(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-23
(54)【発明の名称】表示パネルおよび表示装置
(51)【国際特許分類】
G09F 9/30 20060101AFI20230616BHJP
G09F 9/302 20060101ALI20230616BHJP
H10K 50/10 20230101ALI20230616BHJP
H10K 59/121 20230101ALI20230616BHJP
H10K 59/131 20230101ALI20230616BHJP
【FI】
G09F9/30 308Z
G09F9/30 338
G09F9/302 C
G09F9/30 365
H10K50/10
H10K59/121
H10K59/131
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022530784
(86)(22)【出願日】2021-05-28
(85)【翻訳文提出日】2022-05-25
(86)【国際出願番号】 CN2021096765
(87)【国際公開番号】W WO2021239112
(87)【国際公開日】2021-12-02
(31)【優先権主張番号】202010477260.3
(32)【優先日】2020-05-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.10 Jiuxianqiao Rd.,Chaoyang District,Beijing 100015,CHINA
(71)【出願人】
【識別番号】511121702
【氏名又は名称】成都京東方光電科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】CHENGDU BOE OPTOELECTRONICS TECHNOLOGY CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1188,Hezuo Rd.,(West Zone),Hi-tech Development Zone,Chengdu,Sichuan,611731,P.R.CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】▲龍▼ ▲躍▼
(72)【発明者】
【氏名】王 彬▲艷▼
(72)【発明者】
【氏名】邱 ▲遠▼游
(72)【発明者】
【氏名】▲孫▼ ▲開▼▲鵬▼
(72)【発明者】
【氏名】▲劉▼ ▲聡▼
(72)【発明者】
【氏名】▲呉▼ 超
【テーマコード(参考)】
3K107
5C094
【Fターム(参考)】
3K107AA01
3K107BB01
3K107BB08
3K107CC36
3K107DD39
3K107EE03
3K107EE07
3K107EE59
3K107EE68
3K107FF15
3K107HH05
5C094BA03
5C094BA14
5C094BA27
5C094CA19
5C094CA20
5C094DA09
5C094DA20
5C094DB01
5C094EA05
5C094EA10
(57)【要約】
表示パネル(000)および表示装置を開示する。表示パネル(000)は、ベース(100)と、ベース(100)上配置された複数の第1発光デバイス(200)、複数の第1画素駆動回路(300)、および複数の第1信号線(400)とを含む。ベース(100)における光透過領域(101a)には、第1発光デバイス(200)のみが配置され、第1発光デバイス(200)に電気的に接続された第1画素駆動回路(300)は、非光透過領域(101b)内に配置され、第1画素駆動回路(300)に電気的に接続された第1信号線(400)は、光透過領域(101a)外に配置されている。したがって、ベース(100)における光透過領域(101a)の光透過率は高い。表示パネル(000)が表示装置に集積されると、表示装置の画面占有率が比較的高いことが保証できる場合、表示装置における感光性センサー(001)の使用効果が良好であることが保証される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光透過領域と非光透過領域とを含む第1表示領域を有するベースと、
前記光透過領域内に配置されたアレイ状に配列された複数の第1発光デバイスと、
前記第1発光デバイスに電気的に接続され、前記非光透過領域内に配置されたアレイ状に配列された複数の第1画素駆動回路と、
前記第1画素駆動回路に電気的に接続され、前記光透過領域外に配置された複数の第1信号線と、
を含む、
表示パネル。
【請求項2】
前記第1信号線の延在方向は、複数の前記第1画素駆動回路の列方向と平行である、請求項1に記載の表示パネル。
【請求項3】
前記ベースは、前記第1表示領域の周辺に配置された第2表示領域をさらに有し、
前記第2表示領域内に配置されたアレイ状に配列された複数の第2発光デバイスと前記第2発光デバイスに電気的に接続された第2画素駆動回路とをさらに含み、
前記複数の第2発光デバイスの配列密度は、前記複数の第1発光デバイスの配列密度より大きい、
請求項1に記載の表示パネル。
【請求項4】
前記第1信号線は、互いに接続された第1接続部および第2接続部を含み、前記第1接続部は、前記非光透過領域内に配置され、且つ前記第1画素駆動回路の一列に電気的に接続され、前記第2接続部は、前記第2表示領域内に配置され、且つ前記第2画素駆動回路の一列に電気的に接続される、請求項3に記載の表示パネル。
【請求項5】
前記ベース上に配置された複数の第2信号線をさらに含み、前記第2信号線は、前記第2画素駆動回路に電気的に接続され、且つ前記第1画素駆動回路から接続解除され、
前記第1信号線は、前記第2画素駆動回路から接続解除され、前記複数の第1信号線は、第1駆動チップに接続されるように構成され、前記複数の第2信号線は、第2駆動チップに接続されるように構成される、
請求項3に記載の表示パネル。
【請求項6】
前記ベースは、前記第1駆動チップと前記第2駆動チップとを接続するためのバインディング領域をさらに有し、前記バインディング領域は、前記第2表示領域外に配置され、且つ前記第2表示領域において前記第1表示領域が設けられた側から離れて配置され、
