(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-26
(54)【発明の名称】外装材、外装材にパターンを形成する方法及び外装材を含むバッテリを生成する方法
(51)【国際特許分類】
H01M 50/105 20210101AFI20230619BHJP
H01M 50/129 20210101ALI20230619BHJP
【FI】
H01M50/105
H01M50/129
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022570677
(86)(22)【出願日】2021-12-14
(85)【翻訳文提出日】2022-11-18
(86)【国際出願番号】 KR2021018926
(87)【国際公開番号】W WO2022145810
(87)【国際公開日】2022-07-07
(31)【優先権主張番号】10-2020-0184913
(32)【優先日】2020-12-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518050539
【氏名又は名称】リベスト インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】LIBEST INC.
【住所又は居所原語表記】(Munji-dong, KAIST Munji Campus) T306, 193 Munji-ro, Yusung-gu, Daejeon 34051, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100087398
【氏名又は名称】水野 勝文
(74)【代理人】
【識別番号】100128783
【氏名又は名称】井出 真
(74)【代理人】
【識別番号】100128473
【氏名又は名称】須澤 洋
(74)【代理人】
【識別番号】100160886
【氏名又は名称】久松 洋輔
(74)【代理人】
【識別番号】100180699
【氏名又は名称】成瀬 渓
(74)【代理人】
【識別番号】100192603
【氏名又は名称】網盛 俊
(72)【発明者】
【氏名】キム,ジュ ソン
(72)【発明者】
【氏名】イム,スン ギュ
(72)【発明者】
【氏名】イ,ギル ジュ
【テーマコード(参考)】
5H011
【Fターム(参考)】
5H011AA01
5H011BB03
5H011CC02
5H011CC06
5H011CC10
5H011DD06
5H011DD13
(57)【要約】
バッテリに使用される外装材は、前記外装材のMD(Machine Direction)に形成された少なくとも1つのパターン部を含み、前記外装材のMDは、前記外装材を含むバッテリの幅方向であり、前記外装材のTD(Transverse Direction)は、前記外装材を含むバッテリの長さ方向である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリに使用される外装材において、
前記外装材のMD(Machine Direction)に形成された少なくとも1つのパターン部
を含み、
前記外装材のMDは、前記外装材を含むバッテリの幅方向であり、
前記外装材のTD(Transverse Direction)は、前記外装材を含むバッテリの長さ方向である、外装材。
【請求項2】
前記外装材は、前記外装材のTDにフォールディングされて、前記バッテリの製造時に使用され、
前記バッテリの製造時に使用された外装材は、前記外装材のTDにベンディングされることによって、前記外装材のTDに前記バッテリがベンディングされるようにする、請求項1に記載の外装材。
【請求項3】
前記外装材は、前記外装材のMDにフォールディングされて、前記バッテリの製造時に使用され、
前記バッテリの製造時に使用された外装材は、前記外装材のTDにベンディングされることによって、前記外装材のTDに前記バッテリがベンディングされるようにする、請求項1に記載の外装材。
【請求項4】
前記パターン部を取り囲み、前記外装材の2つの面の間に密閉された空間を形成するように前記2つの面の一部が接合されるシール部をさらに含み、
前記パターン部のエッジ(edge)部分は、前記シール部と隣接したものである、請求項1に記載の外装材。
【請求項5】
前記パターン部のエッジ(edge)部分に対する曲率半径は、前記パターン部の中心部分に対する曲率半径より小さいものである、請求項4に記載の外装材。
【請求項6】
前記パターン部の中心部分から前記パターン部のエッジ部分に向かうほど曲率半径が小さくなるものである、請求項4に記載の外装材。
【請求項7】
前記パターン部は、前記パターン部のエッジ部分に対する破損可能性を考慮して、前記外装材のMDに形成されたものである、請求項5に記載の外装材。
【請求項8】
前記パターン部のエッジ部分の変形に対する疲労寿命は、前記外装材のMDに形成された前記パターン部に基づいて設定されるものである、請求項5に記載の外装材。
【請求項9】
前記パターン部のエッジ部分の変形に対する疲労寿命は、前記外装材のTDに形成された少なくとも1つのパターン部を含む他の外装材のパターン部のエッジ部分の変形に対する疲労寿命より長い、請求項8に記載の外装材。
【請求項10】
前記外装材は、少なくとも1つ以上の素材がラミネートされた多層構造に形成されたものである、請求項1に記載の外装材。
【請求項11】
外装材にパターンを形成する方法において、
