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特表2023-524991イヤーカップを頭部に快適に結合するためのヘッドセット機構
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-14
(54)【発明の名称】イヤーカップを頭部に快適に結合するためのヘッドセット機構
(51)【国際特許分類】
   H04R 1/10 20060101AFI20230607BHJP
【FI】
H04R1/10 103
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022567326
(86)(22)【出願日】2021-05-23
(85)【翻訳文提出日】2022-11-04
(86)【国際出願番号】 US2021033804
(87)【国際公開番号】W WO2021242653
(87)【国際公開日】2021-12-02
(31)【優先権主張番号】16/887,269
(32)【優先日】2020-05-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】310021766
【氏名又は名称】株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメント
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 賢樹
(72)【発明者】
【氏名】クワン、アーサー チャールズ
(72)【発明者】
【氏名】森本 壮
【テーマコード(参考)】
5D005
【Fターム(参考)】
5D005BD06
5D005BD13
(57)【要約】
【課題】装置は、頂点(14)において接合する左側面部分及び右側面部分(12)を有する連続するバンドを有するアーチ形ヘッドバンドを含む。
【解決手段】左側面部分及び右側面部分(12)は、それぞれのアーチ形エンド(16)で終端する。ヘッドレストバンド(18)は、側面部分の間にわたり、頂点(14)の下方で側面部分に接続され、頂点(14)から間隔を空けられる。それぞれの中心(22)及びそれぞれの外周(24)を定める左側イヤーカップ及び右側イヤーカップ(20)はそれぞれ、左側面部分及び右側面部分(12)のアーチ形エンド(16)に付着される。左側面部分及び右側面部分(12)のアーチ形エンド(16)は、それぞれの外周(24)と並置され、それぞれのイヤーカップ(20)のそれぞれの中心(22)から距離を置かれる。左側イヤーカップ及び右側イヤーカップ(20)は、前から後ろに内側にキャンバされ、それぞれのイヤーカップ(20)の内部でそれぞれのアーチ形エンドセグメント(16)をヒンジに結合する要素を各々が含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置であって、
頂点セグメントにおいて接合する左側面部分及び右側面部分を有する連続するバンドを含むアーチ形ヘッドバンドであって、前記左側面部分及び前記右側面部分は、それぞれのアーチ形エンドセグメントで終端する、前記アーチ形ヘッドバンドと、
前記側面部分の間にわたり、前記頂点セグメントの下方でそれに接続され、それから間隔を空けられたヘッドレストバンドと、
左側イヤーカップ及び右側イヤーカップが前から後ろに内側にキャンバされ、前記左側面部分及び前記右側面部分の前記アーチ形エンドセグメントがそれぞれの外周と並置され、前記それぞれのイヤーカップのそれぞれの中心から距離を置かれるように、前記それぞれの中心及び前記それぞれの外周を定め、前記左側面部分及び前記右側面部分の前記アーチ形エンドセグメントにそれぞれが付着された前記左側イヤーカップ及び前記右側イヤーカップであって、前記左側イヤーカップ及び前記右側イヤーカップは各々、前記それぞれのイヤーカップの内側でそれぞれのアーチ形エンドセグメントをロールヒンジに結合するバーを前記それぞれのイヤーカップ内に含み、前記バーは、前記それぞれのアーチ形エンドセグメントから前記それぞれのイヤーカップ内で内側に放射状に延在し、前記それぞれのアーチ形エンドセグメントから前記それぞれのイヤーカップ内で内側に軸方向にも延在する、前記左側イヤーカップ及び前記右側イヤーカップと、
