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特表2023-525354タバコ産業用のロッド状物品の先端を形成するためのデバイスおよび方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-15
(54)【発明の名称】タバコ産業用のロッド状物品の先端を形成するためのデバイスおよび方法
(51)【国際特許分類】
A24C 5/54 20060101AFI20230608BHJP
A24D 3/02 20060101ALN20230608BHJP
【ＦＩ】
A24C5/54
A24D3/02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022569051
(86)(22)【出願日】2021-04-30
(85)【翻訳文提出日】2022-12-28
(86)【国際出願番号】 EP2021061494
(87)【国際公開番号】W WO2021228592
(87)【国際公開日】2021-11-18
(31)【優先権主張番号】20174715.1
(32)【優先日】2020-05-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516033503
【氏名又は名称】インターナショナル タバコ マシーナリー ポーランド スポルカ ジー オグラニクゾナ オドパウイエドジアルノシア
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人ＲＹＵＫＡ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ザデッキ、ロバート
【テーマコード（参考）】
4B045
4B144
【Ｆターム（参考）】
4B045BB02
4B045BB03
4B045BD38
4B144CG01
4B144CL20
4B144CM01
(57)【要約】
ロッド状物品の先端を形成するためのデバイスであって、前記ロッド状物品（１、５、１０、１５）の軸（ｋ）に対して横方向に前記ロッド状物品（１、５、１０、１５）を移送させるための少なくとも１つのフルート（２８）を有するドラムコンベヤ（２６）であって、前記ロッド状物品（１、５、１０、１５）を移送させるための前記フルート（２８）は、第１の円経路（ｓ）に沿って移動するように構成されている、ドラムコンベヤ（２６）と、－第２の円経路（ｒ）に沿って移動するように構成されている第１のプレス要素（３２、５１）および第３の円経路（ｔ）に沿って移動するように構成されている第２のプレス要素（３３、４５、５３）であって、前記第３の円経路（ｔ）は、前記第１の円経路（ｒ）に対して前記第２の円経路（ｓ）と反対に位置付けられ、前記第１のプレス要素（３２、５１）および前記第２のプレス要素（３３、４５、５３）は、互いに反対に位置付けられる前記プレス要素の対（３４、４７、５０）を形成し、前記プレス要素（３２、３３、４５、５１、５３）の前記対（３４、４７、５０）の少なくとも１つのプレス要素（３２、３３、５１、５３）は、凹面形成面（３５、３６、５２、５４）を有する、第１のプレス要素（３２、５１）および第２のプレス要素（３３、４５、５３）とを備えることを特徴とし、前記プレス要素（３２、３３、４５、５１、５３）は、互いに向かっておよび互いから離れて前記第１の円経路（ｓ）に対して横方向である前記フルート（２８）の軸（Ｙ）に沿って直線的に移動するように構成されており、前記第１の円経路（ｓ）、前記第２の円経路（ｒ）および前記第３の円経路（ｔ）は、同軸上に配置される、デバイス。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロッド状物品の先端を形成するためのデバイスであって、－前記ロッド状物品の軸に対して横方向に前記ロッド状物品を移送させるための少なくとも１つのフルートを有するドラムコンベヤであって、前記ロッド状物品を移送させるための前記フルートは、第１の円経路に沿って移動するように構成されている、ドラムコンベヤと、
－第２の円経路に沿って移動するように構成されている第１のプレス要素および第３の円経路に沿って移動するように構成されている第２のプレス要素であって、前記第３の円経路は、前記第１の円経路に対して前記第２の円経路と反対に位置付けられ、前記第１のプレス要素および前記第２のプレス要素は、互いに反対に位置付けられるプレス要素の対を形成し、前記プレス要素（の前記対のうち少なくとも１つのプレス要素は、凹面形成面を有する、第１のプレス要素および第２のプレス要素（とを備え、
