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特表2023-526088サービングセルに対するパワーヘッドルームレポート
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-20
(54)【発明の名称】サービングセルに対するパワーヘッドルームレポート
(51)【国際特許分類】
   H04W 24/10 20090101AFI20230613BHJP
   H04W 72/0457 20230101ALI20230613BHJP
【FI】
H04W24/10
H04W72/0457
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022570603
(86)(22)【出願日】2020-05-20
(85)【翻訳文提出日】2023-01-11
(86)【国際出願番号】 CN2020091438
(87)【国際公開番号】W WO2021232324
(87)【国際公開日】2021-11-25
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515076873
【氏名又は名称】ノキア テクノロジーズ オサケユイチア
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(72)【発明者】
【氏名】コスケラ,ヤールッコ
(72)【発明者】
【氏名】トゥルティネン,サムリ
(72)【発明者】
【氏名】ウー,チュンリー
(72)【発明者】
【氏名】ヘントーネン,テロ
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA21
5K067CC02
5K067DD11
5K067EE02
5K067EE10
(57)【要約】
サービングセルのアクティブなBWPが休眠BWPである、サービングセルに対するPHRのための方法及び装置。UEは、サービングセルのPHを報告するためにPHRを少なくともネットワークノードに送信し、ネットワークノードは、サービングセルのPHを報告するためにUEからPHRを受信し、サービングセルに対するPHRからPH値を取得する。本明細書では、サービングセルに対して、以下、つまり、1)タイプ1 PH、2)タイプ3 PH、3)PHがタイプ1であるか、それともタイプ3であるかを示す指定フィールド、4)サービングセルが休眠BWPにあるか、それとも非休眠BWPにあるかを示す指定フィールドのうちの少なくとも1つが報告される。
【選択図】図2

【特許請求の範囲】
【請求項1】
サービングセルに対するパワーヘッドルームレポート(PHR)のための方法であって、前記サービングセルのアクティブな帯域幅部分(BWP)が休眠BWPであって、
前記サービングセルのパワーヘッドルーム(PH)を報告するために、ユーザー機器(UE)によって、PHRをネットワークノードに送信すること
を含み、
前記サービングセルに対して、以下
‐タイプ1 PH、
‐タイプ3 PH、
‐前記PHがタイプ1であるか、それともタイプ3であるかを示す指定フィールド、
‐前記サービングセルが休眠BWPにあるか、それとも非休眠BWPにあるかを示す指定フィールド、
のうちの少なくとも1つが報告される、前記方法。
【請求項2】
前記報告されたPHは、PUSCH基準フォーマットが使用されることを示す仮想フィールドを有するタイプ1 PHである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記報告されたPHは、前記PHRが報告されるときに前記休眠BWPにSRS送信があるかどうかに応じてタイプ3 PHである、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記PHRは、前記サービングセル上の前記アクティブなBWPが休眠BWPから非休眠BWPに切り替わる、または前記サービングセル上の前記アクティブなBWPが非休眠BWPから休眠BWPに切り替わる切り替えイベント時にトリガされる、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記PHRのトリガは、前記アクティブなBWPが休眠BWPであるときに前記サービングセルに対してPHRが報告されない場合、前記アクティブなBWPを休眠BWPから非休眠BWPに切り替えるときである、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記方法が、
前記アクティブなBWPが休眠BWPから非休眠BWPに切り替わった後に前記PHRがトリガされるまで、前記ネットワークノードに報告することなく、PHの計算のためにダウンリンク基準信号測定を継続すること
をさらに含む、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記PHRのトリガは、前記サービングセルの第1のアクティブなBWPが休眠BWPではないときに前記サービングセルのアクティブ化時である、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記UEが、2つのネットワークノードでサービスされるサービングセルとの二重接続で構成され、前記UEが前記PHRを送信する前記ネットワークノードは、前記2つのネットワークノードのうちの1つである、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記PHRのトリガが、前記ネットワークノードによって構成される、請求項4または7に記載の方法。
【請求項10】
前記PHRのトリガは、前記アクティブなBWPが休眠BWPであるときにサービングセルごとに行われる、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
サービングセルに対するパワーヘッドルームレポート(PHR)のための方法であって、前記サービングセルのアクティブな帯域幅部分(BWP)が休眠BWPであって、
前記サービングセルのパワーヘッドルーム(PH)を報告するために、ネットワークノードによって、ユーザー機器(UE)からPHRを受信することであって、
前記サービングセルに対して、以下
‐タイプ1 PH、
‐タイプ3 PH、
‐前記PHがタイプ1であるか、それともタイプ3であるかを示す指定フィールド、
‐前記サービングセルが休眠BWPにあるか、それとも非休眠BWPにあるかを示す指定フィールド
のうちの少なくとも1つが報告される、前記受信することと、
前記PHRから前記サービングセルに対するPH値を取得することと
を含む、前記方法。
【請求項12】
前記報告されたPHは、PUSCH基準フォーマットが使用されることを示す仮想フィールドを有するタイプ1 PHである、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記報告されたPHは、前記PHRが報告されるときに前記休眠BWPにSRS送信があるかどうかに応じてタイプ3 PHである、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記方法が、
前記UEで前記PHRのトリガを構成すること
をさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記PHRのトリガは、前記サービングセル上の前記アクティブなBWPが休眠BWPから非休眠BWPに切り替わる、または前記サービングセル上の前記アクティブなBWPが非休眠BWPから休眠BWPに切り替わる切り替えイベント時に構成される、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記PHRのトリガは、前記アクティブなBWPが休眠BWPであるときにサービングセルごとに行われる、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記UEが、2つのネットワークノードでサービスされるサービングセルとの二重接続で構成され、前記PHRを受信する前記ネットワークノードは、前記2つのネットワークノードのうちの1つである、請求項11に記載の方法。
【請求項18】
サービングセルに対するパワーヘッドルームレポート(PHR)のための方法であって、
前記サービングセル上のアクティブな帯域幅部分(BWP)が、休眠BWPから非休眠BWPに切り替わる、または前記サービングセル上の前記アクティブなBWPが非休眠BWPから休眠BWPに切り替わる切り替えイベント時にPHRがトリガされるときに、前記サービングセルのパワーヘッドルーム(PH)を報告するために、ユーザー機器(UE)によって、前記PHRをネットワークノードに送信すること
を含む、前記方法。
【請求項19】
前記報告されたPHが、以下
‐タイプ1 PH、
‐タイプ3 PH、
‐前記PHがタイプ1であるか、それともタイプ3であるかを示す指定フィールド、
‐前記サービングセルが休眠BWPにあるか、それとも非休眠BWPにあるかを示す指定フィールド
のうちの1つによって示される、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
サービングセルに対するパワーヘッドルームレポート(PHR)のためのユーザー機器(UE)であって、前記サービングセルのアクティブな帯域幅部分(BWP)が休眠BWPであり、
少なくとも1つのプロセッサと、
コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリと
を備え、
前記少なくとも1つのメモリ及び前記コンピュータプログラムコードが、前記少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記UEに少なくとも、
前記サービングセルのパワーヘッドルーム(PH)を報告するためにPHRをネットワークノードに送信することを実行させるように構成され、
前記サービングセルに対して、以下
‐タイプ1 PH、
‐タイプ3 PH、
‐前記PHがタイプ1であるか、それともタイプ3であるかを示す指定フィールド、
‐前記サービングセルが休眠BWPにあるか、それとも非休眠BWPにあるかを示す指定フィールド
のうちの少なくとも1つが報告される、前記UE。
【請求項21】
前記報告されたPHが、PUSCH基準フォーマットが使用されていることを示す仮想フィールドを有するタイプ1 PHである、請求項20に記載のUE。
【請求項22】
前記報告されたPHが、前記PHRが報告されるときに前記休眠BWPにSRS送信があるかどうかに応じてタイプ3 PHである、請求項20に記載のUE。
【請求項23】
前記PHRは、前記サービングセル上のアクティブなBWPが休眠BWPから非休眠BWPに切り替わる、または前記サービングセル上の前記アクティブなBWPが非休眠BWPから休眠BWPに切り替わる切り替えイベント時にトリガされる、請求項20に記載のUE。
【請求項24】
前記PHRのトリガは、前記アクティブなBWPが休眠BWPであるときに前記サービングセルに対してPHRが報告されない場合に、前記アクティブなBWPを休眠BWPから非休眠BWPに切り替えるときである、請求項23に記載のUE。
【請求項25】
前記UEが、
