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特表2023-527066合わせガラスではんだ付けするためのフラットコネクタ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-26
(54)【発明の名称】合わせガラスではんだ付けするためのフラットコネクタ
(51)【国際特許分類】
   H01R 12/62 20110101AFI20230619BHJP
【FI】
H01R12/62
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022573244
(86)(22)【出願日】2021-05-28
(85)【翻訳文提出日】2022-12-20
(86)【国際出願番号】 EP2021064329
(87)【国際公開番号】W WO2021239937
(87)【国際公開日】2021-12-02
(31)【優先権主張番号】20177595.4
(32)【優先日】2020-05-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510191919
【氏名又は名称】エージーシー グラス ユーロップ
【氏名又は名称原語表記】AGC GLASS EUROPE
【住所又は居所原語表記】Avenue Jean Monnet 4, 1348 Louvain-la-Neuve, Belgique
(74)【代理人】
【識別番号】100103816
【弁理士】
【氏名又は名称】風早 信昭
(74)【代理人】
【識別番号】100120927
【弁理士】
【氏名又は名称】浅野 典子
(72)【発明者】
【氏名】グーティエ, ローラン
【テーマコード(参考)】
5E223
【Fターム(参考)】
5E223AA21
5E223AB19
5E223BA80
5E223BB05
5E223CD02
5E223DA25
5E223DA33
5E223DA34
(57)【要約】
本発明は、ガラス基板(1)と、導電性銀印刷(2)と、電気的接続のための接着材料(8)と、絶縁フィルム(6)と、導電性金属帯(7)と、追加的な接着テープ(3)とを含むフラットプレートコネクタ(4、5)に関する。専用切り抜き領域を有するフラットコネクタ(4、5)は、接着材料(8)との機械的及び電気的結合の前に、テープ(3)で固定され得、テープ(3)は、そのタイプに依存して、プルオフ抵抗及び老化テストを向上させ得る。領域はこのとき、様々な接着材料(3、8)を含む、コネクタがガラスに付着する表面として定義される。専用切り抜き領域は、コネクタが引張力を受けたときに、この接着領域に対称な引張応力を生じるようにフラットコネクタ(5)において作られ、対称軸はこの引張力軸に対して画定される。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガラス基板に与えられた導電性構造に電気的に接続されることになるフレキシブルフラットコネクタであって、
導電性金属帯と、
ガラス基板のガラスに与えられた導電性構造にフレキシブルフラットコネクタを機械的及び電気的に接続するための接着材料であって、このフレキシブルフラットコネクタとガラス基板との間の機械的及び電気的接触の表面が接着領域と呼ばれる接着材料と、
ガラス基板の方に向いた側のフレキシブルフラットコネクタを少なくとも覆う絶縁フィルムと
を含み、
フレキシブルフラットコネクタには、前記接着領域において又は前記接着領域の周りに少なくとも1つの専用切り抜き領域が設けられ、
専用切り抜き領域が、引張力を受けたときに接着領域で対称な引張応力を生じるようにフレキシブルフラットコネクタに作られ、対称軸がこの引張力軸に対して画定される、フレキシブルフラットコネクタ。
【請求項2】
前記接着材料が有鉛若しくは無鉛はんだ合金、又は導電性グルーである、請求項1に記載のフレキシブルフラットプレートコネクタ。
【請求項3】
導電性金属帯が、銅及び錫の合金、又は銅、銀などの任意の導電性金属、又は任意の純金属であるか、又は錫及び銀などの他の金属でめっきされている、請求項1に記載のフレキシブルフラットプレートコネクタ。
