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▶ フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニムの特許一覧

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-03
(54)【発明の名称】非タバコ経口ニコチンパウチ組成物
(51)【国際特許分類】
   A24B 13/00 20060101AFI20230626BHJP
   A24B 15/38 20060101ALI20230626BHJP
   A24B 15/32 20060101ALI20230626BHJP
   A24B 15/34 20060101ALI20230626BHJP
【FI】
A24B13/00
A24B15/38
A24B15/32
A24B15/34
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022573323
(86)(22)【出願日】2020-11-16
(85)【翻訳文提出日】2022-11-28
(86)【国際出願番号】 DK2020050311
(87)【国際公開番号】W WO2021244714
(87)【国際公開日】2021-12-09
(31)【優先権主張番号】PCT/DK2020/050159
(32)【優先日】2020-06-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DK
(31)【優先権主張番号】PCT/DK2020/050160
(32)【優先日】2020-06-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DK
(31)【優先権主張番号】PCT/DK2020/050161
(32)【優先日】2020-06-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DK
(31)【優先権主張番号】PCT/DK2020/050162
(32)【優先日】2020-06-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DK
(31)【優先権主張番号】PCT/DK2020/050163
(32)【優先日】2020-06-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DK
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(72)【発明者】
【氏名】ブルーン ヘイディ ジーグラー
(72)【発明者】
【氏名】ヤコブセン ビーネ ハレ
(72)【発明者】
【氏名】ストール ミュ リュ ラオ
【テーマコード(参考)】
4B043
【Fターム(参考)】
4B043BB22
4B043BB25
4B043BC02
4B043BC15
4B043BC18
4B043BC19
4B043BC26
(57)【要約】
非タバコ経口ニコチンパウチ組成物が開示され、パウチ組成物は、パウチ組成物の少なくとも15重量%の量の水、ニコチン、および少なくとも一つの糖アルコールを含み、パウチ組成物は、アルギネート、プロピレングリコール、ヒドロキシプロピルセルロース、およびグリセロールからなる保水剤を含まない。また、経口パウチニコチン製品が開示される。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
非タバコ経口ニコチンパウチ組成物であって、
前記パウチ組成物の少なくとも15重量%の量の水と、
ニコチンと、
少なくとも一つの糖アルコールと、を含み、
前記パウチ組成物が、アルギネート、プロピレングリコール、ヒドロキシプロピルセルロース、およびグリセロールからなる保水剤を含まない、非タバコ経口ニコチンパウチ組成物。
【請求項2】
前記パウチ組成物が、さらに、加工デンプン、トリアセチン、ポリエチレングリコール(PEG)、ペクチン、およびキサンタンガムからなる保水剤を含まない、請求項1に記載の非タバコ経口ニコチンパウチ組成物。
【請求項3】
前記パウチ組成物が0~0.4重量%の保水剤を含む、請求項1または2に記載の非タバコ経口ニコチンパウチ組成物。
【請求項4】
前記パウチ組成物が保水剤を含まない、請求項1~3のいずれかに記載の非タバコ経口ニコチンパウチ組成物。
【請求項5】
前記パウチ組成物が、前記組成物の少なくとも1重量%、例えば前記組成物の少なくとも2重量%、例えば前記組成物の少なくとも5重量%、例えば前記組成物の少なくとも10重量%、例えば前記組成物の少なくとも15重量%の量の前記少なくとも一つの糖アルコールを含む、請求項1~4のいずれかに記載の非タバコ経口ニコチンパウチ組成物。
【請求項6】
前記パウチ組成物が、前記組成物の1~80重量%、例えば前記組成物の2~70重量%、例えば前記組成物の5~60重量%、例えば前記組成物の10~50重量%、例えば前記組成物の15~50重量%の量の前記少なくとも一つの糖アルコールを含む、請求項1~5のいずれかに記載の非タバコ経口ニコチンパウチ組成物。
【請求項7】
前記少なくとも一つの糖アルコールが、非直接圧縮性(非DC)グレードの糖アルコールを含む、請求項1~6のいずれかに記載の非タバコ経口ニコチンパウチ組成物。
【請求項8】
前記少なくとも一つの糖アルコールが、キシリトール、マルチトール、マンニトール、エリスリトール、イソマルト、ラクチトール、およびそれらの任意の組み合わせからなるリストから選択される非直接圧縮性(非DC)グレードの糖アルコールを含む、請求項1~7のいずれかに記載の非タバコ経口ニコチンパウチ組成物。
【請求項9】
前記パウチ組成物が、前記組成物の少なくとも1重量%、例えば前記組成物の少なくとも2重量%、例えば前記組成物の少なくとも5重量%、例えば前記組成物の少なくとも10重量%、例えば前記組成物の少なくとも15重量%の量の非直接圧縮性(非DC)グレードの糖アルコールを含む、請求項1~8のいずれかに記載の非タバコ経口ニコチンパウチ組成物。
【請求項10】
前記パウチ組成物が、前記組成物の1~80重量%、例えば前記組成物の2~70重量%、例えば前記組成物の5~60重量%、例えば前記組成物の10~50重量%、例えば前記組成物の15~50重量%の量の非直接圧縮性(非DC)グレードの糖アルコールを含む、請求項1~9のいずれかに記載の非タバコ経口ニコチンパウチ組成物。
【請求項11】
前記パウチ組成物が、少なくとも一つのさらなる糖アルコールを含む、請求項1~10のいずれかに記載の非タバコ経口ニコチンパウチ組成物。
【請求項12】
前記少なくとも一つのさらなる糖アルコールが、直接圧縮性(DC)グレードの糖アルコールを含む、請求項1~11のいずれかに記載の非タバコ経口ニコチンパウチ組成物。
【請求項13】
前記非直接圧縮性(非DC)グレードの糖アルコールが、造粒または凝集工程を受けていない粒子として提供される、請求項1~12のいずれかに記載の非タバコ経口ニコチンパウチ組成物。
【請求項14】
前記パウチ組成物が、前記パウチ組成物の少なくとも0.1重量%、例えば少なくとも0.2重量%の量のニコチンを含む、請求項1~13のいずれかに記載の非タバコ経口ニコチンパウチ組成物。
【請求項15】
前記パウチ組成物が、ニコチン塩、ニコチン遊離塩基、ニコチン-イオン交換樹脂の組み合わせ、ニコチン含有複合体または任意の非共有結合のニコチン、ゼオライトに結合するニコチン、例えば微結晶セルロース等のセルロースまたはデンプンミクロスフェアに結合するニコチン、およびそれらの混合物からなる群から選択されるニコチンを含む、請求項1~14のいずれかに記載の非タバコ経口ニコチンパウチ組成物。
【請求項16】
前記パウチ組成物が、前記パウチ組成物の0.1~20重量%に相当する量のニコチン-イオン交換樹脂の組み合わせを含む、請求項1~15のいずれかに記載の非タバコ経口ニコチンパウチ組成物。
【請求項17】
前記ニコチン-イオン交換樹脂の組み合わせが、イオン交換樹脂と複合体化されたニコチンを含む、請求項1~16のいずれかに記載の非タバコ経口ニコチンパウチ組成物。
【請求項18】
前記ニコチン-イオン交換樹脂の組み合わせが、イオン交換樹脂と複合体化されたニコチンである、請求項1~17のいずれかに記載の非タバコ経口ニコチンパウチ組成物。
【請求項19】
前記ニコチン-イオン交換樹脂の組み合わせが、イオン交換樹脂と混合された遊離塩基ニコチンを含む、請求項1~18のいずれかに記載の非タバコ経口ニコチンパウチ組成物。
【請求項20】
前記ニコチン-イオン交換樹脂の組み合わせが、5~50重量%の量のニコチンを含む、請求項1~19のいずれかに記載の非タバコ経口ニコチンパウチ組成物。
【請求項21】
前記ニコチン-イオン交換樹脂の組み合わせが、5~50重量%の量のニコチンおよび10~95重量%の量のイオン交換樹脂を含む、請求項1~20のいずれかに記載の非タバコ経口ニコチンパウチ組成物。
【請求項22】
前記イオン交換樹脂が、
(i)カルボン酸官能基を含むメタクリル酸系弱酸性タイプの樹脂、
(ii)メタクリル酸とジビニルベンゼンとの共重合体であって、カルボン酸官能基を含む、共重合体、
(iii)スルホン酸官能基を含むポリスチレン系強酸性タイプの樹脂、
(iv)ホスホン酸官能基を含むポリスチレン系中間酸性タイプの樹脂、および
(v)それらの組み合わせ、からなる群から選択される一つまたは複数の樹脂を含む、請求項1~21のいずれかに記載の非タバコ経口ニコチンパウチ組成物。
【請求項23】
前記イオン交換樹脂が、ポラクリレックス樹脂を含む、請求項1~22のいずれかに記載の非タバコ経口ニコチンパウチ組成物。
【請求項24】
前記イオン交換樹脂が、ポラクリレックス樹脂である、請求項1~23のいずれかに記載の非タバコ経口ニコチンパウチ組成物。
【請求項25】
前記パウチ組成物が、前記組成物の15~65重量%、例えば前記組成物の15~60重量%、例えば前記組成物の15~50重量%、例えば前記組成物の20~50重量%、例えば前記組成物の20~40重量%の量の水を含む、請求項1~24のいずれかに記載の非タバコ経口ニコチンパウチ組成物。
【請求項26】
前記パウチ組成物が、少なくとも一つの水不溶性繊維を含む、請求項1~25のいずれかに記載の非タバコ経口ニコチンパウチ組成物。
【請求項27】
前記パウチ組成物が、前記パウチ組成物の5~50重量%、例えば前記パウチ組成物の10~45重量%、例えば前記パウチ組成物の15~40重量%の量の少なくとも一つの水不溶性繊維を含む、請求項1~26のいずれかに記載の非タバコ経口ニコチンパウチ組成物。
【請求項28】
前記水不溶性繊維が非タバコ繊維である、請求項1~27のいずれかに記載の非タバコ経口ニコチンパウチ組成物。
【請求項29】
前記水不溶性繊維が植物繊維である、請求項1~28のいずれかに記載の非タバコ経口ニコチンパウチ組成物。
【請求項30】
前記水不溶性繊維は、コムギ繊維、エンドウマメ繊維、コメ繊維、メイズ繊維、オートムギ繊維、トマト繊維、オオムギ繊維、ライムギ繊維、サトウダイコン繊維、ソバ繊維、ジャガイモ繊維、セルロース繊維、リンゴ繊維、カカオ繊維、セルロース繊維、ふすま繊維、竹繊維、粉末セルロース、およびそれらの組み合わせから選択される、請求項1~29のいずれかに記載の非タバコ経口ニコチンパウチ組成物。
【請求項31】
前記水不溶性繊維が、少なくとも200%、例えば少なくとも300%、例えば少なくとも400%の保水力を有する、請求項1~30のいずれかに記載の非タバコ経口ニコチンパウチ組成物。
【請求項32】
前記水不溶性繊維が、1リットル当たり50~500グラム、例えば1リットル当たり100~400グラム、例えば1リットル当たり200~300グラムの密度を有する、請求項1~31のいずれかに記載の非タバコ経口ニコチンパウチ組成物。
【請求項33】
前記パウチ組成物がpH調整剤を含む、請求項1~32のいずれかに記載の非タバコ経口ニコチンパウチ組成物。
【請求項34】
前記パウチ組成物が、前記パウチ組成物の0.01~15重量%、例えば前記パウチ組成物の0.5~10重量%、例えば前記パウチ組成物の1~10重量%、例えば前記パウチ組成物の5~10重量%の量のpH調整剤を含む、請求項1~33のいずれかに記載の非タバコ経口ニコチンパウチ組成物。
【請求項35】
前記pH調整剤が、塩基性pH調整剤、例えば塩基性緩衝剤である、請求項1~34のいずれかに記載の非タバコ経口ニコチンパウチ組成物。
【請求項36】
前記pH調整剤が、緩衝剤、例えば塩基性緩衝剤である、請求項1~35のいずれかに記載の非タバコ経口ニコチンパウチ組成物。
【請求項37】
前記pH調整剤が、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、および炭酸マグネシウム、重炭酸カリウム、トロメタモール、リン酸緩衝液、またはそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される、請求項1~36のいずれかに記載の非タバコ経口ニコチンパウチ組成物。
【請求項38】
前記パウチ組成物が、実施例6Aに記載のインビトロ条件に曝される場合、10分以内に少なくとも30%のニコチンを放出するように構成される、請求項1~37のいずれかに記載の非タバコ経口ニコチンパウチ組成物。
【請求項39】
前記パウチ組成物が、前記パウチ組成物の0.0~3.0重量%、例えば前記パウチ組成物の0.05~1.0重量%、例えば前記パウチ組成物の0.1~1.0重量%の量で塩化ナトリウムを含む、請求項1~38のいずれかに記載の非タバコ経口ニコチンパウチ組成物。
【請求項40】
前記パウチ組成物が、2.0重量%未満のタバコ、例えば1.0重量%未満のタバコ、例えば0.5重量%未満のタバコ、例えば0.0重量%のタバコを含む、請求項1~39のいずれかに記載の非タバコ経口ニコチンパウチ組成物。
【請求項41】
唾液透過性パウチと、前記パウチに封入された請求項1~40のいずれかに記載のパウチ組成物とを含む、経口パウチニコチン製品。
【請求項42】
前記パウチニコチン製品は、0.5~20mg、例えば1.0~20mg、例えば5.0~15mgの量のニコチンを含む、請求項41に記載の経口パウチニコチン製品。
【請求項43】
前記パウチニコチン製品が、1~100mgの量のニコチン-イオン交換樹脂の組み合わせを含む、請求項41または42に記載の経口パウチニコチン製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特許請求の範囲に記載の非タバコ経口ニコチンパウチ組成物および経口パウチニコチン製品に関する。
【背景技術】
【0002】
喫煙によるニコチンの送達には、多くのよく知られた欠点があり、特に健康関連の問題、例えば発がん性物質の含有がある。
【0003】
しかし、タバコ代替品にも欠点、例えばユーザーの欲求の緩和が不十分であることがある。
【0004】
従来技術におけるさらなる課題は、所望のニコチンの放出が、ユーザーの観点からパウチのユーザーにとって魅力的でなければならないということである。
【0005】
さらに、従来技術に関連するさらなる課題は、ニコチン用の送達手段としてのパウチは幾分コストがかかるので、製造コストを抑制するためにパウチの設計方法に制限が課せられることである。
【0006】
本発明の一実施形態の目的は、例えば、上記の問題を解決する可能性があるタバコの代替として、ニコチン含有パウチを提供することである。
【発明の概要】
【0007】
本発明は、
パウチ組成物の少なくとも15重量%の量の水と、
ニコチンと、
少なくとも一つの糖アルコールと、を含み、
パウチ組成物が、アルギネート、プロピレングリコール、ヒドロキシプロピルセルロース、およびグリセロールからなる保水剤を含まない、非タバコ経口ニコチンパウチ組成物に関する。
【0008】
