(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-30
(54)【発明の名称】小型変換器システム
(51)【国際特許分類】
H02M 7/48 20070101AFI20230623BHJP
【FI】
H02M7/48 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022572405
(86)(22)【出願日】2021-05-10
(85)【翻訳文提出日】2023-01-20
(86)【国際出願番号】 US2021031539
(87)【国際公開番号】W WO2021236367
(87)【国際公開日】2021-11-25
(32)【優先日】2020-05-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-03-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-05-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-03-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-04-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-06-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-01-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522456671
【氏名又は名称】マレル パワー ソリューションズ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100121979
【氏名又は名称】岩崎 吉信
(72)【発明者】
【氏名】ハレル ジャン-クロード
【テーマコード(参考)】
5H770
【Fターム(参考)】
5H770BA01
5H770DA03
5H770DA41
5H770EA01
5H770HA02Y
5H770HA06X
5H770JA19X
5H770PA22
5H770PA42
5H770QA12
(57)【要約】
小型変換器システムはバスバーを含む。バスバーは、DC電圧サプライの正端子への接続のための端子を含む。小型変換器はまた、ヒートシンクと、第1のトランジスタと、第2のトランジスタとを含む。第1のトランジスタは、第1のトランジスタが起動された時に電流がその間で伝達される第1及び第2の端子と、第1のトランジスタを制御する第1のゲート端子とを有する。第1のトランジスタの第1の端子は、バスバーに熱的及び電気的に接続される。第2のトランジスタは、第2のトランジスタが起動された時に電流がその間で伝達される第1及び第2の端子と、第2のトランジスタを制御する第2のゲート端子とを有する。第2のトランジスタの第1の端子は、ヒートシンクに熱的及び電気的に接続される。第1及び第2のトランジスタは、バスバーとヒートシンクの間に位置決めされる。第1のトランジスタは、第2のトランジスタとバスバーの間に位置決めされる。第2のトランジスタは、第1のトランジスタとヒートシンクの間に位置決めされる。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力変換器であって、
DC電圧サプライの正端子への接続のための端子を備えるバスバーと、
第1のヒートシンクと、
第1のトランジスタであって、該第1のトランジスタが起動された時に電流がその間で伝達される第1及び第2の端子と該第1のトランジスタを制御する第1のゲート端子とを備え、該第1のトランジスタの該第1の端子が前記バスバーに熱的及び電気的に接続される前記第1のトランジスタと、
第2のトランジスタであって、該第2のトランジスタが起動された時に電流がその間で伝達される第1及び第2の端子と、該第2のトランジスタを制御する第2のゲート端子とを備え、該第2のトランジスタの該第1の端子が前記第1のヒートシンクに熱的及び電気的に接続される前記第2のトランジスタと、
を備え、
前記第1及び第2のトランジスタは、前記バスバーと前記第1のヒートシンクの間に位置決めされ、
前記第1のトランジスタは、前記第2のトランジスタと前記バスバーの間に位置決めされ、
前記第2のトランジスタは、前記第1のトランジスタと前記第1のヒートシンクの間に位置決めされる、
ことを特徴とする電力変換器。
【請求項2】
第2のヒートシンクと、
第3のトランジスタであって、該第3のトランジスタが起動された時に電流がその間で伝達される第1及び第2の端子と該第3のトランジスタを制御する第3のゲート端子とを備え、該第3のトランジスタの該第1の端子が前記バスバーに熱的及び電気的に接続される前記第3のトランジスタと、
第4のトランジスタであって、該第4のトランジスタが起動された時に電流がその間で伝達される第1及び第2の端子と、該第4のトランジスタを制御する第4のゲート端子とを備え、該第4のトランジスタの該第1の端子が前記第2のヒートシンクに熱的及び電気的に接続される前記第4のトランジスタと、
を更に備え、
前記第3及び第4のトランジスタは、前記バスバーと前記第2のヒートシンクの間に位置決めされ、
前記第3のトランジスタは、前記第4のトランジスタと前記バスバーの間に位置決めされ、
前記第4のトランジスタは、前記第3のトランジスタと前記第2のヒートシンクの間に位置決めされる、
ことを特徴とする請求項1に記載の電力変換器。
【請求項3】
前記第1のトランジスタの前記第1の端子は、前記バスバーと該第1のトランジスタの前記第2の端子の間に位置決めされ、
前記第2のトランジスタの前記第1の端子は、前記第1のヒートシンクと該第2のトランジスタの前記第2の端子の間に位置決めされ、
前記第1のトランジスタの前記第2の端子は、前前記第2のトランジスタの前記第2の端子と該第1のトランジスタの前記第1の端子の間に位置決めされ、
前記第2のトランジスタの前記第2の端子は、前記第1のトランジスタの前記第2の端子と該第2のトランジスタの前記第1の端子の間に位置決めされ、
前記第3のトランジスタの前記第1の端子は、前記バスバーと該第3のトランジスタの前記第2の端子の間に位置決めされ、
前記第4のトランジスタの前記第1の端子は、前記第2のヒートシンクと該第4のトランジスタの前記第2の端子の間に位置決めされ、
前記第3のトランジスタの前記第2の端子は、前記第4のトランジスタの前記第2の端子と該第3のトランジスタの前記第1の端子の間に位置決めされ、
前記第4のトランジスタの前記第2の端子は、前記第3のトランジスタの前記第2の端子と該第4のトランジスタの前記第1の端子の間に位置決めされる、
ことを特徴とする請求項2に記載の電力変換器。
【請求項4】
前記第1のトランジスタの前記第2の端子と前記第2のトランジスタの前記第1の端子とに接続された第2のバスバーと、
前記DCサプライ電圧の負端子への接続のための端子を備える第3のバスバーと、
を更に備え、
前記第3のバスバーは、前記第2のトランジスタの前記第2の端子に接続される、
ことを特徴とする請求項1に記載の電力変換器。
【請求項5】
電力変換器であって、
流体がそれを通って流れることができる円筒形チャネルを備えるバスバーと、
前記流体を前記バスバーから電気的に隔離する誘電体と、
第1のトランジスタであって、該第1のトランジスタが起動された時に電流がその間で伝達される第1及び第2の端子と該第1のトランジスタを制御する第1のゲート端子とを備える前記第1のトランジスタと、
を備え、
前記第1の端子は、前記バスバーに熱的及び電気的に接続される、
ことを特徴とする電力変換器。
【請求項6】
前記円筒形チャネルに位置決めされて前記流体をその端部間で伝達するように構成された導管、
を更に備え、
前記誘電体は、前記導管の外面と前記バスバーの間に位置決めされる、
ことを特徴とする請求項5に記載の電力変換器。
【請求項7】
前記円筒形チャネルは、壁を備え、
前記誘電体は、前記壁に接触する、
ことを特徴とする請求項6に記載の電力変換器。
【請求項8】
流体がそれを通って流れることができる第1のチャネルを備える第1のヒートシンクと、
第2のトランジスタであって、該第2のトランジスタが起動された時に電流がその間で伝達される第1及び第2の端子と該第2のトランジスタを制御する第2のゲート端子とを備える前記第2のトランジスタと、
を更に備え、
前記第2のトランジスタの前記第1の端子は、前記第1のヒートシンクに熱的及び電気的に接続される、
ことを特徴とする請求項5に記載の電力変換器。
【請求項9】
前記第1及び第2のトランジスタは、前記バスバーと前記第1のヒートシンクの間に位置決めされることを特徴とする請求項8に記載の電力変換器。
【請求項10】
前記第1のトランジスタは、前記第2のトランジスタと前記バスバーの間に位置決めされ、
前記第2のトランジスタは、前記第1のトランジスタと前記第1のヒートシンクの間に位置決めされる、
ことを特徴とする請求項9に記載の電力変換器。
【請求項11】
第3のトランジスタであって、該第3のトランジスタが起動された時に電流がその間で伝達される第1及び第2の端子と該第3のトランジスタを制御する第3のゲート端子とを備える前記第3のトランジスタと、
第4のトランジスタであって、該第4のトランジスタが起動された時に電流がその間で伝達される第1及び第2の端子と該第4のトランジスタを制御する第4のゲート端子とを備える前記第4のトランジスタと、
流体がそれを通って流れることができる第2のチャネルを備える第2のヒートシンクと、
を更に備え、
前記第3のトランジスタの前記第1の端子は、前記バスバーに熱的及び電気的に接続され、
前記第4のトランジスタの前記第1の端子は、前記第2のヒートシンクに熱的及び電気的に接続される、
ことを特徴とする請求項9に記載の電力変換器。
【請求項12】
前記第1のトランジスタ、前記第2のトランジスタ、前記第3のトランジスタ、前記第4のトランジスタ、及び前記バスバーは、前記第1及び第2のヒートシンク間に位置決めされることを特徴とする請求項11に記載の電力変換器。
【請求項13】
前記第1のトランジスタは、前記第2のトランジスタと前記バスバーの間に位置決めされ、該第2のトランジスタは、該第1のトランジスタと前記第1のヒートシンクの間に位置決めされ、
前記第3のトランジスタは、前記第4のトランジスタと前記バスバーの間に位置決めされ、該第4のトランジスタは、該第3のトランジスタと前記第2のヒートシンクの間に位置決めされる、
ことを特徴とする請求項9に記載の電力変換器。
【請求項14】
チャネルを備えるバスバーと、
第1のトランジスタであって、該第1のトランジスタが起動された時に電流がその間で伝達される第1及び第2の端子と該第1のトランジスタを制御する第1のゲート端子とを備え、該第1の端子が前記バスバーに熱的及び電気的に接続される前記第1のトランジスタと、
前記チャネルに位置決めされて流体をその端部間で伝達するように構成された導管と、
を備えることを特徴とする電力変換器。
【請求項15】
流体がそれを通って流れることができる第1のチャネルを備える第1のヒートシンクと、
第2のトランジスタであって、該第2のトランジスタが起動された時に電流がその間で伝達される第1及び第2の端子と該第2のトランジスタを制御する第2のゲート端子とを備え、該第2のトランジスタの該第1の端子が前記第1のヒートシンクに熱的及び電気的に接続される前記第2のトランジスタと、
を更に備えることを特徴とする請求項14に記載の電力変換器。
【請求項16】
前記第1及び第2のトランジスタは、前記バスバーと前記第1のヒートシンクの間に位置決めされ、
前記第1のトランジスタは、前記第2のトランジスタと前記バスバーの間に位置決めされ、
前記第2のトランジスタは、前記第1のトランジスタと前記第1のヒートシンクの間に位置決めされる、
ことを特徴とする請求項15に記載の電力変換器。
【請求項17】
第3のトランジスタであって、該第3のトランジスタが起動された時に電流がその間で伝達される第1及び第2の端子と該第3のトランジスタを制御する第3のゲート端子とを備える前記第3のトランジスタと、
第4のトランジスタであって、該第4のトランジスタが起動された時に電流がその間で伝達される第1及び第2の端子と該第4のトランジスタを制御する第4のゲート端子とを備える前記第4のトランジスタと、
流体がそれを通って流れることができる第2のチャネルを備える第2のヒートシンクと、
を更に備え、
前記第3のトランジスタの前記第1の端子は、前記バスバーに熱的及び電気的に接続され、
前記第4のトランジスタの前記第1の端子は、前記第2のヒートシンクに熱的及び電気的に接続される、
ことを特徴とする請求項15に記載の電力変換器。
【請求項18】
前記第1のトランジスタ、前記第2のトランジスタ、前記第3のトランジスタ、前記第4のトランジスタ、及び前記バスバーは、前記第1及び第2のヒートシンク間に位置決めされることを特徴とする請求項17に記載の電力変換器。
【請求項19】
前記第1のトランジスタは、前記第2のトランジスタと前記バスバーの間に位置決めされ、該第2のトランジスタは、該第1のトランジスタと前記第1のヒートシンクの間に位置決めされ、
前記第3のトランジスタは、前記第4のトランジスタと前記バスバーの間に位置決めされ、該第4のトランジスタは、該第3のトランジスタと前記第2のヒートシンクの間に位置決めされる、
ことを特徴とする請求項18に記載の電力変換器。
【請求項20】
前記第1のトランジスタの前記第2の端子に接続された第2のバスバーと、
前記第2のトランジスタの前記第2の端子に接続された第3のバスバーと、
を更に備えることを特徴とする請求項16に記載の電力変換器。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
電気モータ(例えば、誘導モータ)は、産業送風機、ポンプ、電気車両などに使用される。誘導モータは、トルクを生成するのに必要な回転子内の電流が固定子巻線の磁場から電磁誘導によって取得される交流(AC)電気モータである。電気車両では、トルクは、電気車両を推進するシャフトに印加される。
【発明の概要】
【0002】
マイクロコントローラ又は他のデータ処理デバイス(例えば、システムオンチップ)は、電力変換器システムを通じて電気モータを制御する。要するに、電力変換器システムは、バッテリ、燃料電池、又は他のソースからの直流(DC)電力をAC電力に変化させる。電力変換器システムは、AC電力をDC電力に変えるように逆に作動させることができる。電力変換器システムは、1、3、6、9、又はそれよりも多い位相を含むことができる。一般的に、電力変換器システムの各位相は、少なくとも1つの「ローサイド」スイッチに接続された少なくとも1つの「ハイサイド」スイッチを含む。1対の接続されたハイサイド及びローサイドスイッチは、「ハーフブリッジ」と呼ばれる。
【0003】
本発明の開示は、EVの電気モータに対してDC電力をAC電力に変換するための3相電力変換器システムを参照して以下に説明するが、本発明の開示は、それに限定してはならないことは理解されるものとする。
【0004】
本発明の技術は、添付図面を参照することによってより良く理解され、その数々の目的、特徴、及び利点を当業者に明らかにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【
図1a】例示的3相電力変換器の関連構成要素を示す図である。
【
図1b】
図1aの3相電力変換器内で使用されるゲート制御信号を示す例示的タイミング図である。
【
図2a-1】例示的パッケージ式スイッチの等角投影図である。
【
図2a-2】例示的パッケージ式スイッチの逆等角投影図である。
【
図2b-1】例示的パッケージ式ハーフブリッジの等角投影図である。
【
図2b-2】例示的パッケージ式ハーフブリッジの逆等角投影図である。
【
図3a-1】面から見た時の
図2a-1及び
図2a-2に示すパッケージ式スイッチの例の関連構成要素を示す概略図である。
【
図3a-2】側面から見た時の
図2a-1及び
図2a-2に示すパッケージ式スイッチの例の関連構成要素を示す概略図である。
【
図3a-3】背面から見た時の
図2a-1及び
図2a-2に示すパッケージ式スイッチの例の関連構成要素を示す概略図である。
【
図3a-4】例示的スイッチコントローラの関連構成要素を示す概略図である。
【
図3a-5】例示的スイッチの関連構成要素を示す概略図である。
【
図3a-6】例示的スイッチの関連構成要素を示す概略図である。
【
図3a-7】例示的ゲートドライバの関連構成要素を示す概略図である。
【
図3b-1】上面から見た時の別の例示的パッケージ式スイッチの関連構成要素を示す概略図である。
【
図3b-2】側面から見た時の
図3b-1に示す例示的パッケージ式スイッチの関連構成要素を示す概略図である。
【
図3b-3】背面から見た時の
図3b-1に示す例示的パッケージ式スイッチの関連構成要素を示す概略図である。
【
図3c-1】側面から見た時の別の例示的パッケージ式スイッチの関連構成要素を示す概略図である。
【
図3c-2】背面から見た時の
図3c-1に示す例示的パッケージ式スイッチの関連構成要素を示す概略図である。
【
図3d-1】側面から見た時の別の例示的パッケージ式スイッチの関連構成要素を示す概略図である。
【
図3d-2】背面から見た時の
図3d-1に示す例示的パッケージ式スイッチの関連構成要素を示す概略図である。
【
図3e-1】側面から見た時の別の例示的パッケージ式スイッチの関連構成要素を示す概略図である。
【
図3e-2】背面から見た時の
図3e-1に示す例示的パッケージ式スイッチの関連構成要素を示す概略図である。
【
図3f-1】側面から見た時の別の例示的パッケージ式スイッチの関連構成要素を示す概略図である。
【
図3f-2】背面から見た時の
図3f-1に示す例示的パッケージ式スイッチの関連構成要素を示す概略図である。
【
図3g-1】
図2b-1及び
図2b-2に示す例示的パッケージ式ハーフブリッジを側面から見た時のその関連構成要素を示す概略図である。
【
図3g-2】背面から見た時の
図2b-1及び
図2b-2に示す例示的パッケージ式ハーフブリッジの関連構成要素を示す概略図である。
【
図3h-1】側面から見た時の別の例示的パッケージ式ハーフブリッジの関連構成要素を示す概略図である。
【
図3h-2】背面から見た時の
図3h-1に示す例示的パッケージ式ハーフブリッジの関連構成要素を示す概略図である。
【
図3i-1】側面から見た時の別の例示的パッケージ式ハーフブリッジの関連構成要素を示す概略図である。
【
図3i-2】背面から見た時の
図3i-1に示す例示的パッケージ式ハーフブリッジの関連構成要素を示す概略図である。
【
図3k-1】側面から見た時の別の例示的パッケージ式ハーフブリッジの関連構成要素を示す概略図である。
【
図3k-2】背面から見た時の
図3k-1に示す例示的パッケージ式ハーフブリッジの関連構成要素を示す概略図である。
【
図3l-1】側面から見た時の別の例示的パッケージ式ハーフブリッジの関連構成要素を示す概略図である。
【
図3l-2】背面から見た時の
図3l-1に示す例示的パッケージ式ハーフブリッジの関連構成要素を示す概略図である。
【
図3j】側面から見た時の別の例示的パッケージ式ハーフブリッジの関連構成要素を示す概略図である。
【
図4a-1】側面から見た時の例示的小型変換器システムの関連構成要素を示す概略図である。
【
図4a-2】背面から見た時の
図4a-1の小型変換器システムの概略図である。
【
