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特表2023-527407浮遊物質の吸入およびそれへの曝露を防止するための装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-28
(54)【発明の名称】浮遊物質の吸入およびそれへの曝露を防止するための装置
(51)【国際特許分類】
   A62B 18/02 20060101AFI20230621BHJP
【FI】
A62B18/02 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022573186
(86)(22)【出願日】2021-05-28
(85)【翻訳文提出日】2023-01-17
(86)【国際出願番号】 US2021034822
(87)【国際公開番号】W WO2021247403
(87)【国際公開日】2021-12-09
(31)【優先権主張番号】63/032,907
(32)【優先日】2020-06-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/037,958
(32)【優先日】2020-06-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ブルートゥース
(71)【出願人】
【識別番号】522460885
【氏名又は名称】デュヴァル ランドン
(74)【代理人】
【識別番号】100102978
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 初志
(74)【代理人】
【識別番号】100102118
【弁理士】
【氏名又は名称】春名 雅夫
(74)【代理人】
【識別番号】100160923
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 裕孝
(74)【代理人】
【識別番号】100119507
【弁理士】
【氏名又は名称】刑部 俊
(74)【代理人】
【識別番号】100142929
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 隆一
(74)【代理人】
【識別番号】100148699
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 利光
(74)【代理人】
【識別番号】100188433
【弁理士】
【氏名又は名称】梅村 幸輔
(74)【代理人】
【識別番号】100128048
【弁理士】
【氏名又は名称】新見 浩一
(74)【代理人】
【識別番号】100129506
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 智彦
(74)【代理人】
【識別番号】100205707
【弁理士】
【氏名又は名称】小寺 秀紀
(74)【代理人】
【識別番号】100114340
【弁理士】
【氏名又は名称】大関 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100214396
【弁理士】
【氏名又は名称】塩田 真紀
(74)【代理人】
【識別番号】100121072
【弁理士】
【氏名又は名称】川本 和弥
(72)【発明者】
【氏名】デュヴァル ランドン
【テーマコード(参考)】
2E185
【Fターム(参考)】
2E185AA06
2E185AA07
2E185BA07
2E185CC32
(57)【要約】
望ましくない浮遊物質への曝露を防止するための防護装置。装置は、フィルターと、近位層と遠位層との間に挟まれたフィルターを保持するように構成された近位層および遠位層と、フィルターアセンブリ内に配置されかつフィルターアセンブリの近位層に結合したワンウェイバルブと、フィルターアセンブリの周縁に沿って配置されたシールであって、フィルターアセンブリおよびシールがユーザーの口および鼻を囲むための第1安全コンパートメントを規定するシールとを有する、フィルターアセンブリを含む。装置は、フィルターアセンブリから延び、シールに対して遠位に配置されたスカートを有するアイシールドアセンブリと、スカートに結合してフィルターアセンブリからアイシールドの上部まで連続した表面を形成する光学的に透明なアイシールドと、フレームアセンブリおよびアイシールドアセンブリに結合したフレームとを含み得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下:
フィルターと、
空気を通過させる複数の穿孔をそれぞれ有する近位層および遠位層であって、フィルターアセンブリが、フィルターを近位層と遠位層との間に保持するように構成された、近位層および遠位層と、
フィルターアセンブリの中央部分に配置され、フィルターアセンブリの近位層に結合されたワンウェイバルブであって、フィルターアセンブリの近位側からフィルターアセンブリの遠位側まで該バルブに空気を通過させるように構成された、ワンウェイバルブと
を含み、ユーザーの顔面付近に配置するための近位側と、遠位側とを有するフィルターアセンブリと;
フィルターアセンブリおよびシールが、ユーザーの口および鼻を囲むための第1安全コンパートメントを規定する、フィルターアセンブリの周縁に沿って配置されたシールと;
以下:
フィルターアセンブリに結合した近位端を有する左テンプルアームと、
フィルターアセンブリに結合した近位端を有する右テンプルアームと、
左テンプルアームに結合し、フィルターアセンブリの下部に向かって延びてフィルターアセンブリに結合した左テンプルアームブレースと、
左テンプルアームに結合し、フィルターアセンブリの下部に向かって延びてフィルターアセンブリに結合した右テンプルアームブレースと
を含み、フィルターアセンブリに結合し、防護装置をユーザーの頭部に取り付ける構造をしたフレームアセンブリと
を含む、防護装置。
【請求項2】
左テンプルアームの遠位端に左耳支持体および右テンプルアームの遠位端に右耳支持体をさらに含み、左右の耳支持体が、防護装置をユーザーにしっかりと保持するためにユーザーの耳の一部の周囲に延びる構造をした、請求項1記載の防護装置。
【請求項3】
通信回路をさらに含む、請求項1記載の防護装置。
【請求項4】
通信回路がマイクロホンを含む、請求項3記載の防護装置。
【請求項5】
マイクロホンがバルブ上に配置された、請求項4記載の防護装置。
【請求項6】
通信回路がバッテリーを含む、請求項3記載の防護装置。
【請求項7】
通信回路が少なくとも1つのスピーカーを含む、請求項3記載の防護装置。
【請求項8】
左右の耳支持体をさらに含み、少なくとも1つのスピーカーが左右の耳支持体の一方または両方に配置された、請求項7記載の防護装置。
【請求項9】
通信回路が、有線または無線接続を介して別の装置と通信するように構成された、請求項3記載の防護装置。
【請求項10】
左右の耳支持体をさらに含み、通信回路の少なくとも一部が左右の耳支持体に配置された、請求項3記載の防護装置。
【請求項11】
フィルターが近位面および遠位面を含み、防護装置が、フィルターの遠位面の一部にUV-C放射線を放出するように配置されたUV-C発光ダイオード(LED)をさらに含む、請求項1記載の防護装置。
【請求項12】
フィルターが近位面および遠位面を含み、防護装置が、ワンウェイバルブの左および右側にあるフィルターの遠位面の一部にUV-C放射線を放出するように配置された2つ以上のUV-C発光ダイオード(LED)をさらに含む、請求項1記載の防護装置。
【請求項13】
2つのUV-C LEDが、第1セットのLEDであり、かつワンウェイバルブに結合した、請求項12記載の防護装置。
【請求項14】
ワンウェイバルブに結合した第2セットの1つまたは複数のUV-C LEDをさらに含み、第2セットのUV-C LEDが、フィルターアセンブリの遠位層の外面に光を放出するように配置された、請求項13記載の防護装置。
【請求項15】
第2セットのUV-C LEDがUV-C LEDを2つ含む、請求項14記載の防護装置。
【請求項16】
近位層および遠位層がそれぞれ、パターン状に配列した複数の開口を含む、請求項1記載の防護装置。
【請求項17】
遠位層およびフィルターがフィルターアセンブリに取り外し可能に取り付け可能であり、ワンウェイバルブがフィルターアセンブリの近位層に結合され、フィルターが、フィルターアセンブリの遠位層と近位層との間に挟まれるとワンウェイバルブの周囲にぴったりとフィットする形状および大きさの開口を含む、請求項1記載の防護装置。
【請求項18】
遠位層および近位層が、遠位層を近位層に結合させるために遠位層および近位層の周縁に沿って配置された対応しかつ位置合わせされた固定具を含む、請求項17記載の防護装置。
【請求項19】
ユーザーの頭部の後ろに配置するための、左テンプルアームおよび右テンプルアームに接続された安全ストラップをさらに含む、請求項1記載の防護装置。
【請求項20】
フィルターアセンブリが透明な材料を含む、請求項1記載の防護装置。
【請求項21】
以下:
フィルターと、
空気を通過させる複数の穿孔をそれぞれ有する近位層および遠位層であって、フィルターアセンブリが、フィルターを近位層と遠位層との間に保持するように構成された、近位層および遠位層と、
フィルターアセンブリの中央部分に配置され、フィルターアセンブリの近位層に結合されたワンウェイバルブであって、フィルターアセンブリの近位側からフィルターアセンブリの遠位側まで該バルブに空気を通過させるように構成された、ワンウェイバルブと
を含み、ユーザーの顔面付近に配置するための近位側と、遠位側とを有するフィルターアセンブリと;
フィルターアセンブリおよびシールが、ユーザーの口および鼻を囲むための第1安全コンパートメントを規定する、フィルターアセンブリの周縁に沿って配置されたシールと;
以下:
半剛性または剛性材料を含み、フィルターアセンブリから延び、シールに対して遠位に配置されたスカートと、
スカートに結合されて、フィルターアセンブリからアイシールドの上部までの連続面を形成する、光学的に透明なアイシールドと
を含み、近位側および遠位側を有し、防護装置の上部を形成するアイシールドアセンブリと;
以下:
フィルターアセンブリに結合した近位端を有する左テンプルアームと、
フィルターアセンブリに結合した近位端を有する右テンプルアームと、
左テンプルアームに結合し、フィルターアセンブリの下部に向かって延びてフィルターアセンブリに結合した左テンプルアームブレースと、
左テンプルアームに結合し、フィルターアセンブリの下部に向かって延びてフィルターアセンブリに結合した右テンプルアームブレースと
を含み、フィルターアセンブリに結合し、防護装置をユーザーの頭部に取り付ける構造をしたフレームアセンブリと
を含む、防護装置。
【請求項22】
左テンプルアームの遠位端に左耳支持体および右テンプルアームの遠位端に右耳支持体をさらに含み、左右の耳支持体が、防護装置をユーザーにしっかりと保持するためにユーザーの耳の一部の周囲に延びる構造をした、請求項21記載の防護装置。
【請求項23】
通信回路をさらに含む、請求項21記載の防護装置。
【請求項24】
通信回路がマイクロホンを含む、請求項23記載の防護装置。
【請求項25】
マイクロホンがバルブ上に配置された、請求項24記載の防護装置。
【請求項26】
通信回路がバッテリーを含む、請求項23記載の防護装置。
【請求項27】
通信回路が少なくとも1つのスピーカーを含む、請求項23記載の防護装置。
【請求項28】
左右の耳支持体をさらに含み、少なくとも1つのスピーカーが左右の耳支持体の一方または両方に配置された、請求項27記載の防護装置。
