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▶ ベクトン・ディキンソン・アンド・カンパニーの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-20
(54)【発明の名称】皮下安全針
(51)【国際特許分類】
   A61M 5/32 20060101AFI20230613BHJP
【FI】
A61M5/32 500
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022568682
(86)(22)【出願日】2021-05-11
(85)【翻訳文提出日】2022-11-11
(86)【国際出願番号】 US2021031769
(87)【国際公開番号】W WO2021231418
(87)【国際公開日】2021-11-18
(31)【優先権主張番号】63/023,481
(32)【優先日】2020-05-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/077,041
(32)【優先日】2020-09-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/315,867
(32)【優先日】2021-05-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】595117091
【氏名又は名称】ベクトン・ディキンソン・アンド・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】BECTON, DICKINSON AND COMPANY
【住所又は居所原語表記】1 BECTON DRIVE, FRANKLIN LAKES, NEW JERSEY 07417-1880, UNITED STATES OF AMERICA
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アミット ウダイ リメイエ
(72)【発明者】
【氏名】デイビッド ポガンスキ
【テーマコード(参考)】
4C066
【Fターム(参考)】
4C066FF05
4C066NN02
4C066NN03
4C066NN04
(57)【要約】
ネジ式接続部を含む、医療用コネクタに接続するための安全針装置である。安全針は、従来の針ハブと相互に掛り合うように構成されたカラーを備え、カラーは、ヒンジキャップのための取り付けポイントを有し、ヒンジキャップは、2ピース構成である。さらなる実施形態において、安全針装置は、針カニューレ及び針ハブの末端部分をカバーするように構成された取り外し可能な硬質針包囲体を備える。硬質針包囲体は、針カバーと相互に掛り合い、針ハブの基端部分をカバーするように構成されたキャップをさらに備える。キャップと、針カバーの少なくとも一部は、取り外し可能なスリーブによってカバーされていて、これはキャップと針カバーとを一緒に保持する。さらなる実施形態は、針ハブ、針カバー、アダプタ及びキャップを備え、アダプタは、従来の針キャップに取り付けるように構成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
安全針装置が、
末端部分と基端部分とを備える注射器に結合するように構成された針ハブであって、前記針ハブが実質的にシリンダ状の形状を有する、針ハブ、
前記針ハブの前記末端部分から延びる針カニューレ、
取り外し可能なカラーであって、実質的にシリンダ状の本体、前記実質的にシリンダ状の本体を通って延びる開口部、及び前記カラーの外表面上に配置された2つの取り付けポイントを有し、前記開口部は前記針ハブの前記基端部分を受容するように寸法決めされて構成されており、前記2つの取り付けポイントは、2ピースヒンジキャップに取り付けるように構成されている、取り外し可能なカラー、及び、
2ピースヒンジキャップであって、2つの細長い本体をクラムシェル構成で有し、前記2つの細長い本体は互いに閉鎖するように構成され、前記細長い本体の各々は、半円形の断面と、開放基端端部及び閉鎖末端端部によって画定されるキャビティとを有し、ループが前記開放基端端部から延びていて、前記ループは、前記カラーの前記2つの取り付けポイントに相互に掛り合うよう構成されている、2ピースヒンジキャップ、
を備える、安全針装置。
【請求項2】
前記針ハブの前記基端部分が末端方向にテーパ状になっている、請求項1に記載の安全針装置。
【請求項3】
前記カラーの前記開口部は、前記針ハブの前記基端部分と干渉嵌めを生成するように寸法決めされて構成されている、請求項1に記載の安全針装置。
【請求項4】
前記カラーの前記開口部は、前記針ハブの前記基端部分と緩い嵌め合いを生成するように寸法決めされて構成されている、請求項1に記載の安全針装置。
【請求項5】
前記カラーが前記針ハブの前記基端部分の周りで自由に回転する、請求項1に記載の安全針装置。
【請求項6】
前記カラーは、前記針ハブ内にスナップされて干渉嵌めを生成するように構成され、前記カラーは、十分な力が加えられたときだけ自由に回転するように構成され、それによって自由な移動に抵抗する、請求項1に記載の安全針装置。
【請求項7】
前記2つの取り付けポイントが、前記2ピースヒンジキャップのループを受容する寸法のフックとして構成され、前記2つの取り付けポイントが、前記2ピースヒンジキャップの前記ループとのスナップ嵌め又は干渉嵌めを生成する寸法及び形状である、請求項1に記載の安全針装置。
【請求項8】
前記2つの取り付けポイントは、残留ばね作用を有するように構成されたリビングヒンジとして構成され、前記リビングヒンジは、その静止位置において開放状態であり、前記リビングヒンジの前記開放状態は、前記2ピースヒンジキャップの移動に抵抗している、請求項1に記載の安全針装置。
【請求項9】
前記2ピースヒンジキャップの前記細長い本体は、完全閉鎖時に一緒にスナップするように構成されている、請求項1に記載の安全針装置。
【請求項10】
前記2ピースヒンジキャップが自由に移動するように構成され、前記カラーが前記安全針装置の開放状態において前記針ハブの周りを自由に回転するように構成されている、請求項1に記載の安全針装置。
【請求項11】
前記2ピースヒンジキャップの各々は、独立して自由に開放又は閉鎖可能である、請求項10に記載の安全針装置。
【請求項12】
前記2ピースヒンジキャップは、前記針カニューレに対して0度から前記針カニューレに対して少なくとも125度まで移動可能である、請求項10に記載の安全針装置。
【請求項13】
前記2ピースヒンジキャップが、前記2ピースヒンジキャップの上に配置された使い捨てプラスチックシール又はスリーブによって閉鎖状態に保持されている、請求項1に記載の安全針装置。
【請求項14】
閉鎖状態で前記2ピースヒンジキャップの上に配置されたスリーブをさらに備え、前記スリーブは、前記2ピースヒンジキャップの上で長手方向に移動可能である、請求項1に記載の安全針装置。
【請求項15】
前記2ピースヒンジキャップの閉鎖末端端部は、前記2ピースヒンジキャップの閉鎖時に非取り外し可能にロックするように構成され、前記閉鎖末端端部は最終閉鎖状態を画定する、請求項1に記載の安全針装置。
【請求項16】
前記2ピースヒンジキャップは、前記2ピースヒンジキャップの閉鎖末端端部から距離を置いて配置されたロック機構をさらに備える、請求項15に記載の安全針装置。
【請求項17】
前記ロック機構は、前記2ピースヒンジキャップの一方の縁部から突出するフックタブと、前記2ピースヒンジキャップの他方の前記キャビティ内に配置された対応する開口部とを備える、請求項16に記載の安全針装置。
【請求項18】
前記開口部は、前記フックタブと相互に掛り合って取り外し可能又は非取り外し可能に受容するように構成されている、請求項17に記載の安全針装置。
【請求項19】
前記開口部は、閉鎖状態で前記フックタブと相互に掛り合って取り外し可能に受容するように構成されている、請求項18に記載の安全針装置。
【請求項20】
前記開口部は、閉鎖状態で前記フックタブと相互に掛り合って非取り外し可能に受容するように構成されている、請求項18に記載の安全針装置。
【請求項21】
前記ロック機構は、前記2ピースヒンジキャップの一方の前記キャビティ内に配置された開口部と、前記2ピースヒンジキャップの他方の縁部から突出した対応するフックタブを備える、請求項16に記載の安全針装置。
【請求項22】
前記2ピースヒンジキャップの前記細長い本体上に配置された押圧特徴部をさらに備える、請求項1に記載の安全針装置。
【請求項23】
前記押圧特徴部は三角形の形状を有し、前記三角形の形状は、前記針ハブが注射器のルアーコネクタに接続されたときに前記注射器のバレル表面に当接するように構成された斜辺面を有する、請求項22に記載の安全針装置。
【請求項24】
前記斜辺面は、前記2ピースヒンジキャップを一緒に押圧するのを補助するように構成されている、請求項23に記載の安全針装置。
【請求項25】
前記三角形の形状の右面は、前記2ピースヒンジキャップを引き離すことを補助するように構成されている、請求項24に記載の安全針装置。
【請求項26】
前記三角形の形状の右面を通って延びる開口部が、前記開口部と前記斜辺面との間の縁部を形成し、前記斜辺面は、前記2ピースヒンジキャップを引き離すのを補助するように構成されている、請求項24に記載の安全針装置。
【請求項27】
前記押圧特徴部は、前記2ピースヒンジキャップの細長い本体から突出するタブとして構成されている、請求項23に記載の安全針装置。
【請求項28】
前記タブは、首部、親指押圧表面及びバレル係合表面を備え、前記バレル係合表面は、針ハブが前記注射器のルアーコネクタに接続されたときに前記注射器の前記バレル表面と当接するように構成されている、請求項27に記載の安全針装置。
【請求項29】
前記親指押圧表面は、前記2ピースヒンジキャップを互いの上に押圧するのを補助するように構成されている、請求項28に記載の安全針装置。
【請求項30】
前記親指押圧表面の末端端部は、施術者が前記2ピースヒンジキャップを引き離すことを可能にするように構成されている、請求項28に記載の安全針装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、原材料を削減し、成形及び製造工程を高速化するための簡略化された設計を有する皮下安全針に関するものである。本開示は、全体として包装と安全性の側面を単一の設計に組み合わせた受動安全針装置に関する。
【背景技術】
【0002】
背景
医療用途に特に有用な清浄又は無菌物品は、その無菌性を維持するために包装される。これらの物品の包装は、微生物が包装の内部に侵入してその内容物を汚染するのを防止するための障壁を提供することを意図している。ほとんどの場合、包装は、物品が無菌状態にさらされる時間を最小限にするために、針を収納するブリスタパックのように、物品を使用する直前に開封される。針の使用後、包装は針とは別に廃棄される。
【0003】
針装置は、人体への及び人体からの多種多様な液体及び溶液の注入及び取出しのために医療業界全体で使用されている。体液、特に血液の取扱い及び操作に関連して多数の潜在的危険性があるため、針への偶発的な曝露から施術者を保護するために、様々な種類の針装置に頻繁に組み込まれる多数の既知の安全性の特徴がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
「従来の」皮下針は、ブリスタ包装体から取り出され、針シールドが取り除かれ、次に、プラスチックハブがルアーロック又はルアースリップ注射器に装着される。その後、バイアルから薬剤が取り出され、注射で患者に投与される。針はそのまま、又は推奨される方法でキャップをした後、廃棄される。一方、安全針は、安全シールドという追加の部品が、針を永久に「取り囲む」ように配置され、それによって針にアクセスできないようにするという余分なステップがある。これは、針が再使用されないことを保証し、また、医療従事者を汚染された針刺し損傷から保護することによって、医療従事者の安全性に寄与するものである。