図4a-3】小型変換器システムに使用することができる例示的パイプの断面図である。
【
図4a-4】小型変換器システムに使用することができる例示的パイプの断面図である。
【
図4a-5】小型変換器システムに使用することができる例示的パイプの断面図である。
【
図4a-6】小型変換器システムに使用することができる例示的パイプの断面図である。
【
図4b-1】側面から見た時の別の例示的小型変換器システムの関連構成要素を示す概略図である。
【
図4b-2】背面から見た時の
図4b-1の小型変換器システムの関連構成要素を示す概略図である。
【
図4b-3】
図4b-1に示す小型変換器システムの位相から受信する又はそこに送信する例示的信号を示す図である。
【
図4c-1】側面から見た時の別の例示的小型変換器システムの関連構成要素を示す概略図である。
【
図4d-1】側面から見た時の別の例示的小型変換器システムの関連構成要素を示す概略図である。
【
図4d-2】
図4d-1に示す小型変換器システムの位相から受信する又はそこに送信する例示的信号を示す図である。
【
図4e】上面から見た時の別の例示的小型変換器システムの関連構成要素を示す概略図である。
【
図4f】側面から見た時の別の例示的小型変換器システムの関連構成要素を示す概略図である。
【
図4g】側面から見た時の別の例示的小型変換器システムの関連構成要素を示す概略図である。
【
図4h】側面から見た時の別の例示的小型変換器システムの関連構成要素を示す概略図である。
【
図4i】側面から見た時の別の例示的小型変換器システムの関連構成要素を示す概略図である。
【
図4j】側面から見た時の別の例示的小型変換器システムの関連構成要素を示す概略図である。
【
図4k】側面から見た時の別の例示的小型変換器システムの関連構成要素を示す概略図である。
【
図4l】側面から見た時の別の例示的小型変換器システムの関連構成要素を示す概略図である。
【
図4m-1】背面から見た時のパッケージ式ハーフブリッジの関連構成要素を示す概略図である。
【
図4m-2】側面から見た時のパッケージ式ハーフブリッジの関連構成要素を示す概略図である。
【
図5】例示的信号フレーム基板をそこから形成することができる薄い金属のエンボスシートの等角投影図である。
【
図6】
図5に示すエンボスシートのそれが切断された後の逆等角投影図である。
【
図7】いくつかの非隔離信号リードが曲げられた後の
図6に示す切断シートの等角投影図である。
【
図8】
図7の信号フレーム基板のそれにゲートドライバ回路のリードが接続された後の上面図である。
【
図9b】
図9aに示すダイ基板の面上に受け入れられた例示的スイッチを示す図である。
【
図10】
図8に示す信号フレーム基板に位置合わせされた
図9aのダイ基板の上面図である。
【
図11a】例示的ダイクリップの等角投影図である。
【
図11b】例示的ダイクリップの逆等角投影図である。
【
図13a】例示的パッケージ式ハーフブリッジの関連構成要素の側面図である。
【
図13b】例示的パッケージ式ハーフブリッジの関連構成要素の等角投影図である。
【
図14a】
図4d-1の小型変換器システムに使用される例示的V+バスバーの等角投影図である。
【
図14b】
図4d-1の小型変換器システムに使用される例示的V+バスバーの端面図である。
【
図15a】
図14のV+バスバーのそれが例示的パッケージ式ハーフブリッジを受け入れた後の等角投影図である。
【
図15b】
図14のV+バスバーのそれが例示的パッケージ式ハーフブリッジを受け入れた後の側面図である。
【
図16a】
図4d-1の小型変換器システムに使用することができる例示的クランプの等角投影図である。
【
図19a】追加のクランプ、ハーフブリッジ、及びヒートシンクを有する
図18a-18cに示す構造体の等角投影図である。
【
図19b】追加のクランプ、ハーフブリッジ、及びヒートシンクを有する
図18a-18cに示す構造体の側面図である。
【
図20a】
図4d-1の小型変換器システムに使用される例示的V-バスバーの等角投影図である。
【
図20b】
図4d-1の小型変換器システムに使用される例示的V-バスバーの上面図である。
【
図20c】
図4d-1の小型変換器システムに使用される例示的V-バスバーの端面図である。
【
図20d】減結合コンデンサのアレイをそこに受け入れた
図20a-20cに示す例示的V-バスバーの側面図である。
【
図21】V-バス及び追加の構成要素を有する
図19a及び
図19bに示す構造体の端面図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
異なる図面での同じ参照符号の使用は、同様又は同一品目を示している。
【0007】
図1aは、例示的3相電力変換器システム(以下では変換器システム)100の関連構成要素を示している。各位相は、ハーフブリッジ、すなわち、ローサイドスイッチに接続されたハイサイドスイッチを含む。各ハイサイドスイッチは、ダイオードDHxと並列に接続されたトランジスタTHxと、ダイオードDLxと並列に接続されたトランジスタTLxとを含む。トランジスタTH1-TH3及びTL1-TL3は、絶縁ゲート双極トランジスタ(IGBT)の形態を取る。
【0008】
ハイサイドトランジスタTH1-TH3は、電気モータのワイヤ巻線Wa-Wcのそれぞれの端子にその後に接続されるノードN1-N3をそれぞれ通じてローサイドトランジスタTL1-TL3とそれぞれ直列に接続される。TH1-TH3のコレクターとDH1-DH3のカソードは、互いにかつ正電圧V+(例えば、50V、100V、200V、又はそれよりも高い)を提供するバッテリの端子に接続され、一方でトランジスタTL1-TL3のエミッタとダイオードDL1-DL3のアノードは、互いにかつ復帰又は負電圧V-を提供するバッテリの別の端子に接続される。
【0009】
ハイサイドトランジスタTH1-TH3及びローサイドトランジスタTL1-TL3は、マイクロコントローラ110によってそれぞれゲートドライバH101-H103及びL101-L103を通じて制御される。ゲートドライバは、デバイス(例えば、マイクロプロセッサ)から低電力入力信号を受け入れ、高電流出力信号を生成してIGBT又は金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)のようなトランジスタのゲートを制御する回路である。
【0010】
トランジスタの制御は比較的簡単である。ハイサイドゲートドライバH101-H103及びローサイドゲートドライバL101-L103は、マイクロコントローラ110から低電力ドライバ制御信号(すなわち、パルス幅変調信号PWM-H1~PWM-H3及びPWM-L1~PWM-L3)を受信する。ハイサイドゲートドライバH101-H103は、PWM-H1~PWM-H3の信号がそれぞれアサートされた時に高電流ゲート制御信号VgH1-VgH3をそれぞれアサートすることによってハイサイドトランジスタTH1-TH3をそれぞれ起動する。更に、ローサイドゲートドライバL101-L103は、PWM-L1~PWM-L3の信号がそれぞれアサートされた時に高電流ゲート制御信号VgL1-VgL3をそれぞれアサートすることによってローサイドトランジスタTL1-TL3をそれぞれ起動する。トランジスタTH1-TH3及びTL1-TL3の各々は、起動された時に、接続された巻線Wに又はそこから電流を伝導する。
【0011】
接続されたハイサイドトランジスタ及びローサイドトランジスタの調整された起動により、巻線W内を流れる電流の方向が連続的かつ規則的に反転される(電流は巻線の中に進行し、次に突然逆転して流れ出て戻る)。
図1bは、ゲート制御信号VgH1-VgH3及びVgL1-VgL3に関する例示的タイミング図を示している。駆動シャフト(図示せず)に結合されたモータの回転子(図示せず)の磁場とワイヤ巻線Wa-Wc内で変化する電流との間の相互作用は、EVを推進する力を生成する。
【0012】
マイクロコントローラ110は、ハイサイドトランジスタTH1-TH3及びローサイドトランジスタTL1-TL3をそれぞれPWM-H1~PWM-H3及びPWM-L1~PWM-L3の信号を用いて制御する。マイクロコントローラ110のようなマイクロコントローラは、中央演算処理装置(CPU)と、CPUによって実行可能な命令を格納するメモリと、タイマー、入力/出力(I/O)ポートなどのような周辺機器とを含む。CPUは、メモリに格納された命令に従ってタイマーをプログラムする。プログラムされて開始された状態で、これらのタイマーは、PWM-H1~PWM-H3及びPWM-L1~PWM-L3の信号を自律的に発生することができる。ゲートドライバH101-H103は、PWM-H1~PWM-H3の信号に基づいてVgH1-VgH3の信号を発生し、ゲートドライバL101-L103は、PWM-L1~PWM-L3の信号に基づいてVgL1-VgL3の信号を発生する。CPUは、負荷サイクル及び/又はPWM信号の周期を調節するためにタイマーをプログラムし直すことができ、それによってEVの駆動シャフトの回転速度が調節される。
【0013】
従来の変換器システムは、大型、嵩高、高価、非効率、その他である。例えば、400KWのピーク電力を電気モータに送出することができる従来の変換器システムは、11リットルよりも大きい体積を占有する。従来の変換器システムの多くの問題に対処する「小型電力変換器システム」(以下では小型変換器システム)を開示する。例えば、下記の
図20dで説明するものと類似のセラミック減結合コンデンサを含む小型変換器システムは、400kWのピーク電力を送出し、依然として0.25リットルよりも小さい体積しか占有しないことが可能である。小型変換器のサイズは、セラミック減結合コンデンサの代わりに薄膜減結合コンデンサが使用される場合、又はセラミック減結合コンデンサと共に薄膜減結合コンデンサが追加される場合に拡大することができる。最終的に、本発明の開示の小型コンバータシステムの電力密度(電力/体積)は、従来の変換器システムを遥かに超える。
【0014】
パッケージ式スイッチモジュール
「パッケージ式スイッチモジュール」を開示する。本発明の開示の小型変換器システムは、パッケージ式スイッチモジュールを使用するが、これらのパッケージ式スイッチモジュールは、例えば、AC-DCコンバータ、DC-DCコンバータシステム、整流器、光電流変換システム、充電ステーションのような様々な他のシステムに使用することができることは理解されるものとする。
【0015】
パッケージ式スイッチモジュールは、その名称が示すように、1又は2以上の「スイッチモジュール」を含有する。スイッチモジュールは、「スイッチ」と「スイッチコントローラ」とを含むが、追加の構成要素を含むことができることは理解されるものとする。スイッチは、スイッチをモニタ及び/又は制御する(すなわち、スイッチを起動又は解除する)。1つのスイッチモジュールのみを含有するパッケージ式スイッチモジュールを「パッケージ式スイッチ」と呼び、2つのスイッチモジュールを含有するパッケージ式スイッチモジュールを「パッケージ式ハーフブリッジ」と呼ぶ。
【0016】
パッケージ式スイッチ及びパッケージ式ハーフブリッジは、6つの側、すなわち、上面、底面、前面、後面、左面、及び右面を有する直方体形とすることができる。これらの側は、一実施形態では実質的に平坦である。
図2a-1及び
図2a-2は、例示的パッケージ式スイッチ200の等角投影図及び逆等角投影図である。
図2b-1及び
図2b-2は、例示的パッケージ式ハーフブリッジ250の等角投影図及び逆等角投影図である。パッケージ式スイッチ及びハーフブリッジは、小さい形状因子を用いて製造することができる。例えば、パッケージ式スイッチ200は、測定サイズが25mm×25mm×6mmとすることができ、パッケージ式ハーフブリッジ250は、測定サイズが25mm×25mm×12mmとすることができる。本発明の開示で説明する全てのパッケージ式スイッチのサイズ(例えば、25mm×25mm×6mm)及び形状は、実質的に類似とすることができる。本発明の開示で説明する全てのパッケージ式ハーフブリッジのサイズ(例えば、25mm×25mm×12mm)及び形状(例えば、直方体)は、実質的に類似とすることができる。
【0017】
パッケージ式スイッチ及びパッケージ式ハーフブリッジは、中実ガラス、プラスチック、又はセラミックのケースを有する。単なる説明目的で、ケースはプラスチック(例えば、エポキシ樹脂)であると仮定する。
図2a-1及び
図2a-2は、プラスチックケース202を有するパッケージ式スイッチ200を示し、
図2b-1及び
図2b-2は、プラスチックケース252を有するパッケージ式ハーフブリッジ250を示している。プラスチックケースの面は、殆どの実施形態では実質的に平坦である。
【0018】
プラスチックケースは、スイッチ、スイッチコントローラなどのような構成要素を隔離、保護、及び/又は支持する。プラスチックケースはまた、「信号リード」を支持する。信号リードは、2つの場所を電気的に接続するように設計された長さの「ワイヤ」又は金属パッドから構成される導体又は電気接続部である。信号リードは、内部構成要素間(例えば、スイッチコントローラとスイッチの間)、又は内部構成要素(例えば、スイッチコントローラ)と外部構成要素(例えば、マイクロコントローラ、電圧調整器など)の間で信号(例えば、PWM信号、ゲート制御信号など)又は電圧(例えば、サプライ電圧又は正電圧、接地復帰電圧又は負電圧など)を搬送する。
図2a-1及び
図2a-2は、例示的信号リード204及び206を示している。信号リード204は、低電力PWM信号のような信号を内部構成要素(例えば、スイッチコントローラ)に搬送することができ、一方で信号リード206は、サプライ電圧を同じか又は異なる内部構成要素に搬送することができる。パッケージ式ハーフブリッジ250は、類似の信号リード204H、204L、206H、及び206Lを有する。
【0019】
信号リードは、図示の実施形態では実質的に平坦な面を有する。特に断らない限り、信号リード面は、パッケージ式スイッチ又はパッケージ式ハーフブリッジのプラスチックケース面と実質的に面一である。しかし、他の実施形態では、平坦面は、プラスチックケースの面の下方に実質的に陥入させることができ、又はプラスチックケースの面の上方に実質的に突出することができる。
図2a-1は、パッケージ式スイッチ200の上面と実質的に面一の平坦面を有する例示的信号リード204及び206を示している。
図2a-2も、パッケージ式スイッチ200の前面と実質的に面一の平坦面を有する例示的信号リードを示している。信号リードは、端子(すなわち、物理的インタフェース)を提供することができる。パッケージ式スイッチ200の前面にある信号リードは、送受信する信号又は電圧を通す端子を提供する。例えば、信号リード204は、マイクロコントローラから低電力PWM信号のような信号を受信することができる端子を提供し、一方で信号リード206は、パワーマネージメント集積回路(PMIC)からサプライ電圧を受信するための端子を提供する。代替実施形態では、上面にある信号リードは、信号又は電圧を送受信するための端子を提供することができる。説明目的でパッケージ式スイッチの前面のみか信号及び電圧を送受信するための信号リードを提供するが、代替実施形態では上面上の信号リードが端子を提供することができることは理解されるものとする。
図2b-1及び
図2b-2は、パッケージ式ハーフブリッジ250の前面、上面、及び底面と実質的に面一の類似の信号リード204及び206を示している。説明目的でパッケージ式ハーフブリッジの前面にある信号リード204H、204L、206H、及び206Lのような信号リードのみが送受信することができる信号又は電圧が通る端子を提供するが、代替実施形態では上面及び底面上の信号リードが端子を提供することができることは理解されるものとする。
【0020】
スイッチは、1又は2以上の電力トランジスタ(IGBT、MOSFETなど)を含む。電力トランジスタは、2つの電流端子(IGBT内のコレクター及びエミッタ、MOSFET内のソース及びドレインなど)と、制御端子又はゲート端子とを有する。スイッチ内の複数の電力トランジスタを並列に接続し、これらのトランジスタをそのゲートで共通信号によって制御することができる。スイッチは、その内部のトランジスタのサイズ(すなわち、ゲートの幅及び長さ)、タイプ(例えば、MOSFET)、半導体材料(例えば、GaN)、及び個数(例えば、3つ)に依存して実質的なレベルの電流を高いスイッチング速度で失敗することなく伝達することができる。電力トランジスタは、電流を高いスイッチング速度(例えば、SiのIGBTでは100kHzまで、SiCのMOSFETでは500kHzまで、GaNのMOSFETでは1.0GHzまで)で電流を伝達することができる。ヒートシンクに熱的に接続されている時に、下記で説明するように、電力トランジスタは、より多くの電流をより高いスイッチング速度で失敗することなく伝達することができる。
【0021】
スイッチは、「ダイ基板」及び「ダイクリップ」と呼ぶ別々の金属導体間に挟まれる。より具体的には、スイッチ内の各トランジスタの第1の電流端子(例えば、コレクター又はドレイン)及び第2の電流端子(例えば、エミッタ又はソース)は、それぞれダイ基板及びダイクリップに接続される(例えば、焼結、半田付け、ろう付けなど)。スイッチ内の各トランジスタのゲートは、スイッチコントローラに接続され、それによって制御される。
【0022】
ダイ基板及びダイクリップ端子
ダイ基板及びダイクリップは電流を伝導する。電流を伝導するのに加えて、ダイ基板は熱を伝導する。ダイ基板は、パッケージ式スイッチ又はパッケージ式ハーフブリッジの外に熱を伝達するための端子を有する。同じダイ基板端子は、パッケージ式スイッチ又はパッケージ式ハーフブリッジの内外に電流を伝達することができる。ダイクリップは、パッケージ式スイッチ又はパッケージ式ハーフブリッジの内外に電流を伝達するための少なくとも1つの端子を有する。この端子は、一部の熱をパッケージ式スイッチ又はパッケージ式ハーフブリッジの外に伝達することができるが、その主要目的は電流を伝達することである。一部の実施形態では、ダイクリップは、パッケージ式スイッチ又はパッケージ式ハーフブリッジの外に熱を伝達することに適するように構成された追加の端子を有することができる。
【0023】
ダイ基板端子は、パッケージ式スイッチ又はパッケージ式ハーフブリッジの面を通って延びることができる。同様に、ダイクリップ端子も、パッケージ式スイッチ又はパッケージ式ハーフブリッジの面を通って延びることができる。他に言及しない限り、ダイ基板端子及びダイクリップ端子は、パッケージ式スイッチ又はパッケージ式ハーフブリッジのプラスチックケース面と実質的に面一の実質的に平坦な面を有する。しかし、他の実施形態では、これらの平坦面は、プラスチックケースの面の下方に実質的に陥入させることができ、又はプラスチックケースの面の上方に実質的に突出することができる。
図2a-1は、パッケージ式スイッチ200の上面と実質的に面一の実質的に平坦な面を有する例示的ダイ基板端子230を示している。更に、
図2a-1は、パッケージ式スイッチ200の側面と面一の実質的に平坦な面を有する例示的ダイクリップ端子232を示している。
図2b-1及び
図2b-2は、パッケージ式ハーフブリッジ250の上面、底面、及び側面と面一の面を有するダイ基板端子230H及び230L、並びにダイクリップ端子232H及び230Lを示している。ダイクリップ端子は、より良い電気接続を容易にするために外部導体(例えば、下記でより完全に説明するV-バスバー又はクランプ)の延長部に嵌合することができるいくつかの凹部を含むことができる。
