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特表2023-525548識別方法、機器、セキュリティシステム及び記憶媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-16
(54)【発明の名称】識別方法、機器、セキュリティシステム及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   G06F 16/58 20190101AFI20230609BHJP
【FI】
G06F16/58
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022568783
(86)(22)【出願日】2021-03-29
(85)【翻訳文提出日】2022-11-10
(86)【国際出願番号】 CN2021083670
(87)【国際公開番号】W WO2021238385
(87)【国際公開日】2021-12-02
(31)【優先権主張番号】202010477466.6
(32)【優先日】2020-05-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.FRAM
(71)【出願人】
【識別番号】522440407
【氏名又は名称】ベイジン ウードン ティアンジュン インフォメーション テクノロジー カンパニー,リミテッド
【氏名又は名称原語表記】BEIJING WODONG TIANJUN INFORMATION TECHNOLOGY CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Room A402,4/f,No.2 Building,No.18 Kechuang 11th Street,Economic And Technological Development Zone,Beijing 100176,CHINA
(71)【出願人】
【識別番号】522440670
【氏名又は名称】ベイジン ジンドン センチュリー トレーディング カンパニー,リミテッド
【氏名又は名称原語表記】BEIJING JINGDONG CENTURY TRADING CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Room 201,2/F,Block C,No.18 Kechuang 11 Street,Economic And Technological Development Zone,Beijing 100176,CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100102842
【弁理士】
【氏名又は名称】葛和 清司
(72)【発明者】
【氏名】ヤン,ダン
【テーマコード(参考)】
5B175
【Fターム(参考)】
5B175DA02
5B175HB03
(57)【要約】
本開示は、識別方法、機器、セキュリティシステム及びコンピュータ可読記憶媒体を開示する。前記方法は、第1収集装置によって収集された少なくとも2つの第1画像を取得するステップであって、前記第1画像は、第1ユーザの支払行為の画像を表すステップと、前記少なくとも2つの第1画像を分析し、第1分析結果を得るステップであって、前記第1分析結果は、前記支払行為によって生じられる支払結果を表すステップと、前記第1分析結果に基づいて、前記第1ユーザの身分情報を決定するステップであって、前記身分情報は、前記第1ユーザが支払っていない不審ユーザであるか否かを表すステップと、を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
識別方法であって、
第1収集装置によって収集された少なくとも2つの第1画像を取得するステップであって、前記第1画像は、第1ユーザの支払行為の画像を表すステップと、
前記少なくとも2つの第1画像を分析し、第1分析結果を得るステップであって、前記第1分析結果は、前記支払行為によって生じられる支払結果を表すステップと、
前記第1分析結果に基づいて、前記第1ユーザの身分情報を決定するステップであって、前記身分情報は、前記第1ユーザが支払っていない不審ユーザであるか否かを表すステップと、を含む、
識別方法。
【請求項2】
前記識別方法はさらに、前記第1ユーザの身分情報が、前記第1ユーザが支払っていない不審ユーザであることを表すことを決定した場合、前記少なくとも2つの第1画像のうちの少なくとも1つから、前記第1ユーザの生理特徴情報を取得するステップを含む、
請求項1に記載の識別方法。
【請求項3】
前記識別方法はさらに、
第2収集装置によって収集される少なくとも1つの第2画像を取得するステップと、
前記第2画像におけるユーザの生理特徴情報を取得するステップと、
前記ユーザの生理特徴情報と取得した前記ユーザの生理特徴情報とに対して、類似度マッチングを行うステップと、
類似度マッチング結果に基づいて、第1通知情報を生成するか否かを決定するステップであって、前記第1通知情報は、前記ユーザが過去不審ユーザであることを通知するために用いられるステップと、を含む、
請求項2に記載の識別方法。
【請求項4】
前記識別方法はさらに、
前記第1ユーザが支払ったか否かの確認結果を受信するステップを含み、
対応的に、前記第1分析結果に基づいて、前記第1ユーザの身分情報を決定するステップは、前記第1分析結果と前記確認結果に基づいて、前記第1ユーザの身分情報を決定するステップを含み、
請求項1~3のいずれか1項に記載の識別方法。
【請求項5】
前記第1ユーザの身分情報が、前記第1ユーザが支払っていない不審ユーザであることを表すことを決定した場合、前記識別方法はさらに、
前記第1ユーザが支払ったか否かの確認結果を受信するステップと、
前記確認結果に基づいて、前記第1ユーザの身分情報を改めて決定するステップと、を含む、
請求項1~3のいずれか1項に記載の識別方法。
【請求項6】
前記第1収集装置の数は、少なくとも2つであり、前記少なくとも2つの第1収集装置のそれぞれは、異なる位置に設けられ、
対応的に、前記識別方法はさらに、
前記身分情報が、前記第1ユーザが支払っていない不審ユーザであることを表す場合、第2通知情報を生成するステップであって、前記第2通知情報は、前記ユーザが不審ユーザである情報と、前記第1ユーザに対して第1画像を収集するために用いられる第1収集装置の位置情報を含むステップを含む、
請求項1~3のいずれか1項に記載の識別方法。
【請求項7】
前記第1収集装置の数は、少なくとも2つであり、各第1収集装置は、関連するレジ装置の位置にいる第1ユーザの第1画像を収集するように構成され、前記識別方法はさらに、
第1収集装置によって収集された少なくとも2つの第1画像を取得した場合、前記第1収集装置の識別情報を取得するステップと、
少なくとも前記第1収集装置の識別情報に基づいて、前記第1収集装置に関連するレジ装置の位置情報を決定するステップと、
前記身分情報が、前記第1ユーザが支払っていない不審ユーザであることを表す場合、第3通知情報を生成するステップであって、前記第3通知情報は、前記ユーザが不審ユーザである情報と、前記不審ユーザの画像を収集することができる第1収集装置に関連するレジ装置の位置情報を含むステップと、を含む、
請求項1~3のいずれか1項に記載の識別方法。
【請求項8】
識別機器であって、
第1収集装置によって収集された少なくとも2つの第1画像を取得するように構成される第1取得ユニットであって、前記第1画像は、第1ユーザの支払行為の画像を表す第1取得ユニットと、
前記少なくとも2つの第1画像を分析し、第1分析結果を得るように構成される分析ユニットであって、前記第1分析結果は、前記支払行為によって生じられる支払結果を表す分析ユニットと、
前記第1分析結果に基づいて、前記第1ユーザの身分情報を決定するように構成される決定ユニットであって、前記身分情報は、前記第1ユーザが支払っていない不審ユーザであるか否かを表す決定ユニットと、を含む、
識別機器。
【請求項9】
セキュリティシステムであって、
少なくとも2つの第1画像を収集するように構成される第1収集装置であって、前記第1画像は、第1ユーザの支払行為の画像を表す第1収集装置と、
少なくとも2つの第1画像を取得し、前記少なくとも2つの第1画像を分析し、第1分析結果を得るステップであって、前記第1分析結果は、前記支払行為によって生じられる支払結果を表すステップと、前記第1分析結果に基づいて、前記第1ユーザの身分情報を決定するステップであって、前記身分情報は、前記第1ユーザが支払っていない不審ユーザであるか否かを表すステップとを行うように構成する処理装置と、を含む、
セキュリティシステム。
【請求項10】
コンピュータに、請求項1ないし7のいずれか1項に記載の識別方法のステップを実行させるコンピュータプログラムを記憶した、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項11】
メモリと、プロセッサと、メモリに記憶され、プロセッサによって実行可能なコンピュータプログラムとを含み、前記プロセッサが前記プログラムを実行するときに、請求項1ないし7のいずれか1項に記載の識別方法のステップを実現する、コンピュータ機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願への相互参照)
本願は、2020年05月29日に中国特許局に提出された、出願番号が202010477466.6である中国特許出願の優先権を主張し、その内容の全てが引用により本願に組み込まれる。
