IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ディトパターンズ エルエルシーの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-21
(54)【発明の名称】画像投影システムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   A41H 3/00 20060101AFI20230614BHJP
   A41H 25/00 20060101ALI20230614BHJP
【FI】
A41H3/00 Z
A41H25/00 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022568707
(86)(22)【出願日】2021-05-12
(85)【翻訳文提出日】2022-12-03
(86)【国際出願番号】 US2021032021
(87)【国際公開番号】W WO2021231592
(87)【国際公開日】2021-11-18
(31)【優先権主張番号】63/023,750
(32)【優先日】2020-05-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/129,336
(32)【優先日】2020-12-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522439799
【氏名又は名称】ディトパターンズ エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100104411
【弁理士】
【氏名又は名称】矢口 太郎
(72)【発明者】
【氏名】マクニーリー、キャロリン
(72)【発明者】
【氏名】シュパーク、ジェームズ エドワード
(72)【発明者】
【氏名】イェ、デンウェイ
(72)【発明者】
【氏名】デリンガー、ショーン
(72)【発明者】
【氏名】デモア、アンソニー
(72)【発明者】
【氏名】コーション、スティーブン
(72)【発明者】
【氏名】カルナディ、ダニエル
(72)【発明者】
【氏名】アイゼン、スティーブ
(72)【発明者】
【氏名】ローラー、デイビッド
(57)【要約】
【要約】
縫製パターンを表面に投影するための投影システムは、垂直ビーム、プロジェクタ、およびカートを有する。垂直ビームは、(a)下端の床係合部分と、(b)上端の天井係合部分とを含む垂直ビームであって、前記天井係合部分は前記床係合部分に対して垂直方向に可動であり、使用時に、前記床係合部分および前記天井係合部分は、床および天井にそれぞれ係合して、前記投影システムを前記表面に隣接して固定する。プロジェクタは、縫製パターンを表すデータを受信し、縫製パターンを投影するように構成される。カートは、プロジェクタに動作可能に取り付けられ、垂直ビームに摺動可能に取り付けられ、カートを垂直に摺動して表面からのプロジェクタの高さを調整する。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
縫製パターンを表面に投影するための投影システムであって、
(a)下端の床係合部分と、(b)上端の天井係合部分とを含む垂直ビームであって、前記天井係合部分は前記床係合部分に対して垂直方向に可動であり、使用時に、前記床係合部分および前記天井係合部分は、床および天井にそれぞれ係合して、前記投影システムを前記表面に隣接して固定する、垂直ビームと、
前記縫製パターンを表すデータを受信し、前記縫製パターンを投影するように構成されたプロジェクタと、
前記プロジェクタに動作可能に取り付けられ、前記垂直ビームに摺動可能に取り付けられたカートであって、前記カートを垂直に摺動させると、前記表面からの前記プロジェクタの高さが調整される、カートと、
を有する投影システム。
【請求項2】
請求項1記載の投影システムにおいて、前記カートまたは前記垂直ビームは、カートロック機構を含み、この前記カートロック機構は、これが前記垂直ビームに沿った前記カートの垂直摺動に抵抗するロックモードと、前記垂直ビームに沿った前記カートの摺動に抵抗しない摺動モードとの間で動作可能なものである、投影システム。
【請求項3】
請求項1記載の投影システムにおいて、前記カートは、前記垂直ビームに沿った前記カートの垂直方向の摺動に対して摩擦抵抗する、前記垂直ビームとの摩擦嵌合を有するものである、投影システム。
【請求項4】
請求項1記載の投影システムにおいて、
複数のパターンが格納された計算装置をさらに備え、前記計算装置は、投影のために選択されたパターンを前記プロジェクタに通信するものである、投影システム。
【請求項5】
請求項4記載の投影システムにおいて、
前記計算装置に格納された前記パターンは、少なくとも1つの較正パターンと少なくとも1つの縫製パターンとを含むものである、投影システム。
【請求項6】
請求項4記載の投影システムにおいて、
前記計算装置は、コンピュータネットワーク上のWi-Fiアクセスポイントに接続するように構成され、前記計算装置はさらに、Bluetooth(登録商標)インターフェースを介して前記プロジェクタに接続し、前記Bluetooth(登録商標)インターフェースを介して前記プロジェクタに前記Wi-Fiアクセスポイントの認証情報を提供するように構成されるものである、投影システム。
【請求項7】
請求項6記載の投影システムにおいて、
前記計算装置は、前記Wi-Fiアクセスポイントを介して前記プロジェクタにパターンを送信するように構成されている、投影システム。
【請求項8】
請求項1記載の投影システムにおいて、
前記垂直ビームは、前記垂直ビームの長さに沿って前記カートに電力を伝達する電力経路を含み、前記電力経路は、前記カートが前記垂直ビームに沿った垂直摺動を可能にしながら前記カートに電力を伝達する電気レールを含み、前記カートは、前記電力を前記プロジェクタに提供するものである、投影システム。
【請求項9】
請求項8記載の投影システムにおいて、
前記垂直ビームは、プロジェクタへの電力の流れを遮断するように構成された電源スイッチを含むものである、投影システム。
【請求項10】
請求項1記載の投影システムにおいて、
前記プロジェクタは、前記カートまたは前記垂直ビームに回転可能に取り付けられ、前記カートに対する回転角度まで前記プロジェクタを回転させると、前記プロジェクタが前記カートから切り離されるものである、投影システム。
【請求項11】
請求項1記載の投影システムにおいて、
前記垂直ビームに摺動可能に取り付けられ、前記垂直ビームに沿って垂直に摺動するように構成された水準器をさらに備え、前記水準器は、前記垂直ビームが鉛直であるかどうかを示すように構成されるものである、投影システム。
【請求項12】
請求項1記載の投影システムにおいて、
前記プロジェクタは、投影軸が前記垂直ビームの長さに平行な垂直方向から、投影軸が前記垂直ビームの長さに垂直な水平方向に回転可能であるように、前記カートに回転可能に取り付けられるものである、投影システム。
【請求項13】
請求項1記載の投影システムにおいて、
前記垂直ビームは、前記投影システムの保管または輸送を容易にするために、2つの部分に分離可能なものである、投影システム。
【請求項14】
請求項1記載の投影システムにおいて、
前記垂直ビームは、この垂直ビームを床および天井に対して付勢するばね付勢伸縮部分をさらに備えるものである、投影システム。
【請求項15】
請求項14記載の投影システムにおいて、
前記床係合部分が、前記ばね付勢伸縮部分に配置されるものである、投影システム。
【請求項16】
請求項1記載の投影システムにおいて、
前記プロジェクタを前記表面からの所望の距離に位置決めするのを支援するための可視特徴を有する裁断マットをさらに備えるものである、投影システム。
【請求項17】
請求項16記載の投影システムにおいて、
前記計算装置は、前記プロジェクタに前記可視特徴上に較正パターンを投影させるように構成され、前記可視特徴は、前記表面からの所望の距離に前記プロジェクタを位置決めするのを支援するためのものである、請求項16に記載の投影システム。
【請求項18】
請求項1記載の投影システムにおいて、
変換ライブラリが格納された計算装置をさらに備え、前記計算装置は、変換済みの選択されたパターンを投影のために前記プロジェクタに伝達する前に、前記変換ライブラリからのプロジェクタ変換を前記選択されたパターンに適用するものである、投影システム。
【請求項19】
請求項18記載の投影システムにおいて、
前記計算装置は、物理的較正ガイドからの第1の光学的特徴および投影された較正パターンからの第2の光学的特徴を含むカメラ画像から前記プロジェクタ変換を生成するものである、投影システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この特許出願は、2020年5月12日に出願された米国仮出願第63/023,750号、および2020年12月22日に出願された米国仮出願第63/129,336号に対する優先権および利益を主張し、これらはすべて参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
裁縫およびファッションデザインにおいて、パターンは、衣服または他のアイテムの部分が裁断されて組み立てられる前に生地上にトレースされるテンプレートである。従来のパターンは、通常、ティッシュペーパー、トレーシングペーパー、プリンター用紙などの紙でできている。通常、裁縫師(つまり、アイテムを縫うアーティスト)は、紙に印刷されたパターン片を含む縫製パターンのパケットを取得する。
【0003】
より大きなパターンは、アイテムの異なる部分(例えば、前面、袖、ポケットなど)に対応するパターン片に裁断できる。印刷されたパターン片は、切り取られた後、布地にピンで留めるか、重りを付けて固定することができる。次に、裁縫師は、各型紙片の輪郭に沿って切り取り、対応する布片を作ることができる。
【0004】
通常、縫製されるアイテムの複数のサイズ(例えば、小、中、大)が同じ紙に印刷され、裁縫師は裁断する適切なサイズを選択する。全パターンシートから適切なサイズが切り取られると、通常、パターン内の他のサイズを再利用することはできない。また、縫製職人が後日同じパターンを使用してデザインを再作成したい場合は、すべての型紙を保存しておく必要がある。
【0005】
これらの問題のいくつかに対処するために、デジタルパターンが現在利用可能である。通常、裁縫師はデジタルパターンを購入し、そのパターンを紙に印刷する。たとえば、裁縫師は自宅でパターンレイアウトを数枚の8.5インチx11インチのページに印刷し、その後ページをテープで留めて目的のパターンを形成できる。この時点で、裁縫師は型紙片を切り取り、さらに上記のように進めることができる。
【0006】
しかし、従来の印刷されたデジタルパターンは、依然として紙を必要とするため、従来の紙のパターンの問題のいくつかが問題であり続ける。たとえば、型紙(従来の紙またはデジタル)では、型紙がプリントを覆ってしまうため、特定の場所に布地のプリント(たとえば、フラワープリントなど)を配置することが困難である。さらに、従来の紙や印刷されたデジタルパターンは扱いにくく、破れやすく、保管が困難である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
