、全体にわたって均一に分布するモノリシック構造又は組成物の一部又は構成成分として定義される。
【0024】
本明細書で使用される場合、「選択された材料」という用語は、活性剤に作用するか、又は活性剤と相互作用するか、若しくは活性剤と反応し、捕捉ポリマーのチャネルを通って透過することができる材料として定義される。例えば、乾燥剤が活性剤として使用される実施形態において、選択された材料は、乾燥剤によって吸収され得る水分又は気体であり得る。放出材料が活性剤として使用される実施形態において、選択された材料は、水分、芳香剤、又は抗菌剤(例えば、二酸化塩素)等の放出材料によって放出される剤であり得る。吸着材料が活性剤として使用される実施形態において、選択された材料は、ある特定の揮発性有機化合物であってもよく、吸着材料は、活性炭であってもよい。
【0025】
本明細書で使用される場合、「3相」という用語は、3つ以上の相を含むモノリシック組成物又は構造として定義される。本発明による3相組成物の一例は、ベースポリマー、活性剤、及びチャネリング剤で形成された捕捉ポリマーである。任意選択的に、3相組成物又は構造は、追加の相、例えば着色剤を含んでもよいが、それでもなお、3つの主要な機能性構成成分の存在のために依然として「3相」とみなされる。
【0026】
捕捉ポリマーは、2相配合物(すなわち、チャネリング剤を含まずにベースポリマー及び活性剤を含む)又は3相配合物(すなわち、ベースポリマー、活性剤、及びチャネリング剤を含む)であってもよい。捕捉ポリマーは、例えば、米国特許第5,911,937号、同第6,080,350号、同第6,124,006号、同第6,130,263号、同第6,194,079号、同第6,214,255号、同第6,486,231号、同第7,005,459号、米国特許公開第2016/0039955号、米国特許公開第2019/0335746号、及びWO2020/102206に記載されており、これらの各々は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0027】
捕捉材料又はポリマーは、構造を提供するためのベース材料(例えば、ポリマー)、任意選択でチャネリング剤、及び活性剤(総称して、「活性部材」と呼ばれることもある)を含む。チャネリング剤は、捕捉ポリマーを通して顕微鏡的相互連結チャネルを形成する。活性剤の少なくとも一部は、チャネルが活性剤と捕捉ポリマーの外部との間を、捕捉ポリマーの外面に形成された微小チャネル開口部を介して連通するように、これらのチャネル内に含有される。活性剤は、例えば、以下に更に詳細に記載される、様々な吸収、吸着、又は放出材料のうちのいずれか1つであり得る。チャネリング剤が好ましいが、本発明は、任意選択でチャネリング剤を含まない、例えば2相ポリマーである捕捉材料を広範に含む。
【0028】
任意の実施形態において、好適なチャネリング剤には、ポリエチレングリコール(PEG)等のポリグリコール、エチレン-ビニルアルコール(EVOH)、ポリビニルアルコール(PVOH)、グリセリンポリアミン、ポリウレタン、及びポリアクリル酸又はポリメタクリル酸を含むポリカルボン酸が含まれ得る。代替として、チャネリング剤は、例えば、CLARIANT製のPolyglykol B01/240等のプロピレンオキシド重合体-モノブチルエーテル等の非水溶性ポリマーであってもよい。他の実施形態において、チャネリング剤は、CLARIANTによって生産されたPolyglykol B01/20等のプロピレンオキシド重合体モノブチルエーテル、CLARIANTによって生産されたPolyglykol D01/240等のプロピレンオキシド重合体、エチレン酢酸ビニル、ナイロン6、ナイロン66、又は前述の任意の組み合わせであり得る。
【0029】
本開示の技術による好適な活性剤には、乾燥剤化合物等の吸収材料が含まれる。活性剤が乾燥剤である場合、所定の用途に好適な任意の乾燥剤が使用され得る。典型的には、物理吸着乾燥剤が多くの用途に好ましい。これらは、モレキュラーシーブ、シリカゲル、粘土、及びデンプンを含み得る。代替として、乾燥剤は、水を含有する結晶を形成する化学化合物、又は水と反応して新たな化合物を形成する化合物であってもよい。
