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特表2023-525632冷蔵庫の区画の画像を撮像し好ましくは処理するためのシステムおよび冷蔵庫
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  • 特表-冷蔵庫の区画の画像を撮像し好ましくは処理するためのシステムおよび冷蔵庫 図1
  • 特表-冷蔵庫の区画の画像を撮像し好ましくは処理するためのシステムおよび冷蔵庫 図2
  • 特表-冷蔵庫の区画の画像を撮像し好ましくは処理するためのシステムおよび冷蔵庫 図3
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-19
(54)【発明の名称】冷蔵庫の区画の画像を撮像し好ましくは処理するためのシステムおよび冷蔵庫
(51)【国際特許分類】
   F25D 23/00 20060101AFI20230612BHJP
   F25D 29/00 20060101ALI20230612BHJP
【FI】
F25D23/00 301K
F25D29/00 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022556168
(86)(22)【出願日】2020-03-18
(85)【翻訳文提出日】2022-10-27
(86)【国際出願番号】 EP2020057419
(87)【国際公開番号】W WO2021185436
(87)【国際公開日】2021-09-23
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522254675
【氏名又は名称】ヴェステル・エレクトロニク・サナイ・ヴェ・ティジャレット・アノニム・シルケティ
【氏名又は名称原語表記】Vestel Elektronik Sanayi ve Ticaret Anonim Sirketi
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100111039
【弁理士】
【氏名又は名称】前堀 義之
(72)【発明者】
【氏名】ウルアグ,オヌル
【テーマコード(参考)】
3L045
3L345
【Fターム(参考)】
3L045AA05
3L045BA01
3L045PA04
3L345AA02
3L345AA12
3L345AA14
3L345AA21
3L345EE03
3L345EE55
3L345JJ02
3L345JJ14
3L345JJ23
3L345KK04
(57)【要約】
冷蔵庫(1)の区画(3)の画像を撮像して好ましくは処理するシステム(2)であって、システム(2)は、完全にまたは部分的に冷蔵庫(1)の区画(3)の外側に配置された1つまたは複数のカメラ(21)を含むカメラモジュール(20)と、カメラ(21)、および冷蔵庫(1)の区画(3)に光学的に接続し、カメラ(21)が区画(3)内部の写真を撮像可能なように光を伝達するように構成された1つまたは複数の光導波路(30)と、
を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷蔵庫(1)の区画(3)の画像を撮像して好ましくは処理するシステム(2)であって、
システム(2)は、
完全にまたは部分的に冷蔵庫(1)の区画(3)の外側に配置された1つまたは複数のカメラ(21)を含むカメラモジュール(20)と、
カメラ(21)、および冷蔵庫(1)の区画(3)に光学的に接続し、カメラ(21)が区画(3)内部の写真を撮像可能なように光を伝達するように構成された1つまたは複数の光導波路(30)と、
を含むシステム(2)。
【請求項2】
少なくとも1つの導波路(30)が、それぞれがコアおよびクラッドを有する複数の光ファイバを含み、
複数の光ファイバはファイバの束を形成し、バンドルを形成する複数の光ファイバは好ましくは完全に又は部分的に融着している、
請求項1に記載のシステム(2)。
【請求項3】
導波路(30)が、N本の光ファイバの束を有し、対応するカメラ(21)はM個の画素の配列を有するイメージセンサ(21a)を含み、ここでNおよびMに関して下の式が成り立つ、
請求項2に記載のシステム(2)。
【数1】
【請求項4】
カメラ(21)の少なくとも1つが複数のファイバの束に接続される、
請求項2または3に記載のシステム(2)。
【請求項5】
カメラモジュール(20)が、1つ以上のカメラ(21)から受信した画像データを処理及び/又は前処理及び/又は保存及び/又は転送するための電子機器をさらに含む、
