(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-19
(54)【発明の名称】内部HVACコンポーネントを支持しながらしなやかな空気ダクトに張力をかけるための装置
(51)【国際特許分類】
F24F 13/02 20060101AFI20230612BHJP
【FI】
F24F13/02 A
F24F13/02 B
F24F13/02 D
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022568827
(86)(22)【出願日】2021-05-13
(85)【翻訳文提出日】2022-12-21
(86)【国際出願番号】 US2021032267
(87)【国際公開番号】W WO2021231740
(87)【国際公開日】2021-11-18
(32)【優先日】2020-05-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】513012059
【氏名又は名称】ライト-ハイト ホールディング コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】シュミット, ブレーン
(72)【発明者】
【氏名】ゲブク, ケビン ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】カウフマン, ニコラス エル.
(72)【発明者】
【氏名】ニーハウス, ウィリアム エー.
【テーマコード(参考)】
3L080
【Fターム(参考)】
3L080AA02
3L080AA03
3L080AA05
3L080AC01
3L080AD02
3L080AD03
3L080AE05
(57)【要約】
内部HVACコンポーネントを支持しながらしなやかな空気ダクトに張力をかけるための装置が開示される。空気ダクトシステムは、しなやかな材料の細長い管状壁を有する空気ダクトを含む。空気ダクトシステムは、空気ダクトの管状壁の内側に配列可能なフレームを更に含み、フレームは、管状壁を径方向に支持するフープを含み、フープは、空気ダクトの長さに沿って空気の流れの通路を提供する開口部を画定する。また、空気ダクトシステムは、空気ダクトの管状壁内に配列可能なHVACコンポーネントと、空気ダクト内のフレームに取り付けられて支持されるHVACコンポーネントと、空気の特性を調整するHVACコンポーネントとを含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気ダクトシステムであって、
可撓性材料の細長い管状壁を有する空気ダクトと、
前記空気ダクトの前記管状壁の内側に配置可能なフレームであって、前記管状壁を径方向に支持するためのフープを含み、前記フープは、前記空気ダクトの長さに沿って空気の流れの通路を提供する開口部を画定する、フレームと、
前記空気ダクトの前記管状壁内部にある配列可能なHVACコンポーネントであって、前記空気ダクト内側の前記フレームに取り付けられ支持され、前記空気の特性を調整するためのHVACコンポーネントと、
を備える、空気ダクトシステム。
【請求項2】
前記HVACコンポーネントは、前記フープの開口部の少なくとも一部を覆うバッフルを備える、請求項1に記載の空気ダクトシステム。
【請求項3】
前記バッフルは、前記管状壁の中心軸を中心とする円形形状を有する、請求項2に記載の空気ダクトシステム。
【請求項4】
前記バッフルは、前記中心軸から離れて前記フープに隣接する前記開口部の周囲に沿って位置されるべきである、請求項3に記載の空気ダクトシステム。
【請求項5】
前記バッフルは前記中心軸に隣接して、前記フープから間隔を置いて配置される、請求項3に記載の空気ダクトシステム。
【請求項6】
前記バッフルによって覆われた前記開口部の部分は第1の部分であり、前記HVACコンポーネントは、前記フープの前記開口部の第2の部分を通る空気の流れを制御するための弁を更に含み、前記第2の部分は前記第1の部分とは異なる、請求項2に記載の空気ダクトシステム。
【請求項7】
前記HVACコンポーネントは、前記フープの開口部を通る空気の流れを制御する弁を含む、請求項1に記載の空気ダクトシステム。
【請求項8】
前記HVACコンポーネントは、空気整流器を含む、請求項1に記載の空気ダクトシステム。
【請求項9】
空気ダクトシステムであって、
しなやかな材料の管状壁を有し、長手方向に細長い空気ダクトと、
管状壁を長手方向に垂直な径方向に支持するために前記空気ダクト内側に配列可能なフープを含むフレームであって、前記フープが前記しなやかな材料よりも柔軟性が低く、前記フープが前記長手方向に実質的に垂直に延びる完全に開口した空気流領域を画定するフレームと、
前記空気ダクト内側の前記フレームに取り付けられるHVACコンポーネントであって、前記空気ダクトを通る空気の流れを調整する、HVACコンポーネントと、
を備える、空気ダクトシステム。
【請求項10】
前記HVACコンポーネントはバッフルを含み、前記バッフルは径方向に延びて、前記長手方向に垂直にある部分的に開口した空気流領域を画定する流れ制限を提供し、前記流れ制限は前記径方向に関して前記空気ダクト内部で実質的に中心合わせされる、請求項9に記載の空気ダクトシステム。
【請求項11】
前記部分的に開放された空気流領域は、前記バッフルの前記フープおよび外周によって画定される、請求項10に記載の空気ダクトシステム。
【請求項12】
前記部分的に開放された空気流領域は、少なくとも部分的に前記バッフルの内周によって画定される、請求項10に記載の空気ダクトシステム。
【請求項13】
前記バッフルは、前記管状壁の前記しなやかな材料よりも柔軟性が低い、請求項10に記載の空気ダクトシステム。
【請求項14】
前記バッフルは多孔板である、請求項10に記載の空気ダクトシステム。
【請求項15】
前記バッフルは、スクリーンである、請求項10に記載の空気ダクトシステム。
【請求項16】
調整可能な流れ制限を提供する弁を更に含み、前記弁が前記バッフルに隣接して前記フレームに取り付けられる、請求項10に記載の空気ダクトシステム。
【請求項17】
前記部分的に開放された空気流領域は、前記完全に開放された空気流領域の80%未満である、請求項10に記載の空気ダクトシステム。
【請求項18】
空気ダクトシステムであって、
しなやかな材料の管状壁を有し、長手方向に細長い空気ダクトと、
管状壁を前記長手方向に垂直な径方向に支持するために前記空気ダクト内側に配列可能なフープであって、前記しなやかな材料よりも柔軟性が低い、フープと、
前記フープを含むフレームと、
前記フレームまたは管状壁の少なくとも1つに連結されるハンガーであって、前記空気ダクトを懸架状態で支持するハンガーと、
前記空気ダクト内側の前記フレームに取り付けられるHVACコンポーネントであって、前記空気ダクトを通る空気の流れを調整する、HVACコンポーネントと、
を備える、空気ダクトシステム。
【請求項19】
前記HVACコンポーネントは、前記空気ダクト内側の前記フレームに取り付けられる弁を含み、前記弁は、空気の流れが通過する調整可能な流量制限を提供する、請求項18に記載の空気ダクトシステム。
【請求項20】
前記弁は、各々が前記フレームに対して旋回可能に調整可能な複数のフラップを含む、請求項19に記載の空気ダクトシステム。
【請求項21】
前記弁は、前記径方向に関して前記空気ダクト内部の中心に置かれた可変開口部を画定するアイリスダイアフラムを含む、請求項19に記載の空気ダクトシステム。
【請求項22】
前記フレームに取り付けられ、前記調整可能な流量制限を調整するために前記弁に動作可能に接続される電気制御装置を更に含む、請求項19に記載の空気ダクトシステム。
【請求項23】
前記空気ダクトは、複数の空気流分岐部を画定するT字形区域を含み、前記制御装置は、前記T字形区域にある、請求項22に記載の空気ダクトシステム。
【請求項24】
前記空気ダクトは、複数の空気流分岐部を画定するマニホールドを含み、前記制御装置は、前記マニホールドにある、請求項22に記載の空気ダクトシステム。
【請求項25】
空気ダクトシステムであって、
しなやかな材料の管状壁を有し、長手方向に細長い空気ダクトと、
前記管状壁を前記長手方向に垂直な径方向に支持するために前記空気ダクト内側に配列可能なフープであって、前記しなやかな材料よりも柔軟性が低い、フープと、
前記フープに取り付けられて前記フープによって支持される空気流案内羽根であって、前縁と後縁とを有し、前記前縁が前記空気ダクトを流れる空気の流れに対して前記後縁よりも上流側であり、空気流案内羽根は、前記前縁から前記後縁まで延びる案内面を有し、前記案内面が前記長手方向に略平行に延びて空気の流れを前記長手方向に向ける、気流案内羽根と、