【0030】
任意選択で、いずれかの実施形態において、活性剤は、酸素除去剤、例えば、酸素除去樹脂製剤であってもよい。
【0031】
更に、「パッケージ」、「梱包」、及び「容器」という用語は、物品、例えば、食品(food product)及び食品(foodstuff)を保持又は含有する物体を示すために、本明細書では交換可能に使用され得る。任意選択的に、パッケージは、内部に製品が保管された容器を含んでもよい。パッケージ、梱包及び容器の非限定的な例としては、トレイ、箱、カートン、ボトルレセプタクル、ベッセル、パウチ及び可撓性バッグが挙げられる。パウチ又は可撓性バッグは、例えば、ポリプロピレン又はポリエチレンから作製され得る。パッケージ又は容器は、例えば、カバー、蓋、蓋用シーラント、接着剤及びヒートシールを含む様々な機構を使用して、密閉、被覆及び/又は密封されてもよい。パッケージ又は容器は、プラスチック(例えば、ポリプロピレン又はポリエチレン)、紙、スタイロフォーム、ガラス、金属及びそれらの組み合わせなどの様々な材料で構成又は構築される。一つの任意選択の実施形態において、パッケージ又は容器は、硬質又は半硬質ポリマー、任意選択的にポリプロピレン又はポリエチレンからなり、好ましくは、重力下でその形状を保持するのに十分な剛性を有する。
【0032】
任意選択で、活性剤は、活性部材の捕捉ポリマー中に提供され得る二酸化塩素ガス形成剤である。本明細書で有用なのは、PCT/US2019/060937及び米国公開第2019/00335746A1号に記載されている二酸化塩素ガス形成剤であり、各々は、本明細書に完全に記載されているかのように、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。PCT/US2019/060937に開示されているのは、酸性シリカゲル、活性化合物、及び水分トリガーを含む二酸化塩素ガス形成剤である。酸性化シリカゲルは、抗菌剤放出剤の総重量に対して、1.4~3.1のpHを有することが好ましく、50重量%~90重量%である。活性化合物は、好ましくは金属亜塩素酸塩を含み、抗菌剤放出剤の総重量に対して5重量%~30重量%である。トリガーは、好ましくは吸湿性化合物を含み、抗菌剤放出剤の総重量に対して2重量%~20重量%である。1つの任意選択の実施形態において、二酸化塩素ガス形成剤は、二酸化塩素ガス形成剤の総重量に基づいて、10重量%~15重量%の亜塩素酸ナトリウム、5重量%~15重量%の塩化カルシウム、及び70重量%~80重量%の酸性化シリカゲルを含むか、本質的にそれらからなるか、又はそれらからなる。任意選択的な実施形態において、捕捉ポリマー組成物は、亜塩素酸ナトリウム、塩化カルシウム、シリカゲル、エチルビニルアセテート、及びポリエチレングリコールを含む。
【0033】
代替の二酸化塩素ガス形成剤が開示され、参照によりその全体が組み込まれる米国特許第6,676,850号に記載されるように調製される。この特許の実施例6は、二酸化塩素ガス形成剤として特に好適な配合物を記載する。本製品は、BASF Catalysts LLCによってASEPTROL(登録商標)7.05のブランドで市販されている。製品は、二酸化塩素ガス形成剤としての亜塩素酸ナトリウム、塩基触媒及びトリガーの配合物である。
【0034】
任意選択的に、一実施形態において、捕捉ポリマーは、粉末混合物の形態の約50重量%のASEPTROL(登録商標)7.05二酸化塩素ガス形成剤(Engelhard Corp.、Iselin,New Jersey,USAから)又は別の二酸化塩素ガス形成剤、ベースポリマーとして約38重量%のエチルビニルアセテート(EVA)、及びチャネリング剤として約12重量%のポリエチレングリコール(PEG)を含む3相配合物であってもよい。あるいは、捕捉ポリマーは、約50重量%の二酸化塩素ガス形成剤、ベースポリマーとして約43重量%のEVA、及びチャネリング剤として約7重量%のPEGを含む3相配合物であってもよい。
