(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-20
(54)【発明の名称】光を利用した位置合わせおよび照準合わせを備えた眼用薬剤アプリケータ
(51)【国際特許分類】
A61F 9/007 20060101AFI20230613BHJP
【FI】
A61F9/007 170
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022568674
(86)(22)【出願日】2021-05-13
(85)【翻訳文提出日】2023-01-10
(86)【国際出願番号】 US2021032325
(87)【国際公開番号】W WO2021231785
(87)【国際公開日】2021-11-18
(32)【優先日】2020-05-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】520497472
【氏名又は名称】トゥウェンティ トゥウェンティ セラピューティクス エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100104411
【氏名又は名称】矢口 太郎
(72)【発明者】
【氏名】ストウ、ティモシー
(57)【要約】
【要約】
【解決手段】
流体投与デバイスは、光源と、光源から離間しているノズルとを含む。また、前記デバイスは、前記光源のビーム経路内に配置された膜であって、前記光源から前記ノズルまでの光の一部を通過させるように構成された膜を含む。また、前記デバイスは、前記膜と前記ノズルとの間に配置された流体チャンバを含み、前記ノズルは前記光の一部のビームが前記ビーム経路に沿って通過できるように構成されているものであり、前記ノズルは、さらに、前記ビーム経路に沿って前記流体チャンバから放出される流体の流れを形成するように構成されている。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体投与デバイスであって、
光源と、
前記光源から離間しているノズルと、
前記光源のビーム経路内に配置された膜であって、前記光源から前記ノズルへの光の一部を通過させるように構成された膜と、
前記膜と前記ノズルとの間に配置された流体チャンバと
を有し、
前記ノズルは前記光の一部のビームが前記ビーム経路に沿って通過できるように構成されているものであり、
前記ノズルは、さらに、前記ビーム経路に沿って前記流体チャンバから放出される流体の流れを形成するように構成されているものである、
流体投与デバイス。
【請求項2】
請求項1に記載のデバイスにおいて、前記光源は第1のスリット幅を有する位置合わせされたバッフルを有するものであり、前記ノズルは、第2のスリット幅を有するものであり、前記第1のスリット幅および前記第2のスリット幅は400マイクロメートル(μm)未満である、デバイス。
【請求項3】
請求項1に記載のデバイスにおいて、前記光のビームは、流体送達のため前記デバイスが眼から約15mmの位置に配置されているとき、前記ノズルが±8.5度以下の回転精度内で人間の眼に照準合わせされている場合に当該人間の眼に見えるものである、デバイス。
【請求項4】
請求項1に記載のデバイスにおいて、前記ノズルは、1mm未満の間隔で隣接する2つのスリットを有するものであり、これらのスリットは、前記ノズルが人間の眼に位置合わせされたときに両スリットを通じた光の強度が等しく知覚されるように使用者へ光を通すことができるよう配置され位置合わせされているものである、デバイス。
【請求項5】
請求項1に記載のデバイスにおいて、前記光源は第1の発光ダイオード(LED)を有するものである、デバイス。
【請求項6】
請求項1に記載のデバイスにおいて、前記光源は、2若しくはそれ以上の単色LEDダイが一列に並べられた統合型のLED表面実装パッケージを有するものであり、前記LED表面実装パッケージは、前記ビーム経路に沿う光の角度に影響を与えることなく、第1の色から第2の色に変化するように構成されているものである、デバイス。
【請求項7】
請求項1に記載のデバイスにおいて、さらに、
距離センサと、
前記距離センサと通信するプロセッサと
を有するものであり、
前記プロセッサは、
前記距離センサからの情報を用いて、前記ノズルと人間の眼との間の距離が閾値量よりも大きいかどうかを判定し、
前記距離が前記閾値量より大きいと判定されたことに応答して、前記光源の視覚特性を第1の値に変更し、
前記距離が前記閾値量より小さいと判定されたことに応答して、前記光源の前記視覚特性を第2の値に変更する
ように構成されているものである、デバイス。
【請求項8】
請求項1に記載のデバイスにおいて、さらに、
アプリケータ本体であって、
前記膜を前記流体チャンバ内に押し込み、それにより、前記ノズルを通じて前記流体チャンバから流体を放出させるように構成されたアクチュエータと、
前記光源と、
前記ノズルと位置合わせされた開口部と
を有するものである前記アプリケータ本体と、
前記アプリケータ本体内に取り外し可能に配置されたカートリッジであって、前記カートリッジは、
前記流体チャンバと流体連通する流体リザーバと、
前記ノズルと、
前記膜と
を有するものである、前記カートリッジと
を有するものである、デバイス。
【請求項9】
請求項8に記載のデバイスにおいて、前記アプリケータ本体は、さらに、
使用者の眉弓に接触するように構成された少なくとも1つの眉係止部と、
使用者の頬骨に接触するように構成された少なくとも1つの頬骨係止部と
を有し、
前記眉係止部が前記使用者の眉弓に接触し且つ頬骨係止部が前記使用者の頬骨に接触しているときに、前記光源が前記ノズルを通じて使用者の目に見えるようになっているものである、デバイス。
【請求項10】
請求項8に記載のデバイスにおいて、前記アクチュエータは、ピストンと、前記ピストンの遠位端部に連結されたヘッドとを有するものであり、前記ヘッドは作動位置で前記膜に接触するように構成されているものであり、前記ヘッドは、前記光源に対して配置された傾斜反射面を有し、それにより前記光源からのビームが前記ノズルへと反射されるようになっている、デバイス。
【請求項11】
請求項10に記載のデバイスにおいて、前記ヘッドは、前記光源に隣接して第1の開口部と、当該ヘッドの遠位端部に第2の開口部とを有するものであり、前記傾斜反射面は前記ヘッド内にあり、それにより、前記光の一部が前記第1の開口部を通じて入り、前記傾斜反射面で反射し、前記第2の開口部から外へ伝搬するようになっている、デバイス。
【請求項12】
請求項8に記載のデバイスにおいて、前記アプリケータ本体は、さらに、1若しくはそれ以上の光検出器を有するものであり、前記光検出器は前記ヘッドまたはカートリッジにおける前記光源からの光の内部反射に基づいて、当該カートリッジの存在を検出するように構成されている、デバイス。
【請求項13】
請求項8に記載のデバイスにおいて、前記アプリケータ本体は、起動制御部と、前記光源と、前記アクチュエータとを有するものである、デバイス。
【請求項14】
請求項8に記載のデバイスにおいて、前記カートリッジは、前記流体リザーバと、前記膜と、前記ノズルと、前記流体チャンバとを有するものである、デバイス。
【請求項15】
