(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-19
(54)【発明の名称】ミッションクリティカルシステムにおけるメディアストリームの受信をハンドリングするための方法及びミッションクリティカルサーバ
(51)【国際特許分類】
H04N 7/15 20060101AFI20230612BHJP
H04N 21/258 20110101ALI20230612BHJP
H04N 21/6332 20110101ALI20230612BHJP
【FI】
H04N7/15
H04N21/258
H04N21/6332
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022568818
(86)(22)【出願日】2021-05-12
(85)【翻訳文提出日】2022-11-11
(86)【国際出願番号】 KR2021005949
(87)【国際公開番号】W WO2021230656
(87)【国際公開日】2021-11-18
(31)【優先権主張番号】202041020119
(32)【優先日】2020-05-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IN
(31)【優先権主張番号】202041020119
(32)【優先日】2021-04-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】503447036
【氏名又は名称】サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】弁理士法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】コラティ, ナビーン
(72)【発明者】
【氏名】カパレ, キラン グルディブ
(72)【発明者】
【氏名】ゴヤル, ヴィナーヤカー
(72)【発明者】
【氏名】シャー, スパン プラモッドクマール
(72)【発明者】
【氏名】グプタ, ニシャント
(72)【発明者】
【氏名】グンドゥール, シヴァ プラサッド
【テーマコード(参考)】
5C164
【Fターム(参考)】
5C164FA10
5C164SB29S
5C164SC11P
5C164TB22P
5C164VA21P
5C164YA04
5C164YA21
(57)【要約】
本発明は、ロング・ターム・エボリューション(LTE)などの第4世代(4G)通信システム以降のより高いデータレートをサポートするための第5世代(5G)又はプレ-5G(pre-5G)通信システムに関する。ミッションクリティカル(MC)システムにおける複数のメディアストリームの受信をハンドリングする方法が提供される。この方法は、MCサーバにより、複数の送信デバイスから複数のメディアストリームを受信するための要求を、1つ又はそれ以上の受信デバイスのそれぞれに送信する段階と、MCサーバにより、1つ又はそれ以上の受信デバイスのそれぞれから、複数の送信デバイスの内の1つ又はそれ以上によって送信される複数のメディアストリームの内、メディアストリームの数を受信するための応答を受信し、1つ又はそれ以上の受信デバイスのそれぞれによって受信されるメディアストリームの数を、カウンタ値として更新する段階と、MCサーバにより、複数の送信デバイスの内の1つ又はそれ以上の送信デバイスのそれぞれのメディアストリームに関連付けられた同期ソース(SSRC)識別子及びカウンタ値に基づいて、複数の送信デバイスの内の1つ又はそれ以上から、メディアストリームを受信するように意図された1つ又はそれ以上の受信デバイスを識別する段階と、MCサーバにより、SSRC識別子及びカウンタ値に基づいて、複数の送信デバイスの内の1つ又はそれ以上からのメディアストリームを、識別された1つ又はそれ以上の受信デバイスに送信する段階と、を有する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ミッションクリティカル(mission critical:以下、MC)システムにおける複数のメディアストリーム(media stream)の受信をハンドリングする方法において、
MCサーバにより、複数の送信デバイスから複数のメディアストリームを受信するための要求を、1つ又はそれ以上の受信デバイスのそれぞれに送信する段階と、
前記MCサーバにより、前記1つ又はそれ以上の受信デバイスのそれぞれから、前記複数の送信デバイスの内の1つ又はそれ以上によって送信される前記複数のメディアストリームの内、メディアストリームの数を受信するための応答を受信し、前記1つ又はそれ以上の受信デバイスのそれぞれによって受信される前記メディアストリームの数を、カウンタ値(counter value)として更新する段階と、
前記MCサーバにより、前記複数の送信デバイスの内の1つ又はそれ以上の送信デバイスのそれぞれのメディアストリームに関連付けられた同期ソース(synchronization source:SSRC)識別子及び前記カウンタ値に基づいて、前記複数の送信デバイスの内の1つ又はそれ以上から、前記メディアストリームを受信するように意図された前記1つ又はそれ以上の受信デバイスを識別する段階と、
前記MCサーバにより、前記SSRC識別子及び前記カウンタ値に基づいて、前記複数の送信デバイスの内の1つ又はそれ以上からのメディアストリームを、前記識別された1つ又はそれ以上の受信デバイスに送信する段階と、を有することを特徴とするメディアストリームの受信をハンドリングする方法。
【請求項2】
前記複数の送信デバイスの内の1つ又はそれ以上からのメディアストリームは、前記1つ又はそれ以上の受信デバイスが、前記複数の送信デバイスの内の1つ又はそれ以上からの前記複数のメディアストリームを受信するための要求を拒否するまで、前記識別された1つ又はそれ以上の受信デバイスに送信されることを特徴とする請求項1に記載のメディアストリームの受信をハンドリングする方法。
【請求項3】
前記MCサーバにより、メディアを受信することが許可されていない第1の状態に入るとき、前記カウンタ値を「0」に初期化し、SSRCリストを空にする段階と、
前記カウンタ値を「1」増加させ、前記1つ又はそれ以上の受信デバイスに送信されたすべての受信メディア応答メッセージに対して、前記SSRCリストに送信ストリームのSSRCを格納する段階と、
前記カウンタ値を「1」減らし、前記1つ又はそれ以上の受信デバイスからの終了したすべてのストリームに対して、前記SSRCリストから前記送信ストリームのSSRCを削除する段階と、
前記カウンタ値が最小値に達する場合、メディアを受信することが許可される第2の状態から、前記第1の状態に入る段階と、をさらに有することを特徴とする請求項1に記載のメディアストリームの受信をハンドリングする方法。
【請求項4】
前記カウンタ値は、「1」ずつ減少し、前記送信ストリームのSSRCは、メディア受信終了要求、メディア受信終了応答、及び送信終了通知メッセージの内の少なくとも1つを処理した後、前記SSRCリストから削除されることを特徴とする請求項3に記載のメディアストリームの受信をハンドリングする方法。
【請求項5】
前記カウンタ値は、前記メディアを前記1つ又はそれ以上の受信デバイスに送信するユーザのSSRCが、前記SSRCリストに存在するときに「1」減少することを特徴とする請求項3に記載のメディアストリームの受信をハンドリングする方法。
【請求項6】
前記1つ又はそれ以上の受信デバイスのそれぞれに関連する前記カウンタ値の範囲は、受信デバイスのタイプ、受信デバイスに関連するユーザの優先順位、及び受信デバイスに関連するネットワーク負荷(load)の内の少なくとも1つを含むパラメータに基づいて構成されることを特徴とする請求項3に記載のメディアストリームの受信をハンドリングする方法。
【請求項7】
前記MCサーバの状態は、前記1つ又はそれ以上の受信デバイスの各々が、前記複数の送信デバイスの内の1つ又はそれ以上の送信デバイスから、前記複数のメディアストリームのそれぞれを受信することの要求を拒否するときに、メディアを受信することが許可されていない第1の状態に設定され、
前記MCサーバの状態は、前記1つ又はそれ以上の受信デバイスの内の少なくとも1つが、前記複数の送信デバイスの内の1つ又はそれ以上の送信デバイスから、前記少なくとも1つのメディアストリームを受信することの要求を受け入れるとき、前記メディアを受信することが許可されている第2の状態に設定されていることを特徴とする請求項1に記載のメディアストリームの受信をハンドリングする方法。
【請求項8】
前記複数の送信デバイスの内の1つ又はそれ以上が、前記MCサーバへの前記複数のメディアストリームの送信を終了するときに、前記1つ又はそれ以上の受信デバイスのそれぞれに、通知メッセージを送信する段階をさらに有することを特徴とする請求項1に記載のメディアストリームの受信をハンドリングする方法。
【請求項9】
前記MCサーバにより、前記1つ又はそれ以上の受信デバイスから、メディア受信要求メッセージ及びメディア受信終了応答メッセージの内の少なくとも1つを受信する段階と、
前記MCサーバにより、メディア送信通知メッセージ及び送信終了通知メッセージの内の少なくとも1つを、前記1つ又はそれ以上の受信デバイスに送信する段階と、をさらに有することを特徴とする請求項1に記載のメディアストリームの受信をハンドリングする方法。
【請求項10】
基本受信制御状態マシン(machine)において、前記メディア受信要求メッセージを受信する段階は、
前記MCサーバにより、前記1つ又はそれ以上の受信デバイスから、前記メディア受信要求メッセージを受信する段階と、
前記MCサーバにより、前記カウンタ値が上限に達する場合、前記メディア受信要求メッセージを拒否し、拒否応答メッセージを送信する段階と、
前記MCサーバにより、MCサーバによって前記メディア受信要求メッセージが許可された(granted)場合、許可応答メッセージを送信する段階と、
前記MCサーバにより、メディアを受信することが許容される第2の状態を保持する段階と、を含み、
前記拒否応答は、拒否原因、拒否指示子、及び拒否の理由を示す送信指示子フィールドを含むことを特徴とする請求項9に記載のメディアストリームの受信をハンドリングする方法。
【請求項11】
前記許可応答メッセージを送信する段階は、
前記MCサーバにより、前記メディア受信応答メッセージを、前記1つ又はそれ以上の受信デバイスに送信する段階と、
前記カウンタ値が、前記上限に達しない場合、前記MCサーバにより、前記カウンタ値を「1」増加させる段階と、、
前記MCサーバにより、前記送信デバイスのSSRCを格納する段階と、
前記MCサーバにより、前記第2の状態に入る段階と、を含むことを特徴とする請求項10に記載のメディアストリームの受信をハンドリングする方法。
【請求項12】
基本受信制御状態マシン(machine)において、前記受信終了応答メッセージを受信する段階は、
前記MCサーバにより、前記1つ又はそれ以上の受信デバイスから、前記受信終了応答メッセージを受信する段階と、
前記MCサーバにより、要求されるメディアストリームの受信に関連するダウンリンクリソースを解除する段階と、
前記MCサーバにより、メディアを受信することが許可される第2の状態を保持する段階と、を含み、
基本受信制御状態マシンにおいて、前記送信終了通知メッセージを送信する段階は、
前記MCサーバにより、前記複数の送信デバイスに、前記メディア送信終了通知メッセージを送信する段階と、
前記MCサーバにより、前記送信終了通知メッセージに、前記メディアを送信する前記複数の送信デバイスのSSRCを含める段階と、
前記MCサーバにより、メディアを受信することが許可されてない第1の状態を保持する段階と、を含むことを特徴とする請求項9に記載のメディアストリームの受信をハンドリングする方法。
【請求項13】
一般の受信制御状態マシンにおいて、前記メディア送信通知メッセージを送信する段階は、
前記MCサーバにより、他のすべての送信デバイスに、前記メディア送信通知メッセージを送信する段階と、
前記MCサーバにより、受信受付状態を保持する段階と、を含むことを特徴とする請求項9に記載のメディアストリームの受信をハンドリングする方法。
【請求項14】
ミッションクリティカル(mission critical:以下、MC)システムにおける複数のメディアストリーム(media stream)受信をハンドリングするMCサーバであって、
少なくとも1つのプロセッサと、
トランシーバと、
前記プロセッサに通信可能に接続されるメモリと、を有し、
前記メモリは、