前記外装材を上部金型及び下部金型の間に位置させるステップと、
前記上部金型及び下部金型を利用して前記外装材を押印することによって前記外装材のMD(Machine Direction)に少なくとも1つのパターン部を形成するステップと
を含み、
前記外装材のMDは、前記外装材を含むバッテリの幅方向であり、
前記外装材のTD(Transverse Direction)は、前記外装材を含むバッテリの長さ方向である、方法。
【請求項12】
外装材を含むバッテリを生成する方法において、
前記外装材のMD(Machine Direction)に前記外装材に少なくとも1つのパターン部を形成するステップと、
前記外装材をフォールディングするステップと、
前記フォールディングされた外装材に電極組立体を挿入するステップと、
前記電極組立体が挿入された前記外装材を封止するステップと
を含み、
前記外装材のMDは、前記外装材を含むバッテリの幅方向であり、
前記外装材のTD(Transverse Direction)は、前記外装材を含むバッテリの長さ方向である、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外装材、外装材にパターンを形成する方法及び外装材を含むバッテリを生成する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電気化学セル(electrochemical cell)は、少なくとも2つの電極、並びに電解質により構成され、電気エネルギーを提供することのできる組立体を意味し、特に、充電及び放電が可能な二次電池(secondary cell)により構成されるリチウムイオンバッテリは、スマートフォンを含む各種の先端電子機器に広く使用されている。
【0003】
最近は、スマートフォンを含むモバイルデバイス、各種ウェアラブルデバイスのデザインにおいて従来の形状から脱皮した様々な試みがなされており、さらに、機能を維持しつつ曲げられることのできるフレキシブル機器に対する注目度が高くなっている。そこで、このようなフレキシブルデバイスに内蔵し、電源として使用できるフレキシブル電気化学セルに対して機能及び安全性を確保することが重要である。
【0004】
フレキシブルバッテリを繰り返して曲げたり広げたりする場合、外装材が破損される恐れがある。外装材が大きく破損されれば内部の電解液の液漏れが発生し得る。また、外装材に軽微な破損が発生した場合も、大気中の水気がバッテリの内部へ浸透してバッテリのスウェリング(swelling)現象が誘発され、電極が損傷してバッテリの容量及び出力が減少し得る。
【0005】
よって、バッテリが曲げられる部位で発生する圧縮応力と引張応力を吸収することでフレキシブルバッテリの外装材が破損することを防止するために、外装材に対して上下金型プレスを通じたパターン加工を実施する。パターン加工された外装材を使用するバッテリは、加工しない外装材を使用するバッテリより弾性率(弾性係数)が高くなるので、バッテリが曲げられる際に外装材に作用する力が、何れか一方に力が集中するよりは分散される。これにより、外装材及び内部に収容された電極組立体が何れか一部で激しく折れることがなくなる。
【0006】
一方、外装材のパターンは、深く成形される必要はないが、繰り返して発生するバッテリの曲げ、反り、フォールディング、ツイストなどによる外装材の破損を最小化し、バッテリの耐久性を向上させる必要がある。
【0007】
バッテリに外部の力が作用する際、例えば、バッテリの曲げ、フォールディング、ツイストが発生した状態で、外装材の長さ方向への引張力よりも厚さ方向へ荷重が加えられる圧縮力の方がバッテリの耐久性に大きく影響を及ぼす。
【0008】
また、外装材の内部に収容された電極組立体が変形しながら外装材を外方へ押す力が作用する。外装材が内部の電極組立体から作用する力に耐えられなければ、外装材の脆弱な部位を中心に内部の電極組立体が折れやすくなり、当該部位の外装材が損傷されて、バッテリの性能低下及びスウェリング、液漏れなどの安全性イシューを生じさせる原因となる。
【0009】
フレキシブルバッテリの耐久性をより向上させるために、バッテリが曲げられる領域における曲げモーメント(bending moment)を上昇させることのできるパターン加工方法を取る必要がある。具体的に、フレキシブルバッテリの曲げ耐久性を高めるために、外装材の疲労寿命が大きくなるようにパターンを形成する方法が必要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】韓国公開特許第2005-0052069号(2005年6月2日付にて公開)
【特許文献2】日本公開特許第2013-218991号(2013年10月24日付にて公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、上述した従来技術の問題点を解決するためのものであり、外装材のMD(Machine Direction)に形成された少なくとも1つのパターン部を含み、外装材のMDは、前記外装材を含むバッテリの幅方向であり、外装材のTD(Transverse Direction)は、前記外装材を含むバッテリの長さ方向である、バッテリに使用される外装材を提供することを目的とする。
【0012】
本発明の一目的は、外装材の破損を防止し、バッテリの耐久性が向上されるよう、外装材の疲労寿命が長い方向へ外装材にパターンを形成する方法、及び外装材を含むバッテリを生成する方法を提供するためのことである。
