(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-26
(54)【発明の名称】決定に基づいた配送統合のためのコンピュータ化されたシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/08 20230101AFI20230619BHJP
G06Q 50/28 20120101ALI20230619BHJP
B65G 1/137 20060101ALI20230619BHJP
【FI】
G06Q10/08
G06Q50/28
B65G1/137 E
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021530827
(86)(22)【出願日】2020-12-30
(85)【翻訳文提出日】2022-11-28
(86)【国際出願番号】 IB2020062570
(87)【国際公開番号】W WO2021240236
(87)【国際公開日】2021-12-02
(32)【優先日】2020-05-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】520244544
【氏名又は名称】クーパン コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】230104019
【氏名又は名称】大野 聖二
(74)【代理人】
【識別番号】100131451
【氏名又は名称】津田 理
(74)【代理人】
【識別番号】100167933
【氏名又は名称】松野 知紘
(74)【代理人】
【識別番号】100174137
【氏名又は名称】酒谷 誠一
(74)【代理人】
【識別番号】100184181
【氏名又は名称】野本 裕史
(72)【発明者】
【氏名】キム,ヨ スク
(72)【発明者】
【氏名】レン,エリック
(72)【発明者】
【氏名】ウ,サン ヒュン
(72)【発明者】
【氏名】リ,ヨン ヒュン
(72)【発明者】
【氏名】パク,ジ ウン
(72)【発明者】
【氏名】ジン,チャン グン
(72)【発明者】
【氏名】パク,イン ウ
(72)【発明者】
【氏名】バイ,リャンシ
【テーマコード(参考)】
3F522
5L049
【Fターム(参考)】
3F522AA02
3F522CC03
5L049AA16
5L049CC51
(57)【要約】
本開示の実施形態は、パッケージ配送のためのコンピュータ実装システムに関する。システムは、少なくとも3つのアイテムを含む顧客注文を受信し、顧客注文に基づいて注文識別子を生成し、顧客注文の複数のアイテムの各アイテムを注文識別子に関連付け、複数のアイテムのうちの複数のアイテムが共通の製品識別子に関連付けられ、共通の保管場所内に配置されていると判定し、その部分はいくつかのアイテムに対応し、共通の保管場所から複数の同一のアイテムをピッキングするための第1の指示と、別の保管場所から異なるアイテムをピッキングするための第2の指示と、を送信し、第3のアイテムのステータスに関係なく、第1のアイテムと第2のアイテムを共に仕分けするための指示を送信し、共通のコンテナで複数の同一のアイテムを配送するための指示を送信するように構成されてもよい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パッケージ配送のためのコンピュータ実装システムであって、
前記コンピュータ実装システムは、
複数の命令を格納するメモリと、
前記複数の命令を実行する少なくとも1つのプロセッサと、
を含み、
前記複数の命令は、
コンピュータ実装システムによって、少なくとも3つのアイテムを含む顧客注文を受信することと、
前記コンピュータ実装システムを使用して、前記顧客注文に基づいて注文識別子を生成することと、
前記顧客注文の複数のアイテムの各アイテムを前記注文識別子に関連付けることであって、前記複数のアイテムの各アイテムは製品識別子に関連付けられている、各アイテムを前記注文識別子に関連付けることと、
前記複数のアイテムの第1のアイテムおよび第2のアイテムが、共通の製品識別子に関連付けられ、共通の保管場所内に配置されていることを、決定することと、
表示のために少なくとも1つのユーザデバイスに、アイテムの数に基づいて、前記共通の保管場所から前記第1のアイテムおよび前記第2のアイテムをピッキングするための第1の指示を送信することと、
第3のアイテムのステータスと無関係に、表示のために少なくとも1つのユーザデバイスに、第1の仕分けプロセスを使用して前記第1のアイテムおよび前記第2のアイテムを共に仕分けするための指示を送信することと、
少なくとも1つのユーザデバイスから、前記第1の仕分けプロセスに関連する第1の入力を受信することと、
少なくとも1つのユーザデバイスから、第2の仕分けプロセスのステータスに関連する第2の入力を受信することと、
前記第3のアイテムの前記ステータスと無関係に、表示のために少なくとも1つのユーザデバイスに、前記仕分けされた第1のアイテムおよび前記仕分けされた第2のアイテムを配送ルートに関連するコンテナに入れるための第2の指示を送信することと、
前記第3のアイテムのステータスと無関係に、表示するために少なくとも1つのユーザデバイスに、前記複数のアイテムの前記配置されたアイテムを意図された配送目的地に配送するための第3の指示を送信することと、
を含む、コンピュータ実装システム。
【請求項2】
前記プロセッサは、
表示のために少なくとも1つのユーザデバイスに、前記アイテムの数に基づいて、複数の指示を送信することを実行するように構成されており、
前記複数の指示は、
前記顧客注文の受信に応答して、前記第1のアイテムおよび前記第2のアイテムをピッキングすることと、
前記第3のアイテムを待つことなく、前記第1のアイテムおよび前記第2のアイテムを梱包することと、
を含む、請求項1に記載のコンピュータ実装システム。
【請求項3】
前記プロセッサは、
前記注文識別子を精査することを実行するように構成されており、
前記第1の仕分けプロセスは、前記精査に基づいて第1の保管スペースに対応する第1の保管セルに前記第1のアイテムおよび前記第2のアイテムを配置することを含む、請求項1に記載のコンピュータ実装システム。
【請求項4】
前記プロセッサは、
前記注文識別子を精査することを実行するように構成されており、
前記第2の仕分けプロセスは、前記精査に基づいて、配送ルートに対応する第2の保管セルに対応する第2の保管セルに前記第1のアイテムおよび前記第2のアイテムを配置することを含む、請求項1に記載のコンピュータ実装システム。
【請求項5】
前記プロセッサは、
表示のために少なくとも1つのユーザデバイスに、前記複数のアイテムの各アイテムについての約束配送日によって決定された手配に基づいて、前記コンテナを配送車両に積み込むための第4の指示を、送信することを実行するように構成されている、請求項1に記載のコンピュータ実装システム。
【請求項6】
前記プロセッサは、
前記コンピュータ実装システムのデータベースを、前記第1の仕分けプロセス、前記第2の仕分けプロセス、各仕分けされたアイテムを前記コンテナに入れることと、
前記入れたアイテムの配送スケジュールのうちの少なくとも1つに関連する情報により更新することと、
を実行するように構成されている、請求項1に記載のコンピュータ実装システム。
【請求項7】
前記プロセッサは、
前記共通の製品識別子に関連する前記顧客注文内のアイテムの数がしきい値量を超えていると判定することを実行するように構成されている、請求項1に記載のコンピュータ実装システム。
【請求項8】
前記しきい値量は前記共通の製品識別子に関連付けられる、請求項7に記載のコンピュータ実装システム。
【請求項9】
前記第3のアイテムは前記共通の製品識別子に関連付けられる、請求項1に記載のコンピュータ実装システム。
【請求項10】
前記プロセッサは、
少なくとも1つのユーザデバイスから、保管スペース識別子、配送ルート識別子、およびコンテナ識別子のうちの少なくとも1つに関連する情報を含む入力を受信することを実行するように構成されている、請求項1に記載のコンピュータ実装システム。
【請求項11】
パッケージ配送のためのコンピュータ実装方法であって、
前記コンピュータ実装方法は、
コンピュータ実装システムによって、少なくとも3つのアイテムを含む顧客注文を受信することと、
前記コンピュータ実装システムを使用して、前記顧客注文に基づいて注文識別子を生成することと、
前記顧客注文の複数のアイテムの各アイテムを前記注文識別子に関連付けることであって、前記複数のアイテムの各アイテムは製品識別子に関連付けられている、各アイテムを前記注文識別子に関連付けることと、
前記複数のアイテムの第1のアイテムおよび第2のアイテムが、共通の製品識別子に関連付けられ、共通の保管場所内に配置されていることを、決定することと、
表示のために少なくとも1つのユーザデバイスに、アイテムの数に基づいて、前記共通の保管場所から前記第1のアイテムおよび前記第2のアイテムをピッキングするための第1の指示を送信することと、
第3のアイテムのステータスと無関係に、表示のために少なくとも1つのユーザデバイスに、第1の仕分けプロセスを使用して前記第1のアイテムおよび前記第2のアイテムを共に仕分けするための指示を送信することと、
少なくとも1つのユーザデバイスから、前記第1の仕分けプロセスに関連する第1の入力を受信することと、
少なくとも1つのユーザデバイスから、第2の仕分けプロセスのステータスに関連する第2の入力を受信することと、
前記第3のアイテムのステータスと無関係に、表示のために少なくとも1つのユーザデバイスに、前記仕分けされた第1のアイテムおよび前記仕分けされた第2のアイテムを配送ルートに関連するコンテナに入れるための第3の指示を送信することと、
前記第3のアイテムのステータスと無関係に、表示のために少なくとも1つのユーザデバイスに、前記複数のアイテムの前記配置されたアイテムを意図された配送目的地に配送するための第4の指示を送信することと、
を含むコンピュータ実装方法。
【請求項12】
前記コンピュータ実装方法は、
表示のために少なくとも1つのユーザデバイスに、前記アイテムの数に基づいて、複数の指示を送信することを含み、
前記複数の指示は、
前記顧客注文の受信に応答して、前記第1のアイテムおよび前記第2のアイテムをピッキングすることと、
前記第3のアイテムを待つことなく、前記第1のアイテムおよび前記第2のアイテムを梱包するための指示を送信することと、
を含む、請求項11に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項13】
前記コンピュータ実装方法は、
前記注文識別子を精査することを含み、
前記第1の仕分けプロセスは、前記精査に基づいて第1の保管スペースに対応する第1の保管セルに前記第1のアイテムおよび前記第2のアイテムを配置することを含む、請求項11に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項14】
前記コンピュータ実装方法は、
前記注文識別子を精査することを含み、
前記第2の仕分けプロセスは、前記精査に基づいて、配送ルートに対応する第2の保管セルに対応する第2の保管セルに前記第1のアイテムおよび前記第2のアイテムを配置することを含む、請求項11に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項15】
前記コンピュータ実装方法は、
表示のために少なくとも1つのユーザデバイスに、前記複数のアイテムの各アイテムについての約束配送日によって決定された手配に基づいて、前記コンテナを配送車両に積み込むための第4の指示を送信することを含む、請求項11に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項16】
前記コンピュータ実装方法は、
コンピュータ実装システムのデータベースを、前記第1の仕分けプロセス、前記第2の仕分けプロセス、各仕分けされたアイテムを前記コンテナに入れることと、
前記入れたアイテムの配送スケジュールのうちの少なくとも1つに関連する情報により更新することと、
を含む、請求項11に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項17】
前記コンピュータ実装方法は、
前記共通の製品識別子に関連する前記顧客注文内のアイテムの数がしきい値量を超えていると判定することを含む、請求項11に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項18】
前記しきい値量は前記共通の製品識別子に関連付けられる、請求項17に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項19】
前記第3のアイテムは前記共通の製品識別子に関連付けられる、請求項11に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項20】
パッケージ配送のためのコンピュータ実装システムであって、
前記コンピュータ実装システムは、
複数の命令を格納するメモリと、
前記複数の命令を実行する少なくとも1つのプロセッサと、
を含み、
前記複数の命令は、
コンピュータ実装システムによって、少なくとも3つのアイテムを含む顧客注文を受信することと、
前記コンピュータ実装システムを使用して、前記顧客注文に基づいて注文識別子を生成することと、
前記顧客注文の複数のアイテムの各アイテムを前記注文識別子に関連付けることであって、前記複数のアイテムの各アイテムは製品識別子に関連付けられている、各アイテムを前記注文識別子に関連付けることと、
前記複数のアイテムの第1のアイテムおよび第2のアイテムが、共通の製品識別子に関連付けられ、共通の保管場所内に配置されていることを、決定することと、
表示のために少なくとも1つのユーザデバイスに、アイテムの数に基づいて、前記共通の保管場所から前記第1のアイテムおよび前記第2のアイテムをピッキングするための第1の指示を送信することと、
表示のために少なくとも1つのユーザデバイスに、第1の仕分けプロセスを使用して仕分けするための第2の指示を送信することと、
を含み、
前記第1の仕分けプロセスは、
前記注文識別子の第1の精査に基づいて、第1の保管スペースに対応する第1の保管セルに前記第1のアイテムおよび前記第2のアイテムを配置することと、
第3のアイテムを第2の保管セルに配置することと、
を含み、
前記複数の命令は、さらに、
少なくとも1つのユーザデバイスから、前記第1の仕分けプロセスに関連する第1の入力を受信することと、
前記第3のアイテムのステータスに関して、表示のために少なくとも1つのユーザデバイスに、第2の仕分けプロセスを使用して前記第1のアイテムおよび前記第2のアイテムを仕分けするための第3の指示を送信することと、
を含み、
前記第2の仕分けプロセスは、前記注文識別子の第2の精査に基づく配送ルートに対応する第3の保管セルに前記第1のアイテムおよび前記第2のアイテムを配置することを含み、
前記複数の命令は、さらに、
少なくとも1つのユーザデバイスから、第2の仕分けプロセスのステータスに関連する第2の入力を受信することと、
前記第3のアイテムの前記ステータスと無関係に、表示のために少なくとも1つのユーザデバイスに、前記仕分けされた第1のアイテムおよび前記仕分けされた第2のアイテムを配送ルートに関連するコンテナに入れるための第4の指示を送信することと、
表示のために少なくとも1つのユーザデバイスに、約束配送日によって決定された手配に基づいて、配送するための前記コンテナを配送車両に積み込むための第5の指示を送信し、
前記第3のアイテムの前記ステータスと無関係に、表示のために少なくとも1つのユーザデバイスに、前記複数のアイテムの前記配置されたアイテムを意図された配送目的地に配送するための第6の指示を送信することと、
を含む、コンピュータ実装システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連特許出願の相互参照
本出願は、2019年5月20日に出願された米国特許出願第16/416,909号の一部継続出願であり、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、一般に、顧客注文を満たすためのパッケージ配送のためのコンピュータ化されたシステムおよび方法に関する。特に、本開示の実施形態は、フルフィルメントセンタ内の複数のゾーンで高い作業員効率を維持しながら、顧客注文を効率的に履行し、サイクル時間の短縮、包装コストの削減、および顧客エクスペリエンスの向上を伴ってパッケージを配送するための、本発明の非従来型のコンピュータ化されたシステム、方法、およびユーザインターフェースに関する。
【背景技術】
【0003】
フルフィルメントセンタ(FC)は、電子商取引の小売業者が倉庫保管および出荷をアウトソーシングすることを可能にする。FCにおける在庫管理は、オンラインの買い物客にとって最良の顧客エクスペリエンスを生み出すための不可欠な構成要素である。在庫管理は、販売者からの商品の受け取り、受け取った商品の簡単にアクセスするための収納、アイテムの梱包、注文の確認、パッケージの配送など、多くのステップを含む場合がある。現に存在するFCおよびFC内の在庫管理のためのシステムは、大量の入出商品を処理するように構成されているが、顧客注文の履行の効率および適時性は、部分的には注文を履行するためにアイテムを調達する非効率的な慣行のために制限され得る。パッケージ配送の遅延は顧客の不満を引き起こす可能性があり、場合によっては、事業のコストおよび収益性に影響を及ぼす可能性がある。