－前記プレス要素は、互いに向かっておよび互いから離れて前記第１の円経路に対して横方向である前記フルートの軸に沿って直線的に移動するように構成されており、
－前記第１の円経路、前記第２の円経路および前記第３の円経路は、同軸上に配置される、デバイス。
【請求項2】
前記凹面形成面は、球状面と、放物面と、円錐面とを含む群から選択される面である、請求項１に記載のデバイス。
【請求項3】
前記ロッド状物品の前記先端を形成するための突出部は、前記凹面形成面上に位置付けられる、請求項１または２に記載のデバイス。
【請求項4】
前記突出部は、円筒ピンの形態を有する、請求項３に記載のデバイス。
【請求項5】
前記突出部は、円錐ピンの形態を有する、請求項３に記載のデバイス。
【請求項6】
前記プレス要素はともに、前記凹面形成面を有する、請求項１から５のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項7】
前記第１のプレス要素は、前記凹面形成面を有し、前記第２のプレス要素は、平坦な支持面で終端される支持要素である、請求項１から５のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項8】
前記プレス要素は、回転ディスクにスライド可能に搭載される、請求項１から７のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項9】
タバコ産業用のロッド状物品を製造するためのデバイスであって、－前記ロッド状物品を供給するための供給デバイスと、
－前記ロッド状物品を移送するための輸送デバイスと、
－充填物を前記ロッド状物品に供給するためのデバイスと、
前記充填物を前記ロッド状物品に供給するための前記デバイスの下流にある前記ロッド状物品の輸送経路に沿って位置付けられる、請求項１から８のいずれか一項に記載のロッド状物品の先端を形成するための形成デバイスと
を備える、デバイス。
【請求項10】
ロッド状物品の先端を形成する方法であって、－前記ロッド状物品を第１の円経路上のフルート内に位置決めし、前記ロッド状物品を前記第１の円経路に沿って前記ロッド状物品の軸に対して横方向に移送する段階と、
－同軸上に配置されたプレス要素を第２の円経路に沿って、かつ第３の円経路に沿って前記ロッド状物品の移動と同期的に対で移送する段階であって、前記第３の円経路は、前記第１の円経路に対して第２の円経路の反対側に位置付けられる、移送する段階と、
－前記プレス要素を互いに向かっておよび互いから離れて前記第１の円経路に対して横方向である前記フルートの軸に沿って直線的に移動する段階
とを含み、
－前記プレス要素の前記対からの少なくとも１つのプレス要素は、前記プレス要素の、互いへと向かう直線移動が、前記ロッド状物品の少なくとも１つの先端の直径の低減を引き起こすように凹面形成面を有する、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロッド状物品の先端を形成するためのデバイス、ロッド状物品を製造するためのデバイスおよびタバコ産業に関するロッド状物品の先端、特にボール紙のチューブの先端を形成する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
タバコ産業製品、例えばシガレット、シガリロ、フィルタロッド、および半製品、例えばマウスピース、フィルタセグメントは、円筒形状を有し、一般にロッド状物品と定義されている。タバコ産業ロッド状物品は通常、タバコ、タバコを含む材料、フィルタリング材料で充填され、またはタバコの煙を方向付けるための要素で充填され、または他の機能を有する要素で充填され、例えば、香りを付与する要素で充填されている。ロッド状物品の充填材料は、ラッパーに接着されてもよく、またはラッパーは、充填材料の周りに巻き付けられてもよい。接着剤が十分強力でないか、またはラッパーが十分に固定されない場合、充填材料はラッパーから落ちる可能性があり、ロッド状物品の低品質および低効率をもたらす。したがって、充填材料がラッパーから落ちるのを防ぐことによって、ロッド状物品の品質を高めることが必要である。
【0003】
また、マルチセグメントマウスピースでは、多くの場合、隣接するセグメントに関する距離要素として、薄壁のチューブが利用されるが、壁の薄い厚さに起因して、隣接する要素がそのような薄壁のチューブに少なくとも部分的に入るリスクが存在する。したがって、形成された先端が、マルチセグメントマウスピースにおいて隣接するセグメント用の拘束要素として作用し得るように、チューブの形態のロッド状物品の先端を形成するためのデバイスを提供することが必要である。