本発明の利点は、高いニコチン放出速度の組み合わせが、所望の口当たり、本明細書に基づく柔らかさおよびしっとり感と共に得られることである。
【0009】
本発明のさらなる利点は、改善された風味の放出および望ましい口当たり、本明細書に基づく柔らかさおよびしっとり感の組み合わせによって促進される、望ましい風味知覚を得られることである。
【0010】
本発明の利点は、しっとりした口当たりを損なうことのない改善されたニコチンの放出、改善された風味の放出、および改善された風味感覚であることができる。
【0011】
本発明のさらに別の利点は、糖アルコールと水との組み合わせが、魅力的な口当たりだけでなく、非常に魅力的な味覚プロファイルも提供することである。
【0012】
従来、製品を乾燥から保護するために保水剤を添加する場合があり、保存効果もある場合がある。
【0013】
含水量が高いと、微生物の増殖、例えば酵母、カビ、バクテリアの増殖に対して製品が脆弱になる可能性がある。これは、健康上の安全性を損なうだけでなく、製品の視覚的な変化、味覚の変化および劣化などにより、ユーザーエクスペリエンスの大幅な低下につながる可能性がある。驚くべきことに、本発明者らは、本発明によるパウチ組成物が、かなりの時間貯蔵した後でさえも、望ましい味覚および口当たり、例えば柔らかさおよびしっとり感を有していたことを見出した。
【0014】
本発明の別の利点は、驚くほど有効に水分を保持できることである。通常、水分の保持は、保水剤、例えば、アルギネート、プロピレングリコール、ヒドロキシプロピルセルロース、またはグリセロールを含むことによってもたらされる。しかし、本発明のパウチ組成物は、保水剤としてこれらの物質を含まなくても、有利に効果的に水分を保持することができる。
【0015】
本発明の一実施形態では、パウチ組成物は、3個以下の炭素を含む糖アルコールの形態の保水剤を含まない。3個以下の炭素を含む糖アルコールの例としては、グリセロール、プロピレングリコール、およびエチレングリコールが挙げられる。
【0016】
本発明の有利な実施形態では、パウチ組成物は、さらに、加工デンプン、トリアセチン、ポリエチレングリコール(PEG)、ペクチン、およびキサンタンガムからなる保水剤を含まない。
【0017】
したがって、上記の実施形態では、パウチ組成物は、アルギネート、プロピレングリコール、ヒドロキシプロピルセルロース、グリセロール、加工デンプン、トリアセチン、ポリエチレングリコール(PEG)、ペクチン、およびキサンタンガムからなる保水剤を含まない。
【0018】
本発明の有利な実施形態では、パウチ組成物は0~0.4重量%の保水剤を含む。
【0019】
したがって、上記の実施形態では、パウチ組成物は、保水剤を含まないか、またはパウチ組成物の最大0.4重量%の量の保水剤を含む。
【0020】
本発明の有利な実施形態では、パウチ組成物は保水剤を含まない。
【0021】
したがって、上記の実施形態では、パウチ組成物は、アルギネート、3個以下の炭素を含む糖アルコール、ヒドロキシプロピルセルロース、加工デンプン、トリアセチン、ポリエチレングリコール(PEG)、ペクチン、キサンタンガムおよび他の保水剤の両方の、いかなる保水剤もまったく含まない。
【0022】
本発明の一実施形態では、パウチ組成物は、組成物の少なくとも1重量%、例えば組成物の少なくとも2重量%、例えば組成物の少なくとも5重量%、例えば組成物の少なくとも10重量%、例えば組成物の少なくとも15重量%の量の糖アルコールを含む。
【0023】
本発明の一実施形態では、パウチ組成物は、組成物の1~80重量%、例えば組成物の2~70重量%、例えば組成物の5~60重量%、例えば組成物の10~50重量%、例えば組成物の15~50重量%の量の糖アルコールを含む。
【0024】
本発明の有利な実施形態では、パウチ組成物は、組成物の少なくとも1重量%、例えば組成物の少なくとも2重量%、例えば組成物の少なくとも5重量%、例えば組成物の少なくとも10重量%、例えば組成物の少なくとも15重量%の量の少なくとも一つの糖アルコールを含む。
【0025】
本発明の有利な実施形態では、パウチ組成物は、組成物の1~80重量%、例えば組成物の2~70重量%、例えば組成物の5~60重量%、例えば組成物の10~50重量%、例えば組成物の15~50重量%の量の少なくとも一つの糖アルコールを含む。
【0026】
本発明の一実施形態では、少なくとも一つの糖アルコールは、キシリトール、マルチトール、マンニトール、エリスリトール、イソマルト、ソルビトール、ラクチトール、加水分解水添デンプン、およびそれらの任意の混合物からなる群から選択される糖アルコールを含む。
【0027】
例示的な一実施形態として、主にマルチトール、ソルビトール、およびさらなる糖アルコールの混合物を含む加水分解水添デンプンを使用してもよい。
【0028】
本発明の有利な一実施形態では、少なくとも一つの糖アルコールは、非直接圧縮性(非DC)グレードの糖アルコールを含む。
【0029】
従来、直接圧縮性成分は、粉末組成物の流動性を高めるために使用される。典型的には、粉末組成物を取り扱う場合、加工性の尺度として流動性が用いられる。しかし、糖アルコール含有組成物にかなりの量の水を加える場合、組成物は凝集する傾向があり、流動性は大幅に低下し、場合によっては従来の方法では測定できないレベルにまで低下する。驚くべきことに、本発明者らは、非DC糖アルコールを含む本発明のパウチ組成物が、依然として充填機械で個々のパウチへ加工可能であることを見出した。したがって、本発明は、非DC糖アルコールの使用を可能にすることにより、および、例えば手、または非常に複雑な特別に設計された充填機械によるパウチの充填を回避することにより、効果的な処理、およびそれによって費用対効果が高い設定を促進させる。
【0030】
糖アルコール組成物が、貯蔵、加工性および/または味に関して異なる特性を有する異なる糖アルコールから作られる場合、味および唾液分泌の目的で異なる糖アルコールを適用できることに留意されたい。
【0031】
本発明の有利な実施形態では、少なくとも一つの非直接圧縮性(非DC)グレードの糖アルコールは、キシリトール、マルチトール、マンニトール、エリスリトール、イソマルト、ラクチトール、およびそれらの任意の組み合わせからなるリストから選択される。
【0032】
本発明の有利な一実施形態では、パウチ組成物は、組成物の少なくとも1重量%、例えば組成物の少なくとも2重量%、例えば組成物の少なくとも5重量%、例えば組成物の少なくとも10重量%、例えば組成物の少なくとも15重量%の量の非直接圧縮性(非DC)グレードの糖アルコールを含む。
【0033】
本発明の有利な実施形態では、パウチ組成物は、組成物の1~80重量%、例えば組成物の2~70重量%、例えば組成物の5~60重量%、例えば組成物の10~50重量%、例えば組成物の15~50重量%の量の非直接圧縮性(非DC)グレードの糖アルコールを含む。
【0034】
パウチ組成物の一実施形態では、組成物の1~80重量%、例えば組成物の2~70重量%、例えば組成物の5~60重量%、例えば組成物の10~50重量%、例えば組成物の15~50重量%の量の非直接圧縮性(非DC)グレードの糖アルコールを含む。
【0035】
パウチ組成物の一実施形態では、組成物の1~80重量%、例えば組成物の10~70重量%、例えば組成物の10~60重量%、例えば組成物の15~60重量%、例えば組成物の20~60重量%、例えば組成物の20~50重量%の量の非直接圧縮性(非DC)グレードの糖アルコールを含む。
【0036】
本発明の一実施形態では、キシリトール、マルチトール、マンニトール、エリスリトール、イソマルト、ラクチトール、およびそれらの混合物が、少なくとも一つの非直接圧縮性(非DC)グレードの糖アルコールとして使用される。
【0037】
本発明の一実施形態では、少なくとも一つの非直接圧縮性(非DC)グレードの糖アルコールは、キシリトール、マルチトール、マンニトール、エリスリトール、イソマルト、ラクチトール、およびそれらの組み合わせからなるリストから選択される。
【0038】
本発明の一実施形態では、パウチ組成物は、少なくとも一つの非直接圧縮性(非DC)グレードの糖アルコール、例えば少なくとも二つの非直接圧縮性(非DC)グレードの糖アルコール、例えば少なくとも三つの非直接圧縮性(非DC)グレードの糖アルコールを含む。
【0039】
本発明の一実施形態では、少なくとも二つの非直接圧縮性(非DC)グレードの糖アルコールは、キシリトール、マルチトール、マンニトール、エリスリトール、イソマルト、ラクチトール、およびそれらの組み合わせからなるリストから選択される。
【0040】
本発明の一実施形態では、少なくとも三つの非直接圧縮性(非DC)グレードの糖アルコールは、キシリトール、マルチトール、マンニトール、エリスリトール、イソマルト、ラクチトール、およびそれらの組み合わせからなるリストから選択される。
【0041】
本発明の一実施形態では、少なくとも一つの糖アルコールは、直接圧縮性(DC)グレードの糖アルコールを含む。
【0042】
本発明の一実施形態では、直接圧縮性(DC)グレードの糖アルコールは、キシリトール、マルチトール、マンニトール、エリスリトール、イソマルト、ソルビトール、ラクチトール、およびそれらの任意の混合物からなる群から選択される糖アルコールを含む。
【0043】
ソルビトールは、天然由来の直接圧縮性(DC)グレードである。
【0044】
本発明の有利な実施形態では、パウチ組成物は、少なくとも一つのさらなる糖アルコールを含む。
【0045】
本発明の実施形態では、パウチ組成物は、組成物の少なくとも1重量%、例えば組成物の少なくとも2重量%、例えば組成物の少なくとも5重量%、例えば組成物の少なくとも10重量%、例えば組成物の少なくとも15重量%の量の少なくとも一つのさらなる糖アルコールを含む。
【0046】
本発明の一実施形態では、パウチ組成物は、組成物の1~50重量%、例えば組成物の2~70重量%、例えば組成物の5~40重量%、例えば組成物の10~50重量%、例えば組成物の15~30重量%の量の少なくとも一つのさらなる糖アルコールを含む。
【0047】
本発明の有利な実施形態では、少なくとも一つのさらなる糖アルコールは、直接圧縮性(DC)グレードの糖アルコールを含む。
【0048】
本発明の一実施形態では、少なくとも一つのさらなる糖アルコールは、直接圧縮性(DC)グレードの糖アルコールである。
【0049】
本発明の一実施形態では、少なくとも一つの糖アルコールは非直接圧縮性(非DC)グレードの糖アルコールを含み、少なくとも一つのさらなる糖アルコールは直接圧縮性(DC)グレードの糖アルコールを含む。
【0050】
本発明の一実施形態では、非直接圧縮性(非DC)グレードの糖アルコールは、キシリトール、マルチトール、マンニトール、エリスリトール、イソマルト、ラクチトール、およびそれらの組み合わせからなるリストから選択される。
【0051】
糖アルコールは、パウチ組成物の唾液分泌を有利に促進および誘導することができ、それにより、ニコチン、例えばパウチからのニコチンの放出がされる。
【0052】
糖アルコールを有利に使用して、パウチからのニコチン放出をさらに増加させることができる。
【0053】
また、糖アルコールを使用することにより有利にも、唾液分泌を増加させることによって望ましい口当たりを得ることができ、それによってパウチのユーザーが経験する局所脱水または口腔脱水感覚を打ち消すことができる。
【0054】
パウチ組成物の一実施形態では、組成物の1~80重量%、例えば組成物の2~70重量%、例えば組成物の5~60重量%、例えば組成物の10~50重量%、例えば組成物の15~50重量%の量の非直接圧縮性(非DC)グレードの糖アルコールを含む。
【0055】
パウチ組成物の一実施形態では、組成物の1~80重量%、例えば組成物の10~70重量%、例えば組成物の10~60重量%、例えば組成物の15~60重量%、例えば組成物の20~60重量%、例えば組成物の20~50重量%の量の非直接圧縮性(非DC)グレードの糖アルコールを含む。
【0056】
本発明の一実施形態では、少なくとも一つの糖アルコールは、マルチトール、マンニトール、エリスリトール、イソマルト、ソルビトール、ラクチトール、およびそれらの任意の組み合わせからなるリストから選択される糖アルコールを含む。
【0057】
本発明の一実施形態では、少なくとも一つの糖アルコールは、マルチトール、マンニトール、イソマルト、ソルビトール、ラクチトール、およびそれらの任意の組み合わせからなるリストから選択される糖アルコールを含む。
【0058】
本発明の一実施形態では、少なくとも一つの糖アルコールは、マルチトール、マンニトール、ソルビトール、ラクチトール、およびそれらの任意の組み合わせからなるリストから選択される糖アルコールを含む。
【0059】
本発明の一実施形態では、パウチ組成物はDCグレードのキシリトールを含まない。
【0060】
本発明の一実施形態では、パウチ組成物はキシリトールを含まない。
【0061】
本発明の一実施形態では、パウチ組成物はDCグレードの糖アルコールを含まない。
【0062】
本発明の一実施形態では、パウチ組成物は、パウチ組成物の少なくとも14.0重量%の量の糖アルコールを含む。
【0063】
本発明の一実施形態では、パウチ組成物は、少なくとも一つの非コムギ繊維を含む。
【0064】
本発明の一実施形態では、パウチ組成物は、少なくとも一つの非炭酸ナトリウムpH調整剤を含む。
【0065】
本発明の一実施形態では、パウチ組成物は、パウチ組成物の5.5重量%を超える量のpH調整剤を含む。
【0066】
本発明の一実施形態では、パウチ組成物は塩化ナトリウムを含む。
【0067】
パウチ組成物の一実施形態では、キシリトール、マルチトール、マンニトール、エリスリトール、イソマルト、ラクチトール、およびそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される少なくとも二つの非直接圧縮性(非DC)グレードの糖アルコールを含む。
【0068】
本発明の有利な実施形態では、非直接圧縮性(非DC)グレードの糖アルコールは、粒子として提供され、粒子は、造粒工程も凝集工程も行われていない。
【0069】
直接圧縮性という用語は、錠剤化の技術分野、すなわち、集められて圧縮される錠剤における粒子の圧縮の技術分野において周知である。このような粒子の多くの製造業者は、直接圧縮性を日常的にDCと呼んでいる。
【0070】
本発明の一実施形態では、少なくとも一つの非直接圧縮性(非DC)グレードの糖アルコールは、欧州薬局方6.0による圧縮性指数を参照して非DCグレードとして定義され、非DCグレードの糖アルコールからなる粒子は21%を超える圧縮性指数を有する。
【0071】
本発明の一実施形態では、少なくとも一つの非直接圧縮性(非DC)グレードの糖アルコールは、欧州薬局方6.0による圧縮性指数を参照して非DCとして定義され、非DCグレードの糖アルコールからなる粒子は21%を超え37%未満の圧縮性指数を有する。
【0072】
本発明の一実施形態では、パウチ組成物は、さらなる糖アルコールを含み、前述のさらなる糖アルコールは直接圧縮性(DC)である。
【0073】
本発明の一実施形態では、前述のさらなる糖アルコールは、欧州薬局方6.0による圧縮性指数を参照してDCとして定義され、前述のさらなる糖アルコールからなる粒子は、21%未満、例えば15%未満、例えば10%未満の圧縮性指数を有する。
【0074】
本発明の有利な実施形態では、パウチ組成物は、パウチ組成物の少なくとも0.1重量%、例えば少なくとも0.2重量%の量のニコチンを含む。
【0075】
本発明の一実施形態では、パウチ組成物は、パウチ組成物の0.1~5.0重量%、例えばパウチ組成物の0.2~4.0重量%、例えばパウチ組成物の1.0~2.0重量%の量のニコチンを含む。
【0076】