【0013】
但し、本実施例が解決しようとする技術的課題は、上記したような技術的課題に限定されるものではなく、また他の技術的課題が存在し得る。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上述した技術的課題を達成するための手段として、本発明の一実施例は、バッテリに使用される外装材において、前記外装材のMD(Machine Direction)に形成された少なくとも1つのパターン部を含み、前記外装材のMDは、前記外装材を含むバッテリの幅方向であり、前記外装材のTD(Transverse Direction)は、前記外装材を含むバッテリの長さ方向であっても良い。
【0015】
一実施例において、前記外装材は、前記外装材のTDにフォールディングされて、前記バッテリの製造時に使用され、前記バッテリの製造時に使用された外装材は、前記外装材のTDにベンディングされることによって、前記外装材のTDに前記バッテリがベンディンされるようにしても良い。
【0016】
一実施例において、前記外装材は、前記外装材のMDにフォールディングされて、前記バッテリの製造時に使用され、前記バッテリの製造時に使用された外装材は、前記外装材のTDにベンディングされることによって、前記外装材のTDに前記バッテリがベンディングされるようにしても良い。
【0017】
一実施例において、前記パターン部を取り囲み、前記外装材の2つの面の間に密閉された空間を形成するように前記2つの面の一部が接合されるシール部をさらに含み、前記パターン部のエッジ(edge)部分は、前記シール部と隣接しても良い。
【0018】
一実施例において、前記パターン部のエッジ(edge)部分に対する曲率半径は、前記パターン部の中心部分に対する曲率半径よりも小さいものであっても良い。
【0019】
一実施例において、前記パターン部の中心部分から前記パターン部のエッジ部分に向かうほど曲率半径が小さくなるものであっても良い。
【0020】
一実施例において、前記パターン部は、前記パターン部のエッジ部分に対する破損可能性を考慮して、前記外装材のMDに形成されたものであっても良い。
【0021】
一実施例において、前記パターン部のエッジ部分の変形に対する疲労寿命は、前記外装材のMDに形成された前記パターン部に基づいて設定されるものであっても良い。
【0022】
一実施例において、前記パターン部のエッジ部分の変形に対する疲労寿命は、前記外装材のTDに形成された少なくとも1つのパターン部を含む他の外装材のパターン部のエッジ部分の変形に対する疲労寿命より長いものであっても良い。
【0023】
一実施例において、前記外装材は、少なくとも1つ以上の素材がラミネートされた多層構造で形成されたものであっても良い。
【0024】
本発明の他の実施例は、外装材にパターンを形成する方法において、前記外装材を上部金型及び下部金型の間に位置させるステップと、前記上部金型及び下部金型を利用して前記外装材を押印することによって前記外装材のMD(Machine Direction)に少なくとも1つのパターン部を形成するステップとを含み、前記外装材のMDは、前記外装材を含むバッテリの幅方向であり、前記外装材のTD(Transverse Direction)は、前記外装材を含むバッテリの長さ方向であっても良い。
【0025】
本発明のまた他の実施例は、外装材を含むバッテリを生成する方法において、前記外装材のMD(Machine Direction)に前記外装材に少なくとも1つのパターン部を形成するステップと、前記外装材をフォールディングするステップと、前記フォールディングされた外装材に電極組立体を挿入するステップと、前記電極組立体が挿入された前記外装材を封止するステップとを含み、前記外装材のMDは、前記外装材を含むバッテリの幅方向であり、前記外装材のTD(Transverse Direction)は、前記外装材を含むバッテリの長さ方向であっても良い。
【発明の効果】
【0026】
上述した本発明の課題を解決するための手段の何れか1つによれば、本発明は、外装材のMD(Machine Direction)に形成された少なくとも1つのパターン部を含み、外装材のMDは、前記外装材を含むバッテリの幅方向であり、外装材のTD(Transverse Direction)は、前記外装材を含むバッテリの長さ方向である、バッテリに使用される外装材を提供することができる。
【0027】
また、外装材の疲労寿命が長い方向へ外装材にパターンを形成する方法及び外装材を含むバッテリを生成する方法を提供することができる。これにより、曲率半径値が小さいパターンエッジ部分の損傷を減らして、バッテリの曲げ耐久性を向上させることができる。
【0028】
また、外装材のパターンエッジ部分の破損及び電解液の液漏れを防止することによって、バッテリの使用上の安全性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図2】本発明の一実施例に係る外装材及びパターン部を示す図である。
【
図3】
図2に示されたパターン部とは異なる方向へパターン部が形成された外装材を示す図である。
【
図4a】本発明の一実施例に係る外装材を含むバッテリを示す斜視図である。
【
図4b】
図4aに示されたバッテリの断面の形状を示す図である。
【
図5a】本発明の一実施例に係るパターン部の断面の形状とパターン部の曲率半径とを説明するための図である。