請求項8に記載のデバイスにおいて、さらに、前記アプリケータ本体に連結され且つ前記ノズルを覆うように構成された作動可能なノズルカバーを有するものである、デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2020年5月13日に出願された米国仮特許出願第63/024,373号の利益を主張するものであり、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本明細書に記載の主題は、流体の流れを患者の眼に送達するデバイス、方法、およびシステムに関する。この眼用薬剤アプリケータは、排他的なものではないが、眼科学において眼に薬剤を投与するのに特に有用である。
【背景技術】
【0003】
患者の眼に薬剤を送達するのには、いくつかの課題がある。薬剤は点眼器または噴霧器で送達することができる。どちらの場合も、まばたき、アプリケータの不適切な配置、またはアプリケータの角度ずれにより、薬剤の一部または全てが眼球に届かず、代わりに患者の瞼または顔に送達される可能性があり、治療上の価値がほとんど又は全くなかったり、洗浄が必要になったりする場合がある。さらに、多くの点眼器および噴霧器デバイスは、当該デバイスが水平に保持されている場合、用量を送達することができず、また、当該デバイスが垂直にあるか、または垂直と水平の間の中間の角度(例えば、垂直から45度)にあるかによって、実質的に異なる用量が送達され得る。いくつかの眼用噴霧器は、ミストノズルに隣接したミラーを含み、使用者が眼用噴霧器を眼に位置合わせおよび照準合わせをするのを支援する。しかしながら、ミラーの中の光景とミストの実際の軌跡との間には、ある程度の誤差や不一致(視差など)が依然として存在し得る。したがって、標準的な点眼器や噴霧器では誤ったおよび/または不正確な投与となりがちである。また、このような点眼器および噴霧器デバイスは、特に関節炎、背中の痛み、またはその他の状態の患者にとって、立ちながらまたは座りながら操作するのが困難または不快な場合がある。
【0004】
多くの噴霧器デバイスは、水に似た粘度(例えば、約3センチポアズなど)の液体のみをエアロゾル化することができ、これに対し、より高い粘度(例えば、50センチポアズ)の液体は点眼器で送達しなければならない。しかしながら、高粘度の目薬には多くの利点がある。それらは、眼の水分補給の増加、薬剤滞留時間の延長、粘膜接着の強化、および脂質カプセル化の可能性、およびと薬剤負荷の増加を提供し得る。残念ながら、低粘度の液体と比較して、送達される高粘度の液体は、均一に広がるまでに時間がかかり、眼球がぼやけ、べたつき感が生じ、また、狙いを外した後の睫毛の洗浄がより困難になることがある。そのため、高粘度の薬剤を、細かいミスト、細かいシート、またはマイクロストリームとしてとして送達することが望ましく、それらは瞼や睫毛に物質がほとんどまたはまったく付着せずに正確に眼球に送達される。
【0005】
このように、現在の眼用薬剤送達システムには、正確なまたは一貫した用量を送達することが困難である、送達される用量が不確実である、および洗浄が困難であるなど、多くの欠点があることを理解されたい。したがって、前述のおよび他の懸念に対処する改良された眼用薬剤送達システムに対して長年のニーズが存在する。本明細書の背景の項に含まれる情報は、本明細書で引用する参考文献およびその説明または考察を含め、技術的な参照のみを目的として含まれており、本開示の範囲を拘束する主題とは見なすべきではない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示は、使用者が液体の流れを眼に方向付けるのを助ける位置合わせ機能を備えた作動式眼用薬液アプリケータを提供する。眼に対する薬剤送達デバイスの焦点合わせは、アプリケータの前記流れを方向付ける軸に沿ってアプリケータノズルを通じ光源から幅狭なビームを放出することを含んでもよい。いくつかの態様において、アプリケータのノズルが薬剤投与における使用者の眼の許容可能な領域に照準合わせされているかどうかを使用者が確認できるようにするために、使用者の眼に対して小さな範囲の位置および向きにおいてのみ、幅狭な光線が使用者に見える。他の態様では、本明細書に記載の位置合わせ機能により、使用者は視差なしでノズルを目に照準合わせすることができる。さらに、アプリケータ内のセンサにより目に対する正しい照準範囲および位置を検知でき、また、光源の色またはフラッシュパターンを変更することでこのような情報を使用者にフィードバックするよう伝達することができる。したがって、眼用薬剤アプリケータは、使用者の経験を向上させ、緑内障、ドライアイ、赤目(アレルギー性結膜炎)などの眼疾患の治療に役立つ。
【0007】
本明細書に開示する眼用薬剤アプリケータは、排他的なものではないが、緑内障、ドライアイ、および結膜炎などの眼疾患の治療に対して特に有用である。
【0008】
本開示の一実施形態は、流体投与デバイスを含む。流体投与デバイスは、光源と、光源から離間しているノズルとを含む。また、前記デバイスは、前記光源のビーム経路内に配置された膜であって、前記光源から前記ノズルへの光の一部を通過させるように構成された前記膜を含む。また、前記デバイスは、前記膜と前記ノズルとの間に配置された流体チャンバを含み、前記ノズルは前記光の一部のビームが前記ビーム経路に沿って通過できるように構成されているものであり、前記ノズルは、さらに、前記ビーム経路に沿って前記流体チャンバから放出される流体の流れを形成するように構成されている。
【0009】
いくつかの実施形態において、前記光源は第1のスリット幅を有する位置合わせされたバッフルを含んでもよく、前記ノズルは、第2のスリット幅を有するものであり、前記第1のスリット幅および前記第2のスリット幅は400マイクロメートル(μm)未満である。いくつかの実施形態において、前記光のビームは、流体送達のため前記デバイスが眼から約15mmの位置に配置されているとき、前記ノズルが±8.5度以下の回転精度内で人間の眼に照準合わせされている場合に当該人間の眼に見えるものである。いくつかの実施形態において、前記ノズルは、1mm未満の間隔で隣接する2つのスリットを含んでもよく、これらのスリットは、前記ノズルが人間の眼に位置合わせされたときに両スリットを通じた光の強度が等しく知覚されるように使用者へ光を通すことができるよう配置され位置合わせされているものである。いくつかの実施形態において、前記光源は、第1の発光ダイオード(LED)を含んでもよい。いくつかの実施形態において、前記光源は、2若しくはそれ以上の単色LEDダイが一列に並べられた統合型のLED表面実装パッケージを含んでもよく、前記LED表面実装パッケージは、前記ビーム経路に沿う光の角度に影響を与えることなく、第1の色から第2の色に変化するように構成されていてもよい。プロセッサは距離センサからの情報を用いて、前記ノズルと人間の目との間の距離が閾値量よりも大きいかどうかを判定し、前記距離が前記閾値量より大きいと判定されたことに応答して、前記光源の視覚特性を第1の値に変更し、前記距離が前記閾値量より小さいと判定されたことに応答して、前記光源の前記視覚特性を第2の値に変更するように構成されているものである。
【0010】
前記デバイスは、さらに、アプリケータ本体であって、アクチュエータと、前記光源と、前記ノズルと位置合わせされた開口部とを含む。前記アクチュエータは、前記膜を前記流体チャンバ内に押し込み、それにより、前記ノズルを通じて前記流体チャンバから流体を放出させるように構成されていてもよい。前記デバイスは、さらに、前記アプリケータ本体内に取り外し可能に配置されたカートリッジを含んでもよい。いくつかの実施形態において、前記カートリッジは、前記流体チャンバと流体連通する流体リザーバと、前記ノズルと、前記膜とを含む。