本開示は、識別技術の分野に関し、特に、識別方法、機器、セキュリティシステム及びコンピュータ可読記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
スーパーの無人化に伴い、セルフレジは顧客に多大な利便性をもたらす。特に若者にとって、セルフレジが便利である。しかしながら、セルフレジは、レジ係の監視がないため、顧客がわざと商品をスキャン漏れしたり、全くスキャンしなかったりする現象があり、スーパーに財産損失を与える。関連技術では、財産損失を減らすために、スーパーは、損失防止人員を大量に雇用して監視及び検査する必要がある。わざと商品をスキャン漏れしたり、全くスキャンしなかったりする現象の監視を人工的な監視と検査によって実現するには、大幅に人手を消費し、インテリジェンス性が不足である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
これを鑑みて、本開示の実施例は、識別方法、機器、セキュリティシステム及びコンピュータ可読記憶媒体を提供する。
前記目的を実現するために、本開示の実施例の技術案は、以下のように実現される。
本開示の実施例において、識別方法を提供し、前記方法は、
第1収集装置によって収集された少なくとも2つの第1画像を取得するステップであって、前記第1画像は、第1ユーザの支払行為の画像を表すステップと、
前記少なくとも2つの第1画像を分析し、第1分析結果を得るステップであって、前記第1分析結果は、前記支払行為によって生じられる支払結果を表すステップと、
前記第1分析結果に基づいて、前記第1ユーザの身分情報を決定するステップであって、前記身分情報は、前記第1ユーザが支払っていない不審ユーザであるか否かを表すステップと、を含む。
【0004】
本開示の実施例において、識別機器を提供し、前記識別機器は、
第1収集装置によって収集された少なくとも2つの第1画像を取得するように構成される第1取得ユニットであって、前記第1画像は、第1ユーザの支払行為の画像を表す第1取得ユニットと、
前記少なくとも2つの第1画像を分析し、第1分析結果を得るように構成される分析ユニットであって、前記第1分析結果は、前記支払行為によって生じられる支払結果を表す分析ユニットと、
前記第1分析結果に基づいて、前記第1ユーザの身分情報を決定するように構成される決定ユニットであって、前記身分情報は、前記第1ユーザが支払っていない不審ユーザであるか否かを表す決定ユニットと、を含む。
【0005】
本開示の実施例において、セキュリティシステムを提供し、前記セキュリティシステムは、
少なくとも2つの第1画像を収集するように構成される第1収集装置であって、前記第1画像は、第1ユーザの支払行為の画像を表す第1収集装置と、
少なくとも2つの第1画像を取得し、前記少なくとも2つの第1画像を分析し、第1分析結果を得るように構成される処理装置であって、前記第1分析結果は、前記支払行為によって生じられる支払結果を表し、
前記第1分析結果に基づいて、前記第1ユーザの身分情報を決定するように構成され、前記身分情報は、前記第1ユーザが支払っていない不審ユーザであるか否かを表す処理装置と、を含む。
【0006】
本開示の実施例において、コンピュータ可読記憶媒体を提供し、前記コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータプログラムを記憶し、前記プログラムが実行されるときに、上記識別方法のステップを実現する。
本開示の実施例において、コンピュータ機器を提供し、前記コンピュータ機器は、メモリと、プロセッサと、メモリに記憶され、プロセッサによって実行可能なコンピュータプログラムとを含み、前記プロセッサが前記プログラムを実行するときに、上記識別方法のステップを実現する。
【発明の効果】
【0007】
本開示の実施例は、識別方法、機器、セキュリティシステム及びコンピュータ可読記憶媒体を提供する。前記方法は、第1収集装置によって収集された少なくとも2つの第1画像を取得するステップであって、前記第1画像は、第1ユーザの支払行為の画像を表すステップと、前記少なくとも2つの第1画像を分析し、第1分析結果を得るステップであって、前記第1分析結果は、前記支払行為によって生じられる支払結果を表すステップと、前記第1分析結果に基づいて、前記第1ユーザの身分情報を決定するステップであって、前記身分情報は、前記第1ユーザが支払っていない不審ユーザであるか否かを表すステップと、を含む。
本開示の実施例において、第1収集装置で収集された少なくとも2つの第1ユーザの支払行為を表す(第1)画像に対する分析結果によって、第1ユーザが正常支払ユーザ(非不審ユーザ)であるか、非正常支払ユーザ(不審ユーザ)であるかを決定する。これによって、故意的に一部支払漏れ又は全く払わない行為を行ったユーザを自動的に識別することが実現し、関連技術に比べると、人力を削減し、一部支払漏れ行為又は全く払わない行為のインテリジェンス的な識別を実現し、インテリジェンスを向上させ、人力コスト及び経済コストを削減する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本開示の実施例によって提供される識別方法のフローチャートである。
図2】本開示の実施例によって提供される識別方法のフローチャートである。
図3】本開示の実施例によって提供される識別方法のフローチャートである。
図4】本開示の実施例によって提供される識別方法のフローチャートである。
図5】本開示の実施例によって提供される識別方法のフローチャートである。
図6】本開示の実施例によって提供されるセキュリティシステムの構成概略図である。
図7】本開示の実施例によって提供されるセキュリティシステムの構成概略図である。
図8】本開示の実施例によって提供されるセキュリティシステムの管理端末の機能概略図である。
図9】本開示の実施例によって提供される識別方法の無人スーパーの応用場面で具体的な実現の概略図である。
図10】本開示の実施例によって提供される識別機器の構造概略図である。
図11】本開示の実施例によって提供されるセキュリティシステムの構造概略図である。
図12】本開示の実施例によって提供されるハード構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本願の実施例又は相関技術における技術案をより明確にさせるために、上記において実施例又は相関技術の説明に使用する必要がある図面を簡単に紹介し、明らかなこととして、上記の図面は、本開示の実施例に関するものに過ぎず、当業者は、創造的な努力を払わなくても、提供された図面に基づいて他の図面を取得することができる。
本開示の目的、技術案と利点をより明確にするために、以下では、本開示の実施例の図面を参照して、本開示の実施例の技術案をさらに明確で完全に説明する。明らかなこととして、記載される実施例は、本開示の実施例の一部に過ぎず、全ての実施例ではない。本開示の実施例に基づいて、創造的な努力なしに、当業者に得られる他のすべての実施例は、本開示の保護範囲に含まれるものである。矛盾しなければ、本開示の実施例及び実施例における特徴は、任意に組み合わせられることができる。図面のフローチャートに示されるステップは、コンピュータ実行可能な命令のセットなどが含まれるコンピュータシステムで実行されることができる。また、フローチャートにロジック順番が示されるが、場合によって、示される又は記載されるステップは、ここで示される順番と異なる順番で実行されることができる。
【0010】
本開示の実施例は、識別方法を提供し、該方法は、セキュリティシステムに適用される。前記セキュリティシステムは、少なくとも1つの第1収集装置と処理センターを含む。ここで、第1収集装置は、購買者又は顧客などのユーザの支払行為の画像を収集するように構成され、前記処理センターは、第1収集装置で収集された画像を取得し、正常支払ユーザ、又は、非正常支払ユーザ、例えば、故意的に一部支払漏れ又は全く支払わないユーザの身分を識別するように構成される。具体的な実現において、処理センターは、分析と計算機能を有する任意のプロセッサ、チップ又は機能モジュールであり得、例えば、中央処理装置(CPU)、デジタル信号処理(DSP)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)である。
【0011】
実際の応用において、第1収集装置はカメラであり得、ユーザが支払ったか否かを収集することができる位置、例えば、ユーザの支払行為を収集しやすいために、セルフレジに近い位置、又は、セルフレジの上方などのセルフレジの指定位置で設置される。セルフ決済機能を有するスーパー又はデパートで、セルフレジの数が一般的に少なくとも2つであることを考慮すると、本開示の実施例において、設置される第1収集装置の数は、セルフレジの数以上である。例えば、セルフレジ毎に1つのカメラを設置し、又は、セルフレジ毎に少なくとも2つのカメラを設置する。実際の応用において、セルフレジ毎に1つのカメラを設置することができる。理解可能なこととして、セルフレジ毎に少なくとも2つのカメラを設置した場合、各カメラは、セルフレジの異なる位置で設置され、例えば、セルフレジの上方に1つのカメラを設置し、同時に、下で1つのカメラを設置する。本開示の実施例において、商品を支払うときにユーザの行動範囲が限られていることを考慮すると、セルフレジ毎に1つのカメラを設置することができ、1つのカメラだけで、該行動範囲におけるユーザの行為を収集することができる。
【0012】
図1は、本開示の実施例によって提供される識別方法のフローチャートである。図1に示すように、ステップS101~S103の実行主体は処理センターである。前記方法は下記のステップを含む。