【0024】
図2a-1及び
図2a-2は、プラスチックケース202の面と実質的に面一の実質的に平坦な面を有する例示的ダイ基板端子230及びダイクリップ端子232を示している。
図2b-1及び
図2b-2は、プラスチックケース252の面と実質的に面一の実質的に平坦な面を有する類似のダイ基板端子230及びダイクリップ端子232を示している。ダイクリップ及び基板端子は、
図2a-1、
図2a-2、
図2b-1、及び
図2b-2内に示すものに限定されるものではないことは理解されるものとする。代替実施形態では、ダイクリップ端子及び基板端子は、異なる形態、形状、及びサイズを取ることができる。ダイクリップ及び/又はダイ基板は、プラスチックケース202又は252の面を含む平行平面の実質的に上方又は下方にある平面に面を有する端子を有するように構成することができる。
【0025】
電流は、ダイ基板端子を通ってパッケージ式スイッチ又はパッケージ式ハーフブリッジに流入し、その後に、ダイクリップ端子を通って流出することができ、又はパッケージ式スイッチ又はパッケージ式ハーフブリッジを逆方向に貫流することができるが、逆方向の電流の流れは、それほど効率的ではない場合がある。例示するために、電流は、ダイ基板端子230を通ってパッケージ式スイッチ200に流入し、ダイ基板、起動されたスイッチ、ダイクリップを貫流し、次に、ダイクリップ端子232を通ってパッケージ式スイッチ200から流出することができる。類似の方式で、電流は、ハイサイドダイ基板端子230Hを通ってパッケージ式ハーフブリッジ250に流入し、ハイサイドダイ基板、起動されたハイサイドスイッチ、ハイサイドダイクリップを貫流し、次に、ハイサイドダイクリップ端子232Hを通ってパッケージ式ハーフブリッジ250から流出することができる。更に、電流は、ローサイドダイ基板端子230Lを通ってパッケージ式ハーフブリッジ250に流入し、ローサイドダイ基板、起動されたローサイドスイッチ、ローサイドダイクリップを貫流し、次に、ダイのローサイドダイクリップ端子232Lを通ってパッケージ式ハーフブリッジ250から流出することができる。
【0026】
ダイ基板及びダイクリップは、その構成(例えば、厚み、端子の幅及び長さ、金属のタイプなど)に依存して高レベルの電流をその接続されたスイッチに又はそこから伝達することができる。例えば、24mmの幅と11.2mmの長さとを有する端子230を有する銅系ダイ基板は、400A又はそれよりも多い電流を伝達することができ、1.6mmの幅と11.4mmの長さとを有する端子232を有する銅ダイクリップは、400A又はそれよりも多い電流を伝達することができる。
【0027】
スイッチは、特に高いスイッチング速度で電流を伝導する時に高温になる。ダイ基板は、その厚みを含む構成に依存してダイ基板端子を通じてパッケージ式スイッチ又はパッケージ式ハーフブリッジの外に大量の熱(例えば、10W、20W、50W、100W、300-750W、又はそれよりも多い)を伝導することができる。ダイ基板は、厚くすることができ(例えば、0.1mm-6.0mm厚)、厚いほど、より大きい熱キャパシタンスを与え、これは、取り付けられたスイッチからの突然の熱増大を吸収するのに重要である場合がある。ダイ基板は、その端子がヒートシンクに熱的に接続されている時に、パッケージ式スイッチ又はパッケージ式ハーフブリッジの外に一層多くの熱を伝達することができる。ダイ基板と同様に、ダイクリップは厚くすることができ(例えば、0.1mm-6.0mm厚)、厚いほど、大きい熱キャパシタンスを与える。一実施形態では、上述したように、ダイクリップは、パッケージ式スイッチ又はパッケージ式ハーフブリッジの内外に電流を伝導するための第1の端子と、パッケージ式スイッチ又はパッケージ式ハーフブリッジの外に熱を伝導するための第2の端子とを有することができる。第2の端子は、ヒートシンクに熱的に接続されている時に、パッケージ式スイッチ又はパッケージ式ハーフブリッジの外に一層多くの熱を伝達することができる。一般的に、1対の構成要素間の接続は、直接的なものとすることができ(例えば、構成要素の面間が互いに接触する)、又は半田、第3の金属構成要素、半田と第3の金属構成要素との組合せ、導電性接着剤、銀のような焼結材料、熱グリース、ワイヤ結合などのような介在する伝熱材料及び/又は電気材料を通じた間接的なものとすることができる。接続は、構成要素間で熱、電流、又はこれら両方を伝導することができる。
【0028】
例示的パッケージ式スイッチ
図2a-1の参照を続けると共に、
図3a-1、
図3a-2、及び
図3a-3は、例示的パッケージ式スイッチ200のそのいくつかの関連構成要素を示す概略図である。
図3a-1、
図3a-2、及び
図3a-3は、それぞれパッケージ式スイッチ200を上面、側面、及び背面から見た時のある一定の構成要素の相対位置を示している。パッケージ式スイッチ200は、
図3a-1に示すように例示的スイッチモジュール300を含む。パッケージ式ハーフブリッジは、下記でより完全に説明するように、スイッチモジュール300のような1対のスイッチモジュールを含むことができる。
【0029】
スイッチモジュール300は、マイクロコントローラ又は類似のプロセッサベースのデバイスから受信した低電力PWM信号及び/又は他の信号に基づいてスイッチ304を制御するスイッチコントローラ302を含む。スイッチ304は、両方共に抽象的に表しているダイ基板312とダイクリップ316とに接続され、かつこれらの間に位置決めされる。ダイ基板312及びダイクリップ316は、大電流を伝導する。これらの図では、ダイクリップ316によって外に伝達される熱の量と比較して相対的に多くの熱をパッケージ式スイッチ200の外に伝導するようにも構成されることを示すために、ダイ基板312を太めの線で表している。スイッチモジュール300はまた、スイッチ304の近くの温度を感知するための温度センサ回路T_Senseと、スイッチ304によって伝達される電流を感知するための電流センサ回路I_Senseとを含む。スイッチモジュールは、図に示すものよりも少ないか又は多い構成要素を含有することができる。例えば、スイッチモジュール300はまた、別の実施形態ではスイッチ304の電流端子間にわたる電圧を感知する電圧センサ回路を含む場合がある。
【0030】
図3a-1、
図3a-2、及び
図3a-3は、互いに対する構成要素の相対的な位置決めを示している。
図3a-2に見られるように、ダイ基板312、スイッチ304、及びダイクリップ316は、上面Tと底面Bの間で垂直に積み重ねられる。これらの構成要素を積み重ねることにより、高さが低減し、従って、パッケージ式スイッチ200の体積が低減する。スイッチコントローラ302は、パッケージ式スイッチ200の前面Fの近くに位置決めされ、一方でスイッチ304は、パッケージ式スイッチ200の後面Bkの近くに位置決めされる。
【0031】
例示及び説明を容易にするために、これらの図ではダイ基板端子230を正方形として抽象的に表している。視線に依存して、これらの図ではダイクリップ端子232を六角形又は八角形として抽象的に表している。例えば、
図3a-1及び
図3a-3の上面図及び背面図では、それぞれダイクリップ端子232を六角形として抽象的に表している。
図3a-2の側面図では、ダイクリップ端子232を八角形として表している。
【0032】
図3a-2及び
図3a-3では、ダイ基板端子230は、それがパッケージ式スイッチ200の上面と面一であることを示すように位置決めされ、
図3a-1及び
図3a-3では、ダイクリップ端子232は、それがパッケージ式スイッチ200の左側面と面一であることを示すように位置決めされる。
図3a-2では、ダイクリップ端子232は、電流がパッケージ式スイッチ200にその左側を通って出入りすることを示す中心ドットを有するように示している。
図3b-1、
図3b-2、及び
図3b-3は、パッケージ式スイッチ200と類似の代替パッケージ式スイッチ201を示すが、
図3b-1及び
図3b-3では、ダイクリップ端子232は、右側面と面一であることを示すように位置決めされている。
図3b-2では、ダイクリップ端子232は、電流がパッケージ式スイッチ201の右側に出入りすることを示す中心ドットなしで示している。他の実施形態では、ダイ基板端子又はダイクリップ端子は、意図的にパッケージ式スイッチ面又はパッケージ式ハーフブリッジ面の下方に陥入させるか又は上方に突出することができることに注意されたい。
【0033】
図3a-1、
図3a-2、及び
図3a-3の参照を続けると共に、
図3a-4は、ゲートドライバ306と、抵抗器R1及びR2と、ダイオード308及び310とを含む例示的スイッチコントローラ302を示す概略図である。スイッチコントローラは、この図に示すものよりも少ないか又は多い構成要素を含有することができる。
図3a-4は、スイッチ304を示すが、ダイ基板312及びダイクリップ316を示していない。この図には示していないが、ダイオード308のカソードは、ダイ基板312に接続される。
【0034】
従来技術の変換器システムは、
図1aのゲートドライバH101-H103及びL101-L103のようなゲートドライバを大きくかつ高価なプリント回路基板(PCB)上に装着する。これらのPCB上の長い導電性トレースは、ゲートドライバとPCBの外部にある電力トランジスタ(例えば、IGBT)との間で信号を搬送する。ゲートドライバとトランジスタの間である長いトレースは、寄生誘導及び/又は寄生キャパシタンスを増大させ、更にこれらの増大は、望ましくない電力消費及び信号遅延を増大させる。より長いトレース上で伝達される信号はノイズを受け易い。それとは対照的に、ゲートドライバ306を含有するスイッチコントローラ302は、パッケージ式スイッチ又はパッケージ式ハーフブリッジの内側に閉じ込められ、スイッチ304の近くに位置決めされる。従来技術の変換器システムと比較した場合により短い導電線(例えば、5mm又はそれ未満)が、ゲートドライバ306の制御信号出力とスイッチ304のゲートとを接続する。より短い導電線は、寄生誘導、信号遅延、ノイズに起因する信号劣化、及び/又は上述のPCB上に装着されたゲートドライバに関する他の問題を低減する。ゲートドライバ306は、ゲートを駆動する間に少ない電力しか消費しない。更に、ゲートドライバ306は、スイッチ304のゲートをより高速に駆動することができる。
【0035】
一般的に、スイッチ304は、例えば、IGBT、MOSFET、JFET、BJTなどのような1又は2以上のトランジスタを含む。スイッチ304は、ダイオードのような追加の構成要素を含むことができる。スイッチ304内のトランジスタ及び/又は追加の構成要素は、Si、SiC、GaN、GaOのような多くの異なるタイプの半導体材料のうちのいずれか1つから製造することができる。
図3a-5及び
図3a-6は、例示的スイッチ304を示す概略図である。
図3a-5では、スイッチ304は、ダイオードDと並列に接続された電力IGBTを含む。コレクターc及びダイオードのカソードは、ダイ基板312に接続又は取り付けられ(例えば、焼結、半田付けなど)、一方でエミッタe及びダイオードのアノードは、ダイクリップ316に接続又は取り付けられる(例えば、焼結、半田付けなど)。一部の実施形態では、IGBTは、1つのエミッタのみを有するが、いくつかのエミッタ端子を有することもできる。これらの実施形態では、エミッタ端子の各々は、ダイクリップ316に取り付けられる。
図3a-6では、スイッチ304は、並列結合された電力MOSFET(例えば、SiCのMOSFET、GaNのMOSFET、又はGaOのような他の半導体材料を用いて製造されたMOSFET)を含む。MOSFET N1及びN2のドレインdは、ダイ基板312に取り付けられ(例えば、焼結、半田付けなど)、一方でソースsは、ダイクリップ316に取り付けられる(例えば、焼結、半田付けなど)。一部の実施形態では、MOSFETは、1つのソースを有するが、いくつかのソース端子を有することもできる。これらの実施形態では、ソース端子の各々は、ダイクリップ316に取り付けられる。各ゲートgは、ドライバ306からの高電流ゲート制御信号Vgによって制御される。代替実施形態では、これらの図に示すスイッチ304以外のスイッチを使用することができる。
【0036】
図3a-1及び
図3a-4の参照を続けると、構成要素は、抽象的に示す信号リード(例えば、204-208)に接続される。信号リードは、スイッチモジュール内の構成要素(例えば、ゲートドライバ306及び抵抗器R1)間を接続する。更に、信号リードは、スイッチモジュール内の構成要素(例えば、ゲートドライバ306)とスイッチモジュールの外部にある構成要素(例えば、マイクロコントローラ、電圧調整器など)とを接続する。
図3a-1及び
図3a-4には、例示を容易にするために、いくつかの信号リードは示していない。スイッチモジュールの一部の構成要素は、追加のワイヤ又は導体を通じて信号リードに接続することができる。例えば、スイッチ304のゲートgは、抵抗器R2にその後に接続される信号リードに接続するのにワイヤ結合又は他のタイプの接続方法を使用することができる。
【0037】
一部のスイッチモジュール構成要素は、正規の機器製造業者から購入することができるパッケージ式デバイス又は裸半導体ダイの形態を取ることができる。パッケージ式デバイスは、信号リードに接続(例えば、半田付け)されたリードを有する。裸半導体ダイは、信号リードにワイヤ結合することができるパッドを有する。他に言及しない限り、スイッチモジュール構成要素は、それぞれの信号リードに接続(例えば、半田付け)することができるリードを延ばすパッケージ式デバイスの形態を取ると仮定する。例えば、ゲートドライバ306は、信号リード204及び206のような信号リードに半田付けされるリードを有する集積回路パッケージの形態を取ることができる。I_Sense回路又はI-Temp回路も、可撓性平坦ケーブル(フレックスPCBのようなFFC、図示していない)を通じて信号リードに接続されるリードを有する集積回路パッケージの形態を取ることができる。FFCは、平坦であり、それと共に可撓性を有し、平坦な導体又はトレースが可撓性基板上に形成されたいずれかのタイプの電気ケーブルを意味する。抵抗器R1及びR2、並びにダイオード308及び310は、半田で信号リードに接続されたリードを有するパッケージ式構成要素とすることができる。
【0038】
信号リード(例えば、信号リード204-208)は、下記で例をより完全に説明する「信号フレーム基板」と呼ぶ金属構造体から構成することができる。信号リードは、代わりの方法を用いて製造することができる。例えば、液晶ポリマーをモールドの中に注入して剛性基板を生成することができる。次に、トレースを基板上にパターン化して信号リードを形成することができる。しかし、説明目的で、残りの開示は、信号フレーム基板からの信号リードの構成を仮定する。一般的に、信号フレーム基板は、半導体パッケージ組み立て中にデバイスを取り付ける薄い金属フレームである「リードフレーム」と同様である。信号フレーム基板内にある間は、信号リードは、互いに電気的に隔離されない。パッケージ式ゲートドライバ306(又は裸半導体ダイゲートドライバ306)の導電性リードの後に、ダイオード308及び他の構成要素が信号フレーム基板に取り付けられ、その組合せがプラスチック内にカプセル封入される。プラスチック及び信号フレーム基板は、切り取られて、例えば、
図2a-1、
図2a-2、
図2b-1、及び
図2b-2に示すパッケージ式スイッチ200又はパッケージ式ハーフブリッジ250を生成することができる。より具体的には、信号フレーム基板及びプラスチックの一部分は、成形後に切り取られてプラスチックケース(例えば、ケース202及び252)及び信号リード(例えば、204及び206)がもたらされる。切り取り後に、信号リードは互いに隔離されるが、プラスチックケースによって予め決められた位置に剛的に保持される。重要な点として、信号フレーム基板は、スイッチモジュールの構成要素の多くの異なる組合せ、タイプ、形状、配置などを受け入れるように設計することができる。
【0039】
図3a-5及び
図3a-6の参照を続けると、スイッチ304は、ダイ基板に電気的及び熱的に接続される。一実施形態では、スイッチ304内の各トランジスタの第1の電流端子(例えば、コレクター、ドレインなど)は、銀のような高導電性焼結材料の層を通じてダイ基板312に焼結される。図示の実施形態では、スイッチ304とダイ基板端子の間に誘電体が存在しないように、スイッチ304とダイ基板端子の間には誘電体が存在しない。ダイ基板端子は、外部デバイスへの直接的又は間接的な接続に適するように構成される。例えば、ダイ基板端子230は、直接的に又はDC-DCコンバータのようなデバイスを通じて間接的にそのいずれかでV+バッテリに接続された「V+バスバー」に接続することができる。一般的に、バスバーは、高電流分配に使用される金属要素である。バスバー又はその要素の材料組成及び断面サイズは、安全に搬送することができる電流の最大量を決定する。V+バスバーは、流体(例えば、空気又は水とエチレングリコールとの混合物のような液体)が貫流することができる1又は2以上のチャネルを有するヒートシンクとして作用することができる。これに代えて、ダイ基板端子230は、巻線Wの端子に接続されたACバスバー又は「位相バスバー」に接続することができる。位相バスバー(以下では位相バー)は、ダイ基板端子に係合する金属クランプを含むことができる。電力ケーブルは、金属クランプを巻線端子に接続することができる。電力ケーブルの一端はクランプに接続され、一方で他端は巻線端子に接続される。
【0040】
図2a-1では、ダイ基板端子230は、パッケージ式スイッチ200のプラスチックケース内の開口部を通じて露出された平坦面を有する。
図2b-1及び
図2b-2のパッケージ式ハーフブリッジ250は、類似のダイ基板端子230L及び230Hを有する。露出端子230の寸法(例えば、幅及び長さ)は、実質的な電流及び熱を伝達するように構成される。一実施形態では、ダイ基板端子230は、第1の電流端子(例えば、コレクター、ドレインなど)が取り付けられたダイ基板312の少なくとも1つの面と平行であるが、反対(すなわち、180度)に向く。
【0041】
スイッチ304は、ダイクリップに電気的及び熱的に接続される。例えば、スイッチ304内の各トランジスタの第2の電流端子(例えば、エミッタ、ソースなど)は、銀のような高導電性焼結材料の層を通じてダイクリップ316に焼結される。図示の実施形態では、スイッチ304とダイクリップ端子の間に誘電体が存在しないように、スイッチ304とダイクリップ端子の間には誘電体が存在しない。ダイクリップ端子は、パッケージ式スイッチ又はパッケージ式ハーフブリッジの外部にあるデバイスへの直接的又は間接的な接続を確立するのに適するように構成される。ダイクリップ端子232は、電力ケーブルを通じて巻線の端子に接続される上述のクランプに接続することができる。これに代えて、ダイクリップ端子232は、V-バッテリの端子に接続された「V-バスバー」に接続することができる。一部の実施形態では、V-バスバーは、空気のような流体がそれを通って流れることができる1又は2以上のチャネルを有するヒートシンクとして作用することができる。
【0042】
図2a-1の参照を続けると、ダイクリップ端子232は、パッケージ式スイッチ200のプラスチックケース内の開口部を通じて露出された実質的に平坦な面区域を有する。
図2b-1及び
図2b-2のパッケージ式ハーフブリッジ250は、類似のダイクリップ端子232L及び232Hを有する。露出端子232の寸法(例えば、幅及び長さ)は、実質的な電流を伝達するように構成される。