【
図5b】本発明の一実施例に係るパターン部の曲率半径を説明するための図である。
【
図5c】本発明の一実施例に係るパターン部の上方視における形状を説明するための図である。
【
図7a】外装材を含むバッテリの曲げ耐久性を評価する方法を説明するための図である。
【
図7b】外装材を含むバッテリの曲げ耐久性を評価するときに、外装材に作用する力を説明するための図である。
【
図8】本発明の一実施例によって外装材にパターンを形成する方法のフローチャートである。
【
図9】本発明の一実施例によって外装材を含むバッテリを生成する方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下では、添付した図面を参照しながら、本発明の属する技術分野において通常の知識を有する者が容易に実施できるように本発明の実施例を詳しく説明する。ところが、本発明は様々な異なる形態に具現されることができ、ここで説明する実施例に限定されるものではない。そして、図面において、本発明を明確に説明するために、説明とは関係ない部分は省略しており、明細書全体に亘って類似した部分に対しては類似した図面符号を付けている。
【0031】
明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」という場合、これは、特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除くのではなく、他の構成要素をさらに含み得ることを意味する。また、明細書全体において、ある部分が他の部分と「連結」されているという場合、これは直接的に連結されている場合だけでなく、その中間に他の部材を介して連結されている場合と、中間に他の素子を挟んで電気的に連結されている場合も含む。さらに、本願の明細書全体において、ある部材が他の部材の「上に」位置しているという場合、これは、ある部材が他の部材に接している場合だけでなく、両部材の間にまた他の部材が存在する場合も含む。
【0032】
本発明に係る外装材を含むバッテリは、例えば、電気化学セルであり、リチウムイオンバッテリであっても良い。具体的に、本発明に係る外装材を含むバッテリは、電極組立体が外装材の内部に電解液と共に収容されて封止され、リチウムイオンの移動により充電及び放電されるように構成されても良い。本発明に係る外装材を含むバッテリは、その機能を発揮する状態を維持しつつ、柔軟性を持って曲げられるように構成されるフレキシブル(flexible)バッテリであっても良い。以下では、図面を参照しながら本発明の実施例を具体的に説明することとする。
【0033】
図1は、外装材を例示的に示す図である。外装材100は、例えば、少なくとも1つ以上の素材がラミネートされた多層構造で形成されても良い。少なくとも1つ以上の素材はそれぞれ軟性を有しても良い。
【0034】
例えば、外装材100の多層構造は、各層の機能によって区分される封止層(Sealing layer)と、物質遮断層(Barrier layer)と、保護層(Protection layer)とを含んでいても良い。封止層は、ポリプロピレン(polypropylene;PP)フィルムにより構成されても良い。物質遮断層は、アルミニウムホイル(aluminum foil)により構成されても良い。保護層は、ナイロン(nylon)フィルム又はナイロン及びポリエチレンテレフタレート(polyethylene terephthalate;PET)複合層により構成されても良い。
【0035】
外装材100は、ロール・ツー・ロール(Roll to Roll)工程によって製造されたものであり、ロールの軸方向又は長さ方向によって外装材100の機械的物性が変わっても良い。ここで、MD(Machine Direction)は、ロールの長さ方向を意味し、TD(Transverse Direction)は、ロールの軸方向を意味しても良い。
【0036】
フレキシブルバッテリに使用される外装材において、パターンが形成される方向によってバッテリの機械的特性が変わっても良い。つまり、パターンが外装材のMDに形成された外装材を含むバッテリと、パターンが外装材のTDに形成された外装材を含むバッテリとは、互いに異なる機械的特性を有しても良い。これにより、パターンが形成される方向は、フレキシブルバッテリのパターンのエッジ部分の耐久性に影響を及ぼすことができる。
【0037】
図2は、本発明の一実施例に係る外装材及びパターン部を示す図である。
図2を参照すると、外装材100は、外装材100のMDに形成された少なくとも1つのパターン部111mdを含んでいても良い。
【0038】
図2に示されたパターン部111mdが形成されている外装材100を含むようにバッテリを生成する場合、外装材のMDは、バッテリの幅方向10Aであり、外装材のTDはバッテリの長さ方向10Bであっても良い。
【0039】
図3は、
図2に示されたパターン部111mdとは異なる方向にパターン部111tdが形成された外装材を示す。
図3に示された外装材には、パターン部111tdが外装材のTD(Transverse Direction)に形成されている。
【0040】
図3に示されたパターン部111tdが形成されている外装材を含むようにバッテリを生成する場合、外装材のTDはバッテリの幅方向10Aであり、外装材のMDは、バッテリの長さ方向10Bであっても良い。
【0041】
図4aは、本発明の一実施例に係る外装材100を含むバッテリを示す斜視図であり、
図4bは、
