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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-30
(54)【発明の名称】充電コネクタの自動選択
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/02 20160101AFI20230623BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20230623BHJP
   B60L 53/14 20190101ALI20230623BHJP
   B60L 53/68 20190101ALI20230623BHJP
【FI】
H02J7/02 B
H02J7/02 V
H02J7/00 P
B60L53/14
B60L53/68
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022568987
(86)(22)【出願日】2021-05-26
(85)【翻訳文提出日】2022-12-27
(86)【国際出願番号】 FI2021050380
(87)【国際公開番号】W WO2021240066
(87)【国際公開日】2021-12-02
(31)【優先権主張番号】20205553
(32)【優先日】2020-05-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FI
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520154346
【氏名又は名称】リイケンネヴィルタ オイ / ヴィルタ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100120857
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邉 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100206335
【弁理士】
【氏名又は名称】太田 和宏
(72)【発明者】
【氏名】アハティカリ ユッシ
【テーマコード(参考)】
5G503
5H125
【Fターム(参考)】
5G503AA01
5G503BB01
5G503EA01
5G503FA06
5G503GD03
5G503GD06
5H125AA01
5H125AC12
5H125AC24
5H125BE01
5H125CC04
5H125CD10
5H125DD02
(57)【要約】
様々な例示的な実施形態は、一般に、電気デバイスの充電に関する。装置(200)は、支払端末(110)に関連付けることができる支払承認メッセージを受信してもよい。装置(200)は、支払端末(110)に関連付けられた充電ステーショングループを決定してもよい。装置(200)は、さらに、充電ステーショングループの充電コネクタ(142)が占有されていることの表示を含む状態通知を受信してもよい。装置(200)は、支払承認メッセージ及び状態通知の受信に応答して、充電コネクタ(142)を介して充電を開始させるための充電コマンドを送信してもよい。例示的な実施形態によって、支払端末(110)において関連付けられたユーザ入力がなくても、支払を充電コネクタ(142)にリンクさせることができる。装置、方法、及びコンピュータプログラムが開示される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
充電ステーショングループの充電コネクタ(142)が占有されていることの表示を含む状態通知を受信する手段
を備える、装置(200)であって、
支払承認メッセージを受信する手段であって、前記支払承認メッセージを支払端末(110)と関連付ける、手段と、
前記支払端末(110)の識別子と前記充電ステーショングループの識別子との間のマッピングを含むデータモデル(500)に基づいて、前記支払端末(110)に関連付けられた前記充電ステーショングループを決定する手段であって、前記充電ステーショングループが1つ以上の充電コネクタに関連付けられた1つ以上の充電ステーションを備える、手段と、
前記支払承認メッセージ及び前記状態通知の受信に応答して、前記充電コネクタ(142)を介して充電を開始させるための充電コマンドを送信する手段と、
を備えることを特徴とする、装置(200)。
【請求項2】
前記支払承認メッセージは、前記支払端末(110)の識別子及び/又は前記支払端末(110)との間で承認された支払イベントの表示を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記支払承認メッセージを支払クラウドシステム(120)から受信する手段をさらに備える、請求項1又は2に記載の装置。
【請求項4】
前記支払承認メッセージは、選択された充電ステーション及び/又は選択された充電コネクタの表示を含まない、請求項1~3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項5】
前記状態通知は、前記充電コネクタ(142)が占有状態に移行することの表示を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
前記状態通知が、オープン充電ポイントプロトコル(OCPP)の状態通知要求メッセージを含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の装置。
【請求項7】
前記充電ステーションに前記充電コマンドを送信する手段をさらに備える、請求項1~6のいずれか一項に記載の装置。
【請求項8】
前記充電コマンドは、前記充電ステーションの識別子及び/又は前記充電コネクタ(142)の識別子を含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の装置。
【請求項9】
前記充電コマンドは、オープン充電ポイントプロトコル(OCPP)のリモート開始トランザクションメッセージを含む、請求項1~8のいずれか一項に記載の装置。
【請求項10】
前記状態通知の受信に応答して、前記支払承認メッセージを受信するまで、前記充電コマンドの送信を控える手段
をさらに備える、請求項1~9のいずれか一項に記載の装置。
【請求項11】
前記充電ステーショングループの複数の占有された充電コネクタに関連付けられた複数の状態通知を受信する手段と、
前記複数の状態通知に対応する複数のタイムスタンプを格納する手段と、
前記複数の占有された充電コネクタの最も早いタイムスタンプに基づいて、前記充電コネクタを決定する手段と、
をさらに備える、請求項1~10のいずれか一項に記載の装置。
【請求項12】
充電ステーショングループの充電コネクタ(142)が占有されていることの表示を含む状態通知を受信するステップ
を含む、方法(1000)であって、
支払承認メッセージを受信するステップであって、前記支払承認メッセージを支払端末(110)と関連付ける、ステップと、
前記支払端末(110)の識別子と前記充電ステーショングループの識別子との間のマッピングを含むデータモデルに基づいて、前記支払端末(110)に関連付けられた前記充電ステーショングループを決定するステップであって、前記充電ステーショングループが1つ以上の充電コネクタに関連付けられた1つ以上の充電ステーションを備える、ステップと、
