(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-13
(54)【発明の名称】機械作業におけるツールの誤った取り扱いのリスクを減少させるためのシステム、方法およびコンピュータプログラム製品
(51)【国際特許分類】
B23Q 17/00 20060101AFI20230606BHJP
B23Q 17/24 20060101ALI20230606BHJP
B23Q 11/00 20060101ALN20230606BHJP
【FI】
B23Q17/00 F
B23Q17/24 Z
B23Q11/00 F
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022567105
(86)(22)【出願日】2021-04-23
(85)【翻訳文提出日】2022-12-26
(86)【国際出願番号】 EP2021060682
(87)【国際公開番号】W WO2021224031
(87)【国際公開日】2021-11-11
(32)【優先日】2020-05-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】591106875
【氏名又は名称】セコ ツールズ アクティエボラーグ
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】グラブニングスブローテン, ヤン
(72)【発明者】
【氏名】ボーダン, ミカエル
【テーマコード(参考)】
3C029
【Fターム(参考)】
3C029EE16
3C029EE20
(57)【要約】
本開示は、機械作業におけるツールの誤った取り扱いのリスクを減少させるための方法、コンピュータプログラム製品およびシステム(100)に関する。システムは、ツール部品(20a、20b、20c、20d)のところに配置され、機械可読コードを読み取るためのリーダデバイス(10a、10b、10c)と、システム(100)に、機械(50)による機械作業中に使用されるべきツール部品(20a、20b、20c、20d)を指示する所望の作業データを受信することと、ツール部品(20a、20b、20c、20d)のところの識別マーカ(40a、40b、40c、40d)を検出することであって、識別マーカ(40a、40b、40c、40d)がツール部品(20a、20b、20c、20d)に関係する機械可読コードである、識別マーカ(40a、40b、40c、40d)を検出することと、リーダデバイス(10a、10b、10c)によって、識別マーカ(40a、40b、40c、40d)の機械可読コードを読み取ることと、ツール部品(20a、20b、20c、20d)を特定することと、特定したツール部品(20a、20b、20c、20d)が所望の作業データに従ったツール部品(20a、20b、20c、20d)に対応するかどうかを判断することとを行わせるように構成された処理回路(102a、102b、102c)を有する電子デバイス(1a、1b、1c)とを備える。
【選択図】
図3b
【特許請求の範囲】
【請求項1】
機械作業におけるツールの誤った取り扱いのリスクを減少させるためのシステム(100)であって、
機械(50)による機械作業におけるツール部品(20a、20b、20c、20d)の使用中に、前記ツール部品(20a、20b、20c、20d)のところに配置され、機械可読コードを読み取るためのリーダデバイス(10a、10b、10c)と、
前記リーダデバイス(10a、10b、10c)に接続されるように構成された電子デバイス(1a、1b、1c)であって、前記電子デバイス(1a、1b、1c)が前記システム(100)に、
- 前記電子デバイス(1a、1b、1c)のところで、機械(50)による機械作業中に使用されるべきツール部品(20a、20b、20c、20d)を指示する所望の作業データを受信することと、
- 前記リーダデバイス(10a、10b、10c)によって、ツール部品(20a、20b、20c、20d)のところの識別マーカ(40a、40b、40c、40d)を検出することであって、前記識別マーカ(40a、40b、40c、40d)が前記ツール部品(20a、20b、20c、20d)に関係する機械可読コードである、識別マーカ(40a、40b、40c、40d)を検出することと、
- 前記リーダデバイス(10a、10b、10c)によって、前記識別マーカ(40a、40b、40c、40d)の前記機械可読コードを読み取ることと、
- 前記識別マーカ(40a、40b、40c、40d)の読み取った前記機械可読コード内の情報によって前記ツール部品(20a、20b、20c、20d)を特定することと、
- 読み取った前記機械可読コードに関係する特定した前記ツール部品(20a、20b、20c、20d)が前記所望の作業データに従った前記ツール部品(20a、20b、20c、20d)に対応するかどうかを判断することと
を行わせるように構成された処理回路(102a、102b、102c)を有する、電子デバイス(1a、1b、1c)と
を備える、システム(100)。
【請求項2】
前記処理回路(102a、102b、102c)が、前記システム(100)に、
- 前記読み取った機械可読コードに関係する特定した前記ツール部品(20a、20b、20c、20d)が前記所望の作業データに対応しないことの判断で、または
- 前記ツール部品(20a、20b、20c、20d)が機械可読コードによってはもはや特定され得ないことの判断で、
機械オペレータへの警報信号および/または前記機械(50)への停止信号を送出させる
ようにさらに構成されている、請求項1に記載のシステム(100)。
【請求項3】
前記所望の作業データが、機械作業における前記ツール部品(20a、20b、20c、20d)の使用中に少なくとも第2のツール部品(20b、20c、20d)との関係で第1のツール部品(20a)の望ましい場所を指示するデータをさらに含む、請求項1または2に記載のシステム(100)。
【請求項4】
前記処理回路(102a、102b、102c)が、前記システム(100)に、
- 前記リーダデバイス(10a、10b、10c)によって、第1のツール部品(20a)のところの第1の識別マーカ(40a)および第2のツール部品(20b)のところの第2の識別マーカ(40b)を検出させ、
- 前記機械作業における前記ツール部品(20a、20b、20c、20d)の使用前におよび/または使用中に、相互の関係でまたは他のツール部品(20c、20d)との関係で特定した前記第1のツール部品(20a)の前記場所および特定した前記第2のツール部品(20b)の前記場所を決定させ、
- 前記第1のツール部品(20a)および前記第2のツール部品(20b)が前記所望の作業データに従った場所のところに配置されるかどうかを判断させる
ようにさらに構成されている、請求項3に記載のシステム(100)。
【請求項5】
前記所望の作業データが、前記機械作業中の前記ツール部品(20a、20b、20c、20d)の望ましい向きを指示するデータをさらに含む、請求項1から4のいずれか一項に記載のシステム(100)。
【請求項6】
前記処理回路(102a、102b、102c)が、前記システム(100)に、
- 前記機械作業における前記ツール部品(20a、20b、20c、20d)の使用前におよび/または使用中に、前記ツール部品(20a、20b、20c、20d)の前記向きを決定させ、
- 前記ツール部品(20a、20b、20c、20d)の前記向きが前記所望の作業データに従った前記ツール部品の向きに対応するかどうかを判断させる
ようにさらに構成されている、請求項5に記載のシステム(100)。
【請求項7】
前記リーダデバイス(10a、10b、10c)は、前記ツール部品(20a、20b、20c、20d)の前記機械可読コードが前記機械(50)による機械作業における前記ツール部品(20a、20b、20c、20d)の使用中に前記リーダデバイス(10a、10b、10c)の見通し線に入るように前記機械(50)のところにマウントされるように構成されている、請求項1から6のいずれか一項に記載のシステム(100)。
【請求項8】
機械作業におけるツールの誤った取り扱いのリスクを減少させるための方法であって、
- (S1)電子デバイス(1a、1b、1c)のところで、機械(50)による機械作業中に使用されるべきツール部品(20a、20b、20c、20d)を指示する所望の作業データを受信することと、
- (S2)リーダデバイス(10a、10b、10c)によって、ツール部品(20a、20b、20c、20d)のところの識別マーカ(40a、40b、40c、40d)を検出することであって、前記識別マーカ(40a、40b、40c、40d)が前記ツール部品(20a、20b、20c、20d)に関係する機械可読コードである、識別マーカ(40a、40b、40c、40d)を検出することと、