を備えた、前記装置。
【請求項2】
前記アーチ形エンドセグメントは、細長であり、前記それぞれのイヤーカップに対して同一平面に位置する、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記アーチ形エンドセグメントは、細長であり、前記それぞれのイヤーカップの前記外周のそれぞれの曲率に近似する曲率を有する、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
各側面部分は、平面内で長軸を定め、前記それぞれのアーチ形エンドセグメントは、前記平面内で弧に沿って延在する、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記ヘッドレストバンドは、前記ヘッドバンドの前記頂点セグメントよりもアーチ形でない、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項6】
前記それぞれの左側イヤーカップ及び右側イヤーカップ内で左側スピーカ及び右側スピーカを備える、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項7】
各イヤーカップは、人の頭部の側面を係合するように構成されたイヤークッションを含む、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項8】
各アーチ形エンドセグメントは、前記それぞれのイヤーカップから離れて延在する寸法での幅及び前記それぞれのイヤーカップに沿って延在する寸法での厚みを含み、前記幅は、前記厚みよりも大きい、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項9】
装置であって、
頂点セグメントにおいて接合する左側面部分及び右側面部分を有する連続するバンドを含むアーチ形ヘッドバンドであって、前記左側面部分及び前記右側面部分は、それぞれのエンドセグメントで終端する、前記アーチ形ヘッドバンドと、
左側イヤーカップ及び右側イヤーカップが前から後ろに内側にキャンバされ、前記左側面部分及び前記右側面部分の前記エンドセグメントがそれぞれの外周と並置され、前記それぞれのイヤーカップのそれぞれの中心から距離を置かれるように、前記それぞれの中心及び前記それぞれの外周を定め、前記左側面部分及び前記右側面部分の前記エンドセグメントにそれぞれが付着された前記左側イヤーカップ及び前記右側イヤーカップと、
を備えた、前記装置。
【請求項10】
前記側面部分の間にわたり、前記頂点セグメントの下方でそれに接続され、それから間隔を空けられたヘッドレストバンドを備え、前記ヘッドレストバンドは、前記アーチ形ヘッドバンドに関して移動するように、前記ヘッドレストバンドに対するコンプライアント機構を含む、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記エンドセグメントは、細長であり、前記それぞれのイヤーカップに対して同一平面に位置する、請求項9に記載の装置。
【請求項12】
前記エンドセグメントは、細長であり、前記それぞれのイヤーカップの前記外周のそれぞれの曲率に近似する曲率を有する、請求項9に記載の装置。
【請求項13】
各側面部分は、平面内で長軸を定め、前記それぞれのエンドセグメントは、前記平面内で弧に沿って延在する、請求項9に記載の装置。
【請求項14】
各エンドセグメントは、前記それぞれのイヤーカップから離れて延在する寸法での幅及び前記それぞれのイヤーカップに沿って延在する寸法での厚みを含み、前記幅は、前記厚みよりも大きい、請求項9に記載のアセンブリ。
【請求項15】
前記左側イヤーカップ及び前記右側イヤーカップは各々、前記それぞれのイヤーカップの内部でそれぞれのエンドセグメントをロールヒンジに結合する要素を前記それぞれのイヤーカップ内に含み、前記要素は、前記それぞれのエンドセグメントから前記それぞれのイヤーカップ内で内側に放射状に延在し、前記それぞれのエンドセグメントから前記それぞれのイヤーカップ内で内側に軸方向にも延在する、請求項9に記載のアセンブリ。
