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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-19
(54)【発明の名称】誘導手術ロボット用スプリント器具
(51)【国際特許分類】
   A61B 90/00 20160101AFI20230612BHJP
   A61B 34/20 20160101ALI20230612BHJP
【FI】
A61B90/00
A61B34/20
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2022559634
(86)(22)【出願日】2021-03-30
(85)【翻訳文提出日】2022-11-24
(86)【国際出願番号】 IB2021052646
(87)【国際公開番号】W WO2021198919
(87)【国際公開日】2021-10-07
(31)【優先権主張番号】63/001,998
(32)【優先日】2020-03-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518432274
【氏名又は名称】ネオシス・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】弁理士法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】フィッティパルディ,マウロ
(72)【発明者】
【氏名】サルセド,ジュアン
(72)【発明者】
【氏名】ジャネロ,メリッサ・フランチェスカ
(72)【発明者】
【氏名】モージズ,デニス
(57)【要約】
ロボットによって誘導される手術用のスプリント器具は、そのそれぞれが第1の端部と第2の端部との間で間隔を置いて配置された逃がし穴を画定する、共延在する細長い第1及び第2のスプリント部を含む。第1の分離可能部は第1及び第2のスプリント部の間に配置され、第1及び第2のスプリント部に沿って延在する。追跡部は第1のスプリント部又は第2のスプリント部と係合し、第1のスプリント部又は第2のスプリント部から外側に延在し、そこから外側に延在し、追跡部にキネマティックマウントが係合する。第1のスプリント部の逃がし穴の1つと第2のスプリント部の逃がし穴の1つとの間に延在する第2の分離可能部であって、第2の分離可能部は、第1及び第2のスプリント部並びに第1の分離可能部の長さの調整を容易にするように切断可能に構成される。スプリント器具は、キネマティックマウントに対して所定の配置に配置された工具較正部又は基準マーカ要素を含むことができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロボット誘導手術用のスプリント器具であって、前記器具は、
第1及び第2の長手方向端部を有し、長手方向に間隔を置いて配置された逃がし穴を画定する細長い第1のスプリント部と、
第1及び第2の長手方向端部を有し、長手方向に間隔を置いて配置された逃がし穴を画定する細長い第2のスプリント部であって、第1のスプリント部と共延在する第2のスプリント部と、
第1及び第2のスプリント部の間に配置され、第1及び第2のスプリント部のそれぞれの第1の端部間からそれぞれの第2の端部間まで長手方向に延在する第1の分離可能部と、
第1のスプリント部又は第2のスプリント部と係合し、そこから外側に延在する追跡部であって、追跡部はそれと係合するキネマティックマウントを有する追跡部と、
第1のスプリント部の逃がし穴の1つと第2のスプリント部の逃がし穴の1つとの間に延在する第2の分離可能部であって、第1及び第2のスプリント部並びに第1の分離可能部の長さの調整を容易にするように切断可能に構成された第2の分離可能部と、
を備える、スプリント器具。
【請求項2】
キネマティックマウントは追跡部と一体的に形成される、請求項1に記載の器具。
【請求項3】
追跡部は、第1もしくは第2のスプリント部の、第1又は第2の端部から延在する、請求項1に記載の器具。
【請求項4】
第2の分離可能部は、第1のスプリント部の逃がし穴の1つと第2のスプリント部の逃がし穴の1つとの間で第1及び第2のスプリント部の減少した断面厚さを備える、請求項1に記載の器具。
【請求項5】
第1及び第2のスプリント部並びに第1の分離可能部は、凹部を画定する内面を有する細長チャネルを集合的に形成するように相互作用する細長チャネルを集合的に形成し、第1の分離可能部は、第1並びに第2のスプリント部のそれぞれの第1及び第2の端部の間に延在する内面にスロットを画定するように、第1及び第2のスプリント部の間で、かつ第1及び第2のスプリント部に対して減少した断面厚さを画定する、請求項1に記載の器具。
【請求項6】
スロットは仕切を受容するように構成され、仕切及び第1のスプリント部が細長チャネルの第1の部分を画定し、仕切及び第2のスプリント部が細長いチャネルの第2の部分を画定するように仕切がスロットに沿って延在する、請求項5に記載の器具。
【請求項7】
第1の分離可能部は、各々が細長チャネルの外面からスロットまで延在する1つ又は複数の穴を画定し、1つ又は複数の穴は、第1及び第2のスプリント部のそれぞれの第1及び第2の端部間において第1の分離可能部に沿って間隔を置いて配置される、請求項5に記載の器具。
【請求項8】
第1のスプリント部、第2のスプリント部、第1の分離可能部、又は追跡部の外面によって画定された凹部によって受容される基準マーカ要素であって、キネマティックマウントに対して所定の位置に受容される基準マーカ要素を備える、請求項1に記載の器具。
【請求項9】
基準マーカ要素は球形であり、凹部は球形の基準マーカ要素を受容するように構成された半球形又は細長い凹状チャネルである、請求項8に記載の器具。
【請求項10】
第1のスプリント部、第2のスプリント部、第1の分離可能部、又は追跡部と係合する工具較正部であって、キネマティックマウントに対して所定の位置に配置される工具較正部を備える、請求項1に記載の器具。
【請求項11】
ロボット誘導手術用のスプリント器具であって、前記器具は、
第1及び第2の長手方向端部を有し、長手方向に間隔を置いて配置された逃がし穴を画定する細長い第1のスプリント部と、
第1及び第2の長手方向端部を有し、長手方向に間隔を置いて配置された逃がし穴を画定する細長い第2のスプリント部であって、第1のスプリント部と共延在する第2のスプリント部と、
第1及び第2のスプリント部の間に配置され、第1及び第2のスプリント部のそれぞれの第1の端部間からそれぞれの第2の端部間まで長手方向に延在する第1の分離可能部と、
第1のスプリント部又は第2のスプリント部と係合し、そこから外側に延在する追跡部であって、追跡部にキネマティックマウントが係合する追跡部と、
第1のスプリント部、第2のスプリント部、第1の分離可能部、又は追跡部と係合する工具較正部であって、キネマティックマウントに対して所定の位置に配置される工具較正部と、
を備える、スプリント器具。
【請求項12】
キネマティックマウントは追跡部と一体的に形成される、請求項11に記載の器具。
【請求項13】
追跡部は、第1又は第2のスプリント部の第1又は第2の端部から延在する、請求項11に記載の器具。
【請求項14】
