IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 清華大学の特許一覧 ▶ 同方威視技術股▲分▼有限公司の特許一覧

<>
  • 特表-支持枠およびCT検出装置 図1
  • 特表-支持枠およびCT検出装置 図2
  • 特表-支持枠およびCT検出装置 図3
  • 特表-支持枠およびCT検出装置 図4
  • 特表-支持枠およびCT検出装置 図5
  • 特表-支持枠およびCT検出装置 図6
  • 特表-支持枠およびCT検出装置 図7
  • 特表-支持枠およびCT検出装置 図8
  • 特表-支持枠およびCT検出装置 図9
  • 特表-支持枠およびCT検出装置 図10
  • 特表-支持枠およびCT検出装置 図11
  • 特表-支持枠およびCT検出装置 図12
  • 特表-支持枠およびCT検出装置 図13
  • 特表-支持枠およびCT検出装置 図14
  • 特表-支持枠およびCT検出装置 図15
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-27
(54)【発明の名称】支持枠およびCT検出装置
(51)【国際特許分類】
   A61B 6/03 20060101AFI20230620BHJP
【FI】
A61B6/03 321D
A61B6/03 321A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022573507
(86)(22)【出願日】2021-05-25
(85)【翻訳文提出日】2022-12-09
(86)【国際出願番号】 CN2021095751
(87)【国際公開番号】W WO2021238905
(87)【国際公開日】2021-12-02
(31)【優先権主張番号】202010472922.8
(32)【優先日】2020-05-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】502192546
【氏名又は名称】清華大学
【氏名又は名称原語表記】Tsinghua University
【住所又は居所原語表記】Tsinghua University,Haidian District,Beijing 100084,P.R.China
(71)【出願人】
【識別番号】503414751
【氏名又は名称】同方威視技術股▲分▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100132241
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 博史
(74)【代理人】
【識別番号】100183265
【弁理士】
【氏名又は名称】中谷 剣一
(72)【発明者】
【氏名】張 麗
(72)【発明者】
【氏名】陳 志強
(72)【発明者】
【氏名】洪 明志
(72)【発明者】
【氏名】王 子楠
(72)【発明者】
【氏名】黄 清萍
(72)【発明者】
【氏名】張 立国
【テーマコード(参考)】
4C093
【Fターム(参考)】
4C093AA22
4C093CA35
4C093CA38
4C093EC42
4C093EC43
4C093EC44
(57)【要約】
本開示は、支持枠およびCT検出装置を提供する。該支持枠は、CT検出装置の回転フレームを支持するように構成されているものであって、軸受取付孔を含み、前記CT検出装置のスリップリング軸受が前記軸受取付孔内に配置され、前記回転フレームが前記スリップリング軸受に回転可能に設置されている本体部と、前記本体部の底部に位置し、前記本体部を支持するように構成されているベースと、横断面が、上が狭く下が広くなり、上部が前記本体部に接続され、下部が前記ベースに接続されている接続部と、を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
CT検出装置の回転フレームを支持するように構成されている支持枠であって、
軸受取付孔を含み、前記CT検出装置のスリップリング軸受が前記軸受取付孔内に配置され、前記回転フレームが前記スリップリング軸受に回転可能に設置されている本体部と、
前記本体部の底部に位置し、前記本体部を支持するように構成されているベースと、
横断面が、上が狭く下が広くなり、上部が前記本体部に接続され、下部が前記ベースに接続されている接続部と、を含む、
支持枠。
【請求項2】
前記接続部の横断面は、人字形、逆T形または逆の樹枝状に形成されている
請求項1に記載の支持枠。
【請求項3】
前記本体部の周辺に配置され、前記本体部の軸方向に沿って外方へ延びる第一支持板と、