実行時、前記プロセッサが、複数の送信デバイスから複数のメディアストリームを受信するための要求を、1つ又はそれ以上の受信デバイスのそれぞれに送信し、
前記1つ又はそれ以上の受信デバイスのそれぞれから、前記複数の送信デバイスの内の1つ又はそれ以上からの前記複数のメディアストリームの内、メディアストリームの数を受信するための応答を受信し、前記メディアストリームの数を、カウンタ値(counter value)として更新し、
前記複数の送信デバイスの内の1つ又はそれ以上の送信デバイスのそれぞれのメディアストリームに関連付けられた同期ソース(synchronization source:SSRC)識別子及び前記カウンタ値に基づいて、前記複数の送信デバイスの内の1つ又はそれ以上から、前記メディアストリームを受信するように意図された前記1つ又はそれ以上の受信デバイスを識別し、
前記SSRC識別子及び前記カウンタ値に基づいて、前記複数の送信デバイスの内の1つ又はそれ以上からのメディアストリームを、前記識別された1つ又はそれ以上の受信デバイスに送信するように実行されるプロセッサ実行可能な命令(instruction)を格納することを特徴とするMCサーバ。
【請求項15】
請求項2乃至請求項13の内のいずれか1項に記載のメディアストリームの受信をハンドリングする方法に従って動作するように適合されることを特徴とするMCサーバ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、無線通信ネットワークを介して提供されるミッションクリティカル(mission critical:MC)ビデオ通信に関し、より詳細には、MCシステムにおける複数のメディア ストリーム(media stream)の受信をハンドリングする方法及びMCサーバに関する。
【背景技術】
【0002】
第4世代(4th-Generation:4G)通信システムの商用化の以降、無線データトラフィックの増大する需要を満たすために、改良された第5世代(5th-Generation:5G)又はプレ5G(pre-5G)の通信システムを開発するための努力がなされてきた。
したがって、5G又はプレ5Gの通信システムは、「4Gを超えたネットワーク(Beyond 4G Network)」又は「LTE後のシステム(Post LTE System)」とも呼ばれている。
【0003】
5G通信システムは、より高いデータレートを達成するために、より高い周波数(mmWave)帯域、例えば、60GHz帯域などで具現されることが考慮されている。
無線波形の伝搬損失を減らし、伝送距離を増加するために、ビームフォーミング(beamforming)、大規模多入力多出力(massive multi-input multi-output:massive MIMO)、全次元MIMO(Full Dimensional MIMO:FD-MIMO)、アレイアンテナ(array antenna)、アナログビームフォーミング(analog beam forming)、大規模アンテナ(large scale antenna)技術が、5G通信システムで論議されている。
また、5G通信システムでは、進化したスモールセル、高度なスモールセル(advanced small cell)、クラウド無線アクセスネットワーク(cloud Radio Access Network:cloud RAN)、超高密度ネットワーク(ultra-dense network)、デバイス間(device to device:D2D)通信、無線バックホール(wireless backhaul)、移動ネットワーク(moving network)、協調通信(cooperative communication)、CoMP(Coordinated Multi-Points)、受信側干渉キャンセルなどに基づいて、システムネットワーク改善のための開発が進んでいる。
【0004】
5Gシステムでは、高度なコーディング変調(advanced coding modulation:ACM)技術としてのハイブリッドFSK及びQAM変調(Hybrid FSK and QAM Modulation:FQAM)と、スライディングウィンドウ重ね合わせコーディング(sliding window superposition coding:SWSC)と、高度なアクセス技術としてのフィルターバンクマルチキャリア(filter bank multi carrier:FBMC)、非直交多元接続(non-orthogonal multiple access:NOMA)、及びスパースコード多重アクセス(sparse code multiple access:SCMA)が開発されている。
【0005】
MCサービスは、運用にとって重要であるとみなされ、ミッションクリティカルなサービスが、人命及び財産の損失防止に関連していることが知られているため、そのようなサービスに関連するデータの受信に関する中断又は障害は致命的であり、死を引き起こす可能性があり得る。
例えば、MCVideoは、マルチユーザ環境又は複数の場所の環境でミッションクリティカルなオーディオビデオ通信に使用されるサービスの1つである。
このようなサービスは、警察サービス、消防サービス、救急車サービスなどの公共安全サービスを提供する機関によって使用される場合がある。
したがって、公共の安全に関連する緊急事態の改善を支援するために、ミッションクリティカルなサービスは、高い接近性、高い有用性、高信頼性、低遅延(latency)、多くのリアルタイム操作機能、他のサービスやシステムとの相互運用性、プライベート及びグループ通信、緊急事態に対処し、優先順位付け、プリエンプション(pre-emption)、キューイング(queuing)、及びサービス品質の向上を提供する機能を備えて提供される必要がある。
【0006】
MCVideoシステムでは、単一のグループ通信において、同時にメディアストリームを送信する複数のMCVideoクライアント(client)が存在し得る。
したがって、MCVideoクライアントは、サーバから1つ又はそれ以上のメディアストリームを、同時に受信することが可能でなければならない。
そのため、サーバは、MCVideoクライアントの単一のグループ通信で、複数の同時メディアストリームの送信をハンドリングすることが可能でなければならず、これにより、MCVideoサーバでのメディアストリームのハンドリングが複雑になる。
【0007】
送信制御サーバは、第3世代パートナーシッププロジェクト(3rd Generation Partnership Project:3GPP(登録商標))TS 24.581の6.3.6節で説明されているように、「一般的な受信制御動作(general reception control operation)」と、3GPP TS 24.581の6.3.7節で説明されているように、「送信参加者向けの基本的な受信制御動作(basic reception control operation towards the transmission participant)」から構成される。
これらの状態マシン(state machine)は、メディアの受信を要求しているMCVideoユーザの単一のグループ通信で、複数の同時メディアストリームの送信を不十分にハンドリングする。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、前述の問題及び欠点に対処し、少なくとも以下に説明する利点を提供するためになされた。
【0009】
本発明の一態様によれば、ミッションクリティカル(mission critical:以下、MC)システムにおける複数のメディアストリーム(media stream)の受信をハンドリングする方法において、MCサーバにより、複数の送信デバイスから複数のメディアストリームを受信するための要求を、1つ又はそれ以上の受信デバイスのそれぞれに送信する段階と、前記MCサーバにより、前記1つ又はそれ以上の受信デバイスのそれぞれから、前記複数の送信デバイスの内の1つ又はそれ以上によって送信される前記複数のメディアストリームの内、メディアストリームの数を受信するための応答を受信し、前記1つ又はそれ以上の受信デバイスのそれぞれによって受信される前記メディアストリームの数を、カウンタ値(counter value)として更新する段階と、前記MCサーバにより、前記複数の送信デバイスの内の1つ又はそれ以上の送信デバイスのそれぞれのメディアストリームに関連付けられた同期ソース(synchronization source:SSRC)識別子及び前記カウンタ値に基づいて、前記複数の送信デバイスの内の1つ又はそれ以上から、前記メディアストリームを受信するように意図された前記1つ又はそれ以上の受信デバイスを識別する段階と、前記MCサーバにより、前記SSRC識別子及び前記カウンタ値に基づいて、前記複数の送信デバイスの内の1つ又はそれ以上からのメディアストリームを、前記識別された1つ又はそれ以上の受信デバイスに送信する段階と、を有することを特徴とする。
【0010】
本発明の別の態様によれば、ミッションクリティカル(mission critical:以下、MC)システムにおける複数のメディアストリーム(media stream)受信をハンドリングするMCサーバであって、少なくとも1つのプロセッサと、
トランシーバと、前記プロセッサに通信可能に接続されるメモリと、を有し、前記メモリは、実行時、前記プロセッサが、複数の送信デバイスから複数のメディアストリームを受信するための要求を、1つ又はそれ以上の受信デバイスのそれぞれに送信し、前記1つ又はそれ以上の受信デバイスのそれぞれから、前記複数の送信デバイスの内の1つ又はそれ以上からの前記複数のメディアストリームの内、メディアストリームの数を受信するための応答を受信し、前記メディアストリームの数を、カウンタ値(counter value)として更新し、前記複数の送信デバイスの内の1つ又はそれ以上の送信デバイスのそれぞれのメディアストリームに関連付けられた同期ソース(synchronization source:SSRC)識別子及び前記カウンタ値に基づいて、前記複数の送信デバイスの内の1つ又はそれ以上から、前記メディアストリームを受信するように意図された前記1つ又はそれ以上の受信デバイスを識別し、前記SSRC識別子及び前記カウンタ値に基づいて、前記複数の送信デバイスの内の1つ又はそれ以上からのメディアストリームを、前記識別された1つ又はそれ以上の受信デバイスに送信するように実行されるプロセッサ実行可能な命令(instruction)を格納することを特徴とする。
【0011】
本発明の特定の実施形態の上記及び他の態様、特徴、及び利点は、添付の図面と共に以下の説明からより明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1A】本発明の一実施形態によるMCシステムにおける複数のメディアストリームの受信をハンドリングするための環境を示す図である。
【
図1B】本発明の一実施形態によるMCシステムにおける複数のメディアストリームの受信をハンドリングするための環境を示す図である。
【
図2A】本発明の一実施形態によるMCシステムにおける複数のメディアストリームの受信をハンドリングするためのMCサーバの概略構成を示すブロック図である。
【
図2B】本発明の一実施形態によるMCシステムにおける複数のメディアストリームの受信をハンドリングすることを説明するための図である。
【
図3】本発明の一実施形態による、MCシステムにおける複数のメディアストリームの受信をハンドリングするために受信コントローラ状態マシン(machine)及びサーバ状態マシンを使用する方法の状態ダイアグラムを示す図である。
【
図4】本発明の一実施形態による、MCシステムにおける複数のメディアストリームの受信をハンドリングするために受信コントローラ状態マシン及びサーバ状態マシンを使用する方法の状態ダイアグラムを示す図である。
【
図5】本発明の一実施形態による、MCサーバによる複数のメディアストリームの受信をハンドリングするためのカウンタ及びサーバ状態遷移を使用する方法の状態ダイアグラムを示す図である。
【
図6】本発明の一実施形態による、MCサーバによる複数のメディアストリームの受信をハンドリングするためのカウンタ及びサーバ状態遷移を使用する方法の状態ダイアグラムを示す図である。
【
図7】本発明の一実施形態による、MCシステムにおける複数のメディアストリームの受信をハンドリングするための方法を説明するためのフローチャートである。
【
