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特表2023-524993研米機能を備えた金網及びその金網を含む精米機
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  • 特表-研米機能を備えた金網及びその金網を含む精米機 図1A
  • 特表-研米機能を備えた金網及びその金網を含む精米機 図1B
  • 特表-研米機能を備えた金網及びその金網を含む精米機 図1C
  • 特表-研米機能を備えた金網及びその金網を含む精米機 図1D
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  • 特表-研米機能を備えた金網及びその金網を含む精米機 図3
  • 特表-研米機能を備えた金網及びその金網を含む精米機 図4
  • 特表-研米機能を備えた金網及びその金網を含む精米機 図5
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-14
(54)【発明の名称】研米機能を備えた金網及びその金網を含む精米機
(51)【国際特許分類】
   B02B 3/00 20060101AFI20230607BHJP
【FI】
B02B3/00 D
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022567330
(86)(22)【出願日】2021-03-23
(85)【翻訳文提出日】2023-01-04
(86)【国際出願番号】 KR2021003599
(87)【国際公開番号】W WO2021225273
(87)【国際公開日】2021-11-11
(31)【優先権主張番号】10-2020-0053473
(32)【優先日】2020-05-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2020-0082333
(32)【優先日】2020-05-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515236695
【氏名又は名称】セノンテック カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】ヤン,ジェ スン
【テーマコード(参考)】
4D043
【Fターム(参考)】
4D043AA03
4D043DA03
4D043DE52
(57)【要約】
一般的に米を作る工程は、水田で生産された稲を脱ぷ(稲から粗糠を剥離する作業)工程を経て玄米に加工し、玄米は精白(玄米の表面層を除去する作業)工程を経て白米(米)に加工して消費者に供給されるが、このとき精白工程に使用される機械、すなわち玄米を白米に加工する機械を 精米機 と呼ぶ。従来の白米加工のための精白技術は、主に研削後の摩擦を利用する方式で玄米に小さな傷をつけた後、玄米同士を摩擦させて加工した後、白米の表面を湿式研米方式を用いて白米を生産する3連座(three-stage)精米加工技術が主に使用された。本発明は、研米機能を備えた金網およびその金網を含む精米機に関するものであり、より詳細には切削式精米機において、既存の精米機の精米用切刃組立体と結合される精米用金網の後端に研米用金網を結合して、一つの工程で精米機能と乾式研米機能とを同時に行うことを目的とする研米機能を備えた金網及びその金網を含む精米機を開発して、我々が主食とする高品質の米を生産する技術に関するものである。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
玄米が投入されるホッパー(220)、前記ホッパー(220)から投入された玄米を搬送するスクリュー(260)、前記スクリュー(260)から搬送された玄米の表面を切削して白米を生産する切削部(100)、及び前記切削部(100)から加工された白米を排出する白米排出口(230)を含む切削式精米器(200)であって、
前記切削部(100)は、切刃組立体(160)と、前記切刃組立体(160)から一定の間隔を置いて組み立てられた金網(280)とからなり、
前記金網(280)は、精米機能を果たす精米部(281)と乾式研米機能を果たす乾式研米部(285)が一体に結合され、
