(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-28
(54)【発明の名称】短縮されたサイクル時間を使用する自動洗浄機処理
(51)【国際特許分類】
A47L 15/46 20060101AFI20230621BHJP
【FI】
A47L15/46 C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022573330
(86)(22)【出願日】2021-03-05
(85)【翻訳文提出日】2022-11-28
(86)【国際出願番号】 US2021021036
(87)【国際公開番号】W WO2021242352
(87)【国際公開日】2021-12-02
(32)【優先日】2020-05-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510250467
【氏名又は名称】エコラボ ユーエスエー インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100146466
【氏名又は名称】高橋 正俊
(74)【代理人】
【識別番号】100173107
【氏名又は名称】胡田 尚則
(74)【代理人】
【識別番号】100202418
【氏名又は名称】河原 肇
(72)【発明者】
【氏名】レイチェル マリー マクギネス
(72)【発明者】
【氏名】ジョナサン チャールズ バットウィニック
(72)【発明者】
【氏名】ポール アール.クラウス
(72)【発明者】
【氏名】アリッサ アール.エリングソン
(72)【発明者】
【氏名】コーナー シルベスター スミス
(72)【発明者】
【氏名】ポール ドミニク クリスチャン
【テーマコード(参考)】
3B082
【Fターム(参考)】
3B082DC01
(57)【要約】
自動洗浄機は、洗浄サイクルの持続時間がデフォルト洗浄サイクルの持続時間に対して短縮されている1つ以上の短期洗浄サイクルを含むことができる。短期洗浄サイクル中に、他の洗浄サイクルパラメータを調整して、短期洗浄サイクルを受けている物品が適切に洗浄及び消毒されることを確実にすることもできる。例えば、洗浄温度、すすぎ温度、及び/又は洗浄剤の量若しくは濃度を調整して、短縮された洗浄サイクルの持続時間に対処することもできる。この自動洗浄機は、短期洗浄サイクルパラメータが使用される1つ以上の短期サイクルモード、及びデフォルト洗浄サイクルパラメータが使用される1つ以上のデフォルトサイクルモードを更に含むことができる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動洗浄機であって、
少なくとも1つのプロセッサと、
デフォルト洗浄サイクルパラメータ及び短期洗浄サイクルパラメータを記憶する少なくとも1つの記憶デバイスであって、前記短期洗浄サイクルパラメータは、デフォルト洗浄サイクルの総サイクル持続時間よりも相対的に短い総サイクル持続時間を含む、少なくとも1つの記憶デバイスと、を備え、
前記少なくとも1つの記憶デバイスは、
前記デフォルト洗浄サイクルパラメータを使用して、少なくとも1つの洗浄サイクルの、前記洗浄機による実行を制御すること、
所定の期間中に実行された洗浄サイクル数を決定すること、
前記決定された洗浄サイクル数を所定の短期サイクル閾値と比較すること、
前記決定された洗浄サイクル数が前記所定の短期サイクル閾値よりも大きいことに応答して、前記短期洗浄サイクルパラメータを使用して、少なくとも1つの後続の洗浄サイクルの実行を制御すること、
を行うために前記少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令を更に含む、
自動洗浄機。
【請求項2】
1つ以上の前記デフォルト洗浄サイクルパラメータは、デフォルト洗い段階持続時間、デフォルトすすぎ段階持続時間、デフォルト洗剤濃度、デフォルト洗い水温度、及びデフォルトすすぎ水温度のうちの少なくとも1つを含み、
1つ以上の前記短期洗浄サイクルパラメータは、短期サイクル洗い段階持続時間、短期サイクルすすぎ段階持続時間、短期サイクル洗剤濃度、短期サイクル洗い水温度、及び短期サイクルすすぎ水温度のうちの少なくとも1つを含み、
前記短期サイクル洗い水温度は、前記デフォルト洗い水温度よりも相対的に高い、
請求項1に記載の自動洗浄機。
【請求項3】
前記短期サイクル洗剤濃度は、前記デフォルト洗剤濃度よりも相対的に高い、請求項2に記載の自動洗浄機。
【請求項4】
前記短期サイクルすすぎ水温度は、前記デフォルトすすぎ水温度よりも相対的に高い、請求項2に記載の自動洗浄機。
【請求項5】
前記短期サイクル洗い段階持続時間は、前記デフォルト洗い段階持続時間よりも相対的に短い、請求項2に記載の自動洗浄機。
【請求項6】
前記短期サイクル洗い段階持続時間及び前記短期サイクル洗い水温度は、前記自動洗浄機の洗いチャンバ内の物品に、少なくとも3600熱単位当量(HUE)を伝達するのに十分である、請求項2に記載の自動洗浄機。
【請求項7】
前記短期サイクル洗剤濃度は、前記デフォルト洗剤濃度よりも相対的に高く、前記短期サイクル洗い段階持続時間、前記短期サイクル洗い水温度、及び前記短期サイクル洗剤濃度は、前記自動洗浄機の洗いチャンバ内の物品を効果的に洗浄するのに十分である、請求項2に記載の自動洗浄機。
【請求項8】
前記少なくとも1つの記憶デバイスは、
デフォルトサイクルモード又は短期サイクルモードのいずれかで、前記洗浄機の洗いチャンバ内での、1つ以上の洗浄サイクルの実行を制御すること、
前記デフォルトサイクルモードでは、前記デフォルト洗浄サイクルパラメータを使用して、前記洗浄機の前記洗いチャンバ内での、少なくとも1つの洗浄サイクルの実行を制御すること、
前記短期サイクルモードでは、前記短期洗浄サイクルパラメータを使用して、前記洗浄機の前記洗いチャンバ内での、少なくとも1つの洗浄サイクルの実行を制御すること、
を行うために前記少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令を更に含む、
請求項1に記載の自動洗浄機。
【請求項9】
前記少なくとも1つの記憶デバイスは、前記決定された洗浄サイクル数が前記所定の短期サイクル閾値よりも小さいことに応答して、前記デフォルト洗浄サイクルパラメータを使用して、少なくとも1つの後続の洗浄サイクルの実行を制御するために前記少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令を更に含む、請求項1に記載の自動洗浄機。
【請求項10】
自動洗浄機であって、
洗浄される1つ以上の物品を受け入れるように構成された洗いチャンバと、
デフォルトサイクルモード又は短期サイクルモードのうちの一方で、前記洗浄機の前記洗いチャンバ内での1つ以上の洗浄サイクルの実行を制御するコントローラであって、前記コントローラは、
少なくとも1つのプロセッサと、
前記デフォルトサイクルモードに関連付けられたデフォルト洗浄サイクルパラメータ、及び前記短期サイクルモードに関連付けられた短期洗浄サイクルパラメータを記憶する少なくとも1つの記憶デバイスであって、前記短期洗浄サイクルパラメータは、デフォルト洗浄サイクルの総サイクル持続時間よりも短い総サイクル持続時間を含む、少なくとも1つの記憶デバイスと、を含み、
前記少なくとも1つの記憶デバイスは、
前記デフォルト洗浄サイクルパラメータを使用して、前記デフォルトサイクルモードで少なくとも1つの洗浄サイクルの、前記洗浄機による実行を制御すること、
所定の期間中に実行された洗浄サイクル数を決定すること、
前記決定された洗浄サイクル数を所定の短期サイクル閾値と比較すること、
前記決定された洗浄サイクル数が前記所定の短期サイクル閾値よりも大きいことに応答して、前記短期洗浄サイクルパラメータを使用して、前記短期サイクルモードで少なくとも1つの後続の洗浄サイクルの実行を制御すること、
を行うために前記少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令を更に含む、
コントローラと、
を備える、自動洗浄機。
【請求項11】
自動洗浄機であって、
少なくとも1つのプロセッサと、
デフォルト洗浄サイクルパラメータ及び短期洗浄サイクルパラメータを記憶する少なくとも1つの記憶デバイスであって、前記短期洗浄サイクルパラメータは、デフォルト洗浄サイクルの総サイクル持続時間よりも相対的に短い総サイクル持続時間を含む、少なくとも1つの記憶デバイスと、を備え、
前記少なくとも1つの記憶デバイスは、
前記デフォルト洗浄サイクルパラメータを使用して、少なくとも1つの洗浄サイクルの、前記洗浄機による実行を制御すること、
現在の時刻が所定の短期サイクル期間内にあるかどうかを決定すること、
前記現在の時刻が前記所定の短期サイクル期間内にあると決定することに応答して、前記短期洗浄サイクルパラメータを使用して、少なくとも1つの後続の洗浄サイクルの実行を制御すること、
を行うために前記少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令を更に含む、
自動洗浄機。
【請求項12】
前記少なくとも1つの記憶デバイスは、
短期洗浄サイクルパラメータを使用して、所定の期間中に実行された洗浄サイクル数を決定すること、
前記決定された洗浄サイクル数を所定の短期サイクル閾値と比較すること、
前記決定された洗浄サイクル数が前記所定の短期サイクル閾値よりも小さいことに応答して、前記デフォルト洗浄サイクルパラメータを使用して、少なくとも1つの後続の洗浄サイクルの実行を制御すること、
を行うために前記少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令を更に含む、
請求項11に記載の自動洗浄機。
【請求項13】
1つ以上の前記デフォルト洗浄サイクルパラメータは、デフォルト洗い段階持続時間、デフォルトすすぎ段階持続時間、デフォルト洗剤濃度、デフォルト洗い水温度、及びデフォルトすすぎ水温度のうちの少なくとも1つを含み、
1つ以上の前記短期洗浄サイクルパラメータは、短期サイクル洗い段階持続時間、短期サイクルすすぎ段階持続時間、短期サイクル洗剤濃度、短期サイクル洗い水温度、及び短期サイクルすすぎ水温度のうちの少なくとも1つを含み、
前記短期サイクル洗い水温度は、前記デフォルト洗い水温度よりも相対的に高い、
請求項11に記載の自動洗浄機。
【請求項14】
前記短期サイクル洗剤濃度は、前記デフォルト洗剤濃度よりも相対的に高い、請求項13に記載の自動洗浄機。
【請求項15】
前記短期サイクルすすぎ水温度は、前記デフォルトすすぎ水温度よりも相対的に高い、請求項13に記載の自動洗浄機。
【請求項16】
前記短期サイクル洗い段階持続時間は、前記デフォルト洗い段階持続時間よりも相対的に短い、請求項13に記載の自動洗浄機。
【請求項17】
前記短期サイクル洗い段階持続時間及び前記短期サイクル洗い水温度は、前記自動洗浄機の洗いチャンバ内の物品に、少なくとも3600熱単位当量(HUE)を伝達するのに十分である、請求項13に記載の自動洗浄機。
【請求項18】
前記短期サイクル洗剤濃度は、前記デフォルト洗剤濃度よりも相対的に高く、前記短期サイクル洗い段階持続時間、前記短期サイクル洗い水温度、及び前記短期サイクル洗剤濃度は、前記自動洗浄機の洗いチャンバ内の物品を効果的に洗浄するのに十分である、請求項13に記載の自動洗浄機。
【請求項19】
方法であって、
デフォルト洗浄サイクルパラメータ及び短期洗浄サイクルパラメータを記憶することであって、前記短期洗浄サイクルパラメータは、デフォルト洗浄サイクルの総サイクル持続時間よりも相対的に短い総サイクル持続時間を含む、記憶すること、
前記デフォルト洗浄サイクルパラメータを使用して、少なくとも1つの洗浄サイクルの、洗浄機による実行を制御すること、
所定の期間中に実行された洗浄サイクル数を決定すること、
前記決定された洗浄サイクル数を所定の短期サイクル閾値と比較すること、
前記決定された洗浄サイクル数が前記所定の短期サイクル閾値よりも大きいことに応答して、前記短期洗浄サイクルパラメータを使用して、少なくとも1つの後続の洗浄サイクルの、前記洗浄機による実行を制御すること、
を含む、方法。
【請求項20】
方法であって、
デフォルト洗浄サイクルパラメータ及び短期洗浄サイクルパラメータを記憶することであって、前記短期洗浄サイクルパラメータは、デフォルト洗浄サイクルの総サイクル持続時間よりも相対的に短い総サイクル持続時間を含む、記憶すること、
前記デフォルト洗浄サイクルパラメータを使用して、少なくとも1つの洗浄サイクルの、洗浄機による実行を制御すること、
現在の時刻が所定の短期サイクル期間内にあるかどうかを決定すること、
前記現在の時刻が前記所定の短期サイクル期間内にあると決定することに応答して、前記短期洗浄サイクルパラメータを使用して、少なくとも1つの後続の洗浄サイクルの実行を制御すること、
を含む、方法。
【請求項21】
前記短期洗浄サイクルパラメータを使用して、所定の期間中に実行された洗浄サイクル数を決定すること、
前記決定された洗浄サイクル数を所定の短期サイクル閾値と比較すること、
前記決定された洗浄サイクル数が前記所定の短期サイクル閾値よりも小さいことに応答して、前記デフォルト洗浄サイクルパラメータを使用して、少なくとも1つの後続の洗浄サイクルの実行を制御すること、
を更に含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
方法であって、
デフォルト洗浄サイクルパラメータ及び短期洗浄サイクルパラメータを記憶することであって、前記短期洗浄サイクルパラメータは、デフォルト洗浄サイクルの総サイクル持続時間よりも相対的に短い総サイクル持続時間を含む、記憶すること、
前記デフォルト洗浄サイクルパラメータを使用して、洗浄サイクルの、洗浄機による実行を制御すること、
前記デフォルト洗浄サイクルパラメータを使用して実行される連続洗浄サイクルの間の持続時間を決定すること、
少なくとも所定の数の前記連続洗浄サイクルの間の持続時間が短期サイクル閾値を満たすかどうかを決定すること、
少なくとも前記所定の数の一連の洗浄サイクルの間の前記持続時間が前記短期サイクル閾値を満たすと決定することに応答して、前記短期洗浄サイクルパラメータを使用して、少なくとも1つの後続の洗浄サイクルの、前記洗浄機による実行を制御すること、
を含む、方法。
【請求項23】
自動洗浄機であって、
少なくとも1つのプロセッサと、
デフォルト洗浄サイクルパラメータ及び短期洗浄サイクルパラメータを記憶する少なくとも1つの記憶デバイスであって、前記短期洗浄サイクルパラメータは、デフォルト洗浄サイクルの総サイクル持続時間よりも相対的に短い総サイクル持続時間を含む、少なくとも1つの記憶デバイスと、を備え、
前記少なくとも1つの記憶デバイスは、
前記デフォルト洗浄サイクルパラメータを使用して、洗浄サイクルの、前記洗浄機による実行を制御すること、
前記デフォルト洗浄サイクルパラメータを使用して実行された連続洗浄サイクルの間の持続時間を決定すること、
少なくとも所定の数の前記連続洗浄サイクルの間の持続時間が短期サイクル閾値を満たすかどうかを決定すること、
少なくとも前記所定の数の一連の洗浄サイクルの間の前記持続時間が前記短期サイクル閾値を満たすと決定することに応答して、前記短期洗浄サイクルパラメータを使用して、少なくとも1つの後続の洗浄サイクルの、前記洗浄機による実行を制御すること、
を行うために前記少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令を更に含む、
自動洗浄機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2020年5月29日に出願された「AUTOMATED CLEANING MACHINE PROCESSING USING SHORTENED CYCLE TIMES」と題する米国仮出願第63/031,990号の利益を主張し、その内容全体は、参照により、本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
自動洗浄機は、様々な物品を洗浄、消毒、及び/又は殺菌するために、レストラン、医療施設、及び他の場所で使用される。レストラン又は食品加工施設では、自動洗浄機(例えば、食器洗い機又は食洗機)を使用して、食器類、ガラス食器、鍋、フライパン、調理器具、食品加工機器、及び他の品物などの食品準備品及び食事用物品を洗浄することができる。一般に、洗浄される物品はラックに置かれ、自動洗浄機の洗いチャンバに提供される。チャンバ内では、洗浄プロセス中に1つ以上の洗浄剤及び/又はすすぎ剤が物品に適用される。洗浄プロセスには、1つ以上の洗浄段階及び1つ以上のすすぎ段階が含まれてもよい。洗浄プロセスの最後に、ラックが、洗いチャンバから取り外される。水温、水圧、水質、化学洗浄剤及び/又はすすぎ剤の濃度、洗い段階及び/又はすすぎ段階の持続時間、並びに他の要因が、洗浄プロセスの有効性に大きな影響を与える可能性がある。
