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特表2023-526686半導体レーザーおよび光増幅器フォトニックパッケージ
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-22
(54)【発明の名称】半導体レーザーおよび光増幅器フォトニックパッケージ
(51)【国際特許分類】
   H01S 5/022 20210101AFI20230615BHJP
   H01S 5/02253 20210101ALI20230615BHJP
   H01S 5/02255 20210101ALI20230615BHJP
   H01S 5/50 20060101ALI20230615BHJP
   H01S 5/02208 20210101ALI20230615BHJP
   G01S 7/481 20060101ALI20230615BHJP
【FI】
H01S5/022
H01S5/02253
H01S5/02255
H01S5/50 610
H01S5/02208
G01S7/481 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022575863
(86)(22)【出願日】2021-06-30
(85)【翻訳文提出日】2022-12-08
(86)【国際出願番号】 US2021040003
(87)【国際公開番号】W WO2022006345
(87)【国際公開日】2022-01-06
(31)【優先権主張番号】63/046,906
(32)【優先日】2020-07-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/362,080
(32)【優先日】2021-06-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520437397
【氏名又は名称】アワーズ テクノロジー リミテッド ライアビリティー カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】110002789
【氏名又は名称】弁理士法人IPX
(72)【発明者】
【氏名】ワン・レイ
(72)【発明者】
【氏名】リン・セン
(72)【発明者】
【氏名】マイケルズ・アンドルー・スタイル
【テーマコード(参考)】
5F173
5J084
【Fターム(参考)】
5F173MA10
5F173MC30
5F173MD33
5F173MD34
5F173MD35
5F173MD37
5F173MD59
5F173ME22
5F173ME32
5F173ME85
5F173ME88
5F173MF25
5F173MF28
5F173MF36
5J084AA05
5J084AC02
5J084BA04
5J084BA20
5J084BA36
5J084BB02
5J084BB04
5J084BB11
5J084BB27
5J084DA05
5J084EA22
5J084EA31
(57)【要約】
光検出および距離測定(LIDAR)装置は、レーザーアセンブリ階層とフォトニック集積回路(PIC)階層とを含む。レーザーアセンブリ階層は、レーザー光を放出するように構成されるレーザーを含む。PIC階層は、半導体光増幅器(SOA)とレーザー光をPICウェハにインカップル(Incouple)し、レーザー光をSOAに送るように構成されるPICウェハとを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーザー光を放出するように構成されるレーザーを含むレーザーアセンブリ階層と、
フォトニック集積回路(PIC)階層-前記PIC階層は、
半導体光増幅器(SOA)および
前記レーザー光をPICウェハにインカップル(Incouple)し、前記レーザー光を前記SOAに送るように構成されるPICウェハを含む-と、を含む自律走行車両用のLIDAR装置。
【請求項2】
前記レーザーアセンブリ階層と前記PICウェハとの間に配置されるウェハ層をさらに含み、前記レーザー光は、赤外線レーザー光であり、前記ウェハ層は、前記赤外線レーザー光に対して透明である請求項1に記載のLIDAR装置。
【請求項3】
前記ウェハ層は、前記レーザーアセンブリ階層から前記赤外線レーザー光を受光するように構成されるレンズを含み、前記レンズは、前記ウェハ層に統合され、前記赤外線レーザー光を前記PICウェハの入力格子に集束するように構成される請求項2に記載のLIDAR装置。
【請求項4】
前記ウェハ層は、
レーザーキャリアウェハ-前記レーザーは、前記レーザーキャリアウェハにカップルされる-と、
SOAキャップウェハ-前記LIDAR装置の環境から前記SOAを封止し、前記SOAキャップウェハは、前記PICウェハと前記レーザーキャリアウェハとの間に配置される-と、を含む請求項2に記載のLIDAR装置。
【請求項5】
前記ウェハ層および前記PICウェハは、単結晶シリコンで形成される請求項2に記載のLIDAR装置。
【請求項6】
前記ウェハ層は、前記LIDAR装置の環境から前記SOAを封止し、前記レーザーは、前記ウェハ層にカップルされる請求項2に記載のLIDAR装置。
【請求項7】
前記PICウェハは、前記レーザーアセンブリ階層から前記レーザー光を受光するように構成されるレンズを含み、前記レンズは、前記PICウェハに統合され、前記レーザー光を前記PICウェハの入力格子に集束するように構成される請求項1に記載のLIDAR装置。
【請求項8】
前記PICウェハは、当該PICウェハに統合される出口特徴部を含み、前記出口特徴部は、前記SOAによって生成された増幅されたレーザー光を受光し、前記PICウェハから前記増幅されたレーザー光をアウトカップル(Outcouple)するように構成される請求項1に記載のLIDAR装置。
【請求項9】
前記レーザーアセンブリ階層は、前記レーザーと前記PIC階層のミラーとの間に配置されるレーザーレンズを含み、前記レーザーレンズは、前記レーザーから放出されたレーザー光をコリメート(Collimate)するように構成される請求項1に記載のLIDAR装置。
【請求項10】
前記PICウェハは、
前記SOAのためのはんだを収容できるサイズのトレンチと、
前記SOAを機械的に支持し、垂直整列基準を提供するように前記PICウェハで形成される支持台と、を含む請求項1に記載のLIDAR装置。
【請求項11】
前記PICウェハは、当該PICウェハの入力格子からレーザー光を受光する1つ以上のエッジカプラを含み、前記1つ以上のエッジカプラは、前記レーザー光を前記SOAにインカップルするように構成される請求項1に記載のLIDAR装置。
【請求項12】
前記PICウェハの出力格子は、前記入力格子よりも前記PICウェハ内に深く配置される請求項11に記載のLIDAR装置。
【請求項13】
前記レーザーアセンブリ階層は、
前記LIDAR装置の環境から前記レーザーを封止するキャッピング層(Capping Layer)と、
前記キャッピング層の傾斜壁上に配置されるミラーと、をさらに含み、
前記PICウェハは、
入力格子と出力格子を含み、
前記入力格子は、前記ミラーから反射された前記レーザー光をインカップルし、前記レーザー光を前記SOAに送るように構成され、前記出力格子は、前記SOAから増幅されたレーザー光を受光し、前記PICウェハから前記増幅されたレーザー光をアウトカップルするように構成される請求項1に記載のLIDAR装置。
【請求項14】
請求項1ないし請求項13のいずれか一項に記載のLIDAR装置を含む自律走行車両制御システム。
【請求項15】
請求項1ないし請求項13のいずれか一項に記載のLIDAR装置を含む自律走行車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願についての相互参照
本出願は、2020年7月1日に出願された米国仮出願第63/046、906号についての優先権を主張する2021年6月29日に出願された米国正規出願第17/362、080号についての優先権を主張する。出願第17/362、080号および第63/046、906号は、参照として本明細書に含まれる。
【0002】
本開示内容は、概括的にレーザー、特にフォトニクス(Photonics)パッケージングに関する。
【背景技術】
【0003】
過去20年にわたって、光学インターコネクト(Interconnect)および光検出および距離測定(LIDAR)などの通信および検出を含む広範囲な応用のためのシリコンフォトニックデバイスに大きな進歩があった。シリコンフォトニクスは、シリコンの固有の材料特性により、他のフォトニック技術プラットフォームと比較して多くの利点を提供する。しかし、そのすべての利点にもかかわらず、単一モードシリコン導波管の非常に小さな光モードフィールドによってレーザーおよび光増幅器などの必須光源およびガラス繊維とともにシリコンフォトニックデバイスをパッケージングすることは非常に困難である。また、小型化および電力消費を制限するための関連光源は、多くの場合、好ましくは封止されたエンクロージャにパッケージ化される化合物半導体材料で製造された半導体レーザーダイオードおよび半導体光増幅器(SOA)である。
【0004】
シリコンフォトニック製品のパッケージングコストは、シリコンフォトニック集積回路(PIC)、レーザーダイオード(LD)、およびSOAチップを生産するためのウェハ製造コストをはるかに超えることが一般に同意される。シリコンフォトニックデバイスのパッケージング技術には、革新と開発が要求される。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示内容の実施形態は、自律走行車両用の光検出および距離測定(LIDAR)装置を含む。LIDAR装置は、レーザーアセンブリ階層とフォトニック集積回路(PIC)階層とを含む。レーザーアセンブリ階層は、レーザー光を放出するように構成されるレーザーを含む。PIC階層は、半導体光増幅器(SOA)とレーザー光をPICウェハにインカップル(Incouple)し、レーザー光をSOAに送るように構成されるPICウェハとを含む。