第1のスプリント部、第2のスプリント部、第1の分離可能部、又は追跡部の外面によって画定された凹部によって受容される基準マーカ要素であって、キネマティックマウントに対して所定の位置に受容される基準マーカ要素を備える、請求項11に記載の器具。
【請求項15】
基準マーカ要素は球形であり、凹部は球形の基準マーカ要素を受容するように構成された半球形又は細長凹状チャネルである、請求項14に記載の器具。
【請求項16】
第1のスプリント部の逃がし穴の1つと第2のスプリント部の逃がし穴の1つとの間に延在する第2の分離可能部を備え、第2の分離可能部は第1及び第2のスプリント部並びに第1の分離可能部の長さの調整を容易にするように切断可能に構成される、請求項11に記載の器具。
【請求項17】
第2の分離可能部は、第1のスプリント部の逃がし穴の1つと第2のスプリント部の逃がし穴の1つとの間で第1及び第2のスプリント部の減少した断面厚さを備える、請求項16に記載の器具。
【請求項18】
第1及び第2のスプリント部並びに第1の分離可能部は、凹部を画定する内面を有する細長チャネルを集合的に形成するように相互作用し、第1の分離可能部は、第1並びに第2のスプリント部のそれぞれの第1及び第2の端部の間に延在する内面にスロットを画定するように、第1及び第2のスプリント部の間で、かつ第1及び第2のスプリント部に対して減少した断面厚さを画定する、請求項11に記載の器具。
【請求項19】
スロットは仕切を受容するように構成され、仕切及び第1のスプリント部は細長チャネルの第1の部分を画定し、仕切及び第2のスプリント部は細長チャネルの第2の部分を画定するように、仕切がスロットに沿って延在する、請求項18に記載の器具。
【請求項20】
第1の分離可能部は、各々が細長チャネルの外面からスロットまで延在する1つ又は複数の穴を画定し、1つ又は複数の穴が、第1及び第2のスプリント部のそれぞれの第1及び第2の端部間において第1の分離可能部に沿って間隔を置いて配置される、請求項18に記載の器具。
【請求項21】
ロボットによって誘導される手術用のスプリント器具であって、前記器具は、
第1及び第2の長手方向端部を有し、長手方向に間隔を置いて配置された逃がし穴を画定する細長い第1のスプリント部と、
第1及び第2の長手方向端部を有し、長手方向に間隔を置いて配置された逃がし穴を画定する細長い第2のスプリント部であって、第1のスプリント部と共延在する第2のスプリント部と、
第1及び第2のスプリント部の間に配置され、第1及び第2のスプリント部のそれぞれの第1の端部間からそれぞれの第2の端部間まで長手方向に延在する第1の分離可能部と、
第1のスプリント部又は第2のスプリント部と係合し、そこから外側に延在する追跡部であって、追跡部にキネマティックマウントが係合する追跡部と、
第1のスプリント部、第2のスプリント部、第1の分離可能部、又は追跡部の外面によって画定された凹部によって受容される基準マーカ要素であって、キネマティックマウントに対して所定の位置で受容される基準マーカ要素と、
を備える、スプリント器具。
【請求項22】
キネマティックマウントは追跡部と一体的に形成される、請求項21に記載の器具。
【請求項23】
追跡部が、第1もしくは第2のスプリント部の第1又は第2の端部から延在する、請求項21に記載の器具。
【請求項24】
基準マーカ要素は球形であり、凹部は球形の基準マーカ要素を受容するように構成された半球形又は細長い凹状チャネルである、請求項21に記載の器具。
【請求項25】
第1のスプリント部の逃がし穴の1つと第2のスプリント部の逃がし穴の1つとの間に延在する第2の分離可能部を備え、第2の分離可能部は第1及び第2のスプリント部並びに第1の分離可能部の長さの調整を容易にするように切断可能に構成される、請求項21に記載の器具。
【請求項26】
第2の分離可能部は、第1のスプリント部の逃がし穴の1つと第2のスプリント部の逃がし穴の1つとの間で第1及び第2のスプリント部の減少した断面厚さを備える、請求項25に記載の器具。
【請求項27】
第1及び第2のスプリント部並びに第1の分離可能部は、凹部を画定する内面を有する細長チャネルを集合的に形成するように相互作用し、第1の分離可能部は、第1並びに第2のスプリント部のそれぞれの第1及び第2の端部の間に延在する内面にスロットを画定するように、第1及び第2のスプリント部の間で、かつ第1及び第2のスプリント部に対して減少した断面厚さを画定する、請求項21に記載の器具。
【請求項28】
スロットは仕切を受容するように構成され、仕切及び第1のスプリント部は細長チャネルの第1の部分を画定し、仕切及び第2のスプリント部は細長チャネルの第2の部分を画定するように仕切がスロットに沿って延在する、請求項27に記載の器具。
【請求項29】
第1の分離可能部は、各々が細長チャネルの外面からスロットまで延在する1つ又は複数の穴を画定し、1つ又は複数の穴は、第1及び第2のスプリント部のそれぞれの第1及び第2の端部間において第1の分離可能部に沿って間隔を置いて配置される、請求項27に記載の器具。
【請求項30】
第1のスプリント部、第2のスプリント部、第1の分離可能部、又は追跡部と係合する工具較正部であって、キネマティックマウントに対して所定の位置に配置される工具較正部を備える、請求項21に記載の器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、手術ロボット及び関連する誘導システムに関し、より詳細には、手術ロボットの誘導システムのための基準マーカ及び/又は追跡マーカを形成するためのスプリント器具に関する。
【背景技術】
【0002】
ロボットシステムは、手術用途において実施されることがますます多くなっている。その1つの例には、歯科手術に使用される手術ロボットが含まれる。そのようなロボットは、手術ロボットによって実施される手術器具を誘導するために使用される誘導システムに関連付けられることが多い。誘導システムはまた、患者データを収集しかつ/又は分析して外科手術を計画することによるか、外科手術を行うために事前計画データに依存して手術器具を誘導することによるかにかかわらず、手術の事前計画プロセスに関与するように構成されてもよい。
【0003】
特に外科手術においては、手術ロボットシステムのいくつかは、手術ロボットを誘導するために患者の身体に関連付けられた固定基準点に依存する。すなわち、そのような手術ロボットシステムのいくつかは、事前計画中であるか実際の外科手術自体の間であるかにかかわらず、処置中の患者の移動又は動きを考慮又は補正するように、患者の身体に対する基準枠を画定する。この基準点はまた、複数の係合/離脱(すなわち、事前計画と実際の外科手術との間の期間)によって手術ロボット又はそれに関連する誘導システムに実施される基準枠が変更しないように反復可能でなければならない。
【0004】
