(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-22
(54)【発明の名称】デバイスに接合して、エンクロージャに容器を取り外し可能に接続することを可能にするための固定リングを備えている、可撓性壁を有する漏れ止め容器
(51)【国際特許分類】
B65D 75/58 20060101AFI20230615BHJP
【FI】
B65D75/58
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022561534
(86)(22)【出願日】2021-05-21
(85)【翻訳文提出日】2022-10-07
(86)【国際出願番号】 FR2021050939
(87)【国際公開番号】W WO2021234330
(87)【国際公開日】2021-11-25
(32)【優先日】2020-05-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522052381
【氏名又は名称】エービーシー トランスファー
(74)【代理人】
【識別番号】110001656
【氏名又は名称】弁理士法人谷川国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ゲリー,ハーブ
(72)【発明者】
【氏名】シュナイダー,ジャン‐リュック
【テーマコード(参考)】
3E067
【Fターム(参考)】
3E067AB81
3E067AB83
3E067AB89
3E067AB96
3E067BA14A
3E067BA22A
3E067BB14A
3E067BC07
3E067EA22
3E067EA32
3E067EB17
3E067EB27
3E067EB34
3E067FA01
3E067GD01
(57)【要約】
本発明は、可撓性壁を有する漏れ止め容器(1)であって、漏れ止め内部容積及び貫通開口部を画定するように配置された、可撓性フィルムから形成されたバッグ(2)と、相補的接続デバイス(4)を備えた滅菌エンクロージャに漏れ止め様式で容器(1)を接続するための接続デバイス(4)にバッグ(2)を固定するための手段と、を備えており、該固定手段が、接続デバイス(4)をバッグ(2)に可逆的に固定することを可能にするように配置された固定リング(6)を備えており、該リングが、一方が他方に嵌合された2つの同心環状部で構成されており、外部環状部が、内部環状部の周りに圧力嵌めされて、そこに半径方向応力を及ぼすように寸法決めされており、貫通開口部の範囲を定めているフィルムの一部分が、2つの環状部の間で把持されている、可撓性壁を有する漏れ止め容器(1)に関する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
可撓性壁を有する漏れ止め容器(1)であって、漏れ止め内部容積を画定するように配置され、かつ貫通開口部を備えている、可撓性プラスチックフィルムから形成されたバッグ(2)と、相補的接続デバイス(4)を備えた滅菌エンクロージャに前記容器(1)を漏れ止め接続することを可能にする、前記バッグ(2)を接続デバイス(4)に固定するための手段と、を備えており、前記固定手段が、前記接続デバイス(4)を前記バッグ(2)に可逆的に固定することを可能にするように配置された固定リング(6)を備えていること、前記固定リング(6)が、それぞれが内部環状部(7)及び外部環状部(8)を画定するように一方が他方に嵌合された2つの同心環状部で構成されていること、前記外部環状部(8)が、前記内部環状部(7)の周りに圧力嵌めされて、そこに半径方向応力を及ぼすように寸法決めされていること、前記貫通開口部の範囲を定めているフィルム(20)の一部分が、前記外部環状部(8)と前記内部環状部(7)との間で把持されていることを特徴とする、可撓性壁を有する漏れ止め容器(1)。
【請求項2】
前記内部環状部(7)が、前記外部環状部(8)の内部周縁面(80)とともに、前記外部環状部と前記内部環状部との間で把持された前記フィルム(20)の一部分の圧縮ゾーンを画定するように配置されている、少なくとも2つの周方向ローレット目(10)を備えている外部周縁面(70)を有することを特徴とする、請求項1に記載の可撓性壁を有する漏れ止め容器(1)。
【請求項3】
前記外部環状部が、前記ローレット目(10)を有する前記内部環状部(7)の前記外部周縁面(70)が接触する表面を有し、前記表面が、平坦であることを特徴とする、請求項2に記載の可撓性壁を有する漏れ止め容器(1)。