裁断マットは、パターンの裁断体験を改善するために発明された。裁断マットと組み合わせて、裁縫師ははさみの代わりにロータリーカッターを使用することがある。パターンの下に裁断マットを布に固定または重み付けすると、裁縫師は上から直接作業し、パターンパラメーターに沿ってロール裁断することができる。しかし、従来の裁断マットでは、この裁断プロセス中に生地片が滑ったり動いたりする可能性がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様によれば、本開示は、必要なすべての縫製パターン線および表記、さらに指示も、縫製される素材に直接正確に投影するように設計された投影システムを開示する。パターンは、布地、キャンバス、フェルト、革、紙、カーペットなど、さまざまな種類の素材に投影可能である。投影されたパターンは、デジタルで簡単に保存でき、完全に再利用可能で、布地や縫製中の他の素材のビューを隠さない。
【0009】
第2に、本明細書に開示される投影システムは、裁断することを意図するのではなく、トレースしてから塗装、エッチング、彫刻などを行うことを意図する表面上に投影することができる。プロジェクタはまた、通常、パターンおよび画像を床、テーブル、天井、または壁に投影することができる。
【0010】
本明細書に開示される投影システムは、プロジェクタの高さ調節および床またはテーブルなどの水平面上への投影を容易にする垂直に電動するビーム(柱)を含むことができる。
【0011】
本明細書に開示される投影システムはまた、裁断プロセス中に生地が滑ったり動いたりするのを効果的に防止する裁断マット下敷きを含むことができる。
【0012】
一例では、縫製パターンを表面に投影するための投影システムは、垂直ビームと、プロジェクタと、カートを有する。垂直ビームは、(a)下端の床係合部分と、(b)上端の天井係合部分とを含む。天井係合部分は、前記床係合部分に対して垂直方向に可動であり、使用時に、前記床係合部分および前記天井係合部分は、床および天井にそれぞれ係合して、前記投影システムを前記表面に隣接して固定する。プロジェクタは、前記縫製パターンを表すデータを受信し、前記縫製パターンを投影するように構成される。前記カートは、前記プロジェクタに動作可能に取り付けられ、前記垂直ビームに摺動可能に取り付けられ、前記カートを垂直に摺動させると、前記表面からの前記プロジェクタの高さが調整される。
【0013】
前記カートまたは前記垂直ビームは、カートロック機構を含み、この前記カートロック機構が前記垂直ビームに沿った前記カートの垂直摺動に抵抗するロックモードと、前記垂直ビームに沿った前記カートの摺動に抵抗しない摺動モードとの間で動作可能なものである。別の例では、前記カートは、前記垂直ビームに沿った前記カートの垂直方向の摺動に対して摩擦抵抗する、前記垂直ビームとの摩擦嵌合を有する。
【0014】
前記投影システムは、複数のパターンが格納された計算装置をさらに備え、前記計算装置は、投影のために選択されたパターンを前記プロジェクタに通信する。前記計算装置に格納された前記パターンは、少なくとも1つの較正パターンと少なくとも1つの縫製パターンとを含む。前記計算装置は、コンピュータネットワーク上のWi-Fiアクセスポイントに接続するように構成され、前記計算装置はさらに、Bluetooth(登録商標)インターフェースを介して前記プロジェクタに接続し、Bluetooth(登録商標)インターフェースを介した前記プロジェクタへの前記Wi-Fiアクセスポイントの認証情報を提供するように構成される。前記計算装置は、前記Wi-Fiアクセスポイントを介して前記プロジェクタにパターンを送信するように構成されている。
【0015】
前記垂直ビームは、前記垂直ビームの長さに沿って前記カートに電力を伝達する電力経路を含み、前記電力経路は、前記カートが前記垂直ビームに沿った垂直摺動を可能にしながら前記カートに電力を伝達する電気レールを含み、前記カートは、前記電力を前記プロジェクタに提供する。この例では、垂直ビームは、プロジェクタへの電力の流れを遮断するように構成された電源スイッチを含むことができる。
【0016】
プロジェクタは、カートまたは垂直ビームに回転可能に取り付け、プロジェクタをカートに対して回転角度まで回転させると、プロジェクタがカートから切り離される。プロジェクタは、投影軸が垂直ビームの長さに平行な垂直方向から、投影軸が垂直ビームの長さに垂直な水平方向に回転可能であるように、カートに回転可能に取り付けることができる。
【0017】
投影システムは、垂直ビームに摺動可能に取り付けられ、垂直ビームに沿って垂直に摺動するように構成された水準器をさらに備えることができ、水準器は、垂直ビームが垂直であるかどうかを示すように構成されている。
【0018】
垂直ビームは、投影システムの保管または輸送を容易にするために、2つの部分に分離可能である。
【0019】
垂直ビームは、垂直ビームを床および天井に対して付勢するばね付勢伸縮部分をさらに備えてもよい。床係合部分は、バネで付勢された伸縮部分に配置することができる。
【0020】
投影システムは、プロジェクタを表面から所望の距離に配置するのを助けるための可視特徴を有する裁断マットをさらに備えることができる。計算装置は、プロジェクタが表面から所望の距離にプロジェクタを位置決めするのを支援するために、可視特徴上に較正パターンを投影させるように構成される。
【0021】
投影システムはさらに、変換ライブラリが格納された計算装置をさらに備え、前記計算装置は、変換済みの選択されたパターンを投影のために前記プロジェクタに伝達する前に、前記変換ライブラリからのプロジェクタ変換を前記選択されたパターンに適用する。前記計算装置は、物理的較正ガイドからの第1の光学的特徴および投影された較正パターンからの第2の光学的特徴を含むカメラ画像から前記プロジェクタ変換を生成する。
【0022】
本発明のこれらおよび他の利点は、添付の図面、実施例、および詳細な説明に照らして見ると明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0023】
本明細書に組み込まれ、その一部を構成する添付の図面は、本発明の態様の様々な例示的な実施形態を示す様々な例示的なシステム、方法などを示す。図に示されている要素の境界(例えば、ボックス、ボックスのグループ、または他の形状)は、境界の一例を表していることを理解されたい。当業者は、1つの要素が複数の要素として設計され得るか、または複数の要素が1つの要素として設計され得ることを理解するであろう。別の要素の内部構成要素として示されている要素は、外部構成要素として実装することができ、その逆も可能です。さらに、要素は一定の縮尺で描かれていない場合がある。
図1図1は、縫製パターンを布地に投影する例示的な投影システムの斜視図を示す。
図2図2は、図1の例示的なシステムのブロック図を示す。
図3図3は、図1の例示的なシステムの計算装置の例示的なユーザインターフェースを示す図である。
図4図4は、動作中の図1の例示的な投影システムの斜視図を示している。
図5-6】図5は、例示的な垂直ビームの斜視図を示している。図6~9は、それぞれ、図5の例示的な垂直ビームの拡大斜視図、正面図、背面図、および側面図を示す。
図7-9】図6~9は、それぞれ、図5の例示的な垂直ビームの拡大斜視図、正面図、背面図、および側面図を示す。
図10A-10B】図10Aおよび10Bは、ロック解除位置およびロック位置にあるビームロック機構の拡大斜視図をそれぞれ示す。
図11図11は、図5の垂直ビームの拡大斜視図を示す。
図12A図12Aは、プロジェクタが回転された図5の垂直ビームの拡大斜視図を示す。
図12B-12C】図12Bは、プロジェクタが床および壁に投影する例示的なビームを示す。図12Cは、ビームから取り外され、テーブル上に置かれている間に投影する例示的なプロジェクタを示す。
図13図13は、図5の垂直ビームに摺動可能に取り付けられた水準器を示す。
図14A-14F】図14A~14Fは、プロジェクタの設置のための代替実施形態を示す。
図15図15は、投影装置の較正の欠如の問題を示す図1のシステムを示す。
図16図16は、例示的な較正ルーチンの概略図である。
図17図17は、較正後の図1のシステムを示す図である。
図18図18~22は、投影システムをセットアップするための例示的な方法を示している。
図19図18~22は、投影システムをセットアップするための例示的な方法を示している。
図20図18~22は、投影システムをセットアップするための例示的な方法を示している。
図21図18~22は、投影システムをセットアップするための例示的な方法を示している。
図22図18~22は、投影システムをセットアップするための例示的な方法を示している。
図23図23は、一度に投影するにはパターン片が長すぎるという例示的な問題を示している。
図24】例示的な継合せ方法を示す図である。
図25図25は、縫製パターンを布地に投影する例示的な投影システムを示す。
図26A図26A-26Bは、例示的な裁断マット下敷きを示す図である。
図26B図26A-26Bは、例示的な裁断マット下敷きを示す図である。
図27A図27A~27Bは、別の例示的な裁断マット下敷きを示している。
図27B図27A~27Bは、別の例示的な裁断マット下敷きを示している。
図28A図28A~28Cは、さらに別の例示的な裁断マット下敷きを示している。
図28B図28A~28Cは、さらに別の例示的な裁断マット下敷きを示している。
図28C図28A~28Cは、さらに別の例示的な裁断マット下敷きを示している。
図29図29は、分解され、図27A~27Bの例示的な裁断マット下敷きと一緒に輸送のために梱包された、図1の例示的な投影システムを示す。
図30図30は、例示的なロック機構を示す図である。
図31図31は、分離された上部および下部ビーム部分を示す。
図32-33】図32は、上部ビーム部分の電力経路の特徴を示す図である。図33は、下部ビーム部分の電力経路の特徴を示す図である。
図34図34は、下部ビーム部分の接続の追加の特徴を示す図である。
図35図35は、プロジェクタ較正フローパスを示す図である。
図36図36は、カメラ平面上への較正パターンの投影を示す図である。
図37図37は、プロジェクタ変換を生成するためのフローチャートである。
図38図38は、カメラ変換を決定するためのフローチャートである。
図39図39は、カメラ適合モデルを決定するためのアルゴリズムのブロック図である。
