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特表2023-525727領域区分方法、装置、電子機器及びコンピュータプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-19
(54)【発明の名称】領域区分方法、装置、電子機器及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 16/909 20190101AFI20230612BHJP
【FI】
G06F16/909
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022567671
(86)(22)【出願日】2021-06-28
(85)【翻訳文提出日】2022-11-07
(86)【国際出願番号】 CN2021102627
(87)【国際公開番号】W WO2022057364
(87)【国際公開日】2022-03-24
(31)【優先権主張番号】202010996622.X
(32)【優先日】2020-09-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517392436
【氏名又は名称】▲騰▼▲訊▼科技(深▲セン▼)有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100150197
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 直樹
(72)【発明者】
【氏名】蔡 ▲紀▼▲シュアン▼
(72)【発明者】
【氏名】▲劉▼ 洪
(72)【発明者】
【氏名】▲孫▼ 雨豪
(72)【発明者】
【氏名】曾 令英
【テーマコード(参考)】
5B175
【Fターム(参考)】
5B175AA01
5B175DA03
5B175HA01
(57)【要約】
本出願の実施例は、インターネット技術分野に関し、領域区分方法、装置、電子機器及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を開示し、領域区分方法は、ターゲット領域内の複数のマーチャントを決定し、複数のマーチャントのマーチャント情報に従って、ターゲット領域のマーチャント関係ネットワークを構築するステップであって、マーチャント情報はマーチャントの地理情報を含み、前記マーチャント関係ネットワークは複数のマーチャント間の関連関係を識別するために使用されるステップと、次に、マーチャント関係ネットワークに基づいて、複数のマーチャントにそれぞれ対応する商圈を決定するステップと、各商圈に含まれるマーチャントの地理情報に従って、各商圈の商圈境界を決定するステップと、を含む。本出願の実施例による方法は、クラウドサーバーに基づいて対応する商圈及び正確な商圈境界を自動的に生成し、技術者個人の認知と経験の違いや不足による商圈の区分と商圈境界の決定に対する誤差を効果的に回避し、ターゲット領域における商圈を自動的に、効率的かつ包括的に区分する技術的効果を達成することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータデバイスにより実行される領域区分方法であって、
ターゲット領域内の複数のマーチャントを決定し、前記複数のマーチャントのマーチャント情報に従って、前記ターゲット領域のマーチャント関係ネットワークを構築するステップであって、前記マーチャント情報はマーチャントの地理情報を含み、前記マーチャント関係ネットワークは前記複数のマーチャント間の関連関係を識別するために使用されるステップと、
前記マーチャント関係ネットワークに基づいて、前記複数のマーチャントのそれぞれに対応する商圈を決定するステップと、
前記商圈に含まれるマーチャントの地理情報に従って、前記商圈の商圈境界を決定するステップと、を含む方法。
【請求項2】
前記マーチャント情報は取引情報をさらに含み、前記複数のマーチャントのマーチャント情報に従って、前記ターゲット領域のマーチャント関係ネットワークを構築する前記ステップは、
前記複数のマーチャントの地理情報及び取引情報に従って、前記複数のマーチャントのうち任意の2つのマーチャントの間のネットワーク重みを決定するステップであって、前記ネットワーク重みは2つのマーチャントの間の関連関係の緊密度を表示するステップと、
前記ネットワーク重みに基づいて、前記ターゲット領域のマーチャント関係ネットワークを構築するステップと、を含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記取引情報は取引時間を含み、前記複数のマーチャントの地理情報及び取引情報に従って、前記複数のマーチャントのうち任意の2つのマーチャントの間のネットワーク重みを決定する前記ステップは、
前記任意の2つのマーチャントの間の距離に従って、前記任意の2つのマーチャントの間の第1の重みを算出し、前記第1の重み値は2つのマーチャントの間の集約状況を表示し、前記距離はマーチャントの地理情報に従って算出して得られるステップと、
前記任意の2つのマーチャントの、同一ユーザーが取引を行う取引時間差に従って、前記任意の2つのマーチャントの間の第2の重みを算出するステップであって、前記第2の重み値は2つのマーチャントの間の協同状況を表示するステップと、
前記第1の重みと前記第2の重みに従って、前記任意の2つのマーチャントの間のネットワーク重みを決定するステップと、を含む請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の重みと前記第2の重みに従って、前記任意の2つのマーチャントの間のネットワーク重みを決定する前記ステップは、
前記第1の重みと前記第2の重みとの間の積を算出し、前記積を前記任意の2つのマーチャント間のネットワーク重みとして決定するステップを含む請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記マーチャント関係ネットワークに基づいて、前記複数のマーチャントのそれぞれに対応する商圈を決定する前記ステップは、
モジュラリティに基づくコミュニティ発見アルゴリズムにより、前記マーチャント関係ネットワークに基づいて、前記複数のマーチャントのそれぞれに対応する商圈を決定するステップを含む請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記商圈に含まれるマーチャントの地理情報に従って、前記商圈の商圈境界を決定する前記ステップは、
前記商圈に含まれるマーチャントの地理情報に従って、前記商圈のエッジマーチャントを削除するように、前記商圈をトリミングするステップと、
トリミングした前記商圈に含まれるマーチャントの地理情報に従って、トリミングした前記商圈の凸包を決定し、前記凸包に従って前記商圈の商圈境界を決定するステップと、を含む請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記地理情報は経度情報と緯度情報を含み、前記商圈に含まれるマーチャントの地理情報に従って、前記商圈をトリミングする前記ステップは、
事前トレーニングされたアイソレーションフォレストに基づいて、前記商圈に含まれるマーチャントの経度情報と緯度情報に従って、前記商圈に含まれるマーチャントの異常値を算出するステップであって、前記事前トレーニングされたアイソレーションフォレストは予めサンプル商圏に含まれるサンプルマーチャントの経度情報と緯度情報に従ってトレーニングされたものであるステップと、
前記異常値に従って、前記商圈のマーチャントからエッジマーチャントを決定し、前記エッジマーチャントを所在する商圈から削除するステップと、を含む請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記異常値に従って、前記商圈のマーチャントからエッジマーチャントを決定する前記ステップは、
前記商圈のうち、異常値が所定の閾値より大きいマーチャントを、前記エッジマーチャントとして決定するステップを含む請求項7に記載の方法。
【請求項9】
領域区分装置であって、
ターゲット領域内の複数のマーチャントを決定し、前記複数のマーチャントのマーチャント情報に従って、前記ターゲット領域のマーチャント関係ネットワークを構築する処理モジュールであって、前記マーチャント情報はマーチャントの地理情報を含み、前記マーチャント関係ネットワークは前記複数のマーチャント間の関連関係を識別するために使用される処理モジュールと、