図4aに示されたバッテリの断面の形状を示す図である。
【0042】
図4a及び
図4bを参照すると、バッテリ10は、外装材100と、外装材100の内部に収容された電極組立体200と、電極組立体200に連結された電極リード300とを含んでいても良い。
【0043】
電極組立体200は、複数の電極を備え、分離膜をさらに含んでいても良く、これらが厚さ方向に積層される構造に形成されても良い。
【0044】
電極組立体200は、互いに異なる極性の第1及び第2の電極を含んでいても良く、第1及び第2の電極のそれぞれの両面又は断面に活物質が含まれた合剤が塗布されても良い。第1及び第2の電極の間には分離膜が挟まれていても良い。例えば、第1の電極は負極であり、使用される集電体は、銅、アルミニウムなどであって、黒鉛、カーボン、リチウム、シリコン、SiOxなどのシリコン誘導体、シリコン-黒鉛複合体、スズ、シリコン-スズ複合体のうち何れか1つ又はそれ以上の組み合わせである負極活物質により構成されても良い。また、第2の電極は正極であり、使用される集電体は、アルミニウム、ステンレススチール材質などであって、リチウムコバルト酸化物、リチウムニッケル酸化物、リチウムマンガン酸化物、リチウムコバルト-マンガン酸化物、リチウムコバルト-ニッケル酸化物、リチウムマンガン-ニッケル酸化物、リチウムコバルト-ニッケル-マンガン酸化物、リチウムコバルト-ニッケル-アルミニウム酸化物、リチウムリン酸鉄のうち何れか1つ又はそれ以上の組み合わせである正極活物質からなっても良い。
【0045】
電極組立体200は、第1及び第2の電極が面を形成するように延びる2方向のうち長さ方向に幅方向よりも長く延び、面を形成する方向と交差(例えば、直交)する、活物質及び分離膜が積層される厚さ方向に厚さの薄い形状を有していても良い。
【0046】
また、電極組立体200は、電極連結タブと、リード連結タブとを含んでいても良い。電極連結タブは、第1及び第2の電極の長さ方向の一端部から突出して形成されても良く、互いに同じ極性の電極から突出する電極連結タブが互いに結合されても良い。電極連結タブにより、電極は電気的に並列連結されていても良い。リード連結タブは電極リード300と連結され、正極及び負極の電極から突出して電極リード300と結合されても良い。
【0047】
具体的に、外装材100は、収容部110と、シール部120とを含んでいても良い。収容部110は、電極組立体200を収容する空間を形成し、シール部120は、収容される電極組立体200を外部と密閉するように接合されても良い。
図4bに示すように、収容部110は、2つの外装材100が互いに離れて対面する領域に該当しても良い。収容部110を形成するために、外装材100の予め設定された領域が略四角状の器(又はカップ)の形状になるよう、外装材100は厚さ方向に加圧されて突出するように加工されても良い。
【0048】
さらに具体的に、本実施例の収容部110の表面には、少なくとも1つのパターン部111mdが外装材100のMDに延びて形成されても良い。パターン部111mdは、一方向に延びて一方向と交差する方向に繰り返して配置されるパターンであり、具体的に、厚さ方向に交互に突出又はリセス(即ち、互いに反対方向に交互に突出)され、一方向に沿って凹凸形状を有していても良い。ここで、一方向は、外装材100のMDであるバッテリの幅方向10Aであり、パターン部111mdが繰り返される方向は、外装材100のTDであるバッテリの長さ方向10Bとなっても良い。突出及びリセスされたパターン部111mdにより、
図4bに示すように、収容部110を形成する外装材100は、長さ方向に波又はしわパターンを形成しても良い。
【0049】
シール部120は、2つのシール面の接合により形成されても良い。シール面は外装材100の接合面を意味し、収容部110の縁に沿って重ねられた2つのシール面が互いに接合されることにより、内部空間(収容部110)を外部と隔離することができる。内部空間には上述した電極組立体200及び電解液が収容され、電極組立体200及び電解液は封止状態が維持されても良い。
【0050】
即ち、シール部120は、パターン部111mdを取り囲み、外装材100の2つの面の間に密閉された空間を形成しても良い。
【0051】
また、シール部120は、バッテリの幅方向10A又はバッテリの長さ方向10Bに延びる平板状であっても良い。例えば、シール部120の平板状は、表面が互いに対向して曲げられていない形状であっても良い。または、シール部120は、パターン部111mdと異なるパターンを有していても良く、例えば、パターン部111mdよりも厚さ方向に高さの低いパターンを有していても良い。
【0052】
パターン部のエッジ部分(110e)は、シール部120と隣接した部分であっても良い。例えば、パターン部のエッジ部分(110e)は、シール部120のバッテリの長さ方向10Bに延びる部分に隣接した領域を含んでいても良い。
【0053】
一方、電極リード300は、外装材100の内部の電極組立体200と連結され、外装材100の外部へ露出されるように延びる。電極リード300は、外装材100の内部に収容される電極組立体200との電気的連結のための端子として機能し、シール部120を形成する際にシール面の間に挟まれる状態でシール部120を貫通するように接合されても良い。正極及び負極の一対の電極リード300は、電極組立体200に備えられるリード連結タブと同じ極同士で結合されても良い。
【0054】
