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特表2023-527327ユニットピクセル及びディスプレイ装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-28
(54)【発明の名称】ユニットピクセル及びディスプレイ装置
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/30 20060101AFI20230621BHJP
   G09F 9/33 20060101ALI20230621BHJP
   H01L 33/00 20100101ALI20230621BHJP
   H01L 33/62 20100101ALI20230621BHJP
【FI】
G09F9/30 330
G09F9/33
H01L33/00 L
H01L33/62
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022571773
(86)(22)【出願日】2021-05-20
(85)【翻訳文提出日】2022-11-21
(86)【国際出願番号】 KR2021006290
(87)【国際公開番号】W WO2021235869
(87)【国際公開日】2021-11-25
(31)【優先権主張番号】63/028,784
(32)【優先日】2020-05-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/071,522
(32)【優先日】2020-08-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/322,129
(32)【優先日】2021-05-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】506029004
【氏名又は名称】ソウル バイオシス カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SEOUL VIOSYS CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】65-16,Sandan-ro 163 Beon-gil,Danwon-gu,Ansan-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ナムグ・チャ
(72)【発明者】
【氏名】サン・ミン・キム
(72)【発明者】
【氏名】ソンチャン・パク
(72)【発明者】
【氏名】ヨンキュ・パク
(72)【発明者】
【氏名】ジェ・ヘ・リム
(72)【発明者】
【氏名】ジンキュ・ジャン
【テーマコード(参考)】
5C094
5F142
【Fターム(参考)】
5C094AA15
5C094AA31
5C094BA02
5C094BA23
5C094CA19
5C094DB01
5C094EA04
5C094ED15
5C094FB01
5C094FB15
5C094HA03
5C094HA08
5C094JA08
5F142AA51
5F142BA32
5F142CA11
5F142CA13
5F142CB14
5F142CB22
5F142CB23
5F142CD02
5F142CD16
5F142CD18
5F142CD32
5F142DB02
5F142DB17
5F142GA02
(57)【要約】
本開示の一実施例に係るユニットピクセルは、透明基板;前記透明基板上に整列された複数の発光素子;前記各発光素子に電気的に接続された各接続層;及び前記各接続層の上部に配置され、前記各接続層に電気的に接続された各ボンディングパッド;を含み、前記各ボンディングパッドは、それぞれ前記各発光素子のうち少なくとも一つと垂直方向に部分的に重畳する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
透明基板;
前記透明基板上に整列された複数の発光素子;
前記各発光素子に電気的に接続された各接続層;及び
前記各接続層の上部に配置され、前記各接続層に電気的に接続された各ボンディングパッド;
を含み、
前記各ボンディングパッドは、それぞれ前記各発光素子のうち少なくとも一つと垂直方向に部分的に重畳するユニットピクセル。
【請求項2】
前記各ボンディングパッドのうち少なくとも一つは、前記各発光素子のうち2個の発光素子と垂直方向に部分的に重畳する、請求項1に記載のユニットピクセル。
【請求項3】
前記透明基板は、前記各発光素子に向かう面に凹凸パターンを有する、請求項1に記載のユニットピクセル。
【請求項4】
前記複数の発光素子は、それぞれ前記透明基板に向かう面に形成された第1凹凸パターン、及び前記第1凹凸パターン上に形成された第2凹凸パターンを有する、請求項1に記載のユニットピクセル。
【請求項5】
前記複数の発光素子は、互いに異なる色相の光を放出する少なくとも3個の発光素子を含み、
前記少なくとも3個の発光素子は一列に配列された、請求項1に記載のユニットピクセル。
【請求項6】
前記透明基板と前記各発光素子との間に配置された光遮断層;及び
前記光遮断層と前記各発光素子との間に配置された接着層;
をさらに含み、
前記光遮断層は、前記各発光素子で生成された光が通過する各窓を有し、
前記各発光素子は、前記各窓に対応して配置された、請求項1に記載のユニットピクセル。
【請求項7】
前記透明基板と前記光遮断層との間に配置された表面層をさらに含む、請求項6に記載のユニットピクセル。
【請求項8】
前記発光素子を覆う段差調節層をさらに含み、
前記段差調節層は、前記各発光素子を露出させる各開口部を有し、
前記各接続層は、前記段差調節層上に配置され、前記段差調節層の各開口部を介して前記各発光素子に電気的に接続された、請求項6に記載のユニットピクセル。
【請求項9】
前記各接続層を覆う絶縁物質層をさらに含み、
前記絶縁物質層は、前記各接続層を露出させる各開口部を有し、
前記各ボンディングパッドは、前記絶縁物質層の各開口部を介して前記各接続層に電気的に接続された、請求項8に記載のユニットピクセル。
【請求項10】
前記絶縁物質層は、前記各接続層の側面と共に前記段差調節層の側面を覆う、請求項9に記載のユニットピクセル。
【請求項11】
前記絶縁物質層は、前記段差調節層の厚さより薄い厚さを有する、請求項10に記載のユニットピクセル。
【請求項12】
前記段差調節層及び前記絶縁物質層はポリイミドで形成された、請求項10に記載のユニットピクセル。
【請求項13】
前記各発光素子は、それぞれ、
第1導電型半導体層、第2導電型半導体層、及び前記第1導電型半導体層と第2導電型半導体層との間に介在した活性層を含む発光構造体;及び
前記発光構造体上に配置された第1電極パッド及び第2電極パッド;
を含み、
前記段差調節層の各開口部は、前記第1及び第2電極パッドを露出させる、請求項8に記載のユニットピクセル。
【請求項14】
前記各発光素子は、それぞれ前記発光構造体と前記第1及び第2電極パッドとの間に配置された絶縁層をさらに含み、
前記絶縁層は分布ブラッグ反射器を含む、請求項13に記載のユニットピクセル。
【請求項15】
前記各発光素子は、赤色発光素子、緑色発光素子、及び青色発光素子を含み、
前記青色発光素子の絶縁層は、前記赤色発光素子及び前記緑色発光素子の各絶縁層より低い反射率を有する、請求項14に記載のユニットピクセル。
【請求項16】
前記透明基板は、300μm×300μm未満の面積を有する、請求項1に記載のユニットピクセル。
【請求項17】
各パッドを有する回路基板;
前記回路基板上に配置された複数のユニットピクセル;及び
前記各ユニットピクセルを前記各パッドにボンディングする各ボンディング材;
を含み、
前記ユニットピクセルのそれぞれは、
透明基板;
前記透明基板上に整列された複数の発光素子;
前記各発光素子に電気的に接続された各接続層;及び
前記各接続層の上部に配置され、前記各接続層に電気的に接続された各ボンディングパッド;
を含み、
前記各ボンディングパッドは、それぞれ前記各発光素子のうち少なくとも一つと垂直方向に部分的に重畳し、
前記各ボンディング材は、前記各ボンディングパッドと前記回路基板上の各パッドとをボンディングする、ディスプレイ装置。
【請求項18】
前記各ボンディング材はソルダーである、請求項17に記載のディスプレイ装置。
【請求項19】
前記ユニットピクセルは、
前記透明基板と前記各発光素子との間に配置された光遮断層;及び
前記光遮断層と前記各発光素子との間に配置された接着層;
をさらに含み、
前記光遮断層は、前記各発光素子で生成された光が通過する各窓を有し、
前記各発光素子は、前記各窓に対応して配置された、請求項17に記載のディスプレイ装置。
【請求項20】
前記透明基板は、300μm×300μm未満の面積を有する、請求項17に記載のディスプレイ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
例示的な各実施例は、発光素子を有するユニットピクセル及びそれを有するディスプレイ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
発光素子は、無機光源である発光ダイオードを用いた半導体素子であって、ディスプレイ装置、車両用ランプ、一般照明などの多くの分野に多様に用いられている。発光ダイオードは、寿命が長く、消費電力が低く、応答速度が速いという長所を有するので、既存の光源に迅速に取って代わっている。
【0003】
一方、従来の発光ダイオードは、ディスプレイ装置でバックライト光源として主に使用されたが、近年、発光ダイオードを用いて直接イメージを具現するディスプレイ装置が開発されている。このようなディスプレイは、マイクロLEDディスプレイと称されることもある。
