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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-14
(54)【発明の名称】遠隔検診システムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   G16H 10/00 20180101AFI20230607BHJP
   G01N 33/48 20060101ALI20230607BHJP
   A61B 5/00 20060101ALI20230607BHJP
【FI】
G16H10/00
G01N33/48 S
A61B5/00 F
A61B5/00 102C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022567597
(86)(22)【出願日】2021-04-27
(85)【翻訳文提出日】2022-12-23
(86)【国際出願番号】 IL2021050484
(87)【国際公開番号】W WO2021224907
(87)【国際公開日】2021-11-11
(31)【優先権主張番号】63/020,792
(32)【優先日】2020-05-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/069,057
(32)【優先日】2020-08-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/145,018
(32)【優先日】2021-02-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521345453
【氏名又は名称】タイト ケア リミテッド
【氏名又は名称原語表記】TYTO CARE LTD.
【住所又は居所原語表記】14 Beni Ga’on St., 4250803 Netanya Israel
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】ビシュコフ,エヤル
(72)【発明者】
【氏名】ギラッド,デイビッド
(72)【発明者】
【氏名】クレイナー,ズヴィ
(72)【発明者】
【氏名】リモン,ダン
(72)【発明者】
【氏名】グリック,ユヴァル
【テーマコード(参考)】
2G045
4C117
5L099
【Fターム(参考)】
2G045AA25
2G045CB30
2G045HA07
2G045JA01
4C117XA01
4C117XB11
4C117XD08
4C117XE43
4C117XJ45
4C117XK15
4C117XP12
5L099AA03
(57)【要約】
処理回路を含む医療データ取得装置であって、処理回路は:患者の身体上、または体内の要求される接触部位と接触しているスワブの先端によって検体を採取するためのプロセス中に、カメラを操作して少なくとも1つの画像を取得すること;画像を分析して、1つ以上のパラメータを決定することであって、パラメータは、(a)要求される接触部位に関するスワブの位置、または(b)要求される接触部位に関するスワブの配向、の少なくとも1つを含むこと;および1つ以上のパラメータの位置決め基準との比較に基づき少なくとも1つの動作を実行すること、を行うように構成される。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理回路を含む医療データ取得装置であって、前記処理回路は:
患者の身体上、または体内の要求される接触部位と接触しているスワブの先端によって検体を採取するためのプロセス中に、カメラを操作して少なくとも1つの画像を取得することと、
前記画像を分析して、1つ以上のパラメータを決定することであって、前記パラメータは、(a)前記要求される接触部位に関する前記スワブの位置、または(b)前記要求される接触部位に関する前記スワブの配向、の少なくとも1つを含むことと、
前記1つ以上のパラメータの位置決め基準との比較に基づき少なくとも1つの動作を実行することと
を行うように構成される、医療データ取得装置。
【請求項2】
前記カメラは、前記医療データ取得装置内に含まれており、前記医療データ取得装置は、前記スワブを連結するための機械的連結をさらに含み、そのため前記スワブが前記機械的連結によって前記医療データ取得装置に連結されていると、前記カメラによって捕捉された画像が前記スワブの少なくとも一部を含むようになる、請求項1に記載の医療データ取得装置。
【請求項3】
前記医療データ取得装置はスマートフォンであり、前記機械的連結は、前記スワブが前記機械的連結によって前記医療データ取得装置に連結されていると、前記カメラによって捕捉された画像が前記スワブの少なくとも前記一部を含むように、前記スワブの位置決めを可能にするために前記スマートフォンに接続可能な付加装置である、請求項2に記載の医療データ取得装置。
【請求項4】
前記スワブは、前記患者の体腔内への前記スワブの侵入深さの判断を可能にする1つ以上のスケール線および/または目盛り線を含む、請求項1に記載の医療データ取得装置。
【請求項5】
前記スワブは、前記スワブの回転軸周りの回転の判断を可能にする1つ以上の回転判定標識を含む、請求項1に記載の医療データ取得装置。
【請求項6】
前記回転判定標識は2本の非平行線を含む、請求項5に記載の医療データ取得装置。
【請求項7】
前記医療データ取得装置は、前記スワブを連結するための機械的連結をさらに含み、前記カメラは、前記医療データ取得装置の外部であり、前記スワブが前記機械的連結によって前記医療データ取得装置に連結されているとき前記スワブに関係なく移動可能である、請求項1に記載の医療データ取得装置。
【請求項8】
前記1つ以上のパラメータを前記位置決め基準と比較して前記スワブが前記要求される接触部位に関して所望の空間位置にないことを示していると、前記動作は、前記医療データ取得装置のユーザーに警告すること、または前記検体を無効として印をつけること、の1つ以上である、請求項1に記載の医療データ取得装置。
【請求項9】
前記1つ以上のパラメータを前記位置決め基準と比較して前記スワブが前記要求される接触部位に関して所望の空間位置にあることを示していると、前記動作は、前記医療データ取得装置のユーザーに成功の位置決め表示を提供すること、または前記検体を有効として印をつけること、の1つ以上である、請求項1に記載の医療データ取得装置。
【請求項10】
前記要求される接触部位は前記体腔内部であり、前記位置決め基準は、前記腔内に挿入された前記スワブの挿入部分の長さによって決まる、請求項1に記載の医療データ取得装置。
【請求項11】
前記腔内に挿入された前記スワブの前記挿入部分の前記長さは前記患者のパラメータによって決まる、請求項10に記載の医療データ取得装置。
【請求項12】
前記パラメータは、年齢、身長、性別、前記腔の構造の1つ以上を含む、請求項11に記載の医療データ取得装置。
【請求項13】
前記腔は外鼻孔である、請求項11に記載の医療データ取得装置。
【請求項14】
前記処理回路は、検体採取基準を満足すると、前記医療データ取得装置のユーザーに成功の検体採取表示を提供するようにさらに構成される、請求項1に記載の医療データ取得装置。
【請求項15】
前記処理回路は、
前記検体を採取するための前記プロセス中に、前記カメラを操作して一連の画像を取得することと、
前記一連の画像を分析して1つ以上のナビゲーションパラメータを決定することであって、前記ナビゲーションパラメータは、(a)前記要求される接触部位に関する前記スワブのナビゲーション位置、または(b)前記要求される接触部位に関する前記スワブのナビゲーション配向、の少なくとも1つを含むことと、
前記ナビゲーションパラメータに基づき、前記医療データ取得装置のユーザーに、前記スワブの前記先端をナビゲートして前記要求される接触部位に接触させるためのナビゲーション指示を提供することと、
を行うようにさらに構成される、請求項1に記載の医療データ取得装置。
【請求項16】
前記処理回路は、前記少なくとも1つの画像内で、前記要求される接触部位、または前記要求される接触部位に至る腔を識別するようにさらに構成される、請求項1に記載の医療データ取得装置。
【請求項17】
前記要求される接触部位は、前記医療データ取得装置のオペレータによって決定される、請求項1に記載の医療データ取得装置。
【請求項18】
前記オペレータは、前記患者から遠く離れた、遠隔位置に所在する、請求項17に記載の医療データ取得装置。
【請求項19】
前記処理回路は、
前記検体を採取した後に、前記カメラを操作して少なくとも1つの検体配置画像を取得することであって、前記検体配置画像は、各々がそれぞれの試薬を含み、かつ各々は前記それぞれの試薬のタイプの判断を可能にする識別子を有する、1つ以上の容器を含むことと、
前記検体配置画像を分析して前記容器のうちの所与の容器が、前記患者の所与の病状を検査するための試薬と関連付けられた前記容器であると識別することと、
前記分析の結果に基づき、1つ以上の第2の動作を実行することと
を行うようにさらに構成される、請求項1に記載の医療データ取得装置。
【請求項20】
前記第2の動作は、(a)前記検体配置画像を、前記検体配置画像上の前記所与の容器の標識と共にディスプレイ上に表示すること、(b)前記結果が、前記スワブが前記所与の容器内にあることを示していると、ユーザーに成功の管配置表示を提供すること、(c)前記結果が、前記スワブが前記所与の容器内にないことを示していると、前記ユーザーに失敗の管配置表示または、前記スワブを前記所与の容器内に配置するための配置指示を提供すること、(d)前記結果が、前記スワブが前記所与の容器内にあることを示していると、前記ユーザーに医療診断を提供すること、(e)前記結果が、前記スワブが前記所与の容器内にあることを示していると、前記ユーザーに処置指示を提供すること、の1つ以上を含む、請求項19に記載の医療データ取得装置。
【請求項21】
前記処理回路は、
前記カメラを操作して少なくとも1つの有効期限検証画像を取得することであって、前記有効期限検証画像は1つ以上の容器を含み、各々は前記それぞれの容器の有効期限の判断を可能にする識別子を有することと、
前記有効期限検証画像を分析して前記容器の有効期限を検証することと、
前記容器の1つ以上の前記有効期限が期限切れを示していると期限切れ動作を実行することと
を行うようにさらに構成される、請求項1に記載の医療データ取得装置。
【請求項22】
前記期限切れ動作は、期限切れ通知をユーザーに提供することを含む、請求項21に記載の医療データ取得装置。
【請求項23】
処理回路を含む医療データ取得装置であって、前記処理回路は、
患者の身体上、または体内の要求される接触部位と接触しているスワブの先端により検体を採取するためのプロセス中に、カメラを操作して少なくとも1つの画像を取得することと、
前記少なくとも1つの画像を分析して、前記先端が要求される接触部位と接触しているかどうかを判断することと、
前記分析の結果に基づき少なくとも1つの動作を実行することと
を行うように構成される、医療データ取得装置。
【請求項24】
前記カメラは、前記医療データ取得装置内に含まれており、前記医療データ取得装置は、前記スワブを連結するための機械的連結をさらに含み、そのため前記スワブが前記機械的連結によって前記医療データ取得装置に連結されていると、前記カメラによって捕捉された画像が前記スワブの少なくとも前記先端を含むようになる、請求項23に記載の医療データ取得装置。
【請求項25】
前記医療データ取得装置はスマートフォンであり、前記機械的連結は、前記スワブが前記機械的連結によって前記医療データ取得装置に連結されていると、前記カメラによって捕捉された画像が前記スワブの少なくとも前記先端を含むように、前記スワブの位置決めを可能にするために前記スマートフォンに接続可能な付加装置である、請求項24に記載の医療データ取得装置。
【請求項26】
前記スワブは、前記患者の体腔内への前記スワブの侵入深さの判断を可能にする1つ以上のスケール線および/または目盛り線を含む、請求項23に記載の医療データ取得装置。
【請求項27】
前記スワブは、前記スワブの回転軸周りの回転の判断を可能にする1つ以上の回転判定標識を含む、請求項23に記載の医療データ取得装置。
【請求項28】
前記回転判定標識は2本の非平行線を含む、請求項27に記載の医療データ取得装置。
【請求項29】
前記医療データ取得装置は、前記スワブを連結するための機械的連結をさらに含み、前記カメラは、前記医療データ取得装置の外部であり、前記スワブが前記機械的連結によって前記医療データ取得装置に連結されているとき前記スワブに関係なく移動可能である、請求項23に記載の医療データ取得装置。
【請求項30】
前記判断が、前記スワブの前記先端が前記要求される接触部位と接触していないことを示していると、前記動作は、前記医療データ取得装置のユーザーに警告すること、または前記検体を無効として印をつけること、の1つ以上である、請求項23に記載の医療データ取得装置。
【請求項31】
前記判断が、前記スワブの先端が前記要求される接触部位と接触していることを示していると、前記動作は、前記医療データ取得装置のユーザーに成功の位置決め表示を提供すること、または前記検体を有効として印をつけること、の1つ以上である、請求項23に記載の医療データ取得装置。
【請求項32】
前記処理回路は、前記画像を分析して、前記要求される接触部位を決定するようにさらに構成される、請求項23に記載の医療データ取得装置。
【請求項33】
前記要求される接触部位は、前記医療データ取得装置のオペレータによって決定される、請求項23に記載の医療データ取得装置。
【請求項34】
前記オペレータは、前記患者から遠く離れた、遠隔位置に所在する、請求項33に記載の医療データ取得装置。
【請求項35】
前記処理回路は、
前記検体を採取するための前記プロセス中に、前記カメラを操作して一連の画像を取得することと、
前記画像を分析して1つ以上のナビゲーションパラメータを決定することであって、前記ナビゲーションパラメータは、(a)前記要求される接触部位に関する前記スワブのナビゲーション位置、または(b)前記要求される接触部位に関する前記スワブのナビゲーション配向、の少なくとも1つを含むことと、
前記ナビゲーションパラメータに基づき、前記医療データ取得装置のユーザーに、前記スワブの前記先端をナビゲートして前記要求される接触部位に接触させるためのナビゲーション指示を提供することと
を行うようにさらに構成される、請求項23に記載の医療データ取得装置。
【請求項36】
前記処理回路は、前記先端が前記要求される接触部位と接触していると、前記医療データ取得装置のユーザーに成功の位置決め表示を提供するようにさらに構成される、請求項23に記載の医療データ取得装置。
【請求項37】
前記処理回路は、検体採取基準を満足すると、前記医療データ取得装置のユーザーに成功の検体採取表示を提供するようにさらに構成される、請求項23に記載の医療データ取得装置。
【請求項38】
前記処理回路は、
前記検体を採取した後に、前記カメラを操作して少なくとも1つの検体配置画像を取得することであって、前記検体配置画像は、各々がそれぞれの試薬を含み、かつ各々は前記それぞれの試薬のタイプの判断を可能にする識別子を有する、1つ以上の容器を含むことと、
前記検体配置画像を分析して前記容器のうちの所与の容器が、前記患者の所与の病状を検査するための試薬と関連付けられた前記容器であると識別することと、
前記分析の結果に基づき1つ以上の第2の動作を実行することと
を行うようにさらに構成される、請求項23に記載の医療データ取得装置。
【請求項39】
前記第2の動作は、(a)前記検体配置画像を、前記検体配置画像上の前記所与の容器の標識と共にディスプレイ上に表示すること、(b)前記結果が、前記スワブが前記所与の容器内にあることを示していると、前記ユーザーに成功の管配置表示を提供すること、(c)前記結果が、前記スワブが前記所与の容器内にないことを示していると、前記ユーザーに失敗の管配置表示または、前記スワブを前記所与の容器内に配置するための配置指示を提供すること、(d)前記結果が、前記スワブが前記所与の容器内にあることを示していると、前記ユーザーに医療診断を提供すること、(e)前記結果が、前記スワブが前記所与の容器内にあることを示していると、前記ユーザーに処置指示を提供すること、の1つ以上を含む、請求項38に記載の医療データ取得装置。
【請求項40】
前記処理回路は、
前記カメラを操作して少なくとも1つの有効期限検証画像を取得することであって、前記有効期限検証画像は1つ以上の容器を含み、各々は前記それぞれの容器の有効期限の判断を可能にする識別子を有することと、
前記有効期限検証画像を分析して前記容器の有効期限を検証することと、
前記容器の1つ以上の前記有効期限が期限切れを示していると期限切れ動作を実行することと
を行うようにさらに構成される、請求項23に記載の医療データ取得装置。
【請求項41】
前記期限切れ動作は、期限切れ通知をユーザーに提供することを含む、請求項40に記載の医療データ取得装置。
【請求項42】
処理回路により、患者の身体上、または体内の要求される接触部位と接触しているスワブの先端により検体を採取するためのプロセス中に、カメラを操作して少なくとも1つの画像を取得することと、
前記処理回路により、前記画像を分析して、1つ以上のパラメータを決定することであって、前記パラメータは、(a)前記要求される接触部位に関する前記スワブの位置、または(b)前記要求される接触部位に関する前記スワブの配向、の少なくとも1つを含むことと、
前記処理回路により、前記1つ以上のパラメータの位置決め基準との比較に基づき少なくとも1つの動作を実行することと
を含む、方法。
【請求項43】
前記カメラは医療データ取得装置内に含まれており、前記医療データ取得装置は、前記スワブを連結するための機械的連結を含み、そのため前記スワブが前記機械的連結によって前記医療データ取得装置に連結されていると、前記カメラによって捕捉された画像が前記スワブの少なくとも一部を含むようになる、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
前記医療データ取得装置はスマートフォンであり、前記機械的連結は、前記スワブが前記機械的連結によって前記医療データ取得装置に連結されていると、前記カメラによって捕捉された画像が前記スワブの少なくとも前記一部を含むように、前記スワブの位置決めを可能にするために前記スマートフォンに接続可能な付加装置である、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
前記スワブは、前記患者の体腔内への前記スワブの侵入深さの判断を可能にする1つ以上のスケール線および/または目盛り線を含む、請求項42に記載の方法。
【請求項46】
前記スワブは、前記スワブの回転軸周りの回転の判断を可能にする1つ以上の回転判定標識を含む、請求項42に記載の方法。
【請求項47】
前記回転判定標識は2本の非平行線を含む、請求項46に記載の方法。
【請求項48】
前記スワブは機械的連結によって医療データ取得装置に連結されており、前記カメラは、前記医療データ取得装置の外部であり、前記スワブが前記機械的連結によって前記医療データ取得装置に連結されているとき前記スワブに関係なく移動可能である、請求項42に記載の方法。
【請求項49】
前記1つ以上のパラメータを前記位置決め基準と比較して前記スワブが前記要求される接触部位に関して所望の空間位置にないことを示していると、前記動作は、前記医療データ取得装置のユーザーに警告すること、または前記検体を無効として印をつけること、の1つ以上である、請求項42に記載の方法。
【請求項50】
前記1つ以上のパラメータを前記位置決め基準と比較して前記スワブが前記要求される接触部位に関して所望の空間位置にあることを示していると、前記動作は、前記医療データ取得装置のユーザーに成功の位置決め表示を提供すること、または前記検体を有効として印をつけること、の1つ以上である、請求項42に記載の方法。
【請求項51】
前記要求される接触部位は前記体腔内部であり、前記位置決め基準は、前記腔内に挿入された前記スワブの挿入部分の長さによって決まる、請求項42に記載の方法。
【請求項52】
前記腔内に挿入された前記スワブの前記挿入部分の前記長さは前記患者のパラメータによって決まる、請求項51に記載の方法。
【請求項53】
前記パラメータは、年齢、身長、性別、または前記腔の構造の1つ以上を含む、請求項52に記載の方法。
【請求項54】
前記腔は外鼻孔である、請求項51に記載の方法。
【請求項55】
前記処理回路により、検体採取基準を満足すると、前記医療データ取得装置のユーザーに成功の検体採取表示を提供することをさらに含む、請求項42に記載の方法。
【請求項56】
前記処理回路により、前記検体を採取するための前記プロセス中に、前記カメラを操作して一連の画像を取得することと、
前記処理回路により、前記一連の画像を分析して1つ以上のナビゲーションパラメータを決定することであって、前記ナビゲーションパラメータは、(a)前記要求される接触部位に関する前記スワブのナビゲーション位置、または(b)前記要求される接触部位に関する前記スワブのナビゲーション配向、の少なくとも1つを含むことと、
前記ナビゲーションパラメータに基づき、前記処理回路により、前記医療データ取得装置のユーザーに、前記スワブの前記先端をナビゲートして前記要求される接触部位に接触させるためのナビゲーション指示を提供することと
をさらに含む、請求項42に記載の方法。
【請求項57】
前記処理回路により、前記少なくとも1つの画像内で、前記要求される接触部位、または前記要求される接触部位に至る腔を識別することをさらに含む、請求項42に記載の方法。
