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特表2023-526565消費者へのストリーミング動画配布のためのオンラインメディア配信および追跡フレームワーク
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  • 特表-消費者へのストリーミング動画配布のためのオンラインメディア配信および追跡フレームワーク 図1
  • 特表-消費者へのストリーミング動画配布のためのオンラインメディア配信および追跡フレームワーク 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-21
(54)【発明の名称】消費者へのストリーミング動画配布のためのオンラインメディア配信および追跡フレームワーク
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0241 20230101AFI20230614BHJP
【FI】
G06Q30/0241 446
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023513069
(86)(22)【出願日】2021-05-08
(85)【翻訳文提出日】2022-12-21
(86)【国際出願番号】 US2021031455
(87)【国際公開番号】W WO2021226565
(87)【国際公開日】2021-11-11
(31)【優先権主張番号】63/022,291
(32)【優先日】2020-05-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522436709
【氏名又は名称】クリックス,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】サリバン,エドワード エム.
(72)【発明者】
【氏名】ヤヌシュコ,エリック
(72)【発明者】
【氏名】サリバン,パトリカ
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB08
(57)【要約】
ストリーミング動画を含むメディアコンテンツのオンラインメディア配信、メディアコンテンツの追跡およびストリーミング動画との消費者エンゲージメントのためのフレームワークは、パブリッシャーサイト上に表示するためのメディアコンテンツを含むプログラムを配布するように構成されており、ここではストリーミング動画がそこに埋め込まれている。本フレームワークは、メディアコンテンツに直接エンゲージすることにより消費者が広告主とインタラクトするのを可能にする。本フレームワークは、メディアコンテンツの配信がアグノスティックであり、かつアフィリエイトネットワークのプラットフォームから独立しているように、パブリッシャーおよび広告主を接続する任意のアフィリエイトネットワーク上での動画ストリーミング能力も可能にする。本フレームワークは、消費者から広告主までの異なるシステムのシンタックスを統合することにより、そのようなエンドツーエンドのジャーニーにおける全てのアクションを調整する。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
方法であって、
少なくともストリーミング動画ファイルを含むオンライン広告キャンペーンのためにパブリッシングサイトにおいてコンテンツ生成および配信プラットフォーム内でメディアコンテンツを初期化することであって、ウェブベースのマーケティング環境は少なくとも1つ以上のアフィリエイトネットワークおよび関連する広告主からなることと、
前記コンテンツ生成および配信プラットフォームによって生成された複数のプログラム命令の中に前記ウェブベースのマーケティング環境のために前記メディアコンテンツを構成することであって、前記複数のプログラム命令は、
少なくとも前記1つ以上のアフィリエイトネットワークと前記パブリッシングサイトとの間および前記パブリッシングサイトと前記関連する広告主との間でネットワーキングシンタックスを一致させ、かつ
前記1つ以上のアフィリエイトネットワークと前記関連する広告主との間で前記メディアコンテンツに対する追跡情報の伝達を可能にするために前記1つ以上のアフィリエイトネットワークと前記関連する広告主との間で送信シンタックスを一致させる
ように構成されていることと、
前記ストリーミング動画ファイルに関連づけられた行動喚起静止画を生成することと、
前記メディアコンテンツに対する前記追跡情報と共に前記ストリーミング動画ファイルを構成することであって、前記追跡情報は、前記メディアコンテンツを前記1つ以上のアフィリエイトネットワークおよび前記関連する広告主に適合させ、かつ前記1つ以上のアフィリエイトネットワーク、前記パブリッシングサイトおよび前記関連する広告主間での前記メディアコンテンツの配信に対する利益のエンドツーエンドアトリビューションならびに前記メディアコンテンツを視聴している消費者を1つ以上のプログラム命令内に埋め込まれ、かつコンテンツアダプターに関連づけられた少なくとも1つの追跡トークンからなる消費者識別子に関連づけることにより前記ウェブベースのマーケティング環境内での前記ストリーミング動画ファイルおよび前記行動喚起静止画の一方または両方との消費者インタラクションの追跡を可能にするための前記コンテンツアダプターを含むことと、
前記パブリッシャーサイト上での前記オンライン広告キャンペーンの表示を指示すること、
前記ストリーミング動画ファイルの再生の終了時またはそれに近い時点で前記行動喚起静止画を前記消費者に提示すること、および
前記ストリーミング動画ファイルおよび前記行動喚起静止画の前記一方または両方との前記消費者のインタラクションを検出すること
により、前記オンライン広告キャンペーンを実行することと、
を備える、方法。
【請求項2】
前記消費者を広告主サイトに誘導することをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記コンテンツ生成および配信プラットフォームは前記ストリーミング動画ファイルとの消費者インタラクションのレポートを前記関連する広告主に伝達する、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記オンライン広告キャンペーンは前記関連する広告主によって提供または要求される、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記オンライン広告キャンペーンは前記関連する広告主によって要求され、前記コンテンツ生成および配信プラットフォームは前記メディアコンテンツを生成し、かつ前記ウェブベースのマーケティング環境内で前記パブリッシングサイトとして機能する、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記オンライン広告キャンペーンは前記関連する広告主によって提供され、前記メディアコンテンツは前記ウェブベースのマーケティング環境内での前記パブリッシングサイトへの前記メディアコンテンツの配信のためにコンテンツ生成および配信プラットフォームに提供される、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記ストリーミング動画ファイルに関連づけられた行動喚起静止画を生成することは、さらなるプログラム命令を前記ストリーミング動画ファイルに挿入して、前記消費者が前記メディアコンテンツにアクセスした予め設定された期間後に前記行動喚起静止画を開始することをさらに備える、請求項1~6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記動画ストリーミングファイルおよび前記行動喚起静止画の両方との前記消費者のインタラクションを検出することは、ディスプレイインタフェースに関連する1つ以上の接触コマンドまたは音声コマンドにより行われる、請求項1~7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記消費者を前記広告主サイトに誘導することは、前記行動喚起静止画との前記消費者のインタラクションが検出された後に行われる、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
方法であって、
1つ以上のアフィリエイトネットワークおよび関連する広告主からなるウェブベースのマーケティング環境内でオンライン広告キャンペーンを構成するための要求を入力データとして受信することであって、前記オンライン広告キャンペーンは、少なくともストリーミング動画ファイルおよび関連する行動喚起静止画を含むパブリッシングサイトにおいてコンテンツ生成および配信プラットフォーム内で初期化されたメディアコンテンツを含むことと、
少なくとも前記1つ以上のアフィリエイトネットワークと前記パブリッシングサイトとの間および前記パブリッシングサイトと前記関連する広告主との間でネットワーキングシンタックスを統合すること、
前記1つ以上のアフィリエイトネットワークと前記関連する広告主との間で前記メディアコンテンツに対する追跡情報の伝達を可能にするために前記1つ以上のアフィリエイトネットワークと前記関連する広告主との間で送信シンタックスを統合すること、および
前記メディアコンテンツを前記1つ以上のアフィリエイトネットワークおよび前記関連する広告主に適合させるため、および前記メディアコンテンツを視聴している消費者を前記少なくとも1つの追跡トークンからなる消費者識別子と関連づけることにより前記1つ以上のアフィリエイトネットワーク、前記パブリッシングサイトおよび前記関連する広告主間での前記メディアコンテンツの配信に対する利益のエンドツーエンドアトリビューションならびにコンテンツアダプターに関連づけられ、かつ前記ウェブベースのマーケティング環境内での前記ストリーミング動画ファイルおよび前記行動喚起静止画の一方または両方との消費者インタラクションを追跡するように構成された少なくとも1つの追跡トークンを可能にするための前記コンテンツアダプターを含む前記メディアコンテンツに対する追跡情報を前記ストリーミング動画ファイルに統合すること
により、前記ウェブベースのマーケティング環境内で前記オンライン広告キャンペーンの配信を管理する複数のプログラム命令をコンパイルすることと、
前記パブリッシングサイトから/前記ウェブベースのマーケティング環境内で前記オンライン広告キャンペーンの配信を開始すること、
前記ストリーミング動画ファイルの再生の終了時またはそれに近い時点で前記消費者への提示のために前記行動喚起静止画を起動すること、および
前記ストリーミング動画ファイルおよび前記行動喚起静止画の前記一方または両方との前記消費者のインタラクションを検出すること
により、前記オンライン広告キャンペーンを前記ウェブベースのマーケティング環境に提供することと、
を備える、方法。
【請求項11】
前記消費者を広告主サイトに誘導することをさらに備える、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記コンテンツ生成および配信プラットフォームは前記ストリーミング動画ファイルとの消費者インタラクションのレポートを前記関連する広告主に伝達する、請求項10または11に記載の方法。