前記支払承認メッセージ及び前記状態通知の受信に応答して、前記充電コネクタ(142)を介して充電を開始させるための充電コマンドを送信するステップと、
を含むことを特徴とする、方法(1200)。
【請求項13】
装置に、
充電ステーショングループの充電コネクタ(142)が占有されていることの表示を含む状態通知を受信するステップ
を少なくとも実行させるように構成されたプログラムコードを含む、コンピュータプログラムであって、さらに、前記装置に、
支払承認メッセージを受信するステップであって、前記支払承認メッセージが支払端末(110)と関連付けられている、ステップと、
前記支払端末(110)の識別子と前記充電ステーショングループの識別子との間のマッピングを含むデータモデルに基づいて、前記支払端末(110)に関連付けられた前記充電ステーショングループを決定するステップであって、前記充電ステーショングループが1つ以上の充電コネクタに関連付けられた1つ以上の充電ステーションを備える、ステップと、
前記支払承認メッセージ及び前記状態通知の受信に応答して、前記充電コネクタを介して充電を開始させるための充電コマンドを送信するステップと、
を実行させるように構成されたプログラムコードを含むことを特徴とする、コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
様々な例示的な実施形態は、一般に、電気デバイスの充電の分野に関する。特に、いくつかの例示的な実施形態は、電気自動車を充電するためのコネクタを選択することに関する。
【背景技術】
【0002】
電気自動車(EV)の人気は急速に高まっており、したがって、EVを充電するための需要も高まっている。EVの充電ステーションは、顧客がモバイルアプリケーションで充電の代金を支払うことのできるクラウドベースの支払システムに接続されてもよい。しかしながら、用途によっては、より便利な支払解決策が望まれる場合がある。
【発明の概要】
【0003】
この概要は、概念の選択を簡略化した形で紹介するために提供され、概念については、詳細な説明において以下でさらに説明される。この概要は、特許請求される主題の重要な特徴又は本質的な特徴を特定することも、特許請求される主題の範囲を制限するために使用することも意図していない。
【0004】
本開示の例示的な実施形態によって、支払端末において関連付けられたユーザ入力がなくても、充電コネクタを自動的に選択することが可能になる。この利点及び他の利点は、独立請求項の特徴によって達成され得る。さらなる実施形態は、従属請求項、説明、及び図面の中で提供される。
【0005】
第一の態様によれば、装置は、支払承認メッセージを受信する手段を備えてもよい。支払承認メッセージは、支払端末と関連付けられてもよい。装置は、支払端末に関連付けられた充電ステーショングループを決定する手段をさらに備えてもよい。充電ステーショングループは、1つ以上の充電コネクタに関連付けられた1つ以上の充電ステーションを備えてもよい。装置は、充電ステーショングループの充電コネクタが占有されていることの表示を含む状態通知を受信する手段をさらに備えてもよい。装置は、支払承認メッセージ及び状態通知の受信に応答して、充電コネクタを介した充電を開始させるための充電コマンドを送信する手段をさらに備えてもよい。
【0006】
第一の態様の実施形態によれば、支払承認メッセージは、支払端末の識別子及び/又は支払端末との承認された支払イベントの表示を備えてもよい。
【0007】
第一の態様の実装形態によれば、装置は、支払クラウドシステムから支払承認メッセージを受信する手段をさらに備えてもよい。
【0008】
第一の態様の実装形態によれば、支払承認メッセージは、選択された充電ステーション及び/又は選択された充電コネクタの表示を含まなくてもよい。
【0009】
第一の態様の実装形態によれば、装置は、支払端末の識別子と充電ステーショングループの識別子との間のマッピングを含むデータモデルに基づいて、支払端末に関連付けられた充電ステーショングループを決定する手段をさらに備えてもよい。
【0010】
第一の態様の実装形態によれば、状態通知は、充電コネクタが占有状態に移行することの表示を含んでもよい。
【0011】
第一の態様の実装形態によれば、状態通知は、オープン充電ポイントプロトコル(OCPP)の状態通知要求メッセージ含んでもよい。
【0012】
第一の態様の実装形態によれば、装置は、充電ステーションに充電コマンドを送信する手段をさらに備えてもよい。
【0013】
第一の態様の実装形態によれば、充電コマンドは、充電ステーションの識別子及び/又は充電コネクタの識別子を含んでもよい。
【0014】
第一の態様の実装形態によれば、充電コマンドは、オープン充電ポイントプロトコル(OCPP)のリモート開始トランザクションメッセージを含んでもよい。
【0015】
第一の態様の実装形態によれば、装置は、状態通知の受信に応答して、支払承認メッセージを受信するまで充電コマンドの送信を控える手段をさらに備えてもよい。
【0016】
第一の態様の実装形態によれば、装置は、充電ステーショングループの複数の占有された充電コネクタに関連付けられた複数の状態通知を受信する手段をさらに備えてもよい。装置は、複数の状態通知に対応する複数のタイムスタンプを格納する手段をさらに備えてもよい。装置は、複数の占有された充電コネクタの最も早いタイムスタンプに基づいて、充電コネクタを決定する手段をさらに備えてもよい。
【0017】
第二の態様によれば、方法は、支払承認メッセージを受信するステップを含んでもよい。支払承認メッセージは、支払端末と関連付けられてもよい。本方法は、支払端末に関連付けられた充電ステーショングループを決定するステップをさらに含んでもよい。充電ステーショングループは、1つ以上の充電コネクタに関連付けられた1つ以上の充電ステーションを備えてもよい。本方法は、充電ステーショングループの充電コネクタが占有されていることの表示を含む状態通知を受信するステップをさらに含んでもよい。本方法は、支払承認メッセージ及びステータス通知の受信に応答して、充電コネクタを介した充電を開始させるための充電コマンドを送信するステップをさらに含んでもよい。
【0018】
第二の態様の実装形態によれば、支払承認メッセージは、支払端末の識別子及び/又は支払端末との承認された支払イベントの表示を含んでもよい。
【0019】
第二の態様の実装形態によれば、方法は、支払クラウドシステムから支払承認メッセージを受信するステップをさらに含んでもよい。
【0020】
第二の態様の実装形態によれば、支払承認メッセージは、選択された充電ステーション及び/又は選択された充電コネクタの表示を含まなくてもよい。
【0021】
第二の態様の実装形態によれば、方法は、支払端末の識別子と充電ステーショングループの識別子との間のマッピングを含むデータモデルに基づいて、支払端末に関連付けられた充電ステーショングループを決定するステップをさらに含んでもよい。
【0022】
第二の態様の実装形態によれば、状態通知は、充電コネクタが占有状態に移行することの表示を含んでもよい。
【0023】
第二の態様の実装形態によれば、状態通知は、オープン充電ポイントプロトコル(OCPP)の状態通知要求メッセージ含んでもよい。
【0024】
第二の態様の実装形態によれば、方法は、充電ステーションに充電コマンドを送信するステップをさらに含んでもよい。
【0025】
