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特表2023-525107野菜ガーデン及び植物の苗床培養のためのシステム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-14
(54)【発明の名称】野菜ガーデン及び植物の苗床培養のためのシステム
(51)【国際特許分類】
   A01G 31/06 20060101AFI20230607BHJP
   A01G 31/00 20180101ALI20230607BHJP
   A01G 9/02 20180101ALI20230607BHJP
【FI】
A01G31/06
A01G31/00 612
A01G31/00 601B
A01G9/02 B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022568627
(86)(22)【出願日】2021-02-02
(85)【翻訳文提出日】2023-01-05
(86)【国際出願番号】 IB2021050811
(87)【国際公開番号】W WO2021229310
(87)【国際公開日】2021-11-18
(31)【優先権主張番号】102020000011161
(32)【優先日】2020-05-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522438378
【氏名又は名称】ジェルミナ エス.アール.エル.
【氏名又は名称原語表記】GERMINA S.R.L.
【住所又は居所原語表記】Viale Galileo Galilei 36, 54033 Carrara MS, Italy
(74)【代理人】
【識別番号】100167818
【弁理士】
【氏名又は名称】蓑和田 登
(72)【発明者】
【氏名】ギィオ, マルコ
【テーマコード(参考)】
2B314
2B327
【Fターム(参考)】
2B314MA33
2B314MA38
2B314MA39
2B314MA40
2B314MA52
2B314NA06
2B314NA13
2B314NA18
2B314NA29
2B314NA33
2B314NA36
2B314NC55
2B314ND15
2B314ND32
2B314ND40
2B314PB44
2B314PB47
2B314PB49
2B314PB64
2B314PB70
2B314PD06
2B314PD10
2B314PD37
2B314PD41
2B314PD56
2B314PD58
2B314PD63
2B327NC53
2B327NC54
2B327NE20
2B327QA05
2B327QC35
2B327QC41
2B327QC50
2B327RA22
2B327RA25
2B327RB09
2B327RC29
2B327TA04
2B327TC09
2B327TC21
2B327UA08
2B327UA09
2B327UA22
2B327UA26
2B327UB02
2B327UB03
2B327UB06
2B327UB11
2B327UB15
2B327UB21
2B327UB24
2B327UB30
(57)【要約】
【解決手段】
キャビネット(1)を備える野菜ガーデン及び植物の苗床培養のためのシステムであって、ここで、複数の棚(21~26)がその上に置かれる前記植物(3)の培養のために供され、前記棚(21~26)は、前記植物(3)を培養するのに適した空間として、棚の上面及びその上方に位置する棚の下面との間に中間挿入された空間を特定するために、垂直軸に沿って、一方の上に他方が配置され、光源生成手段、液体配送手段、及び強制空気流吸引/供給手段が含まれる。前記垂直軸に沿って前記棚(21~26)を動かすための動作手段で特徴付けられ、前記動作手段、前記光源生成手段、前記液体配送手段、及び前記強制空気流吸引/供給手段の動作を制御するために構成された制御ユニットを備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャビネット(1)を備える野菜ガーデン及び植物の苗床培養のためのシステムであって、ここで、複数の棚(21~26)がその上に置かれる前記植物(3)の培養のために供され、
前記棚(21~26)は、前記植物(3)を培養するのに適した空間として、棚の上面及びその上方に位置する棚の下面との間に中間挿入された空間を特定するために、垂直軸に沿って、一方の上に他方が配置され、