【請求項4】
フレキシブルフラットコネクタが、少なくとも支持体の方に向いた側に、電気的接続領域を均等に囲む、別の接着材料をさらに含み、この別の接続材料は、フレキシブルフラットコネクタの位置付けを支援するため及び/又は接着強度を高めるため及び/又は電気的接続の周りにそのタイプに依存して封止を与えるために、標準的なテープから温度又はIR硬化する構造用接着テープまでの様々なタイプであることができる、請求項1に記載のフレキシブルフラットプレートコネクタ。
【請求項5】
専用切り抜き領域が、この追加的な接着テープにおいて又はこの追加的な接着テープの周りで実施されることができる、請求項4に記載のフレキシブルフラットプレートコネクタ。
【請求項6】
絶縁フィルムがフレキシブルフラットコネクタの両側を覆っている、請求項1に記載のフレキシブルフラットプレートコネクタ。
【請求項7】
絶縁フィルムが、切り抜き領域の周りのフレキシブルフラットコネクタのせん断抵抗を最大化するために、切り抜き領域エッジも覆っている、請求項6に記載のフレキシブルフラットプレートコネクタ。
【請求項8】
接着材料がはんだ合金であり、はんだ付けプロセス中の熱伝導を促進するために絶縁フィルムがはんだ領域の他方側で除去される、請求項6に記載のフレキシブルフラットプレートコネクタ。
【請求項9】
少なくとも1つの専用切り抜き領域がU字形を有する、請求項1に記載のフレキシブルフラットプレートコネクタ。
【請求項10】
専用切り抜き領域が、長さに沿って真っすぐに作られ、その後でフレキシブルフラットコネクタがその長手方向軸全体に沿って折り畳まれ、最後に2つの接続部が反対方向に曲げられる、請求項1に記載のフレキシブルフラットプレートコネクタ。
【請求項11】
複数の切り抜き領域が、フレキシブルフラットコネクタに与えられ、フレキシブルフラットコネクタが、多岐コネクタである、請求項1に記載のフレキシブルフラットプレートコネクタ。
【請求項12】
接着材料が、錫、銅、鉛、銀、インジウム、及びビスマスのような材料を含む高融点から低融点までの合金を含む、請求項1に記載のフレキシブルフラットプレートコネクタ。
【請求項13】
接着材料が、はんだ合金であり、はんだ付け用フラックスが、合金液滴に乾式で予め付与されることができるか、又ははんだ付け前に付与されることができる、請求項1に記載のフレキシブルフラットプレートコネクタ。
【請求項14】
はんだ付けプロセスが、抵抗はんだ付け、はんだごてにより、又はオートクレーブ工法中に達成されることができる、請求項3に記載のフレキシブルフラットプレートコネクタ。
【請求項15】
グレイジングであって、
少なくとも1枚のグレイジング材料と、
導電性構造(銀コーティング)と、
少なくとも請求項1~14のいずれか一項に記載のフレキシブルフレキシブルコネクタと
を含むグレイジング。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車におけるグレイジングなどの基板の電気素子に接続するためのフレキシブル電気コネクタに関する。より具体的には、本発明は、合わせガラス及び/又は強化ガラスでのはんだ付けのためのフラットコネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
当該技術分野においては、多くの異なるタイプの電気素子を電源に(直接的又は間接的に)接続するのに使用される多くの電気コネクタがある。グレイジング、特に自動車グレイジングの分野において、自動車グレイジングに含まれる接続点(導電性トラック)をグレイジングが嵌合し得る自動車のバッテリに、電力が接続点に提供され得るように接続するのに好適である電気コネクタのそのような例の1つが、欧州特許第1439600A2号明細書において説明されている。絶縁箔の厚さ及び開口の表面積は、接触面と端子面との間の電気的接続を提供するはんだ積層の金属量に適合される。しかしながら、これは、自動車のグレイジングへの取り付け中又は自動車耐用期間中にコネクタにかけられ得る牽引力に対する良好な抵抗を保証するという、基板の電気素子への接続についてのフレキシブル電気コネクタの問題を解決しない。牽引力に対する十分な抵抗レベルに到達するために、コネクタ設計は、コネクタにかけられた牽引力が、抵抗レベルのより高い、フレキシブル電気コネクタの接着領域での対称な引張応力を生じるのではなく抵抗レベルの低い接続領域の剥離効果を生じることを防がなければならない。