【0005】
この余分なステップは、安全機構を取り付けるためのベースとして機能する独自のハブ設計、又は非常に複雑な安全シールド機構のいずれかによって可能にされる。このハブは、従来の針ハブに比べ、よりかさばり、成形がより困難である。また、安全機構それ自体も同様に、成形が難しくかさばる部品で構成されている。針シールドは、使用前の針に傷がつかないことを確実にするために、肉厚のあるプラスチックでできている。さらに、使用前の針を保護する針シールドは、使用後に有用性を見いだせず、プラスチックの使用量を増やして廃棄される。
【0006】
このような特徴は、その目的に限定されている。針シールドは、輸送や保管の際に保護するだけで、装置の安全機能には何の役割も果たさない。安全シールドは、複雑な成形部品であり、針ハブとインターフェース接続しており、安全シールドの針ハブへの接続部も複雑な成形であるため、2つの部品のコストが高くなる。したがって、材料及び成形の複雑さを含む製造コストを削減しながら、針シールド及び安全シールドの両方の特徴部を組み込んだ安全針装置を提供する必要性がある。さらに、針の無菌性を提供し、ブリスタパックの必要性を排除する硬質針包囲体又は硬質針カバーを提供する必要性がある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
概要
本開示の第1態様は、針ハブ、針カニューレ、取り外し可能なカラー及びクラムシェル構成で2つの細長い本体を有する2ピースヒンジキャップを備える安全針装置に関する。針ハブは、末端部分と基端部分とを備える注射器に結合するように構成され、針ハブは、実質的にシリンダ状の形状を有する。針カニューレは、針ハブの末端部分から延びている。取り外し可能なカラーは、実質的にシリンダ状の本体、実質的にシリンダ状の本体を通って延びる開口部、及びカラーの外表面に配置された2つの取り付けポイントを有し、開口部は、針ハブの基端部分を受容するように寸法決めされて構成され、2つの取り付けポイントは、2ピースヒンジキャップに取り付けるために構成される。2ピースヒンジキャップは、クラムシェル構成の2つの細長い本体を有し、2つの細長い本体は、互いに閉鎖するように構成され、細長い本体の各々は、半円形の横断面と、開放基端端部及び閉鎖末端端部によって画定されるキャビティとを有し、ループが開放基端端部から延びていて、ループはカラーの二つの取付けポイントと相互に掛り合う(interdigitate)ように構成されている。
【0008】
第1態様の1つ以上の実施形態では、針ハブの基端部分は、末端方向にテーパ状になっている。1つ以上の実施形態において、針ハブは、針ハブの基端部分の外側表面に含まれる少なくとも1つのネジ部をさらに備え、少なくとも1つのネジ部は、標準ISO-2タイプのルアー継手と係合するように構成される。第1態様の1つ以上の実施形態において、カラーの開口部は、針ハブの基端部分と干渉嵌めを生成するように寸法決めされて構成されている。
【0009】
第1態様の1つ以上の実施形態において、カラーの開口部は、針ハブの基端部分との緩い嵌め合いを生成するように寸法決めされて構成されている。1つ以上の実施形態において、カラーは、針ハブの基端部分の周りで自由に回転する。1つ以上の実施形態において、カラーは、針ハブ内にスナップして干渉嵌めを生成するように構成され、カラーは、十分な力の適用時にのみ自由に回転するように構成され、それによって自由な移動に抵抗する。1つ以上の実施形態において、2つの取り付けポイントは、2ピースヒンジキャップのループを受容する寸法のフックとして構成される。第1態様の1つ以上の実施形態では、2つの取り付けポイントは、2ピースヒンジキャップのループとスナップ嵌めを生成する寸法及び形状である。
【0010】
第1態様の1つ以上の実施形態において、2つの取り付けポイントは、自由な移動に抵抗するように構成されたループと干渉嵌めを生成する。第1側面の1つ以上の実施形態では、カラー及び2ピースヒンジキャップは、一体的に形成される。1つ以上の実施形態において、2つの取り付けポイントは、リビングヒンジとして構成される。第1側面の1つ以上の実施形態において、リビングヒンジは、残留ばね作用を有するように構成され、リビングヒンジは、その静止位置において開放状態である。第1側面の1つ以上の実施形態において、リビングヒンジの開放状態は、2ピースヒンジキャップの移動に抵抗する。第1側面の1つ以上の実施形態では、2ピースヒンジキャップの細長い本体は、完全閉鎖時に一緒にスナップするように構成される。第1側面の1つ以上の実施形態において、2ピースヒンジキャップは自由に移動するように構成され、カラーは安全針装置の開放状態において針ハブの周りを自由に回転するように構成される。
【0011】
第1態様の1つ以上の実施形態において、2ピースヒンジキャップは回転するように構成され、それによって施術者が注射器のバレル上に配置されたマーキングをはっきりと見ることができ、正しい用量が計量されることを確実にする。第1態様の1つ以上の実施形態において、2ピースヒンジキャップは、注射器のバレルから離れるように構成され、それによって、施術者は、注射器のバレル上に配置されたマーキングをはっきりと見ることができ、正しい用量が計量されることを確実にする。
【0012】
第1態様の1つ以上の実施形態では、2ピースヒンジキャップの各々は、独立して自由に開放又は閉鎖することができる。第1側面の1つ以上の実施形態において、2ピースヒンジキャップのうちの一方は、2ピースヒンジキャップのうちの他方から独立して移動可能である。1つ以上の実施形態において、針カニューレは、開放状態において完全に露出する。1つ以上の実施形態において、2ピースヒンジキャップは、カニューレに対して0度から針カニューレに対して少なくとも数度まで移動可能である。第1態様の1つ以上の実施形態において、2ピースヒンジキャップは、閉鎖状態においてそれ自体で閉鎖される。1つ以上の実施形態において、安全針装置は、閉鎖状態で包装されて供給される。第1側面の1つ以上の実施形態において、2ピースヒンジキャップは、2ピースヒンジキャップの上に配置された使い捨てプラスチックシール又はスリーブによって閉鎖状態に保持される。
【0013】
第1態様の1つ以上の実施形態において、2ピースヒンジキャップの閉鎖末端端部は、2ピースヒンジキャップの閉鎖時に非取り外し可能にロックするように構成される。1つ以上の実施形態において、安全針装置は、閉鎖状態で2ピースヒンジキャップの上に配置されたスリーブをさらに備え、スリーブは、2ピースヒンジキャップの上で長手方向に移動可能である。1つ以上の実施形態において、2ピースヒンジキャップの閉鎖末端端部は、2ピースヒンジキャップの閉鎖時に非取り外し可能にロックするように構成され、閉鎖末端端部は最終的な閉鎖状態を画定する。第1態様の1つ以上の実施形態において、2ピースヒンジキャップは、2ピースヒンジキャップの閉鎖末端端部から距離を置いて配置されたロック機構を更に備える。
【0014】
第1態様の1つ以上の実施形態において、ロック機構は、2ピースヒンジキャップの一方の縁部から突出するフックタブと、2ピースヒンジキャップの他方のキャビティ内に配置された対応する開口部とを備える。第1態様の1つ以上の実施形態において、開口部は、フックタブと相互に掛り合い取り外し可能又は非取り外し可能に受容するように構成される。
【0015】
第1態様の1つ以上の実施形態において、開口部は、閉鎖状態でフックタブを相互に掛り合い取り外し可能に受容するように構成される。第1態様の1つ以上の実施形態において、開口部は、閉鎖状態でフックタブと相互に掛り合い非取り外し可能に受容するように構成されている。1つ以上の実施形態において、ロック機構は、2ピースヒンジキャップの一方のキャビティ内に配置された開口部と、2ピースヒンジキャップの他方の縁部から突出した対応するフックタブと、を備える。第1態様の1つ以上の実施形態において、安全針装置は、2ピースヒンジキャップの細長い本体上に配置された押圧特徴部をさらに備える。
【0016】
第1態様の1つ以上の実施形態において、押圧特徴部は、三角形の形状を有し、三角形の形状は、針ハブが注射器のルアーコネクタに接続されたときに、注射器のバレル表面に当接するように構成された斜辺面を有する。1つ以上の実施形態において、斜辺面は、2ピースヒンジキャップを一緒に押圧することを補助するように構成される。第1態様の1つ以上の実施形態において、三角形の形状の右面は、2ピースヒンジキャップを引き離すことを補助するように構成される。
【0017】
第1態様の1つ以上の実施形態において、三角形の形状の正立面を通って延びる開口部は、開口部と斜辺面との間の縁部を形成し、斜辺面は、2ピースヒンジキャップを引き離すことを補助するように構成される。第1態様の1つ以上の実施形態では、押圧特徴部は、2ピースヒンジキャップの細長い本体から突出するタブとして構成される。第1側面の1つ以上の実施形態において、タブは、首部、親指押圧表面及びバレル係合表面を備え、バレル係合表面は、針ハブが注射器のルアーコネクタに接続されたときに、注射器のバレル表面に当接するよう構成される。1つ以上の実施形態において、親指押圧表面は、2ピースヒンジキャップを互いの上に押圧することを補助するように構成されている。第1態様の1つ以上の実施形態では、親指押圧表面の末端端部は、施術者が2ピースヒンジキャップを引き離すことを可能にするように構成されている。
【0018】
第1態様の1つ以上の実施形態では、親指押圧表面は、2ピースヒンジキャップに対して実質的に平行である。第1態様の1つ以上の実施形態において、バレル係合表面は、親指押圧表面に対してある角度で延びている。第1側面の1つ以上の実施形態では、バレル係合表面は、親指押圧表面に対して直角に延びている。1つ以上の実施形態において、親指押圧表面は首部上に配置され、親指押圧表面は2ピースヒンジキャップに対して実質的に直角であり、バレル係合表面は親指押圧表面から直角に延びている。
【0019】
本開示の第2態様は、針ハブ、針カニューレ、針カバー及びキャップを含む硬質針包囲体を備える硬質包装安全針装置に関する。針ハブは、末端部分と基端部分とを備える注射器に結合するように構成され、針ハブは、実質的にシリンダ状の形状を有する。針カニューレは、針ハブの末端部分から延びている。針カバーは、細長い本体、開放基端端部と閉鎖末端端部とによって画定されたキャビティ、基端部分、中間部分及び末端部分を有し、基端部分は、キャップと合うように構成されたシリンダ状の表面を有し、中間部分は、細長い本体から延びるフランジによって画定され、細長い本体は、基端内表面、中間内表面、及び末端内表面を有するキャビティの内表面をさらに有し、基端内表面は、ハブの基端部分との干渉嵌めを生成するように構成されたリブ付きの表面を含む。キャップは、開放末端端部、閉鎖基端端部、及び開放末端端部と閉鎖基端端部とによって画定されるキャビティを有する実質的にシリンダ状の本体を含み、キャップの開放末端端部は、針カバーの開放基端端部と当接している。
【0020】
第2態様の1つ以上の実施形態では、針ハブは、針ハブの末端部分から延びる複数の長手方向リブを更に備える。1つ以上の実施形態において、針カバーの中間内表面は、中間表面から延びる複数の突起を含み、複数の突起は、針ハブの複数の長手方向リブと相互に掛り合うように構成される。第2態様の1つ以上の実施形態において、複数の長手方向リブの各々は、複数の突起のうちの2つの間に入れ子になって、針ハブの回転移動を防止する。第2側面の1つ以上の実施形態において、取り外し可能な干渉嵌めが針ハブの基端部分と基端内表面のリブ付き表面との間に生成される。
【0021】