本発明の有利な一実施形態では、パウチ組成物は、ニコチン塩、ニコチン遊離塩基、ニコチン-イオン交換樹脂の組み合わせ、ニコチン含有複合体または任意の非共有結合のニコチン、ゼオライトに結合するニコチン、例えば微結晶セルロース等のセルロースまたはデンプンミクロスフェアに結合するニコチン、およびそれらの混合物からなる群から選択されるニコチンを含む。
【0077】
本発明の有利な実施形態では、パウチ組成物は、パウチ組成物の0.1~20重量%に相当する量のニコチン-イオン交換樹脂の組み合わせを含む。
【0078】
本発明の有利な実施形態では、ニコチン-イオン交換樹脂の組み合わせは、イオン交換樹脂と複合体化されたニコチンを含む。
【0079】
本発明の有利な実施形態では、ニコチン-イオン交換樹脂の組み合わせは、イオン交換樹脂と複合体化されたニコチンである。
【0080】
したがって、上記の実施形態では、ニコチン-イオン交換樹脂の組み合わせは、イオン交換樹脂と複合体化されたニコチンからなる。
【0081】
本発明の有利な実施形態では、ニコチン-イオン交換樹脂の組み合わせは、イオン交換樹脂と混合された遊離塩基ニコチンを含む。
【0082】
上記の実施形態の一つの利点は、ニコチンの徐放性をもたらすことができる。同時に、ニコチンの放出速度は、ユーザーが望む欲求を緩和するのには遅すぎない。
【0083】
本発明の有利な実施形態では、ニコチン-イオン交換樹脂の組み合わせは、5~50重量%の量のニコチンを含む。
【0084】
本発明の一実施形態では、ニコチン-イオン交換樹脂の組み合わせは、イオン交換樹脂と複合体化されたニコチンを含み、ニコチンは、ニコチン-イオン交換樹脂の組み合わせの5~50重量%の量を構成する。
【0085】
本発明の一実施形態では、ニコチン-イオン交換樹脂の組み合わせは、イオン交換樹脂と複合体化されたニコチンから成り、ニコチンは、ニコチン-イオン交換樹脂の組み合わせの10~50重量%、例えばニコチン-イオン交換樹脂の組み合わせの10~40重量%、例えばニコチン-イオン交換樹脂の組み合わせの10~30重量%、例えばニコチン-イオン交換樹脂の組み合わせの10~25重量%の量を構成する。
【0086】
本発明の一実施形態では、ニコチン-イオン交換樹脂の組み合わせは、イオン交換樹脂と混合された遊離塩基ニコチンを含み、ニコチンは、ニコチン-イオン交換樹脂の組み合わせの5~50重量%の量を構成する。
【0087】
本発明の一実施形態では、ニコチン-イオン交換樹脂の組み合わせは、イオン交換樹脂と混合された遊離塩基ニコチンを含み、ニコチンが、ニコチン-イオン交換樹脂の組み合わせの5~50重量%、例えばニコチン-イオン交換樹脂の組み合わせの10~50%、例えばニコチン-イオン交換樹脂の組み合わせの20~50重量%、例えばニコチン-イオン交換樹脂の組み合わせの25~50重量%、例えばニコチン-イオン交換樹脂の組み合わせの25~45重量%の量を構成する。
【0088】
本発明の一実施形態では、ニコチン-イオン交換樹脂の組み合わせは、イオン交換樹脂と混合される遊離塩基ニコチンを含み、ニコチンが、ニコチン-イオン交換樹脂の組み合わせの5~40重量%、例えばニコチン-イオン交換樹脂の組み合わせの10~40%、例えばニコチン-イオン交換樹脂の組み合わせの10~35重量%、例えばニコチン-イオン交換樹脂の組み合わせの10~25重量%、例えばニコチン-イオン交換樹脂の組み合わせの10~15重量%の量を構成する。
【0089】
本発明の有利な実施形態では、ニコチン-イオン交換樹脂の組み合わせは、5~50重量%の量のニコチン、および10~95重量%の量のイオン交換樹脂を含む。
【0090】
本発明の一実施形態では、ニコチン-イオン交換樹脂の組み合わせは、5~50重量%の量のニコチン、および10~95重量%の量のイオン交換樹脂を含む。
【0091】
本発明の一実施形態では、ニコチン-イオン交換樹脂の組み合わせは、10~30重量%の量のニコチン、および20~90重量%の量のイオン交換樹脂を含む。
【0092】
本発明の一実施形態では、ニコチン-イオン交換樹脂の組み合わせは、10~30重量%の量のニコチン、および70~90重量%の量のイオン交換樹脂からなる。
【0093】
本発明の一実施形態では、ニコチン-イオン交換樹脂の組み合わせは、実質的に水を含まない。
【0094】
本発明の一実施形態では、ニコチン-イオン交換樹脂の組み合わせは、イオン交換樹脂と複合体化されたグリセロールをさらに含む。
【0095】
ニコチン-イオン交換樹脂の組み合わせの埃っぽさを低減する目的で、グリセロールを添加してもよい。
【0096】
本発明の一実施形態では、ニコチン-イオン交換樹脂の組み合わせは、0.1~50重量%、例えば5~40重量%、例えば5~30重量%の量のグリセロールをさらに含む。
【0097】
本発明の一実施形態では、ニコチン-イオン交換樹脂の組み合わせは、5~50重量%の量のニコチン、および20~75重量%の量のイオン交換樹脂を含む。
【0098】
本発明の一実施形態では、ニコチン-イオン交換樹脂の組み合わせは、75重量%以下、例えば50重量%以下、例えば40重量%以下、例えば30重量%以下、例えば20重量%以下、例えば10重量%以下、例えば5重量%以下の量の水を含む。
【0099】
本発明の有利な実施形態では、イオン交換樹脂は、
(i)カルボン酸官能基を含むメタクリル酸系弱酸性タイプの樹脂、
(ii)メタクリル酸とジビニルベンゼンとの共重合体であって、カルボン酸官能基を含む、共重合体、
(iii)スルホン酸官能基を含むポリスチレン系強酸性タイプの樹脂、
(iv)ホスホン酸官能基を含むポリスチレン系中間酸性タイプの樹脂、および
(v)それらの組み合わせ、からなる群から選択される一つまたは複数の樹脂を含む。
【0100】
本発明の有利な実施形態では、イオン交換樹脂は、ポラクリレックス樹脂を含む。
【0101】
本発明の有利な実施形態では、イオン交換樹脂は、ポラクリレックス樹脂である。
【0102】
本発明の一実施形態では、ポラクリレックス樹脂は、Amberlite(登録商標)IRP64を含む、またはAmberlite(登録商標)IRP64である。
【0103】
本発明の有利な実施形態では、パウチ組成物は、組成物の15~65重量%、例えば組成物の15~60重量%、例えば組成物の15~50重量%、例えば組成物の20~50重量%、例えば組成物の20~40重量%の量の水を含む。
【0104】
本発明の一実施形態では、パウチ組成物は、組成物の15~65重量%、例えば組成物の20~65重量%、例えば組成物の25~65重量%の量の水を含む。
【0105】
本発明の一実施形態では、パウチ組成物は、組成物の15~65重量%、例えば組成物の15~60重量%、例えば組成物の15~50重量%、例えば組成物の15~40重量%の量の水を含む。
【0106】
本発明の一実施形態では、パウチ組成物は、組成物の15~60重量%、例えば組成物の15~50重量%、例えば組成物の15~40重量%、例えば組成物の15~30重量%の量の水を含む。
【0107】
本発明の一実施形態では、パウチ組成物は、組成物の15~40重量%の量で水を含む。
【0108】
水は別個の成分として添加され、他の成分、例えば繊維に完全にまたは部分的に混合されてもよい。例えば、遊離塩基ニコチンおよびイオン交換樹脂と水との混合物からなるニコチンイオン交換樹脂の組み合わせを添加する場合、最終パウチ組成物のかなりの量の水がこの混合物に由来する可能性がある。例えば、パウチ組成物の最終量がニコチン-イオン交換樹脂の組み合わせからの水を5%含む場合、パウチ組成物中の水の最大3分の1は、ニコチン-イオン交換樹脂の組み合わせに由来する。
【0109】
本発明の有利な実施形態では、パウチ組成物は、少なくとも一つの水不溶性繊維を含む。
【0110】
本発明の有利な実施形態では、パウチ組成物は、パウチ組成物の5~50重量%、例えばパウチ組成物の10~45重量%、例えばパウチ組成物の15~40重量%の量で、少なくとも一つの水不溶性繊維を含む。
【0111】
本発明の一実施形態では、パウチ組成物は、パウチ組成物の5~50重量%、例えばパウチ組成物の5~45重量%、例えばパウチ組成物の5~40重量%の量で、少なくとも一つの水不溶性繊維を含む。
【0112】
本発明の一実施形態では、パウチ組成物は、パウチ組成物の5~50重量%、例えばパウチ組成物の10~50重量%、例えばパウチ組成物の15~50重量%の量で、少なくとも一つの水不溶性繊維を含む。
【0113】
上記の実施形態の利点は、パウチ組成物を含むニコチンパウチの使用後であっても残留物が残ることであってもよい。これは、例えばタバコ含有製品との類似性により、ニコチンパウチのユーザーに心地よい知覚をもたらす可能性がある。
【0114】
水不溶性繊維は、パウチの使用中ずっと望ましい口当たりを有利に提供することができる。
【0115】
本発明の別の利点は、糖アルコール、水不溶性繊維、および水の組み合わせによって、非常に魅力的なソフトでしっとりとした成形可能な食感と口当たりが得られることである。所望の食感および口当たりが得られることができ、取り出す時にくっつき合いすぎてパウチが破裂するということもなく、製造されたパウチを互いに隣接して、例えば缶の中で保存することさえ可能である。
【0116】
本発明の有利な実施形態では、水不溶性繊維は非タバコ繊維である。
【0117】
本発明の有利な実施形態では、水不溶性繊維は植物繊維である。
【0118】
本発明の有利な実施形態では、水不溶性繊維は、コムギ繊維、エンドウマメ繊維、コメ繊維、メイズ繊維、オートムギ繊維、トマト繊維、オオムギ繊維、ライムギ繊維、サトウダイコン繊維、ソバ繊維、ジャガイモ繊維、セルロース繊維、リンゴ繊維、カカオ繊維、セルロース繊維、ふすま繊維、竹繊維、粉末セルロース、およびそれらの組み合わせから選択される。
【0119】
本発明の範囲内の粉末セルロースは、複数種の繊維状植物材料由来のパルプ、例えば木材パルプとして得られるα-セルロースを処理することにより調製されるセルロースであると理解される。
【0120】
本発明の一実施形態では、水不溶性繊維は、穀物繊維を含むか、または穀物繊維からなる。
【0121】
本発明の一実施形態では、水不溶性繊維は、果実繊維および/もしくは植物繊維を含むか、またはそれらからなる。
【0122】
本発明の一実施形態では、水不溶性組成物は、コムギ繊維、オートムギ繊維、エンドウマメ繊維、粉末セルロース、もしくはそれらの組み合わせから選択される水不溶性繊維を含むか、またはそれからなる。
【0123】
本発明の一実施形態では、水不溶性組成物は、コムギ繊維、オートムギ繊維、エンドウマメ繊維、もしくはそれらの組み合わせから選択される水不溶性繊維を含むか、またはそれからなる。
【0124】
本発明の一実施形態では、水不溶性組成物は、コムギ繊維、オートムギ繊維、もしくはそれらの組み合わせから選択される水不溶性繊維を含むか、またはそれからなる。
【0125】
使用可能な水不溶性繊維の非限定的な例としては、Vitacel WF 600、Vitacel HF 600、Vitacel P95、Vitacel WF 200、Vitacel L00、Vitacel Erbsenfaser EF 150、Vitacel bamboo fiberbaf 90、Vitacel HF 600、Vitacel Cellulose L700G、Vitacel PF200、Vitacel potatofiber KF200、Vitacel bamboo fiberhaf BAF40、Vitacel Haferfaser/oat fiber HF-401-30 USが挙げられる。
【0126】
使用可能な粉末セルロースの非限定的な例としては、Vitacel L 00、Vitacel Cellulose L700G、Vitacel LC1000、Vitacel L600-20、Vitacel L600等が挙げられる。
【0127】
一実施形態では、粉末セルロースは化学修飾されていない。したがって、粉末セルロースは、例えば微結晶セルロース(MCC)を含まない、化学修飾されていないセルロース繊維であってもよい。
【0128】
本発明の有利な実施形態では、水不溶性繊維は、少なくとも200%、例えば少なくとも300%、例えば少なくとも400%の保水力を有する。
【0129】
上記の実施形態の利点は、高い保水力により、パウチ組成物が高い含水量を有することができることである。
【0130】
さらに、高い含水量を有するパウチは、望ましい食感および口当たりを有することが見出されたが、一方、取り出す時にくっつき合いすぎてパウチが破裂するということなく、製造されたパウチを互いに隣接して、例えば缶の中で保管することさえ可能である。
【0131】
また、高い保水力を有する水不溶性繊維は、パウチが使用される前に発生する二価カチオンによって引き起こされるニコチン交換を減少させる可能性がある。
【0132】
したがって、高い保水力を有する水不溶性繊維を含むパウチは、ニコチン含有量の相対標準偏差 (RSD)を有利に減少させることができる。
【0133】
本発明の有利な実施形態では、前述のパウチ組成物を含む一連の少なくとも10個の経口パウチ間のニコチン含有量は、10%未満、好ましくは8%未満、より好ましくは最大6%、さらにより好ましくは最大4%、最も好ましくは最大2%の相対標準偏差(RSD)を保持する。
【0134】
本発明の一実施形態では、前述のパウチ組成物を含む一連の少なくとも10個の経口パウチ間のニコチン含有量は、0.1~10%、好ましくは0.1~8%、より好ましくは0.1~6%、さらに好ましくは0.1~4%、最も好ましくは0.1~2%の相対標準偏差(RSD)を保持する。
【0135】
本発明の一実施形態では、水不溶性繊維は、300~1500%、例えば400~1300%の保水力を有する。
【0136】
本発明の一実施形態では、水不溶性繊維は、200%~1500%、例えば300~1300%、例えば200~800%、例えば300~800%、例えば400~600%の保水力を有する。
【0137】
本発明の一実施形態では、水不溶性繊維は、200~1500%、例えば300~1300%、例えば300~900%、例えば300~700%、例えば400~700%の保水力を有する。
【0138】
本発明の一実施形態では、水不溶性繊維は、200~1500%、例えば400~1500%、例えば500~1500%、例えば500~1200%、例えば500~1000%の保水力を有する。
【0139】
本発明の一実施形態では、水不溶性繊維は、少なくとも5.0mL/g、例えば5.0~20mL/gの膨張力を有する。
【0140】
上記の実施形態の利点は、使用中の口当たりを損なうことなく、水不溶性繊維の量を減らすことができることである。ある量の水不溶性繊維が水溶性成分の代わりに使用される場合、使用中に水不溶性繊維の膨張が水溶性成分の溶解を妨げ、それによりユーザーは使用中にパウチ内容量の減少をまったく感じない。
【0141】
本発明の一実施形態では、水不溶性繊維は、エンドウマメ繊維、粉末セルロース、およびそれらの組み合わせから選択され、パウチ組成物は、パウチ組成物の10重量%以下の量の風味剤を含む。
【0142】
本発明の一実施形態では、パウチ組成物は、エンドウマメ繊維および粉末セルロース、またはそれらの組み合わせから選択される水不溶性繊維、ならびにパウチ組成物の0.01~10重量%の量の風味剤を含む。
【0143】
本発明の有利な実施形態では、水不溶性繊維は、1リットル当たり50~500グラム、例えば1リットル当たり100~400グラム、例えば、1リットル当たり200~300グラムの密度を有する。
【0144】
比較的低いかさ密度を有する水不溶性繊維の使用は、比較的低いかさ密度が効果的な唾液分泌を促進し、それによって組成物の水溶性成分の溶解および放出を促進するという事実により、良好な口当たりだけでなく、パウチからの効果的な放出も提供する。
【0145】
