(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-13
(54)【発明の名称】ウェアラブル身体健康検査システム及び関連のデバイス及び方法
(51)【国際特許分類】
A61B 5/00 20060101AFI20230606BHJP
G16H 20/00 20180101ALI20230606BHJP
A61B 5/256 20210101ALI20230606BHJP
A61B 5/022 20060101ALI20230606BHJP
A61B 7/04 20060101ALI20230606BHJP
A61B 5/0245 20060101ALI20230606BHJP
A61B 5/02 20060101ALI20230606BHJP
【FI】
A61B5/00 B
G16H20/00
A61B5/256 210
A61B5/022 300A
A61B7/04 A
A61B5/0245 100C
A61B5/02 E
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022567135
(86)(22)【出願日】2021-04-30
(85)【翻訳文提出日】2022-12-26
(86)【国際出願番号】 US2021030330
(87)【国際公開番号】W WO2021222854
(87)【国際公開日】2021-11-04
(32)【優先日】2020-05-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】522428519
【氏名又は名称】レペリオ ヘルス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100162824
【氏名又は名称】石崎 亮
(72)【発明者】
【氏名】ラッシュ トラヴィス ベンジャミン
(72)【発明者】
【氏名】ウォーリントン マシュー ロバート
【テーマコード(参考)】
4C017
4C117
4C127
5L099
【Fターム(参考)】
4C017AA02
4C017AA08
4C017AB01
4C017AC01
4C017AD01
4C017EE15
4C117XA01
4C117XB01
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4C117XB08
4C117XC15
4C117XC26
4C117XD05
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4C117XE05
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4C117XR01
4C127AA02
4C127LL13
5L099AA15
(57)【要約】
ウェアラブル身体健康検査システム及び関連のデバイス及び方法を本明細書に開示する。本発明の技術の実施形態に従って構成されたウェアラブルシステムは、例えば、通信ハブと複数の身体健康検査デバイスとを含むことができる。通信ハブ及び複数の身体健康検査デバイスは、ジャケット、シャツ、又は身体スーツのような衣料の物品の中に統合することができる。身体健康検査デバイスは、通信ハブと有線及び/又は無線通信している。各身体健康検査デバイスは、ユーザの身体健康データを発生させ、かつ発生身体健康データを通信ハブ及び/又はユーザのモバイルデバイスに送信するように構成される。ウェアラブルシステムは、ユーザの自宅又は他の好都合な場所で実施することができる自動健康診断を提供する。
【選択図】
図2A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウェアラブル身体健康検査システムであって、
ユーザによって着用されるように構成された衣料の物品と、
前記衣料の物品の中に統合された通信ハブと、
前記衣料の物品の中に統合されて前記通信ハブと通信的に結合された複数の身体健康検査デバイスと、
を備え、
前記複数の身体健康検査デバイスは、複数の心電図(ECG)電極を含み、
前記複数の身体健康検査デバイスの各身体健康検査デバイスが、前記ユーザの身体健康データを自動的に発生させて、発生身体健康データを前記通信ハブに送信するように構成される、
ことを特徴とするウェアラブル身体健康検査システム。
【請求項2】
前記衣料の物品の中に統合され、かつウェアラブルシステムを前記ユーザの周りで圧縮するように構成された調節アセンブリを更に備えることを特徴とする請求項1に記載のウェアラブルシステム。
【請求項3】
前記調節アセンブリは、1又は2以上の調節モータと1又は2以上の調節ケーブルとを含むことを特徴とする請求項2に記載のウェアラブルシステム。
【請求項4】
前記1又は2以上の調節モータのうちの調節モータが、第1の方向に該調節モータの中に引き込まれるケーブルの量を追跡するように構成され、
前記ウェアラブルシステムが、前記第1の方向に前記調節モータの中に引き込まれた前記ケーブルの量に少なくとも部分的に基づいて、前記ユーザの対応する部分の形状及び/又はサイズを決定するように構成される、
ことを特徴とする請求項3に記載のウェアラブルシステム。
【請求項5】
前記複数の身体健康検査デバイスは、前記ユーザの血圧及び/又は心拍数健康データを発生させるように構成された、少なくとも1つの血圧及び/又は心拍数カフを含むことを特徴とする請求項1に記載のウェアラブルシステム。
【請求項6】
前記複数のECG電極は、1又は2以上の余剰ECG電極を含むことを特徴とする請求項1に記載のウェアラブルシステム。
【請求項7】
前記複数のECG電極のうちの第1の群のECG電極のどのECG電極が、前記ユーザ上の望ましい場所に位置決めされているか、及び/又は該ユーザの正確なECG健康データを収集しているか、を決定するように構成されることを特徴とする請求項6に記載のウェアラブルシステム。
【請求項8】
前記衣料の物品は、ゲルパケットを受け入れるように各々が構成された1又は2以上のスロット又はポーチを含むことを特徴とする請求項1に記載のウェアラブルシステム。
【請求項9】
導電性ゲルを含有するゲルパケットを更に備え、
前記ゲルパケットは、前記衣料の物品のスロット又はポーチ内に適合し、該衣料の物品が圧縮された時に破断し、かつ前記複数のECG電極のうちの1つのECG電極と前記ユーザとの間に前記導電性ゲルを分散させるように構成される、
ことを特徴とする請求項1に記載のウェアラブルシステム。
【請求項10】
前記複数の身体健康検査デバイスは、前記ユーザの心臓及び/又は肺活動健康データを発生させるように構成された、1又は2以上の聴診器マイクロフォンを含むことを特徴とする請求項1に記載のウェアラブルシステム。
【請求項11】
前記1又は2以上の聴診器マイクロフォンは、少なくとも2つの聴診器マイクロフォンを含み、
前記少なくとも2つの聴診器マイクロフォンは、余剰聴診器マイクロフォンを含む、
ことを特徴とする請求項10に記載のウェアラブルシステム。
【請求項12】
前記1又は2以上の聴診器マイクロフォンは、少なくとも2つの聴診器マイクロフォンを含み、
前記ウェアラブルシステムが、前記1又は2以上の聴診器マイクロフォンのうちの第1の群の聴診器マイクロフォンのどの聴診器マイクロフォンが前記ユーザ上の望ましい場所に位置決めされているか及び/又は該ユーザの正確な心臓及び/又は肺活動健康データを収集しているかを決定するように構成される、
ことを特徴とする請求項10に記載のウェアラブルシステム。
【請求項13】
前記複数の身体健康検査デバイスの各身体健康検査デバイスが、米国食品医薬品局認可されたものであることを特徴とする請求項1に記載のウェアラブルシステム。
【請求項14】
前記通信ハブと、及び/又は前記複数の身体健康検査デバイスの個々の身体健康検査デバイスと、有線及び/又は無線通信しているユーザデバイスを更に備え、
前記ユーザデバイスは、ディスプレイとソフトウエアアプリケーションを含み、
前記ディスプレイを用いて、前記ソフトウエアアプリケーションは、(i)前記複数の身体健康検査デバイスを用いて健康診断を実行するための命令、及び/又は(ii)該複数の身体健康検査デバイスのうちの少なくとも1つの身体健康検査デバイスによって発生された健康データを、前記ユーザに提示するように構成される、
ことを特徴とする請求項1に記載のウェアラブルシステム。
【請求項15】
1又は2以上のリモートサーバ及び/又はデータベースを更に備え、
前記通信ハブ及び/又はユーザデバイス/前記ユーザデバイスは、前記発生身体健康データの全て又は部分集合を、前記ユーザのアカウントに関連付けられた1又は2以上のデータベースエントリに格納するために、前記1又は2以上のリモートサーバ及び/又はデータベースに送信するように構成される、
ことを特徴とする請求項1に記載のウェアラブルシステム。
【請求項16】
ユーザの健康診断レポートを発生させる方法であって、
衣料の物品と、該衣料の物品の中に統合された通信ハブと、該衣料の物品の中に統合されて該通信ハブと通信的に結合された複数の身体健康検査デバイスとを含むウェアラブル身体健康検査システムを用いて前記ユーザの身体健康データを発生させる段階であって、
前記複数の身体健康検査デバイスが、複数の心電図(ECG)電極を含み、かつ
前記複数の身体健康検査デバイスの各身体健康検査デバイスが、前記ユーザの前記身体健康データの対応する部分を自動的に発生させて、該発生健康データの該対応する部分を前記通信ハブに送信するように構成される、
前記発生させる段階と、
前記ユーザの前記発生身体健康データの少なくとも一部分を1又は2以上の対応する予め決められた範囲の健康データ値と比較する段階と、
前記比較に基づいて、前記発生健康データの全て又は部分集合を含み、かつ、前記1又は2以上の対応する予め決められた範囲の健康データ値の外にあるいずれの発生身体健康データも示す、健康診断レポートを発生させる段階と、
