(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-30
(54)【発明の名称】二酸化炭素及び電気を燃料及び化学物質へと変換するための方法
(51)【国際特許分類】
C10G 2/00 20060101AFI20230623BHJP
C07C 1/12 20060101ALI20230623BHJP
C07C 9/15 20060101ALI20230623BHJP
C07C 9/04 20060101ALI20230623BHJP
C07C 9/06 20060101ALI20230623BHJP
C07C 9/10 20060101ALI20230623BHJP
C07C 9/08 20060101ALI20230623BHJP
C10K 3/02 20060101ALI20230623BHJP
C01B 3/02 20060101ALI20230623BHJP
C01B 32/40 20170101ALI20230623BHJP
C07B 61/00 20060101ALN20230623BHJP
【FI】
C10G2/00
C07C1/12
C07C9/15
C07C9/04
C07C9/06
C07C9/10
C07C9/08
C10K3/02
C01B3/02 H
C01B32/40
C07B61/00 300
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022562777
(86)(22)【出願日】2021-05-03
(85)【翻訳文提出日】2022-12-13
(86)【国際出願番号】 US2021010019
(87)【国際公開番号】W WO2021225641
(87)【国際公開日】2021-11-11
(32)【優先日】2020-05-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522402405
【氏名又は名称】インフィニウム テクノロジー,エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】INFINIUM TECHNOLOGY,LLC
【住所又は居所原語表記】2020 L Street,Suite 120,Sacramento,CA 95811-4260(US)
(74)【代理人】
【識別番号】110002734
【氏名又は名称】弁理士法人藤本パートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】シュツレ,ロバート
(72)【発明者】
【氏名】シュツレ,デニス
(72)【発明者】
【氏名】ライト,ハロルド
(72)【発明者】
【氏名】ハンベリー,オリオン
(72)【発明者】
【氏名】コールドウェル,マシュー
(72)【発明者】
【氏名】ロドリゲス,ラメール
【テーマコード(参考)】
4G146
4H006
4H039
4H060
4H129
【Fターム(参考)】
4G146JA01
4G146JB04
4G146JC01
4H006AA02
4H006AC29
4H006BA20
4H006BA61
4H006BA85
4H006BC31
4H006BD84
4H006BE20
4H006BE41
4H039CL35
4H060AA01
4H060BB14
4H060GG08
4H129AA01
4H129BA12
4H129BB07
4H129BC43
4H129KA15
4H129KD22X
4H129KD22Y
4H129KD25Y
4H129KD26Y
4H129KD44Y
4H129NA22
4H129NA23
4H129NA37
4H129NA43
4H129NA45
(57)【要約】
【要約】
本発明は、二酸化炭素と水と電気とを、低炭素又はゼロ炭素で高品質の燃料及び化学物質へと変換するための方法、システム及び触媒を説明するものである。1つの態様において、本発明は、二酸化炭素を含む供給物の流れを、炭素原子5個から24個の間の長さである炭化水素を含む生成物の流れへと変換するための、統合された方法を提供する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
二酸化炭素を含む供給物の流れを、炭化水素を含む生成物の流れへと変換するための、統合された方法であって、
a.水を含む電解槽の供給物の流れを、水素及び酸素を含む電解槽の生成物の流れへと変換する電気分解ステップであって、前記電気分解ステップで用いる電気の少なくとも一部は、再生可能資源又は低炭素源からのものである、ステップと、
b.前記電解槽の生成物の流れからの前記水素の少なくとも一部を、二酸化炭素を含む流れと反応させて、一酸化炭素を含む逆水性ガスシフトの生成物の流れを生成する逆水性ガスシフトステップと、
c.前記電解槽の生成物の流れからの前記水素の少なくとも一部を、前記逆水性ガスシフトの生成物の流れの少なくとも一部を含む流れと反応させて、炭化水素を含む炭化水素合成の生成物の流れを生成する炭化水素合成ステップと、
d.電気分解により生成された前記酸素の少なくとも一部を、a)前記炭化水素合成ステップからの未反応の反応物を含み、且つ、b)長さが炭素原子5個から24個の炭化水素ではない前記炭化水素合成ステップからの生成物を含む、1つの流れ又は複数の流れと反応させる自己熱改質ステップと、
を含む方法。
【請求項2】
前記逆水性ガスシフトステップの圧力と、前記炭化水素合成ステップの圧力とを、互いに50psi以内の圧力差で作動させる、請求項1に記載された方法。
【請求項3】
前記逆水性ガスシフトの反応器の供給原料を、電気輻射炉を用いて少なくとも1,500°Fへと加熱し、前記反応容器は断熱性の反応器であり、前記反応器の出口温度が入口温度よりも少なくとも100°F低い、請求項1に記載された方法。
【請求項4】
前記逆水性ガスシフトの反応器の供給物は、水素の二酸化炭素に対する水素のモル比が2.5から3.5であるような組成を有する、請求項3に記載された方法。
【請求項5】
前記炭化水素合成の供給原料では水素の一酸化炭素に対するモル比が1.90から2.20の間であり、炭化水素合成触媒がコバルトを含み、C
4~C
24の選択性が70%より高く、C
24よりも重い生成物へと変換される一酸化炭素の量が10%未満である、請求項1に記載された方法。
【請求項6】
前記自己熱改質ステップは供給物として水蒸気を含み、前記水蒸気の炭素に対する比率が0.40~1.00である、請求項1に記載された方法。
【請求項7】
前記ATRの触媒が固溶体触媒である、請求項6に記載された方法。
【請求項8】
前記自己熱改質ステップへの供給物の1つが天然ガスを含む、請求項1に記載された方法。
【請求項9】
前記輻射炉における電力使用量が、電力0.5MWh(メガワット時)/供給ガス中CO
2メートルトン(MT)未満である、請求項1に記載された方法。
【請求項10】
前記輻射エレメントは、前記RWGSの反応器について加熱の制御パターンを与えるために複数の区域へと分割されていてもよい、請求項1に記載された方法。
【請求項11】
二酸化炭素を含む供給物の流れを、炭化水素を含む生成物の流れへと変換するための統合された方法であって、
a.水を含む電解槽の供給物の流れを、水素及び酸素を含む電解槽の生成物の流れへと変換する電気分解ステップであって、前記電気分解ステップで使用する電気の少なくとも一部は再生可能資源からのものである、ステップと、
b.前記電解槽の供給物の流れからの水素の少なくとも一部を、二酸化炭素を含む流れと反応させて、一酸化炭素を含む逆水性ガスシフトの生成物の流れを生成する逆水性ガスシフトステップと、
c.前記電解槽の生成物の流れからの前記水素の少なくとも一部を、前記逆水性ガスシフトの生成物の流れの少なくとも一部を含む流れと反応させて、化学物質を生成する化学合成ステップと、
d.電気分解により生成された前記酸素の少なくとも一部を、前記化学合成ステップからのa)未反応の反応物を含む1つの流れ又は複数の流れと反応させる自己熱改質ステップと、
を含む方法。
【請求項12】
前記方法の一部として生成される前記化学物質がメタノールを含むものである、請求項11に記載された方法。
【請求項13】
前記方法の一部として生成される前記化学物質が溶媒を含むものである、請求項11に記載された方法。
【請求項14】
前記方法の一部として生成される前記化学物質がオレフィンを含むものである、請求項11に記載された方法。
【請求項15】
前記方法の一部として生成される前記化学物質がn-パラフィンを含むものである、請求項11に記載された方法。
【請求項16】
化学物質に加えて燃料が生成される、請求項12に記載された方法。
【請求項17】
化学物質に加えて燃料が生成される、請求項13に記載された方法。
【請求項18】
化学物質に加えて燃料が生成される、請求項14に記載された方法。
【請求項19】
化学物質に加えて燃料が生成される、請求項15に記載された方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二酸化炭素と水と電気(理想的には再生可能電気又は低炭素電気)とを、低炭素又はゼロ炭素で高品質の燃料及び化学物質へと変換するための触媒プロセスについて説明するものである。プロセスの変換効率は、現在の技術において説明されてこなかった幾つかの革新的方法を取り入れることにより、向上する。1つ目の改良点は、燃料/化学物質の生産段階からのテールガス(及び潜在的には他の炭化水素の供給原料)と、電気分解プロセスからの酸素とを、追加のシンガスへと変換する、自己熱改質(autothermal reforming:ATR)プロセスである。2つ目の改良点は、ATRプロセスからの熱エネルギーを、(CO2)RWGS(水素化)触媒の工程のために使用することである。3つ目の改良点は、ATRプロセスからのCO2を、CO2水素化触媒を用いて、追加のシンガスへと分離し変換することである。4つ目は、CO2及び水素をシンガスへと変換するための独自の逆水性ガスシフト(Reverse Water Gas Shift:RWGS)触媒、反応器及び方法を使用することであり、好ましくは、このRWGSの工程を、シンガスを燃料又は化学物質へと変換する燃料/化学物質の生産プロセスの圧力に近い圧力で作動させることである。最も好ましくは、これらの燃料又は化学物質は、大部分がC5~C24の範囲内であるパラフィン系又はオレフィン系の炭化水素液である。
【背景技術】
【0002】
二酸化炭素は、多くの工業的及び生物学的なプロセスにより生成される。二酸化炭素は、通常、大気中へと排出される。しかし、二酸化炭素は著しい温室効果ガスとして認識されているため、これらのプロセスから排出される二酸化炭素を削減することが必要である。この二酸化炭素は、限られた場合において油井からの石油やガスの回収を促進するために使用可能であるが、回収された二酸化炭素のほとんどは大気中へと放出される。二酸化炭素に対処する好ましい方法は、二酸化炭素を効率的に回収して利用し、例えば燃料(例を挙げると、ディーゼル燃料、ガソリン、ガソリンブレンド基材(gasoline blendstocks)、ジェット燃料、灯油等)及び化学物質(例を挙げると、溶剤、オレフィン、アルコール、芳香族化合物、潤滑油、ワックス、アンモニア、メタノール等)等の有用な生成物へと変換し、例えば石油及び天然ガス等の化石資源から生成される燃料及び資源に取って代わり、その結果として、大気中への二酸化炭素の正味の総排出量を減らすことである。これが、低炭素、超低炭素又はゼロ炭素の燃料及び化学物質が意味するものである。
【0003】
二酸化炭素は、幾つかの供給源から得ることができる。肥料用のアンモニアを生成する産業に関する製造工場は、大量の二酸化炭素を生成する。トウモロコシ又は小麦をエタノールへと変換するエタノール工場は、大量の二酸化炭素を生成する。様々な天然資源(例えば天然ガス、石炭、他の天然資源)から発電する発電所は、大量の二酸化炭素を生成する。例えば、ナイロン生産工場、エチレン生産工場、他の化学工場等は、大量の二酸化炭素を生成する。幾つかの天然ガス処理工場は、天然ガスを精製してパイプラインの規格を満たす方法の一環として、CO2を生成する。ここで説明する利用のためのCO2回収は、CO2が主成分ではない排気ガスの流れや別の流れから、CO2を分離することが必要な場合が多い。幾つかのCO2源は、既に比較的純粋であり、本明細書に記載されたプロセスにおいてわずかな処理(ガス圧縮を含んでもよい)だけで使用することができる。幾つかのプロセスは、排気ガス蒸気から二酸化炭素を除去するために使用することとなるアルキルアミン又は他の方法を必要とする可能性がある。方法で使用されるアルキルアミンは、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、ジイソプロピルアミン、アミノエトキシエタノール又はそれらの組み合わせを含む可能性がある。金属有機構造体(Metal Organic Framework:MOF)材料もまた、化学吸着又は物理吸着を用いて二酸化炭素を低濃度の流れから分離し、流れから二酸化炭素を回収する手段として使用されてきた。高濃度の二酸化炭素を得る他の方法には、燃焼プロセスの間に生成された二酸化炭素を、循環している金属酸化物材料に回収させる、化学ループ燃焼が含まれる。二酸化炭素はまた、いわゆる二酸化炭素の直接空気回収(direct air capture:DAC)において、大気から回収することができる。
【0004】
水素(H2)の再生可能資源は、電気分解により、水から生成することができる。
【0005】
【0006】
この反応は、電気を用いて、水を、水素と酸素とへ分解するものである。電解槽は、電解質で隔てられたアノードとカソードとで構成される。方法が少し異なると電解槽の機能が様々に異なり、これは主に、含まれる電解質材料の違いによる。
【0007】