【請求項58】
前記要求される接触部位は、前記医療データ取得装置のオペレータによって決定される、請求項42に記載の方法。
【請求項59】
前記オペレータは、前記患者から遠く離れた、遠隔位置に所在する、請求項42に記載の方法。
【請求項60】
前記処理回路により、前記検体を採取した後に、前記カメラを操作して少なくとも1つの検体配置画像を取得することであって、前記検体配置画像は、各々がそれぞれの試薬を含み、かつ各々は前記それぞれの試薬のタイプの判断を可能にする識別子を有する、1つ以上の容器を含むことと、
前記処理回路により、前記検体配置画像を分析して前記容器のうちの所与の容器が、前記患者の所与の病状を検査するための試薬と関連付けられた前記容器であると識別することと、
前記処理回路により、前記分析の結果に基づき1つ以上の第2の動作を実行することと
をさらに含む、請求項42に記載の方法。
【請求項61】
前記第2の動作は、(a)前記検体配置画像を、前記検体配置画像上の前記所与の容器の標識と共にディスプレイ上に表示すること、(b)前記結果が、前記スワブが前記所与の容器内にあることを示していると、前記ユーザーに成功の管配置表示を提供すること、(c)前記結果が、前記スワブが前記所与の容器内にないことを示していると、前記ユーザーに失敗の管配置表示または、前記スワブを前記所与の容器内に配置するための配置指示を提供すること、(d)前記結果が、前記スワブが前記所与の容器内にあることを示していると、前記ユーザーに医療診断を提供すること、(e)前記結果が、前記スワブが前記所与の容器内にあることを示していると、前記ユーザーに処置指示を提供すること、の1つ以上を含む、請求項60に記載の方法。
【請求項62】
前記処理回路により、前記カメラを操作して少なくとも1つの有効期限検証画像を取得することであって、前記有効期限検証画像は1つ以上の容器を含み、各々は前記それぞれの容器の有効期限の判断を可能にする識別子を有することと、
前記処理回路により、前記有効期限検証画像を分析して前記容器の有効期限を検証することと、
前記処理回路により、前記容器の1つ以上の前記有効期限が期限切れを示していると、期限切れ動作を実行することと
をさらに含む、請求項42に記載の方法。
【請求項63】
前記期限切れ動作は、期限切れ通知をユーザーに提供することを含む、請求項62に記載の方法。
【請求項64】
処理回路により、患者の身体上、または体内の要求される接触部位と接触しているスワブの先端により検体を採取するためのプロセス中に、カメラを操作して少なくとも1つの画像を取得することと、
前記処理回路により、前記少なくとも1つの画像を分析して、前記先端が要求される接触部位と接触しているかどうかを判断することと、
前記処理回路により、前記分析の結果に基づき少なくとも1つの動作を実行することと
を含む、方法。
【請求項65】
前記カメラは医療データ取得装置内に含まれており、前記医療データ取得装置は、前記スワブを連結するための機械的連結を含み、そのため前記スワブが前記機械的連結によって前記医療データ取得装置に連結されていると、前記カメラによって捕捉された画像が前記スワブの少なくとも前記先端を含むようになる、請求項64に記載の方法。
【請求項66】
前記医療データ取得装置はスマートフォンであり、前記機械的連結は、前記スワブが前記機械的連結によって前記医療データ取得装置に連結されていると、前記カメラによって捕捉された画像が前記スワブの少なくとも前記一部を含むように、前記スワブの位置決めを可能にするために前記スマートフォンに接続可能な付加装置である、請求項65に記載の方法。
【請求項67】
前記スワブは、前記患者の体腔内への前記スワブの侵入深さの判断を可能にする1つ以上のスケール線および/または目盛り線を含む、請求項64に記載の方法。
【請求項68】
前記スワブは、前記スワブの回転軸周りの回転の判断を可能にする1つ以上の回転判定標識を含む、請求項64に記載の方法。
【請求項69】
前記回転判定標識は2本の非平行線を含む、請求項68に記載の方法。
【請求項70】
前記スワブは機械的連結によって医療データ取得装置に連結されており、前記カメラは、前記医療データ取得装置の外部であり、前記スワブが前記機械的連結によって前記医療データ取得装置に連結されているとき前記スワブに関係なく移動可能である、請求項64に記載の方法。
【請求項71】
前記判断が、前記スワブの前記先端が前記要求される接触部位と接触していないことを示していると、前記動作は、前記医療データ取得装置のユーザーに警告すること、または前記検体を無効として印をつけること、の1つ以上である、請求項64に記載の方法。
【請求項72】
前記判断が、前記スワブの先端が前記要求される接触部位と接触していることを示していると、前記動作は、前記医療データ取得装置のユーザーに成功の位置決め表示を提供すること、または前記検体を有効として印をつけること、の1つ以上である、請求項64に記載の方法。
【請求項73】
前記処理回路により、前記画像を分析して、前記要求される接触部位を決定することをさらに含む、請求項64に記載の方法。
【請求項74】
前記要求される接触部位は、前記医療データ取得装置のオペレータによって決定される、請求項64に記載の方法。
【請求項75】
前記オペレータは、前記患者から遠く離れた、遠隔位置に所在する、請求項74に記載の方法。
【請求項76】
前記処理回路により、前記検体を採取するための前記プロセス中に、前記カメラを操作して一連の画像を取得することと、
前記処理回路により、前記画像を分析して1つ以上のナビゲーションパラメータを決定することであって、前記ナビゲーションパラメータは、(a)前記要求される接触部位に関する前記スワブのナビゲーション位置、または(b)前記要求される接触部位に関する前記スワブのナビゲーション配向、の少なくとも1つを含むことと、
前記ナビゲーションパラメータに基づき、前記処理回路により、前記医療データ取得装置のユーザーに、前記スワブの前記先端をナビゲートして前記要求される接触部位に接触させるためのナビゲーション指示を提供することと
をさらに含む、請求項64に記載の方法。
【請求項77】
前記処理回路により、前記先端が前記要求される接触部位と接触していると、前記医療データ取得装置のユーザーに成功の位置決め表示を提供することをさらに含む、請求項64に記載の方法。
【請求項78】
前記処理回路により、検体採取基準を満足すると、前記医療データ取得装置のユーザーに成功の検体採取表示を提供することをさらに含む、請求項64に記載の方法。
【請求項79】
前記処理回路により、前記検体を採取した後に、前記カメラを操作して少なくとも1つの検体配置画像を取得することであって、前記検体配置画像は、各々がそれぞれの試薬を含み、かつ各々は前記それぞれの試薬のタイプの判断を可能にする識別子を有する、1つ以上の容器を含むことと、
前記処理回路により、前記検体配置画像を分析して前記容器のうちの所与の容器が、前記患者の所与の病状を検査するための試薬と関連付けられた前記容器であると識別することと、
前記処理回路により、前記分析の結果に基づき1つ以上の第2の動作を実行することと
をさらに含む、請求項64に記載の方法。
【請求項80】
前記第2の動作は、(a)前記検体配置画像を、前記検体配置画像上の前記所与の容器の標識と共にディスプレイ上に表示すること、(b)前記結果が、前記スワブが前記所与の容器内にあることを示していると、前記ユーザーに成功の管配置表示を提供すること、(c)前記結果が、前記スワブが前記所与の容器内にないことを示していると、前記ユーザーに失敗の管配置表示または、前記スワブを前記所与の容器内に配置するための配置指示を提供すること、(d)前記結果が、前記スワブが前記所与の試験管内にあることを示していると、前記ユーザーに医療診断を提供すること、(e)前記結果が、前記スワブが前記所与の容器内にあることを示していると、前記ユーザーに処置指示を提供すること、の1つ以上を含む、請求項79に記載の方法。
【請求項81】
前記処理回路により、前記カメラを操作して少なくとも1つの有効期限検証画像を取得することであって、前記有効期限検証画像は1つ以上の容器を含み、各々は前記それぞれの容器の有効期限の判断を可能にする識別子を有することと、
前記処理回路により、前記有効期限検証画像を分析して前記容器の有効期限を検証することと、
前記処理回路により、前記容器の1つ以上の前記有効期限が期限切れを示していると、期限切れ動作を実行することと
をさらに含む、請求項64に記載の方法。
【請求項82】
前記期限切れ動作は、期限切れ通知をユーザーに提供することを含む、請求項81に記載の方法。
【請求項83】
具現化されたコンピュータ可読プログラムコードを有する持続性コンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ可読プログラムコードは、
処理回路により、患者の身体上、または体内の要求される接触部位と接触しているスワブの先端により検体を採取するためのプロセス中に、カメラを操作して少なくとも1つの画像を取得することと、
前記処理回路により、前記画像を分析して、1つ以上のパラメータを決定することであって、前記パラメータは、(a)前記要求される接触部位に関する前記スワブの位置、または(b)前記要求される接触部位に関する前記スワブの配向、の少なくとも1つを含むことと、
前記処理回路により、前記1つ以上のパラメータの位置決め基準との比較に基づき少なくとも1つの動作を実行することと
を含む方法を実行するために、少なくとも1つの前記処理回路によって実行可能である、
持続性コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項84】
具現化されたコンピュータ可読プログラムコードを有する持続性コンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ可読プログラムコードは、
処理回路により、患者の身体上、または体内の要求される接触部位と接触しているスワブの先端により検体を採取するためのプロセス中に、カメラを操作して少なくとも1つの画像を取得することと、
前記処理回路により、前記少なくとも1つの画像を分析して、前記先端が要求される接触部位と接触しているかどうかを判断することと、
前記処理回路により、前記分析の結果に基づき少なくとも1つの動作を実行することと
を含む方法を実行するために少なくとも1つの前記処理回路によって実行可能である、
持続性コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は遠隔検診システムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
患者からの間違った標本採取および標本の採取後に生じる分析前エラーは、患者の安全を危うくし得る医療過誤の実質的な源である。標本採取およびラベル付け誤りは、患者ケア、ヘルスケア管理および多くの場合説明がつかないコストの増大に重大な影響を与える。適切な標本採取およびラベル付け実施は効果的で正確な患者識別および患者ケアの重要な要素である。初期訓練、勤務および毎日の患者とのやり取り中、医療専門家は仕事を適切に実行することを期待される。しかし、限られた資源が問題になる場合、最も訓練された、経験を積んだスタッフメンバーでさえ、適切で一般的に受け入れられている慣習から逸脱し得る。その上、臨床ヘルスケアが遠くから提供される遠隔治療の分野では、医術者(medical practitioner)は、患者自身によって(音声および/またはテキストによって)提供された医療データおよび患者の身体から標本(複数可)を採取するように設計される医療データ取得装置(複数可)によって取得された標本(複数可)の臨床検査に依存する。かかる場合、患者から標本を採取している人(例えば、医療データ取得装置(複数可)のユーザー、時々、患者自身)は、医学的に訓練されておらず、患者の身体の正確な位置から正確な標本を採取する際に大きな問題に直面し得る。
【0003】
最近、家庭用検査キットの一部は、処方箋を必要とせず、誰でも購入して自宅で使用できるので、家庭用検査キットは大幅に拡大している。それらは一般に疾患の初期指標に過ぎず、確認検査または別の制御機構を必要とし得るので、例えば、利便性およびプライバシーなどの、それらの恩恵にかかわらず、それらは専門的な医療診断に取って代わらない。その上、家庭用検査キットは通常、ユーザーが、検査を実行するために必要な何らかのステップに従うことを必要とする。ユーザーがこれらの手順ステップから逸脱する場合、検査キットは判断を誤らせる結果を与え得る。
【0004】
患者に正確な医療診断を提供するために、適切な標本タイプが、正しい患者から正しい時に採取されて、適切な標本容器に入れられることを確実にする必要がある。
【0005】
従って、新しい遠隔検診システムおよび方法を提供する必要性が高まっている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の主題の第1の態様によれば、処理回路を含む医療データ取得装置が提供され、処理回路は:患者の身体上、または体内の要求される接触部位と接触しているスワブの先端によって検体を採取するためのプロセス中に、カメラを操作して少なくとも1つの画像を取得すること;画像を分析して、1つ以上のパラメータを決定することであって、パラメータは、(a)要求される接触部位に関するスワブの位置、または(b)要求される接触部位に関するスワブの配向、の少なくとも1つを含むこと;および1つ以上のパラメータの位置決め基準との比較に基づき少なくとも1つの動作を実行すること、を行うように構成される。
【0007】
いくつかの場合、カメラは医療データ取得装置内に含まれており、医療データ取得装置は、スワブを連結するための機械的連結をさらに含み、そのためスワブが機械的連結によって医療データ取得装置に連結されていると、カメラによって捕捉された画像はスワブの少なくとも一部を含むようになる。
【0008】
いくつかの場合、医療データ取得装置はスマートフォンであり、機械的連結は、スワブが機械的連結によって医療データ取得装置に連結されていると、カメラによって捕捉された画像がスワブの少なくとも一部を含むように、スワブの位置決めを可能にするためのスマートフォンに接続可能な付加装置(add-on)である。
【0009】
いくつかの場合、スワブは、患者の体腔内へのスワブの侵入深さの判断を可能にする1つ以上のスケール線および/または目盛り線を含む。
【0010】
いくつかの場合、スワブは、スワブの回転軸周りの回転の判断を可能にする1つ以上の回転判定標識を含む。
【0011】
いくつかの場合、回転判定標識は2本の非平行線を含む。
【0012】
いくつかの場合、医療データ取得装置は、スワブを連結するための機械的連結をさらに含み、カメラは、医療データ取得装置の外部であり、スワブが機械的連結によって医療データ取得装置に連結されているときスワブに関係なく移動可能である。
【0013】
いくつかの場合、1つ以上のパラメータを位置決め基準と比較してスワブが要求される接触部位に関して所望の空間位置にないことを示していると、動作は:医療データ取得装置のユーザーに警告すること、または検体を無効として印をつけること、の1つ以上である。
【0014】
いくつかの場合、1つ以上のパラメータを位置決め基準と比較してスワブが要求される接触部位に関して所望の空間位置にあることを示していると、動作は:医療データ取得装置のユーザーに成功の位置決め表示を提供すること、または検体を有効として印をつけること、の1つ以上である。
【0015】
いくつかの場合、要求される接触部位は体腔内部であり、位置決め基準は、腔内に挿入されたスワブの挿入部分の長さによって決まる。
【0016】
いくつかの場合、腔内に挿入されたスワブの挿入部分の長さは患者のパラメータによって決まる。
【0017】
いくつかの場合、パラメータは:年齢、身長、性別、腔の構造の1つ以上を含む。
【0018】
いくつかの場合、腔は外鼻孔である。
【0019】
いくつかの場合、処理回路は、検体採取基準を満足すると、医療データ取得装置のユーザーに成功の検体採取表示を提供するようにさらに構成される。
【0020】
いくつかの場合、処理回路は:検体を採取するためのプロセス中に、カメラを操作して一連の画像を取得すること;一連の画像を分析して1つ以上のナビゲーションパラメータを決定することであって、ナビゲーションパラメータは、(a)要求される接触部位に関するスワブのナビゲーション位置、または(b)要求される接触部位に関するスワブのナビゲーション配向、の少なくとも1つを含むこと;およびナビゲーションパラメータに基づき、医療データ取得装置のユーザーに、スワブの先端をナビゲートして要求される接触部位に接触させるためのナビゲーション指示を提供すること、を行うようにさらに構成される。
【0021】
いくつかの場合、処理回路は、少なくとも1つの画像内で、要求される接触部位、または要求される接触部位に至る腔を識別するようにさらに構成される。
【0022】
いくつかの場合、要求される接触部位は、医療データ取得装置のオペレータによって決定される。
【0023】
いくつかの場合、オペレータは、患者から遠く離れた、遠隔位置に所在する。
【0024】
いくつかの場合、処理回路は:検体を採取した後に、カメラを操作して少なくとも1つの検体配置画像を取得することであって、検体配置画像は、各々がそれぞれの試薬を含み、かつ各々はそれぞれの試薬のタイプの判断を可能にする識別子を有する、1つ以上の容器を含むこと;検体配置画像を分析して容器のうちの所与の容器が、患者の所与の病状を検査するための試薬と関連付けられた容器であると識別すること;および分析の結果に基づき、1つ以上の第2の動作を実行すること、を行うようにさらに構成される。
【0025】
いくつかの場合、第2の動作は、(a)検体配置画像を、検体配置画像上の所与の容器の標識と共にディスプレイ上に表示すること、(b)結果が、スワブが所与の容器内にあることを示していると、ユーザーに成功の管配置表示を提供すること、(c)結果が、スワブが所与の容器内にないことを示していると、ユーザーに失敗の管配置表示または、スワブを所与の容器内に配置するための配置指示を提供すること、(d)結果が、スワブが所与の容器内にあることを示していると、ユーザーに医療診断を提供すること、(e)結果が、スワブが所与の容器内にあることを示していると、ユーザーに処置指示を提供すること、の1つ以上を含む。
【0026】
いくつかの場合、処理回路は:カメラを操作して少なくとも1つの有効期限検証画像を取得することであって、有効期限検証画像は、各々がそれぞれの容器の有効期限の判断を可能にする識別子を有する、1つ以上の容器を含むこと;有効期限検証画像を分析して容器の有効期限を検証すること;および容器の1つ以上の有効期限が期限切れを示していると期限切れ動作を実行すること、を行うようにさらに構成される。
【0027】
いくつかの場合、期限切れ動作は、期限切れ通知をユーザーに提供することを含む。
【0028】
本開示の主題の第2の態様によれば、処理回路を含む医療データ取得装置が提供され、処理回路は:患者の身体上、または体内の要求される接触部位と接触しているスワブの先端により検体を採取するためのプロセス中に、カメラを操作して少なくとも1つの画像を取得すること;少なくとも1つの画像を分析して、先端が要求される接触部位と接触しているかどうかを判断すること;および分析の結果に基づき少なくとも1つの動作を実行すること、を行うように構成される。
【0029】
いくつかの場合、カメラは医療データ取得装置内に含まれており、医療データ取得装置は、スワブを連結するための機械的連結をさらに含み、そのためスワブが機械的連結によって医療データ取得装置に連結されていると、カメラによって捕捉された画像はスワブの少なくとも先端を含むようになる。
【0030】
いくつかの場合、医療データ取得装置はスマートフォンであり、機械的連結は、スワブが機械的連結によって医療データ取得装置に連結されていると、カメラによって捕捉された画像はスワブの少なくとも先端を含むように、スワブの位置決めを可能にするためのスマートフォンに接続可能な付加装置である。
【0031】
いくつかの場合、スワブは、患者の体腔内へのスワブの侵入深さの判断を可能にする1つ以上のスケール線および/または目盛り線を含む。
【0032】
いくつかの場合、スワブは、スワブの回転軸周りの回転の判断を可能にする1つ以上の回転判定標識を含む。
【0033】
いくつかの場合、回転判定標識は2本の非平行線を含む。
【0034】
いくつかの場合、医療データ取得装置は、スワブを連結するための機械的連結をさらに含み、カメラは医療データ取得装置の外部であり、スワブが機械的連結によって医療データ取得装置に連結されているときスワブに関係なく移動可能である。
【0035】
いくつかの場合、判断が、スワブの先端が要求される接触部位と接触していないことを示していると、動作は:医療データ取得装置のユーザーに警告すること、または検体を無効として印をつけること、の1つ以上である。
【0036】
いくつかの場合、判断が、スワブの先端が要求される接触部位と接触していることを示していると、動作は:医療データ取得装置のユーザーに成功の位置決め表示を提供すること、または検体を有効として印をつけること、の1つ以上である。
【0037】
いくつかの場合、処理回路は、画像を分析して、要求される接触部位を決定するようにさらに構成される。
【0038】
いくつかの場合、要求される接触部位は、医療データ取得装置のオペレータによって決定される。
【0039】
いくつかの場合、オペレータは、患者から遠く離れた、遠隔位置に所在する。
【0040】
