(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-23
(54)【発明の名称】オストミー器具
(51)【国際特許分類】
A61F 5/445 20060101AFI20230616BHJP
【FI】
A61F5/445
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2022561520
(86)(22)【出願日】2021-04-14
(85)【翻訳文提出日】2022-12-07
(86)【国際出願番号】 GB2021050895
(87)【国際公開番号】W WO2021209750
(87)【国際公開日】2021-10-21
(32)【優先日】2020-04-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(32)【優先日】2020-04-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(32)【優先日】2020-04-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】508080986
【氏名又は名称】コンバテック リミティド
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100184343
【氏名又は名称】川崎 茂雄
(74)【代理人】
【識別番号】100111039
【氏名又は名称】前堀 義之
(72)【発明者】
【氏名】ホガース,マーカス
(72)【発明者】
【氏名】ポインツ,オリバー
【テーマコード(参考)】
4C098
【Fターム(参考)】
4C098AA09
4C098CC31
4C098CD01
4C098CE13
(57)【要約】
本開示のオストミー器具(10)は、ストーマガスとストーマ液体及び/又はストーマ固形物とを有するストーマ出力を含むためのキャビティ(13)を形成する可撓性シート材料の少なくとも1つの器具壁(11)を有する。少なくとも1つの器具壁(11)はストーマ出力を受けるためのストーマ入口(14)とストーマガスがキャビティ(13)の外へ移動することを可能とするガスベント(15)とを有する。フィルタ配置(20)は少なくとも1つの器具壁(11)に取り付けられており、少なくとも1つのフィルタチャネル入口(25,26)からフィルタチャネル出口(27)に延在する少なくとも1つのフィルタチャネル(23,24)を有する。少なくとも1つのフィルタチャネル入口(25,26)はキャビティ(13)からストーマ出力を受けるためにキャビティ(13)に位置しており、フィルタチャネル出口(27)はストーマガスが少なくとも1つのフィルタチャネル(25,26)からガスベント(15)へ移動することを可能とするためのガスベント(15)に連通して取り付けられている。少なくとも1つの分離要素(45,46)は、ストーマガスが通過することを可能にするための少なくとも1つのフィルタチャネル(23,24)の少なくとも一部に沿った開放構成に少なくとも1つのフィルタチャネル(23,24)を維持するための、少なくとも1つのフィルタチャネル(23,24)に少なくとも部分的に沿って延在している。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ストーマガスとストーマ液体及び/又はストーマ固形物とを有するストーマ出力を含むためのキャビティを形成する可撓性シート材料の少なくとも1つの器具壁であって、該少なくとも1つの器具壁が前記ストーマ出力を受けるためのストーマ入口と、前記ストーマガスが前記キャビティの外に移動するのを可能にするガスベントとを有する、少なくとも1つの器具壁と、
前記少なくとも1つの器具壁に取り付けられたフィルタ配置であって、
少なくとも1つのフィルタチャネル入口からフィルタチャネル出口まで延びる少なくとも1つのフィルタチャネルであって、前記少なくとも1つのフィルタチャネル入口が前記キャビティから前記ストーマ出力を受けるために前記キャビティ内に位置し、前記フィルタチャネル出口が、ストーマガスが前記少なくとも1つのフィルタチャネルから前記ガスベントに移動することを可能にするために前記ガスベントと連通して取り付けられる、前記少なくとも1つのフィルタチャネルと、
ストーマガスを通過させるために前記少なくとも1つのフィルタチャネルの少なくとも一部に沿った開放構成に前記少なくとも1つのフィルタチャネルを維持するための前記少なくとも1つのフィルタチャネルに少なくとも部分的に沿って延びる、
前記少なくとも1つのフィルタチャネルを開放構成に維持するために前記少なくとも1つのフィルタチャネルに少なくとも部分的に沿って延在する、少なくとも1つの分離要素と
を有する、フィルタ配置と
を備えたオストミー器具。
【請求項2】
前記少なくとも1つの分離要素は少なくとも1つのメッシュを有している、
請求項1に記載のオストミー器具。
【請求項3】
前記メッシュは、横糸と縦糸の規則的な配置を有している、
請求項2に記載のオストミー器具。
【請求項4】
前記少なくとも1つの分離要素は、該少なくとも1つの分離要素を通って前記フィルタチャネル出口にストーマガスを通過させるために、そこに沿う少なくとも1つの分離要素チャネルを有している、
請求項1~3のいずれか1つに記載のオストミー器具。
【請求項5】
前記少なくとも1つの分離チャネルは、前記少なくとも1つのメッシュの隣り合う縦糸の間又は隣り合う横糸の間に形成される、
請求項2又は3に従属する請求項4に記載のオストミー器具。
【請求項6】
前記少なくとも1つの分離要素は、前記少なくとも1つのフィルタチャネルの少なくとも1つの屈曲部の周囲に延在している、
請求項1~5のいずれか1つに記載のオストミー器具。
【請求項7】
フィルタ配置は、前記少なくとも1つのフィルタチャネルを形成する可撓性シート材料の第1フィルタ壁及び第2フィルタ壁を有しており、
前記少なくとも1つのフィルタチャネルは、前記少なくとも1つのフィルタチャネルに沿ったストーマ液体及び/又はストーマ固形物の通過を制限するための少なくとも1つの屈曲部の周りで前記第1フィルタ壁と前記第2フィルタ壁との間を延在している、
請求項1~6のいずれか1つに記載のオストミー器具。
【請求項8】
前記フィルタ配置は、前記少なくとも1つのフィルタチャネルを形成するための互いに重なり合うフィルタ壁を有しており、前記フィルタ壁の間にチャネルセクションが形成されており、前記チャネルセクションは前記フィルタ壁を貫通する少なくとも1つの開口によって流体的に接続されている、
請求項1~6のいずれか1つに記載のオストミー器具。
【請求項9】
前記少なくとも1つの分離要素は、中空ハウジングと、前記ハウジングに配置されて前記ハウジングの少なくとも一部に沿って延在する少なくとも1つのメッシュとを有しており、
前記中空ハウジングは、少なくとも1つのハウジング入口から少なくとも1つのハウジング出口まで延在しており、前記少なくとも1つのハウジング出口はフィルタチャネル出口と整列している、
請求項1~6のいずれか1つに記載のオストミー器具。
【請求項10】
前記少なくとも1つのフィルタチャネルは、フィルタ壁と前記少なくとも1つの器具壁との間を曲がりくねって延在しており、前記フィルタ壁と前記少なくとも1つの器具壁との間の取り付け線によって互いに部分的に分離されている、複数のフィルタチャネルセクションを有している、
請求項1~6のいずれか1つに記載のオストミー器具。
【請求項11】
前記少なくとも1つの器具壁は、内壁と外壁とを有しており、前記内壁と前記外壁との間に部分的に延在して前記ストーマ入口に重なるように配置された遮蔽壁をさらに有している、
請求項1~10のいずれか1つに記載のオストミー器具。
【請求項12】
前記ストーマ出力が前記キャビティから選択的に排出されることを可能にするための選択的に開閉可能なドレインをさらに有しており、又は前記キャビティが前記ガスベント及び前記ストーマ入口を介する以外で前記オストミー器具内に密閉されている、
請求項1~11のいずれか1つに記載のオストミー器具。
【請求項13】
前記ストーマ入口の周囲において前記少なくとも1つの器具壁に非リリース可能に取り付けられた封緘紙をさらに有しており、又は前記ストーマ入口の周囲において前記少なくとも1つの器具壁に取り付けられたリリース可能なカップリングと該リリース可能なカップリングに取り付けられた封緘紙とをさらに有している、
請求項1~12のいずれか1つに記載のオストミー器具。
【請求項14】
ストーマ入口とガスベントとを有する可撓性シート材料から少なくとも1つの器具壁を形成すること、
少なくとも1つのフィルタチャネル入口からフィルタチャネル出口まで延在する少なくとも1つのフィルタチャネルと、ストーマガスの通過を可能とするための前記少なくとも1つのフィルタチャネルの少なくとも一部に沿った開放構成に前記少なくとも1つのフィルタチャネルを維持するため前記少なくとも1つのフィルタチャネルに少なくとも部分的に沿って延在する少なくとも1つの分離要素とを有する、フィルタ配置を形成すること、
前記フィルタ配置と前記少なくとも1つの器具壁とを互いに取り付けること、それによって、
前記少なくとも1つの器具壁がストーマガスとストーマ液体及び/ストーマ固形物とを有するストーマ出力を含むためのキャビティを形成し、前記ストーマ入口が前記ストーマ出力を受けるように配置されており、前記ガスベントが、前記ストーマガスが前記キャビティから外に移動することを可能とするように配置されており、
前記少なくとも1つのフィルタチャネル入口が前記キャビティに位置して前記キャビティから前記ストーマ出力を受けるように配置されており、前記フィルタチャネル出口が、ストーマガスが前記少なくとも1つのフィルタチャネルから前記ガスベントに移動することを可能とするように前記ガスベントに連通して取り付けられている、
を含む、オストミー器具の製造方法。
【請求項15】
前記少なくとも1つの器具壁は、内壁及び外壁を有しており、
前記内壁は、前記ストーマ入口を有しており、
前記外壁は、前記ガスベントを有している、
請求項14に記載の方法。
【請求項16】
ストーマ出力を含むためのキャビティを形成する可撓性シート材料の内壁及び外壁と、ここで前記内壁が前記ストーマ出力を受けるためのストーマ入口を有しており、
前記ストーマ入口にわたって前記内壁と前記外壁との間に延びる可撓性シート材料の遮蔽壁であって、前記遮蔽壁を、間に流体経路を形成するための前記内壁及び/又は前記外壁に対して少なくとも部分的に分離するためのスペーサ配置を有しており、前記スペーサ配置が前記遮蔽壁の前記可撓性シート材料の少なくとも1つのうねりを有している、前記遮蔽壁と
を備えたオストミー器具。
【請求項17】
前記遮蔽壁は、遮蔽壁領域にわたって延在する可撓性シート材料を有しており、
前記遮蔽壁は、前記内壁及び/又は前記外壁の重複領域にわたって前記内壁及び/又は前記外壁に重なっており、前記遮蔽壁領域は、前記少なくとも1つのうねりが前記内壁及び/又び前記外壁の前記重複領域に対して前記遮蔽壁の余剰剰な可撓性シート材料の領域によって形成されている、
請求項16に記載のオストミー器具。
【請求項18】
前記遮蔽壁の前記可撓性シート材料の厚みは、前記少なくとも1つのうねりにわたって一定である、
請求項16又は17に記載のオストミー器具。
【請求項19】
前記遮蔽壁は、前記オストミー器具の頂部から前記オストミー器具の辺の間に延在している、
請求項16~18のいずれか1つに記載のオストミー器具。
【請求項20】
前記遮蔽壁は、前記キャビティ下端から離れた下辺まで延在しており、それによって前記ストーマ出力が前記下辺と前記キャビティ下端との間を通過できる、
請求項16~19のいずれか1つに記載のオストミー器具。
【請求項21】
前記遮蔽壁は、前記ストーマ入口に対向して全体的に重なる実質的に不透過性の領域を有している、
請求項16~20のいずれか1つに記載のオストミー器具。
【請求項22】
前記遮蔽壁は、貫通する少なくとも1つの遮蔽壁開口を有しており、前記少なくとも1つの遮蔽壁開口は前記ストーマ入口に隣接して重ならないように位置している、
請求項16~21のいずれか1つに記載のオストミー器具。
【請求項23】
前記外壁は、前記ストーマ出力のストーマガスが前記キャビティの外へ移動することを可能にするためのガスベントを有しており、前記流体経路はストーマガスが前記ガスベントに至ることを可能にする、
請求項16~22のいずれか1つに記載のオストミー器具。
【請求項24】
フィルタ配置をさらに含み、
前記フィルタ配置は、ストーマガスが前記キャビティから前記フィルタ配置を通って前記ガスベントを介して前記オストミー器具の外へ移動することを可能にするための前記ガスベントの上に取り付けられている、
請求項23に記載のオストミー器具。
【請求項25】
前記遮蔽壁は、前記フィルタ配置と前記内壁との間に取り付けられて位置している、
請求項24に記載のオストミー器具。
【請求項26】
可撓性シート材料の内壁及び外壁をいっしょに取り付けてストーマ出力を含むためのキャビティを形成すること、ここで前記内壁は前記ストーマ出力を受けるためのストーマ入口を有しており、
可撓性シート材料の遮蔽壁を、該遮蔽壁が前記ストーマ入口にわたって延在するように、前記内壁及び/又は前記外壁に取り付けること、
前記遮蔽壁を、間に流体経路を形成するための前記内壁及び/又は前記外壁から少なくとも部分的に分離するためのスペーサ配置を形成するために、前記遮蔽壁の前記可撓性シート材料に少なくとも1つのうねりを形成すること
を含むオストミー器具の製造方法。
【請求項27】
前記遮蔽壁の前記可撓性シート材料は、前記少なくとも1つのうねりを形成する前、実質的に平面にわたって延在しており、
前記少なくとも1つのうねりを形成することは、前記遮蔽壁の前記可撓性シート材料の少なくとも一部を前記平面の外へ持ち上げることを含む、
請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記遮蔽壁を前記内壁及び/前記外壁に取り付ける間に前記少なくとも1つのうねりを形成すること
を含む、請求項26又は27に記載の方法。
【請求項29】
前記遮蔽壁を前記内壁又は前記外壁の上に位置させること、
前記遮蔽壁の少なくとも一部を前記内壁又は前記外壁に対して移動させて、前記少なくとも1つのうねりを形成すること
前記遮蔽壁を前記内壁及び/又は前記外壁に取り付けて、前記遮蔽壁に前記少なくとも1つのうねりを維持すること
を含む、請求項26~28のいずれか1つに記載の方法。
【請求項30】
前記遮蔽壁を、前記内壁又は前記外壁の上に位置させた後に、前記遮蔽壁が前記内壁又は前記外壁に部分的に取り付けられる、
請求項29に記載の方法。
【請求項31】
ストーマガスとストーマ液体及び/又はストーマ固形物とを有するストーマ出力を含むためのキャビティを形成する可撓性シート材料の少なくとも1つの器具壁であって、該少なくとも1つの器具壁が前記ストーマ出力を受けるストーマ入口と前記ストーマガスが前記キャビティの外へ移動することを可能にするためのガスベントとを有する、少なくとも1つの器具壁と、
前記少なくとも1つの器具壁に取り付けられたフィルタ配置であって、少なくとも1つのフィルタチャネル入口からフィルタチャネル出口まで延在する少なくとも1つのフィルタチャネルを形成する可撓性シート材料の第1フィルタ壁及び第2フィルタ壁を有しており、前記少なくとも1つのフィルタチャネル入口が前記キャビティから前記ストーマ出力を受けるため前記キャビティに位置しており、前記フィルタチャネル出口が、ストーマガスが前記少なくとも1つのフィルタチャネルから前記ガスベントに移動することを可能にするための前記ガスベントに連通して取り付けられている、フィルタ配置と
を備え、
前記少なくとも1つのフィルタチャネルが、ストーマ液体及び/又はストーマ固形物の前記少なくとも1つのフィルタチャネルに沿った通過を制限するための少なくとも1つの屈曲部の周囲において前記第1フィルタ壁と前記第2フィルタ壁との間に延在している、オストミー器具。
【請求項32】
前記少なくとも1つのフィルタチャネルが、前記少なくとも1つの屈曲部に延在し及び/又は前記少なくとも1つの屈曲部から延在する少なくとも1つのチャネルセクションに沿って延在しており、前記少なくとも1つのチャネルセクションにおいて前記第1壁及び前記第2壁が前記少なくとも1つの器具壁に対して実質的に平行である、
請求項31に記載のオストミー器具。
【請求項33】
前記少なくとも1つのフィルタチャネルは、前記少なくとも1つの屈曲部の周りでそれ自身の上に折り返されている、
請求項31又は32に記載のオストミー器具。
【請求項34】
前記少なくとも1つのフィルタチャネルは、Z字状になるように、第1屈曲部及び第2屈曲部の周りで前記第1フィルタ壁と前記第2フィルタ壁との間に延在している、
請求項31~33のいずれか1つに記載のオストミー器具。
【請求項35】
使用時に、前記第1屈曲部は前記第2屈曲部のより上方に位置している、
請求項34に記載のオストミー器具。
【請求項36】
前記少なくとも1つの屈曲部は、第1屈曲部を有しており、
前記少なくとも1つのフィルタチャネルは、前記第1屈曲部に延在する第1チャネルセクションと、前記第1屈曲部から延在する第2チャネルセクションとを有しており、
前記第1チャネルセクションは、前記少なくとも1つのフィルタチャネル入口から前記第1屈曲部まで延在している、
請求項31~35のいずれか1つに記載のオストミー器具。
【請求項37】
前記少なくとも1つの屈曲部は、第2屈曲部を有しており、
前記少なくとも1つのフィルタチャネルは、前記第2チャネルセクションに沿って前記第1屈曲部から前記第2屈曲部まで延在しており、前記第2屈曲部から延在する第3チャネルセクションを有しており、
前記第3チャネルセクションは、前記第2屈曲部から前記フィルタチャネル出口まで延在している、
請求項36に記載のオストミー器具。
【請求項38】
前記第1チャネルセクション及び前記第2チャネルセクションはチャネルセクション端の間であってチャネルセクション辺の間に延在しており、前記少なくとも1つのフィルタチャネル入口は前記第1チャネルセクションのチャネルセクション端にあり、さらに、前記少なくとも1つの屈曲部が前記第1チャネルセクションのチャネルセクション端と前記第2チャネルセクションのチャネルセクション端との間にあり、又は前記少なくとも1つの屈曲部が前記第1チャネルセクションのチャネルセクション辺と前記第2チャネルセクションのチャネルセクション辺との間にある、
請求項36又は37に記載のオストミー器具。
【請求項39】
少なくとも1つのガスフィルタ要素が、前記フィルタチャネル出口に隣接すると共に前記ガスベントに隣接して、前記少なくとも1つのフィルタチャネルに位置している