【請求項16】
装置であって、
頂点セグメントにおいて接合する左側面部分及び右側面部分を有するバンドを含むアーチ形ヘッドバンドであって、前記左側面部分及び前記右側面部分は、それぞれのエンドセグメントで終端する、前記アーチ形ヘッドバンドと、
左側イヤーカップ及び右側イヤーカップであって、前記左側面部分及び前記右側面部分の前記エンドセグメントがそれぞれの外周と並置され、前記それぞれのイヤーカップのそれぞれの中心から距離を置かれるように、前記それぞれの中心及び前記それぞれの外周を定め、前記左側面部分及び前記右側面部分の前記エンドセグメントにそれぞれが付着された、前記左側イヤーカップ及び前記右側イヤーカップと、
を備えた、前記装置。
【請求項17】
前記左側イヤーカップ及び前記右側イヤーカップはそれぞれ、前記左側イヤーカップ及び前記右側イヤーカップが前から後ろに内側にキャンバされるように、前記左側面部分及び右側面部分の前記アーチ形エンドセグメントに付着される、請求項16に記載のアセンブリ。
【請求項18】
前記左側イヤーカップ及び前記右側イヤーカップは各々、前記それぞれのイヤーカップの内側でそれぞれのアーチ形エンドセグメントをヒンジに結合する要素を前記それぞれのイヤーカップ内に含み、前記要素は、前記それぞれのアーチ形エンドセグメントから前記それぞれのイヤーカップ内で内側に放射状に延在する、請求項17に記載のアセンブリ。
【請求項19】
前記エンドセグメントは、細長であり、前記それぞれのイヤーカップに対して同一平面に位置する、請求項16に記載の装置。
【請求項20】
前記エンドセグメントは、細長であり、前記それぞれのイヤーカップの前記外周のそれぞれの曲率に近似する曲率を有するようにアーチ形である、請求項16に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、概して、イヤーカップを人の頭部に快適に結合するためのヘッドセット機構に関する。
【背景技術】
【0002】
音楽を聴いたり、コンピュータゲームをしたりする人々によってヘッドセットが着用されることがますます増えている。本明細書で理解されるように、長期にわたるヘッドセットの着用は、不快をもたらす場合がある。
【発明の概要】
【0003】
したがって、1つの態様では、装置は、頂点において接合する左側面部分及び右側面部分を有する連続するバンドを有するアーチ形ヘッドバンドを含む。左側面部分及び右側面部分は、それぞれのアーチ形エンドで終端する。ヘッドレストバンドは、側面部分の間にわたり、頂点の下方で側面部分に接続され、頂点から間隔を空けられる。それぞれの中心及びそれぞれの外周を定める左側イヤーカップ及び右側イヤーカップはそれぞれ、左側イヤーカップ及び右側イヤーカップが前から後ろに内側にキャンバされるように、左側面部分及び右側面部分のアーチ形エンドに付着される。左側面部分及び右側面部分のアーチ形エンドは、それぞれの外周と並置され、それぞれのイヤーカップのそれぞれの中心から距離を置かれる。左側イヤーカップ及び右側イヤーカップは各々、それぞれのイヤーカップの内部でそれぞれのアーチ形エンドをロールヒンジに結合するバーまたは他の要素をそれぞれのイヤーカップ内に含む。バーは、それぞれのアーチ形エンドからそれぞれのイヤーカップ内で内側に放射状に延在し、それぞれのアーチ形エンドからそれぞれのイヤーカップ内で内側に軸方向にも延在する。
【0004】
例示の実施形態では、アーチ形エンドセグメントは、細長であってもよく、それぞれのイヤーカップに対して同一平面に位置し、それぞれのイヤーカップは、人の頭部の側面に係合するように構成されたそれぞれの音声スピーカ及びイヤークッションを含んでもよい。アーチ形エンドセグメントはまた、それぞれのイヤーカップの外周のそれぞれの曲率に近似する曲率を有してもよい。各側面部分は、平面内で長軸を定めることができ、それぞれのアーチ形エンドセグメントは、平面内で弧に沿って延在することができる。各アーチ形エンドセグメントは、それぞれのイヤーカップから離れて延在する寸法での幅及びのイヤーカップに沿って延在する寸法での厚みを定めることができ、幅は、厚みよりも大きくてもよい。