ステップS101において、第1収集装置によって収集された少なくとも2つの第1画像を取得する。前記第1画像は、第1ユーザの支払行為の画像を表す。
該ステップにおいて、第1収集装置は、第1画像を収集し、処理センターは、第1収集装置で収集して自発的に送信された画像を受信する。又は、第1収集装置は、処理センターから送信されたトリガー信号を受信し、トリガー信号を受信してから、収集した画像を送信し、処理センターは、第1収集装置からトリガー信号に基づいて送信された画像を受信する。理解可能なこととして、処理センターは第1収集装置で収集された画像をリアルタイム、又は周期的に受信することができる。実際の応用において、リアルタイムで受信しても良く、これによって、リアルタイムで故意的に一部支払漏れ又は全く支払わない顧客がいるか否かを識別し、識別のリアルタイム性と有効性を確保することができる。
【0013】
実際の応用において、スーパー又はデパートで、セルフレジを利用して決済する場面で、セルフレジは、支払インターフェースを表示することができる。処理センターがあるセルフレジに表示される支払インターフェースにおける支払機能キーに対する顧客のクリックやスライドなどの操作を検出した場合、該セルフレジの上方に設置されるカメラなどの第1収集装置を起動し、顧客が支払過程で行う、商品を取り、セルフレジのスキャナーに向けて商品コードをスキャンし、商品を置き、セルフレジのスキャナーに向けて顧客の支払コードをスキャンするなどの行為に対して画像を収集する。
ステップS102において、前記少なくとも2つの第1画像を分析し、第1分析結果を得る。前記第1分析結果は、前記支払行為によって生じられる支払結果を表す。
【0014】
該ステップにおいて、処理センターは、少なくとも2つの第1画像を分析する。それは、少なくとも2つの第1画像に表される、商品を取って、セルフレジのスキャナーに向けて商品コードをスキャンし、商品を置き、セルフレジのスキャナーに向けて顧客の支払コードをスキャンするなどの顧客の支払行為を分析するということである。具体的な実現において、顧客の支払過程で、商品を取り、セルフレジのスキャナーに向けて商品コードをスキャンし、商品を置くなど動作が生じ、そして、すべての商品をスキャン完了した後で、セルフレジのスキャナーに向けて顧客の支払コードをスキャンするなど動作行為も生じることを考慮すると、処理センターは、第1収集装置で収集された各第1画像に基づいて、上記の各行為を識別し、識別された上記の各行為に基づいて、顧客が支払済み又は未支払の結果を識別する。
【0015】
技術面において、顧客が商品を取る行為を識別することを例として、顧客が商品を取ってセルフレジのスキャナーまで持っていき、スキャナーに向ける過程において、商品が取り上げられ、スキャナーに向けられるにつれて、第1収集装置で収集された複数の第1画像において、商品が画像に占める割合が次第に増加する。処理センターは、該過程において第1収集装置で収集されたそれぞれの画像(例えば、画像11、画像12、画像13…画像1N、Nは2以上の正整数である)に、対応する画像における商品と表示される画像が占める割合を計算することによって、商品と表示される画像が対応する画像に占める割合が、それぞれの画像において次第に増加し、例えば、0から50%まで増加することを検出した場合、顧客が商品を取る行為であると識別する。それに応じて、顧客が商品を置く行為を識別することを例として、処理センターは、スキャナーに向けることから商品を置くことまでの過程において、第1収集装置で収集されたそれぞれの画像(例えば、画像21、画像22、画像23…画像2M、Mは2以上の正整数である)に、対応する画像における商品と表示される画像が占める割合を計算することによって、商品と表示される画像が対応する画像に占める割合が、それぞれの画像において次第に減少し、例えば、50%から0まで減少することを検出した場合、顧客が商品を置く行為であると識別する。
【0016】
商品コードをセルフレジのスキャナーに向ける行為を識別することを例として、処理センターは、商品を取ることから商品コードをスキャナーに向けることまでの過程において、第1収集装置で収集されたそれぞれの画像(例えば、画像31、画像32、画像33…画像3K、Kは2以上の正整数である)に、対応する画像における商品コードと表示される画像が占める割合を計算することによって、対応する画像における商品コードと表示される画像に占められる割合が、それぞれの画像において次第に増加することを検出した場合、顧客が商品コードをセルフレジのスキャナーに向けてスキャンする行為であると識別する。
【0017】
類似的に、顧客の支払コードをセルフレジのスキャナーに向ける行為を識別することを例として、処理センターは、携帯電話を取ることから顧客の支払コードをスキャナーに向けることまでの過程において第1収集装置で収集されたそれぞれの画像(例えば、画像41、画像42、画像43…画像4P、Pは2以上の正整数である)に、対応する画像における顧客の支払コードと表示される画像が占める割合を計算することによって、対応する画像における顧客の支払コードと表示される画像に占められる割合が、それぞれの画像において次第に増加することを検出した場合、顧客が顧客の支払コードをセルフレジのスキャナーに向けてスキャンする行為であると識別する。
【0018】
ステップS103において、前記第1分析結果に基づいて、前記第1ユーザの身分情報を決定する。前記身分情報は、前記第1ユーザが支払っていない不審ユーザであるか否かを表す。
理解可能なこととして、実際の応用を考慮すると、顧客が悪意的な一部支払漏れ又は全く支払わないのであれば、商品を取ってセルフレジのスキャナーに向けて商品コードをスキャンし、商品を置き、そして、すべての商品をスキャン完了した後で、セルフレジのスキャナーに向けて顧客の支払コードをスキャンするなど動作行為が必ず存在する。処理センターは、第1収集装置による第1画像の収集に基づいて、上記の各行為を一つずつ識別し、上記の各行為を順に識別した場合、現在第1収集装置に画像が収集されるユーザ、即ち、顧客は、正常支払ユーザ又は顧客であり、悪意的な一部支払漏れ又は全く支払わない行為が行われていないことを確認することができる。悪意的な一部支払漏れ又は全く支払わない行為が存在するのであれば、上記の何かしらの行為又はいくつかの行為が必ず欠け、例えば、商品コードをセルフレジのスキャナーに向けてスキャンする行為、商品を取る行為、及び/又は支払コードをスキャンする行為が欠ける。処理センターが上記の各行為を識別することによって、商品を取る行為、商品コードをセルフレジのスキャナーに向けてスキャンする行為、及び/又は支払コードをスキャンする行為が行われていないことが識別された場合、該顧客が正常に支払っておらず、不審ユーザであると認める。また、顧客の悪意的な一部支払漏れを防ぐために、処理センターは、識別された商品を取る行為の数、識別された商品コードをスキャナーに向ける行為の数、識別された商品を置く行為の数をそれぞれカウントする必要がある。3つの数が一致する場合、該顧客は正常に支払っており、一部支払漏れ行為又は全く払わない行為が存在ないと認める。
【0019】
上記のステップS101~S103において、第1収集装置で収集された少なくとも2つの、第1ユーザの支払行為を表す(第1)画像に対する分析結果によって、第1ユーザが正常支払ユーザ(非不審ユーザ)であるか、非正常支払ユーザ(不審ユーザ)であるかを決定する。これによって、故意的に一部支払漏れ又は全く払わない行為を行ったユーザを自動的に識別することが実現し、関連技術に比べると、人力を削減し、一部支払漏れ行為又は全く払わない行為のインテリジェンス的な識別を実現し、インテリジェンスを向上させ、人力コスト及び経済コストを削減する。
一つの実施例において、図2に示すように、前記方法はさらに下記のステップを含む。
ステップS104において、前記身分情報が、前記第1ユーザが支払っていない不審ユーザであることを表す場合、第2通知情報を生成し、前記第2通知情報は、前記ユーザが不審ユーザである情報と、前記第1ユーザに対して第1画像を収集するために用いられる第1収集装置の位置情報を含む。
【0020】
理解可能なこととして、実際の応用において、スーパー又はデパートに複数の決済出口が存在し、決済出口のそれぞれで1つのセルフレジを設置し、セルフレジのそれぞれの上で1つのカメラを設置し、決済出口に顧客が現れて決済しようとする度に、上記のステップS101~S103の技術案によって、該決済出口における顧客又はユーザが不審ユーザであるか否かを識別する。各カメラを設置する過程において、処理センターは、各カメラの位置を記録し、異なるセルフレジに位置するカメラを標識し、例えば、セルフレジ1におけるカメラはカメラ1であり、セルフレジ2におけるカメラはカメラ2であるように標識する。これによって、処理センターは、カメラが収集した画像を受信するときに、該カメラの標識を識別する必要があり、例えば、受信した画像がカメラ1で収集した画像であるか、それとも受信した画像がカメラ2で収集した画像であるかを識別する。処理センターが、あるカメラで収集した画像に基づいて不審ユーザが識別された場合、該カメラの位置情報を読み出し又はコールし、第2通知情報を生成する。該通知情報は、セキュリティ担当者に、一部支払漏れ又は全く支払わないユーザが現れることを通知するためだけでなく、一部支払漏れ又は全く支払わないユーザがどのカメラの近く(どの決済出口)に現れることを通知し、これによって、セキュリティ担当者に、該位置に位置する該過去不審ユーザを人工的に監視することを通知し、それによって、該過去不審ユーザが一部支払漏れ又は全く支払わない行為を再度行うことによるスーパー財産の再損失を避け、インテリジェンス性を実現することができる。
【0021】