- (S4)前記リーダデバイス(10a、10b、10c)によって、前記識別マーカ(40a、40b、40c、40d)の前記機械可読コードを読み取ることと、
- (S5)前記識別マーカ(40a、40b、40c、40d)の読み取った前記機械可読コード内の情報により前記ツール部品(20a、20b、20c、20d)を特定することと、
- (S10)読み取った前記機械可読コードに関係する特定した前記ツール部品(20a、20b、20c、20d)が前記所望の作業データに従った前記ツール部品(20a、20b、20c、20d)に対応するかどうかを判断することと
を含む、方法。
【請求項9】
- (S11)
前記読み取った機械可読コードに関係する特定した前記ツール部品(20a、20b、20c、20d)が前記所望の作業データに対応しないことの判断で、または
前記ツール部品(20a、20b、20c、20d)が機械可読コードによってはもはや特定され得ないことの判断で、
機械オペレータへの警報信号および/または前記機械(50)への停止信号を送出すること
をさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記所望の作業データが、機械作業における前記ツール部品(20a、20b、20c、20d)の使用中に少なくとも第2のツール部品(20b、20c、20d)との関係で第1のツール部品(20a)の望ましい場所を指示するデータをさらに含む、請求項8または9に記載の方法。
【請求項11】
- (S3)前記リーダデバイス(10a、10b、10c)によって、第1のツール部品(20a)のところの第1の識別マーカ(40a)および第2のツール部品(20b)のところの第2の識別マーカ(40b)を検出することと、
- (S6)前記機械作業における前記ツール部品(20a、20b、20c、20d)の使用前におよび/または使用中に、相互の関係でまたは他のツール部品(20c、20d)との関係で特定した前記第1のツール部品(20a)の前記場所および特定した前記第2のツール部品(20b)の前記場所を決定することと、
- (S7)前記第1のツール部品(20a)および前記第2のツール部品(20b)が前記所望の作業データに従った場所のところに配置されるかどうかを判断することと
をさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記所望の作業データが、前記機械作業中の前記ツール部品(20a、20b、20c、20d)の望ましい向きを指示するデータをさらに含む、請求項8から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
- (S8)機械作業における前記ツール部品(20a、20b、20c、20d)の使用前におよび/または使用中に、特定した前記ツール部品(20a、20b、20c、20d)の前記向きを決定することと、
- (S9)前記ツール部品(20a、20b、20c、20d)の前記向きが前記所望の作業データに従った前記ツール部品の向きに対応するかどうかを判断することと
をさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記所望の作業データが、
- 前記ツール部品(20a、20b、20c、20d)に対応する所望の作業データのオペレータによるユーザ入力を受信するように構成されたユーザインターフェース(400a、400b、400c)か、
- 前記ツール部品(20a、20b、20c、20d)の前記識別マーカ(40a、40b、40c、40d)の機械可読コードを読み取るように構成された前記リーダデバイス(10a、10b、10c)か、または
- 前記ツール部品(20a、20b、20c、20d)のデータを提供するように構成された前記機械(50)からのデータ入力を介してか
のうちの少なくともいずれかを介して前記電子デバイス(1a、1b、1c)のところで受信される、請求項8から13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
プログラム命令を含むコンピュータプログラムを有する非一時的なコンピュータ可読媒体であって、前記コンピュータプログラムが処理回路(102a、102b、102c)へとロード可能であり、前記コンピュータプログラムが、前記処理回路(102a、102b、102c)によって実行されるときに請求項8から14のいずれか一項に記載の前記方法を実行させるように構成される、非一時的なコンピュータ可読媒体を備える、コンピュータプログラム製品(500)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、機械作業におけるツールの誤った取り扱いのリスクを減少させるためのシステム、機械作業におけるツールの誤った取り扱いのリスクを減少させるための方法およびこの方法を実行するためのコンピュータプログラム製品に関する。
【背景技術】
【0002】
今日、複数の機械作業がツールの使用をともなう。機械作業において使用されるべきツールが正しいツールであること、およびツールが機械作業におけるツールの誤った取り扱いのリスクを減少させるために正しいやり方で使用されることが重要である。いくつかの作業では、複数のツール部品が、例えば、材料を処理するためにある種のやり方で使用される。今日、機械作業においてツールの多くの手作業の取り扱いがある。多くの場合、機械のオペレータは、機械作業において使用されるべきツールまたはツール部品、および例えば機械作業が開始できる前に正しいやり方での組み立てツール部品を選択する必要がある。
【0003】
機械作業の一例は、切断ツールによる機械作業中に一片の材料からチップを取り出すために使用される切断ツールを有する機械である。この例では、切断用の機械は、切断ツール部品を用いる機械作業を開始する前に正しいやり方で複数のツール部品が組み立てられることを必要とすることがある。この例では、切断ツールは、複数のツール部品、例えば、ツールホルダに取り付けられた1つまたは複数のある種の切断インサートを有するある種のツールホルダを備えることができる。さらに、切断インサートは、複数の切刃端を有することができ、そのため各々の切断インサートは、正しい切刃端が切断ツールを用いた機械作業中に使用されるようにある種のやり方でツールホルダのところに配置される必要があり得る。
【0004】
このような切断機械のオペレータはそのため、例えば、正しい切断ツールおよび正しい切断インサートが使用されていること、そして切断インサートが相互の関係である種のやり方で配置されること、および/または例えば、切断インサートの正当な切刃端が使用されること、等を検証する必要がある。このことは、機械作業がオペレータにより開始される前に、機械のオペレータによるツール部品の目視検査によってしばしば行われる。
【0005】
現在の手法の第1の欠点は、ツールが正しい切断ツールおよび正しい切断インサートの使用において、ならびに切断インサートの配置および/または切断インサートの正当な切刃端の使用において誤って取り扱われ得ることである。
【0006】
現在の手法の第2の欠点は、オペレータが機械作業の前にツール部品を検証するとしても、ヒューマンエラー要因は、機械作業におけるツールの誤った取り扱いをもたらすことがある1つの要因であるということである。
【0007】
そのため、機械作業におけるツールの誤った取り扱いのリスクを減少させるための代わりの手法に対する必要性がある。
【発明の概要】
【0008】
ツールは、多くのやり方で誤って取り扱われることがあり得る。切断ツールの例では、先に述べたように、正しくないツールホルダが使用されることがあり、間違った切断インサートがツールホルダのところに組み立てられることがある、または正当な切断インサートがツールホルダのところであるがツールホルダの間違った場所のところに組み立てられることがある、または切断インサートが間違った向きで組み立てられることがある、等。
【0009】
上記の欠点または他の欠点のうちの少なくともいくつかを解決することもしくは軽減すること、軽くすること、または除くことが、いくつかの実施形態の目的である。
【0010】
第1の態様によれば、機械作業におけるツールの誤った取り扱いのリスクを減少させるためのシステムが提供され、上記システムは、機械による機械作業におけるツール部品の使用中に、上記ツール部品のところに配置され、機械可読コードを読み取るためのリーダデバイスと、上記リーダデバイスに接続されるように構成された電子デバイスとを備える。上記電子デバイスは、上記システムに、上記電子デバイスのところで、機械による機械作業中に使用されるべきツール部品を指示する所望の作業データを受信することと、上記リーダデバイスによって、ツール部品のところの識別マーカを検出することであって、上記識別マーカが上記ツール部品に関係する機械可読コードである、識別マーカを検出することと、上記リーダデバイスによって、上記識別マーカの上記機械可読コードを読み取ることと、上記識別マーカの上記読み取った機械可読コード内の情報によって上記ツール部品を特定することと、上記読み取った機械可読コードに関係する上記特定したツール部品が上記所望の作業データに従った上記ツール部品に対応するかどうかを判断することとを行わせるように構成された処理回路を有する。