図40図40は、本発明の別の態様による投影システムの別の例の斜視図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1は、縫製パターンを布地に投影するための投影システム1の斜視図を示している。システム1は、縫製パターンを表すデータを受け取り、プロジェクタ3の垂直下方の水平表面5(テーブル7の上面)上に配置された生地に縫製パターンを投影するプロジェクタ3を含む。2017年12月24日に出願された米国特許第15/853,807号は、現在は米国特許第10,750,810号であるが、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。また、米国特許出願第16/350,932号(現在は米国特許第11,003,903号)も、電子縫製パターンをフォーマットし、それらを顧客が利用可能にすることに関するものであり、参照により組み込まれる。説明を簡単にするために、発明は縫製パターンの文脈で本明細書に開示されているが、本明細書に開示されている発明のすべてではないにしてもいくつかは、縫製パターン以外の文脈でも適用可能であり、したがって、これらの発明は縫製パターンに限定されるべきではない。
【0025】
図2は、例示的なシステム1のブロック図を示す。システム1は、プロジェクタ3および計算装置9を含み得る。計算装置9は、ラップトップコンピュータ、タブレット、またはスマートフォンに対応する。一部の実施形態では、計算装置9は、計算装置によって実行されると、本明細書で計算装置9に起因する機能を計算装置9に実行させる、またはそうでなければ実行する命令またはロジックの1つまたは複数のセットで構成される。
【0026】
計算装置は、プロジェクタに動作可能に接続される。いくつかの実施形態では、計算装置は、Wi-Fi、Bluetooth、または他の無線技術、またはそれらの組み合わせなどの1つまたは複数の無線データ接続を介してプロジェクタ3に動作可能に接続される。一例では、計算装置9は、Wi-Fiアクセスポイントに無線で接続される。計算装置9は、最初にBluetooth(登録商標)を使用してプロジェクタ3とペアリングされる。一例では、計算装置は、ユーザーに Wi-Fi認証を入力するように促す。別の例では、計算装置9は、Wi-Fiアクセスポイントに接続するために使用した資格情報にアクセスする。次に、計算装置9は、Bluetooth 接続を介してプロジェクタ3にWi-Fi接続認証情報を転送する。プロジェクタがWi-Fi認証を取得すると、プロジェクタはWi-Fiアクセス ポイントにログインし、計算装置9とプロジェクタ3 はコンピューターネットワークを介して互いに通信する。これにより、プロジェクタ3自体にユーザインターフェースを設けてプロジェクタ3を無線通信用に構成する必要性が低減または排除される。
【0027】
いくつかの実施形態では、計算装置はプロジェクタを含むことができる。そのような実施形態では、オペレータは、計算装置9から所望の縫製パターンテンプレートを投影することができる。縫製パターンは、カメラシステムを通してキャプチャされた、空間の変化またはユーザの動きに対応して変化する拡張現実(AR)コンテンツを使用して生成可能である。
【0028】
図3は、計算装置9のディスプレイ上に表示される例示的なユーザインターフェースを示す。縫製される縫製パターンの画像は、計算装置9、または計算装置9によるアクセス用のリモートの記憶装置(すなわち、クラウド)、またはその組み合わせに対応する記憶装置11に記憶可能である。ユーザは、計算装置9のユーザインターフェースを介して、例えば、水平表面5上へのプロジェクタの投影フィールドを表すプロジェクタ作業スペース13上に所望の片を移動させることによって、特定のパターン片12を選択することができる。同じパターン片から複数の片が必要とされる場合、パターン片の複数のコピーをプロジェクタ作業スペース13上に移動することができる。パターン片を鏡像化することもできる。これにより、裁縫師は同時に片を裁断することができ、裁縫師は物理的に折られた材料を裁断することなく、折られた片の裁断を作成することができる。一部の実施形態では、「プロジェクタに送信」14が含まれる。作業スペース内でのパターン片12の選択および配置の際、またオプションとしてボタン14の起動後、計算装置9は、作業スペース13上で選択されたパターンをプロジェクタ3に送信して、図4例示的に示されるように水平表面5上に投影することができる。
【0029】
その後、裁縫師は、投影された縫製パターンに従って、投影された画像と対話して布地を裁断することができる。以下に説明するように、システム1は、縫製パターンを布地に投影するために使用することができる。生地を覆う型紙がないため、裁縫師は、生地に印刷または織り込まれた視覚的なパターンが完成品にどのように現れるかを見ることができる。裁縫師は、作業スペース13内の投影されたパターン片の位置を調整して、例えば、パターンを継ぎ目に位置合わせし、潜在的に望ましくないパターン特徴の位置を回避するなどすることができる。その後、裁縫師は、投影された縫製パターンに従って、投影された画像とインターアクトして布地を裁断することができる。
【0030】
システム1の重要な課題は、プロジェクタ3を水平表面5上に配置することである。裁縫師がシステム1の周りを動き回り、そのコンポーネントと接触している間でも、プロジェクタは所定の位置にしっかりと保持される必要がある。図1に戻ると、システム1は垂直ビーム15を含み、これにプロジェクタ3が取り付けられて、プロジェクタ3を水平表面5、したがって裁断される布の上に調節可能に配置される。
【0031】
図5は、例示的な垂直ビーム15の斜視図を示す。図6~9は、例示的な垂直ビーム15の拡大斜視図、正面図、背面図、および側面図をそれぞれ示す。垂直ビーム15は、下部ビーム部分17を含み、床係合部分18は底端17aにある。垂直ビーム15はまた、上端19aに天井係合部分21を含む上部ビーム部分19を含む。いくつかの実施形態では、上部ビーム部分19は下部ビーム部分17に対して縦方向に移動し、またその逆に移動して垂直ビーム15を縦方向に延ばし、床係合部分によって床に対して圧力が加えられ、天井係合部分によって天井に対して圧力が加えられるようにする。以下で詳細に説明するように、垂直ビーム15はまた、垂直ビーム15を解放、延長、およびロックするためのビームロック機構23を含むことができる。図18と19に示されるように、垂直ビーム15、特に下部ビーム部分17は、垂直ビーム15が様々な異なる高さの天井に使用できるように、下部ビーム部分17から下方に伸縮する伸縮部分17bを含む。
【0032】
図10Aおよび10Bは、ロック解除およびロック位置にあるビームロック機構23の拡大斜視図をそれぞれ示している。ビームロック機構23は、カム機構に動作可能に接続されたレバーを含むことができる。図10Aのロック解除位置では、ビームロック機構23が垂直ビーム15をロック解除(すなわち解放)する。例えば、伸縮部分17b(図19を参照)は、下部ビーム部分17から下方に自由に伸縮することができる。レバー25を図10Aのロック解除位置から図10Bのロック位置に移行させると、ビームロック機構23は伸縮部分17bをロックし、下部ビーム部分17に対して上部ビーム部分19を縦方向に移動させる(例えば、約1/2インチ)ことによってビーム15をさらに縦方向に延ばし、最終的に上部ビーム部分19を下部ビーム部分17にロックされる。この動作により、垂直ビーム15が床および天井にロックされる。反対方向では、レバー25の操作は、ビームロック機構23を図10Bのロック位置から図10Aのロック解除位置に移行させ、a)上部ビーム部分19を下部ビーム部分17から解放し、またさらにb)縮部分17bを解放し、下部ビーム部分17 に縮小して戻ることができるようにする。この動作は、垂直ビーム15に沿った縦方向の張力を解放し、したがって、垂直ビーム15を解放する。図29に示されるように、下部ビーム部分17も上部ビーム部分19から分離可能であるため、分解されたビーム15は、梱包および保管のために非常にコンパクトになる。したがって、垂直ビーム15は、容易に組み立てられ、設置可能であり、取り外し可能であり、再配置可能であり、携帯可能である。
【0033】
ロック機構23の一例の詳細が図30に示されている。レバー25(図31)は、カム62が取り付けられたカムシャフト60に接続されている。カムローラ64は、上部ビーム部分19のシャフト66に取り付けられ、カム62と係合する。ケーブル70は、カム62の周りに少なくとも部分的に巻き付けられ、アイドラシャフト74に取り付けられたアイドラベアリング72まで下方に延びる。これにより、ケーブル70が下方ビーム部分17の側面に近づくように方向転換する。ケーブル70は、ばね76まで下方に延びる。ばね76は、くさび78に接続または結合される。くさび78は、伸縮部分17bと、下ビーム部分17の底端17bに取り付けられたカラー80との間に配置される。くさび78は、カラー80に対向するローラ79を有してもよい。ローラ79は、くさび78がカラー80に対して自由に動くことを可能にするが、依然として伸縮部分17bと摩擦ロックする。
【0034】
ロック解除位置にあるとき、カムローラ64に係合するかまたはカムローラ64に近接するカム62の部分は、平坦であるか、または比較的一定の半径を有する。レバー25の最初の動きの間、カム62はケーブル70を取り上げ、くさび78を動かしてカラー80と伸縮部分17bとの間で接触させる。くさび78のこの最初の動きが生じている間、カム62はカムローラ64を上方に押していない。これにより、上部ビーム部分19の天井係合部21が天井に力を加える前に伸縮部をロックすることができる。レバーがロック位置に向かってさらに回転すると、ケーブル 70 は、ばね76に張力を掛けつつ、カム62に取り込まれ続ける。これにより、くさび78は動き続ける必要がないが、くさび78に追加の係止力が加えられる。カムローラ64に近接または係合するカム62の部分は、半径が増加し、カムローラ64を上方に付勢し、これにより上部ビーム部分19および天井係合部分も上方に付勢されて天井に係合する。
【0035】
図5~9に戻ると、垂直ビーム15は、その上に垂直トラック16を形成することができ、垂直トラック16に摺動可能に取り付けられたキャリアまたはカート27を含むことができる。プロジェクタ3は、カート27に取り付けるまたは付着することができる。したがって、カート27は、垂直トラック16に沿って垂直に摺動して、水平表面5より上、したがって切断される布地の上でプロジェクタ3の高さを調整することができる。図6に最もよく示されているように、カート27は、カートロック機構を含み、これは、垂直トラック16に沿ったカート27の垂直方向の摺動に抵抗するロックモードと、垂直トラック16に沿ったカート27の垂直摺動にカートロック機構が抵抗しない摺動モードとの間で動作可能な解除ボタン28を含む。いくつかの実施形態では、カートは、摩擦が垂直ビームに沿ったカートの垂直摺動に抵抗する垂直ビームとの摩擦嵌合を有する。したがって、プロジェクタ3の高さを容易に調整することができる。
【0036】
プロジェクタ3は、電力を受けるためのソケット32を含む。図40を参照すると、いくつかの実施形態では、ソケット32は、プロジェクタがカートに取り付けられている間、電源コード36からジャック34を受け入れるように構成される。図示の例では、プロジェクタ3は、ジャック36を受けるためにプロジェクタの側面にソケット32を有する。いくつかの実施形態では、垂直ビーム15は、電源コード管理のための特徴を含む。