【0006】
一実施形態において、LIDAR装置は、レーザーアセンブリ階層とPICウェハとの間に配置されるウェハ層をさらに含む。レーザー光は、赤外線レーザー光であり、ウェハ層は、赤外線レーザー光に対して透明である。
【0007】
一実施形態において、ウェハ層は、レーザーアセンブリ階層から赤外線レーザー光を受光するように構成されるレンズを含み、レンズは、ウェハ層に統合され、赤外線レーザー光をPICウェハの入力格子に集束するように構成される。
【0008】
一実施形態において、ウェハ層は、レーザーキャリアウェハおよびSOAキャップウェハを含む。レーザーは、レーザーキャリアウェハにカップルされる。SOAキャップウェハは、LIDAR装置の環境からSOAを封止し、SOAキャップウェハは、PICウェハとレーザーキャリアウェハとの間に配置される。
【0009】
一実施形態において、ウェハ層およびPICウェハは、単結晶シリコンで形成される。
【0010】
一実施形態において、ウェハ層は、LIDAR装置の環境からSOAを封止し、レーザーは、ウェハ層にカップルされる。
【0011】
一実施形態において、PICウェハは、レーザーアセンブリ階層からレーザー光を受光するように構成されるレンズを含み、レンズは、PICウェハに統合され、レーザー光をPICウェハの入力格子(Input Grating)に集束するように構成される。
【0012】
一実施形態において、PICウェハは、PICウェハに統合される出口特徴部を含む。出口特徴部は、SOAによって生成された増幅されたレーザー光を受光し、PICウェハから増幅されたレーザー光をアウトカップル(Outcouple)するように構成される。
【0013】
一実施形態において、レーザーアセンブリ階層は、レーザーとPIC階層のミラー(Mirror)との間に配置されるレーザーレンズを含む。レーザーレンズは、レーザーから放出されたレーザー光をコリメート(Collimate)するように構成される。
【0014】
一実施形態において、SOAは、PICウェハにフリップ接合される(Flip-Bonded)。
【0015】
一実施形態において、PICウェハは、SOAのためのはんだを収容することができるサイズのトレンチと、SOAを機械的に支持し、垂直整列基準を提供するようにPICウェハで形成される支持台と、を含む。
【0016】
一実施形態において、PICウェハは、PICウェハの入力格子からレーザー光を受光する1つ以上のエッジカプラを含む。1つ以上のエッジカプラは、レーザー光をSOAにインカップルするように構成される。
【0017】
一実施形態において、PICウェハの出力格子は、入力格子よりもPICウェハ内に深く配置される。
【0018】
一実施形態において、レーザーアセンブリ階層は、LIDAR装置の環境からレーザーを封止するキャッピング層(Capping Layer)と、キャッピング層の傾斜壁上に配置されるミラーと、をさらに含む。PICウェハは、入力格子と出力格子を含む。入力格子は、ミラーから反射したレーザー光をインカップルし、レーザー光をSOAに送るように構成される。出力格子は、SOAから増幅されたレーザー光を受光し、PICウェハから増幅されたレーザー光をアウトカップルするように構成される。
【0019】
本開示内容の実施形態は、LIDAR装置、光検出器、および1つ以上のプロセッサを含む自律走行車両制御システムを含む。LIDAR装置は、レーザーアセンブリ階層とPIC階層とを含む。レーザーアセンブリ階層は、赤外線レーザー光を放出するように構成される赤外線レーザーを含む。PIC階層は、SOAと赤外線レーザー光をPICウェハにインカップルし、赤外線レーザー光をSOAに送るように構成されるPICウェハを含む。光検出器は、SOAによって生成された増幅されたレーザー光を反射する自律走行車両制御システムの環境内のオブジェクトから反射された赤外線レーザー光を受光するように構成される。1つ以上のプロセッサは、光検出器によって生成された信号に応答して自律走行車両制御システムを制御する。
【0020】
一実施形態において、ウェハ層は、レーザーアセンブリ階層とPICウェハとの間に配置される。ウェハ層は、赤外線レーザー光に対して透明である。
【0021】
一実施形態において、ウェハ層は、レーザーアセンブリ階層から赤外線レーザー光を受光するように構成されるレンズを含む。レンズは、ウェハ層に統合され、赤外線レーザー光をPICウェハの入力格子に集束するように構成される。
【0022】
一実施形態において、ウェハ層は、レーザーキャリアウェハおよびSOAキャップウェハを含む。レーザーは、レーザーキャリアウェハにカップルされる。SOAキャップウェハは、LIDAR装置の環境からSOAを封止し、SOAキャップウェハは、PICウェハとレーザーキャリアウェハとの間に配置される。
【0023】
本開示内容の実施形態は、LIDAR装置、光検出器、および1つ以上のプロセッサを含む自律走行車両を含む。LIDAR装置は、レーザーアセンブリ階層およびフォトニック集積回路(PIC)階層を含む。レーザーアセンブリ階層は、近赤外線レーザー光を放出するように構成される近赤外線レーザーを含む。PIC階層は、半導体光増幅器(SOA)および近赤外線レーザー光をPICウェハにインカップルし、近赤外線レーザー光をSOAに送るように構成されるPICウェハを含む。光検出器は、SOAによって生成された増幅されたレーザー光を反射する自律走行車両の環境内のオブジェクトから反射された近赤外線レーザー光を受光するように構成される。1つ以上のプロセッサは、光検出器によって生成された信号に応答して自律走行車両を制御する。
【0024】
一実施形態において、ウェハ層がレーザーアセンブリ階層とPICウェハとの間に配置される。ウェハ層は、近赤外線レーザー光に対して透明である。
【図面の簡単な説明】
【0025】
本発明の非限定的かつ非包括的な実施形態は、以下の図面を参照して説明され、同様の参照番号は、特に指定がない限り、様々な図面にわたって同様の部分を示す。
【0026】
図1a】本開示内容の実施形態によるレーザーアセンブリ階層およびPIC階層を含む装置を示す。
図1b】本開示内容の実施形態によるレーザーアセンブリ階層およびPIC階層を含む装置を示す。
【0027】
図2】本開示内容の実施形態によるレーザーアセンブリ階層およびPIC階層-PIC階層は、PICウェハの出口特徴部として出口レンズを含む-を含む装置を示す。
【0028】
図3】本開示内容の実施形態によるレーザーアセンブリ階層およびウェハ層-当該ウェハ層のレーザーキャリアウェハに含まれる集束レンズを含む-を含む装置を示す。
【0029】
図4】本開示内容の実施形態によるレーザーアセンブリ階層およびPIC階層のPICウェハに含まれる集束レンズを含む装置を示す。
【0030】
図5】本開示内容の実施形態によるレーザーアセンブリ階層およびウェハ層の集積ウェハに含まれる集束レンズを含む装置を示す。
【0031】
図6】本開示内容の実施形態によるレーザーおよびフォトニクスデバイスを製造するための光学構造体の側面図および平面図を示す。
図7】本開示内容の実施形態によるレーザーおよびフォトニクスデバイスを製造するための光学構造体の側面図および平面図を示す。
図8】本開示内容の実施形態によるレーザーおよびフォトニクスデバイスを製造するための光学構造体の側面図および平面図を示す。
図9】本開示内容の実施形態によるレーザーおよびフォトニクスデバイスを製造するための光学構造体の側面図および平面図を示す。
【0032】
図10】本開示内容の実施形態によるPICウェハを含む光学構造体の側面図および平面図を示す。
図11】本開示内容の実施形態によるPICウェハを含む光学構造体の側面図および平面図を示す。
図12】本開示内容の実施形態によるPICウェハを含む光学構造体の側面図および平面図を示す。
図13】本開示内容の実施形態によるPICウェハを含む光学構造体の側面図および平面図を示す。
【0033】
図14】本開示内容の実施形態による図9の光学構造体および図13の光学構造体を含む光学構造体の側面図および平面図を示す。
【0034】
図15a】本開示内容の実施形態による例示的なセンサーのアレイを含む自律走行車両を示す。
【0035】
図15b】本開示内容の実施形態による例示的なセンサーのアレイを含む自律走行車両の上面図を示す。
【0036】
図15c】本開示内容の実施形態によるセンサー、パワートレイン、および制御システムを含む例示的な車両制御システムを示す。
【発明を実施するための形態】
【0037】
光検出および距離測定(LIDAR)装置およびシステムに具現できるレーザーおよびフォトニクスパッケージングの実施形態が本明細書に記載されている。以下の説明では、実施形態の完全な理解を提供するために多数の特定の詳細が説明される。しかし、関連技術分野における通常の知識を持つ者は、本明細書に記載の技術が1つ以上の特定の詳細なしに実施されてもよく、または他の方法、コンポーネントまたは材料とともに実施されてもよいことを認識するであろう。他の例において、周知の構造、材料、または動作は、特定の態様を曖昧にすることを避けるために詳細に表示されたり説明されたりしない。
【0038】
