(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-20
(54)【発明の名称】棒状物品用の圧着充填材料の巻回体を製造する装置及び方法
(51)【国際特許分類】
A24D 3/02 20060101AFI20230613BHJP
A24D 3/04 20060101ALI20230613BHJP
A24C 5/02 20060101ALI20230613BHJP
【FI】
A24D3/02
A24D3/04
A24C5/02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022570744
(86)(22)【出願日】2021-05-19
(85)【翻訳文提出日】2022-12-27
(86)【国際出願番号】 IB2021054298
(87)【国際公開番号】W WO2021234587
(87)【国際公開日】2021-11-25
(32)【優先日】2020-05-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】PL
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510011101
【氏名又は名称】インターナショナル トバコ マシーネリー ポーランド エスピー.ゼット オー.オー.
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100170597
【氏名又は名称】松村 直樹
(72)【発明者】
【氏名】レシェック シコラ
【テーマコード(参考)】
4B045
4B144
【Fターム(参考)】
4B045BB07
4B045BC07
4B045BC08
4B045BC13
4B045BD02
4B045BD06
4B045BD13
4B045BD21
4B045BD26
4B045BD55
4B144CB25
4B144CB33
4B144CG01
4B144CL07
4B144CM01
(57)【要約】
本願の対象は、棒状物品用の圧着充填材料の巻回体を製造する装置である。当該装置は、前記充填材料の連続ストランドを供給する供給部(4)と、前記充填材料を圧着する圧着部(5)を備える。当該装置は、前記充填材料の前記連続ストランドを供給する前記供給部(4)と前記圧着部(5)との間に、前記充填材料の前記連続ストランドを切片(22)に切断する切断部(23)が存在することを特徴とし、さらに前記圧着部(5)は、前記充填材料の前記の切断された切片を、前記材料の切片(22)の運動方向を横切る方向に圧着するように適合されることを特徴とする。当該装置はさらに、形成部(16,46,51,61)が、実質的に円筒形の棒形状の前記充填材料の前記の切断された圧着部分(22)から巻回体(22X,22Y)を形成するように適合されることを特徴とする。本願の対象は、棒形状物品用の圧着充填材料の巻回体の製造方法でもある。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
棒状物品用の圧着充填材料の巻回体を製造する装置であって、
充填材料の連続ストランドを供給する供給部と、
前記充填材料を圧着する圧着部とを含み、
前記充填材料の連続ストランドを供給する前記供給部と前記圧着部との間に、前記充填材料の連続ストランドを切片に切断する切断部が存在し、
前記圧着部は、前記材料の切片の移動方向に対して横方向に前記充填材料の切り分けられた切片を圧着するように適合され、
当該装置は、前記充填材料の切り分けられた圧着切片から巻回体を実質的に円筒形の棒の形に形成するように適合された形成部を含むことをさらに特徴とする、
装置。
【請求項2】
請求項1に記載の装置であって、前記形成部は複数の形成ポケットを含むことを特徴とする、装置。
【請求項3】
請求項2に記載の装置であって、前記形成ポケットは、該形成ポケットの軸に平行に設けられる円筒形部品である揺動部を備えることを特徴とする、装置。
【請求項4】
請求項2又は3に記載の装置であって、前記形成ポケットは、ドラムコンベヤ上に設けられることを特徴とする、装置。
【請求項5】
請求項2~4のいずれかに記載の装置であって、前記形成ポケットは、可動式底部を有することを特徴とする、装置。
【請求項6】
請求項2~4のいずれかに記載の装置であって、前記形成部は、前記ドラムコンベヤ上に設けられる複数の形成ポケットを含み、さらに前記ドラムコンベヤと同軸に設けられる輪を含み、
前記形成ポケットは、前記ドラムコンベヤと前記輪との間に形成される、
ことを特徴とする、装置。
【請求項7】
請求項1~6のいずれかに記載の装置であって、前記充填材料の切片を前記形成ポケットに挿入する案内部をさらに備えることを特徴とする、装置。