【0037】
いくつかの実施形態では、垂直ビーム15に電力が供給される。図11に示す例では、垂直ビームは、ケーブル31から電力を受け取るために、底端17aに隣接する(例えば、床係合部分18の開口部に)電力ポート29を含む。他の実施形態では、電力ポート29は、上端19aに隣接して配置することができる。垂直ビーム15は、電力経路の一部を形成する電気ケーブルを内部に配置して、例えばプロジェクタ3に電力を供給することができる。電力経路は、垂直トラック16に沿ったカート27の垂直摺動を可能にしながら、カート27またはプロジェクタ3に電力を伝達する電気コネクタ(図示せず)を含むことができる。
【0038】
プロジェクタ3に加えて、垂直ビーム15またはカート27も電力供給装置を受け入れることができる。例えば、垂直ビーム15は、照明、スピーカー、レーザー水準器、ウェブカメラなどを受け入れ、電力を供給することができる。垂直ビーム15内に構築された経路は、これらの動力付き装置に動力を供給または制御するために使用可能である。
【0039】
いくつかの実施形態では、低電圧DC電力が電力ポート29に供給され、電力経路によって垂直ビーム15内に分配される。例えば、家庭用回線電力は、当技術分野で知られているように、外部の電力変換器によって5~20ボルトに降圧してDC電力に整流することができる。
【0040】
図10Aおよび10Bに最もよく示されているように、垂直ビーム15はまた、プロジェクタ3(または設置された任意の他の電源装置)への電力の流れを遮断するように操作可能で、点灯時に電源オンであることを示す、電源スイッチ/ライト表示器33を含んでもよい。いくつかの実施形態では、スイッチ/ライト表示器33は下部ビーム部分17に取り付けられる。いくつかの実施形態では、電源ポート29は、電気コードによってスイッチ/ライト表示器33に接続され、そこで電気コードの少なくとも一部は、巻かれている。コイル状部分は、伸縮部分17bの伸長中に電気コードに負担をかけることなく、また収縮時に電気コードを絡ませることなく、下部ビーム部分17に対する伸縮部分17bの移動を可能にする。
【0041】
図31~34は、下部ビーム部分17と上部ビーム部分19との間の電気接続を含む電力経路の一例の詳細を示す。上部ビーム部分19は、細長い接触ブレード82を含む。下部ビーム部分17は、ブレードソケット84を含む。細長い接触ブレード82およびブレードソケット84は、レバー25がロック解除位置からロック位置まで回転されて戻るときに、細長い接触ブレード82がカム機構によって引き起こされる上部ビーム部分19の移動の全体を通してブレードソケット84と電気的に接触したままになるような寸法にされる。細長い接触ブレード82は、上部ビーム部分19上のトラック16内の導電性レールに接続される。
【0042】
いくつかの実施形態では、上部ビーム部分19および下部ビーム部分17は、垂直トラック16内に導電性レール68(図34)を含む。導電性レール68は、垂直トラック16の反対側にあってもよい。スイッチ/ライト表示器33は、導電レール68に電気的に結合される。このような実施形態では、カート27は、導電レール68と電気的に接触してレールから電力を受け取り、その電力をプロジェクタ3に伝達するための接点を含む。この例では、プロジェクタ3で電力を受け取るためのジャックはカート27に面しており、カート27の対応するプラグと係合する。プロジェクタ3がカート27で回転する例では、ジャックは、プロジェクタの回転の中心にバレルジャックを含むことができる。
【0043】
図12Aに示されるように、プロジェクタ3は、カート27または垂直ビーム15に回転可能に取り付けられるが、これは、プロジェクタ3の光学レンズ35が下方の床方向に向けられる図6の垂直方向から投影軸が垂直ビーム15の長さに垂直になるように光学レンズ35が向けられている図12Aの水平方向へプロジェクタ3が90°回転可能になるように取り付けられる。このようにして、プロジェクタ3を使用して壁や他の垂直面、または床と壁の間の角度の任意の表面に投影することができる。図12Bは、第1のプロジェクタ3aが回転して床に投影し、第2のプロジェクタ3bが回転して壁に投影する例示的な垂直ビーム15を示す。
【0044】
プロジェクタ3は、回転することにより垂直ビーム15に接続および垂直ビーム15から接続解除することができる。プロジェクタ3が、プロジェクタ3の光学レンズ35が床に向けられている図6の垂直方向から、プロジェクタ3の光学レンズ35が天井に向けられる反対の垂直方向に180°になるように、プロジェクタ3を回転させるとプロジェクタ3を垂直ビーム15から接続解除することができる。次に、プロジェクタ3を例えばテーブルの上に置き、垂直ビーム15とは独立して使用することができる。図12Cは、垂直ビーム15から取り外され、テーブル上に置かれている間に投影する例示的なプロジェクタ3cを示す。
【0045】
一実施形態(図示せず)では、プロジェクタ3は、プロジェクタ3の光学レンズ35が床に向かって下向きに向けられている図6の垂直方向から光学レンズ35が天井に向けられる反対の垂直方向に180°回転可能であってもよい。このように、プロジェクタ3を使用して、天井または床と天井の間の角度の任意の表面に投影することができる。
【0046】
図13に示すように、垂直ビーム15は、垂直トラック16に摺動可能に取り付けられて垂直に摺動する水準器37を含むことができる。水準器37は、垂直ビーム15が垂直であるかどうか(すなわち、真に垂直であるかどうか)を示すために使用することができる。
【0047】
図1に戻ると、上述のように、プロジェクタ3の高さは、垂直ビーム15の長さに沿って調整可能である。水平方向に、プロジェクタ3は、作業面5に隣接して配置され得る。プロジェクタ3は、オフセットレンズを有し、プロジェクタ3が表面5の真上ではなく、表面5の脇に位置することを可能にする。プロジェクタ3は、縫製パターンの線を表面5上に投影することができる。プロジェクタ3はこれらの線を白色光として投影してもよい。
【0048】
上記の実施形態では、システム1は、プロジェクタ3が取り付けられる垂直ビーム15を含むものとして開示されている。しかしながら、これは表面5の上のプロジェクタ3の頭上設置の一例に過ぎない。図14A~14Fは、天井取付具、水平面上の天井に接続された天井取り付け、水平面に隣接して配置されたフロアスタンド、水平面を含むテーブルにクランプされたテーブルクランプ、水平面上に配置された卓上スタンド、および水平面に隣接する壁に結合された壁マウントをそれぞれ含むプロジェクタ3の追加の可能な設置実施形態を示す。
【0049】
さらに、上記の実施形態では、垂直ビーム15は、列をなしたセクションを有し、カム機構に連結されたレバーを含むものとして開示されている。ただし、これは潜在的な垂直ビーム構成の一例にすぎない。他の可能性のある構成には、一列ではなく横並びのビームセクション、伸縮セクション、ばね式テンションなどを含む。また、上記の実施形態では、ビーム15は、床と天井との間に固定可能として開示されている。
【0050】
システム1の潜在的な問題は、布地に投影されたパターンの位置合わせのずれ、スケーリング、および配置です。図 15 は、これらの問題を示す。図示された実施形態では、システム1は、水平表面5上に配置された物理的較正ガイド39を含む。較正ガイドは、図15~17および図36に示されるように、線または他のグラフィック特徴を有する裁断マットを備え得る。デバイス9は、較正パターン41をプロジェクタ3に転送する。プロジェクタ3は、システム1が適切に較正された場合、較正ガイド39の少なくとも特定の側面と一致する較正パターン41を投影する。しかし、図15では、投影された較正パターン 41 は、プロジェクタ3からの歪みに基づいて、較正ガイド39に対して大きく、曲がっていることに留意されたい。
【0051】
図16は、較正ガイド39上に投影された較正パターン41の画像をキャプチャするためにカメラを使用することができる較正ルーチンを示す。一実施形態では、使用されるカメラは計算装置9のカメラである。別の実施形態では、カメラはプロジェクタ3の一部である。別の実施形態では、カメラは、垂直トラック16に取り付けられたウェブカメラまたは他の専用カメラである。裁縫師は、プロジェクタ3を水平表面5上の適切な高さまで持ち上げる。適切な高さは、パターンの投影が所望のスケールであるか、または少なくとも較正処理によって修正されるのに十分に近くなるように選択される。
【0052】
プロジェクタ3を適切な高さに設定する例示的な方法は、図18~20を参照してよりよく理解することができる。図18に示されるように、ユーザは最初に、垂直ビーム15(ビームロック機構23が上部ビーム部分19を下部ビーム部分17にロックする)を、パターンが投影される表面5からわずかに離して(テーブル7から離して)配置してもよい。図18の例では、伸縮位置17bはばね付勢されている。下部伸縮部分17bは、垂直ビームが床と天井との間の距離よりもわずかに長くなるように配置される。適切な長さを決定するために、ユーザーは床係合部分18を壁から短い距離(例えば、6インチから10インチ)に配置し、垂直ビーム15を延ばして、壁が天井に接する天井に達するようにし、次に 伸縮部分のロック手段を締めます。次に、ユーザーは、ビームとばねの伸縮部分を圧縮し、ビームを配置し、ビームが垂直に伸びて天井と床に接触するようにビームをリリースする。この例では、上部ビーム部分19と下部ビーム部分17は、ばねで付勢された伸縮部分が付勢機能を実行するので、互いに固定された関係のままである。
【0053】
別の例では、図19に示すように、ユーザはレバー25を操作してビーム15のロックを解除することができる。ロックを解除すると、伸縮部分17bが解放され、下部ビーム部分17からほぼ下向きに伸縮できるようになる。また、これは下部ビーム部分17から上部ビーム部分19をロック解除して垂直ビーム15をほぼ天井高まで延ばす。次に、使用者は、床係合部分18が床に係合し、天井係合部分21が天井に係合するように、レバー25の操作によって垂直ビーム15をさらに伸ばすことができる。
【0054】
図20に示されるように、ユーザはまず水平器37を使用して垂直ビーム15が垂直であることを確認し、次にレバー25をロック位置に操作して垂直ビーム15を床と天井に固定することができる。
【0055】
図21に示すように、ユーザはスイッチ33を操作してプロジェクタ3に電力を供給することができる。計算装置9とプロジェクタ3との間のデータ接続は上述のように行われる。計算装置9は、較正パターン41の画像をプロジェクタ3に転送し、プロジェクタ3に較正パターン41の画像を投影させる。図22に示すように、ユーザはその後、解放ボタン28を押してカート27を解放し、プロジェクタ3を表面5の上に上げて、較正パターン41が表面5上にある較正ガイド39とできるだけ近くに位置合わせされるようにする。次に、ユーザはボタン28を放して、カート27をプロジェクタと共に所定の位置にロックすることができる。
【0056】
