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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-30
(54)【発明の名称】農薬組成物
(51)【国際特許分類】
   A01N 43/653 20060101AFI20230623BHJP
   A01N 43/707 20060101ALI20230623BHJP
   A01N 43/80 20060101ALI20230623BHJP
   A01P 13/00 20060101ALI20230623BHJP
【FI】
A01N43/653 Q
A01N43/707
A01N43/80 102
A01P13/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022555876
(86)(22)【出願日】2021-03-19
(85)【翻訳文提出日】2022-11-11
(86)【国際出願番号】 IB2021052316
(87)【国際公開番号】W WO2021186406
(87)【国際公開日】2021-09-23
(31)【優先権主張番号】202021012142
(32)【優先日】2020-03-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521257525
【氏名又は名称】ユーピーエル リミテッド
【氏名又は名称原語表記】UPL LIMITED
【住所又は居所原語表記】UPL Limited, UPL House, 610 B/2, Bandra Village, Off Western Express Highway, Bandra (East), Mumbai, Maharashtra, India
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】デサイ スジャータ ドーンディラム
(72)【発明者】
【氏名】ジャダブ プラカシュ マハデオ
【テーマコード(参考)】
4H011
【Fターム(参考)】
4H011AB01
4H011BA06
4H011BB09
4H011BC03
4H011BC16
4H011BC19
4H011BC20
4H011DA02
4H011DA16
4H011DA17
4H011DD03
4H011DD04
4H011DF03
4H011DH02
4H011DH07
4H011DH10
(57)【要約】
本発明は、スルフェントラゾンとトリアジノン除草剤との共結晶およびその調製方法を提供する。本発明はまた、前記共結晶を含む農薬組成物ならびに農薬組成物の調製方法および前記組成物を用いて雑草を防除する方法を提供する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スルフェントラゾンと少なくとも1つのトリアジノン除草剤とを含む共結晶。
【請求項2】
前記トリアジノン除草剤が、アメトリジオン、アミブジン、エチオジン、ヘキサジノン、イソメチオジン、メタミトロン、メトリブジンまたはトリフルジモキサジンを含む群から選択される、請求項1に記載の共結晶。
【請求項3】
前記トリアジノン除草剤がメトリブジンである、請求項1に記載の共結晶。
【請求項4】
スルフェントラゾンとメトリブジンとの共結晶である、請求項1に記載の共結晶。
【請求項5】
前記共結晶中のスルフェントラゾンと少なくとも1つのトリアジノン除草剤とのモル比が1:9~9:1である、請求項1に記載の共結晶。
【請求項6】
前記スルフェントラゾンおよび前記メトリブジンが、2:1~1:2のモル比で存在する、請求項5に記載の共結晶。
【請求項7】
スルフェントラゾンとメトリブジンとの共結晶。
【請求項8】
前記共結晶が、回折角2θの値として7.8°、11.8°、14.1°、17.8°、22.1°、23.4°および24.4°(±0.2)に少なくとも1つのピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項7に記載の共結晶。
【請求項9】
下記の少なくとも1つを特徴とする、請求項7に記載の共結晶。
回折角2θの値として7.8°、11.8°、14.1°、17.8°、22.1°、23.4°および24.4°(±0.2)に少なくとも1つのピークを含む粉末X線回折パターン、または
107.3℃で開始し、110.5℃でピークに達する吸熱ピークを含むDSCサーモグラム、または
a=22.2825(4)Å、b=10.5240(2)Å、c=11.4659(2)Å、α=90°、β=93.5058°(7)およびγ=90°の格子定数を有する単結晶X線回折。
【請求項10】
スルフェントラゾンとトリアジノン除草剤との共結晶を調製するためのプロセスであって、前記共結晶が、溶液結晶化、または粉砕、または加熱、または溶媒滴粉砕、または溶融結晶化、または水性条件下でのスルフェントラゾンとトリアジノン除草剤との混合によって得られる、プロセス。
【請求項11】
有機溶媒、水、または水と有機溶媒との混合物を使用してスルフェントラゾンとトリアジノン除草剤との溶液を調製し、貧溶媒で研和または沈殿させて、スルフェントラゾンとトリアジノン除草剤との前記共結晶を得ることを含む、請求項10に記載のプロセス。
【請求項12】
前記溶媒が、脂肪族アルコール、ケトン、エステル、エーテル、極性プロトン性溶媒、極性非プロトン性溶媒、ハロゲン化溶媒、脂肪族炭化水素または芳香族炭化水素から選択され、前記貧溶媒が、脂肪族炭化水素溶媒または芳香族炭化水素溶媒から選択される、請求項11に記載のプロセス。
【請求項13】
スルフェントラゾンとトリアジノン除草剤との混合物を加熱して溶融させ、スルフェントラゾンとトリアジノン除草剤との前記共結晶を得ることを含む、請求項10に記載のプロセス。
【請求項14】
スルフェントラゾンとトリアジノン除草剤との共結晶を含む農薬組成物。
【請求項15】
前記共結晶が、スルフェントラゾンとメトリブジンとの共結晶である、請求項14に記載の組成物。
【請求項16】
スルフェントラゾンとメトリブジンとの共結晶を含み、回折角2θの値として7.8°、11.8°、14.1°、17.8°、22.1°、23.4°および24.4°(±0.2)に少なくとも1つのピークを含む粉末X線回折パターンを特徴とする、請求項15に記載の組成物。
【請求項17】
前記共結晶が、前記組成物の重量基準で、10~90%のスルフェントラゾンおよび90~10%のトリアジノン除草剤を含む、請求項15に記載の組成物。
【請求項18】
前記組成物が液体組成物である、請求項15に記載の組成物。
【請求項19】
懸濁濃縮物である、請求項15に記載の組成物を含む農薬製剤。
【請求項20】
スルフェントラゾンとトリアジノン除草剤との共結晶の農薬組成物を調製するためのプロセスであって、
a)スルフェントラゾンおよびトリアジノン除草剤を前処理して共結晶を形成する工程と;
b)工程(a)の共結晶を農薬的に許容され得る賦形剤と混合して前記組成物を得る工程と
を含む、プロセス。
【請求項21】
a)混合物を加熱、続いて室温に冷却することによってスルフェントラゾンおよびメトリブジンを前処理して共結晶を得る工程と;
b)水の存在下で工程(a)の共結晶を農薬賦形剤と混合して均質な農薬組成物を得る工程と
を含む、請求項20に記載のプロセス。
【請求項22】
a)農薬的に適した賦形剤の水性混合物を調製して均質な溶液を得る工程と、
b)工程(a)の均質な溶液にメトリブジンおよびスルフェントラゾンを添加してスラリーを得る工程と;
c)任意にスラリーを摩砕する工程と
d)工程(b)または(c)のスラリーを加熱し、室温に冷却する工程と
e)任意に、他の農薬賦形剤を工程(d)のスラリーに加え、混合して均質な農薬組成物を得る工程と
を含む、請求項19に記載の農薬組成物を調製するためのプロセス。
【請求項23】
除草有効量のスルフェントラゾンとトリアジノン除草剤との共結晶を植物またはその生息地、植物種子または土壌に適用することを含む、雑草を防除する方法。
【請求項24】
除草有効量のスルフェントラゾンとメトリブジンとの共結晶を含む組成物を植物またはその生息地、植物種子または土壌に適用することを含む、請求項23に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、農薬組成物に関する。本発明は、より詳細には、スルフェントラゾンとトリアジノン除草剤との共結晶を含む農薬組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
共結晶は、水素イオンの移動を伴わない分子間相互作用によって形成される多成分結晶系である。有機化合物の共結晶または結晶性錯体は、少なくとも2つの異なる有機化合物を含む多成分系である。共結晶化は、異なる成分の指向性自己組織化の発現である。
【0003】
農薬共結晶は、2つ以上の異なる活性成分から構成されるか、または他の共形成剤と共に1つ以上の活性物質を有する結晶性材料として定義することができる。これらの化合物は、水素結合、πスタッキングおよびファンデルワールス力等の分子間力によって形成することができる。共結晶は、溶解度、バイオアベイラビリティ、安定性、吸湿性、表面自由エネルギー、ゼータ電位、結晶硬度、濾過性、濾過性および流動性等の物質のいくつかの重要な物理化学的特性を変化または増強し得る。これらの特性は農薬製剤に著しい影響を及ぼす。
【0004】
農薬組成物の使用は、農業界において広く行われ、文書化された慣例である。これらの農薬組成物は、改善された長期間の防除、低減された適用量および費用、改善された結果のためのより短い接触時間、あまり厳格でない使用制限、改善された選択性、防除された真菌、昆虫、雑草等についての改善されたスペクトル、および低減された残留物の問題を含む個々の適用を超える大きな利点を提供する。
【0005】
しかしながら、複数の活性物質の併用は、物理的および生物学的不適合性の現象、例えば共製剤の物理的安定性の欠如、活性物質の分解または活性物質の拮抗作用をもたらすことがあり、したがって慎重に取り組むべきである。
【0006】
トリアジノンは、潜在的な生物学的活性を有する複素環式化合物である。それらの主要な作用様式は、光化学系II(ヒル反応)における電子輸送の阻害である。
【0007】
スルフェントラゾンは、プロトポルフィリノーゲンオキシダーゼ(protox)を阻害することによって作用するフェニルトリアジノン(アリールトリアジノンとも呼ばれる)除草剤である。スルフェントラゾンは、プロトポルフィリノーゲン(Protoxの基質)のテトラピロール環の半分を模倣し、酵素上の触媒部位について競合する。活性化合物スルフェントラゾンはまた、長期作用(米国特許第4,818,275号明細書)が知られており、根および葉によって吸収され、主にアポプラズムに移行し、師部の動きが制限される。これは、ダイズ、サトウキビおよびタバコの一年生の広葉雑草、一部の草およびカヤツリグサ種を防除するために使用される。出芽前または前植物組込みとして適用される。
【0008】
メトリブジンは、光化学系II複合体のタンパク質に結合することによって感受性植物における光合成を阻害するトリアジノン除草剤であり、これは、最終的に植物脂質およびタンパク質が高度に反応性のフリーラジカルによって攻撃され酸化される一連の事象を引き起こす。活性化合物メトリブジンは、長期作用(米国特許第3,905,801号明細書)が知られており、出芽前用および出芽後用の両方として使用され、特にダイズおよびジャガイモにおける雑草の選択的防除に有用であることが証明されている。
【0009】
特にスルフェントラゾンおよびトリアジノン除草剤の液体組成物(例えばメトリブジン)は、安定な組成物を形成しながらも、これら2つの活性物質の物理的不適合性が不安定な組成物をもたらすことが観察されている。このような不安定な組成物は、製剤化ならびに適用性の観点から許容できない。製剤中、このような液体組成物は、不均一な分散のために品質チェックに合格しない場合がある。また、適用中、このような液体組成物は、均一な濃度の活性物質を現場に送達せず、アプリケータのノズル詰まりを引き起こす可能性がある。
【0010】
したがって、スルフェントラゾンを他のトリアジノン除草剤と二元混合物として製剤することができる安定な系を開発する必要性が存在する。また、スルフェントラゾンおよびトリアジノン除草剤が共に製剤化されたときに結晶成長を示さず、製剤化中および保存時に安定なままである安定な系を開発する必要性が存在する。
【0011】
発明の目的
スルフェントラゾンとトリアジノン除草剤との共結晶を提供することは、本発明の目的である。
【0012】
スルフェントラゾンとトリアジノン除草剤との農薬組成物を提供することは、本発明の他の目的である。
