(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-13
(54)【発明の名称】ニコチン置換療法スマートデバイス
(51)【国際特許分類】
A61M 15/06 20060101AFI20230606BHJP
【FI】
A61M15/06 C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022566090
(86)(22)【出願日】2021-04-29
(85)【翻訳文提出日】2022-11-25
(86)【国際出願番号】 US2021029961
(87)【国際公開番号】W WO2021222617
(87)【国際公開日】2021-11-04
(32)【優先日】2020-04-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】508214282
【氏名又は名称】マクニール・アーベー
【氏名又は名称原語表記】McNeil AB
【住所又は居所原語表記】Norrbroplatsen 2, 251 09 Helsingborg, Sweden
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】メリンジャー・ジャスティン
(72)【発明者】
【氏名】ウォルシュ・ライアン
(72)【発明者】
【氏名】エドガー・ソフィー
(72)【発明者】
【氏名】ドン・ミン
(72)【発明者】
【氏名】ビナー・カート
(57)【要約】
ニコチン置換療法を提供するためのデバイスが提供され得る。デバイスは、ニコチン製剤を分配するためのディスペンサを備え得る。デバイスは、ディスペンサを作動させるように装着された作動部材を備え得る。デバイスは、ディスペンサを作動させるように作動部材が移動するのを可能にすることができる動作位置と、作動部材が移動するのを防止することができる非動作位置との間で移動可能であってもよい、ロックアウト機構を備え得る。デバイスは、プロセッサを備え得る。プロセッサは、ユーザによって以前に消費されたニコチンの量を決定するように構成され得る。プロセッサは、ロックアウト機構を非動作位置に移動させるロックアウト機構信号をロックアウト機構に送るように構成され得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ニコチン置換療法を提供するためのデバイスであって、
ニコチン製剤を分配するためのディスペンサと、
前記ディスペンサを作動させるように装着された作動部材と、
前記ディスペンサを作動させるように前記作動部材が移動するのを可能にする動作位置と、前記作動部材が移動するのを防止する非動作位置との間で移動可能である、ロックアウト機構と、
プロセッサであって、
ユーザによって以前に消費されたニコチンの量を決定し、
前記ロックアウト機構を前記非動作位置に移動させるロックアウト機構信号を前記ロックアウト機構に送るように構成されている、プロセッサと、を備える、デバイス。
【請求項2】
前記プロセッサが、
前記ユーザのニコチン閾値を決定することであって、前記ニコチン閾値が、1つ又は2つ以上の供給源からのニコチン消費を考慮に入れる、決定することと、
前記ユーザによって以前に消費されたニコチンの前記量が前記ニコチン閾値を超過しているかどうかを決定することと、を行うように更に構成されており、前記ロックアウト機構を前記非動作位置に移動させる前記ロックアウト機構信号が、前記ユーザによって以前に消費されたニコチンの前記量が前記ニコチン閾値を超過している条件で送られている、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記デバイスが、
前記ユーザによって以前に消費されたニコチンの前記量を示すニコチン量信号を送るための送信器と、
前記ロックアウト機構が前記非動作位置に移動されることを示すロック信号を受信するための受信器と、を更に備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項4】
前記デバイスが、生理学的パラメータを測定するためのセンサを更に備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項5】
前記デバイスが、送信器を更に備え、前記プロセッサが、
前記ユーザの第1の生理学的パラメータの値を示す前記第1の生理学的パラメータを測定するための前記センサからセンサ信号を受信し、
前記センサ信号に基づいて、前記ユーザの前記第1の生理学的パラメータの前記値を決定し、
前記ユーザの前記第1の生理学的パラメータの前記値を送るように前記送信器に命令するように更に構成されている、請求項4に記載のデバイス。
【請求項6】
前記プロセッサが、
ある期間に関連付けられた前記ディスペンサの作動回数を決定し、
前記ニコチン製剤の濃度を取得し、
前記作動回数及び前記ニコチン製剤の前記濃度に基づいて、前記期間の間に前記ユーザによって消費されたニコチンの量を決定するように更に構成されており、前記ユーザによって以前に消費されたニコチンの前記量が、前記期間の間に前記ユーザによって消費されたニコチンの前記量に基づいて決定される、請求項1に記載のデバイス。
【請求項7】
前記プロセッサが、前記ユーザがニコチン渇望を経験していることと、前記ユーザが前記ニコチン製剤の用量を受け取るべきではないと状態が示すことと、を決定するように更に構成されており、前記ユーザが前記ニコチン渇望を経験していると決定したときに、前記ロックアウト機構を前記非動作位置に移動させる前記ロックアウト機構信号が前記ロックアウト機構に送られている、請求項1に記載のデバイス。
【請求項8】
前記デバイスが、運動センサを更に備え、前記プロセッサが、
前記運動センサから運動信号を受信し、
前記運動信号から、ある期間にわたって前記ユーザが落ち着きがないと決定し、
前記ユーザの落ち着きのなさの指標を送るように更に構成されている、請求項1に記載のデバイス。
【請求項9】
ニコチン置換療法を提供するためのデバイスであって、
メモリと、
プロセッサであって、
ユーザがニコチン渇望を経験していると決定し、
前記ユーザによって以前に消費されたニコチンの量を決定し、
前記ユーザのニコチン閾値を決定し、
前記ユーザによって以前に消費されたニコチンの前記量が前記ニコチン閾値を下回ると決定し、
前記ニコチン渇望を低減するために、前記ユーザに、ある用量のニコチンを分配するように助言するメッセージを送るように構成されている、プロセッサと、を備える、デバイス。
【請求項10】
前記メッセージが、第1のメッセージであり、前記プロセッサが、ニコチンの前記用量を分配することができるようにニコチン送達デバイスに命令する第2のメッセージを、前記ニコチン送達デバイスに送るように更に構成されている、請求項9に記載のデバイス。
【請求項11】
前記プロセッサが、検出された運動、物理的な場所、時刻、予定された活動、前記ユーザのカレンダー、ソーシャルメディアのデータ、及びバイオメトリック測定値のうちの少なくとも1つを使用して、前記ユーザがニコチン渇望を経験していると決定するように更に構成されている、請求項9に記載のデバイス。
【請求項12】
前記プロセッサが、前記ユーザに関連付けられた安静時心拍数を使用するか、又は前記ユーザの知覚される心拍数の変化を使用して、前記ユーザがニコチン渇望を経験していると決定するように構成されている、請求項9に記載のデバイス。
【請求項13】
前記プロセッサが、前記ユーザによって以前に消費されたニコチンの前記量を、
ある期間内に前記ユーザによって消費された1つ又は2つ以上のタバコ製品を決定すること、及び
前記1つ又は2つ以上のタバコ製品に関連付けられたニコチンのレベルを決定すること、
によって決定するように更に構成されている、請求項9に記載のデバイス。
【請求項14】
前記プロセッサが、前記ユーザのニコチン閾値を、
前記ユーザの1つ又は2つ以上の喫煙行動を決定すること、及び
前記ユーザの前記1つ又は2つ以上の喫煙行動に基づいて、前記ユーザの喫煙停止プログラムを決定すること、
によって決定するように更に構成されている、請求項9に記載のデバイス。
【請求項15】
ニコチン置換療法を提供するためのデバイスであって、前記デバイスが、
ディスペンサ本体と、
ニコチン製剤の投与量を分配するためのディスペンサと、
前記ディスペンサを作動させるように装着された作動部材と、
前記作動部材と接触したときに、前記ディスペンサ本体に対して移動するように装着されたキャリッジと、
前記キャリッジの動きを検知するように構成されたセンサと、
プロセッサと、を備え、前記プロセッサが、
前記センサからの信号に基づいて、前記ニコチン製剤の投与量が分配されたと決定し、
前記ニコチン製剤の前記投与量の指標を送るように構成されている、デバイス。
【請求項16】
前記キャリッジが、磁気キャリッジであり、前記センサが、磁気センサであり、前記磁気センサは、前記磁気キャリッジが範囲内にあるときを検出することができる、請求項15に記載のデバイス。
【請求項17】
前記プロセッサが、
前記ニコチン製剤の前記投与量が分配された時間を決定するように更に構成されており、前記投与量の前記指標が、前記時間を更に示す、請求項15に記載のデバイス。
【請求項18】
前記ニコチン製剤の前記投与量が、第1の投与量であり、前記プロセッサが、
ユーザによって以前に消費されたニコチンの量を決定し、
前記ニコチン製剤の前記第1の投与量が分配された前記時間及び前記ユーザによって以前に消費されたニコチンの前記量を使用して、予期された渇望時間を決定し、
前記予期された渇望時間において、前記ニコチン製剤の第2の投与量を示唆する通知を提供するように更に構成されている、請求項17に記載のデバイス。
【請求項19】
前記プロセッサが、
ユーザに関連付けられた心拍数データを受信し、
前記受信された心拍数データを使用することによって、前記ユーザの心拍数傾向及び/又は心拍数傾向の変化を決定し、
一時的喫煙イベントの予想発生時間を決定し、
一時的喫煙イベントの前記予想発生時間又は前記一時的喫煙イベントの前記予想発生時間の前に、前記ディスペンサがある量のニコチン製剤を分配するように、前記ディスペンサを作動させるように前記作動部材に命令するように更に構成されている、請求項15に記載のデバイス。
【請求項20】
前記プロセッサが、
ユーザに関連付けられたウェアラブルデバイスから、心拍数、心拍数変動性、血圧、温度、呼吸数、酸素飽和度、カルボキシヘモグロビン、一酸化炭素、ガルバニック皮膚反応、及び加速度計のデータのうちの1つ又は2つ以上を含むデータを受信し、
前記ウェアラブルデバイスからの前記受信されたデータに基づいて、前記ユーザの個別化されたニコチン置換又は低減療法プログラムを修正するように更に構成されている、請求項15に記載のデバイス。
【請求項21】
前記プロセッサが、
消費されたニコチンの総量を決定することであって、消費されたニコチンの前記総量が、ユーザによって以前に消費されたニコチンの量を示す、決定することと、
分配されるニコチンの量を決定することと、
消費されたニコチンの前記総量及び分配されるニコチンの前記量が1日の最大ニコチン投与量未満である場合に、前記ディスペンサがニコチンの前記量を分配するように、前記ディスペンサを作動させるように前記作動部材に命令することと、を行うように更に構成されている、請求項15に記載のデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2020年4月30日に出願された米国特許仮出願第63/018,035号の利益を主張するものであり、当該特許の内容はその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
喫煙者、他のタバコユーザ、及び電子シガレットユーザは、多くの場合、ニコチン中毒に起因してタバコ又はニコチン製品を使用する。具体的には、ユーザは、多くの場合、ニコチンに対する生物学的及び/又は藻類学的(phycological)依存性に起因して、健康への悪影響に直面してもこれらの製品を使用することになる。また、これらのユーザの一部は、やめることを望んでいる。しかし、ニコチン中毒に起因して、これらのユーザは、うまくやめることができない場合がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
ニコチン置換療法を提供するためのデバイスが提供され得る。デバイスは、ニコチン製剤を分配するためのディスペンサを備え得る。デバイスは、ディスペンサを作動させるように装着された作動部材を備え得る。デバイスは、ディスペンサを作動させるように作動部材が移動するのを可能にすることができる動作位置と、作動部材が移動するのを防止することができる非動作位置との間で移動可能であってもよい、ロックアウト機構を備え得る。デバイスは、プロセッサを備え得る。プロセッサは、ユーザによって以前に消費されたニコチンの量を決定するように構成され得る。プロセッサは、ロックアウト機構を非動作位置に移動させるロックアウト機構信号を、ロックアウト機構に送るように構成され得る。
【0004】
ニコチン置換療法を提供するためのデバイスが提供され得る。デバイスは、メモリ及びプロセッサを備え得る。プロセッサは、方法を実施するように構成され得る。ユーザがニコチン渇望を経験していると決定することができる。ユーザによって以前に消費されたニコチンの量を決定することができる。ユーザのニコチン閾値を決定することができる。ユーザによって以前に消費されたニコチンの量がニコチン閾値を下回ると決定することができる。ニコチン渇望を低減するために、ユーザに、ある用量のニコチンを分配するように助言するメッセージを送ることができる。
【0005】
ニコチン置換療法を提供するためのデバイスが提供され得る。デバイスは、ディスペンサ本体を備え得る。デバイスは、ニコチン製剤の投与量を分配するためのディスペンサを備え得る。デバイスは、ディスペンサを作動させるように装着された作動部材を備え得る。デバイスは、作動部材と接触したときに、ディスペンサ本体に対して移動するように装着されたキャリッジを備え得る。デバイスは、キャリッジの動きを検知するように構成されたセンサを備え得る。デバイスは、プロセッサを備え得る。プロセッサは、1つ又は2つ以上の行為を実施するように構成され得る。センサからの信号に基づいて、ニコチン製剤の投与量が分配されたと決定することができる。ニコチン製剤の投与量の指標を送ることができる。
【0006】
ニコチン置換療法を提供するためのデバイスが提供され得る。デバイスは、プロセッサを備え得る。プロセッサは、1つ又は2つ以上の行為を香味付けする(perfume)ように構成され得る。ユーザの停止プログラムを決定することができる。停止プログラムのフェーズに基づくプログラム介入イベントを決定することができる。ユーザに関連付けられたマーカーを決定することができる。プログラム介入イベントに基づいて、停止プログラムに対する修正を決定することができる。
【0007】
ニコチン置換療法を提供するためのデバイスが提供され得る。デバイスは、1つ又は2つ以上の行為を実施するように構成され得るプロセッサを備え得る。ユーザに関連付けられた停止プログラムのフェーズを決定することができる。ユーザに関連付けられたバイオマーカーに基づく喫煙検出イベントを決定することができる。フェーズ及び喫煙検出イベントに基づいて、停止プログラムに対する修正を決定することができる。
【0008】
ニコチン置換療法を提供するためのデバイスが提供され得る。デバイスは、プロセッサを備え得る。プロセッサは、ユーザに関連付けられた停止プログラムのフェーズを決定するように構成され得る。ニコチン消費検出イベントを決定することができる。フェーズ及びニコチン消費検出イベントに基づいて、停止プログラムに対する修正を決定することができる。
【0009】
ニコチン置換療法を提供するためのデバイスが提供され得る。デバイスは、プロセッサを備え得る。ユーザに関連付けられたバイオマーカーを決定することができる。ニコチン渇望は、ユーザに関連付けられたバイオマーカーを使用して検出され得る。介入は、ニコチン渇望に基づいてユーザに提供され得る。
【0010】
スマートニコチン置換療法(nicotine replacement therapy、NRT)デバイスは、1つ又は2つ以上の統合された機械的及び/又は生物学的センサを含み得る。例えば、デバイスは、ニコチン使用を検出する、落ち着きのなさを検出する、場所を検出する、交換式バイアルを受け取る、バイアルを認証する、及び/又は用量を追跡するための1つ又は2つ以上の機構を含み得る。デバイス又は他のデバイス上で動作する1つ又は2つ以上のアプリケーションは、使用量、センサベースのデータ、生物学的、行動反応データに基づいて動的に個別化された行程ガイドを提供して、シガレット、電子シガレット、タバコ、及びニコチンの使用を停止するのを支援することができる。スマートNRTデバイスを、スマートフォン及び/又はスマートウォッチと組み合わせて使用して、喫煙停止行程を監視及び調節するためのツールを提供することができる。
【0011】
スマートNRTデバイスは、生理学的パラメータを測定するためのセンサを含み得る。例えば、スマートNRTデバイスは、ユーザの一酸化炭素(carbon monoxide、CO)レベルを測定するためのCOセンサを含み得る。喫煙停止プログラム中に、CO測定値を、例えば、スマートNRTデバイス又は別のデバイスを介して取ることができる。ユーザCOレベル情報を使用して、ユーザにリアルタイムフィードバックを提供し、喫煙停止が有意義な生物学的利益を提供していることを示すことができる。
【0012】
NRTデバイスは、バイオマーカー情報などの情報を取得するためのスマートウォッチと併せて使用され得る。バイオマーカーは、心拍数、心拍数変動性、血圧、温度、呼吸数、酸素飽和度、カルボキシヘモグロビン、一酸化炭素、ガルバニック皮膚反応(galvanic skin response、GSR)、場所、ユーザのジェスチャ、動き、及び/活動などであってもよい。NRTデバイス、スマートウォッチ、及び/又はスマートフォンから取得された情報に基づいて、潜在的な喫煙渇望を決定することができる。渇望より先に、NRT使用に関する示唆メッセージが生成され得る。
【0013】
渇望は、陶酔(又は他の)効果を経験したいという欲望からなる、より多くの物質又は活動に対する欲望であり得る。渇望には、禁断の離脱態様を回避したいという欲望が含まれ得る。渇望は、ニコチンなどの特定の物質を消費したいという欲望であり得る。
【0014】
ユーザの喫煙行動又はニコチン中毒は、生物学的インジケータ、バイオマーカー、及び/又は行動サポート要素のリアルタイムフィードバックに基づいて決定され得る。フィードバック情報を使用して、やめる試み中に、ユーザの喫煙停止計画を適合させることができる。
【0015】
ニコチン置換療法を提供するためのデバイス(例えば、スマートNRTデバイス)は、ニコチン製剤を分配するためのディスペンサと、ディスペンサを作動させるように装着された作動部材と、を含み得る。デバイスは、ディスペンサを作動させるように作動部材が移動するのを可能にすることができる動作位置と、作動部材が移動するのを防止することができる非動作位置との間で移動可能なロックアウト機構を含み得る。デバイスは、本明細書に記載の1つ又は2つ以上のプロセッサを含み得る。デバイスは、生理学的パラメータを測定するためのセンサを含み得る。例えば、デバイスは、COセンサを含み得る。ユーザのCOレベルを決定することができ、COレベルの指標を(例えば、プロセッサに、又は送信器を介して別のデバイスに)送ることができる。デバイスは、ユーザの1つ又は2つ以上の生理学的パラメータを検知するための1つ又は2つ以上のセンサを含み得る。センサは、フォトプレチスモグラム(photoplethysmogram、PPG)センサ、一酸化炭素センサ、揮発性有機化合物(volatile organic compound、VOC)センサ、スパイロメータセンサ、心電図(electrocardiogram、EKG)センサ、ガルバニック皮膚反応センサ、温度センサ、圧力センサなどのうちの1つ又は2つ以上を含み得る。
【0016】
デバイスは、ユーザの年齢、ユーザの地理的な場所、及び/又はユーザによって以前に消費されたニコチンの量に応じて、ロックアウト機構を非動作位置又は動作位置のいずれかに移動させる信号をロックアウト機構に送るか否かを決定するように構成されたプロセッサを含み得る。例えば、ロックアウト機構を非動作位置に移動させるロックアウト機構は、ユーザによって以前に消費されたニコチンの量がニコチン閾値を超過していると決定すると、送られ得る。ニコチン閾値は、NRTデバイス及び/又はNRTデバイスと接続された他のデバイスを介して集められた様々なデータに基づいて個別化され得る。
【0017】
デバイスは、スプレーの回数を検出及び追跡するための分配追跡検出機構を含み得る。デバイスは、ポンプ又はスプレーに関連付けられている、分配されたニコチン製剤の投与量を測定するための機構を含み得る。分配追跡機構は、近接センサを含み得る。例えば、デバイスは、作動部材と接触したときにディスペンサに対して移動するように装着されたキャリッジ(例えば、磁気キャリッジ)と、キャリッジの動きを検知するように構成されたセンサ(例えば、磁気センサ)と、を含み得る。磁気センサは、磁気キャリッジが範囲内にあるときを検出することができる。センサからの信号に基づいて、分配されたニコチン製剤の投与量を決定することができる。投与量の指標を(例えば、デバイス内のプロセッサに、又は送信器を介して別のデバイスに)送ることができる。デバイスは、ユーザによって消費されたニコチン製剤の量を示す信号を送るための送信器を含み得る。
【0018】
デバイスは、ロックアウト機構が非動作位置に移動されることを示す信号(例えば、ロックアウト起動メッセージ)、及び/又はロックアウト機構が動作位置に移動されることを示す信号(例えば、使用再開メッセージ)を受信するための受信器を含み得る。信号は、スマートフォン、スマートウォッチ、及び/又は別のデバイスから受信され得る。
【0019】
ユーザがニコチン渇望を経験しているかどうかを決定することができ、ニコチン渇望を低減するために、ユーザに、ある用量のニコチン製剤を分配するように助言するメッセージを送るか、又は表示することができる。ニコチン用量を分配することができるようにニコチン送達デバイスに命令するメッセージを送ることができる。検出された運動、物理的な場所、時刻、予定された活動、ユーザのカレンダー、ソーシャルメディアのデータ、バイオメトリック測定値(例えば、安静時心拍数、リアルタイム心拍数データ、皮膚温度など)、ユーザによって入力されたトリガ、及び/又は様々なデータに基づいて導出されたトリガのうちの少なくとも1つに基づいて、潜在的なニコチン渇望を決定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1A】例示的なスマートニコチン置換療法(NRT)デバイスの、それぞれ正面図及び側面図である。
【
図1B】例示的なスマートニコチン置換療法(NRT)デバイスの、それぞれ正面図及び側面図である。
【
図1C】例示的なスマートNRTデバイスの特定の電気構成要素の機能ブロック図である。
【
図2A】スマートNRTデバイスをサポートする例示的なシステムのアーキテクチャ図である。
【
図2B】例示的なシステムのメッセージングフロー図である。
【
図3A】スマートNRTデバイスの例示的な概略図である。
【
図3B】スマートNRTデバイスの例示的な概略図である。
【
図3C】スマートNRTデバイスによって使用され得る例示的なポンピング機構を描写する図である。
【
図4A】ディスペンサヘッドが非動作(例えば、ロック位置)にあるスマートNRTデバイスの斜視図である。
【
図4B】ディスペンサヘッドが非動作(例えば、ロック位置)にあるスマートNRTデバイスの斜視図である。
【
図4C】ディスペンサヘッドが非動作(例えば、ロック位置)にあるスマートNRTデバイスの斜視図である。
【
図4D】ディスペンサヘッドが非動作(例えば、ロック位置)にあるスマートNRTデバイスの斜視図である。
【
図5A】ディスペンサヘッドが動作位置(例えば、ロック解除位置)にある状態のスマートNRTデバイスの斜視図である。
【
図5B】ディスペンサヘッドが動作位置(例えば、ロック解除位置)にある状態のスマートNRTデバイスの斜視図である。
【
図5C】ディスペンサヘッドが動作位置(例えば、ロック解除位置)にある状態のスマートNRTデバイスの斜視図である。
【
図5D】ディスペンサヘッドが動作位置(例えば、ロック解除位置)にある状態のスマートNRTデバイスの斜視図である。
【
図6A】ニコチン製剤を分配するために使用され得る、スマートNRTデバイス内の1つ又は2つ以上の構成要素の例示的な概略図である。
【
図6B】ニコチン製剤を分配するために使用され得る、スマートNRTデバイス内の1つ又は2つ以上の構成要素の例示的な概略図である。
【
図7】ニコチン製剤を分配するため、及び/又はニコチン製剤が分配されたことを記録するために使用され得る、スマートNRTデバイス内の構成要素の概略図である。
【
図8A】バイアルが挿入されるとき、バイアルが取り外されるとき、及び/又はニコチンが分配されたときを検出及び/又は記録するために使用され得る、スマートNRTデバイス内のキャリッジシステムの概略図である。
【
図8B】バイアルが挿入されるとき、バイアルが取り外されるとき、及び/又はニコチンが分配されたときを検出及び/又は記録するために使用され得る、スマートNRTデバイス内のキャリッジシステムの概略図である。
【
図9】ユーザによるタバコの使用を検出する、一酸化炭素センサなどのセンサを含み得る、スマートNRTデバイスの概略図である。
【
図10A】ニコチン製剤が分配されるのを防止するために使用され得る、スマートNRTデバイス内のロックアウト機構の概略図である。
【
図10B】ニコチン製剤が分配されるのを防止するために使用され得る、スマートNRTデバイス内のロックアウト機構の概略図である。
【
図10C】ニコチン製剤が分配されるのを防止するために使用され得る、スマートNRTデバイス内のロックアウト機構の概略図である。
【
図11A】シガレット又は他のタバコ製品の消費を入力するための例示的なユーザインターフェースを描写する図である。
【
図11B】ニコチン吸入関連情報を収集するための例示的なユーザインターフェースを描写する図である。
【
図12】ニコチン置換療法プログラムで行われた進捗を表示するための例示的なユーザインターフェースを描写する図である。
【
図13】個別化された毎週及び/又は毎日の目標、並びに推奨された行為を示すための例示的なユーザインターフェースを描写する図である。
【
図14】個別化されたシガレット置換計画を作成するための例示的なユーザインターフェースを描写する図である。
【
図15A】予測されたニコチン渇望より先に行為を示唆するための例示的なユーザインターフェースを描写する図である。
【
図15B】予期された渇望に対処するための行為を入力するための例示的なユーザインターフェースを描写する図である。
【
図15C】シガレット又は他のタバコ製品の消費を確認するようにユーザを促すための例示的なユーザインターフェースを描写する図である。
【
図16A】ニコチン/喫煙停止プログラムの例示的な概要を描写する図である。
【
図16B】プログラム全体を通して集められ、追跡された一酸化炭素レベル情報についてのフィードバックを提供するための例示的なユーザインターフェースを描写する図である。
【
図16C】プログラム全体を通して集められ、追跡された心拍数情報についてのフィードバックを提供するための例示的なユーザインターフェースを描写する図である。
【
図17A】ニコチン停止行程の利益を経験するための行為を示唆するための例示的なユーザインターフェースを描写する図である。
【
図17B】ニコチン停止行程の利益を経験するための行為を示唆するための例示的なユーザインターフェースを描写する図である。
【
図17C】ニコチン停止行程の利益を経験するための行為を示唆するための例示的なユーザインターフェースを描写する図である。
【
図18】個別化されたニコチン/喫煙停止行程を提供するための例示的なフローチャートである。
【
図19】ロックアウト機構を制御するための例示的なフローチャートである。
【
図20】例示的なNRTシステムを描写する図である。
【
図21】センサフィードバックに基づいてカスタマイズされ得る例示的な12週間のNRTの行程を描写する図である。
【
図22】NRTプログラムを更新するための例示的なフローチャートである。
【
図23A】パターン識別のための、及び識別されたパターンに基づいてユーザの個別化されたNRTプログラムを更新するための例示的なフローチャートである。
【
図23B】パターン識別のための、及び識別されたパターンに基づいて複数のユーザのNRTプログラムを更新するための例示的なフローチャートである。
【
図24】喫煙によって影響を受けるバイオメトリクッスの例を描写する図である。
【
図25】様々なバイオメトリックデータソース及びニコチンデータソースに基づいて、ユーザの個別化されたNRTプログラムを修正するための例示的なフローチャートである。
【
図26】渇望識別のための例示的なフローチャートである。ニコチン/喫煙渇望が検出された場合、渇望を軽減するために、NRTの使用が推奨され得る。
【
図27】行動介入のための例示的なフローチャートである。
【
図28】複数のフェーズを有する停止プログラムの例を描写する図である。
【
図29】個別化されたニコチン置換療法を生成する例示的な停止プログラムのブロック図である。
【
図30】停止プログラムのプログラム修正のための例示的なブロック図である。
【
図31A】渇望検出イベントの例示的なブロック図である。
【
図31B】渇望検出イベントを決定するための例示的な表である。
【
図32A】プログラム介入イベントの例示的なブロック図である。
【
図32B】プログラム介入イベントを決定するための例示的な表である。
【
図32C】プログラム介入イベントを決定するための例示的な表である。
【
図33A】喫煙検出イベントの例示的なブロック図である。
【
図33B】喫煙検出イベントを決定するための例示的な表である。
【
図34】デバイスによって実施され得るニコチン置換療法を提供するための方法を描写する図である。
【
図35】バイオマーカーを使用し得るニコチン置換療法を提供するための例示的な方法を描写する図である。
【
図36】バイオマーカーを使用してニコチン渇望を検出することができるニコチン置換療法を提供するための例示的な方法を描写する図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
ニコチン置換療法(NRT)は、シガレット喫煙停止及び/又はニコチンをやめることに関連付けられた困難な離脱症状を緩和するプロセスである。これを、NRTは、シガレット、タバコ製品、又は電子シガレットからのニコチンを、皮膚パッチ、チューインガム、経鼻スプレー、インヘラー、トローチ剤/錠剤、経口スプレーなどのような代替供給源からのニコチンと置換することによって行う。NRTは、うまくいく喫煙停止及び/又はニコチンをやめる行程の可能性を改善することが示されている。
【0022】
図1A及び
図1Bは、例示的なNRTデバイス100を、それぞれ正面図及び側面図で描写する。デバイス100は、ニコチン経口スプレーデバイスであり得るか、又はニコチン経口スプレーデバイスを含み得る。ある用量のニコチンを受け取るために、ユーザは、例えば、デバイス100の本体102を把持し、アクチュエータ104を(矢印106によって示される方向に)押し下げながら、ユーザの舌の下にニコチン製剤のミストを向けるようにノズル108の照準を定める。例示的なNRTデバイス100は、子供に安全なアクチュエータなどの機械的特徴と、液体ニコチン製剤を保持するための内部の交換式バイアルと、を含み得る。
【0023】
例示的なNRTデバイス100は、例えば、喫煙行動の修正及びニコチン中毒を改善する、特定のデジタルコンピュータ処理特徴を更に含み得る。NRTデバイス100は、デジタル処理、通信、センサ、電気機械相互作用、ユーザフィードバックなどのような、高度な特徴を含み得る。例えば、NRTデバイス100は、デバイス102内に統合された一酸化炭素(CO)センサ(図示せず)を含み得る。これを使用するために、ユーザは、自身の唇をマウスピース110の周りに押し付け、肺からの呼気を、デバイスの入口112を通り内部COセンサを通過して出口114から出るように吐き出すことができる。COセンサは、人の呼気中のCOの相対濃度を測定することができる。人の呼気中のCOの相対濃度は、その人のシガレット喫煙行動の大きさを示し得る。呼気中のCOの相対濃度はまた、人の喫煙及び/又はニコチンを停止する/やめる行程を追跡し、適合させるための非常に有用なデータである。
【0024】
NRTデバイス100を、かかるデジタルコンピュータ処理特徴とともに、より広いシステムに組み込んで、喫煙行動の修正及びニコチン中毒を更に改善することができる。このシステムは、バイオメトリック及び活動追跡、クラウド処理、予測的アルゴリズム、適応的アルゴリズムなどを用いた、スマートフォンアプリケーション、ウェアラブル技術(例えば、スマートウォッチ)などの態様を含み得る。このシステムは、例えば、閉ループNRT停止システムであり得る。また、本システムは、統合されたCOセンサ、投与を検出する、落ち着きのなさを検出する、場所を決定する、交換式バイアルを認証する、用量濃度を追跡するなどのための機構を備えたNRTデバイス100を含み得る。活動、心拍数、心拍数変動性などに関する情報(例えば、バイオマーカー)を収集する生物学的センサを有するスマートウォッチと組み合わせて使用され得る、対応するNRTアプリケーション並びに/又は行動サポートアプリケーション(例えば、スマートフォンアプリ、スマートウォッチアプリ、タブレットアプリ、及び/若しくはPCベースのアプリ)は、動的な個別化された行程ガイドをユーザに提供し得る。ガイドは、収集された使用量データ、センサデータ、生物学的データ、行動反応データなどに基づき得る。ガイドは、このデータを活用して、計画された停止行程を調節するため、及び/又は、例えば、渇望のようなイベントを予期するために、適応的アルゴリズム及び/又は予測的アルゴリズムによってサポートされてもよく、これにより、デバイス100が、ニコチンの使用を監視するため、かつそれに応じて、特定のユーザの停止行程を調節するための、まとまりのあるツールキットの一部になる。かかるデバイス100及び/又はシステムは、個人が、ニコチン置換品を適切に使用するのに役立ち、計画されたNRTの行程又はNRTのやめる行程に対するアドヒアランス及びコンプライアンスを支援し、最終的には、禁煙の成功及び/又はニコチン停止へと導き得る。
【0025】
