(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-14
(54)【発明の名称】冷却チャンバを備えたプローブ
(51)【国際特許分類】
A61B 8/00 20060101AFI20230607BHJP
【FI】
A61B8/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022569155
(86)(22)【出願日】2021-05-12
(85)【翻訳文提出日】2023-01-13
(86)【国際出願番号】 FR2021050838
(87)【国際公開番号】W WO2021229191
(87)【国際公開日】2021-11-18
(32)【優先日】2020-05-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】508291928
【氏名又は名称】スーパー ソニック イマジン
【氏名又は名称原語表記】SUPER SONIC IMAGINE
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100135703
【氏名又は名称】岡部 英隆
(72)【発明者】
【氏名】ヴァランタン,マチュー
(72)【発明者】
【氏名】ルソー,エティエンヌ
(72)【発明者】
【氏名】ルション,エミリアン
【テーマコード(参考)】
4C601
【Fターム(参考)】
4C601EE19
4C601EE24
4C601GB20
4C601GB42
(57)【要約】
冷却チャンバを備えたプローブ特に超音波用のプローブ(110,210,310,410,510)は、冷却チャンバ(140,240,340,440,540)を有する。冷却チャンバは、流体を通さず、誘電性の伝熱流体(142,242,342,442,542)により少なくとも部分的に充填される。プローブの放射及び/又は受信素子(120,220,320,420,520)に関連付けられたインターフェース装置(124,224,324,424,524)は、冷却チャンバの内側に又は接して、少なくとも部分的に設けられる。プローブは、流体を通さない壁部(153,253,353,453,553)によって冷却チャンバから分離された乾燥チャンバ(152,252,352,452,552)と、冷却チャンバの内側に少なくとも部分的に配置された多孔性のヒートシンク(130,230,330,430,530)とを備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
特に超音波用のプローブ(110,210,310,410,510)であって、
プローブ(110,210,310,410,510)の内部(113a,213a,313a,413a,513a)及び外部(113b,213b,313b,413b,513b)を定義する筐体(112,212,312,412,512)と、
音波のための1つ又は複数の放射及び/又は受信素子(120,220,320,420,520)と、
上記放射及び/又は受信素子(120,220,320,420,520)に関連付けられ、上記筐体(112,212,312,412,512)の内部(113a,213a,313a,413a,513a)に設けられたインターフェース装置(124,224,324,424,524)とを備え、
上記プローブは、
上記筐体(112,212,312,412,512)の内部(113a,213a,313a,413a,513a)に形成され、流体を通さない冷却チャンバ(140,240,340,440,540)であって、上記冷却チャンバ(140,240,340,440,540)は、誘電性の伝熱流体(142,242,342,442,542)で少なくとも部分的に充填され、上記インターフェース装置(124,224,324,424,524)は、上記伝熱流体に少なくとも部分的に接するように、上記冷却チャンバ(140,240,340,440,540)の内部に、又は、上記冷却チャンバ(140,240,340,440,540)に接して,少なくとも部分的に設けられる、冷却チャンバ(140,240,340,440,540)と、
上記プローブ(110,210,310,410,510)の筐体(112,212,312,412,512)の内部(113a,213a,313a,413a,513a)に形成された乾燥チャンバ(152,252,352,452,552)であって、流体を通さない壁部(153,253,353,453,553)によって上記冷却チャンバ(140,240,340,440,540)から分離された乾燥チャンバと、
上記冷却チャンバ(140,240,340,440,540)内に少なくとも部分的に配置されたヒートシンク(130,230,330,430,530)とを備えることを特徴とする、
プローブ。
【請求項2】
上記流体を通さない壁部(553)は、少なくとも部分的に、中間基板(554)から構成される、
請求項1記載のプローブ。
【請求項3】
上記中間基板(554)は、多層プリント回路と、これらの層の一部又はすべてを横断する複数の充填されたビアとから構成される、
請求項2記載のプローブ。
【請求項4】
上記ヒートシンクは、多孔性であり(130,230,330,430,530)、オプションで、複数の開いたセル細孔から形成される、
請求項1~3のうちの1つに記載のプローブ。
【請求項5】
上記伝熱流体(142,242,342,442,542)は相変化する、
請求項1~4のうちの1つに記載のプローブ。
【請求項6】
上記伝熱流体(142,242,342,442,542)は、液体状態を有する単相流体である、
請求項1~5のうちの1つに記載のプローブ。
【請求項7】
上記伝熱液体(142,242,342,442,542)の遷移温度は、摂氏30及び90度の温度の間にある、
請求項5又は6記載のプローブ。
【請求項8】
上記インターフェース装置(124,224,324,424)は、上記流体を通さない壁部(153,253,353,453)を横断し、部分的に上記乾燥チャンバ(152,252,352,452)に配置され、部分的に上記冷却チャンバ(140,240,340,440)に配置される、
請求項1~7のうちの1つに記載のプローブ。
【請求項9】
上記インターフェース装置(124,224,324,524)の一部は、上記冷却チャンバ(140,240,340,540)に設けられた少なくとも1つのプリント回路(128,228,328,528)から構成され、
上記少なくとも1つのプリント回路(128,228,328,528)は、上記ヒートシンク(130,230,330,530)の両方の側に取り付けられる、
請求項1~8のうちの1つに記載のプローブ。
【請求項10】
上記インターフェース装置(224,324,424)の他の部分は、上記流体を通さない壁部(253,353,453)を横断する中間基板(254,354,454)から構成され、
上記中間基板(254,354,454)は、上記少なくとも1つのプリント回路(228,328,428)に関連付けられる、
請求項9に記載のプローブ。
【請求項11】
上記インターフェース装置(124,224,324,424,524)の少なくとも一部は、可撓性又は半剛性材料を備える、
請求項1~10のうちの1つに記載のプローブ。
【請求項12】
上記インターフェース装置(124,224,324,424,524)は、複数のケーブル(132,232,332,432,532)によって、上記プローブ(110,210,310,410,510)の外部(113b,213b,313b,413b,513b)に関連付けられ、
上記複数のケーブル(132,232,332,432,532)は、上記乾燥チャンバ(152,252,352,452,552)に設けられる、
請求項1~11のうちの1つに記載のプローブ。
【請求項13】
上記ヒートシンクは、多孔性であり(130,230,330,430,530)、区間]0;10]mm内の直径を有する細孔を含む、
請求項1~12のうちの1つに記載のプローブ。
【請求項14】
上記ヒートシンクは、多孔性であり(130,230,330,430,530)、可変サイズの細孔を含む、
請求項1~13のうちの1つに記載のプローブ。
【請求項15】
上記細孔は、上記冷却チャンバ(140,240,340,440,540)の中心(C)に向かう方向(D)に沿って増大するサイズを有する、
請求項14記載のプローブ。
【請求項16】
上記細孔は、上記冷却チャンバ(140,240,340,440,540)の中心(C)に向かう方向(D)に沿って減少するサイズを有する、