を備える、空気ダクトシステム。
【請求項26】
前記空気流案内羽根は、前記管状壁の前記しなやかな材料よりも柔軟性が低い、請求項25に記載の空気ダクトシステム。
【請求項27】
複数の気流案内羽根を更に含み、前記気流案内羽根は互いに実質的に平行である、請求項25に記載の空気ダクトシステム。
【請求項28】
前記案内面は、実質的に平坦である、請求項25に記載の空気ダクトシステム。
【請求項29】
前記案内面が湾曲している、請求項25に記載の空気ダクトシステム。
【請求項30】
前記空気ダクトはエルボ区域を有し、前記空気流案内羽根は前記エルボ区域の内部に配置され、前記案内面は湾曲している、請求項25に記載の空気ダクトシステム。
【請求項31】
前記フープは第1のフープであり、前記空気ダクトシステムは、前記第1のフープと、前記空気ダクト内側に配列可能な第2のフープと、シャフトとを含むフレームを更に含み、前記第2のフープは、前記第1のフープから離間され、前記シャフトは、前記第1のフープと前記第2のフープとを結合する、、請求項25に記載の空気ダクトシステム。
【請求項32】
前記フレームまたは前記管状壁のうちの少なくとも1つに接続されて前記空気ダクトをサスペンションで支持するハンガーを更に含む、請求項31に記載の空気ダクトシステム。
【請求項33】
前記気流案内羽根は、前記第1のフープと前記第2のフープとの間の距離だけ延びる、請求項31に記載の空気ダクトシステム。
【請求項34】
空気ダクトシステムであって、
しなやかな材料の管状壁を有し、長手方向に細長い空気ダクトと、
管状壁を長手方向に垂直な径方向に支持するために空気ダクトの内側に配列可能なフープを含むフレームであって、前記フープが前記しなやかな材料よりも柔軟性が低いフレームと、
前記空気ダクト内部の空気の流れと流体連通するように前記フレームに取り付けられる気体センサであって、前記空気の流れの変化する条件に応答して変化するフィードバック信号を提供する気体センサと、
を備える、空気ダクトシステム。
【請求項35】
前記フープが第1のフープであり、前記フレームが、第2のフープと、前記第1のフープを前記第2のフープに結合するシャフトと、前記シャフトと前記第1のフープとの間で径方向に延びるスポークとを更に含み、前記気体センサが前記スポークに取り付けられる、請求項34に記載の空気ダクトシステム。
【請求項36】
前記フィードバック信号は空気圧であり、前記変化する条件は、空気の流れの静圧の変化である、請求項34に記載の空気ダクトシステム。
【請求項37】
前記フィードバック信号は空気圧であり、前記変化する条件は、空気の流れの淀み点圧力の変化である、請求項34に記載の空気ダクトシステム。
【請求項38】
前記フィードバック信号は電気であり、前記変化する条件は、空気の流れの温度変化である、請求項34に記載の空気ダクトシステム。
【請求項39】
前記フィードバック信号は電気であり、前記変化する条件は、空気の流れの湿度変化である、請求項34に記載の空気ダクトシステム。
【請求項40】
前記フィードバック信号は電気であり、前記変化する条件は、空気の流れの二酸化炭素の濃度変化である、請求項34に記載の空気ダクトシステム。
【請求項41】
前記フィードバック信号は電気であり、前記変化する条件は、前記空気の流れ内部の煙の濃度変化である、請求項34に記載の空気ダクトシステム。
【請求項42】
空気ダクトシステムであって、
しなやかな材料の管状壁を有し、長手方向に細長い空気ダクトと、
管状壁を長手方向に垂直な径方向に支持するために前記空気ダクトの内側に配列可能なフープを含むフレームであって、前記フープが前記しなやかな材料よりも柔軟性が低いフレームと、
前記空気ダクト内側の空気の流れと伝熱関係にあるように前記フレームに取り付け可能な温度変更デバイスであって、前記空気の流れが前記温度変更デバイスに近接して流れるにつれて、前記空気の流れの温度を変化させる、温度変更デバイスと、
を備える、空気ダクトシステム。
【請求項43】
前記温度変更デバイスは、流体を搬送する管である、請求項42に記載の空気ダクトシステム。
【請求項44】
前記フープが第1のフープであり、前記フレームは、第2のフープと、前記第1のフープおよび前記第2のフープを結合するためのシャフトとを更に含み、前記シャフトは、前記管として機能するように中空である、請求項43に記載の空気ダクトシステム。
【請求項45】
前記温度変更デバイスは、電気抵抗ワイヤを含む、請求項42に記載の空気ダクトシステム。
【請求項46】
前記フープが第1のフープであり、前記フレームは、前記第1のフープおよび前記第2のフープを結合するためのシャフトを更に含み、前記シャフトは、導管として機能するように中空であり、前記温度変更デバイスは、前記導管の内側に電気抵抗ワイヤを含む、請求項42に記載の空気ダクトシステム。
【請求項47】
前記温度変更デバイスは、複数のフィンを含む熱交換器である、請求項42に記載の空気ダクトシステム。
【請求項48】
前記温度変更デバイスは、前記空気の流れに水を放出して前記空気の流れの温度または湿度の少なくとも1つを変化させるノズルを含む、請求項42に記載の空気ダクトシステム。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
[関連出願]
【0002】
[0001]
【0003】
本特許は、2020年5月13日に出願された米国仮特許出願第63/024,061号の利益を主張する非仮特許出願から生じる。米国仮特許出願第63/024,061号は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。米国仮特許出願第63/024,061号に対する優先権が本明細書によって主張される。
【0004】
[開示の分野]
【0005】
[0002]本特許は、一般に、しなやかな壁の空気ダクトに関し、より具体的には、内部HVAC(暖房、換気、および空調)コンポーネントを支持しながらしなやかな空気ダクトに張力をかけるための装置に関する。
【0006】
[背景]
【0007】
[0003]ダクト配管は、ファンから放出された調整空気(例えば、加熱、冷却、濾過等)を搬送し、空気を建物内の部屋又は他の領域に分配するために使用されることが多い。ダクトは、典型的には、鋼、アルミニウム、またはステンレス鋼等の剛性金属から形成される。多くの設備において、ダクトは、利便性及び美観のために吊り天井の上に隠されている。しかし、倉庫、製造工場および他の多くの建物において、ダクトは建物の屋根から吊り下げられ、したがって露出している。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、本明細書に開示される教示に従って構成される例示的な空気ダクトシステムの側面図であり、通電されていない空気ダクトシステムの実施例の送風機を示す。
【
図2】
図2は、
図1と同様の側面図であるが、送風機が通電されたときの実施例の空気ダクトシステムを示す。
【
図4】
図4は、本明細書に開示される教示に従って構成される実施例の空気ダクトシステムの上面図であり、空気ダクトシステムはエルボを含む。
【
図5】
図5は、本明細書に開示される教示に従って構成された実施例の空気ダクトシステムの上面図であり、空気ダクトシステムはT字形区域を含む。
【
図6】
図6は、本明細書に開示される教示に従って構成される実施例の空気ダクトシステムの上面図であり、空気ダクトシステムは、交差区域を含む。
【
図7】
図7は、
図2と同様の側面図であり、本明細書に開示される教示に従って構成された別の実施例の空気ダクトシステムを示しており、空気ダクトシステムは、実施例の空気整流器を含む。
【
図8】
図8は、
図7に示される実施例のフレームおよび実施例の空気整流器の斜視図である。
【
図9】
図9は、
図4と同様の上面図であるが、本明細書に開示される教示に従って構成された実施例の流れ旋回デバイスを含む空気ダクトシステムを有する。
【
図11】
図11は、
図3と同様の横断面図であるが、電気フィードバック信号を提供する実施例のフレーム装着型センサを有する空気ダクトシステムを示す。
【
図12】
図12は、
図3に類似しているが、空気フィードバック信号を提供する実施例のフレーム装着型センサを有する空気ダクトシステムを示す横断面図である。
【
図13】
図13は、
図3と同様の横断面図であるが、流体を運ぶ管状シャフトの実施例を示す。
【
図14】
図14は、
図3と同様の横断面図であるが、流体を運ぶ実施例のフレーム装着型管を有する空気ダクトシステムを示す。
【
図15】
図15は、
図3と同様の横断面図であるが、加湿用の実施例のノズルを有する空気ダクトシステムを示す。
【