しかし、それぞれの電気分解技術は、水が常圧及び常温でシステムに供給され、全てのエネルギー入力が電気の形で提供される場合、39.4kWh/kgH2(水素のHHV)の電気エネルギー入力の理論的最小値を有する。適切な熱エネルギーがシステムに供給されれば、必要な電気エネルギー入力は、39.4kWh/kgH2よりも少なくなる可能性がある。電気分解のほかに、現在の重要な研究では、光エネルギー及び光触媒を使用して、水を水素と酸素とへ分解する方法が研究されている。(Acar et al, Int. J. Energy Res. 2016; 40:1449-1473)。
【0008】
二酸化炭素の利用のために検討されている1つの反応として、逆水性ガスシフト(RWGS)反応がある。
【0009】
【0010】
この反応は、二酸化炭素及び水素を、一酸化炭素及び水へと変換する反応である。この反応は、室温で吸熱性であり、進行に熱を必要とし、二酸化炭素を大幅に変換するためには昇温及び良好な触媒を必要とする。RWGS反応用に、多くの触媒が開示されている。以前に研究された主要な触媒は、金属酸化物の担体上に分散されたCu又はPt又はRhであった。(Daza & Kuhn, RSC Adv. 2016, 6, 49675-49691)。
【0011】
逆水性ガスシフト反応からのCO(一酸化炭素)と、水の電気分解からの水素とがあれば、一酸化炭素から炭化水素への触媒水素化を介して、有用な生成物を得られる可能性がある。H2とCOとが混じり合ったものは、合成ガス(synthesis gas)又はシンガス(syngas)と呼ばれる。シンガスは、液体燃料、アルコール、酢酸、ジメチルエーテル、メタノール、アンモニア及びその他の多くの化学生成物を含めて、広範な化学生成物を生成するための供給原料として使用することができる。
【0012】
一酸化炭素を触媒水素化して、メタンから重質炭化水素(C100以上)までの軽ガス、液体及びワックス、加えて含酸素炭化水素を生成することは、一般に、フィッシャー・トロプシュ(Fischer-Tropsch)(又はF-T)合成と呼ばれる。従来の低温(<250℃)F-Tプロセスでは、触媒変換のプロセスから、主に高重量(又は高い重量%)のF-Tワックス(C25以上)を生成する。これらのF-Tワックスは、次に水素化分解され及び/又はさらなる処理をされ、ディーゼル、ナフサ及びその他の留分が生成される。この水素化分解プロセスの間には、軽質炭化水素もまた生成され、有望な生成物を生成するためには更なるアップグレーディングを必要とする場合がある。F-T用に一般的に使用される触媒は、コバルト(Co)系触媒又は鉄(Fe)系触媒のいずれかであり、供給された一酸化炭素を二酸化炭素へと変換する水性ガスシフト(water gas shift:WGS)反応にもまた活性を発揮する触媒である。フィッシャー・トロプシュにおける技術の現状について、さらなる詳細は(S.S.Ail, S.Dasappa / Renewable and Sustainable Energy Reviews 58 (2016) 267-286)を参照されたい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
今日まで、二酸化炭素を有用な燃料及び化学物質へと変換する効率的かつ経済的な方法、システム及び触媒は、開発されていない。より優れた方法、システム及び触媒が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は、二酸化炭素、水及び電気を、有用な化学物質及び燃料へと変換する方法に関するものである。この方法は、電気(理想的には再生可能電気)をエネルギー源として使用する効率的な電気分解ユニット内において、水を水素へと変換することを含む。再生可能エネルギーである電気を反応の熱源とする逆水性ガスシフト(RWGS)反応器内において、二酸化炭素及び水素を、一酸化炭素及び水へと反応させる。反応器内で使用される触媒は、新規な固溶体触媒である。生成された一酸化炭素及び追加の水素を、新規な触媒を使用する液体燃料生産反応器内において、燃料及び化学物質へと反応させ、燃料及び化学物質を直接生成する。本明細書に記載されるように、シンガスから様々な燃料又は化学物質を生成することができる。好ましくは、生成された生成物は、炭素原子を4個から24個有する長さの炭化水素である。本方法に幾つかの革新的な工程を取り入れることにより、方法の変換効率が向上し、資本コストが削減される。1つ目の改良点は、燃料/化学物質生産プロセスからのテールガス(及び潜在的には他の炭化水素の供給原料)と、電気分解の方法からの酸素と、を追加のシンガスへと変換する自己熱改質(ATR)プロセスである。2つ目の改良点は、CO2水素化触媒の工程のために、ATRプロセスからの熱エネルギーを利用することである。3つ目の改良点は、ATRプロセスからのCO2を、CO2水素化触媒を使用して、追加のシンガスへと変換することである。4つ目は、独自の逆水性ガスシフト(RWGS)触媒及び方法を使用して、CO2及び水素をシンガスへと変換することであり、好ましくは燃料/化学物質の生産プロセスの圧力に近い圧力でこのRWGSの工程を作動させることであり、好ましくはシンガスを大部分がC5~C24の範囲内である炭化水素液へと変換することである
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1~
図3は、二酸化炭素、水、及び再生可能電気を、再生可能な燃料及び化学物質へと変換するための、統合された高効率なプロセスを示す。
【0016】
【
図1】
図1は、H
2及びCO
2を、燃料及び化学物質へと変換するための、全体的なプロセスフロー図の一部を示す。具体的には、
図1は、CO
2からCOを生成するための逆水性ガスシフト反応器システムである。
【0017】
【
図2】
図2は、H
2及びCO
2を燃料及び化学物質へと変換するための全体的なプロセスフロー図の一部を示す。具体的には、
図2は、COとH
2とを反応させて、燃料又は化学物質として使用できる長鎖炭化水素を生成する液体燃料生産システムと、テールガス変換用のATRとを示す。
【0018】
【
図3】
図3は、H
2及びCO
2を燃料及び化学物質へと変換するための全体的なプロセスフロー図の一部を示す。具体的には、
図3は、水及び低炭素電力から水素及び酸素を生成するための電気分解ユニットを示す。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1は、幾つかのサブシステムを示し、1)水から水素を生成する電気分解システム、2)CO
2からCOを生成する逆水性ガスシフト(RWGS)反応器システム、3)自己熱改質器(auto thermal reformer:ATR)部分、4)シンガス圧縮システムを示す。
【0020】
水を、電気分解システムへ供給する。再生可能電気を使用して、電気分解システムへ電力を供給する。水の電気分解により、水素を生成することができる。
【0021】
【0022】
電解槽は、電解質により分離されたアノードとカソードとで構成されている。方法が少し異なると、電解槽の機能が様々に異なる。アルカリ電解、膜電解及び高温電解を含めて、様々な電気分解技術を使用する様々な電解槽の設計を使用することができる。アルカリ電解は、1MWよりも大規模な工程が商業的に可能であるため、好ましい。KOHやNaOHの液体に活性化化合物を加えたもの又は加えないものを含めて、様々な電解質を使用することができる。電解質に活性化化合物を加えて、電解質の安定性を向上させることができる。水素発生反応用のイオン活性化剤の多くは、エチレンジアミン(エン)ベースの金属塩化物錯体([M(en)3]Clx、M1/4Co、Ni等)と、Na2MoO4又はNa2WO4と、で構成されている。電極には、ラネー-ニッケル-アルミニウムのような金属と酸化物とのいろいろな組み合わせを含む様々な電極触媒を使用でき、合金にコバルト又はモリブデンを加えることにより強化することができる。例えばPt2Mo、Hf2Fe及びTiPt等の遷移金属の幾つかの組み合わせが、カソード材料として使用されており、最先端の電極よりも著しく高い電極触媒活性を示している。
【0023】
カソードにある水は、外部回路からの電子と結合して、水素ガスと、負に帯電した酸素イオンと、を形成する。酸素イオンは、固体のセラミック膜を通り抜けてアノードで反応し、酸素ガスを形成するとともに外部回路用の電子を発生させる。このようにして、電解槽内で、水素ガスと酸素ガスとの両方が生成される。一実施形態において、複数の電解槽を並列に作動させる。100%のエネルギー効率で作動する電解槽はなく、エネルギー使用量は、施設の経済的な操業にとって重要である。電解槽におけるエネルギー使用量は、200メガワット時(MWh)/生成H2メートルトン(MT)未満であることが望ましく、好ましくは120MWh/生成H2MT未満であり、さらに好ましくは60MWh/生成H2MT未満である。アルカリ電解槽の実施形態については、電力使用量が39.4MWh/生成H2MTよりも大きくなる。しかし、高温電解槽の実施形態については、廃熱を使用して電解槽を常温以上に加熱する場合、電力使用量が潜在的に39.4MWh/生成H2MT未満になり得る。
【0024】
二酸化炭素は、数多くの工業原料や自然の供給源からもたらされ得る。二酸化炭素は、天然ガス鉱床中に見出される場合が多い。二酸化炭素は、例えば嫌気性消化等の多くの生物学的プロセスから排出される。他の多くのプロセス(例えば、発電所、セメント工場、エタノール生産、石油精製、化学工場等)は、大気中へと通常は排出される二酸化炭素を生成する。また、二酸化炭素は大気中にもまた見出される。二酸化炭素は、多くの既知の技術により、これらの生物学的プロセス、工業的プロセス及び大気に関するプロセスから回収することができ、本発明のための供給原料として使用することができる。
【0025】
ゼロ炭素、低炭素又は超低炭素の燃料及び化学物質は、燃料及び化学物質の生成プロセス中で、化石燃料が燃焼されないことを必要とする。このことは、統合された方法への供給物の加熱は、間接的手段(クロス交換器(cross exchangers))による必要があること、又は、例えば風力、太陽光、地熱若しくは原子力等のゼロ炭素資源若しくは再生可能資源から電機が来る電気加熱を用いる必要があることを意味している。
【0026】
図1において、水素の流れ1と、二酸化炭素の流れ2とを混ぜ合わせて、流れ3を形成させる。H
2/CO
2の比率は、2.0mol/molから4.0mol/molの間、さらに好ましくは3.0から4.0mol/molの間である。混合された逆水性ガスシフト(RWGS)供給原料は、間接的な熱交換により900°Fよりも高温へと加熱され得る。この初期温度上昇は、熱を提供するために炭素含有ガスの直接燃焼を使用せずに行われることが重要であり、炭素含有ガスの直接燃焼を使用することは二酸化炭素が生成されていることを意味し、二酸化炭素を有用な燃料及び化学物質へと変換する効果を否定する可能性があるためである。
【0027】
混合された水素及び二酸化炭素を含むRWGS供給ガスを、主反応容器の外側の予熱器内で少なくとも部分的に、1,500°Fよりも高温、好ましくは1,600°Fよりも高温の入口温度へと加熱し、加熱された供給ガスを生成させる。
図1では、ステップ4として符号を付した予熱器を示す。予熱器のステップ4では、電気加熱し、間接的な熱交換により供給ガスの温度を1,500°Fよりも高温へ、好ましくは1,600°Fよりも高温へと上昇させる。供給ガスの電気的加熱を行う方法は、数多くある。一つの方法は、電気加熱される輻射炉(electrically heated radiant furnace)内での電気加熱によるものである。この実施形態において、供給ガスの少なくとも一部は、炉内において加熱コイルを通り抜ける。炉内において、加熱コイルが輻射の電気加熱エレメント(radiant electric heating elements)により囲まれていることによって、又は、ガスが加熱エレメント上を直接通過することによって、ガスが何らかの対流熱伝達により加熱される。電気加熱エレメントは、数多くの材料から作ることができる。加熱エレメントは、ニッケルクロム合金であってもよい。これらのエレメントは、巻かれた帯状又は線状であってもよく、ジグザグ形状として鋳造されてもよい。エレメントは、通常、断熱された鋼製シェル(insulated steel shell)により裏打ちされ、断熱のためにセラミック繊維が一般に使用される。輻射のエレメントは、加熱パターンを制御するために、複数の区域に分割されていてもよい。供給ガスに熱を供給し、加熱された供給ガスを生成させるために、複数のコイル及び複数の区域が必要となる場合がある。輻射炉では、良好な形態係数(good view factors)及び良好な熱伝達を確保するために、加熱エレメント及び流体コイルを適切に設計する必要がある。輻射炉による電力使用量を、可能な限り少なくすることが望ましい。輻射炉による電力使用量は、供給ガス中のCO
2について、電力0.5MWh(メガワット時)/CO
2メートルトン(MT)未満であり、さらに好ましくは0.40MWh/CO
2MT未満であり、さらにいっそう好ましくは0.20MWh/CO
2MT未満である。
【0028】
加熱されたRWGS供給ガスの流れ5を、次に、RWGS主反応容器のステップ6へと供給する。RWGS主反応器容器には、2つの可能な実施形態がある。1つ目の実施形態において、RWGS主反応器容器は、断熱性又はほぼ断熱性であり、熱損失を最小化するように設計されているが、主反応器容器に熱を加えず、主反応器容器内の温度は反応器の入口から出口へ向かって低下する。2つ目の実施形態において、RWGS主反応器容器は、同様に設計されているが、容器内で等温又はほぼ等温の温度分布を維持するために、容器に追加の熱を加える。RWGS主反応容器は、直径よりも長い長さを有する反応器である。主反応容器への入口は、容器の全体的な直径よりも小さくなっている。主反応容器は、鋼製の容器である。鋼製の容器は、熱損失を制限するために内部で断熱されている。環境への熱損失を制限するために、流し込まれる耐火物若しくはキャスタブル耐火物のライニング(poured or castable refractory lining)又は断熱レンガを含む様々な断熱材を使用してもよい。
【0029】