【発明の概要】
【0004】
本発明の目的は、ロッド状物品の先端を形成するためのデバイスであって、ロッド状物品の軸に対して横方向にロッド状物品を移送するための少なくとも１つのフルートを有するドラムコンベヤであって、ロッド状物品を移送するためのフルートは、第１の円経路に沿って移動するように構成されている、ドラムコンベヤを備える、デバイスに関する。また、デバイスは、第２の円経路に沿って移動するように構成されている第１のプレス要素と、第３の円経路に沿って移動するように構成されている第２のプレス要素とが設けられており、第３の円経路は、第１の円経路に対して第２の円経路と反対に位置付けられ、第１のプレス要素および第２のプレス要素は、互いに反対に位置付けられるプレス要素の対を形成し、プレス要素の対の少なくとも１つのプレス要素は、凹面形成面を有する。プレス要素は、互いに向かっておよび離れて第１の円経路に対して横方向であるフルートの軸に沿って直線的に移動するように構成されている。第１の円経路、第２の円経路および第３の円経路は、同軸上に配置される。
【0005】
凹面形成面は、球状面と、放物面と、円錐面とを含む群から選択される面であり得る。
【0006】
ロッド状物品の先端を形成するための突出部は、凹面形成面上に位置付けられ得る。
【0007】
突出部は、円筒ピンの形態を有してもよい。
【0008】
突出部は、円錐ピンの形態を有してもよい。
【0009】
プレス要素はともに、凹面形成面を有してもよい。
【0010】
第１のプレス要素は、凹面形成面を有してもよく、第２のプレス要素は、平坦な支持面で終端される支持要素である。
【0011】
プレス要素は、回転ディスクにスライド可能に搭載されてもよい。
【0012】
本発明の目的はまた、タバコ産業用のロッド状物品を製造するためのデバイスであって、前記ロッド状物品を供給するための供給デバイスと、前記ロッド状物品を移送するための輸送デバイスと、充填物を前記ロッド状物品に供給するためのデバイスと、充填物を前記ロッド状物品に供給するためのデバイスの下流にある前記ロッド状物品の輸送経路に沿って位置付けられる、上述するようなロッド状物品の先端を形成するための形成デバイスとを備える、デバイスである。
【0013】
本発明の目的はまた、ロッド状物品の先端を形成する方法であって、ロッド状物品を第１の円移動経路上のフルートに対して位置決めする段階、および前記ロッド状物品を前記第１の円移動経路に沿って前記ロッド状物品の軸に対して横方向に移送する段階と、同軸上に配置されたプレス要素を第２の円経路に沿って、かつ第３の円経路に沿って前記ロッド状物品の移動と同期的に対で移送する段階であって、前記第３の円経路は、前記第１の円経路に対して第２の円経路の反対側に位置付けられる、移送する段階と、前記プレス要素を互いに向かっておよび離れて前記第１の円経路に対して横方向である前記フルートの軸に沿って直線的に移動する段階と、を含む、方法である。前記プレス要素の前記対からの少なくとも１つのプレス要素は、互いへと向かう前記プレス要素の直線移動が、前記ロッド状物品の少なくとも１つの先端の直径の低減を引き起こすように凹面形成面を有する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
本発明の目的は、図面における実施形態を用いて詳細に示される。
【0015】
【図1】チューブの形態の第１のロッド状物品を示す図である。
【図4】充填物を有するチューブの形態の第２のロッド状物品を示す図である。
【図6】物体の形態で充填物を有するチューブの形態の第３のロッド状物品を示す図である。
【図8】充填されたチューブの形態で充填物を有するチューブの形態の第４のロッド状物品を示す図である。
【図10】ロッド状物品の先端を形成するためのデバイスを正面図で示す図である。
【図11】第１の実施形態のロッド状物品の先端を形成するためのデバイスの輸送装置の断面を示す図である。
【図12】第１の実施形態のロッド状物品の先端を形成するためのデバイスの輸送装置の断面を示す図である。
【図13】第２の実施形態のロッド状物品の先端を形成するためのデバイスの輸送装置の断面を示す図である。
【図14】第２の実施形態のロッド状物品の先端を形成するためのデバイスの輸送装置の断面を示す図である。