【0011】
この態様にともなう1つの利点は、ツール部品が、例えば、機械作業の前に、機械作業におけるツールの誤った取り扱いを防止するために機械による機械作業中に使用されるべき所望のツール部品であることを特定されそして検証され得ることである。この態様にともなう1つのさらなる利点は、機械作業におけるツールの誤った取り扱いのリスクを減少させるための代わりの手法が提供されることである。この態様にともなう1つのさらなる利点は、ヒューマンエラー要因が減少されることである。
【0012】
いくつかの実施形態によれば、上記処理回路が、上記システムに、上記読み取った機械可読コードに関係する上記特定したツール部品が上記所望の作業データに対応しないことの判断で、または上記ツール部品が機械可読コードによってはもはや特定され得ないことの判断で、機械オペレータへの警報信号および/または上記機械への停止信号を送出させるようにさらに構成される。
【0013】
この実施形態にともなう1つの利点は、機械作業におけるツールの誤った取り扱いまたは機械作業において存在しないツールを誤って取り扱うことを防止するために、ツール部品が所望のツール部品ではない場合だけでなく、例えば、所望のツール部品が緩む場合または機械可読コードが何らかの他の理由のために読み取ることができない場合に、機械作業が停止され得ることである。
【0014】
いくつかの実施形態によれば、上記所望の作業データが、機械作業における上記ツール部品の使用中に少なくとも第2のツール部品との関係で第1のツール部品の望ましい場所を指示するデータをさらに含む。
【0015】
この実施形態にともなう1つの利点は、作業データが、ツール部品の場所との関係でツール部品の望ましい使用法をさらに規定するために使用され得ることである。
【0016】
いくつかの実施形態によれば、上記処理回路が、上記システムに、上記リーダデバイスによって、第1のツール部品のところの第1の識別マーカおよび第2のツール部品のところの第2の識別マーカを検出させ、上記機械作業における上記ツール部品の使用前におよび/または使用中に、相互の関係でまたは他のツール部品との関係で上記特定した第1のツール部品の上記場所および上記特定した第2のツール部品の上記場所を決定させ、上記第1のツール部品および上記第2のツール部品が上記所望の作業データに従った場所のところに配置されるかどうかを判断させるようにさらに構成される。
【0017】
この実施形態にともなう1つの利点は、ツール部品が望ましい場所のところに配置されることが検証され得ることである。
【0018】
いくつかの実施形態によれば、上記所望の作業データが、上記機械作業中の上記ツール部品の望ましい向きを指示するデータをさらに含む。
【0019】
この実施形態にともなう1つの利点は、作業データが、ツール部品の向きとの関係でツール部品の望ましい使用法をさらに規定するために使用され得ることである。
【0020】
いくつかの実施形態によれば、上記処理回路が、上記システムに、上記機械作業における上記ツール部品の使用前におよび/または使用中に、上記ツール部品の上記向きを決定させ、上記ツール部品の上記向きが上記所望の作業データに従った上記ツール部品の向きに対応するかどうかを判断させるようにさらに構成される。
【0021】
この実施形態にともなう1つの利点は、ツール部品が機械作業におけるツール部品の使用前におよび/または使用中に、望ましい向きに配置されることが検証され得ることである。
【0022】
いくつかの実施形態によれば、上記リーダデバイスは、上記ツール部品の上記機械可読コードが上記機械による機械作業における上記ツール部品の使用中に上記リーダデバイスの見通し線に入るように上記機械のところにマウントされるように構成される。
【0023】
この実施形態にともなう1つの利点は、リーダデバイスが機械のところにマウントされると、ツール部品の機械可読コードが、機械との関係で予め定められた方向の見通し線内に設置されることである。
【0024】
第2の態様によれば、機械作業におけるツールの誤った取り扱いのリスクを減少させるための方法が提供され、上記方法は、電子デバイスのところで、機械による機械作業中に使用されるべきツール部品を指示する所望の作業データを受信するステップと、リーダデバイスによって、ツール部品のところの識別マーカを検出するステップであって、上記識別マーカが上記ツール部品に関係する機械可読コードである、識別マーカを検出するステップとを含む。上記方法は、上記リーダデバイスによって、上記識別マーカの上記機械可読コードを読み取るステップと、上記識別マーカの上記読み取った機械可読コード内の情報により上記ツール部品を特定するステップと、上記読み取った機械可読コードに関係する上記特定したツール部品が上記所望の作業データに従った上記ツール部品に対応するかどうかを判断するステップとをさらに含む。
【0025】
この態様にともなう1つの利点は、ツール部品が、例えば、機械作業の前に、機械作業におけるツールの誤った取り扱いを防止するために、機械による機械作業中に使用されるべき所望のツール部品であることが特定されそして検証され得ることである。この態様にともなう1つのさらなる利点は、機械作業におけるツールの誤った取り扱いのリスクを減少させるための代わりの手法が提供されることである。この態様にともなう1つのさらなる利点は、ヒューマンエラー要因が減少されることである。
【0026】
いくつかの実施形態によれば、上記方法は、上記読み取った機械可読コードに関係する上記特定したツール部品が上記所望の作業データに対応しないことの判断で、または上記ツール部品が機械可読コードによってはもはや特定され得ないことの判断で、機械オペレータへの警報信号および/または上記機械への停止信号を送出するステップをさらに含む。
【0027】
この実施形態にともなう1つの利点は、機械作業が、機械作業におけるツールの誤った取り扱いまたは機械作業において存在しないツールを誤って取り扱うことを防止するために、ツール部品が所望のツール部品ではない場合だけでなく、例えば、所望のツール部品が緩む場合または機械可読コードが何らかの他の理由のために読み取ることができない場合にも停止され得ることである。
【0028】
いくつかの実施形態によれば、上記所望の作業データが、機械作業における上記ツール部品の使用中に少なくとも第2のツール部品との関係で第1のツール部品の望ましい場所を指示するデータをさらに含む。
【0029】
この実施形態にともなう1つの利点は、作業データが、ツール部品の場所との関係でツール部品の望ましい使用法をさらに規定するために使用され得ることである。
【0030】
いくつかの実施形態によれば、上記方法は、上記リーダデバイスによって、第1のツール部品のところの第1の識別マーカおよび第2のツール部品のところの第2の識別マーカを検出するステップと、上記機械作業における上記ツール部品の使用前におよび/または使用中に、相互の関係でまたは他のツール部品との関係で上記特定した第1のツール部品の上記場所および上記特定した第2のツール部品の上記場所を決定するステップと、上記第1のツール部品および上記第2のツール部品が上記所望の作業データに従った場所のところに配置されるかどうかを判断するステップとをさらに含む。
【0031】
この実施形態にともなう1つの利点は、ツール部品が望ましい場所のところに配置されることが検証され得ることである。
【0032】
いくつかの実施形態によれば、上記所望の作業データが、上記機械作業中の上記ツール部品の望ましい向きを指示するデータをさらに含む。
【0033】
この実施形態にともなう1つの利点は、作業データがツール部品の向きとの関係でツール部品の望ましい使用法をさらに規定するために使用され得ることである。
【0034】
いくつかの実施形態によれば、上記方法は、機械作業における上記ツール部品の使用前におよび/または使用中に、上記特定したツール部品の上記向きを決定するステップと、上記ツール部品の上記向きが上記所望の作業データに従った上記ツール部品の向きに対応するかどうかを判断するステップとをさらに含む。
【0035】
この実施形態にともなう1つの利点は、ツール部品が機械作業におけるツール部品の使用前におよび/または使用中に、望ましい向きに配置されることが検証され得ることである。
【0036】
いくつかの実施形態によれば、上記所望の作業データが、上記ツール部品に対応する所望の作業データのオペレータによるユーザ入力を受信するように構成されたユーザインターフェースか、上記ツール部品の上記機械可読コードを読み取るように構成された上記リーダデバイスか、または上記ツール部品のデータを提供するように構成された上記機械からのデータ入力を介してかのうちの少なくともいずれかを介して上記電子デバイスのところで受信される。