図1Cは、例示的なNRTデバイス100の特定の電気構成要素120の機能ブロック図である。これらの構成要素120は、デバイス100などの手持ち式ニコチン分配デバイスに組み込まれ得る。かかるディスペンサは、ディスペンサ本体と、ニコチン置換品を分配するための機構と、を含み得る。例えば、ディスペンサは、動作構成と非動作構成とを切り替えるように動作可能であり得る。例えば、非動作構成では、デバイス内のロックアウト機構を起動して、ニコチン製剤が分配されるのを防止することができる。構成要素120は、検知機能、電気機械駆動機能、通信機能、及びデジタル処理機能を、ディスペンサの構造及び動作に統合することができる。実施例では、構成要素120は、コントローラ122と、通信インターフェース124と、センサ126と、電気及び電気機械ドライバ128と、電力管理サブシステム130と、を含み得る。
【0026】
コントローラ122は、例えば、プロセッサ132、メモリ134、及び1つ又は2つ以上の入力/出力デバイス136を含み得る。コントローラ122は、任意の好適なマイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array、FPGA)、特定用途向け集積回路(application specific integrated circuit、ASIC)などであってもよく、データを受信すること、コンピュータ処理すること、記憶すること、並びに出力データ及び/又は信号を導くことに好適である。コントローラ122は、埋め込まれたアプリケーションに適したデバイスであり得る。例えば、コントローラ122は、システムオンチップ(system on a chip、SOC)を含み得る。
【0027】
プロセッサ132は、1つ又は2つ以上の処理ユニットを含み得る。プロセッサ132は、本明細書に開示されるデジタル処理要件を実施するように、任意の好適な深さのプロセッサであってもよい。例えば、プロセッサ132は、4ビットのプロセッサ、16ビットのプロセッサ、32ビットのプロセッサ、64ビットのプロセッサなどを含み得る。
【0028】
メモリ134は、データを記憶するのに好適な任意の構成要素又は構成要素の集合を含み得る。例えば、メモリ134は、揮発性メモリ及び/又は不揮発性メモリを含み得る。メモリ134は、ランダムアクセスメモリ(random-access memory、RAM)、読み取り専用メモリ(read-only memory、ROM)、消去可能なプログラマブル読み取り専用メモリ(erasable programmable read-only memory、EPROM)、電気的に消去可能なプログラマブル読み取り専用メモリ(electrically erasable programmable read-only memory、EEPROM)、フラッシュメモリなどを含み得る。
【0029】
入力/出力デバイス136は、情報を受信すること、及び/又は送ることに適した任意のデバイスを含み得る。この情報は、(例えば、他のデジタル構成要素から)デジタルエンコーディングされたデータ、及び/又は(例えば、アナログセンサからの)アナログデータの形態であってもよい。入力/出力デバイス136は、シリアル入力/出力ポート、パラレル入力/出力ポート、ユニバーサル非同期送受信器(universal asynchronous receiver transmitter、UART)、ディスクリート論理入力/出力ピン、アナログ-デジタル変換器、デジタル-アナログ変換器などのデバイスを含み得る。入力/出力デバイス136は、タイマ、イベントカウンタ、パルス幅変調(pulse width modulation、PWM)ジェネレータ、ウォッチドッグ回路、クロックジェネレータなどのような、コンピューティング周辺機器及びサポート回路との特定のインターフェースを含み得る。入力/出力デバイス136は、構成要素100内及びそれらの間の通信、例えば、コントローラ122とセンサ126との間、コントローラ122とドライバ128との間、コントローラ122と通信インターフェース124との間、及びコントローラと電力管理サブシステム130との間の通信、並びに構成要素120の任意の他の組み合わせのためのコンジットとしての通信を提供し得る。構成要素120は、例えば、センサ126と電力管理システム130との間の直接通信もサポートすることができる。
【0030】
通信インターフェース124は、送信器138及び/又は受信器140を含み得る。通信インターフェース124は、1つ若しくは2つ以上の送信器138及び/又は受信器140を含み得る。送信器138及び受信器140は、電気構成要素120との間の通信に好適な任意の電気構成要素を含み得る。例えば、送信器138及び受信器140は、構成要素120の外部のデバイス、及び/又は内部に構成要素120が統合されているデバイス100の外部のデバイスに、有線通信及び/又は無線通信を提供することができる。
【0031】
送信器138及び受信器140は、任意の好適な通信プロトコル、例えば、埋め込まれたアプリケーションに好適なプロトコルを使用する有線通信を有効にし得る。例えば、送信器138及び受信器140は、ユニバーサルシリアルバス(universal serial bus、USB)通信、イーサネットローカルエリアネットワーク(local-area networking、LAN)通信などを有効にするように構成され得る。
【0032】
送信器138及び受信器140は、任意の好適な通信プロトコル、例えば、埋め込まれたアプリケーションに好適なプロトコルを使用する無線通信を有効にし得る。例えば、送信器138及び受信器140は、無線パーソナルエリアネットワーク(personal area network、PAN)通信プロトコル、無線LAN通信プロトコル、ワイドエリアネットワーク(wide area network、WAN)通信プロトコルなどを有効にするように構成され得る。送信器138及び受信器140は、Bluetoothを介して、例えば、任意のサポート若しくはカスタムBluetoothバージョン、並びに/又は、例えば、A/V制御トランスポートプロトコル(A/V Control Transport Protocol、AVCTP)、A/V配信トランスポート(A/V Distribution Transport、AVDTP)、Bluetoothネットワークカプセル化プロトコル(Bluetooth Network Encapsulation Protocol、BNEP)、IrDA相互運用性(IrDA Interoperability、IrDA)、マルチチャネルアダプテーションプロトコル(Multi-Channel Adaptation Protocol、MCAP)、及びRF通信プロトコル(RF Communications Protocol、RFCOMM)などを含む、任意のサポート若しくはカスタムプロトコルを用いて通信するように構成され得る。実施例では、送信器138及び受信器140は、Bluetooth低エネルギー(Low Energy、LE)及び/又はBluetoothモノのインターネット(Internet of Thing、IoT)プロトコルを介して通信するように構成され得る。送信器138及び受信器140は、例えば、ZigBee、Z-Wave、Threadなどのような、ローカルメッシュネットワークプロトコルを介して通信するように構成され得る。かかるプロトコルにより、送信器138及び受信器140を有効にして、ユーザのセルフォン及び/又はユーザのスマートウォッチなどの、近くのデバイスと通信することができる。また、モバイルフォンなどのローカルネットワークデバイスとの通信は、ワイドエリアネットワーク(WAN)を介して他のデバイスと通信すること、リモートのデバイスに通信すること、インターネット上で通信すること、企業ネットワーク上で通信することなどを更に可能にし得る。
【0033】
送信器138及び受信器140は、2.4GHz、5GHz、及び60GHzの周波数帯域の通信を含むが、これらに限定されない、Wi-Fiのような802.11無線プロトコルなどの、LANプロトコルを介して通信するように構成され得る。かかるプロトコルにより、送信器138及び受信器140を有効にして、例えば、ユーザの自宅又はオフィス内での無線ルータなどの、ローカルネットワークアクセスポイントと通信することができる。また、ローカルネットワークアクセスポイントとの通信は、ローカルネットワーク上に存在する他のデバイスと通信すること、又はWANを介してリモートのデバイスと通信すること、インターネット上で通信すること、企業ネットワーク上で通信することなどを更に可能にし得る。
【0034】
送信器138及び受信器140は、モバイル通信用グローバルシステム(global system for mobile communication、GSM)、4Gのロングタームエボリューションプロトコル(long-term evolution、LTE)、5G、及び5Gの新しい無線(new radio、NR)、並びに任意の様々なモバイルのモノのインターネット(IoT)プロトコルなどの、モバイル無線プロトコルを介して通信するように構成され得る。かかるプロトコルにより、例えば、ユーザが移動可能で、自宅又はオフィスから離れて移動しているときに、手動で構成することなく、送信器138及び受信器140をより容易に通信させることができる場合がある。
【0035】
センサ126は、その環境の態様、例えば、バイオメトリック情報、物理的な情報、化学的な情報、機械的な情報、電気的な情報、エンコーディングされた情報などを検知するのに好適な任意のデバイスを含み得る。コントローラ122は、1つ又は2つ以上のセンサ126と相互作用し得る。センサ126は、バイオメトリックセンサであってもよい。センサ126は、例えば、一酸化炭素(CO)センサ142、用量検出センサ144、情報センサ146、運動センサ148などを含み得る。
【0036】
本明細書に記載されるように、バイオマーカーという用語は、バイオメトリックデータという用語と互換的に使用され得る。バイオマーカーは、中核体温及び/又は皮膚温度などの、体温であってもよい。センサ126内に含まれ得るセンサは、温度、放射された周波数スペクトルなどを含む体温データを測定することができる、体温検知システムであってもよい。体温検知システムは、体温計及び/又は無線遠隔測定のいくつかの組み合わせを使用して体温データを測定することができる。例えば、体温検知システムは、体の放射スペクトルを測定するウェアラブルアンテナを含み得る。別の実施例として、体温検知システムは、皮膚温度データなどの体温データを測定するウェアラブルパッチを含み得る。体温検知システムは、スマートウォッチ206であってもよく、かつ/又はスマートウォッチ206に関連付けられてもよい。
【0037】
体温検知システムは、体温データを使用して体温を計算することができる。体温検知システムは、計算された体温を、NRTデバイス100、並びに/又はNRT及び/若しくは行動アプリケーションを含み得るデバイスに送信することができる。体温データは、経時的に追跡され得、かつユーザに表示され得る。
【0038】
体温検知システムは、体温データをローカルで処理するか、又はデータを処理ユニット及び/若しくはコンピューティングリソース212などのコンピューティングシステムに送ることができる。測定された温度データに基づいて、体温検知システムは、体温に関連するバイオマーカー、特徴的なゆらぎ、気候、身体活動、ニコチン渇望、及び/又はニコチン使用量を検出することができる。
【0039】
例えば、体温検知システムは、ユーザが喫煙すること、ベイピングすること、タバコを使用すること、及び/又はニコチンを消費することを開始する前に、ある期間にわたって皮膚温度が上昇したことを検出することができ、かつユーザが喫煙すること、ベイピングすること、タバコを使用すること、及び/又はニコチンを消費することを始めたときに、皮膚温度が低下することを検出することができる。ニコチン消費には、ニコチンを含むシガレット、タバコ製品、電子シガレット、及び/又は皮膚パッチ、チューインガム、経鼻スプレー、インヘラー、トローチ剤/錠剤、経口スプレーなどのような代替供給源からのニコチンが含まれ得る。別の実施例として、体温検知システムは、体温の測定されたゆらぎを使用して、身体活動を検出することができる。
【0040】
バイオマーカーは、最大酸素消費(maximal oxygen consumption、VO2)であってもよい。センサ126内に含まれ得るセンサは、酸素摂取量、心拍数、及び/又は動きのスピードを含むVO2最大データを測定することができる、VO2最大検知システムであってもよい。VO2最大検知システムは、走行及び/又は歩行を含む身体活動中にVO2最大データを測定することができる。
【0041】
VO2最大検知システムは、スマートウォッチ206などのウェアラブルデバイス内に含まれ得る。VO2最大検知システムは、スマートウォッチ206であってもよく、かつ/又はスマートウォッチ206に関連付けられてもよい。VO2最大検知システムは、VO2最大データをローカルで処理することができるか、又はデータを処理ユニット(例えば、プロセッサ132)及び/若しくはコンピューティングリソース212などのコンピューティングシステムに送信することができる。
【0042】
測定されたVO2最大データに基づいて、VO2最大定量化子、VO2最大スコア、身体活動、及び/又は身体活動の強度を含むバイオマーカーを、導出、検出、及び/又は計算することができる。VO2最大検知システムは、正しい時間セグメントの間に正しいVO2最大データ測定値を選択して、正確なVO2最大情報を計算することができる。VO2最大情報に基づいて、検知システムは、支配的な心臓、血管、及び/又は呼吸制限因子を検出することができる。VO2最大情報に基づいて、渇望を予期することができる。
【0043】
バイオマーカーは、身体活動であってもよく、又は身体活動に関連付けられてもよい。センサ126内に含まれ得るセンサは、心拍数、運動、場所、姿勢、運動範囲、動きのスピード、及び/又は歩調を含む身体活動データを測定することができる、身体活動検知システムであってもよい。身体活動検知システムは、加速度計、磁力計、ジャイロスコープ、グローバルポジショニングシステム(global positioning system、GPS)、PPG、及び/又はECGを含む身体活動データを測定することができる。身体活動検知システムは、スマートウォッチ206などのウェアラブルデバイスを含み得る。身体活動ウェアラブルデバイスは、ウォッチ、リストバンド、ベスト、手袋、ベルト、ヘッドバンド、靴、及び/又は衣類を含み得るが、これらに限定されない。身体検知システムは、スマートウォッチ206であってもよく、かつ/又はスマートウォッチ206に関連付けられてもよい。身体活動検知システムは、身体活動データをローカルで処理するか、又はデータを処理ユニット(例えば、プロセッサ132)及び/若しくはコンピューティングリソース212などのコンピューティングシステムに送信することができる。
【0044】
測定された身体活動データに基づいて、身体活動検知システムは、エクササイズ活動、身体活動の強度、身体活動の頻度、及び/又は身体活動の持続時間を含むが、これらに限定されない、身体活動に関連するバイオマーカーを検出することができる。身体活動検知システムは、身体活動の情報に基づいて、身体活動の概要を生成することができる。
【0045】
例えば、身体活動検知システムは、身体活動の情報をコンピューティングリソース212に送ることができる。コンピューティングリソース212は、身体活動の情報に基づいて、活動の概要を生成することができ、活動を渇望に関連付けることができ、かつ/又は活動をニコチン使用量に関連付けることができる。コンピューティングシステムは、身体活動の情報をユーザプロファイルに記憶することができる。コンピューティングシステムは、身体活動の情報をグラフで表示することができる。コンピューティングシステムは、特定の身体活動の情報を選択し、情報を一緒に又は別々に表示することができる。
【0046】
バイオマーカーは、呼吸数であってもよい。センサ126内に含まれ得るセンサは、吸息、呼息、胸腔の動き、及び/又は気流を含む呼吸数データを測定することができる、呼吸検知システムであってもよい。呼吸検知システムは、呼吸数データを機械的に音響的に、電気的に、かつ/又は光学的に測定する(例えば、光を使用して血管の膨張を監視する)ことができる。呼吸検知システムは、胸腔の動きを検出することによって、呼吸データを機械的に測定することができる。胸の上の2つ又は3つ以上の適用された電極は、電極間の距離の変化を測定して、息の間の胸腔の拡張及び収縮を検出することができる。呼吸検知システムは、ウェアラブル皮膚パッチを含み得る。呼吸検知システムは、マイクロフォンを使用して気流音を記録し、呼吸データを音響的に測定することができる。呼吸検知システムは、光を使用して血管の膨張及び収縮を監視することによって、呼吸データを光学的に測定することができる。呼吸検知システムは、スマートウォッチ206であってもよく、かつ/又はスマートウォッチ206に関連付けられてもよい。呼吸検知システムは、呼吸データをローカルで処理するか、又はデータを処理ユニット(例えば、プロセッサ132)及び/若しくはコンピューティングリソース212などのコンピューティングシステムに送信することができる。
【0047】
測定された呼吸データに基づいて、呼吸検知システムは、息の頻度、息のパターン、及び/又は息の深さを含む、呼吸に関連するバイオマーカーを生成することができる。呼吸数データに基づいて、呼吸検知システムは、呼吸品質スコアを生成することができる。呼吸数データに基づいて、呼吸検知システムは、不規則な息、疼痛、ニコチン渇望、及び/又はニコチン使用量を含む、呼吸に関連するバイオマーカーを検出することができる。
【0048】
バイオマーカーは、血圧測定値であり得る。センサ126内に含まれ得るセンサは、血管直径、組織体積、及び/又は脈波伝達時間を含む血圧データを測定することができる、血圧検知システムであってもよい。血圧検知システムは、オシロメトリック測定、超音波パッチ、フォトプレチスモグラフィ、及び/又は動脈トノメトリを使用して、血圧データを測定することができる。フォトプレチスモグラフィを使用する血圧検知システムは、光学エミッタからの当てられた光によって散乱された光を検知するフォトディテクタを含み得る。動脈トノメトリを使用する血圧検知システムは、動脈壁の扁平化を使用し得る。血圧検知システムは、膨張式カフ、リストバンド、ウォッチ、及び/又は超音波パッチを含み得る。血圧検知システムは、スマートウォッチ206であってもよく、かつ/又はスマートウォッチ206に関連付けられてもよい。
【0049】
測定された血圧データに基づいて、血圧検知システムは、収縮期血圧、拡張期血圧、及び/又は脈波伝達時間を含む、血圧に関連するバイオマーカーを定量化することができる。血圧検知システムは、血圧に関連するバイオマーカーを使用して、ニコチン渇望及び/又はニコチン使用量を検出することができる。例えば、1日に1本シガレットを喫煙するユーザを、より高い(0.21bpm;95%信頼区間0.19;0.24)安静時心拍数、やや高い拡張期血圧(0.05mmHg;95%信頼区間0.02;0.08)、収縮期血圧(0.08mmHg;95%信頼区間0.03;0.13)に関連付けることができる。血圧検知システムは、血圧データをローカルで処理するか、又はデータを処理ユニット(例えば、プロセッサ132)及び/若しくはコンピューティングリソース212などのコンピューティングシステムに送信することができる。
【0050】
バイオマーカーは、心拍数変動性(heart rate variability、HRV)であってもよい。センサ126内に含まれ得るセンサは、心拍及び/又は連続する心拍間の持続時間を含むHRVデータを測定することができる、HRV検知システムであってもよい。HRVデータは、正常対正常(normal-to-normal、NN)洞開始心拍間隔の標準偏差(standard deviation of a normal-to-normal、SDNN)、正常な心拍間の連続する差の二乗平均平方根(root mean square of successive differences between normal heartbeats、RMSSD)、50ミリ秒を超えて異なる連続するNN間隔(NN intervals that differ by more than 50 millisecond、NN50)のいくつかのペア、NN50をNN間隔の総数で割った割合(proportion of NN50 divided by the total number of NN intervals、pNN50)、低周波数(low frequency、LF)心拍数振動、超低周波数(ultra-low-frequency、ULF)心拍数振動、非常に低い周波数(very-low-frequency、VLF)心拍数振動、高周波数(high-frequency、HF)心拍数振動などを含み得る。
【0051】
HRV検知システムは、HRVデータを電気的又は光学的に測定することができる。HRV検知システムは、ECGトレースを使用して電気的に心拍数変動性データを測定することができる。HRV検知システムは、ECGトレースを使用して、QRS群におけるRピーク間の期間の変動を測定することができる。HRV検知システムは、PPGトレースを使用して、心拍数変動性を光学的に測定することができる。HRV検知システムは、PPGトレースを使用して、心拍間隔の期間の変動を測定することができる。HRV検知システムは、設定された時間間隔にわたってHRVデータを測定することができる。HRV検知システムは、リング、ウォッチ、リストバンド、及び/又はパッチを含む、ウェアラブルデバイスを含み得る。HRV検知システムは、スマートウォッチ206であり得る。
【0052】
HRVデータに基づいて、HRV検知システムは、心血管の健康状態、HRVの変化、食事監視、不安レベル、身体活動、ニコチン渇望、及び/又はニコチン使用量を示し得る、HRVに関連するバイオマーカーを検出することができる。例えば、HRV検知システムは、高いHRVに基づいて、高い心血管の健康状態を検出することができる。別の実施例として、HRV検知システムは、喫煙停止を示し得る、HRVの周波数ドメインインデックスにおける増加を検出することができる。別の実施例として、HRV検知システムは、例えば、より高いSDNN、より高いRMSSD、より高いpNN50、より高いLF、及び/又はより高いHFを検出することによって、ユーザが、うまく喫煙をやめたこと、及び/又はニコチン使用量を低減させたことを示すバイオマーカーを検出することができる。HRV検知システムは、HRVデータをローカルで処理するか、又はデータを処理ユニット(例えば、プロセッサ132)及び/若しくはコンピューティングリソース212などのコンピューティングシステムに送信することができる。
【0053】
バイオマーカーは、心拍数であり得る。センサ126内に含まれ得るセンサは、心室拡張、心室収縮、及び/又は反射光を含む心拍数データを測定することができる、心拍数検知システムであってもよい。心拍数検知システムは、ECG及び/又はPPGを使用して、心拍数データを測定することができる。例えば、ECGを使用する心拍数検知システムは、無線送信器、受信器、及び1つ又は2つ以上の電極を含み得る。無線送信器及び受信器は、心室の拡張及び収縮から生じる、皮膚上に位置付けられた電極間の電圧を記録することができる。心拍数検知システムは、測定された電圧を使用して心拍数を計算することができる。例えば、PPGを使用する心拍数検知システムは、皮膚上に緑色の光を当て、反射光をフォトディテクタに記録することができる。心拍数検知システムは、ある期間にわたって血液によって吸収された、測定された光を使用して、心拍数を計算することができる。心拍数検知システムは、ウォッチ、ウェアラブル弾性バンド、皮膚パッチ、ブレスレット、衣類、リストストラップ、イヤフォン、及び/又はヘッドバンドを含み得る。心拍数検知システムは、スマートウォッチ206であってもよく、かつ/又はスマートウォッチ206に関連付けられてもよい。
【0054】
測定された心拍数データに基づいて、心拍数検知システムは、心拍数、心拍数変動性、及び/又は平均心拍数を含む、心拍数に関連するバイオマーカーを計算することができる。心拍数データに基づいて、心拍数検知システムは、ストレス、疼痛、ニコチン渇望、及び/又はニコチン使用量を示し得るバイオマーカーを検出することができる。心拍数検知システムは、ユーザの安静時心拍数が閾値を超過しているときを検出することができる。例えば、心拍数検知システムは、ユーザが喫煙を停止していない、及び/又はニコチン使用量を低減させていない可能性があることを示し得る、より高い安静時HRをユーザが有し得ることを検出することができる。別の実施例として、心拍数システムは、ユーザが、エクササイズ中のより遅い心拍数の増加、より低い最大心拍数、より低い予備心拍数、及び/又は回復中の減弱した心拍数の減衰を有することを検出することによって、ユーザが喫煙を続けている、かつ/若しくはニコチンを使用している可能性があるということ、又は喫煙者であり、かつ/若しくはニコチン使用者である可能性があるということを決定することができる。心拍数検知システムは、心拍数データをローカルで処理するか、又はデータを処理ユニット(例えば、プロセッサ132)及び/若しくはコンピューティングリソース212などのコンピューティングシステムに送信することができる。
【0055】
バイオマーカーは、ガルバニック皮膚反応であってもよい。センサ126内に含まれ得るセンサは、電気伝導率を含む皮膚コンダクタンスデータを測定することができる、GSR検知システムであってもよい。GSR検知システムは、1つ又は2つ以上の電極を含み得る。GSR検知システムは、電極間に電圧を印加することによって、電気伝導率を測定することができる。電極は、銀又は塩化銀を含み得る。GSR検知システムは、1つ又は2つ以上の指の上に設置され得る。例えば、GSR検知システムは、1つ又は2つ以上の指に取り付けることができる1つ又は2つ以上のセンサを含み得る、ウェアラブルデバイスを含み得る。GSRデータは、汗のレベルに基づいて変化し得る。GSR検知システムは、スマートウォッチ206であってもよく、かつ/又はスマートウォッチ206に関連付けられてもよい。GSR検知システムは、GSRデータをローカルで処理するか、又はデータを処理ユニット(例えば、プロセッサ132)及び/若しくはコンピューティングリソース212などのコンピューティングシステムに送信することができる。
【0056】
GSRデータに基づいて、GSR検知システムは、交感神経活動レベル、ニコチン渇望、及び/又はニコチン使用量を示し得る、GSRに関連するバイオマーカーを計算することができる。例えば、GSR検知システムは、高い皮膚コンダクタンスに基づいて、高い交感神経活動レベルを検出することができる。別の実施例として、GSR検知システムは、喫煙イベント前の時間中のGSR測定値の増加、喫煙イベント中のGSRの減少、及び/又は喫煙イベント後の時間中のGSRの増加を検出することによって、喫煙イベントを検出することができる。
【0057】
COセンサ142は、センサの近くのCOの存在及び/又は濃度を決定するのに好適な任意の検知デバイスを含み得る。COセンサは、バイオミメティクス型COセンサ、電気化学型COセンサ、半導体型COセンサなどであってもよい。COセンサ142は、COの存在及び/又は濃度に関する情報を、入力/出力デバイス136を介してコントローラ122に通信することができる。実施例では、COセンサ142は、喫煙停止及び/又はニコチンをやめる行程に関わる喫煙者の呼気中のCOのレベルを決定することができる。COセンサ142によって検出されるレベルは、喫煙行動の大きさを示し得る。例えば、約9ppmを下回り、かつ/又は約4ppm以下の呼気COレベルは、一般的に喫煙禁断を示し得る。
【0058】
用量検出センサ144は、用量が分配されたことを検出するのに好適な任意のセンサであり得る。実施例では、機械的配置は、分配を引き起こす力及び/又は動きをセンサ144に転換することができる。センサ144は、小規模なマイクロ電気機械システム(micro-electromechanical system、MEMS)磁場センサ、接触閉鎖、リードスイッチ、電位差計、力センサ、プッシュボタンなどのような、磁場センサを含み得る。実施例では、分配デバイスは、制御可能な電気ポンプのような、電気的に制御された分配機構を使用し得る。用量検出センサ144は、用量が分配されたという論理的な決定を含み得る。用量検出センサ144は、用量の分配を決定するのに好適な任意の情報を通信することができる。例えば、用量検出センサ144は、用量を示す電圧レベル、論理トグル、数的な用量の数、又は(例えば、ローパスフィルタを通して)処理され得るアナログ信号を合図して、用量が入力/出力デバイス136を介してコントローラに送達されたことを信号が示すと決定することができる。用量検出センサ144は、コントローラ122が作動の持続時間を決定することができるような、精度又は解像度のレベルを有し得る。例えば、アナログ信号は、ヒステリシス閾値で処理されたアナログ-デジタル変換器を介して処理され得、結果として生じる状態の持続時間が決定され得る。
【0059】
情報センサ146は、記憶されている情報を読み取るのに好適な任意のセンサを含み得る。物理的なプラットフォームを有する埋め込まれたアプリケーションでは、情報は、エンコーディングされ、物理的な設計の態様に組み込まれ得る様々な媒体に記憶され得る。例えば、ニコチン製剤のバイアルの真正性、濃度、体積などに関する情報をエンコーディングし、バイアル自体と物理的に関連付けられる方法で記憶することができる。実施例では、情報は、バイアルについて、クイックリード(quick read、QR)コード、ワンワイヤ識別チップなどの可読集積回路、近距離通信(near-field communication、NFC)タグ、物理的/機械的なキーイング、加入者識別モジュール(Subscriber Identification Module、SIM)などでエンコーディングされ得る。バイアルがデバイス100に挿入されると、情報センサ146は、バイアルを用いて、エンコーディングされた情報を読み取ることができる。コントローラ122は、その情報を使用して、バイアルを相互参照及び/又は認証することができる。一実施例では、情報センサ146の機能を、論理及びプログラミングを介して実施して、ペアリングされたスマートフォンQRコードリーダからQRコード情報を受信することができる。ユーザは、Bluetoothを介して、スマートフォンとデバイス100をペアリングすることができる。ユーザは、フォンを使用してQRコードをスキャンすることができ、フォンは、通信デバイス124を介して情報をコントローラ122に通信することができる。実施例では、情報センサ146はまた、例えば、読み取り/書き込み可能なNFCタグなどを用いて、バイアルに関連付けられた媒体に情報を再度書き込むのに好適な場合がある。
【0060】
情報が情報センサ146によって獲得され、プロセッサ132に通信されると、プロセッサ132は、バイアルを識別し、認証することができる。プロセッサは、従来の暗号化アルゴリズム、パブリック/プライベートキー暗号化、セキュリティトークン処理、リモートデータベースルックアップ、ブロックチェーン処理などのような、識別及び/又は認証に好適な任意のデジタルアルゴリズムを実施することができる。
【0061】
運動センサ148は、デバイス100の相対的な運動、加速度、速度、向きなどを決定するのに好適な任意のセンサを含み得る。運動センサ148は、身体運動を電気信号に変換する、圧電性、圧電抵抗性、及び/又は容量性の構成要素を含み得る。例えば、運動センサ148は、加速度計を含み得る。運動センサ148は、MEMS型熱加速度計などのマイクロ電気機械システム(MEMS)デバイスを含み得る。運動センサ148は、デバイス100を保持するユーザによって、落ち着きのなさなどの、反復的又は周期的な運動を検知するのに好適な場合がある。運動センサ148は、この情報を、入力出力/デバイス136を介して、処理するためのプロセッサ132に通信することができる。ユーザの落ち着きのなさの検出は、例えば、ニコチンに対する渇望の発現を示し得る。
【0062】
デバイス100は、ユーザにフィードバックを通信し、かつ/又は機械的な行為を導くための1つ又は2つ以上のドライバ128を含み得る。ドライバ128は、ロックアウト機構150、発光ダイオード(light emitting diode、LED)ドライバ152などを含み得る。他のドライバ128としては、触覚フィードバックドライバ、音声出力ドライバ、加熱要素ドライバなどを挙げることができる。
【0063】
ロックアウト機構150は、コントローラ122のコマンドで、ディスペンサの動作との機械的な干渉をもたらすのに好適な任意の電気機械デバイスを含み得る。例えば、ロックアウト機構150は、入力/出力デバイス136によって、プロセッサ132によって制御される磁気ソレノイドを含み得る。磁気ソレノイドは、ディスペンサ作動を有効/無効にするように構成され得る機械式ラッチの動きを引き起こし得る。同様に、ロックアウト機構150は、ディスペンサの作動キャリッジが進む経路の中及び外で機械式ラッチを枢動させるように、入力/出力デバイス136を介してプロセッサ132によって制御され得る、圧電性「squiggle」モータを含み得る。ロックアウト機構150は、ステッピングモータ、ユニポーラモータ、バイポーラモータ、サーボモータなどを含み得る。
【0064】
LEDドライバ152は、LEDを照明するのに好適な任意の回路を含み得る。LEDドライバ152は、入力/出力デバイス136を介してプロセッサ132によって制御可能であり得る。LEDドライバ152は、ステータス情報をユーザに示すために使用され得る。LEDドライバ152は、マルチカラーLEDドライバを含み得る。
【0065】
電力管理サブシステム130は、構成要素100に対して電力を管理及び配信するのに好適な回路を含み得る。電力管理サブシステム130は、例えば、バッテリ、バッテリ充電器、及び直流(direct current、DC)配電システムを含み得る。電力管理サブシステム130は、入力/出力デバイス136を介してプロセッサ132と通信して、バッテリ充電ステータスなどの情報を提供することができる。電力管理サブシステム130は、交換式バッテリ、及び/又はバッテリの外部充電を有効にするための物理的なコネクタを含み得る。
【0066】
図2Aは、NRTデバイス202をサポートする例示的なシステム200のアーキテクチャ図である。NRTデバイス202は、例えば、
図1A~
図1Cに記載されるNRTデバイス100などの、検知機能、通信機能、駆動機能、及び処理機能を備えたニコチンディスペンサであってもよい。システム200は、NRTデバイス202と、対応するNRTアプリ及び/又は行動サポートアプリを有するスマートフォン204と、対応するNRTアプリ及び/又は行動サポートアプリを有するスマートウォッチ206と、無線アクセスネットワーク208と、通信ネットワーク210と、コンピューティングリソース212と、を含み得る。
