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特表2023-525224ウェアラブル装置及びウェアラブル装置の動作方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-15
(54)【発明の名称】ウェアラブル装置及びウェアラブル装置の動作方法
(51)【国際特許分類】
   A63B 21/005 20060101AFI20230608BHJP
【FI】
A63B21/005
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022563347
(86)(22)【出願日】2021-03-08
(85)【翻訳文提出日】2022-10-19
(86)【国際出願番号】 KR2021002808
(87)【国際公開番号】W WO2021230478
(87)【国際公開日】2021-11-18
(31)【優先権主張番号】63/024,023
(32)【優先日】2020-05-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】10-2020-0113357
(32)【優先日】2020-09-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】503447036
【氏名又は名称】サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ノ,チャンヒョン
(57)【要約】
ウェアラブル装置はモータ、モータドライバ回路、モータに接続され、ユーザの体に着用されて前記体を支持するフレーム、モータドライバ回路の電気的な接続関係を制御するための制御信号を生成するプロセッサ、及びユーザの体の動きを検出するセンサを含む。プロセッサは、検出された体の動き速度に基づいてモータドライバ回路の電気的な接続が閉ループである第1制御状態とモータドライバ回路の電気的な接続が開ループである第2制御状態との間の時間当り変換比率を制御することで、前記フレームを介して体の動き速度に応じて運動負荷を提供する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの体に着用されて運動負荷をユーザに提供するウェアラブル装置であって、
前記体を支持するために前記ユーザの体に着用されるフレームと、
前記フレームに結合(attach)されたモータと、
前記モータに接続されたモータドライバ回路と、
前記ユーザの体の動きを検出するセンサと、
前記体の動き速度に基づいて、第1制御状態と第2制御状態との間の時間当り変換比率を制御することで、前記体の動き速度に応じて前記フレームを介して前記運動負荷を提供するように前記モータドライバ回路の電気的な接続関係を制御する制御信号を生成するプロセッサと、
を含み、
前記第1制御状態は、前記モータドライバ回路の電気的な接続が閉ループ(closed loop)の状態であり、前記第2制御状態は、前記モータドライバ回路の電気的な接続が開ループ(open loop)の状態である、ウェアラブル装置。
【請求項2】
前記プロセッサは、前記時間当り変換比率に基づいて前記第1制御状態と前記第2制御状態との間の転換を周期的に交互に反復させる、請求項1に記載のウェアラブル装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、
前記体の動きに基づいて前記体の動き速度を決定し、
前記体の動き速度が第1速度から第2速度に変更される場合、前記時間当り変換比率を前記第2速度に対応するように調整することで、前記体の動き速度に基づいて前記第1制御状態が保持される時間と前記第2制御状態が保持される時間との間の前記時間当り変換比率を調整する、請求項1に記載のウェアラブル装置。
【請求項4】
前記プロセッサは、
前記第2速度が前記第1速度よりも大きい場合、前記第1制御状態が保持される時間を減らし、前記第2制御状態が保持される時間は増やし、
前記第2速度が前記第1速度よりも小さい場合、前記第1制御状態が保持される時間を増やし、前記第2制御状態が保持される時間は減らすことで前記時間当り変換比率を調整する、請求項3に記載のウェアラブル装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、
ユーザから目標運動負荷の入力を受信し、
前記目標運動負荷及び前記体の動き速度に基づいて前記時間当り変換比率を調整する、請求項3に記載のウェアラブル装置。
【請求項6】
前記プロセッサは、バッテリの電力を用いて前記モータを駆動させることなく、前記第1制御状態で前記閉ループを形成することによって前記運動負荷を発生させる、請求項1に記載のウェアラブル装置。
【請求項7】
前記プロセッサは、バッテリの電力を前記モータに供給して前記モータが前記体の動きを妨害する方向にトルクを発生させるように制御し、前記第1制御状態と前記第2制御状態との間の変換を制御することによって前記運動負荷を発生させる、請求項1に記載のウェアラブル装置。
【請求項8】
前記モータドライバ回路は、前記制御信号に基づいて前記モータドライバ回路の電気的な接続を制御するための複数のスイッチを含む、請求項1に記載のウェアラブル装置。
【請求項9】
前記ウェアラブル装置は、前記ユーザの下半身に着用され、前記ユーザの下半身の動きに抵抗力を提供する、請求項1に記載のウェアラブル装置。
【請求項10】
ユーザの体に着用されて運動負荷をユーザに提供し、前記ユーザの前記体に着用されるフレーム及び前記フレームに結合されたモータを含むウェアラブル装置の動作方法であって、
センサを用いて前記ユーザの体の動きを検出するステップと、
制御信号に基づいて第1制御状態と第2制御状態との間の時間当り変換比率を制御することで、前記体の動き速度に応じて前記フレームを介して前記運動負荷を提供するように前記体の動き速度に基づいて前記ウェアラブル装置のモータドライバ回路の電気的な接続関係を制御する前記制御信号を生成するステップと、
を含み、
前記第1制御状態は、前記モータドライバ回路の電気的な接続が閉ループの状態であり、前記第2制御状態は、前記モータドライバ回路の電気的な接続が開ループの状態である、動作方法。
【請求項11】
前記制御信号を生成するステップは、前記第1制御状態と前記第2制御状態との間の転換を周期的に交互に反復させる前記制御信号を生成する、請求項10に記載の動作方法。
【請求項12】
前記制御信号を生成するステップは、
前記体の動きに基づいて前記体の動き速度を決定するステップと、
前記体の動き速度が第1速度から第2速度に変更される場合、前記時間当り変換比率を前記第2速度に対応するように調整することで、前記体の動き速度に基づいて前記第1制御状態が保持される時間と前記第2制御状態が保持される時間との間の前記時間当り変換比率を調整する制御信号を生成するステップと、
を含む請求項10に記載の動作方法。
【請求項13】
前記制御信号を生成するステップは、前記第2速度が前記第1速度よりも大きい場合、前記第1制御状態が保持される時間を減らし、前記第2制御状態が保持される時間を増やすことで、前記時間当り変換比率を調整する前記制御信号を生成するステップを含む、請求項12に記載の動作方法。
【請求項14】
前記制御信号を生成するステップは、前記第2速度が前記第1速度が小さい場合、前記第1制御状態が保持される時間を増やし、前記第2制御状態が保持される時間を減らすことで、前記時間当り変換比率を調整する前記制御信号を生成するステップを含む、請求項12に記載の動作方法。
【請求項15】
プロセッサにより実行されるとき、プロセッサが請求項10に記載の方法を実行させるンストラクションを格納する非一時的なコンピュータで読出し可能な格納媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