【0013】
長期保存安定性を有するスルフェントラゾンとトリアジノン除草剤との農薬組成物を提供することは、本発明の目的である。
【0014】
スルフェントラゾンとトリアジノン除草剤との共結晶を含む農薬組成物を提供することは、本発明の他の目的である。
【0015】
スルフェントラゾンとメトリブジンとの共結晶を含む農薬組成物を提供することは、本発明の他の目的である。
【0016】
スルフェントラゾンとトリアジノン除草剤との共結晶を含む農薬組成物を調製整するためのプロセスを提供すことは、本発明の他の目的である。
【発明の概要】
【0017】
本発明の一局面において、スルフェントラゾンとトリアジノン除草剤との共結晶を提供する。
【0018】
他の局面において、本発明は、スルフェントラゾンとトリアジノン除草剤との共結晶の調製のためのプロセスを提供する。
【0019】
他の局面において、本発明は、スルフェントラゾンとトリアジノン除草剤との共結晶を含む農薬組成物を提供する。
【0020】
他の局面において、本発明は、スルフェントラゾンとトリアジノン除草剤との共結晶を含む農薬組成物の調整のためのプロセスを提供する。
【0021】
他の局面において、本発明は、スルフェントラゾンとトリアジノン除草剤との共結晶を含む農薬組成物を調製するためのプロセスであって、
a)スルフェントラゾンおよびトリアジノン除草剤を前処理して共結晶を形成する工程と;
b)必要に応じて工程(a)の共結晶を農薬賦形剤と混合して混合物を得る工程と;および
c)工程(b)の得られた混合物をさらに処理して、前記組成物を得る工程と
を含む、プロセスが提供される。
【0022】
本発明の一局面において、スルフェントラゾンとトリアジノン除草剤との共結晶を含む液体農薬組成物を調製するためのプロセスであって、
a)スルフェントラゾンおよびトリアジノン除草剤を前処理して共結晶を形成する工程と;
b)必要に応じて水性条件中で工程(a)の共結晶を農薬賦形剤と混合して混合物を得る工程と;および
c)工程(b)の得られた混合物をさらに処理して、前記組成物を得る工程と
を含む、プロセスが提供される。
【0023】
本発明のさらに他の局面において、農薬組成物はスルフェントラゾンとメトリブジンとの共結晶を含む。
【0024】
本発明の他の局面において、スルフェントラゾンとメトリブジンとの共結晶を含む農薬組成物であって、前記組成物は10~90wt%のスルフェントラゾンと90~10wt%のメトリブジンとを含む。
【0025】
本発明の他の局面では、スルフェントラゾンとメトリブジンとの共結晶を含む農薬組成物であって、前記共結晶は、7.8°、11.8°、14.1°、17.8°、22.1°、23.4°および24.4°の2θ値(±0.2)で特徴的なXRD反射の少なくとも1つを示す。
【0026】
本発明の一局面において、スルフェントラゾンとメトリブジンとの共結晶が提供される。
【0027】
本発明の他の局面において、以下の方法:
i.溶液結晶化、
ii.乾式粉砕、
iii.溶媒滴粉砕技術、
iv.溶融結晶化、または
v.水性条件下でスルフェントラゾンとトリアジノン除草剤とを混合し、続いてエネルギーを供給すること
のいずれかを使用することによって、スルフェントラゾンとメトリブジンとの共結晶を調製するためのプロセス。
【0028】
本発明のさらに他の局面において、スルフェントラゾンとメトリブジンとの共結晶を含む農薬組成物を調製するためのプロセスであって、
a)スルフェントラゾンおよびメトリブジンを前処理して共結晶を形成する工程と;
b)必要に応じて工程(a)の共結晶を農薬賦形剤と混合して混合物を得る工程と;および
c)工程(b)の得られた混合物をさらに処理して、前記組成物を得る工程と
を含む、プロセスが提供される。
【0029】
本発明の他の局面において、スルフェントラゾンとメトリブジンとの共結晶を含む液体農薬組成物を調製するためのプロセスであって、
(a)スルフェントラゾンおよびメトリブジンを前処理して共結晶を形成する工程と;
(b)水性条件中で工程(a)の共結晶を農薬賦形剤と混合して前記組成物を得る工程と
を含む、プロセスが提供される。
【0030】
本発明の他の局面は、除草有効量のスルフェントラゾンとトリアジノン除草剤との共結晶を含む組成物を植物またはその生息地、植物種子または土壌に適用することを含む、雑草を防除する方法である。
【0031】
本発明の他の局面は、除草有効量のスルフェントラゾンとメトリブジンとの共結晶を含む組成物を植物またはその生息地、植物種子または土壌に適用することを含む、雑草を防除する方法である。
【0032】
本発明の他の局面は、スルフェントラゾンとトリアジノン除草剤との共結晶を含む液体農薬組成物の使用を提供する。
【0033】
本発明は、以下の図を参照することによって理解することができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1】スルフェントラゾンとメトリブジンとの共結晶の高速液体クロマトグラフィー(HPLC)クロマトグラム。
図2】スルフェントラゾンとメトリブジンとの共結晶のフーリエ変換赤外(FTIR)スペクトル。
図3】スルフェントラゾンとメトリブジンとの共結晶の粉末X線回折(P-XRD)ディフラクトグラム。
図4】スルフェントラゾンとメトリブジンとの共結晶の示差走査熱量測定(DSC)サーモグラム。
図5】懸濁濃縮物中のスルフェントラゾンとメトリブジンとの共結晶のFTIRスペクトル。
図6】懸濁濃縮物中のスルフェントラゾンとメトリブジンとの共結晶のP-XRDディフラクトグラム。
図7】スルフェントラゾンとメトリブジンとの共結晶の単結晶構造(ボールスティックモデル)。
【発明を実施するための形態】
【0035】
発明の詳細な説明
驚くべきことに、本発明者らは、スルフェントラゾンおよびメトリブジンの農薬組成物が、両方の活性物質が2つの活性物質の相互作用を含む前処理が可能であり、さらに界面活性剤および他の農薬賦形剤を使用して製剤化される場合に形成され得ることを見出した。このような前処理は、前記活性物質間の分子間相互作用を促進し、2つの活性物質の共結晶の形成をもたらす。そして、このような予め形成された共結晶は、界面活性剤および他の農薬賦形剤を使用して所望の生成物に製剤化することができる。さらに、前記農薬組成物が、スルフェントラゾンとトリアジノン除草剤との共結晶を含む液体組成物として製剤化される場合、液体組成物に関連する粒子成長の問題を被らないことが本発明の発明者らによって観察され、さらに、前記組成物が長期間の保存中に極めて安定なままであることに留意された。
【0036】
本発明の文脈において、「共結晶」という用語は、「同じ結晶格子内の2つ以上の分子から構成される結晶材料である固体」として定義される。共結晶はまた、同じ結晶格子内の規定された化学量論比の2つ以上の異なる分子から構成され、非イオン結合および非共有結合によって結合される結晶材料として定義される。
【0037】
したがって、一実施形態において、本発明は、スルフェントラゾンとトリアジノン除草剤との共結晶を含む農薬組成物を提供する。
【0038】
本発明の一実施形態においてにおいて、スルフェントラゾンとトリアジノン除草剤との共結晶を含む農薬組成物であって、10~90wt%のスルフェントラゾンと90~10wt%のトリアジノン除草剤とを含む農薬組成物が提供される。
【0039】
本発明の一実施形態において、農薬組成物のトリアジノン除草剤は、アメトリジオン、アミブジン、エチオジン、ヘキサジノン、イソメチオジン、メタミトロン、メトリブジンおよびトリフルジモキサジンからなる群から選択される。
【0040】
本発明の一実施形態において、トリアジノン除草剤はメタミトロンである。
【0041】
本発明の一実施形態において、トリアジノン除草剤はアミブジンである。
【0042】
本発明の好ましい一実施形態において、トリアジノン除草剤はメトリブジンである。
【0043】
本発明の一実施形態において、スルフェントラゾンとトリアジノン除草剤との共結晶を含む農薬組成物のスルフェントラゾンは、農薬組成物の総重量の約10w/w%~約90w/w%のスルフェントラゾンである。
【0044】
本発明の一実施形態において、スルフェントラゾンとトリアジノン除草剤との共結晶を含む農薬組成物のスルフェントラゾンは、農薬組成物の総重量の約20w/w%~約80w/w%のスルフェントラゾン、好ましくは約40w/w%~約60w/w%のスルフェントラゾンである。
【0045】
本発明の一実施形態において、スルフェントラゾンとトリアジノン除草剤との共結晶を含む農薬組成物のトリアジノン除草剤は、農薬組成物の総重量の約10w/w%~約90w/w%のトリアジノン除草剤である。
【0046】
本発明の一実施形態において、スルフェントラゾンとトリアジノン除草剤との共結晶を含む農薬組成物のトリアジノン除草剤は、農薬組成物の総重量の約20w/w%~約80w/w%のトリアジノン除草剤、好ましくは約40w/w%~約60w/w%のトリアジノン除草剤である。
【0047】
本発明の一局面によれば、スルフェントラゾンとトリアジノン除草剤との共結晶を含む液体農薬組成物を調製するためのプロセスであって、
a)スルフェントラゾンおよびトリアジノン除草剤を前処理して共結晶を形成する工程;
b)必要に応じて工程(a)の共結晶を農薬賦形剤と混合して混合物を得る工程;および
c)工程(b)の得られた混合物をさらに処理して、前記組成物を得る工程
を含む、プロセスが提供される。
【0048】
以降本明細書で使用される場合、「前処理」という用語は、スルフェントラゾンおよびトリアジノン除草剤が農薬組成物に組み込まれる前に共結晶を形成することを可能にするプロセスを指す。
【0049】
本発明の一実施形態において、前処理は、摩砕、粉砕またはスルフェントラゾンおよびトリアジノン除草剤の共結晶の形成を可能にするのに十分なエネルギーの適切な形態を提供することを含む。
【0050】
本発明の一実施形態において、前処理は、スルフェントラゾンとトリアジノン除草剤との混合物を加熱し、スルフェントラゾンとトリアジノン除草剤との共結晶の形成を可能にすることを含む。
【0051】
本発明の一実施形態において、前処理は、粉砕、溶融、摩砕または他の適切な手段によって、スルフェントラゾンとトリアジノン除草剤の混合物を非晶質化に供し、スルフェントラゾンとトリアジノン除草剤の共結晶の形成を可能にすることを含む。
【0052】
本発明の一実施形態において、共結晶を形成するのに十分な期間、スルフェントラゾンおよびトリアジノン除草剤の前処理が提供される。
【0053】
本発明の他の実施形態によれば、スルフェントラゾンとトリアジノン除草剤との共結晶を含む農薬組成物を調製するためのプロセスにおいて、共結晶と農薬賦形剤とを混合する順序は固定されておらず、処方者の好みに従って変化し得る。
【0054】
本発明の他の実施形態によれば、スルフェントラゾンとトリアジノン除草剤との共結晶を含む農薬組成物を調製するためのプロセスにおいて、工程(b)で得られた混合物は、共結晶と農薬賦形剤との混合物に剪断を加えることによって粒径を減少させられる。この目的に適した装置は、摩砕操作を提供する装置、例えば、ROSS HSMのような高剪断ミキサー、Ultra-Turrax装置、および溶解機、静的ミキサー、例えば混合ノズルを有するシステム、ビーズミル、振動ミル、攪拌機ビーズミル、コロイドミル、コーンミル、循環ミル(ピン粉砕システムを備えた攪拌機ボールミル)、ディスクミル、環状チャンバミル、ダブルコーンミル、スプロケット分散機またはホモジナイザー、および他のホモジナイザーである。
【0055】
本発明の他の実施形態によれば、スルフェントラゾンとトリアジノン除草剤との共結晶を含む農薬組成物を調製するためのプロセスにおいて、さらなる処理工程(c)を周囲温度条件で行うことができる。
【0056】
本発明の他の実施形態によれば、スルフェントラゾンとトリアジノン除草剤との共結晶を含む農薬組成物を調製するためのプロセスにおいて、工程(c)でのさらなる処理を、40℃以上、好ましくは60℃以上の温度を有する高温条件で行うことができる。
【0057】
本発明の他の実施形態によれば、スルフェントラゾンとトリアジノン除草剤との共結晶を含む農薬組成物を調製するためのプロセスにおいて、工程(c)でのさらなる処理を、40℃以下、好ましくは20℃以下の温度を有する低温条件で行うことができる。
【0058】
本発明の他の実施形態によれば、本発明の農薬組成物は、粒状組成物ならびに液体組成物として製剤化され得る。
【0059】
一実施形態において、スルフェントラゾンとトリアジノン除草剤との共結晶を含む粒状組成物を調製するためのプロセスが提供される。
【0060】
本発明の一実施形態において、スルフェントラゾンとトリアジノン除草剤との共結晶を含む粒状組成物は、