いくつかの場合、処理回路は:検体を採取するためのプロセス中に、カメラを操作して一連の画像を取得すること;画像を分析して1つ以上のナビゲーションパラメータを決定することであって、ナビゲーションパラメータは、(a)要求される接触部位に関するスワブのナビゲーション位置、または(b)要求される接触部位に関するスワブのナビゲーション配向、の少なくとも1つを含むこと;およびナビゲーションパラメータに基づき、医療データ取得装置のユーザーに、スワブの先端をナビゲートして要求される接触部位に接触させるためのナビゲーション指示を提供すること、を行うようにさらに構成される。
【0041】
いくつかの場合、処理回路は、先端が要求される接触部位と接触していると、医療データ取得装置のユーザーに成功の位置決め表示を提供するようにさらに構成される。
【0042】
いくつかの場合、処理回路は、検体採取基準を満足すると、医療データ取得装置のユーザーに成功の検体採取表示を提供するようにさらに構成される。
【0043】
いくつかの場合、処理回路は:検体を採取した後に、カメラを操作して少なくとも1つの検体配置画像を取得することであって、検体配置画像は、各々がそれぞれの試薬を含み、かつ各々はそれぞれの試薬のタイプの判断を可能にする識別子を有する、1つ以上の容器を含むこと;検体配置画像を分析して容器のうちの所与の容器が、患者の所与の病状を検査するための試薬と関連付けられた容器であると識別すること;および分析の結果に基づき1つ以上の第2の動作を実行すること、を行うようにさらに構成される。
【0044】
いくつかの場合、第2の動作は、(a)検体配置画像を、検体配置画像上の所与の容器の標識と共にディスプレイ上に表示すること、(b)結果が、スワブが所与の容器内にあることを示していると、ユーザーに成功の管配置表示を提供すること、(c)結果が、スワブが所与の容器内にないことを示していると、ユーザーに失敗の管配置表示または、スワブを所与の容器内に配置するための配置指示を提供すること、(d)結果が、スワブが所与の容器内にあることを示していると、ユーザーに医療診断を提供すること、(e)結果が、スワブが所与の容器内にあることを示していると、ユーザーに処置指示を提供すること、の1つ以上を含む。
【0045】
いくつかの場合、処理回路は:カメラを操作して少なくとも1つの有効期限検証画像を取得することであって、有効期限検証画像は、各々がそれぞれの容器の有効期限の判断を可能にする識別子を有する、1つ以上の容器を含むこと;有効期限検証画像を分析して容器の有効期限を検証すること;および容器の1つ以上の有効期限が期限切れを示していると期限切れ動作を実行すること、を行うようにさらに構成される。
【0046】
いくつかの場合、期限切れ動作は、期限切れ通知をユーザーに提供することを含む。
【0047】
本開示の主題の第3の態様によれば、処理回路により、患者の身体上、または体内の要求される接触部位と接触しているスワブの先端により検体を採取するためのプロセス中に、カメラを操作して少なくとも1つの画像を取得すること;処理回路により、画像を分析して、1つ以上のパラメータを決定することであって、パラメータは、(a)要求される接触部位に関するスワブの位置、または(b)要求される接触部位に関するスワブの配向、の少なくとも1つを含むこと;および、処理回路により、1つ以上のパラメータの位置決め基準との比較に基づき少なくとも1つの動作を実行すること、を含む方法が提供される。
【0048】
いくつかの場合、カメラは医療データ取得装置内に含まれており、医療データ取得装置は、スワブを連結するための機械的連結を含み、そのためスワブが機械的連結によって医療データ取得装置に連結されていると、カメラによって捕捉された画像はスワブの少なくとも一部を含むようになる。
【0049】
いくつかの場合、医療データ取得装置はスマートフォンであり、機械的連結は、スワブが機械的連結によって医療データ取得装置に連結されていると、カメラによって捕捉された画像がスワブの少なくとも一部を含むように、スワブの位置決めを可能にするためのスマートフォンに接続可能な付加装置である。
【0050】
いくつかの場合、スワブは、患者の体腔内へのスワブの侵入深さの判断を可能にする1つ以上のスケール線および/または目盛り線を含む。
【0051】
いくつかの場合、スワブは、スワブの回転軸周りの回転の判断を可能にする1つ以上の回転判定標識を含む。
【0052】
いくつかの場合、回転判定標識は2本の非平行線を含む。
【0053】
いくつかの場合、スワブは機械的連結によって医療データ取得装置に連結されており、カメラは、医療データ取得装置の外部であり、スワブが機械的連結によって医療データ取得装置に連結されているときスワブに関係なく移動可能である。
【0054】
いくつかの場合、1つ以上のパラメータを位置決め基準と比較してスワブが要求される接触部位に関して所望の空間位置にないことを示していると、動作は:医療データ取得装置のユーザーに警告すること、または検体を無効として印をつけること、の1つ以上である。
【0055】
いくつかの場合、1つ以上のパラメータを位置決め基準と比較してスワブが要求される接触部位に関して所望の空間位置にあることを示していると、動作は:医療データ取得装置のユーザーに成功の位置決め表示を提供すること、または検体を有効として印をつけること、の1つ以上である。
【0056】
いくつかの場合、要求される接触部位は体腔内部であり、位置決め基準は、腔内に挿入されたスワブの挿入部分の長さによって決まる。
【0057】
いくつかの場合、腔内に挿入されたスワブの挿入部分の長さは患者のパラメータによって決まる。
【0058】
いくつかの場合、パラメータは:年齢、身長、性別、または腔の構造の1つ以上を含む。
【0059】
いくつかの場合、腔は外鼻孔である。
【0060】
いくつかの場合、方法は、検体採取基準を満足すると、処理回路により、医療データ取得装置のユーザーに成功の検体採取表示を提供することを更に含む。
【0061】
いくつかの場合、方法は:処理回路により、検体を採取するためのプロセス中に、カメラを操作して一連の画像を取得すること;処理回路により、一連の画像を分析して1つ以上のナビゲーションパラメータを決定することであって、ナビゲーションパラメータは、(a)要求される接触部位に関するスワブのナビゲーション位置、または(b)要求される接触部位に関するスワブのナビゲーション配向、の少なくとも1つを含むこと;およびナビゲーションパラメータに基づき、処理回路により、医療データ取得装置のユーザーに、スワブの先端をナビゲートして要求される接触部位に接触させるためのナビゲーション指示を提供すること、をさらに含む。
【0062】
いくつかの場合、方法は、処理回路により、少なくとも1つの画像内で、要求される接触部位、または要求される接触部位に至る腔を識別することをさらに含む。
【0063】
いくつかの場合、要求される接触部位は、医療データ取得装置のオペレータによって決定される。
【0064】
いくつかの場合、オペレータは、患者から遠く離れた、遠隔位置に所在する。
【0065】
いくつかの場合、方法は:処理回路により、検体を採取した後に、カメラを操作して少なくとも1つの検体配置画像を取得することであって、検体配置画像は、各々がそれぞれの試薬を含み、かつ各々は、それぞれの試薬のタイプの判断を可能にする識別子を有する、1つ以上の容器を含むこと;処理回路により、検体配置画像を分析して容器のうちの所与の容器が、患者の所与の病状を検査するための試薬と関連付けられた容器であると識別すること;および、処理回路により、分析の結果に基づき1つ以上の第2の動作を実行すること、をさらに含む。
【0066】
いくつかの場合、第2の動作は、(a)検体配置画像を、検体配置画像上の所与の容器の標識と共にディスプレイ上に表示すること、(b)結果が、スワブが所与の容器内にあることを示していると、ユーザーに成功の管配置表示を提供すること、(c)結果が、スワブが所与の容器内にないことを示していると、ユーザーに失敗の管配置表示または、スワブを所与の容器内に配置するための配置指示を提供すること、(d)結果が、スワブが所与の容器内にあることを示していると、ユーザーに医療診断を提供すること、(e)結果が、スワブが所与の容器内にあることを示していると、ユーザーに処置指示を提供すること、の1つ以上を含む。
【0067】
いくつかの場合、方法は:処理回路により、カメラを操作して少なくとも1つの有効期限検証画像を取得することであって、有効期限検証画像は、各々がそれぞれの容器の有効期限の判断を可能にする識別子を有する、1つ以上の容器を含むこと;処理回路により、有効期限検証画像を分析して容器の有効期限を検証すること;および、処理回路により、容器の1つ以上の有効期限が期限切れを示していると期限切れ動作を実行すること、をさらに含む。
【0068】
いくつかの場合、期限切れ動作は、期限切れ通知をユーザーに提供することを含む。
【0069】
本開示の主題の第4の態様によれば、処理回路により、患者の身体上、または体内の要求される接触部位と接触しているスワブの先端により検体を採取するためのプロセス中に、カメラを操作して少なくとも1つの画像を取得すること;処理回路により、少なくとも1つの画像を分析して、先端が要求される接触部位と接触しているかどうかを判断すること;および、処理回路により、分析の結果に基づき少なくとも1つの動作を実行すること、を含む方法が提供される。
【0070】
いくつかの場合、カメラは医療データ取得装置内に含まれており、医療データ取得装置は、スワブを連結するための機械的連結を含み、そのためスワブが機械的連結によって医療データ取得装置に連結されていると、カメラによって捕捉された画像はスワブの少なくとも先端を含むようになる。
【0071】
いくつかの場合、医療データ取得装置はスマートフォンであり、機械的連結は、スワブが機械的連結によって医療データ取得装置に連結されていると、カメラによって捕捉された画像がスワブの少なくとも一部を含むように、スワブの位置決めを可能にするためのスマートフォンに接続可能な付加装置である。
【0072】
いくつかの場合、スワブは、患者の体腔内へのスワブの侵入深さの判断を可能にする1つ以上のスケール線および/または目盛り線を含む。
【0073】
いくつかの場合、スワブは、スワブの回転軸周りの回転の判断を可能にする1つ以上の回転判定標識を含む。
【0074】
いくつかの場合、回転判定標識は2本の非平行線を含む。
【0075】
いくつかの場合、スワブは機械的連結によって医療データ取得装置に連結されており、カメラは、医療データ取得装置の外部であり、スワブが機械的連結によって医療データ取得装置に連結されているときスワブに関係なく移動可能である。
【0076】
いくつかの場合、判断が、スワブの先端が要求される接触部位と接触していないことを示していると、動作は:医療データ取得装置のユーザーに警告すること、または検体を無効として印をつけること、の1つ以上である。
【0077】
いくつかの場合、判断が、スワブの先端が要求される接触部位と接触していることを示していると、動作は:医療データ取得装置のユーザーに成功の位置決め表示を提供すること、または検体を有効として印をつけること、の1つ以上である。
【0078】
いくつかの場合、方法は、処理回路により、画像を分析して、要求される接触部位を決定することをさらに含む。
【0079】
いくつかの場合、要求される接触部位は、医療データ取得装置のオペレータによって決定される。
【0080】
いくつかの場合、オペレータは、患者から遠く離れた、遠隔位置に所在する。
【0081】
いくつかの場合、方法は:処理回路により、検体を採取するためのプロセス中に、カメラを操作して一連の画像を取得すること;処理回路により、画像を分析して1つ以上のナビゲーションパラメータを決定することであって、ナビゲーションパラメータは、(a)要求される接触部位に関するスワブのナビゲーション位置、または(b)要求される接触部位に関するスワブのナビゲーション配向、の少なくとも1つを含むこと;およびナビゲーションパラメータに基づき、処理回路により、医療データ取得装置のユーザーに、スワブの先端をナビゲートして要求される接触部位に接触させるためのナビゲーション指示を提供すること、をさらに含む。
【0082】
いくつかの場合、方法は、先端が要求される接触部位と接触していると、処理回路により、医療データ取得装置のユーザーに成功の位置決め表示を提供することをさらに含む。
【0083】
いくつかの場合、方法は、検体採取基準を満足すると、処理回路により、医療データ取得装置のユーザーに成功の検体採取表示を提供することをさらに含む。
【0084】
いくつかの場合、方法は:処理回路により、検体を採取した後に、カメラを操作して少なくとも1つの検体配置画像を取得することであって、検体配置画像は、各々がそれぞれの試薬を含み、かつ各々はそれぞれの試薬のタイプの判断を可能にする識別子を有する、1つ以上の容器を含むこと;処理回路により、検体配置画像を分析して容器のうちの所与の容器が、患者の所与の病状を検査するための試薬と関連付けられた容器であると識別すること;および、処理回路により、分析の結果に基づき1つ以上の第2の動作を実行すること、をさらに含む。
【0085】
いくつかの場合、第2の動作は、(a)検体配置画像を、検体配置画像上の所与の容器の標識と共にディスプレイ上に表示すること、(b)結果が、スワブが所与の容器内にあることを示していると、ユーザーに成功の管配置表示を提供すること、(c)結果が、スワブが所与の容器内にないことを示していると、ユーザーに失敗の管配置表示または、スワブを所与の容器内に配置するための配置指示を提供すること、(d)結果が、スワブが所与の試験管内にあることを示していると、ユーザーに医療診断を提供すること、(e)結果が、スワブが所与の容器内にあることを示していると、ユーザーに処置指示を提供すること、の1つ以上を含む。
【0086】
いくつかの場合、方法は:処理回路により、カメラを操作して少なくとも1つの有効期限検証画像を取得することであって、有効期限検証画像は、各々がそれぞれの容器の有効期限の判断を可能にする識別子を有する、1つ以上の容器を含むこと;処理回路により、有効期限検証画像を分析して容器の有効期限を検証すること;および、処理回路により、容器の1つ以上の有効期限が期限切れを示していると期限切れ動作を実行すること、をさらに含む。
【0087】
いくつかの場合、期限切れ動作は、期限切れ通知をユーザーに提供することを含む。
【0088】
本開示の主題の第5の態様によれば、それと共に具現化されたコンピュータ可読プログラムコードを有する持続性コンピュータ可読記憶媒体が提供され、コンピュータ可読プログラムコードは:処理回路により、患者の身体上、または体内の要求される接触部位と接触しているスワブの先端により検体を採取するためのプロセス中に、カメラを操作して少なくとも1つの画像を取得すること;処理回路により、画像を分析して、1つ以上のパラメータを決定することであって、パラメータは、(a)要求される接触部位に関するスワブの位置、または(b)要求される接触部位に関するスワブの配向、の少なくとも1つを含むこと;および、処理回路により、1つ以上のパラメータの位置決め基準との比較に基づき少なくとも1つの動作を実行すること、を含む方法を実行するために少なくとも1つの処理回路によって実行可能である。
【0089】
本開示の主題の第6の態様によれば、それと共に具現化されたコンピュータ可読プログラムコードを有する持続性コンピュータ可読記憶媒体が提供され、コンピュータ可読プログラムコードは:処理回路により、患者の身体上、または体内の要求される接触部位と接触しているスワブの先端により検体を採取するためのプロセス中に、カメラを操作して少なくとも1つの画像を取得すること;処理回路により、少なくとも1つの画像を分析して、先端が要求される接触部位と接触しているかどうかを判断すること;および、処理回路により、分析の結果に基づき少なくとも1つの動作を実行すること、を含む方法を実行するために少なくとも1つの処理回路によって実行可能である。
【0090】
本開示の主題を理解して、それがどのように実際に実施され得るかを見るために、主題はここで、添付の図面を参照して、非限定的例としてのみ説明される。
【図面の簡単な説明】
【0091】
図1】本開示の主題に従い、患者の診察を遠隔の医術者によって実行するためのシステムの一例を図式で示すブロック図である。
図2】本開示の主題に従い、遠隔診察を行うために実行される一連の操作の一例を示す流れ図である。
図3】本開示の主題に従い、遠隔診察を行うために実行される一連の操作の別の例を示す流れ図である。
図4】本開示の主題に従い、遠隔診察の実施中にナビゲーション誘導を提供するために実行される一連の操作の一例を示す流れ図である。
図5】本開示の主題に従い、検体配置検証のために実行される一連の操作の一例を示す流れ図である。
図6】本開示の主題に従い、有効期限検証のために実行される一連の操作の一例を示す流れ図である。
図7a】本開示の主題に従い、医療データ取得装置に連結されていないスワブを使用して患者の外鼻孔から検体を取得する図解である。
図7b】本開示の主題に従い、医療データ取得装置に連結されたスワブを使用して患者の外鼻孔から検体を取得する図解である。
図8a】本開示の主題に従い、医療データ取得装置に連結されていないスワブを使用して患者の咽頭から検体を取得する図解である。
図8b】本開示の主題に従い、医療データ取得装置に連結されたスワブを使用して患者の咽頭から検体を取得する図解である。
図9】本開示の主題に従い、正しい化合物の容器内への追加を検証する図解である。
図10】本開示の主題に従い、侵入深さおよび回転の判断を可能にする標識を持つスワブの図解である。
【発明を実施するための形態】
【0092】
以下の詳細な説明では、本開示の主題の完全な理解を提供するために多数の特定の詳細が記載される。しかし、本開示の主題は、これら特定の詳細なしで実施され得ることが当業者によって理解されるであろう。他の事例では、周知の方法、手順、および構成要素は、本開示の主題を曖昧にしないために、詳細には説明されていない。
【0093】
図面および記載される説明では、同一の参照番号は異なる実施形態または構成で共通の構成要素を示す。
【0094】
特に明記しない限り、以下の説明から明らかなように、本明細書を通して「受信する」、「分析する」、「操作する」、「実行する」、「識別する」、「提供する」、「送信する」または同様のこと等の用語を利用する説明は、データを操作し、かつ/またはデータを他のデータに変換するコンピュータの動作および/またはプロセスを含み、前記データは、例えば、電子量などの物理量として表され、かつ/または前記データは物理的対象を表すことが理解される。用語「コンピュータ」、「プロセッサ」、「処理資源」および「コントローラ」は、データ処理能力を備えた任意の種類の電子装置を包含すると広く解釈されるべきであり、非限定的例として、パーソナルデスクトップ/ラップトップコンピュータ、サーバー、コンピューティングシステム、通信装置、スマートフォン、タブレットコンピュータ、スマートテレビ、プロセッサ(例えば、デジタル信号プロセッサ(DSP)、マイクロコントローラ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)など)、様々なタスクの実行を共有する複数の物理的機械のグループ、単一の物理的機械上に共存している仮想サーバー、任意の他の電子コンピューティング装置、および/またはそれらの任意の組合せを含む。
【0095】
本明細書の教示に従った操作は、所望の目的のために特別に構築されたコンピュータによって、または持続性コンピュータ可読記憶媒体内に格納されたコンピュータプログラムによって所望の目的のために特別に構成された汎用コンピュータによって実行され得る。用語「持続性」は本明細書では、一時的な、伝搬信号を除外するが、そうでなければ用途に適した任意の揮発性または不揮発性コンピュータメモリ技術を含むために使用される。
【0096】
本明細書では、句「例えば(for example)」、「~などの(such as)」、「例えば(for instance)」およびそれらの変形は、本開示の主題の限定されない実施形態を説明する。明細書における「ある場合」、「いくつかの場合」、「他の場合」またはそれらの変形への言及は、実施形態(複数可)に関連して説明される特定の特徴、構造または特性が、本開示の主題の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。従って、句「ある場合」、「いくつかの場合」、「他の場合」またはそれらの変形の出現は、必ずしも同じ実施形態(複数可)に言及しない。
【0097】
特に明記しない限り、明確にするために、別個の実施形態の文脈で説明される、本開示の主題のある特徴は、単一の実施形態で組み合わされても提供され得ることが理解される。逆に、簡潔にするために、単一の実施形態の文脈で説明される、本開示の主題の様々な特徴は、別々に、または任意の適切な部分的組合せでも提供され得る。
【0098】
本開示の主題の実施形態では、図2図6に示されているものより少ないか、多いか、および/または異なる段階が実行され得る。本開示の主題の実施形態では、図2図6に例示されている1つ以上の段階は、異なる順序で実行され得、かつ/または段階の1つ以上のグループが同時に実行され得る。図1は、本開示の主題の一実施形態に従ったシステムアーキテクチャの全体的な概略図を例示する。図1の各モジュールは、本明細書で定義されて説明される機能を実行するソフトウェア、ハードウェアおよび/またはファームウェアの任意の組合せで構成できる。図1のモジュールは、1つの位置に集中されるか、または2つ以上の位置にわたって分散され得る。本開示の主題の他の実施形態では、システムは、図1に示されるものより少ないか、多いか、および/または異なるモジュールを含み得る。