図16】
図16は、
図3と同様の横断面図であるが、実施例のフレーム装着型電気抵抗ワイヤを有する空気ダクトシステムを示す。
【
図17】
図17は、
図3と同様の横断面図であるが、実施例の電気抵抗ワイヤを含む管状シャフトを示す。
【
図18】
図18は、
図3と同様の横断面図であるが、実施例のフレーム装着型熱交換器を有する空気ダクトシステムを示す。
【
図20】
図20は、
図3と同様の横断面図であるが、本明細書に開示される教示に従って構成された実施例のバッフルを有する空気ダクトシステムを示す。
【
図21】
図21は、
図3と同様の横断面図であるが、本明細書に開示される教示に従って構成された別の実施例のバッフルを有する空気ダクトシステムを示す。
【
図22】
図22は、
図3と同様の横断面図であるが、本明細書に開示される教示に従って構成された実施例のバッフルおよび弁を有する空気ダクトシステムを示し、弁が閉じていることを示す。
【
図28】
図28は、
図26に類似しているが、実施例の弁制御装置に接続された弁を示す、切り取られた上面図である。
【
図29】
図29は、
図3と同様の横断面図であるが、本明細書に開示される教示に従って構成された別の実施の弁を有する空気ダクトシステムを示し、弁が閉じていることを示す。
【
図32】
図32は、
図3と同様の横断面図であるが、本明細書に開示される教示に従って構成された別の実施の弁を有する空気ダクトシステムを示し、弁が閉じていることを示す。
【
図35】
図35は、
図3と同様の横断面図であるが、本明細書に開示される教示に従って構成された別の実施の弁を有する空気ダクトシステムを示し、弁が閉じていることを示す。
【
図38】
図38は
図9と同様の上面図であるが、本明細書に開示される教示に従って構成された別の実施例の流れ旋回装置を含む空気ダクトシステムを有する。
【
図39】
図39は、
図9および
図38と同様の上面図であるが、本明細書に開示される教示に従って構成された別の実施例の流れ旋回装置を含む空気ダクトシステムを有する。[0043] 特に明記されていない限り、「第1の」、「第2の」、「第3の」などの記述子は、優先的、物理的順序、リスト中の配置、および/または順序付けのいかなる意味も付託せず、またはそうでなければ示すことなく、本明細書中で使用されるが、開示された実施例を理解しやすくするために要素を区別するためのラベルおよび/または任意の名称としてのみ使用される。一部の実施例において、記述子「第1の」は、詳細な説明における要素を参照するために使用されてもよく、一方、同じ要素は、「第2の」又は「第3の」のような異なる記述子を有するクレームにおいて参照されてもよい。そのような場合、そのような記述子は、例えばそうでなければ同じ名前を共有する可能性のある要素を明確に識別するためだけに使用されることを理解されたい。本明細書で使用される場合、「ほぼ」、「実質的に」および「約」は、製造公差および/または他の現実世界の不完全性のために正確でない可能性がある寸法を指す。
【0009】
【詳細な説明】
【0010】
[0044]在庫品の空気汚染の防止が重要である倉庫や製造環境では、金属ダクトが問題を引き起こす可能性がある。
【0011】
[0045]例えば、建物内の温度変化またはダクトと搬送される空気との間の温度差は、ダクトの内部および外部の両方に凝縮を生じさせる可能性がある。ダクトの内部に凝縮された水分が存在することにより、カビまたは細菌の成長が促進され、その後、カビまたは細菌は、ダクトによって、調節された空気が供給される部屋または他の領域に運ばれる。露出したダクトによって換気される空間の場合、ダクトの外部の結露は、下の在庫品または人員に滴下する可能性がある。滴下は、危険な作業条件、機器、またはダクトの下の(特に食品加工施設における)製品などの損傷/汚染を引き起こす可能性がある。
【0012】
[0046]さらに、局所放電レジスタを有する金属ダクトは、建物内に不快なドラフトおよび不平衡な局所加熱または冷却を生じさせる可能性がある。目標温度が華氏42度前後である多くの食品加工施設では、冷気ドラフトは特に不快であり、潜在的に不健康である可能性がある。
【0013】
[0047]金属ダクトに関連する上記の問題の多くは、柔軟な布製ダクトの使用によって克服される。このようなダクトは、典型的には、ダクトによって搬送される空気の圧力によってほぼ円筒形の形状に膨張するしなやかな布壁(しばしば多孔質)を有する。凝縮は、布が金属ダクトよりも低い熱伝導率を有することに一部起因して、同じ環境の金属ダクトにある程度まで布ダクトの外壁に形成されない傾向がある。さらに、使用される布の固有の多孔性および/または布のダクトの長さに沿って分散された追加の通気孔は、または換気される部屋への空気の比較的広くかつ均一な分散を可能にする。ダクトの長さに沿った空気流の均一な分布は、局所レジスタのみとは対照的に、布ダクト自体の壁を効果的に通気し、それによって更にカビおよび細菌の増殖を抑制する。
【0014】
[0048]本明細書に開示される布製空気ダクトの実施例において、実施例の空気ダクトのしなやかな管状壁は、比較的剛性の内部フレームによって膨張された形状に保持される。一部の実施例において、空気ダクトはまた、案内羽根、固定されたダンパ、調整可能な弁、弁制御装置、センサ、空気フィルタ、ファン、および熱交換器などの様々な内部HVACコンポーネント(本明細書ではHVAC固定具とも呼ばれる)を支持することができる。より具体的には、一部の実施例において、そのようなHVACコンポーネントは、しなやかな空気ダクトの長さ内に(例えば、しなやかな空気ダクトの管状壁がコンポーネントを径方向に取り囲むように)内部的に設定される。一部の実施例において、そのようなHVCコンポーネントは、内部フレームに取り付けられおよび/または内部フレームによって支持されることによって、空気ダクト内部の所定の位置に保持される。一部の実施例において、しなやかな空気ダクト内に配列されたHVACコンポーネントは、空気ダクトの管状壁がHVACコンポーネントから両方向に離れるように空気ダクトの両端(例えば、上流端および下流端)から間隔を置いて配置される。一部の実施例において、空気ダクトの供給側の長さ又は空気ダクトの戻り側の長さのいずれかに対応するしなやかな空気ダクトは、別個の細長い管に対応する少なくとも2つの別個の空気ダクト形成される。そのような一部の実施例において、HVACコンポーネントは、2つの別個の空気ダクト区域の隣接する端部(例えば、中間端部)に、またはその間に位置する。そのような一部の実施例において、HVACコンポーネントは、2つの別個の区域の別個の端部がHVACコンポーネントの周りに径方向に連結されることによって、依然としてしなやかな空気ダクト内部で径方向に存在する。他の実施例において、2つの別個の空気ダクト区域の隣接する端部は、それらの間に配置されたHVACコンポーネントによって間隔を隔てて分離される。空気ダクトを通って流れる空気を加熱または冷却するために、一部の実施例のフレームは、高温流体または低温流体を搬送するか、または電気抵抗線を担持する中空シャフトを含む。一部の実施例において、可変空気量(VAV)制御装置は、空気ダクトを通る空気流量を変化させるように弁を調整するものであり、空気ダクトのT字形区域または交差区域でフレームに装着される。
【0015】
[0049]
図1-
図39は、しなやかな材料で作られた管状壁を有する空気ダクトを支持する比較的剛性の内部フレームを含む様々な実施例の空気ダクトシステムを示す。また、フレームは、案内羽根、固定ダンパ、調整可能弁、弁制御装置、センサ、空気フィルタ、ファン、および温度変更デバイスなどの様々な内部HVACコンポーネントを支持する。
図1-
図6は、実施例の空気ダクトシステム10(例えば空気ダクトシステム10 a-f)の一部の基本的なコンポーネントを示す。
【0016】
[0050]
図1-
図3に示す実施例において、空気ダクトシステム10は、フレーム12と、しなやかな布製空気ダクト14と、少なくとも1つのハンガー16と、送風機18(例えば、遠心ファン、軸流ファンなど)とを含む。建物内の空間24を換気または他の方法で調節するために、送風機18は、空気の流れ(空気流)20を空気ダクト14を通して概ね長手方向22に強制し、これは最終的に空気を目標空間24に分散させる。「長手方向」という用語は、それが空気ダクトに関連する場合、ダクトの長さ寸法または軸方向寸法を指す。長手方向は、大部分の空気がダクトを流れる一般的な経路である。直線である空気ダクト(例えば、
図1および
図2の実施例の空気ダクト)については、空気が実際に螺旋状パターンまたは乱流パターンでダクトの全長を通って流れる場合であっても、長手方向は直線である。1つ以上のエルボまたは湾曲を有する空気ダクト(例えば、
