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  • 特表-美容シャワーヘッド 図1
  • 特表-美容シャワーヘッド 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-26
(54)【発明の名称】美容シャワーヘッド
(51)【国際特許分類】
   A47K 3/28 20060101AFI20230619BHJP
【FI】
A47K3/28
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022564602
(86)(22)【出願日】2021-07-06
(85)【翻訳文提出日】2022-10-24
(86)【国際出願番号】 CN2021104647
(87)【国際公開番号】W WO2022007775
(87)【国際公開日】2022-01-13
(31)【優先権主張番号】202010646338.X
(32)【優先日】2020-07-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518436504
【氏名又は名称】厦門松霖科技股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】頼宏輝
(72)【発明者】
【氏名】張煉
(72)【発明者】
【氏名】劉汀科
(72)【発明者】
【氏名】張明富
【テーマコード(参考)】
2D132
【Fターム(参考)】
2D132FA00
2D132FA01
2D132FA02
2D132FA17
2D132FK03
(57)【要約】
【課題】本発明は、シャワーヘッド本体を含む美容シャワーヘッドを提供する。
【解決手段】前記シャワーヘッド本体には、給水口と吐水ノズルを接続する水路と、液状美容媒体を貯蔵するためのチャンバが設置されている。前記チャンバは吸液装置を介して前記水路に接続される。前記シャワーヘッド本体内には、更に、前記吸液装置が液状美容媒体を前記水路に吸い出すよう駆動する水流駆動装置が設置されている。上記の美容シャワーヘッドによれば、液状美容媒体と水の混合比率が常にほぼ同一に維持される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シャワーヘッド本体を含み、前記シャワーヘッド本体には、給水口と吐水ノズルを接続する水路と、液状美容媒体を貯蔵するためのチャンバが設置されており、
前記チャンバは吸液装置を介して前記水路に接続され、前記シャワーヘッド本体内には、更に、前記吸液装置が液状美容媒体を前記水路に吸い出すよう駆動する水流駆動装置が設置されていることを特徴とする美容シャワーヘッド。
【請求項2】
前記水流駆動装置は、前記水路に設置される水勾配体及びインペラを含み、前記水路内の水は、前記水勾配体を経由して方向転換したあと、前記インペラを回転させることを特徴とする請求項1に記載の美容シャワーヘッド。
【請求項3】
前記吸液装置はダイヤフラムポンプであり、その給液口が前記チャンバに接続されており、吐液口が水路に接続されており、前記ダイヤフラムポンプのピストンは、偏心機構を介して前記インペラに接続されていることを特徴とする請求項2に記載の美容シャワーヘッド。
【請求項4】
前記給液口はホースを介して前記チャンバに接続されていることを特徴とする請求項3に記載の美容シャワーヘッド。
【請求項5】
更に、吸液量調節装置を含み、前記吸液量調節装置は前記ホースの内径を変更するために用いられることを特徴とする請求項4に記載の美容シャワーヘッド。
【請求項6】
前記吸液量調節装置は、ローラと、前記ローラに設置される押圧片とを含み、前記ローラを回転させて前記ホースに対する前記押圧片の押圧度合を変更することで、前記ホースの内径が変更されることを特徴とする請求項5に記載の美容シャワーヘッド。
【請求項7】
前記シャワーヘッド本体には、前記チャンバと連通する開口と、前記開口を開閉するためのカバープレートとが更に設置されていることを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載の美容シャワーヘッド。
【請求項8】
前記カバープレートの一端は、前記シャワーヘッド本体の前端部に回動可能に接続されることを特徴とする請求項7に記載の美容シャワーヘッド。
【請求項9】