a)スルフェントラゾンおよびトリアジノン除草剤を前処理して共結晶を形成する工程と;
b)必要に応じて工程(a)の共結晶を農薬賦形剤と混合して混合物とする工程と;
c)任意に、粉砕および破砕;前記混合物をさらに造粒して粒状組成物を得る工程と
を含む、プロセスによって調製される。
【0061】
混合物を造粒する工程は特に限定されない。適切な造粒プロセスは、造粒技術に記載されている従来のプロセス、例えば噴霧乾燥、流動床造粒、凝集、パン造粒および押出造粒である。
【0062】
本発明の一実施形態において、農薬組成物の総重量の約10%~約40w/w%のスルフェントラゾンとメトリブジンとの共結晶、約1%~約20%の溶媒、約0.1%~約20%の非イオン性およびアニオン性分散剤、約0.1%~約10%の湿潤剤、約0.1%~約10%の消泡剤、約0.1%~約30%の増粘剤を含む農薬組成物が提供される。
【0063】
本発明の一実施形態において、農薬組成物の総重量の約10%~約40w/w%のスルフェントラゾンとメトリブジンとの共結晶、約1%~約20%のジオール、約0.1%~約20%のアクリルポリマー、約0.1%~約20%のアルカリ膨潤性ポリアクリレート、約0.1%~約10%のポリアルキレングリコールエーテル、約0.1%~約10%のシリコーン消泡剤、約0.1%~約30%の増粘剤を含む農薬組成物が提供される。
【0064】
本発明は、スルフェントラゾンとトリアジノン除草剤との共結晶を含む液体農薬組成物を調製するためのプロセスであって、
(a)スルフェントラゾンおよびトリアジノン除草剤への前処理を提供して共結晶を形成する工程と;
(b)必要に応じて水性条件中で工程(a)の共結晶を農薬賦形剤と混合して混合物を得る工程と;および
(c)工程(b)の得られた混合物をさらに処理して、前記組成物を得る工程と
を含む、プロセスに関する。
【0065】
本発明の一実施形態において、前処理は、摩砕、粉砕またはスルフェントラゾンおよびトリアジノン除草剤の共結晶の形成を可能にするのに十分なエネルギーの適切な形態を提供することを含む。
【0066】
本発明の一実施形態において、前処理は、水性条件においてスルフェントラゾンとトリアジノン除草剤との混合物を加熱し、スルフェントラゾンとトリアジノン除草剤との共結晶の形成を可能にすることを含む。
【0067】
本発明の一実施形態において、前処理は、水性条件において粉砕、溶融、摩砕または他の適切な手段によって、スルフェントラゾンとトリアジノン除草剤の混合物を非晶質化に供し、スルフェントラゾンとトリアジノン除草剤の共結晶の形成を可能にすることを含む。
【0068】
本発明の一実施形態では、工程b)の混合は水性条件下で行われる。
【0069】
本発明の一実施形態において、工程c)の処理は、水性条件下で行われて所望の生成物を得る。
【0070】
工程b)および工程c)を実施するための好ましい方法は、前述されている。
【0071】
本発明の一実施形態において、農薬組成物はスルフェントラゾンとメトリブジンとの共結晶を含む。
【0072】
本発明の一実施形態において、スルフェントラゾンとメトリブジンとの共結晶を含む農薬組成物であって、前記組成物は10~90wt%のスルフェントラゾンと90~10wt%のメトリブジンとを含む。
【0073】
本発明の一実施形態において、スルフェントラゾンとメトリブジンとの共結晶を含む農薬組成物のスルフェントラゾンは、農薬組成物の総重量の約20w/w%~約80w/w%のスルフェントラゾン、好ましくは約40w/w%~約60w/w%のスルフェントラゾンである。
【0074】
本発明の一実施形態において、スルフェントラゾンとメトリブジンとの共結晶を含む農薬組成物のメトリブジンは、農薬組成物の総重量の約20w/w%~約80w/w%のメトリブジン、好ましくは約40w/w%~約60w/w%のメトリブジンである。
【0075】
本発明の他の実施形態において、スルフェントラゾンとメトリブジンとの共結晶を含む農薬組成物であって、前記共結晶は、7.8°、11.8°、14.1°、17.8°、22.1°、23.4°および24.4°の2θ値(±0.2)で特徴的なXRD反射の少なくとも1つを示す。
【0076】
本発明の一実施形態において、農薬組成物の総重量の約10%~約40w/w%のスルフェントラゾンとメトリブジンとの共結晶、約1%~約20%の溶媒、約0.1%~約20%の非イオン性およびアニオン性分散剤、約0.1%~約10%の湿潤剤、約0.1%~約10%の消泡剤、約0.1%~約30%の増粘剤を含む農薬組成物であり、前記農薬組成物は懸濁濃縮物として製剤化される。
【0077】
本発明の一実施形態において、農薬組成物の総重量の約10%~約40w/w%のスルフェントラゾンとメトリブジンとの共結晶、約1%~約20%のジオール、約0.1%~約20%のアクリルポリマー、約0.1%~約20%のアルカリ膨潤性ポリアクリレート、約0.1%~約10%のポリアルキレングリコールエーテル、約0.1%~約10%のシリコーン消泡剤、約0.1%~約30%のキサンタンガムを含む農薬組成物であり、前記農薬組成物は懸濁濃縮物として提供される。
【0078】
本発明の他の実施形態において、スルフェントラゾンとメトリブジンとの共結晶を含む農薬組成物であって、前記共結晶は、7.8°、11.8°、14.1°、17.8°、22.1°、23.4°および24.4°の2θ値(±0.2)で特徴的なXRD反射の少なくとも1つを示す。
【0079】
本発明の一実施形態において、スルフェントラゾンとメトリブジンとの共結晶を含む農薬組成物であり、スルフェントラゾンとメトリブジンのモル比は1:9~9:1である。
【0080】
本発明の一実施形態において、スルフェントラゾンとメトリブジンとの共結晶を含む農薬組成物であり、スルフェントラゾンとメトリブジンのモル比は1:5~5:1である。
【0081】
本発明の一実施形態において、スルフェントラゾンとメトリブジンとの共結晶を含む農薬組成物であり、スルフェントラゾンとメトリブジンのモル比は一般的に2:1~1:2、好ましくは1.5:1~1:1.5、特に1:1である。
【0082】
本発明の一実施形態において、スルフェントラゾンとメトリブジンとの共結晶を含む農薬組成物であり、スルフェントラゾンとメトリブジンのモル比は1:9~9:1である。
【0083】
本発明の一実施形態において、スルフェントラゾンとメトリブジンとの共結晶を含む農薬組成物であり、スルフェントラゾンとメトリブジンのモル比は一般的に2:1~1:2、好ましくは1.5:1~1:1.5、特に1:1である。
【0084】
一局面において、本発明は、スルフェントラゾンと少なくとも1つのトリアジノン除草剤とを含む共結晶を提供する。
【0085】
本発明の一局面において、スルフェントラゾンとメトリブジンとの共結晶が提供される。
【0086】
一実施形態において、スルフェントラゾンおよびメトリブジンは、2:1~1:2のモル比で共結晶で存在する。
【0087】
本発明の他の実施形態において、スルフェントラゾンとメトリブジンとの共結晶であり、共結晶は、7.8°、11.8°、14.1°、17.8°、22.1°、23.4°および24.4°の2θ値(±0.2)で特徴的なXRD反射の少なくとも1つを示す。
【0088】
一実施形態において、共結晶は、以下の少なくとも1つを特徴とする:
i.回折角2θの値として7.8°、11.8°、14.1°、17.8°、22.1°、23.4°および24.4°(±0.2)に少なくとも1つのピークを含む粉末X線回折パターン、または
ii.107.3℃で開始し、110.5℃でピークに達する吸熱ピークを含むDSCサーモグラム、または
iii.a=22.2825(4)Å、b=10.5240(2)Å、c=11.4659(2)Å、α=90°、β=93.5058°(7)およびγ=90°の格子定数を有する単結晶X線回折。
【0089】
本発明の他の実施形態において、以下の方法:
i.水性条件下でスルフェントラゾンとトリアジノン除草剤とを混合し、続いてエネルギーを供給すること;
ii.溶液結晶化、
iii.乾式粉砕、
iv.溶媒滴粉砕技術、
v.溶融結晶化
のいずれかを使用することによって、スルフェントラゾンとメトリブジンとの共結晶を調製するためのプロセス。
【0090】
本発明の一実施形態において、スルフェントラゾンとメトリブジン除草剤との共結晶は、そのような共結晶を調製するために使用される当業者に公知の任意の従来のプロセスによって得ることができる。
【0091】
本発明は、スルフェントラゾンとトリアジノン除草剤との共結晶の調製のためのプロセスをさらに提供する。
【0092】
一実施形態において、前記共結晶が、溶液結晶化または粉砕または加熱または溶媒滴粉砕または溶融結晶化または水性条件下でのスルフェントラゾンとトリアジノン除草剤との混合によって得られる、スルフェントラゾンとトリアジノン除草剤との共結晶を調製するためのプロセスが提供される。
【0093】
本発明の一実施形態において、スルフェントラゾンとメトリブジンとを混合することによってスルフェントラゾンとメトリブジンとの共結晶を調製するためのプロセスは、スルフェントラゾンとメトリブジンとを水中に懸濁させた後、スルフェントラゾンとメトリブジンとの間の分子間相互作用を促進するのに十分なエネルギーを供給することを含む。
【0094】
本発明の一実施形態において、スルフェントラゾンとメトリブジンとの共結晶を調製するためのプロセスは、スルフェントラゾンとメトリブジンとを水性条件下で混合し、続いてエネルギーを供給することを含む。
【0095】
本発明の一実施形態において、スルフェントラゾンとメトリブジンとの共結晶を調製するためのプロセスは、有機溶媒、水、または水と有機溶媒との混合物を使用してスルフェントラゾンとトリアジノン除草剤との溶液を調製し、貧溶媒で研和または沈殿させて、スルフェントラゾンとトリアジノン除草剤との前記共結晶を得ることを含む。
【0096】
溶媒は、脂肪族アルコール、ケトン、エステル、エーテル、極性プロトン性溶媒、極性非プロトン性溶媒、ハロゲン化溶媒、脂肪族炭化水素または芳香族炭化水素から選択され、前記貧溶媒は脂肪族または芳香族炭化水素溶媒から選択される。
【0097】
一実施形態において、スルフェントラゾンとメトリブジンとの共結晶を調製するためのプロセスは、スルフェントラゾンとトリアジノン除草剤との混合物を加熱して溶融させ、スルフェントラゾンとトリアジノン除草剤との前記共結晶を得ることを含む。
【0098】
本発明の一実施形態において、溶液結晶化によってスルフェントラゾンとメトリブジンとの共結晶を調製するためのプロセスは、スルフェントラゾンとメトリブジンを適切な溶媒に完全に溶解することを含み、冷却または蒸発または沈殿化によってさらに共結晶化が誘導される。
【0099】
一実施形態において、溶媒は、脂肪族アルコール、ケトン、エステル、エーテル、極性プロトン性溶媒、極性非プロトン性溶媒、ハロゲン化溶媒、脂肪族炭化水素または芳香族炭化水素から選択され得る。
【0100】
一実施形態において、溶媒は、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、アセトン、ジクロロメタン、ジクロロエタン、ジクロロプロパン、トリクロロエタン、クロロホルム、および酢酸エチルから選択し得る。
【0101】
本発明の一実施形態において、冷却によって誘導される共結晶化は、高温でスルフェントラゾンおよびメトリブジンの飽和溶液を別々に調製することを含む。その後、同じ温度で両方の溶液を合わせ、0℃~20℃、好ましくは3℃~8℃(例えば5℃)に冷却する。そのように形成された共結晶は、従来の技術(例えば濾過)によって、得られた懸濁液から分離することができる。
【0102】
本発明の一実施形態において、蒸発によって誘発される共結晶化は、一般的に使用される蒸発技術(例えば、加熱または減圧)を使用することによる溶媒の部分的または完全な除去を含む。
【0103】
本発明の一実施形態において、沈殿によって誘導される共結晶化は、適切な溶媒中でのスルフェントラゾンおよびメトリブジンの完全な溶解を含む。結晶化は、溶媒の添加によって溶質の溶解度を低下させることによって誘導され、スルフェントラゾンの溶解度およびメトリブジンの溶解度は、室温では好ましくは10g/l未満、特に2g/l未満である(本明細書では以下「貧溶媒」と呼ぶ)。好都合な適切な貧溶媒は、非極性溶媒、例えば、n-ヘキサン、n-ヘプタン、ジエチルエーテル、石油エーテル、1,4-ジオキサン、シクロヘキサノン、トルエンまたはキシレンである。
【0104】
本発明の一実施形態において、乾式粉砕によってスルフェントラゾンとメトリブジンとの共結晶を調製するためのプロセスは、スルフェントラゾンとメトリブジンとを組み合わせ、続いて剪断力を加えることを含む。
【0105】
