(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-19
(54)【発明の名称】IPベースの音声及び3D通話グループ機能を有する聴覚保護装置のための通信デバイス
(51)【国際特許分類】
H04M 1/00 20060101AFI20230612BHJP
H04W 4/10 20090101ALI20230612BHJP
H04W 4/30 20180101ALI20230612BHJP
【FI】
H04M1/00 R
H04W4/10
H04W4/30
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022566469
(86)(22)【出願日】2021-04-28
(85)【翻訳文提出日】2022-12-16
(86)【国際出願番号】 EP2021061081
(87)【国際公開番号】W WO2021219694
(87)【国際公開日】2021-11-04
(32)【優先日】2020-05-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DK
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521511782
【氏名又は名称】ファルコム エー/エス
【氏名又は名称原語表記】FalCom A/S
【住所又は居所原語表記】Lautrupbjerg 7, 2750 Ballerup, Denmark
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】セーレン クリスチャン フォークト ペダーセン
(72)【発明者】
【氏名】キャスパー シルボ ラフト
【テーマコード(参考)】
5K067
5K127
【Fターム(参考)】
5K067AA35
5K127AA36
5K127BA08
5K127BA17
5K127BB02
5K127BB32
5K127GB73
5K127JA14
(57)【要約】
通信デバイス及び関連方法を開示する。通信デバイスは、処理ユニットと、メモリと、無線インターフェースと、聴覚保護デバイス・インターフェースとを備える。処理ユニットは、聴覚保護デバイス・インターフェースを介して、聴覚保護デバイスから第1の入力を取得する、及び/又は聴覚保護デバイスに第1の出力を送信するように構成されている。無線インターフェースは、デジタル無線インターフェースを備えている。処理ユニットは、デジタル無線インターフェースを介して、無線ユニットから第2の入力を取得する、及び/又は無線ユニットに第2の出力を送信するように構成されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
聴覚保護デバイスを備える聴覚保護装置のための通信デバイスであって、前記通信デバイスは、
処理ユニットと、
メモリと、
無線インターフェースと、
聴覚保護デバイス・インターフェースを備えており、
前記処理ユニットは、前記聴覚保護デバイス・インターフェースを介して、前記聴覚保護デバイスから第1の入力を取得する、及び/又は前記聴覚保護デバイスに第1の出力を送信するように構成されており、
前記無線インターフェースは、デジタル無線インターフェースを備えており、
前記処理ユニットは、前記デジタル無線インターフェースを介して、無線ユニットから第2の入力を取得する、及び/又は前記無線ユニットに第2の出力を送信するように構成されている、通信デバイス。
【請求項2】
前記第1の出力は、前記第2の入力に基づく、及び/又は前記第2の出力は、前記第1の入力に基づく、請求項1に記載の通信デバイス。
【請求項3】
前記通信デバイスは、第1のプッシュツートーク・インターフェースPTT_1、及び/又は第2のプッシュツートーク・インターフェースPTT_2を備えている、請求項1又は2に記載の通信デバイス。
【請求項4】
前記デジタル無線インターフェースは、前記第1のプッシュツートーク・インターフェースに関連付けられた第1のデジタル無線インターフェースである、及び/又は
前記無線インターフェースは、前記第2のプッシュツートーク・インターフェースに関連付けられたアナログ無線インターフェースである、第2の無線インターフェースを備えている、請求項3に記載の通信デバイス。
【請求項5】
前記通信デバイスは、ノードとして構成されている、請求項1から4のいずれか一項に記載の通信デバイス。
【請求項6】
前記通信デバイスは、前記デジタル無線インターフェースを介して、第1のチャネル及び/又は第2のチャネルを含む1又は複数のチャネルに通信するように構成されている、請求項1から5のいずれか一項に記載の通信デバイス。
【請求項7】
前記第1のプッシュツートーク・インターフェースは、前記第1のチャネルに割り当てられている、及び/又は
前記第2のプッシュツートーク・インターフェースは、前記第2のチャネルに割り当てられている、請求項3又は4に従属する請求項6に記載の通信デバイス。
【請求項8】
前記第1のチャネルは、第1の通話グループに割り当てられた第1の通話グループ・チャネルである、請求項6又は7に記載の通信デバイス。
【請求項9】
前記通信デバイスは、前記第1のプッシュツートーク・インターフェースを介した第1の要求の受信に応答して、前記第1のチャネル上の前記第1の通話グループに送信するように構成されている、請求項8に記載の通信デバイス。
【請求項10】
前記デジタル無線インターフェースは、ユニバーサル・シリアル・バス(USB)インターフェース及びイーサネット・インターフェースのうちの1又は複数を備える、請求項1から9のいずれか一項に記載の通信デバイス。
【請求項11】
前記通信デバイスは、前記デジタル無線インターフェースを介して、前記無線ユニットに前記第2の出力を提供するために、前記聴覚保護デバイスからの前記第1の入力をエンコードするように構成される、請求項1から10のいずれか一項に記載の通信デバイス。
【請求項12】
前記通信デバイスは、前記聴覚保護デバイス・インターフェースを介して、前記聴覚保護デバイスに前記第1の出力を提供するために、前記無線ユニットからの前記第2の入力をデコードするように構成される、請求項1から11のいずれか一項に記載の通信デバイス。
【請求項13】
前記通信デバイスは、第1の出力スキームを選択し、前記第1の出力スキームに従って、前記第1のチャネル及び/又は前記第2のチャネル上の前記第2の入力に基づいて、前記第1の出力を決定するように構成されている、請求項6または請求項6に従属する請求項7から12のいずれか一項に記載の通信デバイス。
【請求項14】
前記第1の出力スキームは、前記第1のチャネルに関連付けられた第1の3D処理スキーム、及び前記第2のチャネルに関連付けられた第2の3D処理スキームを備えており、
前記第1の出力は、前記第1の3D処理スキーム及び前記第2の3D処理スキームに基づく、請求項13に記載の通信デバイス。
【請求項15】
聴覚保護デバイスを備える聴覚保護装置の通信デバイスを動作させる方法であって、前記通信デバイスは、処理ユニットと、メモリと、デジタル無線インターフェースを備える無線インターフェースと、聴覚保護デバイス・インターフェースを備えており、前記方法は、
前記聴覚保護デバイス・インターフェースを介して、前記聴覚保護デバイスとの間で、第1の入力及び/又は第1の出力を通信することと、
前記デジタル無線インターフェースを介して、無線ユニットとの間で、第2の入力及び/又は第2の出力を通信することを備える、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、聴覚保護装置のための通信デバイス、及び聴覚保護装置の通信デバイスを動作させる方法を含む関連方法に関する。
【背景技術】
【0002】
戦闘状況又は騒音レベルが高い他のストレス環境において、ユーザにとって、ユーザの聴覚を効果的に保護しつつ、無線又は他の通信システムを介してユーザと仲間との通信を可能にすることが望ましい。戦闘状況又は他のストレス環境の中で、ユーザは、例えば砲撃、機械からの騒音及び他の種類の絶え間ない又は断続的な騒音を減衰させつつ、仲間と通信可能とするために、聴覚保護デバイスを装着する必要があり得る。
【0003】
しかし、聴覚保護デバイスのユーザにとって、現在の通信システムを介して、仲間のグループ、例えば様々な仲間のグループと通信するのは、困難である。
【0004】
更に、通信システムは、常に多くの様々な種類の無線に整合するわけではない。通信システム及び無線は、互いに通信するには厳密なハードウェアの整合を有する必要があることが多い。したがって、通信システムを1又は複数の種類の無線と整合させるのは、困難である場合がある。
【0005】
更に、無線通信を使用する欠点は、通信方向の手がかりが失われ、ユーザが、入力源(例えばユーザと通信する1又は複数の仲間の信号源)の位置を特定するのに苦労することがあり、特に、方向の手がかりが失われた際、味方に対する攻撃の危険性がかなり増大する戦闘状況では、危険である場合がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、戦闘状況又は他のストレス環境のもとで、ユーザの間、例えば仲間の間の通信を改善する、聴覚保護装置のための通信デバイス及び方法が必要とされている。聴覚保護装置のユーザの状況認識を増大させることも必要とされる場合がある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
聴覚保護デバイスを備える聴覚保護装置のための通信デバイスが開示される。通信デバイスは、処理ユニットと、メモリと、無線インターフェースと、聴覚保護デバイス・インターフェースを備える。処理ユニットは、聴覚保護デバイス・インターフェースを介して、聴覚保護デバイスから第1の入力を取得する、及び/又は聴覚保護デバイスに第1の出力を送信するように構成されている。無線インターフェースは、任意で、デジタル無線インターフェースを備えている。処理ユニットは、デジタル無線インターフェースを介して、無線ユニットから第2の入力を取得する、及び/又は無線ユニットに第2の出力を送信するように構成されている。
【0008】
更に、聴覚保護デバイスを備える聴覚保護装置の通信デバイスを動作させる方法が提供される。通信デバイスは、処理ユニットと、メモリと、任意でデジタル無線インターフェースを備える無線インターフェースと、聴覚保護デバイス・インターフェースを備えている。方法は、聴覚保護デバイス・インターフェースを介して、聴覚保護デバイスとの間で、第1の入力及び/又は第1の出力を通信することを含む。方法は、デジタル無線インターフェースを介して、無線ユニットとの間で、第2の入力及び/又は第2の出力を通信することを備える。
【0009】
通信デバイスの柔軟性及び汎用性が増大することは、本開示の利点である。例えば、通信デバイスは、1又は複数の様々な種類の無線(例えば、様々なレベル、様々なインピーダンス及び/又は挙動を有する様々な無線)との、インターフェース及び/又は通信に適合し得る。
【0010】