第2側面の1つ以上の実施形態において、キャップは、キャップのキャビティの内表面から延びる複数の突起をさらに備え、複数の突起は内表面から長手方向に延びている。第2態様の1つ以上の実施形態において、キャップの複数の突起は、キャップの開放末端端部に隣接する末端部分を備え、末端部分は、開放末端端部から内向きにテーパ状になり、テーパは、針カバーの基端部分上にキャップを挿入する際に、針カバーの基端部分との干渉嵌めを生成するように構成されている。第2態様の1つ以上の実施形態において、キャップの複数の突起の基端部分は、キャップの内表面からさらに延びていて、針カバーの基端部分上にキャップを挿入する際に、針ハブの基端部分と当接するように構成されている。1つ以上の実施形態において、硬質針包囲体は、開放基端端部、開放末端端部及びシリンダ状の形状の周りに半径方向に配置された複数の穿孔を備えたシリンダ状の形状内に形成されたスリーブをさらに備え、複数の穿孔は、キャップからの針カバーの分離時に破損するよう構成されている。
【0022】
第2態様の1つ以上の実施形態では、スリーブは、スリーブと一体的に形成されたタブをさらに備える。第2側面の1つ以上の実施形態において、タブは、ラベル付け又は指示を含む。1つ以上の実施形態において、スリーブは、キャップをカバーする針に熱シールされる。第2側面の1つ以上の実施形態において、スリーブは、開封証明シールとして構成される。第2側面の1つ以上の実施形態において、スリーブは、キャップ及び針カバーの基端端部を完全にカバーする。1つ以上の実施形態において、複数の穿孔は、硬質針包囲体が組み立てられたときに、キャップの開放末端端部及び針カバーの開放基端端部の近く又は直接上にある。
【0023】
本開示の第3態様は、針ハブと、針カニューレと、針カバー、アダプタ及びキャップを含む硬質包囲体とを備えた硬質包装安全針装置に関する。針ハブは、末端部分と基端部分とを備える注射器に結合するように構成され、針ハブは、実質的にシリンダ状の形状を有する。針カニューレは、針ハブの末端部分から延びている。針カバーは、針カニューレと針ハブの末端部分とを収容するように構成され、針カバーは、テーパが付けられたシリンダ状の外表面を有する。アダプタは、基端部分、末端部分及び外側シリンダ状表面を含む実質的にシリンダ状の本体を有し、末端部分は、針カバーのテーパ付きシリンダ状外表面との干渉嵌め及び無菌バリアを生成するように構成されたテーパ付き開口部を有し、基端部分は、テーパ付き開口部と連通する第2キャビティを有する。キャップは、第1キャビティを画定する末端開口部を含む実質的にシリンダ状の形状を有し、キャップは、キャップの第1キャビティがアダプタの基端部分を受容することによって、アダプタと相互に掛り合うように構成される。
【0024】
第3態様の1つ以上の実施形態において、外側のシリンダ状表面は、アダプタとキャップ第1キャビティが接続されたときに、第1キャビティの内側表面と干渉嵌め及び無菌バリアを生成又は形成する。1つ以上の実施形態において、外側シリンダ状表面は、アダプタとキャップ第1キャビティが接続されたときに、第1キャビティの内側表面とスナップ嵌め及び無菌バリアを生成又は形成する。第3態様の1つ以上の実施形態において、外側シリンダ状表面は、第1キャビティの内側表面上に取り外し可能に接着剤で結合される。第3側面の1つ以上の実施形態では、外側シリンダ状表面は、第1キャビティの内側表面内にネジ込まれる。
【0025】
第3側面の1つ以上の実施形態において、アダプタのテーパ付き開口部は、従来の針又は市販の針と相互に掛り合うように構成される。1つ以上の実施形態において、硬質針包囲体は、アダプタの外側シリンダ状表面への末端接続部とキャップの外側シリンダ状表面への基端接続部とを有するヒンジをさらに備える。第3態様の1つ以上の実施形態では、硬質針包囲体は、ヒンジと反対側のアダプタの外側シリンダ状表面に対して基端力Fを加えることにより、片手操作で開放される。第3側面の1つ以上の実施形態では、基端開口部と末端開口部は、取り外し可能に接着剤で結合される。
【0026】
第3側面の1つ以上の実施形態において、硬質針包囲体は、キャップの第1キャビティの末端壁上に配置されたラベルを更に備える。第3側面の1つ以上の実施形態では、ラベルは、硬質針包囲体が開封されたこと又は使用されたことを示す。第3側面の1つ以上の実施形態では、ラベルは、単語、数字、又は記号を含む。1つ以上の実施形態では、ラベルは、生物学的危険記号を含む。
【0027】
第3側面の1つ以上の実施形態において、キャップは、内側表面を有する第2キャビティをさらに備え、キャップの第2キャビティは、アダプタと相互に掛り合うように構成される。1つ以上の実施形態において、アダプタの外側シリンダ状表面は、アダプタとキャップの第1キャビティが接続されたときに、第1キャビティの内側表面と干渉嵌め及び無菌バリアを生成又は形成する。第3態様の1つ以上の実施形態において、アダプタは、三角形の形状を有する棚部をさらに備え、棚部の正立面は、棚部の傾斜表面と反対側に位置し、アダプタの棚部は、アダプタの外側表面上に配置されている。
【0028】
第3態様の1つ以上の実施形態において、キャップは、第1キャビティの内側表面に配置された保持タブを備え、タブは、キャップの第1キャビティ内へのアダプタの挿入時にアダプタの棚部と取り外し可能にスナップ嵌めするように構成される。第3態様の1つ以上の実施形態において、キャップは、第1キャビティの内側表面に配置されたロック表面を含む棚部をさらに備え、キャップの棚部は三角形の形状を有し、キャップの棚部の正立面は棚部の傾斜表面の反対側に位置し、キャップの棚部は、アダプタの第2キャビティ内へのアダプタの挿入時にアダプタの棚部と非取り外し可能なスナップ嵌めを生成するように構成されている。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1図1は、本開示の例示的な第1実施形態による安全針装置の斜視図を示す。
図2図2は、第1実施形態の安全針装置の針ハブの斜視図を示す。
図3図3は、第1実施形態の安全針装置のカラーの斜視図を示す。
図4図4は、第1実施形態の安全針装置のキャップの斜視図を示す。
図5図5は、第1実施形態の安全針装置の閉鎖状態における斜視図を示す。
図6図6は、第1実施形態の安全針装置の開放状態における斜視図を示す。
図7図7は、第2実施形態の安全針装置のロック機構の詳細図を示す。
図8図8は、第2実施形態の安全針装置の開放状態を示す側面図を示す。
図9図9は、第2実施形態の安全針装置の閉鎖状態における側面図を示す。
図10図10は、第2実施形態の安全針装置の詳細図を示す。
図11A図11Aは、第2実施形態の安全針装置の開放状態における側面図を示す。
図11B図11Bは、第2実施形態の安全針装置の開放状態における側面図を示し、安全針装置は注射器バレルに取り付けられている。
図12図12は、第3実施形態の安全針装置の開放状態における側面図を示す。
図13図13は、第3実施形態の安全針装置の開放状態における側面図を示す。
図14図14は、第3実施形態の安全針装置の開放状態における側面図を示す。
図15図15は、第4実施形態の安全針装置の開放状態における側面図を示す。
図16図16は、第4実施形態の安全針装置の開放状態における側面図を示す。
図17図17は、第4実施形態の安全針装置の開放状態における側面図を示す。
図18図18は、本開示の第2実施形態による硬質針包囲体の分解図を示す。
図19図19は、本開示の第2実施形態による硬質針包囲体の組立図を示す。
図20図20は、本開示の第2実施形態による硬質針包囲体の針ハブの斜視図を示す。
図21図21は、本開示の第2実施形態による硬質針包囲体の硬質針カバーの斜視図を示す。
図22図22は、本開示の第2実施形態による硬質針包囲体の硬質針カバーの横断面図を示す。
図23図23は、本開示の第2実施形態による硬質針包囲体の詳細な側面図を示す。
図24図24は、本開示の第2実施形態による硬質針包囲体の詳細な横断面図を示す。
図25図25は、本開示の第2実施形態による硬質針包囲体のキャップの斜視図を示す。
図26図26は、本開示の第2実施形態による硬質針包囲体のキャップの横断面図斜視図を示す。
図27図27は、本開示の第2実施形態による硬質針包囲体の取り外し可能なスリーブの斜視図を示す。
図28図28は、本開示の第2実施形態による硬質針包囲体の斜視側面図を示す。
図29図29は、本開示の第2実施形態による硬質針包囲体の横断面図を示す。
図30図30は、本開示の第3実施形態による硬質針包囲体の横断面図を示す。
図31図31は、本開示の第3実施形態による硬質針包囲体の横断面分解図を示す。
図32図32は、本開示の第4実施形態による硬質針包囲体の横断面図を示す。
図33A図33Aは、本開示の第4実施形態による硬質針包囲体のアダプタの横断面図を示す。
図33B図33Bは、図33Aに示される硬質針開示のアダプタの、力Fの適用時を示す。
図34図34は、本開示の第5実施形態による硬質針包囲体の横断面図を示す。
図35図35は、本開示の第6実施形態による硬質針包囲体の分解横断面図を示す。
図36図36は、本開示の第6実施形態による硬質針エンクロージャの分解横断面図を示す。
図37図37は、本開示の第6実施形態による硬質針包囲体の分解横断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0030】
詳細な説明
本開示の実施形態は、針シールドと安全シールド機構の両方の特徴部を組み込んだ安全機構を提供し、材料費、製造の複雑さ及び廃棄物を削減することを目的とする。
【0031】
本開示の実施形態は、ネジ接続部を含む医療用コネクタに接続するための安全針装置に関連する。1つ以上の実施形態において、安全針は、従来の針ハブと相互に掛り合うように構成されたカラーを備え、カラーは、ヒンジキャップのための取り付けポイントを有し、ヒンジキャップは2ピース構成である。さらなる実施形態において、安全針装置は、針カニューレと針ハブの末端部分とをカバーするように構成された取り外し可能な硬質針包囲体を備える。硬質針包囲体は、針カバーと相互に掛り合って針ハブの基端部分をカバーするように構成されたキャップをさらに備える。キャップと、針カバーの少なくとも一部は、キャップと針カバーとを一緒に保持する取り外し可能なスリーブによってカバーされている。さらなる実施形態は、針ハブ、針カバー、アダプタ及びキャップを備え、アダプタは、従来の針キャップに取り付けるように構成される。本開示は、針シールドと安全シールド機構の両方の特徴部を組み込んだ安全機構を提供し、材料費、製造の複雑さ、及び廃棄物を削減することを目的としている。
【0032】
本開示の他の実施形態は、硬質針包囲体を含む硬質包装針装置に係るものである。1つ以上の実施形態では、硬質針包囲体が針の無菌包装を提供するので、ブリスタ包装のための針は排除される。
【0033】
本開示のいくつかの例示的な実施形態を説明する前に、本開示は、以下の説明で画定される構造又はプロセスステップの詳細に限定されないことを理解されたい。本開示は、他の実施形態が可能であり、様々な方法で実施又は実行されることが可能である。
【0034】
以下の説明のために、用語「頂」、「底」、「長手」、及びその派生語は、図面図において配向されているとおりの本開示に関するものとする。しかしながら、本開示は、これに反して明示的に指定された場合を除き、代替的な変形及びステップシーケンスを想定し得ることが理解される。また、添付図面に図示され、以下の明細書に記載される特定の装置及びプロセスは、本開示の単なる例示的な実施形態であることを理解されたい。したがって、ここに開示される実施形態に関連する特定の寸法及び他の物理的特性は、限定的であると考えられない。
【0035】
ここで使用される場合、「a」、「an」、及び「the」の使用は、単数及び複数を含む。
【0036】