本発明の一実施形態において、剪断力を加えることによってスルフェントラゾンとメトリブジンとの共結晶を調製するための乾式粉砕プロセスは、好ましくは少なくとも15℃の温度、しばしば少なくとも20℃の温度、好ましくは少なくとも30℃、特に少なくとも35℃、例えば15℃~80℃の温度で行われる。
【0106】
本発明の一実施形態において、溶媒滴粉砕技術によってスルフェントラゾンとメトリブジンとの共結晶を調製するためのプロセスが提供される。
【0107】
本発明の一実施形態において、溶媒滴粉砕技術によってスルフェントラゾンとメトリブジンとの共結晶を調製するためのプロセスは、有機溶媒または水と有機溶媒との混合物を含み、スルフェントラゾンおよびメトリブジンは同等の溶解度を有する。
【0108】
群1の有機溶媒およびそれらの水との混合物がより好ましい。水との混合物において、有機溶媒と水の相対量は、200:1から1:200(v/v)、特に1:5から1:100(v/v)まで変動し得る。
【0109】
適切な溶媒は、上で定義した極性有機溶媒である。
【0110】
単独でまたは水と混合して使用するのに特に適した有機溶媒は、上記のアルコール(C-C-アルカノール、例えばメタノール、エタノール、n-プロパノールまたはイソプロパノール)である。
【0111】
溶媒滴粉砕プロセスは、スルフェントラゾンとメトリブジンとの混合物に溶媒を滴下して注ぎ、剪断力を(例えばローターステーターミルを用いて)加えることによって簡単に行うことができる。
【0112】
溶媒液滴粉砕プロセスは、通常、少なくとも5℃、好ましくは少なくとも10℃、特に少なくとも20℃、例えば5~80℃、好ましくは10~55℃、特に20~40℃の温度で行われる。
【0113】
溶媒滴粉砕プロセスによる共結晶の形成に必要な時間は、温度、溶媒の種類に依存し、一般的に1時間である。いずれの場合も、1週間後に完全な変換が達成される;しかしながら、完全な変換は、通常、24時間以下を必要とする。
【0114】
本発明の一実施形態において、溶融結晶化によってスルフェントラゾンとメトリブジンとの共結晶を調製するためのプロセスは、200℃に維持されたパラフィン油浴上で磁器皿中でスルフェントラゾンとメトリブジンの混合物を加熱することを含む。さらに、水浴を使用して90℃で25mlの水を含む容器内で溶融塊をインキュベートする。このようにして得られた共結晶を室温で一晩乾燥させ、その特性評価のためにさらに分析する。
【0115】
本発明の一実施形態において、水性条件でスルフェントラゾンとメトリブジンとを混合し、続いてエネルギーを供給することによってスルフェントラゾンとメトリブジンとの共結晶を調製するためのプロセスは、任意に他の農薬賦形剤の存在下で、水性条件でスルフェントラゾンとメトリブジンとの混合物を摩砕し、水性条件での相互作用による共結晶形成を可能にすることを含む。
【0116】
本発明の一実施形態において、スルフェントラゾンとメトリブジンとの共結晶を含む農薬組成物の調製するためのプロセスであって、
a)スルフェントラゾンおよびメトリブジンを前処理して共結晶を形成する工程と;
b)必要に応じて工程(a)の共結晶を農薬賦形剤と混合して混合物を得る工程と;および
c)工程(b)の得られた混合物をさらに処理して、前記組成物を得る工程と
を含む、プロセスに関する。
【0117】
本発明の一実施形態において、前処理は、摩砕、粉砕またはスルフェントラゾンおよびメトリブジンの共結晶の形成を可能にするのに十分なエネルギーの適切な形態を提供することを含む。
【0118】
本発明の一実施形態において、前処理は、スルフェントラゾンとメトリブジンとの混合物を加熱し、スルフェントラゾンとトリアジノン除草剤との共結晶の形成を可能にすることを含む。
【0119】
本発明の一実施形態において、前処理は、粉砕、溶融、摩砕または他の適切な手段によって、スルフェントラゾンとメトリブジンの混合物を非晶質化に供し、スルフェントラゾンとトリアジノン除草剤の共結晶の形成を可能にすることを含む。
【0120】
本発明の一実施形態ニオイテ、次いで、工程(b)でこのように形成された共結晶を適切な農薬賦形剤と混合して混合物を得、さらに処理して適切な形態の農薬組成物を得ることが可能になる。
【0121】
工程b)および工程c)を実施するための好ましい方法は、前述されている。
【0122】
一実施形態において、スルフェントラゾンとトリアジノン除草剤との共結晶を含む農薬組成物を調製するためのプロセスであって:
a)スルフェントラゾンおよびトリアジノン除草剤を前処理して共結晶を形成する工程と;
b)工程(a)の共結晶を農薬的に許容され得る賦形剤と混合して前記組成物を得る工程と
を含む、プロセスが提供される。
【0123】
本発明の他の実施形態によれば、農薬組成物を調製するためのプロセスであって、
a)混合物を加熱、続いて室温に冷却することによってスルフェントラゾンおよびメトリブジンを前処理して共結晶を得る工程と;
b)水の存在下で工程(a)の共結晶を農薬賦形剤と混合して均一な農薬組成物を得る工程と
を含む、プロセスが提供される。
【0124】
典型的には、農薬組成物を調製するためのプロセスであって、
a)混合物を約70~80℃の範囲の温度で1時間加熱し、続いて室温に冷却することによってスルフェントラゾンおよびメトリブジンを前処理して共結晶を得る工程と;
b)高剪断下で水の存在下で工程(a)の共結晶を農薬賦形剤と混合し、1つ以上の分散剤および/または湿潤剤を添加してスラリーを得る工程と、
c)任意に、摩砕温度を25℃以上に維持することによって、仕様通りの粒径、好ましくは1以下のd10、4以下のd50、10以下のd90および35μm以下のd100を達成するようにスラリーを粉砕する工程と、
d)スラリーを約1時間混合して、均一な農薬組成物を得る工程と
を含む、プロセスが提供される。
【0125】
本発明の他の実施形態によれば、農薬組成物を調製するためのプロセスであって、
a)農薬的に適した賦形剤の水性混合物を調製して均質な溶液を得る工程と、
b)工程(a)の均質な溶液にメトリブジンおよびスルフェントラゾンを添加してスラリーを得る工程と;
c)任意にスラリーを摩砕する工程と、
d)工程(b)または(c)のスラリーを加熱し、室温に冷却する工程と、
e)任意に、他の農薬賦形剤を工程(d)のスラリーに加え、混合して均質な農薬組成物を得る工程と
を含む、プロセスが提供される。
【0126】
本発明の一実施形態によれば、農薬組成物を調製するためのプロセスであって、
a)農薬学的に適切な賦形剤、好ましくはアニオン性および非イオン性分散剤の水溶液を調製し、高剪断下でミキサーを用いて均質な溶液を得る工程と、
b)工程(a)の均質な溶液にメトリブジンおよびスルフェントラゾンを添加してスラリーを得る工程と;
c)任意に、1以下のd10、4以下のd50、10以下のd90および35μm以下のd100の仕様通りの粒径を達成するようにスラリーを粉砕することおよび摩砕温度を25℃以上に維持する工程と;
d)工程(b)または(c)のスラリーを70~80℃の温度範囲で加熱し、約1時間混合し、室温に冷却する工程と;
e)任意に、他の農薬賦形剤を工程(b)または(d)のスラリーに加え、混合して均質な農薬組成物を得る工程と
を含む、プロセスが提供される。
【0127】
本プロセスは、任意に、工程(c)に続いて、工程(d)の後に、工程(c)の粒径仕様を達成する工程を含む。
【0128】
工程(e)は、容器にProxel GXLおよびRhodopol23を加え、30分間混合し、水を添加し、1時間混合を続けることによって増粘剤(2%溶液)ゲルを調製することを含む。
【0129】
本発明の一実施形態において、スルフェントラゾンとメトリブジンとの共結晶を含む農薬組成物を調製するためのプロセスにおける工程は固定されていなくてもよく、本発明による農薬組成物を達成するための任意の順序であり得る。
【0130】
本発明の一実施形態において、本発明の農薬組成物は固体または液体の形態であり得る。
【0131】
好ましい実施形態によれば、本発明の農薬組成物は液体製剤である。
【0132】
本発明の実施形態によれば、液体農薬組成物は、懸濁濃縮物(SC)、乳剤濃縮物(EW)、油性懸濁濃縮物(OD)および/またはサスポエマルジョン(SE)として製剤化され得る。
【0133】
本発明の好ましい実施形態によれば、液体農薬組成物は懸濁濃縮物(SC)として製剤化される。
【0134】
本発明は、スルフェントラゾンとメトリブジンとの共結晶を含む液体農薬組成物を調製するためのプロセスであって、
(a)スルフェントラゾンおよびメトリブジンを前処理して共結晶を形成する工程と;
(b)必要に応じて水性条件中で工程(a)の共結晶を農薬賦形剤と混合して混合物を得る工程と;および
(c)工程(b)の得られた混合物をさらに処理して、前記組成物を得る工程と
を含む、プロセスに関する。
【0135】
本発明の一実施形態において、スルフェントラゾンとメトリブジンとの共結晶を含む液体農薬組成物を調製するためのプロセスにおける工程は固定されていなくてもよく、本発明による液体農薬組成物を達成するための任意の順序であり得る。
【0136】
本発明の他の実施形態では、液体農薬組成物の共結晶は、「前処理」によって得られ、これは、スルフェントラゾンおよびトリアジノン除草剤が、液体農薬組成物中に組み込まれる前に共結晶を形成することを可能にするプロセスを意味する。
【0137】
本発明の一実施形態において、スルフェントラゾンとメトリブジンとの前処理は、一緒にして、摩砕、粉砕または加熱またはスルフェントラゾンおよびメトリブジンの共結晶の形成を可能にするのに十分なエネルギーの適切な形態を提供することを含む。
【0138】
一実施形態において、農薬賦形剤のスラリーを最初に調製し、摩砕し、次いで、スルフェントラゾンおよびメトリブジンを高温(54℃~60℃)で添加し、農薬賦形剤のスラリーと共に摩砕した。次いで、増粘剤を添加して懸濁液濃縮物を作製することによってさらなる処理を行った。
【0139】
他の実施形態において、農薬賦形剤のスラリーを最初に調製し、次いで、スルフェントラゾンおよびメトリブジンを高温(54℃~60℃)で添加し、次いで農薬賦形剤のスラリーと共に摩砕した。増粘剤を添加して懸濁液濃縮物を作製することによってさらなる処理を行った。
【0140】
他の実施形態において、スルフェントラゾンおよびメトリブジンを混合し、粉砕し、次いで、熱(125℃~140℃)を提供することによって溶融させて共結晶を得る。次いで、共結晶を冷却し、摩砕条件下で粉砕する。次いで、農薬賦形剤の別個に調製されたスラリーを混合物に添加し、再び摩砕に使用する。最後に、増粘剤を添加して懸濁液濃縮物を作製することによってさらなる処理を行う。
【0141】
他の実施形態において、スルフェントラゾンおよびメトリブジンを混合し、粉砕して混合物を得る。混合物を動的に加熱(54℃~70℃)し、次いで、農薬賦形剤の別個に調製されたスラリーを混合物に添加し、再び摩砕に使用する。最後に、増粘剤を添加して懸濁液濃縮物を作製することによってさらなる処理を行う。
【0142】
本発明は、
(a)スルフェントラゾンとトリアジノン除草剤との共結晶;
(b)アクリレートポリマー;および
(c)グリセロール
を含む液体農薬組成物を提供する。
【0143】
本発明の一実施形態によれば、液体農薬組成物はアクリレートポリマーを含む。
【0144】
本発明の一実施形態によれば、アクリレートポリマーは、メチルアクリレート、メタクリレート、エチルアクリレート、2-クロロエチルビニルエーテル、2-エチルヘキシルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレートおよびトリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA)のポリマーからなる群から選択される。アクリルポリマーとしては、限定されないが、変性スチレン/無水マレイン酸コポリマー(Envi-Pol 871)、PAPI 27ポリマーMDI、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリレート、ポリアクリレート塩、例えばポリアクリル酸ナトリウム、ポリ(ビニルアセテート)(PVAc)、およびポリアクリルアミドが挙げられる。
【0145】
本発明の一実施形態において、液体農薬組成物はさらに尿素を含み得る
【0146】
本発明の一実施形態によれば、液体農薬組成物は、液体農薬組成物の総重量の約0.1w/w%~約40w/w%、好ましくは約0.1w/w%~約30w/w%のアクリレートポリマーを含む。
【0147】
本発明の好ましい実施形態によれば、液体農薬組成物は、液体農薬組成物の総重量の約1w/w%~約30w/w%、好ましくは約0.1w/w%~約30w/w%のグリセロールを含む。