一つの実施例において、図3に示すように、前記方法はさらに下記のステップを含む。
ステップS301において、前記第1ユーザが支払ったか否かの確認結果を受信する。
それに応じて、ステップS103において、前記第1分析結果に基づいて、前記第1ユーザの身分情報を決定するステップは、下記のステップを含む。
ステップS302において、前記第1分析結果と前記確認結果に基づいて、前記第1ユーザの身分情報を決定する。
【0022】
理解可能なこととして、前述ステップS301とS102には厳しい順序ではなく、同時に実行することもできる。ステップS301の確認結果は、人工的に第1収集装置で収集された画像を確認し、第1ユーザが不審ユーザであるか否かの人工確認結果に相当する。処理センターは、人工確認結果と自身で識別した第1分析結果を結合し、第1ユーザの身分情報の最終確認を行う。即ち、人工確認結果と第1分析結果の両方の情報を結合し、第1ユーザが一部支払漏れ行為又は全く払わない行為が行っているユーザであるか否かを確認し、ユーザの身分情報の確認正確性を保証することができる。
【0023】
理解可能なこととして、第1収集装置で収集された画像から、顧客が商品を取ってセルフレジのスキャナーに向けて商品コードをスキャンし、商品を置き、そして、すべての商品をスキャン完了した後で、セルフレジのスキャナーに向けて顧客の支払コードをスキャンするなど一連の動作行為を識別することができる。本開示の実施例において、処理センターは、第1収集装置で収集された画像をセキュリティシステムの管理端末に送信することができる。又は、第1収集装置は、顧客の決済過程の画像を収集した場合、管理端末に収集した画像を自発的に送信する。又は、セキュリティシステムの管理端末は、第1収集装置にトリガー信号を送信し、第1収集装置は、トリガー信号を受信し、管理端末に自身で収集した顧客の決済過程の画像を送信する。実際の応用において、管理端末は、処理センターによって送信された、第1収集装置で収集された画像を受信することができる。管理端末に、ビデオの形で第1収集装置によって収集された画像を表示することができ、管理端末の管理者、例えば、セキュリティ担当者は、ビデオを確認し、例えば、リアルタイムで確認することができ、ビデオをリアルタイムで確認することによって、リアルタイムで現在商品を購買する顧客が一部支払漏れ行為又は全く払わない行為を行っているか否かを監視する。セキュリティ担当者は、ビデオをリアルタイムで確認することによって、ある顧客が不審ユーザではないか又は不審ユーザであるかという(人工)確認結果を得ることができ、セキュリティ担当者は、該人工確認結果を管理端末に入力し、管理端末は、セキュリティ担当者から入力された上記の情報を受信し、該人工確認結果を処理センターに送信する。処理センターは、管理端末から送信された該人工確認結果を受信し、人工確認結果と第1分析結果を結合して顧客が一部支払漏れ行為又は全く払わない行為を行っているか否かを確認する。一般的に、人工確認結果と第1分析結果が一致する場合、人工確認結果又は第1分析結果のどちらを基準としてもよい。人工確認結果と第1分析結果が一致しない場合、第1分析結果を基準とし、又は、セキュリティ担当者に現場までさらに確認するように通知する。例えば、セキュリティ担当者が人工的に第1収集装置で収集された画像をリアルタイムで監視することによって、現在決済出口1に位置する顧客が一部支払漏れ行為を行っていることを検知し、且つ、処理センターは、自身で取得した第1分析結果から現在決済出口1に位置する顧客が一部支払漏れ行為を行っていることを検知し、その場合、処理センターは、管理端末から送信された人工確認結果を受信し、自身で識別した結果と結合し、決済出口1に位置する顧客が一部支払漏れ行為を行っていることを確認する。
【0024】
一つの実施例において、前記第1ユーザの身分情報が、前記第1ユーザが支払っていない不審ユーザであることを表すことを決定した場合、処理センターは、前記第1ユーザが支払ったか否かの確認結果を受信し、前記確認結果に基づいて、前記第1ユーザの身分情報を改めて決定する。即ち、処理センターは、第1画像に対する自身の分析結果に基づいて、第1ユーザが不審ユーザであることを検知した場合、さらに受信した人工確認結果を結合し、第1ユーザが不審ユーザであるか否かを再確認する必要があり、処理センターの識別誤りを避けるためである。実際の応用において、処理センターは、自身の第1画像に対する分析結果に基づいて、あるユーザが不審ユーザであることを検知し、且つ、セキュリティ担当者が第1収集装置で収集された画像をリアルタイムで監視することによって、該ユーザが一部支払漏れ行為を行っていることが確認できている場合、処理センターは、セキュリティ担当者によって確認された上記の人工確認結果を受信した場合、該ユーザが不審ユーザであることを見なす。これによって、該ユーザが不審ユーザであるか否かの確かな確認を保証することができ、ユーザの身分の識別誤りを避ける。
【0025】
一つの実施例において、図4に示すように、前記方法はさらに下記のステップを含む。
ステップS404において、前記第1ユーザの身分情報が、前記第1ユーザが支払っていない不審ユーザであることを表す場合、前記少なくとも2つの第1画像のうちの少なくとも1つから、前記第1ユーザの生理特徴情報を取得する。
ステップS405において、前記第1ユーザの生理特徴情報を記憶する。
【0026】
ステップS404とS405の実行主体は処理センターである。処理センターは、不審ユーザ、即ち、一部支払漏れ又は全く支払わないユーザが存在することが識別された場合、第1収集装置で収集された少なくとも1つの画像から、該ユーザの生理特徴情報、例えば、顔画像、眼球膜画像、虹彩画像、及び/又は鼓膜画像を識別し、上記の特徴情報で悪意的な行為があるユーザを標識する。識別して不審ユーザの上記の特徴情報を得た場合、識別して得られた上記の特徴情報を記憶し又は保存し、ブラックリストを生成する。一部支払漏れ又は全く支払わないユーザの生理特徴情報を自動的に取得することを実現し、インテリジェンス性を実現することができる。理解可能なこととして、ブラックリストに記録されたのは、(過去に)一部支払漏れ行為又は全く払わない行為を行ったユーザの生理特徴画像、例えば、顔画像、眼球膜画像、虹彩画像、及び/又は鼓膜画像である。本開示の実施例において、該ブラックリストの使用過程は、下記の関連する説明を参照する。
【0027】
知るべきこととして、前記第1ユーザの身分情報が、前記第1ユーザが支払っていない不審ユーザであることを表す場合、ステップS104とステップS404+S405を、二者択一(順序は限定されない)で実行し、又は同時に実行することはできる。同時に実行する場合、不審ユーザが識別された場合、不審ユーザの生理特徴情報を識別するだけでなく、どのカメラの近く(どの決済出口)に一部支払漏れ又は全く支払わないユーザが現れることを通知するための通知情報を生成し、それによって不審ユーザに対するインテリジェンス的な識別及びヒューマナイズ的な識別を実現する。
図4に示すような識別方法を結合し、本開示の実施例によって提供される識別方法はさらに、図5に示すようなフローを含む。ここで、ステップS501~S504の実行主体は処理センターである。前記方法は下記のステップを含む。
ステップS501において、第2収集装置によって収集される少なくとも1つの第2画像を取得する。
【0028】
該ステップにおいて、第1収集装置と異なり、本開示の実施例はさらに、第2収集装置を設置する。実際の応用において、第2収集装置はカメラであり、スーパー又はデパートの入り口又は出口で設置されることができる。入り口で設置されたと、顧客が入り口からスーパー又はデパートに入った場合、該顧客の画像を収集することができる。第2収集装置の数は、1つであり、又は少なくとも2つであり得、これには限定されない。スーパー又はデパートの入り口でカメラが設置されたことを例として、カメラは、各顧客がスーパー又はデパートに入る画像を収集し、即ち、カメラは、顧客がスーパー又はデパートに入る(第2)画像を収集し、処理センターは、第2収集装置で収集して自発的に送信された画像を受信する。又は、第2収集装置は、処理センターから送信されたトリガー信号を受信し、収集した画像を送信し、処理センターは、第2収集装置がトリガー信号に基づいて送信した画像を受信する。理解可能なこととして、処理センターが第2収集装置で収集された画像を受信するのは、リアルタイムであり、又は、周期的であり得る。実際の応用において、リアルタイムであり得、これによって、過去に一部支払漏れ行為又は全く払わない行為が行われる顧客を識別することができる。
【0029】
ステップS502において、前記第2画像におけるユーザの生理特徴情報を取得する。
該ステップにおいて、第2収集装置で収集された第2画像のうちに、すべての第2画像に顧客の顔がある画像が存在するわけではないことを考慮すると、第2画像から顔がある画像を選別し、顔識別技術を利用して、選別された画像から、ユーザ又は顧客の顔特徴、眼球膜特徴、虹彩特徴、及び/又は鼓膜特徴を識別する。
ステップS503において、前記ユーザの生理特徴情報と記憶されたユーザの生理特徴情報とに対して類似度マッチングを行う。
ステップS504において、類似度マッチング結果に基づいて、第1通知情報を生成するか否かを決定する。前記第1通知情報は、前記ユーザが過去不審ユーザであることを通知するために用いられる。
【0030】