前記マーチャント関係ネットワークに基づいて、前記複数のマーチャントのそれぞれに対応する商圈を決定するための第1の決定モジュールと、
前記商圈に含まれるマーチャントの地理情報に従って、前記商圈の商圈境界を決定するための第2の決定モジュールと、を含む領域区分装置。
【請求項10】
電子機器であって、メモリ、プロセッサー、及びメモリに記憶されプロセッサーで実行されるコンピュータプログラムを含み、前記プロセッサーが前記プログラムを実行する場合、請求項1-8のいずれかの一項に記載の方法を実現する電子機器。
【請求項11】
コンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、前記コンピュータ読み取り可能な記憶媒体にコンピュータプログラムが記憶され、当該プログラムがプロセッサーに実行される場合、請求項1-8のいずれかの一項に記載の方法を実現するコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項12】
指令を含むコンピュータプログラム製品であって、コンピュータで実行される場合、前記コンピュータに請求項1-8のいずれかの一項に記載の方法を実行させるコンピュータプログラム製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2020年09月21日に中国専利局に提出した、出願番号が202010996622.Xであって、発明の名称が「領域区分方法、装置、電子機器及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体」である中国特許出願の優先権を主張し、その全体が参照により本願に援用される。
【0002】
本出願の実施例は、インターネット技術分野に関し、具体的に、本出願は領域区分に関する。
【背景技術】
【0003】
電子情報化時代の到来に伴い、インターネットは人々の生活においてますます重要な役割を果たす。人々はインターネットを介して各種の情報を迅速に、リアルタイムに取得できる。インターネットアプリケーションは、人々の生活や仕事に大きな利便性を提供することで、現在、非常にポピュラーな技術となっている。
【0004】
ある地域で市場を拡大する場合、一般的に、まず当該地域の具体的なビジネス状況を分析する必要があり、当該地域における商業化度が高く、人気が高い商圈領域を区分して、いくつかの商圈領域をターゲット的に選択して対応する市場拡大を行うことができ、マーチャントの売上を向上させ、良い拡大効果を達成する。商圈とは、ビジネス活動が頻繁に発生し集中する領域である。現在、通常技術者のある地域への認知と経験に依存し、当該ある地域の地図上に対応する商圈を手動で区分する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本出願の実施例は、領域区分方法、装置、電子機器及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供し、ターゲット領域における商圈を自動的に、効率的かつ包括的に区分する技術的効果を達成し、商業配向の普及、デパートの客流動の増加などの適用シーンをサポートできる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一態様では、領域区分方法を提供し、
ターゲット領域内の複数のマーチャントを決定し、複数のマーチャントのマーチャント情報に従って、ターゲット領域のマーチャント関係ネットワークを構築するステップであって、マーチャント情報はマーチャントの地理情報を含み、マーチャント関係ネットワークは複数のマーチャント間の関連関係を識別するために使用されるステップと、
マーチャント関係ネットワークに基づいて、複数のマーチャントにそれぞれ対応する商圈を決定するステップと、
商圈に含まれるマーチャントの地理情報に従って、商圈の商圈境界を決定するステップと、を含む。
【0007】
一態様では、領域区分装置を提供し、
ターゲット領域内の複数のマーチャントを決定し、複数のマーチャントのマーチャント情報に従って、ターゲット領域のマーチャント関係ネットワークを構築する処理モジュールであって、マーチャント情報はマーチャントの地理情報を含み、マーチャント関係ネットワークは複数のマーチャント間の関連関係を識別するために使用される処理モジュールと、
マーチャント関係ネットワークに基づいて、複数のマーチャントにそれぞれ対応する商圈を決定するための第1の決定モジュールと、
商圈に含まれるマーチャントの地理情報に従って、商圈の商圈境界を決定するための第2の決定モジュールと、を含む。
【0008】
一態様では、電子機器を提供し、メモリ、プロセッサー、及びメモリに記憶されプロセッサーで実行されるコンピュータプログラムを含み、プロセッサーが前記プログラムを実行する場合、上記の領域区分方法を実現する。
【0009】
一態様では、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供し、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体にコンピュータプログラムが記憶され、当該プログラムがプロセッサーに実行される場合、上記の領域区分方法を実現する。
【0010】
又一態様では、本出願の実施例は、指令を含むコンピュータプログラム製品を提供し、コンピュータで実行される場合、前記コンピュータに上記の領域区分方法を実行させる。
【0011】
本出願の実施例に提供される領域区分方法は、ターゲット領域内の複数のマーチャントの地理情報に従って、対応するマーチャント関係ネットワークを自動的に構築することができ、商圈の自動生成及び商圈境界の正確な決定に必要な前提保障を提供し、その後、構築されたマーチャント関係ネットワークに従って対応する商圈を自動的に生成し、そして各商圈に含まれるマーチャントの地理情報に従って正確な商圏境界を自動的に生成することができ、技術者個人の認知と経験の違いや不足による商圈の区分と商圈境界の決定に対する誤差を効果的に回避し、ターゲット領域における商圈を自動的に、効率的かつ包括的に区分する技術的効果を達成し、商業配向の普及、デパートの客流動の増加などの適用シーンをサポートできる。
【0012】
本出願の実施例の追加的な態様および利点は、以下の説明において部分的に与えられ、これらは以下の説明から明らかになり、又は本出願の実践により了解される。
【0013】
本出願の実施例の上記及び/又は追加の態様及び利点は、以下の図面と合わせて実施例の説明から明らかになり且つ容易に理解される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本出願の実施例による領域区分方法のフローチャートである。
図2】本出願の実施例によるネットワーク構造の概略図である。
図3】本出願の実施例による商圈区分の概略図である。
図4】本出願の実施例の商圈境界の概略図である。
図5】本出願の実施例による領域区分装置の構造概略図である。
図6】本出願の実施例による電子機器の構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下は本出願の実施例を詳細に説明し、前記実施例の例は図面に示され、そのうち、最初から最後まで同一または類似の符号は、同一または類似の素子、または同一または類似の機能を有する素子を表す。以下図面を参照して説明する実施例は例示的なものであり、本出願を説明するために用いられ、本出願に対する制限として解釈できない。
【0016】
特に断らない限り、ここで使用される単数形「一」、「1つ」、「前記」及び「当該」は複数形も含むことができる。さらに、本出願の明細書で使用される用語「含む」は、前記特徴、整数、ステップ、動作、素子及び/又はコンポーネントの存在を意味するが、1つ以上の他の特徴、整数、ステップ、動作、素子、コンポーネント及び/又はそれらのグループの存在または追加を排除するものではない。素子が別の素子に「接続」または「結合」されていると記載される場合、それは他の素子に直接接続または結合することができ、あるいは中間素子が存在することもできる。なお、ここで使用される「接続」または「結合」は、無線接続または無線結合を含むことができる。ここで使用される用語「および/または」は、1つまたは複数の関連するリスト項目のすべてまたは任意のユニットとすべての組合せを含む。