【0043】
スイッチモジュールのゲートドライバは、マイクロコントローラ、それぞれのマイクロコントローラ、又は類似のプロセッサベースのデバイスから信号を受信することができる。例えば、
図3a-4のゲートドライバ回路306は、
図1aを参照して説明したPWM信号のうちの1つと類似の低電力PWMドライバ制御信号を受信することができる。ゲートドライバ306はまた、マイクロコントローラ又は他のデバイスから低電力リセット信号を受信することができる。ゲートドライバ回路306は、アサートされたリセット信号を受信した後に高電流のゲート制御信号Vgをアサートすることにより、それが受信するPWM信号のアサートに応答してスイッチ304を選択的に起動することができる。寄生インダクタンス、寄生キャパシタンス、ノイズなどに起因するゲート制御信号Vgに対する悪影響を軽減するために、ゲートドライバ306の出力とスイッチ304の1又は複数のゲートの間の距離を短くしなければならない。ゲートドライバは、マイクロコントローラ又は類似のプロセッサベースのデバイスに信号を送信することができる。例えば、ゲートドライバ回路306は、スイッチ304を通る過度な電流伝導のような故障が検出された時にスイッチ304を無効にし(すなわち、スイッチを解除状態に維持し)、故障信号をアサートすることができる。マイクロコントローラ又は類似のプロセッサデバイスは、故障信号を受信して処理することができる。I_Sense回路及びTemp_Sense回路のような他の構成要素は、スイッチ304を通る電流の流れ及びスイッチ304の温度を表す信号を送信することができる。含められる場合に、電圧感知回路は、追加される場合に、スイッチ304の両端の電圧を表す信号を同じく送信することができる。マイクロプロセッサ又は類似のプロセッサベースのデバイスは、これらの他の構成要素によって提供される信号を受信して処理することができる。例えば、マイクロプロセッサは、温度を表す信号を第1の閾値と比較し、閾値を超えた場合にゲートドライバ回路306に提供されるPWM制御信号の周波数又は負荷サイクルを変えるか、又は閾値を超えた場合にゲートドライバ回路306に提供されるPWM制御信号を継続的にデアサートすることができ、それによってスイッチ304が非アクティブ状態に維持される。
【0044】
図3a-7は、ガルバーニ隔離回路324を通じて高電圧出力段320とデータ通信している低電押込力段320を含む例示的ゲートドライバ306を示している。ガルバーニ隔離は、2又は3以上の回路が通信しなければならないが、これらの回路の接地が異なる電位にある場合に使用される。ガルバーニ隔離回路は、回路間の隔離をもたらすために変圧器、コンデンサ、光学カプラ、又は他のデバイスを使用することができる。単なる説明目的で、ガルバーニ隔離回路324は、ガルバーニ隔離を実施するために変圧デバイスを使用する。低電押込力段322は、第1のサプライ電圧VDDI及び第1の接地GIを受け入れるように結合され、PWM信号及びリセット信号を受信する論理回路330を含む。高電圧出力段322は、第2のサプライ電圧VDDO+、第3のサプライ電圧VDDO-、及び第2の接地GOを受け入れるように結合され、論理回路330からガルバーニ隔離回路324を通じて制御信号を受信する論理回路332を含む。高電圧出力段332は、論理回路332からの出力信号によって制御されるバッファ340を更に含む。バッファは、隔離回路324の制御信号出力がアサートされた時にVgをアサートする。他のタイプのゲートドライバ306が考えられている。
【0045】
図3a-1の参照を続けると、I_senseは、スイッチ304を貫流する電流に比例する強度を有する電圧信号Viを発生する。I_senseは、一般的に、スイッチ304を貫流し、特にダイクリップを貫流する電流によって達成される磁場を測定する誘導電流センサを含むことができる。
図3a-3に示すように、例示的ダイクリップ316は、水平及び垂直の部分を含む。I_sense回路は、水平部分の狭窄部分(図示せず)を貫流する電流を測定することができる。I_senseは、マイクロコントローラによるその後の使用に向けて誘導電流センサの信号出力を調整する。この誘導センサは、トランジスタTからガルバーニ隔離される。
【0046】
T_senseは、スイッチ304の近くの温度に比例する強度を有する電圧信号Vtを発生することができるサーミスタを含むことができる。サーミスタは、温度に依存する抵抗を有し、抵抗と温度の間の関係が線形であるタイプの抵抗器である。T_senseは、マイクロコントローラによる使用に向けてサーミスタの信号出力を調整する。サーミスタは、トランジスタTからガルバーニ隔離される。
【0047】
I_sense回路及びT_sense回路からのアナログ信号Vi及びVtは、それぞれデジタルの均等物へのその後の変換に向けてマイクロコントローラに伝達することができる。可撓性平坦ケーブル配線(例えば、フレックスPCB、図示していない)内のトレースのような導体を用いて、スイッチモジュール300のそれぞれの信号リード端子とマイクロコントローラとの間でPCBのトレース(図示せず)を通じてVi、Vt、及び故障を含む信号を伝達することができる。マイクロコントローラに信号を伝達するのに他のタイプの導体を使用することができる。他に言及しない限り、本発明の開示は、フレックスPCBのような可撓性平坦ケーブルの使用が考えられている。可撓性平坦ケーブル配線を用いて、他の信号(例えば、PWM及びリセット)及び電圧(例えば、VDDI、VDDO+、GLなど)をスイッチモジュール300に伝達することができる。マイクロコントローラは、メモリに格納された命令に従って受信する信号(例えば、故障、Vi、及びVt)のデジタル均等物を処理することができる。マイクロコントローラは、Vi及びVtのデジタル均等物に基づいてドライバ制御信号PWMの負荷サイクル及び/又は周期を調節することができる。スイッチの両端の電圧をモニタするための回路を含む電力モジュールパッケージの実施形態では、電圧を表すアナログ信号Vvをメモリに格納された命令に従う処理に向けて電圧モニタ回路からマイクロプロセッサに提供することができる。
【0048】
図3c-1及び
図3c-2は、代替パッケージ式スイッチ203の概略図であり、そのいくつかの構成要素を示している。
図3c-1及び
図3c-2は、それぞれ側面及び背面から見た時のパッケージ式スイッチ203の構成要素の相対位置を示している。パッケージ式スイッチ200と同様に、パッケージ式スイッチ203は、スイッチコントローラ302によって制御されるスイッチ304を含む。スイッチ304は、ダイ基板312と、ダイクリップ端子344を含むダイクリップ342とにこれらの間で接続(例えば、焼結)される。ダイクリップ342及びダイクリップ端子344は象徴的に示している。ダイ基板312とダイクリップ342の両方が実質的な電流及び実質的な熱を伝達するように構成されることを示すために、これらを太線で表している。ダイクリップ342及びその端子344の形状及び形態は、ダイクリップ316及びその端子232とは実質的に異なる。ダイ基板312とダイクリップ342は、それぞれ実質的に同じダイ基板及びダイクリップ端子230及び344を有して実質的に同じとすることができる。
【0049】
図3c-1及び
図3c-2は、構成要素の互いに対する相対的な位置決めを示している。ダイ基板312、スイッチ304、及びダイクリップ342は、パッケージ式スイッチ203の上面Tと底面Bの間で垂直に積み重ねられる。スイッチコントローラ302は、パッケージ式スイッチ203の前面Fの近くに位置決めされ、一方でスイッチ304は、後面Bkの近くに位置決めされる。これらの図では、ダイ基板端子230は、それがパッケージ式スイッチ205の上面と面一であることを示すように位置決めされ、同じくダイクリップ端子344は、それが底面と面一であることを示すように位置決めされる。
【0050】
図3d-1及び
図3d-2は、代替パッケージ式スイッチ205の概略図であり、そのいくつかの構成要素を示している。
図3d-1及び
図3d-2は、それぞれ側面及び背面から見た時のパッケージ式スイッチ205の構成要素の相対位置を示している。パッケージ式スイッチ200と同様に、パッケージ式スイッチ205は、スイッチコントローラ302によって制御されるスイッチ304を含む。スイッチ304は、ダイ基板312と、ダイクリップ端子232を含むダイクリップ346とにこれらの間で接続(例えば、焼結)される。ダイクリップ346は象徴的に示している。ダイクリップ端子232は、後面と面一である。主として熱ではなく電流を伝達するように構成されることを示すために、ダイクリップ346を細線で表している。ダイクリップ316と346は、形状及び形態が実質的に異なるが、類似の端子232を有する。
【0051】
図3d-1及び
図3d-2は、構成要素の互いに対する相対的な位置決めを示している。ダイ基板312、スイッチ304、及びダイクリップ346は、パッケージ式スイッチ205の上面Tと底面Bの間に垂直に積み重ねられる。スイッチコントローラ302は、パッケージ式スイッチ205の前面Fの近くに位置決めされ、一方でスイッチ304は、後面Bkの近くに位置決めされる。これらの図では、ダイ基板端子230は、それがパッケージ式スイッチ203の上面と面一であることを示すように位置決めされ、
図3d-1では、ダイクリップ端子324は、それが後面と面一であることを示すように位置決めされる。
【0052】
図3e-1及び
図3e-2は、代替パッケージ式スイッチ207の概略図であり、そのいくつかの構成要素を示している。
図3e-1及び
図3e-2は、それぞれ側面及び背面から見た時のパッケージ式スイッチ205の構成要素の相対位置を示している。パッケージ式スイッチ200と同様に、パッケージ式スイッチ207は、スイッチコントローラ302によって制御されるスイッチ304を含む。スイッチ304は、ダイ基板312と1対のダイクリップ端子232及び344を含むダイクリップ345との間に接続(例えば、焼結)される。ダイクリップ345及びその端子232及び344は象徴的に示している。ダイクリップ345は、第1及び第2の部分348及び350と、図示のように第1及び第2の部分から垂直に延びる第3の部分354とを含む。主として電流を伝達するように構成されることを示すために、第3の部分354を細めに示しており、一方で熱を伝達するようにも構成されることを示すために、第1及び第2の部分348及び350を太めに示している。しかし、第2の部分350は、電気的に隔離されたヒートシンクのような電気的に隔離されたデバイスに接続された場合にのみ熱を伝導することになる。
図3e-2は、第3の部分354を通じて伝達される電流を感知するための電流センサ回路I_senseを示している。
【0053】
図3e-1及び図e-2は、構成要素の互いに対する相対的な位置決めを示している。ダイ基板312、スイッチ304、及びダイクリップ345は、パッケージ式スイッチ207の上面Tと底面Bの間に垂直に積み重ねられる。スイッチコントローラ302は、パッケージ式スイッチ207の前面Fの近くに位置決めされる。スイッチ304は、後面Bkの近くに位置決めされる。これらの図では、ダイ基板端子230は、それがパッケージ式スイッチ207の上面と面一であることを示すように位置決めされ、同じくダイクリップ端子232は、それが左側面と面一であることを示すように位置決めされ、更にダイクリップ端子344は、それが底面と面一であることを示すように位置決めされる。
【0054】
図3f-1及び
図3f-2は、代替パッケージ式スイッチ209の概略図であり、そのいくつかの構成要素を示している。
図3f-1及び
図3f-2は、それぞれ側面及び背面から見た時のパッケージ式スイッチ209の構成要素の相対位置を示している。パッケージ式スイッチ207と209は、互いに実質的に同一である。しかし、パッケージ式スイッチ207内のダイクリップ端子232は、それが左側面と面一であることを示すように位置決めされているのに対して、
図3f-2に示すように、パッケージ式スイッチ209内のダイクリップ端子232は、それが右側面と面一であることを示すように位置決めされる。
【0055】
例示的パッケージ式ハーフブリッジ
パッケージ式ハーフブリッジは、1対のスイッチモジュールを含むことができる。
図2b-1、
図2b-2の参照を続けると共に、
図3g-1及び
図3g-2は、例示的パッケージ式スイッチ250の概略図であり、そのいくつかの構成要素を示している。
図3g-1及び
図3g-2は、それぞれ側面及び背面から見た時のパッケージ式ハーフブリッジ250のある一定の構成要素の相対位置を示している。パッケージ式ハーフブリッジ250は、
図3a-1に示すものと類似のスイッチモジュール300を1対含有する。より具体的には、パッケージ式ハーフブリッジ250は、ハイサイドスイッチモジュール300Hとローサイドスイッチモジュール300Lとを含む。スイッチモジュールは、パッケージ式ハーフブリッジ250の内側で互いに向き合い、ハイサイドスイッチモジュール300Hは、反転されてローサイドスイッチモジュール300Lの下方に位置決めされる。例示を容易にするために、
図3a-1に示す殆どの信号リードを
図3g-1及び
図3g-2から除外した。
【0056】
図3g-1及び
図3g-2は、ハーフブリッジ250のある一定の構成要素の互いに対する相対的な位置決めを示している。ダイ基板312、スイッチ304、及びダイクリップ316は、上面Tと底面Bの間に積み重ねられる。スイッチコントローラ302もまた、上面Tと底面Bの間に積み重ねられる。スイッチコントローラ302は、パッケージ式ハーフブリッジ250の前面Fの近くに位置決めされ、一方でスイッチ304は、後面Bkの近くに位置決めされる。ダイ基板端子230L及び230Hは、それぞれパッケージ式ハーフブリッジ250の上面T及び底面B上でプラスチックケースを通じてアクセス可能であり、ダイクリップ端子232L及び232Hは、それぞれパッケージ式ハーフブリッジ250の右側面及び左側面の面上でプラスチックケースを通じてアクセス可能である。これらの図では、ダイ基板端子230L及び230Hは、これらがそれぞれ上面T及び底面Bと面一であることを示すように位置決めされ、
図3g-2では、ダイクリップ端子232L及び232Hは、これらが右側面及び左側面の面と面一であることを示すように位置決めされる。
【0057】
ハイサイドスイッチ304Hは、パッケージ式ハーフブリッジ250の外部にあるデバイスへの接続を確立するための端子230Hを有するハイサイドダイ基板312Hに接続される。例えば、端子230Hは、V+バスバーに接続することができ、又はその位相バー又は構成要素(例えば、クランプ)に接続することができる。ハイサイドスイッチ304Hは、パッケージ式ハーフブリッジ250の外部にあるデバイスへの接続を確立するための端子232Hを有するハイサイドダイクリップ316Hにも接続される。例えば、端子232Hは、位相バー又はV-バスバーに接続することができる。ローサイドスイッチ304Lは、パッケージ式ハーフブリッジ250の外部にあるデバイスへの接続を確立するための端子230Lを有するローサイドダイ基板312Lに接続される。例えば、ローサイドダイ基板端子230Lは、ハイサイドダイクリップ端子232Hが接続されたものと同じ位相バーに接続することができ、又はヒートシンクに接続することができる。ローサイドスイッチ304Lは、パッケージ式ハーフブリッジ250の外部にあるデバイスへの接続を確立するための端子232Lを有するダイクリップ316Lに接続される。例えば、端子232Lは、V-バスバー又は位相バスバーに接続することができる。
【0058】
図3h-1及び
図3h-2は、代替パッケージ式ハーフブリッジ251の概略図であり、そのいくつかの構成要素を示している。ハーフブリッジ251は、パッケージ式ハーフブリッジ250と同様であるが、図示のようにダイクリップ316Lが180度回転されている。
図3h-1及び
図3h-2は、それぞれ側面及び背面から見た時のパッケージ式ハーフブリッジ251のある一定の構成要素の相対位置を示している。ダイクリップ316は、180度回転を受け入れるように若干修正することができる。
図3h-2は、左側面と面一であることを示すように位置決めされたローサイドダイクリップ端子232L及びハイサイドダイクリップ端子232Hを示している。
【0059】
図3i-1及び
図3i-2は、更に代替のパッケージ式ハーフブリッジ253の概略図であり、そのいくつかの構成要素を示している。
図3i-1及び
図3i-2は、それぞれ側面及び背面から見た時のパッケージ式ハーフブリッジ253の構成要素の相対位置を示している。パッケージ式ハーフブリッジ253は、パッケージ式ハーフブリッジ250と同様であるが、図示のように両方のダイクリップ端子316が180度回転されている。
図3i-2は、ローサイドダイクリップ端子232Lが、それが右側面と面一であることを示すように位置決めされ、ハイサイドダイクリップ端子232Hが、それが左側面と面一であることを示すように位置決めされている場所を示している。
【0060】
図3k-1及び
図3k-2は、パッケージ式ハーフブリッジ250と同様であるが、ダイクリップ316H及び316Lが、統合されてスイッチ304H及び304Lに取り付けられた(例えば、焼結)ダイクリップ315で置換された追加のパッケージ式ハーフブリッジ255の側面図及び背面図を示す概略図である。ダイクリップ315は、ダイクリップ316のダイクリップ端子232と同じ端子232を有する。
図3k-2では、ダイクリップ端子232は、それが右側面と面一であることを示すように位置決めされる。
【0061】
図3l-1及び
図3l-2は、別のパッケージ式ハーフブリッジ259の概略図であり、そのいくつかの構成要素を示している。ハーフブリッジ259は、パッケージ式ハーフブリッジ250と同様であるが、ダイクリップ316L及び316Hは、それぞれダイクリップ317L及び317Hで置換されている。
図3l-1及び
図3l-2は、それぞれ側面及び背面から見た時のパッケージ式ハーフブリッジ259のある一定の構成要素の相対位置を示している。
図3l-2は、右側面と面一であることを示すように位置決めされたローサイドダイクリップ端子232L及びハイサイドダイクリップ端子232Hを示している。ダイクリップ317と316は、多くの特徴に関して同様である。例えば、ダイクリップ316と同様に、ダイクリップ317は、水平部分と垂直部分を含む。
図3l-1は、ダイクリップ317の垂直部分しか示していない。ダイクリップ316と317の間には少なくとも1つの実質的な違いが存在し、ダイクリップ317の水平部分は、対向し合うダイクリップ端子232と233の間に延ばされ、かつ位置決めされる。両方のダイクリップ端子232と233は、パッケージ式ハーフブリッジ259のプラスチックケースを通じてアクセス可能である。ダイクリップ端子232及び233は、図示のように、パッケージ式ハーフブリッジ259の両側面と面一である。ダイクリップ端子232と233は、形状及びサイズが類似であり、かつ高電流をパッケージ式ハーフブリッジ259の内外に伝達するように構成することができる。
【0062】
図3jは、更に別のパッケージ式ハーフブリッジ261の概略図であり、そのいくつかの構成要素を示している。ハーフブリッジ261は、パッケージ式ハーフブリッジ250と同様であるが、ダイクリップ316L及び316Hは、それぞれダイクリップ319L及び319Hで置換されている。
図3jは、側面から見た時のパッケージ式ハーフブリッジ261のある一定の構成要素の相対位置を示している。