第二の態様の実装形態によれば、充電コマンドは、充電ステーションの識別子及び/又は充電コネクタの識別子を含んでもよい。
【0026】
第二の態様の実装形態によれば、充電コマンドは、オープン充電ポイントプロトコル(OCPP)のリモート開始トランザクションメッセージを含んでもよい。
【0027】
第二の態様の実装形態によれば、方法は、状態通知の受信に応答して、支払承認メッセージを受信するまで充電コマンドの送信を控えるステップをさらに含んでもよい。
【0028】
第二の態様の実装形態によれば、方法は、充電ステーショングループの複数の占有された充電コネクタに関連付けられた複数の状態通知を受信するステップをさらに含んでもよい。方法は、複数の状態通知に対応する複数のタイムスタンプを格納するステップをさらに含んでもよい。方法は、複数の占有された充電コネクタの最も早いタイムスタンプに基づいて、充電コネクタを決定するステップをさらに含んでもよい。
【0029】
第三の態様によれば、コンピュータプログラムは、装置によって実行されたとき、装置に少なくとも第二の態様の任意の実装形態による方法を実行させるように構成される。
【0030】
第四の態様によれば、装置は、少なくとも1つのプロセッサと、コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリとを備えてもよく、少なくとも1つのメモリ及びコンピュータプログラムコードは、少なくとも1つのプロセッサと共に、少なくとも装置に第二の態様の任意の実装形態による方法を実行させるように構成される。
【0031】
上述した実装形態は、互いに組み合わせて使用され得ることが理解される。実装形態のうちのいくつかは、さらなる実装形態を形成するために組み合わされてもよい。
【0032】
付随する特徴の多くは、添付図面と関連して考慮される以下の詳細な説明を参照することによって、よりよく理解されるようになるため、より容易に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0033】
例示的な実施形態のさらなる理解を提供するために含まれ、本明細書の一部を構成するもので、例示的な実施形態を示し、説明と共に例示的な実施形態の理解に役立つ。
【0034】
図1】例示的な実施形態による電気自動車充電システムの一例を示す。
図2】1つ以上の例示的な実施形態を実施するように構成された装置の一例を示す。
図3】例示的な実施形態による、複数の支払端末を有する電気自動車充電システムの一例を示す。
図4】例示的な実施形態による支払端末ステーショングループの一例を示す。
図5】例示的な実施形態による、支払端末ステーショングループのデータモデルの一例を示す。
図6】例示的な実施形態による、電気自動車充電のためのフロー図の一例を示す。
図7】例示的な実施形態による、電気自動車充電のためのメッセージシーケンス及び操作の一例を示す。
図8】例示的な実施形態による、電気自動車充電のためのメッセージシーケンス及び操作の一例を示す。
図9】例示的な実施形態による、電気自動車充電のためのメッセージシーケンス及び操作の一例を示す。
図10】例示的な実施形態による、電気自動車の充電を可能にするための方法の一例を示す。
【0035】
同様の参照符号は、添付の図面において同様の部品を指定するために使用される。
【発明を実施するための形態】
【0036】
ここで、例示的な実施例を詳細に参照し、その例を添付の図面に示す。添付図面に関連して以下に提供される詳細な説明は、本実施例の説明として意図されており、本実施例が構築又は利用され得る唯一の形態を示すことを意図していない。本説明は、本実施例の機能及び本実施例を構築し操作するためのステップのシーケンスを示す。しかしながら、同一又は同等の機能及びシーケンスが、異なる実施例によって達成されることもある。
【0037】
EV充電ステーションは、クラウドベースの支払システムに接続されてもよく、例えば、モバイルアプリケーションを使用して、顧客が充電の代金を支払うことをできるようにする。あるいは、物理的な支払端末を充電ステーションに適用して、例えば、ユーザがデビットカード又はクレジットカードで支払うことができるようにしてもよい。そのような支払端末は、例えば、無線周波数識別(RFID)、近距離通信(NFC)、又は他の短距離接続によって支払カードを認識することによって、非接触型の支払を可能にしてもよい。したがって、支払端末は、ボタン又は他のユーザ入力機構を含まなくてもよい。さらに、支払端末は、充電ステーションに物理的に結合されていないこともある。例えば、支払端末及び充電ステーションは、異なるクラウドベースのシステムに接続されてもよい。本開示の例示的な実施形態によって、支払端末で関連付けられたユーザ入力がなくても、充電ステーション及び/又は充電コネクタを選択することが可能になる。
【0038】
例えば、単一の支払端末を充電ステーションのグループに連結して、支払端末ステーショングループ(PTSG)を形成することができる。支払が支払端末によって承認されると、充電ポイント管理システム(CPMS)は、充電開始コマンドを任意の充電ステーションに直ちに送信しない場合がある。その代わり、CPMSは、顧客が充電ステーションの充電コネクタに充電ケーブルを接続するまで、待機してもよい。これに応答して、充電ステーションは、充電コネクタの占有状態を示すメッセージ、例えば、StatusNotification OCPPメッセージをCPMSに送信する。このメッセージに基づき、CPMSは、どのステーションとコネクタが使用されているかを判断し、それに応じて、充電開始コマンドを送信することができる。また、顧客が最初に充電ケーブルを接続し、その後に初めて、支払カードを支払端末に提示することも可能である。したがって、CPMSは、PTSG内で接続されたケーブルの受信状態通知の記録を保持することができる。CPMSは、最初の状態通知を受け取ったコネクタで充電を開始することを決定してもよい。
【0039】
例示的な実施形態によれば、装置は、支払端末に関連付けられた支払承認メッセージを受信してもよい。しかしながら、支払承認メッセージは、選択された充電ステーション及び/又は選択された充電コネクタの表示を含まないことがある。装置は、例えば、支払端末の識別子と充電ステーショングループとの間のマッピングに基づいて、支払端末に関連付けられた充電ステーショングループを決定してもよい。装置は、さらに、充電ステーショングループの充電コネクタが占有されていることの表示を含む状態通知を受信してもよい。装置は、支払承認メッセージ及び状態通知の受信に応答して、充電コネクタを介して充電を開始させるための充電コマンドを送信してもよい。例示的な実施形態によって、支払端末において関連付けられたユーザ入力がなくても、支払を充電コネクタとリンクさせることができる。それによって、充電システムにおける支払端末の量を減らすことができる。
【0040】
図1は、例示的な実施形態による電気自動車充電システム100の一例を示す。いくつかの例示的な実施形態がEVの例として自動車を使用して説明されたにもかかわらず、例示的な実施形態は、例えば、電気ボート又はオートバイ等の他のタイプのEV、又は他の任意の電気デバイスにも適用され得ることが理解される。
【0041】