【発明の概要】
【0003】
概して、本開示は、短縮されたサイクル時間を使用する自動洗浄機処理のシステム及び/又は方法に関する。例えば、本開示によるシステム及び/又は方法は、短縮された期間で、品物を効果的に洗浄及び消毒する1つ以上の「短期」洗浄サイクルを有する自動洗浄機を含むことができる。この短期洗浄サイクルは、デフォルト又は通常の機械サイクル設定と比較して、短縮された期間で品物が洗浄及び消毒されることを確実にするための他の短期サイクルパラメータを含む場合がある。本開示の短期洗浄サイクルを使用して、満足のいく洗浄及び/又は消毒の結果を確実にしながら、自動洗浄機の処理能力を高めることができる。
【0004】
一例では、本開示は、自動洗浄機に関し、その自動洗浄機は、少なくとも1つのプロセッサと、デフォルト洗浄サイクルパラメータ及び短期洗浄サイクルパラメータを記憶する少なくとも1つの記憶デバイスであって、その短期洗浄サイクルパラメータは、デフォルト洗浄サイクルの総サイクル持続時間よりも相対的に小さい総サイクル持続時間を含む、少なくとも1つの記憶デバイスと、を備え、その少なくとも1つの記憶デバイスは、デフォルト洗浄サイクルパラメータを使用して、少なくとも1つの洗浄サイクルの、洗浄機による実行を制御すること、所定の期間中に実行された洗浄サイクル数を決定すること、決定された洗浄サイクル数を所定の短期サイクル閾値と比較すること、決定された洗浄サイクル数が所定の短期サイクル閾値よりも大きいことに応答して、短期洗浄サイクルパラメータを使用して、少なくとも1つの後続の洗浄サイクルの実行を制御すること、を行うために少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令を更に含む。
【0005】
その1つ以上のデフォルト洗浄サイクルパラメータは、デフォルト洗い段階持続時間、デフォルトすすぎ段階持続時間、デフォルト洗剤濃度、デフォルト洗い水温度、及びデフォルトすすぎ水温度のうちの少なくとも1つを含み、その1つ以上の短期洗浄サイクルパラメータは、短期サイクル洗い段階持続時間、短期サイクルすすぎ段階持続時間、短期サイクル洗剤濃度、短期サイクル洗い水温度、及び短期サイクルすすぎ水温度のうちの少なくとも1つを含み得、その短期サイクル洗い水温度は、デフォルト洗い水温度よりも相対的に高い場合がある。
【0006】
その短期サイクル洗剤濃度は、デフォルト洗剤濃度よりも相対的に高い場合がある。その短期サイクルすすぎ水温度は、デフォルトすすぎ水温度よりも相対的に高い場合がある。その短期サイクル洗い段階持続時間は、デフォルト洗い段階持続時間よりも相対的に短い場合がある。
【0007】
その短期サイクル洗い段階持続時間及び短期サイクル洗い水温度は、自動洗浄機の洗いチャンバ内の物品に少なくとも3600熱単位当量(HUE)を伝達するのに十分である場合がある。
【0008】
その短期サイクル洗剤濃度は、デフォルト洗剤濃度よりも相対的に高い場合があり、短期サイクル洗い段階持続時間、短期サイクル洗い水温度、及び短期サイクル洗剤濃度は、自動洗浄機の洗いチャンバ内の物品を効果的に洗浄するのに十分である場合がある。
【0009】
その少なくとも1つの記憶デバイスは、デフォルトサイクルモード又は短期サイクルモードのいずれかで、洗浄機の洗いチャンバ内での、少なくとも1つの洗浄サイクルの実行を制御すること、デフォルトサイクルモードでは、デフォルト洗浄サイクルパラメータを使用して、洗浄機の洗いチャンバ内での少なくとも1つの洗浄サイクルの実行を制御すること、短期サイクルモードでは、短期洗浄サイクルパラメータを使用して、洗浄機の洗いチャンバ内での、少なくとも1つの洗浄サイクルの実行を制御すること、を行うために少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令を更に含むことができる。その少なくとも1つの記憶デバイスは、決定された洗浄サイクル数が所定の短期サイクル閾値よりも小さいことに応答して、デフォルト洗浄サイクルパラメータを使用して、少なくとも1つの後続の洗浄サイクルの実行を制御するための、少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令を更に含むことができる。
【0010】
別の例では、本開示は、自動洗浄機に関し、その自動洗浄機は、洗浄される1つ以上の物品を受け入れるように構成された洗いチャンバと、デフォルトサイクルモード又は短期サイクルモードのうちの一方で、洗浄機の洗いチャンバ内での1つ以上の洗浄サイクルの実行を制御するコントローラであって、そのコントローラは、少なくとも1つのプロセッサと、デフォルトサイクルモードに関連付けられたデフォルト洗浄サイクルパラメータ、及び短期サイクルモードに関連付けられた短期洗浄サイクルパラメータを記憶する少なくとも1つの記憶デバイスであって、その短期洗浄サイクルパラメータは、デフォルト洗浄サイクルの総サイクル持続時間よりも短い総サイクル持続時間を含む、少なくとも1つの記憶デバイスと、を含み、その少なくとも1つの記憶デバイスは、デフォルト洗浄サイクルパラメータを使用して、デフォルトサイクルモードで少なくとも1つの洗浄サイクルの、洗浄機による実行を制御すること、所定の期間中に実行された洗浄サイクル数を決定すること、決定された洗浄サイクル数を所定の短期サイクル閾値と比較すること、決定された洗浄サイクル数が所定の短期サイクル閾値よりも大きいことに応答して、短期洗浄サイクルパラメータを使用して、短期サイクルモードで少なくとも1つの後続の洗浄サイクルの実行を制御すること、を行うために少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令を更に含む、コントローラと、を備える。
【0011】
別の例では、本開示は、自動洗浄機に関し、その自動洗浄機は、少なくとも1つのプロセッサと、デフォルト洗浄サイクルパラメータ及び短期洗浄サイクルパラメータを記憶する少なくとも1つの記憶デバイスであって、その短期洗浄サイクルパラメータは、デフォルト洗浄サイクルの総サイクル持続時間よりも相対的に短い総サイクル持続時間を含む、少なくとも1つの記憶デバイスと、を備え、その少なくとも1つの記憶デバイスは、デフォルト洗浄サイクルパラメータを使用して、少なくとも1つの洗浄サイクルの洗浄機によって実行を制御すること、現在の時刻が所定の短期サイクル期間内にあるかどうかを決定すること、現在の時刻が所定の短期サイクル期間内にあると決定することに応答して、短期洗浄サイクルパラメータを使用して、少なくとも1つの後続の洗浄サイクルの実行を制御すること、を行うために少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令を更に含む。
【0012】
その少なくとも1つの記憶デバイスは、短期洗浄サイクルパラメータを使用して、所定の期間中に実行された洗浄サイクル数を決定すること、決定された洗浄サイクル数を所定の短期サイクル閾値と比較すること、決定された洗浄サイクル数が所定の短期サイクル閾値よりも小さいことに応答して、デフォルト洗浄サイクルパラメータを使用して、少なくとも1つの後続の洗浄サイクルの実行を制御すること、を行うために少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令を更に含むことができる。
【0013】
その1つ以上のデフォルト洗浄サイクルパラメータは、デフォルト洗い段階持続時間、デフォルトすすぎ段階持続時間、デフォルト洗剤濃度、デフォルト洗い水温度、及びデフォルトすすぎ水温度のうちの少なくとも1つを含み、その1つ以上の短期洗浄サイクルパラメータは、短期サイクル洗い段階持続時間、短期サイクルすすぎ段階持続時間、短期サイクル洗剤濃度、短期サイクル洗い水温度、及び短期サイクルすすぎ水温度のうちの少なくとも1つを含み得、その短期サイクル洗い水温度は、デフォルト洗い水温度よりも相対的に高い場合がある。
【0014】
その短期サイクル洗剤濃度は、デフォルト洗剤濃度よりも相対的に高い場合がある。その短期サイクルすすぎ水温度は、デフォルトすすぎ水温度よりも相対的に高い場合がある。その短期サイクル洗い段階持続時間は、デフォルト洗い段階持続時間よりも相対的に短期である場合がある。
【0015】
その短期サイクル洗い段階持続時間及び短期サイクル洗い水温度は、自動洗浄機の洗いチャンバ内の物品に少なくとも3600熱単位当量(HUE)を伝達するのに十分である場合がある。
【0016】
その短期サイクル洗剤濃度は、デフォルト洗剤濃度よりも相対的に高い場合があり、短期サイクル洗い段階持続時間、短期サイクル洗い水温度、及び短期サイクル洗剤濃度は、自動洗浄機の洗いチャンバ内の物品を効果的に洗浄するのに十分である場合がある。
【0017】
別の例では、本開示は、方法に関し、その方法は、デフォルト洗浄サイクルパラメータ及び短期洗浄サイクルパラメータを記憶することであって、その短期洗浄サイクルパラメータは、デフォルト洗浄サイクルの総サイクル持続時間よりも相対的に短い総サイクル持続時間を含む、記憶すること、デフォルト洗浄サイクルパラメータを使用して、少なくとも1つの洗浄サイクルの、洗浄機による実行を制御すること、所定の期間中に実行された洗浄サイクル数を決定すること、決定された洗浄サイクル数を所定の短期サイクル閾値と比較すること、決定された洗浄サイクル数が所定の短期サイクル閾値よりも大きいことに応答して、短期洗浄サイクルパラメータを使用して、少なくとも1つの後続の洗浄サイクルの、洗浄機による実行を制御すること、を含む。
【0018】
別の例では、本開示は、方法に関し、その方法は、デフォルト洗浄サイクルパラメータ及び短期洗浄サイクルパラメータを記憶することであって、その短期洗浄サイクルパラメータは、デフォルト洗浄サイクルの総サイクル持続時間よりも相対的に短い総サイクル持続時間を含む、記憶すること、デフォルト洗浄サイクルパラメータを使用して、少なくとも1つの洗浄サイクルの、洗浄機による実行を制御すること、現在の時刻が所定の短期サイクル期間内にあるかどうかを決定すること、現在の時刻が所定の短期サイクル期間内にあると決定することに応答して、短期洗浄サイクルパラメータを使用して、少なくとも1つの後続の洗浄サイクルの実行を制御すること、を含む。
【0019】
この方法は、短期洗浄サイクルパラメータを使用して、所定の期間中に実行された洗浄サイクル数を決定すること、決定された洗浄サイクル数を所定の短期サイクル閾値と比較すること、決定された洗浄サイクル数が所定の短期サイクル閾値よりも小さいことに応答して、デフォルト洗浄サイクルパラメータを使用して、少なくとも1つの後続の洗浄サイクルの実行を制御すること、を更に含む。
【0020】
別の例では、本開示は、方法に関し、その方法は、デフォルト洗浄サイクルパラメータ及び短期洗浄サイクルパラメータを記憶することであって、その短期洗浄サイクルパラメータは、デフォルト洗浄サイクルの総サイクル持続時間よりも相対的に短い総サイクル持続時間を含む、記憶すること、デフォルト洗浄サイクルパラメータを使用して、少なくとも1つの洗浄サイクルの、洗浄機による実行を制御すること、デフォルト洗浄サイクルパラメータを使用して実行される連続洗浄サイクルの間の持続時間を決定すること、連続洗浄サイクルの、少なくとも所定の数の間の持続時間が短期サイクル閾値を満たすかどうかを決定すること、一連の洗浄サイクルの、少なくとも所定の数の間の持続時間が短期サイクル閾値を満たすと決定したことに応答して、短期洗浄サイクルパラメータを使用して、少なくとも1つの後続の洗浄サイクルの、洗浄機による実行を制御すること、を含む。
【0021】
別の例では、本開示は、自動洗浄機に関し、その自動洗浄機は、少なくとも1つのプロセッサと、デフォルト洗浄サイクルパラメータ及び短期洗浄サイクルパラメータを記憶する少なくとも1つの記憶デバイスであって、その短期洗浄サイクルパラメータは、デフォルト洗浄サイクルの総サイクル持続時間よりも相対的に短い総サイクル持続時間を含む、少なくとも1つの記憶デバイスと、を備え、その少なくとも1つの記憶デバイスは、デフォルト洗浄サイクルパラメータを使用して、洗浄サイクルの、洗浄機による実行を制御すること、デフォルト洗浄サイクルパラメータを使用して実行された連続洗浄サイクルの間の持続時間を決定すること、少なくとも所定の数の連続洗浄サイクルの間の持続時間が短期サイクル閾値を満たすかどうかを決定すること、少なくとも所定の数の一連の洗浄サイクルの間の持続時間が短期サイクル閾値を満たすと決定したことに応答して、短期洗浄サイクルパラメータを使用して、少なくとも1つの後続の洗浄サイクルの、洗浄機による実行を制御すること、を行うために少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令を更に含む。
【0022】
1つ以上の例の詳細が、添付の図面及び以下の説明に記載される。他の特徴が、説明及び図面、並びに特許請求の範囲から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本開示による、1つ以上の短期洗浄サイクルを含む例示的な自動洗浄機を示す。
【
図2】本開示による、1つ以上の短期洗浄サイクルを含む自動洗浄機の動作をモニタリング及び/又は制御する例示的なシステムのブロック図である。
【
図3A】例示的なデフォルト洗浄サイクルのサイクル時間を示す図であり、
【
図3B】本開示による例示的な短期洗浄サイクルのサイクル時間を示す図である。
【
図4】1時間当たり60サイクルを超える閾値で短期洗浄サイクルを使用したときの、1日当たりのシミュレーションされた節約を例示するグラフである。
【
図5A】1日全体を通して、ピーク洗い時間が異なる2つの食品施設について、1日当たりの時間別の平均洗浄サイクル数に関する例示的なデータを示すグラフである。
【
図5B】1日全体を通して、ピーク洗い時間が異なる2つの食品施設について、1日当たりの時間別の平均洗浄サイクル数に関する例示的なデータを示すグラフである。
【
図6A】チェーンレストランの2つの場所について、9ヶ月期間を通して、1日当たりの時間別のデフォルト洗浄サイクルの平均回数に関する例示的なデータを示すグラフである。
【
図6B】チェーンレストランの2つの場所について、9ヶ月期間を通して、1日当たりの時間別のデフォルト洗浄サイクルの平均回数に関する例示的なデータを示すグラフである。
【
図7A】2つの異な種類のホテルレストランで経験された可能性があるときの、1日当たりの時間別のデフォルト洗浄サイクルの平均回数に関する例示的なデータを示すグラフである。
【
図7B】2つの異な種類のホテルレストランで経験された可能性があるときの、1日当たりの時間別のデフォルト洗浄サイクルの平均回数に関する例示的なデータを示すグラフである。
【
図8A】複数の場所にまたがる2つの異なる種類の食洗機(ドア型及びコンベア型)について、1日当たりの時間別の洗浄サイクル数を集計した例示的なデータを示すグラフである。
【
図8B】複数の場所にまたがる2つの異なる種類の食洗機(ドア型及びコンベア型)について、1日当たりの時間別の洗浄サイクル数を集計した例示的なデータを示すグラフである。
【
図8C】複数の場所にまたがる2つの異なる種類の食洗機(ドア型及びコンベア型)について、1日当たりの時間別の洗浄サイクル数を集計した例示的なデータを示すグラフである。
【
図9】様々に設計された実験条件下で蓄積された洗浄サイクル持続時間及びHUE(熱単位当量)数に関する例示的なデータを示す表である。
【
図10】洗浄機内で設計された実験について、蓄積されたHUEの経時的な実験結果を示すグラフである。
【
図11】コンピューティングデバイスが、本開示によるデフォルトサイクルモード(302)又は短期サイクルモード(312)のいずれかで、洗浄機での1つ以上の洗浄サイクルを制御する例示的なプロセス(300)を示すフローチャートである。コンピューティングデバイスは、単位時間当たり完了した洗浄サイクル数の分析に基づいて、洗浄機がデフォルトサイクルモード又は短期サイクルモードで動作すべきかどうかを決定する。
【
図12】コンピューティングデバイスが、本開示によるデフォルトサイクルモード(346)又は短期サイクルモード(350)のいずれかで、洗浄機での1つ以上の洗浄サイクルを制御する、別の例示的なプロセス(340)を示すフローチャートである。この例では、コンピューティングデバイスは、洗浄機が、時刻に基づいて、デフォルトサイクルモード又は短期サイクルモードで動作すべきかどうかを決定する。
【
図13A】コンピューティングデバイスが、本開示による、手動による入力選択に基づいて、デフォルトサイクルモード又は短期サイクルモードのいずれかで、洗浄機での1つ以上の洗浄サイクルを制御する例示的なプロセスを示すフローチャートである。
【
図13B】コンピューティングデバイスが、連続洗浄サイクルの間の時間に基づいて、デフォルトサイクルモード又は短期サイクルモードのいずれかで、洗浄機での1つ以上の洗浄サイクルを制御する例示的なプロセスを示すフローチャートである。