少なくとも1つの実施形態は、ユーザの体に着用されて運動機能を提供できるウェアラブル装置及び/又はそのウェアラブル装置の動作方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、歩行補助装置(walking assistance device)は、各種の疾患や事故などによって自ら歩くことのできない患者がリハビリ治療のための歩行運動を可能に補助する機構又は装置のことを指す。最近、高齢化社会が深刻化することにより、脚関節の問題によって正常な歩行が困難であったり、歩行に対して不便を訴える人々が増加し、歩行補助装置に対する関心も高まっている。歩行補助装置は、ユーザの体に装着され、ユーザが歩行するために要求される(又は、代替的に必要な)筋力を補助し、ユーザが正常な歩行パターンに歩行できるようにユーザの歩行を誘導する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
一部の実施形態は、ユーザの体に着用された状態でユーザに運動負荷(exercise load)を提供するウェアラブルデバイスに関する。
【0004】
一部の実施形態において、ウェアラブル装置は、前記体を支持するために前記ユーザの体に着用されるフレームと、前記フレームに結合(attach)されたモータと、前記モータに接続されたモータドライバ回路と、前記ユーザの体の動きを検出するセンサと、前記体の動き速度に基づいて、第1制御状態と第2制御状態との間の時間当り変換比率を制御することで、前記体の動き速度に応じて前記フレームを介して前記運動負荷を提供するように前記モータドライバ回路の電気的な接続関係を制御する制御信号を生成するプロセッサとを含み、前記第1制御状態は、前記モータドライバ回路の電気的な接続が閉ループ(closed loop)の状態であり、前記第2制御状態は、前記モータドライバ回路の電気的な接続が開ループ(open loop)の状態である。
【0005】
一部の実施形態において、前記プロセッサは、前記時間当り変換比率に基づいて前記第1制御状態と前記第2制御状態との間の転換を周期的に交互に反復させる。
【0006】
一部の実施形態において、前記プロセッサは、前記体の動きに基づいて前記体の動き速度を決定し、前記体の動き速度が第1速度から第2速度に変更される場合、前記時間当り変換比率を前記第2速度に対応するように調整することで、前記体の動き速度に基づいて前記第1制御状態が保持される時間と前記第2制御状態が保持される時間との間の前記時間当り変換比率を調整する。
【0007】
一部の実施形態において、前記プロセッサは、前記第2速度が前記第1速度よりも大きい場合、前記第1制御状態が保持される時間を減らし、前記第2制御状態が保持される時間は増やす。
【0008】
一部の実施形態において、前記第2速度が前記第1速度よりも小さい場合、前記第1制御状態が保持される時間を増やし、前記第2制御状態が保持される時間は減らす。
【0009】
一部の実施形態において、前記プロセッサは、目標運動負荷及び前記体の動き速度に基づいて前記時間当たり変換比率を調整する。
【0010】
一部の実施形態において、前記プロセッサは、ユーザから目標運動負荷の入力を受信する。
【0011】
一部の実施形態において、前記プロセッサは、バッテリの電力を用いて前記モータを駆動させることなく、前記第1制御状態で前記閉ループを形成することによって前記運動負荷を発生させる。
【0012】
一部の実施形態において、前記プロセッサは、バッテリの電力を前記モータに供給して前記モータが前記体の動きを妨害する方向にトルクを発生させるように制御し、前記第1制御状態と前記第2制御状態との間の変換を制御することによって前記運動負荷を発生させる。
【0013】
一部の実施形態において、前記モータドライバ回路は、前記制御信号に基づいて前記モータドライバ回路の電気的な接続を制御するための複数のスイッチを含む。
【0014】
一部の実施形態において、前記ウェアラブル装置は、前記ユーザの下半身に着用され、前記ユーザの下半身の動きに抵抗力を提供する。
【0015】
他の実施形態は、ユーザの体に着用されて運動負荷をユーザに提供し、前記ユーザの前記体に着用されるフレーム及び前記フレームに結合されたモータを含むウェアラブル装置の動作方法に関する。
【0016】
一部の実施形態において、前記動作方法は、センサを用いて前記ユーザの体の動きを検出するステップと、制御信号に基づいて第1制御状態と第2制御状態との間の時間当り変換比率を制御することで、前記体の動き速度に応じて前記フレームを介して前記運動負荷を提供するように前記体の動き速度に基づいて前記ウェアラブル装置のモータドライバ回路の電気的な接続関係を制御する前記制御信号を生成するステップとを含み、前記第1制御状態は、前記モータドライバ回路の電気的な接続が閉ループの状態であり、前記第2制御状態は、前記モータドライバ回路の電気的な接続が開ループの状態である。
【0017】
一部の実施形態において、前記制御信号を生成するステップは、前記第1制御状態と前記第2制御状態との間の転換を周期的に交互に反復させる前記制御信号を生成する。
【0018】
一部の実施形態において、前記制御信号を生成するステップは、前記体の動きに基づいて前記体の動き速度を決定するステップと、前記体の動き速度が第1速度から第2速度に変更される場合、前記時間当り変換比率を前記第2速度に対応するように調整することで、前記体の動き速度に基づいて前記第1制御状態が保持される時間と前記第2制御状態が保持される時間との間の前記時間当り変換比率を調整する制御信号を生成するステップとを含む。
【0019】
一部の実施形態において、前記制御信号を生成するステップは、前記体の動き速度が第1速度から第2速度に変更される場合、前記時間当り変換比率を前記第2速度に対応するように調整する制御信号を生成するステップを含む。
【0020】
一部の実施形態において、前記制御信号を生成するステップは、前記第2速度が前記第1速度よりも大きい場合、前記第1制御状態が保持される時間を減らし、前記第2制御状態が保持される時間は増やすことで、前記時間当り変換比率を調整する前記制御信号を生成するステップを含む。
【0021】
一部の実施形態において、前記制御信号を生成するステップは、前記第2速度が前記第1速度が小さい場合、前記第1制御状態が保持される時間を増やし、前記第2制御状態が保持される時間を減らすことで前記時間当り変換比率を調整する前記制御信号を生成するステップを含む。
【0022】
一部の実施形態は、プロセッサによって実行されるときユーザに着用された状態で運動負荷を提供するウェアラブル装置の動作方法を行うようにする命令を格納する非一時的コンピュータで読み出し可能な格納媒体に関する。
【0023】
実施形態の追加的な側面は、以下の詳細な説明で部分的に説明され、部分的には詳細な説明から明白なものであり、又は、本開示の実施によって学習されることができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
これら及び/又は他の側面は、添付の図面と次の実施形態から明確になり、より容易に理解されるのであろう。
図1】一実施形態に係るユーザに着用されたウェアラブル装置を示す図である。
図2】一実施形態に係るウェアラブル装置の外部構造を説明するための図である。
図3】一実施形態に係るウェアラブル装置の構成を示す図である。
図4】一実施形態に係るモータドライバ回路の動作を説明するための図である。
図5】一実施形態に係るプロセッサの制御動作をより詳細に説明するための図である。
図6A】一実施形態に係るユーザの脚の動きによるプロセッサの制御動作を説明するための図である。
図6B】一実施形態に係るユーザの脚の動きによるプロセッサの制御動作を説明するための図である。
図6C】一実施形態に係るユーザの脚の動きによるプロセッサの制御動作を説明するための図である。
図7】一実施形態に係る脚の動き速度変化によるウェアラブル装置の制御動作の変化を説明するための図である。
図8】一実施形態に係る脚の動き速度変化によるウェアラブル装置の制御動作の変化を説明するための図である。
図9】一実施形態に係るウェアラブル装置の動作方法を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0025】
実施形態に対する特定な構造的又は機能的な説明は単なる例示のための目的として開示されたものであって、様々な形態に変更されることができる。したがって、実施形態は特定な開示形態に限定されるものではなく、本明細書の範囲は技術的な思想に含まれる変更、均等物ないし代替物を含む。
【0026】
