(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-13
(54)【発明の名称】LIDARビームワークオフ補正
(51)【国際特許分類】
G01S 7/499 20060101AFI20230606BHJP
G01S 7/481 20060101ALI20230606BHJP
G01S 17/34 20200101ALI20230606BHJP
G01S 17/931 20200101ALN20230606BHJP
【FI】
G01S7/499
G01S7/481 A
G01S17/34
G01S17/931
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022574166
(86)(22)【出願日】2021-06-11
(85)【翻訳文提出日】2022-12-01
(86)【国際出願番号】 US2021037007
(87)【国際公開番号】W WO2021252894
(87)【国際公開日】2021-12-16
(32)【優先日】2020-06-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-06-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520437397
【氏名又は名称】アワーズ テクノロジー リミテッド ライアビリティー カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】110002789
【氏名又は名称】弁理士法人IPX
(72)【発明者】
【氏名】マイケルズ・アンドルー・スタイル
(72)【発明者】
【氏名】リン・セン
【テーマコード(参考)】
5J084
【Fターム(参考)】
5J084AA04
5J084AA05
5J084AC02
5J084BA20
5J084BA49
5J084BB04
5J084BB15
5J084BB28
5J084CA08
5J084CA42
5J084CA65
5J084EA27
(57)【要約】
光検出と測距(LIDAR)システムは、ピクセルと、ミラーと、複屈折性材料とを含む。ピクセルは第1偏光配向を有する光を放出するように構成される。ミラーは表面に光を反射するように構成される。複屈折性材料はピクセルとミラーとの間に配置される。複屈折性材料は第1偏光配向を有し、複屈折性材料を介して伝播する放出された光の位置でオフセットを導入する。複屈折性材料は空間から反射されたビームをピクセル上で反対方向の水平にシフトさせる。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光検出と測距(LIDAR)システムであって、
第1偏光配向を有する光を放出するように構成されるピクセルと、
表面に前記光を反射するように構成されるミラーと、
前記ピクセルと前記ミラーとの間には位置される複屈折性材料と、を含むが、前記複屈折性材料は前記第1偏光配向を有し、前記複屈折性材料を介して伝播される光の位置におけるオフセットを誘発するが、前記複屈折性材料は第2偏光配向を有する反射されたビームをシフトさせるLIDARシステム。
【請求項2】
複屈折性材料は空間における反射されたビームをピクセル上で水平方向の反対方向にシフトさせ、第2偏光配向は第1偏光配向に直交するが、第1偏光配向を有する光の位置のオフセットは、第2偏光配向を有する反射されたビームの水平シフトとは異なる請求項1に記載のLIDARシステム。
【請求項3】
複屈折性材料は複屈折性材料上に入射される光に対して角をなすが、複屈折性材料は複屈折性材料上に入射される反射されたビームに対してティルティングされる請求項1に記載のLIDARシステム。
【請求項4】
ミラーは回転ミラーとして構成される請求項1に記載のLIDARシステム。
【請求項5】
ピクセルは、
第1偏光配向を有する光を放出し、
第2偏光配向を有する反射されたビームを前記ピクセル内にカップリングさせるように構成される二重偏光カプラを含む請求項1に記載のLIDARシステム。
【請求項6】
ピクセルは、
第1偏光配向を有する光を放出するように構成される送信格子カプラと、
第2偏光配向を有する反射されたビームを前記ピクセル内に受信するように前記送信格子カプラに垂直に配向される単一偏光格子カプラと、を含む請求項1に記載のLIDARシステム。
【請求項7】
ピクセルは、
前記ピクセルによって前記光として放出される分割された光の第1百分率と、分割された光の第2第百分率とを提供するように構成されるスプリッタと、
前記分割された光の第2百分率を前記反射されたビームと混合して出力を生成するように構成される光学ミキサーと、を含む請求項1に記載のLIDARシステム。
【請求項8】
複屈折性材料とミラーとの間に配置されるレンズであって、前記レンズはピクセルによって放出された光をコリメートするように構成されるレンズを更に含む請求項1に記載のLIDARシステム。
【請求項9】
複屈折性材料は、LiNO
3(硝酸リチウム)またはYVO
4(オルトバナジウム塩イットリウム)のうち少なくとも一つを含む請求項1に記載のLIDARシステム。
【請求項10】
複屈折性材料のティルティング角度及び複屈折性材料の厚さは50メートル以上の検出距離でオブジェクトを検出するために構成される請求項1に記載のLIDARシステム。
【請求項11】
自律走行車両のための自律走行車両制御システムであって、前記自律走行車両制御システムは請求項1乃至請求項10のうちいずれか一項によるLIDARシステムを含む自律走行車両制御システム。
【請求項12】
自律走行車両のための自律走行車両制御システムであって、前記自律走行車両制御システムは、
第1偏光配向を有する光を放出するように構成されピクセルであって、前記ピクセルは前記自律走行車両の環境のターゲットから反射される光の反射されたビームを受信するように構成される光学ミキサーを含むピクセルと、
前記ターゲットに対する光を反射させるように構成されるミラーと、
複屈折性材料であって、前記第1偏光配向を有し、前記複屈折性材料を介して伝播される光の位置のオフセットを導入するが、前記複屈折性材料は空間における前記反射されたビームを前記ピクセル上で反対方向の水平にシフトさせ、前記反射されたビームは前記第1偏光配向に直交する第2偏光配向を有する複屈折性材料と、
前記ピクセルの光学ミキサーの出力に応答して前記自律走行車両を制御するように構成される一つ以上のプロセッサと、を含む自律走行車両制御システム。
【請求項13】
複屈折性材料のティルティング角度及び複屈折性材料の厚さは50メートル以上の検出距離でターゲットを検出するために構成される請求項12に記載の自律走行車両制御システム。
【請求項14】
自律走行車両であって、
第1偏光配向を有する赤外線光を放出するように構成され、前記自律走行車両の環境のオブジェクトから反射される反射された赤外線光を受信するように構成されるピクセルと、
複屈折性材料であって、前記複屈折性材料を介して伝播される赤外線光の位置のオフセットを導入するが、前記複屈折性材料は空間における前記反射された赤外線ビームを前記ピクセル上で反対方向の水平にシフトさせ、前記反射された赤外線ビームは前記第1偏光配向に直交する第2偏光配向を有する複屈折性材料と、
前記反射された赤外線ビームに応答して前記自律走行車両を制御するように構成される制御システムと、を含む自律走行車両。
【請求項15】
回転ミラーであって、前記回転ミラーが第1位置にある間に前記赤外線光を前記ターゲットに向けるように構成されるが、前記回転ミラーは、前記回転ミラーが第1位置とは異なる第2位置にある際に前記反射された赤外線ビームを前記ピクセルに更に向けるように構成される回転ミラーを含む請求項14に記載の自律走行車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願についての相互参照