本発明の外装材100は、外装材100のTD又はMDにフォールディングされて、バッテリ10の製造時に使用されても良い。この場合、バッテリ10の製造時に使用された外装材100は、外装材100のTDにベンディングされることによって、外装材100のTDにバッテリがベンディングされるようにする。即ち、外装材100のMDに波又はしわパターンを有するパターン部によって外装材100が外装材100のTDに可動性を有することができるので、当該外装材100を利用するバッテリも外装材100のTDに可動性を有することができる。
【0055】
以下では、本発明の一実施例に係る外装材100及びパターン部111mdについて説明する。
図5aは、本発明の一実施例に係るパターン部111mdの断面の形状と曲率半径とを示す図である。
図5aを参照すると、パターン部111mdは、一定のパターン高さ(h1)及びパターンピッチ(P)を有する凹凸形状が繰り返されるように形成されても良い。
図5aのように、その形状が波柄であるとき、曲率は、曲線又は曲面の曲げ程度を示す程度であり、曲率半径(R)は、円弧の半径を意味する。
【0056】
図5bは、本発明の一実施例に係るパターン部111mdの曲率半径を説明するための図である。パターン部111mdの曲率半径は、パターン部の中心部分からパターン部のエッジ部分に向かうほどその値が小さくなり得る。
【0057】
図5cは、本発明の一実施例に係るパターン部の上方視における形状を示す。パターン部111mdを上方から見たとき、パターン部の中心部分からパターン部のエッジ部分(110e)に向かうほどTDへのパターン幅が小さくなり得る。
図5b及び
図5cを参照すると、パターン部のエッジ部分(110e)に対する曲率半径(R2)は、パターン部の中心部分に対する曲率半径(R1)よりも小さいものであり得る。
【0058】
フレキシブルバッテリを繰り返して変形する場合に、曲率半径が大きいパターン部の中心部分より、相対的に曲率半径が小さいパターン部のエッジ部分において、ピンホール、クラックなどの破損が発生する確率が高い。
【0059】
表1は、外装材A、外装材B、外装材C及び外装材Dの各構成の厚さ及び全厚さを示す。例えば、外装材A、外装材B及び外装材Cは、A Lamination工法によりロール・ツー・ロール製造されたものであり、外装材Dは、B Lamination工法によりロール・ツー・ロール製造されたものであっても良い。
【0060】
【0061】
既存のバッテリは、曲げるか変形される必要がないため、外装材を繰り返してフォールディングした場合に現われる外装材の機械的物性を重要なものと思わなかった。
【0062】
ところが、フレキシブルバッテリに使用される外装材において、外装材を一度もフォールディングしなかったときに現われる外装材の機械的物性より、外装材を繰り返してフォールディングした場合に現われる外装材の機械的物性の差異が有意味である。パターン部の方向、つまり、外装材のMDに形成されたパターン部を含む外装材と、外装材のTDに形成されたパターン部を含む外装材とをそれぞれ繰り返してフォールディングしたときの外装材の機械的物性に基づいて、パターン部を形成する方向が決定されても良い。
【0063】
フレキシブルバッテリは、相対的に曲率半径が最も小さい外装材のパターンのエッジ(edge)で破損がよく発生し得る。最も曲率半径の小さい状態とは、折り畳まれた(フォールディング)状態で外装材の繰り返しのフォールディング評価により、フレキシブルバッテリの曲げ耐久性を簡易で分かる(加速試験)。
【0064】
以下では、バッテリが含む外装材の耐久性を評価する一方法であって、繰り返しのフォールディング後の引張試験について説明する。
【0065】
外装材の構成及びパターン部が形成される互いに異なる方向性(MD、TD)を有する外装材をそれぞれ一定の幅と長さで試料を打抜きする。例えば、幅が10mmで長さが100mmであるダンベル形状に外装材を打抜きすることができる。
【0066】
次いで、各外装材の長さ方向の中心部分を同じ圧力及び時間で押して折り畳む(フォールディング)。例えば、外装材を0.2Mpaの圧力で2秒間押して折り畳むことができる。各外装材を同一の方式で複数回繰り返して折り畳んだり広げたりすることができる。
【0067】
引張試験機を利用して試験片の長さ方向に制限変位を固定し、一定の変形率で引っ張ることができる。例えば、引張前の外装材試料の長さは100mmであり、引張後の外装材試料の長さは105mmであり得る。制限変位は5mmであり、変形率は5%であり得る。
【0068】
例えば、外装材のMDにパターン部が形成される外装材(MDパターン)は、MDにフォールディングし、TDに引張することができる。外装材のTDにパターン部が形成される外装材(TDパターン)は、TDにフォールディングし、MDに引張することができる。
【0069】
各外装材を同一の回数で繰り返してフォールディングした後に、電子燎微鏡を利用して外装材の破損有無を確認する。表2は、表1に示された外装材A~Dに対して、上述した繰り返しフォールディング後の引張試験を行った結果を示す。
【0070】
【0071】
表2に示すように、5回フォールディング後に引張した場合は、外装材A、B、C及びD層のいずれにおいても、破損が見出されなかった。
【0072】
10回繰り返しフォールディング後に引張した場合は、外装材A、B及びCは、外装材のMDにパターン部が形成される外装材試料の場合は、破損が発生しなかったが、外装材のTDにパターン部が形成される外装材試料の場合は、破損が発生した。外装材Dも、外装材のMDにパターン部が形成される外装材試料より、外装材のTDにパターン部が形成される外装材試料の破損の程度が大きく現われた。