第1又は第2などの用語を様々な構成要素を説明するために用いることがあるが、このような用語は1つの構成要素を他の構成要素から区別する目的としてのみ解釈されなければならない。例えば、第1構成要素は第2構成要素と命名することができ、同様に、第2構成要素は第1構成要素にも命名することができる。いずれかの構成要素が他の構成要素に「連結」されていると言及されたときには、その他の構成要素に直接的に連結されているか又は接続されているが、中間に他の構成要素が存在し得るものと理解されなければならない。
【0027】
単数の表現は、文脈上、明白に異なる意味をもたない限り複数の表現を含む。本明細書において、「含む」又は「有する」等の用語は、明細書上に記載した特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部品又はこれを組み合わせたものが存在することを示すものであって、1つ又はそれ以上の他の特徴や数字、ステップ、動作、構成要素、部品、又はこれを組み合わせたものなどの存在又は付加の可能性を予め排除しないものとして理解しなければならない。
【0028】
異なるように定義さがれない限り、技術的又は科学的な用語を含んで、ここで用いる全ての用語は、本実施形態が属する技術分野で通常の知識を有する者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。一般的に用いられる予め定義された用語は、関連技術の文脈上で有する意味と一致する意味を有するものと解釈されなければならず、本明細書で明白に定義しない限り、理想的又は過度に形式的な意味として解釈されることはない。
【0029】
以下、添付する図面を参照しながら実施形態を詳細に説明する。添付図面を参照して説明することにおいて、図面符号に関わらず同じ構成要素は同じ参照符号を付与し、これに対する重複する説明は省略する。
【0030】
図1は、一実施形態に係るユーザに着用されたウェアラブル装置を示す図である。
【0031】
図1を参照すると、ウェアラブル装置110は、ユーザ100の体に着用され、ユーザ100の運動を補助する装置である。ウェアラブル装置110は、ユーザ100の下半身(脚、足首、膝など)、上半身(胴体、腕、手首など)又は腰に着用し、ユーザ100の体の動きに抵抗力を提供してユーザ100の運動効果をより強化させ得る。抵抗力は、ユーザ100の動きを妨害したりユーザ100の動きに抵抗を与えるための力として、ユーザ100が動いているとき、ユーザ100の動き方向と反対方向に作用する力を示す。以下の説明において、抵抗力は「運動負荷」のように称してもよい。一実施形態において、ウェアラブル装置110は、脚に着用された状態でユーザ100の体に運動負荷を提供し、ユーザ100の運動効果をより強化することができる。ユーザ100は、運動のためにウェアラブル装置110を着用した状態で歩行動作を取り、この場合にウェアラブル装置110は、ユーザ100の歩行動作において、ユーザ100の脚に運動負荷を加えることができる。以下、下半身(脚)に着用されるウェアラブル装置110を例にして説明するが、上述したように、ウェアラブル装置110は、下半身の他の体部位にも着用されてもよく、着用される体部位に応じて形態及び構成が変わり得る。以下の説明で「脚」は他の体部位に置換して説明されてもよい。
【0032】
実施形態により、ウェアラブル装置110は、上記で説明した運動を補助する機能以外に、ユーザ110の歩行を補助する機能を行ってもよい。例えば、ウェアラブル装置110は、ユーザ100の脚の一部又は全体を補助してユーザ100の歩行を補助することができる。ウェアラブル装置110は、ユーザ100の歩行に必要な力を補助することで独立的な歩行を可能にしたり、又は、長時間の歩行を可能にすることで、ユーザ100の歩行能力を拡張させ得る。ユーザ100の歩行を補助するために提供される力は、ユーザ100の動きを妨害するために提供される抵抗力と反対方向であってもよい。又は、ウェアラブル装置110は、歩行習慣や歩行姿勢が正常でない歩行者の歩行を改善させることができる。
【0033】
図2は、一実施形態に係るウェアラブル装置の外部構造を説明するための図である。
【0034】
図2を参照すると、ウェアラブル装置110は、ウェアラブル装置110がユーザ100の体に着用されたとき、ウェアラブル装置110をユーザ100の体に固定させて体を支持するためのフレームを含む。このようなフレームは、例えば、ウェアラブル装置110をユーザ100の腰に固定させるための腰着用フレームと、ユーザ100の脚に着用されてウェアラブル装置110の一部をユーザ100の脚に固定させるための脚着用フレームを含む。ウェアラブル装置110の実現形態により、フレームの形態や構成は、その実現形態に適するように変形されてもよい。
【0035】
一実施形態では、ウェアラブル装置110の動作を制御するためのプロセッサ及びメモリなどが配置されているメイン回路(又は、代替的にコントローラ)230は、ユーザ100の腰後方に配置されてもよい。ユーザ100の左側/右側股関節220L,220Rの付近には、各プロセッサによって制御されるモータ及びユーザ100の体の動きを検出できるセンサが配置されてもよい。
【0036】
左側/右側股関節220L,220Rの付近に配置されている各モータに電力が供給されてモータが動作する場合、モータから出力される力は、左側/右側伝達部240L,240Rを介して各脚着用フレームに伝えられ、脚着用フレームに伝達された力は、ユーザの脚に加えられる。ユーザが左脚を動かす場合、左脚に着用されている脚着用フレームが共に動き、脚着用フレームの動きは、左側伝達部240Lを介して左側股関節220Lの付近に配置されたセンサにより検出される。例えば、左側股関節220Lの付近にはエンコーダが配置され、エンコーダが左脚の動きに対応する左側伝達部240Lの動きの回転位置又は回転速度を測定し得る。ユーザが右脚を動かす場合、右脚に着用されている脚着用フレームが共に動き、脚着用フレームの動きは、右側伝達部240Rを介して右側股関節220Rの付近に配置されたエンコーダのようなセンサにより検出される。該当エンコーダは、右脚の動きに対応する右側伝達部240Rの動きの回転位置又は回転速度を測定し得る。
【0037】
ウェアラブル装置110が運動モードとして動作する場合、ウェアラブル装置110は、ウェアラブル装置110に含まれているモータに電力を供給して駆動することなく、モータドライバ回路の電気的な接続を制御することによって目標とする運動負荷を発生させることができる。この場合、ユーザ100の体の動きの反対方向に作用する運動負荷が、ウェアラブル装置110のモータから発生し、それぞれの左側/右側伝達部220L,220Rを経て脚着用フレームを介してユーザ100の体に伝達される。一方、ウェアラブル装置110は、ユーザ100の体の動き速度に適応的にモータドライバ回路の電気的な接続を制御することで、ユーザ100の体の動き速度が変わっても目標とする運動負荷を安定的に発生させ得る。以下、図面を参照してウェアラブル装置110の構成及び動作についてより詳しく説明する。
【0038】
図3は、一実施形態に係るウェアラブル装置の構成を示す図である。
【0039】
図3を参照すると、ウェアラブルデバイス300は、ウェアラブルデバイス100に含まれた電子素子のブロック図であってもよい。ウェアラブル装置300は、モータ310に電力を供給して駆動しなくても、モータドライバ回路320のスイッチ接続を繰り返し制御することで運動負荷を発生させ得る。このような制御を介してウェアラブル装置300に電力を供給するバッテリの電力をモータ310に供給しなくても運動負荷を発生させることができる。したがって、相対的にバッテリの電力消耗が少なく発生し、ウェアラブル装置300の運用時間(runtime)を増やし得る。また、モータ310に電力を供給してモータ310を直接駆動させるものではないため、相対的に運動負荷のためにモータ310を駆動する場合よりも少ない騒音が発生する。また、ウェアラブル装置300は、ユーザの動きを監視し、ユーザの動きに応じて適応的にモータドライバ回路320のスイッチ接続を制御することで、目的とする一定の大きさ(又は、強度)の運動負荷をユーザに提供することができる。以下では、ウェアラブル装置300の構成に基づいてウェアラブル装置300の動作をより詳しく説明する。
【0040】
ウェアラブル装置300は、モータ310、モータドライバ回路320、センサ330、プロセッサ340及びメモリ350を含む。また、図4に示すように、ウェアラブルデバイス300は、バッテリ450をさらに含んでもよい。