本出願は、2020年6月12日付で出願された米国仮出願第63/038,450号に対する優先権を主張する2021年6月9日付で出願された米国仮出願第17/343,511号に対する優先権を主張する。該当出願第17/343,511号及び第63/038,450号は本願に参照として含まれる。
技術分野
【0002】
本開示は、概括的にイメージング、特にLIDAR(光検出と測距)に関する。
【背景技術】
【0003】
周波数変調連続波(FMCW)LIDARは、周波数が変調されてコリメートされた光線をターゲットに向けることでオブジェクトの位置及び速度を直接測定する。ターゲットの位置及び速度情報は両方ともFMCW LIDAR信号から導出される。LIDAR信号の正確度を上げるための設計及び技術が必要である。
【0004】
自動車産業は、現在特定の状況で車両を制御するための自律走行機能を開発している。SAE国際標準J3016によると、レベル0(自律走行機能なし)からレベル5(全ての条件で運転者の入力なしに作動し得る車両)までの6レベルの自律走行機能が存在する。自律走行機能を有する車両は、センサを使用して車両が走行する環境を感知する。センサからのデータの獲得及びプロセッシングは、車両が該当環境を介して走行できるようにする。自律走行車両は、車両の環境を感知するための一つ以上のFMCW LIDAR装置を含む。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の具現例は、ピクセルと、ミラーと、複屈折性材料とを含む光検出と測距(LIDAR)システムを含む。ピクセルは第1偏光配向(polarization orientation)を有する光を放出するように構成される。ミラーは表面に光を反射するように構成される。複屈折性材料はピクセルとミラーとの間に配置される。複屈折性材料は第1偏光配向を有し、複屈折性材料を介して伝播する光の位置でオフセットを発生(誘発)する。複屈折性材料は第2偏光配向を有する反射されたビームをシフトさせる。
【0006】
一具現例において、複屈折性材料は空間から反射されたビームをピクセル上で反対方向の水平にシフトさせる。第2偏光配向は第1偏光配向に直交する。第1偏光配向を有する光の位置のオフセットは、第2偏光配向を有する反射されたビームの水平シフトとは異なる。
【0007】
一具現例において、複屈折性材料は複屈折性材料上に入射される光に対して角をなし、複屈折性材料は複屈折性材料上に入射される反射されたビームに対してティルティングされる。
【0008】
一具現例において、ミラーは回転ミラーとして構成される。
【0009】
一具現例において、ピクセルは、第1偏光配向を有する光を放出し、第2偏光配向を有する反射されたビームをピクセル内にカップリングするように構成される二重偏光カプラを含む。
【0010】
一具現例において、ピクセルは、第1偏光配向を有する光を放出するように構成される送信格子カプラと、第2偏光配向を有する反射されたビームをピクセル内に受信するために送信格子カプラに対して垂直に配向される単一偏光格子カプラとを含む。
【0011】
一具現例において、ピクセルは、ピクセルによる光として放出される分割された光の第1百分率と、分割された光の第1百分率を提供するように構成されるスプリッタとを含む。ピクセルはまた、分割された光の第2百分率を反射されたビームと混合して出力を生成するように構成される光学ミキサー(mixer)を含む。
【0012】
一具現例において、LIDARシステムは複屈折性材料とミラーとの間に配置されるレンズを含むが、レンズはピクセルによって放出された光をコリメートするように構成される。
【0013】
一具現例において、複屈折性材料はLiNO3(硝酸リチウム)またはYVO4(オルトバナジウム酸イットリウム)のうち少なくとも一つを含む。一具現例において、複屈折性材料のティルティング角度及び複屈折性材料の厚さは50メートル以上の検出距離でターゲットを検出するために構成される。
【0014】
本開示の具現例は、光検出と測距(LIDAR)装置及び制御システムを含む自律走行車両のための自律走行車両制御システムを含む。LIDAR装置は、ピクセルと、ミラーと、複屈折性材料と、一つ以上のプロセッサとを含む。ピクセルは第1偏光配向を有する光を放出するように構成され、ピクセルは自律走行車両の環境のターゲットから反射される光の反射されたビームを受信するように構成される光学ミキサーを含む。ミラーはターゲットに光を反射するように構成される。複屈折性材料は第1偏光配向を有し、複屈折性材料を介して伝播する光の位置でオフセットを導入する。複屈折性材料は空間から反射されたビームをピクセル上で反対方向の水平にシフトさせる。反射されたビームは第1偏光配向に直交する第2偏光配向を有する。一つ以上のプロセッサは、ピクセルの光学ミキサーの出力に応答して自律走行車両を制御するように構成される。
【0015】
一具現例において、複屈折性材料のティルティング角度及び複屈折性材料の厚さは50メートル以上の検出距離でターゲットを検出するために構成される。
【0016】
一具現例において、ミラーは回転ミラーとして構成される。
【0017】
一具現例において、ピクセルは、第1偏光配向を有する光を放出し第2偏光配向を有する反射されたビームをピクセル内にカップリングするように構成される二重偏光カプラを含む。
【0018】
一具現例において、ピクセルは、第1偏光配向を有する光を放出するように構成される送信格子カプラと、第2偏光配向を有する反射されたビームをピクセル内に受信するために送信格子カプラに対して垂直に配向される単一偏光格子カプラとを含む。
【0019】
一具現例において、ピクセルは、ピクセルによって光として放出される分割された光の第1百分率及び分割された光の第2百分率を提供するように構成されるスプリッタを含み、光学ミキサーは分割された光の第2百分率を反射されたビームと混合して出力を生成するように構成される。
【0020】
一具現例において、第1偏光配向を有する光の位置のオフセットは、第2偏光配向を有する反射されたビームの水平シフトとは異なる。
【0021】
本開示の具現例は、ピクセルと、複屈折性材料と、制御システムとを含む自律走行車両を含む。ピクセルは第1偏光配向を有する赤外線光を放出するように構成され、自律走行車両の環境のターゲットから反射される反射された赤外線光を受信するように構成される。複屈折性材料は複屈折性材料を介して伝播される赤外線の位置でオフセットを導入し、複屈折性材料は空間における反射された赤外線ビームをピクセル上の反対方向の水平にシフトさせる。反射された赤外線ビームは第1偏光配向に直交する第2偏光配向を有する。制御システムは、反射された赤外線ビームに応答して自律走行車両を制御するように構成される。
【0022】
一具現例において、自律走行車両は回転ミラーを含むが、回転ミラーは第1位置にある間に赤外線光をターゲットに向けるように構成される。回転ミラーは、回転ミラーが第1位置とは異なる第2位置にある際に反射された赤外線ビームを更にピクセルに向けるように構成される。
【0023】
一具現例において、ピクセルは、第1偏光配向を有する赤外線光を放出し第2偏光配向を有する反射された赤外線ビームをピクセル内にカップリングするように構成される二重偏光カプラを含む。
【0024】
一具現例において、ピクセルは、第1偏光配向を有する赤外線ビームを放出するように構成される送信格子カプラを含む。ピクセルはまた、第2偏光配向を有する反射された赤外線ビームをピクセル内に受信するように送信格子カプラに垂直に配向される単一偏光格子カプラを含む。
【図面の簡単な説明】
【0025】
本発明の非制限的で概略的な具現例は以下の図面を参照して説明されるが、ここで類似した参照番号は特に明示されない限り多様な観点に対する類似した部分を指す。
【0026】
【
図1】本開示の具現例によるLIDAR装置のピクセル具現のダイヤグラムである。
【0027】
【
図2】本開示の具現例によるLIDAR装置のピクセルのダイヤグラムである。
【0028】
【
図3】本開示の具現例による、
図1のピクセルが複屈折性スラブと連携してビームワークオフを補正するのにどのように使用されるのかを示す図である。
【0029】