前記精米部(281)の精米誘導刃(283)は、断面が矩形の帯状鋼材を長手方向に結合したり、螺旋状に結合し、
前記研米部(285)の研米誘導刃(287)は、金網を円弧状に丸く圧入して形成することを特徴とする研米機能を備えた金網及びその金網を含む切削式精米機。
【請求項2】
前記精米機は、前記切刃組立体(160)の内側から前記金網(280)の外側に空気を圧送する送風機及び/又は前記金網(280)の外部に設けられて前記切刃組立体(160)の内側空気を前記金網(280)の外部に吸い出す送風機をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の研米機能を備えた金網及びその金網を含む切削式精米機。
【請求項3】
前記切刃組立体(160)には、米粒よりも大きい大きさに複数の通孔を形成し、
前記金網(280)の前記精米部(281)には、米粒より小さい複数の傾斜したスリット状の通孔(282)を形成し、
前記研米部(285)には、米粒より小さい複数の円形の通孔(286)を形成することを特徴とする請求項1または2に記載の研米機能を備えた金網及びその金網を含む切削式精米機。
【請求項4】
前記金網(280)の前記精米部(281)は、前記研米部(285)よりも長く形成されているが、前記精米部(281)の長さは、前記研米部(285)より1.5倍以上6倍以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の研米機能を備えた金網及びその金網を含む切削式精米機。
【請求項5】
前記精米部(281)で前記金網(280)の内側には、複数の精米誘導刃(283)が設けられ、
前記研米部(285)で前記金網(280)の内側には、複数の研米誘導刃(287)が設けられることを特徴とする請求項1または2に記載の研米機能を備えた金網及びその金網を含む切削式精米機。
【請求項6】
前記精米部(281)で前記金網(280)の厚さは、0.5mm以上3.0mm以下であり、
前記研米部(285)で前記金網(280)の厚さは、0.1mm以上1.5mm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の研米機能を備えた金網及びその金網を含む切削式精米機。
【請求項7】
玄米が投入されるホッパー(220)、前記ホッパー(220)から投入された玄米を搬送するスクリュー(260)、前記スクリューから搬送された玄米の表面を切削して白米を生産する切削部(100)、及び前記切削部(100)から加工された白米を排出する白米排出口(230)を含む切削式精米機(200)であって、
前記切削部(100)は、切刃組立体(160)と、前記切刃組立体(160)から一定の間隔を置いて組み立てられた筒状の金網(280)とからなり、
前記切刃組立体(160)は、玄米の外郭部を切削する第1次の精米部(161)、前記第1次の精米部(161)から切削された白米を追加切削する第2次の精米部(162)、及び、研米部(163)が一体に結合され、前記第2次の精米部(162)の長さが前記第1次の精米部(161)より1.5倍以上6倍以下で構成され、
前記金網(280)は、精米機能を果たす精米部(281)と乾式研米機能を果たす乾式研米部(285)とが一体的に結合され、
前記精米部(281)の精米誘導刃(283)は、断面が長方形の帯状鋼材を長手方向に結合するか、螺旋状に結合し、
前記研米部(285)の研米誘導刃(287)は、金網を円弧状に丸く圧入して形成することを特徴とする研米機能を備えた切刃組立体及びその切刃組立体を含む切削式精米機。
【請求項8】
前記研米部(163)の切削歯(123)の角は、丸く構成することを特徴とする請求項7に記載の研米機能を備えた切刃組立体及びその切刃組立体を含む切削式精米機。
【請求項9】
前記1次の精米部(161)の切削歯(123)をセラミック材で挿入構成することを特徴とする請求項7または8に記載の研米機能を備えた切刃組立体及びその切刃組立体を含む切削式精米機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
一般的に米を作る工程は、水田で生産された稲を脱ぷ(稲から粗糠を剥離する作業)工程を経て玄米に加工し、玄米は精白(玄米の表面層を除去する作業)工程を経て白米(米)に加工して消費者に供給されるが、このとき精白工程に使用される機械、すなわち玄米を白米に加工する機械を“精米機”と呼ぶ。