更に、通信デバイスの1又は複数のインターフェース(例えば無線インターフェース)が、より単純な様式で提供される(例えば様々な通信システム、例えば様々な無線に対して、より汎用性のあるインターフェースが提供される)ことは利点である。例えば、通信デバイス及び無線ユニットは、例えば、互いとの接続及び/又は通信のために、厳密なハードウェアの整合を必要としないことがある。更に、インターフェースが、使用される聴覚保護デバイス、及び/又は通信システムのマイクロフォン(例えば低インピーダンス・ダイナミック・マイクロフォン)の要件に基づいて、構成されない及び/又は規定されないことは、利点であり得る。
【0011】
通信デバイスにより、ユーザが1又は複数の通話グループ(例えば1又は複数の仲間のグループ)と通信することを、単純な様式で可能にすることは、本開示の利点である。
【0012】
更に、(例えば無線ユニットを介した、例えばデジタル無線インターフェースを介した)通信デバイスと他の通信デバイスとの間の通信の安全性が改善されることは、利点である。
【0013】
更に、(例えば無線ユニットを介した、例えばデジタル無線インターフェースを介した)通信デバイスと他の通信デバイスとの間の通信の品質(例えば音声品質)が改善されることは、利点である。
【0014】
ユーザ、例えば任務遂行ユーザ/兵士は、より厳密で正確な位置特定/方向の手がかりが提供され得るので、任務遂行ユーザ/兵士は、周囲領域内の仲間を正確に特定しつつ、聴覚保護デバイスにより保護され、かつ接続されたままとすることもできる。
【0015】
更に、様々な信号源からの入力信号の方向性を改善し得る、例えば、多数の信号源の聴覚保護デバイスにおいて、信号源に対してより効果的な空間分離をもたらす。
【0016】
本発明の上記及び他の特徴並びに利点は、添付の図面を参照する例示的な通信デバイス、方法及び/又は通信デバイスのサーバ・デバイスに対する以下の詳細な説明によって当業者には容易に明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本開示によるネットワーク上で1又は複数の通信デバイスと通信する通信デバイスの概略図である。
【
図2】本開示による例示的な通信デバイスのブロック図である。
【
図3】本開示による例示的な方法のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
関連する際に図面を参照しながら、様々な例示的な通信デバイス及び/又は方法並びに詳細を以下で説明する。図面は、一定の縮尺で描かれていることもあれば描かれていないこともあり、同様の構造の要素又は機能は、図面全体を通じて同じ参照番号で表されることに留意されたい。図面は、通信デバイス及び/又は方法の説明を容易にする意図にすぎないことにも留意されたい。図面は、本発明の網羅的な説明又は本発明の範囲に対する限定を意図するものではない。更に、図示の実施形態は、図示の全ての態様又は利点を有する必要はない。特定の実施形態に関して説明する一態様又は一利点は、必ずしも当該実施形態に限定されず、そのように例示されていない又はそのように明示的に説明されていない場合でさえ、あらゆる他の通信デバイス及び/又は方法において実行し得る。
【0019】
聴覚保護デバイスを備える聴覚保護装置のための通信デバイスが開示される。通信デバイスは、処理ユニットと、メモリと、無線インターフェースと、聴覚保護デバイス・インターフェースを備える。
【0020】
1又は複数の例示的な通信デバイスでは、聴覚保護デバイス・インターフェースは、1又は複数の聴覚保護デバイス・インターフェースを備える。聴覚保護デバイス・インターフェースは、ユーザの聴覚保護装置の1又は複数の聴覚保護デバイスへの通信デバイスの接続を可能にし、例えば、第1の入力又は第1の入力の少なくとも一部を1又は複数の聴覚保護デバイスから取得するようにする。聴覚保護デバイス・インターフェース及び/又は無線インターフェースは、ワイヤレス・インターフェースであってもよいし、有線インターフェースであってもよい。これに応じて、聴覚保護デバイス・インターフェースは、通信デバイスと聴覚保護デバイスとの間を有線接続する聴覚保護デバイス・コネクタを備えてもよい。
【0021】
処理ユニットは、聴覚保護デバイス・インターフェースを介して、聴覚保護デバイスから第1の入力を取得する、及び/又は聴覚保護デバイスに第1の出力を送信するように構成される。
【0022】
第1の入力は、1又は複数の入力、例えば、聴覚保護デバイスの1又は複数のマイクロフォンからの1又は複数のマイクロフォン入力を備えていてもよい。第1の入力は、聴覚保護デバイスの音声マイクロフォン、例えばブーム・マイクロフォン及び/又は外耳道マイクロフォンからの音声入力を備えていてもよい。第1の入力は、聴覚保護デバイスの第1のマイクロフォンからの第1の一次入力を備えていてもよい。第1の入力は、聴覚保護デバイスの第2のマイクロフォンからの第1の二次入力を備えていてもよい。
【0023】
聴覚保護デバイスから第1の出力を取得することは、聴覚保護デバイスから第1の入力を受信することを備えていてもよい。第1の入力は、聴覚保護デバイスの1又は複数のマイクロフォンから受信されてもよい。言い換えれば、第1の入力は、第1のマイクロフォン及び第2のマイクロフォンのそれぞれからの、第1のマイクロフォン入力信号(第1の一次入力とも表記される)及び/又は第2のマイクロフォン入力信号(第1の二次入力とも表記される)を備えていてもよい。例えば、第1の入力は、聴覚保護デバイスの2、3、4、5、10個の異なるマイクロフォンそれぞれからの、2、3、4、5、10個のマイクロフォン入力信号を備えていてもよい。
【0024】
第1の入力は、音、例えば、聴覚保護デバイスを装着するユーザの音声、車両、武器又は仲間からの音、方向、例えば、音が到来する方向及び/又は対象位置(例えば、敵の領土)がある方向、音若しくは対象位置までの距離、及び/又は相対的な方向、例えば音が到来する若しくは対象位置がある範囲若しくは半径を示す角度、のうちの1又は複数を表してもよい。
【0025】
第1の出力は、1又は複数の出力、例えば1又は複数の第1の出力信号、例えば、(ユーザが装着する聴覚保護デバイス等の)聴覚保護デバイスの1又は複数のレシーバに対する1又は複数の第1の音声出力信号を備えていてもよく、レシーバは、1又は複数の第1の音声出力を出力してもよい。
【0026】
第1の出力は、第1の入力に基づいてもよい。言い換えれば、第1の出力は、例えば、ユーザが周囲から音声を聞くことができるように、ユーザのマイクロフォンが拾い上げた音声を備えてもよい。このことは、ヒアスルー(hear-through)処理と呼ぶこともある。
【0027】
第1の出力は、第2の入力に基づいてもよい。言い換えれば、通信ユニットに接続される無線ユニットによって受信される音声が、ユーザに提示される。第1の出力は、第2の入力の特性に基づいてもよい。例えば、第1のチャネル上の第2の入力に基づく第1の出力は、第2のチャネル上の第2の入力に基づく第1の出力とは異なってもよい。したがって、第1の出力は、第2の入力が受信されるチャネルに基づいてもよい。
【0028】
処理ユニットは、例えば、第2の入力の存在の決定に従って、第1の出力を決定する際、第1の入力に加えられるゲインをミュートにする又は低減するように構成されてもよい。言い換えれば、第1の出力は、第2の入力が無線インターフェースから検出された場合又は存在する場合、第2の入力のみに基づいてもよい。
【0029】
第1の出力は、音、例えば、1又は複数の他の聴覚保護デバイスからの1又は複数の音声、例えば1又は複数の他の聴覚保護デバイスを装着する1又は複数の他のユーザからの1又は複数の音声、音までの距離、又は対象位置、及び/又は相対的な方向、例えば音が到来する若しくは対象位置がある範囲若しくは半径を示す角度、のうちの1又は複数を表してもよい。
【0030】
1又は複数の例示的な通信デバイスにおいて、処理ユニットは、聴覚保護デバイス・インターフェースを介して第1の出力を出力する(例えば、1又は複数の音声出力信号を出力する)ように構成される。したがって、第1の出力を送信することは、第1の出力を出力することを備え得ることが理解されるべきである。聴覚保護デバイス・インターフェースを介して第1の出力を出力することは、聴覚保護デバイスに、例えば、聴覚保護デバイスの第1のレシーバに、及び/又は聴覚保護デバイスの第2のレシーバに、第1の出力を出力する(例えば、1又は複数の音声出力信号を出力する)ことを備えてもよい。第1の出力を出力することは、例えば、聴覚保護インターフェースの第1の一次端子及び第1の二次端子のそれぞれを介して、第1のレシーバに第1の一次出力(第1の一次出力信号)を出力すること、及び/又は第2のレシーバに第1の二次出力(第1の二次出力信号)を出力することを備えてもよい。したがって、第1の出力は、第1の一次出力と、第1の二次出力とを備えてもよい。第1の一次出力は、第1の二次出力とは異なってもよい。第1のレシーバ及び第2のレシーバに異なる出力又は出力信号を出力することにより、通信デバイスは、ユーザに出力される音声の空間的知覚(例えば、方向性)を調整することができる。特に、2個の異なる音声信号、例えば、グループからの音声及び1人の人からの音声を、2個の異なる方向から到来するものとして知覚されるように調整することができ、これにより、音声を区別するユーザの能力を改善することができる。
【0031】
第1のレシーバは、左側レシーバであってもよく、第2のレシーバは、右側レシーバであってもよく、第1の出力が、例えば異なる振幅、レベル差、周波数差、位相シフト及び/又は時間遅延で、右側レシーバ及び/又は左側レシーバに出力されてもよい。
【0032】
無線インターフェースは、デジタル無線インターフェースを備える。無線インターフェースは、第1の無線インターフェース及び/又は第2の無線インターフェースを備えてもよい。第1の無線インターフェースは、デジタル無線インターフェースであってもよい。第2の無線インターフェースは、デジタル無線インターフェース又はアナログ無線インターフェースであってもよい。無線インターフェース、例えば第1の無線インターフェース及び/又は第2の無線インターフェースは、有線インターフェースを備えてもよい。したがって、無線インターフェースは、1又は複数の無線コネクタ、例えば第1の無線コネクタ(第1の無線インターフェース)、及び任意で第2の無線コネクタ(第2の無線インターフェース)を備えてもよく、各無線コネクタは、無線ユニットに有線接続する端子を備える。言い換えれば、通信デバイスは、第1の無線インターフェース及び/又は第2の無線インターフェースを介して、(例えば、ユニバーサル・シリアル・バス(USB)ポート、及び/又はイーサネット・ポートの使用により)例えばデジタル無線インターフェースを介して、無線ユニットと通信するように構成されてもよい。言い換えれば、通信デバイスは、1又は複数の他の無線ユニット、例えば、無線ユニット、補助的な無線ユニット及び/又は1又は複数の他の無線ユニットと、直接インターフェース接続するように構成されてもよい。無線ユニット及び/又は補助的な無線ユニットは、例えば高帯域インターネット・プロトコル(IP)ベースのネットワーク、例えばモバイル・アドホック・ネットワーク(MANET)ネットワークを介して、1又は複数の他のユーザの、1又は複数の無線ユニットと通信するように構成されてもよい。
【0033】
1又は複数の例示的な通信デバイスでは、デジタル無線インターフェース、例えば第1の無線コネクタ及び/又は第2の無線コネクタは、ユニバーサル・シリアル・バス(USB)インターフェース、及びイーサネット・インターフェースのうちの1又は複数を備える。