を備えることを特徴とする方法。
【請求項17】
前記複数の身体健康検査デバイスを用いて前記ユーザの前記身体健康データを発生させる段階は、
前記衣料の物品のスリーブの中に統合された血圧及び/又は心拍数カフを用いて、前記ユーザの血圧及び/又は心拍数健康データを発生させる段階と、
前記複数のECG電極を用いて前記ユーザのECG健康データを発生させる段階と、
前記複数の身体健康検査デバイスの1又は2以上の聴診器マイクロフォンを用いて、前記ユーザの心臓及び/又は肺活動健康データを発生させる段階と、
を含む、
ことを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記ユーザのモバイルデバイス上で稼働するソフトウエアアプリケーションを用いて、前記発生身体健康データ及び/又は前記発生健康診断レポートの全て又は部分集合を該ユーザに提示する段階を更に備えることを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記発生健康データ及び/又は前記発生健康診断レポートの全て又は部分集合を、前記ユーザのアカウントに関連付けられた1又は2以上のデータベースエントリ内の1又は2以上のリモートサーバ及び/又はデータベース上に格納する段階を更に備えることを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項20】
前記発生健康診断レポートに少なくとも部分的に基づいて、前記ユーザが健康管理専門家に相談することを推奨する段階、
前記ユーザと前記発生健康診断レポートの全て又は部分集合とに関連付けられたコードを発生させる段階、及び/又は
前記コード及び/又は前記発生健康診断レポートの全て又は部分集合を前記健康管理専門家に送信する段階、
を更に備えることを特徴とする請求項16に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
〔関連出願への相互参照〕
この出願は、本明細書に引用によってその全体が組み込まれている2020年5月1日出願の米国仮特許出願第63/019,154号の利益を主張するものである。
【0002】
本発明の開示は、一般的に、身体健康検診を提供するためのシステムに関する。より具体的には、本発明の開示は、ウェアラブル身体健康検査システム及び関連のデバイス及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
健康診断又は「検診」は、個人の健康全般を評価するために診療所で主医療提供者のような健康管理専門家によって実行される検診である。健康診断は、様々な病態を検出し、将来に懸念される場合がある潜在的な医療問題を識別し、個人の身体的健康の変化を経時的に追跡し、及び/又は個人が更に別の医療検査を必要とするか否かを決定するために患者のバイタル及び他の診断パラメータを評価する。従って、個人の医療履歴を追跡して潜在的な健康懸念を早期のステージで検出するための定期的健康診断(例えば、毎年1度又は2度)が不可欠である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許出願第17/085,293号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
明確な利益にも関わらず、多くの個人は、様々な理由から定期的な健康診断を受けない。これらは、他の理由の中でも取りわけ、通院するための移動時間、医者の予約取り及び通院の煩わしさ、休暇の取りづらさ、通院費の金銭的な不安、及び/又は特に個人が現状元気であると感じている時の低い切迫感又は優先度を含む。更に、検診は、本来的な切迫性の欠如、無医地区の全体的な必要度、及び/又は低い償還率に起因して健康管理提供者及びシステムによって常に優先されるとは限らない。しかし、定期健康診断の遅延又は排除は、早期診断及び介入の可能性を低下させ、かつ診断及び治療に対してそれが必要になる時に重要である可能性がある患者医療履歴を減少させる。
【0006】
本発明の開示の多くの態様は、以下の図面を参照してより良く理解することができる。図面の構成要素は、必ずしも縮尺通りとは限らない。代わりに、本発明の開示の原理を明確に例示することに重点を置いている。図面は、描かれる特定の実施形態に本発明の開示を限定するように取るべきではなく、むしろ解説及び理解のみのためのものである。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本発明の技術の様々な実施形態によるウェアラブル身体健康検査システムを作動させるための環境のシステム図である。
【
図2A】本発明の技術の様々な実施形態に従って構成されたウェアラブル身体健康検査システムの前面図である。
【
図2B】本発明の技術の様々な実施形態に従って構成された
図2Aのウェアラブル身体健康検査システムの背面図である。
【
図3】本発明の技術の様々な実施形態に従って構成されたウェアラブル身体健康検査システムを用いた健康診断ルーチンを示す流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下の開示は、ウェアラブル身体健康検査システム及び関連のデバイス及び方法を説明するものである。特に、以下の開示は、ユーザが自分自身で及び/又は健康管理専門家抜きで健康診断を実行するための複数の身体健康検査デバイスを含むウェアラブル身体健康検査システムを説明する。一例として、この出願に開示するウェアラブル身体健康検査システムは、1又は2以上の調節ケーブルと、1又は2以上の調節モータと、複数の身体健康検査デバイスと、外部デバイスとの通信のための通信モジュールとを統合するジャケット、シャツ、身体スーツのような衣料物品を含むことができる。この統合ウェアラブルシステムは、ユーザデバイス上のソフトウエアアプリケーション(例えば、モバイルアプリケーション)、及び/又は1又は2以上のリモートサーバ/データベースとインタフェースすることができる。一部の実施形態では、身体健康検査デバイスは、血圧及び/又は心拍数の1又は2以上のカフ及び/又はモニタ、複数のECG電極、1又は2以上の聴診器マイクロフォン、及び/又は他の身体健康検査デバイスを含む。これらの身体健康検査デバイスを用いて、システムは、医療専門家が評価して使用することができ、患者の医療履歴の一部を形成することができるユーザの健康に関するデータを発生させるための身体健康検査の自動プロトコルを実行する。
【0009】
身体健康検査デバイスは、通信ハブと有線及び/又は無線で通信している。逆に、ハブは、ユーザの電子デバイス上で稼働するソフトウエアアプリケーションと有線又は無線で通信しており、このアプリケーションは、統合ウェアラブル健康診断システムによって提供される一連の検査(例えば、自動検査)の始めから終わりまでユーザを案内する命令及びインタフェースを提供することができる。複数の身体健康検査デバイスがユーザに関する健康データを発生させ、検査デバイスが健康データをハブに通信すると、ハブは、健康データをユーザのアカウントに関連付ける及び/又は将来の参照/精査に向けて格納する。これに加えて又はこれに代えて、検査デバイスは、健康データをウェアラブルシステム上のソフトウエアアプリケーション及び/又はインジケータを通してユーザに伝達する。一部の実施形態では、身体健康検査システムは、記録データに関してある一定の測定値が予め決められた「健康」又は「正常」な範囲にあるか否かのような情報をユーザに提供することができ(例えば、モバイルアプリケーションを通して)、及び/又は記録データに関してユーザが健康管理専門家に相談するという勧告を提供することができる(例えば、検出健康データが予め決められた正常範囲外にある時)。これら及び他の実施形態では、ユーザは、健康データを身体健康検査システム及び/又は上述のソフトウエアアプリケーションを実行するユーザデバイスを通して健康管理専門家に送ることができ、及び/又はユーザが健康管理専門家と共有するためのコードを発生させることができ、健康管理専門家は、このコードを用いて健康診断中に生成された当該ユーザに対応する健康データを取り出すことができる。
【0010】
ウェアラブル身体健康検査システムは携帯可能であるので、ユーザは、様々な身体健康検査を好都合な時間に好都合な場所、例えば、自宅、職場、ホテル、生活支援施設、ジム、及び/又は学校から実行することができる。これは、健康診断に向けた診察の予約取り及び通院の実施及び煩わしさを低減又は排除する。更に、健康診断は、医療施設の外で及び/又は健康管理専門家のモニタなく実施することができるので、健康診断の費用は、通院に伴って変わる場合がある診療後請求と違って予想可能である。これに加えて、身体健康検査システムは、健康管理の時間と、資金と、他の要求(例えば、緊急の又は複雑な患者管理、研究など)に対するリソースとを解放することが予想される。更に、ユーザは、定期健康診断に関する最新のデータを保つ可能性が高く、健康懸念の早期検出が改善し、患者が病気になった時に健康管理専門家が参考にするための豊富な医療履歴データが生成される。
【0011】
本発明の開示の様々な実施形態の完全な理解をもたらすために、以下の説明及び
図1~
図3である一定の詳細を示す。しかし、本発明の開示の様々な実施形態の説明を不要に不明瞭にすることを避けるために、多くの場合に身体健康検査システム及び関連の方法に関連する公知の構造及びシステムを説明する他の詳細を下記では示さない。
【0012】
図1~
図3に示す詳細、寸法、角度、及び他の特徴の多くは、本発明の開示の特定の実施形態を示すものに過ぎない。従って、他の実施形態は、本発明の開示の精神又は範囲から逸脱することなく他の詳細、寸法、角度、及び特徴を有することができる。これに加えて、当業者は、本発明の開示の更に別の実施形態を下記で説明する詳細のうちの一部を用いずに実施することができることを認めるであろう。
【0013】
A.