【0002】
従来の白米加工のための精白技術は、主に研削後の摩擦を利用する方式で玄米に小さな傷をつけた後、玄米同士を摩擦させて加工した後、白米の表面を湿式研米方式を用いて白米を生産する3連座(three-stage)精米加工技術が主に使用された。
【0003】
本発明は、研米機能を備えた金網およびその金網を含む精米機に関するものであり、より詳細には切削式精米機において、既存の精米機の精米用切刃組立体と結合される精米用金網の後端に研米用金網を結合して、一つの工程で精米機能と乾式研米機能とを同時に行うことを目的とする研米機能を備えた金網及びその金網を含む精米機に関するものである。
【背景技術】
【0004】
図1Aは、従来の3連座式精米機に関するものであり、従来は、一般に砥石を用いて玄米の表面に小さな傷をつけて米表面の摩擦係数を増大させた後、米同士の摩擦により玄米の表面を剥離して白米を生産した後、研米機を通して白米に付着している米糠を除去して米を生産してきた。
【0005】
しかしながら、このような研削砥石と摩擦を利用して米を生産する方式は、米を摩擦する過程から熱の発生が多く、米粒のうち比較的硬度の低い胚部分が必要以上に剥離して米の損失が多く、摩擦過程で米の目も多く失われ、米の表面に微細な傷が発生し、この傷に米糠が付着して米の濁度が高くなって美観上良くなく、消費者がよく好まなかった。これに米表面をもう少し滑らかにし、米表面に残っている残留米糠を除去するために、研磨工程を経なければならなかった。しかしながら、研米工程のうち乾式研米工程は、米糠除去が不完全で所望のレベルの綺麗な米を生産しにくく、湿式研米工程は、米の表面をより滑らかで清潔に拭き取ることができるが、米の表面に残っている湿気が時間の経過とともに酸敗が進行し、白米表面に白化現象が急速に発生して、消費者の不満が生じ、米を返品する事例が多かった。
【0006】
図1B、1Cの特許文献1は、韓国公開特許第10-1596908号公報(2016年02月23日、公告)に記載されたものであり、精米機ケースに駆動軸250が回転可能に設置されており、前記駆動軸に玄米を切削する切削リング組立体が形成されており、切削リング組立体に間隔を置いてスクリーンが挟まれて装着されている。また、前記駆動軸には、玄米を移送するためのスクリュー260が切削リング組立体の一側に隣接して装着されており、切削リング組立体は、支持軸の外側に切削リングおよび間隔リングが交互に結合される。また、前記スクリュー260の上部には、玄米を供給するためのホッパー220が設置されている。前記駆動軸250は、ベアリング290によって回転可能に支持されており、モーターに接続されたプーリー270によって動力が伝達される。前記切削リング組立体100の末端付近のケースには、搗精された米粒が排出される排出口230が形成されている。
【0007】
図1B、1Cに示す切刃を用いた切削精米方法は、玄米の表面を切刃を用いて削り出す方式であり、3連座式より動力の損失が少なく(研削摩擦式200g/cm2、切削式50g/cm2)、玄米の表面が均一に切削されて不要な米損失が少なく、玄米の切削面が比較的きれいで、別途の研磨工程を経なかった。
【0008】
しかしながら、最近では消費者がより綺麗な米に対する需要が増大し、切削加工した米でもさらに綺麗に加工するために研米工程を追加する必要があった。
【0009】
図1Dの特許文献2は、韓国登録実用新案第20-0384236号公報(2005年05月12日、公告)に記載された精米装置を兼ねた胚芽米の研米装置に関するものであり、米の目が付いている米の胚芽を搗精する胚芽搗精器において、一次精米装置で胚芽が90%以上付いている胚芽米を揺すり移送手段を経て二次研磨装置の移送スクリューを介して円形の打孔金網の内側に移送して、打孔金網内から両翼型のローダーにより一定速度で回転しながら打孔金網内側に形成された円形の孔によって、1段の精米過程中に糊粉層の剥離時に発生する、胚芽表面に付着している米糠や微細粉塵及び屑米を除去して完全胚芽米となるようにしながら、胚部分が傷つかずに米表面を均等に研磨して米の保存性を高め、特に虫が発生するのを防ぎ、胚芽率を高めながら米の品質を高める方法で研磨することが主な技術である。
