(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-27
(54)【発明の名称】機械可読診断試験並びにそれを行い及び/または処理する方法及び装置
(51)【国際特許分類】
G01N 33/543 20060101AFI20230620BHJP
【FI】
G01N33/543 521
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022573192
(86)(22)【出願日】2021-05-31
(85)【翻訳文提出日】2023-01-23
(86)【国際出願番号】 EP2021064583
(87)【国際公開番号】W WO2021240021
(87)【国際公開日】2021-12-02
(32)【優先日】2020-05-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】519446551
【氏名又は名称】アボット・ラピッド・ダイアグノスティクス・インターナショナル・アンリミテッド・カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】ヘルミッヒ-ドゥオン,タン トゥ
(72)【発明者】
【氏名】サッチ,オラフ
(72)【発明者】
【氏名】ブエニング,カーステン
(57)【要約】
診断試験を行い及び/または処理するための方法、装置、システム、及び製造品が開示される。ラテラルフローイムノアッセイデバイスなどの実施例の試験デバイスは、ターゲット検体に対数する共役を含む共役パッドと、二次元グリッド内に複数のゾーンを含む試験グリッドと、を含み、試験グリッドは、共役の第1の共役によりラベル付けされたターゲット検体に取り付けるための第1の固定化された抗体または第1の固定化された抗原のうちの少なくとも1つを含む、複数のゾーン内の第1の試験ゾーンと、共役の第2の共役によりラベル付けされたターゲット検体に取り付けるための第2の固定化された抗体または第2の固定化された抗原のうちの少なくとも1つを含む、複数のゾーン内の第2の試験ゾーンと、を含む。
【選択図】
図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体サンプルによる使用のためのデバイスであって、
ターゲット検体に対する共役を含む共役パッドと、
二次元グリッド内に複数のゾーンを含む試験グリッドと、を備え、前記試験グリッドは、
前記共役の第1の共役によりラベル付けられた前記ターゲット検体に取り付けるための第1の固定化された抗体または第1の固定化された抗原のうちの少なくとも1つを含む、前記複数のゾーン内の第1の試験ゾーンと、
前記共役の第2の共役によりラベル付けられた前記ターゲット検体に取り付けるための第2の固定化された抗体または第2の固定化された抗原のうちの少なくとも1つを含む、前記複数のゾーン内の第2の試験ゾーンと、
を含む、前記デバイス。
【請求項2】
前記試験グリッド内の前記第1の試験ゾーン及び前記第2の試験ゾーンの位置は、前記デバイスの識別情報に関連する、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記識別情報は、前記デバイスの筐体上に含まれる、請求項2に記載のデバイス。
【請求項4】
前記ターゲット検体は、第1のターゲット検体であり、前記共役は、第1の共役であり、前記共役パッドは、第2のターゲット検体に対する第2の共役を含み、前記試験グリッドは、前記第2の共役の共役によりラベル付けられた前記第2のターゲット検体に取り付けるための第3の固定化された抗体または第3の固定化された抗原のうちの少なくとも1つを含む、前記複数のゾーン内の第3の試験ゾーンを含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項5】
前記試験グリッドは、前記ターゲット検体に結合されない共役に取り付けるための第3の固定化された抗体または第3の固定化された抗原のうちの少なくとも1つを含む、前記複数のゾーン内の制御ゾーンを含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項6】
前記試験グリッドは、固定化された抗体または固定化された抗原を含まない、前記複数のゾーン内のブランクゾーンを含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項7】
流体サンプルによる使用のためのデバイスの試験グリッドを生成する方法であって、
前記デバイス上の識別情報に対応するコードを取得することと、
前記識別情報に基づいて、試験グリッドパターン値を判定することと、
前記試験グリッドパターン値に対応する試験グリッドパターンに従って、ターゲット検体に対応する固定化された抗体または固定化された抗原のうちの少なくとも1つを、前記デバイスの多孔質膜上の二次元試験グリッド内のゾーンに塗布することと、
を備えた、前記方法。
【請求項8】
前記コードは、製造日、満了日、または製造識別子のうちの少なくとも1つに対応する、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記識別情報に基づいてモジュロを計算して、前記試験グリッドパターン値を判定することを更に備えた、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
異なる識別情報が、異なる試験グリッドパターンに対応する、請求項7に記載の方法。
【請求項11】
較正パターンを前記デバイスの筐体に塗布することを更に備えた、請求項7に記載の方法。
【請求項12】
前記コードは、前記デバイスの筐体上にプリントされる、請求項7に記載の方法。
【請求項13】
前記二次元試験グリッドは、1つ以上の試験検体に対応する1つ以上のゾーンを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項14】
前記試験グリッドパターンは、ターゲット検体の数及び線ごとの部分の数に対応し、前記二次元グリッドの前記試験グリッドパターンに対する異なる組み合わせの総数は、前記ターゲット検体の数の累乗への前記線ごとの部分の数の階乗に等しい、請求項7に記載の方法。
【請求項15】
デバイス上の流体サンプルを読み取る方法であって、
デバイスに対応するコードを取得することと、
前記コードに基づいて、試験ゾーンに関連する試験ゾーン情報を取得することと、
前記試験ゾーン情報に基づいて、ターゲット検体に対応するターゲットゾーンを識別することと、前記デバイスの試験グリッドの画像内の前記ターゲットゾーンのそれぞれの1つにおける光学信号の存在または不存在に基づいて、前記ターゲット検体の存在に対応する結果を判定することと、
を備えた、前記方法。
【請求項16】
前記コードは、ユーザインタフェースまたはセンサから取得される、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
値を判定するように、前記コードに対してモジュロ演算を実行することを更に備え、前記試験ゾーン情報は、前記値に対応する、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記筐体上の較正パターンの画像を処理することと、
前記較正パターンに基づいて、前記デバイスの較正を評価することと、
を更に備えた、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
前記デバイスが較正されないことを前記較正が示すとき、前記結果を前記判定することを抑えることを更に備えた、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記光学信号は、色を含み、前記結果を前記判定することは、
前記画像内の第1の閾値よりも多くの前記ターゲットゾーンが第1の色に対応するとき、陽性結果を判定することと、
前記画像内の第2の閾値よりも多くの前記ターゲットゾーンが第2の色に対応するとき、陰性結果を判定することと、
を含む、請求項15に記載の方法。
【請求項21】
モバイルデバイスのセンサを使用して前記画像を取得することであって、前記モバイルデバイスは、前記結果を判定する、前記取得することと、
前記モバイルデバイスのディスプレイ上で前記結果を表示することと、
を更に備えた、請求項15に記載の方法。
【請求項22】
前記試験情報を前記取得することは、前記コードに対応する試験グリッドパターンを選択することを含む、請求項15に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は概して、バイオセンサに関し、特に、機械可読診断試験並びにそれを行い及び/または処理する方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
バイオセンサ(例えば、ラテラルフローアッセイ(LFA)などのラテラルフローデバイス)は、人間または動物からのサンプル(例えば、血液サンプル、唾液サンプル、尿サンプルなど)に基づいて、人間または動物内の状態、病気などを検出することが可能なデバイスである。ターゲット検体の存在を検出して、妊娠、HIVの存在、Ebolaの存在、異なる毒素の存在などを決定するために、LFAが使用されてきた。
【図面の簡単な説明】
【0003】
【
図1A】本明細書で開示される実施例と共に説明される、強化されたラテラルフローイムノアッセイを生成するための実施例の強化されたラテラルフローイムノアッセイジェネレータを含む実施例の環境である。
【
図1B】
図1Aの強化されたラテラルフローイムノアッセイの実施例の試験グリッドを例示する。
【
図2】
図1Aの試験グリッドジェネレータの実施態様のブロック図である。
【
図3】
図1Aの強化されたラテラルフローイムノアッセイリーダの塗布の実施態様のブロック図である。
【
図4】
図1A及び/または2の試験グリッドジェネレータを実装するように実行することができる機械可読命令を表すフローチャートを例示する。
【
図5A】
図1A及び/または3の強化されたラテラルフローイムノアッセイリーダの塗布を実装するために実行することができる機械可読命令を表すフローチャートを例示する。
【
図5B】
図1A及び/または3の強化されたラテラルフローイムノアッセイリーダの塗布を実装するために実行することができる機械可読命令を表すフローチャートを例示する。
【
図6】
図1Aの強化されたラテラルフローイムノアッセイの実施例の実施態様を例示する。
【
図7】
図1A及び/または2の試験グリッドジェネレータを実装するために
図4の命令を実行するように構造化された実施例の処理プラットフォームのブロック図である。
【
図8】
図1A及び/または3の強化されたラテラルフローイムノアッセイリーダの塗布を実装するために
図5A及び/または5Bの命令を実行するように構造化された実施例の処理プラットフォームのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0004】
図面は同一縮尺ではない。代わりに、図面内で層または領域の厚みが拡大されてもよい。全体的に、同一のまたは同様の部分を指すために、図面(複数可)及び添付の詳細な説明の全体を通じて同一の参照符号が使用される。本特許において使用されるように、いずれかの部分(例えば、層、膜、エリア、領域、またはプレート)が、別の部分にある(例えば、その上に位置付けられ、その上に位置し、その上に配置され、またはその上で形成される、などである)と述べることは、言及される部分が他の部分と接触しているか、または言及される部分が、その間に位置する1つ以上の中間部分(複数可)と共に他の部分の上にあるかのいずれかであることを示す。接続参照(例えば、取り付けられ、結合され、接続され、及び接合される)は、広義に解釈されることになり、他に述べられない限り、要素の集合の間の中間部材及び要素の間の相対移動を含んでもよい。したがって、接続参照は、2つの要素が相互に直接接続され、固定された関係で接続されることを必ずしも暗に意味しない。いずれかの部分が別の部分と「接触」していると述べることは、2つの部分の間に中間部分が存在しないことを意味する。図面が明朗な線及び境界により層及び領域を示すが、それらの線及び/または境界の一部または全てが理想化されてもよい。実際に、境界及び/または線は、観察可能でなくてもよく、混合されてもよく、及び/または不規則であってもよい。
【0005】
記述子「第1」、「第2」、「第3」などは、別個に言及することができる複数の要素または構成要素を識別するときに本明細書で使用される。他に指定されない限り、またはそれらの使用のコンテキストに基づいて理解されない限り、そのような記述子は、リスト内の優先度、物理順序、もしくは配列、または時間における順序付けのいずれの意味も帰属させることを意図しないが、開示される実施例を理解することを容易にするために、複数の要素または構成要素を別個に言及するためのラベルとして使用されるにすぎない。いくつかの実施例では、記述子「第1」は、詳細な説明では要素を指すために使用されてもよく、同一の要素は、特許請求の範囲では「第2」または「第3」などの異なる記述子により言及されてもよい。そのような例では、そのような記述子が複数の要素または構成要素に言及することを容易にするために使用されるにすぎないことを理解されるべきである。
【0006】