【0003】
別の近い先行技術において、独国特許4304788A1号明細書は、導電体として使用されるとともに合成材料でできている耐熱性二層絶縁ジャケットにより囲まれた金属箔帯を有する多層シートコンタクトを開示している。溶接接続の領域において、シートコンタクトは溶接小穴を有する。この目的のために、金属箔帯及び2つのプラスチック被覆シートの両方には切り込みが設けられ、金属箔帯の切り込みはカバーシートのものよりも小さい。箔帯は、支持体に施された下カバーシートにより支持体の表面からある決まった距離のところで保持され、中間スペースは、溶接中心部を貫通する融解はんだで充填される。この接触シートには予めはんだ積層を備えることはできない。しかしながら、これは、フレキシブル電気コネクタの接着領域で対称な引張応力を生じ、したがって接続の良好な引き抜き抵抗を確実にするという基板の電気素子への接続についてのフレキシブル電気コネクタの問題を解決しない。
【0004】
欧州特許第1439600号明細書の電気コネクタは、隣接しており互いに平行であるとともにコネクタ本体を形成する2つの絶縁層から構築される。本体の一端には、複数の金属の接点、例えばはんだの塊が位置する接続ゾーンがある。各コンタクトは個々の金属の導電性トラックに電気的に接続され、導電性トラックは、絶縁層、コネクタ本体の他端、自動車の電源への接続のためのハブの間に延在する。しかしながら、これは、フレキシブル電気コネクタの接着領域で対称な引張応力を生じ、そのため接続の良好な引き抜き抵抗を確実にするという基板の電気素子への接続についてのフレキシブル電気コネクタの問題を解決しない。
【0005】
さらに、現在のフレキシブルコネクタでは、フレキシブルコネクタが牽引張力を受けると、非対称な引張応力がフレキシブルコネクタの接着領域にかけられ、グレイジングに提供された導電性素子の剥離を生じ、フレキシブルコネクタの分離をもたらす。実際、剥離応力は低い接着強度、したがって、要求される耐久時間内の接続を確保するために必要とされる引張力に対する低い抵抗をもたらす。
【0006】
先行技術において言及された問題は、フラットコネクタであって、コネクタにかけられたその牽引力が、牽引軸に対して接着面積に対称に分布する応力を発生させるフラットコネクタを提案する本発明の適用により克服される。他の標準的なフラットコネクタにより生じる剥離効果は、引張力軸に対する接着領域での応力の対称的分布のおかげで取り除かれる。
【発明の概要】
【0007】
したがって、フラット電気コネクタであって、電気素子へのその接続中及び後に上で概説された問題を抱えない、高い牽引抵抗を有する基板の電気素子への接続に好適なフラット電気コネクタを提供することが本発明の目的である。
【0008】
それに応じて、本発明は、自動車におけるグレイジングなど基板の電気素子への接続のためのフレキシブル電気コネクタを提供する。これは、引張力を受けたときの基板の電気素子、例えばグレイジングへのフレキシブル電気コネクタの接着領域で、引張力軸に対して対称な引張応力を生じることを可能にするように設計される。
【0009】
本発明は、自動車におけるグレイジングなど基板の電気素子への接続のためのフレキシブル電気コネクタであって、コネクタが、引張力を受けると、基板の電気素子、例えばグレイジングへのフレキシブル電気コネクタの接着領域で、引張力軸に対して対称な引張応力を生じるのを可能にするように設計されたフレキシブル電気コネクタに関する。
【0010】
本発明の好ましい実施形態の1つにおいて、ガラス基板に与えられた導電性構造に電気的に接続されることになるフレキシブルフラットコネクタであって、導電性金属帯と、ガラス基板のガラスに与えられた導電性構造にコネクタを機械的及び電気的に接続するための接着材料(導電性グルー又ははんだ合金)とを含み、コネクタとガラス基板との間の機械的及び電気的接触の表面が接着領域と呼ばれ、コネクタには、接着領域における部分において又は接着領域の周りに、少なくとも1つの専用切り抜き領域が設けられるフレキシブルフラットコネクタが開示される。