【0005】
いくつかの実施態様では、ヘッドレストバンドは、ヘッドバンドの頂点セグメントよりもアーチ形でなくてもよい。
【0006】
別の態様では、装置は、頂点セグメントにおいて接合する左側面部分及び右側面部分を有する連続するバンドを含むアーチ形ヘッドバンドを含む。左側面部分及び右側面部分は、それぞれのエンドセグメントで終端する。装置はまた、それぞれの中心及びそれぞれの外周を定める左側イヤーカップ及び右側イヤーカップを含む。イヤーカップはそれぞれ、左側イヤーカップ及び右側イヤーカップが前から後ろに内側にキャンバされ、左側面部分及び右側面部分のエンドセグメントがそれぞれの外周と並置され、それぞれのイヤーカップのそれぞれの中心から距離を置かれるように、左側面部分及び右側面部分のエンドセグメントに付着される。
【0007】
いくつかの実施例では、ヘッドレストバンドは、側面部分の間にわたってもよく、頂点セグメントから間隔を空けられ、頂点セグメントの下方でそれに接続されてもよい。ヘッドレストバンドは、ヘッドレストバンドがアーチ形ヘッドバンドに関して移動するためのコンプライアント機構を含んでもよい。
【0008】
更なる別の態様では、装置は、頂点セグメントにおいて接合する左側面部分及び右側面部分を有するバンドを含むアーチ形ヘッドバンドを含む。左側面部分及び右側面部分は、それぞれのエンドセグメントで終端する。左側イヤーカップ及び右側イヤーカップは、左側面部分及び右側面部分のエンドセグメントがそれぞれの外周と並置され、それぞれのイヤーカップのそれぞれの中心から距離を置かれるように、それぞれの中心及びそれぞれの外周を定め、左側面部分及び右側面部分のエンドセグメントにそれぞれが付着される。
【0009】
本願の詳細は、その構造及び動作の両方に関して、添付図面を参照して最もよく理解することができ、図面中、同様の参照番号は同様の部分を指す。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】第1の態様からのヘッドセットの例示の実施形態の斜視図である。
図2】第2の態様からのヘッドセットの例示の実施形態の斜視図である。
図3】ヘッドバンドを見下ろすヘッドセットの例示の実施形態の図である。
図4】イヤーカップを見下ろすヘッドセットの例示の実施形態の図である。
図5】ヘッドバンドの左側面部分を見る例示の実施形態の図である。
図6】ヘッドバンドの右側面部分を見る例示の実施形態の図である。
図7】左側イヤーカップのキャンバリングを示す左側イヤーカップの例示の実施形態の正面図である。
図8】イヤーカップを見下ろし、相互に間隔を空けるようなイヤーカップのキャンバリングを示す例示の実施形態の図である。
図9】イヤーカップを見下ろし、アーチ形ヘッドバンドからの付勢の下で相互に接触するようなイヤーカップのキャンバリングを示す例示の実施形態の図である。
図10】例示の実施形態に従ったカップの1つの内側の断面図である。
図11】例示の実施形態に従ったアーチ形ヘッドバンドに付着するヘッドレストバンドの透視上面図である。
図12】例示の実施形態に従ったヘッドレストバンドの透視斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
最初に図1及び2を参照して、装置10は、頂点セグメント14において接合する左側面部分及び右側面部分12を有する連続するバンドによって定められたアーチ形ヘッドバンドを含む。側面部分12は、示されるような頂点セグメント14よりも丸みが少なくてもよく、頂点セグメント14と一体であってもよい。側面部分12及び頂点セグメント14は、プラスチックまたは他の適切な材料から成ってもよく、示される構成に材料的に付勢されてもよく、側面部分12は、人の頭部の上に装置10を配置するように、人によって手動で相互に引き離されてもよく、次いで、人の頭部に堅固に係合するように相互に向かって内側に向けるように解放されてもよいことが理解される。
【0012】
示される実施例では、左側面部分及び右側面部分12は、それぞれのアーチ形エンドセグメント16で終端し、アーチ形エンドセグメント16は、側面部分12と一体であってもよく、以下で更に説明される。