バイオセンサまたは試験ストリップデバイス(例えば、ラテラルフローイムノアッセイ(LFA))は、サンプル(例えば、血液、尿、唾液など)を取得するための第1の領域及び特定の病気にまたは状態に対応するターゲット検体がサンプル内に存在するときの色を変化させる第2の領域を含むデバイスまたは診断試験ストリップである。例えば、ユーザは、試験ストリップデバイス、または単純に「試験ストリップ」(例えば、LFAなど)のサンプルパッドにサンプルを塗布する。塗布されると、サンプルは、ターゲット検体に特有の共役(例えば、検出可能ラベル、タグ、リンカ、抗体、抗原など)を含有する共役パッドに試験ストリップに沿って移動する。サンプルがターゲット検体を含む場合、ターゲット検体を共役と結合するために共役パッド上で化学反応が発生する。試験ストリップは、共役パッドからの共役分子(例えば、プローブ分子)の第1の組を結合する、ターゲット検体に特有の固定化された抗体及び/または抗原を含有する試験線をも含む。例えば、関心の検体が抗体である場合、陽性試験エリアは、固定化された抗原を含む。関心の検体が抗原である場合、陽性試験エリアは、固定化された抗体を含む。ラベル付けされた物質または共役は、関心の検体を結合することが可能である第1の結合成分及び第2の視覚化成分を含む。したがって、サンプル(例えば、結合されたターゲット検体を含む)が試験ゾーン(例えば、反応ゾーン)に流れるとき、試験線の抗体または抗原は、結合されたターゲット検体に結合し、それによって、ターゲット検体を固定化する。いくつかの試験ストリップでは、固定化されたターゲット検体は、ターゲット検体がサンプル内に存在していたことを識別する視覚的出力を結果としてもたらす。したがって、光学スキャナまたはユーザは、試験ゾーンの色に基づいて、ターゲット検体(例えば、状態または病気に対応する)がサンプル内に存在するかどうかを識別することができる。
【0007】
「ターゲット検体」、「検体」、または「関心の検体」は、少なくとも1つのエピトープまたは結合サイトを有する、サンプルから検出または測定されることになる化合物または構成物を指す。検体は、それに対して自然に発生する検体特有結合メンバが存在し、またはそれに対して検体特有結合メンバを作成することができる、いずれかの物質であってもよい。検体は、それらに限定されないが、毒素、有機化合物、タンパク質、ペプチド、微生物、アミノ酸、核酸、ホルモン、ステロイド、ビタミン、薬物(治療目的で投与されるものと共に違法目的で投与されるものを含む)、及び/または上記物質のいずれかに対する代謝物もしくは抗体を含む。用語「検体」は、いずれかの抗原物質、ハプテン、抗体、高分子、及び/またはそれらの組み合わせをも含む。
【0008】
「ラベル」は、視覚的手段及び/または道具的手段によって検出可能である信号を造成する能力を有するいずれかの物質を指す。本明細書で開示される実施例における使用に適切な様々なラベルは、化学的手段及び/または物理的手段を通じて信号を造成するラベルを含む。実施例は、酵素及び基質、色原体、蛍光化合物、化学発光化合物、着色または着色可能な有機ポリマーラテックス粒子、リポソーム、及び/または直接視認可能な物質を含有するその他の小胞を含む。いくつかの実施例では、放射性ラベル、コロイド金属粒子、及び/またはコロイド非金属粒子が採用される。いくつかの実施例では、ラベルは、コロイド金及びラテックス粒子を含む。
【0009】
「ラベル付けされた物質」または「共役」は、特定の結合メンバに取り付けられた検出可能ラベルを含む物質を指す。取り付けは、共有結合または非共有結合であってもよく、核酸ハイブリダイゼーションを含んでもよい。ラベルは、試験サンプル内の検体の量に直接または間接的に関連する検出可能信号をラベル付けされた物質が造成することを可能にする。ラベル付けされた物質の特定の結合メンバ成分は、検体に直接または間接的に結合するように選択される。
【0010】
「特定の結合メンバ」は、特定の結合ペアのメンバを指す(例えば、分子の1つが化学的手段または物理的手段を通じて第2の分子に特別に結合する、2つの異なる分子)。特定の結合メンバは、免疫反応物であり、それは、例えば、抗体、抗原、ハプテン、またはそれらの複合体であってもよく、抗体が使用される場合、それは、モノクローナル抗体またはポリクローナル抗体、組換えタンパク質または抗体、キメラ抗体、それらの混合物(複数可)または断片(複数可)と共に、抗体及び他の特定の結合メンバの混合物であってもよい。特定の結合メンバの特定の実施例は、ビオチン及びアビジン、抗体及びその対応する抗原(その両方が、検定されることになるサンプルへの関連性を有しない)、並びに単一の鎖状核酸及びその補体などを含む。
【0011】
「試験ストリップ」または「LFA」は、1つ以上の吸水性材料または非吸水性材料を含んでもよい。試験ストリップが1つよりも多い材料を含む場合、流体連絡においては1つ以上の材料が好ましい。試験ストリップの1つの材料は、例えば、ニトロセルロース上で上覆いされた濾紙など、試験ストリップの別の材料上で上覆いされてもよい。加えてまたは代わりに、試験ストリップは、1つ以上の異なる材料を含む領域がそれに続く、1つ以上の材料(例えば、媒体)を含む領域を含んでもよい。このケースでは、領域は、流体連絡し、相互に部分的に重なってもよくまたは重ならなくてもよい。試験ストリップに対する適切な材料は、それらに限定されないが、濾紙、クロマト紙、ニトロセルロース、酢酸セルロース、ガラス繊維、ナイロン、ダクロン、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリアクリルアミド、架橋デキストラン、アガロース、ポリアクリレート、及びセラミック材料など、セルロースから導出された材料を含む。試験ストリップの材料または材料(複数可)は任意選択で、それらの毛細管流特性または塗布されるサンプルの特性を修正するように扱われてもよい。例えば、試験ストリップのサンプル塗布領域は、塗布される尿サンプルのpHまたは特定の重力を補正して、最適な試験条件を保証するように、緩衝材により扱われてもよい。
【0012】
材料または材料(複数可)は、ストリップに切断されたシートなどの単一の構造であってもよく、またはそれは、例えば、薄層クロマトグラフィ内で発見されるなど、支持表面もしくは固体表面に結合されたいくつかのストリップもしくは粒子状材料であってもよく、総体部分として、もしくは液体接触においてのいずれかでの吸収性パッドを有してもよい。材料はまた、レーン形成を誘導するように見い出す能力を有する、その上でレーンを有するシートであってもよく、各々のレーン内で別個の検定が行われてもよい。毛細管移動による試験溶液の横断の少なくとも1つの方向が存在すると仮定すると、材料は、矩形、円形、卵形、三角形、または他の形状を有してもよい。試験溶液と中心において接触する卵形部分または円形部分などにおいて、横断の他の方向が生じてもよい。しかしながら、主な考慮事項は、予め定められたサイトへの流れの少なくとも1つの方向が存在することである。以下の議論では、例示によって、且つ限定ではなく、試験ストリップが説明される。
【0013】
支持が望まれまたは必要である、試験ストリップに対する支持は通常、水不溶性であり、非多孔質且つ剛体であることが多いが柔軟であってもよく、大抵は疎水性、且つ多孔質であってもよく、大抵はストリップと同一の長さ及び幅のものであるが、それよりも大きくまたは小さくてもよい。支持材料は、透明であってもよく、本明細書で議論される試験デバイスが組み立てられるとき、透明な支持材料は、ユーザによって視認することができる試験ストリップの側面上にあってもよく、その結果、透明な支持材料は、試験ストリップにわたって保護層を形成し、試験ストリップでは、試験デバイスの前方の開口などによって、それが外部環境に露出されることがある。支持が材料もしくは材料(複数可)の毛細管アクション、または特別でない結合検定成分と干渉せず、あるいは信号造成システムと干渉しないことのみを仮定して、多種多様な固定可能でなく、且つ固定可能でない材料、自然材料及び人工材料の両方、並びにそれらの組み合わせが採用されてもよい。例示的なポリマは、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ(4-メチルブテン)、ポリスチレン、ポリメタクリレート、ポリ(エチレンテレフタレート)、ナイロン、ポリ(ビニルブチレート)、ガラス、セラミックス、及び金属などを含む。弾性支持は、ポリウレタン、ネオプレン、ラテックス、及びシリコンゴムなどから成ってもよい。この説明の全体を通じて、LFAの説明が他のタイプの試験ストリップに適用されることの理解と共にLFAが説明される。
【0014】
いくつかの従来のLFAでは、試験結果は、読み取るときにユーザ誤りにおける増大を結果としてもたらす淡い色変化として見える。例えば、LFAは、陽性結果に対応する色を出力することがあるが、色が淡く、及び/または照明条件が十分でない場合、ユーザは、試験を陰性として解釈することがある。本明細書で開示される実施例は、人間の誤りに起因した偽陽性及び/または偽陰性を低減させ、及び/またはそうでなければ取り除く、機械により読み取り可能である強化されたLFAを生成する。
【0015】
リソースが世界の特定の領域に制限されることがあることを理由に、専用のLFAリーダは、そのような領域内で非常に高価であることがある。したがって、本明細書で開示される実施例は、専用のリーダとは反対に、スマートフォンアプリケーションを使用して読み取ることができる強化されたLFAを提供する。LFAに基づく試験の結果を読み取る能力を有することができるいくつかのスマートフォンアプリケーションが存在するが、そのようなスマートフォンアプリケーションは、位置合わせ及び/または環境光問題に起因してロバストでない。例えば、LFA試験に対するスマートフォンカメラの相対的位置が閾値範囲内にない場合、スマートフォンアプリケーションは、妥当な結果を判定することが可能でない。別の実施例では、スマートフォンが画像を捕捉するときに非常に多くの光反射が存在し、及び/または照明条件が非常に低い場合、スマートフォンアプリケーションは、妥当な結果を判定することが可能でない。
【0016】
本明細書で開示される実施例は、従来のLFAリーダの不正確な結果に対応する位置合わせ及び環境光問題に対処するための強化されたLFAを生成する。位置合わせ問題を低減させ、及び/またはそうでなければ取り除くために、本明細書で開示される実施例は、LFA筐体上で較正画像及び/またはパターンを含む。このようにして、スマートフォンのセンサに対するLFAの位置に関わらず、スマートフォンにおけるセンサは、較正画像及び/またはパターンをスキャンすることができ、LFA試験ゾーンの結果を読み取るようにそれ自体を較正することができる。加えて、規制(例えば、医療デバイス規制(MDR)及び/もしくは管内診断デバイス規制(IVDR))並びに/または規制エンティティは、スマートフォンが特定の検査要件(例えば、光学システム仕様)を満たすことを必要とすることがあり、本明細書で開示される実施例は、センサによって捕捉された較正パターンの画像に基づいて、スマートフォンのセンサが検査要件を満たすかどうかを検証するために、較正画像及び/またはパターンを利用することができる。
【0017】
環境光問題を低減させ、及び/またはそうでなければ取り除くために、本明細書で開示される実施例は、LFAの試験ゾーン(例えば、ターゲット)に冗長性を加える。例えば、特定のターゲット検体に対応する1つの試験線または試験ゾーンを有する代わりに、本明細書で開示される実施例は、同一のターゲット検体に対応する複数の試験ゾーンを有する。したがって、サンプルがターゲット検体を含む場合、ほとんどの複数の試験ゾーンは、ターゲット検体の存在のエビデンスを提示する(例えば、色変化、蛍光の存在または不存在、1つ以上の文字、数、及び/またはシンボルの存在または不存在など、例えば、光学信号を提示することによって)。本明細書で開示される実施例は、複数の試験ゾーンのいくつかが陽性試験結果を提示するかを判定することによって、試験が陽性または陰性であるかどうかを判定する。例えば、ターゲット検体に対応する5つの試験ゾーンが存在し、5つのゾーンのうちの4つが陽性結果を提示するとスマートフォンアプリケーションが判定する場合(例えば、不十分な照明、反射、センサ上の汚れなどに起因して、第5のゾーンが陰性結果を提示する)、スマートフォンアプリケーションは、特定の検体に対して試験が陽性であったと判定する。このようにして、特定の領域が非常にぼんやりとし、光が十分でなく、及び/または特定の領域にわたる反射が存在し、1つの試験ゾーンの結果に影響を与える場合、1つの試験ゾーンのいずれかの読み取り誤りを補償することができる他の試験ゾーンが存在する。したがって、冗長性が高いと、スマートフォンアプリケーションからの結果の信頼性が増大する。
【0018】