前記カバープレートにおける開口に面する側には、前記開口に挿入されるプラグが設置されており、前記プラグの側壁にシールリングが設置されていることを特徴とする請求項8に記載の美容シャワーヘッド。
【請求項10】
前記チャンバの側壁には、外気と連通する通気口が更に設置されており、前記通気口に逆止弁が設置されていることを特徴とする請求項9に記載の美容シャワーヘッド。
【請求項11】
前記チャンバは、取り外し可能にシャワーヘッド本体の背部に設置されるとともに、吐水ノズルの上方に位置することを特徴とする請求項1に記載の美容シャワーヘッド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サニタリー用品に関し、特に、シャワー装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の美容シャワーヘッド機能では、通常、水を交換媒体として美容液タンク内に引き込み、置換方式で美容液を水に混合する。このような方式では、水に対する美容液の置換濃度にムラができやすく、往々にして、前期の置換時には濃度が高いが、後期には、美容液タンクに進入する水流が増えるほどシャワーヘッドの水中に放出される濃度が薄くなる。
【0003】
また、従来の美容製品の吸液装置はいずれも電気駆動式であり、エネルギーを消費する。よって、モータやリチウム電池等の電子部品が必要となり、製造コストが高くなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする主たる技術的課題は、液状美容媒体と水の混合比率が常にほぼ同一に維持される美容シャワーヘッドを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の技術的課題を解決するために、本発明は、シャワーヘッド本体を含む美容シャワーヘッドを提供する。前記シャワーヘッド本体には、給水口と吐水ノズルを接続する水路と、液状美容媒体を貯蔵するためのチャンバが設置されている。
【0006】
前記チャンバは、吸液装置を介して前記水路に接続される。前記シャワーヘッド本体内には、更に、前記吸液装置が液状美容媒体を前記水路に吸い出すよう駆動する水流駆動装置が設置されている。
【0007】
好ましい実施例において、前記水流駆動装置は、水路に設置される水勾配体及びインペラを含む。水路内の水は、水勾配体を経由して方向転換したあと、インペラを回転させる。
【0008】
好ましい実施例において、前記吸液装置はダイヤフラムポンプであり、その給液口が前記チャンバに接続されており、吐液口が水路に接続されている。前記ダイヤフラムポンプのピストンは、偏心機構を介して前記インペラに接続されている。
【0009】
好ましい実施例において、前記給液口はホースを介して前記チャンバに接続されている。
【0010】
好ましい実施例において、更に、吸液量調節装置を含む。前記吸液量調節装置は、前記ホースの内径を変更するために用いられる。
【0011】
好ましい実施例において、前記吸液量調節装置は、ローラと、ローラに設置される押圧片を含む。ローラを回転させてホースに対する前記押圧片の押圧度合を変更することで、前記ホースの内径が変更される。
【0012】
好ましい実施例において、前記シャワーヘッド本体には、前記チャンバと連通する開口と、前記開口を開閉するためのカバープレートが更に設置されている。
【0013】
好ましい実施例において、前記カバープレートの一端は、シャワーヘッド本体の前端部に回動可能に接続される。
【0014】
好ましい実施例において、前記カバープレートにおける開口に面する側には、前記開口に挿入されるプラグが設置されており、前記プラグの側壁にシールリングが設置されている。
【0015】
好ましい実施例において、前記チャンバの側壁には、外気と連通する通気口が更に設置されており、前記通気口に逆止弁が設置されている。
【発明の効果】
【0016】
従来技術と比較して、本発明の技術方案は以下の有益な効果を有する。
【0017】