【0013】
図11及び12に関して以下で更に説明されるように、ヘッドレストバンド18は、側面部分12の間にわたり、例えば、側面部分12から発し、バンド18内でそれぞれのトラックの中に延在するネジを使用して、頂点セグメント14の下方で側面部分12に接続される。しかしながら、他の実施形態では、ヘッドレストバンド18は、側面部分12に接着されてもよく、または、例えば、高周波(RF)溶接もしくは超音波シーリングを使用して、側面部分12と係合されてもよい。または、いくつかの実施形態では、ヘッドレストバンド18は、例えば、射出成形技術を使用して、側面部分12と一体にされてもよい。または、更なる他の実施形態では、ヘッドレストバンド18は、例えば、ヘッドレストバンド18のエンド上でポストをそれぞれの側面部分12の孔の中にスナップすることによって、側面部分12と機械的に係合されてもよい。示される実施例では、ヘッドレストバンド18は、距離「D」だけ頂点セグメント14から間隔を空けられる。また、示される実施例では、ヘッドレストバンド18(または、頂点セグメント14の直接下方にあるヘッドレストバンド18の少なくとも部分)は、ヘッドバンドの頂点セグメント14よりもアーチ形でない。
【0014】
図1~4は、左側及び右側イヤーカップ20を例示し、左側及び右側イヤーカップ20は、それぞれの中心22及びそれぞれの外周24を定める(図4に最良に示されるような)。イヤーカップ20はそれぞれ、それぞれの前方部分において左側面部分及び右側面部分12のアーチ形エンドセグメント16に付着されてもよく、その結果、左側面部分及び右側面部分12のアーチ形エンドセグメント16は、カップ20のそれぞれの前方部分に少なくとも沿ってそれぞれの外周24と並置され、それぞれのカップ20のそれぞれの中心22から距離を置かれる。
【0015】
イヤーカップ20は、プラスチックまたは他の適切な材料から成ってもよく、図10に関して更に示されるようなアーチ形エンドセグメント16に付着されてもよい。しかしながら、他の実施形態では、カップ20は、アーチ形エンドセグメント16に一体に付着されてもよく/アーチ形エンドセグメント16と一体に係合されてもよく、またはそれに接着されてもよく、またはそうでなければ、機械的手段によってアーチ形エンドセグメント16に付着されてもよく(例えば、イヤーカップのポストをエンドセグメント内の孔の中にスナップする)、または本明細書で説明される他の手段によって固着されてもよい。
【0016】
図1に最良に示されるように、各イヤーカップは、1つ以上の音声スピーカ26を支持してもよく、人の頭部の側面に優しく係合するように構成された内部柔軟及び/または弾性環状イヤークッション28を有してもよい。
【0017】
図5及び6は、本原理と一貫した追加の詳細を例示し、図5は、人の右側の耳に対応するカップ20を示し、図6は、人の左側の耳に対応するカップ20を示す。それぞれのカップ20の前方部分は、前向き方向/軸についての矢印30を介して示されるように、装置10自体の前向き方向/軸に関して例示される。
【0018】
図5及び6にも示されるように、アーチ形エンドセグメント16は、細長であってもよく、それぞれのイヤーカップ20に対して同一平面に位置してもよい。アーチ形エンドセグメント16は、それぞれのイヤーカップ20の外周24のそれぞれの曲率に近似する曲率を有してもよい。各側面部分12は、平面内で長軸「A」を定めることができ(図5)、それぞれのアーチ形エンドセグメント16は、平面内で弧に沿って延在することができる。よって、アーチ形エンドセグメント16は、それぞれのイヤーカップ20のそれぞれの外周に沿って位置してもよく、イヤーカップ20のそれぞれの外周の曲率に全体的に整合する曲率を有してもよい。
【0019】
図4は、1つの実施例では、各エンドセグメント16が、それぞれのイヤーカップ20から離れて延在する寸法での幅「W」及びそれぞれのイヤーカップ20に沿って延在する寸法での厚み「t」を有することをおそらくは最良に示す。示される実施例では、幅「W」は、厚み「t」よりも大きく、その結果、アーチ形エンドセグメント16は、それぞれのイヤーカップ20上のエッジ上に立っているように見える。