【0011】
コネクタには、ガラス基板の方に向いたコネクタの側を少なくとも覆う絶縁フィルムが設けられる。
【0012】
本発明によると、フラットコネクタには、接着領域において又は接着領域の周りに少なくとも1つの専用切り抜き領域が設けられる。
【0013】
本発明によると、専用切り抜き領域が、引張力を受けたときに接着領域にわたって対称な引張応力を生じるようにフラットコネクタに作られ、対称軸がこの引張力軸に対して画定される。
【0014】
本発明によるフレキシブルフラットコネクタには少なくとも切り抜き領域が設けられ、少なくとも1つの切り抜き領域は、接着領域で引張応力により生じた応力がこの引張力軸に対して対称に分布するようなやり方で構成される。
【0015】
軸方向対称性は、コネクタの長さに垂直であるとともに接着領域を対称的部分に分割する軸により画定され、牽引張力の軸は中央に置かれるとともに接着領域に垂直であり、そのためこの対称軸に位置する。
【0016】
本発明によると、接着領域は、導電性銀印刷と接着材料との間のインターフェイスである。専用切り抜き領域は、牽引力の軸及びフラットコネクタ軸が整列させられるとともに垂直となり引張力を受けると接着領域にわたって対称な引張応力を生じるようにフラットコネクタに作られる。
【0017】
本発明の実施形態によると、はんだ合金、有鉛若しくは無鉛、又は導電性グルーのような接続材料での接着が実施される。この電気的接続は、電気的接続領域を均等に囲む、少なくとも支持体の方に向いた側に位置付けられた接着剤材料と組み合わされ得る。接着剤テープは、温度又はIR硬化する標準的接着テープから構造用接着テープ(SBT)までの様々な異なるタイプのものであり得る。このテープの目的は、コネクタの位置付けを支援するため及び/又は接着強度を高めるため及び/又は電気的接続の周りにそのタイプに依存してシーリングを提供するためであり得る。
【0018】
はんだ付け又は導電性グルーによる電気的接続前のフラットコネクタは、接続プロセスを向上し、材料に依存して、接着を強化するために別の接着材料により固定され得る。接着領域は、上で定義されたとおり、導電性銀印刷と接着材料との間のインターフェイスである。
【0019】
本発明の実施形態によると、導電性金属帯は、銅及び錫の合金、又は銅、銀などの任意の導電性金属、又は任意の純金属であるか、又は錫及び銀などの他の金属でめっきされている。導電性金属帯は好ましくは銅である。はんだ合金は、錫、銅、鉛、銀、インジウム、及びビスマスのような材料を含む高融点から低融点までの合金を含み得る。
【0020】
電気的接続材料がはんだ合金である別の本発明の好ましい実施形態において、フラットコネクタの絶縁フィルムははんだ付け領域の上面から取り除かれ得る。このとき、はんだ付け領域における開口は、はんだ付け中の熱伝導を高めることを可能にする。
【0021】
本発明によると、専用切り抜き領域はフラットコネクタでU字形に作られることができ、専用切り抜き領域はまたフラットコネクタの長さに沿って真っすぐに作ることができ、それにより、少なくとも1つの切り抜き領域がコネクタでの引張応力により生じた応力が接着領域の軸方向対称性に関して均一に分布するようなやり方で構成されるという条件で、フラットコネクタを2つの半部に曲げる。
【0022】
本発明によるとさらに、複数の切り抜き領域がフラットコネクタに作られることができる。この場合、フラットコネクタは二股コネクタであることができる。
【0023】
本発明の別の実施形態は、絶縁材料は、切り抜き領域の周りのフラットコネクタのせん断抵抗を最大化するために、切り抜き領域のエッジをコーティングすることができると述べている。
【0024】
本発明はさらに、フラットコネクタがガラス基板の表面に接着材料のようなはんだ材料により提供された導電性構造に接続されるとき、はんだ付け用フラックスが合金液滴に乾式で予め付与されることができるか、又ははんだ付け前に付与されることができると述べている。はんだ付けプロセスは、抵抗はんだ付け、はんだごてにより、又はオートクレーブ工法中に達成されることができる。導電性フィルム上のはんだ点の形及び数は要件により変わる。