【
図14】本開示による短期洗浄サイクルを実施することができる食洗機について、1日全体を通して例示的な温度パラメータシフトを示すグラフである。
【
図15】本開示による短期洗浄サイクルを実施することができる食洗機について、1日全体を通して例示的な洗剤濃度パラメータシフトを示すグラフである。
【
図16】本開示による短期洗浄サイクルを実施することができる食洗機について、1日全体を通して例示的な温度及び洗剤濃度パラメータシフト(両方のパラメータが同時に調整された)を示すグラフである。
【
図17A】本開示による短期洗浄サイクルを実施することができる食洗機について、1日全体を通して交互配置された例示的な温度及び洗剤濃度パラメータシフトを示すグラフである。
【
図17B】午前10:00~午後2:00期間での、
図17Aのデータを示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
一般に、本開示は、短縮されたサイクル時間を有する1つ以上の「短期」洗浄サイクルを含むことを使用する、自動洗浄機処理のシステム及び/又は方法を対象とする。例えば、本開示によるシステム及び/又は方法は、短縮された期間に洗浄対象の品物を効果的に洗浄及び消毒する1つ以上の短期洗浄サイクルを含む自動洗浄機を含むことができる。この短期サイクル時間は、他の短期サイクルパラメータと組み合わされて、品物が、デフォルト又は通常の機械サイクル設定と比較して、短縮された期間に洗浄及び消毒されることを確実にすることができる。そのようなデフォルト設定は、多くの場合、エネルギー及び/又は洗浄剤の使用量を最小限に抑えるように設計されているため、エネルギー及び製品関連のコストを最小限に抑えながら、物品を洗浄及び消毒する。ただし、これらのデフォルト設定では、それらがより低い温度、及びより少量の洗浄剤を指定して、エネルギー及び製品の使用量を最小限に抑えるため、洗浄サイクル時間がより長くなる可能性がある。そのようなデフォルト条件下では、洗浄される物品を適切に洗浄及び/又は消毒するためには、より長いサイクル持続時間が必要となる。しかしながら、これらの長いサイクル時間は、レストラン、又は他の食品準備若しくはサービス施設における大量の期間中では、欠点となる。本開示の短期サイクルを使用して、満足のいく洗浄及び/又は消毒の結果を確実にしながら、自動洗浄機の処理能力を高めることができる。したがって、この短期サイクルは、レストラン、又は他の食品の準備若しくはサービスの場所における多忙で大量の期間中では、特に有用であり得る。
【0025】
本開示による短期サイクル動作は、自動食器洗い機上のコントローラのユーザインターフェースを介して、手動でアクセス可能な洗浄機サイクル設定として実施することができる。この短期サイクル動作はまた、1日の所定の期間中に、又は単位時間当たりの洗浄サイクルの所定の閾値数に到達したときに、洗浄機コントローラによって自動的に実施することもできる。洗浄機が高い処理能力を経験している場合、1つ以上の短期洗浄サイクルが、手動で選択されるか、又は自動的に開始されて、各別々の洗浄サイクルの持続時間を短縮し、他の洗浄サイクルパラメータを調整して、短期洗浄サイクルにさらされた食器の適切な洗浄及び消毒が達成されることを確実にすることができる。短期洗浄サイクルのために調整することができる洗浄サイクルパラメータには、洗い温度、すすぎ温度、洗剤濃度、洗剤の種類などが含まれ得る。自動洗浄機は、短期洗浄サイクルパラメータが使用される1つ以上の短期サイクルモード、及びデフォルト洗浄サイクルパラメータが使用される1つ以上のデフォルトサイクルモードを更に含むことができる。
【0026】
図1は、本開示による、短期洗浄サイクルを使用して、洗浄機100の洗いチャンバ152内で物品102A~102Nを洗浄及び/又は消毒することができる例示的な自動洗浄機100を示している。この例では、洗浄機100は、食事用及び/又は食品準備用の物品102A~102Nを洗浄及び/又は消毒するための食洗機である。この例では、物品102A~102Nは、平皿である。ただし、物品102A~102Nには、ボウル、コーヒーカップ、ガラス食器、銀食器、調理器具、鍋、及びフライパンなどの他の食事用又は食品準備用の物品も含まれ得ることが理解されるであろう。更に、洗浄機100には、衣類若しくは布地洗い機、医療器具再処理装置、自動洗浄消毒器、加圧滅菌器、滅菌装置、又は任意の他の種類の洗浄機などの、任意の他の種類の洗浄機が含まれ得ること、及び本開示が洗浄機の種類、又は洗浄される物品の種類に関して限定されないことが理解されるであろう。
【0027】
洗浄機100は、1つ以上の洗いチャンバ152を規定し、かつ洗いチャンバ152への出し入れを可能にする1つ以上のドア160、161を有する筐体158を含む。1つ以上の取り外し可能なラック154は、洗いチャンバ152の内側に適合するようなサイズになっている。各ラック154は、その上で直接洗浄される物品を受け入れるように構成され得るか、又はそれらは、洗浄プロセス中に洗浄される物品が保持される1つ以上のトレイ又はホルダーを受け入れるように構成されてもよい。ラック154は、汎用又は特殊目的のラックであってもよく、大型及び/又は小型の品物、鍋、フライパン、調理用具などの食品加工/準備機器、及び/又はガラス製品、皿、他の食事用品などを保持するように構成されてもよい。病院又は医療用途では、ラックは、器具トレイ、ハードグッズ、医療デバイス、チューブ、マスク、洗面器、ボウル、便器、又は他の医療品物を保持するように構成されてもよい。
図1に関して、及び本明細書全体を通して示され、説明されるように、ラック154の構成、及びラック154上又はラック154内に置かれ得る品物の説明は、例示的な目的のためのものであり、本開示はこの点で限定されないと理解されたい。
【0028】
洗浄機100などの典型的な洗浄機は、1つ以上の洗浄液164(水及び1つ以上の化学洗浄剤との混合物)を洗いチャンバ152中に、したがって、洗浄される物品上にスプレーすることによって動作する。洗浄液は、1つ以上のスプレーアーム162にポンプで汲み上げられ、そのスプレーアームは、適切な時間に洗浄液164を洗いチャンバ152にスプレーする。洗浄機100には、真水の供給源が設けられ、用途に応じて、次の洗浄サイクルで再利用される使用済み洗い溶液及び/又はすすぎ溶液112を保持するための、水溜め110などの1つ以上の水溜めも含むことができる。洗浄機100にはまた、化学製品ディスペンサー240も提供され得、その化学製品ディスペンサーは、洗浄プロセス中の適切な時間に、適切な化学製品を自動的に投入し、それらを希釈液と混合し、その得られた洗浄液を洗浄機100に分配して、洗いチャンバ152中に投入する。機械、洗浄される物品、洗浄される物品の汚れの量、及び他の要因に応じて、1つ以上の洗い段階を1つ以上のすすぎ段階及び/又は消毒段階に点在させて、洗浄機100の1つの完結した洗浄プロセスを形成することができる。
【0029】
自動洗浄機100は、洗浄機コントローラ200を更に含む。コントローラ200は、洗い及びすすぎ段階の時間及び持続時間、洗浄液濃度、1つ以上の化学製品のタイミング投入、投入される化学製品の量、洗い及び/又はすすぎ段階の水温、洗いチャンバへの水及び化学製品の供給のタイミングなどの、洗浄機100の様々なパラメータをモニタリング及び/又は制御する1つ以上のプロセッサを含む。コントローラ200は、製品投入システム240と通信して、洗浄機100中に投入される洗浄剤のタイミング及び/又は量をモニタリング及び/又は制御することができる。
【0030】
いくつかの例では、洗浄機コントローラ200及び/又は製品投入システム240は、1つ以上のリモートコンピューティングデバイス又はクラウドベースのサーバコンピューティングシステムと通信するように構成することができる。洗浄機コントローラ200及び/又は製品投入システム240はまた、タブレットコンピュータ、モバイルコンピューティングデバイス、スマートフォン、ラップトップコンピュータなどの1つ以上のユーザコンピューティングデバイスと、直接か、又は遠隔のいずれかで通信するように構成することもできる。
【0031】
図1に示すように、平皿102A~102Nなどの洗浄される1つ以上の物品は、ラック154上に配置され得、洗浄プロセスの開始時に洗いチャンバ152中に移動され得る。ラック154は、コンベア166又は他の支持構造体上で移動することができる。洗浄機コントローラ200は、より高い機械処理能力が望まれる期間中に、手動又は自動で開始することができる、もう1つの短期洗浄サイクルを含むことができる。処理能力は、単位時間当たりに完了した機械洗浄サイクル数に換算して測定することができる。本開示の短期洗浄サイクルの場合、短期洗浄サイクルを受ける物品が短縮された期間に適切に洗浄及び消毒されることを確実にしながら、単位時間当たりに完了した機械洗浄サイクル数に換算したより高い処理能力を達成することができる。
【0032】
洗浄機コントローラ200は、1つ以上の規定された期間に短期洗浄サイクルを自動的に開始するようにプログラムすることができる。例えば、洗浄機コントローラ200は、朝食、昼食、及び/若しくは夕食、又は他の予想される大量期間に関連付けられたそれらの期間などの1つ以上の予め規定された大量期間中に、短期洗浄サイクルを自動的に実行するようにプログラムされてもよい。この予め規定された大量の期間は、特定の場所のニーズに適合するようにカスタマイズ可能とすることができる。
【0033】
更に、短期洗浄サイクル、並びに洗い及びすすぎ段階の持続時間、投入される洗浄剤の種類及び量、洗い及びすすぎの水温などを含む関連する洗浄サイクルパラメータもまた、別々のラック毎に洗浄される物品の種類に基づいて、カスタマイズすることができる。それらの洗浄プロセスパラメータは、各物品の種類を洗浄するときに典型的に遭遇する汚れの種類を対象とすることができる。例えば、鍋及びフライパンは、焼成又は調理されてきた大量のでんぷん、砂糖、たんぱく質、及び脂肪の汚れで汚れている場合がある。対照的に、飲み物用グラス又はコップは、通常、必ずしも激しく汚れていないが、口紅、コーヒー、及び茶渋のような取り除きにくい汚れを有する。いくつかの例では、システムコントローラ200は、物品の種類に基づいて短期洗浄サイクルの1つ以上の洗いパラメータを制御して、食器を効果的に洗浄及び消毒することができる。
【0034】
いくつかの例では、洗浄機100は、洗浄サイクルのパラメータについての追加情報を提供する1つ以上のセンサを含むことができる。例えば、洗浄機100は、洗いチャンバ152の内側の温度を測定する1つ以上の温度センサ153を含んでもよい。
図1の例では、温度センサ153は、洗浄機100の洗いチャンバ152の内側の側壁に位置決めされている。洗浄機100は、水溜め110内の溶液112の温度を測定する水溜め温度センサ114を更に含むことができる。例えば、水溜め水温は、洗浄サイクルの開始時、及び同じ洗浄サイクルの終了時に測定されて、洗浄サイクル中に生じた水溜め水温の差を決定することができる。別の例として、水溜め水温は、定期的な間隔で又は洗浄サイクル中の所定の時間に、洗浄サイクル全体を通して測定されるか又は継続的にサンプリングすることができる。水溜め水温データを分析して、洗浄サイクル中の任意の時点における水溜め水温の変化率(例えば、任意の所与の時点での、温度対時間曲線の勾配又は微分係数)を特定することができる。本システムは、単独か、又は洗浄サイクルに属する他のデータと併せて、ある時点から別の時点までの水溜め水温の差、及び/又は任意の所与の時点における水溜め水温の変化率を分析して、洗浄機100の関連する洗浄サイクルにさらされる食器を適切に洗浄及び/又は消毒するための洗浄サイクルパラメータを決定及び/又は調整することができる。本機械は、現在の洗浄サイクルパラメータを自動的に調整するか、又は1つ以上の後続のサイクルでの変更を実施することができる。
【0035】
コントローラ200はまた、洗浄サイクルについて蓄積された熱エネルギー(洗浄サイクル、及び1つ以上のサイクル時間又は持続時間の間に、1つ以上の測定された温度に基づいて決定される)も分析し、そして消毒閾値と比較して、その蓄積された熱エネルギーが洗浄サイクル中に食器の適切な消毒を達成するのに十分であったかどうかを決定することができる。蓄積された熱エネルギーが消毒閾値を満たさない場合、コントローラ200は、洗い及び/若しくはすすぎ段階を延長するか、又は追加の洗い及び/又はすすぎ段階を追加して、消毒閾値を満たす熱エネルギーレベルを達成することができる。あるいは、延長された洗い及び/若しくはすすぎ段階、又は追加の洗い及び/若しくはすすぎ段階は、次の洗浄サイクルで実施することができる。
【0036】
このようにして、本開示の技術は、エネルギー及び/又は製品の使用量に関して最適化されたデフォルト又は通常の洗浄サイクルと比較して、全体的により短期持続時間の洗浄サイクルを使用して、満足のいく洗浄及び/又は消毒結果を達成することができる。そのようなデフォルト洗浄サイクルは、全体的な洗浄サイクル時間を犠牲にして(すなわち、それらのデフォルト洗浄サイクルは、より長い洗浄サイクル持続時間を必要とする)、エネルギーを低減し(例えば、より低温での洗い及び/又はすすぎによって)、かつ/又は洗浄剤コストを削減し(例えば、より少量の製品を使用することによって)、したがって、全体としてサイクル当たりの全体的なコストを削減する。したがって、本開示の短期サイクル技術は、より短期洗浄サイクル時間、及びより高い処理能力をもたらすことができ(例えば、単位時間当たりに実行される洗浄サイクル数の増加として測定されるように)、同時に、短期洗浄サイクルにさらされた物品が適切に洗浄及び消毒されることを確実にすることができる。本開示の短期サイクル技術は、各個々の洗浄サイクルを完成させるのに必要な時間量の短縮、及び単位時間当たりに完了することができるサイクル数の増加に起因して、労働コストの削減、及び効率の向上を更にもたらすことができる。
【0037】
いくつかの例では、洗浄機コントローラ200又はリモートコンピューティングシステム(例えば、
図2を参照)は、短期洗浄サイクルに関する1つ以上の報告又は通知を生成することができる。例えば、コントローラ200は、短期洗浄サイクル中に生成された洗浄機データに基づいて、ユーザコンピューティングデバイス上のディスプレイなどのディスプレイのための通知を生成することができ、その通知には、短期洗浄サイクルに関連付けられた洗浄サイクルパラメータ、短期洗浄サイクル中にモニタリングされたデータ、又は短期洗浄サイクルの前、最中、若しくは後にモニタリングされたデータの分析に基づいて生成されたデータ、及び/あるいは1つ以上の洗浄機によって実行された短期洗浄サイクルに関連付けられた任意の情報が含まれる。その表示されたデータは、短期洗浄サイクルに関してモニタリング又は生成されたデータの1つ以上のグラフ又はチャートを更に含むことができる。
【0038】
図2は、本開示による、洗浄機における1つ以上の短期洗浄サイクルを制御する例示的な洗浄機コントローラ200を示すブロック図である。洗浄機コントローラ200は、1つ以上のプロセッサ202、1つ以上のユーザインターフェースコンポーネント204、1つ以上の通信コンポーネント206、及び1つ以上のデータ記憶コンポーネント208を含むコンピューティングデバイスである。ユーザインターフェースコンポーネント204は、オーディオインターフェース、ビジュアルインターフェース、及び、タッチスクリーン、ディスプレイ、スピーカー、ボタン、キーパッド、手書き入力用ペン、マウス、又は人がコンピューティングデバイスと対話することを可能にする他の装置、を含むタッチベースのインターフェースコンポーネントのうちの1つ以上を含むことができる。通信コンポーネント206は、コントローラ200が製品ディスペンサーコントローラ242及び/又は他のリモート若しくはローカルのコンピューティングデバイス250などの他の電子デバイスと通信することを可能にする。この通信は、一般に、ネットワーク230によって示されているように、有線及び/又は無線通信を介して達成することができる。
【0039】
コントローラ200は、洗浄プロセス制御モジュール212、デフォルト洗浄サイクルパラメータ214、短期洗浄サイクルパラメータ218、分析/報告モジュール216、及びデータ記憶装置210を含む1つ以上の記憶デバイス208を含む。モジュール212及び216は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、又は、ハードウェア、ソフトウェア、及び、コントローラ200内に常駐するか、かつ/若しくは当該コントローラで実行するファームウェアの組み合わせを使用して、説明される動作を実行することができる。コントローラ200は、1つ以上のプロセッサ202を用いて、モジュール212及び216を実行することができる。コントローラ200は、モジュール212及び216を、基礎となるハードウェア上で実行する仮想マシンとして実行することができる。モジュール212及び216は、1つ以上のリモートコンピューティングデバイス250などによって、オペレーティングシステム又はコンピューティングプラットフォームのサービス又はコンポーネントとして実行することができる。モジュール212及び216は、コンピューティングプラットフォームアプリケーション層で1つ以上の実行可能なプログラムとして実行することができる。ユーザインターフェース204、並びにモジュール212及び216は、それ以外の場合では、例えば、リモートコンピューティングデバイス250のうちの1つ以上によって提供されるネットワーククラウドベースのコンピューティングシステム内で動作する1つ以上のネットワークサービスとして、コントローラ200にリモートで配置され得、かつ当該コントローラにアクセス可能であり得る。