【0073】
15回繰り返しフォールディング後に引張した場合は、外装材A、B及びCにおいて、外装材のMDにパターン部が形成される外装材試料より、外装材のTDにパターン部が形成される外装材試料の破損の程度が大きく現われた。
【0074】
上述したように、外装材A、B、C及びDに対して、繰り返しフォールディング後に引張試験を行った結果、外装材A、B、C及びDは、MDにフォールディングしてTDに引張した場合の耐久性が、TDにフォールディングしてMDに引張した場合より、外装材の耐久性、つまり、外装材の曲げ性、フォールディング耐久性が高いことが分かった。
【0075】
外装材のMDにパターン部を形成することにより、曲率半径が小さいパターン部のエッジ部分の破損を最小化し、バッテリの曲げ耐久性を向上させることができる。
【0076】
図6は、応力(Stress)-変形率(Strain)のグラフを示す。
図6に示されたグラフにおいて、靭性(Toughness)は、応力-変形率曲線の面積を示す。
【0077】
表3は、外装材Bに対して、上述した繰り返しフォールディング後の引張試験を実施した後、機械的物性を評価した結果を示す。
【0078】
【0079】
表4は、外装材Cに対して、上述した繰り返しフォールディング後の引張試験を実施した後、機械的物性を評価した結果を示す。
【0080】
【0081】
表5は、外装材Dに対して、上述した繰り返しフォールディング後の引張試験を実施した後、機械的物性を評価した結果を示す。
【0082】
【0083】
一般的に、A工法又はB工法によりロール・ツー・ロール製造される外装材は、外装材のMDにおいて軟性に優れて、かつ外装材のTDにおいて剛性に優れた性質を有する。
【0084】
図6及び表3~5を参照すると、繰り返しフォールディング回数が多くなるほど、外装材のMDにパターン部が形成される場合の靭性(Toughness)が、TDにパターン部が形成される場合の靭性(Toughness)より高いことから、外装材B、C及びDの全てにおいて、外装材のMDにパターン部が形成される場合に、外装材の疲労寿命がより長いことが確認できる。
【0085】
外装材Dの0回フォールディング時、即ち、繰り返しフォールディングを行わない場合の靭性(Toughness)が、外装材B、Cの繰り返しフォールディングを行わない場合の靭性(Toughness)と反対の傾向を見せるが、これは、Lamination工法と内部材料による違いであり、繰り返して曲がるか変形されるバッテリでは、繰り返しフォールディングを行わない場合の機械的物性より、繰り返しの変形によって変わる機械的物性が有意味である。
【0086】
図7aは、外装材を含むバッテリの曲げ耐久性を評価する他の方法を説明するための図である。
図7aを参照すると、外装材100を含むバッテリ10を一方向に複数回ベンディングさせることにより、曲げ評価を行うことができる。
【0087】
図7bを参照すると、外装材100を含むバッテリ10をベンディングすれば、曲げ内径では、外装材100を収縮させる方向に力(710)が作用し、曲げ外径では、外装材100を弛緩させる方向に力(720)が作用する。パターン部111mdを含む外装材100を含むバッテリ10は、外装材のTDに曲げ評価が行われても良い。言い換えれば、バッテリの長さ方向10Bに外装材100を含むバッテリをベンディングさせることによって、曲げ評価を行うことができる。
【0088】
これとは異なり、パターン部111tdを含む外装材を含むバッテリは、外装材のMDに、つまり、バッテリの長さ方向10Bに外装材を含むバッテリをベンディングさせることによって、曲げ評価を行うことができる。
【0089】
一実施例において、曲げ評価は、R15、25rpmの条件下でバッテリをベンディングさせることによって行われても良い。
【0090】
表6は、表1に示された外装材A、B、C及びDのうち何れかに対して、外装材のMDにパターン部を形成した場合(MD pattern)と、外装材のTDにパターン部を形成した場合(TDpattern)において、曲げ評価を行った結果を示す。例えば、表6のバッテリ1は、外装材のMDにパターン部が形成された外装材Aを含むバッテリのことを意味する。
【0091】
【0092】
表6に示されたバッテリ1~8に対する曲げ評価の結果によれば、外装材A、B、C及びDの全てにおいて、外装材のMDにパターン部が形成された場合に、パターン部のエッジ部分の破損の程度が、外装材のTDにパターン部が形成された場合より確実に減少されることを確認した。
【0093】
従って、外装材にMDにパターン部を形成することにより、外装材のパターン部のエッジ部分の破損を最小化して、電解液の液漏れ及びスウェリング現象を減らし、バッテリのベンディング耐久性及び安全性を向上させることができる。
【0094】
図8は、本発明の一実施例によって外装材にパターンを形成する方法を説明するための例示的な図である。
【0095】
ステップS810において、外装材100を上部金型及び下部金型の間に位置させることができる。
【0096】
ステップS820において、上部金型及び下部金型を利用して外装材100を押印することにより、外装材100のMD(Machine Direction)に少なくとも1つのパターン部111mdを形成することができる。
【0097】