光源生成手段、液体配送手段、及び強制空気流吸引/供給手段が含まれ、
前記垂直軸に沿って前記棚(21~26)を動かすための動作手段で特徴付けられ、
前記動作手段、前記光源生成手段、前記液体配送手段、及び前記強制空気流吸引/供給手段の動作を制御するために構成された制御ユニットを備える、ことを特徴とする野菜ガーデン及び植物の苗床培養のためのシステム。
【請求項2】
ここで、各棚の上の培養植物の高さ、前記棚の間に中間挿入された前記空間内の明るさ、及び/又は温度、及び/又は湿度を検知するのに適したセンサを備える、ことを特徴とする請求項1記載の野菜ガーデン及び植物の苗床培養のためのシステム。
【請求項3】
ここで、前記動作手段は、前記キャビネットの壁内に供されるトラックに沿ってスライドし、前記棚(21~26)と一体化した1以上のスライドを備える、ことを特徴とする請求項1又は2記載の野菜ガーデン及び植物の苗床培養のためのシステム。
【請求項4】
ここで、各棚はタンク要素(241)から成り、タンク要素(241)はダブルボトム(210)を有し、ダブルボトム(210)は空気の導入/吸引に適する複数の穴部(400,410)を有するより低い壁及び当該壁より低いエリアに液体を供するのに適するノズルと備える、ことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の野菜ガーデン及び植物の苗床培養のためのシステム。
【請求項5】
ここで、前記強制空気流吸引/供給手段は、1以上の導入/吸引パイプ(40,41)に接続されたポンプ手段を備え、パイプ(40,41)は部分的に前記ダブルボトム(210)内に収容され、空気の当該導入/吸引に適する穴部(400,410)と連絡する、ことを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の野菜ガーデン及び植物の苗床培養のためのシステム。
【請求項6】
ここで、少なくとも1の導入パイプ(40)及び少なくとも1の吸引パイプ(41)が含まれ、導入パイプ及び吸引パイプは、それぞれ対応する導入穴部(400)及び吸引穴部(410)と接続する、ことを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の野菜ガーデン及び植物の苗床培養のためのシステム。
【請求項7】
ここで、光源生成手段は、電気生成ユニットを1以上の光装置に接続する接続ケーブル(5)を備え、
前記接続ケーブル(5)は、部分的に前記ダブルボトム(210)の内部に収まり、前記より低い壁は、前記1以上の光装置の挿入シート(51)を備える、ことを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の野菜ガーデン及び植物の苗床培養のためのシステム。
【請求項8】
ここで、前記液体配送手段が前記ノズルに接続された配送パイプを備え、配送パイプは部分的に前記ダブルボトム内に収容され、前記ノズルは前記挿入の位置に含まれる、ことを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項に記載の野菜ガーデン及び植物の苗床培養のためのシステム。
【請求項9】
ここで、前記タンク要素は、水溶性の重合体原料の容器内に含まれる親液性の土壌の少なくとも1の層を備える、ことを特徴とする請求項1乃至8の何れか一項に記載の野菜ガーデン及び植物の苗床培養のためのシステム。
【請求項10】
前記タンク要素は、1以上の延長可能な壁を備える、ことを特徴とする請求項1乃至9の何れか一項に記載の野菜ガーデン及び植物の苗床培養のためのシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、その上で植物を養生するための複数の棚が供されたキャビネットを備えた、野菜ガーデン及び植物の苗床培養のためのシステムに関する。
【発明の概要】
【0002】
この棚は、植物を培養するための空間として、棚の上面及びその上方に位置する棚の下面との間に中間挿入された空間を特定するために、垂直軸に沿って、一方の上に他方が配置される。
【0003】
光源生成手段、液体配送手段、及び強制空気流吸引/供給手段も含まれる。
【0004】
本発明は、特に、如何なる種類の植物の培養のため、現在は農業グリーンハウス内で実行され、野菜ガーデン及び培養フィールドでの全てのシステムに関連する。
【0005】
実際、農業グリーンハウスは、たとえ環境状況が好ましくない場所でも、生産量の最大化を主目的とする。
【0006】