【0035】
前述の二酸化塩素ガス形成剤は、特に、捕捉ポリマー内に高重量パーセンテージ(例えば、捕捉ポリマー組成物全体の40重量%~70重量%)で存在する場合、捕捉ポリマーフィルムを脆性にするか、又は破断若しくはクラックの影響を受けやすくすることができる。これは、一般的に高い鉱物含有量を有する捕捉ポリマーフィルムの場合に起こる。したがって、フィルム自体は、取り扱い、例えば、ヒートステーキング又は点結合を介して、別の表面に固定することは、潜在的に面倒である可能性がある。フィルムと併せて担体(例えば、織布又は不織布材料)を使用することにより、取り扱い及び処理のために、フィルムをはるかに堅牢にすることができる。
【0036】
ここで図を詳細に参照すると、同一の参照番号は、全体を通して同一の部分を指し、
図1~
図3は、一般に10と示される、開示された概念の態様に従って使用され得るパッケージ又は容器を示す。パッケージ10は、限定されないが、1つ以上の生鮮製品などの製品11を保持、保管、及び/又はその他の方法で保存するように任意選択的に設計され得る。
【0037】
任意選択的に、パッケージ10は、底14及び底から上方に延在する側壁16を有する本体又はトレイを含み得る。底14と反対側の側壁の端部は、本体の開口部18を画定及び/又は取り囲む縁17を形成することができる。任意選択的に、縁17又はその少なくとも一部は、底14に平行に、及び/又は側壁16に垂直に延在する。本体は、底14及び側壁16によって形成される空洞20を画定する。
【0038】
任意選択で、パッケージ10は、縁17に取り付けられ、本体の開口部18上に延在し、空洞20を密閉するように構成された蓋フィルム22を含み得る。蓋フィルム22は、薄く、柔軟であり、かつ/あるいは透明、半透明、又は不透明な材料から形成され、任意選択的に製品11又はパッケージ10若しくは本体の内容物が一般的に外部環境から見えるか、又は見えないように、ポリマーから作製され得る。任意選択的に、蓋フィルム22は、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)又はキャストポリプロピレン(CPP)であり得る。
図2及び3は、底14及び側壁16と同じ又は類似の厚さを有する蓋フィルム22を示すが、蓋フィルム22の厚さは、底14及び/又は側壁16よりも著しく薄くなり得る。
【0039】
任意選択的に、担体24が、蓋フィルム22又はパッケージ10の別の部分に取り付けられ得る。担体24は、任意選択的に、本明細書に記載される機能性を許容及び/又は可能にするのに十分な及び/又は所定の範囲の水蒸気透過率(MVTR)及び/又は空気透過性を有する、不織布材料(例えば、TYVEK(登録商標))、織布材料、又は任意の材料で形成され得る。例えば、担体24は、好ましくは、活性部材26がその所望の機能(例えば、水分を吸収する、又はパッケージ内部にガスを放出する)を実行することができるように、活性部材26にアクセス又は到達するために、それを通る水分、空気、及び/又は他のガスの十分な流れを可能にする。
【0040】
任意選択的に、パッケージ10は、担体24に取り付けられ、担体24と一体化され、及び/又は担体24と共押出された活性剤及び/又は活性部材26を含み得る。簡潔かつ明確にするためにのみ、共押出された活性剤又は活性部材は、担体と組み合わせて、本明細書において「組み合わせ」と称されることがあり、
図1において参照番号28として識別される。一実施形態において、組み合わせ28は、蓋フィルム22が閉じられている、又は縁17に取り付けられているときに、購入者に見えるようにすることができる。別の実施形態において、組み合わせ28は、蓋フィルム22自体、又は、例えば、蓋フィルム22の外面に取り付けられたラベル若しくは広告によって、隠され、又は不明瞭にされ得る。
【0041】