図3jは、後面と面一であることを示すように位置決めされたローサイドダイクリップ端子232L及びハイサイドダイクリップ端子232Hを示している。
【0063】
例示的小型変換器システム
小型変換器システムは、従来の変換器システムと比較して高い電力密度を有する。例えば、小型変換器システムは、400kW又はそれよりも高いピーク電力を電気モータ又は他のデバイスに送出しながら0.25リットル又はそれ未満の体積しか占有しないことが可能である。パッケージ式スイッチ、パッケージ式ハーフブリッジ、ヒートシンク、バスバーなどを互いに重ねて位置決めされることに部分的に起因して空間が節約される。
【0064】
図4a-1は、例示的小型変換器システム400の側面図を示す概略図である。変換器システム400は、
図3g-1に示すものと類似のパッケージ式ハーフブリッジ250を含む。例示を容易にするために、スイッチコントローラ、T_Sense回路、I_sense回路、及び信号リードを示していない。
【0065】
小型変換器システム400は、a-cと表示する3つの位相を含む。位相a-cは、巻線Wa-Wcにその後に接続される位相バーPBa-PBcにそれぞれ接続されたパッケージ式ハーフブリッジ250a-250cをそれぞれ含む。小型変換器システム400内の位相バーPBと、下記で説明する他の小型変換器システム内の位相バーPBは、小型変換器設計の差を受け入れるために異なる構成を有することができると考えられる。しかし、説明を容易にするために、様々な小型変換器システム実施形態の位相バーの差に関しては、他に言及しない限り議論しない。
【0066】
ダイ基板端子230La-230Lcは、それぞれヒートシンク402a-402cに接続される。ヒートシンク402a-402cは、互いに電気的に隔離される。各ヒートシンク402は、電気的に隔離された冷却流体がそれを通って流れることができる1又は2以上のチャネル(
図4a-1には示していない)を有する。ダイ基板端子230Hは、電気的に隔離された冷却流体がそれを通って流れることができる1又は2以上のチャネル(
図4a-1には示していない)を有するヒートシンクとしても作用するV+バスバー404に接続される。
図4a-2は、位相aの背面図である。この図は、ヒートシンク402a及びV+バスバー404の例示的チャネル40を示している。熱伝達を改善するために、これらのバスバーの各々内のチャネル40は、図示のようにダイ基板端子230に接触する面の近くに位置決めすることができる。
【0067】
一般的に、
図4a-1及び
図4a-2に示すように本発明の開示の小型変換器システムに使用されるヒートシンク及び/又はV+バスバーは、チャネル40を含有する。一部のV-バスバーも、チャネル40を含有することができる。チャネル40は、冷却流体がそれを通って流れることができる独自のチャネルを有する導管(例えば、パイプ)を保持するように構成される。説明目的で、全てのヒートシンク及びV+バスバーは、導管を含有するチャネル40を有すると仮定する。更に、ヒートシンクとしても作用する全てのV-バスバーも、導管を含有するチャネル40を有すると仮定する。更に、チャネル40の断面が円形であり、導管が円筒形パイプであると仮定しているが、本発明の開示をこれらに限定すべきではないことは理解されるものとする。代替実施形態では、チャネル40の断面を矩形又は正方形とすることができると考えられる。
【0068】
図4a-3~
図4a-6は、それぞれ例示的円筒形パイプ420a-420dの断面図である。パイプ420a-420dの外面は、本明細書に開示するヒートシンク、V+バスバー、又はある一定のV-バスバーのいずれか1又は2以上の円筒形チャネルの面に接触する。図示の例示的パイプ420a-420cは、パイプの外面を被覆する誘電体(例えば、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、窒化珪素、化学気相蒸着ダイヤモンドコーティングなど)の薄層(例えば、0.1-1.0mm)を含む。代替実施形態では、誘電体の薄層が、パイプの内面を被覆する。説明の目的で、本発明の開示は、全ての薄層422は、パイプの外面に付加されてそれを被覆すると仮定する。この実施形態では、誘電体層422は、チャネルの内面に接触する。構成中に、パイプは、例えば液体窒素を用いて冷却することができる。パイプは、温かくなると、そのチャネルの内側で膨張して誘電体層422とチャネルの円筒壁の間のより良好な接触を保証する。チャネルが閉じ込められたヒートシンク又はバスバーは、同時に冷却することができると考えられる。理想的には、誘電体層422は、存在する場合に、スイッチ304とパイプ内の流体との間の熱経路内で唯一の誘電体でなければならない。誘電体層がパイプの内壁に付加される代替実施形態では、この層は、スイッチ304とパイプ内の流体との間の熱経路内で唯一の誘電体でなければならない。
【0069】
層422内の誘電材料は、0-10kVの強度を有するべきである。
図4a-3~
図4a-6では、誘電体層422は、0.2mmであると仮定する。誘電体層422の厚み及び材料は、パイプの熱伝達に影響を及ぼす。
【0070】
下記の表は、異なる材料及び厚みの誘電体層422に関して計算された伝熱量Wを含む。kが熱伝導度、Aが面積、T1-T2=70が誘電体層にわたる温度差、dが、マイクロメートルを単位とする厚みである時に、Wは、k・A・(T1-T2)/dに比例する。誘電体にわたって4000ボルトを仮定する。
【表1】
【0071】
誘電体422は、パイプが閉じ込められたバスバー又はヒートシンクのチャネル面に直接に係合する。各パイプは、冷却流体がそれを通って流れることができる1又は2以上のチャネルを含む。これらのパイプチャネルは、図示のように異なる断面形状を有する。パイプ420a及び420bは単一のチャネルを含み、一方でパイプ420c及び420dは複数のチャネルを含む。パイプ420aは滑らかな内壁を有する。代替実施形態では、パイプ420aは、施条された内壁を有することができる。施条は、流体乱流又は分子接触を発生するか又は高める目的でパイプの内面に螺旋状の溝を削り込む工程である。多くの場合に、施条は、それが1つの完全な周回を完了するのに要する距離を示す捩れ率によって表される。一実施形態では、施条されたパイプ420aの内壁は、最大内径と、最小内径と、各々が均等又は不均等な幅を有する1又は2以上のリブと、捩れ率とを有する。パイプ420bのチャネルは、実質的に同じ断面を有する複数の小さい円筒形サブチャネルのリングを有し、このリング内のこれらのサブチャネルが、その断面と比較した場合に大きい断面とすることができる中心に位置する円筒形サブチャネルと流体連通している「花」形である。それぞれのスポークサブチャネルが、リング内の各円筒形サブチャネルと中心に位置する円筒形サブチャネルの間の流体連通を可能にする。各スポークサブチャネルは、多くの断面形状のうちのいずれか1つを有することができる。図示の実施形態では、各スポークサブチャネルは、断面が実質的に矩形であるが、正方形又は円形の断面も考えられる。パイプ420cは、実質的に類似の寸法の複数の小さい円筒形チャネルを含む。パイプ420dは、パイプ420bと420cとの混成体である。誘電体層422は、各パイプを電気的に隔離し、従って、パイプの1つのチャネル、複数のチャネル、又は複数のサブチャネル内の流体を電気的に隔離する。しかし、誘電体層422は、パイプチャネルを貫流する冷却流体に熱を伝達する。代替実施形態では、誘電体(例えば、層422)は、冷却流体とスイッチ304の間に存在する。しかし、この代替実施形態では、冷却流体は誘電体でなければならない。バスバー又はヒートシンク内のパイプの直径は、互いに等しい必要はない。パイプ420a-420dの個数、位置、及び/又は直径は、1又は2以上の変数に基づくことができる。例えば、パイプの個数、位置、及び/又は直径は、パイプが閉じ込められたバスバー又はヒートシンクの望ましい熱キャパシタンスに基づくことができる。これに代えて、パイプの個数、位置、及び/又は直径は、スイッチ304とパイプのうちの1又は2以上内の流体との間の望ましい熱抵抗に基づくことができる。これに代えて、個数、位置、及び/又は直径は、望ましい熱抵抗に基づいて熱キャパシタンスを最適化すること、又は望ましい熱キャパシタンスに基づいて熱抵抗を最適化することに基づくことができる。
【0072】
小型変換器システムのこれらの概略図には示していないが、全てのダイ基板端子230は、ヒートシンク、V+バスバー、位相バー、又はV-バスバー上の対応する台座に接続される。台座は、実質的に平坦な面を有することができる。より具体的には、各台座は、ダイ基板端子に接続される平坦面を有することができる。台座面は、それが接続されるダイ基板端子とサイズ及び形状が実質的に類似である。ダイ基板端子とその接続された台座との間で熱及び/又は電流が伝達される。必要ではないが、ダイ基板端子と台座面の間の電気的な伝導性を高めるために、熱的に及び/又は電気的に伝導性のグリースが、ダイ基板端子を台座面に接続することができる。台座は、パッケージ式スイッチ又はパッケージ式ハーフブリッジの信号リードとV-バスバー、ヒートシンク、位相バー、又はV+バスバーとの間に空隙を生成するように構成することができる。空隙は、信号リードをヒートシンク、V-バスバー、位相バー、又はV+バスバーから電気的に隔離する。代替実施形態では、ヒートシンク、V-バスバー、位相バー、又はV+バスバーからの信号リードの電気的隔離を保証するために、空隙内に誘電体層を置くことができる。小型変換器システムの正常に機能していないパッケージ式スイッチ又はパッケージ式ハーフブリッジをより簡単に置換することができるように、クランプ、ボルト、及び他のそのようなファスナを用いてパッケージ式スイッチ又はパッケージ式ハーフブリッジを台座に解除可能に接続することができる。
【0073】
図4a-1に戻ると、位相バーPBa-PBcが象徴的に示されている。位相バーPBa-PBcは、巻線Wa-Wcそれぞれとパッケージ式ハーフブリッジ250a-250cそれぞれとの間で電流を伝導する。位相バーPBa-PBcは、ハイサイドダイクリップ端子232Ha-232Hcに接続された端子をそれぞれ有し、ヒートシンク402a-402cに接続された別々の端子をそれぞれ有する。ローサイドダイクリップ端子232La-232cは、V-バッテリの端子にその後に結合されるV-バスバー401に接続される。小型変換器システム400は概略で示したものであるが、各位相のハーフブリッジ250とヒートシンク402とV+バスバー404との互いに対する垂直位置決めを示すために、これらの構成要素を側面図に示している。この図では、V-バスバー401は、象徴的に示しており、パッケージ式ハーフブリッジ250の背後に位置決めされる。
【0074】
図4a-1は、ある瞬間での変換器システム400を通る電流の流れを表す電流記号を含む。より具体的には、
図4a-1は、位相b及びcのローサイドスイッチ304Lが起動されてV-バスバー401を通じて電流をV-に伝導している間に位相aの起動されたハイサイドスイッチ304Hを通る電流の流れを示している。この図では、全ての他のスイッチは解除されている。重要な点として、全てのダイ基板端子230は、V+バスバーヒートシンク、ヒートシンク402a、ヒートシンク402b、又はヒートシンク402cに熱的及び電気的に接続される。図示していないが、複数の減結合コンデンサをV+バスバー404とV-バスバー401の間に並列結合することができる。
【0075】
図4b-1は、別の小型変換器システム406の側面図を示す概略図である。このシステム内の位相a-cの各々は、
図3g-1に示すものと類似のパッケージ式ハーフブリッジ250と、
図3i-1に示すものと類似のパッケージ式ハーフブリッジ253とを含む。例示を容易にするために、スイッチコントローラ、T_Sense回路、I_sense回路、及び信号リードを示していない。
【0076】
各位相でのパッケージ式ハーフブリッジ250及び253は、それぞれの位相バーPBに接続される。位相バーPBa-PBcは、巻線Wa-Wcそれぞれと位相a-cでのパッケージ式ハーフブリッジそれぞれとの間で電流を伝導する。各位相バーPBは、金属延長部409-1及び409-2を含む。各位相で、ダイ基板端子230L及び230Hは、それぞれ金属延長部409-1及び409-2に接続される。更に、各位相で、金属ヒートシンク402-1及び402-2は、金属延長部409-1及び409-2に接続される。金属延長部409は、熱的及び電気的伝導性の金属で形成される。各位相での位相バー金属延長部409-1及び409-2は、ダイ基板端子230L1及び230H2それぞれからヒートシンク402-1及び402-2それぞれに熱を伝導する。位相バーPBは、各位相でダイクリップ端子232H1及び232L2に接続された延長部又は端子を更に有する。各位相でのダイクリップ端子232H1及び232L2は、V+バスバー415に接続される。各位相でのダイクリップ端子232L1及び232H2は、V-バスバーに接続される。図示していないが、複数のコンデンサをV+バスバーとV-バスバーの間に並列結合することができる。
【0077】
図4b-2は、位相aの背面図である。この図は、ヒートシンク402-1a、402-2a、及びV+バスバー415の中にあり、冷却流体がそれを通って流れることができる例示的チャネル40を示している。熱放散を改善するために、ヒートシンク内のチャネルは、図示の実施形態では延長部409に接触する面の近くに位置決めされる。代替実施形態では、チャネルは、いずれか他の場所に位置決めすることができる。
図4b-2のV+バスバー415は、
図4a-2に示すV+バスバーよりも多いチャネルを有する。小型変換器システム406は概略で示したものであるが、
図4b-1及び
図4b-2には、各位相のパッケージ式ハーフブリッジ250及び253、ヒートシンク402、及びV+バスバー415は、これらの構成要素の互いに対する垂直位置決めを示すように示している。
【0078】
図4c-1は、別の小型変換器システム411の側面図を示す概略図である。小型変換器システム406と411は同様である。しかし、1つの実質的な違いが存在し、
図4c-1の各位相での位相バーPBは、パッケージ式ハーフブリッジとヒートシンク40の間に位置決めされた延長部409-1及び409-2を欠いている。この実施形態では、各位相バーPBは、ヒートシンク402-1及び402-2それぞれを通じてダイ基板230L1及び230H1に接続される。
【0079】
図4b-1及び
図4c-1は、ある瞬間での変換器システム406及び411を通る電流の流れを表す電流記号を含む。より具体的には、各図は、位相aのスイッチ304H1及び304L2が起動されてV+バスバー415からの電流を伝導しており、位相b及びc内の全てのスイッチ304L1及び304H2が起動されてV-バスバーを通じてV-に電流を伝導している時の電流の流れを示している。これらの図では、全ての他のスイッチは解除されている。
【0080】
図4b-3は、
図4b-1の位相aが受信するPWM信号及びリセット信号を示している。
図4b-3は、位相aからの故障出力、Vi出力、及びVt出力も例示している。ある位相での各パッケージ式ハーフブリッジ250又は253は、PWM及びリセット信号の別々のセットによって制御される。代替実施形態では、パッケージ式ハーフブリッジ250及び253それぞれのハイサイドゲートドライバ及びローサイドゲートドライバは、マイクロコントローラからの第1のPWM信号によって制御することができ、パッケージ式ハーフブリッジ250及び253それぞれのローサイドゲートドライバ及びハイサイドゲートドライバは、マイクロコントローラからの第2のPWM信号によって制御することができる。
【0081】
図4a-1、
図4b-1、及び
図4c-1の例示的小型変換器システムの各位相は、1つ又は2つのパッケージ式ハーフブリッジを有する。小型変換器システムは、これに限定すべきではない。小型変換器システムは、3つ、4つ、又は5つ以上のパッケージ式スイッチ又はパッケージ式ハーフブリッジを有することができる。更に別の小型変換器システムを積み重ねて並列に接続することができる。
図4d-1は、更に別の小型変換器システム408の側面図を示す概略図である。この実施形態では、位相a-cの各々は、4つのパッケージ式ハーフブリッジ、すなわち、2つのパッケージ式ハーフブリッジ250-1及び250-2と、2つのパッケージ式ハーフブリッジ253-1及び253-2とを含む。例示を容易にするために、
図4d-1には、スイッチコントローラ、T_Sense回路、I_sense回路、及び信号リードを示していない。
【0082】
位相バーPBa-PBcは象徴的に示している。位相バーPBa-PBcは、巻線Wa-Wcそれぞれと位相a-cでのパッケージ式ハーフブリッジそれぞれとの間で電流を伝導する。各位相バーは、金属延長部411-1及び411-2を含む。各位相でのパッケージ式ハーフブリッジ250のダイ基板端子230Lは、金属ヒートシンク419-1にその後に接続される延長部411-1に接続される。更に、パッケージ式ハーフブリッジ253のダイ基板端子230Hは、金属ヒートシンク419-2にその後に接続される延長部411-2に接続される。位相バー延長部411は、熱的及び電気的に伝導性の金属で形成される。各位相での位相バー延長部411-1は、パッケージ式ハーフブリッジ250のダイ基板端子230Lからヒートシンク419-1に熱を伝導し、各位相での位相バー延長部411-2は、パッケージ式ハーフブリッジ253のダイ基板端子230Hからヒートシンク419-2に熱を伝導する。各位相での位相バーは、パッケージ式ハーフブリッジ250内のダイクリップ端子232Hと、パッケージ式ハーフブリッジ253内のダイクリップ端子232Lとに接続された端子を更に含む。各位相でのパッケージ式ハーフブリッジ250のダイ基板端子230Hとパッケージ式ハーフブリッジ253のダイ基板端子230Lは、
図4b-1に示すV+バスバーの細長バージョンであるV+バスバー417に接続される。図示していないが、複数のコンデンサは、V+バスバー417とV-バスバー407の間に並列結合することができる。
【0083】
ネジ切りボルト又は他のそのようなファスナを用いて、図示のように、パッケージ式ハーフブリッジ250、253と、V+バスバー417と、延長部411と、ヒートシンク419とを互いに解除可能に接続することができる。代替実施形態では、焼結を用いて、パッケージ式ハーフブリッジ250、253と、V+バスバー417と、延長部411と、ヒートシンク419とを互いに固定的に接続することができる。しかし、これらの構成要素が解除可能に接続され、その結果、正常に機能していないパッケージ式ハーフブリッジをより簡単に置換することができると仮定する。一実施形態では、各位相バーPBは、延長部411-1及び411-2を含むC字形クランプを含むことができる。各位相でのハーフブリッジ250、253とV+バスバー417は、C字形クランプ及びファスナによって互いに解除可能に接続される。この実施形態では、ダイ基板230は、延長部411の面又はV+バスバー417の面に直接に接触する。
図4d-2のヒートシンク419は、
図4a-1のヒートシンク402の細長バージョンである。ネジ切りボルト又は他のそのようなファスナを用いて、ヒートシンク419を延長部411に接続することができる。この実施形態では、金属ヒートシンク409の面は、延長部411の面に直接に接触する。別の実施形態では、パッケージ式ハーフブリッジ250、253と、V+バスバー417と、延長部411と、ヒートシンク419とは、互いに半田付け又は焼結することができる。