【0010】
しかしながら、特許文献2依然として切刃を利用して米を精米したものではなく、主に摩擦により精米が行われ、エネルギーの消費量が多く、米の表面が滑らかではなく、1段の精米装置と2段の研磨装置が分離されているので、その構造が複雑な問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】韓国公開特許第10-1596908号公報
【特許文献2】韓国登録実用新案第20-0384236号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
従来の白米生産方式は、研削および摩擦式精米機と研米機を含む3連座方式であるか、または単純がこれらの精米機を組み合わせて置いた形態であるので、本発明のように切削式でありながら精米機能及び研米機能を備えた一体式金網を含む本発明と比較して、米の加工にエネルギー消費が多く、熱の発生が多く、米の表面がきれいにならず、特に必要以上に玄米の表面(特に胚部分)が多く削って、米の生産量も少なく、湿式研米機の場合には時間が経つにつれて酸敗が進み、米の美観が急激に落ちる問題があった。
【0013】
したがって、本発明は、切削式精米機に乾式研米機能を同時に備えた一体式金網及びその金網を含む精米機を開発して、従来の3連座式の精米機の問題を解決しようとするところにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は、基本的に従来の切削式精米機とその構造が類似している。ただし、本発明の精米機は、玄米がスクリュー260を介して切刃組立体160と金網280との間に押し込まれると、精米機の金網280の前半部281では、従来と同様に玄米表面を切削を通して精米が行われるが、金網280の後半部285では、研米機能を遂行する金網をさらに結合し、一つの金網280で精米機能及び研米機能を遂行するものである。
【0015】
以下、本発明の好ましい実施形態を図2を参照して詳細に説明する。図2に示す本発明は、精米機本体に駆動軸250が回転可能に設けられており、前記駆動軸250に玄米を搬送するスクリュー260が連結され、前記スクリュー260と連続して玄米を切削する切刃組立体160が結合され、前記切刃組立体160は同一軸上に間隔を空けて金網280に囲まれて取り付けられている。
【0016】
前記スクリュー260の上部には、玄米を供給するためのホッパー220が設けられている。前記駆動軸250は、ベアリング290によって回転可能に支持されており、モーターに接続されたプーリー270によって動力が伝達される。
【0017】
前記切刃組立体160の末端付近には、搗精された米粒を排出するための白米排出口230が形成されている。
【0018】
また、図3を参照して前記切刃組立体160を説明すると、前記切刃組立体160の内側には、支持軸110が構成され、前記支持軸の外側には、玄米を切削する切削リング120と間隔リング130が交互に嵌合する切刃組立体160と、切刃組立体160と一定の間隔を置いて金網280が嵌合して装着されている。
【0019】
前記金網280は、前記切刃組立体160の外側に一定の間隔を置いて設けられ、前記金網280は2つの部分で形成されているが、2つの部分が1つの筒状に一体に形成され、前記スクリュー260側の前半部は、精米部281が構成され、前記白米排出口230側には研米部285が構成される。
【発明の効果】
【0020】
本発明は、精米機能と乾式研米機能とを一体に有する金網およびその金網とを含む切削式精米機に関するものである。
【0021】
従来の一般白米生産方式は、3連座湿式精米機(研削+摩擦+湿式研米機)と比較して、米の加工に要するエネルギーの消費が少なく、熱の発生が少なく、米の表面がきれいで、特に必要以上に玄米の表面(特に胚芽部分)が多く削られていないので、米の生産量が多い。
【0022】
また、湿式研米機と比較して、米を長期間保管しても酸敗が進行せず、米の品質が急激に低下する問題がなく、1台の機械に研米機及びと精米機を統合設置して構造が簡単で設置が容易であり、設置にスペースも少なく占めるメリットがある。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1A】従来技術による研削、摩擦および湿式研米機の概念図である。