【請求項4】
前記外部環状部(8)の前記内部周縁面(80)が、前記外部環状部(8)の半径方向応力が前記内部環状部(7)に及ぼされた状態で、前記ローレット目のうちの1つがその各々の中に位置決め及び保持される中空インプリント(11)を備えていることを特徴とする、請求項2に記載の可撓性壁を有する漏れ止め容器(1)。
【請求項5】
前記内部環状部(7)が、前記外部環状部(8)の前記内部周縁面(80)のローレット目とともに、前記環状部の互いに対する固定及び密着性の両方を確実にする少なくとも1つの環状ゾーンを画定するように配置されている、少なくとも2つのローレット目(10)を備えている外部周縁面(70)を有することを特徴とする、請求項1に記載の可撓性壁を有する漏れ止め容器(1)。
【請求項6】
前記内部環状部(7)の前記ローレット目(10)が、前記外部環状部(8)の内面と接触するための、及び前記ローレット目(10)によって範囲が定められた接触ゾーンを画定するように互いから離間されており、前記ゾーンが、前記ローレット目(10)によって前記外部環状部(8)に及ぼされるよりも低い圧力応力を受けることを特徴とする、先行請求項のいずれか一項に記載の可撓性壁を有する漏れ止め容器(1)。
【請求項7】
前記内部環状部(7)の高さが、前記外部環状部(6)よりも高いことを特徴とする、先行請求項のいずれか一項に記載の可撓性壁を有する漏れ止め容器(1)。
【請求項8】
前記接続デバイス(4)が、前記内部環状部(7)によって支持されていることを特徴とする、先行請求項のいずれか一項に記載の可撓性壁を有する漏れ止め容器(1)。
【請求項9】
前記外部環状部(8)が、前記内部環状部(7)にクリップ装着されていることを特徴とする、先行請求項のいずれか一項に記載の可撓性壁を有する漏れ止め容器(1)。
【請求項10】
前記固定リング(6)が、静菌プラスチック材料で作製されていることを特徴とする、先行請求項のいずれか一項に記載の可撓性壁を有する漏れ止め容器(1)。
【請求項11】
相補的接続デバイスを備えた滅菌エンクロージャに漏れ止め様式で前記容器(1)を接続するように配置されており、前記容器(1)の内部容積と前記エンクロージャの内部容積との間の滅菌連通を確実にする、接続デバイス(4)を備えていること、前記接続デバイス(4)が、可逆的かつ漏れ止め様式で前記固定リング(6)に固定され、前記固定リングとともに、前記貫通開口部の範囲を定めている、フランジを備えていることを特徴とする、先行請求項のいずれか一項に記載の可撓性壁を有する漏れ止め容器(1)。
【請求項12】
前記固定リングを分解することができることを特徴とする、先行請求項のいずれか一項に記載の可撓性壁を有する漏れ止め容器(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、滅菌エンクロージャに漏れ止め様式で接続して、それらのそれぞれの容積を該外部環境と接触することなく連通させることを可能にすることを意図する容器の分野に関する。
【0002】
より具体的には、本発明は、漏れ止め内部容積及び貫通開口部を画定するように配置された可撓性プラスチックフィルムから形成されたバッグを備えている、可撓性壁を有する漏れ止め容器、及び相補的接続デバイスを備えた滅菌エンクロージャに容器を漏れ止め接続することを可能にする、接続デバイスに該バッグを固定するための手段に関する。
【0003】
本発明によれば、可撓性壁を有する漏れ止め容器は、特に、排他的ではないが、いくつかの薬学的、生物工学的、生物学的、化学的、若しくは放射性製品などの危険な製品の移送、コルク、ボトル、ピストン、注射器などの構成要素の移送、培養培地支持体、特定のカウンタなどの環境制御デバイスの移送、クリーニングシステムの移送、
液体、粉、ツールの移送、エンクロージャの外部への廃棄物の移送、及び/又は生産に、若しくは生産ラインのメンテナンスに必要な任意の要素の移送を意図している。
【0004】
従来技術
既知の様式では、接続及び密着性を壊すことなく、可撓性壁を有する漏れ止め容器を、製品を移送するための滅菌エンクロージャに接続することは、一方が容器に提供され、他方がエンクロージャに提供されている2つの接続デバイスによって達成される。各接続デバイスは、それぞれが、容器又はエンクロージャの内部容積の貫通開口部を画定し、貫通開口部の各々がドアによって閉じられる、フランジを備えている。フランジ及び容器のドアは、それぞれが、バヨネット接続によってフランジに、及びエンクロージャのドアに接続され、また、関連するフランジ及び容器のドアの、それらが取り付けられているフランジ及びエンクロージャのドアに対する回転移動の作用の下で互いから取り外される。