【0020】
それぞれのアーチ形エンドセグメント16がそれぞれのイヤーカップ20のそれぞれの前方部分に付着されているおかげで、アーチ形エンドセグメント16自体は、カップ20の前方及びイヤークッション28が頭部に整合する人の頭部に圧力を加えることを試みることがあることに留意されよう。
【0021】
図1~4にも示されるように、イヤーカップ20は、前から後ろに相互に向かって内側にキャンバされてもよく、その結果、イヤーカップ20のそれぞれの後方部分は、キャンバリング自体に基づいて、アセンブリ10が着用されるとき、イヤーカップ20のそれぞれの前方部分よりも大きな圧力を人の頭部に加える場合がある。イヤーカップ20のキャンバリングは、アーチ形エンドセグメント16へのイヤーカップ20の付着によって確立及び維持されてもよく、その結果、ヨー軸に少なくとも沿ってセグメント16に関するイヤーカップの動きがない。
【0022】
図7は、キャンバリングを更に例示し、カップ20が全体として前から後ろに内側キャンバリングのために方位付けられるように、装置10自体の前向き軸から離れて斜めに外側に指し示すカップ20の前方部分32及び前向き軸に向かって斜めに内側に方位付けられたカップ20の後方部分34を有する左側イヤーカップ20の正面図を示す。図8及び9の底平面図が更に例示する。図8は、相互に間隔を空けられたカップ20を示す。図9は、カップ20のそれぞれの底部の少なくとも一部が相互に接触し、カップ20のそれぞれの後方部分34の少なくとも一部も相互に接触するように、人によって装着されないときにアーチ形ヘッドバンドからの不勢の下で相互に接触するカップ20を示す。
【0023】
ここで、図10を参照して、左側カップ20の内部の断面図を示し、右側カップ20も同様の構成要素を有してもよいことが理解されよう。図10に示されるように、左側アーチ形エンドセグメント16の一部分は、カップ20の筐体の外側面内の溝または開口を通じてカップ20の中に軸方向に延在してもよく、その結果、セグメント16は、ネジ(図示せず)を使用して、カップ20の内側の延在バー44または他の構造的要素に付着することができる。ネジ自体は、バー44の第1のエンドセグメント48内のそれぞれの孔40を通じて、及びセグメント16内のネジ孔の中に延在することができる。溝または開口自体は、セグメント16(例えば、いくつかの実施例では、その最も外側の部分を含む)がカップ20の筐体の外側面の外面と同一平面にあることができるように構成されてもよい。
【0024】
図10にも示されるように、バー44の第1のエンドセグメント48は、セグメント16と係合され、またはセグメント16に付着されると、カップ20の筐体の外側面の内面に軸方向に近接してもよく、内面に当接してもよく、または内面に接触してもよい。いくつかの実施例では、エンドセグメント48は、カップ20自体の周囲の曲率と全体的に整合する、示されるようなアーチ形または湾曲形状を有してもよい。
【0025】
図10は、バー44の向かい合ったエンドセグメント49がロールヒンジ50の一部を形成することができることを更に示し、ヨーヒンジがカップ20上に存在しなくてもよく、並びに/または特に側面部分12及び/もしくはセグメント16に関してカップ20に対して許容されたヨー回転が存在しないことを理解されよう。エンドセグメント49は、示されるような部分的なディスク状構造によって確立されてもよく、また示されるようなその内側の全体的に矩形の孔を有してもよい。示されるような矩形の孔の1つの側面から矩形の孔の反対側面に延在するのは、エンド49の一部、よって、バー44の一部を一体に形成をもするピン52であってもよい。ブラケット54は次いで、矩形の孔の中に、及びピン52にわたって配置されてもよい。ブラケット54は次いで、ブラケット54と構造との間でピン52を挟むように、ブラケット54上で示される4個の孔を使用して、カップ20の筐体の外側面の内面の一部分を場合によっては含む、カップ20の構造の中にネジ留めされてもよい。よって、ブラケット54は、ロール軸に沿った1度のカップ回転を可能にすることができると共に、ヨー軸(またはその事項に対するピッチ軸)に沿ったカップ回転を可能にしない。