図4の空気ダクトの実施例)については、長手方向も同様に湾曲する。複数の分岐ダクトを形成するための1つ以上のT字形区域(例えば、
図5の実施例の空気ダクト)、交差区域(例えば、
図6の実施例の空気ダクト)、または他のタイプのマニホールドを有する空気ダクトは、複数の長手方向(例えば、各分岐に長手方向)を有する。
【0017】
[0051]空気ダクト14は、しなやかな材料で形成された管状壁26を含む。「しなやかな材料」という用語は、材料に感知できるほどの損傷を与えることなく、それ自体の上に容易に折り重ね、広げ、元の形状に復元することができる材料のシートを指す。布はしなやかな材料の一実施例であり、金属の薄板はしなやかでない材料の一実施例である。管状壁26の具体的な材料の実施例としては、ビニル、ポリエステルシートおよびポリエステル布が挙げられる。空気ダクト14に使用される一部の実施例の材料は、有孔、多孔質、気体不透過性、またはそれらの組み合わせ(例えば、一部の多孔質領域および一部の気体不透過性領域)である管状壁26をもたらすことができる。一部の実施例の材料は、アクリルまたはポリウレタンのようなシーラントで含浸または被覆される。一部の実施例の材料は被覆されていない。材料の実施例としては、耐火性または耐熱性がある。空気ダクトが役だつ建物空間に空気ダクト14内部から空気を放出するために、空気ダクト14の管状壁26および/または端部キャップ28は、たとえば、カットアウト開口部、プラスチックまたは金属排出レジスタまたはノズルなどの一つ又は複数の排出開口部、および/または管状壁または端部キャップ材料自体の多孔性を含む。
【0018】
[0052]管状壁26に径方向30(長手方向22に垂直)の支持体を設けるために、フレーム12は管状壁26よりも比較的剛性であり、柔軟性が低い。一部の実施例において、フレーム12はまた、管状壁26を長手方向22に関してピンと張って保持する。フレーム12の材料の実施例としては、金属、ガラス繊維、比較的硬質のプラスチック、およびこれらの組み合わせが挙げられる。
【0019】
[0053]図示された実施例において、フレーム12は、複数のフープ32(例えば、第1のフープ32aおよび第2のフープ32b)と、フープ32間に延びてこれらフープ32を互いに連結し、他のフープ32に対する各フープ32の位置を維持するシャフト34とを含む。実施例のシャフト34は、ロッド、バー、管、および/またはパイプであってよい。一部の実施例において、シャフト34は中実である。一部の実施例において、シャフト34は管状である。フープ32は、空気ダクト14内部の長手方向に離間した位置でシャフト34に固定される。一部の実施例において、
図1-
図3に示すように、フープ32とハブ38との間に延びる1つ以上のスポーク36が、シャフト34を径方向中心位置に保持する。一部の実施例において、1つまたは複数のシャフト34が、管状壁26の内面に対して又は隣接して位置され、フープ32に直接連結された長手方向22に延びる。このような実施例において、スポーク36およびハブ38を省略することができる。
【0020】
[0054]
図1-
図3の実施例のハンガー16は、構造支持体46から吊り下げて空気ダクト14を支持する任意の手段を表すように概略的に図示されている。一部の実施例において、ハンガー16は、空気ダクト14上のアンカーポイント40とオーバーヘッドロッド、バー、梁、またはケーブル42との間に垂直に延びるケーブル、ロッド、またはストラップである。アンカーポイント40の装着場所の実施例としては、フープ32、スポーク36、シャフト34および/または管状壁26が挙げられる。一部の実施例において、ブラケット44は、ケーブル42を構造支持体46(例えば、天井、トラスまたは梁)に連結する。
【0021】
[0055]
図4(平面図)の例示的な実施例において、実施例の空気ダクトシステム10aは、湾曲または傾斜した旋回部に沿って空気流20を方向転換するエルボ48を含む。空気ダクト14のエルボ48の部分は、所望の空気流路形状を形成するように縫い合わされるか、さもなければ接合される一連の管状区域50を含む。一部の実施例において、管状区域50は、空気ダクト14の他の管状壁部分と同じしなやかな材料を含む。空気ダクト14の直線部分と同様に、フープ32がエルボの長手方向の寸法に沿って位置されて、空気ダクト14の管状壁26を支持する。一部の実施例において、シャフト34(例えば、シャフト区域34’)の湾曲又は関節でつながれた変形例は、フープ32を互いに連結し、別のフープ32に対する各フープ32の位置を維持するエルボ48の一般的な曲率に従う。
【0022】
[0056]
図5の図示された実施例(上面図)において、実施例の空気ダクトシステム10bは、送風機に接続された空気ダクトからの空気流20を、そこから直角に位置決めされた2つの分岐形空気ダクトに分割するためのT字形区域52を含む。別の実施例において、T字形区域52は、空気流20を任意の他の角度で方向転換することができ、または2つ以上の分岐形空気ダクト14を含むことができる。一部の実施例において、空気ダクト14のT字形区域52は、空気ダクト14の他の管状壁部分と同じしなやかな材料を含む。フープ32は、空気ダクト14の長手方向の寸法に沿って位置され、空気ダクト14を支持する。
【0023】
[0057]
図6の例示的な実施例(上面図)において、実施例の空気ダクトシステム10cは、送風機からの空気流20を3つの経路に分割するための(マニホールドとしても知られる)交差区域54を含む。一部の実施例において、空気ダクト14の交差区域54は、空気ダクト14の他の管状壁部分と同じしなやかな材料を含む。フープ32は、空気ダクト14の長手方向の寸法に沿って位置され、空気ダクト14を支持する。
【0024】
[0058]
図7および
図8に図示する実施例において、実施例の空気ダクトシステム10dは、空気整流器56(本明細書では乱流整流器とも呼ぶ)を含む。空気整流器56は、気流20をほぼ直線的な経路に導き、乱流およびその他の望ましくない流れパターンを低減する(例えば、最小化する)。空気整流器56は、それぞれが上流前縁62から下流後縁64まで延びるほぼ平面の案内面60を有する1つ以上の気流案内羽根58を有する。案内面60は、長手方向22に対して実質的に平行(例えば、プラスまたはマイナス10度以内で平行)にあり、空気流20を平行方向に向ける。
【0025】
[0059]一部の実施例において、案内羽根58は、管状壁26のしなやかな材料よりも柔軟性が低い。比較的剛性のある材料は、案内羽根58が、空気流20に屈曲するのではなく空気流20をまっすぐにするのに十分な硬さを確保する。一部の実施例において、案内羽根58は、金属の薄板および/または硬質プラスチックを含む。しなやかな壁の空気ダクト内部で比較的硬い構造を支持するために、空気整流器56は、フレーム12に取り付けられ、フレーム12によって支持される。
図7および
図8に示す実施例において、空気整流器56は、フレーム12の2つのフープ32aおよび32bの間に延びている。他の実施例において、空気整流器56は、2つの隣接するフープ32間の距離よりも遠くに延びることができる。
【0026】
[0060]
図9および
図10は、空気流20をエルボ48を通して方向付けるために、実施例の流れ旋回装置66を備えた実施例の空気ダクトシステム10eを示す。この実施例において、流れ旋回装置66は、1つ以上の案内羽根68を含むが、1つ以上の案内羽根68は、それぞれが、長手方向22に実質的に平行に位置し、上流前縁72から下流後縁73まで延びる湾曲案内面70を有する。案内面70は、エルボ48を通って延びる湾曲した長手方向22に沿って空気流20を案内する。
図38及び
図39の図示された実施例に示すように、流れ旋回装置66は、エルボ48よりもコンパクトなエルボ134、136に組み込むことができる。これらの実施例のエルボ134、136は、
図9の実施例のエルボのはるかに大きい半径の旋回部と比較して、(空気アダクト14の壁26で測定されるように)0またはほぼ0の半径の旋回部を提供する。従って、エルボ134、136は、空気ダクト14の長手方向22を空気ダクト14のより短い長さにわたって変化させることができ、より少ない管状区域50で構成することができる。
【0027】
[0061]一部の実施例において、案内羽根68は、エルボ48の管状壁26のしなやかな材料よりも柔軟性が低い。比較的剛性のある材料は、案内羽根68が空気流20に屈曲するのではなく空気流20を案内するのに十分に硬いことを有することを保証する。一部の実施例においては、案内羽根68は、金属の薄板及び/又は硬質プラスチックを含む。しなやかな壁の空気ダクト内で比較的硬い構造を支持するために、旋回デバイス66は、フレーム12に取り付けられ、フレーム12によって支持される。この実施例において、フレーム12は、長手方向22の湾曲部分と整列する湾曲または関節でつながれたシャフト区域34’を含む。