【0004】
電子商取引の進歩および広範な受け入れにより、インターネットショッピングは、食品、家具、電子機器、衣類、書籍などを含むすべてのショッピングニーズにワンストップショップを提供する。各オンライン注文は、通常、多種多様なカテゴリのアイテムの組み合わせを含む。現在の既存の注文履行業務では、効率的な方法で注文内の個々の各アイテムを取得するためにシステムを使用することができるが、注文配送の全体的な効率は、個々の各アイテムを調達する能力によって制限される。例えば、アイテムは、カテゴリに基づいてFCの様々なセクションに保管されることが多く、パッカーは、注文のすべてのアイテムを梱包する前にピッカーがそれらをピッキングするのを待たなければならない場合がある。これは、梱包および顧客にパッケージを配送するプロセスにおける後続のステップの遅延を引き起こす可能性があり、これは、システムのスループットおよび出荷プロセスを制御するコンピュータ化されたシステムの効率を遅延させる。
【0005】
さらに、アイテムは個別にピッキングされるが、配送トラックにパッケージとして積み込まれる前に1つのコンテナに同時に梱包されるため、FCの全体的な効率およびスループットが影響を受ける可能性がある。ピッキングされたアイテムが保管されている保管スペースにアクセスできない場合には、予想されるまたは予想外の梱包の遅延がピッキング効率に影響を及ぼす可能性がある。パッケージを保管してFCから出荷するプロセスは、受け取り、収納、ピッキング、仕分け、梱包、積み込み、配送、および各ステップでの注文精度の検証などのいくつかのステップを含む。全体の効率を高くするために、個々のステップの効率も高くなければならない。例えば、プロセスが10ステップを含み、各ステップが90%を超える効率を有する場合、全体的な効率はわずか83.9%である。
【0006】
さらに、現在の既存のFCは、円滑な24時間作業を保証するために作業員のチームを使用する。倉庫における技術的課題の1つは、緊急の顧客注文、優先出荷などの現場の作業員への情報の迅速な通信であり得る。現在の既存の物流および在庫管理システムは、顧客注文における予想されるまたは予想外の緊急性に対して効率的に対処する能力を欠いており、顧客の不満および関連する在庫コストの上昇を引き起こす可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、高い全体スループットおよびリソースの効率的な利用を維持しながら、サイクル時間および期待される配送時間を短縮するために、個別化による効率的なパッケージ配送のための改善された方法およびシステムの実装が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の一態様は、パッケージ配送のためのコンピュータ実装システムに関する。システムは、命令を格納するメモリと、少なくとも1つのプロセッサと、を含んでもよく、少なくとも1つのプロセッサは命令を実行して、コンピュータ実装システムによって、少なくとも3つのアイテムを含む顧客注文を受信し、コンピュータ実装システムを使用して、顧客注文に基づいて注文識別子を生成し、顧客注文の複数のアイテムの各アイテムを注文識別子に関連付け、複数のアイテムの各アイテムは製品識別子に関連付けられており、複数のアイテムの第1のアイテムおよび第2のアイテムが共通の製品識別子に関連付けられ、共通の保管場所内に配置されていることを決定し、部分はいくつかのアイテムに対応し、アイテムの数に基づいて、表示するために少なくとも1つのユーザデバイスに、共通の保管場所から第1のアイテムおよび第2のアイテムをピッキングするための第1の指示と、別の保管場所から第3のアイテムをピッキングするための第2の指示と、を送信し、第1の仕分けプロセスを使用して、第1のアイテムおよび第2のアイテムを共に仕分けするための、ならびに第3のアイテムを仕分けするための指示を、表示するために少なくとも1つのユーザデバイスに送信し、少なくとも1つのユーザデバイスから、第1の仕分けプロセスに関連する第1の入力を受信し、少なくとも1つのユーザデバイスから、第2の仕分けプロセスのステータスに関連する第2の入力を受信し、第3のアイテムのステータスに関係なく、仕分けされた第1のアイテムおよび仕分けされた第2のアイテムを配送ルートに関連するコンテナに入れるための第3の指示を、表示するために少なくとも1つのユーザデバイスに送信し、第3のアイテムのステータスに関係なく、複数のアイテムの配置されたアイテムを意図された配送目的地に配送するための第4の指示を、表示するために少なくとも1つのユーザデバイスに送信するように構成される。
【0009】
本開示の別の態様は、パッケージ配送のためのコンピュータ実装方法に関する。本方法は、コンピュータ実装システムによって、少なくとも3つのアイテムを含む顧客注文を受信することと、コンピュータ実装システムを使用して、顧客注文に基づいて注文識別子を生成することと、顧客注文の複数のアイテムの各アイテムを注文識別子に関連付けることであって、複数のアイテムの各アイテムは製品識別子に関連付けられている、ことと、複数のアイテムの第1のアイテムおよび第2のアイテムが共通の製品識別子に関連付けられ、共通の保管場所内に配置されていることを決定することであって、部分はいくつかのアイテムに対応する、ことと、アイテムの数に基づいて、表示するために少なくとも1つのユーザデバイスに、共通の保管場所から第1のアイテムおよび第2のアイテムをピッキングするための第1の指示と、別の保管場所から第3のアイテムをピッキングするための第2の指示と、を送信することと、第1の仕分けプロセスを使用して、第1のアイテムおよび第2のアイテムを共に仕分けするための、ならびに第3のアイテムを仕分けするための指示を、表示するために少なくとも1つのユーザデバイスに送信することと、少なくとも1つのユーザデバイスから、第1の仕分けプロセスに関連する第1の入力を受信することと、少なくとも1つのユーザデバイスから、第2の仕分けプロセスのステータスに関連する第2の入力を受信することと、第3のアイテムのステータスに関係なく、仕分けされた第1のアイテムおよび仕分けされた第2のアイテムを配送ルートに関連するコンテナに入れるための第3の指示を、表示するために少なくとも1つのユーザデバイスに送信することと、第3のアイテムのステータスに関係なく、複数のアイテムの配置されたアイテムを意図された配送目的地に配送するための第4の指示を、表示するために少なくとも1つのユーザデバイスに送信することと、を含んでもよい。
【0010】
本開示の別の態様は、パッケージ配送のためのコンピュータ実装システムに関する。システムは、命令を格納するメモリと、少なくとも1つのプロセッサと、を含んでもよく、少なくとも1つのプロセッサは、命令を実行して、コンピュータ実装システムによって、少なくとも3つのアイテムを含む顧客注文を受信し、コンピュータ実装システムを使用して、顧客注文に基づいて注文識別子を生成し、顧客注文の複数のアイテムの各アイテムを注文識別子に関連付け、複数のアイテムの各アイテムは製品識別子に関連付けられており、複数のアイテムの第1のアイテムおよび第2のアイテムが共通の製品識別子に関連付けられ、共通の保管場所内に配置されていることを決定し、部分はいくつかのアイテム対応し、アイテムの数に基づいて、表示するために少なくとも1つのユーザデバイスに、共通の保管場所から第1のアイテムおよび第2のアイテムをピッキングするための第1の指示と、別の保管場所から第3のアイテムをピッキングするための第2の指示と、を送信し、第1の仕分けプロセスを使用して仕分けするための第3の指示を表示するために、少なくとも1つのユーザデバイスに送信し、第1の仕分けプロセスは、注文識別子の第1の精査に基づいて、第1の保管スペースに対応する第1の保管セルに第1のアイテムおよび第2のアイテムを配置することと、第3のアイテムを第2の保管セルに配置することと、を含み、少なくとも1つのユーザデバイスから、第1の仕分けプロセスに関連する第1の入力を受信し、第3のアイテムのステータスに関して、注文識別子の第2の精査に基づく配送ルートに対応する第3の保管セルに第1のアイテムおよび第2のアイテムを配置することを含む第2の仕分けプロセスを使用して、第1のアイテムおよび第2のアイテムを仕分けするための第4の指示を表示するために少なくとも1つのユーザデバイスに送信し、少なくとも1つのユーザデバイスから、第2の仕分けプロセスのステータスに関連する第2の入力を受信し、第3のアイテムのステータスに関係なく、仕分けされた第1のアイテムおよび仕分けされた第2のアイテムを配送ルートに関連するコンテナに入れるための第5の指示を、表示するために少なくとも1つのユーザデバイスに送信し、表示のために少なくとも1つのユーザデバイスに、約束配送日によって決定された手配に基づいて、配送するためのコンテナを配送車両に積み込むための第6の指示を送信し、第3のアイテムのステータスに関係なく、複数のアイテムの配置されたアイテムを意図された配送目的地に配送するための第7の指示を、表示するために少なくとも1つのユーザデバイスに送信する、ように構成される。
【0011】
他のシステム、方法、およびコンピュータ可読媒体も、本明細書で説明される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1A】開示された実施形態と一致する、出荷、輸送、および物流作業を可能にする通信のためのコンピュータ化されたシステムを含むネットワークの例示的な実施形態を示す概略ブロック図である。
【
図1B】開示された実施形態と一致する、対話型ユーザインターフェース要素と共に、検索要求を満たす1つまたは複数の検索結果を含む例示的な検索結果ページ(SRP)を示す図である。
【
図1C】開示された実施形態と一致する、対話型ユーザインターフェース要素と共に、製品および製品に関する情報を含む例示的な単一ディスプレイページ(SDP)を示す図である。
【
図1D】開示された実施形態と一致する、対話型ユーザインターフェース要素と共に、仮想ショッピングカート内のアイテムを含む例示的なカートページを示す図である。
【
図1E】開示された実施形態と一致する、対話型ユーザインターフェース要素と共に、購入および出荷に関する情報と共に仮想ショッピングカートからのアイテムを含む例示的な注文ページを示す図である。
【
図2】開示された実施形態と一致する、開示されたコンピュータ化されたシステムを利用するように構成された例示的なフルフィルメントセンタの概略図である。
【
図3】開示された実施形態と一致する、開示されたコンピュータ化されたシステムを利用するように構成された例示的なコンピュータ化された個別化パッケージ配送システムの概略図である。
【
図4】開示された実施形態と一致する、個別化パッケージ配送のための例示的なプロセスフローの概略図である。
【
図5】開示された実施形態と一致する、配送車両の積載配置の表現を生成するための例示的なプロセスフローの概略図である。
【
図6】開示された実施形態と一致する、複数の同一アイテムの個別化パッケージ配送のための例示的なプロセスフローの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下の詳細な説明は、添付の図面を参照する。可能な限り、図面および以下の説明では、同一または類似の部分を参照するために、同一の符号が使用される。いくつかの例示的な実施形態が本明細書で説明されるが、修正、適応、および他の実施態様が可能である。例えば、置換、追加、または修正が図面に示す構成要素およびステップに行われてもよく、本明細書に記載された例示的な方法は、開示された方法にステップを置換、並べ替え、除去、または追加することによって修正されてもよい。したがって、以下の詳細な説明は、開示された実施形態および実施例に限定されない。むしろ、本発明の適切な範囲は、添付の特許請求の範囲によって定義される。
【0014】
本開示の実施形態は、残りのアイテムを待つことなく同じ注文のアイテムを個別に出荷することによってサイクル時間を短縮し、パッケージ配送の効率を高めるように構成されたシステムおよび方法に関し、したがって、コンピュータ化されたシステムおよびプロセスの減速を回避する。
【0015】
図1Aを参照すると、出荷、輸送、および物流作業を可能にする通信のためのコンピュータ化されたシステムを含むネットワークの例示的な実施形態を示す概略ブロック
図100が示されている。
図1Aに示すように、システム100は様々なシステムを含むことができ、その各々は、1つまたは複数のネットワークを介して互いに接続することができる。図示のシステムは、出荷権限技術(SAT)システム101、外部フロントエンドシステム103、内部フロントエンドシステム105、輸送システム107、モバイルデバイス107A、107B、107C、販売者ポータル109、出荷および注文追跡(SOT)システム111、フルフィルメント最適化(FO)システム113、フルフィルメントメッセージングゲートウェイ(FMG)115、サプライチェーン管理(SCM)システム117、倉庫管理システム119、モバイルデバイス119A、119B、119C(フルフィルメントセンタ(FC)200の内部にあるものとして図示)、第三者フルフィルメントシステム121A、121B、121C、フルフィルメントセンタ認証(FC認証)システム123、労務管理システム(LMS)125を含む。
【0016】
SATシステム101は、いくつかの実施形態では注文ステータスおよび配送ステータスを監視するコンピュータシステムとして実装されてもよい。例えば、SATシステム101は注文がその約束配送日(PDD)を過ぎているかどうかを判定し、新しい注文を開始すること、配送されていない注文でアイテムを再出荷すること、配送されていない注文をキャンセルすること、注文カスタマとのコンタクトを開始することなどを含む適切な処置をとることができる。SATシステム101は、出力(特定の期間中に出荷されたパッケージの数など)および入力(出荷に使用するために受け取った空のボール箱の数など)を含む他のデータを監視することもできる。また、SATシステム101はシステム100内の異なるデバイス間のゲートウェイとして機能し、外部フロントエンドシステム103およびFOシステム113などのデバイス間の通信(例えば、ストアアンドフォワードまたは他の技術を使用する)を可能にしてもよい。
【0017】
いくつかの実施形態では、外部フロントエンドシステム103は、外部ユーザがネットワーク100内の1つまたは複数のシステムと対話することを可能にするコンピュータシステムとして実装されてもよい。例えば、ネットワーク100がシステムの提示を可能にして、ユーザがアイテムのための注文を配置することを可能にする実施形態では、外部フロントエンドシステム103が検索要求を受信し、アイテムページを提示し、決済情報を要請するウェブサーバとして実装されてもよい。例えば、外部フロントエンドシステム103は、アパッチHTTPサーバ、マイクロソフトインターネットインフォメーションサービス(IIS)、NGINXなどのソフトウェアを実行する1つまたは複数のコンピュータとして実装されてもよい。他の実施形態では、外部フロントエンドシステム103が外部デバイス(図示せず)からの要求を受信および処理し、それらの要求に基づいてデータベースおよび他のデータストアから情報を取得し、取得した情報に基づいて受信した要求に対する応答を提供するように設計されたカスタムウェブサーバソフトウェアを実行することができる。
【0018】
いくつかの実施形態では、外部フロントエンドシステム103は、ウェブキャッシングシステム、データベース、検索システム、または支払いシステムのうちの1つまたは複数を含んでもよい。一態様では外部フロントエンドシステム103が、これらのシステムのうちの1つまたは複数を含んでもよく、別の態様では外部フロントエンドシステム103が、これらのシステムのうちの1つまたは複数に接続されたインターフェース(例えば、サーバ間、データベース間、または他のネットワーク接続)を含んでもよい。
【0019】
図1B、
図1C、
図1D、および
図1Eによって示される例示的な一組のステップは、外部フロントエンドシステム103のいくつかの動作を説明するのに役立つ。外部フロントエンドシステム103は提示および/またはディスプレイのために、ネットワーク100内のシステムまたはデバイスから情報を受け取ることができる。例えば、外部フロントエンドシステム103は、検索結果ページ(SRP)(例えば、
図1B)、単一詳細ページ(SDP)(例えば、
図1C)、カートページ(例えば、
図1D)、または注文ページ(例えば、
図1E)を含む、1つまたは複数のウェブページをホスティングまたは提供することができる。ユーザデバイス(例えば、モバイルデバイス102Aまたはコンピュータ102Bを使用する)は外部フロントエンドシステム103にナビゲートし、検索ボックスに情報を入力することによって検索を要求することができる。外部フロントエンドシステム103は、ネットワーク100内の1つまたは複数のシステムから情報を要求することができる。例えば、外部フロントエンドシステム103は、検索要求を満たすFOシステム113からの結果を要求することができる。また、外部フロントエンドシステム103は検索結果で返される製品ごとに、約束配送日または「PDD」を(FOシステム113から)要求し、受信することもできる。PDDは、いくつかの実施形態では、特定の期間内に、例えば、その日の終わり(11:59PM)までに注文された場合に、パッケージがユーザの所望の場所にいつ到着するかの推定値を表す。(PDDはFOシステム113に関して以下でさらに説明される。)