【0037】
この実施形態にともなう1つの利点は、所望の作業データが、手入力を介して、例えば、ユーザインターフェースを介してオペレータにより、または例えば、オペレータにより操作されるリーダデバイスによる機械入力を介して、または機械からのデータの入力を介して受信され得ることである。
【0038】
第3の態様によれば、プログラム命令を含むコンピュータプログラムを有する非一時的なコンピュータ可読媒体を備えるコンピュータプログラム製品が提供され、上記コンピュータプログラムが処理回路へとロード可能であり、上記コンピュータプログラムが上記処理回路によって実行されるときに上記方法を実行させるように構成される。
【0039】
第2および第3の態様の効果および特徴は、第1の態様に関連して上に説明したものに大部分は類似する。第1の態様に関して述べた実施形態は、第2および第3の態様と大部分が両立できる。
【0040】
本開示は、下記に与えられる詳細な説明から明らかになるであろう。詳細な説明および具体的な例は、単に例示として本開示の好ましい実施形態を開示する。当業者は、変更および修正が本開示の範囲内で行われてもよいことを詳細な説明の指導から理解する。
【0041】
これゆえに、本明細書において開示した開示は、このようなデバイスおよび方法が変わり得るので、説明したデバイスの特定の構成部品または説明した方法のステップに限定されないことを理解されたい。本明細書において使用した用語が単に特定の実施形態を説明する目的のためであり、限定されるべきものではないこともまた理解されたい。明細書および添付の特許請求の範囲において使用されるように、「1つ(a)」、「1つ(an)」、「その(the)」、および「前記(said)」という冠詞は、文脈が明示的に別なふうに規定しない限り複数の要素のうちの1つまたは複数があることを意味するものであることに留意すべきである。このように、例えば、「あるユニット(a unit)」または「そのユニット(the unit)」への言及は、いくつかのデバイス、等を含むことがある。さらにその上、「備えている(comprising)」、「含んでいる(including)」、「含有している(containing)」という語および類似の言い回しは、他の要素またはステップを排除しない。
【0042】
本開示の上記の目的、ならびに追加の目的、特徴および利点は、添付の図面とともに採用されると、本開示の例の実施形態の下記の例示的であり非限定的な詳細な説明を参照してさらに十分に認識されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【
図1】本開示の実施形態による例のツール部品の図である。
【
図2a-2c】本開示の実施形態による複数の切刃端を有する切断インサートの形態での例のツール部品の図である。
【
図3a】本開示の実施形態による例のシステムの図である。
【
図3b】本開示の実施形態による例のシステムの図である。
【
図3c】本開示の実施形態による例のシステムの図である。
【
図4】本開示の第2の態様による例の方法ステップのフローチャートである。
【
図5】本開示の第3の態様による例のコンピュータプログラム製品の図である。
【発明を実施するための形態】
【0044】
本開示は、添付の図面を参照してここで説明されるであろう、図面では開示の好ましい例の実施形態が示される。上記開示は、しかしながら、他の形態で具体化されることがあり、そして本明細書において開示した実施形態に限定されるように解釈されるべきではない。開示した実施形態は、当業者に開示の範囲を十分に伝えるために提供される。
【0045】
機械作業における使用のための例のツール部品が、先行技術および開示の態様を可視化し例証するために、例示の目的でここで説明されるであろう。開示の態様は、任意の機械作業においていずれかのツールの誤った取り扱いのリスクを減少させるために任意のツール部品に適用され得ることが理解される。例では、そして次の説明では、切断用のツール部品が開示される。例の機械作業は、機械作業中に一片の材料からチップを取り出すために使用される切断ツールを有する機械に関する。
【0046】
図1は、例のツール部品20a、20b、20c、20dを図示する。例では、
図1に図示したように、ツール部品20a、20b、20cは切断インサートであり、そしてツール部品20dはツールホルダである。例では、ツールホルダ20dは、それぞれ位置「A」、「B」および「C」として図示されたツールホルダ20dのところの場所のところで、切断インサート、すなわち、ツール部品20a、20b、20cを受けるように配置される。
【0047】
さらに、
図1に図示したような例では、切断インサート、すなわち、ツール部品20a、20b、20cは、3つの切刃端を各々備える。
図2a~
図2cは、複数の切刃端を有する切断インサートの形態での例のツール部品20cを図示する。例では、
図1および
図2a~
図2cを参照して、各々の切断インサートの各々の切刃端が、一片の材料からチップを取り出すために使用されるように構成される。ツールホルダ20dと組み立てられたときに、各々の切断インサートの向きは、そのため、各々の切断インサートの切刃端のうちのどれが機械作業中の処理のために使用されるかを知るために関心のあるものである。
【0048】
上に述べたように、今日、オペレータは、例えば、正しいツールホルダおよび正しい切断インサートが使用されていること、ならびに切断インサートが相互の関係である種のやり方で配置されていること、および例えば、各々の切断インサートの正当な切刃端がツールホルダに取り付けられたときに切断インサートがどのように向けられるかに依存して使用されることを検証する必要がある。このことは、機械作業が始められる前に、オペレータによるツール部品の目視検査によってしばしば行われる。
【0049】
上に述べたように、ツールは、そのため、多くのやり方で誤って取り扱われることがあり得る。オペレータが機械作業の前にツール部品を制御したとしても、ヒューマンエラー要因は、機械作業におけるツールの誤った取り扱いに導くことがあり得る1つの要因である。正しくないツールホルダが使用されることがあり、間違った切断インサートがツールホルダに取り付けられることがある、または正当な切断インサートが、ツールホルダではあるがツールホルダの間違った場所のところに取り付けられることがある、または切断インサートが間違った向きでツールホルダに取り付けられることがある、等。
【0050】
機械作業におけるツールの誤った取り扱いのリスクを減少させる要望がある。発明者は、ヒューマンエラーのリスクを減少させ、そしてまた、所望のツール部品が正しいやり方で使用されることを検証するために必要な時間を短縮できる解決策を思いついた。下記では、機械作業におけるツールの誤った取り扱いのリスクを減少させるための代わりの手法が説明される態様および実施形態が提示されるであろう。
【0051】
図3a~
図3cは、本開示のいくつかの実施形態による例のシステムを図示する。
【0052】
この開示の第1の態様は、機械作業におけるツールの誤った取り扱いのリスクを減少させるためのシステム100を示す。システム100は、機械可読コードを読み取るためのリーダデバイス10a、10b、10cを備える。いくつかの実施形態によれば、リーダデバイス10a、10b、10cは、カメラに基づくリーダ、ビデオカメラリーダ、フォトダイオードを用いるベン型リーダ、レーザスキャナ、電荷結合型デバイスリーダまたは携帯電話カメラのうちのいずれかである。いくつかの実施形態によれば、リーダデバイス10a、10b、10cは、電子デバイスに集積された構成部品またはスタンドアロン構成部品である。リーダデバイス10a、10b、10cは、機械50による機械作業におけるツール部品20a、20b、20c、20dの使用中に、機械可読コードを読み出すために構成され、ツール部品20a、20b、20c、20dのところに配置される。いくつかの実施形態によれば、ツール部品20a、20b、20c、20dは、切断インサート、ミリングツール部品、ドリル用ツール部品、ドリルチャック、ミリングカッタチャックまたはツールホルダのうちのいずれかである。
【0053】
システムは、リーダデバイス10a、10b、10cに接続されるように構成された電子デバイス1a、1b、1cをさらに備える。いくつかの実施形態によれば、電子デバイスは、携帯型電子デバイス1aである。いくつかの実施形態によれば、電子デバイスは、ローカル電子デバイス1bである。いくつかの実施形態によれば、電子デバイスは、遠隔電子デバイス1cである。いくつかの実施形態によれば、電子デバイス1a、1b、1cは、通信ネットワーク60に接続されるように構成される。
図3aは、スマートフォン、タブレット、セルラフォン、フィーチャフォンまたは任意の携帯型電子デバイスの形態の電子デバイス1aである。1つの例では、
図3aに図示したように、リーダデバイス10aは、スマートフォン1aのカメラである。電子デバイスはまた、例えば