【0028】
[0062]
図11は、フレーム12に取り付けられた1つ以上のセンサ74を含む実施例の空気ダクトシステム10fを図示する。フレーム12は、空気ダクトシステム10fの他のより柔軟な部分よりも安全な支持をセンサ74に提供する。センサ74の実施例の装着場所は、フープ32、スポーク36およびシャフト34を含む。センサ74は、空気ダクト14内の空気流20と流体連通して位置され、空気20の変化する状態に応答して変化する信号76を提供する。センサ74によって変化して検出可能な、そのような状態の実施例としては、静空気圧、淀み空気圧、空気流量、空気温度、相対的または全湿度、煙の存在または濃度、有毒気体の存在または濃度、二酸化炭素の濃度、酸素の濃度、微粒子(例えば、ダスト)の存在または濃度、汚染物質(例えば、カビ、バクテリア、ウイルスなど)の存在または濃度などが挙げられる。
【0029】
[0063]センサ74は、空気20のある変化する状態に応答して信号を提供する任意のデバイスを表すように概略的に図示されている。センサ74の実施例としては、静圧センサ、淀み圧センサ、(空気圧式または電子式)ピトー管、風速計、温度センサ、湿度センサ、煙検出器、火災検出器、有毒気体センサ、二酸化炭素センサ、酸素センサ、微粒子センサなどがある。信号76の実施例の形態は、空気圧信号および電気信号を含む。
図12に示す実施例において、センサ74は淀み圧センサ74aであり、信号76は空気圧である。信号76は、空気20を監視または制御するために使用することができる。
【0030】
[0064]
図13-
図19は、空気20と伝熱関係に設定された温度変更デバイス78(例えば、デバイス78a-f)を含む空気ダクトシステム10の図示された実施例である。図示された実施例において、温度変更デバイス78がフレーム12に取り付けられており、これは、空気ダクトシステム10の他のより柔軟な部分よりも安全な支持を提供する。フレームに取り付けられるデバイスに関連する「取り付けられる」という用語は、デバイスがフレームに固定され、フレームに結合され、フレームによって支えられ、フレームによって支持され、またはフレーム内に組み込まれることを意味する。温度変更デバイス78の取り付け場所の実施例としては、フープ32、スポーク36およびシャフト34がある。
【0031】
[0065]
図13の図示された実施例において、シャフト34は中空であり、空気グリコールを加熱または冷却する流体80(例えば、水、20、冷媒、二酸化炭素、塩水など)を搬送する導管78aとして機能する。
図14の図示された実施例においては、長手方向22に延びる1つまたは複数の別個の導管78bが、スポーク36、シャフト34、および/またはフープ32に取り付けられ、空気20を加熱または冷却するために流体80を搬送する。
【0032】
[0066]
図15に図示される実施例は、
図14の実施例に類似しているが、管78b内から水を放出して空気20を加湿する水のスプレーまたはミスト82を生成する1つ以上のスプレーノズル78cが追加されている。空気の湿度および水82と空気20との間の温度差に応じて、1つまたは複数のスプレーノズル78cは、空気20dの流れの湿度および/または温度を変化させる。
【0033】
[0067]
図16の図示された実施例において、長手方向22に延びる1つ以上の電気抵抗ワイヤ78dが、スポーク36、シャフト34、および/またはフープ32に取り付けられて、空気20を加熱する。
図17の図示された実施例において、シャフト34は中空であり、1つ以上の電気抵抗ワイヤ78eを含む導管として役だつ。シャフト34の壁材料は、1つまたは複数のワイヤ78eから放射状に空気20に熱を伝達する。
【0034】
[0068]
図18および
図19に図示された実施例において、空気ダクトシステム10は、フレーム12に取り付けられた熱交換器78fを含む。一部の実施例において、熱交換器78fは、空気20と伝熱関係にある流体を搬送する1つ以上の伝熱管84を含む。図示の実施例において、伝熱管84は蛇行配置である。他の実施例において、伝熱管84はコイル状に配置されている。他の実施例において、熱交換器78fは、入口マニホルドと出口マニホルドとの間に平行に配置された複数の伝熱管84を含む。一部の実施例において、熱交換器78fは、流体80が伝熱管84を循環するときに熱伝達を促進する複数のフィン86を含む。
図18および
図19に図示する実施例では、流体80は、入口管88を通って伝熱管84に入り、出口管90を通って出る。一部の実施例において、ブラケット92は、熱交換器78fをフープ32にしっかりと連結する。
【0035】
[0069]
図20および
図21に示すように、一部の実施例において、空気ダクトシステム10は、フレーム12に取り付けられたバッフル94(例えば、バッフル94aまたは94b)を含む。バッフル94を横切る空気流20によって生じる差圧に耐えるために、バッフル94の一部の実施例は、管状壁26よりも柔軟性が低い比較的硬質の材料(例えば、金属の薄板、硬いプラスチックなど)で作られる。
図20は、長手方向に垂直な円形交差区域を有する実質的に固定された流れ制限を提供するために、径方向(例えば、
図3に示されるような径方向30)にシャフトから外に延びるバッフル94aを示す。空気流領域96は、バッフル94aの周囲から管状壁26まで径方向に取り囲みかつ延びている。バッフル94aおよび空気流領域96は、径方向30に関して空気ダクト14内で実質的に中心に位置する(例えば、中心から5インチ以内に位置する)。一部の実施例において、空気流領域96は、空気ダクト14の横断面積の80パーセント未満である。
図20に示す実施例において、空気流領域96は、バッフル94aの外周98と管状壁26の内面100との間の環状空間である。
【0036】
[0070]
図21は、実質的に固定された流れ制限を提供するために、管状壁から径方向30に内方に延びるバッフル94bを示す。長手方向22に垂直な円形交差区域を有する空気流領域102は、バッフル94bの内周104からシャフト34に囲まれて内方に延びている。バッフル94bおよび空気流領域102は、径方向30に関して空気ダクト14内部の実質的に中心に位置する。一部の実施例において、空気流領域102は、空気ダクト14の横断面積の80パーセント未満である。
図21に示す実施例において、空気流領域102は、バッフル94bの内周104によって画定される円形空間である。固体の(比較的不透過性の)バッフルから生じる可能性がある気流の乱れを低減するために、バッフル94の一部の実施例は、
図20および
図22-
図24の図示された実施例に示されるように、透過性であり、穿孔を含み、または透過性材料(例えば、多孔板または織られたスクリーン)で構成される。
【0037】
[0071]
図22-
図27の図示された実施例において、調整可能な流量制限を提供する実施例の空気ダクトシステム10に弁106が追加される。
図25、
図26および
図27は、それぞれ
図22、
図23および
図24の上面図である。図示の実施例においては、弁106は、固定バッフル110の内周108内部の中央に置かれる。この実施例において、弁106は、管状壁26のしなやかな材料よりも剛性が高い比較的硬い材料(例えば、金属の薄板または硬質プラスチック)で作られた2つのフラップ112を含む。フラップ112は、(例えば、
図22および
図25の実施例に図示するように)弁106が選択的に閉じた位置、(例えば、
図23および
図26の実施例に図示するように)部分的に開いた位置および(例えば、
図24および
図27の実施例に図示するように)完全に開いた位置に移動することを可能にするヒンジ114によって接続される。
【0038】
[0072]弁106を所望の位置に維持するために、任意の適切な機械的手段を使用することができる。あるいは、
図28の図示された実施例に示されるように、制御装置116を追加して、弁106の位置を自動的に調整することができる。このような制御装置は、VAVまたは可変空気量制御装置として知られることがある。弁106および/または制御装置116を確実に支持するために、弁106および/または制御装置116の一部の実施例は、フレーム12に取り付けられ、弁106に動作可能に接続される。一部の実施例においては、制御装置116は、(例えば、
図5の実施例に示すように)T字形区域52または(例えば、