【請求項29】
通信回路が、有線または無線接続を介して別の装置と通信するように構成された、請求項23記載の防護装置。
【請求項30】
左右の耳支持体をさらに含み、通信回路の少なくとも一部が左右の耳支持体に配置された、請求項23記載の防護装置。
【請求項31】
フィルターが近位面および遠位面を含み、防護装置が、フィルターの遠位面の一部にUV-C放射線を放出するように配置されたUV-C発光ダイオード(LED)をさらに含む、請求項21記載の防護装置。
【請求項32】
フィルターが近位面および遠位面を含み、防護装置が、ワンウェイバルブの左および右側にあるフィルターの遠位面の一部にUV-C放射線を放出するように配置された2つ以上のUV-C発光ダイオード(LED)をさらに含む、請求項21記載の防護装置。
【請求項33】
2つのUV-C LEDが、第1セットのLEDであり、かつワンウェイバルブに結合した、請求項32記載の防護装置。
【請求項34】
ワンウェイバルブに結合した第2セットの1つまたは複数のUV-C LEDをさらに含み、第2セットのUV-C LEDが、フィルターアセンブリの遠位層の外面に光を放出するように配置された、請求項33記載の防護装置。
【請求項35】
第2セットのUV-C LEDがUV-C LEDを2つ含む、請求項34記載の防護装置。
【請求項36】
近位層および遠位層がそれぞれ、パターン状に配列した複数の開口を含む、請求項21記載の防護装置。
【請求項37】
遠位層およびフィルターがフィルターアセンブリに取り外し可能に取り付け可能であり、ワンウェイバルブがフィルターアセンブリの近位層に結合され、フィルターが、フィルターアセンブリの遠位層と近位層との間に挟まれるとワンウェイバルブの周囲にぴったりとフィットする形状および大きさの開口を含む、請求項21記載の防護装置。
【請求項38】
遠位層および近位層が、遠位層を近位層に結合させるために遠位層および近位層の周縁に沿って配置された対応しかつ位置合わせされた固定具を含む、請求項37記載の防護装置。
【請求項39】
ユーザーの頭部の後ろに配置するための、左テンプルアームおよび右テンプルアームに接続された安全ストラップをさらに含み、シールが、柔軟なゴム、シリコン、または、シールがユーザーの顔面に適合することおよびその周縁に沿って第1安全コンパートメントの気密シールを提供することを可能にする別の非ラテックス材料を含む、請求項21記載の防護装置。
【請求項40】
フィルターアセンブリ、およびスカートを含むアイシールドアセンブリが、透明な材料を含む、請求項21記載の防護装置。
【請求項41】
以下:
フィルターと、
空気を通過させる複数の穿孔をそれぞれ有する近位層および遠位層であって、フィルターアセンブリが、フィルターを近位層と遠位層との間に保持するように構成された、近位層および遠位層と、
フィルターアセンブリの中央部分に配置され、フィルターアセンブリの近位層に結合されたワンウェイバルブであって、フィルターアセンブリの近位側からフィルターアセンブリの遠位側まで該バルブに空気を通過させるように構成された、ワンウェイバルブと
を含み、ユーザーの顔面付近に配置するための近位側と、遠位側とを有するフィルターアセンブリと;
フィルターアセンブリおよびシールが、ユーザーの口および鼻を囲むための第1安全コンパートメントを規定する、フィルターアセンブリの周縁に沿って配置されたシールと;
以下:
半剛性または剛性材料を含み、フィルターアセンブリから延び、シールに対して遠位に配置されたスカートと、
スカートに結合されて、フィルターアセンブリからアイシールドの上部までの連続面を形成する、光学的に透明なアイシールドと
を含み、近位側および遠位側を有し、防護装置の上部を形成するアイシールドアセンブリであって、シールが、アイシールドアセンブリの周縁に沿ってさらに配置され、アイシールドアセンブリおよびシールが、ユーザーの目を囲むための第2安全コンパートメントを規定し、第1安全コンパートメントが、第1安全コンパートメントと第2安全コンパートメントとの間を空気が流れないように、ユーザーが着用した際に第2安全コンパートメントから分離した、アイシールドアセンブリと;
以下:
フィルターアセンブリに結合した近位端を有する左テンプルアームと、
フィルターアセンブリに結合した近位端を有する右テンプルアームと、
左テンプルアームに結合し、フィルターアセンブリの下部に向かって延びてフィルターアセンブリに結合した左テンプルアームブレースと、
左テンプルアームに結合し、フィルターアセンブリの下部に向かって延びてフィルターアセンブリに結合した右テンプルアームブレースと
を含み、フィルターアセンブリに結合し、防護装置をユーザーの頭部に取り付ける構造をしたフレームアセンブリと
を含む、防護装置。
【請求項42】
左テンプルアームの遠位端に左耳支持体および右テンプルアームの遠位端に右耳支持体をさらに含み、左右の耳支持体が、防護装置をユーザーにしっかりと保持するためにユーザーの耳の一部の周囲に延びる構造をした、請求項41記載の防護装置。
【請求項43】
通信回路をさらに含む、請求項41記載の防護装置。
【請求項44】
通信回路がマイクロホンを含む、請求項43記載の防護装置。
【請求項45】
マイクロホンがバルブ上に配置された、請求項44記載の防護装置。
【請求項46】
通信回路がバッテリーを含む、請求項43記載の防護装置。
【請求項47】
通信回路が少なくとも1つのスピーカーを含む、請求項43記載の防護装置。
【請求項48】
左右の耳支持体をさらに含み、少なくとも1つのスピーカーが左右の耳支持体の一方または両方に配置された、請求項47記載の防護装置。
【請求項49】
通信回路が、有線または無線接続を介して別の装置と通信するように構成された、請求項43記載の防護装置。
【請求項50】
左右の耳支持体をさらに含み、通信回路の少なくとも一部が左右の耳支持体に配置された、請求項43記載の防護装置。
【請求項51】
フィルターが近位面および遠位面を含み、防護装置が、フィルターの遠位面の一部にUV-C放射線を放出するように配置されたUV-C発光ダイオード(LED)をさらに含む、請求項41記載の防護装置。
【請求項52】
フィルターが近位面および遠位面を含み、防護装置が、ワンウェイバルブの左および右側にあるフィルターの遠位面の一部にUV-C放射線を放出するように配置された2つ以上のUV-C発光ダイオード(LED)をさらに含む、請求項41記載の防護装置。
【請求項53】
2つのUV-C LEDが、第1セットのLEDであり、かつワンウェイバルブに結合した、請求項52記載の防護装置。
【請求項54】
ワンウェイバルブに結合した第2セットの1つまたは複数のUV-C LEDをさらに含み、第2セットのUV-C LEDが、フィルターアセンブリの遠位層の外面に光を放出するように配置された、請求項53記載の防護装置。
【請求項55】
第2セットのUV-C LEDがUV-C LEDを2つ含む、請求項54記載の防護装置。
【請求項56】
近位層および遠位層がそれぞれ、パターン状に配列した複数の開口を含む、請求項41記載の防護装置。
【請求項57】
遠位層およびフィルターがフィルターアセンブリに取り外し可能に取り付け可能であり、ワンウェイバルブがフィルターアセンブリの近位層に結合され、フィルターが、フィルターアセンブリの遠位層と近位層との間に挟まれるとワンウェイバルブの周囲にぴったりとフィットする形状および大きさの開口を含む、請求項41記載の防護装置。
【請求項58】
遠位層および近位層が、遠位層を近位層に結合させるために遠位層および近位層の周縁に沿って配置された対応しかつ位置合わせされた固定具を含む、請求項57記載の防護装置。
【請求項59】
ユーザーの頭部の後ろに配置するための、左テンプルアームおよび右テンプルアームに接続された安全ストラップをさらに含み、シールが、柔軟なゴム、シリコン、または、シールがユーザーの顔面に適合することおよびその周縁に沿って第1安全コンパートメントの気密シールを提供することを可能にする別の非ラテックス材料を含む、請求項41記載の防護装置。
【請求項60】
フィルターアセンブリ、およびスカートを含むアイシールドアセンブリが、透明な材料を含む、請求項21記載の防護装置。
【請求項61】
以下:
フィルターの一部に結合するように構成された第1テンプルアームと、
フィルターの一部に結合するように構成された第2テンプルアームと
を含む、フィルターを保持するためのフレーム
を含む、装置。
【請求項62】
第1テンプルアームが、テンプルアームの近位端に配置された第1固定具を含み、第2テンプルアームが、第2テンプルアームの近位端に配置された第2固定具を含む、請求項61記載の装置。
【請求項63】
フレームが、第1テンプルアームに結合した第1端およびフィルターの一部に結合するように構成された第2端を有する第1支持体と、第2テンプルアームに結合した第1端およびフィルターに結合するように構成された第2端を有する第2支持体とをさらに含む、請求項62記載の装置。
【請求項64】
第1支持体が、第1支持体の第2端に配置された第3固定具を含み、第2支持体が、第2支持体の第2端に配置された第4固定具を含む、請求項63記載の装置。
【請求項65】
少なくとも1つの固定具がクランプを含む、請求項62~64のいずれか一項記載の装置。
【請求項66】
クランプがバネを含む、請求項65記載の装置。
【請求項67】
少なくとも1つの固定具が面ファスナーを含む、請求項62~64のいずれか一項記載の装置。
【請求項68】
少なくとも1つの固定具が接着剤を含む、請求項62~64のいずれか一項記載の装置。
【請求項69】
少なくとも1つの固定具がステープルを含む、請求項62~64のいずれか一項記載の装置。
【請求項70】
少なくとも1つの固定具がスナップを含む、請求項62~64のいずれか一項記載の装置。
【請求項71】
少なくとも1つの固定具がボタンを含む、請求項62~64のいずれか一項記載の装置。
【請求項72】
フレームが硬質プラスチックを含む、請求項61記載の装置。
【請求項73】
フレームがエラストマー材料を含む、請求項61記載の装置。
【請求項74】
第1または第2テンプルアームのうちの少なくとも一方が、ユーザーの耳の後ろに配置されるように構成された湾曲部分を含む、請求項61記載の装置。
【請求項75】
第1または第2テンプルアームのうちの少なくとも一方が、音を出すように構成されたイヤホンを含む、請求項74記載の装置。
【請求項76】
イヤホンに結合した無線受信機をさらに含む、請求項75記載の装置。
【請求項77】
第1および第2支持体が伸縮性材料を含む、請求項63記載の装置。
【請求項78】
フレームが、フィルター上の対応する固定具に結合するように構成された固定具を含む、請求項61記載の装置。
【請求項79】
フィルターをさらに含む、請求項61記載の装置。
【請求項80】
以下の工程:
フィルターを保持するためのフレームを有する装置を準備する工程であって、フレームが、
フィルターの一部に結合するように構成された固定具を有する第1テンプルアームと、
フィルターの一部に結合するように構成された固定具を有する第2テンプルアームと、
第1テンプルアームに結合した第1端、およびフィルターの一部に結合するように構成された固定具を有する第2端を有する、第1支持体と、
第2テンプルアームに結合した第1端、およびフィルターの一部に結合するように構成された固定具を有する第2端を有する、第2支持体と
を含む、工程;
フィルターを、第1テンプルアーム、第2テンプルアーム、第1支持体、および第2支持体に結合する工程;ならびに