複数の第一補強リブであって、各第一補強リブの一側が前記第一支持板の側面に接続され、各第一補強リブの前記一側に繋がる他側が前記本体部に接続されている、複数の前記第一補強リブと、をさらに含む、
請求項1または2に記載の支持枠。
【請求項4】
前記第一支持板は、前記軸受取付孔の上方に設置され、半円形に形成され、
複数の第一補強リブは、前記第一支持板の円周方向に沿って均等に配置されている、
請求項3に記載の支持枠。
【請求項5】
複数の第二補強リブをさらに含み、各第二補強リブは、前記軸受取付孔の外縁から下方へ前記本体部の底部および前記接続部を経由して前記ベースまで延びる、
請求項3に記載の支持枠。
【請求項6】
前記ベースの内部には、複数の第三補強リブが設置され、
前記第三補強リブは、十字形に形成されている、
請求項5に記載の支持枠。
【請求項7】
前記支持枠は、
一体鋳造成形の方式で製造され、または、
前記本体部および前記ベースが二つの別々の独立した部品に製造されてから、二つの部品が接続されて一つの部品を構成する、
請求項1または2に記載の支持枠。
【請求項8】
放射源および検知器が設置されている回転フレームと、
スリップリング軸受と、
請求項1-7のいずれか一項に記載の前記支持枠と、を含む、
CT検出装置。
【請求項9】
前記接続部の横断面は、人字形、逆T形または逆の樹枝状に形成されている、
請求項8に記載のCT検出装置。
【請求項10】
前記CT検出装置を共同で支持するように、前記ベースと一体に組み立てられた少なくとも一つのベース延伸部をさらに含む、
請求項8または9に記載のCT検出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本開示は、出願番号が202010472922.8であり、出願日が2020年5月29日である中国出願を基礎とし、その優先権を主張し、該中国出願の開示内容は、ここで全体として本開示に組み込まれる。
【0002】
本開示は、放射線検出の分野に関し、具体的に、支持枠および該支持枠を含むCT検出装置に関する。
【背景技術】
【0003】
従来のCT検出装置において、放射線源および検知器は、回転フレームに取り付けられ、該回転フレームは、スリップリング軸受を介して支持枠に取り付けられ、かつその中心軸線周りに回転可能であり、これによって断層走査を実現する。支持枠は、回転フレームおよびその上に取り付けられた部材を支持するので、CT検出装置における重要な部材である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、比較的に低い重量で十分な剛性および強度を実現でき、検出装置の安定化に有利な改良された支持枠および該支持枠を含むCT検出装置を提供している。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一態様によれば、CT検出装置の回転フレームを支持するように構成されている支持枠を提供しており、軸受取付孔を含み、前記CT検出装置のスリップリング軸受が前記軸受取付孔内に配置され、前記回転フレームが前記スリップリング軸受に回転可能に設置されている本体部と、前記本体部の底部に位置し、前記本体部を支持するように構成されているベースと、横断面が上が狭く下が広くなり、上部が前記本体部に接続され、下部が前記ベースに接続されている接続部と、を含む。
【0006】
本開示の例示的な実施例によれば、前記接続部の横断面は、人字形、逆T形または逆の樹枝状に形成されている。
【0007】
本開示の例示的な実施例によれば、支持枠は、前記本体部の周辺に配置され、前記本体部の軸方向に沿って外方へ延びる第一支持板と、複数の第一補強リブであって、各第一補強リブの一側が前記第一支持板の側面に接続され、各第一補強リブの前記一側に繋がる他側が前記本体部に接続されている、前記複数の第一補強リブと、をさらに含む。
【0008】
本開示の例示的な実施例によれば、前記第一支持板は、前記軸受取付孔の上方に設置され、半円形に形成され、複数の第一補強リブは、前記第一支持板の円周方向に沿って均等に配置されている。
【0009】
本開示の例示的な実施例によれば、支持枠は、前記軸受取付孔の外縁から下方へ前記本体部の底部および前記接続部を経由して前記ベースまで延びる複数の第二補強リブをさらに含む。
【0010】
本開示の例示的な実施例によれば、前記ベースの内部には、複数の第三補強リブが設置され、前記第三補強リブは、十字形に形成されている。
【0011】
本開示の例示的な実施例によれば、前記支持枠は、一体鋳造成形の方式で製造され、または、前記本体部および前記ベースが二つの別々の独立した部品に製造されてから、二つの部品が接続されて一つの部品を構成する。
【0012】