ここで使用される場合、用語「ルアーコネクタ」は、注射器、カテーテル、ハブ針、IVチューブなどを互いに取り付ける標準的な手法である接続カラーを指す。ルアーコネクタは、単純な圧力/捩り嵌め/摩擦嵌めだけで一緒に保持するためにわずかにテーパが付けられた、1つ以上の連動チューブからなる。ルアーコネクタは、オプションとして、さらに外側の縁部にネジを付けて、より安全性を高めることを可能にし得る。ルアーコネクタは、血管アクセス装置(VAD)上に位置する端部に連動して接続することができる。ルアーコネクタは、末端端部、基端端部、不規則な形状の外壁、注射器のバレルのチャンバからVADのハブへ流体連通するために輪郭付けられた中心通路を備える。ルアーコネクタはまた、ルアーコネクタをVADのハブに解放可能に取り付ける末端端部チャネル、及びルアーコネクタを注射器のバレルに解放可能に取り付ける基端端部チャネルを有する。ここで使用する場合、「ルアーコネクタ」という用語は、雄ルアーコネクタ又は雌ルアーコネクタを指す。
【0037】
ここで使用される場合、「医療装置」という用語は、ネジ接続部又は連動接続部を有する一般的な医療装置を指し、接続部は対応する合わせ要素を有する。例として、限定するものではないが、注射器は、カテーテル、IVラインなどの針コネクタなどの2次医療装置と解放可能に連動するネジ接続部を有していてもよい。ネジ接続部は、2次医療装置に取り付けるためのネジ手段を有する突出した壁によって囲まれた流体経路を画定するルーメンを含んでもよい。
【0038】
関連技術分野の当業者によって容易に理解されるように、「ネジ」、「テーパ」、「タブ」、「壁」、「頂」、「側」、「底」などの説明用語が理解を容易にするために本明細書全体にわたって使用されているが、本開示の実施形態の様々な態様を実施するために組み合わせて又は個別に使用することができる任意の構成要素を限定することを意図するものではない。
【0039】
安全針装置の第1実施形態は、従来の針ハブと相互に掛り合うように構成された取り外し可能なカラーを備え、カラーは、ヒンジキャップのための取り付けポイントを有し、ヒンジキャップは、針ハブの針カニューレをカバーするように折り畳む2ピース構成である。1つ以上の実施形態において、カラー及び2ピースヒンジキャップは、従来の針ハブに装着され得るシールドアセンブリとして構成され、別々に包装されてもよい。1つ以上の実施形態において、2ピースヒンジキャップは、針の使用後に不可逆的にスナップすることによって、再使用防止機構として構成される。1つ以上の実施形態において、カラーは、針ハブの周りを自由に回転するように構成され、それによって、施術者は、2ピースヒンジキャップを視野の外に、又は挿入部位から離して移動させることができる。さらなる実施形態では、安全針装置は、針カニューレ及び針ハブの末端部分をカバーするように構成された取り外し可能な硬質針カバーを備える。硬質針包囲体は、針カバーと相互に掛り合って針ハブの基端部分をカバーするように構成されたキャップをさらに備える。キャップと、針カバーの少なくとも一部は、キャップと針カバーとを一緒に保持する取り外し可能なスリーブによってカバーされる。さらなる実施形態は、針ハブ、針カバー、アダプタ及びキャップを備え、アダプタは、従来の針キャップに取り付けるように構成される。本開示の実施形態の例示的な実施態様では、消毒キャップは、統合されたネジ又はタブ、及びそれが医療装置のネジ付き継手とインターフェースすることを可能にする任意の及びすべての組み合わせの他の特徴部を含む。好ましい実施形態では、消毒キャップは、ルアー継手とインターフェースする。カプラ、継手、ポート及びアダプタの例示的な構成は、市販のルアーロック、ルアースリップポート、ロックポート、ネジ接続部、連動接続部又は当技術分野で知られている一般的な他の医療装置継手を含んでもよい。
【0040】
ここで図面を参照すると、同様の参照数字が、いくつかの図を通して同一又は対応する部分を示しており、本開示の実施形態は、以下のように説明される。
【0041】
図1に描かれているように、安全針装置100の第1実施形態は、針ハブ110と相互に掛り合うように構成された取り外し可能なカラー130を備え、カラー130は、2ピースのヒンジキャップ(140、142)のための2つの取り付けポイント(132、134)を有する。ハブ110は、注射器に結合するように構成される。2ピースヒンジキャップ(140、142)は、針ハブ110の針カニューレ112の上に折り畳んでカバーするように構成されている。1つ以上の実施形態において、2ピースヒンジキャップ(140、142)は、針カニューレ112の使用後に不可逆的にスナップすることによって、再使用防止機構として構成される。1つ以上の実施形態において、2ピースヒンジキャップ(140、142)は、従来の針ハブに嵌められてもよく別々に包装されてもよいシールドアセンブリとして構成される。1つ以上の実施形態において、カラー130は、針ハブ110の周りを自由に回転するように構成され、それによって、施術者は、2ピースヒンジキャップ(140、142)を視野の外に、又は挿入部位から離れるように移動させることが可能である。1つ以上の実施形態において、カラー130は、針ハブ110と非取り外し可能に相互に掛り合うように構成されて、カラー130の取り外しを防止する。
【0042】
図2に示すように、針ハブ110は、末端部分114及び基端部分116を有するシリンダ状本体を備える。末端部分114からは、針カニューレ112が末端方向に延びている。1つ以上の実施形態において、末端部分114は、複数の長手方向リブ115をさらに含む。基端部分116は、実質的にシリンダ状の形状を有する。1つ以上の実施形態において、基端部分116は、末端方向にテーパ状になっている。基端部分116は、ルーメンと流体連通しているキャビティをさらに備え、キャビティは、ルアーコネクタのハブを受容するように構成される。1つ以上の実施形態において、キャビティは、キャビティとルアーコネクタのハブとの間の緩い嵌め合いを促進するように構成され得、針ハブ110は、基端部分116の外表面上に含まれる少なくとも1つのネジ部118又はタブのセットによって固定される。少なくとも1つのネジ部118は、標準的なISO-2タイプのルアー継手と係合するネジパターンを有するような寸法である。さらなる実施形態において、キャビティは、ルアースリップ継手において、キャビティとルアーコネクタのハブとの間の干渉嵌めを促進するように構成され得る。1つ以上の実施形態において、干渉嵌めは、キャビティをルアーコネクタに取り外し可能に固定する際に、ネジ接続部又は少なくとも1つのネジ部118を必要としないほど十分に強いように構成され得る。1つ以上の実施形態において、少なくとも1つのネジ部118は、傾斜したネジパターンを含むことができる。1つ以上の実施形態において、少なくとも1つのネジ部118は、らせん形状のネジパターンを含むことができる。このようなコネクタは、一般的に、医療用途におけるカテーテル及び他の流体密保護コネクタとしてよく使用される。さらなる代替の実施形態は、ネジ接続部、押圧嵌め接続部、接着剤接続部、又はそれらの組み合わせで、非取り外し可能又は取り外し可能に組み付けられる。
【0043】
図3に示すように、取り外し可能なカラー130は、実質的にシリンダ状の本体をそこを通って延びる開口部136を有して備える。開口部136は、針ハブ110の基端部分116を受容するような寸法で構成されている。1つ以上の実施形態において、開口部136は、針ハブ110の基端部分116と干渉嵌めを生じるように寸法決めされて構成されている。1つ以上の実施形態において、開口部136は、針ハブ110の基端部分116との緩い嵌め合いを作り出すように寸法決めされて構成されている。1つ以上の実施形態において、カラー130は、針ハブ110の基端部分116の周りで自由に回転する。1つ以上の実施形態において、カラー130は、針ハブ110内にスナップするように構成され、それによって、カラー130は、自由に回転することができるが、長手方向に移動することができず、したがって、針ハブ110から取り外し可能ではない。1つ以上の実施形態において、カラー130は、十分な力の適用時に取り外され得、その力は、前記装置に通常示される力よりも大きく、それによって、不用意な取り外しを防止している。1つ以上の実施形態において、カラー130は、針ハブ110内にスナップして干渉嵌めを生成するように構成され、それによって、カラー130は、十分な力の適用時にのみ自由に回転でき、それによって、自由な移動に抵抗する。
【0044】
カラー130は、カラー130の外表面に配置された2つの取り付けポイント(132、134)をさらに備え、2つの取り付けポイント(132、134)の各々は、2ピースヒンジキャップ(140、142)の各々に取り付けるように構成されている。1つ以上の実施形態において、2つの取り付けポイント(132、134)は、互いに180度離れて配置される。1つ以上の実施形態において、2つの取り付けポイント(132、134)は、カラー130の外表面から突出してフックの形態であり、各フックは、フックが2ピースヒンジキャップ(140、142)のループ(144、146)を受容するように構成される。2つの取り付けポイント(132、134)は、2ピースヒンジキャップ(140、142)のループ(144、146)とスナップ嵌めを作る寸法及び形状である。1つ以上の実施形態において、2つの取り付けポイント(132、134)はカラー130の外表面から突出してループの形態であり、各ループは2ピースヒンジキャップ(140、142)のフックと相互に掛り合うように構成されている。1つ以上の実施形態において、2つの取り付けポイント(132、134)及びループ(144.146)はまた、干渉嵌めを生じ、それによって2つの取り付けポイント(132、134)は、十分な力の適用時にのみ自由に回転でき、それによって自由運動に抵抗する。
【0045】
1つ以上の実施形態において、カラー130及び2ピースヒンジキャップ(140、142)は一体的に形成されている。1つ以上の実施形態において、カラー130及び2ピースヒンジキャップ(140、142)は一体的に形成され、2つの取り付けポイント(132、134)はリビングヒンジとして構成される。1つ以上の実施形態において、2つの取り付けポイント(132、134)は、残留するばね作用を有するリビングヒンジとして構成され、リビングヒンジは、その静止位置において開放状態である。リビングヒンジの開放状態は、2ピースヒンジキャップ(140、142)の移動に抵抗し、2ピースヒンジキャップ(140、142)を挿入部位から遠ざけたままにする。
【0046】
図4に示すように、2ピースヒンジキャップ(140、142)の各ピースは、半円形の横断面を有する細長い本体を備える。2つの細長い本体の各々は、開放基端端部(152、154)及び閉鎖末端端部(156、158)によって画定されたキャビティ(148、150)を有する。開放基端端部(152、154)からは、カラー130の外表面に配置された2つの取り付けポイント(132、134)と相互に掛り合うように構成されたループ(144、146)が延びている。2ピースヒンジキャップ(140、142)は、クラムシェル構成として構成され、細長い本体の各々は、互いに閉鎖するように構成され、針カニューレ112が保護される閉鎖キャビティを提供する。1つ以上の実施形態では、細長い本体は、完全な閉鎖時に一緒にスナップする。1つ以上の実施形態において、2ピースヒンジキャップ(140、142)の各々は、互いに同一である。1つ以上の実施形態において、2ピースヒンジキャップ(140、142)の各々は、同じ金型から製造又は射出されるように構成され、したがって、成形の単純化による製造コストを削減している。
【0047】