本発明の有利な実施形態では、パウチ組成物はpH調整剤を含む。
【0146】
本発明の有利な実施形態では、パウチ組成物は、パウチ組成物の0.01~15重量%、例えばパウチ組成物の0.5~10重量%、例えばパウチ組成物の1~10重量%、例えばパウチ組成物の5~10重量%の量のpH調整剤を含む。
【0147】
ニコチンの比較的速い放出速度および効果的な摂取/吸収ができることは、ユーザーにとって確実に迅速な効果、すなわち欲求を緩和させるので、望ましい可能性がある。
【0148】
さらに、効果的な放出と効果的な吸収との組み合わせにより、パウチ内のニコチン用量の比較的高い活用が有利に可能になる。パウチ内のニコチン用量を比較的高く活用することにより、得られる効果を損なうことなく、パウチの必要なニコチン用量をさらに減らすことができる。ニコチンは比較的高価である可能性があるため、より低いニコチン用量は、製造コストの削減につながる可能性があるが、ニコチンの摂取量を減らしたいユーザーにも役立つ可能性がある。
【0149】
本発明の有利な実施形態では、pH調整剤は塩基性pH調整剤、例えば塩基性緩衝剤である。
【0150】
本発明の有利な実施形態では、pH調整剤は緩衝剤、例えば塩基性緩衝剤である。
【0151】
本発明の一実施形態では、パウチ組成物は、2.0グラムのパウチ組成物を0.02Mのリン酸二水素カリウム緩衝液(pHを7.4に調整)20mLに添加する場合、少なくとも8.0のpH、例えば少なくとも9.0のpHを与えるように構成される。
【0152】
上記の実施形態の利点は、得られる高いpH値により、ニコチンの比較的効果的な摂取が促進されることである場合がある。
【0153】
上記の実施形態の別の利点は、防腐剤の必要性が減少するか、または必要性さえ排除される可能性があること、およびこのような防腐剤が存在する場合でも少量で使用できる可能性がある。
【0154】
また、得られる高いpH値は、例えばタバコベースのパウチ製品に似ているため、望ましい口当たりとして認識されることができる口の中のヒリヒリする感覚を有利に提供することができる。
【0155】
本発明の一実施形態では、pH調整剤は、酢酸、アジピン酸、クエン酸、フマル酸、グルコノ-δ-ラクトン、グルコン酸、乳酸、リンゴ酸、マレイン酸、酒石酸、コハク酸、プロピオン酸、アスコルビン酸、リン酸、オルトリン酸ナトリウム、オルトリン酸カリウム、オルトリン酸カルシウム、二リン酸ナトリウム、二リン酸カリウム、二リン酸カルシウム、三リン酸五ナトリウム、三リン酸五カリウム、ポリリン酸ナトリウム、ポリリン酸カリウム、炭酸、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、またはそれらの任意の組み合わせ、からなる群から選択される。
【0156】
本発明の有利な実施形態では、pH調整剤は、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、および炭酸マグネシウム、重炭酸カリウム、トロメタモール、リン酸緩衝液、またはそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される。
【0157】
本文脈では、トロメタモールという用語は、(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン)を指し、トリス緩衝液とも呼ばれることもある。
【0158】
本発明の一実施形態では、パウチ組成物は無機多価カチオン、例えば無機二価カチオンをさらに含む。
【0159】
本発明の一実施形態では、パウチ組成物は、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、アルミニウム、バリウム、鉄、マンガン、銅、鉛、コバルト、ニッケルの多価イオン、例えば、Ca2+、Mg2+、Zn2+、Al3+、Ba2+、Fe2+、Fe3+、Fe4+、Mn2+、Mn4+、Cu4+、もしくはそれらの任意の組み合わせからなる群から、またはCa2+、Mg2+、およびそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される無機多価カチオンをさらに含む。
【0160】
本発明の有利な実施形態では、パウチ組成物は、実施例6Aに記載のインビトロ条件に曝される場合、10分以内に少なくとも30%のニコチンを放出するように構成される。
【0161】
本発明の有利な実施形態では、パウチ組成物は、パウチ組成物の0.0~3.0重量%、例えばパウチ組成物の0.05~1.0重量%、例えばパウチ組成物の0.1~1.0重量%の量の塩化ナトリウムを含む。
【0162】
NaClは、有利には、少量の、すなわち0.0~3.0重量%の風味増強剤として添加されてもよい。より多い量のNaClを添加すると、望ましくない味覚または口当たりを誘発する可能性がある。
【0163】
本発明の有利な実施形態では、パウチ組成物は防腐剤をさらに含む。
【0164】
防腐剤は、パウチ組成物を望ましくない微生物増殖から保護するのに役立つことができる。
【0165】
本発明の有利な実施形態では、パウチ組成物は、パウチ組成物の0.05~0.5重量%、例えばパウチ組成物の0.1~0.2重量%の量の防腐剤をさらに含む。
【0166】
本発明の範囲内で使用可能な防腐剤の非限定的な例としては、ソルビン酸(E200)およびその塩(例えば、ソルビン酸ナトリウム(E201)、ソルビン酸カリウム(E202)、ソルビン酸カルシウム(E203))、安息香酸(E210)およびその塩(例えば、安息香酸ナトリウム(E211)、安息香酸カリウム(E212)、安息香酸カルシウム(E213))が挙げられる。
【0167】
本発明の有利な実施形態では、パウチ組成物は、0.1重量%未満の防腐剤、例えば0.05重量%未満の防腐剤を含む。
【0168】
したがって、パウチ組成物は、0~0.1重量%の防腐剤の量、例えば0~0.05重量%の防腐剤の量の防腐剤を含むことができる。これには、防腐剤の含有量がゼロ、すなわち、パウチ組成物が防腐剤を含まないことが含まれる。防腐剤の量が少ないこと、または防腐剤が存在さえしないことは、例えば遊離塩基ニコチンの使用またはアルカリ性緩衝剤の使用によって、比較的アルカリ性の環境を得ることによって実現されることができる。
【0169】
本発明の有利な実施形態では、パウチ組成物は防腐剤を含まない。
【0170】
本発明の有利な実施形態では、パウチ組成物は、非タバコパウチ組成物である。
【0171】
本発明の有利な実施形態では、パウチ組成物は、2.0重量%未満のタバコ、例えば1.0重量%未満のタバコ、例えば0.5重量%未満のタバコ、例えば0.0重量%のタバコを含む。
【0172】
本発明の一実施形態では、パウチ組成物は、アルギネート、プロピレングリコール、ヒドロキシプロピルセルロース、グリセロール、加工デンプン、トリアセチン、ポリエチレングリコール(PEG)、ペクチン、およびキサンタンガムからなる保水剤を含まない、ならびにパウチ組成物は、組成物の15~65重量%、例えば組成物の15~60重量%、例えば組成物の15~50重量%、例えば組成物の20~50重量%、例えば組成物の20~40重量%の量の水を含む。
【0173】
本発明の実施形態では、パウチ組成物は保水剤を含まない、およびパウチ組成物は、組成物の15~65重量%、例えば組成物の15~60重量%、例えば組成物の15~50重量%、例えば組成物の20~50重量%、例えば組成物の20~40重量%の量の水を含む。
【0174】
本発明の一実施形態では、パウチ組成物は、組成物の1~80重量%、例えば組成物の2~70重量%、例えば組成物の5~60重量%、例えば組成物の10~50重量%、例えば組成物の15~50重量%の量の少なくとも一つの糖アルコールを含み、少なくとも一つの糖アルコールは、非直接圧縮性(非DC)グレードの糖アルコールを含む。
【0175】
本発明の一実施形態では、パウチ組成物は、組成物の1~80重量%、例えば組成物の2~70重量%、例えば組成物の5~60重量%、例えば組成物の10~50重量%、例えば組成物の15~50重量%の量の少なくとも一つの糖アルコールを含み、少なくとも一つの糖アルコールは、キシリトール、マルチトール、マンニトール、エリスリトール、イソマルト、ラクチトール、およびそれらの任意の組み合わせからなるリストから選択される非直接圧縮性(非DC)グレードの糖アルコールを含む。
【0176】
本発明の一実施形態では、パウチ組成物は、組成物の1~80重量%、例えば組成物の2~70重量%、例えば組成物の5~60重量%、例えば組成物の10~50重量%、例えば組成物の15~50重量%の量の少なくとも一つの糖アルコールを含み、少なくとも一つの糖アルコールは、組成物の1~80重量%、例えば組成物の2~70重量%、例えば組成物の5~60重量%、例えば組成物の10~50重量%、例えば組成物の15~50重量%の量の非直接圧縮性(非DC)グレードの糖アルコールを含む。
【0177】
本発明の一実施形態では、少なくとも一つの糖アルコールは、キシリトール、マルチトール、マンニトール、エリスリトール、イソマルト、ラクチトール、およびそれらの任意の組み合わせからなるリストから選択される非直接圧縮性(非DC)グレードの糖アルコールを、組成物の1~80重量%、例えば組成物の2~70重量%、例えば組成物の5~60重量%、例えば組成物の10~50重量%、例えば組成物の15~50重量%の量で含む。
【0178】
本発明の一実施形態では、パウチ組成物は、パウチ組成物の0.1~20重量%に相当する量のニコチン-イオン交換樹脂の組み合わせを含み、ニコチン-イオン交換樹脂の組み合わせは、イオン交換樹脂と複合体化されたニコチンを含む。
【0179】
本発明の一実施形態では、パウチ組成物は、パウチ組成物の0.1~20重量%に相当する量のニコチン-イオン交換樹脂の組み合わせを含み、ニコチン-イオン交換樹脂の組み合わせは、イオン交換樹脂と複合体化されたニコチンである。
【0180】
本発明の一実施形態では、パウチ組成物は、パウチ組成物の0.1~20重量%に相当する量のニコチン-イオン交換樹脂の組み合わせを含み、ニコチン-イオン交換樹脂の組み合わせは、イオン交換樹脂と混合された遊離塩基ニコチンを含む。
【0181】
本発明の一実施形態では、パウチ組成物は、パウチ組成物の0.1~20重量%に相当する量のニコチン-イオン交換樹脂の組み合わせを含み、ニコチン-イオン交換樹脂の組み合わせは、イオン交換樹脂と混合された遊離塩基ニコチンである。
【0182】
本発明の一実施形態では、パウチ組成物は、パウチ組成物の0.1~20重量%に相当する量のニコチン-イオン交換樹脂の組み合わせを含み、ニコチン-イオン交換樹脂の組み合わせは5~50重量%の量のニコチンを含む。
【0183】
本発明の一実施形態では、パウチ組成物は、パウチ組成物の0.1~20重量%に相当する量のニコチン-イオン交換樹脂の組み合わせを含み、ニコチン-イオン交換樹脂の組み合わせは5~50重量%の量のニコチンおよび10~95重量%の量のイオン交換樹脂を含む。
【0184】
本発明の一実施形態では、パウチ組成物は、パウチ組成物の0.1~20重量%に相当する量のニコチン-イオン交換樹脂の組み合わせを含み、ニコチン-イオン交換樹脂の組み合わせは5~50重量%の量のニコチンを含み、イオン交換樹脂は、
(i)カルボン酸官能基を含むメタクリル酸系弱酸性タイプの樹脂、
(ii)メタクリル酸とジビニルベンゼンとの共重合体であって、カルボン酸官能基を含む、共重合体、
(iii)スルホン酸官能基を含むポリスチレン系強酸性タイプの樹脂、
(iv)ホスホン酸官能基を含むポリスチレン系中間酸性タイプの樹脂、および
(v)それらの組み合わせ、からなる群から選択される一つまたは複数の樹脂を含む。
【0185】
本発明の一実施形態では、パウチ組成物は、パウチ組成物の0.1~20重量%に相当する量のニコチン-イオン交換樹脂の組み合わせを含み、ニコチン-イオン交換樹脂の組み合わせは5~50重量%の量のニコチンおよび10~95重量%の量のイオン交換樹脂を含み、イオン交換樹脂は、
(i)カルボン酸官能基を含むメタクリル酸系弱酸性タイプの樹脂、
(ii)メタクリル酸とジビニルベンゼンとの共重合体であって、カルボン酸官能基を含む、共重合体、
(iii)スルホン酸官能基を含むポリスチレン系強酸性タイプの樹脂、
(iv)ホスホン酸官能基を含むポリスチレン系中間酸性タイプの樹脂、および
(v)それらの組み合わせ、からなる群から選択される一つまたは複数の樹脂を含む。
【0186】
本発明の一実施形態では、パウチ組成物は、パウチ組成物の0.1~20重量%に相当する量のニコチン-イオン交換樹脂の組み合わせを含み、ニコチン-イオン交換樹脂の組み合わせは5~50重量%の量のニコチンを含み、イオン交換樹脂はポラクリレックス樹脂である。
【0187】
本発明の一実施形態では、パウチ組成物は、パウチ組成物の0.1~20重量%に相当する量のニコチン-イオン交換樹脂の組み合わせを含み、ニコチン-イオン交換樹脂の組み合わせは5~50重量%の量のニコチンおよび10~95重量%の量のイオン交換樹脂を含み、イオン交換樹脂は、ポラクリレックス樹脂である。
【0188】
本発明の一実施形態では、パウチ組成物は、組成物の15~65重量%、例えば組成物の15~60重量%、例えば組成物の15~50重量%、例えば組成物の20~50重量%、例えば組成物の20~40重量%の量の水、およびパウチ組成物の0.1~5.0重量%、例えばパウチ組成物の0.2~4.0重量%、例えばパウチ組成物の1.0~2.0重量%の量のニコチンを含む。
【0189】
本発明の一実施形態では、パウチ組成物は、組成物の15~65重量%、例えば組成物の15~60重量%、例えば組成物の15~50重量%、例えば組成物の20~50重量%、例えば組成物の20~40重量%の量の水、パウチ組成物の0.1~5.0重量%、例えばパウチ組成物の0.2~4.0重量%、例えばパウチ組成物の1.0~2.0重量%の量のニコチン、およびパウチ組成物の5~50重量%、例えばパウチ組成物の10~45重量%、例えばパウチ組成物の15~40重量%の量の少なくとも一つの水不溶性繊維を含む。
【0190】
本発明の一実施形態では、パウチ組成物は、パウチ組成物の5~50重量%、例えばパウチ組成物の10~45重量%、例えばパウチ組成物の15~40重量%の量の少なくとも一つの水不溶性繊維を含み、水不溶性繊維は、コムギ繊維、エンドウマメ繊維、コメ繊維、メイズ繊維、オートムギ繊維、トマト繊維、オオムギ繊維、ライムギ繊維、サトウダイコン繊維、ソバ繊維、ジャガイモ繊維、セルロース繊維、リンゴ繊維、カカオ繊維、セルロース繊維、ふすま繊維、竹繊維、粉末セルロース、およびそれらの組み合わせから選択される。
【0191】
本発明の一実施形態では、パウチ組成物は、パウチ組成物の0.01~15重量%、例えばパウチ組成物の0.5~10重量%、例えばパウチ組成物の1~10重量%、例えばパウチ組成物の5~10重量%の量のpH調整剤を含み、pH調整剤は、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、および炭酸マグネシウム、重炭酸カリウム、トロメタモール、リン酸緩衝液、またはそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される。
【0192】
本発明の一実施形態では、少なくとも一つの糖アルコールは、キシリトール、マルチトール、マンニトール、エリスリトール、イソマルト、ラクチトール、およびそれらの任意の組み合わせからなるリストから選択される非直接圧縮性(非DC)グレードの糖アルコールを含む。
【0193】
本発明の一実施形態では、少なくとも一つの糖アルコールは、キシリトール、マルチトール、マンニトール、エリスリトール、イソマルト、ラクチトール、およびそれらの任意の組み合わせからなるリストから選択される非直接圧縮性(非DC)グレードの糖アルコールを含み、非直接圧縮性(非DC)グレードの糖アルコールは粒子として提供され、造粒または凝集工程を受けていない。