EV充電システム100は、支払端末110を含んでいてもよい。支払端末110は、任意の適切な通信インターフェースによって支払クラウドシステム(PCS)120に接続されてもよい。支払端末110は、例えば、支払カード114、キーフォブ、又は他の非接触型支払デバイスによって、顧客112によって実行された支払イベントを検出してもよい。支払端末110は、支払イベントの情報を支払クラウドシステム120に提供してもよく、支払クラウドシステム120は、例えば、支払イベントが受け入れられたか否かを判断するために、支払を承認するように構成されてもよい。
【0042】
EV充電システム100は、充電ポイント管理システム(CPMS)130をさらに含んでもよく、これは、1つ以上の充電ステーションを管理するように構成されてもよい。充電ステーション140は、EV150が充電され得る物理的なシステムを構成してもよい。充電ステーション140は、1つ以上の充電コネクタ142を含んでもよく、これは、電気自動車供給装置(EVSE)と見なしてもよい。一般に、EVSEは、一度に1つのEV150にエネルギーを供給するように構成された、充電ステーションの独立に操作して管理される部分を備えてもよい。例示的な実施形態によって、支払端末110と充電ステーション140との間にローカル(例えば物理的)接続がなくても、支払端末110における支払イベントを充電ステーション140及び/又は充電コネクタ142にリンクさせることが可能になる。EV充電システム100は、例えば、オープン充電ポイントプロトコル(OCPP)等の規格に従って、又は規格に基づいて構成されてもよい。しかしながら、例示的な実施形態は、任意の他の現在又は将来の電気機器充電システムにおいて適用され得ることが理解される。
【0043】
図2は、1つ以上の例示的な実施形態を実施するように構成された装置200の例示的な実施形態を示す。装置200は、例えば、サーバ等のコンピューティングデバイスを備えてもよい。装置200は、単一のデバイスとして図示されているが、適用可能な場合には、装置200の機能は、複数のデバイスに分散されてもよいことが理解される。
【0044】
装置200は、少なくとも1つのプロセッサ202を備えてもよい。少なくとも1つのプロセッサは、例えば、コプロセッサ、マイクロプロセッサ、コントローラ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、DSPを伴う又は伴わない処理回路等の様々な処理デバイス、あるいは、例えば、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、マイクロコントローラユニット(MCU)、ハードウェア加速器、特別目的コンピュータチップ等の集積回路を含む様々な他の処理デバイスの1つ以上を備えてもよい。
【0045】
装置は、少なくとも1つのメモリ204をさらに備えてもよい。メモリは、例えば、コンピュータプログラムコード等、例えば、オペレーティングシステムソフトウェア及びアプリケーションソフトウェア等を格納するように構成されてもよい。メモリは、1つ以上の揮発性メモリデバイス、1つ以上の不揮発性メモリデバイス、及び/又はそれらの組合せを備えてもよい。例えば、メモリは、磁気格納デバイス(ハードディスクドライブ、フロッピーディスク、磁気テープ等)、光磁気格納デバイス、又は半導体メモリ(マスクROM、PROM(プログラマブルROM)、EPROM(イレーサブルPROM)、フラッシュROM、RAM(ランダムアクセスメモリ)等)として具現化されてもよい。
【0046】
装置200は、装置200が情報を他の装置に送信及び/又は他の装置から受信することができるように構成された通信インターフェース208をさらに備えてもよい。通信インターフェース208は、例えば、3GPP(登録商標)モバイルブロードバンド接続(例えば3G、4G、5G)のような少なくとも1つの無線接続を提供するように構成されてもよい。しかしながら、通信インターフェースは、例えば、IEEE 802.11シリーズ又はWi-Fiアライアンスによって標準化されているような無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)接続;例えば、Bluetooth(登録商標)、NFC(近距離通信)、又はRFID接続等の短距離無線ネットワーク接続;例えば、ローカルエリアネットワーク(LAN)接続、ユニバーサルシリアルバス(USB)接続又は光ネットワーク接続等の有線接続;又は有線インターネット接続等の1つ以上の他のタイプの接続を提供するよう構成されてもよい。通信インターフェース208は、無線周波数信号を送信及び/又は受信するための少なくとも1つのアンテナを備えてもよいし、それに結合されるように構成されていてもよい。様々なタイプの接続の1つ以上は、別々の通信インターフェースとしても実装されてもよく、別々の通信インターフェースは、複数のアンテナに結合されるか、又は結合されるように構成される。通信インターフェースは、また、例えば、データバスのようなシステム内に内部通信インターフェースを備えてもよい。
【0047】
装置200は、入力デバイス及び/又は出力デバイスを備えるユーザインターフェース210をさらに備えてもよい。入力デバイスは、キーボード、タッチスクリーン、又は1つ以上の埋め込み制御ボタン等の様々な形態をとってもよい。出力デバイスは、例えば、ディスプレイ、スピーカ、振動モータ等を備えてもよい。ユーザインターフェースは、例えば、以下を構成するために使用されてもよい。
【0048】
装置200が何らかの機能を実装するように構成される場合、装置の何らかの1つ及び/又は複数のコンポーネントが、例えば、少なくとも1つのプロセッサ及び/又はメモリ等が、この機能を実装するように構成されてもよい。さらに、少なくとも1つのプロセッサが何らかの機能を実装するように構成されている場合、この機能は、例えば、メモリ204内に備えられたプログラムコード206を使用して実装されてもよい。
【0049】
本明細書に記載された機能は、少なくとも部分的に、ソフトウェアコンポーネント等の1つ以上のコンピュータプログラム製品コンポーネントによって実行されてもよい。一実施形態によれば、装置は、例えばマイクロコントローラ等のプロセッサ又はプロセッサ回路を備え、それは、実行されたときにプログラムコードによって、説明した操作及び機能の実施形態を実行するように構成されている。代替又は追加として、本明細書に記載される機能は、少なくとも部分的に、1つ以上のハードウェア論理コンポーネントによって実行されてもよい。例えば、限定するものではないが、使用可能なハードウェア論理コンポーネントの例示的なタイプには、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、特定用途向け標準品(ASSP)、システムオンチップシステム(SOC)、複合プログラマブル論理デバイス(CPLD)、グラフィック処理ユニット(GPU)等が含まれる。
【0050】
装置200は、本明細書に記載された少なくとも1つの方法を実行するための手段を備える。一例では、手段は、少なくとも1つのプロセッサを備え、少なくとも1つのメモリは、少なくとも1つのプロセッサによって実行されたとき、装置に方法を実行させるように構成されたプログラムコードを含む。
【0051】