図1B】従来技術における切削方法の精米器の概略図である。
図1C】従来技術における切削方法の精米器の概略図である。
図1D】従来技術における精米装置を兼ね備えた胚芽米研磨装置である。
図2】本発明による研米機能が一体化された精米機である。
図3】本発明による研米機能を有する精米器の金網を示す。
図4】本発明による研米機能を有する精米器の切削具を示す。
図5】本発明による切刃組立体を示す。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明は、基本的に従来の切削式精米機とその構造が類似している。ただし、本発明の精米機は、玄米がスクリュー260を介して切刃組立体160と金網280との間に押し込まれると、精米機の金網280の前半部281では、従来と同様に玄米表面を切削を通して精米が行われるが、金網280の後半部285では、研米機能を遂行する金網をさらに結合し、一つの金網280で精米機能及び研米機能を遂行するものである。
【0025】
以下、本発明の好ましい実施形態を図2を参照して詳細に説明する。
【0026】
図2に示す本発明は、精米機本体に駆動軸250が回転可能に設けられており、前記駆動軸250に玄米を搬送するスクリュー260が連結され、前記スクリュー260と連続して玄米を切削する切刃組立体160が結合され、前記切刃組立体160は同一軸上に間隔を空けて金網280に囲まれて取り付けられている。
【0027】
前記スクリュー260の上部には、玄米を供給するためのホッパー220が設けられている。
【0028】
前記駆動軸250は、ベアリング290によって回転可能に支持されており、モーターに接続されたプーリー270によって動力が伝達される。
【0029】
前記切刃組立体160の末端付近には、搗精された米粒を排出するための白米排出口230が形成されている。
【0030】
また、図3を参照して前記切刃組立体160を説明すると、前記切刃組立体160の内側には、支持軸110が構成され、前記支持軸の外側には、玄米を切削する切削リング120と間隔リング130が交互に嵌合する切刃組立体160と、切刃組立体160と一定の間隔を置いて金網280が嵌合して装着されている。
【0031】
前記金網280は、前記切刃組立体160の外側に一定の間隔を置いて設けられ、前記金網280は2つの部分で形成されているが、2つの部分が1つの筒状に一体に形成され、前記スクリュー260側の前半部は、精米部281が構成され、前記白米排出口230側には研米部285が構成され、前記精米部281は、前記研米部285より長く形成されている。
【0032】
前記精米部281の長さは、前記研米部285よりも1.5倍以上6倍以下で構成される。
【0033】
前記精米部281は、玄米の外部を削り出し、これを外部に排出するためには斜線方向に長いスリット状の多数の通孔282が設けられる。
【0034】
前記スリット状の通孔282は、前記切刃組立体160が回転する際に米粒の表面を切削する機能を一部担当しながら、米ぬかを外部に排出する。
【0035】
前記米ぬかを外部に排出するために送風方法を利用するが、空気を圧送または吸入する送風機(図示せず)で空気が駆動軸内部に設けられた通孔を経由して、間隔リング130に設けられた空気通路132を通じて金網280の間に空気が移動しながら切削過程で発生した米ぬかを金網280の外部に排出して米粒をきれいにしながら米粒を冷却させる。
【0036】
このとき、間隔リング130に設けられた通孔132は、米粒よりも大きくて、米粒が前記切刃組立体160の外部と前記金網280の内部との間を上下することができるが、金網280のスリット型通孔282は米粒よりも少なくて、金網280の外部に米粒が排出されず、金網280の外部からは米ぬかだけ排出されることになる。
【0037】
次に、精米部281に続いて研米部285が結合して設けられるが、研米部285には、前記金網280の精米部281を通過した米粒が研米部285へ回転しながら押し込まれると、前記金網280の研米部285の内で切刃組立体160が回転しながら、米粒間の衝突と摩擦、切刃組立体160と金網280の研米部285との摩擦と一部少ない切削作用により、米粒に付着していた米糠が分離されながら米粒の不規則な表面を滑らかに研米加工する。
【0038】