ここで、外装材のMDは、外装材を含むバッテリの幅方向であり、外装材のTD(Transverse Direction)は、外装材を含むバッテリの長さ方向であっても良い。
【0098】
上述した説明において、ステップS810~S820は、本発明の具現例によって追加のステップにさらに分割されたり、より少ないステップに組み合わせられても良い。また、一部のステップは必要に応じて省略されても良く、ステップ間の順番が変更されても良い。
【0099】
図9は、本発明の一実施例に外装材を含むバッテリを生成する方法を説明するための例示的な図である。
【0100】
ステップS910において、外装材100のMD(Machine Direction)に外装材100に少なくとも1つのパターン部111mdを形成しても良い。
【0101】
ステップS920において、パターン部111mdが形成された外装材100をフォールディングしても良い。
【0102】
ステップS930において、フォールディングされた外装材100に電極組立体200を挿入しても良い。
【0103】
例えば、外装材には、バッテリの上面に当たるパターン部と、バッテリの下面に当たるパターン部とがそれぞれ外装材のMDに形成されており、外装材は、外装材のTDに、2つのパターン部の間の中心線を基準に折り畳むことができる(Folding作業)。2つのパターン部の間の中心線を基準に折り畳まれた外装材は、バッテリの上面に当たるパターン部及びバッテリの下面に当たるパターン部が重畳されるように位置し、このようなパターン部の位置に重ねられるように電極組立体を挿入しても良い。
【0104】
他の例において、外装材のMDにパターン部が形成された外装材を外装材のMDにフォールディングしても良い。折り畳まれた外装材に電極組立体が挿入されても良い。
【0105】
ステップS940において、電極組立体200が挿入された外装材100を封止しても良い。例えば、外装材100は、外装材を囲む4面において封止作業を行うことで4つの封止領域を生成しても良く、そのうち2つの封止領域は外装材100のMDに形成され、残りの2つの封止領域は外装材100のTDに形成されても良い。
【0106】
ここで、外装材のMDは、外装材を含むバッテリの幅方向であり、外装材のTD(Transverse Direction)は、外装材を含むバッテリの長さ方向であっても良い。
【0107】
上述した説明において、ステップS910~S940は、本発明の具現例によって追加のステップにさらに分割されたり、より少ないステップに組み合わせられても良い。また、一部のステップは必要に応じて省略されても良く、ステップ間の順番が変更されても良い。特に、外装材にパターン部を形成する工程は、本発明において外装材をシール(封止)する前に行われても良く、外装材をシール(封止)した後に行われても良い。
【0108】
本発明に係る外装材では、パターン部のエッジ部分の変形に対する疲労寿命が外装材のMDに形成されたパターン部に基づいて設定されても良い。例えば、外装材のMDに形成された少なくとも1つのパターン部のエッジ部分の変形に対する疲労寿命は、外装材のTDに形成された少なくとも1つのパターン部を含む他の外装材のパターン部のエッジ部分の変形に対する疲労寿命より長いものであっても良い。
【0109】
これにより、本発明に係る外装材のMDにパターン部が形成された外装材を含むようにすることで、外装材のパターン部のエッジ部分の疲労寿命を改善することができる。ここで、疲労寿命は、フォールディング(例えば、バッテリを生成するために外装材を折り畳む動作)、ベンディング(例えば、バッテリ又は外装材を曲げる動作)、繰り返しフォールディング(例えば、バッテリ耐久度に対する実験のために外装材を繰り返して折り畳む動作)のように、外装材のエッジ部分に力が加えられることで発生する変形に対する疲労寿命のことを意味することができる。
【0110】
すなわち、パターン部は、外装材のパターン部のエッジ部分に対する破損可能性を考慮して、外装材のMDに形成されても良い。外装材のMDにパターン部を形成することにより、外装材のパターン部において、相対的に曲率半径の小さいパターンのエッジ部分の破損確率を低めることができる。
【0111】
上述したように、外装材のMDにパターン部が形成された外装材を含むバッテリは、小さい曲げ半径を有し、疲労強度が相対的に大きいデバイスに適用することができる。
【0112】
例えば、デバイス内のバッテリの曲げ半径は、5R(指まわり)~35R(足首まわり)に当たり、手首バンド、腕時計、指輪型スマートデバイスなどに適用することができる。
【0113】
上述した本発明の説明は例示のためのものであり、本発明の属する技術分野において通常の知識を有する者であれば、本発明の技術的思想や必須の特徴を変更せずに他の具体的な形態に容易に変形可能であるということを理解できるはずである。それゆえ、上記した実施例は全ての面において例示的なものであり、限定的なものではないと理解すべきである。例えば、単一型で説明されている各構成要素は分散して実施されても良く、同様に、分散したものと説明されている構成要素も結合された形態で実施されても良い。
【0114】
本発明の範囲は、詳細な説明よりは後述する特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲の意味及び範囲、並びにその均等概念から導出される全ての変更又は変形された形態が本発明の範囲に含まれると解釈されなければならない。
【国際調査報告】