【0067】
スマートフォン204は、NRTアプリ及び/又は行動サポートアプリを含み得る。スマートフォン204は、個別化された喫煙停止行程のための一次ユーザインターフェースを提供することができる。スマートフォン204は、受動的又は能動的な追跡及び/又は位置特定サービスを提供することができる。
【0068】
スマートウォッチ206は、ダッシュボードユーザインターフェースを提供することができる。スマートウォッチ206はまた、例えば、心拍数及び/又は心拍数変動性などの、バイオメトリックフィードバック及びデータを提供し得る。スマートウォッチ206は、活動追跡を実施し、活動情報を提供することができる。実施例では、スマートウォッチ206は、ガルバニック皮膚反応センサを含み得る。
【0069】
デバイス202は、ニコチン置換療法ディスペンサ、COセンサ、電子制御可能なロックアウト機構、交換式ニコチン製剤バイアル、バイアル識別及び/又は認証機能、NRTの作動/使用を検出する機能、落ち着きのなさを検出する機能、ジオフェンス機能などを含み得る。
【0070】
コンピューティングリソース212は、データ記憶及び処理機能を提供することができる。コンピューティングリソース212は、行動データを受信し、分析することができる。例えば、コンピューティングリソース212は、行動データを受信し、分析して、例えば、心拍数、心拍数変動性、及び/又はCOレベルなどの、行程についての予測エンドポイントを識別することができる。
【0071】
システム200の構成要素は、様々な通信プロトコルを介して互いに通信し得る。デバイス202は、例えば、Bluetooth無線リンク214を介してスマートフォン204と通信し得る。スマートウォッチ206は、Bluetooth無線リンク216を介してスマートフォン204と通信し得る。スマートフォン204は、例えば、無線リンク218を介して無線アクセスネットワーク208と通信し得る。無線リンク218は、Wi-Fi、GSM、4G LTE、5G、及び5G NRのような802.11無線プロトコルなどの任意の好適な無線プロトコル、並びに任意の様々なモバイルIoTプロトコルを含み得る。
【0072】
通信ネットワーク210は、プライベート企業ネットワーク、仮想プライベートネットワーク(virtual private network、VPN)、パブリック商業ネットワーク、インターネットなどのネットワークの相互接続などのような、長距離データネットワークを含み得る。通信ネットワーク210は、コンピューティングリソース212への接続性を提供することができる。
【0073】
コンピューティングリソース212は、情報のリモート処理及び/又は記憶に適した任意のサーバリソースを含み得る。例えば、コンピューティングリソース212は、サーバ、クラウドサーバ、データセンタ、仮想マシンサーバなどを含み得る。実施例では、デバイス202は、スマートフォン204を介してコンピューティングリソース212と通信し得る。また、実施例では、デバイス202は、独自の無線リンク220を介してコンピューティングリソース212と通信し得る。
【0074】
システム200は、喫煙停止行程に関連する情報の収集及び処理を有効にし得る。システム200は、喫煙停止行程についての行動サポートデータの生成を有効にし得る。例えば、デバイス202内に統合されたCO測定センサは、NRTの使用中に得られる好都合なCO測定を有効にし得る。測定値は、スマートフォン204上のNRTアプリ及び/若しくは行動サポートアプリによって、並びに/又はコンピューティングリソース212によって送られ、処理され得る。このデータの分析は、ユーザの喫煙の再発を識別することを有効にし得る。実施例では、スマートウォッチ206、デバイス202内の運動センサからの活動データ、及び/又はスマートフォン204による活動追跡を使用して、COレベルの動的閾値を設定することができる。概して、COは、呼気で排出され、排出率は、個人の肺換気率に依存する。したがって、COの半減期は、最近の身体活動の量の関数であってもよい。活動データを使用して、特定の測定値のCOレベルをより正確に解釈することができる。
【0075】
同様に、スマートフォン204及び/又はコンピュータリソース212上のNRTアプリ及び/又は行動サポートアプリは、NTRの使用量を示す、デバイス202上の作動センサからのデータを分析することができる。この情報は、喫煙停止プログラムへのアドヒアランスを評価するために使用され得、かつフィードバックループをユーザに導くために使用され得、通知及び奨励が提供される。デバイス202とスマートフォン204との間のBluetoothリンク214は、喫煙停止プログラムの即時ユーザフィードバックに使用されるように、COレベル及びNRTの使用量データを有効にすることができる。
【0076】
実施例では、場所、タイムスタンプ、用量番号、又は作動の持続時間などの他の関連データを、COレベル及びNRTの使用量と一緒に取り込み、処理して、うまくいった及び失敗した喫煙停止行程のパターンを識別し、適時の及び関連するフィードバックをユーザに提供することができる。データを使用して、適切な選択及びタイミングを決定し得る機械学習アルゴリズムを訓練することができる。例えば、場所のデータを、COレベル及びNRTの使用量に関連して使用して、喫煙及び/又は渇望に関連付けられた特定のトリガ及び/又は習慣を識別することができる。これらの識別された場所のトリガを使用して、適時のフィードバック及び奨励をユーザに導くことができる。
【0077】
収集されたデータは、ニコチン使用量に対する制限を提供して、喫煙停止プログラムの有効性及び/又は安全性を更に強化するために使用され得る。例えば、場所のデータを使用して、ニコチン製剤の分配を防止するためにロックアウト機構を作動させることができる。例えば、ニコチン製剤バイアルの識別及び認証に関して収集されたデータを使用して、真正な及び/又は適切に濃縮されたニコチン製剤バイアルが動作可能であること、並びに非真正な及び/又は不適切に濃縮されたニコチン製剤バイアルがユーザのために動作しないことを確実にすることができる。
【0078】
図2Bは、例示的なシステム200の例示的なメッセージングフロー図である。例えば、システム200は、分配デバイス、並びにNRTアプリ及び/又は行動サポートアプリの初期化及び認証などの機能のための通信及び処理、分配デバイス202に関連付けられたスマートウォッチ及び/又は1つ若しくは2つ以上のセンサからのデータ収集、クラウドベースの制御、トリガ、通知メッセージングなど、アプリベースの制御、メッセージング及び通知など、並びに/又は分配デバイス202のローカル制御を含み得る。
【0079】
初期化及び認証メッセージ222は、デバイス202とスマートフォン204との間で交換され得る。初期化及び認証メッセージング224は、コンピューティングリソース212とスマートフォン204との間で交換され得る。例えば、新しいユーザは、スマートフォン204を介してユーザアカウントを作成することができる。アカウント情報は、コンピューティングリソース212によって処理され得る。新しいユーザは、分配デバイス202、及び/又はニコチン製剤バイアルを認証するという希望を初期化することができる。その情報は、メッセージング222を介してスマートフォン204に、次いで、メッセージング224を介してコンピューティングリソース212に通信され得る。ユーザアカウント、バイアル認証などに関する反応情報を、デバイス202に再度メッセージングすることができる。
【0080】
データ収集機能は、スマートウォッチ206及び/又はスマートフォン204からのメッセージング226を含み得る。このメッセージングは、活動情報、心拍数、心拍数変動性、及び他のバイオメトリック情報などの情報を含み得る。データ収集機能は、デバイス202からスマートフォン204へのメッセージング228を含み得る。このメッセージング228は、作動時間/日付/場所、作動持続時間、運動、COレベルなどのような、デバイス動作に関する情報を含み得る。実施例では、スマートフォン204は、メッセージング226、228を集約し、メッセージング226、228をローカルで処理し、かつ/又はメッセージング226、228若しくは関連情報を、メッセージング230を介してコンピューティングリソース212に通信することができる。
【0081】
システム200は、クラウドベースの制御機能、アプリベースの制御機能、及びローカル制御機能を有効にする。例えば、ユーザに対する断定的な助言/奨励、適応的行程更新、機械的ロックアウト、及び他のフィードバックなどの、停止行程情報を、メッセージング232を介してコンピューティングリソース212からスマートフォン204に、及び適切な場合には、メッセージング234を介してスマートフォン204からデバイス202に提供することができる。コンピューティングリソース212は、独自のメッセージング(図示せず)を介して、直接無線リンク230によってデバイス202に直接通信することができる。
【0082】
実施例では、喫煙停止行程情報は、NRTアプリケーション及び/又は行動サポートアプリケーションから生成され、直接表示され(かつ/又はスマートウォッチ206を介して表示され)得る。喫煙停止行程情報は、メッセージング236を介してデバイス202に通信され得る。
【0083】
実施例では、デバイス202は、独自のローカルプロセッサを介してローカル制御を提供し得る。内部システムコール及び/又はローカルメッセージングは、ローカルループ238として図示されている。
【0084】
図3Aは、スマートNRTデバイス100であり得るデバイスの例示的な概略図を描写する。デバイス100は、ハウジング341と、ハウジング341内に摺動可能に受容可能なディスペンサ337と、ハウジング341に取り付け可能なカバー308と、を含み得る。
【0085】
ハウジング341は、一方の端部が開放されており、長円形の断面を有する、細長い中空の本体であってもよい。ハウジング341は、湾曲した前方壁351及び湾曲した後方壁353を有し得る。湾曲した前方壁351は、そのカバー308がハウジング341に取り付け可能であるように、切り欠きを有し得る。ハウジング341は、一方の端部にマウスピース342(
図3Bを参照)を有し得る。
【0086】
カバー308内には細長い略垂直の中央スロット311が設けられてもよい。一対のより小さい正方形の開き口310a及び310c(
図5Aを参照)を中央スロット311の上部端に位置付けることができ、開き口310a及び310cは、中央スロット311の両側に位置付けられており、互いに直径方向に対向している。第2の対の対応する正方形の開き口310b及び310dを、4つの開き口310a、310b、310c、及び310dが、概念的な正方形の4つの角に位置付けられ得るように、同様の方法で中央スロット311の下部端に位置付けることができる(
図5Aを参照)。
【0087】
図3Bは、デバイスの別の例示的な概略図を描写する。ディスペンサヘッド339は、キャップ部分304と、表側部分306と、ばね部材302と、透過プレート300と、を備え得る。
【0088】
表側部分306は、D字形状の断面を有し得る。表側部分306は、ハウジング341内で伸縮自在に摺動する係合を可能にし得る。表側部分306は、湾曲した前方壁309及び平坦な後部壁307を有し得る。表側部分306の湾曲した前方壁309及び平坦な後部壁307は、ハウジング341の1つ又は2つ以上の壁に対して補完的であってもよい。
【0089】
表側部分306の平坦な後部壁307の上部セクションは、不規則な形状の開口部305を形成するように切り取られ得る。平坦な後部壁307の下部セクションは、クリアな材料で作製され得、ハウジング341の主要ハウジング部分338内の不規則な形状の開口部305に対応し得る。平坦な後部壁307の下部セクション及び不規則な形状の開口部305により、バイアル324がハウジング341内に収容されているときにバイアル324の一部分を見ることを可能にすることができる。これは、例えば、不規則な形状の開口部350を介して、QRコード323を見ることを可能にするために行われ得る。これにより、バイアル324がハウジング341内に収容されている間に、別のデバイスが、認証目的などで、QRコードをスキャンすることを可能にすることができる。
【0090】
湾曲した前方壁309の下部セクションを切り取ることができる。一対の摺動突出部を、表側部分306の後部壁の外面の底部エッジに沿って提供することができる。一対の摺動突出部は、ハウジング341の主要ハウジング部分338の後部壁上のガイドスロットに摺動自在に係合可能であってもよい。更に、一対の傾斜突出部を、主要ハウジング部分338の後部壁の内面の頂部エッジに沿って提供することができる。この一対の傾斜突出部は、カラー320上に提供され得る、傾斜要素とのロック係合のために提供され得る。
【0091】
出口303を、湾曲した前方壁309内に提供することができる。出口303は、任意のスプレー出口であってもよく、表側部分306の一体部分として形成され得、かつ供給路と流体連通しており、供給路は開口部303へと後方に延び得る。
【0092】
キャップ部分304は、表側部分306の平坦な後部壁307の切り取られたセクションに嵌めることができる平坦な後部壁を備え得る。キャップ部分304は、後部壁の上部エッジから突出し得るカンチレバー式頂部部分を有し得、かつ表側部分306の断面に対応するD字形状の断面を有し得る。
【0093】
キャップ部分304は、キャップ部分304の後部壁及び平坦な後部壁307が周辺スカートを形成するように、表側部分306の開口部内に嵌められ得る。キャップ部分304の後部壁は、隆起部の形態の停止部を形成し得る。
【0094】
キャップ部分304の後部壁は、アーチ状窓312を備え得る。アーチ状窓312の上部エッジは、キャップ部分304の後部壁から陥凹した三日月形状の肩部によって提供され得る。アーチ状窓312の真っ直ぐな下部エッジには、キャップ部分304の後部壁の内側にヒンジ付きのアーチ状フレームが設けられてもよく、ヒンジを介して下部エッジに沿って取り付けられ得る。
【0095】
ばね部材302は、アーチ状窓312及び透過プレート300の一部分に取り付けられ得る。例えば、ばね部材を使用して、アーチ状窓312内に透過プレート300を保持することができる。
【0096】
透過プレート300は、アーチ状窓312と同様の輪郭形状を有し得る。透過プレート300の内面は、キャップ部分304のフレームセクションと摺動自在に係合するために使用され得るガイドチャネルを備え得る。
【0097】
透過プレート300は、キャップ部分304のヒンジ付きフレームに摺動自在に装着され得る。例えば、透過プレート300のガイドチャネルは、キャップ部分304のフレームセクションに接触し得る。透過プレート300は、ばね部材302の上部アームに取り付けられ得、ばね部材302は、透過プレート300をその位置に弾力的に付勢するように作用し得る。
【0098】
カバー308は、ハウジング341の主要ハウジング部分338に取り付けられ得る。カバー308は、カバー308が所定の位置にスナップ嵌めされ得るように、主要ハウジング部分338に摺動自在に係合され得る1つ又は2つ以上のガイド突出部を有する。カバー308は、ディスペンサヘッド339が非動作位置にあるとき、ディスペンサ337及びディスペンサヘッド339を覆うことができる。カバー308は、ディスペンサヘッド339が動作位置にあるとき、ディスペンサヘッド339を覆うことはできない。カバー308は、ディスペンサヘッド339が主要ハウジング部分338に対して、軸に沿って伸縮自在に摺動することを可能にし得る。例えば、カバー308は、ディスペンサヘッド339が、分配するために動作位置にあり得るように、ディスペンサヘッド339が主要ハウジング部分338から伸縮自在に摺動することを可能にするように構成され得る。
【0099】
ディスペンサ337は、バイアル324の形態のディスペンサ本体、分配機構、カラー320、ロックレバー322、及び作動部材といった、いくつかのサブ構成要素を備え得る。分配機構は、ポンプ機構400の形態であってもよい。カラー320は、バイアル324にポンプ機構400を固設するためのものであってもよい。作動部材は、ディスペンサヘッド339であってもよい。
【0100】
バイアル324は、D字形状の断面を有し得る主要本体部分を備え得る。主要本体部分は、物質を保持するための分配チャンバを有し得る。例えば、バイアル324は、ニコチン製剤を保持し得る。バイアル324は、開放された口であってもよい、中空円筒状のネック部分を有し得る。開放された口は、ポンピング機構400が、バイアル324内に保持されたニコチン製剤を分配することを可能にし得る。
【0101】
バイアル324は、QRコード323を含み得る。QRコード323は、認証目的で使用され得る。例えば、QRコード323を使用して、デバイス100がバイアル324を使用することを可能にし得るように、バイアルを認証することができる。本明細書で更に説明されるように、デバイス100は、デバイス100が、例えば、QRコード323を使用して、バイアル324を認証することができないときに、バイアル324が使用されることを防止するためにロックアウト機構を使用し得る。
【0102】
QRコード323は、情報目的で使用され得る。例えば、QRコード323は、ニコチン製剤の強度、バイアル324内に収容されているニコチン製剤の体積、ニコチン製剤の用量中のニコチンの量、ニコチン製剤の有効期限などに関して情報を提供することができる。
【0103】
バイアル324は、チップ325を含み得る。バイアル324は、チップ325の厚さを受け入れるわずかなくぼみを含み得る。チップ325は、近距離通信(near field communication、NFC)デバイス、ワイヤトレース、電子チップなどであってもよい。チップ325は、あるモノ又はフレキシブルPCB基板を備え得る。デバイス100は、デバイス100がチップ325との間で情報を読み取ること、及び/又は書き込むことができるように、チップ325に接触するか、又はチップ325を検出することができる機構を提供し得る。
【0104】
チップ325は、認証目的で使用され得る。例えば、チップ325を使用して、デバイス100がバイアル324を使用することを可能にし得るように、バイアルを認証することができる。本明細書で更に説明されるように、デバイス100は、デバイス100が、例えば、チップ325を使用して、バイアル324を認証することができないときに、バイアル324が使用されることを防止するためにロックアウト機構を使用し得る。
【0105】
チップ325は、情報目的で使用され得る。例えば、チップ325は、ニコチン製剤の強度、バイアル324内に収容されているニコチン製剤の体積、ニコチン製剤の用量中のニコチンの量、ニコチン製剤の有効期限などに関して情報を提供することができる。
【0106】
バイアル324は、任意の好適な方法を使用して、例えば、プラスチック材料などをブロー成形することによって、任意の好適な材料から形成され得る。バイアル324は、ニコチン製剤を保持することができ、ニコチン製剤を吸収し得ない、又はニコチン製剤と反応し得ない、ニコチン不活性材料から形成することができる。バイアル324は、酸素及び水の移入に対するバリアを提供し得る材料から作製され得る。バイアル324は、ガラス、アクリロニトリルとメチルアクリレートとのコポリマー、環状オレフィンコポリマー(cyclic olefin copolymer、COC)、及びこれらの組み合わせなどで作製され得る。バイアル324を形成することができるその他の好適な材料としては、ポリエチレンナフタレート(polyethylene naphthalate、PEN)及びポリトリメチレンナフタレート(polytrimethylene naphthalate、PTN)などの、ジメチル-2,6ナフタレンジカルボキシレート又は2,6-ナフタレンジカルボキシル酸モノマー、液晶ポリマー(liquid crystal polymer、LCP)、好ましくはヒドロキシ安息香酸及びヒドロキナフタレン酸を含むLCP、並びにこれらの組み合わせに基づくポリマーから選択される材料が挙げられる。好適な材料としてはまた、ポリアクリロニトリル(polyacrylonitrile、PAN)、ポリアミド(polyamide、PA)、ポリ塩化ビニリデン(polyvinylidene chloride、PVDC)、フルオロポリマー、エチレンビニルアルコールコポリマー(ethylene vinyl alcohol copolymer、EVOH)、ポリビニルアルコール(polyvinyl alcohol、PVA)、イオノマー、ポリエチレン(polyethylene、PE)、ポリプロピレン(polypropylene、PP)、及びポリエチレンテレフタレート(polyethylene terephtalate、PET)のうちの1つ又は2つ以上から選択される、他のポリマーのうちの1つ又は2つ以上と混合された材料も挙げられる。
【0107】
バイアル324は、周辺フランジを組み込むことができるネック部分を含み得る。周辺フランジは、矩形の形状であってもよいが、ハウジング341の壁に対応し得る湾曲した前方エッジを含み得る。バイアルの前方エッジは、ガイド突出部、及び/又は略矩形の周辺フランジの反対側のより短い側面上にそれぞれ位置する一対の装着用突出部を含み得る。
【0108】
分配機構は、ポンプ機構400の形態であってもよい。ポンプ機構400は、手動制御機構であっても、電子制御機構であってもよい。例えば、ポンプ機構400は、制御可能な電気ポンプであってもよい。
【0109】
図3Cは、スマートNRTデバイスによって使用され得る例示的なポンピング機構を描写する。ポンプ機構400は、バイアル324の主要本体内から液体を引き出すための吸入管と、吸入管と連通する内部ポンプチャンバを提供し得る円筒状のポンプハウジングと、コイルばねの形態の付勢部材410に対してポンプチャンバ内で移動するように装着されたピストン部材408であって、ポンプチャンバの内容物をピストン部材408のボアを通して上に、及びピストン部材408に接続された中空ステム404を通して外に変位させるための、ピストン部材408と、を備え得る。
【0110】
ポンプ機構400は、ポンプチャンバ414をリングキャップ402に接続することによって形成されたポンプハウジングを備え得る。ポンプ機構400は、ポンプチャンバ414内に内部ポンプチャンバを提供し得る。ポンプチャンバ414は、吸入管と連通し得る。チェックバルブ412は、ポンプチャンバ414内に設置され得る。チェックバルブ412により、バイアル324からの内容物を、吸入管を通してポンプチャンバ414内で受け取ることができる。チェックバルブ412は、ポンプチャンバ414内の内容物が吸入管を通ってバイアル324内に移動するのを防止することができる。
【0111】
ポンプチャンバ414内で移動するように、ピストン部材408を装着することができる。ピストン部材408は、チェックバルブ412と接触して付勢部材410に対して設置され得、そのため、ピストン部材は、ポンプチャンバ414の内容物を、ピストン部材408のボアを通して、及び中空ステム404を通して外に変位させ得る。中空ステム404は、ピストン部材408に接続され得る。ピストン部材408は、ピストンカラー406によってポンプチャンバ414内の適所に保持され得る。ピストンカラー406は、リングキャップ402内に嵌めることができる。リングキャップ402は、中空ステム404の上部部分が通過することを可能にし得る一方で、リングキャップ402が中空ステム404の下部部分に接続することを可能にし得る、ボアを有し得る。
【0112】
再び
図3Bを参照すると、ポンプハウジングは、バイアル324の口のリム上に着座させることができ、そのため、ポンプハウジングは、吸入管がバイアル324の分配チャンバ内に下方へと延びた状態で、バイアル324の口をシールすることができる。
【0113】
カラー320は、バイアル324にポンプ機構400をクランプ止めすることができる。例えば、カラー320は、バイアル324の口にポンプ機構400をクランプ止めすることができ、使用中にバイアル324をシールするのを助けることができる。カラー320は、リング部分と、リング部分から直径方向に対向する一対のアームと、を備え得る。アーム(例えば、各アーム)は、アームの下部端部に開き口を有し得る。カラー320は、カラー320にディスペンサヘッド339をロックするための、それぞれの傾斜要素内で終端し得る一対の二次的な脚を有し得る。
【0114】
バイアル324にポンプ機構400をクランプ止めするために、ポンプハウジングを、バイアル324の口のリム上に着座させることができ、カラー320を、カラー320のアームがポンプハウジングの両側で下方に延びた状態で、ポンプハウジングの頂部の上に下方へと押すことができる。カラー320のアームは、ポンプハウジングの側面によって弾力的に変形させることができ、スナップ嵌めでバイアル324の1つ又は2つ以上の装着用突出部に係合することができる。ポンプハウジングは、バイアル324の口のリムとカラー320のリング部分との間にクランプ止めされ得る。
【0115】
ロックレバー322は、一対の脚を備えることができ、一対の脚は、一対の脚と直角をなすように延びる接続ヨーク部分の端部から延びる。脚(例えば、各脚)は、脚の遠位端に位置付けられた突出する足の形態のラッチ要素、それぞれの脚の屈曲部に位置付けられた内向きに突出するラグを備え得る。脚は、脚の屈曲部の後方から後ろ向きに延び、突出する足の踵部の反対側で終端する、弾力的であってもよい要素を備え得る。弾力的であってもよいラッチ要素は、正方形の開き口310a~dと接続して、動作位置(例えば、ロック解除位置)又は非動作位置(例えば、ロック位置)にデバイス100をロックすることを可能にし得る。ロックは、スナップ嵌めを使用して行うことができる。例えば、ロックレバー322のラッチ要素は、正方形の開き口310a及び正方形の開き口310cと接続して、デバイス100を動作位置にロックすることができる場合があり、動作位置では、ディスペンサヘッド339は、主要ハウジング部分338を越えて延びる位置にある。別の実施例として、ロックレバー322のラッチ要素は、正方形の開き口310b及び正方形の開き口310dと接続して、デバイス100を非動作位置にロックすることを可能にし得、非動作位置では、ディスペンサヘッド339は、主要ハウジング部分338のエッジと同一平面にあっても、エッジの下にあってもよい。
【0116】
ロックレバー322の脚は、スナップ嵌めを可能にするように弾力性を有し得る。例えば、ロックレバー322のラグとカラー320のアーム上の円形の開き口との回転係合により、ロックレバー322をカラー320に固設することを可能にし得る。ロックレバー322は、ロックレバー322が、ロックレバー322のラグを通過する軸を中心として、カラー320に対して回転し得るようにそのように、カラー320に固設され得る。
【0117】
ディスペンサヘッド339は、ポンプ機構400を作動させるために、バイアル324に対して移動するように装着され得る。例えば、ディスペンサヘッド339は、ポンプ機構400を作動させ、出口303を通してバイアル224の内容物を分配するように、コイルばねの作用に対して、バイアル324に対する動きを作動させるためにポンプ機構400上に弾力的に装着され得る。ディスペンサヘッド339の作動により、ロックレバー322及び/又はバイアル324をキャリッジ328に接触させることができ、そのため、キャリッジ328は移動することができる。例えば、キャリッジ328は、作動の動き、バイアル324の動き、及び/又はロックレバー322の動きに対する方向に移動し得る。ディスペンサヘッド339の作動により、キャリッジ328を移動させることができ、これは、電子機器600によって検出され得る。例えば、電子機器600は、磁気のものであり得るか、若しくは磁石を備え得る、キャリッジ328を検出することができるか、又はある用量のニコチンがバイアル324から分配されたことを示し得るような程度に移動した可能性がある。
【0118】
ディスペンサヘッド339を装着するために、ディスペンサヘッド339をポンプ機構400上に下方へ押すことができ、そのため、ディスペンサヘッド339の供給路のダウンパイプは、例えば、ポンプ機構の内部ポンプチャンバを介して、ピストン部材の中空ステムと係合して、バイアル324と出口303との間に閉鎖された通路を形成することができる。ディスペンサヘッド339がポンプ機構上に下方へ押されるときに、傾斜突出部と傾斜要素との係合が、カラー320上で後部壁307を下方にスナップ嵌めするのに役立つ場合があり、それによって、傾斜突出部及び傾斜要素は、その後、カラー320及びバイアル324に対するディスペンサヘッド339の上向きの動きを制限し得る。
【0119】
ハウジング341は、マウスピース342、主要ハウジング部分338、本体フレーム336、一酸化炭素センサ348、ポート332、バッテリパック326、電子機器600、キャリッジフレーム329、及びキャリッジ328を含み得る。
【0120】
本体フレーム336は、例えば、ねじを使用して、主要ハウジング部分338に取り付けられ得る。本体フレーム336は、一方の端部に開放された口を提供し得る、中空円筒状のネック部分を有し得る。一酸化炭素センサ348は、本体フレーム336の口内に着座させることができ、本体フレーム336の口のエッジを越えて延び得る。マウスピース342は、本体フレーム336の口のリム上に着座させることができ、そのため、マウスピース342は、マウスピース342の上部開口部343内に下方へと延びる一酸化炭素センサ348で本体フレーム336の口をシールすることができる。
【0121】
主要ハウジング部分338は、一方の端部が開放されており、長円形の断面を有する、細長い中空の本体である。主要ハウジング部分338は、湾曲した前方壁及び湾曲した後方壁を有し得る。前方壁は、カバー308が主要ハウジング部分338に取り付け可能であるように、切り欠きを有し得る。主要ハウジング部分338は、一方の端部に開口部を有し得、開口部は、マウスピース342と接触し得る。主要ハウジング部分338の後部壁の上部セクションは、不規則な形状の開口部350を形成するように切り取られ得る。不規則な形状の開口部350は、クリアな材料で作製され得る平坦な後部壁307の下部セクションに対応し得る。不規則な形状の開口部350により、バイアル324が主要ハウジング部分338内に収容されているときにバイアル324の一部分を見ることを可能にすることができる。これは、例えば、不規則な形状の開口部350を介して、QRコード323を見ることを可能にするために行われ得る。またこれにより、バイアル324が主要ハウジング部分338内に収容されている間に、別のデバイスが、認証目的などで、QRコードをスキャンすることを可能にすることができる。
【0122】
マウスピース342は、本体フレーム336に取り付けられ得、主要ハウジング部分338と接触し得る。マウスピース342は、本体フレーム336に取り付けられ得るマウスピース342の頂部部分に上部開口部343を含み得る。上部開口部343のエッジは、主要ハウジング部分338のエッジと接触し得る。上部開口部343は、一酸化炭素センサ348の寸法に対応し得、そのため、一酸化炭素センサ348は、上部開口部343を介してマウスピース342内にはみ出ていてもよい。
【0123】
マウスピース342は、円形の開き口346を含み得る(
図4Aを参照)。円形の開き口346は、ユーザからの空気の流れが円形の開き口346を介してマウスピース342に入ることを可能にするように位置付けられ得る。マウスピース342は、マウスピース342の表側にくぼみを含み得、これにより、ユーザがマウスピース342を適切に使用することを奨励することができる。例えば、くぼみは、ユーザの上部唇がくぼみと接触するようにユーザが自身の口の中にマウスピース342を置くことができることをユーザに合図することができる。マウスピース342は、長円形の開き口344を含み得る。長円形の開き口344は、ユーザからの空気の流れが長円形の開き口344を介してマウスピース342から出ることを可能にするように位置付けられ得る。
【0124】
キャリッジフレーム329は、本体フレーム336に取り付けられ得る。例えば、キャリッジフレーム329は、1つ又は2つ以上のねじを使用して、本体フレーム336に取り付けられ得る。キャリッジフレーム329は、一対の脚を含み得、一対の脚は、脚の各々と直角をなすように延び得る接続ヨーク部分の端部から垂れ下がっている。キャリッジフレームのヨーク部分は、陥凹部分又は切り取り部分を中央に有し得る。ヨークの切り取り部分により、キャリッジ328を切り取り部分内に置くことができ、そのため、キャリッジ328は、キャリッジフレーム329に対して移動することができながら、キャリッジフレーム329と同一平面にあることができる。
【0125】
電子パッケージ600は、ねじを使用してキャリッジフレーム329に取り付けることができ、キャリッジフレーム329は、本体フレーム336にスナップ嵌めすることができる。電子パッケージ600は、ポート332に取り付けられ得る。ポート332は、ユニバーサルシリアルバス(USB)ポートであり得る。ポート332は、電力を受信することができてもよい。ポート332は、データを送ること、及び/又は受信することができてもよい。ポート332は、プラグ334などの、対応するプラグを受け入れることができる。
【0126】
電子機器600は、バッテリパック326に接続すること、及び/又は取り付けることができる。バッテリパック326は、リチウムイオンバッテリなどのバッテリを含み得る。電子機器600は、通信インターフェース124と、センサ126と、電気及び電気機械ドライバ128と、電力管理サブシステム130と、を含み得る。例えば、電子機器600は、QRコード323及び/又はチップ325からデータを読み取るために使用され得るセンサを含み得る。電子機器600は、データを使用して、バイアル324を認証することができる。
【0127】
電子機器600は、上にいくつかのチップが装着されたPCBを備え得る。PCBは、キャリッジフレーム329の裏面にPCBを装着することを容易にするために、キャスタレーションエッジ602(
図6A及び
図6Bを参照)などのキャスタレーションエッジを含み得る。電子機器600は、バッテリパック326に取り付けられ得る。バッテリパック600は、キャリッジフレーム329から離れる方向に面し得る、電子機器600のPCBの表側に貼設され得る。電子機器600は、バッテリパック326の間に介在し得る。
【0128】
分配デバイス100を組み立てるために、ディスペンサ337の様々なサブ構成要素を、本明細書に記載されるように組み立てることができる。ディスペンサ337は、バイアル324上でハウジング341を摺動させ、ディスペンサ337を所定の位置にスナップ嵌めすることによって、ハウジング341に摺動自在に係合され得る。カバー308は、所定の位置にスナップ嵌めすることによって、ハウジング341に取り付けられ得る。