【請求項13】
前記オンライン広告キャンペーンは前記関連する広告主によって提供または要求される、請求項10~12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
前記オンライン広告キャンペーンは前記関連する広告主によって要求され、前記コンテンツ生成および配信プラットフォームは前記メディアコンテンツを生成し、かつ前記ウェブベースのマーケティング環境内で前記パブリッシングサイトとして機能する、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記オンライン広告キャンペーンは前記関連する広告主によって提供され、前記メディアコンテンツは前記ウェブベースのマーケティング環境内での前記パブリッシングサイトへの前記メディアコンテンツの配信のためにコンテンツ生成および配信プラットフォームに提供される、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記ストリーミング動画ファイルに関連づけられた前記行動喚起静止画を生成することをさらに備える、請求項10~15のいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
前記ストリーミング動画ファイルに関連づけられた行動喚起静止画を生成することは、さらなるプログラム命令を前記ストリーミング動画ファイルに挿入して、前記消費者が前記メディアコンテンツにアクセスした予め設定された期間後に前記行動喚起静止画を開始することをさらに備える、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記動画ストリーミングファイルおよび前記行動喚起静止画の両方との前記消費者のインタラクションを検出することは、ディスプレイインタフェースに関連する1つ以上の接触コマンドまたは音声コマンドにより行われる、請求項10~17のいずれか1項に記載の方法。
【請求項19】
前記消費者を前記広告主サイトに誘導することは、前記行動喚起静止画との前記消費者のインタラクションが検出された後に行われる、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
システムであって、
1つ以上のアフィリエイトネットワークおよび関連する広告主からなるウェブベースのマーケティング環境内でオンライン広告キャンペーンを初期化するように構成されたキャンペーン生成要素であって、前記オンライン広告キャンペーンは、少なくともストリーミング動画ファイルおよび関連する行動喚起静止画を含むパブリッシングサイトにおいてコンテンツ生成および配信プラットフォーム内で初期化されたメディアコンテンツを含むキャンペーン生成要素と、
前記ウェブベースのマーケティング環境内で前記オンライン広告キャンペーンの配信を管理する複数のプログラム命令をコンパイルするように構成されたネットワーク統合要素であって、前記複数のプログラム命令は、
少なくとも前記1つ以上のアフィリエイトネットワークと前記パブリッシングサイトとの間および前記パブリッシングサイトと前記関連する広告主との間でネットワーキングシンタックスを統合し、かつ
前記1つ以上のアフィリエイトネットワークと前記関連する広告主との間で前記メディアコンテンツに対する追跡情報の伝達を可能にするために前記1つ以上のアフィリエイトネットワークと前記関連する広告主との間で送信シンタックスを統合する
ように構成されているネットワーク統合要素と、
前記メディアコンテンツを前記1つ以上のアフィリエイトネットワークおよび前記関連する広告主に適合させるため、および前記メディアコンテンツを視聴している消費者を前記少なくとも1つの追跡トークンからなる消費者識別子と関連づけることにより前記1つ以上のアフィリエイトネットワーク、前記パブリッシングサイトおよび前記関連する広告主間での前記メディアコンテンツの配信に対する利益のエンドツーエンドアトリビューションならびにコンテンツアダプターに関連づけられ、かつ前記ウェブベースのマーケティング環境内での前記ストリーミング動画ファイルおよび前記行動喚起静止画の一方または両方との消費者インタラクションを追跡するように構成された少なくとも1つの追跡トークンを可能にするための前記コンテンツアダプターを含む前記メディアコンテンツに対する追跡情報を前記ストリーミング動画ファイルに挿入するように構成された追跡要素と、
前記パブリッシングサイトから/前記ウェブベースのマーケティング環境内で前記オンライン広告キャンペーンの配信を開始すること、
前記ストリーミング動画ファイルの再生の終了時またはそれに近い時点で前記消費者への提示のために前記行動喚起静止画を起動すること、および
前記ストリーミング動画ファイルおよび前記行動喚起静止画の一方または両方との前記消費者のインタラクションを検出すること
により、前記オンライン広告キャンペーンを前記ウェブベースのマーケティング環境に提供するように構成されたキャンペーン実行要素と、
を備える、システム。
【請求項21】
前記キャンペーン実行要素は前記消費者を広告主サイトに誘導するようにさらに構成されている、請求項20に記載のシステム。
【請求項22】
前記コンテンツ生成および配信プラットフォームは前記ストリーミング動画ファイルとの消費者インタラクションのレポートを前記関連する広告主に伝達する、請求項20または21に記載のシステム。
【請求項23】
前記オンライン広告キャンペーンは前記関連する広告主によって提供または要求される、請求項20~22のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項24】
前記オンライン広告キャンペーンは前記関連する広告主によって要求され、前記コンテンツ生成および配信プラットフォームは前記メディアコンテンツを生成し、かつ前記ウェブベースのマーケティング環境内で前記パブリッシングサイトとして機能する、請求項23に記載のシステム。
【請求項25】
前記オンライン広告キャンペーンは前記関連する広告主によって提供され、前記メディアコンテンツは前記ウェブベースのマーケティング環境内での前記パブリッシングサイトへの前記メディアコンテンツの配信のためにコンテンツ生成および配信プラットフォームに提供される、請求項23に記載のシステム。
【請求項26】
前記キャンペーン生成要素は前記ストリーミング動画ファイルに関連づけられた前記行動喚起静止画を生成するようにさらに構成されている、請求項20~25のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項27】
前記キャンペーン生成要素は、さらなるプログラム命令を前記ストリーミング動画ファイルに挿入して、前記消費者が前記メディアコンテンツにアクセスした予め設定された期間後に前記行動喚起静止画を開始するようにさらに構成されている、請求項26に記載のシステム。
【請求項28】
前記動画ストリーミングファイルおよび前記行動喚起静止画の両方との前記消費者のインタラクションは、ディスプレイインタフェースに関連する1つ以上の接触コマンドまたは音声コマンドにより行われる、請求項20~27のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項29】
前記消費者は前記行動喚起静止画との前記消費者のインタラクションが検出された後に前記広告主サイトに誘導される、請求項28に記載のシステム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2020年5月8日に出願された米国仮特許出願第63/022,291号の優先権の利益を主張し、かつ合衆国法典第35編第119条(e)によりその出願日の権利を有するものであり、その開示内容全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明はインターネットを使った広告の分野に関する。具体的には本発明は、メディアコンテンツの配信をアフィリエイトネットワーク、広告主およびパブリッシャー間でシームレスに統合させる手法に関する。
【背景技術】
【0003】
マーケッターとしてのアフィリエイトネットワークを、そのようなインターネットを使った広告に関与する異なるオンラインネットワークを跨ってメディアコンテンツを含む広告主表示オファーに接続する多くの既存の手法が存在する。現在のところ広告主は消費者と直接インタラクトし、既存の手法はアフィリエイトネットワークまたはパブリッシャーの継続的関与を可能にすることができない。そのような手法に関する1つの問題は、それらがそのような異なるネットワーク間で共通のシンタックスを用いてパブリッシャーコンテンツのシームレス挿入を可能にする方法において、アフィリエイトネットワークまたは広告主に関してアグノスティックではないということである。
【0004】
現在の手法は、表示オファーのパブリッシャーサイト上に広告主サイトへの埋め込まれたリンクと共に静止画を提供する。ユーザが表示オファーをクリックする場合、ユーザは第三者の売り場サイトに誘導されて製品またはサービスを視聴または購入する。現在のところ、広告主サイトへの埋め込まれたリンクを有する動画コンテンツのストリーミングをアフィリエイトマーケッターのサイトからパブリッシャーに提供する手法は存在しない。
【0005】
なおさらに、共通のシンタックスを用いたネットワークの統合およびそのような共通のシンタックス内でのストリーミング動画コンテンツの挿入を可能にし、かつインターネットを使った広告に関与する様々な関係者間での報酬、信用販売、支払いおよび他のそのような要素の適切なアトリビューションを提供するための、マーチャントまたは広告主とのインタラクションによるストリーミング動画コンテンツとのユーザエンゲージメントのエンドツーエンド追跡を可能にする既存の手法は存在しない。
【0006】
従って、インターネットを使った広告に関与する異なるネットワークのエンドツーエンド統合、ならびに消費者およびマーチャントが取引を行うためにインタラクトする場合の全ての関係者の中での適切なアトリビューションの両方を可能にし、かつアフィリエイトネットワークとマーチャントとの間でシームレスな方法でパブリッシャーの関与を可能にする手法が既存の技術において必要とされている。より具体的には、売り場サイトへの埋め込まれたリンクによりパブリッシャーサイト上でストリーミング動画を閲覧するのを可能にする手法も既存の技術において必要とされており、消費者がストリーミング動画とインタラクトし、かつ消費者を関与し得る異なるアフィリエイトネットワークを跨って広告主に直接接続する手法が既存の技術においてさらに必要とされている。ストリーミング動画との最初のインタラクションから消費者を広告主売り場サイトに運ぶクリックスルーまでの消費者のジャーニー全体を追跡する手法が既存の技術においてさらになお必要とされている。
【発明の概要】
【0007】