請求項1~4のいずれか1つに記載のシステム(2)。
【請求項6】
各導波路(30)は、区画(3)の内部からの光を受け取るように構成された導波路(30)の画像入力面(32)を構成する受信ヘッド(35)を有する、
請求項1~5のいずれか1つに記載のシステム(2)。
【請求項7】
受信ヘッド(35)が、画像入力面(32)と光学的に接触している、好ましくはレンズ(33)である光学システムをさらに含む、
請求項6に記載のシステム(2)。
【請求項8】
異なる位置及び/又は方向及び/又は画角からの画像を撮像することができるように構成された複数の受信ヘッド(35)が備えられる、
請求項6または7に記載のシステム(2)。
【請求項9】
モデルに従って入力画像の特性を決定するように構成され、カメラ(21)に接続した処理ユニット(40)をさらに含む、
請求項1~8のいずれか1つに記載のシステム(2)。
【請求項10】
処理ユニットは、好ましくは個々の及び/又は結合された画像に基づいて、モデルを訓練する、又はモデルの訓練を可能にするように構成される、
請求項9に記載のシステム(2)。
【請求項11】
モデルは、製品ロゴ、及び/又は製品ケース又はパッケージ上のテキスト、及び/又は製品のサイズ及び/又は色、及び/又は区画(3)内での製品の位置、及び/又は製品の消費度を検出するように構成される、
請求項9または10に記載のシステム(2)。
【請求項12】
請求項1~11のいずれか1つに記載のシステム(2)を含む冷蔵庫。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷蔵庫の区画(compartment)の画像を撮像し、好ましくは処理するためのシステムに関するものである。また、本発明は、そのようなシステムを構成する冷蔵庫に関する。
【背景技術】
【0002】
冷蔵庫の在庫の把握、商品リストの作成、食品の鮮度判定等のために、冷蔵庫に保管されている商品の画像を撮影するシステムは既に提案されている。この目的のために、例えば特開2001-317858A、US2016/0047587A1、US2016/0138859A1に記載されているように、1台以上のカメラが冷蔵庫内に設置される。
【0003】
冷蔵庫内にカメラを設置するにはスペースが必要なため、冷蔵庫の区画内の有効容積が減少する。さらに、例えば、ケーブル配線やカメラの適切な配置のために、製造工程やメンテナンス工程が複雑である。カメラと画像処理および制御のためのそれぞれの電子機器は、電気回線を介して通信し得る。無線通信の場合、カメラには別途電源が必要となる。カメラの修理や交換にはコストがかかる。さらに、1台以上のカメラの設置は、エンジニアリングや工業デザインの工程に影響を及ぼす。
【発明の概要】
【0004】
以上のことから、本発明の目的は、上述した欠点の1つ以上を克服することができる、冷蔵庫の内部の画像を撮像し、好ましくは処理するためのシステムを提供し、また、そのようなシステムを備えた冷蔵庫を提供することである。
【0005】
この目的は、独立請求項に定義されたシステムおよび冷蔵庫によって解決される。好ましい特徴および実施形態は、従属請求項、本発明の一般的な説明、ならびに特定の実施形態の説明および図面において定義される。
【0006】
本発明によるシステムは、冷蔵庫の区画の画像を撮像し、好ましくは少なくとも部分的に処理するために適合される。ここで、用語「区画」は、冷蔵庫の内部容積を示し、これは、食品、飲料、医療品等の温度制御、特に冷却されるべきアイテム及び製品を受け入れるためのものである。
【0007】
本システムは、少なくとも部分的に冷蔵庫の区画の外側に配置された1つ以上のカメラを含むカメラモジュールから構成される。言い換えれば、イメージセンサ、電源等のカメラの少なくとも主要な構成要素は、区画の外側に配置される。本システムは、カメラ及び冷蔵庫の区画に光学的に接続される1つ以上の光導波路(optical waveguide)をさらに備える。導波路は、カメラが区画内部の写真を撮像可能なように、光を伝達するように構成されている。
【0008】
本発明によるシステムは、区画内部の画像を撮影するためのカメラを、冷蔵庫の任意の位置、または冷蔵庫から間隔を空けてすら配置することができる。カメラの位置は、区画の内部に制限されることなく、特定の設置要件に従って自由に選択することができる。そのため、冷蔵庫の有効容積はカメラの影響を受けない。また、カメラの配線や適切な配置が簡素化されるため、製造工程やメンテナンス工程を改善することができる。特に、カメラを、例えば冷蔵庫の室内カバーの中に埋め込まないように配置することで、カメラの交換、メンテナンス及び/又は修理を容易に行うことができる。カメラの位置が、区画のデザインに影響を与えたり、決定したりすることはない。