図8】本発明の一実施形態によるコンピュータシステムの概略構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の様々な実施形態は、添付の図面を参照して説明される。
しかしながら、本発明の様々な実施形態は、特定の実施形態に限定されず、本明細書に記載されている実施形態の修正、均等物、及び/又は代替物が、様々になされ得ることが理解されるべきである。
図面の記載において、同一の構成要素には、同一の符号を付すことがある。
【0014】
本発明は、MCシステムにおける複数のメディアストリームの受信をハンドリングする方法に関する。本発明は、前述の問題に対処するための2つの解決策を提供する。
第1の解決策は、「ストリーム受信制御動作(stream reception control operation)」状態マシン(state machine)及び「送信参加者向けの基本受信制御動作(basic reception control operation towards the transmission participant)」状態マシンと共に、複数のストリームシナリオにおける複雑さをハンドリングする新しい受信コントローラ状態を導入する。
【0015】
第2の解決策は、複数の受信に関連する複雑さをハンドリングするために、サーバに新しいカウンタを導入する。
両方の解決策を個別に使用するか、又は両方の解決策を組み合わせて使用して、サーバでの複数のストリーム受信の複雑さを解決することもできる。
さらに、本発明は、MCシステムにおける複数のメディアストリームの受信をハンドリングするためのMCサーバに関する。
さらに、本発明は、MCシステムにおける複数のメディアストリームの受信をハンドリングするための方法にも関する。
【0016】
本明細書では、「例示的(exemplary)」という単語は、「例、インスタンス、又は実例として役立つ(serving as an example, instance, or illustration)」ことを意味するために使用される。
「例示的」として説明される本主題の任意の実施形態又は実装は、他の実施形態よりも好ましい又は有利であると必ずしも解釈されるべきではない。
本発明は、様々な修正及び代替形態が可能であるが、その特定の実施形態が、例として図面に示され、以下で詳細に説明される。
しかしながら、これらの特定の実施形態は、本発明を開示された形態に限定することを意図するものではなく、逆に、本発明は、開示の範囲内にあるすべての修正、均等物及び代替物をカバーすることを意図していることを理解されたい。
【0017】
用語「含む(comprises)」、「含む(comprising)」、「含む(includes)」、又はそれらの任意の他の変形は、非排他的な包含をカバーすることを意図しており、したがって、構成要素又はステップのリストを含むセットアップ、デバイス、又は方法は、それらの構成要素又はステップのみを含むのではなく、そのようなセットアップ、デバイス、又は方法に明示的にリストされていないか、又は一意の他の構成要素又はステップを含む場合がある。
言い換えれば、「含む」によって進められるシステム又は装置内の1つ又はそれ以上の要素(element)は、さらなる制約なしに、システム又は方法の他の要素又は追加の要素の存在を排除しない。
【0018】
本発明は、MCシステムにおける複数のメディアストリームの受信をハンドリングするための方法及びMCサーバに関する。
従来技術のセクションで説明したように、特定のクライアントへの複数のメディアストリームを同時に受信すると、MCサーバでのメディアストリームのハンドリングが複雑になる。
したがって、本発明は、単一のグループ通信において複数のメディアストリームの同時受信がどのように可能であるかを開示する。
この趣旨で、MCサーバは、複数の送信デバイスから送信された複数のメディアストリームを受信するための要求を、MCサーバに関連付けられた1つ又はそれ以上の受信デバイスのそれぞれに送信する。
【0019】
MCサーバは、1つ又はそれ以上の受信デバイスのそれぞれから、複数の送信デバイスの内の1つ又はそれ以上から送信された複数のメディアストリームの中のメディアストリームの数を受信するための応答を受信する。
受信デバイスによって受け入れられるメディアストリームの数は、その特定の受信デバイスのカウンタ値として更新され、MCサーバに格納される。
カウンタ値は、受信デバイスによって受け入れられストリームごとに1ずつ増分され、以前に受け入れられたストリームが、受信デバイスによって終了されると1ずつ減分される。
【0020】
その後、MCサーバは、複数の送信デバイスの内の1つ又はそれ以上の送信デバイスのそれぞれから送信されるメディアストリームに関連付けられたSSRC識別子に基づいて、受信デバイスによって受け入れられる1つ又はそれ以上の受信ストリームを識別する。
各メディアストリームは、SSRC識別子に関連付けられ得る。
したがって、SSRC識別子及びカウンタに基づいて、MCサーバは、複数の送信デバイスの内の1つ又はそれ以上からメディアストリームを受信することを意図した1つ又はそれ以上の受信デバイスを識別する。
【0021】
その後、MCサーバは、マッピングされたSSRC識別子及びカウンタ値に基づいて、メディアストリームを識別された1つ又はそれ以上の受信デバイスに送信する。
複数の送信デバイスの内の1つ又はそれ以上からのメディアストリームは、1つ又はそれ以上の受信デバイスが、複数の送信デバイスの内の1つ又はそれ以上から複数のメディアストリームを受信する要求を拒否するまで、識別された1つ又はそれ以上の受信デバイスに送信される。
【0022】
さらに、本発明は、ユーザが、以前に拒否された複数のメディアストリームの送信を再開するための要求を送信して、複数の送信デバイスの内の1つ又はそれ以上から複数のメディアストリームを受信できるようにする。
このようにして、本発明では、MCサーバは、単一のグループ通信において複数のメディアストリームをハンドリングするために、MCサーバにおける複雑さを解決する。
【0023】
図1A~
図1Bは、様々な実施形態による、MCシステムにおける複数のメディアストリームの受信をハンドリングするための環境を示す図である。
図1A~
図1Bを参照すると、環境100は、1つ又はそれ以上の送信デバイス101
1~101
n(まとめて送信デバイス101と呼ぶ)、MCサーバ103、1つ又はそれ以上の受信デバイス105
1~105
n(まとめて受信デバイス105と呼ぶ)と、送信デバイス101及び受信デバイス105のそれぞれに関連付けられたユーザとを含む。
【0024】
MCサーバ103は、マルチユーザ環境又は複数のロケーション環境におけるミッションクリティカルなオーディオビデオ通信に使用されるミッションクリティカルなサービスで採用される。
MCサーバ103は、マルチユーザ環境又はマルチロケーション環境を有するサービスで採用される。
MCサーバ103は、サーバ又はネットワークエンティティであり得る。
【0025】
メディアコントローラは、MCサーバ103として機能する。
図1Bに示すように、メディアコントローラ102は、MCサーバ103の一部であってもよい。
1つ又はそれ以上の送信デバイス101及び1つ又はそれ以上の受信デバイス105は、対応するユーザに関連付けられる。
1つ又はそれ以上の送信デバイス101及び1つ又はそれ以上の受信デバイス105は、携帯電話、デスクトップコンピュータ、タブレット、及びラップトップを含み得る電子デバイスであり得る。
【0026】
1つ又はそれ以上のグループは、1つ又はそれ以上の送信デバイス101及び1つ又はそれ以上の受信デバイス105を含む。
さらに、本発明の方法は、1つ又はそれ以上のグループの内の1つのグループを考慮することによって説明され得、この方法は、また、メディアストリーム受信を管理するために、1つ又はそれ以上のグループのそれぞれに適用される。
メディアストリームには、テキスト、オーディオ、ビデオ、及びイメージが含まれるが、これらに限定されない。
【0027】
MCサーバ103は、複数の送信デバイス101から送信された複数のメディアストリームを受信する要求を、1つ又はそれ以上の受信デバイス105のそれぞれに送信する。
その後、MCサーバ103は、1つ又はそれ以上の受信デバイス105のそれぞれから、複数の送信デバイス101の内の1つ又はそれ以上から送信された複数のメディアストリームの中のメディアストリームの数を受信するための応答を受信する。
メディアストリームの数に関する情報は、MCサーバ103に関連付けられたデータベース内の1つ又はそれ以上の受信デバイス105のそれぞれのカウンタ値として格納又は更新される。
カウンタ値は、1つ又はそれ以上の受信デバイス105のそれぞれによって受け入れられるか、又は拒否されるメディアストリームの数に基づいて更新される数値である。
【0028】
受信デバイスが、送信デバイス101から2つのメディアストリームを受信する要求を受け入れる場合、カウンタ値は、「2」である。
受信デバイスが、送信デバイスの1つからすでに受け入れられたストリームのメディアストリームを受信する要求を後で拒否した場合、カウンタ値は、「1」に更新される可能性がある。
その後、MCサーバ103は、SSRC識別子及びカウンタ値に基づいて、複数の送信デバイス101の内の1つ又はそれ以上から、メディアストリームを受信することが意図されている1つ又はそれ以上の受信デバイス105を識別する。
複数の送信デバイス101からの各メディアストリームは、SSRC識別子に関連付けられる。
【0029】
SSRC識別子は、送信デバイスから受信することが意図されている受信ストリームに関する情報を含み得る。
1つ又はそれ以上の受信デバイス105が識別されると、MCサーバ103は、マッピングされたSSRC識別子に基づいて、及びカウンタ値に基づいて、複数の送信デバイス101の内の1つ又はそれ以上から、識別された1つ又はそれ以上の受信デバイス105に、メディアストリームを送信する。
MCサーバ103は、1つ又はそれ以上の受信デバイス105が、複数の送信デバイス101の内の1つ又はそれ以上から、複数のメディアストリームを受信する要求を拒否するまで、複数の送信デバイス101の内の1つ又はそれ以上から、識別された1つ又はそれ以上の受信デバイス105に、メディアストリームを送信する。
【0030】
1つ又はそれ以上の受信デバイス105は、以前に拒否された複数のメディアストリームの送信を再開する要求を、MCサーバ103に送信する。
要求を受信すると、MCサーバ103は、複数の送信デバイス101の内の1つ又はそれ以上が、まだメディアストリームを送信しているかどうかをチェックし、そうである場合、それらのメディアストリームは、1つ又はそれ以上の受信デバイス105に送信される。
しかしながら、1つ又はそれ以上の送信デバイス101が、メディアストリームの送信を終了した場合、MCサーバ103は、1つ又はそれ以上の送信デバイス101が、メディアストリームの送信を終了したことを示す通知メッセージを、1つ又はそれ以上の受信デバイス105のそれぞれに送信する。
【0031】
図2Aは、本発明の一実施形態による、MCシステムにおける複数のメディアストリームの受信をハンドリングするためのMCサーバの概略構成を示すブロック図である。
図2Aを参照すると、MCサーバ103は、I/Oインターフェース201、プロセッサ203、及びメモリ205を含む。
【0032】
I/Oインターフェース201は、メディアストリーム送信に関する要求を送信/受信するように構成される。
プロセッサ203は、複数のメディアストリーム受信をハンドリングするように構成される。
MCサーバ103は、データ206及びモジュール213を含む。
図2Aに示すように、データ206は、MCサーバ103内に構成されたメモリ205に格納される。
データ206は、SSRC識別子データ207、カウンタ値データ209、及びその他のデータ211を含み得る。
【0033】
データ206は、様々なデータ構造の形でメモリ205に格納する。
さらに、データ206は、関係的又は階層的データモデルなどのデータモデルを使用して構造化することができる。
他のデータ211は、MCサーバ103の様々な機能を実行するために、モジュール213によって生成された一時データ及び一時ファイルを格納することができる。
メモリ205に格納されたデータ206は、システム103のモジュールによってハンドリングされ得る。
【0034】
モジュール213は、メモリ205内に格納される。
モジュール213は、プロセッサ203に通信可能に接続され、MCサーバ103に構成され、
図2Aに示すように、メモリ205の外部にも存在することができ、ハードウェアとして実装することができる。