【
図4】本開示の具現例による、
図2のピクセルが複屈折性スラブと連携してビームワークオフを補正するのにどのように使用されるのかを示す図である。
【0030】
【
図5a】本開示の具現例による例示的なセンサのアレイを含む自律走行車両を示す図である。
【0031】
【
図5b】本開示の具現例による例示的なセンサのアレイを含む自律走行車両をの上面図である。
【0032】
【
図5c】本開示の具現例によるセンサと、ドライブトレインと、制御システムとを含む例示的な車両制御システムを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
LIDARビーム補正の具現例が本願に記述される。以下の説明では、具現例に対する徹底した理解を提供するために多数の特定の細部事項が提示される。しかし、関連する技術分野の当業者は、本願に説明された技術は一つ以上の特定の細部事項がなくても他の方法、コンポネント、または材料を使用して実施し得ることを認識できるはずである。他の場合、公知の構造、材料、または作動は特定の様態を不明確にすることを避けるために詳細に図示されるか説明されない。
【0034】
本明細書全般にわたる「一具現例」または「具現例」に関する言及は、該当具現例に関して記述される特定の特徴部、構造、または特性が本発明の少なくとも一つの具現例に含まれるということを意味する。よって、本発明全般にわたる多様なところにおける文句「一具現例において」または「具現例において」という表現は、必ずしもいずれも同じ具現例を言及するものではない。また、特定の特徴部、構造、または特性は一つ以上の具現例における任意の適切な方式で組み合わせられる。
【0035】
本明細書全般にわたって、いくつかの専門用語が使用される。これらの用語は、本願で具体的に定義されない限り、またはそれらが使用される文脈で特に明白に定義されない限り、これらが由来する当業界における通常の意味を有する。本開示の目的のために、用語「自律走行車両」はSAE国際標準J3016の任意のレベルの自律走行機能を有する車両を含む。
【0036】
本開示の様態において、可視光線はおよそ380nm乃至700nmの波長範囲を有すると定義される。非可視光線は、紫外線及び赤外線のような可視光線の範囲を逸脱する波長を有する光と定義される。約700nm乃至1mmの波長範囲を有する赤外線光は近赤外線光を含む。本開示の様態において、近赤外線光はおよそ700nm乃至1.4μmの波長範囲を有すると定義される。
【0037】
本開示の様態において、用語「透明な」は90%以上の光透過率を有すると定義される。一部の様態において、用語「透明な」は90%以上の可視光線透過率を有する材料と定義される。
【0038】
周波数変調連続波(FMCW)LIDARは、周波数が変調されてコリメートされた(collimated)光線をオブジェクトに指示することでオブジェクトの位置及び速度を直接測定する。オブジェクトから反射される光はビームのタッピングされたバージョン(tapped version)と組み合わせられる。生成されたビットトーン(beat tone)の周波数は、第2測定を要求するドップラーシフトに対して一応補正されたLIDARシステムからのオブジェクトの距離に比例する。同時に行われてもよくそうではなくてもよい2つの測定は、距離(range)及び速度(velocity)情報をいずれも提供する。
【0039】
FMCW LIDARは向上された製造性と性能のために統合フォトニクス(integrated photonics)を活用する。統合フォトニクスシステムは、一般にミクロンスケールの導波管(waveguiding)装置を使用して単一光学モードを操作する。
【0040】
LIDARシステムは、範囲内のターゲットに向かう光を操向し、該当ターゲットから受信された光を受信器に反射する一つ以上の連続的に動くミラーを含む。LIDARからターゲットへ、そして反対に移動する光の移動時間によって、ミラーの連続的な動きは受信された光が数ミクロンサイズの送受信器から遠ざかるようにする。このような「ビークワークオフ」効果はシステム性能の低下に繋がる。
【0041】
本開示の具現において、LIDARアプリケーションでビームワークオフを補正するための装置は、偏光多様化コヒーレントピクセル(polarization-diverse coherent pixel)と、複屈折性材料のティルティングされたピース(tilted piece of birefringent material)とを含む。
【0042】
光は、複屈折性材料を透過する偏光Aを有するコヒーレントピクセルから放出される。光が複屈折性材料を透過することで、ビームは屈折の結果としてソースに対してオフセットされる。このような光は、LIDARシステムを離れてシステムからある程度離れた距離の拡散表面で反射される。
【0043】
拡散表面で反射された光は任意の偏光を有する。放出された偏光Aに直交する偏光の光は複屈折性材料を介して反対に伝播されるが、これは放出された光と比較されたビームに異なるオフセットを導入する。このようなビームは光を受信する偏光多様化コヒーレントピクセルを照明する。偏光多様化コヒーレントピクセルを照明するためのビームに対するオフセットは偏光多様化コヒーレントピクセルによって受信された信号強度を増加させ、それによってLIDAR装置の信号測定の正確度を上げて/上げるか、LIDAR装置を作動するのに必要な電力を減少させる。
【0044】
複屈折性材料及び幾何学的構造は、LIDARシステムでビームワークオフを緩和する特定の伝送及び受信オフセットセットを選択するように選択される。本開示の一部の具現例において、複屈折性材料及び幾何学的構造は、LIDAR装置から50メートル乃至1000メートル間にあるイメージングターゲットに対するビーム信号を増加させるように選択される。
【0045】
図1は、本開示の具現例によるLIDAR装置のピクセル111の一具現のダイヤグラムである。ピクセル111はビームワークオフを補正するように、複屈折性材料の複屈折性スラブとの結合に使用される。ピクセル111の図示された具現例は、1×2スプリッタ102と、光学ミキサー109と、二重偏光格子カプラ104とを含む。
【0046】
光101はピクセル111に進入し、スプリッタ(例えば、1×2スプリッタ102)によって分割される。光101は連続波レーザによって発生された赤外線レーザ光である。一部の具現例において、レーザ光はコリメートされる。例えば、光のX%(光の第1百分率)は上部相互連結部(top interconnect)103のスプリッタから出発し、二重偏光格子カプラ104によってルーティングされ、二重偏光格子カプラ104は第1偏光105(例えば、TE-偏光された光)を放出する。一部の具現例において、光の第1百分率は70%乃至99%の間である。一部の具現例において、第1偏光105はレンズを介してカップリングされ、ミラーからターゲットシーン上に反射される。一部の具現例において、第1偏光105はコリメートされていない光であり、レンズによってコリメートされる発散ビームである。
【0047】
コヒーレントピクセル111に復帰する光106は二重偏光格子カプラ104によってコヒーレントピクセル111内に更にカップリングされる第2偏光コンポネント106(例えば、TM-偏光された光)を有する。よって、二重偏光格子カプラ104は第1偏光配向を有する光(例えば、TE-偏光された光)を放出し、第2偏光配向を有する反射されたビーム(光106)(例えば、TE-偏光された光)をピクセル111内にカップリングさせる。ピクセル111内にカップリングされたこのような光は光学ミキサー109への送信ルートとは異なる相互連結部107に従ってルーティングされるが、これは相互連結部107から復帰する光学フィールドを1×2スプリッタ102から下部相互連結(bottom interconnect)108内に分割された光の残りのY%(光の第2百分率)と混合する。一部の具現例において、光の第2百分率は1%乃至30%の間である。一部の具現例において、反射されたビーム(光106)は自律走行車両の環境内のターゲットから反射/散乱される。(一つ以上が存在し得る)光学ミキサー109からの出力110は受信器光電子回路によってプロセッシングされる。よって、光学ミキサー109は、スプリッタ102によって分割された光の第2百分率(Y%)を相互連結部108内に混合することで出力110を生成するように構成され、反射されたビームは相互連結部107に従ってルーティングされる。