図6の実施例に示すように)交差区域54でフレーム12に取り付けられて、供給および/または分岐空気ダクトへの空気流20を制御する。一部の実施例において、制御装置116は、遠隔制御装置に通信可能に(例えば、無線および/または有線を介して)結合され、遠隔制御装置は、制御装置116に弁106を調整および/または作動させるために人によって使用可能である。一部の実施例においては、このような遠隔制御装置は、弁106を直接調整および/または作動させる。追加的または代替的に、一部の実施例において、制御装置116および/または弁106のための他のアクチュエータは、サーモスタットまたは他の環境センサ(例えば、湿度計)に通信可能に結合されて、人間の関与なしに(例えば、サーモスタットおよび/または他のセンサのためのパラメータが設定された後に)弁106を自動的に調整および/または作動させる。
【0039】
[0073]
図29-
図31に示す実施例の弁118は、
図23-
図28のものと同様である。しかしながら、
図23-
図28のバッフル110は省略され、弁118は、空気ダクト14の横断面積を完全に横切って延びる。さらに、図示された実施例に示されるように、弁118は、2つのみの代わりに4つの旋回フラップ120を含む。各フラップ120は、(例えば、
図29の実施例に図示されすように)弁118が完全に閉じた位置、(例えば、
図30の実施例に図示されるように)部分的に開いた位置、および(例えば、
図31の実施例に図示されるように)完全に開いた位置に選択的に移動できるように、スポーク36にヒンジ結合されている。
【0040】
[0074]
図32-
図34に示される実施例の弁122は、
図29-
図31の弁118と同様であるが、4つの代わりに8つのフラップ124を含む。この実施例では、各スポーク36は2つのフラップ124に旋回可能に接続されている。弁122は、(例えば、
図32の実施例に図示されるように)完全に閉じた位置、(例えば、
図33の実施例に図示されるように)部分的に開いた位置、および(例えば、
図34の実施例に図示されるように)完全に開いた位置に選択的に移動することができる。フレーム12は、実質的に任意の数のスポーク36および実質的に任意の数の弁フラップ124を有することができることに留意されたい。
【0041】
[0075]
図35-
図37の図示する実施例においては、弁126は、フレーム12に取り付けられた虹彩絞りを含み、空気20が通過する中央に置かれた可変サイズの開口部128を画定する。この実施例では、弁ブ126は複数の比較的隆起した薄片130を含み、外リング132を回転させることによって旋回されると、薄片を移動させて中央開口部128を調整する。一部の実施例において、薄片130の位置および/または移動は、
図26に関連して上述した制御装置ラ116と同様の制御装置および/または他のアクチュエータによって制御される。一部の実施例において、制御装置および/または他のアクチュエータは、遠隔制御装置を介して、および/またはサーモスタットまたは他の環境センサ(例えば、湿度計)によって、人間によって制御される。
図35は弁126が完全に閉じていることを示し、
図36は弁126が部分的に開いていることを示し、
図37は弁126が完全に開いていることを示す。
【0042】
[0076]一部の実施例において、他のタイプのHVACコンポーネントを、たとえば、空気フィルタなどの空気ダクトシステムとともに設置することができる。一部の実施例において、空気フィルタは、空気ダクト内の空気がフィルタを通過するように、空気ダクトの交差区域を実質的に充填するように成形される。より具体的には、一部のそのような実施例において、空気フィルタがフープ32の1つに取り付けられ、フープ32によって画定される開口部を充填する。他の実施例において、矩形または正方形の空気フィルタがフープ32の1つに取り付けられる。一部のそのような実施例において、1つ以上のバッフルを使用して、矩形フィルタと円形フープ32との間の空間を充填することができる。追加的または代替的に、一部の実施例において、HVACコンポーネントは、1つまたは複数のファンを含む。一部の実施例においては、ファンは、フープ32と実質的に同じサイズの円筒形ハウジング内に収容されて、フープに取り付けられ、フープによって支持される。一部の実施例において、ファン(および/または対応するハウジング)は、フープ32の直径よりもかなり小さくてもよい。一部の実施例において、このようなファンの作動、速度および/または回転方向は、
図26に関連して上述した制御装置116と同様の制御装置および/または他のアクチュエータによって制御される。一部の実施例において、制御装置および/または他のアクチュエータは、遠隔制御装置を介して、および/またはサーモスタットまたは他の環境センサ(例えば、湿度計)によって、人間によって制御される。
【0043】
[0077]上述のことから、エルボおよびT字形区域のような横断面を使用する多数の空気流形状、ならびに乱流低減、加湿、加熱、および空気流制限を含む種々の能力を含む多目的空気流システムを可能にする実施例の方法、装置、および物品が開示されていることが理解されるであろう。本明細書に開示される実施例は、布製ダクトを支持し、(例えば、弁を介して)そこに搬送される流体の制御、(例えば、センサを介して)監視および(例えば、抵抗線を介して)調整を可能にする構造を含み、金属製ダクトに関連する凝縮、ドラフトおよび損失を伴わない。
【0044】
[0078]「含む」および「備えるむ」(ならびにそのすべての形態および時制)は、本明細書では、オープンエンド用語として使用される。従って、クレームが「含む」又は「備える」(例えば、を備える、を含む、備えている、含んでいる、有している等)のいずれかの形式を、前文として、又はいずれかの種類のクレームの記載の範囲内で使用する場合は、いつでも、追加の要素、用語等が、対応するクレーム又は記載の範囲外になることなく存在し得ることが理解されるべきである。本明細書において使用されるように、たとえば、クレームの前文において、「少なくとも」という語句が移行用語として使用される場合、それは、「備えている」および「含んでいる」という用語がオープンエンドであるのと同様にオープンエンドである。用語「および/または」は、たとえば、A、B、および/またはCのような形態で使用される場合、(1)Aのみ、(2)Bのみ、(3)Cのみ、(4)AとB、(5)AとC、(6)BとC、および(7)AとBとCの任意の組合せまたはサブセットを指す。構造、コンポーネント、項目、物体および/または物を説明する文脈において本明細書で使用される場合、「AおよびBの少なくとも1つ」という語句は、(1)少なくとも1つのA、(2)少なくとも1つのB、および(3)少なくとも1つのAおよび少なくとも1つのBのいずれかを含む実施を指すことを意図する。同様に、構造、コンポーネント、項目、物体および/または物を説明する文脈において本明細書で使用される場合、「AまたはBの少なくとも1つ」という語句は、(1)少なくとも1つのA、(2)少なくとも1つのB、および(3)少なくとも1つのAおよび少なくとも1つのBのいずれかを含む実施を指すことを意図する。プロセス、命令、アクション、アクティビティおよび/またはステップの実行または実行を記述する文脈において本明細書で使用される場合、「AおよびBの少なくとも1つ」という語句は、(1)少なくとも1つのA、(2)少なくとも1つのB、および(3)少なくとも1つのAおよび少なくとも1つのBのいずれかを含む実施を指すことを意図する。同様に、プロセス、命令、アクション、アクティビティおよび/またはステップの実行または実行を記述する文脈において本明細書で使用される場合、「AまたはBの少なくとも1つ」という語句は、(1)少なくとも1つのA、(2)少なくとも1つのB、および(3)少なくとも1つのAおよび少なくとも1つのBのいずれかを含む実施を指すことを意図する。
【0045】
[0079]本明細書中で使用される場合、単数の言及(例えば、「a」、「an」、「first」、「second」など)は、複数を排除しない。用語「a」または「an」実在物は、本明細書中で使用される場合、その実在物の1つ以上を指す。「a」(または「an」)、「1つ以上」、および「少なくとも1つ」という用語は、本明細書において互換的に使用することができる。さらに、個別に列挙されているが、複数の手段、要素または方法動作は、例えば、単一のユニットまたはプロセッサによって実施されてもよい。さらに、個々の特徴が異なる実施例又はクレームに含まれてもよいが、これらは組み合わされてもよく、異なる実施例又はクレームに含まれることは、特徴の組み合わせが実現可能でない及び/又は有利でないことを意味するものではない。
【0046】