グリーンハウス内の各環境パラメータは、繊細な小気候バランスに応じて選択された作物の成長及び培養の最適条件に一致すべきである。
【0007】
この目的のため、グリーンハウスには共通的に、温度が、培養される種の成長に特に適した、これらに要求される以下又は以上となるときを妨げるよう、可能なら自動で、暖房システム又は冷房システムが供される。
【0008】
同様に、グリーンハウスは、もし非最適の湿度が、作物の健康な成長を確約するように検知され、菌、型、又は病原体の増殖を防ぐために検知されるなら、これを防ぐ除湿/加湿システムを度々備える。
【0009】
グリーンハウスの必要な本質の構造が与えられるなら、グリーンハウスによって要求される熱の加熱/徐熱は、そこでの生産のタイプに依存しないのみではなく、容量の次元及びそれ自体の構造の熱漏れに依存する。
【0010】
このため、最先端技術の農業グリーンハウスは、低いエネルギー効率を有する。
【0011】
結果として、グリーンハウス内の最適の環境を維持するコストは、度々高額で、培養されるグッズの生産コストのネガティブな間接的影響を伴う。
【0012】
現状、最先端技術として知られるグリーンハウスのエネルギー消費問題の解決に挑戦し、及び“ホーム成長”培養を得るため、グリーンハウスは閉じた環境の内に配置されるため進化されている。
【0013】
そのようなグリーンハウスは、上述された例えば、植物が培養される棚を有するキャビネットを備えるのと似た方法で作られる。
【0014】
キャビネット内で、植物の成長を許容するための最適な環境を生成するため、培養される植物が、加水、加光され、及び条件、温度、湿度が制御されることが条件とされる。
【0015】
そのようなグリーンハウスは、実際、エネルギー損失を限定することを許容するが、追加の問題を呈する。
【0016】
実際、そのようなグリーンハウスは、典型的には室内使用のために意図されて、従って、次元を減らさなければならず、結果、限定された植物の生産となってしまう。
【0017】
実際、植物の生産は、植物自体の高さ方向の正確な成長を確保するため、充分な空間とならなければならず、棚の存在と衝突する。
【0018】
従って、最先端技術として知られるグリーンハウスは、培養される植物の異なるタイプに適応することは難しく、例えば、生産の品質など、生産の観点から効率的に作物を得ることを許容していない。
【0019】
従って、上述のような不利点を克服する野菜ガーデン及び植物の苗床培養システムを提供するという最先端技術による必要性は満たされていない。
【0020】
本発明は、垂直軸に沿う棚の動作手段を含み、上述のようなシステムを提供することによって、上記目的を達成する。
【0021】
前記動作手段、前記光源生成手段、前記液体配送手段、及び前記強制空気流吸引/供給手段の動作を制御するために構成された制御ユニットをまた備える。
【0022】
そのような構成に応じて、植物の成長の状態に基づいて棚を動かすことができる再構成システムが得られる。
【0023】
後述するように、一つの棚と他の棚との間に囲まれた容量は、各棚の特定及び異なる気候に関する環境を特定する。
【0024】
従って、培養の数に関するキャビネットの内部スペースを最適化するために、植物の成長過程の間、そのような棚を動かすために、各棚の成長状態の多様化を如何に可能にするかは明らかである。
【0025】
本発明のシステムの目的は、如何なる季節でも、培養される植物や花の最適な環境特徴を、再生成することを許容することである。
【0026】
実際、上記手段は、最適な自然環境を生成し、培養植物の生長フェーズの機能として使用されるエネルギー消費を最小化することを許容する。
【0027】
有利点として、本システムは、棚の間に中間挿入された空間内の明るさ、及び/又は温度、及び/又は湿度を検知するのに適したセンサを備える。
【0028】
従って、充分な自動システムは、各棚に関連する植物のタイプを設定でき、制御ユニットは棚を動かし、様々な環境内の植物の成長に必要な小気候を再生成する。
【0029】
より好ましい形態に応じて、動作手段は、キャビネットの壁内に供されるトラックに沿ってスライドし、棚と一体化した1以上のスライドを備える。
【0030】
後述される更なる変形は、本発明のシステムの目的の構造特徴を最適化すること、システムパフォーマンス及びその次元の間の最適妥協を供することを意図する。
【0031】
本発明のシステムの目的の特異な側面は、キャビネット内の培養空間の使用を最適化し、棚の上で培養される植物の最大数を得ることができる点である。