本開示の別の態様によれば、放射源および検知器が設置されている回転フレームと、スリップリング軸受と、上記実施例のいずれか1つに記載の支持枠と、を含むCT検出装置を提供している。
【0013】
本開示の例示的な実施例によれば、前記接続部の横断面は、人字形、逆T形または逆の樹枝状に形成されている。
【0014】
本開示の例示的な実施例によれば、前記CT検出装置を共同で支持するように前記ベースと一体に組み立てられた少なくとも一つのベース延伸部をさらに含む。
【0015】
以下に図面を参照して本開示を説明することにより、本開示の他の目的および利点が明らかになり、本開示を全面的に理解することに役立つことができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本開示の実施例に係るCT検出装置の斜視図
図2図1に示すCT検出装置の側面図
図3図1に示すCT検出装置の正面図
図4図1に示すCT検出装置の底面図
図5】本開示の実施例に係る支持枠の斜視図
図6図5に示す支持枠の正面図
図7図5に示す支持枠の底面図
図8】本開示の第一実施例に係る支持枠の図6における方向AAに沿って切断された横断面図
図9】本開示の第二実施例に係る支持枠の図6における方向AAに沿って切断された横断面図
図10】本開示の第三実施例に係る支持枠の図6における方向AAに沿って切断された横断面図
図11】本開示の実施例に係る検出通路の斜視図
図12図11に示す検出通路の正面図
図13図11に示す検出通路の平面図
図14図11に示す検出通路の側面図
図15図11に示す検出通路を構成する材料の断面図
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、実施例により、図面を参照しながら本開示の技術案をさらに具体的に説明する。明細書において、同一または類似の図面符号は同一または類似の部材を示す。以下に図面を参照して本開示の実施形態を説明することは、本開示の全体的な発明構想を説明するためのものであり、本開示を限定するものと理解すべきではない。
【0018】
また、以下の詳細な説明には、理解しやすくするために、多くの具体的な詳細を説明して、本開示の実施例に対する全面的な理解を提供するようにしている。しかしながら、明らかに、一つまたは複数の実施例は、これらの具体的な詳細がない場合に実施されてもよい。他の場合に、公知の構造および装置は、図示の方式で示して図面を簡略化している。
【0019】
本開示の実施例において、物品の検出通過率の要求が高まるにつれて、回転フレームにおける回転子の回転速度もそれに応じて速くなり、物品の体積の増大につれて、回転フレームの重量もますます大きくなる。回転フレームに放射源、検知器および他の電子機器が取り付けられており、これらの機器が一定の重量を有し、かつ分布が不均一であるので、回転子の高速回転および頻繁な起動停止により、その振動の発生を避けられない。このような振動は、結像品質に影響を与えるだけでなく、支持枠に伝達されて検出装置全体の安定性に悪影響を与える。これは、支持枠を含む構造部品が高い剛性および強度を有することを要求する。一方、移動性を向上させ、取り付けおよび調整の作業量を軽減させるなどの観点から、支持枠などの構造部品の重量を低減することも本分野の重要な要求となる。したがって、如何にして減量するとともに支持枠が高い強度および剛性を有することを保証するかは、早急に解決すべき技術課題である。
【0020】
本開示の実施例において、支持枠は、スリップリング軸受を支持するために用いられ、鋼板を溶接した後に加工して製造され、または、鋳鉄材料を用いて一体に鋳造成形した後に加工して製造され、その後、一般的にネジにより支持枠をベースに固定する。このように、ベースおよび支持枠は、共同で作用して、回転フレームが安定しかつ確実に回転することを保証する。
【0021】
上記実施例は、ある程度で検出装置の安定性を確保できるが、依然として以下の欠点が存在する。即ち、支持枠およびベースは、別体構造であり、接続するためには、それぞれ高精度の取付面を加工する必要がある。鋼板を用いて溶接により支持枠を製造する場合、部品加工の周期が長く、製造コストが高く、かつ製造された支持枠の重量が大きく、検出装置の安定に不利であり、一体鋳造によって支持枠を製造する場合にも、接続平面を加工する必要がある。
【0022】
上記欠点のうちの少なくとも一つに対して、本開示の別の実施例は、改良された方案を提供している。以下、図面を参照しながら本開示の実施例をより詳細に説明する。
【0023】
図1-4に示すように、本開示の実施例は、支持枠10、スリップリング軸受20、および回転フレーム30を含むCT検出装置100を提供している。回転フレーム30には、放射源および検知器が設置され、かつスリップリング軸受20に回転可能に設置されている。