ウェアラブル身体健康検査システム及び関連デバイス及び方法の厳選実施形態
図1は、本発明の技術の様々な実施形態に従って構成されたウェアラブル身体健康検査システム200(「ウェアラブルシステム200」又は「システム200」)が作動する環境100のシステム図である。環境100では、システム200は、公衆ネットワーク又は私設ネットワークを含む1又は2以上のネットワーク130(例えば、インターネット)を通して1又は2以上のデバイス105(
図1では個々に105a~105eとして区別している)に接続する(無線で及び/又は1又は2以上のワイヤを通して)及び/又はそれらと通信することができる。1又は2以上のデバイス105は、パーソナルコンピュータ、サーバコンピュータ、手持ち式デバイス又はラップトップデバイス、セルラー電話、ウェアラブル電子機器、タブレットデバイス、マルチプロセッサシステム、マイクロプロセッサベースのシステム、セットトップボックス、プログラマブル消費者電子機器、ネットワークPC、ミニコンピュータ、メインフレームコンピュータ、又はこれらのシステム又はデバイスのいずれかを含む分散コンピュータ環境などを含むことができる。これら及び他の実施形態では、1又は2以上のデバイス105は、固定電話回線電話、ファックス機械、医療デバイス、サーモスタット、スピーカ、及び他デバイスのような他のリモートデバイス又はローカルデバイスを含むことができる。
【0014】
図1に示すように、ウェアラブルシステム200は、1又は2以上のリモートサーバ/データベース110に接続する及び/又はそれと通信することができる。一部の実施形態では、リモートサーバ/データベース110は、クライアントの要求を受け入れて他のサーバによるこれらの要求の達成を調整するエッジサーバとすることができる。リモートサーバ/データベース110は、コンピュータシステムを備えることができる。リモートサーバ/データベース110は、論理的に単一サーバ/データベースとして表示されるが、同じ場所又は地理的に異なる物理的場所に位置付けられた複数のコンピュータデバイス及び/又はデータベースを包含する分散コンピュータ環境とすることができる。一部の実施形態では、リモートサーバ/データベース110は、サーバ群に対応する。
【0015】
一部の実施形態では、1又は2以上のデバイス105、システム200、及び/又はリモートサーバ/データベース110の各々は、他のサーバ/クライアントデバイスに対するサーバ又はクライアントとして機能することができる。リモートサーバ/データベース110は、1又は2以上のデータベースを含むことができる。1又は2以上のデータベースは、健康教育授業、健康情報、様々な警告又は警報、ユーザアカウント/プロファイル、生成された健康データ、ある一定のアプリケーション及び/又はデバイスを作動させるのに必要なドライバ/ソフトウエア、及び/又は他の情報のような情報を保存(格納)することができる。
【0016】
1又は2以上のネットワーク130は、環境100内で通信を可能にする。1又は2以上のネットワーク130は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)、パーソナルエリアネットワーク(PAN)、キャンパスエリアネットワーク(CAN)、メトロポリタンエリアネットワーク(MAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、無線ワイドエリアネットワーク(WWAN)、モバイル通信用世界システム(GSM)、パーソナル通信サービス(PCS)、デジタル高度携帯電話サービス(D-Amps)、Bluetooth、Wi-Fi、固結無線データ、2G、2.5G、3G、3.75G、4G、5G、LTEネットワーク、GSM進化型高速データレート(EDGE)、汎用パケット無線サービス(GPRS)、拡張GPRS、メッセージングプロトコル、例えば、TCP/IP、SMS、MMS、拡張可能メッセージング及びプレゼンスプロトコル(XMPP)、実時間メッセージングプロトコル(RTMP)、インスタントメッセージング及びプレゼンスプロトコル(IMPP)、インスタントメッセージング、USSD、IRC、又はいずれかの他の無線データネットワーク又はメッセージングプロトコルのうちの1又は2以上等であるがこれらに限定されない1又は2以上の無線ネットワークを含むことができる。ネットワーク130は、有線ネットワークを含むことができる。
【0017】
図2Aは、本発明の技術の様々な実施形態に従って構成されたウェアラブル身体健康検査システム200の前面図であり、
図2Bはその背面図である。
図2A及び
図2Bに示すように、ウェアラブルシステム200は、電源202と、通信ハブ215と、複数の身体健康検査デバイス(例えば、血圧カフ221、心電図(ECG)電極223、聴診器マイクロフォン224、及び/又は他の身体健康検査デバイス)とを組み込んだ衣料物品(この場合はジャケット、シャツ、又は身体スーツ)である。下記でより詳細に説明するように、ウェアラブルシステム200は、それがユーザの周りに密着することを保証する(例えば、身体健康検査デバイスの正しい位置決めを保証するために及び/又は身体健康検査デバイスがユーザの正確な健康測定値を取得することを保証するために)調節ケーブル205及び/又は対応する調節モータ207を更に含むことができる。
【0018】
一部の実施形態では、システム200の一部分は、スパンデックス、伸縮性ビニル、ナイロン、及び/又は他の材料(例えば、その混合物)のような弾性材料から構成される。この点に関して、システム200は、少なくともユーザの下腿の周りに形態適合することができる。これら及び他の実施形態では、システム200の一部分は、合成繊維、ミラクルマイクロファイバ、綿、更紗、及び/又は他の材料を含む1又は2以上のスポーツ衣服材料のような他のもの(例えば、弾性材料、半弾性材料、又は非弾性材料)で製造することができる。
【0019】
システム200は、複数の身体健康検査デバイス及び/又は関連物体を含む。図示のように、複数の身体健康検査デバイスは、血圧/心拍数カフ及び/又はモニタ221と、心電図(ECG)電極223(
図2A)と、1又は2以上の聴診器マイクロフォン224とを含む。一部の実施形態では、システム200は、
図2A及び
図2Bに示す身体健康検査デバイス及び関連物体に加えて又はその代わりに追加の身体健康検査デバイス及び/又は関連物体(図示せず)を含むことができる。例えば、システム200は、1又は2以上の温度センサ、及び/又は1又は2以上の導電性ゲルパケットを含むことができる。ゲルパケットは、システム200の内側にあるECG電極223のうちの1又は2以上の真下にあるか又はそれに隣接するスロット又は保持ポーチ/ポケット内に適合するように構成することができる。システム200がユーザの身体を押圧すると(例えば、下記でより詳細に説明するように調節モータ207及び/又は調節ケーブル205を用いて)、ゲルパケットは、破れて導電性ゲルをユーザの皮膚の上及び/又は1又は2以上のECG電極223の真下に分散させてユーザの身体と対応するECG電極223の間に電気接続を生成することを容易にすることができる。これら及び他の実施形態では、追加の身体健康検査デバイス及び/又は関連物体は、体重計、体温計、視力検査システム、皮膚科検診システム、カメラ、血液検査システム、バンドエイド、及び/又は他の応急手当て医療用品(例えば、ガーゼ)を含むことができる。
【0020】
これら及び更に他の実施形態では、追加の身体健康検査デバイス及び/又は関連物体は、1又は2以上の「オン」/「始動」ボタン、1又は2以上の「オフ」/「停止」ボタン、1又は2以上の「一時停止」/「再開」ボタン、及び/又は1又は2以上のディスプレイ(例えば、ユーザに関する健康データの命令、測定健康データが対応する正常で健康な範囲に収まるか又はその範囲外にあることの色分けフィードバック、及び/又は通信ハブ215及び/又はユーザデバイス105(
図1)との正常ペアリングの命令のような視覚フィードバックをユーザに提供するための)を含むことができる。「オン」/「始動」ボタン、「オフ」/「停止」ボタン、「一時停止」/「再開」ボタン、及び/又はディスプレイは、対応する身体健康検査デバイス、システム200、及び/又はユーザデバイス105上で可視の1又は2以上のディスプレイの中に統合することができる。一部の実施形態では、ウェアラブルシステム200内に含まれる複数の身体健康検査デバイス及び/又は関連物体のうちの身体健康検査デバイス及び/又は関連物体の全て又は部分集合は、使用に向けて適切な行政機関によって(例えば、米国では、米国保健福祉省の米国食品医薬品局により)認可されたものである。
【0021】
システム200のハブ215は、回路構成要素内でも取りわけ、受信機(図示せず)、送信機(図示せず)、及びコントローラ/プロセッサ(図示せず)を含むことができる。作動時に、ハブ215は、個々の身体健康検査デバイス、ユーザのデバイス105(
図1)上で稼働するソフトウエアアプリケーション、及び/又は1又は2以上のリモートサーバ/データベース110(
図1)又は他のデバイス105の間の通信を可能にするように構成される。この点に関して、複数の身体健康検査デバイス、デバイス105、及び/又はリモートサーバ/データベース110の個々のものは、有線又は無線の接続を通してハブ215と通信することができる。例えば、複数の身体健康検査デバイス、デバイス105、及び/又はリモートサーバ/データベース110の個々をハブ215とペアリングすることができ、これらは、Wi-Fi、Bluetooth、Bluetooth低エネルギ(「BLE」)、ジグビー、結線接続、及び/又は他の通信手段を通してハブ215と通信することができる。より具体的な例として、複数の身体健康検査デバイスの個々のものは、デバイス初期化/初期始動情報、ステータスデータ、ユーザに関する健康データ、及び/又は他の情報をハブ215に直接に通信することができる(例えば、Bluetooth接続を通して)。逆に、ハブ215は、これらの情報の全て又は部分集合(例えば、健康データ)をハブ215とペアリングされた1又は2以上のデバイス105(例えば、関連ソフトウエアアプリケーションをその時点で稼働しているユーザのモバイルデバイス105e)、及び/又は1又は2以上のリモートサーバ/データベース110に(例えば、ユーザに関するデータベースエントリ内への格納に向けて)通信することができる。これに加えて又はこれに代えて、複数の身体健康検査デバイスの個々のものは、生成した健康データを1又は2以上の接続されたデバイス105に直接に通信することができ、更にデバイス105は、受信健康データの全て又は部分集合をハブ215及び/又は1又は2以上のリモートサーバ/データベース110に通信することができる。
【0022】