本明細書で使用される「モジュール」という用語は、ASIC(application specific integrated circuit)、電子回路、プロセッサ(共有プロセッサ、専用プロセッサ、又はグループプロセッサ)、及び1つ又はそれ以上のソフトウェア又はファームウェアプログラムを実行するメモリ、組み合わせ論理回路、及び/又は前記の機能を提供する他の適切な構成要素を指す場合がある。
【0035】
図2Aを参照すると、モジュール213は、受信モジュール215、送信モジュール217、識別モジュール219、及び他のモジュール221を含む。
他のモジュール221は、MCサーバ103の様々な機能を実行するために使用する。
そのような前述のモジュールは、単一のモジュール又は異なるモジュールの組み合わせとして表すことができることを理解されたい。
さらに、当業者は、実装において、本発明の範囲を限定することなく、1つ又はそれ以上のモジュール213が、メモリ205に格納され得ることを理解するであろう。
モジュール213は、本発明で定義された機能で構成された場合、新規のハードウェアになる。
【0036】
受信モジュール215は、1つ又はそれ以上の受信デバイス105から要求又は応答を受信するように構成される。
送信モジュール217は、複数の送信デバイス101から送信されたメディアストリームを受信するための要求を、1つ又はそれ以上の受信デバイス105のそれぞれに送信するように構成される。
さらに、送信モジュール217は、メディアストリームを1つ又はそれ以上の受信デバイス105に送信するように構成され得る。
図2Bに示すように、MCサーバ103に関連付けられたグループには、4つの送信デバイス101と2つの受信デバイス105とが存在し得る。
【0037】
図2Bは、本発明の一実施形態による、MCシステムにおける複数のメディアストリームの受信をハンドリングすることを説明するための図である。
図2Bを参照すると、4つの送信デバイス101は、送信デバイス1(101
1)、送信デバイス2(101
2)、送信デバイス3(101
3)、及び送信デバイス4(101
4)を含む。
2つの受信デバイス105は、受信デバイス1(105
1)と受信デバイス2(105
2)とを含む。
送信デバイス1(101
1)は、メディアストリーム1を送信するように構成される。
同様に、送信デバイス2(101
2)は、メディアストリーム2を送信するように構成され、送信デバイス3(101
3)は、メディアストリーム3(101
3)を送信するように構成され、送信デバイス4(101
4)は、メディアストリーム4を送信するように構成される。
【0038】
MCサーバ103は、
図2Bに示すように、受信デバイス1(105
1)及び受信デバイス2(105
2)に要求を送信する。
上記要求を受信すると、受信デバイス1(105
1)は、送信デバイス1(101
1)及び送信デバイス2(101
2)からメディアストリームを受信する要求を受け入れる。
したがって、受信デバイス1(105
1)は、送信デバイス1(101
1)から1つのメディアストリーム(メディアストリーム1)を受信し、送信デバイス2(101
2)から1つのメディアストリーム(メディアストリーム2)を受信することを受け入れたので、受信デバイス1(105
1)のカウンタ値は、「2」として更新する。
【0039】
同様に、受信デバイス2(1052)は、送信デバイス3(1013)及び送信デバイス4(1014)からメディアストリームを受信する要求を受け入れる。
したがって、受信デバイス2(1052)は、送信デバイス3(1013)から1つのメディアストリーム(メディアストリーム3)を受信し、送信デバイス4(1014)から1つのメディアストリーム(メディアストリーム4)を受信することを受け入れたので、受信デバイス2のカウンタ値は、「2」として更新される。
【0040】
カウンタ値の範囲は、静的又は動的に設定できる。
範囲とは、カウンタの最大値と最小値との間の値のセットを指す。
グループコール範囲(group call range)は、すべての受信デバイス105で同じであってもよく、又は1つ又はそれ以上の受信デバイス105ごとに異なっていてもよい。
上記範囲が静的に設定されている場合、カウンタ値は、固定されており、グループコール全体にわたって変更されない。
【0041】
例えば、受信デバイス1の場合、グループコール中のMCサーバ103で、カウンタ最大値は、「2」に設定される。
受信デバイス1は、送信デバイス101から最大2つのストリームを受信することができる。
受信デバイス1が第3のストリームを受け入れようとすると、第3のストリーム要求は、MCサーバ103から拒否される。
カウンタ値の範囲は、パラメータに基づいて、1つ又はそれ以上の受信デバイス105のそれぞれに対して動的に構成され、これには、受信デバイスのタイプ、受信デバイスに関連付けられたユーザの優先度、及び受信デバイスに関連付けられたネットワーク負荷が含まれるが、これらに限定されない。
【0042】
カウンタ値の範囲は、1つ又はそれ以上の受信デバイスごとにグループコール間で変更できる。
例えば、受信デバイス1(1051)に関連付けられた最小カウンタ値は「0」であり、受信デバイス1(1051)に関連付けられた最大カウンタ値は「2」である。
また、受信デバイス2(1052)に関連付けられた最小カウンタ値は「0」であり、受信デバイス2(1052)に関連付けられた最大カウンタ値は「2」である。
したがって、MCサーバ103は、MCサーバ103が送信デバイス1(1011)及び送信デバイス2(1012)からメディアストリームを既に受信しているため、受信デバイス1(1051)によって受信される送信デバイス3(1013)及び送信デバイス4(1014)からメディアストリームの送信を拒否している。
【0043】
また、MCサーバ103は、MCサーバ103が送信デバイス3(1013)及び送信デバイス4(1014)からメディアストリームを既に受信しているため、送信デバイス1(1011)及び送信デバイス2(1012)から受信デバイス2(1052)へのメディアストリームの送信を拒否している。
MCサーバ103は、最大及び最小のカウンタ値を決定し、カウンタ値は、ネットワーク状態/負荷(network condition/load)、ユーザ情報、及びデバイス情報に基づいて、MCサーバ103によって最小カウンタ値及び最大カウンタ値内で動的に変更され得る。
【0044】
カウンタ値は、カウンタ値データ209として格納され得る。
以下に示す表1は、様々なデバイスタイプ、ユーザ、及びネットワーク負荷のカウンタ値を示す。
【表1】
受信デバイス105から応答を受信すると、MCサーバ103は、識別モジュール219を使用して、複数の送信デバイス101の内の1つ又はそれ以上の送信デバイスのそれぞれのメディアストリームに関連付けられたSSRC識別子及びカウンタ値に基づいて、送信デバイス101からメディアストリームを受信するように構成されたグループ内の1つ又はそれ以上の受信デバイス105を識別する。
各メディアストリームは、SSRC識別子データ207として格納され得るSSRC識別子に関連付けられる。
【0045】
SSRC識別子を使用して、MCサーバ103は、意図されたメディアストリームを受信するように構成された受信デバイス105を識別する。
MCサーバ103は、送信デバイス1及び送信デバイス2からメディアストリームを受信するための受信デバイス1を識別する。
MCサーバ103は、送信デバイス3及び送信デバイス4からメディアストリームを受信するための受信デバイス2を識別する。
マッピングされたSSRC識別子及びカウンタ値に基づいて、MCサーバ103は、送信デバイス101からメディアストリームを、受信デバイス105に送信する。
【0046】
上記の例では、MCサーバ103は、送信デバイス1及び送信デバイス2からのメディアストリームを受信デバイス1に送信し、送信デバイス3及び送信デバイス4からのメディアストリームを、受信デバイス2に送信する。
MCサーバ103は、受信デバイス105が送信デバイス101から複数のメディアストリームを受信する要求を拒否するまで、メディアストリームを受信デバイス105に送信する。
追加的又は代替的に、受信デバイス1は、送信デバイス1からメディアストリームを受信する要求を拒否する。
したがって、受信デバイス1は、送信デバイス1から送信されるメディアストリームを停止する。
この段階で、受信デバイス1は、送信デバイス1からのメディアストリームの受信を拒否したが、送信デバイス2からのメディアストリームをまだ受信しているため、カウンタ値は、「1」に更新されてもよい。
【0047】
さらに、受信デバイス1は、MCサーバ103に、送信デバイス1からのメディアストリームの送信を再開するように要求する。
要求を受信すると、MCサーバ103は、送信デバイス1がまだメディアストリームを送信しているかどうかをチェックする。
メディアストリームが、送信デバイス1によって依然として送信されている場合、MCサーバ103は、送信デバイス1からのメディアストリームを、受信デバイス1に送信し、それに応じて、カウンタ値を更新する。
【0048】
したがって、カウンタ値は、1つ又はそれ以上の受信デバイス105のそれぞれによって受け入れられるか、又は拒否されるメディアストリームの数に基づいて更新され得る。
さらに、特定の受信デバイスのカウンタ値は、そのデバイスによって受け入れられたストリームごとに1ずつ増加し、その特定の受信デバイスによって、以前に受け入れられたストリームが終了した(又は受信が拒否された)ときに、1ずつ減少する場合がある。
カウンタ値は、特定の受信デバイスのアクティブな受信ストリームのカウントを示す。
送信デバイス101の内のいずれかが、複数のメディアストリームの送信を終了すると、MCサーバ103は、グループ内の受信デバイス105に通知メッセージを送信し、カウンタ値は、1つ又はそれ以上のアクティブな受信デバイス105に対して1だけ減分される。
【0049】
本発明は、MCサーバ103が単一のグループ通信の問題において、複数のメディアストリームをハンドリングするための2つの解決策を提供する。
第1の解決策は、受信コントローラ状態(network condition/load)と状態マシン(state machine)を使用して、複数のストリームシナリオの複雑さをハンドリングする。
第2の解決策は、MCサーバ103においてカウンタ及び状態マシントランザクション(state machine transaction)を使用して、そのような複雑さをハンドリングする。
【0050】
図3~
図4は、本発明の様々な実施形態による、MCシステムにおける複数のメディアストリームの受信をハンドリングするために、受信コントローラ状態及びサーバ状態マシンを使用する方法の状態ダイアグラムを示す図である。
特に、
図3は、「送信制御サーバ、送信参加者向けの基本受信制御動作(transmission control server, basic reception control operation towards the transmission participant)」の状態ダイアグラムを示す。
図4は、「送信参加者向けの送信制御サーバストリーム受信制御動作(transmission control server stream reception control operation towards the transmission participant)」の状態ダイアグラムを示す。
【0051】
MCサーバ103における受信制御調停論理は、受信デバイス105に関連付けられたユーザごとに「送信参加者向けの基本受信制御動作(basic reception control operation towards the transmission participant)」状態マシンの1つのインスタンス(instance)を保持し、ユーザに送信された各メディア送信通知メッセージに対して、「送信参加者向けのストリーム受信制御動作(stream reception control operation towards the transmission participant)」状態マシンの1つのインスタンスを作成する。
【0052】
送信制御サーバ(例えば、MCサーバ103)内のMCVideoクライアントへの受信制御インターフェースは、MCサーバ103によってサービスを提供する送信参加者ごとに、MCVideoクライアントへの「基本的な受信制御動作(basic reception control operations)」状態マシンの1つのインスタンスを作成し、受信制御調停論理から受信した「メディア送信通知メッセージ」301ごとに、「送信参加者向けのストリーム受信制御動作(stream reception control operation towards the transmission participant)」状態マシンの1つのインスタンスを作成する。