フィルターがユーザーの鼻および口をカバーし、第1テンプルアームがユーザーの右こめかみに近傍に配置され、第2テンプルアームがユーザーの左こめかみの近傍に配置されるように、ユーザーの頭部に装置を配置する工程
を含む、望ましくない物質の吸入を防止する方法。
【請求項81】
以下:
近位端と、装置を着用したユーザーのこめかみに沿って配置される構造をした遠位端とを有し、第1テンプルアームをフィルターに結合するために近位端に配置された固定具を含む、第1テンプルアームと、
近位端と、装置を着用したユーザーのこめかみに沿って配置される構造をした遠位端とを有し、第2テンプルアームをフィルターに結合するために近位端に配置された固定具を含む、第2テンプルアームと、
第1テンプルアームに結合した第1端、および第1支持体をフィルターの一部に結合するために構成された固定具を含む第2端を有する、第1支持体と、
第2テンプルアームに結合した第1端、および第2支持体をフィルターの一部に結合するために構成された固定具を含む第2端を有する、第2支持体と
を含む、フィルターを保持するためのフレーム
を含む、装置。
【請求項82】
固定具がフィルターに解放可能に取り付け可能である、請求項81記載の装置。
【請求項83】
第1テンプルアーム、第2テンプルアーム、第1支持体、および第2支持体に結合したフィルターをさらに含む、請求項81記載の装置。
【請求項84】
フレームが、第1テンプルアームの近位端を第2テンプルアームの近位端に接続するブリッジ構造をさらに含む、請求項81記載の装置。
【請求項85】
フレームが、第1支持体の第2端および第2支持体の第2端に結合した下部部材をさらに含む、請求項83記載の装置。
【請求項86】
フレームが、
第1支持体の第2端および第2支持体の第2端に結合した下部部材と、
第1テンプルアームの近位端に結合し、第1支持体の下端に結合した第1側部部材と、
第2テンプルアームの近位端に結合し、第2支持体の下端に結合した第2側部部材と
をさらに含む、
請求項81記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
任意の優先権出願に対する参照による援用
本願は米国仮特許出願第63/037,958号(2020年6月11日に出願)および63/032,907(2020年6月1日に出願)の恩典を主張し、これらの開示それぞれの内容は参照によりその全体が本明細書に組み入れられる。
【0002】
分野
本開示は浮遊物質からユーザーを防護すること、具体的には、埃、花粉、およびウイルスを含んだエアロゾルを含む、望ましくない浮遊物質の吸入およびそれへの曝露を防止するための装置に関する。
【背景技術】
【0003】
関連技術の記載
多くの状況で、ユーザーは、吸入する物質または粒子の量および種類を制限すること、およびそのような物質への目の曝露を制限することを望む。例えば、清掃や建設の際において、または医療環境においてである。現在の防塵マスクなどは着脱が難しく、そうするために両手を必要とし得る。典型的なマスクはユーザーの口および鼻の周囲に気密シールを形成しないし、ユーザーの目の周囲に気密シールを形成しない。マスクが着用されると、話しかけられた人にはマスク着用者の口元が見えず、コミュニケーションがより難しくなりかつ人間味に欠ける場合がある。また、マスクまたはフェイスシールドを着用しているあいだは電話を使うことが困難になり得る。これらの問題により、人々は自身の健康および安全ならびにひいては他の人々の健康および安全も守るべき環境において防護装置を着用しないという判断をする場合がある。したがって、浮遊物質からユーザーを防護する新規な装置においてはこれらおよび他の欠点に対処していることが有利になるであろう。
【発明の概要】
【0004】
概要
いくつかのイノベーションが本明細書において開示されており、それぞれイノベーションの様々な態様に含まれ得る複数の局面を有する。イノベーションのいくつかは、望ましくない浮遊物質の吸入からユーザーを防護するための特徴を有し、望ましくない浮遊物質への曝露からユーザーの目を防護するための特徴を有し得る、防護装置である。他のイノベーションはフィルターまたはフィルターアセンブリをユーザーの頭部に容易に取り付けるための装置に関する。
【0005】
例えば、1つのイノベーションは、防護装置がユーザーによって装着(ユーザーの頭部に)された際に近位側がユーザーの最も近くに配置され、遠位側がユーザーとは反対側に配置される、近位側および遠位側を有するフィルターアセンブリを含む防護装置である。フィルターアセンブリはフィルターと近位層と遠位層とを含み、近位層は遠位層よりもユーザーの近くに配置され、近位層および遠位層はそれぞれ空気を通過させる複数の穿孔を有する。フィルターアセンブリは、近位層と遠位層との間にフィルターを保持するように構成される。装置はまた、フィルターアセンブリの中央部分に配置され、フィルターアセンブリの近位層に結合したワンウェイバルブであって、フィルターアセンブリの近位側からフィルターアセンブリの遠位側まで該バルブに空気を通過させるように構成された、ワンウェイバルブと、フィルターアセンブリおよびシールが、ユーザーの口および鼻を囲むための第1安全コンパートメントを規定する、フィルターアセンブリの周縁に沿って配置されたシールと、フィルターアセンブリに結合し、防護装置をユーザーの頭部に取り付ける構造をしたフレームアセンブリとを含む。フレームアセンブリは、フィルターアセンブリに結合した近位端を有する左テンプルアームと、フィルターアセンブリに結合した近位端を有する右テンプルアームと、左テンプルアームに結合し、フィルターアセンブリの下部に向かって延びてフィルターアセンブリの下部に結合した左テンプルアームブレースと、左テンプルアームに結合し、フィルターアセンブリの下部に向かって延びてフィルターアセンブリの下部に結合した右テンプルアームブレースとを含み得る。
【0006】
そのような装置の様々な態様は1つまたは複数の別の局面を含み得る。いくつかの態様では、装置は、左テンプルアームの遠位端に左耳支持体と右テンプルアームの遠位端に右耳支持体とを含み、左右の耳支持体は、防護装置をユーザーにしっかりと保持するためにユーザーの耳の一部の周囲に延びる構造をしている。いくつかの態様では、装置は、バルブ上に配置される場合があるマイクロホンを含む場合がある通信回路をさらに含む。通信回路はバッテリーおよび/または少なくとも1つのスピーカーを含み得る。いくつかの態様では、防護装置は左右の耳支持体をさらに含み、前記少なくとも1つのスピーカーは左右の耳支持体の一方または両方に配置される。いくつかの態様では、通信回路は、有線または無線接続を介して別の装置と通信するように構成される。いくつかの態様では、防護装置は左右の耳支持体をさらに含み、通信回路の少なくとも一部は左右の耳支持体に配置される。いくつかの態様では、フィルターは近位面および遠位面を含み、防護装置はフィルターの遠位面の一部にUV-C放射線を放出するように配置されたUV-C発光ダイオード(LED)をさらに含む。いくつかの態様では、フィルターは近位面および遠位面を含み、防護装置は紫外線を放出する1つまたは複数の発光ダイオード(LED)をさらに含む。例えば、装置は、フィルターの遠位面の一部にUV-C放射線を放出するように配置された1つまたは複数のUV-C LEDを含み得る。図1~27に示される例を含むいくつかの態様では、装置は、フィルターの遠位面および/またはフィルターアセンブリの遠位層上で、例えば、ワンウェイバルブの左および右側に、光を放出するUV-C LEDを含み得る。UV-C LEDは、ウイルス、バクテリア、カビ、およびその他の病原体を死滅させる独自の能力を有するクラスの紫外線エネルギー波長を指すUV-C放射線を放出するクラスのLEDである。いくつかの態様では、2つのUV-C LEDが第1セットのLEDであり、ワンウェイバルブに配置されるかまたはそれに結合する。そのような装置は1つまたは複数の別のUV-C LED、または複数セットのUV-C LEDを含み得る。例えば、別のUV-C LEDはワンウェイバルブの側面に結合し得、UV-C LEDはフィルターアセンブリの遠位層の外面上でフィルターアセンブリに光を放出するか、または近位層と遠位層との間のフィルターアセンブリ内で光を放出するように配置される。いくつかの態様では、近位および遠位層はそれぞれ、パターン状に配列した複数の開口を含む。いくつかの態様では、遠位層およびフィルターはフィルターアセンブリに取り外し可能に取り付け可能であり、ワンウェイバルブはフィルターアセンブリの近位層に結合され、フィルターは、フィルターアセンブリの遠位層と近位層との間に挟まれるとワンウェイバルブの周囲にぴったりとフィットする形状および大きさの開口を含む。いくつかの態様では、遠位層および近位層は、遠位層を近位層に結合させるために遠位層および近位層の周縁に沿って配置された対応しかつ位置合わせされた固定具を含む。装置は、ユーザーの頭部の後ろに配置するための、左テンプルアームおよび右テンプルアームに接続された安全ストラップを含み得る。いくつかの態様では、フィルターアセンブリは透明な材料を含む。
【0007】
別のイノベーションは、
以下:
フィルターと、
空気を通過させる複数の穿孔をそれぞれ有する近位層および遠位層であって、フィルターアセンブリが、フィルターを近位層と遠位層との間に保持するように構成された、近位層および遠位層と、
フィルターアセンブリの中央部分に配置され、フィルターアセンブリの近位層に結合されたワンウェイバルブであって、フィルターアセンブリの近位側からフィルターアセンブリの遠位側まで該バルブに空気を通過させるように構成された、ワンウェイバルブと
を含み、ユーザーの顔面付近に配置するための近位側と、遠位側とを有するフィルターアセンブリと;
フィルターアセンブリおよびシールが、ユーザーの口および鼻を囲むための第1安全コンパートメントを規定する、フィルターアセンブリの周縁に沿って配置されたシールと;
以下:
半剛性または剛性材料を含み、フィルターアセンブリから延び、シールに対して遠位に配置されたスカートと、
スカートに結合されて、フィルターアセンブリからアイシールドの上部までの連続面を形成する、光学的に透明なアイシールドと
を含み、近位側および遠位側を有し、防護装置の上部を形成するアイシールドアセンブリと;
フィルターアセンブリに結合し、防護装置をユーザーの頭部に取り付ける構造をしたフレームアセンブリと
を含む、防御装置を含む。フレームアセンブリは、フィルターアセンブリに結合した近位端を有する左テンプルアームと、フィルターアセンブリに結合した近位端を有する右テンプルアームと、左テンプルアームに結合し、フィルターアセンブリの下部に向かって延びてフィルターアセンブリに結合した左テンプルアームブレースと、左テンプルアームに結合し、フィルターアセンブリの下部に向かって延びてフィルターアセンブリに結合した右テンプルアームブレースとを含み得る。そのような装置は、防護装置の前述のイノベーションにおいて記載された特徴のうちのいずれかを含み得る。いくつかの態様では、フィルターアセンブリ、およびスカートを含むアイシールドアセンブリは、フィルターアセンブリおよびアイシールドアセンブリが透明になるように、透明な材料から作製し得る。
【0008】
別のイノベーションは、
以下:
フィルターと、
空気を通過させる複数の穿孔をそれぞれ有する近位層および遠位層であって、フィルターアセンブリが、フィルターを近位層と遠位層との間に保持するように構成された、近位層および遠位層と、
フィルターアセンブリの中央部分に配置され、フィルターアセンブリの近位層に結合されたワンウェイバルブであって、フィルターアセンブリの近位側からフィルターアセンブリの遠位側まで該バルブに空気を通過させるように構成された、ワンウェイバルブと