【図15】第３の実施形態のロッド状物品の先端を形成するためのデバイスの輸送装置の断面を示す図である。
【図16】第３の実施形態のロッド状物品の先端を形成するためのデバイスの輸送装置の断面を示す図である。
【図17】第１の実施形態のロッド状物品を製造するためのデバイスを等角図で示す図である。
【図18】第２の実施形態のロッド状物品を製造するためのデバイスを等角図で示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図１は、壁２および縦軸ｋを有するボール紙のチューブの形態の第１のロッド状物品１を示し、ここで、ロッド状物品は、外径Ｄおよび内径ｄを有する。ロッド状物品１は、２つのストレートカットの先端３および先端４を有する。ロッド状物品は、通常、先の生産段階中に連続したチューブからチューブを切断することによって得られる円筒形状を有する。図２は、本発明によるデバイス上で先端３、先端４をクリンピングすることによって形成されたクリンプ先端３'、クリンプ先端４'を有するロッド状物品１'を示す。クリンプ先端３'、クリンプ先端４'は、直径Ｄの半分に等しい曲率半径Ｒを有する球状セクションの形態を有し得るか、またはそれらは、任意の他の丸みを帯びた面を有することができる。図３は、第１の丸みを帯びた先端３'、例えばチューブ１'と、第２のストレートカットの非クリンプ先端４とを有するチューブ１"を示す。クリンプ先端３'、クリンプ先端４'は、チューブ１'、チューブ１"の中央セクションにおいて内径ｄより小さい内径ｄ１を有する開口部を有する。完全に先端を閉じることによって、ロッド状物品１'の先端３'、先端４'を形成することが可能である。
【0017】
図４に示されるような第２のロッド状物品５は、２つのストレートカットの先端７、先端８と、充填物９とを有するボール紙のチューブ６を備える。充填物は、タバコ材料またはタバコで作製された材料であってもよく、それは、フィルタリング材料または任意の他のあらかじめ形成された材料であってもよく、あるいはそれは、ロッド状物品の充填中に形成されている材料、例えば泡状物質であってもよい。充填物９は、接着剤を用いてチューブ６に対して固定されてもよく、またはチューブ６に単に挿入されてもよい。図５は、図４のロッド状物品５の先端７、先端８をクリンピングした後に形成されたロッド状物品５'を示す。クリンプ先端７'、クリンプ先端８'は、任意の丸みを帯びた面を有し得る。クリンプ先端７'、クリンプ先端８'は、充填物９がロッド状物品５から落ちるのを保護する。クリンピングは小さくてもよく、例えば壁６の厚さと同等であってよい。
【0018】
図６に示されるような第３のロッド状物品１０は、２つのストレートカットの先端１２と、先端１３と、チューブ１１を部分的に充填する物体１４の形態の充填物とを有するチューブ１１、例えば、ボール紙のチューブを備える。物体１４は、芳香物質を有するカプセルまたは充填材料を有する別の要素、例えば丸みを帯びた長手方向または球状要素の形態を有してもよい。物体１４は、粒状物質で充填された、例えば活性炭で充填された透かし彫りまたは穿孔材料で作製された長手方向の円筒カプセルの形態を有してもよい。物体１４は、内径ｄを有するチューブ１１にゆるくまたはきつく挿入されてもよい。図７は、図６のロッド状物品１０の先端１２、先端１３をクリンピングした後に形成されたロッド状物品１０'を示す。形成された先端１２'、先端１３'の開口部の直径ｄ１は、物体１４の直径より小さく、物体１４がチューブ１１から落ちるのを保護する。
【0019】
図８に示されるような第４のロッド状物品１５は、２つのストレートカットの先端１７と、先端１８と、チューブ２０および充填物２１を含む物体１９とを有するボール紙のチューブ１６を備え、ここでチューブ２０は、チューブ１６の内径ｄより小さい外径ｄ２を有する。図９は、図８のロッド状物品１５の先端１７、先端１８をクリンピングした後に形成されたロッド状物品１５'を示す。クリンプ先端１７'、クリンプ先端１８'は、チューブ１６内部に物体１９を制限している。形成された先端１７'、先端１８'の開口部の直径ｄ１は、物体１９の外径ｄ２より小さい。フィルタリング材料は、チューブ２０内部に位置付けられてもよいのに対して、ロッド状物品１５は、タバコの煙が物体１９の内側だけを通って、すなわちフィルタリング材料を通って流れ、それが物体１９の周りでは流れないことを先端１７'、先端１８'の形成が提供するように、シガレットマウスピースに配置されてもよい。
【0020】