【0011】
前記カートリッジは、前記流体チャンバと流体連通する流体リザーバと、前記ノズルと、前記膜とを含んでもよい。前記アプリケータ本体は、さらに、使用者の眉弓に接触するように構成された少なくとも1つの眉係止部と、使用者の頬骨に接触するように構成された少なくとも1つの頬骨係止部とを含んでもよく、前記眉係止部が前記使用者の眉弓に接触し且つ頬骨係止部が前記使用者の頬骨に接触しているときに、前記光源が前記ノズルを通じて使用者の眼に見えるようになっていてもよい。前記アクチュエータは、ピストンと、前記ピストンの遠位端部に連結されたヘッドとを含んでもよく、前記ヘッドは作動位置で前記膜に接触するように構成されていてもよく、前記ヘッドは前記光源に対して配置された傾斜反射面を含み、それにより前記光源からのビームが前記ノズルへと反射されるようになっていてもよい。前記ヘッドは、前記光源に隣接して第1の開口部と、当該ヘッドの遠位端部に第2の開口部とを含んでもよく、前記傾斜反射面は前記ヘッド内にあり、それにより、前記光の一部が前記第1の開口部を通じて入り、前記傾斜反射面で反射し、前記第2の開口部から外へ伝搬するようになっていてもよい。前記アプリケータ本体は、さらに、1若しくはそれ以上の光検出器を含んでもよく、前記光検出器は前記ヘッドまたはカートリッジにおける前記光源からの光の内部反射に基づいて、当該カートリッジの存在を検出するように構成されている。前記アプリケータ本体は、起動制御部と、前記光源と、前記アクチュエータとを含んでもよい。前記カートリッジは、前記流体リザーバと、前記膜と、前記ノズルと、前記流体チャンバとを含んでもよい。前記デバイスは、前記アプリケータ本体に連結され且つ前記ノズルを覆うように構成された作動可能なノズルカバーを含んでもよい。
【0012】
この概要は、以下の詳細な説明でさらに説明する概念の選択されたものを簡略化された形式で紹介するために提供するものである。この概要は、特許請求の範囲に記載される主題の主要な特徴または本質的な特徴を特定することを意図したものではなく、特許請求の範囲に記載される主題の範囲を限定することを意図したものでもない。特許請求の範囲に定義されている眼用薬剤アプリケータの特徴、詳細、有用性、および利点のより広範な提示が、本開示の様々な実施形態についての以下の説明になされ、添付の図面に示されている。
【図面の簡単な説明】
【0013】
本開示の例示的な実施形態を添付の図面を参照して説明する。
【
図1】
図1は、本開示の少なくとも1つの実施形態における、患者の眼に薬剤を送達する例示的な眼用薬剤アプリケータの写真である。
【
図2】
図2は、人間の眼の例示的な薬剤送達ゾーンを表す概略図である。
【
図3】
図3は、本開示の少なくとも1つの実施形態における例示的な眼用薬剤アプリケータの側断面図である。
【
図4】
図4は、本開示の少なくとも1つの実施形態における眼用薬剤アプリケータの例示的な薬剤送達機構の概略図である。
【
図5】
図5は、本開示の少なくとも1つの実施形態における例示的なノズルの正面図であり、ノズルを通じて光るLEDを有することを示す。
【
図6A】
図6Aは、本開示の少なくとも1つの実施形態におけるまばたき検出および近接検知アセンブリの斜視図である。
【
図6B】
図6Bは、本開示の少なくとも1つの実施形態におけるまばたき検出および近接検知アセンブリの立面図である。
【
図7A】
図7Aは、本開示の少なくとも1つの実施形態における眼用薬剤アプリケータで用いるLED構成を示す。
【
図7B】
図7Bは、本開示の少なくとも1つの実施形態における、眼用薬剤アプリケータで用いるLED構成を示す。
【
図8】
図8は、本開示の少なくとも1つの実施形態における、再利用可能で交換可能な眼用薬剤アプリケータカートリッジの斜視図である。
【
図9】
図9は、本開示の少なくとも1つの実施形態における、作動された配置にある
図10の眼用薬剤アプリケータの投与部分の斜視図である。
【
図10】
図10は、本開示の少なくとも1つの実施形態における、キャップされ再充填配置にある
図10の眼用薬剤アプリケータの一部の斜視図である。
【
図11】
図11は、本開示の少なくとも1つの実施形態における、例示的な眼用薬剤アプリケータの断面図である。
【
図12】
図12は、本開示の少なくとも1つの実施形態における、
図11の眼用薬剤アプリケータの一部の斜視図である。
【
図13A】
図13Aは、本開示の少なくとも1つの実施形態における、眼用薬剤アプリケータの導光部品の斜視図である。
【
図14】
図14は、本開示の少なくとも1つの実施形態における例示的な眼用薬剤アプリケータの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本開示の少なくとも1つの実施形態によれば、非重力式の方向に依存しない眼用薬剤送達システムを患者の眼に近づける眼用薬剤アプリケータが提供される。本開示は、従来の噴霧器または点眼器で可能な場合よりも位置および向きの両方において高い精度で使用者が自身の眼に向けてデバイスを位置合わせするのに役立つ視覚的およびその他の手がかりを提供する。例示的な実施形態において、デバイスには、LEDなどの光源と直接的に位置合わせされた(例えば、視差なしで位置合わせされた)水平方向にスリット形状を有する1若しくはそれ以上のノズルが組み込まれており、それにより、当該ノズルが或る位置および向きの範囲内で目に向かって正しく位置合わせされている場合にのみ、使用者が光源からの光を見ることができるようになっている。眼用薬剤アプリケータは、機能するのに重力を必要としなくてもよく、したがって向きに関係なく機能し得る。眼用薬剤アプリケータには、距離検出やまばたき検出などの複数の「スマート」機能、および使用者の額や頬骨に係止させてデバイスの適切な位置合わせを支援することを目的とした受動的機能が含まれてもよい。眼用薬剤アプリケータは、例えば、緑内障、ドライアイ、および赤目(アレルギー性結膜炎)などの眼疾患の治療に有用である。
【0015】
眼用薬剤アプリケータは、薬剤を流すのと同じノズルを通じて、すなわち噴射ノズルを介して直接視線に入る経路に、光源が向けられるように独自に設計されている。一態様において、眼用薬剤アプリケータの流体投入チャンバを透明とすることができるので、単色または複数色のLEDをアプリケータのノズルのすぐ後ろに配置し、それにより、直接的にノズルを眼に照準合わせすることができる。光線の好適な絞りにより、それらの光線を、スリットノズルを直接通過できる小さな角度範囲へと制限することができ、それにより、光源からの光線が目と正しく位置合わせされたときにのみ見えるようになる。使用者は±10度などの狭い照準範囲内の眼の中心窩の色受容領域において高い視認性で有色LED光のみを見ることができ、それは、LEDの明るさを適切に選択することで、使用者が当該デバイスへ眼を正確に照準合わせするのを支援する。
【0016】