【0129】
図4A~
図4Dは、ディスペンサヘッドが非動作(例えば、ロック位置)にあるスマートNRTデバイスの斜視図を描写する。
図4Aは、デバイス100などの、スマートNRTデバイスの正面図を示す。
図4Aに示されるように、分配デバイス100は、カバー308と、主要ハウジング部分338と、マウスピース342と、を含み得る。マウスピース342は、長円形の開き口344及び円形の開き口346を備え得る。カバー308は、正方形の開き口310a、310b、310c、及び310dを備え得る。カバー308は、中央スロット311を備え得る。
【0130】
デバイス100を非使用構成の状態にして、デバイス100内に収容されているニコチン製剤の偶発的な分配を防止することができる。
図4Aに示されるように、ディスペンサヘッドは、ハウジング内に後退させることができ、そのため、ディスペンサヘッドは、カバー308の後ろにあってもよく、ディスペンサヘッドのエッジが、カバー308のエッジと同一平面にあっても、エッジの下にあってもよい。例えば、
図4Bに示されるように、非動作位置又はロック位置にあるときに、ディスペンサヘッドのキャップ部分304は、カバー308のエッジと同一平面にあっても、エッジの下にあってもよい。
図4Cに示されるように、ディスペンサヘッドの表側部分306は、主要ハウジング部分338内に下げられており、そのため、平坦な後部壁307の下部セクション及び/又はQRコード323は、見ることができない。
【0131】
図4Dは、非使用位置又は非動作位置にあるデバイス100の切り取り斜視図である。
図4Dに示されるように、ディスペンサ100を非使用構成の状態にして、ニコチン製剤の偶発的な分配を防止することができる。ディスペンサ337を主要ハウジング部分338内に下げて、ディスペンサ337を、さもなければバイアル324を損傷し、結果として、物質を漏洩させ得る機械的ショックを回避することを確実にすることができる。ディスペンサ337を下げて、子供が開けられないようにすることができる。例えば、ディスペンサ337を主要ハウジング部分338内に下げることにより、子供による分配100の動作を防止することができる。
【0132】
図4Dに示されるように、ディスペンサ337は、一酸化炭素センサ348のためのゆとりを可能にしながら、主要ハウジング部分338内に下げることができる。例えば、ディスペンサ337は、さもなければバイアル324を損傷し得る機械的ショックを回避しながら、ディスペンサ337が損傷し得ないか、又は一酸化炭素センサ348と接触し得ない方法で、主要ハウジング部分338内に下げることができる。
【0133】
図5A~
図5Dは、ディスペンサヘッドが動作位置(例えば、ロック解除位置)にある状態のスマートNRTデバイスの斜視図を描写する。
図5Aは、デバイス100などの、スマートNRTデバイスの正面図を示す。
図5Aに示されるように、分配デバイス100は、カバー308と、主要ハウジング部分338と、マウスピース342と、ディスペンサヘッドと、を備え得る。ディスペンサヘッドは、出口303、表側部分306、及びキャップ部分304を備え得る。マウスピース342は、長円形の開き口344及び円形の開き口346を備え得る。カバー308は、正方形の開き口310a、310b、310c、及び310dを備え得る。カバー308は、中央スロット311を備え得る。
【0134】
デバイス100を使用構成の状態にして、デバイス100内に収容されているニコチン製剤の分配を可能にすることができる。
図5Aに示されるように、動作位置にあるとき、出口303は妨害されておらず、ニコチン製剤を分配することができる。デバイス100の動作位置は、ディスペンサヘッドがハウジング及びカバー308の外側に延びることを可能にし得る。例えば、
図5Bに示されるように、ディスペンサヘッドは、カバー308のエッジ及び/又は主要ハウジング部分338のエッジを越えて延び得る。
【0135】
図5Cは、表側部分306の平坦な後部壁307の下部セクションを見ることができるように、主要ハウジング部分338から持ち上げられている、ディスペンサヘッドの表側部分306を示す。平坦な後部壁307は、クリアな窓で作製され得、そのため、平坦な後部壁307の一部分は、窓としてとしての役割を果たすことができ、窓により、QRコード323を見ることを可能にし得る。QRコード323は、バイアル324に貼設され得る。
【0136】
図5Dに示されるように、ディスペンサ337は、主要ハウジング部分338内で持ち上げることができ、そのため、ロックアウト機構1004を移動させるための空間が作られ得る。本明細書で更に説明されるように、ある量の空間により、ロックアウト機構1004は、ディスペンサを作動させるように作動部材を移動させることができる第1の位置(例えば、動作位置)と、作動部材が移動するのを防止することができる第2の位置(例えば、非動作)位置との間で移動させることができる。
【0137】
図6A及び
図6Bは、ニコチン製剤を分配するために使用され得る、スマートNRTデバイス内の1つ又は2つ以上の構成要素の例示的な概略図を描写する。本明細書に記載されるように、ディスペンサは、バイアル324の形態のディスペンサ本体、分配機構、カラー320、ロックレバー322、及び作動部材といった、いくつかのサブ構成要素を備え得る。分配機構は、ポンプ機構の形態であってもよい。カラー320は、バイアル324にポンプ機構400を固設するためのものであってもよい。作動部材は、キャップ部分304を含み得るディスペンサヘッド339であり得る。ロックレバー322は、ロックレバー322がカラー320に固設され得るように、カラー320と係合することができる。
【0138】
図6Aは、バイアルがハウジングに挿入されているときのスマートNRTデバイスの例示的な概略図を描写する。バイアル324がハウジングに挿入されるときに、バイアル324、ロックレバー322、カラー320、又は分配ヘッド339のキャップ部分304は、キャリッジ328と接触し得る。バイアル324の挿入により、デバイス100内の別の構成要素を、キャリッジ328に接触するような方法で移動させることができる。
【0139】
例えば、バイアル324は、ロックレバー322及び/又はカラー320を介して、ディスペンサヘッド339のキャップ部分304に接続され得る。分配ヘッド339のキャップ部分304は、キャリッジ328と接触している。バイアル324がハウジングに挿入されるときに、キャップ部分304は、キャリッジ328を下方へ押すことができ、ロックレバー322のラッチ要素は、正方形の開き口310b及び正方形の開き口310dに係合することができる。ロックレバー322のラッチ要素は、正方形の開き口310b及び正方形の開き口310dと接続することができ、これにより、デバイス100を非動作位置にロックすることが可能になり得、非動作位置では、ディスペンサヘッド339は、主要ハウジング部分338のエッジと同一平面にあっても、エッジの下にあってもよい。キャリッジ328は、キャリッジ328をキャップ部分304に押し付けることができるように、ばねなどの1つ又は2つ以上の付勢部材に接続され得る。
【0140】
キャリッジ328との接触により、キャリッジ328を移動させることができ、センサは、その動きを検知することができる。キャリッジ328の動きを検知すると、センサは、バイアル324が挿入されたことを示す信号を送ることができる。これにより、デバイス100は、324バイアルがハウジングに挿入されたときを決定することができる場合がある。デバイス100は、センサを使用して、バイアル324に関連付けられたQRコード又はチップを検出することができる。デバイス100は、ワイヤ接触を使用して、バイアル324に関連付けられたワイヤトレース又はチップに接続することができる。デバイス100は、QRコード、チップ、及び/又はワイヤトレースを使用して、バイアル324から分配され得るニコチン製剤の量、バイアル324内のニコチン製剤の体積、バイアル324内のニコチン製剤の強度、バイアル324内のニコチン製剤の有効期限などを決定することができる。
【0141】
バイアル324、ロックレバー322、又はカラー320は、キャリッジ328と接触したままであってもよく、又はキャリッジ328と接触している構成要素と接触したままであってもよい。例えば、バイアル324は、ロックレバー322及びカラー320を介して、キャップ部分304に接続され得る。
【0142】
ディスペンサが作動すると、作動の運動により、キャリッジ328を移動させることができる。例えば、作動の運動は、キャリッジ328に対して下向きの圧力を及ぼす場合があり、作動の運動により、キャリッジ328を、マウスピースが位置し得る、ハウジングの遠位端に向かって下向きに移動させることができる。動きは、センサによって検知され得る。デバイス100は、センサを使用して、動きが、ある用量のニコチン製剤が分配されていることを示し得ると決定することができる。ニコチン製剤の用量が分配された可能性があると決定する際に、デバイス100は、キャリッジ328が閾値を超えて移動した可能性があると決定し得る。閾値は、偽陽性を防止するように選択され得る。例えば、閾値は、デバイス100を揺らすか又は落としたときに発生し得る動きのような、キャリッジ328の小さな動きが、ニコチン製剤が分配されていることを示すと決定されないことを確実にするように選択され得る。
【0143】
キャリッジ328は、磁気材料で作製され得るか、又は磁気構成要素を備え得る。例えば、キャリッジ328は、ボアと、ボアに嵌める(例えば、プレス嵌めする)ことができる、小さい磁石などの磁気構成要素と、を備え得る。作動の運動により、キャリッジ328を一酸化炭素センサに向かって移動させることができ、キャリッジ328又はキャリッジの磁気構成要素は、磁気材料の磁気の存在を検知し得るセンサの上を通過することができる。例えば、センサは、ホール効果センサであってもよく、キャリッジ328の動きは、キャリッジ328の磁気材料又は磁気構成要素によって生成された磁場の大きさを測定することによって検出され得る。
【0144】
キャリッジ328の運動及び方向は、1つ又は2つ以上のセンサを使用して検出され得る。例えば、キャリッジ328は、1つ又は2つ以上のホール効果センサの上を通過することができ、検出の順序は、キャリッジ328が移動している方向を示し得る。
【0145】
キャリッジ328をセンサと併せて使用して、ある用量のニコチン製剤が分配されたときを決定することができる。例えば、デバイス100は、センサを使用して、キャリッジ328が移動したことを検出することができ、これは、ニコチン製剤の用量が分配されたことを示す。デバイス100は、用量が分配された時間、用量が分配された場所、及び/又は用量が分配された回数を記録することができる。例えば、デバイス100は、バイアル324内に残っている投与量の数を記録することができる。
【0146】
実施例では、デバイス100は、バイアル324が挿入されたことを示す、キャリッジ328の動きを検出することができる。デバイス100は、ポンピング機構がプライミングされたことを示し得る、キャリッジ328のいくつかの後続の動きを検出し得る。デバイス100は、キャリッジ328によるプライミング運動を無視することを決定する場合があり、プライミング運動を、ニコチン製剤の分配として考慮しない場合がある。
【0147】
キャリッジ328の動きを、キャリッジフレーム329によって制御することができ、そのため、キャリッジ328が一酸化炭素センサ348に接触することを防止することができる。これは、例えば、一酸化炭素センサ348がキャリッジ328からの衝撃によって損傷しないことを確実にするために行われ得る。
【0148】
図6Bは、バイアルがハウジングから取り外されているときのスマートNRTデバイスの例示的な概略図を描写する。バイアル324がハウジングから取り外されるときに、バイアル324、ロックレバー322、カラー320、又は分配ヘッド339のキャップ部分304は、バイアル324が取り外されるまでキャリッジ328と接触したままであってもよい。バイアル324を取り外すことにより、デバイス100内の別の構成要素を、キャリッジ328と接触したままにするような方法で移動させることができる。
【0149】
例えば、バイアル324は、ロックレバー322及び/又はカラー320を介して、ディスペンサヘッド339のキャップ部分304に接続され得る。分配ヘッド339のキャップ部分304は、キャリッジ328と接触している。バイアル324がハウジングから取り外されるときに、ロックレバー322のラッチ要素は、正方形の開き口310b及び正方形の開き口310dから係脱され得る。ロックレバー322のラッチ要素を、正方形の開き口310b及び正方形の開き口310dから接続解除することにより、キャリッジ328が分配ヘッドを主要ハウジング部分338のエッジの上に押し出すことを可能にすることができ、バイアル324を取り外すことができる。
【0150】
デバイス100は、バイアル324が取り外されたことを示す、キャリッジ328の動きを検出することができる。デバイス100は、キャリッジが閾値を超えて移動したときに、バイアル324の取り外しを検出することができる。例えば、デバイス100は、キャリッジが、バイアルの取り外しを示すことになる順序で1つ又は2つ以上のホール効果センサを通過したことを検出することができる。
【0151】
図7は、ニコチンを分配するため、及び/又はニコチンが分配されたことを記録するために使用され得る、スマートNRTデバイス内の構成要素の概略図を描写する。
図7に示されるように、キャリッジフレーム329は、一対の脚を備えることができ、一対の脚は、脚の各々と直角をなすように延び得る接続ヨーク部分の端部から垂れ下がっている。キャリッジフレーム329に属する一対の脚は、キャリッジ328が一酸化炭素センサ348と接触するのを防止するために、一酸化炭素センサ348の上のある距離で終端し得る。
【0152】
キャリッジフレーム329のヨーク部分は、陥凹部分又は切り取り部分を中央に有し得る。ヨークの切り取り部分により、キャリッジ328を、キャリッジフレーム329のヨーク部分の切り取り部分内に置くことができ、そのため、キャリッジ328は、キャリッジフレーム329に対して移動することができながら、キャリッジフレーム329と同一平面にあることができる。キャリッジ328は、端部を有し得、端部は、キャリッジフレーム329を越えて、ある距離だけ延び得、かつ突出する足で終端し得る。例えば、突出する足は、キャリッジ328の遠位端に位置付けられ得る。キャリッジ328の突出する足は、バイアル324、ロックレバー322、カラー320、及び/又は分配ヘッドのキャップ部分304と接触し得る。例えば、キャリッジ328の突出する足は、キャップ部分304と接触していてもよく、そのため、キャリッジ328は、バイアルが挿入されるとき、スマートNRTデバイスが作動してニコチンを分配するとき、及び/又はバイアルが取り外されるときに、移動することができる。
【0153】
キャリッジフレーム329は、例えば、1つ又は2つ以上のねじを使用して、電子機器600に取り付けられ得る。電子機器600は、上にいくつかのチップが装着されたPCBを備え得る。PCBは、キャリッジフレーム329の裏面にPCBを装着することを容易にするために、キャスタレーションエッジ602などのキャスタレーションエッジを含み得る。電子機器600は、バッテリパック326に取り付けられ得る。バッテリパック600は、キャリッジフレーム329から離れる方向に面する、電子機器600のPCBの表側に貼設され得る。電子機器600は、バッテリパック326の間に介在し得る。
【0154】
図8A及び
図8Bは、バイアルが挿入されるとき、バイアルが取り外されるとき、及び/又はニコチンが分配されているときを検出及び/又は記録するために使用され得る、スマートNRTデバイス内のキャリッジシステムの概略図を描写する。
【0155】
図8Aに示されるように、キャリッジ328は、キャリッジフレーム329のヨークの切り取り部分内に置かれ得る。キャリッジ328の一方の端部は、突出する足で終端し得、キャリッジ328の反対側の端部は、T字形状で終端し得る。キャリッジ328は、長い矩形の形状のものであってもよく、その長さは、キャリッジフレーム329と平行に走る。キャリッジ328のT字形状は、キャリッジフレーム329の2つの脚によって作られた開口部の幅であってもよい。T字形状の上には、キャリッジ328を通してピンを設置することを可能にする、キャリッジ328を通る開き口があってもよい。ピンは、キャリッジ328の長さと直角をなし得る。ピンは、ばね330及びばね331に貼設され得る。
【0156】
キャリッジ328は、磁気材料で作製され得るか、又は磁気構成要素を備え得る。例えば、キャリッジ328は、ボアと、ボアに嵌める(例えば、プレス嵌めする)ことができる、小さい磁石であってもよい磁気構成要素808と、を備え得る。
【0157】
ばね330及びばね331は、付勢部材であってもよく、キャリッジ328の動きを制御し得る。例えば、ばね330及びばね331は、キャリッジフレーム329のヨークに向かって付勢することができ、キャリッジ328のT字形状は、キャリッジフレーム329のヨークに向かって引っ張られ得る。キャリッジ328は、分配ヘッドのキャップ部分304(図示せず)と接触し得る。キャリッジ328は、キャップ部分304を上向きに押すことができ、その結果、ディスペンサ(例えば、
図3A~
図3Cに示されるディスペンサ337)は、動作位置(例えば、
図5A及び
図5B)、又はバイアルを取り外したり挿入したりすることができる位置(例えば、
図6B)に設置され得る。キャリッジ328は、キャップ部分304を上向きに押すことができ、その結果、ディスペンサがロック位置及び/又は非動作位置(例えば、
図5C~
図5D)へと下方に押されるときに、抵抗を提供することができる。
【0158】
図8Aは、バイアルが挿入されるとき、又はニコチンが分配されたときを検出及び/又は記録するために使用され得る位置にあるキャリッジシステムを示す。ばね330及びばね331は、抵抗を提供して、バイアル324が適切に挿入されていることをユーザに示すことができる。例えば、ばね300及びばね311は、被付勢部材であってもよく、そのため、キャリッジ328は、キャップ部分304と接続し、ディスペンサがハウジングから延出するようにキャップ部分304を上向きに押す。ばね300及びばね331は、バイアル324が挿入されているときに、キャリッジ328は、キャリッジ328がキャップ部分304との接触を維持しながら、ある距離を移動することができるように、抵抗を提供することができる。この距離は、センサによって検出され得、バイアル324が挿入されたことを示し得る。
【0159】
ばね330及びばね331は、ニコチン製剤を分配するようにデバイス100が作動したときに、ばね330及びばね331からの抵抗により、キャリッジ328がある距離を移動するように、キャリッジ328の動きを制御することができるように、抵抗を提供することができる。この距離は、センサによって検出され得、ニコチン製剤が分配されたことを示し得る。
【0160】
キャリッジフレーム329は、本体フレーム336に取り付けられ得る。本体フレーム336は、例えば、ねじを使用して、主要ハウジング部分338に取り付けられ得る。本体フレーム336は、一方の端部に開放された口を提供する、中空円筒状のネック部分を有し得る。一酸化炭素センサ348は、本体フレーム336の口内に着座させることができ、本体フレーム336の口のエッジを越えて延び得る。マウスピース342は、本体フレーム336の口のリム上に着座させることができ、そのため、マウスピース342は、マウスピース342の上部開口部343内に下方へと延びる一酸化炭素センサ348で本体フレーム336の口をシールすることができる。
【0161】
図8Bは、バイアルが取り外されているとき、又はニコチンが分配されたときを検出及び/又は記録するために使用され得る位置にあるキャリッジシステムを示す。ばね330及びばね331は、キャリッジ328に接続されており、そのため、キャリッジ328は、キャップ部分304に対して上向きに押される。ばね330及びばね331は、キャリッジ328を介してキャップ部分304に圧力を適用することができ、その結果、ディスペンサをハウジングから押し出すことにより、バイアル324を取り外すことができる。ばね330及びばね331は、キャリッジ328を介してキャップ部分304に圧力を適用することができ、その結果、ディスペンサをハウジング内で移動させることにより、デバイスを動作位置に設置することができる。
【0162】
ばね300及びばね331は、バイアル324が取り外されるときに、キャリッジ328がある距離を移動することができるように、抵抗を提供することができる。この距離は、センサによって検出され得、バイアル324が取り外されたことを示し得る。
【0163】
ばね330及びばね331は、ニコチン製剤を分配するようにデバイス100が作動したときに、ばね330及びばね331からの抵抗により、キャリッジ328がある距離を移動することができるように、キャリッジ328の動きを制御することができるように、抵抗を提供することができる。この距離は、センサによって検出され得、ニコチン製剤が分配されたことを示し得る。
【0164】
キャリッジ328は、磁気材料で作製され得るか、又は磁気構成要素を備え得る。例えば、キャリッジ328は、ボアと、ボアに嵌める(例えば、プレス嵌めする)ことができる、小さい磁石であってもよい磁気構成要素808と、を備え得る。キャリッジ328は移動しながら、センサ802、センサ804、及びセンサ806の上を通過することができる。センサ806は、
図8A及び
図8Bに示されるように、キャリッジ328の後ろに位置し得る。センサ806は、キャリッジ328のT字形状がキャリッジフレーム329のヨークに向かって引っ張られたときに、センサ806が磁気構成要素808に近接し得るように位置し得る。
【0165】
センサ802、センサ804、及びセンサ806は、キャリッジ328の動きを検出することができる。例えば、センサ802、センサ804、及びセンサ806は、ホール効果センサであってもよく、キャリッジ328の動きは、キャリッジ328の磁気材料及び/又は磁気構成要素808によって生成された磁場の大きさを測定することによって検出され得る。
【0166】
作動の運動により、キャリッジ328を一酸化炭素センサ348に向かって移動させることができ、そのため、キャリッジ328及び/又は磁気構成要素808は、センサ802、センサ804、及びセンサ806の上を通過することができる。
【0167】
キャリッジ328の運動及び方向は、1つ又は2つ以上のセンサを使用して検出され得る。例えば、キャリッジ328は、1つ又は2つ以上のホール効果センサの上を通過することができ、検出の順序は、キャリッジ328が移動している方向を示し得る。磁気構成要素808がセンサ806の上を通過するか、又はセンサ806に近接しているときに、バイアルが挿入されたと決定することができる。磁気構成要素808がセンサ804の上を通過し、センサ802の上を通過し、センサ806の上を通過するか、又はセンサ806に近接しているときに、バイアルが取り外されたと決定することができる。磁気構成要素808がセンサ802の上を通過し、センサ804の上を通過するか、又はセンサ804に近接しているときに、ニコチンが分配されたと決定することができる。
【0168】
磁気構成要素808及び/又はキャリッジ328を、センサ802、センサ804、及びセンサ806と併せて使用して、キャリッジ328及び/又は磁気構成要素808の動きが、バイアル324が挿入されたことを示すと決定することができる。センサ802、センサ804、及びセンサ806は、ポンピング機構がプライミングされたことを示し得る、キャリッジ328及び/又は磁気構成要素808のいくつかの後続の動きを検出することができる。デバイス100は、プライミング運動を無視することを決定する場合があり、プライミング運動を、ニコチン製剤の分配として考慮しない場合がある。
【0169】
磁石構成要素808は、センサ804の上であり得る位置に移動させることができるか、又はその位置にあってもよい(例えば、
図8A)。これは、例えば、ノズル303が主要ハウジング部分338内の後退した位置にあってもよく、ディスペンサヘッド339が主要ハウジング部分338の上部エッジと同一平面にあっても、上部エッジの下にあってもよい場合に発生し得る。
【0170】
磁気構成要素808は、センサ806の上であり得る位置に移動させることができるか、又はその位置にあってもよい(例えば、
図8B)。これは、例えば、ディスペンサヘッド339が延長位置にあり得、ノズル303が主要ハウジング部分338の外側にあり得る場合に発生し得る。
図8Bに関して、センサ806は、磁石構成要素808を含むキャリッジ328によって覆われているため、見ることができない。
【0171】
磁気構成要素808及び/又はキャリッジ328を、センサ802、センサ804、及びセンサ806と併せて使用して、ある用量のニコチン製剤が分配されたときを決定することができる。例えば、センサ802、センサ804、及びセンサ806は、キャリッジ328及び/又は磁気構成要素808が移動したことを検出することができ、これは、ニコチン製剤の用量が分配されたことを示す。
【0172】
スマートNRTデバイスは、磁石構成要素808がセンサ806に近接し得るか、又はセンサ806と重なり得る位置から、センサ802に近接し得るか、又はセンサ802と重なり得る位置に移動するときに、ニコチンが分配されると決定することができる。ユーザは、アクチュエータを延長位置に移動させるか、又は上方へと跳ね返すことができる場合があり、これにより、磁石構成要素808を、センサ806に近接し得るか、又はセンサ806と重なり得る位置に戻すことができる。ユーザは、アクチュエータを下方へと押して、アクチュエータをハウジング内にロックすることができ、これにより、磁石構成要素808を、センサ804に近接し得るか、又はセンサ804と重なり得る位置へと移動させることができる。
【0173】
図9は、ユーザによるタバコユーザを検出する、一酸化炭素センサなどのセンサを含み得る、スマートNRTデバイスの概略図を描写する。
図9に示されるように、マウスピース342は、デバイス100のハウジングの端部にあってもよい。例えば、マウスピース342は、ディスペンサヘッドの反対側の端部にあってもよい。マウスピース342は、ユーザからの呼息がマウスピースを通って流れ、一酸化炭素センサを通過することを可能にするように設計され得る。例えば、ユーザは、ユーザの呼息が一酸化炭素センサ348を通過し、長円形の開き口344にマウスピース342が存在する(exists)ように、円形の開き口346内に息を吐き出すことができる。一酸化炭素センサ348は、ユーザからの呼息を使用して、ユーザ内の一酸化炭素レベルを決定することができる。例えば、一酸化炭素センサ348は、マウスピース342を通る空気の流れから一酸化炭素レベルを決定し得る。デバイス100は、一酸化炭素レベルを使用して、ユーザ内の一酸化炭素の量を決定することができる。デバイス100は、ユーザが1つ又は2つ以上のタバコ製品を消費した可能性があることを一酸化炭素の量が示すと決定し得る。
【0174】
図10は、ニコチン製剤が分配されるのを防止するために使用され得る、スマートNRTデバイス内のロックアウト機構の概略図を示す。デバイス100は、ロックアウト機構104に動作可能に接続され得るソレノイド1002を含み得る。
図10Aに示されるように、デバイス100は、1010において示されるようにディスペンサヘッドが主要ハウジング部分の上に延び得るような動作位置にあってもよい。これにより、ディスペンサを主要ハウジング部分内で移動させることができ、その結果、バイアル324は、ロックアウト機構1004を、ディスペンサを作動させるように作動部材を移動させることができる第1の位置(例えば、動作位置)と、作動部材が移動するのを防止することができる第2の位置(例えば、非動作位置)との間で移動させることができる、ある量の空間を提供する。
【0175】
ロックアウト機構1004を使用して、ディスペンサヘッドの行為を防止することができる。例えば、
図10Aに示されるように、ロックアウト機構1004は、キャリッジ328に接触し得る。ロックアウト機構1004は、キャリッジ328が下方へと移動することをブロックすることができ、これにより、スプレーの作動を防止することができ、かつデバイス100が非動作位置に移動するのを防止することができる。ロックアウト機構1004は、ソレノイド1002によって動作位置に設置され得る。例えば、デバイス100は、バイアル324が認証されていない可能性があると決定することができ、ソレノイド1002に信号を送り、これにより、ソレノイドはロックアウト機構1004を、作動部材が移動することを防止する、ブロック位置又は非動作位置に移動させる。
【0176】
デバイス100は、バイアル324が認証されている可能性があると決定することができ、ソレノイド1002にロックアウト機構1004を動作位置に移動させる信号をソレノイド1002に送ることができる。例えば、
図10Bに示されるように、ロックアウト機構1004は、位置1008に移動し、これにより、キャリッジ328が下向きに移動し得るように、1006の空間を発生させることができる。
【0177】
ロックアウト機構1004を使用して、ユーザが、ある量のニコチンより多く分配することを防止することができる。例えば、ユーザは、自身が1日などの期間にわたって使用することができる、ある量のニコチンを許可されている場合がある。ユーザが、自身が使用することができるニコチンの量を超えることを試みた場合、ソレノイド1002は、信号を受信して、ロックアウト機構1004を非動作位置に移動させることができ、そのため、ロックアウト機構1004は、キャリッジ328と接触することができ、ユーザは、デバイス100を使用してニコチンを分配することができない場合がある。
【0178】
ロックアウト機構1004を使用することにより、ユーザがニコチンを分配することを許可することができる。例えば、ユーザが渇望している可能性があることを予期することができる。また、ユーザは、デバイス100を使用して用量ニコチンを分配するための通知を受信することができる。ソレノイド1002は、信号を受信して、ロックアウト機構1004を動作位置に移動させることができ、そのため、ロックアウト機構は、キャリッジ328と接触することができず、ユーザは、デバイス100を使用してニコチンを分配することができる場合がある。
【0179】
図10Cに示されるように、デバイス100が非動作位置に移動することを可能にするために、ソレノイド1002は、ロックアウト機構1004を動作位置に移動させて、キャリッジ328との接触を回避することができる。キャリッジ328は、ディスペンサに沿って下方へと移動し得る。例えば、ディスペンサは、ハウジング内に移動することができ、そのため、デバイス100は、よりコンパクトになる場合があり、非動作位置にあってもよい。ソレノイド1002が示され得るが、ソレノイド1002は、圧電モータなどの別の互換性のある構成要素で置き換えることができる。
【0180】
ユーザは、例えば、スマートフォン、タブレット、及び/又はスマートウォッチにインストールされている、NRTアプリケーション及び/又は行動サポートアプリケーションと相互作用し得る。
図2Bに関して記載されるように、アプリケーションは、スマートNRTデバイス(例えば、手持ち式ニコチン製剤分配デバイス)、スマートウォッチ、及び/又はリモートサーバからデータを受信することができる。アプリケーションは、受信されたデータを分析し、ユーザの個別化されたプログラムを提供することができる。
【0181】
個別化された喫煙/ニコチン停止プログラムは、バイオメトリックフィードバック及び行動パターンを有する、初期設定の12週間行程を含み得る。本行程は、動的であってもよく、プログラム中にシステムの特定のユーザに対してカスタマイズされ得る。例えば、プログラムの持続時間は、NRTデバイスを使用する前に、ユーザの喫煙行動に基づいて決定され得る。例えば、ユーザが軽度の喫煙者である場合、プログラム持続時間は、12週間より短くてもよい。長期にわたる重度の喫煙者の場合、より長い(例えば、12週間より長い)プログラムを作成することができる。停止プログラムの持続時間は、本明細書に記載されるような、収集された様々なデータに基づいて更新され得る。停止プログラムはまた、他のタバコ製品、電子シガレット、及びベイピング製品のユーザに対してカスタマイズされ得る。例えば、停止プログラムは、ニコチンを含むシガレット、タバコ製品、電子シガレット、及び/又は皮膚パッチ、チューインガム、経鼻スプレー、インヘラー、トローチ剤/錠剤、経口スプレーなどのような代替供給源からのニコチンを消費し得るユーザに対してカスタマイズされ得る。
【0182】
アプリケーションは、例えば、スマートウォッチ、スマートフォン、スマートNRTデバイス、及び/又は他のデバイスから、ユーザに関連付けられたバイオマーカーデータと称され得るバイオメトリックデータを受信することができる。例えば、スマートウォッチの生物学的センサは、心拍数、心拍数変動性、皮膚温度、ユーザのジェスチャなどのような、バイオメトリックデータを提供することができる。バイオメトリックデータを使用して、喫煙又はニコチン使用における渇望又は潜在的な再発の発現を予測することができる。喫煙又はニコチン使用における予測された渇望又は潜在的な再発に基づいて、対処戦略に対する推奨を、アプリケーションを介して提供することができる。
【0183】
本明細書に記載されるように、スマートNRTデバイスは、加速度計を含み得る。加速度計からの信号に基づいて、ユーザの運動又はジェスチャを検出することができる。例えば、ユーザのジェスチャ情報を使用して、ユーザの落ち着きのなさを検出することができる。この情報は、渇望を予測し、NRT又はいくつかの行動エクササイズ(呼吸エクササイズなど)の使用を促すことによって渇望を事前に止めるために使用され得る。
【0184】
アプリケーションは、例えば、スマートNRTデバイスからCOレベル情報を受信することができる。バイオメトリックフィードバック及び/又はCO改善情報に基づいて、シガレット/ニコチンの低減に関連する健康改善を決定することができる。
【0185】
図11Aは、シガレット消費を入力するための例示的なユーザインターフェースを描写する。