ステップS503とステップS504において、識別されたユーザ又は顧客の顔特徴、眼球膜特徴、虹彩特徴、及び鼓膜特徴のうちの少なくとも1つの生理特徴と、記憶されたブラックリストに記録された過去に一部支払漏れ行為又は全く払わない行為を行ったユーザの生理特徴画像とに対して類似度マッチングを行う。デパート又はスーパーに入った顧客の顔特徴が識別されたことを例として、識別された該顧客の顔特徴と、ブラックリストに記録された各過去不審ユーザの顔特徴に対して類似度の対比を行う。対比することによって、現在デパート又はスーパーに入った顧客の顔特徴と、ブラックリストに記録されたある過去不審ユーザの顔特徴との類似度は、既定の閾値、例えば、80%に達すると、現在デパート又はスーパーに入った顧客が過去に一部支払漏れ行為又は全く払わない行為を行ったユーザであると識別できる。スーパー財産の再損失を避けるために、スーパー又はデパートのセキュリティ担当者に、該デパート又はスーパーに不審ユーザが入ったと通知するための(第1)通知情報を生成し、セキュリティ担当者に、該過去不審ユーザの現在の購買過程を監視するように注意喚起する。ここで、既定の閾値は、実際の状況に応じて柔軟に設定することができ、上記に限定されるものではなく、例えば、60%や90%といった値をとることができる。
【0031】
明らかに、対比によって、現在デパート又はスーパーに入った顧客の顔特徴と、ブラックリストに記録されたすべての過去不審ユーザの顔特徴との類似度は、既定の閾値、例えば、80%に達しない場合、現在デパート又はスーパーに入った顧客が正常ユーザであると識別でき、過去に一部支払漏れ行為又は全く払わない行為を行ったことがなく、顧客がスーパー又はデパートに入ることを許可する。
理解可能なこととして、上記のステップS501~S504の技術案で、記憶されたブラックリストに記録された過去に一部支払漏れ行為又は全く払わない行為を行ったユーザの生理特徴画像と、スーパー又はデパートの入り口で設置されたカメラで収集されたスーパー又はデパートに入った各顧客の画像とを利用して、各顧客が過去に一部支払漏れ行為又は全く払わない行為を行ったユーザである否かを識別し、即ち、過去不審ユーザである否かを識別する。該過去不審ユーザの現在の購買過程を監視することをでき、スーパー財産の再損失を避ける。ここで、顧客又はユーザの生理特徴情報に基づいて過去不審ユーザを識別することで、識別精度を確保し、識別精度を向上させることができる。
以下では、図6図9を結合し、応用場面が無人スーパーであることを例として、本開示の実施例をさらに詳細に説明する。
【0032】
図6に示すように、該応用場面において、無人スーパーの入り口又は出口で顔を撮るように構成されるカメラ(第2収集装置)が設置され、決済出口におけるセルフレジの上方にカメラ(第1収集装置)が設置されたことを例として、POS機をセルフレジの一種と見なす場合、第1収集装置をPOS機の上に設置することができる。セキュリティシステムは、上記の2種類の収集装置を含む。データの収集及び処理の二つ方面から見ると、該応用場面におけるセキュリティシステムは、上記の2種類の収集装置とロジック処理装置を含む。
ここで、セキュリティシステムのデータソースは、スーパーの入り口又は出口で設置されたカメラを利用して、スーパーに入った顧客の画像を収集し又は捕捉する。又は、セルフレジの上方に設置されたカメラを利用して、顧客の支払行為を表す画像を収集し又は捕捉する。
【0033】
セキュリティシステムのロジック処理は、主にロジック処理装置によって遂行する。ロジック処理装置は、少なくとも処理センターを含む。処理センターは、セルフレジの上方に設置されたカメラで収集された複数の画像を受信し、該複数の画像から、商品を取ってセルフレジのスキャナーに向けて商品コードをスキャンし、商品を置き、そして、すべての商品をスキャン完了した後で、セルフレジのスキャナーに向けて顧客の支払コードをスキャンするなど動作行為を識別する。処理センターは、上記の各行為をそれぞれに識別し、上記の各行為が順に識別された場合、現在第1収集装置に画像を収集されるユーザ、即ち、顧客は、正常支払ユーザ又は顧客であり、悪意的な一部支払漏れ又は全く支払わない行為が行われていないことを確認する。処理センターは、上記の各行為を識別することによって、商品を取って商品コードをセルフレジのスキャナーに向けてスキャンし、及び/又は支払コードをスキャンする行為が行われていないことが識別された場合、該顧客は、非正常支払の不審ユーザであると認める。処理センターは、第1収集装置で収集された少なくとも1つの画像から、該不審ユーザの生理特徴情報、例えば、顔特徴を識別し、該ユーザの顔特徴画像をブラックリストに追加する。また、顧客の悪意的な一部支払漏れを防ぐために、処理センターは、識別された商品を取る行為の数、識別された商品コードをスキャナーに向ける行為の数、識別された商品を置く行為の数をそれぞれカウントする必要がある。3つの数が一致するなら、該顧客は正常に支払って、一部支払漏れ行為又は全く払わない行為が行われていないと認める。
【0034】
スーパーの入り口で設置されたカメラで収集された画像に対して、処理センターは、該カメラで収集された画像を受信し、画像における顔特徴を識別し、識別された顔特徴と、ブラックリストに記録された顔特徴とに対して類似度の対比を行う。対比することによって、現在デパート又はスーパーに入った顧客の顔特徴と、ブラックリストに記録されたある過去不審ユーザの顔特徴との類似度は、既定の閾値、例えば、80%に達する場合、現在デパート又はスーパーに入った顧客は、過去に一部支払漏れ行為又は全く払わない行為を行ったユーザであることを識別することができる。スーパー又はデパートのセキュリティ担当者に、該デパート又はスーパーに不審ユーザが入ったと通知するための(第1)通知情報を生成し、セキュリティ担当者に、該過去不審ユーザを監視するように注意喚起し、それによって該過去不審ユーザが一部支払漏れ又は全く支払わない行為を再度行うことによるスーパー財産の再損失を避けることができる。
【0035】
本開示の実施例において、2種類の収集装置(第1収集装置と第2収集装置)で収集された画像データを管理しやすいために、本開示の実施例において、第2収集装置について、スーパーの入り口又は出口で設置されたカメラで収集された、顧客がスーパーに入った画像を、カメラからセキュリティプラットフォームに送信することができ、セキュリティプラットフォームは、スーパーのどの入り口で設置されたどのカメラから送信されたデータであるかを識別し、ハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP:Hypertext Transfer Protocol)データによって、該カメラで収集された画像を処理センターに送信して処理する。ここで、HTTPデータは、機器情報(即ち、カメラに関連する情報)及びリアルタイムで収集した画像を含むことができる。スーパーの入り口又は出口で設置されたカメラの数が多い場合、セキュリティプラットフォームは、異なるカメラに異なるインターネットプロトコル(IP)アドレスを使用するように予め構成することができ、これによって、異なるカメラに対応するHTTPデータが含まれる機器情報は異なり、即ち、異なるHTTPを使用して画像を送信すると理解可能である。これによって、セキュリティプラットフォームは、受信したHTTPデータが含まれる機器情報によって、現在受信したHTTPデータに含まれる画像がスーパーの入り口のどのカメラからのものであるかを検知することができる。又は、スーパーの入り口又は出口で設置されたカメラで収集された、顧客がスーパーに入った画像を、カメラから直接にセキュリティシステムに送信することができる(即ち、セキュリティプラットフォームは必要がない)。セキュリティシステムは、異なるカメラに異なるIPアドレスを使用するように予め構成することができ、これによって、異なるカメラから送信されたHTTPデータが含まれる機器情報は異なり、即ち、異なるHTTPを使用して画像を送信すると理解可能である。セキュリティシステムは、受信したHTTPデータが含まれる機器情報によって、現在受信したHTTPデータに含まれる画像がスーパーの入り口のどのカメラからであるかを検知することができる。
【0036】
第1収集装置について、図7に示すように、セキュリティシステム、具体的に、ロジック処理装置は、データアクセスモジュールを含む。セルフレジの上方に設置されたカメラで収集された複数の画像は、カメラからデータアクセスモジュールに送信され、データアクセスモジュールから処理センターに送信される。無論、直接にカメラから処理センターに送信されることもできる。
スーパーにセルフレジの数が多いため、当然、1つのスーパーで、各セルフレジの上方に設置されるカメラの数も大きいため、処理センターが受信した画像は、どの位置(どの決済出口に相当する)におけるカメラで収集されたかを検知しやすいために、データアクセスモジュール又はセキュリティシステム(データアクセスモジュールが存在しない場合)は、異なる第1収集装置に異なるIPアドレスを使用するように予め構成することができ、これによって、異なる第1収集装置に対応するHTTPデータが含まれる機器情報は異なり、即ち、異なるHTTPを使用して画像を送信すると理解可能である。処理センターは、受信したHTTPデータが含まれる機器情報によって、現在受信したHTTPデータに含まれる画像がどのセルフレジ(決済出口)の上方のカメラからのものであるかを検知することができる(1つのセルフレジの上方に1つのカメラが設置されると仮定する)。
【0037】