一例では、較正パターン41は2つのパターンを含む。第1の投影された較正パターンは、プロジェクタを適切な高さに設定するのを助ける位置決めパターンを含む。位置決めパターンは、例えば単純な長方形を含むことができる。ユーザは、投影された長方形が物理的較正ガイド39の周囲またはその近くの長方形に近づくまで、プロジェクタを上下に摺動させることができる。いくつかの実施形態では、物理的な較正ガイド39の長方形のサイズをわずかに超えるまで、計算装置9によってプロジェクタの高さを調整するようにユーザーは指示される。これの長所は、較正後に適用される補正がプロジェクタの投影フィールドを超えないことを確実にすることである。
【0057】
この時点で、ユーザは、較正ルーチンの次の工程の準備ができていることを計算装置9に示すことができる。次に、計算装置9は、較正を支援する追加特徴と一緒にプロジェクタに較正パターン41の第2の画像を転送する。
【0058】
いくつかの実施形態では、較正ガイド39上に投影された較正パターン41の写真が撮影される。画像は、計算装置9のカメラで直接、またはアプリケーションまたは カメラにアクセスできる計算装置9内のロジックによって撮られる。いくつかの実施形態では、カメラ/計算装置9のディスプレイ上に視覚的ガイダンスがレンダリングされ、ユーザが較正パターン41および較正ガイド39を適切にフレーミングするのを支援する。
【0059】
画像内の較正ガイド39内の特徴に対する画像内の較正パターン41の特徴間の位置、スケール、および歪みの差に基づいて、計算装置9内の較正ロジックおよび/またはプロセッサが、較正パターン41が較正ガイド39と整列するために、較正パターン41のスケール、歪み、キーストーン効果、位置、およびその他の歪みにおける必要な調整(したがって、プロジェクタ3からの投影に対する必要な調整)を計算する。例えば、較正パターン41および較正ガイド39のそれぞれは、各隅を一意に識別するために、隅に一意の基準42を含む。
【0060】
較正データフロー90の一例を図35に示す。較正プロセス93は、上述の手段/方法のいずれかを使ってカメラでキャプチャすることができる1つまたは複数の投影/較正ガイド画像91を受信する。較正プロセス93はまた、物理的較正ガイド39および投影された較正パターン41にそれぞれ対応する基準較正ガイドパターン92aおよび基準較正パターン92bも受け取る。較正プロセスは、変換構造94を生成し、メモリ等に格納する。縫製パターンなどのパターンの投影中に、変換プロセス95は、変換構造94および投影されるファブリックパターン画像96にアクセスする。変換プロセス95は、変換構造94を布地パターン画像96に適用して、変換された布地パターン画像97を生成し、これがプロジェクタ3に提供される。プロジェクタ3は、変換された布地パターン画像97を裁断またはマークする布地または他の材料に投影する。較正プロセス93、変換構造94、および変換プロセス95は、較正および変換ライブラリ98を含むことができる。
【0061】
いくつかの実施形態では、較正プロセス93は、射影幾何学を使用して配向、位置、およびスケール変換を含む、カメラの視点の変換を決定することを含む。例えば、較正プロセス93は、カメラ画像内の較正ガイド39を認識し、較正ガイド39および基準較正ガイド92aの1つまたは複数の画像に基づいてカメラ変換を導き出すことができる。いくつかの実施形態では、変換構造内のプロジェクタ変換は、向き、位置、およびスケール変換も含む。例えば、カメラ変換が知られると、カメラ変換の逆を較正パターン41の投影の1つまたは複数の画像に適用し、プロジェクタ変換を決定するために使用することができる。
【0062】
図36~39を参照すると、カメラ変換およびプロジェクタ変換を導き出す例が示されている。較正ガイド39は、大きな外側の長方形39aと、外側の長方形39a内に追加の特徴を有する、より小さい光学パターン39b、39cとを有して提供される。較正ガイド39は、プロジェクタ3の下でプロジェクタ3の投影フィールド内に配置される。較正ガイドは、x軸とy軸によって定義され、較正ガイド39上の各特徴点はガイド平面中のx、y 座標と関連付けられる。これらの既知のx、y座標は、較正ガイド39のデジタル画像を含み得る基準較正ガイド92aにおいて表される。
【0063】
較正ガイド39の工程110においてカメラ画像が取得され、較正パターン41が投影される。カメラの光学系および画像センサは、軸u、vを有するカメラ平面を画定する。ただし、カメラ平面は通常、画像取得中にガイド平面と平行ではないため、外側の長方形をカメラ光学系に投影すると、長方形が歪み、カメラ画像では長方形ではない四角形になる。また、カメラ平面の座標軸は通常、ガイド平面に対して回転する。取得された特徴点のu、v座標および基準較正ガイド92a内の対応する特徴点の既知のx、y座標に基づいて、射影幾何学における既知の技術を使用して、較正パターン41に対するカメラ画像の倍率および配向が決定可能である。これがカメラ変換である。
【0064】
カメラのすべてのピクセルを処理することは、処理要件のため、およびカメラの不整列が不注意に特定の特徴点を省略してしまう可能性のために不利である。図38を参照すると、一実施形態では、2段階のスケールされたアプローチ120が使用される。工程122では、カメラ画像のピクセルのすべての行および列よりも実質的に少ないサンプリングが行われる。サンプリング工程は、画像センサの解像度に依存してもよい。いくつかの例では、4032x3024ピクセル画像の場合、ピクセルの20行ごとおよび20列ごとにサンプリングすることができる。15行/列ごと、または30行/列ごとなどの異なるサンプリング間隔を、画像解像度および検出される光学的特徴に応じて適切に使用することができる。これにより、精度を犠牲にすることなく、処理要件が大幅に軽減される。工程124において、サンプリングされた各行/列が処理されて、較正ガイド39上のより大きな光学的特徴の線の存在またはエッジの存在が決定される。線またはエッジの存在を示すピクセルは、生の点として記憶される。線の特徴は、画像強度の急激な変化を検出することで識別できる。光強度の勾配の変化を検出することによって、他の幾何学的特徴のエッジを識別することができる。
【0065】
較正ガイド39の少なくとも外側の長方形の線分は、工程126で生の点から構築される。線分の作成は、較正パターン内の直線が、カメラセンサー平面に投影された場合でも、カメラ画像内でも一般的に直線として表示されるという事実に依存している(カメラの光学系により歪みが検出可能)。生の点は、(1)近接性と(2)線形性の2つの基準を使用して線分を構築するためにグループ化される。これらの基準は、線グループを形成し、線グループに追加の生の点を追加するために、定量的かつ共同で使用される。線形性基準は、展開する各線グループの線形係数を使用する。これらの係数は、新しい生の点がグループに追加されると動的に更新されてもよい。近接性基準は、グループの任意のメンバーまでの最短距離に基づいて、グループに含める候補の生の点をテストする。線形性基準と同様に、新しい生の点がグループに追加されると、近接基準が動的に更新されてもよい。
【0066】
導出された線が互いに交差する場所は、外側の長方形の角を定義し、工程128 で特徴点として格納される。線またはエッジを決定するために多数の生の点が使用されるため、線またはエッジの交点が高精度で特徴点を特定する。いくつかの実施形態では、そのように構築された線分を使用することにより、たとえ実際の特徴点が画像から不注意に省略されたとしても、特徴点の決定が可能になる。例えば、特徴の2本の線の十分な部分が検出された場合、2本の線の実際の交点がカメラ画像から切り取られたとしても、2本の線の交点を決定することができる。
【0067】
次に、カメラ画像で識別された特徴点は、基準較正ガイド92aの特徴点と照合される。一例では、カメラ画像内の較正ガイド39の外側長方形39aの4つの角に対応する4つの特徴点を使用して、工程130でカメラの位置、向き、および較正ガイド39からの距離を決定するための初期開始点が決定される。4つの角を使用して、カメラ平面に対するガイド平面の座標系の初期方向を決定することができる。例えば、較正ガイド39の外側の長方形39aは、2組の相互に直交する平行線を含む。ただし、カメラ平面に投影すると、物理的な平行線は平行ではなくなる。カメラ平面内で線が交差する場所を使用して、最初の開始点を導き出すことができる。
【0068】
プロセスはまた、較正ガイド39のカメラ画像上の追加の印刷されたグラフィックまたは他の光学的特徴の特徴点を決定し、それらを同様の方法で基準較正ガイド92aに一致させる。いくつかの例では、追加の光学的特徴は、線書き多角形、ソリッド多角形、および/または入れ子状ソリッド多角形を含む。カメラ画像と参照画像の両方の追加の特徴点は、初期開始点とともに反復プロセスに入力され、工程132 で解が収束するまで解が反復的に取得される。一例では、この前方カメラ変換は、MPfit と呼ばれる反復的な非線形最小二乗法フィッティングアルゴリズムに組み込まれる。MPfitは、勾配降下法と Gauss-Newton 法の組み合わせとして構築されたLevenberg-Marquardtアルゴリズムを使用する。
【0069】
カメラモデル適合プロセスのブロック図を図39に示す。この図では、基準較正ガイド92aからの特徴点が前方カメラ変換モデルによってマッピングされ、カメラ画像で測定された較正ガイド39の物理的特徴点と比較される。初期パラメータ140は、展開するカメラパラメータ142を初期化するために使用される。物理的特徴点144およびカメラパラメータ142は、前方カメラ変換146に入力される。マッピングされた物理的特徴点148は、前方カメラ変換モデルの現在の反復に従って生成される。マッピングされた物理的特徴点148とカメラで測定された物理的特徴点150を比較して、モデルが収束したかどうかを判断する152。収束していない場合は、結果がカメラパラメータに戻される142。モデルが収束した場合、プロセスは完了する154。
【0070】
上記の実施形態は多角形に関して説明されているが、他のグラフィック特徴も使用することができる。例えば、円(線または実線)の円周を検出するために同じ技術を適用することができる。次いで、再構築された円周から円の中心を特定することができる。
【0071】
この時点まで、このプロセスは、物理的較正ガイド39の印刷された/グラフィックの光学的特徴のみに関係してきた。カメラ画像には、投影された較正パターン41からの投影された光学的特徴も含まれる。物理的なグラフィック/光学的特徴および投影された光学的特徴は、それぞれの特徴は参照番号92a、92bから知られているので、互いに区別することができる。さらに、一例では、プロジェクタは、較正パターン41の投影された特徴の外側の長方形が物理的な較正ガイド39の物理的な特徴の外側になるように配置される。
【0072】
図37に戻ると、いくつかの実施形態では、プロジェクタ変換を決定するために、プロセスは、上記のように画像内の投影された特徴の特徴点を決定する。工程114で、カメラ変換の逆変換が決定される。工程116で、逆カメラ変換を投影画像特徴点に適用することにより、カメラが、校正ガイド 39の投影画像の平面から外れ、または平面の中心からずれていることによって生じるゆがみが取り除かれる。