前記アクティブなBWPが休眠BWPから非休眠BWPに切り替わった後に前記PHRがトリガされるまで、前記ネットワークノードに報告することなく、PHの計算のためにダウンリンク基準信号測定を継続すること
をさらに実行する、請求項23に記載のUE。
【請求項26】
前記PHRのトリガは、前記サービングセルの第1のアクティブなBWPが休眠BWPではないときに前記サービングセルのアクティブ化時である、請求項20に記載のUE。
【請求項27】
前記UEが、2つのネットワークノードでサービスされるサービングセルとの二重接続で構成され、前記UEが前記PHRを送信する前記ネットワークノードは、前記2つのネットワークノードのうちの1つである、請求項20に記載のUE。
【請求項28】
前記PHRのトリガは、前記ネットワークノードによって構成される、請求項23または26に記載のUE。
【請求項29】
前記PHRのトリガは、前記アクティブなBWPが休眠BWPであるときにサービングセルごとに行われる、請求項28に記載のUE。
【請求項30】
サービングセルに対するパワーヘッドルームレポート(PHR)のためのネットワークノードであって、前記サービングセルのアクティブな帯域幅部分(BWP)が休眠BWPであって、
少なくとも1つのプロセッサと、
コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリと
を備え、
前記少なくとも1つのメモリ及び前記コンピュータプログラムコードが、前記少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記ネットワークノードに少なくとも、
前記サービングセルのパワーヘッドルーム(PH)を報告するために、ユーザー機器(UE)からPHRを受信することであって、
前記サービングセルに対して、以下
‐タイプ1 PH、
‐タイプ3 PH、
‐前記PHがタイプ1であるか、それともタイプ3であるかを示す指定フィールド、
‐前記サービングセルが休眠BWPにあるか、それとも非休眠BWPにあるかを示す指定フィールド
のうちの少なくとも1つが報告される、前記受信することと、
前記PHRから前記サービングセルに対するPH値を取得することと
を含む、前記ネットワークノード。
【請求項31】
前記報告されたPHは、PUSCH基準フォーマットが使用されていることを示す仮想フィールドを有するタイプ1 PHである、請求項30に記載のネットワークノード。
【請求項32】
前記報告されたPHは、前記PHRが報告されるときに前記休眠BWPにSRS送信があるかどうかに応じてタイプ3 PHである、請求項30に記載のネットワークノード。
【請求項33】
前記ネットワークノードは、
前記UEで前記PHRのトリガを構成すること
をさらに行う、請求項30に記載のネットワークノード。
【請求項34】
前記PHRのトリガは、前記サービングセル上の前記アクティブなBWPが休眠BWPから非休眠BWPに切り替わる、または前記サービングセル上の前記アクティブなBWPが非休眠BWPから休眠BWPに切り替わる切り替えイベント時に構成される、請求項33に記載のネットワークノード。
【請求項35】
前記PHRのトリガは、前記アクティブなBWPが休眠BWPであるときにサービングセルごとに行われる、請求項33に記載のネットワークノード。
【請求項36】
前記UEが、2つのネットワークノードでサービスされるサービングセルとの二重接続で構成され、前記PHRを受信する前記ネットワークノードは、前記2つのネットワークノードのうちの1つである、請求項30に記載の方法。
【請求項37】
サービングセルに対するパワーヘッドルームレポート(PHR)のためのユーザー機器(UE)であって
少なくとも1つのプロセッサと、
コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリと
を備え、
前記少なくとも1つのメモリ及び前記コンピュータプログラムコードが、前記少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記UEに少なくとも、
前記サービングセル上のアクティブな帯域幅部分(BWP)が、休眠BWPから非休眠BWPに切り替わる、または前記サービングセル上の前記アクティブなBWPが非休眠BWPから休眠BWPに切り替わる切り替えイベント時にPHRがトリガされるときに、前記サービングセルのパワーヘッドルーム(PH)を報告するために、前記PHRをネットワークノードに送信すること
を実行させるように構成される、前記UE。
【請求項38】
前記報告されたPHが、以下
‐タイプ1 PH、
‐タイプ3 PH、
‐前記PHがタイプ1であるか、それともタイプ3であるかを示す指定フィールド、
‐前記サービングセルが休眠BWPにあるか、それとも非休眠BWPにあるかを示す指定フィールド
のうちの1つによって示される、請求項37に記載のUE。
【請求項39】
サービングセルに対するパワーヘッドルームレポート(PHR)のための方法であって、前記サービングセルのアクティブな帯域幅部分(BWP)が休眠BWPであって、
前記サービングセルのパワーヘッドルーム(PH)を報告するために、ユーザー機器(UE)によって、PHRを少なくともネットワークノードに送信することであって、
前記サービングセルに対して、以下
‐タイプ1 PH、
‐タイプ3 PH、
‐前記PHがタイプ1であるか、それともタイプ3であるかを示す指定フィールド、
‐前記サービングセルが休眠BWPにあるか、それとも非休眠BWPにあるかを示す指定フィールド
のうちの少なくとも1つが報告される、前記送信することと、
前記サービングセルのPHを報告するために、前記ネットワークノードによって、前記UEから前記PHRを受信することと、
前記ネットワークノードによって、前記PHRから前記サービングセルのPH値を取得することと
を含む、前記方法。
【請求項40】
サービングセルに対するパワーヘッドルームレポート(PHR)のためのシステムであって、ユーザー機器(UE)と、少なくともネットワークノードとを備え、
前記サービングセルのアクティブな帯域幅部分(BWP)が休眠BWPであり、
前記UEが、
少なくとも1つの第1のプロセッサと、
第1のコンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つの第1のメモリと
を備え、
前記少なくとも1つのメモリ及び前記コンピュータプログラムコードが、前記少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記UEに少なくとも、
前記サービングセルのパワーヘッドルーム(PH)を報告するためにPHRを前記ネットワークノードに送信することであって、
前記サービングセルに対して、以下
‐タイプ1 PH、
‐タイプ3 PH、
‐前記PHがタイプ1であるか、それともタイプ3であるかを示す指定フィールド、
‐前記サービングセルが休眠BWPにあるか、それとも非休眠BWPにあるかを示す指定フィールド
のうちの少なくとも1つが報告される、前記送信することを実行させるように構成され、
前記ネットワークノードが、
少なくとも1つの第2のプロセッサと、
第2のコンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つの第2のメモリと
を備え、
前記少なくとも1つのメモリ及び前記コンピュータプログラムコードが、前記少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記ネットワークノードに少なくとも、
前記サービングセルのPHを報告するために、前記UEから前記PHRを受信することと、
前記PHRから前記サービングセルに対するPH値を取得することと
を実行させるように構成される、
前記システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の例示的な実施形態による教示は、一般に無線通信に関し、より具体的には、サービングセルに対するPHRに関する。
【背景技術】
【0002】
本セクションは、本開示の例示的な実施形態に背景または文脈を示すことを目的としている。本明細書の説明は、追及され得るが、必ずしも以前に考案または追及されたことのある概念であるとは限らない概念を含み得る。したがって、本明細書で別段の指示がない限り、本セクションの説明内容は、本出願の説明及び特許請求の範囲の先行技術ではなく、本セクションに含まれることで先行技術であると認められることはない。
【0003】
説明内及び/または図内に記載され得る特定の略語は、ここで下記のように定義される。
A-CSI 非周期的CSI
BFD ビーム障害検出
BFR ビーム障害回復
BWP 帯域幅部分
CSI チャネル状態情報
DL-SCH ダウンリンク共有チャネル
gNB 5GノードB/基地局
HARQ ハイブリッド自動再送要求
LS リエゾンステートメント
LTE ロングタームエボリューション
MAC CE 媒体アクセス制御の制御要素
NR 新無線技術(New Radio)(5G)
NW ネットワーク
PCell 一次セル
PDCCH 物理ダウンリンク制御チャネル
PH パワーヘッドルーム
PHR パワーヘッドルームレポート
P-SRS 周期SRS
PSCell 一次二次セル
PUCCH 物理アップリンク制御チャネル
RAN 無線アクセスネットワーク
Rel リリース
RRC 無線リソース制御
SCell 二次セル
SP/A-SRS 半永久的/非周期的-SRS
SpCell 特殊セル(PCell/PSCell)
SRS サウンディング基準信号
UE ユーザー機器
UL アップリンク
UL-SCH アップリンク共有チャネル
【0004】
LTEでは、いわゆる「休眠SCell状態」は、以下に従ってリリース15に導入された。
‐PDCCH監視なし。
‐UL送信なし。
‐PCell経由で許可される定期的なCSIレポートのみ。
【0005】
この状態を導入することは、非アクティブ化されたSCellを用いる場合よりも高速にSCellをアクティブ化しながら、省電力を可能にするためであった。
【0006】
NRでは、Rel-16[e R2-2004183からのTS 38.321]に導入された「休眠BWP」を介して、同様の概念が導入された。
1>BWPがアクティブ化され、BWPが休眠BWPである場合:
2>実行中の場合、このサービングセルのbwp-Inandorsed CRctivityTimerを停止する。
2>BWPでPDCCHを監視しない。
2>BWPに対するPDCCHを監視しない。
2>BWPでDL-SCHを受信しない。
2>構成される場合、BWPに対するCSI測定を実行する。
2>BWPでSRSを送信しない。
2>BWPのUL-SCHで送信しない。
2>BWPでPUCCHを送信しない。
2>SCellに関連付けられたいずれの構成されたダウンリンク割り当ても、いずれの構成されたアップリンク許可タイプ2も、それぞれクリアする。
2>SCellに関連付けられたいずれの構成されたアップリンク許可タイプ1も一時停止する。
2>構成される場合、ビーム障害が検出されると、SCellに対してビーム障害検出及びビーム障害回復を実行する。
【発明の概要】
【0007】
本開示の様々な実施形態に対して求められる保護の範囲は、独立請求項によって設定される。独立請求項の範囲に入らない本明細書に説明される実施形態及び特徴は、たとえあったとしても、本開示の様々な実施形態を理解するために役立つ例として解釈されるべきである。