【0148】
本発明の一実施形態によれば、液体農薬組成物は水を含む。
【0149】
本発明の一実施形態によれば、液体農薬組成物は、液体農薬組成物の総重量の約0.1w/w%~約99w/w%、好ましくは約10w/w%~約70w/w%の水を含む。
【0150】
本発明の一実施形態において、液体農薬組成物は、1つ以上のアニオン性および非イオン性界面活性剤、不凍液剤、湿潤剤、充填剤、界面活性剤、固化防止剤、pH調整剤、防腐剤、殺生物剤、消泡剤、着色剤および他の製剤は助剤から選択される農薬賦形剤をさらに含み得る。
【0151】
適切なアニオン性界面活性剤としては、ポリアクリレート、アルキルベンゼンスルホネート(例:TERWET 1004)、例えばドデシルベンゼンスルホネート、例えばカルシウムドデシルベンゼンスルホネート、エトキシ化および/またはプロポキシ化ジ-またはトリ-スチリルフェノールホスフェート、エトキシ化および/またはプロポキシ化ジ-またはトリ-スチリルフェノールスルフェート、フェニルスルホネート、アルキナフタレンスルホネート、エトキシ化および/またはプロポキシ化アルコールホスフェートエステル、エトキシ化および/またはプロポキシ化アルキルアリールホスフェートエステル、タウレート、スルホサクシネートおよびポリカルボキシレート、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウムホルマリン縮合物または変性スチレン-無水マレイン酸コポリマーが挙げられる。市販のアルキルナフタレンスルホン酸ナトリウムホルマリン縮合物としては、例えば、Morwet D425、TERSPERSE 2020、Agrosurf WG-2300等が挙げられる。市販の変性スチレン-無水マレイン酸コポリマーの例はTERSPERSE 2612である。
【0152】
適切な非イオン性界面活性剤としては、アルコキシル化界面活性剤およびブロックコポリマー界面活性剤が挙げられる。本発明のための有用なアルコキシル化界面活性剤の例としては、ヒマシ油エトキシレート、トリデシルアルコールエトキシレート、ノニルフェノールエトキシレート、オクチルフェノールエトキシレート、トリストリルフェノールエトキシレート、ホスフェートエステルエトキシレート、タローアミンエトキシレート、ココアアミンエトキシレートおよびオレイルアミンエトキシレートが挙げられる。
【0153】
液体農薬組成物に添加することができる適切な凍結防止剤は、液体ポリオール、例えばエチレングリコールおよびプロピレングリコールである。
【0154】
適切なpH調整剤は、クエン酸またはリン酸であり得る。
【0155】
本発明の液体農薬組成物に添加することができる湿潤剤としては、ポリアリールアルコキシル化リン酸エステルおよびそれらのカリウム塩(例えば、Soprophor(登録商標)FLK、Stepfac TSP PE-K)が挙げられるが、これらに限定されない。他の適切な湿潤剤としては、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム(例えば、Geropon(登録商標)SDS、Aerosol(登録商標)OT)およびエトキシル化アルコール(例えば、トリデース-6;Rhodasurf(登録商標)BC610;Tersperse(登録商標)4894)が挙げられる。
【0156】
任意に、約0.1wt%~約5.0wt%の消泡剤または消泡剤を使用して、本出願の懸濁液濃縮物組成物を製造する間に生成される不要な泡を停止する。好ましい消泡剤は、シリコーン系化合物、アルコール、グリコールエーテル、ミネラルスピリット、アセチレンジオール、ポリシロキサン、オルガノシロキサン、シロキサングリコール、二酸化ケイ素とオルガノシロキサンポリマーとの反応生成物、ポリジメチルシロキサンまたはポリアルキレングリコール単独または組み合わせからなる群から選択される。適切な消泡剤としては、AGNIQUE DFM 111S;SAG-10;SAG-1000AP;SAG-1529;SAG-1538;SAG-1571;SAG-1572;SAG-1575;SAG-2001;SAG-220;SAG-290;SAG-30;SAG-30E;SAG-330;SAG-47;SAG-5440;SAG-7133およびSAG-770が挙げられる。
【0157】
キサンタンガム基由来のアニオン性ヘテロ多糖に基づく増粘剤の例は、とりわけ、Rhodopol23(登録商標)、Rhodopol G(登録商標)、Rhodopol50 MD(登録商標)、Rhodicare T(登録商標)、Kelzan(登録商標)、Kelzan S(登録商標)およびSatiaxane CX91(登録商標)である。
【0158】
使用される防腐剤は、ベンゾイソチアゾリノン(Proxel GXL)またはフェノール、ブロノポール(Bioban BP 30)としても知られる、2-ブロモ-2-ニトロプロパン-1,3-ジオール、5-クロロ-2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オンおよび2メチル-4-イソチアゾリン-3-オン(Kathon CG/ICP)、グルタルアルデヒド(Ucarcide50)、クロロメチルイソチアゾリノン(CMIT)/メチルイソチアゾリノン(MIT)(Isocil Ultra 1.5)、2.2-ジブロモ-3-ニトリロプロピオアミド(Reputain20)、ナタマイシン&ニシン、ブロノポール/CMIT/MIT(Mergal 721K3)であり得る。
【0159】
好適な着色剤(例えば、赤、青、緑)は、好ましくは、水に難溶性の顔料および水溶性の染料である。例えば、無機系着色剤(例えば、酸化鉄、酸化チタンおよびヘキサシアノ鉄酸鉄)および有機系着色剤(例えば、アリザリン、アゾおよびフタロシアニン着色剤)が挙げられる。
【0160】
本発明の一実施形態によれば、本発明の組成物は、スルフェントラゾンとメトリブジンとの共結晶と、前記共結晶の2つの成分以外の1つ以上の駆除剤とを含む。
【0161】
駆除剤は、除草剤、殺真菌剤、殺虫剤、殺線虫剤、殺ダニ剤、植物成長調節剤および毒性緩和剤から選択され得る。
【0162】
好ましくは、駆除剤は、イソオキサゾリジノン系除草剤、尿素系除草剤、トリアジン除草剤、ヒドロキシベンゾニトリル除草剤、チオカルバメート系除草剤、ピリダジン除草剤、クロロアセトアニリド除草剤;ベンゾチアゾール除草剤;カルバニレート除草剤、シクロヘキセンオキシム除草剤;ピコリン酸除草剤;ピリジン除草剤;キノリンカルボン酸除草剤;クロロトリアジン除草剤、アリールオキシフェノキシプロピオン除草剤、オキサジアゾロン除草剤、フェニル尿素除草剤、スルホアニリド除草剤、トリアゾロピリミジン除草剤、アミド除草剤、ピリダジン除草剤、ジニトロアニリン除草剤またはそれらの組合せから選択される除草剤である。
【0163】
好ましくは、駆除剤は、アミド殺菌剤、アシルアミノ酸殺菌剤、アニリド殺菌剤、ベンズアミド殺菌剤、スルホンアミド殺菌剤、ストロビルリン殺菌剤、芳香族殺菌剤、ベンズイミダゾール殺菌剤、カルバメート殺菌剤、カルバニレート殺菌剤、コナゾール殺菌剤(イミダゾールトリアゾール)、銅殺菌剤、ジチオカルバメート殺菌剤、イミダゾール殺菌剤、有機リン殺菌剤、オキサゾール殺菌剤、ピラゾール殺菌剤、ピリジン殺菌剤またはそれらの組み合わせから選択される殺菌剤である。
【0164】
好ましくは、殺虫剤は、砒素殺虫剤、植物殺虫剤、カルバメート殺虫剤、ベンゾフラニルメチルカルバメート殺虫剤、ジメチルカルバメート殺虫剤、殺虫剤、ジニトロフェノール殺虫剤、フッ系殺虫剤、ホルムアミジン殺虫剤、燻蒸殺虫剤、無機殺虫剤、昆虫成長調節剤、ベンゾイルフェニル尿素キチン合成阻害剤、大環状ラクトン殺虫剤、ネオニコチノイド殺虫剤、ネレイストキシンアナログ殺虫剤、有機塩素殺虫剤、有機リン殺虫剤、有機チオリン酸殺虫剤、複素環式有機チオリン酸殺虫剤、フェニル有機チオリン酸系殺虫剤、ホスホン酸殺虫剤、ホスホノチオエート殺虫剤、ホスホルアミデート殺虫剤、ホスホルアミドチオアミド殺虫剤、オキサジアジン殺虫剤、オキサジアゾロン殺虫剤、フタルイミド殺虫剤、物理殺虫剤、ピラゾール殺虫剤、ピレスロイド殺虫剤、ピレスロイドエーテル殺虫剤、ピリミジナミン殺虫剤、ピロール殺虫剤、四級アンモニウム殺虫剤、スルホキシイミン殺虫剤、テトラミン酸殺虫剤、テトロン酸殺虫剤、チアゾール殺虫剤、チアゾリジン殺虫剤、およびチオ尿素系殺虫剤から選択される。
【0165】
好ましくは、殺線虫剤は、アバメクチン、カルバクロール、ベノミル、カルボフラン、カルボスルファン、クロエトカルブ、アラニカルブ、アルジカルブ、アルドキシカルブ、オキサミル、チルペート、二硫化炭素、シアノゲン、1,2-ジクロロプロパン、1,3-ジクロロプロペン、ジメチルジスルフィド、臭化メチル、ヨウ化メチル、テトラチオカーボネートナトリウム、ジアミダホス、フェナミホス、フォスチエタン、ホスファミドン、カズサホス、クロルピリホス、ジクロフェンチオン、ジメトエート、エトプロホス、フェンスルホチオン、ホスチアゼート、ヘテロホス、イサゾホス、フォレート、ホスホカルブ、テルブホス、チオナジン、トリアゾホス、イミカホス、メカルホン、アセトプロール、ベンクロチアズ、クロロピクリン、ダゾメット、DBCP、DCIP、フルアザインドリジン、フルエンスルホン、フルフラール、メタム、メチルイソチオシアネート、チオキサフェン、キシレノールから選択される。
【0166】
好ましくは、毒性緩和剤は、ベノキサコール、BPCMS、クロキントセット、シアノメトリニル、シプロスルファミド、ジクロルミド、ジシクロノン、ジエトラート、フェンクロラゾール、フェンクロリム、フルラゾール、フルキソフェニム、フリラゾール、イソキサジフェン、ジエカオワン、ジエカオキシ、メフェンピル、メフェネート、メトカミフェン、ナフタル酸無水物およびオキサベトリニルから選択される。
【0167】
本発明の一実施形態において、液体農薬組成物は、農薬組成物の総重量の約10w/w%~約40w/w%のスルフェントラゾンとメトリブジンの共結晶、約1%~約20%のアクリル性ポリマーおよび約1%~約20%のグリセロールを含む。
【0168】
本発明の一実施形態において、液体農薬組成物は、農薬組成物の総重量の約10w/w%~約40w/w%のスルフェントラゾンとメトリブジンの共結晶、約1%~約20%のアクリル性ポリマーおよび約1%~約20%のグリセロールを含み、前記農薬組成物は懸濁濃縮物として製剤化される。
【0169】
本発明の実施形態では、液体農薬組成物の総重量の約10w/w%~約40w/w%のスルフェントラゾンとメトリブジンとの共結晶、約1w/w%~約20w/w%のアルカリ膨潤性ポリアクリレート、約0.1w/w%~約30%のグリセロールおよび約10w/w%~約30%の水を含む、液体農薬組成物であり、液体農薬組成物は懸濁濃縮物として製剤化される。
【0170】
本発明による組成物はまた、活性成分をこれらの活性成分の製剤化に適した補助剤とタンク混合することによって調製することができ、または代替的に、噴霧前に混合され得る活性成分および他の成分を含有する部品のキットとして販売され得る。
【0171】
本発明の他の局面によれば、有効量のスルフェントラゾンとトリアジノン除草剤との共結晶を含む組成物を植物またはその生息地、植物種子または土壌に適用することを含む、雑草を防除する方法が提供される。
【0172】
本発明の他の局面によれば、有効量のスルフェントラゾンとメトリブジンとの共結晶を含む組成物を植物またはその生息地、植物種子または土壌に適用することを含む、雑草を防除する方法が提供される。
【0173】
本発明の除草剤組成物は、トウモロコシ、イネ、コムギ、オオムギ、ライムギ、エンバク、ソルガム、ワタ、ダイズ、ピーナッツ、ソバ、ビート、ナタネ、ヒマワリ、サトウキビ、タバコ等の作物;野菜:ナス、トマト、ピメント、トウガラシ、ジャガイモ等のナス科野菜、キュウリ、カボチャ、ズッキーニ、スイカ、メロン、カボチャ等のウリ科野菜、ダイコン、カブ、セイヨウワサビ、コヒラビ、ハクサイ、キャベツ、カラシ、ブロッコリー等のアブラナ科野菜、ゴボウ、春菊、チョウセンアザミ、チョウセンアザミ、レタス等の星科野菜、ネギ、タマネギ、ニンニク、アスパラガス等のユリ科野菜、ニンジン、パセリ、セロリ、パラニップ等のアミ科野菜、ホウレンソウ、チャード等の葉物野菜、エゴマ、ミント、バジル等の葉物野菜、イチゴ、サツマイモ等、ヤマノイモ(Dioscorea japonica)、コロカシア等、花、観葉植物、芝草、果実類:リンゴ、ナシ、マルメロ等の仁果類、モモ、プラム、ネクタリン、プルヌース、サクランボ、アンズ、プルーン等の核果類、オレンジ、レモン、ライム、グレープフルーツ等の柑橘類、クリ、クルミ、ヘーゼルナッツ、アーモンド、ピスタチオ、カシューナッツ、マカダミアナッツ等のナッツ、ブルーベリー、クランベリー、ブラックベリー、ラズベリー等の液果類、ブドウ、カキ、オリーブ、スモモ、バナナ、アブラヤシ、コーヒー、ナツメヤシ、コヤシ等、果樹以外の樹木;チャ、クワ、花木、トネリコ、カバノキ、ハナミズキ、ユーカリ、イチョウ、ライラック、カエデ、ケルカス、ポプラ、セイヨウハナズオウ、フウ、プラタナス、ケヤキ、クロベ、モミノキ、ツガ、ネズ、マツ、トウヒ、およびイチゴジュ等の樹木の雑草を標的とするために使用され得る。