【0025】
本発明の別の実施形態は、グレイジングであって、少なくとも1枚のグレイジング材料と、導電性構造と、任意選択的に電気コネクタをガラス基板に固定するための接着剤と、上で開示されたとおり絶縁フィルムにより少なくとも覆われたフレキシブルコネクタとを含むグレイジングを開示する。
【0026】
本発明の一実施形態によると、導電性構造は金属コーティング、例えば銀コーティングである。導電性構造は当業者によりよく知られている。
【0027】
本明細書における実施形態は、図面を参照する以下の詳細な説明からより良好に理解される。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1図1は、引張応力がかけられていない標準的なフラットコネクタの側面図である。
【0029】
図2図2は、図1の上面図である。
【0030】
図3図3は、牽引力がかけられたときの標準的なフラットコネクタの側面図であり、牽引軸が破線で示されており、接着に対称軸を提供することが本発明により考えられている。
【0031】
図4図4は、引張応力がかけられていない新たなフラットコネクタ設計の側面図である。
【0032】
図5図5は、図4の上面図である。
【0033】
図6図6は、牽引力がかけられたときの新たなフラットコネクタの側面図であり、牽引軸は破線で示されており、接着に対称軸を提供することが本発明により考えられている。
【0034】
図7図7は、本発明による牽引力中の対称軸に沿った切り抜き領域A及び切り抜き領域Bを備えた新たなフラットコネクタの側面図である。
【0035】
図8図8は、図7の上面図である。
【0036】
図9図9は、図7の切断面Aの断面図である。
【0037】
図10図10は、はんだ付けプロセスを容易にするためにここでは頂部絶縁フィルムにおける開口を含む、図7の切断面Aの断面図である。
【0038】
図11図11は、図7の切断面Bの断面図である。
【0039】
図12図12は、はんだ付けプロセスを容易にするためにここでは頂部絶縁フィルムにおける開口を含む、図7の切断面Bの断面図である。
【0040】
図13図13は、図3の新たなフラットコネクタ設計の斜視図である。
【0041】
図14図14は、この場合両端が反対方向に曲げられた状態の真っ直ぐな形の切り抜き領域により得られる、接着領域での応力分布の同じ効果に到達することを可能にする別のコネクタ設計の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
本明細書の実施形態並びにその様々な特徴及び有利な詳細が、以下の詳細な説明において例証された非限定的な実施形態を参照してより完全に説明される。本明細書の実施形態を不必要に不明瞭にしないために周知の構成要素及び加工技術の説明は省略される。本明細書において使用される例は、単に、本明細書の実施形態が実施され得る方法の理解を円滑にすること及び当該技術分野の当業者が本明細書の実施形態を実施することをさらに可能にすることを意図されている。相応して、例は、本明細書の実施形態の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。
【0043】
開示された実施形態に対する様々な修正は当業者には明らかであり、本明細書において定義された一般的な原理は、本発明の趣旨及び範囲から逸脱すること無しに他の実施形態及び用途にも当てはまり得る。したがって、本発明は図示の実施形態に限定されず、特許請求の範囲と合致する最も幅広い範囲を許容するものである。あり得る(can be)、べきである(shall be)、あり得る(could be)のような用語、及び明細書の前及び後の部分で開示された本明細書における他の関連する用語は、決して本発明の範囲を限定も変更もしない。用語は単に主な発明及びその実施形態の理解のためだけに提供される。
【0044】