【0084】
小型変換器システム408は概略で示したものであるが、各位相のハーフブリッジ250及び253とヒートシンク419とPB延長部411とV+バスバー417との互いに対する垂直及び水平の位置決めを示すために、これらの構成要素を側面図に示している。
【0085】
図4d-2は、
図4d-1の位相aが受信するPWM信号及びリセット信号を示している。
図4d-2は、位相aからの故障出力、Vi出力、及びVt出力も例示している。ある位相での各パッケージ式ハーフブリッジ250又は253は、PWM及びリセット信号の明確に異なるセットによって制御される。代替実施形態では、パッケージ式ハーフブリッジ250-1及び250-2のハイサイドゲートドライバとパッケージ式ハーフブリッジ253-1及び253-2のローサイドゲートドライバとは、マイクロコントローラからの単一ハイサイドPWM-H信号によって制御することができ、一方でパッケージ式ハーフブリッジ250-1及び250-2のローサイドゲートドライバとパッケージ式ハーフブリッジ253のハイサイドゲートドライバとは、マイクロコントローラからの単一ローサイドPWM-L信号によって制御することができる。更に別の実施形態では、パッケージ式ハーフブリッジ250-1及び250-2のハイサイドゲートドライバは、第1のハイサイドPWM-H信号によって制御することができ、一方でパッケージ式ハーフブリッジ253-1及び253-2のローサイドゲートドライバは、第2のハイサイドPWM-Hによって制御され、更にパッケージ式ハーフブリッジ250-1及び250-2のローサイドゲートドライバは、第1のローサイドPWM-L信号によって制御することができ、一方でパッケージ式ハーフブリッジ253-1及び253-2のハイサイドゲートドライバは、第2のローサイドPWM-L信号によって制御される。
【0086】
図4eは、パッケージ式ハーフブリッジ250及び253を含む更に別の小型変換器システム430の上面図を示す概略図である。小型変換器システム430は、位相バーPBa-PBcにそれぞれ接続された3つの位相a-cを含む。各位相は、金属ヒートシンク403(透過図に示す)とV+バスバー405の間に接続されたパッケージ式ハーフブリッジ250及びパッケージ式ハーフブリッジ253を含む。より具体的には、各位相でのダイ基板端子230H(図示せず)及び230Lは、V+バスバー405及び対応するヒートシンク403にそれぞれ接続される。各位相での位相バーPBは、ヒートシンク403とハイサイドダイクリップ端子232Hとに接続される。ローサイドダイクリップ端子232Lは、V-バスバー413に接続される。電気的に隔離された冷却流体がそれを通って流れることができる1又は2以上のチャネル(図示せず)を各々が有するヒートシンク403a-403cは、互いに電気的に隔離される。V+バスバー405は、電気的に隔離された冷却流体がそれを通って流れることができる1又は2以上のチャネル(図示せず)を有するヒートシンクとして作用する。
【0087】
図4fは、
図3h-1に示すパッケージ式ハーフブリッジ251を使用する更に別の小型変換器システム410の側面図を示す概略図である。変換器システム400と410の間には多くの類似点がある。しかし、いくつかの違いが存在する。位相a-cは、3つのパッケージ式ハーフブリッジ251a-251cをそれぞれ含む。ローサイドダイ基板端子230L及びハイサイドダイ基板端子230Hは、V-バスバー412及びV+バスバー404にそれぞれ接続される。V-バスバー412は、冷却流体がそれを通って流れることができる1又は2以上のチャネル(
図4fには示していない)を有するヒートシンクとしても作用する。図示していないが、複数の減結合コンデンサを並列にV+バスバーとV-バスバーの間に結合することができる。位相バーPBa-PBcは、図示のように、位相a-cでのダイクリップ端子232にそれぞれ接続される。小型変換器システム410は概略で示したものであるが、各位相のハーフブリッジ251とV+バスバー404とV-バスバー412との互いに対する垂直位置決めを示すために、これらの構成要素を側面図に示している。
【0088】
図4fは、ある瞬間での変換器システム410を通る電流の流れを表す電流記号を含む。より具体的には、
図4fは、位相b及びcのローサイドスイッチ304Lが起動されて電流を伝導している間に位相aのハイサイドスイッチ304Hが起動されて電流を伝導している時の変換器システム410を通る電流の流れを示している。この図では、全ての他のスイッチは解除されている。重要な点として、起動されたスイッチは、V+バスバー404又はV-バスバー412に熱的に接続される。
【0089】
図4gは、
図3h-1に示すものと類似のパッケージ式ハーフブリッジ251を使用する更に別の小型変換器システム412の側面図を示す概略図である。位相a-cの各々は、ダイクリップ端子232に接続された対応する位相バーPBを含む。各位相でのダイ基板端子230L1及び230H2は、金属V-バスバー412-1及び412-2にそれぞれ接続される。V-バスバー412-1及び412-2は、冷却流体がそれを通って流れることができるチャネルを含むことができる。各位相でのダイ基板端子230H1及び230L2は、V+バスバー415に接続される。図示していないが、複数の減結合コンデンサを並列にV-バスバー412-1とV+バスバー415の間に結合することができ、更に並列にV-バスバー412-2とV+バスバー415の間に結合することができる。小型変換器システム412は概略図であるが、各位相のハーフブリッジ251とヒートシンク/バスバー412とヒートシンク/バスバー415との互いに対する垂直位置決めを示すために、これらの構成要素を側面図に示している。
【0090】
図4gは、ある瞬間での変換器システム412を通る電流の流れを表す電流記号を含む。より具体的には、
図4gは、位相b及びcのスイッチ304L1及び304H2が起動されて電流をV-に伝導している間に位相aのスイッチ304H1及び304L2が起動されて電流を伝導している時の変換器システム412を通る電流の流れを示している。この図では、全ての他のスイッチは解除されている。重要な点として、起動されたスイッチは、V+バスバー415、V-バスバー412-1、V-バスバー412-2に熱的及び電気的に接続される。
【0091】
図4hは、更に別の小型変換器システム414の側面図を示す概略図である。位相a-cの各々は、
図3c-1に示すものと類似のパッケージ式スイッチ203を4つ含む。ヒートシンク418-a-418-cは、巻線Wa-Wcにその後にそれぞれ接続される位相バーPBa-PBcにそれぞれ接続される。ヒートシンク418-a-418-cは互いに電気的に隔離され、電気的に隔離された冷却流体がそれを通って流れることができる1又は2以上のチャネル(図示せず)を有する。各位相でのダイ基板端子230は、ヒートシンク418に接続される。各位相でのパッケージ式スイッチ203-1及び203-2のダイクリップ端子344は、V+バスバー404に接続され、各位相でのパッケージ式スイッチ203-3及び203-4のダイクリップ端子344は、V-バスバー412に接続される。バスバー404及び412の各々は、冷却流体が貫流する1又は2以上のチャネルを含む。図示していないが、複数の減結合コンデンサを並列にV+バスバー404とV-バスバー412の間に結合することができる。
【0092】
小型変換器システム414は概略で示したものであるが、各位相のパッケージ式スイッチ203とV+バスバー404とヒートシンク418とV-バスバー412との互いに対する垂直位置決めを示すために、これらの構成要素を側面図に示している。
【0093】
図4hは、ある瞬間での変換器システム414を通る電流の流れを表す電流記号を含む。より具体的には、
図4hは、位相b及びcのスイッチ203-3及び203-4が起動されてV-バスバー412を通じて電流をV-に伝導している間に位相aのスイッチ203-1及び203-2が起動されてV+バスバー404からの電流を伝導している時の変換器システム414を通る電流の流れを示している。
【0094】
図4iは、
図3e-1に示すパッケージ式スイッチ207と
図3f-1に示すパッケージ式スイッチ209とを使用する更に別の小型変換器システム416の側面図を示す概略図である。位相a-cの各々は、1対のパッケージ式スイッチ209と1対のパッケージ式スイッチ207とを含む。各位相でのダイクリップ端子344は、対応するヒートシンク418に接続される。ヒートシンク418-a-418-cは互いに電気的に隔離され、電気的に隔離された冷却流体がそれを通って流れることができる1又は2以上のチャネル(図示せず)を有する。電流は、電気的に隔離されていることでヒートシンク418を貫流しない。各位相では、パッケージ式スイッチ209内の端子230がV+バスバー404に接続され、パッケージ式スイッチ207内の端子230がV-バスバー412に接続される。位相バーPBa-PBcは、位相a-cでのダイクリップ端子232にそれぞれ接続される。小型変換器システム416は概略で示したものであるが、ヒートシンク418とパッケージ式スイッチ207及び209とV+バスバー404とV-バスバー412との互いに対する垂直及び水平の位置決めを示すために、これらの構成要素を側面図に示している。図示していないが、複数の減結合コンデンサを並列にV+バスバー404とV-バスバー412の間に結合することができる。
【0095】
図4iは、ある瞬間での変換器システム416を通る電流の流れを表す電流記号を含む。より具体的には、
図4iは、位相a及びcでのパッケージ式スイッチ207のスイッチ304が起動されてV-バスバー412を通じて電流をV-に伝導している間に位相b内のパッケージ式スイッチ209のスイッチ304が起動されて電流を伝導している時の変換器システム416を通る電流の流れを示している。
【0096】
図4a-1、
図4a-2、及び
図4b-1~
図4iの変換器の各々内のパッケージ式スイッチは、これらのパッケージの前面Fが同じ方向線に向く状態に向けられる。言い換えれば、パッケージ式スイッチの前面Fは、互いに実質的に平行なそれぞれの平面に含まれる。代替実施形態では、
図4a-1、
図4a-2、及び
図4b-1~
図4iの変換器の各々内のパッケージ式スイッチは、これらのパッケージの前面Fが1つの平面に実質的に含有され、後面Bkが、前面を含有するこの1つの平面と平行な別の1つの平面に実質的に含有されるように90度回転させることができる。90度回転させることにより、これらのパッケージ式スイッチは、互いの近くに位置決めすることができ、それによってこれらのパッケージ式スイッチを含む変換器によって占有される全体積を低減することができる。更に、下記でより完全に説明するように1又は2以上のマイクロコントローラ及び1又は2以上のパワーマネージメント集積回路を装着する制御プリント回路基板(PCB)のそれぞれの端子にそれぞれのパッケージ式スイッチの前面Fにある信号リード端子を接続するために、より短く、より簡単で(例えば、傾斜した曲げを有するFFCとは対照的に真っ直ぐなFFC)、より廉価である及び/又はより小型のFFC又は他の接続デバイスを使用することができる。FFC又は他の接続デバイスは、パッケージ式スイッチと制御PCBとの間で電圧及び信号を搬送することができる。より短くてより小型のFFC又は他の接続デバイスは、パッケージ式スイッチと制御PCB上のマイクロコントローラとの間で伝達される信号に関連付けられた遅延及び他の伝達問題を低減することができる。位相バーPBa-PBcは、パッケージ式スイッチの90度回転を受け入れるための再構成を必要とする場合がある。
【0097】
例示目的で、
図4jは、小型変換器システム423の側面図を示す概略図である。小型変換器システム423と
図4a-1に示す小型変換器システム400との間には類似点が存在する。しかし、少なくとも1つの実質的な違いが存在し、パッケージ式ハーフブリッジ250の後面Bk及び前面Fが変換器システム423のそれぞれの側に向かないようにパッケージ式ハーフブリッジ250が90度回転されている。言い換えれば、複数の後面Bkが1つの平面に実質的に含有され、複数の前面Fが、後面Bkを含有するこの1つの平面と平行な別の1つの平面に実質的に含有される。この構成では、これらのパッケージ式ハーフブリッジ250は、互いの近くに位置決めすることができ、それによって変換器400と比較した場合に変換器423によって占有される全体積を低減することができる。更に、それぞれのパッケージ式ハーフブリッジ250の前面Fにある信号リード端子を制御PCBのそれぞれの端子に接続するために、より短く、より簡単で、より廉価である及び/又はより小型のFFC又は他の接続デバイスを使用することができる。
【0098】
図4kは、更に別の小型変換器システム425の側面図を示す概略図である。小型変換器システム425と
図4b-1に示す小型変換器システム406との間には類似点が存在する。少なくとも1つの実質的な違いが存在し、パッケージ式ハーフブリッジ250及び253の後面Bk及び前面Fが変換器システム423のそれぞれの側面に向かないようにパッケージ式ハーフブリッジ250及び253が90度回転されている。
【0099】
図4lは、更に別の小型変換器システム426の側面図を示す概略図である。小型変換器システム426と
図4fに示す小型変換器システム410との間には類似点が存在する。少なくとも2つの実質的な違いが存在し、パッケージ式ハーフブリッジ251がパッケージ式ハーフブリッジ250で置換されており、パッケージ式ハーフブリッジ250の後面Bk及び前面Fが変換器システム426のそれぞれの側面に向かないようにパッケージ式ハーフブリッジ250は90度回転されている。
【0100】
図4m-1は、ヒートシンク427及び428それぞれの間に接続されたパッケージ式ハーフブリッジ250の背面図を示す概略図である。説明目的で、図示のようにヒートシンク427及び428がバッテリのV+端子及びV-端子に接続されており、その結果、ヒートシンク427及び428は、V-バスバー及びV+バスバー427及び428とも呼ぶ。例示を容易にするために、パッケージ式ハーフブリッジ250のスイッチコントローラ、T_Sense回路、I_sense回路、及び信号リードを示していない。
【0101】
ダイ基板端子230L及び230Hは、それぞれV-バスバー及びV-バスバー427及び428に接続される。各バスバーは、電気的に隔離された冷却流体がそれを通って流れることができる1又は2以上のチャネルを有する。
図4m-2は、
図4m-1に示すシステムの側面図である。この図は、V-バスバー及びV-バスバー427及び428の例示的チャネル40を示している。熱伝達を改善するために、これらのバスバーの各々内のチャネルは、図示のようにダイ基板端子230に接触する面の近くに位置決めすることができる。チャネル40は、
図4a-3-
図4a-6に示すパイプのうちのいずれか1つと同様であるが長さが短いパイプを保持するように構成される。各パイプは、冷却流体がそれを通って流れることができる独自のチャネルを1又は複数有する。
【0102】
この概略図には示していないが、ダイ基板端子230は、V+バスバー及びV-バスバー、位相バー、又はバスバー上の対応する台座に接続される。台座は、実質的に平坦な面を有することができる。より具体的には、各台座は、ダイ基板端子に接続された平坦面を有することができる。台座面は、それが接続されるダイ基板端子とサイズ及び形状が実質的に類似とすることができる。ダイ基板端子とその接続された台座との間で熱及び/又は電流が伝達される。必要ではないが、ダイ基板端子と台座面の間の電気的な伝導性を高めるために、熱的及び/又は電気的に伝導性のグリースが、ダイ基板端子を台座面に接続することができる。台座は、パッケージ式ハーフブリッジ250の信号リードとバスバー427及び428との間に空隙を生成するように構成することができる。空隙は、信号リードをバスバーから電気的に隔離する。
【0103】
図4m-2に示すシステムは概略で示したものであるが、ハーフブリッジ250とV-バスバー427とV+バスバー428との互いに対する垂直位置決めを示すために、これらの構成要素を側面図に示している。
【0104】
例示的パッケージ式スイッチ200
例示的信号フレーム基板
パッケージ式スイッチは、スイッチモジュールを含有し、これは、次に、ダイクリップとダイ基板、ゲートドライバなどとの間に接続されたスイッチのような構成要素を含有する。例示的パッケージ式スイッチ200は、
図3a-1に示すスイッチモジュール300を含む。
【0105】
組み立て中に、ゲートドライバのようなスイッチモジュール構成要素は、信号フレーム基板に取り付けられる(接合、半田付けなど)。
図5は、例示的信号フレーム基板をそこから形成することができる薄い(例えば、0.1mm-1.0mm)金属(例えば、銅)のエンボスシート500の等角投影図である。単なる説明目的で、エンボスシート500は、0.25mm厚の銅シートから形成される。エンボスシート500は、平坦な金属シートを雌の金属ダイとその反対の雄の金属ダイとの間で押圧することによって達成される。エンボス加工は、非隔離信号リードを生成する。
図6は、切断された後のエンボスシート500の逆等角投影図である。
図6は、非隔離信号リード204、206、604、及び608をより明確に示している。
図6の信号リード204、206、604、及び608のような信号リードは、エンボス未加工部分610を通じて接続されていることで非隔離のものである。非隔離信号リードは、エンボス未加工部分610を含有する「ネガティブ層」とも呼ぶ平面と平行な平面に含有される。最終的に、ネガティブ層610は、信号リードを互いに電気的に隔離する上述の切り取り工程によって除去することができる。
【0106】
いくつかの非隔離信号リードは、曲げて
図7に示す信号フレーム基板700を生成することができる。信号フレーム基板700は、位置合わせ開口701を有する骨組みを含む。これらの開口は、
図3a-1に示すスイッチモジュール300の構成中に信号フレーム基板とダイ基板とダイクリップとを位置合わせする際に支援する。
【0107】
図3a-1及び
図3a-4の参照を続けると共に、
図8は、ゲートドライバ回路306のリード802がそれぞれの非隔離信号リードに接続(例えば、半田接合)された後の信号フレーム基板700の上面図である。信号フレーム基板700は、スイッチモジュール300の追加の構成要素(例えば、
図3a-4の抵抗器R1及びR2、並びにダイオード308及び310)を受け入れることができる。例示を容易にするために、
図8には、追加の構成要素を示していない。
【0108】
例示的ダイ基板及びダイクリップ
図3a-2及び
図3a-3に見られるように、スイッチモジュール300は、ダイ基板312とダイクリップ316の間に挟まれたスイッチ304を含有する。ダイ基板及びダイクリップは、銅のような金属の薄いシートから打ち抜きプレス機又は類似のツールを用いて形成することができる。
図9aは、銅の薄い(例えば、0.1mm-6.0mmの)シートから形成された例示的ダイ基板312の等角投影図である。ある一定のタイプのスイッチ(MOSFETベースのスイッチ)は、他のタイプのスイッチ(例えば、IGBTベースのスイッチ)よりも急速に昇温する。ダイ基板の厚みは、それが昇温する速度の差を受け入れるためにスイッチのタイプに基づくことができる。一実施形態では、SiCのMOSFETを使用するスイッチに対して1.6mm厚のダイ基板を使用することができ、一方でIGBTを使用するスイッチに対して4.0mm厚のダイ基板を使用することができる。下記でより完全に説明するように、ダイ基板312は、それぞれの信号フレーム基板開口701との位置合わせに適するように構成された開口901を含むフレーム間に接続される。ダイ基板312は、対向し合う平坦面を有する。一方の面上にスイッチを装着することができ、一方で対向する面は、ダイ基板端子230を形成する。