本発明で提供する美容シャワーヘッドは、水流駆動装置を用いて、吸液装置がチャンバ内の液状美容媒体を水路に吸い出すよう駆動するため、エネルギーを消費する必要がなく、省エネ且つ環境に優しい。また、水路の流速に変化がない場合には、水流駆動装置のインペラの回転速度が一定となるため、液状美容媒体と水の浴比は常に一定となる。また、水路の流速が小さくなった場合には、水流駆動装置のインペラの回転速度が低下し、これに応じて、水中に混入する液状美容媒体の量も減少する。同様に、水路の流速が大きくなった場合には、水流駆動装置のインペラの回転速度が上昇し、これに応じて、水中に混入する液状美容媒体の量も増大する。こうすることで、水流量が変化した場合には、それに応じて液状美容媒体の吸出量も変化するとの状況が実現されるため、液状美容媒体と水流量との比率は基本的に一定に維持される。また、本発明の美容シャワーヘッドにおける液状美容媒体を貯蔵するためのチャンバは、取り外し可能にシャワーヘッド本体の背部に設置されるとともに、吐水ノズルの上方に位置する。これにより、第一に、液状美容媒体の交換が容易となる。また、第二に、シャワーヘッド本体の空間が効果的に利用されるため、いっそうコンパクトとなる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1図1は、本発明の好ましい実施例におけるシャワーヘッドの側面図である。
図2図2は、本発明の好ましい実施例におけるシャワーヘッドの分解図である。
図3図3は、本発明の好ましい実施例におけるシャワーヘッドの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下に、本発明の実施例に係る図面を組み合わせて、本発明の実施例における技術方案について明瞭簡潔に述べる。なお、言うまでもなく、ここで記載する実施例は本発明の一部の実施例にすぎず、全ての実施例ではない。本発明の実施例に基づいて、当業者が創造的労働を行わないことを前提に取得するその他全ての実施例は、いずれも本発明の保護の範囲に属する。
【0020】
本発明の記載において、説明すべき点として、「上」、「下」、「内」、「外」、「上/底端」等の用語で示される方向又は位置関係は、図示に基づく方向又は位置関係であって、本発明の記載の便宜上及び記載の簡略化のためのものにすぎず、対象となる装置又は部材が特定の方向を有し、特定の方向で構成及び操作されねばならないことを明示又は暗示するものではない。よって、本発明を制限するものと解釈すべきではない。また、「第1」、「第2」との用語は記載の便宜上のものにすぎず、相対的な重要性を明示又は暗示するものと解釈すべきではない。
【0021】
本発明の記載において、説明すべき点として、別途明確に規定及び限定している場合を除き、「装着する」、「設置されている」「覆設する/覆接する」、「接続する」等の用語は広義に解釈すべきである。例えば、「接続する」とは、固定的な接続であってもよいし、取り外し可能な接続であってもよいし、一体的な接続であってもよいし、機械的な接続であってもよいし、電気的な接続であってもよい。また、直接的な連なりであってもよいし、中間媒体を介した間接的な連なりであってもよいし、2つの部材内部における連通であってもよい。当業者は、具体的状況に応じて本発明における上記用語の具体的意味を解釈可能である。
【0022】
図1図3を参照して、美容シャワーヘッドは、シャワーヘッド本体1を含む。前記シャワーヘッド本体1には、給水口11と吐水ノズル12を接続する水路13と、液状美容媒体を貯蔵するためのチャンバ14が設置されている。
【0023】
前記チャンバ14は、吸液装置を介して前記水路13に接続される。前記シャワーヘッド本体1内には、更に、前記吸液装置3が液状美容媒体を前記水路13に吸い出すよう駆動する水流駆動装置2が設置されている。
【0024】
上記の美容シャワーヘッドは、水流駆動装置2を用いて、吸液装置3がチャンバ14内の液状美容媒体を水路13に吸い出すよう駆動するため、エネルギーを消費する必要がなく、省エネ且つ環境に優しい。また、水路13の流速に変化がない場合には、水流駆動装置2の回転速度が一定となるため、液状美容媒体と水の浴比は常に一定となる。また、水路13の流速が小さくなった場合には、水流駆動装置2の回転速度が低下し、これに応じて、水中に混入する液状美容媒体の量も減少する。同様に、水路13の流速が大きくなった場合には、水流駆動装置2の回転速度が上昇し、これに応じて、水中に混入する液状美容媒体の量も増大する。こうすることで、水流量が変化した場合には、それに応じて液状美容媒体の吸出量も変化するとの状況が実現されるため、液状美容媒体と水流量との比率は基本的に一定に維持される。
【0025】