請求項14記載のプローブ。
【請求項17】
上記ヒートシンク(130,230,330,430,530)は、複数の多孔質層を備える、
請求項1~16のうちの1つに記載のプローブ。
【請求項18】
上記ヒートシンク(130,230,330,430,530)は、上記インターフェース装置(124,224,324,424,524)に接する、
請求項1~17のうちの1つに記載のプローブ。
【請求項19】
上記ヒートシンク(130,230,330,430,530)は、上記1つ又は複数の放射及び/又は受信素子(120,220,320,420,520)と、上記インターフェース装置(124,224,324,424,524)との間に配置される、
請求項1~18のうちの1つに記載のプローブ。
【請求項20】
上記ヒートシンク(130,230,330,430,530)は、粉末焼結により取得される、
請求項1~19のうちの1つに記載のプローブ。
【請求項21】
上記ヒートシンク(130,230,330,430,530)は第1のヒートシンクであり、
上記プローブは第2のヒートシンク(155,255,355,455,555)を備え、上記第2のヒートシンクは、上記乾燥チャンバ(152,252,352,452,552)に配置されるか、又は、上記乾燥チャンバ(152,252,352,452,552)に接する上記流体を通さない壁部の面に配置される、
請求項1~20のうちの1つに記載のプローブ。
【請求項22】
上記第2のヒートシンク(155,255,355,455,555)は多孔性材料を備える、
請求項21に記載のプローブ。
【請求項23】
上記ヒートシンク(130,230,330,430,530)は、上記冷却チャンバ(140,240,340,440,540)の壁部(146,246,346,446,546)に相補的な形状を有し、及び/又は、上記冷却チャンバ(140,240,340,440,540)の体積(V)を少なくとも部分的に充填する、
請求項1~22のうちの1つに記載のプローブ。
【請求項24】
上記ヒートシンク(130,230,330,430,530)は、上記1つ又は複数の放射及び/又は受信素子(120,220,320,420,520)の後面(147,247,347,447,547)と、上記流体を通さない壁部(153,253,353,453,553)との両方に接する、
請求項1~23のうちの1つに記載のプローブ。
【請求項25】
上記プローブ(110,210,310,410,510)の内部(113a,213a,313a,413a,513a)の、又は、上記プローブ(110,210,310,410,510)に関連付けられた、圧力センサ(115a,215a,315a,415a,515a)及び/又は衝撃センサ(115c、215c、315c、415a,515c)及び/又は温度センサ(115b,215b,315b,415b,515b)を備える、
請求項1~24のうちの1つに記載のプローブ。
【請求項26】
音波のための上記1つ又は複数の放射及び/又は受信素子(120,220,320,420,520)は、上記プローブ(110,210,310,410,510)の第1の端部(122,222,322,422,522)に配置され、
上記冷却チャンバ(140,240,340,440,540)は、上記プローブ(110,210,310,410,510)の第1の端部(122,222,322,422,522)に向かって配置され、
上記乾燥チャンバ(152,252,352,452,552)は、上記プローブ(110,210,310,410,510)の上記第1の端部(122,222,322,422,522)とは逆の第2の端部(144,244,344,544)に向かって配置される、
請求項1~25のうちの1つに記載のプローブ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プローブ、特に超音波用のプローブに関する。
【背景技術】
【0002】
より詳しくは、本発明は、超音波画像化システムの一部になりうるプローブに関する。
【0003】
超音波画像化は、超音波を媒体へ放射して、媒体によって反射された超音波を記録することで作用する。
【0004】
この目的で、プローブは、画像化される要素、典型的には、生物の身体内の器官において、波放射/受信素子を位置するために使用される。波は、アクチュエータによって、例えば、動作中に熱を引き起こす圧電式又はCMUTタイプのアクチュエータによって生成される。この熱は、放射された波のパワーの関数であってもよい。特許文献1は、高周波で放射するプローブの例を説明している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許出願公開第2009/0234230号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
この引き起こされた熱は、時々、患者及び/又は従事者にとって不快になりうる温度に達する可能性があり、及び/又は、医療用装置に適用される標準を満たさない。さらに、プローブの温度の上昇は、その機能を一時的又は永久に低下させる可能性がある。時々、プローブが熱によって損傷を受けることを防ぐためのメカニズムが提供され、例えば、その内部構成要素を保護するために、所定の温度に達している場合、プローブのパワーは抑制されてもよい。例えば、しきい値温度は、50°C及び80°Cの間にあってもよい。プローブの冷却を可能にするために、プローブは、このしきい値温度に到達している場合に、オフするようにプログラミングされてもよい。さらに、そのような加熱は、画像を生成するためのプローブの超音波放射シーケンスのペースを低減する可能性がある。従って、潜在的に集中的な使用を可能にしながら、かつ、最適な製造及び動作コストを維持しながら、これらの問題を克服するプローブを提供する必要がある。
【0007】
本発明の目的は、プローブの過度の加熱、ひいては、それへの損傷を回避するために、下記に言及するタイプのプローブを改善することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
従って、本発明は、特に超音波のためのプローブに関し、プローブは、
プローブの内部及び外部を定義する筐体と、
音波のための1つ又は複数の放射及び/又は受信素子と、
放射及び/又は受信素子に関連付けられ、筐体の内部に設けられたインターフェース装置とを備え、
プローブは、
筐体の内部内に形成され、流体を通さない冷却チャンバであって、冷却チャンバは、誘電性の伝熱流体で少なくとも部分的に充填され、インターフェース装置は、伝熱流体に少なくとも部分的に接するように、冷却チャンバの内部に、又は、冷却チャンバに接して、少なくとも部分的に設けられる、冷却チャンバと、
プローブの筐体の内部に形成された乾燥チャンバであって、流体を通さない壁部によって冷却チャンバから分離された乾燥チャンバと、
冷却チャンバ内に少なくとも部分的に配置された多孔性のヒートシンクとを備えることを特徴とする。
【0009】
少なくとも1つの冷却チャンバの存在に起因して、動作中のプローブの温度は、その低減を達成するためにプローブのオフを必要とすることなく、有効に低減することができる。
【0010】
動作中に、音波のための複数の放射及び/又は受信素子が熱を生成し、伝熱流体は、複数の放射及び/又は受信素子を備えるプローブの端部において放射されたこの熱を、音波のための複数の放射及び/又は受信素子から遠位にあるプローブの第2の端部に向かってシフトする。
【0011】
多孔性のヒートシンクは、優位点として、特にプローブのこれらの2つ端部の間において、熱交換を増大させることを可能にする。
【0012】
本開示に係るプローブの様々な実施形態では、下記の構成のうちの1つ又は複数が使用されてもよい。
【0013】
・流体を通さない壁部は、少なくとも部分的に、中間基板から構成される。
・中間基板は、多層プリント回路と、これらの層の一部又はすべてを横断する複数の充填されたビアとから構成される。
・多孔性のヒートシンクは、開いたセル細孔から形成される。
・伝熱流体は相変化する。
・伝熱流体は、液体状態を有する単相流体である。
・伝熱流体はハイドロフルオロエーテルである。
・流体は、プローブが使用されるときに伝熱流体が気相及び液相の両方にあってもよいように、動作中に音波のための放射及び/又は受信素子から発生した熱に起因する温度に依存する遷移温度を有する。
・伝熱液体の遷移温度は、摂氏30及び90度の温度の間にある。