【0009】
冷蔵庫の金属ケースがRF(ラジオ周波数)信号を遮蔽するため、冷蔵庫の区画の外側にカメラを設置することで、ラジオ(RF)、カメラ、メインボードが一体となった設計が可能になる。
【0010】
光学的に画像を転送するため、特に電磁波干渉(EMI)に対して強い。
【0011】
好ましくは、少なくとも1つの、より多くの、又はそれぞれの導波路は、それぞれがコアおよびクラッドを有する複数の光ファイバを含み、複数の光ファイバはファイバの束を形成する。特定の導波路に属する複数の光ファイバは、完全に又は部分的に融着(fuse)されていることが好ましい。複数の又は束になったファイバを利用することにより、例えばマイクロファイバを用いて、導波路の小さな部分で光波の伝達が可能になる。各ファイバは、それぞれ導波路に接続されたカメラのイメージセンサの個々の画素を代表してもよいが、そのような1対1の対応は必須ではない。その代わりに、ファイバファセットからイメージセンサのピクセルアレイへのN対Mマッピング(N-to-M mapping)を実施することも可能である。また、1台のカメラが複数のファイバの束に接続されていてもよく、追加的または代替的にセットアップに複数のカメラが存在してもよい。
【0012】
言い換えれば、好ましい実施形態によれば、1つの、複数の、又はそれぞれの導波路は、M本の光ファイバの束を有し、対応するカメラ、すなわちそれぞれの導波路に光学的に接続されるカメラはM個の画素の配列を有するイメージセンサを含み、ここでNおよびMに関して下の式が成り立つ。
【0013】
【数1】
【0014】
好ましくは、カメラの少なくとも1つが複数のファイバの束に接続され、それによって、検出のフィールドを損なうことなく、または区画の内部から受信して処理することができる情報を減らすことなくカメラの数を減らすことができる。
【0015】
好ましくは、カメラモジュールは、1つ以上のカメラから受信した画像データを処理及び/又は前処理及び/又は保存及び/又は転送するための電子機器をさらに含む。画像データは、ローカルに処理されてもよいし、ネットワークシステム内で処理されてもよい。光を取り込む場所とカメラとを分離することによって、区画内の異なる位置及び方向から受信した画像データを光学的及び/又は電子的に組み合わせることができ、それによってシステムの柔軟性を向上させることができる。
【0016】
好ましくは、各導波路は、区画の内部からの光を受け取るように構成された導波路の画像入力面を構成する受信ヘッドを有する。受信ヘッドのみを区画内に配置するか、または区画と光学的に接触させる必要があるため、本システムを設置する際、または従来の冷蔵庫をこのようなシステムでアップグレードする際に、冷蔵庫の区画の構造改正を最小限に抑えることができる。
【0017】
好ましくは、受信ヘッドは、画像入力面と光学的に接触している光学システムをさらに備える。例えば、入射光を集束または分散させるためのレンズが提供されてもよい。したがって、画角などの光学パラメータは、例えば区画の形状およびサイズに関して、簡単に調整および最適化することができる。
【0018】
好ましくは、導波路にそれぞれ接続された複数の受信ヘッドが備えられる。この場合、複数の受信ヘッドは、異なる位置及び/又は方向及び/又は画角からの画像を撮像することができるように構成され、それにより、その有効容積を損なうことなく区画内部の視覚化を向上させることができる。
【0019】
好ましくは、システムは、モデルに従って入力画像の特性を決定するように構成された処理ユニットをさらに含む。好ましい実施形態によれば、処理ユニットは、例えば、個々の及び/又は結合された画像に基づいて、モデルを訓練する、又はモデルの訓練を可能にするように構成される。
【0020】
受信した画像データは、開発期間中および顧客側の製品寿命を通じて収集することができる。これらの画像は、様々なユースケース(use-case)を可能にする機械学習モデルを訓練するために使用されることがある。モデルは、オンエッジ(すなわち、デバイス上)またはネットワークシステムで学習させることができる。この場合、システムの複雑さを低減することができる。さらに、クラウドベースの学習と予測を可能にするために、オプションの通信ユニットが提供されてもよい。
【0021】