【0053】
図3を参照すると、「開始-停止(start-stop)」状態301では、この状態は、MCサーバ103の一部である。
「送信参加者向けの基本受信制御動作(basic reception control operations towards the transmission participant)」状態マシンの新しいインスタンスが作成されると、受信制御関連の入力が適用される前に、状態マシンは、「開始-停止」状態301になる。
同様に、コールが解除されると、状態マシンは、「開始-停止」状態301に戻る(return)。
MCサーバ103とMCVideoクライアントにおける送信参加者との間の関連付けは、状態マシンが作成されるときに、また次の2つのイベントのいずれかが発生した場合、作成される。
【0054】
1.発信MCVideoコール(originating MCVideo call)の場合、MCサーバ103が、セッション開始プロトコル(session initiation protoco:SIP)200(OK)応答を、発信MCVideoクライアントに送信するとき、及び
2.着信MCVideoコール(terminating MCVideo call)の場合、MCサーバ103が、着信MCVideoクライアントから送信されたSIP200(OK)応答を受信するとき。
【0055】
SIPセッションが確立され、セッションが通常のグループコールセッション(normal group call session)である場合、MCVideoクライアントが、MCVideoコールを開始し、MCVideoコールがまだ存在しない場合、MCサーバ103内のMCVideoクライアントへの送信制御インターフェースは、一般的な状態マシン(general state machine)を初期化する。
あるいは、「受信コントローラ(reception controller)」状態302に入る必要がある。
【0056】
関連付けられた送信参加者が、既存のMCVideoコールを開始しようとした場合、又はMCVideoクライアントが進行中のMCVideoコールに再参加した場合、又はMCVideoクライアントが、MCVideoコールに招待された場合、MCVideoクライアントが、メディアを送信する許可(permission)を持っていない場合、MCサーバ103内のMCVideoクライアントへの送信制御インターフェースは、「送信参加者向けの基本的な受信制御動作(basic reception control operations towards the transmission participant)」状態マシンを作成するか、又は「受信コントローラ(reception controller)」状態302に入る。
【0057】
他のMCVideoクライアントが、メディアを送信する許可を有する場合、MCサーバ103内のMCVideoクライアントへの送信制御インターフェースは、「送信参加者向けの基本的な受信制御操作(basic reception control operations towards the transmission participant)」状態マシンを作成し、「受信コントローラ(reception controller)」状態302に入り、又は、参加者にメディア送信通知を送信するものとする。
【0058】
「解除(releasing)」状態303は、MCサーバ103の「送信参加者向けの基本受信制動作(basic reception control operation towards the transmission participant)」状態マシンの一部である。
MCサーバ103内のMCVideoクライアントへの受信制御インターフェースは、アプリケーション及びシグナリングプレーンが、MCVideoコールの解除を完了するのを待つ間、又はMCVideoコールからのMCVideoクライアントの除去を最終化する間、この状態を使用する。
【0059】
さらに、アプリケーション及びシグナリングプレーンからMCVideoコール解除要求を受信すると、MCサーバ103内のMCVideoクライアントへの受信制御インターフェースは、ネットワークメディアインターフェースに、このMCVideoコールのために、このMCVideoクライアントに関連付けられたすべてのリソースを解除するように要求し、送信参加者に関連付けられたすべての「送信参加者向けのストリーム受信制御動作(stream reception control operation towards the transmission participant)」状態マシンインスタンスを終了し、そして「開始-停止(start-stop)」状態301に進入し、この送信参加者に関連付けられた「送信参加者向けの基本受信制御動作(basic reception control operation towards the transmission participant)」状態マシンを終了する必要がある。
【0060】
「受信コントローラ」状態302において、MCサーバ103状態のこの部分は、「送信参加者向けの基本的な受信制御動作」状態マシンのために遷移される。
MCサーバ103は、受信制御調停論理から受信した送信通知メッセージをハンドリングするために、この状態にある。
特定の送信参加者を対象としたすべての受信制御メッセージは、最初にこの状態で受信され、後で受信メッセージをさらに処理するために、メディアストリームを送信するユーザの「ユーザIDとSSRC」に基づいて、対応する「ストリーム受信制御(stream reception control)」状態マシンに転送される(diverted)。
【0061】
MCサーバ103が、別の送信参加者からリアルタイムプロトコル(real time protocol:RTP)メディアパケットを受信した場合、又は受信制御調整論理からメディア送信通知メッセージを受信した場合、MCサーバ103内のMCVideoクライアントへの受信制御インターフェースは、メディア送信通知メッセージを、送信参加者に送信し、メディアを送信するユーザのユーザID及びSSRCを、メディア送信通知メッセージに含ませ、メディア送信通知メッセージのサブタイプ(subtype)の最初のビットを「1」に設定し(確認(acknowledgment)が必要である)、「送信参加者向けのストリーム受信制御動作(stream reception control operations towards the transmission participant)」状態マシンのインスタンスを開始し、メディアを送信するユーザのSSRC及び格納されたユーザIDを、「送信参加者向けのストリーム受信制御動作(stream reception control operations towards the transmission participant)」のインスタンスにマップするものとし、「受信コントローラ(reception controller)」状態302に留まる。
【0062】
「U:受信を許可されていない(not permitted to receive)」状態401では、
図4に示すように、この状態は、MCサーバ103の「送信参加者向けのストリーム受信制御動作(stream reception control operations towards the transmission participant)」状態マシンの一部であり、MCサーバ103のMCVideoクライアントへの送信制御インターフェースは、関連する送信参加者が、メディアの受信を許可されていない場合に、この状態を使用し、送信通知メッセージへの応答を待っている。
【0063】
図4を参照すると、送信参加者から「メディア受信終了応答メッセージ(media reception end response message)」を受信すると、MCサーバ103のMCVideoクライアントへの送信制御インターフェースは、「U:受信を許可されていない(not permitted to receive)」状態401のままである。
「U:受信を許可されていない」状態401において、関連する送信参加者から「メディア受信要求メッセージ(receive media request message)」を受信すると、MCサーバ103内のMCVideoクライアントへの送信制御インターフェースは、セッションがブロードキャストグループコールではない場合、受信制御サーバ調停論理に、メディア受信要求メッセージを転送し、受信制御サーバ調停論理が、送信参加者がメディアを受信できないと判断した場合、関連付けられた送信参加者に、メディア受信応答(receive media response)(拒否(Rejected))メッセージを送信する。
【0064】
メディア受信応答(拒否)メッセージは、結果フィールドに<結果インジケータ(Result indicator)>値の結果#0(拒否)を含み、拒否原因フィールドに<拒否原因(Reject Cause)>値:原因#0(不十分なダウンリンク帯域幅(Insufficient downlink bandwidth))、又は、原因#1(受信許可なし(No permission to receive))を含むものとする。
メディア受信応答(拒否された)メッセージは、拒否原因フィールドに、<拒否構文(Reject Phrase)>値で送信要求を拒否する理由を説明する追加のテキスト文字列(text string)を含み、送信応答(拒否)メッセージのサブタイプの最初のビットを「1」に設定し(確認が必要)、グループコールが、ブロードキャストグループコール、システムコール、緊急コール、差し迫った危険コール(imminent peril call)、又は一時的なグループセッションである場合、適切な指示と共に送信指示フィールドを含み、「U:受信が許可されていない(not permitted to receive)」状態のままとする。
【0065】
「U:受信を許可されていない」状態401では、関連する送信参加者から、受信優先度フィールドを含む「メディア受信要求メッセージ(receive media request message)」を受信すると、受信優先度は、メディア受信要求メッセージに含まれる受信優先度、及びMCVideoクライアントが要求できるネゴシエートされた最大受信優先度よりも低くなる。
「U:受信を許可されていない」状態401において、MCサーバ103が、アップリンク上で別の送信参加者からのメディアストリームの受信を停止したとき、MCサーバ103のMCVideoクライアントへの受信送信制御インターフェースは、送信参加者に送信終了通知メッセージを送信し、送信終了通知メッセージに、メディアを送信するユーザのSSRCを含み、「U:終了(terminated)」状態402に入る必要がある。
「U:受信を許可されていない」状態401では、MCVideoサーバにおける受信制御調停論理は、送信参加者にメディアを受信する許可を与えることを決定し、送信制御サーバ内のMCVideoクライアントへの送信制御インターフェースは、関連付けられた送信参加者へのメディア受信応答(Granted)メッセージを送信し、「U:受信許可(permitted to receive)」状態403に入る必要がある。
【0066】
「U:受信許可(permitted to receive)」状態403は、MCサーバ103の「送信参加者向けのストリーム受信制御動作(stream reception control operation towards the transmission participant)」状態マシンの一部である。
MCサーバ103内のMCVideoクライアントへの受信送信制御インターフェースは、関連する送信参加者がメディアストリームを受信する許可を与えられたときに、この状態を使用する。
「U:受信許可」状態403において、送信制御サーバが、アップリンク上の別の送信参加者からのRTPメディアパケットの受信を停止したとき、MCサーバ103のMCVideoクライアントへの受信送信制御インターフェースは、送信参加者に送信終了通知メッセージを送信し、メディアを送信するユーザのSSRCを送信終了通知メッセージに含み、「U:終了」状態402に入る必要がある。
【0067】