【0048】
図2は、本開示の具現例によるLIDAR装置のピクセル212ダイヤグラムである。ピクセル212はビームワークオフを補正するように、複屈折性材料の複屈折性スラブとの結合に使用される。ピクセル212例示された具現例は、1×2スプリッタ202と、光学ミキサー210と、送信格子カプラ204と、送信格子カプラ204に垂直に配向される単一偏光格子カプラ207とを含む。
【0049】
光201はピクセル212に進入し、スプリッタ(例えば、1×2スプリッタ202)によって分割される。光201は連続波レーザによって発生された赤外線レーザ光である。一部の具現例において、レーザ光はコリメートされる。例えば、光のX%(光の第1百分率)は上部相互連結部203のスプリッタを離れて単一偏光格子カプラ204内にルーティングされるが、これは第1偏光205(例えば、TE-偏光された光)を放出する。一部の具現例において、光の第1百分率は70%乃至99%の間である。第1偏光205はレンズを介してカップリングされ、ミラーからターゲットシーン上に反射される。第1偏光205はコリメートされていない光であり、一部の具現例において、レンズによってコリメートされる発散ビームである。
【0050】
コヒーレントピクセル212に復帰する光は第2偏光コンポネント206(例えば、TM-偏光されたコンポネント)を有するが、これは送信格子カプラ204に垂直に配向される単一偏光格子カプラ207によってコヒーレントピクセル212内に更にカップリングされて光の直交偏光を受信するようにする。このような光は光学ミキサー210への送信ルートとは異なる相互連結部208に従ってルーティングされるが、これは相互連結部208から復帰する光学フィールドを1×2スプリッタ202から下部相互連結部209内に分割された光の残りのY%(光の第2百分率)と混合する。一部の具現例において、光の第2百分率は1%乃至30%の間である。一部の具現例において、反射されたビーム(光206)は自律走行車両の環境内のターゲットから反射/散乱される。(一つ以上が存在し得る)光学ミキサー210からの出力211は受信器光電子回路によってプロセッシングされる。よって、光学ミキサー210は、スプリッタ202によって分割された光の第2百分率(Y%)を相互連結部209内に混合することで出力211を生成するように構成され、反射されたビームは相互連結部208に従ってルーティングされる。一具現例において、スプリッタ202は除去されてもよく、2つの独立した光源に代替されてもよい。2つの光源のうち第1光源は相互連結部203内にカップリングされ、第2光源は相互連結部209内にカップリングされる。
【0051】
図3は、本開示の具現例による、
図1のコヒーレントピクセル111が複屈折性スラブ303と連携してどのようにビームワークオフを補正するのに使用されるのかを示す図である。
【0052】
コヒーレントピクセル301は第1偏光配向302(例えば、「TE」偏光)の光を放出する。このような光は複屈折性スラブ303を介して伝播されるが、これはコヒーレントピクセル301に相対的なビームの位置に小さいオフセット321を導入する。このような光のビームはレンズ304によってコリメートされ、次に連続的に回転するミラー306から反射される。
図3の例示において、レンズ304は複屈折性材料303とミラー306との間に配置される。コリメートされた光305はターゲット拡散表面307に伝播されるが、これは光308としてミラーに向かって光を反対方向に反射する。このような反射された光308はその偏光をランダム化し、それによって第1偏光コンポネントに直交する第2偏光コンポネントを含む。このような第2偏光コンポネントは光をミラー306に更に伝播される。
【0053】
表面及び反対への移動時間の間、ミラー306は少ない量だけ回転し、それによって第2偏光コンポネントはレンズ304で若干異なる角度で更に反射される。レンズ304は光を再フォーカシングし、ミラー306によって誘導された角度の変化に起因する送信されたビーム302に対して若干のオフセットを有する第2偏光コンポネントビーム309を生成する。このような光のビームは複屈折性スラブ303を透過するが、これは空間内のビームを水平にシフトさせ(例えば、シフト322)、光を受信するコヒーレントピクセル301上で更に光るようになる。受信された偏光は異なるため、複屈折性材料によって導入されるシフトは異なる。特に、第1偏光配向を有する光302の位置におけるオフセット321は、第1偏光配向に直交する第2偏光配向を有する反射されたビーム309の水平シフト322とは異なる(
図3ではより小さい)。特定の複屈折性材料を選択し、スラブ303の厚さ310及びスラブ303の角度311を制御することで、送信されたビーム及び受信されたビームの相対的シフトが制御される。
図3の例示において、複屈折性材料は複屈折性材料上に入射されるビーム302に対して角をなし、複屈折性材料は複屈折性材料上に入射される反射されたビーム309に対してティルティングされる。一具現例において、複屈折性材料303のティルティング角度311及び複屈折性材料303の厚さ310は50メートル以上の検出距離でターゲットを検出するために構成される。
【0054】
一部の具現例において、複屈折性材料303はLiNO3(硝酸リチウム)である。一部の具現例において、複屈折性材料303はYVO4(オルトバナジウム塩イットリウム)である。当業者は広範囲なターゲット距離に対し、回転ミラーによって導入されるワークオフに対する最適な補正のためにこのような特性を選択する。例えば、より長い範囲のターゲットに対する最適化はビームがターゲットに対して反射しピクセル301に更に伝播されるためのより長い往復時間のため、より大きいシフト322を有する複屈折性材料を選択することを含む。より長い往復時間は回転ミラー306のより大きい回転角度と相応するため、反射されたビーム309をピクセル301の二重偏光格子カプラ104に向けるために、より大きいシフト322が好ましい。
【0055】
図4は、本開示の具現例による、
図2のコヒーレントピクセル212が複屈折性スラブ403と連携してどのようにビームワークオフを補正するのに使用されるのかを示す図である。一部の具現例において、
図4の装置または機器の作動は、複屈折性スラブ403が復帰する第2偏光光409をより多い量だけ偏光させて(例えば、シフト422)、受信された光409が送信カプラ401から物理的に分離された光学カプラ401上に再フォーカシングされるようにすることを除いては、
図3に示した装置または機器と類似している。一具現例において、複屈折性材料403のティルティング角度412及び複屈折性材料403の厚さ411は50メートル以上の検出距離でターゲットを検出するために構成される。
【0056】
作動の際、送信カプラ401は第1偏光配向402(例えば、「TE」偏光配向)の光を放出する。このような光は複屈折性スラブ403を介して伝播されるが、これは送信カプラ401に対するビームの位置に小さいオフセット321を導入する。このような光のビームはレンズ404によってコリメートされ、次に連続的に回転するミラー406から反射される。
図4の例示において、レンズ404は複屈折性材料403とミラー406との間に配置される。コリメートされた光405はターゲット拡散表面407に伝播されるが、これは光408としてミラーに向かって光を反対方向に反射する。このような反射された光408はその偏光を無作為化し、それによって第2偏光コンポネント(例えば、TM-偏光光)を含む。このような第2偏光コンポネントは光をミラー406に更に伝播される。
【0057】