【0073】
いくつかの実施形態では、逆カメラ変換が適用された後の投影された較正パターン41の特徴点の位置を使用して、再び射影幾何学を使用して、工程118でこれらの変換された特徴点の位置を基準92b の既知の特徴点と比較することによって、プロジェクタ変換が計算される。一部の例では、水平ガイドに対するプロジェクタ3の位置決めはかなりよく知られているため、初期開始点は計算ではなく仮定することができる。
【0074】
プロジェクタ変換が分かれば、プロジェクタに画像を送る前に、逆プロジェクタ変換を構築し、それを投影する画像(パターン)に適用することができる。ただし、より効率的な方法は、プロジェクタ座標系でプロジェクタ変換を「引く」として実装することです。この例では、ソフトウェアプロセスはプロジェクタのすべての「出力」ピクセルをループし、対応する「入力」ピクセルを変換するパターンように取得する。このため、プロジェクタ変換は前方プロジェクタ変換を使用して実装される。
【0075】
いくつかの実施形態では、複数のカメラ画像が取得され、複数の解が取得されて、プロジェクタモデルにより確実に適合する。一例では、取得された各カメラ画像についてカメラ変換が決定され、各画像のそれぞれの逆カメラ変換を使用して各画像についてプロジェクタ特徴点が決定される。次に、逆プロジェクタ特徴点が結合され、結合された逆プロジェクタ特徴点のセットからプロジェクタ変換が決定される。
【0076】
いくつかの実施形態では、変換ライブラリは上記のように生成されるが、プロジェクタによって投影される作業スペースは、較正されたスケールに限定されない。たとえば、較正用の水平面としてテーブルが使用されている場合、テーブルを取り外すと、プロジェクタは作業スペースを床に投影する。システムで投影のスケールのみを調整し、同じプロジェクタ変換を再較正せずに使用することができる。
【0077】
一実施形態では、較正ロジックは、基準42の位置(例えば、画像化された較正ガイド39上の基準と、画像化された較正パターン41上の対応する基準との間の位置の差)を使用して、画像化された較正ガイド39を参照した画像化された較正パターン41間の位置、スケール、キーストーン効果、および歪みの差を理解し、それに基づいて自動較正を実行する。基準は、図16および17のマーキング42、または意図したパターンと比較して投影されたパターンの位置、スケール、または歪みの較正の欠如を反映する任意の他の検出可能なパターンを参照することができる。
【0078】
さらに、計算装置9またはプロジェクタ3は、加速度計および/またはジャイロスコープを備え、較正のために撮像するときの傾き/角度を考慮することができる。適切な較正を達成するために、上述の較正プロセスの1回以上の反復が必要な場合がある。
【0079】
図17は、較正後のシステム1を示す。プロジェクタ3は、システム1が適切に較正されているため、較正ガイド39と一致する較正パターン41を投影する。
【0080】
較正後、システム1は、マーキングまたは切断する布地にパターンを投影するために使用可能な状態になる。ユーザは布地を表面5上に置き、布地に投影されるパターン片を選択することができる。
【0081】
システム1の別の潜在的な問題は、パターン片が大きすぎて(たとえば、長すぎて)表面 5に一度に完全に投影できない場合にどうするかということである。図23は、この問題を示している。ズボンの脚4が長すぎて、水平表面5を表す作業スペース13である投影フレーム内に収まらないことに注意されたい。裁縫師は、パンツの脚4のパターンを一度に投影することができない。代わりに、裁縫師は継合せを実行する必要がある。
【0082】
継合せは、パターン片をいくつかのセクションまたは部分に分割するプロセスである。基準43は、プロジェクタ作業スペース13を越えて延在する任意のパターン片の輪郭ないにアルゴリズム的に配置され、パターン片の輪郭と共に投影される。裁縫師は、布地上の基準43の位置をステッカー、チョークなどでマークする。プロジェクタ作業スペース13内の第1のパターン部分がトレースまたは裁断され、基準がマークされると、プロジェクタ作業スペース13を進めることができる。
【0083】
図24は、次のプロジェクタ作業スペースを示す。次の投影フレームは、残りのパターン部分を裁断またはトレースするために、基準43の布地上のマーキングを再配置する必要がある場所を示す。裁縫師は、マーキングされた基準位置が新しく投影された基準位置に対応するように布をスライドさせることができる。次に、裁縫師は型紙に印をつけたり、裁断したりする。その結果、正確でゆがみのない完全なパターン片ができあがる。
【0084】
したがって、いくつかの実施形態では、継合せ方法は、(a)縫製パターンの第1の部分と、(b)第1の部分の輪郭に隣接する基準43の第1のセットとを布地に同時に投影することを含む。この方法はさらに、基準43の第1セットの位置を布地上にマークするようにユーザーに指示するか、実際の印付けを行ってもよい。この方法は、その後、(c)ある方向に沿って平行移動された縫製パターンに対応する縫製パターンの第2の部分と、(d)同じ方向に沿って平行移動された第1のセットの基準43とを同時に布地に投影することをさらに含んでもよい。最後に、この方法は、方向に沿って平行移動された第1のセットの基準43に、布上の第1のセットの基準43のマークされた位置を一致させるために、方向に沿って布をスライドさせるようにユーザに指示するか、または実際にスライドすることを含んでもよい。
【0085】
パターン片が大きすぎる(例えば、長すぎる)という問題に対処するための別の実施形態は、プロジェクタ3を水平方向に移動させることを含み得る。図25は、縫製パターンを布地に投影するための例示的な投影システム1Aを示している。システム1Aは、上述のシステム1と同様である。しかし、システム1Aでは、プロジェクタ取り付け機構は、水平ビーム15Aと、水平ビーム15Aに摺動可能に取り付けられ、水平ビーム15Aに沿って水平に摺動してプロジェクタ3を表面5上で水平に移動させるように構成されたカート27Aとを含む。図示の実施形態では、カート27Aは、プロジェクタ3を表面5の上に持ち上げる垂直アームと、プロジェクタ3を表面5の真上に配置する水平アームとを含む。他の実施形態では、カート27Aは、垂直アーム(例えば、水平ビーム15Aを使用可能)または水平アーム(例えば、オフセットレンズを使用可能)も含まない。
【0086】
この実施形態では、図23~24の実施形態のように布地が水平に移動する代わりに、プロジェクタ3が水平に移動する。プロジェクタ3は、カート27Aがプロジェクタを第1の水平位置に運ぶとき、最初に縫製パターンの第1の部分を生地に投影し、次に、カート27Aがプロジェクタを第2の水平位置に運ぶとき、縫製パターンの第2の部分を投影する。裁縫師は、パターン片全体に印を付けるか裁断するまで、プロジェクタ3を水平ビーム15Aに沿って動かし続けることができる。
【0087】
システム1に伴う別の潜在的な問題は、従来の裁断マットに関係するものであり、これは、マーク付けまたは裁断プロセス中に布地片が滑りまたは移動することを可能にすることである。図26Aは、それ自体が磁石であるか、または磁石に引き付けられ、作業表面5上に配置され得る磁性材料(例えば、鉄金属、ポリマー基材中に分散された鉄粉など)でできている裁断マット下敷き45を示す。次いで、裁断マット(較正ガイド39など)を下敷き45の上に配置することができる。裁断マット下敷き45の上に配置された生地は、磁石を使用することによって(裁断マットを使用してまたは使用せずに)所定の位置に保持することができる。次に、布地または素材の上に磁石を配置して、布地または素材を所定の位置に保持し、裁断またはトレース中に素材が移動するのを防ぐことができる。十分に強力な磁石を使用すると、マークを付けたり裁断したりするときに生地が滑ったり移動したりしない。図26Aの例では、プラスチック製のガイドマット(例えば、較正ガイド39)もまた、下敷き45の上、布の下に配置されるように提供され得る。十分に強力な磁石を使用すると、下敷き45に磁化されたときに磁石が布地とマットを所定の位置に保持できるため、布地を裁断マット/較正ガイド39の上に押し下げることができます。
【0088】
しかしながら、裁断マット下敷き45は、磁性材料の単一片から作られていない。代わりに、下敷き45は、複数の磁性材料片47から作られる。1つまたは複数の保持器具49が、複数の磁性材料片47を1つの裁断マット下敷き45として一緒に保持する。保持器具49は、樹脂ベースの裁断マット/較正ガイド 39がスライドまたは移動しないように、その配置ための隆起を提供する。
【0089】
図26Aおよび26Bの実施形態では、磁性材料片47は、保持可能な断面51(図26Bを参照)を形成するために曲げられた極端な隆起を有し、保持器具49は、保持可能な断面51に対応する開口部53がその上に形成された細長いフレームの端片および角片に対応し、これにより、保持器具49のそれぞれが、裁断マット下敷き45の縁部に沿って複数の磁性材料片47と係合するようになっている。
【0090】
図27Aおよび27Bは、裁断マット下敷き45の別の実施形態を示す。図27Aおよび27Bの実施形態では、保持装置49は、2つの支持体層、すなわち第1の支持体層49Aおよび第2の支持体層49Bに対応する。複数の磁性材料片47Aの第1の部分は、第1のアセンブリを形成するために、磁性材料片47A間にギャップ55Aを有して、第1の支持体層49Aに(例えば、接着剤またはその他の方法で)取り付けられる。複数の磁性材料片47Bの第2の部分は、磁性材料片間にギャップ55Bを設けて第2の支持体層49Bに接着して取り付けられ、第2のアセンブリを形成する。第1の組立体と第2の組立体は、第2の組立体のギャップ55B内に配置された第1のアセンブリの磁性材料片47Aと、第1の組立体のギャップ55A内に配置された第2のアセンブリの磁性材料片47Bとを接合することができる。
【0091】
図28A~28Cは、裁断マット下敷き45の別の実施形態を示す。図28A~28Cの実施形態では、保持器具49は、複数の磁性材料片47が隣接して取り付けられて形成する可撓性支持体層49に対応する。磁性材料片47は、接着剤によって支持体層49に固定される。例えば、片47は、強力なビニールの層49に固定することができる。この実施形態はまた、支持体層49の剥離を防止するために、片47間に機械的接続層57を含んでもよい。
【0092】
図29は、例示的な裁断マット下敷き45と一緒に輸送するために分解され、梱包されたビーム15を示す。
【0093】
様々な実施形態は、以下を含むが、これらに限定されない。
【0094】