RWGS主反応容器の内部には、触媒床(bed of catalyst)がある。触媒は、反応器内にわたる圧力降下を最小化するために、顆粒、ペレット、球体、3裂片状(trilobes)、4裂片状(quadra-lobes)、モノリス又は他の任意に設計された形状の形態にすることができる。理想的には、触媒粒子の形状及び粒径は、反応器内にわたる圧力降下が1平方インチあたり100ポンド(pounds per square inch:psi)[345kPa]未満となるように、さらに好ましくは20psi(139kPa)未満となるように管理される。触媒形態のサイズは、1mmから10mmの間の特徴的な寸法を有し得る。触媒粒子は、40m2/gよりも広い内部表面積、さらに好ましくは80m2/gよりも広い内部表面積を有し、好ましくは100m2/gの好ましい表面積を有する、多孔質材である構造物質である。幾つかの触媒物質は、RWGS反応を触媒することができると見込まれる。RWGS用に以前に研究された主な触媒は、金属酸化物の担体上に分散されたCu又はPt又はRhであった。(Daza & Kuhn, RSC Adv. 2016, 6, 49675-49691)。好ましい触媒は、金属-アルミナのスピネル上に遷移金属を有する固溶体触媒であることが、見出されている。
【0030】
本方法で使用するRWGS触媒は、汎用性の高い高性能な固溶体触媒であり、RWGS反応を効率的に行うことができる。このロバストな固溶体の遷移金属触媒は、1,100℃までの高い熱安定性を有し、炭素を形成(コークス化)させず、回収したCO2の流れ中に存在する可能性がある混入物質に対して良好な耐性を有する。この触媒は、少なくとも30重量%以上の遷移金属を必要とする他の触媒に比べて、低い遷移金属濃度(5~20重量%)で高い活性を示す。しかも、触媒の性能を上げるために高価な貴金属を使用する必要がない。RWGS触媒のための製造プロセスでは、金属相を偏析させない独自の固溶体相、バイメタル結晶相を形成する触媒を生成する点でも重要である。この独自の化学構造により、従来の金属に担持された触媒と比較して、コークス化への耐性が改善される。例えば硫黄及びアンモニア等の毒物への耐性もまた改善される。さらに、この触媒は、例えばアルミナ上のNiといった一金属原子性の偏析された触媒相と比べて、狭い表面積で改善された触媒活性を得られる。この触媒は、炭素析出の抑制に必要なアルカリ促進を必要としない。
【0031】
ここで、RWGSステップと、炭化水素合成又は液体燃料生産(LFP)ステップとの圧力差は、互いに200psi以内であり、さらに好ましくは互いに100psi以内、又はさらにいっそう好ましくは互いに50psi以内である。2つのプロセスを互いに近い圧力で作動させることにより、シンガスの流れに必要な圧縮を制限することができる。
【0032】
RWGS主反応容器内において、二酸化炭素から一酸化炭素への1パスあたりの変換は、一般に60から90モル%の間であり、さらに好ましくは70から85モル%の間である。断熱性反応器の実施形態が使用される場合、RWGS主反応器内の温度は、入口から出口へ向かって低下する。RWGS主反応容器の出口温度は、主反応容器の入口温度よりも100°Fから200°F低く、さらに好ましくは主反応器の入口温度よりも105から160°Fの間で低くなる。RWGSについて時間あたりの重量空間速度(Weight Hourly Space Velocity:WHSV)は、時間あたりのRWGS反応物(H2+CO2)の質量流量を、RWGS主反応器の床(bed)における触媒の質量で割ったものであり、1,000~50,000hr-1の間であり、好ましくは5,000~30,000hr-1の間である。
【0033】
RWGS主反応容器を出て行くガスは、RWGS生成ガスの流れ7である。RWGS生成ガスには、一酸化炭素(CO)、水素(H2)、未反応の二酸化炭素(CO2)、及び、水(H2O)が含まれる。さらに、RWGS生成ガスにはまた、主反応容器内で副反応により生成した少量のメタン(CH4)が含まれていてもよい。
【0034】
本方法においてこの時点で、RWGS生成ガスを様々な方法で使用することができる。
図2に示すように、生成ガスを冷却して圧縮し、下流のプロセスで使用して燃料及び化学物質を生成することができる。RWGS生成ガスを、ステップ8で冷却して圧縮し、予熱器のステップ4へ送り返し、主反応容器のステップ5へ戻して供給することもまた可能である。RWGS生成ガスをまた、第2の電気予熱器のステップ9で再加熱し、第2の反応容器のステップ10へ送り、CO
2からCOへ追加の変換を行うこともまた可能である。
【0035】
図2は、炭化水素合成ステップを示す。これは、液体燃料生産(Liquid Fuel Production:LFP)ステップとしても知られている。LFP反応器は、CO及びH
2を、液体燃料及び化学物質として使用可能な長鎖炭化水素へと変換する。この反応器では、シンガスから、液体燃料の範囲の炭化水素を生産するために、独自の触媒を使用する。
図2における、シンガスの冷却及び凝縮ステップ22(並びに、必要に応じて
図1における圧縮ステップ11)からのシンガスの流れ12を、テールガスの流れ13と混ぜ合わせて、LFP反応器の供給物の流れ14を生成させる。LFP反応器の供給物には、水素及び一酸化炭素が含まれる。理想的には、流れにおいて、水素の一酸化炭素に対する比率は、1.9から2.2mol/molの間である。LFP反応器のステップ15は、複数のチューブを有する固定床反応器システム(multi-tubular fixed bed reactor system)である。LFP反応器の各チューブは、直径を13mmから26mmの間とすることができる。反応器のチューブの長さは、一般に6mmよりも長く、さらに好ましくは10mmよりも長い。LFP反応器は、一般に、LFP反応器への供給物がLFP反応器の上部に入るように、垂直方向に配向される。しかし、状況によっては反応器を水平に配向させることも可能であり、高さに制限がある状況においては反応器を傾斜させて配置することも有利である場合がある。LFP反応器のチューブの長さの大部分は、LFP触媒で満たされている。LFP反応器への供給物をLFP反応器のチューブ内へと分配するのを補助するために、LFP触媒はまた、例えばシリカ又はアルミナ等の希釈剤と混ぜ合わされていてもよい。LFP反応器内で起こる化学反応により、炭素数5から24の長さであるほとんどの炭化水素(C
5~C
24炭化水素)生成物及び水を含むLFP生成ガスが生成されるが、この範囲外の炭化水素も幾つかある。LFP反応器では、かなりの量の二酸化炭素を発生させないことが重要である。LFP反応器の供給物における一酸化炭素の2%未満が、LFP反応器内で二酸化炭素へと変換されることが望ましい。また、LFP反応器の供給物において、限られた量の一酸化炭素しか、24よりも大きい炭素数を有する炭化水素へと変換されないことが重要である。LFPの生成物の炭化水素画分について、24よりも大きい炭素数を有するのは25重量%未満であることが好ましい。さらに好ましくは、LFPの生成物の炭化水素画分について、24よりも大きい炭素数を有するのは10重量%未満であることが望ましい。さらにいっそう好ましくは、LFPの生成物の炭化水素画分について、24よりも大きい炭素数を有するのは4重量%未満であることが望ましい。さらにいっそう好ましくは、LFPの生成物の炭化水素画分について、24よりも大きい炭素数を有するのは1重量%未満であることが望ましい。上述したように、フィッシャー・トロプシュ(F-T)プロセスでは、一般に、炭素原子が1個から125個の長さを有する炭化水素生成物を製造する。使用するLFP触媒は、F-Tプロセスにおいて使用される他の触媒と同じ収率では重質炭化水素を製造しない。本発明の幾つかの実施形態において、LFP触媒は、水性ガスシフト反応を介した一酸化炭素から二酸化炭素への変換に対する活性がわずかである。本発明の幾つかの実施形態において、一酸化炭素から二酸化炭素への水性ガスシフト変換は、供給物における一酸化炭素の5%未満である。幾つかの実施形態においてLFP触媒は、活性金属としてコバルトを含む。幾つかの実施形態においてLFP触媒は、活性金属として鉄を含む。幾つかの実施形態においてLFP触媒は、活性金属として鉄及びコバルトの組合せを含む。LFP触媒は、十分なサイズ、形状、細孔径、表面積、破砕強度、有効ペレット半径を有する、アルミナ、シリカ、チタニア、活性炭、カーボンナノチューブ、ゼオライト若しく他の担体材料、又は、それらの混合物の群から選ばれる、金属酸化物の担体に担持されている。触媒は、3つ、4つ又は5つのいずれかの裂片(lobes)を有し、2つ以上の裂片が他の2つの短い裂片よりも長く、長い方の裂片の両方が対象形である、様々な形状の裂片付き担体を有することができる。担体の中間点(mid-point)から又は各裂片の中間点からの距離は、有効ペレット半径(effective pellet radius)と呼ばれ、C
5からC
24炭化水素への所望の選択性を達成するために重要なパラメータである。LFP触媒の促進剤(promoters)には、ニッケル、セリウム、ランタン、白金、ルテニウム、レニウム、金又はロジウムのうちの1種が含まれてもよい。LFP触媒の促進剤は、触媒全体の1重量%未満であり、好ましくは0.5重量%未満、さらにいっそう好ましくは0.1重量%未満である。
【0036】
LFP触媒の担体は、8ナノメートル(nm)よりも大きい細孔径、600ミクロン未満の平均有効ペレット半径、3ポンド/mmよりも大きい破砕強度、及び、100m2/gよりも広いBET表面積を有する。金属を含浸させた後の触媒は、約4%の金属分散を有する。C5~C24炭化水素の収率を最大化するために、何種類かの担体が見出されている。これらには、アルミナ/シリカの組み合わせ、活性炭、アルミナ、カーボンナノチューブ及び/又はゼオライトベースの担体が含まれる。
【0037】
LFP固定床反応器を、C5~C24炭化水素の収率を最大化するように作動させる。一実施形態におけるLFP反応器は、150から450psiの間の圧力で作動する。反応器は、350から460°Fの温度範囲で作動し、より典型的には約410°Fで作動する。この反応は発熱性である。反応器のチューブの束が熱交換器内に入れられており、そこでLFP反応器のチューブ外側に沸騰している蒸気があることにより、LFP反応器のチューブ内側で反応器の温度が維持される。蒸気の温度はLFP反応器の温度よりも低温であるため、熱は、LFP反応器のチューブから、より低温の蒸気へと流れる。蒸気の圧力を維持することにより、蒸気の温度が維持される。蒸気は、一般に飽和蒸気である。代替の実施形態において、触媒反応器は、スラリー反応器、マイクロチャンネル反応器、流動床反応器又は当該技術分野で知られている他種の反応器であり得る。
【0038】
LFP反応器におけるCO変換は、1パスあたり30から80モル%のCO変換に維持される。COを、追加の変換のために再循環させることができ、又は、下流の追加のLFP反応器へと送ることができる。CO2への炭素選択性は、変換されたCOの4%未満、さらに好ましくは1%未満に最小化される。C5~C24炭化水素に対しての炭素選択性は、60から90%の間である。LFP反応器の生成ガスの流れ16には、液体燃料及び水として凝縮される所望のC5~C24炭化水素が含まれ、並びに、未反応の一酸化炭素、水素、少量のC1~C4炭化水素、及び、少量のC24+炭化水素の流れ24が含まれる。所望の生成物は、冷却、生成物の凝縮及び/若しくは蒸留、又は、他の許容される手段のステップ17により、流れから分離される。未反応の一酸化炭素、水素及びC1~C4炭化水素の流れ18は、自己熱改質器のステップ19への供給物の一部となる。
【0039】
図2はまた、本方法について自己熱改質器(ATR)のステップ20の部分を示す。自己熱改質器(ATR)内で、ATRの炭化水素供給物には、一酸化炭素、水素及びC
1~C
4炭化水素が含まれる。メタン(C
1)を主成分とする天然ガスから、一酸化炭素及び水素へと自己熱改質することは、長年にわたり商業的に実施されてきた。K. Aasberg-Petersen et al., Journal of Natural Gas Science and Engineering 3 (2011) 423-459を参照されたい。
【0040】
本発明の一実施形態において、ATRの炭化水素供給物には、天然ガス蒸気20が含まれ、並びに、未反応の一酸化炭素、水素及びC1~C4炭化水素の流れ18が含まれる。天然ガスには、メタンが含まれ、軽質炭化水素及び二酸化炭素が含まれてもよい。この実施形態において、生成される燃料及び化学物質は、ゼロ炭素の燃料ではない場合があるが、それでも従来の燃料及び化学物質よりも改善された炭素集約度(carbon intensity)を有することになる。ATRの供給物に含まれる天然ガスは、(多くの割合の水素を含んでいる)シンガスへと変換される。これは、水素を生成するために電解する必要がある水の量を減らし、電解槽のサイズを小さくすることができる。この実施形態は、低炭素の燃料及び化学物質を製造するために、さらに経済的に実現可能であり得る。ATRの炭化水素供給物において、天然ガスの、LFP未反応一酸化炭素、水素及びC1~C4炭化水素に対する比率は、2.0kg/kg未満であるのが望ましい。さらに好ましくは、比率は1.25kg/kg未満であるのが望ましい。
【0041】