を含み、ユーザーの顔面付近に配置するための近位側と、遠位側とを有するフィルターアセンブリと;
フィルターアセンブリおよびシールが、ユーザーの口および鼻を囲むための第1安全コンパートメントを規定する、フィルターアセンブリの周縁に沿って配置されたシールと;
以下:
半剛性または剛性材料を含み、フィルターアセンブリから延び、シールに対して遠位に配置されたスカートと、
スカートに結合されて、フィルターアセンブリからアイシールドの上部までの連続面を形成する、光学的に透明なアイシールドと
を含み、近位側および遠位側を有し、防護装置の上部を形成するアイシールドアセンブリであって、シールがアイシールドアセンブリの周縁に沿ってさらに配置され、アイシールドアセンブリおよびシールが、ユーザーの目を囲むための第2安全コンパートメントを規定し、第1安全コンパートメントが、第1安全コンパートメントと第2安全コンパートメントとの間を空気が流れないように、ユーザーが着用した際に第2安全コンパートメントから分離した、アイシールドアセンブリと;
以下:
フィルターアセンブリに結合した近位端を有する左テンプルアームと、
フィルターアセンブリに結合した近位端を有する右テンプルアームと、
左テンプルアームに結合し、フィルターアセンブリの下部に向かって延びてフィルターアセンブリに結合した左テンプルアームブレースと、
左テンプルアームに結合し、フィルターアセンブリの下部に向かって延びてフィルターアセンブリに結合した右テンプルアームブレースと
を含み得、フィルターアセンブリに結合し、防護装置をユーザーの頭部に取り付ける構造をしたフレームアセンブリと
を含む、防護装置を含む。そのような防護装置は1つまたは複数の追加の特徴、例えば、防護装置のために本明細書において記載される特徴のうちのいずれか、または別の特徴を含み得る。
【0009】
別のイノベーションは、フィルターの一部に結合するように構成された第1テンプルアームと、フィルターの一部に結合するように構成された第2テンプルアームとを含むフレームであって、フィルターを保持するためのフレームを含む、装置を含む。いくつかの態様では、第1テンプルアームは、テンプルアームの近位端に配置された第1固定具を含み、第2テンプルアームは、第2テンプルアームの近位端に配置された第2固定具を含む。いくつかの態様では、フレームは、第1テンプルアームに結合した第1端およびフィルターの一部に結合するように構成された第2端を有する第1支持体と、第2テンプルアームに結合した第1端およびフィルターに結合するように構成された第2端を有する第2支持体とをさらに含む。いくつかの態様では、第1支持体は第1支持体の第2端に配置された第3固定具を含み、第2支持体は第2支持体の第2端に配置された第4固定具を含む。いくつかの態様では、少なくとも1つの固定具はクランプを含む。いくつかの態様では、クランプはバネを含む。いくつかの態様では、前記少なくとも1つの固定具は面ファスナーを含む。いくつかの態様では、前記少なくとも1つの固定具は接着剤を含む。いくつかの態様では、前記少なくとも1つの固定具はステープルを含む。いくつかの態様では、少なくとも1つの固定具はスナップを含む。いくつかの態様では、前記少なくとも1つの固定具はボタンを含む。いくつかの態様では、フレームは硬質プラスチックまたはエラストマー材料を含む。いくつかの態様では、第1または第2テンプルアームのうちの少なくとも一方は、ユーザーの耳の後ろに配置されるように構成された湾曲部分を含む。いくつかの態様では、第1または第2テンプルアームのうちの少なくとも一方は、音を出すように構成されたイヤホンを含む。いくつかの態様では、装置は、イヤホンに結合した有線または無線受信機をさらに含む。いくつかの態様では、第1および第2支持体は伸縮性材料を含む。いくつかの態様では、フレームは、フィルター上の対応する固定具に結合するように構成された固定具を含む。装置はフィルターをさらに含み得る。
【0010】
別のイノベーションは、
フィルターを保持するためのフレームを有する装置を準備する工程であって、フレームが、
フィルターの一部に結合するように構成された固定具を有する第1テンプルアームと、
フィルターの一部に結合するように構成された固定具を有する第2テンプルアームと、
第1テンプルアームに結合した第1端、およびフィルターの一部に結合するように構成された固定具を有する第2端を有する、第1支持体と、
第2テンプルアームに結合した第1端、およびフィルターの一部に結合するように構成された固定具を有する第2端を有する、第2支持体と
を含む、工程;
フィルターを、第1テンプルアーム、第2テンプルアーム、第1支持体、および第2支持体に結合する工程;ならびに
フィルターがユーザーの鼻および口をカバーし、第1テンプルアームがユーザーの右こめかみに近傍に配置され、第2テンプルアームがユーザーの左こめかみの近傍に配置されるように、ユーザーの頭部に装置を配置する工程
を含む、望ましくない物質の吸入を防止する方法を含む。
【0011】
別のイノベーションは、
以下:
近位端と、装置を着用したユーザーのこめかみに沿って配置される構造をした遠位端とを有し、第1テンプルアームをフィルターに結合するために近位端に配置された固定具を含む、第1テンプルアームと、
近位端と、装置を着用したユーザーのこめかみに沿って配置される構造をした遠位端とを有し、第2テンプルアームをフィルターに結合するために近位端に配置された固定具を含む、第2テンプルアームと、
第1テンプルアームに結合した第1端、および第1支持体をフィルターの一部に結合するために構成された固定具を含む第2端を有する、第1支持体と、
第2テンプルアームに結合した第1端、および第2支持体をフィルターの一部に結合するために構成された固定具を含む第2端を有する、第2支持体と
を含むフレームであって、フィルターを保持するためのフレーム
を含む、装置を含む。いくつかの態様では、固定具はフィルターに解放可能に取り付け可能である。いくつかの態様では、装置は、第1テンプルアーム、第2テンプルアーム、第1支持体、および第2支持体に結合したフィルターをさらに含む。いくつかの態様では、フレームは、第1テンプルアームの近位端を第2テンプルアームの近位端に接続するブリッジ構造をさらに含む。いくつかの態様では、フレームは、第1支持体の第2端および第2支持体の第2端に結合した下部部材をさらに含む。いくつかの態様では、フレームは、第1支持体の第2端および第2支持体の第2端に結合した下部部材と、第1テンプルアームの近位端に結合し、第1支持体の下端に結合した第1側部部材と、第2テンプルアームの近位端に結合し、第2支持体の下端に結合した第2側部部材とをさらに含む。
【図面の簡単な説明】
【0012】
本明細書において記載される態様の特徴および利点は添付の図面と併せて以下の説明および添付の請求の範囲からより完全に明らかになるであろう。これらの図面は開示に係る特定の態様を示しているのみであり、その範囲の限定とは見なされない。図面において、同様の参照番号または記号は通常、文脈上特に示されない限り、同様のコンポーネントを特定している。いくつかの場合では、図面は正確な縮尺で描かれていない場合がある。
【0013】
図1】ユーザーの鼻および口をカバーして、ユーザーの鼻および口を囲む密閉コンパートメントを形成する構造をしたフィルターアセンブリを有する、第1の態様の防護装置の一例の正面斜視図であり、様々な例では防護装置は、例えば、マイクロホン、イヤホン、および/または他の通信回路、ならびにUV-C発光ダイオード(LED)を含む1つまたは複数の他の特徴も含み得る。
図2図1に示す防護装置の背面斜視図である。
図3図1に示す防護装置の態様の正面図である。
図4図1に示す防護装置の態様の背面図である。
図5図1に示す防護装置の態様の右側面図である。
図6図1に示す防護装置の態様の左側面図である。
図7図1に示す防護装置の態様の上面図である。
図8図1に示す防護装置の態様の底面図である。
図9図1に示す防護装置の態様の一例の分解図である。
図10】ユーザーの鼻および口をカバーして、ユーザーの鼻および口を囲む密閉コンパートメントを形成する構造をしたフィルターアセンブリを有し、アイシールドまで延びるスカートを含む上部を有する、第2の態様の防護装置の一例の正面斜視図であり、様々な例では防護装置は、例えば、マイクロホン、イヤホン、および/または他の通信回路、ならびにUV-C発光ダイオード(LED)を含む1つまたは複数の他の特徴も含み得る。
図11図10に示す防護装置の背面斜視図である。
図12図10に示す防護装置の態様の正面図である。
図13図10に示す防護装置の態様の背面図である。
図14図10に示す防護装置の態様の右側面図である。
図15図10に示す防護装置の態様の左側面図である。
図16図10に示す防護装置の態様の上面図である。
図17図10に示す防護装置の態様の底面図である。
図18図10に示す防護装置の態様の一例の分解図である。
図19】ユーザーの鼻および口をカバーして、ユーザーの鼻および口を囲む第1密閉コンパートメントを形成する構造をしたフィルターアセンブリを有し、アイシールドまで延びるスカートを含む上部であってユーザーの目の周囲に第2密閉コンパートメントを形成する構造をした上部を有する、第3の態様の防護装置の一例の正面斜視図であり、様々な例では防護装置は、例えば、マイクロホン、イヤホン、および/または他の通信回路、ならびにUV-C発光ダイオード(LED)を含む1つまたは複数の他の特徴も含み得る。
図20図19に示す防護装置の背面斜視図である。
図21図19に示す防護装置の態様の正面図である。
図22図19に示す防護装置の態様の背面図である。
図23図19に示す防護装置の態様の右側面図である。
図24図19に示す防護装置の態様の左側面図である。
図25図19に示す防護装置の態様の上面図である。
図26図19に示す防護装置の態様の底面図である。
図27図19に示す防護装置の態様の一例の分解図である。
図28】フィルターをユーザーの顔面に取り付けるためにフィルター(またはフィルターアセンブリ)に結合するように構成された装置のアームアセンブリの側面図の一例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
詳細な説明
望ましくない浮遊物質、薬剤、埃、花粉、およびウイルスを含んだエアロゾル(説明の簡略化のためにすべて「物質」と呼ぶ)の吸入を防止するための防護装置(「装置」)の例および態様、各装置はいくつかの局面(特徴)を有するが、単一の局面がその望ましい特質の要因となるものではない。添付の請求項の範囲を限定することなく、これらの局面のいくつかを下に記載する。参照する図面はそのような装置に含まれ得る特定の特徴を示している。いくつかの例では、説明の明確さのために、特定の装置のすべての特徴が特定の図面に必ずしも含まれているわけではない。図示されたかまたは記載された様々な装置は、本明細書のどこかに図示されたかまたは記載された特徴を含むさらなる特徴も有する。本明細書において提示される図面における記載は単なる例示であり、限定として解釈されるべきではない。
【0015】