「U:受信許可」状態403において、MCサーバ103が、送信参加者へのダウンリンクでのRTPメディアパケットの送信を終了することを決定すると、MCサーバ103内のMCVideoクライアントへの受信制御インターフェースは、送信参加者へのメディアストリームの送信を停止し、メディア受信終了応答メッセージを、送信参加者に送信し、メディア受信終了応答メッセージのサブタイプの最初のビットを、「1」に設定し、「U:受信を許可されていない(not permitted to receive)」状態401に入る必要がある。
【0068】
「U:終了(terminated)」は、MCサーバ103の「送信参加者向けのストリーム受信制御動作(stream reception control operation towards the transmission participant)」状態マシンの一部である。
この状態に入ると、MCサーバ103は、送信参加者のストリームに関連付けられた全てのダウンリンクリソースを解除し、この「送信参加者向けのストリーム受信制御動作(stream reception control operation towards the transmission participant)」状態マシンのインスタンスを削除する必要があり、セッションが、ブロードキャストグループコールとして開始された場合、「解除(releasing」状態に移行するために、「MCサーバ103の送信参加者向けの基本受信制御動作(MC server 103 basic reception control operation towards the transmission participant)」状態マシンを示す必要がある。
【0069】
図5~
図6は、本発明の様々な実施形態による、MCサーバによる複数のメディアストリームの受信をハンドリングするために、カウンタ及びサーバ状態遷移を使用する方法の状態ダイアグラムを示す図である。
MCサーバ103の受信制御調停論理は、MCVideoコール毎に「一般送信制御動作(general transmission control operation)」状態マシンの1つのインスタンスを保持し、MCサーバ103によって提供される送信参加者ごとに、MCVideoクライアントに向けられた「基本的な受信制御動作」状態マシンの1つのインスタンスを保持する。
【0070】
図5~
図6を参照すると、「Gr:受信アクセプト(reception accepted)」状態501は、MCサーバ103の一般的な受信制御動作状態マシンの一部である。
「Gr:受信アクセプト(reception accepted)」状態501において、MCサーバ103の受信制御調停論理からメディア送信要求通知メッセージを受信すると、MCサーバ103は、メディア送信通知メッセージを、他の全ての送信参加者に送信する。
【0071】
グループコールが、ブロードキャストグループコール、システムコール、緊急コール、差し迫った危険コールである場合、メディア送信通知メッセージには、自動受信モードを示すために、受信モードフィールドが、「0」に設定された受信モードが含まれる。
グループコールが、ブロードキャストグループコール、システムコール、緊急コール、又は差し迫った危険コールでない場合、メディア送信通知メッセージには、受動受信モードを示すために、受信モードフィールドが、「1」に設定された受信モードが含まれる。
さらに、MCサーバ103は、「Gr:受信アクセプト」状態501のままとする。
【0072】
SIPセッションが確立され、セッションが通常のグループコールセッションである場合、MCVideoクライアントが、MCVideoコールを開始し、MCVideoコールがまだ存在しない場合、MCサーバ103のMCVideoクライアントへの送信制御インターフェースは、一般的な状態マシンを初期化する。そして、「U:受信を許可されていない」状態601に進入する必要がある。
関連付けられた送信参加者が、既存のMCVideoコールを開始しようとした場合、MCVideoクライアントは、進行中のMCVideoコールに再参加するか、MCVideoクライアントが、MCVideoコールに招待された場合、MCVideoクライアントが、メディアを送信する許可を持っていない場合、MCサーバ103のMCVideoクライアントへの送信制御インターフェースは、「U:受信を許可されていない」状態601に入る必要がある。
【0073】
一方、他のMCVideoクライアントが、メディアを送信する許可を有する場合、MCサーバ103内のMCVideoクライアントへの送信制御インターフェースは、「U:受信を許可されていない(not permitted to receive)」状態601に進入し、メディア送信通知を送信する。
「U:受信を許可されていない(not permitted to receive)」状態601は、MCサーバ103の基本的な受信制御動作状態マシンの一部である。
MCサーバ103内のMCVideoクライアントへの送信制御インターフェースは、関連する送信参加者が、メディアストリームを受信することを許可されていない場合に、この状態を使用する。
【0074】
「U:受信を許可されていない」状態601に入ると、MCサーバ103のMCVideoクライアントへの送信制御インターフェースは、関連する送信参加者の状態を、「U:受信を許可されていない(not permitted to receive)」に設定し、カウンタ値(ここでは、C9と呼ぶ)(受信アクティブ(Reception Active))を「0」(ゼロ)に初期化し、アクティブSSRCリストを空にするものとする。
「U:受信を許可されていない」状態601では、MCサーバ103が、別の送信参加者からメディアパケットを受信したとき、又は受信制御調停論理からメディア送信通知メッセージを受信すると、MCサーバ103内のMCVideoクライアントへの送信制御インターフェースは、メディア送信通知メッセージを送信参加者に送信し、メディア送信通知メッセージにメディアを送信するユーザのユーザID及びSSRCを含まなければならず、そして、「U:受信を許可されていない」状態601のままになる。
【0075】
また、MCサーバ103内のMCVideoクライアントへの送信制御インターフェースは、メディア送信通知メッセージのサブタイプの最初のビットを「1」に設定する(確認が必要である)。
さらに、送信制御Ackメッセージの受信及び送信制御Ackメッセージが受信されなかった場合に取るべきアクションを調整する。
「U:受信を許可されていない」状態では、MCVideoサーバ内の受信MCサーバ103調停論理が、送信参加者にメディアを受信する許可を与えることを決定すると、MCサーバ103内のMCVideoクライアントへの送信制御インターフェースは、関連する送信参加者にメディア受信応答(Granted)メッセージを送信し、上限に達していない場合、カウンタC9値を「1」増加し、関連する送信が参加者に向けて終了するまで、アクティブなSSRCリストにメディアを送信する許可を与える送信参加者のSSRCを格納し、そして、「U:受信許可(permitted to receive)」状態に入る必要がある。
【0076】
さらに、MCサーバ103内のMCVideoクライアントへの送信制御インターフェースは、メディア受信応答(Granted)メッセージのサブタイプの最初のビットを、「1」に設定することができる(確認が必要である)。
「U:受信を許可されていない」状態601では、MCサーバ103が、アップリンク上の別の送信参加者からのメディアストリームの受信を停止したか、又は受信制御調停論理から送信終了通知メッセージを受信すると、MCサーバ103内のMCVideoクライアントへの送信制御インターフェースは、送信参加者に送信終了通知メッセージを送信し、送信終了通知メッセージに、メディアを送信するユーザのSSRCを含み、そして、「U:受信を許可されていない」状態601に留まる。
【0077】
「U:受信許可(permitted to receive)」状態602は、MCサーバ103の基本受信制御動作状態マシンの一部である。
関連する送信参加者が、メディアを受信する許可を与えられている場合、MCサーバ103は、この状態を使用する。
この状態に入ると、MCサーバ103内のMCVideoクライアントへの送信制御インターフェースは、関連する送信参加者の状態を、「U:受信許可(permitted to receive)」に設定する。
「U:受信許可(permitted to receive)」状態602では、送信参加者が、送信中のメディアを受信することを許可する受信制御調停論理の決定時に、受信パケットSSRCがアクティブSSRCリストに存在する場合、MCサーバ103内のMCVideoクライアントへの送信制御インターフェースは、MCVideoサーバのネットワークメディアインターフェースに、MCVideoサーバのメディアディストリビューターでメディアストリームを転送するように要求し、受信したパケットSSRCが、アクティブなSSRCリストにない場合、RTPメディアパケットを破棄し、そして、「U:受信許可」状態602に留まる。
【0078】
「U:受信許可」状態602において、MCサーバ103がアップリング上で別の伝送参加者からのメディアストリームの受信を停止したとき、MCサーバ103のMCVideoクライアントへの送信制御インターフェースは、送信参加者に送信終了通知メッセージをMCVに送信しなければならなく、メディアを送信するユーザのSSRCを送信終了通知メッセージに含み、アクティブSSRCリストからメディアを送信しているユーザの SSRCを削除する必要がある。
さらに、メディアを送信しているユーザのSSRCが、アクティブなSSRCリストに存在する場合、カウンタC9は、下限に達していない場合、値「1」だけ減らされる。
さらに、カウンタC9値が、その下限に達していない場合、MCサーバ103内のMCVideoクライアントへの送信制御インターフェースは、「U:受信許可」状態602に留まる。
さらに、カウンタC9値が下限に達した場合、MCサーバ103のMCVideoクライアントへの送信制御インターフェースは、「U:受信を許可されていない」状態601に入る必要がある。
【0079】
「U:受信許可」状態602において、MCサーバ103が、送信参加者へのダウンリンクでのRTPメディアパケットの送信を終了することを決定すると、MCサーバ103内のMCVideoクライアントへの送信制御インターフェースは、送信参加者へのメディアストリームの送信を停止し、メディア受信終了要求メッセージを送信参加者に送信し、メディア受信終了要求メッセージに、メディアを送信するユーザのSSRCを含めなければならず、アクティブなSSRCリストからメディアを送信しているユーザのSSRCを削除する必要がある。
メディアを送信するユーザのSSRCが、アクティブなSSRCリストに存在する場合、MCサーバ103内のMCVideoクライアントへの送信制御インターフェースは、カウンタC9値(受信アクティブ)が、その下限に達していない場合、「1」だけ減少させる必要がある。
【0080】
さらに、カウンタC9値が、その下限に達していない場合、MCサーバ103内のMCVideoクライアントへの送信制御インターフェースは、「U:受信許可」状態602に留まる。
さらに、カウンタC9値が、その下限に達した場合、MCサーバ103内のMCVideoクライアントへの送信制御インターフェースは、「U:受信を許可されていない」状態601に入る必要がある。
「U:受信許可」状態602において、MCサーバ103が送信参加者へのダウンリンクでのRTPメディアパケットの送信を終了することを決定すると、MCサーバ103内のMCVideoクライアントへの送信制御インターフェースは、送信参加者へのメディアストリームの送信を停止し、メディア受信終了応答メッセージを送信参加者に送信し、メディア受信終了応答メッセージのサブタイプの最初のビットを「1」に設定し(確認が必要である)、そして、メディアを送信しているユーザのSSRCをアクティブなSSRCリストから削除する必要がある。
【0081】
メディアを送信するユーザのSSRCが、アクティブなSSRCリストに存在する場合、MCサーバ103内のMCVideoクライアントへの送信制御インターフェースは、カウンタC9(受信アクティブ)の値が下限に達していない場合、「1」だけ減少させる。
さらに、カウンタC9値が、下限に達していない場合、MCサーバ103内のMCVideoクライアントへの送信制御インターフェースは、「U:受信許可」状態602に留まるものとする。
さらに、カウンタC9値が、その下限に達した場合、MCサーバ103内のMCVideoクライアントへの送信制御インターフェースは、「U:受信を許可されていない」状態601に入る必要がある。