任意選択で、任意の実施形態において、担体24は、活性部材26とは組成が異なる材料の層である。任意選択で、担体24及び活性部材26は、それぞれの長さ及び幅にわたって実質的に均一な厚さである。任意選択で、担体24及び活性部材26層は、互いに共延長されている。
【0042】
1つの任意選択の実施形態において、活性部材26は、フィルムの形態である。任意選択で、活性部材26は、任意選択でベースポリマー、活性剤、及び任意選択でチャネリング剤を含む捕捉ポリマーフィルムの形態である。本開示の技術は、抗菌剤とともに、又は抗菌剤のために使用することに限定されない。例えば、活性剤は、任意選択で、抗菌剤、放出剤、又は乾燥剤のうちの少なくとも1つを含むことができる。
【0043】
組み合わせ28は、任意選択で、蓋フィルム22の内面に取り付けられ得る。しかしながら、組み合わせ28は、そのような位置に限定されない。例えば、組み合わせ28は、パッケージ10が可撓性バッグである実施形態において、その垂直側壁16など、パッケージ10の任意の部分又は内面に取り付けられ得る。
【0044】
1つの任意選択の実施形態において、
図2に示されるように、活性部材26は、担体24と蓋フィルム22の内面又は底面との間に配置され得、その結果、活性部材26は、それらの間に位置している。別の任意選択の実施形態において、
図3に示されているように、担体24は、活性部材26と蓋フィルム22の内面又は底面との間に配置され得、その結果、単体24は、それらの間に位置している。
【0045】
更に別の任意選択の実施形態において、活性部材26は、担体24と、その側壁16などのパッケージ10の内面との間に配置され得、その結果、活性部材26は、それらの間に位置している。更に別の任意選択の実施形態において、担体24は、活性部材26と、その側壁16などのパッケージ10の内部との間に配置され得、その結果、単体24は、それらの間に位置している。
【0046】
活性剤及び/又は活性部材26に対して所望の接合又は構造表面を提供することができる担体24は、活性剤及び/又は活性部材26が、その全体又はその表面積全体に沿ってパッケージ10及び/又は蓋フィルム22の内部に直接取り付けられる必要がないように、活性剤及び/又は活性部材26に強化又は剛性を提供することができる。代わりに、担体24は、活性剤及び/又は活性部材26を担体24と共押出された状態で、特定のスポット又は特定の場所(例えば、点結合)で、パッケージ10又は蓋フィルム22の内部に取り付けられ得る(例えば、ヒートステークされ得る)。
【0047】
一実施形態において、このような構成は、空気が活性部材26と蓋フィルム22との間で移動することを可能にし、これは従来技術の方法では不可能である。活性剤及び/又は活性部材26への空気アクセスの増加は、活性部材26がより効果的かつ/又は効率的であることを可能にする。構成はまた、より強力であり、パッケージ10内で分解される可能性が低く、及び/又は蓋フィルム22に付着しやすい。空気透過性であり及び/又は共押出することができる不織布材料は、本実施形態のための優れた任意選択の担体である。
【0048】
本開示の技術では、共押出された活性部材26及び担体24が最終的に外れる、又はパッケージ10及び/又は蓋フィルム22の内面から分離される場合であっても、活性部材26は必ず担体24に取り付けられるので、活性部材26は、製品11に関して汚染危険物ではない。
【0049】
本開示の技術を形成する任意選択の方法は、活性部材26を担体24(すなわち、組み合わせ28)と共押出することを含む。組み合わせ28は、パッケージ10及び/又は蓋フィルム22の内面にヒートステークされてもよく、又は点結合されてもよい。一実施形態において、蓋フィルム22は、組み合わせが本体の空洞20に露出されるように、開口部18を覆うように本体(例えば、縁17)に取り付けられ得る。
【0050】
本開示技術の優れた特性を検証するために、シール試験を行った。特に、Mark-10フォースゲージ及び電動試験台を用いた引張試験を、抗菌フィルムの形態の活性部材上で実施した。試験は、蓋フィルムに密封した一方の側で、不織布を用いて、及び用いずに実施した。