本発明は、アフィリエイトネットワークを通じて広告主およびパブリッシャーを接続する、メディアコンテンツの配信のための独自開発の手法であって、メディアコンテンツは少なくともストリーミング動画の形態の動画コンテンツを含む手法を提供することにより、これらの必要性に対処する。本発明はそのようなストリーミング動画のためのオンラインメディア配信および追跡フレームワークであり、その中で消費者はメディアコンテンツに直接エンゲージすることにより広告主とインタラクトする。そのようなフレームワークは広告主と消費者とのより多くのエンゲージメント、より多くの売り上げへの転換を促進し、かつ製品およびサービスのより有効なプロモーションを可能にする。
【0008】
本フレームワークは、パブリッシャーおよび広告主を接続する異なるアフィリエイトネットワークを跨った動画ストリーミング能力も可能にする。アフィリエイトネットワークはパブリッシャーと広告主と間の媒介として機能し、かつウェブサイトをより容易に見つけるのを可能にし、かつそれらのウェブサイトに適し、かつ収入を発生させるプログラムに寄与するインターネットを使ったシステムである。そのようなプログラムは、そこを通して広告主がパブリッシャーのウェブサイト上に位置するリンクからクリック、販売またはリードを発生させるというアクションに対してパブリッシャーに費用を支払う構成である。本発明は、メディアコンテンツの配信がアグノスティックであり、かつアフィリエイトネットワークのプラットフォームとは独立しているような、任意のそのようなアフィリエイトネットワークを跨った動画ストリーミングを可能にする。
【0009】
本発明は、パブリッシャーサイト上での動画の視聴から広告主のサイトへのクリックスルーおよび製品の購入までの消費者のエンドツーエンド経験を追跡および監視するための手法であって、メディアコンテンツへのアトリビューションおよびエンゲージメント追跡の両方を可能にする手法も提供する。本発明は、固有の識別子をハッシュまたはトークンなどの少なくとも1つの追跡署名の形態で各消費者に割り当て、消費者がクリックまたは検索する際にこの固有の識別子がエンドツーエンドで移動し、オンラインディア配信およびエンゲージメント追跡フレームワークを可能にして、パブリッシャーからアフィリエイトネットワーク、次いで広告主までのそのジャーニーを跨ったアクションを調整する。
【0010】
その一態様では、本発明は少なくとも複数の工程からなるプロセスに具体化される。これらの工程は、少なくともストリーミング動画ファイルを含むオンライン広告キャンペーンのために動画コンテンツを生成することであって、ここでは広告キャンペーンは関連する広告主によって提供または要求されることと、ストリーミング動画ファイルに関連づけられた行動喚起静止画を生成することとを含む。当該プロセスは、1つ以上のプログラム命令を含むソフトウェアコードの1つ以上の部分をストリーミング動画ホスティングサイトに埋め込むことであって、ソフトウェアコードの1つ以上の部分は行動喚起静止画、貢献利益のための少なくとも1つの追跡機構およびパブリッシャーサイトを介して消費者を特定するためのハッシュまたはトークンなどの少なくとも1つの追跡署名などの機構を含むことと、パブリッシャーサイト上での広告キャンペーンの表示を指示することとをさらに含む。当該プロセスは、ストリーミング動画ファイルの再生の終了時またはそれに近い時点で行動喚起静止画を示すこと、動画ストリーミングファイルおよび行動喚起静止画との消費者のインタラクションを追跡すること、ならびに行動喚起静止画を介して消費者を広告主サイトに誘導することも含む。当該プロセスは、ストリーミング動画ファイルとの消費者インタラクションのレポートを関連するものに伝達することも含んでいてもよい。
【0011】
従って本発明の1つの目的は、オンラインネットワーキングおよびマーケティング環境において消費者と広告主との向上されたインタラクションを可能にするシステムおよび方法を提供することにある。本発明の別の目的は、そのようなオンラインネットワークおよびマーケティング環境において広告キャンペーンとの消費者インタラクションを追跡すること、およびその中でインタラクション動画コンテンツを介して消費者をそのようなキャンペーンに関連づけられた広告主に誘導することを可能にすることにある。さらに本発明の別の目的は、パブリッシャーサイトに埋め込むためのストリーミング動画ファイルへのリンクを提供すること、およびそれらのストリーミング動画ファイルとの消費者インタラクションを追跡することにある。
【0012】
本発明の別の目的は、広告主の代わりに消費者に動画コンテンツを含む広告プログラムを提供すると共にアフィリエイトネットワークに関してアグノスティックであるシステムおよび方法を提供することにある。本発明のさらなる目的は、パブリッシャー、広告主およびアフィリエイトの異なるシステムのシンタックスがそのような広告プログラムを提供するために一致および統合されているメディア配信システムおよび方法を提供することにある。本発明のなおさらなる目的は、アフィリエイトネットワークに関して同様にアグノスティックであるパブリッシング実体として、動画コンテンツを含む広告プログラムを消費者に提供するシステムおよび方法を提供することにある。
【0013】
本発明の他の目的、実施形態、特徴および利点は、例として本発明の原理を図示する添付の図面と併せた実施形態の以下の説明から明らかにあるであろう。
【0014】
本明細書に組み込まれており、かつその一部を構成する添付の図面は、さらに以下の説明において詳細に定められているその例示的な実施形態の少なくとも1つに開示されている主題の態様を示す。本開示の特徴、要素および態様は符号によって参照されており、同様の符号が1つ以上の実施形態に従って同じ、同等もしくは同様の特徴、要素または態様を表す異なる図面において用いられている。図面は必ずしも原寸に比例してはおらず、代わりに本明細書に記載されており、かつ本発明の例示的な実施形態によって提供されている原理を示すことに強調が置かれている。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の1つ以上の実施形態に係る、オンラインメディア配信および追跡フレームワークのコンポーネントを示すアーキテクチャ図表である。
図2】本発明の1つ以上の実施形態に係る、オンラインメディア配信および追跡フレームワークを実施するプロセスにおける工程のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下の本発明の説明では、本発明の原理およびそれを実施する方法を示す例示的な実施形態を参照する。本発明を実施し、本発明の範囲を逸脱せずにそれに対して構造的および機能的変形を行うために他の実施形態が利用される。
【0017】
アフィリエイトネットワークはインターネットを使った媒介マーケティングサービスを提供し、そこではマーチャントまたは広告主などのビジネスは、アフィリエイトの自身のマーケティング努力によってもたらされた各訪問者または消費者に対して1人以上のアフィリエイトに報酬を与える。パブリッシャーはそのようなアフィリエイトネットワークを通じた配信のために、広告主の代わりに広告コンテンツを作成する。本発明は、ネットワークを使ったコンピューティング環境において動画コンテンツを消費者に配布するために広告主、パブリッシャーがそのようなアフィリエイトネットワークの1つ以上を介して接続されるオンラインメディア配信および追跡フレームワークである。本明細書ではClixDirectと呼ぶ場合もあるオンラインメディア配信および追跡フレームワークは、本フレームワークの構成に応じてコンテンツ生成プラットフォームとして機能することができる動画配布プラットフォーム、コンテンツ視聴プラットフォームおよびコンテンツクロスオーバープラットフォームを含む。その構成に関わらず動画配布プラットフォーム(すなわちClixDirectプラットフォーム)は、少なくとも動画コンテンツに関連づけられており、かつ少なくとも消費者固有のトークンを含み、かつそのようなアフィリエイトネットワークを通じて消費者、パブリッシャーおよび広告主をリンクする共通のシンタックスを提供する埋め込まれたコードを保有する行動喚起(CTA)静止画を生成する。
【0018】
図1は、本発明に係るオンラインメディア配信および追跡フレームワーク100の概略図表である。オンラインメディア配信および追跡フレームワーク100は、異なるアフィリエイトネットワーク120を跨って広告主122をパブリッシャー124と接続する1つ以上の手法を含み、そこでは独自開発のコンテンツ生成および配信プラットフォーム150を介してメディアコンテンツ102を配布する。オンラインメディア配信および追跡フレームワーク100は、オンラインマーケティング環境において広告プログラムを管理するため、およびメディアコンテンツ102がオンラインマーケティング環境の全てのセグメントを跨って配信される際の報酬および利益のエンドツーエンドアトリビューションおよびメディアコンテンツ102との消費者エンゲージメントの追跡の両方のために、アフィリエイトネットワーク120、広告主122およびパブリッシャー124を備えるオンラインマーケティング環境全体を跨るメディアコンテンツ102を追跡するための機構としても機能する。
【0019】
オンラインメディア配信および追跡フレームワーク100はコンピューティング環境130(図示せず)と共に実施され、かつその中で動作するものであり、そこでは1つ以上のプロセッサ132(図示せず)および複数のソフトウェアおよびハードウェアコンポーネントは、本明細書に記載されているデータ処理要素134(図示せず)の機能を実施するためのプログラム命令またはルーチンであって、ストリーミング動画104などのメディアコンテンツ102の配信および消費プロセス全体を通して、消費者126を含むそのようなオンラインマーケティング環境においてアフィリエイトネットワーク120を用いて広告主122をパブリッシャー124にリンクさせるための1つ以上のアルゴリズムにおいて具体化されているプログラム命令またはルーチンを実行するように構成されていてもよい。これらのアルゴリズムは、オンラインメディア配信および追跡フレームワーク100を具体化する独自開発のコンテンツ生成および配信プラットフォーム150の一部であり、ここでは1つ以上のシステムおよび方法は、複数のマーケティングおよびメディアパートナーのシームレス統合ならびにそのようなエンドツーエンド配信および消費プロセスに関与するアクションの調整を保証する数学関数、モデルまたは他の分析およびデータ処理技術を適用することにより実施される。
【0020】
インターネットを使ったコンピューティングネットワークを必要とするメディア作成および配信におけるプログラムは、パブリッシャーのウェブサイト上に位置するリンクを介して消費者126からのクリック、販売またはリードを発生させた場合に広告主122が多くの場合にビジネス報酬と呼ばれる料金をパブリッシャー124に支払う構成である。上述のように、アフィリエイトネットワーク120は、パブリッシャー124(それらのウェブサイトを通して広告主製品を販売する個人または企業など)と広告主122(販売のために製品を扱う販売業者、マーチャント、製品クリエーターまたは小売業者など)との媒介として機能するシステムである。
【0021】