【0174】
したがって、他の局面において、本発明は、特定の場所で雑草を防除する方法であって、その場所に対するスルフェントラゾンおよびメトリブジンの共結晶を含む方法を提供する。
【0175】
標的雑草は、下記から選択し得る。
イラクサ科(Urticaceae)雑草:ヒメイラクサ(Urtica urens,)、タデ科雑草:ソバカズラ(Polygonum convolvulus)、サナエタデ(Polygonum lapathifolium)、アメリカサナエタデ(Polygonum pensylvanicum)、ハルタデ(Polygonum persicaria)、イヌタデ(Polygonum longisetum)、ミチヤナギ(Polygonum aviculare)、ハイミチヤナギ(Polygonum arenastrum)、イタドリ(Polygonum cuspidatum)、ギシギシ(Rumex japonicus)、ナガバギシギシ(Rumex crispus)、エゾノギシギシ(Rumex obtusifolius)、スイバ(Rumex acetosa);
スベリヒユ科雑草:スベリヒユ(Portulaca oleracea);
ナデシコ科雑草:コハコベ(Stellaria media)、オオミミナグサ(Cerastium holostoides)、オランダミミナグサ(Cerastium glomeratum)、オオツメクサ(Spergula arvensis)、マンテマ(Silene gallica)
ザクロソウ科雑草:クルマバザクロソウ(Mollugo verticillata);
アカザ科雑草:シロザ(Chenopodium album)、アリタソウ(Chenopodium ambrosioides)、ホウキギ(Kochia scoparia)、ミルナ(Salsola kali)、ハマアカザ属;
ヒユ科雑草:アマランサス・レトロフレクサス(Amaranthus retroflexus)、アマランサス・ビリディス(Amaranthus viridis)、アマランサス・リビドゥス(Amaranthus lividus)、アマランサス・スピノサス(Amaranthus spinosus)、アマランサス・ハイブリダス(Amaranthus hybridus)、アマランサス・パルメリ(Amaranthus palmeri)、アマランサス・ルディス(Amaranthus rudis)、アマランサス・パツルス(Amaranthus patulus)、アマランサス・ツベルキュラトス(Amaranthus tuberculatos)、アマランサス・ビリトイデス(Amaranthus blitoides)、アマランサス・デフレクサス(Amaranthus deflexus)、アマランサス・キテンシス(Amaranthus quitensis)、アルテルナンセラ・フィロキセロイデス(Alternanthera sessilis)、アルテルナンセラ・セシリス(Alternanthera sessilis)、アルテルナンセラ・タネラ(Alternanthera tenella);
ケシ科雑草:ヒナゲシ(Papaver rhoeas)、アザミゲシ(Argemone Mexicana);
アブラナ科雑草:ラファヌス・ラファニストロム(Raphanus raphanistrum)、ラファヌス・サティバス(Raphanus sativus)、シナピス・アルベンシス(Sinapis arvensis)、カプセラ・ブルサ(Capsella bursa-pastoris)、ブラッシカ・ジャンセア(Brassica juncea)、ブラッシカ・カンペストリス(Brassica campestris)、デスクレイニア・ピンナタ(Descurainia pinnata)、ロリッパ(Rorippa islandica)、ロリッパ(Rorippa sylvestris)、トラスピ・アルベンス(Thlaspi arvense)、ヤグラム・ルゴスム(Myagrum rugosum)、レピジウム・ビルギニカム(Leidium virginicum)、コロノプス・ディディムス(Coronopus didymus);
【0176】
アゼガヤ雑草:ジネブラ・アメリカーナ(Dinebra Americana)、ジネブラ・アクアティック(Dinebra aquatic)、ジネブラ・アリスチドイド(Dinebra aristidoides),ジネブラ・ブロモイデス(Dinebra bromoides)、ジネブラ・カリシナ(Dinebra calycina)、ジネブラ・カウダータ(Dinebra caudata)、ジネブラ・チネンシス(Dinebra chinensis)、ジネブラ・クロリド(Dinebra chloride)、ジネブラ・コンドロシオイド(Dinebra chondrosioides)、ジネブラ・コエルルセン(Dinebra coerulescens)、ジネブラ・クリスタータ(Dinebra cristata)、ジネブラ・クルチペンデュラ(Dinebra curtipendula)、ジネブラ・デシペン(Dinebra decipiens)、ジネブラ・ジバリケート(Dinebra divaricate)、ジネブラ・デュラ(Dinebra dura)、ジネブラ・ギネンシス(Dinebra guineensis)、ジネブラ・ヒルスート(Dinebra hirsute)、ジネブラ・ヒルタ(Dinebra hirta)、ジネブラ・ジャンシフォリア(Dinebra juncifolia)、ジネブラ・リグラータ(Dinebra ligulata)、ジネブラ・リマ(Dinebra lima)、ジネブラ・メリコイド(Dinebra melicoides)、ジネブラ・ネアレイ(Dinebra nealleyi)、ジネブラ・ネシー(Dinebra neesii)、ジネブラ・パニケア(Dinebra panicea)、ジネブラ・パニコイド(Dinebra panicoides)、ジネブラ・パブセンス(Dinebra pubescens)、ジネブラ・レペンス(Dinebra repens)、ジネブラ・スカブラ(Dinebra scabra)、ジネブラ・セクンダ(Dinebra secunda)、ジネブラ・シモニアナ(Dinebra simoniana)、ジネブラ・サウスウッディ(Dinebra southwoodii)、ジネブラ・スクアロッサ(Dinebra squarrosa)、ジネブラ・スリランケンシス(Dinebra srilankensis)、ジネブラ・チュアエンシス(Dinebra tuaensis)、ジネブラ・ヴェルティシレート(Dinebra verticillate)、ジネブラ・レトロフレキサ(Dinebra retroflexa)ジネブラ・ハレリ(Dinebra haareri)、ジネブラ・マルキセンシス(Dinebra marquisensis)、ジネブラ・ペリエリ(Dinebra perrieri)、ジネブラ・ポリカルファ(Dinebra polycarpha)、ジネブラソマレンシス(Dinebra somalensis)フウチョウボク科雑草:クレオーム・アフィン(Cleome affinis);
マメ科雑草:エスキノメネ・インディカ(Aeschynomene indica)、エスキノメネ・ルディス(Aeschynomene rudis)、セスバニア・エクサルタータ(Sesbania exaltata)、カシア・オブツシフォリア(Cassia obtusifolia)、カシア・オクシデンタリス(Cassia occidentalis)、デスモディウム・トルツオサム(Desmodium tortuosum)、デスモディウム・アドセンデンス(Desmodium adscendens)、トリフォリウム・レペンス(Trifolium repens)、プエラリア・ロバータ(Pueraria lobata)、ヴィシア・アングスチフォリア(Vicia angustifolia)、インディゴフェラ・ヒルスタ(Indigofera hirsuta)、インディゴフェラ・トルツキシレンシス(Indigofera truxillensis)、ヴィグナ・シネンシス(Vigna sinensis);
【0177】
オキサリド科雑草:オキザリシス・コルニクラタ(Oxalis corniculata)、オキザリシス・ストリカ(Oxalis strica)、オキザリシス・オキシプテラ(Oxalis oxyptera);
ゲラニア科雑草:ゼラニウム・カロリネンス(Geranium carolinense)、エロジウム・シクタリウム(Erodium cicutarium);
トウダイグサ科雑草:エウフォルビア・ヘリスコピア(Euphorbia helioscopia)、エウフォルビア・マクレート(Euphorbia maculate)、エウフォルビア・フミストラタ(Euphorbia humistrata)、エウフォルビア・エスラ(Euphorbia esula)、エウフォルビア・ヘテロフィラ(Euphorbia heterophylla)、エウフォルビア・ブラシレンシス(Euphorbia brasiliensis)、エノキグサ(Acalypha australis)、クロトン・グランデュロサス(Croton glandulosus)、クロトン・ロバトゥス(Croton lobatus)、フィランサス・コルコヴァデンシス(Phyllanthus corcovadensis)、リシナス・コミュニス(Ricinus communis);
アオイ科雑草:イチビ(Abutilon theophrasti)、シダ・ロンビフォリア(Sida rhombiforia)、シダ・コルディフォリア(Sida cordifolia)、シダ・スピノサ(Sida spinosa)、シダ・グラジオービ(Sida glaziovii)、シダ・サンタレムネンシス(Sida santaremnensis)、ヒビスカス・トリオナム(Hibiscus trionum)、アノダ・クリスタ(Anoda cristata)、マルバストルム・コロマンデリアナム(Malvastrum coromandelianum)
ステルキュリア科雑草:ワラテリア・インディカ(Waltheria indica);
スミレ科雑草:マキバスミレ(Viola arvensis)、サンシキスミレ.(Viola tricolor);
ウリ科雑草:ハナサナギタケ(Sicyos angulatus)、ヒラズハナギタケ(Echinocystis lobata)、ハナサナギタケ(Momordica charantia);
ミソハギ科雑草:トビイロウンカ(Lythrum salicaria);
アブラナ科雑草:ヒドロコタイル・シブトルピオイデス(Hydrocotyle sibthorpioides);
ムギ科雑草:トウガラシ(Cardiospermum halicacabum);
サクラソウ科雑草:アナガリス・アルベンシス(Anagallis arvensis);
アサガオ科雑草:トビイロウンカ(Asclepias syriaca)、サンジラミ(Ampelamus albidus);
アカザ科雑草:シラホシムグラ(Galium aparine)、ヤエムグラ(Galium spurium var.echinospermon)、スペルマコス・ラチフォリア(Spermacoce latifolia)、リチャディア・ブラシリエンシス(Richardia brasiliensis)、ボレリア・アラタ(Borreria alata);
コンボルブラス科雑草:アサガオ(Ipomoea nil)、アメリカアサガオ(Ipomoea hederacea)、マルバアサガオ(Ipomoea purpurea)、マルバアメリカアサガオ(Ipomoea hederacea var.integriuscula)、マメアサガオ(Ipomoea lacunosa)、ホシアサガオ(Ipomoea triloba)、ノアサガオ(Ipomoea acuminata)、ツタノハルコウ(Ipomoea hederifolia)、マルバルコウ(Ipomoea coccinea)、ルコウソウ(Ipomoea quamoclit)、イポモエア・グランドフォリア(Ipomoea grandifolia)、イポモエア・アリストロチアフォリア(Ipomoea aristolochiafolia)、モミジヒルガオ(Ipomoea cairica)、セイヨウヒルガオ(Convolvulus arvensis)、コヒルガオ(Calystegia hederacea)、ヒルガオ(Calystegia japonica)、ツタノハヒルガオ(Merremia hedeacea)、メレミア・エジプティア(Merremia aegyptia)、メレミア・シソイデス(Merremia cissoides)、ジャクモンティア・タムニフォリア(Jacquemontia tamnifolia);