・インターフェース装置は、流体を通さない壁部を横断し、部分的に乾燥チャンバに配置され、部分的に冷却チャンバに配置される。
・インターフェース装置の一部は、冷却チャンバに設けられた少なくとも1つのプリント回路であって、多孔性のヒートシンクの両方の側に取り付けた少なくとも1つのプリント回路から構成される。
・インターフェース装置の他の部分は、流体を通さない壁部を横断する中間基板であって、上記少なくとも1つプリント回路(228,328,428)に関連付けられた中間基板から構成される。
・インターフェース装置の少なくとも一部は、可撓性又は半剛性材料を備える。
・インターフェース装置は、乾燥チャンバに設けられた複数のケーブルによってプローブの外部に接続される。
・多孔性のヒートシンクは、区間]0;10]mm内の直径を有する細孔を含む。
・多孔性のヒートシンクは可変サイズの細孔を含む。
・細孔は、冷却チャンバの中心に向かう方向に沿って増大するサイズを有する。
・細孔は、冷却チャンバの中心に向かう方向に沿って減少するサイズを有する。
・多孔性のヒートシンクは複数の多孔質層を備える。
・多孔性のヒートシンクの各層は、他の層とは異なる孔サイズを有する。
・多孔性のヒートシンクはインターフェース装置に接している。
・多孔性のヒートシンクは、上記1つ又は複数の放射及び/又は受信素子と、インターフェース装置との間に配置される。
・多孔性のヒートシンクは粉末焼結により取得される。
・多孔性のヒートシンクは第1のヒートシンクであり、プローブは第2のヒートシンクを備え、第2のヒートシンクは、乾燥チャンバに配置されるか、又は、乾燥チャンバに接する、流体を通さない壁部の面に配置される。
・第2のヒートシンクは多孔性材料を備える。
・多孔性のヒートシンクは、冷却チャンバの壁部に相補的な形状を有し、及び/又は、冷却チャンバの体積を少なくとも部分的に充填する。
・多孔性のヒートシンクは、上記1つ又は複数の放射及び/又は受信素子の後面と、流体を通さない壁部との両方に接する。
・プローブは、プローブの内部の、又は、プローブに関連付けられた、圧力センサ及び/又は衝撃センサ及び/又は温度センサをさらに備える。
・音波のための上記1つ又は複数の放射及び/又は受信素子は、プローブの第1の端部に配置され、冷却チャンバは、プローブの第1の端部に向かって配置され、乾燥チャンバは、プローブの第1の端部とは逆の第2の端部に向かって配置される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1a】第1の実施形態に係るプローブの正面断面図である。
【
図2】第2の実施形態に係るプローブの正面断面図である。
【
図3】第3の実施形態に係るプローブの正面断面図である。
【
図4】第4の実施形態に係るプローブの正面断面図である。
【
図5a】第5の実施形態に係るプローブの正面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の他の特徴及び利点は、添付の図面を参照して、非限定的な実施例として与えられ、その実施形態のうちのいくつかについて下記次の説明から明らかになるであろう。
【0016】
様々な図面において、別途明記しない限り、同じ参照番号は同一又は同様の構成要素を示す。
【0017】
図1a及び
図1bを参照して、第1の実施形態に係るプローブ110は、特に音波、例えば超音波に関して説明される。一実施形態では、プローブ110は、超音波画像化システムの一部である。このシステムは、例えば医療のコンテキストにおいて、例えばヒト又は動物の身体の、内部又は外部器官及び/又は組織の可視化に使用されてもよい。この目的のために、プローブ110は、超音波の放射及び/又は受信を可能にする。
【0018】
プローブ110は、プローブ110の様々な構成要素を含むシェルである筐体112を含む。筐体112は、プローブ110の外部113bから内部113aを分離する。筐体112は、例えば、プローブ110の操作を容易にするように、概して剛体である。筐体112は、全体的に人間工学的な把持部116を含み、それによって、ユーザは、概して片手で、プローブを操作する。
【0019】
筐体112はまた、放射及び/又は受信面118から構成され、それは、組織、例えば皮膚と接すること、又は、例えば組織、物体、超音波ゲルのような、任意の波伝送媒体と接することに適している。放射及び/又は受信面118は、図面では、概して平坦であるように、又は、わずかな曲率さえも有して、平坦、又は2Dに図示される。しかしながら、放射及び/又は受信面118は、おそらくは顕著な曲率を有する、様々な3D形状を有してもよい。
【0020】
筐体112は、例えばABSタイプの、プラスチックのような、1つ又は複数の電気絶縁性材料から部分的に製造されてもよい。一実施形態によれば、筐体112は金属からなる。金属筐体112は、熱放散を増大させうるが、ファラデー箱を形成することで電磁遮蔽としても作用しうる。1つの変形例において、筐体112は、いくつかの組み立てられた部分から構成されてもよい。例えば、(放射及び/又は受信面118をもたない)筐体112は、開口を残したプラスチックの単一部品から形成されたシェルから構成されてもよく、開口は、放射及び/又は受信面118をそこに受けるのに適し、それによって筐体112に接続されて閉じる。筐体112は、全体として又は部分的に、剛性又は可撓性を有してもよい。一実施例によれば、放射及び/又は受信面118は、1つ又は複数の可撓性ポリマーから構成される。筐体112は、型成形によって、又は、3D印刷によって作られてもよい。
【0021】
筐体112は、液体及び気体に対して、流体を通さないように製造されてもよい。
【0022】
プローブ110は、筐体112の内部113aに全体的又は部分的に位置するように、プローブ110の第1の端部122において配置された、音波のための複数の放射及び/又は受信素子120を含む。1つの変形例において、プローブ110が単一放射及び/又は受信素子120を備えることはありえるが、簡単化のため、この用語は、本願の説明では複数形と交換可能に使用される。第1の端部122はプローブ110の端部であり、それは筐体112の放射及び/又は受信面118を備える。一実施形態によれば、複数の放射及び/又は受信素子120は、複数の圧電素子(上に提示した変形例では単一の圧電素子)を備える。複数の放射及び/又は受信素子120は、放射列又はエッジを形成するように、又は、例えば矩形を形成して、放射面を形成するように配置されてもよい。
【0023】
複数の放射及び/又は受信素子120は、放射信号を送信するように及び/又は受信信号又は受信データを受信するように、また、超音波画像化システムの制御装置と通信するように、プローブ110の内部113aに設けられて複数の放射及び/又は受信素子120の後面147に接するインターフェース装置124に関連付けられる。
図1a及び
図1bの実施形態では、インターフェース装置124は、実施形態に依存して能動的及び/又は受動的な1つ又は複数の電子部品126をそれぞれ有する、互いに対向する2つのプリント回路基板128(又はプリント回路)を含む。一実施形態では、インターフェース装置124は、1つの、又は2つよりも多くのプリント回路基板128を含む。プリント回路基板128は、剛性、半剛性、又は完全に可撓性であってもよい。可撓性のプリント回路基板128のアーキテクチャは、優位点として、下記の説明から理解されるように、ヒートシンク内において伝熱流体のより良好な分散を可能にしうる。インターフェース装置124は、より多数又は少数の能動電子部品、1つ又は複数のパルサー、アンテナ、及び/又は1つ又は複数のマイクロプロセッサを備えてもよい。一実施形態によれば、インターフェース装置124は、コネクタタイプの、受動素子のみから構成され、画像化システムの制御装置に対する信号又は情報のためのリレーを構成する。次いで、インターフェース装置は、例えば1つ又は複数のコネクタ及び/又はマルチプレクサを介して、放射及び/又は受信素子120に対する電気的接続をグループ化することを可能にする構造物である。
【0024】
もう1つの実施形態によれば、インターフェース装置124は、能動素子を備え、複数の放射及び/又は受信素子120のために意図された放射信号の生成に少なくとも部分的に参加する。1つの変形例において、画像化システムの制御装置の一部は、インターフェース装置124に再配置されてもよい。一実施形態によれば、インターフェース装置124は、複数の放射する及び/又は受信素子120に対して、それらの全長に沿って、直接的に接している。
【0025】