時々、不正エンティティは、偽造及び/または捏造のためにLFAをターゲットとすることがある。例えば、偽造する者は、特定のLFAを取得することがあり、利益のために頒布する偽造LFAを生成することがある。本明細書で開示される実施例は、強化されたLFAにおいて、偽造を低減させるためのセキュリティ特徴を統合する。本明細書で開示される実施例は、N個のターゲット検体に対応するLFAのL数の試験線を、L個の線に分散されるM個の部分に区分化して、二次元グリッド構造内のL*M個のターゲットゾーンを生成する。二次元グリッド構造は、少なくとも2つの空間的に別の行及び少なくとも2つの空間的に別の列を含む。本明細書で開示される実施例は、N個のターゲット検体を、試験グリッドパターン内のL*M個のターゲットゾーンのうちの1つ以上(冗長性のためにはより多くの)にランダムに割り当てる。加えて、本明細書で開示される実施例は、ターゲットゾーンのうちの1つ以上をブランクにしたままにしてもよく、及び/または1つ以上の制御ゾーン(例えば、試験ゾーンを通じて流れるサンプルから結果として生じる過度なプローブを捕捉する)に対するターゲットゾーンのうちの1つ以上に専用であってもよい。ブランクゾーン(BZ)は、i)サンプルのいずれのターゲットに特別に結合しない抗体もしくは抗原、またはii)固定化された抗原もしくは抗体を含まないゾーンである。よって、ブランクゾーンは、サンプル内にターゲット検体が存在するかどうかに関わらず、色を変化させない。制御ゾーン(CZ)は、LFA試験が読み取られる準備ができているときに色を変化させるゾーンである。このようにして、L=Mであり、またはより一般的に、(N!/(L-M)!)Nであるとき、試験ゾーン、制御ゾーン、及びブランクゾーンのランダム分布の総数は、(M!)Nに等しい。本明細書で開示される実施例は、異なる強化されたLFAに対する異なる試験グリッドパターンを生成するために、ランダム分布の総数の全てまたは一部を使用する。このようにして、特定の試験グリッドパターンがその他よりも多く使用されていることを、LFAを読み取るスマートフォンアプリケーションが識別するとき、本明細書で開示される実施例は、偽造するものによって再作成されたとして、及び偽造LFAを行うために使用されたとして、パターンをフラグ付けしてもよい。例えば、LFAが真正でなくまたは本物でないことのメッセージをスマートフォンアプリケーションが提供すること、及び/またはLFAに対して行われる試験(複数回)の結果の提示をスマートフォンアプリケーションが遮断すること、を含む、偽造を取り除くためのアクションが取られてもよい。
【0019】
図1Aは、実施例の強化されたLFAチップ、ストリップ、またはデバイス104(俯瞰図において例示される)を生成する、実施例の強化されたLFAジェネレータ101を含む実施例の環境100である。実施例の強化されたLFAジェネレータ101は、実施例の試験グリッドジェネレータ102を含む。実施例の強化されたLFAデバイス104は、実施例のサンプルパッド106、実施例の共役解放パッド108、実施例の多孔質媒体109、実施例の試験グリッド110、及び実施例のウィッキングパッド112を含む。
図1の環境100は更に、サンプルの試験結果が実施例の強化されたLFAデバイス104に適用されると判定するための実施例のリーダ114を含む。実施例のリーダ114は、実施例の強化されたLFAリーダアプリケーション116、実施例のセンサ118、及び実施例のユーザインタフェース120を含む。
【0020】
図1Aの実施例の強化されたLFAジェネレータ101は、実施例の強化されたLFAデバイス104を生成する。例えば、強化されたLFAジェネレータ101は、筐体構造(図示せず)に含まれる、実施例のサンプルパッド106、実施例の共役解放パッド108、実施例の多孔質媒体109、実施例の試験グリッド110、及び実施例のウィッキングパッド112を含むように、強化されたLFAデバイス104を生成する。加えて、強化されたLFAジェネレータ101は、コード(例えば、強化されたLFAデバイス104の筐体構造上または内の識別子(例えば、データマトリックスコード(DMC))、識別子に対応するパターンもしくは画像、並びに/または較正パターン及び/もしくは画像、バーコード、QRコードなど)及び/またはあるいはコードを送信することができる構成要素(例えば、無線周波数送信機(RFID)送信機、近接場通信(NFC)送信機など)を含んでもよい。DMCは、製造日、満了日、一意な識別製造識別子(UDI-PI)などを反映する番号またはコードであってもよい。
【0021】
図1Aの実施例の強化されたLFAジェネレータ101は、実施例の試験グリッド110及び/または強化されたLFAデバイス104の筐体構造上の識別子(例えば、DMC)、識別子に対応するパターンもしくは画像、並びに/または較正パターン及び/もしくは画像を生成するための実施例の試験グリッドジェネレータ102を含む。本明細書で更に議論されるように、実施例の試験グリッドジェネレータ102は、二次元グリッドに1つ以上の制御、1つ以上のターゲット検体、及び/または1つ以上のブランクに対応する複数の試験ゾーンを含めるために、試験グリッド110を生成する。いくつかの実施例では、ターゲット検体に対応する試験ゾーンは、試験グリッドの複数のゾーンに含まれ、それによって、LFA結果の信頼性及び/またはロバスト性を増大させるための冗長性をもたらす。実施例の試験グリッドジェネレータ102は、試験グリッドパターンを試験グリッド110に組み込む。いくつかの実施例では、試験グリッドパターンは、強化されたLFAデバイス104の識別子(例えば、DMC)に対応する。例えば、試験グリッドジェネレータ102は、試験グリッドパターンに対応する番号を結果としてもたらすDMCの関数(モジュロ関数、チェックサムなど)を計算してもよい。したがって、試験グリッドジェネレータ102は、結果として生じる番号に基づいて、試験グリッド110を構築する。例えば、強化されたLFAジェネレータ101が1,000個の異なる試験グリッドパターンを有する100,000個のLFAを生成する場合、強化されたLFAジェネレータ101が76,986番目のLFAを生成するとき、試験グリッドジェネレータ102は、番号986(例えば、76,986モジュロ1000=986)に対応する試験グリッドパターンを選択する。このようにして、強化されたLFAリーダアプリケーション116が強化されたLFAデバイス104と相互作用するとき、強化されたLFAリーダアプリケーション116は、同一の関数(例えば、モジュロ関数、チェックサムなど)に基づいて、試験グリッド110を分析するためにどの試験グリッドパターンを使用するかを判定することができる。
図2と共に、実施例の試験グリッドジェネレータ102が以下に開示される。
【0022】
図1Aの実施例の強化されたLFAデバイス104は、サンプルパッド106(例えば、サンプルパッド、サンプル領域、サンプルエリア、サンプルゾーンなど)を含むデバイスである。例えば、LFAデバイス104は、多孔質膜デバイス、多孔質媒体デバイス、流体輸送媒体デバイス、試験ストリップデバイス、ラテラルフロー試験ストリップデバイス、及び/またはいずれかの流体サンプルデバイスであってもよい。サンプルパッド106に適用される流体のサンプルを保持するためのスポンジとして作用するように、サンプルパッド106が構築される。いくつかの実施例では、サンプルパッド106は、サンプル内にあることができるターゲット検体が共役解放パッド108の成分と結合する能力を有することを保証するための緩衝材成分(例えば、塩、界面活性剤など)を含む。サンプルパッド106が浸されるとき、サンプルパッド106内で保持された流体は、共役解放パッド108に流れる。共役パッド108は、ターゲット検体を結合するように構成されたラベル付けされた物質または共役を含む。例えば、共役解放パッド108は、1つ以上のターゲット検体に特有の検出可能ラベル、タグ、リンカ、抗体、抗原などによりラベル付けされた共役またはプローブ(例えば、金、ラテックス、蛍光色素など)を含む。ターゲット検体は、特定の状態または病気に対応する成分である。したがって、サンプル内のターゲット検体の存在は、サンプルを提供した患者内の対応する状態及び/または病気の存在に対応する。サンプルがターゲット検体のうちの1つ以上を含む場合、検出可能ラベル、タグ、リンカ、抗体、抗原などによりラベル付けされた共役及び/またはプローブは、対応するターゲット検体に取り付けられる。サンプル(例えば、対応するターゲット検体がサンプル内に存在する場合にプローブを含む)は、ウィッキングパッド112に向かって強化されたLFAデバイス104の実施例の多孔質媒体109(例えば、膜、紙、及び/または他のコンパートメントフリーもしくはコンパートメントなし基質)を通じて流れ続ける。
【0023】
サンプルが
図1Aの媒体109をまたがって流れる間、サンプルは、試験グリッド110をまたがって流れる。試験グリッド110は、試験ゾーン及び/または制御ゾーンを含む。試験ゾーンは、プローブ及び/または共役と取り付けられた対応する検体により反応する特定の固定化された抗体または抗原を含む。したがって、特定の試験ゾーンに対応するターゲット検体がサンプル内に存在するとき、ターゲット検体は、例えば、色における変化(例えば、白から赤)などの光学信号を結果としてもたらす抗体により反応する。いくつかの実施例では、試験グリッド110は、過度な共役が制御ゾーンを越えて流れるときに色を変化させる制御ゾーンを含む。制御ゾーンを流れる過度な共役は、十分な共役が試験ゾーンを通じて流れたことを示す。よって、制御ゾーン内の光学信号の変化は、試験結果を読み取るためにそれが適切であるとき(例えば、試験が完了したとき)を識別する。他の実施例では、媒体109は、試験グリッド110とウィッキングパッド112との間に位置する制御線及び/またはゾーンを含んでもよい。そのような実施例では、試験グリッド110は、制御ゾーン及び/またはブランクゾーンを含まなくてもよい。試験グリッド110が複数の試験グリッドパターンの1つに対応することを理由に、試験グリッドパターンが患者及び/またはユーザと共有されない場合、結果を見ることによって、LFA試験の結果を判定することが可能でない。例えば、どのゾーン(複数可)が試験ゾーン(複数可)に対応するか、どのゾーン(複数可)が制御ゾーン(複数可)に対応するか、及び/またはどのゾーン(複数可)がブランクゾーン(複数可)に対応するかを患者及び/またはユーザが知らないことを理由に、結果は、患者及び/またはユーザにランダムに見える。したがって、そのような実施例では、実施例の強化されたLFAリーダアプリケーション116によってのみ試験グリッド110を読み取ることができ、それによって、かすかな光学的な結果及び/または十分でない照明条件によって生じるユーザエラーを低減させ、または取り除く。
図1Bと共に、試験グリッド110の実施例の実施態様が以下で更に議論される。
【0024】
実施例のウィッキングパッド112は、LFAを通じて液体を逃す吸収性材料である。いくつかの実施例では、ウィッキングパッド112は、セルロースフィルタを含む。ウィッキングパッド112は、液体の逆流を防止する。また、いくつかの実施例では、ウィッキングパッド112は、廃棄物コンテナとして作用する。
【0025】
いくつかの実施例では、結果の視認性を増大させるために、実施例の強化されたLFA104に銀増幅が適用されてもよい。そのような実施例では、強化されたLFAジェネレータ101は、自己触媒銀強化(例えば、ハイドロキノン、アミノフェノール、アスコルビン酸などの銀イオン及び還元剤)を試験グリッド110に適用してもよく、その結果、銀は、共役により反応し、サイズにおいて増幅し、それによって、より強い視覚信号を生成する。強化されたLFAジェネレータ101は、入口を含むように強化されたLFA104を構築してもよく、その結果、サンプルが適用される間または後、実施例の試験グリッド110に銀強化を適用することができる。
【0026】
図1Aの実施例のリーダ114は、強化されたLFAリーダアプリケーション116、実施例のセンサ118、及び実施例のユーザインタフェース120を含むスマートフォンである。代わりに、実施例のリーダ114は、実施例の強化されたLFAリーダアプリケーション116、実施例のセンサ118、及び/もしくは実施例のユーザインタフェース120を含み、またはそうでなければそれらと通信する、タブレット、携帯情報端末、ラップトップ、スタンドアロンLFAリーダデバイス、及び/またはいずれかの他の処理デバイスであってもよい。実施例の強化されたLFAリーダアプリケーション116は、実施例のリーダ114内でインストール、ダウンロード、またはコード化することができるアプリケーションである。いくつかの実施例では、実施例の強化されたLFAリーダアプリケーション116は、近接場通信タグまたはBluetoothデバイスを介して供給されてもよい。
【0027】
図1Aの実施例の強化されたLFAリーダアプリケーション116は、実施例のLFA構造と相互作用することによって、LFAに基づく試験の結果を識別する。強化されたLFAリーダアプリケーション116は、強化されたLFAデバイス104に対応する識別情報(例えば、DMCまたは試験グリッドパターン識別子)を取得するように、リーダ114の構成要素を制御する。強化されたLFAリーダアプリケーション116は、どの試験グリッドパターンが実施例の試験グリッド110に適用されるかを判定するための識別情報を強化されたLFAデバイス104から取得する。例えば、強化されたLFAリーダアプリケーション116は、LFA識別子及び/またはDMCを、ユーザインタフェース120から(例えば、情報を入力するようにユーザを促進することによって)、またはセンサ118から(例えば、情報に対応する、センサ118によって捕捉された画像を処理することによって)取得してもよい。いくつかの実施例では、強化されたLFAリーダアプリケーション116は、更に上記説明されたように、どの試験グリッドパターンが強化されたLFAデバイス104上で実装されるかを判定するように、識別情報に対して演算を実行してもよい(例えば、モジュロ演算、チェックサムなど)。試験グリッド110の試験グリッドパターンが判定されると、強化されたLFAリーダアプリケーション116は、試験グリッドパターンに対応する試験ゾーンの光学信号(例えば、色)を判定することによって、試験の結果を判定する。試験結果が判定されると、強化されたLFAリーダアプリケーション116は、実施例のユーザインタフェース120を使用して結果を表示し、結果をローカルデータベースに記憶し、並びに/または監視及び/もしくは統計的分析のために監視エンティティに結果を伝送する。このようにして、製造者または他の当事者は、結果を処理することができ、診断を実行することができ、及び/または特定の試験グリッドパターンが偽造される場合があるかどうか(例えば、試験グリッドパターンによるLFAからの結果の閾値数よりも多いものが判定されたかどうか)を識別することができる。いくつかの実施例では、LFAリーダアプリケーション116は、未処理データを伝送する。加えてまたは代わりに、いくつかの実施例では、LFAリーダアプリケーション116は、処理済みデータまたは1つ以上のレベルの分析から結果として生じるデータを伝送する。