【0024】
図5-10に示すように、支持枠10は、本体部11、ベース13および接続部14という三つの部材を含む。本体部11は、軸受取付孔12を含み、スリップリング軸受20は、軸受取付孔12内に配置されている。ベース13は、本体部11の底部に位置し、本体部11を支持するように構成されている。図8の紙面に平行な方向に沿って切断された接続部14の横断面は、上が狭く下が広くなり、接続部14の上部が本体部11に接続され、接続部14の下部がベース13に接続されている。このような構成で、本開示の実施例の支持部材は、比較的に低い重量で十分な剛性および強度を実現でき、さらに回転フレームの振動を低減している。
【0025】
図8に示す第一実施例において、接続部14の横断面は、人字形に形成され、これにより十分な強度および剛性を提供するとともに、支持枠の重量を軽減する。軽減された重量は、支持枠の移動性を向上させ、さらに支持枠の取り付けおよび調整過程を容易にする。
【0026】
図9に示す第二実施例において、接続部14の横断面は、逆T形に形成されている。
【0027】
図10に示す第三実施例において、接続部14の横断面は、逆の樹枝状に形成されている。本開示の接続部は、示された横断面の形状に限られず、必要に応じて他の横断面の形状を設置することができる。
【0028】
図5に示すように、支持枠10は、さらに第一支持板15を含む。第一支持板15は、本体部11の周辺に配置され、本体部11の軸方向に沿って外方へ延びる。実施例において、第一支持板15は、軸受取付孔12の上方に設置され、半円形に形成されてもよい。当然ながら、図5において第一支持板15が半円形であることを示したが、当業者は、必要に応じてそれを任意の他の適切な形状、例えば楕円形等に設計することができる。
【0029】
図5に示すように、支持枠10は、さらに複数の第一補強リブ16を含む。第一補強リブ16は、支持枠10の強度および剛性を向上させることができる。実施例において、各第一補強リブ16の一側は、第一支持板15の側面に接続され、該側に繋がる第二側は、本体部11に接続されている。
【0030】
図示された実施例において、複数の第一補強リブ16は、第一支持板15の円周方向に沿って均等に配置されている。当業者として理解できるように、複数の第一補強リブは、必ずしも第一支持板15の円周方向に沿って均等に配置される必要がなく、他の規則で配置され、例えば予め設定された間隔で配置されてもよい。また、複数の第一補強リブは、十字形の格子リブに形成されてもよい。
【0031】
図5に示すように、支持枠10は、さらに複数の第二補強リブ17を含む。第二補強リブ17は、支持部材10の強度および剛性を向上させることができる。第二補強リブ17は、軸受取付孔12の外縁から下方へ本体部11の底部および連結部14を経由してベース13まで延びている。図示された実施例において、複数の第二補強リブ17は、扁平な形状になり、かつ互いに均一に離間されている。複数の第二補強リブは、十字形の格子リブに形成されてもよい。しかしながら、本開示の実施例は、これに限られず、当業者が必要に応じて適切に調整することができる。
【0032】
図8-10に示すように、ベース13の内部には、複数の第三補強リブ18が設置されている。第三補強リブ18は、支持枠の強度および剛性を向上させることができる。図示の実施例において、第三補強リブ18は、十字形に形成されている。
【0033】
実施例において、支持枠10は、一体鋳造成形の方式で製造されてよく、これにより本体部およびベースが一体に形成される。このような方式により、従来の支持枠とベースとの間の接続過程を減少させて、加工作業量を軽減させることができる。このような過程は、アルミニウム鋳造材料を採用してもよく、これにより支持枠の重量をさらに軽減することができる。他の実施例において、このような過程は、鋳鉄材料または他の鋳造合金材料を採用してもよい。
【0034】
代替的に、支持枠の本体部およびベースは、二つの別々の独立した部品に製造されてから、二つの部品を一つの部品に接続してもよい。代替的に、本開示の実施例の支持枠は、溶接により製造されてもよい。
【0035】
図1-2に示すように、CT検出装置100は、ベース13と組み立てられている少なくとも一つのベース延伸部40をさらに含む。ベース延伸部40は、支持枠10のベース13と協働することにより、共同でCT検出装置100を支持する。
【0036】