【0034】
無線コネクタは、1又は複数のポート及び/又はコネクタ、例えばUSB2.0、USB3.0プロトコル等を使用する、1又は複数のUSBポート、及び/又は1又は複数のイーサネット・ポートを備えてもよい。デジタル無線インターフェースは、少なくとも2個の端子、少なくとも4個の端子、少なくとも8個の端子、及び/又は少なくとも16個の端子を備えるポート及び/又はコネクタを備えてもよい。デジタル無線インターフェースは、通信デバイスを、1又は複数の無線ユニットと接続するように構成されてもよい。デジタル無線インターフェースは、1又は複数のケーブル、例えば1又は複数の多導体ケーブルを介して、通信デバイスを無線ユニットと接続するように構成されてもよい。ケーブルの導体の数は、デジタル無線インターフェースの端子の数に対応してもよい(例えば、デジタル無線インターフェースが4個の端子を備える場合は、4導体ケーブルである)。ケーブルは、1又は複数のツイスト・ペア線を備えてもよい。
【0035】
処理ユニットは、デジタル無線インターフェースを介して、無線ユニットから第2の入力を取得する、及び/又は無線ユニットに第2の出力を送信するように構成される。
【0036】
第2の入力は、1又は複数の入力、例えば1又は複数の第2の入力信号、例えば、(例えば、1又は複数の他のユーザの1又は複数の他の無線ユニットから受信された)無線ユニットからの1又は複数の第2の音声入力信号を備えてもよい。第2の入力は、例えば、無線ユニット及び/又は補助的な無線ユニットからの、1又は複数の無線入力を備えてもよい。
【0037】
第2の入力の取得に従って、処理ユニットは、第2の入力及び/又は第2の入力の1又は複数の特性に基づいて、第1の出力、例えば第1の一次出力及び/又は第1の二次出力を決定するように構成されてもよい。
【0038】
第2の入力は、音、例えば1又は複数の他の聴覚保護デバイスからの1又は複数の音声、例えば1又は複数の他の聴覚保護デバイスを装着する1又は複数の他のユーザからの音声、音までの距離、又は対象位置、及び/又は相対的な方向、例えば音が到来する若しくは対象位置がある範囲若しくは半径を示す角度、のうちの1又は複数を表してもよい。
【0039】
第2の出力は、例えば、第1の入力、例えば聴覚保護デバイスの第1のマイクロフォンからの第1の一次入力、及び/又は第2のマイクロフォンからの第1の二次入力に基づく、1又は複数の出力を備えてもよい。
【0040】
第2の出力は、音、例えば、聴覚保護デバイスを装着するユーザの音声、音までの距離、又は対象位置、及び/又は相対的な方向、例えば音が到来する若しくは対象位置がある範囲若しくは半径を示す角度、のうちの1又は複数を備えてもよい。
【0041】
1又は複数の例示的な通信デバイスでは、第1の出力は、第2の入力に基づく、及び/又は第2の出力は、第1の入力に基づく。
【0042】
1又は複数の例示的な通信デバイスでは、第1の出力は、デジタル入力である第2の入力に基づくアナログ出力である。1又は複数の実施形態では、通信デバイスは、第2の入力に基づいて第1の出力を決定するように構成されてもよい。言い換えれば、通信デバイスは、第2の入力を第1の出力に変換する(例えば、デジタル信号をアナログ信号に変換する)ように構成されてもよい。
【0043】
1又は複数の例示的な通信デバイスでは、第2の出力は、アナログ入力である第1の入力に基づくデジタル出力である。1又は複数の実施形態では、通信デバイスは、第1の入力に基づいて第2の出力を決定するように構成されてもよい。言い換えれば、通信デバイスは、第1の入力を第2の出力に変換する(例えば、アナログ信号をデジタル信号に変換する)ように構成されてもよい。
【0044】
1又は複数の例示的な通信デバイスでは、通信デバイスは、1又は複数のプッシュツートーク・インターフェース、例えば第1のプッシュツートーク・インターフェースPTT_1、及び/又は第2のプッシュツートーク・インターフェースPTT_2を備える。1又は複数の実施形態では、通信デバイスは、第3のプッシュツートーク・インターフェースPTT_3、第4のプッシュツートーク・インターフェースPTT_4、第5のプッシュツートーク・インターフェースPTT_5、及び/又は第6のプッシュツートーク・インターフェースPTT_6を備える。プッシュツートーク・インターフェースは、1又は複数のボタン、例えば1又は複数のプッシュツートーク・ボタンを備えてもよい。プッシュツートーク・インターフェースは、例えば、1又は複数のリモート・プッシュツートーク・ボタンに、有線接続又はワイヤレス接続するように、1又は複数のプッシュツートーク・コネクタ及び/又はワイヤレス・プッシュツートーク・インターフェースを備えてもよい。聴覚保護システムのユーザは、通信デバイスのプッシュツートーク・インターフェースを動作及び/又は起動させ、例えば、無線インターフェースに接続された1又は複数の無線ユニットからの第2の出力を、(例えば他の無線ユニットに、例えば他のユーザの、例えば同じネットワーク上のユーザ・グループの他のユーザの、例えばMANETネットワークを介した、1又は複数の通話グループのユーザの、他の無線ユニットに)送信してもよい。
【0045】
1又は複数のプッシュツートーク・ボタンは、通信デバイスの筐体及び/又は無線ユニットの筐体上に配置されてもよい。1又は複数のプッシュツートーク・ボタン及び/又はプッシュツートーク・キー・コントロールは、プッシュツートーク・インターフェースに有線接続又はワイヤレス接続されてもよい。
【0046】
1又は複数の実施形態では、1又は複数のプッシュツートーク・ボタン及び/又はプッシュツートーク・キー・コントロールは、通信デバイスから離して配置されてもよく、例えば、ユーザの様々な位置(例えばユーザの胴、腕、脚、並びに/若しくは頭)に、及び/又はユーザの1又は複数の機器(例えばユーザの聴覚保護システムの1又は複数の構成要素、武器、ヘルメット、ベスト)に配置されてもよい。このことにより、(例えば、プッシュツートーク・ボタン及び/又はプッシュツートーク・キー・コントロールをユーザが迅速にアクセスしやすい場所に有することによって)ユーザにとって、1又は複数のプッシュツートーク・インターフェースのより単純で、より効率的な動作及び/又は起動が可能となり得る。
【0047】
1又は複数の例示的な通信デバイスでは、無線インターフェースは、第1の無線インターフェース、例えば、任意で第1のプッシュツートーク・インターフェースに関連付けられた、第1の無線コネクタである、又はこれを備える。第1の無線インターフェースは、デジタル無線インターフェースであってもよい。無線インターフェースは、第2の無線インターフェース、例えば、任意でプッシュツートーク・インターフェース、例えば第2のプッシュツートーク・インターフェースに関連付けられた、第2の無線コネクタを備えてもよい。第2の無線インターフェースは、アナログ無線インターフェースであってもよい。1又は複数の実施形態では、通信デバイスは、(例えば、1又は複数の無線インターフェース、例えば1又は複数のデジタル無線インターフェース及び/又はアナログ無線インターフェースを介して)ユーザの聴覚保護システムの1又は複数の無線ユニットと通信するように構成され、例えば、第2の入力又は第2の入力の少なくとも一部が、1又は複数の無線ユニットから取得されるようにする。1又は複数の実施形態では、通信デバイスは、例えば通信デバイスの1又は複数の無線インターフェースを介して、聴覚保護システムの1又は複数の無線ユニットを介して第2の出力を送信するように構成される。
【0048】
例えば、デジタル無線インターフェースに接続された無線ユニットを介して、第2の出力を送信するために、第1のプッシュツートーク・インターフェース(例えば第1のプッシュツートーク・ボタン)がユーザによって使用されてもよい。例えば、アナログ無線インターフェースに接続された無線ユニットを介して、第2の出力を送信するために、第2のプッシュツートーク・インターフェース(例えば第2のプッシュツートーク・ボタン)がユーザによって使用されてもよい。このことの利点は、通信デバイスを、1又は複数のデジタル無線インターフェース及び/又は1又は複数のアナログ無線インターフェースを介して通信するように構成し得ることである。これにより、通信デバイスを、様々な種類のインターフェースを有する、様々な聴覚保護装置(例えば様々な聴覚保護システム)に対し、例えば様々な種類の無線インターフェースを有する様々な無線ユニットに対し、より柔軟で、よりカスタマイズ可能とすることができる。
【0049】
1又は複数の例示的な通信デバイスでは、通信デバイスは、ノードとして構成される。
【0050】
1又は複数の実施形態では、通信デバイスは、ネットワーク・ノード、例えばインターネット・プロトコル(IP)ノードとして、例えばIPネットワーク(例えばMANETネットワーク)上に構成されてもよい。したがって、通信デバイスは、IPネットワーク上で、データ(例えば音声データ)を送信するために、ネットワーク・プロトコルを介して第2の出力を送信するように構成されてもよい。通信デバイスは、IPネットワーク上で、データ(例えば音声データ)を取得するために、ネットワーク・プロトコルを介して第2の入力を取得するように構成されてもよい。これにより、通信デバイスは、例えば、ボイス・オーバー・インターネット・プロトコル(VoIP)、及び/又はリアルタイム・トランスポート・プロトコル(RTP)上で、音声通信を可能にし得る。
【0051】
1又は複数の例示的な通信デバイスでは、通信デバイスは、デジタル無線インターフェースを介して、第1のチャネル及び/又は第2のチャネルを含む1又は複数のチャネル、例えば少なくとも3つのチャネルとの間で通信するように構成される。1又は複数の実施形態では、通信デバイスは、デジタル無線インターフェースを介して、第1のチャネル及び/又は第2のチャネルを任意で含む1又は複数のチャネルから、例えば少なくとも3つのチャネルから、無線ユニットからの第2の入力を取得するように構成される。1又は複数の実施形態では、通信デバイスは、任意で1又は複数のプッシュツートーク・インターフェースの起動に従って、デジタル無線インターフェースを介して、1又は複数のチャネルに(例えば第1のチャネル及び/又は第2のチャネルに)第2の出力を送信するように構成される。第1のチャネルは、第1のプッシュツートーク・インターフェースに関連付けられてもよい。したがって、通信デバイスは、例えばユーザが第1のプッシュツートーク・ボタンを押下することにより、第1のプッシュツートーク・インターフェースが起動したことの検出に従って、第1の無線インターフェースを介して、第1のチャネル上で第2の出力を送信するように構成されてもよい。第2のチャネルは、第2のプッシュツートーク・インターフェースに関連付けられてもよい。したがって、通信デバイスは、例えばユーザが第2のプッシュツートーク・ボタンを押下することにより、第2のプッシュツートーク・インターフェースが起動したことの検出に従って、第1の無線インターフェースを介して、第2のチャネル上で第2の出力を送信するように構成されてもよい。
【0052】