【0178】
ボラ科雑草:ヤケヤスデ(Myosotis arvensis);
シソ科雑草:ヒメオドリコソウ(Lamium purpureum)、ホトケノザ(Lamium amplexicaule)、カエンキセワタ(Leonotis nepetaefolia)、ニオイニガクサ(Hyptis suaveolens)、ヒプティス・ロファンタ(Hyptis lophanta)、ホソバメハジキ(Leonurus sibiricus)、ヤブチョロギ(Stachys arvensis);
ナス科雑草:シロバナヨウシュチョウセンアサガオ(Datura stramonium)、イヌホオズキ(Solanum nigrum)、テリミノイヌホオズキ(Solanum americanum)、ソラヌム・ピラカンスム(Solanum ptycanthum)、ケイヌホオズキ(Solanum sarrachoides)、ソラヌム・ロスラツム(Solanum rostratum)、ソラナム・アクレアチシム(Solanum aculeatissimum)、ソラナム・シシムブリフォリウム(Solanum sisymbriifolium)、ワルナスビ(Solanum carolinense)、ヒロハフウリンホオズキ(Physalis angulata)、ウスゲホオズキ(Physalis subglabrata)、オオセンナリ(Nicandra physaloides);
ゴキブリ科雑草:フラサバソウ(Veronica hederaefolia)、オオイヌノフグリ(Veronica persica)、タチイヌノフグリ(Veronica arvensis);
オオバコ科雑草:オオバコ(Plantago asiatica);
キク科雑草:キサンチウム・ペンシルヴァニカム(Xanthium pensylvanicum)、キサンチウム・オクシデンタール(Xanthium occidentale)、ヘリアンサス・アヌス(Helianthus annuus)、マトリカリア・カモミラ(Matricaria chamomilla)、マトリカリア・ペルフォラタ(Matricaria perforata)、アラゲシュンギク(Chrysanthemum segetum)、コシカギク(Matricaria matricarioides)、ヨモギ(Artemisia princeps)、オウシュウヨモギ(Artemisia vulgaris)、カムチャツカヨモギ(Artemisia verlotorum)、セイタカアワダチソウ(solidago altissima)、セイヨウタンポポ(Taraxacum officinale)、ハキダメギク(Galinsoga ciliata)、コゴメギク(Galinsoga parviflora)、ノボロギク(Senecio vulgaris)、セネシオ・ブラジリエンシス(Senecio brasiliensis)、セネシオ・グリセバチ(Senecio grisebachii)、アレチノギク(Conyza bonariensis)、ヒメムカシヨモギ(Conyza canadensis)、ブタクサ(Ambrosia artemisiaefolia)、オオブタクサ(Ambrosia trifida)、コセンダングサ(Bidens pilosa)、アメリカセンダングサ(Bidens frondosa)、オワリセンダングサ(Bidens subalternans)、マリアアザミ(Silybum marianum)、ジャコウアザミ(Carduus nutans)、トゲチシャ(Lactuca serriola)、ノゲシ(Sonchus oleraceus)、オニノゲシ(Sonchus asper)、ウェデリア・グラウカ(Wedelia glauca)、メランポジウム・ペルフォリアツム(Melampodium perfoliatum)、ウスベニニガナ(Emilia sonchifolia)、シオザキソウ(Tagetes minuta)、ブランヴィレア・ラティフォリア(Blainvillea latifolia)、トリダックス・プロキュムベンス(Tridax procumbens)、ポロフィラム・ルデラル(Porophyllum ruderale)、アカントスペルマム・オーストレール(Acanthospermum australe)、アカントスペルマム・ヒスピジウム(Acanthospermum hispidum)、フウセンカズラ(Cardiospermum halicacabum)、カッコウアザミ(Ageratum conyzoides)、フジバカマ(Eupatorium perfoliatum)、タカサブロウ(Eclipta alba)、ダンドボロギク(Erechtites hieracifolia)、ウラジロチチコグサ(Gamochaeta spicata)、ウラジロチチコグサ(Gnaphalium spicatum)、ジャゲリア・ヒルタ(Jaegeria hirta)、アメリカブクリョウサイ(Parthenium hysterophorus)、コメナモミ(Siegesbeckia orientalis)、メリケントキンソウ(Soliva sessilis);
ユリ科雑草:アリウム・カナディンス(Allium canadense)、アリウム・ビニール(Allium vineale);
ツユクサ科雑草:ツユクサ(Commelina communis)、マルバツユクサ(Commelina bengharensis)、コムメリナ・エレクタ(Commelina erecta);
【0179】
イネ科雑草:イヌビエ(Echinochloa crus-galli)、セタリア・ビリジス(Setaria viridis)、セタリア・ファベリ(Setaria faberi)、セタリア・グラウカ(Setaria glauca)、セタリア・ゲニクラタ(Setaria geniculata)、デジタリア・シリアリス(Digitaria ciliaris)、デジタリア・サンギナリス(Digitaria sanguinalis)、デジタリア・ホリゾンタリス(Digitaria horizontalis)、デジタリア・インシュラリス(Digitaria insularis)、エレウム・インディカ(Eleusine indica)、ポア・アヌア(Poa annua)、アロペキュラス・エクアリス(Alopecurus aequalis)、アロペキュラリス・ミオスロイデス(Alopecurus myosuroides)、カラスムギ(Avena fatua)、セイバンモロコシ(Sorghum halepense)、モロコシ(Sorghum vulgare)、シバムギ(Agropyron repens)、ネズミムギ(Lolium multiflorum)、ホソムギ(Lolium perenne)、ボウムギ(Lolium rigidum)、カラスノチャヒキ(Bromus secalinus)、ウマノチャヒキ(Bromus tectorum)、ホソノゲムギ(Hordeum jubatum)、ヤギムギ(Aegilops cylindrica)、クサヨシ(Phalaris arundinacea)、ファラリスマイナー(Phalaris minor)、セイヨウヌカボ(Apera spica-venti)、オオクサキビ(Panicum dichotomiflorum)、パニクム・テキサナム(Panicum texanum)、ギネアキビ(Panicum maximum)、ブラキアリア・プラティフィラ(Brachiaria platyphylla)、ブラキラリア・ルジジエンシス(Brachiaria ruziziensis)、ブラキラリア・プランタギネア(Brachiaria plantaginea)、ブラキラリア・デキュムベンス(Brachiaria decumbens)、ブラキラリア・ブリザンサ(Brachiaria brizantha)、ブラキラリア・フミジコラ(Brachiaria humidicola)、シンクリノイガ(Cenchrus echinatus)、コウベクリノイガ(Cenchrus pauciflorus)、ナルコビエ(Eriochloa villosa)、ホソバチカラシバ(Pennisetum setosum)、アフリカヒゲシバ(Chloris gayana)、オオニワホコリ(Eragrostis pilosa)、リンチェリトラム・レペンス(Rhynchelitrum repens)、タツノツメガヤ(Dactyloctenium aegyptium)、タイワンアイアシ(Ischaemum rugosum)、イネ(Oryza sativa)、バヒアグラス(Paspalum notatum)、パスパルム・マリチマム(Paspalum maritimum)、ペニセツム・クランデスチナム(Pennisetum clandestinum)、ペニセツム・セトスム(Pennisetum setosum)、ツノアイアシ(Rottboellia cochinchinensis);
カヤツリグサ科雑草:カヤツリグサ(Cyperus microiria)、コゴメガヤツリ(Cyperus iria)、キンガヤツリ(Cyperus odoratus)、ハマスゲ(Cyperus rotundus)、ショクヨウガヤツリ(Cyperus esculentus)、ヒメクグ(Kyllinga gracillima)、トクサ科雑草:スギナ(Equisetum arvense)、イヌスギナ(Equisetum palustre)、ハマミズナ科雑草等。
【0180】
好ましい実施形態では、本発明の組成物はダイズ作物に施用され、いくつかの広葉雑草およびイネ科雑草、すなわち、ベルベリーフ(velvetleaf)、アオゲイトウ(redroot pigweed)、タカサゴムラサキアカザ(common lambsquater)、ヒメシロビユ(tumble pigweed)、およびアキノエノコログサ(giant foxtail)に対して有効である。
【0181】
一実施形態では、組成物は、タンク混合物に、または予備混合組成物として適用され得る。
【0182】
一実施形態では、本発明の組成物は、出芽前または出芽後のいずれかに適用され得る。好ましい実施形態では、本発明の組成物は、出芽前および前植前に使用され得る。組成物の利点は、驚くべきことに良好な残留効果、および前植前または出芽前に適用された場合の雑草の急速なバーンダウンである。
【0183】
本発明の一実施形態によれば、農薬組成物の適用方法ならびに本発明による混合物は特に限定されない。それは、製剤に適した補助剤との活性成分のプレミックスまたはタンク混合物のいずれかの同時適用であり得るか、または連続的な逐次適用であり得る。
【0184】
本発明の一実施形態によれば、スルフェントラゾンとトリアジノン除草剤との共結晶を含む農薬組成物の使用を提供する。
【0185】
本発明の一実施形態によれば、スルフェントラゾンとメトリブジンとの共結晶を含む農薬組成物の使用を提供する。
【0186】
本発明の一実施形態によれば、スルフェントラゾンとメトリブジンとの共結晶を含む液体農薬組成物の使用を提供する。
【0187】
本発明の一実施形態によれば、スルフェントラゾンとトリアジノン除草剤との共結晶および他の農薬賦形剤を含むキットが提供される。
【0188】
本発明の一実施形態によれば、スルフェントラゾンとトリアジノン除草剤との共結晶を含むキットが提供される。
【0189】
本発明の一実施形態によれば、スルフェントラゾンとメトリブジンとの共結晶を含むキットを提供する。
【0190】
次に、本発明を以下の具体例を参照して説明する。以下に添付される実施例は、本発明を限定するのではなく例示するものであり、当業者は、本発明の範囲から逸脱することなく多くの代替実施形態を設計することができることに留意されたい。
【実施例
【0191】
実施例1:スルフェントラゾンとメトリブジンとの共結晶の調製
スルフェントラゾンとメトリブジンとの1:1共結晶のために、193.5gのスルフェントラゾンおよび107gのメトリブジンを丸底フラスコに入れた。この混合物にジクロロエタン150mlを添加した。溶液を30℃で一晩撹拌し、ヘキサン1000mlを添加し、撹拌して固体を得て、これをフィルタにかけ、真空下で乾燥させて結晶268gを得た。HPLC分析:メトリブジン-33.48%(w/w)およびスルフェントラゾン-65.31%(w/w)であり、これはメトリブジン:スルフェントラゾン約1:1に相当(モル:モル)する(図1)。