【0041】
一部の実施形態において、バッテリ450は、リチウムイオン電池、例えば、リン酸鉄リチウム(LiFePO4)バッテリのような再充電可能なバッテリであってもよく、ウェアラブルデバイス300は、電力を生成及び/又は節約するためにウェアラブルデバイス300を知能的に制御するようユーザにバッテリ残量を表示するバッテリ管理システム(battery management system BMS)を含んでもよい。
【0042】
モータ310は、モータ310に電力が供給されて駆動するときユーザの脚の動きを補助する力、又は脚の動きを妨害する力を提供する。一実施形態において、モータ310は、少なくとも2つのモータを含んでもよく、それぞれのモータは、ユーザがウェアラブル装置300を着用したときユーザの両側股関節の各付近に配置されてもよい。この場合、右側股関節の付近に位置しているモータは、右脚の動きを補助したり妨害する力を提供し、左側股関節の付近に位置するモータは、左脚の動きを補助したり妨害する力を提供する。
【0043】
一部の実施形態において、プロセッサ340は、バッテリ残量に基づいてユーザの脚の動きを補助する力及び/又は脚の動きを妨害する力を提供するために、電力を駆動するか否かを決定することができる。例えば、プロセッサ340は、バッテリ残量が閾値未満である場合、ユーザの脚の動きを妨害する追加的な力を提供することなく、バッテリ電力を節約しようと試みる。
【0044】
ウェアラブル装置300は、ユーザの歩行を補助するモードである歩行補助モード又はユーザの運動効果を増大させるためにユーザの脚の動きを妨害する運動モードとして動作してもよい。歩行補助モードにおいて、モータ310は、ユーザの歩行を補助するための補助力を出力し得る。運動モードにおいて、モータ310は、上述したように、モータ310に電力が供給されていない状態でモータドライバ回路320のスイッチ接続制御を介して運動負荷を発生させてもよい。又は、モータ310は、モータドライバ回路320のスイッチ接続制御だけでなく、モータ310に供給された電力に基づいてユーザの脚の動きを妨害する人為的な力を生成してもよい。例えば、モータドライバ回路320のスイッチ接続制御だけでは、目標とする運動負荷に該当する運動負荷を発生させることが難しい場合、モータ310を追加的に駆動し、ユーザの体の動きを妨害する力を生成することができる。
【0045】
モータドライバ回路320は、プロセッサ340の制御下でモータ310の動作を制御する回路として、モータ310に供給される電流の経路やモータ310の周辺の電気的な接続関係を制御する回路である。モータドライバ回路320は、プロセッサ340から伝達される制御信号に基づいてモータ310を駆動させたり、モータ310の駆動を停止させる。一実施形態において、モータドライバ回路320は、モータ310の周辺の電気的な接続を制御するための複数のスイッチを含んでもよく、モータドライバ回路320のスイッチは、プロセッサ340から伝達される制御信号に基づいて制御されてもよい。実施形態により、モータドライバ回路320は、該当スイッチを制御するための別途の内部プロセッサを含んでもよく、この場合、該当の内部プロセッサは、プロセッサ340から制御信号を受信し、受信した制御信号に基づいてスイッチを制御することができる。
【0046】
一実施形態において、モータドライバ回路320は、モータ310周辺の電気的な接続関係を制御するためのHブリッジ回路などのような制御回路を含んでもよい。Hブリッジ回路は、モータ310のような負荷(load)に適用される電圧の極性を転換できる回路である。Hブリッジ回路の一例が図4に示されている。
【0047】
図4は、一実施形態に係るモータドライバ回路の動作を示す。
【0048】
図4を参照すると、Hブリッジ回路は複数のスイッチ410,420,430,440を介してモータ310周辺の電気的な接続を制御する。スイッチ410,420,430,440は、例えば、MOSFETのような半導体素子に実現してもよい。プロセッサ340の制御下で第1スイッチ410と第4スイッチ440がターンオン(turn on)(又は、短絡(short))状態になり、第2スイッチ420と第3スイッチ430がターンオフ(turn off)(又は、開放(open))状態になると、バッテリ450にモータ310に電力が供給される。又は、プロセッサ340の制御下で第2スイッチ420と第3スイッチ430がターンオン状態になり、第1スイッチ410と第4スイッチ440がターンオフ状態になると、バッテリ450からモータ310に電力が供給される。第3スイッチ430と第4スイッチ440の全てがターンオフ状態になると、バッテリ450からモータ310に電力が供給されない。
【0049】
再び図3を参照すると、センサ330は、ユーザの体の動きとして脚の動きを検出し、検出した脚の動きに関する情報をプロセッサ340に伝達することができる。センサ330は、ユーザの股関節角度、脚の動き速度や加速度、脚の動き方向などを検出するための1つ以上のセンサ、例えば、エンコーダ、加速度センサ、慣性センサ、ジャイロセンサなどを含んでもよい。センサ330がエンコーダを含む場合、エンコーダは、ユーザの脚の動きによるエンコーダ軸(shaft)の回転速度、回転位置などを検出することができる。エンコーダの軸の回転角度は、ユーザの関節角度に対応する。一実施形態において、エンコーダは、軸の各回転位置に該当するビット値をプロセッサ340に伝達し、プロセッサ340は、伝達されたビット値に基づいて軸の回転角度を算出し得る。プロセッサ340は、互いに異なる時間で受信したビット値間の差に基づいて、該当時間との間の軸の回転角度の変化又は回転速度(角速度)を算出することができる。本明細書において、「体の動き速度」は、このような回転角度の変化又は回転速度(角速度)などを意味する。
【0050】
プロセッサ340は、ウェアラブル装置300の全体的な動作を制御する。プロセッサ340は、論理回路、ソフトウェアを実行するプロセッサのようなハードウェア/ソフトウェアの組み合わせ、又はこの組み合わせを含むハードウェアのような処理回路(processing circuitry)を含んでもよく、コントローラの一部であってもよい。例えば、処理回路は、中央処理装置(CPU)、算術論理装置(ALU)、デジタル信号プロセッサ、マイクロコンピュータ、FPGA(Field Programmable Gate Array)、プログラマブルロジックユニット、マイクロプロセッサ、ASIC(application-specific integrated circuit)などを含んでもよい。
【0051】
プロセッサ350は、ユーザ100の体の動き速度に基づいてモータドライバ回路320の電気的な接続を制御し、目標運動モードを安定的に生成する1つ以上の特殊目的プロセッサを含んでもよい。
【0052】
メモリ350は、プロセッサ340が処理動作を行うために必要な情報やデータを格納する。例えば、メモリ350は、プロセッサ340によって実行するための命令格納してもよい。メモリ350は、RAM、DRAM、SRAM、又はこの技術分野で知られた他の形態の不揮発性メモリを含んでもよい。
【0053】
ウェアラブル装置300の制御動作は、プロセッサ340から出力される制御信号によって実現されてもよい。プロセッサ340は、モータドライバ回路320の電気的な接続関係を制御するための制御信号を生成する。プロセッサ340は、ウェアラブル装置300が運動モードとして動作するとき、ユーザに運動負荷を提供するために、センサ330により検出されたユーザの脚の動き速度に基づいてモータドライバ回路320のスイッチ接続を制御することができる。
【0054】