1又は複数の実施形態では、通信デバイスは、第3のチャネル、第4のチャネル、第5のチャネル、及び/又は第6のチャネルを含む、1又は複数のチャネルとの間で通信するように構成される。いくつかの実施形態では、1又は複数のチャネルは、更なるチャネル、例えば10、15、20、50個のチャネルを含んでもよい。第3のチャネルは、第3のプッシュツートーク・インターフェースに関連付けられてもよい。したがって、通信デバイスは、例えばユーザが第3のプッシュツートーク・ボタンを押下することにより、第3のプッシュツートーク・インターフェースが起動したことの検出に従って、第1の無線インターフェースを介して、第3のチャネル上で第2の出力を送信するように構成されてもよい。
【0053】
1又は複数の例示的な通信デバイスでは、第2の無線インターフェースは、第2のプッシュツートーク・インターフェースに関連付けられてもよい。したがって、通信デバイスは、例えばユーザが第2のプッシュツートーク・ボタンを押下することにより、第2のプッシュツートーク・インターフェースが起動したことの検出に従って、第2の無線インターフェースを介して、第2の出力を送信するように構成されてもよい。第2のチャネルは、第3のプッシュツートーク・インターフェースに関連付けられてもよい。したがって、通信デバイスは、例えばユーザが第3のプッシュツートーク・ボタンを押下することにより、第3のプッシュツートーク・インターフェースが起動したことの検出に従って、第1の無線インターフェースを介して、第2のチャネル上で第2の出力を送信するように構成されてもよい。
【0054】
1又は複数の例示的な通信デバイスでは、第2の無線インターフェースは、デジタルであってもよく、第2のプッシュツートーク・インターフェース及び任意で第4のプッシュツートーク・インターフェースに関連付けられてもよい。したがって、通信デバイスは、例えばユーザが第2のプッシュツートーク・ボタンを押下することにより、第2のプッシュツートーク・インターフェースが起動したことの検出に従って、第2の無線インターフェースを介して、第1のチャネル上で第2の出力を送信するように構成されてもよく、任意で、例えばユーザが第2のプッシュツートーク・ボタンを押下することにより、第4のプッシュツートーク・インターフェースが起動したことの検出に従って、第2の無線インターフェースを介して、第2のチャネル上で第2の出力を送信するように構成されてもよい。
【0055】
1又は複数の例示的な通信デバイスでは、例えば第1の無線インターフェース上の、及び/又は第2のインターフェース上の、第1のチャネルは、第1の通話グループに割り当てられた第1の通話グループ・チャネルである。
【0056】
第1のチャネルは、第1の通話グループに関連付けられてもよく、及び/又は第2のチャネルは、第2の通話グループに関連付けられてもよい。第1のチャネル(例えば第1の通話グループ・チャネル)は、第1のチャネルを介して第2の入力及び/又は第2の出力を取得する及び/又は送信する、第1のチャネルに関連付けられた1又は複数の通信デバイス(例えば第1の通話グループの1又は複数のユーザ)を有してもよく、これにより、第1の通話グループの1又は複数の通信デバイス(例えばユーザ)は、第1のチャネル上で(例えば第1の通話グループ・チャネル上で)互いに通信してもよい。
【0057】
1又は複数の実施形態では、通信デバイスは、第1のチャネルに関連付けられた1又は複数の他の通信デバイスに、第2の出力をマルチキャストするように構成される。マルチキャストとは、通信デバイスが、1又は複数の他の通信デバイスに、第2の出力(例えば第2の音声出力)を同時に送信し、例えば、それによって通信デバイス及び1又は複数の通信デバイスのそれぞれが、第1のチャネルを介して互いに通信できるようになること(例えば、第1のチャネルを使用する際に、全てのユーザが互いに聞き、話すことができるようになること)と理解し得る。言い換えれば、マルチキャストIPアドレスの使用により、通話グループの環境を実施可能にし得る。
【0058】
1又は複数の実施形態では、通信デバイスは、第1のチャネルに関連付けられた1又は複数の他の通信デバイスに、第2の出力をユニキャストするように構成される。ユニキャストとは、通信デバイスが、第1のチャネルを介して、一度に1又は複数の他の通信デバイスのうちの1に、第2の出力(例えば第2の音声出力)を送信することと理解し得る。
【0059】
例えば、第1のチャネルに関連付けられた各通信デバイスは、割り当てられたIPアドレスを有してもよく、例えば、第1の通信デバイスは、第1のIPアドレスを有し、第2の通信デバイスは、第2のIPアドレスを有し、第3の通信デバイスは、第3のIPアドレスを有する等である。第1のチャネル(例えば第1のマルチキャスト・チャネル)は、割り当てられた第1のチャネルIPアドレスを有してもよい。これにより、通信デバイスは、例えば、第1のチャネルIPアドレスの使用により、第1のチャネルを介して、第1のチャネルに関連付けられた1又は複数の他の通信デバイスと同時に通信してもよい。
【0060】
1又は複数の例示的な通信デバイスでは、第2のチャネルは、第2の通話グループに割り当てられた第2の通話グループ・チャネルである、又は特定の通信デバイス若しくは無線ユニット(例えば特定のユーザ、例えば第2のチャネル上で特定のユーザとのみ通信する特定のユーザ)に割り当てられたユニキャスト・チャネルである。
【0061】
第2のチャネル(例えば第2の通話グループ・チャネル)は、第2のチャネルを介して、第2の入力及び/又は第2の出力を取得する及び/又は送信する、第2のチャネルに関連付けられた1又は複数の通信デバイス(例えば第2の通話グループの1又は複数のユーザ)を有してもよく、これにより、第2の通話グループの1又は複数の通信デバイス(例えばユーザ)は、第2のチャネル上で(例えば第2の通話グループ・チャネル上で)互いに通信してもよい。
【0062】
1又は複数の実施形態では、通信デバイスは、第2のチャネルに関連付けられた1又は複数の他の通信デバイスに、第2の出力をマルチキャストするように構成される。マルチキャストとは、通信デバイスが、1又は複数の他の通信デバイスに、第2の出力(例えば第2の音声出力)を同時に送信し、例えば、それによって通信デバイス及び1又は複数の通信デバイスのそれぞれが、第2のチャネルを介して互いに通信できるようになること(例えば、第2のチャネルを使用する際に、全てのユーザが互いに聞き、話すことができるようになること)と理解し得る。
【0063】
1又は複数の実施形態では、通信デバイスは、ユニキャスト・チャネルを介して、第2のチャネルに関連付けられた1又は複数の他の通信デバイスのうち特定の通信デバイスに、第2の出力をユニキャストするように構成される。ユニキャストとは、通信デバイスが、第2のチャネルを介して(例えばユニキャスト・チャネルを介して)、一度に1又は複数の他の通信デバイスのうちの1に、第2の出力(例えば第2の音声出力)を送信することと理解し得る。
【0064】
例えば、第2のチャネルに関連付けられた各通信デバイスは、割り当てられたIPアドレスを有してもよく、例えば、第1の通信デバイスは、第1のIPアドレスを有し、第2の通信デバイスは、第2のIPアドレスを有し、第3の通信デバイスは、第3のIPアドレスを有する等である。第2のチャネル(例えば第2のマルチキャスト・チャネル)は、割り当てられた第2のチャネルIPアドレスを有してもよい。これにより、通信デバイスは、例えば、第2のチャネルIPアドレスの使用により、第2のチャネルを介して、第2のチャネルに関連付けられた1又は複数の他の通信デバイスと同時に通信してもよい。
【0065】
第1のチャネルに関連付けられた通信デバイスと、第2のチャネルに関連付けられた通信デバイスは、同じであってもよいし、異なっていてもよい(例えば異なるチャネル上の、例えば異なる通話グループの、同じユーザであってもよいし、異なるユーザであってもよい)。例えば、第1のユーザ・グループ(例えば第1の任務遂行ユーザ・ユニット、例えば第1の兵士分隊)は、第1のチャネルに関連付けられてもよく、例えば第1の通話グループに関連付けられてもよい。例えば、第1のグループは5~15人のユーザ・グループ、例えば5~15人の兵士を含む第1の兵士分隊を備えており、それらは第1のチャネルを介して互いに通信可能である。
【0066】
一方、第2のチャネルは、例えば、第2のチャネルに関連付けられた第2のユーザ・グループを有してもよく、第2のユーザ・グループは、より大きなユーザ・グループ、例えば100~150人のユーザ・グループ、例えば兵士中隊、例えば100~150人の兵士を備えており、それらは第2のチャネルを介して互いに通信可能である。いくつかの実施形態では、第2のユーザ・グループは、第1のユーザ・グループを備えていてもよく(例えば、兵士中隊は、第1の兵士分隊を備える)、これにより、第1のグループのユーザは、第1のチャネルを介して互いに通信するとともに、第2のチャネルを介して第2のグループの他のユーザ(例えば第2のチャネルにのみ関連付けられたユーザ、例えば、第2のグループ内にのみいるユーザ)と通信してもよい。
【0067】
1又は複数の例示的な通信デバイスでは、第1のプッシュツートーク・インターフェースは、第1のチャネルに割り当てられ、及び/又は第2のプッシュツートーク・インターフェースは、第2のチャネルに割り当てられる。
【0068】
1又は複数の例示的な通信デバイスでは、第3のプッシュツートーク・インターフェースは、第3のチャネルに割り当てられ、第4のプッシュツートーク・インターフェースは、第4のチャネルに割り当てられ、第5のプッシュツートーク・インターフェースは、第5のチャネルに割り当てられ、及び/又は第6のプッシュツートーク・インターフェースは、第6のチャネルに割り当てられる。
【0069】
1又は複数の例示的な通信デバイスでは、例えば、第1のプッシュツートーク・インターフェースを含む、複数のプッシュツートーク・インターフェースを少なくとも備える、プッシュツートーク・インターフェースの第1のセットは、第1の無線インターフェースに割り当てられ、及び/又は、例えば、第2のプッシュツートーク・インターフェースを少なくとも含む、プッシュツートーク・インターフェースの第2のセットは、第2の無線インターフェースに割り当てられる。
【0070】
1又は複数の例示的な通信デバイスでは、通信デバイスは、第1のプッシュツートーク・インターフェースを介した第1の要求の受信に応答して、第1のチャネル上の第1の通話グループに送信するように構成される。言い換えれば、通信デバイスは、ユーザが第1のプッシュツートーク・インターフェースを起動することに従って、第1の無線インターフェースを介して、第1のチャネル上の第1の通話グループに送信するように構成し得る。1又は複数の実施形態では、ユーザが第1のプッシュツートーク・インターフェースを動作させる及び/又は起動させると、通信デバイスは、(例えば無線ユニットを介して)第1のチャネルに第2の出力を送信するように構成される。言い換えれば、ユーザは、第1のプッシュツートーク・インターフェース(例えば第1のプッシュツートーク・ボタン)を押下すると、第1のチャネルに関連付けられた他のユーザと通信可能であってもよい(例えば1又は複数の音声信号を送信可能であってもよい)。
【0071】
1又は複数の例示的な通信デバイスでは、通信デバイスは、第2のチャネルに割り当てられたプッシュツートーク・インターフェース、例えば第2のプッシュツートーク・インターフェース又は第3のプッシュツートーク・インターフェースを介した第2の要求の受信に応答して、第2のチャネル上の第2の通話グループに送信するように構成される。