図11Bは、他のNRTの吸入関連情報を収集するための例示的なユーザインターフェースを描写する。アプリケーションにより、ユーザは、各喫煙の日付及び時間、場所、及び/又は関連付けられたトリガなどの、シガレット、及び/若しくはタバコ、及び/若しくは電子シガレット、及び/若しくはベイピング製品、並びに/又は他のNRTの物質消費情報を入力することが可能になり得る。1102において、ユーザは、喫煙イベントが発生したとき及び/又はNRTイベントが発生したときの、時間及び/又は日付を入力することができる。イベントは、過去に発生した可能性があるか、発生している可能性があるか、又は未来に発生する可能性がある。例えば、ユーザは、情報を入力した後に、喫煙すること及び/又はニコチンを使用することを計画することができる。1104において、ユーザは、喫煙イベント及び/又はNRTイベントの場所を入力することができる。イベントの場所は、ユーザによって手動で入力することができるか、又はユーザは、スマートフォンに(例えば、スマートフォンに関連付けられたGPSを使用して)場所を決定させることができる。1106において、ユーザは、喫煙イベント及び/又はNRTイベントを引き起こした可能性があるトリガを入力することができる。例えば、ユーザは、自身のストレスが増加したことをトリガとして示すことができる。1108において、ユーザは、使用されたニコチン製剤のタイプを入力することができる。例えば、ユーザは、自身がニコチンガム、ニコチンスプレーなどを使用したことを示すことができる。
【0186】
シガレット/タバコ/電子シガレット/ベイピング製品/NRTを低減するための推奨は、ユーザが報告したトリガ、システムが導出したトリガ、ユーザのバイオメトリクッスデータ、シガレット/タバコ/電子シガレット/ベイピング製品/NRTの消費追跡、ユーザの年齢、性別、地理的な場所、及び/又は毎日の活動を含むが、これらに限定されない、データに基づいて決定され得る。例えば、ユーザが、より容易な機会で開始して、シガレット消費を低減するか、又はシガレット消費をNRTの使用と置換することができ、ひいては、全体的な低減及び最終的な排除を成功させる可能性を高めることができるように、推奨を識別することができる。
【0187】
例えば、ニコチン製剤分配デバイスから、NRT/ニコチン製剤の吸入情報を受信することができる。吸入情報は、分配されたニコチン製剤の量、及び吸入に関連付けられた時間を含み得る。NRT/ニコチン製剤の吸入情報は、経時的に追跡され得る。
【0188】
例えば、ニコチン製剤分配デバイスから、ユーザの一酸化炭素レベルに関連する情報を受信することができる。受信したユーザの一酸化炭素レベルは、タイムスタンプされ、経時的に追跡され得る。
【0189】
喫煙イベント又はNRT消費に対する1つ又は2つ以上のトリガが導出され得る。トリガは、様々なソースを通して収集された様々なデータに基づいて導出され得る。例えば、アプリケーションは、スマートフォン上の他のソース、例えば、カレンダーからデータを受信して、トリガを提示し得る活動を識別することができる。例えば、場所に基づいたトリガは、NRT分配データをユーザの場所と相関させることによって導出され得る。トリガは、収集されたデータに基づいて、連続的に導出、更新、及び/又は削除され得る。
【0190】
図12は、ニコチン置換療法プログラムで行われた進捗を表示するための例示的なユーザインターフェースを描写する。健康改善に関する情報としては、COレベルの低減、及び/又は心拍数の低減が挙げられ得るが、これらに限定されない。1202において、ユーザにゴールを提示することができる。ゴールは、ユーザが、シガレット消費をある量低減するべきであることを示し得る。例えば、1202において、ゴールは、ユーザが、消費されるであろうシガレットの50%をニコチン製剤と置換するべきであることを示し得る。ゴールはまた、ユーザがそのフェーズにいる可能性のある、停止プログラムフェーズの週を示し得る。1204において、プログラムの進捗が表示され得る。プログラムの進捗は、ユーザが消費し得るニコチンの量を示し得る。例えば、プログラムの進捗は、どれだけのニコチンをユーザが消費し得るか、及びどれだけのニコチンをユーザが消費したかを示し得る。これを使用して、例えば、どれだけのニコチンをユーザが消費することができるかをユーザに示すことができる。1206において、インターフェースは、ユーザによって消費されたシガレットの数、及び/又はユーザによるタバコ消費物の量、及び/又はユーザによって消費された電子シガレット又はベイピング製品の数、及び/又はユーザによって消費されたニコチン製剤の数を含み得る。インターフェースは、ユーザが、ニコチンを含むシガレット、タバコ製品、電子シガレット、及び/又は皮膚パッチ、チューインガム、経鼻スプレー、インヘラー、トローチ剤/錠剤、経口スプレーなどのような代替供給源からのニコチンを消費していない日の数を含み得る。
【0191】
1208において、インターフェースは、ユーザがそのフェーズにいる可能性があるプログラムの週を示すことができる。例えば、インターフェースは、ユーザが12週間のプログラムのうちの4週目にいることを示すことができる。1210において、インターフェースは、喫煙をやめることによって節約された金額を示すことができる。行程内のある瞬間(例えば、重要な瞬間)に改善情報を提供することにより、ユーザがプログラムの過程に留まる可能性を高めることができる。1212において、ユーザインターフェースは、アプリケーションが、例えば、Bluetoothを介して、スマートNRTデバイスに接続されていることを示し得る。1220において、スマートNRTデバイスのバッテリ寿命の指標が提供され得る。1222において、スマートNRTデバイスに関連付けられたバイアル内のニコチン製剤の量の指標が提供され得る。
【0192】
図13は、個別化された毎週の目標及び計画を示すための例示的なユーザインターフェースを描写する。
図13に示されるように、アプリケーションは、個別化された毎週の目標、及び/又は具体的に時間指定された毎日/毎週のサポート活動を提供して、行程内のそのステージにおいてユーザが経験している習慣の変化に取り組むことができる。
【0193】
1302において、ユーザインターフェースは、ユーザが停止プログラムの1週目にいる可能性があることを示し得る。停止プログラムの週に関連付けられたゴールが存在し得る。例えば、停止プログラムの1週目のゴールは、ユーザが喫煙し得るシガレットの25%をニコチン製剤と置換することであってもよい。停止プログラムの週に関連付けられた毎日の行為が存在し得る。例えば、停止プログラムの1週目の1日目の行為は、別の毎日のシガレットを置換することであってもよい。
【0194】
1304において、ユーザインターフェースは、ユーザが停止プログラムの5週目にいる可能性があることを示し得る。停止プログラムの週に関連付けられたゴールが存在し得る。例えば、停止プログラムの5週目のゴールは、シガレットを喫煙することを回避すること、及びニコチン製剤を使用することに焦点を合わせることであってもよい。停止プログラムの週に関連付けられた毎日の行為が存在し得る。例えば、停止プログラムの5週目の1日目の行為は、ユーザのCOレベルを、閾値の範囲内又は閾値を下回るものとすることであってもよい。
【0195】
1306において、ユーザインターフェースは、ユーザが停止プログラムの10週目にいる可能性があることを示し得る。停止プログラムの週に関連付けられたゴールが存在し得る。例えば、停止プログラムの10週目のゴールは、ユーザのニコチン製剤への依存を25%低減することであってもよい。停止プログラムの週に関連付けられた毎日の行為が存在し得る。例えば、停止プログラムの10週目の1日目の行為は、ニコチン製剤の消費を、ある用量低減することであってもよい。
【0196】
図14は、個別化されたシガレット置換計画を作成するための例示的なユーザインターフェースを描写する。1週目などの週ごとの計画には、ユーザの知覚されたストレスレベル、心拍数、トリガなどに基づいて、NRT/ニコチン製剤に置換するシガレットを識別することを含み得る。例えば、1402において、アプリケーションは、ユーザの1つ又は2つ以上のシガレットを識別し、心拍数に基づいて、ニコチン製剤に置換することを考慮し得る。ユーザは、インターフェースと相互作用することができ、かつ識別されたシガレットのうちの1つ又は2つ以上を選択することができる。ユーザは、選択されたシガレットに関連付けられた、時間及び心拍数を提示される場合がある。別の実施例として、1402において、アプリケーションは、ユーザの1つ又は2つ以上のシガレットを識別し、心拍数及びトリガに基づいて、ニコチン製剤に置換することを考慮し得る。ユーザは、インターフェースと相互作用することができ、かつ識別されたシガレットのうちの1つ又は2つ以上を選択することができる。ユーザは、選択されたシガレットに関連付けられた、時間、心拍数、及びトリガを提示される場合がある。
【0197】
1406において、ユーザは、ニコチン製剤に置換されるようにユーザが選択した可能性がある1つ又は2つ以上のシガレットを提示される場合がある。1406において、ユーザにNRT/ニコチン製剤の使用を思い出させるために、リマインダ又はイベントをカレンダーに追加することができる。
【0198】
図15Aは、予期された渇望より先に行為を示唆するための例示的なユーザインターフェースを描写する。予期された渇望時間は、様々なデータに基づいて決定され得る。例えば、予期された渇望時間は、ニコチン吸入情報、ユーザのCOレベル情報、場所の情報、ユーザの心拍数、心拍数の変化、皮膚温度、カレンダーに基づく予定された活動、及び/又は検出された運動/ユーザのジェスチャ(例えば、落ち着きのなさ)に基づいて決定され得る。予期された渇望時間より先に行為を示唆する指標が提供され得る。例えば、NRT又は行動対処技法に対する使用の推奨が提供され得る。1502に示されるように、渇望警告メッセージが表示され得る。潜在的な渇望を予期するより先に、NRTデバイスにおけるニコチン製剤の使用が積極的に示唆され得る。予期された渇望からユーザの気をそらすための行為が示唆され得る。例えば、1502において、ユーザは、NRTを使用するか、又は行動対処戦略を取るかの選択肢を提示される場合がある。
【0199】
図15Bは、予期された渇望に対処するための行為をユーザが選択するための例示的なユーザインターフェースを描写する。例えば、ユーザは、行動対処戦略を取ることを選んだ可能性がある。1504において、特定の週又は特定の期間にわたって、1つ又は2つ以上の示唆された気をそらすこと(distraction)を選択することができる。示唆された気をそらすことには、深呼吸エクササイズ、ゲーム(例えば、ビデオゲーム又はアプリケーション)をプレイすること、散歩をすること、ソーシャルメディアで時間を過ごすこと、友人と会話することなどが含まれ得る。
【0200】
図15Cは、ユーザにシガレット消費を確認するよう促すための例示的なユーザインターフェースを描写する。例えば、ユーザは、示唆された対処戦略を使用しないことを選んだ可能性がある。アプリケーションは、ユーザの心拍数及びCOレベルを分析することができる。アプリケーションは、ユーザのCOレベルデータ及び/又はユーザの心拍数情報に基づいて、ユーザがシガレットを消費した可能性があると決定し得る。ユーザのシガレット消費を検出する際に、1506において、ユーザがシガレット消費を確認することができるように、メッセージが提供され得る。この確認を使用して、ユーザのシガレット消費情報及び/又はニコチン消費情報を追跡することができる。
【0201】
アプリケーションは、スマートNRTデバイスにメッセージを送って、スマートNRTデバイス内の1つ又は2つ以上の構成要素を制御することができる。例えば、アプリケーションは、スマートNRTデバイスに、デバイスが、例えば、ある期間にわたって、又は分配再開メッセージを受信するまで、ニコチン製剤の分配を止めるべきであることを示すメッセージを送ることができる。アプリケーションは、ある用量のニコチン製剤が分配され得ることを示すメッセージをスマートNRTデバイスに送ることができる。アプリケーションは、例えば、ある期間の間、使用中、又は分配再開指標が受信されるまで、分配され得るニコチン製剤の量の指標を送ることができる。分配再開メッセージは、本明細書に記載されるように収集及び/又は追跡される様々なデータに基づいて決定され得る期間が経過した後に送られ得る。
【0202】
ニコチン製剤ディスペンサのロックアウトを開始するかどうかが決定され得る。例えば、決定は、ユーザのニコチン閾値(例えば、標準的な閾値又は個別化された閾値)、及びユーザによって以前に消費されたニコチンの量に基づき得る。ユーザによって(例えば、ある期間にわたって)消費されたニコチンの量が(例えば、その期間に関連付けられた)ニコチン閾値を超過していると決定すると、ロックアウトが起動し得る。ユーザによって以前に消費されたニコチンの量は、追跡されたタバコ製品又はNRTの消費データ、及び/又はユーザ内の一酸化炭素のレベルに基づいて決定され得る。非真正なバイアルがNRTデバイスに挿入されたと決定すると、ロックアウトが起動し得る。認証は、例えば、QPコード認識を介して実施され得る。物質の使用が禁止されているエリアにデバイスが関連付けられていると決定すると、ロックアウトが起動し得る。
【0203】
標準的なニコチン閾値は、64回のスプレーなど、ある回数のスプレーを含み得る。閾値は、60、62、66、68回のスプレーなどといった、他の値のものであってもよい。プライミング目的でポンピングされるスプレーは、スプレーの回数から割り引くか、又は切り捨てることができる。
【0204】
ユーザ内のCOのレベル、ユーザのバイオメトリックスデータ、ユーザの以前の喫煙習慣、NRTプログラムに関連付けられた毎日の吸入制限、追跡されたシガレットの消費、追跡されたNRTの消費、ユーザの年齢、性別、地理的な場所、及び/又は毎日の活動を含むが、これらに限定されない、考慮事項のうちの1つ又は2つ以上に基づいて、ユーザの個別化されたニコチン閾値を決定することができる。
【0205】
ある期間中(例えば、使用当たり、30分当たり、時間当たり、24時間当たり)に分配され得る製剤の量は、所定のニコチン吸入制限、NRTプログラムのステージ、ニコチン製剤の濃度、ニコチン消費の低減目標などに基づいて決定され得る。
【0206】
スマートウォッチは、例えば、喫煙停止行程に関連するメトリクス、ある期間の間(例えば、30分以内、1時間以内、24時間以内)にどれだけのNRTが使用されたか、シガレットの使用量などを表示するために、ユーザインターフェースをユーザに提供することができる。メトリクスは、喫煙停止プログラムの目標に対して表示され得る。
【0207】
図16Aは、ニコチン/喫煙停止プログラムの例示的な概要を描写する。個別化された喫煙/ニコチン停止プログラムは、12週間の行程であり得る、初期設定の行程を含み得る。停止プログラムは、例えば、バイオメトリックフィードバック及び/又は行動パターンを使用して、ユーザのために個別化され得る。本行程は、動的であってもよく、プログラム中にシステムのユーザに対してカスタマイズされ得る。例えば、プログラムの持続時間は、NRTデバイスを使用する前に、ユーザの喫煙行動に基づいて決定され得る。例えば、ユーザが軽度の喫煙者である場合、プログラム持続時間は、12週間より短くてもよい。長期にわたる重度の喫煙者の場合、より長い(例えば、12週間より長い)プログラムを作成することができる。別の実施例として、プログラムの持続時間は、ユーザによって決定及び/又は調節され得る。1602において、ユーザは、個別化された喫煙/ニコチン停止プログラムを提示され得る。ユーザは、スライダボタンを提示される場合がある。ユーザは、スライダボタンを使用して、停止プログラムを長く又は短くすることができる。例えば、ユーザは、ある範囲の長さを提示される場合があり、ユーザは、スライダボタンを使用して、この範囲の長さから、ある範囲を選択することができる。
【0208】
図16Bは、プログラム全体を通して集められ、追跡されたCOレベル低減情報についてのフィードバックをユーザに提供するための例示的なユーザインターフェースを描写する。アプリケーションは、ユーザの1つ又は2つ以上のCOレベルを追跡し得る。例えば、アプリケーションは、ある長さの時間にわたって測定されたユーザのCOレベルの履歴を記憶し得る。アプリケーションは、COレベルから、ユーザが自身のシガレット消費を低減したと決定し得る。例えば、1602において、ユーザは、自身のCOレベルの履歴が、COレベルが21ppmから5ppmに低減されたことを示していると通知され得る。ユーザはまた、5ppmが、ユーザが非喫煙者のCOレベルを有することを示していると通知され得る。
【0209】
図16Cは、プログラム全体を通して集められ、追跡された、ユーザの心拍数情報についてのフィードバックをユーザに提供するための例示的なユーザインターフェースを描写する。アプリケーションは、ユーザの1つ又は2つ以上のHR測定値を追跡し得る。例えば、アプリケーションは、ある長さの時間にわたってユーザから取られたHR測定値の履歴を記憶し得る。アプリケーションは、HR測定値から、ユーザの健康が改善されたと決定し得る。例えば、1606において、ユーザは、自身の安静時HRが、12週間の過程にわたって83から70に低減されたことを通知され得る。
【0210】
ユーザの喫煙行動又はニコチン中毒は、生物学的インジケータ及び/又は行動サポート要素のリアルタイムフィードバックに基づいて決定され得る。フィードバック情報を使用して、やめる試み中に、ユーザの喫煙停止計画を適合させることができる。例えば、生理学的及び藻類学的(phycological)バイオマーカーを含み得るバイオマーカーを使用して、利益を促進し得る行為及び/又は行動変容を示唆することができる。
【0211】
図17A~
図17Cは、ニコチン停止行程の利益を経験するための行為を示唆するための例示的なユーザインターフェースを描写する。示唆を勧めるためのタイミングは、生物学的インジケータに基づいて決定され得る。
図17Aは、1つ又は2つ以上のバイオマーカーに基づき得る、ユーザが取るべき行為を示唆し得る例示的なユーザインターフェースを示す。例えば、1つ又は2つ以上のバイオマーカーを使用して、ユーザが夕食時間の辺りで渇望を有し得ることを決定することができる。1つ又は2つ以上のバイオマーカーは、ユーザが停止プログラムに関連付けられたポジティブな進捗を有し得ることを示し得る。例えば。1つ又は2つ以上のバイオマーカーは、ユーザがニコチン消費を低減した(例えば、喫煙又はNRTを低減した)可能性があることを示し得る。1702において、ユーザインターフェースは、ユーザが自身の進捗を食事で祝うことを示唆し得る。例えば、ユーザインターフェースは、ユーザのお気に入りの食事がどのようなものであり得るかをユーザに尋ねることができ、その食事をユーザのカレンダーに予定として入れることを示唆することができる。
図17Bは、選択されたユーザ行為に関連付けられた行動変容の例示的なユーザインターフェースを示す。例えば、1704において、ユーザは、食事を予定している可能性があり、ユーザインターフェースは、ユーザが意識的に食べることを示唆することができる。これは、例えば、食事の時間の辺りで発生し得るニコチン渇望を防止するために行われ得る。
図17Cは、行為及び/又は行動変容に関するユーザからのフィードバックを求めることができる例示的なユーザインターフェースを示す。例えば、1706において、ユーザインターフェースは、予定された食事がどうだったかをユーザに尋ねることができる。ユーザは応答してよい。使用応答は、ユーザが行為に関わったことを示し得る。応答は、ユーザに行動変容があったことを示し得る。応答は、行為がニコチン渇望を防止し、かつ/又はニコチン渇望の可能性を減らした可能性があることを示し得る。
【0212】
図18は、個別化されたニコチン停止行程を提供するための例示的なフローチャートを描写する。示されるように、個別化されたニコチン停止行程の開始時に、1802において初期ユーザデータを収集することができる。1806において、収集されたユーザデータに少なくとも部分的に基づいて、個別化された喫煙停止行程を生成することができる。1808において、ニコチン消費情報及びユーザのバイオメトリックデータなどの追加のデータを、行程が進捗に合わせて収集することができる。1810において、トリガイベントを検出することができ、1812において、目標とする通知を提供することができる。例えば、潜在的な渇望を検出することができ、NRTを使用する示唆を提供することができる。例えば、収集されたユーザCOレベルに基づいて、潜在的なシガレット喫煙を検出することができ、喫煙の確認を要求することができる。1818において、個別化された行程を、収集された最新のユーザデータに基づいて修正することができる。例えば、行程の長さを短縮するか、又は延長することができる。毎週の目標及び/又は毎日の目標を更新することができる。行動示唆のタイプは、ユーザの応答に基づいて精密化され得る。1820において、喫煙停止プログラムは終了し得る。
図18で参照される初期ユーザデータ及び収集データには、本明細書に記載の様々なデータソースから受信又は取得された様々なデータが含まれ得る。
【0213】
図19は、ロックアウト機構を制御するための例示的なフローチャートを描写する。1906において、例えば、本明細書に記載の技法を使用して、ニコチン消費を追跡することができる。ニコチン消費データは、NRTデバイス内のニコチン製剤のニコチン濃度、ディスペンサの完全作動、部分作動の回数、及び関連付けられた作動時間、並びに/又はユーザによってログ付けされたシガレット/タバコ消費データに基づいて決定され得る。1908において、ニコチン消費を閾値と比較することができる。1910において、消費が閾値を超過していると決定すると、ロックアウト機構が起動し得る。ニコチン消費の閾値は、30分以内に2mg、1時間以内に4mg、24時間以内に64mgなどのような、ある期間に関連付けられ得る。ニコチン消費量は、NRTデバイスがいかなるニコチン製剤も分配しなかったアイドル時間の期間後にリセットされ得る。例えば、NRTデバイスが4時間アイドル状態にあった後、24時間の消費の閾値と比較するためのニコチン消費量を0にリセットすることができる。ニコチン消費が閾値を超過したかどうかの決定は、NRTデバイス、及び/又はモバイルフォン、スマートウォッチ、タブレット、クラウドコンピューティング機能などのような別のデバイスで実施され得る。例えば、信号をNRTデバイスに送って、NRTデバイスにロックアウト機構を有効にするように命令することができる。ロックアウト機構は、ある期間が経過すると停止し得る。例えば、ロックアウト機構は、30分後、1時間後、2時間後などに停止し得る。消費が閾値を超過していない場合、NRTデバイスは、1920において、ニコチン製剤を分配することを許可される場合がある。
【0214】
図20は、例示的なNRTシステムを描写する。示されるように、例示的なNRTシステムは、スマートフォン2002、スマートウォッチ2004、NRTデバイス2006、及びクラウド2010を含み得る。ユーザ2008は、NRTシステムと相互作用することができる。
【0215】
NRTデバイス2006は、スマートフォン2002から命令を受信して、ディスペンサをロックすることができる。NRTデバイス2006は、CO測定値、NRT分配データ、バイアル認証情報、及び/又はバイアル情報などのデータをスマートフォン2002に送ることができる。本明細書に記載されるように、NRTデバイス2006は、NRTスプレー、及びCOセンサなどのバイオメトリックセンサを含み得る。NRTデバイス2006は、NRTをユーザに送達すること、COのバイオメトリック検知を実施すること、運動検出を実施すること、ディスペンサをロックすること、及び例えば、BLEを介して他のデバイスと通信することを含む、より多くの機能のうちの1つを含み得る。
【0216】
図20に示されるように、スマートフォン2002は、ユーザインターフェースを有するアプリを走らせることができる。スマートフォン2002は、アプリを介して、場所のデータなどのユーザデータを追跡すること、ユーザインターフェースを提供すること、データを集約すること、及びデータをコンピュータ処理することを含む1つ又は2つ以上の機能を実施することができる。スマートフォン2002は、例えば、アプリ内のユーザインターフェースを介して、ユーザ2008などのユーザから様々な指標を受信することができる。ユーザ指標としては、行動介入反応、シガレット、NRT、又は他のニコチン製品の消費追跡情報、トリガ追跡情報、ユーザ人口統計、ユーザ喫煙履歴などのうちの1つ又は2つ以上が挙げられ得る。スマートフォン2002は、スマートウォッチ2004からデータを受信すること、及び/又はスマートウォッチ2004にデータを送ることができる。例えば、アプリは、スマートフォン2002を介して、GSR値、HR値、HRV値、末梢酸素飽和度(例えば、SPO2)値、血圧、皮膚温度の値、及び/又は運動データを含む、スマートウォッチ2004からのデータを受信することができる。スマートフォン2002は、スマートウォッチ2004上に表示するために、ユーザ通知及びプログラムステータスをスマートウォッチ2004に送ることができる。
【0217】
スマートフォン2002は、例えば、アプリ内のユーザインターフェース、プロバイダユーザ通知を介し得る。ユーザ通知は、潜在的な渇望を示すこと、潜在的な喫煙活動を示すこと、NRTを推奨すること、CO測定値を要求すること、行動介入推奨を提供すること、及びプログラムステータス/健康改善を提供することを含み得るが、これらに限定されない。
【0218】
示されるように、クラウドベースの制御機能を使用することができる。例えば、スマートフォン2002は、バイオメトリックデータ及びユーザ入力データをクラウド2010(例えば、コンピューティングリソース212であり得る1つ又は2つ以上のクラウドサーバ)に送ることができる。クラウド2010は、ユーザのコミュニティからデータを集約するなどのデータ集約を実施し、データのコンピュータ処理を実施し、様々なデータを記憶することができる。クラウド2010は、受信されたデータ、集約されたデータ、及び/又はコンピュータ処理されたデータに基づいて、アルゴリズムを強化することができる。クラウド2010は、ユーザ通知及びプログラム命令をスマートフォン2002に送ることができる。
【0219】
示されるように、NRTシステムは、スマートフォン2002に様々なデータを送ることができるスマートウォッチ2004を含み得る。スマートウォッチ2004は、バイオメトリックデータを検知するため、及び/又はユーザインターフェースを提供するための、手首着用デバイスであり得るか、又は手首着用デバイスを含み得る。スマートウォッチ2004は、ユーザバイオメトリックデータを収集し、フィルタリングすることができる。スマートウォッチ2004は、GSR値、HR値、HRV値、SPO2値、血圧、皮膚温度の値、及び/又は運動データなどの、バイオメトリック測定を実施することができる。スマートウォッチ2004は、バイオメトリックデータ及びモード情報などのデータを、モバイルフォンなどの他のデバイス及びNRTデバイス2006に送ることができる。スマートウォッチは、渇望の発現通知などの通知、NRTを使用する推奨を提供し、かつ/又はプログラムステータス/健康改善を提供するように構成され得る。
【0220】
図21は、センサフィードバックなどの様々なデータソースに基づいてカスタマイズされ得る例示的な12週間のNRTの行程を描写する。追加をやめることの成功率は、様々なフィードバック及び個別化を通じて向上させることができる。実施例では、ユーザのバイオメトリックデータは、プログラムの前のある期間(例えば、プログラムを開始する前の1週間)などの、制御期間中に収集され得る。個別化されたプログラムは、制御期間中に収集されたバイオメトリックデータ及び/又はユーザからの他の行動入力に基づいて生成され得る。推奨プログラムは、連続的な更新ループを介して更新され得、そのため、プログラムは、うっかりミス又は予想される進捗を超過するなど、ユーザの必要性に適時に取り組むことができる。
【0221】
図21に示されるように、プログラムは、ユーザのデータに基づいて修正され得る、シガレット低減目標を含み得る。プログラムは、NRTの推奨など、NRT使用推奨(例えば、プログラムの初期の部分の間)、及びユーザデータ(センサフィードバックなど)に基づいて修正され得る、NRT低減目標(例えば、プログラムの後半の部分の間)を含み得る。プログラムは、週ごとに提供及び/又は修正され得る、NRT使用推奨2120を含み得る。プログラムは、週ごとに提供及び/又は修正され得る、シガレット使用推奨2128を含み得る。
【0222】
2102において、停止プログラムは、プログラムが始められ得る前の期間の推奨を含み得る。これは、例えば、ユーザが停止アプリケーション及び/又はNRTデバイスに慣れることを可能にするために行われ得る。この期間は、シガレットをやめられる前の3週間であってもよい。2102での推奨は、ユーザがプログラムに慣れることを可能にし得、シガレット及び/又はNRTの低減がないことを推奨し得る。
【0223】
2104において、停止プログラムは、1週目の推奨を含み得る。1週目は、シガレット低減50%、及びNRT使用25%を推奨し得る。例えば、1週目は、ユーザが、ベースラインのシガレット消費を50%低減し、ベースラインのニコチン製剤消費を25%増加させることを推奨し得る。ベースラインのシガレット消費及び/又はベースラインのニコチン製剤消費は、以前の期間、現在の期間、及び/又はこれらの組み合わせに基づき得る。
【0224】
2106において、停止プログラムは、2週目の推奨を含み得る。2週目は、シガレット低減25%、及びNRT使用50%を推奨し得る。例えば、2週目は、ユーザが、ベースラインのシガレット消費を25%低減し、ベースラインのニコチン製剤消費を50%増加させることを推奨し得る。ベースラインのシガレット消費及び/又はベースラインのニコチン製剤消費は、以前の期間、現在の期間、及び/又はこれらの組み合わせに基づき得る。
【0225】
2108において、停止プログラムは、3週目の推奨を含み得る。3週目は、シガレット低減75%、及びNRT使用75%を推奨し得る。例えば、2週目は、ユーザが、ベースラインのシガレット消費を75%低減し、ベースラインのニコチン製剤消費を75%増加させることを推奨し得る。ベースラインのシガレット消費及び/又はベースラインのニコチン製剤消費は、以前の期間、現在の期間、及び/又はこれらの組み合わせに基づき得る。
【0226】
2110において、停止プログラムは、4週目の推奨を含み得る。4週目は、シガレット低減100%(例えば、喫煙をやめる)、及びNRT使用100%を推奨し得る。例えば、4週目は、ユーザが、ベースラインのシガレット消費を100%低減し、ベースラインのニコチン製剤消費を100%増加させることを推奨し得る。ベースラインのシガレット消費及び/又はベースラインのニコチン製剤消費は、以前の期間、現在の期間、及び/又はこれらの組み合わせに基づき得る。
【0227】
2112において、停止プログラムは、5週目の推奨を含み得る。5週目は、シガレット使用0%(例えば、ユーザはもう喫煙しない可能性がある)、及びNRT使用100%(例えば、ニコチン製剤の使用を維持する)を推奨し得る。例えば、5週目は、ユーザが喫煙を回避し、ニコチン製剤を消費し続けることを推奨し得る。
【0228】
2114において、停止プログラムは、6週目の推奨を含み得る。6週目は、シガレット使用0%(例えば、ユーザはもう喫煙しない可能性がある)、及びNRT使用100%(例えば、ニコチン製剤の使用を維持する)を推奨し得る。例えば、6週目は、ユーザが喫煙を回避し、ニコチン製剤を消費し続けることを推奨し得る。
【0229】
2116において、停止プログラムは、7週目の推奨を含み得る。7週目は、シガレット使用0%(例えば、ユーザはもう喫煙しない可能性がある)、及びNRT使用100%(例えば、ニコチン製剤の使用を維持する)を推奨し得る。例えば、7週目は、ユーザが喫煙を回避し、ニコチン製剤を消費し続けることを推奨し得る。
【0230】
2118において、停止プログラムは、8週目の推奨を含み得る。例えば、8週目は、シガレット使用0%(例えば、ユーザはもう喫煙しない可能性がある)、及びNRT使用100%(例えば、ニコチン製剤の使用を維持する)を推奨し得る。例えば、8週目は、ユーザが喫煙を回避し、ニコチン製剤を消費し続けることを推奨し得る。
【0231】
2120において、停止プログラムは、9週目の推奨を含み得る。9週目は、シガレット使用0%(例えば、ユーザはもう喫煙しない可能性がある)、及びNRT低減25%(例えば、ニコチン製剤の消費を低減する)を推奨し得る。例えば、9週目は、ユーザが喫煙を回避し、ベースラインのニコチン製剤消費を25%低減することを推奨し得る。ベースラインのニコチン製剤消費は、以前の期間、現在の期間、及び/又はこれらの組み合わせに基づき得る。
【0232】
2122において、停止プログラムは、10週目の推奨を含み得る。10週目は、シガレット使用0%(例えば、ユーザはもう喫煙しない可能性がある)、及びNRT低減50%(例えば、ニコチン製剤の消費を低減する)を推奨し得る。例えば、10週目は、ユーザが喫煙を回避し、ベースラインのニコチン製剤消費を50%低減することを推奨し得る。ベースラインのニコチン製剤消費は、以前の期間、現在の期間、及び/又はこれらの組み合わせに基づき得る。
【0233】
2124において、停止プログラムは、11週目の推奨を含み得る。11週目は、シガレット使用0%(例えば、ユーザはもう喫煙しない可能性がある)、及びNRT低減75%(例えば、ニコチン製剤の消費を低減する)を推奨し得る。例えば、11週目は、ユーザが喫煙を回避し、ベースラインのニコチン製剤消費を75%低減することを推奨し得る。ベースラインのニコチン製剤消費は、以前の期間、現在の期間、及び/又はこれらの組み合わせに基づき得る。
【0234】
2126において、停止プログラムは、12週目の推奨を含み得る。12週目は、シガレット使用0%(例えば、ユーザはもう喫煙しない可能性がある)、及びNRT低減100%(例えば、ユーザはもうニコチン製剤を消費しない可能性がある)を推奨し得る。例えば、12週目は、ユーザが喫煙を回避し、ニコチン製剤の消費を回避することを推奨し得る。
【0235】
12週間のNRTの行程はまた、無煙タバコのユーザ、加熱式若しくは非燃焼式タバコのユーザ、電子シガレットのユーザ、及び/又はベイピング製品のユーザのためにカスタマイズされ得る。例えば、12週間のNRTの行程は、ニコチンを含むシガレット、タバコ製品、電子シガレット、及び/又は皮膚パッチ、チューインガム、経鼻スプレー、インヘラー、トローチ剤/錠剤、経口スプレーなどのような代替供給源からのニコチンを含み得るニコチン消費のためにカスタマイズされ得る。
【0236】
ユーザが例示的な喫煙停止プログラムに参加する前に、及びプログラム中に定期的に、様々なデータを収集することができる。プログラムの前又は開始時に、対照データを収集し、受信し、かつ/又は記憶することができる。かかる対照データは、本明細書に記載のバイオメトリック測定のうちの1つ又は2つ以上を含み得る。例えば、対照データとしては、対照HR、HRV、COレベルなどが挙げられ得る。