本発明において使用するATRは、一酸化炭素を多く含み且つ生成ガスにおける二酸化炭素が10mol%未満である生成物を、生成するものである。ATRの酸化剤供給物は水蒸気及び酸素を含み、この酸素は水の電気分解により生成されたものである。ATRの酸化剤供給物及びATRの炭化水素供給物を、予熱し、次にATRバーナー内で反応させ、酸化剤及び炭化水素をバーナーにおける2,000℃よりも高温で部分的に酸化させる。ATR反応器を、3つの区域に分けることができる。燃焼区域(又はバーナー)では、ATRの炭化水素供給原料の少なくとも一部を、水と二酸化炭素へと完全に燃焼させる。熱区域では、熱反応が起こる。熱区域において、均一な気相反応により、さらなる変換を行う。これらの反応は、COの酸化のような燃焼反応や、高級炭化水素を含んでいる熱分解反応よりも、遅い反応である。熱区域における主な反応全体は、均一な気相での炭化水素の水蒸気改質反応及びシフト反応である。触媒区域において、メタンの水蒸気改質及び水性ガスシフト反応を含む不均一系触媒反応により、炭化水素の最終的な変換を行う。結果としてATRの生成ガスは、予測される熱力学上の平衡組成に近い組成となる。実際のATRの生成ガスの組成は、70C未満の差で、熱力学的な平衡組成と同じになる。これがいわゆる、平衡アプローチ温度(equilibrium approach temperature)である。ATRにおいて生成されるCO2の量を最小限に抑えるためには、ATRの酸化剤供給物における水蒸気の量をできるだけ少なくして、それでも、予測される平衡組成に近くて煤が少ないATR生成ガスを得られるようにする必要がある。典型的には、ATRの供給物の組み合わせ(酸化剤+炭化水素)において、水蒸気合計量の炭素に対する比率(mol/mol)は、0.4から1.0の間であることが望ましく、最適には約0.6である。
【0042】
ATR生成物は、800℃以上の温度でATRの触媒区域を出て行く。ATR生成物のステップ21は、廃熱ボイラーのステップ22を通ってより低い温度まで冷却され、そこで熱が伝達されて水蒸気を発生させる。この水蒸気を、LFP反応器により生成される低圧の水蒸気と同様に、発電に使用することができる。
【0043】
触媒区域での反応に適したATR触媒は、典型的には、ニッケル系のものである。前述した新規な固溶体触媒を、ATR触媒として使用することができる。他の適したATR触媒は、α相アルミナ上のニッケル又はマグネシウムアルミナのスピネル(MgAl2O4)であり、貴金属の促進剤(promoters)と共に用いられるもの又は貴金属の促進剤なしで用いられるものであり、この貴金属の促進剤は金、白金、レニウム又はルテニウムを含むものである。スピネルは、アルミナ系触媒よりも、高い融点、高い熱的強度(higher thermal strength)及び安定性を有する。
【0044】
ATR生成物の流れ23を、RWGS生成物と混ぜ合わせて、LFP反応器の供給物として使用することができる。この結果、元の二酸化炭素から、C5~C24炭化水素生成物へと、高い利用率で変換することができる。
【0045】
幾つかの実施形態において、LFPの生成ガスは、ATRへの直接の供給物として適しておらず、事前に改質され(pre-reformed)なければならない。それらの場合において、未反応の一酸化炭素、水素、C1~C4炭化水素及びCO2を含んでいるLFPの生成ガスは、事前改質器(pre-reformer)の炭化水素供給ガスを構成する。この流れにおいて高級炭化水素及び炭素酸化物が多いほど、ATRの炭化水素供給物として直接使用するのではなくて、事前改質器を使用することが必要となる場合がある。事前改質器は、一般に断熱性の反応器である。断熱性の事前改質器は、事前改質器の供給物における高級炭化水素を、メタン、水蒸気、炭素酸化物及び水素の混合物へと変換し、ひいてはATRの炭化水素供給物として適するようにする。事前改質器を使用する利点の1つは、ATRの炭化水素供給物をより高温で予熱することができ、ATRにおいて使用される酸素を減らすことができることである。結果として、上記のような統合されたプロセスは、二酸化炭素から、燃料又は化学物質として適したC5~C24炭化水素生成物へと、高い変換をもたらす。
【0046】
特定の方法の実施形態
【0047】
以下は、二酸化炭素、水及び電気を、低炭素又はゼロ炭素で高品質の燃料及び化学物質へと変換するためのプロセスについて、特定の実施形態である。
【0048】
1.水を、再生可能電気を動力として使用する電気分解システムへと供給する。二酸化炭素を、供給源から回収する。水素と二酸化炭素とを混合して、流れ(逆水性ガスシフトの供給原料又は「RWGS」供給原料)を形成させ、これを通常は加熱し、次に、固溶体触媒を含むRWGS反応容器内へと供給する。RWGS反応器は、供給原料を、一酸化炭素、水素、未反応の二酸化炭素及び水を含むRWGS生成ガスへと変換する。RWGS生成ガスを、冷却して圧縮し、液体燃料生産(LFP)システム又はその他に炭化水素合成ステップ(hydrocarbon synthesis step)と呼ばれるものへと、供給する。LFPシステムは、RWGSの(精製又は未精製のいずれかの)生成ガスを、炭化水素生成物へと変換し、生成物の50%よりも多くがC5からC24の炭化水素である。ここで、RWGSステップと炭化水素合成ステップとの圧力差は、互いに200psi以内であり、さらに好ましくは互いに100psi以内であり、又は、さらにいっそう好ましくは互いに50psi以内である。
【0049】
2.水を、再生可能電気を動力として使用する電気分解システムへと供給する。二酸化炭素を、供給源から回収する。水素と二酸化炭素とを混合して、流れ(逆水性ガスシフトの供給原料又は「RWGS」供給原料)を形成させ、これを通常は加熱し、次に、ニッケル系の固溶体触媒を含むRWGS反応容器内へと供給する。RWGS反応器は、供給原料を、一酸化炭素、水素、未反応の二酸化炭素及び水を含むRWGS生成ガスへと変換する。C1~C4炭化水素、一酸化炭素及び水素の1つ以上を、自己熱改質器(ATR)内へと供給し、ATR生成物の流れを提供する。RWGSの(精製又は未精製のいずれかの)生成ガスを、ATR生成物の流れと混ぜ合わせて、液体燃料生産(LFP)システム内へと供給する。LFPシステムは、混ぜ合わされたRWGSとATRとの生成物を、炭化水素生成物へと変換し、生成物の50%よりも多くがC5からC24の炭化水素である。
【0050】
3.水を、再生可能電気を動力として使用する電気分解システムへと供給する。二酸化炭素を、供給源から回収する。水素と二酸化炭素とを混合して、流れ(逆水性ガスシフトの供給原料又は「RWGS」供給原料)を形成させ、これを通常は加熱し、次に、ニッケル系の固溶体触媒を含むRWGS反応容器内へと供給する。RWGS反応器は、供給原料を、一酸化炭素、水素、未反応の二酸化炭素及び水を含むRWGS生成ガスへと変換する。C1~C4炭化水素、一酸化炭素及び水素の1つ以上を、ニッケル固溶体触媒を含む自己熱改質器(ATR)内へと供給し、ATR生成物の流れを提供する。RWGSの(精製又は未精製のいずれかの)生成ガスを、ATRの(精製又は未精製のいずれかの)生成物の流れと混ぜ合わせて、フィッシャー・トロプシュ触媒若しくは他の触媒又はシンガスから炭化水素生成物を生成する触媒を含む液体燃料生産(LFP)システム内へと供給する。LFPシステムは、混ぜ合わされたRWGSとATRとの生成物を、炭化水素生成物へと変換し、生成物の50%よりも多くがC5からC24の炭化水素である。
【0051】
4.水を、再生可能電気を動力として使用する電気分解システムへと供給する。二酸化炭素を供給源から回収し、この供給源は、肥料用アンモニアを生成する産業に関する製造工場、セメント工場、トウモロコシ若しくは米若しくは小麦をエタノールへと変換するエタノール工場、石油精製工場、化学工場、電気を作り出す発電所、嫌気性消化又は大気である。水素と二酸化炭素とを混合して、流れ(逆水性ガスシフトの供給原料又は「RWGS」供給原料)を形成させ、これを通常は加熱し、次に、ニッケル固溶体触媒を含むRWGS反応容器内へと供給する。RWGS反応器は、供給原料を、一酸化炭素、水素、未反応の二酸化炭素及び水を含むRWGS生成ガスへと変換する。RWGS生成ガスを、冷却して圧縮し、触媒を含む又はシンガスから炭化水素を生成する他の触媒を含む液体燃料生産(LFP)システムへと供給する。LFPシステムは、RWGSの(精製又は未精製のいずれかの)生成ガスを、炭化水素生成物へと変換し、生成物の50%よりも多くがC5からC24の炭化水素である。
【0052】
5.水を、再生可能電気を動力として使用する電気分解システムへと供給する。二酸化炭素を供給源から回収し、この供給源は、肥料用アンモニアを生成する産業に関する製造工場、セメント工場、トウモロコシ若しくは米若しくは小麦をエタノールへと変換するエタノール工場、石油精製工場、化学工場、電気を作り出す発電所、嫌気性消化又は大気である。水素と二酸化炭素とを混合して、流れ(逆水性ガスシフトの供給原料又は「RWGS」供給原料)を形成させ、これを通常は加熱し、次に、ニッケル固溶体触媒を含むRWGS反応容器内へと供給する。C1~C4+炭化水素(例えばメタン)、一酸化炭素及び水素の1つ以上を、ニッケル固溶体触媒を含む自己熱改質器(ATR)内へと供給し、ATR生成物の流れを提供する。RWGSの(精製又は未精製のいずれかの)生成ガスを、ATRの(精製又は未精製のいずれかの)生成物の流れと混ぜ合わせて、メタノールを生成する触媒システム内へと供給する。
【0053】
6.水を、再生可能電気を動力として使用する電気分解システムへと供給する。二酸化炭素を供給源から回収し、この供給源は、肥料用アンモニアを生成する産業に関する製造工場、セメント工場、トウモロコシ若しくは小麦をエタノールへと変換するエタノール工場、石油精製工場、化学工場、電気を作り出す発電所、嫌気性消化又は大気である。水素と二酸化炭素とを混合して、流れ(逆水性ガスシフトの供給原料又は「RWGS」供給原料)を形成させ、これを通常は加熱し、次に、ニッケル固溶体触媒を含むRWGS反応容器内へと供給する。RWGS反応器は、供給原料を、一酸化炭素、水素、未反応の二酸化炭素及び水を含むRWGS生成ガスへと変換する。C1~C4+炭化水素(例えばメタン)、一酸化炭素及び水素の1つ以上を、ニッケル固溶体触媒を含む自己熱改質器(ATR)内へと供給し、ATR生成物の流れを提供する。RWGSの(精製又は未精製のいずれかの)生成ガスを、ATRの(精製又は未精製のいずれかの)生成物の流れと混ぜ合わせて、シンガスからアンモニアを生成するプロセスへと供給する。
【0054】
7.水を、再生可能電気を動力として使用する電気分解システムへと供給し、この電気分解システムの電解槽は、アルカリ電解、膜電解又は高温電解を用いて作動し、この再生可能電気は、再生可能エネルギー源として風力、太陽光、地熱又は原子力に由来するものである。二酸化炭素を供給源から回収し、この供給源は、肥料用アンモニアを生成する産業に関する製造工場、セメント工場、トウモロコシ若しくは小麦をエタノールへと変換するエタノール工場、石油精製工場、化学工場、電気を作り出す発電所、嫌気性消化又は大気である。水素と二酸化炭素とを混合して、流れ(逆水性ガスシフトの供給原料又は「RWGS」供給原料)を形成させ、これを通常は加熱し、次に、ニッケル固溶体触媒を含むRWGS反応容器内へと供給する。RWGS反応器は、供給原料を、一酸化炭素、水素、未反応の二酸化炭素及び水を含むRWGS生成ガスへと変換する。RWGSの生成ガスを冷却して圧縮し、フィッシャー・トロプシュ触媒を含んでいてもよい液体燃料生産(LFP)システム内へと供給し、C5~C100+の範囲の炭化水素を含む主にワックスを生成する。
【0055】
8.水を、再生可能電気を動力として使用する電気分解システムへと供給し、この電気分解システムの電解槽は、アルカリ電解、膜電解又は高温電解を用いて作動し、この再生可能電気は、再生可能エネルギー源として風力、太陽光、地熱又は原子力に由来するものである。二酸化炭素を供給源から回収し、この供給源は、肥料用アンモニアを生成する産業に関する製造工場、セメント工場、トウモロコシ若しくは小麦をエタノールへと変換するエタノール工場、石油精製工場、化学工場、電気を作り出す発電所、嫌気性消化又は大気である。水素と二酸化炭素とを混合して、流れ(逆水性ガスシフトの供給原料又は「RWGS」供給原料)を形成させ、これを通常は加熱し、次に、ニッケル固溶体触媒を含むRWGS反応容器内へと供給する。RWGS反応器は、供給原料を、一酸化炭素、水素、未反応の二酸化炭素及び水を含むRWGS生成ガスへと変換する。C1~C4炭化水素(例えばメタン)、一酸化炭素及び水素の1つ以上を、ニッケル固溶体触媒を含む自己熱改質器(ATR)内へと供給し、ATR生成物の流れを提供する。RWGSの(精製又は未精製のいずれかの)生成ガスを、ATRの(精製又は未精製のいずれかの)生成物の流れと混ぜ合わせて、シンガスからアンモニアを生成するプロセスへと供給する。
【0056】
9.水を、再生可能電気を動力として使用する電気分解システムへと供給し、この電気分解システムの電解槽は、アルカリ電解、膜電解又は高温電解を用いて作動し、この再生可能電気は、再生可能エネルギー源として風力、太陽光、地熱又は原子力に由来するものである。二酸化炭素を供給源から回収し、この供給源は、肥料用アンモニアを生成する産業に関する製造工場、セメント工場、トウモロコシ若しくは小麦をエタノールへと変換するエタノール工場、石油精製工場、化学工場、電気を作り出す発電所、嫌気性消化又は大気である。水素と二酸化炭素とを混合して、流れ(逆水性ガスシフトの供給原料又は「RWGS」供給原料)を形成させ、これを通常は加熱し、次に、遷移金属を含む固溶体触媒を含むRWGS反応容器内へと供給する。RWGS反応器は、供給原料を、一酸化炭素、水素、未反応の二酸化炭素及び水を含むRWGS生成ガスへと変換する。C1~C4炭化水素(例えばメタン)、一酸化炭素及び水素の1つ以上を、固溶体触媒を含む自己熱改質器(ATR)内へと供給し、ATR生成物の流れを提供する。RWGSの(精製又は未精製のいずれかの)生成ガスを、ATRの(精製又は未精製のいずれかの)生成物の流れと混ぜ合わせて、シンガスから炭化水素を生成する触媒を含む液体燃料生産(LFP)システム内へと供給する。このLFPシステムは、混ぜ合わされたRWGS生成物及びATR生成物を炭化水素生成物へと変換し、この生成物の70%よりも多くがC5からC24の炭化水素である。
【0057】