【0032】
改善に応じて、各棚はダブルボトムを有するタンク要素から成り、ダブルボトムは、空気の導入/吸引に適する複数の穴部を伴う、より低い壁を供する。
【0033】
ダブルボトムは、また、棚の下のエリアに液体を配送するのに適するノズルを有する。
【0034】
従って、各棚は、下の棚の培養環境に責任があり、必要な水、温度、及び光をそのような棚に供給する。
【0035】
その代わりに又は述べるものとの組み合わせとして、棚自体及びその下の棚ではない培養にスプレーするために、タンク要素のボトムに、液体供給ノズルを含むことができる。
【0036】
配送ノズルの構成に関わらず、制御ユニットは、異なる植物に関連する情報を含むソフトウェアをロードするプロセッサ手段を事実有している。
【0037】
各棚の培養に基づき、及び全ての成長過程の間、必要な湿度、温度、容量を供給するために、制御ユニットは、本システムに属する様々な手段の操作を調整することができる。
【0038】
後述するように、ダブルボトムの存在は、空気の導入/吸引、及び/又は液体の配送、及び/又は発光を許容する様々なパイプ/接続部を収めることを許容する。
【0039】
代わりに又は上述の組み合わせとして、上の棚からその下の棚まで異なる空気流を生成するため、排出空気の吸引は、タンク要素のボトムの複数の穴部を介することが含まれる。
【0040】
実際、より好ましい形態に応じて、強制空気流吸引/供給手段は、1以上の導入/吸引パイプに接続されたポンプ手段を備え、パイプは部分的にダブルボトム内に収容され、空気の当該導入/吸引に適する穴部と連絡する。
【0041】
好ましくは、本システムは、空気吸引回路、空気導入回路の分離を含む。
【0042】
このため、少なくとも1の導入パイプ及び少なくとも1の吸引パイプが含まれ、対応する導入穴部及び吸引穴部に接続される。
【0043】
ある形態において、光源生成手段は、電気生成ユニットを1以上の光装置に接続するケーブルを備える。
【0044】
接続ケーブルは、部分的にダブルボトムの内部に収まり、一方、ダブルボトムのより低い壁は、上記の1以上の光装置の挿入シートを含む。
【0045】
最後に、本発明のシステムの目的は、液体配送手段がノズルに接続された配送パイプを備え、トップダウン配送の場合、配送パイプは部分的に前記ダブルボトム内に収容される。この場合、ノズルは好ましくは光装置の挿入の位置に含まれる。
【0046】
培養レベルで配送の際、そのようなノズルは棚の土壌層で、含まれる。
【0047】
予測として、本発明の出願のシステムオブジェクトの目的の一つは、培養の総数に関して、培養容量の最適化である。
【0048】
植物の進化の過程において、植物自体は、1以上の土壌を要求し、成長の間、土壌の量を増加するため、初期フェーズの間、土壌の最小層から一般的に開始する。
【0049】
しかしながら、本特許のグリーンハウスオブジェクトのような自動システムは、初期フェーズから既に、全ての植物の過程のために必要とされる土壌の量を先に準備しなければならない。
【0050】
空間を最適化することに関して、特に、そのような土壌の量を有する棚を用いることは不利である。
【0051】
本発明のシステムオブジェクトで有利なこの理由のため、各タンク要素は、水溶性の重合体原料の容器内に含まれる親液性の土壌の少なくとも1の層を備える。
【0052】
そのような構成のため、土壌の厚さ及び嵩は限定され、棚、すなわちタンク要素が乾燥されるときにのみ増加し、その容器は溶解し、土壌は容量を増加する。
【0053】
最後に、本発明のシステムオブジェクトは、モジュール式のタンク要素、すなわち、タンク内にある土壌の量に基づいて、次元を増加することができるものを備える。
【0054】
幾つかの可能な形態は、以下に述べられ、しかし好ましくは、各棚のタンク要素は、1以上の延長可能な壁を有する。
【0055】
更なる形態に応じて、本発明のシステムオブジェクトに属する各区画は、その区画のサイズの機能として適応するドアを備える。
【0056】
区画は、2つの隣接する棚の間、すなわち、培養が含まれ成長する場所のエリアの間を特定するスペースとして意図される。
【0057】
棚の動きが与えられると、ドアは例えば、区画の高さの機能として望ましいように延長して接触する折り畳みカーテンの手段による囲い部を通して作られる。
【0058】
幾つかの形態の描写から明らかになるように、そのような構成は、或る小気候の維持を容易化するような各区画の正面囲い部を生成することを許容する。
【0059】