本明細書の全体にわたって「1つの実施形態」または「一実施形態」についての言及は、実施形態に関して説明された特定の特徴、構造、または特性が本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書の全体にわたって様々な箇所で「1つの実施形態において」または「一実施形態において」という言句の出現は、必ずしもすべて同じ実施形態を指すわけではない。さらに、特徴、構造、または特性は、1つ以上の実施形態で任意の適切な方法で組み合わせることができる。
【0039】
自動車産業は、現在、特定の状況で車両を制御するための自律機能(Autonomous Feature)を開発している。SAE国際規格J3016によると、レベル0(自律性なし)からレベル5(すべての条件で運転者の入力なしで操作できる車両)までの6つのレベルの自律性がある。自律機能を有する車両は、車両が走行する環境を感知するためにセンサーを活用する。センサーからデータを取得して処理することは、車両がその環境を通って走行することを可能にする。自律走行車両は、その環境を感知するための開示されたLIDAR装置およびシステムのうちの1つ以上を含み得る。
【0040】
本明細書の全体にわたって、いくつかの技術用語が使用される。これらの用語は、本明細書に具体的に定義されるか、またはこれらの使用の文脈で明確に別段の指示がない限り、当該技術分野におけるこれらの通常の意味を取るべきである。本開示内容の目的のために、「自律走行車両」という用語は、SAE国際規格J3016の任意の自律レベルにおける自律的機能を有する車両を含む。
【0041】
本開示内容の態様において、可視光線は、約380nm~700nmの波長範囲を有するものと定義することができる。不可視光線は、紫外線および赤外線などの可視光線の範囲から外れた波長を有する光として定義することができる。約700nm~1mmの波長範囲を有する赤外線は、近赤外線を含む。本開示内容の態様において、近赤外線は、約700nm~1.6μmの波長範囲を有するものと定義することができる。
【0042】
本開示内容の実施形態において、「透明な(Transparent)」という用語は、90%を超える光透過率を有するものと定義することができる。一部の実施形態において、「透明な」という用語は、90%を超える可視光線の透過率を有する材料として定義することができる。
【0043】
本開示内容は、ウェハレベルパッケージング技術によってシリコンマイクロ光学ベンチ(MOB)を使用して封止される光増幅器および半導体レーザーを有するシリコンフォトニックデバイスの構成に関する。本開示内容の実施形態は、シリコンフォトニック集積回路(PIC)、レーザーダイオード、および半導体光増幅器(SOA)だけでなく、フォトダイオード(PD)、集束レンズ、アイソレータ、プリズム、ミラーなどの他の光電子およびマイクロ光学コンポーネントを含むシリコンフォトニックパッケージの設計および組み立て工程を説明する。このようなパッケージのキャリアおよびエンクロージャは、シリコンマイクロ機械加工技術を用いて製造されたシリコンマイクロベンチであり得る。組み立て工程は、ダイまたはウェハレベルで行われ得、気密封止は、真空または不活性雰囲気下でウェハ接合によって達成され得る。完成したウェハアセンブリは、ウェハレベルの自動化されたテストでテストした後、他の電子処理装置と統合されるように完全に気密に封止されたPIC、LD、およびSOAを含む個々のダイでダイス切断できる。
【0044】
図1aは、本開示内容の実施形態によるレーザーアセンブリ階層110およびPIC階層150を含む装置100を示す。装置100は、自律走行車両に活用されるLIDAR装置および/またはシステムに含まれ得る。装置100は、シリコンPICウェハ160、1つ以上のレーザーダイオード123、およびSOA151を含む例示的なフォトニックパッケージを示す。装置100は、また、追加のフォトダイオード、追加の集束レンズ、プリズム、ミラー、および/またはビームモニタリング、補正およびステアリングコンポーネントなどの他の光電子およびマイクロコンポーネントを含み得る。
【0045】
レーザーアセンブリ階層110は、レーザー光191を放出するように構成されるレーザー123を含む。レーザー123は、連続波(CW)レーザーであり得る。レーザー123は、赤外線レーザー光を放出する赤外線レーザーであり得る。レーザー123は、近赤外線レーザー光を放出する近赤外線レーザーであり得る。図1aにおいて、レーザーアセンブリ階層110は、また、フォトダイオード121、レーザーレンズ125、およびアイソレータ127を含む。レーザーアセンブリ階層110は、また、装置100の環境からレーザー123(およびレーザーアセンブリ階層110の他のコンポーネント)を封止するキャッピング層111を含む。ミラー115は、キャッピング層111の傾斜壁上に配置される。一部の実施形態において、ミラー115は、キャッピング層111の傾斜壁上に配置されていない個々のコンポーネントであり得る。
【0046】
装置100のウェハ層130は、レーザーアセンブリ階層110とPIC階層150のPICウェハ160との間に配置される。ウェハ層130は、シリコンであり得る。一実施形態において、ウェハ層130は、単結晶シリコンで形成される。特に、シリコンは、赤外線波長で少なくとも部分的に透明である。シリコンは、一部の赤外線波長で透明であると見なされることがある。図1aにおいて、ウェハ層130は、レーザーキャリアウェハ131およびSOAキャップウェハ132を含む。レーザーキャリアウェハ131およびSOAキャップウェハ132は、シリコンまたは他の半導体材料であり得る。レーザーキャリアウェハ131とSOAキャップウェハ132は、一緒に接合できる。光学コンポーネント121、123、125およびアイソレータ127は、レーザーキャリアウェハ131にカップルできる。キャッピング層111は、レーザーキャリアウェハ131によって支持される。
【0047】
ウェハ層130は、装置100の環境からSOA151を封止するように構成される。図1aの特定の実施形態において、SOAキャップウェハ132は、装置100の環境からSOA151を封止するように構成される。SOAキャップウェハ132は、PICウェハ160とレーザーキャリアウェハ131との間に配置される。ウェハ層130は、レーザーアセンブリ階層110から(図1aの示された実施形態でミラー115から反射された)レーザー光193を受光するように構成される集束レンズ133を含む。集束レンズ133は、ウェハ層130に統合される。図1aにおいて、集束レンズ133は、SOAキャップウェハ132に統合される。集束レンズ133は、レーザー光193をPICウェハ160の入力格子163に集束するように構成される。集束レンズ133のレンズ化曲率は、SOAキャップウェハ132に集束レンズ133を形成するサブトラクティブ工程(Subtractive Process、例えば、プラズマエッチング技術)で形成され得る。
【0048】
一実施形態において、PICウェハ160は、単結晶シリコンで形成される。PICウェハ160は、入力格子163および出力格子165を含む。入力格子163および出力格子165は、単結晶シリコンで形成された回折光学要素であり得る。入力格子163は、(ミラー115から反射された)レーザー光193をインカップルし、インカップルされたレーザー光195としてレーザー光193をSOA151に誘導するように構成される。入力格子163は、表面レリーフ技術を用いて形成され得る。入力格子163は、特定の波長を有し、特定の角度で受光された光をインカップル(および方向転換)するように設計することができる。集束レンズ133は、レーザー光193を受光し、入力格子163の効率を増加させる特定の角度で入力格子163を照明するように構成され得る。集束レンズ133は、また、インカップリング効率を増加および/または最大化するために入力格子163の2次元領域を照明するように構成され得る。
【0049】
SOA151は、入力格子163からインカップルされたレーザー光195を受光する。インカップルされたレーザー光195は、SOA151によって増幅され、増幅されたレーザー光197として出力格子165に誘導される。図1bは、PICウェハ160およびSOA151を少し拡大した図を示す。図1bにおいて、インカップルされたレーザー光195は、破線(Dashed Line)の矢印で示され、増幅されたレーザー光197は、点線の矢印で示される。図1aにおいて、はんだ152は、SOA151をPICウェハ160に固定する。SOA151は、PICウェハ160にフリップ接合できる。SOA151をPICウェハ160に接続するために、電気パッドおよびトレース(Trace)がPICウェハ160上に形成され得る。出力格子165は、SOA151から増幅されたレーザー光197を受光し、PICウェハ160から増幅されたレーザー光197をアウトカップルする。図1aに示されるように、出力格子165は、出力光198を生成する。出口特徴部169は、増幅されたレーザー光を受光し、PICウェハ160から増幅されたレーザー光を出力光199としてアウトカップルする。図1aの特定の実施形態において、出口特徴部169は、出力光198として出力格子165を介して増幅されたレーザー光197を受光する。出口特徴部169は、PICウェハ160に統合されてもよく、特定の設計角度の出力光199を他の装置(図示せず)に誘導するように設計されてもよい。図1aの特定の実施形態において、出口特徴部169は、PICウェハ160のサブトラクティブ工程(例えば、化学エッチング技術)で形成され得るプリズム構造体である。
【0050】