モータドライバ回路320のスイッチ接続に対する制御状態は、モータドライバ回路320の電気的な接続関係が閉ループ(closed loop)の第1制御状態と、モータドライバ回路320の電気的な接続関係が開ループ(open loop)の第2制御状態を含む。プロセッサ340は、第1制御状態と第2制御状態との間の時間当り変換比率を制御することで、ウェアラブル装置300のフレームを介してユーザの脚の動き速度に応じて運動負荷を提供することができる。プロセッサ340は、運動負荷を形成するためにモータドライバ回路320に対する制御状態を上記の第1制御状態と第2制御状態が周期的に交互に反復するよう制御し得る。第1制御状態は、モータ310がバッテリ450に接続されず、モータ310、スイッチ410及びスイッチ420を含む回路が電気的に閉ループを形成した状態を示す。第1制御状態においては、モータ310の両端子が互いに接続してモータ310、スイッチ410、及びスイッチ420を含む閉ループ内の抵抗が極めて低い(モータ310の両端子間の電圧が同一であるため、閉ループ内の抵抗は、オームの法則に基づいて理論上では0になるのであろう)。このような回路状態では、閉ループ内の極めて低い抵抗を保持しようとする性質があるため、モータ310が回転するときモータ310に生じる電圧である起電力が小さい場合にも、その起電力を発生させないようとする方向に力が誘導し、モータ310の回転を妨害しようとする回転抵抗(rotation resistance)が大きく発生する。ウェアラブル装置300を着用したユーザの体の動きに応じてウェアラブル装置300のフレームが動く場合、フレームの動きがモータ310に伝えられてモータ310に起電力が発生する。ここで、モータドライバ回路320が閉ループ状態であって、モータ310から起電力を相殺する抵抗又は抵抗力である回転抵抗が生成される。
【0055】
ウェアラブル装置300で外部フレームは、ユーザの体(例えば、脚)に着用され、ユーザの体と同じ方向に動き、外部フレームは、モータ310から伝達される回転抵抗をユーザの体に提供する。上記で説明したように、第1制御状態では、ユーザの体の動きに応答して大きい強度の回転抵抗が発生し、このような状況でユーザが外部フレームが着用された体を動く場合、該当の回転抵抗が外部フレームを介して体に作用することから、ユーザは強力な抵抗力を感じることになる。第2制御状態は、モータ310を含む回路の接続が開放されてモータ310に対する電気的な接続がない状態を示す。第2制御状態では、電気的な力や回転抵抗が発生せずユーザが感じる抵抗力は最小となる。
【0056】
プロセッサ340は、バッテリの電力を用いてモータ310を駆動させることなく、上記の第1制御状態と第2制御状態との間の時間当り変換比率を制御することで、運動負荷を発生させ得る。他の実施形態において、プロセッサ340は、第1制御状態と第2制御状態との間の時間当り変換比率を制御することで運動負荷を発生させることに加え、バッテリの電力をモータ310に供給してモータ310がユーザの脚の動きを妨害する方向にトルクを発生させるようと制御することができる。プロセッサ340は、モータドライバ回路320の電気的な接続関係を制御することで誘導される回転抵抗により目標とする運動負荷を達成し難しいと判断された場合、モータ310を駆動させて脚の動きを妨害するためのトルクを発生させ得る。
【0057】
プロセッサ340は、一反復周期内で第1制御状態が保持される時間と第2制御状態が保持される時間との間の制御比率を調整し、運動負荷の大きさを制御することができる。このような制御比率を調整するための制御信号は、例えば、信号パルス幅(pulse width)のデューティ比(duty ratio)に応じて、制御状態を決定できる信号であるPWM(pulse width modulation)信号の形態に実現することができる。この場合、PWM信号のハイレベル(high level)値は第1制御状態に対応し、ローレベル(low level)値は第2制御状態に対応する。一般に、一周期内で第2制御状態よりも第1制御状態に動作する比重が大きくなるほど、ユーザに加えられる運動負荷は大きくなる傾向があり、また、ユーザの脚の動き速度が大きくなるほど、運動負荷は大きくなる傾向がある。
【0058】
ユーザが脚を動かしながら運動する際、ユーザの脚の動き速度が時間に応じて変動される。モータドライバ回路320の電気的な接続を考慮しなくても、時間に応じて脚の動き速度が変化すれば、ユーザが感じる運動負荷が脚の動き速度によって変わり得る。例えば、第1制御状態と第2制御状態との間の比率が固定された状況において、ユーザの脚の動き速度が増加する場合、ユーザが感じる運動負荷は大きい。脚の動き速度の大きい変化は、運動負荷の急激な変化を起こし、このような運動負荷の急激な変化により、ユーザは不快感を感じるという問題がある。プロセッサ340は、モータ310の周辺の電気的な接続を制御するモータドライバ回路320を制御することにおいて、ユーザの脚の動きを考慮して第1制御状態が保持される時間と第2制御状態が保持される時間との間の比率を調整することで、前述した脚の動き速度に応じて意図していない大きさの運動負荷が生じるという問題を抑制(又は、代替的に防止)することができる。
【0059】
一実施形態において、プロセッサ340は、センサ330から受信したユーザの脚の動きの角速度情報に基づいて脚の動き速度を決定し、決定した脚の動き速度とユーザに提供しなければならない目標運動負荷に基づいて、モータドライバ回路320を制御することができる。時間による脚の動き速度変化に応じて、モータドライバ回路320の電気的な接続関係が調整される。ユーザに同じ運動負荷を提供するために、第1制御状態が保持される時間と第1制御状態以後に第2制御状態が保持される時間との間の比率を示す制御比率が、脚の動き速度に応じて調整され得る。例えば、ユーザの脚の動き速度が第1速度から第2速度に変化した場合、プロセッサ340は、第1制御状態が保持される時間と第2制御状態が保持される時間との間の比率を第2速度に対応する比率に調整することができる。第2速度が第1速度よりも大きい場合(即ち、脚の動き速度が以前より速くなった場合)、プロセッサ340は、第1制御状態が保持される時間の比率を減らし、第2制御状態が保持される時間の比率を増やすことで、該当の制御比率を調整することができる。反対に、第2速度が第1速度よりも小さい場合(即ち、脚の動き速度が以前よりも遅くなった場合)、プロセッサ340は、第1制御状態が保持される時間の比率を増やし、第2制御状態が保持される時間の比率は減らすことで、該当の制御比率を調整することができる。
【0060】
制御信号がPWM信号の形態に具現され、ウェアラブル装置330が時間に応じて同じ大きさの運動負荷をユーザ体に加えることを目標とする場合、プロセッサ340は、ユーザの脚の動き速度が以前よりも速くなった場合にはPWM信号の各周期内でハイレベル値が保持される比率を以前よりも減らし、ローレベル値が保持される比率を以前よりも増やす。反対に、ユーザの脚の動き速度が以前よりも遅くなった場合、プロセッサ340は、PWM信号の各周期内でハイレベル値が保持される比率を以前よりも増やし、ローレベル値が保持される比率を以前よりも減らす。
【0061】
ユーザの脚の動き速度、第1制御状態が保持される時間と第2制御状態が保持される時間との間の制御比率、及び運動負荷の大きさ(又は、強度)間の関係は、制御モデルにより決定(又は、代替的に、予め決定)されてもよい。制御モデルに関する情報は、メモリ350に格納されてもよい。
【0062】
前もってユーザの様々な脚の動き速度に対応する所望の(又は、代替的に、予め決定された)回転速度、モータドライバ回路320に適用される所望の(又は、代替的に、予め決定された)制御比率が与えられるとき、トルクを測定するトルクセンサによって運動負荷に対応するトルク値を測定することができる。このような測定過程を様々な回転速度と様々な制御比率に対して行うことで、各回転速度及び制御比率に応じて運動負荷がどれほどになるかに対するデータを収集することができる。収集されたデータに基づいて脚の動き速度、制御比率、及び運動負荷の大きさ間の関係を定義できる制御モデルが生成され、該当制御モデルは、現在の脚の動き速度が与えられたとき、目標運動負荷を発生させるためには制御比率をどのように設定すべきかに対する値を出力することができる。該当の値に応じて、第1制御状態が保持される時間と第2制御状態が保持される時間との間の比率が決定されてもよい。このような制御モデルは、例えば、マッピングテーブルや関係式などによって定義され得る。例えば、それぞれ定義された脚の動き速度及び運動負荷の大きさ(又は、強度)に応じて、いかなる値に制御比率を設定すべきかを予め決定し、マッピングテーブルの形態に定義され得る。予め測定されたデータによって脚の動き速度、制御比率、及び目標運動負荷それぞれの特定(又は、代替的に、予め決定された)値に対する関係がマッピングテーブルにより定義され、その他の値に対しては比例式を通じて決定される。例えば、マッピングテーブルは、以下の表1のように定義されてもよい。