いくつかの実施形態において、眼までの距離を推定できるように光学式近接センサが用いられる。アプリケータの距離が遠すぎる(例えば、眼から20mmより遠い)場合、色または照明パターン(例えば、点滅、ストロボ、パルス、点灯など)を変更するように光源を制御することができる。さらに、アプリケータが十分に近く所定の範囲内にある場合、第1の色から第2の色に変更することができる。例えば、青およびオレンジは色弱者にとって一般的な色彩範囲であり得る。しかしながら、任意の好適な色および色の組み合わせを用いることができる。各LEDへの相対電流を調整することにより広い色域表現が可能なRGB LEDを用いることができる。また、LEDの強度は、フラッシュカメラの点滅無効信号と同様の方法で用いるように、任意選択的に点滅またはストロボさせることができる。このように、色変更および時間領域変更の信号により、使用者がデバイスを保持している間に、距離、位置合わせ、照準合わせを使用者に伝えることができ、デバイスの使いやすさが大幅に向上する。
【0017】
本開示は、経験の浅い使用者であっても、デバイスを望ましい位置、範囲、および向きに配置して自分の眼に薬剤を送達する機能を改良することで、眼用薬剤送達を実質的に支援する。この改良された自己照準合わせ機能により、不正確で信頼性の低い手動の手順が、通常のルーチンで横になったり、複数回試行したり、別の人に投薬してもらったりする必要のない、信頼性が高く反復可能な機械支援を伴う手順に変わる。この非従来型のアプローチは、使用者が高い成功率で眼用薬を自己投与できるようにすることで、眼用薬剤送達システムの機能を向上させる。
【0018】
これらの説明は、例示のみを目的として提供されており、眼用薬剤アプリケータの範囲を限定すると見なされるべきではない。特許請求の範囲の主題の主旨から逸脱することなく、特定の機能を追加、削除、または変更することができる。
【0019】
本開示の原理の理解を促進する目的で、ここで、図面に示す実施形態を参照し、また、同一のものを特定の用語を用いて記載する。ただし、本開示の範囲を限定する意図はないことを理解されたい。記載されるデバイス、システム、および方法に対する任意の変更および更なる修正、ならびに本開示の原理の任意の更なる適用が、本開示が関連する当業者に通常想起されるように、十分に企図され、本開示内に含まれる。特に、一実施形態に関して説明された特徴、構成要素、および/または工程は、本開示の他の実施形態に関して説明された特徴、構成要素、および/または工程と組み合わせることができることが十分に企図される。ただし、簡潔にするために、これらの組み合わせによる複数回の繰り返しの説明は個別にはしない。本明細書に記載の例は、例示を目的として提供されており、限定を意図するものではない。
【0020】
図1は、本開示の少なくとも1つの実施形態における、患者の眼50に薬剤を送達する例示的な眼用薬剤アプリケータ100の側面図である。上述のように、いくつかの実施形態において、眼用薬剤アプリケータ100は、アプリケータ100を水平形態で使用できるよう、点眼液に流れをもたらすように構成されている。いくつかの態様において、流体の流れはマイクロストリームともいう。したがって、重力により流体が患者の目50に向くよう後ろにもたれることなく、使用者は当該流体を点眼することができる。適切な用量を送達するために、眼用薬剤投与器または眼用薬剤アプリケータ100が標的眼球50に対して適切な位置および向きに保持されることは有用である。眼用薬剤アプリケータ100は、それ以外の場合では、以下に説明するように経験豊富な使用者にとっても困難なこの照準合わせプロセスの負担を軽減するいくつかの構成を提供する。
【0021】
図2は、人間の目50の例示的な薬剤送達ゾーンを示す概略図である。MRD1およびMRD2は、患者が光源を直視しているときの瞳孔と瞼(それぞれ上52と下54)間の「マージン反射距離」である。MRD1およびMRD2は典型的には、約4mmである。PBDは、瞳孔56の中心と眉58との間の瞳孔から眉までの距離である。瞼52、54は、水平方向の寸法が長く、垂直方向の寸法が短い形状を形成するため、薬剤を配置する際に垂直方向よりも水平方向に誤差の余地が大きくなる。また、快適さと視覚の理由から、眼50全体にできるだけ均等に薬剤を投与することが望ましい。したがって、いくつかの実施形態において、眼用薬剤アプリケータのノズルは、眼の表面全体への広がりを最大化すると同時に眼球50を逃し瞼52、54または皮膚に接触する物質の量を減らすために、眼50の水平寸法を横切る水平線に薬剤を照準合わせする水平スリットである。
【0022】
図3は、本開示の少なくとも1つの実施形態における、例示的な眼用薬剤アプリケータ100の側断面図である。眼用薬剤アプリケータ100は、起動ボタン112と、スライド作動機構114と、光源116と、作動ハンマー118とを有するアプリケータ本体110を含む。また、眼用薬剤アプリケータ100は、薬剤リザーバ122と、透明で弾性的に変形自在の壁または膜124と、流体チャンバ126と、ノズル128とを有する交換可能なカートリッジ120を含む。一例において、取り外し可能なカートリッジ120が所定の位置にあり、電源スイッチがオンにされると、光源116は、電源(例えば、電池)から電力を取り、膜124およびノズル128を通じて光ビーム125を放光し、それにより、ノズル128が正しく目に向けられたときに光ビーム125が人間の目に見えるようになる。起動ボタン112が押されると、スライド作動機構114が下降し、作動ハンマー118がコックされてから解放された後、作動ハンマー118が膜124を叩き、流体チャンバ126内の流体がノズル128を通って強制的に放出される。作動ボタン112が解放されると、ハンマー118は膜124を解放し、流体チャンバ126内に負圧が生成され、これにより更なる用量の流体が薬剤リザーバ122から流体チャンバ126に引き込まれる。
【0023】
一例において、ノズル128は、表面張力が液体を重力や振動などに抗して適所に保持するのに十分な狭さのスリットを有するが、依然として、投与するのに十分な量の急な流れで必要な用量の薬剤を眼に送達することができる。一例において、光源116は、ノズル128の投与軸と位置合わせされ且つ当該ノズル128から離間しているLEDを有する。
図3に示す実施形態において、光源116はノズル128の背後にあるものとして説明することもできる。
【0024】
図4は、本開示の少なくとも1つの実施形態における眼用薬剤アプリケータの例示的な薬剤送達機構200の概略図である。この機構は、バッフル/コリメータ217、ノズル228、透明で弾性的に変形自在の壁または膜224、流体チャンバ226、リフレッシュチャネル229、および回転ストライクアーム218または作動ハンマーを通じて光ビーム225を放出するように構成された光源216を含む。一例において、光源216はSMD RGB LEDパッケージである。眼用薬剤アプリケータの正確な位置合わせを確実にするために、LED216を、流体チャンバ226および膜224の後ろ且つ、ノズル228を通じて流体を作動させるのに用いるストライカ218の動作範囲の外側であるがノズル228と一直線上になるように取り付けるのが、すなわち、ノズル噴射を直視しうる状態で取り付けるのが有利である。
【0025】
光ビーム225の角度範囲または広がりは、開口スリットの幅および厚さW、ならびにLED開口スリットまでのノズル228のオフセット距離Dlによって部分的に決定される。この範囲は、眼用薬剤アプリケータを眼窩に照準合わせするための受光角、および中心窩に対する近視光線の自然受光角よりも狭いことが望ましいことがある。
【0026】