また、実際の応用において、セルフレジ及びカメラの数が多く、且つ、スーパーのセルフレジの位置も比較的に固定であることを考慮すると、顧客の支払過程を収集することができるカメラ(第1収集装置)は、必ずしもセルフレジの上方に設置されるわけではなく、スーパーの任意の合理的な位置に設置されることができる。即ち、スーパーで顧客の支払過程を収集するように構成されるカメラの設置位置は柔軟である。これに基づいて、各第1収集装置のIPアドレス及びセルフレジなどの各レジ装置のIPアドレスを予め取得することができ、各第1収集装置のIPアドレスと、各第1収集装置に関連するセルフレジのIPアドレスとを対応して記録し、第1関連関係を形成する。各セルフレジの位置情報(該位置は、スーパーの各セルフレジの位置であり得る)を予め取得し、各セルフレジの位置情報と、各セルフレジのIPアドレスとを対応して記録し、第2関連関係を形成する。又は、各第1収集装置のIPアドレスと、各第1収集装置に関連するセルフレジのIPアドレスと位置情報とを対応して記録し、上記の三者に関する関連関係(第3関連関係)を形成する。ここで、セルフレジに関連する1つの第1収集装置、例えば、カメラは、該セルフレジによって支払うユーザの画像を収集するように構成される。処理センターは、あるカメラで収集された画像を受信した場合、該カメラのIPアドレスを解析する。分析によって、該カメラで収集された画像における顧客が一部支払漏れ行為又は全く払わない行為を行っていることを検知した場合、該カメラのIPアドレス及び記録された第1関連関係に基づいて、該一部支払漏れ又は全く支払わないユーザが使用しているセルフレジのIPアドレスを取得し、そして、該一部支払漏れ又は全く支払わないユーザが使用しているセルフレジのIPアドレス及び記録された第2関連関係に基づいて、該一部支払漏れ又は全く支払わないユーザが、どのセルフレジで一部支払漏れ行為又は全く払わない行為を行っているかを検知することができる。又は、処理センターは、第3関連関係に基づいて、一部支払漏れ又は全く支払わないユーザがどのセルフレジに位置するかを直接決定し、一部支払漏れ又は全く支払わないユーザがどのセルフレジに位置するかを注意喚起するための通知情報(第3通知情報)を生成する。
【0038】
理解可能なこととして、上記の技術案は、本開示の実施例において、処理センターは、第1収集装置によって収集された少なくとも2つの第1画像を取得した場合、前記第1収集装置の識別情報、例えば、IPアドレスを取得するステップと、少なくとも前記第1収集装置の識別情報に基づいて、前記第1収集装置に関連するレジ装置の位置情報を決定するステップと、前記身分情報が、前記第1ユーザが支払っていない不審ユーザであることを表す場合、第3通知情報を生成するステップであって、前記第3通知情報は、前記ユーザが不審ユーザである情報と、前記不審ユーザの画像を収集することができる第1収集装置に関連するレジ装置の位置情報を含むステップと、を含む技術案の更なる説明と見なすことができる。理解可能なこととして、上記の第1通知情報、第2通知情報及び第3通知情報を、別々に生成しても良く、又は同時に生成して通知するためにセキュリティ担当者の携帯電話に送信しても良く、又は、第2通知情報及び第3通知情報を同時に生成し、通知するためにセキュリティ担当者の携帯電話に送信しても良い。これについて限定しない。
【0039】
また、データアクセスモジュールは、セルフレジの上方に設置されたカメラで収集された画像を記憶するように構成されることができる。無論、2種類の収集装置で収集された画像及びブラックリストは、予め設定されたデータベースに記憶されることができ、例えば、図7に示すようなJFS(Jingdong FILE SYSTEM)データベース。JFSは、京東が自社開発した分散型ストレージシステムである。該分散型システムにデータを書き込むときに、デフォルトで3つのコピーを書き込み、3つのコピーがすべて正常に書き込まれた後で、分散型ストレージシステムは、データの書き込みに成功し、且つ、3つのコピーのデータが一致することをフィードバックする。これによって、データ書き込みの安全性と整合性を保証することができる。且つ、該分散型システムは、自動容量拡張機能があり、実際に記憶しようとするボリュームに基づいて自動的に容量を拡張することができる。該システムに書き込まれたデータに対して、ユーザが確認しようとした場合、該データに対するアクセス方式を設定することができ、例えば、外部ネットワークの隔離を許可したり、指定するデータのセキュリティレベルを設定したり、プライベートなデータに対して、正当なユーザしか確認できないように設定することができる。公衆ネットからアクセス可能な該システムに記憶されたデータオブジェクトに対して、コンテンツ配信ネットワーク(CDN:Content Delivery Network)加速機能を有し、アクセス速度を向上させることができる。システムに記憶されたデータに対して、デフォルトで3つの該データ(3つのコピー)がシステムに保存されるため、該システムに記憶されたデータは、ある程度の持続性を有する。また、実際の使用需要に応じて、コピーを増加すること又は消去コードを使用することによって、データの持続性を向上させることができる。
【0040】
図7に示すように、セキュリティシステムは、具体的に、ロジック処理装置は、管理端末を含む。管理端末は、セキュリティ担当者が関連情報を構成し、関連情報を確認するために用いられることができる。図8に示すように、管理端末の主な機能は下記である。
1、警報役を構成する。上記の第1通知情報と第2通知情報は、警報情報と見なすことができる。処理センターが警報情報を生成した場合、処理センターは、警報情報をセキュリティ担当者の携帯電話に送信し、セキュリティ担当者に一部支払漏れ又は全く支払わない顧客が存在することを通知する。警報役を構成することは、警報情報を指定する携帯電話、例えば、セキュリティ担当者の携帯電話に送信するように構成することに相当する。
ここで、警報情報は、図7に示すようなMySQLデータベースに記憶されることができる。MySQLは、一種のオープンソースの関係型データベース管理システム(RDBMS)であり、最も一般的に使用されるデータベース管理言語の構造化問い合わせ言語(SQL)を使用してデータベースを管理し、個性的に変更することができる。
【0041】
2、ブラックリストに記録されたコンテンツを更新する。例えば、追加、削除、変更が挙げられる。本開示の実施例におけるブラックリストは、上記の図4図5の技術案に基づいて生成又は使用される以外に、ブラックリストに記録されたコンテンツは、セキュリティ担当者が手動によって管理端末に入力し、ブラックリストに記録された不審ユーザの顔画像の追加、削除、変更などを実現することができる。例えば、セキュリティ担当者が人工的に検査することによって、発見された一部支払漏れ又は全く支払わない人間の顔画像をブラックリストに追加する。本開示の実施例におけるブラックリストは、上記のいずれかのデータベースに記憶され、又は他のデータベース、例えば、HBaseに記憶され、又はセキュリティシステムのメモリやハードディスクに記憶されることができる。これについて限定しない。
3、セルフレジの上方のカメラで収集された画像と該カメラの位置情報を関連して保存する。顧客が決済するときに、決済過程の画像と該画像を収集したカメラの位置情報をオーダービデオに保存する。理解可能なこととして、顧客の決済過程において、収集した画像の数は多く、画像を収集することは、実際に、決済過程のビデオを収集する又は捕捉することである。
【0042】
また、各セルフレジの位置情報と、セルフレジのそれぞれのIPアドレスとを対応して記録する。各カメラのIPアドレスと、各カメラに関連するセルフレジのIPアドレスとを対応して記録する。又は、直接に各カメラのIPアドレスと、各カメラに関連するセルフレジの位置情報とIPアドレスとを対応して記録することは、セルフレジのIPアドレスと位置情報と、カメラのIPアドレス三者を直接に記録することに相当する。
4、警報記録を確認する。過去警報情報は、データベース、例えば、MySQLに記憶され、セキュリティ担当者は、管理端末でMySQLデータベースから過去警報情報を調べることができる。無論、リアルタイムの警報情報を調べることもできる。
5、画像を収集する(撮る)記録を確認する。セキュリティ担当者は、管理端末によって無人スーパーの入り口と出口で収集された過去顔画像を確認することができる。
【0043】
6、顔画像を検索する。管理端末は、スーパーの入り口におけるカメラで収集された画像、さらに、顔画像に基づいて、直接にブラックリストにおいて類似の顔画像をマッチングすることができる。該機能は、現在スーパーに入った人間が既にブラックリストに存在するか否かを確認するために用いられることができる。
理解可能なこととして、本開示の実施例において、スーパーの入り口におけるカメラで収集された画像、さらに、顔画像と、ブラックリストにおける顔特徴画像をマッチングし、マッチング結果に基づいて通知情報を生成する技術案は、処理センターによって遂行しても良く、管理端末が遂行しても良い。
7、オーダーを録画する。セキュリティ担当者は、管理端末によって人工的に顧客が決済するときのビデオを確認することができる。該機能によって、セキュリティ担当者は、人工的に一部支払漏れ又は全く支払わない不審人間を見つけ、処理センターによる不審人間の識別漏れを避けることができる。
【0044】
上記は、管理端末の主な実現機能であり、理解可能なこととして、本開示の実施例における管理端末は、他のいずれかの考えられる管理機能を有する。要するに、管理端末は、セキュリティ担当者が関連データをチェック、確認、又は更新しやすいように提供される機器又は装置であり、ヒューマンインタラクション機能の多様性を体現することができる。
図9に示すように、ユーザが無人スーパーで商品を購買する主要過程(スーパーに入り、商品を選択し、商品を決済し、スーパーから出る)である。該主要過程に対して、セキュリティシステムの処理過程は下記のように示される。
【0045】