縫製パターンを布地に投影するためのものを含むがこれに限定されない投影システムは、プロジェクタ、垂直ビーム、およびカートを備える。プロジェクタは、縫製パターンを表すデータを受信し、プロジェクタの垂直下方に配置された布地に縫製パターンを投影するように構成される。垂直ビームは、(a)下端に床係合部分を含む下部ビーム部分と、(b)上端に天井係合部分を含む上部ビーム部分であり、下部ビーム部分に対して垂直に移動可能である、上部ビーム部分と、(c)投影システムを固定するために床係合部分および天井係合部分がそれぞれ床および天井に係合するように、下部ビーム部分に対して上部ビーム部分をロックするように構成されたビームロック機構とを含む。
【0095】
カートは、プロジェクタに動作可能に取り付けられ、垂直ビームに摺動可能に取り付けられ、垂直に摺動して布地上のプロジェクタの高さを調整するように構成される。
【0096】
上述の投影システムでは、プロジェクタが、投影軸が垂直ビームの長さに平行な垂直方向から、投影軸が垂直ビームの長さに垂直な水平方向に回転可能であるように、プロジェクタがカートまたは垂直ビームに回転可能に取り付けられている。
【0097】
上述の投影システムにおいて、カートまたは垂直ビームは、カートロック機構が垂直ビームに沿ったカートの垂直摺動に抵抗するロックモードと、カートロック機構が垂直ビームに沿ったカートの垂直摺動に抵抗しない摺動モードとの間で動作可能なカートロック機構を含む。
【0098】
上述の投影システムでは、垂直ビームが、電力を上端または下端からカートに伝送する電力経路を含み、電力経路が、電力をプロジェクタに伝送する電気コネクタを含むが、この際、垂直ビームに沿ってカートを垂直に摺動可能である。
【0099】
上述の投影システムにおいて、垂直ビームは、上端または下端からカートに電力を伝送する電力経路を含み、電力経路は、垂直ビームに沿ってカートを垂直に摺動させながらプロジェクタに電力を伝達する電気コネクタを吹くものであり、垂直ビームは、電源スイッチおよび光インジケータを含み、電源スイッチは、プロジェクタへの電力の流れを遮断するように構成され、光インジケータは、プロジェクタへの電力の流れを示すように構成されている。
【0100】
上述の投影システムにおいて、プロジェクタがカートまたは垂直ビームに回転可能に取り付けられ、カートまたは垂直ビームに対する回転角度までプロジェクタを回転させると、カートまたは垂直ビームからプロジェクタが切り離される。
【0101】
上記の投影システムは、垂直ビームに摺動可能に取り付けられ、垂直ビームに沿って垂直に摺動するように構成された水準器をさらに備え、水準器は、垂直ビームが垂直であるか鉛直であるかを示すように構成されている。
【0102】
上記の投影システムにおいて、ビームロック機構は、ロック位置に移行する際に、下部ビーム部分に対して上部ビーム部分を機械的に移動させるか、またはその逆を行うためのカム機構に動作可能に接続されたレバーを含み、上部ビーム部分を下部ビーム部分にロックし、ロック解除位置に移行する際に上部ビーム部分を下部ビーム部分から解放する。
【0103】
画像の水平および垂直投影を可能にするように構成された、上述の投影システム。
【0104】
縫製パターンを布地または別の表面に投影する方法は、投影システムの垂直ビームを、縫製パターンが投影される表面の端から離して配置する工程であって、垂直ビームは、(a)下端に床係合部分を含む下部ビーム部分と、(b)上端に天井係合部分を含む、下部ビーム部分に対して垂直方向に可動である上部ビーム部分と、(c)ロック位置に移行する際に、上部ビーム部分を下部ビーム部分に対して垂直に動かすため、またはその逆、上部ビーム部分を下部ビーム部分にロックするためのレバーを有するビームロック機構とを有し、且つ、ロック解除位置に移行する際に、上部ビーム部分を下部ビーム部分から解放する、配置する工程と、ロック機構をロック解除位置に操作する工程と、床係合部分が床に係合し、天井係合部分が天井に係合するように、垂直ビームを延ばす工程と、レバーをロック位置に操作する工程と、プロジェクタシステムのプロジェクタに電力を適応する工程であって、プロジェクタは、垂直ビームに摺動可能に取り付けられ、布地の上のプロジェクタの高さを調整するために垂直に摺動するように構成されたたートに動作可能に取り付けられる、適応する工程と、カートのロック機構をロック解除位置まで操作して、垂直ビームに沿ってカートを垂直に摺動させる工程と、布地上のプロジェクタの高さを調整する工程と、カートのロック機構をロック位置に操作して、垂直ビームに沿ったカートの垂直方向の摺動に抵抗する工程と、を有する。
【0105】
上記の方法において、レバーをロック位置に操作する前に、垂直ビームに摺動可能に接続された水準器を使用して、垂直ビームが垂直であることを確認する工程をさらに含む。
【0106】
上記の方法において、布地の上のプロジェクタの高さを調整する工程は、布地が置かれる表面に較正ガイドを配置する工程と、プロジェクタによって表示される較正フレームが較正ガイドと整列するように、垂直ビームに沿ってカートを上下させる工程とを有する。
【0107】
上記の方法において、投影軸が垂直ビームの長さに平行である垂直方向から、投影軸が垂直ビームの長さに垂直である水平方向にプロジェクタを回転させる工程をさらに含む。
【0108】
プロジェクタ、プロジェクタ取り付け機構、較正ガイド、カメラ、およびコントローラを備える、縫製パターンを布地に投影するための表面にパターンを投影するため(これに限定されるものではない)の投影システム。プロジェクタは、縫製パターンを表すデータを受信し、プロジェクタの垂直下方に配置された布地に縫製パターンを投影するように構成される。
プロジェクタ取り付け機構は、プロジェクタに動作可能に結合され、布地が置かれる水平面の垂直上方の位置にプロジェクタを保持するように構成され、プロジェクタ取り付け機構は、天井取付具、水平面上の天井に接続された天井取り付け、水平面に隣接して配置されたフロアスタンド、水平面を含むテーブルにクランプされたテーブルクランプ、水平面上に配置された卓上スタンド、および水平面に隣接する壁に結合された壁マウントうちの少なくとも1つに取り付けられるように構成されている。較正ガイドは水平面上に配置され、プロジェクタは較正ガイド上に較正パターンを投影するように構成されている。カメラは、プロジェクタ内またはプロジェクタに隣接して配置され、較正ガイド上に投影された較正パターンの画像を受信するように構成されている。コントローラは、プロジェクタおよびカメラに動作可能に接続され、画像に基づいて較正パターンの位置、スケール、または歪みのうちの少なくとも1つを進行的に調整して、較正ガイドに対する較正パターンの最適な一致を取得し、それによってプロジェクタの較正を行うように構成されている。
【0109】
垂直ビーム、カート、および電力経路を含む垂直ビームシステム。垂直ビームは、(a)下端に床係合部分を含む下部ビーム部分と、(b)上端に天井係合部分を含む上部ビーム部分であり、下部ビーム部分に対して垂直に移動可能である、上部ビーム部分と、(c)投影システムを固定するために床係合部分および天井係合部分がそれぞれ床および天井に係合するように、下部ビーム部分に対して上部ビーム部分をロックするように構成されたビームロック機構とを含む。カートは、垂直ビームに摺動可能に取り付けられ、電動装置を受け入れるように構成され、カートは垂直に摺動して床からの電動装置の高さを調整するように構成される。電力経路は、上端または下端からカートに電力を伝達し、電力経路は、垂直ビームに沿ったカートの垂直摺動を可能にしながら、電力を電動装置に伝達する電気コネクタを含む。
【0110】
電動装置が、照明、レーザー水準器、およびスピーカーからなる群から選択される、上述の垂直ビームシステム。
【0111】
上述の垂直ビームシステムにおいて、電動装置は、垂直方向から水平方向に回転可能であるように、カートまたは垂直ビームに回転可能に取り付けられる。
【0112】
上記の垂直ビームシステムにおいて、カートまたは垂直ビームは、カートロック機構を含み、カートロック機構は、カートロック機構が垂直ビームに沿ったカートの垂直摺動に抵抗するロックモードと、カートロック機構が垂直ビームに沿ったカートの垂直方向の摺動に抵抗しない、摺動モードの間で動作可能なものである。
【0113】
上述の垂直ビームシステムにおいて、垂直ビームは、電源スイッチおよび光インジケータを含み、電源スイッチは、電動装置への電力の流れを遮断するように構成され、光インジケータは、電動装置への電力の流れを示すように構成されている。
【0114】
上述の垂直ビームシステムにおいて、垂直ビームに摺動可能に取り付けられ、垂直ビームに沿って垂直に摺動するように構成された水準器をさらに備え、水準器は、垂直ビームが垂直であるか鉛直であるかを示すように構成されている。
【0115】
上記の垂直ビームシステムにおいて、ビームロック機構は、ロック位置への移行時に、(a)垂直ビームを長手方向に延ばし、(b)上部ビーム部分を下部ビーム部分にロックし、ロック解除位置に移行する際に、上部ビーム部分を下部ビーム部分から解放するように動作可能なレバーを含む。
【0116】
裁断マットの下に配置される裁断マット下敷きであって、複数の磁性材料片と、複数の磁性材料片を1つの裁断マット下敷きとして一緒に保持するように構成された1つまたは複数の保持器具であって、これにより、裁断マットおよび布地を裁断マット下敷きに挟む磁石によって、裁断マットおよび布地を裁断マット下敷きの上に保持することができる、保持器具と、を有する。
【0117】
上述の裁断マット下敷きであって、保持器具は、第1の支持体層と第2の支持体層の2つの支持体層に対応し、複数の磁性材料片の第1の部分は、磁性材料片間にギャップを有して第1の支持体層に接着剤で取り付けられて、第1のアセンブリを形成し、複数の磁性材料片の第2の部分が、磁性材料片間にギャップを有して第2の支持体層に接着剤で取り付けられ、第2のアセンブリを形成し、第1のアセンブリ及び第2のアセンブリは、第2のアセンブリのギャップ内に配置される第1のアセンブリの磁気材料片と、第1のアセンブリのギャップ内に配置される第2のアセンブリの磁気材料片と一緒に結合可能である。
【0118】
上述の裁断マット下敷きであって、複数の磁性材料片は、保持可能な断面を形成するように曲げられた極端なエッジを有し、保持装置は、保持可能な断面に対応する開口部がその上に形成された細長いフレーム端片に対応し、これにより保持器具の各々が、裁断マット下敷きの端に沿って複数の磁性材料片と係合するものである。
【0119】
上述の裁断マット下敷きは、保持可能な断面に対応する開口部が形成された角片を備え、これにより角片が保持装置と共に裁断マット下敷きの周囲にフレームを形成するものである。
【0120】
上記の裁断マット下敷きにおいて、1つまたは複数の保持器具が、複数の磁性材料片が隣接して取り付けられて裁断マット下敷きを形成する可撓性の支持体層に対応する。
【0121】
縫製パターンを布地に投影する方法であって、(a)縫製パターンの第1の部分と、(b)第1の部分の輪郭に隣接する基準の第1のセットとを布地に同時に投影する工程と、基準の第1セットの位置を布地上にマークするようにユーザーに指示するか、実際にマークする工程と、その後に、(c)ある方向に沿って平行移動された縫製パターンに対応する縫製パターンの第2の部分と、(d)前記方向に沿って平行移動された第1のセットの基準とを同時に布地に投影する工程と、前記方向に沿って平行移動された第1のセットの基準に、布上の第1のセットの基準のマークされた位置を一致させるために、前記方向に沿って布をスライドさせるようにユーザに指示するか、または実際にスライドする工程とを有する。