LED信号が眼窩の色覚中枢(錐体)の真上にこないかぎり、通常の状態において周囲光が中心窩で受け取る信号を支配するよう、光強度の強さを調整することができ、それは、はるかに大きい受光角(~120度)を有する黒および白(ロッド)の代わりに、最大の視認性で約±2度の受光角を有する。実際には、これは、光源に電力を供給するのに用いる電流が10~20mAの範囲で非常に低く、ミリカンデラレベルの出力で機能できることを意味し得る。
【0027】
一例において、半径約2.5mmという典型的な中心窩(ほぼ円形)で人間の眼の焦点距離が約17mmの場合、中心窩に当たる光の角度受光範囲(デバイスの回転について、
図4において回転角度θで示す)は、およそ±8.36度である。この値は説明のみを目的とするものであり、角度許容範囲の正確な値は複数の追加パラメータに依存してもよい。光がアプリケータの反対側(目に最も近い側の反対側)に配置され、アプリケータが、約15mmの幅で且つ眼の表面から15mmのところに配置される場合、LEDから眼までの総距離は30mmである。ノズルから眼までは15mmしかないため、この8.36度の角度は、人間の眼でわずか±2.2mm中心から外れたストライク距離となる。MRD1およびMRD2は典型的には人間の成人で約4mmであるため、照準誤差には約2mmのマージンがある。±8.5度の角度が許容され得る。SMD RGB LEDパッケージ上に金属レーザーパターンの定義された開口を配置することにより、RGB LEDの自然角度公差は±8.3度よりも大幅に小さくなり得る。ノズルスリット幅300マイクロメートル(μm)、バッフル/コリメータスリット幅300μm、及び距離Dl約10ミリメートル(mm)以上の場合、ノズルを通過するLED光の自然角度範囲は約±0.03ラジアンまたは±1.7度であり、したがって、ノズルを眼に照準合わせする際の角度ずれの許容範囲は人間の中心窩の直径のみによって制限される。例えば、約100μm~約500μmの間の値を含め、その他のより大きな幅およびより小さな幅の調整スリットを用いてもよい。
【0028】
実際には、光源の位置合わせに対する使用者の認識は、これらの計算が示唆するよりもさらに敏感である可能性がある。例えば、使用者は、光源が正しく照準合わせされているときに明るさの増加およびより鮮明な視認性を知覚し得るものであり、それにより、当該使用者がより正確にアプリケータを眼の中心に向けて配向し照準合わせできるようになっている。したがって、ノズルの後ろの適切な距離に配置され、当該ノズルを通じて直接照準合わせされるLEDは、眼用薬剤アプリケータに信頼性の高い標的化ユーザインターフェイスを提供する。
【0029】
図5は、本開示の少なくとも1つの実施形態における、LED316を有する例示的なノズル328の正面図であり、LED316が当該ノズルを通じて放光することを示す。光はノズル328のスリットを通じてのみ見えるように調整(buffle)される。いくつかの実施形態において、LED316はスリットと一直線上にある。他の実施形態では、LED316をスリットの面の上または下に配置してもよく、且つ、当該スリットと一直線上にある角度付きミラーがノズル228へ光を反射してもよい。
【0030】
さらに、光学式近接センサを用いれば、眼までの距離を推定することができる。この点に関し、
図6Aおよび
図6Bは、まばたき検出および近接検知を含む薬剤送達機構のノズル37の一実施形態を示す。この点に関し、近接センサは、眼までの距離の測定、まばたきの検出、またはその両方に用い得る。まばたき検出器295は、2つの反射近接センサ350および355を対の配置で含み、適切な眼の標的化を検証し、また、まばたきを検出する。いくつかの実施形態において、センサ350および355はノズル37の両側に配置されている。いくつかの実施形態において、各センサ355および350は、(
図5Cに355aおよび355bとして示すように)LEDとフォトダイオードとを含む。いくつかの実施形態において、2つのセンサ350および355は、図の存在を検出し、まばたきが発生したかどうかを判定するように構成された光学式近接赤外線センサである。いくつかの実施形態において、センサ350および355は、レンズ集光および表面実装技術パッケージングを備えた反射型近接センサである。いくつかの実施形態において、センサ350および355は、米国テキサス州キャロルトンのTT Electronics製のOPB733TRセンサ、または米国カリフォルニア州サンノゼのAvago Technologies製のHSDLー9100センサであるが、センサ350および355は任意のLEDおよびフォトダイオード検出器であってよい。いくつかの実施形態において、センサは、約30度の角度のマイクロプリズム365を取り付けることができる使いやすい表面を提供するために、マイクロレンズの上面の上に成形パッケージ面を有する。一般的に、センサ350および255には、眼127への位置合わせ、および眼127までの目標範囲内となる距離を示す平衡閾値信号が登録されている。いくつかの実施形態において、眼に対する標的範囲は、約10mm~約30mmである。いくつかの実施形態において、Lは約15mm~20mmの間である。
【0031】
眼127からの反射は15~25mmの範囲で検出できるが、1つの光近接ペア(すなわち、LEDとフォトダイオードの組み合わせ)のみからの情報に基づく場合、予測される空間配向および位置合わせはしばしば不正確になる。そのため、2つのセンサ350および355をノズル37から等距離に配置することにより、比較可能な軸外反射信号が得られる。典型的には、使用者は、デバイスを非常に正確に水平方向に向け、水平位置を正確に合わせることができるが、垂直方向の角度および垂直方向の空間標的化に関しては判断力に欠ける。さらに、眼127は、典型的に瞼の間に8~9mmの間隙しか有さないが、眼127の水平方向の強膜には18mmの間隙を有する。そのため、水平方向の強膜の間隙は瞼間の間隙よりもはるかに大きくなる。さらに、眼の自然曲率(典型的には半径11.5~12.5mm)のため、傾斜したまたは湾曲した基板に光近接センサを搭載することなく、反射信号強度を最適化するよう光の大部分を眼127の垂直方向に向けることは、困難であり、コストアップの要因となる。したがって、まばたき検出器295はまた、光を眼127の強膜および角膜表面に垂直に向けるマイクロプリズム360および365を含み、眼127がそれら2つの経路に垂直な最適距離および位置にあるときに、調査ビームの反射を大幅に増加させることができる。したがって、センサ350および355ならびにマイクロプリズム360および365は、眼球に対するノズル37の最適な位置合わせおよびまばたき検出を検出するための電子的手段として用いることができる。
【0032】
ノズル37が複数の開口部、例えば直径約300μmの開口部を8~10個含み、ノズルの円錐角と低い油圧損失を可能にするために適切に離間されている場合、アレイの寸法120aは約14mmである。そのため、いくつかの実施形態において、センサ350および355、ならびにそれぞれのマイクロプリズム360および365は、約18mm離れている。しかしながら、センサ350および355の間隔は、カートリッジおよびノズル37のサイズに基づいていてもよい。例えば、単一の水平スリットノズルは16mmの分離を可能にすることができる。いくつかの実施形態において、その配置は、センサ350および355のフォトダイオード検出器に戻る反射光の散乱を最大化するガラス(n=1.5)について最適なマイクロプリズム角度αを可能にする。付随して算出された最適なプリズム角度は30度に近く、これは一般的に入手可能な低コストの角度付きプリズムである。プリズム角度はフォトダイオード検出器の配置に対して垂直なため、プリズム表面からの後方反射がLEDからフォトダイオード検出器に戻るリスクはない。いくつかの実施形態において、マイクロプリズム360および365は省略される。