【0004】
ディスプレイ装置は、一般に、青色、緑色及び赤色の混合色を用いて多様な色相を具現する。ディスプレイ装置は、多様なイメージを具現するために複数のピクセルを含み、各ピクセルは、青色、緑色及び赤色のサブピクセルを備える。これらのサブピクセルの色相を通じて特定のピクセルの色相が定められ、これらのピクセルの組み合わせによってイメージが具現される。
【0005】
マイクロLEDディスプレイの場合、各サブピクセルに対応してマイクロLEDが2次元平面上に配列され、これによって、一つの基板上に多くの個数のマイクロLEDが配置される必要がある。ところが、マイクロLEDは、そのサイズが、例えば、200マイクロ以下、さらに100マイクロ以下と非常に小さく、このような小さいサイズによって多様な問題が発生する。特に、小さい発光ダイオードをハンドリングすることが難しいので、ディスプレイ用パネル上に発光ダイオードを直接実装することは容易でない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
例示的な各実施例は、回路基板に実装するのに適したユニットピクセル及びそれを有するディスプレイ装置を提供する。
【0007】
例示的な各実施例は、高信頼性のユニットピクセル及びそれを有するディスプレイ装置を提供する。
【0008】
例示的な各実施例は、小型ユニットピクセルでバンプパッドの接触面積を増加できるユニットピクセル及びそれを有するディスプレイ装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
例示的な実施例は、ユニットピクセルを提供するが、このユニットピクセルは、透明基板;前記透明基板上に整列された複数の発光素子;前記各発光素子に電気的に接続された各接続層;及び前記各接続層の上部に配置され、前記各接続層に電気的に接続された各ボンディングパッド;を含み、前記各ボンディングパッドは、それぞれ前記各発光素子のうち少なくとも一つと垂直方向に部分的に重畳する。
【0010】
例示的な実施例は、ディスプレイ装置を提供するが、このディスプレイ装置は、各パッドを有する回路基板;前記回路基板上に配置された複数のユニットピクセル;及び前記各ユニットピクセルを前記各パッドにボンディングする各ボンディング材;を含み、前記ユニットピクセルのそれぞれは、透明基板;前記透明基板上に整列された複数の発光素子;前記各発光素子に電気的に接続された各接続層;及び前記各接触層の上部に配置され、前記各接続層に電気的に接続された各ボンディングパッド;を含み、前記各ボンディングパッドは、それぞれ前記各発光素子のうち少なくとも一つと垂直方向に部分的に重畳し、前記各ボンディング材は、前記各ボンディングパッドと前記回路基板上の各パッドとをボンディングする。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】一実施例に係るディスプレイ装置を説明するための概略的な平面図である。
図2A】一実施例に係る発光素子を説明するための概略的な平面図である。
図2B図2AのA-A線に沿って切り取られた概略的な断面図である。
図3A】第1実施例に係るユニットピクセルを説明するための概略的な平面図である。
図3B図3AのB-B線に沿って切り取られた概略的な断面図である。
図4A】一実施例に係るピクセルモジュールを説明するための概略的な平面図である。
図4B図4AのC-C線に沿って切り取られた概略的な断面図である。
図4C】一実施例に係るピクセルモジュールを説明するための概略的な背面図である。
図4D】一実施例に係るピクセルモジュールを説明するための概略的な回路図である。
図4E】一実施例に係るピクセルモジュールを説明するための概略的な回路図である。
図5A】第1実施例に係るユニットピクセルを実装するときに発生する問題を説明するための概略図である。
図5B】第1実施例に係るユニットピクセルを実装するときに発生した欠陥を示すイメージである。
図6A】第2実施例に係るユニットピクセルを説明するための概略的な平面図である。
図6B図6AのD-D線に沿って切り取られた概略的な断面図である。
図7】第2実施例に係るユニットピクセルを実装したディスプレイ装置を説明するための概略的な断面図である。
図8】第2実施例に係る各ユニットピクセルを用いて形成したディスプレイ装置のいくつかのディスプレイ画面を示す各イメージである。
図9A】第3実施例に係るユニットピクセルを説明するための概略的な平面図である。
図9B図9AのE-E線に沿って切り取られた概略的な断面図である。
図10A】第3実施例に係るユニットピクセルを製造する方法を説明するための概略的な断面図である。
図10B】第3実施例に係るユニットピクセルを製造する方法を説明するための概略的な断面図である。
図10C】第3実施例に係るユニットピクセルを製造する方法を説明するための概略的な断面図である。
図10D】第3実施例に係るユニットピクセルを製造する方法を説明するための概略的な断面図である。
図10E】第3実施例に係るユニットピクセルを製造する方法を説明するための概略的な断面図である。
図10F】第3実施例に係るユニットピクセルを製造する方法を説明するための概略的な断面図である。
図11A】一実施例に係る発光素子を説明するための概略的な平面図である。
図11B図11AのF-F線に沿って切り取られた概略的な断面図である。
図12】一実施例に係る発光素子の表面凹凸パターンを説明するための概略的な断面図である。
図13】発光素子の表面凹凸パターンを示すSEMイメージである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、添付の各図面を参照して本開示の各実施例を詳細に説明する。次に紹介する各実施例は、本開示の属する技術分野で通常の技術者に本開示の思想を十分に伝達するために例として提供されるものである。したがって、本開示は、以下で説明する各実施例に限定されなく、他の形態に具体化されることもある。そして、各図面において、構成要素の幅、長さ、厚さなどは、便宜のために誇張して表現する場合がある。また、一つの構成要素が他の構成要素の「上部に」又は「上に」あると記載された場合、各部分が他の部分の「直上部に」又は「直上に」ある場合のみならず、各構成要素と他の構成要素との間に更に他の構成要素が介在した場合も含む。明細書全体にわたって同一の参照番号は、同一の構成要素を示す。
【0013】
例示的な実施例に係るユニットピクセルは、透明基板;前記透明基板上に整列された複数の発光素子;前記各発光素子に電気的に接続された各接続層;及び前記各接続層の上部に配置され、前記各接続層に電気的に接続された各ボンディングパッド;を含み、前記各ボンディングパッドは、それぞれ前記各発光素子のうち少なくとも一つと垂直方向に部分的に重畳する。
【0014】
各ボンディングパッドを各発光素子と重畳するように配置することによって、各ボンディングパッドの面積を増加させることができ、リフロー工程などを用いてユニットピクセルを回路基板上に安定的に実装させることができる。
【0015】
前記各ボンディングパッドのうち少なくとも一つは、前記各発光素子のうち2個の発光素子と垂直方向に部分的に重畳し得る。
【0016】
前記透明基板は、前記各発光素子に向かう面に凹凸パターンを有することができる。前記凹凸パターンにより、各発光素子から放出される光の指向角を均一にすることができる。
【0017】
前記複数の発光素子は、それぞれ前記透明基板に向かう面に形成された第1凹凸パターン、及び前記第1凹凸パターン上に形成された第2凹凸パターンを有することができる。前記第1及び第2凹凸パターンによって光抽出効率を改善することができ、各発光素子の指向角を均一にすることができる。
【0018】
前記複数の発光素子は、互いに異なる色相の光を放出する少なくとも3個の発光素子を含むことができ、前記少なくとも3個の発光素子は一列に配列されてもよい。
【0019】
前記ユニットピクセルは、前記透明基板と前記発光素子との間に配置された光遮断層;及び前記光遮断層と前記各発光素子との間に配置された接着層;をさらに含むことができ、前記光遮断層は、前記各発光素子で生成された光が通過する各窓を有することができ、前記各発光素子は、前記各窓に対応して配置されてもよい。
【0020】
前記ユニットピクセルは、前記透明基板と前記光遮断層との間に配置された表面層をさらに含むことができる。
【0021】
前記表面層は、前記光遮断層の接着力を向上させ、光遮断層が透明基板から剥離されることを防止する。
【0022】
前記ユニットピクセルは、前記発光素子を覆う段差調節層をさらに含むことができ、前記段差調節層は、前記各発光素子を露出させる各開口部を有することができ、前記各接続層は、前記段差調節層上に配置され、前記段差調節層の各開口部を介して前記各発光素子に電気的に接続されてもよい。
【0023】
前記ユニットピクセルは、前記各接続層を覆う絶縁物質層をさらに含むことができ、前記絶縁物質層は、前記各接続層を露出させる各開口部を有することができ、前記各ボンディングパッドは、前記絶縁物質層の各開口部を介して前記各接続層に電気的に接続されてもよい。
【0024】
前記絶縁物質層は、前記各接続層の側面と共に、前記段差調節層の側面を覆うことができる。
【0025】
一実施例において、前記絶縁物質層は、前記段差調節層の厚さより薄い厚さを有することができる。
【0026】
一実施例において、前記段差調節層及び前記絶縁物質層は、ポリイミドで形成されてもよい。
【0027】
前記各発光素子は、それぞれ第1導電型半導体層、第2導電型半導体層、及び前記第1導電型半導体層と第2導電型半導体層との間に介在した活性層を含む発光構造体;及び前記発光構造体上に配置された第1電極パッド及び第2電極パッド;を含むことができ、前記段差調節層の各開口部は、前記第1及び第2電極パッドを露出させることができる。