さらに、例えば菌類の培養のような、暗い環境を要求する培養のために、暗幕用ドアを含むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0060】
本発明のこれら、及び他の特徴及び有利点は、添付の図面に描写される幾つかの例示の形態の以下の記述から明らかになり、図1a~1eは、本発明のシステムオブジェクトの形態の幾つかの参考図を示す。
【0061】
図2a~2dは、本発明のシステムオブジェクトに属する棚の可能な形態の2つの図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0062】
本願出願に添付される図は、その有利点及び述べられる特徴をより良く理解するために、本発明の植物オブジェクトの野菜ガーデン及び苗床培養のシステムの幾つかの可能な形態のみを示す。
【0063】
従って、そのような形態は、本発明の発明の概念を示すのもので、限定するものではなく、すなわち、植物を培養することを許容するシステムを得る一方、必要な容量を最適化して、エネルギー消費を限定する。
【0064】
特に、図1aを参照すると、本システムは、2つのコンパートメント10及び20に分けられたキャビネット1を備える。
【0065】
コンパートメント20は、植物を収容して、培養し、一方、コンパートメント10は、そのような培養の最適化のための補助手段を備える。
【0066】
コンパートメント20は、棚の上面及び上にある棚の下面の間に中間挿入される空間を特定するため、キャビネットの垂直軸に沿って、互いに上下に配置された棚21,22,23,24,25及び26を備える。
【0067】
各棚21~26の上に配置される植物は、このように、図1cに示すように、複数の棚の間に中間挿入された空間内で成長する。
【0068】
キャビネット1は、さらに、光源生成手段、液体配送手段、及び強制空気流吸引/供給手段を備える。
【0069】
後述のように、そのような手段は、各棚21~26において分けられ、その結果、重複している各棚21~26によって特定される空間は異なる気候条件を有する。
【0070】
棚21及び棚22の間に、或る湿度及び気温のエリアがあり、棚21及びコンパートメント20の上縁壁の間のエリアもまた、残っている棚22~26の間もまた同様である。
【0071】
光源生成手段の操作、液体配送手段及び強制空気流吸引/供給手段の操作は、コンパートメント10内に配置される制御ユニットによって調整される。
【0072】
制御ユニットはさらに、垂直軸に沿って、棚21~26の動作手段の操作を制御する。
【0073】
従って、棚21~26は、矢印Aで示す方向に沿って、互いに離れ/接近できる。
【0074】
動作手段は、最新技術として知られる手段で得られる。
【0075】
例えば、アクティベーションモータが、棚21~26を動かすスライド/レールシステムを駆動するコンパートメント10内に供される。
【0076】
各棚は、コンパートメント20の壁上に得られる内部レールをスライドする1以上のスライドを有する。
【0077】
代わりに、エンドレススクリューが供される、すなわち、棚21~26は、図1dに示すように、コーナ毎の、4つのカラム200上をスライドする。
【0078】
動作手段の形態に関わらず、棚21~26は、各棚の間の容量の増加/減少、及び植物の成長の容易化のために、垂直軸に沿って動く。
【0079】
例えば、可能な形態が図1b及び1cに示され、その中で棚23は、棚22に、棚25は棚24に接近する。
【0080】
棚の動きは、ユーザによって設定、又は自動化される。
【0081】
事実、ユーザが培養したい植物のタイプを設定し、本システムが内部に占める容量を最適化するために棚21~26を配置することを含むことが可能である。
【0082】
この占める容量を最適化するために、できるだけ多くの棚21~26を挿入するために、植物の種類で変更するのみではなく、各植物の初期フェーズを多様化することが好ましい。
【0083】
図1cはそのような状態を示し、ここで、棚21,22及び26は、より高い高さを要する最終培養フェーズの植物3を有し、棚23はより低い高さを要する初期培養フェーズの植物3を有する。
【0084】
コンパートメント内の棚の数を増加又は減少するため、棚21~26は十分に取り除き可能であることを含む。
【0085】
特に図1bを参照し、好ましくは、棚は2パーツから成り、すなわち、タンク要素及びサポートフレームであって、それらの間で相対動作を有する。
【0086】