【0033】
垂直方向では、LEDの光線の発散が非常に典型的な±20度の範囲内にある限り、
図5Cに示すように上瞼または下瞼に対して光が高い方向またはに向けられていなければ十分な信号が取得される。
【0034】
アプリケータの距離が遠すぎる場合(例えば、20mmを超える場合)は、光源の色を例えば赤または黄色に点滅するように変化させてもよく、また、デバイスが所定の範囲内にあるくらい十分に近い場合に、緑または青に変化させることができる。青/オレンジは色弱者向けの色彩範囲として用い得る。代替として青/赤を用いることもできる。しかしながら、緑、紫、黄、白などを含め、任意の好適な色および/または色の組み合わせを用いることができる。
【0035】
図7Aは、本開示の少なくとも1つの実施形態における、眼用薬剤アプリケータで用いるLED構成360を示す。モノリシックSMD RGB LEDなどの多くの複数色LEDパッケージは、信号モノリシックパッケージに取り付けられた赤、緑、および青の3つの個別のLEDを含み得る。これは、眼用薬剤アプリケータに必要な位置合わせを満たさない可能性があり、したがって、望ましいRGB LEDの詳細なパッケージ仕様は、次のようにさらに定義され絞り込まれる。
【0036】
図7Aに示す例において、LEDパッケージ366は、透明または半透明のカバー364を備えたケース362と、スポットではなく照明のラインを作り出す複数色LED366(例えば、3つのLED)の列とを含む。そのような例の1つは、OsramのLRTB GVTGである。各LED366を流れる相対電流を変更することにより、RGB LEDにおいて様々な色を単純なLEDドライバでプログラムすることができる。高周波パルス幅変調によりオンのデューティサイクルを変更することで強度を変調するがことでき、あるいは、単一のパッケージに実装された3色のLEDのそれぞれのドロップ電流をプログラムすることで強度を直接的に変調することができる。一例において、別個のRGB LEDチップは単一のラインに沿ってパッケージ内に配置され、透明カバー364は、平らな上面を有する拡散白色パッケージであり、ライン全体にわたり均一性が最適化されるようにする。有利には、3つの個々のLEDの全てが(2次元ではなく)単一の行または列に取り付けられ、その行の長い寸法がノズルのスリットの長い寸法と位置合わせされてもよく、それにより、パッケージ上に配置された単一のスリット開口が光の振幅に均等に影響を与えるようになり、水平スリットが
図4の例に示すように同じラインに沿って各色の光を平行にすることとなる。
【0037】
また、望ましくは、均一な光源を提供する拡散平面レンズパッケージ様式を有してもよく、それはLEDパッケージの真上に容易に取り付け可能な平面黒色開口を実現する。さらに、パッケージ全体に均一な光を拡散させるために白色の後方散乱反射体表面が最適である。一例において、3つのLEDチップレット全てが配列される方向に沿ったパッケージの長さは、2mmを超える。
【0038】
図7Bは、本開示の少なくとも1つの実施形態における、眼用薬剤アプリケータで用いる他のLED構成460を示す。LED460は、二次元アレイに配置された複数の単色LED466と、湾曲した透明レンズ464とを含み、全てケース462に取り付けられている。
図7Bに示す構成は、水平ノズルのスリットへの異なる色のLEDによって形成されるビームの角度範囲に、したがって
図7Aにおけるパッケージに違いをもたらし得ることが理解されよう。
【0039】
いくつかの態様において、本明細書に記載のアプリケータデバイスの光源は、~20cd*(3E-2)^2~18mcd以上の明るさを有し得る。組み込むことができる低コストのRGB LEDパッケージの例としては、例えばOsramのLRTB GVTGが挙げられる。
【0040】
他の態様では、患者の皮膚と接触するアプリケータ本体の外部部品は、医療グレードのTPSIVで外側被覆されたポリカーボネート、シリコーン、またはポリウレタンでできている。
【0041】
図8は、本開示の少なくとも1つの実施形態における、再利用可能で交換可能な眼用薬剤アプリケータカートリッジの斜視図である。眼用薬剤アプリケータカートリッジは、眼用薬剤アプリケータ内に配置されるように構成され、眼用薬剤アプリケータは、カートリッジから流体を放出する1若しくはそれ以上の構成要素を有する。カートリッジは、透明または半透明の膜404と、ノズル408と、ノズルカバー406と、流体チャンバと、薬剤リザーバ402と、ラベル領域410とを含む。薬剤リザーバ402は、上述のように、ノズル408および膜404によって部分的に画定され得る流体チャンバと流体連通している。ノズル408の開口部のサイズは、投与される薬学的流体の表面張力が、ノズル408を通じて実質的に漏れることなく、流体チャンバ402内の流体内に当該流体を保持するように十分に小さくし得る。
【0042】
一例において、ノズル408およびノズルチャンバは成形されたガンマ・セーフ・ポリプロピレンで作られ、また、薬剤リザーバは、成形同時充填された(blow-fill-seal)ポリプロピレンで作られ、0.1~0.2μmの孔サイズを有する1若しくはそれ以上の医療グレードの無菌ポリプロピレンフィルタを含む。しかしながら、任意の好適な材料を用いてよい。薬剤接触部分の機能性コーティングには、銀コーティング、その他の抗菌コーティング、親水性表面、および抗菌特性が含まれていてもよく、一方、ノズルにはフルオロポリマの疎水性医療機器コーティングが含まれていてもよい。外面フィルムは、機能化されていなくてもよく、カートリッジ・プル・タブ、カートリッジ・フラップ・シール(出荷シール)、ラベル、バーコード、および3M医療グレードのLSEテープで作られたデータマトリックスなどを含んでもよい。透明な可撓の膜は、例えば、PETE、PTFE、またはポリプロピレンで作られていてもよい。膜を含め、薬剤と接触するカートリッジの内面には、医療グレードの親水性コーティングが含まれていてもよい。
【0043】
いくつかの実施形態は、交換可能なカートリッジを含まず、当該交換可能なカートリッジの全ての構成要素をアプリケータ本体に組み込む。他の実施形態では、
図8に示すカートリッジのいくつかの構成要素がアプリケータ本体に組み込まれているが、全てが組み込まれているわけではない。例えば、いくつかの実施形態において、ノズル、流体チャンバ、およびエラストマーカバーはアプリケータ本体の一部である一方、薬剤リザーバは取り外し可能なカートリッジの一部である。
【0044】
図9および
図10は、使用の様々な段階における眼用薬剤アプリケータの投与部分を示す。いくつかの態様において、
図9および
図10に示す眼用薬剤アプリケータは、アプリケータ本体内に配置された取り外し可能な眼用薬剤アプリケータカートリッジを有していてもよい。
【0045】
図9は本開示の少なくとも1つの実施形態における、作動段階にある眼用薬剤アプリケータの一部の斜視図である。キャップまたはカバーが開いており、透明で弾性的に変形自在の壁または膜412が(例えば、