マスク、呼吸器、およびシールドは望ましくない物質への曝露からユーザーを防護するために用いられる。そのような装置は危険な環境(例えば、医療、建設など)で用いられる場合があるが、フィルターを通した空気のみが吸入されるように口および鼻を完全に隔絶するために必要な防護を提供しない場合がある。また、それらはユーザーの目を防護しないか、またはユーザーの目を十分に防護しない場合がある。マスクおよびアイシールドを別々に着用すると、これらの装置間の空間における曝露のリスクがある。また、目およびアイシールドが鼻および口から完全に隔絶されていないため、アイシールドの曇りが発生し得る。さらに、ユーザーが防護装置を長時間装着するため、装置によってはコミュニケーション(例えば、電話による)がうまくいかないか、困難になるか、または不可能になり得る。ほとんどの防護装置は受動的な防護(バリア)のみを提供する。場合によっては、能動的な防護を採用すれば防護のレベルを高め得る(例えば、ウイルスに対して)。本明細書において記載される防護装置はこれらの問題に対処するためおよび他の利点、例えば、より高い快適性、使いやすさも提供するための特徴を含み、ユーザーの目、鼻および口を完全に隔絶する他の防護装置と比較してコスト面で有利な場合がある。このような装置は再利用可能であり、フィルターを定期的に廃棄する必要があるのみであり、よって廃棄物、特に有害廃棄物を低減する。これらの防護装置のいくつかはより高いレベルでウイルスから防護するための能動的システムを含み得、またコミュニケーション機能を含み得るのでコミュニケーションのために装置を取り外す必要がない。
【0016】
防護装置のいくつかの態様の例が本明細書において記載されている。図1~9は、ユーザーの鼻および口の周囲に配置するための安全コンパートメントを形成するフィルターアセンブリを有する構造をした、防護装置の第1の態様の例を示す。図10~18は、ユーザーの鼻および口の周囲に安全コンパートメントを形成するフィルターアセンブリと、アイシールドとを有する構成も有し、フィルターアセンブリとアイシールドとの間に延びるスカートをさらに含む、第2の態様の一例を示す。図19~27は、ユーザーの鼻および口の周囲に第1安全コンパートメントを形成するフィルターアセンブリ、アイシールド、フィルターアセンブリとアイシールドとの間に延びるスカート、およびユーザーの目の周囲に配置するための第2安全コンパートメントを有する構成も有する第3の態様の防護装置の一例を示す。図28は、フィルターに取り付けられてユーザーの顔面にフィルターを保持するように構成された、片手でフィルターを容易に取り外しかつ装着しなおすことを可能にするフレームを有する装置を示す。これらの装置のいずれもさらなる使いやすさおよび/またはより良好な防護を提供する1つまたは複数の特徴を含み得る。様々な態様では、装置の1つまたは複数の部分(例えば、フィルター、フィルターアセンブリ、フレーム、アイシールド、バルブ、シール、ストラップおよび/またはスカート)は装置を見えにくくしないようにかつ邪魔にならないようにする透明な材料から作製し得る。また、口を覆う透明な(またはほぼ透明な)部分はコミュニケーションを容易にするのに役立ち、かつ唇の動きで判断する必要がある場合に不可欠となり得る。
【0017】
本明細書において開示される特定の防護装置は、ユーザーの口および鼻の周囲に配置されかつユーザーの顔面にしっかりと密着され得る第1安全コンパートメントを形成する構造をしている。第1安全コンパートメントに進入する空気はフィルターアセンブリに含まれるフィルターを通過することによってのみ進入し得る。フィルターアセンブリは、取り外し可能に取り付け可能でありかつそれらの間にフィルターを保持するように構成された近位層および遠位層を含み得る。すなわち、フィルターは近位層と遠位層との間に挟まれる。フィルターは取り外し可能でありかつ交換可能である。様々なフィルターをフィルターアセンブリ内で用い得、装置が用いられるであろう環境(例えば、医療、建設、屋外、家庭での使用など)に基づいて選択してもよい。近位層および遠位層は、例えば、フィルターを変更するかまたは交換するために近位および遠位層を接続しかつ分離することを可能にする、近位層および遠位層の縁に沿って配置された対応しかつ位置合わせされた固定具を含み得る。
【0018】
本明細書において開示される特定の防護装置は、ユーザーの目の周囲に配置されて任意の望ましくない物質に目が曝露されるのを防止し得る、第2安全コンパートメントを形成する構造をしている。第2安全コンパートメントは第1安全コンパートメントから分離しており、これらの安全コンパートメントのうちの一方の空気が他方の安全コンパートメントに連通しない。すなわち、ユーザーが防護装置を着用すると、第1安全コンパートメントは第2安全コンパートメントとは分離した密閉コンパートメントとなる。
【0019】
本明細書において記載される装置は現状の防護装置の問題に対処する特徴を含み得る。例えば、装置は、その構造に組み込まれるかまたはそれに取り付けられた通信回路を有し得る。通信回路はマイクロホン、スピーカー、および有線または無線(例えば、ブルートゥース)通信チャンネルを含み得る。いくつかの態様では、通信回路の一部(例えば、スピーカー、受信機または送信機回路)は、装置が装着されると通信回路がユーザーの耳の後ろ側に配置されて、通信回路の重量(比較的軽量であっても)がユーザーの耳に耳支持体を保持するのに役立つように、テンプルアームの耳支持体部分上にある。
【0020】
防護装置のいくつかの例示的な態様が本明細書において記載される。以下は、上に列挙した図面を参照して本開示において説明されかつ付番される特定のコンポーネントのリストである。他のコンポーネント、またはこれらのコンポーネントの局面は、リストに含まれていない場合があるが、図面および説明において開示されている。したがって、図面に示された任意の局面は、本明細書において個別に記載されているかどうかにかかわらず、様々な態様の一部を形成し得、追加の説明の有無にかかわらず、そのような局面に関する請求項の限定の根拠を提供する場合がある。付番されたコンポーネントは以下を含む。
1 防護装置
2 防護装置
3 防護装置
5 フィルターアセンブリ
8 フィルター
9 フィルター近位面
10 フィルター遠位面
11 フィルター開口
12 フレームアセンブリ(フレーム)
13 遠位層開口
14 シール
15 近位層開口
16 第1安全コンパートメント(第1コンパートメント)
18 第2安全コンパートメント(第2コンパートメント)
20 第1安全コンパートメントシールのシール(第1シール)
22 第2安全コンパートメントシール(第2シール)
24 フィルターアセンブリ近位層(近位層)
26 内面近位層
27 外面近位層
28 フィルターアセンブリ遠位層(遠位層)
29 内面遠位層
30 外面遠位層
35 第2ボリューム
36 孔(開口)
38 バルブ
39 通気口
40 スカート
42 アイシールド
44 左テンプルアーム
46 右テンプルアーム
48 左耳支持体
50 右耳支持体
52 エレクトロニクスモジュール
54 スピーカー
56 マイクロホン
58 UV-C発光ダイオード(LED)
60 近位端左テンプルアーム
61 近位端右テンプルアーム
62 遠位端左テンプルアーム
63 遠位端右テンプルアーム
64 上部
65 下部
66 ストラップ
68 左テンプルアームブレース(左ブレース)
69 左テンプルアームブレース下端(下端)
70 左テンプルアームブレース上端(上端)
71 右テンプルアームブレース(右ブレース)
72 右テンプルアームブレース(下端)
73 右テンプルアームブレース(上端)
72 スカート左部
73 スカート右部
74 スカート下部
75 スカート上部
76 防護装置近位面(近位面)
77 防護装置遠位面(遠位面)
78 左側
79 右側
80 固定具
200 装置
201 アームアセンブリ
202 テンプルアーム
204 ブレース
206 耳支持体
208 第1固定具
210 第2固定具
212 イヤホン
213 遠位端ブレース
220 近位端
222 遠位端テンプルアーム
【0021】
図1は、ユーザーの鼻および口をカバーし、ユーザーの鼻および口を囲む密閉第1コンパートメント16を形成して望ましくない物質の吸入および摂取を防護する構造をしたフィルターアセンブリ5を有する第1の態様の防護装置1の一例の正面斜視図である。装置1は第1の態様の例を示す図1~8および25を参照して説明されており、図2は背面斜視図であり、図3は正面図であり、図4は背面図であり、図5は右側面図であり、図6は左側面図であり、図7は上面図であり、図8は底面図である。図9は第1の態様のこの例の分解図であり、図1~9では見ることができない場合がある特定の特徴および特性を示している。図の明確さのために、図1~9のそれぞれにおける特定の特徴の対応する描画は、それらが同一の特徴の異なる図を示すものであっても、すべてが付番されているわけではないことに留意されたい。
【0022】
図1~9を参照すると、装置1は、装置が装着された状態ではユーザーの顔面に最も近く配置される近位面76と、装置1がユーザーによって装着された際にユーザーから反対を向く遠位面とを含む。防護装置1は左側78および右側79を含む。装置1はユーザーの顔面の近傍に配置可能な近位側と、ユーザーの顔面から離間して配置される遠位側とを有するフィルターアセンブリ5を含む。フィルターアセンブリ5は取り外し可能な(交換可能な)フィルター8(図9)、近位層24および遠位層28を含む。フィルターアセンブリ5は近位層24と遠位層28との間に挟まれたフィルター8を保持する構造をしている。いくつかの態様では、近位および遠位層24、28は半透明である。いくつかの態様では、近位および遠位層24、28は透明であるか、または透き通っている。いくつかの態様では、近位および遠位層24、28は着色されている(例えば、青、黄、オレンジ、緑など)。近位層24は内面26(装置1が装着された際にユーザーのほうを向く)および外面27(装置が装着された際にユーザーの反対側を向く)を含む。近位層24の内面26は近位面76または防護装置1の一部を形成する。遠位層28は内面29および外面30を含む。外面30は防護装置1の遠位面77の一部を形成する。近位層24および遠位層28は剛性または半剛性の材料を含んでもよい。近位層24および遠位層28は、それらの間に配置されたフィルター8とぴったりフィットするように、対応する形状を有してもよい。
【0023】
近位および遠位層24、28の両方は空気がこれらの層24、28を通過することを可能にする複数の開口36を有する一方で、フィルター8を保持しかつフィルター8の完全性を保護するための支持面を提供して、開口36より大きい物質がフィルター8に接触するのを防止する。開口36は(この例に示されるように)円形であってもよいし、または異なる形状(例えば、楕円形、矩形、星形など)を有してもよい。開口36は様々なパターン状に配列され得る。開口36の総面積はユーザーの呼吸をサポートするのに十分な大きさである。いくつかの態様では、近位層24および遠位層28の開口の一部または全部が、フィルター8を除いて、空気をフィルターアセンブリ5に確実に通過させるように位置合わせされている。
【0024】
フィルター8は近位面9と、近位面9の反対側に配置された遠位面10とを含む。いくつかの態様では、フィルター8は半透明である。いくつかの態様では、フィルター8は透明であるかまたは透き通っている。いくつかの態様では、フィルターは透明かつ有色(例えば、青、黄、オレンジ、緑など)である。フィルター8は浮遊物質がフィルターを通過するのを防止するように構成される。いくつかの態様では、フィルターは浮遊固体粒子の90%がフィルターを通過するのを防止するように構成される。いくつかの態様では、フィルターは浮遊固体粒子の約91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または99%(+/-05%)超がフィルターを通過するのを防止するように構成される。いくつかの態様では、フィルター8はN95フィルターとして分類される。いくつかの態様では、フィルターはN99フィルターとして分類される。