10.水を、再生可能電気を動力として使用する電気分解システムへと供給し、この電気分解システムの電解槽は、アルカリ電解、膜電解又は高温電解を用いて作動し、この再生可能電気は、再生可能エネルギー源又は低炭素エネルギー源として風力、太陽光、地熱又は原子力に由来するものである。二酸化炭素を供給源から回収し、この供給源は、肥料用アンモニアを生成する産業に関する製造工場、セメント工場、トウモロコシ若しくは小麦をエタノールへと変換するエタノール工場、石油精製工場、化学工場、電気を作り出す発電所、嫌気性消化又は大気である。水素と二酸化炭素とを混合して、流れ(逆水性ガスシフトの供給原料又は「RWGS」供給原料)を形成させ、これを1,400°Fよりも高温の入口温度へ加熱し、この加熱は炭素含有ガスの直接燃焼によっては提供せず、次に、ニッケル固溶体触媒を含むRWGS反応容器内へと供給する。RWGS反応器は、供給原料を、一酸化炭素、水素、未反応の二酸化炭素及び水を含むRWGS生成ガスへと変換する。RWGSの生成ガスを冷却して圧縮し、アンモニア、メタノール又は液体炭化水素を生成するシステムである。
【0058】
11.水を、再生可能電気を動力として使用する電気分解システムへと供給し、この電気分解システムの電解槽は、アルカリ電解、膜電解又は高温電解を用いて作動し、この再生可能電気は、再生可能エネルギー源又は低炭素エネルギー源として風力、太陽光、地熱又は原子力に由来するものである。二酸化炭素を供給源から回収し、この供給源は、肥料用アンモニアを生成する産業に関する製造工場、セメント工場、トウモロコシ若しくは小麦をエタノールへと変換するエタノール工場、石油精製工場、化学工場、電気を作り出す発電所、嫌気性消化又は大気である。水素と二酸化炭素とを混合して、流れ(逆水性ガスシフトの供給原料又は「RWGS」供給原料)を形成させ、これを1,000°Fよりも高温の入口温度へ加熱し、この加熱は炭素含有ガスの直接燃焼によっては提供せず、次に、ニッケル固溶体触媒を含むRWGS反応容器内へと供給する。RWGS反応器は、供給原料を、一酸化炭素、水素、未反応の二酸化炭素及び水を含むRWGS生成ガスへと変換する。C1~C4炭化水素(例えばメタン)、一酸化炭素及び水素の1つ以上を、ニッケル固溶体触媒を含む自己熱改質器(ATR)内へと供給し、ATR生成物の流れを提供する。RWGSの(精製又は未精製のいずれかの)生成ガスを、ATRの(精製又は未精製のいずれかの)生成物の流れと混ぜ合わせて、ニッケルとコバルトとの組み合わせを使用する燃料生産触媒を含む液体燃料生産(LFP)システム内へと供給する。このLFPシステムは、混ぜ合わされたRWGS生成物及びATR生成物を炭化水素生成物へと変換し、この生成物の50%よりも多くがC5からC24の炭化水素である。
【0059】
12.水を、再生可能電気を動力として使用する電気分解システムへと供給し、この電気分解システムの電解槽は、アルカリ電解、膜電解又は高温電解を用いて作動し、この再生可能電気は、再生可能エネルギー源又は低炭素エネルギー源として風力、太陽光、地熱又は原子力に由来するものである。二酸化炭素を供給源から回収し、この供給源は、肥料用アンモニアを生成する産業に関する製造工場、セメント工場、トウモロコシ若しくは小麦をエタノールへと変換するエタノール工場、石油精製工場、化学工場、電気を作り出す発電所、嫌気性消化又は大気である。水素と二酸化炭素とを混合して、流れ(逆水性ガスシフトの供給原料又は「RWGS」供給原料)を形成させ、これを、電力使用量を供給ガスにおけるCO2について電力0.5MWh/メートルトン未満、電力0.40MWh/メートルトン未満又は電力0.20MWh/メートルトン未満にする輻射の電気加熱エレメントを使用して1,400°Fよりも高温の入口温度へ加熱し、この加熱は炭素含有ガスの直接燃焼によっては提供せず、次に、遷移金属系の固溶体触媒を含むRWGS反応容器内へと供給する。RWGS反応器は、供給原料を、一酸化炭素、水素、未反応の二酸化炭素及び水を含むRWGS生成ガスへと変換する。RWGSの生成ガスを冷却して圧縮し、化学生産設備内へと供給する。
【0060】
13.水を、再生可能電気を動力として使用する電気分解システムへと供給し、この電気分解システムの電解槽は、アルカリ電解、膜電解又は高温電解を用いて作動し、この再生可能電気は、再生可能エネルギー源として風力、太陽光、地熱又は原子力に由来するものである。二酸化炭素を供給源から回収し、この供給源は、肥料用アンモニアを生成する産業に関する製造工場、セメント工場、トウモロコシ若しくは小麦をエタノールへと変換するエタノール工場、石油精製工場、化学工場、電気を作り出す発電所、嫌気性消化又は大気である。水素と二酸化炭素とを混合して、流れ(逆水性ガスシフトの供給原料又は「RWGS」供給原料)を形成させ、これを、電力使用量を供給ガスにおけるCO2について電力0.5MWh/メートルトン未満、電力0.40MWh/メートルトン未満又は電力0.20MWh/メートルトン未満にする輻射の電気加熱エレメントを使用して1,400°Fよりも高温の入口温度へ加熱し、この加熱は炭素含有ガスの直接燃焼によっては提供せず、次に、ニッケル固溶体触媒を含むRWGS反応容器内へと供給する。RWGS反応器は、供給原料を、一酸化炭素、水素、未反応の二酸化炭素及び水を含むRWGS生成ガスへと変換する。C1~C4炭化水素(例えばメタン)、一酸化炭素及び水素の1つ以上を、ニッケル固溶体触媒を含む自己熱改質器(ATR)内へと供給し、ATR生成物の流れを提供する。RWGSの(精製又は未精製のいずれかの)生成ガスを、ATRの(精製又は未精製のいずれかの)生成物の流れと混ぜ合わせて、一次生成物として高級炭化水素ワックスを生成するフィッシャー・トロプシュ触媒を使用するシステム内へと供給する。
【0061】
14.水を、再生可能電気を動力として使用する電気分解システムへと供給し、この電気分解システムの電解槽は、アルカリ電解、膜電解又は高温電解を用いて作動し、この再生可能電気は、再生可能エネルギー源として風力、太陽光、地熱又は原子力に由来するものである。二酸化炭素を供給源から回収し、この供給源は、肥料用アンモニアを生成する産業に関する製造工場、セメント工場、トウモロコシ若しくは小麦をエタノールへと変換するエタノール工場、石油精製工場、化学工場、電気を作り出す発電所、嫌気性消化又は大気である。水素と二酸化炭素とを混合して、流れ(逆水性ガスシフトの供給原料又は「RWGS」供給原料)を形成させ、これを、電力使用量を供給ガスにおけるCO2について電力0.5MWh/メートルトン未満、電力0.40MWh/メートルトン未満又は電力0.20MWh/メートルトン未満にするいかなる種類の電気加熱エレメントでも使用して1,200°Fよりも高温の入口温度へ加熱し、この加熱は炭素含有ガスの直接燃焼によっては提供せず、次に、ニッケル固溶体触媒を含む断熱性又は等温のRWGS反応容器内へと供給する。RWGS反応器は、供給原料を、一酸化炭素、水素、未反応の二酸化炭素及び水を含むRWGS生成ガスへと変換する。RWGSの生成ガスを冷却して圧縮し、フィッシャー・トロプシュ触媒を含む又はシンガスから炭化水素を生成する他の触媒を含む液体燃料生産(LFP)システム内へと供給する。このLFPシステムは、RWGSの(精製又は未精製のいずれかの)生成ガスを炭化水素生成物へと変換し、この生成物の50%よりも多くがC4からC24の炭化水素である。
【0062】
15.水を、再生可能電気を動力として使用する電気分解システムへと供給し、この電気分解システムの電解槽は、アルカリ電解、膜電解又は高温電解を用いて作動し、この再生可能電気は、再生可能エネルギー源又は低炭素エネルギー源として風力、太陽光、地熱又は原子力に由来するものである。二酸化炭素を供給源から回収し、この供給源は、肥料用アンモニアを生成する産業に関する製造工場、セメント工場、トウモロコシ若しくは小麦をエタノールへと変換するエタノール工場、石油精製工場、化学工場、電気を作り出す発電所、嫌気性消化又は大気である。水素と二酸化炭素とを混合して、流れ(逆水性ガスシフトの供給原料又は「RWGS」供給原料)を形成させ、これを、電力使用量を供給ガスにおけるCO2について電力0.5MWh/メートルトン未満、電力0.40MWh/メートルトン未満又は電力0.20MWh/メートルトン未満にする輻射の電気加熱エレメントを使用して1,400°Fよりも高温の入口温度へ加熱し、この加熱は炭素含有ガスの直接燃焼によっては提供せず、次に、固溶体触媒を含む断熱性又は等温のRWGS反応容器内へと供給する。RWGS反応器は、供給原料を、一酸化炭素、水素、未反応の二酸化炭素及び水を含むRWGS生成ガスへと変換する。C1~C3炭化水素(例えばメタン)、一酸化炭素及び水素の1つ以上を、自己熱改質器(ATR)内へと供給する。RWGSの(精製又は未精製のいずれかの)生成ガスを、ATRの(精製又は未精製のいずれかの)生成物の流れと混ぜ合わせて、メタノール生産システム内へと供給する。
【0063】
16.水を、再生可能電気を動力として使用する電気分解システムへと供給し、この電気分解システムの電解槽は、アルカリ電解、膜電解又は高温電解を用いて作動し、この再生可能電気は、再生可能エネルギー源又は低炭素エネルギー源として風力、太陽光、地熱又は原子力に由来するものである。二酸化炭素を供給源から回収し、この供給源は、肥料用アンモニアを生成する産業に関する製造工場、セメント工場、トウモロコシ若しくは小麦をエタノールへと変換するエタノール工場、石油精製工場、化学工場、電気を作り出す発電所、嫌気性消化又は大気である。水素と二酸化炭素とを混合して、流れ(逆水性ガスシフトの供給原料又は「RWGS」供給原料)を形成させ、これを、電力使用量を供給ガスにおけるCO2について電力0.5MWh/メートルトン未満、電力0.40MWh/メートルトン未満又は電力0.20MWh/メートルトン未満にする輻射の電気加熱エレメントを使用して1,400°Fよりも高温の入口温度へ加熱し、この加熱は炭素含有ガスの直接燃焼によっては提供せず、次に、ニッケル固溶体触媒を含む断熱性又は等温のRWGS反応容器内へと供給する。この触媒の粒子について形状及び粒径を、反応器内にわたっての圧力降下が1平方インチあたり50ポンド未満又は1平方インチあたり20ポンド未満となるように管理する。RWGS反応器は、供給原料を、一酸化炭素、水素、未反応の二酸化炭素及び水を含むRWGS生成ガスへと変換する。RWGSの生成ガスを冷却して圧縮し、シンガスから炭化水素を生成する触媒を含む液体燃料生産(LFP)システム内へと供給する。このLFPシステムは、RWGSの(精製又は未精製のいずれかの)生成ガスを炭化水素生成物へと変換し、この生成物の50%よりも多くがC5からC24の炭化水素である。
【0064】
17.水を、再生可能電気を動力として使用する電気分解システムへと供給し、この電気分解システムの電解槽は、アルカリ電解、膜電解又は高温電解を用いて作動し、この再生可能電気は、再生可能エネルギー源又は低炭素エネルギー源として風力、太陽光、地熱又は原子力に由来するものである。二酸化炭素を供給源から回収し、この供給源は、肥料用アンモニアを生成する産業に関する製造工場、セメント工場、トウモロコシ若しくは小麦をエタノールへと変換するエタノール工場、石油精製工場、化学工場、電気を作り出す発電所、嫌気性消化又は大気である。水素と二酸化炭素とを混合して、流れ(逆水性ガスシフトの供給原料又は「RWGS」供給原料)を形成させ、これを、電力使用量を供給ガスにおけるCO2について電力0.5MWh/メートルトン未満、電力0.40MWh/メートルトン未満又は電力0.20MWh/メートルトン未満にする輻射の電気加熱エレメントを使用して1,400°Fよりも高温の入口温度へ加熱し、この加熱は炭素含有ガスの直接燃焼によっては提供せず、次に、固溶体触媒を含む断熱性又は等温のRWGS反応容器内へと供給する。この触媒の粒子について形状及び粒径を、反応器内にわたっての圧力降下が1平方インチあたり50ポンド未満又は1平方インチあたり20ポンド未満となるように管理する。RWGS反応器は、供給原料を、一酸化炭素、水素、未反応の二酸化炭素及び水を含むRWGS生成ガスへと変換する。C1~C3炭化水素(例えばメタン)、一酸化炭素及び水素の1つ以上を、ニッケル固溶体触媒を含む自己熱改質器(ATR)内へと供給し、ATRの生成物の流れを提供する。RWGSの(精製又は未精製のいずれかの)生成ガスを、ATRの(精製又は未精製のいずれかの)生成物の流れと混ぜ合わせて、メタノール合成プロセス、アンモニア生産プロセス、ワックス及び他の炭化水素の生産のためのフィッシャー・トロプシュプロセス、又は、他の化学物質若しくは燃料の生産のいずれかを含んでいるシンガス変換システム内へと供給する。
【0065】
18.水を、再生可能電気を動力として使用する電気分解システムへと供給し、この電気分解システムの電解槽は、アルカリ電解、膜電解又は高温電解を用いて作動し、この再生可能電気は、再生可能エネルギー源又は低炭素エネルギー源として風力、太陽光、地熱又は原子力に由来するものである。二酸化炭素を供給源から回収し、この供給源は、肥料用アンモニアを生成する産業に関する製造工場、セメント工場、トウモロコシ若しくは小麦をエタノールへと変換するエタノール工場、石油精製工場、化学工場、電気を作り出す発電所、嫌気性消化又は大気である。水素と二酸化炭素とを混合して、流れ(逆水性ガスシフトの供給原料又は「RWGS」供給原料)を形成させ、これを、電力使用量を供給ガスにおけるCO2について電力0.5MWh/メートルトン未満、電力0.40MWh/メートルトン未満又は電力0.20MWh/メートルトン未満にする輻射の電気加熱エレメントを使用して1,400°Fよりも高温の入口温度へ加熱し、この加熱は炭素含有ガスの直接燃焼によっては提供せず、次に、ニッケル固溶体触媒を含む断熱性又は等温のRWGS反応容器内へと供給する。この触媒の粒子について形状及び粒径を、反応器内にわたっての圧力降下が1平方インチあたり100ポンド未満又は1平方インチあたり50ポンド未満となるように管理する。RWGS反応器は、供給原料を、一酸化炭素、水素、未反応の二酸化炭素及び水を含むRWGS生成ガスへと変換する。RWGS反応容器内における、二酸化炭素から一酸化炭素への1パスあたりの変換は、30から90モル%の間又は50から70モル%の間であり、RWGSについて時間あたりの重量空間速度は、1,000から50,000hr-1の間又は5,000から30,000hr-1の間である。RWGSの生成ガスを冷却して圧縮し、シンガスから炭化水素を生成する触媒を含む液体燃料生産(LFP)システム内へと供給する。このLFPシステムは、RWGSの(精製又は未精製のいずれかの)生成ガスを炭化水素生成物へと変換し、この生成物の50%よりも多くがC5からC24の炭化水素である。