より具体的には、ハブ215は、システム200の1又は2以上の周囲デバイス、周囲回路、及び/又は周囲構成要素と通信するように構成される。例えば、ハブ215は、システム200の作動を制御するための及び/又はシステム200上の及び/又はそれに接続された様々な電気回路及びデバイス間の通信を管理するための様々な処理、論理フロー、及びルーチンを含むメモリに格納された命令を実行するように構成することができる。一部の実施形態では、命令を格納するのに使用されるメモリは、電気的に消去可能なプログラマブル読取専用メモリ(「EEPROM」)、ダブルデータレート(いずれかの世代の)動的ランダムアクセスメモリ(「DDR DRAM」)、及び/又はNANDフラッシュメモリ(「NANDフラッシュ」)を含むことができる。例えば、EEPROMは、システム200のブート命令を格納するように構成することができる。DDR DRAMは、システム200が通電状態に保っている間及び/又は電力がシステム200に供給されている間に高速データ伝達を可能にすることができる。NANDフラッシュは、不揮発性メモリストレージ(例えば、システム、ユーザ、及び/又は他の情報を格納するための)を与えることができる。
【0023】
ハブ215と通信している周囲デバイス、周囲回路、及び/又は周囲回路構成要素は、システム200上の及び/又はそれに接続された様々な通信デバイス、通信回路、及び/又は通信構成要素を含むことができる。例えば、システム200は、Wi-Fiコントローラ及び/又はBluetoothコントローラを含むことができる。Wi-Fiコントローラ(例えば、IEEE 802.11b/g/n/RF/ベースバンド/媒体アクセス制御(MAC)リンクコントローラ)は、システム200がインターネットに無線接続することを可能にすることができる。一部の実施形態では、Wi-Fiコントローラは、TVホワイトスペースチャネルを利用することによってインターネットに無線接続することができる。Bluetooth(例えば、Bluetooth4.0準拠のモジュール又はコントローラ)は、システム200がBluetooth対応デバイスと通信することを可能にすることができる。一部の実施形態では、Bluetoothモジュールは、低電力消費に向けて最適化することができる。一部の実施形態では、システム200は、信号強度を改善するためにWi-Fiアンテナ及び/又はBluetoothアンテナを含むことができる。
【0024】
システム200は、ウェアラブルシステム又はその一部分がユーザの身体に密着するようにこれらを緊締する1又は2以上の調節機構を含むことができる。例えば、
図2A及び
図2Bに図示の実施形態では、システム200は、1又は2以上の緊締ケーブル又は調節ケーブル205と、1又は2以上の緊締モータ又は調節モータ207(
図2B)とを含む。システム200の調節モータ207は、システム200がユーザの身体に近接した状態に保たれるまでシステム200を圧縮するように調節ケーブル205を引っ張り、それによってシステム200のデフォルトの形状及びサイズをユーザの身体に一致する形状及びサイズに合うように調節するように構成される。例えば、調節モータ207は、システム200の対応する部分がユーザの身体の対応する部分に近接したことを示す1又は2以上の閾値抵抗力を検出するまで調節ケーブル205を引き込むことができる。これは、1又は2以上の身体健康検査デバイス(例えば、ECG電極223のうちの1又は2以上、及び/又は聴診器マイクロフォン224のうちの1又は2以上)とユーザの身体の対応する部分との間の適正な位置合わせ及び接触を容易にすることができる。一部の実施形態では、調節モータ207は、所与の方向に引っ張られたケーブルの量を追跡することができる。次に、調節モータ207、ハブ215、ユーザデバイス105(
図1)、及び/又はリモートサーバ/データベース110(
図1)は、ユーザの身体(例えば、ユーザの本体)の対応する部分の形状及びサイズを決定することができる。一部の実施形態では、調節モータ207及び/又は調節ケーブル205は、システム200及び/又はユーザデバイス105上で可視の1又は2以上のディスプレイと作動可能に結合することができる。
【0025】
システム200は、1又は2以上の(例えば、再充電可能)バッテリ及び/又は関連の充電ポート/ワイヤのような電源202を更に含むことができる。電源202は、ハブ215、複数の身体健康検査デバイスの個々のもの及び/又はウェアラブルシステムをユーザの周りに緊締するための起動機構(例えば、調節モータ207)に電力を給送するように構成することができる。一部の実施形態では、ハブ215、起動機構、及び/又は健康検査デバイスのうちの1又は2以上は、関連のデバイス又はデバイス部分集合にエネルギを供給する一体化電源(図示せず)を含むことができる。これに加えて又はこれに代えて、システム200は、身体健康検査デバイスのうちの1又は2以上の1又は2以上のバッテリをハブ215の電源202とは別個に充電するように構成された充電ポート/ワイヤを含むことができる。
【0026】
システム200の心拍数及び/又は血圧カフ及び/又はモニタ221(「BP/HRカフ221」)は、ユーザの心拍数、収縮期血圧、及び/又は拡張期血圧を測定するように構成される。特に、各BP/HRカフ221は、システム200のスリーブの中に少なくとも部分的に組み込まれた及び/又は他にそれに取り付けられたアームストラップを含む。システム200がユーザによって着用されている時に、BP/HRカフ221は、ユーザの腕の周りで圧縮し、いくつかの読取りを行ってユーザの心拍数及び/又は血圧を決定する。次に、BP/HRカフ221は、これらの健康データの全て又は部分集合をハブ215に及び/又は関連ソフトウエアアプリケーションを実行するユーザのデバイス105に通信することができる(直接及び/又はハブ215を通して)。一部の実施形態では、BP/HRカフ221は、その使用中にユーザの血圧及び/又は心拍数の視覚フィードバック(図示せず)を提供するように構成されたディスプレイ(図示せず)を含むことができる。これら及び他の実施形態では、ディスプレイは、BP/HRカフ221がハブ215(
図2A)と及び/又は関連ソフトウエアアプリケーションを実行するユーザのデバイス105(
図1)と成功裏にペアリングされたことの表示(図示せず)のような他の視覚フィードバックを提供することができる。一部の実施形態では、ディスプレイは、ウェアラブルシステム上で可視の1又は2以上のディスプレイの中に統合する及び/又はユーザデバイス105上に設けることができる。
【0027】
システム200の複数のECG電極223は、ユーザの心臓の電気的活動を測定するように構成される。上記で議論したように、調節モータ207及び調節ケーブル205は、複数のECG電極223がユーザの心臓の正確なECG読取値を取り込むことを保証するために、これらのECG電極223をユーザの身体上の適正な位置に配置するようにウェアラブルシステムを圧縮するように構成される。一部の実施形態では、システム200は、ユーザの心臓のECGを取り込むのに必要なものよりも多いECG電極223を含むことができる。例えば、システム200は、その上の1又は2以上の場所に1又は2以上の余剰ECG電極223を含むことができる。これらの実施形態では、システム200上の対応する場所にあるECG電極223(余剰ECG電極223を含む)の各々をユーザの心臓のECG読取値を取り込むように構成することができる。次に、対応するECG電極223、ハブ215、ユーザデバイス105(
図1)、及び/又はリモートサーバ/データベース110(
図1)は、ECG電極223のうちのどれがユーザの身体の適切な場所に接するように配置されているか、及び/又はユーザの心臓の正確なECGデータを取り込んでいるかを決定することができる。これは、2人の異なるユーザの身体上の同じか又は類似の場所にこれらのユーザの身体の形状及びサイズの間の差に関係なくECG電極223を配置することを容易にすることができる。これに加えて又はこれに代えて、これは、ECG電極223のうちの1つが正しく作動していない(例えば、対応するゲルパケットが破れなかった又は導電性ゲルを適正に分散させなかったことに起因して、例えば、正常に機能しなかった又はユーザの身体との電気接続を発生させることができない)場合に適正及び/又は正確なECG読取を保証することができる。ECG電極223は、ユーザの心臓のECGデータを記録した後に、これらの健康データの全て又は部分集合を更に別の処理及び分析に向けてハブ215に及び/又は関連ソフトウエアアプリケーションを実行するユーザのデバイス105に通信する(例えば、直接に及び/又はハブ215を通して)。一部の実施形態では、ECG電極223は、システム200及び/又はユーザデバイス105上で可視の1又は2以上のディスプレイと作動可能に結合することができる。
【0028】
システム200の1又は2以上の聴診器マイクロフォン224は、ユーザの心臓及び肺によって発せられた音及びノイズを録音して心音図(PCG)を発生させるように構成される。上記で議論したように、調節モータ207及び調節ケーブル205は、聴診器マイクロフォン224がユーザの心臓及び肺の正確なPCG録音を取り込むことを保証するためにこれらの聴診器マイクロフォン224をユーザの身体上の適正な位置に配置するようにウェアラブルシステムを圧縮するように構成される。一部の実施形態では、システム200は、ユーザの心臓及び肺のPCGを取り込むのに必要なものよりも多い聴診器マイクロフォン224を含むことができる。例えば、システム200は、その1又は2以上の場所に1又は2以上の余剰聴診器マイクロフォン224を含むことができる。これらの実施形態では、システム200上の対応する場所にある聴診器マイクロフォン224(余剰聴診器マイクロフォン224を含む)の各々をユーザの心臓及び/又は肺のPCG録音を取り込むように構成することができる。次に、対応する聴診器マイクロフォン224、ハブ215、ユーザデバイス105(
図1)、及び/又はリモートサーバ/データベース110(
図1)は、聴診器マイクロフォン224のうちのどれがユーザの身体の適切な場所に接するように配置されているか、及び/又はユーザの心臓及び肺の正確なPCGデータを取り込んでいるかを決定することができる。これは、2人の異なるユーザの身体上の同じか又は類似の場所にこれらのユーザの身体の形状及びサイズの間の差に関係なく聴診器マイクロフォン224を配置することを容易にすることができる。これに加えて又はこれに代えて、これは、聴診器マイクロフォン224のうちの1つが正しく作動していない(例えば、正常に機能しなかった又は適切なPCGデータを感受していない)場合に適正及び/又は正確なPCG録音を保証することができる。聴診器マイクロフォン224は、ユーザの心臓及び肺のPCGデータを記録した後に、これらの健康データの全て又は部分集合を更に別の処理及び分析に向けてハブ215に及び/又は関連ソフトウエアアプリケーションを実行するユーザのデバイス105に通信する(例えば、直接に及び/又はハブ215を通して)。
【0029】
図3は、本発明の技術の様々な実施形態に従って構成された身体健康検査システムを使用する自動健康診断ルーチン300を示す流れ図である。一部の実施形態では、下記で説明するように、ルーチン300は、
図1~
図2Bを参照して上述したシステム200の様々な構成要素によって少なくとも部分的に実行することができる。これら及び他の実施形態では、ルーチン300は、関連ソフトウエアアプリケーションを実行するユーザのモバイルデバイス105eのような1又は2以上のデバイス105(