1つ以上の実施形態では、図5に示すように、安全針装置100は、包装され、閉鎖状態で医療施術者に供給される。1つ以上の実施形態において、安全針装置100は、無菌状態を維持するためにブリスタ包装体内に包装される。閉鎖状態において、2ピースヒンジキャップ(140、142)は、それ自体の上に可逆的に閉鎖される。1つ以上の実施形態において、2ピースヒンジキャップ(140、142)は、2ピースヒンジキャップ(140、142)の上に配置された使い捨てプラスチックシール又はスリーブによって閉鎖状態に保持される。1つ以上の実施形態において、使い捨てシール又はスリーブは、2ピースヒンジキャップ(140、142)の上に緩く嵌められている。1つ以上の実施形態において、使い捨てプラスチックシール又はスリーブは、2ピースヒンジキャップ(140、142)を引き離す際に破断するように構成されたミシン目又は破断ポイントを有している。1つ以上の実施形態において、使い捨てプラスチックシール又はスリーブは、2ピースヒンジキャップ(140、142)から離れる力の適用時に使い捨てプラスチックシール又はスリーブを分離するように構成されたプルタブを有している。1つ以上の実施形態において、使い捨てプラスチックシール又はスリーブは、2ピースヒンジキャップ(140、142)から離れるように力を加えると分離するのに十分弱い接着剤でシールされる。
【0048】
図5に示すように、組み立てられた安全針装置100は、開放状態にあり、この状態では、2ピースヒンジキャップ(140、142)は自由に開放又は閉鎖又は移動でき、カラー130は自由に針ハブ110の周りを回転することができる。開放状態では、針カニューレ112は完全に露出されており、患者の皮膚に挿入されてもよい。針ハブ110に対する2ピースヒンジキャップ(140、142)及びカラー130の自由な移動のために、施術者は、2ピースヒンジキャップ(140、142)を挿入部位から遠ざけるか又は施術者の視野の外に回転させるか又は移動させることができる。開放状態において、2ピースヒンジキャップ(140、142)は、カニューレ112に対して0度から針カニューレ112に対して少なくとも170度まで移動可能である。1つ以上の実施形態において、2ピースヒンジキャップ(140、142)は、カニューレ112に対して0度から針カニューレ112に対して少なくとも150度まで可動である。1つ以上の実施形態において、2ピースヒンジキャップ(140、142)は、カニューレ112に対して0度から針カニューレ112に対して少なくとも125度まで移動可能である。1つ以上の実施形態において、2ピースヒンジキャップ(140、142)は、カニューレ112に対して0度から針カニューレ112に対して約170度まで移動可能である。
【0049】
動作の全領域を通して、施術者は、2ピースヒンジキャップ(140、142)を回転させるか又は注射器のバレルから離して移動させることができ、それによって施術者は、注射器のバレル上に配置されたマーキングの明確な視界を持って正しい投与量が計量されることを確実にする。1つ以上の実施形態において、2ピースヒンジキャップ(140、142)の各々は、独立して自由に開放又は閉鎖でき、2ピースヒンジキャップ(140、142)の一方は、2ピースヒンジキャップ(140、142)の一方の他方から独立して移動可能である。
【0050】
図5及び図6に示すように、医療処置の投与時に、施術者は、2ピースヒンジキャップ(140、142)をそれ自体の上に閉鎖して、安全針装置100を最終的な閉鎖状態にしてもよい。この動作は、医療処置を行うために使用されるのと同じ手で行われてもよいし、反対の手で行われてもよい。2ピースヒンジキャップ(140、142)がスナップ嵌めで閉鎖するため、2ピースヒンジキャップ(140、142)への圧力は、2ピースヒンジキャップ(140、142)を閉鎖するために十分である。1つ以上の実施形態において、2ピースヒンジキャップ(140、142)の閉鎖末端端部(156、158)は、最終的な閉鎖状態における2ピースヒンジキャップ(140、142)の閉鎖時に非取り外し可能にロックするように構成されており、それによって、安全針装置100の再使用を防止する。最終的に閉鎖状態の安全針装置100は、その後、従来の生物学的危険廃棄物の慣行にしたがって廃棄されてもよい。
【0051】
代替の実施形態では、スリーブが、閉鎖状態において2ピースヒンジキャップ(140、142)の上に配置されてもよい。スリーブは、2ピースヒンジキャップ(140、142)の上で長手方向に上下に移動することができ、その際、2ピースヒンジキャップ(140、142)を一緒に押圧するか又は2ピースヒンジキャップ(140、142)を引き離して、或いは代替的に、2ピースヒンジキャップ(140、142)の離れることを許容することができる。1つ以上の実施形態において、2ピースヒンジキャップ(140、142)は、残留バネ作用を有するリビングヒンジを有して成形される。1つ以上の実施形態では、スリーブは、2ピースヒンジキャップ(140、142)をロックする。
【0052】
本開示の第2実施形態は、図7~9に示されており、第2実施形態は、ここに開示された実施形態の要素を組み込んでいる。安全針装置200の2ピースヒンジキャップ(240、242)は、2ピースヒンジキャップ(240、242)の閉鎖末端端部(256、258)から距離を置いて配置されたロック機構をさらに備える。ロック機構は、2ピースヒンジキャップ(240、242)の一方の縁部265から突出するフックタブ264と、2ピースヒンジキャップ(240、242)の他方のキャビティ250内に配置された対応する開口部268とを備え、開口部268は、相互に掛り合って取り外し可能又は非取り外し可能にフックタブ264を受容するように構成される。1つ以上の実施形態において、2ピースヒンジキャップ(240、242)の一方は、2ピースヒンジキャップ(240、242)の一方のキャビティ248内に配置された開口部266と、2ピースヒンジキャップ(240、242)の他方の縁部257から突出した対応するフックタブ269とをさらに備え、開口部268は、相互に掛り合い取り外し可能又は非取り外し可能にフックタブ269を受容するよう構成されている。
【0053】
図9に示すように、フックタブ264が対応する開口部268内に受容され、フックタブ269が対応する開口部268内に受容されて、2ピースヒンジキャップ(240、242)を取り外し可能又は非取り外し可能に一緒にロックしている。1つ以上の実施形態において、ロック機構は、最終的な閉鎖状態における2ピースヒンジキャップ(240、242)の閉鎖時に非取り外し可能にロックするように構成されており、それによって、安全針装置200の再使用を防止する。最終的に閉鎖状態の安全針装置200は、その後、従来の生物学的危険廃棄物の慣行にしたがって廃棄されてもよい。
【0054】
図8図11に示すように、1つ以上の実施形態において、安全針装置200の2ピースヒンジキャップ(240、242)の各々は、針ハブ210が注射器のルアーコネクタに接続されて開放状態にあるときに注射器のバレル表面に当接するように構成された押圧特徴部(260、262)を更に含む。押圧特徴部(260、262)は、2ピースヒンジキャップ(240、242)の細長い本体上に配置される。1つ以上の実施形態において、押圧特徴部(260、262)は、三角形の形状を有し、三角形の形状は、針ハブ210が開放状態にある間に注射器のルアーコネクタに接続されたときに注射器のバレル表面に接するように構成された斜辺面(270、272)と、正立面(274、276)とを備え、正立面(274、276)は2ピースヒンジキャップ(240、242)の細長い本体の表面と直角である。1つ以上の実施形態において、押圧特徴部(260、262)は、2ピースヒンジキャップ(240、242)の操作を補助するためのグリップ特徴部として構成される。
【0055】
1つ以上の実施形態において、図10に示すように、斜辺面(270、272)は、テクスチャ付き又はハッチング付き表面273を更に含む。テクスチャ付き又はハッチング付き表面273は、2ピースヒンジキャップ(240、242)の操作を補助する。1つ以上の実施形態において、斜辺面(270、272)は、2ピースヒンジキャップ(240、242)を一緒に押圧することを補助する。1つ以上の実施形態において、正立面(274、276)は、正立面(274、276)を通って延びる開口部275を更に含む。開口部275及び斜辺面(270、272)によって形成される縁部277は、施術者が2ピースヒンジキャップ(240、242)を引き離すことを可能にする又は補助するように構成されている。
【0056】
図11Aに示すように、安全針装置200は完全に開放状態であり、斜辺面(270、272)は注射器のバレル表面に当接する。完全に開放状態では、2ピースヒンジキャップ(240、242)は自由に開放又は閉鎖或いは移動することができ、カラー230は針ハブ210の周りを自由に回転することができる。完全に開放状態では、2ピースヒンジキャップ(240、242)は、カニューレ212に対して0度から針カニューレ212に対して少なくとも175度まで移動可能である。動作の全範囲を通して、施術者は、2ピースヒンジキャップ(240、242)を回転させるか又は注射器のバレルから離して移動させることができ、それによって施術者は、注射器のバレル上に配置されたマーキングの明確な視界を有し、正しい投与量が計量されることを確実にする。
【0057】
図11Bに示すように、安全針装置200は完全に開放状態であり、注射器バレル90に取り付けられている。注射器バレル90は、開放基端端部(図示せず)と、流体を保持するためのキャビティを画定する末端端部92とを有する細長いシリンダ状本体91を備える。シリンダ状本体91は、外側シリンダ状表面94を有し、これは、いくつかの実施形態では、マーキング又は流体量インジケータを有する。
【0058】
針ハブ110の基端部分216は、バレル90の末端端部92上に配置された細長い先端部(図示せず)の上に挿入され、針ハブ110を細長い先端部上に固定する。完全に開放状態では、斜辺面(270、272)は、注射器バレル90の外側シリンダ状表面94に当接して、2ピースヒンジキャップ(240、242)の動作の範囲に対する堅固な停止部を形成する。示されるように、完全に開放状態の2ピースヒンジキャップ(240、242)は、カニューレ212に対して170度の角度にあり、それによって、斜辺面(270、272)が注射器バレル90の外側シリンダ状表面94に当接する。示されるように、完全に開放状態では、針カニューレ212は完全に露出されて妨げられないため、施術者は、針カニューレ212が患者の皮膚の挿入部位内に挿入されるのを完全に見ることができる。
【0059】
1つ以上の実施形態において、完全に開放状態において、2ピースヒンジキャップ(240、242)は、カニューレ212に対して0度から針カニューレ212に対して少なくとも175度まで移動可能である。1つ以上の実施形態において、完全に開放状態において、2ピースヒンジキャップ(240、242)は、カニューレ212に対して0度から針カニューレ212に対して少なくとも165度まで移動可能である。1つ以上の実施形態において、完全に開放状態において、2ピースヒンジキャップ(240、242)は、カニューレ212に対して0度から針カニューレ212に対して少なくとも160度まで移動可能である。
【0060】