【請求項8】
請求項1~7のいずれかに記載の装置であって、包装材料の切片を前記ポケット内に載置するように適合され、
前記載置は、前記圧着充填材料の切り分けられた切片及び前記包装材料の切片から棒状物品を形成する前に行われる、
ことを特徴とする、装置。
【請求項9】
請求項8に記載の装置であって、前記包装材料の切片が真空によって前記ポケット内に保持されることを特徴とする、装置。
【請求項10】
請求項1~9のいずれかに記載の装置であって、前記圧着充填材料の切り分けられた切片を前記包装材料の形成された切片内に設けるように適合される案内部をさらに備えることを特徴とする、装置。
【請求項11】
請求項1~10のいずれかに記載の装置であって、前記切断装置が回転式ナイフと支持ローラーを備えることを特徴とする、装置。
【請求項12】
棒状物品用の圧着充填材料の巻回体を製造する方法であって、
前記充填材料の連続ストランドは充填材料供給装置によって供給され、
前記充填材料の連続ストランドは切断部によって複数の切片に切断され、
その後前記充填材料の切り分けられた切片は圧着部によって圧着され、
実質的に円筒形状の巻回体が、前記圧着充填材料の切り分けられた切片から形成される、
ことを特徴とする、装置。
【請求項13】
請求項12に記載の方法であって、
包装材料の切片は、前記圧着充填材料の切り分けられた切片から前記棒状物品を形成する前に前記形成部内に設けられ、
前記圧着充填材料の切り分けられた切片から前記棒状物品を形成した後に、前記棒状物品が前記包装材料の切片によって包装される、
ことを特徴とする、方法。
【請求項14】
請求項12に記載の方法であって、前記圧着充填材料の切り分けられた切片から形成される前記棒状物品が事前形成された包装材料の切片内に設けられる段階を有することを特徴とする、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の目的は、棒状物品用の圧着充填材料の巻回体を製造するための装置および方法である。
【背景技術】
【0002】
タバコ産業では、タバコ材料やフィルタ材料を充填した様々な喫煙用物品が製造されている。単一種類のフィルタ材料又は異なる種類の材料が充填されたマウスピースは、細片またはシートから切り取られた適切に圧着される切片から作られた材料を含み得る。圧着は、そのような加工が施される材料の種類に応じて、例えば、包装材を密に充填して流れる煙を効果的に濾過するのに十分な体積を与えるように、材料の吸収面又は支持面を増加させ得る。円柱状の棒に形成された圧着充填材料では、空気の流れを可能にする流路のネットワークが形成される。さらに、充填材料としてのタバコ自体を圧着することにより、流れる空気と接触する面を増やすことができ、流れる空気中への芳香物質の放出を促進することができる。
【0003】
タバコ産業の棒状物品の充填物として使用される圧着材料を形成するための装置及び方法は、先行技術において知られている。例えば、特許文献1には、長手方向に圧着されたフィルタ材料充填物によって連続棒を形成する方法が開示されている。この圧着は、連続棒を形成する包装材料内での充填物の配置を容易にするように長手方向に圧着体を配列する複数の圧着ローラからなる装置によって行われる。長手方向に押圧された巻回体の製造の別の例は、タバコ産業の棒状物品の充填材料を圧着するためのシステムを開示する特許文献2に開示されている。このシステムでは、個々の棒にさらに切断するのに適合した連続棒が形成される。特許文献2は、連続棒を形成する方向に対して長手方向の押圧を使用して連続棒を形成するための連続プロセスを開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第2001709号公報
【特許文献2】米国特許第2164702A号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
先行技術から知られている解決策では、充填材料の連続ストランドの長手方向の圧着が使用され、その結果、n回の圧着が同時に実行されるが、圧着プロセスを制御するだけではなく、それに続いて圧着材料から巻回体を形成することは困難である。本発明は、圧着工程と、圧着された材料を包装体で巻く準備ができた円筒形の棒を形成する工程を容易にする解決策を見出す必要性に取り組むものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の対象は、棒状物品用の圧着充填材料の巻回体を製造する装置であって、充填材料の連続ストランドを供給する供給部と、前記充填材料を圧着する圧着部とを含むことを特徴とする装置である。本発明による装置は、前記充填材料の連続ストランドを供給する前記供給部と前記圧着部との間に、前記充填材料の連続ストランドを切片に切断する切断部が存在し、前記圧着部は、前記材料の切片の移動方向に対して横方向に前記充填材料の切り分けられた切片を圧着するように適合されていることを特徴としている。当該装置は、前記充填材料の切り分けられた圧着切片から巻回体を実質的に円筒形の棒の形に形成するように適合された形成部を含むことをさらに特徴とする。好適には当該装置は、前記形成部が複数の形成ポケットを備えることを特徴とする。好適には当該装置は、前記形成部が、前記形成ポケットの軸に平行に設けられる円筒部分である揺動部を備えることを特徴とする。