オンラインメディア配信および追跡フレームワーク100は、パブリッシャーウェブサイト上に表示するためのメディアコンテンツ102を備えるプログラムを配布するように構成されており、ここではメディアコンテンツ102は例えば、そのようなストリーミング動画のために1つ以上のファイル内に含まれているストリーミング動画104である。またオンラインメディア配信および追跡フレームワーク100は、広告主の代わりに機能し、ClixDirectプラットフォームに関連づけられたサーバ上のストリーミング動画104などのメディアコンテンツ102のアップロードおよび記憶を可能にし、かつ/またはそのようなメディアコンテンツ102それ自体を生成するように構成されていてもよい。あるいはオンラインメディア配信および追跡フレームワーク100は、そのようなコンテンツ102のパブリッシャーとしてメディアコンテンツ102の視聴を可能にするように構成されていてもよく、かつ他のパブリッシャー124およびアフィリエイトネットワーク120を介して消費者126および広告主122を接続するクロスオーバーにおいて広告プログラムマネージャーとして機能するようにさらに構成されていてもよい。これらの構成のそれぞれについて以下でより詳細に説明する。
【0022】
本発明の一実施形態では図1を参照すると、オンラインメディア配信および追跡フレームワーク100を実施するためのプロセスにおける活動の順序が括弧内の符号を用いて示されている。この実施形態では、動画コンテンツ104を備えるプログラムがパブリッシャー124に提供され、そこでは広告主122それ自体の代わりを担わせるためにオンラインメディア配信および追跡フレームワーク100が利用される。広告主122が本発明にエンゲージして、広告キャンペーンの一部としての関連する行動喚起(CTA)静止画106と共にメディアコンテンツ104をそれに代わって作成してもよく(1)(ここではコンテンツ生成および配信プラットフォーム150はパブリッシングエンティティとして機能する)、あるいはメディアコンテンツ102それ自体を直接提供してもよい。それにも関わらず、第三者広告主122または内部コンテンツ生成モジュールのいずれかからのメディアコンテンツ102部分および広告キャンペーンのCTA静止画106は、ClixDirectコンテンツ生成および配信プラットフォーム150にアップロードされる。次いで、オンラインメディア配信および追跡フレームワーク100は、動画コンテンツ104それ自体の作成者にも関わらずハッシュまたはトークン160などの追跡署名および他のクリックスルー追跡要素もしくはコードなどの特性を使用可能にするソフトウェアをストリーミング動画104に埋め込むことにより、広告主のストリーミング動画コンテンツ104およびCTA静止画106を関連づける。
【0023】
そのような構成では、オンラインメディア配信および追跡フレームワーク100は、各広告キャンペーンのためのメディアコンテンツ102のストリーミング動画104のためにURL(2)および関連する情報を生成し、キャンペーンの動画URL情報はマーチャントまたは広告主122(それに代わってキャンペーンは作成される)のために作成されたマーチャントアカウントに入力される。第1のアフィリエイトネットワーク120と共にマーチャントアカウントにログインし(3)、オンラインメディア配信124および追跡フレームワーク100はオンライン広告キャンペーンの配布のためにパブリッシャー124のための1つ以上のプログラムを作成する。これらのプログラムは、パブリッシャーが第1のアフィリエイトネットワーク120に加わる(4)ために提供される。
【0024】
次いでパブリッシャー124は、第1のアフィリエイトネットワーク120上のパブリッシャーアカウント(5)を通してプログラムに参加する。パブリッシャー124は、(6)において第1のアフィリエイトネットワーク120を通して提供される1つ以上の動画リンクコードを検索し、動画リンクコード(7)をそれらのそれぞれのサイトに埋め込む。任意の数のパブリッシャー124が関与してもよく、当然のことながら特定の広告キャンペーンに関連づけられた1つまたは多くの動画リンクおよび追跡要素もしくはコードが存在し得るように、動画リンクおよび代表的な追跡要素もしくはコードを個々のパブリッシャーまたはパブリッシャー124のグループに割り当ててもよい。
【0025】
そこに埋め込まれたメディアコンテンツ102を見るために、再生ボタンをクリックすること(またはそうでなければ接触または音声などによりストリーミング動画104を含むファイルにアクセスするリンクとインタラクトすること)により消費者126がパブリッシャーサイトに訪問し(8)、かつストリーミング動画104にアクセスする場合に消費者のジャーニーの追跡が開始する。ストリーミング動画104がClixDirectコンテンツ生成および配信プラットフォーム150からパブリッシャーサイト上の埋め込まれたインラインフレームに流れる。ストリーミング動画106がその再生を完了する場合、消費者はClixDirectコンテンツ生成および配信プラットフォーム150を通して、ストリーミング動画104を含むファイル(18)の再生の最後に提示されるCTA静止画106に再誘導される。
【0026】
消費者126がクリックするか、あるいはそうでなければストリーミング動画104を含む埋め込まれたメディアコンテンツ102とインタラクトする場合、その消費者126に固有のハッシュまたはトークン160などの追跡署名の形態の消費者識別子が生成される。そのようなハッシュまたはトークン160は、例えば消費者126が動画を再生する時に生成されるタイムスタンプ、ユーザ126を追跡するために消費者のウェブブラウザに展開されるブラウザクッキー、ブラウザまたは装置のインターネットプロトコル(IP)アドレス、またはプライバシー規制に準拠するままであるように任意の個人情報(PII)を含むことなく消費者126を特定することができる他の装置固有またはブラウザ固有の追跡コードに基づいていてもよい。追跡署名(ハッシュまたはトークン160など)をリンク内に埋め込むことにより、消費者識別子を(9)においてストリーミング動画104へのリンクに関連づける。追跡ハッシュまたはトークンは、例えばメディアコンテンツ102が作成された場合にClixDirectコンテンツ生成および配信プラットフォーム150上で予め指定された秒数後に、(10)において第1のアフィリエイトネットワーク120にポストバックしてストリーミング動画104の視聴がパブリッシャーサイトから行われたことを記録する。消費者識別子を備えるハッシュまたはトークン160は、そのサイト上でストリーミング動画104がアクセスされた特定のパブリッシャー124を特定するコンポーネントも含んでいてもよい。
【0027】
当然のことながら、消費者識別子を表す追跡署名はハッシュ、トークンまたはそのような追跡署名を生成するために使用されるアルゴリズムベースの関数の任意の他の出力のいずれかであってもよい。追跡署名は例えば、各消費者を一意的に表すハッシュ値またはキーを表す文字列であってもよい。生成された追跡署名の種類に関わらず、メディアコンテンツ102がオンラインマーケティング環境を通って進行する際に、追跡署名の認証が必要とされる場合に検索することができる文字列をフレームワーク100内のルックアップテーブルに記録してもよい。ハッシュまたはトークンを本明細書ではトークンと呼ぶが、当然のことながらそのようなトークンは、任意の文字列または消費者126を確実に特定するために使用することができる他のアルゴリズム生成値を指してもよい。
【0028】
次いで、第1のアフィリエイトネットワーク120はシステム活動のレポートを更新し(11)、かつこの情報をClixDirectコンテンツ生成および配信プラットフォーム150に戻して、1つ以上のパブリッシャーサイトから行われた動画視聴活動を反映させる。さらに、動画視聴に関する活動データは有用であり得る他の情報を含み、従ってオンラインメディア配信および追跡フレームワーク100は、1つ以上のアプリケーションプログラミングインタフェース(API)を介して、(12)において例えば第1のアフィリエイトネットワーク120からアクセスすることができるそのような活動データを提供する。またそのような活動データをさらなる正規化、調整および報告のためにデータベース収集に記録してもよい。そのような活動データの例としては、ストリーミング動画104がアクセスされた時間の長さ、それがアクセスされた回数、ストリーミング動画104を視聴している際の消費者が進んだり戻ったりするアクション、それがアクセスされた位置(都市、州または国など)、消費者126の言語設定、ストリーミング動画104にアクセスするために使用されたブラウザおよび/またはオペレーティングシステムならびにストリーミング動画104にアクセスするために使用される装置の種類(携帯電話、スマートウォッチ、仮想現実ヘッドセット、テレビなど)が挙げられる。
【0029】
本発明の別の実施形態では、再び図1を参照すると製品画像、グラフィックス、URLおよびそれらの製品のための関連する情報などのメディアコンテンツ102を含む広告主生成プログラムは、第2のアフィリエイトネットワーク120を通じてそれらのそれぞれの電子商取引サイト(21)からの購入(13)のために利用可能になっている。そのような実施形態では、オンラインメディア配信および追跡フレームワーク100はそのようなメディアコンテンツ102のパブリッシャー124として機能し、かつ消費者クロスオーバーおよび接続プラットフォームとして異なる広告主プログラムに加わってもよい。
【0030】
パブリッシャー124としてオンラインメディア配信および追跡フレームワーク100は、広告主マーチャントアカウントの作成を可能にし、これにより広告主122が第2のアフィリエイトネットワーク120上のそれらのマーチャントアカウント(14)に製品情報およびURLを入力するのを可能にする。次いで広告主122は、(15)においてそれを通じてストリーミング動画104がアクセス可能である第2のアフィリエイトネットワーク120上のオンラインメディア配信および追跡フレームワーク100のClixDirectコンテンツ生成および配信プラットフォーム150に直接リンクすることにより、パブリッシャー124のためにそれらのプログラムを提供する。(16)においてパブリッシャーアカウントを第2のアフィリエイトネットワーク120上に作成し、広告主プログラムをこのパブリッシャーアカウント下に加える。
【0031】
ClixDirectコンテンツ生成および配信プラットフォーム150を介して、第2のアフィリエイトネットワーク120を通して提供される広告主の製品リンクコードを検索し(17)、(18)においてストリーミング動画104の最後に提示されるCTA静止画106に入力する。
【0032】
またパブリッシャー124それ自体として機能することに加えて、オンラインメディア配信およびエンゲージメント追跡フレームワーク100は消費者クロスオーバーおよび接続機構として機能してもよい。ストリーミング動画104の再生が完了する場合に、消費者126にCTA静止画106が提示される。消費者126がクリックするかそれ以外の方法でCTA静止画106とインタラクトする場合に、その消費者らは上述のように、ClixDirectコンテンツ生成および配信プラットフォーム150を介して提供される製品リンクを介して広告主の電子商取引サイトに再誘導される(19)。これは広告主再誘導リンクとして機能し、かつまた上記のとおり動画ストリーミングファイルへのリンク内に埋め込まれた消費者識別子を備える署名トークン160に関連づけられてもよい。
【0033】