【0020】
外部フロントエンドシステム103は、その情報に基づいてSRP(例えば、
図1B)を準備することができる。SRPは、検索要求を満たす情報を含んでもよい。例えば、これは、検索要求を満たす製品の写真を含んでもよい。SRPはまた、各製品についてのそれぞれの価格、または各製品についての強化された配送オプション、PDD、重量、サイズ、オファー、割引などに関する情報を含んでもよい。外部フロントエンドシステム103は(例えば、ネットワークを介して)要求側ユーザデバイスにSRPを配信することができる。
【0021】
次いで、ユーザデバイスは、例えば、ユーザインターフェースをクリックもしくはタップすることによって、または別の入力デバイスを使用して、SRPで表される製品を選択することによって、SRPから製品を選択することができる。ユーザデバイスは、選択された製品に関する情報の要求を定式化し、それを外部フロントエンドシステム103に送信することができる。これに応じて、外部フロントエンドシステム103が、選択された製品に関する情報を要求することができる。例えば、情報は、それぞれのSRPで製品について提示されたもの以外の追加情報を含んでもよい。これは、例えば、保管可能期間、原産国、重量、サイズ、パッケージ内のアイテムの数、取り扱い説明書、または製品に関する他の情報を含んでもよい。また、情報は(例えば、この製品および少なくとも1つの他の製品を購入した顧客のビッグデータおよび/または機械学習解析に基づく)類似の製品に対する推奨、頻繁に質問される質問に対する回答、顧客からの精査、製造業者情報、写真などを含んでもよい。
【0022】
外部フロントエンドシステム103は、受信した製品情報に基づいて、SDP(単一詳細ページ)(例えば、
図1C)を準備することができる。SDPはまた、「今すぐ買う」ボタン、「カードに追加する」ボタン、数量欄、アイテムの写真などの他の対話型要素を含んでもよい。外部フロントエンドシステム103は(例えば、ネットワークを介して)要求元ユーザデバイスにSDPを配信することができる。
【0023】
要求元ユーザデバイスは、製品情報を記載したSDPを受信することができる。SDPを受信すると、ユーザデバイスは次にSDPと対話することができる。例えば、要求元ユーザデバイスのユーザは、SDPの「カートに入れる」ボタンをクリックするか、そうでなければ対話することができる。これにより、ユーザに関連するショッピングカートに製品が追加される。ユーザデバイスは、製品をショッピングカートに追加するこの要求を、外部フロントエンドシステム103に送信することができる。
【0024】
外部フロントエンドシステム103はカートページ(例えば、
図1D)を生成することができる。いくつかの実施形態では、カートページは、ユーザが仮想「ショッピングカート」に追加した製品をリストする。ユーザデバイスは、SRP、SDP、または他のページ上のアイコンをクリックまたは他の方法で対話することによってカートページを要求することができる。いくつかの実施形態では、カートページが、ユーザがショッピングカートに追加したすべての製品、ならびに各製品の数量、各製品のアイテム当たりの価格、関連する数量に基づく各製品の価格、PDDに関する情報、配送方法、出荷費用、ショッピングカート内の製品を修正するためのユーザインターフェース要素(例えば、数量の削除または修正)、他の製品を注文するかまたは製品の定期的な配送を設定するためのオプション、利息支払いを設定するためのオプション、購入を進めるためのユーザインターフェース要素などのカート内の製品に関する情報をリストすることができる。ユーザデバイスのユーザはショッピングカート内の製品の購入を開始するために、ユーザインターフェース要素(例えば、「今すぐ買う」と書かれたボタン)をクリックするか、または他の方法でユーザインターフェース要素と対話することができる。そうすることで、ユーザデバイスは、購入を開始するためのこの要求を外部フロントエンドシステム103に送信することができる。
【0025】
外部フロントエンドシステム103は、購入を開始するための要求の受信に応答して、注文ページ(例えば、
図1E)を生成することができる。いくつかの実施形態では、注文ページはショッピングカートからアイテムを再リストし、支払いおよび出荷情報の入力を要求する。例えば、注文ページは、ショッピングカート内のアイテムの購入者に関する情報(例えば、名前、住所、電子メールアドレス、電話番号)、受取人に関する情報(例えば、名前、住所、電話番号、配送情報)、出荷情報(例えば、配送および/または集荷の速度/方法)、支払い情報(例えば、クレジットカード、銀行振込、小切手、ストアドクレジット)、(例えば、税務目的のための)現金受領を要求するためのユーザインターフェース要素などを要求するセクションを含んでもよい。外部フロントエンドシステム103は、注文ページをユーザデバイスに送信することができる。
【0026】
ユーザデバイスは注文ページに情報を入力し、その情報を外部フロントエンドシステム103に送信するユーザインターフェース要素をクリックするか、または他の方法で対話することができる。そこから、外部フロントエンドシステム103はショッピングカート内の製品との新しい注文の作成および加工を可能にするために、ネットワーク100内の様々なシステムに情報を送信することができる。
【0027】
いくつかの実施形態では、外部フロントエンドシステム103は、販売者が注文に関する情報を送受信することを可能にするようにさらに構成されてもよい。
【0028】
内部フロントエンドシステム105はいくつかの実施形態では内部ユーザ(例えば、ネットワーク100を所有し、運営し、またはリースする団体の従業員)がネットワーク100内の1つまたは複数のシステムと対話することを可能にするコンピュータシステムとして実装することができる。例えば、ネットワーク101がシステムの提示を可能にして、ユーザが注文のための注文を配置できるようにする実施形態では、ユーザが注文に関する診断および統計情報を見たり、アイテム情報を修正したり、またはアイテムに関する統計を精査したりできるようにする、内部フロントエンドシステム105をウェブサーバとして実装することができる。例えば、内部フロントエンドシステム105は、アパッチHTTPサーバ、マイクロソフトインターネットインフォメーションサービス(IIS)、NGINXなどのソフトウェアを実行する1つまたは複数のコンピュータとして実装されてもよい。他の実施形態では、内部フロントエンドシステム105がネットワーク100に示すデバイス(ならびに図示されない他のデバイス)からの要求を受信および処理し、それらの要求に基づいてデータベースおよび他のデータストアから情報を取得し、取得された情報に基づいて受信された要求への応答を提供するように設計されたカスタムウェブサーバソフトウェアを実行することができる。
【0029】
いくつかの実施形態では、内部フロントエンドシステム105がウェブキャッシングシステム、データベース、検索システム、支払いシステム、解析システム、注文監視システムなどのうちの1つまたは複数を含んでもよい。一態様では、内部フロントエンドシステム105がこれらのシステムのうちの1つまたは複数を含んでもよく、別の態様では、内部フロントエンドシステム105が、これらのシステムのうちの1つまたは複数に接続されたインターフェース(例えば、サーバ間、データベース間、または他のネットワーク接続)を含んでもよい。
【0030】
輸送システム107は、いくつかの実施形態ではネットワーク100内のデバイスとモバイルデバイス107A~107Cとの間の通信を可能にするコンピュータシステムとして実施することができる。いくつかの実施形態では、輸送システム107は、1つまたは複数のモバイルデバイス107A~107C(例えば、携帯電話、スマートフォン、PDAなど)から情報を受信することができる。例えば、いくつかの実施形態では、モバイルデバイス107A~107Cは、配送作業員によって操作されるデバイスを含んでもよい。配送作業員は、正社員、臨時社員、または交替社員であってもよく、モバイルデバイス107A~107Cを利用して、ユーザによって注文されたパッケージの配送を行うことができる。例えば、パッケージを配送するために、配送作業員は、どのパッケージを配送すべきか、およびそれをどこに配送すべきかを示す通知をモバイルデバイス上で受信することができる。配送場所に到着すると、配送作業員はパッケージの位置を確認し(例えば、トラックの後部、またはパッケージの箱の中)、モバイルデバイスを使用してパッケージの識別子に関連するデータ(例えば、バーコード、イメージ、文字列、RFIDタグなど)をスキャンまたは他の方法で取り込み、パッケージを(例えば、玄関先に置く、警備員に預ける、受取人に渡すなどによって)配送することができる。いくつかの実施形態では、配送作業員がパッケージの写真を取り込むことができ、および/またはシグネチャを取得することができる。モバイルデバイスは例えば、時刻、日付、GPS位置、写真、配送作業員に関連する識別子、モバイルデバイスに関連する識別子などを含む配送に関する情報を含む通信を輸送システム107に送信することができる。輸送システム107はネットワーク100内の他のシステムによるアクセスのために、このデータをデータベース(図示せず)に格納することができる。輸送システム107はいくつかの実施形態ではこの情報を使用して、特定のパッケージの位置を示す追跡データを準備し、他のシステムに送信することができる。
【0031】
いくつかの実施形態では、特定のユーザは1つの種類のモバイルデバイスを使用することができる(例えば、常勤の作業員はバーコードスキャナ、スタイラス、および他のデバイスなどのカスタムハードウェアと共に専用のPDAを使用することができる)が、他のユーザは他の種類のモバイルデバイスを使用することができる(例えば、一時的またはシフトの作業員は既製の携帯電話および/またはスマートフォンを利用することができる)。
【0032】
いくつかの実施形態では、輸送システム107がユーザをそれぞれのデバイスに関連付けることができる。例えば、輸送システム107はユーザ(例えば、ユーザ識別子、従業員識別子、または電話番号)とモバイルデバイス(例えば、国際移動機器アイデンティティ(IMEI)、国際移動加入識別子(IMSI)、電話番号、汎用一意識別子(UUID)、またはグローバル一意(GUID)によって表される)との間の関連を格納することができる。輸送システム107はこの関係を、配送上で受信されたデータと併せて使用して、とりわけ、作業員の位置、作業員の有効性、または作業員のスピードを決定するために、注文内のデータベースに格納されたデータを分析することができる。
【0033】
販売者ポータル109は、いくつかの実施形態では、販売者または他の外部エンティティが注文に関する情報の他の態様と電子的に通信することを可能にするコンピュータシステムとして実装されてもよい。例えば、販売者は、コンピュータシステム(図示せず)を利用して、販売者がシステム100を通して売りたい製品について、製品情報、注文情報、連絡先情報などをアップロードまたは提供することができる。
【0034】
出荷および注文追跡システム111は、いくつかの実施形態では、(例えば、デバイス102A~102Bを使用するユーザによって)顧客によって注文されたパッケージの位置に関する情報を受信し、格納し、転送するコンピュータシステムとして実装されてもよい。いくつかの実施形態では、出荷および注文追跡システム111は、顧客が注文したパッケージを配送する出荷会社によって運営されるウェブサーバ(図示せず)からの情報を要求または格納することができる。
【0035】
いくつかの実施形態では、出荷および注文追跡システム111は、ネットワーク100に示されたシステムに情報を要求し格納することができる。例えば、出荷および注文追跡システム111は、輸送システム107に情報を要求することができる。上述のように、輸送システム107はユーザ(例えば、配送作業員)または乗り物(例えば、配送車)のうちの1つまたは複数に関連する1つまたは複数のモバイルデバイス107A~107C(例えば、携帯電話、スマートフォン、PDAなど)から情報を受信することができる。いくつかの実施形態では、出荷および注文追跡システム111は、フルフィルメントセンタ(例えば、フルフィルメントセンタ200)内の個々のパッケージの位置を決定するために、倉庫管理システム(WMS)119に情報を要求することもできる。出荷および注文追跡システム111は、輸送システム107またはWMS119のうちの1つまたは複数にデータを要求し、それを処理し、要求に応じてそれをデバイス(例えば、ユーザデバイス102Aおよび102B)に提示することができる。
【0036】
フルフィルメント最適化(FO)システム113は、いくつかの実施形態では、他のシステム(例えば、外部フロントエンドシステム103ならびに/あるいは出荷および注文追跡システム111)からの顧客注文のための情報を格納するコンピュータシステムとして実装されてもよい。また、FOシステム113は、特定のアイテムがどこに保持されているか、またはどこに格納されているかを記述する情報を格納することもできる。例えば、顧客が注文するいくつかのアイテムは1つのフルフィルメントセンタにのみ格納されてもよく、他のアイテムは複数のフルフィルメントセンタに格納されてもよい。さらに他の実施形態では、特定のフルフィルメントセンタが特定の組のアイテム(例えば、生鮮食品または冷凍食品)のみを格納するように設計されてもよい。FOシステム113はこの情報ならびに関連する情報(例えば、数量、サイズ、受領日、消費期限など)を格納する。
【0037】
また、FOシステム113は、製品ごとに対応するPDD(約束配送日)を計算することができる。PDDは、いくつかの実施形態では、1つまたは複数の要因に基づくことができる。例えば、FOシステム113は製品に対する過去の需要(例えば、その製品がある期間中に何回注文されたか)、製品に対する予想需要(例えば、来るべき期間中に何人の顧客がその製品を注文すると予想されるか)、ある期間中にいくつの製品が注文されたかを示すネットワーク全体の過去の需要、来るべき期間中にいくつの製品が注文されることが予想されるかを示すネットワーク全体の予想需要、各フルフィルメントセンタ200に格納された製品の1つまたは複数のカウント、どのフルフィルメントセンタが各製品を格納するか、その製品に対する予想または現行注文などに基づいて、製品に対するPDDを計算することができる。
【0038】
いくつかの実施形態では、FOシステム113が定期的に(例えば、1時間ごとに)製品ごとにPDDを決定し、それを検索または他のシステム(例えば、外部フロントエンドシステム103、SATシステム101、出荷および注文追跡システム111)に送信するためにデータベースに格納することができる。他の実施形態では、FOシステム113が1つまたは複数のシステム(例えば、外部フロントエンドシステム103、SATシステム101、出荷および注文追跡システム111)から電子要求を受信し、オンデマンドでPDDを計算することができる。
【0039】
フルフィルメントメッセージゲートウェイ(FMG)115は、いくつかの実施形態では、FOシステム113などのネットワーク100内の1つまたは複数のシステムから通信を受信し、通信内のデータを別のフォーマットに変換し、変換されたフォーマットのデータを、WMS119または第三者フルフィルメントシステム121A、121B、または121C、およびその逆などの他のシステムに転送するコンピュータシステムとして実装することができる。
【0040】
サプライチェーン管理(SCM)システム117は、いくつかの実施形態では、予測機能を実行するコンピュータシステムとして実装されてもよい。例えば、SCMシステム117は例えば、製品に対する過去の需要、製品に対する予想需要、ネットワーク全体の過去の需要、ネットワーク全体の予想需要、各フルフィルメントセンタ200に格納された製品の数、各製品に対する予想または現在の注文などに基づいて、特定の製品に対する予想される需要のレベルを決定することができる。この決定された予測されるレベルおよびすべてのフルフィルメントセンタにわたる各製品の量に応じて、SCMシステム117は、特定の製品の予想需要を満たすために1つまたは複数の購入注文を生成することができる。
【0041】
倉庫管理システム(WMS)119は、いくつかの実施形態では、ワークフローを監視するコンピュータシステムとして実装されてもよい。例えば、WMS119は、個別イベントを示す個別デバイス(例えば、デバイス107A~107Cまたは119A~119C)からイベントデータを受信することができる。例えば、WMS119は、パッケージをスキャンするためにこれらのデバイスの1つの使用を示すイベントデータを受信することができる。フルフィルメントセンタ200および