図3bに図示したような機械50の一部として据え付けられたローカル電子デバイス1bであってもよい。
図3bに図示した1つの例では、リーダデバイス10bは、電子デバイス1bに接続され、そして機械50の一部として据え付けられたスタンドアロンリーダデバイスである。いくつかの実施形態によれば、電子デバイスは、
図3cに図示したように通信ネットワーク60を介してリーダデバイス10cに接続された遠隔サーバ1cである。
【0054】
電子デバイス1a、1b、1cは、機械50による機械作業中に使用されるべきツール部品20a、20b、20c、20dを指示する所望の作業データを、電子デバイス1a、1b、1cのところで、システム100に受信させるように構成された処理回路102a、102b、102cを有する。
【0055】
いくつかの実施形態によれば、所望の作業データが、ツール部品20a、20b、20c、20dに対応する所望の作業データのオペレータによるユーザ入力を受信するように構成されたユーザインターフェース400a、400b、400cを介して電子デバイス1a、1b、1cのところで受信される。ある例では、ある種の機械作業は、ある種のツール部品20a、20b、20c、20dを必要とし、そしてある種のツール部品20a、20b、20c、20dは、オペレータがユーザインターフェース400a、400b、400cを介して、例えばある種のツール部品パラメータとともに入力できる、例えばシリアル番号または識別番号によって特定される。
【0056】
いくつかの実施形態によれば、所望の作業データは、ツール部品の識別マーカ40a、40b、40c、40dの機械可読コードを読み取るように構成されたリーダデバイス10a、10b、10cを介して電子デバイス1a、1b、1cのところで受信される。1つの例では、ある種の機械作業は、ある種のツール部品20a、20b、20c、20dを必要とし、そして上記ある種のツール部品20a、20b、20c、20dは、オペレータにより特定されそして取り上げられる、オペレータは次いで、リーダデバイス10a、10b、10cを用いて上記ある種のツール部品20a、20b、20c、20dの識別マーカ40a、40b、40c、40dをスキャンすることによってある種のツール部品パラメータとともに、例えばシリアル番号または識別番号を入力するためにリーダデバイス10a、10b、10cを使用する。
【0057】
いくつかの実施形態によれば、所望の作業データは、ツール部品20a、20b、20c、20dのデータを提供するように構成された機械50からのデータ入力を介して電子デバイス1a、1b、1cのところで受信される。ある例では、ある種の機械作業は、ある種のツール部品20a、20b、20c、20dを必要とし、そして上記ある種のツール部品20a、20b、20c、20dは、機械50により特定され、そして例えば、上記ある種のツール部品20a、20b、20c、20dのある種のツール部品パラメータとともにシリアル番号または識別番号が、例えば、通信ネットワーク60を介して、機械50から送られ、電子デバイス1a、1b、1cのところで受信される。
【0058】
所望の作業データは、これゆえに、複数のやり方で電子デバイス1a、1b、1cのところで受信され得る。いくつかの実施形態によれば、電子デバイス1a、1b、1cは、メモリ103a、103b、103cをさらに備える。いくつかの実施形態によれば、機械50による機械作業中に使用されるべきツール部品20a、20b、20c、20dを指示する所望の作業データは、メモリ103a、103b、103cに記憶される。
【0059】
例の使用ケースでは、機械作業が開始されるように望まれ、そして複数のツール部品20a、20b、20c、20dを備えるある種のツールが、機械作業のために準備されるために機械作業の前に組み立てられる。機械作業中に使用されるべきツール部品20a、20b、20c、20dを指示する所望の作業データは、メモリ103a、103b、103cに記憶される。ツール部品20a、20b、20c、20dは、機械作業のために準備されるために機械50と一緒に配置されそして機械50に取り付けられる。
【0060】
処理回路102a、102b、102cは、リーダデバイス10a、10b、10cによって、ツール部品20a、20b、20c、20dのところの識別マーカ40a、40b、40c、40dをシステム100に検出させるようにさらに構成され、ここでは、識別マーカ40a、40b、40c、40dは、ツール部品20a、20b、20c、20dに関係する機械可読コードであり、リーダデバイス10a、10b、10cによって、識別マーカ40a、40b、40c、40dの機械可読コードを読み取り、識別マーカ40a、40b、40c、40dの読み取った機械可読コード内の情報によってツール部品20a、20b、20c、20dを特定する。
【0061】
処理回路102a、102b、102cは次いで、読み取った機械可読コードに関係する特定したツール部品20a、20b、20c、20dが所望の作業データに従ったツール部品20a、20b、20c、20dに対応するかどうかをシステム100に判断させるようにさらに構成される。
【0062】
これゆえに、この態様にともなう1つの利点は、あるツール部品が、例えば、機械作業の前に、機械作業におけるツールの誤った取り扱いを防止するために機械作業中に使用されるべき所望のツール部品であることを特定されそして検証され得ることである。
【0063】
いくつかの実施形態によれば、処理回路102a、102b、102cは、読み取った機械可読コードに関係する特定したツール部品20a、20b、20c、20dが所望の作業データに従ったツール部品20a、20b、20c、20dに対応するかどうかをシステム100に判断させ、そして読み取った機械可読コードに関係する特定したツール部品20a、20b、20c、20dが所望の作業データに従ったツール部品20a、20b、20c、20dに対応しないことの判断で、電子デバイス1a、1b、1cのユーザインターフェース400a、400b、400cを介して、所望の作業データに従ったツール部品20a、20b、20c、20dに対応しないツール部品20a、20b、20c、20dを示すエラー情報データを出力するようにさらに構成される。
【0064】
いくつかの実施形態によれば、エラー情報データは、機械作業におけるツールの誤った取り扱いを防止するためにどのツール部品20a、20b、20c、20dが処理される必要があるかをオペレータに図示するためユーザインターフェース400a、400b、400cを介したツール部品20a、20b、20c、20dのグラフィック表示を含む。ある例では、エラー情報データは、ツール部品20a、20b、20c、20dのカラー表示を含み、例えば、ツール部品20a、20b、20c、20dが赤い色によって表示される。
【0065】
いくつかの実施形態によれば、処理回路102a、102b、102cは、電子デバイス1a、1b、1cのユーザインターフェース400a、400b、400cを介して、機械作業におけるツールの誤った取り扱いを防止するために正しいツール部品20a、20b、20c、20dを選択するようにオペレータをガイドするため、所望の作業データに従った所望のツール部品20a、20b、20c、20dの仮想表示を指示するガイダンス情報データをシステム100に出力させるようにさらに構成される。
【0066】
ある例では、ツール部品20a、20b、20c、20dは、機械50によりゆっくりと回転され、そしてリーダデバイス10a、10b、10cは、各々のツール部品20a、20b、20c、20dのところの各々の識別マーカ40a、40b、40c、40dを検出し、特定したツール部品20a、20b、20c、20dが所望の作業データに従ったツール部品20a、20b、20c、20dに対応するかどうかを判断する。例では、ツール部品20a、20b、20c、20dを回転させることによって、すべての識別マーカ40a、40b、40c、40dがリーダデバイス10a、10b、10cの見通し線に入り、そしてすべての識別マーカ40a、40b、40c、40dが読み取られると、特定したツール部品20a、20b、20c、20dが所望の作業データに従ったツール部品20a、20b、20c、20dに対応するかどうかが検証され得る。機械作業が休止する場合、例えば、機械がオペレータにより停止され開けられると、機械がもう1度運転される前にツール部品20a、20b、20c、20dをゆっくりと回転させることによるこの検証手順は、機械作業を続ける前にツール部品が交換されなかったことを確かめる。
【0067】
いくつかの実施形態によれば、システム100は、機械50の動作を制御するため機械50に動作上で接続可能である。いくつかの実施形態によれば、システム100は、通信ネットワーク60を介して機械50に動作上で接続可能である。
【0068】