【0028】
前記各発光素子は、それぞれ前記発光構造体と前記第1及び第2電極パッドとの間に配置された絶縁層をさらに含むことができ、前記絶縁層は、分布ブラッグ反射器を含むことができる。
【0029】
前記各発光素子は、赤色発光素子、緑色発光素子、及び青色発光素子を含むことができ、前記青色発光素子の絶縁層は、前記赤色及び緑色発光素子の各絶縁層より低い反射率を有することができる。前記青色発光素子の絶縁層の反射率を低下させることによって、赤色光、緑色光、及び青色光の色混合比率を容易に調節することができる。
【0030】
一実施例において、前記透明基板は、300μm×300μm未満、さらに、200μm×200μm以下の面積を有することができる。
【0031】
例示的な実施例に係るディスプレイ装置は、各パッドを有する回路基板;前記回路基板上に配置された複数のユニットピクセル;及び前記各ユニットピクセルを前記各パッドにボンディングする各ボンディング材;を含み、前記ユニットピクセルのそれぞれは、透明基板;前記透明基板上に整列された複数の発光素子;前記各発光素子に電気的に接続された各接続層;及び前記各接続層の上部に配置され、前記各接続層に電気的に接続された各ボンディングパッド;を含み、前記各ボンディングパッドは、それぞれ前記各発光素子のうち少なくとも一つと垂直方向に部分的に重畳し、前記各ボンディング材は、前記各ボンディングパッドと前記回路基板上の各パッドをボンディングする。
【0032】
前記各ボンディング材はソルダーであってもよい。
【0033】
前記ユニットピクセルは、前記透明基板と前記各発光素子との間に配置された光遮断層;及び前記光遮断層と前記各発光素子との間に配置された接着層;をさらに含むことができ、前記光遮断層は、前記各発光素子で生成された光が通過する各窓を有し、前記各発光素子は、前記各窓に対応して配置されてもよい。
【0034】
前記透明基板は、300μm×300μm未満、さらに、200μm×200μm以下の面積を有することができる。
【0035】
以下、添付の各図面を参照して、本開示の実施例をより詳細に説明する。
【0036】
図1は、本開示の一実施例に係るディスプレイ装置を説明するための概略的な平面図である。
【0037】
図1を参照すると、ディスプレイ装置10000は、パネル基板2100及び複数のピクセルモジュール1000を含む。
【0038】
ディスプレイ装置10000は、特に限定されることはないが、マイクロLED TV、スマートウォッチ、VRヘッドセットなどのVRディスプレイ装置、又は拡張現実メガネなどのARディスプレイ装置を含むことができる。
【0039】
パネル基板2100は、受動マトリックス駆動又は能動マトリックス駆動のための回路を含むことができる。一実施例において、パネル基板2100は、内部に配線及び抵抗を含むことができ、他の実施例において、パネル基板2100は、配線、トランジスタ及びキャパシタを含むことができる。また、パネル基板2100は、配置された回路に電気的に接続できる各パッドを上面に有することができる。
【0040】
一実施例において、複数のピクセルモジュール1000がパネル基板2100上に整列される。各ピクセルモジュール1000は、回路基板1001、及び回路基板1001上に配置された複数のユニットピクセル100を含むことができる。他の実施例において、複数のユニットピクセル100が直接パネル基板2100上に配列されてもよい。
【0041】
各ユニットピクセル100は、複数の発光素子10a、10b、10cを含む。各発光素子10a、10b、10cは、互いに異なる色相の光を放出することができる。各ユニットピクセル100内の各発光素子10a、10b、10cは、図1に示したように一列に配列されてもよい。一実施例において、発光素子10a、10b、10cは、イメージが具現されるディスプレイ画面に対して垂直方向に配列されてもよい。しかし、本開示がこれに限定されることなく、各発光素子10a、10b、10cは、イメージが具現されるディスプレイ画面に対して水平方向に配列されてもよい。
【0042】
以下では、ディスプレイ装置10000内に配置された各発光素子10a、10b、10c、ユニットピクセル100及びピクセルモジュール1000の順にディスプレイ装置10000の各構成要素を詳細に説明する。
【0043】
まず、図2Aは、本開示の一実施例に係る発光素子10aを説明するための概略的な平面図で、図2Bは、図2AのA-A線に沿って切り取られた概略的な断面図である。ここで、発光素子10aを例に挙げて説明するが、各発光素子10b、10cも、ほぼ類似する構造を有するので、互いに重複する説明は省略する。
【0044】
図2A及び図2Bを参照すると、発光素子10aは、第1導電型半導体層21、活性層23、及び第2導電型半導体層25を含む発光構造体を含む。また、発光素子10aは、オーミック接触層27、絶縁層29、第1電極パッド31、及び第2電極パッド33を含むことができる。
【0045】
発光構造体、すなわち、第1導電型半導体層21、活性層23及び第2導電型半導体層25は基板上に成長してもよい。前記基板は、窒化ガリウム基板、GaAs基板、Si基板、サファイア基板、特に、パターニングされたサファイア基板などの半導体成長用に使用可能な多様な基板であってもよい。成長基板は、各半導体層から機械的研磨、レーザーリフトオフ、ケミカルリフトオフなどの技術を用いて分離されてもよい。但し、本発明がこれに限定されることなく、基板の一部が残留し、第1導電型半導体層21の少なくとも一部を構成することもできる。
【0046】
一実施例において、赤色光を放出する発光素子10aの場合、各半導体層は、ヒ化アルミニウムガリウム(aluminum gallium arsenide、AlGaAs)、ヒ化リン化ガリウム(gallium arsenide phosphide、GaAsP)、リン化アルミニウムガリウムインジウム(aluminum gallium indium phosphide、AlGaInP)、又はリン化ガリウム(gallium phosphide、GaP)を含むことができる。
【0047】
緑色光を放出する発光素子10bの場合、各半導体層は、窒化インジウムガリウム(InGaN)、窒化ガリウム(GaN)、リン化ガリウム(GaP)、リン化アルミニウムガリウムインジウム(AlGaInP)、又はリン化アルミニウムガリウム(AlGaP)を含むことができる。
【0048】
一実施例において、青色光を放出する発光素子10cの場合、半導体層は、窒化ガリウム(GaN)、窒化インジウムガリウム(InGaN)、又はセレン化亜鉛(zinc selenide、ZnSe)を含むことができる。
【0049】
第1導電型と第2導電型は互いに反対の極性であって、第1導電型がn型である場合、第2導電型はp型になり、第1導電型がp型である場合は、第2導電型はn型になる。
【0050】
第1導電型半導体層21、活性層23及び第2導電型半導体層25は、金属有機化学気相成長法(MOCVD)などの公知の方法を用いてチャンバー内で基板上に成長してもよい。また、第1導電型半導体層21はn型不純物(例えば、Si、Ge、Sn)を含み、第2導電型半導体層25はp型不純物(例えば、Mg、Sr、Ba)を含む。一実施例において、第1導電型半導体層21は、ドーパントとしてSiを含むGaN又はAlGaNを含むことができ、第2導電型半導体層25は、ドーパントとしてMgを含むGaN又はAlGaNを含むことができる。
【0051】
図面において、第1導電型半導体層21及び第2導電型半導体層25がそれぞれ単一層であることを示すが、これらの層は、多重層であってもよく、又は超格子層を含んでもよい。活性層23は、単一量子井戸構造又は多重量子井戸構造を含むことができ、所望の波長を放出するように窒化物系半導体の組成比が調節される。例えば、活性層23は、青色光、緑色光、赤色光又は紫外線を放出することができる。
【0052】
第2導電型半導体層25及び活性層23は、メサM構造を有し、第1導電型半導体層21上に配置されてもよい。メサMは、第2導電型半導体層25及び活性層23を含み、図2Bに示したように、第1導電型半導体層21の一部を含むこともできる。メサMは、第1導電型半導体層21の一部の領域上に位置し、メサMの周囲に第1導電型半導体層21の上面が露出してもよい。
【0053】
一方、前記第1導電型半導体層21は、表面テクスチャリングによる凹凸パターン21pを有することができる。表面テクスチャリングは、例えば、乾式又は湿式エッチング工程を用いたパターニングによって行われてもよい。例えば、コーン形状の各突出部が形成されてもよく、コーンの高さは2μm乃至3μmで、コーンの間隔は1.5μm乃至2μmで、コーンの底の直径は約3μm乃至5μmであってもよい。また、コーンは截頭型であってもよく、この場合、コーンの上面の直径は約2μm乃至3μmであってもよい。さらに、凹凸パターン21pに微細凹凸がさらに形成されてもよい。微細凹凸は、例えば、湿式エッチングを用いて形成されてもよい。第1導電型半導体層21の表面に凹凸パターン21pを形成することによって内部全反射を減少させ、光抽出効率を増加させることができる。第1乃至第3発光素子10a、10b、10cのいずれにおいても、第1導電型半導体層に表面テクスチャリングが行われてもよいが、これに限定されなく、一部の発光素子において表面テクスチャリングが行われなくてもよい。
【0054】
また、前記メサMは、第1導電型半導体層21を露出させる貫通ホール25aを有することができる。貫通ホール25aは、メサMの一側縁部の近くに配置されてもよいが、これに限定されなく、メサMの中央に配置されてもよい。
【0055】