インターフェース装置124は、一実施形態では、複数のケーブル132を介して、超音波画像化システム(図示せず)と通信する。一実施形態によれば、ケーブル132は同軸ケーブルである。もう1つの実施形態によれば、ケーブル132は、2つのエンティティ間において信号及び/又はデータを転送/交換することを可能にする、非同軸ケーブル、光ファイバー、又は他の任意の技術的手段である。一実施形態によれば、ケーブル132が存在せず、インターフェース装置124は、例えば、プローブの中又は表面に配置されたアンテナによって、超音波画像化システムと無線通信する。
【0026】
ケーブル132は、プローブ110の第2の端部144において、ケーブルスリーブ135を介して筐体112を横断する。一実施形態によれば、ケーブルスリーブ135は、液体及び気体のような流体を通さなくてもよい。第2の端部144は、第1の端部122とは逆の側であり、この変形例では、音波のための複数の放射及び/又は受信素子120から遠位にある。いくつかの変形例において、ケーブル132が通過するケーブルスリーブ135は、筐体112の他の場所に設けられてもよい。ケーブル132は、一次元又は二次元のコネクタによってインターフェース装置124に接続される。
【0027】
波消し素子136は、インターフェース装置124が接していない複数の放射及び/又は受信素子120の後面147の一部に設けられてもよい。波消し素子136は、複数の放射及び/又は受信素子120と、プローブ110の内部113aの一部との間において、少なくとも部分的な音響的減衰を提供する。実際に、複数の放射及び/又は受信素子120が動作中である場合、生成された音波は、プローブ110の内部113aに向かって伝搬し、プローブの内側に設けられた様々な素子を振動させ、これにより、不要な雑音を生じる可能性がある。波消し素子136の目的は、プローブ110の内部113aに向かって伝搬するこれらの波の大部分を反射するか、さもなければ吸収することで、これらの波の大部分を阻止することにある。波消し素子136はまた、放射パルスの継続時間を短縮することを可能にする。波消し素子136は、例えばエラストマ、可撓性樹脂、又は合成発泡材である。波消し素子は、インピーダンスを整合するための金属粒子を備えてもよい。波消し素子136は、追加又は代替として、熱伝導素子になるように選択されてもよい。
【0028】
プローブ110は、複数の放射及び/又は受信素子120の動作によって引き起こされたプローブ110の加熱を冷却するための冷却チャンバ140を含む。冷却チャンバ140は、プローブ110の第1の端部122に向かって筐体112の内部113aに形成される。
【0029】
冷却チャンバ140は、(液体及び気体のような)流体を通さず、部分的に又は完全にそれを充填する誘電性の伝熱流体142を備える。インターフェース装置124は、伝熱流体142に少なくとも部分的に接する。一実施形態によれば、伝熱流体142は単相であり、好ましくは液体である。液体の単相流体は、筐体112の構成に依存して、生じうる漏れに関する理由で、2相流体又は気体の単相流体よりも好ましい可能性がある。一実施形態によれば、流体は、比較的に高い粘性率を有し、例えば、40°Cにおいて7.7mm2/s以上の粘性係数を有する。
【0030】
単相誘電性伝熱流体の一例は、MIVOLT(登録商標) CL200及びMIVOLT CL300である。20°CにおけるMIVOLT CL300の密度は、ISO3675に従って計算すると、0.97g/ccになる。20°CにおけるMIVOLT CL200の密度は、ISO3675に従って計算すると、0.92g/ccになる。これらの流体は、医療分野では伝統的には使用されないが、プローブ110にとっては重要な伝熱流体を構成する。
【0031】
一実施形態によれば、伝熱流体142は生物学的適合性を有する。流体のこの選択は、例えば、内視鏡プローブの使用に関するアプリケーションでは重要となりうる。
【0032】
一実施形態によれば、伝熱流体142は、プローブ110の動作温度では、潜在的に同時に液相及び気相にあるように、2相流体である。さらに、伝熱流体142は、それが接しているプローブ110の構成要素に損傷を与えないように、これらの構成要素に対して適合した性質を有する伝熱流体142であってもよい。そうでなければ、それは、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ナイロン、ポリプロピレン、ステンレス鋼、アルミニウム、又は銅のような隔離材料からなる小袋において隔離される。伝熱流体142は、使用中に、通常動作範囲内において、非固体であり、本質的に気体ではない(すなわち、大部分は液相である)。例えば、プローブの公称動作温度は、5°C及び35°C(°Cは摂氏温度の単位である)の間で変化する可能性がある。複数の放射及び/又は受信素子120が動作中である場合、使用される伝熱流体142は、代替として、プローブ110の内部のローカル温度に近い沸点(又は遷移温度)を有してもよい。例えば、伝熱流体142は、放射及び/又は受信素子が動作しているとき波消し素子136又はインターフェース装置124のローカル温度に近い沸点を有するように選択されてもよい。一実施形態によれば、伝熱流体142の遷移温度は、周囲温度(15°C及び25°Cの間)と、最高温度(60°C及び90°Cの間、°Cは摂氏温度の単位である)との間にある。伝熱液体142の遷移温度は、摂氏30及び90度の温度の間にあってもよい。遷移温度は、例えば30°C及び40°Cの間にあり、オプションで摂氏34度である。一実施形態によれば、伝熱流体142は、水よりも約5倍低い粘性を有し、例えば、0.32cSt~0.8cStの間の粘性を有する。伝熱流体142は、例えば、水、油、アルコール、エーテル、フルオロカーボン、例えば3M Novec(登録商標) 7000タイプのハイドロフルオロエーテル(HFE)、又はパーフルオロカーボン(PFC)、又はこれらの化合物の任意の混合物である。Novec 7000は、MIVOLT CL300及びMIVOLT CL200より低い粘性を有する。Novec 7000の密度は、25°Cにおいて1.40g/mLである。次いで、Novec 7000による冷却が、主に、その低い粘性とともに低い沸点に起因する対流によって行われる。
【0033】
伝熱流体142の存在に起因して、インターフェース装置124の受動的な冷却が達成される。このことは、複雑な能動的冷却システム、例えば、プローブ110に接続されたケーブル又はホースを流れる流体を備えたポンプを用いるシステムなしで、実施可能になる。
【0034】
図1a及び
図1bの例では、インターフェース装置124は、部分的に、冷却チャンバ140に設けられる。その一部を下記に説明及び例示する他の実施形態によれば、インターフェース装置124は、冷却チャンバ140内に完全に包含され、又は、インターフェース装置124は、例えば壁部によって、冷却チャンバ140に部分的に接する。
【0035】
図1a及び
図1bの実施形態では、冷却チャンバ140は、筐体112の内部113aに一致する。従って、冷却チャンバ140は、筐体112の内壁146と、波消し素子136の後面148とによって定義される(波消し素子136の前面149は、複数の放射及び/又は受信素子120に接している)。波消し素子136は、伝熱流体142が、複数の放射及び/又は受信素子120を含むプローブ110の第1の端部122に進入しないように、液体及び気体のような流体を通さない。他の代替例によれば、冷却チャンバ140は、波消し素子136の後面148に対して直接的に接していなくてもよい。例えば、そこに、中間シール要素が存在しいてもよい。
【0036】
一実施形態によれば、冷却チャンバ140は、伝熱流体142で部分的に充填され、それにより、冷却チャンバ140の他の部分が気体150で充填される。気体150は、圧縮性気体、例えば空気である。一実施形態によれば、冷却チャンバ140は、伝熱流体142によって55%の体積で充填され、気体150によって45%の体積で充填される。一実施形態によれば、冷却チャンバ140は、主に伝熱流体142によって充填され、冷却チャンバ140の体積の残りは、気体150によって充填される。
【0037】