【0099】
本明細書における方法への任意の言及は、変更すべきところは変更して、その方法を実行可能なシステムに適用されるはずであり、変更すべきところは変更して、コンピュータによって一旦、実行されると方法の実行となる命令を格納する持続性コンピュータ可読記憶媒体に適用されるはずである。
【0100】
本明細書におけるシステムへの任意の言及は、変更すべきところは変更して、そのシステムによって実行され得る方法に適用されるはずであり、変更すべきところは変更して、システムによって実行され得る命令を格納する持続性コンピュータ可読記憶媒体に適用されるはずである。
【0101】
本明細書における持続性コンピュータ可読記憶媒体への任意の言及は、変更すべきところは変更して、持続性コンピュータ可読記憶媒体内に格納された命令を実行可能なシステムに適用されるはずであり、変更すべきところは変更して、持続性コンピュータ可読記憶媒体内に格納された命令を読み取るコンピュータによって実行され得る方法に適用されるはずである。
【0102】
これを念頭に置き、図1に注目すると、ブロック図は、本開示の主題に従い、患者の診察を遠隔の医術者によって実行するためのシステムの一例を図式で示している。ユーザー102および患者103(その診察が必要とされる人または動物)は患者位置100に位置しており、医術者124は、患者位置100から離れた、医術者位置120に位置している。実際に、医術者124は、本開示の主題に従い、患者位置100から遠い医術者位置120に位置しており、そのため医術者124は患者103に直接アクセスできない(例えば、患者103と同じ室内、またはそのいかなる他の形の近辺にも位置しておらず、そのため医術者124自身が医療データ取得装置104を手に持って、患者103の身体から医療データを取得するためにそれを患者103の身体上に置くことができない)。いくつかの場合、医術者124は、患者103とは異なる部屋/フロア/建物/通り/市/州/国/大陸に所在できる。
【0103】
医術者124は患者103とは異なる位置に所在するという事実に照らし合わせて、ユーザー102は、患者103の身体から医療データを取得するために医療データ取得装置104を操作する必要がある。これに関して、ユーザー102は、その診療が必要とされる患者103にできる(かかる場合、たとえユーザー102および患者103が図面内で別個の実体として示されていても、それらは実際には同じ実体である)ことに留意されたい。他の事例では、ユーザー102は、本明細書でさらに詳述されるように、患者103の身体から医療データを取得するために医療データ取得装置104を操作する別の人(患者103以外)にできる。いくつかの場合、ユーザー102は医術者ではない、すなわち、ユーザー102は、患者103の身体から医療データを取得するために特別に訓練された人ではなく、患者の身体から取得された医療データに基づき患者103の病状を診断する資格もない。
【0104】
患者位置100内の構成要素に注目する:
【0105】
医療データ取得装置104は、少なくとも1つの処理回路105を含む(か、またはそうでなければそれと関連付けられている)。処理回路105は、関連する医療データ取得装置104資源を制御するため、および医療データ取得装置104資源に関連した操作を可能にするために、独立して、または共同で、データを処理するように適合されている、1つ以上の処理装置(例えば、中央処理装置)、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ(例えば、マイクロコントローラユニット(MCU))または任意の他のコンピューティング/処理装置であり得る。
【0106】
医療データ取得装置104は、それに基づき医術者124が患者103の病状を診断できる、患者103の身体からの医療データを取得可能な少なくとも1つのセンサーを含む、1つ以上センサー106(例えば、カメラ(複数可)、マイクロホン(複数可)、温度計、深度カメラ(複数可)、オトスコープ、血圧センサー、心電図(ECG)、超音波センサー、音響センサー、血液飽和度センサーなど)をさらに含むことができる。医療データは、それに基づいて診断が提供できる、例えば、体温、血圧、血液飽和度、ECG測定、音声信号(例えば、心臓手術の、または肺の)、超音波信号(例えば、心臓の、腸の、等)、音響測定、身体組織の電気抵抗、身体組織の硬度、心拍数、1つの身体器官もしくは身体器官の一部(内部身体器官または外部身体器官にかかわらず)の画像もしくはビデオ録画、1つ以上の身体器官もしくはその一部(内部身体器官または外部身体器官にかかわらず)の3D表現、血液検体分析、尿検体、咽頭培養、唾液検体、または患者の1つ以上の生理的特徴と関連付けられた任意の他のパラメータであり得る。
【0107】
いくつかの場合、医療データ取得装置104は、スワブ機械的連結108をさらに含むことができる。スワブ機械的連結108は、スワブを医療データ取得装置104に連結するように構成される。スワブは、棒の一方もしくは両方の端部(本明細書では「先端」とも呼ばれる)に巻き付けた軟質および/または吸収材料のいくつかの小片(例えば、1つまたは2つまたはそれ以上)から成るハンドヘルドアイテムであり得、患者の身体から少量の物質を取るために使用できる。スワブは、使い捨てまたは再利用可能であり得、その材料は行うべき特定の診断検査タイプに基づき変わり得る(例えば、木製の棒をもつ綿スワブ、プラスチックの軸を持つフロックまたはスパンポリエステルスワブ等)。いくつかの場合、スワブは、異なる病状を診断するために検体を採取するために使用され得るので、異なるタイプのスワブが使用でき、例えば、頸部スワブ、眼スワブ、耳スワブ、鼻スワブ、淋病スワブ等であるが、それらに制限されず、各スワブは例えば、適切な形状、サイズ(例えば、長さ)等を有し得る。従って、いくつかの場合、各スワブは、検体が採取される部位に従って異なってラベル付けされ得、この目的のために各スワブは、本開示の主題に従い、適用できる場合には、例えば、ユーザー102によって、および/または医療データ取得装置104によって、その適切な識別を可能にするために、その上に物理的および/または視覚的識別子(複数可)を有し得る。前記識別子(複数可)は、例えば、制限なく、本明細書で、とりわけ図10に関して、さらに詳述されるように、スワブ上に印刷された(または別の方法で塗布された)棒形状ならびに/または色(複数可)、線の標識、色の標識および/もしくはラベル、バーコード、回転判定標識(例えば、図10に示される回転判定標識1020)であり得る。スワブ部位は、とりわけ、最も可能性が高い病原体を標的にするために要求される適切な培地を決定し得るので、正しいスワブで検体採取を実行することが重要である。
【0108】
加えて、各スワブは、その後にスワブを検体採取のために使用すべきではない期日を示すことができる、有効期限を有し得、かかる有効期限は、変更すべきところは変更して、図6に関して以下で説明される検体有効期限監視に似た方法で監視され得る。
【0109】
いくつかの場合、医療データ取得装置104は、患者103の舌が、機械的連結108によって医療データ取得装置104に連結されたスワブに触れるのを防ぎ、かつ/または医療データ取得装置104のカメラが患者103の咽喉内で所望のポイントに接触しているスワブの先端を見るための明瞭な照準線を可能にするように設計された、舌圧子(図示せず)をさらに含むことができる。
【0110】
いくつかの場合、医療データ取得装置104は、とりわけ、1人以上の患者103に関連した患者関連データおよびかかる患者103の身体から取得した様々な医療データ(例えば、医療データ取得装置104を使用して患者の診察中に取得されたデータ)、センサー(複数可)106の様々な構成パラメータ、患者103に対する検査プラン(例えば、患者103に関して実行すべき診察を定義する)、閾値パラメータ(例えば、様々なタイプの測定に対して要求される品質レベルを定義する)等を含む、データを格納するように構成されたデータリポジトリ107(例えば、データベース、ストレージシステム、読取り専用メモリ-ROM、ランダムアクセスメモリ-RAM、または任意の他のタイプのメモリを含むメモリなど)をさらに含み得るか、または別の方法でそれと関連付けられ得る。いくつかの場合、データリポジトリ107は、格納されたデータの取得および/または更新および/または削除を可能にするようにさらに構成できる。いくつかの場合、データリポジトリ107は、医療データ取得装置104内および/または患者位置100内および/または中央システム130内および/または医術者位置120内および/または他のどこかにかかわらず、複数の位置にわたって分散できることに留意されたい。いくつかの場合、患者103に関連した関連情報が、103の診療を実行する前に(例えば、診察の開始時に、および/または定期的に、および/または医術者124などの実体が情報を要求すると)データリポジトリ107にロードできることに留意されたい。
【0111】
いくつかの場合、医療データ取得装置104はハンドヘルド装置(専用(proprietary)またはスマートフォンなどの既存の製品にかかわらず)であり得、少なくとも処理回路105およびセンサー106は、任意選択でハンドヘルド装置にできる、医療データ取得装置104のハウジング内に包含できることに留意されたい。いくつかの場合、センサーは、医療データ取得装置104に取り付けるように構成された取外し可能に取り付け可能なユニット内に含むことができる。いくつかの場合、センサーは医療データ取得装置104の外部にでき、かかる場合、それは医療データ取得装置104と有線接続を介して、および/または無線接続(例えば、WiFi接続)を介して通信し得る。
【0112】
別のタイプの取外し可能に取り付け可能なユニットは、医療データ取得装置104に対して様々な構成要素の接続を可能にするように構成される。かかる取外し可能に取り付け可能なユニットは、構成要素のそれへの、およびそれにより、医療データ取得装置104への連結(かかる取外し可能に取り付け可能なユニットが医療データ取得装置104に取り付けられている場合)を可能にする機械的連結を含み得る。これに関して、いくつかの場合、スワブ機械的連結108は任意選択で、かかる取外し可能に取り付け可能なユニットにできることに留意されたい。
【0113】
いくつかの場合、医療データ取得装置104は、音声録音をユーザー102に(例えば、医術者124がユーザー102に診察を実行する方法を指示している録音、医療データ取得装置104によって生成された、ユーザー102に診察を実行する方法を指示している音声命令、等)提供するために1つ以上スピーカーをさらに含むことができることにさらに留意されたい。医療データ取得装置104は、例えば、医療データ取得装置104を使用して実施される診察中に、医療データ取得装置104の近くに、(例えば、ユーザー102および/または患者103の)声を含む、音声を記録するためのマイクロホンをさらに含むことができる。医療データ取得装置104は、視覚的出力(例えば、遠隔の医術者124のビデオ録画、ユーザー102に診察を実行する方法を指示しているコンピュータ生成命令、取得された測定の品質の表示など)をユーザー102に提供するためのディスプレイをさらに含むことができる。
【0114】
いくつかの場合、医療データ取得装置104は、患者ワークステーション114と、および/または医術者ワークステーション122と、および/または中央システム130と、有線もしくは無線通信を介し、通信ネットワーク116(例えば、インターネット)を通して、直接、または間接的に通信できる。かかる通信は、代替として、または追加として、移動体通信ネットワーク、仮想プライベートネットワーク(VPN)、ローカルエリアネットワーク(LAN)などの、他の周知の通信代替手段を利用して実行できることに留意されたい。
【0115】
いくつかの場合、カメラ110は、患者位置100にも配置できる。カメラ110(「外部カメラ110」とも呼ばれる)は、医療データ取得装置104のハウジング内部に含まれていないという意味で、医療データ取得装置104の外部である。カメラ110は好ましくは、医療データ取得装置104とは関係なく、移動可能である。カメラ110は、可視光を捕捉し、それが捕捉する光に基づき画像またはビデオを生成するように動作可能である。カメラ110は、追加として、または代替として、可視スペクトルに近い電磁スペクトルの他の部分(例えば、近IR放射などの、赤外線放射)を感知し得る。カメラ110は、可視スペクトル全体(例えば、DSLRカメラ、スマートフォンカメラ、ウェブカムカメラなどの、民生品カメラ)、またはその一部だけを感知し得る。いくつかの場合、カメラ110は、診察プロセスの3D表現を生成可能な、深度カメラにできる。
【0116】
カメラ110は、医療データ取得装置104が患者103の身体から医療データを取得している時間の少なくとも一部の間、診察される患者103の身体位置の方に向けられる。特に、カメラ110は、(説明されるように)診察される患者103の身体位置の方に向けられている場合、医療データ取得装置104(またはセンサー106の1つ以上)が診察される患者103の身体位置のすぐ近傍にあるとき、患者103の身体の少なくとも一部および医療データ取得装置104の少なくとも一部を含む1つ以上の画像を取得する(任意選択で、ビデオを形成できる)ように動作可能である。それに応じて、カメラ110によって捕捉された画像は、医療データ取得装置104の少なくとも一部および現在、それによって診察されている患者103の身体上の部位を含む。
【0117】
いくつかの場合、患者ワークステーション114は、患者位置100にも配置できる。患者ワークステーション114は、パーソナルコンピュータ、携帯型コンピュータ、スマートフォン、スマートテレビ(スマートTV)または、例えば、その目的のために特別に構成できる機器を含む、適切な処理能力を備えた任意の他の機器を含む、任意のコンピュータにできる。患者ワークステーション114は、それから入力(例えば、答えるべき質問、様々な識別情報など)を受信するため、および/またはそれに対して出力(医療データ取得装置104を操作するための操作指示を示す、等)を提供するために、ユーザー102によって操作できる。いくつかの場合、患者ワークステーション114は、医療データ取得装置104と、および/または医術者ワークステーション122と、および/または中央システム130と、有線もしくは無線通信を介し、通信ネットワーク116(例えば、インターネット)を通して通信できる。かかる通信は、代替として、または追加として、移動体通信ネットワーク、仮想プライベートネットワーク(VPN)、ローカルエリアネットワーク(LAN)などの、他の周知の通信代替手段を利用して実行できることに留意されたい。いくつかの場合、患者ワークステーション114はカメラ110を含むことができ、より具体的な例では、患者ワークステーション114はスマートフォンにでき、カメラ110はスマートフォンのカメラにできることに留意されたい。いくつかの場合、患者ワークステーション114の、または任意の他のコンピュータ(患者位置100または他のどこかに配置された)の処理資源は、医療データ取得装置104の処理資源105に関連して説明されるタスクの一部を実行できることに留意されたい。
【0118】
医術者位置120内の構成要素に注目する:
【0119】
医術者ワークステーション122は医術者位置120に配置される。医術者ワークステーション122は、パーソナルコンピュータ、携帯型コンピュータ、スマートフォン、スマートテレビ(スマートTV)または、例えば、その目的のために特別に構成できる機器を含む、適切な処理能力を備えた任意の他の機器を含む、任意のコンピュータにできる。医術者ワークステーション122は、医術者124から入力(例えば、ユーザー102および/または患者103に提供すべき指示および/または質問、など)を受信し、かつ/または医術者124に対して出力(医療データ取得装置104によって取得された医療データを示す、等)を提供できる。いくつかの場合、医術者ワークステーション122は、医療データ取得装置104と、および/または患者ワークステーション114と、および/または中央システム130と、有線もしくは無線通信を介し、通信ネットワーク116(例えば、インターネット)を通して通信できる。かかる通信は、代替として、または追加として、移動体通信ネットワーク、VPN、LANなどの、他の周知の通信代替手段を利用して実行できることに留意されたい。いくつかの場合、医術者ワークステーション122は、例えば、医術者ワークステーション122を操作している第1の医術者が、任意選択で、第1の医術者によって提供されるある診断に関して、別の医術者からセカンドオピニオンを得ることに興味がある場合、1つ以上の他の医術者ワークステーション122と通信できる。
【0120】
いくつかの場合、医術者ワークステーション122は、とりわけ、医療データ取得装置104によって取得された医療データ(任意選択で、かかる医療データに関連した様々なメタデータも含む)、および1人以上の患者103に関連した他の患者関連データを含む、データを格納するように構成された医術者データリポジトリ123(例えば、データベース、ストレージシステム、読取り専用メモリ-ROM、ランダムアクセスメモリ-RAM、または任意の他のタイプのメモリを含むメモリなど)をさらに含み得るか、または別の方法でそれと関連付けられ得る。いくつかの場合、医術者データリポジトリ123は、格納されたデータの取得および/または更新および/または削除を可能にするようにさらに構成できる。いくつかの場合、医術者データリポジトリ123は、医術者位置120内および/または中央システム130内および/または他のどこかにかかわらず、複数の位置にわたって分散できることに留意されたい。いくつかの場合、所与の診察される患者103に関連した関連情報が、患者103の診療を実行する前に(例えば、診察の開始時に、および/または定期的に、および/または医術者124などの実体が情報を要求すると)データリポジトリ123にロードできることに留意されたい。いくつかの場合、医療データは、1人以上の患者103に関連した電子カルテ(EHR)データを含むことができる。いくつかの場合、EHRデータは、遠隔EHRシステムへのインタフェースを通して(例えば、通信ネットワーク116を介して)取得できる。
【0121】
いくつかの場合、医術者システム122は、患者ワークステーション114と、および/または医療データ取得装置104と、および/または中央システム130と、有線もしくは無線通信を介し、通信ネットワーク116(例えば、インターネット)を通して通信できる。かかる通信は、代替として、または追加として、移動体通信ネットワーク、仮想プライベートネットワーク(VPN)、ローカルエリアネットワーク(LAN)などの、他の周知の通信代替手段を利用して実行できることに留意されたい。
【0122】
いくつかの場合、中央システム130は、医療データおよび/または他の患者関連データが中央システム130によって複数の患者位置100から受信でき、それによって複数の医術者位置120に転送できる、分散アプローチを可能にするために存在できる。従って、転送された医療データおよび/または他の患者関連データが中央システム130で受信される場合、それは検診リポジトリ134に格納でき、管理システム132はそれを特定の医術者位置120に(例えば、インターネットなどの通信ネットワーク116を介して)送信できる。いくつかの場合、管理システム132は、患者の会員登録、患者の対応可能な医術者へのスケジューリング計画などの、他のプロセスも管理できる。
【0123】
中央システム130はソリューションに対する選択肢であること、および中央システム130は医術者ワークステーション122の一部にできることに留意されたい。加えて、患者ワークステーション114および/または医療データ取得装置104と、医術者ワークステーション122との間の通信は、中央システム130を使用することなく、または中央システム130を必要とすることなく、直接実行できる。
【0124】
中央システム130が存在するような場合、それは、1人以上の患者103に関連した、様々な患者関連データが維持される、患者&検査プランリポジトリ136を含むことができる。かかる患者関連データは、例えば、患者識別番号、患者名、患者年齢、患者の詳細な連絡先、患者の医療記録データ(患者EHR、患者の疾病情報、薬物に対する過敏症など)、検査プランデータ(以下でさらに詳述される)など、を含むことができる。中央システム130は、次:(a)医療データ取得装置104によって取得された医療データ(任意選択で、かかる医療データに関連した様々なメタデータも含む)、(b)ユーザー102によって提供されて、患者103に関連した、タイプインおよび/または音声録音および/または追加情報を含む、例えば、患者ワークステーション114を使用して、ユーザー102によって提供された、ユーザー提供データ、ならびに(c)患者103を診断している医術者によって提供された診断データ、の1つ以上が格納できる検診リポジトリ134をさらに含むことができる。医療データおよび/またはユーザー提供データは、例えば、それに基づいて診断が提供できる、次のパラメータの1つ以上の音声録音および/またはビデオ録画および/または値:体温、血圧、血液飽和度、心電図(ECG)測定、音声信号(例えば、心臓手術の、または肺の)、超音波信号(例えば、心臓の、腸の、等)、音響測定、身体組織の電気抵抗、身体組織の硬度、心拍数、身体器官もしくは身体器官の一部(内部身体器官または外部身体器官にかかわらず)の画像もしくはビデオ録画、血液検体分析、1つ以上の身体器官もしくはその一部(内部身体器官または外部身体器官にかかわらず)の3D表現、尿検体、咽頭培養、唾液検体、または患者の1つ以上の生理的特徴と関連付けられた任意の他のパラメータ、を含むことができる。いくつかの場合、パラメータ値の1つ以上は、そのパラメータ値が取得された時間を示すタイムスタンプ、そのパラメータ値が取得された位置を示す位置データ(例えば、地理的座標、WiFiインターネットプロトコル(IP)アドレスなど)、センサータイプ、パラメータ値が取得された特定のセンサーの識別を可能にする情報、パラメータ値の取得中に取得された慣性航行装置(INS)および/もしくは圧力センサーおよび/もしくは部屋の湿度および/もしくは患者の配向および/もしくは部屋の周囲騒音レベル測定値などの、メタデータと関連付けることができる。