動作中、レーザー123は、レーザー光191を放出する。レーザーレンズ125は、レーザー光をコリメート(Collimate)することができる。レーザーレンズ125は、レーザー123とミラー115との間に配置される。図1aの特定の実施形態において、レーザーレンズ125は、アイソレータ127とレーザー123との間に配置される。アイソレータ127は、レーザーレンズ125からレーザー光191を受光する。アイソレータ127は、光学システムにおけるアイソレータ127に続く光学要素からレーザー123を光学的に分離する。例えば、アイソレータ127は、レーザー光がミラー115によってレーザー123に再び反射することを防止する。ミラー115は、アイソレータ127からレーザー光を受光し、レーザー光をレーザー光193としてレンズ133に反射する。レーザー光193は、赤外線レーザー光であり、シリコンは、赤外線に対して少なくとも部分的に透明であるため、レーザー光193は、集束レンズ133に伝播する。集束レンズ133は、レーザー光193を入力格子163に集束し、入力格子163は、レーザー光193をインカップルされたレーザー光195としてPICウェハ160にインカップルする。
【0051】
インカップルされたレーザー光195は、PICウェハ160に形成された導波管(具体的に図示せず)によって制限されたSOA151に伝播することができる。PICウェハ160は、インカップルされたレーザー光195を受光し、レーザー光195をSOA151の1つ以上の入力にインカップルすることを容易にすることができるエッジカプラ(図1aには、具体的に図示せず)を含み得る。SOA151は、インカップルされたレーザー光195を増幅し、増幅されたレーザー光197を出力する。PICウェハ160は、増幅されたレーザー光197をPICウェハ160に出力することを容易にすることができるエッジカプラ(図1aには、具体的に図示せず)を含み得る。増幅されたレーザー光197は、PICウェハ160に形成された導波管(具体的に図示せず)によって制限された出力格子165に伝播することができる。出力格子165は、増幅されたレーザー光197を受光し、光を出力光198として再誘導する。出口特徴部169は、出力光198を受光し、光を出力光199としてアウトカップルする。
【0052】
図2は、本開示内容の実施形態によるレーザーアセンブリ階層110およびPICウェハ260の出口特徴部として出口レンズ271を含むPIC階層250を含む装置200を示す。装置200の一部構造は、装置100と同じであるが、PICウェハ260の出口特徴部は、プリズムではなく出口レンズ271である。出口レンズ271は、PICウェハ260に統合される。出口レンズ271のレンズ化曲率は、PICウェハ260に出口レンズ271を形成するサブトラクティブ工程(例えば、プラズマエッチング技術)で形成され得る。レンズ化曲率は、球面または非球面であることもあり、出力光299を特定の角度で出力するように構成され得る。
【0053】
図3は、本開示内容の実施形態によるレーザーアセンブリ階層110およびウェハ層330のレーザーキャリアウェハ331に含まれる集束レンズ333を含むウェハ層330を含む装置300を示す。装置300の一部構造は、装置100と同じであるが、図1aのように集束レンズ133がSOAキャップウェハ132に統合されるのではなく、集束レンズ333がレーザーキャリアウェハ331に統合される。図3において、集束レンズ333は、レーザーキャリアウェハ331で形成され、SOAキャップウェハ332内に突出した集束レンズ333を収容するために対応するボイド339がSOAキャップウェハ332に形成される。集束レンズ333のレンズ化曲率は、レーザーキャリアウェハ331に集束レンズ333を形成するサブトラクティブ工程(例えば、プラズマエッチング技術)で形成され得る。レンズ化曲率は、球面または非球面であることもあり、レーザー光193を特定の角度で入力格子163に集束するように構成され得る。
【0054】
図4は、本開示内容の実施形態によるレーザーアセンブリ階層110およびPIC階層450のPICウェハ460に含まれる集束レンズ433を含む装置400を示す。装置400の一部構造は、装置100と同じであるが、図1aのように集束レンズ133がSOAキャップウェハ132に統合されるのではなく、集束レンズ433がPICウェハ460に統合される。図4において、集束レンズ433は、PICウェハ460で形成され、SOAキャップウェハ432内に突出した集束レンズ433を収容するために対応するボイド439がSOAキャップウェハ432に形成される。集束レンズ433のレンズ化曲率は、PICウェハ460に集束レンズ433を形成するサブトラクティブ工程(例えば、プラズマエッチング技術)で形成され得る。レンズ化曲率は、球面または非球面であることもあり、レーザー光193を特定の角度で入力格子163に集束するように構成され得る。
【0055】
図5は、本開示内容の実施形態によるレーザーアセンブリ階層110およびウェハ層530の統合ウェハ531に含まれる集束レンズ533を含む装置500を示す。統合ウェハ531は、レーザーキャリアウェハおよびSOAキャップ層の両方として機能する。ウェハ層530は、シリコンの連続層で形成され得る。図5において、集束レンズ533は、統合されたウェハ531で形成される。集束レンズ533のレンズ化曲率は、統合ウェハ531に集束レンズ533を形成するサブトラクティブ工程(例えば、プラズマエッチング技術)で形成され得る。レンズ化曲率は、球面または非球面であることもあり、レーザー光193を特定の角度で入力格子163に集束するように構成される。
【0056】
図6は、本開示内容の実施形態によるレーザーおよびフォトニクスデバイスを製造するための光学構造体601の側面図および平面図を示す。図6の左側は、レーザーキャリアウェハ131を含む光学構造体601の側面図を示す。図6の右側は、温度センサー640およびアンダーバンプ金属(Under-Bump Metal、UBM)パッド642を含む光学構造体601の平面図を示す。金属トレースおよびパッドは、装置に電力を供給し、電気信号を送受信することを容易にするためにレーザーキャリアウェハ131上に形成され得る。はんだトレースは、電気および/または光学コンポーネントのためのトレースおよびパッドを包囲または囲むことによって製造されている装置の環境から電気および/または光学コンポーネントを気密に封止するのに役立つ。光学構造体601の製造は、温度センサー640、はんだ付けのための金属フィルムスタック、および電源供給および装置モニタリングのための電気トレースなどの薄膜構造を有するレーザーキャリアウェハを製造することを含み得る。
【0057】
図7は、本開示内容の実施形態によるレーザーおよびフォトニクスデバイスを製造するための光学構造体701の側面図および平面図を示す。図7の左側は、レーザーキャリアウェハ131にカップルされたフォトダイオード121およびレーザー123を有する光学構造体701の側面図を示す。フォトダイオード121およびレーザー123は、レーザーキャリアウェハ131上に形成された電気パッドに金ワイヤでワイヤ接合され得る。図7の右側は、レーザーキャリアウェハ131上に形成された電気パッドにワイヤ接合されるフォトダイオード121およびレーザー123を含む光学構造体701の平面図を示す。
【0058】
図8は、本開示内容の実施形態によるレーザーおよびフォトニクスデバイスを製造するための光学構造体801の側面図および平面図を示す。図8の左側は、レーザーキャリアウェハ131にカップルされたフォトダイオード121、レーザー123、レーザーレンズ125、およびアイソレータ127を有する光学構造体801の側面図を示す。レーザーレンズ125およびアイソレータ127は、受動フォトニクスデバイスと見なすことができる。レーザービームのコリメーションおよび整列は、組み立て過程中に能動的な整列で達成され得る。レーザー123は、レーザー光191を放出し、レーザーレンズ125は、レーザー光191をコリメートされたレーザー光にコリメートする。図8の右側は、光学構造体801の平面図を示す。
【0059】
図9は、本開示内容の実施形態によるレーザーおよびフォトニクスデバイスを製造するための光学構造体901の側面図および平面図を示す。図9の左側は、光学構造体801の電気的および光学的コンポーネントをキャッピングおよび封止するキャッピング層111を有する光学構造体901の側面図を示す。図9のキャッピング工程は、レーザーの気密封止を提供するために真空中または不活性雰囲気下で行われ得る。キャッピング層111は、また、PIC階層(図9には、図示せず)に向かってレーザー光を再誘導する内蔵ミラー115を含む。図9の右側は、光学構造体901の平面図を示す。キャッピング層111は、光学構造体901に含まれる電気的および光学的コンポーネントを封止するためにはんだトレースと一致するようにサイズが形成され得る。
【0060】
図10は、本開示内容の実施形態による例示的なPICウェハ1060を含む光学構造体1001の側面図および平面図を示す。図10の左側(光学構造体1001の側面図)は、深いトレンチ1064および支持台1066がSOA151を収容(および整列)するためにPICウェハ1060に形成され得ることを示す。深いトレンチ1064は、SOA151をPICウェハ1060のトレース/パッドに電気的にカップルするためにはんだを収容するように構成される。支持台1066は、SOA151とPICウェハ1060との間で伝播するレーザービームの垂直整列を支援するように構成される。PICウェハ1060は、また、レーザー光を操向するためにPICウェハ1060で形成される内蔵プリズムおよび/またはレンズを含み得る。光学構造体1001の側面図は、一部の実施形態において、出力格子1065が入力格子1063よりもPICウェハ1060に深く配置され得ることを示す。レーザー光は、エッジカプラ1068を介してPICウェハ1060とSOA151(図12に追加される)との間で伝播する。図10の右側は、光学構造体1001の平面図を示す。