請求項31~38のいずれか1つに記載のオストミー器具。
【請求項40】
前記フィルタ配置は、前記第1フィルタ壁及び前記第2フィルタ壁を、前記少なくとも1つのフィルタチャネルの少なくとも一部に沿って互いに分離するための、前記少なくとも1つのフィルタチャネルに少なくとも部分的に沿って延在している、少なくとも1つの分離要素をさらに有している、
請求項31~39のいずれか1つに記載のオストミー器具。
【請求項41】
前記分離要素は、少なくとも1つの屈曲部の周囲に延在している、
請求項40に記載のオストミー器具。
【請求項42】
前記少なくとも1つの器具壁は、内壁及び外壁を有しており、前記内壁と前記外壁との間に部分的に延在しており前記ストーマ入口に重なるように配置された遮蔽壁をさらに有している、
請求項31~41のいずれか1つに記載のオストミー器具。
【請求項43】
ガス経路が前記遮蔽壁と前記少なくとも1つのフィルタチャネル入口との間に形成されるように、前記遮蔽壁が前記内壁及び/又は前記外壁に取り付けられている、
請求項42に記載のオストミー器具。
【請求項44】
前記フィルタチャネル入口が、使用時に、前記ストーマ入口の中央より上方に位置している、
請求項31~43のいずれか1つに記載のオストミー器具。
【請求項45】
第1フィルタチャネル入口及び第2フィルタチャネル入口からそれぞれ前記フィルタチャネル出口まで延在する、第1フィルタチャネル及び第2フィルタチャネルを有しており、前記第1フィルタチャネル及び前記第2フィルタチャネルのそれぞれは、前記第1フィルタチャネル及び前記第2フィルタチャネルに沿ったストーマ液体及び/又はストーマ固形物の通過を制限するための少なくとも1つの屈曲部の周りで前記第1フィルタ壁と前記第2フィルタ壁との間に延在している、
請求項31~44のいずれか1つに記載のオストミー器具。
【請求項46】
前記第1フィルタチャネル及び前記第2フィルタチャネルは、前記ガスベントから実質的に互いに垂直に延在している、
請求項45に記載のオストミー器具。
【請求項47】
前記ストーマ出力が前記キャビティから選択的に排出されることを可能にするための、選択的に開閉可能なドレインをさらに有しており、又は前記キャビティは、前記キャビティは前記ガスベント及び前記ストーマ入口を介する以外で前記オストミー器具内に密閉されている、
請求項31~46のいずれか1つに記載のオストミー器具。
【請求項48】
前記ストーマ入口の周囲において前記少なくとも1つの器具壁に非リリース可能に取り付けられた封緘紙をさらに有しており、又は前記ストーマ入口の周囲において前記少なくとも1つの器具壁に取り付けられたリリース可能なカップリングと該リリース可能なカップリングに取り付けられた封緘紙とをさらに有する、
請求項31~47のいずれか1つに記載のオストミー器具。
【請求項49】
ストーマ入口及びガスベントを有する可撓性シート材料から少なくとも1つの器具壁を形成すること、
少なくとも1つのフィルタチャネル入口からフィルタチャネル出口に延在する少なくとも1つのフィルタチャネルを形成する、可撓性シート材料の第1フィルタ壁及び第2フィルタ壁を有する、フィルタ配置を形成すること、ここで前記少なくとも1つのフィルタチャネルは少なくとも1つの屈曲部の周囲で前記第1フィルタ壁と前記第2フィルタ壁との間に延在しており、
前記フィルタ配置と前記少なくとも1つの器具壁とを互いに取り付けること、それによって、
前記少なくとも1つの器具壁がストーマガスとストーマ液体及び/又はストーマ固形物とを有するストーマ出力を含むためのキャビティを形成し、前記ストーマ入口は前記ストーマ出力を受けるように配置されており、前記ガスベントは前記ストーマガスが前記キャビティの外へ移動することを可能とするように配置されており、
前記少なくとも1つのフィルタチャネル入口は前記キャビティに位置して前記キャビティから前記ストーマ出力を受けるように配置されており、前記フィルタチャネル出口はストーマガスが前記少なくとも1つのフィルタチャネルから前記ガスベントに移動することを可能とするように前記ガスベントに連通して取り付けられており、
前記少なくとも1つの屈曲部は、前記少なくとも1つのフィルタチャネルに沿った、ストーマ液体及び/又はストーマ固形物の通過を制限するように配置されている、
を含むオストミー器具の製造方法。
【請求項50】
前記フィルタ配置を形成することは、前記少なくとも1つのフィルタチャネルを自身の上に少なくとも1回折り返して少なくとも1つの屈曲部を形成することを含む、
請求項49に記載の方法。
【請求項51】
前記少なくとも1つのフィルタチャネルは、折り畳む前に直列に1つの軸に沿って延在する第1チャネルセクション及び第2チャネルセクションを有しており、
前記少なくとも1つのフィルタチャネルは自身の上に少なくとも1回折り返されて前記第1チャネルセクションのチャネルセクション端と前記第2チャネルセクションのチャネルセクション端との間に少なくとも1つの屈曲部を形成する、
請求項50に記載の方法。
【請求項52】
前記少なくとも1つのフィルタチャネルは、折り畳む前に互いに平行に延在する第1チャネルセクション及び第2チャネルセクションを有しており、
前記少なくとも1つのフィルタチャネルは自身の上に少なくとも1回折り返されて前記第1フィルタチャネルのチャネルセクション辺と前記第2フィルタチャネルのチャネルセクション辺との間に少なくとも1つの屈曲部を形成する、
請求項50に記載の方法。
【請求項53】
前記少なくとも1つの器具壁は内壁及び外壁を有しており、
前記内壁は前記ストーマ入口を有しており、
前記外壁は前記ガスベントを有している、
請求項49~52のいずれか1つに記載の方法。
【請求項54】
遮蔽壁を形成すること、
前記遮蔽壁が前記ストーマ入口に重なって配置されるように、前記遮蔽壁を前記内壁と前記外壁との間に取り付けること
をさらに含む、請求項53に記載の方法。
【請求項55】
前記遮蔽壁を前記フィルタ配置と前記内壁との間に取り付けることを含む、
請求項54に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ストーマからの流出物を管理するためのオストミー器具に関し、特に、フィルタ配置を含むオストミー器具に関する。本開示は、さらに、オストミー器具を製造する方法を提供する。
【背景技術】
【0002】
オストメイトに安全で快適な装着感を提供しようとするオストメイト用器具は、さまざまな形態がある。しかし、ストーマの排泄ガスがオストミー器具に溜まり、その結果、オストミー器具が膨張し、使用中にオストミー器具が元の位置から移動する可能性が高くなることがある。オストメイトの衣服の下に目に見える膨らみを形成することに加え、オストメイトのいかなる動きも、漏水またはオストメイトからのオストメイト器具の落下を引き起こす可能性がある。したがって、オストミー器具は、ストーマ出力ガスがオストミー器具から逃げるための出口を含んでもよい。排出口には臭気吸収ガスフィルタを採用してもよい。しかし、排出口及び/又はフィルタが詰まり、その結果、オストミー器具の膨張が依然として起こる可能性がある。
【0003】
US-B-8298201は、ガスをオストミー袋の通気口に導くための経路と、固形物または半液体の廃棄物が経路を塞ぐのを防ぐために前記経路に含まれる保護要素とを含むオストミー器具用フィルタを開示している。液体不透過層によって形成されたチャネルは、経路を画定しており、メモリと少なくとも60PPIの細孔径を有するオープンセル圧縮性材料の保護要素を含んでいる。保護要素は、流路内のガスの流れと同じ方向に伸びている。チャネルは、バッグの内部から経路へのアクセスを提供する開口部を有し、経路は、オプションとして脱臭フィルタを介してオストミー・バッグの通気口に接続される別の開口部を有する。
【0004】
US-A-2003/0014023は、体内排泄物回収装置を開示している。US-B-5250042は、フィルタを組み合わせたオストメイトバッグを開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第8298201号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2003/0014023号明細書
【特許文献3】米国特許第5250042号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
オストメイトの使い勝手を向上させたオストミー器具は、特にストーマ排出ガスの通気性の向上と、ストーマ排出ガスによるオストミー器具の膨張の抑制の分野でニーズがある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本明細書において、用語「ストーマ出力」は、ストーマから分泌され得る、またはストーマから出る、オストメイトによって生成されるあらゆる気体または流体または固形物を指す。ストーマ出力は、ストーマガス、ストーマ液体及びストーマ固形物を含んでいてもよい。本明細書において、「ストーマ」とは、体内における開口部を意味する。一般的にストーマは、外科手術で体の胴体部分に開けられるものである。場合によっては、「ストーマ」という用語は、開口部によって露出する内部組織、臓器またはその一部をも指すことがある。非限定的な例として、内部組織は、結腸、回腸、小腸、大腸、空腸、及び十二指腸、並びにそれらの組み合わせから選択され得る。内部組織は、小腸や大腸の端部やループである場合がある。
【0008】
本明細書において、「オストメイト」という用語は、本明細書に開示されるオストミー器具の使用を有し得る対象を指す。オストメイトは通常、外科的開口部を有する対象を指すが、本明細書で使用する場合、「オストメイト」は、ストーマが手術または他の手段によって作られたかどうかにかかわらず、ストーマを有する対象を指す場合がある。用語「ユーザ」は、オストメイト、または、例えば、空洞からストーマの出力を空にすることを支援する他の人を指す場合がある。
【0009】
本明細書において、本明細書に開示されるオストミー器具は、例えば、食道瘻造設術、胃瘻造設術、胆嚢瘻造設術、胆管瘻造設術、盲腸瘻造設術、人工肛門形成術、十二指腸瘻造設術、回腸瘻造設術、空腸瘻造設術、虫垂造瘻術、気管瘻孔造設術、尿路変更術、腎瘻造設術、尿管造瘻術、または膀胱瘻術によって作られるストーマの管理に使用できる。本明細書に開示されるオストミー器具は、シャント、カテーテル、プラグまたは糞便管理システムを含むがこれらに限定されない追加の装置と共に使用され得る。
【0010】
本明細書では、特徴の位置及び方向は、オストミー器具が「使用中」、「使用中であるあるときの向き」または同様のものであることを参照して説明され得る。このような用語は、オストミー器具が現在そのような使用を行っているかどうか、またはオストメイトの実際の位置に関係なく、オストメイトが立った状態で身体に固着されるときのオストミー器具の意図された向きを指す。用語「上側」、「下側」、「頂部」、「底部」及び関連する用語は、使用中になるように方向付けられたときのオストミー器具の部分または部位の相対的な位置を指す。例えば、オストミー器具の頂点は、オストミー器具の使用において「上側の」頂点と呼ばれ得る。そのような例では、前記頂点は、立位オストメイトの身体に取り付けられたときのオストメイト器具の最上部の頂点(垂直方向における)であることが意図されることになる。しかし、当業者であれば、オストメイトに装着する前は、前記頂点が常に最上部の頂点であるとは限らず、さらに、装着時にオストメイトが非立位、例えば横臥位をとる場合には、頂点が常に最上部の頂点であるとは限らないことを理解されることだろう。
【0011】
本明細書において、用語「内側」及び「外側」は、オストミー器具が身体に取り付けられたときの、オストミー器具の部分または部位の、オストメイトの身体に対する相対的位置を指す。“内側”とは、“外側”となる比較対象位置よりも相対的にオストメイトの身体に近い位置を指す。「外側」とは、「内側」である比較対象位置よりもオストメイトの身体から相対的に離れた位置を指す。本明細書において、「周辺部」とは、参照するアイテムの端に位置する部分または端に向かう部分を指す。
【0012】
本開示は、ストーマガスとストーマ液体及び/又はストーマ固形物とを有するストーマ出力を含むためのキャビティを形成する可撓性シート材料の少なくとも1つの器具壁であって、該少なくとも1つの器具壁は、ストーマ出力を受けるためのストーマ入口と、ストーマガスが該キャビティの外に移動するのを可能にするためのガスベントとを有する、少なくとも1つの器具壁と、少なくとも1つの器具壁に取り付けられたフィルタ配置であって、少なくとも1つのフィルタチャネル入口からフィルタチャネル出口まで延びる少なくとも1つのフィルタチャネルを有しており、少なくとも1つのフィルタチャネル入口はキャビティからストーマ出力を受けるためにキャビティに位置し、フィルタチャネル出口はストーマガスが少なくとも1つのフィルタチャネルからガスベントに移動することを可能にするためにガスベントと連通して取り付けられる、フィルタ配置とを備えるオストミー器具を提供する。
【0013】
本開示はまた、ストーマ入口及びガスベントを含む可撓性シート材料から少なくとも1つの器具壁を形成すること、少なくとも1つのフィルタチャネル入口からフィルタチャネル出口まで延在する少なくとも1つのフィルタチャネルを有するフィルタ配置を形成すること、フィルタ配置及び少なくとも1つの器具壁を互いに取り付けること、それによって、少なくとも1つの器具壁がストーマガスとストーマ液体及び/又はストーマ固形物とを有するストーマ出力を含むためのキャビティを形成し、ストーマ入口はストーマ出力を受けるように配置されており、ガスベントはストーマガスがキャビティの外に移動することを可能にするように配置されており、少なくとも1つのフィルタチャネル入口がキャビティに位置してキャビティからストーマ出力を受けるように配置されており、フィルタチャネル出口が、ストーマガスが少なくとも1つのフィルタチャネルからガスベントに移動することを可能にするようにガスベントと連通して取り付けられること、を含むオストミー器具の製造方法を提供する。
【0014】
使用時に、ストーマ出力をストーマ入口からキャビティに受け入れてもよい。ストーマガスは、キャビティから少なくとも1つのフィルタチャネル入口へ、少なくとも1つのフィルタチャネルを通って、少なくとも1つのフィルタチャネル出口及びガスベントを介してオストミー器具の外へ移動できる。そのため、ガスベントは、オストミー器具に溜まったストーマガスをそこから移動させ、外側に膨らむのを防止できる。
【0015】
しかしながら、オストメイトがオストミー器具を装着して動き回るとき、彼らは、ストーマ固形物及び/又はストーマ液体が少なくとも1つのフィルタチャネル入口に接触するようにオストミー器具の向きを変えるかもしれない(例えば、オストメイトが横になっているときにオストミー器具が逆さままたはその側にあるとき)。このような条件下では、一部のストーマ固形物及び/又はストーマ液体が、少なくとも1つのフィルタチャネル入口から少なくとも1つのフィルタチャネルに入る可能性がある。
【0016】
フィルタ配置は、少なくとも1つのフィルタチャネルを形成する可撓性シート材の第1フィルタ壁及び第2フィルタ壁を有していてもよい。少なくとも1つのフィルタチャネルは、少なくとも1つのフィルタチャネルに沿ったストーマ液体及び/又はストーマ固形物の通過を制限するための少なくとも1つの屈曲部の周りで、第1フィルタ壁及び第2フィルタ壁の間に延在する。
【0017】
少なくとも1つの屈曲部は、ストーマ固形物及び/又はストーマ液体の流れがフィルタチャネル出口に到達するのを制限及び/又はろ過し、それらがガスベントに接触するのを防止できる。特に、少なくとも1つの屈曲部は、少なくとも1つのピンチポイントを作り、ストーマ出力が少なくとも1つの屈曲部に到達すると、ストーマ出力により閉塞されることになる可能性がある。少なくとも1つのピンチポイントが形成されると、ストーマガスが少なくとも1つの屈曲部に蓄積され、その圧力によって第1フィルタ壁及び第2フィルタ壁が少なくとも1つのピンチポイントで押し広げられることがある。その結果、ストーマガスは少なくとも1つの屈曲部の周囲を流れることができ、自己調節弁として機能する一方、ストーマ固形物及び/又はストーマ液体は少なくとも1つの屈曲部を超えて通過できない場合がある。このため、ガスベントは、ストーマ液体及びストーマ固形物が付着せず、目詰まりしないため、ストーマのガスを効果的に放出できる。
【0018】
少なくとも1つのフィルタチャネルは、少なくとも1つの屈曲部へ及び/又はそこから延びる少なくとも1つのチャネルセクションに沿って延在していてもよい。少なくとも1つのチャネルセクションにおいて、第1壁及び第2壁は、少なくとも1つの器具壁に対して実質的に平行であってもよい。フィルタチャネルは、少なくとも1つの屈曲部周りで、それ自体で折り返すことができる。したがって、フィルタ配置を形成する方法は、少なくとも1つのフィルタチャネルを少なくとも1回それ自身上に折り返して少なくとも1つの屈曲部を形成することを含んでいてもよい。このような配置は、フィルタチャネルに沿ったストーマ固形物及び/又はストーマ液体の流れを制限するのを補助する効果的なピンチポイントを形成するのに有益である。
【0019】
少なくとも1つのフィルタチャネルは、少なくとも1つのフィルタチャネルがZ字状になるように、第1屈曲部及び第2屈曲部の周りで第1フィルタ壁及び第2フィルタ壁の間に延在してもよい。複数の屈曲部を使用することで、ストーマ液体及び/又はストーマ固形物の通過をさらに制限できる。
【0020】
少なくとも1つのフィルタチャネル入口及び/又はフィルタチャネル出口は、使用時には、ストーマ入口の中心より上方に位置していてもよい。第1屈曲部は第2屈曲部及び/又はフィルタチャネル入口の上方に位置し、第2屈曲部はフィルタチャネル出口の下方に位置していてもよい。その結果、重力により、ストーマ液体及び/又はストーマ固形物の一部が第2屈曲部からフィルタチャネル出口に向かって移動しないように保持するよう補助され得る。
【0021】
少なくとも1つの屈曲部は、第1屈曲部を含んでいてもよく、少なくとも1つのフィルタチャネルは、第1屈曲部まで延びる第1チャネルセクションと、第1屈曲部から延びる第2チャネルセクションとを含んでいてもよい。第1チャネルセクションは、少なくとも1つのフィルタチャネル入口から第1屈曲部まで延びていてもよい。少なくとも1つの屈曲部は、第2屈曲部を含んでいてもよく、少なくとも1つのフィルタチャネルは、第1屈曲部から第2屈曲部まで第2チャネルセクションに沿って延びていてもよく、第2屈曲部から延びる第3チャネルセクションを含んでいてもよい。第3チャネルセクションは、第2屈曲部からフィルタチャネル出口まで延びていてもよい。