図3は、例示的な実施形態による、複数の支払端末を有するEV充電システム300の一例を示す。EV充電システム300は、PCS120及びCPMS130を含んでもよい。EV充電システム300は、複数の支払端末(A.1、A.2、B.1、B.2)をさらに含んでもよい。支払端末のそれぞれは、1つの充電コネクタと関連付けられてもよい。例えば、支払端末A.1は、充電ステーションAの充電コネクタ1に関連付けられ、支払端末B.2は、充電ステーションBの充電コネクタ2に関連付けられてもよい。顧客が支払端末A.1に支払カードを提示すると、支払は、PCS120によって承認されてもよい。PCS120は、支払が承認されたこと、及び支払端末A.1に関連付けられた充電ステーション又は充電コネクタ(この例では、充電ステーションAの充電コネクタ1である)での充電開始が許可されたことをCPMS130に通知してもよい。支払承認を得たことに応答して、CPMS130は、充電ステーションAに開始コマンドを送信して、充電ステーションAの充電コネクタ1を介した充電を開始してもよい。CPMS130は、支払端末と充電ステーション及び/又は充電コネクタとの間のマッピングを提供する情報を格納しても、又はその情報へのアクセスを有していてよい。したがって、CPMS130は、特定の充電ステーション及び/又は充電コネクタでの充電開始を、特定の支払端末とその特定の充電ステーション及び/又はコネクタとの間の物理的なリンクなしに、決定してもよい。
【0052】
しかしながら、EV充電システム300は、開始コマンドを正確な充電ステーション及び正確な充電コネクタに関する情報と関連付けることを必要とする場合がある。その場合、顧客がどの充電ステーション及び/又は充電コネクタを使用するかを指示できないこともあるので、支払端末と単一の充電ステーションの単一の充電コネクタとの間に一対一のマッピングがあることが必要なことがある。例えば、同じ物理的場所に3つの充電ステーションがある場合、顧客がどのステーション及びコネクタを使用するかを選択できなければ、3つの異なる支払端末が必要となる場合がある。不必要な支払端末を設置すれば、EV充電システムのコストが高くなるので、同じ場所にある全部の又は複数の充電ステーション及び/又は充電コネクタに対して単一の支払端末を提供することが望まれる場合がある。
【0053】
単一の支払端末を使用することは、例えば、支払端末と充電ステーションとの間のローカルな非クラウド接続に基づいて、可能になる場合がある。1つの解決策は、その支払端末とその充電ステーションとの間で物理的な統合を有することである。支払端末は、物理的な接続を介して、充電ステーションの充電コネクタをローカルに承認するように構成されてもよく、これは、任意のEV充電プロトコル、例えば、OCPPとは独立であってもよい。しかしながら、この解決策は、支払端末と充電ステーションとの間に特別なハードウェア接続を適用することもあるため、代替の解決策を適用して、異なる製造業者の異なるステーションモデルで単一の支払端末を使用できるようにすることができる。
【0054】
別の解決策は、充電ステーションの全てのコネクタに対して、充電が許可されていることを示す。これは、充電コマンド、例えば、OCPPプロトコルの充電開始メッセージにおいて、コネクタ番号「0」を示すことに基づいて実施することができる。充電ステーションは、コネクタ「0」に対する充電コマンドを、充電ステーションの任意の充電コネクタに対する充電開始の承認として解釈するように構成されてもよい。しかしながら、全ての充電ステーションがこのオプションをサポートするように構成されているわけではない。さらに、この解決策は、単一の充電ステーションに使用されることもあるが、他の解決策が適用され、同じ場所にある複数の充電ステーションで単一の支払端末を使用できるようにすることもある。
【0055】
図4は、例示的な実施形態による支払端末ステーショングループ(PTSG)400の一例を示す。PTSG400は、1つ以上の充電ステーション、例えば、充電ステーションA、B、及びCを備えてもよい。PTSG400は、1つ以上の充電コネクタをさらに備えてもよい。各充電ステーションは、1つ以上の充電コネクタを備えてもよい。例えば、充電ステーションAは2つの充電コネクタ(1,2)を、充電ステーションBは1つの充電コネクタ(1)を、充電ステーションCは3つの充電コネクタ(1,2,3)を備えてもよい。充電ステーションA、B、C、及び/又はそれらのそれぞれの充電コネクタは、PTSG400に関連付けられてもよい。PTSG400は、充電ステーショングループ、ステーショングループ、又は単にグループと呼ばれることもある。
【0056】
図5は、例示的な実施形態による、支払端末ステーショングループのデータモデル500の一例を示す。データモデル500は、複数の充電ステーションを、1つの支払端末にリンクされたグループにグループ化することを可能にする。データモデル500は、複数のオブジェクトを備えてもよい。オブジェクトは、所定の規則に従って互いに関連付けられてもよい。データモデル500は、支払端末オブジェクト501を備えてもよい。支払端末オブジェクト501は、支払端末を識別し得る端末識別子(ID)を備えてもよい。データモデル500は、端末-グループマッピングオブジェクト502、例えば、支払端末と支払端末ステーショングループ(PTSG)とを関連付けられたテーブルをさらに備えてもよい。したがって、端末-グループマッピングオブジェクト502は、PTSGのグループ識別子と、支払端末の端末識別子とを備えてもよい。支払端末オブジェクト501は、端末-グループマッピングオブジェクト502と一対一のマッピングを有してもよい。したがって、支払端末オブジェクト501は、1つの端末-グループマッピングオブジェクト502と関連付けられてもよい。端末-グループマッピングオブジェクト502は、1つの支払端末オブジェクト501と関連付けられてもよい。
【0057】
データモデル500は、支払端末ステーショングループ(PTSG)オブジェクト503をさらに備えてもよい。PTSGオブジェクト503は、グループ識別子と、端末識別子とを備えてもよい。グループ識別子は、PTSGを識別してもよい。端末識別子は、PTSGに関連付けられた支払端末を識別してもよい。PTSGオブジェクト503は、端末-グループマッピングオブジェクト502と一対一のマッピングを有してもよい。PTSGオブジェクト503は、ゼロ又は複数のステーションオブジェクト504にさらに関連付けられてもよい。
【0058】
ステーションオブジェクト504は、充電ステーションを識別し得るステーション識別子を備えてもよい。ステーションオブジェクト504は、ゼロ又は1つのPTSGオブジェクト503に関連付けられてもよい。したがって、充電ステーションは、1つのPTSGに関連付けられることも、充電ステーションは、どのPTSGとも関連付けられないこともある。
【0059】
データモデル500は、コネクタオブジェクト505をさらに備えてもよい。コネクタオブジェクト505は、充電コネクタを識別し得るコネクタ識別子を備えてもよい。ステーションオブジェクト504とコネクタオブジェクトは、一対多の関係を有してもよい。例えば、1つの充電ステーションは、1つ以上の充電コネクタに関連付けられることもある。充電コネクタは、1つの充電ステーションに関連付けられてもよい。コネクタ識別子は、関連付けられたステーションオブジェクト504内で一意であってもよい。あるいは、コネクタ識別子は、PTSGオブジェクト503内で一意であってもよい。これにより、関連付けられた充電ステーションとは無関係に、充電コネクタをアドレス指定することが可能になり得る。充電コネクタは、充電ステーションへの関連付けを介して、PTSGに関連付けられることがある。
【0060】