図1)によって少なくとも部分的に実行することができる。これら及び更に他の実施形態では、ルーチン300は、1又は2以上のリモートサーバ/データベース110(
図1)により、及び/又はシステム200のユーザにより、及び/又はシステム200の供給業者又は販売業者によって実行することができる。
【0030】
下記では、単なる例示目的で、ルーチン300は、供給業者又は販売業者によって提供されるサービスに加入している1又は2以上のユーザの状況で詳細に議論する。この例でのサービスは、ウェアラブル身体健康検査システムをユーザに供給する(例えば、郵送する)(例えば、1年に1回、2回、又はそれよりも多く)という契約である。サービスに関するアカウントを生成した後に、ユーザは、ウェアラブルシステムの供給を受ける度に健康診断を実施して自分の身体健康に対応するデータを発生させる。ユーザは、健康診断を完了すると、ウェアラブルシステムを供給業者又は販売業者に返却する(例えば、郵便で)。このようにして、ユーザは、様々な身体健康検査をいずれかの場所(例えば、自宅、職場、ホテル、生活支援施設、ジム、学校)から及び/又は自分に対して好都合な時間に実行し、それによって健康診断のための診察の予約取り及び通院の実施及び煩わしさを排除することができる。更に、健康診断を病院又は医療施設外で及び/又は健康管理専門家のモニタなく実施することができるので、ユーザは、予想外の診療請求書を受けることなく健康診断を受けることができる。更に、身体健康検査システムは、より緊急な必要性を有する患者に費やされるように健康管理の時間、資金、及びリソースを解放する。更に、ユーザは、定期健康診断に関する最新のデータを保つ可能性が高く、健康懸念の早期検出が改善し、患者が病気になった時に健康管理専門家が参考にするための豊富な医療履歴データが生成される。このサービスへの加入を奨励するために、保険会社は、加入したユーザ又は会社の健康保険料(例えば、サービスに加入する費用に等しいか又はそれよりも高い)の割引を提供することができる。
【0031】
他の実施形態では、ユーザは、ウェアラブルシステムを即金で購入することができる。これらの実施形態では、サービスは、1又は2以上のゲルパケット又は他の関連物体(例えば、定期受信ソフトウエア)をユーザに供給(例えば、郵送、店頭供給など)する契約とすることができる。サービスに関するアカウントを生成した後に、ユーザは、ゲルパケットをウェアラブルシステムの中に装填し、その後に健康診断を実施して自分の身体健康に対応するデータを発生させることができる。ウェアラブルシステムを供給業者又は販売業者に返却する代わりに、ユーザは、同じウェアラブルシステムを用いてもう一度健康診断を行う前に、ウェアラブルシステムを洗濯することができ、及び/又はウェアラブルシステムにゲルパケットを再装填することができる。
【0032】
ブロック301では、ルーチン300は、ウェアラブル身体健康検査システム(例えば、1又は2以上の身体健康検査デバイス、通信ハブ、及び/又は関連物体)を備える及び/又は充電することによって始まる。一部の実施形態では、ルーチン300は、ウェアラブルシステムの内側に組み込まれたスロット及び/又はポーチ/ポケットの中に及び/又はウェアラブルシステムを加入ユーザに搬送するのに使用されるパッケージの中に1又は2以上のゲルパケットを装填することによってウェアラブル身体健康検査システムを備えることができる。これら及び他の実施形態では、ルーチン300は、ウェアラブルシステムを洗浄及び滅菌することによってウェアラブル身体健康検査システムを備えることができる。これら及び更に他の実施形態では、ルーチン300は、ウェアラブルシステムと共に含まれる関連物体、例えば、体温計、血液検査デバイス、体重計などを洗浄及び滅菌することにより、及び/又はウェアラブルシステムに付属の廃物処理容器(図示せず)内に含まれる廃棄物(例えば、血液検査から生成された危険廃棄物)を除去することによってウェアラブルシステムを備えることができる。
【0033】
ルーチン300は、ウェアラブルシステム内のバッテリを交換することにより、及び/又はウェアラブルシステムの中に含まれる再充電可能バッテリを充電することによってウェアラブル身体健康検査システムを充電することができる。次に、システムのバッテリは、システムに含まれる個々の身体健康検査デバイスのバッテリを充電することができる。これら及び他の実施形態では、ルーチン300は、バッテリを交換することにより、及び/又は個々の身体健康検査デバイスの1又は2以上の再充電可能バッテリを直接充電することによってウェアラブルシステムを充電することができる。これに代えて、ウェアラブルシステムを電源に接続することによって(例えば、対応する電源コードをコンセントの中に差し込むことにより)1又は2以上の構成要素(例えば、通信ハブ、個々の身体健康検査デバイスなど)に給電することができる。
【0034】
ブロック302では、ルーチン300は、ウェアラブルシステムの通信ハブを身体健康検査デバイス及び/又はユーザのアカウントと同期させるか又は通信ハブにこれらを登録することによって継続する。一部の実施形態では、ルーチン300は、身体健康検査デバイスがハブとの有線及び/又は無線の通信状態に置かれ、それによってハブに登録されるようにネットワーク上で(例えば、1又は2以上の有線接続、及び/又はWi-Fi、Bluetooth、又は別の無線通信プロトコルを用いて)身体健康検査デバイスをハブに接続することによって身体健康検査デバイスをハブと同期させる。これら及び他の実施形態では、ルーチン300は、ウェアラブルシステム(例えば、ウェアラブルシステムのハブ)を特定のユーザのアカウントに登録する(例えば、ウェアラブルシステムがユーザだけにより、かつユーザが(i)関連ソフトウエアアプリケーション上の自分のアカウントにログインした時、及び(ii)ソフトウエアアプリケーションをウェアラブルシステムの通信ハブに接続された時にのみウェアラブルシステムが作動可能であるように)。
【0035】
ブロック303では、ルーチン300は、ウェアラブル身体健康検査システムをユーザに供給することによって継続する。一部の実施形態では、ルーチン300は、ウェアラブルシステムをユーザ(例えば、ユーザの自宅又は別の場所にいる)に搬送することによってウェアラブルシステムをユーザに供給することができる。これら及び他の実施形態では、ルーチン300は、ウェアラブルシステムをユーザに他の手段によって(例えば、ウェアラブルシステムを薬局又は病院等ではユーザに貸し出し可能にすることにより)供給することができる。
【0036】
ブロック304では、ルーチン300は、ユーザがウェアラブル身体健康検査システムに関するソフトウエアアプリケーションをユーザのデバイス上にダウンロードする時に継続する。例えば、ユーザは、モバイルアプリケーション又は別のソフトウエアアプリケーションをユーザのモバイルデバイスにダウンロードすることができる(ユーザの命令で)。一部の実施形態では、ウェアラブルシステムは、ソフトウエアアプリケーションをダウンロードするのにユーザを支援するための命令書又はQRコードを含む。ダウンロードされると、ソフトウエアアプリケーションは、ユーザが自分のアカウントを発生させること及び/又はそれにログインすることを要求することができる。アカウントは、ウェアラブルシステムによって発生されたいずれの健康データもアカウントを通してユーザに関連付け、将来の参照、分析、及び/又は精査に向けて格納することができるようにユーザに対して一意とすることができる。
【0037】
ブロック305では、ルーチン300は、ソフトウエアアプリケーションをウェアラブルシステムのハブに接続することによって継続する。一部の実施形態では、ルーチン300は、ユーザのデバイス上のソフトウエアアプリケーションがハブとの通信状態に置かれるようにソフトウエアアプリケーションをハブにネットワーク上で(例えば、1又は2以上の有線接続、及び/又はWi-Fi、Bluetooth、又は別の無線通信プロトコルを用いて)接続する。特定の例として、ユーザのデバイス上で稼働するソフトウエアアプリケーションは、ウェアラブルシステムに関して走査し、Bluetoothを通してウェアラブルシステムに接続するようにデバイスに命令することができる。従って、ウェアラブルシステムは、接続が成功したという通知をデバイスに提供することができる。一部の実施形態では、ユーザデバイスは、接続特性情報(例えば、Bluetooth低エネルギ特性情報)を要求することができる(かつウェアラブルシステムは、これらの情報を提供することができる)。ユーザデバイスがウェアラブルシステムに接続された後に、ソフトウエアアプリケーションは、ウェアラブルシステムに含まれる特定の身体健康検査デバイス(例えば、ウェアラブルシステムに含まれる身体健康検査デバイスの全て又はユーザのアカウントに対応する身体健康検査デバイスのみ)のステータス及び検査結果の通知を定期受信することができる。例示的通知は、ハブ及び/又は身体健康検査デバイスの1又は2以上のバッテリステータス情報、身体健康検査デバイス及び/又はそこに含まれるセンサのファームウエア情報、及び/又は健康診断の1又は2以上の身体健康検査中に生成されたデータ(例えば、健康結果及び/又はエラー)を含む。
【0038】
ウェアラブルシステムの身体健康検査デバイスはハブに登録され、それと通信しているので(ブロック302)、ルーチン300は、ソフトウエアアプリケーションがハブに接続された時に、更に、ユーザのデバイス上のソフトウエアアプリケーションを身体健康検査デバイスとの通信状態に置く(ハブからソフトウエアアプリケーションに送られる通知により)。ソフトウエアアプリケーションは、健康診断の所要時間にわたって通信ハブに接続されたままに留まることができる。他の実施形態では、ソフトウエアアプリケーションは、ハブに断続的に接続する(例えば、ユーザが健康診断の身体健康検査のうちの1つを開始した時、健康診断の1又は2以上の身体健康検査が完了した後、健康診断の終了時等に)。これら及び他の実施形態では、ルーチン300は、ソフトウエアアプリケーションをウェアラブルシステムの個々の身体健康検査デバイスに直接に接続することができ、及び/又はソフトウエアアプリケーションを1又は2以上のリモートサーバ/データベースに接続することができる(例えば、直接又はハブを通して)。身体健康検査デバイスをウェアラブルシステムのハブに接続することにより、ルーチン300は、ユーザがウェアラブルシステムに含まれる各個々の身体健康検査デバイスに専用の自分のデバイス(例えば、
図1に示すデバイス105)上にソフトウエアアプリケーションをダウンロードする慣行を不要にする。
【0039】
下記でより詳細に議論するように、ソフトウエアアプリケーションは、ウェアラブルシステムに含まれる身体健康検査デバイス及び関連物体を用いて健康診断を実行するための段階的命令をユーザに提供することができる。特に、ソフトウエアアプリケーションは、ユーザが、ウェアラブルシステムの個々の身体健康検査デバイスを制御すること、ユーザに関して身体健康検査デバイスを用いて生成された健康データのレポートを閲覧すること、発生健康データの全て又は部分集合を格納する(例えば、1又は2以上のリモートサーバ/データベースに及び/又はユーザのアカウントに関して)こと、及び/又は発生健康データを健康管理専門家と共有することを可能にすることができる。より具体的には、ウェアラブルシステムは、作動時に様々なサービスをユーザに提供するように、及び/又は一部を下記でより詳細に議論する1又は2以上の機能の使用を容易にするように構成される。