【0237】
ユーザは、COレベルの低減を経験し得る。ユーザのドロップアウトリスクは、経時的に追跡されたCOレベルに基づいて決定され得る。ユーザがシガレットを喫煙したかどうかを追跡することができる。例えば、ユーザの追跡されたCOレベルが予想どおりに低減されていないか、又はユーザのCOレベルが増加している場合、潜在的なドロップアウトが識別され得る。プログラムは、潜在的なドロップアウトに取り組むように更新され得る。
【0238】
例えば、ユーザがプログラムに留まることを奨励するために、HRV、HR、COレベル、及び血圧に関する健康の改善を決定し、ユーザに示すことができる。
【0239】
行動サポートデータは、プログラムを個別化するために、プログラムの開始時に収集され、プログラム全体を通して追跡され得る。例えば、動機付け、自制心、及び中毒に関連するデータを、ユーザが入力することができる。アプリを介して、排除するのが最も容易なシガレットが(例えば、ユーザによって、及び/又はユーザデータに基づいてプログラムによって)識別され得る。渇望対処戦略は、ユーザによって入力され得る。渇望対処戦略は、生成され、ユーザに提示され得る。例えば、渇望対処戦略は、経時的に追跡されたユーザの行動サポートデータ及び/又は他のユーザの行動サポートデータに基づいて生成され得る。行動サポートデータに基づいて、潜在的な離脱を予測することができ、対応する行動変化の推奨をユーザに示すことができる。
【0240】
本明細書に記載されるように、シガレット、及び/又はタバコ、及び/又は電子シガレット、及び/又はベイピング製品、及び/又はNRT消費は、トリガ、場所、及びタイミングとともに追跡され得る。場所の追跡データを使用して、場所に基づいた行動サポートを決定することができる。プログラム中に、ニコチン又はシガレットの渇望を追跡することができる。ユーザが、推奨されたよりも頻繁にNRTを使用しているかどうかに基づいて、NRTのドロップアウトリスクを決定することができる。プログラムは、潜在的なドロップアウトに取り組むように更新され得る。
【0241】
図22は、NRTプログラムを更新するための例示的なフローチャートを描写する。示されるように、推奨プログラム2202は、対照バイオメトリックデータ2204及びニコチン依存性、ニコチン習慣、及び/又は行動データ2206に基づいて、システム2200によって生成され得る。推奨プログラム2202は、NRTプログラム2208として、システム2200によって実施され得る。NRTプログラム2208は、プログラム適応データ、及び喫煙のうっかりミスなどの検出されたユーザ活動に基づいて、連続的に更新され得る。
【0242】
ユーザがNRTプログラム2208の各ステージを通じて進捗するにつれて、システム2200は、対照バイオメトリックデータ2204、並びにニコチン依存性、ニコチン習慣、及び/又は行動データ2206を使用して、ユーザが軌道に乗っているか、予想より遅れているか、又は予想より進んでいるかを決定することができる。ユーザが軌道に乗っている場合、システム2200は、初期推奨プログラム2202に対するいかなる変更も推奨しない場合がある。ユーザが予測より遅れている場合、システム2200は、その妨げが、喫煙行為の1回の発生又は複数回の発生に起因するかどうかを決定することができる。1回の喫煙行為の発生に起因して、ユーザが予測より遅れている場合、ユーザが軌道に戻るのを助けるために、行動介入(例えば、対処技法)が示唆され得る。喫煙行為の複数回の発生のために、ユーザが予測より遅れている場合(例えば、行動傾向が特定されている)、システム2200は、軌道に戻るようユーザにより多くの時間を与えるために、初期推奨プログラム2202を延長することを推奨し得る。ユーザが予想より進んでいる場合、システム2200は、初期推奨プログラム2202を短縮することを推奨してもよい。
【0243】
図23Aは、パターン識別のための、及び識別されたパターンに基づいてユーザの個別化されたNRTプログラムを更新するための例示的なフローチャートを描写する。示されるように、パターン2304を使用して、ユーザの個別化されたNRTプログラム2302を修正することができる。パターン2304は、様々なデータを分析する(例えば、連続的に分析する)ことによって識別され得る。様々なデータとしては、シガレットデータ2306、バイオメトリックス2308、トリガ2310、及び/又は活動2312が挙げられ得る。
【0244】
図23Bは、パターン識別のための、及び識別されたパターンに基づいて複数のユーザのNRTプログラムを更新するための例示的なフローチャートを描写する。示されるように、パターン2322を使用して、ユーザの個別化されたNRTプログラム2320A~2320Eを修正することができる。パターン2322は、様々なデータを分析する(例えば、連続的に分析する)ことによって識別され得る。様々なデータとしては、シガレットデータ2324、バイオメトリックス2326、トリガ2328、及び複数のユーザ(例えば、NRTコミュニティのユーザ、同様の人口統計情報を有するユーザ)からの活動データ2330が挙げられ得る。パターン2322を使用して、個別化を開発し、複数のユーザのためにNRTプログラム2320A~2320Eを修正することができる。例えば、パターン2322を使用して、どのタイプのシガレットをNRTと置換するかについての推奨を生成することができる。パターン2322を使用して、NRT低減行程において、どのNRTを用いて開始するかについての推奨を生成することができる。
【0245】
図24は、喫煙によって影響を受けるバイオメトリックスの例を描写する。示されるように、2402において、バイオメトリックスは、喫煙マーカー2404の前に変化し得る。2406において、バイオメトリックスは、喫煙マーカー2404の後に変化し得る。喫煙マーカー2404に対する時間は、
図24において秒で示されている。影響を受け得るバイオメトリックスの例は、心拍数2408、皮膚温度2410、及び覚醒/GSR2412である。例えば、心拍数2408は、2402でユーザが喫煙を開始する前(喫煙マーカー2404の前)の約2分半(
図24に示されるように-150秒)にわたって増加し始める場合があり、(喫煙マーカー2404の後)2406でのユーザのスマート喫煙(smart smoking)後の約2分半(
図24に示されるように150秒)にわたって減少し得る。例えば、皮膚温度2410は、ユーザが喫煙を開始する前(喫煙マーカー2404の前)に2402で上昇(例えば、着実に増加)し得、ユーザが喫煙マーカー2404で喫煙を始めると、及び2406での喫煙後に、低下し得る。ユーザが多くの場合(例えば、ほとんどの場合)、屋外で喫煙する可能性があるにもかかわらず、喫煙マーカー2404前の皮膚温度2410の上昇は発生し得る。例えば、覚醒/GSR2412は、喫煙マーカー2404前の2分~1分に増加し得る。覚醒/GSR2412は、喫煙マーカー2404前に沈下(例えば、直ちに沈下)し得、喫煙マーカー2404後の約30秒にわたって増加(例えば、再び増加)し得る。
【0246】
実施例では、喫煙停止は、習慣的喫煙者における血圧及び心拍数変動性に対する影響を有し得る。Minamiら(Minami、Junichi、Toshihiko Ishimitsu、及びHiroaki Matsuoka)の「Effects of smoking cessation on blood pressure and heart rate variability in habitual smokers」、Hypertension 33.1(1999):586-590)において説明されるように、平均年齢約33歳の正常血圧の男性習慣的喫煙者39人における自由行動下血圧、心拍数、及び心拍数変動性を試験した。実施例は、19人の喫煙者による1週間の禁煙、及び(例えば、その後)1週間の喫煙で開始するようにランダム化し、23人の喫煙者による1週間の喫煙、及び(例えば、その後)1週間の禁煙で開始するようにランダム化した。これらの実施例では、カフ-オシロメトリックデバイスは、各期間の最後の日に30分ごとに血液を測定し、各期間の最後の日に5分のブロックごとにECGのR-R間隔を測定した。結果は、喫煙者が、より高い心臓血圧(例えば、収縮期:3.5mmHg、拡張期:1.9mmHg、ただし、昼間のみ)、より高い心拍数(例えば、7.3回/分)、より低いLF、より低いHF、及びより高いLF/HV比(例えば、ただし、昼間にのみ)を有することを示した。
【0247】
本実施例では、喫煙期間及び禁煙期間中のBP及びHRの24時間の傾向、並びに喫煙期間において1時間当たりに喫煙されたシガレットの平均数の点で、日中BPは、喫煙期間よりも禁煙期間において有意に低かったが、夜間BPは、2つの期間の間で違い(例えば、有意な違い)はなかった。本実施例では、昼間及び夜間のHR値は、喫煙期間よりも禁煙期間において有意に低かった。本実施例では、喫煙期間及び禁煙期間中のLF成分、HF成分、及びLF/HF比の24時間の傾向、並びに喫煙期間において1時間当たりに喫煙されたシガレットの平均数の点で、LF成分及びHF成分は両方とも、昼間及び夜間の両方の喫煙期間よりも禁煙期間において高かった(例えば、有意に高かった)。本実施例では、LF/HF比の24時間の傾向の点で、昼間のLF/HF比は、喫煙期間よりも禁煙期間において有意に低かったが、夜間のLF/HF比は、2つの期間の間で違い(例えば、有意な違い)はなかった。
【0248】
実施例では、喫煙停止パッチ及びニコチンパッチは、心拍数変動性に影響を与える効果を有し得る。Steinら(Stein、Phyllis K.、Jeffrey N.Rottman、及びRobert E.Kleigerの「Effect of 21 mg transdermal nicotine patches and smoking cessation on heart rate variability」、The American journal of cardiology 77.9(1996):701-705)において説明されるように、喫煙をやめることを望む、平均(SD)年齢43歳(12)の54人の男性喫煙者に、少なくとも1つのパック/日を与え、やめることを以前に少なくとも1回試みた。35人の喫煙者は、4~6週間にわたって、21mgのパッチを使用し、25人の喫煙者は、4週間にわたってパッチの使用を停止した。結果では、喫煙停止中に24時間ECGによって測定したときに、喫煙停止により、心拍数が減少(例えば、有意に減少)し、全ての24時間心拍数変動性指標、及び心拍数変動性の周波数領域指標が増加した。変化の一部は、喫煙からパッチへの移行時に発生した可能性があり、パッチ使用の停止によって更なる変化が発生する可能性がある。ニコチンの使用を全て停止してから4週間後に測定した結果では、平均心拍数は、より高いままであり、心拍数変動性は、健康な中年成人について報告された値よりも低いままであった。
【0249】
実施例では、喫煙停止は、男性の長期喫煙者の間で心拍数変動性に対する影響を有し得る。Harteら(Harte、Christopher B.、及びCindy M.Mestonの「Effects of smoking cessation on heart rate variability among long-term male smokers」、International journal of behavioral medicine 21.2(2014):302-309)において説明されるように、少なくとも5年間にわたって1日当たり15本以上のシガレットを喫煙した23~60歳の62人の男性喫煙者を、8週間のニコチン経皮パッチ治療に登録した。20人がやめることに成功し、42人がやめることに失敗した。参加者の心拍数変動性を、ベースライン(例えば、規則的に喫煙している間)、治療途中(例えば、高い用量のパッチを使用している間)、及びパッチ中断4週間後の経過観察において、現場で4時間にわたって3チャネルECGを使用して評価した。やめることに失敗した42人と比較して、やめることに成功した20人は、ニコチン及びタバコの両方から解放されたときの経過観察において、より高い(例えば、有意に高い)SDNN、RMSSD、pNN50、LF、及びHFを示した。
【0250】
実施例では、喫煙は、若年成人における安静時心拍数、エクササイズ中の心拍数、及び心拍数回復に対する影響を有し得る。Papathanasiouら(Papathanasiou、Georgeらの「Effects of smoking on heart rate at rest and during exercise,and on heart rate recovery,in young adults」、Hellenic J Cardiol 54.3(2013):168-177)において説明されるように、正常なBMIかつ正常血圧の20~29歳の成人298人のサンプルを試験した。79人の女性非喫煙者、60人の女性喫煙者、86人の男性非喫煙者、及び73人の男性喫煙者を試験した。喫煙者は、少なくとも3年間、1日当たり少なくとも20本のシガレットを喫煙し、非喫煙者は、一度も喫煙しなかった。心拍数を測定するために12リードECGを使用し、エクササイズ中、エクササイズのピーク時、エクササイズの終了後の心拍数を測定するために最大Bruceトレッドミル試験をした。結果において、喫煙者は、非喫煙者よりも高い(例えば、有意に高い)安静時心拍数を有した。女性及び男性の喫煙者はともに、エクササイズ中に、より遅い(例えば、有意に遅い)HRの増加を示した。女性喫煙者は、年齢から予測された最大HRに6.0bpmほど到達することができず、男性喫煙者は、3.6bpmほど到達することができなかった。達成された実際の最大HR(HRmax)は、非喫煙者と比較して、女性喫煙者(191.0bpm対198.0bpm)及び男性喫煙者(193.2bpm対199.3bpm)の両方で、有意に低かった。予備心拍数もまた、女性喫煙者で114.6bpm対128.1bpm、及び男性喫煙者で120.4bpm対133.0bpmと、より低かった(例えば、有意に低かった)。回復中、HR低下は減衰した(例えば、有意に減衰した)が、女性喫煙者においてのみであった。女性は、より高い安静時HRを有し、男性と比較して、最大下エクササイズ中に、より高いHR反応を示した。
【0251】
図25は、様々なバイオメトリックデータソース及びニコチンデータソースに基づいて、ユーザの個別化されたNRTプログラムを修正するための例示的なフローチャートを描写する。NRTプログラム2502は、様々な要因に基づいて修正され得る。例えば、2504において、NRTプログラム2502のステージを決定することができる。プログラムのステージは、週ごとに決定され得る。プログラムのステージに基づいて、2506において、バイオメトリックデータ及び/又はニコチンデータの予想範囲を決定することができる。例えば、シガレットの喫煙排除プログラムのある時点において、予想されるCOレベルは、非喫煙者のCOレベルへと向かっている可能性がある。例えば、シガレットの喫煙排除プログラムのある時点において、予想されるHRは、ユーザの対照HRよりも10bpm低い可能性がある。バイオメトリック/ニコチンの予想範囲は、1つ又は2つ以上のバイオメトリックデータソース、ニコチンデータソース、及び/又はHR、HRV、RHR、CO、呼吸、NRT、シガレット、他のNRT消費データの様々な組み合わせからのデータを含み得る。
【0252】
図25に示されるように、ユーザがプログラムの軌道に乗っているかどうかは、2508Aでの現在のバイオメトリック及び/又はニコチンデータ、2508Bでの最近のバイオメトリック及び/又はニコチンデータ、及び2508Cでのベースラインのバイオメトリック及び/又はニコチンを、2506での予想されるバイオメトリック及び/又はニコチンデータと比較することによって、2510において決定され得る。
【0253】
2510でユーザが軌道に乗っていると決定された場合、2512でNRTプログラム2502に変更はなされなくてもよい。2510でユーザが軌道に乗っていないと決定された場合、ユーザの進捗が予測より遅れているかどうかが、2514において決定され得るか、又は予想より進んでいるかどうかが、2522において決定され得る。2522において、ユーザが予想より進んでいる場合、2524において、ユーザが予想より進んでいることの発生が1回であったかどうかを決定することができる。2524において「いいえ」であり、かつユーザが複数回(例えば、閾値を超過して発生)予想より進んでいたと決定される場合、NRTプログラム2502は、2528で短縮され得る。2524において「はい」であり、かつユーザが予想より進んでいるが、その発生が1回又は稀な発生である可能性があると決定された場合、2526において、推奨プログラムに変更はなされなくてもよい。2514において、ユーザが予想より遅れている場合、2516において、ユーザが予想より遅れていることの発生が1回であったかどうかを決定することができる。2516において「いいえ」であり、かつユーザが複数回(例えば、閾値を超過して発生)予想より遅れていたと決定することができる場合、NRTプログラム2502は、2520において、初期推奨プログラムよりも延長され得る。2516において「はい」であり、かつユーザが予想より遅れているが、その発生が1回又は稀な発生である可能性があると決定された場合、2518において、ユーザに行動介入推奨が示され得る。行動介入としては、NRTプログラム2502を継続するための動機付けを提供すること(例えば、テキストメッセージを送ること、通知を表示することなど)、呼吸エクササイズを開始するようにユーザを促すこと、1つ若しくは2つ以上の対処戦略及び/又は気をそらす技法を開発するようにユーザを促すこと、ゴール設定を見直すようにユーザを促すことなどが挙げられ得る。
【0254】
図26は、渇望識別のための例示的なフローチャートを描写する。ニコチン/喫煙渇望が検出された場合、渇望を軽減するために、NRTの使用が推奨され得る。渇望の発現が、特定の場所又は日時と相関している場合、行動介入及び/又はNRT使用の推奨を(例えば、渇望より先に)提供して、渇望を軽減することができる。ユーザが自身の推奨プログラムの各ステージを通じて進捗するにつれて、システムは、ある範囲のデータを使用して、ユーザがニコチン/喫煙渇望を経験しているかどうか、又は経験しているときを決定することができる。使用されるデータのタイプは、収集されたバイオメトリックデータであってもよい。収集されたバイオメトリックデータとしては、測定され得る、2604AでのGSR値及び皮膚温度の値、2604BでのHR値、HRV値、及び血圧値、2604CでのSPO2値、並びに/又は(例えば、NRTディスペンサに関連付けられ得る)落ち着きのない行動など、2604Dでの加速度計のデータが挙げられ得る。
【0255】
例えば、2602において、バイオメトリックデータを定期的に(例えば、毎週)見直すことができる。定期的に見直されるバイオメトリックデータに有意な変化が発生したかどうかを、2606において決定することができる。2606において「いいえ」であり、かつ変化が検出されない場合、定期的に見直されるバイオメトリックデータの監視を、2602において継続することができる。2606において「はい」であり、かつ有意な変化(例えば、閾値を超過する1つ又は2つ以上の変化)が検出されると決定された場合、ユーザの現在又は最近の活動が渇望を示すかどうかを、2608において決定することができる。例えば、ユーザの現在又は最近の活動を、(例えば、スマートウォッチから検出及び受信される)ユーザの加速度計のデータに基づいて、2610において決定することができる。2608において、ユーザの活動が渇望を示さない場合、定期的に見直されるバイオメトリックデータの監視を、2602において継続することができる。2608において、ユーザの活動が渇望を示す場合、2612において、渇望識別が提供される。渇望識別が提供された場合、2614において、行動介入推奨がユーザに示され得る。行動介入は、NRTプログラムを継続するための動機付けを提供すること(例えば、テキストメッセージを送ること、通知を表示することなど)、呼吸エクササイズを開始するようにユーザを促すこと、1つ若しくは2つ以上の対処戦略及び/又は気をそらす技法を開発するようにユーザを促すこと、ゴール設定を見直すようにユーザを促すことなどであってもよいし、これらを含んでもよい。行動介入は、ユーザの場所、時間、以前のシガレット消費、シガレット消費傾向、シガレット若しくはNRT消費トリガ、及び/又はシガレット若しくはNRT消費傾向に基づいて、2616において識別され得る。2614での行動介入がセンサデータの改善につながるかどうかは、2618で決定され得る。2618において「はい」であり、かつ2614での行動介入がセンサデータの考案につながる場合、2620において、更なる介入は必要ない場合がある。2618において「いいえ」であり、かつ行動介入がセンサデータの改善につながらない場合、NRTを使用する示唆が、2622において促される場合がある。
【0256】
図27は、行動介入のための例示的なフローチャートを描写する。ユーザがNRTプログラム2701の各ステージを通じて進捗するにつれて、システムは、測定されたバイオメトリックスを使用して、シガレット喫煙の再発が発生したかどうかを決定することができる。ユーザによるシガレット喫煙が検出されない場合、システムは、推奨プログラムに変更を加えなくてもよい。シガレット喫煙が検出された場合、システムは、1回の喫煙行為又は複数回の喫煙行為が発生したか否かを更に決定することができる。1回の喫煙行為のみが発生した場合、患者を軌道に戻すために行動介入を推奨することができる。複数回のシガレット喫煙行為が発生した場合、システムは、軌道に戻るようユーザにより多くの時間を与えるために、プログラムの延長を推奨することができる。
【0257】
図27に示されるように、現在のCOレベル2702A及び以前のCOレベル2702Bを比較することができる。GSR値、皮膚温度の値、HR値、HRV値、血圧値、SPO2値などの、現在及び以前のバイオメトリックデータを、2704において比較することができる。現在の読み取り値と以前の読み取り値との間で検出された変化があるかどうかを、2706において決定することができる。2706において「いいえ」であり、かつ読み取り値に変化がないか、又は変化が重要ではない場合、推奨プログラムは、2708で同じままであってもよい。2706において「はい」であり、かつ読み取り値の変化(例えば、閾値を超過する1つ又は2つ以上の変化などの有意な変化)が検出された場合、喫煙の発生が、2710において識別され得る。喫煙の発生が最初の発生又は稀な発生であるかどうかは、2712で決定され得る。2712において「はい」であり、かつ検出された喫煙の発生が最初の発生又は稀な発生である場合、本明細書に記載されるように、行動介入推奨が、2714においてユーザに示され得る。2712において「いいえ」であり、かつ複数回の又は頻繁な喫煙の発生が検出された場合、NRTプログラム2701は、2716において、推奨プログラムよりも延長され得る。
【0258】
COレベルは、ppm(COppm)で測定され得る。100超のCOppmは、最重度喫煙者を示すことができ、稀である。50~99COppmは、1日に2つ又は3つ以上のパックを消費する喫煙者に見られ得る。36~49COppmは、1日に1パック半を消費する喫煙者に見られ得る。20~35COppmは、1日に1パックを消費する喫煙者に見られ得る。11~19COppmは、1日1パック弱の喫煙者に見られ得る。7~10COppmは、1日当たりに消費するシガレットの数は少ないが、特に、喫煙者が複数の供給源から自身のニコチンを得ている場合はレベル依存性が高いことがある喫煙者に見られ得る。0~6COppmは、非喫煙者及び最近喫煙することをやめた非喫煙者である可能性がある。実施例では、12COppmのカットオフレベルは、94%の特異性及び90%の感度を有する、過去8時間の間、喫煙を控えた喫煙者から、最近の喫煙者を分類し得る(Sandberg、AnnSofiらの「Assessing recent smoking status by measuring exhaled carbon monoxide levels」PLoS One 6.12(2011):e28864を参照)。実施例では、1日1本のシガレットの現在の喫煙者の間の観察分析において、より高い喫煙重度レベルは、より高い(0.21bpm;95%信頼区間0.19;0.24)安静時心拍数、及びより高い(例えば、やや高い)拡張期血圧(0.05mmHg;95%信頼区間0.02;0.08)、並びに収縮期血圧(0.08mmHg;95%信頼区間0.03;0.13)に関連付けられた(Linneberg、Allanらの「Effect of smoking on blood pressure and resting heart rate:a Mendelian randomization meta-analysis in the CARTA consortium」、Circulation:Cardiovascular Genetics 8.6(2015):832-841)を参照)。
【0259】
図28は、複数のフェーズを有する停止プログラムの例を描写する。示されるように、停止プログラム2802は、シガレット低減フェーズ2804、安定化フェーズ2806、及びニコチン低減フェーズ2808を含み得る。シガレット低減フェーズ2804中、シガレットは、低減又は排除され、NRTと置換され得る。NRTは、シガレットを低減又は排除している間、ニコチンをユーザに提供する(例えば、一時的に提供する)シガレットの置換品としての役割を果たし得る。実施例では、シガレット低減フェーズ2804は、停止プログラム2802内の第1のフェーズ(例えば、停止プログラム2802の1~4週目の間)であってもよい。シガレット低減フェーズ2804では、ユーザは、同様の(例えば、いくらか同様の)全体的なニコチン吸入量を有し得るが、ユーザのニコチン吸入量の代わりに、NRTを代わりに使用しながら、シガレットの使用を低減又は排除することができる。安定化フェーズ2806中、シガレットは、完全に排除され得るが、NRTの量は、同じままであるか、又は減少する。安定化フェーズ2806は、停止プログラム内の第2のフェーズ(例えば、停止プログラム2802の5~8週目の間)であってもよい。安定化フェーズ2806では、ユーザは、シガレットを完全に排除しながら、同じ量のニコチン吸入量又はより低い量のニコチン吸入量を有し得る。代わりに、安定化フェーズ2806中のユーザは、自身のニコチン吸入のためにNRTに完全に依存している可能性がある。NRT低減フェーズ2808中、NRTの使用を低減又は排除し、ユーザのニコチン吸入量を低減又は排除する必要がある。NRT低減フェーズは、停止プログラム2802の第3の及び最終フェーズ(例えば、停止プログラム2802の9~12週目の間)であってもよい。NRT低減フェーズ2808では、ユーザは、自身のニコチン吸入量を完全に排除するように、軌道に乗っている必要がある。
【0260】
シガレット低減フェーズ2804、安定化フェーズ2806、及びNRT低減フェーズ2808の各々は、連続して完了させることができる。例えば、安定化フェーズ2806は、ユーザがシガレット低減フェーズ2804を完了するまで始めることができず、NRT低減フェーズ2808は、ユーザが安定化フェーズ2806を完了するまで始めることができない。本明細書の実施例に記載されるような様々なバイオメトリックスによって測定され得る、ユーザのパフォーマンスに応じて、シガレット低減フェーズ2804、安定化フェーズ2806、及びNRT低減フェーズ2808の各々を、延長又は短縮することができる。フェーズの延長は、フェーズの持続時間を延長すること、あるフェーズにおけるシガレット及び/又はNRTの低減の量を低減すること、あるフェーズにおけるシガレット及び/又はNRTの低減率を下げすること、及び/又はあるフェーズに戻ることを意味し得る。フェーズの短縮は、フェーズの持続時間を短くすること、あるフェーズにおけるシガレット及び/若しくはNRTの低減の量を増加させること、並びに/又はあるフェーズにおけるシガレット及び/若しくはNRTの低減率を上げることを意味し得る。
【0261】
図29は、個別化されたニコチン置換療法を生成する例示的な停止プログラムのブロック図を描写する。停止プログラム2902は、データ収集2904、イベント検出2914、及びプログラム介入及び/又は修正2924を利用して、個別化されたニコチン置換療法2932を生成することができる。データ収集2904を使用して、イベント検出2914を生成又はトリガすることができる。イベント検出2914を使用して、プログラム介入及び/又は修正2924を生成又はトリガすることができる。データ収集2904は、バイオマーカー2906、ユーザデータ2908、プログラム履歴2910、及び医療記録2912を含み得る。バイオマーカー2906としては、CO値、GSR値、皮膚温度の値、HR値、HRV値、血圧値、SPO2値などが挙げられ得る。ユーザデータ2908としては、体重、身長、BMI、喫煙及び/又は他のニコチン製品を用いた履歴、現在及び/又は以前の健康状態、並びに家族歴などのような、個人データが挙げられ得る。プログラム履歴2910は、停止プログラム2902及び/又は同様の停止プログラムを使用した、ユーザに関する任意の過去のデータを含み得る。実施例では、プログラム履歴2910には、同様の個人特性、同様の喫煙履歴、身体的属性、及び/又は健康状態を有するユーザに関する任意の過去のデータを含めることができる(例えば、含めることもできる)。医療記録2912は、喫煙及びニコチン置換療法に関連する医療記録を含み得る。
【0262】
イベント検出2914は、渇望検出イベント2916、プログラム介入イベント2918、喫煙検出イベント2920、及び行動介入イベント2922を含み得る。渇望検出イベント2916は、本明細書でより詳細に説明されるバイオマーカーを入力することによって決定され得る。プログラム介入イベント2918は、バイオマーカーを入力することによって、並びに/又は使用されたシガレットの量、使用されたNRTの量、及び検出された一酸化炭素の量の変化を決定することによって、決定されることができ、これは、本明細書でより詳細に記載される。喫煙検出イベント2920は、バイオマーカーによって、及び/又は検出された一酸化炭素の量によって、決定されることができ、これは、本明細書でより詳細に記載される。行動介入イベント2922は、バイオマーカーによって決定されることができ、1つ又は2つ以上の対処戦略及び/又は気をそらす技法を開発するようにユーザを促すことができるか、あるいはゴール設定を見直すようにユーザを促すことなどができる。
【0263】
プログラム介入及び/又は修正2924は、フェーズ決定2926、フェーズ持続時間決定2928、及び行動療法決定2930を含み得る。実施例では、フェーズ決定2926は、データ収集2904及びイベント検出2914を使用して、ユーザが停止プログラム2902の正しいフェーズにあるかどうかを決定することができる。「はい」の場合、ユーザは推奨停止プログラムに従い続けることができる。「いいえ」の場合、ユーザは、停止プログラム2902内のあるフェーズに戻るか、又は停止プログラム2902内のあるフェーズへと進むことができる。実施例では、フェーズ持続時間決定2928は、データ収集2904及びイベント検出2914を使用して、停止プログラム2902内のユーザに正しいフェーズ持続時間が適用されているかどうかを決定することができる。「はい」の場合、ユーザは推奨停止プログラムに従い続けることができる。「いいえ」の場合、ユーザは、停止プログラム2902内のユーザが現在いるフェーズのフェーズ持続時間を延長することができるか、又は停止プログラム2902内のユーザが現在いるフェーズのフェーズ持続時間を短縮する(例えば、短くする)ことができる。実施例では、行動療法決定2930は、データ収集2904及びイベント検出2914を使用して、ユーザのための行動療法のタイプを決定することができる。行動療法のタイプとしては、停止プログラム2902を継続するための動機付けを提供すること(例えば、テキストメッセージを送ること、通知を表示することなど)、呼吸エクササイズを開始するようにユーザを促すこと、1つ若しくは2つ以上の対処戦略及び/又は気をそらす技法を開発するようにユーザを促すこと、ゴール設定を見直すようにユーザを促すことなどが挙げられ得る。プログラム介入及び/又は修正2924の各々は、個別化されたニコチン置換療法2932を更新するように、推奨停止プログラムに適用され得る。
【0264】
図30は、停止プログラムのプログラム修正のための例示的なブロック図を描写する。プログラム修正3002を適用して、3004においてニコチン渇望を検出することができる。実施例では、3004においてニコチン渇望が決定された場合、プログラムは、3008において、NRTの使用を促して、渇望を軽減することができる。実施例では、3004においてニコチン渇望が決定された場合、プログラムは、3010において、行動療法の構成要素を実行して、渇望を軽減することができる(例えば、軽減することもできる)。プログラム修正3002を適用して、3006において喫煙の発生を検出することができる。実施例では、3006において喫煙の発生が決定された場合、プログラムは、3010において、行動療法の構成要素を実行して、渇望を軽減することができる。
【0265】
プログラム修正3002を適用して、3012において傾向を検出することができる。3012において傾向が検出された場合、プログラムは、3014において延長することができるか、又は3016において短縮することができる。実施例では、3014においてプログラムが延長された場合、プログラムは、プログラムがシガレット低減フェーズにある場合にシガレットの低減率を低減することができるか、又は3018においてプログラムがニコチン低減フェーズにある場合に率又はNRTを低減することができ、これは、本明細書で更に詳細に記載される。実施例では、3014においてプログラムが延長された場合、プログラムは、3020において、あるフェーズに戻る(例えば、ニコチン低減フェーズから安定化フェーズに移動する)ことができる。実施例では、3014においてプログラムが延長された場合、プログラムは、3022において、あるフェーズの持続時間(例えば、安定化フェーズでのNRTの使用)を延長することができる。実施例では、3014においてプログラムが延長された場合、プログラムは、3024において、シガレット/NRTを低減するスピードを低減することができる(例えば、毎週低減するのではなく、2週間ごとに減少するなど)。
【0266】