図6は、例示的な実施形態による、EV充電のためのフロー図の一例を示す。図6の手順は、CPMS130、又は別のデバイスもしくはエンティティで実行されてもよい。手順は、支払(開始オプションA)又はEV150への充電ケーブルの接続(開始オプションB)のいずれかによって開始されてもよい。これにより、顧客112は、確実に、充電ステーション140における自分の行動に関係なく、適切にサービスを受けることができる。
【0061】
601で、CPMS130は、支払クラウド、例えば、PCS120からの支払承認メッセージを待ってもよい。この操作は、例えば、顧客112が充電ケーブルを接続する前に充電の代金を支払う場合に、入力されてもよい。ある時点で、CPMS130は、支払承認メッセージを受信してもよい。支払承認メッセージは、支払端末110と関連付けられてもよい。支払承認メッセージは、例えば、支払端末110の識別子を含んでもよい。支払承認メッセージは、支払端末110との間で承認された支払イベントの表示をさらに含んでもよい。しかしながら、支払承認メッセージは、選択された充電ステーション及び/又は選択された充電コネクタの表示を含まないこともある。例えば、支払端末110によって、顧客が充電ステーション及び/又は充電コネクタを選択することが可能にならない場合がある。したがって、CPMS130は、例えば、端末-グループマッピングオブジェクト502に基づく、支払端末110の識別子とPTSGの識別子との間のマッピングを含むデータモデルに基づいて、支払端末110に関連付けられたPTSGを決定してもよい。上述したように、PTSGは、1つ以上の充電コネクタに関連付けられた1つ以上の充電ステーションを備えてもよい。関連付けられたPTSGの決定は、支払承認メッセージを受信することに応答して、及び/又は、支払承認メッセージが支払端末識別子を含んでいると決定することに応答して、行われてもよい。支払承認メッセージの受信に応答して、CPMS130は、操作602に移行してもよい。
【0062】
602で、CPMS130は、支払端末110に関連付けられたPTSGに対する状態通知が存在するかどうかを決定してもよい。特に、CPMS130は、PTSGに関連付けられた充電コネクタが占有されていることを示す状態通知、例えば、状態通知メッセージが存在するかどうかを決定してもよい。充電コネクタの現在の状態は、それぞれの充電コネクタに対する最新の状態通知に基づいて決定されてもよい。CPMS130は、状態通知メッセージに基づいて、コネクタが占有されているかどうかを決定してもよい。状態通知は、充電ケーブルが充電コネクタに接続されていることを示す表示をさらに含んでもよい。状態通知は、充電コネクタの状態を示す状態通知メッセージ又は他のタイプの表示を含んでもよい。状態通知は、例えば、充電コネクタが占有状態に移行していること、又は移行したことの表示を含んでもよい。したがって、状態通知は、充電コネクタの状態の変化の表示、例えば、「利用可能」状態から「占有」状態を含んでもよい。状態通知は、充電ステーションの識別子及び/又は1つ以上の充電コネクタの識別子を含んでもよい。状態通知が存在しないか、又は最新の状態通知がPTSGに関連付けられた充電コネクタのいずれについても占有状態を示さない場合、CPMS130は、操作603に移行して、充電コネクタが占有されるのを待ってもよい。少なくとも1つの状態通知が存在するか、又は最新の状態通知がPTSGの少なくとも1つの充電コネクタについて占有状態を示す場合、CPMS130は、操作606に移行してもよい。
【0063】
603で、CPMS130は、PTSG400に関連付けられた充電ステーションからの状態通知を待ってもよい。ある時点で、CPMS130は、PTSGの充電コネクタが占有されていることを示す表示を備える状態通知を受信してもよい。
【0064】
604で、例えば、PTSGの充電コネクタの占有状態を示す状態通知の受信に応答して、CPMS130は、対応するステーション識別子及び/又はコネクタ識別子を格納してもよい。ステーション識別子及び/又はコネクタ識別子は、受信した状態通知に含まれてもよい。状態通知は、タイムスタンプをさらに含んでもよい。タイムスタンプは、状態が報告された時間を示していてもよい。CPMS130は、タイムスタンプを格納してもよい。状態報告メッセージがタイムスタンプを含まない場合、CPMS130は、タイムスタンプの代わりに、状態通知の受信時刻を格納し、使用してもよい。
【0065】
605で、CPMS130は、充電ステーションに関連付けられたPTSGに対して承認された支払が存在するかどうかを決定してもよい。手順が開始オプションAから開始された場合、答えは「Yes」であり、CPMS130は、操作606に移行してもよい。しかしながら、充電ケーブルをEV150に接続することによって手順が開始された場合(開始オプションB)、CPMS130は、最初に操作603及び604を実行して状態通知を受信し、上述のように、ステーション識別子、コネクタ識別子、及び/又はタイムスタンプを格納してもよい。この場合、充電ステーション140及び/又は充電コネクタに関連付けられたPTSGに対して承認された支払は存在しない可能性があり、したがって、CPMS130は、支払承認メッセージを待つために操作601に移行してもよい。支払承認メッセージを受信すると、CPMS130は、602において、所望の状態通知も存在すると判断し、操作606に移行してもよい。
【0066】
606で、CPMS130は、例えば、PTSGに対して承認された支払に関する情報及び占有された充電コネクタを示す状態通知に基づいて、充電ステーション及び/又は充電コネクタを決定してもよい。占有されている充電コネクタを示す状態通知が1つしかない場合、CPMS130は、その占有されている充電コネクタを選択してもよい。しかしながら、CPMS130が、PTSGの複数の占有された充電コネクタに関連付けられた複数の状態通知を受信することもあり得る。この場合、CPMS130は、複数の状態通知に対応する複数のタイムスタンプを格納してもよい。CPMS130は、さらに、複数の占有充電コネクタに対する最も早いタイムスタンプに基づいて、充電コネクタを決定してもよい。承認された支払は、決定された充電コネクタに関連付けられてもよい。例えば、複数の顧客150が同時に充電ステーション140に現れ、各自の充電ケーブルを接続する場合、第一の承認された支払は、占有状態を示す第一の状態通知を受信した充電コネクタに関連付けられてもよい。
【0067】
607で、CPMS130は、充電コネクタを介した充電を開始させるための充電コマンドを送信してもよい。充電コマンドの送信は、支払承認メッセージ及び状態通知の受信に応答して行われてもよい。CPMS130は、充電コマンドを充電ステーション140に送信してもよい。あるいは、充電コマンドは、充電ステーション140に配信するために、仲介デバイス、例えば、ローカルプロキシ又はローカルコントローラに送信されてもよい。充電コマンドは、充電ステーションの識別子及び/又は充電コネクタの識別子を備えてもよい。充電コマンドは、例えば、OCCPプロトコルに従って、リモート開始トランザクションメッセージを含んでもよいし、リモート開始トランザクションメッセージとして送信されてもよい。充電コマンドは、関連付けられた充電コネクタを介して充電を開始するための指示として備えてもよいし、解釈されてもよい。上記の手順により、受信した状態通知に関連付けられたPTSGに対する承認された支払がない限り、充電が開始されないように、充電を制御することができる。したがって、状態通知の受信に応答して、CPMS130は、支払承認メッセージを受信するまで、充電コマンドの送信を控えることができる。