学習済みモデルは、例えば、ケチャップ、トマト、食品、瓶、砂糖、調味料、飲料などのアイテムに関する製品ロゴ、「蜂蜜配合で甘い」、「無糖」、「人工甘味料無添加」などの製品ケースまたはパッケージ上のテキスト、アイテムまたはパッケージのサイズ、支配色、食品や飲料の位置、製品の消費度などを検出することができる。
【0022】
また、上述した目的は、先に述べたいずれかの実施態様に係るシステムを構成する冷蔵庫によって解決される。
【0023】
システムに関して説明した特徴、技術的貢献、効果および利点は、ここで冷蔵庫に関しても開示される。
【図面の簡単な説明】
【0024】
以下、本発明の好ましい実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0025】
図1図1は、冷蔵庫内の画像を撮像して処理するためのシステムを備えた冷蔵庫の模式図である。
図2図2は、図1に示す冷蔵庫の一部を形成する画像転送部の模式図である。
図3図3は、光ファイバの束を含む、例示的な導波路の終点を示す。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の好ましい実施形態について、図面を参照しながら説明する。ここで、図中、同一、類似、または同一もしくは類似の効果を有する要素には、同一の参照数字が与えられる。このような要素については、冗長な記述を避けるために、繰り返しの説明を省略され得る。
【0027】
図1は、冷蔵庫1を模式的に示す図である。冷蔵庫1は、自律型装置、移動型装置または据置型装置として実装されてもよいし、家電ネットワークシステムなどのネットワークの一部であってもよい。冷蔵庫1は、家庭用または産業用で使用することができる。
【0028】
冷蔵庫1は、冷蔵庫1の内部、特に冷蔵庫1の区画3の画像を撮像し処理するシステム2を備えている。
【0029】
この目的のために、システム2は、それぞれが1つ以上のカメラ21を有する少なくとも1つのカメラモジュール20と、場合によってはカメラ21から受け取った画像データの処理または前処理、保存、転送等のためのメインボード等のさらなる電子機器22とを含む。
【0030】
各カメラ21は、電荷結合素子(CCD)のようなイメージセンサ21a(図2を参照)を含んでいる。イメージセンサ21aは、典型的には、入射光子を半導体-酸化物界面で電荷に変換し、捕捉された画像の代表表現を得るためにこれらの電荷を読み出すように構成された光感受性半導体ベースの画素のアレイを有している。
【0031】
システム2は、区画3の内部からカメラ21へ光を伝達するように構成された1つ以上の光導波路30をさらに含む。図2を参照すると、各導波路30は、画像を受信し出力するための2つの画像面31、32をそれぞれ有する。一方の画像面31は、ここでは「画像出力面」とも呼ばれ、カメラ側に配置され、カメラ21のイメージセンサ21aに接続される。他方の画像面32は、ここでは「画像入力面」とも呼ばれ、冷蔵庫1の内部側に位置し、そこからの光を受光するように構成される。
【0032】
画像入力面32は、入射光を集光又は分散させるためのレンズ33などの光学システムを備えていてもよい。光導波路30とレンズ33のような可能な光学要素を含むアセンブリは、本明細書では画像転送部34と呼ばれる。レンズ33のような光学要素を含み得る画像入力面32は、本明細書では、受信ヘッド35と呼ばれる。複数の受信ヘッド35は、画像が異なる位置、方向及び画角から捕捉され得ることを示すために、図1に模式的に示されている。
【0033】
レンズ33のような光学システムは、ガラス繊維や画像転送ケーブルを使用して形成することができる。これにより、特にコンパクトで費用対効果の高い実装が可能となる。導波路30は、可撓性でも剛性でもよい。導波路が設置後にさらに曲げられることがなければ、剛性の導波路を設けても、システム2の効率に影響を与えない。
【0034】
好ましくは、複数の画像転送部34が設けられ、冷蔵庫1の内側カバー内に設置される。画像入力面32は冷蔵庫1の内部からの光を受光し、光導波路30はその光を画像出力面31に伝達する。画像出力面31と光接触しているイメージセンサ21aが光を検出することにより、冷蔵庫の庫内3の画像が撮像される。
【0035】
好ましい実施形態によれば、導波路30は、いわゆる溶融ファイバ光導波路によって実現される。溶融ファイバ光導波路は、複数のファイバ、すなわちファイバの束を含む。ファイバの各々は、高屈折率のコアと、低屈折率のクラッドとを有する。画像入力面32でファイバに入射した光線は、コアとクラッドとの界面での全反射を介してコアに沿って導光される。ファイバの束は、剛性または可撓性の導波路30を形成するために、(接着剤有りで又は無しで、加熱有りで又は無しで)結合および融着されることができる。