【0061】
図11は、本開示内容の実施形態によるPICウェハ1060の深いトレンチ1064に形成されるはんだボールを含む光学構造体1101の側面図および平面図を示す。はんだボールは、深いトレンチ1064に注入(バンピング「Bumping」)され、支持台1066の高さ以下に古いボールの高さを下げるためにプレス(コイン「Coin」)されることができる。
【0062】
図12は、本開示内容の実施形態によるPICウェハ1060にSOA151を接合することを含む光学構造体1201の側面図および平面図を示す。一部の実施形態において、SOA151は、PICウェハ1060にフリップチップ(P側面が下に)接合される。SOA151は、PICウェハ1060のエッジカプラ1068に結合される入力および出力ポートを同じエッジに含む。垂直整列が支持台1066の事前設定高さによって調整される間、フリップチップ接合によって水平整列が達成される。はんだボールが加熱によってリフロー(Reflow)されると、これらのボールは、膨張上昇してSOA151の表面上の金属フィルムに接触することによって、SOA151をPICウェハ1060にはんだ付けすることになる。
【0063】
図13は、本開示内容の実施形態によるレンズ133を含むSOAキャッピングウェハ132でSOA151をキャッピングすることを含む光学構造体1301の側面図および平面図を示す。図13に示された動作は、SOA151の気密封止を提供するために真空または不活性雰囲気で行われ得る。
【0064】
図14は、本開示内容の実施形態による一緒に接合される光学構造体901、1301を含む光学構造体1401の側面図および平面図を示す。光学構造体901、1301の接合は、ウェハ-ウェハ接合またはダイ-ウェハ接合で行い得る。接合工程の後、ウェハは、ダイス切断でき、知られている良品ダイは、システムの他の装置との統合のためにピックアップできる。TSVへのワイヤ接合またははんだ付けによって電気的接続を提供することができる。
【0065】
本開示内容の実施形態は、デバイスキャリアおよびエンクロージャとして微細加工されたシリコンマイクロ光学ベンチ(MOB)を使用してシリコンフォトニックパッケージの製造を可能にする。電気的および/または光学的コンポーネントは、生産規模を増加させるためにウェハレベルで組み立てることができる。また、キャップ(例えば、キャッピング層111および/またはSOAキャップウェハ132)を使用して真空または不活性雰囲気でウェハ接合工程を介してウェハ上の完成したアセンブリ全体を他のキャップウェハでキャッピングすることは、装置の環境から開示された装置を封止するのに役立つ。
【0066】
単結晶シリコンウェハの固有の物理的および化学的特性は、シリコンフォトニックコンポーネント用のパッケージを製造するのに役立つ。例えば、赤外線波長における単結晶シリコンの透明性は、光通信およびLIDARを含む多くの感知応用分野で開示された装置の使用を可能にする。また、単結晶シリコンは、化学的にエッチングしてミラーとプリズムで作られる特定の角度で原子的に平坦なファセット(Facet)を形成し得る。また、単結晶シリコンは、プラズマエッチングしてウェハに内蔵されたマイクロレンズを形成し得る。単結晶シリコンは、強固なパッシベーション(Passivation Layer)層として非常に安定した酸化物、高い熱伝導率、優れた機械的強度を有する。その結果、設計者は、本開示で説明したように、フォトニック集積回路、マイクロ光学装置、ヒートシンク、および機械的支持などの多くの主要機能を1つのシリコンウェハに統合することができる。
【0067】
図1aは、ハイブリッドに統合されたシリコンパッケージを示す。1つは、対象応用のためのすべての主要機能を備えたPICウェハ(例えば、PICウェハ160)を構成することから始める。この同じウェハ上で光ステアリングのためのミラー、レンズ、およびプリズムなどの微小光学コンポーネントを製造できる。また、エッジまたは回折格子カプラを介してPICと光源との間にカップルされた光でレーザーダイオードLDまたはSOAチップを取り付けるためのチップキャリアとして使用できる。LDとSOAは、発熱素子であり、シリコンウェハは、ヒートシンクの役割をする。ウェハレベルのパッケージングアプローチを採用して、設計者は、よく開発された自動化されたウェハテスト方法を活用し、ウェハの全体で完成されたアセンブリを照射(Probe)して選別(Screen)し、後で使用する良品ダイ(KGD)をマッピングできる。アセンブリをウェハ上に維持することは、ウェハ接合を真空または不活性雰囲気でアセンブリを密閉された状態に囲むための接近可能な技術になるようにする。実際に、複数の多機能シリコンウェハを作製し、一緒に接合することができる。
【0068】
図1a~図5は、レーザーアセンブリ階層、PIC階層、およびレーザーアセンブリ階層とPIC階層との間に配置されるウェハ層を含む構造体を共有するパッケージ設計の異なる実施形態を示す。図6図9は、レーザーアセンブリを構成するための組み立て工程を示す。組み立て工程は、温度センサー、はんだ付けのための金属フィルムスタック、電気的接続のための金属トレースなどの様々な薄膜特徴部が提供されるレーザーキャリアウェハの製造から始める。設計者は、また、電気的接続のためのシリコン貫通ビア(TSV)(図示せず)を含み得る。このキャリア上に設計者は、まずLDのような能動素子をはんだ付けで付着できるが、これはこれら素子が電力集約的で放熱の利点があるためである。これらの素子を電気的に接続するTSVがない場合は、ワイヤ接合が行われる。次に、レンズおよびアイソレータなどの受動コンポーネントが正確に配置されるように、能動整列工程でUV粘着接着剤で付着できる。この組み立て工程は、ダイレベルおよびウェハレベル組み立てに適用できる。ウェハレベルアセンブリは、自動化されたテストおよび密閉を可能にし得る。ウェハレベルの組み立て工程において、隣接部位で任意の事前付着したはんだの妨害を防止するために、局所的な加熱ではんだ付けが行われ得る。組み立てが完了し、ウェハが気密状態にキャッピングされた後に、ウェハテストを行い得 、後で使用するためにKGDをダイス切断できる。
【0069】
図10図13は、SOAチップをPICウェハに取り付けるための組み立て工程を示す。PICウェハ(例えば、PICウェハ1060)は、はんだを収容するための深いトレンチ(例えば、トレンチ1064)およびSOA151を機械的に支持し、垂直整列基準を提供するための支持台(例えば、支持台1066)を提供する。はんだボールを使用することは、レーザージェッティングまたはスクリーニングによる導入を可能にする。はんだは、またトレンチ底部に電気めっきされ、リフローされてボールを形成し得る。はんだ堆積物の体積と形状は、次の2つの条件を満たすように決定し得る。(1)はんだは、SOAが支持台上に配置されるときにSOAに触れてはならない。(2)はんだは、リフロー時にSOA151と接触して接続部を形成するように膨張上昇しなければならない。実用的なアプローチは、アンダーバンプメタル(UBM)パッドの 直径をその上に安着するはんだボールよりも小さくし、はんだボールを平らに押すことである(いわゆる「コイニング(Coining)」工程)。この技術は、はんだの高さを支持台よりも低くすることができる。加熱時、はんだは、UBMパッドに集合するようになり、当該はんだは、制限されたパッド領域によってボールが上昇してSOAに到達するようになる。この配列は、はんだが溶融したときにSOAの若干の滑りを引き起こす可能性があるリフローの前にはんだの真上にSOAを配置することを回避することによって、正確な整列を確保するために行われる。PICウェハの他の特徴部は、入力/出力格子およびエッジカプラ、光ステアリング用のプリズム/レンズ、および電気接続用のワイヤ接合パッドを含み得る。
【0070】
図10図13に示される実施形態において、光は、回折格子カプラを介してPIC内/外に入出力され、光は、エッジカプラを介してPICとSOAとの間を移動する。したがって、SOAとPICは、直接カップリング(バット(Butt)カップリング)が可能にするように組み立てられ、これはPICのエッジカプラに対するSOAの正確な配置を必要とすることがある。このために、支持台の高さを正確に調整して適切な垂直整列を提供する一方、水平整列を高精度フリップチップボンダを使用して管理することができる。つまり、組み立て工程は、ダイレベルまたはウェハレベル組み立てに適用できる。ウェハレベルの組み立ては、自動化されたテストおよび密閉を可能にし得る。ウェハレベル組み立て工程において、隣接する部位へのはんだの任意の事前付着の妨害を防止するために、局所的な加熱ではんだ付けを行い得る。組み立てが完了し、ウェハが気密状態にキャッピングされた後に、ウェハテストを行い 、KGDをマッピングすることができる。
【0071】
図14は、レーザーユニットをSOA/PICユニットに取り付ける最終組み立て動作を示す。これは、ウェハ-ウェハまたはダイ-ウェハの接合によって達成され得る。電気的接続が示されたような2-段ワイヤ接合またはTSVへのはんだ付け(具体的には図示されていない)によって提供され得る。
【0072】