【0005】
可撓性プラスチックフィルムから形成された可撓性壁を有する容器の場合、接続デバイス及びフィルムは、慣習的に、フィルムをフランジ上へ溶接することによって組み立てられる。しかしながら、このタイプの容器の場合、溶接による組み立ては、いくつかの不利な点と関連付けられる。
【0006】
第一に、溶接によるそのような組み立ては、最適な密着性を確実にせず、漏出点の存在を排除することができない。同様に、フィルムの表面の全ての点において均一な溶接を確実にすることができない。更に、溶接は、溶接が行われる材料を本質的に変化させるので、溶接作業中に可撓性フィルムが変質する場合があり、したがって、耐性及び密着性に関して脆弱点を作り出し得る。
【0007】
第二に、接合デバイスは、分解することができず、したがって、リサイクルできないという不利な点を有する。
【0008】
第三に、溶接による組み立ては、フィルムが溶接されるフランジに、及びフィルム自体に使用される材料を決定付ける。
【0009】
本発明は、改善された機械的強度を有し、かつ最適な密着性を確実にする、滅菌エンクロージャに接続することができる可撓性フィルムで作製された可撓性壁を有する漏れ止め容器を提案することによって、これらの問題を解決することを意図している。
【0010】
本発明の更なる目的は、フィルムの劣化及び汚染のリスクを伴うことなく、滅菌エンクロージャに接続することができ、簡単かつ迅速に生産することができる可撓性フィルムで作製された、可撓性壁を有する漏れ止め容器を提案することである。
【0011】
本発明の更なる目的は、リサイクルすることができる可撓性フィルムで作製された、可撓性壁を有する漏れ止め容器を提案する。
[本発明の目的]
【0012】
この目的のために、及び第1の態様によれば、本発明は、漏れ止め内部容積を画定するように配置され、かつ貫通開口部を備えている、可撓性プラスチックフィルムから形成されたバッグと、相補的接続デバイスを備えた滅菌エンクロージャに容器を漏れ止め接続することを可能にする、接続デバイスにバッグを固定するための手段と、を備えており、固定手段が、接続デバイスを該バッグに可逆的に固定することを可能にするように配置された固定リングを備えていること、該固定リングが、それぞれが内部環状部及び外部環状部を画定するように一方が他方に嵌合された2つの同心環状部で構成されていること、外部環状部が、内部環状部の周りに圧力嵌めされて、そこに半径方向応力を及ぼすように寸法決めされていること、貫通開口部の範囲を定めているフィルムの一部分が、外部環状部と内部環状部との間で把持されていることを特徴とする、漏れ止め容器を提案する。
【0013】
有利には、内部環状部は、外部環状部の内部周縁面とともに、外部環状部と内部環状部との間で把持されたフィルムの一部分の圧縮ゾーンを画定するように配置されている、少なくとも2つの周方向ローレット目を備えている外部周縁面を有している。
【0014】
有利には、ローレット目は、外部環状部の内面と接触するための、及びローレット目によって画定された接触ゾーンを画定するように互いから離間されており、該接触ゾーンは、ローレット目によって外部環状部に及ぼされるよりも低い圧力応力を受ける。
【0015】
有利には、外部環状部は、ローレット目を支持する内部環状部の外部周縁面が接触する表面を有し、該表面は、平坦である。
【0016】
変形例によれば、外部環状部の内部周縁面には、外部環状部の半径方向応力が内部環状部に及ぼされた状態で、1つのローレット目がその各々の中に位置決め及び保持される中空のインプリントを備えるように提供することができる。
【0017】
別の変形例によれば、内部環状部は、外部環状部の内部周縁面のローレット目とともに、環状部の互いに対する固定及び密着性の両方を確実にする少なくとも1つの環状ゾーンを画定するように配置されている、少なくとも2つのローレット目を備えている外部周縁面を有している。
【0018】
有利には、内部環状部の高さは、外部環状部の高さよりも高い。
【0019】
有利には、接続デバイスは、内部環状部によって支持されている。
【0020】
有利には、外部環状部は、内部環状部にクリップ装着されている。
【0021】
有利には、固定リングは、静菌プラスチック材料で作製されている。
【0022】
有利には、固定リングは、分解することができる。
【0023】