【0072】
1又は複数の例示的な通信デバイスでは、通信デバイスは、ユーザが第2のプッシュツートーク・インターフェースを動作させる及び/又は起動させると、(例えば無線ユニットを介して)第2のチャネルに第2の出力を送信するように構成される。言い換えれば、ユーザは、第2のプッシュツートーク・インターフェース(例えば第2のプッシュツートーク・ボタン)を押下する又は起動させると、第2のチャネルに関連付けられた他のユーザと通信可能であってもよい(例えば1又は複数の音声信号を送信可能であってもよい)。
【0073】
1又は複数の例示的な通信デバイスでは、通信デバイスは、第2のプッシュツートーク・インターフェースを介した第2の要求の受信に応答して、第2の無線コネクタを介して送信するように構成される。1又は複数の実施形態では、ユーザが第2のプッシュツートーク・インターフェースを動作させる及び/又は起動させると、通信デバイスは、無線インターフェースの第2の無線コネクタを介して、第2の無線ユニットに第2の出力を送信するように構成される。言い換えれば、通信デバイスは、ユーザが、第1のプッシュツートーク・インターフェース及び第2のプッシュツートーク・インターフェースのそれぞれを選択的に起動させることによって、複数の無線ユニットを便利に使用することを可能にしてもよい。
【0074】
1又は複数の実施形態では、通信デバイスは、第3のプッシュツートーク・インターフェースを介した第3の要求の受信に応答して、第2のチャネル上の第2の通話グループ又は第3のチャネル上の第3の通話グループに送信するように構成される。
【0075】
1又は複数の実施形態では、ユーザが第3のプッシュツートーク・インターフェースを動作させる及び/又は起動させると、通信デバイスは、(例えば無線ユニットを介して)第3のチャネルに第2の出力を送信するように構成される。言い換えれば、ユーザは、第3のプッシュツートーク・インターフェース(例えば第3のプッシュツートーク・ボタン)を押下すると、第3のチャネルに関連付けられた他のユーザ(無線ユニット)と通信可能であってもよい(例えば1又は複数の音声信号を送信可能であってもよい)。
【0076】
したがって、ユーザにとって、1又は複数の異なるプッシュツートーク・インターフェースを単に操作するだけで、1又は複数の異なるチャネルを通じて(例えば、1又は複数の異なる通話グループに)通信可能であることは有利であり得る。
【0077】
1又は複数の例示的な通信デバイスでは、通信デバイスは、デジタル無線インターフェースを介して、無線ユニットに第2の出力を提供するために、聴覚保護デバイスからの第1の入力を、(例えばエンコーダ、例えば音声エンコーダを使用することにより、及び/又は暗号化することにより)エンコードするように構成される。
【0078】
1又は複数の実施形態では、通信デバイスは、デジタル無線インターフェースを介して、無線ユニットに第2の音声出力信号を提供するために、聴覚保護デバイスからの第1の音声入力を音声エンコードするように構成される。1又は複数の実施形態では、エンコーダは、聴覚保護デバイス用に最適化される(例えば特定の種類の聴覚保護デバイス用に、例えば耳内骨伝導ヘッドセットを備える聴覚保護デバイス用に、最適化される)。
【0079】
1又は複数の例示的な通信デバイスでは、通信デバイスは、聴覚保護デバイス・インターフェースを介して、第1の出力を提供するために、無線ユニットからの第2の入力を、(例えばデコーダ、例えば音声デコーダを使用することにより、及び/又は復号化することにより)デコードするように構成される。
【0080】
1又は複数の実施形態では、通信デバイスは、聴覚保護デバイス・インターフェースを介して、聴覚保護デバイスに第1の音声出力を提供するために、無線ユニットからの第2の音声入力を音声デコードするように構成される。1又は複数の実施形態では、デコーダは、聴覚保護デバイス用に最適化される(例えば特定の種類の聴覚保護デバイス用に、例えば耳内骨伝導ヘッドセットを備える聴覚保護デバイス用に、最適化される)。
【0081】
1又は複数の実施形態では、通信デバイスは、第1の入力及び/又は第2の入力をエンコードする、及び/又はデコードするために、1又は複数のコーデック(例えば1又は複数の音声コーデック)を備える(例えばメモリ上に記憶している)。通信デバイスは、例えばファームウェア更新によって、1又は複数のコーデックを更新するように構成されてもよい。
【0082】
1又は複数の実施形態では、通信デバイスは、聴覚保護デバイス・インターフェースを介して、第1の出力を提供するために、無線ユニットからの第2の入力に対するエラー・コンシールメント、及び/又はパケット・ハンドリングを実行するように構成される。
【0083】
1又は複数の例示的な通信デバイスでは、通信デバイスは、第1の出力スキームを選択し、第1の出力スキームに従って、第1のチャネル及び/又は第2のチャネル上の第2の入力に基づいて、第1の出力を決定するように構成される。
【0084】
1又は複数の実施形態では、第1の出力スキームは、様々なチャネル又は更には様々な無線ユニットからの第2の入力を、聴覚保護デバイスにどのように送信するか(例えば出力するか)(例えば第1の出力が、どのチャネル/無線ユニットからの、どの第2の入力を備えるべきか)を指示してもよい。言い換えれば、第1の出力スキームは、例えば1又は複数のチャネル上に第2の入力がある(例えばどのチャネルも起動中である、例えば全てのチャネル上に発話等の音声入力信号がある)場合、第1の出力が、どのチャネル/無線ユニットからの、どの第2の入力を備えるべきかについての優先順位を指示してもよい。例えば、第1のチャネル及び第2のチャネルの両方が起動中である場合、即ち、第1のチャネル及び第2のチャネルの両方からの第2の入力がある場合、第1の出力スキームは、第1のチャネルからの第2の入力のみを送信する(例えば出力する)ことを備える。即ち、第2のチャネルが0にセットされ(G_2=0)、これにより、第1のチャネルを第2のチャネルに対して優先させる。
【0085】
1又は複数の例示的な通信デバイスでは、第1の出力スキームは、例えば第1のHRTF(HRTF_1)、及び/又は第1のゲイン(G_1)が第1のチャネルに関連付けられた、第1の3D処理スキーム、及び/又は、例えば、第2のHRTF(HRFF_2)、及び/又は第2のゲイン(G_2)が第2のチャネルに関連付けられた、第2の3D処理スキームを備えており、第1の出力、例えば第1のレシーバのための第1の一次出力、及び/又は第2のレシーバのための第1の二次出力は、第1の3D処理スキーム、及び/又は第2の3D処理スキームに基づく。第1の3D処理スキームは、第2の3D処理スキームとは異なってもよい。言い換えれば、第1の3D処理スキームに基づく第1の出力は、ユーザによって、第2の3D処理スキームに基づく第1の出力とは異なって知覚されてもよく、例えば、異なる方向から到来するように知覚されてもよい。
【0086】
1又は複数の例示的な通信デバイスでは、第1の3D処理スキーム及び/又は第2の3D処理スキームは、どのチャネルが起動中であるかに基づいて、異なる方向性を適用する。言い換えれば、通信デバイスは、複数の通話グループが異なる場所で提示され、それによってユーザ(例えば兵士)が到来するチャネル(例えば1又は複数の音声ストリーム)を区別して優先順位を付ける能力を向上させるように、1又は複数の空間音声再生機能を提供する。このことにより、通信デバイスのユーザの状況認識を改善することができ、それはリアルタイムで強化することができ、決定時間を短縮することができる。
【0087】
1又は複数の例示的な通信デバイスでは、通信デバイスは、第1の3D処理スキームを第1のチャネル上の第2の入力に適用する、及び/又は第2の3D処理スキームを第2のチャネル上の第2の入力に適用するように構成される。
【0088】
第1の出力スキームは、チャネル及び/又は無線ユニットの間の優先度を規定し得る。言い換えれば、第1の出力スキームは、例えば、第2のチャネルが第1のチャネルよりも高い優先度を有する場合、第2のチャネルが起動中ではない(入力が検出されない)状況と比較して、第2のチャネル(起動中の第2のチャネル)上で検出された入力に従って、低減されたゲインで第1のチャネルを処理することを規定する。第1の出力スキームは、例えば、第2のチャネルが第1のチャネルよりも高い優先度を有する場合、第1のチャネルが起動中ではない(入力が検出されない)状況と比較して、第1のチャネル(起動中の第2のチャネル)上で検出された入力に従って、増大されたゲインで第2のチャネルを処理することを規定する。したがって、第1の出力スキームは、起動中である第2の入力内のチャネルに対する決定に基づいてもよい。1又は複数の例示的な通信デバイスでは、第1の出力スキームは、優先度の低いチャネルをミュート又はオフにする。例えば、第1の出力スキームは、例えば、第2のチャネルが最高の優先度を有する場合、第2のチャネルが起動中である場合に第1のチャネル(及び他のチャネル)を、下げるか、オフにするか、又はミュートにする。
【0089】
例えば、通信デバイスのユーザは、例えば戦闘状況において、1又は複数の他のユーザ(例えば仲間)についての改善された状況認識及び位置特定を経験でき、ストレスのある環境(例えば敵の領地/戦闘状況)で行動するユーザにとってかなり有益であり得る。
【0090】
例えば、第1のチャネルが起動中である場合、第1の出力は、第1のチャネル上の第2の入力に基づいてもよく、第1の出力は、適用される第1のフィルタ関数、例えば第1の頭部伝達関数(HRTF)(HRTF_1)とともに聴覚保護デバイスに送信され(例えば聴覚保護デバイスの1又は複数のレシーバ上に出力され)、第1のチャネルに関連付けられた方向の指示をもたらす(音声出力が特定の方向から到来していること及び/又は音声出力が聴覚保護デバイスの1のレシーバのみで出力されていることを模擬することによって、ユーザが、第1の出力が第1のチャネルからの第2の入力に基づくという指示を得るようにする)。1又は複数の実施形態では、第1の出力は、例えば、第1のマイクロフォン及び/又は第2のマイクロフォンからの第1の音声入力、及び/又は(例えば聴覚保護システムの第1の測位デバイスからの)第1の位置データ、例えば、レベル差、周波数差、位相シフト、及び/又は時間遅延を使用して、HRTF導出を用いて決定される(例えば推定又は計算される)。言い換えれば、通信デバイスの処理ユニットは、第1の出力(例えば第1の左側出力信号及び第1の右側出力信号)を提供するために、第1のフィルタ関数に従って、第1のチャネルからの第2の入力(例えば第2の入力信号、例えば第2の音声入力信号)をフィルタ処理する第1のフィルタ・モジュールを備え得る。
【0091】
言い換えれば、通信デバイスの処理ユニットは、第1の出力(例えば第1の左側出力信号(第1の一次出力とも表記される)及び第1の右側出力信号(第1の二次出力とも表記される))を提供するために、第2のフィルタ関数に従って、第2のチャネルからの第2の入力(例えば第2の入力信号(例えば第2の音声入力))をフィルタ処理する第2のフィルタ・モジュールを備えてもよい。1又は複数の実施形態では、第1のフィルタ・モジュール及び第2のフィルタ・モジュールは、1のフィルタ・モジュールとして提供されてもよい。
【0092】