【0082】
「U:受信許可」状態602では、関連付けられた送信参加者からメディア受信要求メッセージを受信すると、MCサーバ103内のMCVideoクライアントへの送信制御インターフェースは、カウンタC9値(受信アクティブ)が上限に達したため、受信メディア要求メッセージの受信制御サーバ調停論理への転送をスキップする必要がある。
セッションが、ブロードキャストグループコールでない場合、MCサーバ103内のMCVideoクライアントへの送信制御インターフェースは、メディア受信要求メッセージを、受信制御サーバ調停論理に転送する必要がある。
さらに、受信制御サーバ調停論理が、送信参加者がメディアを受信できないと判断した場合、MCサーバ103内のMCVideoクライアントへの送信制御インターフェースは、関連付けられた送信参加者に、メディア受信応答(拒否)メッセージを送信する必要がある。
【0083】
メディア受信応答(拒否)メッセージは、結果フィールドに<結果インジケータ(Result indicator)>の値、result#0(Rejected)を含む。
そして、拒否原因(reject cause)フィールドに、<Reject Cause>値cause♯0(不十分なダウンリンク帯域幅(Insufficient downlink bandwidth))、cause♯1(受信許可なし(No permission to receive))、又はcause♯7(受信できる同時ストリームの最大数は達した(Max number of simultaneous streams that can be received is reached) )を含む。
【0084】
さらに、メディア受信応答(拒否)メッセージは、拒否原因フィールドに、<Reject Phrase>値で送信要求を拒否する理由を説明する追加のテキスト文字列を含む場合がある。
さらに、メディア受信応答(拒否)メッセージは、送信応答(拒否)メッセージのサブタイプの最初のビットを「1」に設定する(確認が必要である)。
さらに、グループコールが、ブロードキャストグループコール、システムコール、緊急コール、差し迫った危険コール、又は一時的なグループセッションである場合、メディア受信応答(拒否)メッセージには、適切な指示を含む送信インジケータフィールドが含まれる。
さらに、MCサーバ103内のMCVideoクライアントへの送信制御インターフェースは、「U:受信許可」状態602に留まるものとする。
【0085】
関連付けられた送信参加者から受信優先度フィールドを含むメディア受信要求メッセージを受信すると、受信優先度は、メディア受信要求メッセージに含まれる受信優先度、及びMCVideoクライアントが要求できるネゴシエートされた最大受信優先度よりも低くなる。
「U:受信許可」状態602において、MCVideoサーバ内の受信制御サーバ調停論理が、送信参加者にメディアを受信する許可を与えることを決定した場合、MCサーバ103内のMCVideoクライアントへの送信制御インターフェースは、関連する送信参加者に、メディア受信応答(Granted)メッセージを送信し、カウンタC9値(Reception Active)がその上限に達していない場合、「1」増やし、参加者の関連付けられた送信が終了するまで、アクティブなSSRCリストに、メディアを送信する許可を与える送信参加者のSSRCを格納し、そして、「U:受信許可」状態602に留まる。
【0086】
さらに、サーバ103のMCVideoクライアントへの送信制御インターフェースは、メディア受信応答(Granted)メッセージのサブタイプの最初のビットを「1」に設定する(確認が必要である)。
「U:受信許可」状態602では、送信参加者からメディア受信終了応答メッセージを受信すると、MCサーバ103内のMCVideoクライアントへの送信制御インターフェースは、送信参加者の要求されたメディアの受信に関連する任意のダウンリンクリソースを解除し、そして、「U:受信許可」状態602に留まる。
【0087】
「解除(releasing)」状態603は、送信制御サーバ「送信参加者向けの基本受信制御動作(basic reception control operation towards the transmission participant)」状態マシンの一部である。
MCサーバ103内のMCVideoクライアントへの受信制御インターフェースは、アプリケーション及びシグナリングプレーンが、MCVideoコールの解除を完了するか、又はMCVideoコールからのMCVideoクライアントの除去を完了するのを待っている間、この状態を使用する。
【0088】
アプリケーション及びシグナリングプレーンからMCVideoコール解除要求を受信すると、MCサーバ103内のMCVideoクライアントへの受信制御インターフェースは、ネットワークメディアインターフェースに、このMCVideoコールのために、このMCVideoクライアントに関連付けられたすべてのリソースを解除するように要求し、「開始-停止(start-stop)」状態604に入り、この送信参加者に関連付けられた「送信参加者向けの基本受信制御動作」状態マシンを終了する必要がある。
受信デバイス105が受信するメディアストリームの最大数に達すると、<Reject cause>値は、「7」に設定され、これは、同時受信されたストリームの最大数に達したために、MCサーバ103が、メディア受信要求を許可できないことを示す。
【0089】
MCサーバ101では、C9(参加者ごとのアクティブ受信(active reception per-participant))カウンタが使用される。
MCサーバ101は、グループコールのために特定の受信デバイスによって受け入れられた複数のストリームのカウントを格納する。
以下に示す表2に、C9カウンタの詳細を示す。
【表2】
【0090】
図7は、本発明の一実施形態による、MCシステムにおける複数のメディアストリームの受信をハンドリングするための方法を説明するためのフローチャートである。
図7を参照すると、この方法は、MCサーバ103で複数のメディアストリームの受信をハンドリングするための方法を示す1つ又はそれ以上のブロックを含む。
この方法は、コンピュータ実行可能命令(instruction)の一般的なコンテキストで説明することができる。
一般に、コンピュータ実行可能命令は、特定の機能を実行するか、又は特定の抽象データ型を実装するルーチン、プログラム、オブジェクト、構成要素、データ構造、手順、モジュール、及び機能を含み得る。
【0091】
方法が説明される順序は、限定として解釈されることを意図しておらず、前述の方法ブロックの任意の数を任意の順序で組み合わせて、方法を実施することができる。
さらに、個々のブロックは、本明細書に記載された主題の精神及び範囲から逸脱することなく、上記の方法から削除することができる。
さらに、この方法は、任意の適切なハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、又はそれらの組み合わせで実施することができる。
【0092】
ステップ701において、MCサーバ103は、複数の送信デバイス101から送信された複数のメディアストリームを受信するために、1つ又はそれ以上の受信デバイス105のそれぞれに要求を送信する。
ステップ703で、MCサーバ103は、複数の送信デバイス101の内の1つ又はそれ以上から、複数のメディアストリームの中のメディアの数を受信するために、1つ又はそれ以上の受信デバイス105のそれぞれから応答を受信し、1つ又はそれ以上の受信デバイス105のそれぞれによって受信されるメディアストリームの数をカウンタ値として更新する。
【0093】
カウンタ値は、1つ又はそれ以上の受信デバイス105のそれぞれによって受け入れられるか、又は拒否されるメディアストリームの数に基づいて更新される数値であり得る。
カウンタ値は、受信デバイス105によって受け入れられたメディアストリームごとに1ずつ増分され、以前に受け入れられたメディアストリームが受信デバイス105によって終了されたときに、1ずつ減分される。
さらに、受信デバイス105が送信デバイス101から2つのメディアストリームを受信する要求を受け入れる場合、カウンタ値は「2」であり得る。
受信デバイスが、以前に受け入れられた送信デバイス101の1つからメディアストリームを受信する要求を拒否した場合、カウンタ値は「1」に更新される。
【0094】
ステップ705において、MCサーバ103は、カウンタ値及び複数の送信デバイス101の内の1つ又はそれ以上の送信デバイスのそれぞれのメディアストリームに関連付けられたSSRC識別子に基づいて、複数の送信デバイス101のうち1つ又はそれ以上からメディアストリームを受信するように意図された1つ又はそれ以上の受信デバイス105を識別する。
ステップ707において、MCサーバ103は、マッピングされたSSRC識別子及びカウンタ値に基づいて、複数の送信デバイス101の内の1つ又はそれ以上からのメディアストリームを、識別された1つ又はそれ以上の受信デバイス105に送信する。
【0095】
MCサーバ103は、1つ又はそれ以上の受信デバイス105が送信デバイス101からメディアストリームを受信したくない場合、1つ又はそれ以上の受信デバイス105から受信終了要求を受信する。
MCサーバ103は、カウンタ値を更新し、1つ又はそれ以上の受信デバイス105に応答を送信する。
MCサーバは、送信デバイス101から、受信を終了した1つ又はそれ以上の受信デバイス105へのメディアストリームの転送を停止する。
MCサーバ103は、受信デバイス105から、受信終了要求メッセージをMCサーバ103に送信することによって、メディア受信を先に終了した受信デバイス105のために、1つ又はそれ以上の送信デバイス101のそれぞれからメディアストリームを受信するように要求を受信する。
MCサーバ103は、送信デバイス101からのメディア送信が終了したときに、受信デバイス105に終了通知を送信する。
【0096】
図8は、本発明の一実施形態によるコンピュータシステムの概略構成を示すブロック図である。
図8を参照すると、コンピュータシステム800は、MCサーバ103であり得る。
コンピュータシステム800は、中央処理装置802(「CPU」又は「プロセッサ」)を含む。
【0097】
プロセッサ802は、ユーザ又はシステム生成のビジネスプロセスを実行するためのプログラム構成要素を実行するための少なくとも1つのデータプロセッサを含む。
プロセッサ802は、統合システム(バス)コントローラ、メモリ管理制御ユニット、フローティングポイントユニット(floating point unit)、グラフィック処理ユニット、及びデジタル信号処理ユニットなどの専用処理ユニットを含み得る。
プロセッサ802は、入力/出力(input/output:I/O)インターフェース801を介して、入力デバイス811及び出力デバイス812などの1つ又はそれ以上のI/Oデバイスと通信するように配置される。
【0098】
I/Oインターフェース801は、オーディオ、アナログ、デジタル、ステレオ、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)-1394、シリアルバス、ユニバーサルシリアルバス(universal serial bus:USB)、赤外線、パーソナルシステム(personal system:PS)/2、BNC(bayonet Neill-Concelman)、同軸、構成要素、コンポジット(composite)、デジタルビジュアルインタフェース(digital visual interface: DVI)、高解像度マルチメディアインタフェース(high-definition multimedia interface: HDMI(登録商標))、無線周波数(radio frequency:RF)アンテナ、Sビデオ、ビデオグラフィックアレイ(video graphics array:VGA)、IEEE802.n/b/g/n/x、Bluetooth(登録商標)及び携帯電話(例えば、コード分割多元接続(code-division multiple access:CDMA)、高速パケットアクセス(HSPA(High-speed packet access)+)、移動通信用グローバルシステム(global system for mobile communications:GSM)、及びロングタームエボリューション(long-term evolution:LTE)など、それに限定されない通信プロトコル/方法を使用することができる。