【0017】
本出願の実施例における用語「及び/又は」は、関連オブジェクトの関連関係を記述し、3種類の関係が存在することを示し、例えば、A及び/又はBは、Aが単独で存在する場合と、AとBが同時に存在する場合と、Bが単独で存在する場合とがあることを示す。文字「/」は、一般的に、前後の関連オブジェクトが「又は」の関係にあることを示す。本出願の実施例における用語「複数の」は、2つ以上を意味し、他の量詞はそれと類似する。
【0018】
本出願の実施例の目的、技術案及び利点をより明確にするために、以下は図面と合わせて本出願の実施形態をさらに詳細に説明する。
【0019】
以下、具体的な実施例で、本出願の実施例の技術案及び本出願の実施例の技術案がどのように上記の技術的問題を解決するかについて詳細に説明する。次のいくつかの具体的な実施例は互いに結合することができ、同一又は類似の概念又は過程について、ある実施例において繰り返し説明しない可能性もある。以下、図面と合わせて、本出願の実施例について説明する。
【0020】
本出願の実施例では、クラウド技術におけるクラウドコンピューティングによってターゲット領域における大量のマーチャントのマーチャント情報に対して、ターゲット領域のマーチャント関係ネットワークを構築することができるだけでなく、クラウドコンピューティングによってマーチャント関係ネットワークに基づいて、複数のマーチャントが対応する少なくとも1つの商圈を決定することができ、そして各商圈に含まれるマーチャントの地理情報に従って、各商圈の商圈境界を決定することができる。
【0021】
なお、クラウド技術(Cloud technology)とは、広域ネットワーク又はローカルネットワーク内で、ハードウェア、ソフトウェア、ネットワークなどの一連のリソースを統一し、データの算出、記憶、処理及び共有を実現するホスティング技術を指す。
【0022】
クラウド技術は、クラウドコンピューティングビジネスモード応用に基づくネットワーク技術、情報技術、統合技術、管理プラットフォーム技術、応用技術などの総称であり、リソースプールを構成でき、必要に応じて使用でき、柔軟で便利である。クラウドコンピューティング技術は重要なサポートになっている。技術ネットワークシステムのバックグラウンドサービスは、大量の計算、記憶リソースを必要とし、例えば、ビデオウェブサイト、画像類ウェブサイト、及びより多くのポータルサイトがある。インターネット業界の高度な発展及び応用に伴い、将来各製品に自己の識別マークが存在する可能性があり、バックグラウンドシステムに伝送して論理処理を行う必要があり、異なる程度のレベルのデータを分けて処理し、各種の業界データはいずれも強力なシステム後ろ盾支持を必要とし、クラウドコンピューティングによって実現するしかない。
【0023】
クラウドコンピューティング(Cloud Computing)は、計算モードであり、それは計算タスクを大量のコンピュータで構成されるリソースプールに分布し、様々なアプリケーションシステムが必要に応じて計算力、記憶空間及び情報サービスを取得することを可能にする。リソースを提供するネットワークは「クラウド」と呼ばれる。「クラウド」におけるリソースは、使用者から見れば、無限に拡張することができ、且ついつでも取得することができ、必要に応じて使用し、いつでも拡張し、使用に応じて課金する。
【0024】
クラウドコンピューティングとは、ITインフラストラクチャの交付と使用モードを指し、ネットワークを介して必要に応じ、拡張しやすい方式で必要なリソースを取得することを指す。広義クラウドコンピューティングとは、サービスの交付と使用モードを指し、ネットワークを介して必要に応じ、拡張しやすい方式で必要なサービスを取得することを指す。このサービスは、ITとソフトウェア、インターネット関連であってもよく、他のサービスであってもよい。クラウドコンピューティングは、グリッドコンピューティング(Grid Computing)、分散コンピューティング(Distributed Computing)、パラレルコンピューティング(Parallel Computing)、ユーティリティコンピューティング(Utility Computing)、ネットワークストレージ(Network Storage Technologies)、バーチャルプロップ化(Virtualization)、ロードバランシング(Load Balance)などの従来のコンピュータとネットワーク技術の発展融合の産物である。
【0025】
インターネット、リアルタイムデータストリーム、接続デバイスの多様化の発展、検索サービス、ソーシャルネットワーク、モバイルビジネス、オープンコラボレーションなどのニーズの推進に伴い、クラウドコンピューティングは急速に発展してきた。従来の並列分散コンピューティングとは異なり、クラウドコンピューティングの生成は理念的にインターネットモデル全体、企業管理モデル全体の革命的な変革を推進している。
【0026】
本出願の一実施例は領域区分方法を提供し、当該方法はコンピュータデバイスによって実行され、当該コンピュータデバイスは端末又はサーバーであってもよい。端末は、デスクトップデバイス又はモバイル端末であってもよい。サーバーは、独立した物理サーバー、物理サーバークラスタ、又はバーチャルプロップサーバーであってもよい。
【0027】
図1に示すように、当該方法は、S110、ターゲット領域内の複数のマーチャントを決定し、複数のマーチャントのマーチャント情報に従って、ターゲット領域のマーチャント関係ネットワークを構築するステップであって、マーチャント情報はマーチャントの地理情報を含み、マーチャント関係ネットワークは複数のマーチャント間の関連関係を識別するために使用されるステップと、S120、マーチャント関係ネットワークに基づいて、複数のマーチャントにそれぞれ対応する商圈を決定するステップと、S130、商圈に含まれるマーチャントの地理情報に従って、商圈の商圈境界を決定するステップと、を含む。
【0028】
本出願の実施例におけるターゲット領域は、いずれかの区分対象商圈の領域であってもよく、既に区分した商圈であるが商圈を再区分する必要がある領域であってもよい。本出願の実施例におけるマーチャントとは、実体経営場所を有する事業者、戸店、または店舗などを指し、例えば、ホテル、レストラン、バー、コーヒーショップ、美容室、ネイルサロン、ヘアサロン、書店、フィットネス、ペットショップ、スーパーマーケット、映画館等である。
【0029】
本出願の実施例における商圈は、通常、1つの商業活動が比較的頻繁に発生し、集中している領域であり、例えば互いに高い凝集性と強い協同性を有する商業体で構成される領域である。凝集性とは、商圈内の商業体の分布が密集し、基本的に歩行可能であることを指し、協同性とは、商圈内の商品又はサービスなどが他の商品又はサービスへの顧客の興味を引きつけ、顧客の購買意欲を増加させることを指す。
【0030】
一例において、本出願の実施例は、ターゲット領域に対して領域を区分する(即ち、当該ターゲット領域を商圈区分する)過程において、次の処理を実行することができる。
【0031】
まず、ターゲット領域(例えば、ターゲット領域D1はA市のA1エリアのある区画である)における複数のマーチャント(例えば、マーチャントM_1、マーチャントM_2、マーチャントM_3、…、マーチャントM_10)を決定し、ターゲット領域における複数のマーチャントを決定する過程において、当該ターゲット領域内の複数のマーチャントのうち各マーチャントの地理情報を決定する以外、当該ターゲット領域における複数のマーチャントの数、各マーチャントが経営する業務項目などを決定することができ、本出願の実施例はそれを制限しない。ターゲット領域における複数のマーチャントを決定した後、当該複数のマーチャントにおける各マーチャントの地理情報に従って、当該ターゲット領域のマーチャント関係ネットワークを構築することができる。
【0032】
なお、マーチャント関係ネットワークは図2に示すようなネットワーク構造であってもよく、図2において、各マーチャントはマーチャント関係ネットワークにおける1つのノード(即ち、図2における黒点)に相当し、各マーチャント間は相互の注目関係によってマーチャント関係ネットワーク全体を構成し、当該マーチャント関係ネットワークにおいて、あるマーチャント間の接続が緊密であり、あるマーチャント間の接続関係が疎である。なお、接続が緊密である部分は、1つのコミュニティ(即ち、商圈)と見なすことができ、その内部のノード間には緊密な接続があり、2つのコミュニティ間には比較的疎な接続がある。