図１０は、第１の実施形態のロッド状物品先端を形成するためのデバイスの一部を示す。デバイスは、回転ドラムコンベヤ２５、回転ドラムコンベヤ２６、および回転ドラムコンベヤ２７を装備しており、それらを用いて、図１に示されるようなストレートカットの先端を有するロッド状物品１および形成された先端を有するロッド状物品１'が移送される。ロッド状物品１、１'は、フルート２８内部に移送されて、陰圧を用いてこれらのフルートにおいて保持される。ドラムコンベヤ２５は、ロッド状物品１をドラムコンベヤ２６の受け取りエリア２９に送達する。ドラムコンベヤ２６によって受け取られたロッド状物品１は、形成エリア３０に移送され、形成されたロッド状物品１'は、移送エリア３１においてドラムコンベヤ２７上へ移送される。ドラムコンベヤ２６の両側で（図１０で示されるように、コンベヤの前および後で、すなわち図面の平面の前および後で）、図１１においてＡ－Ａ断面で示されるようなプレス要素３２、プレス要素３３が位置付けられる。プレス要素３２、プレス要素３３は、コンベヤと同じ速度を有するドラムコンベヤ２６の回転Ｘの軸に関して回転する。プレス要素３２、プレス要素３３の対３４は、プレス要素３２、プレス要素３３の軸ｍおよびｎが、フルート２８のＹ軸と同軸上に配置されるように各フルートで位置付けられる。デバイスの操作中に、軸ｍおよび軸ｎは、フルート２８において配置および保持されるロッド状物品１の軸ｋとも一致する。第１のプレス要素３２には、凹面形成面３５が設けられ、同様に第２のプレス要素３３には、凹面形成面３６が設けられている。図示されるように、形成面３５、形成面３６は、球状を有し、ここで、球状形成面３５、球状形成面３６の中央は、軸ｍおよび軸ｎ上に位置付けられ得る。形成面３５、形成面３６は、任意の他の丸みを帯びた形状を有してもよく、例えば、形成面は、放物体の形状を有してもよい。形成面３５、形成面３６は、円錐の形状を有してもよい。円錐形成面を使用することによって、この物品の円筒側面に関するロッド状物品先端のわずかなクリンピングが実現される。プレス要素３２は、マンドレル３８を用いて回転ディスク３７においてスライド可能に搭載され、ここで、プレス要素３３は、マンドレル４０を用いて回転ディスク３９においてスライド可能に搭載される。マンドレル３８、マンドレル４０の軸は、形成面３５、形成面３６の中央と一致し得る。回転ディスク３７、回転ディスク３９の軸は、Ｘ軸、例えばドラムコンベヤ２６上に回転可能に搭載される。ロッド状物品１、ロッド状物品１'を輸送するためのシートは、フルート２８の形態を有し、それは、図１１および図１２における図面の平面に垂直な平面上に位置付けられ、かつ図１７の斜視図において示される円経路ｓに沿って輸送されたロッド状物品１、ロッド状物品１'と共に移動する。第１のプレス要素３２は、図１１および図１２における図面の平面に垂直である平面における第２の円経路ｒに沿って移動する。ここで、第２のプレス要素３３は、図１１および図１２の図面の平面に垂直である平面においてもまた、第３の円経路ｔに沿って移動し、第２の経路ｒおよび第３の経路ｔは、第１の経路ｓの反対側に位置付けられ、第１の円経路ｓの平面に対して対称的に配置されてもよく、円経路ｓ、円経路ｒおよび円経路ｔの軸は、互いに一致し、かつ回転のＸ軸と一致する。
【0021】
図１２は、図１０に示されるような、形成エリア３０において位置付けられる図１１のプレス要素３２、プレス３３の対３４の断面Ｂ－Ｂを示す。ドラムコンベヤ２６およびディスク３７、ディスク３９の回転中に、マンドレル３８、マンドレル４０の端部４３、端部４４は、固定回転可能ローラ４１、固定回転可能ローラ４２と接触して、それによりマンドレル３８、マンドレル４０がフルート２８に向かっておよびロッド状物品１に向かって移動し、各形成要素３２、形成要素３３の各ロッド状物品１に向かう移動、すなわち、先端３、先端４のクリンピング、したがってそれぞれ第１の形成面３５および第２の形成面３６の形状へのそれらの形成を引き起こす、プレス要素３２、プレス要素３３の互いへと向かう移動を引き起こす。図１２では、形成面３５、形成面３６は、ロッド状物品１'のクリンピングされた、すなわち形成された先端３'、先端４'と接触したままである。プレス要素３２、プレス要素３３の、互いから離れた移動、すなわち初期位置へと戻る移動は、図面に図示されていないばねを用いて遂行され得る。プレス要素３２、プレス要素３３の、互いへと向かう、および互いから離れる移動は、円経路ｓの平面に対して横方向に遂行され、すなわち、それは、回転のＸ軸に対して平行なＹ軸に沿って遂行される。
【0022】