【0194】
本発明はさらに、唾液透過性パウチ、および前述のパウチに封入される本発明のまたはその実施形態のいずれかのパウチ組成物、を含む経口パウチニコチン製品に関する。
【0195】
本発明の有利な実施形態では、パウチニコチン製品は、0.5~20mg、例えば1.0~20mg、例えば5.0~15mgの量のニコチンを含む。
【0196】
本発明の有利な実施形態では、パウチニコチン製品は、1~100mgの量のニコチン-イオン交換樹脂の組み合わせを含む。
【0197】
本発明の一実施形態では、パウチニコチン製品は、1~100mg、例えば20~100mg、例えば40~100mg、例えば60~100mg、例えば60~85mgの量のニコチン-イオン交換樹脂の組み合わせを含む。
【0198】
本発明の一実施形態では、パウチニコチン製品は、1~100mg、例えば5~60mg、例えば10~50mg、例えば10~40mg、例えば25~40mgの量のニコチン-イオン交換樹脂の組み合わせを含む。
【0199】
本発明の一実施形態では、パウチニコチン製品は、タバコを含まない。
【発明を実施するための形態】
【0200】
本明細書で使用する場合、用語「パウチ組成物」は、経口パウチで使用、すなわち、経口使用のためのパウチで使用するための組成物を指す。また、用語「パウチ組成物」および「ニコチンパウチ組成物」は同じ意味で使用される。
【0201】
本明細書で使用する場合、用語「パウチ」は、通常、空洞を取り囲む繊維材料のウェブによって形成される容器を意味することを意図している。パウチは、有効成分を口腔内に投与するように設計されたパウチであり、よってそれは経口使用に適しており、非毒性で非水溶性である。繊維材料は、例えば、織布もしくは不織布のウェブまたはファブリックを形成することができる。パウチは、例えば、ウェブまたはファブリックの二つの対応する部分をそれらの縁に沿って互いに接合することによって封止され、ニコチンおよび非水溶性組成物のための空洞を形成することができる。ニコチンを放出するために、パウチは透水性に作られて口腔からの唾液がパウチに浸透して空洞に入れるようになり、そこで唾液がニコチンと接触することができ、それによってニコチンが経口パウチから放出される。
【0202】
本明細書で使用する場合、用語「保水剤」は、パウチを湿らせておくために使用される湿潤剤として理解され、すなわち、保水剤はパウチを湿らせておく目的でパウチ組成物に添加される。したがって、用語、保水剤は、他の目的で添加される物質を指すのではなく、本明細書に基づく他の目的で添加される吸湿性物質、例えば糖アルコール、水不溶性繊維、およびニコチン-イオン交換樹脂の組み合わせ、例えばニコチン-ポラクリレックスにおけるイオン交換樹脂に結合するグリセロールを指す。保水剤の例としては、アルギネート、プロピレングリコール、ヒドロキシプロピルセルロース、およびグリセロールが挙げられる。グリセロールが保水剤として含まれる場合、グリセロールは遊離グリセロールとして添加され、したがって室温で液体であること留意されたい。保水剤の別の例としては、トリアセチン、加工デンプン、ペクチン、キサンタンガム等が挙げられる。用語、保水剤は、4個以上の炭素を含む糖アルコールを指さない。また、用語、保水剤は、繊維、例えば水不溶性繊維、例えば、コムギ繊維、エンドウマメ繊維、コメ繊維、メイズ繊維、オートムギ繊維、トマト繊維、オオムギ繊維、ライムギ繊維、サトウダイコン繊維、ソバ繊維、ジャガイモ繊維、セルロース繊維、リンゴ繊維、カカオ繊維、セルロース繊維、ふすま繊維、竹繊維、粉末セルロース、およびそれらの組み合わせを指さない。また、用語、保水剤は、例えば、NaClを含まない。
【0203】
本明細書で使用する場合、非タバコパウチ組成物は、非タバコベースの組成物を指す。本発明の一実施形態では、非タバコパウチ組成物は、最大で2%のタバコ繊維を含むか、またはタバコ繊維を含まない。
【0204】
本明細書で使用する場合、用語「ニコチン」は、精製/単離された物質として使用されるニコチンを指す。ニコチンは、タバコから単離され、パウチ組成物に添加されてもよい。特に、ニコチンは、ニコチン含有量を有するタバコ材料を指すものではない。したがって、ニコチン用量としても理解されるニコチン量に言及する場合、その量は純粋なニコチンの量を意味する。ニコチンはまた、タバコから得られないニコチンも含み、しばしば合成ニコチンと呼ばれる。
【0205】
本明細書で使用する場合、用語「ニコチン-イオン交換樹脂の組み合わせ」は、イオン交換樹脂と複合体化されたニコチンおよび/またはイオン交換樹脂と混合されたニコチンを含む組み合わせを指す。
【0206】
本明細書で使用する場合、用語「イオン交換樹脂と複合体化されたニコチン」は、イオン交換樹脂に結合するニコチンを指す。
【0207】
本文脈において、用語「イオン交換樹脂と混合された遊離塩基ニコチン」は、遊離塩基ニコチンおよびイオン交換樹脂を含む混合物を指す。いくつかの実施形態が、イオン交換樹脂と複合体化されたニコチンと、イオン交換樹脂と混合された遊離塩基形態のニコチンとの組み合わせを含む場合でも、用語「イオン交換樹脂と混合した遊離塩基ニコチン」は、遊離塩基形態のニコチンの存在を必要とする。いくつかの実施形態では、混合物は水性混合物である。遊離塩基ニコチンおよび水がイオン交換樹脂と混合され、それによって、遊離塩基ニコチンおよびイオン交換樹脂の両方を含む混合物が得られる。イオン交換樹脂と混合された遊離塩基ニコチンは、実施例において「プレミックス」と呼ばれる。
【0208】
本明細書で使用される場合、用語「粉末組成物」は、粉末の形態の組成物、すなわち、例えば1~1200マイクロメートルの比較的小さな粒径を有する粒子状物質を指す。特に、粉末組成物とは、粉末タバコを意味するものではない。
【0209】
本明細書で使用される場合、用語「遊離塩基ニコチン」は、非プロトン形態のニコチンを指し、したがって、ニコチン塩も、ニコチンとイオン交換樹脂との複合体として提供されるニコチンも含まない。それにもかかわらず、遊離塩基ニコチンは、ある量のイオン交換樹脂または水溶性組成物、例えば糖アルコールまたは水溶性繊維と混合することができる。遊離塩基ニコチンは、タバコから抽出された遊離塩基ニコチンと合成的に製造された遊離塩基ニコチンの両方を含むが、遊離塩基ニコチンはタバコの形態でも、粉末タバコの形態でも提供されない。典型的には、遊離塩基ニコチンは液体として提供される。
【0210】
本明細書で使用する場合、用語「水不溶性」は、比較的低い水溶解度、例えば、摂氏25度、大気圧、およびpH7.0で測定して、100mLの水あたり0.1グラム未満の水溶性組成物または物質の水溶解度を指す。「不溶性」に言及する場合、特に明記しない限り、水不溶性を意味する。
【0211】
本明細書で使用する場合、用語「効果的な放出」は、実験の放出期間または使用期間にわたるニコチンの総放出を指す。
【0212】
本明細書で使用する場合、用語「溶解」は、固体物質が溶媒に入り(例えば、パウチ内に口腔唾液または水)、溶液を生成するプロセスである。
【0213】
本発明のパウチは、口腔内へニコチンを放出させる。急速放出期間および徐放期間の両方を含むニコチンの放出プロファイルを得ることができる。
【0214】
本明細書で使用する場合、用語「急速放出」または「急速放出期間」は、ニコチン放出プロファイルの最初の2分間を指し、用語「徐放期間」は、その後の実験終了または使用終了までの放出プロファイルの期間を指す。
【0215】
本明細書で使用する場合、用語「急速放出速度」は、最初の2分以内に放出された1分当たりのニコチンを指す。
【0216】
本発明の一実施形態では、パウチ組成物は、高甘味度甘味料を含む。
【0217】
好ましい高甘味度甘味料は、スクラロース、アスパルテーム、アセスルファムの塩、例えばアセスルファムカリウム、アリターム、サッカリンおよびその塩、シクラミン酸およびその塩、グリチルリチン、ジヒドロカルコン、タウマチン、モネリン、ステビオシドなどを単独でまたは組み合わせて含むが、これらに限定されない。
【0218】
本発明の一実施形態では、パウチ組成物は、糖および/または無糖成分を含むバルク甘味料を含む。
【0219】
本発明の一実施形態では、パウチ組成物は、パウチ組成物の1.0~約80重量%、より典型的にはパウチ組成物の5~約70重量%、より典型的にはパウチ組成物の10~60重量%、またはパウチ組成物の10~50重量%の量のバルク甘味料を含む。いくつかの実施形態では、特定の成分を含めると、バルク甘味料のおおよその量をさらに制限する場合がある。
【0220】
甘味料は、多くの場合、パウチ組成物の風味プロファイルを維持することができる。
【0221】
糖甘味料は、一般的に、パウチの分野で一般に知られている糖類含有成分、例えば、スクロース、デキストロース、マルトース、サッカロース、ラクトース、ソルボース、デキストリン、トレハロース、D-タガトース、乾燥転化糖、フルクトース、レブロース、ガラクトース、コーンシロップ固体、グルコースシロップ、水素化グルコースシロップなどを単独または組み合わせて含むが、これらに限定されない。
【0222】
糖甘味料は、無糖甘味料と組み合わせて使用されることができる。一般的に、無糖甘味料は、甘味付与特性を有するが一般的に公知の糖を欠いている成分を含み、4個以上の炭素を含む糖アルコール、例えばソルビトール、マンニトール、キシリトール、加水分解水添デンプン、マルチトール、イソマルト、エリスリトール、ラクチトール等を単独でまたは組み合わせて含むが、これらに限定されない。
【0223】
本明細書で使用する場合、用語「風味剤」は、当技術分野でその通常の意味を有すると理解される。風味剤には、液体および粉末の風味剤が含まれる。したがって、風味剤は、当然ながら、甘味料(例えば、糖、糖アルコール、および高甘味度甘味料)も、純粋な酸味/酸っぱさを与える酸も含まず、純粋な塩味(例えば、NaCl)も純粋な苦味も与える化合物も含まない。風味増強剤には、塩味、苦味、または酸味のみを与える物質が含まれる。したがって、風味増強剤としては、例えば、塩化ナトリウム、クエン酸、塩化アンモニウム等が挙げられる。
【0224】
風味剤は、天然または合成の風味剤であってもよい。
【0225】
本発明の一実施形態では、パウチ組成物は、風味剤を含む。風味剤は、典型的には、パウチの全組成物の0.01~15重量%、例えば全組成物の0.01~5重量%の量で存在することができる。
【0226】
本発明の実施形態に好適な風味剤の非網羅的な例は、ココナッツ、コーヒー、チョコレート、バニラ、グレープフルーツ、オレンジ、ライム、メントール、甘草、カラメルアロマ、ハニーアロマ、ピーナッツ、クルミ、カシューナッツ、ヘーゼルナッツ、アーモンド、パイナップル、イチゴ、ラズベリー、トロピカルフルーツ、チェリー、シナモン、ペパーミント、ウィンターグリーン、スペアミント、ユーカリ、ならびにミント、フルーツエッセンス、例えば、リンゴ、洋ナシ、モモ、イチゴ、アンズ、ラズベリー、チェリー、パイナップル、およびプラムエッセンスである。精油には、ペパーミント、スぺアミント、メントール、ユーカリ、クローブオイル、ベイオイル、アニス、タイム、シダーリーフオイル、ナツメグ、および上記の果実の油が含まれる。
【0227】
本明細書で使用される場合、用語「pH調整剤」は、それらが添加された、または添加される溶液のpH値を積極的に調節および調整する薬剤を指す。したがって、pH調整剤は、酸性緩衝剤およびアルカリ性緩衝剤を含む、酸および塩基であってもよい。一方、pH調整剤は、希釈によってのみpHに影響を与えることができる物質および組成物を含まない。さらにpH調整剤は、例えば風味剤、増量剤等を含まない。
【0228】
本発明の実施形態によれば、増強剤は、一つまたは複数のpH調整剤、例えば緩衝剤を含む。
【0229】
本発明の一実施形態では、前述のpH調整剤は、酢酸、アジピン酸、クエン酸、フマル酸、グルコノ-δ-ラクトン、グルコン酸、乳酸、リンゴ酸、マレイン酸、酒石酸、コハク酸、プロピオン酸、アスコルビン酸、リン酸、オルトリン酸ナトリウム、オルトリン酸カリウム、オルトリン酸カルシウム、二リン酸ナトリウム、二リン酸カリウム、二リン酸カルシウム、三リン酸五ナトリウム、三リン酸五カリウム、ポリリン酸ナトリウム、ポリリン酸カリウム、炭酸、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、またはそれらの任意の組み合わせ、からなる群から選択される。
【0230】
通常、パウチは開口部を備え、特徴的な開口部の寸法は、使用前にパウチ内にマトリックス組成物を保持する、および/または使用中にマトリックス組成物の一部、例えば水不溶性組成物をパウチ内に保持するように、マトリックス組成物の特徴的な寸法に適合する。
【0231】
使用されるマトリックス組成物を考慮して好適な開口寸法を有するパウチを得るために、パウチの材料はそれに応じて、例えば織布および/または不織布ファブリックを含む等が選択されることができる。
【0232】
換言すると、様々な実施形態によれば、パウチは、唾液の通過を可能にする膜を形成し、前期マトリックス組成物の通過を妨げまたは阻止する。パウチの膜は、任意の好適な材料、例えば、織布もしくは不織布ファブリック(例えば、綿、フリース等)、ヒートシール可能な不織布セルロース、または他の高分子材料、例えば合成、半合成、もしくは天然高分子材料であってもよい。好適なパウチ材料の例は、パルプおよび少量の湿潤紙力増強剤から作製された紙である。使用に好適な材料は、半透過性膜層を提供して、使用中に粉末または組成物がバッグまたはパウチから出ないようにする必要がある。好適な材料はまた、パウチからのニコチンの放出に重大な影響を与えない材料である。
【0233】
パウチ組成物はパウチ内に充填され、密封によってパウチ内に維持される。理想的なパウチは、化学的および物理的に安定しており、薬学的に許容され、水に溶けず、粉末の充填と密封が容易であり、ならびに粉末がバッグから出るのを防止するが、唾液、およびパウチ内のパウチ組成物から唾液に溶解したまたは十分に小さい懸濁成分、例えばニコチンが前述のパウチを通過することを可能にする半透過性膜層を提供する。
【0234】
パウチは、ユーザーによって口腔に配置されてもよい。そして、唾液がパウチ内に入り、ニコチンおよび唾液に溶ける他の成分が溶解し始め、唾液とともにパウチから口腔内に運ばれ、そこでニコチンが吸収されることができる。
【実施例
【0235】
実施例1A-ニコチンの投与用に設計されたパウチの調製
パウチ材料は、ヒートシール可能な不織布セルロース、例えば長繊維紙である。不織布セルロースファブリックの形態ではないパウチも、本発明に従って使用されることができる。
【0236】
粉末はパウチ内に充填され、密封によってパウチ内に保持される。
【0237】
実施例1B-ニコチンの投与用に設計されたパウチの調製
パウチ材料は、レーヨン繊維、例えばビスコースレーヨンステープル繊維を使用して製造される。パウチ膜は、パウチ膜によって形成された内部空洞への一端の開口部を除いて、その縁部に沿ってヒートシールされる。
【0238】
粉末はパウチ内に充填され、密封によってパウチ内に保持される。
【0239】
実施例2:ニコチンプレミックスの調製
60リットルの遊星型Bear Varimixerミキサーに水を入れ、ニコチンを秤量して加えた。ミキサーを、周囲温度で1分間、低速で攪拌した。そして、イオン交換樹脂Amberlite(登録商標)IRP64を計量し、ミキサーに加えた。ミキサーを閉じ、高速で5分間撹拌し、開け、必要に応じてこすり落とした。最後に、ミキサーを高速でさらに5分間攪拌した。合計プロセス時間は20分であった。
【0240】
これにより、ニコチンおよび陽イオン交換樹脂の混合物が、以下の表に記載された成分から製造された。
プレミックスI:
【表1】