特定の例では、手術ロボット用誘導システムによって実施される基準点(又はその基準点を定義するための誘導システムと患者との間の接続部)は、例えば、光学的モダリティ、機械的モダリティ、音響的モダリティ、又は他の好適かつ好適な追跡/誘導モダリティ、又はそれらの組合せによって達成されてもよい。特に歯科手術用途で使用されるいくつかのモダリティでは、基準点(すなわち、「基準マーカ」)を形成するためのある機械的モダリティが、例えば、剛性要素を患者の頭部/歯に取り付ける/固定することによって達成されてもよい。そのような剛性要素は、いくつかの例では、スプリント(例えば、図1図2A、及び図2Bの従来技術を参照)と呼ばれたり、スプリントを備えたりしてもよい。そのようなスプリントは、一般に、例えば、(すなわち、保持部と歯との間に塗布されるアクリル材料などの接着物質によって)歯の1つ又は複数を把持する保持部と、保持部を別個のキネマティックマウントに接続する取付部(すなわち、取付アーム)と、キネマティックマウント自体とを含んでもよく、キネマティックマウントは、手術ロボット用誘導システムに関連付けられた追跡部のための取付点を備えてもよい(すなわち、例えば、基準マーカの光学的追跡のために反射マーカが取付点に取り付けられてもよいし、基準マーカの機械的追跡のために取付点が取付点との機械的接続部を形成するための固定部位を含んでもよいし、任意の他の好適な追跡装置に関連付けられる適切な基準マーカの要素を受容するように、取付点が他の方法で構成されてもよい)。
【0005】
そのような場合、保持部は、外科手術中に亘って可能な限り剛性(すなわち、保持部自体の構造、並びに患者の歯への保持部の固定)を有することが好適となり得る。しかしながら、保持部は、外科手術が完了したときに容易に取り外し可能であることも好適となり得る。いくつかの例では、例えば、ある日に発生し得る事前計画処置(すなわち、CTスキャン。スプリントはそれに関連付けられた基準マーカがスキャンに取り込まれるように所定位置になければならない)と、別の日に発生し得る外科手術(外科手術は、外科手術を追跡/誘導するためにスプリントが所定の位置にあることを必要とする)との間にスプリントを再現可能に取り外して交換することが好適となり得る。他の例では、単一のスプリント構成が、例えばユニバーサルフィット装置として、幅広い患者集団にわたって使用可能又は適合可能であることが好適となり得る。さらに、スプリントの別個の構成要素を最小限有すること、別個の構成要素が含まれていれば、そのような別個の構成要素がスプリントアセンブリ全体の一部として一体化されるか強固に取り付けられることが望ましい場合がある。
【0006】
例えば図1図2A、及び図2Bに示すような従来技術のスプリント器具は、保持部による患者の歯への強固な取り付けを効果的なものにするために、塗布される接着材料(すなわち、歯科用アクリル)の慎重なバランスも必要とする。例えば、保持部に塗布される接着材料が少なすぎる場合、外科手術中に保持部に加えられる力に十分に抵抗するために保持部を歯に接着するのに接着材料の量が十分ではないことがあるため、スプリント器具があまりにも容易に歯から分離されてしまう可能性がある。しかしながら、保持部に塗布される接着材料が多すぎる場合、余剰の接着材料が歯のアンダーカット(すなわち、歯が歯肉線及び/又は歯間の空間に向かって狭くなる歯の部分)に流れ込むことがあり、例えば、1本又は複数の歯から保持部を取り外すために固化した接着材料に孔を開けることをしなければ、保持部は外科手術の最後に容易に取り外せない。そのような場合、保持部は特定の患者にとって再使用可能ではないことが多く、さらなる処置が必要とされる場合、基準マーカ及び/又は追跡マーカのための新しい取付部を含む新しい保持部が必要となることもある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、例えば、歯科手術において使用され、従来技術の器具のこれらの制限及び他の制限に対処する、手術ロボットの誘導システム用の基準マーカを形成するためのスプリント器具が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記及び他の必要性は、ロボット支援手術用スプリント器具を1つの特定の態様において提供する本開示の態様によって満たされる。そのような器具は、第1及び第2の長手方向端部を有し、長手方向に間隔を置いて配置された逃がし穴を画定する細長い第1のスプリント部と、第1及び第2の長手方向端部を有し、長手方向に間隔を置いて配置された逃がし穴を画定する細長い第2のスプリント部であって、第1のスプリント部と共延在する第2のスプリント部とを備える。第1の分離可能部は、第1及び第2のスプリント部の間に配置され、第1及び第2のスプリント部のそれぞれの第1の端部間からそれぞれの第2の端部間まで長手方向に延在する。追跡部は第1のスプリント部又は第2のスプリント部と係合し、そこから外側に延在し、そこでキネマティックマウントが追跡部と係合する。第2の分離可能部は、第1のスプリント部の逃がし穴の1つと第2のスプリント部の逃がし穴の1つとの間に延在し、第2の分離可能部は、第1及び第2のスプリント部並びに第1の分離可能部の長さの調整を容易にするように切断可能に構成される。
【0009】
本開示の別の態様は、ロボット支援手術用スプリント器具を提供する。そのような器具は、第1及び第2の長手方向端部を有し、長手方向に間隔を置いて配置された逃がし穴を画定する細長い第1のスプリント部と、第1及び第2の長手方向端部を有し、長手方向に間隔を置いて配置された逃がし穴を画定する細長い第2のスプリント部であって、第1のスプリント部と共延在する第2のスプリント部とを備える。第1の分離可能部は、第1及び第2のスプリント部の間に配置され、第1及び第2のスプリント部のそれぞれの第1の端部間からそれぞれの第2の端部間まで長手方向に延在する。追跡部は第1のスプリント部又は第2のスプリント部と係合し、そこから外側に延在し、そこでキネマティックマウントが追跡部と係合する。工具較正部は第1のスプリント部、第2のスプリント部、第1の分離可能部、又は追跡部と係合し、キネマティックマウントに対して所定の位置に配置される。
【0010】
本開示のさらに別の態様は、ロボット支援手術用スプリント器具を提供する。そのような器具は、第1及び第2の長手方向端部を有し、長手方向に間隔を置いて配置された逃がし穴を画定する細長い第1のスプリント部と、第1及び第2の長手方向端部を有し、長手方向に間隔を置いて配置された逃がし穴を画定する細長い第2のスプリント部であって、第1のスプリント部と共延在する第2のスプリント部とを備える。第1の分離可能部は、第1及び第2のスプリント部の間に配置され、第1及び第2のスプリント部のそれぞれの第1の端部間からそれぞれの第2の端部間まで長手方向に延在する。追跡部は第1のスプリント部又は第2のスプリント部と係合し、そこから外側に延在し、そこでキネマティックマウントが追跡部と係合する。基準マーカ要素は、第1のスプリント部、第2のスプリント部、第1の分離可能部、又は追跡部の外面によって画定された凹部によって受容され、キネマティックマウントに対して所定の位置に受容される。
【0011】
したがって、本開示は、限定するものではないが、以下の例示的な実施形態を含む。
【0012】
例示的な実施形態1:ロボット支援手術用のスプリント器具であって、前記器具が、第1及び第2の長手方向端部を有し、長手方向に間隔を置いて配置された逃がし穴を画定する細長い第1のスプリント部と、第1及び第2の長手方向端部を有し、長手方向に間隔を置いて配置された逃がし穴を画定する細長い第2のスプリント部であって、第1のスプリント部と共延在する第2のスプリント部と、第1及び第2のスプリント部の間に配置され、第1及び第2のスプリント部のそれぞれの第1の端部間からそれぞれの第2の端部間まで長手方向に延在する第1の分離可能部と、第1のスプリント部又は第2のスプリント部と係合し、そこから外側に延在する追跡部であって、追跡部にキネマティックマウントが係合する追跡部と、第1のスプリント部の逃がし穴の1つと第2のスプリント部の逃がし穴の1つとの間に延在する第2の分離可能部であって、第1及び第2のスプリント部並びに第1の分離可能部の長さの調整を容易にするように切断可能に構成された第2の分離可能部とを備える、スプリント器具。