【0022】
第1フィルタ壁又は第2フィルタ壁は、少なくとも1つの屈曲部の内側を形成し、少なくとも1つの屈曲部の周囲でそれ自身に重ねられた少なくとも1つの可撓性シートから形成されてもよく、又は少なくとも1つの屈曲部の内側から及びそこから離れる方向に延在する可撓性シートから形成されてもよい。第1フィルタ壁または第2フィルタ壁は、少なくとも1つの屈曲部の外側を形成してもよく、少なくとも1つの屈曲部の周囲でそれ自体に重ねられた少なくとも1つの可撓性シートから形成されてもよい。
【0023】
第1チャネルセクション及び第2チャネルセクションは、チャネルセクションの端間及びチャネルセクションの辺間に延在してもよい。少なくとも1つのフィルタチャネル入口は、第1チャネルセクションのチャネルセクション端にあってもよい。少なくとも1つの屈曲部は、第1チャネルセクション及び第2チャネルセクションのチャネルセクション端間であってもよく、又は少なくとも1つの屈曲部は、第1チャネルセクション及び第2チャネルセクションのチャネルセクション辺間であってもよい。少なくとも1つのフィルタチャネルは、折り畳む前に直列に1つの軸に沿って延びる第1チャネルセクション及び第2チャネルセクションを有していてもよい。少なくとも1つのフィルタチャネルは、少なくとも1回自身の上に折り返して、第1チャネルセクション及び第2チャネルセクションのチャネルセクションの端間に少なくとも1つの屈曲部を形成できる。したがって、一実施形態では、可撓性シート材料からストーマ入口及びガスベントを含む少なくとも1つの器具壁を形成することと、少なくとも1つのフィルタチャネル入口からフィルタチャネル出口まで延びる少なくとも1つのフィルタチャネルを形成する可撓性シート材料の第1フィルタ壁及び第2フィルタ壁を含むフィルタ配置を形成すること、ここで少なくとも1つのフィルタチャネルは少なくとも1つの屈曲部の周りで第1フィルタ壁及び第2フィルタ壁の間に延在しており、少なくとも1つの器具壁がストーマガス及びストーマ液体及び/又はストーマ固形物を有するストーマ出力を含むためのキャビティを形成し、ストーマ入口がストーマ出力を受け取るように配置され、ガスベントが、ストーマガスがキャビティの外に移動することを可能にするように配置され、少なくとも1つのフィルタチャネル入口がキャビティにありキャビティからストーマ出力を受けるように配置され、フィルタチャネル出口がガスベントと連通して取り付けられて少なくとも1つのフィルタチャネルからガスベントにストーマガスが移動できるようになっており、少なくとも1つの屈曲部が少なくとも1つのフィルタチャネルに沿ったストーマ液体及び/又はストーマ固形物の通過を制限するように配置されるように、フィルタ配置及び少なくとも1の器具壁を互いに装着することを含み、少なくとも1つのフィルタチャネルは、折り畳む前に直列に単一軸に沿って延びる第1チャネルセクション及び第2チャネルセクションを有しており、第1チャネルセクション及び第2チャネルセクションのチャネルセクション端の間に少なくとも1つの屈曲部を形成するために少なくとも1回それ自身上に折り返されている、オストミー器具の製造方法が提供される。
【0024】
少なくとも1つのフィルタチャネルは、折り畳む前に互いに平行に延びる第1チャネルセクション及び第2チャネルセクションを有していてもよい。少なくとも1つのフィルタチャネルは、第1チャネルセクション及び第2チャネルセクションのチャネルセクションの辺間に少なくとも1つの屈曲を形成するように少なくとも1回折り返してもよい。したがって、一実施形態では、ストーマ入口及びガスベントを含む可撓性シート材料から少なくとも1つの器具壁を形成することと、少なくとも1つのフィルタチャネル入口からフィルタチャネル出口まで延びる少なくとも1つのフィルタチャネルを形成する可撓性シート材料の第1フィルタ壁及び第2フィルタ壁を含むフィルタ配置を形成すること、ここで少なくとも1つのフィルタチャネルは少なくとも1つの屈曲部の周りで第1フィルタ壁及び第2フィルタ壁の間に延在しており、少なくとも1つの器具壁は、ストーマガス及びストーマ液体及び/又はストーマ固形物を有するストーマ出力を含むためのキャビティを形成し、ストーマ入口がストーマ出力を受け取るように配置され、ガスベントが、ストーマガスがキャビティの外に移動することを可能にするように配置され、少なくとも1つのフィルタチャネル入口がキャビティにありキャビティからストーマ出力を受け取るように配置され、フィルタチャネル出口が少なくとも1つのフィルタチャネルからガスベントにストーマガスが移動できるようにガスベントと連通して取り付けられており、少なくとも1つの屈曲部が少なくとも1つのフィルタチャネルに沿ったストーマ液体及び/又はストーマ固形物の通過を制限するように配置されるように、フィルタ配置及び少なくとも1つの器具壁を互いに取り付けることを含み、ここで、少なくとも1つのフィルタチャネルは、折り畳む前に互いに平行に延びる第1チャネルセクション及び第2チャネルセクションを含んでおり、少なくとも1つのフィルタチャネルが第1チャネルセクション及び第2チャネルセクションのチャネルセクションの辺間に少なくとも1つの屈曲部を形成するために少なくとも1回それ自身上に折り返される、オストミー器具を製造する方法が提供される。
【0025】
オストミー器具は、ガスベントに隣接して配置された少なくとも1つのガスフィルタ要素をさらに備えてもよい。少なくとも1つのガスフィルタ要素は、フィルタチャネル出口に隣接する少なくとも1つのフィルタチャネルに配置されてもよい。ガスベントは、使用時に、オストミー器具の上半分に位置してもよく、少なくとも1つの器具の壁の少なくとも1つに開口部を構成してもよい。
【0026】
少なくとも1つの器具壁は、内壁及び外壁を有していてもよい。内壁と外壁は、好ましくは周辺接合部のまわりで接合されてもよい。フィルタ配置は、内壁と外壁の間に位置してもよく、周辺接合部によって少なくとも部分的になど、内壁及び/又は外壁に取り付けられてもよい。
【0027】
フィルタ配置は、第1フィルタチャネル入口及び第2フィルタチャネル入口からそれぞれフィルタチャネル出口まで延びる第1フィルタチャネル及び第2フィルタチャネルを含んでいてもよい。第1フィルタチャネル及び第2フィルタチャネルの各々は、第1フィルタチャネル及び第2フィルタチャネルに沿ったストーマ液体及び/又はストーマ固形物の通過を制限するための少なくとも1つの屈曲部の周りで第1フィルタ壁及び第2フィルタ壁の間に延在してもよい。複数のフィルタチャネルを有することによって、フィルタチャネル出口へのガス流量を増加させ、膨出がさらに抑制される。第1フィルタチャネル及び第2フィルタチャネルは、ガスベントから互いに実質的に垂直に延びていてもよい。
【0028】
したがって、一実施形態では、ストーマガスとストーマ液体及び/又はストーマ固形物とを有するストーマ出力を含むためのキャビティを形成する可撓性シート材料の少なくとも1つの器具壁であって、該少なくとも1つの器具壁がストーマ出力を受けるためのストーマ入口とストーマガスが該キャビティの外に移動するのを可能にするためのガスベントとを備える、器具壁と、少なくとも1つの器具壁に取り付けられており、少なくとも1つのフィルタチャネル入口からフィルタチャネル出口まで延びる少なくとも1つのフィルタチャネルを形成する可撓性シート材料の第1フィルタ壁及び第2フィルタ壁を備えるフィルタ配置であって、少なくとも1つのフィルタチャネル入口がキャビティからストーマ出力を受け取るためにキャビティに位置し、フィルタチャネル出口が、ストーマガスが少なくとも1つのフィルタチャネルからガスベントに移行することを可能にするためにガスベントと連通して取り付けられるフィルタ配置と、を含み、少なくとも1つのフィルタチャネルが、少なくとも1つのフィルタチャネルに沿ったストーマ液体及び/又はストーマ固形物の通過を制限するための少なくとも1つの屈曲部の周りで第1フィルタ壁及び第2フィルタ壁の間に延在しており、オストミー器具が、第1フィルタチャネル入口及び第2フィルタチャネル入口からそれぞれフィルタチャネル出口に延びる第1フィルタチャネル及び第2フィルタチャネルをさらに備え、第1フィルタチャネル及び第2フィルタチャネルの各々は、第1フィルタチャネル及び第2フィルタチャネルに沿ったストーマ液体及び/又はストーマ固形物の通過を制限するための少なくとも1つの屈曲部の周りで第1フィルタ壁及び第2フィルタ壁の間に延在しており、第1フィルタチャネル及び第2フィルタチャネルはガスベントから互いに実質的に垂直に延びている、オストミー器具が提供される。
【0029】
フィルタ配置は、ストーマガスを通過させるために少なくとも1つのフィルタチャネルの少なくとも一部に沿った開放構成に少なくとも1つのフィルタチャネルを維持するための少なくとも1つのフィルタチャネルに少なくとも部分的に沿って延在する少なくとも1つの分離要素を含んでよい。特に、少なくとも1つの分離要素は、少なくとも1つのフィルタチャネルの少なくとも一部に沿って、第1フィルタ壁及び第2フィルタ壁を互いに分離するために、少なくとも1つのフィルタチャネルに沿って少なくとも部分的に延在していてもよい。分離要素は、少なくとも1つの屈曲部の周囲に延在していてもよい。したがって、分離要素は、第1フィルタ壁及び第2フィルタ壁が互いに付着すること、及びフィルタチャネルがそれ自体に付着して少なくとも1つのフィルタチャネルに絞りを形成することを防止する。
【0030】
分離要素は、メッシュを有していてもよい。メッシュは、ストーマ液体及びストーマ固形物の通過を阻止するのに十分な複雑な経路を提供できるが、少なくとも1つのメッシュチャネルはストーマガスの流れを許容できるので、特に好適である。メッシュは硬質であってもよい。メッシュは、横糸と縦糸の規則的な配置で構成されていてもよい。少なくとも1つの分離要素は、少なくとも1つの分離要素チャネルを含んでいてもよく、及び/又はメッシュは、少なくとも1つの分離要素又はメッシュを通過してフィルタチャネル出口にストーマガスを通すために、そこに沿って延在する少なくとも1つのメッシュチャネルを含んでいてもよい。少なくとも1つの分離チャネルは、少なくとも1つのメッシュの隣り合う縦糸又は隣り合う横糸の間に形成されてもよい。その結果、少なくとも1つの分離要素チャネルは、フィルタチャネル出口へのガス経路を常に確保できる。したがって、一実施形態では、ストーマガスとストーマ液体及び/又はストーマ固形物とを有するストーマ出力を含むためのキャビティを形成する可撓性シート材料の少なくとも一つの器具壁であって、少なくとも1つの器具壁がストーマ出力を受けるためのストーマ入口とストーマガスがキャビティの外に移動するのを可能にするガスベントとを有する、少なくとも1つの器具壁と、少なくとも1つの器具壁に取り付けられたフィルタ配置であって、少なくとも1つのフィルタチャネル入口からフィルタチャネル出口まで延びる少なくとも1つのフィルタチャネルであって、少なくとも1つのフィルタチャネル入口がキャビティからストーマ出力を受け取るためにキャビティに位置し、フィルタチャネル出口が、ストーマガスが少なくとも1つのフィルタチャネルからガスベントに移動するのを可能にするためにガスベントと連通して取り付けられる、フィルタチャネルと、ストーマガスがそこを通過することを可能にするために少なくとも1つのフィルタチャネルの少なくとも一部に沿った開放構成に少なくとも1つのフィルタチャネルを維持するための少なくとも1つのフィルタチャネルに沿って延びる少なくとも1つの分離要素であって、少なくとも1つの分離要素は少なくとも1つのメッシュを含んでおり、少なくとも1つの分離要素が、ストーマガスがフィルタチャネル出口に向かって少なくとも1つの分離要素を通過するための少なくとも1つの分離要素チャネルを有しており、少なくとも1つの分離チャネルは、少なくとも1つのメッシュの隣接する縦糸または隣接する横糸の間に形成されている、少なくとも1つの分離要素と、を有するフィルタ配置とを備えたオストミー器具が提供される。
【0031】
フィルタ配置が、少なくとも1つのフィルタチャネルを形成する可撓性シート材料の第1フィルタ壁及び第2フィルタ壁を備え、少なくとも1つのフィルタチャネルが、少なくとも1つのフィルタチャネルに沿ったストーマ液体及び/又はストーマ固形物の通過を制限するための少なくとも1つの屈曲部の周りで第1フィルタ壁及び第2フィルタ壁の間に延在する上述した実施形態との組み合わせで少なくとも1つの分離要素を有していてもよい。
【0032】
あるいは、フィルタ配置は、少なくとも1つのフィルタチャネルを形成するために互いに重なり合うフィルタ壁で構成されてもよい。フィルタ壁の間には、チャネルセクションが形成されていてもよい。チャネルセクションは、フィルタ壁を貫通する少なくとも1つの開口によって流体的に接続されてもよい。
【0033】
少なくとも1つの分離要素は、中空のハウジングと、ハウジング内に配置され、ハウジングの少なくとも一部に沿って延びる少なくとも1つのメッシュとを有していてもよい。中空のハウジングは、少なくとも1つのハウジング入口から少なくとも1つのハウジング出口まで延在してもよい。少なくとも1つのハウジング出口は、フィルタチャネル出口と整列していてもよい。少なくとも1つのハウジング入口は、少なくとも1つのフィルタチャネル入口に隣接して配置されてもよい。したがって、一実施形態では、ストーマガスとストーマ液体及び/又はストーマ固形物とを有するストーマ出力を含むためのキャビティを形成する可撓性シート材料の少なくとも一つの器具壁であって、少なくとも一つの器具壁がストーマ出力を受け取るためのストーマ入口とストーマガスがキャビティの外に移動するのを可能にするためのガスベントとを備えた、器具壁と、少なくとも1つの器具壁に取り付けられたフィルタ配置であって、少なくとも1つのフィルタチャネル入口からフィルタチャネル出口まで延びる少なくとも1つのフィルタチャネルであって、少なくとも1つのフィルタチャネル入口がキャビティからストーマ出力を受け取るためにキャビティ内に位置しておりフィルタチャネル出口が、ストーマガスが少なくとも1つのフィルタチャネルからガスベントに移動することを可能にするためにガスベントと連通して取り付けられるフィルタチャネルと、ストーマガスを通過させるために少なくとも1つのフィルタチャネルの少なくとも一部に沿った開放構成に少なくとも1つのフィルタチャネルを維持するための、少なくとも1つのフィルタチャネルに少なくとも部分的沿って延びる少なくとも1つの分離要素であって、少なくとも1つの分離要素が、中空ハウジングと、ハウジングの中に位置してハウジングの少なくとも一部に沿って延びる少なくとも1つのメッシュとを含み、中空ハウジングが少なくとも1つのハウジング入口から少なくとも1つのハウジング出口まで延び、少なくとも1つのハウジング出口がフィルタチャネル出口と整合させられている、少なくとも1つの分離要素とを有する、フィルタ配置と、を備えたオストミー器具が提供される。
【0034】
少なくとも1つのフィルタチャネルは、フィルタ壁と少なくとも1つの器具壁との間に曲がりくねって延在してもよく、フィルタ壁と少なくとも1つの器具壁との間の取り付け線によって部分的に互いに分離された複数のフィルタチャネルセクションを含んでいてもよい。
【0035】
オストミー器具は、内壁と外壁の間に部分的に延び、ストーマ入口に重なるように配置された遮蔽壁をさらに含んでもよい。そのため、遮蔽壁は、ストーマ出力をストーマ入口から下方に偏向させることができる。
【0036】
したがって、一実施形態では、ストーマガスとストーマ液体及び/又はストーマ固形物とを有するストーマ出力を含むためのキャビティを形成する柔軟なシート材料の少なくとも1つの器具壁であって、少なくとも1つの器具壁がストーマ出力を受けるためのストーマ入口とストーマガスがキャビティの外に移行するのを可能にするガスベントとを有する、少なくとも1つの器具壁と、少なくとも1つの器具壁に取り付けられたフィルタ配置であって、少なくとも1つのフィルタチャネル入口からフィルタチャネル出口まで延びる少なくとも1つのフィルタチャネルであって、少なくとも1つのフィルタチャネル入口がキャビティからストーマ出力を受け取るためにキャビティに位置しており、フィルタチャネル出口が、ストーマガスが少なくとも1つのフィルタチャネルからガスベントに移動することを可能にするためにガスベントと連通して取り付けられた、フィルタチャネルと、ストーマガスがそこを通過することを可能にするために少なくとも1つのフィルタチャネルの少なくとも一部に沿った開放構成に少なくとも1つのフィルタチャネルを維持するための少なくとも1つのフィルタチャネルに少なくとも部分的に沿って延びる、少なくとも1つの分離要素とを含む、フィルタ配置とを備え、少なくとも1つの器具壁が、内壁及び外壁を含み、内壁及び外壁の間に部分的に延びてストーマ入口に重なるように配置された遮蔽壁をさらに含んでいる、オストミー器具が提供される。
【0037】
さらに、本発明の代替の実施形態において、ストーマガスとストーマ液体及び/又はストーマ固形物とを含むストーマ出力を含むためのキャビティを形成する可撓性シート材料の少なくとも1つの器具壁であって、該少なくとも1つの器具壁は、ストーマ出力を受けるためのストーマ入口と、ストーマガスが該キャビティの外に移動するのを可能にするためのガスベントとを有する、少なくとも1つの器具壁と、少なくとも1つの器具壁に取り付けられたフィルタ配置であって、少なくとも1つのフィルタチャネル入口からフィルタチャネル出口まで延びる少なくとも1つのフィルタチャネルを形成する可撓性シート材料の第1フィルタ壁及び第2フィルタ壁を有しており、少なくとも1つのフィルタチャネル入口がキャビティからストーマ出力を受け取るためにキャビティに位置してフィルタチャネル出口が、ストーマガスが少なくとも1つのフィルタチャネルからガスベントに移動することを可能にするためにガスベントと連通して取り付けられており、少なくとも1つのフィルタチャネルが少なくとも1つのフィルタチャネルに沿ったストーマ液体及び/又はストーマ固形物の通過を制限するための少なくとも1つの屈曲部の周りで第1フィルタ壁及び第2フィルタ壁の間に延在している、フィルタ配置とを備えており、少なくとも1つの器具壁が内壁及び外壁を有しており、さらに、内壁と外壁の間に部分的に延びてストーマ入口に重なるように配置された遮蔽壁を有しているオストミー器具が提供される。
【0038】