前記第1信号線は、互いに接続された第1接続部および第2接続部を含み、前記第1接続部は、前記非光透過領域内に配置され、且つ前記第1画素駆動回路の一列に接続され、前記第2接続部は、前記第2表示領域内に配置され、且つ前記第2画素駆動回路から接続解除される、
請求項5に記載の表示パネル。
【請求項7】
前記第2信号線は、すべて前記第2表示領域内に配置される、請求項6に記載の表示パネル。
【請求項8】
前記第2信号線は、第3接続部と第4接続部とを含み、前記第3接続部は、前記第2表示領域内に配置され、且つ前記第2画素駆動回路の一列に電気的に接続され、前記第4接続部は、前記非光透過領域内に配置され、且つ前記第1画素駆動回路から接続解除される、請求項6に記載の表示パネル。
【請求項9】
前記第3接続部と前記第4接続部は、前記第2表示領域と前記非光透過領域との境界で切断される、請求項8に記載の表示パネル。
【請求項10】
前記ベース上に配置された複数の第3信号線をさらに含み、前記第3信号線は、すべて前記第2表示領域内に配置され、且つ前記第3信号線は、前記第2画素駆動回路の一列に電気的に接続される、請求項6に記載の表示パネル。
【請求項11】
前記ベースは、前記第1駆動チップと前記第2駆動チップとを接続するためのバインディング領域をさらに有し、前記バインディング領域は、前記第2表示領域外に配置され、且つ前記第2表示領域において前記第1表示領域が設けられた側に近づいて配置され、
前記第2信号線は、互いに接続された第3接続部および第4接続部を含み、前記第3接続部は、前記第2表示領域内に配置され、且つ前記第2画素駆動回路の一列に接続され、前記第4接続部は、前記非光透過領域内に配置され、且つ前記第1画素駆動回路から接続解除される、
請求項5に記載の表示パネル。
【請求項12】
前記第1信号線は、すべて前記非光透過領域内に配置される、請求項11に記載の表示パネル。
【請求項13】
前記第1信号線は、第1接続部と第2接続部とを含み、前記第1接続部は、前記非光透過領域内に配置され、且つ前記第1画素駆動回路の一列に電気的に接続され、前記第2接続部は、前記第2表示領域内に配置され、且つ前記第2画素駆動回路から接続解除される、請求項11に記載の表示パネル。
【請求項14】
前記第1接続部と前記第2接続部は、前記第2表示領域と前記非光透過領域との境界で切断される、請求項13に記載の表示パネル。
【請求項15】
前記ベース上に配置された複数の第3信号線および複数の第4信号線をさらに含み、前記複数の第3信号線は、すべて前記第2表示領域内に配置され、前記第3信号線は、前記第2画素駆動回路の一列に電気的に接続され、前記第4信号線の一部は、前記第2表示領域内に配置され、他の一部は、前記光透過領域に配置され、第4信号線は、前記第2画素駆動回路の一列に電気的に接続される、請求項11に記載の表示パネル。
【請求項16】
前記ベース上に配置された接続配線をさらに含み、前記接続配線の一端は、前記第1発光デバイスに電気的に接続され、他端は、前記第1画素駆動回路に電気的に接続される、請求項1から15のいずれか1項に記載の表示パネル。
【請求項17】
前記接続配線の前記光透過領域内に配置された部分は、透明導電材で作製される、請求項16に記載の表示パネル。
【請求項18】
前記非光透過領域内に配置されたアレイ状に配列された複数の第3発光デバイス、および前記第3発光デバイスに電気的に接続された第3画素駆動回路をさらに含み、複数の前記第3画素駆動回路と複数の前記第1画素駆動回路は、交互に配置される、請求項1から15のいずれか1項に記載の表示パネル。
【請求項19】
複数の前記第3発光デバイスの配列密度は、複数の前記第1発光デバイスの配列密度に等しい、請求項18に記載の表示パネル。
【請求項20】
感光性センサーと請求項1から請求項19のいずれか1項に記載の表示パネルとを含み、前記感光性センサーの受光面の前記ベース上への正投影は、前記光透過領域内にある表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2020年05月29日に提出された出願番号202010477260.5、発明名称「表示パネルおよび表示装置」の中国特許出願の優先権を主張し、その全ての内容は参照により本出願に援用する。
【0002】
本出願は、表示技術の分野に関し、特に表示パネルおよび表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0003】
現在、表示装置のディスプレイは、ユーザーがより良い視覚体験を持つように、大画面化と全画面化の方向に発展している。携帯電話やタブレットなどの表示装置を例にとると、これらの表示装置がカメラや光線センサーなどの部品を必要とし、これらの部品が、通常、表示装置の正面(すなわち、表示面と同一の面)に配置されるため、表示装置の画面占有率が低下する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本出願は、表示パネルおよび表示装置を提供する。技術案は以下の通りである。
【0005】
一側面において、光透過領域と非光透過領域とを含む第1表示領域を有するベースと、
前記光透過領域内に配置されたアレイ状に配列された複数の第1発光デバイスと、
前記第1発光デバイスに電気的に接続され、前記非光透過領域内に配置されたアレイ状に配列された複数の第1画素駆動回路と、
前記第1画素駆動回路に電気的に接続され、前記光透過領域外に配置された複数の第1信号線と、
を含む、
表示パネルに関する。
【0006】
選択肢の一つとして、前記第1信号線の延在方向は、複数の前記第1画素駆動回路の列方向と平行である。
【0007】
選択肢の一つとして、前記ベースは、前記第1表示領域の周辺に配置された第2表示領域をさらに有し、
前記第2表示領域内に配置されたアレイ状に配列された複数の第2発光デバイスと前記第2発光デバイスに電気的に接続された第2画素駆動回路とをさらに含み、
ここで、前記複数の第2発光デバイスの配列密度は、前記複数の第1発光デバイスの配列密度より大きい。
【0008】