【0007】
好適には当該装置は、前記形成ポケットはドラムコンベヤ上に設けられることを特徴とする。
【0008】
好適には当該装置は、前記形成ポケットが可動式底部を有することを特徴とする。
【0009】
好適には当該装置は、前記形成ポケットが、前記ドラムコンベヤ上に複数の形成ポケットを備え、さらに前記ドラムコンベヤと同軸となるように設けられる輪をさらに備え、前記形成ポケットは前記ドラムコンベヤと前記輪との間に形成されることを特徴とする。
【0010】
好適には当該装置は、前記充填材料の切片を前記形成ポケットへ挿入する案内部をさらに備えることを特徴とする。
【0011】
好適には当該装置は、前記圧着充填材料の切り分けられた切片と包装材料の切片から棒状物品を形成する前に前記包装材料の切片を前記形成ポケット内に設けるように適合される供給部をさらに備えることを特徴とする。
【0012】
好適には当該装置は、前記包装材料の切片は真空によって前記ポケット内に保持されることを特徴とする。
【0013】
好適には当該装置は、前記圧着充填材料の切断された切片を前記包装材料の形成された切片内に設ける案内部をさらに備えることを特徴とする。
【0014】
好適には当該装置は、切断装置が回転式ナイフと支持ローラーを備えることを特徴とする。
【0015】
本発明の対象は、棒状物品用の圧着充填材料の巻回体を製造する方法でもある。当該方法では、前記充填材料の連続ストランドは充填材料供給装置によって供給される。本発明による方法は、前記充填材料の連続ストランドは切断部によって複数の切片に切断され、その後前記充填材料の切り分けられた切片は圧着部によって圧着されることを特徴とする。当該方法はまた、実質的に円筒形状の巻回体が、前記圧着充填材料の切り分けられた切片から形成されることをも特徴とする。
【0016】
好適には当該方法は、包装材料の切片は、前記圧着充填材料の切り分けられた切片から前記棒状物品を形成する前に前記形成部内に設けられることを特徴とする段階を有する。当該方法はさらに、前記圧着充填材料の切り分けられた切片から前記棒状物品を形成した後に、前記棒状物品が前記包装材料の切片によって包装されることを特徴とする。
【0017】
好適には当該方法は、前記圧着充填材料の切り分けられた切片から形成される前記棒状物品が事前形成された包装材料の切片内に設けられる段階を有することを特徴とする。
【0018】
本発明による解決法は、従来技術から知られている棒状物品の充填材料の個々の巻回体を圧着及び形成する方法並びに装置の代替策である。それに加えて連続棒を形成するプロセスを排除することで、当該装置によって占められる空間を顕著に減少させることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
本発明は図示された実施形態を参照しながら以降で詳述される。
【
図1】第1実施形態に係る装置の正面図を示している。
【
図2】
図1のドラムコンベヤの側面の拡大図を示している。
【
図3】第2実施形態に係る装置の正面図を示している。
【
図4】
図3のドラムコンベアの側面の拡大図を示している。
【
図5】第3実施形態に係る装置の正面図を示している。
【
図6】第4実施形態に係る装置の正面図を示している。
【
図7】第5実施形態に係る装置の正面図を示している。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1の第1実施形態に示す棒状物品の製造装置1は、第1ドラムコンベア2と、包装材料を供給する供給部3と、充填材料を供給する供給部4と、充填材料を圧着する圧着部5と、充填材料を巻回体状に形成する形成部6と、充填材料を包装材料と共に移動させる押し込み部7と、完成した棒状物品を搬送する第2ドラムコンベア8とを備えている。ストランド10の形態の包装材は、包装材の巻回体11から巻き戻され、回転式ナイフ14と、その側面がナイフ14の支持面を構成するドラム15とを備える切断装置13によって、切片12に切断される。