図2に関して以下で説明するように、フルフィルメントプロセス中に、パッケージ識別子(例えば、バーコードまたはRFIDタグデータ)は特定の段階で機械によってスキャンまたは読み取ることができる(例えば、自動またはハンドヘルドバーコードスキャナ、RFIDリーダ、高速カメラ、タブレット119A、モバイルデバイス/PDA119B、コンピュータ119Cなどのデバイス)。WMS119はパッケージ識別子、時刻、日時、場所、ユーザ識別子、または他の情報と共に、パッケージ識別子のスキャンまたは読取りを示す各々のイベントを対応するデータベース(図示せず)に格納することができ、この情報を他のシステム(例えば、出荷および注文追跡システム111)に提供することができる。
【0042】
WMS119はいくつかの実施形態では1つまたは複数のデバイス(例えば、デバイス107A~107Cまたは119A~119C)を、ネットワーク100に関連する1つまたは複数のユーザに関連付ける情報を記憶してもよい。例えば、いくつかの状況では、ユーザ(パートまたはフルタイムの従業員など)は、ユーザがモバイルデバイスを所有する(例えば、モバイルデバイスはスマートフォンである)という点で、モバイルデバイスに関連付けられてもよい。他の状況では、ユーザは、ユーザが一時的にモバイルデバイスの管理下にある(例えば、ユーザはその日の始めにモバイルデバイスを借り、日中にそれを使用し、その日の終わりにそれを返す)という点で、モバイルデバイスに関連付けられてもよい。
【0043】
WMS119は、いくつかの実施形態ではネットワーク100に関連する各ユーザの作業ログを維持することができる。例えば、WMS119は任意の割り当てられたプロセス(例えば、トラックの荷降ろし、ピックゾーンからのアイテムのピッキング、リビン(rebin)ウォール作業、アイテムの梱包)、ユーザ識別子、位置(例えば、フルフィルメントセンタ200内のフロアまたはゾーン)、従業員によってシステム内を移動されたユニットの数(例えば、ピッキングされたアイテムの数、梱包されたアイテムの数)、デバイスに関連する識別子(例えば、デバイス119A~119C)などを含む、各従業員に関連する情報を格納することができる。いくつかの実施形態では、WMS119は、デバイス119A~119C上で動作するタイムキーピングシステムなどのタイムキーピングシステムからチェックインおよびチェックアウト情報を受信することができる。
【0044】
第三者フルフィルメント(3PL)システム121A~121Cは、いくつかの実施形態では、ロジスティクスおよび製品の第三者プロバイダに関連するコンピュータシステムを表す。例えば、(
図2に関して以下で説明するように)一部の製品がフルフィルメントセンタ200に保管されている間、他の製品はオフサイトに保管されてもよく、オンデマンドで生産されてもよく、またはそうでなければフルフィルメントセンタ200に保管するために利用できなくてもよい。3PLシステム121A~121Cは、FOシステム113(例えば、FMG115を介して、)から注文を受信するように構成されてもよく、製品および/またはサービス(例えば、配送または設置)を顧客に直接提供してもよい。
【0045】
フルフィルメントセンタ認証システム(FC認証)123は、いくつかの実施形態では、様々な機能を有するコンピュータシステムとして実装されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、FC認証123は、ネットワーク100内の1つまたは複数の他のシステムのためのシングルサインオン(SSO)サービスとして動作してもよい。例えば、FC認証123は、ユーザが内部フロントエンドシステム105を介してログインすることを可能にし、ユーザが出荷および注文追跡システム111においてリソースにアクセスするための同様の特権を有していることを決定し、ユーザが2回目のログイン処理を必要とせずにそれらの特権にアクセスすることを可能にしてもよい。他の実施形態では、FC認証123は、ユーザ(例えば、従業員)が自分自身を特定のタスクに関連付けることを可能にしてもよい。例えば、一部の従業員は、電子デバイス(デバイス119A~119Cなど)を持たず、その代わりに、1日のうちに、フルフィルメントセンタ200内でタスクからタスクへ、およびゾーンからゾーンへ移動してもよい。FC認証123は、それらの従業員が、彼らがどのタスクをしているか、および彼らが様々な時刻にどのゾーンにいるかを示すことを可能にするように構成されてもよい。
【0046】
労務管理システム(LMS)125は、いくつかの実施形態では従業員(フルタイムおよびパートタイムの従業員を含む)のための出勤および残業情報を格納するコンピュータシステムとして実装されてもよい。例えば、LMS125は、FC認証123、WMA119、デバイス119A~119C、輸送システム107、および/またはデバイス107A~107Cから情報を受信することができる。
【0047】
図1Aに示す特定の構成は単なる例である。例えば、
図1Aは、FMG115を介してFOシステム113に接続されたFC認証システム123を示すが、すべての実施形態がこの特定の構成を必要とするわけではない。実際、いくつかの実施形態では、ネットワーク100内のシステムがインターネット、イントラネット、WAN(ワイドエリアネットワーク)、MAN(メトロポリタンエリアネットワーク)、IEEE802.11a/b/g/n規格に準拠する無線ネットワーク、専用線などを含む1つまたは複数の公衆またはプライベートネットワークを介して互いに接続され得る。いくつかの実施形態では、ネットワーク100内のシステムの1つまたは複数がデータセンター、サーバファームなどに実装された1つまたは複数の仮想サーバとして実装されてもよい。
【0048】
図2は、フルフィルメントセンタ200を示す。フルフィルメントセンタ200は、注文時に顧客に出荷するためのアイテムを格納する物理的な場所の一例である。フルフィルメントセンタ(FC)200は複数のゾーンに分割することができ、その各々を
図2に示す。これらの「ゾーン」はいくつかの実施形態ではアイテムを受け取り、アイテムを保管し、アイテムを取り出し、アイテムを出荷する処理の様々な段階の間の仮想分割と考えることができる。したがって、「ゾーン」は
図2に示されているが、ゾーンの他の分割も可能であり、いくつかの実施形態では
図2のゾーンを省略、複製、または修正することができる。
【0049】
インバウンドゾーン203は、
図1のネットワーク100を使用して製品を販売しようとする販売者からアイテムを受け取るFC200の領域を表す。例えば、販売者は、トラック201を使用してアイテム202Aおよび202Bを配送することができる。アイテム202Aは、それ自体の出荷パレットを占有するのに十分な大きさの単一のアイテムを表すことができ、アイテム202Bは、空間を節約するために同じパレット上に一緒に積み重ねられた一組のアイテムを表すことができる。
【0050】
作業員はインバウンドゾーン203でアイテムを受け取り、コンピュータシステム(図示せず)を使用して、アイテムの破損および正確性を任意選択で検査することができる。例えば、作業員は、コンピュータシステムを使用して、アイテム202Aおよび202Bの数量をアイテムの注文数量と比較することができる。数量が合致しない場合、その作業員は、アイテム202Aまたは202Bのうちの1つまたは複数を拒否することができる。数量が一致すれば、作業員はそれらのアイテムをバッファゾーン205まで(例えば、台車、手押し車、フォークリフトを使用して、または手動で)移動させることができる。バッファゾーン205は、例えば、予測される需要を満たすのに十分な数量のアイテムがピッキングゾーンにあるため、ピッキングゾーンで現在必要とされていないアイテムのための一時保管領域であってもよい。いくつかの実施形態では、フォークリフト206がバッファゾーン205の周り、およびインバウンドゾーン203とドロップゾーン207との間でアイテムを移動させるように動作する。ピッキングゾーンにアイテム202Aまたは202Bが必要な場合(例えば、予想される需要のため)、フォークリフトは、アイテム202Aまたは202Bをドロップゾーン207に移動させることができる。
【0051】
ドロップゾーン207は、アイテムがピッキングゾーン209に移動される前にそれらを保管するFC200の領域であってもよい。ピッキングタスクに割り当てられた作業員(「ピッカー」)はピッキングゾーン内のアイテム202Aおよび202Bに接近し、ピッキングゾーンのバーコードをスキャンし、モバイルデバイス(例えば、デバイス119B)を使用してアイテム202Aおよび202Bに関連するバーコードをスキャンすることができる。次いで、ピッカーはアイテムをピッキングゾーン209まで(例えば、それをカート上に置くか、またはそれを運ぶことによって)持って行くことができる。
【0052】
ピッキングゾーン209は、アイテム208が保管ユニット210に保管されるFC200の領域であってもよい。いくつかの実施形態では、保管ユニット210は、物理的な棚、本棚、箱、運搬箱、冷蔵庫、冷凍庫、冷蔵倉庫などのうちの1つまたは複数を含んでもよい。いくつかの実施形態では、ピッキングゾーン209は複数のフロアに編成されてもよい。いくつかの実施形態では、作業員または機械が例えば、フォークリフト、エレベータ、コンベヤベルト、カート、手押し車、台車、自動ロボットもしくはデバイス、または手動を含む多数の方法で、ピッキングゾーン209内にアイテムを移動させることができる。例えば、ピッカーは、アイテム202Aおよび202Bをドロップゾーン207で手押し車またはカートに載せ、アイテム202Aおよび202Bをピッキングゾーン209まで運ぶことができる。
【0053】
ピッカーは、保管ユニット210の特定の空間などのピッキングゾーン209内の特定のスポットにアイテムを配置する(または「収納する」)指示を受け取ることができる。例えば、ピッカーはモバイルデバイス(例えば、デバイス119B)を使用してアイテム202Aをスキャンすることができる。デバイスは、例えば、通路、棚、および位置を示すシステムを使用して、ピッカーがアイテム202Aを収納すべき場所を示すことができる。次に、デバイスは、アイテム202Aをその位置に格納する前に、その位置でバーコードをスキャンするようにピッカーを促すことができる。デバイスは(例えば、無線ネットワークを介して)
図1のWMS119などのコンピュータシステムにデータを送信し、アイテム202Aがデバイス119Bを使用してユーザによってその位置に格納されたことを示すことができる。
【0054】
ユーザが注文すると、ピッカーは、保管ユニット210から1つまたは複数のアイテム208を取り出すための指示をデバイス119B上で受け取ることができる。ピッカーはアイテム208を取り出し、アイテム208上のバーコードをスキャンし、それを搬送機構214上に置くことができる。搬送機構214はスライドとして表されているが、いくつかの実施形態では、搬送機構は、コンベヤベルト、エレベータ、カート、フォークリフト、手押し車、台車、カートなどのうちの1つまたは複数として実施されてもよい。次いで、アイテム208は、パッキングゾーン211に到達することができる。
【0055】
パッキングゾーン211は、アイテムがピッキングゾーン209から受け取られ、最終的に顧客に出荷するために箱または袋にパッキングされる、FC200の領域であってもよい。パッキングゾーン211において、受信アイテムに割り当てられた作業員(「リビン(rebin)作業員」)がピッキングゾーン209からアイテム208を受信し、それがどの注文に対応するかを決定する。例えば、リビン(rebin)作業員はアイテム208上のバーコードをスキャンするために、コンピュータ119Cなどのデバイスを使用することができる。コンピュータ119Cはどの注文アイテム208が関連付けられているかを視覚的に示すことができる。これは例えば、注文に対応する壁216上の空間または「セル」を含むことができる。注文が完了すると(例えば、セルが注文のためのすべてのアイテムを含むため)、リビン(rebin)作業員は、注文が完了したことをパッキング作業員(または「パッカー」)に示すことができる。パッカーはセルからアイテムを回収し、出荷のために箱または袋に入れることができる。その後に、パッカーは、例えば、フォークリフト、カート、台車、手押し車、コンベヤベルトを介して、手作業で、または他の方法で、箱または袋をハブゾーン213に送ることができる。
【0056】
ハブゾーン213は、パッキングゾーン211からすべての箱または袋(「パッケージ」)を受け取るFC200の領域であってもよい。ハブゾーン213内の作業員および/または機械はパッケージ218を検索し、それぞれのパッケージが行こうとする配送領域の一部を決定し、パッケージを適切なキャンプゾーン215にルーティングすることができる。例えば、配送領域が2つのより小さいサブ領域を有する場合には、パッケージは2つのキャンプゾーン215のうちの1つに進む。いくつかの実施形態では、作業員または機械が(例えば、デバイス119A~119Cのうちの1つを使用して)パッケージをスキャンして、その最終目的地を決定することができる。パッケージをキャンプゾーン215にルーティングすることは、例えば、パッケージが向けられている地理的エリアの一部を(例えば、郵便番号に基づいて)決定することと、地理的エリアの一部に関連するキャンプゾーン215を決定することと、を含んでもよい。
【0057】
キャンプゾーン215は、いくつかの実施形態では、1つまたは複数の建物、1つまたは複数の物理的な空間、あるいは1つまたは複数のエリアを含むことができ、パッケージは、ルートおよび/またはサブルートに仕分けするためにハブゾーン213から受け取られる。いくつかの実施形態では、キャンプゾーン215がFC200から物理的に分離されているが、他の実施形態では、キャンプゾーン215がFC200の一部を形成してもよい。
【0058】
キャンプゾーン215内の作業員および/または機械は、例えば、目的地と現存するルートおよび/またはサブルートとの照合、ルートおよび/またはサブルートごとの作業負荷の算出、時刻、出荷方法、パッケージ220を出荷する費用、パッケージ220内のアイテムに関連するPDDなどに基づいて、パッケージ220がどのルートおよび/またはサブルートに関連付けられるべきかを決定することができる。いくつかの実施形態では、作業員または機械が(例えば、デバイス119A~119Cのうちの1つを使用して)パッケージをスキャンして、その最終目的地を決定することができる。パッケージ220が特定のルートおよび/またはサブルートに割り当てられると、作業員および/または機械は、出荷されるパッケージ220を移動させることができる。例示的な
図2において、キャンプゾーン215は、トラック222、自動車226、および配送作業員224Aおよび224Bを含む。いくつかの実施形態では、トラック222が配送作業員224Aによって運転されてもよく、配送作業員224AはFC200のパッケージを配送する常勤の従業員であり、トラック222はFC200を所有し、リースし、または運営する同じ企業によって所有され、リースされ、または運営される。いくつかの実施形態では、自動車226が配送作業員224Bによって運転されてもよく、配送作業員224Bは必要に応じて(例えば、季節的に)配送する「フレックス」または臨時の作業員である。自動車226は、配送作業員224Bによって所有され、リースされ、または操作されてもよい。
【0059】
図3は、個別化パッケージ配送のためのコンピュータ実装システム300の例示的な概略図を示す。いくつかの実施形態では、システム300は、リビン作業員301と、注文識別子305(例えば、バーコード、ラベル、タグ)を有するピッキングされたアイテム208と、ユーザインターフェースデバイス302(例えば、モバイルデバイス/PDA119B)と、を含むことができる。システム300は、保管セル324(例えば、324_1,324_2)を含む第1の保管場所320(例えば、パッキングゾーン211)と、保管セル344を含むキャンプサイト340(例えば、キャンプゾーン215)と、配送トラック201と、をさらに含んでもよい。第1の保管場所320およびキャンプサイト340は、最終目的地に関連する異なる情報に基づいてアイテムを仕分けしてもよい。一例として、第1の保管場所320では、パッケージが向かう地理的エリアに基づいて(例えば、郵便番号に基づいて)アイテム(例えば、アイテム208)が仕分けされ、キャンプサイト340では、配送ルートまたはサブルートに基づいて(例えば、ルート番号に基づいて)アイテムが仕分けされてもよい。(他の仕分け方法も可能である。)配送ルートまたはサブルートは、システム100の1つまたは複数のコンピュータ実装システムによって予め決定されてもよい。いくつかの実施形態では、コンピュータ実装システム100(例えば、SAT101、WMS119、SCM117)の1つまたは複数のシステムは、アイテムの仕分けを示すためにユーザインターフェースデバイス302と通信するように構成されてもよい。
【0060】
図3は、例示的な個別化パッケージ配送システムを示す図である。本明細書で使用される「個別化」という用語は、出荷前に顧客注文が完全に満たされるのを待つことなく、複数のアイテムを含む顧客注文のアイテムを単数で出荷することを指す。個別化によるパッケージ配送は、パッケージ配送のための既存のシステムを超える多くの利点を有することができる。個別化によるパッケージ配送は、とりわけ、本明細書で論じられる利点の一部または全部を有することができる。