【0025】
フィルター8は特定の種類の物質をフィルタリングする設計および構造をしていてもよく、フィルター8はその使用条件に基づいて変更し得る。例えば、「通常の」ユーザーの活動条件下で医療環境において用いられる場合、フィルター8はウイルスおよび他の微細な物質をフィルタリングする設計および構造であり得る。そのようなフィルターは他の設計よりも気流を制限する場合があるが、より高度なフィルタリングを提供するという利点がある。建設環境における使用のためのフィルター8は、中程度または激しい活動条件下では、より大きな物質をフィルタリングするが、制限がより少ない気流を可能にする設計および構造をしていてもよい。よって、取り外し可能/交換可能なフィルターは使用条件に基づいてフィルターを選択できるという利点を提供する。
【0026】
フィルター8はワンウェイバルブ38の周囲にぴったりとフィットする形状および大きさをした開口11を含む。この例では、開口11は矩形である。しかしながら、開口11はバルブ38に対応する任意の形状または大きさであり得る。遠位層28はバルブ38の周囲にフィットする形状および大きさの開口13も含む。近位層24は開口15も含み、バルブ38は開口15内に配置され近位層15に結合される。バルブ38はユーザーから吐き出された空気がバルブを通ってフィルターアセンブリ5の近位側から遠位側に流れることを可能にし、空気がバルブを通ってフィルターアセンブリ5の遠位側から近位側に流れることを防止する。この例では、単一のバルブ38がフィルターアセンブリの中央部分に配置されている。別の態様は、フィルターアセンブリ5の別の部分、例えば、フィルターアセンブリ5の中央の片側または両側、に配置された1つまたは複数のバルブを含んでもよい。バルブ38は様々な構成を有し得る。様々な設計のバルブを採用し得る。この例では、バルブは、バルブを通過する気流を下方に向ける1つまたは複数の通気口39を含む。いくつかの態様では、バルブ38は半透明または透明である。
【0027】
いくつかの態様では、装置1は、バルブ38に結合したマイクロホン56を含む。マイクロホン56は無線または有線のマイクロホンであり得、装置1に組み込まれた通信回路の一部であり得る。いくつかの態様では、1つまたは複数のUV-C LED58がバルブ38に結合し得る。図1の例はバルブ58の遠位側に配置された2つのLED58aを含む。LED58は、遠位層28の外面30の一部にUV-C放射線を放出して、空気がフィルターアセンブリ5に入ってこれを通過する前に空気を浄化するように、位置合わせされている。この例は、図9に示すようにバルブ38の側部に配置された2つのUV-C LED58も含み、一方のUV-C LED58は装置1の左側78に向かって放射線を放出するように位置合わせされ、他方のUV-C LED58は装置1の右側79に向かって放射線を放出するように位置合わせされている。空気がフィルターアセンブリ5を通して吸い込まれると、病原体を含む物質がフィルター8の遠位側に蓄積し得る。バルブ38の側部に配置されたUV-C LED58は、フィルターの遠位面10に、およびこれに沿って、UV-C放射線を放出するように位置合わせされており、フィルター8の遠位面10に蓄積したウイルスを中和/死滅させる。
【0028】
装置1はフィルターアセンブリ5の連続した周縁に沿って配置されたシール14も含む。フィルターアセンブリ5およびシール14は第1ボリューム33を有する第1安全コンパートメント16(図2)を規定する。第1コンパートメント16は第1ボリューム33内でユーザーの口および鼻を包みかつ囲む構造をしている。第1の態様(例えば、図1~9)および第2の態様(例えば、図10~18)の例では、シール14は第1安全コンパートメント16のための第1安全コンパートメントシール20と呼ばれ得る。第3の態様(例えば、図19~27)の例では、シール14は第1安全コンパートメント16のための第1シール20および第2安全コンパートメントのための第2シール22と呼ばれ得、第2シール22は第2安全コンパートメント18の周縁に沿って配置されてユーザーの顔面の一部と密着シールを形成する。第2安全コンパートメント18は第2ボリューム35内でユーザーの目を包みかつ囲む構造をしており、第2シール22は第2安全コンパートメント18の外縁を規定している。
【0029】
装置1は、装置1をユーザーの頭部に取り付けるためにフィルターアセンブリ5に結合したフレームアセンブリ(「フレーム」)12も含む。フレーム12は、フィルターアセンブリ5の上部64に結合した近位端60を有する左テンプルアーム44と、フィルターアセンブリ5の上部64に結合した近位端61を有する右テンプルアーム46とを含む。この例では、フレーム12は上端70で左テンプルアーム44に結合した左テンプルアームブレース68も含む。左ブレース68はフィルターアセンブリ5の下部65に向けて延びている。左ブレース68の下端69はフィルターアセンブリ5の下部65に結合している。フレーム12は上端73で右テンプルアーム46に結合した右テンプルアームブレース71も含む。右ブレース71はフィルターアセンブリ5の下部65に向けて延びている。右ブレース71の下端72はフィルターアセンブリ5の下部65に結合している。フレーム12は剛性または半剛性の材料(例えば、プラスチック、ポリマー、ゴム、シリコンなど)から形成され得る。フレーム12またはフレーム12の一部は半透明または透明であり得る。フレーム12は左耳支持体48および右耳支持体50も含む。耳支持体48、50の一部はユーザーの耳に位置するように構成され、耳支持体48、50はユーザーの耳の後ろに延び得る。この例を含むいくつかの態様では、耳支持体48、50の一部はユーザーの耳の後ろで湾曲するように構成される。
【0030】
いくつかの例では、通信回路52が装置1に組み込まれ得る。図1および他の図面では、通信回路52は、装置上でのその位置の一例として、テンプルアーム上の、またはテンプルアームに取り付けられた、目に見える構造として示されている。別の態様では、通信回路52は目に見えないかまたは部分的にしか見えず、防護装置1の構造に組み込まれる。通信回路52は無線または有線通信機能を含み得る。例えば、通信回路52は、テンプルアームの遠位端62、63に配置され得る1つまたは複数のスピーカー54を含み得る。いくつかの態様では、スピーカー54は耳支持体48、50に収容され得る。耳支持体48、50内に収容されたスピーカーおよび通信回路の他の部分はユーザーの耳に載置された耳支持体の部分の後方の点でさらなる重量を都合よく提供し得、該重量は耳支持体をユーザーの耳に対してしっかりと保持して装置1を所定の位置に保持するのに役立つ。通信回路52はマイクロホン56も含み得る。いくつかの態様では、通信回路52は、通信回路のコンポーネントを繋ぐ、フレーム12および/またはフィルターアセンブリ5に組み込まれる配線を含み得る。通信回路52は無線コンポーネント(例えば、マイクロホン、スピーカー、送信機、受信機など)も含み得る。この例では、通信回路52の一部が左右のテンプルアーム44、46に配置されているように示されている。別の例では、通信回路52の全部または一部がフレーム12および/またはフィルターアセンブリ5内に配置される。いくつかの態様では、通信回路52はワイヤレスで(例えば、ブルートゥースを介して)または有線接続を通じて、例えば、スマートフォン、タブレットコンピューター、ラップトップコンピューターなどのユーザーコンピューティングデバイスと通信するように動作可能である。別の態様では、通信回路は携帯電話機能、または他の通信機能自体(例えば、無線通信を介した)、を提供するように構成される。
【0031】
装置1は、装置をユーザーの頭部に保持する構造をしたストラップ66も含み得る。ストラップ66は右テンプルアームの遠位端63および左テンプルアームの遠位端62に取り付け得る。
【0032】
図10は、ユーザーの鼻および口をカバーして望ましくない物質の吸入および摂取を防護し、ユーザーの鼻および口を囲む密閉コンパートメント16を形成する構造をしたフィルターアセンブリ5を有する第2の態様の防護装置2の一例の正面斜視図である。装置2は、アイシールド42まで延びるスカート40を含む上部も有する。装置2は、第2の態様の例を示す図10~18および26を参照して説明されており、図10は正面斜視図であり、図11は背面斜視図であり、図12は正面図であり、図13は背面図であり、図14は右側面図であり、図15は左側面図であり、図16は上面図であり、図17は底面図である。図18は第2の態様のこの例の分解図であり、図10~18では見ることができない場合がある特定の特徴および特性を示している。図の明確さのために、図10~18のそれぞれにおける特定の特徴の対応する描画は、それらが同一の特徴の異なる図を示すものであっても、すべてが付番されているわけではないことに留意されたい。防護装置2は、図1~9に示されかつ防護装置1を参照して上に記載された防護装置1の特徴と同一または同様の多くの構造的特徴を有する場合がある。例えば、フィルターアセンブリ5、バルブ38、テンプルアーム44、46、左および右ブレース68、71、耳支持体48、50、マイクロホン56、スピーカー54、通信回路52、ストラップ66などであり、装置1の任意の同様の特徴の説明は装置2にも適用される。防護装置2は下に記載されるように異なったいくつかの異なる構造的特徴も有する。
【0033】
図10~18に示されるように、防護装置2は、フィルターアセンブリ5からアイシールド42まで延びるスカート40を含む。様々な態様では、スカート40は剛性、半剛性または柔軟な材料であり得る。スカート40の上部は、アイシールド42の下縁に沿ってアイシールド42の下部に結合されて、ユーザーの口と鼻との間の顔面の一部および目をカバーする防護バリアを形成する。
【0034】
防護装置2はフィルターアセンブリ5の縁に沿って配置されたシール14も含む。防護装置1と同様に、フィルターアセンブリ5およびシール14は第1安全コンパートメント16を規定して、ユーザーの鼻または口に入る空気がすべてフィルター8を通過するように、ユーザーの口および鼻をカバーしユーザーの顔面にしっかりと密着し得るボリュームを部分的に囲んでいる。図10および11に示されるように、シール14はスカート40の後方、すなわち、スカート40と比べるとユーザーの顔面に隣接して配置される。
【0035】
図19は、ユーザーの鼻および口を包みかつカバーして望ましくない物質の吸入および摂取を防護し、ユーザーの鼻および口を囲む密閉コンパートメント16を形成する構造をしたフィルターアセンブリ5を有する第3の態様の防護装置3の一例の正面斜視図である。装置3は、アイシールド42まで延びるスカート40を含む上部も有する。下にさらに詳細に記載されるように、シール14は、第1コンパートメントの縁に沿って配置された第1シール20と、ユーザーの目をカバーしかつ包む構造をした第2安全コンパートメント18の縁に沿って配置された第2シール22とを含む。装置3は、第3の態様の例を示す図19~27を参照して説明されており、図19は正面斜視図であり、図20は背面斜視図であり、図21は正面図であり、図22は背面図であり、図23は右側面図であり、図24は左側面図であり、図25は上面図であり、図26は底面図である。図27は第3の態様のこの例の分解図であり、図19~27では見ることができない場合がある特定の特徴および特性を示している。図の明確さのために、図19~27のそれぞれにおける特定の特徴の対応する描画は、それらが同一の特徴の異なる図を示すものであっても、すべてが付番されているわけではないことに留意されたい。防護装置3は、防護装置1(図1~9に示されかつ防護装置1を参照して上に記載された)および装置2(図10~18に示されかつ防護装置2を参照して上に記載された)の特徴と同一または同様の多くの構造的特徴を有する場合がある。例えば、フィルターアセンブリ5、バルブ38、テンプルアーム44、46、左および右ブレース68、71、耳支持体48、50、マイクロホン56、スピーカー54、通信回路52、ストラップ66、アイシールド42、スカート40などであり、装置1および2の任意の同様の特徴の説明は装置3にも適用される。防護装置3は、下に記載されるように異なったいくつかの異なる構造的特徴も有する。