【0109】
図9bは、面902に焼結されたスイッチ304(すなわち、
図3a-5のIGBT及びダイオードD)を有するダイ基板312を示している。単なる説明目的で、全てのスイッチは、ダイ基板及びダイクリップに焼結されると仮定する。スイッチは、それがダイ基板に焼結される前又はその後にダイクリップに焼結するか、又はスイッチがダイクリップに焼結される前又はその後にダイ基板に焼結することができる。説明目的で、ダイクリップとスイッチは、スイッチがダイ基板に焼結された後に互いに焼結される。
【0110】
焼結は、焼結材料を液化点まで融解させることなく熱及び/又は圧力の印加によって固体塊を形成する工程である。スイッチがダイ基板又はダイクリップに焼結される前に、ダイ基板又はダイクリップの面に焼結材料(例えば、銀)の薄層が付加される。これに代えて、焼結材料の薄層は、スイッチがダイ基板又はダイクリップに焼結される前にスイッチに付加される。焼結工程中に、焼結材料内の原子は、焼結される品目の境界を超えて拡散し、これらの焼結材料と焼結されることになる品目とが融合されて固体片を提供する。焼結温度が焼結材料の融点に達することも、互いに焼結されることになる品目(例えば、ダイ基板及びIGBTのコレクター材料)の融点に達することも必要ではない。更に、その結果、半田付けとは異なり、焼結は、品目(例えば、スイッチ及びダイ基板)間の熱伝導度及び電気伝導度に悪影響を及ぼす可能性がある気泡又は他の空隙を発生させない。言い換えれば、焼結は、スイッチとそのダイ基板及び/又はダイクリップとの間により良好な熱接続及び電気接続を与えることができる。スイッチをダイ基板又はダイ基板に取り付ける他の方法を使用することができるが、特に半田接合と比較した場合に機械的により強い接合を発生することで焼結が好ましい。強力な接合は、厳しい環境応力(例えば、熱応力及び機械的応力)に露出される時に特に重要である。例えば、結合部は、移動している電気車両の路面振動によって引き起こされる重度の機械的応力に露出される場合がある。更に、焼結材料の融点は、半田付け、ろう付け、エポキシ接合、焼結、又はパッケージ式スイッチ又はパッケージ式ハーフブリッジの構成に使用される他の工程に使用される温度よりも高いので、これらの工程がスイッチとダイ基板の間、及びスイッチとダイクリップの間の焼結接続を妨害することにはならない。
【0111】
図9bに戻ると、ダイオードDは、アノード端子904を含む。対向するカソード端子(図示せず)は、焼結材料の薄層を用いてダイ基板面902に焼結される。図示の実施形態では、IGBT905は、1つのエミッタのみを有するが、示す実施形態にはいくつかのエミッタ端子906がある。IGBTは、ゲート端子912を更に含む。対向するコレクター端子(図示せず)が、焼結材料の薄層を通じてダイ基板面902に焼結される。
図9cは、
図9bの線A-Aに沿って取ったダイ基板面902及びIGBT905の拡大断面図を示している。焼結材料の薄層920が、IGBT905のコレクター端子とダイ基板面902の間に位置決めされてこれらの中に組み込まれる。
図9bに示すアノード端子904及びエミッタ端子906は、ダイクリップに接続(例えば、焼結)されるように構成される。ゲート912は、ゲートドライバ306の出力にその後に結合される信号フレーム基板700の非隔離信号リードへの接続に適するように構成される。この種の接続は、ゲート912の特性に基づくことができる。例えば、アルミニウム又はベースアルミニウムを有する複合材(例えば、Al/Cu(0.5%)/Si(1%))から形成されたゲートは急速に酸化する場合がある。酸化は、半田接合の使用を排除する場合がある。ゲート912がアルミニウム又はベースアルミニウムを有する複合材から形成される場合に、接続は、ワイヤ結合を必要とする場合があり、ワイヤの一端がゲート912に接続される。ゲート912が銀、銅、又は金、又はこれらの金属を有する複合材から形成される場合に、ゲート912への半田接合接続を使用することができる。
【0112】
ダイ基板312は、信号フレーム基板700に接続することができる。
図10は、
図8に示す信号フレーム基板700に位置合わせされたダイ基板312の上面図である。開口901が開口701に位置合わせされた状態で、ダイ基板312は、信号フレーム基板700に接続することができる。例えば、ダイ基板312の側壁は、曲げた信号リード604に半田付けすることができる。この接続は、ダイオード308(
図3a-5を参照されたい)とIGBT905のコレクターcとの間に電気経路を生成する。ゲート912は、信号リードを通じてゲートドライバ306に接続することができる。例えば、ゲート912をゲートドライバ306の出力リードにもその後に接続される信号フレーム基板700の信号リードに接続するために、ワイヤ結合及び/又は他の導体(例えば、可撓性平坦ケーブル)を追加することができる。
【0113】
図11a及び
図11bは、薄い(例えば、0.1mm-4.0mmの)銅シートから形成された例示的ダイクリップ316の等角投影図及び逆等角投影図である。ダイクリップ316は、位置合わせ開口1101を含むフレーム間に接続される。ダイクリップ316は、打ち抜きプレス又は類似のツールを用いて形成することができる台座1104を含む。一実施形態では、1104台座の生成によって残る凹部1102に熱的及び電気的に伝導性の材料を充填することができる。ダイクリップ316は、ダイクリップ端子232を形成する面を含む。更に、ダイクリップ316は、凹部1102と端子232の間に位置決めされた狭窄部分1108を含む。スイッチ304がダイクリップ316に接続された時のスイッチ304への又はそこからの電流の流れを測定するために、狭窄部分1108の上にI_sense回路を位置決めすることができる。
【0114】
図10、
図11a、及び
図11bの参照を続けると、台座1104の端面をそれぞれのエミッタ端子906及びアノード端子904に焼結することができる。台座1104の端面は、エミッタ端子906の面と実質的に類似であるが、それよりも若干小さい形状及びサイズを有して平坦でなければならない。これは、エミッタ端子906によって占有された区域の外側で台座1104がIGBT905に接触しないこと、更に場合によってそれを損壊しないことを保証する。台座1104の端面の上述のサイズ及び形状も、台座1104とエミッタ端子906の間の狭窄点接続部を通る集中した電流の流れに起因して望ましくない高温点が提供される可能性を低減する。台座は、互いに焼結された時に、IGBT905とダイクリップ316の間に空隙を生成する。交流がダイクリップを貫流する時に、この交流は、IGBT905の作動に悪影響を及ぼす場合がある電磁場を生成する。空隙は、IGBT905の作動に対する有害な電磁効果を低減する。
【0115】
図11c及び
図11dは、位置合わせ状態にあるダイクリップ316、ダイ基板312、及び信号フレーム基板700の上面図及び底面図を示している。より具体的には、開口1101は、それぞれのダイ基板開口901及び信号フレーム基板開口701に位置合わせされる。位置合わせされた時に、ダイクリップ316の台座1104の端面は、スイッチのそれぞれの端子(例えば、IGBT905のエミッタ端子906及びダイオード904のアノード端子904)に焼結することができる。
図11eは、台座1104の端部に焼結されたアノード端子904及びエミッタ端子906を示す部分等角投影図である。更に、ダイクリップ316は、信号フレーム基板700に接続することができる。例えば、ダイクリップ312の側面は、信号リード608に半田付けすることができる。
【0116】
図11cに示す部分的に構成されたスイッチモジュール300に
図3a-1のT_Sense回路及びI_sense回路を追加することができる。T_Sense回路及びI_sense回路を信号フレーム基板の信号リードに接続するために、FFCを使用することができる。FFCは、ゲートドライバ306の出力を信号リードを通じてスイッチのゲートに接続するのに使用することができる。
図11fは、パッケージ式I_sense回路1112及びパッケージ式T_Sense回路1114がFFC1116上に装着された部分的に構成されたスイッチモジュール300を示している。FFC1116の1つの部分は、ゲート912にわたって位置決めされる。I_sense回路1112は、ダイクリップ312の狭窄セクション1108にわたってその後に位置決めされるFFC1116の別の部分上に位置決めされる。
図11gは、
図11fに示すスイッチモジュール300の等角投影図である。
【0117】
FFC1116は、第1の端子と第2の端子の間を延びる導電性トレースを含む。第1のトレース端子は、信号フレーム基板700の信号リードそれぞれに半田付けすることができる。第2のトレース端子は、パッケージ式I_sense回路1112及びパッケージ式T_Sense回路1114のそれぞれのリードに半田付けすることができる。I_sense回路1112及びT_Sense回路1114それぞれから出力アナログ信号Vi及びVtを伝達するのに加えて、FFC1116は、これらの構成要素にサプライ電圧及び接地電圧を提供することができる。
【0118】
FFC1116は、少なくとも1つのトレースを含み、その第2の端子は、IGBT905のゲート912に半田付けされる。このFFCトレースは、ゲートドライバ306とゲート912の間でゲート制御信号Vgを伝達することができる。図示の実施形態は、ゲート912が半田接合に適合し、その結果、ゲート912がFFC1116の1又は2以上のトレースに半田付けされると仮定する。代替実施形態では、ゲート912は、そこまで延びるがそれを覆わないFFC1116のトレース端子にワイヤ結合される。ゲートドライバ306にも接続される信号リードにゲート912を接続するための他の方法が考えられている。
【0119】
図11fに示すスイッチモジュール300をモールド内に置くことができる。次に、液体プラスチック(例えば、エポキシ樹脂)がモールドの中に注入される。硬化した後に、液体プラスチックは塑性体を形成する。スイッチモジュール300及び硬化した塑性体は、モールドから取り出されて切り取られる。
図12aは、モールドからの取り出し後の成形塑性体1200を有するスイッチモジュール300の等角投影図である。代替実施形態では、塑性体を生成する上でトランスファー成形を使用することができると考えられる。いずれの実施形態でも、信号リード204及び206を含む信号フレーム基板700の湾曲した信号リードは、成形塑性体1200の前面を通じて露出される。
図12aは、成形塑性体1200の側面を通じて露出されたダイクリップ端子232も例示している。
図12bは、信号フレーム基板700のネガティブ層610を示す逆等角投影図である。ネガティブ層610と成形塑性体1200の一部分とを多くの異なる切り取りツール又は切り取り技術(例えば、研削)のうちのいずれか1つを用いて切り取って除去することができる。ダイ基板端子230は露出され、信号リードは、切り取り工程によって隔離される。
図2a-1及び
図2a-2は、切り取り工程後のパッケージ式スイッチを示している。
【0120】
例示的パッケージ式ハーフブリッジ250
例示的パッケージ式ハーフブリッジ250を生成するために、
図11fに示すものと類似のスイッチモジュールを積み重ねることができる。
図13a及び
図13bは、
図11fに示すスイッチモジュール300が2つある側面図及び等角投影図である。より具体的には、
図13a及び
図13bは、ハイサイドスイッチモジュール300Hとローサイドスイッチモジュール300Lとを示している。スイッチモジュール300Hは、モールド(図示せず)の内側で反転され、スイッチモジュール300Lの上方に位置決めされる。例示を容易にするために、
図13a及び
図13bには、開口701、901、及び1101を有するフレームを示していない。しかし、これらの開口を用いて、対向し合うスイッチモジュール300Hと300Lとをこれらがモールドの内側に位置決めされている間に位置合わせすることができる。塑性体を形成するために、液体プラスチックをモールドの中に注入して硬化させることができる。対向し合うスイッチモジュール300Hと300L及び硬化した塑性体は、モールドから取り出されて切り取られる。塑性体の一部分とネガティブ層610L及び610Hとを多くの異なる切り取りツール又は切り取り技術のうちのいずれか1つを用いて除去することができる。ダイ基板端子230H及び230Lが露出され、信号リードが切り取り工程によって隔離される。ダイ基板端子230H及び230Lは、切り取って除去された塑性体の量に依存して上面及び底面のプラスチック面から突出することができる。
図2b-1及び
図2b-2は、切り取り工程後のパッケージ式ハーフブリッジを示している。
【0121】
例示的小型変換器システム408
小型変換器システムは、垂直積み重ね構成要素を含む。例えば、
図4d-1は、互いに上下に積み重ねられたパッケージ式ハーフブリッジ250及び253と、ヒートシンク419と、位相バー延長部411と、V+バスバー417とを含む小型変換器システム408を示している。
【0122】
図14a及び
図14bは、それぞれ、銅のような金属から形成することができる例示的V+バスバー417の等角投影図及び端面図である。V+バスバー417は、パッケージ式ハーフブリッジとバッテリの間で電流を伝導する。図示していないが、金属ケーブルが、バッテリのV+端子をV+バスバー417の1又は2以上の端子構造体に接続することができる。バッテリとV+バスバー417の間に、バスバー417に提供されるDC電圧を増大又は低減するDC-DCコンバータを接続することができる。端面
図14bに示す幅W及び高さHは、実施形態に依存して異なる場合がある。図示の実施形態では、H=16mm及びW=29mmである。
【0123】
V+バスバー417の対向する面上の台座は、パッケージ式ハーフブリッジ250及び253を受け入れる。
図14a及び
図14bは、パッケージ式ハーフブリッジ250及び253のダイ基板端子230に係合するための実質的に平坦な面1405を有する例示的台座1402を示している。各台座1402は、パッケージ式ハーフブリッジ250又は253の左側面及び右側面に係合することができる対向し合う短いストップ壁1403間に位置決めすることができる。ストップ壁1403は、パッケージ式ハーフブリッジ250又は253が台座1402によって受け入れられる時にこれらのパッケージ式ハーフブリッジの横移動を抑制する。図示の実施形態では、台座面1405は、ストップ壁1403間を完全に延びる。代替実施形態では、台座1402は、パッケージ式ハーフブリッジのプラスチックケース面と面一の又はその下方に陥入したダイ基板端子230に係合することができるように、ダイ基板端子230と同様であるが、それよりも小さめに成形された平坦面を有することができる。例示的変換器システム408を説明するために、パッケージ式ハーフブリッジ250及び253は、そのプラスチックケース面から若干突出したダイ基板端子230を有すると仮定する。更に、ダイ基板端子230が台座面1405に直接に接続されると仮定するが、他の実施形態では、ダイ基板端子230は、半田又はグリースのような熱的及び電気的に伝導性の材料を通じて台座面1405に間接的に接続することができる。ダイ基板端子230が台座1402の面1405によって受け入れられる時に、パッケージ式ハーフブリッジの信号リード(例えば、
図2b-1の信号リードを参照されたい)とV+バスバー417の間に空隙が生成される。
【0124】
図14bを参照すると、V+バスバー417は、
図4a-3に示すパイプ420aを受け入れるチャネルを含む。代替実施形態では、
図4a-4-
図4a-6にそれぞれ示すパイプ420b-420dを含む他のパイプを使用することができる。先に上述のように、各パイプ420aの外側円筒形面は、酸化アルミニウムのような誘電体の薄層422で被覆することができる。誘電体層422は、パイプ420a内の流体をV+バスバー417から電気的に隔離する。誘電体層422は、流体とV+バスバー417との間で実質的な熱を伝導する。
【0125】
図4d-1及び
図14aの参照を続けると共に、
図15aは、パッケージ式ハーフブリッジ250及び253を有するV+バスバー417の等角投影図である。この図には示していないが、パッケージ式ハーフブリッジ250及び253のダイ基板230H及び230Lは、それぞれ、V+バスバー417の対向し合う側面上のそれぞれの台座1402の面1405と直接に接触している。
図15bは、V+バスバー417とパッケージ式ハーフブリッジ250及び253の信号リード(例えば、
図2b-1の信号リードを参照されたい)との間である小さい空隙を示す側面図である。これらの部分空隙は、V+バスバー417と、パッケージ式ハーフブリッジ250及び253の各底面及び上面上の信号リードとを隔離する。
図15bの側面図に示す長さLは、実施形態に依存して異なる場合がある。図示の実施形態では、L=200mmである。
【0126】
図4d-1の参照を続けると、変換器システム408の位相バーPBa-PBcは、巻線Wa-Wcそれぞれと位相a-cでのパッケージ式ハーフブリッジそれぞれとの間で電流を伝導する。各位相バーは、パッケージ式ハーフブリッジ250及び253それぞれのヒートシンク419-1及び419-2それぞれとダイ基板端子230L及び230Hそれぞれとの間に接続された金属延長部411-1及び411-2を含む。一実施形態では、各位相バーPBは、C字形クランプと金属ケーブルとを含むことができる。クランプは、金属延長部411-1及び411-2と端子構造体とを含む。ケーブルの一端は端子構造体に接続され、一方でケーブルの他端はワイヤ巻線に接続される。
【0127】
図16a、
図16b、及び
図16cは、例示的C字形クランプ1604の等角投影図及び端面図である。延長部411-1及び411-2が、
図16aに示す共通ベース1602から延びる。各延長部411は、パッケージ式ハーフブリッジ250及び253それぞれの対応するダイ基板端子230L及び230Hに係合するように構成された面1607を有する1対の台座1606を含む。代替実施形態では、台座1606は、パッケージ式ハーフブリッジのプラスチック面と面一の又はその下方に若干陥入したダイ基板端子に係合することができるように、ダイ基板端子と同様であるが、それよりも小さめに成形された平坦面1607を有することができる。ダイ基板端子230が台座1606の面1607によって受け入れられる時に、クランプ1604とパッケージ式ハーフブリッジ250及び253の信号リード(例えば、
図2b-1の信号リードを参照されたい)との間に空隙が生成される。
【0128】
図16aの参照を続けると、クランプ1604は、ファスナ1611(例えばネジ切りボルト)によってベース1602に機械的に接続された金属端子構造体1610を更に含む。ファスナ1611は、ベース1602と端子構造体1610との電気接続を保証する。端子構造体1610は、上述の金属ケーブルの一端を受け入れるように構成されたチャネル1612を含む。ファスナ1614は、端子構造体1610の開口を通って延び、かつケーブルとチャネル1612の間の電気接続を保証するためにケーブルをチャネル1612の壁に対して押圧するように構成される。
【0129】