【0033】
次に、構築されたマーチャント関係ネットワークに基づいて、ターゲット領域内の複数のマーチャントに対応する少なくとも1つの商圈を決定することは、構築されたマーチャント関係ネットワークに従って、ターゲット領域内の複数のマーチャントに対して商圈の区分を行うことを指す。
【0034】
1つの適用シーンでは、ターゲット領域内の複数のマーチャントがそれぞれマーチャントM_1、マーチャントM_2、マーチャントM_3、…、マーチャントM_10であり、即ち、マーチャントM_1、マーチャントM_2、マーチャントM_3、…、マーチャントM_10が1つのマーチャント関係ネットワークを構成すると、当該マーチャント関係ネットワークにおいて、マーチャントM_1、マーチャントM_2、及びマーチャントM_7間の接続関係が緊密であれば、マーチャントM_1、マーチャントM_2、及びマーチャントM_7を1つの商圈(商圈T1と表記する)に区分することができ、マーチャントM_3、マーチャントM_6、マーチャントM_9、及びマーチャントM_10間の接続関係が緊密であれば、マーチャントM_3、マーチャントM_6、マーチャントM_9、及びマーチャントM_10を1つの商圈(商圈T2と表記する)に区分することができ、マーチャントM_4、マーチャントM_5、及びマーチャントM_8間の接続関係が緊密であれば、マーチャントM_4、マーチャントM_5、及びマーチャントM_8を1つの商圈(商圈T3と表記する)に区分することができる。本例では、ターゲット領域内の10個のマーチャントを3つの商圈に区分する。
【0035】
次に、各商圈に含まれるマーチャントの地理情報に従って、各商圈の商圈境界を決定する。上記の例における3つの商圈(即ち、商圈T1、商圈T2、及び商圈T3)を例として、3つの商圈の各々に、例えば商圈T1に対して、商圈T1に含まれるマーチャント(即ち、マーチャントM_1、マーチャントM_2、及びマーチャントM_7)の地理情報に従って、商圈T1の商圈境界を決定することで、正確で合理的に商圈の領域範囲(即ち、商圈境界内の地理領域)を決定することができる。
【0036】
本出願の実施例に提供される方法は、ターゲット領域内の複数のマーチャントのマーチャント情報に従って、相応するマーチャント関係ネットワークを自動的に構築し、商圈の自動生成及び商圈境界の正確な決定に必要な前提保障を提供し、後で、構築されたマーチャント関係ネットワークに従って対応する商圈を自動的に生成し、そして各商圈に含まれるマーチャントの地理情報に従って正確な商圏境界を自動的に生成することができ、技術者個人の認知と経験の違いや不足による商圈の区分と商圈境界の決定に対する誤差を効果的に回避し、ターゲット領域における商圈を自動的に、効率的かつ包括的に区分する技術的効果を達成し、商業配向の普及、デパートの客流動の増加などの適用シーンをサポートできる。
【0037】
以下、ターゲット領域D1はA市のA1エリアのある区画であり、複数のマーチャントはそれぞれマーチャントM_1、マーチャントM_2、マーチャントM_3、…、マーチャントM_10であることを例として、本出願の実施例のいくつかの可能な実現形態を具体的に紹介する。
【0038】
一つの可能な実施形態では、マーチャント情報は取引情報をさらに含み、複数のマーチャントのマーチャント情報に従って、ターゲット領域のマーチャント関係ネットワークを構築する過程において、まず、複数のマーチャントの地理情報及び取引情報に従って、複数のマーチャントのうち任意の2つのマーチャントの間のネットワーク重みを決定し、ネットワーク重みは2つのマーチャントの間の関連関係の緊密度を表示するステップと、次に、ネットワーク重みに基づいて、ターゲット領域のマーチャント関係ネットワークを構築するステップとを実行する。
【0039】
ターゲット領域D1内の複数のマーチャント(即ち、マーチャントM_1、マーチャントM_2、マーチャントM_3、… 及びマーチャントM_10)を決定する過程において、ターゲット領域内のマーチャントM_1、マーチャントM_2、マーチャントM_3、…及びマーチャントM_10のそれぞれの地理情報を取得する以外、さらにマーチャントM_1、マーチャントM_2、マーチャントM_3、…及びマーチャントM_10のそれぞれの取引情報を取得する必要があり、地理情報と取引情報に従って、マーチャント関係ネットワークをより正確に構築することができる。
【0040】
なお、ターゲット領域D1内のマーチャントM_1、マーチャントM_2、マーチャントM_3、…及びマーチャントM_10のそれぞれの取引情報を取得した後、マーチャントM_1、マーチャントM_2、マーチャントM_3、…及びマーチャントM_10のそれぞれの地理情報及び取引情報に従って、マーチャントM_1、マーチャントM_2、マーチャントM_3、…及びマーチャントM_10における各2つのマーチャントの間の当該2つのマーチャントの間の関連関係の緊密度を表示するネットワーク重みを決定する。即ち、マーチャントM_1とマーチャントM_2との間のネットワーク重み(ネットワーク重みP_1_2と表記する)、マーチャントM_1とマーチャントM_3との間のネットワーク重み(ネットワーク重みP_1_3と表記する)、マーチャントM_2とマーチャントM_3との間のネットワーク重み(ネットワーク重みP_2_3と表記する)、…、マーチャントM_9とマーチャントM_10との間のネットワーク重み(ネットワーク重みP_9_10と表記する)を順次決定する。ネットワーク重みP_1_2を例として、ネットワーク重みP_1_2はマーチャントM_1とマーチャントM_2との間の関連関係の緊密度を代表し、例えば、ネットワーク重みP_1_2が大きいほどマーチャントM_1とマーチャントM_2との間の関連関係が緊密であることを代表し、ネットワーク重みP_1_2が小さいほどマーチャントM_1とマーチャントM_2との間の関連関係が疎であることを表す。
【0041】
マーチャントM_1、マーチャントM_2、マーチャントM_3、…及びマーチャントM_10における各2つのマーチャントの間のネットワーク重みを決定した後、マーチャント関係ネットワークを構築する過程において、マーチャントM_1、マーチャントM_2、マーチャントM_3、…及びマーチャントM_10をマーチャント関係ネットワークにおけるノードを見なし、即ち、マーチャントM_1をマーチャント関係ネットワークにおける1つのノードと見なし、マーチャントM_2をマーチャント関係ネットワークにおける他のノードと見なし、…、マーチャントM_10をマーチャント関係ネットワークにおける他のノードを見なし、同時に、各2つのマーチャントの間のネットワーク重みをマーチャント関係ネットワークにおけるエッジと見なす。ネットワークを構築する過程において、ネットワークにおけるノード及びネットワークのエッジを決定した後、対応するネットワークを自然に構築することができるので、上記マーチャント関係ネットワークにおけるノード及びマーチャント関係ネットワークのエッジを決定した後、対応するマーチャント関係ネットワークを直接構築することができる。
【0042】
一つの可能な実施形態では、取引情報は取引時間を含み、複数のマーチャントの地理情報及び取引情報に従って、複数のマーチャントのうち任意の2つのマーチャントの間のネットワーク重みを決定する過程において、まず、任意の2つのマーチャント間の距離に従って、任意の2つのマーチャントの間の第1の重みを算出するステップであって、第1の重み値は2つのマーチャントの間の集約状況を表示し、距離はマーチャントの地理情報に従って算出して得られるステップと、次に、任意の2つのマーチャントの、同一ユーザーが取引を行う取引時間差に従って、任意の2つのマーチャント間の第2の重みを算出するステップであって、第2の重み値はマーチャント間の協同状況を表示するステップと、次に、第1の重みと第2の重みに従って、任意の2つのマーチャント間のネットワーク重みを決定するステップと、を実行する。
【0043】
通常、マーチャント関係ネットワークのエッジ(即ち、上記のネットワーク重み)は、2つの情報によって計量され、即ち、一方はマーチャントの集約状況であり、他方はマーチャントの協同状況である。なお、マーチャントの集約状況とは、商圈内の各マーチャントの分布が密集し、各マーチャントの間の距離は基本的に歩行到達可能な距離であることを指し、マーチャントの協同状況とは、商圈内のあるマーチャントの商品及び/又はサービスが他のマーチャントの商品及び/又はサービスへの顧客の興味を引き付くことができる状況であることを指す。