【0125】
中央システム130は、医療データ取得装置104によって取得されて(生形式、または医療データ取得装置104によって取得された生データの任意の処理されたバージョンにかかわらず)患者103に関連する医療データ、および任意選択で、患者103に関連した他の患者関連データを、選択された医術者ワークステーション122(例えば、対応可能な医術者ワークステーション122または、例えば、医術者がいない場合、複数の医術者の中から、最もキューが短い医術者ワークステーション122が、現在対応可能である)に転送するように構成された管理システム132をさらに含むことができる。中央システム130を提供する場合、中央システム130は、データ(例えば、医療データおよび/または他の患者関連)が複数の患者位置100から中央システム130によって受信され、それにより複数の医術者位置120に転送できる分散アプローチを可能にするので、2つ以上の医術者位置120があり2人以上の医術者124がいることに留意されたい。
【0126】
患者位置100内、医術者位置120および中央システム130内の様々な構成要素を説明してきたが、医療データ取得装置104の動作の2つの例示的なモード:オンラインモードおよびオフラインモード、に注目する。
【0127】
オンラインモードでは、患者103の診察は、医術者124がプロセスに積極的に関与している間に実施される。かかる動作モードでは、医術者124はビデオまたは一連の画像が提供され得、それに基づき医術者124はユーザー102に、患者103の身体に関して医療データ取得装置104の位置決めを行うための指示を提供する。加えて、医術者124はユーザー102に、現在の診察を実行するための指示(位置決めの指示以外に)および/または診察フローの一部として他の診察を実行するための指示を提供できる。いくつかの場合、指示は、医術者位置上のマイクロホン(例えば、医術者ワークステーション122に接続されたマイクロホン)によって取得されて、患者位置100内のスピーカー(例えば、医療データ取得装置104のスピーカー、患者ワークステーション114のスピーカー、またはユーザー102が聴くことができる音声を提供する任意の他のスピーカー)を介してユーザー102に提供される、可聴指示にできる。可聴指示に追加として、または代替として、指示は、患者位置100内でディスプレイ(例えば、医療データ取得装置104のディスプレイ、患者ワークステーション114のディスプレイ、またはユーザー102が見ることができる任意の他のディスプレイ)を介して提供されるビデオ指示にできる。
【0128】
医術者124に提供されるビデオは、医療データ取得装置104内に含まれるカメラ(例えば、センサー106の1つがこの目的のために使用されるカメラであり得る)によって取得でき、かかる場合、医術者124は、カメラが向けられている患者の身体の部位を見ることができる。追加、または代替事例では、ビデオは、医療データ取得装置104の外部にある外部カメラ110によって取得でき、かかる場合、医術者124は、患者103および医療データ取得装置104を同じフレーム内で見ることができる。いずれの場合でも、カメラのビューに基づき、医術者124はユーザー102に、医療データ取得装置104を患者103の身体に関して所望の空間的配置にナビゲートするための操作指示を提供できる。いくつかの場合、ビデオは、患者位置100に配置されたマイクロホン(例えば、医療データ取得装置104のマイクロホン、患者ワークステーション114のマイクロホン、または患者位置100における音声の音声録音を取得できる任意の他のマイクロホン)を使用して取得された音声録音を伴うことができる。
【0129】
医療データ取得装置104が患者103の身体に関して所望の空間的配置(そこから医療データが取得できる)に達すると、医術者124はユーザー102に医療データを取得するように指示できる(および任意選択で、ユーザー102に医療データを取得する方法も指示する)か、またはセンサー106を自身で操作して医療データを取得できる。いくつかの場合、医術者124は、センサー106の様々なパラメータを、例えば、医術者ワークステーション122を通して、遠隔で制御することもできる。
【0130】
医療データ取得装置104は、医療データを取得する際に、患者103の体外に配置できることに留意されたい。それにもかかわらず、いくつかの場合、医療データ取得装置104のいくつかの部分は患者103の身体に入り得る(例えば、皮膚および血管を穿通する針、耳または口などの身体開口部に入るセンサー、検体を採取するために身体開口部に入るスワブ等)。かかる場合でさえ、医療データ取得装置104の大部分は、測定および/またはデータ/検体取得時に体外に配置できる。
【0131】
医療データ取得装置104によって取得された医療データは、医術者ワークステーション122に(直接、または患者ワークステーション114を通して、および/または医療データが取得された患者103と関連した検診リポジトリ134内にそれが格納できる中央システム130を通して)送信でき、そこでそれは、医療データが取得された患者103と関連した医術者データリポジトリ123内に格納できる。
【0132】
医術者位置120に所在する、医術者124(例えば、医師、看護師、研修医(medic)等、医療データを取得および/または分析する専門知識および技能を備えた任意の他の人を含む)は、例えば、医術者ワークステーション122を使用して、取得された医療データをレビューできる。患者ワークステーション114、医術者ワークステーション122および中央システム130は、ディスプレイ(例えば、LCD画面)、およびキーボードまたは任意の他の適切な入力/出力装置を含むことができることに留意されたい。
【0133】
いくつかの場合、医術者124は、診断、1つ以上の処方箋、または1つ以上の追加の診察を実行するための指示などの、フィードバックデータを(例えば、対応する指示を患者ワークステーション114および/または医療データ取得装置104に送信することにより)ユーザー102に提供できる。代替として、または追加として、医術者124は、フィードバックデータを中央システム130に送信でき、中央システム130は、次いで、任意選択で、フィードバックデータを患者ワークステーション114および/または医療データ取得装置104に(例えば、通信ネットワーク116を介して)送信できる。
【0134】
いくつかの場合、医療データ取得装置104および/または患者ワークステーション114は、ユーザー102に、センサーによって取得された信号の品質の指標を提供するように構成できる。かかる場合、医療データ取得装置104および/または患者ワークステーション114は、信号品質を判断し、ユーザー102によって見ることができるディスプレイ(例えば、医療データ取得装置104のディスプレイおよび/または患者ワークステーション114のディスプレイ)上に適切な指標を表示するように構成できる。いくつかの場合、信号品質が事前に定義された閾値を満足しなければ、医療データ取得装置104および/または患者ワークステーション114は、ユーザー102に、取得された信号品質を改善するための指示(例えば、医療データ取得装置104を再配置するための指示、周囲騒音を低減させるための指示など)を提供するように構成できる。
【0135】
オフラインモードでは、患者103の診察は、医術者124がプロセスに積極的に関与していない間に実施される。かかる動作モードでは、医療データ取得装置104はユーザー102に、医療データ取得装置104を患者103の身体に関して所望の空間的配置にナビゲートするための音声および/またはビデオナビゲーション指示を提供できる。ナビゲーション指示は、任意選択でセンサー106の一部にできる、慣性航行装置(INS)から取得された情報を使用して、ならびに/または参照画像および医療データ取得装置104内に含まれるカメラによって、および/または外部カメラ110によって取得された画像内の基準点の一致を使用して、医療データ取得装置104および/または患者ワークステーション114によって判断できる。ナビゲーション指示は、医療データ取得装置104および/または患者ワークステーション114および/または、ユーザーがナビゲーション指示を聴き、かつ/もしくは見るのを可能にする方法でユーザー102の近くに配置された任意の他の装置のスピーカーおよび/またはディスプレイを介して提供できる。
【0136】
医療データ取得装置104が患者103の身体に関して所望の空間的配置(そこから医療データが取得できる)に達すると、ユーザー102は医療データ取得装置104を操作して医療データを取得できるか、または代替として、医療データ取得装置104が自動的に医療データを取得できる。
【0137】
いくつかの場合、医療データ取得装置104および/または患者ワークステーション114は、ユーザー102に、センサーによって取得された信号の品質の指標を提供するように構成できる。かかる場合、医療データ取得装置104および/または患者ワークステーション114は、信号品質を判断し、ユーザー102によって見ることができるディスプレイ(例えば、医療データ取得装置104のディスプレイおよび/または患者ワークステーション114のディスプレイ)上に適切な指標を表示するように構成できる。いくつかの場合、信号品質が事前に定義された閾値を満足しなければ、医療データ取得装置104および/または患者ワークステーション114は、ユーザー102に、取得された信号品質を改善するための指示(例えば、医療データ取得装置104を再配置するための指示、周囲騒音を低減させるための指示など)を提供するように構成できる。
【0138】
医療データ取得装置104は、医療データを取得する際に、患者の体外に配置できることに留意されたい。それにもかかわらず、いくつかの場合、医療データ取得装置104のいくつかの部分は患者の身体に入り得る(例えば、皮膚および血管を穿通する針、耳または口などの身体開口部に入るセンサー、検体を採取するために身体開口部に入るスワブ等)。かかる場合でさえ、医療データ取得装置104の大部分は、測定および/またはデータ/検体取得時に体外に配置できる。
【0139】
いくつかの場合、センサーによって取得される医療データは2つ(またはそれ以上)の異なるチャネルで受信でき、さらに各チャネルによって送信された医療データは異なる品質を有する。
【0140】
例えば、第1のチャネルは、第1の品質の医療データを含むことができ、それは、医術者124がユーザー102に、医療データ取得装置104を患者103の身体に関して所望の空間的配置にナビゲートするため、および/または医療データ取得装置104を患者103の身体に関して所望の配置(例えば、所望の圧力レベル)に置くためのナビゲーションおよび/または位置決め指示を提供するのを可能にするために十分である。第2のチャネルは、第1の品質よりも高い、第2の品質の医療データを含むことができ、それは、医術者124が患者103を正確に診断するのを可能にする可能性が高い(例えば、医術者124が、肺の録音を含む読取りにおける雑音が患者103の病状と関連しているか、もしくは単に読取り雑音であるかを判断するか、または患者103の皮膚上の疑わしい部位が汚れであるか、もしくは分析を必要とする黒子(mole)であるかを判断するのを可能にする)。
【0141】
医療データ取得装置104によって取得された医療データは、医術者ワークステーション122に(直接、または患者ワークステーション114を通して、および/もしくは医療データが取得された患者130と関連した検診リポジトリ134内にそれが格納できる中央システム130を通して)送信でき、そこでそれは、医療データが取得された患者130と関連した医術者データリポジトリ123内に格納できる。
【0142】
医術者位置120に所在する、医術者124(例えば、医師、研修医(medic)等、医療データを取得および/または分析する専門知識および技能を備えた任意の他の実体(人またはコンピュータ化された)を含む)は、例えば、医術者ワークステーション122のディスプレイおよび/またはスピーカーおよび/または任意の他の適切な出力装置を使用して、取得された医療データをレビューできる。患者ワークステーション114、医術者ワークステーション122および中央システム130は、ディスプレイ(例えば、LCD画面)、およびキーボードまたは任意の他の適切な入力/出力装置を含むことができることに留意されたい。
【0143】
いくつかの場合、医術者124は、診断、1つ以上の処方箋、または1つ以上の追加の診察を実行するための指示などの、フィードバックデータを(例えば、対応する指示を患者ワークステーション114および/または医療データ取得装置104に送信することにより)ユーザー102に提供できる。代替として、または追加として、医術者124は、フィードバックデータを中央システム130に送信でき、中央システム130は、次いで、任意選択で、フィードバックデータを患者ワークステーション114に(例えば、通信ネットワーク116を介して)送信できる。本明細書で示されるとおり、フィードバックデータは、医療データ取得装置104および/もしくは患者ワークステーション、またはそれぞれの出力をユーザー102に提供できる任意の他の装置の出力装置(例えば、ディスプレイ、スピーカーなど)を介して、ユーザー102に提供できる。
【0144】
いくつかの場合、医術者データリポジトリ123および/もしくはデータリポジトリ107、ならびにまたは検診リポジトリ134および/もしくは患者&検査プランリポジトリ136は、分散または非分散にかかわらず、全ての関連実体によってアクセス可能な、同じ単一のデータリポジトリにできることに留意されたい。
【0145】
さらに、センサー106の少なくとも1つは、スワブが機械的連結108によって医療データ取得装置104に連結されていると、スワブの少なくとも一部を含む画像を捕捉するように構成されるカメラにできる。機械的連結108は、スワブがそれに連結されると、スワブの先端がカメラの視野内に配置されて、それによりカメラが、少なくともスワブの遠端(すなわち、スワブの先端)を含む画像を捕捉するように設計できる。
【0146】
いくつかの場合、カメラは、(例えば、以下でさらに詳述されるように鼻咽頭検体採取中に)スワブが機械的連結108により医療データ取得装置104に連結されていると、スワブの少なくとも一部を含む画像を捕捉できる外部カメラ110(すなわち、医療データ取得装置104の外部で、それに関係なく移動可能)にできる。かかる場合、外部カメラ110は、医療データ取得装置104と、および/または患者ワークステーション114と、および/または医術者ワークステーション122と、および/または中央システム130と、有線もしくは無線通信を介し、通信ネットワーク116(例えば、インターネット)を通して通信して、前記捕捉された画像を送信できる。
【0147】
ここで図2に注目すると、本開示の主題に従い、検体を採取するためのプロセス200の実行のために行われる一連の操作の一例を示す流れ図である。
【0148】
この目的のために、処理回路105を使用する、医療データ取得装置104は、患者の身体上、または体内の要求される接触部位と接触している、スワブの先端により検体を採取するためのプロセス中に、カメラ(センサー106の1つまたは、医療データ取得装置104の外部であってそれと関係なく移動可能な、外部カメラ110である)を操作して、少なくとも1つの画像を取得するように構成できる(ブロック210)。
【0149】
本明細書で示されるように、いくつかの場合、カメラは医療データ取得装置104内に含まれており、医療データ取得装置104は、スワブを連結するための機械的連結108をさらに含み、そのためスワブが機械的連結108によって医療データ取得装置104に連結されている場合、カメラによって捕捉された画像はスワブの少なくとも一部を含むようになる。より具体的な事例では、医療データ取得装置104はスマートフォンにでき、機械的連結108は、スワブが機械的連結108によって医療データ取得装置104に連結されている場合、カメラによって捕捉された画像はスワブの少なくとも一部を含むように、スワブの位置決めを可能にするためのスマートフォンに接続可能な付加装置である。
【0150】
他の場合、医療データ取得装置104は、スワブを連結するための機械的連結108を含むことができ、カメラは医療データ取得装置104の外部にでき(例えば、外部カメラ110)、スワブが機械的連結108によって医療データ取得装置104に連結されている場合でさえ、スワブに関係なく移動可能である。
【0151】
さらに他の場合、スワブは何であれ医療データ取得装置104に連結されておらず、カメラは、医療データ取得装置104内に含まれるか、または医療データ取得装置104の外部(例えば、外部カメラ110)であるかにかかわらず、それと無関係に移動可能である。かかる場合、スワブは、例えば、ユーザー102によって片手で持つことができ、他方、カメラは固定であるか、またはユーザー102のもう一方の手で保持される。これに関して、いくつかの場合、ユーザー102は検体採取を自身で実行している患者103であり得ることに留意されたい。
【0152】
プロセス200は、患者103の身体上、または体内の要求される位置および/もしくは配向にスワブを配置するユーザー102を伴うことができ、スワブの先端が要求される接触部位と接触している。いくつかの場合、スワブは、コロナウイルス感染症(COVID-19)、百日咳、連鎖球菌咽頭炎などのであるが、それらに制限されない、上気道感染症を診断するために、患者103の鼻咽頭および/または中咽頭腔に挿入できる。他の場合、スワブは、例えば、皮膚病変(例えば、疱疹(HSV))などを診断するために、患者103の身体上に要求される位置および/または配向(例えば、眼または皮膚)で配置できる。
【0153】
スワブの要求される位置および/または配向は、診断すべき病状に基づき医療データ取得装置104によって決定できる。例えば、A群連鎖状球菌を診断するために、咽頭培養を検査すべきである。かかる場合、スワブの先端の患者103の体内での要求される接触部位は、喉の奥であり得る(例えば、喉の奥の白点または斑点、扁桃腺周辺、赤い領域または痛い所、炎症または膿汁など)。別の例では、COVID-19を検査するため、鼻咽頭検体がスワブの先端で採取されるべきである。かかる場合、患者103の体内でのスワブの先端の要求される接触部位は、鼻腔内部に位置する上咽頭であり得る。
【0154】
いくつかの場合、処理回路105は、少なくとも1つの画像内で、要求される接触部位、または要求される接触部位に至る腔を識別するようにさらに構成できる。例えば、COVID-19を検査するために、鼻咽頭検体がスワブの先端で採取されるべきである。かかる場合、要求される接触部位は、鼻腔内部に位置する。処理回路105は、スワブの先端により検体を採取するためのプロセス中に取得された少なくとも1つの画像で、要求される接触部位に至る腔、この例では、鼻前庭を識別できる。
【0155】
いくつかの場合、要求される接触部位は、医療データ取得装置104のオペレータによって決定できる。オペレータは、図1に関連して上で詳述のとおり、ユーザー102または患者103であり得る。代替として、オペレータは、患者103の身体から医療データを取得して、任意選択で、患者103の身体から取得された医療データに基づき患者103の病状を診断するように特別に訓練されている医術者(例えば、医師、臨床医、正看護師等)であり得る。
【0156】
いくつかの場合、オペレータは、患者103から遠く離れた、遠隔位置に所在し得る。例えば、オペレータは、患者位置100から遠く離れた、医術者位置120に所在する医術者124にできる(およびかかる場合、医術者124は、要求される接触部位を、それがセンサー106の1つによって、または外部カメラ110によって、取得された画像であっても、自分に対して表示される画像上で識別できる)。
【0157】
医療データ取得装置104は、画像を分析して1つ以上のパラメータを決定するようにさらに構成でき、パラメータは、(a)要求される接触部位に関するスワブの位置、または(b)要求される接触部位に関するスワブの配向、の少なくとも1つを含む(ブロック220)。
【0158】
患者103の身体から検体を採取するためのプロセス中、スワブもしくはその一部の要求される接触部位に関する位置および/または配向を決定することは最も重要である。これは、スワブの先端が要求される接触部位と接触しているか、または患者103の身体上もしくは体内の要求される接触部位に位置付けられているかを判断するために、少なくとも1つの取得された画像を分析することによって達成できる。この目的のために、1つ以上のパラメータが医療データ取得装置104によって決定できる。パラメータの1つは、要求される接触部位に関するスワブの位置であり得る。例えば、患者103の身体から鼻咽頭検体を採取するために、要求される接触部位(例えば、外鼻孔)に関するスワブの位置は医療データ取得装置104によって決定できる。別のパラメータは、要求される接触部位に関するスワブの配向であり得る。例えば、患者103の身体から鼻咽頭検体を採取するために、要求される接触部位(例えば、外鼻孔)に関するスワブの配向は医療データ取得装置104によって決定できる。