実施例では、3016においてプログラムが短縮された場合、プログラムは、3026において、シガレット/NRTの低減率を増加させる(例えば、シガレット低減フェーズ又はニコチン低減フェーズにある場合、シガレット/NRTを25%ではなく、50%低減する)ことができる。実施例では、3016においてプログラムが短縮された場合、プログラムは、3028において、あるフェーズの持続時間(例えば、安定化フェーズでのNRTの使用)を短くすることができる。実施例では、3016においてプログラムが短縮された場合、プログラムは、3030において、シガレット/NRTを低減するスピードを増加させる(例えば、シガレット/NTRを週ごとではなく、数日ごとに低減する)ことができる。
【0267】
図31Aは、渇望検出イベントの例示的なブロック図を描写する。
図31Bは、渇望検出イベントを決定するための例示的な表を描写する。
図31Aに示されるように、いくつかのバイオマーカー3104によって渇望検出イベント3102を決定することができる。バイオマーカー3104は、GSR3106、皮膚温度3108、及び/又は心拍数3110を含み得る。
図31Bに示されるように、バイオマーカー3104の各々を、渇望イベント入力3112として使用して、渇望イベント出力3114を決定することができる。渇望イベント出力3114は、渇望があるか否かを示し得る。
図31Bに示されるように、渇望のポジティブな予測値(渇望のpositive predictive value、PPV)3116は、渇望イベント入力3112を使用して計算され得る。渇望のPPV3116は、渇望のポジティブな予測である渇望イベント入力3112の数の結果を、渇望イベント入力3112の総数で割ることによって計算することができる。
【0268】
図31Bに示されるように、渇望のポジティブな予測である渇望イベント入力3112は、影付きであり、渇望のネガティブな予測である渇望イベント入力3112は、影付きではない。実施例では、渇望入力イベント3112は、以前に測定された渇望入力イベントと比較して、「上昇」又は「下降」として示され得る。実施例では、GSR3106の渇望イベント入力3112は、以前に測定されたGSRと比較して、「上昇」又は「下降」であり得る。実施例では、心拍数3110の渇望イベント入力3112は、以前に測定された心拍数と比較して、「上昇」又は「下降」であり得る。実施例では、皮膚温度3108の渇望イベント入力は、以前に測定された皮膚温度と比較して、「上昇」又は「下降」であり得る。
【0269】
図31Bに示されるように、「下降」であるGSR3106の渇望イベント入力3112は、影付きであり、これは、渇望のポジティブな予測である可能性があり、一方、「上昇」であるGSR3106の渇望イベント入力3112は、影付きではなく、これは、渇望のネガティブな予測である可能性がある。「上昇」である心拍数3110の渇望イベント入力3112は、影付きであり、これは、渇望のポジティブな予測である可能性があり、一方、「下降」である心拍数3110の渇望イベント入力3112は、影付きではなく、これは、渇望のネガティブな予測である可能性がある。「上昇」である皮膚温度3008の渇望イベント入力3112は、影付きであり、これは、渇望のポジティブな予測である可能性があり、一方、「下降」である皮膚温度3008の渇望イベント入力3112は、影付きではなく、これは、渇望のネガティブな予測である可能性がある。
【0270】
実施例では、3つの渇望イベント入力3112のうちの1つの渇望イベント入力3112が影付きであり、かつ渇望のポジティブな予測である場合、これは、「渇望」を示す渇望イベント出力3114につながる可能性がある。3つの渇望イベント入力3112のうちの1つの渇望イベント入力3112が影付きであり、かつ渇望のポジティブな予測である場合、これは、渇望のPPV3116の33.33%(1/3)を有する可能性がある。実施例では、3つの渇望イベント入力3112のうちの2つの渇望イベント入力3112が影付きであり、かつ渇望のポジティブな予測である場合、これは、「渇望」を示す渇望イベント出力3114につながる可能性がある。3つの渇望イベント入力3112のうちの2つの渇望イベント入力3112が影付きであり、かつ渇望のポジティブな予測である場合、これは、渇望のPPV3116の66.67%(2/3)を有する可能性がある。実施例では、3つの渇望イベント入力3112のうちの3つの渇望イベント入力3112が影付きであり、かつ渇望のポジティブな予測である場合、これは、「渇望」を示す渇望イベント出力3114につながる可能性がある。3つの渇望イベント入力3112のうちの3つの渇望イベント入力3112が影付きであり、かつ渇望のポジティブな予測である場合、これは、渇望のPPV3116の100%(3/3)を有する可能性がある。実施例では、3つの渇望イベント入力3112のうちのゼロ個の渇望イベント入力3112が影付きであり、かつ渇望のポジティブな予測である場合、これは、「渇望なし」を示す渇望イベント出力3114につながる可能性がある。3つの渇望イベント入力3112のうちのゼロ個の渇望イベント入力3112が影付きであり、かつ渇望のポジティブな予測である場合、これは、渇望のPPV3116の0%(0/3)を有する可能性がある。
【0271】
図32Aは、プログラム介入イベントの例示的なブロック図を描写する。
図32B及び
図32Cは、プログラム介入イベントを決定するための例示的な表を描写する。
図32Aに示されるように、データ収集メトリクス3204によってプログラム介入イベント3202を決定することができる。データ収集メトリクス3204は、シガレット消費3206、NRT消費3208、一酸化炭素3210、RHR3212、HRV3214、及び/又は血圧3216を含み得る。
図32Bに示されるように、データ収集メトリクス3204の一部をプログラム介入入力3218として使用して、プログラム介入出力を決定することができる。実施例では、プログラム介入入力3218は、シガレット消費3206、NRT消費3208、及び/又は一酸化炭素3210であってもよい。
【0272】
停止プログラムは、シガレット低減フェーズ3222、安定化フェーズ3224、及びニコチン低減フェーズ3226を含み得る(例えば、これらのフェーズに分割され得る)。シガレット低減フェーズ3222は、シガレット低減フェーズ出力3230を含み得る。安定化フェーズ3224は、安定化フェーズ出力3234を含み得る。NRT低減フェーズ3226は、NRT低減フェーズ出力3238を含み得る。シガレット低減フェーズ出力3230、安定化フェーズ出力3234、及びNRT低減フェーズ出力3238の各々は、プログラム介入入力3218によって決定され得る。
【0273】
シガレット低減フェーズ3222中、シガレットは、低減又は排除され、NRTと置換され得る。NRTは、シガレットを低減又は排除している間、ニコチンをユーザに提供する(例えば、一時的に提供する)シガレットの置換品としての役割を果たし得る。実施例では、シガレット低減フェーズ3222は、停止プログラム内の第1のフェーズ(例えば、停止プログラムの1~4週目の間)であってもよい。安定化フェーズ3224中、シガレットは、完全に排除され得るが、NRTの量は、同じままであるか、又は減少する。安定化フェーズ3224は、停止プログラム内の第2のフェーズ(例えば、停止プログラムの5~8週目の間)であってもよい。NRT低減フェーズ3226中、NRTの使用を低減又は排除し、ユーザのニコチン吸入量を低減又は排除する必要がある。NRT低減フェーズ3226は、停止プログラムの第3の及び最終フェーズ(例えば、停止プログラムの9~12週目の間)であってもよい。NRT低減フェーズ3226では、ユーザは、自身のニコチン吸入量を完全に排除するように、軌道に乗っている必要がある。
【0274】
実施例では、プログラム介入入力3218は、以前に測定された渇望入力イベントと比較して、「上昇」又は「下降」として示され得る。実施例では、シガレット消費3206のプログラム介入入力3218は、以前に測定されたシガレット消費と比較して、「上昇」又は「下降」であり得る。実施例では、NRT消費3208のプログラム介入入力3218は、以前に測定されたNRT消費と比較して、「上昇」又は「下降」であり得る。実施例では、一酸化炭素3210のプログラム介入入力3218は、以前に測定された一酸化炭素と比較して、「上昇」又は「下降」であり得る。
【0275】
シガレット低減フェーズ3222中、シガレット消費3206、NRT消費3208、及び一酸化炭素3210のプログラム介入入力3218が全て「上昇」として示された場合、ユーザは、自身の停止プログラムに関して遅れていると考慮され得、シガレット低減フェーズ3222は、延長される可能性があり、これは、「延長」としてシガレット低減フェーズ出力3230によって示され得る。シガレット消費3206のプログラム介入入力3218が「上昇」として示され、NRT消費3028が「下降」として示され、一酸化炭素3210が「上昇」として示された場合、ユーザは、自身の停止プログラムに関して遅れていると考慮され得、シガレット低減フェーズ3222は、延長される可能性があり、これは、「延長」としてシガレット低減フェーズ出力3230によって示され得る。シガレット消費3206のプログラム介入入力3218が「下降」として示され、NRT消費3028が「上昇」として示され、一酸化炭素3210が「下降」として示された場合、ユーザは、自身の停止プログラムに関して軌道に乗っていると考慮され得、これは、「軌道に乗っている」としてシガレット低減フェーズ出力3230によって示され得る。シガレット消費3206のプログラム介入入力3218が「下降」として示され、NRT消費3028が「下降」として示され、一酸化炭素3210が「下降」として示された場合、ユーザは、自身の停止プログラムに関して進んでいると考慮され得、シガレット低減フェーズ3222は、短縮される(例えば、迅速化される)可能性があり、これは、「短縮」としてシガレット低減フェーズ出力3230によって示され得る。
図32Bに示されるように、いくつかのプログラム介入入力3218及びシガレット低減フェーズ出力3230は影付きであり、これは、プログラム介入入力及び/又はシガレット低減フェーズ出力3230の組み合わせが一緒に発生し得ないことを示し得る。これらの事例では、シガレット低減フェーズ出力3230は、「該当なし」として示され得る。
【0276】
安定化フェーズ3224中、シガレット消費3206、NRT消費3208、及び一酸化炭素3210のプログラム介入入力3218が全て「上昇」として示された場合、ユーザは、自身の停止プログラムに関して遅れていると考慮され得、安定化フェーズ3224は、延長される可能性があり、これは、「延長」として安定化フェーズ出力3234によって示され得る。シガレット消費3206のプログラム介入入力3218が「上昇」として示され、NRT消費3028が「下降」として示され、一酸化炭素3210が「上昇」として示された場合、ユーザは、自身の停止プログラムに関して遅れていると考慮され得、安定化フェーズ3224は、延長される可能性があり、これは、「延長」として安定化フェーズ出力3234によって示され得る。シガレット消費3206のプログラム介入入力3218が「下降」として示され、NRT消費3028が「上昇」として示され、一酸化炭素3210が「下降」として示された場合、ユーザは、自身の停止プログラムに関して遅れていると考慮され得、安定化フェーズ3224は、延長される可能性があり、これは、「延長」として安定化フェーズ出力3234によって示され得る。シガレット消費3206のプログラム介入入力3218が「下降」として示され、NRT消費3028が「下降」として示され、一酸化炭素3210が「下降」として示された場合、ユーザは、自身の停止プログラムに関して進んでいると考慮され得、安定化フェーズ3224は、短縮される(例えば、迅速化される)可能性があり、これは、「短縮」として安定化フェーズ出力3234によって示され得る。
図32Bに示されるように、いくつかのプログラム介入入力3218及び安定化フェーズ出力3234は影付きであり、これは、プログラム介入入力及び/又は安定化フェーズ出力3230の組み合わせが一緒に発生し得ないことを示し得る。これらの事例では、安定化フェーズ出力3230は、「該当なし」として示され得る。
【0277】
NRT低減フェーズ3226中、シガレット消費3206、NRT消費3208、及び一酸化炭素3210のプログラム介入入力3218が全て「上昇」として示された場合、ユーザは、自身の停止プログラムに関して遅れていると考慮され得、NRT低減フェーズ3226は、延長される可能性があり、これは、「延長」としてNRT低減フェーズ出力3238によって示され得る。シガレット消費3206のプログラム介入入力3218が「上昇」として示され、NRT消費3028が「下降」として示され、一酸化炭素3210が「上昇」として示された場合、ユーザは、自身の停止プログラムに関して遅れていると考慮され得、NRT低減フェーズ3226は、延長される可能性があり、これは、「延長」としてNRT低減フェーズ出力3238によって示され得る。シガレット消費3206のプログラム介入入力3218が「下降」として示され、NRT消費3028が「上昇」として示され、一酸化炭素3210が「下降」として示された場合、ユーザは、自身の停止プログラムに関して遅れていると考慮され得、NRT低減フェーズ3226は、延長される可能性があり、これは、「延長」としてNRT低減フェーズ出力3238によって示され得る。シガレット消費3206のプログラム介入入力3218が「下降」として示され、NRT消費3028が「下降」として示され、一酸化炭素3210が「下降」として示された場合、ユーザは、自身の停止プログラムに関して軌道に乗っていると考慮され得、これは、「軌道に乗っている」としてNRT低減フェーズ出力3238によって示され得る。
図32Bに示されるように、いくつかのプログラム介入入力3218及びNRT低減フェーズ出力3238は影付きであり、これは、プログラム介入入力及び/又はNRT低減フェーズ出力3238の組み合わせが一緒に発生し得ないことを示し得る。これらの事例では、NRT低減フェーズ出力3238は、「該当なし」として示され得る。
【0278】
図32Cに示されるように、いくつかの(例えば、いくつかの他の)データ収集メトリクス3204をプログラム介入入力3218として使用して、プログラム介入出力3240を決定することができる。実施例では、プログラム介入入力3218は、RHR3212、HRV3214、及び/又は血圧3216であってもよい。
図32Cに見出されるプログラム介入出力3240は、
図32Bに見出されるシガレット低減フェーズ出力3230、安定化フェーズ出力3234、並びにNRT低減フェーズ出力3238を、検証及び/又は補足するように作用し得る。
【0279】
図32Cに示されるように、フェーズを延長する必要性のポジティブな予測であるプログラム介入入力3218は、影付きであり、フェーズを延長する必要性のネガティブな予測であるプログラム介入入力3218は、影付きではない。実施例では、プログラム介入入力3218は、以前に測定されたプログラム介入入力と比較して、「上昇」又は「下降」として示され得る。実施例では、RHR3212のプログラム介入入力3218は、以前に測定されたRHRと比較して、「上昇」又は「下降」であり得る。実施例では、HRV3214のプログラム介入入力3218は、以前に測定されたHRVと比較して、「上昇」又は「下降」であり得る。実施例では、血圧3216のプログラム介入入力3218は、以前に測定された血圧と比較して、「上昇」又は「下降」であり得る。
【0280】
図32Cに示されるように、「上昇」であるRHR3212のプログラム介入入力3218は、影付きであり、これは、フェーズ延長のポジティブな予測である可能性があり、一方、「下降」であるRHR3212のプログラム介入入力3218は、影付きではなく、これは、フェーズ延長のネガティブな予測である可能性がある。「下降」であるHRV3214のプログラム介入入力3218は、影付きであり、これは、渇望のポジティブな予測である可能性があり、一方、「上昇」であるHRV3214のプログラム介入入力3218は、影付きではなく、これは、フェーズ延長のネガティブな予測である可能性がある。「上昇」である血圧3216のプログラム介入入力3218は、影付きであり、これは、フェーズ延長のポジティブな予測である可能性があり、一方、「下降」である血圧3216のプログラム介入入力3218は、影付きではなく、これは、渇望のネガティブな予測である可能性がある。
【0281】
実施例では、3つのプログラム介入入力3218のうちの1つのプログラム介入入力3218が影付きであり、かつ渇望のポジティブな予測である場合、これは、「延長」を示すプログラム介入出力3240につながる可能性がある。実施例では、3つのプログラム介入入力3218のうちの2つのプログラム介入入力3218が影付きであり、かつ渇望のポジティブな予測である場合、これは、「延長」を示すプログラム介入出力3240につながる可能性がある。実施例では、3つのプログラム介入入力3218のうちの3つのプログラム介入入力3218が影付きであり、かつ渇望のポジティブな予測である場合、これは、「延長」を示すプログラム介入出力3240につながる可能性がある。実施例では、3つのプログラム介入入力3218のうちのゼロ個のプログラム介入入力3218が影付きであり、かつ渇望のポジティブな予測である場合、これは、「軌道に乗っている」を示すプログラム介入出力3240につながる可能性がある。
【0282】
図33Aは、喫煙検出イベントの例示的なブロック図を描写する。
図33Bは、喫煙検出イベントを決定するための例示的な表を描写する。
図33Aに示されるように、データ収集メトリクス3304によって喫煙検出イベント3302を決定することができる。データ収集メトリクス3304は、心拍数3306、皮膚温度3308、GSR3310、及び/又は一酸化炭素3312を含み得る。
図33Bに示されるように、データ収集メトリクス3304の各々を、喫煙イベント入力3314として使用して、喫煙イベント出力3316を決定することができる。喫煙イベント出力3316は、喫煙イベントがあるか、喫煙イベントの可能性が低いか、喫煙イベントの可能性があるか、喫煙イベントの可能性が低いか、又は喫煙イベントがないかどうかを示し得る。
【0283】
図33Bに示されるように、喫煙イベントのポジティブな予測である喫煙イベント入力3314は、影付きであり、喫煙イベントのネガティブな予測である喫煙イベント入力3314は、影付きではない。実施例では、喫煙イベント入力3314は、以前に測定された喫煙イベント入力3314と比較して、「上昇」又は「下降」として示され得る。実施例では、一酸化炭素3312の喫煙イベント入力3314は、以前に測定された一酸化炭素と比較して、「上昇」又は「下降」であり得る。実施例では、心拍数3306の喫煙イベント入力3314は、以前に測定された心拍数と比較して、「上昇」又は「下降」であり得る。実施例では、皮膚温度3308の喫煙イベント入力3314は、以前に測定された皮膚温度と比較して、「上昇」又は「下降」であり得る。実施例では、GSR3310の喫煙イベント入力3314は、以前に測定されたGSRと比較して、「上昇」又は「下降」であり得る。
【0284】
図33Bに示されるように、「上昇」である一酸化炭素3310の喫煙イベント入力3314は、影付きであり、これは、喫煙イベントのポジティブな予測である可能性があり、一方、「下降」である一酸化炭素3310の喫煙イベント入力3314は、影付きではなく、これは、喫煙イベントのネガティブな予測である可能性がある。「下降」である心拍数3306の喫煙イベント入力3314は、影付きであり、これは、喫煙イベントのポジティブな予測である可能性があり、一方、「上昇」である心拍数3110の喫煙イベント入力3314は、影付きではなく、これは、喫煙イベントのネガティブな予測である可能性がある。「下降」である皮膚温度3308の喫煙イベント入力3314は、影付きであり、これは、喫煙イベントのポジティブな予測である可能性があり、一方、「上昇」である皮膚温度3008の喫煙イベント入力3314は、影付きではなく、これは、喫煙イベントのネガティブな予測である可能性がある。「上昇」であるGSR3310の喫煙イベント入力3314は、影付きであり、これは、喫煙イベントのポジティブな予測である可能性があり、一方、「下降」であるGSR3310の喫煙イベント入力3314は、影付きではなく、これは、喫煙イベントのネガティブな予測である可能性がある。
【0285】
実施例では、一酸化炭素3310が、(例えば、3つの他のもののうちの)ゼロ個の他の影付きの喫煙イベント入力3314とともに影付きである場合、これは、「喫煙イベントの可能性が低い」を示す喫煙イベント出力3316につながる可能性がある。実施例では、一酸化炭素3310が、(例えば、3つの他のもののうちの)1つの他の影付きの喫煙イベント入力3314とともに影付きである場合、これは、「可能性のある喫煙イベント」を示す喫煙イベント出力3316につながる可能性がある。実施例では、一酸化炭素3310が、(例えば、3つの他のもののうちの)2つの他の影付きの喫煙イベント入力3314とともに影付きである場合、これは、「喫煙イベントの可能性が高い」を示す喫煙イベント出力3316につながる可能性がある。実施例では、一酸化炭素3310が、(例えば、3つの他のもののうちの)3つの他の影付きの喫煙イベント入力3314とともに影付きである場合、これは、「喫煙イベント」を示す喫煙イベント出力3316につながる可能性がある。
【0286】
実施例では、一酸化炭素3310が、(例えば、3つの他のもののうちの)ゼロ個の他の影付きではない喫煙イベント入力3314とともに影付きではない場合、これは、「喫煙イベントなし」を示す喫煙イベント出力3316につながる可能性がある。実施例では、一酸化炭素3310が、(例えば、3つの他のもののうちの)1つの他の影付きではない喫煙イベント入力3314とともに影付きではない場合、これは、「喫煙イベントの可能性が低い」を示す喫煙イベント出力3316につながる可能性がある。実施例では、一酸化炭素3310が、(例えば、3つの他のもののうちの)2つの他の影付きではない喫煙イベント入力3314とともに影付きではない場合、これは、「喫煙イベントの可能性が低い」を示す喫煙イベント出力3316につながる可能性がある。実施例では、一酸化炭素3310が、(例えば、3つの他のもののうちの)3つの他の影付きではない喫煙イベント入力3314とともに影付きではない場合、これは、「喫煙イベントの可能性が低い」を示す喫煙イベント出力3316につながる可能性がある。
【0287】
図34は、デバイスによって実施され得るニコチン置換療法を提供するための方法を描写する。デバイスは、ディスペンサ本体を備え得る。デバイスは、ニコチン製剤を分配するためのディスペンサを備え得る。デバイスは、ディスペンサを作動させるように装着された作動部材を備え得る。デバイスは、作動部材と接触したときに、ディスペンサ本体に対して移動するように装着されたキャリッジを備え得る。デバイスは、キャリッジの動きを検知するように構成され得るセンサを備え得る。
【0288】
デバイスは、ディスペンサを作動させるように作動部材が移動するのを可能にする動作位置と、作動部材が移動するのを防止する非動作位置との間で移動可能であってもよい、ロックアウト機構を備え得る。デバイスは、ユーザによって以前に消費された可能性があるニコチンの量を示し得るニコチン量信号を送るための送信器を備え得る。デバイスは、ロックアウト機構が非動作位置に移動されることを示し得るロック信号を受信するための受信器を備え得る。デバイスは、生理学的パラメータを測定するためのセンサを備え得る。
【0289】
デバイスは、方法3400のために示される1つ又は2つ以上の行為を実施するように構成され得るプロセッサを備え得る。例えば、デバイスは、3402、3404、3406、3408、3410、3412、及び/又はこれらの任意の組み合わせのうちの1つ又は2つ以上を実施し得る。
【0290】
3402において、センサ信号、バイオマーカー、及び/又は生理学的パラメータが受信され得る。センサ信号、バイオマーカー、及び/又は生理学的パラメータは、本明細書に記載されるように使用され得る。例えば、バイオマーカーを使用して、ユーザのニコチン消費、ユーザの停止フェーズ、ユーザの停止フェーズ内の進捗、ユーザの健康パラメータ、ニコチンの渇望などを決定することができる。
【0291】
一実施例では、生理学的パラメータを測定するためのセンサから、ユーザの生理学的パラメータの値を示し得るセンサ信号が受信され得る。ユーザの生理学的パラメータの値は、センサ信号に基づいて決定され得る。ユーザの生理学的パラメータの値は、例えば、ユーザ及び/又はデバイスに送られ得る。生理学的パラメータは、本明細書に記載される任意のバイオメトリックパラメータ及び/又はバイオマーカーであり得る。
【0292】
一実施例では、データは、センサから受信され得る。データは、ユーザに関連付けられたウェアラブルデバイスからの、心拍数、心拍数変動性、血圧、温度、呼吸数、酸素飽和度、カルボキシヘモグロビン、一酸化炭素、ガルバニック皮膚反応、及び加速度計のデータのうちの1つ又は2つ以上を含み得る。ウェアラブルデバイスからの受信されたデータに基づいて、個別化されたニコチン置換又は低減療法プログラムをユーザのために修正することができる。
【0293】
3404において、ニコチンの渇望が検出され得る。ニコチンの渇望は、ユーザ入力、バイオマーカー、センサからの信号、生理学的パラメータ、ニコチン使用の履歴などを使用して検出され得る。一実施例では、運動センサから運動信号が受信され得る。運動信号から、ある期間にわたってユーザが落ち着きがないと決定することができる。ユーザの落ち着きのなさは、ユーザがニコチンの渇望を経験している可能性があることを示し得る。ユーザの落ち着きのなさの指標及び/又はニコチン渇望の指標が、例えば、ユーザ(例えば、通知)、及び/又はスマートフォンなどのデバイスに送られ得る。
【0294】
一実施例では、検出された運動、物理的な場所、時刻、予定された活動、ユーザのカレンダー、ソーシャルメディアのデータ、及びバイオメトリック測定値のうちの少なくとも1つを使用して、ユーザがニコチン渇望を経験していると決定することができる。一実施例では、ユーザに関連付けられた安静時心拍数を使用するか、又はユーザの知覚される心拍数の変化を使用して、ユーザがニコチン渇望を経験していると決定することができる。
【0295】
一実施例では、予期された渇望時間を決定することができる。例えば、予期された渇望時間は、ニコチン製剤の第1の投与量が分配された時間及びユーザによって以前に消費されたニコチンの量のうちの1つ又は2つ以上を使用して決定され得る。予期された渇望時間において、ニコチン製剤の第2の投与量を示唆する通知を送ることができる。
【0296】
一実施例では、予期された渇望時間を決定することができ、かつ/又は一時的喫煙イベントを検出することができる。ユーザに関連付けられた心拍数データを受信することができる。受信された心拍数データを使用して、ユーザの心拍数傾向及び/又は心拍数傾向の変化を決定することができる。一時的喫煙イベントの予想発生時間を決定することができる。
【0297】
命令、メッセージ、及び/又は信号を送ることができる。例えば、一時的喫煙イベントの予想発生時間又は一時的喫煙イベントの予想発生時間の前に、ユーザがニコチン製剤を分配することを要求するために、メッセージを送ることができる。一実施例として、一時的喫煙イベントの予想発生時間又は一時的喫煙イベントの予想発生時間の前に、ニコチン製剤を分配するようにニコチン分配デバイスに命令し、かつ/又はユーザがニコチン製剤を分配することを可能にするために、信号をニコチン分配デバイスに送ることができる。一実施例として、一時的喫煙イベントの予想発生時間又は一時的喫煙イベントの予想発生時間の前に、ディスペンサがある量のニコチン製剤を分配するように、ディスペンサを作動させるように作動部材に命令するために、メッセージを送ることができる。
【0298】
3406において、ユーザによって以前に消費されたニコチンの量を決定することができる。一実施例では、以前に消費されたニコチンの量は、ディスペンサの作動の回数を使用して決定することができる。ディスペンサの作動回数を決定することができる。ディスペンサの作動回数は、ある期間にわたるものであってもよく、かつ/又はある期間に関連付けられてもよい。ニコチン製剤の濃度を決定することができる。作動回数及びニコチン製剤の濃度に基づいて、期間中にユーザによって消費されたニコチンの量を決定することができる。ユーザによって以前に消費されたニコチンの量は、期間中にユーザによって消費されたニコチンの量に基づいて決定され得る。
【0299】
一実施例では、ある期間内にユーザによって消費された可能性がある1つ又は2つ以上のタバコ製品を決定することにより、ユーザによって以前に消費されたニコチンの量。1つ又は2つ以上のタバコ製品に関連付けられたニコチンのレベルを決定することができる。例えば、ニコチンのレベルは、ユーザによって消費された可能性がある電子シガレットについて決定され得る。
【0300】
一実施例では、消費されたニコチンの総量が決定され得る。消費されたニコチンの総量は、ユーザによって以前に消費されたニコチンの量を示し得る。分配されるニコチンの量を決定することができる。消費されたニコチンの総量及び分配されるニコチンの量が1日の最大ニコチン投与量未満であり得る場合、ユーザがニコチン製剤を分配することを可能にすることができる。例えば、消費されたニコチンの総量及び分配されるニコチンの量が1日の最大ニコチン投与量未満である場合に、ディスペンサがニコチンの量を分配するように、作動部材はディスペンサを作動させるように命令されてもよい。消費されたニコチンの総量及び分配されるニコチンの量が1日の最大ニコチン投与量以上であり得る場合、ユーザがニコチン製剤を分配すること防止することができる。
【0301】
3408において、ユーザのニコチン閾値を決定することができる。ニコチン閾値は、シガレット、無煙タバコ、電子シガレット、加熱式タバコ、ニコチン製剤、ニコチンガムなどのような、1つ又は2つ以上の供給源からのニコチン消費を考慮に入れることができる。ニコチン閾値は、ユーザのために個別化され得る。ニコチン閾値は、ユーザの年齢、ユーザの体重、ユーザの停止フェーズ、ユーザのニコチン消費率などに基づき得る。ニコチン閾値は、ニコチンの致命的な投与量、ニコチンの過剰投与、ニコチン停止に有害であり得るニコチンの量などをユーザが受け取ることを防止するように決定することができる。
【0302】
一実施例では、ユーザによって以前に消費されたニコチンの量がニコチン閾値以上である可能性があると決定することができる。ユーザは追加のニコチンを消費することを許可されない場合があると決定することができる。ロックアウト機構は、(例えば、3410において)ディスペンサがニコチン製剤を分配することを防止するように命令され得る。
【0303】
一実施例では、ユーザによって以前に消費されたニコチンの量がニコチン閾値を下回る可能性があると決定することができる。ユーザは追加のニコチンを消費することを許可される可能性があると決定することができる。例えば、ニコチン渇望を低減するために、ユーザに、ある用量のニコチンを分配するように助言するメッセージ(例えば、通知)をユーザに送ることができる。ロックアウト機構は、(例えば、3410において)分配部がニコチン製剤を分配することを可能にするように命令され得る。
【0304】
一実施例では、ユーザの1つ又は2つ以上の喫煙行動を使用して、ユーザのニコチン閾値を決定することができる。例えば、ユーザの1つ又は2つ以上の喫煙行動を決定することができる。ユーザの1つ又は2つ以上の喫煙行動に基づいて、ユーザの喫煙停止プログラムを決定することができる。
【0305】
3410において、ロックアウト機構信号などの信号、及び/又はメッセージを、ロックアウト機構に送ることができる。一実施例では、ロックアウト機構信号により、ロックアウト機構を動作位置に移動させることができる。例えば、ユーザがニコチン閾値を超過しておらず、ニコチン渇望を経験しており、かつ/又はニコチンを消費することが許されていると決定することができる。また、ユーザがニコチン製剤を分配することができるように、ロックアウト機構を動作位置に移動させる、かつ/又は留まらせるように信号を送ることができる。
【0306】
一実施例では、ロックアウト機構信号により、ロックアウト機構を非動作位置に移動させることができる。一実施例では、ユーザによって以前に消費されたニコチンの量がニコチン閾値を超過している可能性があると決定することができる。また、ロックアウト機構信号は、ロックアウト機構を非動作位置に移動させるように、ユーザによって以前に消費されたニコチンの量がニコチン閾値を超過している条件で送られ得る。
【0307】
一実施例では、(例えば、3402において)ユーザがニコチン渇望を経験している可能性があることと、ユーザがニコチン製剤の用量を受け取るべきではないと状態が示し得ることと、を決定することができる。また、ロックアウト機構を非動作位置に移動させるロックアウト機構信号をロックアウト機構に送ることができる(例えば、ユーザがニコチン渇望を経験している可能性があっても)。
【0308】
一実施例では、ロックアウト機構は、ニコチン送達デバイスであり得る別のデバイス内に含まれ得る。ある用量のニコチンを分配することを可能にするようにニコチン送達デバイスに命令するメッセージをニコチン送達デバイスに送ることができる。
【0309】
3412において、ニコチン製剤の投与量が分配され得る。例えば、デバイスがニコチン製剤を分配することができる。別の実施例では、デバイスは、ニコチン製剤を分配するように、メッセージ及び/又は信号をニコチン分配デバイスに送ることができる。
【0310】
一実施例では、ニコチン製剤の投与量が分配され得る。ニコチン製剤の投与量は、本明細書に記載されるように、センサからの信号に基づいて検出され得る。ニコチン製剤の投与量の指標を送ることができる。例えば、ユーザは、ニコチン製剤の投与量を通知され得る。別の実施例では、ニコチン製剤の投与量が分配された可能性があることを示すメッセージをスマートフォンに送ることができる。
【0311】
ニコチン製剤の投与量が分配された時間を決定することができる。また、投与量の指標は、時間を示し得る。
【0312】
ニコチン置換療法を提供するためのデバイスが提供され得る。デバイスは、ニコチン製剤を分配するためのディスペンサを備え得る。デバイスは、ディスペンサを作動させるように装着された作動部材を備え得る。デバイスは、ディスペンサを作動させるように作動部材が移動するのを可能にすることができる動作位置と、作動部材が移動するのを防止することができる非動作位置との間で移動可能であってもよい、ロックアウト機構を備え得る。デバイスは、プロセッサを備え得る。プロセッサは、ユーザによって以前に消費されたニコチンの量を決定するように構成され得る。プロセッサは、ロックアウト機構を非動作位置に移動させるロックアウト機構信号を、ロックアウト機構に送るように構成され得る。
【0313】