オーミック接触層27は、第2導電型半導体層25上に配置され、第2導電型半導体層25にオーミック接触する。オーミック接触層27は、単一層、又は多重層で形成されてもよく、透明導電性酸化膜又は金属膜で形成されてもよい。透明導電性酸化膜としては、例えば、ITO又はZnOなどを例に挙げることができ、金属膜としては、Al、Ti、Cr、Ni、Auなどの金属及びこれらの合金を例に挙げることができる。
【0056】
絶縁層29は、メサM及びオーミック接触層27を覆う。さらに、絶縁層29は、メサMの周囲に露出した第1導電型半導体層21の上面及び側面を覆うことができる。一方、絶縁層29は、オーミック接触層27を露出させる開口部29a、及び貫通ホール25a内で第1導電型半導体層21を露出させる開口部29bを有することができる。絶縁層29は、シリコン酸化膜又はシリコン窒化膜の単一層又は多重層で形成されてもよい。また、絶縁層29は、分布ブラッグ反射器などの絶縁反射器を含むこともできる。
【0057】
第1電極パッド31及び第2電極パッド33は、絶縁層29上に配置される。第2電極パッド33は、開口部29aを介してオーミック接触層27に電気的に接続されてもよく、第1電極パッド31は、開口部29bを介して第1導電型半導体層21に電気的に接続されてもよい。
【0058】
第1及び/又は第2電極パッド31、33は、単一層、又は多重層金属で形成されてもよい。第1及び/又は第2電極パッド31、33の材料としては、Al、Ti、Cr、Ni、Auなどの金属及びこれらの合金などが使用されてもよい。
【0059】
本開示の一実施例に係る発光素子10aを図面と共に簡略に説明したが、発光素子10aは、上述した層以外にも、付加的な機能を有する層をさらに含むことができる。例えば、光を反射する反射層、特定の構成要素を絶縁するための追加絶縁層、ソルダーの拡散を防止するソルダー防止層などの多様な層がさらに含まれてもよい。
【0060】
また、フリップチップタイプの発光素子を形成するにおいて、多様な形態でメサを形成することができ、第1及び第2電極パッド31、33の位置や形状も多様に変更され得る。また、オーミック接触層27は省略されてもよく、第2電極パッド33が第2導電型半導体層25に直接接触することもできる。また、第1電極パッド31が第1導電型半導体層21に直接接続することを示したが、貫通ホール25aに露出した第1導電型半導体層21上に接触層が先に形成され、第1電極パッド31が前記接触層に接続することもできる。
【0061】
図3Aは、本開示の第1実施例に係るユニットピクセル100を説明するための概略的な平面図で、図3Bは、図3AのB-B線に沿って切り取られた概略的な断面図である。
【0062】
図3A及び図3Bを参照すると、ユニットピクセル100は、透明基板121、第1乃至第3発光素子10a、10b、10c、表面層122、光遮断層123、接着層125、段差調節層127、各接続層129a、129b、129c、129d、各バンプ133a、133b、133c、133d、及び保護層131を含むことができる。
【0063】
ユニットピクセル100は、第1乃至第3発光素子10a、10b、10cを含み、一つのピクセルを提供する。第1乃至第3発光素子10a、10b、10cは、互いに異なる色相の光を放出し、これらは、それぞれサブピクセルに対応する。
【0064】
透明基板121は、PET、ガラス基板、クォーツ、サファイア基板などの光透過性基板である。透明基板121は、ディスプレイ装置(図1の10000)の光放出面に配置され、各発光素子10a、10b、10cから放出された光は、透明基板121を介して外部に放出される。透明基板121は、各発光素子10a、10b、10cに向かう面に凹凸パターン121pを含むことができる。凹凸パターン121pは、各発光素子10a、10b、10cから放出された光を散乱させ、指向角を増加させる。また、互いに異なる指向角特性を有する各発光素子10a、10b、10cから放出された光は、前記凹凸パターン121pによって均一な指向角で放出させることができる。これによって、見る角度によって色差が発生することを防止することができる。
【0065】
凹凸パターン121pは、規則的であってもよく、不規則的であってもよい。凹凸パターン121pは、例えば、3μmのピッチ、2.8μmの直径、及び1.8μmの高さを有することができる。凹凸パターン121pは、一般に、パターニングされたサファイア基板に適用されるパターンであってもよいが、これに限定されない。
【0066】
また、透明基板121は、反射防止コーティングを含むことができ、又はグレア防止層を含んだり、グレア防止処理されてもよい。透明基板121は、例えば、50μm~300μmの厚さを有することができる。
【0067】
透明基板121が光放出面に配置されるので、透明基板121は回路を含まない。しかし、本開示がこれに限定されることはなく、回路を含むこともできる。
【0068】
一方、一つの透明基板121に一つのユニットピクセル100が形成されたことを示すが、一つの透明基板121に複数のユニットピクセル100が形成されてもよい。
【0069】
表面層122は、透明基板121の凹凸パターン121pを覆う。表面層122は、凹凸パターン121pの形状に沿って形成されてもよい。表面層122は、その上に形成される光遮断層123の接着力を向上させるために形成される。例えば、表面層122は、シリコン酸化膜で形成されてもよい。表面層122は、透明基板121の種類によって省略されてもよい。
【0070】
光遮断層123は、カーボンブラックのように光を吸収する吸収物質を含むことができる。光吸収物質は、各発光素子10a、10b、10cで生成された光が透明基板121と各発光素子10a、10b、10cとの間の領域から側面側に漏れることを防止し、ディスプレイ装置のコントラストを向上させる。
【0071】
光遮断層123は、各発光素子10a、10b、10cで生成された光が透明基板121に入射されるように光進行経路のための窓123aを有することができ、このために、透明基板121上で透明基板121を露出させるようにパターニングされてもよい。窓123aの幅は、発光素子の幅より狭くてもよいが、これに限定されることなく、発光素子の幅より大きいか、又はそれと同一であってもよい。
【0072】
また、光遮断層123の窓123aは、各発光素子10a、10b、10cの整列位置を定義する。よって、各発光素子10a、10b、10cの整列位置を定義するための別途の整列マーカーを省略することができる。しかし、本開示がこれに限定されることなく、各発光素子10a、10b、10cを整列するための位置を提供するために各整列マーカーが透明基板121上に又は光遮断層123や接着層125上に提供されてもよい。
【0073】
接着層125は、透明基板121上に付着する。接着層125は、光遮断層123を覆うことができる。接着層125は、透明基板121の全面上に付着してもよいが、これに限定されることなく、透明基板121の縁部付近の領域を露出させるように一部の領域に付着してもよい。接着層125は、各発光素子10a、10b、10cを透明基板121に付着するために使用される。接着層125は、光遮断層123に形成された窓123aを充填することができる。
【0074】
接着層125は、光透過性層で形成されてもよく、各発光素子10a、10b、10cから放出された光を透過させる。接着層125は、有機接着剤を用いて形成されてもよい。例えば、接着層125は、透明エポキシを用いて形成されてもよい。また、接着層125は、光を拡散させるために、SiO、TiO、ZnOなどの拡散物質(diffuser)を含むことができる。光拡散物質は、各発光素子10a、10b、10cが光放出面から観察されることを防止する。
【0075】
一方、第1乃至第3発光素子10a、10b、10cが透明基板121上に配置される。第1乃至第3発光素子10a、10b、10cは、接着層125によって透明基板121に付着してもよい。第1乃至第3発光素子10a、10b、10cは、光遮断層123の各窓123aに対応して配置されてもよい。光遮断層123が省略された場合、各整列マーカーが各発光素子10a、10b、10cの整列位置を提供するために追加されてもよい。
【0076】
第1乃至第3発光素子10a、10b、10cは、例えば、赤色発光素子、緑色発光素子、及び青色発光素子であってもよい。第1乃至第3発光素子10a、10b、10cのそれぞれの具体的な構成は、図2A及び図2Bを参照して説明した通りであるので、これについての詳細な説明は省略する。
【0077】
第1乃至第3発光素子10a、10b、10cは、図3Aに示したように、一列に配列されてもよい。特に、透明基板121がサファイア基板である場合、サファイア基板は、切断方向に沿って結晶面によってきれいな各切断面(例えば、m面)と、そうでない各切断面(例えば、a面)とを含むことができる。例えば、サファイア基板が四角形状に切断される場合、両側の二つの切断面(例えば、m面)は、結晶面に沿ってきれいに切断され得る一方で、これらの切断面に垂直に配置された他の二つの切断面(例えば、a面)はそうでない場合がある。この場合、サファイア基板121のきれいな各切断面が各発光素子10a、10b、10cの整列方向に並んでいてもよい。例えば、図3Aに示すように、きれいな各切断面(例えば、m面)が上下に配置され、他の二つの切断面(例えば、a面)が左右に配置されてもよい。
【0078】
第1乃至第3発光素子10a、10b、10cは、図2A及び図2Bを参照して説明したものであってもよいが、これに限定されなく、水平型又はフリップチップ構造の多様な発光素子が使用されてもよい。
【0079】
段差調節層127は、第1乃至第3発光素子10a、10b、10cを覆う。段差調節層127は、各発光素子10a、10b、10cの第1及び第2電極パッド31、33を露出させる各開口部127aを有する。段差調節層127は、各接続層129a、129b、129c、129dが形成される面の高さを一定に調節し、各接続層を安全に形成できるように助ける。さらに、段差調節層127は、各バンプ133a、133b、133c133dが形成される位置の高さを均一化することができる。段差調節層127は、例えば、感光性ポリイミドで形成されてもよい。