有利には、容器は、相補的接続デバイスを備えた滅菌エンクロージャに容器を漏れ止め様式で接続するように配置されており、該容器の内部容積とエンクロージャの内部容積との間の滅菌連通を確実にする、接続デバイスを備えており、接続デバイスは、可逆的かつ漏れ止め様式で固定リングに固定され、該固定リングとともに、貫通開口部の範囲を定めている、フランジを備えている。
【図面の簡単な説明】
【0024】
本発明の他の特徴及び利点は、添付図面を参照しながら、以下の本発明の詳細な説明から明らかになるであろう。
【0025】
【
図5】組み立て前の
図4の固定リングの連続部分の部分断面図である。
【
図6】組み立てられたときの
図4の固定リングの連続部分の部分断面図である。
【
図8】
図1の容器の固定リングの内部環状部の図である。
【
図10】固定リングの別の変形例の部分断面図である。
【0026】
明瞭さを向上させるために、異なる実施形態の同一又は同様の要素は、全ての図面において同一の参照符号によって示される。
【発明を実施するための形態】
【0027】
図1~8に関して、可撓性壁を有する漏れ止め容器1を説明する。該容器は、バッグ2と、バッグ2を滅菌エンクロージャの相補的接続デバイスに接続することを可能にするように配置された漏れ止め接続デバイス4と、を備えている。
【0028】
バッグ2は、漏れ止め内部容積を画定するように配置されており、かつ内部容積をバッグの外部と連通させることを可能にする貫通開口部を備えている、可撓性プラスチックフィルムで形成されている。
【0029】
接続デバイス4は、バッグ2に接続されているフランジ40を備えており、該フランジは、容器の本体がフランジに固定されたときにバッグ2の貫通開口部を画定する。該接続デバイスは、貫通開口部を閉じるようにフランジ40に固定されている、取り外し可能なドア41を更に備えている。有利には、フランジ40及びドア41は、フランジ40及びドア41によってそれぞれ支持されているノッチ及びラグによって互いに固定されている。容器1は、フランジによって支持されている環状シール42を更に備えている(
図3)。該環状シールは、接続デバイス4のドア/フランジシールを画定している。
【0030】
接続デバイスへのバッグの接続は、該容器1の内部容積とエンクロージャの内部容積との間の滅菌連通を確実にするように行われる。
【0031】
有利には、容器1は、接続デバイスの保護カバー5を備えている。保護カバーの一例は、
図3に示されている。該保護カバーは、接続デバイスのドア41の反対側に配置されて、圧力嵌め様式でフランジ40のラグにクリップ装着される。
【0032】
本発明によれば、容器1は、溶接に頼ることを必要とすることなく、接続デバイス4にバッグ2を漏れ止め固定することを可能にする、固定リング6を備えている。下で説明するように、固定リング6は、バッグ2に接続デバイス4を可逆的に固定することを可能にするように配置され、接続デバイスを本来的に分解することができるようにする。固定リング6は、貫通開口部を画定するように、バッグ2とともに配置される。
【0033】
本発明による固定リング6は、互いに嵌合される2つの同心環状部で作製されている。この部分部品は、内部7と称される環状部及び外部8と称される環状部を画定する。有利には、外部環状部8は、内部環状部7にクリップ装着されている。有利には、固定リング6は、静菌プラスチック材料及び好ましくはポリフェニレンオキシドで作製されている。
【0034】
外部環状部8は、内部環状部7の周りに圧力嵌めされて、そこに半径方向応力を及ぼすように寸法決めされており、貫通開口部の範囲を定めているフィルム20の一部分は、外部環状部8と内部環状部7との間で把持されている。次に、内部環状部7は、外部環状部を力装着している間に、バッグ2に折り畳みが形成されることを回避しながら、該環状部にバッグ2を容易に組み立てることを可能にするように寸法決めされている。
【0035】
有利には、内部環状部7の高さは、外部環状部6よりも高い。したがって、2つの環状部7、8が互いに組み立てられると、内部環状部7が、外部環状部8を越えて延在する。示されるように、固定リング6は、プラスチックフィルムに装着されており、外部環状部8を越えて延在している内部環状部7の一部分は、バッグ2の内部とは反対側に配向されている。固定リング6のこの配置は、固定リング6及びバッグ2を組み立てている間、バッグの内側を取り扱うことを回避するという利点を有する。したがって、粒子及び/又は微生物の進入が回避され、バッグ2の清潔さが保たれる。次に、接続デバイス4が、外部環状部6を越えて延在している内部環状部7の一部分によって支持される。
【0036】