【0040】
一部の実施形態では、ユーザは、ソフトウエアアプリケーションがハブに対して開かれた及び/又はそれに接続された時にユーザのデバイスの画面上に提供することができるソフトウエアアプリケーションのユーザインタフェース(UI)を通して上述のサービス及び/又は機能のうちの一部を閲覧すること、それらにアクセスすること、及び/又はそれらとインタフェースすることができる。UIは、システムの身体健康検査、サービス、及び/又は機能のうちの1又は2以上に対応する1又は2以上のボタン又はメニューオプションを含むことができる。例えば、UIは、身体健康検査を実行するための命令、検査を開始、停止、又は省略するオプション、健康データが生成されているか否か、所与の身体健康検査に関して健康データを生成/収集する段階をどれほど長く続けるべきか、及び/又はハブによって又はユーザのデバイス上のソフトウエアアプリケーションによって健康データがいつ成功裏に受け取られたかに関するインジケータ、及び/又は発生健康データレポートを閲覧、共有、及び/又は保存するオプションを含むことができる。ソフトウエアアプリケーション(ソフトウエアアプリケーションによってユーザに表示することができる様々なユーザインタフェースを含む)、ソフトウエアアプリケーションとハブの間の通信、及びウェアラブルシステムのハブと様々な身体健康検査デバイスの間の通信は、米国特許出願第17/085,293号明細書により詳細に議論されており、この文献は、その全内容が引用によってこの出願に組み込まれている。
【0041】
次に、明瞭化及び理解の目的で、健康診断の特定の身体健康検査をルーチン300のブロック306~310を参照して議論する。当業者は、ルーチン300が、下記で議論する身体健康検査のうちの1又は2以上に加えて又はその代わりに1又は2以上の他の身体健康検査を含むことができることを容易に認識するであろう。ブロック306では、ルーチン300は、ユーザが自分の身長、体重、体温、及び/又は血液のデータを発生させる時に継続する。例えば、ユーザのデバイス上で稼働するソフトウエアアプリケーションは、自分の身長及び/又は体重を手動で入力するようにユーザに命令することができる。これら及び他の実施形態では、ソフトウエアアプリケーションは、体重計を用いてユーザの体重及び/又はBMIに対応する体重データ及び/又は肥満度指数(BMI)データを発生させるようにユーザに命令することができる。一部の実施形態では、体重計は、ユーザの体重及び/又はBMIを測定し、それらをハブに及び/又はユーザのデバイス上で稼働するソフトウエアアプリケーションに通信することができる(例えば、直接又はハブを通して)。これら及び更に他の実施形態では、ソフトウエアアプリケーションは、体温計を用いてユーザに対応する体内温度データを発生させるように、及び/又は血液検査デバイス(例えば、血糖及び/又は脂質、赤血球数、白血球数、血小板、ヘモグロビン、ヘマトクリット、カルシウム、電解質、血中酵素、及び/又は患者の健康情報に関する洞察を可能にする他の特性に関する検査(例えば、遺伝子検査、染色体分析)を行うデバイス)を用いてユーザに対応する血液データを発生させるようにユーザに命令することができる。一部の実施形態では、体温計は、ウェアラブルシステムの中に統合することができる。この場合に、体温計及び/又は血液検査デバイスは、ユーザの体温及び/又は血液のデータをハブに及び/又はユーザのデバイス上で稼働するソフトウエアアプリケーションに通信することができる(例えば、直接又はハブを通して)。一部の実施形態では、ハブは、身長、体重、BMI、温度、及び/又は血液のデータをフォーマット設定し、その後に、フォーマット設定されたデータをソフトウエアアプリケーションに送ることができる。例えば、ハブは、ユーザの身長及び/又は体重のデータを用いて1又は2以上の計算(例えば、BMI及び/又は相対脂肪質量(RFM))を実行することができ、これらの計算の結果をソフトウエアアプリケーションに通信することができる。これに代えて、ソフトウエアアプリケーションは、ユーザの身長及び/又は体重のデータを受け入れた後にこれらの計算のうちの1又は2以上を実行することができる。これら及び他の実施形態では、ユーザは、身長、体重、BMI健康、体温、及び/又は血液のデータの全て又は部分集合をソフトウエアアプリケーション上で精査することができる。これら及び他の実施形態では、ルーチン300は、身長、体重、BMI健康、体温、及び/又は血液のデータの全て又は部分集合をソフトウエアアプリケーション及び/又はハブを用いて格納することができる(例えば、1又は2以上のリモートサーバ及び/又はデータベース上に、及び/又はユーザのアカウントに関して)。
【0042】
ブロック307では、ルーチン300は、ウェアラブルシステムを圧縮し、及び/又はユーザの身体の形状及びサイズのデータを発生させることによって継続する。例えば、ユーザのデバイス上で稼働するソフトウエアアプリケーションは、ウェアラブルシステムを身に着けるように、及び/又はウェアラブルシステムを起動するようにユーザに命令することができる。一部の実施形態では、ユーザは、ウェアラブルシステム上(例えば、ハブ上)に位置付けられた及び/又はユーザのデバイス上で稼働するソフトウエアアプリケーション上に位置付けられた「オン」ボタン又は「開始」ボタンを押下することができる。従って、ルーチン300は、ウェアラブルシステムを圧縮すること及び/又は身体の形状及びサイズのデータを発生させることができる。ウェアラブルシステムを圧縮するために、ルーチン300は、1又は2以上の調節モータ及び対応する調節ケーブルを
図2A及び
図2Bに関して上述した方式に使用することができる。これら及び他の実施形態では、ルーチン300は、ユーザの身体の形状及びサイズのデータを発生させるように調節モータの中に特定の方向に引き込まれた調節ケーブルの量を追跡することができる。このデータを用いて、ルーチン300は、ユーザの身体の形状及びサイズを決定することができ、及び/又はこのデータをハブに及び/又はユーザのデバイス上で稼働するソフトウエアアプリケーションに通信することができる(例えば、直接又はハブを通して)。一部の実施形態では、ハブは、身体の形状及びサイズのデータをフォーマット設定し、その後に、フォーマット設定されたデータをソフトウエアアプリケーションに送ることができる。これら及び他の実施形態では、ユーザは、身体の形状及びサイズのデータの全て又は部分集合をソフトウエアアプリケーション上で精査することができる。これら及び他の実施形態では、ルーチン300は、身体の形状及びサイズのデータの全て又は部分集合をソフトウエアアプリケーション及び/又はハブを用いて格納することができる(例えば、1又は2以上のリモートサーバ及び/又はデータベース上に、及び/又はユーザのアカウントに関して)。
【0043】
ブロック308では、ルーチン300は、ユーザの血圧及び/又は心拍数のデータを発生させることによって継続する。例えば、ユーザは、ウェアラブルシステム上(例えば、ハブ上)に位置付けられた及び/又はユーザのデバイス上で稼働するソフトウエアアプリケーション上に位置付けられた「オン」ボタン又は「開始」ボタンを押下することができる。従って、ルーチン300は、BP/HRカフ221を用いてユーザの血圧及び/又は心拍数に対応するBP/HRデータを発生させることができる。これに代えて、ルーチン300は、「オン」ボタン又は「開始」ボタンのユーザの最初及び/又は前回の押下(例えば、ブロック307)に応答してBP/HRデータを発生させる段階に自動的に進行することができる。ルーチン300は、ユーザのBP/HRデータをハブに及び/又はユーザのデバイス上で稼働するソフトウエアアプリケーションに通信することができる(例えば、直接又はハブを通して)。一部の実施形態では、ハブは、BP/HRデータをフォーマット設定し、その後に、フォーマット設定されたデータをソフトウエアアプリケーションに送ることができる。これら及び他の実施形態では、ユーザは、BP/HR健康データの全て又は部分集合をソフトウエアアプリケーション上で精査することができる。これら及び他の実施形態では、ルーチン300は、BP/HR健康データの全て又は部分集合をソフトウエアアプリケーション及び/又はハブを用いて格納することができる(例えば、1又は2以上のリモートサーバ及び/又はデータベース上に、及び/又はユーザのアカウントに関して)。
【0044】
ブロック309では、ルーチン300は、ユーザのECGデータを発生させることによって継続する。例えば、ユーザは、ウェアラブルシステム上(例えば、ハブ上)に位置付けられた及び/又はユーザのデバイス上で稼働するソフトウエアアプリケーション上に位置付けられた「オン」ボタン又は「開始」ボタンを押下することができる。従って、ルーチン300は、ECG電極223を用いてユーザの心臓の電気活動に対応するECGデータを発生させることができる。これに代えて、ルーチン300は、「オン」ボタン又は「開始」ボタンのユーザの最初及び/又は前回の押下(例えば、ブロック307及び/又は308)に応答してECGデータを発生させる段階に自動的に進行することができる。ルーチン300は、ECGデータをハブに及び/又はユーザのデバイス上で稼働するソフトウエアアプリケーションに通信することができる(例えば、直接又はハブを通して)。一部の実施形態では、ハブは、ECGデータをフォーマット設定し、その後に、フォーマット設定されたデータをソフトウエアアプリケーションに送ることができる。これら及び他の実施形態では、ルーチン300は、ウェアラブルシステムのECG電極223の各々を用いてECGデータを発生させる。これら及び他の実施形態では、ルーチン300は、ECG電極223のうちのどれがユーザの身体上の適正な場所に位置決めされているか及び/又は正確なECGデータを取り込んでいるかを決定する。これらの実施形態では、ルーチン300は、適正に配置されている及び/又は正確なECGデータを収集していると決定したECG電極223だけによって収集されたECGデータを生成、通信、及び/又は格納することができる。一部の実施形態では、ユーザは、ECG健康データの全て又は部分集合をソフトウエアアプリケーション上で精査することができる。これら及び他の実施形態では、ルーチン300は、ECG健康データの全て又は部分集合をソフトウエアアプリケーション及び/又はハブを用いて格納することができる(例えば、1又は2以上のリモートサーバ及び/又はデータベース上に、及び/又はユーザのアカウントに関して)。
【0045】