【0080】
段差調節層127は、接着層125の縁部で取り囲まれた領域内に配置されてもよいが、これに限定されることはない。例えば、段差調節層127は、接着層125の縁部を部分的に露出させるように形成されてもよい。
【0081】
第1乃至第4接続層129a、129b、129c、129dは、段差調節層127上に形成される。各接続層129a、129b、129c、129dは、段差調節層127の各開口部127aを介して第1乃至第3発光素子10a、10b、10cの第1及び第2電極パッド31、33に接続することができる。
【0082】
一実施例において、図3A及び図3Bに示したように、第1接続層129aは、第1発光素子10aの第2導電型半導体層に電気的に接続し、第2接続層129bは、第2発光素子10bの第2導電型半導体層に電気的に接続し、第3接続層129cは、第3発光素子10cの第2導電型半導体層に電気的に接続することができ、第4接続層129dは、第1乃至第3発光素子10a、10b、10cの第1導電型半導体層に電気的に共通に接続することができる。第1乃至第4接続層129a、129b、129c、129dは、段差調節層127上に共に形成されてもよく、例えば、Auを含むことができる。
【0083】
各バンプ133a、133b、133c、133dは、それぞれ前記各接続層129a、129b、129c、129d上に形成される。例えば、第1バンプ133aは、第1接続層129aを介して第1発光素子10aの第2導電型半導体層に電気的に接続されてもよく、第2バンプ133bは、第2接続層129bを介して第2発光素子10bの第2導電型半導体層に電気的に接続されてもよく、第3バンプ133cは、第3接続層129cを介して第3発光素子10cの第2導電型半導体層に電気的に接続されてもよい。一方、第4バンプ133dは、第4接続層129dを介して第1乃至第3発光素子10a、10b、10cの第1導電型半導体層に電気的に共通に接続されてもよい。各バンプ133a、133b、133c、133dは、例えば、AuSn、SnAg、Sn、CuSn、CuN、CuAg、Sb、Ni、Zn、Mo、Co、ソルダーなどの金属及び/又は金属合金で形成されてもよい。
【0084】
他の実施例において、第1接続層129aは、第1発光素子10aの第1導電型半導体層に電気的に接続し、第2接続層129bは、第2発光素子10bの第1導電型半導体層に電気的に接続し、第3接続層129cは、第3発光素子10cの第1導電型半導体層に電気的に接続することができ、第4接続層129dは、第1乃至第3発光素子10a、10b、10cの第2導電型半導体層に電気的に共通に接続することができる。第1乃至第4接続層129a、129b、129c、129dは、段差調節層127上に共に形成されてもよい。
【0085】
さらに、各バンプ133a、133b、133c、133dは、それぞれ前記各接続層129a、129b、129c、129d上に形成される。例えば、第1バンプ133aは、第1接続層129aを介して第1発光素子10aの第1導電型半導体層に電気的に接続されてもよく、第2バンプ133bは、第2接続層129bを介して第2発光素子10bの第1導電型半導体層に電気的に接続されてもよく、第3バンプ133cは、第3接続層129cを介して第3発光素子10cの第1導電型半導体層に電気的に接続されてもよい。一方、第4バンプ133dは、第4接続層129dを介して第1乃至第3発光素子10a、10b、10cの第2導電型半導体層に電気的に共通に接続されてもよい。
【0086】
一方、保護層131は、各バンプ133a、133b、133c、133dの側面を覆い、段差調節層127を覆うことができる。また、保護層131は、段差調節層127の周囲に露出した接着層125を覆うことができる。保護層131は、例えば、感光性ソルダーレジスト(PSR)で形成されてもよく、その結果、まず、保護層131を写真及び現像を通じてパターニングした後、各バンプ133a、133b、133c、133dを形成することができる。このために、保護層131は、各接続層129a、129b、129c、129dを露出させる各開口部を有するように形成され、各バンプ133a、133b、133c、133dが保護層131の各開口部内に形成されてもよい。各バンプ133a、133b、133c、133dは省略されてもよい。
【0087】
保護層131は、光漏れを防止するために白色反射物質又は黒色エポキシなどの光吸収物質で形成されてもよい。
【0088】
本実施例において、各発光素子10a、10b、10cが接着層125によって透明基板121に付着したことを説明するが、接着層125の代わりに、他の結合器(coupler)を用いて各発光素子10a、10b、10cが透明基板121に結合されてもよい。例えば、各発光素子10a、10b、10cを各スペーサーを用いて透明基板121に結合させることができ、その結果、各発光素子10a、10b、10cと透明基板121との間の領域に気体又は液体が充填され得る。これらの気体又は液体により、各発光素子10a、10b、10cから放出された光を透過させる光学層が形成され得る。上述した接着層125も光学層の一例である。ここで、光学層は、各発光素子10a、10b、10cとは異なる材料、例えば、気体、液体、又は固体で形成され、よって、各発光素子10a、10b、10c内の各半導体層の材料と区別される。
【0089】
図4Aは、本開示の一実施例に係るピクセルモジュール1000を説明するための概略的な平面図で、図4Bは、図4AのC-C線に沿って切り取られた概略的な断面図で、図4Cは、ピクセルモジュール1000の背面図で、図4Dは、ピクセルモジュール1000の回路図である。
【0090】
図4A及び図4Bを参照すると、ピクセルモジュール1000は、回路基板1001、及び回路基板1001上に配列された各ユニットピクセル100を含む。さらに、ピクセルモジュール1000は、各ユニットピクセル100を覆うカバー層1010をさらに含むことができる。
【0091】
回路基板1001は、パネル基板2100と各発光素子10a、10b、10cとを電気的に連結するための回路を有することができる。回路基板1001内の回路は、多層構造で形成されてもよい。また、回路基板1001は、各発光素子10a、10b、10cを受動マトリックス駆動方式で駆動するための受動回路、又は能動マトリックス駆動方式で駆動するための能動回路を含むこともできる。回路基板1001は、表面に露出した各パッド1003を含むことができる。各パッド1003は、その上に実装される各ユニットピクセル100内の各バンプに対応して配列されてもよい。
【0092】
各ユニットピクセル100の具体的な構成は、図3A及び図3Bを参照して説明した通りであるので、重複を避けるために、これについての詳細な説明は省略する。各ユニットピクセル100は、回路基板1001上に整列されてもよい。各ユニットピクセル100は、図4Aに示したように2×2行列で配列されてもよいが、これに限定されることなく、2×3、3×3、4×4、5×5などの多様な行列で配列されてもよい。
【0093】
各ユニットピクセル100は、ボンディング材1005によって回路基板1001にボンディングされる。例えば、ボンディング材1005は、各バンプ133a、133b、133c、133dを各パッド1003にボンディングすることができる。ボンディング材1005は、例えば、ソルダーで形成されてもよい。各バンプ133a、133b、133c、133dがソルダーで形成された場合、ボンディング材1005は省略されてもよい。
【0094】
カバー層1010は、複数のユニットピクセル100を覆う。カバー層1010は、各ユニットピクセル100の間の光干渉を防止し、ディスプレイ装置のコントラストを向上させることができる。
【0095】
カバー層1010は、例えば、DFSR(dry-Film type solder resist)、PSR(photoimageable solder resist)、BM(black material)又はエポキシモールディングコンパウンド(EMC)などで形成されてもよい。カバー層1010は、例えば、ラミネーション、スピンコーティング、スリットコーティング、プリンティングなどの技術を用いて形成されてもよい。
【0096】
図4A及び図4Bに示した各ピクセルモジュール1000を図1のパネル基板2100上に実装することによって、ディスプレイ装置10000が提供され得る。回路基板1001は、各パッド1003に連結された各底パッドを有する。各底パッドは、各パッド1003に1対1に対応するように配置されてもよいが、共通接続を通じて各底パッドの個数を減少させることができる。これに対して、2×2行列で配列された各ユニットピクセル100を有するピクセルモジュール1000を、例えば、図4C及び図4Dを参照して説明する。
【0097】
図4Cは、ピクセルモジュール1000の背面図を示し、回路基板1001の各底パッドC1、C2、R1、R2、G1、G2、B1及びB2を示している。ピクセルモジュール1000が2×2行列で配列されるので、全体4個のピクセルモジュールが回路基板1001上に配列される。また、各ピクセルモジュール1000上に3個の発光素子10a、10b、10cが配置され、4個のバンプ133a、133b、133c、133dが配置される。よって、回路基板1001上には、4個のユニットピクセル100の各バンプである16個に該当する各パッド1003が提供される。その一方で、各底パッドは、単に8個のみが配置されてもよく、これらの8個の底パッドがパネル基板2100に連結され、それぞれの各発光素子10a、10b、10cを個別的に駆動することができる。