図3と共に実施例の強化されたLFAリーダアプリケーション116が以下で更に開示される。
【0028】
図1Bは、
図1Aの実施例の試験グリッド110の実施態様を例示する。実施例の試験グリッド110は、25個の実施例のゾーン122(例えば、5個の行(A~E)及び5個列(1~5))を含む。代わりに、実施例の試験グリッド110を実装するために、行及び/または列の組み合わせでのいずれかの数のゾーンが使用されてもよい。
【0029】
図1Bの実施例の試験グリッド110では、「T1」を含むゾーンは、第1の病気または状態に対する試験ゾーン(例えば、第1の特定のターゲット検体がサンプル内に存在するときの色における変化など、光学信号を提示する)に対応し、「T2」を含むゾーンは、第2の病気または状態に対する試験ゾーンに対応し、「T3」を含むゾーンは、第3の病気または状態に対する試験ゾーンに対応し、「CZ」を含むゾーンは、陽性制御ゾーン(例えば、試験が準備ができているときの色における変化など、例えば、光学信号を提示する)に対応し、「BZ」を含むゾーンは、ブランクゾーンに対応する。
【0030】
実施例の試験グリッド110は、ゾーンの1つの組み合わせを表す。5個の列(例えば、線)にわたって5個の行(例えば、部分)に区分化された5個のターゲット(例えば、3つの試験及び2つの制御)が存在することを理由に、実施例の試験グリッド110において使用することができる異なる組み合わせの総数は、24,883,200,000(例えば、(5!)5)である。しかしながら、上記説明されたように、何回の試験及び/もしくは制御がグリッド内で実装されるか、何個の行及び/もしくは列がグリッドに対して使用されるか、並びに/またはグリッドのゾーンのいずれかが意図してブランクのままであるかどうかに基づいて、組み合わせの数は異なる。
【0031】
いくつかのLFAが枯渇効果の影響を受ける。枯渇効果は、ターゲットが結合、捕捉、及び/または消費され、流れの方向における第1の捕捉ゾーンが高い信号を示すときの状況である。枯渇効果が問題である場合、実施例の試験グリッド110は、1つ以上の行に特定の検体に対する試験ゾーンを含むが、枯渇効果を克服するために1つの列のみを含むように構築されてもよい。したがって、
図1Bの実施例の試験グリッド110では、各々の試験及び制御ゾーンは、行ごとであるが、各々の列において1回のみ発生する。代わりに、試験及び制御ゾーンは、より少ない行で発生してもよい。
【0032】
図2は、
図1Aの実施例の試験グリッドジェネレータ102のブロック図である。実施例の試験グリッドジェネレータ102は、実施例の試験グリッドアプリケータ200、実施例のユーザインタフェース202、実施例のモジュロディターミナ204、及び実施例の試験グリッドパターンストレージ206を含む。
【0033】
図2の実施例の試験グリッドアプリケータ200は、
図1A及び/または1Bの強化されたLFAデバイス104の試験グリッド110の構造を判定する。例えば、試験グリッドアプリケータ200は、何個の異なるターゲット検体が強化されたLFAデバイス104内で実装されるかを判定してもよく、LFAの試験グリッド内で実装することができる異なる組み合わせの閾値数を満たすように、何個のゾーンを試験グリッド110に含むかを判定してもよい。加えてまたは代わりに、実施例の試験グリッドアプリケータ200は、実施例のユーザインタフェース202を介して、ユーザ及び/または製造者から、試験グリッド110の試験、制御、及び/または構造の数を識別する命令をユーザから受信してもよい。加えて、試験グリッドアプリケータ200は、複数のLFAを生成するときに何個の異なる組み合わせの試験グリッドが使用するかを判定してもよい。
【0034】
加えて、
図2の試験グリッドアプリケータ200は、試験パターンがリーダ114にどのように示されるかを判定してもよい。例えば、新たに生成されたLFAに対して試験グリッドアプリケータ200が1500個の異なる試験グリッドパターンを生成している場合、試験グリッドアプリケータ200は、どの試験グリッドパターンが各々のLFAに対して実装されるかをどのように示すかを判定し、その結果、リーダは、試験グリッド110をどのように読み込むかを判定することができる。いくつかの実施例では、試験グリッドアプリケータ200は、試験グリッドパターンストレージ206に記憶された試験グリッドパターンの1つを選択し、試験グリッド構造の識別子(例えば、試験パターンを識別する番号またはコード)をLFAの筐体構造上で塗布する。いくつかの実施例では、試験グリッドアプリケータ200は、生成されるLFAに対応する強化されたLFAジェネレータから、DMCのモジュロまたは他の値を取得する。そのような実施例では、試験グリッドアプリケータ200は、モジュロの結果に対応する実施例の試験グリッドパターンストレージ206から試験グリッドパターンを選択してもよい。例えば、DMCが5142956であり、試験グリッドパターンストレージ206に記憶された1250個の試験グリッドパターンが存在する場合、実施例のモジュロディターミナ204は、モジュロが456(5142953 mod 1250)であると判定する。そのような実施例では、試験グリッドパターンストレージ206は、試験グリッド110を実装ために、識別子456に対応する試験パターンを選択する。
【0035】
図2の実施例のユーザインタフェース202は、試験グリッド構造をどのように構築するかに関する命令を取得するように、ユーザ及び/または製造者とインタフェースする。例えば、ユーザインタフェース202は、何回の試験を実行するか、何個の試験グリッドパターンを実装するか、何個の列及び/または行を利用するか、何個のブランク空間を含むか、何個の制御ゾーンを含むか、などに関する命令を受信してもよい。
【0036】
図2の実施例のモジュロディターミナ204は、現在生成されているLFAのコード(例えば、DMCコード)並びに実施例の試験グリッドパターンストレージ206内の試験グリッドパターンの数、及び/またはユーザ命令ごとに使用される試験グリッドパターンの数に基づいて、モジュロ関数を実行する。例えば、DMCが5142956であり、試験グリッドパターンストレージ206に記憶された1250個の試験グリッドパターンが存在する場合、実施例のモジュロディターミナ204は、モジュロが456(5142953 mod 1250)であると判定する。このようにして、
図1Aの実施例のリーダ114は、LFAに基づく試験の結果を分析するときの対応する試験グリッドパターンを識別するように、DMCパターンに基づいて同一のモジュロ関数を実行することができる。加えてまたは代わりに、モジュロディターミナ204は、試験グリッドパターンに対応する値を生成するための別のタイプの関数ジェネレータであってもよい。
【0037】
図2の実施例の試験グリッドパターンストレージ206は、識別子と共に異なる試験グリッドパターンを記憶する。試験グリッドパターンは、試験グリッドのどのゾーンが異なる試験、制御、及び/またはブランクに対応するかに対応する。このようにして、実施例の試験グリッドアプリケータ200は、リーダ114において判定することができる識別子に対応する、実施例の強化されたLFAデバイス104の試験グリッド110に、記憶された試験グリッドパターンの1つを塗布することができる。
【0038】
図3は、
図1Aの実施例の強化されたLFAリーダアプリケーション116のブロック図である。実施例の試験グリッドジェネレータ102は、実施例の構成要素インタフェース300、実施例の画像プロセッサ302、実施例の試験グリッドディターミナ304、実施例の試験グリッドディターミナ304、実施例のモジュロディターミナ305、実施例の試験グリッドパターンストレージ306、実施例のコンパレータ308、及び実施例の結果ストレージ310を含む。
【0039】
図3の実施例の構成要素インタフェース300は、実施例のリーダ114の他の構成要素とインタフェースする。例えば、構成要素インタフェース300は、ユーザに表示するために、実施例のユーザインタフェース120に、プロンプト、テキスト、及び/または画像を伝送してもよい。加えて、実施例の構成要素インタフェース300は、ユーザインタフェース120を介して、ユーザによって入力されたデータを受信する。例えば、強化されたLFAデバイス104の筐体上にプリントされたDMCコードをユーザインタフェース120にユーザが入力する場合、実施例の構成要素インタフェース300は、ユーザインタフェース120から入力されたDMCコードを取得する。加えて、実施例の構成要素インタフェース300は、センサ118が捕捉した画像を取得するように、センサ118とインタフェースする。いくつかの実施例では、構成要素インタフェース300は、結果を監視するエンティティに、LFAに基づく試験の読み取りの結果を伝送するように、リーダ114の送信機とインタフェースする。結果は、どの試験が陽性であるか、どの試験が陰性であるか、どの試験グリッドパターンが使用されたか、LFAの識別情報(例えば、DMC)、並びに/またはリーダ114及び/もしくはユーザから取得されたコンテキスト情報(例えば、タイムスタンプ、位置データ、患者情報、及び/もしくはデモグラフィックなど)を含んでもよい。このようにして、結果を監視するエンティティが、閾値数を上回る割合の特定のLFAまたは試験グリッドが使用されたと判定する場合、LFA及び/または試験グリッドを場合によっては偽造であるとフラグ付けすることができ、偽造デバイスからの試験結果に対する更なる偽造及び/または依存を防止するための後続のアクションを取ることができる。試験が実行された後にネットワーク接続が利用可能でない場合、構成要素インタフェース300は、ネットワーク接続が利用可能であることのインジケーションを受信した後に結果を伝送してもよい。
【0040】
図3の実施例の画像プロセッサ302は、実施例の構成要素インタフェース300を介してセンサ118から取得された画像を処理する。いくつかの実施例では、センサ118は、強化されたLFAデバイス104の筐体内及び/もしくは上で、並びに/またはLFAデバイス104と共に含まれるペーパワーク内及び/もしくは上にプリントされ、またはそうでなければ含まれるコード(例えば、テキスト、QRコードなど)の画像を取得し、画像プロセッサ302は、対応する情報を識別するように画像を処理する。上記説明されたように、強化されたLFAデバイス104の筐体または内側は、DMCコード、もしくは他の識別子、及び/またはDMCコードもしくは他の識別子に対応する画像(例えば、QRコード)を含んでもよい。したがって、筐体上にプリントされたテキスト及び/またはコードの画像が撮られる場合、画像プロセッサ302は、テキスト及び/またはコードの画像に基づいて、DMCコード及び/またはいずれかの他の識別情報を識別することができる。加えてまたは代わりに、強化されたLFAデバイス104は、実施例のリーダ114にコード及び/または識別子を伝送するための無線送信機(例えば、RFID、NFCなど)を含んでもよい。
【0041】
加えて、いくつかの実施例では、
図3の実施例の画像プロセッサ302は、較正パターンの画像を処理する。このようにして、実施例の画像プロセッサ302は、較正パターンの取得された画像に従って、センサ118を較正することができる。加えて、実施例の画像プロセッサ302は、センサ118の品質が最小の最適なシステム仕様を満たすために十分であるかどうかを判定するように、較正パターンの画像を処理することができる。実施例の画像プロセッサ302が、較正パターンの処理が最適なシステム仕様を満たさないことを結果としてもたらすと判定する場合、画像プロセッサ302は、LFAに基づく試験の処理を抑える。いくつかの実施例では、画像プロセッサ302は、例えば、より良好な照明条件下で最適なシステム仕様を再試験するために照明条件を改善するように、リーダ114のライトをターンオンし(例えば、構成要素インタフェース300を使用して)、及び/またはライト(例えば、リーダ114のライトもしくはリーダ114とは別個のライト)をターンオンするようユーザを促す(例えば、構成要素インタフェース300を介してユーザインタフェース120を使用して)ことによって、最適なシステム設定を改善することを試みてもよい。
【0042】
加えて、