選択肢の一つとして、前記第1信号線は、互いに接続された第1接続部および第2接続部を含み、前記第1接続部は、前記非光透過領域内に配置され、且つ前記第1画素駆動回路の一列に電気的に接続され、前記第2接続部は、前記第2表示領域内に配置され、且つ前記第2画素駆動回路の一列に電気的に接続される。
【0009】
選択肢の一つとして、前記表示パネルは、前記ベース上に配置された複数の第2信号線をさらに含み、前記第2信号線は、前記第2画素駆動回路に電気的に接続され、且つ前記第1画素駆動回路から接続解除され、
ここで、前記第1信号線は、前記第2画素駆動回路から接続解除され、前記複数の第1信号線は、第1駆動チップに接続されるように構成され、前記複数の第2信号線は、第2駆動チップに接続されるように構成される。
【0010】
選択肢の一つとして、前記ベースは、前記第1駆動チップと前記第2駆動チップとを接続するためのバインディング領域をさらに有し、前記バインディング領域は、前記第2表示領域外に配置され、且つ前記第2表示領域において前記第1表示領域が設けられた側から離れて配置され、
前記第1信号線は、互いに接続された第1接続部および第2接続部を含み、前記第1接続部は、前記非光透過領域内に配置され、且つ前記第1画素駆動回路の一列に接続され、前記第2接続部は、前記第2表示領域内に配置され、且つ前記第2画素駆動回路から接続解除される。
【0011】
選択肢の一つとして、前記第2信号線は、すべて前記第2表示領域内に配置される。
【0012】
選択肢の一つとして、前記第2信号線は、第3接続部と第4接続部とを含み、前記第3接続部は、前記第2表示領域内に配置され、且つ前記第2画素駆動回路の一列に電気的に接続され、前記第4接続部は、前記非光透過領域内に配置され、且つ前記第1画素駆動回路から接続解除される。
【0013】
選択肢の一つとして、前記第3接続部と前記第4接続部は、前記第2表示領域と前記非光透過領域との境界で切断される。
【0014】
選択肢の一つとして、前記表示パネルは、前記ベース上に配置された複数の第3信号線をさらに含み、前記第3信号線は、すべて前記第2表示領域内に配置され、且つ前記第3信号線は、前記第2画素駆動回路の一列に電気的に接続される。
【0015】
選択肢の一つとして、前記ベースは、前記第1駆動チップと前記第2駆動チップとを接続するためのバインディング領域をさらに有し、前記バインディング領域は、前記第2表示領域外に配置され、且つ前記第2表示領域において前記第1表示領域が設けられた側に近づいて配置され、
前記第2信号線は、互いに接続された第3接続部および第4接続部を含み、前記第3接続部は、前記第2表示領域内に配置され、且つ前記第2画素駆動回路の一列に接続され、前記第4接続部は、前記非光透過領域内に配置され、且つ前記第1画素駆動回路から接続解除される。
【0016】
選択肢の一つとして、前記第1信号線は、すべて前記非光透過領域内に配置される。
【0017】
選択肢の一つとして、前記第1信号線は、第1接続部と第2接続部とを含み、前記第1接続部は、前記非光透過領域内に配置され、且つ前記第1画素駆動回路の一列に電気的に接続され、前記第2接続部は、前記第2表示領域内に配置され、且つ前記第2画素駆動回路から接続解除される。
【0018】
選択肢の一つとして、前記第1接続部と前記第2接続部は、前記第2表示領域と前記非光透過領域との境界で切断される。
【0019】
選択肢の一つとして、前記表示パネルは、前記ベース上に配置された複数の第3信号線および複数の第4信号線をさらに含み、前記複数の第3信号線は、すべて前記第2表示領域内に配置され、前記第3信号線は、前記第2画素駆動回路の一列に電気的に接続され、前記第4信号線の一部は、前記第2表示領域内に配置され、他の一部は、前記光透過領域に配置され、第4信号線は、前記第2画素駆動回路の一列に電気的に接続される。
【0020】
選択肢の一つとして、前記表示パネルは、前記ベース上に配置された接続配線をさらに含み、前記接続配線の一端は、前記第1発光デバイスに電気的に接続され、他端は、前記第1画素駆動回路に電気的に接続される。
【0021】
選択肢の一つとして、前記接続配線の前記光透過領域内に配置された部分は、透明導電材で作製される。
【0022】
選択肢の一つとして、前記表示パネルは、前記非光透過領域内に配置されたアレイ状に配列された複数の第3発光デバイス、および前記第3発光デバイスに電気的に接続された第3画素駆動回路をさらに含み、複数の前記第3画素駆動回路と複数の前記第1画素駆動回路は、交互に配置される。
【0023】
選択肢の一つとして、複数の前記第3発光デバイスの配列密度は、複数の前記第1発光デバイスの配列密度に等しい。
【0024】
別の側面において、感光性センサーと上述した表示パネルとを含み、前記感光性センサーの受光面の前記ベース上への正投影は、前記光透過領域内にある表示装置に関する。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】本出願の実施例による表示パネルの平面図である。
【
図2】
図1に示された表示パネルの画素配列の概略図である。
【
図3】本出願の実施例による別の表示パネルの平面図である。
【
図4】本出願の実施例による表示パネルの画素配列の概略図である。
【
図5】本出願の実施例による別の表示パネルの画素配列の概略図である。
【
図6】本出願の実施例によるさらに別の表示パネルの画素配列の概略図である。
【
図7】本出願の別の実施例による表示パネルの画素配列の概略図である。
【
図8】本出願の別の実施例による別の表示パネルの画素配列の概略図である。
【
図9】本出願の実施例による表示装置の構造概略図である。
【
図10】
図9に示された表示装置のA-A’における断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明の目的、技術案および利点をより明確にするために、以下、具体的な実施例および図面を参照して本発明をより詳細に説明する。
【0027】