[0080]実施例1は、しなやかな材料の細長い管状壁を有する空気ダクトと、空気ダクトの管状壁の内側に配列可能なフレームと、管状壁を径方向に支持するための空気ダクトのフープと、空気ダクトの長さに沿って空気流の通路を提供するための開口部を画定するフープと、空気ダクトの管状壁の内側に配列可能なHVACコンポーネントであって、空気ダクトの内側のフレームに取り付けられ支持される、HVACコンポーネントと、空気の特性を調整するためのHVACコンポーネントと、を備える空気ダクトシステムを含む。
【0047】
[0081]実施例2は、実施例1の空気ダクトシステムを含み、HVACコンポーネントは、フープの開口部の少なくとも一部分を覆うバッフルを含む。
【0048】
[0082]実施例3は、実施例2の空気ダクトシステムを含み、ここで、バッフルは、管状壁の中心軸を中心とする円形を有する。
【0049】
[0083]実施例4は、実施例3の空気ダクトシステムを含み、ここで、バッフルは、中心軸から間隔を置いてフープに隣接する開口部の周囲に沿って位置される。
【0050】
[0084]実施例5は、実施例3の空気ダクトシステムを含み、ここで、バッフルは中心軸に隣接して位置され、フープから離間される。
【0051】
[0085]実施例6は、実施例2の空気ダクトシステムを含み、ここで、バッフルによって覆われた開口部の部分は第1の部分であり、HVACコンポーネントは、フープの開口部の第2の部分を通る空気流を制御するための弁を更に含み、第2の部分は第1の部分と異なる。
【0052】
[0086]実施例7は、実施例1の空気ダクトシステムを含み、HVACコンポーネントは、フープの開口部を通る空気流を制御するための弁を含む。
【0053】
[0087]実施例8は実施例1の空気ダクトシステムを含み、ここでHVACコンポーネントは空気整流器を含む。
【0054】
[0088]実施例9は、しなやかな材料の管状壁を有する空気ダクトを含む空気ダクトシステムを含み、空気ダクトは、長手方向に細長く、フレームは、管状壁を長手方向に垂直な径方向に支持するために空気ダクト内に配列可能なフープを含み、フープは、しなやかな材料よりも柔軟性が低く、フープは、長手方向に実質的に垂直に延びる完全に開いた空気流領域を画定し、HVACコンポーネントは、空気ダクト内のフレームに取り付けられ、HVACコンポーネントは、空気ダクトを通る空気の流れを調整する。
【0055】
[0089]実施例10は実施例9の空気ダクトシステムを含み、ここでHVACコンポーネントはバッフルを含み、バッフルは径方向に延びて、長手方向に垂直な部分的に開放された空気流領域を画定する流れ制限を提供し、流れ制限は径方向に関して空気ダクト内部に実質的に中心がある。
【0056】
[0090]実施例11は、実施例10の空気ダクトシステムを含み、部分的に開放された空気流領域は、フープとバッフルの外周とによって画定される。
【0057】
[0091]実施例12は、実施例10の空気ダクトシステムを含み、部分的に開放された空気流領域は、バッフルの内周によって少なくとも部分的に画定される。
【0058】
[0092]実施例13は、実施例10の空気ダクトシステムを含み、ここで、バッフルは、管状壁のしなやかな材料よりも柔軟性が低い。
【0059】
[0093]実施例14は、バッフルが多孔板である実施例10の空気ダクトシステムを含む。
【0060】
[0094]実施例15は実施例10の空気ダクトシステムを含み、ここでバッフルはスクリーンである。
【0061】
[0095]実施例16は実施例10の空気ダクトシステムを含み、さらに調整可能な流れ制限を提供する弁を含み、弁はバッフルに隣接してフレームに取り付けられる。
【0062】
[0096]実施例17は、部分的に開放された空気流領域が完全に開かれた空気流領域の80%未満である実施例10の空気ダクトシステムを含む。
【0063】
[0097]実施例18は、しなやかな材料の管状壁を有する空気ダクトを備えた空気ダクトシステムを含み、空気ダクトは、長手方向に細長く、管状壁を長手方向に垂直な径方向に支持するために、空気ダクト内に配列可能なフープであって、フープは、しなやかな性材料よりも柔軟性が低く、フレームは、フープと、フレームまたは管状壁の少なくとも1つに接続されるハンガーと、空気ダクトをサスペンションで支持するハンガーと、空気ダクト内側のフレームに取り付けられるHVACコンポーネントとを含み、HVACコンポーネントは、空気ダクトを通る空気の流れを調整する。
【0064】
[0098]実施例19は、実施例18の空気ダクトシステムを含み、HVACコンポーネントは、空気ダクト内側のフレームに取り付けられる弁を含み、弁は、空気流が通過する調整可能な流れ制限を提供する。
【0065】
[0099]実施例20は、実施例19の空気ダクトシステムを含み、弁は、各々がフレームに対して旋回可能である複数のフラップを含む。
【0066】
[00100]実施例21は、実施例19の空気ダクトシステムを含み、弁は、径方向に関して空気ダクト内部の中央に置かれる可変開口部を画定するアイリスダイアフラムを含む。
【0067】
[00101]実施例22は、実施例19の空気ダクトシステムを含み、さらに、フレームに取り付けられ、調整可能な流量制限を調整するために弁に動作的に接続される電気制御装置を含む。
【0068】
[00102]実施例23は、実施例22の空気ダクトシステムを含み、空気ダクトは、複数の空気流分岐を画定するT字形区域を含み、制御装置は、T字形領域にある。
【0069】
[00103]実施例24は、実施例22の空気ダクトシステムを含み、空気ダクトは複数の空気流分岐を画定するマニホルドを含み、制御装置はマニホルドにある。
【0070】
[00104]実施例25は、しなやかな材料の管状壁を有し、長手方向に細長い空気ダクトと、長手方向に垂直な径方向に管状壁を支持するために空気ダクト内側で配列可能なフープであって、しなやかな材料よりも柔軟性が低いフープと、フープに取り付けられて支持される空気流案内羽根とを備えた空気ダクトシステムを含み、空気流案内羽根は、前縁と後縁とを有し、前縁は、空気ダクトを流れる空気流に対して後縁の上流側にあり、空気流案内羽根は、前縁から後縁に延びる案内面を有し、案内面は、長手方向に空気流を導くために長手方向にほぼ平行に延びる。
【0071】
[00105]実施例26は、実施例25の空気ダクトシステムを含み、ここで、空気流案内羽根は、管状壁のしなやかな材料よりも柔軟性が低い。
【0072】
[00106]実施例27は、実施例25の空気ダクトシステムを含み、さらに複数の空気流案内羽根を含み、空気流案内羽根は互いに実質的に平行である。
【0073】
[00107]実施例28は、実施例25の空気ダクトシステムを含み、案内面は実質的に平面である。
【0074】
[00108]実施例29は、案内面が湾曲している実施例25の空気ダクトシステムを含む。
【0075】
[00109]実施例30は、実施例25の空気ダクトシステムを含み、空気ダクトはエルボ部を含み、空気流案内羽根はエルボ部の内部に配列され、案内面は湾曲している。
【0076】
[00110]実施例31は、実施例25の空気ダクトシステムを含み、ここで、フープは第1のフープであり、空気ダクトシステムは、さらに、第1のフープと、空気ダクト内側に配列可能な第2のフープと、シャフトとを含むフレームを含み、第2のフープは、第1のフープから離間され、シャフトは、第1のフープと第2のフープとを結合する。
【0077】
[00111]実施例32は、実施例31の空気ダクトシステムを含み、さらに、フレームまたは管状壁の少なくとも1つに接続されて空気ダクトを懸架状態で支持するハンガーを含む。
【0078】
[00112]実施例33は、実施例31の空気ダクトシステムを含み、ここで、空気流案内羽根は、第1のフープと第2のフープとの間の距離を延びる。
【0079】
[00113]実施例34は、しなやかな材料の管状壁を有する空気ダクトを含む空気ダクトシステムを含み、空気ダクトは、長手方向に細長く、フレームは、管状壁を長手方向に垂直な径方向に支持するために空気ダクト内側に配列可能なフープを含み、フープはしなやかな材料よりも柔軟性が低く、フレームに取り付けられて空気ダクト内の空気流と流体連通する気体センサを含み、気体センサは、空気流の変化する条件に応答して変化するフィードバック信号を提供する。
【0080】
[00114]実施例35は、実施例34の空気ダクトシステムを含み、フープは第1のフープであり、フレームは、第2のフープと、第1のフープを第2のフープに結合するシャフトと、シャフトと第1のフープとの間で径方向に延びるスポークとを更に含み、気体センサはスポークに取り付けられる。
【0081】
[00115]実施例36は、実施例34の空気ダクトシステムを含み、フィードバック信号は空気圧であり、変化する条件は空気流の静圧の変化である。
【0082】