i.梱包効率の向上-現在の既存のパッケージ配送システムでは、リビン作業員は、注文のすべてのアイテムが単一のパッケージに梱包されるのを待つことができ、パッケージは、仕分けまたは出荷を含むさらなる処理のために、特定の注文に関連するリビンウォール空間に配置され得る。対照的に、個別化パッケージ配送システム300では、パッカーは、注文の他のアイテムがパッカーステーションまたはパッキングゾーンに到着するのを待つことなく、保管セル(例えば、324_1)内のアイテムを個別に仕分けすることができ、したがってパッカーの空き時間を短縮することができる。各パッカーの空き時間の短縮により、梱包効率の全体的な向上が可能になる。
ii.ピッキング密度の向上-現在の既存のパッケージ配送システムでは、ピッカーは、顧客注文を順次満たすためにアイテムをピッキングすることができる。例えば、ピッカーは、注文2のアイテムをピッキングする前に、注文1のすべてのアイテムをピッキングすることができる。ピッカーはアイテムをピッキングするよりも移動に多くの時間を費やすため、ピッキングへのこの逐次的な手法は、時間および効率の損失をもたらす。対照的に、ピッカーは、顧客注文に基づかずにその位置に基づいてアイテムをピッキングすることを任され得るので、個別化パッケージ配送システム300は、ピッキング密度の向上を可能にすることができる。例えば、ピッカーは、自身の現在の物理的位置に近接して位置するが、他の顧客注文に関連付けられ得るアイテムをピッキングすることを任されてもよい。ピッキングに対するこの並行手法は、移動中のピッカーによって費やされる時間を短縮することによってピッキング密度を高めることができる。
iii.改善された追跡可能性-
図3に示すように、個別化パッケージ配送システム300では、作業員(例えば、作業員301)は、プロセスを開始する前およびプロセスの完了後に、パッケージ(例えば、パッケージ208)に関連するバーコード(例えば、注文識別子305および/または位置識別子)をスキャンすることができる。さらに、バーコードは、プロセス中に、定期的に、またはプロンプを受信したときにスキャンされてもよい。例えばスキャンによって記録された情報は、システム100のデータベースに格納することができ、パッケージが処理を受けるときに追跡することを可能にする。コンテナまたはトートのバーコードもスキャンすることができ、ピッキング、仕分け、梱包、出荷などのプロセス中にコンテナに収容されたアイテムの位置に関連する情報を提供し、コンテナおよびパッケージの追跡可能性を可能にする。
iv.より高速な仕分け-パッキングゾーンからキャンプサイト(例えば、キャンプゾーン215)でアイテムを受け取ると、注文の他のアイテムがキャンプサイトに到着するのを待つことなく、サブルートまたは配送ルートに基づいてアイテムを仕分けすることができる。アイテムは、それらが属する顧客注文ではなくサブルートに基づいて仕分けされるので、アイテムの保管可能期間を短縮することができ、したがって仕分けレートを向上させることができる。これはまた、より良い空間利用を可能にし、作業員の効率を改善し、サイクル時間を短縮し、顧客エクスペリエンスを豊かにすることができる。
v.保管期間の短縮-アイテムを個別化することにより、注文の他のアイテムのステータスに関係なくアイテムが処理され得るため、アイテムがピッキング、梱包、仕分け、または出荷されるのを待ちながら棚に置かれる期間を短縮することができる。アイテムの保管期間の短縮は、在庫管理に関連する関連コストを削減し、アイテムの取り扱い不良および誤配置のリスクを低減することができる。
vi.「積み込み準備」時間の短縮-既存のパッケージ配送および出荷システムでは、作業員、ドライバ、積込者、管理者、フロア監督者などの従業員は、シフトまたは作業セッションの開始時にかなりの時間を費やして、例えば、注文に属するすべてのアイテムが積み込まれることを確実にすることができる。そのようなシステムは、人手および時間などのリソースを利用するには非効率的である場合があり、その両方が運用コストを追加し、スループットに影響を及ぼし得る。アイテムの個別化は、従業員が計画された配送領域および配送ルートに基づいて、トート、ケージなどのコンテナまたはコンテナキャリアを配送トラックに積み込むので、積み込み準備時間を短縮することができる。
vii.積み込みおよび配送効率の向上-アイテムは、配送ルートに基づいて大きな標準化されたトートまたはコンテナに配置されるため、配送トラックにより効率的に積み込むことができる。さらに、アイテムは、配送まで標準化されたコンテナ内に留まり、したがって、取り扱いに起因する損傷または誤配置を最小限に抑える。大型の標準化されたトートまたはコンテナは、積込者がトラックを積み込むための容易な方向に従うことを可能にし、ドライバは、アイテムを容易にマッピングし、注文をより効率的に配送することを可能にする。
【0061】
いくつかの実施形態では、システム100は、顧客注文を受信するように構成されてもよい。顧客注文は、複数のアイテムを含んでもよい。いくつかの実施形態では、各顧客注文は複数の下位注文を含むことができ、下位注文の各々は複数のアイテムを含むことができる。例えば、顧客注文は3つの下位注文を含むことができる。第1の下位注文は、練り歯磨き、歯ブラシ、およびマウスウォッシュの緊急注文であってもよく、第2の下位注文は、チーズ、クラッカー、およびチップの通常配送を含んでもよく、第3の下位注文は、飲料の遅延配送を含んでもよい。システム100は、顧客注文を受信し、注文された各アイテムに関連する注文識別子305を生成することができる。いくつかの実施形態では、システム100は、各下位注文に関連する固有の下位注文識別子(例えば、第1の下位注文の下位注文識別子305A、第2の下位注文の下位注文識別子305B、および第3の下位注文の下位注文識別子305C)を生成することができる。
【0062】
いくつかの実施形態では、注文識別子305および下位注文識別子(例えば、305A、305Bまたは305C)は、注文されたアイテムの数、配送されるアイテムの緊急度、配送されるアイテムの目的地を含むがこれらに限定されない情報を含むことができる。いくつかの実施形態では、注文識別子305はまた、単一の注文内の下位注文の数に関する情報を含むことができる。システム100は、注文がいくつかの下位注文と、各下位注文に関連する緊急度と、を含むことを示す指示をユーザインターフェースデバイス302に送信することができる。ピッカーは、それに応じて注文または下位注文を履行することができる。
【0063】
いくつかの実施形態では、1つまたは複数のピッカーは、他の顧客注文のアイテムを取り出しながら、下位注文の緊急性に関する指示を受信することができる。ピッカーは、ピッキングゾーン209内の現在位置に基づいて、緊急の下位注文のアイテムを取り出し、アイテムをパッキングゾーン211に送ることができる。例えば、緊急の下位注文が歯ブラシおよび靴下のペアを含む場合には、口腔衛生セクション内またはその近くのピッカーは歯ブラシを取り出すことができ、衣類セクション内またはその近くのピッカーは靴下のペアを取り出すことができ、その結果、ピッキング密度が向上する。アイテムは、コンテナまたはトートが満杯になると、パッキングゾーン211に輸送され得る。この手法は、ピッカーの位置に基づいて、顧客注文に基づいてではなくアイテムをピッキングすることによってピッキング効率を高めることができ、したがってサイクル時間を短縮し、全体的な配送効率を改善する。
【0064】
いくつかの実施形態では、システム100は、命令をユーザデバイス(例えば、スマートフォン119B、またはコンピュータ119C)に送信して、デバイスに注文識別子305を印刷するようにピッカーに指示させることができる。いくつかの実施形態では、ユーザデバイスは、ラベルを印刷するように構成されたPDAなどのハンドヘルドデバイスを含むことができる。あるいは、システム100は、ラベルプリンタ、インクジェットプリンタ、またはレーザプリンタなどの印刷装置(図示せず)を含んでもよい。印刷装置は、ラベル、命令、メモなどを印刷するために、システム100のコンピュータ実装システムのうちの1つから命令を受信するように構成されてもよい。命令は、例えば、印刷された注文識別子305をピッキングされたアイテム208に貼り付けることによって、印刷された注文識別子305を顧客注文のアイテムに関連付けるようにピッカーに要求することをさらに含むことができる。いくつかの実施形態では、システム100は、注文識別子305を顧客注文のアイテムと電子的に関連付けるように構成されてもよい。例えば、システム100は、すべての入ってくる顧客注文に関連する情報を含むデータベースを更新することができる。
【0065】
リビン作業員301は、パッキングゾーン211でピッキングされたアイテム208を受け取ることができる。いくつかの実施形態では、リビン作業員301は、ユーザインターフェースデバイス302(例えば、スマートフォン119B)を使用して、システム100から顧客注文に関連する情報を受け取ることができる。ユーザインターフェースデバイス302は、ハンドヘルドディスプレイデバイス(例えば、タブレット119A)、スマートフォン(例えば、モバイルデバイス/PDA119B)、コンピュータ(例えば、コンピュータ119C)、ボディマウントディスプレイ、ヘッドマウントディスプレイなどを含むことができるが、これらに限定されない。ユーザインターフェースデバイス302は、例えば
図1Aのコンピュータ119Cなどのモバイルデバイスと実質的に同様であってもよい。ユーザインターフェースデバイス302は、例えば、WMS119と通信し、情報を交換することができる。
【0066】
いくつかの実施形態では、ユーザインターフェースデバイス302は、ユーザインターフェースディスプレイ(
図3には図示せず)に情報を表示するように構成されてもよい。ユーザインターフェースディスプレイは、注文されたアイテムの数、注文されたアイテムの配送の緊急性、配送されるアイテムの目的地の位置などの顧客注文に関連する情報を含む情報を含むことができる。いくつかの実施形態では、ユーザインターフェースディスプレイは、視覚ディスプレイまたは視聴覚ディスプレイであってもよい。例えば、ユーザインターフェースデバイス302は、注文が「緊急」である場合に注文の履行を促進する要求を示すための視聴覚メッセージを受信することができる。いくつかの実施形態では、ユーザインターフェースデバイス302は、ユーザ入力を受信し、ユーザインターフェースディスプレイの1つまたは複数の対話型要素を介してユーザにフィードバックを提供するように構成されてもよい。例えば、ユーザインターフェースデバイス302は、聴覚、視覚、または触覚通知をユーザに提供し、ユーザインターフェースディスプレイの1つまたは複数の対話型要素を介して通知の受信を確認する要求を示すことができる。いくつかの実施形態では、ユーザインターフェースデバイス302は、注文識別子305の情報を記録するために、バーコードスキャン、光学文字読取デバイスなどのデータ記録機能を含むことができる。ユーザインターフェースデバイス302は、記録された情報を一時的に格納し、後でシステム100のコンピュータ実装システムのうちの1つのデータベースにアップロードするように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、ユーザインターフェースデバイス302は、記録された情報をデータベースに自動的にアップロードすることができる。
【0067】
いくつかの実施形態では、ユーザインターフェースデバイス302は、ピッキングされたアイテム208に関連する注文識別子305を精査するために、ユーザインターフェースディスプレイの対話型要素を介して示す命令を受信することができる。例えば、システム100のコンピュータ実装システムのうちの一方(例えば、WMS119、SCM117、またはSAT101)は、ユーザがアイテム208に関連する注文識別子305の精査を開始するための指示を、ユーザインターフェースデバイス302が表示するための指示を生成することができる。注文識別子305を精査することは、例えば、注文識別子305をスキャンまたは読み取ることによって、アイテム208の配送の最終目的地を決定することを含むことができる。例えば、バーコードスキャンデバイスを使用するスキャン注文識別子(例えば、バーコード)は、順序におけるアイテムの最終目的地、配送の緊急性、注文されたアイテムの数および説明などの注文識別子と関連する情報を表示することができる。いくつかの実施形態では、顧客注文はいくつかの下位注文を含むことができ、各下位注文はいくつかのアイテムをさらに含むことができる。アイテム208は、顧客注文の1つまたは複数のアイテムを含むパッケージを含むことができることが理解される。
【0068】
アイテム208の配送の最終目的地を決定すると、リビン作業員301は、決定された最終目的地に基づいて、アイテム208を第1の保管場所320に置くことができる。第1の保管場所320は保管セル324を含むことができる。第1の保管場所320の各保管セル324は、仕分け場所に関連付けられてもよい。いくつかの実施形態では、第1の保管場所320は、リビンウォール、保管ユニット、セルを有する保管ラック、またはキャビネットを含んでもよい。他の組織化された保管手段も同様に使用することができる。
【0069】
いくつかの実施形態では、アイテム208は、アイテムが関連付けられ得る注文または注文の他のアイテムのステータスに関係なく、それらの目的地に基づいて第1の保管場所320の保管セル324内で仕分けされ得る。現在の既存のシステムでは、リビン作業員は、注文が配送のために仕分けされる前に、注文のすべてのアイテムがピッキングされるのを待つ場合がある。対照的に、開示された実施形態では、各アイテムは個々の注文として扱われ、注文の他のアイテムのステータスに関係なく、目的地に基づいて仕分けされ得る。これにより、リビン作業員の空き時間が短縮され、梱包効率が向上し得る。いくつかの実施形態では、本明細書に開示するような梱包効率は、特定の期間に梱包されるアイテムの数と呼ばれることがある。例えば、パッケージ効率は、時間当たりの単位(UPH)として表すことができる。他の効率メトリックも同様に使用することができる。アイテムの個別化はまた、アイテムがピッキング、梱包、仕分け、または出荷される前に棚に置かれる期間として本明細書で定義される、アイテムの保管期間を短縮することができ、したがって在庫管理に関連するコストを削減し、アイテムの取り扱いミスまたは誤配置のリスクを低減する。
【0070】
いくつかの実施形態では、各保管セル324は、キャンプサイト340に関連付けられ得る。いくつかの実施形態では、キャンプサイト340は、FC200の敷地内のオンサイト保管または仕分け施設であってもよい。いくつかの実施形態では、キャンプサイト340は、遠隔地のオフサイト保管または仕分け施設であってもよい。各保管セル324(例えば、324_1または324_2)と対応するキャンプサイトとの関連付けは、キャンプサイト識別子を使用して識別することができる。キャンプサイト識別子は、ラベル、バーコード、番号、またはタグを含み得るが、これらに限定されない。限られた数の保管セル324のみが示されているが、第1の保管場所320は任意の数の保管セル324を含んでもよいことが理解される。
【0071】
いくつかの実施形態では、ユーザインターフェースデバイス302は、アイテム208の目的地の場所を決定することに基づいて、対応する保管セル324内にアイテム208を配置するように、指示を通じてリビン作業員301に通知することができる。例えば、顧客注文に基づいて、システム100のコンピュータ実装システムのうちの一方(例えば、WMS119、SCM117、またはSAT101)は、アイテム208が向けられ得るキャンプサイトを決定することができる。リビン作業員301は、対応する保管セル324にアイテム208を配置することができる。
【0072】
いくつかの実施形態では、リビン作業員301は、ユーザインターフェースデバイス302を介して、アイテム208と、アイテム208が配置されている対応する保管セル324と、を関連付ける指示を受け取ることができる。例えば、リビン作業員301は、仕分けのためにアイテム208とキャンプサイトとの間の関連付けを確立するために、注文識別子305およびキャンプサイト識別子をスキャンするように要求され得る。配置されたアイテムの注文識別子およびアイテムが配置された保管セルのキャンプサイト識別子に関連する情報は、顧客注文および顧客注文の配送スケジュールに関連する情報を含むデータベースに自動的に更新することができる。
【0073】
いくつかの実施形態では、キャンプサイト340がオンサイト施設である場合には、アイテムは、例えばコンベヤベルト、フォークリフト、パレット、トロリー、またはトートなどの輸送手段を使用して輸送されてもよい。オフサイト施設では、配送トラックなどを使用してアイテムを輸送することができる。
【0074】
いくつかの実施形態では、保管セル324は、対応するキャンプサイトに輸送される1つまたは複数のアイテムを含むことができる。いくつかの実施形態では、キャンプサイトを保管場所と呼ぶことができる。例えば、キャンプサイト340は、保管セル324_1に関連付けられてもよく、保管セル324_1に配置されたアイテム(例えば、アイテム208)がキャンプサイト340に向けられ得ることを示す。
【0075】
いくつかの実施形態では、キャンプサイト340は、1つまたは複数の保管スペース342を含んでもよい。保管スペース342は、保管セルを有する壁、保管ユニット、セルを有する保管ラック、またはキャビネットを含むことができるが、これらに限定されない。他の組織化された保管手段も同様に使用することができる。例えば、保管スペース342は、保管セル344を有する壁を含むことができる。各保管セル344は、アイテム208の配送のためのサブルートに関連付けられてもよい。