図12図14に示すように、第3実施形態が説明され、第3実施形態は、ここに開示された実施形態の要素を組み込んでいる。安全針装置300の2ピースヒンジキャップ(340、342)の各々は、針ハブ310が注射器のルアーコネクタに接続されて開放状態にあるときに注射器のバレル表面に当接するように構成された押圧特徴部(360、362)をさらに備える。押圧特徴部(360、362)は、2ピースヒンジキャップ(340、342)の細長い本体に配置されている。1つ以上の実施形態において、押圧特徴部(360、362)は、2ピースヒンジキャップ(340、342)の細長い本体から突出したタブとして構成される。タブの各々は、首部(370、372)、親指押圧表面(374、376)及びバレル係合表面(378.380)を有する。バレル係合表面(378、380)は、針ハブ310が開放状態にある間に注射器のルアーコネクタに接続されたときに、注射器のバレル表面に当接するように構成される。親指押圧表面(374、376)は、2ピースヒンジキャップ(340、342)を操作するのを補助するように構成されている。1つ以上の実施形態において、親指押圧表面(374、376)は、2ピースヒンジキャップ(340、342)を互いの上に押圧することを補助するように構成されている。1つ以上の実施形態において、親指押圧表面(374、376)は、テクスチャ付き又はハッチング付き表面373を更に含む。テクスチャ付き又はハッチング付き表面373は、2ピースヒンジキャップ(240、242)の操作を補助する。親指押圧表面(374、376)の末端縁部(382、384)は、2ピースヒンジキャップ(240、242)の操作を補助するように構成される。1つ以上の実施形態において、末端縁部(382、384)は、施術者が2ピースヒンジキャップ(340、342)を引き離すことを可能にするように構成されている。
【0061】
図12~14に示すように、第3実施形態が説明され、第3実施形態は、ここに開示される実施形態の要素を組み込んでいる。安全針装置300の2ピースヒンジキャップ(340、342)の各々は、針ハブ310が注射器のルアーコネクタに接続されて開放状態にあるときに注射器のバレル表面に当接するように構成された押圧特徴部(360、362)をさらに備える。押圧特徴部(360、362)は、2ピースヒンジキャップ(340、342)の細長い本体に配置されている。1つ以上の実施形態において、押圧特徴部(360、362)は、2ピースヒンジキャップ(340、342)の細長い本体から突出したタブとして構成される。タブの各々は、首部(370、372)、親指押圧表面(374、376)、及びバレル係合表面(378、380)を有する。親指押圧表面(374、376)は首部(370、372)上に配置され、親指押圧表面(374、376)は2ピースヒンジキャップ(340、342)と実質的に平行であり、バレル係合表面(378、380)は親指押圧表面(374、376から角度をつけて延びている。バレル係合表面(378、380)は、針ハブ310が開放状態にある間に注射器のルアーコネクタに接続されたとき、注射器のバレル表面に当接するように構成される。
【0062】
親指押圧表面(374、376)は、2ピースヒンジキャップ(340、342)を操作するのを補助するように構成されている。1つ又は複数の実施形態において、親指押圧表面(374、376)は、2ピースヒンジキャップ(340、342)を互いの上に押圧することを補助するように構成されている。1つ以上の実施形態において、親指押圧表面(374、376)は、テクスチャ付き又はハッチング付き表面373を更に含む。テクスチャ付き又はハッチング付き表面373は、2ピースヒンジキャップ(340、342)の操作を補助する。親指押圧表面(374、376)の末端縁部(382、384)は、2ピースヒンジキャップ(340、342)の操作を補助するように構成される。1つ又は複数の実施形態において、末端縁部(382、384)は、施術者が2ピースヒンジキャップ(340、342)を引き離すことを可能にするように構成されている。
【0063】
図15図17に示すように、第4実施形態が説明され、第4実施形態は、ここに開示される実施形態の要素を組み込んでいる。安全針装置400の2ピースヒンジキャップ(440、442)の各々は、針ハブ410が注射器のルアーコネクタに接続されて開放状態にあるときに注射器のバレル表面に当接するように構成された押圧特徴部(460、462)をさらに含む。押圧特徴部(460、462)は、2ピースヒンジキャップ(440、442)の細長い本体に配置される。1つ以上の実施形態において、押圧特徴部(460、462)は、2ピースヒンジキャップ(440、442)の細長い本体から突出したタブとして構成される。タブの各々は、首部(470、472)、親指押圧表面(474、476)、及びバレル係合表面(478、480)を有する。親指押圧表面(474、476)は首部(470、472)上に配置され、親指押圧表面(474、476)は2ピースヒンジキャップ(440、442)に対して実質的に直角であり、バレル係合表面(478、480)は親指押圧表面(474、476)から直角に延びている。1つ以上の実施形態において、バレル係合表面(478.480)は、2ピースヒンジキャップ(440、442)に実質的に平行である。バレル係合表面(478、480)は、針ハブ410が開放状態にある間に注射器のルアーコネクタに接続されるとき、注射器のバレル表面に当接するように構成される。親指押圧表面は、(474、476)、2ピースヒンジキャップ(440、442)を操作するのを補助するように構成されている。
【0064】
1つ以上の実施形態において、親指押圧表面(474、476)は、2ピースヒンジキャップ(440、442)を互いの上に押圧することを補助するように構成される。1つ以上の実施形態において、親指押圧表面(474、476)は、施術者が2ピースヒンジキャップ(440、442)を引き離すことを可能にするように構成されている。1つ以上の実施形態において、親指押圧表面(474、476)は、テクスチャ付き又はハッチング付き表面473を更に含む。テクスチャ付き又はハッチング付き表面473は、2ピースヒンジキャップ(440、242)の操作を補助する。
【0065】
図18及び図19に示すように、硬質針包囲体900を含む安全針装置の第2実施形態は、針カニューレ912及び針ハブ910の末端部分914をカバーするように構成された取り外し可能な硬質針カバー940を備える。硬質針包囲体900は、針カバー940と相互に掛り合って針ハブ910の基端部分916をカバーするように構成されたキャップ970をさらに備える。キャップ970と、針カバー940の少なくとも一部は、キャップ970と針カバー940を一緒に保持する取り外し可能なスリーブ990によってカバーされている。
【0066】
図20に示すように、針ハブ910は、末端部分914及び基端部分916を有するシリンダ状本体を備える。末端部分914からは、末端方向に針カニューレ912が延びており、針カニューレ912は、シリンダ状本体の長さ部分に延びるルーメンに配置されている。1つ以上の実施形態において、末端部分914は、複数の長手方向リブ915をさらに含む。基端部分916は、実質的にシリンダ状の形状を有する。1つ以上の実施形態において、基端部分916は、末端方向にテーパ状になっている。1つ以上の実施形態では、基端部分916は、円錐形の形状を有する。本開示は、例示的な実施形態に示されるシリンダ状の形状に限定されない。基端部分916は、ルーメンと流体連通しているキャビティをさらに備え、キャビティは、ルアーコネクタのハブを受容するように構成されている。1つ以上の実施形態において、キャビティは、キャビティとルアーコネクタのハブとの間の緩い嵌め合いを促進するように構成され得、針ハブ910は、基端部分916の外表面上に含まれる少なくとも1つのネジ部918又はタブのセットにより固定される。少なくとも1つのネジ部918は、標準的なISO-2タイプのルアー継手と係合するネジパターンを有するような寸法である。さらなる実施形態において、キャビティは、ルアースリップ継手において、キャビティとルアーコネクタのハブとの間の干渉嵌めを促進するように構成され得る。1つ以上の実施形態において、干渉嵌めは、キャビティをルアーコネクタに取り外し可能に固定する際に、ネジ接続部又は少なくとも1つのネジ部918を必要としないように十分に強く構成され得る。1つ以上の実施形態において、少なくとも1つのネジ部918は、傾斜したネジパターンを含むことができる。1つ以上の実施形態において、少なくとも1つのネジ部918は、螺旋状のネジパターンを含むことができる。このような接続部は、一般的に、医療用途におけるカテーテル及び他の流体密な保護コネクタとして使用される。さらなる代替の実施形態は、ネジ接続部、押圧嵌め接続部、接着剤接続部、又はそれらの組み合わせで、非取り外し可能又は取り外し可能に組み立てられる。
【0067】
図21に描かれているように、取り外し可能な硬質針カバー940は、開放基端端部944と閉鎖末端端部946によって画定されたキャビティ942を有する細長い本体を備え、キャビティ942は開放基端端部944から閉鎖末端端部946まで延びている。細長い本体は、基端部分950、中間部分952及び末端部分945をさらに備える。基端部分950は、キャップ970と合うように構成されたシリンダ状表面を有する。中間部分952は、基端部分950に隣接しており、取り外し可能な硬質針カバー940の細長い本体から延びるフランジ956によって画定されている。末端部分945は、中間部分952に隣接しており、末端部分は、細長い本体の表面に沿って閉鎖末端端部946から延びる複数のグリップ部材948を備えている。
【0068】
図22に示すように、キャビティ942の内表面960は、基端内表面962、中間内表面964、及び末端内表面968を備える。基端内表面962は、リブ付き表面963を含む。中間内表面964は、中間表面964から延びる複数の突起965を含む。複数の突起965は、針ハブ910の複数の長手方向リブ915と相互に掛り合うように構成され、複数の長手方向リブ915の各々は、複数の突起965の2つの間に入れ子状になって、針ハブ910の回転移動を防止している。末端部分945は、中間表面964に隣接しており、針ハブ910の針カニューレ912を収容するように構成されている。
【0069】
図23及び図24に示すように、針ハブ910は、取り外し可能な硬質針カバー940の中に部分的に配置されている。針ハブ910の基端部分916は、硬質針カバー940のキャビティ942の基端内表面962内に部分的に配置され、針ハブ910の基端部分916と基端内表面962のリブ付き表面963との間に取り外し可能な干渉嵌めを形成している。中間表面964の複数の突起965は、針ハブ910の末端部分914の複数の長手方向リブ915と相互に掛り合う。この構成では、針ハブ910は、中間表面964の複数の突起965が複数の長手方向リブ915と相互に掛り合うことにより回転できず、針ハブ910は、針ハブ910の基端部分916と基端内表面962のリブ付き表面963との干渉嵌めにより意図せずに硬質針カバー940から取り外され得ない。基端内表面962のリブ付き表面963は、さらに、空気が針ハブ910の周りを流れることを可能にするように構成され、それによって、雰囲気の変化による真空を防止し、これはそうでなければ干渉嵌めを壊すことを超える取り外しに大きな力を必要とすることになる。
【0070】
図25及び26に示すように、キャップ970は、開放末端端部972及び閉鎖基端端部974を有する実質的にシリンダ状の本体を備え、開放末端端部972及び閉鎖基端端部974はキャビティ976を画定している。キャビティの内表面978から、複数の突起980が延びている。複数の突起980は、内表面978から長手方向に延び、開放末端端部972に隣接する末端部分982と、基端端部974に隣接する基端部分984とを備える。複数の突起980の末端部分982は、開放末端端部972から基端部分984に向けて内向きにテーパがつけられており、テーパは、針カバー940の基端部分950の上にキャップ970を挿入する際に、針カバー940の基端部分950と干渉嵌めを生じるように構成されている。複数の突起980の基端部分984は、キャップ970の内表面978からさらに延びており、針カバー940の基端部分950の上のキャップ970の挿入時に、針ハブ910の基端部分916に当接するように構成されている。
【0071】