表面及び反対への移動時間の間、ミラー406は微量だけ回転し、それによって第2偏光光はレンズ404で若干異なる角度で更に反射される。レンズ404は光を再フォーカシングし、ミラー406によって誘導された角度の変化に起因する送信されたビーム402に対して若干のオフセットを有する第2偏光409を生成する。このような光のビームは複屈折性スラブ403を透過するが、これは空間内のビームを水平にシフトさせ(例えば、シフト422)、光を受信する光学ピクセル410上で更に光るようになる。受信された偏光は異なるため、複屈折性材料によって導入されるシフトは異なる。特に、第1偏光配向を有する光402の位置におけるオフセット421は、第1偏光配向に直交する第2偏光配向を有する反射されたビーム409の水平シフト422とは異なる(
図4ではより小さい)。
図4の例において、シフト422はオフセット421より大きいため、反射されたビーム409の(複屈折性材料403内における)光学経路は反射されたビーム409が光学カプラ410に伝播されることでビーム402の光学経路と交差するようになる。他の具現例(図示せず)において、シフト422及びオフセット421は反射されたビーム409の光学経路が反射されたビーム409が光学カプラ410に伝播されることでビーム402の光学経路と交差することを引き起こさない。特定の複屈折性材料を選択し、スラブ403の厚さ411及びスラブ403の角度412を制御することで、送信されたビーム及び受信されたビームの相対的シフトが制御される。
図4の例示において、複屈折性材料は複屈折性材料403上に入射されるビーム402に対して角をなし、複屈折性材料403は複屈折性材料上に入射される反射されたビーム409に対してティルティングされる。一具現例において、複屈折性材料403のティルティング角度412及び複屈折性材料403の厚さ411は50メートル以上の検出距離でターゲットを検出するために構成される。
【0058】
一部の具現例において、複屈折性材料403はLiNO3(硝酸リチウム)である。一部の具現例において、複屈折性材料403はYVO4(オルトバナジウム塩イットリウム)である。当業者は広範囲なターゲット距離に対し、回転ミラーによって導入されるワークオフに対する最適な補正のためにこのような特性を選択する。例えば、より長い範囲のターゲットに対する最適化はビームがターゲットに対して反射し光学カプラ410に更に伝播されるためのより長い往復時間のため、より大きいシフト422を有する複屈折性材料を選択することを含む。より長い往復時間は回転ミラー406のより大きい回転角度と相応するため、反射されたビーム409を光学カプラ410に向けるために、より大きいシフト422が好ましい。
【0059】
複屈折性材料403のティルティングされたピースはレンズアセンブリまたはチップパッケージアセンブリの一部である。これはコヒーレントピクセルと同じチップに集積される。複数のコヒーレントピクセル及びチルティングされた複屈折性ピースはFMCW LIDARのより複雑は作動を具現するように共に使用される。一部の具現例において、複屈折性ピースはチルティング角度412を変更するように電気駆動される。
【0060】
図5aは、本開示の様態による、
図1乃至
図4のLIDAR設計を含む例示的な自律走行車両500を示す図である。図示された自律走行車両500は自律走行車両の外部環境の一つ以上のオブジェクトをキャプチャ(capture)し、自律走行車両500の作動を制御するための目的でキャプチャされた一つ以上のオブジェクトに関するセンサデータを生成するように構成されるセンサアレイを含む。
図5aは、センサ533A、533B、533D、533D、及び533Eを示す。
図5bは、センサ533A、533B、533D、533D、及び533E以外のセンサ533F、533G、533H、及び533Iを含む自律走行車両500の上面図を示す。センサ533A、533B、533D、533D、533E、533F、533G、533H、及び/または533Iのうちいずれか一つは、
図1乃至
図4の設計を含むLIDAR装置を含む。
図5cは、自律走行車両500のための例示的なシステム599のブロックダイヤグラムを示す。例えば、自律走行車両500は、エネルギーソース506によって駆動され、ドライブトレイン508に電力を供給する原動機504を含むパワートレイン502を含む。自律走行車両500は、方向制御装置512と、パワートレイン制御装置514と、ブレーキ制御装置516とを含む制御システム510を更に含む。自律走行車両500は人及び/または貨物を運送し、多様な異なる環境で走行する車両を含む任意の数の異なる車両として具現される。上述したコンポネント502乃至516は、これらのコンポネントが利用される車両の類型によって大きく変わり得ることを理解できるはずである。
【0061】
以下で論議される具現例は、例えば、自動車、バン、トラック、またはバスのような車輪陸上車両に焦点を合わせる。このような具現において、原動機504は(他のものの中でも)一つ以上の電気モータ及び/または内燃機関を含む。エネルギー源は、例えば、燃料システム(例えば、ガソリン、ディーゼル、水素を提供する)、バッテリシステム、太陽電池パネルまた他の再生可能エネルギー源、及び/または燃料電池システムを含む。ドライブトレイン508は、原動機504の出力を車両の運動に変換するための変速機及び/または任意の他の機械的駆動コンポネントと共に、輪及び/またはタイヤだけでなく、自律走行車両500を制御できるように停止または減速するように構成される一つ以上のブレーキと、自律走行車両500の経路を制御するのに適合した方向または操向コンポネント(例えば、車両500の一つ以上の輪がおよそ垂直軸を中心に回転し、車両の縦軸に対して輪の回転面の角度を変化させることを可能にするラック及びピニオン操向連結部)と、を含む。一部の具現例において、パワートレイン及びエネルギー源の組み合わせが(例えば、電気/ガスハイブリッド車両の場合に)使用される。一部の具現例において、多数の電気モータが(例えば、個別の輪または車軸専用の)原動機として使用される。
【0062】
方向制御装置512は、自律走行車両500が所望の経路に沿って行けるように、方向または操向コンポネントからフィードバックを制御し受信するための一つ以上のアクチュエータ及び/またはセンサを含む。パワートレイン制御装置514はパワートレイン502の出力を制御して、例えば、原動機504の出力動力の制御、ドライブトレイン508の変速機のギヤの制御などで、自律走行車両500の速度及び/または方向を制御するように構成される。ブレーキ制御装置516は、自律走行車両500を減速または停止する一つ以上のブレーキ、例えば、車両の輪にカップリングされるディスクまたはドラムブレーキを制御するように構成される。
【0063】
オフロード車両、全地形または軌道車両、建設装備を含むがこれらに限らない他の車両の類型は、本開示の利益を有する通常の技術者によって理解されるように、異なるパワートレイン、ドライブトレイン、エネルギー源、方向制御装置、パワートレイン制御装置、及びブレーキ制御装置を使用する必要がある。加えて、一部の具現例において、例えば、車両の方向制御が一つ以上の原動機の出力を変更することで主に処理される場合、コンポネントのうち一部は結合される。よって、本願に開示の具現例は自律走行車輪陸上車両において本願に記載の技術の特定適用に制限されない。
【0064】
図示された具現例において、自律走行車両500に対するの自律走行制御は、プロセッシングロジックの一つ以上のプロセッサ及び一つ以上のメモリ524を含む車両制御システム520で具現されるが、プロセッシングロジック522はメモリ524に保存されているプログラムコード(例えば、命令語526)を実行するように構成される。プロセッシングロジック522は、例えば、グラフィックプロセッシングユニット(ら)(GPU)及び/または中央プロセッシングユニット(ら)(CPU)を含む。車両制御システム520は、ピクセル111または212のようなLIDARピクセルの光学ミキサーの出力に応答して自律走行車両500のパワートレイン502を制御するように構成される。車両制御システム520は、複数のLIDARピクセルからの出力に応答して自律走行車両500のパワートレイン502を制御するように構成される。