【0063】
【表1】
表1において、V1、V2、…Vnは、互いに異なる脚の動き速度であり、T1、T2、…、Tnは、互いに異なる目標運動負荷である。P1、P2、…Pnは、それぞれ与えられた脚の動き速度と目標運動負荷において、該当の目標運動負荷をユーザが感じさせるために、制御比率をどのように設定するかに対する値(第1制御状態が保持される時間と第2制御状態が保持される時間との間の比率)である。
【0064】
他の例として、脚の動き速度と運動負荷の大きさ(又は、強度)が独立変数に該当し、制御比率の値が従属変数に該当する関係式が予め定義されている。該当の関係式に目標運動負荷と脚の動き速度が入力されれば、関係式は、該当の目標運動負荷をユーザが感じさせるために、制御比率をどのように設定するかに対する値(第1制御状態が保持される時間と第2制御状態が保持される時間との間の比率)を提供することができる。
【0065】
プロセッサ340は、上記のような制御モデルに基づいて、ユーザの脚の動き速度及びユーザに提供しなければならない目標運動負荷に基づいて、モータドライバ回路320に適用される第1制御状態の保持時間と第2制御状態の保持時間の比率を決定することができる。目標運動負荷の大きさ(又は、強度)はユーザによって設定されたり、又は、ユーザの運動を補助するための運動プログラム(運動の種類及び時間により運動強度を調整できるプログラム)を管理するためのソフトウェアを実行するプロセッサ340によってユーザの運動状態、決定された(又は、代替的に、予め決定された)時間により運動途中にリアルタイムに設定される運動負荷の大きさ(又は、強度)であってもよい。プロセッサ340は、決定された制御比率に基づいてモータドライバ回路320の電気的な接続関係を制御することで、ユーザの現在の脚の動き速度に関係なく、本来意図した大きさの目標運動負荷をユーザに提供することができる。
【0066】
図5は、一実施形態に係るプロセッサの制御動作をより詳細に説明するための図である。
【0067】
図5を参照すると、プロセッサ340は、制御信号に基づいてモータドライバ回路320を制御することができる。本実施形態では、モータドライバ回路320が複数のスイッチ410,420,430,440を介して電気的な接続関係を制御するHブリッジ回路を含むものと仮定する。プロセッサ340は、第1、第2、第3及び第4制御信号それぞれに基づいて第1スイッチ410、第2スイッチ420、第3スイッチ430、及び第4スイッチ440の状態(ターンオン又はターンオフ)を制御し得る。
【0068】
プロセッサ340は、バッテリ450でモータ310に電力を供給することなく、モータドライバ回路320の電気的な接続関係を制御することで運動負荷を発生し得る。プロセッサ340は、第3制御信号と第4制御信号を介して第3スイッチ430と第4スイッチ440をターンオフ状態にしてバッテリ450とモータ310との間の電気的な接続を遮断し、接続遮断状態を続けて保持することができる。第3スイッチ430と第4スイッチ440をターンオフ状態にしてバッテリ450とモータ310との間の電気的な接続が遮断された状態において、プロセッサ340は、モータドライバ回路320に対する第1制御状態510と第2制御状態520が交互に反復するよう制御することによって運動負荷を発生させることができる。第1制御状態510において、第1制御信号及び第2制御信号により第1スイッチ410と第2スイッチ420がターンオン状態になり、これによりモータドライバ回路320の電気的な接続が閉ループを形成することができる。第2制御状態510においては、第1制御信号と第2制御信号により第1スイッチ410と第2スイッチ420がターンオフ状態になり、これによってモータドライバ回路320の電気的な接続が開ループを形成することができる。先に説明したように、第1制御状態510では、モータ310の回転抵抗が大きく発生し、ユーザは脚の動き方向に反対となる方向に大きい抵抗力を感じ、第2制御状態520では、電気的な力や回転抵抗が発生せず、ユーザが感じる抵抗力は最小となる。
【0069】
プロセッサ340は、第1制御状態510が保持される時間と第2制御状態520が保持される時間との間の比率を調整することで、抵抗力の大きさを調整することができる。例えば、反復するそれぞれの時間周期内で第1制御状態510が保持される時間が占めている比重が高いほど、ユーザが感じる抵抗力の大きさは大きくなる一方、第2制御状態520が保持される時間が占めている比重が高いほど、ユーザが感じる抵抗力の大きさは小さくなる。
【0070】
図6A図6B及び図6Cは、一実施形態に係るユーザの脚の動きによるプロセッサの制御動作を説明するための図である。
【0071】
プロセッサ340は、図5を参照して説明したプロセッサ340の制御動作をウェアラブル装置600を着用したユーザの脚の動きに適応的に行うことができる。図6A及び図6Bは、左脚610に対するウェアラブル装置600の制御を説明するための図であり、図6Cは、右脚650に対するウェアラブル装置600の制御を説明するための図である。説明の便宜のために、図6A及び図6Cでは、ユーザの脚の動き速度が相対的に速く、図6Bでは、ユーザの脚の動き速度が相対的に遅いと仮定する。また、図6A及び図6Bにおいて、ウェアラブル装置600がユーザに同じ大きさの目標運動負荷を提供すると仮定する。
【0072】
図6Aに図示した実施形態において、プロセッサ340は、PWM信号形態の制御信号620に基づいて、モータドライバ回路320に含まれているスイッチ410及びスイッチ420を制御することができる。スイッチ410及びスイッチ420には、互いに同じ信号波形の制御信号620が供給されてもよい。制御信号620の値がハイレベル(high level)値622を有する状態ではスイッチ410及びスイッチ420がターンオン状態になり、制御信号620の値がローレベル(low level)値624を有する状態ではスイッチ410及びスイッチ420がターンオフ状態となる。このような制御動作が実行される時間の間には、スイッチ430及びスイッチ440は、ターンオフ状態に保持される。制御信号620の値がハイレベル値622を有すれば、モータドライバ回路320の電気的な接続が閉ループを形成する第1制御状態510となり、制御信号620の値がローレベル値624を有すれば、モータドライバ回路320の電気的な接続が開ループを形成する第2制御状態520となる。制御信号620の値は、周期的に繰り返し変わり、そのため、第1制御状態510と第2制御状態520が一定(又は、代替的に、予め決定された)の周期に交互繰り返される。PWM信号形態の制御信号620はヘルツ(Hz)単位でサイクル(cycle)が繰り返す信号であり、1つの例示として、制御信号620は、40KHzの周波数で第1制御状態510と第2制御状態520との間の変換を制御することができる。
【0073】
図6Bに示された実施形態において、プロセッサ340は、制御信号640に基づいてモータドライバ回路320に含まれるスイッチ410及びスイッチ420を制御する。スイッチ410及びスイッチ420には、互いに同じ信号波形の制御信号640が供給される。制御信号640の値がハイレベル値642を有する状態ではスイッチ410及びスイッチ420がターンオン状態になり、制御信号640の値がローレベル値644を有する状態ではスイッチ410及びスイッチ420がターンオフ状態になる。図6Aと同様に、制御信号640の値が周期的に、反復的に変化することで、第1制御状態510と第2制御状態520が一定(又は、代案的に、予め決定された)の周期に交互繰り返される。
【0074】
先に説明したように、ユーザの脚の動き速度が相対的に小さくなった場合、ユーザが感じる運動負荷が小さくなることから、意図した運動負荷の大きさを保持するためには、図6Aに示している第2制御状態520よりも第1制御状態510が保持される時間の比重を増やし、ユーザが感じる運動負荷を大きくしなければならない。第1制御状態510及び第2制御状態520のそれぞれが保持される時間比重に応じて、ユーザが感じる運動負荷の大きさが変わる関係を考慮するとき、ユーザの脚の動き速度に応じて、第1制御状態510と第2制御状態520がそれぞれ保持される時間を適切に調整すれば、ユーザに一定(又は、代替的に、予め決定された)の大きさの運動負荷を提供することができる。