ストランド10および包装材の切片12は、真空手段によって回転ドラム15上に保持される。切断後の包装材料の矩形切片12は第1ドラムコンベア2上に供給される。その供給の際、矩形切片12の一部分は、コンベアの溝16内に敷かれ、かつ切片12の他の部分は溝16に隣接する表面上に敷かれる。包装材料の切片12は、真空によってドラムコンベア上に保持される。ストランド20の形態の充填材料は、充填材料の巻回体21から巻き戻され、回転ナイフ24および支持ローラ25を備える切断装置23によって切片22に切断される。切断された後の充填材料の矩形切片22は、2つの溝付き圧着ローラ26及び27を備える圧着部5へ供給される。ローラ26及び27は、充填材料の切片22の移動方向に対して横方向に充填材料を圧着するように適合されている。充填材料の圧着された長方形の切片22は、溝16の中に部分的に横たわる包装材料の切片12の凹部に巻回体22Xの形で置かれ、溝16は形成部である。ドラムコンベア2が回転すると、予め形成された充填材料、すなわち巻回体22Xは、ドラムコンベア2と同期して回転する回転式形成ローラ28を備える形成部6の動作領域を通過する。その結果、長手方向の溝29は充填材料を包装材料12と溝16の底に押し込む。ドラムコンベア2の側面2aに向けられた圧縮空気ノズル30は、包装材料の切片12の縁12aを持ち上げて曲げるのに使用されてもよい。ドラムコンベア2と同軸上に、ドラムコンベア2と同数の溝32が設けられたドラムコンベア8(
図1ではドラムコンベア2の後方)が位置するが、ドラムコンベア8はコンベア2と一体であってもよい。
図2の係るコンベアの側面2A、8Aの拡大図に示すように、溝16は溝32と同軸に設けられている。溝16の真向かいには、アクチュエータ34によって駆動される押し込み体33が位置している。押し込み体33の仕事は、巻回体22Xを包装材料の切片12とともに溝16に沿って移動させることである。
図2は、包装材料の切片12に包まれたドラムコンベヤ2の連続する溝16内に存在する複数の巻回体22Xを示している。
図2では、複数の巻回体22Xは中間製品35と総称される。溝16に沿って移動される中間製品35については、端部12Aが包装され、第2端部12Bの包装が開始され、中間製品35'は、さらに溝16に沿って移動される。中間製品35'の縁部12Bを巻き付ける工程は、プロファイル加工された部材36によって補助される。包装材料で完全に包まれた棒状物品37は、溝32'内に示されるようにその最終位置を占める。さらに、棒状物品37は、さらなる処理のために移送されてもよいし、保管場所に移送されてもよい。
【0021】
図3の第2実施形態に示す棒状物品の製造装置1'は、第1ドラムコンベア38、充填材料を供給する供給部4、充填材料を圧着する圧着部5、充填材料の巻回体を形成する形成部6、充填材料の巻回体を移動する押し込み装置7及び、完成した棒状物品を搬送するための第2ドラムコンベア40から構成されている。ストランド20の形態の充填材料は、巻回体21からほどかれ、回転ナイフ24および支持ローラ25を備える切断装置23によって、切片22に切断される。切断後の充填材料の矩形切片22は、溝付き案内部50を介して、2つの溝付きローラ26、27を備える圧着部5に供給される。圧着後の充填物の矩形部22は、溝39に巻回体22Xの形態で配置される。ドラムコンベア38が回転すると、部分的に形成された充填材料、すなわち圧着充填材料の巻回体22Xは、形成ローラ28を備える形成部6の動作領域を通過する。それにより形成ローラ28は、形成ローラ28の縦溝29が充填材料を溝39の底に押し込むようにドラムコンベア2と同期して回転する。ドラムコンベア38と同軸に、ドラムコンベア38と同数の溝41を備えるドラムコンベア40(
図3ではドラムコンベア38の後方)が位置するが、ドラムコンベア40はドラムコンベア38と一体であってもよい。
図4にかかるコンベアの側面38A、40Aの拡大図を示すように、溝39は、溝41と同軸に設けられている。溝39の真向かいには、アクチュエータ34によって駆動される押し込み体33が位置している。押し込み体33の仕事は、巻回体22Xを溝39に沿って移動させ、さらに薄肉紙管または段ボール管42の中に入れることである。薄肉管42は、図示しない容器から溝41に供給され、そこで真空により保持される。
図4は、ドラムコンベア38の連続する溝39に、複数の巻回体22Xが、薄肉管42に移動する段階を連続的に示している。溝41'は、管42とそこに挿入された充填材料の巻回体22Xを含む完成した棒状物品43を保持する。棒状物品43は、さらに加工するために移送してもよいし、保管庫に移送してもよい。
【0022】