各顧客がスーパーの1つのセルフレジの前で決済するときに、決済過程全体は、セルフレジの上方に設置されたカメラに収集され、処理センターに送信される。処理センターは、該顧客の商品を取ってセルフレジのスキャナーに向けて商品コードをスキャンし、商品を置き、そして、すべての商品をスキャン完了した後で、セルフレジのスキャナーに向けて顧客の支払コードをスキャンするなど動作行為をそれぞれに識別し、上記の各行為が順に識別された場合(決済行為が識別されたことに相当する)、顧客が正常支払ユーザ又は顧客であり、悪意的な一部支払漏れ行為又は全く払わない行為が行われていないと認める。処理センターは、上記の各行為を識別することによって、商品を取って商品コードをセルフレジのスキャナーに向けてスキャンし、及び/又は支払コードをスキャンする行為が行われていないことが識別された場合(決済行為が識別されないことに相当する)、該顧客が非正常支払の不審ユーザであると認め、第2通知情報、即ち、警報情報を生成し、警報情報をセキュリティ担当者の携帯電話に送信する。セキュリティ担当者は、該警報情報に基づいて、該過去不審ユーザの現在の購買過程を人工的に監視することができ、それによって該過去不審ユーザが一部支払漏れ又は全く支払わない行為を再度行うことによるスーパー財産の再損失を避けることができる。また、処理センターは、収集された画像から、該不審ユーザの生理特徴情報、例えば、顔特徴を識別し、該ユーザの顔特徴画像をブラックリストに追加する。セキュリティ担当者は、決済ビデオをリアルタイムで又は周期的に確認することによって、人工的に一部支払漏れ行為又は全く払わない行為を行っている顧客を確認し、該顧客の顔画像をブラックリストに追加することができる。又は、処理センターは、セキュリティ担当者で人工的に確認された不審ユーザであるか否かの結果と自身が識別した結果を結合し、現在の顧客の顔画像をブラックリストに追加するか否かを決定する。
【0046】
また、顧客がスーパーに入った場合、スーパー内(店内)で設置されたいずれかの1つの監視カメラ、例えば、スーパーの入り口で設置された監視カメラは、スーパーに入った顧客の画像を収集することができる。処理センターは、該カメラが収集した画像を受信し、顔識別技術を利用して、該画像における顔特徴を識別し、識別された顔特徴と、ブラックリストに記録された顔特徴とに対して類似度対比を行う。マッチングによって、現在デパート又はスーパーに入った顧客の顔特徴と、ブラックリストに記録されたある過去不審ユーザの顔特徴との類似度が、既定の閾値、例えば、80%に達する場合、現在スーパーに入った顧客は、過去に一部支払漏れ行為又は全く払わない行為を行ったユーザであると識別することできる。スーパー又はデパートのセキュリティ担当者を、該デパート又はスーパーに不審ユーザが入ったと通知するために用いられる(第1)通知情報を生成し、第1通知情報をセキュリティ担当者の携帯電話に送信し、セキュリティ担当者に、該過去不審ユーザを人工的に監視するように注意喚起し、それによって該過去不審ユーザが一部支払漏れ又は全く支払わない行為を再度行うことによるスーパー財産の再損失を避けることができる。
【0047】
当業者が理解可能なこととして、無人スーパーの購買過程において、上記の識別案が無人スーパーの損失防止のための解決案であると認めることができる。セルフレジの上方に設置されたカメラ、及び、スーパーの入り口又は出口又は他の任意の合理的な位置で設置して監視するように構成されるカメラを利用して、データの収集を遂行し、処理センターによって一部支払漏れ行為又は全く払わない行為が行っている顧客の識別、及び、過去に一部支払漏れ行為又は全く払わない行為を行った顧客の識別を実現し、相応する警報情報を生成することによって、スーパーのスタッフ、例えば、セキュリティ担当者に注意喚起し、インテリジェント的に損失防止を実現する。
本開示の実施例は、識別機器を提供し、図10に示すように、前記機器は、第1取得ユニット11と、分析ユニット12と、決定ユニット13と、を含む。
【0048】
第1取得ユニット11は、第1収集装置によって収集された少なくとも2つの第1画像を取得するように構成され、前記第1画像は、第1ユーザの支払行為の画像を表す。
分析ユニット12は、前記少なくとも2つの第1画像を分析し、第1分析結果を得るように構成され、前記第1分析結果は、前記支払行為によって生じられる支払結果を表す。
決定ユニット13は、前記第1分析結果に基づいて、前記第1ユーザの身分情報を決定するように構成され、前記身分情報は、前記第1ユーザが支払っていない不審ユーザであるか否かを表す。
【0049】
一つの実施例において、前記機器は、第2取得ユニットを含む。第2取得ユニットは、決定ユニット13が、前記第1ユーザの身分情報が、前記第1ユーザが支払っていない不審ユーザであることを表すことを決定した場合、前記少なくとも2つの第1画像のうちの少なくとも1つから、前記第1ユーザの生理特徴情報を取得し、前記機器の記憶ユニットに記憶するように構成される。
一つの実施例において、前記機器は、第2収集装置によって収集される少なくとも1つの第2画像を取得するように構成される第3取得ユニットと、前記第2画像におけるユーザの生理特徴情報を取得するように構成される第4取得ユニットと、前記ユーザの生理特徴情報と記憶したユーザの生理特徴情報とに対して類似度マッチングを行うように構成されるマッチングユニットと、類似度マッチング結果に基づいて、第1通知情報を生成するか否かを決定するように構成される第1生成ユニットであって、前記第1通知情報は、前記ユーザが過去不審ユーザであることを通知するために用いられる第1生成ユニットと、を含む。
【0050】
一つの実施例において、前記機器は、前記第1ユーザが支払ったか否かの確認結果を受信するように構成される受信ユニットを含む。
それに応じて、決定ユニット13は、前記第1分析結果と前記確認結果に基づいて、前記第1ユーザの身分情報を決定するように構成される。
一つの実施例において、受信ユニットは、決定ユニット13が、前記第1ユーザの身分情報が、前記第1ユーザが支払っていない不審ユーザであることを表すことを決定した場合、前記第1ユーザが支払ったか否かの確認結果を受信するように構成される。それに応じて、決定ユニット13は、前記確認結果に基づいて、前記第1ユーザの身分情報を改めて決定するように構成される。
一つの実施例において、前記機器は、第2生成ユニットを含む。第2生成ユニットは、決定ユニット13が、前記身分情報が、前記第1ユーザが支払っていない不審ユーザであることを表す場合、第2通知情報を生成するように構成される。前記第2通知情報は、前記ユーザが不審ユーザである情報と、前記第1ユーザに対して第1画像を収集するために用いられる第1収集装置の位置情報を含む。
【0051】
一つの実施例において、前記第1収集装置の数は、少なくとも2つである。各第1収集装置は、関連するレジ装置の位置にいる第1ユーザの第1画像を収集するように構成される。
第1取得ユニット11は、第1収集装置によって収集された少なくとも2つの第1画像を取得した場合、前記第1収集装置の識別情報を取得するように構成される。
前記機器の位置決定ユニットは、少なくとも前記第1収集装置の識別情報に基づいて、前記第1収集装置に関連するレジ装置の位置情報を決定するように構成される。
前記機器の第3生成ユニットは、前記身分情報が、前記第1ユーザが支払っていない不審ユーザであることを表す場合、第3通知情報を生成するように構成される。前記第3通知情報は、前記ユーザが不審ユーザである情報と、前記不審ユーザの画像を収集することができる第1収集装置に関連するレジ装置の位置情報を含む。
【0052】
理解可能なこととして、前記機器において、第1取得ユニット11、分析ユニット12、決定ユニット13、前記第2取得ユニット、前記第3取得ユニット、前記第4取得ユニット、前記マッチングユニット、前記第1生成ユニット、前記第2生成ユニット、前記位置決定ユニット、及び前記第3生成ユニットは、実際の応用において、識別機器のプロセッサによって実現されることができ、例えば、中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)、デジタル信号処理装置(DSP:Digital Signal Processor)、マイクロ制御ユニット(MCU:Microcontroller Unit)又はフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA:Field-Programmable Gate Array)である。前記受信ユニットは、前記識別機器の通信インターフェースによって実現されることができる。
【0053】
本開示の実施例は、セキュリティシステムを提供し、図11に示すように、前記セキュリティシステムは、少なくとも2つの第1画像を収集するように構成される第1収集装置111であって、前記第1画像は、第1ユーザの支払行為の画像を表す第1収集装置111と、少なくとも2つの第1画像を取得し、前記少なくとも2つの第1画像を分析し、第1分析結果を得るように構成される処理装置112であって、前記第1分析結果は、前記支払行為によって生じられる支払結果を表し、前記第1分析結果に基づいて、前記第1ユーザの身分情報を決定するように構成され、前記身分情報は、前記第1ユーザが支払っていない不審ユーザであるか否かを表す処理装置112と、を含む。
【0054】
実際の応用において、前記第1収集装置111は、カメラなどである。前記処理装置112は、前述処理センターであり、CPU、DSP、FPGAなどであり得る。本開示の実施例において、セキュリティシステムは、図6図8のいずれかに示されるセキュリティシステムである。