例えば、第2のチャネルが起動中である場合、第1の出力は第2のチャネル上の第2の入力に基づいており、第1の出力は、適用される第2のフィルタ関数、例えば第2のHRTF(HRTF_2)とともに聴覚保護デバイスに送信され(例えば聴覚保護デバイスの1又は複数のレシーバ上に出力され)、第2のチャネルに関連付けられた方向の指示をもたらす(音声出力が特定の方向から到来していること及び/又は音声出力が聴覚保護デバイスの1のレシーバのみで出力されていることを模擬することによって、ユーザが、第1の出力が第2のチャネルからの第2の入力に基づくという指示を得るようにする)。1又は複数の実施形態では、第1の出力スキームは、例えば、HRTF_1及び/又はG_1=1、及び/又はHRTF_2及び/又はG_2=1を備える。
【0093】
1又は複数の例示的な通信デバイスでは、第1の3D処理スキーム(第1のフィルタ関数)は、第1の3D通話グループに割り当てられた第1の通話グループである第1のチャネルに関連付けられる。
【0094】
1又は複数の実施形態では、第2の3D処理スキーム(第2のフィルタ関数)は、第2の3D通話グループに割り当てられた第2の通話グループである第2のチャネルに関連付けられる。
【0095】
第1の3D通話グループ及び第2の3D通話グループは、通話グループ上の各ユーザが、通話グループのユーザの互いに対する相対的な位置に応じて、1又は複数の他のユーザからの第2の入力が、特定の方向から到来する及び/又は聴覚保護デバイスの1のレシーバのみで出力されるという、音声出力からの指示を得る通話グループであってもよい。
【0096】
聴覚保護デバイスを備える聴覚保護装置の通信デバイスを動作させる方法が開示され、通信デバイスは、処理ユニットと、メモリと、デジタル無線インターフェースを備える無線インターフェースと、聴覚保護デバイス・インターフェースを備える。方法は、聴覚保護デバイス・インターフェースを介して、聴覚保護デバイスとの間で、第1の入力及び/又は第1の出力を通信することを備える。方法は、デジタル無線インターフェースを介して、無線ユニットとの間で、第2の入力及び/又は第2の出力を通信することを備える。
【0097】
通信デバイスに関する特徴の説明は、対応する方法にも適用可能であり、その逆も同様であることを理解されたい。
【0098】
図1は、本開示による例示的な通信デバイス4の概略図である。通信デバイス4は、(例えば、ユニバーサル・シリアル・バス(USB)ポート及び/又はイーサネット・ポートの使用によって、図示しないデジタル無線インターフェースを介して)無線ユニット6と通信し、ケーブル接続17を介して無線ユニット6に接続される。通信デバイス4は、聴覚保護デバイス2に接続される。例えば第1のユーザの無線ユニット6は、ネットワーク1(例えば、モバイル・アドホック・ネットワーク(MANET)ネットワーク等の、高帯域インターネット・プロトコル(IP)ベースのネットワーク)上で、1又は複数の他の無線ユニット6A、6B、例えば、第2のユーザの第2の無線ユニット6A及び第3のユーザの第3の無線ユニット6Bと通信するように構成される。第2の無線ユニット6Aは、接続17Aを介して第2のユーザの通信デバイス4Aに接続され、第3の無線ユニット6Bは、接続17Bを介して第3のユーザの通信デバイス4Bに接続される。通信デバイス4Aは、第2のユーザの聴覚保護デバイス2Aに接続され、通信デバイス4Bは、第3のユーザの聴覚保護デバイス2Bに接続される。
【0099】
1又は複数の実施形態では、通信デバイス4は、インターネット・プロトコル(IP)ノード等のネットワーク・ノードとしてネットワーク1(例えばMANETネットワーク等のIPネットワーク)上に構成し得る。これにより、通信デバイス4は、ネットワーク1(例えばIPネットワーク)上でデータ(例えば音声データ)を送信する及び/又は取得するためのネットワーク・プロトコルを介して、第2の出力32及び/又は第2の入力25を送信する及び/又は取得するように構成し得る。これにより、通信デバイス4は、例えばボイス・オーバー・インターネット・プロトコル(VoIP)及び/又はリアルタイム・トランスポート・プロトコル(RTP)上で、通信デバイス4のユーザと1又は複数の他の通信デバイス4A、4Bの1又は複数の他のユーザとの間で、音声通信を可能にし得る。
【0100】
例えば、通信デバイス4、4A、4Bは、第1のチャネルに関連付けられ、各通信デバイス4、4A、4Bは、割り当てられたIPアドレスを有する。例えば、通信デバイス4(例えば第1の通信デバイス)は、第1のIPアドレスを有し、第2の通信デバイス4Aは、第2のIPアドレスを有し、第3の通信デバイス4Bは、第3のIPアドレスを有する。第1のチャネル(例えば第1のマルチキャスト・チャネル)は、割り当てられた第1のチャネルIPアドレスを有し得る。これにより、通信デバイス4は、例えば第1のチャネルIPアドレスの使用により、第1のチャネルを介して、第1のチャネルに関連付けられた1又は複数の他の通信デバイス4A、4Bと同時に通信し得る。
【0101】
図2は、本開示による例示的な通信デバイス4と、聴覚保護デバイス2と、無線ユニット6とを備える、例示的な聴覚保護システム3を示す。通信デバイス4は、処理ユニット14と、メモリ22と、無線インターフェース16と、聴覚保護デバイス・インターフェース40とを備える。無線インターフェース16は、第1の無線インターフェース16A及び/又は第2の無線インターフェース16Bを備え得る。第1の無線インターフェース16Aは、デジタル無線インターフェースとし得る。第2の無線インターフェース16Bは、デジタル無線インターフェース又はアナログ無線インターフェースとし得る。第1の無線インターフェース16A及び/又は第2の無線インターフェース16B等の無線インターフェース16は、有線インターフェースを備え得る。したがって、無線インターフェース16は、第1の無線コネクタ18A(第1の無線インターフェース16A)、及び任意で第2の無線コネクタ18B(第2の無線インターフェース16B)等の1又は複数の無線コネクタを備えていてもよく、各無線コネクタは、無線ユニットに有線接続する端子を備える。1又は複数の実施形態では、聴覚保護デバイスは、聴覚保護デバイス・インターフェース40Bを備える。
【0102】
無線インターフェース16は、通信デバイス4が、ユーザの聴覚保護システム3又は通信システム5の無線ユニット6に接続することを可能にし、例えば、デジタル無線インターフェースを介して、第2の入力25が、第2の入力信号26を通じて(又は部分的に通じて)無線ユニット6から取得されるようにし、第2の出力32が、第2の出力信号33(例えば第2の音声出力信号34)を通じて(又は部分的に通じて)無線ユニット6に送信されるようにする。
【0103】
1又は複数の例示的な通信デバイスでは、第1の無線インターフェース16Aは、デジタル・インターフェースであり、ユニバーサル・シリアル・バス(USB)インターフェース及びイーサネット・インターフェースの1又は複数を備える。第1のデジタル無線インターフェース16Aは、第1のデジタル無線インターフェース16Aを無線ユニット6に接続する1又は複数のポート及び/又はコネクタ、例えばUSB2.0、USB3.0プロトコル等を使用する1又は複数のUSBポート、及び/又は1又は複数のイーサネット・ポートを備え得る。第1のデジタル無線インターフェース16Aは、少なくとも2個の端子、少なくとも4個の端子、少なくとも8個の端子及び/又は少なくとも16個の端子を備えるポート及び/又はコネクタを備え得る。第1のデジタル無線インターフェース16Aは、例えば1又は複数のコネクタを介して、通信デバイス4を無線ユニット6と接続するように構成し得る。第1のデジタル無線インターフェース16Aは、ケーブル17、例えば1又は複数の多導体ケーブルを介して、通信デバイス4を無線ユニット6と接続するように構成し得る。ケーブルの導体の数は、デジタル無線インターフェースの端子の数に対応し得る(例えばデジタル無線インターフェースが4個の端子を備える場合は4導体ケーブルである)。ケーブル17は、1又は複数のツイスト・ペア線を備え得る。
【0104】
1又は複数の例示的な通信デバイスでは、第2の無線インターフェース16Bは、通信デバイス4を補助的な無線ユニット6Cに接続する第2の無線コネクタ18Bを備える。補助的な無線ユニット6Cは、第2の無線インターフェース16Bを介して接続し得る。第2の無線インターフェース16Bは、少なくとも2個の端子、少なくとも4個の端子、少なくとも8個の端子及び/又は少なくとも16個の端子を備えるポート及び/又はコネクタを備え得る。第2の無線インターフェース16Bは、例えば1又は複数のコネクタ、例えば第2の無線コネクタ18Bを介して、通信デバイス4を補助的な無線ユニット6Cと接続するように構成し得る。第2の無線インターフェース16Bは、接続17C(例えばケーブル)、例えば1又は複数の多導体ケーブルを介して、通信デバイス4を補助的な無線ユニット6Cと接続するように構成し得る。ケーブルの導体の数は、第2の無線インターフェース16Bの端子の数に対応し得る(例えば第2の無線インターフェースが4個の端子を備える場合は4導体ケーブルである)。ケーブル17Cは、1又は複数のツイスト・ペア線を備え得る。
【0105】
聴覚保護デバイス・インターフェース40は、通信デバイス4が、ユーザの聴覚保護装置13の聴覚保護デバイス2に接続することを可能にし、例えば、第1の入力23が、第1の入力信号24を通じて(又は部分的に通じて)聴覚保護デバイス2から取得されるようにする。聴覚保護デバイスの音声マイクロフォン36からの音声入力38は、第1の入力23/第1の入力信号24を構成し得る又は第1の入力23/第1の入力信号24に含まれ得る。処理ユニット14は、聴覚保護デバイス・インターフェース40を介して、聴覚保護デバイス2から第1の入力23を取得する及び/又は聴覚保護デバイス2に第1の出力42を送信するように構成される。
【0106】
第1の入力23は、任意で、第1のマイクロフォン28からの第1の一次入力29A及び/又は第2のマイクロフォン30からの第2の一次入力29Bを備える。第1の出力42は、第1のレシーバ7のための第1の一次出力(第1の一次出力信号)42A、及び第2のレシーバ8のための第1の二次出力42Bを含む。第1のレシーバ7は、第1の一次出力42Aをユーザに提示される第1の音声出力44Aに変換し、第2のレシーバ8は、第1の二次出力42Bをユーザに提示される第2の音声出力44Bに変換する。
【0107】
処理ユニット14は、第1のデジタル無線インターフェース16Aを介して、無線ユニット6から第2の入力25を取得する、及び/又は無線ユニット6に第2の出力32を送信するように構成される。処理ユニット14は、任意で、第2の無線インターフェース16Bを介して、補助的な無線ユニット6Cから第2の入力25を取得する、及び/又は補助的な無線ユニット6Cに第2の出力32を送信するように構成される。
【0108】
1又は複数の例示的な通信デバイスでは、第1の出力42、例えば第1の一次出力42A及び/又は第1の二次出力42Bは、第2の入力25に基づき、第2の出力32は、第1の入力23、例えば音声入力38及び任意で第1の一次入力29A及び第1の二次入力29Bの1又は複数に基づく。
【0109】