【0008】
第1の態様によれば、様々な実施形態は、サービングセルに対するアクティブなBWPが休眠BWPであるサービングセルのPHRのための方法を提供する。UEは、サービングセルのPHを報告するためにPHRをネットワークノードに送信し、サービングセルに対して以下のうちの少なくとも1つが報告される。
‐タイプ1 PH、
‐タイプ3 PH、
‐PHがタイプ1であるか、それともタイプ3であるかを示す指定フィールド、
‐サービングセルが休眠BWPにあるか、それとも非休眠BWPにあるかを示す指定フィールド。
【0009】
第2の態様によれば、様々な実施形態は、サービングセルに対するアクティブなBWPが休眠BWPであるサービングセルのPHRのための方法を提供する。NWノードは、サービングセルのPHを報告するためにUEからPHRを受信し、PHRからサービングセルに対するPH値を取得する。本明細書では、サービングセルに対して以下のうちの少なくとも1つが報告される。
‐タイプ1 PH、
‐タイプ3 PH、
‐PHがタイプ1であるか、それともタイプ3であるかを示す指定フィールド、
‐サービングセルが休眠BWPにあるか、それとも非休眠BWPにあるかを示す指定フィールド。
【0010】
第3の態様によれば、様々な実施形態は、サービングセルに対するPHRのための方法を提供する。サービングセル上のアクティブなBWPが休眠BWPから非休眠BWPに切り替わる、またはサービングセル上のアクティブなBWPが非休眠BWPから休眠BWPに切り替わる切り替えイベント時にPHRがトリガされるときに、UEは、サービングセルのPHを報告するためにPHRをネットワークノードに送信する。
【0011】
第4の態様によれば、様々な実施形態は、サービングセルに対するアクティブなBWPが休眠BWPであるサービングセルのPHRのための方法を提供する。UEは、サービングセルのPHを報告するためにPHRを少なくともネットワークノードに送信し、ネットワークノードは、サービングセルのPHを報告するためにUEからPHRを受信し、サービングセルに対するPHRからPH値を取得する。本明細書では、サービングセルに対して以下のうちの少なくとも1つが報告される。
‐タイプ1 PH、
‐タイプ3 PH、
‐PHがタイプ1であるか、それともタイプ3であるかを示す指定フィールド、
‐サービングセルが休眠BWPにあるか、それとも非休眠BWPにあるかを示す指定フィールド。
【0012】
第5の態様によれば、様々な実施形態は、UEにサービングセルに対するPHRを提供し、サービングセルのアクティブなBWPは休眠BWPである。UEは、少なくとも1つのプロセッサと、コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリとを含む。少なくとも1つのメモリ及びコンピュータプログラムコードは、少なくとも1つのプロセッサを用いて、UEに、サービングセルのパワーヘッドルーム(PH)を報告するためにPHRをネットワークノードへ送信することを少なくとも実行させるように構成される。本明細書では、サービングセルに対して以下の少なくとも1つが報告される。
‐タイプ1 PH、
‐タイプ3 PH、
‐PHがタイプ1であるか、それともタイプ3であるかを示す指定フィールド、
‐サービングセルが休眠BWPにあるか、それとも非休眠BWPにあるかを示す指定フィールド。
【0013】
第6の態様によれば、様々な実施形態は、ネットワークノードにサービングセルに対するPHRを提供し、サービングセルのアクティブなBWPは休眠BWPである。NWは、少なくとも1つのプロセッサと、コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリとを含む。少なくとも1つのメモリ及びコンピュータプログラムコードは、少なくとも1つのプロセッサを用いて、ネットワークノードに、サービングセルのパワーヘッドルーム(PH)を報告するためにUEからPHRを受信することと、PHRからサービングセルに対するPH値を取得することとを少なくとも実行させるように構成される。本明細書では、サービングセルに対して以下のうちの少なくとも1つが報告される。
‐タイプ1 PH、
‐タイプ3 PH、
‐PHがタイプ1であるか、それともタイプ3であるかを示す指定フィールド、
‐サービングセルが休眠BWPにあるか、それとも非休眠BWPにあるかを示す指定フィールド。
【0014】
第7の態様によれば、様々な実施形態は、UEにサービングセルに対するPHRを提供する。UEは、少なくとも1つのプロセッサと、コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリとを含む。少なくとも1つのメモリ及びコンピュータプログラムコードは、少なくとも1つのプロセッサを用いて、UEに、サービングセル上のアクティブなBWPが休眠BWPから非休眠BWPに切り替わる、またはサービングセル上のアクティブなBWPが非休眠BWPから休眠BWPに切り替わる切り替えイベント時にPHRがトリガされるときに、サービングセルのPHを報告するためにPHRをネットワークノードに送信することを少なくとも実行させるように構成される。
【0015】
第8の態様によれば、様々な実施形態は、システムにサービングセルに対するPHRを提供し、サービングセルのアクティブなBWPは休眠BWPである。システムは、UEと、少なくともネットワークノードとを含む。UEは、少なくとも1つの第1のプロセッサと、第1のコンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つの第1のメモリとを備える。少なくとも1つのメモリ及びコンピュータプログラムコードは、少なくとも1つのプロセッサを用いて、UEに、サービングセルのPHを報告するためにPHRをネットワークノードに送信することを少なくとも実行させるように構成される。ネットワークノードは、少なくとも1つの第2のプロセッサと、第2のコンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つの第2のメモリとを備える。少なくとも1つのメモリ及びコンピュータプログラムコードは、少なくとも1つのプロセッサを用いて、ネットワークノードに、サービングセルのPHを報告するためにUEからPHRを受信することと、PHRからサービングセルに対するPH値を取得することとを少なくとも実行させるように構成される。本明細書では、サービングセルに対して以下のうちの少なくとも1つが報告される。
‐タイプ1 PH、
‐タイプ3 PH、
‐PHがタイプ1であるか、それともタイプ3であるかを示す指定フィールド、
‐サービングセルが休眠BWPにあるか、それとも非休眠BWPにあるかを示す指定フィールド。
【0016】
いくつかの実施形態によれば、報告されたPHは、PUSCH基準フォーマットが使用されていることを示す仮想フィールドを有するタイプ1 PHである。
【0017】
いくつかの実施形態では、報告されたPHは、PHRが報告されるときに休眠BWPにSRS送信があるかどうかに応じてタイプ3 PHである。
【0018】
いくつかの実施形態によれば、PHRは、サービングセル上のアクティブなBWPが休眠BWPから非休眠BWPに切り替わる、またはサービングセル上のアクティブなBWPが非休眠BWPから休眠BWPに切り替わる切り替えイベント時にトリガされる。
【0019】
いくつかの実施形態によれば、PHRのトリガは、アクティブなBWPが休眠BWPであるときにサービングセルに対してPHRが報告されない場合に、アクティブなBWPを休眠BWPから非休眠BWPに切り替えるときである。さらに、UEは、アクティブなBWPが休眠BWPから非休眠BWPに切り替わった後にPHRがトリガされるまで、ネットワークノードに報告することなく、PHの計算のためにダウンリンク基準信号測定を継続する。そして、PHRのトリガは、アクティブなBWPが休眠BWPであるときにサービングセルごとに行われる。PHRのトリガは、ネットワークノードによって構成される。
【0020】
いくつかの実施形態によれば、PHRのトリガは、サービングセルの第1のアクティブなBWPが休眠BWPではないときにサービングセルのアクティブ化時である。そして、PHRのトリガは、アクティブなBWPが休眠BWPであるときにサービングセルごとに行われる。PHRのトリガは、ネットワークノードによって構成される。
【0021】
いくつかの実施形態によれば、UEは、2つのネットワークノードでサービスされるサービングセルとの二重接続で構成され、UEがPHRを送信するネットワークノードは、2つのネットワークノードのうちの1つである。
【0022】
本開示の様々な実施形態の上記及び他の態様、特徴、及び利点は、同様の参照符号を使用して同様または同等の要素が指定される添付の図面を参照すると、下記の発明を実施するための形態からより完全に明らかになるであろう。図面は、本開示の実施形態のより良い理解を促進するために示されており、必ずしも一定の縮尺で描かれているとは限らない。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本開示のいくつかの例示的な実施形態を実施する際に使用される様々なデバイスの高レベルのブロック図を示す。
図2】aは、本開示のいくつかの例示的な実施形態による装置によって実行され得る方法を示す。b及びcは、それぞれ本開示のいくつかの例示的な実施形態による、UE及びネットワークノードによって実行され得る方法の例を示す。
図3】本開示のいくつかの例示的な実施形態に従って、構成されたアップリンクを有するサービングセルの最高のServCellIndexが8未満であるマルチプルエントリPHR MAC CEを明示する表6.1.3.9-1の例を示す。
図4】本開示のいくつかの例示的な実施形態に従って、構成されたアップリンクを有するサービングセルのServCellIndexが最高であるマルチプルエントリPHR MAC CEが8以上であることを明示する表6.1.3.9の例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0024】
次に、本開示の原理を、いくつかの例示的な実施形態を参照しながら説明する。これらの例示的な実施形態は、説明のため、及び当業者が本開示を理解し実施するのに役立てるためだけのものであり、本開示の範囲に対しては、いかなる制限をも示唆するものではないことを理解されたい。本明細書に説明される実施形態は、以下に説明される方法に限定されない様々な方法で実装することができる。
【0025】
下記の説明及び特許請求の範囲では、本明細書で使用される全ての技術用語及び科学用語は、別段の定義がない限り、本開示が属する技術分野の当業者により一般的に理解される意味と同じ意味を有する。
【0026】
本明細書で使用される場合、用語「端末装置」または「ユーザー機器」(UE)は、互いとまたは基地局と無線通信が可能な任意の端末装置を指す。通信は、電磁信号、電波、赤外線信号、及び/または無線で情報を伝達するのに好適な他の種類の信号を使用して、無線信号を送信及び/または受信することを含み得る。いくつかの例示の実施形態では、UEは、直接的な人のインタラクションなしに、情報を送信及び/または受信するように構成されてよい。例えば、UEは、内部イベントまたは外部イベントによりトリガされるとき、またはネットワーク側からの要求に応えて、所定のスケジュールで情報をネットワークノードに送信し得る。