【0051】
標準的な0.3mm厚の抗菌フィルムとPET/CPP蓋フィルムに対する密封強度のための不織布積層を有する0.3mm厚の抗菌フィルムとの比較を行った(キャストポリプロピレンは、約120ゲージの厚さの試験において密封された側である)。高い鉱物充填を有した抗菌フィルムを、プラスチックの密封に使用されるニクロム線450WシーラーであるAmerican International Electric(AIE-300FL)Impulse Foot Sealerで蓋フィルムに密封した。2つのフィルムを、Sealerによって設定された異なる時間間隔で蓋フィルムに密封した。2、3、4、5、及び6秒の間隔を設定して、変動性を低減するための試験のために、両方のフィルムを蓋フィルムに同時に(並べて)密封した。比較の結果を以下の表1に示す。
【表1】
【0052】
上記は、試験したフィルムの幅(12mm)に関する。表1に示すように、共押出された不織布及び抗菌フィルムを蓋フィルムに6秒間密封したとき、3.12lbFを印加したときに、共押出された不織布及び抗菌フィルムが蓋フィルムから分離した。対照的に、抗菌フィルムを蓋フィルムに6秒間密封したとき、0.74lbFを印加したときに、抗菌フィルムが蓋フィルムから分離された。共押出された不織布フィルム及び抗菌フィルムは、わずか4秒のシール時間であっても、抗菌フィルム単独よりも優れた性能を示した。
【0053】
結論として、結果は、抗菌フィルム自体が最大でも0.74lbFを得る一方で、不織布及び活性部材の組み合わせ(共押出)は、3.12lbFまで耐えることができるため、蓋フィルムに密封された不織布及び活性部材の組み合わせ(共押出)で、はるかに強力でより良好なシールが達成されることを示している。
【0054】
図4は、本開示の技術のパッケージ110の別の実施形態を示す。
図1~3の実施形態と
図4の実施形態との間の類似又は同一の構造は、
図4において、
図1~3に示されるものよりも100大きい大きさを有する参照番号によって区別される。
図1~3の実施形態と
図4の実施形態との間のある特定の類似性の説明は、単に便宜上及び簡潔さのために、本明細書では省略され得る。
【0055】
パッケージ110は、任意選択で、例えば、フィルムのロールから形成された可撓性バッグの形態であり得る。より具体的には、パッケージ110は、任意選択的に、スタンドアップパウチであり得る。組み合わせ128が、パッケージ110の内部側壁に取り付けられ得る。
【0056】
以下の例示的な実施形態は、本開示の技術の任意選択的な態様を更に記載し、この発明を実施するための形態の一部である。これらの例示的な実施形態は、厳密には本出願の請求項ではないが、請求項に実質的に類似した形式で示されている(各セットは、文字(例えば、「A」、「B」など)が後に続く数字の指定を含む。以下の例示的な実施形態は、「請求項」の代わりに「実施形態」としての従属関係で互いに言及する。
【0057】
1A.フィルム及び担体を共押出する方法であって、フィルムが活性成分を含む、方法。
【0058】
2A.活性成分が、抗菌剤、放出剤、又は乾燥剤のうちの少なくとも1つを含む、実施形態1Aに記載の方法。
【0059】
3A.活性成分が、ベースポリマー、抗菌剤放出剤、及び任意選択でチャネリング剤から形成された捕捉ポリマーを含む、実施形態1A又は2Aに記載の方法。
【0060】
4A.活性成分が、捕捉ポリマーフィルムである、実施形態1A~3Aのいずれか1つに記載の方法。
【0061】
5A.担体が、織布である、実施形態1A~3Aのいずれか1つに記載の方法。
【0062】
6A.担体が、不織布である、実施形態1A~3Aのいずれか1つに記載の方法。
【0063】
1B.製品を保存するように構成されたパッケージであって、
底及び底から上方に延在する側壁を有する本体であって、底と反対側の側壁の端部が本体の開口部を形成し、底及び側壁によって形成される空洞を画定している、本体と、