1又は複数の例示的な通信デバイスでは、第1の出力42は、第2の入力25と、第1の入力23、例えば第1の一次入力29A及び/又は第1の二次入力29Bに基づく。第2の出力32は、任意で、第1の入力23に基づく。
【0110】
通信デバイス4は、プッシュツートーク・インターフェース19を備え、プッシュツートーク・インターフェース19は、第1のプッシュツートーク・インターフェースPTT_1及び/又は第2のプッシュツートーク・インターフェースPTT_2を含む。第1のプッシュツートーク・インターフェースPTT_1は、任意で、第1のプッシュツートーク・ボタンである、及び/又は第2のプッシュツートーク・インターフェースPTT_2は、任意で、第2のプッシュツートーク・ボタンである。第1のプッシュツートーク・インターフェースPTT_1及び第2のプッシュツートーク・インターフェースPTT_2は、任意で、第1の無線インターフェース16A/無線6のそれぞれの第1のチャネル及び第2のチャネルに割り当てられる。プッシュツートーク・インターフェース19は、任意で、第3のプッシュツートーク・インターフェースPTT_3及び/又は第4のプッシュツートーク・インターフェースPTT_4を備える。第3のプッシュツートーク・インターフェースPTT_3は、任意で、第3のプッシュツートーク・ボタンであり、第1の無線インターフェース16A/無線6の第3のチャネルに割り当てられてもよく、又は第2の無線インターフェース16B/補助的な無線6Cに割り当てられてもよい。第4のプッシュツートーク・インターフェースPTT_4は、任意で、第4のプッシュツートーク・ボタンであり、第1の無線インターフェース16A/無線6の第4のチャネルに割り当てられてもよく、又は第2の無線インターフェース16B/補助的な無線6Cに割り当てられてもよい。プッシュツートーク・インターフェースが、チャネル/無線インターフェースに割り当てられる、又は関連付けられるとは、例えばユーザがプッシュツートーク・ボタンを押すことによって、プッシュツートーク・インターフェースが起動された際に、第2の出力がチャネル/無線インターフェース上で送信されることであると理解されたい。
【0111】
1又は複数の例示的な通信デバイスでは、プッシュツートーク・インターフェース、例えばPTT_3は、ワイヤレス・プッシュツートーク・ボタン47を含む1又は複数のリモート・プッシュツートーク・ボタンにワイヤレス接続するワイヤレス・プッシュツートーク・トランシーバ45を備える。各リモート・プッシュツートーク・ボタンは、通信デバイスのチャネル/無線インターフェースに割り当てられてもよい。
【0112】
1又は複数の例示的な通信デバイスでは、プッシュツートーク・インターフェース、例えばPTT_4は、リモート・プッシュツートーク・ボタン48に有線接続(機械的及び電気的に接続)するプッシュツートーク・コネクタ46を備える。
【0113】
1又は複数の例示的な通信デバイスでは、第1のデジタル無線インターフェース16Aは、第1のプッシュツートーク・インターフェースPPT_1に関連付けられる、及び/又は無線インターフェース16は、第2の無線インターフェース16Bを備え、第2の無線インターフェース16Bは、第2のプッシュツートーク・インターフェースPTT_2に関連付けられたアナログ無線インターフェースである。
【0114】
1又は複数の実施形態では、通信デバイス4は、(例えば、1又は複数の無線インターフェース16、16A、16B、例えば1又は複数のデジタル無線インターフェース及び/又はアナログ無線インターフェースを介して)ユーザの聴覚保護システム3の1又は複数の無線ユニット6、6Cと通信するように構成され、例えば、第2の入力25又は第2の入力25の少なくとも一部が1又は複数の無線ユニット6、6Cから取得されるようにする。1又は複数の実施形態では、通信デバイス4は、例えばユーザが様々なプッシュツートーク・インターフェースを起動することに従って、例えば通信デバイス4の1又は複数の無線インターフェース16、16A、16Bを介して、通信システム5の1又は複数の無線ユニット6、6Cを介して、第2の出力32を送信するように構成される。
【0115】
1又は複数の例示的な通信デバイスでは、通信デバイス4は、デジタル無線インターフェース16Aを介して、第1のチャネル及び/又は第2のチャネルを含む、1又は複数のチャネルに通信するように構成される。
【0116】
1又は複数の実施形態では、通信デバイス4は、デジタル無線インターフェース16Aを介して、1又は複数のチャネルから(例えば第1のチャネル及び/又は第2のチャネルから)、無線ユニット6からの第2の入力25を取得するように構成される。1又は複数の実施形態では、通信デバイス4は、デジタル無線インターフェース16Aを介して、1又は複数のチャネルに対して(例えば第1のチャネル及び/又は第2のチャネルに対して)、無線ユニット6に対する第2の出力32を送信するように構成される。1又は複数の実施形態では、通信デバイス4は、第2のデジタル無線インターフェース18Aを介して、1又は複数のチャネルに対して(例えば第1のチャネル及び/又は第2のチャネルに対して)、補助的な無線ユニット6Cに対する第2の出力32を送信するように構成される。
【0117】
1又は複数の例示的な通信デバイスでは、第1のチャネルは、第1の通話グループに割り当てられる第1の通話グループ・チャネルである。
【0118】
1又は複数の例示的な通信デバイスでは、第1のプッシュツートーク・インターフェースPTT_1は、第1のチャネルに割り当てられる、及び/又は第2のプッシュツートーク・インターフェースPTT_2は、第2のチャネルに割り当てられる。1又は複数の例示的な通信デバイスでは、第3のプッシュツートーク・インターフェースPTT_3は、第3のチャネルに割り当てられる、及び/又は第4のプッシュツートーク・インターフェースPTT_4は、第4のチャネルに割り当てられる。
【0119】
1又は複数の例示的な通信デバイスでは、通信デバイス4は、第1のプッシュツートーク・インターフェースPTT_1を介した第1の要求の受信に応答して、第1のチャネル上の第1の通話グループに送信するように構成される。1又は複数の実施形態では、ユーザが第1のプッシュツートーク・インターフェースPTT_1を動作させる及び/又は起動すると、通信デバイス4は、(例えば無線ユニット6を介して)第1のチャネルに第2の出力32を送信するように構成される。言い換えれば、ユーザは、第1のプッシュツートーク・インターフェースPTT_1(例えば第1のプッシュツートーク・ボタン)を押すと、第1のチャネルに関連付けられた他のユーザと通信し得る(例えば1又は複数の音声信号を送信し得る)。
【0120】
1又は複数の実施形態では、通信デバイス4は、第2のプッシュツートーク・インターフェースPTT_2を介した第2の要求の受信に応答して、第2のチャネル上の第2の通話グループに送信するように構成される。1又は複数の実施形態では、ユーザが第2のプッシュツートーク・インターフェースPTT_2を動作させる及び/又は起動すると、通信デバイス4は、(例えば無線ユニット6を介して)第2のチャネルに第2の出力32を送信するように構成される。
【0121】
1又は複数の実施形態では、通信デバイス4は、第3のプッシュツートーク・インターフェースPTT_3を介した第3の要求の受信に応答して、第3のチャネル上の第3の通話グループに送信するように構成される。1又は複数の実施形態では、ユーザが第3のプッシュツートーク・インターフェースPTT_3を動作させる及び/又は起動すると、通信デバイス4は、(例えば無線ユニット6を介して)第3のチャネルに第2の出力32を送信するように構成される。
【0122】
1又は複数の実施形態では、通信デバイス4は、第4のプッシュツートーク・インターフェースPTT_4を介した第4の要求の受信に応答して、第4のチャネル上の第4の通話グループに送信するように構成される。1又は複数の実施形態では、ユーザが第4のプッシュツートーク・インターフェースPTT_4を動作させる及び/又は起動すると、通信デバイス4は、(例えば無線ユニット6を介して)第4のチャネルに第2の出力32を送信するように構成される。
【0123】
1又は複数の例示的な通信デバイスでは、通信デバイス4は、第1のデジタル無線インターフェース16Aを介して無線ユニット6に第2の出力32を提供するために、又は第2の無線インターフェース16Bを介して補助的な無線ユニット6Cに第2の出力32を提供するために、(例えば音声エンコーダ等のエンコーダを使用する及び/又は暗号化することにより)聴覚保護デバイス2からの第1の入力23をエンコードするように構成される。
【0124】
1又は複数の実施形態では、通信デバイス4は、デジタル無線インターフェース16Aを介して無線ユニット6に第2の音声出力信号34を提供するために、聴覚保護デバイスからの第1の入力23を音声エンコードするように構成される。
【0125】
1又は複数の例示的な通信デバイスでは、通信デバイス4は、聴覚保護デバイス・インターフェース40を介して、第1の出力42(例えば第1の一次出力42A及び/又は第1の二次出力42B)を提供するために、(例えば音声デコーダ等のデコーダを使用する及び/又は復号化することにより)無線ユニット6又は補助的な無線ユニット6Cからの第2の入力25をデコードするように構成される。
【0126】
1又は複数の例示的な通信デバイスでは、第1の入力23を取得することは、聴覚保護デバイス・インターフェース40を介して、第1のマイクロフォン28から第1の一次入力29Aを取得すること、及び/又は第2のマイクロフォン30から第1の二次入力29Bを取得することを備える。第1のマイクロフォン28は、聴覚保護装置13の、例えば聴覚保護デバイス2のマイクロフォンであってもよい。第1の一次入力29Aは、聴覚保護装置13の第1のマイクロフォン28で生成されてもよく、第1の二次入力19Bは、第2のマイクロフォン30で生成されてもよく、例えば、ユーザからの音声入力(例えば発話)に基づき、例えば聴覚保護デバイス2の第1のマイクロフォン28及び/又は第2のマイクロフォン30で生成されてもよい。1又は複数の例示的な通信デバイスでは、第1の入力23を取得することは、聴覚保護デバイス・インターフェース40を介して、音声マイクロフォン36から音声入力38を取得することを備える。
【0127】
第1の出力42を聴覚保護デバイスに送信することは、聴覚保護デバイス・インターフェース40を介して第1の一次出力42A及び第1の二次出力42Bを送信する、例えば出力することで、第1の音声出力44Aを出力することを備えてもよい。
【0128】
聴覚保護デバイス・インターフェース40を介して第1の出力42を出力することは、聴覚保護デバイス2に、例えば第1のレシーバ7に、第1の一次出力42Aを出力することを備えてもよい。聴覚保護デバイス・インターフェース40を介して第1の出力42を出力することは、聴覚保護デバイス2に、例えば第2のレシーバ8に、第1の二次出力42Bを出力することを備えてもよい。第1のレシーバ7は、聴覚保護デバイス2の第1の耳保護器9、例えば第1のイヤピース又は第1のイヤマフ内に含まれてもよく、第1のイヤピース9は、第1の接続10、例えば左側接続を含む。第2のレシーバ8は、聴覚保護デバイス2の第2の耳保護器11、例えば第2のイヤピース又は第2のイヤマフ内に含まれてもよく、第2のイヤピース11は、第2の接続12、例えば右側接続を含む。第1の音声出力44Aは、第1のレシーバ7によって出力されてもよく、及び/又は第2の音声出力44Bは、第2のレシーバ8によって出力されてもよい。