なお、本出願における一つ以上の実施例で使用される技術用語または科学用語は、特に定義されない限り、本開示の属する技術分野において一般的な技能を有する者に理解される通常の意味であるべきである。本出願における一つ以上の実施例で使用される「第1」、「第2」および類似の用語は、任意の順序、数量または重要性を表すものではなく、単に異なる構成要素を区別するために用いられる。「含む」または「含有する」などの類似の用語とは、この用語の前に現れる要素または対象物が、他の要素または対象物を排除することなく、この用語の後に列挙された要素または対象物及びその均等物をカバーすることを意味する。「接続」または「繋がり」などの類似の用語は、物理的または機械的接続に限定されるものではなく、直接的または間接的にかかわらず、電気的接続を含むことができる。「上」、「下」、「左」、「右」などは相対位置関係のみを表し、説明されたオブジェクトの絶対位置が変更されると、相対的な位置関係もそれに応じて変更される可能性がある。
【0028】
現在、表示装置の画面占有率を向上させるために、表示装置における表示パネルを、局所的に光を透過させる表示パネルとして設計することができる。例えば、当該表示パネルは、通常表示部分と光透過表示部分とを含む。通常表示部分と光透過表示部分の両方に画素が設けられることにより、通常表示部分と光透過表示部分の両方に画面を表示させる。
【0029】
表示装置における感光性センサー(例えばカメラにおける画像センサー、赤外線センサー又は距離センサーなど)は、表示パネルの表示面と対向する側に配置され、当該感光性センサーの感光面の表示パネル上への正投影は、光透過表示部分内にある。通常表示部分の画素密度(英語:Pixels Per Inch、PPIと略称される)は、当該光透過表示部分を透過して感光性センサーの受光面に周囲光線が入り込むようにするために、光透過表示部分のPPIよりも高い。このようにすると、表示装置の画面占有率が比較的高いことが保証できる場合、感光性センサーが正常に作動することを保証することができる。
【0030】
しかしながら、現在の表示パネルにおける光透過表示部分には、通常、信号線(例えば、データライン)および画素駆動回路を配列する必要があるが、信号線と画素駆動回路が、通常、光を透過しないため、光透過表示部分の周囲光線に対する光透過率が低く、感光性センサーの使用効果が悪い。例えば、感光性センサーがカメラにおける画像センサーである場合、光透過率が低い光透過表示部分は、カメラによって撮影された画像の品質を低下させる。
【0031】
図1は、本出願の実施例による表示パネルの平面図であり、
図2は、
図1に示された表示パネルの画素配列の概略図である。
【0032】
当該表示パネルは、ベース100と、ベース100上に配置された複数の第1発光デバイス200(
図2に示されたブロックEは、1つの第1発光デバイスを表す)と、複数の第1画素駆動回路300(
図2に示されたブロックDは、1つの第1画素駆動回路を表す)と、複数の第1信号線400と、含み得る。
【0033】
当該ベース100は、第1表示領域101を有し、当該第1表示領域101は、光透過領域101aと非光透過領域101bとを含む。なお、
図1は、非光透過領域101bがリング状領域であり、且つ当該非光透過領域101bが光透過領域101aを囲むように配置されることを例に挙げて概略的に示している。他の選択可能な実施形態において、
図3に示されたように、
図3は、本出願の実施例による別の表示パネルの平面図であり、非光透過領域101bは、光透過領域101aの片側に配置されてもよい。
【0034】
本出願の実施例において、複数の第1発光デバイス200は、アレイ状に配列されてもよく、且つ当該複数の第1発光デバイス200は、いずれも光透過領域101a内に配置される。複数の第1画素駆動回路300も、アレイ状に配列されてもよく、且つ当該複数の第1画素駆動回路300は、いずれも非光透過領域101b内に配置される。
【0035】
なお、非光透過領域101b内の第1画素駆動回路300の数は、光透過領域101a内の第1発光デバイス200の数以上である。各第1発光デバイス200は、1つの第1画素駆動回路300に電気的に接続されていてもよい。このようにすると、各第1画素駆動回路300は、発光するように1つの第1発光デバイス200を駆動することができる。
【0036】
複数の第1信号線400は、いずれも光透過領域101a外に配置されてもよく、且つ当該第1信号線400は、第1画素駆動回路300に電気的に接続されてもよい。例示的に、1本の第1信号線400は、第1画素駆動回路300の一列に電気的に接続されてもよい。
【0037】
なお、本出願の実施例における第1信号線400は、データラインであってもよく、以下の実施例に示された様々な信号線(例えば第2信号線、第3信号線、および第4信号線など)は、いずれもデータラインを例に挙げて説明される。当該第1信号線400は、第1画素駆動回路300を介して第1発光デバイス200に駆動信号を供給することにより、第1発光デバイス200を発光させることができる。
【0038】
本出願の実施例において、第1発光デバイス200は、有機発光ダイオード(英語:Organic Light-Emitting Diode、OLEDと略称される)発光デバイスであってもよい。それは、ベース10に対して垂直かつ離れる方向に沿って積層されたアノード、発光層、およびカソードを含み得る。ここで、第1発光デバイス200におけるアノードは、第1画素駆動回路に電気的に接続されてもよい。当該アノードとカソードの両方は、光透過導電材で作られ、例えば、当該光透過フィルム導電材は、インジウムスズ酸化物(英語:Indium Tin Oxide、ITOと略称される)であってもよい。このようにすると、光透過領域101a内に配置された第1発光デバイス200の光透過性が高く、この結果、当該光透過領域101aの光透過率が高い。
【0039】
図2に示されたように、当該表示パネルは、ベース100上に配置された複数の接続配線500をさらに含み得る。各接続配線500の一端は、光透過領域101a内に配置された1つの第1発光デバイス200に電気的に接続され、他端は、非光透過領域101b内に配置された1つの第1画素駆動回路300に電気的に接続される。このようにすると、各第1発光デバイス200は、1本の接続配線を介して1つの第1画素駆動回路300に電気的に接続されることができる。