上述した本実施例において、前記水流駆動装置2は、水路13に設置される水勾配体21及びインペラ22を含む。水路13内の水は、水勾配体21を経由して方向転換したあと、インペラ22を回転させる。前記吸液装置3はダイヤフラムポンプであり、その給液口31が前記チャンバ14に接続されており、吐液口32が水路13に接続されている。前記ダイヤフラムポンプのピストンは、偏心機構を介して前記インペラ22に接続されている。インペラ22が回転すると偏心機構が回転し、偏心機構は、偏心回転をダイヤフラムポンプの軸方向に沿うピストンの運動に変換する。ダイヤフラムポンプの構造は従来技術のため、本実施例ではこれ以上説明しない。
【0026】
本実施例において、前記給液口31はホース33を介して前記チャンバ14に接続されている。また、ユーザ自身で一段と容易に液状美容媒体の吸出量を調節し得るよう、更に、吸液量調節装置4を含む。前記吸液量調節装置4は、前記ホース33の内径を変更するために用いられる。
【0027】
具体的に、前記吸液量調節装置4は、ローラ41と、ローラ41に設置される押圧片42を含む。ローラ41を回転させてホース33に対する前記押圧片42の押圧度合を変更することで、前記ホース33の内径が変更される。ユーザは、液状美容媒体の吸出量が多すぎると感じた場合には、手動でローラ41を回し、押圧片42でホース33を更に押圧することで、ホース33の内径を小さくするだけでよい。シャワーヘッド本体1のハウジングには、前記ローラ41を露出させる貫通溝が設置されている。貫通溝の上端と下端には、+及び-マークがそれぞれ設置されている。これらは、ユーザが+方向にローラ41を回転させると液状美容媒体の吸出量が増加し、-方向にローラ41を回転させると液状美容媒体の吸出量が減少することを示すために用いられる。
【0028】
且つ、美容媒体の吸出量の安定性を向上させるために、人為的に回されていないときにはローラ41を回動させない。前記吸液量調節装置4は弾性位置決めピン43を更に含み、前記ローラ41には、回動方向に沿って複数の位置決め溝が設置されている。前記ローラ41が人為的に回されていないとき、前記弾性位置決めピン43は位置決め溝に係接し、ローラ41の回転方向において位置規制するよう接続される。
【0029】
また、液状美容媒体を追加しやすいよう、前記シャワーヘッド本体1には、前記チャンバ14と連通する開口と、前記開口を開閉するためのカバープレート15が更に設置されている。本実施例において、前記開口はシャワーヘッドの前端部の側壁に設置されている。前記カバープレート15の一端は、シャワーヘッド本体1の前端部に回動可能に接続される。
【0030】
開口に対するカバープレート15の密封状の封止を実現するために、前記カバープレート15における開口に面する側には、前記開口に挿入されるプラグ151が設置されており、前記プラグ151の側壁にシールリング152が設置されている。
【0031】
最後に、前記チャンバ14の側壁には、外気と連通する通気口が更に設置されており、前記通気口に逆止弁141が設置されている。この通気口によって、チャンバ14と外部との気圧のバランスを保証し得るため、液状美容媒体を使い切ったあとに、チャンバ14内が真空になるとの事態は生じない。また、逆止弁141を設置するのは、前記通気口からの液状美容媒体の流出を回避することが目的である。
【0032】
本実施例において、液状美容媒体を貯蔵するためのチャンバ14は、取り外し可能にシャワーヘッド本体1の背部に設置されるとともに、吐水ノズル12の上方に位置する。これにより、第一に、液状美容媒体の交換が容易となる。また、第二に、シャワーヘッド本体1の空間が効果的に利用されるため、いっそうコンパクトとなる。
【0033】
本実施例では、前記吸液量調節装置4を調節することで、シャワー水と美容水との切り換えを容易に実現することも可能となる。
【0034】
本実施例において、前記液状美容媒体は、エッセンシャルオイル、ボディソープ、シャンプー又はエッセンスとすることができる。
【0035】
以上の記載は本発明の好ましい具体的実施形態にすぎず、本発明の保護範囲はこれに限らない。本発明で開示した技術範囲において、当業者が本発明の技術方案及びその改良思想に基づき実施する等価の置換又は変更は、いずれも本発明の保護範囲に含まれるものとする。
【産業上の利用可能性】
【0036】
本発明の美容シャワーヘッドは、水流駆動装置を用いて、吸液装置がチャンバ内の液状美容媒体を水路に吸い出すよう駆動するため、エネルギーを消費する必要がなく、省エネ且つ環境に優しい。また、水路の流速に変化がない場合には、水流駆動装置のインペラの回転速度が一定となるため、液状美容媒体と水の浴比は常に一定となる。本発明は適用範囲が広く、良好な産業上の利用可能性を有している。
図1
図2
図3
【国際調査報告】