一実施形態によれば、冷却チャンバ140は、伝熱流体142によって少なくとも5%の体積で充填され、逆に、気体150によって最大で95%までの体積で充填される。一実施形態によれば、冷却チャンバ140は、伝熱流体142によって少なくとも10%の体積で充填され、逆に、気体150によって最大で90%までの体積で充填される。充填率は、伝熱流体142及び/又はガス150及び/又は冷却チャンバ140及び/又はプローブの任意の素子の性質に依存してもよい。この充填率は、テストによって最適化されてもよい。もう1つの実施形態によれば、冷却チャンバ140は、伝熱液体142により完全に充填される。これは、伝熱液体142が相変化しない場合に採用されてもよい。冷却チャンバ140の一部114(それは筐体112の一部であってもよく、そうでなくてもよい)は、例えば伝熱流体142の相変化に起因する、体積の変動を補償する膜として作用するように、可撓性であってもよい。ある変形例では、特に、冷却チャンバの壁部(実施形態に依存して、筐体112又は他の構成要素)が十分な柔軟性を有する場合、補償膜114を除去することができる。
【0038】
動作中に、音波120のための複数の放射及び/又は受信素子は熱を発生し、伝熱流体142は、複数の放射及び/又は受信素子120のエリアより当然ながら低温のエリアである第2の端部144に向かって、この熱のうちの所定量を対流及び/又は対流によって伝達する。従って、このことは、プローブ110を冷却する効果を有する。伝熱流体142の様々な特性によってプローブ110の冷却を達成することができる。冷却は、伝熱流体142が液相にあるときは、対流/伝導によって行われてもよく、ローカル温度が相変化温度に達して伝熱流体142の一部が気体へ変わるときには、相変化によって行われてもよい。
【0039】
複数の放射及び/又は受信素子120の動作中に加熱される伝熱流体142の体積部分は、より低温である伝熱流体142の液体部分のエリアに向かって移動し、典型的には、複数の放射及び/又は受信素子120から最も遠いエリアに向かって移動する。この移動中に、より低温の体積部分は、複数の放射及び/又は受信素子120に向けて付勢される。それらは次いで、動作中に複数の放射及び/又は受信素子120から放出された熱によって「加熱」され、それにより、伝熱流体142の体積部分の加熱及び冷却による対流及び/又は伝導の移動が発生される。この移動は、連続的であってもよい。
【0040】
波消し素子136が相転移温度に到達したとき、液相にある伝熱流体142は沸騰し始める。このように発生した気体は、放射及び/又は受信素子に近接するプローブ110のエリアよりも当然ながら低温である第2の端部144に向かって移動する。このより低温のエリアと接触することでガスが圧縮され、それは伝熱流体142の小滴に変換されて液体のフローによって第1の端部122に到達し、それにより、まだ蒸発していない伝熱流体142に合流する。熱の一部はまた、オプションで、筐体112の壁部を介して抽出又は放散される。
【0041】
一実施形態では、インターフェース装置124は、冷却チャンバ140の中に挿入される前に、コーティングを追加することで封止され、及び/又は、高温かつ多湿条件に対する耐性が与えられ、これにより、例えば、そこに現れる流体と接することを回避できるようになる。従って、インターフェース装置124を伝熱流体142から隔離するために、インターフェース装置124の周り全体に保護コーティングとしてエポキシ樹脂を塗布してもよい。
【0042】
プローブ110は、筐体112の内部113aに乾燥チャンバ152をさらに備える。乾燥チャンバ152は、液体及び気体を透過しない、流体を通さない壁部153によって、冷却チャンバ140から分離される。
【0043】
冷却チャンバ140は、概して、プローブ110の第1の端部122に向かって設けられ、乾燥チャンバ152は、プローブ110の第2の端部144に向けられる。冷却チャンバ140が流体を含むので、冷却チャンバ140を概して第1の端部122に向けて設けることによって、重心が第1の端部122に向かって移動される。このこは、優位点として、プローブ110の操作をより簡単かつより快適にする。
【0044】
図1a及び
図1bの実施形態によれば、乾燥チャンバ152は、筐体112の内壁146によって形成される。もう1つの実施形態によれば、乾燥チャンバ152は、筐体112の内壁146によって部分的にのみ形成されるか、又は、筐体112の内壁146とは別個である。
図1a及び
図1bの実施形態では、乾燥チャンバ152及び冷却チャンバ140は、ともにプローブ110の内部113aを充填するように示している。代替として、乾燥チャンバ152及び/又は冷却チャンバ140は、筐体112によって境界を定められることなく、筐体112の内部113aに設けられてもよく、及び/又は、プローブ110は、冷却チャンバ140及び乾燥チャンバ152に加えて他のチャンバを含む。
【0045】
乾燥チャンバ152は、インターフェース装置124をプローブ110の外部113bに接続するケーブル132によって横断される。一実施形態によれば、乾燥チャンバ152内には、プローブ110のケーブル132のみが設けられる。乾燥チャンバ152は、一実施形態によれば気体、例えば空気を含む。
【0046】
図1a及び
図1bの実施形態によれば、流体を通さない壁部153は、2つのプリント回路基板128の間に延在する部品117であって、流体を通さない方法(すなわち、液体及び/又は気体のような流体を通さない方法)でそれらに接続された部品117から形成されてもよい。部品117は、プリント回路基板128を互いに平行に維持することを可能にしうる。インターフェース装置124は、流体を通さない方法又は封止された方法で、筐体112の内壁146に接続されてもよい。部品117及び筐体112におけるこの流体を通さない接続は、エポキシ樹脂(これはインターフェース装置124もカバーしうる)によって、及び/又は、伝熱流体142と化学的に適合したエラストマ封止によって達成されうる。その結果、伝熱流体142は、エラストマ封止に損傷を与えない。部品117は、例えば銅及び/又はアルミニウムを含む、熱交換を可能にする1つ又は複数の材料から作られてもよい。
【0047】
一実施形態によれば、流体を通さない壁部153は、製造中、流体を通さない壁部153がいったん筐体112に封止されたとき、又は後の保守フェーズの間に、伝熱流体で冷却チャンバ140を充填することを可能にする充填装置を有してもよい。この充填装置は、例えば、バルブ、弾性膜、ストッパによって閉じられたオリフィス、又はエラストマホースにセットされたボールである。
【0048】
ヒートシンク130は、熱交換を局所的に改善するために、冷却チャンバ140内に配置されてもよい。本開示に係るヒートシンク130は、多孔性材料から構成される少なくとも1つの部分を備えてもよい。多孔性材料は、1つ又は複数の流体又は気体を包含しうるキャビティ又は細孔に対応するセルを備える連続的な媒体である。これらの細孔は、一定又は可変のサイズを有してもよい。優位点として、これらのキャビティ又は細孔は、熱交換を改善するために1つ又は複数の流体のフローを可能にしうるチャネルを形成するための、開いているか、又は、貫通孔として設けられる。例えば、多孔性材料は、小サイズの細孔又はセルを含む微細な幾何学的形状の固体であってもよく、それは、1つ又は複数の流体(液体及び/又は気体)を含んでいてもよい。多孔性材料の例は、焼結材料又は金属発泡材である。ヒートシンク130は、多孔性の角柱金属部品又は多孔性のフィンであってもよい。伝導によって熱放散に接続されたヒートシンク130における孔の存在は、MIVOLT CL200のような伝熱流体142に対して特に有効になりえる。
【0049】
一実施形態では、プリント回路基板128は、多孔性ヒートシンク130の各面に1つずつ組み込まれる。
図1a及び
図1bの実施形態では、ヒートシンク130は、2つのプリント回路基板128の間にはさまれる。一実施形態によれば、
図1a及び
図1bに示すように、ヒートシンク130は、複数の放射及び/又は受信素子120の後面147から、プリント回路基板128に関して中間の高さまで延在する。もう1つの実施形態によれば、ヒートシンク130は、複数の放射及び/又は受信素子120の後面147から流体を通さない壁部153まで延在し、それにより、2つのプリント回路基板128間の空間全体を覆う。
【0050】
ヒートシンク130は、一実施形態によれば、
図1a及び
図1bに示すように、このエリアにおける伝熱流体との熱交換を増大させるために、プリント回路基板128を越えて横方向に延在してもよい。それは、複数の放射及び/又は受信素子120の後面147において翼部を形成してもよい。一実施形態によれば、これらの翼部は、流体を通さない壁部153まで延在してもよい。
【0051】
ヒートシンク130は、複数の放射及び/又は受信素子120の後面147に接続されることなく、冷却チャンバ140におけるどこか他の場所に設けられてもよい。それは、例えば、乾燥チャンバ152から分離した、流体を通さない壁部153に設けられてもよい。