【0040】
デフォルト洗浄サイクルパラメータ214は、エネルギー節約、洗浄剤節約、又はその両方に関して最適化された、1つ以上のデフォルト洗浄サイクルの洗浄サイクルパラメータを含む。そのようなデフォルトサイクルは、通常、全体的なサイクル時間を犠牲にして(すなわち、洗浄サイクルを完成させるために必要な総時間がより長くなる傾向がある)、エネルギー消費、水の使用量、及び/又は洗浄剤の使用量を削減する。デフォルト洗浄サイクルの総持続時間は、より長くなる傾向があるため、より低温の洗い水又はすすぎ水、及び洗浄剤のより少ない量を使用することができる。例えば、代表的な業務用のドア型食洗機のデフォルト洗浄サイクルは、60~360秒の総デフォルトサイクル持続時間を含む場合がある。別の例として、代表的な業務用のコンベア型食洗機のデフォルト洗浄サイクルは、1分当たり3~6ラックの総デフォルトサイクル率を含む場合がある。
【0041】
短期洗浄サイクルパラメータ218は、効果的な洗浄及び消毒の性能を提供しながら、サイクル持続時間を短縮することを目標とする、1つ以上の短期洗浄機サイクルの洗浄サイクルパラメータを含む。そのような短期サイクルは、相対的に高い温度の洗い及び/又はすすぎ水、相対的に短期洗い及び/又はすすぎ段階、製品使用量の増加、又は他の洗浄サイクルパラメータの変更を使用して、効果的な洗浄及び/又は消毒の性能を提供しながら、短期洗浄サイクル持続時間を、意味があるように達成することができる。例えば、ドア型食洗機の場合、本開示による短期洗浄サイクルは、30~45秒の総短期洗浄サイクル持続時間を有する場合がある。
【0042】
デフォルト洗浄サイクルプロセスパラメータ214及び短期サイクル洗浄サイクルパラメータ218の両方の場合の洗浄サイクルパラメータには、例えば、洗い及びすすぎ段階のタイミング及び順序設定、洗い及びすすぎの水温、水溜め水温、洗い及びすすぎの水伝導率、洗い段階持続時間、すすぎ段階持続時間、滞留持続時間、洗い及びすすぎ水のpH、洗剤濃度、すすぎ剤濃度、湿度、水の硬度、濁り度、ラック温度、洗浄機内の機械的作動、及び洗浄プロセスの有効性に影響を及ぼす可能性がある任意の他の洗浄サイクルパラメータが含まれ得る。洗浄サイクルパラメータの値は、デフォルト洗浄プロセスと比較して、本開示の短期サイクル洗浄サイクルとは別々に決定される。例えば、短期サイクル洗浄サイクルパラメータは、デフォルト洗浄サイクルパラメータと比較して、より高い洗い水温度、より高いすすぎ水温度、より高い水溜め水温、より短期洗い段階持続時間、より短期すすぎ段階持続時間、1つ以上の洗浄剤のより多くの量、又は他の調整された洗浄サイクルパラメータのうちの1つ以上を含み、短期洗浄サイクルを受けた食器の効果的な洗浄及び消毒を提供しながら、全体的なサイクル持続時間を短縮した短期洗浄サイクルを達成することができる。洗浄サイクルパラメータは、機械の種類、例えば、異なるデフォルト及び短期洗浄サイクルパラメータを有し得るドア型機械及びコンベア型機械によっては、異なる可能性がある。
【0043】
洗浄プロセス制御モジュール212は、様々なタスクを実行するための、プロセッサ202によって実行可能である命令を含む。例えば、洗浄プロセス制御モジュール212は、本開示による洗浄機の1つ以上の短期洗浄サイクルを開始及び/又は制御するための、プロセッサ202によって実行可能である命令を含む。例えば、洗浄プロセス制御モジュール212は、ユーザがユーザインターフェース204に手動で入力したコマンドを受信して、短期洗浄サイクルを開始することができる。そのようなコマンドは、単位時間当たりの洗浄サイクルに関してより高い処理能力が望ましい場合がある場所での繁忙時間中に、ユーザによって手動で入力されてもよい。別の例として、洗浄プロセス制御モジュール212は、食品施設において、朝食、昼食、夕食、又は他の繁忙期間若しくは大量の期間に関連付けられた期間などの、特定の所定の期間中に、短期洗浄サイクルを自動的に実行するようにプログラムすることができる。別の例として、洗浄プロセス制御モジュール212は、単位時間当たりの洗浄サイクルの閾値数が満たされたかどうかを自動的に決定するようにプログラムされ得、そして、その閾値が満たされたときに、1つ以上の短期洗浄サイクルを自動的に実行することができる。すなわち、洗浄プロセス制御モジュール212は、洗浄機によって実行された単位時間当たりの洗浄サイクル数に基づいて、食品施設が洗浄機処理能力を高める必要性をいつ経験しているか(食品施設が大量の消費者をいつ経験しているか、又はそれ以外の場合では、洗浄対象の大量の食器をいつ経験しているかなど)を自動的に決定するようにプログラムすることができ、その条件が満たされたときに、1つ以上の短期洗浄サイクルを自動的に実行することができる。
【0044】
洗浄プロセス制御モジュール212は、短期洗浄サイクルパラメータ218を使用して、1つ以上の短期洗浄サイクルを開始及び/又は制御するための、プロセッサ202によって実行可能である命令を含む。洗浄機によって実行された1つ以上の短期洗浄サイクルに対応するサイクルデータは、データ記憶装置210内に記憶することができる。
【0045】
本開示によれば、洗浄プロセス制御モジュール212は、洗浄サイクル中に蓄積された熱エネルギーを決定して、洗浄サイクルを受けた物品の適切な消毒が達成されたかどうかを決定し、かつ、その結果に基づいて、洗浄サイクルの1つ以上のサイクルを更に制御するための、プロセッサ202によって実行可能な命令を更に含むことができる。例えば、洗浄サイクル中に蓄積された熱エネルギーが物品の適切な消毒を達成するのに十分でない場合、洗浄プロセス制御モジュール212は、すすぎ段階持続時間の延長が必要であると決定して、洗浄機内の物品を適切に消毒することができる。次いで、コントローラ200は、洗浄機を制御して、決定された持続時間の、延長されたすすぎ段階を自動的に実行することができる。この例では、コントローラ200が、延長されたすすぎ段階中での追加の高温すすぎ水の適用により、消毒閾値を満たすのに必要な追加の熱伝達を達成するであろうと決定したため、すすぎ段階の持続時間は、延長される。このようにして、洗浄プロセス制御モジュール212は、洗浄サイクルの持続時間を通して蓄積された熱エネルギーの計算量に基づいて、すすぎ段階の持続時間を動的に制御して、適切な消毒結果が達成されることを確実にすることができる。他の例では、延長された洗い段階、延長されたすすぎ段階、又は追加の洗い及び/若しくはすすぎ段階は、現在の短期洗浄サイクル中に動的に適用されるのではなく、次の短期洗浄サイクル中に追加することができる。
【0046】
本開示によれば、洗浄プロセス制御モジュール212は、洗浄中の1回以上の時期に測定された水溜め水温を分析し、その水溜め水温に基づいて1つ以上の洗浄サイクルパラメータを制御して、適切な洗浄及び消毒の結果を確実にするための、プロセッサ202によって実行可能な命令を更に含むことができる。例えば、洗浄プロセス制御モジュール212は、洗浄サイクル中の1回以上の時期に測定された水溜め水温を分析することができ、その水溜め水温に基づいて、延長される洗い及び/又はすすぎ段階の持続時間を自動的に決定して、適切な洗浄及び消毒の結果が達成されることを確実にすることができる。
【0047】
分析/報告モジュール216(又は洗浄プロセス制御モジュール212若しくは記憶デバイス208内に記憶された他のソフトウェア又はモジュールのうちのいずれか)は、1つ以上の洗浄サイクルの結果に関して、コントローラ200のユーザインターフェース204上の、又は任意の他のローカル若しくはリモートコンピューティングデバイス250上の記憶装置又はディスプレイに、1つ以上の通知又は報告を生成することができる。
【0048】
別の例として、この報告は、1つ以上の特定の洗浄サイクルに対応するデータ、又は場所、洗浄機、日付/時間、従業員などのうちの1つ以上に限定された洗浄サイクルに関係するデータを含むことができる。そのデータを使用して、傾向、改善に向けた領域を識別し、又はそれ以外の場合では、洗浄サイクルの有効性を確実にして、洗浄サイクル内の問題を特定及び対処する責任を有する担当者を支援することができる。
【0049】
その報告は、1つ以上の洗浄サイクル中にモニタリングされた情報を更に含むことができ、各洗浄サイクルのデータは、洗浄サイクルの実行中にモニタリングされた情報を含むことができ、例えば、洗浄サイクルの日付及び時間、洗浄機の固有の識別、洗浄サイクルを実行する人の固有の識別、洗浄サイクル中に洗浄された物品の種類、洗浄サイクル中に使用されたラックの容積又はラック若しくはトレイの種類、洗い段階持続時間、すすぎ段階持続時間、滞留持続時間、洗い及びすすぎの水温、水溜めの水温、洗い及びすすぎ水の伝導率、洗い及びすすぎ水のpH、洗剤濃度、すすぎ剤濃度、環境湿度、水の硬度、濁り度、ラックの温度、洗浄サイクルの各サイクル中に投入された化学製品の種類及び量、洗浄サイクルの各サイクル中に投入された水の量、洗浄サイクル中を通して蓄積されたHUEの総数、又は洗浄サイクルに適切な他の情報である。その報告はまた、場所に関する情報、企業実体/企業、企業の洗浄検証目標及び許容誤差、場所、領域、機械の種類、日付/時間、従業員、及び/又は洗浄化学の種類毎の洗浄スコア、エネルギーコスト、化学製品コスト、及び/あるいはシステムによって収集若しくは生成され、又はユーザによって要求された任意の他の洗浄サイクルデータも含むことができる。
【0050】
図3Aは、60~90秒の総サイクル持続時間を有するデフォルト洗浄サイクルの個々のサイクル構成要素を示す図である。
図3Bは、30~50秒の総サイクル持続時間を有する短期洗浄サイクルの個々のサイクル構成要素を示す図である。
図3Aに見られるように、デフォルト洗浄サイクルの洗い段階は、華氏155~164度の洗い水温度(水溜め温度)、45~75秒の持続時間、7~10ガロンの総水溜め容積、及びデフォルト洗剤濃度を含む。デフォルト洗剤範囲は、製造業者によって指定されるか、又は機械の据付中若しくは業務通話中に、サービス技術者によって設定/調整することができる。デフォルト洗剤範囲は、例えば、推奨される洗剤範囲の100%として規定することができる。滞留時間(洗い段階とすすぎ段階との間の時間)は、約2秒である。デフォルト洗浄サイクルのすすぎ段階は、華氏180度の洗い水温度(水溜め温度)、約10秒の持続時間、0.5~1.0ガロンのすすぎ水(典型的には、新鮮な真水)、及びデフォルトすすぎ助剤範囲内のすすぎ助剤濃度を含む。デフォルト洗浄サイクルの総サイクル持続時間は、この例では、60~90秒の総デフォルトサイクル持続時間に対して、洗い段階の持続時間、滞留時間、及びすすぎ段階の持続時間の合計である。
【0051】
図3Bに見られるように、短期洗浄サイクルの洗い段階は、華氏約165~180度の洗い水温度(水溜め温度)、約25~40秒の持続時間、7~10ガロンの総水溜め容積、及びデフォルト洗剤濃度よりも相対的に高い洗剤濃度を含む。より高い洗剤範囲は、例えば、どこであってもデフォルト洗剤範囲よりも5~50%高くてもよい。例えば、より高い洗剤範囲は、推奨される洗剤範囲の105%、推奨される洗剤範囲の110%、推奨される洗剤範囲の120%などであってもよい。ただし、デフォルト洗剤範囲よりも大きい他のパーセンテージも使用することができることを理解されたい。滞留時間は、約2秒である。短期洗浄サイクルのすすぎ段階は、華氏180度の洗い水温度(水溜め温度)、約10秒の持続時間、0.5~1.0ガロンのすすぎ水(典型的には、新鮮なすすぎ水)、及びデフォルトすすぎ助剤範囲内のすすぎ助剤濃度を含む。短期洗浄サイクルの総サイクル持続時間は、この例では、約30~50秒の総短期サイクル持続時間に対する、洗い段階の持続時間、滞留時間、及びすすぎ段階の持続時間の合計である。
【0052】
図3A及び3Bは、洗い水(水溜め)温度を、華氏155~164度の範囲から華氏165~180度の範囲に上げること、及び/又は洗剤濃度を、推奨洗剤範囲から相対的により高い洗剤範囲に上げることによって、デフォルトサイクルパラメータと比較して短期サイクルパラメータを使用したときに、総サイクル持続時間における意味のある差が達成され得ることを示している。洗い水温度を上げ得るか、洗剤濃度を上げ得るか、又は洗い水温度及び洗剤濃度の両方を上げ得るかのいずれかにより、洗浄サイクルの持続時間を短縮することができ、本開示は、この点に関して限定されないことを理解されたい。他の洗浄サイクルパラメータもまた、調整されて、洗浄サイクル、例えば、すすぎ水温度、すすぎ助剤濃度などの持続時間を短縮することもできること、及び本開示がこの点では限定されないこともまた理解されたい。
【0053】
図4は、(1)デフォルト機械サイクルパラメータを使用した実際の現場データ(黒色棒)、及び(2)同じサイクル数が例示的な「短期サイクル有効化」方式の下で実行された場合に生じることになるシミュレーションされたデータ(灰色棒及び模様の付いた棒)、である2つの例示的なシナリオの下で実行された洗浄サイクル数対時間別の比較を示しているグラフである。実線の黒色棒は、ある24時間の期間中に、デフォルト洗浄サイクルパラメータを使用する業務用食洗機における、1時間毎に実行された洗浄サイクル数の例示的な現場データを表している。灰色棒は、短期サイクル閾値条件が満たされていないため、デフォルトパラメータの下で実行されたサイクルのシミュレーションされたデータを表している。模様の付いた棒は、短期サイクル閾値条件が満たされたときに実行された短期洗浄サイクルのシミュレーションされたデータを表している。この例での短期サイクル閾値は、60サイクル/時間であると見なされた。1時間当たりのサイクル数は、15%だけ増加した。これらの条件下で、60サイクル/時間を下回るサイクル速度で、デフォルト洗浄サイクルパラメータを使用するサイクル数/時間(灰色棒)がシミュレーションされた。60サイクル/時間を超えるデフォルトサイクル速度において、サイクル数/時間は、短期洗浄サイクルパラメータ(15%多いサイクル数/時間)を使用してシミュレーションされた。例えば、時間7、8、9、及び10において、以前の時間についてのサイクル数/時間は、60サイクル/時間の例示的な短期サイクル閾値を下回っている。したがって、これらの時間中のサイクル数/時間は、実際の現場データと同じままであった(灰色棒(シミュレーションされた)及び黒色棒(現場データ)が同じである)。時間10において、短期サイクル閾値は、超過され、時間13を通して同様のままであり、したがって、時間11、12、13、及び14の1時間当たりのサイクル数は、模様の付いた棒で示されているように、15%だけ増加している。短期サイクルシミュレーションの時間15及び16において、全ての洗浄サイクルは、以前に、時間11、12、13、及び14中に完了していたため、時間15及び16中の洗浄サイクルは、実行されなかった。これは、30回の洗浄サイクルを超えて、時間15及び16の各々の間に実行された現場データのデフォルト洗浄サイクルとは対照的である。時間17において、短期サイクル閾値は、超過され、時間22まで同様のままであり、その結果、時間18、19、20、21、及び22の1時間当たりのサイクル数は、15%だけ増加した。時間23において、全ての洗浄サイクルは、以前に、時間18、19、20、21、及び22中に完了していたため、短期サイクルシミュレーション下での時間23中の洗浄サイクルは、実行される必要がなかった。
【0054】
所定の短期サイクル閾値が満たされたときに、サイクル数/時間を増加させることによって、短期機械サイクルパラメータが有効になっているときに、より多くのサイクル/時間が、それらの期間の間に実行される。これについての1つの分かれ目は、全ての食器を洗浄するために必要な総サイクル数は同じままであるが、同じサイクル数がより迅速に完了される可能性があることである。言い替えると、その後実行されることになるデフォルト洗浄サイクルの一部は、短期洗浄サイクルとして、より早い期間に効果的に時間シフトさせることができる。その結果、例示的な現場データにおいて、特定の期間の間に実行される必要があったデフォルト洗浄サイクルは、短期洗浄サイクルの使用時に排除することができる。また、全ての食器が、短期洗浄サイクルを有効にすることによって、それらの以前の時間中に洗浄することができる場合、デフォルトの機械サイクルのみが使用されるときと比較して、洗浄機が利用されていない日の期間が存在する可能性がある。これは、それらの洗浄サイクルに関連付けられた従業員がそれらの期間中に必要でないため、労働節約での関連時間数/日に更につながる。