【0027】
UEの例は、スマートフォン、無線対応タブレットコンピュータ、ラップトップ組み込み機器(LEE)、ラップトップ搭載機器(LME)、無線カスタマ構内設備(CPE)、センサ、計量装置などのユーザー機器(UE)、腕時計などのパーソナルウェアラブル、及び/または通信が可能である乗り物を含むが、これらに限定されない。説明の目的で、いくつかの例示的な実施形態は、端末装置の例としてUEを参照して説明され、用語「端末装置」及び「ユーザー機器」(UE)は、本開示の文脈において交換可能に使用されてよい。
【0028】
本明細書で使用される場合、用語「ネットワークノード」は、それを介して通信ネットワーク内の端末装置にサービスを提供することができるデバイスを指す。ネットワークノードは、アクセスネットワークノードと、コアネットワークノードとを含み得る。アクセスネットワークノードは、それを介して端末装置またはUEが通信ネットワークにアクセスすることができる任意の適切なデバイスを含み得る。アクセスネットワークの例は、中継器、アクセスポイント(AP)、送信ポート(TRP)、ノードB(NodeBまたはNB)、発展型NodeB(eNodeBまたはeNB)、新無線技術(NR)NodeB(gNB)、リモート無線モジュール(RRU)、無線ヘッダ(RH)、リモート無線ヘッド(RRH)、フェムト、ピコなどの低電力ノードを含む。
【0029】
通信システム及び関連デバイス(例えば、UE及びネットワークノード)は、通常、システムと関連する様々なエンティティが何を行うことを許可されているのか、及びそれをどのようにして達成すべきかを設定する所与の規格または仕様に従って動作する。接続に使用されるべき通信プロトコル及び/またはパラメータも通常、定義される。通信システムの一例は、ユニバーサル移動体通信システム(UMTS)無線アクセス技術のロングタームエボリューション(LTE)、及びいわゆる5Gまたは新無線技術(NR)ネットワーク。
【0030】
本開示の例示的な実施形態を詳細に説明する前に、本開示のいくつかの例示的な実施形態を実施する際に使用するために適した様々な電子デバイスの簡略化されたブロック図を示す図1を参照する。
【0031】
図1は、本発明のいくつかの例示的な実施形態を実施し得る、1つの可能かつ非限定で例示的システムのブロック図を示す。図1では、UE10は、無線ネットワーク1と無線通信する。UEは、無線ネットワークにアクセスできる無線の、通常は、モバイルデバイスである。UE10は、例えば1つまたは複数のバスを介して相互接続された1つまたは複数のプロセッサDP10Aと、1つまたは複数のメモリMEM10Bと、1つまたは複数のトランシーバTRANS10Dとを含み得る。1つまたは複数のトランシーバTRANS10Dのそれぞれは、受信機及び送信機を含み得る。1つまたは複数のバスは、アドレスバス、データバス、または制御バスであり得、任意の相互接続機構、例えばマザーボードまたは集積回路上の一連のライン、光ファイバ、または他の光通信設備などを含み得る。1つまたは複数のトランシーバTRANS10Dは、それぞれNN12及びNN13への通信21及び22のために、1つまたは複数のアンテナに接続され得る。1つまたは複数のメモリMEM10Bは、コンピュータプログラムコードPROG10Cを含む。UE10は、無線リンクを介してNN12及び/またはNN13と通信し得る。
【0032】
NN12(NR/5GノードB、発展型NB、またはLTEデバイスであってよい)は、図1のNN13及び/またはUE10などのデバイスと通信するマスタノード基地局または二次ノード基地局(例えば、NRもしくはLTE用)などのネットワークノードである。NN12は、UE10などの無線デバイスへのアクセスを無線ネットワーク1に提供し得る。NN12は、例えば1つまたは複数のバスを介して相互接続された1つまたは複数のプロセッサDP12Aと、1つまたは複数のメモリMEM12Cと、1つまたは複数のトランシーバTRANS12Dとを含み得る。いくつかの例示的な実施形態によれば、これらのTRANS12Dは、本開示のいくつかの例示的な実施形態を実行するために使用するX2及び/またはXnインターフェースを含み得る。1つまたは複数のトランシーバTRANS12Dのそれぞれは、受信機及び送信機を含み得る。1つまたは複数のトランシーバTRANS12Dは、例えば少なくともリンク21を介してUE10と通信するために、1つまたは複数のアンテナに接続され得る。1つまたは複数のメモリMEM12B及びコンピュータプログラムコードPROG12Cは、1つまたは複数のプロセッサDP12Aを用いて、NN12に、本明細書で説明される動作の1つまたは複数を実行させるように構成され得る。NN12は、例えばgNBもしくはeNBなどの別のネットワークノード、またはNN13などのデバイスと通信し得る。さらに、リンク21及び/または任意の他のリンクは、有線もしくは無線、またはその両方であり得、例えばX2またはXnインターフェースを実装し得る。さらに、リンク21は、図1のNCE14などのNCE/MME/SGWデバイスなどであるがこれに限定されない他のネットワークノードを介し得る。
【0033】
いくつかの実施形態では、NN13は、AMFまたはSMFなどのモビリティ機能デバイスを含み得る。いくつかの実施形態では、NN13は、NN12及び/またはUE10及び/または無線ネットワーク1などのデバイスと通信するマスタノード基地局または二次ノード基地局(例えば、NRまたはLTEの場合)であり得るNR/5GノードB(gNBとも呼ばれる)または場合によって発展型NB(eNB)を含み得る。NN13は、例えば1つまたは複数のバスを介して相互接続された1つまたは複数のプロセッサDP13Aと、1つまたは複数のメモリMEM13Bと、1つまたはネットワークインターフェースと、1つまたは複数のトランシーバTRANS12Dとを含み得る。いくつかの例示的な実施形態によれば、NN13のこれらのネットワークインターフェースは、本開示のいくつかの例示的な実施形態を実行するために使用するX2及び/またはXnインターフェースを含み得る。1つまたは複数のトランシーバTRANS13Dのそれぞれは、1つまたは複数のアンテナに接続された受信機及び送信機を含み得る。1つまたは複数のメモリMEM13Bは、コンピュータプログラムコードPROG13Cを含み得る。例えば、1つまたは複数のメモリMEM13B及びコンピュータプログラムコードPROG13Cは、1つまたは複数のプロセッサDP13Aを用いて、NN13に、本明細書で説明される動作の1つまたは複数を実行させるように構成され得る。NN13は、例えばリンク32を使用するNN12などの別のモビリティ機能デバイス及びgNBと通信し得、例えばリンク22または別のリンクを使用するUE10または任意の他のデバイスと通信し得る。これらのリンクは、有線もしくは無線、またはその両方であり得、例えばX2またはXnインターフェースを実装し得る。さらに、リンク22は、図1のNCE14などのNCE/MME/SGWデバイスなどであるがこれに限定されない他のネットワークデバイスを介し得る。
【0034】
図1のデバイスの1つまたは複数のバスは、アドレスバス、データバス、または制御バスであり得、任意の相互接続機構、例えばマザーボードまたは集積回路上の一連のライン、光ファイバまたは他の光通信設備、無線チャネルなどを含み得る。例えば、1つまたは複数のトランシーバTRANS12D、TRANS13D、及び/またはTRANS10Dは、リモート無線ヘッド(RRH)として実装され得、NN12の他の要素は、物理的にRRHとは異なる場所にあり、1つまたは複数のバスは、NN12の他の要素をRRHに接続するために、部分的に光ファイバケーブルとして実装され得る。
【0035】
図1は、NN12及びNN13などのネットワークノードを示しているが、これらのノードのいずれも、eNBまたはgNBを組み込み得またはeNBまたはgNBの中に組み込まれ得、本開示の例示的な実施形態を実行するように依然として構成可能であろうことに留意されたい。
【0036】
また、本明細書の説明が「セル」がいくつかの機能を実行することを示していることにも留意されたいが、セルを提供するネットワークノード(例えば、eNBまたはgNB)が、いくつかの場合にはユーザー機器及び/またはモビリティ管理機能デバイスで容易にされた機能を実行することが明らかであるべきである。さらに、セルはgNBの一部を構成し、gNBごとに複数のセルが存在し得る。
【0037】
無線ネットワーク1は、MME(モビリティ管理エンティティ)/SGW(サービングゲートウェイ)機能を含み得るネットワーク制御素子(NCE)14を備え得、これは、電話網及び/またはデータ通信ネットワーク(例えばインターネット)などのさらなるネットワークとの接続を提供する。NN12及びNN13は、リンク31及び/またはリンク32を介してNCE14に結合され得る。さらに、NN13により実行されるいくつかの例示的な実施形態による動作は、NCE14でも実行され得ることに留意されたい。
【0038】
NCE14は、例えばリンク13及び/または14と結合された1つまたは複数のバスを介して相互接続された1つまたは複数のプロセッサDP14Aと、1つまたは複数のメモリMEM14Bと、1つまたは複数のネットワークインターフェース(N/W I/F(複数可))とを含み得る。いくつかの例示的な実施形態によれば、これらのネットワークインターフェースは、本開示のいくつかの例示的な実施形態を実行するために使用するX2及び/またはXnインターフェースを含み得る。1つまたは複数のメモリMEM14Bは、コンピュータプログラムコードPROG14Cを含み得る。1つまたは複数のメモリMEM14B及びコンピュータプログラムコードPROG14Cは、1つまたは複数のプロセッサDP14Aを用いて、NCE14に、本開示のいくつかの例示的な実施形態に従って動作をサポートするために必要とされる場合がある1つまたは複数の動作を実行させるように構成され得る。
【0039】
無線ネットワーク1は、ハードウェア及びソフトウェアのネットワークリソース及びネットワーク機能を組み合わせて、単一のソフトウェアベースの管理エンティティである仮想ネットワークを作るプロセスである、ネットワーク仮想化を実施し得る。ネットワーク仮想化は、多くの場合、リソース仮想化と組み合わされるプラットフォーム仮想化を伴う。ネットワーク仮想化は、多数のネットワークまたはネットワーク部分を組み合わせて仮想ユニットを作る外部ネットワーク仮想化、または単一システム上のソフトウェアコンテナにネットワークのような機能を提供する内部ネットワーク仮想化のいずれか一方に分類される。ネットワーク仮想化から生じる仮想化されたエンティティはさらに、プロセッサDP10A、DP12A、DP13A、及び/またはDP14A、ならびにメモリMEM10B、MEM12B、MEM13B、及び/またはMEM14Bなどのハードウェアを使用して、あるレベルで実施され得、そのような仮想化されたエンティティは、技術的効果を生み出すことに留意されたい。
【0040】