【0040】
例示的に、各接続配線500の光透過領域101aに配置された部分は、透明導電材で作られてもよい。このようにすると、光透過領域101aの光透過率をさらに向上させることができる。当該接続配線500の製造プロセスを簡略化するために、当該接続配線500がすべて透明導電材で作られてもよい。ここで、当該透明導電材は、ITOであってもよい。
【0041】
なお、
図2には、複数の第1発光デバイス200のうちの1列の第1発光デバイス200が、複数の第1画素駆動回路300のうちの1列の第1画素駆動回路300に電気的に接続された接続形態のみが示されている。他の第1発光デバイスと他の第1画素駆動回路との接続形態は、このような接続形態と同様である。
【0042】
以上のように、本出願の実施例による表示パネルは、ベースと、ベース上に配置された複数の第1発光デバイス、複数の第1画素駆動回路、および複数の第1信号線とを含む。ベースにおける光透過領域には、第1発光デバイスのみが配置され、第1発光デバイスに電気的に接続された第1画素駆動回路は、非光透過領域内に配置され、第1画素駆動回路に電気的に接続された第1信号線は、光透過領域外に配置されている。したがって、ベースにおける光透過領域の光透過率は高い。当該表示パネルが表示装置に集積されると、当該表示装置の画面占有率が比較的高いことが保証できる場合、表示装置における感光性センサーの使用効果が良好であることが保証される。例えば、感光性センサーがカメラにおける画像センサーである場合、光透過領域の光透過率が高いため、周囲光線が光透過領域を通ってカメラに入射した後、カメラにより高品質の画像を撮像させることができる。
【0043】
本出願の実施例において、
図2に示されたように、各第1発光デバイス200およびそれに接続された第1画素駆動回路300は、1つの第1画素ユニットを構成することができる。ベース100は、第1表示領域101の周辺に配置された第2表示領域102をさらに有する。当該表示パネルは、第2表示領域102内に配置されたアレイ状に配列された複数の第2画素ユニット600(
図2に示されたブロックP1は、1つの第2画素ユニットを表す)と、非光透過領域101b内に配置されたアレイ状に配列された複数の第3画素ユニット700(
図2に示されたブロックP2は、1つの第3画素ユニットを表す)と、をさらに含む。
【0044】
ここで、各第2画素ユニット600は、第2発光デバイスおよび当該第2発光デバイスに電気的に接続された第2画素駆動回路を含んでもよく、当該第2画素駆動回路は、発光するように第2発光デバイスを駆動するために使用される。各第3画素ユニット700は、第3発光デバイスおよび当該第3発光デバイスに電気的に接続された第3画素駆動回路を含んでもよく、当該第3画素駆動回路は、発光するように第3発光デバイスを駆動するために使用される。本出願の実施例において、当該第2発光デバイスと第3発光デバイスは、いずれもOLED発光デバイスであってもよい。
【0045】
本出願において、第1表示領域101における非光透過領域101bには、複数の第3画素駆動回路は、複数の第1画素駆動回路300と交互に配置されてもよい。つまり、隣接する2つの第3画素ユニット700の間には1つの第1画素駆動回路300が設けられ、隣接する2つの第1画素駆動回路300の間には1つの第3画素ユニット700が設けられている。
【0046】
第1表示領域101には、第3発光デバイスの配列密度は、第1発光デバイス200の配列密度に等しくてもよく、もちろん、第3発光デバイスの配列密度は、第1発光デバイス200の配列密度。第2表示領域102内の第2発光デバイスの配列密度は、第1表示領域101内の第3発光デバイスの配列密度より大きい。つまり、第2表示領域102のPPIは、第1表示領域101のPPIより高く、第2表示領域102の表示效果が良好であることが保証される。
【0047】
なお、
図2には、各第1発光デバイス200は、2つのサブ発光デバイスを含み、相応的に、各第1画素駆動回路300は、対応する2つのサブ画素駆動回路を含み、且つ各第1信号線400は、対応する2本のサブ接続配線を含む。このようにすると、1列のサブ画素駆動回路は、対応する1本のサブ接続配線に電気的に接続されることができ、第1発光デバイス200における各サブ発光デバイスは、1本の接続配線500を介して対応するサブ画素駆動回路に電気的に接続されることができる。ここで、各第1発光デバイス200における2つのサブ発光デバイスは、それぞれ2つの異なる色のサブ発光デバイスであってもよい。例えば、この2つの異なる色のサブ発光デバイスは、それぞれ赤色サブ発光デバイスおよび緑色サブ発光デバイス、赤色サブ発光デバイスおよび青色サブ発光デバイス、又は緑色サブ発光デバイスおよび青色サブ発光デバイスである。
【0048】
見やすくするために、以下の実施例では、各第1発光デバイス200が1つのサブ発光デバイスであり、各第1画素駆動回路300が1つのサブ画素駆動回路であり、各第1発光デバイス200が1本の接続配線500を介して1つの第1画素駆動回路300に電気的に接続されることを例に挙げて概略的に説明する。
【0049】
本出願の実施例において、第1信号線400の配線方向は様々であるが、本出願の実施例では、以下の2つの選択可能な実施形態を例に挙げて概略的に説明する。
【0050】
第1選択可能な実施形態において、
図4に示されたように、
図4は、本出願の実施例による表示パネルの画素配列の概略図である。第1信号線400は、順次に接続された第1接続部分400a、ジャンパ部分400b、巻線部分400c、および第2接続部分400dを含み得る。ここで、第1接続部分400aは、非光透過領域101b内に配置され、且つ1列の第1画素駆動回路300に電気的に接続され、第2接続部分400dは、第2表示領域102内に配置され、且つ1列の第2画素ユニット600における第2画素駆動回路に電気的に接続され、巻線部分400cの一端は、第2接続部分400dに接続され、巻線部分400cは、光透過領域101b外に配置され、且つ光透過領域101bの外側境界に沿って延在し、ジャンパ部分400bの一端は、巻線部分400cに接続され、他端は、第1接続部分400aに接続される。このようにすると、第1信号線400にロードされた駆動信号は、第1画素駆動回路300を介して発光するように第1発光デバイス200を駆動するだけでなく、第2画素ユニット600における第2画素駆動回路を介して発光するように第2発光デバイスを駆動することもできる。