図4では、例えば、短期洗浄サイクルを有効にすることよって排除される例示的な現場データのデフォルト洗浄サイクルは、影付きの長方形で示されている。すなわち、時間0、1、15、16、及び23において実行されたデフォルトサイクルは、短期サイクルが有効になっている場合には不要であり、その理由は、60サイクル/時間の閾値で短期洗浄サイクルの有効化により、それらのサイクルが1つ以上の以前の期間でより迅速に実行されることになるからである。この例では、そのシミュレーションは、洗浄機使用量がほぼ5時間/日だけ削減されたことを示している。この機械使用量の削減は、労働節約のほぼ5時間/日を更にもたらすことができる。したがって、短縮された洗浄サイクルを有効にすることにより、洗浄機の処理能力の向上(すなわち、より多くのサイクルが単位時間当たりに実行され得る)をもたらすことができるだけでなく、洗浄機が使用されている1日当たりの時間量、及び労働節約の関連する量の全体的な削減をもたらすこともできる。
【0055】
図4の例では、短期サイクル閾値は、1時間当たりの所定のサイクル数に基づいているが、洗浄機の短期サイクル動作モードは、他の短期サイクル閾値に基づいて起動することができ、本開示は、この点について限定されないことを理解されたい。例えば、短期サイクル閾値は、2つ以上の連続洗浄サイクルの間の持続時間に基づいてもよい。別の例として、短期サイクル閾値は、時刻に基づいてもよい。
【0056】
デフォルト洗浄サイクル及び短期洗浄サイクルの両方についての、1日当たりの平均ラック数対時間に関係する洗浄機データは、いくつかの異なる種類の食品施設について意味のある情報を与えることができる。例えば、独立した(例えば、独立型、又はチェーン店ではないレストランの)食品施設は、短期洗浄サイクルの実行が、期間毎に実行されるサイクル数に関して、労働節約に関して、又はその両方に関して、恩恵を受ける可能性がある場合、1日の回数に注目する場合がある。別の例として、チェーン型レストランの複数の場所からの洗浄機データを比較して、そのチェーン内の複数の場所を通して、食洗の実践におけるばらつきについての高レベルの見解を取得することができる。この分析に基づいて、どの場所が短期サイクルアルゴリズムの実施から最も多くの利益を得る可能性があるかに関して、法人顧客レベルで推奨提案が作成される場合がある。異なる種類の食品施設のいくつかの例、及び短期サイクルの将来への影響について、以下に更に詳細に説明される。
【0057】
図5A及び5Bは、1日全体を通じて、ピーク洗い時間が異なる2つの食品施設について、1日当たりの時間別の平均洗浄サイクル数に関する例示的なデータを示すグラフである。
図5Aは、第1の種類の食品施設について、1日当たりの例示的な平均洗浄サイクル数対1日の時間を示しているグラフである。この例では、食品施設は、夕食時間中のみ開いている独立した顧客であるため、そのピーク洗い時間は、夕方の後半部である(例えば、約17:00時間(午後5時)に開始する)。
【0058】
図5Aの例などの、夕食時間中のみ開いている施設は、夕方の遅い時間中(午後5時に開始するなど)のみに短期サイクルを実施することを選択することができる。ピーク時間中の短期サイクルの実施態様により、1日の時間当たりの平均洗浄サイクル数をそれらのピーク時間中に増加させることになり、場合によっては、全ての洗浄サイクルが実行される総時間枠を凝縮することができる。例えば、食洗機は、午後11時ではなく、午後10までに終了する可能性がある。
【0059】
図5Bは、第2の種類の食品施設について、1日当たりの時間別の例示的な平均洗浄サイクル数を示しているグラフである。この例では、食品施設は、1日全体を通して複数のピーク洗い時間(例えば、朝食、昼食、及び夕食に対応する)を有する独立した顧客である。
【0060】
図5Bの例などの、1日中開いている施設は、1日全体を通して複数回短期サイクルを実施することを選択することができ、例えば、短期サイクルは、朝食(午前7時~午前8時の時間)、昼食(午後1時の時間)、及び夕食(午後7時~午後9時)に関連付けられた期間中に有効にすることができる。これにより、これらの時間枠中に実行した平均サイクル数が増えることになる。
【0061】
図6A及び6Bは、チェーンレストランの2つの場所について、9ヶ月期間を通して、1日当たりの時間別のデフォルト洗浄サイクルの平均回数に関する例示的なデータを示すグラフである。
図6Aは、チェーンレストラン場所がコンベア機械を稼働する9ヶ月の期間を通して、1日当たりの時間別のデフォルト洗浄サイクルの平均回数を示すグラフである。9ヶ月の期間を通して、この場所は、午前11時~午後12時の時間(昼食)、及び午後5時~午後9時の時間(夕食)の期間中の平均サイクル数がより高いことが実証された。
【0062】
図6Bは、
図6Aの例と同じチェーン内の別の場所について、1日当たりの時間別の平均サイクルを示す9ヶ月のデータをまとめたグラフであるが、この場所は、
図6Aの例と比較してわずかに異なるピーク期間を有する。
図6Bの例示的な場所は、3つの大量の洗い期間、すなわち、午前2時~午前5時、午後12時~午後2時、及び午後6時~午後9時を実証している。
【0063】
チェーン型レストラン内の複数の場所からの洗浄機データを比較して、そのチェーン内の複数の場所を通して、食洗の実践におけるばらつきの高レベルの見解を取得することができる。この分析に基づいて、どの場所が短期サイクルアルゴリズムの実施から最も多くの利益を得る可能性があるかに関して、法人顧客レベルで推奨提案が作成される場合がある。例えば、
図6A及び6Bの場所の場合、
図6Aの場所については昼食及び夕食の時間中のみに短期サイクルを実施し、かつ
図6Bの場所については朝食、昼食、及び夕食の時間中に短期サイクルを実施するように、推奨提案が行われる場合がある。
【0064】
図7A及び7Bは、2つの異なる種類のホテルレストランが経験する可能性がある、1日当たりの時間別のデフォルト洗浄サイクルの平均回数に関する例示的なデータを示すグラフである。
図7Aは、1日全体を通して食事及び/又はルームサービスを提供したり、しなかったりするホテル内のレストランが経験する可能性がある、1日当たりの時間別のデフォルト洗浄サイクルの平均数を示すグラフである。模様の付いた棒は、1日全体を通して複数のピーク期間を示しており、その場所がその日を通して少量の期間及び多量の期間があることを示している。
【0065】
図7Bは、1日全体を通してそれらの食洗機を安定に稼働させているホテルの場所について、1日当たりの時間別のデフォルト洗浄サイクルの平均数を示すグラフであり、したがって、それらが1日全体を通して繁忙している大量のレストラン、及び/又は1日全体を通して部屋利用顧客を有する可能性があることを示している。
【0066】
図7Bの例示的なホテルの場所(又は食洗機が1日全体を通して安定して稼働している任意の場所)については、当該場所に固有の日常的な要因に基づいて、人間が手動で短期サイクルを実施することを決定することから、恩恵を受ける場合がある。言い替えると、大きなイベントが発生した場合、ユーザは、食洗機のユーザインターフェースに短期サイクルコマンドを手動で入力して(ボタン、スイッチ、又はソフトキーを作動させるなどによって)、短期サイクルモードに変更する。対照的に、
図7Aの例示的なホテルの場所(又は食洗機が1日全体を通して定期的なピーク期間に稼働する任意の場所)については、1日の所定の期間に、又は短期サイクル閾値が満たされたときに、短期サイクルモードに自動的に切り替わる食洗機から、恩恵を受ける場合がある。言い替えると、食洗機アルゴリズムは、人間のユーザとは対照的に、短期サイクルモードを実施するべきかどうかを決定することができる。
【0067】
いくつかの例では、自動及び手動で有効化される短期サイクルの組み合わせが適切である場合がある。したがって、短期サイクルを有効にする方法(手動で又は自動的に)は、個々の機械毎に、場所(例えば、1つ以上の洗浄機のある場所)毎に、又は顧客(例えば、各場所で1つ以上の洗浄機がある複数の場所を有するチェーン店などの顧客)毎に、カスタマイズすることができる。
【0068】
図8A~8Cは、複数の場所にまたがる2つの異なる種類の食洗機(ドア型及びコンベア型)について、1日当たりの時間別の洗浄サイクルの平均数を集計した例示的なデータを示すグラフである。
図8Aは、複数の場所にまたがる2つの異なる種類の食洗機(ドア型及びコンベア型)について、1日当たりの時間別のラックの平均数を集計した例示的なデータを示すグラフである。そのデータは、コンベア機械(灰色棒)がドア機械(黒色棒)よりも平均して多数の洗浄サイクルを実行していることを示している。ただし、それらは、
図8B(ドア機械)及び8C(コンベア機械)に示すように、ピーク期間について、同様のプロファイルを有している。
【0069】
図8Bは、ドア型洗浄機を使用して、複数の場所にまたがる1日当たりの時間別のラックの平均数を集計した例示的なデータを示すグラフである。平均して、時間毎に実行されたサイクル数は、コンベア機械(
図8C)と比較してはるかに少ないが、この例では、1日当たり、おおむね2つのピークの食洗期間-昼食後(午後1時~午後2時)及び夕食後(午後8時~午後10時の時間)、が存在する。
【0070】
図8Cは、コンベア型洗浄機を使用して、複数の場所にまたがる1日当たりの時間別のラックの平均数を集計した例示的なデータを示すグラフである。平均して、時間毎に実行されたサイクル数は、ドア機械(
図8B)と比較してはるかに多い。ただし、この例では、1日当たり、おおむね2つのピークの洗い期間-昼食後(午後12時~午後2時の時間)及び夕食後(午後7時~午後9時の時間)、が存在する。
【0071】
コンベア機械は、ドア機械よりも1時間当たりの処理能力が高いため、これらの場所の場合、特にピーク期間中での短期サイクルの実施態様が、最も有益となっている。例えば、サイクル時間が15%速くなると、例えば、約100サイクル/時間から約115サイクル/時間に処理能力が高まることになり、これは、ある期間で完了することができる食器の数を増やすことである。更に、短期洗浄サイクルは、デフォルト洗浄サイクルと比較して、以前の期間に効果的に時間シフトされることになる(より多くのサイクルがより早く完了するため)。
【0072】
図9は、洗浄時間と、様々な実験条件下で蓄積されたHUE(熱単位当量、Heat Unit Equivalents)数とを示す表である。緑色で強調表示された横列は、典型的な食品の汚れが45秒の条件下で検証片から除去された条件である。この実験データは、デフォルト洗剤濃度の少なくとも80%の洗剤濃度で、典型的な食品の汚れが45秒未満で除去されたことを示している。より高い洗剤濃度及びより高い洗い温度では、食品の汚れは、20秒未満で、一貫して除去された。洗い温度を下げると、洗浄時間は、約35秒に移動した。これらの実験は、食品の汚れが、適切な動作条件で、20秒未満で適切に除去することができることを示している。高温での食器洗い動作の消毒要件を満たすために、NSF基準では、熱消毒を達成するためには、サイクルの経過の中に3600HUE以上を蓄積する必要があると述べている。
図9の実験データは、消毒のための洗浄性能及び適切なHUEが45秒未満の洗浄サイクルで満たされる可能性があることを示している。
【0073】
図10は、178°Fの洗い温度、及び145°Fのすすぎ温度を有する例示的な62秒洗浄サイクルについて、蓄積されたHUEの経時的な実験結果を示すグラフである。このグラフに見られるように、3600HUE NSF基準値は、水溜め温度に基づくときに、10秒後に達成されている。
図10の実験データは、消毒に十分なHUEが短期洗浄サイクルを使用して到達し得ることを示している。
【0074】
図11は、本開示に従って、コンピューティングデバイスがデフォルトサイクルモード(302)又は短期サイクルモード(312)のいずれかで、洗浄機での1つ以上の洗浄サイクルを制御する例示的なプロセス(300)を示すフローチャートである。この例では、コンピューティングデバイスは、洗浄機が、単位時間当たりに完了した洗浄サイクル数の分析に基づいて、デフォルトサイクルモード又は短期サイクルモードで動作するべきかどうかを決定する。コンピューティングデバイスは、例えば、
図2の例示的な洗浄機コントローラ200を含むことができ、プロセス(300)は、洗浄プロセス制御モジュール212に記憶され、そしてプロセッサ202によって実行される命令の実行に基づいて、制御することができる。
【0075】
電源を投入すると(301)、自動洗浄機のコンピューティングデバイスは、自動的にデフォルトサイクルモードに入ることができる(302)。デフォルトサイクルモードでは、コンピューティングデバイスは、デフォルト洗浄サイクルパラメータに基づいて、デフォルト洗浄プロセスを制御する。洗い段階持続時間、すすぎ段階持続時間、洗浄剤濃度、洗い水温度、すすぎ水温度などのデフォルト洗浄サイクルパラメータは、エネルギー及び/又は洗浄剤の使用量を最小限に抑えるように設計されているため、エネルギー及び製品の関連するコストを最小限に抑え、同時に依然として機械内の物品の適切な洗浄及び消毒を達成する。デフォルトサイクルパラメータは、例えば、
図2に示されているようなデフォルト洗浄サイクルパラメータ214として、記憶デバイス208に記憶することができる。
【0076】
デフォルトモード(302)では、コンピューティングデバイスは、デフォルトサイクルパラメータを使用して、デフォルト洗浄サイクルの実行を制御する(304)。例えば、コンピューティングデバイスは、1つ以上のコマンド信号を洗浄機(
図1に示すような洗浄機100など)に送信して、デフォルトサイクルパラメータを使用して洗浄プロセスを実行することができる。
【0077】
デフォルトサイクルが完了すると(306)、コンピューティングデバイスは、サイクルの種類(例えば、デフォルト)、デフォルト洗浄サイクルに関連付けられた目標デフォルトサイクルパラメータ、デフォルト洗浄サイクル中に測定又は感知された実際の機械パラメータ、更新されたサイクルカウント、時刻及び日付のスタンプ、機械識別表示、サイクル識別表示、場所、店舗、及び/若しくは会社識別表示、並びに/又はデフォルト洗浄サイクルに関連付けられた任意の他のデータなどの、デフォルト洗浄サイクルに関連付けられたサイクルデータを決定及び記憶することができる(307)。デフォルトサイクルデータは、例えば、
図2に示すような記憶デバイス208のデータ記憶装置210に記憶することができる。
【0078】
デフォルトモードにおけるデフォルトサイクルパラメータは、エネルギー及び製品の使用量を最小限に抑えるために、より低い温度、及びより少ない量の洗浄剤を指定するため、持続時間洗浄サイクルがより長くなる可能性がある。そのようなデフォルト条件下では、洗浄される物品を適切に洗浄及び/又は消毒するためには、より長いサイクル持続時間が必要となる。しかしながら、これらの長いサイクル時間は、レストラン、又は他の食品準備若しくはサービス施設における大量の期間中では、不利となる。したがって、本開示によれば、コンピューティングデバイスは、短期サイクルモードを含み、その間、(デフォルト洗浄サイクルと比較して)短縮された持続時間の洗浄サイクルが、洗浄機によって実行される。本開示の短期サイクルを使用して、満足のいく洗浄及び/又は消毒の結果を確実にしながら、自動洗浄機の処理能力を高めることができる。したがって、短期サイクルは、レストラン又は他の食品準備若しくはサービス場所での、繁忙で大量の期間の間に、又は洗浄機の更に高い処理能力が望まれる他の期間に、特に有用であり得る。
【0079】
その目的のために、
図11の例示的なプロセス(300)では、コンピューティングデバイスは、単位時間当たりに完了したデフォルトサイクルの総数を計算する(308)。例えば、コンピューティングデバイスは、直前の30分、直前の60分、又は他の所定の期間などの所定の期間中に起きたデフォルト洗浄サイクル数を計算することができる。別の例として、コンピューティングデバイスは、現在の時間全体の開始以降などの指定された時間以降に起きたデフォルト洗浄サイクル数を計算することができる(例えば、
図4~9に示すように、各時間が0から23までの番号が付けられている、24時間表示の現在の時間中に)。
【0080】
コンピューティングデバイスは、単位時間当たりのデフォルトサイクル数を所定の短期サイクル閾値と比較する(310)。短期サイクル閾値は、洗浄機が後でデフォルトサイクルモードから短期サイクルモードに自動的に移行することになる、単位時間当たりに起こるデフォルトサイクル数である。この単位時間当たりのデフォルトサイクル数が短期サイクル閾値を満たさない場合(310)、コンピューティングデバイスは、デフォルトサイクルモードに留まり(312)、デフォルトサイクルパラメータを使用して、デフォルトサイクルモードで次の洗浄サイクルの実行を制御することになる。