【0044】
これに基づいて、マーチャント関係ネットワークのエッジ(即ち、上記のネットワーク重み)を決定する過程において、各2つのマーチャントの地理情報に従って、当該各2つのマーチャント間の距離を決定し、次に、所定の距離及び当該各2つのマーチャント間の距離に従って、当該各2つのマーチャント間の当該2つのマーチャント間の集約状況を表示する第1の重みを算出し、即ち、ネットワーク重みに影響する一方の情報を決定する。上記所定の距離は、異なる地域の発展程度、異なる都市の形態又は経済発展状況、異なる地域の地形等に従って動的に設置することができ、例えば、ある地域(例えば、地域L1)の経済発展が比較的落ちているか、又は人口密度が比較的小さいか、又は山間部に属すると、当該ある地域に大きな所定の距離を設置でき、例えば、所定の距離が5km(キロメートル)、8kmなどであり、また、例えば、ある地域(例えば、地域L2)の経済発展が比較的発達しているか、又は人口密度が比較的大きいか、又は平原地域に属すると、当該ある地域に比較的小さい所定の距離を設置でき、例えば、所定の距離が2km、3kmなどである。
【0045】
一例において、次の式に基づいて、所定の距離及び各2つのマーチャント間の距離に従って、各2つのマーチャント間の第1の重みを算出する。
【数1】
なお、Gijはマーチャントiとマーチャントjとの間の第1の重みを示し、マーチャントiとマーチャントjとの間の集約状況を表示し、Gijが大きいほどマーチャントiとマーチャントjとの間の集約状況が緊密であることを示す。Δdijはマーチャントiとマーチャントjとの間の距離を示し、Δdmaxは所定の距離であり、例えば、2kmである。上記式から分かるように、各2つのマーチャント間の距離が小さいほど、第1の重みが大きくなる。
【0046】
なお、マーチャント関係ネットワークのエッジ(即ち、上記のネットワーク重み)を決定する過程において、所定の期間及び各2つのマーチャントの同一ユーザーが取引を行う取引時間差に従って、各2つのマーチャントの間の、当該各2つのマーチャントの間の協同状況を表示する第2の重みを算出し、即ち、ネットワーク重みに影響する他方の情報を決定することができる。なお、上記の所定の時間は、異なる地域の人口密度などに従って動的に設置でき、例えば、ある地域(例えば、地域L1)の人口密度が比較的に小さいと、当該ある地域に大きい所定の時間を設置でき、例えば、所定の時間は5時間、8時間などであり、また例えば、ある地域(例えば、地域L2)の人口密度が比較的に大きいと、当該ある地域に小さい所定の時間を設置でき、例えば、所定の時間は1時間、2時間、3時間などである。
【0047】
一例において、次の式に基づいて、所定の時間及び各2つのマーチャントの、同一ユーザーが取引を行う取引時間差に従って、各2つのマーチャントの間の第2の重みを算出する。
【数2】
なお、
【数3】
なお、Sijはマーチャントiとマーチャントjとの間の第2の重みを示し、マーチャントiとマーチャントjとの間の協同状況を表示し、Sijが大きいほどマーチャントiとマーチャントjとの間の協同状況が良いことを示し、u∈u(i)∩u(j)はマーチャントi及びマーチャントjの共同顧客(即ち、ユーザー)を代表し、Δtui,ujは顧客がマーチャントi及びマーチャントjで取引を行う取引時間差であり、例えば、顧客U1がマーチャントiで取引を行う取引時間はT1であり、顧客U1がマーチャントjで取引を行う取引時間はT2である場合、顧客U1がマーチャントi及びマーチャントjで取引を行う取引時間差はT1-T2又はT2-T1であり、Δtmaxは所定の時間、例えば、2時間である。
【0048】
上記式から分かるように、各2つのマーチャントの間の、同一ユーザーが取引を行う取引時間差が小さいほど、第2の重みが大きく、即ち、f(Δtui,uj)は時間減衰関数であり、2つの取引の取引時間差がΔtmaxを超える場合、2つのマーチャントの間の協同状況は無視できると考えられる。
【0049】
第1の重みと第2の重みを決定した後、第1の重みと第2の重みに従って、各2つのマーチャントの間のネットワーク重みを決定でき、ネットワーク重みに従ってマーチャント関係ネットワークを構築することができる。本実現形態では、各地域の実際状況に応じて、各地域の所定の距離と所定の時間などの関連パラメータ客観的に決定し、所定の距離と所定の時間などの関連パラメータの自己適応調整を実現し、異なる地域の相違性がマーチャント関係ネットワークを構築するアルゴリズムへの影響を克服することで、過剰な人工介入を必要とせず各地域の適切な商圈範囲を生成することができる。
【0050】
第1の重みと第2の重みに従って、各2つのマーチャントの間のネットワーク重みを決定する過程において、第1の重みと第2の重みとの間の積を算出し、当該積を任意の2つのマーチャントの間のネットワーク重みとして決定することにより、各2つのマーチャントの間のネットワーク重みを得ることができる。上記の例に基づいて、マーチャントiとマーチャントjとの間のネットワーク重みAijは、Aij=Gij×Sijであり、ただし、Gijはマーチャントiとマーチャントjとの間の第1の重みであり、Sijはマーチャントiとマーチャントjとの間の第2の重みである。
【0051】
なお、上記は、マーチャントiとマーチャントjを例として説明し、ターゲット領域内の他のマーチャントについて、上記と類似する方式を採用し、各2つのマーチャントの間のネットワーク重みを算出することができ、ここで繰り返し説明しない。
【0052】
一つの可能な実施形態では、マーチャント関係ネットワークに基づいて、複数のマーチャントに対応する少なくとも1つの商圈を決定する過程において、モジュラリティに基づくコミュニティ発見アルゴリズムにより、マーチャント関係ネットワークに基づいて、複数のマーチャントにそれぞれ対応する商圈を決定することができる。
【0053】
モジュラリティに基づくコミュニティ発見アルゴリズムとは、モジュラリティ(modularity)でコミュニティ(即ち、商圈範囲)区分の良否を評価し、簡単に言えば、接続が比較的稠密なノード(即ち、マーチャント)を1つのコミュニティに区分し、このようにするとモジュラリティの値が大きくなり、最終的にモジュラリティが最大の区分は最適なコミュニティ区分であり、即ち、モジュラリティに基づくコミュニティ発見アルゴリズムは、モジュラリティを最大化することを目標とする。通常、コミュニティを区分する目標は、区分したコミュニティ内部の接続を緊密にさせ、コミュニティ間の接続を疎にさせることであり、モジュラリティによってこのような区分の優劣を描くことができ、モジュラリティが大きいほど、コミュニティ区分の効果がよい。そのうち、モジュラリティの算出式は、次の通りである。
【数4】
なお、Qはモジュラリティであり、
【数5】
はネットワーク(即ち、マーチャント関係ネットワーク)における全てのエッジの重みの和を示し、Aijはネットワークにおけるノードi(即ち、マーチャントi)とノードj(即ち、マーチャントj)との間の重み(即ち、ネットワーク重み)であり、k=Σijは頂点iに接続されたエッジの重みを示し、同様に、k=Σijは頂点jに接続されたエッジの重みを示し、cは頂点iが割り当てられたコミュニティを示し、cは頂点jが割り当てられたコミュニティを示し、δ(c,c)は頂点iと頂点jが同一のコミュニティに区分されたか否かを判断するために用いられ、同一のコミュニティに区分されると、1を戻し、そうでなければ、0を戻す。
【0054】
上記式から分かるように、モジュラリティとは、ネットワークにおいてネットワーク内部頂点を接続するエッジが占める割合であり、同じネットワークでこれらの2つのノードを任意に接続する割合の期待値を引く。
【0055】
Fast Unfoldingアルゴリズムは、モジュラリティに基づいてコミュニティを発見するアルゴリズムであり、Fast Unfoldingアルゴリズムは反復アルゴリズムであり、主な目標はコミュニティを絶えず区分して、区分後のネットワーク全体のモジュラリティを絶えず増大させることである。さらに、Fast Unfoldingアルゴリズムの算出過程は、次の通りである。
S1、ネットワークにおける各ノードを1つの独立したコミュニティと見なし、コミュニティの数はノードの数と同じである。