広告主再誘導は、(20)において第2のアフィリエイトネットワーク120のシステムにポストバックするクリックスルートラッカーとして機能して、消費者126がCTA静止画106をクリックし、かつ広告主122の電子商取引サイトに再誘導されたことを記録する。クリックスルートラッカーは、ClixDirectコンテンツ生成および配信プラットフォーム150が該当のパブリッシャー124またはソースであることも記録する。次いで、消費者126が広告主122の製品を購入することができるように、CTA静止画106をクリックした後に消費者126を(21)において広告主122の電子商取引サイトに再誘導する。
【0034】
また消費者識別子および関連する追跡署名(ハッシュまたはトークン160など)は、そのようなクリックスルートラッカーにおいて販売取引を追跡するための追跡要素もしくはコードとして機能してもよい。それにも関わらず、消費者126が広告主122の電子商取引サイトからの購入を完了する場合に、フレームワーク100は(22)において販売取引データおよびコミッション金額を含めて購入が行われたことを記録するために、第2のアフィリエイトネットワークのシステム120にポストバックする。フレームワーク100は、ClixDirectコンテンツ生成および配信プラットフォーム150がコミッションが未払いの該当のパブリッシャー126であることも記録する。第2のアフィリエイトネットワーク120は、広告主サイトからのクリックスルーおよび販売取引活動を反映させるために、(22)においてClixDirectコンテンツ生成および配信プラットフォーム150に利用可能なそのシステム活動レポートを更新する。但し購入を記録するクリックスルートラッカーは、消費者識別子として使用されるトークン160とは別個に生成および提供される文字列または他の識別コードであってもよいことに留意すべきである。
【0035】
本発明のフレームワーク100へのアクセスは、1つ以上のアプリケーションプログラミングインタフェース(API)136を介して提供されてもよい。本発明は、例えばアフィリエイトネットワーク120、広告主122またはパブリッシャー124からの特定の形態の入力データの入力、またはそこから生成される出力データのカスタマイズされた使用を可能にするために、そのようなAPI136の多くのレイヤーをフレームワーク100内に利用できることを企図している。例えば特定のフォーマットまたは特定のフォーマットからの変換を必要とする特定の種類の情報の入力がシームレスに統合されることを確実にするために、API136はその各実装のために特に構成されたAPI要素によって管理されてもよい。またフレームワーク100内でのメッセージングを可能にするため、例えばリアルタイム動作メッセージまたはステータスメッセージを伝達するためなどにAPI136をフレームワーク100内での他の機能のために利用してもよい。またAPI136は、例えば動作ステータスのオンライン広告キャンペーン中に生じる活動の監視のために、または利益のリアルタイムアトリビューションために利用してもよい。
【0036】
例えばカスタマイズされたレポートを生成およびエクスポートするか、または企業固有のアプリケーションを開発するために、1つ以上のAPI136を開発してフレームワーク100によって生成される情報の後続の使用を可能にすることができるように、API136のさらなるレイヤーを出力データのために提供してもよい。またオンラインマーケティング環境への各参加者のためにサポートサイトを介してカスタマイズされたインタフェースを可能にするためにAPI136を提供してもよい。
【0037】
オンラインメディア配信および追跡フレームワーク100がストリーミング動画104としてメディアコンテンツ102を生成する際に広告主として機能する実施形態と同様に、ストリーミング動画視聴に関する活動データをそのようなAPI(24)の1つ以上を介して第2のアフィリエイトネットワーク120から引き抜いてもよい。ClixDirectコンテンツ生成および配信プラットフォーム150は、APIを介して第2のアフィリエイトネットワークのシステムからクリックスルーおよび販売取引活動データを引き抜き、上記のとおりさらなる正規化、調整および報告のためにデータをデータベース収集に記憶する。同様にそのような活動データの多くの例が可能であり、本発明の範囲内である。
【0038】
上述のように、オンラインメディア配信および追跡フレームワーク100は、ストリーミング動画104に埋め込まれたコードまたはその一部である1つ以上の追跡署名トークン160およびCTA静止画106を用いて、広告キャンペーンに対する消費者のジャーニーのエンドツーエンド管理を可能にする。ストリーミング動画の再生を開始するためにストリーミング動画104とインタラクトすること、例えばグラフィカルユーザインタフェース上に表示されているウィンドウまたは他の領域をクリックすることにより、消費者のジャーニーをトリガーしてもよい。
【0039】
当然のことながら、そのようなメディアコンテンツ102をクリックするというアクションは、消費者のジャーニーの追跡をトリガーすることができる1つの方法にすぎない。例えば消費者126は、コンテンツウィンドウが現れるそれらの画面の領域を直接タップするかまたは押すことにより、タッチ機能を介してメディアコンテンツ102とインタラクトしてもよい。あるいは消費者126は、ストリーミング動画104にリンクするポップアップウィンドウまたはボックスをタップするかまたは押してもよく、例えばここでウィンドウまたはボックスはストリーミング動画104を視聴したいか否かに関して消費者に質問を投げかける。また消費者126は、パブリッシャー124にストリーミング動画104を再生するように指示する音声コマンドを発行することにより、ストリーミング動画104とインタラクトしてもよい。従って本発明が、消費者126がメディアコンテンツ102とインタラクトするための多くの方法が存在すること、および本明細書が本明細書に表現または記載されている任意の1つの種類のインタラクションに限定されないことを企図していることをさらに理解されたい。
【0040】
パブリッシャーサイトはインターネットを使ったウェブサイトに限定されないことをさらに理解されたい。例えばパブリッシャー124は、インタラクティブ機能を有する装置上で視聴可能なテレビプログラムであってもよい。プロダクトプレイスメントがテレビプログラム上に現れるそのようなシナリオでは、視聴者はそのプロダクトプレイスメントに関するストリーミング動画104を見るように招待されてもよい。次いで、本発明のオンラインメディア配信および追跡フレームワーク100は、ClixDirectコンテンツ生成および配信プラットフォーム150を介してそのようなインタラクションを管理する。
【0041】
本発明の一実施形態では、オンラインメディア配信および追跡フレームワーク100が提供され、システムはそれぞれがフレームワーク100のいくつかの態様を実施するように構成されている複数のハードウェアおよびソフトウェア要素からなる。例えばオンラインメディア配信および追跡フレームワーク100は、パブリッシングサイト124にあるかそれと共に構成されたコンテンツ生成および配信プラットフォーム150において、ウェブベースのマーケティング環境内でオンライン広告キャンペーンを初期化するように構成されたキャンペーン生成要素を備えていてもよい。
【0042】
そのような実施形態では、オンラインメディア配信および追跡フレームワーク100は少なくとも、1つ以上のアフィリエイトネットワーク120とパブリッシングサイト124との間およびパブリッシングサイト124と関連する広告主122との間でネットワーキングシンタックスを統合し、かつ1つ以上のアフィリエイトネットワーク120と広告主122との間でメディアコンテンツ102に対する追跡情報の伝達を可能にするために1つ以上のアフィリエイトネットワーク120と広告主122との間で送信シンタックスを統合するように構成されたネットワーク統合要素をさらに備えていてもよい。フレームワーク100のそのような統合態様は、ウェブベースのマーケティング環境内でのオンライン広告キャンペーンの配信を管理する複数のプログラム命令をコンパイルすることにより達成してもよく、ここではプログラム命令は、ネットワーク要素間でのネットワーキングシンタックスおよび送信シンタックスの両方に一致する1つ以上のアルゴリズムを備える。
【0043】
ネットワーキング統合要素は、ストリーミング動画104を含むファイルの中にメディアコンテンツ102に対する追跡情報を挿入するように構成された追跡要素も含む。そのような追跡情報は、メディアコンテンツ102を1つ以上のアフィリエイトネットワーク120および広告主122に適合させるためのコンテンツアダプターを含み、かつ1つ以上のアフィリエイトネットワーク120、パブリッシングサイト124および広告主122間でのメディアコンテンツ102の配信に対する利益のエンドツーエンドアトリビューションを可能にしてもよい。追跡情報は、コンテンツアダプターに関連づけられ、かつウェブベースのマーケティング環境内のストリーミング動画104および行動喚起静止画106の一方または両方との消費者インタラクションを追跡するように構成された消費者識別子、例えば少なくとも1つの追跡署名トークン160をさらに含む。
【0044】
オンラインメディア配信および追跡フレームワーク100は、オンライン広告キャンペーンをウェブベースのマーケティング環境に提供するように構成されたキャンペーン実行要素をさらに含んでいてもよい。そのようなキャンペーン実行要素はウェブベースのマーケティング環境内で、コンテンツ生成および配信プラットフォーム150からのオンライン広告キャンペーンの配信を開始する。ストリーミング動画104の再生の終了時またはそれに近い時点でストリーミング動画106が消費者126に提示された場合、行動喚起静止画106を起動して消費者126に提示する。キャンペーン実行要素は、オンライン広告キャンペーンの間中ずっと報酬アトリビューションおよび消費者エンゲージメントの両方のための追跡プロトコルを維持しながら、ストリーミング動画104および行動喚起静止画106の一方または両方との消費者のインタラクションも検出し、かつ消費者126をマーチャントまたは広告主サイト122に導いてもよい。
【0045】
図2は、本発明の1つ以上の実施形態に係るオンラインメディア配信および追跡フレームワーク100を実施するためのプロセス200における工程を示すフローチャートである。そのようなプロセス200は、そのようなフレームワーク100内でのデータ処理要素134のため、および各要素134の各種機能のために、上述のように1つ以上の関数、数学的モデル、アルゴリズムおよびデータ処理技術を含んでもよい。
【0046】
工程210では、1つ以上のアフィリエイトネットワーク120、広告主122およびパブリッシャーまたはパブリッシングサイト124を備えるウェブベースのマーケティング環境内でオンライン広告キャンペーンの要求の受信時にプロセス200を初期化する。そのような要求は、オンラインメディア配信および追跡フレームワーク100への入力データとして機能してもよく、そのような入力データに応答して、本発明はウェブベースのマーケティング環境全体における貢献利益および報酬のため、およびメディアコンテンツ102との消費者インタラクションを監視するために、メディアコンテンツ102の配信および関連する追跡機能を管理するプログラム命令のコンパイルを開始する。