図1は、ガラスでの電気的接続のために使用される標準的なフラットコネクタ(4)の側面図設計を示す。標準的なフラットコネクタ(4)は、接着材料(3)を用いてガラス基板(1)に接続される。接着材料(3)は、導電性グルー又ははんだ付け合金又は両方の組合せを用いて標準的なフラットコネクタ(4)及び導電性銀印刷(2)に接続される。接着材料(3)はまたテープを使用して又は使用せずに接続され得る。テープは、温度又はIR硬化する標準的接着テープから構造用接着テープ(SBT)までの様々なタイプのものであり得る。導電性銀印刷(2)は黒い下敷きを備えることも備えないこともできる。表面に取り付けられた導電性銀印刷(2)は、基板に(電気的に又は接着剤により)接続され得る。
【0045】
図2は、標準的なフラットコネクタ(4)の上面図を示す。上面図はコネクタが接着領域の対称軸に対して垂直であることを示す。
【0046】
図3は、標準的なフラットコネクタ(4)がガラス基板に対して垂直に引かれたときの側面図を示す。フラットコネクタ(4)平面に対しても垂直な牽引力は、引張力軸(破線)と整列させられた接着領域の対称軸に対して、接着材料(3)で非対称な引張応力を生じ、接着材料(3)での剥離応力をもたらす。接着材料(3)での応力はその表面全体にわたって均一に分布しない。この結果としての剥離応力は、要求される耐久時間内の接続を確保するのに必要とされる低い接着力をもたらす。いかなる引張テストも接続面全体を引っぱる代わりにコネクタの剥離をもたらす。
【0047】
図4は、ガラスでの電気的接続のために使用される新たなフラットコネクタ(5)の側面図設計を示す。新たなフラットコネクタ(5)は、接着材料(3)を用いてガラス基板(1)に接続される。接着材料(3)は、導電性グルー又ははんだ付け合金又は両方の組合せを用いて、本発明によるフラットコネクタ(5)及び導電性銀コーティングに接続される。はんだ合金は有鉛又は無鉛又は導電性グルーであり、導電性金属帯は任意の金属、好ましくは銅である。接着材料(3)はまた、絶縁フィルムでテープを使用して又は使用せずに接続され得る。テープは、温度又はIR硬化する標準的接着テープから構造用接着テープ(SBT)までの様々なタイプのものであり得る。導電性銀印刷(2)は黒い下敷きを備えることも備えないこともできる。表面に取り付けられた導電性銀印刷(2)は基板に(電気的に又は接着剤により)接続され得る。
【0048】
図5は、本発明によるフラットコネクタ(5)の上面図を示す。本発明によるとコネクタは接着領域(3)の対称軸に対して垂直である。本発明によるフラットコネクタ(5)は、接着材料(3)の一方側からの剥離効果を回避するために特定の形で切断される。切り抜き領域の形は図5に示されるとおりのU字形に限定されず、画定された対称軸に対して接着領域で対称的に分布する応力を提供する限り任意の形であり得る。本発明によるフラットコネクタ(5)は、要件に部分的に又は完全に依存して絶縁されることもされないこともできる。
【0049】
図6は、本発明によるフラットコネクタ(5)がガラス平面に対して垂直に引かれたときの側面図を示す。フラットコネクタ(5)平面に対しても垂直な牽引力は、本発明による特定の切断形状を原因として、プルオフ軸が接着領域(3)の対称軸と整列させられる際に接着領域に対称的に分布する引張応力を生じる。接着材料(3)で生じた応力は、接着材料(3)の表面全体に沿って均一に分布する。対称的な牽引応力分布は、要求される耐久時間内の接続を確保するためにより良好な接着強度をもたらす。新たなフラットコネクタ(5)は、引張力に対する高い抵抗をもたらす接着材料(3)での剥離応力を取り除く。
【0050】
図7は、ガラスでの電気接続のために使用される切り抜き領域設計を備えた本発明によるフラットコネクタ(5)の側面図である。本発明によるフラットコネクタ(5)は、接着材料(3)を用いてガラス基板(1)に接続される。接着材料(3)は、導電性グルー又ははんだ付け合金又は両方の組合せを用いて、本発明によるフラットコネクタ(5)及び導電性銀印刷に接続される。はんだ合金は有鉛又は無鉛又は導電性グルーであり、導電性金属帯は任意の金属、好ましくは銅である。接着材料(3)はまた、絶縁フィルムでテープを使用して又は使用せずに接続され得る。テープは、温度又はIR硬化する標準的接着テープから構造用接着テープ(SBT)までの様々なタイプのものであり得る。導電性銀印刷(2)は黒い下敷きを備えることも備えないこともできる。表面に取り付けられた導電性銀印刷(2)は基板に(電気的に又は接着剤により)接続され得る。