[00116]実施例37は実施例34の空気ダクトシステムを含み、フィードバック信号は空気圧であり、変化する条件は空気流の淀み点圧力の変化である。
【0083】
[00117]実施例38は、実施例34の空気ダクトシステムを含み、フィードバック信号は電気であり、変化条件は空気流の温度の変化である。
【0084】
[00118]実施例39は、実施例34の空気ダクトシステムを含み、フィードバック信号は電気であり、変化する条件は空気流の湿度の変化である。
【0085】
[00119]実施例40は、実施例34の空気ダクトシステムを含み、フィードバック信号は電気であり、変化する条件は、空気流の二酸化炭素の濃度の変化である。
【0086】
[00120]実施例41は、実施例34の空気ダクトシステムを含み、フィードバック信号は電気であり、変化する条件は、空気流内の煙の濃度の変化である。
【0087】
[00121]実施例42は、しなやかな材料の管状壁を有する空気ダクトであって、長手方向に細長い空気ダクトと、長手方向に垂直な径方向に管状壁を支持するために空気ダクト内側に配列可能なフープを含むフレームであって、フープがしなやかな材料よりも可撓性が低いフレームと、空気ダクト内側の空気流と熱伝達関係になるようにフレームに取り付け可能な温度変更デバイスであって、空気流が温度変更デバイスに近接して流れるときに空気流の温度を変化させる温度変更デバイスと、を備える空気ダクトシステムを含む。
【0088】
[00122]実施例43は、実施例42の空気ダクトシステムを含み、温度変更デバイスは、流体を搬送する管である。
【0089】
[00123]実施例44は、実施例43の空気ダクトシステムを含み、フープは第1のフープであり、フレームは、第2のフープと、第1のフープおよび第2のフープを結合するためのシャフトとを更に含み、シャフトは、管として機能するように中空である。
【0090】
[00124]実施例45は、実施例42の空気ダクトシステムを含み、温度変更デバイスは電気抵抗線を含む。
【0091】
[00125]実施例46は、実施例42の空気ダクトシステムを含み、フープは、第1のフープであり、フレームは、第2のフープと、第1のフープおよび第2のフープを結合するシャフトとを更に含み、シャフトは、導管として機能するように中空であり、温度変更デバイスは、導管内側に電気抵抗ワイヤを含む。
【0092】
[00126]実施例47は、実施例42の空気ダクトシステムを含み、温度変更デバイスは、複数のフィンを含む熱交換器である。
【0093】
[00127]実施例48は、実施例42の空気ダクトシステムを含み、温度変更デバイスは、空気流の温度または湿度のうちの少なくとも1つを変更するために空気流の中に水を放出するノズルを含む。
【0094】
[00128]特定の実施例の方法、装置、および製品が本明細書に記載されているが、本特許のカバー範囲はそれらに限定されない。反対に、本特許は、文字通りまたは均等論の下で、添付の特許請求の範囲内に公正に含まれる全ての方法、装置および製品を包含する。
【手続補正書】
【提出日】2022-12-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気ダクトシステムであって、
可撓性材料の細長い管状壁を有する空気ダクトと、
前記空気ダクトの前記管状壁の内側に配置可能なフレームであって、前記管状壁を径方向に支持するためのフープを含み、前記フープは、前記空気ダクトの長さに沿って空気の流れの通路を提供する開口部を画定する、フレームと、
前記空気ダクトの前記管状壁内部にある配列可能なHVACコンポーネントであって、前記空気ダクト内側の前記フレームに取り付けられ支持され、前記空気の特性を調整するためのHVACコンポーネントと、
を備える、空気ダクトシステム。
【請求項2】
前記HVACコンポーネントは、前記フープの開口部の少なくとも一部を覆うバッフルを備える、請求項1に記載の空気ダクトシステム。
【請求項3】
前記バッフルは、前記管状壁の中心軸を中心とする円形形状を有する、請求項2に記載の空気ダクトシステム。
【請求項4】
前記バッフルは、前記中心軸から離れて前記フープに隣接する前記開口部の周囲に沿って位置されるべきである、請求項3に記載の空気ダクトシステム。
【請求項5】
前記バッフルは前記中心軸に隣接して、前記フープから間隔を置いて配置される、請求項3に記載の空気ダクトシステム。
【請求項6】
前記バッフルによって覆われた前記開口部の部分は第1の部分であり、前記HVACコンポーネントは、前記フープの前記開口部の第2の部分を通る空気の流れを制御するための弁を更に含み、前記第2の部分は前記第1の部分とは異なる、請求項2に記載の空気ダクトシステム。
【請求項7】
前記HVACコンポーネントは、前記フープの開口部を通る空気の流れを制御する弁を含む、請求項1に記載の空気ダクトシステム。
【請求項8】
前記HVACコンポーネントは、空気整流器を含む、請求項1に記載の空気ダクトシステム。
【請求項9】
空気ダクトシステムであって、
しなやかな材料の管状壁を有し、長手方向に細長い空気ダクトと、
管状壁を長手方向に垂直な径方向に支持するために前記空気ダクト内側に配列可能なフープを含むフレームであって、前記フープが前記しなやかな材料よりも柔軟性が低く、前記フープが前記長手方向に実質的に垂直に延びる完全に開口した空気流領域を画定するフレームと、
前記空気ダクト内側の前記フレームに取り付けられるHVACコンポーネントであって、前記空気ダクトを通る空気の流れを調整する、HVACコンポーネントと、
を備える、空気ダクトシステム。
【請求項10】
前記HVACコンポーネントはバッフルを含み、前記バッフルは径方向に延びて、前記長手方向に垂直にある部分的に開口した空気流領域を画定する流れ制限を提供し、前記流れ制限は前記径方向に関して前記空気ダクト内部で実質的に中心合わせされる、請求項9に記載の空気ダクトシステム。
【請求項11】
前記部分的に開放された空気流領域は、前記バッフルの前記フープおよび外周によって画定される、請求項10に記載の空気ダクトシステム。
【請求項12】
前記部分的に開放された空気流領域は、少なくとも部分的に前記バッフルの内周によって画定される、請求項10に記載の空気ダクトシステム。
【請求項13】
前記バッフルは、前記管状壁の前記しなやかな材料よりも柔軟性が低い、請求項10に記載の空気ダクトシステム。
【請求項14】
前記バッフルは多孔板である、請求項10に記載の空気ダクトシステム。
【請求項15】
前記バッフルは、スクリーンである、請求項10に記載の空気ダクトシステム。
【請求項16】
調整可能な流れ制限を提供する弁を更に含み、前記弁が前記バッフルに隣接して前記フレームに取り付けられる、請求項10に記載の空気ダクトシステム。
【請求項17】
前記部分的に開放された空気流領域は、前記完全に開放された空気流領域の80%未満である、請求項10に記載の空気ダクトシステム。
【請求項18】
空気ダクトシステムであって、
しなやかな材料の管状壁を有し、長手方向に細長い空気ダクトと、
管状壁を前記長手方向に垂直な径方向に支持するために前記空気ダクト内側に配列可能なフープであって、前記しなやかな材料よりも柔軟性が低い、フープと、
前記フープを含むフレームと、
前記フレームまたは管状壁の少なくとも1つに連結されるハンガーであって、前記空気ダクトを懸架状態で支持するハンガーと、
前記空気ダクト内側の前記フレームに取り付けられるHVACコンポーネントであって、前記空気ダクトを通る空気の流れを調整する、HVACコンポーネントと、
を備える、空気ダクトシステム。
【請求項19】
前記HVACコンポーネントは、前記空気ダクト内側の前記フレームに取り付けられる弁を含み、前記弁は、空気の流れが通過する調整可能な流量制限を提供する、請求項18に記載の空気ダクトシステム。
【請求項20】
前記弁は、各々が前記フレームに対して旋回可能に調整可能な複数のフラップを含む、請求項19に記載の空気ダクトシステム。
【請求項21】
前記弁は、前記径方向に関して前記空気ダクト内部の中心に置かれた可変開口部を画定するアイリスダイアフラムを含む、請求項19に記載の空気ダクトシステム。
【請求項22】
前記フレームに取り付けられ、前記調整可能な流量制限を調整するために前記弁に動作可能に接続される電気制御装置を更に含む、請求項19に記載の空気ダクトシステム。
【請求項23】
前記空気ダクトは、複数の空気流分岐部を画定するT字形区域を含み、前記制御装置は、前記T字形区域にある、請求項22に記載の空気ダクトシステム。
【請求項24】
前記空気ダクトは、複数の空気流分岐部を画定するマニホールドを含み、前記制御装置は、前記マニホールドにある、請求項22に記載の空気ダクトシステム。
【国際調査報告】