表1.ニコチンプレミックスI(5.7%ニコチン)の製造に使用される成分。得られたニコチン-樹脂組成物中の水%:71.4
プレミックスII:
【表2】

表2.ニコチンプレミックスII(13.2%ニコチン)の製造に使用される成分。
得られたニコチン-樹脂組成物中の水%:34.1。
プレミックスIII:
【表3】

表3.ニコチンプレミックスIII(18.5%ニコチン)の製造に使用される成分。得られたニコチン-樹脂組成物中の水%:7.5。
プレミックスIV:
【表4】

表4.ニコチンプレミックスIV(10%ニコチン)の製造に使用される成分。得られたニコチン-樹脂組成物中の水%:50.0。
プレミックスV:
【表5】

表5.ニコチンプレミックスV(20%ニコチン)の製造に使用される成分。得られたニコチン-樹脂組成物中の水%:31.5。
プレミックスVI:
【表6】

表6.ニコチンプレミックスVI(30%ニコチン)の製造に使用される成分。得られたニコチン-樹脂組成物中の水%:27.5。
プレミックスVII
【表7】

表7.ニコチンプレミックスVII(35%ニコチン)の製造に使用される成分。得られたニコチン-樹脂組成物中の水%:25.6。
プレミックスVIII:
【表8】

表8.ニコチンプレミックスVIII(42%ニコチン)の製造に使用される成分。得られたニコチン-樹脂組成物中の水%:22.8。
【0241】
実施例3:パウチ組成物の調製
表9~21に概説する粉末組成物を含むパウチが調製される。パウチは以下のように作製される。
【0242】
繊維と水は、遊星型Bear Varimixerミキサーを使用して5分間混合される。次に、以下の成分を連続的に混合しながら続けて添加した:最初にニコチン(2分間混合)、次にもしあれば液体風味剤および流動促進剤を除く残りの成分(2分間混合)、次にもしあれば液体風味剤(1分間混合)、もしあれば流動促進剤(1分間混合)。合計混合時間は9~11分である。
【0243】
実施例4:充填されたパウチの調製
最終パウチ組成物をパウチに充填する(パウチ当たりの目標充填重量500mg粉末)。実施例1Aまたは1Bのパウチ材料を使用することができる。粉末はパウチ内に充填され、密封によってパウチ内に保持される。
【0244】
実施例5A:パウチ
パウチ組成物は、実施例3に記載の調製方法を用いて、表9の成分で調製される。
【0245】
パウチ組成物は、実施例4に記載されるようにパウチに充填される(実施例1Aのパウチ材料が使用されたが、1Bも適用されることができる)。
【表9】

表9:パウチ組成物。
【0246】
パウチ内容量:合計500mg、すなわちニコチン濃度19.2mg/g。
【0247】
コムギ繊維、商品名「Vitacel 600 WF plus」。他の繊維、例えば水溶性植物繊維、例えば、オートムギ繊維、エンドウマメ繊維、コメ繊維、メイズ繊維、オートムギ繊維、トマト繊維、オオムギ繊維、ライムギ繊維、サトウダイコン繊維、ソバ繊維、ジャガイモ繊維、セルロース繊維、リンゴ繊維、カカオ繊維、粉末セルロース、ふすま繊維、竹繊維、セルロース繊維も同様に使用されることができる。
【0248】
炭酸ナトリウムは、アルカリ緩衝剤として使用される。本明細書に記載の他の緩衝剤は、炭酸ナトリウムまたは代替物と組み合わせて使用されてもよい。
【0249】
風味剤の例として、例えばメントールとペパーミントとの混合物を使用してもよい。もちろん、本明細書に記載の他の風味剤も、メントールおよび/もしくはペパーミントと組み合わせて、またはこれらの代わりに使用することができる。風味剤は、液体もしくは風味が付けられた、または組み合わせ、すなわち、液体風味剤であってもよく、および粉末風味剤が加えられてもよい。
【0250】
一例として、アセスルファムカリウムおよび/またはスクラロースを高甘味度甘味料として使用することができる。本明細書に記載の他の使用可能な高甘味度甘味料を、アセスルファムカリウムおよび/もしくはスクラロースと組み合わせて、またはその代わりに使用することができる。
【0251】
ソルビン酸カリウムは防腐剤として使用される。本明細書に記載される他の防腐剤はまた、ソルビン酸カリウムと組み合わせて、またはその代わりに使用されることができる。
【0252】
二酸化ケイ素は、流動促進剤として使用される。他の可能な流動促進剤としては、例えば、ステアリン酸マグネシウム、デンプン、およびタルクが挙げられる。
【0253】
実施例5B:パウチ
パウチ組成物は、実施例3に記載の調製方法を用いて、表10の成分で調製される。
【0254】
パウチ組成物は、実施例4に記載されるようにパウチに充填される(実施例1Aのパウチ材料が使用されたが、1Bも適用されることができる)。
【表10】

表10:
【0255】
パウチ内容量:合計500mg、すなわちニコチン濃度19.2mg/g。
【0256】
コムギ繊維、商品名「Vitacel 600 WF plus」。他の繊維、例えば水溶性植物繊維、例えば、オートムギ繊維、エンドウマメ繊維、コメ繊維、メイズ繊維、オートムギ繊維、トマト繊維、オオムギ繊維、ライムギ繊維、サトウダイコン繊維、ソバ繊維、ジャガイモ繊維、セルロース繊維、リンゴ繊維、カカオ繊維、粉末セルロース、ふすま繊維、竹繊維、セルロース繊維も同様に使用されることができる。
【0257】
炭酸ナトリウムは、アルカリ緩衝剤として使用される。本明細書に記載の他の緩衝剤は、炭酸ナトリウムまたは代替物と組み合わせて使用されてもよい。
【0258】
風味剤の例として、例えばメントールとペパーミントとの混合物を使用してもよい。もちろん、本明細書に記載の他の風味剤も、メントールおよび/もしくはペパーミントと組み合わせて、またはこれらの代わりに使用することができる。風味剤は、液体もしくは風味が付けられた、または組み合わせ、すなわち、液体風味剤であってもよく、および粉末風味剤が加えられてもよい。
【0259】
一例として、アセスルファムカリウムおよび/またはスクラロースを高甘味度甘味料として使用することができる。本明細書に記載の他の使用可能な高甘味度甘味料を、アセスルファムカリウムおよび/もしくはスクラロースと組み合わせて、またはその代わりに使用することができる。
【0260】
ソルビン酸カリウムは防腐剤として使用される。本明細書に記載される他の防腐剤はまた、ソルビン酸カリウムと組み合わせて、またはその代わりに使用されることができる。
【0261】
二酸化ケイ素は、流動促進剤として使用される。他の可能な流動促進剤としては、例えば、ステアリン酸マグネシウム、デンプン、およびタルクが挙げられる。
【0262】
実施例5C:パウチ
パウチ組成物は、実施例3に記載の調製方法を用いて、表11の成分で調製される。
【0263】
パウチ組成物は、実施例4に記載されるようにパウチに充填される(実施例1Aのパウチ材料が使用されたが、1Bも適用されることができる)。
【表11】