【0068】
図7は、例示的な実施形態による、EV充電のためのメッセージシーケンス及び操作の一例を示す。図7の手順は、充電ケーブルを充電コネクタに接続する前に、支払を受信したときに開始されてもよく、これは、図6の開始オプション1に対応する。
【0069】
701で、支払端末110は、支払イベントを検出してもよい。
【0070】
702で、支払端末110は、支払イベントに関連付けられた任意の関連情報をPCS120に送信してもよい。
【0071】
703で、PCS120は、支払端末110から受信した情報に基づいて、支払を承認してもよい。
【0072】
704で、PCS120は、支払承認メッセージをCPMS130に送信してもよい。上述したように、支払承認メッセージは、支払端末110の識別子、又は支払端末110との間で承認された支払イベントの表示を備えてもよい。しかしながら、支払承認メッセージは、選択された充電ステーション及び/又は選択された充電コネクタの表示を備えなくてもよい。CPMS130は、支払承認メッセージを受信してもよい。支払承認メッセージが単一のメッセージとして図示されているにもかかわらず、対応する情報が複数の制御メッセージの間で分割されてもよいことが理解される。
【0073】
705で、CPMS130は、関連付けられたPTSG400の充電ステーションからの状態通知を待ってもよい。CPMS130は、支払承認メッセージに含まれる情報及び/又は支払端末110とPTSG400との間のマッピングに基づいて、関連付けられたPTSG400を決定してもよい。この時点で、CPMS130は、充電のための充電コネクタを決定すること、及び/又は任意の充電ステーションに充電コマンドを送信することを控えてもよい。
【0074】
706で、充電ステーション140は、ケーブルがその充電コネクタのうちの1つに接続されたことを検出してもよい。一般に、充電ステーション140は、充電コネクタが占有されていることを決定してもよい。充電ステーション140は、PTSG400に属してもよい。
【0075】
707で、充電ステーション140は、充電コネクタが占有されていることを示す状態通知を送信してもよい。状態通知は、オープン充電ポイントプロトコル(OCPP)の状態通知メッセージ、例えば、状態通知要求メッセージを含んでもよい。CPMS130は、状態通知を受信してもよい。
【0076】
708で、CPMS130は、受信した状態通知と、PTSG400に対する以前に受信した支払承認とに基づいて、充電ステーション及び/又は充電コネクタを決定してもよい。CPMS130は、占有状態を示す状態通知を受信した充電コネクタを選択してもよい。例えば、PTSG400に関連付けられた充電ステーション140及び141の充電コネクタは、当初、「利用可能」状態を有してもよい。状態通知は、充電ステーション140の1つの充電コネクタが「占有」状態に移行したことを示す場合がある。したがって、CPMS130は、占有された充電コネクタを有する充電ステーションを選択してもよい。
【0077】
709で、CPMS130は、決定された充電ステーション140に充電開始コマンドを送信してもよい。充電コマンドは、占有された充電コネクタの識別子を含んでもよい。充電ステーション140は、充電開始コマンドを受信してもよい。
【0078】
710で、充電ステーション140は、例えば、充電コマンドの受信に応答して、充電を開始してもよい。充電ステーション140は、充電コマンドに示された充電コネクタを介した充電を開始することを決定する。この例示的な実施形態によって、検出された支払をPTSG400の正しい充電コネクタとリンクすることが可能になる。
【0079】
図8は、例示的な実施形態による、EV充電のためのメッセージシーケンス及び操作の一例を示す。図8の手順は、支払を行う前に、充電ケーブルを充電コネクタに接続したときに開始されてもよく、これは、図6の開始オプション2に対応する。
【0080】
801で、充電ステーション140は、操作706と同様に、充電コネクタで充電ケーブルを検出してもよい。
【0081】
802で、充電ステーション140は、707と同様に、状態通知を送信してもよい。
【0082】
803で、CPMS130は、PTSG400の支払承認を待ってもよい。一方、CPMS130は、充電ステーション140に充電開始コマンドを送信することを控えてもよい。
【0083】
804及び805で、支払端末110は、701及び702と同様に、支払イベントを検出し、支払イベントに関する情報をPCS120に送信してもよい。
【0084】
806及び807で、PCS120は、703及び704と同様に、支払を承認して、支払承認メッセージを送信してもよい。
【0085】
808で、CPMS130は、受信した支払承認と、PTSG400について以前に受信した状態通知とに基づいて、充電ステーション及び/又は充電コネクタを決定してもよい。CPMS130は、PTSG400に対する支払承認を受信する前に、占有状態を示す状態通知が受信された充電コネクタを選択してもよい。
【0086】
809で、CPMS130は、709と同様に、決定された充電ステーション140に充電開始コマンドを送信してもよい。
【0087】
809で、充電ステーション140は、710と同様に、決定された充電コネクタを介した充電を開始してもよい。この例示的な実施形態によって、顧客150が支払前に充電ケーブルを接続する場合、支払をPTSG400の正しい充電コネクタとリンクさせることが可能になる。
【0088】
810で、充電ステーション140は、710と同様に、充電を開始することができる。
【0089】
図9は、例示的な実施形態による、EV充電のためのメッセージシーケンス及び操作の一例を示す。図9の手順は、支払を行う前に、充電ケーブルを接続したときに開始されてもよく、これは、図6の開始オプション2に対応する。その後、別の充電ケーブルが、同じPTSGに関連付けられた充電コネクタに接続されてもよい。
【0090】
901で、充電ステーション140は、706と同様に、充電コネクタで充電ケーブルを検出してもよい。
【0091】
902で、充電ステーション140は、707と同様に、状態通知を送信してもよい。状態通知は、タイムスタンプを含んでもよい。タイムスタンプは、充電コネクタの状態が変化した時刻を示すことがある。CPMS130は、状態通知を受信し、タイムスタンプを格納してもよい。CPMS130は、状態通知に含まれる他の情報、例えば、充電ステーション140又は充電コネクタの識別子等も格納してもよい。
【0092】
903で、CPMS130は、803と同様に、PTSG400に対する支払承認を待ってもよい。
【0093】
904及び905で、支払端末110は、701及び702と同様に、支払イベントを検出し、支払イベントの情報をPCS120に提供してもよい。
【0094】
906で、PCS120は、703と同様に、支払を承認してもよい。
【0095】