【0047】
工程220では、プロセス200はこれらのプログラム命令を実行して、1つ以上のアフィリエイトネットワーク120とパブリッシングサイト124との間およびパブリッシングサイト124と広告主122との間でネットワーキングシンタックスを一致させることにより、ウェブベースのマーケティング環境のためにコンテンツ生成および配信プラットフォーム150によって生成されるメディアコンテンツ102の配信を構成する。ネットワーキングシンタックスのそのような一致によりシームレスネットワーク統合を保証し、ここではパブリッシャー124は、各インスタンスのために固有の構成プロトコルを調べてそれを遵守することを必要とすることなくウェブベースのマーケティング環境のそれぞれと通信することができ、ここではパブリッシャー124は、オンライン広告キャンペーン中に1つ以上のアフィリエイトネットワーク120および広告主122に情報を伝達する。
【0048】
工程230では、プログラム命令は1つ以上のアフィリエイトネットワーク120と広告主122(および任意の外部パブリッシングサイト124)との間でも送信シンタックスを一致させる。これにより、情報が行き来する際にその各コンポーネントがシームレスに他のコンポーネントとトークすることができるような、ウェブベースのマーケティング環境を跨るシームレス送信統合を保証する。工程240では、少なくともエンドツーエンド利益アトリビューションのために、これらの追跡要素のためのプログラム命令をメディアコンテンツ102に対する追跡情報を表すオンライン広告キャンペーンのためのコードに挿入する。これらのプログラム命令は、ストリーミング動画104および行動喚起静止画106の一方または両方との消費者インタラクションを追跡するように構成された少なくとも追跡トークンからなる消費者識別子への追跡情報の後での挿入も可能にする。
【0049】
これらのプログラム命令は、工程250においてメディアコンテンツ102、具体的にはストリーミング動画104および行動喚起静止画106を含むファイルをオンライン広告キャンペーンに挿入できるようにすることも保証する。これは、追跡情報を含むストリーミング動画104を含むファイルを可能にし、1つ以上のアフィリエイトネットワーク120、広告主122およびパブリッシャー124をサポートしているハードウェアおよびソフトウェアプラットフォームのそれぞれに適合可能にするコンテンツアダプターを作成することにより達成される。工程260では、本発明はその装置上でオンライン広告キャンペーンを備える1つ以上のファイルが視聴されている消費者126を特定し、かつストリーミング動画104を含むファイルにアクセスし、かつストリーミング動画104および行動喚起静止画106の一方または両方とインタラクトする消費者126のためのコンテンツアダプターおよび消費者識別子の両方に関する上記追跡トークンを生成する。そのような追跡トークンは、個人情報(PII)を含めずに消費者を匿名で特定する任意の種類の命令またはファイルであってもよい。
【0050】
工程270、280および290では、オンラインメディア配信および追跡フレームワーク100は、コンテンツ生成および配信プラットフォーム150を介してオンライン広告キャンペーンを表示する。これは、工程270においてパブリッシャー124からのオンライン広告キャンペーンを含む1つ以上のファイルの配信を開始することを含む。本発明は、工程280においてストリーミング動画104を含むファイルの再生の終了時またはそれに近い時点で消費者126への提示のために行動喚起静止画106を起動させ、ストリーミング動画104および行動喚起静止画106の一方または両方との消費者インタラクションを検出する。
【0051】
本発明のオンラインメディア配信および追跡フレームワーク100を実施するためのシステムおよび方法は、多くの異なるコンピューティング環境130に実装してもよい。例えばオンラインメディア配信および追跡フレームワーク100は、専用コンピュータ、プログラムされたマイクロプロセッサまたはマイクロコントローラおよび周辺集積回路要素、ASICまたは他の集積回路、デジタル信号プロセッサ、離散要素回路などの電子もしくは論理回路、PLD、PLA、FPGA、PALなどのプログラマブルロジックデバイスまたはゲートアレイおよび任意の匹敵する手段と共に実装してもよい。一般に、本明細書に例示されている方法論を実装する任意の手段を使用して、本発明の各種態様を実装することができる。本発明のために使用することができる例示的なハードウェアとしては、コンピュータ、ハンドヘルドデバイス、電話(例えば、セルラー、インターネット接続可能、デジタル、アナログおよびハイブリッドなど)、ならびに他のそのようなハードウェアが挙げられる。これらの装置のいくつかは、プロセッサ(例えば、単一もしくは複数のマイクロプロセッサ)、メモリ、不揮発性記憶装置、入力装置および出力装置を備える。さらに限定されるものではないが、分散処理、並列処理または仮想マシン処理を含む他のソフトウェア実装は、本明細書に記載されている方法を実施するように構成することもできる。
【0052】
また本発明のシステムおよび方法を記憶媒体上に記憶し、制御装置およびメモリの協力を得てプログラムされている汎用コンピュータ、専用コンピュータまたはマイクロプロセッサなどの上で実行することができるソフトウェアに部分的に実装してもよい。これらの例では、本発明のシステムおよび方法はアプレット、JAVA(登録商標)またはCGIスクリプトなどのパーソナルコンピュータ上に埋め込まれたプログラムとして、サーバまたはコンピュータワークステーション上に存在するリソースとして、専用の測定システムおよびシステムコンポーネントに埋め込まれたルーチンなどとして実装することができる。本システムは、本システムおよび/または方法をソフトウェアおよび/またはハードウェアシステムの中に物理的に組み込むことにより実装することもできる。
【0053】
さらに本明細書に開示されているデータ処理機能は、そのようなメモリに記憶され、かつそれによって実行される1つ以上のプログラム命令によって実施してもよく、さらに、それらのプログラム命令を実施するように構成された1つ以上のモジュールによって実施してもよい。モジュールは、本明細書に記載されているデータ処理機能を実施することができる任意の公知であるか後で開発されるハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、人工知能、ファジィロジック、エキスパートシステムまたはハードウェアとソフトウェアとの組み合わせを指すことが意図されている。
【0054】
本明細書の態様は、以下の実施形態を用いて記載することもできる。
1.方法であって、少なくともストリーミング動画ファイルを含むオンライン広告キャンペーンのためにパブリッシングサイトにおいてコンテンツ生成および配信プラットフォーム内でメディアコンテンツを初期化することであって、ウェブベースのマーケティング環境は少なくとも1つ以上のアフィリエイトネットワークおよび関連する広告主からなることと、前記コンテンツ生成および配信プラットフォームによって生成された複数のプログラム命令の中に前記ウェブベースのマーケティング環境のために前記メディアコンテンツを構成することであって、前記複数のプログラム命令は、少なくとも前記1つ以上のアフィリエイトネットワークと前記パブリッシングサイトとの間および前記パブリッシングサイトと前記関連する広告主との間でネットワーキングシンタックスを一致させ、かつ前記1つ以上のアフィリエイトネットワークと前記関連する広告主との間で前記メディアコンテンツに対する追跡情報の伝達を可能にするために前記1つ以上のアフィリエイトネットワークと前記関連する広告主との間で送信シンタックスを一致させるように構成されていることと、前記ストリーミング動画ファイルに関連づけられた行動喚起静止画を生成することと、前記メディアコンテンツに対する前記追跡情報と共に前記ストリーミング動画ファイルを構成することであって、前記追跡情報は、前記メディアコンテンツを前記1つ以上のアフィリエイトネットワークおよび前記関連する広告主に適合させ、かつ前記1つ以上のアフィリエイトネットワーク、前記パブリッシングサイトおよび前記関連する広告主間での前記メディアコンテンツの配信に対する利益のエンドツーエンドアトリビューションならびに前記メディアコンテンツを視聴している消費者を1つ以上のプログラム命令内に埋め込まれ、かつコンテンツアダプターに関連づけられた少なくとも1つの追跡トークンからなる消費者識別子に関連づけることにより前記ウェブベースのマーケティング環境内での前記ストリーミング動画ファイルおよび前記行動喚起静止画の一方または両方との消費者インタラクションの追跡を可能にするための前記コンテンツアダプターを含むことと、前記パブリッシャーサイト上での前記オンライン広告キャンペーンの表示を指示すること、前記ストリーミング動画ファイルの再生の終了時またはそれに近い時点で前記行動喚起静止画を前記消費者に提示すること、および前記ストリーミング動画ファイルおよび前記行動喚起静止画の前記一方または両方との前記消費者のインタラクションを検出することにより前記オンライン広告キャンペーンを実行することとを備える方法。
2.前記消費者を広告主サイトに誘導することをさらに備える、実施形態1に記載の方法。
3.コンテンツ生成および配信プラットフォームは前記ストリーミング動画ファイルとの消費者インタラクションのレポートを前記関連する広告主に伝達する、実施形態1または2に記載の方法。
4.前記オンライン広告キャンペーンは前記関連する広告主によって提供または要求される、実施形態1~3のいずれか1つに記載の方法。
5.前記オンライン広告キャンペーンは前記関連する広告主によって要求され、前記コンテンツ生成および配信プラットフォームは前記メディアコンテンツを生成し、かつ前記ウェブベースのマーケティング環境内で前記パブリッシングサイトとして機能する、実施形態4に記載の方法。
6.前記オンライン広告キャンペーンは前記関連する広告主によって提供され、前記メディアコンテンツは前記ウェブベースのマーケティング環境内での前記パブリッシングサイトへの前記メディアコンテンツの配信のためにコンテンツ生成および配信プラットフォームに提供される、実施形態4に記載の方法。
7.前記ストリーミング動画ファイルに関連づけられた行動喚起静止画を生成することは、さらなるプログラム命令を前記ストリーミング動画ファイルに挿入して、前記消費者が前記メディアコンテンツにアクセスした予め設定された期間後に前記行動喚起静止画を開始することをさらに備える、実施形態1~6のいずれか1つに記載の方法。
8.前記動画ストリーミングファイルおよび前記行動喚起静止画の両方との前記消費者のインタラクションを検出することは、ディスプレイインタフェースに関連する1つ以上の接触コマンドまたは音声コマンドにより行われる、実施形態1~7のいずれか1つに記載の方法。
9.前記消費者を前記広告主サイトに誘導することは、前記行動喚起静止画との前記消費者のインタラクションが検出された後に行われる、実施形態8に記載の方法。