コンピュータ可読メモリMEM12B、MEM13B、及びMEM14Bは、ローカル技術環境に適した任意の種類のものであり得、半導体ベースメモリデバイス、フラッシュメモリ、磁気メモリデバイス及びシステム、光メモリデバイス及びシステム、固定メモリ及びリムーバブルメモリなど、任意の適したデータストレージ技術を使用して実施され得る。コンピュータ可読メモリMEM12B、MEM13B、及びMEM14Bは、ストレージ機能を実行するための手段であり得る。プロセッサDP10、DP12A、DP13A、及び/またはDP14Aは、ローカル技術環境に適した任意の種類のものであり得、非限定的な例として、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、及びマルチコアプロセッサアーキテクチャに基づくプロセッサの1つまたは複数を含み得る。プロセッサDP10、DP12A、DP13A、及び/またはDP14Aは、UE10、NN12、NN13の制御などの機能、及び本明細書に説明される他の機能を実行するための手段であり得る。
【0041】
休眠BWPに対して報告する非周期的なCSIをサポートしないこと、及び休眠BWPでのSRS送信をサポートしないことに問題があるかどうかを尋ねるLSがRAN2からRAN1に送信された。RAN1(R1-2003075)から以下の応答があった。RAN1は、(例えばPCellなどの別のセルによってトリガされたレポートにより)休眠BWPでのA-CSI測定、または休眠BWPでのSP/A-SRS送信のサポートに関する合意に到達できなかった。RAN1はまた、少なくとも長い周期性のP-SRS、例えば>100msをサポートすることに問題ないとしている。
【0042】
R1-2003075のRAN1の応答LSは、UEが休眠DL BWPにあるとき(おそらく、A-CSIも含むが、これはまだ明らかではなかった)、周期的なSRS送信がないという以前のRAN2の仮定を元に戻した。この問題は、RAN2で解決する必要がある。
【0043】
DLが休眠BWPにあるときUL送信がないという仮定で、RAN2で以下の合意がなされた。
‐UL休眠BWPは定義されておらず、DL BWPが休眠BWPに切り替えられる場合のUL挙動はTS38.321に規定される。
‐RAN2は、休眠状態から非休眠状態への遷移またはその逆の結果としてUEがUL BWP(FDDの場合)を切り替えないことを確認する(BWP切り替えに関して、今日まで変更なし)。
‐アクティブなBWPが休眠BWPであるアクティブ化されたSCellは、PHRレポートに含まれるべきではない。さらなる研究のために、PHRトリガに対する追加/修正が必要かどうか。
【0044】
PHRトリガは、現在TS 38.321に定義されており、仕様は、PHRが休眠BWPに対して報告されないという合意をまだ反映していない。
【0045】
PHRがどのように機能するかに対しての説明はない。今やUEがSRS送信の実行を開始するので、PHRが必要とされるかどうかも説明される必要がある。NWノードは、サービングセルのPH値を知っている必要がある。
【0046】
さらに、二重接続の場合、以下の理由から、PHRコンテンツが、UEが休眠BWPであるか、それとも非休眠BWPであるかに依存するかどうかは問題になるであろう。
‐他のNWノードは、他のノードからのセルに対してUEがどのBWPにあるかを知らないため。
‐PHRのビットマップは、セルに対するPHが報告されているかどうか(セルがアクティブ化されているかどうか)しか示さないため。
‐仮想ビットは、PHが実在するのか、それとも仮想であるかしか示さないため。
【0047】
他のNWノードは、PHが非休眠ケースのPUSCHのためのタイプ1用であるか、それとも休眠ケースのSRS送信のためのタイプ3用であるかを判断できない。
【0048】
ここで、本開示のいくつかの実施形態によるサービングセルに対するPHRのための方法の例を示す図2a~図2cを参照する。図2aは、UEとNWノードとの間のインタラクションを示し、一方図2b及び図2cは、それぞれUE及びWノードで実行される動作を示す。
【0049】
ステップ201で、UEは、サービングセルのPHを報告するためにPHRをNWノードに送信する。本明細書では、報告されたPHは、以下の1つによって示される。
1)タイプ1 PH、
2)タイプ3 PH、
3)PHがタイプ1であるか、それともタイプ3であるかを示す指定フィールド、
4)サービングセルが休眠帯域幅部分(BWP)にあるか、それとも非休眠BWPにあるかを示す指定フィールド。
【0050】
いくつかの実施形態では、サービングセルに対して報告されたPHは、タイプ1 PHであってよい。サービングセルのアクティブなBWPが休眠BWPであるとき、UEは、セルに対してつねにタイプ1 PHを報告し得る。PHRでは、仮想フィールド(Vフィールド)は、PH値が実際の送信に基づいているのか、それとも基準フォーマットに基づいているのかを示すために使用される。タイプ1 PHの場合、0に設定されたVフィールドは、PUSCHでの実際の送信を示し、1に設定されたVフィールドは、PUSCH基準フォーマットが使用されていることを示す。いくつかの実施形態では、DLアクティブBWPが休眠BWPであるとき、PUSCH送信はないので、サービングセルに対して仮想タイプ1 PHだけが報告される。言い換えると、Vビットが仮想PHRを示すときはいつでも、NWは、それがタイプ1であることを曖昧にではなく理解している。
【0051】
サービングセルのタイプ1仮想PHは、休眠UL BWP、または休眠UL BWPの定義がない場合にはアクティブなUL BWPの基準PUSCHに基づいて報告される。
【0052】
いくつかの実施形態では、サービングセルに対して報告されたPHは、タイプ3 PHであってよい。SRSが、休眠状態の場合に送信されるように構成されているとき、UEは、休眠SCellに対して、または休眠BWPのアクティブなDL BWPを有するサービングセルに対して、つねにタイプ3 PHを報告し得る。PHRが報告されるときに休眠BWPにSRS送信があるかどうかに応じて、実際の/仮想のタイプ3 PHが報告に使用される。PHRが報告されると、休眠BWPでSRS送信が起こるときに、実際のタイプ3 PHはPHRに含まれる。PHRが報告され、休眠BWPにSRS送信がないときは、仮想タイプ3 PHはPHRに含まれる。
【0053】
いくつかの実施形態では、PHRの指定フィールドは、PHがタイプ1であるか、それともタイプ3であるかを示すために使用され得る。本開示の例示的な実施形態では、PHRが報告されるときに実際のSRSが起こる場合、タイプ3の実際のPHが報告され、一方、休眠BWPで送信が起こらない場合、仮想のタイプ1 PHが報告されるであろう。
【0054】
図3を参照すると、図3は、構成されたアップリンクを有するサービングセルの最高のServCellIndexが8未満であるマルチプルエントリPHR MAC CEの一例を示している。以前に確保されたフィールドは、PHがタイプ1であるか、それともタイプ3であるかを示すために「D」フィールドとして指定されている。タイプ1 PHが報告される場合にこのサービングセルのアクティブなBWPが休眠BWPであるとき、Vフィールドはつねに1に設定される。
【0055】
いくつかの実施形態では、PHRの指定フィールドは、サービングセルが休眠BWPにあるか、それとも非休眠BWPにあるかを示すために使用され得る。本開示の例示的な実施形態では、PHR内の予約されたビットは、そのような表示のために再定義され得、次にNWノードは、UEが休眠BWPにあるか否か、及びタイプ1 PHが報告されているのか、それともタイプ3 PHが報告されているのかを知るであろう。
【0056】
再び図3を参照すると、以前に予約されたフィールドは、PH値が休眠BWP送信に基づいているのか、それとも非休眠BWP送信に基づいているのかを示すために「D」フィールドとして指定される。タイプ1 PHが報告される場合にこのサービングセルのアクティブなBWPが休眠BWPであるとき、Vフィールドはつねに1に設定される。
【0057】
いくつかの実施形態では、PHRは、TS 38.321に定義されたイベントでトリガされ得る。他の実施形態では、PHRのトリガのために新しいトリガイベントが導入される。本開示の例示的な実施形態では、新しいトリガイベントは、サービングセル上のアクティブなBWPの切り替えイベントであってよく、アクティブなBWPが休眠BWPから非休眠BWPに切り替わるとき、またはアクティブなBWPが非休眠BWPから休眠BWPに切り替わるとき、サービングセルに対するPHRがトリガされる。
【0058】
さらに、いくつかの実施形態では、トリガは、アクティブなBWPが休眠BWPであったときにサービングセルに対してPHRが報告されない場合、アクティブなBWPを休眠BWPから非休眠BWPに切り替えるときである。本開示の例示的な実施形態では、休眠BWPが以前にアクティブ化されたBWPであったときに非休眠BWPをアクティブ化すると、UEはPHRをトリガする。そして、そのようなトリガは、例えばSRS送信のために、休眠SCellのPHが報告されるかどうかにさらに左右される場合がある。例えば、休眠状態にあるSCellに対してPHRが報告されない場合、PHRは、休眠BWPが以前にアクティブ化されたBWPであった後に非休眠BWPをアクティブ化すると、トリガされる。
【0059】
いくつかの実施形態では、サービングセルのアクティブ化時のPHRトリガは、サービングセルの第1のアクティブなBWPが休眠BWPではない場合に限定される場合がある。言い換えると、例えば、アクティブ化されるサービングセルの第1のアクティブなBWPが休眠BWPである場合、UEは、PHRをトリガしない場合がある。例えば、アクティブ化されるサービングセルの第1のアクティブなBWPが休眠BWPではない場合、UEは、PHRをトリガする場合がある。いくつかの例では、サービングセルは、例えばSCellアクティブ化/非アクティブ化MAC CEなど、MAC CEによって、またはRRCシグナリングによってNWノードによってアクティブ化され得る。
【0060】
いくつかの実施形態では、ステップ201の前に、UEは、アクティブなBWPが休眠BWPから非休眠BWPに切り替わった後にPHRがトリガされるまで、NWノードに報告することなく、PHの計算のためにダウンリンク基準信号測定を継続する。本開示の例示的な実施形態では、UEは、パワーヘッドルーム(PH)の計算のためにDL RS測定を継続するが、休眠BWPの間、所与のSCellを報告しない。休眠BWPがアクティブである間に、PHRがトリガされた場合、次にUEは、非休眠BWPに移動した後にレポートをNWに送信するであろう。
【0061】
いくつかの実施形態では、PHRは所定の時間の間さらに禁止される。本開示の例示的な実施形態では、上記の実施形態でのようなPHRレポートは、phr-ProhibitTimerによって制限される場合もある。これにより、SCellが短時間だけ休眠BWPに置かれる場合に、NWが、頻繁過ぎるPHRレポートを制限し得る。
【0062】
いくつかの実施形態では、PHRのトリガは、NWノードによって構成される。本開示の例示的な実施形態では、NWノードは、UEが、休眠BWPから非休眠BWPに移るとPHRをトリガするかどうかを構成し得る。さらに、そのような構成は、休眠BWPが構成されたSCellごとに行われるであろう。
【0063】
いくつかの実施形態では、UEは、2つのNWノードでサービスされるサービングセルとの二重接続で構成される。他のノード(それぞれ、SNまたはMN)は、UEがどのBWP(休眠BWPまたは非休眠BWP)を使用しているのかを認識していないので、タイプ1 PHR/タイプ3 PHRが他のノード(SNまたはMN)に対して曖昧さを報告するのを回避するために、本開示の実施形態に従って、アクティブなBWPが休眠BWPであるサービングセルに対するPHを報告するためのPHR手順。