【0066】
19.水を、再生可能電気を動力として使用する電気分解システムへと供給し、この電気分解システムの電解槽は、アルカリ電解、膜電解又は高温電解を用いて作動し、この再生可能電気は、再生可能エネルギー源又は低炭素エネルギー源として風力、太陽光、地熱又は原子力に由来するものである。二酸化炭素を供給源から回収し、この供給源は、肥料用アンモニアを生成する産業に関する製造工場、セメント工場、トウモロコシ若しくは小麦をエタノールへと変換するエタノール工場、石油精製工場、化学工場、電気を作り出す発電所、嫌気性消化又は大気である。水素と二酸化炭素とを混合して、流れ(逆水性ガスシフトの供給原料又は「RWGS」供給原料)を形成させ、これを、電力使用量を供給ガスにおけるCO2について電力0.5MWh/メートルトン未満、電力0.40MWh/メートルトン未満又は電力0.20MWh/メートルトン未満にする輻射の電気加熱エレメントを使用して1,000°Fよりも高温の入口温度へ加熱し、この加熱は炭素含有ガスの直接燃焼によっては提供せず、次に、遷移金属系の固溶体触媒を含む断熱性又は等温のRWGS反応容器内へと供給する。この触媒の粒子について形状及び粒径を、反応器内にわたっての圧力降下が1平方インチあたり50ポンド未満又は1平方インチあたり20ポンド未満となるように管理する。RWGS反応器は、供給原料を、一酸化炭素、水素、未反応の二酸化炭素及び水を含むRWGS生成ガスへと変換する。RWGS反応容器内における、二酸化炭素から一酸化炭素への1パスあたりの変換は、15から75モル%の間又は30から70モル%の間であり、RWGSについて時間あたりの重量空間速度は、1,000から50,000hr-1の間であり、さらに好ましくは5,000から30,000hr-1の間である。C1~C4炭化水素(例えばメタン)、一酸化炭素及び水素の1つ以上を、ニッケル固溶体触媒を含む自己熱改質器(ATR)内へと供給し、ATRの生成物の流れを提供する。RWGSの(精製又は未精製のいずれかの)生成ガスを、ATRの(精製又は未精製のいずれかの)生成物の流れと混ぜ合わせて、フィッシャー・トロプシュ触媒を含む又はシンガスから炭化水素を生成する他の触媒を含む液体燃料生産(LFP)システム内へと供給する。このLFPシステムは、混ぜ合わされたRWGS生成物及びATR生成物を炭化水素生成物へと変換し、この生成物の50%よりも多くがC4からC24の炭化水素である。
【0067】
20.水を、再生可能電気を動力として使用する電気分解システムへと供給し、この電気分解システムの電解槽は、アルカリ電解、膜電解又は高温電解を用いて作動し、この再生可能電気は、再生可能エネルギー源又は低炭素エネルギー源として風力、太陽光、地熱又は原子力に由来するものである。二酸化炭素を供給源から回収し、この供給源は、肥料用アンモニアを生成する産業に関する製造工場、セメント工場、トウモロコシ若しくは小麦をエタノールへと変換するエタノール工場、石油精製工場、化学工場、電気を作り出す発電所、嫌気性消化又は大気である。水素と二酸化炭素とを混合して、流れ(逆水性ガスシフトの供給原料又は「RWGS」供給原料)を形成させ、これを、電力使用量を供給ガスにおけるCO2について電力0.5MWh/メートルトン未満、電力0.40MWh/メートルトン未満又は電力0.20MWh/メートルトン未満にする輻射の電気加熱エレメントを使用して1,400°Fよりも高温の入口温度へ加熱し、この加熱は炭素含有ガスの直接燃焼によっては提供せず、次に、ニッケル固溶体触媒を含む断熱性又は等温のRWGS反応容器内へと供給する。この触媒の粒子について形状及び粒径を、反応器内にわたっての圧力降下が1平方インチあたり50ポンド未満又は1平方インチあたり20ポンド未満となるように管理する。RWGS反応器は、供給原料を、一酸化炭素、水素、未反応の二酸化炭素及び水を含むRWGS生成ガスへと変換する。RWGS反応容器内における、二酸化炭素から一酸化炭素への1パスあたりの変換は、15から75モル%の間又は30から70モル%の間であり、RWGSについて時間あたりの重量空間速度は、1,000から50,000hr-1の間であり、さらに好ましくは5,000から30,000hr-1の間である。RWGSの生成ガスを冷却して圧縮し、再循環させたシンガスと共に、シンガスから炭化水素を生成する触媒を含む液体燃料生産(LFP)システム内へと供給する。この反応器は、複数のチューブを有する固定床反応器システムであり、反応器の各チューブは、I直径(I diameter)が13mmから26mmの間であり、長さにおいて6メートルよりも長い長さ又は10メートルよりも長い長さを有する。
【0068】
21.水を、再生可能電気を動力として使用する電気分解システムへと供給し、この電気分解システムの電解槽は、アルカリ電解、膜電解又は高温電解を用いて作動し、この再生可能電気は、再生可能エネルギー源として風力、太陽光、地熱又は原子力に由来するものである。二酸化炭素を供給源から回収し、この供給源は、肥料用アンモニアを生成する産業に関する製造工場、セメント工場、トウモロコシ若しくは小麦をエタノールへと変換するエタノール工場、石油精製工場、化学工場、電気を作り出す発電所、嫌気性消化又は大気である。水素と二酸化炭素とを混合して、流れ(逆水性ガスシフトの供給原料又は「RWGS」供給原料)を形成させ、これを、電力使用量を供給ガスにおけるCO2について電力0.5MWh/メートルトン未満、電力0.40MWh/メートルトン未満又は電力0.20MWh/メートルトン未満にする輻射の電気加熱エレメントを使用して1,400°Fよりも高温の入口温度へ加熱し、この加熱は炭素含有ガスの直接燃焼によっては提供せず、次に、遷移金属系の固溶体触媒を含む断熱性又は等温のRWGS反応容器内へと供給する。RWGS反応器は、供給原料を、一酸化炭素、水素、未反応の二酸化炭素及び水を含むRWGS生成ガスへと変換する。RWGS反応容器内における、二酸化炭素から一酸化炭素への1パスあたりの変換は、15から90モル%の間又は30から70モル%の間であり、RWGSについて時間あたりの重量空間速度は、1,000から50,000hr-1の間であり、さらに好ましくは5,000から30,000hr-1の間である。C1~C4炭化水素(例えばメタン)、一酸化炭素及び水素の1つ以上を、ニッケル固溶体触媒を含む自己熱改質器(ATR)内へと供給し、ATRの生成物の流れを提供する。RWGSの(精製又は未精製のいずれかの)生成ガスを、ATRの(精製又は未精製のいずれかの)生成物の流れと混ぜ合わせて、再循環させたシンガスと共に、フィッシャー・トロプシュ触媒を含む又はシンガスから炭化水素を生成する他の触媒を含む液体燃料生産(LFP)システム内へと供給する。この反応器は、複数のチューブを有する固定床反応器システムであり、反応器の各チューブは、I直径(I diameter)が13mmから26mmの間であり、長さにおいて6メートルよりも長い長さ又は10メートルよりも長い長さを有する。このLFPシステムは、混ぜ合わされたRWGS生成物及びATR生成物を炭化水素生成物へと変換し、この生成物の50%よりも多くがC5からC24の炭化水素である。
【0069】
23.水を、再生可能電気を動力として使用する電気分解システムへと供給し、この電気分解システムの電解槽は、アルカリ電解、膜電解又は高温電解を用いて作動し、この再生可能電気は、再生可能エネルギー源として風力、太陽光、地熱又は原子力に由来するものである。二酸化炭素を供給源から回収し、この供給源は、肥料用アンモニアを生成する産業に関する製造工場、セメント工場、トウモロコシ若しくは小麦をエタノールへと変換するエタノール工場、石油精製工場、化学工場、電気を作り出す発電所、嫌気性消化又は大気である。水素と二酸化炭素とを混合して、流れ(逆水性ガスシフトの供給原料又は「RWGS」供給原料)を形成させ、これを、電力使用量を供給ガスにおけるCO2について電力0.5MWh/メートルトン未満、電力0.40MWh/メートルトン未満又は電力0.20MWh/メートルトン未満にする輻射の電気加熱エレメントを使用して1,400°Fよりも高温の入口温度へ加熱し、この加熱は炭素含有ガスの直接燃焼によっては提供せず、次に、ニッケル固溶体触媒を含む断熱性又は等温のRWGS反応容器内へと供給する。この触媒の粒子について形状及び粒径を、反応器内にわたっての圧力降下が1平方インチあたり50ポンド未満又は1平方インチあたり20ポンド未満となるように管理する。RWGS反応器は、供給原料を、一酸化炭素、水素、未反応の二酸化炭素及び水を含むRWGS生成ガスへと変換する。RWGS反応容器内における、二酸化炭素から一酸化炭素への1パスあたりの変換は、15から90モル%の間又は40から80モル%の間であり、RWGSについて時間あたりの重量空間速度は、1,000から50,000hr-1の間であり、さらに好ましくは5,000から30,000hr-1の間である。RWGSの生成ガスを冷却して圧縮し、再循環させたシンガスと共に、シンガスから炭化水素を生成する触媒を含む液体燃料生産(LFP)システム内へと供給する。この反応器は、複数のチューブを有する固定床反応器システムであり、反応器の各チューブは、I直径(I diameter)が13mmから26mmの間であり、長さにおいて6メートルよりも長い長さ又は10メートルよりも長い長さを有する。このLFPシステムは、RWGSの(精製又は未精製のいずれかの)生成ガスを炭化水素生成物へと変換し、この生成物の50%よりも多くがC4からC24の炭化水素である。このLFP反応器の供給物において一酸化炭素の2%未満がLFP反応器内で一酸化炭素へと変換され、LFPの生成物について炭化水素画分の10重量%未満又は4重量%未満は、24よりも大きい炭素数を有する。
【0070】
24.水を、再生可能電気を動力として使用する電気分解システムへと供給し、この電気分解システムの電解槽は、アルカリ電解、膜電解又は高温電解を用いて作動し、この再生可能電気は、再生可能エネルギー源として風力、太陽光、地熱又は原子力に由来するものである。二酸化炭素を供給源から回収し、この供給源は、肥料用アンモニアを生成する産業に関する製造工場、セメント工場、トウモロコシ若しくは小麦をエタノールへと変換するエタノール工場、石油精製工場、化学工場、電気を作り出す発電所、嫌気性消化又は大気である。水素と二酸化炭素とを混合して、流れ(逆水性ガスシフトの供給原料又は「RWGS」供給原料)を形成させ、これを、電力使用量を供給ガスにおけるCO2について電力0.5MWh/メートルトン未満、電力0.40MWh/メートルトン未満又は電力0.20MWh/メートルトン未満にする輻射の電気加熱エレメントを使用して1,400°Fよりも高温の入口温度へ加熱し、この加熱は炭素含有ガスの直接燃焼によっては提供せず、次に、ニッケル固溶体触媒を含む断熱性又は等温のRWGS反応容器内へと供給する。この触媒の粒子について形状及び粒径を、反応器内にわたっての圧力降下が1平方インチあたり50ポンド未満又は1平方インチあたり20ポンド未満となるように管理する。RWGS反応器は、供給原料を、一酸化炭素、水素、未反応の二酸化炭素及び水を含むRWGS生成ガスへと変換する。RWGS反応容器内における、二酸化炭素から一酸化炭素への1パスあたりの変換は、15から75モル%の間又は30から70モル%の間であり、RWGSについて時間あたりの重量空間速度は、1,000から50,000hr-1の間であり、さらに好ましくは5,000から30,000hr-1の間である。C1~C4炭化水素(例えばメタン)、一酸化炭素及び水素の1つ以上を、ニッケル固溶体触媒を含む自己熱改質器(ATR)内へと供給し、ATRの生成物の流れを提供する。RWGSの(精製又は未精製のいずれかの)生成ガスを、ATRの(精製又は未精製のいずれかの)生成物の流れと混ぜ合わせて、再循環させたシンガスと共に、シンガスから炭化水素を生成する触媒を含む液体燃料生産(LFP)システム内へと供給する。この反応器は、複数のチューブを有する固定床反応器システムであり、反応器の各チューブは、I直径(I diameter)が13mmから26mmの間であり、長さにおいて6メートルよりも長い長さ又は10メートルよりも長い長さを有する。このLFPシステムは、混ぜ合わされたRWGS生成物及びATR生成物を炭化水素生成物へと変換し、この生成物の50%よりも多くがC4からC24の炭化水素である。このLFP反応器の供給物において一酸化炭素の2%未満がLFP反応器内で一酸化炭素へと変換され、LFPの生成物について炭化水素画分の10重量%未満又は4重量%未満は、24よりも大きい炭素数を有する。
【0071】
25.水を、再生可能電気を動力として使用する電気分解システムへと供給し、この電気分解システムの電解槽は、アルカリ電解、膜電解又は高温電解を用いて作動し、この再生可能電気は、再生可能エネルギー源として風力、太陽光、地熱又は原子力に由来するものである。二酸化炭素を供給源から回収し、この供給源は、肥料用アンモニアを生成する産業に関する製造工場、セメント工場、トウモロコシ若しくは小麦をエタノールへと変換するエタノール工場、石油精製工場、化学工場、電気を作り出す発電所、嫌気性消化又は大気である。水素と二酸化炭素とを混合して、流れ(逆水性ガスシフトの供給原料又は「RWGS」供給原料)を形成させ、これを、電力使用量を供給ガスにおけるCO2について電力0.5MWh/メートルトン未満、電力0.40MWh/メートルトン未満又は電力0.20MWh/メートルトン未満にする輻射の電気加熱エレメントを使用して1,400°Fよりも高温の入口温度へ加熱し、この加熱は炭素含有ガスの直接燃焼によっては提供せず、次に、ニッケル固溶体触媒を含む断熱性又は等温のRWGS反応容器内へと供給する。この触媒の粒子について形状及び粒径を、反応器内にわたっての圧力降下が1平方インチあたり100ポンド未満又はそれ以下となるように管理する。RWGS反応器は、供給原料を、一酸化炭素、水素、未反応の二酸化炭素及び水を含むRWGS生成ガスへと変換する。RWGS反応容器内における、二酸化炭素から一酸化炭素への1パスあたりの変換は、15から75モル%の間又は30から70モル%の間であり、RWGSについて時間あたりの重量空間速度は、1,000から50,000hr-1の間であり、さらに好ましくは5,000から30,000hr-1の間である。RWGSの生成ガスを冷却して圧縮し、再循環させたシンガスと共に、シンガスから炭化水素を生成する触媒を含む液体燃料生産(LFP)システム内へと供給する。LFP触媒の担体は、8ナノメートルよりも大きい細孔径と、60マイクロメートル未満の平均有効ペレット半径と、3ポンド/mmよりも大きい破砕強度と、80m2/gよりも広い、90m2/gよりも広い、100m2/gよりも広い、125m2/gよりも広い又は150m2/gよりも広いBET表面積とを有し、この担体上での触媒の金属分散は2%から4%の間である又は3%である。この反応器は、複数のチューブを有する固定床反応器システムであり、反応器の各チューブは、I直径(I diameter)が13mmから26mmの間であり、長さにおいて6メートルよりも長い長さ又は10メートルよりも長い長さを有する。このLFPシステムは、RWGSの(精製又は未精製のいずれかの)生成ガスを炭化水素生成物へと変換し、この生成物の50%よりも多くがC4からC24の炭化水素である。このLFP反応器の供給物において一酸化炭素の2%未満がLFP反応器内で一酸化炭素へと変換され、LFPの生成物について炭化水素画分の10重量%未満又は4重量%未満は、24よりも大きい炭素数を有する。