【0051】
なお、第1接続部分400aのジャンパ部分400bから離れた一端は、第2表示領域102内に配置された信号線から切断される必要がある。
【0052】
第2選択可能な実施形態において、
図5に示されたように、
図5は、本出願の実施例による別の表示パネルの画素配列の概略図である。複数の第1画素駆動回路300は、複数列に配置され、且つ複数の第1画素駆動回路300の列方向は、いずれもY方向である。第1信号線400の延在方向は、複数の第1画素ユニット200の列方向と平行であり、つまり、第1信号線400の延在方向は、方向Yと平行である。なお、本出願における図面は、第1表示領域101が規則的な矩形領域であることを例に挙げて概略的に説明され、第1表示領域101の形状が不規則形状(例えば、円形や三角形など)である場合、第1表示領域101内に配列された第1画素駆動回路300の配列も不規則であるが、方向Yに対して垂直な方向に複数列に配列されることができ、且つ各列の第1画素駆動回路300は、1本の第1信号線400に接続されることができる。
【0053】
このような場合、第1信号線400は、互いに接続された第1接続部401および第2接続部402を含み得る。ここで、第1接続部401は、非光透過領域101b内に配置され、且つ1列の第1画素駆動回路300に電気的に接続されることができ、第2接続部402は、第2表示領域102内に配置され、且つ1列の第2画素ユニット600における第2画素駆動回路に電気的に接続されることができる。このようにすると、第1信号線400にロードされた駆動信号は、第1画素駆動回路300を介して発光するように第1発光デバイス200を駆動するだけでなく、第2画素ユニット600における第2画素駆動回路を介して発光するように第2発光デバイスを駆動することもできる。
【0054】
なお、第2表示領域102内に配置された第1信号線400以外の信号線は、第1表示領域101内に延びることはない。
【0055】
上記2つの選択可能な実施形態において、第1選択可能な実施形態について、第1信号線400の本数が多く、且つ当該第1信号線400における巻線部分400cが一部の空間を占有する。したがって、巻線部分400cを有する第1信号線400を配置することにより、非光透過領域101b内に配置された第3画素ユニット700の配列密度に影響を与え、表示パネルの開口率を制限する。
【0056】
第2選択可能な実施形態について、第1信号線400には巻線部が設けられておらず、その延在方向は、複数の第1画素駆動回路300の列方向(すなわち方向Y)と平行であり、且つ各第1信号線400は、1列の第1画素駆動回路300が位置する領域内に設けられていればよく、並列配置は、非光透過領域101b内に配置された第3画素ユニット700の配列密度に影響を与え、当該表示パネルの開口率が高くなる。
【0057】
このため、第2選択可能な実施形態は、第1選択可能な実施形態よりも良好な効果を奏し、以下の実施例では、第1信号線400と方向Yを例に挙げて概略的に説明する。なお、上記2つの選択可能な実施形態において、第1信号線400が第1発光デバイス200および第2発光デバイスを同時に駆動することを例に挙げて説明する。以下の実施例では、第1発光デバイスと第2発光デバイスが異なる信号線を介して駆動されることを例に挙げて説明する。
【0058】
図6に示されたように、
図6は、本出願の実施例によるさらに別の表示パネルの画素配列の概略図である。表示パネルは、ベース100上に配置された複数の第2信号線800をさらに含み得る。ここで、第2信号線800は、第2画素ユニット600における第2画素駆動回路に電気的に接続され、且つ第1画素駆動回路300から接続解除される。第1信号線400は、第1画素駆動回路300に電気的に接続され、且つ第2画素駆動回路から接続解除される。
【0059】
本出願の実施例において、複数の第1信号線400は、第1駆動チップに接続されるように構成され、複数の第2信号線800は、第2駆動チップに接続されるように構成される。このようにすると、第1駆動チップの制御下で、第1信号線400は、第1画素駆動回路300を介して発光するように第1発光デバイスを駆動することができ、第2駆動チップの制御下で、第2信号線800は、第2画素駆動回路を介して発光するように第2発光デバイスを駆動することができる。
【0060】
選択肢の一つとして、当該表示パネルは、ベース100上に配置された複数の第5信号線900をさらに含み得る。ここで、第5信号線900は、第3画素ユニット700における第3画素駆動回路に電気的に接続され、且つ第2画素駆動回路から接続解除されることができる。当該複数の第5信号線900は、第1駆動チップに接続されるように構成される。このようにすると、第1駆動チップの制御下で、第5信号線は、第3画素駆動ユニットを介して発光するように第3発光デバイスを駆動することができる。
【0061】
このようにすると、第1駆動チップにより、第1表示領域101内に配置された画素ユニットのみを制御することができ、第2駆動チップにより、第2表示領域102内に配置された画素ユニットのみを制御することができる。つまり、PPIの低い第1表示領域101とPPIの高い第2表示領域102は、異なる駆動チップによって制御される必要がある。このようにすると、PPIの低い第1表示領域101に表示された画面の発光輝度が高いことが保証され、表示パネルの均一性が良好であることが保証される。
【0062】
本出願の実施例において、ベース100は、第2表示領域102外に配置されたバインディング領域(
図6に図示せず)をさらに有し、当該バインディング領域は、第1駆動チップと第2駆動チップとを接続するために使用される。当該バインディング領域が第2表示領域102の異なる側にある場合、表示パネルにおける信号線の配列形態も異なる。本出願の実施例では、以下の2つの例示的な実施形態を例に挙げて説明する。