図15aは、本開示内容の態様による図1a~図14のLIDAR設計を含み得る例示的な自律走行車両1500を示す。図示された自律走行車両1500は、自律走行車両の外部環境の1つ以上のオブジェクトをキャプチャし、自律走行車両1500の動作を制御する目的でキャプチャされた1つ以上のオブジェクトに関連するセンサーデータを生成するように構成されるセンサーのアレイを含む。図15aは、センサー1533A、1533B、1533C、1533D、1533Eを示す。図15bは、センサー1533A、1533B、1533C、1533D、1533Eに加えて、センサー1533F、1533G、1533H、1533Iを含む自律走行車両1500の上面図を示す。センサー1533A、1533B、1533C、1533D、1533E、1533F、1533G、1533Hおよび/または1533Iのいずれかは、図1a~図14の設計を含むLIDAR装置を含み得る。図15cは、自律走行車両1500のための例示的なシステム1599のブロック図を示す。例えば、自律走行車両1500は、エネルギーソース1506によって動力の供給を受け、ドライブトレイン1508に動力を提供できる原動機1504を含むパワートレイン1502を含み得る。自律走行車両1500は、方向制御装置1512、パワートレイン制御装置1514、およびブレーキ制御装置1516を含む制御システム1510をさらに含み得る。自律走行車両1500は、人および/または貨物を輸送することができ、様々な異なる環境で移動できる車両を含む任意の数の異なる車両として具現できる。前述のコンポーネント1502~1516は、これらのコンポーネントが活用される車両の種類によって大きく異なり得ることを理解するであろう。
【0073】
以下で説明する実施形態は、例えば、乗用車、バン、トラックまたはバスなどの車輪型陸上車両(Wheeled Land Vehicle)に焦点を合わせる。このような実施形態において、原動機1504は、(何よりも)1つ以上の電気モーターおよび/または内燃機関を含み得る。エネルギーソースは、例えば、(例えば、ガソリン、ディーゼル、水素を提供する)燃料システム、バッテリーシステム、太陽電池パネル、または他の再生可能なエネルギーソース、および/または燃料電池システムを含み得る。ドライブトレイン1508は、変速機および/または原動機1504の出力を車両のモーションに変換するのに適した任意の他の機械的駆動コンポーネントとともにホイールおよび/またはタイヤを含み得るだけでなく、自律走行車両1500を制御可能に停止または減速するように構成される1つ以上のブレーキまたは自律走行車両1500の軌跡を制御するのに適した方向またはステアリングコンポーネント(例えば、自律走行車両1500の1つ以上のホイールがほぼ垂直な軸を中心にピボットを行って車両の長手方向軸に対するホイールの回転平面の角度を変更させることを可能にするラックアンドピニオンステアリング連結装置(Rack and Pinion Steering Linkage)を含み得る。一部の実施形態において、パワートレインとエネルギーソースの組み合わせを使用できる(例えば、電気/ガスハイブリッド車両の場合)。一部の実施形態において、(例えば、個々のホイールまたは車軸専用の)多重電気モータを原動機として使用できる。
【0074】
方向制御装置1512は、自律走行車両1500が望む軌跡に沿うことができるように、方向またはステアリングコンポーネントからフィードバックを受信および制御するための1つ以上のアクチュエーターおよび/またはセンサーを含み得る。パワートレイン制御装置1514は、パワートレイン1502の出力を制御するように、例えば、原動機1504の出力動力を制御し、ドライブトレイン1508で変速機のギアを制御するように構成され得、これにより、自律走行車両1500の速度および/または方向を制御できる。ブレーキ制御装置1516は、自律走行車両1500を減速または停止させる1つ以上のブレーキ、例えば、車両のホイールにカップルされたディスクまたはドラムブレーキを制御するように構成され得る。
【0075】
本開示内容の利益を有する通常の知識を持つ者によって理解されるように、オフロード車両、全地形(All-Terrain)車両または軌道車両または建設装備を含むが、これらに限定されない他の車両タイプは、必然的に異なるパワートレイン、ドライブトレイン、エネルギーソース、方向制御装置、パワートレイン制御装置およびブレーキ制御装置を使用する。さらに、一部の実施形態において、例えば、コンポーネントの一部は、車両の方向制御装置が1つ以上の原動機の出力を変更することによって主に処理される場合に結合され得る。したがって、本明細書に開示された実施形態は、自律走行車輪型陸上車両における本明細書に説明された技術の特定の応用に限定されない。
【0076】
図示された実施形態において、自律走行車両1500についての自律制御は、メモリ1524に格納されたプログラムコード(例えば、命令語1526)を行うように構成される処理ロジック1522とともに処理ロジック1522内の1つ以上のプロセッサおよび1つ以上のメモリ1524を含み得る車両制御システム1520で具現される。処理ロジック1522は、例えば、1つまたは複数のグラフィックス処理ユニット(GPU(s))および/または1つまたは複数の中央処理ユニット(CPU(s))を含み得る。
【0077】
センサー1533A~1533Iは、自律走行車両の動作を制御するのに使用するために自律走行車両の周辺環境からデータを収集するのに適した様々なセンサーを含み得る。例えば、センサー1533A~1533Iは、RADARユニット1534、LIDARユニット1536、例えば、GPS、GLONASS、BeiDou、Galileo、またはCompassなどの衛星航法システムである3Dポジショニングセンサー1538を含み得る。図1a~図14のLIDAR設計は、LIDARユニット1536に含まれ得る。LIDARユニット1536は、例えば、自律走行車両1500の周囲に分布した複数のLIDARセンサーを含み得る。一部の実施形態において、3Dポジショニングセンサー1538は、衛星信号を使用して地球上の車両の位置を決定し得る。センサー1533A~1533Iは、任意選択で1つ以上の超音波センサー、1つ以上のカメラ1540、および/または慣性測定ユニット(Inertial Measurement Unit、IMU)1542を含み得る。一部の実施形態において、カメラ1540は、モノグラフィックまたはステレオグラフィックカメラであり得、静止画および/または動画を記録することができる。カメラ1540は、自律走行車両1500の外部環境で1つ以上のオブジェクトのイメージをキャプチャするように構成されるCMOS(Complementary Metal-Oxide-Semiconductor)イメージセンサーを含み得る。IMU1542は、3つの方向で自律走行車両1500の線形および回転モーションを検出できる複数のジャイロスコープおよび加速度計を含み得る。ホイールエンコーダなどの1つ以上のエンコーダ(図示せず)が自律走行車両1500の1つ以上のホイールの回転をモニタリングするのに使用できる。
【0078】
センサー1533A~1533Iの出力は、位置推定(Localization)サブシステム1552、軌跡(Trajectory)サブシステム1556、知覚(Perception)サブシステム1554、および制御システムインターフェース1558を含む制御サブシステム1550に提供され得る。位置推定サブシステム1552は、自律走行車両1500の位置および指向(または「ポーズ」とも呼ばれる)をその周辺環境内で、そして一般的に特定の地理的領域内で決定するように構成される。自律走行車両の位置は、ラベルが指定された自律走行車両データを生成する一部として同じ環境内の追加車両の位置と比較できる。知覚サブシステム1554は、自律走行車両1500を囲む環境内のオブジェクトを検出、追跡、分類および/または決定するように構成され得る。軌跡サブシステム1556は、環境内で静止および移動するオブジェクトだけでなく、希望する目的地を考慮するとき、特定のタイムフレームにわたる自律走行車両1500のための軌跡を生成するように構成される。一部の実施形態による機械学習モデルは、車両軌跡を生成するために活用できる。制御システムインターフェース1558は、自律走行車両1500の軌跡を具現するために制御システム1510と通信するように構成される。一部の実施形態において、機械学習モデルが計画された軌跡を具現するために自律走行車両を制御するために活用できる。
【0079】
車両制御システム1520は、センサー1533に含まれた光検出器によって生成された信号に応答して自律走行車両1500のパワートレイン1502を制御するように構成され得る。1つ以上の光検出器(例えば、フォトダイオードまたはイメージセンサー)は、SOA151によって生成され、出力光199として装置からアウトカップルされた増幅されたレーザー光を反射する自律走行車両制御システムの環境内のターゲット(例えば、オブジェクト)から反射された赤外線レーザー光を受光するように構成され得る。光検出器は、1つまたは複数のLIDARユニット1536に含まれ得、図1a~図14に開示された装置も1つまたは複数のLIDARユニット1536に含まれ得る。車両制御システム1520は、複数のLIDARセンサー1536からの出力に応答して自律走行車両1500のパワートレイン1502を制御するように構成され得る。
【0080】
車両制御システム1520のための図15cに示されるコンポーネントの集合は、単に本質的に例示的であることが理解されるであろう。個々のセンサーは、一部の実施形態において省略され得る。一部の実施形態において、図15cに示される異なるタイプのセンサーが冗長性のために、および/または自律走行車両を囲む環境内の他の領域をカバーするために使用できる。一部の実施形態において、異なるタイプおよび/または組み合わせの制御サブシステムを使用できる。また、サブシステム1552~1558は、処理ロジック1522およびメモリ1524とは別のものとして示されているが、一部の実施形態において、サブシステム1552~1558の機能の一部または全部がメモリ1524に常駐し、処理ロジック1522によって行われる命令語1526などのプログラムコードで具現でき、このようなサブシステム1552~1558は、場合によっては、同じプロセッサおよび/またはメモリを使用して具現できることが理解されるであろう。一部の実施形態において、サブシステムは、様々な専用回路ロジック、様々なプロセッサ、様々なフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、様々な特定用途向け集積回路(ASIC)、様々なリアルタイムコントローラなどを使用して具現でき、前述のように、複数のサブシステムは、回路、プロセッサ、センサー、および/または他のコンポーネントを活用できる。また、車両制御システム1520の様々なコンポーネントは、様々な方法でネットワーク化することができる。