説明すべきこととして、本開示の実施例の識別機器とセキュリティシステムについて、該識別機器とセキュリティシステムの課題を解決する原理は、上記の識別方法と類似するため、識別装置とセキュリティシステムの実施過程及び実施原理は、上記の方法の実施過程及び実施原理の説明を参照することができ、ここで繰り返すことはない。
本開示の実施例は、コンピュータ可読記憶媒体を提供し、前記コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータプログラムを記憶し、前記プログラムがプロセッサによって実行されるときに、少なくとも図1図5及び図9のいずれかに示される方法のステップを実現するために用いられる。前記コンピュータ可読記憶媒体は、具体的に、メモリであり得る。前記メモリは、図12に示すようなメモリ62であり得る。
【0055】
本開示の実施例は、識別機器を提供する。図12は、本開示の実施例によって提供されるハード構造概略図である。図12に示すように、識別機器は、データ伝送を行うように構成される通信コンポーネント63と、少なくとも1つのプロセッサ61と、プロセッサ61で実行可能なコンピュータプログラムを記憶するように構成されるメモリ62と、を含む。端末における各コンポーネントは、バスシステム64によってカップリングする。理解可能なこととして、バスシステム64は、各コンポーネント間の接続通信を実現するように構成される。バスシステム64は、データバス以外、電源バス、制御バス、ステータス信号バスも含む。しかしながら、明らかに説明するために、図12において、各種類のバスをバスシステム64として標記する。
ここで、前記プロセッサ61は、前記コンピュータプログラムを実行するときに、少なくとも図1図5及び図9のいずれかに示される方法のステップを実行する。
【0056】
理解可能なこととして、メモリ62は、揮発性メモリであり、又は不揮発性メモリであり、又は揮発性メモリと不揮発性メモリの両方を含むことができる。ここで、不揮発性メモリは、リード・オンリー・メモリ(ROM:Read Only Memory)、プログラマブル・リード・オンリー・メモリ(PROM:Programmable Read-Only Memory)、消去可能なプログラマブル・リード・オンリー・メモリ(EPROM:Erasable Programmable Read-Only Memory)、電気的に消去可能なプログラマブル・リード・オンリー・メモリ(EEPROM:Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)、磁気ランダム・アクセス・メモリ(FRAM:Ferromagnetic Random Access Memory)、フラッシュ・メモリ(Flash Memory)、磁気面メモリ、CD、又はリード・オンリーCD(CD-ROM:Compact Disc Read-Only Memory)であり得る。磁気面メモリは、ディスク・メモリ又は磁気テープ・メモリであり得る。揮発性メモリは、ランダム・アクセス・メモリ(RAM:Random Access Memory)であり得、外部高速キャッシュとして用いられる。例示的が限定されない説明によって、多くの形態のRAMが利用されることができ、例えば、スタティック・ランダム・アクセス・メモリ(SRAM:Static Random Access Memory)、同期スタティック・ランダム・アクセス・メモリ(SSRAM:Synchronous Static Random Access Memory)、ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ(DRAM:Dynamic Random Access Memory)、同期ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ(SDRAM:Synchronous Dynamic Random Access Memory)、ダブル・データ・レート同期ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ(DDRSDRAM:Double Data Rate Synchronous Dynamic Random Access Memory)、エンハンス同期ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ(ESDRAM:Enhanced Synchronous Dynamic Random Access Memory)、同期接続ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ(SLDRAM:Synchronous Link Dynamic Random Access Memory)、ダイレクト・ラムバス・ランダム・アクセス・メモリ(DRRAM:Direct Rambus Random Access Memory)である。本開示の実施例で説明されるメモリ62は、上記及び他の任意の適切なタイプのメモリを含むが、これらには限定されないと意図する。
【0057】
上記の本開示の実施例に開示される方法は、プロセッサ61に適用され、又はプロセッサ61で実現されることができる。プロセッサ61は、集積回路チップであり得、信号処理機能を持つ。実現過程において、上記方法の各ステップは、プロセッサ61におけるハードウェアの集積ロジック回路又はソフトウェア形態の命令によって完成させることができる。上記のプロセッサ61は、汎用プロセッサ、DSP又は他のプログラマブル・ロジック・デバイス、ディスクリート・ゲート又はトランジスタ・ロジック・デバイス、ディスクリート・ハードウェア・コンポーネントなどであり得る。プロセッサ61は、本開示の実施例に開示される各方法、ステップ及びロジックブロック図を実現する又は実行することができる。汎用プロセッサは、マイクロ・プロセッサ又は任意の従来のプロセッサであり得る。本開示の実施例に開示される方法を結合するステップは、ハードウェア復号化プロセッサによって実行されるように直接に体現され、又は復号化プロセッサにおけるハードウェアとソフトウェアのモジュールの組み合わせで実行されることができる。ソフトウェアモジュールは、記憶媒体に位置することができ、該記憶媒体は、メモリ62に位置し、プロセッサ61は、メモリ62における情報を読み出し、そのハードウェアを結合して上記の方法のステップを完成する。
【0058】
例示的な実施例において、識別機器は、1つ又は複数のアプリケーション専用集積回路(ASIC:Application Specific Integrated Circuit)、DSP、プログラマブル・ロジック・デバイス(PLD:Programmable Logic Device)、複雑プログラマブル・ロジック・デバイス(CPLD:Complex Programmable Logic Device)、FPGA、汎用プロセッサ、コントローラ、MCU、マイクロ・プロセッサ(Micro processor)、又は他の電子部品によって実現されることができ、上記の識別方法を実行するために用いられる。
【0059】
本開示で提供されるいくつかの実施例において、理解可能なこととして、開示された機器と方法は、他の方式によって実現されることができる。上記で説明された機器の実施例は、ただ例示的なものであり、例えば、前記ユニットの分割は、ロジック機能の分割に過ぎない。実際の実現では、別の分割方法が存在し、例えば、複数のユニット又はコンポーネントを組み合わせるか別のシステムに統合することができ、又は一部の特徴を無視するか実行しないことができる。また、示された又は説明された各構成要素間の相互カップリング、直接カップリング又は通信接続は、いくつかのインターフェース、機器又はユニットによる間接なカップリング又は通信接続であり、電気的、機械的又は他の形態であり得る。
【0060】
上記で分離要素として説明されたユニットは、物理的に分離されてもされていなくてもよく、ユニットとして表示された要素は、物理的なユニットであってもなくてもよく、即ち、1箇所に位置してもよいし、複数のネットワークユニットに分散されてもよく、実際の需要に基づいて、そのうちの一部又はすべてのユニットを選択して、本実施例の技術案の目的を実現することができる。
【0061】
また、本開示の各実施例において、各機能ユニットは、1つの処理ユニットにすべて統合されてもよく、各ユニットが個別に1つのユニットとして使用されてもよく、少なくとも2つのユニットが1つのユニットに統合されてもよい。前記統合されたユニットは、ハードウェアの形で、又はハードウェアとソフトウェアの機能ユニットの組み合わせの形で実現されることができる。
本開示で提供されるいくつかの方法の実施例で開示される方法は、競合することなく任意に組み合わせて、新しい方法の実施例を取得することができる。
【0062】
本開示で提供されるいくつかの製品の実施例で開示される特徴は、競合することなく任意に組み合わせて、新しい製品の実施例を取得することができる。
本開示で提供されるいくつかの方法又は機器の実施例で開示される特徴は、競合することなく任意に組み合わせて、新しい方法の実施例又は機器の実施例を取得することができる。
上記の内容は、本開示の具体な実施形態に過ぎず、本開示の保護範囲はこれに限定されない。本開示で開示された技術的な範囲内で、当業者が容易に得る変形又は置換はすべて、本開示の保護範囲内に含まれるべきである。したがって、本開示の保護範囲は、特許請求の保護範囲に従うものとするべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
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図11
図12
【国際調査報告】