【0098】
図4Dは、一実施例において、各発光素子10a、10b、10cが各底パッドC1、C2、R1、R2、G1、G2、B1及びB2に連結された概略的な回路図を示す。
【0099】
図4Dを参照すると、底パッドC1は、左側列に配置された各発光素子10a、10b、10cの各カソードに共通的に接続し、底パッドC2は、右側列に配置された各発光素子10a、10b、10cの各カソードに共通的に接続する。
【0100】
一方、上側行に配置された各ユニットピクセル100において、第1発光素子10aの各アノードに底パッドR1が接続され、第2発光素子10bの各アノードに底パッドG1が接続され、第3発光素子10cの各アノードに底パッドB1が接続されてもよい。
【0101】
また、下側行に配置された各ユニットピクセル100において、第1発光素子10aの各アノードに底パッドR2が接続され、第2発光素子10bの各アノードに底パッドG2が接続され、第3発光素子10cの各アノードに底パッドB2が接続されてもよい。
【0102】
ここで、各底パッドR1、G1、B1、R2、G2、B2は、それぞれ赤色、緑色及び青色発光素子に連結される各パッドを示すためのものである。但し、赤色、緑色及び青色発光素子の配列が変更されてもよく、これによって、各底パッドR1、G1、B1、R2、G2、B2が連結される位置も変更され得る。例えば、図4Dの回路図は、第1発光素子10aが赤色発光素子で、第2発光素子10bが緑色発光素子で、第3発光素子10cが青色発光素子であることを予想し、各底パッドを示している。これと異なり、第1発光素子10aが青色発光素子であってもよく、第3発光素子10cが赤色発光素子であってもよい。この場合、底パッドR1、R2と底パッドB1、B2の位置が互いに変わってもよい。
【0103】
本実施例によると、各底パッドC1、C2が各列内の各発光素子の各カソードに共通的に接続され、各底パッドR1、G1、B1、R2、B2、G2のそれぞれが二つの発光素子の各アノードに共通的に接続されることによって、各底パッドの全体の個数を減少させながらも、それぞれの発光素子10a、10b、10cを独立的に駆動することができる。
【0104】
一方、本実施例では、各底パッドC1、C2が各発光素子の各カソードに連結され、各底パッドR1、G1、B1、R2、B2、G2が各発光素子の各アノードに連結されたことを図示及び説明するが、図4Eに示したように、各底パッドC1、C2が各発光素子の各アノードに連結され、各底パッドR1、G1、B1、R2、B2、G2が各発光素子の各カソードに連結されてもよい。
【0105】
ここでは、各ユニットピクセル100が2×2行列で配列された場合のピクセルモジュール1000に対して説明するが、各ユニットピクセル100が3×3や5×5などの他の行列で配列された場合にも、共通接続回路を用いて各底パッドの個数を減少させることができる。
【0106】
ピクセルモジュール1000内の各発光素子10a、10b、10cは、パネル基板2100上に配置された駆動ICによって個別的に駆動してもよく、複数のピクセルモジュール1000によってイメージが具現され得る。
【0107】
本実施例において、各ユニットピクセル100がピクセルモジュール1000で形成され、各ピクセルモジュール1000がパネル基板2100上に実装されることによってディスプレイ装置が提供され得、これによって、ディスプレイ装置の工程収率を向上させることができる。しかし、本発明がこれに限定されることはなく、各ユニットピクセル100をパネル基板2100上に直接実装することもできる。
【0108】
図5Aは、第1実施例に係るユニットピクセル100を実装するときに発生する問題を説明するための概略図で、図5Bは、第1実施例に係るユニットピクセル100を実装するときに発生した欠陥を示すイメージである。
【0109】
図5Aを参照すると、ユニットピクセル100は、各バンプ133a、133b、133c、133dの形成領域を定義するために感光性PSRを用いて保護層131を形成することができる。保護層131は、概して各バンプ133a、133b、133c、133dの高さに相応する厚さを有する。
【0110】
ユニットピクセル100は、パネル基板2100に配置されるまで多数の転写工程を経て、この場合、エジェクターピン(ejector pin)150によって保護層131に圧力が加えられ得る。エジェクターピン150が相対的に厚いPSRで形成された保護層131を押す場合、保護層131に圧痕が残り、外観検査不良をもたらし得、さらに、亀裂などの欠陥151が発生し得る。図5Bに示したように、保護層131がエジェクターピン150によって欠陥151、特に割れが発生し得る。
【0111】
さらに、PSRで形成された保護層131が相対的に厚いので、ユニットピクセル100に大きなストレスを誘発し得る。これによって、各発光素子10a、10b、10cや多様な薄膜に亀裂が生じたり、これらの薄膜が剥離されることもある。
【0112】
以下では、上記のようにPSRで保護層131を形成するときに生じる問題を解決するための各実施例に対して説明する。
【0113】
図6Aは、第2実施例に係るユニットピクセル200を説明するための概略的な平面図で、図6Bは、図6AのD-D線に沿って切り取られた概略的な断面図である。
【0114】
図6A及び図6Bを参照すると、本実施例に係るユニットピクセル200は、透明基板221、第1乃至第3発光素子10a、10b、10c、表面層222、光遮断層223、接着層225、段差調節層227、各接続層229a、229b、229c、229d、及び絶縁物質層231を含むことができる。また、透明基板221は、凹凸パターン221pを有することができる。
【0115】
透明基板221、第1乃至第3発光素子10a、10b、10c、表面層222、光遮断層223、接着層225、及び段差調節層227は、第1実施例のユニットピクセル100に対して説明した通りであるので、重複を避けるために、これについての詳細な説明は省略する。
【0116】
一方、各接続層229a、229b、229c、229dは、位置及び形状を除いては、上述した各接続層129a、129b、129c、129dとほぼ類似するので、これについての詳細な説明は省略する。
【0117】
絶縁物質層231は、第1実施例の保護層131に比べて相対的に薄く形成される。例えば、絶縁物質層231は、段差調節層227より薄く形成されてもよい。絶縁物質層231と段差調節層227の厚さの和は、1μm以上50μm以下であってもよいが、これに限定されない。
【0118】
絶縁物質層231は、段差調節層227の側面及び各接続層229a、229b、229c、229dを覆う。また、絶縁物質層231は、接着層225の一部を覆うことができる。絶縁物質層231は、各接続層229a、229b、229c、229dを露出させる各開口部231a、231b、231c、231dを有し、これによって、ユニットピクセル200の各パッド領域が定義され得る。
【0119】
一実施例において、絶縁物質層231は、半透明物質であってもよく、有機又は無機物質で形成されてもよい。絶縁物質層231は、例えば、ポリイミドで形成されてもよい。段差調節層227と共に、絶縁物質層231がポリイミドで形成された場合、各接続層229a、229b、229c、229dは、各パッド領域を除いては、下部面、側面、及び上部面の全てがポリイミドで取り囲まれてもよい。
【0120】
本実施例によると、ユニットピクセル200は、図3A及び図3Bを参照して説明したユニットピクセル100とほぼ類似するが、各バンプ133a、133b、133c、133dを含まない点で特徴的な差を有し、また、PSR保護層131の代わりに、相対的に薄い絶縁物質層231を採択した点で差を有する。これによって、ユニットピクセル200を転写する間に、ユニットピクセル200に欠陥が発生することを防止することができる。
【0121】
一方、ユニットピクセル200は、ソルダーなどのボンディング材を用いて回路基板に実装されてもよく、ボンディング材は、絶縁物質層231の各開口部231a、231b、231c、231dに露出した各接続層229a、229b、229c、229dと回路基板上の各パッドとをボンディングすることができる。
【0122】
図7は、第2実施例に係るユニットピクセル200を実装したディスプレイ装置を説明するための概略的な断面図である。
【0123】
図7を参照すると、回路基板210上にボンディング材250を用いて各ユニットピクセル200が実装される。回路基板210は、上記で説明したパネル基板2100であってもよく、ピクセルモジュール1000の回路基板1001であってもよい。
【0124】
ボンディング材250は、図6A及び図6Bを参照して説明した絶縁物質層231の各開口部231a、231b、231c、231dを介して露出した各接続層229a、229b、229c、229dを回路基板210上の各パッド230にボンディングする。ボンディング材250は、例えば、ソルダーであってもよく、ソルダーペーストを各パッド230上にスクリーンプリンティングなどの技術を用いて配置した後、リフロー工程を介してユニットピクセル200と回路基板210とをボンディングすることができる。
【0125】
本実施例によると、ユニットピクセル100と異なり、各バンプを採択しないので、各接続層229a、229b、229c、229dと各パッド230との間に単一構造のボンディング材250が配置され、ボンディング材250が各接続層229a、229b、229c、229dと各パッド230とを直接連結する。
【0126】
図8は、第2実施例に係る各ユニットピクセル200を用いて形成したディスプレイ装置のいくつかのディスプレイ画面を示す各イメージである。
【0127】