【0129】
1又は複数の例示的な通信デバイスでは、第1の出力スキームは、第1のチャネルに関連付けられた第1の3D処理スキーム、及び第2のチャネルに関連付けられた第2の3D処理スキームを備えており、第1の出力は、第1の3D処理スキーム及び/又は第2の3D処理スキームに基づく。
【0130】
例えば、第1のチャネルが起動中である場合、第1の出力42は、第1のチャネル上の第2の入力25に基づき、第1の出力42は、適用される第1のフィルタ関数、例えば第1の頭部伝達関数(HRTF)(HRTF_1)とともに送信され、例えば出力され、第1のチャネルに関連付けられた方向の指示をもたらす(第1の音声出力44Aが特定の方向から到来していること及び/又は第1の音声出力44Aが聴覚保護デバイス2の1のレシーバ7又は8のみで出力されていることを模擬することによって、ユーザが、第1の出力42が第1のチャネルからの第2の入力25に基づくという指示を得るようにする)。1又は複数の実施形態では、第1の出力42は、例えば、第1のマイクロフォン28からの第1の一次入力29A及び/又は第2のマイクロフォン30からの第1の二次入力29Bを使用して、HRTF導出を用いて決定される(例えば推定される又は計算される)。通信デバイス4の処理ユニット14は、第1の出力42(例えば第1のレシーバ7に対する第1の一次出力42Aおよび第2のレシーバ8に対する第1の二次出力42B)を提供するために、第1のフィルタ関数に従って、第1のチャネルからの第2の入力25をフィルタ処理する第1のフィルタ・モジュールを備えてもよい。
【0131】
例えば、第2のチャネルが起動中である場合、第1の出力42は、第2のチャネル上の第2の入力25に基づき、第1の出力42は、適用される第2のフィルタ関数、例えば第2の頭部伝達関数(HRTF)(HRTF_1)とともに送信され、例えば出力され、第2のチャネルに関連付けられた方向の指示をもたらす(第1の音声出力44Aが特定の方向から到来していること及び/又は第1の音声出力44Aが聴覚保護デバイス2の1のレシーバ7又は8のみで出力されていることを模擬することによって、ユーザが、第1の出力42が第2のチャネルからの第2の入力25に基づくという指示を得るようにする)。1又は複数の実施形態では、第1の出力42は、例えば、第1のマイクロフォン28からの第1の一次入力29A及び/又は第2のマイクロフォン30からの第1の二次入力29Bを使用して、HRTF導出を用いて決定される(例えば推定される又は計算される)。通信デバイス4の処理ユニット14は、第1の出力42(例えば第1のレシーバ7に対する第1の一次出力42Aおよび第2のレシーバ8に対する第1の二次出力42B)を提供するために、第2のフィルタ関数に従って、第2のチャネルからの第2の入力25をフィルタ処理する第2のフィルタ・モジュールを備えてもよい。第2のフィルタ関数は、任意で、第1のフィルタ関数とは異なる。
【0132】
図3は、聴覚保護デバイスを備える聴覚保護装置の通信デバイスを動作させる例示的な方法のフロー図であり、通信デバイスは、処理ユニットと、メモリと、デジタル無線インターフェースを備える無線インターフェースと、聴覚保護デバイス・インターフェースとを備える。
【0133】
方法100は、聴覚保護デバイス・インターフェースを介して、聴覚保護デバイスとの間で、第1の入力及び/又は第1の出力を通信すること102を備える。方法100は、デジタル無線インターフェースを介して、無線ユニットとの間で、第2の入力及び/又は第2の出力を通信すること104を備える。1又は複数の例示的な方法では、方法は、聴覚保護デバイス・インターフェースを介して、聴覚保護デバイスから第1の入力を取得すること102Aを備える。1又は複数の例示的な方法では、方法は、聴覚保護デバイス・インターフェースを介して、聴覚保護デバイスに第1の出力を送信すること102Bを備える。1又は複数の例示的な方法では、方法は、無線インターフェースを介して、無線ユニットから第2の入力を取得すること104Aを備える。1又は複数の例示的な方法では、方法は、無線インターフェースを介して、無線ユニットに第2の出力を送信すること104Bを備える。1又は複数の例示的な方法では、方法は、聴覚保護デバイス・インターフェースを介して、第1の出力を出力すること106を備える。
【0134】
用語「第1」、「第2」、「第3」及び「第4」、「一次」、「二次」、「三次」等の使用は、特定の順序を暗示するものではないが、個々の要素を識別するように含まれる。更に、用語「第1」、「第2」、「第3」及び「第4」、「一次」、「二次」、「三次」等の使用は、順序又は重要性を示すものではないが、用語「第1」、「第2」、「第3」及び「第4」、「一次」、「二次」、「三次」等は、1の要素を別の要素から区別するために使用される。単語「第1」、「第2」、「第3」及び「第4」、「一次」、「二次」、「三次」等は、ここ及び他の箇所では、ラベル付けのみの目的で使用するに過ぎず、如何なる特定の空間的又は時間的順序も示すことを意図しない。
【0135】
更に、第1の要素のラベル付けは、第2の要素の存在を暗示するものではなく、その逆も同様である。
図1~
図3は、実線で示されるいくつかのモジュール又は動作、及び破線で示されるいくつかのモジュール又は動作を備えることを了解されたい。実線内に含まれるいくつかのモジュール又は動作は、最も広範な例示的な実施形態に含まれるモジュール又は動作である。破線内に含まれるいくつかのモジュール又は動作は、更なるモジュール又は動作内に含まれるか、又はその一部であるか、又は更なるモジュール又は動作である例示的な通信デバイス、方法及び/又はサーバ・デバイスであってよく、これらの更なるモジュール又は動作は、実線の例示的な通信デバイス及び/又は方法のモジュール又は動作に加えて利用し得る。これらの動作は、提示された順序で実施する必要はないことを了解されたい。更に、動作の全てを実施する必要はないことを了解されたい。例示的な動作は、あらゆる順序で、あらゆる組合せで実施し得る。
【0136】
単語「備える」は、必ずしも、列挙したもの以外の他の要素又はステップの存在を除外しないことに留意されたい。
【0137】
1の要素に先行する単語「a」又は「an」は、複数のそのような要素の存在を除外しないことに留意されたい。
【0138】
あらゆる参照符号は、特許請求の範囲を限定せず、例示的な通信デバイス、方法及び/又はサーバ・デバイスは、ハードウェア及びソフトウェアの両方により少なくとも部分的に実装されてもよく、いくつかの「手段」、「ユニット」又は「デバイス」は、同じハードウェアのアイテムによって実現され得ることに更に留意されたい。
【0139】
本明細書に記載の様々な例示的な方法、デバイス及びシステムは、方法ステップのプロセスの一般的な文脈で記載され、これらの方法ステップのプロセスは、一態様ではコンピュータ・プログラム製品によって実装されてもよく、コンピュータ・プログラム製品は、コンピュータ可読媒体で具現化され、ネットワーク環境内のコンピュータによって実行されるプログラム・コード等のコンピュータ実行可能命令を含む。コンピュータ可読媒体は、取外し可能及び取外し不可能な記憶デバイスを含んでもよく、記憶デバイスは、限定はしないが、読取り専用メモリ(ROM)、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、コンパクト・ディスク(CD)、デジタル多用途ディスク(DVD)等を含む。概して、プログラム・モジュールは、特定のタスクを実施する又は特定の抽象データ型を実装するルーチン、プログラム、オブジェクト、構成要素、データ構造等を含み得る。データ構造に関連付けられたコンピュータ実行可能命令、及びプログラム・モジュールは、本明細書で開示する方法のステップを実行するプログラム・コードの例を表す。そのような実行可能命令又は関連付けられたデータ構造の特定のシーケンスは、そのようなステップ又はプロセスで説明した機能を実施する、対応する動作の例を表す。
【0140】
特徴を示し、説明してきたが、特徴は、特許請求の範囲に記載された発明を限定する意図ではないことが理解されよう。また、特許請求の範囲に記載された発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく様々な変更及び修正を行い得ることは当業者には明らかであろう。したがって、明細書及び図面は、制限的な意味ではなく、例示的とみなすべきである。特許請求の範囲に記載された発明は、全ての代替形態、修正形態及び均等形態を含むことを意図する。
【符号の説明】
【0141】
1 ネットワーク
2 聴覚保護デバイス
3 聴覚保護システム
4、4A、4B 通信デバイス
5 通信システム
6、6A、6B 無線ユニット
6C 補助的な無線ユニット
7 第1のレシーバ
8 第2のレシーバ
9 第1の耳保護器、第1のイヤピース、第1のイヤマフ
10 第1の接続
11 第2の耳保護器、第2のイヤピース、第2のイヤマフ
12 第2の接続
13 聴覚保護装置
14 処理ユニット
16 無線インターフェース
16A 第1の無線インターフェース
16B 第2の無線インターフェース
17、17C ケーブル
18A 第1の無線コネクタ
18B 第2の無線コネクタ
19 プッシュツートーク・インターフェース
20 インターフェース
22 メモリ
23 第1の入力
24 第1の入力信号
25 第2の入力
26 第2の入力信号
27 第2の音声入力信号
28 第1のマイクロフォン
29 第1の音声入力
29A 第1の一次入力
29B 第1の二次入力
30 第2のマイクロフォン
32 第2の出力
36 音声マイクロフォン
38 音声入力
40、40B 聴覚保護デバイス・インターフェース
42 第1の出力
42A 第1の一次出力
42B 第1の二次出力
44A 第1の音声出力
44B 第2の音声出力
45 プッシュツートーク・トランシーバ
46 プッシュツートーク・コネクタ
47、48 リモート・プッシュツートーク・ボタン
PTT_1 第1のプッシュツートーク・インターフェース、第1のプッシュツートーク・ボタン
PTT_2 第2のプッシュツートーク・インターフェース、第2のプッシュツートーク・ボタン
PTT_3 第3のプッシュツートーク・インターフェース、第3のプッシュツートーク・ボタン
PTT_4 第4のプッシュツートーク・インターフェース、第4のプッシュツートーク・ボタン
100 聴覚保護装置の通信デバイスを動作させる方法
102 聴覚保護デバイスを介して、聴覚保護デバイスとの間で、第1の入力及び/又は第1の出力を通信すること
102A 聴覚保護デバイス・インターフェースを介して、聴覚保護デバイスから第1の入力を取得すること
102B 聴覚保護デバイス・インターフェースを介して、聴覚保護デバイスに第1の出力を送信すること
104 デジタル無線インターフェースを介して、無線ユニットとの間で、第2の入力及び/又は第2の出力を通信すること
104A 無線インターフェースを介して、無線ユニットから第2の入力を取得すること
104B 無線インターフェースを介して、無線ユニットに第2の出力を送信すること
106 聴覚保護デバイス・インターフェースを介して、第1の出力を出力すること
【国際調査報告】