いくつかの実施形態によれば、通信ネットワーク60は、ワイヤレス通信ネットワークである。いくつかの実施形態によれば、ワイヤレス通信ネットワークは、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)、ブルートゥース(商標)、ジグビー、超広帯域(UWB)無線周波数識別(RFID)、または類似のネットワークなどの標準ワイヤレスローカルエリアネットワークである。いくつかの実施形態によれば、ワイヤレス通信ネットワークは、汎欧州ディジタル移動電話方式(GSM)、拡張GSM、汎用パケット無線サービス(GPRS)、GSM進化型高速データレート(EDGE)、広帯域符号分割多重アクセス(WCDMA)、ロングタームエボリューション(LTE)、狭帯域IoT、5G、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)もしくはウルトラモバイルブロードバンド(UMB)または類似のネットワークなどの標準ワイヤレスワイドエリアネットワークである。いくつかの実施形態によれば、ワイヤレス通信ネットワークはまた、ワイヤレスローカルエリアネットワークとワイヤレスワイドエリアネットワークとの両方の組み合わせであってもよい。いくつかの実施形態によれば、通信ネットワーク60は、有線通信ネットワークとワイヤレス通信ネットワークとの組み合わせであってもよい。いくつかの実施形態によれば、通信ネットワーク60は、共通インターネットプロトコルにより規定される。
【0069】
ある例では、機械作業の前に、読み取った機械可読コードに関係する特定したツール部品20a、20b、20c、20dが所望の作業データに従ったツール部品20a、20b、20c、20dに対応することを検証するシステム100による検証は、機械50による機械作業を認める前に要求される。例では、機械のオペレータは、機械作業を開始する前に検証プロセスを始めるようにシステム100を操作することを要求される。ある例では、機械作業の前の検証プロセスは、ツール部品20a、20b、20c、20dが機械内でゆっくりと回転されるあいだであるがツール部品20a、20b、20c、20dによる何らかの処理なしに実行される。
【0070】
いくつかの実施形態によれば、処理回路102a、102b、102cは、ツール部品20a、20b、20c、20dが特定されなかったという判断で、システム100に機械オペレータへの警報信号および/または機械50への停止信号を送出させるようにさらに構成される。ある例では、機械作業は、ツール部品20a、20b、20c、20dが特定されない限り起き得ない。
【0071】
いくつかの実施形態によれば、処理回路102a、102b、102cは、ツール部品20a、20b、20c、20dが特定されたが所望の作業データによっては望まれないツール部品20a、20b、20c、20dであると判断されることの判断で、システム100に機械オペレータへの警報信号および/または機械50への停止信号を送出させるようにさらに構成される。ある例では、機械作業は、読み取った機械可読コードに関係する特定したツール部品20a、20b、20c、20dが所望の作業データに従ったツール部品20a、20b、20c、20dに対応しない限り起き得ない。
【0072】
ある例では、機械50のオペレータは、望まれないツール部品を交換でき、そして検証手順を再実行できる。ある例では、オペレータは、例えば、所望のツール部品が無くなっていることおよび/または間違った望まれないツール部品が存在することを、例えば、ユーザインターフェース400a、400b、400cを介して知らされる。
【0073】
いくつかの実施形態によれば、処理回路102a、102b、102cは、読み取った機械可読コードに関係する特定したツール部品20a、20b、20c、20dが所望の作業データに対応しないことの判断で、またはツール部品20a、20b、20c、20dが機械可読コードによってはもはや特定され得ないことの判断で、システム100に機械オペレータへの警報信号および/または機械50への停止信号を送出させるようにさらに構成される。
【0074】
いくつかの実施形態によれば、機械オペレータへの警報信号は、電子デバイス1a、1b、1cのユーザインターフェース400a、400b、400cを介したオーディオ出力信号、ビジュアル出力信号またはオーディオビジュアル出力信号のうちのいずれかである。いくつかの実施形態によれば、機械50への停止信号は、機械作業を停止するために機械50で受信される停止コマンドを指示するデータ信号である。
【0075】
これゆえに、この実施形態にともなう1つの利点は、機械作業におけるツール20a、20b、20c、20dの誤った取り扱いを防止するためまたは機械作業において存在しないツール20a、20b、20c、20dを誤って取り扱うことを防止するために、ツール部品20a、20b、20c、20dが所望のツール部品ではない場合だけでなく、例えば、所望のツール部品が緩む場合または機械可読コードが何らかの他の理由のために読み取ることができない場合に機械作業が停止され得ることである。機械作業中に緩んでいるツール部品20a、20b、20c、20dは、機械50におよび処理した材料にひどい損傷を生じさせることがある。
【0076】
いくつかの実施形態によれば、所望の作業データは、機械作業におけるツール部品20a、20b、20c、20dの使用中に少なくとも第2のツール部品20b、20c、20dとの関係で第1のツール部品20aの望ましい場所を指示するデータをさらに含む。
【0077】
いくつかの実施形態によれば、少なくとも第2のツール部品20b、20c、20dとの関係で第1のツール部品20aの望ましい場所は、少なくとも第2のツール部品20b、20c、20dとの関係で第1のツール部品20aのある種の順番を含む。いくつかの実施形態によれば、少なくとも第2のツール部品20b、20c、20dとの関係で第1のツール部品20aの順番は、ツール部品20a、20b、20c、20dの回転方向により定められる。
【0078】
ある例では、第1のツール部品20aは、ある種のやり方で第1のツール部品20aおよび少なくとも第2のツール部品20b、20c、20dによる処理のために、機械作業中に少なくとも第2のツール部品20b、20c、20dの前に来なければならない。いくつかの実施形態によれば、複数のツール部品20a、20b、20c、20dは、ある種の順番で配置されることが望まれる。
図1に図示したような例では、第1のツール部品20aは、第2のツール部品20bの前の順番で配置され、そして第2のツール部品20bは、第3のツール部品20cの前に配置される。この例では、ツール部品20a、20bおよび20cは、ツールホルダ20dのところに配置された切断インサートであり、この例では、ツール部品20a、20b、20cは、ツールホルダ20dのところの相互の関係で望ましい場所のところに配置される。
図1の例では、ツールホルダ20dは、ある方向に回転するように構成され、そして少なくとも第2のツール部品20b、20c、20dとの関係で第1のツール部品20aの順番は、ツールホルダ20dの回転によって定められる。
【0079】
いくつかの実施形態によれば、少なくとも第2のツール部品20b、20cとの関係で第1のツール部品20aの順番は、第3のツール部品20dのところで第1および少なくとも第2のツール部品20a、20b、20cの予め定められた代替の配置場所により定められる。
図1に図示したような例では、第3のツール部品20dは、第1および少なくとも第2のツール部品20a、20b、20cのための予め定められた代替の配置場所を有するツールホルダである。
図1に図示したような例では、第3のツール部品20dのところの第1および少なくとも第2のツール部品20a、20b、20cの予め定められた代替の配置場所が、場所「A」、「B」および「C」により図示される。ある例では、所望の作業データは、第3のツール部品20d、ツールホルダのところの第1のツール部品20a、切断インサートの望ましい場所を指示するデータを含む。
【0080】
これゆえに、この実施形態にともなう1つの利点は、作業データがツール部品の場所との関係でツール部品の望ましい使用法をさらに規定するために使用され得ることである。
【0081】
いくつかの実施形態によれば、処理回路102a、102b、102cは、システム100に、リーダデバイス10a、10b、10cにより、第1のツール部品20aのところの第1の識別マーカ40aおよび第2のツール部品20bのところの第2の識別マーカ40bを検出させ、機械作業におけるツール部品20a、20b、20c、20dの使用前におよび/または使用中に、相互の関係でまたは他のツール部品20c、20dとの関係で特定した第1のツール部品20aの場所および特定した第2のツール部品20bの場所を決定させ、第1のツール部品20aおよび第2のツール部品20bが所望の作業データに従った場所のところに配置されるかどうかを判断させるようにさらに構成される。
【0082】