最後に、一方では、フィルムを2つの環状部7、8の間で把持したままにすることを確実にし、他方では、固定リング6とバッグ2との密着性を確実にするために、内部環状部7は、外部環状部8の平坦な内部周縁面80とともに、2つの環状部の間で把持されたフィルム20の一部分の圧縮ゾーンを画定するように配置されている、周方向ローレット目10を備えた外部周縁面70を有している。示される実施形態では、内部環状部7は、該部分の外部周縁面70の全周にわたって延在している2つのローレット目10を備えている。当然ながら、本発明の範囲から逸脱することなく、異なる数のローレット目10を提供することができることは明らかである。示される実施例では、ローレット目は、類似のプロファイル及び類似の寸法を有している。
【0037】
外部環状部8の内面に対して配置されて、それによって及ぼされる半径方向応力に反作用する外部環状部8の内部周縁面80に半径方向応力を及ぼすことで、ローレット目は、2つの環状部がともに嵌合されたときに、容器の本体と固定リングとの間のシールの機能を確実にする。
【0038】
有利には、ローレット目10は、ローレット目10によって外部環状部8に及ぼされるよりも低い圧力応力を受ける、ローレット目間のゾーンを画定するように互いに離間されている。したがって、これは、内部環状部7によって支持される2つのローレット目と組み合わせて、密着性を強化することを可能にする。
【0039】
図9は、固定リング6の第2の変形例を示す。この変形例では、外部環状部8は、内部周縁面80の全周にわたって延在している2つの円形中空インプリント11を備えている。
図9に示されるように、外部環状部8は、各ローレット目10が1つの中空インプリント11に係合することよって、内部環状部7に嵌合される。したがって、外部環状部8を内部環状部7にクリップ留めする間、ローレット目10は、中空インプリント11領域においてバッグのフィルム20の一部分を押し潰し、したがって、フィルムの把持の向上を確実にする。当然ながら、外部環状部8の内部周縁面80に作製される中空インプリント11の数が、内部環状部7に提供されたローレット目10の数に少なくとも等しいことは明らかである。上記のように、ローレット目10は、中空インプリント11とともに、ローレット目10によって外部環状部8に及ぼされるよりも低い圧力応力を受けるゾーンを画定するように配置されている。
【0040】
図10は、固定リング6の別の変形例を示す。この変形例では、内部環状部7の外部周縁面70及び外部環状部8の内部周縁面80が、それぞれローレット目13、14を備えている。該ローレット目は、両方が互いに対して環状部をクリップ留めすること、及びバッグと固定リング6の環状部との間の密着性の両方を確実にする、環状ゾーンを画定するように配置されている。示される変形例では、ローレット目は、異なるプロファイルを有している。これらは、上で説明した実施形態のように低圧のローレット目間のゾーンを維持するように構成されており、したがって、リング/フィルムの組み立ての密着性を向上させる。
【0041】
容器1が形成される要素の配置により、該容器は、該容器を形成している要素をクリップ留めすることによって組み立てられている。したがって、内部環状部7は、その貫通開口部領域内でバッグ2の内側に配置されている。次いで、外部環状部がバッグ2の周りに係合され、該バッグは、内部環状部7の周りに圧力嵌めされるまで、内部環状部7と外部環状部8との間に延在している。外部環状部8が、該環状部の間で把持された開口部を画定しているフィルム20の一部分によって内部環状部7に圧力嵌めされるか(
図1~8)、又は実際に部品をともにクリップ留めするまで力装着される(
図9及び10)と、接続デバイスが、内部環状部(内部環状部の自由部分)の上部にクリップ留めされる。有利には、構成部分をともにクリップ留めすることは、可逆的である。したがって、リングは、容器から分解することができる。同様に、接続デバイスをリングにクリップ留めすることは、可逆的である。したがって、接続デバイスもまた分解することができる。
【0042】
有利には、バッグ2及び接続デバイス4は、静菌材料で作製されている。シール8及び13は、残留現象を最小にするシリコーン材料又は他の材料で作製されている。シールもまた、静菌材料で作製して提供することができる。
【0043】
本発明は、一例として上で説明している。当業者には、いかなる形であれ本発明の範囲から逸脱することなく、本発明の異なる変形例を実施することが可能であることが理解されるであろう。
【国際調査報告】