図3の実施例の画像プロセッサ302は、試験グリッド110のどのゾーンが陽性結果を提示し、どのゾーンが陰性結果を提示したかを判定するように、強化されたLFAデバイス104の試験グリッド110の画像を処理する。上記説明されたように、ターゲット検体がサンプル内に存在する場合、試験グリッド110の対応するゾーン(複数可)は、光学信号(例えば、白から別の色になどの変化する)を提示する。したがって、画像プロセッサ302は、どのゾーンが陽性結果に対応する色(複数可)に対応するか、及びどのゾーンが陰性結果に対応する色(複数可)に対応するかを判定するように、試験グリッド110の画像を処理する。
【0043】
本明細書で更に開示されるように、実施例の試験グリッドディターミナ304は、どの試験グリッドパターンが試験グリッド110を生成するために使用されたかを識別することができる。したがって、画像プロセッサ302は、試験グリッド110の構造(例えば、列及び行の数及び/または大きさ)を知る。いくつかの実施例では、試験グリッド110の構造は、予め設定されてもよい(例えば、全てのLFAが同一の試験グリッド構造を有する)。
【0044】
図3の実施例の試験グリッドディターミナ304は、どの試験グリッドが
図1Aの実施例の試験グリッド110に対して使用されるかを判定する。上記説明されたように、ユーザは、識別情報を提供することができ(例えば、ユーザインタフェース120を使用して)、及び/または識別情報は、識別情報の撮られた画像に基づいて画像プロセッサ302によって取得されてもよい。識別情報は、試験グリッド識別子、DMCなどであってもよい。識別情報が試験グリッド識別子である場合、実施例の試験グリッドディターミナ304は、試験グリッド識別子に基づいて、試験グリッドパターンストレージ306内の対応する試験グリッドを識別する。識別情報がDMCコード、コードに対応するパターン及び/もしくは画像、並びに/または他の識別コードである場合、モジュロディターミナ305は、強化されたLFAデバイス104のDMCコード、並びに実施例の試験グリッドパターンストレージ306内の試験グリッドパターンの数及び/または強化されたLFAリーダアプリケーション116に予めプログラムされた試験グリッドパターンの数に基づいて、モジュロ関数を実行する。例えば、DMCが5142956であり、試験グリッドパターンストレージ306に記憶された1250個の試験グリッドパターンが存在する場合、実施例のモジュロディターミナ305は、モジュロが456(5142953 mod 1250)であると判定する。実施例のモジュロディターミナ305は、
図2のモジュロディターミナ305と同様の方式において動作する。このようにして、強化されたLFAリーダアプリケーション116は、強化されたLFAデバイス104の試験グリッド110を生成するために、どの試験グリッドパターンが強化されたLFAジェネレータ101によって使用されたかを判定することができる。加えてまたは代わりに、モジュロディターミナ305は、試験グリッドパターンに対応する値を生成するための別のタイプの関数であってもよい。
【0045】
図3の実施例の試験グリッドパターンストレージ306は、識別子と共に、異なる試験グリッドパターンを記憶する。試験グリッドパターンは、試験グリッドのどのゾーンが異なる試験、制御、及び/またはブランクに対応するかに対応する。試験グリッドパターンストレージ306は、
図2の試験グリッドパターンストレージ206と同一の識別子と共に、同一の試験グリッドパターンを記憶する。このようにして、実施例の試験グリッドディターミナ304は、強化されたLFAデバイス104の試験グリッド110においてどの試験グリッドパターンが使用されるかを識別することができる。
【0046】
図3の実施例のコンパレータ308は、同一のターゲット検体に対応する複数のゾーン(複数可)の結果を比較して、試験結果が陽性または陰性であるかどうかを判定する。例えば、試験グリッド110上でHIVに対応する6個のゾーンが存在する場合、コンパレータ308は、6個のゾーンの陽性結果の数及び/または陰性結果の数を1つ以上の閾値と比較する。そのような実施例では、コンパレータ308は、4個以上のゾーンが陽性結果を提示した場合に、HIVに対して試験の結果が陽性となり、3つのゾーンが陽性結果を提示されており、3つのゾーンが陰性結果を提示した場合に、HIVに対して試験の結果が陰性であったと判定してもよい。いくつかの実施例では、ゾーンの閾値数は、検出されることになる検体のタイプ、産業及び/もしくは政府規制、ユーザプレファレンス、製造者プレファレンスもしくは推薦、並びに/または基準の組み合わせに基づいてもよい。
【0047】
図3の実施例の結果ストレージ310は、いずれかの識別情報(例えば、DMC、試験グリッド識別子など)と共に、LFA試験の結果(例えば、どの試験が陽性結果、陰性結果、もしくは不確定結果、及び/またはいずれかの対応する情報を提示したか)を記憶する。いくつかの実施例では、ユーザは、ユーザインタフェース120を介して患者情報を入力することができる。そのような実施例では、患者情報の一部または全ては、結果情報に追加されてもよい(例えば、結果ストレージ310は、患者情報と共に試験結果のレコードを記憶する)。加えてまたは代わりに、実施例の構成要素インタフェース300は、結果と共に実施例の結果ストレージ310に記憶することができる、試験が実行されるときのコンテキスト情報(例えば、位置情報、日時情報など)を収集してもよい。
【0048】
図1Aの実施例の試験グリッドジェネレータ103を実装する実施例の方式が
図2に例示され、
図1Aの実施例の強化されたLFAリーダアプリケーション116を実装する実施例の方式が
図3に例示されると共に、
図2及び/または3に例示される要素、処理、及び/またはデバイスのうちの1つ以上は、いずれかの他の様式において、組み合わされてもよく、分割されてもよく、再配列されてもよく、省略されてもよく、取り除かれてもよく、及び/または実装されてもよい。更に、実施例の試験グリッドアプリケータ200、実施例のユーザインタフェース202、実施例のモジュロディターミナ204、実施例の試験グリッドパターンストレージ206、及び/または、より一般的に、
図2の実施例の試験グリッドジェネレータ102、並びに実施例の構成要素インタフェース300、実施例の画像プロセッサ302、実施例の試験グリッドディターミナ304、実施例のモジュロディターミナ305、実施例の試験グリッドパターンストレージ206、実施例のコンパレータ308、実施例の結果ストレージ310、及び/または、より一般的に、実施例の強化されたLFAリーダアプリケーション116は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、並びに/またはハードウェア、ソフトウェア、及び/もしくはファームウェアのいずれかの組み合わせによって実装されてもよい。よって、例えば、実施例の試験グリッドアプリケータ200、実施例のユーザインタフェース202、実施例のモジュロディターミナ204、実施例の試験グリッドパターンストレージ206、及び/または、より一般的に、
図2の実施例の試験グリッドジェネレータ102、並びに実施例の構成要素インタフェース300、実施例の画像プロセッサ302、実施例の試験グリッドディターミナ304、実施例のモジュロディターミナ305、実施例の試験グリッドパターンストレージ206、実施例のコンパレータ308、実施例の結果ストレージ310、及び/または、より一般的に、実施例の強化されたLFAリーダアプリケーション116のいずれかは、1つ以上のアナログもしくはデジタル回路(複数可)、論理回路、プログラム可能プロセッサ(複数可)、プログラム可能コントローラ(複数可)、グラフィックプロセシングユニット(複数可)(GPU(複数可))、デジタルシグナルプロセッサ(複数可)(DSP(複数可))、特定用途向け集積回路(複数可)(ASIC(複数可))、プログラマブル論理回路(複数可)(PLD(複数可))、及び/またはフィールドプログラマブル論理回路(複数可)(FPLD(複数可))によって実装されてもよい。純粋にソフトウェアの実施態様及び/またはファームウェアの実施態様を網羅するように本特許の装置クレームまたはシステムクレームのいずれかを読むとき、実施例の試験グリッドアプリケータ200、実施例のユーザインタフェース202、実施例のモジュロディターミナ204、実施例の試験グリッドパターンストレージ206、及び/または、より一般的に、
図2の実施例の試験グリッドジェネレータ102、並びに実施例の構成要素インタフェース300、実施例の画像プロセッサ302、実施例の試験グリッドディターミナ304、実施例のモジュロディターミナ305、実施例の試験グリッドパターンストレージ206、実施例のコンパレータ308、実施例の結果ストレージ310、及び/または、より一般的に、実施例の強化されたLFAリーダアプリケーション116の少なくとも1つは、以下で、ソフトウェア及び/またはファームウェアを含む、メモリ、デジタル多用途ディスク(DVD)、コンパクトディスク(CD)、ブルーレイディスクなど、非一時的コンピュータ可読記憶装置または記憶ディスクを含むように明確に定義される。また更に、
図2の実施例の試験グリッドジェネレータ102及び
図3の実施例の強化されたLFAリーダアプリケーション116は、
図2及び3において例示されたものに加えてもしくは代わりに、1つ以上の要素、処理、及び/もしくはデバイスを含んでもよく、並びに/または例示された要素、処理、及びデバイスのいずれかもしくは全ての1つよりも多くを含んでもよい。本明細書で使用されるように、その変形を含むフレーズ「通信している(in communication)」は、直接通信及び/または1つ以上の中間構成要素を通じた間接通信を包含し、直接物理(例えば、有線)通信及び/または一定の通信を必要とせず、むしろ、加えて、周期的間隔、スケジュールされた間隔、非周期的間隔、及び/またはワンタイムイベントにおける選択的通信を必要としない。
【0049】
図2及び/または3の試験グリッドジェネレータ102及び/または強化されたLFAリーダアプリケーション116を実装するための実施例のハードウェア論理、機械可読命令、ハードウェア実装状態機械、及び/またはいずれかのそれらの組み合わせを表すフローチャートが、
図4、5A、及び5Bに示される。機械可読命令は、
図7及び/または8と関連して以下で議論される実施例のプロセッサプラットフォーム700、800において示されるプロセッサ712、812などのコンピュータプロセッサによる実行のための1つ以上の実行可能プログラムまたは実行可能プログラムの部分(複数可)であってもよい。プログラムは、プロセッサ712、812と関連付けられたCD-ROM、フロッピーディスク、ハードドライブ、DVD、ブルーレイディスク、またはメモリなどの非一時的コンピュータ可読記憶媒体に記憶されたソフトウェアにおいて具体化されてもよいが、プログラム全体及び/またはその一部は代わりに、プロセッサ712、812以外のデバイスによって実行されてもよく、及び/またはファームウェアもしくは専用ハードウェアにおいて具体化されてもよい。更に、
図4、5A、及び/または5Bにおいて例示されるフローチャートを参照して実施例のプログラムが説明されるが、実施例の試験グリッドジェネレータ102及び/または実施例の強化されたLFAリーダアプリケーション116を実装するための多数の他の方法が代わりに使用されてもよい。例えば、ブロックの実行の順序が変更されてもよく、及び/または説明されるブロックの一部が変更されてもよく、取り除かれてもよく、もしくは組み合わされてもよい。加えてまたは代わりに、ブロックのいずれかまたは全ては、ソフトウェアまたはファームウェアを実行することなく対応する演算を実行するように構築された1つ以上のハードウェア回路(例えば、離散的及び/または統合されたアナログ及び/またはデジタル回路、FPGA、ASIC、コンパレータ、オペアンプ(op-amp)、論理回路など)によって実装されてもよい。
【0050】
本明細書で説明される機械可読命令は、圧縮されたフォーマット、暗号化されたフォーマット、断片化されたフォーマット、コンパイルされたフォーマット、実行可能フォーマット、パッケージ化されたフォーマットなどのうちの1つ以上において記憶されてもよい。本明細書で説明されるような機械可読命令は、機械実行可能命令を作成、製造、及び/または造成するために利用することができるデータ(例えば、命令、コード、コードの表現などの部分)として記憶されてもよい。例えば、機械可読命令は、1つ以上の記憶装置及び/またはコンピューティングデバイス(例えば、サーバ)上で断片化及び記憶されてもよい。機械可読命令は、コンピューティングデバイス及び/または他のマシンによってそれらを直接読み取り可能、解釈可能、及び/または実行可能にするために、インストール、修正、適応、更新、結合、補完、構成、復号、解凍、アンパック、配布、再割り当て、コンパイルなどのうちの1つ以上を必要とすることがある。例えば、機械可読命令は、別個のコンピューティングデバイス上で個々に圧縮、暗号化、及び記憶される、複数の部分に記憶されてもよく、部分は、圧縮、解凍、及び結合されるとき、本明細書で説明されるものなどのプログラムを実装する実行可能命令のセットを形成する。
【0051】