【0026】
更に、上記例示されたように、カップ20及びセグメント16の構成要素は、セグメント16に付着されるとバー44をカップ20内で方位付けることができ、その結果、エンドセグメント48がカップ20の筐体の外側面の内面に軸方向に近接し、または当接することができるように構成されてもよい(例えば、成形される)。次いで、バー44がエンドセグメント48からエンドセグメント49にカップ20内で内側に放射状に延在するにつれて、バー44も、5~10度の間、場合によっては、特に6.5度~8.5度の間の角度において筐体の外側面の内面から離れてエンド48からエンド49に内側に軸方向に延在することができる。いくつかの実施例では、角度は、特に、7.5度であってもよい。これは、図7~9を参照して上記説明されたキャンバを確立することを支援することができ、したがって、バー44は、アーチ形エンドセグメント16が前方部分においてカップ20に付着し、人の頭部に向かって内側に不勢されることに起因して、カップ20の前方部分において人が他に感じる圧力を逸らすことを支援することができる。よって、上述した角度範囲、及び7.5度の角度は特に、ユーザの快適さを援助することができ、頭部に対してカップ20のより均等な圧力分散を維持することができる。
【0027】
ブラケット52及びバー44を形成するために使用することができる材料に関して、それらの構成要素は、プラスチックまたは金属などのいずれかの適切な材料によって形成されてもよい。
【0028】
図11及び12への相互参照での詳細な説明を続けると、それらは両方、上記説明されたヘッドレストバンド18の内部構成要素の透視図を示す。図11は、上面透視図を示すと共に、図12は、透視斜視図を示す。
【0029】
それらの図に示されるように、細長バンド18の外面60は、バンド18の外部形状及び輪郭を定めることができ、簡潔に説明される内部構成要素を収容するように、少なくとも部分的に中空でもよく、例えば、ゴムまたはシリコンまたは別のポリマなどの適切な材料から成ってもよい。バンド18は、示されるような対向するエンドセグメント64、66を確立することもできる。
【0030】
バンド18の内部の中空の空間は、コンプライアント機構62または弾力バンドまたは別の適切な構成要素を収納することができる。弾力バンドが使用される場合、例えば、ゴムのストリップと共に織られたコード、テープ、またはファブリックによって弾力を確立することができ、その結果、弾力は、引き伸ばされまたは操作された後、その初期の長さ及び/または形状に戻ることができる。図11及び12に示されるコンプライアント機構62以外に、ゴムバンドも使用されてもよく、並びに/またはシリコンもしくは別のポリマタイプのバンドも使用されてもよい。更に、コンプライアント機構62またはゴムバンドまたは弾力バンドを使用することに加えてまたはその代わりに、本原理と一貫した同様の使用のためにコンプライアント機構62と同一の位置においてバンド18内でスプリングが縦方向に位置付けられてもよい。それにも関わらず、使用されるコンプライアント機構62または他の構成要素は、図11及び12にも示されるように、その対向するエンドセグメントにおいてタブ72、74に付着されてもよい。タブ72、74は、機構62もしくは他の構成要素に接着されてもよく、または機構62もしくは他の構成要素と一体に形成されてもよい。
【0031】
製造する間、タブ72、74も、タブ72、74内の孔と共に、マウント68、70内の整合孔を使用して、ネジ、タック、またはナット/ボルト組み合わせによってマウント68、70に付着されてもよい。マウント68、70自体は、バンド18の一部を形成することができ、バンド18内に静的に並べられてもよい。更に、タブ72、74をマウント68、70に付着するネジまたは他の係合部材は、それぞれの側面部分12/セグメント16自体から発してもよい。ネジは次いで、部分12/セグメント16に対向する外面60の側面内のそれぞれの縦長トラック、スロット、または開口を通じて延在してもよく、最終的に、タブ72、74に付着してもよい。これは、人が装置10を着用し、人の好み、頭部の輪郭、及び/または頭部のサイズに適合させるようにコンプライアント機構を使用して部分12/セグメント16に関してバンド18を調節するように、人の頭部の左側面及び右側面に位置するようにそれらのそれぞれのトラックに沿ってネジのシャフトが摺動することができるように行われてもよい。