図１３は、図１１に示されるように、第２の実施形態のロッド状物品の先端を形成するためのデバイスの断面を示し、ここで、プレス要素の対４７は、球状形成面３５を含むプレス要素３２と、平坦な支持面４６を含むプレス要素４５とを有し、平坦な支持面４６は、プレス要素４５における円筒ソケットの下部４８を形成する。ドラムコンベヤ２６および回転ディスク３７、回転ディスク３９の回転中に、マンドレル３８、マンドレル４０の端部４３、端部４４は、回転固定ローラ４１、回転固定ローラ４２（図１４）と接触して、それによりマンドレル３８、マンドレル４０は、フルート２８に向かっておよびロッド状物品１に向かって移動し、すなわちマンドレル３８、マンドレル４０は、Ｙ軸に沿って互いに向かって移動し、プレス要素３２、プレス要素４５の、ロッド状物品１に向かう移動を引き起こし、それが先端３'のクリンピングを引き起こし、したがって、それぞれ第１の形成面３５の形状へと先端３'を形成させ、ここで、平坦な支持面４６は、先端３'を形成するプロセスにおいて支持面を形成する。図１４は、それぞれ形成された先端３'およびストレートカットの先端４と接触したままの形成面３５および平坦な支持面４６を示す。
【0023】
図１５は、図１１に示されるように、第３の実施形態のロッド状物品の先端を形成するデバイスの断面を示し、ここで、形成要素の対５０は、球状形成面５２を含む形成要素５１と、球状形成面５４を含むプレス要素５３とを有し、円筒ピンの形態の突出部５５は、形成面５２上で中央に位置付けられ、また円筒ピンの形態の突出部５６は、形成面５４上で中央に位置付けられる。突出部５５、突出部５６は、円錐ピンの形態を有し得る。デバイスの操作中、プレス要素５１、プレス要素５３は、フルート２８に向かっておよびロッド状物品１に向かって移動し、先端３'、先端４'のクリンピングを引き起こし、それぞれ形成面５２、形成面５４の形状へと先端３'、先端４'を形成し、ここで、ピン５５、ピン５６の外径は、先端３'、先端４'において開口部を形成し、この開口部の直径を画定する。これに起因して、形成された先端の開口部の直径は、突出部の直径より小さくない。図１６は、それぞれ形成された先端３'、先端４'と接触したままの形成面５２、形成面５４を示す。円筒ピンはまた、平坦な支持面上、例えば第２の実施形態の面４６上で使用されてもよく、ロッド状物品１の位置をその内面ｄ上に設定するように利用されてもよい。プレス要素の直線移動は、例えば前述の実施形態において遂行され得る。
【0024】
プレス要素は、回転可能な機構上に搭載させることができ、ここで、プレス要素が搭載される作動要素は、直線移動を遂行して、機構の回転の軸は、プレス要素の円移動経路の軸上に位置付けられる。
【0025】
ロッド状物品の先端を形成するためのデバイスの前述の実施形態のそれぞれにおいて、プレス要素の、互いに向かいおよび互いから離れた直線移動は、カム機構を用いて実現され得る。
【0026】
図１７は、簡易的な形式で、チューブの形態のロッド状物品を供給するための供給デバイス５７を装備したタバコ産業用のロッド状物品を製造するための、例えばドラムコンベヤ、ロッド状物品を移送するための輸送デバイス５８および充填物５９をロッド状物品に供給するためのデバイスおよび上述するようなロッド状物品の先端を形成するための形成デバイス１００の形態を有するデバイス１０１を示す。ドラムコンベヤの回転の軸は、水平方向に配置される。充填物５９を供給するためのデバイスは、カプセル、ロッド状物品または他の不規則な物体を供給するように構成され得る。
【0027】
図１８は、簡易的な形式で、チューブの形態のロッド状物品を供給するための供給デバイス５７'を装備したタバコ産業用のロッド状物品を製造するための、例えばドラムコンベヤ、ロッド状物品を移送するための輸送デバイス５８'および充填物５９'をロッド状物品に供給するためのデバイスおよび上述するようなロッド状物品の先端を形成するための形成デバイス１００'の形態を有する、デバイス１０１'を示す。この実施形態では、ドラムコンベヤの回転の軸は、鉛直に配置されている。充填物５９'を供給するためのデバイスは、カプセル、ロッド状物品または不規則な物体を供給するように構成され得る。充填物５９'を供給するためのデバイスは、形成されたロッド状物品１"の内側を、粒状物質、例えば活性炭で充填するのに使用されてもよく、すなわち、片側で閉じられているロッド状物品、この場合、先端を形成するためのデバイス１００'は、物品の他の他の先端を完全に閉じている。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【国際調査報告】