【0052】
一実施形態によれば、ヒートシンク130は、ヒートシンク130を横断する冷却チャネルのネットワークを形成する開いたセル細孔を備える。一実施形態によれば、ヒートシンク130は、金属発泡材のような発泡材からなる多孔性媒体である。
【0053】
一実施形態によれば、細孔は、伝熱流体142の液相のフローを可能にするようなサイズを有し、それにより、伝熱流体142及びインターフェース装置124の間の熱交換を容易にする。
【0054】
ヒートシンク130は、部分的又は完全に多孔性であってもよい。例えば、ヒートシンク130は、プローブ110の他の構成要素に接する場所(例えば、複数の放射及び/又は受信素子120の後面147及び/又はプリント回路基板128の内面)において、非多孔性部分を有してもよい。
【0055】
ヒートシンク130は、概して一様なサイズの、又は、変化するサイズの細孔を有してもよい。細孔は、ランダムサイズを有するか、増大又は減少する変化又は二者間の交替に従ってもよい。例えば、細孔は、冷却チャンバ140の中心Cに向かう方向Dにある方向に沿って増大するサイズを有してもよい。もう1つの実施例では、細孔は、冷却チャンバ140の中心Cに向かう方向Dに沿って減少するサイズを有する。波消し素子136の近くにおいて孔が疎ら又は不在であることは、ヒートシンク130における熱をより良好に伝えることを可能にする。波消し素子136からより大きな距離において、より大きな間隙率は、伝熱流体142の循環を可能にし、ヒートシンク130の全体にわたって、ヒートシンク130及び伝熱流体142の間の熱交換を改善することができる。冷却チャンバ140の中心Cを起点として流体を通さない壁部153及び/又は内壁146に近づくにつれて方向Dに沿って縮小する間隙率は、インターフェース装置124からの熱によってガス化された流体142を凝縮させることができる。従って、方向Dに沿って、間隙率は、波消し素子136を起点として中心Cに近づく際に増大し、次いで、中心Cを起点として壁部146及び/又は流体を通さない壁部153に近づく際に減少してもよい。
【0056】
一実施形態では、ヒートシンク130は、]0;10]mmの区間内の幅を有する細孔を含む(測定の標準単位をミリメートルとする)。一実施形態では、ヒートシンク130は、]0;6]mmの区間内の幅を有する細孔を含む。
【0057】
ヒートシンク130は、単一部品として作られてもよく、又は、例えば、同じ材料又は異なる材料のいくつかの層から構成されてもよい。各層(又はいくつかの層)は、それに固有の細孔サイズ(又は間隙率)を有してもよい。もう1つの実施形態では、各層(又はいくつかの層)は、同じ細孔サイズを有してもよい。
【0058】
ヒートシンク130は、いくつかのタイプのヒートシンクから作られてもよく、例えば、それは、多孔性構造物に加えて、孔をもたないフィンを備えてもよく、又は、フィンが追加される多孔性ドレイン(概して角柱形状を有する金属部品)であってもよい。
【0059】
ヒートシンク130は、セラミック及び/又は金属のような、1つ又は複数の熱伝導材料から作られてもよい。一実施形態によれば、ヒートシンク130は、銅又はアルミニウムからなる。それは、ビーズ又は粉末の圧縮又は焼結によって作られてもよい。圧縮又は焼結において使用されるビーズ又は粉末粒子のサイズは、結果的に得られる、ヒートシンク130のキャビティ又は細孔のサイズを決定しうる。
【0060】
一実施形態によれば、プローブ110は、圧力センサ115a及び/又は1つ(又はより多く)の温度センサ115b及び/又は衝撃センサ115cをさらに備え、これらは(すべてでもよい)、冷却チャンバ140、又は他のところにプローブ110の内部113a内に設けられてもよい。
【0061】
例えば、圧力センサ115aはプリント回路128のうちの1つに設けられてもよく、温度センサ115bは波消し素子136に設けられてもよい。圧力センサ115a及び/又は温度センサ115b及び/又は衝撃センサ115cは、超音波システムの制御装置に情報を伝送するために、インターフェース基板124のプリント回路128のうちの少なくとも1つに機能的に接続されてもよい。オプションで、圧力115a、温度115b、及び衝撃115cセンサは、例えば、インターフェース装置124のプリント回路128において直に実装される。一実施形態では、例えば、エネルギー的に自立し、測定値をプローブの外部に独立に送信するという意味で、各センサは「独立」していてもよい。
【0062】
圧力センサ115aは、起こりうる気体150又は液体142の漏出又はシステムの動作不良を検出するために使用されてもよい。温度センサ115bは、一実施形態では、IEC60601-1標準に従って、プローブ110が、患者の皮膚に対するプローブの接触温度を43°C±3°Cより上昇させるしきい値を超える温度に到達したか否かを検出することを可能にする。
【0063】
センサの1つ又は複数は、プローブの動作異常(例えば、液体又は気体の漏出及び/又は過剰な温度)を検出することを可能にし、アラームが起動されてもよく、次いで、プローブ110は、インターフェース装置124の回路によって直接的に、あるいは、超音波システムの制御装置によって間接的に、その動作において制限されてもよく、又は、オフにさえされてもよい。衝撃センサ115cは、例えば加速度計であり、衝撃が発生したときにプローブ110の電気的機能をカットオフするように使用されてもよい。一実施形態によれば、プローブ110は、少なくとも1つの圧力センサ115a及び1つの温度センサ115bを備え、それらは、それらの情報を組み合わせることによって、プローブ110の動作中に伝熱流体142の漏出を検出するように使用可能である。
【0064】
もう1つの実施形態によれば、
図2に示すように、プローブ210は、第1の実施形態及びその代替例のプローブ110に類似している。プローブ210について、200番台であることを除いて、プローブ110の場合と同じ参照番号を採用する。例えば、第1の実施形態に係るプローブはプローブ110であり、第2の実施形態に係るプローブはプローブ210である。
【0065】
簡単化のために、プローブ110及び210に共通の部分については説明を繰り返さない。プローブ210は、流体を通さない壁部253を2つのプリント回路基板228が横断しないことを除いて、プローブ110及びその代替例と同様の特徴を有する。代わりに、中間基板254が、流体を通さない壁部253を横断する。中間基板254は、一方又は両方のプリント回路基板228と、ケーブル232とに接続されている。この構成によって、把持部216はより薄くなることができ、従って、優位点として、より人間工学的及び/又は軽量になりうる。この構成は、プローブの様々な構成要素の組み立てを容易にすることができる。中間基板254及び1つ又は複数のプリント回路基板228の間の接続は、一次元又は二次元のコネクタによって、又は、表面はんだ付けのようなはんだ付けによって行われてもよい。一実施形態によれば、インターフェース装置224はただ1つのプリント回路基板228を備え、中間基板254はこのプリント回路基板228に関連付けられる。
【0066】
一実施形態によれば、インターフェース装置224の1つ又は複数の電子部品226は、中間基板254に再配置される。一実施形態によれば、中間基板254は、ビアによって互いに接続されたいくつかの層を有する。
【0067】
中間基板254は、一変形例では、冷却チャンバ240に挿入される前に、流体を通さないようにされる。プリント回路基板128の場合について上で説明したように伝熱液体242から隔離するために、中間基板254のすべて又は一部にエポキシ樹脂が塗布されてもよい。
【0068】
流体を通さない壁部253は、
図2に示すように、筐体212に一体的に形成されてもよく、又は、プローブ110の場合について提示したものと同様の方法で、流体を通さないようにされるか、又は、筐体212に対して流体を通さないように封止された部品を備えてもよい。
【0069】
図3を参照すると、プローブ310の第3の実施形態は、第2の実施形態に係るプローブ210に類似し、プローブ210の場合について提示した特徴及び代替例(及び、プローブ210からプローブ110を参照することによるプローブ110に係るそれら)を有する。簡単化のために、プローブ110及び210と共通であるプローブ310の特徴は、300番台の同じ参照番号を有し、ここでは繰り返されない。例えば、第1の実施形態に係るプローブはプローブ110であり、第3の実施形態に係るプローブはプローブ310である。