図8を参照すると、各ユニットピクセル200内の各発光素子10a、10b、10cを駆動し、多様な色相の画面が具現され得る。左側に配置された画面は、各ユニットピクセル200内の全ての発光素子10a、10b、10cを駆動させて具現される。一方、各ユニットピクセル200内の赤色発光素子10a、緑色発光素子10b、及び青色発光素子10cをそれぞれ駆動させて具現される各画面、及び任意の二種の各発光素子を組み合わせて駆動させて具現される各画面が右側に小さく表示されている。本実施例に係るディスプレイ装置は、各ユニットピクセル200を用いて多様な色相のカラーを具現することができる。
【0128】
図9Aは、第3実施例に係るユニットピクセル300を説明するための概略的な平面図で、図9Bは、図9AのE-E線に沿って切り取られた概略的な断面図である。
【0129】
図9A及び図9Bを参照すると、本実施例に係るユニットピクセル300は、透明基板321、第1乃至第3発光素子10a、10b、10c、表面層322、光遮断層323、接着層325、段差調節層327、各接続層329a、329b、329c、329d、絶縁物質層331、及び各ボンディングパッド333a、333b、333c、333dを含むことができる。また、透明基板321は凹凸パターン321pを有することができる。
【0130】
透明基板321、第1乃至第3発光素子10a、10b、10c、表面層322、光遮断層323、接着層325、段差調節層327、各接続層329a、329b、329c、329d、及び絶縁物質層331は、第2実施例のユニットピクセル200に対する説明と類似するので、重複を避けるために、これについての詳細な説明は省略する。
【0131】
但し、透明基板321の外形サイズは、透明基板221の外形サイズに比べて相対的に小さくてもよい。例えば、透明基板221は、約300μm×300μmより大きい面積を有し得るが、透明基板321はそれより小さくてもよい。一例において、透明基板321は、約200μm×200μm以下の面積を有することができる。
【0132】
ユニットピクセル200の場合、透明基板221が小さいと、絶縁物質層231の各開口部231a、231b、231c、231dを介して露出した各接続層229a、229b、229c、229dの露出面積が相対的に小さくなる。これによって、ユニットピクセル200を回路基板210に実装するとき、ボンディング材250に接触する各接続層229a、229b、229c、229dの面積が小さくなり、これによって、各ユニットピクセル200を回路基板210上に安定的に実装できなくなる。
【0133】
この問題を解決するために、本実施例に係るユニットピクセル300は、絶縁物質層331上に各ボンディングパッド333a、333b、333c、333dを形成する。絶縁物質層331は、各接続層329a、329b、329c、329dを露出させる各開口部331a、331b、331c、331dを有し、各ボンディングパッド333a、333b、333c、333dは、絶縁物質層331の各開口部331a、331b、331c、331dを介して各接続層329a、329b、329c、329dにそれぞれ電気的に連結される。
【0134】
一方、各ボンディングパッド333a、333b、333c、333dは、各接続層329a、329b、329c、329dより大きい面積を有することができ、特に、各ボンディングパッド333a、333b、333c、333dは、それぞれ各発光素子10a、10b、10cのうち少なくとも一つを部分的に覆うことができる。すなわち、各ボンディングパッド333a、333b、333c、333dは、それぞれ各発光素子10a、10b、10cのうち少なくとも一つと垂直方向で部分的に重畳し得る。さらに、各ボンディングパッド333a、333b、333c、333dは、それぞれ隣接した二つの発光素子と部分的に重畳することもできる。例えば、図9Aでは、第1ボンディングパッド333aは、赤色発光素子10a及び緑色発光素子10bを部分的に覆い、第2ボンディングパッド333bは、緑色発光素子10b及び青色発光素子10cを部分的に覆い、第3ボンディングパッド333cは、緑色発光素子10b及び青色発光素子10cを部分的に覆う。第4ボンディングパッド333dは、赤色発光素子10aのみを部分的に覆うことを示したが、緑色発光素子10bも部分的に覆うことができる。
【0135】
第1乃至第4ボンディングパッド333a、333b、333c、333dは、段差調節層327及び絶縁物質層331によって各発光素子10a、10b、10cから離隔し、各接続層329a、329b、329c、329dを介してのみ各発光素子10a、10b、10cに電気的に接続され得る。よって、第1乃至第4ボンディングパッド333a、333b、333c、333dと各発光素子10a、10b、10cとの電気的短絡が防止される。
【0136】
本実施例によると、透明基板321が相対的に小さかったとしても、各ボンディングパッド333a、333b、333c、333dを相対的に大きく形成することができ、ソルダーなどのボンディング材を用いて回路基板に各ユニットピクセル300を安定的に実装することができる。
【0137】
図10A乃至図10Fは、第3実施例に係るユニットピクセル300を製造する方法を説明するための概略的な断面図である。
【0138】
まず、図10Aを参照すると、透明基板321の表面に凹凸パターン321pが形成される。透明基板321は、PET、ガラス基板、クォーツ、サファイア基板などの光透過性基板である。一実施例において、凹凸パターン321pは、乾式又は湿式エッチング技術を用いて透明基板321の表面をエッチングすることによって形成され得る。
【0139】
表面層322が透明基板321上に形成されてもよい。表面層322は、凹凸パターン321pに沿って形成されてもよい。表面層322は、例えば、シリコン酸化膜で形成されてもよい。表面層322は、透明基板321の表面を改質するために形成されるものであって、省略されてもよい。
【0140】
図10Bを参照すると、表面層322上に光遮断層323が形成される。光遮断層323は、光を吸収する物質層、例えば、カーボンブラックのように光を吸収する吸収物質を含むブラックマトリックスで形成されてもよい。また、光遮断層323は、感光性物質層で形成され、露光及び現像によってパターニングされてもよい。光遮断層323をパターニングすることによって、窓323aが形成され得る。各発光素子10a、10b、10cに対応して複数の窓323aが形成されてもよく、これらの窓323aは互いに離隔してもよい。
【0141】
続いて、光遮断層323上に接着層325が形成されてもよい。接着層325は、光遮断層323を覆うことができ、また、光遮断層323に形成された各窓323aを介して露出した表面層322又は透明基板321を覆うことができる。
【0142】
接着層325は、透明基板321の全面上に形成されてもよいが、これに限定されることなく、透明基板321の縁部付近の領域を露出させるように一部の領域に形成されてもよい。接着層325は、各発光素子10a、10b、10cを透明基板321に付着するために使用される。接着層325は、光透過性層で形成されてもよく、各発光素子10a、10b、10cから放出された光を透過させる。接着層325は、接着シート又は有機接着剤を用いて形成されてもよい。例えば、接着層325は、透明エポキシを用いて形成されてもよい。一実施例において、接着層325は、光を拡散させるために、SiO、TiO、ZnOなどの拡散物質(diffuser)を含むことができる。光拡散物質は、各発光素子10a、10b、10cが光放出面から観察されることを防止する。
【0143】
図9A及び図10Cを参照すると、接着層325上に発光素子10aが配置される。発光素子10aは、窓323aに対応して配置されてもよい。発光素子10aは、窓323aより小さいサイズを有し、窓323aの上部領域内に位置し得るが、これに限定されない。発光素子10aが窓323aより大きい面積を有することもできる。
【0144】
図10Cでは、発光素子10aのみを示すが、各発光素子10b、10cも対応する各窓323aの上部に配置され得る。一実施例において、各発光素子10a、10b、10cは、転写工程を用いて共に接着層325に転写されてもよい。
【0145】
図9A及び図10Dを参照すると、段差調節層327が各発光素子10a、10b、10cを覆うように形成される。段差調節層327は、例えば、感光性ポリイミドで形成されてもよく、露光及び現像技術を用いてパターニングされてもよい。
【0146】
例えば、段差調節層327は、各発光素子10a、10b、10cを露出させる各開口部327aを有することができる。例えば、段差調節層327の各開口部327aは、各発光素子10a、10b、10cの第1及び第2電極パッド31、33を露出させることができる。さらに、段差調節層327は、透明基板321の縁部に沿って除去され、接着層325を露出させることができる。
【0147】
図9A及び図10Eを参照すると、段差調節層327上に第1乃至第4接続層329a、329b、329c、329dが形成される。例えば、第1乃至第4接続層329a、329b、329c、329dは、リフトオフ技術を用いて形成されてもよい。
【0148】
第1乃至第4接続層329a、329b、329c、329dは、段差調節層327の各開口部327aを介して各発光素子10a、10b、10cに電気的に連結されてもよい。例えば、第1乃至第3接続層329a、329b、329cは、それぞれ各発光素子10a、10b、10cの第1導電型半導体層に電気的に連結されてもよく、第4接続層329dは、発光素子10a、10b、10cの第2導電型半導体層に共通に電気的に連結されてもよい。
【0149】