いくつかの実施形態によれば、第1のツール部品20aおよび第2のツール部品20bが所望の作業データに従った場所のところに配置されるかどうかの判断は、ツール部品20a、20b、20c、20dが機械作業におけるツールの誤った取り扱いを防止するために正しく配置されることを検証するために機械作業におけるツール部品20a、20b、20c、20dの使用前に行われる。
【0083】
これゆえに、この実施形態にともなう1つの利点は、ツール部品が相互の関係で望ましい場所のところに配置されることが検証され得ることである。
【0084】
いくつかの実施形態によれば、第1のツール部品20aおよび第2のツール部品20bが所望の作業データに従った場所のところに配置されるかどうかの判断は、機械作業におけるツールの誤った取り扱いを防止するために、いずれかのツール部品20a、20b、20c、20dが機械作業中に失われたかどうかを判断するため所定の場所に維持されることを検証するために機械作業におけるツール部品20a、20b、20c、20dの使用中に継続的に行われる。
【0085】
これゆえに、この実施形態にともなう1つの利点は、ツール部品が相互の関係で望ましい場所のところに維持されることが検証され得ることである。
【0086】
いくつかの実施形態によれば、所望の作業データは、機械作業中のツール部品20a、20b、20c、20dの望ましい向きを指示するデータをさらに含む。
【0087】
図1に図示したような例では、ツール部品20a、20b、20cは、切断インサートである。
図2a~
図2cは、複数の切刃端を有する切断インサートの形態の例のツール部品20cを図示する。ある例では、
図1および
図2a~
図2cを参照して、各々の切断インサートの各々の切刃端は、一片の材料からチップを取り出すために使用されるように構成される。
図1の例に図示したように、ツールホルダ20dと組み立てられたときに、各々の切断インサートの向きは、そのため、各々の切断インサートの切刃端のうちのどれが機械作業中に一片の材料からチップを取り出すために使用されるかを知るために関心のあるものである。
【0088】
いくつかの実施形態によれば、ツール部品20a、20b、20c、20dのところの識別マーカ40a、40b、40c、40dは、ツール部品20a、20b、20c、20dの相対的な方向を決定するための向き検出パターンをさらに備える機械可読コードである。いくつかの実施形態によれば、識別マーカ40a、40b、40c、40dは、ツール部品20a、20b、20c、20dのところの識別マーカ40a、40b、40c、40dとの関係でツール部品20a、20b、20c、20dの方向を決定するために予め定められた方向でツール部品20a、20b、20c、20dのところに配置される。
【0089】
いくつかの実施形態によれば、複数の識別マーカ40a、40b、40c、40dは、ツール部品20a、20b、20c、20d上の予め定められた位置のところに配置される。ツール部品20a、20b、20c、20dの向きは、リーダデバイス10a、10b、10cに読み取られることが可能な複数の識別マーカ40a、40b、40c、40dのうちのどれかに基づいて決定される。
【0090】
いくつかの実施形態によれば、所望の作業データは、所望のツール部品20a、20b、20c、20dの望ましい向きを指示するデータをさらに含む。
【0091】
いくつかの実施形態によれば、向き検出パターンは、リーダデバイス10a、10b、10cとの関係でツール部品20a、20b、20c、20dの相対的な方向を特定するためにリーダデバイス10a、10b、10cによって検出されそして読み取られる。いくつかの実施形態によれば、リーダデバイス10a、10b、10cは、機械50との関係でツール部品20a、20b、20c、20dの相対的な方向を決定するために機械50との関係で予め定められた方向に配置される。
【0092】
いくつかの実施形態によれば、電子デバイス1aは、リーダデバイス10aを備える。いくつかの実施形態によれば、電子デバイス1aは、電子デバイス1aおよびリーダデバイス10aの向きを判断するように構成された向き検出ユニットを備える。いくつかの実施形態によれば、向き検出ユニットは、ジャイロスコープまたは加速度計のうちの少なくとも一方である。いくつかの実施形態によれば、ツール部品20a、20b、20c、20dの向きは、電子デバイス1aの法平面と共通である法平面との関係で決定される。いくつかの実施形態によれば、ツール部品20a、20b、20c、20dの向きは、機械50の法平面と共通である法平面との関係で決定される。いくつかの実施形態によれば、ツール部品20a、20b、20c、20dの向きは、予め定められた平面との関係である度数により規定される。
【0093】
ある例では、ツール部品20a、20b、20c、20dの向きは、ツール部品20a、20b、20c、20dのうちのどの部品が機械作業中に材料を処理するために使用されるかを理解するために決定され得る。
【0094】
図2bおよび
図2cは、例のツール部品20c、切断インサートを図示し、ここでは、ツール部品20cのところの識別マーカ40cは、ツール部品20cの相対的な方向を決定するための向き検出パターンをさらに備える機械可読コードである。
図2bの例では、リーダデバイスは、リーダデバイスの垂直場に平行、0度であるツール部品20cの向きを決定する。この例では、
図2cを参照して、リーダデバイスは、リーダデバイスの法平面に垂直、90度であるツール部品20cの向きを決定する。いくつかの実施形態によれば、ツール部品20cのどちらの側が機械作業中に使用されるかが決定され得る。
図1に図示したような例では、ツール部品20c、切断インサートの向き検出パターンによって、ツール部品20cのどちらの側、例えば、切断インサートのどちらの切刃端が機械作業中に材料の処理のために使用されるかが、決定され得る。
【0095】
いくつかの実施形態によれば、所望の作業データは、第2のツール部品の向きとの関係で第1のツール部品の望ましい向きを指示するデータをさらに含む。ある例では、
図1に図示したように、ツール部品20a、20b、20cは切断インサートであり、そしてツール部品20dはツールホルダである。この例では、ツールホルダ20dは、それぞれ位置「A」、「B」および「C」として図示されたツールホルダ20dのところの場所に切断インサート、すなわちツール部品20a、20b、20cを受けるように配置され、そして各々の切断インサートは、ツールホルダ20dの上に組み立てられたときに、3通りに向けられてもよい。
図1に図示したような例では、ツールホルダ20dは、第1の方向に配置された第1のツール部品であり、そして例えば、切断インサート20cは、第2の方向に配置された第2のツール部品である。ツールホルダ20d、第1のツール部品のところの識別マーカ40dは、予め定められた方向に配置され、そして切断インサート20c、第2のツール部品のところの識別マーカ40cは、予め定められた方向に配置される。ツールホルダ20dのところの識別マーカ40dは、ツールホルダ20dの方向を特定するためにリーダデバイス10a、10b、10cにより検出されそして読み取られる。切断インサート20cのところの識別マーカ40cは、切断インサート20cの方向を特定するためにリーダデバイス10a、10b、10cにより検出されそして読み取られる。ツールホルダ20dの方向との関係で切断インサート20の方向が、これゆえに決定され得る。したがって、第2のツール部品の向きとの関係で第1のツール部品の望ましい向きが所望の作業データに従っているかどうかが判断され得る。
【0096】
いくつかの実施形態によれば、ツール部品20a、20b、20c、20dの向きのグラフィカル表示を含む向き情報データは、ユーザインターフェース400a、400b、400cを介して出力される。ある例では、向き情報データは、ツール部品20a、20b、20c、20dの角度表示を含む。ある例では、向き情報データは、誤って向けられるツール部品20a、20b、20c、20dのカラー表示を含む。
【0097】
いくつかの実施形態によれば、処理回路102a、102b、102cは、電子デバイス1a、1b、1cのユーザインターフェース400a、400b、400cを介して、機械作業におけるツールの誤った取り扱いを防止するためにツール部品20a、20b、20c、20dの望ましい向きを選択するためにオペレータをガイドするためツール部品20a、20b、20c、20dの望ましい向きを指示するガイダンス情報データをシステム100に出力させるようにさらに構成される。
【0098】
いくつかの実施形態によれば、処理回路102a、102b、102cは、機械作業におけるツール部品20a、20b、20c、20dの使用前におよび/または使用中に、システム100に、ツール部品20a、20b、20c、20dの向きを決定させるように、そしてツール部品20a、20b、20c、20dの向きが所望の作業データに従ったツール部品の向きに対応するかどうかを判断させるようにさらに構成される。