図1bの棚24は、そのような構成を示し、タンク要素241は、サポートフレーム242に対して水平に動く。
【0087】
特に、サポートフレーム242及びタンク要素241は、棚24の垂直移動の間、同時に動き、一方、タンク要素241は、サポートフレーム242に対して、矢印Bによって示される方向で動く。
【0088】
培養される植物はタンク要素241内に配置されるため、矢印Bの方向の移動は、植物を配置しなければならないユーザを容易化する。
【0089】
各棚は下の棚に培養される植物の気候状態を調整する責任があり、ここでは、光の強度、強制空気流、及び液体配送が、各棚21~26の下面で実行される。
【0090】
可能な形態に応じて、液体配送は棚ごとに実行され、その結果、配送は下の棚で起こらない。
【0091】
そのような機構に応じて、棚25は棚25自体をスプレーする液体配送手段を有しても良く、一方、棚26、すなわち下の棚の明るさ及び空気再循環の責任がある。
【0092】
そのような構成は他の棚にも適用できる。
【0093】
図1d及び1eに示すように、各棚は、3つの接続部40,41及び5を有し、コンパートメント10内での空気流、液体及び生成された電流を、後述するような特別の手段で、棚に移すことを許容する。
【0094】
有利な点として、コンパートメント10は、棚21~26の全ての培養を独立化するため、コンパートメント10の正面を覆うように変わるドア100を有する。
【0095】
そのようなドア100の代わりに又は組み合わせとして、各サブコンパートメント、すなわち2つの隣接する棚によって範囲を定められる各エリアを完全に独立化するため、各棚21~26のドアを含むことができる。
【0096】
ドアは手動又は自動で開く。
【0097】
ドアはまた、暗い栽培環境を再生成するため、光を通さない原料から成る。
【0098】
ドア10はまた、ドア100を開ける必要がなく培養の進展を制御できるようにするため、透明原料で作られる。
【0099】
このため、時には個別ドアを開け、培養を制御できるようにするため、暗い環境を要求する培養の進展をモニターできる。
【0100】
代わりに又は組み合わせとして、各コンパートメントはコンパートメントに直接アクセスする必要性がなく各作物の成長フェーズを、遠隔監視するカメラを有する。これはまた、例えば、非当たりの良い場所に装置を導入したとき、外から来る光を減らす幾つかのケースで有用な、不透明原料から成るドア10を有することを許容する。
【0101】
図2a~2dは、棚21~26の可能な形態の4つの図を示す。
【0102】
棚21~26は、同じ方法で作られ、しかしながら簡易のため1つの棚のみを示し、例えば、図2a及び2cは棚21の下面、図2b及び2dは上面を示す。
【0103】
上述のように、各棚は、タンク要素及びサポートフレームを備える。
【0104】
サポートフレームはダブルボトム210を備え、このダブルボトム210は接続部40,41及び5の収容部となる、空間を有する。
【0105】
光源生成手段、液体配送手段及び強制空気流吸引/供給手段は、部分的に、そのようなダブルボトム210の内部に収容される。
【0106】
そのような構成は、特に各手段に関して述べられる。
【0107】
特に、強制空気流吸引/供給手段は、ポンプ手段に接続する導入回路及び吸引回路の2つの別々の回路を備える。
【0108】
ポンプ手段は、好ましくはコンパートメント10内に配置されるが、そのようなコンパートメントからは、夫々導入パイプ40及び吸引パイプ41を介して、各棚と連絡することからである。
【0109】
パイプ40及びパイプ41は部分的にダブルボトム210内に収容され、収容されないパイプの一部は、キャビネット1の全高に沿った各棚のトラックを許容するための、そのような高さを有する。
【0110】
同じものが、後述する接続部5に適用される。
【0111】
各棚の底部は、夫々導入パイプ40及び吸引パイプ41に接続される穴部400及び410を有する。
【0112】
結果として、下に位置する棚に導入される空気は穴部40を出て、一方下に位置する棚からの空気は穴部41から吸引される。
【0113】
導入/吸引と共に、空気温度及びスピードを調整することにより、棚の下のエリア内の植物の温度及び湿度を調整可能である。
【0114】
さらに、棚21の低い側の壁は、LEDライトの1区画など、1以上の光装置を収容するため、挿入シート51を有する。
【0115】
従って、この場合、光源生成手段は、このLED区画に接続する電力生成ユニットの接続ケーブル5を備える。