【0081】
一部の実施形態において、ソフトウェア、ハードウェア、回路ロジック、センサー、およびネットワークの様々な組み合わせを含む多数の異なるアーキテクチャが図15cに示される様々なコンポーネントを具現するために使用できる。それぞれのプロセッサは、例えば、マイクロプロセッサとして具現でき、それぞれのメモリは、主記憶装置および任意の補助レベルのメモリ-例えば、キャッシュメモリ、不揮発性またはバックアップメモリ(例えば、プログラマブルまたはフラッシュメモリ)、およびリードオンリーメモリ-を含むランダムアクセスメモリ(RAM)装置を表すことができる。また、それぞれのメモリは、物理的に自律走行車両1500の他の場所に位置したメモリ記憶装置、例えば、プロセッサ内のキャッシュメモリ、および例えば、大容量記憶装置または他のコンピュータコントローラに格納された仮想メモリとして使用される任意の格納容量を含むものと見なすことができる。図15cに示される処理ロジック1522または完全に別個の処理ロジックは、例えば、エンターテインメントシステムを制御し、ドア、照明、あるいは、便宜特徴部などを動作させるように自律走行制御の目的から外れた自律走行車両1500の追加機能を具現するために使用できる。
【0082】
さらに、追加の格納のために、自律走行車両1500は、また、1つ以上の大容量記憶装置、例えば、特にリムーバブルディスクドライブ、ハードディスクドライブ、直接アクセス記憶装置(DASD)、光学ドライブ(例えば、CDドライブ、DVDドライブなど)、ソリッドステートストレージドライブ(SSD)、ネットワーク接続された記憶装置、ストレージエリアネットワークおよび/またはテープドライブなどを含み得る。また、自律走行車両1500は、自律走行車両1500が搭乗者から複数の入力を受信し、搭乗者についての出力を生成するようにする、例えば、1つ以上のディスプレイ、タッチスクリーン、音声および/またはジェスチャインターフェース、ボタン、および他の触覚制御装置などのユーザーインターフェース1564を含み得る。一部の実施形態において、搭乗者からの入力は、他のコンピュータまたは電子装置、例えば、モバイル装置のアプリまたはウェブインターフェースを介して受信され得る。
【0083】
一部の実施形態において、自律走行車両1500は、1つ以上のネットワーク1570(例えば、特に近距離通信網(LAN)、広域通信網(WAN)、無線ネットワーク、および/またはインターネット)との通信に適したネットワークインターフェース1562などの1つ以上のネットワークインターフェースを含み、例えば、自律走行車両1500がその自律走行制御に使用される環境および他のデータを受信するクラウドサービスなどの中央サービスをはじめとする他のコンピュータおよび電子装置との情報通信を許容することができる。一部の実施形態において、1つ以上のセンサー1533A~1533Iによって収集されたデータは、追加処理のためにネットワーク1570を介してコンピューティングシステム1572にアップロードされることができる。このような実施形態において、タイムスタンプがアップロード前に車両データの各インスタンス(Instance)に関連付けることができる。
【0084】
図15cに示される処理ロジック1522および本明細書に開示されている様々な追加のコントローラとサブシステムは、以下により詳細に説明されるように、一般にオペレーティングシステムの制御下で動作し、様々なコンピュータソフトウェアアプリケーション、コンポーネント、プログラム、オブジェクト、モジュール、またはデータ構造を実行するか、またはこれらに依存する。さらに、様々なアプリケーション、コンポーネント、プログラム、オブジェクト、またはモジュールも、ネットワーク1570を介して自律走行車両1500に結合された他のコンピュータの1つ以上のプロセッサで、例えば、分散、クラウドベースまたはクライアントサーバコンピューティング環境で実行できるため、コンピュータプログラムの機能を具現するために必要な処理がネットワークを介して多数のコンピュータおよび/またはサービスに割り当てられる。
【0085】
オペレーティングシステムの一部として具現されたり、特定のアプリケーション、コンポーネント、プログラム、オブジェクト、モジュール、または命令語のシーケンス、またはこれらのサブセットとして具現されたりしても、本明細書に記載の様々な実施形態を具現するために実行されるルーチンは、ここで「プログラムコード」と呼ばれる。プログラムコードは、通常、様々なメモリおよび記憶装置内に様々な時間に常駐し、1つ以上のプロセッサによって読み取りおよび実行されるとき、本開示内容の様々な態様を具現するステップまたは要素を実行するために必要なステップを行う1つ以上の命令語を含む。さらに、実施形態は、完全に機能するコンピュータおよびシステムの文脈で説明され、以下に説明されるが、本明細書に記載されている様々な実施形態は、様々な形態のプログラム製品として配布することが可能であり、実施形態は、このような配布を実際に行うのに使用される特定のタイプのコンピュータ読み取り可能な媒体とは無関係に具現できることを理解するであろう。コンピュータ読み取り可能な媒体の例としては、特に、揮発性および不揮発性メモリ装置、フロッピーおよび他のリムーバブルディスク、ソリッドステートドライブ、ハードディスクドライブ、磁気テープおよび光ディスク(例えば、CD-ROM、DVDなど)のような実感型の非一時的媒体が含まれる。
【0086】
また、以下で説明される様々なプログラムコードは、これが特定の実施形態で具現されるアプリケーションに基づいて識別できる。しかし、以下の任意の特定のプログラム命名法は、単に便宜のために使用されたものであり、したがって、本発明は、このような命名法によって識別および/または暗示された任意の特定アプリケーションでのみ使用するように制限されてはならないことを理解するべきである。さらに、コンピュータプログラムがルーチン、手順、方法、モジュール、オブジェクトなどに体系化できる典型的に無限の数の方式とプログラム機能が典型的なコンピュータ内に常駐する様々なソフトウェア層(例えば、オペレーティングシステム、ライブラリ、API、アプリケーション、アプレットなど)中に割り当てられる様々な方式を考慮するとき、本発明は、本明細書に記載のプログラム機能の特定の体系化および割り当てに限定されないことを理解するべきである。
【0087】
本開示内容の利益を有する当業者は、図15cに示される例示的な環境が本明細書に開示された実施形態を制限するように意図されないことを認識するであろう。実際に、当業者は、他の代替ハードウェアおよび/またはソフトウェア環境が本明細書に開示された実施形態の範囲から逸脱することなく使用できることを認識するであろう。
【0088】
本開示内容における「処理ロジック」(例えば、処理ロジック1522)という用語は、本明細書に開示された動作を実行するために、1つ以上のプロセッサ、マイクロプロセッサ、マルチコアプロセッサ、ASICおよび/またはFPGAを含み得る。一部の実施形態において、メモリ(図示せず)は、動作を実行および/またはデータを格納するための命令語を格納するために処理ロジックに統合される。また、処理ロジックは、本開示内容の実施形態による動作を実行するためのアナログまたはデジタル回路を含み得る。
【0089】
本開示内容で説明される「メモリ」または「複数のメモリ」は、1つ以上の揮発性または不揮発性メモリアーキテクチャを含み得る。「メモリ」または「複数のメモリ」は、コンピュータ読み取り可能な命令語、データ構造、プログラムモジュール、またはその他のデータなどの情報を格納するための任意の方法または技術で具現された移動式および非移動式媒体であり得る。例示的なメモリ技術は、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリ、CD-ROM、DVD(Digital Versatile Disk)、高精細マルチメディア/データ記憶ディスクまたはその他の光学記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージまたは他の磁気記憶装置またはコンピューティング装置によるアクセスのために情報を格納するために使用できる任意の他の非送信媒体を含み得る。
【0090】
ネットワークは、任意のネットワークまたはネットワークシステムを含み得、このネットワークまたはネットワークシステムとしてピアツーピア(Peer-to-Peer)ネットワーク、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、インターネットなどのパブリックネットワーク、プライベートネットワーク、セルラーネットワーク、無線ネットワーク、有線ネットワーク、有無線組み合わせのネットワーク、および衛星ネットワークなどがあるが、これらに限定されない。
【0091】