ブロック310では、ルーチン300は、ユーザの心臓及び/又は肺活動のデータを発生させることによって継続する。例えば、ユーザは、ウェアラブルシステム上(例えば、ハブ上)に位置付けられた及び/又はユーザのデバイス上で稼働するソフトウエアアプリケーション上に位置付けられた「オン」ボタン又は「開始」ボタンを押下することができる。従って、ルーチン300は、聴診器マイクロフォン224を用いてユーザの心臓及び/又は肺活動のデータ(例えば、PCG)を発生させることができる。これに代えて、ルーチン300は、「オン」ボタン又は「開始」ボタンのユーザの最初及び/又は前回の押下(例えば、ブロック307、308、及び/又は309)に応答して心臓及び/又は肺活動のデータを発生させる段階に自動的に進行することができる。ルーチン300は、心臓及び/又は肺活動のデータをハブに及び/又はユーザのデバイス上で稼働するソフトウエアアプリケーションに通信することができる(例えば、直接又はハブを通して)。一部の実施形態では、ハブは、心臓及び/又は肺活動のデータをフォーマット設定し、その後に、フォーマット設定されたデータをソフトウエアアプリケーションに送ることができる。これら及び他の実施形態では、ルーチン300は、ウェアラブルシステムの聴診器マイクロフォン224の各々を用いて心臓及び/又は肺活動のデータを発生させる。これら及び他の実施形態では、ルーチン300は、聴診器マイクロフォン224のうちのどれがユーザの身体上の適正な場所に位置決めされているか及び/又は正確な心臓及び/又は肺活動のデータを取り込んでいるかを決定する。これらの実施形態では、ルーチン300は、適正に配置されている及び/又は正確な心臓及び/又は肺活動のデータを収集していると決定した聴診器マイクロフォン224だけによって収集された心臓及び/又は肺活動のデータを生成、通信、及び/又は格納することができる。一部の実施形態では、ユーザは、心臓及び/又は肺活動の健康データの全て又は部分集合をソフトウエアアプリケーション上で精査することができる。これら及び他の実施形態では、ルーチン300は、心臓及び/又は肺活動の健康データの全て又は部分集合をソフトウエアアプリケーション及び/又はハブを用いて格納することができる(例えば、1又は2以上のリモートサーバ及び/又はデータベース上に、及び/又はユーザのアカウントに関して)。
【0046】
一部の実施形態では、ウェアラブルシステムの又は関連の身体健康検査デバイスの全て又は部分集合は、身体健康診断の所要時間にわたってハブ上で給電された及び/又はそれに接続されたままに留まることができる。これに加えて又はこれに代えて、ブロック306~310に関して上述した身体健康検査のうちの1又は2以上の開始時に、ハブは、(a)通電するように対応する身体健康検査デバイスに命令すること、及び/又は(b)対応する身体健康検査デバイスに接続されようと試みることができる。ハブは、対応する身体健康検査デバイスと成功裏に接続した時に、接続が成功したことをユーザデバイスに通知することができる。一部の実施形態では、ハブは、接続特性情報(例えば、Bluetooth低エネルギ特性情報)を要求することができる(かつ対応する身体健康検査デバイスは、これらの情報を提供することができる)。ハブは、特性情報を受け入れた後に、対応する身体健康検査デバイスからの通知(例えば、対応する身体健康検査デバイスによって発生された全て又は特定のユーザ健康データに関する)を定期受信することができる。一方で、対応する身体健康検査デバイスは、ユーザ健康データをハブに通信する。一部の実施形態では、ハブは、次に、対応する身体健康検査デバイスから接断される。ハブは、身体健康検査デバイスから受け入れたユーザ健康データをフォーマット設定することができ、及び/又はユーザ健康データをユーザデバイスに(ユーザデバイス上で稼働するソフトウエアアプリケーションに)通信することができる。
【0047】
ブロック311では、ルーチン300は、生成した健康データを分析すること、ユーザに関する健康診断レポートを発生させること、及び/又は生成したレポートの全て又は部分集合を格納することによって継続する。例えば、ルーチン300(例えば、個々の身体健康検査デバイス、ハブ、及び/又はユーザのデバイス上のソフトウエアアプリケーション)は、潜在的な健康懸念を識別するために、生成した健康データの全て又は部分集合を分析する。この点に関して、ルーチン300は、生成した健康データの全て又は部分集合を予め決められた「健康」又は「正常」なデータ範囲と比較することができる。従って、ルーチン300は、身体検査のうちのどれが対応する正常又は健康なデータ範囲のデータを発生させたか、及びどれが対応する正常又は健康なデータ範囲外にあったかを生成した健康診断レポート内に示すことができる。このようにして、ユーザ又は別の個人は、発生健康診断レポートを精査することができ、潜在的な健康懸念又は追加の身体健康検査を必要とする箇所を識別することができる。一部の実施形態では、発生健康診断レポートの全て又は部分集合は、将来の参照、分析、及び/又は精査に向けて格納することができる。例えば、ユーザのデバイス上で稼働するソフトウエアアプリケーション及び/又はハブは、発生健康診断レポートをユーザのアカウントに関連付けられた1又は2以上のデータベースの1又は2以上のデータベースエントリに格納するために1又は2以上のリモートサーバに送ることができる。
【0048】
これに加えて又はこれに代えて、ルーチン300は、ウェアラブルシステムの各身体健康検査デバイスから受け入れて(例えば、各身体健康検査中に健康データがハブ及び/又はソフトウエアアプリケーションに送信される時及び/又は全ての健康診断の完了時に)、生成した健康データを個々に分析することができる。これら及び他の実施形態では、ルーチン300は、ユーザに対して表示することができる複数の身体検査レポートを発生させることができ(例えば、ユーザが各身体健康検査を行う時又は全ての健康診断の完了時に)、及び/又は将来の参照、分析、及び/又は精査に向けて個々に格納することができる。
【0049】
一部の実施形態では、ルーチン300は、ユーザが健康管理専門家に相談することを推奨することができる。例えば、ルーチン300は、生成した健康データが対応する健康及び/又は正常なデータ範囲外にある場合に、ユーザが健康管理専門家に相談することを推奨することができる。これら及び他の実施形態では、ルーチン300は、ユーザが健康診断の1又は2以上の段階を省略した場合、及び/又は健康診断の身体健康検査が行われた時のエラーの場合に、ユーザが健康管理専門家に相談することを推奨することができる。これら及び更に他の実施形態では、ルーチン300は、特定の健康管理専門家又は病院(例えば、ユーザの地域内の健康管理専門家又は病院、対応する医療分野を専門とする健康管理専門家など)を推奨することができる。
【0050】
ブロック312では、ルーチン300は、生成したユーザの健康データの全て又は部分集合を健康管理専門家に送信することによって継続する。一部の実施形態では、ルーチン300は、生成したユーザの健康データの全て又は部分集合をユーザの命令(例えば、ソフトウエアアプリケーションを通じた)で健康管理専門家に送信することができる。例えば、ルーチン300は、ブロック311で生成した健康診断レポートの全て又は部分集合を送信することができる。これら及び他の実施形態では、ルーチン300は、ユーザのアカウントに対応するコード(永久的又は一時的)、及び/又はユーザが新しい健康データを発生させたことを示す通知を発生させることができ、これらのコード及び/又は通知を健康管理専門家に送ることができる。次に、健康管理専門家は、ブロック311で生成された健康レポートの全て又は部分集合を生成コードを用いて及び/又は通知に応答して取り出すことができる(ウェアラブルシステムに関するアプリケーション、ウェブサイト、及び/又はデータベースにログインしてコードを入力することにより)。これら及び更に他の実施形態では、ルーチン300は、生成した健康データを健康管理専門家と自動的に共有することのユーザの事前承認に従ってユーザの発生健康データの全て又は部分集合を健康管理専門家に自動的に送ることができる(例えば、ユーザの診断記録を更新するために)。
【0051】
ブロック313では、ルーチン300は、身体健康検査ウェアラブルシステムを供給業者又は販売業者に返却することによって完了する。例えば、ユーザは、ウェアラブルシステムを供給業者又は販売業者に搬送して戻すことができる(例えば、ウェアラブルシステムと共に含まれている前払い荷札ラベルを用いて)。これら及び他の実施形態では、ユーザは、ウェアラブルシステムを借り受けた場所(例えば、薬局又は病院)にシステムを返却することによってウェアラブルシステムを返却することができる。一部の実施形態では、ルーチン300は、ウェアラブルシステムを供給業者又は販売業者に返却した後にブロック301に戻ることができる。
【0052】
ルーチン300の段階を特定の順序で議論かつ例示したが、ルーチン300はそのように限定されない。他の実施形態では、ルーチン300は、異なる順序で段階を実行することができる。これら及び他の実施形態では、ルーチン300の段階のうちのいずれかをルーチン300の他の段階のうちのいずれかの前、最中、及び/又は後に実施することができる。更に、当業者は、ルーチン300を変更し、それが依然として本発明の技術のこれら及び他の実施形態内に留まることができることを直ちに認識するであろう。例えば、一部の実施形態では、ルーチン300の段階は、健康診断の身体健康検査に伴ってエラーが発生した時等に又は他の理由で(例えば、血液検査を行う時にユーザが注射針への不安を受けること)省略することができる(例えば、ユーザによってソフトウエアアプリケーションを通して)。更に、一部の実施形態では、
図3に示すルーチン300の1又は2以上の段階を除外する及び/又は繰り返すことができる。
【0053】
本発明の技術の実施形態の説明を不要に不明瞭にすることを避けるために示していないが、上記で
図1~
図3で上述したシステム及び方法のいずれも、システムの構成要素を管理及び/又は位置決めする、及び/又は例えばシステムの機械及び/又は他の構成要素から受け取られるデータを受け入れる、配置する、格納する、分析する、及び/又は他に処理するように構成された1又は2以上のコンピュータデバイスを含むこと及び/又はそれによって実施することができる。従って、そのようなコンピュータデバイスは、上述のタスクを実行するのに必要なハードウエア及び対応するコンピュータ実行可能命令を含む。より具体的には、本発明の技術の実施形態に従って構成されるコンピュータデバイスは、プロセッサ、ストレージデバイス、入力/出力デバイス、1又は2以上のセンサ、及び/又はいずれかの他の適切なサブシステム及び/又は構成要素(例えば、ディスプレイ、スピーカ、通信モジュールなど)を含むことができる。ストレージデバイスは、情報を保持し、保持された情報へのアクセスを可能にするように構成された回路のセット又はストレージ構成要素のネットワークを含むことができる。例えば、ストレージデバイスは、揮発性メモリ及び/又は不揮発性メモリを含むことができる。より具体的な例として、ストレージデバイスは、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気ディスク又は磁気テープ、及び/又はフラッシュメモリを含むことができる。
【0054】