【0064】
図2b~図2cを参照し直すと、ステップ202で、NWノードは、サービングセルのPHを報告するためにPHRを受信し、次にステップ203で、NWノードは、PHRからサービングセルに対して報告されたPHを取得する。
【0065】
いくつかの実施形態では、NWノードは、PHがつねにタイプ1 PHまたはタイプ3 PHであるときに報告されたPHをデコードし得る。他の実施形態では、NWノードは、報告されたPHがタイプ1またはタイプ3であること、またはサービングセルが休眠BWPにあるか、それとも非休眠BWPにあるかを示す指定フィールド内での表示に従って、報告されたPHをデコードし得る。
【0066】
以下で、休眠BWPから非休眠BWPに移る場合にPHRのための新しいトリガのオプションに必要とされるTS 38.321に基づいた仕様の変更の例が詳細に説明される。仕様の変更は、3つのセクション、つまりパワーヘッドルーム報告(セクション5.4.6)、帯域幅部分(BWP)の動作(セクション5.15)、及びマルチプルエントリPHR MAC CE(セクション6.1.3.9)に対して行われる。
【0067】
パワーヘッドルーム報告(セクション5.4.6)
パワーヘッドルームの報告手順は、サービングgNBに以下の情報を提供するために使用される。
‐タイプ1パワーヘッドルーム:公称UE最大送信電力とアクティブ化されたサービングセルごとのUL-SCH送信のための推定電力との差、
‐タイプ2パワーヘッドルーム:公称UE最大送信電力と、他のMACエンティティ(つまり、EN-DC、NE-DC、及びNGEN-DCの場合のE-UTRA MACエンティティ)のSpCellでのUL-SCH及びPUCCH送信のための推定電力との差、
‐タイプ3パワーヘッドルーム:公称UE最大送信電力とアクティブ化されたサービングセルごとのSRS送信のための推定電力との差。
【0068】
RRCは、以下のパラメータを構成することによってパワーヘッドルームの報告を制御する。
‐phr-PeriodicTimer、
‐phr-ProhibitTimer、
‐phr-Tx-PowerFactorChange、
‐phr-Type2OtherCell、
‐phr-ModeOtherCG、
‐multiplePHR
【0069】
パワーヘッドルームレポート(PHR)は、以下のイベントのいずれかが発生する場合にトリガされるものとする。
‐phr-ProhibitTimerが、期限切れになるか、または期限切れになっており、MACエンティティが新しい送信のためのULリソースを有するとき、このMACエンティティでの最後の送信以降、経路損失が、経路損失基準として使用される任意のMACエンティティの少なくとも1つのアクティブ化されたサービングセルに対してphr-Tx-PowerFactorChange dBよりも多く変化した場合
注記1:上記に評価された1つのセルの経路損失の変動は、経路損失基準が間で変化したかどうかに関わらず、現在の経路損失基準に対して現在時に測定された経路損失と、PHRの前回の送信の送信時に、その時点で使用されていた経路選択基準に対して測定された経路選択との間となる。
‐phr-PeriodicTimerが期限切れになる、
‐機能を無効にするために使用されない、上位層によるパワーヘッドルーム報告機能の構成時または再構成時、
‐第1のBWPが休眠BWPではない場合に、構成されたアップリンクを有する任意のMACエンティティのSCellのアクティブ化、
(本開示によって導入された一部の実施形態による追加)
‐PSCellの追加(つまり、PSCellが新しく追加または変更された)、
‐(5.15項に規定されるように)アクティブなBWPの休眠BWPから非休眠BWPへの切り替え時、
(このトリガイベントは、サービングセルに対するPHRをトリガするために本開示によって導入された新しいイベントである。)
‐phr-ProhibitTimerが、MACエンティティが新しい送信のためのULリソースを有するときに、期限切れになるか、または期限切れになっており、構成されたアップリンクを有する任意のMACエンティティのアクティブ化されたサービングセルのいずれかに対して、以下が真である場合
‐送信用に割り当てられたULリソースがある場合、またはこのセルにPUCCH送信があり、このセルの(TS 38.101-1[14]、TS 38.101-2[15]、及びTS 38.101-3[16]に規定されるようにP-MPRによって許可される)電力管理に起因して必要とされる電力バックオフが、MACエンティティが送信またはこのセルでのPUCCH送信に割り当てられたULリソースを有していたときに、PHRの前回の送信以降にphr-x-PowerFactorChange dBよりも多く変化している場合
注記2:電力管理に起因する必要とされる電力バックオフが一時的に(例えば、最大で数十ミリ秒の間)のみ減少するとき、MACエンティティはPHRのトリガを回避すべきであり、PHRが他のトリガ条件によってトリガされるとき、MACエンティティは、PCMAX,f,c/PHの値のそのような一時的な減少を反映するのを回避すべきである。
注記3:HARQプロセスがcg-RetransmissionTimerで構成される場合、及びPHRがこのHARQプロセスによる送信のためにMAC PDUに既に含まれているが、下位層によってまだ送信されていない場合、PHRコンテンツをどのようにして扱うのかはUE実装次第である。
【0070】
MACエンティティが、新しい送信のために割り当てられたULリソースを有する場合、MACエンティティは、以下を行うものとする。
1>それが、前回のMACリセット以降の新しい送信のために割り当てられた第1のULリソースである場合、
2>phr-PeriodicTimerを起動する、
1>パワーヘッドルーム報告手順が、少なくとも1つのPHRがトリガされ、取り消されていないと判断する場合、及び
1>割り当てられたULリソースが、5.4.3.1項に定義されるようにLCPの結果として、MACエンティティが、そのサブヘッダに加えて送信するように構成されたPHRに対してMAC CEを収容できる場合、
2>値が真であるmultiplePHRが構成される場合:
3>任意のMACエンティティに関連付けられた、構成されたアップリンクを有し、そのアクティブなBWPが休眠BWPではないアクティブ化されたサービングセルごとに、
4>TS 38.213[6]の7.7項に規定されるように、対応するアップリンクキャリアのタイプ1またはタイプ3のパワーヘッドルームの値を取得する、
4>このMACエンティティが、このサービングセルでの送信用に割り当てられたULリソースを有する場合、または
4>他のMACエンティティが構成される場合、このサービングセルでの送信用に割り当てられたULリソースを有し、phr-ModeOtherCGが上位層によって実在(real)に設定される場合、
5>物理層から対応するPCMAX,f,cフィールドの値を取得する。
3>任意のMACエンティティに関連付けられた、構成されたアップリンクを有し、そのアクティブなBWPが、SRSが構成される休眠BWPであるアクティブ化されたサービングセルごとに、
4>TS 38.213[6]の7.7項に規定されるように、対応するアップリンクキャリアの仮想タイプ1のパワーヘッドルームの値を取得する、
(NWノードは、SRSが構成された休眠BWPであるアクティブなBWPに対して、仮想タイプ1 PHの値を取得する。本開示によって導入された一部の実施形態による追加。)
4>PHSが報告されるときに、このMACエンティティが、このサービングセルでの送信のために割り当てられたSRSリソースを有する場合、
5>TS 38.213[6]の7.7項に規定されるように、対応するアップリンクキャリアの実際のタイプ3のパワーヘッドルームの値を取得する、
4>さもなければ、
5>TS 38.213[6]の7.7項に規定されるように、対応するアップリンクキャリアの仮想タイプ1のパワーヘッドルームの値を取得する、
(NWノードは、PHRが報告されるときにSRS送信を用いて休眠BWPであるアクティブなBWPの実際のタイプ3の値を取得するか、またはSRSが構成されている休眠BWPであるアクティブなBWPの仮想タイプ1 PHの値を取得する。本開示によって導入された一部の実施形態による追加。)
3>値が真であるphr-Type2OtherCellが構成される場合、
4>他のMACエンティティがE-UTRA MACエンティティである場合、
5>他のMACエンティティ(つまり、E-UTRA MACエンティティ)のSpCellに対するタイプ2パワーヘッドルームの値を取得する、
5>phr-ModeOtherCGが上位層によってrealに設定される場合、
6>物理層から、他のMACエンティティ(すなわち、E-UTRA MACエンティティ)のSpCellの対応するPCMAX,f,cフィールドの値を取得する。
3>多重化及びアセンブリ手順に、物理層によって報告される値に基づいて、6.1.3.9項に定義されるようにマルチプルエントリPHR MAC CEを生成し、送信するように指示する。
2>さもなければ(つまり、シングルエントリPHR形式が使用される)、
3>PCellの対応するアップリンクキャリアに対して物理層からタイプ1パワーヘッドルームの値を取得する。
3>物理層から対応するPCMAX,f,cフィールドの値を取得する。
3>多重化及びアセンブリ手順に、物理層によって報告される値に基づいて、6.1.3.8項に定義されるようにシングルエントリPHR MAC CEを生成し、送信するように指示する。
2>phr-PeriodicTimerを起動または再起動する、
2>phr-ProhibitTimerを起動または再起動する、
2>トリガされた全てのPHR(複数可)を取り消す。
【0071】
帯域幅部分(BWP)の動作(セクション5.15)
ダウンリンク及びアップリンク(セクション5.15.1)
【0072】
TS 38.213[6]の12項に加え、本項はBWP動作の要件を規定する。
【0073】
サービングセルは、1つまたは複数のBWPで構成され得、サービングセルあたりのBWPの最大数は、TS 38.213[6]に規定されている。
【0074】
サービングセルのBWP切り替えは、一度に、非アクティブなBWPをアクティブ化し、アクティブなBWPを非アクティブ化するために使用される。BWP切り替えは、ダウンリンク割り当てまたはアップリンク許可を示すPDCCHによって、bwp-InactivityTimerによって、RRCシグナリングによって、またはランダムアクセス手順の開始時もしくはSpCellでの一貫したLBT障害の検出時にMACエンティティ自体によって制御される。SpCellのためのfirstActiveDownlinkBWP-Id及び/またはfirstActiveUplinkBWP-IdのRRC(再)構成時、またはSCellのアクティブ化時に、(TS 38.331[5]に規定されるように)それぞれfirstActiveDownlinkBWP-Id及び/またはfirstActiveUplinkBWP-Idによって示されるDL BWP及び/またはUL BWPは、ダウンリンク割り当てまたはアップリンク許可を示すPDCCHを受信しなくてもアクティブである。サービングセルのアクティブなBWPは、(TS 38.213[6]によって規定されるように)RRCまたはPDCCHのどちらかによって示される。ペアにされていないスペクトルの場合、DL BWPはUL BWPとペアにされ、BWP切り替えは、ULとDLの両方にとって共通である。