図4の作動ハンマーによって)押し下げられ、流体をノズルチャンバ414から押し出して流れにする。この状態では、ハンマーが光源をブロックするため、電力を節約するために光源をオフにしてもよい。照準合わせのLED光源は、また、アプリケータ内の光の内部反射を追跡し、そこにフォトダイオードを配置することにより、このアクティブ化された状態においてハンマーの存在を測定する便利な方法も提供することに留意されたい。したがって、カートリッジの有無、またはハンマー配置の有無も、照準合わせのLEDを利用して感知することができる。
【0046】
図10は、本開示の少なくとも1つの実施形態における、キャップされ再充填配置にある眼用薬剤アプリケータの一部の斜視図である。キャップは戻されており、(例えば、
図4の作動ハンマーの引き下げによる)弾性的に変形自在の壁または膜412に対する負圧により、(例えば、リフレッシュ流路を介して薬剤リザーバから)流体がノズルチャンバ414に引き込まれる。
【0047】
本明細書に記載のデバイスによって提供される噴霧プロファイルは、眼科治療用途に有益な様々な幾何学的または空間的特徴を有していてよい。一例において、そのような至近距離でのスプレープロファイルは実質的に楕円形であり、幅が目の幅よりも小さく、それにより、スプレーが幅薄なコーティングとして目を覆うことができる。いくつかの実施形態において、ノズルと眼球との間の範囲は例えば10mm~20mmとなることが望ましい。その点で、ノズルは、特定の塗布範囲または距離内で特定の粘度を有する流体が幅広な噴霧パターンを形成するようなサイズ、形状を有し、またそのように構造的に構成されていてもよい。
【0048】
図11は、本開示の一実施形態における眼用薬剤アプリケータの概略図である。上述の実施形態と同様に、アプリケータは、薬液を収容するリザーバ522と、アクチュエータ520と、バッテリ535と、基板に取り付けられたコネクタ513および光源516を有する回路アセンブリ511とを収容するハウジングまたは筐体510を含む。図示の実施形態では、アクチュエータ520は、光誘導部ともいうピストンヘッド518が膜524に衝突または叩打してチャンバ526内の流体をノズルまたはスリット528を通じて放出するように作動するよう構成されたソレノイド529を有する。上記と同様に、チャンバ526は薬剤リザーバ522からの薬液で満たすことができる。いくつかの実施形態において、薬剤リザーバ522は、チャンバ526と、膜524と、ノズル528とを含む交換可能なカートリッジまたはボトルを含む。ソレノイドのヘッド518は膜524をチャンバ526内へと変形させるようなサイズおよび形状である。
図11の実施形態では、ソレノイド529がノズル528の流軸と位置合わせされていることを理解されよう。したがって、光源516は、ヘッド518の上に配置され、光のビームをヘッド518の対角面519に向けるように構成されている。対角面519は反射性であり、光のビームがビーム経路に沿ってスリット528へ反射されるように傾斜している。光要素516から放出された光は、以下に説明する光誘導要素によって反射面519に向かって下方に反射される。図示の実施形態において、対角面519は、光源516が対角面519の真下に配置された状態で、スリット528の投与軸515に対して45度の角度で配向されている。しかしながら、その他の構成も企図される。例えば、対角面519は、45度以外の角度で配向されてもよく、それより大きくても小さくてもよい。さらに、または代替的に、光源516は、光源516の軸がノズル528の投与軸に対して斜めになるように、ソレノイド529のヘッド518からオフセットされてもよい。
【0049】
図12は、
図11に示す薬剤アプリケータ500の一部の斜視図である。
図12に示すように、光誘導要素523は、回路アセンブリ511の基板に取り付けられた光要素516からの光をソレノイドヘッド518の開口部に向けて下向きに方向づけるように構成された対角ミラーまたは他の光学部品を含んでもよい。そして、
図11に関して上述したように、光要素516からの光を膜524およびノズル528に通過させることができる。
【0050】
図13A及び
図13Bは、ピストンヘッド518を示し、当該ピストンヘッド518が、光要素(例えば、
図12の516)からの光を流軸515に沿って遠位開口部534の外へ方向づける傾斜反射面519を含むことを示す。いくつかの態様において、ピストンヘッド518は光誘導要素ともいう。光誘導要素518は、当該要素518の上部側面に第1の開口部532を含み、当該要素518の遠位側に第2の開口部または遠位開口部534を含む。
図13Bは要素518の断面図であり、当該要素518がその内部に傾斜反射面519を含むことを示す。この要素は、ポリマーを有してもよく、また、表面519が滑らかで光沢があり、遠位開口部534を出る光についてコヒーレント反射をもたらすように射出成形されていてもよい。上記で説明したように、要素518は、ノズル(例えば、
図12の528)の流軸と平行なまたは同延の軸515に沿って光を反射するように構成されている。
【0051】
図14は、本開示の一実施形態における眼用薬剤アプリケータ600の概略図である。
図11の実施形態と同様に、アプリケータ600は、薬液を収容するリザーバ622と、アクチュエータ620と、光源616とを収容するハウジングまたは筐体610を含む。図示の実施形態において、アクチュエータ620は、膜624に直接衝突または叩打して、チャンバ626内の流体をノズルまたはスリット628を通じて放出するように構成されている。同様に上記のように、チャンバ626は、薬剤リザーバ622からの薬学的流体で満たすことができる。いくつかの実施形態において、薬剤リザーバ622は、チャンバ626と、膜624と、ノズル628とを含む交換可能なカートリッジまたはボトルを含む。例示的な実施形態において、アクチュエータ620はソレノイドを有し、ソレノイドピストンのヘッド618は、膜624をチャンバ626内へと変形させるようなサイズおよび形状となっている。
図14の実施形態において、反射対角面619は、ヘッド618の外側の傾斜面に配置される。図示の実施形態において、対角面619は、スリット628の投与軸に対して45度の角度で配向されている。しかしながら、その他の構成も企図される。例えば、対角面619は、45度以外の角度に配向されてもよく、それより大きくても小さくてもよい。さらに、または代替的に、光源616はピストンのヘッド618からオフセッしていてもよく、それにより、光源616の軸がノズル628の投与軸に対して斜めになる。
【0052】
いくつかの実施形態において、光源620は、光源620によって生成された光のビームの角分散を制限するように構成された集光光学系、バッフル、または他の光学部品を含む。図示の実施形態では、ビーム615は、アクチュエータ620が後退状態にあるときに反射面619で反射するように構成されている。他の実施形態では、光源620は、アクチュエータ620が他の作動段階にあるときに、光のビーム615を反射光に向けるように構成することができる。いくつかの実施形態において、チャンバ626の形状は、膜624が変形してチャンバ626の対向する内面に接触し、チャンバ626内の流体の大部分をノズル62へ通過させるように、ヘッド618の形状またはプロファイルと合致する。
【0053】
本明細書に記載のデバイスは、追加または代替の構成要素、形状因子、またはサブアセンブリを含むことができる。例えば、眼用薬剤アプリケータは、2020年5月13日に出願された「眼科用途のための非重力式流体送達デバイス」と題する米国特許出願公開第2020/0360180号に記載されているような形状因子を含むことができ、その全体は参照により本明細書に組み込まれる。