図27に示すように、スリーブ990は、開放末端端部992と開放基端端部994とを備えるシリンダ形状に形成することができる。複数の穿孔996がシリンダ形状の周りに放射方向に配置され、複数の穿孔996は、キャップ970からの針カバー940の分離時に破断するように構成されている。1つ以上の実施形態では、スリーブ990は、スリーブ990と一体的に形成されたタブ997をさらに含む。1つ以上の実施形態では、タブ997は、ラベル又は指標を含んでもよい。1つ以上の実施形態において、スリーブ990は、針カバー940及びキャップ970に熱シール又は誘導シールされる。1つ以上の実施形態では、スリーブ990は、開封証明シールとして構成される。
【0072】
図28及び図29に示すように、完全に組み立てられると、スリーブ990は、キャップ970と針カバー940の基端端部944との両方をカバーする。キャップ970の開放末端端部972は、針カバー940のフランジ956に当接している。開放末端端部972は、針カバー940の開放基端端部944を完全にカバーしている。複数の穿孔996は、キャップ970の開放末端端部972及び針カバー940の開放基端端部944の近く又は直接上にある。図29に示すように、キャップ970の複数の突起980の基端部分984は、針ハブ910の移動を制限する。
【0073】
図30及び図31に示すように、硬質針包囲体1000を含む安全針装置の第3実施形態は、針ハブ1010、針カバー1020、アダプタ1030及びキャップ1040を備えており、図19は硬質針包囲体1000の組立図を示し図20は分解図を示す。図30及び図31は、実質的なシリンダ状本体の横断面図である。針カバー1020は、針カニューレ1012をカバーし、針カニューレ1012は、針ハブ1010のルーメン内に配置される。針カバー1020は、テーパ付きシリンダ状外表面1022を有し、これはアダプタに接続されたときに、アダプタ1030のテーパ付き開口部1032と干渉嵌め及び無菌バリアを生成又は形成する。
【0074】
アダプタ1030は、基端部分1034、末端部分1036及び外側シリンダ状表面1038を有する実質的にシリンダ状の本体を備える。基端部分1034は、末端部分1036のテーパ付き開口部1032と連通する基端キャビティ1035を有する。テーパ付き開口部1032は、針カバー1020のテーパ付きシリンダ状表面1022と干渉嵌めを生じるように構成される。キャップ1040は、末端キャビティ1044を画定する末端開口部1042を有する実質的にシリンダ状の形状を有する。キャップ1040は、キャップ1040の末端キャビティ1044がアダプタ1030の基端部分1034を受容することによって、アダプタ1030と相互に掛り合うように構成される。外側シリンダ状表面1038は、2つの部品が接続されたときに、末端キャビティ1044の内側表面1046と干渉嵌め及び無菌バリアを生成又は形成する。1つ以上の実施形態において、外側シリンダ状表面1038は、2つの部品が接続されたときに、末端キャビティ1044の内側表面1046とのスナップ嵌め及び無菌バリアを生成又は形成する。無菌バリアが外側シリンダ状表面1038と内側表面1046との間の嵌め合いによって提供されるため、ブリスタパックの必要性がなくなり、無菌バリアを提供するためにブリスタパックを必要とする従来の針装置と比較して、針装置の包装のコストを低下させる。1つ以上の実施形態において、外側シリンダ状表面1038は、末端キャビティ1044の内側表面1046上に接着剤で取り外し可能に結合される。1つ以上の実施形態において、外側シリンダ状表面1038は、末端キャビティ1044の内側表面1046内にネジ込まれる。1つ以上の実施形態において、キャップ1040は、アダプタ1030の末端キャビティ1044内に嵌まり合う。1つ以上の実施形態において、ステッカーラベルがキャップ上に配置され得、硬質針包囲体1000の内容物に関係するマーキングを可能にする。1つ以上の実施形態において、ラベル1049は、キャップ1040の末端端部に置かれる。1つ以上の実施形態において、ラベル1049は、硬質針包囲体1000が開封されたこと又は使用されたことを示す。1つ以上の実施形態において、ラベル1049は、単語、数字、又は記号を含む。1つ以上の実施形態において、ラベル1049は、生物学的危険記号を含む。1つ以上の実施形態では、図30に示すように、キャップ1040とアダプタ1030とが接合されたところに、キャップ1040とアダプタ1030とが分離されたときを示すための開封証明シール1050が組み込まれる。いくつかの実施形態では、開封証明シール1050は、シール又は剥離ラベル若しくはティアアウェイラベルである。本開示は、示された例示的な実施形態のシリンダ形状に限定されない。
【0075】
硬質針包囲体1000を含む針装置は、完全に組み立てられた状態で出荷及び保管される。操作において、施術者は、まずアダプタ1030からキャップ1040を取り外し、次にアダプタ1030から針ハブ1010及び針カバー1020を取り外す。1つ以上の実施形態において、アダプタ1030のテーパ付き開口部1032は、従来の針又は市販の針と相互に掛り合うように構成される。
【0076】
図32及び図33に示すように、硬質針包囲体1100の第4実施形態は、針ハブ1110、針カバー1120、アダプタ1130及びキャップ1140を備え、図21は硬質針包囲体1100の組立図、図22は分解図である。図32及び図33は、実質的にシリンダ状の本体の横断面図である。針カバー1120は、針カニューレ1112をカバーし、針カニューレ1112は、針ハブ1110のルーメン内に配置される。針カバー1120は、テーパ付きシリンダ状表面1122を有していて、これは2つの部品が接続されたときにアダプタ1130のテーパ付き開口部1132と干渉嵌め及び無菌バリアを生成又は形成する。
【0077】
アダプタ1130は、基端部分1134、末端部分1136、及びアダプタ1130の外側シリンダ状表面1138上に配置されたヒンジ1139を有する実質的にシリンダ状の本体を備える。基端部分1134は、末端部分1136のテーパ付き開口部1132と連通する基端キャビティ1135を有する。テーパ付き開口部1132は、針カバー1120のテーパ付きシリンダ状表面1122と干渉嵌めを生じるように構成される。キャップ1140は、末端キャビティ1144を画定する末端開口部1142を有する実質的にシリンダ状の形状を有する。キャップ1140は、キャップ1140の末端キャビティ1144がアダプタ1130の基端部分1134を受容することによって、アダプタ1130と相互に掛り合うように構成される。ヒンジ1139は、アダプタ1130の外側シリンダ状表面1138への末端接続部と、キャップ1140の外側シリンダ状表面1150への基端接続部とを有する。
【0078】
外側シリンダ状表面1138は、2つの部品が接続されたときに、末端キャビティ1144の内側表面1146と干渉嵌め及び無菌バリアを生成又は形成する。1つ以上の実施形態において、外側シリンダ状表面1138は、2つの部品が接続されたときに、末端キャビティ1144の内側表面1146とスナップ嵌め及び無菌バリアを生成又は形成する。1つ以上の実施形態において、外側シリンダ状表面1138は、末端キャビティ1144の内側表面1146上に接着剤で取り外し可能に結合される。1つ以上の実施形態において、外側シリンダ状表面1138は、末端キャビティ1144の内側表面1146内にネジ込まれる。1つ以上の実施形態において、キャップ1140は、アダプタ1130の末端キャビティ1144内に嵌まり合う。1つ以上の実施形態において、ステッカーラベルがキャップ上に配置されて、硬質針包囲体1100の内容物に関連するマーキングを可能にし得る。1つ以上の実施形態において、ラベル1149は、キャップ1140末端端部に配置される。1つ以上の実施形態において、ラベル1149は、硬質針包囲体1100が開封されたこと又は使用されたことを示す。1つ以上の実施形態において、ラベル1149は、単語、数字、又は記号を含む。1つ以上の実施形態において、ラベル1149は、生物学的危険記号を含む。1つ以上の実施形態において、図30に示す開封証明シール1050と同様の開封証明シール(図示せず)が、キャップ1140とアダプタ1130が分離されたことを示すためにキャップ1140とアダプタ1130が接合された場所に組み込まれる。いくつかの実施形態では、開封証明シールは、ステッカー又は剥離ラベル若しくはティアアウェイラベルである。本開示は、示された例示的な実施形態のシリンダ状に限定されない。
【0079】
硬質針包囲体1100を含む針装置は、完全に組み立てられた状態で出荷及び保管される。操作において、施術者は、まずアダプタ1130からキャップ1140を取り外し、次にアダプタ1130から針ハブ1110及び針カバー1120を取り外す。図33A及び33Bを参照すると、硬質針包囲体は、図33Bに示すように、ヒンジ1139と反対側のアダプタ1130の外側シリンダ状表面1138に対して基端力Fを加えることによって、片手操作で開放される。1つ以上の実施形態において、アダプタ1130のテーパ付き開口部1132は、従来の針又は市販の針と相互に掛り合うように構成される。本開示は、示された例示的な実施形態のシリンダ形状に限定されない。
【0080】
図34に示すように、硬質針包囲体1200の第5実施形態は、針ハブ、針カバー、アダプタ1230及びキャップ1240を備える。図34は、実質的にシリンダ状本体の横断面図である。針カバーは、針カニューレをカバーし、針カニューレは、針ハブのルーメン内に配置される。針カバーは、テーパ付きシリンダ状表面を有していて、これは2つの部品が接続されたときにアダプタ1230のテーパ付き開口部と干渉嵌め及び無菌バリアを生成又は形成する。
【0081】
アダプタ1230は、基端開口部1239及び末端部分1236によって画定されたキャビティ1238を有する基端部分1234を有する実質的にシリンダ状の本体を備える。キャップ1240は、末端キャビティ1244を画定する末端開口部1232を有する実質的にシリンダ状の形状を有する。完全に組み立てられると、基端開口部1239と末端開口部1232は互いに当接する。基端開口部1239及び末端開口部1232は、取り外し可能に接着剤1242で結合される。1つ以上の実施形態では、ラベル1249がキャップ1240末端端部に配置される。1つ以上の実施形態において、ラベル1249は、硬質針包囲体1200が開封されたこと又は使用されたことを示す。1つ以上の実施形態において、ラベル1249は、単語、数字、又は記号を含む。1つ以上の実施形態において、ラベル1249は、生物学的危険記号を含む。1つ以上の実施形態において、図30に示す開封証明シール1050と同様の開封証明シール(図示せず)が、キャップ1240とアダプタ1230が分離されたときを示すためにキャップ1240とアダプタ1230が接合された場所に組み込まれる。いくつかの実施形態では、開封証明シールは、ステッカー又は剥離ラベル若しくはティアアウェイラベルである。本開示は、示された例示的な実施形態のシリンダ形状に限定されない。
【0082】
図35に示すように、硬質針包囲体1300の第6実施形態は、針ハブ1310、針カバー1320、アダプタ1330及びキャップ1340を備え、図24は、硬質針包囲体1300の分解図を示す。図35は、実質的にシリンダ形状の本体の横断面図である。針カバー1320は、針カニューレ1312をカバーし、針カニューレ1312は、針ハブ1310のルーメン内に配置される。針カバー1320は、2つの部品が接続されたときにアダプタ1330のテーパ付き開口部1332と干渉嵌め及び無菌バリアを生成又は形成するテーパ付きシリンダ状表面1322を有する。
【0083】