【0075】
各SCellに対して、TS 38.331[5]に説明されるように、休眠BWPは、RRCシグナリングによってdormantDownlinkBWP-Idで構成され得る。SCellの休眠BWPに入ること、またはSCellの休眠BWPを離れることは、(TS 38.213[6]に規定されるように)PDCCHを用いてSCellごとまたは休眠状態のSCellグループごとのBWP切り替えによって行われる。dormancySCellGroupsによって示される休眠状態のSCellグループの構成は、TS 38.331[5]に説明されるように、RRCシグナリングによって構成される。休眠BWPを離れることを示すPDCCHの受信時、(TS 38.331[5]及びTS 38.213[6]に規定されるように)firstOutsideActiveTimeBWP-IdまたはfirstWithinActiveTimeBWP-Idによって示されるDL BWPはアクティブ化される。SpCellまたはPUCCH SCellの休眠BWP構成は、サポートされていない。
【0076】
BWPで構成されたアクティブ化されたサービングセルごとに、MACエンティティは、以下を行うものとする。
1>BWPがアクティブ化され、BWPが休眠BWPではない場合、
2>BWPのUL-SCHで送信する、
2>PRACH機会が構成される場合、BWP上のRACHで送信する、
2>BWPでPDCCHを監視する、
2>構成される場合、BWPでPUCCHを送信する、
2>BWPのCSIを報告する、
2>構成される場合、BWPでSRSを送信する、
2>BWPでDL-SCHを受信する、
2>以前にアクティブだったBWPが休眠BWPだった場合、
3>5.4.6項に従ってPHRをトリガする、
(アクティブなBWPが休眠BWPから非休眠BWPに切り替わると、UEはPHRをトリガする。本開示によって導入された一部の実施形態による追加。)
2>もしあれば、格納されている構成に従ってアクティブなBWPで構成された許可タイプ1の任意の一時停止されている構成されたアップリンク許可を(再)初期化し、5.8.2項の規則に従ってシンボル内で開始する、
2>一貫性のあるLBT障害回復が構成される場合、
3>実行中の場合、lbt-FailureDetectionTimerを停止する、
3>LBT_COUNTERを0に設定する、
3>5.21.2項に規定されるように、下位層からLBT障害表示を監視する。
1>BWPがアクティブ化され、BWPが休眠BWPである場合、
2>実行中の場合、このサービングセルのbwp-InactivityTimerを停止する。
2>BWPでPDCCHを監視しない、
2>BWPのPDCCHを監視しない、
2>BWPでDL-SCHを受信しない、
2>構成される場合、BWPのCSI測定を実行する、
2>BWPでSRSを送信しない、
2>BWPのUL-SCHで送信しない。
2>BWPでPUCCHを送信しない。
2>それぞれ任意の構成されたダウンリンク割り当て、及びSCellに関連付けられた任意の構成されたアップリンク許可タイプ2をクリアする、
2>SCellに関連付けられた任意の構成されたアップリンク許可タイプ1を一時停止する、
2>構成される場合、ビーム障害が検出されると、SCellのビーム障害検出及びビーム障害回復を実行する。
1>BWPが非アクティブ化されている場合、
2>BWPのUL-SCHで送信しない。
2>BWPのRACHで送信しない。
2>BWPでPDCCHを監視しない。
2>BWPでPUCCHを送信しない。
2>BWPのCSIを報告しない、
2>BWPでSRSを送信しない。
2>BWPでDL-SCHを受信しない。
2>BWPで、任意の構成されたダウンリンク割り当て、及び構成された許可タイプ2の構成されたアップリンク許可をクリアする、
2>非アクティブなBWPで、構成された許可タイプ1の任意の構成されたアップリンク許可を一時停止する。
【0077】
サービングセルでのランダムアクセス手順の開始時、5.1.1項に規定されたようにランダムアクセス手順を実行するためのキャリアの選択の後、MACエンティティは、このサービングセルの選択されたキャリアに対して以下を行うものとする。
1>PRACH機会がアクティブなUL BWPに対して構成されていない場合、
2>アクティブなUL BWPをinitialUplinkBWPによって示されるBWPに切り替える、
2>サービングセルがSpCellである場合、
3>アクティブなDL BWPをinitialDownlinkBWPによって示されるBWPに切り替える、
1>さもなければ、
2>サービングセルがSpCellである場合、
3>アクティブなDL BWPが、アクティブなUL BWPと同じbwp-Idを有していない場合、
4>アクティブなDL BWPを、アクティブなUL BWPと同じbwp-Idを有するDL BWPに切り替える、
1>実行中の場合、このサービングセルのアクティブなDL BWPに関連付けられたbwp-InactivityTimerを停止する。
1>サービングセルがSCellである場合、
2>実行中の場合、SpCellのアクティブなDL BWPに関連付けられたbwp-InactivityTimerを停止する。
1>SpCellのアクティブなDL BWP及びこのサービングセルのアクティブなUL BWPにランダムアクセス手順を実行する。
【0078】
MACエンティティがサービングセルのBWP切り替えのためのPDCCHを受信する場合、MACエンティティは、以下を行うものとする。
1>このサービングセルに関連付けられた継続中のランダムアクセス手順がない場合、または
1>(5.1.4項、5.1.4a項、及び5.1.5項に規定されるように)このサービングセルに関連付けられた継続中のランダムアクセス手順が、C-RNTIにアドレス指定されたこのPDCCHの受信時に正常に完了する場合、
2>もしあれば、このサービングセルに対してトリガされた一貫したLBT障害を取り消す、
2>PDCCHによって示されるBWPへのBWP切り替えを実行する。
【0079】
MACエンティティが、そのサービングセルに関連付けられたランダムアクセス手順がMACエンティティで継続中に、サービングセル(複数可)または休眠状態のSCellグループ(複数可)のBWP切り替えのためのPDCCHを受信する場合、(5.1.4項、5.1.4a項、及び5.1.5項に規定されるように)ランダムアクセス手順を正常に完了するためのC-RNTIにアドレス指定されたBWP切り替えのためのPDCCHの受信を除き、BWPを切り替えるのか、それともBWP切り替えのためのPDCCHを無視するのかはUEの実装次第であり、正常に完了した場合、UEはPDCCHによって示されるBWPへのBWP切り替えを実行するものとする。正常な競合解決以外のBWP切り替えのためのPDCCHの受信時、MACエンティティがBWP切り替えを実行すると決定した場合、MACエンティティは、継続中のランダムアクセス手順を停止し、BWP切り替えを実行した後にランダムアクセス手順を開始するものとする。MACがBWP切り替えのためのPDCCHを無視すると決定した場合、MACエンティティは、サービングセルで継続中のランダムアクセス手順を継続するものとする。
【0080】
サービングセルのBWP切り替えのためのRRC(再)構成を、そのサービングセルに関連付けられたランダムアクセス手順がMACエンティティで継続中である間に受信すると、MACエンティティは、継続中のランダムアクセス手順を停止し、BWP切り替えを実行した後にランダムアクセス手順を開始するものとする。
【0081】
サービングセルのBWP切り替えのためのRRC(再)構成を受信すると、このサービングセル内でトリガされたいかなるLBT障害も取り消す。
【0082】
MACエンティティは、bwp-InactivityTimerで構成されたアクティブ化されたサービングセルごとに以下を行うものとする。
1>defaultDownlinkBWP-Idが構成され、アクティブなDL BWPがdefaultDownlinkBWP-Idによって示されるBWPではなく、アクティブなDL BWPが、構成される場合、dormantDownlinkBWP-Idによって示されるBWPではない場合、または
1>defaultDownlinkBWP-Idが構成されておらず、アクティブなDL BWPがinitialDownlinkBWPではなく、アクティブなDL BWPが、構成される場合、dormantDownlinkBWP-Idによって示されるBWPではない場合、
2>ダウンリンク割り当てまたはアップリンク許可を示すC-RNTIまたはCS-RNTIにアドレス指定されたPDCCHが、アクティブなBWPで受信される場合、または
2>ダウンリンク割り当てまたはアップリンク許可を示すC-RNTIまたはCS-RNTIにアドレス指定されたPDCCHが、アクティブなBWPのために受信される場合、または
2>MAC PDUが構成されたアップリンク許可で送信されるか、または構成されたダウンリンク割り当てで受信される場合、
3>このサービングセルに関連付けられた継続中のランダムアクセス手順がない場合、または
3>(5.1.4項、5.1.4a項、及び5.1.5項に規定されるように)このサービングセルに関連付けられた継続中のランダムアクセス手順が、C-RNTIにアドレス指定されたこのPDCCHの受信時に正常に完了する場合、
4>アクティブなDL BWPに関連付けられたbwp-InactivityTimerを起動または再起動する。
2>アクティブなDL BWPに関連付けられたbwp-InactivityTimerが期限切れになる場合、
3>defaultDownlinkBWP-Idが構成される場合、
4>defaultDownlinkBWP-Idによって示されるBWPへのBWP切り替えを実行する。
3>さもなければ、
4>initialDownlinkBWPへのBWP切り替えを実行する。
注記:ランダムアクセス手順がSCellで開始される場合、このSCellとSpCellの両方ともこのランダムアクセス手順に関連付けられる。
1>BWP切り替えのためのPDCCHが受信され、MACエンティティがアクティブなDL BWPを切り替える場合、
2>defaultDownlinkBWP-Idが構成され、MACエンティティが、defaultDownlinkBWP-Idによって示されず、構成される場合、dormantDownlinkBWP-Idによって示されないDL BWPに切り替える場合、または
2>defaultDownlinkBWP-Idが構成されておらず、MACエンティティが、initialDownlinkBWPではなく、構成される場合、dormantDownlinkBWP-Idによって示されないinitialDownlinkBWPに切り替える場合、
3>アクティブなDL BWPに関連付けられたbwp-InactivityTimerを起動または再起動する。
【0083】
マルチプルエントリPHR MAC CE(セクション6.1.3.9)
マルチプルエントリPHR MAC CEは、表6.2.1-2に指定されるLCIDを有するMACサブヘッダによって識別される。