【0099】
これゆえに、この実施形態にともなう1つの利点は、ツール部品が機械作業におけるツール部品の使用前におよび/または使用中に、望ましい向きに配置されることが検証され得ることである。
【0100】
いくつかの実施形態によれば、ツール部品20a、20b、20c、20dの向きが所望の作業データに従ったツール部品の向きに対応することの判断は、ツール部品20a、20b、20c、20dが機械作業におけるツールの誤った取り扱いを防止するために機械作業中に望ましい向きで維持されることを検証するために機械作業におけるツール部品20a、20b、20c、20dの使用中に連続的に行われる。
【0101】
いくつかの実施形態によれば、リーダデバイス10a、10b、10cは、ツール部品20a、20b、20c、20dの機械可読コードが機械50による機械作業におけるツール部品20a、20b、20c、20dの使用中にリーダデバイス10a、10b、10cの見通し線に入るように機械50のところにマウントされるように構成される。いくつかの実施形態によれば、リーダデバイス10a、10b、10cは、ツール部品20a、20b、20c、20dの機械可読コードがリーダデバイス10a、10b、10cの見通し線に入るように、そして少なくとも第2のツール部品20b、20c、20dとの関係で第1のツール部品20aの望ましい場所または機械作業におけるツール部品20a、20b、20c、20dの望ましい向きのうちのいずれかが機械50による機械作業におけるツール部品20a、20b、20c、20dの使用中に決定されるように、機械50との予め定められた関係で静止して配置される。
【0102】
これゆえに、この実施形態にともなう1つの利点は、リーダデバイス10a、10b、10cが機械50のところにマウントされると、ツール部品20a、20b、20c、20dの機械可読コードは、機械50との関係で予め定められた方向の見通し線に入ることである。
図3bおよび
図3cに図示したような例では、リーダデバイス10a、10b、10cは、機械50のところにマウントされるまたは機械50との関係で予め定められた向きに配置される。
【0103】
この開示の第2の態様は、機械作業におけるツールの誤った取り扱いのリスクを減少させるための方法を示す。
図4は、開示の第2の態様による方法ステップのフローチャートを図示する。
【0104】
上記方法は、電子デバイス1a、1b、1cのところで、機械50による機械作業中に使用されるべきツール部品20a、20b、20c、20dを指示する所望の作業データを受信するS1のステップと、リーダデバイス10a、10b、10cによって、ツール部品20a、20b、20c、20dのところの識別マーカ40a、40b、40c、40dを検出するS2のステップであって、上記識別マーカ40a、40b、40c、40dが上記ツール部品20a、20b、20c、20dに関係する機械可読コードである、検出するS2のステップとを含む。上記方法は、上記リーダデバイス10a、10b、10cによって、上記識別マーカ40a、40b、40c、40dの上記機械可読コードを読み取るS4のステップと、上記識別マーカ40a、40b、40c、40dの上記読み取った機械可読コード内の情報により上記ツール部品20a、20b、20c、20dを特定するS5のステップと、上記読み取った機械可読コードに関係する上記特定したツール部品20a、20b、20c、20dが上記所望の作業データに従った上記ツール部品20a、20b、20c、20dに対応するかどうかを判断するS10のステップとをさらに含む。
【0105】
これゆえに、この態様にともなう1つの利点は、ツール部品が、例えば、機械作業の前に、機械可読コードによって特定され、そして機械作業におけるツールの誤った取り扱いを防止するために機械による機械作業中に使用されるべき所望のツール部品であることが検証され得ることである。
【0106】
いくつかの実施形態によれば、上記方法は、上記読み取った機械可読コードに関係する上記特定したツール部品20a、20b、20c、20dが上記所望の作業データに対応しないことの判断で、または上記ツール部品20a、20b、20c、20dが機械可読コードによってはもはや特定され得ないことの判断で、機械オペレータへの警報信号および/または機械50への停止信号を送出するS11のステップをさらに含む。
【0107】
これゆえに、この実施形態にともなう1つの利点は、ツール部品が相互の関係で望ましい場所のところに配置されることが検証され得ることである。
【0108】
いくつかの実施形態によれば、所望の作業データは、機械作業におけるツール部品20a、20b、20c、20dの使用中に少なくとも第2のツール部品20b、20c、20dとの関係で第1のツール部品20aの望ましい場所を指示するデータをさらに含む。
【0109】
これゆえに、この実施形態にともなう1つの利点は、作業データがツール部品の向きとの関係でツール部品の望ましい使用法をさらに規定するために使用され得ることである。
【0110】
いくつかの実施形態によれば、方法は、上記リーダデバイス10a、10b、10cによって、第1のツール部品20aのところの第1の識別マーカ40aおよび第2のツール部品20bのところの第2の識別マーカ40bを検出するS3のステップと、上記機械作業における上記ツール部品20a、20b、20c、20dの使用前におよび/または使用中に、相互の関係でまたは他のツール部品20c、20dとの関係で上記特定した第1のツール部品20aの場所および上記特定した第2のツール部品20bの場所を決定するS6のステップと、上記第1のツール部品20aおよび上記第2のツール部品20bが上記所望の作業データに従った場所のところに配置されるかどうかを判断するS7のステップとをさらに含む。
【0111】
これゆえに、この実施形態にともなう1つの利点は、ツール部品が機械作業におけるツール部品の使用前におよび/または使用中に望ましい向きに配置されることが検証され得ることである。
【0112】
いくつかの実施形態によれば、所望の作業データは、機械作業中のツール部品20a、20b、20c、20dの望ましい向きを指示するデータをさらに含む。
【0113】
これゆえに、この実施形態にともなう1つの利点は、作業データがツール部品の向きとの関係でツール部品の望ましい使用法をさらに規定するために使用され得ることである。
【0114】
いくつかの実施形態によれば、上記方法は、機械作業における上記ツール部品20a、20b、20c、20dの使用前におよび/または使用中に、上記特定したツール部品20a、20b、20c、20dの上記向きを決定するS8のステップと、上記ツール部品20a、20b、20c、20dの上記向きが、上記所望の作業データに従った上記ツール部品の向きに対応するかどうかを判断するS9のステップとをさらに含む。
【0115】
これゆえに、この実施形態にともなう1つの利点は、ツール部品が機械作業におけるツール部品の使用前におよび/または使用中に望ましい向きに配置されることが検証され得ることである。
【0116】
いくつかの実施形態によれば、所望の作業データは、ツール部品20a、20b、20c、20dに対応する所望の作業データのオペレータによるユーザ入力を受信するように構成されたユーザインターフェース400a、400b、400cか、ツール部品20a、20b、20c、20dの機械可読コードを読み取るように構成されたリーダデバイス10a、10b、10cか、またはツール部品20a、20b、20c、20dのデータを提供するように構成された機械50からのデータ入力を介してかのうちの少なくともいずれかを介して電子デバイス1a、1b、1cのところで受信される。
【0117】
これゆえに、この実施形態にともなう1つの利点は、所望の作業データが、手入力を介して、例えば、ユーザインターフェース400a、400b、400cを介してオペレータにより、または例えば、オペレータにより操作されるリーダデバイス10a、10b、10cによる機械入力を介して、または機械50からのデータの入力を介して受信され得ることである。
【0118】
図5は、プログラム命令を含むコンピュータプログラムを有する非一時的なコンピュータ可読媒体を備えるコンピュータプログラム製品を図示し、上記コンピュータプログラムが処理回路102a、102b、102cへとロード可能であり、そして上記コンピュータプログラムが処理回路102a、102b、102cによって実行されるときに
図4に説明したような方法ステップを実行させるように構成される。
【0119】
当業者は、本開示が上に説明した好ましい実施形態に限定されないことを理解する。当業者は、修正および変形が添付の特許請求の範囲内で可能であることをさらに理解する。加えて、開示した実施形態への変形は、図面、開示、および添付の特許請求の範囲の検討から権利を主張する開示を実行する際に当業者により理解されそして成し遂げられ得る。
【国際調査報告】