【0013】
例示的な実施形態2:キネマティックマウントは追跡部と一体的に形成される、前述及び後述の例示的な実施形態のいずれか又はそれらの組合せの器具。
【0014】
例示的な実施形態3:追跡部は、第1又は第2のスプリント部の第1又は第2の端部から延在する、前述及び後述の例示的な実施形態のいずれか又はそれらの組合せの器具。
【0015】
例示的な実施形態4:第2の分離可能部は、第1のスプリント部の逃がし穴の1つと第2のスプリント部の逃がし穴の1つとの間で第1及び第2のスプリント部の減少した断面厚さを備える、前述及び後述の例示的な実施形態のいずれか又はそれらの組合せの器具。
【0016】
例示的な実施形態5:第1及び第2のスプリント部並びに第1の分離可能部は、凹部を画定する内面を有する細長チャネルを集合的に形成するように相互作用し、第1の分離可能部は、第1及び第2のスプリント部のそれぞれの第1及び第2の端部の間に延在する内面にスロットを画定するように、第1及び第2のスプリント部の間で、かつ第1及び第2のスプリント部に対して減少した断面厚さを画定する、前述及び後述の例示的な実施形態のいずれか又はそれらの組合せの器具。
【0017】
例示的な実施形態6:スロットが仕切を受容するように構成され、及び第1のスプリント部は細長チャネルの第1の部分を画定し、仕切及び第2のスプリント部が細長いチャネルの第2の部分を画定するように仕切がスロットに沿って延在する、前述及び後述の例示的な実施形態のいずれか又はそれらの組合せの器具。
【0018】
例示的な実施形態7:第1の分離可能部は、各々が細長チャネルの外面からスロットまで延在する1つ又は複数の孔を画定し、1つ又は複数の孔は、第1及び第2のスプリント部のそれぞれの第1及び第2の端部間において第1の分離可能部に沿って間隔を置いて配置される、前述及び後述の例示的な実施形態のいずれか又はそれらの組合せの器具。
【0019】
例示的な実施形態8:第1のスプリント部、第2のスプリント部、第1の分離可能部、又は追跡部の外面によって画定された凹部によって受容される基準マーカ要素であって、キネマティックマウントに対して所定の位置で受容される基準マーカ要素を備える、前述及び後述の例示的な実施形態のいずれか又はそれらの組合せの器具。
【0020】
例示的な実施形態9:基準マーカ要素は球形であり、凹部が球形の基準マーカ要素を受容するように構成された半球形又は細長い凹状チャネルである、前述及び後述の例示的な実施形態のいずれか又はそれらの組合せの器具。
【0021】
例示的な実施形態10:第1のスプリント部、第2のスプリント部、第1の分離可能部、又は追跡部と係合する工具較正部であって、キネマティックマウントに対して所定の位置に配置される工具較正部を備える、前述及び後述の例示的な実施形態のいずれか又はそれらの組合せの器具。
【0022】
例示的な実施形態11:ロボット支援手術用のスプリント器具であって、前記器具は、第1及び第2の長手方向端部を有し、長手方向に間隔を置いて配置された逃がし穴を画定する細長い第1のスプリント部と、第1及び第2の長手方向端部を有し、長手方向に間隔を置いて配置された逃がし穴を画定する細長い第2のスプリント部であって、第1のスプリント部と共延在する第2のスプリント部と、第1及び第2のスプリント部の間に配置され、第1及び第2のスプリント部のそれぞれの第1の端部間からそれぞれの第2の端部間まで長手方向に延在する第1の分離可能部と、第1のスプリント部又は第2のスプリント部と係合し、そこから外側に延在する追跡部であって、追跡部にキネマティックマウントが係合する追跡部と、第1のスプリント部、第2のスプリント部、第1の分離可能部、又は追跡部と係合する工具較正部であって、キネマティックマウントに対して所定の位置に配置される工具較正部とを備える、スプリント器具。
【0023】
例示的な実施形態12:キネマティックマウントは追跡部と一体的に形成される、前述及び後述の例示的な実施形態のいずれか又はそれらの組合せの器具。
【0024】
例示的な実施形態13:追跡部は第1又は第2のスプリント部の第1又は第2の端部から延在する、前述及び後述の例示的な実施形態のいずれか又はそれらの組合せの器具。
【0025】
例示的な実施形態14:第1のスプリント部、第2のスプリント部、第1の分離可能部、又は追跡部の外面によって画定された凹部によって受容される基準マーカ要素であって、キネマティックマウントに対して所定の位置で受容される基準マーカ要素を備える、前述及び後述の例示的な実施形態のいずれか又はそれらの組合せの器具。
【0026】
例示的な実施形態15:基準マーカ要素は球形であり、凹部が球形の基準マーカ要素を受容するように構成された半球形又は細長い凹状チャネルである、前述及び後述の例示的な実施形態のいずれか又はそれらの組合せの器具。
【0027】
例示的な実施形態16:第1のスプリント部の逃がし穴の1つと第2のスプリント部の逃がし穴の1つとの間に延在する第2の分離可能部を備え、第2の分離可能部は第1及び第2のスプリント部並びに第1の分離可能部の長さの調整を容易にするように切断可能に構成される、前述及び後述の例示的な実施形態のいずれか又はそれらの組合せの器具。
【0028】
例示的な実施形態17:第2の分離可能部は、第1のスプリント部の逃がし穴の1つと第2のスプリント部の逃がし穴の1つとの間で第1及び第2のスプリント部の減少した断面厚さを備える、前述及び後述の例示的な実施形態のいずれか又はそれらの組合せの器具。
【0029】
例示的な実施形態18:第1及び第2のスプリント部並びに第1の分離可能部は、凹部を画定する内面を有する細長チャネルを集合的に形成するように相互作用し、第1の分離可能部が、第1及び第2のスプリント部のそれぞれの第1及び第2の端部の間に延在する内面にスロットを画定するように、第1及び第2のスプリント部の間で、かつ第1及び第2のスプリント部に対して減少した断面厚さを画定する、前述及び後述の例示的な実施形態のいずれか又はそれらの組合せの器具。
【0030】
例示的な実施形態19:スロットは仕切を受容するように構成され、仕切及び第1のスプリント部が細長いチャネルの第1の部分を画定し、仕切及び第2のスプリント部は細長チャネルの第2の部分を画定するように仕切がスロットに沿って延在する、前述及び後述の例示的な実施形態のいずれか又はそれらの組合せの器具。
【0031】
例示的な実施形態20:第1の分離可能部は、各々が細長いチャネルの外面からスロットまで延在する1つ又は複数の穴を画定し、1つ又は複数の穴が、第1及び第2のスプリント部のそれぞれの第1及び第2の端部間において第1の分離可能部に沿って間隔を置いて配置される、前述及び後述の例示的な実施形態のいずれか又はそれらの組合せの器具。
【0032】