【0081】
この単位時間当たりのデフォルトサイクル数が短期サイクル閾値を満たす場合(310)、コンピューティングデバイスは、短期サイクルモードに入る(312)。短期サイクルモードでは、コンピューティングデバイスは、短期洗浄サイクルパラメータに基づいて、1つ以上の短期サイクル洗浄プロセスを制御する。洗い段階持続時間、すすぎ段階持続時間、洗浄剤濃度、洗い水温度、すすぎ水温度などの短期洗浄サイクルパラメータは、(必要に応じて)洗い水温度、すすぎ水温度、及び/又は洗浄剤の使用量を調整して、機械内の物品を効果的に洗浄及び消毒しながら、総洗浄サイクル持続時間を最小限に抑えるように設計されている。短期サイクルパラメータは、例えば、
図2に示すように、短縮された洗浄サイクルパラメータ218として、記憶デバイス208に記憶することができる。
【0082】
短期サイクルモード(312)では、コンピューティングデバイスは、短期サイクルパラメータを使用して、短縮された洗浄サイクル(又は単に、「短期サイクル」)の実行を制御する(314)。例えば、コンピューティングデバイスは、1つ以上のコマンド信号を洗浄機(
図1に示すような洗浄機100など)に送信して、短期サイクルパラメータを使用して短縮洗浄プロセスを実行することができる。
【0083】
短期サイクルが完了すると(316)、コンピューティングデバイスは、サイクルの種類(例えば、短期)、短期洗浄サイクルに関連付けられた目標短期サイクルパラメータ、短期洗浄サイクル中に測定又は感知された実際の機械パラメータ、更新されたサイクルカウント、時刻及び日付のスタンプ、機械識別表示、サイクル識別表示、場所、店舗、及び/若しくは企業識別表示、並びに/又は短期洗浄サイクルに関連付けられた任意の他のデータなどの、短期洗浄サイクルに関連付けられた短期サイクルデータを決定及び記憶することができる(317)。短期サイクルデータは、例えば、
図2に示すように、記憶デバイス208のデータ記憶装置210に記憶することができる。
【0084】
次の洗浄サイクルの実行前のある時点で、コンピューティングデバイスは、1つ以上の短期サイクル退出条件を分析する(320)。すなわち、コンピューティングデバイスは、短期サイクルモードを退出すべきかどうかを決定するために、1つ以上の条件が満たされるかどうかを決定することができる。例えば、洗浄機が電源オフされ、その後電源投入された場合、洗浄機は、デフォルトモードで始動するであろう(302)。別の例として、コンピューティングデバイスが、デフォルトモードに戻るために洗浄機のユーザインターフェースに手動で入力されたコマンドに関連付けられた指示を受け取った場合、洗浄機は、短期サイクルモードを退出して、デフォルトモードに戻るであろう。別の例として、コンピューティングデバイスは、最新の洗浄サイクルの終了以来の時間の長さをモニタリングすることによって、アイドル時間を決定することができる。洗浄機が所定の期間の間アイドル状態であった場合、コンピューティングデバイスは、短期サイクルモードから退出してデフォルトモードに戻ることができる。別の例として、単位時間当たりに完了した洗浄サイクル数が閾値数を下回る場合、コンピューティングデバイスは、短期サイクルモードを退出して、デフォルトモードに戻ることができる。コンピューティングデバイスが、短期サイクルモードを退出するための条件のいずれかが満たされていると決定した場合(320)、コンピューティングデバイスは、短期サイクルモードを退出して、デフォルトモードに戻る(302)。
【0085】
図4を参照することによって、プロセス(300)の一例を更に説明することができる。例えば、
図4の洗浄機が時間7に電源投入されたと仮定しよう。その機械は、時間7に灰色棒によって示されているように、始動時にデフォルトモードに入る。機械は、その機械が60サイクル/時間の短期サイクル閾値を満たしたと決定する時間10まで、時間8、9、及び10の間、デフォルトモード状態を継続する。その後、機械は、短期サイクルモードに切り替わるため、時間11、12、13、及び14において、洗浄サイクルが、短期サイクルモードで実行される(模様の付いた棒)。短期サイクルモードでの各洗浄サイクルの後、機械は、短期サイクルモード退出条件のいずれかが満たされたかどうかをチェックする。
図4の例では、1時間当たりのサイクル数が60サイクル/時間の短期サイクル閾値を下回った時間14において、短期サイクルモード退出条件のうちの少なくとも1つが満たされる。(この例では、短期サイクルモードを出入りするための閾値は、両方とも60サイクル/時間であるものとして説明されているが、短期サイクルモードを出入りするための閾値は、60サイクル/時間である必要はなく、また、その閾値は、同じである必要もないことを理解されたい)。その後、機械は、デフォルトモードに戻り、次のサイクルが時間17の間に実行されると、機械は、時間17の灰色棒で示されているように、デフォルトモードに戻った。時間17におけるサイクル数/時間は、再び、短期サイクル閾値を満たし、機械は、短期サイクルモードに入る。したがって、時間18、19、20、21、及び22の間の洗浄サイクルは、短期サイクルモードで実行される(模様の付いた棒)。時間23においては、短期サイクル閾値を下回って実行されたサイクルは存在せず、したがって、洗浄機は、後続の時間0の間に、デフォルトモードに戻るであろう(
図4には図示せず)。
【0086】
別の例としては、時間15において、洗浄機は、その機械が当該時間中にはアイドル状態であったと決定する場合があり、その理由によってデフォルトモードに戻る場合がある。更に、洗浄機は、手動で入力されたコマンドを受信して、短期サイクルモードの実行中にいつでもデフォルトモードに戻ることができる。
【0087】
図12は、本開示に従って、コンピューティングデバイスが、デフォルトサイクルモード(346)又は短期サイクルモード(350)のいずれかで、洗浄機での1つ以上の洗浄サイクルを制御する、別の例示的なプロセス(340)を示すフローチャートである。この例では、コンピューティングデバイスは、洗浄機が、時刻に基づいて、デフォルトサイクルモード又は短期サイクルモードで動作すべきかどうかを決定する。コンピューティングデバイスは、例えば、
図2の例示的な洗浄機コントローラ200を含むことができ、プロセス(340)は、洗浄プロセス制御モジュール212に記憶され、そしてプロセッサ202によって実行される命令の実行に基づいて、制御することができる。
【0088】
電源を投入すると(341)、コンピューティングデバイスは、時刻を決定し(342)、そしてその時刻が所定の短期サイクル期間内にあるかどうかを決定する(344)。例えば、コンピューティングデバイスは、洗浄機が通常繁忙である日の時間中には、短期洗浄サイクルを実行するようにプログラムすることができる。例えば、レストランでは、洗浄機のより高い処理能力(すなわち、サイクル数/単位時間を増加させること)が望まれる場合に、洗浄機は、朝食、昼食、夕食、及び/又はレストランの他の繁忙時間に関連する所定の時間中に、短期洗浄サイクルを実行するようにプログラムすることができる。時刻が所定の短期サイクル期間にない場合(344)、自動洗浄機のコンピューティングデバイスは、デフォルトサイクルモードに入る(346)。デフォルトサイクルモードでは、コンピューティングデバイスは、デフォルト洗浄サイクルパラメータに基づいて、デフォルト洗浄プロセスを制御する(348)。各サイクルの完了時(又は各サイクルの開始前)(346)に、コンピューティングデバイスは、時刻を決定して(342)、デフォルトモードに留めるべきか、又は短期サイクルモードに切り替えるべきかを決定する(344)。
【0089】
時刻が所定の短期サイクル期間にある場合(344)、自動洗浄機のコンピューティングデバイスは、短期サイクルモードに入る(350)。短期サイクルモードでは、コンピューティングデバイスは、短期洗浄サイクルパラメータに基づいて、短期サイクル洗浄プロセスを制御する(352)。サイクルが完了すると(354)、コンピューティングデバイスは、時刻を決定して(342)、デフォルトモードに留まるべきか、又は短期サイクルモードに切り替えるべきかを決定する(344)。
【0090】
図13Aは、本開示に従って、コンピューティングデバイスが、手動により入力されたユーザ選択に基づいて、デフォルトサイクルモード(362)か、又は短期サイクルモード(370)のいずれかで、洗浄機での1つ以上の洗浄サイクルを制御する例示的なプロセス(360)を示すフローチャートである。コンピューティングデバイスは、洗浄機のユーザインターフェースでの、ユーザが手動で入力した選択の受信に基づいて、洗浄機の動作を制御する。洗浄機が高い処理能力を経験している場合、1つ以上の短期洗浄サイクルを手動で選択して、各個々の洗浄サイクルの持続時間を短縮し、かつ他の洗浄サイクルパラメータを調整して、短期洗浄サイクルにさらされた食器の適切な洗浄及び消毒が達成されることを確実にすることができる。コンピューティングデバイスは、例えば、
図2の例示的な洗浄機コントローラ200を含むことができ、プロセス(360)は、洗浄プロセス制御モジュール212に記憶され、そしてプロセッサ202によって実行される命令の実行に基づいて、制御することができる。
【0091】
電源を投入すると(301)、自動洗浄機のコンピューティングデバイスは、自動的にデフォルトサイクルモードに入ることができる(362)。洗浄サイクルの実行前に、コンピューティングデバイスは、短期サイクルモードがユーザによって選択されたかどうかを決定する(368)。例えば、洗浄機が高い要求を経験しているか、又は経験すると予想されている場合、ユーザは、短期洗浄サイクルを手動で選択し、その結果、各個々の洗浄サイクルの持続時間を短縮して、より高い処理能力を達成することができる。短期サイクルコマンドが受信されなかった場合(368)、コンピューティングデバイスは、デフォルトサイクルモードのままである(362)。短期洗浄サイクルモードは、例えば、食洗機コントローラのユーザインターフェースを介して、ユーザによって手動で選択することができる。
【0092】
デフォルトサイクルモードでは、コンピューティングデバイスは、本明細書に記載されているように、デフォルト洗浄サイクルパラメータに基づいて、デフォルト洗浄プロセスを制御する(364)。各デフォルトサイクルが完了すると(366)、コンピューティングデバイスは、サイクルの種類(例えば、デフォルト)、デフォルト洗浄サイクルに関連付けられた目標デフォルトサイクルパラメータ、デフォルト洗浄サイクル中に測定又は感知された実際の機械パラメータ、更新されたサイクルカウント、時刻及び日付のスタンプ、機械識別表示、サイクル識別表示、場所、店舗、及び/若しくは会社識別表示、並びに/又はデフォルト洗浄サイクルに関連付けられた任意の他のデータなどの、デフォルト洗浄サイクルに関連付けられたデフォルトサイクルデータを決定及び記憶することができる(367)。デフォルトサイクルデータは、例えば、
図2に示すような記憶デバイス208のデータ記憶装置210に記憶することができる。
【0093】
短期サイクルの選択が受信された場合、コンピューティングデバイスは、デフォルトモードから短期サイクルモードに移行する(370)。短期サイクルモードでは、コンピューティングデバイスは、短期洗浄サイクルパラメータに基づいて、短期サイクル洗浄プロセスを制御する(372)。例えば、コンピューティングデバイスは、他の洗浄サイクルパラメータ(温度及び/又は洗剤濃度など)を自動的に調整して、短期洗浄サイクルにさらされた食器の適切な洗浄及び消毒が達成されることを確実にする。各短期サイクルが完了すると(374)、コンピューティングデバイスは、サイクルの種類(例えば、短期)、短期洗浄サイクルに関連付けられた目標短期サイクルパラメータ、短期洗浄サイクル中に測定又は感知された実際の機械パラメータ、更新されたサイクルカウント、時刻及び日付のスタンプ、機械識別表示、サイクル識別表示、場所、店舗、及び/若しくは会社識別表示、並びに/又は短期洗浄サイクルに関連付けられた任意の他のデータなどの、短期洗浄サイクルに関連付けられた短期サイクルデータを決定及び記憶することができる(375)。短期サイクルデータは、例えば、
図2に示すように、記憶デバイス208のデータ記憶装置210に記憶することができる。
【0094】
次の洗浄サイクルの実行前のある時点で、コンピューティングデバイスは、1つ以上の短期サイクル退出条件を分析する(376)。すなわち、コンピューティングデバイスは、短期サイクルモードを退出して、デフォルトモードに移行すべきかどうかを決定するために、1つ以上の条件が満たされているかどうかを決定することができる。例えば、洗浄機が電源オフされ(361)、その後電源投入された場合、洗浄機は、デフォルトモードで始動するであろう(362)。別の例として、コンピューティングデバイスが、デフォルトモードに戻るために洗浄機のユーザインターフェースに手動で入力されたコマンドに関連付けられた指示を受け取った場合、洗浄機は、短期サイクルモードを退出して、デフォルトモードに戻るであろう。別の例として、コンピューティングデバイスは、最新の洗浄サイクルの終了以来の時間の長さをモニタリングすることによって、アイドル時間を決定することができる。洗浄機が所定の期間の間アイドル状態であった場合、コンピューティングデバイスは、短期サイクルモードから退出してデフォルトモードに戻ることができる。別の例として、単位時間当たりに完了した洗浄サイクル数が閾値数を下回る場合、コンピューティングデバイスは、短期サイクルモードを退出して、デフォルトモードに戻ることができる。コンピューティングデバイスが、短期サイクルモードを退出するための条件のいずれかが満たされていると決定した場合(375)、コンピューティングデバイスは、短期サイクルモードを退出して、デフォルトモードに戻る(362)。
【0095】
図13Bは、コンピューティングデバイスが、連続洗浄サイクルの間の時間に基づいて、デフォルトサイクルモードか、又は短期サイクルモードのいずれかで、洗浄機での1つ以上の洗浄サイクルを制御する例示的なプロセス(380)を示すフローチャートである。コンピューティングデバイスは、例えば、
図2の例示的な洗浄機コントローラ200を含むことができ、プロセス(380)は、洗浄プロセス制御モジュール212に記憶され、そしてプロセッサ202によって実行される命令の実行に基づいて、制御することができる。この例では、コンピューティングデバイスは、連続洗浄サイクルの間の持続時間に基づいて、洗浄機の動作を制御する。洗浄機が高い処理能力を経験している場合、あるサイクルの終了と、第2の連続サイクルの開始との間の時間は、相対的に短い可能性がある(例えば、ある食洗機の場合、数秒のオーダー)。例えば、ドア型食洗機では、サイクル間の時間は、操作者がどれだけ速くドアを開け、新しいラックを投入し、そして再びドアを閉めるかによって(例えば、2~3秒)、部分的に決定され得る。最小の連続サイクル(例えば、3又は4)のサイクル間の持続時間が短期である場合、これは、食品施設が「繁忙」時間を経験していること、及びより高い処理能力が有益であることを示している可能性がある。このような状況では、コンピューティングデバイスは、短期サイクルモードに切り替えることができる。連続サイクル間の時間が短期サイクル閾値を超えて増加した場合、洗浄機は、デフォルトモードに切り替え戻すことができる。
【0096】
電源を投入すると(381)、自動洗浄機のコンピューティングデバイスは、自動的にデフォルトサイクルモードに入ることができる(382)。コンピューティングデバイスは、洗浄機を制御して、デフォルト洗浄サイクルパラメータを使用して、洗浄サイクルを実行する(383)。コンピューティングデバイスは、サイクルがいつ完了したかを検出(制御)し(384)、連続洗浄サイクルの開始を検出(制御)する(385)。コンピューティングデバイスは、連続洗浄サイクル間の時間を決定する(386)。次に、コンピューティングデバイスは、少なくとも所定の数(「N」)の連続洗浄サイクル間の持続時間が短期サイクル閾値よりも下回ったかどうかを決定する(388)。短期サイクル閾値は、洗浄機の種類、及び高い処理能力を示す洗浄サイクルの時間量に基づいて、決定することができる。例えば、ドア型食洗機の場合、サイクル持続時間の間の短期サイクル閾値は、数秒のオーダーであり得、例えば、10秒未満、又はいくつかの例では、2秒又は3秒未満である。所定の連続洗浄サイクル数はまた、洗浄機の種類、及び高い処理能力を示す連続洗浄サイクル数に基づいて、決定することもできる。例えば、ドア型食洗機の場合、所定の連続洗浄サイクル数は、3回又は4回の連続洗浄サイクルとすることができる。
【0097】