【0075】
ウェアラブル装置600において、脚の動きを検出するセンサ330がエンコーダであると仮定すれば、センサ330は、時間による脚の回転角度の変化を検出し、検出された情報をビット値としてプロセッサ340に伝達することができる。プロセッサ340は、受信したビット値に基づいて脚の動きの回転角度を推定し、回転角度の時間による変化に基づいて脚の動き速度を推定し得る。プロセッサ340は、推定した脚の動き速度に基づいて、第1制御状態510が保持される時間の比重を調整することで、ユーザに一定(又は、代替的に、予め決定された)の大きさの運動負荷を提供することができる。例えば、ユーザの脚の動き速度が、最初には図6Aに示す実施形態のように相対的に速いが、その後、図6Bに示す実施形態のように遅くなる場合を仮定する。プロセッサ340は、第2制御状態520よりも第1制御状態510が保持される時間が比重が相対的に増加するように、第1制御信号620のような信号波形から第2制御信号640のような信号波形に制御信号を調整してもよい。ユーザの脚の動き速度が遅くなる場合、特定(又は、代替的に、予め決定された)の制御動作を取らなければ、ユーザが感じる運動負荷の大きさが減少する。しかし、プロセッサ340は、このような場合に第1制御状態510が保持される時間の比重が増加するように制御することで、ユーザが感じる運動負荷の大きさの減少を相殺することで、ユーザが一定(又は、代替的に、予め決定された)の大きさの運動負荷を感じるようにすることができる。
【0076】
異なる例として、ユーザの脚の動き速度が最初には図6Bに示す実施形態のように相対的に遅いが、その後図6Aに示す実施形態のように速くなる場合(ユーザが図6Bに示す脚の動きに、前述の例示と異なる適切な運動負荷の大きさを予め設定した場合)、プロセッサ340は、第2制御状態520よりも第1制御状態510が保持される時間が比重が相対的に減少するよう、第2制御信号640のような信号波形から第1制御信号620のような信号波形に制御信号を調整することができる。ユーザの脚の動き速度が速くなる場合、特定(又は、代替的に、予め決定された)の制御動作を取らなければ、ユーザが感じる運動負荷の大きさは意図することなく増加する。しかし、プロセッサ340は、このような場合に第1制御状態510が保持される時間の比重が相対的に減少するよう制御することで、ユーザが感じる運動負荷の大きさの増加を相殺することで、ユーザが一定(又は、代替的に、予め決定された)の大きさの運動負荷を感じるようにすることができる。
【0077】
図6Cに示された実施形態を参照すると、運動負荷を提供するためのプロセッサ340の制御は、ユーザの左脚610及び右脚650に対して別個に実行されてもよい。そのため、右脚650に適用される運動負荷の大きさ及び制御信号は、左脚610に適用される運動負荷の大きさ及び制御信号(第1制御信号、620)とそれぞれ異なってもよい。右脚650に運動負荷を提供するための第3制御信号660において、ハイレベル値662を有する状態が保持される時間とローレベル値664を有する状態が保持される時間との間の比率は、左脚610に運動負荷を提供するための制御信号(第1制御信号620)における比率とは異なってもよい。
【0078】
図7及び図8は、一実施形態に係る脚の動き速度変化によるウェアラブル装置の制御動作の変化を説明するための図である。
【0079】
図7は、第1制御状態510が保持される時間と第2制御状態520が保持される時間との間の比率を示す制御比率、及びユーザの脚の動き速度による運動負荷の大きさ変化を説明するための図である。波形710,720,730,740は、それぞれ固定された値の互いに異なる脚の動き速度に対応する。第1波形710、第2波形720、第3波形730、第4波形740の順に行くほど、より大きい脚の動き速度に対応する。
【0080】
制御比率の大きさは比率に示すことができる。例えば、制御比率の大きさが70%ということは、一周期内でモータドライバ回路320の電気的な接続が閉ループを形成している第1制御状態510が保持される時間が70%であり、モータドライバ回路320の電気的な接続が開ループを形成している第2制御状態520が保持される時間が30%であることを意味する。
【0081】
制御比率の大きさが同一であると仮定すれば、例えば、制御比率の大きさが「A」であると仮定するとき、脚の動き速度が大きくなるほど、運動負荷の大きさは増大することが分かる。そのため、ユーザがウェアラブル装置を着用している状態で歩行するとき、固定されている制御比率の環境で歩行速度を高める場合、ユーザが感じる運動負荷の大きさは大きくなる。反対に、固定された制御比率の環境でユーザが歩行速度を低くする場合、ユーザが感じる運動負荷の大きさは小さくなる。ユーザが固定されている目標運動負荷を期待する状況において、ユーザ歩行の速度変化は意図しない運動負荷の変化につながり、ユーザに不便さを感じさせる。
【0082】
図8を参照すると、プロセッサ340は、ユーザの脚の動き速度変化に応じて制御比率を適切に調整することができる。ウェアラブル装置110のセンサ330はユーザの脚の動きを測定し、プロセッサ340は、測定された脚の動きに基づいて脚の動き速度(例えば、関節動きの回転速度、角速度)を推定することができる。プロセッサ340は、推定された脚の動き速度の変化に応じてメモリ350に格納された制御モデルを用いて目標運動負荷を提供するためには、制御比率をどのように調整するべきかを決定する。目標運動負荷が与えられ、制御モデルに脚の動き速度が入力されれば、該当の制御モデルは、該当の目標運動負荷を達成するためのモータドライバ回路320の制御比率を提供することができる。
【0083】
以前の時点でユーザの脚の動き速度が第4波形740に対応する速度810で、目標運動負荷を提供するための制御比率の大きさが「B」であると仮定する。その後、ユーザの脚の動き速度が遅くなり、第3波形730に対応する速度820になると、速度820に対応してモータ310の起電力が小さくなり、回転抵抗力も小さくなることから、先立って速度810に対応して設定された目標運動負荷よりも小さい運動負荷をユーザが感じることになる。ユーザに前と同じ目標運動負荷を提供するためには、制御比率の大きさが「C」に増加されなければならない。プロセッサ340は、脚の動きの減少した速度に応じて制御比率を自動に増やすことで、一定(又は、代替的に、予め決定された)の大きさの目標運動負荷を保持することができる。例えば、図6Aの実施形態において、ユーザの脚の動き速度が速度810に該当し、プロセッサ340が制御信号620に基づいてモータドライバ回路320を制御したと仮定する。その後、ユーザの脚の動き速度が速度820のように以前の速度810よりも遅くなると、プロセッサ340は、以前の制御信号620で第2制御状態520よりも第1制御状態510が保持される時間の比重を増やし、制御信号640のようにモータドライバ回路320の制御信号を変更することができる。このような制御信号の変更に応じて、ユーザの脚の動き速度が減少しても、ユーザは同じ大きさの運動負荷を感じることができる。
【0084】
図9は、一実施形態に係るウェアラブル装置の動作方法を説明するためのフローチャートである。
【0085】
図9を参照すると、ステップ910において、センサ330は、ユーザの体の動きを検出する。センサ330によって検出された体の動きに関する情報はプロセッサ340に伝えられ、プロセッサ340は、体の動きに関する情報に基づいて体の動き速度を決定する。例えば、センサ330からユーザの脚の動きによる回転位置及び回転角度の変化に関する情報がプロセッサ340に伝達され、プロセッサ340は、センサ330から受信した情報を処理して体の動き速度を算出することができる。
【0086】
ステップ920において、プロセッサ340は、ユーザに提供しようとする目標運動負荷を設定する。目標運動富む時間により固定された値を有してもよく、時間によって変わってもよい。目標運動負荷は、例えば、ユーザが選択した運動強度に基づいて決定されたり、又は、アルゴリズムによって時間に応じて運動負荷の大きさを調整するためのソフトウェアを実行するプロセッサ340によって決定されてもよい。ステップ910及びステップ920は、並列的に実行されたり、又は実行される順に関係なく互いに順次実行されてもよい。