図1-2に示すように、CT検出装置100は、さらに通路アセンブリ70を含み、検出すべき物体が通路アセンブリを通過することにより検出過程を完了する。図1-2に示すように、通路アセンブリ70は、検出通路50および少なくとも一つの伝送通路60を含む。検出通路50は、回転フレーム30の取付空間に配置され、検出すべき物体は、検出通路50において検出用放射線に照射され、戻した放射線信号が検知器によって受信され、これにより検出過程を完了する。少なくとも一つの伝送通路60は、検出通路50の基部51の両端のうちの少なくとも一方に接続されかつ連通されて、被検体が伝送通路から検出通路に伝送されるか、検出通路から伝送通路に伝送されることを可能にする。
【0037】
図1-4に示すように、本開示の実施例における支持枠10および検出通路50は、組み合わせて使用されることができ、これにより、CT検出装置の柔軟性を向上させることができる。小型物体の検出が必要である場合、実施例における支持枠の両端のうちの少なくとも一端にベース延伸部を接続し、かつそれに応じて検出通路の両端のうちの少なくとも一端に伝送通路を接続すればよい。また、メンテナンスが必要である場合、ベース延伸部および伝送通路をそれぞれ支持枠および検出通路と切断することにより、それぞれメンテナンスを行うことができ、ユーザが使用しやすくなる。
【0038】
図11-15に示すように、検出通路50は、両端が開放された基部51を含み、該基部51は、検出すべき物体が検出通路50を通過することを可能にするように構成されている。実施例において、検出通路50は、全体的に炭素繊維複合材料で一体的に形成されている。これは、通路の取り付け過程を簡略化することに役立つ。そして、検出通路が故障した場合、これは、一つの新たな検出通路を直接的に交換することを可能にし、これにより、メンテナンスのコストおよび時間を減少させることができる。
【0039】
図15に示すように、前記炭素繊維複合材料は、順に積層設置された炭素繊維層50A、アラミドハニカム紙層50B、およびアラミド層50Cを含む。前記炭素繊維複合材料は、良好な耐摩耗性および剛性を有し、かつ軽いという利点を有する。
【0040】
図11に示すように、基部51の両端のうちの少なくとも一方に接続面52が設置され、伝送通路60に接続されるように構成されて、貫通する通路アセンブリ70を形成する。実施例において、接続部材(例えばネジ)により伝送通路60を検出通路50に固定するように、接続面52には接続孔(例えばネジ孔)が含まれている。
【0041】
図11および図13に示すように、基部51の外側には、鉛板を取り付けるための少なくとも一つの環状部材53が配置されている。実施例において、基部51の外側には、鉛板が取り付けられていない領域が含まれ、これにより、検出用放射線が前記領域から入射することを可能にする。図面に示すように、二つの環状部材53の間に鉛板が取り付けられていない領域を設置することができ、当然ながら、当業者が実際の必要に応じて設置してもよい。
【0042】
図12に示すように、通路アセンブリ70は、検出通路50および伝送通路60の底部に位置する伝送ベルト通路72をさらに含む。伝送ベルト通路72は、伝送ベルトが通過するように構成され、これにより、被検体が検出通路および伝送通路を通過することを可能にする。
【0043】
当業者として理解できるように、上記実施例がいずれも例示的なものであり、当業者がそれを改善することができ、各実施例に記載の構造が構造または原理の衝突が発生しない場合に自由に組み合わせることができる。
【0044】
図面を参照しながら本開示を説明したが、図面に開示された実施例は、本開示の好ましい実施形態を例示的に説明することを目的とし、本開示を限定するものと理解すべきではない。
【0045】
本開示の全体的な発明構想のいくつかの実施例が表示されて説明されたが、当業者が理解できるように、本開示の全体的な発明構想の原則および精神から逸脱しない場合、これらの実施例を変更することができ、本開示の範囲は、特許請求の範囲およびそれらの均等物で限定される。
【0046】
なお、「含む」という用語が他の素子またはステップを排除しなく、「一」または「一つ」という用語が複数を排除しないことに注意すべきである。また、特許請求の範囲における任意の部材の符号は、本開示の範囲を限定するものと理解すべきではない。
【符号の説明】
【0047】
100 CT検出装置
10 支持枠
11 本体部
12 軸受取付孔
13 ベース
14 接続部
15 第一支持板
16 第一補強リブ
17 第二補強リブ
18 第三補強リブ
20 スリップリング軸受
30 回転フレーム
40 ベース延伸部
50 検出通路
50A 炭素繊維層
50B アラミドハニカム紙層
50C アラミド層
51 基部
52 接続面
53 環状部材
60 伝送通路
70 通路アセンブリ
72 伝送ベルト通路
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
【国際調査報告】