【0063】
第1例示的な実施形態において、
図7は、本出願の別の実施例による表示パネルの画素配列の概略図である。ベース100におけるバインディング領域103は、第2表示領域102において第1表示領域101が設けられた側から離れて配置される。このような場合、第1信号線400は、互いに接続された第1接続部401および第2接続部402を含む。ここで、第1接続部401は、非光透過領域101b内に配置され、且つ1列の第1画素駆動回路300に電気的に接続されることができ、第2接続部402は、第2表示領域102内に配置され、且つ第2画素ユニット600における第2画素駆動回路から接続解除されることができる。
【0064】
例示的に、第1画素駆動回路300と第2画素駆動回路は、同じ層に設けられ、第1画素駆動回路300と第1信号線400との間に絶縁層が存在する。第1信号線400における第1接続部401と第1画素駆動回路300との間の絶縁層にビアホールが形成され、当該第1接続部401は、当該ビアホールを介して第1画素駆動回路に電気的に接続されることができ、第1信号線400における第2接続部402と第2画素駆動回路との間の絶縁層にビアホールが形成されず、当該第2接続部402は、絶縁層によって第2画素駆動回路から接続解除されることができる。このようにすると、第1駆動チップから供給された駆動信号は、第2接続部402を介して第1接続部401に伝送することができ、この結果、第1接続部401は、第1画素駆動回路300を介して発光するように第1発光デバイス200を駆動することができる。
【0065】
なお、第5信号線900の構造は、第1駆動信号線300の構造と同様であってもよく、ここでは第5信号線900の構造について説明しない。
【0066】
本出願において、第2信号線800の構造は、様々であり、本出願の実施例では、以下の2つのケースを例に挙げて概略的に説明する。
【0067】
第1ケースにおいて、第2信号線800は、すべて第2表示領域102内に配置される。つまり、当該第2信号線800は、第1表示領域101内に延びることはない。
【0068】
第2ケースにおいて、第2信号線800は、第3接続部801と第4接続部802とを含む。ここで、第3接続部801は、第2表示領域102内に配置され、且つ1列の第2画素ユニット600における第2画素駆動回路に電気的に接続され、第4接続部802は、非光透過領域101b内に配置され、且つ第1画素駆動回路に電気的に接続される。なお、第2信号線800が、第2画素駆動回路に電気的に接続され、且つ第1画素駆動回路300から接続解除されるに関する具体的な構造および原理について、第1信号線400に関する説明を参照することができる。本出願の実施例では、説明を省略する。
【0069】
本出願の実施例において、第2信号線800における第3接続部801は、第4接続部802に対して電気的に接続されてもよく、接続解除されてもよい。例示的に、
図7に示されたように、第3接続部801が第4接続部802から接続解除された場合、当該第3接続部801と第4接続部802は、第2表示領域102と非光透過領域101bとの境界で切断されることができる。このようにすると、第2駆動チップによって第2信号線800に印加された駆動信号が第4接続部802にロードされないため、非光透過領域101bへの干渉という問題が回避され、第1表示領域101の表示効果が向上する。
【0070】
選択肢の一つとして、当該表示パネルは、ベース100上に配置された複数の第3信号線1000をさらに含み得て、当該第3信号線1000は、すべて第2表示領域102内に配置され、且つ当該第3信号線1000は、1列の第2画素ユニット600における第2画素駆動回路に電気的に接続される。ここで、複数の第3信号線1000は、第2駆動チップに接続されるように構成される。このようにすると、第2駆動チップの制御下で、第3信号線1000は、第2画素駆動回路を介して発光するように第2発光デバイスを駆動することができる。
【0071】
第2例示的な実施形態において、
図8は、本出願の別の実施例による別の表示パネルの画素配列の概略図である。ベース100におけるバインディング領域103は、第2表示領域102において第1表示領域101が設けられた側に近づいて配置される。このような場合、第2信号線800は、互いに接続された第3接続部801および第4接続部802を含む。ここで、第3接続部801は、第2表示領域102内に配置され、且つ1列の第2画素ユニット600における第2画素駆動回路に電気的に接続され、第4接続部802は、非光透過領域101b内に配置され、且つ第1画素駆動回路300から接続解除される。
【0072】
例示的に、第1画素駆動回路300と第2画素駆動回路は、同じ層に設けられ、第1画素駆動回路300と第2信号線800との間に絶縁層が存在する。第2信号線800における第3接続部801と第2画素駆動回路との間の絶縁層にビアホールが形成され、当該第3接続部801は、当該ビアホールを介して第2画素駆動回路に電気的に接続されることができ、第2信号線800における第4接続部802と第1画素駆動回路との間の絶縁層にビアホールが形成されず、当該第4接続部802は、絶縁層によって第1画素駆動回路300から接続解除されることができる。このようにすると、第2駆動チップから供給された駆動信号は、第4接続部802を介して第3接続部801に伝送することができ、その結果、第3接続部801は、第2画素駆動回路を介して発光するように第2発光デバイスを駆動することができる。
【0073】
選択肢の一つとして、当該表示パネルは、ベース100上に配置された複数の第3信号線(
図8に図示せず)および複数の第4信号線1100をさらに含み得る。第3信号線1000は、すべて第2表示領域102内に配置され、且つ当該第3信号線は、1列の第2画素ユニット600における第2画素駆動回路に電気的に接続される。第4信号線1100の一部は、第2表示領域102内に配置され、他の一部は、光透過領域101a内に配置され、第4信号線1100は、1列の第2画素ユニット600における第2画素駆動回路に電気的に接続される。ここで、複数の第3信号線と複数の第4信号線1100は、いずれも第2駆動チップに接続されるように構成される。このようにすると、第2駆動チップの制御下で、第3信号線と第4信号線1100は、第2画素駆動回路を介して発光するように第2発光デバイスを駆動する。