例示的な実施形態21:ロボット支援手術用のスプリント器具であって、前記器具が、第1及び第2の長手方向端部を有し、長手方向に間隔を置いて配置された逃がし穴を画定する細長い第1のスプリント部と、第1及び第2の長手方向端部を有し、長手方向に間隔を置いて配置された逃がし穴を画定する細長い第2のスプリント部であって、第1のスプリント部と共延在する第2のスプリント部と、第1及び第2のスプリント部の間に配置され、第1及び第2のスプリント部のそれぞれの第1の端部間からそれぞれの第2の端部間まで長手方向に延在する第1の分離可能部と、第1のスプリント部又は第2のスプリント部と係合し、そこから外側に延在する追跡部であって、追跡部にキネマティックマウントが係合する追跡部と、第1のスプリント部、第2のスプリント部、第1の分離可能部、又は追跡部の外面によって画定された凹部によって受容される基準マーカ要素であって、キネマティックマウントに対して所定の位置で受容される基準マーカ要素と、を備える、スプリント器具。
【0033】
例示的な実施形態22:キネマティックマウントが追跡部と一体的に形成される、前述及び後述の例示的な実施形態のいずれか又はそれらの組合せの器具。
【0034】
例示的な実施形態23:追跡部は第1又は第2のスプリント部の第1又は第2の端部から延在する、前述及び後述の例示的な実施形態のいずれか又はそれらの組合せの器具。
【0035】
例示的な実施形態24:基準マーカ要素は球形であり、凹部が球形の基準マーカ要素を受容するように構成された半球形又は細長い凹状チャネルである、前述及び後述の例示的な実施形態のいずれか又はそれらの組合せの器具。
【0036】
例示的な実施形態25:第1のスプリント部の逃がし穴の1つと第2のスプリント部の逃がし穴の1つとの間に延在する第2の分離可能部を備え、第2の分離可能部は第1及び第2のスプリント部並びに第1の分離可能部の長さの調整を容易にするように切断可能に構成される、前述及び後述の例示的な実施形態のいずれか又はそれらの組合せの器具。
【0037】
例示的な実施形態26:第2の分離可能部は、第1のスプリント部の逃がし穴の1つと第2のスプリント部の逃がし穴の1つとの間で、第1及び第2のスプリント部の減少した断面厚さを備える、前述及び後述の例示的な実施形態のいずれか又はそれらの組合せの器具。
【0038】
例示的な実施形態27:第1及び第2のスプリント部並びに第1の分離可能部は、凹部を画定する内面を有する細長チャネルを集合的に形成するように相互作用し、第1の分離可能部が、第1及び第2のスプリント部のそれぞれの第1及び第2の端部の間に延在する内面にスロットを画定するように、第1及び第2のスプリント部の間で、かつ第1及び第2のスプリント部に対して減少した断面厚さを画定する、前述及び後述の例示的な実施形態のいずれか又はそれらの組合せの器具。
【0039】
例示的な実施形態28:スロットは仕切を受容するように構成され、仕切及び第1のスプリント部が細長いチャネルの第1の部分を画定し、仕切及び第2のスプリント部が細長チャネルの第2の部分を画定するように仕切がスロットに沿って延在する、前述及び後述の例示的な実施形態のいずれか又はそれらの組合せの器具。
【0040】
例示的な実施形態29:第1の分離可能部が、各々が細長チャネルの外面からスロットまで延在する1つ又は複数の穴を画定し、1つ又は複数の穴は、第1及び第2のスプリント部のそれぞれの第1及び第2の端部間において、第1の分離可能部に沿って間隔を置いて配置される、前述及び後述の例示的な実施形態のいずれか又はそれらの組合せの器具。
【0041】
例示的な実施形態30:第1のスプリント部、第2のスプリント部、第1の分離可能部、又は追跡部と係合する工具較正部であって、キネマティックマウントに対して所定の位置に配置される工具較正部を備える、前述及び後述の例示的な実施形態のいずれか又はそれらの組合せの器具。
【0042】
本開示のこれら及び他の特徴、態様、及び利点は、以下で簡単に説明される添付の図面と共に以下の詳細な説明を読むことから明らかになるであろう。本開示は、本開示に記載の2つ、3つ、4つ、又はそれ以上の特徴又は要素が本明細書の特定の実施形態の説明において明示的に組み合わされたり、他の方法で記載されたりしているかどうかにかかわらず、それらの特徴又は要素の任意の組合せを含む。本開示は、本開示の文脈が明らかにそうでないことを指示しない限り、本開示の任意の分離可能な特徴又は要素が、態様及び実施形態のいずれにおいても、意図されるように、すなわち組み合わせ可能であるように全体的に読まれることを意図している。
【0043】
本明細書の概要は、本開示の基本的な理解を提供するために、いくつかの例示的な態様を要約する目的でのみ提供されていることが理解されよう。したがって、上述の例示的な態様は単なる例であり、決して本開示の範囲又は趣旨を狭めると解釈されるべきではないことが理解されよう。本開示の範囲は、本明細書に要約されたものに加えて、そのいくつかが以下でさらに説明される多くの潜在的な態様を包含することが理解されよう。さらに、本明細書に開示されたそのような態様の他の態様及び利点は、記載された態様の原理を例として示す添付の図面と併せて以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
【0044】
本開示を一般的な用語で説明してきたが、ここで、必ずしも一定の縮尺で描かれていない添付の図面を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0045】
図1】歯科手術用の手術ロボット用誘導システムのための基準マーカ及び/又は追跡マーカを提供するように患者の口の代表的なモデルと係合する従来技術のスプリント器具を概略的に示す図である。
図2A】歯科手術用の手術ロボット用誘導システムのための基準マーカ及び/又は追跡マーカを提供するように患者の口の代表的なモデルと係合する従来技術のスプリント器具を概略的に示す図である。
図2B】患者の口の代表的なモデルから離脱した従来技術のスプリント器具を概略的に示す図である。
図3A】本開示の一態様による、手術ロボット用誘導システムのための基準マーカ及び/又は追跡マーカを提供するように構成されたスプリント器具の斜視図を概略的に示す図である。
図3B】本開示の一態様による、手術ロボット用誘導システムのための基準マーカ及び/又は追跡マーカを提供するように構成されたスプリント器具の異なる斜視図を概略的に示す図である。
図4A】本開示の一態様による手術ロボット用誘導システムのスプリント器具であって、取り外しを容易にするように構成されたスプリント器具の代表的な断面図を概略的に示す図である。
図4B】本開示の一態様による手術ロボット用誘導システムのスプリント器具であって、取り外しを容易にするように構成されたスプリント器具の代表的な断面図を概略的に示す図である。
図5A】本開示の一態様による、手術ロボット用誘導システムのための基準マーカ構成を提供するスプリント器具の斜視図を概略的に示す図である。
図5B】本開示の一態様による、手術ロボット用誘導システムのための基準マーカ構成を提供するスプリント器具の異なる斜視図を概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0046】
本開示は、本開示のすべてではないが一部の態様が示されている添付の図面を参照して、以下でより完全に説明される。実際、本開示は、多くの異なる形態で具体化されてもよく、本明細書に記載の態様に限定されると解釈されるべきではない。むしろ、これらの態様は適用される法的要件を本開示が満たすように提供される。同様の番号は、全体を通して同様の要素を指す。
【0047】