図16bを参照すると、クランプ1604は、ベース1602に接続されてそこから延びる端子1615を含む。これらの端子は、パッケージ式ハーフブリッジ250及び253それぞれのダイクリップ端子232H及び232Lに係合してこれらの間に電気接続を確立することができる実質的に平坦な端面1619を有する。クランプ1604は、それが取り付けられるケーブルとパッケージ式ハーフブリッジ250及び253との間で端子1615を通じて実質的な電流を伝導する。
【0130】
クランプ1604は、延長部411の横端にファスナ(例えばネジ切りボルト)1620を含む。これらのファスナは、延長部411の開口を通って延び、クランプ1604を誘電体ブロック(図示せず)に固定させるように構成される。延長部411の端部とファスナ1620の間に位置決めされた誘電体ブロックが締められると、クランプは、ダイ基板端子230を台座面1405及び1607、V+バスバー417、及びクランプ1604それぞれに対して押圧する。
【0131】
図17aは、クランプ1604の延長部411-1と411-2の間に位置決めされたパッケージ式ハーフブリッジ250-2と、V+バスバー417と、パッケージ式ハーフブリッジ253-2とを示している。この図には示していないが、パッケージ式ハーフブリッジ250のダイ基板端子230L及び230Hは、それぞれ、クランプ1604のそれぞれの台座面1607及び1405、及びV+バスバー417に解除可能に接続され、パッケージ式ハーフブリッジ253のダイ基板端子230L及び230Hは、それぞれ、V+バスバー417の台座面1405及び1607、及びクランプ1604に解除可能に接続される。ファスナ1620が上述の誘電体ブロック(図示せず)に係合した状態で、クランプ1604は、ダイ基板端子と台座面とを互いに堅固な接触状態に維持する。
図17bは、
図17aに示すアセンブリの端面図である。この図には明確に示していないが、端子1615の端面1619は、パッケージ式ハーフブリッジ250及び253のそれぞれのダイクリップ端子232H及び232Lに係合する。
【0132】
図4d-1は、各位相での延長部411-1及び411-2にそれぞれ接続されたヒートシンク419-1及び419-2を示している。
図4d-1の参照を続けるのに併せて、
図18a-18cは、例示的ヒートシンク419-1及び419-2が追加された
図17a及び
図17bに示すアセンブリの等角投影図、側面図、及び端面図をそれぞれ例示している。この実施形態では、ヒートシンク419-1と419-2は実質的に類似である。これらのヒートシンクの各々は、パイプ420aのようなパイプを受け入れるチャネルを有する。ヒートシンク419-1及び419-2は、クランプ1604に解除可能に接続される。より具体的には、ファスナ(例えば、図示していないネジ切りボルト)が開口を通って延び、ヒートシンク419-1及び419-2をクランプ1604に締結する。ヒートシンク419-1及び419-2の面とクランプ1604の面は、これらのファスナによって堅固な接続状態に維持される。この接続は、パッケージ式ハーフブリッジ250-2及び253-2からヒートシンク419-1及び419-2それぞれへのクランプ1604の延長部411-1及び411-2それぞれを通じた熱伝達を可能にする。別の実施形態では、ヒートシンク419-1及び419-2とクランプ延長部411-1及び411-2との間でそれぞれ半田付け、焼結、又は熱グリースが使用される。
【0133】
図19a及び
図19bは、追加のクランプ1604とヒートシンク419とパッケージ式ハーフブリッジ250及び253とを有する
図18a-18cの構造体の等角投影図及び側面図である。ヒートシンク419-1a~419-1c及び419-2a~419-2cは互いに同様である。同様に、クランプ1604a-1604cも、互いにかつ
図16a-
図16cに示すものと同様である。ヒートシンク419-1a~419-1cによって受け入れられたパイプ420aは、それを通じて流体を移動する。ヒートシンク419-1a~419-1cによって受け入れられたパイプ420aは、それを通じて流体を移動する。ヒートシンク419-1a~419-1cは、電気的隔離を維持するために互いに隔離される。同じくシンク419-2a~419-2cも、電気的隔離を維持するために互いに隔離される。しかし、ヒートシンク419-1a~419-1cは、共通のパイプ420aによって互いに熱的に接続される。同じくヒートシンク419-2a~419-2cも、共通のパイプ420aによって互いに熱的に接続される。
【0134】
図4d-1は、V-バスバー407を示している。ブリッジパッケージ250のダイクリップ端子232L及びパッケージ式ハーフブリッジ253のダイクリップ端子232Hは、V-バスバー407に接続される。
図4d-1の参照を続けると、
図20a、
図20b、及び
図20cは、銅のような金属から形成された例示的V-バスバー407の等角投影図、上面図、及び端面図を示している。ファスナ(例えばネジ切りボルト)1616が、端子構造体1630をベース1618の端部に機械的に接続する。ファスナは、端子構造体1630とベース1618の間の電気接続を維持する。端子構造体1630は、金属ケーブル(図示せず)の端部を受け入れるように構成されたチャネル1617を有する。これらの金属ケーブルの他端は、V-バッテリの端子(図示せず)に直接又は間接的に接続することができる。ファスナ1622(例えばネジ切りボルト)は、端子構造体1630の開口を通って延び、受け入れられた金属ケーブルの端部に係合し、かつそれをチャネル1617の壁に対して押圧するように構成される。ファスナ1622は、金属ケーブルとV-バスバー407の間の電気接続を保証する。開口部1634は、減結合コンデンサのX×Yアレイが装着されたPCBを受け入れるように構成される。
図20dは、PCB1636が開口部1634内に受け入れられたV-バスバー407の側面図である。各PCP1636は、コンデンサ1638の3×13アレイを含む。描かれた実施形態では、セラミックコンデンサがPCB1636上に装着される。他の実施形態では、薄膜コンデンサ又は電解コンデンサを使用することができる。更に他の実施形態では、複数のコンデンサタイプの組合せを使用することができる。セラミックコンデンサは薄膜コンデンサよりも小さく、セラミックコンデンサの使用は、例示的小型変換器システム408によって占有される全体積を低減することができることで有利とすることができる。各減結合コンデンサ1638は、一方がV-バスバー407に接続され、一方で他方がV+バスバー417に接続された1対のリードと共にパッケージ内に含めることができる。PCB1636のトレースは、V-バスバー407とV+バスバー417との接続を可能にする。セラミックコンデンサ1638が故障し、V-バスバー407とV+バスバー417の間の短絡をもたらすことになるコンデンサ端子間の短絡をもたらす場合がある。セラミックコンデンサ1638を有するPCB1636は、セラミックコンデンサが故障した場合にV-バスバー407とV+バスバー417の間の電流の流れを遮断するように各々が位置決めされた1又は2以上のヒューズ付き又は可融性の接続部を含まなければならない。減結合コンデンサ1638のアレイは、78μF又はそれよりも高い集合的な減結合キャパシタンスを与えることができ、他の小型変換器システム実施形態では、それよりも低いか又は高い減結合キャパシタンスを使用することができることは理解されるものとする。
【0135】
減結合コンデンサ1638は、パッケージ式ハーフブリッジ250及び253内のスイッチ(例えば、IGBT)304の電流端子での電圧スパイク、リップル電流、又は他の望ましくないAC電圧成分を低減する。スイッチとバッテリ又は他の電圧ソースとの間に接続された導体は、寄生インダクタンスを有し、又はスイッチと電気モータの巻線との間の導体が寄生インダクタンスを有する。幅狭で長い導体は、短くて幅広の導体よりも大きい寄生インダクタンスを有する。寄生インダクタンスはまた、導体によって搬送される電流の増加と共に増加する。寄生インダクタンスは、スイッチ304にいくつかのリスクを与える。例えば、スイッチ304を解除する処理では、急勾配の電流低下に起因してスイッチの電流端子で電圧スパイクが発生することになる。この電圧スパイクは、スイッチとバッテリの間の導体の寄生インダクタンスとして蓄積されたエネルギの解放に起因する。スイッチ304は、その正常作動範囲外にある電圧スパイクに露出される可能性があると考えられる。従って、より高い電圧レベルを有するスイッチを使用する必要がある可能性があるが、より高い電圧レベルを有するスイッチは、それほど効率的ではなく、より高価である場合がある。PCB1636が開口部1634に位置決めされることにより、減結合コンデンサ1638は、パッケージ式ハーフブリッジ250及び253内のスイッチの電流端子の近く(例えば、1cm又はそれ未満)に置かれる。これは、導電線の寄生誘導によって解放された電流の多くが、減結合コンデンサ1638によって受け入れられて蓄積され、更にそれによってスイッチの端子での電圧スパイクが低減することを保証する。スイッチ304への減結合コンデンサ1638の近接性の結果としてパッケージ式ハーフブリッジ250及び253内でより効率的なスイッチ304を使用することができる。
【0136】
図20b及び
図20cに示すように、V-バスバー407は、ベース1618に接続されてそこから延びる端子1640を有する。端子1640-Lは、パッケージ式ハーフブリッジ250のダイクリップ端子232Lに係合するための平坦な端面を有し、端子1640-Hは、パッケージ式ハーフブリッジ253のダイクリップ端子232Hに係合するための平坦な端面を有する。V-バスバー407とV+バスバーは、互いに電気的に隔離しなければならない。
図21は、V-バスバー407がそこに追加された
図19に示すアセンブリの端面図である。クランプ1604aの延長部411とV-バスバー407の間には、これらの間の電気的隔離を保証するための空隙が存在する。この図では見ることができないが、端子1640の端面は、対応するダイクリップ端子232L及び232Hにそれぞれ解除可能に接続される。
【0137】
小型変換器システムは、1又は2以上の制御PCBを含むことができ、又は1又は2以上の制御PCBに接続することができる。例えば、1又は2以上のパワーマネージメント集積回路パッケージ(PMIC)、1又は2以上のマイクロコントローラなどのような構成要素は、制御PCB上に装着(例えば、半田付け)することができる。PMICは、パッケージ式スイッチ又はパッケージ式ハーフブリッジの構成要素(例えば、ゲートドライバ)に対して安定したサプライ電圧を提供する電圧調整器を含有する。マイクロコントローラは、制御信号(例えば、PWM信号)を1又は2以上のパッケージ式スイッチ又はパッケージ式ハーフブリッジに提供する。更に、マイクロコントローラは、1又は2以上のパッケージ式スイッチ又はパッケージ式ハーフブリッジから信号(例えば、故障信号)を受信する。制御PCBは、小型変換器システムのパッケージ式スイッチ又はパッケージ式ハーフブリッジにそれぞれのFFCを通じて接続することができる。FFCは、制御PCBとパッケージ式スイッチ又はパッケージ式ハーフブリッジとの間で電圧及び信号を搬送する。
【0138】
制御PCBは、対応するFFCのそれぞれの第1のインタフェースへの接続に適するように各々が構成されたいくつかのインタフェースを有することができる。FFCの第2のインタフェースは、それぞれのパッケージ式スイッチ又はパッケージ式ハーフブリッジへの接続に適するように構成される。一実施形態では、FFCの第2のインタフェースは、それぞれのパッケージ式ハーフブリッジ又はパッケージ式スイッチの信号リードの端子に接続される。
図21は、PMIC1652がそこに装着された例示的制御PCB1650を示している。この図には示していないが、パッケージ式ハーフブリッジ250及び253に対する1又は2以上のマイクロコントローラをPCB1650上に装着することができる。
【0139】
数々の方法及び装置を開示している。例えば、第1のケースと、第1及び第2の面を備える第1の金属構造体と、第1のトランジスタが起動された時に電流がその間で伝達される第1及び第2の端子と第1のトランジスタを制御する第1の制御端子とを備え、第1の端子が第1の面に焼結される第1のトランジスタと、第1のケースを貫通して第2の面を露出させる第1の開口部とを備える第1のデバイスを備える第1の装置を開示する。第1のデバイスはまた、第1及び第2の面を備える第2の金属構造体と、第2のトランジスタが起動された時に電流がその間で伝達される第1及び第2の端子と第2のトランジスタを制御するための第2の制御端子とを備え、第2のトランジスタの第1の端子が第2の金属構成要素の第1の面に焼結される第2のトランジスタと、第2の金属構造体の第2の面を露出させるために第1のケースを貫通する第2の開口部とを備える。第1のデバイスはまた、第1のトランジスタの第2の端子が第1の金属要素の第1の面に焼結される第1及び第2の面を備え、第2のトランジスタの第2の端子が第1及び第2の面を備える第2の金属要素の第1の面に焼結される第1の金属要素と、第1の金属要素の第2の面を露出させるために第1のケースを貫通する第3の開口部と、第2の金属要素の第2の面を露出させるために第1のケースを貫通する第4の開口部とを備える。第1の装置はまた、第2のケースと、対向し合う第1の面と第2の面とを備える第3の金属構造体と、第3のトランジスタが起動された時に電流がその間で伝達される第1及び第2の端子と、第3のトランジスタを制御する第3の制御端子とを備え、第3のトランジスタの第1の端子が第3の金属構造体の第1の面に焼結される第3のトランジスタと、第2のケースを貫通して第3の金属構造体の第2の面を露出させる第1の開口部と、第1及び第2の対向し合う面を備える第4の金属構造体と、第4のトランジスタが起動された時に電流がその間で伝達される第1及び第2の端子と、第4のトランジスタを制御するための第4の制御端子とを備え、第4のトランジスタの第1の端子が第4の金属構造体の第1の面に焼結される第4のトランジスタと、第4の金属構造体の第2の面を露出させるために第2のケースを貫通する第2の開口部と、第1の金属構造体の第2の面に直接に接続され、かつ流体がそれを通って流れることができるチャネルを備える第3の金属構造体の第2の面に直接に接続された第1のバスバーと、を備える第2のデバイスを備えることができる。第2のデバイスはまた、第3のトランジスタの第2の端子が、第1及び第2の面を備える第3の金属要素の第1の面に接続される第3の金属要素と、第4のトランジスタの第2の端子が、第1及び第2の面を備える第4の金属要素の第1の面に接続される第4の金属要素と、第3の金属要素の第2の面を露出させるために第2のケースを貫通する第3の開口部と、第4の金属要素の第2の面を露出させるために第2のケースを貫通する第4の開口部とを備えることができる。
【0140】
開示するのは第2の装置であり、これは、第1のケースと、第1及び第2の面を備える第1の金属構造体と、第1のトランジスタが起動された時に電流がその間で伝達される第1及び第2の端子と、第1のトランジスタを制御する第1の制御端子とを備え、第1の端子が第1の面に焼結される第1のトランジスタと、第1のケースを貫通して第2の面を露出させる第1の開口部と、第1及び第2の面を備える第2の金属構造体と、第2のトランジスタが起動された時に電流がその間で伝達される第1及び第2の端子と、第2のトランジスタを制御するための第2の制御端子と、を備え、第2のトランジスタの第1の端子が第2の金属構成要素の第1の面に焼結される第2のトランジスタと、第2の金属構造体の第2の面を露出させるために第1のケースを貫通する第2の開口部とを備える第1のデバイスを備える。第2の装置はまた、流体がそれを通って流れることができるチャネルを備える第1の金属構造体の第2の面に接続された第1のバスバーと、流体がそれを通って流れることができるチャネルを備える第2の金属構造体の第2の面に接続されたヒートシンクと、第1のバスバーをそのチャネルを貫流する流体から電気的に隔離する第1の誘電体層と、金属ヒートシンクをそのチャネルを貫流する流体から電気的に隔離する第2の誘電体層とを備えることができる。第2の装置は、ヒートシンクに電気的に接続された別のバスバーを更に備えることができる。
【0141】
開示するのは第3の装置であり、これは、第1のケースと、第1及び第2の面を備える第1の金属構造体と、第1のトランジスタが起動された時に電流がその間で伝達される第1及び第2の端子と、第1のトランジスタを制御する第1の制御端子とを備え、第1の端子が第1の面に焼結される第1のトランジスタと、第1のケースを貫通して第2の面を露出させる第1の開口部と、第1及び第2の面を備える第2の金属構造体と、第2のトランジスタが起動された時に電流がその間で伝達される第1及び第2の端子と、第2のトランジスタを制御するための第2の制御端子と、を備え、第2のトランジスタの第1の端子が第2の金属構成要素の第1の面に焼結される第2のトランジスタと、第2の金属構造体の第2の面を露出させるために第1のケースを貫通する第2の開口部と、第1のトランジスタを制御するための第1の回路と、第2のトランジスタを制御するための第2の回路とを備える第1のデバイスを備える。
【0142】
開示するのは第4の装置であり、これは、第1のケースと、第1及び第2の面を備える第1の金属構造体と、第1のトランジスタが起動された時に電流がその間で伝達される第1及び第2の端子と、第1のトランジスタを制御する第1の制御端子とを備え、第1の端子が第1の面に焼結される第1のトランジスタと、第1のケースを貫通して第2の面を露出させる第1の開口部と、第2の端子が第1の金属要素の第1の面に焼結される第1及び第2の面を備える第1の金属要素と、第1の金属要素の第2の面を露出させるために第1のケースを貫通する第2の開口部と、を備える第1のデバイスを備える。
【0143】
開示するのは第5の装置であり、これは、第1のケースと、第1及び第2の面を備える第1の金属構造体と、第1のトランジスタが起動された時に電流がその間で伝達される第1及び第2の端子と、第1のトランジスタを制御する第1の制御端子とを備え、第1の端子が第1の面に焼結される第1のトランジスタと、第1のケースを貫通して第2の面を露出させる第1の開口部とを更に備える第1のデバイスを備え、更に、流体がそれを通って流れることができるチャネルを備える第1の金属構造体の第2の面に熱的及び電気的に接続された第1のバスバーを備える。第5の装置は、流体を第1のバスバーから電気的に隔離する誘電体層を更に備えることができる。
【0144】
開示するのは第6の装置であり、これは、第1のケースと、第1及び第2の面を備える第1の金属構造体と、第1のトランジスタが起動された時に電流がその間で伝達される第1及び第2の端子と、第1のトランジスタを制御する第1の制御端子とを備え、第1の端子が第1の面に焼結される第1のトランジスタと、第1のケースを貫通して第2の面を露出させる第1の開口部と、第1のトランジスタを制御するための第1の回路とを備える第1のデバイスを備える。
【0145】
本発明をいくつかの実施形態に関して説明したが、本発明は、本明細書で陳述する特定の形態に限定されるように意図したものではない。逆に、そのような代替物、修正物、及び均等物を添付の特許請求の範囲によって定められる本発明に合理的に含むことができるように網羅するように意図している。
【符号の説明】
【0146】
204、206、604、608 信号リード
610 エンボス未加工部分
【国際調査報告】