【0159】
いくつかの場合、スワブは、患者103の体腔(例えば、患者103の外鼻孔)内へのスワブの侵入深さの判断を可能にできる、1つ以上のスケール線および/または目盛り線をその上に含む。追加として、または代替として、スワブは、スワブのその回転軸周りの回転の判断を可能にする、1つ以上の回転判定標識をその上に含むことができる。いくつかの場合、回転判定標識は、スワブ上に印刷された(または別の方法で塗布された)2本の非平行線を含むことができる。かかる場合、2本の線間の距離における変化は、かかる変化をスワブに関して固定の視点から見るとき、スワブの回転を示す。これに関して図10に注目すると、スワブの腔内への侵入深さの判断を可能にする例示的な目盛り線1010、およびスワブの回転の判断を可能にする回転判定標識1020を備えたスワブ1000の例を示している。
【0160】
医療データ取得装置104は、パラメータの位置決め基準との比較に基づき少なくとも1つの動作を実行するようにさらに構成できる(ブロック230)。
【0161】
患者103の身体から検体を採取するための各プロセスは、1つ以上のパラメータがそれと比較され、それによりスワブの先端が要求される接触部位と接触しているか、または患者103の身体上もしくは体内の要求される接触部位に位置付けられているかどうかを判断する、対応する位置決め基準と関連付けられ得る。位置決め基準は、十分な検体を採取するために、患者103の身体上もしくは体内でのスワブの要求される位置および/または配向を示し、行うべき特定の診断検査タイプに基づき変わり得る。例えば、A群連鎖状球菌を検査するための検体を採取するために、位置決め基準は、喉の奥の白点または斑点であり得、他方、疱疹(HSV)を検査するための位置決め基準は眼または皮膚であり得る。
【0162】
いくつかの場合、2つ以上の位置決め基準が、患者103の身体から検体を採取するための特定のプロセスと関連付けられ得る。例えば、COVID-19を検査するため、鼻咽頭検体が、十分な材料が採取されるのを確実にするために鼻の両側からスワブの先端で採取されるべきである。従って、鼻の片側に対する位置決め基準は、その他方の側に対する位置決め基準とは異なり得る。
【0163】
いくつかの場合、1つ以上のパラメータを位置決め基準と比較してスワブが要求される接触部位に関して所望の空間位置にないことを示していると、医療データ取得装置104は、以下の動作:医療データ取得装置104のユーザー102に警告すること、または検体を無効として印をつけること、の少なくとも1つを実行するように更に構成できる。例えば、A群連鎖状球菌を検査するための検体を患者103の身体から採取するプロセス中に、スワブの先端が患者103の喉の奥の白点またはその近くに位置付けられていない場合、医療データ取得装置104はユーザー102に、スワブの先端の誤った配置を警告して、ユーザー102にスワブを新しいスワブと交換し、検体を無効として印を付けるように指示などできる。
【0164】
他の場合、1つ以上のパラメータを位置決め基準と比較してスワブが要求される接触部位に関して所望の空間位置にあることを示していると、医療データ取得装置104は、以下の動作:医療データ取得装置104のユーザー102に成功の位置決め表示を提供すること、または検体を有効として印をつけること、の少なくとも1つを実行するように更に構成できる。例えば、A群連鎖状球菌を検査するための検体を患者103の身体から採取するプロセス中に、スワブの先端が患者103の喉の奥の白点またはその近くに位置付けられている場合、医療データ取得装置104はユーザー102に、スワブの先端の成功の位置決め表示を提供して、ユーザー102に検体の採取を進め、検体を有効として印を付けるように指示などできる。
【0165】
いくつかの場合、要求される接触部位は、患者103の体腔(例えば、外鼻孔)内部であり得る。かかる場合、位置決め基準は、腔内に挿入されたスワブの挿入部分の長さによって決まり得る。例えば、COVID-19を検査するための検体を採取するために、スワブは、外鼻孔から耳の外側開口部までの距離に等しい深さに達するように、患者103の鼻孔を通して挿入すべきである。医療データ取得装置104は、外鼻孔に挿入されたスワブの部分の長さを(例えば、画像分析によって)評価し、それによりそれが位置決め基準パラメータを満足している、すなわち、スワブの先端が患者103の外鼻孔内の要求される接触部位に位置付けられている(例えば、上咽頭と接触している)かどうかを判断するように構成される。本明細書で示されるように、いくつかの場合、この目的のために、スワブは、患者103の体腔内へのスワブの侵入深さの判断を可能にできる、1つ以上のスケール線および/または目盛り線をその上に含むことができる(例えば、図10に例示されるとおり)。
【0166】
いくつかの場合、腔内に挿入されたスワブの挿入部分の長さは、年齢、身長、性別、腔の構造などの、患者103のパラメータによって決まる。例えば、16歳を過ぎると、鼻腔は、男性の方が女性よりも大きいこと、また鼻腔内空間は年齢と共に変化し得ること(例えば、子供対大人)を示す研究もある。従って、子供の鼻に挿入されたスワブの挿入部分の長さは、大人の鼻に挿入されたスワブの挿入部分の長さとは異なる。
【0167】
いくつかの場合、処理回路105は、検体採取基準を満足すると、医療データ取得装置104のユーザー102に成功の検体採取表示を提供するようにさらに構成できる。検体採取基準は、行うべき特定の診断検査タイプによって決まり得る。例えば、COVID-19を検査するために患者103の身体から鼻咽頭検体を採取するためのプロセス中には、スワブの先端を上咽頭に対して優しく擦って回転させ、適所に数秒間置いてその分泌物を吸収させるべきである。かかる場合、検体採取基準は、予め定められた閾値を上回る経過時間、予め定められた回数を上回るスワブの旋回(swivel)(いくつかの場合、これは、スワブが機械的連結108によって医療データ取得装置104に連結されていない場合には、スワブ上に印刷された(または別の方法で塗布された)回転判定標識(例えば、図10に示されている回転判定標識1020)を利用して、またはスワブが医療データ取得装置104に連結されている場合は、医療データ取得装置104の加速度計もしくは他の配向判定センサー(orientation determination sensor)を使用して、判定できることに留意)等、であり得る。例えば、スワブが、患者103の鼻内部の要求される接触部位に配置されている間に少なくとも15回、回転された場合、医療データ取得装置104はユーザー102に成功の検体採取表示を提供できる。別の例では、A群連鎖状球菌を検査するために患者103の身体から中咽頭検体を採取するためのプロセス中に、スワブの先端は、後咽頭壁および扁桃柱を拭き取るために掃引動作を開始するはずである。かかる場合、検体採取基準は、例えば、所定の期間にわたってスワブ上に印加された圧力であり得る。圧力は、スワブが医療データ取得装置104に機械的連結によって連結されていれば、スワブ上に印加された圧力を測定するように構成される圧力センサーであり得るセンサー106の少なくとも1つによって測定できる。代替として、または追加として、圧力は、患者103の身体から検体を採取するためのプロセス中に取得された画像を分析および比較することによって測定でき、少なくとも1つ画像は、スワブの先端が、要求される接触部位に関して所望の空間位置に達すると取得され、少なくとも1つの画像は、予め定められた継続期間の期限切れになると取得された。前記画像を比較する場合、スワブの軸は曲がって見え、その弧度はそれに印加された圧力の量を示すことができる。
【0168】
いくつかの場合、検体採取基準は、予め定められたプロトコルに基づき得る。プロトコルは、各々、行うべき特定の診断検査タイプと関連付けられた、様々な検体採取手順(例えば、予め定められた期間にわたってスワブ上に印加される圧力、要求される接触部位においてスワブの要求される動き、等)に関する情報を含み得る。前記プロトコルは時々、新規または追加の検体採取手順で置換または更新できる(例えば、検体採取手順は、新しい医学の発展に対応できるか、または他の医療データ取得装置から取得された医療データに基づくことができる)。いくつかの場合、プロトコルに対する前記変更は、遠隔で(例えば、医療データ取得装置104に対するアップデートをインターネット経由でダウンロードすることにより)実行できる。
【0169】
いくつかの場合、患者103の身体から検体を採取するためのプロセスを開始する前に、ユーザー102は医療データ取得装置104に、行うべき特定の診断検査タイプを入力できる。これを受けて医療データ取得装置104は、例えば、スワブをスワブ機械的連結108に取り付ける方法に関する説明、要求される検体を採取するための方法を例示するビデオ、要求される接触部位およびそこに達するための方法を示すナビゲーション指示、十分な検体採取ガイド、検体を正しい容器(例えば、試験管)内に採取した後にスワブを配置するための指示などを含むが、それらに制限されない、誘導指示をユーザー102に提供するように構成できる。
【0170】
いくつかの場合、医療データ取得装置104は、図3に示されたプロセス300を実行するように構成できる。かかる場合、カメラは、スワブが機械的連結によって医療データ取得装置104に連結されていると、スワブの少なくとも先端を含む画像を捕捉するように構成できる。
【0171】
処理回路105は、患者の身体上、または体内の要求される接触部位と接触しているスワブの先端により検体を採取するためのプロセス中に、カメラ(センサー106の1つまたは、医療データ取得装置104の外部であってそれと関係なく移動可能な、外部カメラ110である)を操作して、少なくとも1つの画像を取得するように構成できる(ブロック310)。
【0172】
本明細書で示されるように、いくつかの場合、カメラは、医療データ取得装置104内に含まれ得、医療データ取得装置104は、スワブを連結するための機械的連結108をさらに含み、そのためスワブが機械的連結108によって医療データ取得装置104に連結されている場合、カメラによって捕捉された画像はスワブの少なくとも一部を含むようになる。これに関して、図解の目的で、図7bに注目すると、機械的連結108によって医療データ取得装置104に連結されているスワブ1000を示している。
【0173】
より具体的な事例では、医療データ取得装置104はスマートフォンにでき、機械的連結108は、スワブが機械的連結108によって医療データ取得装置104に連結されている場合、カメラによって捕捉された画像はスワブの少なくとも一部を含むように、スワブの位置決めを可能にするためのスマートフォンに接続可能な付加装置であり得る。
【0174】
他の場合、医療データ取得装置104は、スワブを連結するための機械的連結108を含むことができ、カメラは医療データ取得装置104の外部にでき(例えば、外部カメラ110)、スワブが機械的連結108によって医療データ取得装置104に連結されている場合でさえ、スワブに関係なく移動可能である。
【0175】
さらに他の場合、スワブは何であれ医療データ取得装置104に連結されておらず、カメラは、医療データ取得装置104内に含まれるか、または医療データ取得装置104の外部(例えば、外部カメラ110)であるかにかかわらず、それと無関係に移動可能である。かかる場合、スワブは、例えば、ユーザー102によって片手で持つことができ、他方、カメラは固定であるか、またはユーザー102のもう一方の手で保持される。これに関して、いくつかの場合、ユーザー102は検体採取を自身で実行している患者103であり得ることに留意されたい。これに関して、図7aに注目すると、医療データ取得装置104に連結されておらず、ユーザー102の片手で保持されているスワブ1000を示している。図7aで提供されている図解では、カメラは医療データ取得装置104内に含まれているが、本明細書で示されるように、これは決して制限ではなく、カメラは、変更すべきところは変更して、医療データ取得装置104の外部にできる。
【0176】
例えば、疱疹(HSV)を検査するための検体を採取するために、カメラは、スワブの先端により検体を採取するためのプロセス中に、少なくとも1つの画像を取得でき、スワブの先端はカメラの視野(FOV)内に配置される。すなわち、カメラは、患者103の身体上もしくは体内の要求される接触部位(例えば、眼または皮膚)と接触しているスワブの先端を捕捉できる。
【0177】
医療データ取得装置104は、少なくとも1つの画像を分析して、先端が要求される接触部位と接触しているかどうかを判断するようにさらに構成できる(ブロック320)。
【0178】
患者103の身体から検体を採取するためのプロセス中、スワブの先端の位置を要求される接触部位に関して決定することは最も重要である。これは、スワブの先端が要求される接触部位と接触しているか、または患者103の身体上もしくは体内の要求される接触部位に位置付けられているかを判断するために、少なくとも1つの取得された画像を分析することによって達成できる。
【0179】
例えば、患者103の身体から中咽頭検体を採取するための要求される接触部位は、喉の奥の白点または斑点であり得る。医療データ取得装置104は、患者103の身体から検体を採取するためのプロセス中に取得された少なくとも1つの画像を分析して、スワブの先端が前記要求される接触部位と接触しているかどうかを判断するように構成される。これに関して図8aに注目すると、患者103の喉の内部の白点から検体を採取しようとして、患者103の喉の奥に挿入されたスワブ1000を示している。図8bを見ると、検体採取プロセス中に使用された医療データ取得装置104が示されている。医療データ取得装置104は、検体採取プロセス中にスワブ1000を含む画像を捕捉し、かかる画像は、スワブ1000の先端が要求される接触部位(例えば、患者103の喉内部の白点)と接触しているかどうかを判断するために利用される。
【0180】
医療データ取得装置104は、分析の結果に基づき少なくとも1つの動作を実行するようにさらに構成できる(ブロック330)。
【0181】
スワブの先端が要求される接触部位と接触しているかどうかを医療データ取得装置104が(例えば、少なくとも1つの取得された画像を分析することによって)判断すると、システムは以下でさらに詳述されるように少なくとも1つの動作を実行できる。
【0182】
いくつかの場合、判断が、スワブの先端が要求される接触部位と接触していないことを示していると、医療データ取得装置104は、以下の動作:医療データ取得装置104のユーザー102に警告すること、または検体を無効として印をつけること、の少なくとも1つを実行できる。例えば、A群連鎖状球菌を検査するための検体を患者103の身体から採取するプロセス中に、スワブの先端が患者103の喉の奥の白点またはその近くに位置付けられていない場合、医療データ取得装置104はユーザー102に、スワブの先端の誤った配置を警告して、ユーザー102にスワブを新しいスワブと交換し、検体を無効として印を付けるように指示などできる。
【0183】
他の場合、判断が、スワブの先端が要求される接触部位と接触していることを示していると、医療データ取得装置104は、以下の動作:医療データ取得装置104のユーザー102に成功の位置決め表示を提供すること、または検体を有効として印をつけること、の少なくとも1つを実行できる。例えば、A群連鎖状球菌を検査するための検体を患者103の身体から採取するプロセス中に、スワブの先端が患者103の喉の奥の白点またはその近くに位置付けられている場合、医療データ取得装置104はユーザー102に、スワブの先端の成功の位置決め表示を提供して、ユーザー102に検体の採取を進め、検体を有効として印を付けるように指示などできる。
【0184】
いくつかの場合、処理回路105は、患者103の身体から検体を採取するためのプロセス中に取得された、画像を分析して、要求される接触部位を決定するようにさらに構成できる。例えば、A群連鎖状球菌を検査するための検体を採取するため、要求される接触部位は喉の奥の白点または斑点であり得る。
【0185】
いくつかの場合、要求される接触部位は、医療データ取得装置104のオペレータによって決定できる。オペレータは、図1に関連して上で詳述のとおり、ユーザー102または患者103であり得る。代替として、オペレータは、患者103の身体から医療データを取得して、任意選択で、患者103の身体から取得された医療データに基づき患者103の病状を診断するように特別に訓練されている医術者(例えば、医師、臨床医、正看護師等)であり得る。
【0186】
いくつかの場合、オペレータは、患者103から遠く離れた、遠隔位置に所在し得る。例えば、オペレータは、患者位置100から遠く離れた、医術者位置120に所在する医術者124にできる。
【0187】
いくつかの場合、図2~3に関して上で詳述のとおり、医療データ取得装置104は、スワブの先端が、患者の身体上、または体内の要求される接触部位と接触していることを検証するために、検体を採取するためのプロセス中に少なくとも1つの画像を取得するように構成できる。このように、医療データ取得装置104のユーザー102が、スワブの先端が適切に(すなわち、患者の身体上、または体内の要求される位置に)配置されていると考える場合、医療データ取得装置104は、検体を採取する前に、スワブの配置を(例えば、少なくとも1つの取得された画像を分析することによって)検証できる。
【0188】
他の場合、医療データ取得装置104は、図4に関して以下でさらに詳述されるように、スワブの先端により検体を採取するためのプロセス中に、一連の画像を取得して、とりわけ、取得された一連の画像に基づきナビゲーション指示を提供することにより、ユーザー102がスワブの先端を正しい位置に配置するのを支援するように構成できる。
【0189】
いくつかの場合、医療データ取得装置104は、図4に示されるように、ナビゲーションプロセス400を実行するように構成できる。
【0190】
この目的のために、処理回路105は、患者103の身体から検体を採取するためのプロセス中に、カメラ(センサー106の1つまたは、医療データ取得装置104の外部であってそれと関係なく移動可能な、外部カメラ110である)を操作して、一連の画像を取得するように構成できる(ブロック410)。
【0191】
行うべき特定の診断検査タイプに基づく患者103の身体上、または体内の要求される接触部位に向かうスワブの先端の空間的移動を追跡するために、一連の画像が、ユーザー102による医療データ取得装置104の移動中に取得でき、それは、(それが、機械的連結108によって医療データ取得装置104に連結されると)スワブの先端のそれぞれの移動となる。例えば、鼻咽頭検体が患者103の体内から取得される場合、医療データ取得装置104のカメラは、患者103の外鼻孔に向かうスワブの先端の空間的移動を追跡できる。
【0192】
医療データ取得装置104は、一連の画像を分析して1つ以上のナビゲーションパラメータを決定するようにさらに構成でき、ナビゲーションパラメータは、(a)要求される接触部位に関するスワブのナビゲーション位置、または(b)要求される接触部位に関するスワブのナビゲーション配向、の少なくとも1つを含む(ブロック420)。
【0193】
いくつかの場合、患者103の身体から検体を採取するためのプロセス中に、医療データ取得装置104は、一連の画像を分析して、スワブの先端が要求される接触部位と接触しているか、または患者103の身体上、もしくは体内の要求される接触部位に配置されているかを判断することができる。この目的のため、1つ以上のナビゲーションパラメータが医療データ取得装置104によって決定できる。ナビゲーションパラメータの1つは、要求される接触部位に関するスワブのナビゲーション位置であり得る。例えば、患者103の身体から中咽頭検体を採取するために、要求される接触部位(例えば、喉の奥の白点または斑点)に関するスワブのナビゲーション位置は、医療データ取得装置104によって決定できる。別のパラメータは、要求される接触部位に関するスワブのナビゲーション配向であり得る。例えば、患者103の身体から中咽頭検体を採取するために、要求される接触部位(例えば、外鼻孔)に関するスワブのナビゲーション配向は、医療データ取得装置104によって決定できる。
【0194】
医療データ取得装置104は、スワブの先端をナビゲートして要求される接触部位に接触させるために、ナビゲーションパラメータに基づき、ユーザー102にナビゲーション指示を提供するようにさらに構成できる(ブロック430)。
【0195】
いくつかの場合、ナビゲーションパラメータは、スワブの先端の移動が、患者103の身体上、または体内の要求される接触部位に向かってではないことを示し得る。かかる場合、医療データ取得装置104は、ナビゲーションパラメータに基づき得る要求される接触部位に向かうナビゲーション指示をユーザー102に提供できる。例えば、中咽頭検体が取得される予定であり、ナビゲーションパラメータが、スワブの先端は患者103の口に向かって移動されることを示す場合、医療データ取得装置104は、先端の現在の位置から患者103の外鼻孔に向かうナビゲーション指示をユーザー102に提供できる。
【0196】