【0072】
26.水を、再生可能電気を動力として使用する電気分解システムへと供給し、この電気分解システムの電解槽は、アルカリ電解、膜電解又は高温電解を用いて作動し、この再生可能電気は、再生可能エネルギー源として風力、太陽光、地熱又は原子力に由来するものである。二酸化炭素を供給源から回収し、この供給源は、肥料用アンモニアを生成する産業に関する製造工場、セメント工場、トウモロコシ若しくは小麦をエタノールへと変換するエタノール工場、石油精製工場、化学工場、電気を作り出す発電所、嫌気性消化又は大気である。水素と二酸化炭素とを混合して、流れ(逆水性ガスシフトの供給原料又は「RWGS」供給原料)を形成させ、これを、電力使用量を供給ガスにおけるCO2について電力0.5MWh/メートルトン未満、電力0.40MWh/メートルトン未満又は電力0.20MWh/メートルトン未満にする輻射の電気加熱エレメントを使用して1,400°Fよりも高温の入口温度へ加熱し、この加熱は炭素含有ガスの直接燃焼によっては提供せず、次に、ニッケル固溶体触媒を含む断熱性又は等温のRWGS反応容器内へと供給する。この触媒の粒子について形状及び粒径を、反応器内にわたっての圧力降下が1平方インチあたり50ポンド未満又は1平方インチあたり20ポンド未満となるように管理する。RWGS反応器は、供給原料を、一酸化炭素、水素、未反応の二酸化炭素及び水を含むRWGS生成ガスへと変換する。RWGS反応容器内における、二酸化炭素から一酸化炭素への1パスあたりの変換は、15から90モル%の間又は50から85モル%の間であり、RWGSについて時間あたりの重量空間速度は、1,000から50,000hr-1の間であり、さらに好ましくは5,000から30,000hr-1の間である。C1~C4炭化水素(例えばメタン)、一酸化炭素及び水素の1つ以上を、ニッケル固溶体触媒を含む自己熱改質器(ATR)内へと供給し、ATRの生成物の流れを提供する。RWGSの(精製又は未精製のいずれかの)生成ガスを、ATRの(精製又は未精製のいずれかの)生成物の流れと混ぜ合わせて、シンガスから炭化水素を生成する触媒と共に、液体燃料生産(LFP)システム内へと供給する。LFP触媒の担体は、8ナノメートルよりも大きい細孔径と、60マイクロメートル未満の平均有効ペレット半径と、3ポンド/mmよりも大きい破砕強度と、80m2/gよりも広い、90m2/gよりも広い、100m2/gよりも広い、125m2/gよりも広い又は150m2/gよりも広いBET表面積とを有し、この担体上での触媒の金属分散は2%から4%の間である又は3%である。この反応器は、複数のチューブを有する固定床反応器システムであり、反応器の各チューブは、I直径(I diameter)が13mmから26mmの間であり、長さにおいて6メートルよりも長い長さ又は10メートルよりも長い長さを有する。このLFPシステムは、混ぜ合わされたRWGS生成物及びATR生成物を炭化水素生成物へと変換し、この生成物の50%よりも多くがC4からC24の炭化水素である。このLFP反応器の供給物において一酸化炭素の2%未満がLFP反応器内で一酸化炭素へと変換され、LFPの生成物について炭化水素画分の10重量%未満又は4重量%未満は、24よりも大きい炭素数を有する。
【0073】
27.水を、再生可能電気を動力として使用する電気分解システムへと供給し、この電気分解システムの電解槽は、アルカリ電解、膜電解又は高温電解を用いて作動し、この再生可能電気は、再生可能エネルギー源として風力、太陽光、地熱又は原子力に由来するものである。二酸化炭素を供給源から回収し、この供給源は、肥料用アンモニアを生成する産業に関する製造工場、セメント工場、トウモロコシ若しくは小麦をエタノールへと変換するエタノール工場、石油精製工場、化学工場、電気を作り出す発電所、嫌気性消化又は大気である。水素と二酸化炭素とを混合して、流れ(逆水性ガスシフトの供給原料又は「RWGS」供給原料)を形成させ、これを、電力使用量を供給ガスにおけるCO2について電力0.5MWh/メートルトン未満、電力0.40MWh/メートルトン未満又は電力0.20MWh/メートルトン未満にする輻射の電気加熱エレメントを使用して1,400°Fよりも高温の入口温度へ加熱し、この加熱は炭素含有ガスの直接燃焼によっては提供せず、次に、ニッケル固溶体触媒を含む断熱性又は等温のRWGS反応容器内へと供給する。この触媒の粒子について形状及び粒径を、反応器内にわたっての圧力降下が1平方インチあたり50ポンド未満又は1平方インチあたり20ポンド未満となるように管理する。RWGS反応器は、供給原料を、一酸化炭素、水素、未反応の二酸化炭素及び水を含むRWGS生成ガスへと変換する。RWGS反応容器内における、二酸化炭素から一酸化炭素への1パスあたりの変換は、15から75モル%の間又は30から70モル%の間であり、RWGSについて時間あたりの重量空間速度は、1,000から50,000hr-1の間であり、さらに好ましくは5,000から30,000hr-1の間である。RWGSの生成ガスを冷却して圧縮し、再循環させたシンガスと共に、シンガスから炭化水素を生成する触媒を含む液体燃料生産(LFP)システム内へと供給する。LFP触媒の担体は、8ナノメートルよりも大きい細孔径と、60マイクロメートル未満の平均有効ペレット半径と、3ポンド/mmよりも大きい破砕強度と、80m2/gよりも広い、90m2/gよりも広い、100m2/gよりも広い、125m2/gよりも広い又は150m2/gよりも広いBET表面積とを有し、この担体上での触媒の金属分散は2%から4%の間である又は3%である。この反応器は、複数のチューブを有する固定床反応器システムであり、反応器の各チューブは、I直径(I diameter)が13mmから26mmの間であり、長さにおいて6メートルよりも長い長さ又は10メートルよりも長い長さを有する。このLFPシステムは、RWGSの(精製又は未精製のいずれかの)生成ガスを炭化水素生成物へと変換し、この生成物の50%よりも多くがC4からC24の炭化水素である。このLFP反応器の供給物において一酸化炭素の2%未満がLFP反応器内で一酸化炭素へと変換され、LFPの生成物について炭化水素画分の10重量%未満又は4重量%未満は、24よりも大きい炭素数を有する。LFP反応器内におけるCOの変換は、1パスあたり30から80モル%の間のCO変換を維持し、変換されたCOについてCO2への炭素選択性は4%未満又は1%未満に最小化される。
【0074】
28.水を、再生可能電気を動力として使用する電気分解システムへと供給し、この電気分解システムの電解槽は、アルカリ電解、膜電解又は高温電解を用いて作動し、この再生可能電気は、再生可能エネルギー源として風力、太陽光、地熱又は原子力に由来するものである。二酸化炭素を供給源から回収し、この供給源は、肥料用アンモニアを生成する産業に関する製造工場、セメント工場、トウモロコシ若しくは小麦をエタノールへと変換するエタノール工場、石油精製工場、化学工場、電気を作り出す発電所、嫌気性消化又は大気である。水素と二酸化炭素とを混合して、流れ(逆水性ガスシフトの供給原料又は「RWGS」供給原料)を形成させ、これを、電力使用量を供給ガスにおけるCO2について電力0.5MWh/メートルトン未満、電力0.40MWh/メートルトン未満又は電力0.20MWh/メートルトン未満にする輻射の電気加熱エレメントを使用して1,400°Fよりも高温の入口温度へ加熱し、この加熱は炭素含有ガスの直接燃焼によっては提供せず、次に、ニッケル固溶体触媒を含む断熱性又は等温のRWGS反応容器内へと供給する。この触媒の粒子について形状及び粒径を、反応器内にわたっての圧力降下が1平方インチあたり50ポンド未満又は1平方インチあたり20ポンド未満となるように管理する。RWGS反応器は、供給原料を、一酸化炭素、水素、未反応の二酸化炭素及び水を含むRWGS生成ガスへと変換する。RWGS反応容器内における、二酸化炭素から一酸化炭素への1パスあたりの変換は、15から90モル%の間又は60から90モル%の間であり、RWGSについて時間あたりの重量空間速度は、1,000から50,000hr-1の間であり、さらに好ましくは5,000から30,000hr-1の間である。C1~C3炭化水素(例えばメタン)、一酸化炭素及び水素の1つ以上を、ニッケル固溶体触媒を含む自己熱改質器(ATR)内へと供給し、ATRの生成物の流れを提供する。RWGSの(精製又は未精製のいずれかの)生成ガスを、ATRの(精製又は未精製のいずれかの)生成物の流れと混ぜ合わせて、再循環させたシンガスと共に、シンガスから炭化水素を生成する触媒を含む液体燃料生産(LFP)システム内へと供給する。LFP触媒の担体は、8ナノメートルよりも大きい細孔径と、60マイクロメートル未満の平均有効ペレット半径と、3ポンド/mmよりも大きい破砕強度と、80m2/gよりも広い、90m2/gよりも広い、100m2/gよりも広い、125m2/gよりも広い又は150m2/gよりも広いBET表面積とを有し、この担体上での触媒の金属分散は2%から4%の間である又は3%である。この反応器は、複数のチューブを有する固定床反応器システムであり、反応器の各チューブは、I直径(I diameter)が13mmから26mmの間であり、長さにおいて6メートルよりも長い長さ又は10メートルよりも長い長さを有する。このLFPシステムは、混ぜ合わされたRWGS生成物及びATR生成物を炭化水素生成物へと変換し、この生成物の50%よりも多くがC4からC24の炭化水素である。このLFP反応器の供給物において一酸化炭素の2%未満がLFP反応器内で一酸化炭素へと変換され、LFPの生成物について炭化水素画分の10重量%未満又は4重量%未満は、24よりも大きい炭素数を有する。LFP反応器内におけるCOの変換は、1パスあたり30から80モル%の間のCO変換を維持し、変換されたCOについてCO2への炭素選択性は4%未満又は1%未満に最小化される。
【0075】
29.水を、再生可能電気を動力として使用する電気分解システムへと供給し、この電気分解システムの電解槽は、アルカリ電解、膜電解又は高温電解を用いて作動し、この再生可能電気は、再生可能エネルギー源として風力、太陽光、地熱又は原子力に由来するものである。二酸化炭素を供給源から回収し、この供給源は、肥料用アンモニアを生成する産業に関する製造工場、セメント工場、トウモロコシ若しくは小麦をエタノールへと変換するエタノール工場、石油精製工場、化学工場、電気を作り出す発電所、嫌気性消化又は大気である。水素と二酸化炭素とを混合して、流れ(逆水性ガスシフトの供給原料又は「RWGS」供給原料)を形成させ、これを、電力使用量を供給ガスにおけるCO2について電力0.5MWh/メートルトン未満、電力0.40MWh/メートルトン未満又は電力0.20MWh/メートルトン未満にする輻射の電気加熱エレメントを使用して1,400°Fよりも高温の入口温度へ加熱し、この加熱は炭素含有ガスの直接燃焼によっては提供せず、次に、ニッケル固溶体触媒を含む断熱性又は等温のRWGS反応容器内へと供給する。この触媒の粒子について形状及び粒径を、反応器内にわたっての圧力降下が1平方インチあたり50ポンド未満又は1平方インチあたり20ポンド未満となるように管理する。RWGS反応器は、供給原料を、一酸化炭素、水素、未反応の二酸化炭素及び水を含むRWGS生成ガスへと変換する。RWGS反応容器内における、二酸化炭素から一酸化炭素への1パスあたりの変換は、15から90モル%の間又は30から70モル%の間であり、RWGSについて時間あたりの重量空間速度は、1から1,000~50,000hr-1の間であり、さらに好ましくは5,000から30,000hr-1の間である。RWGSの生成ガスを冷却して圧縮し、再循環させたシンガスと共に、シンガスから炭化水素を生成する別の触媒を含む液体燃料生産(LFP)システム内へと供給する。このプロセス中で生成された炭化水素又はその一部を、燃料として使用する。この燃料は、(大気圧で200℃から350℃の間で原油を分別蒸留して生成され、典型的には1分子あたり9個から25個の炭素原子を含む炭素鎖の混合物をもたらす)石油ディーゼルのライフサイクルにおける温室効果ガスの平均的な排出と比較して、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%又は少なくとも90%の、ライフサイクルにおける温室効果ガス排出のパーセント削減を有している。
【0076】