【0065】
センサ533A乃至533Iは、自律走行車両500のの作動を制御するのに使用するために自律走行車両の周辺環境から情報を収集するに適合した多様なセンサを含む。例えば、センサ533A乃至533Iは、RADARユニット534と、LIDARユニット536と、3Dポジショニングセンサ(ら)538と、例えば、GPS、GLONASS、BeiDou、Galileo、またはCompassのような衛星ナビゲーションシステムとを含む。
図1乃至
図4のLIDAR設計はLIDARユニット536に含まれる。LIDARユニット536は、例えば、自律走行車両500を囲んで配置される複数のLIDARセンサを含む。一部の具現例において、3Dポジショニングセンサ(ら)538は衛星信号を利用して地球上の車両の位置を決定する。センサ533A乃至533Iは、選択的に一つ以上の超音波センサ、一つ以上のカメラ540、及び/または慣性測定ユニット(Inertial Measurement Unit、IMU)542を含む。一部の具現例において、カメラ540はモノグラフィックまたはステレオグラフィックカメラであり、静止画及び/または動画を録画する。カメラ540は、自律走行車両500の外部環境で一つ以上のオブジェクトの画像をキャプチャするように構成されるCMOS(Complementary Metal-Oxide-Semiconductor)画像センサを含む。IMU 542は、自律走行車両500の線形及び回転運動を3方向で検出する多数のジャイロスコープと加速度計とを含む。ホイールエンコーダのような一つ以上のエンコーダ(図示せず)は、自律走行車両500の一つ以上の輪の回転をモニタリングするのに使用される。
【0066】
センサ533A乃至533Iの出力は、位置測定サブシステム552と、経路サブシステム556と、認識サブシステム554と、制御システムインタフェース558とを含む制御サブシステム550に提供される。位置測定サブシステム552は、自律走行車両500の位置及び方向(時に「ポーズ」と称される)をその周辺環境内で、そして一般に特定の地理的領域内で決定するように構成される。自律走行車両の位置は、ラベリングされた(labeled)自律走行車両のデータを生成する部分と同じ環境内における追加の車両の位置と比較される。認識サブシステム554は、自律走行車両500のを囲む環境内のオブジェクトを検出、追跡、分類、及び/または決定するように構成される。経路サブシステム556は、所望の目的地及び環境内の停止及び移動オブジェクトに対して与えられた一定の時間フレームにわたって自律走行車両500に対する経路を生成するように構成される。多様な具現例において、マシンラーニングモデルが車両の経路を生成するのに活用される。制御システムインタフェース558は、自律走行車両500の経路を具現するために制御システム510と通信するように構成される。一部の具現例において、マシンラーニングモデルは、計画された経路を具現するように自律走行車両500を制御するのに利用される。
【0067】
車両制御システム520について、
図5cに例示したコンポネントの集合は本質的に例示的なものに過ぎないことを理解できるはずである。個別センサは一部の具現例において省略される。一部の具現例において、
図5cに例示したセンサの異なる類型が重複確認及び/または自律走行車両の周辺環境の異なる領域をカバーするように使用される。一部の具現例において、制御サブシステムの異なる類型及び/または組み合わせが使用される。また、サブシステム552乃至558はプロセッシングロジック522及びメモリ524から分離されていると示されているが、一部の具現例において、サブシステム552乃至558の機能性の一部または全部はメモリ524に常住しプロセッシングロジック522によって実行される命令語526のようなプログラムコードで具現され、このようなサブシステム552乃至558は一部の場合は同じプロセッサ(ら)及び/またはメモリを使用して具現されることを理解できるはずである。サブシステムは、多様な専用回路ロジック、多様なプロセッサ、多様なフィールドプログラマブルゲートアレイ(「FPGA」)、多様な特定用途集積回路(「ASIC」)、多様なリアルタイム制御器などを利用して少なくとも部分的に具現され、上述したように多数のサブシステムは回路、プロセッサ、センサ、及び/または他のコンポネントを利用する。また、車両制御システム520内の多様なコンポネントは多様な方式でネットワーク化される。
【0068】
一部の具現例において、自律走行車両500はまた、自律走行車両500のための重複またはバックアップ制御システムとして使用される2次車両制御システム(図示せず)を含む。一部の具現例において、2次車両制御システムは、特定のイベントに応答して自律走行車両500を作動する。2次車両制御システムは、1次車両制御システム520から検出された特定のイベントに応答する制限された機能のみを有する。他の具現例において、2次車両制御システムは省略される。
【0069】
一部の具現例において、ソフトウェア、ハードウェア、回路ロジック、センサ、ネットワークなどの多様な組み合わせを含む異なるアーキテクチャが
図5c例示した多様なコンポネントを具現するのに使用される。それぞれのプロセッサは、例えば、マイクロプロセッサとして具現され、それぞれのメモリはメイン保存場所を含むランダムアクセスメモリ(「RAM」)装置だけでなく、メモリの任意の補充レベル、例えば、キャッシュメモリ、非揮発性またはバックアップメモリ(例えば、プログラマブルなまたはフラッシュメモリ)、読み取り専用メモリなどである。また、それぞれのメモリは自律走行車両500内の他のところに物理的に位置するメモリ保存装置、例えば、プロセッサ内の任意のキャッシュメモリだけでなく、例えば、大容量保存装置または他のコンピュータ制御器上に保存されているような、仮想メモリとして使用される任意の保存容量を含むとみなされる。
図5cに示したプロセッシングロジック522、または完全に別個のプロセッシングロジックは、例えば、エンタテインメントシステムを制御するように、ドア、照明、便宜特徴部などを作動するように、自律走行制御の目的の他、自律走行車両500内の追加的な機能を具現するのに使用される。
【0070】
また、更なる保存のために、自律走行車両500は一つ以上の大容量保存装置、例えば、他のものの中でも、ポータブルディスクドライブ、ハードディスクドライブ、直接アクセス記憶装置(「DASD」)、光学ドライブ(例えば、CDドライブ、DVDドライブなど)、ソリッドステートドライブ(「SSD」)、ネットワークアタッチドストレージ、ストレージアレアネットワーク、及び/またはテープドライブを含む。また、自律走行車両500は、自律走行車両500が乗員から多数の入力を受信し、乗員のための出力を生成することを可能にするためのユーザーインタフェース564、例えば、一つ以上のディスプレイと、タッチスクリーンと、音声及び/またはジェスチャーインタフェースと、ボタンと、他の触覚制御装置とを含む。一部の具現例において、乗員からの入力は他のコンピュータまたは電子装置を介して、例えば、モバイル装置上のアプリを介するかウェブインタフェースを介して受信される。
【0071】
一部の具現例において、自律走行車両500は、例えば、自律走行車両500がその自律走行制御に使用するための環境及び他のデータを受信するクラウドサービスのような中央サービスを含む、他のコンピュータ及び電子装置との情報通信を可能にするために、一つ以上のネットワーク570(例えば、たのものの中でも、構内通信網(「LAN」)、広域通信網(「WAN」)、無線ネットワーク、及び/またはインターネットなど)と通信するのに適合した一つ以上のネットワークインタフェース(例えば、ネットワークインタフェース562)を含む。一部の具現例において、一つ以上のセンサ533A乃至533Iによって収集されたデータは追加的なプロセッシングのためにネットワーク570を介してコンピューティングシステム572にアップロードされる。このような具現例において、タイプスタンプはアップロードされる前の車両データのそれぞれのインスタンスに関連する。