通信チャネルは、IEEE802.11プロトコル、SPI(Serial Peripheral Interface)、IC(Inter-Integrated Circuit)、USB(Universal Serial Port)、CAN(Controller Area Network)、セルラーデータプロトコル(例えば、3G、4G、LTE、5G)、光通信ネットワーク、ISP(Internet Service Provider)、ピアツーピアネットワーク、LAN、WAN、パブリックネットワーク(例えば、「インターネット」)、プライベートネットワーク、衛星ネットワークまたは他のものを活用する1つ以上の有線または無線通信を含むか、またはこれによってルーティングされることができる。
【0092】
コンピューティング装置は、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、タブレット、ファブレット、スマートフォン、フィーチャーホン、サーバコンピュータ、または他のものを含み得る。サーバコンピュータは、データセンターに遠隔に位置するか、ローカルに格納できる。
【0093】
前述したプロセスは、コンピュータソフトウェアおよびハードウェアの側面で説明される。説明された技術は、有形または非一時的な機械(例えば、コンピュータ)読み取り可能な記憶媒体内に具体化され、機械によって実行されるときに機械が説明された動作を実行させる機械実行可能命令語を構成し得る。さらに、プロセスは、ASICなどのハードウェア内で具体化できる。
【0094】
実感型非一時的な機械読み取り可能な記憶媒体は、機械(例えば、コンピュータ、ネットワーク装置、パーソナル携帯情報端末、製造ツール、1つ以上のプロセッサセットを有する任意の装置など)によってアクセス可能な形で情報を提供(例えば、格納)する任意のメカニズムを含む。例えば、機械読み取り可能な記憶媒体は、記録可能/記録不可能媒体(例えば、ROM、RAM、磁気ディスク記憶媒体、光記憶媒体、フラッシュメモリ装置など)を含む。
【0095】
要約書に説明されたものを含め、本発明の例示された実施形態についての前述の説明は、包括的であるか、または本発明を開示された正確な形態に限定することを意図したものではない。本発明の特定の実施形態および本発明の例が例示的な目的で本明細書に説明されるが、関連技術分野における通常の知識を有する者が認識するように、本発明の範囲内で様々な修正が可能である。
【0096】
このような本発明の修正は、前述の詳細な説明に照らして行われ得る。次の特許請求の範囲で使用される用語は、本発明を本明細書に開示された特定の実施形態に限定するものと解釈されてはならない。むしろ、本発明の範囲は、確立された特許請求の範囲の解釈の原則に従って解釈されなければならない次の特許請求の範囲によって完全に決定されるべきである。
図1a
図1b
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15a
図15b
図15c
【手続補正書】
【提出日】2022-12-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーザー光を放出するように構成されるレーザーを含むレーザーアセンブリ階層と、
フォトニック集積回路(PIC)階層-前記PIC階層は、半導体光増幅器(SOA)および前記レーザー光をPICウェハにインカップル(Incouple)し、前記レーザー光を前記SOAに送るように構成されるPICウェハを含む-と、
前記レーザーアセンブリ階層と前記PICウェハとの間に配置されるウェハ層を含む自律走行車両用のLIDAR装置
【請求項2】
前記レーザー光は、赤外線レーザー光であり、前記ウェハ層は、前記赤外線レーザー光に対して透明である請求項1に記載のLIDAR装置
【請求項3】
前記ウェハ層は、前記レーザーアセンブリ階層から前記赤外線レーザー光を受光するように構成されるレンズを含み、前記レンズは、前記ウェハ層に統合され、前記赤外線レーザー光を前記PICウェハの入力格子に集束するように構成される請求項2に記載のLIDAR装置
【請求項4】
前記ウェハ層は、
レーザーキャリアウェハ-前記レーザーは、前記レーザーキャリアウェハにカップルされる-と、
SOAキャップウェハ-前記LIDAR装置の環境から前記SOAを封止し、前記SOAキャップウェハは、前記PICウェハと前記レーザーキャリアウェハとの間に配置される-と、を含む請求項2に記載のLIDAR装置
【請求項5】
前記ウェハ層および前記PICウェハは、単結晶シリコンで形成される請求項2に記載のLIDAR装置
【請求項6】
前記ウェハ層は、前記LIDAR装置の環境から前記SOAを封止し、前記レーザーは、前記ウェハ層にカップルされる請求項2に記載のLIDAR装置
【請求項7】
前記ウェハ層は、前記レーザーアセンブリ階層から前記レーザー光を受光するように構成されるレンズを含み、前記レンズは、前記ウェハ層に統合され、前記レーザー光を前記PICウェハの入力格子に集束するように構成される請求項1に記載のLIDAR装置
【請求項8】
前記PICウェハは、当該PICウェハに統合される出口特徴部を含み、前記出口特徴部は、前記SOAによって生成された増幅されたレーザー光を受光し、前記PICウェハから前記増幅されたレーザー光をアウトカップル(Outcouple)するように構成される請求項1に記載のLIDAR装置
【請求項9】
前記レーザーアセンブリ階層は、前記レーザーと前記レーザーアセンブリ階層のミラーとの間に配置されるレーザーレンズを含み、前記レーザーレンズは、前記レーザーから放出されたレーザー光をコリメートするように構成される請求項1に記載のLIDAR装置
【請求項10】
前記SOAは、前記PICウェハにフリップ接合される請求項1に記載のLIDAR装置
【請求項11】
前記PICウェハは、
前記SOAのためのはんだを収容できるサイズのトレンチと、
前記SOAを機械的に支持し、垂直整列基準を提供するように前記PICウェハで形成される支持台と、を含む請求項1に記載のLIDAR装置
【請求項12】
前記PICウェハは、当該PICウェハの入力格子からレーザー光を受光する1つ以上のエッジカプラを含み、前記1つ以上のエッジカプラは、前記レーザー光を前記SOAにインカップルするように構成される請求項1に記載のLIDAR装置
【請求項13】
前記PICウェハの出力格子は、前記入力格子よりも前記PICウェハ内に深く配置される請求項12に記載のLIDAR装置
【請求項14】
前記レーザーアセンブリ階層は、
前記LIDAR装置の環境から前記レーザーを封止するキャッピング層(Capping Layer)と、
前記キャッピング層の傾斜壁上に配置されるミラーと、をさらに含み、
前記PICウェハは、
入力格子と出力格子を含み、
前記入力格子は、前記ミラーから反射された前記レーザー光をインカップルし、前記レーザー光を前記SOAに送るように構成され、前記出力格子は、前記SOAから増幅されたレーザー光を受光し、前記PICウェハから前記増幅されたレーザー光をアウトカップルするように構成される請求項1に記載のLIDAR装置
【請求項15】
レーザーアセンブリ階層とフォトニック集積回路(PIC)階層とを含む光検出および距離測定(LIDAR)装置-前記レーザーアセンブリ階層は、赤外線レーザー光を放出するように構成される赤外線レーザーを含み、前記PIC階層は、半導体光増幅器(SOA)と前記赤外線レーザー光を前記PICウェハにインカップルし、前記赤外線レーザー光を前記SOAに送るように構成されるPICウェハを含み、前記LIDAR装置は、前記レーザーアセンブリ階層と前記PICウェハとの間に配置されるウェハ層を含む-と、
前記SOAによって生成された増幅されたレーザー光を反射する自律走行車両制御システムの環境内のターゲットから反射された赤外線レーザー光を受光するように構成される光検出器と、
前記光検出器によって生成された信号に応答して前記自律走行車両制御システムを制御する1つ以上のプロセッサと、を含む自律走行車両制御システム
【請求項16】
前記ウェハ層は、前記赤外線レーザー光に対して透明である請求項15に記載の自律走行車両制御システム
【請求項17】
前記ウェハ層は、前記レーザーアセンブリ階層から前記赤外線レーザー光を受光するように構成されるレンズを含み、前記レンズは、前記ウェハ層に統合され、前記赤外線レーザー光を前記PICウェハの入力格子に集束するように構成される請求項16に記載の自律走行車両制御システム
【請求項18】
前記ウェハ層は、
レーザーキャリアウェハ-前記レーザーは、前記レーザーキャリアウェハにカップルされる-と、
前記自律走行車両制御システムの前記環境から前記SOAを封止するSOAキャップウェハ-前記SOAキャップウェハは、前記PICウェハと前記レーザーキャリアウェハとの間に配置される-と、を含む請求項16に記載の自律走行車両制御システム
【請求項19】
レーザーアセンブリ階層およびとフォトニック集積回路(PIC)階層とを含む光検出および距離測定(LIDAR)装置-前記レーザーアセンブリ階層は、近赤外線レーザー光を放出するように構成される近赤外線レーザーを含み、前記PIC階層は、半導体光増幅器(SOA)および前記近赤外線レーザー光を前記PICウェハにインカップルし、前記近赤外線レーザー光を前記SOAに送るように構成されるPICウェハを含み、前記LIDAR装置は、前記レーザーアセンブリ階層と前記PICウェハとの間に配置されるウェハ層を含む-と、
前記SOAによって生成された増幅されたレーザー光を反射する自律走行車両の環境内のターゲットから反射された近赤外線レーザー光を受光するように構成される光検出器と、
前記光検出器によって生成された信号に応答して前記自律走行車両を制御する1つ以上のプロセッサと、を含む自律走行車両
【請求項20】
前記ウェハ層は、前記近赤外線レーザー光に対して透明である請求項19に記載の自律走行車両
【国際調査報告】