表11:パウチ組成物。
【0264】
パウチ内容量:合計500mg、すなわちニコチン濃度19.2mg/g。
【0265】
コムギ繊維、商品名「Vitacel 600 WF plus」。他の繊維、例えば水溶性植物繊維、例えば、オートムギ繊維、エンドウマメ繊維、コメ繊維、メイズ繊維、オートムギ繊維、トマト繊維、オオムギ繊維、ライムギ繊維、サトウダイコン繊維、ソバ繊維、ジャガイモ繊維、セルロース繊維、リンゴ繊維、カカオ繊維、粉末セルロース、ふすま繊維、竹繊維、セルロース繊維も同様に使用されることができる。
【0266】
炭酸ナトリウムは、アルカリ緩衝剤として使用される。本明細書に記載の他の緩衝剤は、炭酸ナトリウムまたは代替物と組み合わせて使用されてもよい。
【0267】
風味剤の例として、例えばメントールとペパーミントとの混合物を使用してもよい。もちろん、本明細書に記載の他の風味剤も、メントールおよび/もしくはペパーミントと組み合わせて、またはこれらの代わりに使用することができる。風味剤は、液体もしくは風味が付けられた、または組み合わせ、すなわち、液体風味剤であってもよく、および粉末風味剤が加えられてもよい。
【0268】
一例として、アセスルファムカリウムおよび/またはスクラロースを高甘味度甘味料として使用することができる。本明細書に記載の他の使用可能な高甘味度甘味料を、アセスルファムカリウムおよび/もしくはスクラロースと組み合わせて、またはその代わりに使用することができる。
【0269】
ソルビン酸カリウムは防腐剤として使用される。本明細書に記載される他の防腐剤はまた、ソルビン酸カリウムと組み合わせて、またはその代わりに使用されることができる。
【0270】
二酸化ケイ素は、流動促進剤として使用される。他の可能な流動促進剤としては、例えば、ステアリン酸マグネシウム、デンプン、およびタルクが挙げられる。
【0271】
実施例5D:パウチ
パウチ組成物は、実施例3に記載の調製方法を用いて、表12の成分で調製される。
【0272】
パウチ組成物は、実施例4に記載されるようにパウチに充填される(実施例1Aのパウチ材料が使用されたが、1Bも適用されることができる)。
【表12】

表12:パウチ組成物。
【0273】
パウチ内容量:合計500mg。
【0274】
コムギ繊維、商品名「Vitacel 600 WF plus」。他の繊維、例えば水溶性植物繊維、例えば、オートムギ繊維、エンドウマメ繊維、コメ繊維、メイズ繊維、オートムギ繊維、トマト繊維、オオムギ繊維、ライムギ繊維、サトウダイコン繊維、ソバ繊維、ジャガイモ繊維、セルロース繊維、リンゴ繊維、カカオ繊維、粉末セルロース、ふすま繊維、竹繊維、セルロース繊維も同様に使用されることができる。
【0275】
炭酸ナトリウムは、アルカリ緩衝剤として使用される。本明細書に記載の他の緩衝剤は、炭酸ナトリウムまたは代替物と組み合わせて使用されてもよい。
【0276】
風味剤の例として、例えばメントールとペパーミントとの混合物を使用してもよい。もちろん、本明細書に記載の他の風味剤も、メントールおよび/もしくはペパーミントと組み合わせて、またはこれらの代わりに使用することができる。風味剤は、液体もしくは風味が付けられた、または組み合わせ、すなわち、液体風味剤であってもよく、および粉末風味剤が加えられてもよい。
【0277】
一例として、アセスルファムカリウムおよび/またはスクラロースを高甘味度甘味料として使用することができる。本明細書に記載の他の使用可能な高甘味度甘味料を、アセスルファムカリウムおよび/もしくはスクラロースと組み合わせて、またはその代わりに使用することができる。
【0278】
二酸化ケイ素は、流動促進剤として使用される。他の可能な流動促進剤としては、例えば、ステアリン酸マグネシウム、デンプン、およびタルクが挙げられる。
【0279】
実施例5E:パウチ
パウチ組成物は、実施例3に記載の調製方法を用いて、表13の成分で調製される。
【0280】
パウチ組成物は、実施例4に記載されるようにパウチに充填される(実施例1Aのパウチ材料が使用されたが、1Bも適用されることができる)。
【表13】

表13:パウチ組成物。
【0281】
パウチ内容量:合計500mg。
【0282】
コムギ繊維、商品名「Vitacel 600 WF plus」。他の繊維、例えば水溶性植物繊維、例えば、オートムギ繊維、エンドウマメ繊維、コメ繊維、メイズ繊維、オートムギ繊維、トマト繊維、オオムギ繊維、ライムギ繊維、サトウダイコン繊維、ソバ繊維、ジャガイモ繊維、セルロース繊維、リンゴ繊維、カカオ繊維、粉末セルロース、ふすま繊維、竹繊維、セルロース繊維も同様に使用されることができる。
【0283】
炭酸ナトリウムは、アルカリ緩衝剤として使用される。本明細書に記載の他の緩衝剤は、炭酸ナトリウムまたは代替物と組み合わせて使用されてもよい。
【0284】
風味剤の例として、例えばメントールとペパーミントとの混合物を使用してもよい。もちろん、本明細書に記載の他の風味剤も、メントールおよび/もしくはペパーミントと組み合わせて、またはこれらの代わりに使用することができる。風味剤は、液体もしくは風味が付けられた、または組み合わせ、すなわち、液体風味剤であってもよく、および粉末風味剤が加えられてもよい。
【0285】
一例として、アセスルファムカリウムおよび/またはスクラロースを高甘味度甘味料として使用することができる。本明細書に記載の他の使用可能な高甘味度甘味料を、アセスルファムカリウムおよび/もしくはスクラロースと組み合わせて、またはその代わりに使用することができる。
【0286】
ソルビン酸カリウムは防腐剤として使用される。本明細書に記載される他の防腐剤はまた、ソルビン酸カリウムと組み合わせて、またはその代わりに使用されることができる。
【0287】
二酸化ケイ素は、流動促進剤として使用される。他の可能な流動促進剤としては、例えば、ステアリン酸マグネシウム、デンプン、およびタルクが挙げられる。
【0288】
実施例5F:パウチ
パウチ組成物は、実施例3に記載の調製方法を用いて、表14の成分で調製される。
【0289】
パウチ組成物は、実施例4に記載されるようにパウチに充填される(実施例1Aのパウチ材料が使用されたが、1Bも適用されることができる)。
【表14】


表14:パウチ組成物。
【0290】
パウチ内容量:合計500mg、すなわちニコチン濃度19.2mg/g。
【0291】
コムギ繊維、商品名「Vitacel 600 WF plus」。他の繊維、例えば水溶性植物繊維、例えば、オートムギ繊維、エンドウマメ繊維、コメ繊維、メイズ繊維、オートムギ繊維、トマト繊維、オオムギ繊維、ライムギ繊維、サトウダイコン繊維、ソバ繊維、ジャガイモ繊維、セルロース繊維、リンゴ繊維、カカオ繊維、粉末セルロース、ふすま繊維、竹繊維、セルロース繊維も同様に使用されることができる。
【0292】
炭酸ナトリウムは、アルカリ緩衝剤として使用される。本明細書に記載の他の緩衝剤は、炭酸ナトリウムまたは代替物と組み合わせて使用されてもよい。
【0293】
風味剤の例として、例えばメントールとペパーミントとの混合物を使用してもよい。もちろん、本明細書に記載の他の風味剤も、メントールおよび/もしくはペパーミントと組み合わせて、またはこれらの代わりに使用することができる。風味剤は、液体もしくは風味が付けられた、または組み合わせ、すなわち、液体風味剤であってもよく、および粉末風味剤が加えられてもよい。
【0294】
一例として、アセスルファムカリウムおよび/またはスクラロースを高甘味度甘味料として使用することができる。本明細書に記載の他の使用可能な高甘味度甘味料を、アセスルファムカリウムおよび/もしくはスクラロースと組み合わせて、またはその代わりに使用することができる。
【0295】
ソルビン酸カリウムは防腐剤として使用される。本明細書に記載される他の防腐剤はまた、ソルビン酸カリウムと組み合わせて、またはその代わりに使用されることができる。
【0296】
二酸化ケイ素は、流動促進剤として使用される。他の可能な流動促進剤としては、例えば、ステアリン酸マグネシウム、デンプン、およびタルクが挙げられる。
【0297】
実施例5G:パウチ
パウチ組成物は、実施例3に記載の調製方法を用いて、表15の成分で調製される。
【0298】
パウチ組成物は、実施例4に記載されるようにパウチに充填される(実施例1Aのパウチ材料が使用されたが、1Bも適用されることができる)。
【表15】


表15:パウチ組成物。
【0299】
パウチ内容量:合計500mg、すなわちニコチン濃度19.2mg/g。
【0300】
コムギ繊維、商品名「Vitacel 600 WF plus」。他の繊維、例えば水溶性植物繊維、例えば、オートムギ繊維、エンドウマメ繊維、コメ繊維、メイズ繊維、オートムギ繊維、トマト繊維、オオムギ繊維、ライムギ繊維、サトウダイコン繊維、ソバ繊維、ジャガイモ繊維、セルロース繊維、リンゴ繊維、カカオ繊維、粉末セルロース、ふすま繊維、竹繊維、セルロース繊維も同様に使用されることができる。
【0301】
炭酸ナトリウムは、アルカリ緩衝剤として使用される。本明細書に記載の他の緩衝剤は、炭酸ナトリウムまたは代替物と組み合わせて使用されてもよい。
【0302】
風味剤の例として、例えばメントールとペパーミントとの混合物を使用してもよい。もちろん、本明細書に記載の他の風味剤も、メントールおよび/もしくはペパーミントと組み合わせて、またはこれらの代わりに使用することができる。風味剤は、液体もしくは風味が付けられた、または組み合わせ、すなわち、液体風味剤であってもよく、および粉末風味剤が加えられてもよい。
【0303】
一例として、アセスルファムカリウムおよび/またはスクラロースを高甘味度甘味料として使用することができる。本明細書に記載の他の使用可能な高甘味度甘味料を、アセスルファムカリウムおよび/もしくはスクラロースと組み合わせて、またはその代わりに使用することができる。
【0304】
ソルビン酸カリウムは防腐剤として使用される。本明細書に記載される他の防腐剤はまた、ソルビン酸カリウムと組み合わせて、またはその代わりに使用されることができる。
【0305】
二酸化ケイ素は、流動促進剤として使用される。他の可能な流動促進剤としては、例えば、ステアリン酸マグネシウム、デンプン、およびタルクが挙げられる。
【0306】
実施例5H:パウチ
パウチ組成物は、実施例3に記載の調製方法を用いて、表16の成分で調製される。
【0307】
パウチ組成物は、実施例4に記載されるようにパウチに充填される(実施例1Aのパウチ材料が使用されたが、1Bも適用されることができる)。
【表16】

表16:パウチ組成物。
【0308】
パウチ内容量:合計500mg、すなわちニコチン濃度19.2mg/g。
【0309】
コムギ繊維、商品名「Vitacel 600 WF plus」。他の繊維、例えば水溶性植物繊維、例えば、オートムギ繊維、エンドウマメ繊維、コメ繊維、メイズ繊維、オートムギ繊維、トマト繊維、オオムギ繊維、ライムギ繊維、サトウダイコン繊維、ソバ繊維、ジャガイモ繊維、セルロース繊維、リンゴ繊維、カカオ繊維、粉末セルロース、ふすま繊維、竹繊維、セルロース繊維も同様に使用されることができる。
【0310】
炭酸ナトリウムおよび必要に応じて炭酸水素ナトリウムは、アルカリ緩衝剤として使用される。本明細書に記載の他の緩衝剤は、炭酸ナトリウムまたは代替物と組み合わせて使用されてもよい。
【0311】
風味剤の例として、例えばメントールとペパーミントとの混合物を使用してもよい。もちろん、本明細書に記載の他の風味剤も、メントールおよび/もしくはペパーミントと組み合わせて、またはこれらの代わりに使用することができる。風味剤は、液体もしくは風味が付けられた、または組み合わせ、すなわち、液体風味剤であってもよく、および粉末風味剤が加えられてもよい。
【0312】
一例として、アセスルファムカリウムおよび/またはスクラロースを高甘味度甘味料として使用することができる。本明細書に記載の他の使用可能な高甘味度甘味料を、アセスルファムカリウムおよび/もしくはスクラロースと組み合わせて、またはその代わりに使用することができる。
【0313】
ソルビン酸カリウムは防腐剤として使用される。本明細書に記載される他の防腐剤はまた、ソルビン酸カリウムと組み合わせて、またはその代わりに使用されることができる。
【0314】
二酸化ケイ素は、流動促進剤として使用される。他の可能な流動促進剤としては、例えば、ステアリン酸マグネシウム、デンプン、およびタルクが挙げられる。
【0315】
実施例5I:パウチ
パウチ組成物は、実施例3に記載の調製方法を用いて、表17の成分で調製される。
【0316】
パウチ組成物は、実施例4に記載されるようにパウチに充填される(実施例1Aのパウチ材料が使用されたが、1Bも適用されることができる)。
【表17】

表17:パウチ組成物。
【0317】
パウチ内容量:合計500mg、すなわちニコチン濃度19.2mg/g。
【0318】
コムギ繊維、商品名「Vitacel 600 WF plus」または「Vitacel 200WF」。
【0319】
オートムギ繊維、商品名「Vitacel HF 600」。
【0320】
エンドウマメ繊維、商品名「Vitacel EF150」。
【0321】
他の繊維、例えば水溶性植物繊維、例えば、オートムギ繊維、エンドウマメ繊維、コメ繊維、メイズ繊維、オートムギ繊維、トマト繊維、オオムギ繊維、ライムギ繊維、サトウダイコン繊維、ソバ繊維、ジャガイモ繊維、粉末セルロース、セルロース繊維、リンゴ繊維、カカオ繊維、竹繊維、ふすま繊維、セルロース繊維も同様に使用されることができる。
【0322】
炭酸ナトリウムは、アルカリ緩衝剤として使用される。本明細書に記載の他の緩衝剤は、炭酸ナトリウムまたは代替物と組み合わせて使用されてもよい。
【0323】
風味剤の例として、例えばメントールとペパーミントとの混合物を使用してもよい。もちろん、本明細書に記載の他の風味剤も、メントールおよび/もしくはペパーミントと組み合わせて、またはこれらの代わりに使用することができる。風味剤は、液体もしくは風味が付けられた、または組み合わせ、すなわち、液体風味剤であってもよく、および粉末風味剤が加えられてもよい。
【0324】
一例として、アセスルファムカリウムおよび/またはスクラロースを高甘味度甘味料として使用することができる。本明細書に記載の他の使用可能な高甘味度甘味料を、アセスルファムカリウムおよび/もしくはスクラロースと組み合わせて、またはその代わりに使用することができる。
【0325】
ソルビン酸カリウムは防腐剤として使用される。本明細書に記載される他の防腐剤はまた、ソルビン酸カリウムと組み合わせて、またはその代わりに使用されることができる。
【0326】
二酸化ケイ素は、流動促進剤として使用される。他の可能な流動促進剤としては、例えば、ステアリン酸マグネシウム、デンプン、およびタルクが挙げられる。
【0327】
実施例5J:パウチ
パウチ組成物は、実施例3に記載の調製方法を用いて、表18の成分で調製される。
【0328】
パウチ組成物は、実施例4に記載されるようにパウチに充填される(実施例1Aのパウチ材料が使用されたが、1Bも適用されることができる)。
【表18】