30.水を、再生可能電気を動力として使用する電気分解システムへと供給し、この電気分解システムの電解槽は、アルカリ電解、膜電解又は高温電解を用いて作動し、この再生可能電気は、再生可能エネルギー源として風力、太陽光、地熱又は原子力に由来するものである。二酸化炭素を供給源から回収し、この供給源は、肥料用アンモニアを生成する産業に関する製造工場、セメント工場、トウモロコシ若しくは小麦をエタノールへと変換するエタノール工場、石油精製工場、化学工場、電気を作り出す発電所、嫌気性消化又は大気である。水素と二酸化炭素とを混合して、流れ(逆水性ガスシフトの供給原料又は「RWGS」供給原料)を形成させ、これを、電力使用量を供給ガスにおけるCO2について電力0.5MWh/メートルトン未満、電力0.40MWh/メートルトン未満又は電力0.20MWh/メートルトン未満にする輻射の電気加熱エレメントを使用して1,400°Fよりも高温の入口温度へ加熱し、この加熱は炭素含有ガスの直接燃焼によっては提供せず、次に、ニッケル固溶体触媒を含む断熱性又は等温のRWGS反応容器内へと供給する。RWGS反応器は、供給原料を、一酸化炭素、水素、未反応の二酸化炭素及び水を含むRWGS生成ガスへと変換する。RWGS反応容器内における、二酸化炭素から一酸化炭素への1パスあたりの変換は、15から75モル%の間又は30から70モル%の間であり、RWGSについて時間あたりの重量空間速度は、1,000から50,000hr-1の間であり、さらに好ましくは5,000から30,000hr-1の間である。C1~C4炭化水素(例えばメタン)、一酸化炭素及び水素の1つ以上を、自己熱改質器(ATR)内へと供給し、ATRの生成物の流れを提供する。RWGSの(精製又は未精製のいずれかの)生成ガスを、ATRの(精製又は未精製のいずれかの)生成物の流れと混ぜ合わせて、燃料又は化学物質の生成システム内へと供給する。この燃料又は化学物質は、石油から生成された生成物に関するライフサイクルにおける温室効果ガスの平均的な排出と比較して、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%又は少なくとも90%の、ライフサイクルにおける温室効果ガス排出のパーセント削減を有している。
【実施例】
【0077】
図1~2は、二酸化炭素、水及び電気を、再生可能な燃料及び化学物質へと変換するための、統合されたプロセスを示す。
【0078】
このプロセスへの入口(The inlets to the process)は、1)1,919メートルトン/日(MT/D)の二酸化炭素と、1,214MT/Dの新鮮な水と、3)721.5MWの再生可能電気とである。
【0079】
図3において、新鮮な水(流れ25)を、プロセスからの1,497MT/Dのプロセス水(又は再循環水)(流れ26)と混ぜ合わせる。電解槽について、新鮮な水及び再循環させた水の供給は、合計水量で2,711MT/Dである。アルカリ電解槽のステップ27は、60psig及び70°Fで作動する。この電解槽の生成物は、303MT/Dの水素(流れ28)及び2,408MT/Dの酸素(流れ29)である。生成された水素について電解槽のエネルギー使用量51.3MWh/水素MTのために、電解槽は648.1MWの電気を使用する。水素(
図1の流れ1、302MT/D)を、二酸化炭素(流れ2)と混合し、RWGSの供給物(流れ3)とする。二酸化炭素(流れ2)は、新鮮な二酸化炭素(流れ2、1,919MT/D)と、再循環させた二酸化炭素(734MT/D)とが混じり合ったものである。RWGSの供給物において、H
2のCO
2に対するモル比は2.5であり、所望の範囲内である。RWGSの最初の供給物(流れ3)は、圧力60psig及び温度66°Fである。2つの独立した熱交換器のステップ4において、流れ3を間接的な熱交換により加熱し、温度を984Fへ上げる(流れ5)。ガスを1,600°Fへ加熱するために、電気輻射炉(electric radiant furnace)を使用する。この電気輻射炉は、30.7MWの電気を使用し、生成物の流れ又はRWGSの最終的な供給物の流れ(流れ5)中のCO
2について電力使用量は0.278MWh/CO
2MTとなる。RWGS反応器(ステップ6)は、耐火物で裏打ちされた容器又は並列反応器の集合体である。このRWGS反応器には、触媒が充填される。この実施例において使用するRWGS触媒は、遷移金属のみが使用された固溶体触媒である。RWGS反応器の出口圧力は、55psigの入口圧力よりも10psi低い。RWGSの出口温度は、1,600°Fの入口温度よりも152°F低い。CO
2変換は70mol%である。変換されたCO
2の92mol%がCOへと変換され(COへの選択性92%)、変換されたCO
2の8%が副反応を介してメタンへと変換される。
【0080】
この実施例において、RWGS反応器の生成ガス(流れ7)を、必要に応じて、第2の加熱器及びRWGS床(RWGS bed)(それぞれステップ9及び10)において、1,600°Fへと戻す再加熱をする。この加熱器のステップ9は、電気加熱される輻射炉(electrically heated radiant furnace)である。ステップ9では、供給物中のCO2について0.22MWh/CO2MTの電力使用量に対して、7.3MWの電気を消費する。この実施例に関して、この再加熱されたガスを、次に、第2のRWGS反応器へ供給する(ステップ10)。第2のRWGS反応器には、10psiの圧力降下と、108°Fの温度低下とがある。CO2の変換は7mol%である。
【0081】
第2のRWGS反応器の出口は、1492°Fの温度で、49mol%のH2、20mol%のCO、1mol%のメタン、8mol%のCO2、22mol%の水の概算バルク組成のシンガス混合物である。この蒸気を、間接的な熱交換を介して1,256°Fへと冷却し(ステップ11)、自己熱改質器(ATR)により生成されたシンガスと混ぜ合わせて、このプロセスのシンガス冷却及びシンガス圧縮の部分への混ぜ合わされた供給物となる。
【0082】
図2は、このプロセスのATR部分を示す。ATRは、855MT/Dの流量を有し、並びに、水素21%、CO12%、メタン42%、エタン1%、プロパン2%、ブタン1%、ペンタン1%、ヘキサン1%及び二酸化炭素18%のモル組成を有する、設備のLFP部分からのテールガスを含むATRの炭化水素供給物(流れ18)を有する。ATRの酸化剤供給物(流れ29)は、電解槽で生成された335MT/Dの酸素である。ATRの炭化水素供給物を、255MT/Dの過熱水蒸気(superheated steam)と混ぜ合わせる。ATRバーナーより前に、水蒸気と同時に酸化剤をATRの炭化水素供給物と混ぜ合わせる。この流れをATR生成物とのクロス熱交換(cross heat exchange)により加熱し、この流れと酸素とをATRバーナーで燃焼させ、燃焼生成物はATRの触媒床を通り抜けて、1832Fの出口温度にて予測された平衡組成又は近い組成でATRを出て行く(流れ21)。ATRは供給水蒸気の炭素に対する比率が0.53で作動し、この比率は、水蒸気のモル数の、(CO
2及びCOを含んでいる)供給物中のあらゆる供給源からの炭素のモル数に対する比率である。金の促進剤(gold promotor)及び58psigという低い作動圧力を有するMgスピネル上のNi触媒(Ni on Mg spinel catalyst)を使用することにより、煤及び炭素の形成は最小限になる。ATRの生成物の流れ(流れ21)についてモル組成は、水素46%、CO27%、二酸化炭素7%及び水20%である。シンガスの水素の、一酸化炭素に対する比率は、1.7である。ATRの生成物の流れを、クロス交換(cross exchange)を介して1,251°Fへ冷却する。
【0083】
ATRからの生成物の流れを、RWGS反応器システムからのシンガスと混ぜ合わせて、工場のうちのシンガス冷却及び圧縮の部分へと供給する。混ぜ合わされたシンガスを、蒸気ボイラーにより冷却する。蒸気システムからの水蒸気の一部を、ATRの炭化水素供給物と混ぜ合わせるために使用した。この流れをまた、空冷ファンで冷却する。この流れから、シンガスの凝縮液として水を除去する。3段階の圧縮を使用して、シンガスについて圧力を340psigへ、温度を338°Fへ上昇させる。このシンガスは、LFPへのシンガスとして、おおよそ、水素61%、一酸化炭素28%、二酸化炭素10%及び水1%のモル組成にて、3,093MT/Dの比率で出て行く。シンガスの圧縮には電気が必要である。シンガス圧縮機の電力使用量は34.0MWである。
【0084】
図2は、供給シンガスの流れ23(3,093MT/D)を、19,185MT/DのLFPの再循環させた流れ(流れ13)と混ぜ合わせる、このプロセスのLFPの部分を示す。この再循環ガスのモル組成は、おおよそ、水素13%、一酸化炭素7%、メタン26%、二酸化炭素48%、水1%、エタン1%、プロパン2%、ブタン1%及びペンタン1%である。この再循環ガスの組成を制御して、混ぜ合わされた供給ガスが、好ましいLFP触媒を使用する液体燃焼生産プロセスにとって理想的な適正な組成を有するようにする。LFP反応器の供給物(流れ14)は、おおよそ、水素26%、CO13%、メタン19%、プロパン1%、ブタン1%、ペンタン1%、及び、二酸化炭素38%及び水1%のモル組成を有し、約22,277MT/Dの流量を有する。LFPの供給物についてH
2/CO比は2.0である。間接的な熱交換により、LFPの供給物の温度を、330psigの圧力で380°Fへ上昇させる。特定の場合において、LFP反応器は並列に動作する10個の反応器であり、反応器の接線から接線までの高さは30メートルであり(the reactors are 30 meters tall from tangent to tangent)、各反応器は内部に5,000本のチューブを有するシェルを含んでおり、このチューブの外径は約19mmである。
【0085】
シンガスから炭化水素を生成する反応は、発熱性である。LFP反応器のチューブ外側で蒸気を使用して、温度を制御する。したがって、LFP反応器は蒸気を上昇させ、これを発電に使用することができる。LFPの蒸気を、8.7MWの発電に使用する。
【0086】
LFP反応器について、好ましい作動温度は410°Fである。
【0087】
特定の場合において、LFP触媒は、50マイクロメートルの平均粒径と、9nmの細孔径と、140m2/gの表面積とを有する4裂片状の触媒(quadralobe catalyst)であり、活性金属は白金又はパラジウムの促進剤を有するコバルトである。
【0088】
触媒の粒子径と、触媒の充填量と、LFP供給物のLFP反応器チューブへの速度との全てを、LFP反応器のチューブ内及び反応器内にわたっての圧力降下が最小限になるように管理する。この実施例において、圧力降下は20psigに維持される。
【0089】
LFP反応器内におけるCO変換は、55mol%である。C5~C24への炭素選択性は73.5%であり、炭素選択性(Carbon Selectivity)は次のように定義される。
【0090】
【0091】
ここで、nCO ConvertedはLFP反応器内で変換されたCOのモル流量であり、niはLFP反応器内で生成された炭素数iの炭化水素のモル流量である。二酸化炭素への炭素選択率は0.38%と低く、LFP反応器内で変換されたCOのうち二酸化炭素へと変換されたものがごくわずかであることを示している。
【0092】
【0093】
ここで、nCO2は、LFP反応器内において生成されたCO2のモル流量である。これは、二酸化炭素を供給原料として出発するゼロ炭素の燃料及び化学物質の生産プロセスにとって、非常に好ましい。
【0094】
生成物は、反応器の底部から発生する。重質炭化水素(C
24+)が生成される可能性があるため、これらの生成物を反応器の出口で引き抜くことができる。触媒を使用してLFP反応器を適切な条件で作動させる場合、重質の生成物はほとんどないこととなる。LFPの主要な生成物は、流れ16である。ステップ17においてLFPの生成物をさらに333Fへ冷却し、
図2を出て行く番号24の流れにする。
【0095】
LFPの生成物の流れを冷却して、生成物を凝縮させ、次に、ステップ17においてLFPの生成物を分離器に通して3つの流れへ分離させる。生成物の水(流れ26)は、LFPのプロセスから生成されたものであり、電解槽へ再循環させ、浄化又は事前の処理を必要とする場合がある。LFP反応器について軽質のガス状生成物を、最後には流れ13及び18にして、LFP反応器の供給物へと再循環させる及びATRへ再循環させる。この流れを再循環させる前に、必要に応じて、CO2分離システムを介して2つの流れへとさらに分離させてもよい。CO2が豊富な流れを、RWGS反応器の供給物へ戻して再利用してもよい。この流れに残っているCO、H2及び軽質炭化水素を、ATRへ戻して再利用する。
【0096】
C4~C24炭化水素を含むLFPの生成物の流れを、ガソリンブレンド基材(gasoline blending stock)とディーゼル燃料との2つの流れへと分離させる。この生成物をまた、さらに処理してもよい。
【0097】
実施例のプロセスでは、1日あたり1,669バレル(barrels per day:BPD)のナフサ/ガソリンブレンド基材(naphtha/gasoline blendstock)と、3,387BPDのディーゼル燃料とを生成している。LFPの生成物をさらに分画及び処理して、溶剤、n-パラフィン及びオレフィン等を含む特殊化学製品を生成させてもよい。
【0098】
表1は、この実施例に関してインプットをまとめたものである。MT C/dayは、このインプットにおいて、1日あたりの炭素のメートルトン(metric tons per day of carbon)である。MT H/dayは、このインプットにおいて、水素のメートルトンである。これらは、炭素及び水素の収率を計算するために重要である。
【0099】
【0100】
表2は、この実施例に関してアウトプットをまとめたものである。
【0101】
【0102】
表3は、実施例のプロセスに関して、幾つかの有用な指標を計算したものである。
【0103】
【0104】
実施例のプロセス及び本発明の全てのプロセスにおいて、炭素の収率は、70%よりも多くなり、好ましくは85%よりも多くなるであろう。このように高い炭素の収率を得るためには、開示したRWGS触媒の使用及び開示したLFP触媒の使用と同様に、全体的なプロセスの統合が必要である。
【国際調査報告】