【0116】
電力源は、コンセントに単純に接続すること、及び/又はバッテリーを備えることができる。
【0117】
電力供給に依らず、接続ケーブル5は、部分的にダブルボトム210の内部に収容され、挿入シート51内に収容されたLED区画に接続される。
【0118】
液体配送手段の代わりに関して、配送パイプは、1以上のノズルに接続されることを含む。
【0119】
配送パイプは、コンパートメント10内に挿入されたタンク内にある液体を様々な棚に移し、配送パイプ内の液体をポンプするためのポンプ手段を好ましくは含む。
【0120】
液体は、培養される植物の必要によって、液滴、小滴又は霧状で配送されることを含む。
【0121】
液体配送形態は、上述のようなノズルの位置に大きく基づき、そのようなノズルは下側の棚又は、それらがインストールされた棚にスプレーできる。
【0122】
図に示す変形例に応じて、配送パイプは、コンパートメント10及びコンパートメント20の間を通過するケーブルの数を減らすため、接続ケーブル5の中に含まれる。
【0123】
代わりに配送ノズルが、LED区画の挿入シート51で含まれる。
【0124】
特に図1a及び2aを参照して、棚21の下壁は、穴部40及び41を介して空気を吸引/供給し、挿入シート51を通して光と液体を棚22のタンク要素内に生成し、他の棚も同様である。
【0125】
棚21のタンク要素に関して、穴部41,41及び挿入シート51は、コンパートメント20の上壁に含まれる。
【0126】
上述した操作が如何に自動化できるから明らかであり、コンパートメント10内にある制御ユニットは、各棚の高さ、湿度、温度、そこで培養される植物の明るさをモニタする複数のセンサと通信する。
【0127】
制御ユニットは、これら全ての情報を、培養される植物のタイプに関連する情報と共に収集し、植物の成長フェーズに応じて棚21~26を動かし、全キャビネット1の操作を管理する。
【0128】
最後に、図2a~2dは、棚の特異な形態を示す。
【0129】
実際、棚21のタンク要素は、高さ方向で延長可能な側壁211~214を有し、その結果、側壁は、図2bの収縮状態から、図2dの引出状態になる。
【0130】
側壁の延長は、植物の培養のために必要な土壌を置くための各タンク要素のスペースを増加することを許容することは明らかである。
【0131】
一般的に、初期の成長フェーズではほとんど土壌を要求されず、側壁211~214は収縮状態で、一方、その後の成長フェーズでは側壁211~214は引出状態である。
【0132】
有利にも、土壌は、水溶性の重合体原料の1以上の容器内に含まれる親液性の形態で供される。
【0133】
より好ましくは、土壌は3層を有し、3つの異なる容器に含まれる。
【0134】
上層では、土壌は、培養される植物の種を有する土壌が含まれ、一方、連続する層は単に土壌が含まれる。
【0135】
第一ステップの間、上層は上側の棚のノズルで濡らされ、ポリマー原料が溶解し、新液性土壌が水和されて、容量を増す。
【0136】
同時に、種が発芽して、第一植物が成長する。
【0137】
追加の土壌が必要ならば、追加の水が施され、土壌の第二層の容器を溶解する。
【0138】
側壁211~214の高さの増加は、好ましくは、正しく土壌を保つために、土壌の容量の増加となる。
【0139】
最後に、収縮状態から引出状態への遷移は、“活性”作法で実行され、すなわち、壁を一方から他方に移行させる手法を含み、この作法は最新技術で知られる如何なる作法も含む。
【0140】
代わりに又は組み合わせで、この遷移を“受身”作法で生じることができ、すなわち、土壌の容量の増加は、収縮状態から引出状態へそれらを動かすために、壁を押すことができる。
【0141】
例えば、壁は、一方から他方に壁を遷移するために、増加された土壌の容量によって押圧される隣接表面で供される。
【0142】
本発明が、様々な調整及び代わりの建築に影響され易いため、幾つかの好ましい形態は図で示され、詳細に述べられた。
【0143】
しかしながら、本発明の範囲を図示した形態に限定する意図はなく、それは逆に、全ての調整、代替構造、及び請求項に定義した発明の範囲内にあるに等しいもの保護することを意図する。
【0144】
“例えば”、“など”、“又は”の使用は、記述されていない限り、非排他的、非限定代用を示す。
【0145】
“含む”の使用は、“含む”を意味し、記述されていない限り、限定するものではない。
図1a
図1b
図1c
図1d
図1e
図2a
図2b
図2c
図2d
【国際調査報告】