このように加工された米粒に付着している米糠は、空気を圧送または吸い込む送風機(図示せず)で除去する。
【0039】
すなわち、空気が、駆動軸内部に設けられた通孔を経由して、間隔リング130に設けられた空気通路132を通って金網280の研米部285の間に空気が移動しながら、研米過程から発生した小さな米ぬかと眉を金網280の外部に排出して米粒をきれいにする。
【0040】
このとき、間隔リング130に設けられた通孔は米粒よりも大きく、米粒が切刃組立体160外部と金網280の内部との間を上下することができるが、金網280の円形通孔286は、米粒よりも少なくて、金網280の外側に米粒が排出されず、金網280の外部からは米糠のみ排出される。
【0041】
前記精米部281で、金網280は、一部切削機能を行うため、一定以上の強度を維持しなければならないため、金属板で構成するが、0.5~3.0mmで構成する。
【0042】
好ましくは、1.0~1.5mmのステンレス鋼板または表面硬化鋼板を用いたものが良く、精米効率を良くするために金網280の内部には、螺旋状または直線状に精米誘導刃283を設けることができる。
【0043】
このような精米誘導刃283は、断面が矩形の別途の帯状鋼板であり、その厚さが0.5~2.0mmである鋼材を精米部281で金網280内部に溶接で貼り付けて構成する。
【0044】
次に、前記研米部285での前記金網280は、切削機能(0.3~0.5%)はほとんど実行せずに、米に付いている米糠を拭き取ったり、米表面に微細に突出した突出部を摩擦で除去する機能を果たすので、比較的大きな荷重が作用せず金属板で構成するが、その厚さは0.1~1.5mmで構成し、好ましくは0.3~0.7mmのステンレス鋼板を使用するのが良い。
【0045】
研米効率を良くするために、金網の内部には、螺旋状又は直線状に研米誘導刃287を設けることができる。
【0046】
前記研米誘導刃287は、研米部の外部を圧入して加工し、金網を円弧状に丸く圧入するように圧入時に内部に凸状に突出するように構成するのが好ましい。
【0047】
次に、精米および研磨機能をさらに向上させ、切刃の寿命を延ばすために切削リングの構成について説明する。
【0048】
一般に、玄米は、表面が比較的硬度が高く、玄米の表面から内部に行くほど、その硬度が低くなる。したがって、切刃組立体160を使用すると、切刃組立体160の前半部の切削リング120は最初に鈍くなり、後半部の切削リングは比較的長く使用される。
【0049】
このとき、現場では切刃組立体160の方向を変えて再び使用することもできるが、先端部の切削リングが先に崩れて切刃組立体160全体を使用できなくなる。
【0050】
また、切刃組立体160の後半部は、切削機能よりも研米機能を実行しなければならないので、切刃が鋭くする必要がなく、鈍い形状が研米機能を行うのに有利である。
【0051】
したがって、本発明の図5に示す他の実施形態の切刃組立体160は、第1次の精米部161、第2次の精米部162、および研米部163で3分して構成されている。
【0052】
第1次の精米部162の長さが第1次の精米部161および研米部163より1.5倍以上6倍以下で構成され、前記第1次の精米部161は、比較的硬度が高く容易に摩耗しないセラミック製で切削歯123を嵌合結合して切削リングで構成し、前記第2次の精米部162の切削リング120は、従来使用している切削リング120を用い、研米部163の前記切削歯123は、縁部をより緩やかに丸め加工して切削よりも摩擦機能を実行するようにする。
【符号の説明】
【0053】
100 切削部
110 支持軸
120 切削リング
122 切削通路
123 切削歯
130 間隔リング
132 間隔リングの通孔
160 切刃組立体
161 第1次の精米部
162 第2次の精米部
163 研米部
200 精米機
210 本体
220 ホッパー
230 白米排出口
240 米糠排出口
250 駆動軸
260 スクリュー
270 プーリー
280 金網
281 精米部
282 スリット型通空
283 精米誘導刃
285 研米部
286 円形通空
287 研米誘導刃
290 ベアリング
図1A
図1B
図1C
図1D
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】