本開示の特定の態様は、例えば図3A及び図3Bに示すように、例えば歯科手術において手術ロボットの誘導システムと併用されるスプリント器具100を提供する。しかしながら、当業者であれば、基準マーカ及び/又は追跡マーカ、あるいは手術ロボットシステム用の他の基準枠を形成するものとして本明細書に開示されたスプリント器具の概念が、例えば整形外科手術、ENT手術、及び神経外科手術などの歯科手術を含まない他の手術プロセスへの適用性を見出すことができることを理解するであろう。したがって、本明細書に提示される本開示の態様は、開示された概念の適用性の単なる例であり、決して限定することを意図するものではない。
【0048】
誘導手術ロボットと連動して実施されるそのようなスプリント器具100は、例えば、第1及び第2の長手方向端部200A,200Bを有し、長手方向に間隔を置いて配置された逃がし穴300を画定する細長い第1のスプリント部200と、第1及び第2の長手方向端部400A,400Bを有し、長手方向に間隔を置いて配置された逃がし穴500を画定する細長い第2のスプリント部400であって、第1のスプリント部200と概して共延在する第2のスプリント部400と、を備えてもよい。追跡部600は、第1のスプリント部200又は第2のスプリント部400と係合し、そこから外側に延在する。より具体的には、いくつかの態様では、追跡部600は、第1又は第2のスプリント部200,400の第1の端部200A,400A又は第2の端部200B,400Bから延在する。いくつかの例では、追跡部600にキネマティックマウント700が係合する。第1の分離可能部800(例えば、図3B参照)は、第1及び第2のスプリント部200,400の間に配置される。いくつかの態様では、第1の分離可能部800は、第1及び第2のスプリント部200,400のそれぞれの第1の端部200A,400A間から、それぞれの第2の端部200B,400B間まで長手方向に延在する。
【0049】
いくつかの例では、第2の分離可能部900(例えば、図3A参照)は、第1のスプリント部200の逃がし穴300A又は300Bの1つと第2のスプリント部400の逃がし穴500A又は500Bの1つとの間に延在し、第2の分離可能部900は、第1及び第2のスプリント部200,400並びに第1の分離可能部800の長さの調整を容易にするように切断可能に構成される。第2の分離可能部900を介したスプリント器具100の長さの調整機能は、例えば、スプリント器具100が様々な異なるサイズの用途(例えば、成人の歯又は小児の歯)に実施されることを容易にすることができる。さらに、スプリント器具100は、一般に接着材料(例えば、アクリル)を使用して適用されるため、接着性は接着材料で接着される表面積の関数となる。したがって、短いスプリント器具は長いスプリント器具よりも接着表面積が小さくなるため、長いスプリント器具よりも処置の最後における取り外しが容易になる。いくつかの態様では、第2の分離可能部900は、第1のスプリント部200の逃がし穴300の1つと第2のスプリント部400の逃がし穴500の1つとの間で第1及び第2のスプリント部200,400の減少した断面厚さを備える。第2の分離可能部900の減少した断面厚さは、必ずしもそうとは限らないが、第1の分離可能部800のスロット850と交差することができる。他の態様では、スプリント器具100の長さを複数回調整するために、第1及び第2のスプリント部200,400に沿って複数の第2の分離可能部900が設けられることができる。
【0050】
他の例では、工具較正部1000(例えば、図3B又は図5A参照)は第1のスプリント部200、第2のスプリント部400、第1の分離可能部800、又は追跡部600と係合し、工具較正部1000はキネマティックマウント700に対して所定の位置に配置される。工具較正部1000は、例えば、外科ロボットに取り付けられた外科器具のエンドエフェクタ(例えば、ドリルビットの先端)を受容するための受け部又は他の好適な表面特徴部として構成されてもよい。工具較正部1000は、いくつかの例ではスプリント器具100の特定の構成要素と一体的に形成され、又は、他の例では別個の個別要素(例えば、金属要素、セラミック要素、又は他の好適な要素などの耐久性のある要素)とすることができる。工具較正部1000はキネマティックマウント700に対して既知の位置にあるため、工具較正部1000が手術ロボットのエンドエフェクタと相互作用すると、エンドエフェクタが処置手術を実行するために外科ロボットに対して正確に追跡されるように確定又は較正を行う。いくつかの例では、工具較正部1000は、キネマティックマウント700に対する位置が撮像分析によって決定及び/又は確認されることができるように、放射線不透過性である。
【0051】
さらに他の例では、基準マーカ要素1100(例えば、図5A及び図5B参照)は、第1のスプリント部200、第2のスプリント部400、第1の分離可能部800、又は追跡部600の外面によって画定された凹部1200によって受容され、基準マーカ要素1100はキネマティックマウント700に対して所定の位置に受容される。特定の態様では、スプリント器具100は、複数の基準マーカ要素1100を受容するように構成された複数の凹部1200を画定する。例えば、いくつかの態様では、基準マーカ要素1100は球形であり、凹部1200は球形の基準マーカ要素1100を受容するように構成された、半球形又は細長い凹状チャネルである。締まりばめ(例えば、圧入)によるか、オーバーモールディングによるか、又は凹部と共に配置された接着材料(例えば、エポキシ)によるかにかかわらず、それぞれの凹部1200に固定されると、基準マーカ要素1100は、スプリント器具100内に本質的に埋め込まれる。さらに、いくつかの態様では、凹部1200は、基準マーカ要素1100が固定/埋め込まれる凹部1200内の位置に接着材料(例えば、エポキシ)が重力などによって保持されるように配向される。いくつかの態様では、基準マーカ要素1100は放射線不透過性であるため、基準マーカ要素1100は撮像分析(例えば、CTスキャン)によって検出されることができる。したがって、特定の例では、基準マーカ要素1100は放射線不透過性であり、スプリント器具100(例えば、プラスチック/ポリマー材料から形成される)及びスプリント器具100を患者に接着させるために使用される接着材料(例えば、アクリル)から区別されることができる。基準マーカ要素1100はすべてスプリント器具100に埋め込まれているので、撮像分析(例えば、CTスキャン)の視野は減少されることができる。
【0052】