アダプタ1330は、基端部分1334、末端部分1336及び外側表面338を有する実質的にシリンダ状の本体を備える。基端部分1334は、末端部分1336のテーパ付き開口部1332と連通する基端キャビティ1335を有する。テーパ付き開口部1332は、針カバー1320のテーパ付きシリンダ状表面1322と干渉嵌めを生じるように構成される。キャップ1340は、第1キャビティ1344を画定する末端開口部1342を有する実質的にシリンダ状の形状を有する。1つ以上の実施形態では、第1キャビティ1344は、ラベル1349が配置される末端壁1365を形成する。1つ以上の実施形態において、ラベル1349は、硬質針包囲体1300が開放されたこと又は使用されたことを示す。1つ以上の実施形態において、ラベル1349は、単語、数字、又は記号を含む。1つ以上の実施形態において、ラベル1349は、生物学的危険記号を含む。
【0084】
キャップ1340は、キャップ1340の第1キャビティ1344がアダプタ1330の基端部分1334を受容することによって、アダプタ1330と相互に掛り合うように構成される。外側表面1338は、2つの部品が接続されたときに、第1キャビティ1344の内側表面1346と干渉嵌め及び無菌バリアを生成又は形成する。1つ以上の実施形態において、外側表面1338は、2つの部品が接続されたときに、第1キャビティ1344の内側表面1346とスナップ嵌め及び無菌バリアを生成又は形成する。1つ以上の実施形態において、外側表面1338は、第1キャビティ1344の内側表面1346上に取り外し可能に接着剤で接着される。1つ以上の実施形態において、外側表面338は、第1キャビティ1344の内側表面1346にネジ込まれる。1つ以上の実施形態において、キャップ1340は、アダプタ1330の第1キャビティ1344内に嵌まり合う。1つ以上の実施形態において、ステッカーラベルが、キャップ上に配置されることが可能であり、硬質針包囲体1300の内容物に関連するマーキングを可能にする。1つ以上の実施形態において、ラベル1349は、キャップ1340の末端端部に配置される。1つ以上の実施形態において、ラベル1349は、硬質針包囲体1300が開封されたこと又は使用されたことを示す。1つ以上の実施形態において、ラベル1349は、単語、数字、又は記号を含む。1つ以上の実施形態において、ラベル1349は、生物学的危険記号を含む。1つ以上の実施形態において、キャップ1340とアダプタ1330が分離されたときを示すために、図30に示す開封証明シール1050と同様の開封証明シール(図示せず)が、キャップ1340とアダプタ1330が接合された場所に組み込まれる。いくつかの実施形態では、開封証明シールは、ステッカー又は剥離ラベル若しくはティアアウェイラベルである。
【0085】
キャップは、内側表面1352を有する第2キャビティ1350を更に備える。第2キャビティ1350は、アダプタ1330と相互に掛り合うように構成される。アダプタ1330の外側表面338は、2つの部品が接続されたときに、第1キャビティ1344の内側表面1352と干渉嵌め及び無菌バリアを生成又は形成する。本開示は、示された例示的な実施形態のシリンダ状に限定されない。
【0086】
図36~37に示すように、1つ以上の実施形態において、アダプタ1330及びキャップ1340はそれぞれタブを含んでいて、これは互いの中に取り外し可能又は非取り外し可能にスナップするように構成されている。より具体的には、アダプタ1330は、ロック表面1339a及び傾斜表面1339bを有するアダプタタブ又はアダプタ棚部1339を含む。示された実施形態において、アダプタタブ又はアダプタ棚部1339は、三角形の形状を有し、アダプタタブ又はアダプタ棚部1339の直角面上のロック表面1339aは、アダプタタブ又はアダプタ棚部1339の傾斜表面1339bと反対側に位置する。図36及び図37に示すように、直角面は、アダプタ1330の外側表面1338に対して実質的に垂直である。アダプタタブ又はアダプタ棚部1339は、アダプタ1330の基端端部に位置する単一の連続的な特徴部であり得るか、又はアダプタ1330の外側表面1338に配置され間隔を置いかれた複数(例えば、2、3、4又はより多く)の個別のアダプタタブ又はアダプタ棚部1339が存在し得る。
【0087】
キャップ1340は、第1キャビティ1344の内側表面1346上に配置された保持タブ又はバンプ1354を備えている。保持タブ又はバンプ1354は、キャップ1340の第1キャビティ1344へのアダプタ1330の挿入時に、アダプタ1330のアダプタタブ又はアダプタ棚部1339と取り外し可能又は解放可能にスナップ嵌めするように構成される。保持タブ又はバンプは、第1傾斜表面1354a及び第2傾斜表面1354bを備え、これらは、アダプタタブ又はアダプタ棚部1339のロック表面1339a及び傾斜表面1339bにスライド可能に係合する。保持タブ又はバンプ1354は、単一の連続的な特徴部であり得るか、又は、第1キャビティ1344の内側表面1346上に配置され間隔を置いて配置された複数(例えば、2、3、4又はより多く)の個別の保持タブ又はバンプが存在し得る。第1キャビティ1344は、硬質針包囲体が新しい針カニューレ1312を包装するとき、末端方向に向いている。
【0088】
キャップ1340は、第2キャビティ1350の内側表面1352に配置されたロックタブ又はキャップ棚部1358を更に備える。第2キャビティ1350のロックタブ又はキャップ棚部1358は、三角形の形状を有し、ロックタブ又はキャップ棚部1358の直角面にはロック表面1358aがあり、これは、キャップ1340が新たに包装された針カニューレ1312に装着されたときに、ロックタブ又はキャップ棚部1358の傾斜表面1358bに対向して配置されている。図36及び図37に示すように、直角面は、第2キャビティ1350の内側表面1352に対して実質的に垂直である。第1キャビティ1344のロック表面1358aは、キャップ1340の第2キャビティ1350内へのアダプタ1330の挿入時に、アダプタ1330のアダプタタブ又はアダプタ棚部1339のロック表面1339aと非取り外し可能又は不可逆的なスナップ嵌めを生成するように構成される。ロックタブ又はキャップ棚部1358は、単一の連続的な特徴部であり得るか、又は、第2キャビティ1350の内側表面1352上に配置されて間隔を空けられた複数(例えば、2、3、4又はより多く)の個別のロックタブ又はキャップ棚部が存在し得る。図37において、キャップ1340がロック位置にあるとき、第2キャビティ1350は末端方向に向いており、第1キャビティ1344は基端方向に向いている。
【0089】
図36及び図37に関して示され説明された実施形態は、例示的なものに過ぎない。本開示の実施形態によれば、アダプタは、アダプタタブ又はアダプタ棚部1339として例示されるアダプタロック特徴部を備え、これは、第1キャビティ1344内の保持タブ又はバンプ1354として例示される可逆的又は解放可能な保持特徴部と相互作用し、キャップ1340の第2キャビティ1354内のロックタブ又はキャップ棚部1358を備えている。しかしながら、1つ以上の実施形態によれば、アダプタは、図36及び37に示すものとは異なるアダプタ保持及びロック特徴部を含むことが可能であり、これは第1キャビティ1344内のキャップ保持特徴部と相互作用して、アダプタ1330に対するキャップ1340の解放可能又は可逆的な取り付けと、キャップ1340の第2キャビティ1350内のキャップロック特徴部を提供する。したがって、1つ以上の実施形態において、アダプタ及び第1キャビティは、解放可能に接続されるように構成され、アダプタ及び第2キャビティは、それらキャップ及びアダプタが一度ロックされると解除できないロック構成で接続されるように構成されている。
【0090】
1つ以上の実施形態によれば、第1キャビティ1344は、内部に第1表示部1349aを含み、人によって可視及び/又は触覚的に解除可能であり、第1表示部1349aは、針カニューレ1312を含む硬質包装体の安全針装置が使用されていること及びその装置が廃棄されるべきことを示すものである。いくつかの実施形態におけるこの第1表示部1349aは、生物学的危険記号などの記号、「使用済み」又は「使用不可」などの言葉、又は廃棄されるべき、再使用されない使用済みの装置を示す他の適切な視覚的又は触覚的表示部から構成されている。キャップ1340が図36に示す構成にあるとき、針カニューレ1312を含む硬質包装された安全針装置が使用されていないことを示す第1表示部1349aは、可視又は触覚的に識別可能ではないことが理解されよう。キャップ1340の第2キャビティ1350は、硬質包装された安全針装置が使用可能であることを示す第2表示部1349bをさらに含んでもよい。いくつかの実施形態における第2表示部1349は、「使用準備完了」などの記号又は言葉、あるいは針のゲージ及び長さなどの装置に関する情報を備える。いくつかの実施形態における記号は、企業ロゴを含んでもよい。
【0091】
硬質包装された安全針装置が使用され、キャップ1340が図36に示す構成から反転され、アダプタ1330上にスライド可能に挿入されて、図37に示すようにキャップ1340がアダプタ上にロックされるようなると、キャップ1340はアダプタ1330とスライド可能に係合する位置にある。この位置において、第1表示部1349aは、今や、人によって可視的及び/又は触覚的に解除可能である。人が第1表示部1349aを見るか、又は第1表示部1349aに触れると、装置が使用されたこと、及び装置が再使用されずに廃棄されるべきことが知らされることになる。
【0092】
本開示は、その特定の例示的な実施形態を参照して示され、説明されてきたが、本開示の実施形態の精神及び範囲から逸脱することなく、形態及び詳細における様々な変更がそこでなされ得ることが当業者によって理解されよう。また、消毒用キャップの内側及び/又は外側ハウジングは、単一ショット成形され得るか、又は他の適切なプロセスによって製造され得る。さらに、上述し、図面の図に示すような本開示の実施形態の任意の例示的な実装の特徴又は要素は、本開示の実施形態の精神及び範囲から逸脱することなく、当業者が容易に理解するような任意の組み合わせ(複数可)で個別に又は実施することが可能である。
【0093】
加えて、含まれる図面図は、本開示の特定の例示的な実施形態の実装の非限定的な例をさらに説明し、それに関連する技術の説明を補助するものである。上述した以外の図面に提供された任意の特定の又は相対的な寸法又は測定は例示的なものであり、関連する発明の分野の当業者によって理解されるように、本発明の設計又は方法論の範囲又は内容を制限することを意図するものではない。
【0094】
本明細書を通じて「一実施形態」、「特定の実施形態」、「1つ以上の実施形態」又は「ある実施形態」を参照すると、実施形態に関連して説明される特定の特徴、構造、材料、又は特性が、本開示の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書中の様々な場所における「1つ以上の実施形態において」、「特定の実施形態において」、「一実施形態において」又は「ある実施形態において」などの語句の出現は、必ずしも本開示の同じ実施形態に言及しているとは限らない。さらに、特定の特徴、構造、材料、又は特性は、1つ以上の実施形態において任意の適切な方法で組み合わされ得る。
【0095】
ここでの開示は、特定の実施形態を参照した説明を提供したが、これらの実施形態は、本開示の原理及び応用を単に例示したものに過ぎないことを理解されたい。本開示の精神及び範囲から逸脱することなく、本開示の方法及び装置に対して様々な修正及び変形を行うことができることは、当業者にとって明らかであろう。したがって、本開示は、添付の特許請求の範囲及びその等価物の範囲内にある修正及び変形を含むことが意図される。
図1
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図11A
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【国際調査報告】