【0051】
図8は、本発明によるコネクタ(5)が接着領域の対称軸に対して垂直であることを示す、切り抜き領域設計を備えた本発明によるフラットコネクタ(5)の上面図を示す。本発明によるフラットコネクタ(5)は、接着材料(3)の一方側からの剥離効果を回避するために引張力をはんだ領域の中央に置くために、専用領域から切り抜かれる。切り抜き領域の形は図示のとおりのU字形に限定されず、対称軸に沿って力を提供する限り任意の形であり得る。本発明によるフラットコネクタ(5)は、要件に部分的に又は完全に依存して、絶縁されることもされないこともできる。
【0052】
図9及び図10は、A切断面に沿った断面図を示す。本発明によるフラットコネクタ(5)の導電性金属ストライプ(7)ははんだ合金(8)ではんだ付けされ、はんだ合金は有鉛又は完全に無鉛であり得又はさらには導電性グルーが使用され得る。導電性金属ストライプ(7)は絶縁フィルム(6)でコーティングされ得る。はんだ付けによる電気的接続の場合、はんだ付けプロセス中のより良好な熱伝導を可能にするために絶縁フィルムの頂部に開口(9)が形成され得る。はんだ付け又は導電性グルーの硬化による接着前の位置付けを支援するために、接着材料に加えて標準的なテープ(3)が使用され得る。このテープはまた、温度又はIR硬化する構造用接着テープ(SBT)を使用する場合には接着強度を増大させ得る。
【0053】
図11及び図12は、B切断面に沿った断面図を示す。本発明によるフラットコネクタ(5)の導電性金属ストライプ(7)ははんだ合金(8)ではんだ付けされ、はんだ合金は有鉛又は完全に無鉛であり得又はさらには導電性グルーが使用され得る。導電性金属ストライプ(7)は絶縁フィルム(6)でコーティングされ得る。はんだ付けによる電気的接続の場合、はんだ付けプロセス中のより良好な熱伝導を可能にするために絶縁フィルムの頂部に開口(9)が形成され得る。絶縁フィルム(6)は導電性金属帯(7)を接着材料(3)に接続し、接着材料(3)は、導電性銀印刷(2)にさらに接続される。切り抜き領域Bの中央部分は、接着材料(3)無しで又は切り抜き領域Bの中央部分のみに接着材料(3)を使用して、導電性銀印刷(2)に取り付けられ得る。この図は、図9及び10において説明された要素がどのようにして本発明によるU字形切り抜き領域の周りで配置されるかを提示する。絶縁フィルム(6)を使用する場合、これは、切り抜き領域の周りで導電性金属ストライプ(7)のU字形エッジを保護するようなやり方で好ましくは配置される。その方法により、この絶縁体材料のせん断抵抗はこの切り抜き領域の周りでのコネクタの機械的抵抗を増大させ得る。
【0054】
図13は、図4~12で説明及び図示された新たな本発明によるフラットコネクタ(5)のアクソノメトリック図を示す。
【0055】
図14は、引張力を受けたときに接着領域での応力の対称的分布を可能にする別のコネクタ設計を提示する。これは、接続領域において標準的なフラットコネクタの端部に真っ直ぐな形状の切り抜き領域を形成し、次いでコネクタを、その長手方向軸全体に沿って折り畳み、最後に、2つの接続部を反対方向へ屈曲させることにより得られる。この例により説明されたとおり、フラットコネクタ及び切り抜き領域は任意の形であり得、ねらいは、コネクタが引張力を受けたときに、そのような試みに対する低い抵抗をもたらす剥離効果を無くすために、接続領域での引張応力の均一な又は対称的な分布達成することである。
【0056】
しかしながら、本発明の数多くの特徴及び利点が、本発明の構造及び機能の詳細と共に前述の説明において述べられていたとしても、本開示は説明のためのみのものであることを理解されたい。詳細、特に部品の形、サイズ、及び配置構成に関する事柄は、本発明の原理の中で、言及された用語の広範な一般的な意味により示される範囲全てにわたって変更することができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
【国際調査報告】