図5の第3実施形態に示す棒状物品の製造装置1''は、ドラムコンベア45、充填材料を供給する供給部4、充填材料を圧着する圧着部5、充填材料の巻回体を形成する形成部46、充填材料の巻回体22Xを移動する押し込み部7、および完成した棒状物品を搬送する第2ドラムコンベア40を備える。充填材料の送り出しと圧着は、先の実施形態と同様である。ローラ26、27は、充填材料の圧着部を形成部46のポケット47に直接送り込む。形成部46は、ドラムコンベア45の側面45aに設けられた複数のポケット47から構成されている。圧着された充填物の矩形部22は、圧着部5の下方に位置する溝付き案内部50によって供給され、ポケット47に巻回体22Xの形態で配置される。ドラムコンベア45上の形成ポケット47は、ドラムコンベア45の回転軸に平行に位置する円柱部品である自己位置合わせ部材48、49を備える。
【0023】
図6の第4実施形態に示す棒状物品の製造装置1'''は、ドラムコンベア53、充填材料を供給する第1供給部4及び第2供給部4'、充填材料を圧着する第1圧着部5及び第2圧着部5'、挿入体59を供給する供給部57、充填材料を巻回体形成する形成部51、充填材料の巻回体及び挿入体の束60を移動する押し込み部7及び完成品の棒状物を搬送するための第2ドラムコンベア40を備える。充填材料の供給と圧着は、先の実施形態と同様である。第1圧着部5のローラ26、27は、充填材料の圧着部22を形成部51のポケット52に直接送り込む。形成部51は、ドラムコンベア53の側面53aに複数のポケット52を含む。ポケット52は、溝54の側壁と、溝54内を移動する可動式底部56(この要素の駆動は図示せず)と、第3実施形態と同様に揺動要素48、49とによって形成されている。圧着後の充填物の矩形部22は、圧着部5の下に位置する溝付き案内部50によって供給され、ポケット52に巻回体22Xの形態で配置される。さらに、供給部57は、底部56に載置された巻回体22Xに載置される単一の長手方向の挿入物を供給する。さらなるステップにおいて、充填材料の圧着部22は、第2の圧着部5'によって巻回体22Yの形態で供給される。巻回体22Yは、巻回体22X及びインサート59の上に載置される。巻回体22X、22Yおよび挿入体59は、共に、隣接するドラムコンベア上に移動される束60を形成する。
【0024】
図7の第5実施形態に示す棒状物品の製造装置1'''は、形成部61を備えており、この形成部61は、ドラムコンベア62と、形成ポケット64が位置する間に同軸に取り付けられた輪63を備える。ドラムコンベア62の側面62aには、形成ポケット64の下部があり、リング63には、形成ポケット64の上部がある。形成ポケット64には、スロット状の入口65が設けられている。充填材料の巻回体22Xは、圧着部5からスロット付き案内部50およびスロット付き入口65を通って形成ポケットに供給される。
【0025】
図7は、充填材料を供給するための供給装置4'の一実施形態を示している。供給部4'は、供給部4と同様に、切断装置23内のナイフ24によって、巻回体21から充填材料、例えばタバコ材料を巻き戻すように適合されている。充填材料の切断部22は、回転装置44によって、22'として示される位置に回転される。これに続いて、圧着装置5において、上述と同様の方法で圧着が行われる。
【手続補正書】
【提出日】2023-01-20
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
棒状物品用の圧着された充填材料の巻回体を製造する装置であって、
充填材料の連続ストランドを供給する供給部と、
前記充填材料を圧着する圧着部とを含み、
前記充填材料の連続ストランドを供給する前記供給部と前記圧着部との間に、前記充填材料の連続ストランドを切片に切断する切断部が存在し、
前記圧着部は、前記材料の切片の移動方向に対して横方向に前記充填材料の切り分けられた切片を圧着するように適合され、
当該装置は、前記充填材料の切り分けられた圧着切片から巻回体を実質的に円筒形の棒の形に形成するように適合された形成部を含
み、
前記形成部は複数の形成ポケットを含
み、
前記形成ポケットは、該形成ポケットの軸に平行に設けられる円筒形部品である揺動部を備え
る、
装置。
【請求項2】
請求項
1に記載の装置であって、前記形成ポケットは、ドラムコンベヤ上に設けられることを特徴とする、装置。
【請求項3】
請求項
1又は2
に記載の装置であって、前記形成ポケットは、可動式底部を有することを特徴とする、装置。
【請求項4】
請求項
1又は2
に記載の装置であって、前記形成部は、前記ドラムコンベヤ上に設けられる複数の形成ポケットを含み、さらに前記ドラムコンベヤと同軸に設けられる輪を含み、
前記形成ポケットは、前記ドラムコンベヤと前記輪との間に形成される、