【0072】
図5cに例示したプロセッシングロジック522及び本願に開示の多様な追加的な制御器及びサブシステムはおよそ作動システムの制御の下で作動し、以下で詳細に記載されるように、多様なコンピュータソフトウェアアプリケーション、コンポネント、プログラム、オブジェクト、モジュール、データ構造などを実行するか、そうではなければこれに依存する。加えて、多様なアプリケーション、コンポネント、プログラム、オブジェクト、モジュールなどはまたネットワーク570を介して自律走行車両500にカップリングされる他のコンピュータ内の一つ以上のプロセッサ、例えば、分散された、クラウド基盤、またはクライアント-サーバコンピューティング環境上で実行されるが、それによってコンピュータプログラムの機能を具現するのに必要なプロセッシングはネットワークを介して多数のコンピュータ及び/またはサービスに割り当てられる。
【0073】
作動システムの一部として具現されるのか、特定のアプリケーション、コンポネント、プログラム、オブジェクト、モジュールまたは命令後のシーケンス、更にはこれらのサブセットとして具現されるのか否かとは関係なく、本願に記載の多様な具現例を具現するために実行されるルーティンは本願で「プログラムコード」と称される。プログラムコードは、一般に多様なメモリ及び保存装置のうち多様な時間に常住する一つ以上の命令語を含み、一つ以上のプロセッサによって読み取られるかまたは実行される際、本開示の多様な様態を具現するステップまたは要素を実行するために必要なステップを行う。また、具現例は以下で完全に機能するコンピュータ及びシステムの脈略で記述されているか記述されるが、本願に記載の多様な具現例は多様な形態のプログラム製品として配布されてもよく、具現例は実際に配布を行うのに使用される特定類型のコンピュータで読み取り可能な媒体に関係なく具現されることを理解すべきである。コンピュータで読み取り可能な媒体の例には、揮発性及び非揮発性メモリ装置、フロッピーディスク及び他のポータブルディスク、ソリッドステートドライブ、ハードディスクドライブ、磁気テープ及び光学ディスク(例えば、CD-ROM、DVD)のような類型、非一時的媒体が含まれる。
【0074】
また、後述する多様なプログラムコードは特定の具現例で具現されるアプリケーションに基づいて識別される。これに続く任意の特定のプログラム命名法は単に便宜のために使用され、よって、本開示はこのような命名法によって識別されて/識別されるか示唆される任意の特定アプリケーションでのみ使用されるように制限されてはならないことを理解すべきである。加えて、コンピュータプログラムがルーティン、手順、方法、モジュール、オブジェクトなどに組織化される通常無数の方式及びプログラム機能が一般的なコンピュータ内に常住する多様なソフトウェア階層の間で割り当てられる多様な方式(例えば、作動システム、ライブラリ、API、アプリケーション、アプレットなど)を考慮すれば、本開示は本願に記載のプログラム機能の特定の組織及び割り当てに制限されないことを理解すべきである。
【0075】
本開示の利点を有する当業者は、
図5cに示した例示的な環境は本願に開示の具現例を制限する意図ではないということを理解できるはずである。実際に、当業者は他の代案的なハードウェア及び/またはソフトウェア環境が本願に開示の具現例を範囲を逸脱せずも使用されることを理解できるはずである。
【0076】
本開示の用語「プロセッシングロジック」(例えば、プロセッシングロジック522)は、本願に開示の作動を実行するために、一つ以上のプロセッサ、マイクロプロセッサ、マルチコアプロセッサ、ASIC(特定用途集積回路(Application-specific integrated circuit))、及び/またはFPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array))を含む。一部の具現例において、メモリ(図示せず)は、作動を実行し/実行するかデータを保存するための命令語を保存するためにプロセッシングロジックに統合される。プロセッシングロジックはまた、本開示の具現例による作動を行うためのアナログまたはデジタル回路を含む。
【0077】
本開示に記述された「メモリ(ら)」は、一つ以上の揮発性または非揮発性メモリアーキテクチャを含む。「メモリ(ら)」は、コンピュータで読み取り可能な命令語、データ構造、プログラムモジュール、または他のデータのような情報を保存するための任意の方法または技術で具現された脱着型及び非分離型媒体である。例示的なメモリ技術は、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリ、CD-ROM、デジタル多目的ディスク(DVD)、高画質マルチメディア/データ保存ディスク、または他の光学保存場所、磁気かセット、磁気テープ、磁気ディスク保存場所または他の磁気保存装置、またはコンピューティング装置によってアクセス可能な情報を保存するのに使用される任意の他の非伝送媒体を含む。
【0078】
ネットワークは、以下のようなネットワークまたはネットワークシステムのうちいずれか一つを含むが、これに限らない:P2P型ネットワーク;構内通信網(「LAN」);広域通信網(「WAN」);インターネットのような共用ネットワーク;私設ネットワーク;セルラーネットワーク;無線ネットワーク;有線ネットワーク;無線及び/または有線組み合わせネットワーク;及び衛星ネットワーク。
【0079】
通信チャネルはIEEE 802.11プロトコール、SPI(Serial Peripheral Interface)、I2C(Inter-Integrated Circuit)、USB(Universal Serial Port)、CAN(Controller Area Network)、セルラーデータプロトコール(例えば、3G、4G、LTE、5G)、光通信ネットワーク、ISP(Internet Service Provider)、P2P型ネットワーク、構内通信網(「LAN」)、広域通信網(「WAN」)、共用ネットワーク(例えば、「インターネット」)、私設ネットワーク、衛星ネットワーク、または他のネットワークを使用する一つ以上の有線または無線通信を含むか、これによってルーティングされる。
【0080】
コンピューティング装置は、デスクトップパソコン、ラップトップパソコン、タブレット、ファブレット、スマートフォン、フィーチャーフォン、サーバコンピュータ、または他のものを含む。サーバコンピュータはデータセンタに遠隔に位置するか構内に保存される。
【0081】
上述したプロセスはコンピュータソフトウェア及びハードウェアの側面で記述される。上述した技術は揮発性または非揮発性の機械(例えば、コンピュータ)で読み取り可能な保存媒体内に具現された機械で実行可能な命令語を構成し、機械によって実行される際に該当機械が記述された作動を行わせるようにする。更に、プロセスはハードウェア内で、例えば、特定用途集積回路(「ASIC」)または他の方式で具現される。
【0082】
揮発性または非揮発性の機械で読み取り可能な保存媒体は、機械によってアクセス可能な形態に情報を提供(つまり、保存)する任意のメカニズム(例えば、コンピュータ、ネットワーク装置、PDA(personal digital assistant)、製造道具、一つ以上のプロセッサのセットを有する任意の装置など)を含む。例えば、機械で読み取り可能な保存媒体は、記録可能な/記録不可能な媒体(例えば、読み取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気ディスク保存媒体、光学保存媒体、フラッシュメモリ装置など)を含む。
【0083】