S2、各ノードiに対して、ノードiをその各近隣ノードが位置するコミュニティに順次に割り当て、ノードiをその各近隣ノードが位置するコミュニティに割り当てる前及びノードiをその各近隣ノードが位置するコミュニティを割り当てた後のノードiの各近隣ノードが位置するコミュニティのモジュラリティ変化値(ΔQと表記する)を算出し、ΔQの最大値に対応する近隣ノードを記録し、ΔQの最大値が0より大きければ、ノードiをΔQの最大値に対応する近隣ノードが位置するコミュニティに割り当て、そうでなければそのまま変わらない。
S3、全てのノードの所属コミュニティが変化しなくなるまで、S2を繰り返し実行する。
S4、ネットワークを圧縮し、同一のコミュニティにおける全てノードを1つの新しいノードに圧縮し、コミュニティ内のノード間のエッジの重みを新しいノードのリングの重みに変換し、コミュニティ間のエッジ重みを新しいノード間のエッジ重みに変換する。
S5、ネットワーク全体のモジュラリティが変化しなくなるまで、ステップS1を実行する。
【0056】
上記S4はS3で区分されたコミュニティを1つの新しいノード(1つのコミュニティは1つに対応する)に集約し、サブネットワークを再構築し、2つの新しいノード間のエッジの重みは対応する2つのコミュニティ間の各エッジの重みの総和であり、図3に示すように、S3で得られたコミュニティが図3における3つであれば、この時、これらの3つのコミュニティをそれぞれ1つの新しいノードと見なすことができ、そして、任意の2つの新しいノード間の全ての接続線(即ち、エッジ)の重みを加算した和を、これらの2つのノード間の接続線の重みとする。ここで、図3における各黒点は、1つのマーチャントを代表する。
【0057】
近隣ノードjが位置するコミュニティcにノードiを割り当てる場合、モジュラリティ変化値ΔQは、次の通りである。
【数6】
なお、Σinはコミュニティc内のエッジの重みの総和であり、初期の場合、即ち、1つのノードが1つのコミュニティである場合、それはこのノード自身の自身への接続であり、この場合でも、開始点に重みを加え且つ終了点に重みを加える必要があり(この時開始点と終了点が同じノードであっても)、Σtotは、cのノードに関連するエッジの重みの総和であり、kはノードiに関連するエッジの重みの総和であり、ki,inはノードiがコミュニティcにおけるノードに接続するエッジの重みの総和であり、mはネットワークにおける全てのエッジの重みの総和である。
【0058】
本実現形態は、モジュラリティに基づくコミュニティ発見アルゴリズムにより、実施しやすく、教師なしかつ計算速度が速く、固有の多階層特性を有し、マーチャント関係ネットワークにおける複数のマーチャントに対応する商圈を迅速に、正確に決定することができる。
【0059】
一つの可能な実施形態では、商圈に含まれるマーチャントの地理情報に従って、商圈の商圈境界を決定する過程において、まず、商圈に含まれるマーチャントの地理情報に従って、商圈のエッジマーチャントを削除するように、商圈をトリミングするステップと、次に、トリミングした商圈に含まれるマーチャントの地理情報に従って、トリミングした商圈の凸包を決定し、凸包に従って商圈の商圈境界を決定するステップと、を実行することができる。
【0060】
商圈は複数のマーチャントによって囲まれて構成されるため、エッジがばらばらのマーチャントは商圈の範囲に大きな影響を与えるため、エッジがばらばらのマーチャント(即ち、エッジマーチャント)を商圈から削除する必要があり、それにより区分がより正確な商圈を得ることができる。さらに、削除過程において、各商圈に含まれるマーチャントの地理情報に従って、エッジがばらばらになるマーチャントを決定することで、エッジがばらばらのマーチャントを商圈の範囲から削除することができ、即ち、商圈をトリミングし、修正された商圈を得ることができる。トリミングした商圈を得た後、トリミングした商圈に含まれるマーチャントの地理情報に従って、トリミングした商圈の凸包(即ち、凸多角形)を決定し、凸包に従って各商圈の商圈境界を決定することができ、例えば、得られた凸包をそのまま商圈境界とし、即ち、凸包がカバーする領域範囲は、商圈の領域範囲となる。
【0061】
通常、2次元座標系において、複数の点が乱雑に配列され、最外層の点を接続して構成される凸多角形があって、それは所定の全ての点を含むことができ、この多角形は凸包である。図4に示すように、図4の左側は2次元座標系において乱雑に配列された複数の点であり、図4的右側は所定の凸包計算方法に基づいて、トリミングした商圈に含まれるマーチャント(即ち、図4におけるいくつかの点)の地理情報に従って算出した凸包であり、凸包を算出すると、最終的な商圈境界が得られる。
【0062】
実際の適用では、上記の地理情報は、経度情報と緯度情報を含む。商圈に含まれるマーチャントの地理情報に従って、商圈をトリミングする過程において、まず、事前トレーニングされたアイソレーションフォレストに基づいて、商圈に含まれるマーチャントの経度情報と緯度情報に従って、商圈に含まれるマーチャントの異常値を算出し、次に、異常値に従って、商圈のマーチャントからエッジマーチャントを決定し、エッジマーチャントを所在する商圈から削除するステップを実行することができる。なお、事前トレーニングされたアイソレーションフォレストは、サンプル商圈に含まれるサンプルマーチャントの経度情報及び緯度情報に基づいて事前にトレーニングされたものである。即ち、アイソレーションフォレストアルゴリズムを利用して、商圈に含まれる各マーチャントの経度情報及び緯度情報に基づいて、商圈に含まれるマーチャントの異常値を算出し、算出した異常値に従って商圈におけるマーチャントを削除することができる。
【0063】
商圈におけるエッジマーチャントは、商圈エッジの離散マーチャントであり、事前トレーニングされたアイソレーションフォレストに従って商圈エッジの離散マーチャント(即ち、エッジマーチャント)を削除する過程において、次の計算式を採用して、商圈に含まれるマーチャントの異常値s(i)を算出することができる。
【数7】
なお、iはマーチャントの番号を示し、例えば、マーチャント1の番号が1であり、マーチャント2の番号が2であり、マーチャントiの番号がiであり、nはマーチャントiが位置する商圈の全てのマーチャントの数であり、トレーニングされたアイソレーションフォレストには複数の決定木が含まれており、マーチャントiの全ての決定ツリーにおけるルートノードとの経路の平均長はE(h(i))であり、c(n)は商圈に含まれるマーチャント数の影響を正規化するために使用される。
【数8】
なお、ln(*)は対数関数である。
【0064】
商圈に含まれるマーチャントの異常値s(i)を算出した後、異常値s(i)に従って、商圈エッジの離散マーチャントに対して削除処理を行うことができる。異常値s(i)に従って、商圈エッジの離散マーチャントに対して削除処理を行う過程において、異常値が所定の閾値より大きいマーチャントを商圈エッジの離散マーチャント(即ち、エッジマーチャント)として決定し、それを商圈から削除することで、トリミングした商圈を実際範囲により近づけることを確保することができる。
【0065】
実際の適用では、s(i)の範囲は0から1の間の数値であり、s(i)が1に近い場合、マーチャントiが異常マーチャント(即ち、商圈エッジの離散マーチャント)であると判定する。一例において、s(i)が0.9より大きいマーチャントを離散マーチャントと見なすことができ、それが所属する商圈からそれを削除し、即ち、商圈エッジの離散マーチャントを商圈から削除する必要がある。
【0066】
図5は、本出願の他の実施例に提供される領域区分装置の構造概略図である。図5に示すように、当該装置500は、処理モジュール501と、第1の決定モジュール502と、第2の決定モジュール503を含む。
処理モジュール501は、ターゲット領域内の複数のマーチャントを決定し、複数のマーチャントのマーチャント情報に従って、ターゲット領域のマーチャント関係ネットワークを構築し、マーチャント情報はマーチャントの地理情報を含み、前記マーチャント関係ネットワークが前記複数のマーチャント間の関連関係を識別するために使用される。
第1の決定モジュール502は、マーチャント関係ネットワークに基づいて、複数のマーチャントにそれぞれ対応する商圈を決定する。
第2の決定モジュール503は、商圈に含まれるマーチャントの地理情報に従って、商圈の商圈境界を決定する。
【0067】
一つの可能な実施形態では、マーチャント情報は取引情報をさらに含み、処理モジュールは、