表18:パウチ組成物。
【0329】
パウチ内容量:合計500mg、すなわちニコチン濃度19.2mg/g。
【0330】
コムギ繊維、商品名「Vitacel 600 WF plus」または「Vitacel 200WF」。
【0331】
オートムギ繊維、商品名「Vitacel HF 600」。
【0332】
粉末セルロース、商号「Vitacel L00」または「Vitacel L700G」。
【0333】
エンドウマメ繊維、商品名「Vitacel EF150」。
【0334】
他の繊維、例えば水溶性植物繊維、例えば、オートムギ繊維、エンドウマメ繊維、コメ繊維、メイズ繊維、オートムギ繊維、トマト繊維、オオムギ繊維、ライムギ繊維、サトウダイコン繊維、ソバ繊維、ジャガイモ繊維、粉末セルロース、セルロース繊維、リンゴ繊維、カカオ繊維、竹繊維、ふすま繊維、セルロース繊維も同様に使用されることができる。
【0335】
炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムおよび/またはトロメタモールは、アルカリ緩衝剤として使用される。本明細書に記載の他の緩衝剤は、炭酸ナトリウムまたは代替物と組み合わせて使用されてもよい。
【0336】
風味剤の例として、例えばメントールとペパーミントとの混合物を使用してもよい。もちろん、本明細書に記載の他の風味剤も、メントールおよび/もしくはペパーミントと組み合わせて、またはこれらの代わりに使用することができる。風味剤は、液体もしくは風味が付けられた、または組み合わせ、すなわち、液体風味剤であってもよく、および粉末風味剤が加えられてもよい。
【0337】
一例として、アセスルファムカリウムおよび/またはスクラロースを高甘味度甘味料として使用することができる。本明細書に記載の他の使用可能な高甘味度甘味料を、アセスルファムカリウムおよび/もしくはスクラロースと組み合わせて、またはその代わりに使用することができる。
【0338】
ソルビン酸カリウムは防腐剤として使用される。本明細書に記載される他の防腐剤はまた、ソルビン酸カリウムと組み合わせて、またはその代わりに使用されることができる。
【0339】
二酸化ケイ素は、流動促進剤として使用される。他の可能な流動促進剤としては、例えば、ステアリン酸マグネシウム、デンプン、およびタルクが挙げられる。
【0340】
実施例5K:パウチ
パウチ組成物は、実施例3に記載の調製方法を用いて、表19の成分で調製される。
【0341】
パウチ組成物は、実施例4に記載されるようにパウチに充填される(実施例1Aのパウチ材料が使用されたが、1Bも適用されることができる)。
【表19】

表19:パウチ組成物。
【0342】
パウチ内容量:合計500mg、すなわちニコチン濃度19.2mg/g。
コムギ繊維、商品名「Vitacel 600 WF plus」。他の繊維、例えば水溶性植物繊維、例えば、オートムギ繊維、エンドウマメ繊維、コメ繊維、メイズ繊維、オートムギ繊維、トマト繊維、オオムギ繊維、ライムギ繊維、サトウダイコン繊維、ソバ繊維、ジャガイモ繊維、セルロース繊維、リンゴ繊維、カカオ繊維、粉末セルロース、ふすま繊維、竹繊維、セルロース繊維も同様に使用されることができる。
【0343】
炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムおよび/またはトロメタモールは、アルカリ緩衝剤として使用される。本明細書に記載の他の緩衝剤は、炭酸ナトリウムまたは代替物と組み合わせて使用されてもよい。
【0344】
風味剤の例として、例えばメントールとペパーミントとの混合物を使用してもよい。もちろん、本明細書に記載の他の風味剤も、メントールおよび/もしくはペパーミントと組み合わせて、またはこれらの代わりに使用することができる。風味剤は、液体もしくは風味が付けられた、または組み合わせ、すなわち、液体風味剤であってもよく、および粉末風味剤が加えられてもよい。
【0345】
一例として、アセスルファムカリウムおよび/またはスクラロースを高甘味度甘味料として使用することができる。本明細書に記載の他の使用可能な高甘味度甘味料を、アセスルファムカリウムおよび/もしくはスクラロースと組み合わせて、またはその代わりに使用することができる。
【0346】
ソルビン酸カリウムは防腐剤として使用される。本明細書に記載される他の防腐剤はまた、ソルビン酸カリウムと組み合わせて、またはその代わりに使用されることができる。
【0347】
二酸化ケイ素は、流動促進剤として使用される。他の可能な流動促進剤としては、例えば、ステアリン酸マグネシウム、デンプン、およびタルクが挙げられる。
【0348】
実施例5L:パウチ
パウチ組成物は、実施例3に記載の調製方法を用いて、表20の成分で調製される。
【0349】
パウチ組成物は、実施例4に記載されるようにパウチに充填される(実施例1Aのパウチ材料が使用されたが、1Bも適用されることができる)。
【表20】

表20:パウチ組成物。
パウチ内容量:合計500mg、すなわちニコチン濃度19.2mg/g。
【0350】
コムギ繊維、商品名「Vitacel 600 WF plus」。他の繊維、例えば水溶性植物繊維、例えば、オートムギ繊維、エンドウマメ繊維、コメ繊維、メイズ繊維、オートムギ繊維、トマト繊維、オオムギ繊維、ライムギ繊維、サトウダイコン繊維、ソバ繊維、ジャガイモ繊維、セルロース繊維、リンゴ繊維、カカオ繊維、粉末セルロース、ふすま繊維、竹繊維、セルロース繊維も同様に使用されることができる。
【0351】
炭酸ナトリウムは、アルカリ緩衝剤として使用される。本明細書に記載の他の緩衝剤は、炭酸ナトリウムまたは代替物と組み合わせて使用されてもよい。
【0352】
風味剤の例として、例えばメントールとペパーミントとの混合物を使用してもよい。もちろん、本明細書に記載の他の風味剤も、メントールおよび/もしくはペパーミントと組み合わせて、またはこれらの代わりに使用することができる。風味剤は、液体もしくは風味が付けられた、または組み合わせ、すなわち、液体風味剤であってもよく、および粉末風味剤が加えられてもよい。
【0353】
一例として、アセスルファムカリウムおよび/またはスクラロースを高甘味度甘味料として使用することができる。本明細書に記載の他の使用可能な高甘味度甘味料を、アセスルファムカリウムおよび/もしくはスクラロースと組み合わせて、またはその代わりに使用することができる。
【0354】
ソルビン酸カリウムは防腐剤として使用される。本明細書に記載される他の防腐剤はまた、ソルビン酸カリウムと組み合わせて、またはその代わりに使用されることができる。
【0355】
二酸化ケイ素は、流動促進剤として使用される。他の可能な流動促進剤としては、例えば、ステアリン酸マグネシウム、デンプン、およびタルクが挙げられる。
【0356】
実施例5M:パウチ
パウチ組成物は、実施例3に記載の調製方法を用いて、表21の成分で調製される。
【0357】
パウチ組成物は、実施例4に記載されるようにパウチに充填される(実施例1Aのパウチ材料が使用されたが、1Bも適用されることができる)。
【表21】

表21:パウチ組成物。
【0358】
パウチ内容量:合計500mg、すなわちニコチン濃度19.2mg/g。
【0359】
コムギ繊維、商品名「Vitacel 600 WF plus」。他の繊維、例えば水溶性植物繊維、例えば、オートムギ繊維、エンドウマメ繊維、コメ繊維、メイズ繊維、オートムギ繊維、トマト繊維、オオムギ繊維、ライムギ繊維、サトウダイコン繊維、ソバ繊維、ジャガイモ繊維、セルロース繊維、リンゴ繊維、カカオ繊維、粉末セルロース、ふすま繊維、竹繊維、セルロース繊維も同様に使用されることができる。
【0360】
アルギネートナトリウム、グリセロール、およびヒドロキシプロピルセルロース(HPC)を、保水剤として使用することができる。本明細書に記載の他の保水剤も、アルギネートナトリウム、グリセロールまたはHPCと組み合わせて、または代替物として使用されることができる。
【0361】
炭酸ナトリウムは、アルカリ緩衝剤として使用される。本明細書に記載の他の緩衝剤は、炭酸ナトリウムまたは代替物と組み合わせて使用されてもよい。
【0362】
風味剤の例として、例えばメントールとペパーミントとの混合物を使用してもよい。もちろん、本明細書に記載の他の風味剤も、メントールおよび/もしくはペパーミントと組み合わせて、またはこれらの代わりに使用することができる。風味剤は、液体もしくは風味が付けられた、または組み合わせ、すなわち、液体風味剤であってもよく、および粉末風味剤が加えられてもよい。
【0363】
一例として、アセスルファムカリウムおよび/またはスクラロースを高甘味度甘味料として使用することができる。本明細書に記載の他の使用可能な高甘味度甘味料を、アセスルファムカリウムおよび/もしくはスクラロースと組み合わせて、またはその代わりに使用することができる。
【0364】
ソルビン酸カリウムは防腐剤として使用される。本明細書に記載される他の防腐剤はまた、ソルビン酸カリウムと組み合わせて、またはその代わりに使用されることができる。
【0365】
二酸化ケイ素は、流動促進剤として使用される。他の可能な流動促進剤としては、例えば、ステアリン酸マグネシウム、デンプン、およびタルクが挙げられる。
【0366】
実施例6A:パウチ放出実験(インビトロ)
パウチの放出特性は、インビトロ実験で試験された。
【0367】
約2cmの直径を有し、0.02Mのリン酸二水素カリウム緩衝液(pHを7.4に調整)10mLを含む反応管を、摂氏37度に温めた。1時点当たり一つの反応管を使用した。
【0368】
ピンセットを使用して、パウチを最初の反応管の緩衝液に沈めた。指定された時間の後、パウチをピンセットで掴み、緩衝液中で穏やかに回転させた後、最初の反応管から取り出し、次の時点を表す次の反応管に加えた。所望の時点数が試験されるまで、手順を繰り返した。
【0369】
放出実験全体は、摂氏37度で行われた。放出実験中に攪拌も振とうも行わなかった。
【0370】
放出されたニコチンの量は、標準的なHPLCを使用して様々な時点での緩衝液試料を分析することによって決定された。
【0371】
実施例6B:パウチP 120-123での放出試験
放出実験を、実施例6Aに記載されるように行った。
【表22】

表22:様々時点、CaCl2の有無、およびアルギネートの有無における、ニコチンパウチから放出されたニコチンの割合を示す。
【0372】
評価:結果は、アルギネートナトリウムを含まないパウチからのニコチン放出の増加を示している。
【0373】
また、結果は、CaCl2の存在がパウチからのニコチンの放出を増加させることを示している。CaCl2の存在は、初期放出率を増加させ、ニコチンの効果的な放出も増加させるように見える。
【0374】
さらに、結果は、プレミックスのニコチン含有量を増加させると、パウチからのニコチン放出も増加することを示している。
【0375】
実施例7A:経時的な重量減少
異なる保水剤を含むパウチ組成物(比較配合物)と保水剤を含まないパウチ組成物を調製し、摂氏25度および60% RH(相対湿度)の開放容器に直接入れた。
【表23】

表23:様々な保水剤を含む比較パウチ組成物および保水剤を含まないパウチ組成物の相対重量損失を%で示す。
【0376】
評価:結果は、アルギネート、グリセロール、およびヒドロキシプロピルセルロースから選択される保水剤を含むパウチ組成物の、より高い重量損失を示している。
【0377】
実施例8A:ユーザーの評価
製造された本発明のパウチは評価され、パウチが、ニコチンを都合良く放出し、同時に、例えば望ましい口当たり、例えばしっとりとした成形可能な食感および望ましい味に関してユーザーにとって心地よいものであるという点で、ニコチンの送達手段として非常に好適であることが判明した。
【0378】
実施例8B:ユーザーの評価
パウチは、4人の訓練を受けた評価者の試験委員会によって評価された。各評価者は、全てのサンプルを2回評価した。試験委員会は、15分間にわたって、全体的な味覚および甘さの強さの二つの異なるパラメータでパウチを評価した。
【0379】
試験は、二つの異なる風味剤を有するパウチで実施された。
【0380】
パウチP117-1は、レモンおよびオレンジの風味剤を有するP117に相当する。
【0381】
比較P117-C1は、P117に基づくが、2.0%のアルギネート、10.0%の風味剤(レモンおよびオレンジ)を含み、合計100%になるようにエリスリトールの含有量が調整されている。
【0382】
パウチP117-2は、ラズベリーおよびリコリスを有するP117に相当する。
【0383】
比較P117-C2は、P117に基づくが、2.0%のアルギネート、10.0%の風味剤(ラズベリーおよびリコリス)を含み、合計100%になるようにエリスリトールの含有量が調整されている。
【表24】

表24.
【0384】
評価:試験委員会は、アルギネートを含まず、少量の風味剤のパウチP117-1およびP117-2が、アルギネートおよび多量の風味剤を含むパウチP117-C1およびP117-C2と比較した場合、試験期間中の全体的な味覚および甘味の強さで同様またはそれ以上のスコアを獲得したことを見出した。
【0385】
驚くべきことに、本発明のパウチP117-1およびP117-2は、使用の初期時間、すなわち5分までの間、全体的な味覚および甘味の両方でより高いスコアを獲得することを見出した。また、本発明のパウチP117-1およびP117-2は、試験された本発明のパウチP117-1およびP117-2の風味剤の量が少ないにもかかわらず、5~15分間の使用期間で同様またはより高いスコアを示すことが分かった。
【国際調査報告】