図9A及び図10Fを参照すると、第1乃至第4接続層329a、329b、329c、329dを覆う絶縁物質層331が形成される。また、絶縁物質層331は、段差調節層327の側面を覆うことができ、接着層325を部分的に覆うことができる。例えば、絶縁物質層331は、感光性ポリイミドで形成されてもよい。絶縁物質層331は、第1乃至第4接続層329a、329b、329c、329dをそれぞれ露出させる各開口部331a、331b、331c、331dを有するようにパターニングされてもよい。
【0150】
その後、絶縁物質層331上に各ボンディングパッド333a、333b、333c、333dが形成され、図9A及び図9Bを参照して説明したユニットピクセル300が形成されてもよい。
【0151】
各ボンディングパッド333a、333b、333c、333dは、第1乃至第4接続層329a、329b、329c、329dの上部領域を逸脱し、各発光素子10a、10b、10cを部分的に覆うように形成されてもよい。
【0152】
図11Aは、一実施例に係る発光素子20aを説明するための概略的な平面図で、図11Bは、図11AのF-F線に沿って切り取られた概略的な断面図である。ここで、赤色発光素子20aに対して説明するが、緑色及び青色発光素子20b、20cもほぼ類似する構造を有するので、互いに重複する説明は省略する。
【0153】
図11A及び図11Bを参照すると、本実施例に係る発光素子20aは、図2A及び図2Bを参照して説明した発光素子10aとほぼ類似するが、メサM形状において差を有する。以下で、発光素子20aが発光素子10aと重複する内容は簡略に説明し、これらの相違点に対して詳細に説明する。
【0154】
発光素子20aは、第1導電型半導体層21、活性層23、及び第2導電型半導体層25を含む発光構造体、オーミック接触層27、第1コンタクトパッド53、第2コンタクトパッド55、絶縁層59、第1電極パッド61、及び第2電極パッド63を含む。発光構造体及びオーミック接触層27の具体的な材料及び特性は、発光素子10aに対して説明した通りであるので、これらに対する詳細な説明は省略する。
【0155】
一方、本実施例において、メサMは、その周辺に第1導電型半導体層21を露出させるように形成される。すなわち、本実施例において、貫通ホール25aの代わりに、メサMの外側で第1導電型半導体層21が露出する。
【0156】
第1コンタクトパッド53は、露出した第1導電型半導体層21上に配置される。第1コンタクトパッド53は、第1導電型半導体層21にオーミック接触することができる。例えば、第1コンタクトパッド53は、第1導電型半導体層21にオーミック接触するオーミック金属層で形成されてもよい。第1コンタクトパッド53のオーミック金属層は、第1導電型半導体層21の半導体材料によって適宜選定され得る。
【0157】
第2コンタクトパッド55は、オーミック接触層27上に配置されてもよい。第2コンタクトパッド55は、オーミック接触層27に電気的に接続する。第2コンタクトパッド55は省略されてもよい。
【0158】
絶縁層59は、メサM、オーミック接触層27、第1コンタクトパッド53、及び第2コンタクトパッド55を覆う。絶縁層59は、第1コンタクトパッド53及び第2コンタクトパッド55を露出させる各開口部59a、59bを有する。絶縁層59は、単一層又は多重層で形成されてもよい。さらに、絶縁層59は、屈折率が互いに異なる各絶縁層を積層した分布ブラッグ反射器を含むこともできる。例えば、分布ブラッグ反射器は、SiO、Si、SiON、TiO、Ta、Nbから選ばれた少なくとも2種類の絶縁層を含むことができる。
【0159】
分布ブラッグ反射器は、活性層23から放出される光を反射する。分布ブラッグ反射器は、活性層23から放出される光のピーク波長を含み、相対的に広い波長範囲にわたって高い反射率を示すことができ、光の入射角を考慮して設計され得る。一実施例において、分布ブラッグ反射器は、他の入射角で入射される光に比べて入射角0度で入射される光に対してさらに高い反射率を有することができる。他の実施例において、分布ブラッグ反射器は、入射角0度で入射される光に比べて他の特定の入射角で入射される光に対してさらに高い反射率を有することができる。例えば、分布ブラッグ反射器は、入射角0度で入射される光に比べて入射角10度で入射される光に対してさらに高い反射率を有することができる。
【0160】
一方、青色発光素子10cの発光構造体は、赤色発光素子10a及び緑色発光素子10bの各発光構造体に比べて高い内部量子効率を有する。これによって、青色発光素子10cは、赤色及び緑色発光素子10a、10bに比べて高い光抽出効率を示すことができる。これによって、赤色光、緑色光、及び青色光の色混合比率を適正に維持することが難しくなり得る。
【0161】
赤色光、緑色光、及び青色光の色混合比率を調節するために、各発光素子10a、10b、10cに適用される各分布ブラッグ反射器が互いに異なる反射率を有するように形成されてもよい。例えば、青色発光素子10cは、赤色及び緑色発光素子10a、10bに比べて相対的に低い反射率を有する分布ブラッグ反射器を有することができる。例えば、青色発光素子10cに形成される分布ブラッグ反射器は、活性層23で生成される青色光に対して入射角0度で約95%未満、さらに90%未満の反射率を有することができ、緑色発光素子10bは、緑色光に対して入射角0度で約95%以上99%以下の反射率を有することができ、赤色発光素子10aは、赤色光に対して入射角0度で99%以上の反射率を有することができる。
【0162】
一実施例において、赤色、緑色、及び青色発光素子10a、10b、10cに適用される各分布ブラッグ反射器は、ほぼ類似する厚さを有することができる。例えば、これらの各発光素子10a、10b、10cに適用された各分布ブラッグ反射器の間の厚さの差は、最も厚い分布ブラッグ反射器の厚さの10%未満であってもよい。各分布ブラッグ反射器の厚さの差を小さくすることによって、赤色、緑色、及び青色発光素子10a、10b、10cに適用される工程条件、例えば、絶縁層59をパターニングする工程を類似の形態に設定することができ、さらに、ユニットピクセル製造工程が複雑になることを防止することができる。さらに、赤色、緑色、及び青色発光素子10a、10b、10cに適用される各分布ブラッグ反射器は、ほぼ類似する積層数を有することもできる。しかし、本発明がこれに限定されることはない。
【0163】
第1電極パッド61及び第2電極パッド63は絶縁層59上に配置される。第1電極パッド61は、第1コンタクトパッド53の上部からメサMの上部に延長されてもよく、第2電極パッド63は、メサMの上部領域内に配置されてもよい。第1電極パッド61は、開口部59aを介して第1コンタクトパッド53に接続することができ、第2電極パッド63は、第2コンタクトパッド55に電気的に接続することができる。第1電極パッド61が第1導電型半導体層21に直接オーミック接触することもでき、この場合、第1コンタクトパッド53は省略されてもよい。また、第2コンタクトパッド55が省略された場合、第2電極パッド63は、オーミック接触層27に直接接続することができる。
【0164】
一方、第1導電型半導体層21は、光放出面側に凹凸パターン21pを含むことができる。一実施例において、凹凸パターン21pは、図12に示したように、第1凹凸パターン21p1と、第1凹凸パターン上にさらに形成された第2凹凸パターン21p2とを含むことができる。
【0165】
第1凹凸パターン21p1の各突出部は、約2μm乃至3μmの高さ、1.5μm乃至2μmの間隔、及び約3μm乃至5μmの底の直径を有することができる。一方、第2凹凸パターン21p2は、第1凹凸パターン21p1の各突出部、及び各突出部の間の領域に全て形成されてもよい。図13は、第1導電型半導体層21の表面に実際に形成された凹凸パターンのSEMイメージを示している。
【0166】
以上で、本開示の多様な実施例に対して説明したが、本開示は、これらの実施例に限定されるものではない。また、一つの実施例に対して説明した事項や構成要素は、本開示の技術的思想を逸脱しない限り、他の実施例にも適用され得る。
【符号の説明】
【0167】
10a、10b、10c 発光素子
21 第1導電型半導体層
23 活性層
25 第2導電型半導体層
27 オーミック接触層
29 絶縁層
31 第1電極パッド
33 第2電極パッド
53 第1コンタクトパッド
55 第2コンタクトパッド
59 絶縁層
61 第1電極パッド
63 第2電極パッド
100 ユニットピクセル
121 透明基板
122 表面層
123 光遮断層
125 接着層
127 段差調節層
129 第4接続層
129 第3接続層
129 第2接続層
129 第1接続層
129 第1乃至第4接続層
129a、129b、129c、129d 接続層
131 PSR保護層
131 保護層
133a、133b、133c、133d バンプ
150 エジェクターピン
151 欠陥
200 ユニットピクセル
210 回路基板
221 透明基板
222 表面層
223 光遮断層
225 接着層
227 段差調節層
229 接続層
230 パッド
231 絶縁物質層
250 ボンディング材
300 ユニットピクセル
321 透明基板
322 表面層
323 光遮断層
325 接着層
327 開口部
327 段差調節層
329a、329b、329c、329d 接続層
331 絶縁物質層
333a、333b、333c、333d ボンディングパッド
1000 ピクセルモジュール
1001 回路基板
1003 パッド
1005 ボンディング材
1010 カバー層
2100 パネル基板
10000 ディスプレイ装置
図1
図2a
図2b
図3a
図3b
図4a
図4b
図4c
図4d
図4e
図5a
図5b
図6a
図6b
図7
図8
図9a
図9b
図10a
図10b
図10c
図10d
図10e
図10f
図11a
図11b
図12
図13
【国際調査報告】