遮蔽壁は、遮蔽壁と少なくとも1つのフィルタチャネル入口の間にガス経路が形成されるように、内壁及び/又は外壁に取り付けられてもよい。したがって、本発明の1つの実施態様では、ストーマガスとストーマ液体及び/又はストーマ固形物とを有するストーマ出力を含むためのキャビティを形成する可撓性シート材料の少なくとも1つの器具壁であって、該少なくとも1つの器具壁はストーマ出力を受けるためのストーマ入口とストーマガスが該キャビティの外に移動するのを可能にするためのガスベントとを有する、少なくとも1つの器具壁と、該少なくとも1つの器具壁に取り付けられたフィルタ配置であって、少なくとも1つのフィルタチャネル入口からフィルタチャネル出口まで延びる少なくとも1つのフィルタチャネルを形成する可撓性シート材料の第1フィルタ壁及び第2フィルタ壁を有しており、少なくとも1つのフィルタチャネル入口がキャビティからストーマ出力を受け取るためにキャビティに位置し、フィルタチャネル出口が、ストーマガスが少なくとも1つのフィルタチャネルからガスベントに移動することを可能にするためにガスベントと連通して取り付けられており、少なくとも1つのフィルタチャネルが少なくとも1つのフィルタチャネルに沿ったストーマ液体及び/又はストーマ固形物の通過を制限するための少なくとも一つの屈曲部の周りで第1フィルタ壁及び第2フィルタ壁の間で延在しており、少なくとも1つの器具壁が、内壁及び外壁を含み、内壁と外壁の間に部分的に延びてストーマ入口と重なるように配置された遮蔽壁をさらに含んでおり、遮蔽壁が、ガス経路が遮蔽壁と少なくとも1つのフィルタチャネル入口の間に形成されるように内壁及び/又は外壁に取り付けられている、フィルタ配置と、を備えるオストミー器具が提供される。
【0039】
したがって、本開示は、ストーマ出力を含むためのキャビティを形成する可撓性シート材料の内壁及び外壁であって、内壁がストーマ出力を受けるためのストーマ入口を含んでいる、内壁及び外壁と、ストーマ入口を横切って内壁及び外壁の間に延びる可能性材シート材料の遮蔽壁であって、その間に流体経路を形成するために遮蔽壁を内側及び/又は外壁から少なくとも部分的に分離するためのスペーサ配置を含んでおり、該スペーサ配置が遮蔽壁の可撓性シート材料の少なくとも一つのうねりを有している、遮蔽壁と、を備えたオストミー器具を提供する。
【0040】
本開示は、可撓性シート材料の内壁及び外壁をいっしょに取り付けて、ストーマ出力を含むためのキャビティを形成し、ここで内壁はストーマ出力を受けるためのストーマ入口を含んでおり、可撓性シート材料の遮蔽壁を、遮蔽壁がストーマ入口にわたって延びるように内壁及び/又は外壁に取り付け、間に流体経路を形成するために内壁及び/又は外壁から遮蔽壁を少なくとも部分的に分離させるスペーサ配置を形成するように遮蔽壁の可撓性シート材料に少なくとも1つにうねりを形成する、ことを含むオストミー器具の製造方法をさらに提供する。
【0041】
そのような配置において、外壁は、ストーマ出力のストーマガスがキャビティの外に移動することを可能にするためのガスベントを含んでよく、流体経路は、ストーマガスがガスベントに到達することを可能にする。オストミー器具は、ストーマガスがキャビティからフィルタ配置を通り、ガスベントを介してオストミー器具の外に移動することを可能にするために、ガスベントにわたって取り付けられたフィルタ配置をさらに備えてもよい。フィルタ配置は本明細書で開示するとおりであってもよい。少なくとも1つのうねりは、遮蔽壁に隣接して少なくとも1つのフィルタチャネル入口まで延びる流体経路を形成してもよい。遮蔽壁は、フィルタ配置と内壁との間に取り付けられて配置されてもよい。
【0042】
流体経路を維持することにより、ストーマガスがストーマ入口から遮蔽壁と内壁の間、及び遮蔽壁と外壁の間を通ってフィルタチャネル入口まで効果的に流れることができるようにできる。したがって、遮蔽壁は、ストーマ出力がストーマ入口を通過して、任意のフィルタ配置に直接に接触することを防止できる。
【0043】
遮蔽壁は、遮蔽壁の領域にわたって延在する可撓性シート材料を含んでもよい。遮蔽壁は、内壁及び/又は外壁の重なり部分にわたって内壁及び/又は外壁に重なっていてもよい。遮蔽壁の面積は、重なりの面積より大きくてもよい。したがって、少なくとも1つのうねりは、内壁及び/又は外壁の重なり合う領域に対して遮蔽壁の余分な可撓性シート材料の領域によって形成されてもよい。その結果、スペーサ配置を可撓性シート材料のみから形成できる。遮蔽壁の可撓性シート材の厚さは、少なくとも1つのうねりにわたって一定であってもよい。
【0044】
遮蔽壁は、オストミー器具の頂部からオストミー器具の辺の間に延在していてもよい。遮蔽壁は、下辺とキャビティ下端との間をストーマの出力が通過できるように、キャビティ下端から離間した下辺まで延びていてもよい。遮蔽壁は、オストミー器具の辺の間のオストミー器具の頂部から延びて、ストーマ出力が下辺とキャビティ下端との間を通過できるようにキャビティ下端から離間した下辺まで延びていてもよい。遮蔽壁は、ストーマ入口に対向して全体的に重なる実質的に不透過性の領域を有していてもよい。
【0045】
遮蔽壁は、それを貫通する少なくとも1つの遮蔽壁開口を含んでいてもよく、少なくとも1つの遮蔽壁開口はストーマ入口に隣接して重ならないように配置されている。少なくとも1つの遮蔽壁開口は、ストーマガスの流れを妨げる可能性のあるシールド壁に、追加的かつ不必要なしわが形成されるのを防ぐのに役立つ場合がある。
【0046】
遮蔽壁の可撓性シート材は、少なくとも1つのうねりを形成する前に、実質的に平坦な平面を横切って延在することができる。少なくとも1つのうねりを形成することは、遮蔽壁の可撓性シート材料の少なくとも一部を平坦な平面から出すことを含む場合がある。少なくとも1つのうねりを形成することは、遮蔽壁を内壁及び/又は外壁に取り付ける間に起こってもよい。したがって、一実施形態では、ストーマ出力を収容するためのキャビティを形成するために可撓性シート材料の内壁及び外壁を一緒に取り付けること、ここで内壁はストーマ出力を受けるためのストーマ入口を含んでおり、遮蔽壁がストーマ入口を横切って延びるように可撓性シート材料の遮蔽壁を内壁及び/又は外壁に取り付けること、遮蔽壁の可撓性シート材料に少なくとも1つのうねりを形成して、間に流体経路を形成するために遮蔽壁を内壁及び/又は外壁から少なくとも部分的に分離するためのスペーサ配置を形成ること、を含むオストミー器具の製造方法が提供され、本方法は内壁及び/又は外壁への遮蔽壁の取り付けの間に少なくとも1つのうねりを形成することをさらに含んでいる。
【0047】
この方法は、内壁または外壁の上に遮蔽壁を配置することを含んでもよい。この方法は、少なくとも1つのうねりを形成するために、内壁または外壁に対して遮蔽壁の少なくとも一部を移動させることを含んでいてもよい。この方法は、遮蔽壁の少なくとも1つのうねりを維持するために、遮蔽壁を内壁及び/又は外壁に取り付けることを含むことができる。したがって、一実施形態では、ストーマ出力を収容するためのキャビティを形成するために可撓性シート材料の内壁及び外壁を一緒に取り付けること、ここで内壁はストーマ出力を受けるためのストーマ入口を含んでおり、遮蔽壁がストーマ入口にわたって延びるように可撓性シート材料の遮蔽壁を内壁及び/又は外壁に取り付けること、及び遮蔽壁の可撓性シート材料に少なくとも1つのうねりを形成して、間に流体経路を形成するために遮蔽壁を内側及び/又は外壁から少なくとも部分的に分離するためのスペーサ配置を形成すること、を含むオストミー器具の製造方法が提供され、この方法は、内壁または外壁の上にシールド壁を配置すること、内側または外壁に対して遮蔽壁の少なくとも一部を移動させて少なくとも1つのうねりを形成すること、及び遮蔽壁の少なくとも1つのうねりを維持するために内側及び/又は外壁に遮蔽壁を取り付けることをさらに含んでいる。
【0048】
内壁または外壁にわたって遮蔽壁を配置した後、遮蔽壁を内壁または外壁に部分的に取り付けてもよい。したがって、一実施形態では、ストーマ出力を含むためのキャビティを形成するために可撓性シート材料の内壁及び外壁を一緒に取り付けること、ここで内壁はストーマ出力を受けるためのストーマ入口を含んでおり、遮蔽壁がストーマ入口にわたって延びるように可撓性シート材料の遮蔽壁を内壁及び/又は外壁に取り付けること、及び遮蔽壁の可撓性シート材料に少なくとも1つのうねりを形成して、間に流体経路を形成するために遮蔽壁を内壁及び/又は外壁から少なくとも部分的に分離するためのスペーサ配置を形成すること、を含むオストミー器具の製造方法が提供され、この方法は、遮蔽壁を内壁または外壁にわたって配置すること、遮蔽壁の少なくとも一部を内壁または外壁に対して移動させて少なくとも1つのうねりを形成すること、及び遮蔽壁を内壁及び/又は外壁に取り付けて遮蔽壁に少なくとも1つのうねりを維持することをさらに含んでおり、遮蔽壁を内壁または外壁にわたって配置した後、遮蔽壁が内壁または外壁に部分的に取り付けられている。
【0049】
オストミー器具は、閉鎖型器具であっても、開放型器具であってもよい。閉鎖型器具は、ストーマの出力がキャビティから排出されるように構成されていない。したがって、閉鎖型器具は、典型的には、1回限りの使い捨てで再使用不可能な器具として構成されてもよい。本開示のオストミー器具において、キャビティは、したがって、ガスベント及びストーマ入口を介する以外の外部環境からオストミー器具内に完全に密閉されていてもよい。開放型器具は、ストーマの出力をキャビティから排出するように構成されている。したがって、開放型器具は、身体に装着された状態で複数回再使用及び空にできるように、再使用型器具として構成できるが、これは必須でない。開放型器具では、ストーマの出力は、オストメイトの行動によって誘発されるように間欠的に排出されてもよく、またはキャビティがドレインに流体的に接続されているために間欠的または連続的に排出される場合がある。したがって、本開示のオストミー器具は、ストーマ出力がキャビティから選択的に排出されることを可能にするための選択的に開閉可能なドレインを備えてもよい。
【0050】
したがって、一実施形態では、ストーマガスとストーマ液体及び/又はストーマ固形物とを有するストーマ出力を含むためのキャビティを形成する可撓性シート材料の少なくとも一つの器具壁であって、少なくとも一つの器具壁がストーマ出力を受け取るためのストーマ入口とストーマガスがキャビティの外に移動するのを可能にするためのガスベントとを備える、器具壁と、少なくとも一つの器具壁に取り付けられたフィルタ配置であって、少なくとも1つのフィルタチャネル入口からフィルタチャネル出口まで延びる少なくとも1つのフィルタチャネルであって、少なくとも1つのフィルタチャネル入口がキャビティからストーマ出力を受け取るためにキャビティ内に位置し、フィルタチャネル出口が、ストーマガスが少なくとも1つのフィルタチャネルからガスベントに移動することを可能にするためにガスベントと連通して取り付けられている、フィルタチャネルと、ストーマガスがそこを通過することを可能にするために少なくとも1つのフィルタチャネルの少なくとも一部に沿った開放構成に少なくとも1つのフィルタチャネルを維持するための、少なくとも1つのフィルタチャネルに少なくとも部分的に沿って延びる少なくとも1つの分離要素とを含む、フィルタ配置とを備えたオストミー器具が提供され、このオストミー器具は、ストーマ出力をキャビティから選択的に排出することを可能にするための選択的に開閉可能なドレインをさらに備えており、またはキャビティがガスベント及びストーマ入口を介する以外でオストミー器具内に密封されている。
【0051】
さらに、代替の実施形態では、ストーマガスとストーマ液体及び/又はストーマ固形物とを有するストーマ出力を含むためのキャビティを形成する可撓性シート材料の少なくとも1つの器具壁であって、該少なくとも1つの器具壁がストーマ出力を受けるためのストーマ入口と、ストーマガスが該キャビティの外に移動するのを可能にするためのガスベントとを含む、器具壁と、少なくとも1つの器具壁に取り付けられたフィルタ配置であって、少なくとも1つのフィルタチャネル入口からフィルタチャネル出口まで延びる少なくとも1つのフィルタチャネルを形成する可撓性シート材料の第1フィルタ壁及び第2フィルタ壁を有しており、少なくとも1つのフィルタチャネル入口がキャビティからストーマ出力を受け取るためにキャビティに位置し、フィルタチャネル出口が、ストーマガスが少なくとも1つのフィルタチャネルからガスベントに移動することを可能にするためにガスベントと連通して取り付けられる、フィルタ配置とを備えており、少なくとも1つのフィルタチャネルが少なくとも1つのフィルタチャネルに沿ったストーマ液体及び/又はストーマ固形物の通過を制限するための少なくとも1つの屈曲部の周りで第1フィルタ壁及び第2フィルタ壁の間に延在しており、オストミー器具が、ストーマ出力をキャビティから選択的に排出させることを可能にするための選択的に開閉可能なドレインを更に備え、又はキャビティが、ガスベント及びストーマ入口を介する以外のオストミー器具内に密閉されている。
【0052】
オストメイト用器具は、オストメイトの身体に取り付けるための封緘紙を含んでいてもよい。オストミー封緘紙は、ストーマ用の開口部を有していてもよく、装着前にユーザによって必要なサイズにカットされてもよい。オストミー封緘紙は、オストミー封緘紙をオストメイトの身体に接着させるために、身体に面する側に少なくとも1つの接着剤層を含んでいてもよい。剥離ライナーは、皮膚に装着する前にユーザによって除去されるオストミー封緘紙の身体に面する側を覆ってもよい。「封緘紙」という用語は、「アダプタ」、「ベースプレート」、「層状接着剤封緘紙」という用語と互換的に使用される場合がある。
【0053】
オストミー器具は、一体型器具であってよく、器具を損傷するリスクなしにオストミー封緘紙を容易に分離できないように、ストーマ入口周囲の内壁に非リリース可能に取り付けられた封緘紙を含んでいてもよい。オストミー器具はツーピース型器具であってよく、ストーマ入口周囲の内壁に取り付けられたリリース可能なカップリングと、カップリングが外れて封緘紙をオストミー器具の残りの部分から分離できるようにリリース可能なカップリングに取り付けられた封緘紙とを含んでいてよい。オストミー用封緘紙及び/又は解放可能なカップリングは、オストミー器具の上部周辺領域に少なくとも部分的に配置されてもよい。
【0054】
したがって、一実施形態では、ストーマガスとストーマ液体及び/又はストーマ固形物とを有するストーマ出力を含むためのキャビティを形成する可撓性シート材料の少なくとも一つの器具壁であって、少なくとも一つの器具壁がストーマ出力を受け取るためのストーマ入口とストーマガスがキャビティの外に移動するのを可能にするためのガスベントとを備えている、少なくとも1つの器具壁と、少なくとも一つの器具壁に取り付けられたフィルタ配置であって、少なくとも1つのフィルタチャネル入口からフィルタチャネル出口まで延びる少なくとも1つのフィルタチャネルであって、少なくとも1つのフィルタチャネル入口がキャビティからストーマ出力を受け取るためにキャビティ内に位置し、フィルタチャネル出口が、ストーマガスが少なくとも1つのフィルタチャネルからガスベントに移動することを可能にするためにガスベントと連通して取り付けられるフィルタチャネルと、ストーマガスがそこを通過することを可能にするために少なくとも1つのフィルタチャネルの少なくとも一部に沿った開放構成に少なくとも1つのフィルタチャネルを維持するための、少なくとも1つのフィルタチャネルに沿って少なくとも部分的に延びる少なくとも1つの分離要素とを含む、フィルタ配置とを備えたオストミー器具が提供され、該オストミー器具は、ストーマ入口の周囲の少なくとも1つの器具壁に非リリース可能に取り付けられた封緘紙、またはストーマ入口周囲の少なくとも1つの器具壁に取り付けられたリリース可能なカップリングとリリース可能なカップリングに取り付けられた封緘紙とをさらに含んでいる。
【0055】
さらに、代替の実施形態では、ストーマガスとストーマ液体及び/又はストーマ固形物とを有するストーマ出力を含むためのキャビティを形成する可撓性シート材料の少なくとも1つの器具壁であって、該少なくとも1つの器具壁がストーマ出力を受けるためのストーマ入口とストーマガスがキャビティの外に移動するのを可能にするためのガスベントとを備えている、少なくとも1つの器具壁と、少なくとも1つの器具壁に取り付けられたフィルタ配置であって、少なくとも1つのフィルタチャネル入口からフィルタチャネル出口まで延びる少なくとも1つのフィルタチャネルを形成する可撓性シート材料の第1フィルタ壁及び第2フィルタ壁を備えており、少なくとも1つのフィルタチャネル入口がキャビティからストーマ出力を受け取るためにキャビティに位置し、フィルタチャネル出口が、ストーマガスが少なくとも1つのフィルタチャネルからガスベントに移動することを可能にするためにガスベントと連通して取り付けられるフィルタ配置と、を備えるオストミー器具が提供され、少なくとも1つのフィルタチャネルが、少なくとも1つのフィルタチャネルに沿ったストーマ液体及び/又はストーマ固形物の通過を制限するための少なくとも1つの屈曲部の周りで第1フィルタ壁及び第2フィルタ壁の間に延びており、オストミー器具が、ストーマ入口の周囲の少なくとも1つの器具壁に非リリース可能に取り付けられた封緘紙、またはストーマ入口周りの少なくとも1つの器具壁に取り付けられたリリース可能なカップリングとリリース可能なカップリングに取り付けられた封緘紙とを更に備えている。
【0056】
少なくとも1つの器具壁、内壁、外壁、第1フィルタ壁、第2フィルタ壁及び/又は遮蔽壁は、同一又は異なる可撓性シート材料から形成されてもよく、そのような可撓性シート材料の少なくとも1つの層から形成されてもよい。可撓性シートは、ポリウレタン、ポリエチレン(PE)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)及び/又はエチレン-酢酸ビニル(EVA)を含んでいてもよい。可撓性シート(複数可)は、約50~約150マイクロメートル、好ましくは約75~約100マイクロメートルの厚さを有していてもよい。可撓性シートは、単層であってもよいし、複数の層の積層体であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【
図1】
図1は、本開示に係るオストミー器具の一実施形態の正面図である。
【
図2】
図2は、
図1のオストミー器具のA-A断面を通る断面図である。
【
図3】
図3は、フィルタ配置の分離要素が視界から隠された、
図1のオストミー器具の断面B-Bを通る断面図である。
【
図4】
図4は、フィルタ配置の分離要素を示す、
図1のオストミー器具の断面B-Bを通る部分断面図である。
【
図5】
図5は、フィルタ配置がオストミー器具の周辺溶着部から分離されている、本発明に係るオストミー器具のさらなる実施形態の部分正面図である。