【0036】
複数のファイバを利用することで、例えばマイクロファイバを利用するなどして、光波を小さな部品で転送することができる。各ファイバは、イメージセンサ21aの個々の画素を代表してもよいが、そのような1対1の対応は必要ない。例えば、ファイバファセットからイメージセンサ21aの画素配列へのN対Mマッピングが利用されてもよい。さらに、1つのカメラ21が複数のファイバの束に接続されてもよく、代替的に、セットアップに複数のカメラ21が存在してもよい。
【0037】
図3は、光ファイバの束に基づく例示的な導波路30の終点、すなわち画像出力面31を示す図である。複数のファイバ及び/又はバンドルは、イメージセンサ21a側で結合又は接合され、ジョイント画像データを提供する。好ましい実施態様は、図3に示されるように、長方形または六角形の形状を使用するが、実施態様は用途に応じて異なってもよい。画像データは、空間的に分離されたゾーンから、または同じ場所から収集されてもよく、画像データは、追加的にまたは代替的に、異なる視線方向及び/又は異なる画角から収集されてもよい。
【0038】
受信した画像データは、開発期間中や顧客側の製品寿命を通じて収集されることがある。これらの画像は、様々なユースケースを可能にする機械学習モデルを訓練するために使用されることがある。モデルは、オンエッジ(すなわち、デバイス上)またはネットワークシステム内で学習させることができる。
【0039】
この目的のために、システム2は、好ましくは、入力画像の特性を決定するためのモデルを取得し、場合によっては訓練するように構成されている処理ユニット40を含む。モデルは、別々の画像の代わりに、結合された画像を用いることによって訓練されてもよい。この場合、システム2の複雑さを低減することができる。さらに、クラウドベースのトレーニングおよび予測を可能にするように、オプションの通信ユニット50が提供されてもよい。
【0040】
学習済みモデルは、例えば、ケチャップ、トマト、食品、瓶、砂糖、調味料、飲料、ドリンクなどのアイテムに関する製品ロゴ、「蜂蜜配合で甘い」、「無糖」、「人工甘味料無添加」などの製品ケースまたはパッケージ上のテキスト、製品またはパッケージのサイズ、支配色、食品や飲料の場所、製品の消費度などを検出することができる。
【0041】
本明細書で説明するシステム2は、冷蔵庫1の内部、すなわち区画3の画像を撮影し処理するように構成されている。システム2のカメラ21は、区画3の外側に配置されており、すなわち、システム2は、設置要件に応じて、カメラ21を冷蔵庫1の任意の場所に、または冷蔵庫1から離れた場所にさえ配置することを可能にする。したがって、冷蔵庫1の有効容積は、カメラ21によって影響を受けない。カメラ21の配線および適切な配置が簡素化され、それにより、製造およびメンテナンスのプロセスが改善される。特に、カメラ21を、例えば冷蔵庫1の室内カバーの内部に埋め込まないように配置することで、カメラ21の交換や修理を容易に行うことができる。カメラ21の位置は、冷蔵庫1、特に、区画3のデザインに影響を与えず、それらを決定することもない。
【0042】
カメラ21を冷蔵庫1の区画3の外側に設置することで、冷蔵庫1の金属ケースがRF信号を遮蔽するため、ラジオ(RF )、カメラ、メインボードの複合設計を利用することができる。
【0043】
画像は光学的に転送されるため、システム2は特に電磁干渉(EMI)に対して耐性がある。
【0044】
以上、説明した実施形態により本発明を図示し、詳細に説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。当業者であれば、添付の特許請求の範囲から逸脱することなく、他の変形例を導き出すことができる。
【0045】
一般に、用語「a」または「an」は、例えば用語「ちょうど1つ」等によって明示的に除外されない限り、特に「少なくとも1つ」、「1つ以上」等の意味を有する単数または複数として理解されることがある。
【0046】
実施形態で示した特徴、特に異なる実施形態で示した特徴は、本発明の範囲を離れることなく、組み合わせたり、代用したりすることができる。
【符号の説明】
【0047】
1 冷蔵庫
2 画像を撮像して処理するシステム
3 区画
20 カメラモジュール
21 カメラ
21a イメージセンサ
22 電子機器
30 導波路
31 画像出力面
32 画像入力面
33 レンズ
34 画像転送部
35 受信ヘッド
40 処理ユニット
50 通信ユニット
図1
図2
図3
【国際調査報告】