別の実施例では、機械可読命令は、コンピュータによってそれらを読み取ることができる状態において記憶されてもよいが、特定のコンピューティングデバイスまたは他のデバイス上で命令を実行するために、ライブラリ(例えば、動的リンクライブラリ(DLL))、ソフトウェア開発キット(SDK)、アプリケーションプログラミングインタフェース(API)などの追加を必要とする。別の実施例では、機械可読命令及び/または対応するプログラム(複数可)を全体的または部分的に実行することができる前に、機械可読命令が構成される必要があることがある(例えば、設定が記憶され、データが入力され、ネットワークアドレスが記録されるなど)。よって、開示される機械可読命令及び/または対応するプログラム(複数可)は、記憶されるとき、またはそうでなければ、静止または推移しているとき、機械可読命令及び/またはプログラム(複数可)の特定のフォーマットまたは状態に関わらず、そのような機械可読命令及び/またはプログラム(複数可)を包含することが意図される。
【0052】
本明細書で説明される機械可読命令は、いずれかの過去の、現在の、また後の命令言語、スクリプト言語、プログラミング言語などによって表されてもよい。例えば、機械可読命令は、以下の言語:C、C++、Java、C#、Perl、Python、JavaScript、ハイパーテキストマークアップ言語(HTML)、構造化照会言語(SQL)、Swiftなど、のいずれかを使用して表されてもよい。
【0053】
上記言及されたように、
図4、5A、及び/または5Bの実施例の処理は、情報がいずれかの継続時間の間に記憶される(例えば、延長した期間の間、永続的に、短期間のインスタンスの間、一時的にバッファするために、及び/または情報をキャッシュするために)、ハードディスクドライブ、フラッシュメモリ、リードオンリメモリ、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、キャッシュ、ランダムアクセスメモリ、及び/またはいずれかの他の記憶装置もしくは記憶ディスクなどの非一時的コンピュータ及び/または機械可読媒体に記憶された実行可能命令(例えば、コンピュータ及び/または機械可読命令)を使用して実装されてもよい。本明細書で使用されるように、非一時的コンピュータ可読媒体という用語は、いずれかのタイプのコンピュータ可読記憶装置及び/または記憶ディスクを含んで、伝播信号を排除し、伝送媒体を排除するように明確に定義される。
【0054】
「including(含む)」及び「comprising(含む)」並びに、その全ての形式及び時制)が非限定的な用語であると本明細書で使用される。よって、請求項がプリアンブルとして、またはいずれかの種類の請求項の記載の中でいずれかの形式の「include」または「comprise」(例えば、comprises、includes、comprising、including、havingなど)をいつ採用しようと、対応する請求項または記載の範囲外になることなく、追加の要素、用語などが存在してもよい。本明細書で使用されるように、フレーズ「at least(少なくとも)」は、例えば、請求項のプリアンブルにおいてtransition termとして使用され、それは、「comprising」及び「including」が無制限であるのと同様に無制限である。用語「and/or(及び/または)」は、A、B、及び/またはCなどの形式において使用されるとき、(1)A単独、(2)B単独、(3)C単独、(4)Bと共にA、(5)Cと共にA、(6)Cと共にB、並びにB及びCと共にAなど、A、B、Cのいずれかの組み合わせまたはサブセットを指す。構造、構成要素、アイテム、オブジェクト、及び/またはモノを説明するコンテキストにおいて本明細書で使用されるように、フレーズ「at least one of A and B(A及びBのうちの少なくとも1つ)」は、(1)少なくとも1つのA、(2)少なくとも1つのB、並びに(3)少なくとも1つのA及び少なくとも1つのBのいずれかを含む実施態様を指すことが意図される。同様に、構造、構成要素、アイテム、オブジェクト、及び/またはモノを説明するコンテキストにおいて本明細書で使用されるように、フレーズ「at least one of A or B(AまたはBのうちの少なくとも1つ)」は、(1)少なくとも1つのA、(2)少なくとも1つのB、並びに(3)少なくとも1つのA及び少なくとも1つのBのいずれかを含む実施態様を指すことが意図される。処理、命令、アクション、活動、及び/またはステップの実行(performance)または実行(execution)を説明するコンテキストにおいて本明細書で使用されるように、フレーズ「A及びBのうちの少なくとも1つ」は、(1)少なくとも1つのA、(2)少なくとも1つのB、並びに(3)少なくとも1つのA及び少なくとも1つのBのいずれかを含む実施態様を指すことが意図される。同様に、処理、命令、アクション、活動、及び/またはステップの実行または実行を説明するコンテキストにおいて本明細書で使用されるように、フレーズ「AまたはBのうちの少なくとも1つ」は、(1)少なくとも1つのA、(2)少なくとも1つのB、並びに(3)少なくとも1つのA及び少なくとも1つのBのいずれかを含む実施態様を指すことが意図される。
【0055】
本明細書で使用されるように、単数の言及(例えば、「a」、「an」、「first(第1の)」、「second(第2の」)など)は、複数を排除しない。用語「a」または「an」のエンティティは、本明細書で使用されるように、そのエンティティのうちの1つ以上を指す。用語「a」(または、「an」)、「one or more(1つ以上の)」、及び「at least one(少なくとも1つの)」は、本明細書で交換可能に使用されてもよい。更に、個々に記載されるが、複数の手段、要素、または方法のアクションは、例えば、単一のユニットまたはプロセッサによって実装されてもよい。加えて、個々の特徴が異なる実施例または請求項に含まれてもよいが、それらは場合によっては、組み合わされてもよく、異なる実施例または請求項に含めることは、特徴の組み合わせが実現可能でなく、及び/または有利でないことを暗に意味するものではない。
【0056】
図4は、
図1Aの実施例の強化されたLFAデバイス104の試験グリッド110を生成するように
図2の実施例の試験グリッドジェネレータ102を実装するように実行することができる機械可読命令400を表す実施例のフローチャートを例示する。
図4の命令400が
図1Aの実施例の強化されたLFAデバイス104の実施例の試験グリッド110と共に説明されるが、いずれかのタイプのいずれかの構造の試験グリッド及び/またはLFAと共に、実施例の命令400が説明及び/または実装されてもよい。
【0057】
ブロック402において、実施例の試験グリッドアプリケータ200は、LFAデバイス104に対して適用する試験の回数を判定する。例えば、強化されたLFAジェネレータ101は、ターゲット検体に対応する何回の試験が試験グリッド110上で適用されるべきかに関する命令を提供してもよい。加えてまたは代わりに、ユーザまたはアドミニストレータは、実施例のユーザインタフェース202を介して試験の回数を提供してもよい。
【0058】
ブロック404において、実施例の試験グリッドアプリケータ200は、試験グリッドに対する行列の総数を判定する。いくつかの実施例では、試験グリッドアプリケータ200は、命令(例えば、強化されたLFAジェネレータ101からの、及び/またはユーザインタフェース202を介してユーザからの)に基づいて、試験グリッドに対する行及び列の総数を判定してもよい。いくつかの実施例では、行及び/または列の総数が予め設定される。いくつかの実施例では、行及び/または列の総数は、試験の回数に対応する(例えば、3回の試験が存在する場合、3個以上の行及び/または列が存在する)。いくつかの実施例では、行及び/または列の数は、予め選択された最小量(例えば、ユーザ、アドミニストレータ、及び/または規制によって設定されてもよい)よりも多い。
【0059】
ブロック406において、実施例の試験グリッドアプリケータ200は、試験グリッドパターンがDMCに対応するかどうかを判定する。例えば、強化されたLFAジェネレータ101は、現在生成されているLFAに対応する情報を含むDMCを生成してもよい。強化されたLFAジェネレータ101は、ランダムにまたはDMCに基づいて、試験グリッドパターンストレージ206から試験グリッドを選択するように試験グリッドアプリケータ200を指示してもよい。試験グリッドパターンがDMCに対応しないと実施例の試験グリッドアプリケータ200が判定する場合(ブロック406:いいえ)、更に以下で説明されるように、制御がブロック414に継続する。試験グリッドパターンがDMCに対応すると実施例の試験グリッドアプリケータ200が判定する場合(ブロック406:はい)、実施例の試験グリッドアプリケータ200は、強化されたLFAジェネレータ101からDMCを取得する(ブロック408)。
【0060】
ブロック410において、実施例のモジュロディターミナ204は、DMCに対応する試験グリッドパターンを識別し、実施例の試験グリッドパターンストレージ206から試験グリッドパターンを選択する。
図2と共に上記開示されたように、モジュロディターミナ204は、実施例の試験グリッドパターンストレージ206に記憶された試験グリッドパターンに対応する番号を生成するように、DMCに対してモジュロ演算または別のタイプの演算(例えば、チェックサム)を実行してもよい。ブロック412において、実施例の試験グリッドアプリケータ200は、選択された試験グリッドパターンに従って、ターゲット検体に対応する固定化された抗体及び/または抗原を、強化されたLFAデバイス104の試験グリッド110のゾーンに塗布する。いくつかの実施例では、試験グリッドアプリケータ200は加えて、過度な抗体を取り付け、及び/または抗体を制御するように、制御ゾーンに対応する固定化された抗体及び/または抗原を塗布する。
【0061】
試験グリッドパターンがDMCに対応しないと実施例の試験グリッドアプリケータ200が判定する場合(ブロック406:いいえ)、実施例の試験グリッドアプリケータ200は、実施例の試験グリッドパターンストレージ206から試験グリッドパターンを選択する(ブロック414)。試験グリッドアプリケータ200は、ランダムに、直列に、及び/またはいずれかの他のパターンに基づいて、試験グリッドパターンを選択してもよい。ブロック416において、実施例の試験グリッドアプリケータ200は、選択された試験グリッドパターンに従って、ターゲット検体に対応する固定化された抗体及び/または抗原を、強化されたLFAデバイス104の試験グリッド110のゾーンに塗布する。いくつかの実施例では、試験グリッドアプリケータ200は加えて、過度な抗体を取り付け、及び/または抗体を制御するように、制御ゾーンに対応する固定化された抗体及び/または抗原を塗布する。
【0062】
ブロック418において、実施例の試験グリッドアプリケータ200は、試験ターゲットパターン識別子(例えば、テキスト、QRコードなど)を、強化されたLFAデバイス104の筐体に及び/もしくは筐体内に、並びに/またはLFAデバイス104と関連付けられた別の成分及び/もしくは紙に塗布する。このようにして、強化されたLFAリーダアプリケーション114は、試験の読み取りの目的のために、どの試験グリッドが強化されたLFAデバイス104上で使用されるかを識別することができる。ブロック420において、実施例の試験グリッドアプリケータ200は、較正パターンをLFAに塗布する。較正パターンは、リーダ114のセンサ118が十分に最適な光学システム仕様を有するかどうか、及び/またはLFAに基づく読み取りのためにセンサ118を較正するかどうかを強化されたLFAリーダアプリケーション116が判定することを可能にする。
【0063】
図5A及び5Bは、
図1Aの実施例の強化されたLFAデバイス104の試験結果を読み取るよう
図3の実施例の強化されたLFAリーダアプリケーション116を実装するように実行することができる機械可読命令500を表す実施例のフローチャートを例示する。
図1Aの実施例の強化されたLFAデバイス104と共に
図5の命令500が説明されるが、或るタイプのいずれかの構造のLFAと共に実施例の命令500が説明及び/または実装されてもよい。
【0064】
ブロック502において、実施例の構成要素インタフェース300は、強化されたLFAデバイス104から識別情報(例えば、DMC、試験グリッド識別情報など)を入力し(例えば、ユーザインタフェース120を使用して)、またはスキャンする(例えば、センサ118を使用して)ようにユーザを促す(例えば、ユーザインタフェース120を介して)。いくつかの実施例では、識別情報がスキャンされる場合(例えば、識別情報の画像を取得することによって)、実施例の画像プロセッサ302は、画像を処理することによって識別情報を判定する。加えてまたは代わりに、識別情報は、試験グリッドパターンに対応するコードであってもよい。いくつかの実施例では、構成要素インタフェース300は、受信機からコード及び/または識別情報を取得してもよい(例えば、コード及び/または識別情報がRFID、NFCなどを介して伝送されるとき)。識別情報は、実施例の試験グリッドディターミナ304に渡される。
【0065】
ブロック504において、実施例の試験グリッドディターミナ304は、識別情報に基づいて、試験グリッドパターンを判定する。例えば、試験グリッド情報が試験グリッドの識別子である場合、実施例の試験グリッドディターミナ304は、試験グリッドパターンストレージ306から、識別子に対応する試験グリッドを取得する。試験グリッド情報がDMCである場合、実施例のモジュロディターミナ305は、試験グリッド識別子を判定するよう、DMCに対してモジュロ関数または他の関数を実行し、試験グリッドディターミナ304は、試験グリッドパターンストレージ306から、識別子に対応する試験グリッドを取得する。