【0122】
上記の方法において、位置のマーク付けがステッカーまたはチョークの少なくとも1つに対応する、上記の方法。
【0123】
上記方法において、第2の部分を投影する前に、布地上の縫製パターンの第1の部分を裁断またはトレースするか、裁断またはトレースするようにユーザに指示する工程と、布をスライドするかまたはユーザにスライドさせるか指示した後に、布地の縫製パターンの第2の部分を裁断またはトレースするか、裁断またはトレースするようにユーザーに指示する工程とを有する。
【0124】
プロジェクタとプロジェクタ取り付けシステムを備えた、縫製パターンを生地に投影する投影システム。プロジェクタは、縫製パターンを表すデータを受信し、プロジェクタの垂直下方に配置された布地に縫製パターンを投影するように構成される。プロジェクタ取り付け機構は、プロジェクタに動作可能に連結され、布地が置かれる水平面の垂直上方の位置にプロジェクタを保持するように構成されている。プロジェクタ取り付け機構は、水平トラックと、プロジェクタに動作可能に取り付けられ、水平トラックに摺動可能に取り付けられ、水平トラックに沿って水平に摺動してプロジェクタを布地の上で水平に移動させるように構成されたカートとを含む。プロジェクタは、カートがプロジェクタを第1の水平位置に運ぶときに縫製パターンの第1の部分を布地に投影し、カートがプロジェクタを第1の水平位置とは異なる第2の水平位置に運ぶときに縫製パターンの第1の部分とは異なる第2の部分を投影するように構成される。
【0125】
上述の投影システムにおいて、プロジェクタ取り付け機構は、天井取付具、水平面上の天井に接続された天井取り付け、水平面に隣接して配置されたフロアスタンド、水平面を含むテーブルにクランプされたテーブルクランプ、水平面上に配置された卓上スタンド、および水平面に隣接する壁に結合された壁マウントの少なくとも1つに取り付けられるように構成される。
【0126】
縫製パターンを布地に投影する方法であって、プロジェクタが布地上の第1の水平位置にあるときに、縫製パターンの第1の部分を布に投影する工程と、プロジェクタの並進機構を制御して、プロジェクタを第 1 の水平位置から、第1の水平位置とは異なる第2の水平位置に並進させる工程と、プロジェクタが第1の水平位置とは異なる第2の水平位置にあるとき、第1の部分とは異なる縫製パターンの第2の部分を布地に投影する工程とを有する。
【0127】
投影フィールドを有するプロジェクタを較正する方法であって、物理的較正ガイドを投影フィールド内に配置する工程であって、物理的較正ガイドは、第1の光学較正特徴を含む、配置する工程と、プロジェクタによって物理的較正ガイド上に較正画像を投影する工程であって、較正画像は、第2の光学較正特徴を含む、投影する工程と、第1および第2の光学較正特徴を含む画像を取得する工程と、カメラ画像内の第1の光学較正特徴からカメラ変換を決定する工程と、カメラ変換の逆変換をカメラ画像内の第2の光学較正特徴に適用して、逆の第2の光学較正特徴を得る工程と、逆の第2の光学較正特徴からプロジェクタ変換を決定する工程と、を有する方法。
【0128】
上述のプロジェクタ較正方法において、カメラ変換を決定する工程はさらに、第1および第2の光学較正特徴を含む取得画像のピクセルの行および列をサンプリングする工程と、サンプリングされたピクセルの行と列の光強度の変化を検出する工程と、検出された光強度の変化を生のポイントとして保存する工程と、生の点を線に組み立てる工程と、組み立てられた線の交点から特徴点を決定する工程と、第1の光学較正特徴に対応する特徴点のサブセットおよび物理的較正ガイドの基準に基づいて開始点を決定する工程と、第1の光学較正特徴に対応する開始点および特徴点に基づいて、カメラ変換を反復的に決定する工程と、を有する。
【0129】
前述のプロジェクタの較正方法において、較正画像は、プロジェクタと動作可能に通信する計算装置に格納され、プロジェクタによって較正画像を投影する工程は、計算装置が較正画像をプロジェクターへ転送する工程をさらに含む。
【0130】
上述のプロジェクタ較正方法において、計算装置がカメラを含み、第1および第2の光学較正特徴を含む画像を取得する工程は、計算装置を使用して画像を取得する工程を含むものである。
【0131】
較正された画像を表面に投影する方法であって、プロジェクタ変換を決定する工程と、投影される画像にプロジェクタ変換を適用する工程と、画像を投影する工程とを有し、プロジェクタ変換は、前述のプロジェクタ較正方法のいずれかによって決定されるものである。
【0132】
例示的なシステム、方法などが、例を説明することによって示され、例はかなり詳細に説明されてきたが、添付の特許請求の範囲をそのような詳細に制限または限定するものではない。もちろん、本明細書で説明するシステム、方法などを説明する目的で、考えられる構成要素または方法論のすべての組み合わせを説明することは不可能である。追加の利点および変更は、当業者には容易に理解されるであろう。したがって、本発明は、特定の詳細、および図示または説明された例示的な例に限定されない。したがって、本出願は、添付の特許請求の範囲に含まれる変更、修正、および変形を包含することを意図している。さらに、前述の説明は、本発明の範囲を限定することを意味するものではない。むしろ、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲およびそれらの均等物によって決定されるべきである。
【0133】
定義
以下は、本明細書で使用される選択された用語の定義を含む。定義には、用語の範囲内にあり、実装に使用できる構成要素のさまざまな例または形式が含まれている。これらの例は、限定を意図したものではない。用語の単数形と複数形の両方が定義内にあり得る。
【0134】
本明細書で使用される「データストア」または「データベース」は、データを格納できる物理的または論理的エンティティを指す。データストアは、例えば、データベース、テーブル、ファイル、リスト、キュー、ヒープ、メモリ、レジスタなどであり得る。データストアは、1つの論理エンティティまたは物理エンティティに存在する場合もあれば、2つ以上の論理エンティティまたは物理エンティティに分散している場合もある。「データストア」は、ローカルストレージまたはリモート(クラウドストレージなど)を指す場合がある。
【0135】
本明細書で使用される「ロジック」は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、またはそれぞれの組み合わせを含む、機能またはアクションを実行する、または別のロジック、方法、システムからの機能またはアクションを引き起こすが、これらに限定されない。例えば、所望のアプリケーションまたはニーズに基づいて、ロジックは、ソフトウェア制御のマイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)のようなディスクリートロジック、プログラムされたロジックデバイス、命令を含むメモリデバイスなどを含み得る。ロジックには、1つまたは複数のゲート、ゲートの組み合わせ、または他の回路コンポーネントが含まれる場合がある。ロジックは、ソフトウェアとして完全に具現化することもできる。複数の論理ロジックが記述されている場合、複数の論理ロジックを 1 つの物理ロジックに組み込むことが可能である場合がある。同様に、単一の論理ロジックが記述されている場合、その単一の論理ロジックを複数の物理ロジックに分散させることが可能である場合がある。
【0136】
本明細書で使用される「信号」は、1つまたは複数の電気または光信号、アナログまたはデジタル信号、データ、1つまたは複数のコンピュータまたはプロセッサ命令、メッセージ、ビットまたはビットストリーム、または受信、送信、または検出できる他のものを含むが、これらに限定されない。
【0137】
信号のコンテキストでは、「動作可能な接続」、またはエンティティが「動作可能に接続」される接続は、信号、物理通信、または論理通信が送信または受信される接続である。通常、動作可能な接続には、物理インターフェイス、電気インターフェイス、またはデータインターフェイスが含まれるが、動作可能な接続には、これらの異なる組み合わせ、または動作可能な制御を可能にするのに十分な他のタイプの接続が含まれる場合があることに注意してください。例えば、2つのエンティティは、信号を互いに直接通信できることによって、またはプロセッサ、オペレーティングシステム、ロジック、ソフトウェア、または他のエンティティなどの1つまたは複数の中間エンティティを介して動作可能に接続することができる。論理的または物理的な通信チャネルを使用して、操作可能な接続を作成できる。
【0138】
明細書または特許請求の範囲で「in」または「into」という用語が使用されている場合、「on」または「onto」をさらに意味することを意図している。さらに、「接続する」という用語が明細書または特許請求の範囲で使用される範囲において、「直接的に接続される」だけでなく、他の構成要素または複数の構成要素を介して接続されるなどの「間接的に接続される」ことも意味することを意図している。「動作可能な接続」、またはエンティティが「動作可能に接続」される接続は、動作可能に接続されたエンティティまたは動作可能な接続が意図された目的を実行するためのものである。動作可能な接続は、中間のエンティティまたは複数のエンティティが協働するか、そうでなければ接続の一部であるか、または動作可能に接続されたエンティティの間にある直接接続または間接接続であり得る。
【0139】
詳細な説明または特許請求の範囲で使用される「includes」または「including」という用語の範囲において、「comprising」という用語が請求項中の移行語として使用される場合に解釈されるのと同様の方法で包括的であることを意図している。さらに、「または」という用語が詳細な説明または特許請求の範囲で使用される場合(例えば、AまたはB)、「AまたはBまたは両方」を意味することを意図している。出願人が「AまたはBのみで両方ではない」を示すつもりの場合、「AまたはBのみで両方ではない」という用語が使用される。したがって、本明細書における用語「または」の使用は包括的使用であり、排他的使用ではない。ブライアンA.ガーナ―による「A Dictionary of Modern Legal Usage 624」(3D. Ed. 1995)を参照されたい。
図1
図2
図3
図4
図5-6】
図7-9】
図10A-10B】
図11
図12A
図12B-12C】
図13
図14A-14F】
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26A
図26B
図27A
図27B
図28A
図28B
図28C
図29
図30
図31
図32-33】
図34
図35
図36
図37
図38
図39
図40
【国際調査報告】