他の場合、ナビゲーションパラメータは、患者103の身体上、または体内の要求される接触部位に向かっているスワブの先端の移動が、要求される接触部位に達する前に中断されたと解釈されたことを示し得る。かかる場合、医療データ取得装置104は、ナビゲーションパラメータに基づき、要求される接触部位に向かうナビゲーション指示をユーザー102に提供できる。例えば、中咽頭検体が取得される予定であり、ナビゲーションパラメータが、スワブの先端は患者103の外鼻孔に達しているがそこから前進していないことを示す場合、医療データ取得装置104は、スワブの先端を患者103の外鼻孔内部に挿入するためのナビゲーション指示をユーザー102に提供できる。
【0197】
いくつかの場合、ナビゲーション指示は、(医療データ取得装置104または患者ワークステーション114の)スピーカーによって生成された音声指示、(医療データ取得装置104または患者ワークステーション114の)ディスプレイ上に提供された視覚的指示(例えば、矢印/テキスト/色/アイコン指標)、ユーザーの注意を引くために生成された医療データ取得装置104の振動等であり得る。
【0198】
いくつかの場合、医療データ取得装置104は、例えば、図5に示されるような、検体配置検証プロセス500を実行するように構成できる。
【0199】
この目的のために、処理回路105は、検体を採取した後に、カメラ(センサー106の1つまたは、医療データ取得装置104の外部であってそれと関係なく移動可能な、外部カメラ110である)を操作して少なくとも1つの検体配置画像を取得するように構成でき、検体配置画像は、各々がそれぞれの試薬を含み、かつ各々はそれぞれの試薬のタイプの判断を可能にする識別子を有する、1つ以上の容器(例えば、試験管、グラス、カセット、キュベット、またはスワブがその中に挿入できる任意の他のタイプの容器)を含む(ブロック510)。
【0200】
患者103の身体上、または体内の要求される接触部位から成功の検体を取得すると、スワブは適切な容器の内部に配置できる。いくつかの場合、容器は、患者103の身体から取得された検体を集めて保持するために使用される1つ以上の容器を含むキットの一部であり得る。前記容器は、同一にできるか、またはその中に含まれる異なる化学添加物(試薬)を有し得る。いくつかの場合、例えば、制限なく、化学添加物は、可視スペクトルで透明であり得、それ故に、各容器内に含まれるそれぞれの試薬のタイプの判断を可能にするための適切な識別子が必要とされることに留意されたい。異なる容器の場合、各容器は、その中に含まれるそれぞれの化学添加物(複数可)のタイプの判断を可能にする固有の識別子を持つことができる。固有の識別子は、例えば、制限なく、添加物を示す固有の色、バーコード、スナップキャップシール、容器の固有の形状および/または色(複数可)、容器の1つ以上の部分の固有の形状および/もしくは色(複数可)(例えば、1つ以上の容器の本体部分が固有の独特の色を有し得る)、容器上および/もしくは対応するその蓋上に配置されたラベル、無線自動識別(RFID)ならびに/またはそれらの任意の組合せ(複数可)ならびに/または本開示の主題に従って固有の識別を可能にするのに適し得る任意の他の識別子を有するゴム栓であり得る。
【0201】
患者103に正確な医療診断を提供するために、スワブの先端を利用して患者103の身体から検体を採取するためのプロセス中に採取された検体が、正しい化学添加物(複数可)(すなわち、行われた特定の診断検査タイプに対応する試薬)がその中に含まれている適切な容器の内部に置かれることを確実にすることが必要である。
【0202】
いくつかの場合、処理回路105は、検体を採取した後に、カメラを操作して少なくとも1つの検体配置画像を取得するようにさらに構成できる。少なくとも1つの検体配置画像は、容器内に配置された、患者103の身体から検体を採取するために使用されたスワブの画像を含むことができる。
【0203】
処理回路105は、検体配置画像を分析して容器のうちの所与の容器が、患者の所与の病状を検査するための試薬と関連付けられた容器であると、識別するようにさらに構成できる(ブロック520)。
【0204】
いくつかの場合、処理回路105は、患者103の身体から検体を採取するために使用されたスワブが正しい容器内部に置かれていることを検証するために検体配置画像を分析できる。正しい容器は、行われた特定の診断検査タイプに対応する試薬を含む容器である。正しい容器の識別は、容器の固有の識別子に基づき得る。例えば、A群連鎖状球菌検査と関連付けられた容器は黄色の蓋を有し得、他方、COVID-19検査と関連付けられた容器は赤色の蓋を有し得る。COVID-19を検査するために検体を採取するためのプロセスが実行された場合、処理回路105は、検体配置画像を分析することにより、スワブが赤色の蓋をもつ容器内に置かれたかを識別できる。
【0205】
いくつかの場合、ユーザー102は、1つ以上の化合物を正しい容器に添加する(そこでそれらは任意選択で、正しい容器内に既に存在する既存の化合物と混合される)ように要求され得、かかる場合、処理回路105は、正しい化合物、および任意選択で、正しい化合物の正しい量(例えば、正しい数の液滴)が、患者103の身体から取得された検体を持つスワブが配置されている正しい容器に添加される(スワブが容器の内部に配置される前か、または後かに関わらず)ことを検証するようにさらに構成できることに留意されたい。この目的のため、処理回路105は、カメラを操作して、化合物添加画像を取得し、その画像を分析して正しい容器に添加された化合物、および任意選択で、容器に添加された化合物の量を(例えば、患者103の身体から取得された検体を持つスワブが挿入される容器に添加される化合物の容器上に、例えば、印刷できる化合物の識別子を使用して)識別して、正しい化合物、および任意選択で、その正しい量が、患者103の身体から取得された検体を持つスワブが挿入される正しい容器に添加されることを確実にできる。
【0206】
ユーザー102が1つ以上の化合物を正しい容器に添加する必要がある、かかる場合、処理回路105は、以下:
(a)化合物の期限が切れていないことを、例えば、図6に関して本明細書で開示されるものに類似した方法を、変更すべきところは変更して、使用して、検証すること、
(b)患者103の身体から取得された検体を持つスワブが正しい容器に挿入される時から始まる予め定義された時間窓中に化合物が容器に添加されることを検証すること、
(c)化合物が添加される所与の容器と関連して化合物添加日を格納すること。これは、化合物の正しい容器への添加の結果である有効期限の設定を可能にし、かかる有効期限は、変更すべきところは変更して、図6に関して本明細書で説明される検体有効期限監視に類似した方法で監視できる、
(d)添加された化合物が容器内に存在する任意の既存の化合物と混合されるようにユーザー102は容器を混ぜたことを検証すること、
の1つ以上を実行するようにさらに構成できることにさらに留意されたい。
【0207】
これに関して図9に注目すると、スワブ1000がその中に置かれていて、化合物1200がユーザー102によってその中に添加される、容器1100を示している。図9に図解される例では、前述の検証を実行するために、医療データ取得装置104のカメラが利用されて、化合物添加の画像および/またはビデオ録画を取得する。
【0208】
いくつかの場合、容器の1つ以上は、先験的に、いかなる試薬および化合物も含んでおらず、ユーザー102は、識別可能な容器(例えば、バーコードまたは任意の他の手段/機構を使用して識別可能な)に、検体が識別可能な容器に挿入されるときに要求される化学反応を生じるために必要とされる1つ以上の化合物を添加する必要があることに留意されたい。かかる場合、処理回路105は、化合物添加画像および/またはビデオ録画を分析して、化合物の正しい混合物が識別可能な容器に、任意選択で、様々な化合物の添加の要求される順序で、かつ任意選択で、様々な化合物の添加の要求されるタイミングで、挿入されることを検証するように構成できる。
【0209】
いくつかの場合、化合物は、例えば、化合物を収容しているカプセルを破壊して、それを容器内に注入するか、または容器に含まれている1つ以上のカプセルを破壊することによる等であるが、それに制限されない、様々な方法で容器に添加され得る。容器内部の化合物の混合物は、医療データ取得装置104によって、例えば、混合プロセスが正しく行われることを検証するためにカメラ(センサー106の1つまたは、医療データ取得装置104の外部であってそれと関係なく移動可能な、外部カメラ110である)を用いて画像および/またはビデオ録画を取得することにより、監視され得る。混合プロセスは、例えば、容器の内部でスワブを予め定められた回数、もしくは予め定められた期間、攪拌すること、化合物がその中に適切に添加され、かつ/もしくは混合されたことを確実にするために、スワブをその中に挿入する前に、容器を、予め定められた回数、もしくは予め定められた期間振ること、スワブを容器内に予め定められた回数、浸漬することであり得る。この目的のために、処理回路105は、混合プロセスの前記画像および/またはビデオ録画を分析して、このステップが正しく実行されたかを検証するように構成できる。検証は、例えば、容器内部の化合物の色における変化および/または容器内部の液面における変化(例えば、スワブ/容器上の線標識によって示される液面における変化を識別することによる)、容器内部に置いた後のスワブの角度、容器に収容されている化合物へのスワブの浸漬(例えば、スワブが化合物に十分に深く浸漬されたことを検証するため)、容器に添加された化合物の量(例えば、その容器内部の化合物の液面における変化を監視することによる)などであるが、それに制限されない、予め定められたパラメータに基づき得る。
【0210】
この目的のために、医療データ取得装置104は、混合プロセスの各ステップを、例えば、カメラ(センサー106の1つまたは、医療データ取得装置104の外部であってそれと関係なく移動可能な、外部カメラ110である)を利用して正しい化合物が使用されることを検証する(すなわち、ユーザー102は、使用したい化合物の容器の1つ以上の画像および/またはビデオ録画を取得でき、処理回路105は、正しい化合物の容器がユーザー102によって選択されたかどうかを判断するためにこれらの画像および/またはビデオ録画を分析するように構成できる)ことによって、監視および検証するように構成され得る。
【0211】
処理回路105は、分析の結果に基づき1つ以上の追加の動作を実行するように構成できる。いくつかの場合、追加の動作は:
(a)化合物の容器の画像を、化合物がその中で混合/添加されるために使用される化合物の容器の標識と共にディスプレイ上に表示し、それによりユーザー102に正しい化合物の容器を示すこと、
(b)結果が、正しい化合物の容器が選択されていることを示していると、ユーザーに成功の化合物の容器の表示を提供すること、
(c)結果が、化合物の容器は正しい化合物の容器ではないことを示していると、ユーザーに失敗の化合物の容器の表示または、正しい化合物の容器を選択するための化合物容器指示を提供すること、の1つ以上を含み得る。
【0212】
いくつかの場合、間違った化合物が正しい容器に添加された場合、処理回路105は、ユーザー102に、新しいスワブを使用して患者103の身体から検体を採取するプロセスを繰り返すように指示し得る。
【0213】
いくつかの場合、化合物を容器内部に添加した後、ユーザー102は、例えば、医療データ取得装置104により、容器からの標本収集を実行するように要求および/または誘導され得る。標本収集は、例えば、制限なく、容器の内部にある混合物の要求される量をピペットで採取すること、リトマス片(リトマス紙、ゲルまたは任意の他の適切なポリマーであり得る)を容器に浸漬/液浸することであり得る。任意選択で、かかる場合、ユーザーは追加の1つ以上のステップを実行するように誘導され得る。例えば、ユーザー102は、例えば、医療データ取得装置104により、容器および/または収集された標本を、例えば、ピペットおよび/またはリトマス片を用いて、UV光および/または熱等に曝すように誘導され得る。
【0214】
いくつかの場合、ユーザー102は、検体採取前および/もしくは後にスワブに関してならびに/または化合物の容器に関して(例えば、化合物を容器に添加する前に)ならびに/または化合物を容器に添加した後に容器に関して、追加のステップを実行するように、例えば、医療データ取得装置104により、要求ならびに/または誘導され得る。追加の動作は、例えば、制限なく、スワブおよび/または容器および/または化合物の容器をUV光および/または熱等に曝すことであり得る。
【0215】
いくつかの場合、この目的のために、医療データ取得装置104は、標本収集プロセスの各ステップを、例えば、カメラ(センサー106の1つまたは、医療データ取得装置104の外部であってそれと関係なく移動可能な、外部カメラ110である)を利用して、標本が正しく収集されることを検証する(すなわち、ユーザー102は、収集された標本および/または標本収集プロセス全体の1つ以上の画像および/またはビデオ録画を取得でき、処理回路105は、標本がユーザー102によって正しく収集されたかどうかを判断するためにこれらの画像および/またはビデオ録画を分析するように構成できる)ことによって、監視および検証するように構成され得る。
【0216】
処理回路105は、分析の結果に基づき1つ以上の追加の動作を実行するようにさらに構成できる。いくつかの場合、追加の動作は:
(a)標本収集プロセスの画像またはビデオを、標本を十分に収集するために使用される関連アイテム(例えば、ピペット)の標識と共にディスプレイ上に表示して、標本収集プロセス中に行われるステップを示すこと、
(b)結果が、標本収集プロセスが正しく行われたことを示していると、ユーザーに成功の標本収集プロセス表示を提供すること、
(c)結果が、標本収集プロセスが正しく行われなかったことを示していると、ユーザーに失敗の標本収集プロセス表示を提供すること、の1つ以上を含み得る。
【0217】
いくつかの場合、標本収集プロセスが不正確に行われた場合、処理回路105は、ユーザー102に、標本収集のためのプロセスを繰り返すか、または新しいスワブを使用して患者103の身体から検体を採取するプロセスを繰り返すように指示し得る。
【0218】
追加として、いくつかの場合、例えば、制限なく、周囲温度、光強度、UV強度または、本開示の主題に従い、本明細書で説明される1つ以上のプロセスに関連し得る任意の他の周囲パラメータなどの、周囲条件も医療データ取得装置104によって監視され得る。
【0219】
いくつかの場合、医療データ取得装置104は、容器に添加する必要がある要求される試薬または化合物を、その添加前に、識別するように構成できることに留意されたい。かかる場合、処理回路105は、カメラ(センサー106の1つまたは、医療データ取得装置104の外部であってそれと関係なく移動可能な、外部カメラ110である)によって取得された、ユーザー102によって選択された化合物の容器の画像を分析して、正しい容器が使用されることを検証する(すなわち、ユーザー102は、使用したい容器の1つ以上の画像および/またはビデオ録画を取得でき、処理回路105は、正しい容器がユーザー102によって選択されたかどうかを判断するためにこれらの画像および/またはビデオ録画を分析するように構成できる)ように構成できる。化合物の容器は、例えば、制限なく、培地瓶または目盛り付きボトル、感光性化合物を、それらを変化させ得る可視光、紫外線および赤外線放射から保護するために典型的に使用される黄褐色の(防化学線)ボトルまたはボストンラウンドボトル等の、化合物(例えば、液状化学溶液/添加物、粉末化学品など)をその中に貯蔵および/または収容するのに適した当技術分野で既知の任意の容器であり得る。容器を識別する目的のために、各容器は、固有の識別子、例えば、制限なく、容器に収容されている化合物を識別する固有の色、バーコード、スナップキャップシール、容器の固有の形状および/または色(複数可)、容器の1つ以上の部分の固有の形状および/もしくは色(複数可)、容器上および/もしくは対応するその蓋上に配置されたラベル、無線自動識別(RFID)ならびに/またはそれらの任意の組合せ(複数可)ならびに/または本開示の主題に従って固有の識別を可能にするのに適し得る任意の他の識別子を有するゴム栓を有し得る。
【0220】
本明細書で説明される任意の検証が失敗する場合-処理回路105は、適切な通知をユーザー102に提供でき、かつ/またはそれが患者103の病状を診断するために使用されないように検体を無効として印を付け得ることにさらに留意されたい。前記通知は、例えば、制限なく、視覚的図解(例えば、医療データ取得装置104および/またはスマートフォンの画面上に提示された、適切な指示/図解を含む画像)および/または音声指示(例えば、医療データ取得装置104および/またはスマートフォンによって提供された、本開示の主題に従ったあるステップの実行方法の説明)で、提供され得る。任意選択で、いくつかの場合、前記通知は、本開示の主題に従い、ユーザー102によって行われる次のステップを示し得る。
【0221】
いくつかの場合、容器に添加される化合物、容器に添加される各化合物の量、化合物の容器内への添加の順序、各化合物の容器内への添加の間のタイミング、有効期限、および考慮される任意の他のパラメータは、任意選択で中央位置に格納でき、任意選択で時々更新できる、プロトコルによって定義され得ることになおさらに留意されたい。
【0222】
一般に、本開示の主題を通して、カメラ(センサー106の1つまたは、医療データ取得装置104の外部であってそれと関係なく移動可能な、外部カメラ110である)によって取得された画像は、変更すべきところは変更して、ビデオ録画であり得ることにさらになお留意されたい。任意選択で、いくつかの場合、医療データ取得装置104は、取得された画像および/またはビデオ録画を、例えば、特定の医術者位置120に(例えば、インターネットなどの通信ネットワーク116を介して)送信するように構成され得る。追加として、または代替として、取得された画像および/またはビデオ録画は、医療データ取得装置104のデータリポジトリ107内に格納され得る。
【0223】
処理回路105は、分析の結果に基づき1つ以上の第2の動作を実行するようにさらに構成できる(ブロック530)。
【0224】
いくつかの場合、第2の動作は、
(a)検体配置画像を、検体配置画像上の所与の容器の標識と共にディスプレイ上に表示し、それによりユーザー102に正しい容器を示すこと、
(b)結果が、スワブが所与の容器内にあることを示していると、ユーザーに成功の容器配置表示を提供すること、
(c)結果が、スワブが所与の容器内にないことを示していると、ユーザーに失敗の管配置表示または、スワブを所与の容器内に配置するための配置指示を提供することであって、管は例えば、制限なく、試験管、グラス、カセット、キュベット、またはスワブがその中に挿入できる任意の他のタイプの容器であり得ること、
(d)結果が、スワブが所与の容器内にあることを示していると、ユーザーに医療診断を提供すること、
(e)結果が、スワブが所与の容器内にあることを示していると、ユーザーに処置指示を提供すること、の1つ以上を含むことができる。
【0225】
いくつかの場合、スワブが正しい容器内に配置されなかった場合、処理回路105は、ユーザー102に、新しいスワブを使用して患者103の身体から検体を採取するプロセスを繰り返すように指示し得る。
【0226】
いくつかの場合、患者103の身体から検体を採取するためのプロセス中に使用された、スワブが、正しい容器内に配置されるとき、および/または患者103の身体から検体を採取するためのプロセスが完了するとき、および/または化合物の容器内への混合/添加が完了するとき(例えば、とりわけ、図9に関して上で詳述のとおり)、医療データ取得装置104はユーザー102に医療診断を提供しないことに留意されたい。かかる場合、医療診断は、例えば、患者位置100から遠く離れた、医術者位置120に位置し得る医術者124によって提供できる。これに関して、いくつかの場合、容器は、ユーザー102ならびに/または患者103が、容器内に含まれている試薬および/もしくは(例えば、ピペット、リトマス片等を用いて)収集された標本に生じた任意の変化を見るのを防ぐような方法で設計され得、それによりユーザー102および/または患者103が自己診断をできないようにすることに留意されたい。
【0227】
他の場合、ユーザー102は、患者103の身体から検体を採取するためのプロセス中に使用された、スワブを正しい容器内に配置する前または後の、スワブ上の何らかの変化(例えば、スワブの先端の色の変化、出現または変化した線指標(line indicator))、および/または容器内に含まれている試薬に生じた変化および/または(例えば、ピペット、リトマス片等を用いて)収集された標本に生じた変化に気付き得る。追加として、または代替として、いくつかの場合、ユーザー102および/または患者103は、スワブが配置されている容器内の何らかの変化(例えば、容器内の試薬の化学反応の結果として)に気付き得る。いくつかの場合、変化がユーザー102および/または患者103に見える場合でさえ、医療データ取得装置104はユーザー102に医療診断を提供しないことに留意されたい。医療診断は、例えば、患者位置100から遠く離れた、医術者位置120に位置し得る医術者124によって提供できる。
【0228】
いくつかの場合、医療診断は、検体が採取された接触部位を示している、患者103の身体から検体を採取するためのプロセス中に取得された少なくとも1つの画像に基づき、任意選択で、採取された検体の臨床検査結果と組み合わせて、提供できる。
【0229】