907及び908で、別の充電ステーション141は、充電コネクタで充電ケーブルを検出し、CPMS130に状態通知を送信してもよい。状態通知は、上述したように、タイムスタンプを含んでもよい。CPMS130は、その別の充電ステーション141から状態通知を受信してもよい。状態通知は、PTSG400に関連付けられた支払承認メッセージを受信する前に、受信されてもよい。一般に、CPMS130は、PTSG400の複数の占有された充電コネクタに関連付けられた複数の状態通知を受信してもよい。複数の状態通知メッセージは、PTSG400に関連付けられた支払承認メッセージを受信する前に、受信されてもよい。しかしながら、1つ以上の支払承認メッセージは、CPMS130によって以前に受信され処理された可能性があることに留意されたい。CPMS130は、複数の状態通知に対応する複数のタイムスタンプを格納してもよい。
【0096】
909で、CPMS130は、支払端末110との成功した支払イベントを示す支払承認メッセージを受信してもよい。CPMS130は、例えば、データモデル500における支払端末100とPTSG400との関連付けに基づいて、支払承認メッセージがPTSG400と関連付けられると決定してもよい。
【0097】
910で、支払イベントに関連付けられた充電ステーション及び/又は充電コネクタを決定してもよい。PTSG400で接続された2つのケーブルがあるので、CPMS130は、どちらのケーブルコネクタが支払イベントに関連付けられるかを決定してもよい。例えば、CPMS130は、複数の占有された充電コネクタのうち最も早いタイムスタンプに基づいて、充電コネクタを決定してもよい。図9の例では、充電ステーション140からの状態通知は、別の充電ステーション141からの状態通知のタイムスタンプと比較して、より早いタイムスタンプを有する。したがって、CPMS130は、充電ステーション140の指示された充電コネクタを選択することができる。
【0098】
図9の2つの状態通知を異なる充電ステーションから受信していることにもかかわらず、CPMS130が単一の充電ステーションから複数の状態通知を受信し、状態通知が単一の充電ステーションの異なる充電コネクタに関連付けられることも可能であることに留意されたい。状態通知を、単一の状態通知メッセージで受信してもよいし、異なる充電コネクタの状態通知は、別々の状態通知メッセージで受信しもよい。充電ステーション内の充電コネクタを選択するための同様のアプローチを適用してもよい。
【0099】
911で、CPMS130は、709と同様に、決定された充電ステーション又は決定された充電コネクタに関連付けられた充電ステーションに充電コマンドを送信してもよい。この例では、充電コマンドは、充電ステーション140に送信される。
【0100】
912で、充電は、充電ステーション140の決定されたコネクタで開始されてもよい。
【0101】
この例示的な実施形態によって、複数の顧客が複数の充電コネクタを占有している場合でも、支払イベントを充電コネクタにリンクさせることが可能になる。
【0102】
図10は、例示的な実施形態による、電気自動車の充電を可能にするための方法の一例を示す。
【0103】
1001で、本方法は、支払承認メッセージを受信するステップを含んでもよい。支払承認メッセージは、支払端末に関連付けられる場合がある。
【0104】
1002において、本方法は、支払端末に関連付けられた充電ステーショングループを決定するステップを含んでもよい。充電ステーショングループは、1つ以上の充電コネクタに関連付けられた1つ以上の充電ステーションを備えてもよい。
【0105】
1003で、本方法は、充電ステーショングループの充電コネクタが占有されていることの表示を含む状態通知を受信することを含んでもよい。
【0106】
1004で、本方法は、充電コネクタを介した充電を開始させるための充電コマンドを送信することを含んでもよい。充電コマンドは、支払承認メッセージ及び状態通知の受信に応答して送信されてもよい。
【0107】
本方法のさらなる特徴は、例えば、本明細書全体及び添付の特許請求の範囲に記載されているように、CMPS130及び他のデバイスの機能性から直接的に生じるものである。また、様々な例示的な実施形態に関連して説明したように、方法の異なるバリエーションが適用され得る。
【0108】
装置は、本明細書に記載される方法の任意の態様を実行するように、又は実行させるように構成されてもよい。さらに、コンピュータプログラムは、実行されたときに、装置に本明細書に記載される方法の任意の態様を実行させるための命令を含んでもよい。さらに、装置は、本明細書に記載される方法の任意の態様を実行するための手段を含んでいてもよい。例示的な実施形態によれば、手段は、少なくとも1つのプロセッサと、プログラムコードを含むメモリとを備え、少なくとも1つのプロセッサ、及びプログラムコードは、少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、方法の任意の側面の実行を引き起こすように構成される。
【0109】
本明細書で与えられる任意の範囲又はデバイスの値は、求められる効果を失うことなく、拡張又は変更することができる。また、明示的に禁止されない限り、任意の実施形態を別の実施形態と組み合わせることができる。
【0110】
主題は、構造的特徴及び/又は動作に特有の言語で説明されてきたが、添付の特許請求の範囲で定義される主題は、必ずしも上述の特定の特徴又は動作に限定されないことを理解されたい。むしろ、上述の特定の特徴及び動作は、特許請求の範囲を実施する例として開示され、他の同等の特徴及び動作も、特許請求の範囲内にあることが意図される。
【0111】
上述した利益及び利点は、1つの実施形態に関連し得ることも、あるいは複数の実施形態に関連し得ることが理解される。実施形態は、記載された問題のいずれか又は全部を解決するもの、あるいは記載された利益及び利点のいずれか又は全部を有するものに限定されない。さらに、「1つの」アイテム、「少なくとも1つの」アイテム、及び「1つ以上の」アイテムへの言及は、それらのアイテムのうちの1つ以上、又はそれらのアイテムのうちの複数を指すことができることを理解されたい。
【0112】
本明細書に記載される方法のステップ又は操作は、任意の適切な順序で、又は適切な場合には同時に実行されてもよい。さらに、個々のブロックは、本明細書に記載される主題の範囲から逸脱することなく、方法のいずれかから削除されてもよい。上述した実施形態のいずれかの態様を、上述した他の実施形態のいずれかの態様と組み合わせて、求められる効果を失うことなく、さらなる実施形態を形成することができる。
【0113】
「備える」という用語は、本明細書では、識別された方法、ブロック、又は要素を含むことを意味するために使用されるが、そのようなブロック又は要素は、排他的なリストを含まず、方法又は装置は、追加のブロック又は要素を含んでもよい。
【0114】
対象物は、「第一」又は「第二」の対象物として示す場合もあるが、これは必ずしも対象物の順序又は重要度を示すものではない。むしろ、対象物間の差異を図る目的でのみ、このような属性を用いるものとする。
【0115】
上記の説明は、例としてのみ与えられ、様々な修正が当業者によってなされ得ることが理解されるであろう。上記の仕様、例、及びデータは、例示的な実施形態の構造及び使用の完全な説明を提供する。様々な実施形態が、特定の程度で、又は1つ以上の個々の実施形態を参照して、上記で説明されたが、当業者は、本明細書の精神又は範囲から逸脱することなく、開示された実施形態に多数の変更を行うことができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【国際調査報告】