所定の連続洗浄サイクル数の間の持続時間が短期サイクル閾値を満たさない場合(388のいいえ分岐)、コンピューティングデバイスは、デフォルトモードのままである(382)。所定の連続洗浄サイクル数の間の持続時間が短期サイクル閾値を満たす場合(388のはい分岐)、コンピューティングデバイスは、短期サイクルモードに切り替わる(390)。コンピューティングデバイスは、短期サイクル洗浄プロセスパラメータを使用して、次の連続洗浄サイクルの実行を制御する(392)。コンピューティングデバイスは、各連続洗浄サイクル(384、385、386、388)間の持続時間をモニタリングし続ける。所定の数の連続洗浄サイクル間の持続時間が短期サイクル閾値を満たさない場合(388のいいえ分岐)はいつでも、コンピューティングデバイスは、デフォルトモードに戻る(382)。
【0098】
図11、12、13A、及び13Bのフローチャートは、コンピューティングデバイスが、本開示に従って、デフォルトサイクルモードか、又は短期サイクルモードのいずれかで洗浄機での1つ以上の洗浄サイクルを制御することができる例示的なプロセスを示している。ただし、
図11、12、13A、及び13Bに示されるプロセスは、単独か、又は1つ以上の組み合わせのいずれかで実施することができること、及び本開示は、この点に関しては限定されないことを理解されたい。例えば、洗浄機が1つ以上の所定の期間中に短期洗浄サイクルを実行するようにプログラムされているが、洗浄サイクル数が、当該所定の時間中に又は2つ以上の連続洗浄サイクル間の時間中に実行され、対応する短期サイクル閾値を満たさない場合、洗浄機は、当該所定の期間中に、デフォルトモードに戻ることができる。別の例として、洗浄機は、1つ以上の短期サイクルモード(例えば、短期サイクルモード1、短期サイクルモード2、短期サイクルモード3など)を含むことができ、それぞれが、洗浄サイクル持続時間、洗い温度、すすぎ温度、製品量などを含む、独自の短期サイクル洗浄パラメータを有する。特定の短期サイクルは、洗浄機の所望の処理能力、直前の期間中の単位時間当たりの洗浄サイクル数、及び/又は2つ以上の連続洗浄サイクル間の時間に応じて、選択することができる。
【0099】
別の例として、短期サイクルモードを使用して、サイクルパラメータを調整し、製品状態が低い場合に対処することもできる。この例では、低級な製品、又は製品外の状態が検出された場合、洗浄機は、少量の残りの製品を補償するために、温度を上昇させる短期サイクルモードに切り替えることができる。
【0100】
図14は、本開示による短期洗浄サイクルを実施する食洗機について、1日全体を通しての例示的な温度シフト対時間を示すグラフである。
図14のデータは、昼食及び夕食の時間に来客数が増えた例示的なレストランについて、単位時間当たりに実行された食洗機サイクル数を表しており、その時間の間、短期洗浄サイクルを有効にして食洗機の処理能力を向上させている。機械の処理能力は、グラフの下方部分に示されており、そこでは、各垂直線が、食洗機によって実行された洗浄サイクルに対応している。
【0101】
図14では、短期サイクルが、期間B(午前11:00~午後1:00の昼食時間に対応する)の間に、その後、期間D(午後5:30~午後7:30の夕食時間に対応する)の間に、再び実施されている。デフォルトサイクルは、期間A(午前11:00以前)、期間C(午後1:00~午後5:30)、及び期間E(午後7:30以降)の間に実施されている。期間Aの間、機械は、約160Fのデフォルト温度を使用して、デフォルトサイクルモードで実行している。午前11:00において、機械は、短期サイクルモードに切り替わり、その間、洗いサイクル持続時間は削減されるため、この期間中の単位時間当たりのサイクル数の増加によって示されているように、期間Bの間に機械の処理能力が増加した。この時間の間、洗い温度は、160Fのデフォルト温度から166Fの短期洗浄サイクル温度に上昇して、短期洗浄サイクルの短縮された持続時間に起因して、適切な洗浄及び消毒を確実にしている。
【0102】
午後1:00において、機械は、デフォルトサイクルモードに切り替わって戻り、その間、洗いサイクル持続時間は長くなり、かつ洗い温度は160Fに減少したため、グラフの下方部分に示すように、期間Cの間での、機械の処理能力が低下している。午後5:30において、機械は、もう一度短期サイクルモードに切り替わり、洗いサイクルの持続時間を短縮して、期間Dの間での、機械の処理能力を向上させ、この期間の間での、単位時間当たりのサイクル数の増加によって示されている。この時間の間、洗い温度は、160Fのデフォルト温度から166Fの短期洗浄サイクル温度に上昇して、短期洗浄サイクルの短縮された持続時間に起因して、適切な洗浄及び消毒を確実にしている。最後に、午後7:30において、機械は、デフォルトサイクルモードに切り替わって戻り、その間、洗いサイクル持続時間は長くなり、かつ洗い温度は、160Fに減少して戻ったため、期間Eの間での、機械の処理能力が低下している。
【0103】
図15は、本開示による短期洗浄サイクルを実施する食洗機について、1日全体を通しての例示的な洗剤濃度パラメータシフト対時間を示すグラフである。
図15のデータは、昼食及び夕食の時間に来客数が増えた例示的なレストランについて、単位時間当たりに実行された食洗機サイクル数を表しており、その間、短期洗浄サイクルを有効にして食洗機の処理能力を向上させている。
図14と同様に、機械の処理能力は、グラフの下方部分に示されており、そこでは、各垂直線が、食洗機によって実行された洗浄サイクルに対応している。
【0104】
図15では、短期サイクルが、期間B(午前11:00~午後1:00の昼食時間に対応する)の間に、その後再び、期間D(午後5:30~午後7:30の夕食時間に対応する)の間に、再び実施されている。デフォルトサイクルは、期間A(午前11:00以前)、期間C(午後1:00~午後5:30)、及び期間E(午後7:30以降)の間に実施されている。期間Aの間、機械は、デフォルト洗剤濃度の100%を使用して、デフォルトサイクルモードで実行している。午前11:00において、機械は、短期サイクルモードに切り替わり、その間、洗いサイクル持続時間が短縮されたため、この期間中の単位時間当たりのサイクル数の増加によって示されているように、期間Bの間での機械の処理能力が向上している。この時間の間、洗剤濃度は、デフォルト洗剤濃度の100%からデフォルト洗剤濃度の110%に、10%だけ増加して、短期洗浄サイクル中で適切な洗浄及び消毒を確実にしている。
【0105】
午後1:00において、機械は、デフォルトサイクルモードに切り替わって戻り、その間、洗いサイクル持続時間は、デフォルトサイクル持続時間パラメータによって確立された持続時間に増加して戻り、かつ洗剤濃度は、デフォルトパラメータの100%まで減少したため、グラフの下方部分に示すように、期間Cの間での機械の処理能力が低下している。午後5:30において、機械は、もう一度短期サイクルモードに切り替わり、洗いサイクルの持続時間を短縮して、期間Dの間での、機械の処理能力を向上させ、この期間の間での、単位時間当たりのサイクル数の増加によって示されている。この時間の間、洗剤濃度は、デフォルト洗剤濃度の10%~110%増加して、期間D中に洗浄サイクルの持続時間が短縮されたため、適切な洗浄及び消毒を確実にしている。最後に、午後7:30において、機械は、デフォルトサイクルモードに切り替わって戻り、その間、洗いサイクル持続時間は増加し、かつ洗剤濃度は、デフォルト洗剤濃度の100%まで減少して戻ったため、期間E中の機械の処理能力は低下している。
【0106】
図16は、本開示に従って、温度及び洗剤濃度パラメータの両方がどのようにシフトされて、食洗機での短期洗浄サイクルを実施することができるかについての一例を示すグラフである。
図16のデータは、昼食及び夕食の時間に来客数が増えた例示的なレストランについて、単位時間当たりに実行された食洗機サイクル数を表しており、その時間中、短期洗浄サイクルを有効にして食洗機の処理能力を向上させている。機械の処理能力は、グラフの下方部分に示されており、そこでは、各垂直線が、食洗機によって実行された洗浄サイクルに対応している。
【0107】
図16では、短期サイクルが、期間B(午前11:00~午後1:00の昼食時間に対応する)の間に、その後、期間D(午後5:30~午後7:30の夕食時間に対応する)の間に、再び実施されている。デフォルトサイクルは、期間A(午前11:00以前)、期間C(午後1:00~午後5:30)、及び期間E(午後7:30以降)の間に実施されている。期間Aの間、機械は、約160Fのデフォルト温度、及び100%のデフォルト洗剤濃度を使用して、デフォルトサイクルモードで実行している。午前11:00において、機械は、短期サイクルモードに切り替わり、その間、洗いサイクル持続時間は短縮されたため、この期間中の単位時間当たりのサイクル数の増加によって示されているように、期間Bの間での機械の処理能力が向上している。この時間の間、洗剤濃度は、デフォルト洗剤濃度の110%に増加し、かつ洗い温度は、160Fのデフォルト温度から約167Fの短期洗浄サイクル温度に上昇して、短期洗浄サイクルの持続時間が短縮されたことによって、適切な洗浄及び消毒を確実にしている。
【0108】
午後1:00において、機械は、デフォルトサイクルモードに切り替わって戻り、その間、洗いサイクル持続時間が長くなり、グラフの下方部分に示すように、期間C中の機械の処理能力が低下している。更に、洗い温度は、160Fまで減少し、かつ洗剤濃度は、デフォルト洗剤濃度の100まで減少している。午後5:30において、機械は、短期サイクルモードにもう一度切り替わり、この期間中の単位時間当たりのサイクル数の増加によって示されているように、洗いサイクルの持続時間を短縮して、期間D中の機械の処理能力を向上させている。更に、洗い温度は、160Fのデフォルト温度から167Fの短期洗浄サイクル温度に上昇し、かつ洗剤濃度は、デフォルト洗剤濃度の100%まで上昇して、短期洗浄サイクルの持続時間が短縮されたことによって、適切な洗浄及び消毒を確実にしている。最後に、午後7:30において、機械は、デフォルトサイクルモードに切り替わって戻り、その間、洗いサイクル持続時間が長くなるため、期間E中の機械の処理能力が低下している。また、洗い温度は、160Fに低下し、かつ洗剤濃度は、デフォルト洗剤濃度の100%に低下している。
【0109】
図17Aは、本開示に従って、温度及び洗剤濃度パラメータの両方がどのようにシフトされて、食洗機での短期洗浄サイクルを実施することができるかについての別の例を示すグラフである。
図14~16と同様に、
図17Aのデータは、昼食及び夕食の時間に来客数が増えた例示的なレストランについて、単位時間当たりに実行された食洗機サイクル数を表しており、その時間の間、短期洗浄サイクルを有効にして食洗機の処理能力を向上させている。機械の処理能力は、グラフの下方部分に示されており、そこでは、各垂直線が、食洗機によって実行された洗浄サイクルに対応している。
【0110】
図17Aでは、短期サイクルが、期間B(午前11:00~午後1:00の昼食時間に対応する)の間に、その後、期間D(午後5:30~午後7:30の夕食時間に対応する)の間に、再び実施されている。デフォルトサイクルは、期間A(午前11:00以前)、期間C(午後1:00~午後5:30)、及び期間E(午後7:30以降)の間に実施されている。期間Aの間、機械は、約160Fのデフォルト温度、及び100%のデフォルト洗剤濃度を使用して、デフォルトサイクルモードで実行している。午前11:00において、機械は、短期サイクルモードに切り替わり、その間、洗いサイクル持続時間は短縮されたため、この期間中の単位時間当たりのサイクル数の増加によって示されているように、期間Bの間での機械の処理能力が向上している。この時間の間、洗剤濃度は、最初、110%のデフォルト洗剤濃度に、その後、120%のデフォルト洗剤濃度に増加している。また、機械温度は、160Fのデフォルト温度から約170Fの短期洗浄サイクル温度に上昇し、そしてその後、約165Fになり、短期洗浄サイクルの持続時間が短縮されたことによって、適切な洗浄及び消毒を確実にしている。
【0111】
午後1:00において、機械は、デフォルトサイクルモードに切り替わって戻り、その間、洗いサイクル持続時間が長くなり、グラフの下方部分に示すように、期間C中の機械の処理能力が低下している。更に、洗い温度は、160Fまで減少し、かつ洗剤濃度は、デフォルト洗剤濃度の100まで減少している。午後5:30において、機械は、短期サイクルモードにもう一度切り替わり、期間中の単位時間当たりのサイクル数の増加によって示されているように、洗いサイクルの持続時間を短縮して、期間D中の機械の処理能力を向上させている。更に、洗剤濃度は、デフォルト洗剤濃度の120%に増加し、そしてその後、デフォルト洗剤濃度の110%に増加している。また、期間Dの間、洗い温度は、最初、160Fのデフォルト温度から165Fの短期洗浄サイクル温度に上昇し、そしてその後、170Fの短期サイクル洗浄サイクル温度に再び上昇している。
【0112】
最後に、午後7:30において、機械は、デフォルトサイクルモードに切り替わって戻り、その間、洗いサイクル持続時間が長くなるため、期間E中の機械の処理能力が低下している。また、洗い温度は、160Fに低下し、かつ洗剤濃度は、デフォルト洗剤濃度の100%に低下している。
【0113】
図17Bは、午前10:00~午後2:00の期間についての、
図17Aのデータを示すグラフである。期間A’の間、機械は、デフォルトサイクルモードにあり、期間Bの間、機械は、短期サイクルモードにあり、かつ期間C’の間、機械は、デフォルトサイクルモードにある。
図17Bは、短期サイクルモードが実施されている場合に、食洗機の処理能力がどのように向上するかを示している。これは、期間A’及びC’と比較して、期間B中の単位時間当たりのサイクル数の増加によって示されている。
【0114】
図17A及び17Bの例は、上昇した温度及び洗剤濃度の様々な組み合わせが、短期サイクル期間の間に実施される場合があることを示している。例えば、短縮されたサイクルでは、洗剤濃度が120%に上昇し、温度は、170Fほど高く上昇させる必要がない場合があるため、その温度は、165Fに下げ戻して、エネルギーを節約することができる。同様に、短期サイクル温度が170Fにある場合、洗剤濃度は、適切な洗浄及び消毒を達成するには、単に110%まで上昇させる必要があるだけでよい。温度上昇及び洗剤濃度上昇の組み合わせは、不十分な手順、及び/又は水溜め内に蓄積されている食品汚れが酷い量の場合に、有用であり得る。
【0115】
本明細書に記載の例は、洗浄サイクルの持続時間がデフォルト洗浄サイクルよりも相対的に短く、短縮された洗浄サイクルの実施態様が、自動洗浄機の処理能力を高めるのに役立つことができ、同時に、洗い温度及び/又は洗剤濃度などの他の洗浄プロセスパラメータを調整して、短期洗浄プロセスを受ける食器が適切に洗浄及び消毒されることを確実にすることを示している。したがって、この短期洗浄サイクルは、レストラン又は他の食品準備若しくはサービスの場所での、繁忙で大量の期間の最中には、有用であり得、その結果、より多くのサイクルが、単位時間当たりに実行することができ、同時に、満足のいく洗浄及び/又は消毒の結果を確実にすることができる。更に、いくつかの例では、処理能力の向上が望まれ、又は役に立つ大量期間の最中に、短縮された洗浄サイクルを実施することによって、その短期洗浄サイクルが有効にされた洗浄機は、デフォルトサイクルモードに留まることによってエネルギー及び/又はコストの節約を依然として得ることができ、その短期洗浄サイクル内では、洗浄プロセスパラメータは、向上した処理能力を望まない又は必要としない他の時間における、エネルギー及び又は製品の使用量に合わせて最適化される。
【0116】
本明細書に提示された例は、食品準備/処理用途(例えば、食洗機又は食器洗い機)で使用するための自動洗浄機に関して説明されているが、本明細書に記載の洗浄プロセス検証技術は、広範囲の他の用途に適用することができることを理解されたい。そのような用途には、例えば、食品及び/又は飲料加工機器、洗濯用途、農業用途、接待用途、及び/又は物品の洗浄、消毒、若しくは殺菌が有用であり得る任意の他の用途が含まれ得る。
【0117】
1つ以上の例では、本明細書で説明される機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、又はそれらの任意の組み合わせで実施され得る。ソフトウェアで実施される場合、機能は、1つ以上の命令又はコードとして、コンピュータ可読媒体に記憶又は送信され、ハードウェアベースの処理ユニットによって実行されてもよい。コンピュータ可読媒体は、データ記憶媒体などの有形媒体に対応するコンピュータ可読記憶媒体、又は、例えば、通信プロトコルに従って、ある場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を容易にする任意の媒体を含む通信媒体を含んでもよい。このように、コンピュータ可読媒体は、一般に、(1)非一時的である有形のコンピュータ可読記憶媒体、又は(2)信号若しくは搬送波などの通信媒体に対応し得る。データ記憶媒体は、本開示に記載した技術の実施態様のための命令、コード、及び/又はデータ構造を取り出すために1つ以上のコンピュータ又は1つ以上のプロセッサによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体であり得る。コンピュータプログラム製品は、コンピュータ可読媒体を含み得る。