10.方法であって、1つ以上のアフィリエイトネットワークおよび関連する広告主からなるウェブベースのマーケティング環境内でオンライン広告キャンペーンを構成するための要求を入力データとして受信することであって、前記オンライン広告キャンペーンは、少なくともストリーミング動画ファイルおよび関連する行動喚起静止画を含むパブリッシングサイトにおいてコンテンツ生成および配信プラットフォーム内で初期化されたメディアコンテンツを含むことと、少なくとも前記1つ以上のアフィリエイトネットワークと前記パブリッシングサイトとの間および前記パブリッシングサイトと前記関連する広告主との間でネットワーキングシンタックスを統合すること、前記1つ以上のアフィリエイトネットワークと前記関連する広告主との間で前記メディアコンテンツに対する追跡情報の伝達を可能にするために前記1つ以上のアフィリエイトネットワークと前記関連する広告主との間で送信シンタックスを統合すること、および前記メディアコンテンツを前記1つ以上のアフィリエイトネットワークおよび前記関連する広告主に適合させるため、および前記メディアコンテンツを視聴している消費者を前記少なくとも1つの追跡トークンからなる消費者識別子と関連づけることにより前記1つ以上のアフィリエイトネットワーク、前記パブリッシングサイトおよび前記関連する広告主間での前記メディアコンテンツの配信に対する利益のエンドツーエンドアトリビューションならびにコンテンツアダプターに関連づけられ、かつ前記ウェブベースのマーケティング環境内での前記ストリーミング動画ファイルおよび前記行動喚起静止画の一方または両方との消費者インタラクションを追跡するように構成された少なくとも1つの追跡トークンを可能にするための前記コンテンツアダプターを含む前記メディアコンテンツに対する追跡情報を前記ストリーミング動画ファイルに統合することにより、前記ウェブベースのマーケティング環境内で前記オンライン広告キャンペーンの配信を管理する複数のプログラム命令をコンパイルすることと、前記パブリッシングサイトから/前記ウェブベースのマーケティング環境内で前記オンライン広告キャンペーンの配信を開始すること、前記ストリーミング動画ファイルの再生の終了時またはそれに近い時点で前記消費者への提示のために前記行動喚起静止画を起動すること、および前記ストリーミング動画ファイルおよび前記行動喚起静止画の前記一方または両方との前記消費者のインタラクションを検出することにより前記オンライン広告キャンペーンを前記ウェブベースのマーケティング環境に提供することとを備える方法。
11.前記消費者を広告主サイトに誘導することをさらに備える、実施形態10に記載の方法。
12.コンテンツ生成および配信プラットフォームは前記ストリーミング動画ファイルとの消費者インタラクションのレポートを前記関連する広告主に伝達する、実施形態10または11に記載の方法。
13.前記オンライン広告キャンペーンは前記関連する広告主によって提供または要求される、実施形態10~12のいずれか1つに記載の方法。
14.前記オンライン広告キャンペーンは前記関連する広告主によって要求され、前記コンテンツ生成および配信プラットフォームは前記メディアコンテンツを生成し、かつ前記ウェブベースのマーケティング環境内で前記パブリッシングサイトとして機能する、実施形態13に記載の方法。
15.前記オンライン広告キャンペーンは前記関連する広告主によって提供され、前記メディアコンテンツは前記ウェブベースのマーケティング環境内での前記パブリッシングサイトへの前記メディアコンテンツの配信のためにコンテンツ生成および配信プラットフォームに提供される、実施形態13に記載の方法。
16.前記ストリーミング動画ファイルに関連づけられた前記行動喚起静止画を生成することをさらに備える、実施形態10~15のいずれか1つに記載の方法。
17.前記ストリーミング動画ファイルに関連づけられた行動喚起静止画を生成することは、さらなるプログラム命令を前記ストリーミング動画ファイルに挿入して、前記消費者が前記メディアコンテンツにアクセスした予め設定された期間後に前記行動喚起静止画を開始することをさらに備える、実施形態16に記載の方法。
18.前記動画ストリーミングファイルおよび前記行動喚起静止画の両方との前記消費者のインタラクションを検出することは、ディスプレイインタフェースに関連する1つ以上の接触コマンドまたは音声コマンドにより行われる、実施形態10~17のいずれか1つに記載の方法。
19.前記消費者を前記広告主サイトに誘導することは、前記行動喚起静止画との前記消費者のインタラクションが検出された後に行われる、実施形態18に記載の方法。
20.システムであって、1つ以上のアフィリエイトネットワークおよび関連する広告主からなるウェブベースのマーケティング環境内でオンライン広告キャンペーンを初期化するように構成されたキャンペーン生成要素であって、前記オンライン広告キャンペーンは、少なくともストリーミング動画ファイルおよび関連する行動喚起静止画を含むパブリッシングサイトにおいてコンテンツ生成および配信プラットフォーム内で初期化されたメディアコンテンツを含むキャンペーン生成要素と、前記ウェブベースのマーケティング環境内で前記オンライン広告キャンペーンの配信を管理する複数のプログラム命令をコンパイルするように構成されたネットワーク統合要素であって、前記複数のプログラム命令は、少なくとも前記1つ以上のアフィリエイトネットワークと前記パブリッシングサイトとの間および前記パブリッシングサイトと前記関連する広告主との間でネットワーキングシンタックスを統合し、かつ前記1つ以上のアフィリエイトネットワークと前記関連する広告主との間で前記メディアコンテンツに対する追跡情報の伝達を可能にするために前記1つ以上のアフィリエイトネットワークと前記関連する広告主との間で送信シンタックスを統合するように構成されているネットワーク統合要素と、前記メディアコンテンツを前記1つ以上のアフィリエイトネットワークおよび前記関連する広告主に適合させるため、および前記メディアコンテンツを視聴している消費者を前記少なくとも1つの追跡トークンからなる消費者識別子と関連づけることにより前記1つ以上のアフィリエイトネットワーク、前記パブリッシングサイトおよび前記関連する広告主間での前記メディアコンテンツの配信に対する利益のエンドツーエンドアトリビューションならびにコンテンツアダプターに関連づけられ、かつ前記ウェブベースのマーケティング環境内での前記ストリーミング動画ファイルおよび前記行動喚起静止画の一方または両方との消費者インタラクションを追跡するように構成された少なくとも1つの追跡トークンを可能にするための前記コンテンツアダプターを含む前記メディアコンテンツに対する追跡情報を前記ストリーミング動画ファイルに挿入するように構成された追跡要素と、前記パブリッシングサイトから/前記ウェブベースのマーケティング環境内で前記オンライン広告キャンペーンの配信を開始すること、前記ストリーミング動画ファイルの再生の終了時またはそれに近い時点で前記消費者への提示のために前記行動喚起静止画を起動すること、および前記ストリーミング動画ファイルおよび前記行動喚起静止画の一方または両方との前記消費者のインタラクションを検出することにより、前記オンライン広告キャンペーンを前記ウェブベースのマーケティング環境に提供するように構成されたキャンペーン実行要素とを備えるシステム。
21.前記キャンペーン実行要素は前記消費者を広告主サイトに誘導するようにさらに構成されている、実施形態20に記載のシステム。
22.コンテンツ生成および配信プラットフォームは前記ストリーミング動画ファイルとの消費者インタラクションのレポートを前記関連する広告主に伝達する、実施形態20または21に記載のシステム。
23.前記オンライン広告キャンペーンは前記関連する広告主によって提供または要求される、実施形態20~22のいずれか1つに記載のシステム。
24.前記オンライン広告キャンペーンは前記関連する広告主によって要求され、前記コンテンツ生成および配信プラットフォームは前記メディアコンテンツを生成し、かつ前記ウェブベースのマーケティング環境内で前記パブリッシングサイトとして機能する、実施形態23に記載のシステム。
25.前記オンライン広告キャンペーンは前記関連する広告主によって提供され、前記メディアコンテンツは前記ウェブベースのマーケティング環境内での前記パブリッシングサイトへの前記メディアコンテンツの配信のためにコンテンツ生成および配信プラットフォームに提供される、実施形態23に記載のシステム。
26.前記キャンペーン生成要素は前記ストリーミング動画ファイルに関連づけられた前記行動喚起静止画を生成するようにさらに構成されている、実施形態20~25のいずれか1つに記載のシステム。
27.前記キャンペーン生成要素は、さらなるプログラム命令を前記ストリーミング動画ファイルに挿入して、前記消費者が前記メディアコンテンツにアクセスした予め設定された期間後に前記行動喚起静止画を開始するようにさらに構成されている、実施形態26に記載のシステム。
28.前記動画ストリーミングファイルおよび前記行動喚起静止画の両方との前記消費者のインタラクションは、ディスプレイインタフェースに関連する1つ以上の接触コマンドまたは音声コマンドにより行われる、実施形態20~27のいずれか1つに記載のシステム。
29.前記消費者は前記行動喚起静止画との前記消費者のインタラクションが検出された後に前記広告主サイトに誘導される、実施形態28に記載のシステム。
【0055】
締めくくりとして、本発明の実施形態の上記記載は例示および説明のために提供してきた。当然のことながら、本発明の態様は具体的な実施形態を参照することにより強調されているが、当業者であれば、これらの記載されている実施形態は本発明を含む原理を単に例解しているのみであることを容易に理解するであろう。従って、具体的な実施形態は網羅的であることも、本発明を開示されている正確な形態に限定することも意図されていない。従って当然のことながら、開示されている主題の実施形態は限定的なものとして明示的に記載されていない限り、本明細書に記載されている特定の要素、化合物、組成物、コンポーネント、物品、装置、方法論、使用、プロトコル、工程および/または制限に決して限定されない。
【0056】
また本発明の他の実施形態、要素、工程および/または制限のグループは限定として解釈されるべきではない。そのようなグループはそれぞれ個々に、あるいは本明細書に開示されている他のグループとの任意の組み合わせで言及および特許請求されている場合がある。グループの1つ以上の他の実施形態、要素、工程および/または制限は、利便性および/または特許性を理由にグループに含めるか、またはそこから削除することができるものと予想される。任意のそのような包含または削除が行われた場合、本明細書は、そのグループを修正されたものとして含み、従って添付の特許請求の範囲に使用されている全てのマーカッシュ群の記載を満たすものとみなされる。
【0057】
さらに当業者であれば、本明細書の趣旨から逸脱することなく本明細書中の教示に従って特定の変形、修正、置換、変更、追加、削除および部分的組み合わせが可能であることが分かるであろう。さらに、以下の添付の特許請求の範囲および今後導入される請求項は、それらの真の趣旨および範囲に含まれるものとしてそのような変形、修正、置換、変更、追加、削除および部分的組み合わせを全て含むように解釈されるものとする。従って本発明の範囲は、本明細書によって詳細に図示および記載されているものに限定されない。