コンピュータデバイスは、プロセッサ及び/又はコンピュータデバイスによって実行された時に
図1~
図3を参照して上記で詳細に説明した身体健康検査手順をシステムに実行させるコンピュータ実行可能命令がそこに格納されたコンピュータ可読媒体(例えば、それ自体が一時的な伝播信号のみを除外するストレージデバイス、ディスクドライブ、及び/又は他のストレージ媒体)を含むことができる。更に、プロセッサは、この出願に説明する方法に関連付けられた段階、計算、分析、及びいずれかの他の機能を実施又は他に制御するように構成することができる。
【0055】
一部の実施形態では、ストレージデバイスは、システムによって収集されたデータ、及びシステムの構成要素を指図及び/又は調節するのに使用されるデータを格納するのに使用される1又は2以上のデータベースを格納することができる。一実施形態では、例えば、データベースは、本発明の開示の出願人によって設計されたHTMLファイルである。しかし、他の実施形態では、データは、他のタイプのデータベース又はデータファイルに格納される。
【0056】
当業者は、システムの様々な構成要素(例えば、コンピュータデバイス)を部分構成要素に更に分割することができること又はシステムの様々な構成要素及び機能を組み合わせて統合することができることを理解するであろう。これに加えて、これらの構成要素は、有線及び/又は無線通信を通じて、並びにストレージ媒体に含有された情報によって通信することができる。
【0057】
B.追加の例
本発明の技術のいくつかの態様を以下の例に列挙する。
1.ユーザによって着用されるように構成された衣料物品と、衣料物品の中に統合された通信ハブと、衣料物品の中に統合されて通信ハブに通信的に結合された複数の身体健康検査デバイスとを備え、複数の健康検査デバイスが、複数の心電図(ECG)電極を備え、複数の身体健康検査デバイスの各身体健康検査デバイスが、ユーザの身体健康データを自動的に発生させ、発生身体健康データを通信ハブに送信するように構成されるウェアラブル身体健康検査システム。
2.衣料物品の中に統合されてウェアラブルシステムをユーザの周りで圧縮するように構成された調節アセンブリを更に備える例1のウェアラブルシステム。
3.調節アセンブリが、1又は2以上の調節モータと1又は2以上の調節ケーブルとを備える例2のウェアラブルシステム。
4.1又は2以上の調節モータのうちの調節モータが、調節モータの中に第1の方向に引き込まれるケーブル量を追跡するように構成され、ウェアラブルシステムが、ユーザの対応する部分の形状及び/又はサイズを調節モータの中に第1の方向に引き込まれたケーブル量に少なくとも部分的に基づいて決定するように構成される例3のウェアラブルシステム。
例5.複数の身体健康検査デバイスが、ユーザの血圧及び/又は心拍数の健康データを発生させるように構成された少なくとも1つの血圧及び/又は心拍数カフを含む例1から4のうちのいずれかのウェアラブルシステム。
例6.複数のECG電極が、1又は2以上の余剰ECG電極を備える例1から5のうちのいずれかのウェアラブルシステム。
例7.ウェアラブルシステムが、複数のECG電極の第1の群のどのECG電極がユーザ上の望ましい場所に位置決めされているか及び/又はユーザの正確なECG健康データを収集しているかを決定するように構成される例6のウェアラブルシステム。
例8.衣料の物品が、各々がゲルパケットを受け入れるように構成された1又は2以上のスロット又はポーチを備える例1から7のうちのいずれかのウェアラブルシステム。
例9.導電性ゲルを含有するゲルパケットを更に備え、ゲルパケットが、衣料の物品のスロット又はポーチ内に適合し、衣料の物品が圧縮された時に破断し、複数のECG電極のうちのECG電極とユーザの間に導電性ゲルを分散させるように構成される例1から8のうちのいずれかのウェアラブルシステム。
例10.複数の身体健康検査デバイスが、ユーザの心臓及び/又は肺活動の健康データを発生させるように構成された1又は2以上の聴診器マイクロフォンを備える例1から9のうちのいずれかのウェアラブルシステム。
例11.1又は2以上の聴診器マイクロフォンが、少なくとも2つの聴診器マイクロフォンを含み、少なくとも2つの聴診器マイクロフォンが、余剰聴診器マイクロフォンを含む例10のウェアラブルシステム。
例12.1又は2以上の聴診器マイクロフォンが、少なくとも2つの聴診器マイクロフォンを含み、ウェアラブルシステムが、1又は2以上の聴診器マイクロフォンのうちの聴診器マイクロフォンの第1の群のどの聴診器マイクロフォンがユーザ上の望ましい場所に位置決めされているか及び/又はユーザの正確な心臓及び/又は肺活動健康データを収集しているかを決定するように構成される例10又は例11のウェアラブルシステム。
例13.複数の身体健康検査デバイスの各身体健康検査デバイスが、米国食品医薬品局認可されたものである例1から12のうちのいずれかのウェアラブルシステム。
例14.通信ハブ及び/又は複数の身体健康検査デバイスの個々の身体健康検査デバイスと有線及び/又は無線通信しているユーザデバイスを更に備え、ユーザデバイスが、ディスプレイとソフトウエアアプリケーションとを含み、ソフトウエアアプリケーションが、ディスプレイを用いて(i)複数の身体健康検査デバイスを用いて健康診断を実行するための命令及び/又は(ii)複数の身体健康検査デバイスのうちの少なくとも1つの身体健康検査デバイスによって発生された健康データをユーザに提示するように構成される例1から13のうちのいずれかのウェアラブルシステム。
例15.1又は2以上のリモートサーバ及び/又はデータベースを更に備え、通信ハブ及び/又はユーザデバイスが、発生身体健康データの全て又は部分集合をユーザのアカウントに関連付けられた1又は2以上のデータベースエントリ内への格納に向けて1又は2以上のリモートサーバ及び/又はデータベースに送信するように構成される例1から14のうちのいずれかのウェアラブルシステム。
例16.衣料の物品と、衣料の物品の中に統合された通信ハブと、衣料の物品の中に統合されて通信ハブに通信的に結合された複数の身体健康検査デバイスとを含むウェアラブル身体健康検査システムを用いてユーザの身体健康データを発生させる段階であって、複数の身体健康検査デバイスが、複数の心電図(ECG)電極を含み、複数の身体健康検査デバイスの各身体健康検査デバイスが、ユーザの身体健康データの対応する部分を自動的に発生させ、発生健康データの対応する部分を通信ハブに送信するように構成される上記段階と、ユーザの発生身体健康データの少なくとも一部分を1又は2以上の対応する予め決められた範囲の健康データ値と比較する段階と、比較に基づいて、発生健康データの全て又は部分集合を含み、1又は2以上の対応する予め決められた範囲の健康データ値外にあるいずれかの発生身体健康データを示す健康診断レポートを発生させる段階とを備えるユーザの健康診断レポートを発生させる方法。
例17.複数の身体健康検査デバイスを用いてユーザの身体健康データを発生させる段階が、衣料の物品のスリーブの中に統合された血圧及び/又は心拍数カフを用いてユーザの血圧及び/又は心拍数の健康データを発生させる段階と、複数のECG電極を用いてユーザのECG健康データを発生させる段階と、複数の身体健康検査デバイスのうちの1又は2以上の聴診器マイクロフォンを用いてユーザの心臓及び/又は肺活動の健康データを発生させる段階とを含む例16の方法。
例18.ユーザのモバイルデバイス上で稼働するソフトウエアアプリケーションを用いて発生身体健康データ及び/又は発生健康診断レポートの全て又は部分集合をユーザに提示する段階を更に備える例16又は例17の方法。
例19.発生健康データ及び/又は発生健康診断レポートの全て又は部分集合を1又は2以上のリモートサーバ及び/又はデータベース上でユーザのアカウントに関連付けられた1又は2以上のデータベースエントリに格納する段階を更に備える例16から18のうちのいずれかの方法。
例20.発生健康診断レポートに少なくとも部分的に基づいて、ユーザが健康管理専門家に相談することを推奨する段階、ユーザ及び発生健康診断レポートの全て又は部分集合に関連付けられたコードを発生させる段階、及び/又はコード及び/又は発生健康診断レポートの全て又は部分集合を健康管理専門家に送信する段階を更に備える例16から19のうちのいずれかの方法。
【0058】
C.結論
本発明の技術の実施形態の上記に詳述した説明は、包括的であること又は本発明の技術を上記に開示した正確な形態に限定することを意図したものではない。本発明の技術の特定の実施形態及び本発明の技術に関する例を上記では例示目的で説明したが、様々な均等な修正が本発明の技術内で可能であることを当業者は認識するであろう。例えば、上記で段階を所与の順序で提示したが、代替実施形態は、段階を異なる順序で実施することができる。更に、この出願に開示する様々な実施形態を組み合わせて更に別の実施形態を提供することができる。
【0059】
以上から、この出願で例示目的で本発明の技術の特定の実施形態を説明したが、本発明の技術の実施形態の説明を不要に不明瞭にすることを避けるために公知の構造及び機能を詳細には図示又は説明しなかったことは認められるであろう。引用によってこの出願に組み込まれているいずれかの資料が本発明の開示と矛盾する場合に、本発明の開示が優先する。状況が許す場合に、単数又は複数用語は、それぞれ複数又は単数用語を含む場合もある。更に、「又は」という言葉を2又は3以上の用語の列記に関して他の項目を除く単一項目のみを意味することに明示的に限定しない限り、そのような列記での「又は」の使用は、(a)列記内のいずれかの単一用語、(b)列記内の用語の全て、又は(c)列記内の用語のあらゆる組合せを含むものとして解釈しなければならない。更に、この出願に使用する場合に、「A、及び/又はB」のような場合の「及び/又は」は、Aのみ、Bのみ、及びAとBの両方を意味する。更に、いずれかのより多くの個数の同じ特徴及び/又は追加のタイプの他の特徴が除外されないように少なくとも列挙する特徴を含むことを意味するのに全体を通して「備える」、「含む」、「有する」、及び「と共に」という用語を用いている。
【0060】
以上から、本発明の開示又は本発明の技術から逸脱することなく様々な修正を加えることができることも理解されるであろう。例えば、当業者は、本発明の技術の様々な構成要素を部分構成要素に更に分割することができること又は本発明の技術の様々な構成要素及び機能を組み合わせて統合することができることを認めるであろう。更に、特定の実施形態の状況で説明する本発明の技術のある一定の態様は、他の実施形態で組み合わせるか又は排除することができる。更に、本発明の技術のある一定の実施形態に関する利点をこれらの実施形態の状況で説明したが、他の実施形態は、そのような利点を示すことができ、全ての実施形態が本発明の技術内に収まるためにそのような利点を示す必要が必ずしもあるわけではない。従って、本発明の開示及び関連の技術は、この出願で明示的に図示又は説明されない他の実施形態を包含することができる。
【符号の説明】
【0061】
200 ウェアラブル身体健康検査システム
202 電源
205 調節ケーブル
215 通信ハブ
221 血圧/心拍数カフ及び/又はモニタ
【国際調査報告】