本明細書では、いくつかの場合、医療データ取得装置104は医療診断をユーザー102および/または患者103に提供しないことが示されている。しかし、他の場合、医療データ取得装置104は、医療診断をユーザー102および/または患者103に提供できることに留意されたい。かかる場合、医療データ取得装置104は、スワブがその中に配置されている容器内の変化および/または(例えば、ピペット、リトマス片等を用いて)収集された標本における変化を監視し、識別された変化(例えば、容器および/または標本容器内の試薬の色の変化、その上で出現および/または変化した線指標、1つ以上の記号の出現等)に基づき診断を提供できる。監視は、カメラ(センサー106の1つまたは、医療データ取得装置104の外部であってそれと関係なく移動可能な、外部カメラ110である)を利用して、スワブがその中に配置されている容器内の変化および/もしくは収集された標本における変化の1つ以上の画像ならびに/またはビデオ録画を取得し、それを処理回路105によって分析することによって実行され得る。いくつかの場合、変化は人間の目には見えないが、医療データ取得装置104は、例えば、特殊照明(例えば、赤外線、紫外線など)を使用して、変化を見ることができ、変化を識別すると、それは、例えば、診断規則に基づいて、診断を提供できることに留意されたい。
【0230】
いくつかの場合、診断が提供されるとき、ユーザー102は、例えば、制限なく、診断の精度(percentage of accuracy)、実行すべき1つ以上の動作(例えば、医者を呼ぶこと)、診断に関する詳細な情報へのインターネットリンク、医者へのダイレクトリンク(例えば、ビデオ通話またはチャット)を提供され得る。
【0231】
いくつかの場合、患者103が感染性の病状を有することを示す診断が提供される場合、かかる診断は、患者103の感染性病状によって感染している可能性のある他の患者に通知するために利用できる。かかる他の患者は、例えば、参照により全体として本明細書に組み込まれる、同時係属のPCT特許出願第PCT/IL2020/050138号に開示されているように、識別できる。追加として、または代替として、患者103が感染性の病状を有することを示す診断が提供される場合、かかる診断は、医療データ取得装置104により(例えば、インターネットなどの通信ネットワーク116を介して)、例えば、特定の医術者位置120に送信され得る。いくつかの場合、医療診断は、行われた診断検査タイプと関連付けられ得るそれぞれのプロトコルに従って、提供されることもあれば、提供されないこともある。例えば、中咽頭検体がスワブの先端によって採取された、COVID-19検査と関連付けられたプロトコルは、一旦、検体が採取されると、例えばユーザー102および/または医療データ取得装置104によって取られるステップ/動作を指定し得る(例えば、スワブを所与の容器内に置き、所与の化合物のその中に添加するプロセスを実行する)。プロトコルが、例えば、COVID-19検査に対して、あるステップの完了時に医療診断が提供されるべきであることを指定しない場合、医療データ取得装置104はユーザー102に医療診断を提供しない。
【0232】
いくつかの場合、医療データ取得装置104は、ユーザー102が患者の身体から検体を取得してから、その検体を適切な容器内に配置するまでに経過した時間も監視できることに留意されたい。いくつかの場合、検体は、その検体を取得してからある予め定められた時間内(例えば、数秒、数分、数時間内等、任意選択で、検体のタイプおよび/または検体が挿入される容器内の試薬タイプに応じて)に容器に挿入される必要がある。かかる場合、医療データ取得装置104は、採取された検体が適切な容器内に期限に間に合って(例えば、予め定められた時間が経過する前に)挿入されることを検証できる。
【0233】
いくつかの場合、医療データ取得装置104は、第1の化合物が容器内に添加されてから、患者の身体から取得された検体が適切な容器内に配置されるまでに経過した時間も監視できる。
【0234】
他の場合、医療データ取得装置104は、前述の混合プロセス中に、1つ以上の化合物を容器内に添加する間に経過した時間も監視できる(すなわち、2つ以上の化合物を容器内に添加すべき場合、連続する化合物の各添加の間に経過した各時間窓は、化合物の容器内への添加が予め定められた時間窓内に正しく行われることを確実にするために、医療データ取得装置104によって監視され得る)。
【0235】
いくつかの場合、医療データ取得装置104は、1つ以上の化合物を容器内に添加/混合して、前述のような次の動作(例えば、スワブおよび/または容器および/または化合物の容器をUV光および/または熱等に曝すこと)を実行する間に経過した時間も監視できる。
【0236】
いくつかの場合、医療データ取得装置104は、所与の段階の間に経過した最大時間も監視できる。例えば、混合プロセスおよび容器内部へのスワブの配置の後、ユーザーは、容器に含まれた化合物の混合物にリトマス片を浸すように誘導され得る。リトマス片の浸漬時間は、リトマス片が損傷しないように最大時間を上回る期間、浸漬されていないことを確実にするために、医療データ取得装置104によって監視され得る。代替として、または追加として、一旦、リトマス片が容器から除去されると、その除去から、示された結果(例えば、標識)がもはや妥当/有効でなくなる(例えば、いくつかの場合、リトマス片を液体から除去してから、10分が満了した時点で、リトマス片上の標識は不鮮明になり始め、それ故、結果を十分に示すことができない)までの最大許容時間も医療データ取得装置104によって監視され得る。
【0237】
ここで図6に注目すると、本開示の主題に従い、有効期限検証のために実行される一連の操作の一例を示す流れ図である。
【0238】
本開示の主題によれば、医療データ取得装置104は、有効期限検証プロセス600を実行するように構成できる。この目的のために、処理回路105は、カメラ(センサー106の1つまたは、医療データ取得装置104の外部であってそれと関係なく移動可能な、外部カメラ110である)を操作して、少なくとも1つの有効期限検証画像を取得するように構成できる(ブロック610)。有効期限検証画像は、各々がそれぞれの容器の有効期限の判断を可能にする識別子を有する、1つ以上の容器を含む。識別子は、容器上に印刷された有効期限および/または、有効期限がそれに基づき、例えば、任意選択で、遠隔であり得るデータリポジトリからそれを取得することによって取得できる、それぞれの容器を識別するバーコードもしくは別の識別子であり得る。
【0239】
処理回路105は、取得された有効期限検証画像を分析して、容器の有効期限を検証するように構成できる(ブロック620)。例えば、画像は、識別子を識別して、容器の有効期限を判断するために分析できる。有効期限は現在の日付と比較でき、有効期限が現在の日付よりも後の場合-容器は有効期限が切れておらず、安全に使用でき、他方、有効期限が現在の日付よりも前の場合-容器は有効期限が切れていて使用できない。
【0240】
容器の1つ以上の有効期限が期限切れを示していると、処理回路105は、期限切れ動作を実行するように構成できる(ブロック630)。期限切れ動作は、期限切れ通知をユーザー102に提供することを含み得る。ユーザー102は、期限の切れた容器の代わりに新しい容器を取得するように指示され得る。処方箋が必要とされる場合、処理回路105は、処方箋を自動的に生成するか、またはかかる処方箋を発行する権限が与えられている人(例えば、医術者124)から処方箋を取得するためのプロセスを開始するように構成できる。
【0241】
化合物も、それより後に化合物を、例えば、容器の内部に配置するために、使用すべきではない日付を示し得る有効期限を有し得、かかる有効期限は、変更すべきところは変更して、図6に関して以下で説明される検体有効期限監視に似た方法で監視され得ることに留意されたい。
【0242】
本開示の主題の別の態様を考慮すると、いくつかの場合、患者103の身体から採取されて容器の内部に配置された、採取された検体の有効期限が監視できることに留意されたい。いくつかの場合、検体は、医療データ取得装置104のユーザーによって採取され(例えば、制限なく、検体は、検体を採取するために使用された1つ以上のスワブ、その中にスワブが含まれている1つ以上の容器、例えば、ピペットおよび/またはリトマス片によって、収集された1つ以上の標本であり得る)、次いで、分析および/または診断目的のために、別の位置(例えば、研究室、HMO、病院、または適切な施設を有する任意の他の位置)に送信される。容器の運搬は時間がかかり、(ユーザー102によって取得された検体を含む)容器が、検体が取得されて容器内に配置された後、ある予め定められた時間内に処理される、それらの目的地に到着するのを監視して、容器内に配置される検体が期限切れにならないことを確実にすることが要求される。予め定められた時間は、患者103の身体から採取された検体のタイプ、容器内の試薬のタイプ等に応じて変わり得ることに留意されたい。
【0243】
いくつかの場合、医療データ取得装置104は、検体を採取した後および/または化合物を容器内に混合/添加した後および/または標本を収集した後に、例えば、ユーザー102によって実行され得る、梱包プロセスを監視するように構成され得る。梱包プロセスは、正しい輸送用パッケージを選択すること、正しいアイテム(例えば、1つ以上のスワブ、容器または標本)をその中に入れること、正しいラベルおよび/もしくはシールを輸送用パッケージ上に貼ること、または医療データ取得装置104によって要求および/もしくは誘導され得る任意の他の動作を実行すること、を含み得る。任意選択で、梱包プロセスの各ステップは、適切なプロトコルに基づき得る。プロトコルは、様々な梱包手順に関する情報を含み得、各梱包手順は、行われた特定の診断検査と関連付けられ得る。前記プロトコルは時々、新規または追加の梱包手順/規則で置換または更新され得る(例えば、手順は、新しい医学の発展に対応し得るか、または他の医療データ取得装置から取得された医療データに基づくことができる)。いくつかの場合、プロトコルに対する前記変更は、遠隔で(例えば、医療データ取得装置104に対するアップデートをインターネット経由でダウンロードすることにより)実行され得る。輸送用パッケージは、例えば、制限なく、準拠した郵送パック、吸収シート、フレキシブルパウチ、箱、郵送袋および/もしくは封筒、標本袋、ポリプロピレンスライドメーラー、輸送管、特注の検体輸送パック、温度保護輸送ボックス、ならびに/または生体試料を輸送するための関連規則に準拠した任意の他の検体輸送パッケージであり得る。各パッケージは、本開示の主題に従い、該当する場合には、例えば、ユーザー102により、および/または医療データ取得装置104により、その適切な識別を可能にするために、固有の物理的および/または視覚的識別子をその上に有し得る。前記識別子(複数可)は、例えば、制限なく、パッケージの形状および/または色、マーク、色のマークおよび/またはラベル、バーコード、RFIDであり得る。医療データ取得装置104は、梱包プロセスの各ステップを、例えば、カメラ(センサー106の1つまたは、医療データ取得装置104の外部であってそれと関係なく移動可能な、外部カメラ110である)を利用して、正しい輸送用パッケージが使用されることを検証する(すなわち、ユーザー102は、使用したい輸送用パッケージの1つ以上の画像および/またはビデオ録画を取得でき、処理回路105は、正しい輸送用パッケージがユーザー102によって選択されたかどうかを判断するためにこれらの画像および/またはビデオ録画を分析するように構成できる)ことによって、監視および検証するように構成され得る。
【0244】
処理回路105は、分析の結果に基づき1つ以上の追加の動作を実行するように構成できる。いくつかの場合、追加の動作は:
(a)輸送用パッケージの画像を、検体/容器/標本をその中に配置するために使用される輸送用パッケージの標識と共にディスプレイ上に表示し、それによりユーザー102に正しい輸送用パッケージを示すこと、
(b)結果が、検体/容器/標本が所与の輸送用パッケージ内にあることを示していると、ユーザーに成功の輸送用パッケージ配置表示を提供すること、
(c)結果が、検体/容器/標本が所与の輸送用パッケージ内にないことを示していると、ユーザーに失敗の輸送用パッケージ配置表示または、検体/容器/標本を所与の輸送用パッケージ内に配置するための配置指示を提供すること、
の1つ以上を含み得る。
【0245】
いくつかの場合、医療データ取得装置104は、パッケージ輸送段階を監視するように構成され得る。例えば、梱包/出荷/成功した配送の時間および日付は、処理回路105によって格納および監視され得、任意選択で、ユーザー102は、パッケージの輸送中に通知され得る(例えば、ユーザー102は、一旦、パッケージが収集され、かつ/またはその宛先に成功裏に配達されると、通知され得る)。
【0246】
患者103の身体から採取された採取検体の有効期限の監視を再度参照すると、医療データ取得装置104は、検体がユーザー102によって挿入される所与の容器と関連して検体採取日を格納するように構成できる。いくつかの場合、検体採取日は、自動的に、例えば、検体配置検証プロセス500の一部として、決定され、それにより、検体が正しい容器内に配置されたことを検証すると、かかる配置の日付が記録される。いくつかの場合、検体採取日は、ユーザー102によって手動で、例えば、患者ワークステーション114を介して、提供できることに留意されたい。他の場合、検体採取日は、検体採取プロセスをリアルタイムで見ている医術者124によって提供できる。かかる場合、医術者124は、検体採取日を手動で記録できるか、またはそれは医術者ワークステーション122によって自動的に識別できる。
【0247】
容器がその分析位置において(例えば、診断目的のために)分析されると、それは(例えば、バーコードまたは容器の識別を可能にする任意の他の識別子を利用して)識別でき、その検体採取日が、それが格納されているデータリポジトリから(例えば、分析位置に配置されたコンピュータによって)取得できる。検体採取日から経過した時間が判断されて、その検体に対して(例えば、患者103の身体から採取された検体のタイプ、容器内の試薬のタイプ等に基づき)決定される有効期限と(例えば、分析位置に配置されたコンピュータによって)比較できる。検体採取日がその検体の期限が切れていることを示す場合-検体採取をもう1度行うべきであることを示す、通知が、患者103の医術者124、および/または患者103、および/またはユーザー102に対して発行できる。
【0248】
ここで、検体採取日および/または標本収集日が参照されると、それは、検体/標本の採取および/またはそのそれぞれの容器/ピペット/リトマス片/等への配置の日付および時間を含み得ることに留意されたい。
【0249】
いくつかの場合、医療データ取得装置104および/または患者ワークステーション114は、処置を必要とする病状を診断すると、ユーザー102および/または患者103に治療の推奨および/または処方箋を提供するように構成できることにさらに留意されたい。治療の推奨および/または処方箋は、患者103の身体から採取された検体を含むスワブが配置される(例えば、本明細書で、とりわけ、図5を参照して、詳述されるように)容器内における変化の分析に基づく患者103の病状の診断によって決まる予め定められた規則に基づき決定できる。いくつかの場合、治療の推奨および/または処方箋は、医療データ取得装置104によって取得され、それに送信された情報(例えば、患者103の身体から採取された検体を含むスワブが配置される容器の画像)に基づき、中央システム130によって、および/または医術者ワークステーション122によって決定される。
【0250】
いくつかの場合、本明細書で説明される様々なプロセス、とりわけ、有効期限監視、有効期限検証、検体採取プロセス、検体配置検証プロセス、化合物の添加(例えば、添加された量、使用された化合物のタイプ、添加の順序、添加の間に経過した時間等)、化合物混合プロセス、ナビゲーションプロセス、標本収集プロセス、梱包プロセス、および/もしくは前記プロセスの1つ以上の間に行われる特定のステップ/段階/動作ならびに/またはそれらの組合せは予め定められたプロトコルに基づき得る。プロトコルは、様々な手順に関する情報を含み、かつ/または行うべきステップ/段階/動作の正しい順序を指定でき、各々は行われる特定の診断検査タイプと関連付けられ得る。前記プロトコルは時々、新規または追加の手順で置換または更新できる(例えば、手順は、新しい医学の発展に対応できるか、または他の医療データ取得装置から取得された医療データに基づくことができる)。いくつかの場合、プロトコルに対する前記変更は、遠隔で(例えば、医療データ取得装置104に対するアップデートをインターネット経由でダウンロードすることにより)実行できる。
【0251】
医療データ取得装置104は、本明細書で説明されるステップおよび/またはプロセスの全部もしくは一部を実行するために利用され得ることにさらに留意されたい。例えば、医療データ取得装置104は、検体調製および/または配置プロセスの監視(例えば、採取された検体の容器内部への配置の監視および/もしくは検証または容器内部での混合プロセスの監視および/もしくは検証)のためにのみ利用され得る。かかる場合、検体採取プロセスは、医療データ取得装置104によって監視されない可能性があり、後続ステップの1つ以上だけがそれによって監視され得る。
【0252】
医療データ取得装置104は、本明細書で説明される1つ以上のステップおよび/またはプロセスの実行中または実行後に、交換アイテムを発注するように構成され得ることにも留意されたい。例えば、既存のスワブが、過ぎ去った有効期限を有する場合、新しいスワブが発注され得る。用語「機械可読記憶媒体」は、命令の1つ以上のセットを格納する単一の媒体または複数の媒体(例えば、集中もしくは分散データベース、ならびに/または関連したキャッシュおよびサーバー)を含むと解釈されるべきであることに留意されたい。用語「機械可読記憶媒体」は、機械による実行のための命令のセットを格納または符号化でき、機械に、本開示の主題の方法の任意の1つ以上を実行させる任意の媒体を含むとも解釈されるべきである。用語「機械可読記憶媒体」はそれに応じて、ソリッドステートメモリ、ならびに光および磁気媒体を含むが、それらに制限されないと解釈されるべきである。
【0253】
本開示の主題は、その適用において本明細書に含まれている説明に記載されているか、または図面に例示されている詳細に制限されないことが理解されるはずである。本開示の主題は、他の実施形態ならびに様々な方法での実施および実行が可能である。従って、本明細書で採用される表現および専門用語は説明目的であり、制限と見なされるべきではないことが理解されるはずである。そのため、当業者は、本開示が基づく概念は、本開示の主題のいくつかの目的を実行するために他の構造、方法、およびシステムを設計するために基礎として容易に利用され得ることを理解するであろう。
【0254】
本開示の主題に従ったシステムは、少なくとも部分的に、適切にプログラムされたコンピュータとして実装できることも理解されるであろう。同様に、本開示の主題は、開示される方法を実行するためにコンピュータによって可読なコンピュータプログラムを企図する。本開示の主題は、開示される方法を実行するために機械によって実行可能な命令のプログラムを有形的に具現化する機械可読メモリをさらに企図する。
【0255】
本開示の主題の例は、その上に格納された命令を有する機械可読媒体を含み得る、コンピュータプログラム製品、またはソフトウェアとして提供され得、命令は、本開示の主題に従ってプロセスを実行するようにコンピュータシステム(または他の電子装置)をプログラムするために使用され得る。機械可読媒体は、情報を機械(例えば、コンピュータ)によって可読な形式で格納または送信するための任意の機構を含む。例えば、機械可読(例えば、コンピュータ可読)媒体は、機械(例えば、コンピュータ)可読記憶媒体(例えば、読取り専用メモリ(「ROM」)、ランダムアクセスメモリ(「RAM」)、磁気ディスク記憶媒体、光学式記憶媒体、フラッシュメモリ装置など)、機械(例えば、コンピュータ)可読伝送媒体(伝搬信号(例えば、赤外線信号、デジタル信号など)の電気的、光学的、音響的または他の形式)等を含む。
【0256】
前述の明細書では、本開示の主題は、本開示の主題の実施形態の特定の例を参照して説明されている。しかし、様々な修正および変更が、添付のクレームに記載されている本開示の主題のより幅広い精神および範囲から逸脱することなく、行われ得ることは明らかであろう。
【0257】
また、本開示の主題は、非プログラム可能ハードウェアで実装された物理的装置またはユニットに制限されず、例えば、メインフレーム、ミニコンピュータ、サーバー、ワークステーション、パーソナルコンピュータ、ノートパッド、携帯情報端末、電子ゲーム、ならびに本出願で「コンピュータシステム」として一般に示される他の埋め込みシステム、携帯電話および様々な他の無線装置などの、適切なプログラムコードに従って動作することにより所望の装置機能を実行することが可能なプログラム可能装置またはユニットにも適用できる。
【0258】
しかし、他の修正、変形および代替も可能である。本明細書および図面は、それに応じて、制限的な意味ではなく、例示的な意味で考えられる。
【0259】
本開示の主題のある特徴がここで例示および説明されているが、多くの修正、置換、変更、および均等物が今や当業者の心に浮かぶであろう。それ故、添付のクレームは、かかる修正および変更の全てを、本開示の主題の真の精神に含まれるとして、包含することを意図することが理解されるはずである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7a
図7b
図8a
図8b
図9
図10
【国際調査報告】