要約書に記載の内容を含む本発明の例示的な具現例に関する上述した記述は、本発明を開示された正確な形態に完全に規定するか制限するような意図を有しない。本発明の具体的な具現例及び実施例は例示的な目的のために本願に記述されており、関連する技術分野の当業者が認識するように、これは本発明の範囲内で多様に変形可能である。
【0084】
このような変形は上述した詳細な説明に照らして本発明に対して行われる。以下の特許請求の範囲に使用された用語は、本発明を本明細書に開示された特定の具現例として制限するように解釈されてはならない。かえって、本発明の範囲は全的に以下の請求項によって決定されるべきであって、これは請求項解釈の確立された教理によって解釈されるべきである。
【手続補正書】
【提出日】2023-03-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光検出と測距(LIDAR)システムであって、
第1偏光配向を有する光を放出するように構成されるピクセルと、
表面に前記光を反射するように構成されるミラーと、
前記ピクセルと前記ミラーとの間に配置される複屈折性材料
であって、
前記複屈折性材料は
、前記第1偏光配向を有し、前記複屈折性材料を介して伝播
する光の位置
のオフセットを
発生し、
前記複屈折性材料は、第2偏光配向を有する反射されたビームを移動させ、
前記複屈折性材料は
、空間における
前記反射されたビームを
前記ピクセル上で反対方向の水平にシフトさせ、
前記複屈折性材料のティルティング角度または前記複屈折性材料の厚さは50メートル以上の検出距離でオブジェクトを検出するために構成される
複屈折性材料と、
前記ピクセルによって光として放出される分割された光の第1百分率と、分割された光の第2百分率とを提供するように構成されるスプリッタと、
前記分割された光の第2百分率を反射されたビームと混合して出力を生成するように構成される光学ミキサーと、
を含むLIDARシステム。
【請求項2】
前記第2偏光配向は
、前記第1偏光配向に直交
し、
前記第1偏光配向を有する光の位置のオフセットは
、前記第2偏光配向を有する
前記反射されたビームの水平シフトとは異なる
請求項1に記載のLIDARシステム。
【請求項3】
前記複屈折性材料は
、前記複屈折性材料上に入射される
前記光に対して角を
なし、
前記複屈折性材料は
、前記複屈折性材料上に入射される反射された
前記ビームに対してティルティングされる
請求項1に記載のLIDARシステム。
【請求項4】
前記ミラーは
、回転ミラーとして構成される
請求項1に記載のLIDARシステム。
【請求項5】
前記ピクセルは、
前記第1偏光配向を有する
前記光を放出し、
前記第2偏光配向を有する
前記反射されたビームを前記ピクセル内にカップリングさせるように構成される二重偏光カプラを含む
請求項1に記載のLIDARシステム。
【請求項6】
前記ピクセルは、
前記第1偏光配向を有する
前記光を放出するように構成される送信格子カプラと、
前記第2偏光配向を有する
前記反射されたビームを前記ピクセル内に受信するように前記送信格子カプラに垂直に配向される単一偏光格子カプラと、
を含む請求項1に記載のLIDARシステム。
【請求項7】
前記複屈折性材料と
前記ミラーとの間に配置されるレンズであって、
前記レンズは
、前記ピクセルによって放出された
前記光をコリメートするように構成されるレンズを更に含む
請求項1に記載のLIDARシステム。
【請求項8】
前記複屈折性材料は、LiNO
3(硝酸リチウム)またはYVO
4(オルトバナジウム塩イットリウム)のうち少なくとも一つを含む
請求項1に記載のLIDARシステム。
【請求項9】
自律走行車両のための自律走行車両制御システムであって、
前記自律走行車両制御システムは、
光検出と測距(LIDAR)装置―前記光検出と測距装置は:
第1偏光配向を有する光を放出するように構成されるピクセルであって、
前記ピクセルは
、前記自律走行車両の環境
内の
オブジェクトから反射される
前記光の反射されたビームを受信するように構成される光学ミキサーを含むピクセルと、
前記
オブジェクトに対する
前記光を反射させるように構成されるミラーと、
複屈折性材料であって、
前記第1偏光配向を有し、前記複屈折性材料を介して伝播される
前記光の位置のオフセットを導入
し、
前記複屈折性材料は、空間における前記反射されたビームを前記ピクセル上で反対方向の水平にシフトさせ、
前記反射されたビームは
、前記第1偏光配向に直交する第2偏光配向を有
し、
前記複屈折性材料のティルティング角度または前記複屈折性材料の厚さは、50メートル以上の検出距離でオブジェクトを検出するために構成される
複屈折性材料と、
を含む―と、
前記ピクセルの
前記光学ミキサーの出力に応答して前記自律走行車両を制御するように構成される一つ以上のプロセッサと、
を含む自律走行車両制御システム。
【請求項10】
前記複屈折性材料のティルティング角度及び
前記複屈折性材料の厚さは
、50メートル以上の検出距離で
オブジェクトを検出するために構成される
請求項9に記載の自律走行車両制御システム。
【請求項11】
前記ミラーは、回転ミラーとして構成される
請求項9に記載の自律走行車両制御システム。
【請求項12】
前記ピクセルは、
前記第1偏光配向を有する前記光を放出し、
前記第2偏光配向を有する前記反射されたビームを前記ピクセル内にカップリングさせるように構成される二重偏光カプラを含む
請求項9に記載の自律走行車両制御システム。
【請求項13】
前記ピクセルは、
前記第1偏光配向を有する前記光を放出するように構成される送信格子カプラと、
前記第2偏光配向を有する前記反射されたビームを前記ピクセル内に受信するように前記送信格子カプラに垂直に配向される単一偏光格子カプラと、
を含む請求項9に記載の自律走行車両制御システム。
【請求項14】
前記ピクセルは、前記ピクセルによって光として放出される分割された光の第1百分率と、分割された光の第2百分率とを提供するように構成されるスプリッタを含み、
前記光学ミキサーは、前記分割された光の第2百分率を前記反射されたビームと混合して出力を生成するように構成される
請求項9に記載の自律走行車両制御システム。
【請求項15】
前記第1偏光配向を有する前記光の位置のオフセットは、前記第2偏光配向を有する前記反射されたビームの水平シフトとは異なる
請求項9に記載の自律走行車両制御システム。
【請求項16】
自律走行車両であって、
第1偏光配向を有する赤外線光を放出するように構成され、前記自律走行車両の環境
内のオブジェクトから反射される反射された赤外線光を受信するように構成されるピクセルと、
複屈折性材料であって、
前記複屈折性材料を介して伝播される
前記赤外線光の位置のオフセットを導入
し、
前記複屈折性材料は
、空間における反射された
前記赤外線ビームを前記ピクセル上で反対方向の水平にシフトさせ、
前記反射された赤外線ビームは
、前記第1偏光配向に直交する第2偏光配向を有
し、
前記複屈折性材料のティルティング角度または前記複屈折性材料の厚さは、50メートル以上の検出距離でオブジェクトを検出するために構成される
複屈折性材料と、
前記反射された赤外線ビームに応答して前記自律走行車両を制御するように構成される制御システムと、
回転ミラーであって、
前記回転ミラーが第1位置にある間に前記赤外線光を前記オブジェクトに向けるように構成され、
前記回転ミラーは、前記回転ミラーが第1位置とは異なる第2位置にある際に前記反射された赤外線ビームを前記ピクセルに更に向けるように構成される
回転ミラーと、
を含む自律走行車両。
【請求項17】
前記ピクセルは、
前記第1偏光配向を有する前記赤外線光を放出し、
前記第2偏光配向を有する前記反射された赤外線ビームを前記ピクセル内にカップリングさせるように構成される二重偏光カプラを含む
請求項16に記載の自律走行車両。
【請求項18】
前記ピクセルは、
前記第1偏光配向を有する前記赤外線光を放出するように構成される送信格子カプラと、
前記第2偏光配向を有する前記反射された赤外線ビームを前記ピクセル内に受信するように前記送信格子カプラに垂直に配向される単一偏光格子カプラと、
を含む請求項16に記載の自律走行車両。
【国際調査報告】