【0118】
限定ではなく例として、そのようなコンピュータ可読記憶媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD-ROM、又は他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージ、又は他の磁気ストレージデバイス、フラッシュメモリ、又は命令若しくはデータ構造の形で所望のプログラムコードを記憶するために使用することができ、コンピュータによってアクセスすることができる他の任意の媒体で構成され得る。また、接続はいずれも、厳密には、コンピュータ可読媒体と呼ばれる。例えば、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、又は赤外線、無線、マイクロ波などのワイヤレステクノロジを使用して、ウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから命令が送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、DSL、又は赤外線、無線、マイクロ波などの無線技術が媒体の定義に含まれる。しかしながら、コンピュータ可読記憶媒体及びデータ記憶媒体は、接続、搬送波、信号、又は他の一時的な媒体を含まず、代わりに、非一時的な有形の記憶媒体を対象としていることを理解されたい。本明細書で使用されるディスク(disk)及びディスク(disc)は、コンパクトディスク(CD)、レーザーディスク(登録商標)、光ディスク、デジタル多用途ディスク(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク、及びBlu-ray(登録商標)ディスクを含み、ディスク(disk)は、通常データを磁気的に再生し、ディスク(disc)は、レーザーを使用して光学的にデータを再生する。上記の組み合わせも、コンピュータ可読媒体の範囲に含める必要がある。
【0119】
命令は、1つ以上のプロセッサ、例えば、1つ以上のデジタルシグナルプロセッサ(DSP)、汎用マイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルロジックアレイ(FPGA)、又は他の同等の集積又は離散論理回路などによって実行され得る。したがって、本明細書で使用される「プロセッサ」という用語は、前述の構造又は説明した技術の実施態様に好適な任意の他の構造を指すことがある。追加的に、いくつかの例では、説明した機能性は、専用のハードウェア及び/又はソフトウェアモジュール内で提供され得る。また、これらの技術は、1つ以上の回路又は論理要素に完全に実施され得る。
【0120】
本開示の技術は、無線ハンドセット、集積回路(IC)、又はICのセット(例えば、チップセット)を含む、多種多様なデバイス又は装置で実施され得る。開示された技術を実施するように構成されたデバイスの機能的側面を強調するために、本開示では様々な構成要素、モジュール、又はユニットが記載されているが、必ずしも異なるハードウェアユニットによる実現を必要としない。むしろ、上述したように、様々なユニットは、ハードウェアユニットに組み合わされるか、あるいは好適なソフトウェア及び/又はファームウェアと組み合わせて、上述した1つ以上のプロセッサを含む相互運用ハードウェアユニットの集合によって提供され得る。
【0121】
例に応じて、本明細書で説明された方法のいずれかのうちの特定の行為又はイベントは、異なる順序で行うことができ、追加、併合、又は完全に除外され得る(例えば、説明された全ての行為又はイベントが方法の実施に必要であるわけではない)。更に、特定の例では、行為又はイベントは、例えば、順次ではなく、マルチスレッド処理、割り込み処理、又は複数のプロセッサを介して同時に実行され得る。
【0122】
いくつかの例では、コンピュータ可読記憶媒体は、非一時的な媒体を含み得る。「非一時的」という用語は、記憶媒体が搬送波又は伝搬信号で具体化されていないことを示し得る。特定の例では、非一時的な記憶媒体は、時間の経過とともに変化することができるデータを(例えば、RAM又はキャッシュ内に)記憶することができる。
【実施例】
【0123】
例1。自動洗浄機であって、少なくとも1つのプロセッサと、デフォルト洗浄サイクルパラメータ及び短期洗浄サイクルパラメータを記憶する少なくとも1つの記憶デバイスであって、短期洗浄サイクルパラメータは、デフォルト洗浄サイクルの総サイクル持続時間よりも相対的に短い総サイクル持続時間を含む、記憶デバイスと、を備え、少なくとも1つの記憶デバイスは、デフォルト洗浄サイクルパラメータを使用して、少なくとも1つの洗浄サイクルの、洗浄機による実行を制御すること、所定の期間中に実行された洗浄サイクル数を決定すること、決定された洗浄サイクル数を所定の短期サイクル閾値と比較すること、決定された洗浄サイクル数が所定の短期サイクル閾値よりも大きいことに応答して、短期洗浄サイクルパラメータを使用して、少なくとも1つの後続の洗浄サイクルの実行を制御すること、を行うために少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令を更に含む、自動洗浄機。
【0124】
例2。1つ以上のデフォルト洗浄サイクルパラメータは、デフォルト洗い段階持続時間、デフォルトすすぎ段階持続時間、デフォルト洗剤濃度、デフォルト洗い水温度、及びデフォルトすすぎ水温度のうちの少なくとも1つを含み、1つ以上の短期洗浄サイクルパラメータは、短期サイクル洗い段階持続時間、短期サイクルすすぎ段階持続時間、短期サイクル洗剤濃度、短期サイクル洗い水温度、及び短期サイクルすすぎ水温度のうちの少なくとも1つを含み、短期サイクル洗い水温度は、デフォルト洗い水温度よりも相対的に高い、例1に記載の自動洗浄機。
【0125】
例3。短期サイクル洗剤濃度は、デフォルト洗剤濃度よりも相対的に高い、例2に記載の自動洗浄機。
【0126】
例4。短期サイクルすすぎ水温度は、デフォルトすすぎ水温度よりも相対的に高い、例2に記載の自動洗浄機。
【0127】
例5。短期サイクル洗い段階持続時間は、デフォルト洗い段階持続時間よりも相対的に短い、例2に記載の自動洗浄機。
【0128】
例6。短期サイクル洗い段階持続時間及び短期サイクル洗い水温度は、自動洗浄機の洗いチャンバ内の物品に、少なくとも3600熱単位当量(HUE)を伝達するのに十分である、例2に記載の自動洗浄機。
【0129】
例7。短期サイクル洗剤濃度は、デフォルト洗剤濃度よりも相対的に高く、短期サイクル洗い段階持続時間、短期サイクル洗い水温度、及び短期サイクル洗剤濃度は、自動洗浄機の洗いチャンバ内の物品を効果的に洗浄するのに十分である、例2に記載の自動洗浄機。
【0130】
例8。少なくとも1つの記憶デバイスは、デフォルトサイクルモード又は短期サイクルモードのいずれかで、洗浄機の洗いチャンバ内での、1つ以上の洗浄サイクルの実行を制御すること、デフォルトサイクルモードでは、デフォルト洗浄サイクルパラメータを使用して、洗浄機の洗いチャンバ内での、少なくとも1つの洗浄サイクルの実行を制御すること、短期サイクルモードでは、短期洗浄サイクルパラメータを使用して、洗浄機の洗いチャンバ内での少なくとも1回の洗浄サイクルの実行を制御すること、を行うために少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令を更に含む、例1に記載の自動洗浄機。
【0131】
例9。少なくとも1つの記憶デバイスは、決定された洗浄サイクル数が所定の短期サイクル閾値よりも小さいことに応答して、デフォルト洗浄サイクルパラメータを使用して、少なくとも1つの後続の洗浄サイクルの実行を制御するための、少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令を更に含む、例1に記載の自動洗浄機。
【0132】
例10。自動洗浄機であって、洗浄される1つ以上の物品を受け入れるように構成された洗いチャンバと、デフォルトサイクルモード又は短期サイクルモードのうちの一方で、洗浄機の洗いチャンバ内での1つ以上の洗浄サイクルの実行を制御するコントローラであって、コントローラは、少なくとも1つのプロセッサと、デフォルトサイクルモードに関連付けられたデフォルト洗浄サイクルパラメータ、及び短期サイクルモードに関連付けられた短期洗浄サイクルパラメータを記憶する少なくとも1つの記憶デバイスであって、短期洗浄サイクルパラメータは、デフォルト洗浄サイクルの総サイクル持続時間よりも短い総サイクル持続時間を含む、少なくとも1つの記憶デバイスと、を含み、少なくとも1つの記憶デバイスは、デフォルト洗浄サイクルパラメータを使用して、デフォルトサイクルモードで少なくとも1つの洗浄サイクルの、洗浄機による実行を制御すること、所定の期間中に実行された洗浄サイクル数を決定すること、決定された洗浄サイクル数を所定の短期サイクル閾値と比較すること、決定された洗浄サイクル数が所定の短期サイクル閾値よりも大きいことに応答して、短期洗浄サイクルパラメータを使用して、短期サイクルモードで少なくとも1つの後続の洗浄サイクルの実行を制御すること、を行うために少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令を更に含む、コントローラと、を備える、自動洗浄機。
【0133】
例11。自動洗浄機であって、少なくとも1つのプロセッサと、デフォルト洗浄サイクルパラメータ及び短期洗浄サイクルパラメータを記憶する少なくとも1つの記憶デバイスであって、短期洗浄サイクルパラメータは、デフォルト洗浄サイクルの総サイクル持続時間よりも相対的に短い総サイクル持続時間を含む、少なくとも1つの記憶デバイスと、を備え、少なくとも1つの記憶デバイスは、デフォルト洗浄サイクルパラメータを使用して、少なくとも1つの洗浄サイクルの、洗浄機による実行を制御すること、現在の時刻が所定の短期サイクル期間内にあるかどうかを決定すること、現在の時刻が所定の短期サイクル期間内にあると決定することに応答して、短期洗浄サイクルパラメータを使用して、少なくとも1つの後続の洗浄サイクルの実行を制御すること、を行うために少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令を更に含む、自動洗浄機。
【0134】
例12。少なくとも1つの記憶デバイスは、短期洗浄サイクルパラメータを使用して、所定の期間中に実行された洗浄サイクル数を決定すること、決定された洗浄サイクル数を所定の短期サイクル閾値と比較すること、決定された洗浄サイクル数が所定の短期サイクル閾値よりも小さいことに応答して、デフォルト洗浄サイクルパラメータを使用して、少なくとも1つの後続の洗浄サイクルの実行を制御すること、を行うために少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令を更に含む、例11に記載の自動洗浄機。
【0135】
例13。1つ以上のデフォルト洗浄サイクルパラメータは、デフォルト洗い段階持続時間、デフォルトすすぎ段階持続時間、デフォルト洗剤濃度、デフォルト洗い水温度、及びデフォルトすすぎ水温度のうちの少なくとも1つを含み、1つ以上の短期洗浄サイクルパラメータは、短期サイクル洗い段階持続時間、短期サイクルすすぎ段階持続時間、短期サイクル洗剤濃度、短期サイクル洗い水温度、及び短期サイクルすすぎ水温度のうちの少なくとも1つを含み、短期サイクル洗い水温度は、デフォルト洗い水温度よりも相対的に高い、例11に記載の自動洗浄機。
【0136】
例14。短期サイクル洗剤濃度は、デフォルト洗剤濃度よりも相対的に高い、例13に記載の自動洗浄機。
【0137】
例15。短期サイクルすすぎ水温度は、デフォルトすすぎ水温度よりも相対的に高い、例13に記載の自動洗浄機。
【0138】
例16。短期サイクル洗い段階持続時間は、デフォルト洗い段階持続時間よりも相対的に短い、例13に記載の自動洗浄機。
【0139】
例17。短期サイクル洗い段階持続時間及び短期サイクル洗い水温度は、自動洗浄機の洗いチャンバ内の物品に、少なくとも3600熱単位当量(HUE)を伝達するのに十分である、例13に記載の自動洗浄機。
【0140】
例18。短期サイクル洗剤濃度は、デフォルト洗剤濃度よりも相対的に高く、短期サイクル洗い段階持続時間、短期サイクル洗い水温度、及び短期サイクル洗剤濃度は、自動洗浄機の洗いチャンバ内の物品を効果的に洗浄するのに十分である、例13に記載の自動洗浄機。
【0141】
例19。方法であって、デフォルト洗浄サイクルパラメータ及び短期洗浄サイクルパラメータを記憶することであって、短期洗浄サイクルパラメータは、デフォルト洗浄サイクルの総サイクル持続時間よりも相対的に短い総サイクル持続時間を含む、記憶すること、デフォルト洗浄サイクルパラメータを使用して、少なくとも1つの洗浄サイクルの、洗浄機による実行を制御すること、所定の期間中に実行された洗浄サイクル数を決定すること、決定された洗浄サイクル数を所定の短期サイクル閾値と比較すること、決定された洗浄サイクル数が所定の短期サイクル閾値よりも大きいことに応答して、短期洗浄サイクルパラメータを使用して、少なくとも1つの後続の洗浄サイクルの、洗浄機による実行を制御すること、を含む、方法。
【0142】
例20。方法であって、デフォルト洗浄サイクルパラメータ及び短期洗浄サイクルパラメータを記憶することであって、短期洗浄サイクルパラメータは、デフォルト洗浄サイクルの総サイクル持続時間よりも相対的に短い総サイクル持続時間を含む、記憶すること、デフォルト洗浄サイクルパラメータを使用して、少なくとも1つの洗浄サイクルの、洗浄機による実行を制御すること、現在の時刻が所定の短期サイクル期間内にあるかどうかを決定すること、現在の時刻が所定の短期サイクル期間内にあると決定することに応答して、短期洗浄サイクルパラメータを使用して、少なくとも1つの後続の洗浄サイクルの実行を制御すること、を含む、方法。
【0143】
例21。短期洗浄サイクルパラメータを使用して、所定の期間中に実行された洗浄サイクル数を決定すること、決定された洗浄サイクル数を所定の短期サイクル閾値と比較すること、決定された洗浄サイクル数が所定の短期サイクル閾値よりも小さいことに応答して、デフォルト洗浄サイクルパラメータを使用して、少なくとも1つの後続の洗浄サイクルの実行を制御すること、を更に含む、例20に記載の方法。
【0144】
例22。方法であって、デフォルト洗浄サイクルパラメータ及び短期洗浄サイクルパラメータを記憶することであって、短期洗浄サイクルパラメータは、デフォルト洗浄サイクルの総サイクル持続時間よりも相対的に短い総サイクル持続時間を含む、記憶すること、デフォルト洗浄サイクルパラメータを使用して、少なくとも1つの洗浄サイクルの、洗浄機による実行を制御すること、デフォルト洗浄サイクルパラメータを使用して実行される複数の連続洗浄サイクルの間の持続時間を決定すること、少なくとも所定の数の連続洗浄サイクルの間の持続時間が短期サイクル閾値を満たすかどうかを決定すること、少なくとも所定の数の一連の洗浄サイクルの間の持続時間が短期サイクル閾値を満たすと決定することに応答して、短期洗浄サイクルパラメータを使用して、少なくとも1つの後続の洗浄サイクルの、洗浄機による実行を制御すること、を含む、方法。
【0145】
例23。自動洗浄機であって、少なくとも1つのプロセッサと、デフォルト洗浄サイクルパラメータ及び短期洗浄サイクルパラメータを記憶する少なくとも1つの記憶デバイスであって、短期洗浄サイクルパラメータは、デフォルト洗浄サイクルの総サイクル持続時間よりも相対的に短い総サイクル持続時間を含む、記憶デバイスと、を備え、少なくとも1つの記憶デバイスは、デフォルト洗浄サイクルパラメータを使用して、洗浄サイクルの、洗浄機による実行を制御すること、デフォルト洗浄サイクルパラメータを使用して実行される連続洗浄サイクルの間の持続時間を決定すること、少なくとも所定の数の連続洗浄サイクルの間の持続時間が短期サイクル閾値を満たすかどうかを決定すること、少なくとも所定の数の一連の洗浄サイクルの間の持続時間が短期サイクル閾値を満たすと決定したことに応答して、短期洗浄サイクルパラメータを使用して、少なくとも1つの後続の洗浄サイクルの、洗浄機による実行を制御すること、を行うために少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令を更に含む、自動洗浄機。
【0146】
様々な実施例を記載した。これら及び他の実施例は、以下の特許請求の範囲の範囲内にある。
【国際調査報告】