【0076】
キャンプサイト340の作業員は、保管場所320から1つまたは複数のアイテム208を受け取ることができる。作業員(例えば、仕分け者)は、ピッキングされたアイテム208に関連する注文識別子305を精査することができる。いくつかの実施形態では、作業員は、注文識別子305を精査するためにユーザインターフェースデバイス302上で通知を受け取ることができる。例えば、システム100のコンピュータ実装システムのうちの一方(例えば、WMS119、SCM117、またはSAT101)は、作業員がアイテム208に関連する注文識別子305の精査を開始するためにユーザインターフェースデバイス302に表示される指示を生成することができる。注文識別子305を精査することは、アイテム208の最終目的地を決定することを含んでもよい。
【0077】
作業員は、アイテム208の配送の最終目的地を決定すると、アイテム208の最終目的地について決定されたサブルートに基づいて、アイテム(例えば、アイテム208)を保管セル344に配置することができる。キャンプサイト340の各保管セル344は、サブルートに関連付けられてもよい。
【0078】
いくつかの実施形態では、ユーザインターフェースデバイス302は、指示を介して、アイテム208の決定された最終目的地に基づいて、対応する保管セル344にアイテム208を配置するように作業員に通知することができる。例えば、顧客注文に基づいて、システム100のコンピュータ実装システムのうちの一方(例えば、WMS119、SCM117、またはSAT101)は、アイテム208が向けられ得る保管セル344を決定することができる。作業員は、ユーザインターフェースデバイス302からの指示に基づいて、アイテム208を対応する保管セル324に配置することができる。
【0079】
各保管セル344と対応するサブルートとの関連付けは、サブルート識別子を使用して識別することができる。サブルート識別子は、ラベル、バーコード、番号、またはタグを含むことができるが、これらに限定されない。限られた数の保管セル344のみが示されているが、キャンプサイト340は任意の数の保管セル344を含んでもよいことが理解される。
【0080】
いくつかの実施形態では、アイテムは、アイテムが関連付けられ得る注文または注文の他のアイテムのステータスに関係なく、配送の最終目的地の決定されたサブルートに基づいて保管セル344内で仕分けされ得る。現在の既存の配送システムでは、仕分け者は、注文が配送の準備が整う前に、注文のすべてのアイテムが受け取られるのを待つ場合がある。対照的に、開示された実施形態では、各アイテムは、個々の注文として扱われ、注文の他のアイテムのステータスに関係なく、配送のために決定されたサブルートに基づいて仕分けされ得る。これにより、キャンプゾーンにおける仕分け者の空き時間を短縮することができ、したがって仕分け効率および全体的なパッケージ配送効率を高めることができる。
【0081】
いくつかの実施形態では、ユーザインターフェースデバイス302は、アイテム208と、アイテム208が配置されている対応する保管セル344と、を関連付けるための指示を表示するように構成されてもよい。例えば、指示は、配送のためにアイテム208とサブルートとの間の関連付けを確立するために、注文識別子305およびサブルート識別子をスキャンする要求を含むことができる。配置されたアイテムの注文識別子305およびアイテムが配置された保管セル344のサブルート識別子に関連する情報は、顧客注文および顧客注文の配送スケジュールに関連する情報を含むデータベースに自動的に更新することができる。
【0082】
いくつかの実施形態では、各保管セル344は、コンテナ350(例えば、トート)に関連付けられてもよい。保管セル344のすべてのアイテム(例えば、アイテム208)は、コンテナ350内に配置され得る。いくつかの実施形態では、コンテナ350は、コンテナ識別子355を使用して識別することができる。コンテナ識別子355は、サブルート識別子を含むサブルートに関連する情報を含むことができる。いくつかの実施形態では、コンテナ識別子355は、キャンプサイトおよびサブルートに関連する情報を含むことができる。例えば、コンテナ識別子はラベルCS3_SR1を含むことができ、CSは起点キャンプサイトを示し、SRはコンテナ内のアイテムを配送するための指定されたサブルートを示す。コンテナ識別子355は、ラベル、バーコード、番号、またはタグを含むことができるが、これらに限定されない。
【0083】
いくつかの実施形態では、ユーザインターフェースデバイス302は、アイテム208の決定された最終目的地に基づいて、対応するコンテナ350内にアイテム208を配置するために、通知または指示を表示するように構成されてもよい。例えば、顧客注文に基づいて、システム100のコンピュータ実装システムのうちの一方(例えば、WMS119、SCM117、またはSAT101)は、アイテム208を配置することができるコンテナ350を決定することができる。作業員は、ユーザインターフェースデバイス302からの指示に基づいて、対応するコンテナ350内にアイテム208を配置することができる。
【0084】
いくつかの実施形態では、ユーザインターフェースデバイス302は、アイテム208と、アイテム208が配置されている対応するコンテナ350とを関連付けるために、ユーザインターフェースディスプレイの1つまたは複数の対話型要素を介して指示を表示するように構成されてもよい。例えば、指示は、パッケージ配送のためにアイテム208とコンテナ350との間の関連付けを確立するために、注文識別子305およびコンテナ識別子355をスキャンする要求を含むことができる。配置されたアイテム208の注文識別子305およびアイテムが配置されたコンテナ350のコンテナ識別子355に関連する情報は、顧客注文および顧客注文の配送スケジュールに関連する情報を含むデータベースに自動的に更新することができる。
【0085】
いくつかの実施形態では、顧客への配送のために、1つまたは複数のコンテナ350を配送車両(例えば、配送トラック201)に積み込むことができる。コンテナ350は、サブルートに基づいて配送トラック201に配置することができる。例えば、配送作業員が直接パッケージにアクセスできるように、サブルートの先頭に近い目的地で配送されるパッケージまたはアイテム(例えば、アイテム208)をアクセスドアの近くに配置することができる。いくつかの実施形態では、パッケージの迅速なアクセスを可能にするために、緊急注文を含むコンテナ350をアクセスドアの近くに配置することができる。いくつかの実施形態では、サブルートは、注文のタイプおよび緊急度またはPDDに基づいて調整することができる。いくつかの実施形態では、サブルートおよび配送トラック201内のコンテナの配置の両方を、顧客注文およびPDDに基づいて調整することができる。
【0086】
コンテナ350は、配送トラック201に積み込む前に、コンテナキャリア360上に配置することができる。コンテナキャリア360は、カート、トロリー、ケージ、バスケットなどを含むことができる。いくつかの実施形態では、コンテナキャリア360は、バーコード、ラベル、またはタグなどの識別子を含むことができる。いくつかの実施形態では、ユーザインターフェースデバイス302は、指示を介して、所定の配置に基づいて配送トラック201上にコンテナ350を配置するように配送作業員またはトラック積込者に通知することができる。例えば、PDDに基づいて、システム100のコンピュータ実装システムのうちの一方(例えば、輸送システム107)は、コンテナキャリア360上のコンテナ350の配置、または配送トラック201上の1つもしくは複数のコンテナキャリア360の配置を決定することができる。配送作業員またはトラック積込者は、システム100のコンピュータ実装システム(例えば、輸送システム107)のうちの1つによって実行された決定に基づいて、コンテナ350またはコンテナキャリア360を配送トラック201に配置することができる。ユーザインターフェースデバイス302は、配送作業員またはトラック積込者に、コンテナキャリア360内のコンテナ350の配置および/または配送トラック201内のコンテナキャリア360の配置の表現を示すことができる。
【0087】
いくつかの実施形態では、ユーザインターフェースデバイス302は、配送トラック201内の配置されたコンテナ350ならびに1つまたは複数のコンテナキャリア360の表現を表示するように構成することができる。表現形式は、視覚、表形式、音声、視聴覚、またはそれらの組み合わせのうちの1つを含み得る。いくつかの実施形態では、ユーザインターフェースディスプレイは、配送作業員用の配送トラック201内の配置されたコンテナ350およびコンテナキャリア360の表現を含むことができる。
【0088】
いくつかの実施形態では、配送作業員は、配送トラック201が積み込まれた後にサブルート上での運転を開始するために、輸送システム107などのシステム100のコンピュータ実装システムのうちの1つによって生成された指示を受け取ることができる。配送作業員は、ユーザインターフェースデバイス302上のユーザインターフェースディスプレイを介して指示を受け取ることができる。
【0089】
ここで、開示された実施形態と一致する、個別化パッケージ配送のためのプロセス400の例示的なフローチャートを示す
図4を参照する。プロセスは、顧客注文を受け取ることと、顧客注文に基づいて注文識別子を生成することと、顧客注文のアイテムの意図された最終目的地を決定することと、顧客注文のアイテムの少なくともいくつかをピッキングすることと、2ステップ仕分けプロセスに基づいてピッキングされたアイテムを仕分けすることと、顧客注文のピッキングされたアイテムを、顧客注文のアイテムの残りを待つことなく配送トラックに積み込むことと、ピッキングされたアイテムを顧客に配送することと、を含むことができる。
【0090】
全体的なパッケージ配送効率は、パッケージ輸送のプロセスにおける各ステップの効率に依存するメトリックである。注文を履行するためにFCから顧客にパッケージを出荷することは、通常、複数のステップを含み、これらのステップの大部分は直線的に後続の順序で実行されなければならない。例えば、ピッキングに先行して、注文を受け取り、注文識別子を生成することができ、仕分けに先行してピッキングすることができ、梱包に先行して仕分けすることができ、配送トラックにアイテムを積み込むことに先行して梱包することができる、などである。言い換えれば、プロセスの各ステップは、前のステップの完了によって開始される。そのようなプロセスフローでは、プロセスの全体的な効率は、各ステップでの効率によって決定される。全体的な効率は、各ステップの効率を高めることによって、または他のステップの効率を維持しながら少なくとも1つのステップの効率を高めることによって改善することができる。上述したように、本明細書における「個別化」は、出荷前に顧客注文が完全に満たされるのを待つことなく複数のアイテムを含む顧客注文のアイテムの個別出荷を指し、サイクル時間を短縮し、プロセスに関与する従業員のアイドリング時間を短縮することによってパッケージ配送効率を改善することができる。いくつかの実施形態では、プロセス400の1つまたは複数のステップは、1つまたは複数のユーザインターフェースデバイス(例えば、各々がFC200の異なるゾーン内のユーザによって操作される)によって実行されてもよい。
【0091】
ステップ410において、システム100の1つまたは複数のコンピュータ実装システム(例えば、WMS119、SCM117、SATシステム101)は、顧客注文を受信することができる。顧客注文は、複数のアイテムを含んでもよい。いくつかの実施形態では、顧客注文は複数の下位注文を含むことができ、各下位注文は複数のアイテムを含むことができる。システム100の1つまたは複数のコンピュータ実装システムは、顧客注文を精査し、注文されたアイテムの総数、注文された各アイテムの説明、要求された配送時間、アイテムの最終目的地などの情報を識別するように構成することができる。いくつかの実施形態では、システム100の1つまたは複数のコンピュータ実装システムは、少なくとも要求された配送時間に基づいて顧客注文の期待配送日または期待配送時間を決定することができる。例えば、顧客からの緊急の注文要求の場合、システムは、数時間の期待配送時間または意図された最終目的地への24時間以内の配送を決定することができる。いくつかの実施形態では、システムは、顧客注文の各アイテムについて個別に期待配送日時を決定するように構成されてもよい。例えば、顧客注文は、緊急用のいくつかのアイテムと、通常配送用の残りのアイテムと、を含むことができる。システムは、要求された配送タイプに基づいて、期待配送時間を決定するように構成されてもよい。
【0092】
いくつかの実施形態では、システム100の1つまたは複数のコンピュータ実装システム(例えば、WMS119、SCM117、SATシステム101)は、複数の顧客注文を受信することができる。顧客注文の各々は、複数のアイテムを含むことができる。システム100の1つまたは複数のコンピュータ実装システムは、複数の顧客注文間の共通アイテムを精査および識別するように構成することができる。ユーザインターフェースデバイスは、共通アイテムに関する指示を表示し、ユーザからの入力、例えば受信確認を要求するように構成されてもよい。指示は、アイテムの説明、注文されたアイテムの数量などに関する情報を含むことができる。例えば、WMS119は、100個の顧客注文を受け取り、100個の顧客注文のうちの50個が共通のアイテム、例えば水のボトルを含むと判定することができる。作業員(例えば、ピッカー)は、ユーザインターフェースデバイスを介して、50本のボトルの水をピッキングする必要があるという指示を受け取ることができる。この手法の実施は、ピッキング効率およびプロセスの全体的な効率を高めることができる。
【0093】
ステップ420において、システム100の1つまたは複数のコンピュータ実装システムは、受信した顧客注文に基づいて注文識別子(例えば、注文識別子305)を生成することができる。注文識別子は、バーコード、ラベル、タグ、英数字コード、クイックレスポンス(QR)コードなどを含むことができる。注文識別子は、顧客注文に関する情報を含む機械可読光学ラベルであってもよい。注文識別子に含まれる情報は、注文の最終目的地、顧客注文のアイテムの総数、要求された配送タイプ、顧客情報、期待配送日および期待配送時間などを含むことができるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、注文識別子を生成するシステムは、顧客注文の最終目的地情報に基づいて、顧客注文のアイテムが属することができる保管場所(例えば、キャンプゾーン215、ハブゾーン213)および配送ルートを決定することができる。例えば、最終目的地の郵便番号に基づいて、システムは、顧客注文のアイテムの保管場所を決定することができ、最終目的地で識別された街路または地域に基づいて、システムは、顧客注文のアイテムの配送ルートを決定することができる。
【0094】
例えば、バーコードスキャン機能を備えたユーザインターフェースデバイス(例えば、ユーザインターフェースデバイス302)を使用して、注文識別子をスキャンまたは読み取ると、ユーザインターフェースデバイスは、注文識別子に関連する情報を表示することができる。例えば、注文識別子をスキャンまたは読み取ると、ユーザインターフェースデバイスは、ピッキングされたアイテムの数、ピッキングされる残りのアイテムの数、期待配送時間、および注文を履行するための残り時間を表示することができる。
【0095】
ステップ430において、システム100の1つまたは複数のコンピュータ実装システムは、顧客注文の各アイテムを注文識別子に関連付けるための指示を表示するようにユーザインターフェースデバイスに命令することができる。ユーザインターフェースデバイスは、受信した顧客注文に関する表示または警告を表示し、ユーザからの入力、例えば、受信確認を要求するように構成されてもよい。ユーザから入力を受信すると、ユーザインターフェースデバイスは、顧客注文および顧客注文に関連する情報の一部または全部を表示することができる。作業員(例えば、ピッカー)は、顧客注文の1つまたは複数のアイテムをピッキングし、ピッキングされた各アイテムを、例えばアイテムの注文識別子およびバーコードをスキャンすることによって、1つまたは複数のコンピュータ実装システムから受信した注文識別子と関連付けることができる。いくつかの実施形態では、顧客注文のアイテムを注文識別子に関連付けることは、ラベルプリンタまたはバーコードプリンタを使用した注文識別子の物理的印刷を含んでもよい。印刷されたラベルまたはバーコードは、例えば、注文および配送スケジュールに関連する情報へのすべての従業員の容易なアクセスを可能にするために、アイテムに添付または付着されてもよい。例えば、元の注文識別子を受け取らなかったか、または元の注文識別子にアクセスすることができない作業員は、アイテム上の印刷され添付された注文識別子をスキャンすることができる。
【0096】