【0036】
防護装置3は、フィルターアセンブリ5からアイシールド42まで延びるスカート40も含む。様々な態様では、スカート40は剛性、半剛性または柔軟な材料であり得る。スカート40の上部は、アイシールド42の下縁に沿ってアイシールド42の下部に結合されて、ユーザーの口と鼻との間の顔面の一部および目をカバーする防護バリアを形成する。防護装置3のスカート40は、着用時にスカート40がユーザーの頭部の周囲にさらに延びるようにスカート40が装置上で左右にさらに延びる点で、防護装置2のスカートとは異なる。また、スカート40はアイシールド42の周囲を装置3の後縁まで延びて、シール14まで延びる。この態様では、装置3の上部は第2ボリューム35を囲む第2安全コンパートメント18を含む。シール14の一部である第2シール22は第2安全コンパートメント18の外周近位端に沿って配置される。第2安全コンパートメント18はユーザーの目を覆うように位置する形状をしており、ユーザーの顔面に対して配置された第2シールと共にユーザーの目を囲む。装置3が装着されると、第1安全コンパートメント16および第2安全コンパートメント18はユーザーの口/鼻および目を(それぞれ)同時に囲んで、望ましくない物質を吸入することからの防護および望ましくない物質に目を曝露することからの防護を提供する。
【0037】
図28はフィルターをユーザーの顔面に取り付けるためにフィルターに結合するように構成された装置200の側面図の例を示す。そのような装置は、例えば、2つのアームアセンブリ201(例えば、左アームアセンブリおよび右アームアセンブリ)を含み得る剛性または半剛性のフレームを含む。各アームアセンブリ201はフィルターの一方側(例えば、左側および右側)に取り付けられ、それらの間にフィルターを保持し得る。ユーザーによって着用されると、各アームアセンブリ201はユーザーの頭部の片側に沿って延び、アームアセンブリ201の近位(前)端220はフィルターに結合され、アームアセンブリ201の遠位(後)端222はユーザーの耳によって支持される。各アームアセンブリ201は同様または同じ外観であり得る。図28は左アームアセンブリまたは右アームアセンブリであり得るアームアセンブリ201の例を示す。いくつかの態様では、装置200の一部または装置200の全部が透明な材料から形成される。
【0038】
アームアセンブリ201は、例えば、ユーザーのこめかみの近傍に配置されるように、ユーザーの頭部に沿ってフィットするように適合させたテンプルアーム202を含む。テンプルアーム202は、上の装置1~3を参照して記載されたテンプルアーム44、46のような構造であり得る。テンプルアーム202は、該テンプルアームが近傍に配置されるように構成されたユーザーの頭部の側面を参照して、左および右テンプルアームと呼ばれる場合がある。
【0039】
そのような装置は、テンプルアーム202の一部から延び、フィルターをユーザーの顔面に対してぴったりと保持するための剛性および支持を提供する1つまたは複数の支持構造204も含み得る。支持構造204は、伸縮可能なゴムもしくは非ラテックス材料から形成し得るか、または剛性もしくは半剛性であり得る。いくつかの態様では、支持構造は、防護装置1~3を参照して上に記載した左ブレース68および右ブレース71と同様に構成される。いくつかの態様では、フレームは左および右アームアセンブリのそれぞれに結合され得、装置200に取り付けられたフィルターを完全に取り囲むかまたはフィルターを部分的に取り囲み得る。いくつかの態様では、フィルターは、バイアス閉塞(bias closed)されたバルブであって、ユーザーから吐き出された二酸化炭素がバルブを通して装置から排出されることを可能にするように構成されたバルブを含み得る。
【0040】
各アームアセンブリ201は1つまたは複数の取り付け点でフィルターに結合し得る。各アームアセンブリ201はテンプルアーム202の近位端220に配置された第1固定具208を含み得る。各アームアセンブリ202はブレース204の遠位端213に第2固定具210も含み得る。使用時には、右側アームアセンブリの場合、第1固定具208はフィルターの右側でフィルターの上側部に取り付けられ、第2固定具210はフィルターの右側でフィルターの下部に取り付けられる。左側アームアセンブリの場合、第1固定具208はフィルターの左側でフィルターの上側部に取り付けられ、第2固定具210はフィルターの左側でフィルターの下部に取り付けられる。右および左アームアセンブリは、耳支持体がユーザーの耳に接触してユーザーの頭部に装置200および取り付けられたフィルターを保持した状態で、ユーザーの頭部のそれぞれの側に位置する。いくつかの態様では、1つまたは複数のクロスメンバーが左および右アームアセンブリの間に延び、アームアセンブリに結合して、アームアセンブリ間の接続を提供し、フィルターを保持する装置200の剛性を高める。いくつかの態様では、アームアセンブリの全部または一部が伸縮性材料を含む。
【0041】
いくつかの態様では、少なくとも1つの固定具はクランプを含む。いくつかの態様では、クランプはスプリングを含む。いくつかの態様では、少なくとも1つの固定具は面ファスナーを含む。いくつかの態様では、少なくとも1つの固定具は接着剤を含む。いくつかの態様では、少なくとも1つの固定具はステープルを含む。いくつかの態様では、少なくとも1つの固定具はスナップを含む。いくつかの態様では、少なくとも1つの固定具はボタンを含む。いくつかの態様では、少なくとも1つの固定具はゴムまたはプラスチックを含む。いくつかの態様では、少なくとも1つの固定具は、加熱されてフィルターに接着し得るように、融点の低い材料を含む。いくつかの態様では、少なくとも1つの固定具は、フィルター上の対応する結合構造を用いてフィルターに取り付けられる。例えば、固定具はマスク上の対応する円筒形レセプタクルにフィットする細長い円筒形部材を含んでもよい。いくつかの態様では、フレームの1つまたは複数の部分は、フィルターの一部がスロット内側に位置して適所に保持され得るような形状および大きさのスロットを含む。例えば、テンプルアームの近位端はそれぞれスロットを含んでもよい。いくつかの例では、スロットは長さが0.1~25mmであってもよい。スロットは、フィルター材がスロット内に押し込まれ摩擦によって適所に保持されるように、フィルター材の厚さよりわずかに小さい断面積を有してもよい。いくつかの態様では、スロットは、スロット内に位置するフィルターの一部と接触してフィルターをスロット内の適所に保持するように構成された、1つまたは複数の歯または他の突出する構造を含む。いくつかの態様では、フレームの他の部分がそのようなスロットを含む。例えば、第1支持体および第2支持体の下端もスロット(または別のタイプの固定具)を含んでもよい。
【0042】
いくつかの態様では、アームアセンブリ201は剛性または半剛性のプラスチックを含む。いくつかの態様では、アームアセンブリはエラストマー材料を含む。いくつかの態様では、第1または第2テンプルアーム202の少なくとも一方は、ユーザーが装置を装着している際に、ユーザーの耳の後ろに配置されるように構成された湾曲部分を有する耳支持体206を含む。いくつかの態様では、装置200は通信回路、例えば、無線送受信機を含む。いくつかの態様では、少なくとも1つのアームアセンブリ201は音を出すように構成されたイヤホン212を含む。いくつかの態様では、装置200は、イヤホンに結合した無線受信機をさらに含む。いくつかの態様では、ワイヤレス受信機は通信のためにブルートゥースプロトコルを用いるように構成される。別の例では、任意の他の無線プロトコルが用いられてもよい。いくつかの態様では、装置200は、受信機が有線接続によってコンピューター、携帯電話などに取り付けられ得るように、イヤホンに結合した有線接続を備えた受信機をさらに含む。
【0043】
いくつかの態様では、装置200はフレームに結合したフィルターをさらに含む。フィルターは浮遊物質がフィルターを通過するのを防止するように構成される。いくつかの態様では、フィルターは浮遊固体粒子の90%がフィルターを通過するのを防止するように構成される。いくつかの態様では、フィルターは浮遊固体粒子の約91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または99%(+/-05%)超がフィルターを通過するのを防止するように構成される。
【0044】
別のイノベーションは、
フィルターを保持するためのフレームを有する装置200を準備する工程であって、フレームが、
フィルターの一部に結合するように構成された固定具を有する第1テンプルアームと、
フィルターの一部に結合するように構成された固定具を有する第2テンプルアームと、
第1テンプルアームに結合した第1端、およびフィルターの一部に結合するように構成された固定具を有する第2端を有する、第1支持体と、
第2テンプルアームに結合した第1端、およびフィルターの一部に結合するように構成された固定具を有する第2端を有する、第2支持体と
を含む、工程;
フィルターを第1テンプルアーム、第2テンプルアーム、第1支持体、および第2支持体に結合する工程;ならびに
フィルターがユーザーの鼻および口をカバーし、第1テンプルアームがユーザーの右こめかみに近傍に配置され、第2テンプルアームがユーザーの左こめかみの近傍に配置されるように、ユーザーの頭部に装置を配置する工程
を含む、望ましくない物質の吸入を防止する方法を含む。
【0045】
別のイノベーションは、
近位端と、装置を着用したユーザーのこめかみに沿って配置される構造をした遠位端とを有し、第1テンプルアームをフィルターに結合するために近位端に配置された固定具を含む、第1テンプルアームと、
近位端と、装置を着用したユーザーのこめかみに沿って配置される構造をした遠位端とを有し、第2テンプルアームをフィルターに結合するために近位端に配置された固定具を含む、第2テンプルアームと、
第1テンプルアームに結合した第1端、および第1支持体をフィルターの一部に結合するために構成された固定具を含む第2端とを有する、第1支持体と、
第2テンプルアームに結合した第1端、および第2支持体をフィルターの一部に結合するために構成された固定具を含む第2端とを有する、第2支持体と
を含む、フィルターを保持するためのフレーム
を含む、装置200を含む。
【0046】
いくつかの態様では、固定具はフィルターに解放可能に取り付け可能である。いくつかの態様では、装置は、第1テンプルアーム、第2テンプルアーム、第1支持体、および第2支持体に結合したフィルターをさらに含む。いくつかの態様では、フレームは、第1テンプルアームの近位端を第2テンプルアームの近位端に接続するブリッジ構造をさらに含む。いくつかの態様では、フレームは第1支持体の第2端および第2支持体の第2端に結合した下部部材をさらに含む。いくつかの態様では、フレームは、第1支持体の第2端および第2支持体の第2端に結合した下部部材と、第1テンプルアームの近位端に結合しかつ第1支持体の下端に結合した第1側部部材と、第2テンプルアームの近位端に結合しかつ第2支持体の下端に結合した第2側部部材とをさらに含む。