【0054】
本明細書の教示に精通した後、当業者によって容易に理解されるように、眼用薬剤アプリケータは、経験の浅い使用者であっても、高い精度、再現性、および成功確率で眼科用薬剤を眼に直接適用することを可能にする。したがって、眼用薬剤アプリケータは、既存の目薬送達システムの欠点を克服することによって、当技術分野における長年のニーズを満たすことが分かる。
【0055】
プロセッサを含む実施形態において、プロセッサは、汎用コンピューティングデバイス、縮小命令セットコンピューティング(RISC)デバイス、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、または機械式コンピュータや量子コンピュータを含むその他の関連ロジックデバイスの任意の組み合わせを有してよい。いくつかの実施形態において、プロセッサは命令または情報が格納されたメモリを有し、プロセッサは当該命令または情報に基づいて動作する。メモリは、処理要素と同じボードまたはチップ上に配置するか、または処理要素を含むボードまたはチップの外部に配置することができる。メモリは、読み取り専用メモリ(ROM)、プログラマブル読み取り専用メモリ(PROM)、電気的に消去可能な読み取り専用メモリ(EEPROM)、磁気または電子ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、フラッシュメモリ、リムーバブルメディア、またはその他の関連するメモリ種類の任意の組み合わせを有してもよい。
【0056】
これらに限られるものではないが、ソフトウェアの更新、ファームウェアの更新、またはデバイスからの読み取りを含め、外部通信を含む実施形態において、デバイスへの通信およびデバイスからの通信は、USB、マイクロUSB、Lightningなどのケーブルインターフェース、またはFireWireインターフェイス、ブルートゥース(登録商標)、Wi-Fi、ジグビー、Li-Fi、あるいは2G/GSM、3G/UMTS、4G/LTE/WiMax若しくは5Gなどのセルラーデータ接続などの任意の好適な無線または有線通信技術を用いて実現することができる。例えば、ブルートゥース(登録商標)・ロー・エナジー(BLE)無線を用いて、クラウドサービスとの接続を確立し、データの送信およびソフトウェアパッチの受信をすることができる。制御部は、リモートサーバ、またはラップトップ、タブレット若しくは手持ち式デバイスなどのローカルデバイスと通信するように構成されていてもよく、あるいはステータス変数やその他の情報を表示できるディスプレイを含んでもよい。
【0057】
眼用薬剤アプリケータの内部電子部品内または電子部品間の通信は、もしあれば、多数の方法またはプロトコルによるものであってよい。シリアル通信プロトコルは、これらに限られないが、SPI、I2C、RS-232、RS-485、CAN、イーサネット、ARINC429、MODBUS、MIL-STD-1553、またはその他の好適な方法またはプロトコルを含んでもよい。パラレルプロトコルは、これらに限られないが、ISA、ATA、SCSI、PCI、IEEE-488、IEEE-1284、およびその他の好適なプロトコルを含んでもよい。必要に応じて、UART、USART、またはその他の適切なサブシステムによって、シリアルおよびパラレル通信をブリッジしてもよい。
【0058】
上述の例および実施形態に対して、多くの変形が可能である。例えば、眼用薬剤アプリケータは、瞬目検出システム、色変化LED、または調光可能なLEDを含んでもよい。このシステムは、他のシステムまたは、鼻、口、および耳を含む体の他の開口部(orifice)に薬剤を送達するのに用い得る。このデバイスは、獣医学で用いてもよく、または、これらに限定されないが、接着剤、潤滑剤、塗料、および染料を含め非医療用途のエアロゾル物質を正確な量で送達するのに用いてもよい。
【0059】
したがって、本明細書で説明する技術の実施形態を構成する論理的動作は、動作、工程、オブジェクト、要素、構成要素、またはモジュールと様々に呼ばれている。さらに、明示的に主張されていない限り、または特許請求の範囲の文言によって特定の順序が本質的に必要とされていない限り、これらは任意の順序で起こりまたは実行できることを理解されたい。
【0060】
上、下、内、外、上方、下方、左、右、横、前、後、頂、底、より上、より下、垂直、水平、時計回り、反時計回り、近位、遠位などの全ての方向が、特許請求の範囲の主題について読者の理解を助ける特定の目的のためにみの参照されるものであり、具体的に眼用薬剤アプリケータの位置、方向、または使用に関して限定をするものではない。例えば、取り付けられた、連結された、接続された、および結合されたなどの接続についての言及は、広く解釈されるべきであり、別段の指示がない限り、要素の集合間の中間部材および要素間の相対的な動きを含み得る。そのため、接続についての言及は、必ずしも2つの要素が直接的に接続され、互いに固定された関係にあることを意味するわけではない。「または」という用語は、「排他的または」ではなく「および/または」を意味すると解釈されるべきである。特許請求の範囲に別段の記載がない限り、記載された値は単なる例示として解釈されるべきであり、限定的であると解釈されるべきではない。
【0061】
一般的に、本明細書に開示する方法、装置、および/またはシステムに関連する使用者データの任意の作成、保存、処理、および/または交換は、様々なプライバシー設定、セキュリティプロトコル、および一般的なデータ規制に準拠するように構成され、重要事項として機密性の取り扱いおよび使用者データの完全性と整合する。例えば、装置および/またはシステムは、多くの規格および/または他の協定に準拠するための情報セキュリティ制御を実施するモジュールを含んでもよい。いくつかの実施形態において、モジュールは、使用者からプライバシー設定の選択を受け取り、選択されたプライバシー設定に準拠する制御を実施する。他の実施形態では、モジュールは、機密であると考えられるデータを識別し、当技術分野で周知の任意の適切な方法に従ってデータを暗号化し、機密データをコードに置き換えてデータを仮名化し、また、その他の場合では、確実に選択されたプライバシー設定ならびにデータセキュリティ要件および規制へ準拠するようにする。
【0062】
上記の明細書、実施例、およびデータは、特許請求の範囲で定義された眼用薬剤アプリケータの例示的な実施形態の構造および使用の十分な説明を提供するものである。特許請求の範囲の主題の様々な実施形態を、ある程度の特殊性をもって、または1若しくはそれ以上の個々の実施形態を参照して上記で説明してきたが、当業者であれば、特許請求の範囲の主題の主旨または範囲から逸脱することなく、開示された実施形態に対して多数の変更を行うことができる。例えば、電池、太陽電池、バネ、外部「壁電流」などの電子機器に電力を供給するために、様々な種類の電源が用いられてよい。
【0063】
さらに他の実施形態も企図される。上記の説明に含まれ、添付の図面に示される全て事項は、特定の実施形態の単なる例示として解釈されるべきであり、限定的ではないことが意図されている。詳細または構造の変更は、特許請求の範囲で定義される主題の基本要素から逸脱することなく行うことができる。
【国際調査報告】