複数のマーチャントの地理情報及び取引情報に従って、複数のマーチャントのうち任意の2つのマーチャントの間のネットワーク重みを決定し、ネットワーク重みは2つのマーチャントの間の関連関係の緊密度を表示し、
ネットワーク重みに基づいて、ターゲット領域のマーチャント関係ネットワークを構築する。
【0068】
一つの可能な実施形態では、取引情報は取引時間を含み、処理モジュールは、
任意の2つのマーチャント間の距離に従って、任意の2つのマーチャントの間の第1の重みを算出し、第1の重み値は2つのマーチャントの間の集約状況を表示し、距離はマーチャントの地理情報に従って算出して得られ、
任意の2つのマーチャントの、同一ユーザーが取引を行う取引時間差に従って、任意の2つのマーチャント間の第2の重みを算出し、第2の重み値は2つのマーチャントの間の協同状況を表示し、
第1の重みと第2の重みに従って、任意の2つのマーチャント間のネットワーク重みを決定する。
【0069】
一つの可能な実施形態では、処理モジュールは、
第1の重みと第2の重みとの間の積を算出し、積を任意の2つのマーチャントの間のネットワーク重みとして決定する。
【0070】
一つの可能な実施形態では、第1の決定モジュールは、モジュラリティに基づくコミュニティ発見アルゴリズムにより、マーチャント関係ネットワークに基づいて、複数のマーチャントにそれぞれ対応する商圈を決定する。
【0071】
一つの可能な実施形態では、第2の決定モジュールは、
商圈に含まれるマーチャントの地理情報に従って、商圈のエッジマーチャントを削除するように、商圈をトリミングし、
トリミングした商圈に含まれるマーチャントの地理情報に従って、トリミングした商圈の凸包を決定し、凸包に従って商圈の商圈境界を決定する。
【0072】
一つの可能な実施形態では、地理情報は経度情報と緯度情報を含み、第2の決定モジュールは、
事前トレーニングされたアイソレーションフォレストに基づいて、商圈に含まれるマーチャントの経度情報と緯度情報に従って、商圈に含まれるマーチャントの異常値を算出し、事前トレーニングされたアイソレーションフォレストは予めサンプル商圏に含まれるサンプルマーチャントの経度情報と緯度情報に従ってトレーニングされたものであるステップと、
異常値に従って、前記商圈のマーチャントからエッジマーチャントを決定し、前記エッジマーチャントを位置する商圈から削除する。
【0073】
一つの可能な実施形態では、第2の決定モジュールは、前記商圈のうち、異常値が所定の閾値より大きいマーチャントを、前記エッジマーチャントとして決定する。
【0074】
本出願の実施例に提供される装置は、ターゲット領域内の複数のマーチャントのマーチャント情報に従って、対応するマーチャント関係ネットワークを自動的に構築し、商圈の自動生成及び商圈境界の正確な決定に必要な前提保障を提供し、その後、構築されたマーチャント関係ネットワークに従って対応する商圈を自動的に生成し、そして各商圈に含まれるマーチャントの地理情報に従って正確な商圏境界を自動的に生成することができ、技術者個人の認知と経験の違いや不足による商圈の区分と商圈境界の決定に対する誤差を効果的に回避し、ターゲット領域における商圈を自動的に、効率的かつ包括的に区分する技術的効果を達成し、商業配向の普及、デパートの客流動の増加などの適用シーンをサポートできる。
【0075】
なお、本実施例は上記の方法の実施例に対応する装置の実施例であり、本実施例は上記の方法の実施例と相互に協力して実施することができる。上記方法の実施例に言及した関連技術の詳細は、本実施例においても有効であり、重複を減らすために、ここでは説明しない。対応して、本実施例に言及した関連技術の詳細は、上記の方法の実施例にも適用することができる。
【0076】
本出願の他の実施例は電子機器を提供し、図6に示すように、図6に示す電子機器600は、プロセッサー601とメモリ603を含む。プロセッサー601とメモリ603とは、例えば、バス602を介して接続されている。さらに、電子機器600は、送受信器604をさらに含む。なお、実際の適用では、送受信器604は1つに限定されるものではなく、当該電子機器600の構成は、本出願の実施例に限定されるものではない。
【0077】
プロセッサー601は、本出願の実施例に適用され、図5に示す処理モジュール、第1の決定モジュール、及び第2の決定モジュールの機能を実現するために使用される。送受信器604は、受信機と送信機を含む。
【0078】
プロセッサー601は、CPU、汎用プロセッサー、DSP、ASIC、FPGA又は他のプログラマブル論理デバイス、トランジスタ論理デバイス、ハードウェア構成要素又はそれらの任意の組み合わせであってもよい。それは、本出願の開示に関連して説明された様々な例示的な論理ブロック、モジュール、及び回路を実現又は実行することができる。プロセッサー601は、例えば、1つ以上のマイクロプロセッサー組み合わせ、DSP及びマイクロプロセッサーの組み合わせなどを含む計算機能を実現する組み合わせであってもよい。
【0079】
バス602は、上記のコンポーネント間で情報を伝送するための経路を含んでもよい。バス602は、PCIバス又はEISAバスなどであってもよい。バス602は、アドレスバス、データバス、コントロールバスなどに分けることができる。図6では、便宜上、一本の太線のみで示しているが、一本のバス又は一種類のバスしかないことを示すわけではない。
【0080】
メモリ603は、ROM又は静的情報及び指令を記憶できる他のタイプの静的記憶デバイス、RAM又は情報及び指令を記憶できる他のタイプの動的記憶デバイスであってもよく、EEPROM、CD-ROM又は他の光ディスク記憶、光学ディスク記憶装置(コンパクトディスク、レーザディスク、光学ディスク、デジタル汎用ディスク、ブルーレイディスクなどを含む)、磁気ディスク記憶媒体又は他の磁気記憶デバイス、又は指令又はデータ構造の形態の所望のプログラムコードを搬送または記憶するために使用することができ、コンピュータによってアクセスすることができる任意の他の媒体であってもよいが、これに限定されない。
【0081】
メモリ603は、本出願の案を実行するアプリケーションプログラムコードを記憶し、プロセッサー601によって制御実行される。プロセッサー601は、メモリ603に記憶されるアプリケーションプログラムコードを実行し、図5に示す実施例に提供される領域区分装置の動作を実現する。
【0082】
本出願の実施例に提供される電子機器は、メモリ、プロセッサー、及びメモリに記憶されプロセッサーで実行されるコンピュータプログラムを含み、プロセッサーがプログラムを実行する場合、ターゲット領域内の複数のマーチャントを決定し、複数のマーチャントのマーチャント情報に従って、ターゲット領域のマーチャント関係ネットワークを構築するステップであって、マーチャント情報はマーチャントの地理情報を含み、前記マーチャント関係ネットワークが前記複数のマーチャント間の関連関係を識別するために使用されるステップと、次に、マーチャント関係ネットワークに基づいて、複数のマーチャントに対応する少なくとも1つの商圈を決定するステップと、次に、商圈に含まれるマーチャントの地理情報に従って、商圈の商圈境界を決定するステップと、実現できる。
【0083】
本出願の実施例は、コンピュータプログラム製品又はコンピュータプログラムを提供し、当該コンピュータプログラム製品又はコンピュータプログラムはコンピュータ指令を含み、当該コンピュータ指令がコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶される。コンピュータデバイスのプロセッサーは、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体から当該コンピュータ指令を読み取り、プロセッサーは当該コンピュータ指令を実行することで、当該コンピュータデバイスに上記した領域区分の態様の様々な選択可能な実現形態で提供される方法を実行させる。
【0084】
本出願の実施例はコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供し、当該コンピュータ読み取り可能な記憶媒体にコンピュータプログラムが記憶され、当該プログラムがプロセッサーに実行される場合、上記の実施例に示す方法を実現する。ターゲット領域内の複数のマーチャントのマーチャント情報に従って、対応するマーチャント関係ネットワークを自動的に構築し、商圈の自動生成及び商圈境界の正確な決定に必要な前提保障を提供し、その後、構築されたマーチャント関係ネットワークに従って対応する商圈を自動的に生成し、そして各商圈に含まれるマーチャントの地理情報に従って正確な商圏境界を自動的に生成することができ、技術者個人の認知と経験の違いや不足による商圈の区分と商圈境界の決定に対する誤差を効果的に回避し、ターゲット領域における商圈を自動的に、効率的かつ包括的に区分する技術的効果を達成し、商業配向の普及、デパートの客流動の増加などの適用シーンをサポートできる。