【0084】
それは可変サイズを有し、ビットマップ、タイプ2 PHフィールド及び他のMACエンティティのSpCellのための(報告されている場合)関連付けられたPCMAX,f,cフィールドを含むオクテット、タイプ1 PHフィールド及びPCellのための(報告されている場合)関連付けられたPCMAX,f,cフィールドを含むオクテットを含む。それは、ServCellIndexに基づいた昇順で、タイプX PHフィールド、及びビットマップ内で示されるPCell以外のサービングセルの(報告されている場合)関連付けられたPCMAX,f,cフィールドを含むオクテットの1つまたは複数をさらに含む。Xは、TS 38.213[6]及びTS 36.213[17]に従って1または3のどちらかである。
【0085】
他のMACエンティティのSpCellのためのタイプ2 PHフィールドの存在は、値が真(true)であるphr-Type2OtherCellによって構成される。
【0086】
単一のオクテットビットマップは、構成されたアップリンクを有するサービングセルの最大のServCellIndexが8未満であるときにサービングセルごとのPHの存在を示すために使用され、それ以外の場合は4つのオクテットが使用される。
【0087】
MACエンティティは、構成された許可(複数可)、及びPDCCH機会までに(PDCCH機会を含む)受信されたダウンリンク制御情報を考慮することによって、アクティブ化されたサービングセルのPH値が、実際の送信に基づいているのか、それとも基準フォーマットに基づいているのかを判断し、PDCCH機会では、5.4.3.1項に定義されるようにLCPの結果としてPHRのためにMAC CEを受け入れることができる新しい送信のための第1のUL許可が、PHR MAC CEがPDCCHで受信されたアップリンク許可に関して報告される場合、PHRはトリガされてから、またはPHR MAC CEが構成された許可に関して報告される場合、TS 38.213[6]の7.7項に定義されるPUSCH準備時間を差し引いたPUSCH送信の第1のアップリンクシンボルまで、受信される。
【0088】
UEが動的電力共有をサポートしない帯域の組み合わせの場合、UEは、他のMACエンティティのPCellを除いて、他のMACエンティティのサービングセルに対するパワーヘッドルームフィールド及びPCMAX,f,cフィールドを含むオクテットを省略し得、PCellに対するパワーヘッドルーム及びPCMAX,f,cの報告された値は、UEの実装次第である。
【0089】
PHR MAC CEは、以下の通り定義される。
‐Ci:このフィールドは、TS 38.331[5]で規定されているように、ServCellIndex iを有するサービングセルのPHフィールドの存在を示す。1に設定されたCiフィールドは、ServCellIndex iを有するサービングセルのPHフィールドが報告されることを示す。0に設定されたCiフィールドは、ServCellIndex iを有するサービングセルのPHフィールドが報告されないことを示す。
‐R:0に設定された予約ビット、
‐V:このフィールドは、PH値が実際の送信に基づいているのか、それとも参照フォーマットに基づいているのかを示す。タイプ1 PHの場合、0に設定されたVフィールドは、PUSCHでの実際の送信を示し、1に設定されたVフィールドは、PUSCH基準フォーマットが使用されることを示す。タイプ2 PHの場合、0に設定されたVフィールドは、PUCCHでの実際の送信を示し、1に設定されたVフィールドは、PUCCH基準フォーマットが使用されることを示す。タイプ3 PHの場合、0に設定されたVフィールドは、SRSでの実際の送信を示し、1に設定されたVフィールドは、SRS基準フォーマットが使用されることを示す。さらに、タイプ1 PH、タイプ2 PH、及びタイプ3 PH の場合、0に設定されたVフィールドは、関連付けられたPCMAX,f,cフィールドを含むオクテットの存在を示し、1に設定されたVフィールドは、関連付けられたPCMAX,f,cフィールドを含むオクテットが省略されることを示す。
‐パワーヘッドルーム(PH):このフィールドは、パワーヘッドルームレベルを示す。フィールドの長さは6ビットである。報告されたPH及び対応するパワーヘッドループレベルは、表6.1.3.9-1の図3に示される(NRサービングセルのdB単位の対応する測定値は、TS 38.133[11]に規定され、一方、E-UTRAサービングセルのdB単位の対応する測定値は、TS 36.133[12]に規定される)。
‐P:このフィールドは、MACエンティティが(TS 38.101-4[14]、TS 38.101-2[15]、及びTS 38.101-3[16]に規定されるP-MPRcによって許可されるように)電力管理に起因する電力バックオフを適用するかどうかを示す。電力管理に起因する電力バックオフが適用されなかったならば、対応するPCMAX,f,cフィールドが異なる値を有したであろう場合、MACエンティティはPフィールドを1に設定するものとする。
‐PCMAX,f,c:存在する場合、このフィールドは、NRサービングセルの(TS 38.213[6]に規定される)PCMAX,f,c、及び先行するPHフィールドの計算に使用されるE-UTRAサービングセルの(TS 36.213[17]に規定される)PCMAX,cまたはPCMAX,cを示す。報告されたPCMAX,f,c及び対応する公称UE送信電力レベルは、表6.1.3.9-2の図4に示される(NRサービングセルのdBm単位の対応する測定値は、TS 38.133[11]に規定され、一方、E-UTRAサービングセルのdBm単位の対応する測定値はTS 36.133[12]に規定される)。
‐D:存在する場合、このフィールドは、PH値が休眠BWP送信に基づいているのか、それとも非休眠BWP送信に基づいているのかを示す。
(Dフィールドは、サービングセルが休眠BWPまたは非休眠BWPにあることを示すための指定フィールドである。本開示によって導入された一部の実施形態による追加。)
【0090】
一般に、様々な実施形態は、ハードウェアもしくは専用回路、ソフトウェア、ロジック、またはこれらの任意の組み合わせに実装され得る。例えば、いくつかの態様は、ハードウェアに実装され得、一方、他の態様は、コントローラ、マイクロプロセッサ、または他のコンピューティングデバイスで実行され得るファームウェアまたはソフトウェアに実装され得るが、本開示はこれらに限定されない。本開示の様々な態様が、ブロック図、フローチャートとして、またはなんらかの他の図的表現を用いて例示及び説明され得るが、本明細書に説明されるこれらのブロック、装置、システム、技術、または方法は、非限定的な例として、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、専用回路もしくはロジック、汎用ハードウェアもしくはコントローラもしくは他のコンピューティングデバイス、またはこれらのなんらかの組み合わせに実装され得ることをよく理解されたい。
【0091】
例えば、本開示の実施形態は、集積回路モジュールなどの様々なコンポーネントで実施され得る。集積回路の設計は、概して高度に自動化されたプロセスである。論理レベル設計を、半導体基板にエッチングして形成する準備のできた半導体回路設計に変換するために、複雑で処理能力の高いソフトウェアツールを利用することができる。
【0092】
本開示で使用される場合、用語「回路」は、以下の1つまたは複数または全てを指し得る。
(a)ハードウェア専用の回路実装(アナログ及び/またはデジタル回路のみで実装など)、
(b)ハードウェア回路とソフトウェアとの組み合わせ、例えば以下である(適用可能な場合):
(i)アナログ及び/またはデジタルハードウェア回路(複数可)と、ソフトウェア/ファームウェアとの組み合わせ、
(ii)携帯電話またはサーバなどの装置に様々な機能を実行させるために協働する、ソフトウェアを使用するハードウェアプロセッサ(複数可)(デジタルシグナルプロセッサ(複数可)を含む)、ソフトウェア、及びメモリ(複数可)の任意の部分
(c)動作のためにソフトウェア(例えばファームウェア)を必要とするハードウェア回路(複数可)、及び/またはマイクロプロセッサ(複数可)もしくはマイクロプロセッサ(複数可)の一部などのプロセッサ(複数可)。ただし、ソフトウェアは、動作に不要な場合は存在しない場合がある。
【0093】
「回路」のこの定義は、あらゆる請求項を含む、本開示におけるこの用語の全ての使用に適用する。さらなる例として、本開示で使用される場合、用語「回路」はまた、単にハードウェア回路またはプロセッサ(もしくは複数のプロセッサ)の実施態様、あるいはハードウェア回路またはプロセッサの一部と、それに(またはそれらに)付随するソフトウェア及び/またはファームウェアの実施態様も包含する。用語回路はまた、例えば、特定の請求項の要素に該当する場合、モバイルデバイス用のベースバンド集積回路またはプロセッサ集積回路、あるいはサーバ、セルラーネットワークデバイス、または他のコンピューティングデバイスもしくはネットワークデバイス内の同様の集積回路も包含する。
【0094】
用語「例示的」は、本明細書では、「例、事例、または例示として機能する」ことを意味するために使用される。本明細書で「例示的」と説明される任意の実施形態は、必ずしも他の実施形態より好ましい、または有利である、と解釈されるべきではない。この発明を実施するための形態で説明される実施形態の全ては、当業者が本開示を作成または使用することを可能にするために提供された例示的な実施形態であり、特許請求の範囲により定義される本開示の範囲を限定するものではない。
【0095】
前述の説明は、例示ではあるが非限定的な例として、本開示を実施するために発明者により現在企図される最良の方法及び装置の完全かつ有益な説明を提供している。しかし、前述の説明に照らして、添付の図面及び添付の特許請求の範囲と併せて読むと、様々な変更形態及び適合形態が、当業者には明らかとなるであろう。ただし、本開示の教示のそのような変更形態及び同様の変更形態は全て、本開示の範囲内に尚も含まれる。
【0096】
用語「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」、またはこれらの任意の変形は、2つ以上の要素間における直接的または間接的な任意の接続または結合を意味し、互いに「接続された」または「結合された」2つの要素間に、1つまたは複数の中間要素の存在を含み得ることに、留意されたい。要素間の結合または接続は、物理的、論理的、またはこれらの組み合わせであり得る。本明細書で使用される場合、2つの要素は、いくつかの非限定的かつ非網羅的な例として、1つまたは複数のワイヤ、ケーブル、及び/またはプリント電気接続を使用することにより、ならびに、無線周波数領域、マイクロ波領域、及び光学(可視及び不可視の両方の)領域の波長を有する電磁エネルギーなどの電磁エネルギーを使用することにより、互いに「接続」または「結合」されると考えられ得る。
【0097】
さらに、本開示のいくつかの例示的な実施形態の特徴のいくつかは、他の特徴の対応する使用なしに、有益に使用することができるであろう。よって、前述の説明は、本開示の原理の単なる例示にすぎず、本開示を限定するものではないと、みなされるべきである。
図1
図2
図3
図4
【国際調査報告】