【0032】
いくつかの実施例では、ネジまたは他の係合部材は、装置10が完全に組み立てられることにより(例えば、手動で)それらが観察者に視認可能でないことができるように構成されてもよい。外面60内のトラック自体も、外面60の他の部分がそうである場合でさえ、視認可能でないことができる。一部の非限定的な実施形態では、バンド18のエンドセグメント64、66は、完全に組み立てられた装置10を介してネジ及びトラックが視認可能でないことを援助するように、バンド18内のそれぞれのトラックを越えて、及びカップ20自体に向かって、予め定められた量だけ更に延在してもよい。
【0033】
なおも図11及び12を参照して、いくつかの例示の実施態様では、コンプライアント機構62、タブ72、74、及び/またはマウント68、70は、ポリプロピレンまたは別の適切な材料から成る内部シートまたはスリーブ80内で覆われてもよく、または並べられてもよく、その結果、コンプライアント機構62自体(または、機構62の代わりに使用されるスプリングもしくは他の構成要素)は、外面60上で干渉しないことができ、または捕えられないことができることにも留意されよう。シートまたはスリーブ80は、マウント68、70の近くの対向するエンド、またはマウント68、70における対向するエンドにおいて開放してもよいが、他の実施例では、それは、そのエンドにおいて閉鎖してもよく、例えば、マウント68、70に対するネジがそれを通じて延在する開口を単に有してもよい。
【0034】
図11及び12は、ヘッドレストバンド18の例示の実施形態を示すと共に、ヘッドレストバンド18についての他の実施形態も使用されてもよいことに留意されよう。例えば、いくつかの実施態様では、ヘッドレストバンド18自体の本体は、固定された長さ及び/または調節可能でない長さ(例えば、コンプライアント機構がない)を有してもよいが、アーチ形ヘッドバンド自体の内部の長さに沿ってヘッドレストバンド18に対する調節可能な位置を可能にする、剛体ストラップまたは他の機械的特徴をも各エンドにおいて有してもよい。
【0035】
ここで、アセンブリ10は、とりわけ、装置を着用する人の頭部上に位置するヘッドレストバンド18と、頭部の側面に対して位置し、頂点セグメント14から下方に懸かるイヤークッション28との間で装置の重み負荷を分配させることによって、人に快適な適合をもたらすことを認識されよう。人の耳に対するイヤーカップ20からの横方向の圧力も、快適さを増大させるように分散させることができる。
【0036】
イヤーカップを頭部に快適に結合するための特定のヘッドセット機構が本明細書で示され、詳細に説明されてきたが、本発明によって包含される主題は、特許請求の範囲によってのみ限定されることを理解されよう。
【0037】
ある実施形態に含まれる構成要素を、他の実施形態において任意の適切な組み合わせで使用することができる。例えば、本明細書で説明される、及び/または図に描かれる様々な構成要素のいずれも、組み合わされてもよく、交換されてもよく、または他の実施形態から除外されてもよい。
【0038】
「A、B及びCのうちの少なくとも1つを有するシステム」(同様に「A、BまたはCのうちの少なくとも1つを有するシステム」及び「A、B、Cのうちの少なくとも1つを有するシステム」)は、A単独、B単独、C単独、A及びBを一緒に、A及びCを一緒に、B及びCを一緒に、及び/またはA、B及びCを一緒に有するシステムなどを含む。
図1
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図3
図4
図5
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図10
図11
図12
【国際調査報告】