【0070】
プローブ310において、ヒートシンク330は、複数の放射及び/又は受信素子320の後面347に接する非多孔性部分331と、非多孔性部分331から延在する多孔性部分332とを備える。多孔性部分332は、ヒートシンク130を参照して上述した場合と同じ特徴を有する。
【0071】
プローブ310は、冷却チャンバ140に設けられた第2のヒートシンク354をさらに備える。第2のヒートシンク354は、流体を通さない壁部353に取り付けられる。一実施形態によれば、流体を通さない壁部353は、それ自体、ヒートシンクである。流体を通さない壁部353は、例えば銅又はアルミニウムのような、熱伝導材料からなってもよい。第2のヒートシンク354は、プローブ310の第1の端部322からプローブ310の第2の端部344への熱交換を増大させる。第2のヒートシンク354は、流体を通さない壁部353の近くにおいて、蒸発した伝熱流体342のより良好な凝縮を可能にしうる。
【0072】
第2のヒートシンク354は、多孔性材料からなる少なくとも一部を備えてもよく、例えば非多孔性フィンのような、ヒートシンク130の場合について上で説明された特徴及び代替例を有してもよい。第2のヒートシンク354もまた、ヒートシンク130の場合について説明したように、多孔性部分及び非多孔性部分の組み合わせであってもよい。
【0073】
第2のヒートシンク354は、第1のヒートシンク530と一体的に形成されてもよい。
【0074】
一実施形態によれば、
図3に示すように、プローブ310は、乾燥チャンバ352に設けられた第3のヒートシンク355を備えてもよい。第3のヒートシンク355は、プローブ310の第2の端部344に向かって熱交換を増大させるために、第2のヒートシンク354の代替又は追加として設けられてもよい。第3のヒートシンク355は、第1のヒートシンク130及び/又は第2のヒートシンク354の場合について先に説明されたような任意の構成を有してもよい。代替として、第3のヒートシンク355は、第1のヒートシンク530及び/又は第2のヒートシンク354と一体的に形成されてもよい。
【0075】
一実施形態によれば、流体を通さない壁部353、第2のヒートシンク354、及び第3のヒートシンク355は、適切な形状を有して筐体312に設けられたノッチ311にはめこまれる。ノッチ311は、プローブ310の容易な組み立てを可能にする。筐体312を封止することは、前述したように、伝熱流体342がエラストマ封止を破損しないように、伝熱流体342に化学的に適合したエポキシ樹脂及び/又はエラストマ封止によって達成されてもよい。一実施形態によれば、流体を通さない壁部353、第2のヒートシンク354、及び第3のヒートシンク355は、単一部品を形成する。
【0076】
一実施形態によれば、流体を通さない壁部353は、流体を通さない壁部353がいったん筐体112に封止されたとき、伝熱流体で冷却チャンバ340を充填することを可能にする充填装置を有してもよい。この充填装置は、例えば、バルブ、弾性膜、プラグによって閉じられたオリフィス、又はエラストマホースにセットされたボールである。
【0077】
図4を参照すると、第3の実施形態に係るプローブ310に類似するプローブ410の第4の実施形態は、プローブ310の場合について示した特徴及び代替例(及び、参照されるプローブ110及び210に係るそれら)を有する。簡単化のために、プローブ110、210、及び310と共通であるプローブ410の特徴は、400番台の同じ参照番号を有し、ここでは繰り返されない。例えば、第1の実施形態に係るプローブはプローブ110であり、第4の実施形態に係るプローブはプローブ410である。
【0078】
プローブ410は、ヒートシンク430の多孔性部分432が冷却チャンバ440の内壁446に対して相補的な形状を有するように多孔性部分432が冷却チャンバ440の体積Vを充填することを除いて、第3の実施形態に係るプローブ310に類似した特徴を有する。多孔性部分432は、例えば、金属粉3Dプリンタのような3Dプリンタを用いることで取得されてもよい。多孔性部分432は、相補的な形状を有する冷却チャンバ440の内壁446に接する部分を有しながら、冷却チャンバ440の体積Vを多かれ少なかれ充填する。
図4の例において、多孔性部分432は体積Vを充填し、従って、冷却チャンバ440の流体を通さない壁部453に取り付けられた第2のヒートシンク454と一致する。しかしながら、冷却チャンバ440の内壁446に相補的な形状を有しながら、多孔性部分432が体積Vを部分的にのみ充填する場合、プローブ410が、冷却チャンバ440の流体を通さない壁部453に取り付けられた第2のヒートシンク454をさらに有することが考えられる。
【0079】
図5a及び
図5bを参照すると、第5の実施形態に係るプローブ550が示される。プローブ550は、第1の実施形態に係るプローブ110との類似点を有し、プローブ110の場合について示した代替例を有する。簡単化のために、プローブ110と共通であるプローブ550の特徴は、500番台の同じ参照番号を有し、ここでは繰り返されない。
【0080】
プローブ550の所定の態様は、プローブ210、310、及び410の場合について提示した態様と組み合わされてもよく、特に、冷却チャンバ540及びおそらくは乾燥チャンバ552のヒートシンクに関する態様を組み合わされてもよい。例えば、ヒートシンクのレイアウト、サイズ、構成、個数は、プローブ110、210、310、及び/又は410に関して上述したものを別個又は組み合わせて参照したいずれかであってもよい。
【0081】
プローブ550は、冷却チャンバ540及び乾燥チャンバ552の間の流体を通さない壁部553が中間基板554である点で、プローブ110とは異なる。中間基板554は、乾燥チャンバ552におけるケーブル532と、インターフェース装置524とに接続される。従って、中間基板554は、乾燥チャンバ552から冷却チャンバ540を分離し、中間基板554の第1の面は乾燥チャンバ552にあり、中間基板554の第1の面とは逆の第2の面は冷却チャンバ540にある。
【0082】
インターフェース装置524は、冷却チャンバ540に設けられた中間基板554の第2の面に、ケーブル533によって接続される。ケーブル533は、冷却チャンバ540に設けられた伝熱流体542に対して、流体を通さない。ケーブル532及び533は、中間基板554の充填されたビアによって電気的に通信する。ビアは導電性であり、それらは銅又は錫又はアルミニウム又はこれらの材料の任意の合金からなってもよい。ケーブル533は、中間基板によって置き換えられてもよく、又は、上述したようにプローブが無線である場合にはなくてもよい。
【0083】
中間基板554は、一実施形態では、プローブ510に挿入される前に、流体を通さないようにされる。中間基板554を伝熱液体542から隔離するために、中間基板554の周り全体にエポキシ樹脂を塗布してもよい。
【0084】
一実施形態によれば、中間基板554は、複数層のプリント回路から構成される。充填されたビアは、これらの層の一部又はすべてを横断してもよい。一実施形態によれば、インターフェース装置524の1つ又は複数の電子部品526は、中間基板554に再配置される。一実施形態によれば、中間基板554は、ビアによってともに接続しているいくつかの層を有する。
【0085】
一実施形態によれば、
図5a及び
図5bに示すように、インターフェース装置542は、筐体512に設けられた適切な形状のノッチ511にはめこまれる。筐体112に対して流体を通さないようにすること及び/又は封止することは、前述したように、伝熱流体142がエラストマ封止を破損しないように、伝熱流体142に化学的に適合したエポキシ樹脂及び/又はエラストマ封止によって達成されてもよい。
【0086】
流体を通さない壁部553は、プローブ310の場合について上述したように、ヒートシンクを有してもよい。
【0087】
これらの異なる変形例は、例示目的のみで説明され、単独又は組み合わせて採用されてもよい。
【手続補正書】
【提出日】2023-01-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
特に超音波用のプローブ(110,210,310,410,510)であって、
プローブ(110,210,310,410,510)の内部(113a,213a,313a,413a,513a)及び外部(113b,213b,313b,413b,513b)を定義する筐体(112,212,312,412,512)と、