一実施例では、ユーザのニコチン閾値を決定することができ、ニコチン閾値は、1つ又は2つ以上の供給源からのニコチン消費を考慮に入れることができる。ユーザによって以前に消費されたニコチンの量がニコチン閾値を超過している可能性があるかどうかを決定することができ、ロックアウト機構を非動作位置に移動させるロックアウト機構信号は、ユーザによって以前に消費されたニコチンの量がニコチン閾値を超過している条件で送られている可能性がある。
【0314】
一実施例では、デバイスは、ユーザによって以前に消費されたニコチンの量を示すニコチン量信号を送るために使用され得る送信器を備え得る。デバイスは、ロックアウト機構が非動作位置に移動されることを示し得るロック信号を受信するために使用され得る受信器を備え得る。
【0315】
一実施例では、デバイスは、生理学的パラメータを測定するためのセンサを備え得る。
【0316】
一実施例では、送信器を備えることができ、プロセッサは、ユーザの第1の生理学的パラメータの値を示す第1の生理学的パラメータを測定するためのセンサからセンサ信号を受信するように構成され得る。ユーザの第1の生理学的パラメータの値は、センサ信号に基づいて決定され得る。送信器は、ユーザの第1の生理学的パラメータの値を送るように命令され得る。
【0317】
一実施例では、プロセッサは、ある期間に関連付けられたディスペンサの作動回数を決定するように構成され得る。ニコチン製剤の濃度を取得することができる。作動回数及びニコチン製剤の濃度に基づいて、期間の間にユーザによって消費されたニコチンの量を決定することができ、ユーザによって以前に消費されたニコチンの量は、期間の間にユーザによって消費されたニコチンの量に基づいて決定され得る。
【0318】
一実施例では、プロセッサは、ユーザがニコチン渇望を経験していることと、ユーザがニコチン製剤の用量を受け取るべきではないと状態が示すことと、を決定するように構成され得、ユーザがニコチン渇望を経験していると決定したときに、ロックアウト機構を非動作位置に移動させるロックアウト機構信号がロックアウト機構に送られる。
【0319】
一実施例では、デバイスは、運動センサを備え得、プロセッサは、運動センサから運動信号を受信するように構成され得る。運動信号から、ある期間にわたってユーザが落ち着きがないと決定することができる。ユーザの落ち着きのなさの指標を送ることができる。
【0320】
ニコチン置換療法を提供するためのデバイスが提供され得る。デバイスは、メモリ及びプロセッサを備え得る。プロセッサは、方法を実施するように構成され得る。ユーザがニコチン渇望を経験していると決定することができる。ユーザによって以前に消費されたニコチンの量を決定することができる。ユーザのニコチン閾値を決定することができる。ユーザによって以前に消費されたニコチンの量がニコチン閾値を下回ると決定することができる。ニコチン渇望を低減するために、ユーザに、ある用量のニコチンを分配するように助言するメッセージを送ることができる。
【0321】
一実施例では、メッセージは、第1のメッセージであり得、プロセッサは、ニコチンの用量を分配することができるようにニコチン送達デバイスに命令し得る第2のメッセージを、ニコチン送達デバイスに送るように構成され得る。
【0322】
一実施例では、プロセッサは、検出された運動、物理的な場所、時刻、予定された活動、ユーザのカレンダー、ソーシャルメディアのデータ、及びバイオメトリック測定値のうちの少なくとも1つを使用して、ユーザがニコチン渇望を経験している可能性があるように構成され得る。
【0323】
一実施例では、プロセッサは、ユーザに関連付けられた安静時心拍数を使用するか、又はユーザの知覚される心拍数の変化を使用して、ユーザがニコチン渇望を経験している可能性があると決定するように構成され得る。
【0324】
一実施例では、プロセッサは、ユーザによって以前に消費されたニコチンの量を決定するように構成され得る。例えば、ある期間内にユーザによって消費された1つ又は2つ以上のタバコ製品を決定することができる。1つ又は2つ以上のタバコ製品に関連付けられたニコチンのレベルを決定することができる。
【0325】
一実施例では、プロセッサは、ユーザのニコチン閾値を決定するように更に構成されている。例えば、ユーザの1つ又は2つ以上の喫煙行動を決定することができる。ユーザの1つ又は2つ以上の喫煙行動に基づいて、ユーザの喫煙停止プログラムを決定することができる。
【0326】
ニコチン置換療法を提供するためのデバイスが提供され得る。デバイスは、ディスペンサ本体を備え得る。デバイスは、ニコチン製剤の投与量を分配するためのディスペンサを備え得る。デバイスは、ディスペンサを作動させるように装着された作動部材を備え得る。デバイスは、作動部材と接触したときに、ディスペンサ本体に対して移動するように装着されたキャリッジを備え得る。デバイスは、キャリッジの動きを検知するように構成されたセンサを備え得る。デバイスは、プロセッサを備え得る。プロセッサは、1つ又は2つ以上の行為を実施するように構成され得る。センサからの信号に基づいて、ニコチン製剤の投与量が分配されたと決定することができる。ニコチン製剤の投与量の指標を送ることができる。
【0327】
一実施例では、キャリッジは、磁気キャリッジであってもよい。センサは、磁気キャリッジが範囲内にあるときを検出することができる可能性がある磁気センサであってもよい。
【0328】
一実施例では、プロセッサは、ニコチン製剤の投与量が分配された時間を決定するように構成され得る。投与量の指標は、時間を更に示し得る。
【0329】
一実施例では、ニコチン製剤の投与量は、第1の投与量であり得、プロセッサは、ユーザによって以前に消費されたニコチンの量を決定するように構成され得る。ニコチン製剤の第1の投与量が分配された時間及びユーザによって以前に消費されたニコチンの量を使用して、予期された渇望時間を決定することができる。予期された渇望時間において、ニコチン製剤の第2の投与量を示唆する通知を提供することができる。
【0330】
一実施例では、プロセッサは、ユーザに関連付けられた心拍数データを受信するように構成され得る。受信された心拍数データを使用することによって、ユーザの心拍数傾向及び/又は心拍数傾向の変化を決定することができる。一時的喫煙イベントの予想発生時間を決定することができる。作動部材は、一時的喫煙イベントの予想発生時間又は一時的喫煙イベントの予想発生時間の前に、ディスペンサがある量のニコチン製剤を分配するように、ディスペンサを作動させるように命令され得る。
【0331】
一実施例では、プロセッサは、データを受信するように構成され得る。ユーザに関連付けられたウェアラブルデバイスからの、心拍数、心拍数変動性、血圧、温度、呼吸数、酸素飽和度、カルボキシヘモグロビン、一酸化炭素、ガルバニック皮膚反応、及び加速度計のデータのうちの1つ又は2つ以上を含み得る。ウェアラブルデバイスからの受信されたデータに基づいて、ユーザの個別化されたニコチン置換又は低減療法プログラムを修正することができる。
【0332】
一実施例では、プロセッサは、消費されたニコチンの総量を決定するように構成され得る。消費されたニコチンの総量は、ユーザによって以前に消費されたニコチンの量を示し得る。分配されるニコチンの量を決定することができる。作動部材は、消費されたニコチンの総量及び分配されるニコチンの量が1日の最大ニコチン投与量未満である場合に、ディスペンサがニコチンの量を分配するように、ディスペンサを作動させるように命令され得る。
【0333】
図35は、バイオマーカーを使用し得るニコチン置換療法を提供するための例示的な方法を描写する。本方法は、方法3500のために示される1つ又は2つ以上の行為を実施するように構成され得るプロセッサを備えるデバイスによって実施され得る。例えば、デバイスは、3502、3504、3506、及び/又はこれらの任意の組み合わせのうちの1つ又は2つ以上を実施し得る。
【0334】
3502において、ユーザの停止プログラムを決定することができる。停止プログラムは、1つ又は2つ以上のフェーズを含み得る。停止プログラムのフェーズは、本明細書に記載されるように決定され得る。フェーズは、シガレット低減フェーズ、ニコチン安定化フェーズ、又はニコチン低減フェーズのうちの1つであってもよい。
【0335】
3504において、プログラム介入イベントを決定することができる。プログラム介入イベントは、停止プログラムのフェーズ及び/又はユーザに関連付けられたマーカーに基づいて決定され得る。
【0336】
プログラム介入イベントは、渇望検出イベント、喫煙検出イベント、及び行動介入イベントのうちの1つ又は2つ以上であってもよい。一実施例では、行動介入がユーザに推奨されている可能性があると決定することができる。以前に推奨された行動介入が効果的ではなかった可能性があると決定することができる。以前に推奨された行動介入が効果的ではなかったという決定に基づいて、停止プログラム及び/又は停止プログラムのフェーズに対する修正を行うことができる。以前に推奨された行動介入が効果的ではなかったと決定されたときに、ユーザに異なる行動介入を示唆することができる。
【0337】
マーカーは、シガレット数、ニコチンデータ、ユーザバイオマーカー、ユーザ行動のインジケータ、渇望検出、及び喫煙検出のうちの1つ又は2つ以上を含み得る。マーカーは、心拍数、安静時心拍数、心拍数変動性、血圧、ユーザの温度、呼吸数、酸素飽和度、皮膚温度、一酸化炭素の検出、及びガルバニック皮膚反応のうちの1つ又は2つ以上を含み得る。
【0338】
プログラム介入イベントは、ユーザのシガレット消費率を使用して決定され得る。例えば、ユーザのニコチン製剤消費率を決定することができる。ユーザの一酸化炭素飽和レベルを決定することができる。プログラム介入イベントは、ユーザのシガレット消費率、ニコチン製剤消費率、及び一酸化炭素飽和レベルに基づき得る。
【0339】
プログラム介入イベントは、喫煙検出イベントであり得る。例えば、喫煙検出イベントは、ユーザに関連付けられたバイオマーカーに基づいて決定され得る。
【0340】
プログラム介入イベントは、ニコチン消費検出イベントであり得る。例えば、ニコチン消費検出イベントは、ユーザに関連付けられたバイオマーカーに基づいて決定され得る。
【0341】
3506において、停止プログラムに対する修正が決定され得る。停止プログラムに対する修正は、プログラム介入イベントに基づき得る。停止プログラムに対する修正は、シガレットの低減率、フェーズの持続時間、シガレットを低減するスピード、ニコチン置換療法の低減率、及びニコチン置換療法を低減するスピードのうちの1つ又は2つ以上であってもよい。
【0342】
停止プログラムに対する修正は、停止傾向を使用して決定され得る。停止傾向は、プログラム介入イベントによって示され得る。停止プログラムのフェーズの持続時間は、停止傾向に基づいて変更することができる。例えば、プログラム介入イベントは、ユーザが自身の喫煙を増加させたことを示し得、停止傾向は、シガレット消費の増加を示し得、シガレット低減フェーズの持続時間が延長され得る。
【0343】
フェーズ及び/又は喫煙検出イベントに基づいて、停止プログラムに対する修正を決定することができる。例えば、プログラム介入イベントは、喫煙検出イベントであり得る。フェーズがシガレット低減フェーズであり得ることを決定することができ、喫煙検出イベントに基づいて、シガレット低減フェーズが延長され得ると決定することができる。
【0344】
停止プログラムに対する修正は、バイオマーカー、バイオマーカー傾向、及び/又は喫煙検出イベントに基づく。バイオマーカー傾向が閾値を超過したと決定されたときに、ユーザを停止プログラムの第2のフェーズに割り当てることができる。喫煙検出イベントを使用して、シガレット消費率を決定することができる。シガレット消費率に基づいて、停止プログラムの第2のフェーズの持続時間を決定することができる。
【0345】
停止プログラムに対する修正は、シガレット消費率に基づいて決定され得る。シガレット消費率は、喫煙イベントを使用して決定され得る。バイオマーカー傾向の閾値を超過した可能性があることを決定することができる。消費率は、バイオマーカー傾向が閾値を超過した可能性がある場合に、喫煙検出イベントを使用して決定することができる。シガレット消費率に基づいて、停止プログラムのフェーズの持続時間を決定することができる。
【0346】
停止プログラムに対する修正は、停止プログラム、及び喫煙イベントであり得るプログラム介入イベントに基づき得る。例えば、喫煙検出イベントを使用して、ユーザのシガレット消費率を決定することができる。喫煙検出イベントを使用して、第1のフェーズの持続時間に対する増加を決定することができる。第1のフェーズの持続時間に対する増加は、閾値を超過する可能性がある。第1のフェーズの持続時間が閾値を超過する可能性がある場合、ユーザは、停止プログラムの第2のフェーズに割り当てられ得る。
【0347】
フェーズ及びニコチン消費検出イベントに基づいて、停止プログラムに対する修正を決定することができる。例えば、プログラム介入イベントは、ニコチン消費検出イベントであり得る。フェーズがシガレット低減フェーズであり得ることを決定することができ、喫煙検出イベントに基づいて、シガレット低減フェーズが延長され得ると決定することができる。一実施例では、停止プログラムに対する修正は、ユーザを停止プログラムのフェーズに割り当て、ニコチン検出イベントを使用してニコチン消費率を決定し、かつニコチン消費率に基づいて停止プログラムのフェーズの持続時間を決定することを含み得る。
【0348】
ニコチン置換療法を提供するためのデバイスが提供され得る。デバイスは、プロセッサを備え得る。プロセッサは、1つ又は2つ以上の行為を香味付けする(perfume)ように構成され得る。ユーザの停止プログラムを決定することができる。停止プログラムのフェーズに基づくプログラム介入イベントを決定することができる。ユーザに関連付けられたマーカーを決定することができる。プログラム介入イベントに基づいて、停止プログラムに対する修正を決定することができる。
【0349】
一実施例では、マーカーは、シガレット数、ニコチンデータ、ユーザバイオマーカー、ユーザ行動のインジケータ、渇望検出、及び喫煙検出のうちの1つ又は2つ以上を含み得る。
【0350】
一実施例では、マーカーは、心拍数、安静時心拍数、心拍数変動性、血圧、ユーザの温度、呼吸数、酸素飽和度、皮膚温度、一酸化炭素の検出、及びガルバニック皮膚反応のうちの1つ又は2つ以上を含み得る。
【0351】
一実施例では、フェーズは、シガレット低減フェーズ、ニコチン安定化フェーズ、又はニコチン低減フェーズのうちの1つである。
【0352】
一実施例では、プログラム介入イベントは、渇望検出イベント、喫煙検出イベント、及び行動介入イベントのうちの1つ又は2つ以上であってもよい
【0353】
一実施例では、プログラム介入イベントに基づき得る停止プログラムに対する修正は、シガレットの低減率、フェーズの持続時間、シガレットを低減するスピード、ニコチン置換療法の低減率、及びニコチン置換療法を低減するスピードのうちの1つ又は2つ以上に対する変更を含み得る。
【0354】
一実施例では、マーカーは、ユーザのシガレット消費率であり得、プロセッサは、プログラム介入イベントを決定するように構成され得る。例えば、ユーザのニコチン製剤消費率を決定することができる。ユーザの一酸化炭素飽和レベルを決定することができる。プログラム介入イベントは、ユーザのシガレット消費率、ニコチン製剤消費率、及び一酸化炭素飽和レベルに基づいて決定され得る。
【0355】
一実施例では、停止プログラムに対する修正は、停止傾向を使用して決定され得る。例えば、プログラム介入イベントによって停止傾向が示され得る。停止プログラムのフェーズの持続時間は、停止傾向に基づいて変更することができる。別の実施例では、修正は、バイオマーカー傾向が閾値を超過した可能性があるという決定に基づき得る。
【0356】
ニコチン置換療法を提供するためのデバイスが提供され得る。デバイスは、1つ又は2つ以上の行為を実施するように構成され得るプロセッサを備え得る。ユーザに関連付けられた停止プログラムのフェーズを決定することができる。ユーザに関連付けられたバイオマーカーに基づく喫煙検出イベントを決定することができる。フェーズ及び喫煙検出イベントに基づいて、停止プログラムに対する修正を決定することができる。
【0357】
一実施例では、バイオマーカーは、ユーザに関連付けられた一酸化炭素レベル、ユーザの心拍数、ユーザの皮膚温度、及びユーザのガルバニック皮膚反応のうちの1つ又は2つ以上であり得る。
【0358】
一実施例では、フェーズは、第1のフェーズであり得、プロセッサは、第1のフェーズ及び喫煙検出イベントに基づいて、停止プログラムの修正を決定するように構成され得る。例えば、喫煙検出イベントを使用して、ユーザのシガレット消費率を決定することができる。シガレット消費率に基づいて、第1のフェーズの持続時間に対する増加を決定することができる。第1のフェーズの持続時間に対する増加は、閾値を超過するように決定され得る。ユーザは、停止プログラムの第2のフェーズに割り当てられ得る。
【0359】
一実施例では、プロセッサは、バイオマーカー傾向が閾値を超過した可能性があると決定するように構成され得る。バイオマーカー傾向は、バイオマーカーに関連付けられ得る。
【0360】
一実施例では、フェーズは、第1のフェーズであり得、プロセッサは、第1のフェーズ及び喫煙検出イベントに基づいて、停止プログラムの修正を決定するように構成され得る。例えば、バイオマーカー傾向が閾値を超過したと決定されたときに、ユーザを停止プログラムの第2のフェーズに割り当てることができる。喫煙検出イベントを使用して、シガレット消費率を決定することができる。シガレット消費率に基づいて、停止プログラムの第2のフェーズの持続時間を決定することができる。
【0361】
一実施例では、プロセッサは、フェーズ及び喫煙検出イベントに基づいて、停止プログラムに対する修正を決定するように構成され得る。バイオマーカー傾向が閾値を超過したと決定されたときに、喫煙検出イベントを使用して、シガレット消費率を決定することができる。シガレット消費率に基づいて、停止プログラムのフェーズの持続時間を決定することができる。
【0362】
ニコチン置換療法を提供するためのデバイスが提供され得る。デバイスは、プロセッサを備え得る。プロセッサは、ユーザに関連付けられた停止プログラムのフェーズを決定するように構成され得る。ニコチン消費検出イベントを決定することができる。フェーズ及びニコチン消費検出イベントに基づいて、停止プログラムに対する修正を決定することができる。
【0363】
一実施例では、フェーズは、第1のフェーズであり得、プロセッサは、第1のフェーズ及びニコチン消費に基づいて、停止プログラムの修正を決定するように構成され得る。ユーザは、ニコチン消費がユーザのニコチン閾値を下回ると決定されたときに、停止プログラムの第2のフェーズに割り当てられ得る。ニコチン検出イベントを使用して、ニコチン消費率を決定することができる。ニコチン消費率に基づいて、停止プログラムの第2のフェーズの持続時間を決定することができる。
【0364】
図36は、バイオマーカーを使用してニコチン渇望を検出することができるニコチン置換療法を提供するための例示的な方法を描写する。本方法は、方法3600のために示される1つ又は2つ以上の行為を実施するように構成され得るプロセッサを備えるデバイスによって実施され得る。例えば、デバイスは、3602、3604、3606、及び/又はこれらの任意の組み合わせのうちの1つ又は2つ以上を実施し得る。
【0365】
3602において、ユーザに関連付けられたバイオマーカーを決定することができる。バイオマーカーは、本明細書に記載の任意のバイオマーカーであり得る。
【0366】
3604において、ニコチン渇望が検出され得る。ニコチン渇望は、バイオマーカーを使用して検出され得る。例えば、ユーザに関連付けられた第2のバイオマーカーを決定することができる。第1のバイオマーカー及び/又は第2のバイオマーカーに基づいて、予測値を計算することができる。予測値は、ユーザがニコチンの渇望を経験している可能性がある確率を示し得る。予測値が閾値を超過したときに、ユーザがニコチン渇望を経験している可能性があると決定することができる。
【0367】
ニコチン渇望は、1つ又は2つ以上のバイオマーカーを使用して検出され得る。例えば、ユーザに関連付けられたガルバニック皮膚反応を決定することができる。ユーザの心拍数を決定することができる。ユーザの皮膚温度を決定することができる。ニコチン渇望は、ガルバニック皮膚反応、心拍数、及び皮膚温度を使用して決定され得る。
【0368】
3606において、介入がユーザに提供され得る。介入は、行動介入、ニコチン置換療法介入、これらの組み合わせなどであり得る。介入は、タバコ消費、ニコチン消費、電子シガレット消費、シガレット消費などを低減することを意図し得る。
【0369】
ユーザへの介入は、ニコチン渇望及び停止プログラムのフェーズに基づいて提供され得る。停止プログラムのフェーズは、ユーザに関連付けられ得る。
【0370】
介入は、ユーザに通知を送ることによって、ニコチン渇望及びフェーズに基づいてユーザに提供され得る。通知は、ユーザがニコチン製剤の用量を分配し得る指標、行動療法命令、ニコチン渇望を低減するためにユーザが取り得る行為の指標、及びバイオマーカーの指標のうちの1つ又は2つ以上を含み得る。
【0371】
介入は、停止プログラム及び/又は停止プログラムのフェーズに対する修正であり得る。例えば、介入は、停止傾向に基づいて変更され得るフェーズの持続時間を変更することができる。
【0372】
ニコチン置換療法を提供するためのデバイスが提供され得る。デバイスは、プロセッサを備え得る。ユーザに関連付けられたバイオマーカーを決定することができる。ニコチン渇望は、ユーザに関連付けられたバイオマーカーを使用して検出され得る。介入は、ニコチン渇望に基づいてユーザに提供され得る。
【0373】
一実施例では、バイオマーカーは、第1のバイオマーカーであり得、プロセッサは、第1のバイオマーカー及び/又は第2のバイオマーカーを使用して、ニコチン渇望を検出するように構成され得る。例えば、第2のバイオマーカーは、ユーザに関連付けられ得る。第1のバイオマーカー及び/又は第2のバイオマーカーに基づく予測値を決定することができる。予測値は、ユーザがニコチンの渇望を経験している可能性がある確率を示し得る。予測値が閾値を超過したときに、ユーザがニコチン渇望を経験している可能性があると決定することができる。
【0374】
一実施例では、バイオマーカーは、ユーザに関連付けられたガルバニック皮膚反応であり得、プロセッサは、ガルバニック皮膚反応を使用して、ニコチン渇望を検出するように構成され得る。ユーザの心拍数を決定することができる。ユーザの皮膚温度を決定することができる。ニコチン渇望は、ガルバニック皮膚反応、心拍数、及び皮膚温度を使用して検出され得る。
【0375】
一実施例では、プロセッサは、ユーザに関連付けられた停止プログラムのフェーズを決定するように構成され得る。ユーザへの介入は、ニコチン渇望及び停止プログラムのフェーズに基づいて提供され得る。
【0376】
一実施例では、介入は、行動介入及びニコチン置換療法介入のうちの1つ又は2つ以上であり得、プロセッサは、ユーザに通知を送ることによって、ニコチン渇望及びフェーズに基づいて、ユーザに介入を提供するように構成され得る。通知は、ユーザがニコチン製剤の用量を分配し得る指標、行動療法命令、ニコチン渇望を低減するためにユーザが取り得る行為の指標、及びバイオマーカーの指標のうちの1つ又は2つ以上を含み得る。
【0377】
一実施例では、停止プログラムに対する修正は、介入、フェーズ、及びバイオマーカーに基づき得る。一実施例では、プロセッサは、介入、フェーズ、及びバイオマーカーによって示され得る停止傾向を決定するように構成され得る。停止傾向に基づいて、フェーズの持続時間を変更することができる。
【0378】
本出願は、様々な情報を「決定すること」に言及し得る。情報を決定することは、例えば、情報を推定すること、情報を計算すること、情報を予測すること、又はメモリから情報を取り出すことのうちの1つ又は2つ以上を含み得る。
【0379】
更に、本出願は、様々な情報を「受信すること」に言及し得る。受信することとは、「アクセスすること」と同様に、広範な用語であることを意図している。情報を受信することは、例えば、情報にアクセスすること、又は情報を(例えば、メモリから)取り出すことのうちの1つ又は2つ以上を含み得る。更に、「受信すること」とは、典型的には、例えば、情報を記憶すること、情報を処理すること、情報を送信すること、情報を移動させること、情報をコピーすること、情報を消去すること、情報を計算すること、情報を決定すること、情報を予測すること、情報を推定することなど、何らかの方法で動作中に関与する。
【0380】
例えば、「A/B」、「A及び/又はB」、及び「A及びBのうちの少なくとも1つ」の場合、以下の「/」、「及び/又は」、及び「のうちの少なくとも1つ」のいずれかの使用は、第1の列挙されたオプション(A)のみの選択、又は第2の列挙されたオプション(B)のみの選択、又は両方のオプション(A及びB)の選択を包含することを意図していることを理解されたい。更なる例として、「A、B、及び/又はC」、及び「A、B、及びCのうちの少なくとも1つ」の場合、かかる表現は、第1の列挙されたオプション(A)のみの選択、又は第2の列挙されたオプション(B)のみの選択、又は第3の列挙されたオプション(C)のみの選択、又は第1及び第2の列挙されたオプション(A及びB)のみの選択、又は第1及び第3の列挙されたオプション(A及びC)のみの選択、又は第2及び第3の列挙されたオプション(B及びC)のみの選択、又は3つ全てのオプション(A及びB及びC)の選択を包含することが意図される。これは、この技術及び関連技術の当業者に明らかなように、列挙されているような多くの項目に拡張され得る。
【0381】
いくつかの実施例について説明する。これらの実施例の特徴は、様々な特許請求の分類及びタイプにわたって、単独で又は任意の組み合わせで提供され得る。更に、実施形態は、様々な特許請求の分類及びタイプにわたって、単独で又は任意の組み合わせで、以下の特徴、デバイス、又は態様のうちの1つ若しくは2つ以上を含み得る。
【0382】
〔実施の態様〕
(1) ニコチン置換療法を提供するためのデバイスであって、
ニコチン製剤を分配するためのディスペンサと、
前記ディスペンサを作動させるように装着された作動部材と、
前記ディスペンサを作動させるように前記作動部材が移動するのを可能にする動作位置と、前記作動部材が移動するのを防止する非動作位置との間で移動可能である、ロックアウト機構と、
プロセッサであって、
ユーザによって以前に消費されたニコチンの量を決定し、
前記ロックアウト機構を前記非動作位置に移動させるロックアウト機構信号を前記ロックアウト機構に送るように構成されている、プロセッサと、を備える、デバイス。
(2) 前記プロセッサが、
前記ユーザのニコチン閾値を決定することであって、前記ニコチン閾値が、1つ又は2つ以上の供給源からのニコチン消費を考慮に入れる、決定することと、
前記ユーザによって以前に消費されたニコチンの前記量が前記ニコチン閾値を超過しているかどうかを決定することと、を行うように更に構成されており、前記ロックアウト機構を前記非動作位置に移動させる前記ロックアウト機構信号が、前記ユーザによって以前に消費されたニコチンの前記量が前記ニコチン閾値を超過している条件で送られている、実施態様1に記載のデバイス。
(3) 前記デバイスが、
前記ユーザによって以前に消費されたニコチンの前記量を示すニコチン量信号を送るための送信器と、
前記ロックアウト機構が前記非動作位置に移動されることを示すロック信号を受信するための受信器と、を更に備える、実施態様1に記載のデバイス。
(4) 前記デバイスが、生理学的パラメータを測定するためのセンサを更に備える、実施態様1に記載のデバイス。
(5) 前記デバイスが、送信器を更に備え、前記プロセッサが、
前記ユーザの第1の生理学的パラメータの値を示す前記第1の生理学的パラメータを測定するための前記センサからセンサ信号を受信し、
前記センサ信号に基づいて、前記ユーザの前記第1の生理学的パラメータの前記値を決定し、
前記ユーザの前記第1の生理学的パラメータの前記値を送るように前記送信器に命令するように更に構成されている、実施態様4に記載のデバイス。
【0383】
(6) 前記プロセッサが、
ある期間に関連付けられた前記ディスペンサの作動回数を決定し、
前記ニコチン製剤の濃度を取得し、
前記作動回数及び前記ニコチン製剤の前記濃度に基づいて、前記期間の間に前記ユーザによって消費されたニコチンの量を決定するように更に構成されており、前記ユーザによって以前に消費されたニコチンの前記量が、前記期間の間に前記ユーザによって消費されたニコチンの前記量に基づいて決定される、実施態様1に記載のデバイス。
(7) 前記プロセッサが、前記ユーザがニコチン渇望を経験していることと、前記ユーザが前記ニコチン製剤の用量を受け取るべきではないと状態が示すことと、を決定するように更に構成されており、前記ユーザが前記ニコチン渇望を経験していると決定したときに、前記ロックアウト機構を前記非動作位置に移動させる前記ロックアウト機構信号が前記ロックアウト機構に送られている、実施態様1に記載のデバイス。
(8) 前記デバイスが、運動センサを更に備え、前記プロセッサが、
前記運動センサから運動信号を受信し、
前記運動信号から、ある期間にわたって前記ユーザが落ち着きがないと決定し、
前記ユーザの落ち着きのなさの指標を送るように更に構成されている、実施態様1に記載のデバイス。
(9) ニコチン置換療法を提供するためのデバイスであって、
メモリと、
プロセッサであって、
ユーザがニコチン渇望を経験していると決定し、
前記ユーザによって以前に消費されたニコチンの量を決定し、
前記ユーザのニコチン閾値を決定し、
前記ユーザによって以前に消費されたニコチンの前記量が前記ニコチン閾値を下回ると決定し、
前記ニコチン渇望を低減するために、前記ユーザに、ある用量のニコチンを分配するように助言するメッセージを送るように構成されている、プロセッサと、を備える、デバイス。
(10) 前記メッセージが、第1のメッセージであり、前記プロセッサが、ニコチンの前記用量を分配することができるようにニコチン送達デバイスに命令する第2のメッセージを、前記ニコチン送達デバイスに送るように更に構成されている、実施態様9に記載のデバイス。
【0384】
(11) 前記プロセッサが、検出された運動、物理的な場所、時刻、予定された活動、前記ユーザのカレンダー、ソーシャルメディアのデータ、及びバイオメトリック測定値のうちの少なくとも1つを使用して、前記ユーザがニコチン渇望を経験していると決定するように更に構成されている、実施態様9に記載のデバイス。
(12) 前記プロセッサが、前記ユーザに関連付けられた安静時心拍数を使用するか、又は前記ユーザの知覚される心拍数の変化を使用して、前記ユーザがニコチン渇望を経験していると決定するように構成されている、実施態様9に記載のデバイス。
(13) 前記プロセッサが、前記ユーザによって以前に消費されたニコチンの前記量を、
ある期間内に前記ユーザによって消費された1つ又は2つ以上のタバコ製品を決定すること、及び
前記1つ又は2つ以上のタバコ製品に関連付けられたニコチンのレベルを決定すること、
によって決定するように更に構成されている、実施態様9に記載のデバイス。
(14) 前記プロセッサが、前記ユーザのニコチン閾値を、
前記ユーザの1つ又は2つ以上の喫煙行動を決定すること、及び
前記ユーザの前記1つ又は2つ以上の喫煙行動に基づいて、前記ユーザの喫煙停止プログラムを決定すること、
によって決定するように更に構成されている、実施態様9に記載のデバイス。
(15) ニコチン置換療法を提供するためのデバイスであって、前記デバイスが、
ディスペンサ本体と、
ニコチン製剤の投与量を分配するためのディスペンサと、
前記ディスペンサを作動させるように装着された作動部材と、
前記作動部材と接触したときに、前記ディスペンサ本体に対して移動するように装着されたキャリッジと、
前記キャリッジの動きを検知するように構成されたセンサと、
プロセッサと、を備え、前記プロセッサが、
前記センサからの信号に基づいて、前記ニコチン製剤の投与量が分配されたと決定し、
前記ニコチン製剤の前記投与量の指標を送るように構成されている、デバイス。
【0385】
(16) 前記キャリッジが、磁気キャリッジであり、前記センサが、磁気センサであり、前記磁気センサは、前記磁気キャリッジが範囲内にあるときを検出することができる、実施態様15に記載のデバイス。
(17) 前記プロセッサが、
前記ニコチン製剤の前記投与量が分配された時間を決定するように更に構成されており、前記投与量の前記指標が、前記時間を更に示す、実施態様15に記載のデバイス。
(18) 前記ニコチン製剤の前記投与量が、第1の投与量であり、前記プロセッサが、
ユーザによって以前に消費されたニコチンの量を決定し、
前記ニコチン製剤の前記第1の投与量が分配された前記時間及び前記ユーザによって以前に消費されたニコチンの前記量を使用して、予期された渇望時間を決定し、
前記予期された渇望時間において、前記ニコチン製剤の第2の投与量を示唆する通知を提供するように更に構成されている、実施態様17に記載のデバイス。
(19) 前記プロセッサが、
ユーザに関連付けられた心拍数データを受信し、
前記受信された心拍数データを使用することによって、前記ユーザの心拍数傾向及び/又は心拍数傾向の変化を決定し、
一時的喫煙イベントの予想発生時間を決定し、
一時的喫煙イベントの前記予想発生時間又は前記一時的喫煙イベントの前記予想発生時間の前に、前記ディスペンサがある量のニコチン製剤を分配するように、前記ディスペンサを作動させるように前記作動部材に命令するように更に構成されている、実施態様15に記載のデバイス。
(20) 前記プロセッサが、
ユーザに関連付けられたウェアラブルデバイスから、心拍数、心拍数変動性、血圧、温度、呼吸数、酸素飽和度、カルボキシヘモグロビン、一酸化炭素、ガルバニック皮膚反応、及び加速度計のデータのうちの1つ又は2つ以上を含むデータを受信し、
前記ウェアラブルデバイスからの前記受信されたデータに基づいて、前記ユーザの個別化されたニコチン置換又は低減療法プログラムを修正するように更に構成されている、実施態様15に記載のデバイス。
【0386】
(21) 前記プロセッサが、
消費されたニコチンの総量を決定することであって、消費されたニコチンの前記総量が、ユーザによって以前に消費されたニコチンの量を示す、決定することと、
分配されるニコチンの量を決定することと、
消費されたニコチンの前記総量及び分配されるニコチンの前記量が1日の最大ニコチン投与量未満である場合に、前記ディスペンサがニコチンの前記量を分配するように、前記ディスペンサを作動させるように前記作動部材に命令することと、を行うように更に構成されている、実施態様15に記載のデバイス。
【国際調査報告】