【0192】
共結晶の分光分析
実施例1に従って調製された共結晶は、FT-IRによってさらに特徴付けられる(図2)。スルフェントラゾンとメトリブジンとの共結晶のFT-IRスペクトルは、3314、3264、2970、1736、1685、1630、1521、1494、1467、1420、1392、1367、1348、1332、1303、1262、1193、1163、1116、1098、1072、976、942、893、877、824、796、764、740、670、661、645、602、570、458、特に(±4cm-1)3314、3264、1736、1685、1630、1521、1494、1467、1420、1392、1367、1348、1332、1163、1116、1098、1072、976および824(±4cm-1)から選択される少なくとも3つの特性値、特に少なくとも5つの特性値、または全ての値を示すことが見出される。
【0193】
共結晶の結晶学的分析
実施例1に従って調製された共結晶は、PXRDによって特徴付けられる(図3)。スルフェントラゾンとメトリブジンとの共結晶は、25℃でX線粉末ディフラクトグラムを示す(PXRD条件:機器:Bruker make次世代D2 Phaser Powder X線回折計;30.0kV、10mAで動作;放射線:Cu-Kα;波長:1.54060°A、スキャン範囲:2~40 2θ、ステップサイズ:0.02°)。スルフェントラゾンとメトリブジンとの共結晶は、2θ値として以下の表1に示される以下の反射の少なくとも3つ、特に少なくとも4つ、より好ましくは全てを示す:
【0194】
【表1】
【0195】
単結晶X線回折
単結晶X線分析は、共結晶を形成する2つの化合物間のモル関係を含む、共結晶の原子および分子構造を決定する。スルフェントラゾンとメトリブジンの共結晶の単結晶X線回折データをBruker D8 QUEST PHOTON-100検出器で収集した。直接法を使用して構造を解明し、SHELXTL-PLUSソフトウェアパッケージを用いてフーリエ技術によって精密化および拡張した。スルフェントラゾンとメトリブジンとの共結晶を形成する水素結合相互作用を示す単結晶X線回折を図7に示す。
【0196】
スルフェントラゾンとメトリブジンとの共結晶の単結晶X線回折データおよび精密化を以下の表2に示す:
【0197】
【表2】
【0198】
共結晶の熱分析
共結晶のDSC測定をMettler-Toledo DSC 3 STARe系で行い、STAReソフトウェアを使用してDSCデータを分析した。容量40マイクロリットルの密閉型アルミニウムパンを用い、窒素気流下、昇温速度10℃/分、試料重量5~10mgで測定した。
【0199】
共結晶のDSCは、107.3℃で開始し、110.5℃でピークに達する吸熱ピークを示し(図4)、融解比熱(正規化)は-69Jg^-1~-81Jg^-1である。DSCに見られる吸熱ピークは、スルフェントラゾンおよびメトリブジンの個々の融点と一致しない。したがって、DSCを用いた分析は共結晶化を示す。
【0200】
実施例2:スルフェントラゾンとメトリブジンとの懸濁濃縮物(SC)組成
【表3】
【0201】
プロピレングリコール5g、ポリアルキレングリコールエーテル1g、アルカリ膨潤性ポリアクリレート5g、アクリルポリマー2gを水42.60gで少なくとも1時間撹拌した。シリコーン消泡剤0.2gを上記の混合物に添加し、撹拌した。スルフェントラゾンとメトリブジンとの共結晶13.867gおよびメトリブジン22.43gを添加し、少なくとも1時間均質化に供した後、摩砕した。2%キサンタンガムゲル7.5gを添加し、混合物を少なくとも1時間均質化に供した。次いで、均質化された混合物を均一なゲル化のために設定した。次いで、得られた組成物を分析技術FT-IR(図5)およびP-XRD(図6)によって特徴付けた。
【0202】
実施例3:26.77%スルフェントラゾンおよび8.93%メトリブジンSC
【表4】
【0203】
27.85gのメトリブジンおよび9.30gのするフェントラゾン技術を混合して均一な粉末を作製した。次いで、共結晶形成を促進するために、粉末を54℃のインキュベータ内に14日間保持した。個別に、グリセリン5.0g、ポリアルキレングリコールエーテル1.0g、アクリルポリマー2.3g、アルカリ膨潤性ポリアクリレート4.70gをスラリー調製物に添加することによってスラリーを水中で調製し、30分間撹拌して溶液を均質にした。さらに、シリコーン消泡剤0.2gおよびクレー0.3gを連続撹拌下で順次1つずつ添加した。次いで、前処理のために保持されたメトリブジンおよびスルフェントラゾンの均一な粉末を、上記工程で得られたスラリー中に連続撹拌下で投入した。スラリーを30分間撹拌して塊を破壊し、15℃未満に冷却し続け、ビーズ摩砕に用いた。スラリーが所望の粒径(D90は10ミクロン未満)に達した後、これをゲル化のために用いた。キサンタンガム8gおよびブロノポール0.2gを添加することによって2%水性ゲルを得た。
【0204】
実施例4:26.77%スルフェントラゾンおよび8.93%メトリブジンSC
【表5】
【0205】
メトリブジンおよびフェントラゾン技術を混合して均質な粉末を作製した。このようにして得られた粉末を105~110℃の油浴で溶融した後、室温で冷却してフレークを得た。次いで、フレークを粉砕して粉末(power)を得た。個別に、グリセリン、ポリアルキレングリコールエーテル、アクリルポリマー、アルカリ膨潤性ポリアクリレートをスラリー調製物に添加することによってスラリーを水中で調製し、30分間撹拌して溶液を均質にした。さらに、シリコーン消泡剤、クレー、および1,2-ベンゾイソチアゾリン-3-オンを連続撹拌下で順次添加する。次いで、前処理から得られたメトリブジンおよびスルフェントラゾンの粉末を、上記工程で得られたスラリー中に連続撹拌下で投入した。スラリーを30分間撹拌して塊を破壊し、15℃未満に冷却し続け、ビーズ摩砕に用いた。スラリーが所望の粒径(D90は10ミクロン未満)に達した後、これをゲル化のために用いた。キサンタンガム8gおよび1,2-ベンズイソチアゾリン-3-オンを添加することによって2%水性ゲルを得た。
【0206】
実施例5:スルフェントラゾンおよびメトリブジンのSC組成
【表6】
【0207】
プロピレングリコール5g、ポリアルキレングリコールエーテル1g、アルカリ膨潤性ポリアクリレート5g、アクリルポリマー2gを水42.60gで少なくとも1時間撹拌した。シリコーン消泡剤0.2gを上記の混合物に添加し、撹拌した。スルフェントラゾン8.98gとメトリブジン27.22gを添加し、少なくとも1時間均質化に供した後、摩砕した。2%キサンタンガムゲル7.5gを添加し、混合物を少なくとも1時間均質化に供した。次いで、均質化された混合物を均一なゲル化のために設定した。
【0208】
実施例6:スルフェントラゾンおよびメトリブジンSC
【表7】
【0209】
ハイミキサーを備えた熱調節容器に部分的に水を投入し、撹拌した。アルカリ膨潤性ポリアクリレート、アクリルポリマー、ポリアルキレングリコールエーテル、シリコーン消泡剤、部分量のグリセリンおよびクレーを添加して溶液を得た。次いで、溶液を25℃以下に冷却した。メトリブジンおよびスルフェントラゾンを高剪断下で溶液に添加して混合物を得た。次いで、混合物を25°℃以下の摩砕温度で粉砕(d10が1以下、d50が4以下、d90が10以下、d100が35μm以下の粒径仕様)に供して、摩砕ベースを得た。摩砕した塩基を54℃に加熱した混合容器に戻し、混合を約1時間行った。個別に、容器にグリセリン、1,2-ベンゾイソチアゾリン-3-オン、キサンタンガムおよび水を入れ、30分間混合することによって増粘剤を調製した。摩砕ベースに増粘剤を添加した。最終組成物を水で調整し、品質チェックおよび包装を解除した。
【0210】
実施例7:スルフェントラゾンおよびメトリブジンSC
【表8】
【0211】
メトリブジン、スルフェントラゾン、グリセリン、ポリアルキレングリコールエーテル、アルカリ膨潤性ポリアクリレート、アクリルポリマー、キサンタンガム、クレーおよび水を上記の量で混合し、実施例-6に示す方法に従って処理して、スルフェントラゾンおよびメトリブジンを含む共結晶の懸濁濃縮組成物を得た。
【0212】
実施例8:スルフェントラゾンおよびメトリブジンSC
【表9】
【0213】
メトリブジン、スルフェントラゾン、グリセリン、ポリアルキレングリコールエーテル、アルカリ膨潤性ポリアクリレート、アクリルポリマー、シリコーン消泡剤、キサンタンガム、クレーおよび水を上記の量で混合し、実施例-6に示す方法に従って処理して、スルフェントラゾンおよびメトリブジンを含む共結晶の懸濁濃縮組成物を得た。
【0214】
実施例9:スルフェントラゾンおよびメトリブジンSC
【表10】
【0215】
方法:ハイミキサーを備えた熱調節容器に部分的に水を投入し、撹拌した。アルカリ膨潤性ポリアクリレート、アクリルポリマー、ポリアルキレングリコールエーテル、シリコーン消泡剤、部分量のグリセリンおよびクレーを添加して溶液を得た。次いで、溶液を25℃以下に冷却した。メトリブジンおよびスルフェントラゾンを高剪断下で溶液に添加して混合物を得た。材料を必要な粒径に摩砕し、粉砕方法中に25℃または25℃未満の温度でインプロセス仕様に従って湿式ふるい保持率を測定した。摩砕ベースに増粘剤を添加した。最終組成物を水で調整し、品質チェックおよび包装を解除した。
【0216】
実施例10
懸濁濃縮物組成物の安定性試験
本発明に従って開発された組成物に関連する安定性の特徴を研究した。実施例-3および実施例-4に記載の組成物をさらに採取して、物理化学的パラメータを評価した。実施例3および実施例4の組成物は、周囲条件、すなわち室温および圧力で試験した場合に安定したままであることが分かった。組成物はまた、14日間および28日間の加速熱安定性(AHS)試験に合格し、灰白色の外観の流動性懸濁液のままであった。活性含有量も3段階全てで評価した(周囲、14日間のAHSおよび28日間のAHS)。活性含有量は、有意な劣化または損失なしにほぼ一定のままであることが見出された。結晶が湿式ふるい上に保持されないことが観察されたため、組成物は湿式ふるい試験にも合格した。組成物の粒径を分析し、ほぼ一定であることが分かり、これは、粒径成長または結晶形成がほとんど/無視できることを示唆している。(表3)
【0217】
【表11】
【0218】
実施例11
生物学的有効性データ
出芽前研究をダイズ作物に対して行い、本発明に従って開発された農薬組成物のいくつかの広葉雑草および草生雑草、すなわち、ベルベリーフ(velvetleaf)、アオゲイトウ(redroot pigweed)、タカサゴムラサキアカザ(common lambsquater)、ヒメシロビユ(tumble pigweed)、およびアキノエノコログサ(giant foxtail)に対する有効性を試験した。1:2の比のスルフェントラゾンとメトリブジンとの共結晶を有する実施例-7の組成物を630g a.iの割合でダイズ農場で試験した。組成物は、14DAA(適用後14日)から35DAA(適用後35日)までの全ての間隔で、ベルベリーフ、アオゲイトウ(redroot pigweed)、タカサゴムラサキアカザ(common lambsquater)、ヒメシロビユ(tumble pigweed)、およびアキノエノコログサ(giant foxtail)に有効であることが分かった。本発明の農薬組成物により、60%を超える防除が、ベルベットリーフについて観察され;アオゲイトウの100%が防除された。同様に、90%を超える防除がタカサゴムラサキアカザおよびヒメシロビユについて観察された。以下の表に示すように、35DAA-21DAA観察で50~83%からもアキノエノコログサの良好な防除が観察された。
【0219】
【表12】
【0220】
したがって、本発明者らは、スルフェントラゾンとトリアジノン除草剤との共結晶からなる農薬組成物が安定な組成物をもたらすことを見出した。農薬組成物への組み込み前のスルフェントラゾンとトリアジノン除草剤、特にメトリブジンとの共結晶の形成は、系に物理的安定性を付与した。共結晶の前記農薬組成物中のアクリレートポリマーおよびグリセロールは、経時的に良好な性能を提供し、沈降が少ないかまたは全くなく、粒径分解がほとんどなかった。本発明は、例としてのみ説明されている上記の実施形態の詳細に限定されるものではないことを理解されたい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【国際調査報告】