ステップ440において、システム100の1つまたは複数のコンピュータ実装システムは、顧客注文のアイテムの各々について意図された最終的な配送目的地を決定することができる。一例として、顧客は、午後8時前に友人の家に配送される花束と、24時間以内に親の家に配送される電池パックと、を注文することができる。システム100の1つまたは複数のコンピュータ実装システムは、2つの注文を表す2つの別個の注文識別子を生成することができる。アイテムの各々は、保管場所に向けられ、意図された最終目的地に基づいて、保管場所における配送ルートに仕分けされ得る。
【0097】
いくつかの実施形態では、システム100の1つまたは複数のコンピュータ実装システムは、意図された配送目的地、意図された配送目的地に関連する保管スペース(例えば、保管セルでは324/344)、および意図された配送目的地で顧客注文のアイテムを配送するための配送ルートを決定することができる。
【0098】
いくつかの実施形態では、仕分けプロセスは、2ステップ仕分けプロセスであってもよい。第1のステップは、ピッキングされたアイテムを、アイテムが向けられ得るキャンプサイトに基づいて仕分けすることを含むことができる。キャンプサイトは、例えば、顧客注文におけるアイテムの最終的な配送目的地として意図された郵便番号に基づいて決定されてもよい。第2のステップは、配送のためにアイテムを送ることができる配送ルートに基づいて、キャンプサイトでピッキングされたアイテムを仕分けすることを含むことができる。配送ルートは、例えば郵便番号で表されるエリア内の地域または街路などに基づいて決定されてもよい。
【0099】
ステップ450において、システム100のうちの1つまたは複数のコンピュータ実装システムは、システム100のうちの1つまたは複数のコンピュータ実装システムによって決定された予め割り当てられた保管スペース(例えば、保管場所320の保管セル324)に基づいて、顧客注文のピッキングされたアイテムを仕分けするための指示または警告を表示するための命令をユーザインターフェースデバイスに送信することができる。予め割り当てられた保管スペースは、アイテムがさらなる仕分けのために向けられ得るキャンプサイトを表すことができる。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の保管スペースにキャンプサイトを割り当ててもよい。例えば、保管セル324_1で表されるキャンプサイト1に保管スペース1~12を割り当て、保管セル324_2で表されるキャンプサイト2に保管スペース13~23を割り当て、保管セル324で表されるキャンプサイト3に保管スペース24を割り当ててもよい。
【0100】
仕分けされたアイテムの各々は、対応するキャンプサイトに輸送され得る。いくつかの実施形態では、キャンプサイトは、FC200の敷地内のオンサイト保管施設(例えば、キャンプゾーン215)であってもよい。仕分けされたアイテムは、例えばコンベヤベルト、フォークリフト、ハンドトラック、トロリー、カートなどの輸送装置を使用してキャンプゾーン215に輸送することができる。いくつかの実施形態では、キャンプサイトは、倉庫またはFC200とは別の保管ユニットなどのオフサイト保管施設であってもよい。仕分けされたアイテムは、例えば配送トラックを使用してオフサイト保管施設に輸送されてもよい。顧客注文に属する仕分けされたアイテムは、顧客注文の残りのアイテムを待つことなくキャンプサイトに輸送されて、空き時間を減らすことができる。
【0101】
ステップ460において、システム100の1つまたは複数のコンピュータ実装システムは、配送ルートに基づいて、キャンプサイトでピッキングされたアイテムを仕分けするための指示または警告を表示するための命令をユーザインターフェースデバイスに送信することができる。配送ルートは、顧客注文における最終的な配送目的地に基づいて、システム100の1つまたは複数のコンピュータ実装システムによって予め決定されてもよい。作業員は、配送ルートに基づいてアイテムを保管セル(例えば、保管セル344)に置くことによって、キャンプサイトでピッキングされたアイテムを仕分けすることができる。作業員は、例えば、アイテムの注文識別子をスキャンすることによって配送ルート情報を取得することができる。保管セル344の各々は、ルート識別子またはサブルート識別子によって識別されてもよい。
【0102】
ステップ470において、システム100の1つまたは複数のコンピュータ実装システムは、保管セル344からの仕分けされたアイテムをコンテナ(例えば、コンテナ350)に入れるように指示または警告を表示するための命令をユーザインターフェースデバイスに送信することができる。各保管セル344は、対応する保管セルに格納されたアイテムを受け入れるように構成されたコンテナに関連付けられてもよい。いくつかの実施形態では、各コンテナは、キャンプサイトおよび保管セルを識別する情報を含むコンテナ識別子で識別することができる。顧客注文に属するピッキングされたアイテムは、空き時間を短縮するために、同じ顧客注文の残りのアイテムを待つことなくコンテナに配置され得る。
【0103】
コンテナ350またはコンテナキャリア360は、コンテナ、トート、車輪付きケージ、カート、トロリーなどを受け入れるように構成された配送車両(例えば、配送トラック201)に積み込むことができる。コンテナは、アイテムの配送中の荷降ろし時間を短縮するように、例えば配送ルートに基づく構成で積み込まれてもよい。配送トラック上のコンテナの配置はまた、限定はしないが、配送の緊急性、期待配送時間、アイテムが傷みやすい食品であるかどうかなどを含む要因に基づいてもよい。いくつかの実施形態では、配送トラックの保管区画は、キャビネット、セル、棚、ラック、ケージ、または車輪付きケージなどのビルトイン保管スペースを含むことができる。配送トラック内の各コンテナキャリアは、コンテナキャリア識別子(例えば、バーコード)によって識別することができる。コンテナキャリア識別子は、配送トラックの保管区画内のコンテナキャリアの場所に関連する情報を含むことができる。例えば、4つのコンテナキャリア360は、保管区画の後壁に対して配置されてもよく、左から右に向かって360_1~360_4とラベル付けされる。したがって、配送トラックの保管区画の左後方の角に位置するコンテナキャリアをコンテナキャリア360_1として識別することができ、配送トラックの保管区画の右後方の角に位置するコンテナキャリアをコンテナキャリア360_4として識別することができる。コンテナキャリア360の配置の視覚的または表形式の表現は、例えば、輸送システム107などのシステム100の1つまたは複数のコンピュータ実装システムによって生成することができる。
【0104】
いくつかの実施形態では、コンテナキャリア360上のコンテナの積載配置を記録して、配送トラック積載配置の表現を生成することができる。例えば、輸送システム107は、コンテナキャリアに配置されたすべてのコンテナのコンテナ識別子(例えば、バーコード)をスキャンし、対応するコンテナキャリア識別子をスキャンする指示を表示するために、ユーザインターフェースデバイスに命令を送信することができる。システムは、スキャンされた情報に基づいて積載配置の表現を生成することができる。いくつかの実施形態では、積載配置は、表形式または視覚形式でユーザに提示されてもよい。積載配置は、紙のシート上に印刷されてもよく、ユーザインターフェースデバイス上に表示されてもよく、または配送ラウンドを開始する前にユーザに提示されてもよい。
【0105】
ステップ480において、輸送システム107などのシステム100の1つまたは複数のコンピュータ実装システムは、例えば、ユーザインターフェースデバイス(例えば、モバイルデバイス107A~107Cのうちの1つ)に命令を送信して、配送トラックに積み込まれたコンテナに保管されたアイテムを配送する指示を表示することができる。ユーザインターフェースデバイスは、アイテムの配送のために出発する前に積み込みプロセスの完了を検証するために、ユーザ(例えば、配送作業員または積込者)からの入力を要求する指示を表示することができる。ユーザインターフェースデバイスは、ユーザから入力を受信し、受信した入力をシステム100に関連するデータベースに格納することができる。
【0106】
いくつかの実施形態では、システム100の1つまたは複数のコンピュータ実装システムは、命令をユーザインターフェースデバイスに送信して、例えば注文識別子をスキャンすることによって、注文識別子に関連する情報を記録する指示を表示することができる。ユーザインターフェースデバイスは、アイテムがピッキングされた後に、仕分けプロセスの第1のステップで保管場所に基づいてピッキングされたアイテムを仕分けした後に、仕分けされたアイテムをキャンプサイトに輸送する前に、キャンプサイトに到達した後に、仕分けプロセスの第2のステップで配送ルートに基づいてピッキングされたアイテムを仕分けした後に、コンテナ内に仕分けされたアイテムを配置した後に、そしてコンテナを配送トラックに積み込んだ後に、注文識別子情報を記録する命令を表示することができる。プロセスのすべてのステップで記録された情報は、システム100に関連するデータベース(例えば、WMS119または輸送システム107に関連付けられる、または接続される)に格納および更新され得る。
【0107】
いくつかの実施形態では、システム100は、データベースに格納された更新情報に基づいて、注文のステータスに関する顧客からの問い合わせに応答してステータス更新通知メッセージを生成することができる。いくつかの実施形態では、システム100は、データベースに格納された更新情報に基づいて、顧客のためのステータス更新通知メッセージを先取り的に生成することができる。
【0108】
ここで、開示された実施形態と一致する、配送車両の積載配置の視覚的表現を生成するためのプロセス500の例示的なフローチャートを示す
図5を参照する。フローチャートはプロセスのステップの例示的なシーケンスであり、ステップは他のシーケンスでも実行され得ることが理解される。さらに、ステップは、アプリケーションおよびユーザの要件に基づいて、追加、省略、スキップ、反復、または修正することができる。
【0109】
ステップ510において、システム100の1つまたは複数のコンピュータ実装システムは、保管スペースを含む配送車両(例えば、配送トラック201)を特定することができる。いくつかの実施形態では、システム100の輸送システム107は、例えば、保管スペース要件、配送ルート特性、配送トラック作業員の経験もしくは格付け、または他のデータに基づいて配送車両を特定することができる。例えば、輸送システム107は、狭い道路を有する配送ルート用の小型配送車両を特定することができ、配送トラック作業員(例えば、トラックドライバ)は、小型輸送車両用の有効な運転許可のみを有してもよい。いくつかの実施形態では、輸送システム107は、保管スペース要件に基づいて配送車両を特定することができる。例えば、ある配送ルートまたはサブルート上で配送されるアイテムで満たされた20個のコンテナがある場合には、システム100は、より多くの保管スペースを含むより大きな配送車両を推奨することができる。
【0110】
ステップ520において、システム100の輸送システム107などの1つまたは複数のコンピュータ実装システムは、ユーザインターフェースデバイスに命令を送信して、配送トラック内の保管スペースの配置を決定するための指示を表示することができる。いくつかの実施形態では、配送トラックは、例えばキャビネット、ラック、棚、ケージなどの保管区画内にビルトイン保管スペースを含むことができる。配送トラックは、例えば車輪付きケージなどの取り外し可能な保管ユニットを収容するための保管区画を含むことができる。
【0111】
いくつかの実施形態では、配送トラック内の各保管スペースは、保管スペース識別子またはコンテナキャリア識別子を使用して識別することができる。コンテナキャリア識別子は、バーコード、ラベル、タグ、またはQRコード(登録商標)を含むことができる。コンテナキャリア識別子は、配送トラックの保管区画内のコンテナキャリア360の場所に関連する情報を含むことができる。例えば、4つのコンテナキャリア360は、左から右へ360_1~360_4(
図3には図示せず)とラベル付けされた保管区画の後壁に対して配置されてもよい。したがって、配送トラックの保管区画の左後方の角に位置するコンテナキャリアをコンテナキャリア360_1として識別することができ、配送トラックの保管区画の右後方の角に位置するコンテナキャリアをコンテナキャリア360_4として識別することができる。いくつかの実施形態では、配送トラックは、ビルトイン保管スペースを含んでもよく、各保管スペースは保管スペース識別子を有する。
【0112】
いくつかの実施形態では、配送トラック作業員(例えば、ドライバまたは積込者)は、例えば保管スペース識別子をスキャンすることによって、配送トラック内のビルトイン保管スペースの配置を記録することができる。いくつかの実施形態では、システム100のデータベースは、配送トラック内の保管スペースの配置に関連する情報を含むことができる。例えば、データベースは、配送トラック14内の24個の保管スペースの配置に関連する情報を含むことができる。
【0113】
ステップ530において、システム100の輸送システム107などの1つまたは複数のコンピュータ実装システムは、各コンテナのコンテナ識別子を生成することができる。コンテナ識別子は、バーコード、ラベル、タグ、またはQRコード(登録商標)を含むことができる。コンテナ識別子は、コンテナに収容されたアイテムのキャンプサイトおよび配送ルートに少なくとも関連する情報を含むことができる。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のコンテナを、そのルートに沿って配送されるアイテムの数に基づいて配送ルートに割り当てることができる。コンテナ識別子は、コンテナ内のアイテムの最終的に意図された配送目的地のクイックリファレンスまたは指示として機能することができる。
【0114】
ステップ540において、システム100の輸送システム107などの1つまたは複数のコンピュータ実装システムは、ユーザインターフェースデバイスに命令を送信して、配送トラックの保管スペースにコンテナを積み込む指示を表示することができる。コンテナは、配送中に荷降ろしするアイテムへの迅速なアクセスを可能にすることができるように配送トラックに積み込むことができる。
【0115】
ステップ550において、システム100の輸送システム107などの1つまたは複数のコンピュータ実装システムは、命令をユーザインターフェースデバイスに送信して、各コンテナをそれが配置されている保管スペースと関連付けるための指示を表示することができる。例えば、輸送システム107は、保管スペースに配置されたすべてのコンテナのコンテナ識別子(例えば、バーコード)をスキャンし、対応する保管スペース識別子をスキャンする指示を表示するために、ユーザインターフェースデバイスに命令を送信することができる。いくつかの実施形態では、命令は、コンテナを保管スペースと関連付け、情報をシステム100のデータベースにアップロードするためのステップごとの命令を含むことができる。
【0116】
ステップ560において、システム100の輸送システム107などの1つまたは複数のコンピュータ実装システムは、ステップ550において確立された関連付けに基づいて、コンテナおよび保管スペースの積載配置の視覚的表現を生成することができる。いくつかの実施形態では、積載配置は、表形式または視覚形式でユーザ(例えば、配送トラックドライバ)に提示されてもよい。積載配置は、紙に印刷されてもよく、ユーザインターフェースデバイスに表示されてもよく、またはユーザの配送ラウンドを開始する前にユーザに提示されてもよい。
【0117】
いくつかの実施形態では、配送トラックの積載配置は、配送車両のユーザインターフェースディスプレイ、例えば、配送トラックのグラフィックユーザインターフェースディスプレイ画面に表示されてもよい。いくつかの実施形態では、積載配置の視覚的表現は、配送が行われるときに更新されてもよい。例えば、配送トラックドライバが顧客にアイテムを配送し、コンテナが空である場合、積載配置の表示は、その保管スペースに置かれたコンテナ内のアイテムが配送されたことを示すことができる。この情報はデータベース内で更新されてもよく、これにより、輸送システム107および/またはシステム100は、期待配送日および配送時間が満たされたかどうかを判定することができる。
【0118】
いくつかの開示されている実施形態では、システム100の1つまたは複数のコンピュータ実装システム(例えば、WMS119、SCM117、FO113、SATシステム101)は、論理または一組の規則を適用して、個別化配送プロセスの1つもしくは複数のステップに関連する効率を高め、および/または顧客エクスペリエンスを向上させるように構成することができる。一例では、顧客は、単一の注文で複数の同じアイテムを注文することができる。多くの場合、これらのアイテムは、同じ保管場所(例えば、ピッキングゾーン209および/または保管ユニット210)に保管されてもよく、したがって、一緒にピッキングされ、同じトートのパッキングゾーンに運ばれ、配送のために一緒に単一のパッケージに梱包され得る。その結果、顧客は過剰な包装なしで配送を受け取り、個別化配送プロセスを妨げることなく包装コストが削減される。
【0119】
ここで