【
図7A】
図7Aは、フィルタ配置の分離要素が視界から隠されたフィルタ配置のさらなる実施形態を示す、
図1のオストミー器具の断面B-Bを通る断面図である。
【
図9A】
図9Aは、
図1に例示されるオストミー器具の分離要素の一実施形態の斜視図である。
【
図9B】
図9Bは、
図10の分離要素を含む
図1のオストミー器具のフィルタ配置のフィルタチャネルの幅を横切る断面図である。
【
図10A】
図10Aは、本開示によるそれぞれ分解され且つ形成された構成におけるフィルタ配置の更なる実施形態を示す斜視図である。
【
図10B】
図10Bは、本開示によるそれぞれ分解され且つ形成された構成におけるフィルタ配置の更なる実施形態を示す斜視図である。
【
図11A】
図11Aは、本開示によるそれぞれ分解され且つ形成された構成におけるフィルタ配置のさらなる実施形態を示す透視図である。
【
図11B】
図11Bは、本開示によるそれぞれ分解され且つ形成された構成におけるフィルタ配置のさらなる実施形態を示す透視図である。
【
図12A】
図12Aは、本開示に係るオストミー器具のさらなる実施形態の平面図である。
【
図15B】
図15Bは、組み立てられたオストミー器具における内壁の位置が参照のために破線で示された
図14Cの断面E-Eを通る、一緒に取り付けられた外壁及び遮蔽壁の部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0058】
本開示の1つ以上の実施形態が、添付の図面を参照しながら、例としてのみ説明される。
【0059】
以下の説明では、異なる実施形態において、同等の参照数字が、同等または類似の特徴を示すために使用されている。別途定義されない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語及び科学用語は、請求項の主題が属する技術分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。本開示の前述の概要及び以下の実施例は、例示的及び説明的なものであり、請求される任意の主題を制限するものではないことが理解される。
【0060】
以下の説明は、本開示の実施形態に向けられたものである。実施形態の説明は、添付の特許請求の範囲に記載される本開示の可能なすべての実施形態を含むことを意味するものではない。以下の実施形態に明示的に記載されていない多くの変更、改良及び等価物は、添付の特許請求の範囲の範囲に含まれ得る。ある実施形態の一部として説明された特徴は、文脈上明らかにそうでないことを要求する場合を除き、1つまたは複数の他の実施形態の特徴と組み合わせることができる。
【0061】
本開示の図及び説明の少なくとも一部は、本開示の明確な理解に関連する要素に焦点を当てるために簡略化されており、一方で、当業者が理解する他の要素を明確化のために排除することも要求され得ることが理解される。このような要素は、当業者にはよく知られており、また、必ずしも本開示の理解を深めるものではないので、本明細書では、そのような要素の説明は省略する。
【0062】
本明細書において、単数形の使用は、文脈上明らかにそうでない場合を除き、複数形を含む。本願において、特に断りのない限り、「または」の使用は「及び/又は」を意味する。
【0063】
本明細書で使用されるように、範囲及び量は、特定の値または範囲の「約」として表現され得る。Aboutには、正確な量も記載されている。例えば、「約5mm」は「約5mm」を意味し、「5mm」も意味する。一般に、「約」という用語は、実験誤差の範囲内であると予想される値を含む。「約」という用語は、提供された値より10%小さい値から10%大きい値の範囲にあるものを含む。例えば、「約50%」は、「45%から55%の間」を意味する。また、例として、「約30」は「27と33の間」を意味する。
【0064】
図1~
図4は、本開示によるオストミー器具10の一実施形態を示している。オストミー器具10は、封緘紙及び/又はカップリング(図示せず)を含んでよく、ワンピースまたはツーピースの器具であってよい。
【0065】
オストミー器具10は、ストーマ出力を収容するための空洞13を形成する可撓性シート材料の少なくとも1つの器具壁11、12を含んでいてもよい。少なくとも1つの器具壁11、12は、オストミー器具10の外面を形成してもよく、図示されているように、内壁11と外壁12とを有していてもよい。キャビティ13は、単一の容積として図示されているが、代替実施形態では、例えば、仕切り、壁部材、フィルタ要素等によって2つ以上のチャンバに細分化されてもよい。
【0066】
最初の使用及びキャビティ13にストーマ出力が入るのに先立ち、オストミー器具10は、実質的に平坦な構成を有し得る。平坦な構成において、オストミー器具10は、実質的に平坦な平面形状を有し、内壁11及び外壁12、ならびにそれらの間の任意のさらなる仕切りまたは構成要素は、実質的に互いに隣接している。
【0067】
少なくとも1つの器具壁11、12、好ましくは図示されているように内壁11は、ストーマからのストーマ出力をキャビティ13に受けるためのストーマ入口14を有してもよい。ストーマ入口14は、内壁11を貫通する開口であってもよい。少なくとも1つの器具壁11、12、好ましくは図示されているように外壁12は、ストーマガスをキャビティ13の外に移動させるためのガスベント15を有してもよい。ガスベント15は、外壁12を貫通する少なくとも1つの開口を有してもよい。
【0068】
ストーマ入口14及びガスベント15は、使用時に、オストミー器具10の上半分に配置されてもよい。ガスベント15の中心は、使用時に、ストーマ入口14の中心よりも上方に位置していてもよい。好ましくは、ガスベント15の全周は、使用時には、
図1に示すように、ストーマ入口14の全周の上方に位置する。「上方」という用語は、ガスベント15が、平坦な構成にあるときの内壁11及び外壁12に平行な線に沿って、使用時に、ストーマ入口14の一番上に、位置することを意味するように意図している。
【0069】
ガスベント15の少なくとも1つの開口の直径は、ストーマ入口14の直径よりも小さくてもよい。ガスベント15の少なくとも1つの開口の直径は、少なくとも約1mmであってよく、約10mmまでであってよく、及び/又は約5mmであってもよい。ストーマ入口14の直径は、少なくとも約10mmであってよく、約60mmまでであってよく、及び/又は、約45mmであってよい。使用中の、オストミー器具10の頂部とストーマ入口14の中心との間の距離は、少なくとも約40mmであってよく、約60mmまでであってよく、及び/又は約49mm若しくは約50mmであってよい。
【0070】
少なくとも1つの器具壁11、12は、その間にキャビティ13を画定するように一緒に接合されてもよい。内壁11と外壁12は、溶接、接着剤または同等の手段を用いて、周辺接合部16が内壁11と外壁12の全周に渡って延び、その間に流体密シールを形成するように、その周囲の辺周りで一緒に接合されてもよい。周辺接合部16は、幅が1~3mm、好ましくは2mm程度であってもよい。図示された実施形態では、オストミー器具10は、ストーマ入口14及びガスベント15を介する以外にキャビティ13がオストミー器具10内に密閉されるような閉鎖型器具である。代替の実施形態では、オストミー器具10は開放型器具であってよく、ストーマの出力をキャビティ13から流出させるためのドレインを有していてもよい。
【0071】
オストミー器具10、内壁11及び外壁12は、図示されているように、形状が実質的に四辺形であってよい。他の実施形態では、それらは円形または楕円形のような他の任意の適切な形状を有していてもよい。オストミー器具10、内壁11及び外壁12は、長さが約120mm~約200mm、好ましくは約140mm~約160mm、例えば約145mmであってもよく、幅が約120mm~約200mm、好ましくは約140mm~約160mm、例えば約140mm又は約145mmであってもよい。
【0072】
内壁11及び外壁12は、1つ以上、好ましくは4つの、頂点17a~dを有していてもよく、そのうちの少なくとも1つは、図示のように丸みを帯びていることが好ましい。各丸みを帯びた頂点17a~dの曲率半径は、約30mmであってもよい。使用時(すなわち、オストメイトによって装着されるとき)、内壁11及び外壁12は、
図1に例として示すように、実質的に垂直上方を指す上部頂点17a、実質的に垂直下方を指す下部頂点17b、及び実質的に各側を指す対向する側面頂点17c、17dを有していてもよい。上部頂点17aは、第1辺18a及び第2辺18bそれぞれによって、対向する側部頂点17c、17dに接合されてもよい。下側頂点17bは、第3辺18c及び第4辺18dそれぞれによって、対向する側方頂点17c,17dに接合されてもよい。第1、第2、第3及び第4辺18a~dのうちの1つ以上は、それぞれの頂点17a~dの間で直線状であってもよい。頂点17a-dが丸みを帯びている場合、辺18a-dは、丸みを帯びた頂点(複数でもよい)17a-dの間で直線状であってもよい。
【0073】
ガスベント15は、使用時に、オストミー器具10の上部に隣接して配置されてもよい。その結果、ガスベント15は、第1辺18a及び第2辺18bの間の上部頂点17aに隣接して配置されてもよい。
【0074】
キャビティ13は、オストミー器具10の上部に隣接するキャビティ上端13aと、オストミー器具10の下部に隣接するキャビティ下端13bとの間に延在してもよい。したがって、キャビティ上端13aは上側頂点17aに隣接していてもよく、キャビティ下端13bは下側頂点17bに隣接していてもよい。なお、ガスベント15は、キャビティ上端13aに隣接して配置されていてもよい。
【0075】
オストミー器具10は、ストーマガスがガスベント15を介してキャビティ13から出ることを可能にし、ストーマ固形物及び/又はストーマ液体の通過をろ過して、それらがガスベント15を介してキャビティ13から出ることを防止するためのフィルタ配置20を含んでいてもよい。フィルタ配置20は、少なくとも1つの器具壁11、12に取り付けられてもよく、少なくとも外壁12に取り付けられてもよく、及び/又は内壁11と外壁12との間に取り付けられてもよい。フィルタ配置20は、ガスベント15にわたって取り付けられてもよい。
【0076】
図2~
図4では、フィルタ配置20は、明確にするために外壁12から分離されているように図示されているが、外壁12に接触して接合されていてもよい。また、フィルタ配置20は、
図1に図示されているように、周辺接合部16に延びており、周辺接合部16によって内壁11及び外壁12に取り付けられてもよい(
図2~
図4では、分かりやすくするために図示されていない)。したがって、フィルタ配置20は、使用時に、オストミー器具10の上部に隣接して配置されてもよく、内壁11及び外壁12の辺に沿って延在してもよい。したがって、フィルタ配置20は、第1辺18a及び第2辺18bの間の上部頂部17aに隣接して配置されてもよい。
【0077】
あるいは、
図5に示すように、フィルタ配置20は、周辺接合部16から分離されてもよく、したがって、辺、好ましくは第1辺18a及び第2辺18bから分離されてもよい。フィルタ配置20は、周辺接合部16とは別に外壁12に溶着されてもよく、周辺接合部16に隣接して溶着されてもよい。その結果、周辺接合部16の厚さを薄くでき、製造性及び柔軟性を向上させることができる。
【0078】
図3、4及び6A~6Fに最もよく示されているように、フィルタ配置20は、可撓性シート材料の第1フィルタ壁21及び第2フィルタ壁22を有していてもよい。第1フィルタ壁21及び第2フィルタ壁22は、少なくとも1つのフィルタチャネル入口25、26から少なくとも1つのフィルタチャネル出口27まで延在する少なくとも1つのフィルタチャネル23、24をその間に形成してもよい。特に、少なくとも1つのフィルタチャネル23、24は、第1フィルタ壁21及び第2フィルタ壁22の可撓性シート材料の主面の間に形成されてもよい。
【0079】
第1フィルタ壁21及び第2フィルタ壁22は、少なくとも1つのチャネル辺50、51、好ましくは第1チャネル辺50及び第2チャネル辺51に沿って一緒に接合された少なくとも1つの帯状の可撓性シート材料を有しており、少なくとも1つのフィルタチャネル23、24は可撓性シート材料の面間で少なくとも1つのチャネル辺50、51に沿って延在してもよい。第1フィルタ壁21及び第2フィルタ壁22はそれぞれ、
図3、4及び6A~6Fに示されるように、少なくとも1つのフィルタチャネル23、24を形成する可撓性シート材料の単一の連続層又はストリップから構成されてもよい。
【0080】
少なくとも1つのフィルタチャネル入口25、26は、キャビティ13からストーマ出力を受け取るためのものであってもよく、したがって、キャビティ13に配置されていてもよい。キャビティ13が複数のチャンバに分割されている場合、少なくとも1つのフィルタチャネル入口25、26は、好ましくは、少なくともストーマガスが移動できるチャンバに配置されている。
【0081】
少なくとも1つのフィルタチャネル出口27は、ガスベント15と連通して取り付けられてもよく、ストーマガスが少なくとも1つのフィルタチャネル23、24からガスベント15に移行することを可能にするためのものであってもよい。フィルタチャネル出口27は、ストーマガスがフィルタチャネル出口27から、ガスベント15を通り、オストミー器具10の周囲の外部環境に出るように、ガスベント15に隣接して位置し、ガスベント15と整列していてもよい。フィルタチャネル出口27は、第1フィルタ壁21又は第2フィルタ壁22を貫通して配置されてもよく、図示されているように、その開口を有してもよい。フィルタチャネル出口27を構成する第1フィルタ壁21又は第2フィルタ壁22は、例えば当該第1フィルタ壁21又は第2フィルタ壁22が外壁12に接合されることにより、フィルタチャネル出口27がガスベント15に重なるようにガスベント15の上及び周囲に取り付けられてもよい。
【0082】
図1及び6A~6Fに示されるように、少なくとも1つのフィルタチャネル23、24は、それぞれ第1フィルタチャネル入口25及び第2フィルタチャネル入口26からフィルタチャネル出口27まで延びる第1フィルタチャネル23及び第2フィルタチャネル24を有してもよい。第1フィルタチャネル23及び第2フィルタチャネル24は、ガスベント15から異なる方向に延びていてもよく、図示されているように、ガスベント15から互いに実質的に垂直に延びていてもよい。その結果、第1フィルタチャネル23及び第2フィルタチャネル24は、ガスベント15から第1辺18a及び第2辺18bに平行且つ沿って延びてもよい。
【0083】
少なくとも1つのフィルタチャネル23、24は、少なくとも1つのフィルタチャネル23、24に沿ったストーマ液体及び/又はストーマ固形物の通過を制限するための少なくとも1つの屈曲部30の周りで第1フィルタ壁21及び第2フィルタ壁22の間に延在してもよい。特に、第1フィルタチャネル23は、第1フィルタチャネル23及び/又は第2フィルタチャネル24に沿ったストーマ液体及び/又はストーマ固形物の通過を制限するために、少なくとも1つの屈曲部30を含んでよく、第2フィルタチャネル24もまた、少なくとも1つの屈曲部30を含んでよい。
【0084】
少なくとも1つの屈曲部30の配置は、第1フィルタチャネル23の少なくとも1つの屈曲部30、31を示す
図3及び
図4に詳細に示されている。以下の説明は、一般的に第1フィルタチャネル23を参照しているが、第2フィルタチャネル24の少なくとも1つの屈曲部30、31(もしあれば)が同じ特徴を有してもよいことが理解される。第1フィルタチャネル23及び第2フィルタチャネル24の各々の対応する特徴を示すために、図面において同じ参照数字が使用されている。
【0085】
上記又は各フィルタチャネル23、24は、少なくとも1つの湾曲部30、31を中心にそれ自体の上に折り返されてもよい。上記又は各フィルタチャネル23、24(及びそれに沿った流れ)は、第1方向に少なくとも1つの屈曲部30、31に延び、反対の第2方向に少なくとも1つの屈曲部30、31から延びてもよい。したがって、または各フィルタチャネル23、24は、内壁11及び外壁12に対して平行且つその間に延び、少なくとも1つの屈曲部30、31についてそれ自体の上に折り返され、その後、内壁11及び外壁12に対して平行にかつその間に延びるように続いてもよい。
【0086】
上記又は各フィルタチャネル23、24は、少なくとも1つの湾曲部30、31に及び/又はそこから延びる少なくとも1つのチャネルセクション35、36、37に沿って、好ましくは第1フィルタ壁21及び第2フィルタ壁22の間に延在してもよい。少なくとも1つのチャネルセクション35、36、37において、第1フィルタ壁21及び第2フィルタ壁22は、平坦な構成にあるとき、少なくとも1つの器具壁11、12、特に内壁11及び外壁12に対して実質的に平行である。
【0087】
少なくとも1つのチャネルセクション35、36、37は、第1湾曲部30に延びる第1チャネルセクション35と、第1湾曲部30から延びる第2チャネルセクション36とを有してもよい。第1チャネルセクション35は、それぞれのフィルタチャネル入口25、26から第1湾曲部30まで延びていてもよい。図示しないが、少なくとも1つの屈曲部30、31が第1屈曲部30のみを有する場合、第2チャネルセクション36は第1屈曲部30からフィルタチャネル出口27まで延在してもよい。
【0088】
図示された実施形態のように、上記又は各フィルタチャネル23、24は、又は各フィルタチャネル23、24がZ字状及び/又は曲がりくねった経路を有するように、第1屈曲部30及び第2屈曲部31の周りで第1フィルタ壁21及び第2フィルタ壁22間に延在してもよい。したがって、第2チャネルセクション36は、第1屈曲部30及び第2屈曲部31の間に延在して、少なくとも1つのチャネルセクション35,36,37は、第2屈曲部31とフィルタチャネル出口27の間に延びる第3チャネルセクション37を有している。
【0089】
第1チャネルセクション35、第2チャネルセクション36、及び存在する場合に第3チャネルセクション37は、チャネルセクション端間を延伸してもよく、チャネルセクション端間で細長くてもよく、チャネルセクション辺50、51間で延在してもよい。
図3、
図4及び
図6A~
図6Fの実施形態では、少なくとも1つの屈曲部30、31は、チャネルセクション端の間にある。その結果、上記又は各フィルタチャネル23、24の周りの流体の流れは、少なくとも1つの屈曲部30、31周りの1つの軸の周りに約180度にわたって延在する。したがって、流体の流れは、チャネルセクション35、36、37の間の少なくとも1つの屈曲部30、31の周りを移動するときに、単一の軸回りに方向が変わるにすぎない。