いくつかの態様では、第1及び第2のスプリント部200,400並びに第1の分離可能部800は、単一のアセンブリとして一体的に形成される。他の態様では、第1及び第2のスプリント部200,400、第1の分離可能部800、並びに追跡部600は、単一のアセンブリとして一体的に形成される。さらに他の態様では、キネマティックマウント700は追跡部600と一体的に形成される。いくつかの例では、キネマティックマウント700(例えば、図3A図3B又は図5A図5B参照)は、角度的に離間した3つ以上の突出部750によって囲まれた中央位置決め受け部725を画定する。そのようなキネマティックマウント700は、一般に、追跡装置を含むか、又はそれと係合する相補的に構成されたマウント(図示せず)を受容するように構成される。追跡装置は、例えば、手術ロボットに接続された追跡アームなどの物理的に接続された追跡装置を含むことができる。他の例では、追跡装置は、例えば、光学追跡装置、磁気追跡装置、無線もしくはWiFi追跡装置、電磁追跡装置、誘導追跡装置、又はキネマティックマウント700に取り付けられた追跡装置と手術ロボットとの間に物理的接続部を必要としない、任意の他の形態の追跡装置などの非物理的に接続された追跡装置を含むことができる。いずれの場合も、キネマティックマウント700が追跡部600に一体化されることによって追跡装置と反復可能に係合され、異なるタイプの追跡装置間で交換可能に係合される。キネマティックマウント700の一体化は、さらに、例えば、成形、機械加工、及び、又は3Dプリントによって達成することができる。さらに他の態様では、第2の分離可能部900、工具較正部1000、及び/又は凹部1200は、スプリント器具100の全体的なアセンブリと一体である。一体型アセンブリとして形成される場合、スプリント器具100は、例えば、必要又は適切な場合、射出成形、鋳造、又は機械加工などの任意の好適な形成手順を用いて形成されてもよい。
【0053】
いくつかの態様では、第1及び第2のスプリント部200,400並びに第1の分離可能部800は、相互作用して凹部を画定する内面1300を有する細長チャネル(例えば「U」字チャネル。例えば図4A図4B参照)を集合的に形成し、第1の分離可能部800は、第1及び第2のスプリント部200,400の間かつ第1及び第2のスプリント部200,400に対して減少した断面厚さ825を画定する。第1及び第2のスプリント部200,400は、減少した断面厚さ825と協働して内面1300にスロット850を画定し、スロット850は、第1及び第2のスプリント部200,400のそれぞれの第1の端部200A,400Aと第2の端部200B,400Bとの間で長手方向に延在する。スロット850は、仕切875を受容するように構成され、仕切875はスロット850に沿って延在する。したがって、仕切875及び第1のスプリント部200は協働して細長チャネルの第1の長手方向延伸部1325を画定し、仕切875及び第2のスプリント部400は協働して細長チャネルの第2の長手方向延伸部1350を画定する。そのような場合、細長チャネルの長手方向に共延在する第1及び第2の部分1325,1350は、例えば、第1の部分1325に堆積された接着材料が第2の部分1350に堆積された接着材料と相互作用又は接触しないように、仕切875によって分離される。
【0054】
細長チャネルの第1及び/又は第2の部分1325,1350内の余剰の接着材料は、それぞれの逃がし穴300,500を通って外面1400に向かう細長い流路からの接着材料の流れによって別の方法で取り除かれる。このようにして、スプリント器具100を取り外す際は、第1及び第2のスプリント部200,400の全長(例えば、第1の端部200A,400Aから第2の端部200B,400Bまで)に沿って第1の分離可能部800が適切に(例えば、ドリル、のこぎり、カッター、又は任意の他の好適な切断装置によって)切断されることができる。いくつかの態様では、仕切875(例えば、図5B参照)は、第1の分離可能部800の適切な切断の指標を提供するように、第1及び第2のスプリント部200,400及び第1の分離可能部800とは異なる材料や異なる色などであってもよい(すなわち、仕切875は、スプリント器具100を取り外すことができるように、第1の分離可能部800が完全に切断されたとき、異なる色や異なる材料などとして現れる)。さらに、仕切875(例えば、図4B参照)が細長チャネル内に延在する(すなわち、第1の分離可能部800をスプリント器具100が取り付けられる下部の歯から効果的に分離する)ので、仕切875は、下部にある歯に到達する前に第1の分離可能部800を好適に切断する指標を提供することによって、第1の分離可能部800を切断するために使用される工具による損傷から下にある歯を保護することもできる。第1の分離可能部800が好適に切断されると、細長いチャネルの第1の部分1325及び第2の部分1350に堆積された接着材料間には相互作用がないか、又は相互作用が限定されているため、第1及び第2のスプリント部200,400の各々に反対方向に取外し力を加えることによって、第1及び第2のスプリント部200,400が別々に取り外される。
【0055】
いくつかの態様では、第1の分離可能部800(例えば、図3A図3B又は図5A図5B参照)は、細長チャネルの外面1400から減少した断面厚さ825を通ってスロット850までそれぞれ延在する1つ又は複数の穴及び/又はスロット1375を画定し、1つ又は複数の穴及び/又はスロット1375は、第1及び第2のスプリント部200,400のそれぞれの第1の端部200A,400Aと第2の端部200B,400Bとの間で第1の分離可能部800に沿って(長手方向に)間隔を置いて配置される。いくつかの態様では、穴/スロット1375は、例えば、連続する穴/スロット1375の間に散在する1つ又は複数の凹部又は窪み1380によって補完されることができ、凹部/窪み1380は、穴/スロット1375と協働して切削/切断工具のガイドとして機能することができる。したがって、スロット850/仕切875に達するように減少した断面厚さ825を切断することなどによって第1の分離可能部800を切断し、第1及び第2のスプリント部200,400に反対方向の力を加えることなどによって、スプリント器具100を別々の部分に取り外すことが可能になる。
【0056】
前述の説明及び関連する図面に提示された教示の利益を有するこれらの開示された実施形態に関連する当業者には、本明細書に記載された本発明の多くの修正及び他の実施形態が思い浮かぶであろう。したがって、本発明の実施形態は開示された特定の実施形態に限定されるものではないこと、修正及び他の実施形態が本発明の範囲内に含まれることを意図していることを理解されたい。さらに、前述の説明及び関連する図面は、要素及び/又は機能の特定の例示的な組合せの文脈で例示的な実施形態を説明するものであるが、本開示の範囲から逸脱することなく、代替の実施形態によって要素及び/又は機能の異なる組合せが提供されてもよいことを理解されたい。これに関して、例えば、上記で明示的に説明したものとは異なる要素及び/又は機能の組合せも本開示の範囲内で考えられる。本明細書では特定の用語が使用されているが、それらは一般的かつ説明的な意味でのみ使用され、限定の目的では使用されない。
【0057】
本明細書では、様々なステップ又は計算を説明するために第1、第2などの用語が使用されることがあるが、これらのステップ又は計算はこれらの用語によって限定されるべきではないことを理解されたい。これらの用語は、ある動作又は計算を別の動作又は計算から区別するためにのみ使用される。例えば、本開示の範囲から逸脱することなく、第1の計算を第2の計算と呼んでもよく、同様に、第2のステップを第1のステップと呼んでもよい。本明細書で使用される場合、「及び/又は」という用語及び「/」記号は、関連する列挙された項目のうちの1つ又は複数のありとあらゆる組合せを含む。
【0058】