音波のための1つ又は複数の放射及び/又は受信素子(120,220,320,420,520)と、
上記放射及び/又は受信素子(120,220,320,420,520)に関連付けられ、上記筐体(112,212,312,412,512)の内部(113a,213a,313a,413a,513a)に設けられたインターフェース装置(124,224,324,424,524)とを備え、
上記プローブは、
上記筐体(112,212,312,412,512)の内部(113a,213a,313a,413a,513a)に形成され、流体を通さない冷却チャンバ(140,240,340,440,540)であって、上記冷却チャンバ(140,240,340,440,540)は、誘電性の伝熱流体(142,242,342,442,542)で少なくとも部分的に充填され、上記インターフェース装置(124,224,324,424,524)は、上記伝熱流体に少なくとも部分的に接するように、上記冷却チャンバ(140,240,340,440,540)の内部に、又は、上記冷却チャンバ(140,240,340,440,540)に接して,少なくとも部分的に設けられる、冷却チャンバ(140,240,340,440,540)と、
上記プローブ(110,210,310,410,510)の筐体(112,212,312,412,512)の内部(113a,213a,313a,413a,513a)に形成された乾燥チャンバ(152,252,352,452,552)であって、流体を通さない壁部(153,253,353,453,553)によって上記冷却チャンバ(140,240,340,440,540)から分離された乾燥チャンバと、
上記冷却チャンバ(140,240,340,440,540)内に少なくとも部分的に配置されたヒートシンク(130,230,330,430,530)とを備えることを特徴とする、
プローブ。
【請求項2】
上記流体を通さない壁部(553)は、少なくとも部分的に、中間基板(554)から構成される、
請求項1記載のプローブ。
【請求項3】
上記中間基板(554)は、多層プリント回路と、これらの層の一部又はすべてを横断する複数の充填されたビアとから構成される、
請求項2記載のプローブ。
【請求項4】
上記ヒートシンクは、多孔性であり
、
上記ヒートシンクは、
開いたセル細孔と、
区間]0;10]mm内の直径を有する細孔と、
可変サイズの細孔と、
上記冷却チャンバの中心に向かう方向に沿って増大又は減少するサイズを有する細孔とのうちの少なくとも1つを含む、
請求項1~3のうちの1つに記載のプローブ。
【請求項5】
上記伝熱流体(142,242,342,442,542)は相変化する
か、又は、上記伝熱流体(142,242,342,442,542)は、液体状態を有する単相流体である、
請求項1~4のうちの1つに記載のプローブ。
【請求項6】
上記インターフェース装置(124,224,324,424)は、上記流体を通さない壁部(153,253,353,453)を横断し、部分的に上記乾燥チャンバ(152,252,352,452)に配置され、部分的に上記冷却チャンバ(140,240,340,440)に配置される、
請求項1~
5のうちの1つに記載のプローブ。
【請求項7】
上記インターフェース装置(124,224,324,524)の一部は、上記冷却チャンバ(140,240,340,540)に設けられた少なくとも1つのプリント回路(128,228,328,528)から構成され、
上記少なくとも1つのプリント回路(128,228,328,528)は、上記ヒートシンク(130,230,330,530)の両方の側に取り付けられる、
請求項1~
6のうちの1つに記載のプローブ。
【請求項8】
上記インターフェース装置(224,324,424)の他の部分は、上記流体を通さない壁部(253,353,453)を横断する中間基板(254,354,454)から構成され、
上記中間基板(254,354,454)は、上記少なくとも1つのプリント回路(228,328,428)に関連付けられる、
請求項
7に記載のプローブ。
【請求項9】
上記インターフェース装置(124,224,324,424,524)の少なくとも一部は、可撓性又は半剛性材料を備える、
請求項1~
8のうちの1つに記載のプローブ。
【請求項10】
上記インターフェース装置(124,224,324,424,524)は、複数のケーブル(132,232,332,432,532)によって、上記プローブ(110,210,310,410,510)の外部(113b,213b,313b,413b,513b)に関連付けられ、
上記複数のケーブル(132,232,332,432,532)は、上記乾燥チャンバ(152,252,352,452,552)に設けられる、
請求項1~
9のうちの1つに記載のプローブ。
【請求項11】
上記ヒートシンク(130,230,330,430,530)は、複数の多孔質層を備える、
請求項1~
10のうちの1つに記載のプローブ。
【請求項12】
上記ヒートシンク(130,230,330,430,530)は、上記インターフェース装置(124,224,324,424,524)に接する、
請求項1~
11のうちの1つに記載のプローブ。
【請求項13】
上記ヒートシンク(130,230,330,430,530)は、上記1つ又は複数の放射及び/又は受信素子(120,220,320,420,520)と、上記インターフェース装置(124,224,324,424,524)との間に配置される、
請求項1~
12のうちの1つに記載のプローブ。
【請求項14】
上記ヒートシンク(130,230,330,430,530)は、粉末焼結により取得される、
請求項1~
13のうちの1つに記載のプローブ。
【請求項15】
上記ヒートシンク(130,230,330,430,530)は第1のヒートシンクであり、
上記プローブは第2のヒートシンク(155,255,355,455,555)を備え、上記第2のヒートシンクは、上記乾燥チャンバ(152,252,352,452,552)に配置されるか、又は、上記乾燥チャンバ(152,252,352,452,552)に接する上記流体を通さない壁部の面に配置される、
請求項1~
14のうちの1つに記載のプローブ。
【請求項16】
上記第2のヒートシンク(155,255,355,455,555)は多孔性材料を備える、
請求項
15に記載のプローブ。
【請求項17】
上記ヒートシンク(130,230,330,430,530)は、上記冷却チャンバ(140,240,340,440,540)の壁部(146,246,346,446,546)に相補的な形状を有し、及び/又は、上記冷却チャンバ(140,240,340,440,540)の体積(V)を少なくとも部分的に充填する、
請求項1~
16のうちの1つに記載のプローブ。
【請求項18】
上記ヒートシンク(130,230,330,430,530)は、上記1つ又は複数の放射及び/又は受信素子(120,220,320,420,520)の後面(147,247,347,447,547)と、上記流体を通さない壁部(153,253,353,453,553)との両方に接する、
請求項1~
17のうちの1つに記載のプローブ。
【請求項19】
上記プローブ(110,210,310,410,510)の内部(113a,213a,313a,413a,513a)の、又は、上記プローブ(110,210,310,410,510)に関連付けられた、圧力センサ(115a,215a,315a,415a,515a)及び/又は衝撃センサ(115c、215c、315c、415a,515c)及び/又は温度センサ(115b,215b,315b,415b,515b)を備える、
請求項1~
18のうちの1つに記載のプローブ。
【請求項20】
音波のための上記1つ又は複数の放射及び/又は受信素子(120,220,320,420,520)は、上記プローブ(110,210,310,410,510)の第1の端部(122,222,322,422,522)に配置され、
上記冷却チャンバ(140,240,340,440,540)は、上記プローブ(110,210,310,410,510)の第1の端部(122,222,322,422,522)に向かって配置され、
上記乾燥チャンバ(152,252,352,452,552)は、上記プローブ(110,210,310,410,510)の上記第1の端部(122,222,322,422,522)とは逆の第2の端部(144,244,344,544)に向かって配置される、
請求項1~
19のうちの1つに記載のプローブ。
【国際調査報告】