【0090】
特に、第1チャネルセクション35は、第1チャネルセクション端の間に延びていてもよく、フィルタチャネル入口25、26は第1チャネルセクション端に位置し、第1屈曲部30は反対の第1チャネルセクション端に位置している。第2チャネルセクション36は、第2チャネルセクション端の間に延びていてもよく、第1屈曲部30は第2チャネルセクション端に位置し、第2屈曲部31又はフィルタチャネル出口27は、反対の第2チャネルセクション端に位置する。第3チャネルセクション37は、第3チャネルセクション端の間に延びていてもよく、第2屈曲部31は第3チャネルセクション端に位置し、フィルタチャネル出口27は反対の第3チャネルセクション端に位置している。
【0091】
それぞれのフィルタチャネル入口25、26からフィルタチャネル出口27までの、上記又は各フィルタチャネル23、24に沿った長さは、少なくとも約70mmであってもよく、約120mmまでであってもよく、及び/又は約95mmであってもよい。上記または各フィルタチャネル23、24の幅は、少なくとも約15mmであってもよく、約30mmまでであってもよく、及び/又は約22mmであってよい。第1チャネルセクション35は、少なくとも約5mmの長さであってよく、約15mmまでの長さであってよく、及び/又は約10mmの長さであってよい。第2チャネルセクション36は、少なくとも約30mmの長さであってもよく、約40mmまでの長さであてもよく、及び/又は約35mmの長さであってもよい。第3チャネルセクション37は、少なくとも約30mmの長さであってもよく、約70mmまでの長さであってもよく、及び/又は約50mmの長さであってもよい。
【0092】
各屈曲部30,31の内側及び外側のそれぞれは、第1フィルタ壁21及び第2フィルタ壁22の一方から形成されてもよい。
図3及び
図4に示されるように、第1フィルタ壁21又は第2フィルタ壁22は、少なくとも1つの屈曲部30、31の内側又は外側の周囲でそれ自身に重ねられた可撓性シート材料の層から形成されてもよい。したがって、各屈曲部30,31の内側は、第1フィルタ壁21(
図3の第1屈曲部30のように)または第2フィルタ壁22(
図3の第2屈曲部31のように)を形成する可撓性シート材料のの2つの層から形成されてもよい。
【0093】
オストミー器具10は、ガスベント15に隣接して配置された少なくとも1つのガスフィルタ要素40をさらに有してもよい。少なくとも1つのガスフィルタ要素40は、ストーマガスがフィルタチャネル出口27から出るために少なくとも1つのガスフィルタ要素40を通過しなければならないように、図示されているようにフィルタチャネル出口27に隣接してその上にある少なくとも1つのフィルタチャネル23、24に配置されてもよい。代替の実施形態では、少なくとも1つのガスフィルタ要素40は、フィルタチャネル出口27とガスベント15との間に配置されてもよいし、ガスベント15を越えて外壁12の外側に取り付けられてもよい。後者の場合、ガスベント15は、少なくとも1つのガスフィルタ要素40の上に配置されたフィルタキャップ(図示せず)をさらに含んでいてもよい。少なくとも1つのガスフィルタ要素40は、排出されるストーマガスからの臭気を低減するために、例えば、炭または活性炭フィルタなどの臭気フィルタであってもよい。少なくとも1つのガスフィルタ要素40は、図示されているように、円形であってもよいディスクであってもよい。少なくとも1つのガスフィルタ要素40の直径は、少なくとも約10mmであってよく、約20mmまでであってよく、及び/又は約15mmであってよい。
【0094】
図4に示すように、フィルタ配置20は、少なくとも1つのフィルタチャネル23、24に少なくとも部分的に沿って延びる少なくとも1つの分離要素45、46をさらに含んでよく、これは、少なくとも1つのフィルタチャネル23、24の少なくとも一部に沿って第1フィルタ壁21及び第2フィルタ壁22を互いに分離させるためのものであってもよい。少なくとも1つの分離要素45、46は、第1フィルタチャネル23が明確に識別できるように、
図3、7A又は7Bには示されていない。
【0095】
少なくとも1つの分離要素45、46は、少なくとも1つのフィルタチャネル23、24に沿って移動するストーマ液体及び/又はストーマ固形物を実質的に妨げ又は防止してもよい。少なくとも1つの分離要素45、46は、ストーマガスが少なくとも1つのフィルタチャネル23、24に沿って移動することを可能にしてもよく、ストーマガスのかかる通過を可能にするための少なくとも1つの分離要素チャネル47を構成してもよい(
図8Aを参照のこと)。フィルタ配置20は、第1フィルタチャネル23及び第2フィルタチャネル24のそれぞれに配置された第1分離要素45及び第2分離要素46を含んでいてもよい。
【0096】
上記または各分離要素45、46は、少なくとも1つの屈曲部30、31の周りに延在してもよく、少なくとも第1屈曲部30及び第2屈曲部31の間すなわち少なくとも第2チャネルセクション36に沿って延在してもよい。上記または各分離要素45、46は、図示されているように、少なくとも1つのフィルタチャネル入口25、26から延出してもよい。上記または各分離要素45、46は、それぞれのフィルタチャネル入口25、26とフィルタチャネル出口27との間の、上記または各フィルタチャネル23、24の長さの少なくとも約50%、少なくとも約75%または少なくとも約85%に沿って延在してもよい。特に、または各分離要素45、46は、それぞれのフィルタチャネル入口25、26から、少なくとも1つの屈曲部30、31の周りに、好ましくは第1屈曲部30及び第2屈曲部31の両方の周りに、フィルタチャネル出口27に向かって延在してもよい。
【0097】
図6A~
図6Fは、少なくとも1つの分離要素45と、第1屈曲部30及び第2屈曲部31の周りで第1フィルタ壁21及び第2フィルタ壁22の間に延びる第1フィルタチャネル23及び第2フィルタチャネル24とを含む、
図1、2及び4に示されるフィルタ配置20を形成するための例示的な方法を示す。最初に
図6Aのように、第1フィルタ壁21及び第2フィルタ壁22を可撓性シート材料からV字型ストリップとして切断し、第1分離要素45及び第2分離要素46を細長いストリップとして形成し、少なくとも1つのガスフィルタ要素40を提供してもよい。フィルタチャネル出口27は、第1フィルタ壁21に開口を切り開くことによって形成されてもよい。
図6Bのように、第12分離要素45及び第2分離要素46は、第1フィルタ壁21上に配置されてもよく(任意に取り付けられてもよい)、少なくとも1つのガスフィルタ要素40は、フィルタチャネル出口27の上に取り付けられてもよい。
図6Cのように、第2フィルタ壁22は、第1フィルタ壁21、第1分離要素45及び第2分離要素46、及び少なくとも1つのガスフィルタ要素40の上に配置されてもよい。その後、少なくとも1つのフィルタチャネル接合部又は溶着部70を第1チャネル辺50及び第2チャネル辺51に沿って適用して、第1フィルタ壁21及び第2フィルタ壁22を接続してもよい。折り畳む前は、少なくとも1つのフィルタチャネル23、24、及びそのチャネルセクション35、36、37は、単一の軸に沿って及び/又は直列に延在している。
図6D及び
図6Eのように、第1フィルタチャネル23及び第2フィルタチャネル24は、第1フィルタチャネル23及び第2フィルタチャネル24の各々に第1屈曲部30及び第2屈曲部31を形成するようにそれ自身の上に折り返されてもよく、それによって第1屈曲部30及び第2屈曲部31がチャネルセクション端の間にある。
図6Fのように、その後、追加のフィルタチャネル接合部又は溶着部71を第1チャネル辺50及び第2チャネル辺51に沿って適用して、フィルタ配置20をそのZ字状に保持してもよい。
【0098】
第1フィルタ壁21及び第2フィルタ壁22並びに第1フィルタ壁21及び第2フィルタ壁22の間に延在する少なくとも1つの屈曲部30、31の他の構造は、本開示の範囲に入る。代替の実施形態では、それらは代わりに、少なくとも1つのフィルタチャネル23、24に沿って互いに隣接して位置する複数の層又はストリップを有してもよい。
図7A及び
図7Bは、第1フィルタ壁21及び第2フィルタ壁22が可撓性シート材料の連続的なストリップで形成されていない実施形態を例示している。少なくとも1つの屈曲部30,31の内側は、第1フィルタ壁21及び第2フィルタ壁22の一方を形成する単層の可撓性シート材料を有してもよい。この単層は、それ自体の上に折り返されることなく、少なくとも1つの屈曲部30、31の内側から、そしてそこから離れるように延在してもよい。少なくとも1つの屈曲部30、31の外側は、それ自身の上に折り返された可撓性シート材料の層を有してもよい。例えば、
図7A及び
図7Bのように、第1フィルタ壁21は、1つの帯状の可撓性シート材料を有してもよく、第2フィルタ壁22は、2つの帯状の可撓性シート材料を有してもよい。第1屈曲部30の内側及び第2屈曲部31の外側は、帯状の第1フィルタ壁21を有してもよい。第1屈曲部30の外側は、一方の帯状の第2フィルタ壁22から形成されてもよく、第2屈曲部31の内側は、他方の帯状の第2フィルタ壁22から形成されてもよい。
【0099】
図8A及び8Bは、少なくとも1つの分離要素45と、少なくとも1つの屈曲部30、31の周りで第1フィルタ壁21及び第2フィルタ壁22の間に延在する第1フィルタチャネル23及び第2フィルタチャネル24とを含む、
図1に示すものと同様のフィルタ配置20のさらなる配置を示す。上記の説明は、
図8A及び
図8Bにも同様に適用され、同等の参照数字が使用されている。しかしながら、
図3、4及び
図6A~6Fのようにチャネルセクション端の間にあるのではなく、少なくとも1つの屈曲部30、31は、チャネルセクション35、36、37のチャネル辺50、51に位置し、チャネル辺50、51の間に位置している。その結果、上記又は各フィルタチャネル23、24の周りの流体の流れは、少なくとも1つの屈曲部30、31の周りの1つの軸の周りに約180度にわたって延在してもよい。したがって、流体の流れは、チャネルセクション35、36、37の間の少なくとも1つの湾曲部30、31の周りを移動する際に、2つの軸の周りで方向が変化してもよい。特に、流体の流れは、チャネル辺50、51で少なくとも1つの湾曲部30、31に到達するために、最初に第1軸の周りに方向が約90度変化してもよい。流体の流れは、その後、第2軸の周りで約180度変化してもよく、この第2軸は、第1軸に垂直であり、チャネルセクション35、36、37における流体の流れの主な方向と平行であってもよい。
図8A及び8Bと同様に、したがって、上記又は各フィルタチャネル23、24は、Z字形及び/又は曲がりくねった経路を有するように、第1屈曲部30及び第2屈曲部31の周りで第1フィルタ壁21及び第2フィルタ壁22の間に依然として延在していてもよい。
【0100】
特に、第1チャネルセクション35は、第1チャネルセクション端の間に延びていてもよく、フィルタチャネル入口25、26は第1チャネルセクション端に位置し、第1屈曲部30は第1チャネルセクションの辺51(これは、対向する第1チャネルセクション端の周囲ではなく隣接して配置してもよい)に位置する。第2チャネルセクション36は、第2チャネルセクション端の間を延びていてもよく、第1屈曲部30は第2チャネルセクションの辺51(第2チャネルセクションの端の周囲ではなく隣接してもよい)に位置し、第2屈曲部31は対向する第2チャネルセクションの辺50(対向する第2チャネルセクションの端の周囲ではなく隣接して配置されてよい)に位置していてもよい。第3チャネルセクション37は、第3チャネルセクションの端の間に延びていてもよく、第2屈曲部31は、第3チャネルセクションの辺50(第3チャネルセクションの端の周囲ではなく隣接して配置されてよい)に位置し、フィルタチャネル出口27は、対向する第3チャネルセクションの端に位置していてもよい。
【0101】
図8Aは、このような配置を形成するために必要な折り目を示したものである。折り畳む前は、チャネルセクション35、36、37は、互いに隣接して平行に延びている。チャネルセクションの端部溶着部、接合部及び/又は熱シール55は、第1フィルタ壁21及び第2フィルタ壁22の間に適用されて分離したチャネルセクション35、36、37を形成してもよい。少なくとも1つのフィルタチャネル23、24は、チャネルセクション35、36、37のチャネルセクション辺50、51の間に少なくとも1つの屈曲部30、31を形成するように少なくとも1回それ自身の上に折り返されてもよい。特に、第1チャネルセクション35及び第2チャネルセクション36は、チャネルセクション辺51を中心に互いに折り重ねられて、第1屈曲部30を形成してもよい。第2チャネルセクション36及び第3チャネルセクション37は、チャネルセクション辺50を中心に互いに折り重ねられて、第2屈曲部31を形成してもよい。
【0102】
図9A及び
図9Bに更に詳細に示されるように、少なくとも1つの分離要素45、46は、メッシュ45、46を有してもよい。メッシュ45、46は、第1フィルタ壁21及び第2フィルタ壁22間の分離を維持するために実質的に硬質及び/又は非圧縮性であってもよく、少なくとも1つの屈曲部30、31の周りで曲がるように十分に可撓性であってもよい。メッシュ45,46は、複数の緯糸48と経糸49とを有してもよく、これらが規則的に配列されて、その間に開口を有してもよい。緯糸48と経糸49は、図示のように互いに重なり合っていてもよいし、連結していてもよいし、連続した厚みの格子状であってもよい。特に、メッシュ45,46は、不織布でなくてもよく、不規則に織られた素材でなくてもよく、オープンセル素材でなくてもよく、発泡体でなくてもよい。
【0103】
メッシュ45、46は、ストーマガスがメッシュ45、46を通過してフィルタチャネル出口27に至るための、メッシュ45,46に沿った少なくとも1つの分離要素チャネル47を有してもよい。少なくとも1つの分離要素チャネル47は、メッシュ45、46全体に沿って連続的に延び、そこを通るクリアなストーマガス経路を提供してもよい。少なくとも1つの分離要素チャネル47は、特に横糸48が全て縦糸49に重なる場合及びその逆の場合は、図示されているように、メッシュ45、46の隣接する縦糸49の間又は隣接する横糸48の間に形成されてもよい。特に、複数の分離要素チャネルは、図示されているように、複数の隣接する緯糸48の間に形成されてもよく、緯糸48は、少なくとも1つのフィルタチャネル23、24に沿って延在する。この点で、縦糸49と横糸48という用語は、単に命名法のために用いられているだけで、互換性がある。
【0104】
図9Bに示されるように、少なくとも1つの分離要素45は、少なくとも1つの分離要素ギャップ52、53によってチャネル辺50、51から分離されてもよい。少なくとも1つの分離要素ギャップ52、53は、ストーマガスが少なくとも1つのフィルタチャネル23、24に沿って移動するためのさらなる経路を提供してもよい。
【0105】
メッシュ45、46は、少なくとも約10mmの幅であってもよく、約20mmまでの幅であってもよく、及び/又は約15mmの幅であってもよい。メッシュ45、46は、少なくとも約60mmの長さであってもよく、約100mmまでの長さであってもよく、及び/又は約80mmの長さであってもよい。メッシュ45、46は、少なくとも1つのフィルタチャネル入口25、26から、少なくとも約1mm、約10mmまで、及び/又は約5mm延出してもよい。少なくとも1つの分離要素ギャップ52、53は、少なくとも約1mmの幅(すなわち、メッシュ45、46とチャネル辺50、51との間に少なくとも1mm)であってもよく、約5mmまでの幅であってもよく、及び/又は、約3.5mmまでの幅であってもよい。
【0106】
本開示はさらに、フィルタ配置20が好ましくはメッシュ45、46の形態の少なくとも1つの分離要素45を含んでよく、少なくとも1つの屈曲部30、31の周りで第1フィルタ壁21及び第2フィルタ壁22の間に延びる少なくとも1つのフィルタチャネル23、24を含んでいなくてもよい、オストミー器具10及びフィルタ配置20を提供する。これに代えて、フィルタ配置20は、異なって形成された曲がりくねった又はZ字状の経路を有してもよく、そのような経路なしでもよい。
図10A~
図12Bは、本開示に従った好適な実施形態を示す図である。
図1~
図9Bで使用したものと同様の特徴には、同様の参照数字を付して図示している。
【0107】
図10A~
図10Cは、第1フィルタ壁21及び第2フィルタ壁22の間の少なくとも1つの屈曲部30、31のない曲がりくねった経路と、メッシュ45、46の形態などの少なくとも1つの分離要素45、46とを含むフィルタ配置100を示す。図示されているように、フィルタ配置100は、互いに重なり合う複数のフィルタ壁101、102、103、104を有しており、その間に複数のチャネルセクション35、36、37を有する少なくとも1つのフィルタチャネル23、24を形成している。チャネルセクション35、36、37は、フィルタ壁102、103を貫通する少なくとも1つの開口105、106によって流体的に接続されている。したがって、ストーマガスは、少なくとも1つのフィルタチャネル入口25、26から、少なくとも1つのフィルタチャネル23、24に沿って、メッシュ45、46を通り、開口(複数可)105、106を通って、フィルタチャネル出口27に移動してもよい。
【0108】
フィルタ配置100は、第1フィルタ壁101と第2フィルタ壁102との間に形成されており、少なくとも1つのフィルタチャネル入口25、26から第2フィルタ壁102の第1開口105まで延びる第1チャネルセクション35を有してよい。フィルタ配置100は、第2フィルタ壁102と第3フィルタ壁103との間に形成されており、第1開口105から第3フィルタ壁103の第2開口106まで延びる第2チャネルセクション36を有してよい。フィルタ配置100は、第3フィルタ壁103と第4フィルタ壁104との間に形成されており、第2開口106からフィルタチャネル出口27まで延在する第3チャネルセクション37を有してもよい。第1、第2、第3及び第4のフィルタ壁101、102、103、104はそれぞれ、可撓性シート材料の別々の層から形成されてもよく、それらの辺50、51で一緒に溶着されてもよい。第1フィルタチャネル23及び第2フィルタチャネル24の各々の第3フィルタ壁103及び第4フィルタ壁104は、