【0047】
実施に当たっての留意点
上の説明は本明細書において開示されるシステム、装置、および方法の特定の態様を詳細に記載している。しかしながら、上の説明が本文中でどれほど詳細に記載されているように見えても、システム、装置、および方法は多くの様式で実施し得ると認識される。上でも述べたように、発明の特定の特徴または局面を記載する際の特定の用語の使用は、その用語が関連する技術の特徴または局面の任意の具体的な性質を含むことに限定されるように用語が本明細書において再定義されていることを暗示していると解釈されるべきではないことに留意すべきである。
【0048】
とりわけ「し得る」、「できる」、「場合がある」、または「してもよい」などの条件を表す言葉は、特に記載のない限り、特定の態様が特定の特徴、要素、および/または工程を含むが他の態様では含まれないということを伝えるために概して用いられる文脈で理解される。よって、条件を表すそのような言葉は、特徴、要素および/または工程が1つまたは複数の態様には何らかの様式で必要であること、あるいはユーザーの入力または指示の有無にかかわらず、これらの特徴、要素および/または工程が任意の特定の態様において含まれているかまたは実施されるべきかどうかを決定するためのロジックを1つまたは複数の態様が必ず含むことを示唆していることを概して意図していない。
【0049】
見出しは参照用および様々な項目を見つけるのに役立つように本明細書に含まれている。これらの見出しは、それらに関連して記載されている概念の範囲を限定することを意図していない。そのような概念は明細書全体を通じて適用される場合がある。
【0050】
上記の態様に対して多くの改変および修正が行われる場合があり、その要素は他の許容可能な例の範疇にあると理解されたい。本明細書においてはそのような修正および改変はすべて本開示の範囲内に含まれることを意図している。上の説明は特定の態様を詳述している。しかしながら、上の説明が本文中でどれほど詳細に記載されているように見えても、システムおよび方法は多くの様式で実施し得ると認識される。上でも述べたように、システムおよび方法の特定の特徴または局面を記載する際の特定の用語の使用は、その用語が関連するシステムおよび方法の特徴または局面の任意の特定の性質を含むことに限定されるように用語が本明細書において再定義されていることを暗示していると解釈されるべきではないことに留意すべきである。
【0051】
特徴または要素(例えば、構造的特徴または要素)が別の特徴または要素に「接続されている」、「取り付けられている」、または「結合されている」と記載されている場合、これは別の特徴もしくは要素に直接的に接続されているか、取り付けられているか、もしくは結合されていてもよいし、または介在する特徴もしくは要素が存在していてもよいとも理解される。対照的に、特徴または要素が別の特徴または要素に「直接的に接続されている」、「直接的に取り付けられている」、または「直接的に結合されている」と記載されている場合、介在する特徴または要素が存在しない場合がある。1つの態様に関して記載されているかまたは示されていても、そのように記載されているかまたは示されている特徴および要素は他の態様に適用される場合がある。当業者であれば、別の特徴の「近傍に」配置された構造または特徴に対する言及は、近傍の特徴と重なるかまたはその下にある部分を有する場合があるとも認識される。
【0052】
本明細書において用いられる用語は特定の態様および実施を説明することのみを目的としており、限定することを意図していない。例えば、本明細書において用いられるように、単数形の「1つの(a)」、「1つの(an)」、および「その(the)」は文脈上明らかにそうでないことを示している場合を除き複数形も含むことを意図している場合がある。本明細書において用いられている場合、「含む」および/または「含んでいる」という用語は、記載された特徴、工程、操作、プロセス、機能、要素、および/またはコンポーネントの存在を特定しているが、1つまたは複数の別の特徴、工程、操作、プロセス、機能、要素、コンポーネント、および/またはそれらの群の存在または追加を排除していないことがさらに理解される。本明細書において用いられるように、「および/または」という用語は関連するリストされた項目のうちの1つまたは複数の任意およびすべての組み合わせを含み、「/」と略される場合がある。
【0053】
上の記載においておよび請求項において、「~のうちの少なくとも1つ」または「~のうちの1つまたは複数」などの表現はその後に要素または特徴の連続的なリストが存在する場合がある。「および/または」という用語もまた2つ以上の要素または特徴のリストに存在する場合がある。用いられる文脈と暗示的または明示的に矛盾しない限り、そのような表現は、リストされた要素もしくは特徴のいずれかを個別に、または他の記載された要素もしくは特徴のいずれかと組み合わせた記載された要素もしくは特徴のいずれかを意味することを意図している。例えば、「AおよびBのうちの少なくとも1つ」、「AおよびBのうちの1つまたは複数」、および「Aおよび/またはB」という表現はそれぞれ「Aのみ、Bのみ、またはAおよびBの両方」を意味することを意図している。3つ以上の項目を含むリストについても同様の解釈を意図している。例えば、「A、B、およびCのうちの少なくとも1つ」、「A、B、およびCのうちの1つまたは複数」、および「A、B、および/またはC」という表現はそれぞれ「Aのみ、Bのみ、Cのみ、AおよびBの両方、AおよびCの両方、BおよびCの両方、またはAとBとCのすべて」を意味することを意図している。上および請求項における「基づいて」という用語の使用は、記載されていない特徴または要素も許容可能になるように、「少なくとも部分的に基づいて」を意味することを意図している。
【0054】
「前方」、「後方」、「下」、「下方」、「下部」、「上」、「上部」などの空間的に相対的な用語は、説明を容易にするために、図面に示されているように一方の要素または特徴の他方の要素または特徴に対する関係性を説明するために本明細書において用いられる場合がある。空間的に相対的な用語は、図に示す配向に加えて、使用または動作時の装置の様々な配向を包含することを意図していると理解される。例えば、図中の装置が反転している場合、別の要素または特徴の「下方」または「下」と記載されている要素は、反転状態により、別の要素または特徴の「上方」に配向していることになる。よって、「下」という用語は、基準点または配向に応じて、上および下の両方の配向を包含する場合がある。装置は異なる配向をしている場合があり(90度回転するかまたは別の配向で)、本明細書において用いられる空間的に相対的な記載はこれに応じて解釈される。同様に、「上向き」、「下向き」、「垂直」、「水平」などの用語は、特に示されていない限り、説明の目的でのみ本明細書において用いられている場合がある。
【0055】
実施例で用いられている場合を含め、および特に明示的に記載されていない限り、本明細書および請求項において用いられているようにすべての数値は、「約」または「およそ」という用語が明示的に現れていなくても、直前にそれらの用語があるものとして読まれる場合がある。「約」または「およそ」という表現は、程度および/または位置を説明する際に、記載された値および/または位置が値および/または位置の合理的に期待される範囲内にあることを示すために用いられる場合がある。例えば、数値は記載された値(または値の範囲)の+/-0.1%、記載された値(または値の範囲)の+/-1%、記載された値(または値の範囲)の+/-2%、記載された値(または値の範囲)の+/-5%、記載された値(または値の範囲)の+/-10%などである値を有する場合がある。本明細書において与えられる任意の数値は、文脈上特に示されていない限り、約またはおよそその値を含むとも理解されたい。
【0056】
例えば、「10」という値が開示されている場合、「約10」も開示されていることになる。本明細書において記載される任意の数値範囲はそれに含まれるすべての部分範囲を含むことを意図している。値がその値「以下」、「その値以上」であると開示されている場合、当業者によって適切に理解されるように、値間の可能な範囲も開示されていることも理解される。例えば、値「X」が開示されている場合、「X以下」および「X以上」(例えば、Xが数値である場合)も開示されている。出願全体にわたってデータは多数の異なるフォーマットで提供されていること、ならびにこのデータは終点または始点、およびデータ点の任意の組み合わせの範囲を表す場合があるとも理解される。例えば、特定のデータポイント「10」および特定のデータポイント「15」が開示された場合、10および15超、以上、未満、以下、および等しい、ならびに10~15の間が開示されていると見なされる場合があると理解される。2つの特定の単位間の各単位も開示されている場合があることも理解される。例えば、10および15が開示されている場合、11、12、13、および14も開示されている場合がある。
【0057】
様々な例示的な態様を開示してきたが、本明細書における教示から逸脱することなく様々な態様に対して任意の多数の変更を行ってもよい。例えば、様々な記載の方法工程が実施される順序は異なるかまたは代替的な態様においては変更されるかまたは再構成されてもよく、別の態様では、1つまたは複数の方法工程は完全に省略されてもよい。様々な装置およびシステム態様の任意または望ましい特徴はいくつかの態様では含まれ、別の態様では含まれない場合がある。したがって、前述の説明は主に例示の目的で提供されており、請求項の範囲および開示の具体的な態様または特定の詳細もしくは特徴を限定すると解釈されるべきではない。
【0058】
本明細書に含まれる例および図は、開示の主題が実施され得る具体的な態様を、限定としてではなく例示として示している。記載したように、本開示の範囲から逸脱することなく構造的および論理的な置換および変更を行い得るように、別の態様が利用されかつそれから導出されてもよい。開示の主題のそのような態様は、単に便宜的に、および1つを超える発明が実際に開示されている場合には本願の範囲を任意の1つの発明または発明的概念に自発的に限定することを意図することなく、本明細書において「発明」という用語によって個別にまたは集合的に言及される場合がある。よって、具体的な態様を本明細書において示しかつ記載してきたが、意図されたか、実用的であるか、または開示された目的を達成するように計算された任意のアレンジメントが、明示的に記載されているかまたは暗示されているかにかかわらず、示された具体的な態様の代わりに用いられる場合がある。本開示は様々な態様の任意およびすべての適合または改変を包含することを意図している。上の態様の組み合わせ、および本明細書において具体的に記載されていない他の態様は、上の説明を検討すれば当業者に明らかになるであろう。
【0059】
1つまたは複数の特徴または態様を参照して開示の主題をここに提供した。当業者であれば、ここで提供された例示的な態様の性質の詳細な記載にもかかわらず、概して意図された範囲を限定するかまたはそこから逸脱することなく、変更および修正を前記態様に適用してもよいことを認識しかつ理解するであろう。ここに提供される態様のこれらおよび様々な他の適応および組み合わせは、開示の要素および特徴ならびにそれらのあらゆる均等物によって規定される開示の主題の範囲内である。
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【国際調査報告】