【0074】
このような場合、第4信号線1100は、光透過領域101aを跨いで第2表示領域102内に延びる必要がある。したがって、光透過領域101aの光透過率を向上させるために、第4信号線1100の光透過領域101a内に配置された部分は、透明導電材で作製されることができる。
【0075】
本出願において、第1信号線800の構造は、様々であり、本出願の実施例では、以下の2つのケースを例に挙げて概略的に説明する。
【0076】
第1ケースにおいて、第1信号線800は、すべて非光透過領域101b内に配置される。つまり、当該第1信号線400は、第2表示領域102内に延びることはない。
【0077】
第2ケースにおいて、第1信号線400は、第1接続部401と第2接続部402とを含む。ここで、第1接続部401は、非光透過領域101b内に配置され、1列の第1画素駆動回路300に電気的に接続されることができ、第2接続部402は、第2表示領域102内に配置され、且つ第2画素ユニット600における第2画素駆動回路から接続解除されることができる。なお、第1信号線400が、第1画素駆動回路300に電気的に接続され、且つ第2画素駆動回路から接続解除されるに関する具体的な構造および原理について、第2信号線800に関する説明を参照することができる。本出願の実施例では、説明を省略する。
【0078】
本出願の実施例において、第1信号線400における第1接続部401は、第2接続部402に対して電気的に接続されてもよく、接続解除されてもよい。例示的に、
図8に示されたように、第1接続部401が第2接続部402から接続解除された場合、当該第1接続部401と第2接続部402は、第2表示領域102と非光透過領域101bとの境界で切断されることができる。このようにすると、第1駆動チップによって第1信号線400に印加された駆動信号が第2接続部402にロードされないため、第2表示領域102への干渉という問題が回避され、第2表示領域102の表示効果が向上する。
【0079】
なお、第5信号線900の構造は、第1駆動信号線300の構造と同様であってもよく、ここでは第5信号線900の構造について説明しない。
【0080】
見やすくするために、本出願における図面には1本の信号線と1列の画素ユニットとの接続形態のみが描かれており、他の画素ユニットと信号線との接続関係について、いずれも図面に描かれた接続形態を参照できることが当業者には明らかである。
【0081】
以上のように、本出願の実施例による表示パネルは、ベースと、ベース上に配置された複数の第1発光デバイス、複数の第1画素駆動回路、および複数の第1信号線とを含む。ベースにおける光透過領域には、第1発光デバイスのみが配置され、第1発光デバイスに電気的に接続された第1画素駆動回路は、非光透過領域内に配置され、第1画素駆動回路に電気的に接続された第1信号線は、光透過領域外に配置されている。したがって、ベースにおける光透過領域の光透過率は高い。当該表示パネルが表示装置に集積されると、当該表示装置の画面占有率が比較的高いことが保証できる場合、表示装置における感光性センサーの使用効果が良好であることが保証される。例えば、感光性センサーがカメラにおける画像センサーである場合、光透過領域の光透過率が高いため、周囲光線が光透過領域を通ってカメラに入射した後、カメラにより高品質の画像を撮像させることができる。
【0082】
本出願の実施例では、表示装置をさらに提供し、当該表示装置は、携帯電話、タブレット、テレビ、ディスプレイ、ノートパソコン、デジタルフォトフレーム、ナビゲーションなど、表示機能を備えたあらゆる製品または部品であってもよい。
【0083】
図9と
図10に示されたように、
図9は、本出願の実施例による表示装置の構造概略図であり、
図10は、
図9に示された表示装置のA-A’における断面図である。当該表示装置は、表示パネル000を含み得て、当該表示パネル000の構造は、上記実施例における表示パネルであってもよく、例えば、当該表示パネルは、
図1、
図4、
図5、
図6、
図7または
図8に示された表示パネルであってもよい。
【0084】
当該表示装置は、第1表示領域101と第2表示領域102とを含み得る。当該第1表示領域101は、光透過領域101aと非光透過領域101bとを含む。ここで、当該光透過領域101aの形状は、円形、楕円形または2つの楕円形が並んでいる形状であってもよく、本出願の実施例は、これについて限定しない。
【0085】
本出願の実施例において、表示装置は、感光性センサー001をさらに含み得る。当該感光性センサー001は、カメラにおける画像センサー、光線センサーまたは距離センサーなどであってもよい。当該感光性センサー001は、表示パネル000の表示面と対向する側に配置される。ここで、感光性センサー001の感光面001aの表示パネル上への正投影は、第1表示領域101における光透過領域101a内にある。
【0086】
なお、図面においては、明瞭化のために、層及び領域のサイズが過大化されている可能性がある。そして、要素または層が別の要素または層の「上」にあると呼ばれる場合、それが直接に他の要素の上にあってもよく、または中間の層が存在してもよいことが理解できる。また、要素または層が別の要素または層の「下」にあると呼ばれる場合、それが直接に他の要素の下にあってもよく、または1つ以上の中間の層または要素が存在してもよいことが理解できる。また、層または要素が2つの層または2つの要素の「間」にあると呼ばれる場合、それが2つの層または2つの要素の間の唯一の層であってもよく、または1つ以上の中間層または要素がさらに存在してもよいことが理解できる。本明細書では類似した同様の参照番号は、同様の要素を示す。
【0087】
上記は、本出願の選択可能な実施例にすぎず、本出願を限定するものではなく、本出願の精神および原則内でなされた任意の変更、等効な置換、改善などは、本出願の範囲に含まれるものとする。
【国際調査報告】