【0087】
一部の実施形態において、ウェアラブルデバイス300は、外部デバイス、例えば、リモートコントローラと通信するように構成された通信機(communicator)をさらに含んでもよい。リモートコントローラは、ウェアラブルデバイス300の動作又は操作を可能にするユーザインターフェース(uers interface;UI)を提供し、ユーザは、UIを介してウェアラブルデバイス300の機能及び動作を制御することができる。リモートコントローラは、ユーザによって制御され、ここで、ユーザは、ウェアラブルデバイス300の着用者又は治療師又は医師のような第3者であってもよい。ユーザは、リモートコントローラを介して目標運動負荷を設定したり調整してもよい。
【0088】
ステップ930において、プロセッサ340は、検出された体の動き速度に基づいてウェアラブル装置のモータドライバ回路320を制御するための制御信号を生成する。プロセッサ340は、検出された体の動きに基づいて体の動き速度を決定し、決定された速度に基づいてモータドライバ回路320の電気的な接続が閉ループである第1制御状態が保持される時間と、モータドライバ回路320の電気的な接続が開ループである第2制御状態が保持される時間との間の比率を示す制御比率を調整するための制御信号を生成することができる。制御比率は、第1制御状態と第2制御状態との間の時間当り変換比率に対応する。プロセッサ340は、体の動き速度が変わる場合、意図した目標運動負荷を提供するために、上記の制御比率を変わった体の動き速度に対応する比率に調整するための制御信号を生成することができる。
【0089】
体の動き速度が速くなった場合、プロセッサ340は、第1制御状態が保持される時間の比率を減らし、第2制御状態が保持される時間の比率は増やすことで、制御比率を調整するための制御信号を生成することができる。一方、体の動き速度が遅くなった場合、プロセッサ340は、第1制御状態が保持される時間の比率を増やし、第2制御状態が保持される時間の比率は減らすことで、制御比率を調整するための制御信号を生成することができる。
【0090】
ステップ940において、プロセッサ340は、制御信号に基づいてモータドライバ回路320の電気的な接続関係を制御する。プロセッサ340は、モータドライバ回路320の電気的な接続が閉ループである第1制御状態と、モータドライバ回路320の電気的な接続が開ループである第2制御状態と間の変換を制御することができる。プロセッサ340は、モータドライバ回路320の電気的な接続状態が第1制御状態と第2制御状態が周期的に交互に反復するよう制御することで、モータ310に接続されたフレームを介してユーザの体の動き速度に応じて運動負荷を提供することができる。
【0091】
一部の実施形態において、ウェアラブル装置300は、前述したように、抵抗力を提供するようモータ310を制御することや、歩行中であるユーザを補助するための補助力を提供するようにモータ310を制御することの間で、自動に切り替えるハイブリッドモードとして動作することができる。例えば、一部の実施形態において、ユーザは特定の筋肉を入力したり、又はユーザが集中しようとする運動を入力することができ、プロセッサ340は、選択的に、ユーザが運動を所望する筋肉をリハビリしたり、筋肉強度を増加させるための運動のために該当所望する筋肉に対応する歩行周期の特定区間の間に運動負荷を提供したり、又は、歩行周期の他の部分の間にユーザを補助するための補助力を提供してもよい。例えば、ユーザの膝の後ろのハムストリング筋肉、股関節筋肉、及び膝の前の大腿四頭筋は、歩行フェーズ(gait phase)に応じて相違に活性化され、ウェアラブルデバイス300は、その所望する筋肉に対応する歩行フェーズ区間の間の運動負荷を提供することができる。
【0092】
以上で説明された実施形態は、ハードウェア構成要素、ソフトウェア構成要素、又はハードウェア構成要素及びソフトウェア構成要素の組み合せで具現される。例えば、本実施形態で説明した装置及び構成要素は、例えば、プロセッサ、コントローラ、ALU(arithmetic logic unit)、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor)、マイクロコンピュータ、FPA(field programmable array)、PLU(programmable logic unit)、マイクロプロセッサー、又は命令(instruction)を実行して応答する異なる装置のように、1つ以上の汎用コンピュータ又は特殊目的コンピュータを用いて具現される。処理装置は、オペレーティングシステム(OS)及びオペレーティングシステム上で実行される1つ以上のソフトウェアアプリケーションを実行する。また、処理装置は、ソフトウェアの実行に応答してデータをアクセス、格納、操作、処理、及び生成する。理解の便宜のために、処理装置は1つが使用されるものとして説明する場合もあるが、当技術分野で通常の知識を有する者は、処理装置が複数の処理要素(processing element)及び/又は複数類型の処理要素を含むことが把握する。例えば、処理装置は、複数のプロセッサ又は1つのプロセッサ及び1つのコントローラを含む。また、並列プロセッサ(parallel processor)のような、他の処理構成も可能である。
【0093】
ソフトウェアは、コンピュータプログラム、コード、命令、又はそのうちの一つ以上の組合せを含み、希望の通りに動作するよう処理装置を構成したり、独立的又は結合的に処理装置を命令することができる。ソフトウェア及び/又はデータは、処理装置によって解釈されたり処理装置に命令又はデータを提供するために、いずれかの類型の機械、構成要素、物理的装置、仮想装置、コンピュータ格納媒体又は装置、又は送信される信号波に永久的又は一時的に具体化することができる。ソフトウェアはネットワークに連結されたコンピュータシステム上に分散され、分散した方法で格納されたり実行され得る。ソフトウェア及びデータは一つ以上のコンピュータで読出し可能な記録媒体に格納され得る。
【0094】
本実施形態による方法は、様々なコンピュータ手段を介して実施されるプログラム命令の形態で具現され、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録される。記録媒体は、プログラム命令、データファイル、データ構造などを単独又は組み合せて含む。記録媒体及びプログラム命令は、本発明の目的のために特別に設計して構成されたものでもよく、コンピュータソフトウェア分野の技術を有する当業者にとって公知のものであり使用可能なものであってもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体の例として、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク及び磁気テープのような磁気媒体、CD-ROM、DVDのような光記録媒体、フロプティカルディスクのような磁気-光媒体、及びROM、RAM、フラッシュメモリなどのようなプログラム命令を保存して実行するように特別に構成されたハードウェア装置を含む。プログラム命令の例としては、コンパイラによって生成されるような機械語コードだけでなく、インタプリタなどを用いてコンピュータによって実行される高級言語コードを含む。上記で説明したハードウェア装置は、本発明に示す動作を実行するために1つ以上のソフトウェアモジュールとして作動するように構成してもよく、その逆も同様である。
【0095】
上述したように実施形態をたとえ限定された図面によって説明したが、当技術分野で通常の知識を有する者であれば、上記の説明に基づいて様々な技術的な修正及び変形を適用することができる。例えば、説明された技術が説明された方法と異なる順に実行され、及び/又は説明されたシステム、構造、装置、回路などの構成要素が説明された方法とは異なる形態に結合又は組み合わせられてもよく、他の構成要素又は均等物によって置き換え又は置換されたとしても適切な結果を達成することができる。
【0096】
したがって、他の具現、他の実施形態および特許請求の範囲と均等なものも後述する特許請求範囲の範囲に属する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図6C
図7
図8
図9
【国際調査報告】