【0066】
ブロック506において、実施例の構成要素インタフェース300は、強化されたLFAデバイス104の筐体上で較正パターンをスキャンするようにセンサ118を指示する。較正パターンは、リーダ114の最適な光学システム仕様が最小要件を上回る場合にのみ、読み取り及び/または処理することができるパターンであってもよい。ブロック508において、実施例の画像プロセッサ302は、較正パターンが正確にスキャンされることが可能であったかどうかを判定する。較正パターンが正確にスキャンされることが可能でなかったと画像プロセッサ302が判定する場合(ブロック508:いいえ)、実施例の構成要素インタフェース300は、ユーザインタフェース120を介して、エラーメッセージを表示するプロンプトをユーザに伝送する(ブロック510)。較正パターンが正確にスキャンされることが可能でなかった場合、センサ118が最小の最適な光学システム仕様を満たすのに十分でないことを理由に、構成要素インタフェース300が、プロンプトを伝送する。
図3と共に上記説明されたように、構成要素インタフェース300は、最適な光学システム仕様を増大させることを試みるための追加のアクションを取ってもよい。
【0067】
較正パターンが正確にスキャンされることが可能であったと画像プロセッサ302が判定する場合(ブロック508:はい)、実施例の画像プロセッサ302は、較正パターンに基づいて、センサ118を較正する(例えば、構成要素インタフェース300によって送信された命令を介して)(ブロック512)。ブロック514において、画像プロセッサ302(例えば、構成要素インタフェース300を使用して)は、試験グリッド100をスキャンするようにセンサ118を指示する。例えば、構成要素インタフェース300は、センサ118を使用して試験グリッドをスキャンするように(例えば、その画像を捕捉する)ユーザを促してもよい。よって、この実施例では、試験グリッド110によって表される試験結果は、LFAデバイス104をリーダまたは他のマシンに挿入することなく読み取られる。
【0068】
ブロック516において、実施例の画像プロセッサ302は、試験グリッド110の1つ以上の試験ゾーンに対応するターゲット検体を選択する。例えば、LFAが3つの病気の診断試験に対応する場合、実施例の画像プロセッサ302は、病気の最初の1つに対するターゲット検体を選択する。
【0069】
ブロック518において、実施例の画像プロセッサ302は、選択されたターゲット検体に対応する試験グリッドパターンのターゲットゾーンを識別する。例えば、
図1Bの実施例の試験グリッド110を使用して、「x」とマーク付けされた試験ゾーンに対応する疾患に対する第1のターゲット検体を画像プロセッサ302が選択した場合、実施例の画像プロセッサは、A-1、B-2、D-3、A-4、及びA-5のゾーンを、選択されたターゲット検体に対応するターゲットゾーン(例えば、「x」)として識別する。ブロック520において、実施例の画像プロセッサ302は、識別されたターゲットゾーンに基づいて、選択された試験の結果を判定する。上記実施例を使用して、画像プロセッサ302は、A-1、B-2、D-3、A-4、及びA-5のゾーンの光学信号(例えば、色)を分析して、結果を判定する。例えば、ゾーンA-1、B-2、D-3、及びA-4が赤であり、ゾーンA-5が白である場合、実施例の画像プロセッサ302は、ゾーンA-1、B-2、D-3、及びA-4に対して陽性結果を、並びにゾーンA-5に対して陰性結果を判定する。
【0070】
ブロック522において、実施例のコンパレータ308は、陽性結果を提示する第1の閾値数よりも多いゾーンが存在するかどうかを判定する。閾値数は、分析される検体のタイプ、ユーザプレファレンス、アドミニストレータプレファレンス、産業標準、及び/または規制に基づいてもよい。閾値数よりも多いゾーンが陽性結果を提示するとコンパレータ208が判定する場合(ブロック522:はい)、コンパレータ208は、ターゲット検体に対する選択された試験を陽性としてフラグ付けし(ブロック524)、制御がブロック532に継続する。閾値数よりも多いゾーンが陽性でない結果を提示するとコンパレータ208が判定する場合(ブロック522:いいえ)、コンパレータ308は、第2の閾値数よりも多いゾーンが陰性結果を提示すると判定する(ブロック526)。ブロック526の第1の閾値は、ブロック522の第2の閾値と同一または異なってもよい。閾値数よりも多いゾーンが陰性結果を提示すると実施例のコンパレータ308が判定する場合(ブロック526:はい)、実施例のコンパレータ308は、ターゲット検体に対する選択された試験を陰性としてフラグ付けし(ブロック528)、制御がブロック532に継続する。
【0071】
陰性でない結果を閾値数よりも多いゾーンが提示すると実施例のコンパレータ308が判定する場合(ブロック526:いいえ)、実施例のコンパレータ308は、ターゲット検体に対する選択された試験を不確定としてフラグ付けする(ブロック530)。ブロック532において、実施例の画像プロセッサ302は、処理する追加のターゲット検体(複数可)が存在するかどうかを判定する。処理する追加のターゲット検体(複数可)が存在すると実施例の画像プロセッサ302が判定する場合(ブロック532:はい)、追加のターゲット検体の結果を判定するように、制御が
図5Aのブロック516に戻る。処理する追加のターゲット検体が存在しないと実施例の画像プロセッサ302が判定する場合(ブロック532:いいえ)、実施例の構成要素インタフェース300は、フラグ(複数可)に基づいて、結果を表示する命令を実施例のユーザインタフェース120に伝送する(ブロック534)。
【0072】
ブロック536において、実施例の構成要素インタフェース300は、結果と対応するLFA識別情報及び/もしくはコンテキスト情報とを監視エンティティに伝送する命令を、リーダ114の送信機に伝送し、並びに/または実施例の結果ストレージ310は、結果と対応するLFA識別情報及び/もしくはコンテキスト情報とを記憶する。結果及び対応する情報が監視エンティティに伝送される場合、監視エンティティは、結果を処理することができ、及び/または、1つ以上の強化されたLFAリーダアプリケーションからの複数の受信された結果に基づいて、病気の発生が存在するかどうかを判定し、LFAが偽造されているかどうかを識別する、などのように統計的分析を実行することができる。ネットワーク接続が現在存在しない場合、実施例の構成要素インタフェース300は、ネットワーク接続が確立されるまで、送信機への命令を遅延させてもよい。加えてまたは代わりに、実施例の構成要素インタフェース300は、周期的に、非周期的に、及び/またはトリガに基づいて、結果ストレージ310から結果を伝送してもよい(例えば、測定エンティティからの結果要求)。
【0073】
図6は、
図1Aの実施例の強化されたLFAデバイス104の実施例の実施態様を例示する。
図6は、実施例の試験演算の間の
図1の実施例の強化されたLFAデバイス104の実施例の実施態様の5個の画像600、602、604、606、608を含む。実施例の画像は、実施例のサンプルパッド106、実施例の試験グリッド110、及び実施例のLFA筐体110を例示する。例示される実施例が、特定の特定の編成において特定の数の試験ゾーンを含むが、いずれかの編成にあるいずれかの数の試験ゾーンと共に
図6が説明されてもよい。
【0074】
図6の第1の画像600(フラッシュなしに撮られた写真)は、2つの強化されたLFA(例えば、LFA104に対応する)を含み、第2の画像602(フラッシュにより撮られた写真)は、2つの強化されたLFA(例えば、LFA104に対応する)を含む。画像600、602は、サンプルがサンプルパッド106に適用された後の2つの強化されたLFAの画像である。画像600、602上の線(複数可)は、ターゲットがサンプル内に存在することに起因して、金のナノ粒子が対応する試験線の結合されることに起因して赤である。第3の画像604(フラッシュにより撮られた写真)は、サンプルが実施例のサンプルパッド106に適用され、結果の視覚的キューを増幅するために銀増幅が使用された後の実施例の強化されたLFAを含む(例えば、サンプルパッド106における色の変化に示されるような)。第3の画像604は、実施例の強化されたLFAに対する視覚的インジケーションを強化するために、銀増幅処理を適用してきた。
【0075】
第4の画像606及び第5の画像608は、第3の画像604のそれぞれの強化されたLFAの試験グリッド110の詳細図を示す。第4の画像606は、
図1A及び1Bと共に上記説明された枯渇効果を例示する。上記説明されたように、枯渇効果が問題である場合、実施例の試験グリッド110は、枯渇効果を克服するよう、1つ以上の行内であるが1つのみの列内に、特定の検体に対する試験ゾーンを含むように構築されてもよい。したがって、
図1Bの実施例の試験グリッド110では、各々の試験及び制御ゾーンは、行ごとであるが、各々の列において1回のみ発生する。代わりに、試験及び制御ゾーンは、より少ない数の行において発生してもよい。
【0076】
図7は、
図2の試験グリッドジェネレータ102を実装するよう
図4の命令を実行するように構築された実施例のプロセッサプラットフォーム700のブロック図である。プロセッサプラットフォーム700は、例えば、サーバ、パーソナルコンピュータ、ワークステーション、自己学習マシン(例えば、ニューラルネットワーク)、インターネットアプライアンス、またはいずれかの他のタイプのコンピューティングデバイスであってもよい。
【0077】
例示される実施例のプロセッサプラットフォーム700は、プロセッサ712を含む。例示される実施例のプロセッサ712は、ハードウェアである。例えば、プロセッサ712は、いずれかの所望のファミリまたは製造者からの1つ以上の集積回路、論理回路、マイクロプロセッサ、GPU、DSP、またはコントローラによって実装されてもよい。ハードウェアプロセッサは、半導体方式(例えば、シリコン方式)デバイスであってもよい。この実施例では、プロセッサは、実施例の試験グリッドアプリケータ200、実施例のユーザインタフェース202、及び実施例のモジュロディターミナ204を実装する。
【0078】
例示される実施例のプロセッサ712は、ローカルメモリ713(例えば、キャッシュ)を含む。例示される実施例のプロセッサ712は、バス718を介して、揮発性メモリ714及び不揮発性メモリ716を含むメインメモリと通信している。揮発性メモリ714は、同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(SDRAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、RAMBUS(登録商標)ダイナミックランダムアクセスメモリ(RDRAM(登録商標))、及び/またはいずれかの他のタイプのランダムアクセスメモリデバイスによって実装されてもよい。不揮発性メモリ716は、フラッシュメモリ及び/またはいずれかの他の所望のタイプのメモリデバイスによって実装されてもよい。メインメモリ714、716へのアクセスは、メモリコントローラによって制御される。実施例のローカルメモリ713は、実施例の試験グリッドパターンストレージ206を実装する。
【0079】
例示される実施例のプロセッサプラットフォーム700はまた、インタフェース回路720を含む。インタフェース回路720は、イーサネットインタフェース、ユニバーサルシリアルバス(USB)、Bluetooth(登録商標)インタフェース、近接場通信(NFC)インタフェース、及び/またはPCI expressインタフェースなど、いずれかのタイプのインタフェース標準によって実装されてもよい。
【0080】
例示される実施例では、1つ以上の入力デバイス722は、インタフェース回路720に接続される。入力デバイス(複数可)722は、ユーザがデータ及び/またはコマンドをプロセッサ712に入力することを可能にする。入力デバイス(複数可)は、例えば、オーディオセンサ、マイクロフォン、カメラ(静止もしくはビデオ)、キーボード、ボタン、マウス、タッチスクリーン、トラックパッド、トラックボール、isopoint、及び/または音声認識システムによって実装されてもよい。
【0081】
1つ以上の出力デバイス724も、例示される実施例のインタフェース回路720に接続される。出力デバイス724は、例えば、ディスプレイデバイス(例えば、発光ダイオード(LED)、有機発光ダイオード(OLED)、液晶ディスプレイ(LCD)、陰極線管ディスプレイ(CRT)、インプレーンスイッチング(IPS)ディスプレイ、タッチスクリーンなど)、触知出力デバイス、プリンタ、及び/またはスピーカによって実装されてもよい。よって、例示される実施例のインタフェース回路720は典型的には、グラフィックスドライバカード、グラフィックスドライバチップ、及び/またはグラフィックスドライバプロセッサを含む。
【0082】