本体の開口部の上に延在し、空洞を密閉する蓋フィルムと、
蓋フィルムに取り付けられた担体と、
担体と共押出された活性部材と、を含むパッケージ。
【0064】
2B.活性部材が、担体と蓋フィルムとの間に配置されている、実施形態1Bに記載のパッケージ。
【0065】
3B.担体が、蓋フィルムと活性部材との間に配置されている、実施形態1Bに記載のパッケージ。
【0066】
4B.活性部材が、抗菌剤、放出剤、又は乾燥剤のうちの少なくとも1つを含む、実施形態1B~3Bのいずれか1つに記載のパッケージ。
【0067】
5B.活性部材が、捕捉ポリマーフィルムである、実施形態1B~4Bのいずれか1つに記載のパッケージ。
【0068】
6B.担体が、不織布である、実施形態1B~5Bのいずれか1つに記載のパッケージ。
【0069】
7B.担体が、織布である、実施形態1B~5Bのいずれか1つに記載のパッケージ。
【0070】
8B.担体が、活性部材にアクセスするのに十分な水分及び/又は空気透過性を許容するMVTRを有する材料である、実施形態1B~5Bのいずれか1つに記載のパッケージ。
【0071】
9B.本体内に製品を更に含む、実施形態1B~8Bのいずれか1つに記載のパッケージ。
【0072】
10B.製品が生鮮品である、実施形態9Bに記載のパッケージ。
【0073】
11B.蓋フィルムが透明又は半透明である、実施形態1B~10Bのいずれか1つに記載のパッケージ。
【0074】
12B.活性部材が、ベースポリマー、抗菌剤放出剤、及び任意選択でチャネリング剤から形成された捕捉ポリマーを含む、実施形態1B~11Bのいずれか1つに記載のパッケージ。
【0075】
13B.ベースポリマーが、捕捉ポリマーの10~70重量%、任意選択で15~60重量%、任意選択で15~50重量%、任意選択で15~40重量%、任意選択で20~60重量%、任意選択で20~50重量%の範囲にある、実施形態12Bに記載のパッケージ。
【0076】
1C.捕捉ポリマーフィルム及び担体を共押出する方法であって、捕捉ポリマーフィルムがベース材料及び抗菌剤放出剤を含み、担体が不織布材料である、方法。
【0077】
2C.捕捉ポリマーが、チャネリング剤を更に含む、実施形態1Cに記載の方法。
【0078】
1D.内部の製品を保存又は製品上の病原体を阻害するように構成されたパッケージであって、
パッケージの本体の開口部を覆う蓋フィルムの内面に点結合され、ヒートステークされ、又はそれ以外の方法で固定された組み合わせを含み、組み合わせが、担体と共押出された活性部材から形成され、活性部材が、ベースポリマー及び活性剤を有する捕捉ポリマーフィルムを含む、パッケージ。
【0079】
2D.活性剤が、抗菌剤、放出剤、又は乾燥剤のうちの1つである、実施形態1Dに記載のパッケージ。
【0080】
3D.捕捉ポリマーフィルムが、チャネリング剤を含む、実施形態1D又は2Dに記載のパッケージ。
【0081】
4D.担体が、不織布材料で形成されている、実施形態1D~3Dのいずれか1つに記載のパッケージ。
【0082】
5D.担体が織布材料で形成されている、実施形態1D~3Dのいずれか1つに記載のパッケージ。
【0083】
1E.内部の製品を保存又は製品上の病原体を阻害するように構成されたパッケージであって、
担体に共押出された活性部材と、パッケージの内面に結合されている組み合わされた活性部材及び担体とを含む、パッケージ。
【0084】
2E.パッケージがトレイの形態であり、組み合わされた活性剤及び担体が、トレイによって形成された空洞を密閉する蓋フィルムに取り付けられている、実施形態1Eに記載のパッケージ。
【0085】
本開示の技術は、その具体的な例に関して詳細に記載されてきたが、その趣旨及び範囲から逸脱することなく、その中で様々な変更及び修正を行うことができることが当業者には明らかであろう。したがって、本開示の技術は、開示された特定の実施形態に限定されないことが理解されるが、添付の請求項によって規定される現在の本開示の技術の趣旨及び範囲内の修正を包含することが意図される。
【国際調査報告】