図10Aに示されるように、同じ層の材料から形成されてもよい。第1フィルタチャネル23及び第2フィルタチャネル24の各々の第1フィルタ壁101及び第2フィルタ壁102は、それぞれ、異なる層の材料から形成されてもよい。
【0109】
分離要素45、46は、少なくとも1つの、好ましくはそれぞれの、チャネルセクション35、36、37に配置されてもよい。または各分離要素45,46は、上述したように任意の方法で形成してもよく、好ましくはメッシュ45,46であってもよい。特に、第1フィルタチャネル23及び第2フィルタチャネル24の各々に沿ってストーマガスが通過するためのクリアな経路を提供するため、少なくとも1つの分離要素チャネル47を有してもよい。
【0110】
図11A及び
図11Bは、少なくとも1つのフィルタチャネル23、24が単一のチャネルセクション111を有しているにすぎなくてもよく、分離要素112が少なくとも1つのフィルタチャネル23、24を通って延びるフィルタ配置110のさらなる実施形態を示す。特に、各少なくとも1つのフィルタチャネル23、24は、フィルタチャネル入口25、26からフィルタチャネル出口27まで、屈曲部を通過することなく延在している。分離素子112は、プラスチックの、剛体の、半剛体の、中空の及び/又は射出成形された、ハウジング115を含んでいてもよく、ハウジング115は、第1フィルタチャネル23及び/又は第2フィルタチャネル24に取り付けられていてもよい。分離要素112は、
図11Bに示すように、第1フィルタ壁21及び第2フィルタ壁22の間に配置されてもよく、好ましくは熱シール又は溶着されてもよい。ハウジング115は、「n」字形状であってよく、両方のフィルタチャネル23、24に沿って、かつフィルタチャネル出口27を横切って延びていてよい。ハウジング115は、第1ハウジング入口116A及び第2ハウジング入口116Bと、ハウジング出口114とを有してもよい。ハウジング115は、第1ハウジング入口116A及び第2ハウジング入口116Bそれぞれからハウジング出口114に通じる第1ハウジング通路118A及び第2ハウジング通路118Bを有してもよい。
【0111】
分離要素112は、例えばそこに挿入することによって、または成形することによって、ハウジング115の内部、好ましくは第1ハウジング通路118A及び/又は第2ハウジング通路118Bの内部に位置する少なくとも1つのメッシュ113を有してもよい。少なくとも1つのメッシュ113は織物を有してもよい。上記又は各メッシュ113は、第1ハウジング入口116A及び/又は第2ハウジング入口116Bからハウジング115の一部に沿って延在してもよい。ハウジング出口114は、フィルタチャネル出口27と整列していてもよい。
【0112】
使用中、ストーマ流体は、フィルタチャネル入口(複数可)25、26を通り、第1ハウジング入口116A及び第2ハウジング入口116Bを通ってハウジング115に流れてもよい。ストーマ流体は、メッシュ113を介して第1ハウジング通路118A及び/又は第2ハウジング通路118Bに沿って流れ、これによりストーマ液体及びストーマ固形物の流れが妨げられる一方で、ストーマガスはそこを流れることができるように、ストーマ流体のための曲がりくねった経路を形成してもよい。ストーマは、ハウジング出口114を通り、フィルタチャネル出口27からガスベント15に流れてもよい。
【0113】
図12A及び
図12Bは、曲がりくねった経路を有するフィルタ配置121を有する、本開示に係るオストミー器具120のさらなる実施形態を示す。フィルタ配置121は、取り付け線123によって外壁12に取り付けられたフィルタ壁122を有して翼、取り付け線123は、図示のように少なくとも1つのフィルタチャネル124、125、好ましくは第1フィルタチャネル124及び第2フィルタチャネル125を形成する。取り付け線123は、溶着または他の任意の適切な取り付け方法によって形成されてもよい。
【0114】
少なくとも1つのフィルタチャネル124、125は、フィルタチャネル入口126からガスベント15におけるフィルタチャネル出口127まで曲がりくねって(すなわち、少なくとも1つの屈曲部周りを)延びてもよい。少なくとも1つのフィルタチャネル124、125は、フィルタ壁122と外壁12との間に延在してもよい。少なくとも1つのフィルタチャネル124、125は、複数のフィルタチャネルセクション130、131、132、133、134を有してよく、これらは、互いに実質的に平行に、フィルタ及び外壁122、12の平面に平行に延在してもよい。それらは、オストミー器具120の上部と底部との間に定義される中心線に実質的に平行に延在してもよい。フィルタチャネルセクション130、131、132、133、134は、取り付け線123によって部分的に互いに分離されてもよく、外壁12及びフィルタ壁122の間のギャップ129によって互いに流体連通してもよい。したがって、少なくとも1つのフィルタチャネル124、125を流れる流体は、フィルタチャネル入口126とフィルタチャネル出口127との間を通過する際に、上方及び下方に繰り返し曲がりくりねりながら通過してもよい。
【0115】
フィルタ配置121は、少なくとも1つの分離要素135を有してもよく、分離要素135は、図示されるようにメッシュであってもよく、少なくとも1つのフィルタチャネル124、125を通って延びている。フィルタ配置121は、図示されているように、複数のフィルタチャネルセクション130、131、132、133、134にわたって延在する分離要素135を有してもよい。取り付け線123は、外壁12及びフィルタ壁122にも取り付けられるように、少なくとも1つの分離要素135を貫通してもよい。例えば、少なくとも1つの分離要素135は、外壁12及びフィルタ壁122に溶着されてもよい。
【0116】
オストミー器具10は、内壁11及び外壁12の間に部分的に延び、ストーマ入口14を横切って延び、重なり、それと整列し、それに直接隣接するように配置された遮蔽壁60を有してよい。遮蔽壁60は、ストーマ入口14から受け取ったストーマ出力を、キャビティ13の下方に、キャビティ下端13bに向かって誘導してもよい。遮蔽壁60は、ストーマ入口14によってキャビティ13に入った後、ストーマ出力が遮蔽壁60を直接通過できないように、ストーマ入口14に対向し、完全に重なる実質的に不透過性の領域65を有してもよい。不透過領域65の表面積は、ストーマ入口14を完全に覆っていてもよく、及び/又は、少なくとも、ストーマ入口の面積の好ましくは少なくとも110%であってもよい。
【0117】
遮蔽壁60は、図示されているように、内壁11とフィルタ配置20との間に配置されてもよい。遮蔽壁60は、キャビティ13の上半分程度、内壁11及び外壁12を横切って延びていてもよい。遮蔽壁60は、実質的に三角形状であってよく、したがって、内壁11及び外壁12の上部と同じ形状を有してよい。遮蔽壁60の辺は、上側頂点17aから第118a及び第2辺18bに沿って、対向する側方頂点17c、17dに向かって延びていてもよい。
【0118】
遮蔽壁60は、下辺64とキャビティ下端13bとの間をストーマ出力が通過できるように、キャビティ下端13bから離間した下辺64まで延びてもよい。下辺64は、直線状であってもよく、第118a及び第2辺18bの間に延在してもよい。下辺64は、キャビティ上端13aとキャビティ下端13bの間の長さの約90%まで延びてよく、オストミー器具10の頂部、上部頂点17a及び/又はキャビティ上端13aから内壁11の長さの約25%~約75%の間で延びてもよい。
【0119】
遮蔽壁60は、それらの第1辺18a及び第2辺18bの一部又は全部に又は隣接して、好ましくは接合、溶着、接着又は同等の手段を用いて、内壁11及び外壁12に接合されてもよい。接合方法としては溶着が好ましく、内壁11及び外壁12と遮蔽壁60とを接合する周辺接合部は、内壁11及び外壁12を接合する周辺接合部16の全体であってもよいし、その一部であってもよい。
図1に示すように、周辺接合部16は、内壁11及び外壁12の全周に渡って延びていてもよく、遮蔽壁60の上辺すなわち第1辺18a及び第2辺18bの周囲に延びていてもよい。遮蔽壁60の下辺64は、自由辺であってもよく、内壁11及び/又は外壁12に対して相対的に移動可能であってもよい。
【0120】
遮蔽壁60は、少なくとも1つの器具壁11,12及び第1フィルタ壁21及び第2フィルタ壁22と同様に、可撓性シート材料を有してもよい。
【0121】
遮蔽壁60は、貫通する少なくとも1つの遮蔽壁開口61、62を有してもよい。少なくとも1つの遮蔽壁開口61、62は、ストーマ入口14に対して、隣接して重ならないように配置されてもよい。少なくとも1つの遮蔽壁開口61、62は、好ましくは、不透過領域65の対向する側(すなわち、対向する側部頂点17c、17dに向かって)に第1遮蔽壁開口61及び第2遮蔽壁開口62を有してもよい。また、少なくとも1つの遮蔽壁開口61、62のそれぞれは、図示するように三角形であってもよく、第1遮蔽壁開口61及び第2遮蔽壁開口62のそれぞれの斜辺は、図示するように互いに向かい合っていてもよい。
【0122】
図13A~
図13Cは、
図1~
図4に例示されたオストミー器具10を形成するための例示的な方法を示している。
図13Aのように、内壁11及び外壁12は、ストーマ入口14及びガスベント15を有する可撓性シート材料から形成されてもよい。遮蔽壁60は、貫通する第1遮蔽壁開口61及び第2遮蔽壁開口62を有する可撓性シート材料から形成されてもよい。フィルタ配置20は、外壁12に配置され、任意に取り付けられてもよい。
図13Bのように、遮蔽壁60は、フィルタ配置20及び外壁12の上に位置し、それらに取り付けられてもよい。
図13Cのように、内壁11は、外壁12、フィルタ配置20及び遮蔽壁60の上に取り付けられてもよく、その後、周辺接合部16まわりでそれらに接合又は溶着されてもよい。その後、封緘紙またはカップリングは、ストーマ入口14の上に取り付けられてもよい。分離壁、ドレインまたはフィルタなどの他の要素もオストミー器具10に含まれることになる場合、追加のステップが発生し得ることが理解されるであろう。さらに、遮蔽壁60は、外壁12の代わりに、または外壁12に加えて、内壁11に取り付けられてもよいことが理解されよう。
【0123】
図15A及び15Bに示されるように、遮蔽壁60は、流体経路68、好ましくはガス経路が内壁11と遮蔽壁60との間及び/又は遮蔽壁60と外壁12との間に形成されるように、遮蔽壁60を内壁11及び/又は外壁12から少なくとも部分的に分離するためのスペーサ配置66を有してもよい。流体経路68は、ストーマ入口14から下辺64まで、及び/又は下辺64から少なくとも1つのフィルタチャネル入口25、26まで至ってもよい。このような流体経路68は、特に平坦な構成にあるときに、遮蔽壁60が外壁12から少なくとも部分的に分離されるように取り付けられることによって形成されてもよい。
【0124】
スペーサ配置66は、
図15A及び
図15Bに示されるように、遮蔽壁60の可撓性シート材料の少なくとも1つのうねり67を有してもよい。したがって、遮蔽壁60は、少なくとも部分的に互いに平行に整列しないように、内壁11及び/又は外壁12に取り付けられてもよい。特に、少なくとも1つのうねり67は、内壁11及び/又は外壁12の重なり合う領域に対して遮蔽壁60の可撓性シート材料が余剰な領域の形態であってよい。したがって、余剰な可撓性シート材の領域は、遮蔽壁60と内壁11及び/又は外壁12との間に空間を形成してもよく、その空間が流体経路68を形成してもよい。少なくとも1つのうねり67は、遮蔽壁60に隣接して少なくとも1つのフィルタチャネル入口25、26まで延在する流体経路68を形成してもよい。
【0125】
特に、遮蔽壁60は、遮蔽壁領域にわたって延在する可撓性シート材料を有してもよい。遮蔽壁の領域は、遮蔽壁60の外周の範囲内の領域とみなすことができ、したがって、少なくとも1つの遮蔽壁開口61,62の領域は、遮蔽壁領域に含まれる。遮蔽壁60は、内壁11及び/又は外壁12の重なり領域にわたって内壁11及び/又は外壁12に重なっていてもよい。少なくとも1つのうねり67が内壁11及び/又は外壁12の重なり領域に対して遮蔽壁60の余剰な可撓性シート材料の領域によって形成されるように、遮蔽壁領域は重なり領域よりも大きくてもよい。したがって、遮蔽壁60のフットプリントは、重複領域と同じであってもよいが、遮蔽壁60は重複領域よりも大きな領域にわたって延在していてもよい。
【0126】
遮蔽壁60の可撓性シート材料の厚さは、少なくとも1つのうねり67にわたって一定であってもよい。したがって、スペーサ配置66は、遮蔽壁60を形成する可撓性シート材料以外の何かを有していなくてもよい。
【0127】
図14A~
図14Cは、遮蔽壁60を内壁及び/又は外壁12に取り付ける好ましい方法を図示しており、それによって流体経路68がその間に形成され、特にストーマガスが少なくとも1つのフィルタチャネル入口25、26に到達できる。好ましくは、図示されているように、少なくとも1つのうねり67は、遮蔽壁60の内壁11及び/又は外壁12への取り付けの間に形成される。
【0128】
最初に、遮蔽壁60が、内壁11又は外壁12の上に位置し、少なくとも部分的に取り付けられてもよい。取り付けの前、遮蔽壁60の可撓性シート材料は、少なくとも1つのうねり67を形成する前に実質的に平坦な平面にわったて延びてもよい。
図14Aのように、遮蔽壁60は、外壁12の上に位置してもよく、好ましくは第1辺18a及び第2辺18bに沿って外壁12に部分的に取り付けられてもよい。
【0129】
その後、遮蔽壁60に少なくとも1つのうねり67が形成されてもよい。少なくとも1つのうねり67を形成することは、遮蔽壁60の可撓性シート材料の少なくとも一部を平坦な平面から持ち上げることを含んでもよい。例えば、
図14Bのように、その後、接点82を上方に移動させることにより、遮蔽壁60の中央部80を外壁12に対して上方81に移動させてもよい。中央部80は、下辺64から第1遮蔽壁開口61及び第2遮蔽壁開口62の間を延びて、不透過領域65に実質的に対応してもよい。その結果、外壁12に対する遮蔽壁60の材料の超過が形成されてもよい。
【0130】
その後、遮蔽壁60は、遮蔽壁60の少なくとも1つのうねり67を維持するように内壁11及び/又は外壁12に取り付けられてもよい。例えば、
図14Cのように、材料の余剰は、外壁12にさらに接合することによって、遮蔽壁60に恒久的に組み込んでもよい。例えば、少なくとも1つの中央部接合部83が、中央部80の周囲、第1遮蔽壁開口61及び第2遮蔽壁開口62の周囲、及び/又は下辺64に沿って、遮蔽壁60及び外壁12の間に形成されてもよい。
【手続補正書】
【提出日】2022-02-15
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ストーマガスとストーマ液体及び/又はストーマ固形物とを有するストーマ出力を含むためのキャビティを形成する可撓性シート材料の少なくとも1つの器具壁であって、該少なくとも1つの器具壁が前記ストーマ出力を受けるためのストーマ入口と、前記ストーマガスが前記キャビティの外に移動するのを可能にするガスベントとを有する、少なくとも1つの器具壁と、
前記少なくとも1つの器具壁に取り付けられたフィルタ配置であって、
少なくとも1つのフィルタチャネル入口からフィルタチャネル出口まで延びる少なくとも1つのフィルタチャネルであって、前記少なくとも1つのフィルタチャネル入口が前記キャビティから前記ストーマ出力を受けるために前記キャビティ内に位置し、前記フィルタチャネル出口が、ストーマガスが前記少なくとも1つのフィルタチャネルから前記ガスベントに移動することを可能にするために前記ガスベントと連通して取り付けられる、前記少なくとも1つのフィルタチャネルと、
ストーマガスを通過させるために前記少なくとも1つのフィルタチャネルの少なくとも一部に沿った開放構成に前記少なくとも1つのフィルタチャネルを維持するための前記少なくとも1つのフィルタチャネルに少なくとも部分的に沿って延びる、
前記少なくとも1つのフィルタチャネルを開放構成に維持するために前記少なくとも1つのフィルタチャネルに少なくとも部分的に沿って延在する、少なくとも1つの分離要素と
を有する、フィルタ配置と
を備えたオストミー器具。
【請求項2】
前記少なくとも1つの分離要素は少なくとも1つのメッシュを有している、
請求項1に記載のオストミー器具。
【請求項3】
前記メッシュは、横糸と縦糸の規則的な配置を有している、
請求項2に記載のオストミー器具。
【請求項4】
前記少なくとも1つの分離要素は、該少なくとも1つの分離要素を通って前記フィルタチャネル出口にストーマガスを通過させるために、そこに沿う少なくとも1つの分離要素チャネルを有している、
請求項1~3のいずれか1つに記載のオストミー器具。
【請求項5】
前記少なくとも1つの分離チャネルは、前記少なくとも1つのメッシュの隣り合う縦糸の間又は隣り合う横糸の間に形成される、
請求項2又は3に従属する請求項4に記載のオストミー器具。
【請求項6】
前記少なくとも1つの分離要素は、前記少なくとも1つのフィルタチャネルの少なくとも1つの屈曲部の周囲に延在している、
請求項1~5のいずれか1つに記載のオストミー器具。
【請求項7】
フィルタ配置は、前記少なくとも1つのフィルタチャネルを形成する可撓性シート材料の第1フィルタ壁及び第2フィルタ壁を有しており、
前記少なくとも1つのフィルタチャネルは、前記少なくとも1つのフィルタチャネルに沿ったストーマ液体及び/又はストーマ固形物の通過を制限するための少なくとも1つの屈曲部の周りで前記第1フィルタ壁と前記第2フィルタ壁との間を延在している、
請求項1~6のいずれか1つに記載のオストミー器具。
【請求項8】
前記フィルタ配置は、前記少なくとも1つのフィルタチャネルを形成するための互いに重なり合うフィルタ壁を有しており、前記フィルタ壁の間にチャネルセクションが形成されており、前記チャネルセクションは前記フィルタ壁を貫通する少なくとも1つの開口によって流体的に接続されている、
請求項1~6のいずれか1つに記載のオストミー器具。
【請求項9】
前記フィルタ配置は、第1フィルタ壁と第2フィルタ壁との間に形成されて前記少なくとも1つのフィルタチャネル入口から前記第2フィルタ壁の第1開口まで延在する、第1フィルタチャネルセクションと、前記第2フィルタ壁と前記第3フィルタ壁との間に形成されて前記第1開口から前記第3フィルタ壁の第2開口まで延在する、第2チャネルセクションとを有する、
請求項8に記載のオストミー器具。
【請求項10】