本明細書で使用される場合、単数形「a」、「an」及び「the」は、文脈が明らかにそうでないことを示さない限り、複数形も含むことを意図している。「備える(comprises)」、「備えている(comprising)」、「含む(includes)」、及び/又は「含んでいる(including)」という用語は、本明細書で使用される場合、記載された特徴、整数、ステップ、動作、要素、及び/又は構成要素の存在を指定するが、1つ又は複数の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、構成要素、及び/又はそれらのグループの存在又は追加を排除するものではないことがさらに理解されよう。したがって、本明細書で使用される用語は、特定の実施形態を説明することのみを目的としており、限定することを意図するものではない。
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図4A
図4B
図5A
図5B
【手続補正書】
【提出日】2022-01-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロボット誘導手術用のスプリント器具であって、前記器具は、
第1及び第2の長手方向端部を有し、長手方向に間隔を置いて配置された逃がし穴を画定する細長い第1のスプリント部と、
第1及び第2の長手方向端部を有し、長手方向に間隔を置いて配置された逃がし穴を画定する細長い第2のスプリント部であって、第1のスプリント部と共延在する第2のスプリント部と、
第1及び第2のスプリント部の間に配置され、第1及び第2のスプリント部のそれぞれの第1の端部間からそれぞれの第2の端部間まで長手方向に延在する第1の分離可能部と、
第1のスプリント部又は第2のスプリント部と係合し、そこから外側に延在する追跡部であって、追跡部はそれと係合するキネマティックマウントを有する追跡部と、
第1のスプリント部、第2のスプリント部、第1の分離可能部、又は追跡部の外面によって画定された凹部によって受容される基準マーカ要素であって、基準マーカ要素は球形であり、凹部は球形の基準マーカ要素を受容するように構成された半球形又は細長凹状チャネルであり、基準マーカ要素はキネマティックマウントに対して所定の位置で凹部によって受容される基準マーカ要素と、
第1のスプリント部の逃がし穴の1つと第2のスプリント部の逃がし穴の1つとの間に延在する第2の分離可能部であって、第2の分離可能部は、第1のスプリント部の逃がし穴の1つと第2のスプリント部の逃がし穴の1つとの間で第1及び第2のスプリント部の減少した断面厚さを備え、減少した断面厚さは、第1及び第2のスプリント部並びに第1の分離可能部の長さの調整を容易にするように切断可能に構成された第2の分離可能部と、
を備える、スプリント器具。
【請求項2】
キネマティックマウントは追跡部と一体的に形成される、請求項1に記載の器具。
【請求項3】
追跡部は、第1もしくは第2のスプリント部の、第1又は第2の端部から延在する、請求項1に記載の器具。
【請求項4】
第1及び第2のスプリント部並びに第1の分離可能部は、凹部を画定する内面を有する細長チャネルを集合的に形成するように相互作用する細長チャネルを集合的に形成し、第1の分離可能部は、第1並びに第2のスプリント部のそれぞれの第1及び第2の端部の間に延在する内面にスロットを画定するように、第1及び第2のスプリント部の間で、かつ第1及び第2のスプリント部に対して減少した断面厚さを画定する、請求項1に記載の器具。
【請求項5】
スロットは仕切を受容するように構成され、仕切及び第1のスプリント部が細長チャネルの第1の部分を画定し、仕切及び第2のスプリント部が細長いチャネルの第2の部分を画定するように仕切がスロットに沿って延在する、請求項4に記載の器具。
【請求項6】
第1の分離可能部は、各々が細長チャネルの外面からスロットまで延在する1つ又は複数の穴を画定し、1つ又は複数の穴は、第1及び第2のスプリント部のそれぞれの第1及び第2の端部間において第1の分離可能部に沿って間隔を置いて配置される、請求項4に記載の器具。
【請求項7】
第1のスプリント部、第2のスプリント部、第1の分離可能部、又は追跡部と係合する工具較正部であって、キネマティックマウントに対して所定の位置に配置される工具較正部を備える、請求項1に記載の器具。
【請求項8】
ロボット誘導手術用のスプリント器具であって、前記器具は、
第1及び第2の長手方向端部を有し、長手方向に間隔を置いて配置された逃がし穴を画定する細長い第1のスプリント部と、
第1及び第2の長手方向端部を有し、長手方向に間隔を置いて配置された逃がし穴を画定する細長い第2のスプリント部であって、第1のスプリント部と共延在する第2のスプリント部と、
第1及び第2のスプリント部の間に配置され、第1及び第2のスプリント部のそれぞれの第1の端部間からそれぞれの第2の端部間まで長手方向に延在する第1の分離可能部と、
第1のスプリント部又は第2のスプリント部と係合し、そこから外側に延在する追跡部であって、追跡部にキネマティックマウントが係合する追跡部と、
第1のスプリント部、第2のスプリント部、第1の分離可能部、又は追跡部の外面によって画定された凹部によって受容される基準マーカ要素であって、基準マーカ要素は球形であり、凹部は球形の基準マーカ要素を受容するように構成された半球形又は細長凹状チャネルであり、基準マーカ要素はキネマティックマウントに対して所定の位置で凹部によって受容される、基準マーカ要素と、
第1のスプリント部、第2のスプリント部、第1の分離可能部、又は追跡部と係合する工具較正部であって、工具較正部は放射線不透過性であり、キネマティックマウントに対して所定の位置に配置される工具較正部と、
を備える、スプリント器具。
【請求項9】
キネマティックマウントは追跡部と一体的に形成される、請求項8に記載の器具。
【請求項10】
追跡部が、第1もしくは第2のスプリント部の第1又は第2の端部から延在する、請求項8に記載の器具。
【請求項11】
第1のスプリント部の逃がし穴の1つと第2のスプリント部の逃がし穴の1つとの間に延在する第2の分離可能部を備え、第2の分離可能部は第1及び第2のスプリント部並びに第1の分離可能部の長さの調整を容易にするように切断可能に構成される、請求項8に記載の器具。
【請求項12】
第2の分離可能部は、第1のスプリント部の逃がし穴の1つと第2のスプリント部の逃がし穴の1つとの間で第1及び第2のスプリント部の減少した断面厚さを備える、請求項11に記載の器具。
【請求項13】
第1及び第2のスプリント部並びに第1の分離可能部は、凹部を画定する内面を有する細長チャネルを集合的に形成するように相互作用し、第1の分離可能部は、第1並びに第2のスプリント部のそれぞれの第1及び第2の端部の間に延在する内面にスロットを画定するように、第1及び第2のスプリント部の間で、かつ第1及び第2のスプリント部に対して減少した断面厚さを画定する、請求項8に記載の器具。
【請求項14】
スロットは仕切を受容するように構成され、仕切及び第1のスプリント部は細長チャネルの第1の部分を画定し、仕切及び第2のスプリント部は細長チャネルの第2の部分を画定するように仕切がスロットに沿って延在する、請求項13に記載の器具。
【請求項15】
第1の分離可能部は、各々が細長チャネルの外面からスロットまで延在する1つ又は複数の穴を画定し、1つ又は複数の穴は、第1及び第2のスプリント部のそれぞれの第1及び第2の端部間において第1の分離可能部に沿って間隔を置いて配置される、請求項13に記載の器具。
【国際調査報告】