ことを特徴とする、装置。
【請求項5】
請求項1~
4のいずれかに記載の装置であって、前記充填材料の切片を前記形成ポケットに挿入する案内部をさらに備えることを特徴とする、装置。
【請求項6】
請求項1~
5のいずれかに記載の装置であって、包装材料の切片を前記ポケット内に載置するように適合され、
前記載置は、前記圧着された充填材料の切り分けられた切片及び前記包装材料の切片から棒状物品を形成する前に行われる、
ことを特徴とする、装置。
【請求項7】
請求項
6に記載の装置であって、前記包装材料の切片が真空によって前記ポケット内に保持されることを特徴とする、装置。
【請求項8】
請求項1~
7のいずれかに記載の装置であって、前記圧着された充填材料の切り分けられた切片を前記包装材料の形成された切片内に設けるように適合される案内部をさらに備えることを特徴とする、装置。
【請求項9】
請求項1~
8のいずれかに記載の装置であって、前記切断装置が回転式ナイフと支持ローラーを備えることを特徴とする、装置。
【請求項10】
棒状物品用の圧着された充填材料の巻回体を製造する方法であって、
前記充填材料の連続ストランドは充填材料供給装置によって供給され、
前記充填材料の連続ストランドは切断部によって複数の切片に切断され、
その後前記充填材料の切り分けられた切片は圧着部によって圧着され、
実質的に円筒形状の巻回体が、前記圧着された充填材料の切り分けられた切片から形成さ
れ、
前記圧着された充填材料の切り分けられた切片から形成される前記棒状物品が事前形成された包装材料の切片内に設けられる、
装置。
【請求項11】
請求項
10に記載の方法であって、
包装材料の切片は、前記圧着された充填材料の切り分けられた切片から前記棒状物品を形成する前に前記形成部内に設けられ、
前記圧着された充填材料の切り分けられた切片から前記棒状物品を形成した後に、前記棒状物品が前記包装材料の切片によって包装される、
ことを特徴とする、方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0003】
タバコ産業の棒状物品の充填物として使用される圧着材料を形成するための装置及び方法は、先行技術において知られている。例えば、特許文献1には、長手方向に圧着されたフィルタ材料充填物によって連続棒を形成する方法が開示されている。この圧着は、連続棒を形成する包装材料内での充填物の配置を容易にするように長手方向に圧着体を配列する複数の圧着ローラからなる装置によって行われる。長手方向に押圧された巻回体の製造の別の例は、タバコ産業の棒状物品の充填材料を圧着するためのシステムを開示する特許文献2に開示されている。このシステムでは、個々の棒にさらに切断するのに適合した連続棒が形成される。特許文献2は、連続棒を形成する方向に対して長手方向の押圧を使用して連続棒を形成するための連続プロセスを開示している。
特許文献3は、連続して直角に配置される一連の折り曲げ装置の作用をある長さの細片材料に施すことで前記細片を段階的に横方向に折り曲げる段階を有するタバコ用フィルタ先端部等のマウスピースを製造する方法を開示している。
特許文献4は、互いに横方向-具体的には長手方向-に配置される2つのチャンバを有する装置、材料の細片を折り曲げる折り曲げ針がチャンバの挿入開口部の前方で横向きに存在すること、及び、針の両側には細片をジグザグに折り曲げる押圧部が存在することを開示している。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0004】
【特許文献1】米国特許第2001709号公報
【特許文献2】米国特許第2164702A号公報
【特許文献3】米国特許第2 057 243号公報
【特許文献4】独国特許第663 612 C号公報
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
本発明の対象は、棒状物品用の圧着充填材料の巻回体を製造する装置であって、充填材料の連続ストランドを供給する供給部と、前記充填材料を圧着する圧着部とを含むことを特徴とする装置である。前記充填材料の連続ストランドを供給する前記供給部と前記圧着部との間に、前記充填材料の連続ストランドを切片に切断する切断部が存在し、前記圧着部は、前記材料の切片の移動方向に対して横方向に前記充填材料の切り分けられた切片を圧着するように適合されている。当該装置は、前記充填材料の切り分けられた圧着切片から巻回体を実質的に円筒形の棒の形に形成するように適合された形成部を含み、前記形成部が複数の形成ポケットを備える。本発明による装置は、前記形成部が、前記形成ポケットの軸に平行に設けられる円筒部分である揺動部を備えることを特徴とする。
【国際調査報告】