前記少なくとも1つの分離要素は、中空ハウジングと、前記ハウジングに配置されて前記ハウジングの少なくとも一部に沿って延在する少なくとも1つのメッシュとを有しており、
前記中空ハウジングは、少なくとも1つのハウジング入口から少なくとも1つのハウジング出口まで延在しており、前記少なくとも1つのハウジング出口はフィルタチャネル出口と整列している、
請求項1~6のいずれか1つに記載のオストミー器具。
【請求項11】
前記少なくとも1つのフィルタチャネルは、フィルタ壁と前記少なくとも1つの器具壁との間を曲がりくねって延在しており、前記フィルタ壁と前記少なくとも1つの器具壁との間の取り付け線によって互いに部分的に分離されている、複数のフィルタチャネルセクションを有している、
請求項1~6のいずれか1つに記載のオストミー器具。
【請求項12】
前記少なくとも1つの器具壁は、内壁と外壁とを有しており、前記内壁と前記外壁との間に部分的に延在して前記ストーマ入口に重なるように配置された遮蔽壁をさらに有している、
請求項1~10のいずれか1つに記載のオストミー器具。
【請求項13】
前記ストーマ出力が前記キャビティから選択的に排出されることを可能にするための選択的に開閉可能なドレインをさらに有しており、又は前記キャビティが前記ガスベント及び前記ストーマ入口を介する以外で前記オストミー器具内に密閉されている、
請求項1~11のいずれか1つに記載のオストミー器具。
【請求項14】
前記ストーマ入口の周囲において前記少なくとも1つの器具壁に非リリース可能に取り付けられた封緘紙をさらに有しており、又は前記ストーマ入口の周囲において前記少なくとも1つの器具壁に取り付けられたリリース可能なカップリングと該リリース可能なカップリングに取り付けられた封緘紙とをさらに有している、
請求項1~12のいずれか1つに記載のオストミー器具。
【請求項15】
ストーマ入口とガスベントとを有する可撓性シート材料から少なくとも1つの器具壁を形成すること、
少なくとも1つのフィルタチャネル入口からフィルタチャネル出口まで延在する少なくとも1つのフィルタチャネルと、ストーマガスの通過を可能とするための前記少なくとも1つのフィルタチャネルの少なくとも一部に沿った開放構成に前記少なくとも1つのフィルタチャネルを維持するため前記少なくとも1つのフィルタチャネルに少なくとも部分的に沿って延在する少なくとも1つの分離要素とを有する、フィルタ配置を形成すること、
前記フィルタ配置と前記少なくとも1つの器具壁とを互いに取り付けること、それによって、
前記少なくとも1つの器具壁がストーマガスとストーマ液体及び/ストーマ固形物とを有するストーマ出力を含むためのキャビティを形成し、前記ストーマ入口が前記ストーマ出力を受けるように配置されており、前記ガスベントが、前記ストーマガスが前記キャビティから外に移動することを可能とするように配置されており、
前記少なくとも1つのフィルタチャネル入口が前記キャビティに位置して前記キャビティから前記ストーマ出力を受けるように配置されており、前記フィルタチャネル出口が、ストーマガスが前記少なくとも1つのフィルタチャネルから前記ガスベントに移動することを可能とするように前記ガスベントに連通して取り付けられている、
を含む、オストミー器具の製造方法。
【請求項16】
前記少なくとも1つの器具壁は、内壁及び外壁を有しており、
前記内壁は、前記ストーマ入口を有しており、
前記外壁は、前記ガスベントを有している、
請求項
15に記載の方法。
【請求項17】
ストーマ出力を含むためのキャビティを形成する可撓性シート材料の内壁及び外壁と、ここで前記内壁が前記ストーマ出力を受けるためのストーマ入口を有しており、
前記ストーマ入口にわたって前記内壁と前記外壁との間に延びる可撓性シート材料の遮蔽壁であって、前記遮蔽壁を、間に流体経路を形成するための前記内壁及び/又は前記外壁に対して少なくとも部分的に分離するためのスペーサ配置を有しており、前記スペーサ配置が前記遮蔽壁の前記可撓性シート材料の少なくとも1つのうねりを有している、前記遮蔽壁と
を備えたオストミー器具。
【請求項18】
前記遮蔽壁は、遮蔽壁領域にわたって延在する可撓性シート材料を有しており、
前記遮蔽壁は、前記内壁及び/又は前記外壁の重複領域にわたって前記内壁及び/又は前記外壁に重なっており、前記遮蔽壁領域は、前記少なくとも1つのうねりが前記内壁及び/又び前記外壁の前記重複領域に対して前記遮蔽壁の余剰剰な可撓性シート材料の領域によって形成されている、
請求項
17に記載のオストミー器具。
【請求項19】
前記遮蔽壁の前記可撓性シート材料の厚みは、前記少なくとも1つのうねりにわたって一定である、
請求項
17又は18に記載のオストミー器具。
【請求項20】
前記遮蔽壁は、前記オストミー器具の頂部から前記オストミー器具の辺の間に延在している、
請求項
17~19のいずれか1つに記載のオストミー器具。
【請求項21】
前記遮蔽壁は、前記キャビティ下端から離れた下辺まで延在しており、それによって前記ストーマ出力が前記下辺と前記キャビティ下端との間を通過できる、
請求項
17~20のいずれか1つに記載のオストミー器具。
【請求項22】
前記遮蔽壁は、前記ストーマ入口に対向して全体的に重なる実質的に不透過性の領域を有している、
請求項
17~21のいずれか1つに記載のオストミー器具。
【請求項23】
前記遮蔽壁は、貫通する少なくとも1つの遮蔽壁開口を有しており、前記少なくとも1つの遮蔽壁開口は前記ストーマ入口に隣接して重ならないように位置している、
請求項
17~22のいずれか1つに記載のオストミー器具。
【請求項24】
前記外壁は、前記ストーマ出力のストーマガスが前記キャビティの外へ移動することを可能にするためのガスベントを有しており、前記流体経路はストーマガスが前記ガスベントに至ることを可能にする、
請求項
17~23のいずれか1つに記載のオストミー器具。
【請求項25】
フィルタ配置をさらに含み、
前記フィルタ配置は、ストーマガスが前記キャビティから前記フィルタ配置を通って前記ガスベントを介して前記オストミー器具の外へ移動することを可能にするための前記ガスベントの上に取り付けられている、
請求項
24に記載のオストミー器具。
【請求項26】
前記遮蔽壁は、前記フィルタ配置と前記内壁との間に取り付けられて位置している、
請求項
25に記載のオストミー器具。
【請求項27】
可撓性シート材料の内壁及び外壁をいっしょに取り付けてストーマ出力を含むためのキャビティを形成すること、ここで前記内壁は前記ストーマ出力を受けるためのストーマ入口を有しており、
可撓性シート材料の遮蔽壁を、該遮蔽壁が前記ストーマ入口にわたって延在するように、前記内壁及び/又は前記外壁に取り付けること、
前記遮蔽壁を、間に流体経路を形成するための前記内壁及び/又は前記外壁から少なくとも部分的に分離するためのスペーサ配置を形成するために、前記遮蔽壁の前記可撓性シート材料に少なくとも1つのうねりを形成すること
を含むオストミー器具の製造方法。
【請求項28】
前記遮蔽壁の前記可撓性シート材料は、前記少なくとも1つのうねりを形成する前、実質的に平面にわたって延在しており、
前記少なくとも1つのうねりを形成することは、前記遮蔽壁の前記可撓性シート材料の少なくとも一部を前記平面の外へ持ち上げることを含む、
請求項
27に記載の方法。
【請求項29】
前記遮蔽壁を前記内壁及び/前記外壁に取り付ける間に前記少なくとも1つのうねりを形成すること
を含む、請求項
27又は28に記載の方法。
【請求項30】
前記遮蔽壁を前記内壁又は前記外壁の上に位置させること、
前記遮蔽壁の少なくとも一部を前記内壁又は前記外壁に対して移動させて、前記少なくとも1つのうねりを形成すること
前記遮蔽壁を前記内壁及び/又は前記外壁に取り付けて、前記遮蔽壁に前記少なくとも1つのうねりを維持すること
を含む、請求項
27~29のいずれか1つに記載の方法。
【請求項31】
前記遮蔽壁を、前記内壁又は前記外壁の上に位置させた後に、前記遮蔽壁が前記内壁又は前記外壁に部分的に取り付けられる、
請求項
30に記載の方法。
【請求項32】
ストーマガスとストーマ液体及び/又はストーマ固形物とを有するストーマ出力を含むためのキャビティを形成する可撓性シート材料の少なくとも1つの器具壁であって、該少なくとも1つの器具壁が前記ストーマ出力を受けるストーマ入口と前記ストーマガスが前記キャビティの外へ移動することを可能にするためのガスベントとを有する、少なくとも1つの器具壁と、
前記少なくとも1つの器具壁に取り付けられたフィルタ配置であって、少なくとも1つのフィルタチャネル入口からフィルタチャネル出口まで延在する少なくとも1つのフィルタチャネルを形成する可撓性シート材料の第1フィルタ壁及び第2フィルタ壁を有しており、前記少なくとも1つのフィルタチャネル入口が前記キャビティから前記ストーマ出力を受けるため前記キャビティに位置しており、前記フィルタチャネル出口が、ストーマガスが前記少なくとも1つのフィルタチャネルから前記ガスベントに移動することを可能にするための前記ガスベントに連通して取り付けられている、フィルタ配置と
を備え、
前記少なくとも1つのフィルタチャネルが、ストーマ液体及び/又はストーマ固形物の前記少なくとも1つのフィルタチャネルに沿った通過を制限するための少なくとも1つの屈曲部の周囲において前記第1フィルタ壁と前記第2フィルタ壁との間に延在している、オストミー器具。
【請求項33】
前記少なくとも1つのフィルタチャネルが、前記少なくとも1つの屈曲部に延在し及び/又は前記少なくとも1つの屈曲部から延在する少なくとも1つのチャネルセクションに沿って延在しており、前記少なくとも1つのチャネルセクションにおいて前記第1壁及び前記第2壁が前記少なくとも1つの器具壁に対して実質的に平行である、
請求項
32に記載のオストミー器具。
【請求項34】
前記少なくとも1つのフィルタチャネルは、前記少なくとも1つの屈曲部の周りでそれ自身の上に折り返されている、
請求項
32又は33に記載のオストミー器具。
【請求項35】
前記少なくとも1つのフィルタチャネルは、Z字状になるように、第1屈曲部及び第2屈曲部の周りで前記第1フィルタ壁と前記第2フィルタ壁との間に延在している、
請求項
32~34のいずれか1つに記載のオストミー器具。
【請求項36】
使用時に、前記第1屈曲部は前記第2屈曲部のより上方に位置している、
請求項
35に記載のオストミー器具。
【請求項37】
前記少なくとも1つの屈曲部は、第1屈曲部を有しており、
前記少なくとも1つのフィルタチャネルは、前記第1屈曲部に延在する第1チャネルセクションと、前記第1屈曲部から延在する第2チャネルセクションとを有しており、
前記第1チャネルセクションは、前記少なくとも1つのフィルタチャネル入口から前記第1屈曲部まで延在している、
請求項
32~36のいずれか1つに記載のオストミー器具。
【請求項38】
前記少なくとも1つのフィルタチャネルは、Z字状になるように、第1屈曲部及び第2屈曲部の周囲において前記第1フィルタ壁と前記第2フィルタ壁との間に延在しており、前記第1屈曲部は前記第2屈曲部よりも上方に位置している、
請求項37に記載のオストミー器具。
【請求項39】
前記少なくとも1つの屈曲部は、第2屈曲部を有しており、
前記少なくとも1つのフィルタチャネルは、前記第2チャネルセクションに沿って前記第1屈曲部から前記第2屈曲部まで延在しており、前記第2屈曲部から延在する第3チャネルセクションを有しており、
前記第3チャネルセクションは、前記第2屈曲部から前記フィルタチャネル出口まで延在している、
請求項
37又は38に記載のオストミー器具。
【請求項40】
前記第1チャネルセクション及び前記第2チャネルセクションはチャネルセクション端の間であってチャネルセクション辺の間に延在しており、前記少なくとも1つのフィルタチャネル入口は前記第1チャネルセクションのチャネルセクション端にあり、さらに
、又は前記少なくとも1つの屈曲部が前記第1チャネルセクションのチャネルセクション辺と前記第2チャネルセクションのチャネルセクション辺との間にある、
請求項
37~39のいずれか1つに記載のオストミー器具。
【請求項41】
前記第1チャネルセクション及び前記第2チャネルセクションは、チャネルセクション端間であってチャネルセクション辺間を延在しており、前記少なくとも1つのフィルタチャネル入口は前記第1チャネルセクションのチャネルセクション端にあり、さらに、前記少なくとも1つの屈曲部は前記第1チャネルセクションのチャネルセクション端と前記第2チャネルセクションのチャネルセクション端との間にある、
請求項37~39のいずれか1つに記載のオストミー器具。
【請求項42】
少なくとも1つのガスフィルタ要素が、前記フィルタチャネル出口に隣接すると共に前記ガスベントに隣接して、前記少なくとも1つのフィルタチャネルに位置している
請求項
32~41のいずれか1つに記載のオストミー器具。
【請求項43】
前記フィルタ配置は、前記第1フィルタ壁及び前記第2フィルタ壁を、前記少なくとも1つのフィルタチャネルの少なくとも一部に沿って互いに分離するための、前記少なくとも1つのフィルタチャネルに少なくとも部分的に沿って延在している、少なくとも1つの分離要素をさらに有している、
請求項
32~42のいずれか1つに記載のオストミー器具。
【請求項44】
前記分離要素は、少なくとも1つの屈曲部の周囲に延在している、
請求項
43に記載のオストミー器具。
【請求項45】
前記少なくとも1つの器具壁は、内壁及び外壁を有しており、前記内壁と前記外壁との間に部分的に延在しており前記ストーマ入口に重なるように配置された遮蔽壁をさらに有している、
請求項
32~44のいずれか1つに記載のオストミー器具。
【請求項46】
ガス経路が前記遮蔽壁と前記少なくとも1つのフィルタチャネル入口との間に形成されるように、前記遮蔽壁が前記内壁及び/又は前記外壁に取り付けられている、
請求項
45に記載のオストミー器具。
【請求項47】
前記フィルタチャネル入口が、使用時に、前記ストーマ入口の中央より上方に位置している、
請求項
32~46のいずれか1つに記載のオストミー器具。
【請求項48】
第1フィルタチャネル入口及び第2フィルタチャネル入口からそれぞれ前記フィルタチャネル出口まで延在する、第1フィルタチャネル及び第2フィルタチャネルを有しており、前記第1フィルタチャネル及び前記第2フィルタチャネルのそれぞれは、前記第1フィルタチャネル及び前記第2フィルタチャネルに沿ったストーマ液体及び/又はストーマ固形物の通過を制限するための少なくとも1つの屈曲部の周りで前記第1フィルタ壁と前記第2フィルタ壁との間に延在している、
請求項
32~47のいずれか1つに記載のオストミー器具。
【請求項49】
前記第1フィルタチャネル及び前記第2フィルタチャネルは、前記ガスベントから実質的に互いに垂直に延在している、
請求項
48に記載のオストミー器具。
【請求項50】
前記ストーマ出力が前記キャビティから選択的に排出されることを可能にするための、選択的に開閉可能なドレインをさらに有しており、又は前記キャビティは、前記キャビティは前記ガスベント及び前記ストーマ入口を介する以外で前記オストミー器具内に密閉されている、
請求項
32~49のいずれか1つに記載のオストミー器具。
【請求項51】
前記ストーマ入口の周囲において前記少なくとも1つの器具壁に非リリース可能に取り付けられた封緘紙をさらに有しており、又は前記ストーマ入口の周囲において前記少なくとも1つの器具壁に取り付けられたリリース可能なカップリングと該リリース可能なカップリングに取り付けられた封緘紙とをさらに有する、
請求項
32~50のいずれか1つに記載のオストミー器具。
【請求項52】
ストーマ入口及びガスベントを有する可撓性シート材料から少なくとも1つの器具壁を形成すること、
少なくとも1つのフィルタチャネル入口からフィルタチャネル出口に延在する少なくとも1つのフィルタチャネルを形成する、可撓性シート材料の第1フィルタ壁及び第2フィルタ壁を有する、フィルタ配置を形成すること、ここで前記少なくとも1つのフィルタチャネルは少なくとも1つの屈曲部の周囲で前記第1フィルタ壁と前記第2フィルタ壁との間に延在しており、
前記フィルタ配置と前記少なくとも1つの器具壁とを互いに取り付けること、それによって、
前記少なくとも1つの器具壁がストーマガスとストーマ液体及び/又はストーマ固形物とを有するストーマ出力を含むためのキャビティを形成し、前記ストーマ入口は前記ストーマ出力を受けるように配置されており、前記ガスベントは前記ストーマガスが前記キャビティの外へ移動することを可能とするように配置されており、
前記少なくとも1つのフィルタチャネル入口は前記キャビティに位置して前記キャビティから前記ストーマ出力を受けるように配置されており、前記フィルタチャネル出口はストーマガスが前記少なくとも1つのフィルタチャネルから前記ガスベントに移動することを可能とするように前記ガスベントに連通して取り付けられており、
前記少なくとも1つの屈曲部は、前記少なくとも1つのフィルタチャネルに沿った、ストーマ液体及び/又はストーマ固形物の通過を制限するように配置されている、
を含むオストミー器具の製造方法。
【請求項53】
前記フィルタ配置を形成することは、前記少なくとも1つのフィルタチャネルを自身の上に少なくとも1回折り返して少なくとも1つの屈曲部を形成することを含む、
請求項
52に記載の方法。
【請求項54】
前記少なくとも1つのフィルタチャネルは、折り畳む前に直列に1つの軸に沿って延在する第1チャネルセクション及び第2チャネルセクションを有しており、
前記少なくとも1つのフィルタチャネルは自身の上に少なくとも1回折り返されて前記第1チャネルセクションのチャネルセクション端と前記第2チャネルセクションのチャネルセクション端との間に少なくとも1つの屈曲部を形成する、
請求項
53に記載の方法。
【請求項55】
前記少なくとも1つのフィルタチャネルは、折り畳む前に互いに平行に延在する第1チャネルセクション及び第2チャネルセクションを有しており、
前記少なくとも1つのフィルタチャネルは自身の上に少なくとも1回折り返されて前記第1フィルタチャネルのチャネルセクション辺と前記第2フィルタチャネルのチャネルセクション辺との間に少なくとも1つの屈曲部を形成する、
請求項
53に記載の方法。
【請求項56】
前記少なくとも1つの器具壁は内壁及び外壁を有しており、
前記内壁は前記ストーマ入口を有しており、
前記外壁は前記ガスベントを有している、
請求項
52~55のいずれか1つに記載の方法。
【請求項57】
遮蔽壁を形成すること、
前記遮蔽壁が前記ストーマ入口に重なって配置されるように、前記遮蔽壁を前記内壁と前記外壁との間に取り付けること
をさらに含む、請求項
56に記載の方法。
【請求項58】
前記遮蔽壁を前記フィルタ配置と前記内壁との間に取り付けることを含む、
請求項
57に記載の方法。
【国際調査報告】