例示される実施例のインタフェース回路720はまた、ネットワーク726を介した外部マシン(例えば、いずれかの種類のコンピューティングデバイス)とのデータの交換を促進するための、送信機、受信機、送受信機、モデム、レジデンシャルゲートウェイ、無線アクセスポイント、及び/またはネットワークインタフェースなどの通信デバイスを含む。通信は、例えば、イーサネット接続、デジタル加入者線(DSL)接続、電話線接続、同軸ケーブルシステム、サテライトシステム、ラインオブサイト無線システム、携帯電話システムなどを介してもよい。
【0083】
例示される実施例のプロセッサプラットフォーム700はまた、ソフトウェア及び/またはデータを記憶するための1つ以上の大容量記憶装置728を含む。そのような大容量記憶装置728の実施例は、フロッピーディスクドライブ、ハードドライブディスク、コンパクトディスクドライブ、ブルーレイディスクドライブ、リダンダントアレイオブインデペンデントディスク(RAID)システム、及びデジタル多用途ディスク(DVD)ドライブを含む。
【0084】
図4の機械実行可能命令732は、大容量記憶装置728に、揮発性メモリ714に、不揮発性メモリ716に、及び/またはCDもしくはDVDなどの着脱可能非一時的コンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよい。
【0085】
図8は、
図3の強化されたLFAリーダアプリケーションを実装するよう
図5A~5Bの命令を実行するように構築された実施例のプロセッサプラットフォーム800のブロック図である。プロセッサプラットフォーム800は、例えば、パーソナルコンピュータ、ワークステーション、自己学習マシン(例えば、ニューラルネットワーク)、モバイルデバイス(例えば、携帯電話、スマートフォン、iPad(登録商標)などのタブレット)、携帯情報端末(PDA)、パーソナルビデオレコーダ、またはいずれかの他のタイプのコンピューティングデバイスであってもよい。
【0086】
例示される実施例のプロセッサプラットフォーム800は、プロセッサ812を含む。例示される実施例のプロセッサ812は、ハードウェアである。例えば、プロセッサ812は、いずれかの所望のファミリまたは製造者からの1つ以上の集積回路、論理回路、マイクロプロセッサ、GPU、DSP、またはコントローラによって実装されてもよい。ハードウェアプロセッサは、半導体方式(例えば、シリコン方式)デバイスであってもよい。この実施例では、プロセッサは、実施例の構成要素インタフェース300、実施例の画像プロセッサ302、実施例の試験グリッドディターミナ304、実施例のモジュロディターミナ305、及び実施例のコンパレータ308を実装する。
【0087】
例示される実施例のプロセッサ812は、ローカルメモリ813(例えば、キャッシュ)を含む。例示される実施例のプロセッサ812は、バス818を介して、揮発性メモリ814及び不揮発性メモリ816を含むメインメモリと通信している。揮発性メモリ814は、SDRAM、DRAM、RDRAM(登録商標)、及び/またはいずれかの他のタイプのランダムアクセスメモリデバイスによって実装されてもよい。不揮発性メモリ816は、フラッシュメモリ及び/またはいずれかの他の所望のタイプのメモリデバイスによって実装されてもよい。メインメモリ814、816へのアクセスは、メモリコントローラによって制御される。実施例のローカルメモリ813は、実施例の試験グリッドパターンストレージ306及び実施例の結果ストレージ310を実装する。
【0088】
例示される実施例のプロセッサプラットフォーム800はまた、インタフェース回路820を含む。インタフェース回路820は、イーサネットインタフェース、USB、Bluetooth(登録商標)インタフェース、NFCインタフェース、及び/またはPCI expressインタフェースなど、いずれかのタイプのインタフェース標準によって実装されてもよい。
【0089】
例示される実施例では、1つ以上の入力デバイス822は、インタフェース回路820に接続される。入力デバイス(複数可)822は、ユーザがデータ及び/またはコマンドをプロセッサ812に入力することを可能にする。入力デバイス(複数可)は、例えば、オーディオセンサ、マイクロフォン、カメラ(静止もしくはビデオ)、キーボード、ボタン、マウス、タッチスクリーン、トラックパッド、トラックボール、isopoint、及び/または音声認識システムによって実装されてもよい。
【0090】
1つ以上の出力デバイス824も、例示される実施例のインタフェース回路820に接続される。出力デバイス824は、例えば、ディスプレイデバイス(例えば、LED、OLED、LCD、CRTディスプレイ、IPSディスプレイ、タッチスクリーンなど)、触知出力デバイス、プリンタ、及び/またはスピーカによって実装されてもよい。よって、例示される実施例のインタフェース回路820は典型的には、グラフィックスドライバカード、グラフィックスドライバチップ、及び/またはグラフィックスドライバプロセッサを含む。
【0091】
例示される実施例のインタフェース回路820はまた、ネットワーク826を介した外部マシン(例えば、いずれかの種類のコンピューティングデバイス)とのデータの交換を促進するための、送信機、受信機、送受信機、モデム、レジデンシャルゲートウェイ、無線アクセスポイント、及び/またはネットワークインタフェースなどの通信デバイスを含む。通信は、例えば、イーサネット接続、DSL接続、電話線接続、同軸ケーブルシステム、サテライトシステム、ラインオブサイト無線システム、携帯電話システムなどを介してもよい。
【0092】
例示される実施例のプロセッサプラットフォーム800はまた、ソフトウェア及び/またはデータを記憶するための1つ以上の大容量記憶装置828を含む。そのような大容量記憶装置828の実施例は、フロッピーディスクドライブ、ハードドライブディスク、コンパクトディスクドライブ、ブルーレイディスクドライブ、RAIDシステム、及びDVDドライブを含む。
【0093】
図5A~5Bの機械実行可能命令832は、大容量記憶装置828に、揮発性メモリ814に、不揮発性メモリ816に、及び/またはCDもしくはDVDなどの着脱可能非一時的コンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよい。
【0094】
上述したことから、診断試験を行い及び/または処理する実施例の方法、装置、及び製造品が開示されてきたことが理解される。開示される方法、装置、及び製造品は、診断試験の結果を判定する効率性を改善する。環境光問題を低減させ、及び/または取り除くために、本明細書で開示される実施例は、診断デバイスの試験ゾーン(例えば、ターゲット)に冗長性を追加する。加えて、本明細書で開示される実施例は、較正画像及び/またはパターンを検知するスマートフォンが検査要件を満たすかどうかを検証するために、較正画像及び/またはパターンを利用することができる。更に、本明細書で開示される実施例は、偽造を低減させるために、強化された診断デバイス内にセキュリティ特徴を統合する。したがって、開示される方法、装置、及び製造品は、診断デバイス及び診断デバイスリーダにおける1つ以上の改善(複数可)に向けられる。
【0095】
診断試験を行い及び/または処理する実施例の方法、装置、システム、及び製造品が本明細書で開示される。更なる実施例及びその組み合わせは、以下を含む:実施例1は、流体サンプルによる使用のためのデバイスであって、前記デバイスは、ターゲット検体に対する共役を含む共役パッドと、二次元グリッド内に複数のゾーンを含む試験グリッドと、を含み、前記試験グリッドは、前記共役の第1の共役によりラベル付けられた前記ターゲット検体に取り付けるための第1の固定化された抗体または第1の固定化された抗原のうちの少なくとも1つを含む、前記複数のゾーン内の第1の試験ゾーンと、前記共役の第2の共役によりラベル付けられた前記ターゲット検体に取り付けるための第2の固定化された抗体または第2の固定化された抗原のうちの少なくとも1つを含む、前記複数のゾーン内の第2の試験ゾーンと、を含む、前記デバイスを含む。
【0096】
実施例2は、前記試験グリッド内の前記第1の試験ゾーン及び前記第2の試験ゾーンの位置は、前記デバイスの識別情報に関連する、実施例1に記載のデバイスを含む。
【0097】
実施例3は、前記識別情報は、前記デバイスの筐体上に含まれる、実施例2に記載のデバイスを含む。
【0098】
実施例4は、前記ターゲット検体は、第1のターゲット検体であり、前記共役は、第1の共役であり、前記共役パッドは、第2のターゲット検体に対する第2の共役を含み、前記試験グリッドは、前記第2の共役の共役によりラベル付けられた前記第2のターゲット検体に取り付けるための第3の固定化された抗体または第3の固定化された抗原のうちの少なくとも1つを含む、前記複数のゾーン内の第3の試験ゾーンを含む、実施例1に記載のデバイスを含む。
【0099】
実施例5は、前記試験グリッドは、前記ターゲット検体に結合されない共役に取り付けるための第3の固定化された抗体または第3の固定化された抗原のうちの少なくとも1つを含む、前記複数のゾーン内の制御ゾーンを含む、実施例1に記載のデバイスを含む。
【0100】
実施例6は、前記試験グリッドは、固定化された抗体または固定化された抗原を含まない、前記複数のゾーン内のブランクゾーンを含む、実施例1に記載のデバイスを含む。
【0101】
実施例7は、流体サンプルによる使用のためのデバイスの試験グリッドを生成する方法であって、前記方法は、前記デバイス上の識別情報に対応するコードを取得することと、前記識別情報に基づいて、試験グリッドパターン値を判定することと、前記試験グリッドパターン値に対応する試験グリッドパターンに従って、ターゲット検体に対応する固定化化された抗体または固定化された抗原のうちの少なくとも1つを、前記デバイスの多孔質膜上の二次元試験グリッド内のゾーンに塗布することと、を含む、前記方法を含む。
【0102】
実施例8は、前記コードは、製造日、満了日、または製造識別子のうちの少なくとも1つに対応する、実施例7に記載の方法を含む。
【0103】
実施例9は、前記識別情報に基づいてモジュロを計算して、前記試験グリッドパターン値を判定することを更に含む、実施例7に記載の方法を含む。
【0104】
実施例10は、異なる識別情報が、異なる試験グリッドパターンに対応する、実施例7に記載の方法を含む。
【0105】
実施例11は、較正パターンを前記デバイスの筐体に塗布することを更に含む、実施例7に記載の方法を含む。
【0106】
実施例12は、前記コードは、前記デバイスの筐体上にプリントされる、実施例7に記載の方法を含む。
【0107】
実施例13は、前記二次元試験グリッドは、1つ以上の試験検体に対応する1つ以上のゾーンを含む、実施例7に記載の方法を含む。
【0108】
実施例14は、前記試験グリッドパターンは、ターゲット検体の数及び線ごとの部分の数に対応し、前記二次元グリッドの前記試験グリッドパターンに対する異なる組み合わせの総数は、前記ターゲット検体の数の累乗への前記線ごとの部分の数の階乗に等しい、実施例7に記載の方法を含む。
【0109】
実施例15は、デバイス上の流体サンプルを読み取る方法であって、前記方法は、デバイスに対応するコードを取得することと、前記コードに基づいて、試験ゾーンに関連する試験ゾーン情報を取得することと、前記試験ゾーン情報に基づいて、ターゲット検体に対応するターゲットゾーンを識別することと、前記デバイスの試験グリッドの画像内の前記ターゲットゾーンのそれぞれの1つにおける光学信号の存在または不存在に基づいて、前記ターゲット検体の存在に対応する結果を判定することと、を含む、前記方法を含む。
【0110】
実施例16は、前記コードは、ユーザインタフェースまたはセンサから取得される、実施例15に記載の方法を含む。
【0111】
実施例17は、値を判定するように、前記コードに対してモジュロ演算を実行することを更に含み、前記試験ゾーン情報は、前記値に対応する、実施例15に記載の方法を含む。
【0112】
実施例18は、前記筐体上の較正パターンの画像を処理することと、前記較正パターンに基づいて、前記デバイスの較正を評価することと、を更に含む、実施例15に記載の方法を含む。
【0113】
実施例19は、前記デバイスが較正されないことを前記較正が示すとき、前記結果を前記判定することを抑えることを更に含む、実施例18に記載の方法を含む。
【0114】
実施例20は、前記光学信号は、色を含み、前記結果を前記判定することは、前記画像内の第1の閾値よりも多くの前記ターゲットゾーンが第1の色に対応するとき、陽性結果を判定することと、前記画像内の第2の閾値よりも多くの前記ターゲットゾーンが第2の色に対応するとき、陰性結果を判定することと、を含む、実施例15に記載の方法を含む。
【0115】
実施例21は、モバイルデバイスのセンサを使用して前記画像を取得することであって、前記モバイルデバイスは、前記結果を判定する、前記取得することと、前記モバイルデバイスのディスプレイ上で前記結果を表示することと、を更に含む、実施例15に記載の方法を含む。
【0116】
実施例22は、前記試験情報を前記取得することは、前記コードに対応する試験グリッドパターンを選択することを含む、実施例15に記載の方法を含む。
【0117】
特定の実施例の方法、装置、及び製造品が本明細書で開示されてきたが、本特許の網羅範囲は、それに限定されない。逆に、本特許は、本特許の範囲内に収まる全ての方法、装置、及び製造品を適正に網羅する。
【0118】
上記請求項は以下で、この参照によってこの詳細な説明に組み込まれ、各々の請求項は、本開示の別個の実施形態としてそれ自体を主張する。
【国際調査報告】