【0058】
本発明者らに知られている本発明を実施するための最良の形態を含む本発明の特定の実施形態が本明細書に記載されている。当然ながら、これらの記載されている実施形態の変形は上記説明を読めば当業者には明らかになるであろう。本発明者は、当業者がそのような変形を適宜用いることを期待しており、本発明者らは本明細書に具体的に記載されているものとは異なる方法で本発明が実施されることを意図している。従って本発明は、本明細書に添付されている特許請求の範囲に列挙されている主題の全ての変形および均等物を適用法により認められるものとして含む。さらに本明細書に別段の指示がない限り、あるいは文脈に明らかに矛盾しない限り、その全ての可能な変形における上記実施形態の任意の組み合わせが本発明によって包含される。
【0059】
本明細書において使用されている言葉、言語および用語は単に特定の実施形態、要素、工程および/または制限について記述するためものであり、本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の範囲は特許請求の範囲によってのみ定義される。またそのような言葉、言語および用語はそれらの一般に定義されている意味のみで理解されるだけではなく、一般に定義されている意味の範囲を超える本明細書における特別な定義による構造、材料または行為も含むものと理解されたい。従って要素、工程または制限が本明細書の文脈において2つ以上の意味を含むものと理解することができる場合、請求項におけるその使用は、本明細書および単語それ自体によって支持される全ての可能な意味に一般的なものであると理解されなければならない。
【0060】
従って、以下に記載されている請求項において列挙されている要素、工程または制限の定義および意味は、文字どおりに記載されている要素、工程または制限の組み合わせだけではなく、実質的に同じ結果を得るための実質的に同じ方法で実質的に同じ機能を実施するための全ての同等の構造、材料または行為を含むように本明細書では定義される。従ってこの意味において、以下に記載されている請求項における要素、工程または制限の任意の1つのために2つ以上の要素、工程または制限の同等の置換を行い得ること、またはそのような請求項において単一の要素、工程または制限を2つ以上の要素、工程または制限と置換し得ることが考えられる。要素、工程または制限が特定の組み合わせにおいて機能するものとして上に記載され、かつさらにそのようなものとして最初に請求請求されている場合さえあるが、特許請求されている組み合わせからの1つ以上の要素、工程または制限を場合によっては組み合わせから削除することができること、および特許請求されている組み合わせは部分的組み合わせまたは部分的組み合わせの変形に関するものであってもよいことをはっきりと理解されたい。従って請求項の要素、工程および/または制限が特定の組み合わせで以下に記載されているという事実に関わらず、本発明がより少ない、より多いまたは異なる要素、工程および/または制限の他の組み合わせを含み、これは、そのような組み合わせで最初に特許請求されていない場合であっても上に開示されていることをはっきりと理解しなければならない。さらに、現時点で公知であるか後で考案される当業者によって認められるような特許請求されている主題からの小さい変化は、等しく特許請求の範囲内であるものとはっきり認められる。従って現時点で当業者に公知であるか後で公知になる明らかな置換は、定義されている要素の範囲内であるものと定められる。従って特許請求の範囲は、具体的に図示され、かつ上に記載されているもの、概念的に同等であるもの、明らかに置換することができるもの、および本発明の本質的な考えを本質的に組み込んでいるものも含むものと理解されるべきである。
【0061】
別段の指示がない限り、本明細書および特許請求の範囲に使用されている特性、項目、量、パラメータ、性質および用語などを表わす全ての数は、「約」という用語により、全ての場合に修正されるものと理解されるべきである。本明細書で使用される「約」という用語は、そのように修飾された特性、項目、量、パラメータ、性質または用語が、その記載されている特性、項目、量、パラメータ、性質または用語の値の上下±10%の範囲を包含することを意味する。従って特に反対の指示がない限り、本明細書および添付の特許請求の範囲に記載されている数値パラメータは、変動し得る近似値である。例えば、質量分析機器が所与の分析物の質量を決定する際に僅かに変動する可能性があるように、イオンの質量またはイオンの質量/電荷比の文脈における「約」という用語は+/-0.50の原子質量単位を指す。少なくとも特許請求の範囲に対する均等論の適用を制限しようとするものではなく、各数値の表示は少なくとも報告されている有効数字の数を考慮し、かつ通常の丸め技術を適用して解釈されるべきである。
【0062】
本発明の広い範囲を定めている数値範囲および値が近似値であるにも関わらず、具体例に記載されている数値範囲および値は可能な限り正確に報告されている。但し、あらゆる数値範囲または値は、それらの各試験測定値に認められる標準偏差から必然的に生じる特定の誤差を本質的に含む。本明細書における値の数値範囲の記載は単に、その範囲に含まれる各個別の数値を個々に言及するのを省略する方法としての役割を担うものである。本明細書に別段の指示がない限り、数値範囲の各個々の値は、あたかも本明細書に個々に列挙されているかのように本明細書に組み込まれている。
【0063】
一実施形態または一実施形態の態様を参照する際の「~してもよい」または「~することができる」という用語の使用は、「~してはいけない」または「~することができない」という他方の意味も含んでいる。従って、本明細書が一実施形態または一実施形態の態様を本発明の主題の一部として含めてもよい(含めることができる)ことを開示している場合、一実施形態または一実施形態の態様を本発明の主題の一部として含めてはいけない(含めることはできない)ことを意味する否定的限定または排他的条件も明示的に意図されている。同様に、一実施形態または一実施形態の態様を参照する際の「任意に」という用語の使用は、そのような実施形態またはそのような実施形態の態様を本発明の主題の一部として含めてもよいこと、または本発明の主題の一部として含めてはならないことを意味する。そのような否定的限定または排他的条件が適用されるか否かは、否定的限定または排他的条件が特許請求されている主題に列挙されているか否かに基づく。
【0064】
本発明を説明する文脈(特に、以下の特許請求の範囲の文脈)に使用される「1つの(a)」「1つの(an)」「その(前記)(the)」という用語は、本明細書に別段の指示がない限り、あるいは文脈に明らかに矛盾しない限り、単数および複数の両方を包含するように解釈されるべきである。さらに、要素の識別のための「第1の」「第2の」「第3の」などの序数標識は、要素を区別するために使用されており、特に具体的に記載がない限り、そのような要素の必要数または限定数を指示または暗示してはおらず、かつそのような要素の特定の位置または順序を指示してはいない。本明細書に記載されている全ての方法は、本明細書に別段の指示がない限り、あるいは文脈に明らかに矛盾しない限り、任意の好適な順序で実施することができる。本明細書に提供されているありとあらゆる例または例を表わす言葉(例えば「など」)の使用は、単に本発明をより良く理解するためのものであり、特許請求の範囲に別段の記載がない限り本発明の範囲を限定するものではない。本明細書中のいずれの言葉も、本発明の実施に必須なあらゆる特許請求されていない要素を示すものとして解釈されるべきではない。
【0065】
特許請求の範囲で使用されている場合、出願であるか補正による追加であるかに関わらず、「備えている」という非限定的移行句、例えば、「備える」および「備え」などのその変形、ならびに「含んでいる」、「含有する」および「有している」のようなその同等の非限定的移行句は、単独または列挙されていない主題と組み合わせられた明示的に列挙されている要素、制限、工程、整数および/または特徴を全て包含し、列挙されている要素、制限、工程、整数および/または特徴は必須であるが、他の列挙されていない要素、制限、工程、整数および/または特徴を追加することができ、なお特許範囲の範囲内の構成をなしている。本明細書に開示されている具体的な実施形態は、「備えている」の代わりまたは修正として、限定的移行句である「からなっている」または「から本質的になっている」(または、例えば「からなる」、「からなり」などのその変形)を用いて特許請求の範囲においてさらに限定されている場合がある。特許請求の範囲で使用されている場合、出願であるか補正による追加であるかに関わらず、「からなっている」という限定的移行句は、特許請求の範囲に明示的に列挙されていないあらゆる要素、制限、工程、整数または特徴を排除する。「から本質的になっている」という限定的移行句は、請求項の範囲を明示的に列挙されている要素、制限、工程、整数および/または特徴ならびに特許請求されている主題の基本的および新規な特性に実質的に影響を与えないあらゆる他の要素、制限、工程、整数および/または特徴に限定する。従って、「を備えている」という非限定的移行句の意味は、具体的に列挙されている要素、制限、工程および/または特徴ならびにあらゆる任意のさらなる指定されていないものを全て包含するものとして定義される。「からなっている」という限定的移行句の意味は、請求項に具体的には列挙されている要素、制限、工程、整数および/または特徴のみを含むものとして定義されており、「から本質的になっている」という限定的移行句の意味は、請求項に具体的に列挙されている要素、制限、工程、整数および/または特徴ならびに特許請求されている主題の基本的および新規な特性に実質的に影響を与えない要素、制限、工程、整数および/または特徴のみを含むものとして定義される。従って、「を備える」という非限定的移行句(およびその同等の非限定的移行句)は、その意味の範囲内で限定的事例として、「からなっている」または「から本質的になっている」という限定的移行句によって指定されている特許請求されている主題を含む。従って、「を備えている」という語句と共に本明細書に記載されているかそのように特許請求されている実施形態は、「から本質的になっている」および「からなっている」という語句に対して明示的かつ疑う余地なく記載、使用可能性および支持を与える。
【0066】
最後に、本明細書において引用および特定されている全ての特許、特許公開および他の参考文献の内容全体が、例えば、本発明に関して使用され得るそのような刊行物に記載されている組成物および方法論を記載および開示するために、個々にかつ明確に参照により本明細書に組み込まれる。これらの刊行物は単に、本出願の出願日より前のそれらの開示のために提供されている。この点に関してはいずれも、本発明者らが、先願発明により、あるいはあらゆる他の理由のために、そのような開示に先行する権利がないということを認めるものとして解釈されるべきではない。これらの文献の日付に関する全ての記載または内容に関する表現は、本出願人に利用可能な情報に基づくものであり、これらの文献の日付または内容の正確性に関するいかなる承認も構成するものではない。

図1
図2
【国際調査報告】