I/Oインターフェース801を使用して、コンピュータシステム800は、入力デバイス811及び/又は出力デバイス812と通信する。
【0099】
プロセッサ802は、ネットワークインターフェース803を介して、通信ネットワーク809と通信するように配置される。
ネットワークインターフェース803は、通信ネットワーク809と通信する。
ネットワークインターフェース803は、直接接続、イーサネット(登録商標)(例えば、ツイストペア10/100/1000ベースT(twisted pair 10/100/1000BaseT))、送信制御プロトコル/インターネットプロトコル(transmission control protocol/internet protocol:TCP/IP)、トークンリング(token ring)、及びIEEE802.11a/b/g/n/xを含むが、それに限定されない接続プロトコルを使用することができる。
【0100】
通信ネットワーク809は、構造内のイントラネット又はローカルエリアネットワーク(local area network:LAN)などの様々な種類のネットワークの内の1つとして実装することができる。
通信ネットワーク809は、専用ネットワーク又は共有ネットワークであり、これは、ハイパーテキスト転送プロトコル(hypertext transfer protocol:HTTP)、TCP/IP、及び無線アプリケーションプロトコル(wireless application protocol:WAP)などの様々なプロトコルを使用し813て、互いに通信する様々なネットワークの連合を表す。
さらに、通信ネットワーク809は、ルータ、ブリッジ、サーバ、コンピューティングデバイス、及びストレージデバイスを含む、様々なネットワークデバイスを含み得る。
【0101】
プロセッサ802は、ストレージインターフェース804を介して、ランダムアクセスメモリ(random access memory:RAM)813又はリードオンリーメモリ(read only memory:ROM)814を含むメモリ805と通信するように配置される。
ストレージインターフェース804は、SATA(serial advanced technology attachment)、IDE(integrated drive electronics)、IEEE-1394、USB、ファイバチャネル(fiber cannel)、及びSCSI(small computer systems interface)などの接続プロトコルを使用するメモリドライブ及び取り外し可能ディスクドライブを含むメモリ805に接続することができる。
メモリドライブは、ドラム、磁気ディスクドライブ、光磁気ドライブ、光ドライブ、RAID(redundant array of independent discs)、ソリッドステート(solid-state)メモリデバイス、及びソリッドステートドライブをさらに含むことができる。
【0102】
メモリ805は、ユーザ/アプリケーションデータ806、オペレーティングシステム807、ウェブブラウザ808、メールクライアント815、メールサーバ816、及びウェブサーバ817を含むが、これらに限定されない、プログラム又はデータベース構成要素の集合を格納することができる。
一実施形態では、コンピュータシステム800は、変数及び記録を含むユーザ/アプリケーションデータ806を格納する。
そのようなデータベースは、Oracle(登録商標)やSybase(登録商標)などのフォールトトレラント(fault-tolerant)の関係的でスケーラブル(scalable)で安全なデータベースとして実装できる。
【0103】
オペレーティングシステム807は、コンピュータシステム800のリソース管理及び運営を可能にする。
オペレーティングシステム807の例は、Apple(登録商標) Macintosh(登録商標)オペレーティングシステム(OS)X、UNIX(登録商標)、UNIXシリーズシステム分布(例えば、BSD(Berkeley Software Distribution(登録商標))、FreeBSD(登録商標)、NetBSD(登録商標)、及びOpenBSD(登録商標))、Linux(登録商標) Distributions(例えば、Red Hat(登録商標)、Ubuntu(登録商標)、Kubuntu(登録商標)など)、IBM(登録商標) OS/2、Microsoft(登録商標) Windows(登録商標)(XP(登録商標)、Vista(登録商標)/7/8、10など)、Apple(登録商標)iOS(登録商標)、Google(登録商標) Android(登録商標)、及びBlackberry(登録商標) OSを含むが、それに限定されない。
【0104】
ユーザインターフェースは、テキスト又はグラフィック機能を介して、プログラム構成要素の表示、実行、対話、操作又は動作を可能にする。
ユーザインターフェースは、カーソル、アイコン、チェックボックス、メニュー、ウィンドウ、及びウィジェットなどのコンピュータシステム800に動作可能に接続されたディスプレイシステム上にコンピュータ対話型インターフェース要素を提供する。
Apple(登録商標) Macintosh(登録商標) OS、IBM(登録商標) OS/2、Microsoft(登録商標) Window(登録商標)(XP(登録商標)、VISTA(登録商標)/7/8、及び10)、Unix(登録商標) X-Window、及びWebインターフェースライブラリ(例えば、Ajax(登録商標)、DHTML(登録商標)、Adobe(登録商標)、Flash(登録商標)、Javascript(登録商標)、及びJava(登録商標)を含むが、それに限定されないグラフィカルユーザインターフェース(graphical user interface:GUI)を使用することができる。
【0105】
さらに、1つ又はそれ以上のコンピュータ可読記憶媒体を使用して、本発明と一致する実施形態を実施することができる。
コンピュータ可読記憶媒体とは、プロセッサによって読み取り可能情報又はデータを格納することができる任意の種類の物理メモリを指す。
したがって、コンピュータ可読記憶媒体は、本明細書に記載の実施形態と一致するステップ又はステージを、プロセッサに実行させるための命令を含む、1つ又はそれ以上のプロセッサによる実行のための命令を格納する。
「コンピュータ可読媒体」という用語は、有形のアイテムを含み、搬送波(carrier wave)及び過渡信号(transient signal)、すなわち非一時的(non-transitory)信号を除外すると理解されるべきである。
コンピュータ可読記憶媒体の例には、RAM、ROM、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、ハードドライブ、コンパクトディスク(CD)ROM、デジタルビデオディスク(Digital Video Disc:DVD)、フラッシュドライブ、ディスク、及び他の任意の既知の物理記憶媒体が含まれる。
【0106】
したがって、本発明は、特定のユーザに動的に送信され得る複数のメディアストリームを、効果的に構成及び制御するMCサーバを提供する。
MCサーバは、カウンタ値、SSRC識別子、及びユーザのストリーム選択に基づいて、メディアストリームを受信デバイスに転送し始める。
前述のように、受信デバイスへの複数のメディアストリームの送信をハンドリングするために、新しい状態遷移及びカウンタ値をMCサーバに導入する。
したがって、本発明は、メディアコントローラで複数のメディアストリームの受信をハンドリングするための方法及びシステムを提供する。
したがって、本発明は、ユーザが複数のメディアストリームを受け入れ、任意のメディアストリームをいつでも終了できる柔軟性を提供する。
さらに、本発明は、ユーザが以前に拒否又は終了したメディアストリームに対して、MCサーバからメディアストリームの受信を開始(又は再開)する柔軟性を提供する。
MCサーバは、ユーザがいつでも受信を受け入れて終了できるようにメディアストリームを管理し、メディアストリームを意図した受信者にのみ転送する。
サーバは、ストリームを受け入れた受信デバイスにのみメディアストリームを転送し、受信デバイスの要求に応じて、MCサーバにメッセージを送信して受信を終了する。
MCサーバが要求を受信すると、MCサーバは、メディアストリームを特定の受信デバイスに送信するのを停止する。
したがって、本発明は、メディアストリームをハンドリングする際の複雑さを回避する。
【0107】
用語「一実施形態(an embodiment)」、「実施形態(embodiment)」、「実施形態(embodiments)」、「前記実施形態(the embodiment)」、「上記実施形態(the embodiments)」、「1つ又はそれ以上の実施形態(one or more embodiments)」、「一部実施形態(some embodiments)」、及び「1つの実施形態(one embodiment)」は、別段の明示的な指示がない限り、「本発明の1つ又はそれ以上の(しかしすべてではない)実施形態」を意味する。
用語「含む(including)」、「含む(comprising)」、「有する」、及びその変形は、明示的に別段の指示がない限り、「含むがそれに限定されない」を意味する。
アイテムの列挙されたリストは、特に明記されていない限り、一部又はすべてのアイテムが相互に排他的であることを意味するものではない。前記の用語「a」、「an」及び「前記(the)」は、別段の明示的な指定がない限り、「1つ又はそれ以上」を意味する。
【0108】
互いに通信する複数の構成要素を有する一実施形態の説明は、そのような構成要素がすべて必要であることを意味するものではない。
逆に、様々なオプションの構成要素が、本発明の多種多様な可能な実施形態を例示するために記載している。
単一のデバイス又は物品が本明細書に記載されている場合、単一のデバイス/物品の代わりに複数のデバイス/物品(例えば、それらが協働する場合)を使用することができる。
同様に、複数のデバイス又は物品が本明細書に記載されている場合(例えば、それらが協働する場合)、複数のデバイス又は物品の代わりに単一のデバイス/物品を使用してもよく、又は表示されている数のデバイス又はプログラムの代わりに異なる数のデバイス/物品を使用することもできる。
デバイスの機能及び/又は特徴は、代替的に、そのような機能/特徴を有するものとして明示的に説明されていない1つ又はそれ以上の他のデバイスによって実施することができる。
【0109】
したがって、本発明の他の実施形態は、デバイス自体を含む必要はない。
本明細書で使用される言語は、主に読みやすさ及び説明の目的で選択されたものであり、本発明の主題を説明又は制限するために選択されたものではない場合がある。
したがって、本発明の範囲は、この詳細な説明によってではなく、本明細書に基づく出願に対して発行される任意の請求項によって制限されることが意図されている。
したがって、本発明の実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲を例示することを意図するものであり、限定するものではない。
本発明は、その特定の実施形態を参照して特に示され、説明してきたが、当業者は、添付の特許請求の範囲及びそれらの均等物によって定義される本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、その形態及び詳細の様々な変更を行うことができることを理解するであろう。
【符号の説明】
【0110】
100 環境
101(1011~101n) 送信デバイス
102 メディアコントローラ
103 MCサーバ
105(1051~105n) 受信デバイス
201、801 I/Oインターフェース
203、802 プロセッサ
205、805 メモリ
206 データ
207 SSRC識別子データ
209 カウンタ値データ
211 他のデータ
213 モジュール
215 受信モジュール
217 送信モジュール
219 識別モジュール
221 他のモジュール
800 コンピュータシステム
803 ネットワークインターフェース
804 ストレージインターフェース
806 ユーザ/アプリケーションデータ
807 オペレーティングシステム
808 ウェブブラウザ
809 通信ネットワーク
811 入力デバイス
812 出力デバイス
813 ランダムアクセスメモリ(RAM)
814 リードオンリーメモリ(ROM)
815 メールクライアント
816 メールサーバ
817 ウェブサーバ
【国際調査報告】