図6を参照すると、開示された実施形態と一致する、同一のアイテムの個別化パッケージ配送のためのプロセス600の例示的なフローチャートが示されている。いくつかの実施形態では、プロセス600は、複数の顧客注文アイテムが注文識別子に関連付けられると、プロセス400のステップ430に続いて進むことができる。各顧客アイテムは、製品識別子に関連付けられ得る。この時点で、ステップ610において、システム100は、例えば、複数のアイテムが共通の製品識別子(例えば、SKUすなわち在庫管理単位)に関連付けられていることを検出することによって、注文内のアイテムのうちの複数が同じ製品用であると判定することができる。さらに、システム100はまた、これらのアイテムのうちの2つ以上が共通の保管場所に配置されていると判定することができる。保管場所は、保管場所からのアイテムのピッキングを担当する一人または複数の特定の作業員(例えば、作業員301)に対応するピッキングゾーン209の領域などの、フルフィルメントセンタ内の場所または領域であってもよい。保管場所は、1つまたは複数の特定のアイテム場所(例えば、ビンまたはパレット)に対応するように、システム100内の動作によって手動または自動で定義することができる。好ましくは、ピッキングゾーンのエリア内のアイテム場所は、単一の作業員が各アイテム場所にアクセスするために移動することができる距離を最小にするために、または「切れ目」(異なるフロアまたはコンベヤベルトなど)を越えることを回避するために、互いに対して近位に配置される。したがって、例えば、顧客が複数の同じアイテムを注文し、それらの複数のアイテムがピッキングゾーン209の同じエリアに保管されている場合には、システム100は、これらのアイテムが単一の作業員301によって同時にピッキングされ得る、またはピッキングされるべきであると結論付けることができる。アイテムが共通の保管場所に格納されていない場合には、システム100は、プロセスを適用することができない、または適用すべきではないと判定することができ、デフォルトの個別化プロセス400を実行するためにステップ440に進むことができる。
【0120】
いくつかの実施形態では、ステップ610でシステム100によって行われる判定は、顧客注文内の同一のアイテムのすべてまたは一部が共通の保管場所に保管されているかどうかに依存し得る。例えば、プロセス600は、すべてのアイテムが共通の保管場所にある場合には、ステップ620に進むことができ、したがって、一緒にピッキング、梱包、および配送することができる。しかしながら、顧客注文における同一のアイテムの一部のみが共通の場所に保管されている(例えば、10個のアイテムのうち5個が1つの場所にあり、残りの5個のアイテムが別の場所にある)場合には、すべてのアイテムを一緒にピッキングすることができず、すべてのアイテムを一緒に梱包するためにプロセス600が実施される場合には、非効率性(例えば、梱包前にすべてのアイテムが別々にピッキングされるのを待つのに費やされる時間)が生じる可能性がある。したがって、プロセス600に進むことが有利ではない場合があり、システム100は、顧客注文内の各アイテムに対してデフォルトの個別化プロセス400を実行するためにステップ440に進むことができる。しかしながら、代替的な実施形態では、プロセス600は、顧客注文内のすべてのアイテムが保管場所間で分割されている場合には、共通の場所に保管されているアイテムの一部に関して進むことができる。
【0121】
いくつかの実施形態では、ステップ610でシステム100によって行われる判定は、共通製品識別子に関連する顧客注文内のアイテムの数がしきい値量を超えているという判定をさらに含むことができる。このしきい値量を超えた場合には、いくつかの実施形態では、プロセス600は、しきい値量に対応する同一のアイテムの量に関してステップ620に進むことができる。しきい値量は、合理的に一緒にピッキングおよび/またはパッケージ化され得る量または量を超える一定数のアイテムまたはアイテムの量に対応し得る。しきい値量は普遍的であってもよいし、製品ごとに異なっていてもよい。したがって、いくつかの実施形態では、各製品識別子は、特定のしきい値量に関連付けられ得る。例えば、単一の注文において、顧客は多数の同一のアイテムを注文することができ、それらのすべてが同じピッキングゾーン209内に配置され得る。しかしながら、この数は、単一の作業員301が一度に持ち運ぶことができるしきい値量を超えることがあり、またはコンテナ350もしくは任意の他の保管スペースに収まることができるしきい値量を超えることがある。したがって、システム100は、しきい値量以下の同一のアイテムの数が一緒にピッキングおよび/またはパッケージ化されるべきであると判定し、対応するアイテムに関してプロセス600に進むことができる。いくつかの実施形態では、しきい値を超えた場合には、システム100は、各グループがしきい値量以下の数のアイテムを含むように、同一のアイテムの数をグループに分割し、各個々のグループに関してプロセス600のステップ620に進むことができる。
【0122】
システム100が、複数の同一のアイテムの全部または一部がフルフィルメントセンタ内の共通の保管場所に保管されていると判定した場合には、プロセス600はステップ620に進むことができる。ステップ620において、システム100は、共通の保管場所から同一のアイテムをピッキングする指示を送信することができる。指示は、例えば、作業員に対して複数の同一のアイテムを一緒にピッキングさせる指示をユーザデバイスに表示させる、ユーザデバイス(例えば、作業員301と関連するデバイス302)に送信される信号または通信であってもよい。この指示を受信すると、作業員は、自分に割り当てられた保管場所(例えば、ピッキングゾーン209および/または保管ユニット210)から複数の同一のアイテム(例えば、アイテム208)をピッキングし、それらを同じコンテナ(例えば、トート)に入れて、複数のアイテムをパッキングゾーン211に輸送することができる。
【0123】
複数の同一のアイテムが作業員によってピッキングされ、トートに配置されると、プロセス600はステップ630に進むことができる。システム100は、(例えば、作業員301がピッキングされたアイテムをスキャンし、システム100が、ピッキングされたアイテムに関連するスキャンされた識別子を含む通信を受信すると、)例えば、デバイス302から受信した入力に基づいて、アイテムがピッキングされたと判定することができる。ステップ630において、システム100は、第1の仕分けプロセスを使用して複数の同一のアイテムを一緒に仕分けするための指示を送信することができる。この指示は、第1の仕分けプロセスを続行する命令を表示するユーザデバイス(例えば、デバイス302)によって受信されてもよい。第1の仕分けプロセスは、1つまたは複数の保管セル324を有する第1の保管場所320(例えば、パッキングゾーン211)にアイテムを仕分けすることを含んでもよい。第1の仕分けプロセスでは、第1の保管場所320は、特定の配送領域(例えば、郵便番号)に関連付けられ得る。
【0124】
同じアイテムを一緒に仕分けすることは、同一のアイテムを同じ保管場所および/または同じ保管セルに仕分けすることを含むことができ、その結果、それらは一緒に梱包され、および/または残りの配送プロセスを通して一緒に残ることができる。この意味で、プロセス600は、複数の仕分けされた同一のアイテムが個別化プロセスに関して単一のアイテムとして扱われることを除いて、プロセス400と同様に進む(すなわち、顧客注文における他のアイテムのステータスに関係なく、同一のアイテムが一緒に梱包されて配送される)。しかしながら、一般に、開示されたシステムは、開示された実施形態と一致して、顧客注文内の他のアイテムに関係なく、仕分けされた同一のアイテムに関して、開示されたプロセスのうちの1つまたは複数を進めるように実装され得ることを理解されたい。
【0125】
いくつかの実施形態では、第2の仕分けデバイスを使用してアイテムを仕分けする指示を送信することは、注文識別子の精査に基づいて、配送ルートに対応する第2の保管セルに第1のアイテムおよび第2のアイテムを配置する指示を含むことができる。システム100は、例えば、ステップ640の第1の仕分けプロセスに関する入力を受信すると、または注文識別子の生成後および生成を含む任意の時点で、注文識別子を精査することができる。注文識別子の精査に基づいて、システム100は、複数の同一のアイテムが配置されるべき第2の保管スペース340に関連する関連保管セルを決定することができる。
【0126】
複数の同一のアイテムが一緒に仕分けされると、プロセス600はステップ640に進むことができる。ステップ640において、システム100は、ステップ630の第1の仕分けプロセスに関連する入力を受信することができる。この入力は、作業員(例えば、作業員301)が第1の仕分けプロセスを完了した後にユーザデバイス302から受け取ることができる。例えば、作業員301は、複数の同一のアイテムを保管セル324_1に配置し、その後に、ユーザデバイス302でアイテムをスキャンし、デバイスに対して入力をシステム100に送信させることができる。この入力を受信すると、プロセス600はステップ640に進むことができ、システム100はステップ650の第1の仕分けプロセスに関する入力を受信することができる。ステップ650において、システム100は、第2の仕分けプロセスを使用して複数の同一のアイテムを一緒に仕分けする指示を送信することができる。この指示は、第2の仕分けプロセスを続行する命令を表示するユーザデバイス(例えば、デバイス302)によって受信されてもよい。第2の仕分けプロセスは、アイテムを、1つまたは複数の保管セル344を有する第2の保管場所(例えば、キャンプサイト340)に仕分けすることを含んでもよい。第2の仕分けプロセスでは、第2の保管場所は、(例えば、ルート番号に基づいて)特定の配送ルートまたはサブルートに対応することができる。この時点で、複数の同一のアイテムは第1の仕分けプロセスで一緒に仕分けされているので、それらは第2の仕分けプロセスで同様に一緒に仕分けされる。システム100は、顧客注文内の他のアイテムのステータスに関係なく、複数の同一のアイテムに関して第2の仕分けプロセスを続行する指示を送信するように構成され得る。
【0127】
いくつかの実施形態では、第2の仕分けデバイスを使用してアイテムを仕分けする指示を送信することは、注文識別子の精査に基づいて、配送ルートに対応する第2の保管セルに第1のアイテムおよび第2のアイテムを配置する指示を含むことができる。システム100は、例えば、ステップ640の第1の仕分けプロセスに関する入力を受信すると、または注文識別子の生成後および生成を含む任意の時点で、注文識別子を精査することができる。注文識別子の精査に基づいて、システム100は、複数の同一のアイテムが配置されるべき第2の保管スペース340に関連する関連保管セルを決定することができる。
【0128】
第2の仕分けプロセスが終了すると、プロセス600はステップ660に進むことができる。ステップ660において、システム100は、ステップ650の第2の仕分けプロセスに関連する入力を受信する。この入力は、作業員(例えば、作業員301)が第2の仕分けプロセスを完了した後にユーザデバイス302から受け取ることができる。例えば、作業員301は、複数の同一のアイテムを保管セル344に配置し、その後に、ユーザデバイス302でアイテムをスキャンし、デバイスに対して入力をシステム100に送信させることができる。この入力を受信すると、プロセス600はステップ670に進むことができ、システム100は、(例えば、ルート番号に基づいて)複数の同一のアイテムを配送ルートまたはサブルートに関連するコンテナ(例えば、コンテナ320)に配置する指示を送信することができる。コンテナは、注文されたアイテムを意図された配送目的地に配送するのに適した箱、袋、または他の出荷コンテナであってもよい。
【0129】
いくつかの実施形態では、複数の同一のアイテムがコンテナ内に配置されると、システム100は、複数の同一のアイテムについての約束配送日によって決定された配置に基づいて、コンテナを配送車両に積み込むための別の指示を送信することができる。配置は、例えば、コンテナと1つまたは複数の保管スペース(例えば、第1の保管スペース320、第2の保管スペース340)との間の関連付けによって決定されてもよい。いくつかの開示された実施形態では、システム100の1つまたは複数のコンピュータ実装システム(例えば、輸送システム107)は、コンテナおよび保管スペースの積載配置の視覚的表現を生成することができる。いくつかの実施形態では、積載配置は、表形式または視覚形式でユーザ(例えば、配送トラックドライバ)に提示されてもよい。積載配置は、紙に印刷されてもよく、ユーザインターフェースデバイスに表示されてもよく、またはユーザの配送ラウンドを開始する前にユーザに提示されてもよい。
【0130】
いくつかの実施形態では、配送トラックの積載配置は、配送車両のユーザインターフェースディスプレイ、例えば、配送トラック内のデバイスのグラフィックユーザインターフェースディスプレイ画面に表示されてもよい。いくつかの実施形態では、積載配置の視覚的表現は、配送が行われるときに更新されてもよい。例えば、配送トラックドライバが顧客にアイテムを配送し、コンテナが空である場合、積載配置の表示は、その保管スペースに置かれたコンテナ内のアイテムが配送されたことを示すことができる。
【0131】
複数の同一のアイテムがコンテナプロセス600に配置されると、ステップ680で終了することができ、システム100は、コンテナ内のアイテムを意図された配送目的地に配送するための指示を送信する。意図された配送目的地にコンテナを配送することは、配送用のコンテナを配送車両(例えば、トラック201)に積み込むことと、配送車両を介して意図された配送目的地にコンテナを輸送することと、を含んでもよい。
【0132】
いくつかの実施形態では、システム100の1つまたは複数のコンピュータ実装システムは、データベースを更新して、個別化プロセス全体を通して複数の同一のアイテムのステータスを反映するように構成することができる。データベースを更新することは、複数の同一のアイテムの現在のステータスまたは場所を含むようにデータベース内の情報をアップロードまたは修正することを含むことができる。例えば、システム100は、プロセス600の任意の1つまたは複数のステップ(例えば、ステップ630および640における第1の仕分けプロセス、ステップ650および660における第2の仕分けプロセス、ステップ670におけるコンテナ内へのアイテムの配置など)の完了を反映するようにデータベースを更新することができる。いくつかの実施形態では、システム100はまた、顧客注文のステータスに関する顧客問い合わせに応答してステータス更新を生成するように構成されてもよい。ステータス更新は、配送プロセス(例えば、プロセス600)のステータスに関する情報を含むことができ、および/または意図された配送目的地への複数の同一のアイテムの予想される到着または推定される到着を示す情報を含むことができる。
【0133】
本開示はその特定の実施形態を参照して示され、説明されてきたが、本開示は修正なしに、他の環境において実施され得ることが理解されよう。前述の説明は、例示の目的で提示されている。これは、網羅的ではなく、開示された正確な形態または実施形態に限定されない。当業者には、開示された実施形態の明細書および実施を考慮することによって、修正および適合が明らかになろう。さらに、開示された実施形態の態様はメモリに格納されるものとして記載されているが、当業者はこれらの態様が二次記憶装置、例えば、ハードディスクまたはCDROM、または他の形態のRAMまたはROM、USB媒体、DVD、ブルーレイ、または他の光学駆動媒体などの他のタイプのコンピュータ可読媒体に格納されてもよいことを理解するであろう。
【0134】
記載された説明および開示された方法に基づくコンピュータプログラムは、熟練した開発者の技術の範囲内である。様々なプログラムまたはプログラムモジュールは当業者に知られている技法のいずれかを使用して作成することができ、または既存のソフトウェアに関連して設計することができる。例えば、プログラムセクションまたはプログラムモジュールは、.Net Framework、.Net Compact Framework(およびVisual Basic、Cなどの関連言語)、Java、C++、Objective-C、HTML、HTML/AJAXの組み合わせ、XML、またはJavaアプレットを含むHTMLの中で、またはその手段によって設計することができる。
【0135】
さらに、例示的な実施形態が本明細書で説明されてきたが、本開示に基づいて当業者によって理解されるように、同等の要素、修正、省略、組み合わせ(例えば、様々な実施形態にわたる態様の)、適応、および/または変更を有する任意のおよびすべての実施形態の範囲が可能である。特許請求の範囲の限定は請求項に使用されている文言に広く基づいて解釈されるものとし、本明細書に記載されている例に限定されるものではなく、または出願手続中に解釈されるものとする。実施例は、非排他的であると解釈されるべきである。さらに、開示された方法のステップは、ステップを並べ替えること、および/またはステップを挿入もしくは削除することを含む、任意の方法で修正されてもよい。したがって、本明細書および実施例は単に例示的なものとみなされ、真の範囲および精神は以下の特許請求の範囲およびそれらの均等物の全範囲によって示されることが意図される。
【国際調査報告】