【0085】
本出願の実施例に提供されるコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、上記の方法のいずれかの実施例に適用する。
【0086】
本出願の実施例は、さらに、指令を含むコンピュータプログラム製品を提供し、それがコンピュータで実行される場合、コンピュータに上記の実施例に提供される方法を実行させる。
【0087】
図面のフローチャートにおける各ステップは矢印に示すように順次表示されるが、これらのステップは矢印に示すように順次に実行される必要がない。本明細書に明示的に示されない限り、これらのステップの実行は厳密な順序に限定されず、他の順序で実行されてもよい。そして、図面のフローチャートにおける少なくとも一部のステップは、複数のサブステップ又は複数の段階を含むことができ、これらのサブステップ又は段階は必ずしも同一時刻に実行して完了するとは限らず、異なる時刻に実行することができ、その実行順序も必ずしも順次行われるとは限らず、他のステップ又は他のステップのサブステップ又は段階の少なくとも一部と順番に又は交互に実行することができる。
【0088】
以上は本出願の一部の実施形態に過ぎず、当業者にとって、本出願の原理から逸脱しない前提で、さらにいくつかの改善と修飾を行うことができ、これらの改善と修飾も本出願の保護範囲と見なされるべきである。
【符号の説明】
【0089】
500 装置
501 処理モジュール
502 第1の決定モジュール
503 第2の決定モジュール
600 電子機器
601 プロセッサー
602 バス
603 メモリ
604 送受信器
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2022-11-07
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータデバイスにより実行される領域区分方法であって、
ターゲット領域内の複数のマーチャントを決定し、前記複数のマーチャントのマーチャント情報に従って、前記ターゲット領域のマーチャント関係ネットワークを構築するステップであって、前記マーチャント情報はマーチャントの地理情報を含み、前記マーチャント関係ネットワークは前記複数のマーチャント間の関連関係を識別するために使用されるステップと、
前記マーチャント関係ネットワークに基づいて、前記複数のマーチャントのそれぞれに対応する商圈を決定するステップと、
前記商圈に含まれるマーチャントの地理情報に従って、前記商圈の商圈境界を決定するステップと、を含む方法。
【請求項2】
前記マーチャント情報は取引情報をさらに含み、前記複数のマーチャントのマーチャント情報に従って、前記ターゲット領域のマーチャント関係ネットワークを構築する前記ステップは、
前記複数のマーチャントの地理情報及び取引情報に従って、前記複数のマーチャントのうち任意の2つのマーチャントの間のネットワーク重みを決定するステップであって、前記ネットワーク重みは2つのマーチャントの間の関連関係の緊密度を表示するステップと、
前記ネットワーク重みに基づいて、前記ターゲット領域のマーチャント関係ネットワークを構築するステップと、を含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記取引情報は取引時間を含み、前記複数のマーチャントの地理情報及び取引情報に従って、前記複数のマーチャントのうち任意の2つのマーチャントの間のネットワーク重みを決定する前記ステップは、
前記任意の2つのマーチャントの間の距離に従って、前記任意の2つのマーチャントの間の第1の重みを算出し、前記第1の重み値は2つのマーチャントの間の集約状況を表示し、前記距離はマーチャントの地理情報に従って算出して得られるステップと、
前記任意の2つのマーチャントの、同一ユーザーが取引を行う取引時間差に従って、前記任意の2つのマーチャントの間の第2の重みを算出するステップであって、前記第2の重み値は2つのマーチャントの間の協同状況を表示するステップと、
前記第1の重みと前記第2の重みに従って、前記任意の2つのマーチャントの間のネットワーク重みを決定するステップと、を含む請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の重みと前記第2の重みに従って、前記任意の2つのマーチャントの間のネットワーク重みを決定する前記ステップは、
前記第1の重みと前記第2の重みとの間の積を算出し、前記積を前記任意の2つのマーチャント間のネットワーク重みとして決定するステップを含む請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記マーチャント関係ネットワークに基づいて、前記複数のマーチャントのそれぞれに対応する商圈を決定する前記ステップは、
モジュラリティに基づくコミュニティ発見アルゴリズムにより、前記マーチャント関係ネットワークに基づいて、前記複数のマーチャントのそれぞれに対応する商圈を決定するステップを含む請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記商圈に含まれるマーチャントの地理情報に従って、前記商圈の商圈境界を決定する前記ステップは、
前記商圈に含まれるマーチャントの地理情報に従って、前記商圈のエッジマーチャントを削除するように、前記商圈をトリミングするステップと、
トリミングした前記商圈に含まれるマーチャントの地理情報に従って、トリミングした前記商圈の凸包を決定し、前記凸包に従って前記商圈の商圈境界を決定するステップと、を含む請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記地理情報は経度情報と緯度情報を含み、前記商圈に含まれるマーチャントの地理情報に従って、前記商圈をトリミングする前記ステップは、
事前トレーニングされたアイソレーションフォレストに基づいて、前記商圈に含まれるマーチャントの経度情報と緯度情報に従って、前記商圈に含まれるマーチャントの異常値を算出するステップであって、前記事前トレーニングされたアイソレーションフォレストは予めサンプル商圏に含まれるサンプルマーチャントの経度情報と緯度情報に従ってトレーニングされたものであるステップと、
前記異常値に従って、前記商圈のマーチャントからエッジマーチャントを決定し、前記エッジマーチャントを所在する商圈から削除するステップと、を含む請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記異常値に従って、前記商圈のマーチャントからエッジマーチャントを決定する前記ステップは、
前記商圈のうち、異常値が所定の閾値より大きいマーチャントを、前記エッジマーチャントとして決定するステップを含む請求項7に記載の方法。
【請求項9】
領域区分装置であって、
ターゲット領域内の複数のマーチャントを決定し、前記複数のマーチャントのマーチャント情報に従って、前記ターゲット領域のマーチャント関係ネットワークを構築する処理モジュールであって、前記マーチャント情報はマーチャントの地理情報を含み、前記マーチャント関係ネットワークは前記複数のマーチャント間の関連関係を識別するために使用される処理モジュールと、
前記マーチャント関係ネットワークに基づいて、前記複数のマーチャントのそれぞれに対応する商圈を決定するための第1の決定モジュールと、
前記商圈に含まれるマーチャントの地理情報に従って、前記商圈の商圈境界を決定するための第2の決定モジュールと、を含む領域区分装置。
【請求項10】
電子機器であって、メモリ、プロセッサー、及びメモリに記憶されプロセッサーで実行されるコンピュータプログラムを含み、前記プロセッサーが前記プログラムを実行する場合、請求項1-8のいずれかの一項に記載の方法を実現する電子機器。
【請求項11】
指令を含むコンピュータプログラムであって、コンピュータで実行される場合、前記コンピュータに請求項1-8のいずれかの一項に記載の方法を実行させるコンピュータプログラム。
【国際調査報告】